厚生委員会 第1号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1996/12/17
会議録
○町村委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 厚生関係の基本施策に関する事項 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び 人口問題に関する事項以上の両事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○町村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――◇―――――
○町村委員長 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、小泉厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小泉厚生大臣。
○小泉国務大臣 今般の社会福祉法人の施設整備費補助金等を悪用した事件について御報告申し上げます。 今回の不祥事につきましては、先般、厚生委員会で御報告いたしましたように、省内で事実関係の確認を急いでまいりましたが、そのような中で、十二月四日、岡光前事務次官が収賄容疑で逮捕されました。その容疑事実については、捜査当局の捜査の推移を見守るべきものでありますが、このような状況に至ったことは、大きな衝撃であり、極めて深刻に受けとめております。一連の事態により厚生行政に対する信頼を著しく失墜させていることに対し、厚生行政の責任者として、改めて国民の皆様に心よりおわび申し上げます。 とりわけ、本格的な少子・高齢社会を迎え、国民の皆様の御理解と御支援を得て厚生行政の諸課題に全力で取り組まなければならないときにこのような事態が生じたことは、まことに遺憾千万で、ざんきにたえません。 厚生省としては、失われた信頼の回復のために、これまで、事実関係の究明とともに、徹底した綱紀の粛正、再発防止のための業務の再点検等への取り組みを急いできたところであります。 この中で、社会福祉法人の施設整備費等の悪用の実態につきましては、地元自治体を通じて調査を進めておりますが、これまでに把握したところでは、いわゆる彩福祉グループは、埼玉県及び山形県において、七つの社会福祉法人が、工事中の五施設を含め八つの特別養護老人ホーム等を設置しております。これらの施設整備の総事業費は約百六十一億円であり、平成五年度から八年度にかけての国庫補助額は、内示段階のものも含めて五十億九百万円となっております。また、埼玉県の五施設、山形県の二施設の建設工事を株式会社ジェイ・ダブリュー・エムが受注しており、その元請額と下請額との差額は約二十七億円となっております。 これらの施設整備や資金の流れをめぐり、施設整備費補助金等の対象施設の選定、建設工事契約、社会福祉法人の認可、運営等に関して種々問題点が指摘されており、現在、これらの施設の監査等を実施し、事実関係の調査、分析に全力を挙げているところであります。 次に、岡光前事務次官につきましては、逮捕の容疑事実として、捜査当局から、乗用車の無償提供、現金の授受が挙げられております。厚生省においても、これまで事実関係の解明に努めてきたところでありますが、強制捜査権はなく、厚生省としてこれ以上の事実解明は困難と考えております。逮捕翌日には、厚生省もこの逮捕容疑について捜査を受けたところでありますが、今後は、捜査当局に全面的に協力しつつ捜査の推移を見守るべきものと考えております。 また、医療福祉研究会をめぐる問題については、出席していたと思われる者からの事情聴取等により調査を進めてきましたが、事実関係を踏まえ、昨日、十二月十六日、関係者を厳しく処分したところであります。 その処分内容は、懲戒免職一名、減給が他省庁出向中の者も含め六名、戒告二名、訓告四名、厳重注意一名の計十四名となっております。また、医療福祉研究会関係者以外の者についても、二名を減給処分としたところであります。さらに、厚生行政の責任者として、私は、二カ月間、俸給月額の二〇%を自主的に国庫に返納することといたしました。事務次官も、一カ月間、同様に返納することとしております。 今後、厚生行政に対する信頼を回復していくためには、国民の皆様からかりそめにも疑念や不信を持たれることのないよう、徹底した綱紀の粛正を図るとともに、再発防止のための対策を確立し、厚生省の一人一人が、国民全体の奉仕者としての使命感と責任感を持って、国民福祉の向上のために全力で取り組んでいくことが必要であると考えております。 このため、まず、綱紀の粛正については、先般、職務上利害関係のある者や団体との会食、ゴルフ、せんべつ金、贈答品の授受等の禁止、特定の職務関係者が私的に主催する研究会への加入禁止などの措置を決定し、十一月二十九日、全職員に文書で徹底したところであります。これらの措置は極めて厳しいものではありますが、幹部職員が先頭に立ってその徹底を図ってまいる覚悟であります。 また、社会福祉施設の整備費補助金等の悪用の再発防止のためには、事実関係の究明とともに、このような補助金等の業務全般の適正化を進めることが必要であり、先般十二月五日、省内に官房長を本部長とする施設整備業務等の再点検のための調査委員会を設けたところであります。 調査委員会においては、まず、問題となっている社会福祉施設をめぐる事実関係を徹底して究明し、その問題点を踏まえて、特別養護老人ホーム等の施設整備の補助金やそれを設置する社会福祉法人の認可、運営のあり方について再点検し、早急に改善措置を打ち出していきたいと考えております。 さらに、その他の社会福祉施設や医療等の関連分野の施設整備等についても、透明性、公正性の確保等の観点から再点検を進め、速やかに改善事項を洗い出していきたいと考えております。 今般の一連の不祥事はまことに残念きわまりないものではありますが、高齢者福祉の充実はいっときもゆるがせにできない課題であり、今回の事件により全国の福祉行政、福祉事業が後退するようなことがあってはならないと考えます。 二十一世紀を目前に控え、急がなければならない社会保障構造改革の第一歩としての介護保険制度の創設、医療保険制度の改革を初め、厚生行政の課題は山積しており、厚生省一丸となって国民福祉の向上のために邁進していく覚悟であります。 委員の皆様におかれましては、今後とも御指導と御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ―――――――――――――
○町村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。住博司君。
○住委員 ただいまの大臣の御発言を聞いていて、私も大変残念に思います。 今回の不祥事、汚職事件、捜査段階であるがゆえに断定することは慎みたいと思いますけれども、しかし、慎みたいと思う気持ちの反面、やはり、福祉行政を推進する官僚、しかもトップみずからが福祉を食い物にしていた。まさに行政を私物化していた。こういうことを言わざるを得ない。非常に残念だと思います。 私も、つい一カ月半前まで厚生政務次官をやっていました。気づかなかった不明というものを今非常に油分で反省しております。同時に、言葉は悪いですけれども、官僚を堕落させて、こんな事件を起こす人をエースとして思い込んできた。そういう政治の側の責任というものも痛感をしているところです。 社会福祉法人の運営者は篤志家であって、私財をなげうってでも頑張る人だ、福祉で悪いことをする人はいない、ほとんどすべての人がそう思っているときに、そういうことを巧みに利用して悪いことをしてしまった。そういう人間に対する怒りもあります。 また、設置者が建設省をどういじくったかわかりませんが、例えば水増しをする、工事発注の丸投げでリベートを得る、巨額な利益が手にできるということになりますと、一方で運営の質まで落とせば、実を言うと営利事業にもなり得るのだということを現実的に見せつけられた。福祉性善説というのがまさに裏切られたと言ってもいいですし、そして、そのことへの落胆、現場で汗を流して本当に我が身を顧みず必死に努力をしている人たちの気持ちを考えると言葉もありません。 こうした気持ちを背景にして、限られた時間の中で質問をさせていただきたいと思います。簡潔明瞭にお答えをいただきたいと思います。 きのうの処分ですけれども、懲戒免職の和田前審議官を筆頭に十六人、まず、どのような調査を行って、そして、処分内容を決めるに当たっての基本的な考え方というものをお聞かせいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 委員今御指摘のとおり、厚生行政に対する信頼を著しく傷つけた。この信頼回復をどうやって図っていくかという観点から、関係者等から官房長を中心にして事情調査をし、今までの処分の例を参考にしながら総合的に判断をいたしまして、厳正な処分を打つたわけでございます。 もとより、このような処分をしても、これで信頼が回復したとは思っておりません。信頼を築き上げるには長い年月がかかりますが、信頼を失墜するのには一日でその信頼は損なわれてしまう。これから実際の仕事を進めるにおいて、職員、襟を正して地道に厚生行政を進めていく中で少しずつ信頼を回復していきたい、そう思っております。
○住委員 岡光前事務次官の逮捕という事態を考えれば、その深刻さを考えれば、今度の処分というのは厳しい姿勢を示したのだと私は思っています。ほかの通産省の処分の内容等を考えればかなり厳しい内容だったと思うのですが、実を言いますと、厚生省は五月に薬害エイズ事件で処分者が出ていますね。この処分の中に入っていた人が今回も二人含まれているわけですね。この点について、事件は全く違う、そして物の本質も違うというふうには思いますけれども、こういうことに対する御批判はやはり出てくると思うのです。そのことについてどのようにお考えですか。
○近藤(純)政府委員 ことしのエイズの関連で今回も処分を受けた。二重に処分を受けた者が二名ございます。エイズの関係と今回の事件というのは事の本質が違うわけでございますし、処分の内容と申しますか、一つは指導監督的なもの、今回はいわば行為者としての処分ということでございます。 大臣が行います懲戒処分でございますけれども、これは一種行政秩序罰であるわけでございまして、裁判で言いますと一事不再理という形にもなるわけでございまして、エイズの問題につきましては、一応その処分によって決着がついているわけでございまして、その後においてエイズの関係で新しい事実が出てきたわけではないわけでございます。今回の事件は今回の事件として判断させていただいたものでございます。
○住委員 私も二つのものは別のものだとは思いますけれども、やはりどこかに釈然としない気持ちが残るのかなという気持ちがあるということでございます。 同時に、岡光事務次官は自分から退職をしたから懲戒の対象にならない、和田審議官は懲戒の対象になった。この差というものについて、これは国家公務員法上はやむを得ないものだと私も思いますよ。だけれども、それじゃ今後、こんなことがあってはならないけれども、しかし、もしあったとするならば、同じようなことが繰り返し起きたら、やはりおかしいわけですね。国家公務員法上の例えば懲戒事由、幾つかあるわけです、限定されているわけですけれども。公務員の倫理法の関係もありますが、何か声を出している人たちもいらっしゃいますけれども、この点について、法改正の必要があるかどうか、そういうことを考える余地があるかどうか、大臣としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 岡光前次官の場合は、当初、疑惑を完全に否定しておりましたし、厚生行政を進めるにおいて、トップとしての責任も感じたと思います。そこで、みずから辞表を提出しました。和田審議官の場合は、現在まで、辞表を処分まで提出しておりませんし、どのような処分がなされるか、いわゆる判断がつきかねていたと思います。 そういう違いはあるにしても、出向中の者に対しては処分できないとか、いろいろ公務員法にあります。私は、今回の不祥事をわきまえて、今後、法改正があってしかるべきだと思っております。
○住委員 今大臣は出向中の方のことも言われました。私は、そういうことを考えたときに、組織上は、出ていったらそれで一たん退職になって、そういう扱いを受けるというのはわからないわけじゃないけれども、やはり連続した仕事の中、しかも今回の一連の事件を見ると、出向した人間がその権限を、実を言うと厚生省の事務次官をやる人からいろいろなことを指示されたのではないか、そういう中でその人が職務を利用して汚職事件を起こしたということの図式が今のところの報道では明らかになっているということになれば、それはやはり一連のものとして考えられるような仕組みというのをぜひ考えていかなければならない、そんなふうに思います。 それから、先ほど和田審議官については退職願が出なかったとおっしゃったけれども、これは事実なんですか、やめようというお気持ちは全くなかったのですか。
○近藤(純)政府委員 全くなかったというわけではないと思いますけれども、かなり体も疲れたので、百万円が発覚した前後だったと思いますけれども、そういうふうな感触は出たことはありますが、辞職届、こういうふうな明確な形の意思表示はございません。相談みたいな形で私にあったのは事実でございます。
○住委員 そこのところは和田さんもいろいろと自分の責任のとり方というのを考えた上でやられたのだろうと、私も一緒に仕事をした人間として、実を言うと、まじめな人だったというふうに印象を受けていますから、非常に情において忍びない気持ちがありますよ。一方は、あれだけの、ことをして懲戒免職にならない。退職金ももしかするともらえるかもしれない。一方は、うそをついたということはあるかもしれないけれども、百万円の授受等々のことで懲戒免職だ。こういう大きな差というものは一体どうやって埋めるのだということは、これからも今後の大きな課題として残っていくのではないかな、こういうふうに思います。もちろん、こんな事件を起こさないことが大事なんですよ。だけれども、そういうことも考えておかなければいけないということが一つあると思います。 それから、今回の処分者以外に小山容疑者と交流のあった者はいないのですね。間違いありませんね。
○近藤(純)政府委員 今回の事件が発覚いたしまして、私ども、彩福祉グループと関連があったとか、ありそうだという者につきまして、すべて調査したわけでございます。 確かに、これ以外にも若干の接触された者もございますけれども、懲戒処分あるいは注意処分にするまでには至らない者も若干名ございますけれども、これはどちらかといえば、上司から誘われて一回か二回程度お会いしたことがある、この程度であったわけでございまして、私どもは、その点を踏まえて、懲戒処分あるいは注意処分するには当たらない、こういう判断をいたしております。
○住委員 今後新たな事実が判明したらどうするかということもやはり聞いておきたいと思います。
○近藤(純)政府委員 私ども、強制捜査権があるわけではございませんので、この調査が完璧かとおつしやられれば完璧とは言い切れない面もあるわけでございまして、新しい事実が明らかになった時点におきましてはそれに基づいて厳正な処分を行いたい、こういうふうに思っております。
○住委員 要するに、この報道を聞いていて、毎日毎日出てくる新しい事実を見させられる側からすれば、厚生省の調査というのは一体何をやっているのかということを言われてしまうのですね。だから、その点をよく考えた上で、むしろ、一人一人の職員が自分に照らしてみてどうなのかということをもう一回きちんと問いかけてみてください。そうしなければ、同じようなことが起きたときにはさらに厚生省の信用が失墜するということを申し述べておきたいと思います。 そして同時に、先ほど大臣も事態の再発を防ぐための綱紀粛正に取り組んでいくということをおっしゃっていましたけれども、具体的な内容というのはいろいろと明らかにされていますね。 しかし、私は、実を言うと、これは意見になってしまうかもしれませんが、厚生省のお役人はやはり現場で働いている人たちといろいろな形で意見を交換しなければいけないと思うのですよ。そして、お役所の机の上だけで物事を考えていったら現場と乖離していきますね。そこの、現場と乖離するところをどうやって埋めていくのかという問題についてはどのような考え方でこれから進めようとしていくのか。 その点を綱紀粛正の面と含めて、ただ会食を禁止するのだとかそんなことではなくて、問題は、特定の一部の人とだけつき合って、その人の言うことだけ聞いて恣意的に物事を進めていったことに問題があるのであって、いろいろな方々から話を聞いて厚生行政の進展に資するということはむしろ必要なことかもしれません。そこの線引きをどうしていくのかということについてお尋ねをしていきたい。
○近藤(純)政府委員 先生の御指摘のとおりでございまして、私どもも、生の情報というものの必要性というのは十分承知いたしているわけでございます。 今回の通達の趣旨でございますけれども、こういうふうな事件が起きたわけでございまして、私ども、一種謹慎の意味で全面的な会食の禁止ということにいたしたわけでございますけれども、職務関係者といいますか民間の方とのつき合い方というのは今までどおりのやり方ではいけないだろう、新しいつき合い方というものを当然見つけていかなければいかぬ。こういうことで、今やっていることがすべて正しいと思っているわけではございませんで、そういう中から、今全面禁止ということでどんな不都合が生じて、こうやれば疑惑も招かないし生の情報交換もできる、こういうふうなスタイルをどうやって見つけていくか。これは関係者の職員たくさんいらっしゃいますので、その中でいろいろ御提案をいただきながら、私ども、そういう中で、マニュアルと申しますか、新しい基準をこれからつくっていく必要がある。 これの暫定期間は今のとおり全面禁止という形にやっていきますけれども、その後におきましてはそういう新しいスタイルを見つけていく努力をする必要があるということでございまして、このままずっと続けるというわけではございません。
○住委員 あえて誤解を恐れずに言うならば、人の面と仕組みの面と両方相まって成り立つわけですね。今回の事件はまさに、人も悪い人がいたし、制度的にもチェック機関がなかったというところが一つの大きな要因になっているわけですから、そこのところをよくお考えいただいて、私どもも考えていかなければいけないし、一緒に努力をしなければいけないというふうに思っています。 今度、ちょっと具体的な話に入りますけれども、彩福祉グループの小山容疑者に悪用された施設整備の補助金制度についてお尋ねをしていきたいと思います。 小山容疑者が同じ埼玉県内で短期間のうちに次々と老人福祉施設、それが認可されていきましたね。このことをどう考えておられるのか。その書類審査の問題と建設費補助金の問題と、問題点が幾つかあると思いますけれども、今まで皆様方がこの問題について調べた上で得ている、途中経過で結構ですから、どこに問題があったと今お考えになっているのか、そこをお聞かせいただきたいと思います。
○羽毛田政府委員 お答えいたします。 今回の彩グループの施設につきましては、御指摘のように、同一の理事長がやっております社会福祉法人が経営をします施設というものが次々に補助対象に選定をされたということでございます。 一般論として言えば、補助金は社会福祉法人に交付をいたしているわけでありまして、それぞれの法人が事業遂行に必要な実態を有しているならば、その法人の代表者が同一であっても、それだけで直ちに問題とするというわけにはならないわけでありますけれども、今回の事件は、その間に厚生省から出向しておりました県の課長の関与というものによりまして補助対象施設の選定が恣意的に行われたのではないかということがやはり疑われるわけであります。 また、私どもの審査という面でも、施設整備がおくれているということで、その整備を急ぐ余り、結果的に資金計画あるいはそういった法人の体制の裏づけというものが十分であったかどうかというようなことについて甘いところはなかったかということで、そういった意味での補助金採択に至る私どもの審査あるいは県ともどもの審査体制が十分であったかどうかという点を反省しなければならないというふうに思っております。 この上とも、実態をまず調査いたしまして、あわせまして、今後のそれを踏まえて施設整備の採択基準あるいは採択過程といったようなものをいかにもっと明確化し、あるいは透明化していくかということについて新たな措置を講じなければならないということで、今設けております検討委員会でそのことを早急に詰めまして対策を打ち出したいというふうに考えております。 〔委員長退席、長勢委員長代理着席〕
○住委員 それはいつまでに出すのですか。
○羽毛田政府委員 今回、特別養護老人ホームをめぐっての事件というのがこういう形になってきておりますので、まず急ぐべきは特別養護老人ホームだというふうに思っておりますので、特別養護老人ホームに係る措置につきましては、一月末をめどにまず第一弾の措置はまとめてまいりたいというふうに考えております。
○住委員 今、羽毛田局長さんもおっしゃったけれども、私たちはゴールドプランというものをつくって、この理念というのは非常に大事だと思っていますよ。そして、これから高齢者が大変ふえていって、みんなで介護の問題も真剣に考えていかなければいけないそのときにこういう問題が出てきた。ゴールドプランの目標達成を急ぎ過ぎた。最優先にし過ぎたのではないかという御指摘がありますね。 それから、それがゆえにチェック体制が甘くなったのではないかという御指摘がある。今、局長さんもそういうことを言われたわけだけれども、実を言うと、このことによって、とめるというわけにはいかないのですね。非常に数が多くなっている、そして審査体制が非常に難しいですね。そうしますと、今度は社会福祉法人そのものの中の監査体制だとかその中身の問題というのが技術的に、さっき性善説と言いましたけれども、そうではない人がやってしまったときにどうするのだという話になってくるわけですね。私は、そこの点をこれから相当吟味していかなければならないと思うのですよ。 そして、例えば、厚生省の中でも内部資料としてあるそうですけれども、施設運営費の不正流用だとか、理事会運営の形骸化だとか、監査体制が不備だとか、そんなことを指摘されるような法人がやはりあるわけでしょう。そういう方々に対しては今までどんな措置をとってこられたのか、その点をお尋ねしたいと思います。
○羽毛田政府委員 今日まで、そういった特別養護老人ホーム等の管理運営の状況につきましては、各都道府県等が毎年行います指導監査、あるいは厚生省が直接行います指導監査を通じまして把握いたしまして、今先生からも御指摘ございましたように、そういった中で是正、改善をしなければならないという事例につきましては、それぞれの個別事例ごとに都道府県等を通じまして強力に指導するという形で改善をさせ、その状況の報告を求めているということになっております。 さらに、それは一事例ということで済んではいけませんので、全国の課長会議等におきまして、このような事例があったくこのことについてそれぞれ注意を喚起しまして、防止策の徹底を図ってくれという形でやってまいりました。 しかしながら、それで今まで十分であったかという点については、今回の事件にかんがみまして、ある種のチェックポイントと申しますか、先ほど性善説というお話もございましたけれども、どういう点を注意すべきだというところを、もう少し具体的なチェックポイントをあれしないといかぬのかなという気もいたしておりますので、そういった点も含めて社会福祉施設の運営等についての再点検を行いまして、こういった点を押さえろということでさらに改善をするようなことで、先ほど申し上げました一月末をめどにした検討の中でそういった点を改善してまいりたいというふうに考えております。
○住委員 過去、要するに厚生省がいろいろな監査をされるわけですが、そういう結果として社会福祉法人に解散命令を出したとか、そういう例というのはあるのですか。
○羽毛田政府委員 今にわかに事例を思いつきませんけれども、若干ですがございましたというふうに記憶をいたしております。ただ、数字等はちょっと今把握をいたしておりません。
○住委員 それでは、それは具体的にはまた、きょうは言えないということですね、通告もしていなかったからあれだけれども。やはりそういうのはあったのですね。 そうすると、前回、閉会中審査でもその御意見の中に出てきましたが、またちょっと今の話とは別だけれども、例えば平成四年に行政監察が行われたときに勧告が行われた。それが徹底して行われていたらこんな事件は起きなかったのじゃないのかという御指摘がありましたね。そういうことについて、そのことを踏まえて、これまでの法人の運営であるとか施設整備に関する指導の実施状況、今もお尋ねしましたけれども、これをやはり再点検して改めていく必要があると今局長おっしゃられたですね。これもいつまでにやるつもりなんですか。
○羽毛田政府委員 今お話のございました平成四年の勧告が行われまして、その勧告を受けて私どもの方も準則等の規定を直しまして、そのことについては指導という形での徹底を図ったつもりでございましたけれども、今日のような事態がございましたので、さらにこの点の徹底なり、あるいは、先ほど申し上げましたように、もう少し具体的なチェックポイントというものを考えるというようなことにつきましては、来年の一月末、そのころをめどにいたしまして詰めてまいりたいというふうに思っております。 〔長勢委員長代理退席、委員長着席〕
○住委員 それは特養でしょう。ほかのものも当然その後に続いてやっていくということですね。それでいいですね。
○羽毛田政府委員 失礼いたしました。特養をまず急ぐということで一月末、それに引き続きましで、三月末ぐらいをひとつめどにしてその次の第二弾というものを考えていきたいというふうに今のところは検討のめどを立てております。
○住委員 今度の事件では、丸投げというのが大変指摘されましたね。そして、その丸投げがあったがゆえに、何となくこんな風潮が出てきてしまっている。建設費の四分の三を国と県が負担する、その上、県の単独補助があって、しかも、さらに低利の融資が利用できる、こういうのが新聞論調で、解説であふれてしまったわけですよ。そうなったら、これは補助金だけで福祉施設を建設することができるような誤解を招いているような気がしてなりません。 補助金は、これは建設費全額じゃないですよね。国の基準というのがあるのですよね。それの四分の三でしょう。だから、本来ならできないのですよね。本来ならみんな苦労をして、国の基準単価が必ずしも実態に合っているというふうに言えるがどうかということも、私たちはもう一回見てもらわなければいけないと思うのですよ。 よく、行きますと非常に立派な施設があって、やはりお金が要らないんだねみたいな話をされるようになったら、福祉現場でまさに施設長として努力をされている人たちが大変悲しい思いをされる。だからこそ、皆さん方の調査あるいはこれからの監査体制、それから運営のチェックであるとか、そういったことに対する厳重な監視が必要なんですよ。そして、監視をする以上は、皆様方がまさに無私の姿勢でやっていただくお役人なんだということを証明しない限りは、それはできないのですよ。 今、大変残念なことに、まさに監視をする側がそうではないと見られている。まさに盗人が代官をやっているようなものだから、悪代官が悪徳商人を指南して、そして利ざやを稼がせて、それをまさにリベートとしてもらっていたという図式ですからね。 私は、今まで局長さんがいろいろとお話をしてきたことは大事なポイントだと思うけれども、しかし、そのことをやるためには、すごくイバラの道があるのだということをぜひ御認識しておいていただきたいということを指摘したいと思います。 それから、もう時間がありませんけれども、介護保険法というのが、ようやくこの国会でも関連法が出てきたわけですね。私は、この法律案というのは、将来に向かって我々非常に大事な問題だと思っています。そして、それは同時に国民に対する負担というものも求めていくことになるわけですね。ですから、今回の事件を通じて、例えばこの法案の審議が滞るようなことがあってはならないし、そして、仕組みをつくることは非常に大切だというふうに思っています。 最後に大臣の、この問題と別の観点で、公的介護保険制度について今どうお考えになっているのか、この事件をきっかけにしていろいろな御批判が出てくるかもしれないけれども、これからの御決意をぜひ聞かせておいていただきたいというふうに思っております。
○小泉国務大臣 介護保険制度の必要性は、この不祥事が起こる前から各方面から言われておりました。その間、関係者の方々が大変な努力をされて、何とかこの介護保険制度を導入したいということで、ようやく法案提出にこぎつけたわけであります。 確かに、この不祥事で大きな信頼を失墜したのは事実でありますけれども、それと介護保険制度の必要性とは分けて考えていただきまして、この介護保険制度を導入することによって、少しでも高齢者の介護の問題が解決に向けて一歩でも前進するように全力を投入することによって、この不祥事の汚名をそそいでいければな、そう思っております。よろしく御理解をいただきたいと思います。
○住委員 終わります。ありがとうございました。
○町村委員長 大口善徳君。
○大口委員 新進党の大口でございます。 今回の厚生省の不祥事につきましては、これからの高齢化社会を考えてみましても、安心できる老後という国民の期待をこれは裏切るものである。これは非常に深刻な問題でございます。そして今回、厚生省につきまして処分が行われたわけでありますけれども、政治家もこのことについては深刻に考えていかなければならない、こう思っておるわけでございます。 そこで、大臣にお伺いをしたいのです。 大臣は、これまで、政治献金につきましていろいろな答弁をされております。基本的には政治資金規正法の届け出を出せばいい、こうおっしゃっておるわけでございますが、ワタキューセイモアにおいては二十万円を返還された。こういうことですから、受け取っていい献金と受け取ってはいけない献金というものを大臣もお認めになっていると思います。 そしてまた、今回、厚生省におきまして、「綱紀の粛正について」、こういうものが出されて、その中で「職務関係者等」、つまり「職務上直接利害関係のある者又は団体のみならず、職員の地位等からその職員が影響を及ぼし得ると考えられる職務に利害関係のある者又は団体を含む。」この「職員」というのを政治家に置きかえていいのではないかと私は思うわけでございます。 大臣の、政治献金について、受け取っていいものと受け取ってはいけないものの基準と、それから、職員に対して綱紀粛正を求めている、そのトップの大臣がどうそれに対して考えられるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 私は、基本的に、政治資金規正法にのっとって献金を受けるということを悪いとは思っておりません。 そこで、政治家の場合、いろいろな方々に応援を求めます。そしてまた、応援をしたいという方も出てきます。その際に、特別にいかがわしいものとか、そういうものについて調べることというのは、まず不可能と言ってもいいと思います。献金をいただいておいて、後になってみて大変問題があるなというのは、事前にチェックしろといっても、私はほぼ不可能ではないかなと思っています。 しかしながら、私は、今回の問題につきまして、後になってみて、そういう点について問題がある企業だったなという点については、御批判があるのは事実でありますから、それは返してもいいのじゃないか。また同時に、今回、政治資金規正法で、一企業年間五十万円ですか、それで五万円以上は公開するというのも、それなりの、一つのあるべき姿としてこれを公表する、公表することによって有権者がその政治家を判断する一つの基準ができたと思います。 それで、公務員と政治家の職務関係者とのあり方でありますが、私は、公務員というのは政治的行為を厳しく制限されています。政治家は政治的行為を大いにしなければならない存在であります。その辺の線引きをどうするか。公務員に対しては、政治の側からも政治的中立性を保つような配慮が必要ではないか。この辺はやはり今後とも十分に論議されてしかるべき問題だと思っております。
○大口委員 ただ、今、小泉大臣は大臣でありますから公務員のトップであります。そこを考えていただかなければいけない。政治家であるとともに、公務員のトップである、そこの認識がないのじゃないか、こう私は思うわけです。 もう一つは、今回、ワタキューセイモアの問題につきましても新聞で出されていますね。調べもしなかった、指摘されて渋々これを返還することを認めた。この態度も私はおかしいと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 私は、実際、そんな問題を起こしている企業とは全然知りませんでした。 実際、政治家というのは、ほとんどの場合そうじゃないでしょうか。いろいろな支援者が資金を募ってくれる場合が多いわけです。この人はどういう人物か、どういう交友関係があるのかというのはほとんど知らないと思います。一生懸命応援している方を信用しているわけです。その信用している方が、小泉を応援したい、政治資金規正法にのっとって献金協力してくれる。これを普通受けるというのは、私は、ほとんどの政治家の場合こういうことがあるのじゃないかということで、全然私は問題がある企業とは知りませんでした。 しかし、後になってみて、また大臣になってみて、いろいろ委員会で指摘されて、そうか、そういう問題があるのか、それはやはり疑惑を持たれないためにそれなりの対応をした方がいいということで判断したわけであります。
○大口委員 それでは、ワタキューセイモアも含めまして、今回公取で警告を受けた四十三業者等も含めてお調べになったのか、調べてなければ、いつごろ特に問題のあることについては調べられるのか、そのことをお伺いします。
○小泉国務大臣 私は、そういう問題のある企業についてはよく調べるように秘書に言っておりますので、調べて、問題がある企業がもしあった場合は、当然しかるべき処置なりをしなければいけませんし、同時に、大臣在任中はそういう関係団体からの献金は自粛したいと思っております。
○大口委員 次に、今回の厚生省の処分についてでございますが、非常に割り切れないものを感じます。 一つは、岡光次官との余りのアンバランスでございます。 岡光次官の場合は、退職金ももらえる、そしてまたボーナスももらえる、こういうことであります。ところが、この研究会の実は責任者なわけです。また、岡光人脈のトップであるわけです。このトップが全然懲戒処分を受けない。にもかかわらず、二番手である和田さんが懲戒免職と、一番厳しい処分を受けて、退職金ももらえない、ボーナスももらえない、こういうことであるわけです。 この不均衡につきまして、私は、大臣に求めたいのは、これはやはり、大臣がその辞職願を受理したことは誤りである、重大な誤りである、これをお認めになって、また、これは錯誤である、ですからその受理を取り消す、こういうことを、これは政治判断でできると思うのですね。 まず、それを取り消されて、そして懲戒処分をする、そうしないと、このことは国民は納得しませんよ。この点についてお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 十一月十八日の新聞報道によって、岡光氏に対する疑惑が報道されました。その深夜、岡光氏は辞表を提出したわけでありますが、当時、疑惑を否定しておりました。しかしながら、厚生行政の事務方のトップとして、自分の存在が厚生行政を進める上において支障があると判断して辞表を提出された。辞表を受理した。退職金支給を停止した。直ちに新次官を決定して、介護保険法案の法案提出にできるだけの体制をとっていかなきゃならぬ。この辞表受理、退職金支給停止、新次官の決定、いずれも私の政治判断です。瑕疵があったとは思っておりません。同時に、もし私に言っていることがうそだったならば、当然、司法当局が関与しますし、今逮捕されているわけであります。これが、私に言っていることがうそだったならば、当然、有罪判決を受けるでしょう。 それで、この場合、岡光氏にとっても、恐らく、次官をやめるということについては屈辱だったと思います。なおかつ、逮捕されるということは夢にも思っていなかったと思います、当時は否定していたのですから。この社会的制裁は、本人にとっては限りない不名誉なことだと思っております。 そういう観点から、私の政治判断について、私は錯誤があったとは思っておりません。
○大口委員 今の答弁は全く納得できませんね。 悪いことをした場合に刑事処分を受けるのは当たり前のことであります。そうでなくて、厚生省としてどうしていくのかということなんです。これは組織的な問題になっています。そして、ナンバーツーが懲戒免職にまでなっているわけですから、そうでないトップにそれをしなかったということは、だれが見てもこれはアンバランスです。 だから、そのアンバランスについて全く自分には瑕疵がなかったということは、小泉大臣、非常に率直に物を述べる、そういう点ではなかなか信念のある方だと私は思っていたわけでございますけれども、誤りは誤りで、ここでやはり国民の皆さんに、そのことは不十分であった。もう少しそれは時間を置いて、そして事態の推移を見てから判断すべきであった。こう私は反省をしてもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 あの状況の中で、時間を待っていたら厚生行政は一歩も進まなかったと思います。私は、厚生行政を一日も支障なく進めたいと思った政治判断でありまして、当時の状況を考えれば一つの措置ではなかったか。 そしてまた、こういう場合、批判があるのだったならば、退職しても一つの処分ができるかどうかというのは、今後、法改正の中で論議されてしかるべき問題だと私は思っております。
○大口委員 官房付にする等、幾らでもこれはやり方があったわけです。それについて、私は、非常に割り切れないものを感じますし、国民の皆さんもそうである、こう思っておるわけでございます。 二番目に、特殊法人に対する出向あるいは地方自治体に対する出向というものが入りますと、たとえ懲戒処分相当の非行事実であったとしても懲戒処分ができない、これは立法の不備である、こういうことであります。 しかし、このアンバランスといいますか、出向という事実が挟まったか、挟まっていないかで懲戒処分になる、ならないということがあると、これも国民にとって非常にわかりにくい話でございます。 とにかく、この訓告という形で出ておるもの、また厳重注意という形で出ておるもの、これは、人事院の「服務・勤務時間・休暇関係質疑応答集」というものの中で「「訓告」「厳重注意」と懲戒処分の差異」ということが出ておるわけですが、そこに、 「訓告」「厳重注意」及び「注意」は、職員が職 務上の義務に違反した場合において、これに対 し、指揮監督の権限を有する上級の職員が当該 職員の職務履行の改善向上を図るために監督上 の具体的措置として行うものであり、これに よって直接、制裁的な法的効果の及ぶものでは ない。これに対し懲戒処分の意義は第一の問一 のとおりであり、その本質は制裁であり、これ によって一定の職務上の不利益を免がれないも のであるところに相違がある。ということで、訓告、厳重注意あるいは注意というのは制裁的な法的効果は及ばない、懲戒処分は及ぶ。出向という事実のあるなしによってこういう結果が起こる、これは非常に権衡を失するではないか、こう思うわけであります。 そもそも出向というものは、出向しても退職金は全然不利益な扱いを受けません。また年金も、出向している期間も従来どおりの年金がもらえるわけです。だから、年金だとか退職金については手当ては受けている。また、出向すると大体ポストが上がります。給料、賞与は上がるわけです。出向というのはいいことずくめなんです。そして、懲戒処分というだけで遮断をされる。これはどう考えてもおかしいことではないか、こう思っておるわけです。この点につきまして、大臣の御見解をお伺いいたします。
○小泉国務大臣 先ほど住委員からも指摘されましたけれども、この点についても、今後、法改正の中で議論されてしかるべき問題だと思っています。
○大口委員 さらに、今回、今現に出向している人が二人いるわけですが、この人については不処分になっています。具体的には、黒川さんそれから大田さん、この二人が厚生省から出ておって処分ができない、こうなっているわけですね。本来からいえば、こういう人たちはまず厚生省に戻して、そして、懲戒処分ではないけれども訓告とか厳重注意というものをすべきではないか、こう思うわけですけれども、なぜそれをされなかったのでしょうか。
○近藤(純)政府委員 処分の関係だけで人事異動を行うというのは難しいかと存じますけれども、広島市に出向している者につきましては、広島市におきまして文書の厳重注意を行うと同時に、本人からの申し出で給料の一部返上ということを聞いております。 それから、関係団体に出向している者につきましては、これは私どもの処分が及びませんが、私どもの調査の結果、ほかの者との均衡上で考えますと減給二月間十分の一相当、こういう認定をいたしているわけでございまして、本人からの申し出で、その相当額を国庫に自主的に寄附をする、こういう申し出を受けております。 したがいまして、確かに、処分の効果ということでは今の制度上では難しい面があるわけでございますけれども、実質的な意味での、結果としてでございますけれども、効果を果たしているのではないのかなというふうに認識をいたしております。
○大口委員 寄附をするということは感謝されることで、名誉なことになってしまうわけですね。ですから、本当によくわからないわけであります。 それから、黒川さんについて、懲戒処分というのが全くない、白紙になっているわけですね。これも非常に割り切れないものを感じるわけであります。 私たちは新進党で、山形におきまして、この十二月六日に調査団として行ってまいりました。その中で、黒川弘樹さんの動きというものが非常に今回の問題と深くかかわっている。小山さんと二人三脚でやっている、こういう人が全く懲戒処分がない。これも非常に今回の処分のアンバランスであると私は思うわけです。本当だったら、厚生省にもう一度引き戻して、そしてきちっとやるべきであると私は思うわけでございます。 黒川さんにつきましては、とにかくいろいろなことを言われているわけですが、小山氏と一緒に二人三脚で各市町村を回って、そして彩グループの代理人として動かれている。それから、リブ・ウェルという福祉関連企業への出資を募っていまして、小山氏が一千五百万、その他の業者に一千五百万募って三千万、三十数社からお金を出資してもらって会社をつくる、こういうことまでやっているわけです。私は、これは彩グループの山形の所長の渡辺さんという人から確認をしております。 あるいは、厚生省の今回の書類の中でも出ておりますが、ここに、小山氏と四回ゴルフあるいは十回以上会食を行っている。それから、マンションにつきまして、これは借り受付ている、家賃を全額払っているというが領収書等の明確な証拠書類に欠けている。こういうことで、この黒川さんについては、わからないことが非常に多いわけでございます。 そしてまた、山形における実態というのはこの人しか知らないのですね。実は、山形県議会に特別委員会がありまして、県の幹部に聞いても全然要領を得ないということで、もう黒川さんに参考人として来てもらうしかないということで、黒川さんと、元社会課長であるKさんとしておきましょう、この二人を山形県議会の特別委員会において要請したわけです。それに対してお二人とも、Kさんという方は介護保険等の準備のために行けない、あるいは黒川さんは体調が悪い、こういうことで出頭をされなかった。これを拒否された。こういうことで、山形県においても地元も困っている、この真相を明らかにしなければこれからの再発防止ができないと、こういう状況であるわけです。 そういう点で、黒川さんに対して参考人招致、これをこの委員会において要求したいと思います。
○町村委員長 ただいま大口君の参考人招致の御要求につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○大口委員 さらに、この研究会におきましては、参議院議員の阿部正俊さん、これは老健福祉局長ということでありますけれども、この方もメンバーに入っておりますが、退職されて今参議院ですので調査の対象にはならなかった。こういうことも銘記しなければならないと思っておるわけでございます。 そこで、この黒川さんの場合もそうなんですが、もう本当に小山さんと二人三脚で――この地元の広報紙に、これは「おおえ」という町の広報紙なんですけれども、ここに町長がこういうふうに言っています。「施設を単独で建設する場合、福祉施設設置の準備室を設け、職員を二~三人置いてかかっても、国から採択をいただくには、二~三年はかかります。」実は二、三年かかりますと。これがわずか四カ月そこそこでできる、これは本当に異常としか言いようがないわけです。 実際に大江町のこの施設に行ってまいりましたけれども、造成も、一億四、五千万、本来は見積もりで斉藤建設が出していたのが、それが四千五百万にたたかれたということなんですね。ですから、私は、この造成が四千五百万、三分の一ぐらいにたたかれて大丈夫かなと思ったりするわけでございますが、非常に不安が出てきている。 また、山形市におきましても、山形の市役所におきましてこの彩グループについて調査した。小山氏について調査した。小山氏について調査したら、病院経営については不振である、こういうことがあったけれども、国だとか県だとかが後押ししているのだからということで、小山氏について、病院経営についていろいろ問題はあるけれども、わざわざ市の予算を使って信用調査をしているにもかかわらず、そのことは今回反映されなかったと、こういうことなんです。 ですから、国から出向した県の課長がこうやって動き回ってやれば、これはもう県も市町村も信用せざるを得ない。ですから、ある方は言っていました。県は加害者であるとともに被害者でもある、市町村は被害者である、こんなことで国が、厚生省の今回の人たちが一番の加害者であるというようなことを山形県の地元の方はおっしゃっておりました。 そこで、十二月十二日の税特委におきまして、山本孝史委員が、要するに、大江町のこの社会福祉法人については、六月に話を持ち込んでその年のうちに補助金がおりてくる、これはどういうものか、このことに対して大臣が、「不祥事が起こらなくて、わいろも収賄もない、立派な人が運営してこのようになされたら、これはいいことですよね。そうでしょう。これは全くスピード、よくやったと言われることなんですよ。」こういうことがなければ、出向課長が動き回ることによってわずか数カ月で補助金までおりるということはいいことだとおっしゃったわけですけれども、これについて改めて聞きたいと思います。
○小泉国務大臣 普通は何カ月もかかるのに、わずか数カ月で申請から工事までできちゃったということで、この場合、全然わいろもない、申請者も立派な人だ、担当者も立派な人だという方だったら、これはよくやったなと褒められることだと思うのです。 だから、そういう点も問題ないのか、見直すべきじゃないか、たまたまこれは特異な人物の特異な思惑とわいろが絡んで不祥事としてこういう事態になったけれども、これが全然問題なくてこういうことが可能なのかと言うのだったら、むしろ時間かかってきたのが変なんじゃないのかということを言いたかったわけです。その点も含めて再点検する必要があるじゃないかということです。
○大口委員 総務庁にお伺いします。 人事交流というのが閣議決定でなされました。この人事交流、出向ということは一体どういう目的のためにあるのでしょうか。 そしてまた、国から地方に出向した場合に、例えば補助金の交付決定ですとかあるいは許認可が早まる、こういうことはその出向制度の趣旨にどうなんでしょうか。そうしますと、国から受け入れたところと受け入れていないところで格差が生じます。全体をスピード化することが大事であるにもかかわらず、国から出向者を受け入れたところと受け入れていないところに差が生じるようなこと、これは出向制度の趣旨なんでしょうか。
○戸谷説明員 お答えいたします。 出向等に関連いたしまして、平成六年に閣議決定がございます。この閣議決定は「省庁間人事交流の推進について」という表題でございます。 この閣議決定は、各省庁間の緊密な連携の強化あるいは広い視野に立った人材の養成、こういう二つの観点からそれぞれの人事交流を促進するための措置として決定されたものでございます。それで、将来の行政の中核的要員と見込まれる職員については、本省庁課長職につくまでの間に、他省庁あるいは国際機関等の勤務を原則として二回以上経験させるということで決定されております。 以上でございます。
○大口委員 もう一つ質問したのですが、出向者を受け入れるところと受け入れないところで都道府県に格差が生じるというようなことはどうでしょうか、出向制度のあり方からいって。
○戸谷説明員 お答えいたします。 私どもとして承知しております出向の目的というのは、ある程度、国側の目的でございます。閣議決定の趣旨は、御説明いたしましたとおり、各省庁間の緊密な連携の強化と広い視野に立った人材の養成ということを柱としております。いわば行政の総合性をより高めようとの趣旨のものでございまして、そういう観点から私どもとしては所掌しているということで、先生の御指摘については、ちょっと私ども実情も承知しておりませんので、ここで私として御答弁いたしかねるところでございます。
○大口委員 大臣が横にいるのでそういう答えしかできないのでしょうけれども。 もう一度、それじゃ大臣にお伺いします。そういうふうに出向者を受け入れているところと受け入れないところに格差が生じることはよくないことじゃないですか。
○小泉国務大臣 本来、出向ということは、その人にいろいろな経験を積ませる、視野を広めさせる、また、自治体との関係について、中央省庁の関係について、お互い足りないところ、知らないところがあるのじゃないか、そういう一つの研修の場としていろいろ研さんを積むという考え方もあると思うのであります。 その出向の制度が、今言われているような問題がないか、さらに、中央省庁と地方で出向のポストというのは固定化されていないか、既得権化されていないかという点等も今後見直して、本来の公務員研修の効果が上がるような、また、公務員としての自覚と使命感をさらに高めるような見直しを進めていかなきゃならぬと私は思っております。
○大口委員 今、青山委員の了解を得て、若干お伺いをしていきます。 十二月十三日、全国社会福祉施設関係主管課長会議、こういうものが行われたわけですね。これは非公開であったということで、課長さんたちの中には、公開してもっとオープンに議論すればいいじゃないかと。どういうことを議論するかというと、特別養護老人ホームの設立認可あるいは社会福祉法人の設立認可についての指導の実施状況等についてですね。またいろいろこれからこういう不祥事の問題を起こさないようなことをもっとオープンに議論すればいいじゃないか、こういう意見があったぐらいであります。そういう中で、ですからやはりオープンにすべきだ。これが一つ。これについてどう考えるか。 それと、そういう中で、アンケートをとられる、こういうことを聞いております。一月二十四日までに、特別養護老人ホームを経営する社会福祉法人あるいは特別養護老人ホームについて、その調査を報告せよ、そして、特養以外の社会福祉法人については二月十四日までに報告をせよ、その内容は、社会福祉法人の認可審査あるいは社会福祉法人の運営体制、建設工事契約の発注について、こういうことをアンケートをとられる、こういうことであります。 これについて、まず、オープンにすべきであるということと、あと、この結果について、いつごろまでに結論を出すのか、その二点をお伺いしたいと思います。
○羽毛田政府委員 先生お話しのとおり、十二月十三日に、全国の社会福祉施設関係の主管課長会議を開催させていただきました。 その趣旨は、今回の事態にかんがみまして、これが全国的な状況というものを把握して、今後の特別養護老人ホームあるいは社会福祉施設の整備のあり方、そのチェック体制というようなことについて各都道府県と腹蔵ない話し合いを行い、また、各都道府県の実情をまず伺い、それから、その先についてさらにお調べをいただく点についてはお調べを願い、また、私どもとして、十三日までの間に、大きな方針として、こういう方向でこういうところに問題意識を今回の事件の中で考えているというようなことを申し上げる、そういうことの意見交換の場として十三日に開かせていただきました。 今お話しの公開の問題でございますけれども、確かに、公開をしてやろうではないかという意見も一部にはございましたけれども、相当の県の中から、こういう会議の中でざっくばらんに話をするためには、できればそういうオープンの場でなくて話をしたいという御意向もありましたから、何よりも、私どもとしては、どこどこの県が何を言ったではなくて、実のある実情を知りたいということを思いましたので、県の名前なりなんなりが明らかになることをちゅうちょすることがいいか悪いかよりも、そのことによって得られる情報がより腹蔵のないところが得られれば、それはそのような形で得られることの方が今回の会議の目的にもかなうだろうというふうに思いまして、非公開ということにさせていただいて、ただし、その会議の模様につきましては、その後、主宰をいたしました課長から記者会見の形で御披露させていただきましたし、今先生からいただきましたような内容についても、その際に御披露させていただきました。そのような形でやらさせていただきました。 その際、今の第二点目でございますけれども、先生のお話のございましたようないろいろな資料をとりながら、私どもとしては、もちろん、その間におきましても、アンケートはアンケートとして、私どもとして詰めるべき点あるいは個別のところでさらに聞きます点等をあれしながら、一月末をめどに、まず特別養護老人ホームにかかわる改正点、改善点についてはまとめていきたい、さらに、その後に、社会福祉施設全般あるいは社会福祉法人全般についてのチェックについて、先ほどもお答え申し上げましたように三月末ぐらいをめどにまとめていきたい、こんなふうなことで作業を進めていきたいというふうに思っておるところでございます。
○大口委員 プライバシーと関係ないことですし、こういう問題は国民全体が非常に関心のあることですからやはり公開にすべきである、私はそう思います。そういう厚生省の体質というのがいろいろな不祥事につながっておる、私はそう考えるわけです。 最後に、共同募金について。 今回も、ジェイ・ダブリュー・エムに四億円が還流された。丸投げ等をして特養等社会福祉法人の契約相手との間にキックバックがある、それをまたこの共同募金を通じて使途指定寄附金という形でやる、それによって自己資金でもってやるべきところもお金を浮かせてやるというようなことになりますと、これはまた非常に弊害が出てくるわけであります。 そういう点で、その使途指定寄附金を受けているところ、また、特に大口の指定寄附金の寄附者の名簿、これをやはり明らかにしていただいて、そして、その中にそういう脱法行為的なことがないかどうか、これを検討しないといけないと私は思います。この点についてはいかがでしょうか。
○亀田政府委員 御指摘の指定寄附金制度でございますが、これは昭和四十五年に設けられたわけでございまして、これまで社会福祉の増進に大変大きく寄与してきたもの、こういうふうに認識をいたしておみところでございますが、先生からお話ございました寄附者名の公表につきましては、寄附金公表を前提に寄附をいただいておる、そういうものではございませんので、寄附者の承諾が必要だろう、こういうふうに考えております。 名簿をということでございますけれども、このことにつきましては、既に資料要求をいただいておりまして、現在、中央共同募金会におきまして、平成元年度以降、特別養護老人ホームの建設等に充てられ、かつ配分金額が五千万円以上のものにつきまして、寄附者の承諾を得る作業を進めておるところでございます。承諾が得られたものにつきまして、来月中には提出できるのではないかというふうに考えております。
○大口委員 当委員会でそれの提出を要求いたします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○町村委員長 青山二三君。
○青山(二)委員 新進党の青山二三でございます。 今回の一連の不祥事は高齢化社会を控えての大変な犯罪でございまして、厚生省の信用は完全に失墜したと言えます。今回の事件で明らかになったのは、国民のための官僚ではなく、倫理観を失い私利私欲に走った驚くべき官僚の姿であります。国民の命と健康を守る厚生省は一体どこへ行ってしまったのでしょうか。 今回の一連の不祥事に対する綱紀粛正への決意をまず厚生大臣にお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 今回の不祥事につきましては、御指摘のように、いろいろ反省すべき点が多々あると思います。 綱紀粛正策につきましても、日ごろの関係者との接触の仕方に問題がなかったか等を考えまして、厳しい粛正策を講じたわけでありますが、今後、今までの補助金のあり方についての業務の再点検はもちろんでありますけれども、日ごろの関係者との接触の仕方につきましても、鋭意皆様方の御意見を伺いながら、当面は、大変厳しい処置でありますけれども、また、今までとは違うなという、あつものに懲りてなますを吹くというような御批判もありますが、あえてなますとわかっていても吹き続けるぐらいの厳しさを持って綱紀粛正に鋭意努めることによって、私は、常識的な、また公務員としての自覚を持ったつき合い方というのがおのずから生まれてくるのではないかなということを期待しつつ、当面は、あえて厳しい粛正策を続けていきたいと思っております。
○青山(二)委員 ペーパー一枚の通達で綱紀粛正ができるというようなことは絶対ございませんので、今後とも再発防止に向けて頑張っていただきたいと思います。 次に、岡光前次官は、薬害エイズ事件で失墜いたしました厚生省の信頼を回復するために、期待をされてトップについたわけでございまして、いわば期待の星であり、厚生省の切り札とまで言われていたようでございますが、毎日毎日、次から次に出てくる疑惑と、そして元課長補佐の収賄事件で国民の信頼を根底から裏切りました。 折しも、大蔵官僚や通産官僚との業者の癒着が表面化したばかりでありまして、これは官僚のモラルが低下したとしか思えないわけでございます。将来のあるエリート官僚がなぜ今回のような業者と癒着をするという事件にまで発展していったのか、大臣はその原因をどのようにごらんになっておられますか。
○小泉国務大臣 岡光氏がそれほど有能な切り札と言われるくらいに評価されて、そして事務次官に上り詰めた。そういう今までのつき合いとか行動というのがみんなわかっていたのか、わかっていなかったのか、こういう点も含めて、社会通念、これはおつき合いの仕方という点も問題があったと思います。 それと、本来、次官になるような人物がこういう考えで行政をやっているかということはだれも予想もしなかったことであって、あり得ないことであって、また、あってはならないことだという中で、今報道されているような疑惑が事実であるとするならば、もう何と言っていいか、信じられないようなことをしていたわけでありますので、今後、そのような行動なり関係者との接触というものについて、自分自身とそれから同僚のいろいろな接触の仕方についてもお互いに気をつけていくべきだ、そして、この再発防止に全力を尽くしていくべきだと思っております。
○青山(二)委員 超高齢化社会の到来で、年金を初めとして社会保障の充実、医療体制の整備など、厚生省の役割は今後ますます大きくなることは確実でございます。疑惑の解明はもちろんのこと、大臣が今おっしゃったように一刻も早く再発防止を講じていただきたい、このように思うわけでございます。 また、厚生省を機構改革するという点で、例えば、厚生行政の公正中立を貫くために厚生省を各省庁体制から切り離した独立機関にするとか、適切な運営が行われているかを監査するオンブズマン制度を設けたり、あるいは透明性を徹底的に確保する、そしてこの際、地方分権の先陣を切って思い切って地方に権限を移譲する、こういうことが必要ではないか、このように思うわけでございますが、厚生省の抜本的な構造改革ということについて大臣はどのようにお考えでしょうか。
○小泉国務大臣 厚生省の行政機構のあり方については、今、内閣を挙げて行政改革に取り組んでおりますから、その中でどういう省庁のあり方がいいか、当然出てくると思います。 また、厚生省の今回の不祥事に限って言えば、私は、今までの補助金の選定あるいは手続、情報公開、業務等いろいろ問題点がありますから、今調査委員会を設けて、改善すべき点がなかったか、鋭意検討中でございます。その検討を待って必要な改善措置を講じて、この不祥事の汚名を何とか挽回すべく努力をしていきたいと思っております。
○青山(二)委員 今回の事件で、先ほど来お話がございましたけれども、小泉大臣は深夜に慌ただしく岡光前次官の辞表を受理いたしました。このような疑惑の渦中でこのような態度をおとりになった大臣の対応には、本当に首をかしげたくなる思いがいたしております。 先ほどは、大臣として今も瑕疵はなかったと確信しているというような御答弁がございましたけれども、懲戒免職は当然だというのが国民共通の感覚でございます。この結果、人事課で一時預かりとなっていたボーナスを支給されるということが出てきたわけでございますが、釈然としない。こういうときに支給してよいものでしょうか、国民に納得のいく説明をお願いしたいと思います。
○小泉国務大臣 十一月十八日朝刊で、岡光氏に対する疑惑が報道されました。その深夜に、諸般の情勢を考えて岡光氏が辞表を提出して、私が受理したわけでありますが、当時は疑惑を否定しておりますし、それでは、今委員の言われるとおり、官房付にして逮捕の時点で懲戒処分にしようという措置を行った場合についても、逮捕が十二月四日ですから、となりますと十二月一日まで在職したことになりますから、これはボーナスは満額支給されます。 私は、辞表を受理、退職金の支給停止、そして新次官の決定という政治判断をいたしましたけれども、今の時点でこれに誤りがあったとは思っておりませんし、同時に、こういう問題が次々に出てくる、和田審議官まで及んでくるということも想定しておりませんでしたし、岡光氏が本当にこんなことをする人物かということも当時はまさに信じられない思いでありました。 しかしながら、こういう事態が起こり、多くの皆様方に大変厚生行政に対する信頼を失墜させた。大変遺憾なことであり、これから日々の行政を進めることによって少しでも信頼回復が図れればな、精いっぱいの努力しかないと思っております。
○青山(二)委員 新進党は、先ほど大口委員からもお話がありましたように、この一連の不祥事を解明するためにプロジェクトをつくりまして、埼玉県や山形県に出かけてまいりました。私は、埼玉県と北本養護老人ホームに訪問させていただきましたので、そこで大変不可解だなと思ったことを何点か質問をさせていただきます。 まず、埼玉県では高齢者福祉課長のポストが、昭和四十六年から十一代にわたって二十数年もの間、厚生省の職員の指定席となっております。今回の犯罪の温床となったその課長のポストに現在も厚生省の出向の職員がそのまま着任をして、事後処理に当たっております。これはどう見ても納得がいきません。これは何らかの対応をすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○近藤(純)政府委員 先生御指摘のように、埼玉県におきます高齢者福祉担当の課長は、厚生省から長期間継続して出向いたしております。中央省庁と地方自治体との相互の仕事を理解し合う、こういうのが人事交流としての出向の趣旨でございますので、こうしたずっと同じポストで出向するというのが問題があったと言わざるを得ないというふうに思っている次第でございます。 今後、自治体への職員の出向に当たりましては、出向自体の見直しというのもあるわけでございますけれども、出向する場合にも地方自治体とよく御相談いたしまして、厚生省からの出向者がずっと同じポストというふうなことがないように、できればほかの方面でも使っていただくようにお願いしたいなというふうに考えております。
○青山(二)委員 そのようにお願いしたいと思います。 さらに、不可解なことがございました。 北本特別養護老人ホームの土地の提供者であります松谷郁子さん、この方は初代の施設長となりましたが、一年後の平成七年六月に突然姿を消しております。二代目の施設長には何のあいさつもなく、何の引き継きもなく、顔も見せなかったということでございまして、これは大変おかしいことだということで、我が調査団のメンバーが住居を探し当てまして面会しましたところ、一年間というものは北本特別養護老人ホームでいじめ抜かれ、耐え切れなくなって施設長をやめた。こういうお話を伺うことができたわけでございます。今は東京に住んでいるようでございます。 結局、小山に施設長にするからという条件でうまく言い含められて、だまされて土地を取られてしまった。こういうことが考えられるわけでございます。一連の犯罪の中で、本当に気の毒な犠牲者だと思うわけでございます。福祉の現場でこんな事件が起きてもよろしいのでしょうか。大臣はこの実態をどのようにごらんになりますでしょうか。
○羽毛田政府委員 御指摘の点につきましては、北本特別養護老人ホポムの施設長、当初おなりになっておられました松谷さんと言われる方が交代をされたということにつきましては、私どもも確認をいたしましたが、その交代に至ります事情につきましては、残念ながら、まだ私どもとしては把握をいたしておりません。その間において不正あるいは不適正なことがなかったかどうかについては、さらに引き続き調査をいたしたいというふうに思います。
○青山(二)委員 もう一つ問題がございます。 北本特別養護老人ホームの嘱託医は、これは小山容疑者の関係する桃泉園の北本病院の院長が当たっております。給食は日清に委託、シーツやおむつ等はワタキューセイモア、介護リフトは小山の夫人と愛人の経営するトウセン、そして念入りに、葬祭は小山の姉の夫、すなわち義理の兄に当たるわけでございますが、それが経営する東上新生活互助会というふうに、まさにこれは小山の関係する特定業者で占められております。 まさにこれはぐるみと申しましょうか、こういう実態をどのように受けとめておられますか。
○羽毛田政府委員 まず、事実関係でございますけれども、私どもの調査をいたしましたところでも、リフトはお話のとおり株式会社トウセンから納入をする、また、給食は株式会社日清医療食品に施設内での調理業務委託をしているということが判明いたしております。おむつにつきましては、残念ながら、まだ購入先ははっきりいたしておりません。 なお、リフトにつきましては、彩福祉グループのすべての施設がトウセンから購入をしているということでありましたが、給食につきましては、施設内で施設職員がみずから調理している施設もあるということで、全体的にはそういう状況でございます。 確かに、いずれの施設におきましても、施設がどのような企業と購入あるいは委託等の契約を結ぶかということは、まず一義的には施設のいわば選択ということになるわけでありますけれども、社会福祉法人の理事あるいは理事長が関係している会社と契約を結ぶというような場合につきましては、その社会福祉法人の理事会での扱い等につきましても、その間に不適正な癒着等が生じないようにという指導をいたしておるところでありますけれども、今回の事例について、契約金額あるいは契約の手続等におきまして問題がなかったかどうか、これは引き続きやはり調査をしなければならないというふうに思っております。
○青山(二)委員 時間がなくなりましたので、通告しておりました質問はすべてできませんでしたけれども、また機会を改めてさせていただきます。 先ほど大臣が、補助金の見直し、見直しということを盛んに言っておられましたけれども、本当にまじめに一生懸命福祉の現場で働いている方が多いわけでございますから、そういうこともよく頭に入れて今後の厚生行政に取り組んでいただきたい、このように心からお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
○町村委員長 石毛鍈子君。
○石毛委員 民主党の石毛でございます。 まず最初に、彩グループに関連しまして、昨日、和田審議官初め、和田前審議官と申すべきなんでしょうか、出されました処分、それから岡光氏にされました辞表の取り扱い等をめぐって申し上げざるを得ないと思いますけれども、その状況につきましては先ほど来厚生大臣がお話しされておられますので、私は一点だけ、厚生大臣が話された。こととかかわって申し上げたいのです。 当時の、辞表を受け取ってすぐ新たな事務次官を任命したということ等に瑕疵はなかったというお話ですけれども、同時に、今後どういうふうな取り扱いをこれからの方策としてしていくべきかということは法改正も含めて問題だというふうにおっしゃっておられました。 そこで、今そういうふうにおっしゃられました問題を、私はやはり、先ほど来申し上げましたように、落差を国民がとても不審に思っている、そうした感情をお受けとめいただくならば、ここでステートメントとしてきちっと表明される、あるいは閣議に法改正の方向性を厚生大臣が積極的に御提案されていかれて、今後の方向性を明示していただくということが大変重要かと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○小泉国務大臣 法改正が必要だなという議論を同僚議員から私も聞いております。今その動きを見守っているところでありまして、私は法改正する必要ないと言っているわけではございません。当然そのような議論がされてしかるべしたということで、法改正するべきだったらそのような準備を進めてくださいというふうに同僚議員には今伝えているところでございます。
○石毛委員 それでは、次の質問でございます。 私は、岡光事件に始まる今回の一連の社会福祉法人をめぐるさまざまな出来事と申しますのは、民間の活動に対しまして官が非常に大きな規制力を持って、結果的に今回こうしたゆがめるというような事態まで起こってきてしまった。そういうところにあると思っております。もっと率直に言えば、官の権限を今回のことで言えば悪用したと言わざるを得ないと思います。そうしたことを、前回、民主党の枝野議員も申したことですけれども、たまたまの事件ではなく、構造的に絡まりで起こっている問題だととらえるならば、許認可を含む規制行政のあり方が問題だというふうに思います。 そこで、官と民の関係をめぐりまして、厚生大臣は、郵便貯金の民営化を初め積極的な改革をかねがね主張されておられますけれども、民営化する、あるいは民の活動と官の活動の関係性といいましょうか、あり方につきましてどのようにお考えか、御所見を簡単にお伺いできればと思います。
○小泉国務大臣 私は、行政改革を進める上において、かねてから、官と民の役割を厳しく見直さなきゃいけない、そういう中で、郵政三事業は、これは役所がやらなくても民間企業でできることだということを言っております。民間企業、民間人でできることはできるだけ民間人に任じておく、本来、役所とか役人がやる仕事は、民間企業にはできない、あるいは民間企業がやろうとしない、しかし国民生活に本当に必要なんだという部分に限って役所がやるべきだという考えを持っております。 そういう観点から、今の郵政三事業は、郵便事業にしても貯金事業にしても保険事業にしても、全部民間でやっております。やっていないのは封書とはがきの配達だけである。だから、私は、郵便局をなくせと言っているのじゃないのです。郵便局の運営は民間企業で十分できるということを言っているのであって、私は、この視点はあらゆる省庁、必要だと思っております。 民間人ができるというのはどんどん役所が手を引いていって、役所の権限というのは透明性を図りながらできるだけ民間の活力を生かすような形で、むしろ民間の参加を歓迎する、民間の参入を歓迎していろいろな必要な事業をやっていくべきじゃないか、そして官の役割というものはできるだけ簡素に、効率的に、わかりやすいような制度を整えていくべきではないかというふうに思っております。
○石毛委員 官の役割は簡素にというお答えをいただいたわけですけれども、これから先、公益法人についてお尋ねをしていきたいと思います。 官と民の関係の中で癒着が生じているという問題にかかわるわけでございますけれども、今、公益法人に厚生省出身者が再就職しているというケースが非常に多いと思います。 そこで、具体的な質問になりますけれども、先ごろ問題になっておりました日清医療食品及び日本医療食協会と財団法人厚生共済会との関係でございます。 毎日新聞の十二月十三日の報道によりますと、日清医療食品及び日本医療食協会が医療食の九〇%以上のシェアを占めているという独占、それから、そうした独占を問題として公正取引委員会が排除勧告をしていたという一方での事実、それからもう一方では厚生共済会が、医療食を購入していくことによってたしか三%のバックペイを要請して、それを共済会が受けていたという事実が判明いたしまして、厚生省は共済会に日清医療食品との取引を停止させた。そうした報道がなされております。 バックリベートを受け取ったということも含めまして、この事実関係は確認できることでしょうかどうか、そのことをお尋ねいたします。」
○小林(秀)政府委員 御指摘の点でございますが、まことに残念なことでございますけれども、財団法人厚生共済会が、平成五年四月一日付の契約に基づきまして、国立病院・療養所が日清医療食品株式会社から医療用食品を購入した場合に営業推進協賛金として売上高の三%相当額を収受していたものでございます。 厚生省としては、この行為は公益法人としては適切さを欠くものであるということで、本年の四月十日に、財団法人厚生共済会に対し、日清医療食品株式会社との本契約を破棄するように指導を行ったところでございまして、その指導の翌日に契約破棄をいたしております。
○石毛委員 重ねてお尋ねいたします。 厚生共済会以外の公益法人にこのようなバックリベートが回ったという事態はございますでしょうか、ございませんでしょうか。
○小林(秀)政府委員 厚生省所管の他の法人に関する本件と似たようなケースについては、残念ながら承知いたしておりません。
○石毛委員 私は、本会議で、公益法人について、補助金支出あるいは役員構成の実態あるいはその他のことがどのような状態になっているか、そのことをお調べいただきたいということを質問いたしました。その本会議での質問への厚生大臣の御答弁は、公益法人概況調査で結果を公表しているのでという御答弁をいただきました。 そこで、その結果を見ますと、その概況では、公益法人の実態がどのような中身であるかというのはほとんどわからない。補助金支出あるいは厚生省の方々の天下りの問題等々も含めまして、本当に公益法人が公益性を持っているのかどうかということも含めまして、先ほど来社会福祉法人の不祥事につきましては調査委員会を設置してお調べになっていらっしゃるというお話ですけれども、公益法人につきましても、ぜひこの際、ただいま申し上げましたことについて点検、そして新しい方向性を見出していく、そのことが市民からの誤解等々を防ぐ一つの大切な方法ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 御指摘のとおりだと思います。そういう指導をしていきたいと思っております。
○石毛委員 ぜひよろしくお願いいたします。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 先ほど来問題になっております彩グループに関連する社会福祉法人でございますけれども、その理事名簿を見ますと、六つ社会福祉法人があるわけです。こういう社会福祉法人が同一県内で同一理事長で次々につくられるというのがおかしいと思いますけれども、それはおきまして、この六つの社会福祉法人の理事名簿を見ますと、全部で一法人八人の理事構成ですけれども、三名の理事長ないしは理事あるいは監事が六カ所に共通して名前を連ねております。その中には、理事と監事を、法人を違えて兼ねておられる方もあります。 社会福祉法人に対する厚生省の指導では、一社会福祉法人の中では理事と監事は兼任することができないという規定がございますけれども、同じ理事長で同じ人数が何人も同じ理事会を兼ねている中で理事と監事を兼任しているということは、事実上は違法行為ないしは脱法行為と受けとめても当然ではないかというふうに思うわけです。 それで、このことを初めとしまして丸投げ等々につきまして、今調査ということでございますので、その調査についてお伺いするつもりは私はございません。ぜひ早く拝見したいと思いますけれども、私が思いますのは、もしこの理事名簿が申請が上がりました段階で埼玉県で一般に情報公開されておりましたなら、今、市民は大変高齢社会のあり方、福祉に関心を持っております。ですから、これはきっと拝見したに違いないと思います。入札される業者がどこになるかということも、私も議員になるまでは市民活動しておりましたので、関心を持っております。 そういう意味で、調査をされても、厚生省あるいは県あるいは市町村というその系列の中での指導だけではなくて、基本的にはすべての情報を地域社会で市民公開をしていく、情報公開をしていくということが、こうしたことが再発しないという一番大事なポイントだというふうに私は思っております。 そういう意味で、私は、今までと同じような、厚生省の指導強化ということではなくて、新しい発想で情報公開をきちっとしていくということをぜひ受けとめていただきたいと思いますけれども、その結論の部分につきまして御回答いただきたいと思います。
○羽毛田政府委員 お尋ねは情報公開についてのお尋ねでございましたけれども、前半部分でその例としてお挙げをいただきました理事と監事の兼務のことにつきまして、一言申し添えをさせていただきたいと思います。 監事が他の社会福祉法人の理事を兼ねているということにつきましては、先生御指摘のとおり、直ちに事業法の規定に抵触するとは言えないのでございますけれども、しかし、私どもの指導として社会福祉法人の審査基準ということでやっておりますが、そこにおきましては、他の法人で理事長と理事の関係にある、そういった理事につきましては、別の法人で同一の理事長のもとで監事となるということはやはり適切でないということで、そういうことは避けるようにということを審査基準でいたしております。そういう意味で、今回の一部の監事がこの審査基準に抵触するということはやはりございます。そういう意味で、直ちに違法とは言えませんけれども、やはり適当か不適当かという面では不適当な面のある疑いが十分ございますので、個別の事例としては、そのことについては今後とも指導してまいりたいと思います。 そこで、そういったことをあれするためにも、情報の公開によって社会福祉法人の運営というものをできるだけ透明化する、いわば情報公開をして市民、国民の圧に触れるようにするということが大事ではないかという御指摘でございますけれども、この点につきましては、大きな方向としてはそういう方向で検討してまいらなければならないと思います。 ただ、その際にあわせて、特に理事、監事等の人のことに関しますところでいえば、やはりそこにプライバシーの問題もございますから、そこらあたりの兼ね合いを考えながら、今後どのように情報公開をこの点について進めていくか、検討してまいりたいというふうに思います。
○石毛委員 もう一点質問をいたします。 これも会計検査院の報告で明らかにされたことでございますけれども、時間がありませんので内容を簡単に質問しますけれども、入院患者日用品費が渡されていないという問題がございました。 恐らく、これを質問させていただきますと、また羽毛田局長、指導を強化してまいりたいというふうにお答えいただくと思うのでありますが、私が申し上げたいと思いますのは、例えば、社会福祉法人監査指導要綱の中で運営について配慮するようにという指導がされておりますとか、あるいは、ここに持ってまいりましたけれども、厚生省老人保健福祉局監修で特別養護老人ホーム、老人保健施設のサービス評価基準というのがございます。この中には、入過所に関しまして、例えば、サービスの内容をきちっと伝えるようにというようなことも書かれております。 私は、今まで厚生省は、それなりにという表現は失礼かとも思いますけれども、指導はされてきておられるのだと思います。指導がされてこられていて、なおかつこういう問題が起こっているというところを注目すべきだというふうに私は思っているわけです。 私の考えますところ、福祉サービスの一番の主体は何よりもサービスを利用する利用者であるわけです。その方々が利用するということを目的にサービスを提供するわけですから、情報は利用者の方にきちっと提供されなければ意味がないというふうに申し上げてよろしいかと思います。 そういう意味でいいますと、現行の医療法、老人福祉法等においても無論でございますけれども、これから審議されます介護保険におきましても、サービスの利用者に対する説明責任を実施主体であります行政がきちっと果たすべき、ここが一番のポイントだろうというふうに思っております。 ですから、情報公開をするということと説明責任をきちっと果たしていくという、ここがなくては、幾ら内部調査をやってもまたよどみは繰り返されるという問題だと思いますので、私は、行政責任としての説明責任ということをこれからの方向性としてきちっと受けとめていただきたいというふうに、質問と要請を兼ねておりますけれども、考えております。いかがでしょうか。
○羽毛田政府委員 今御指摘のございました。具体例としての入院患者日用品費につきましての取り扱いでございます。特別養護老人ホーム等に入所をされた御老人が病院等に入院をされた場合には、入院中の日用品購入に充てるように、入院日数に応じまして市町村が施設に入院患者日用品費というものを支給するということになっているのですけれども、これが現金の形で老人に支払われていなかったということで御指摘をいただきました。 そして、従来の私どもの指導が、先生今お挙げになりましたような、そういったような形でやっていて、サービスの内容を入所者にお知らせしなさいというような形での指導であったがために、ややそこの具体性に欠けたという反省もいたしておりまして、今回、その反省に立ちまして、御指摘もいただきましたところでございますので、具体的に日用品費のこととしてもう一度その点の指導の徹底は図りました。 しかし、それにしても、先生おっしゃるとおり、施設運営にしろあるいは行政の対応にしろ、入所者あるいは利用者ということを第一に考えて進めていくという、ふだんの心構えといいますか、そういうことが非常に大事であるという点はそのとおりでございますので、私どもも含めまして、そういうことに心がけていかなければならないというふうに思っておりますし、制度的にもそういう部分を入れ込めるところはどんどん入れていくというその心がけは大事だと思います。 御指摘の介護保険におきましても、そういった利用者の、いわば利用に当たってのお手助けをするという意味で、いわゆるケアマネジメント、ケアマネージャー等の役割というものを大きく制度の中に入れておりますし、また、現在の制度でいえば在宅介護支援センターというような形で、利用者自身がいろいろなサービスを求められるときのお手助けというような観点からの制度的なものも入れております。 もちろん、制度だけではなくて、そもそもそういった心がけをしながらやっていかなければならないということは、繰り返しになりますけれども、非常に大事なことでございますので、私ども、今後そういう心構えでやっていきたいというふうに思っております。
○石毛委員 もう質問時間が過ぎてしまいましたので終わらなければなりませんけれども、私は、今の福祉制度の中での都道府県の監査状況等の職員の方等々のお話を伺っておりまして、今の監査体制を強化することで過ちが起こらないようにするということは無理なことだと思っています。お役人さんを何人ふやせばそれが実現できるのか。 一番大きな関心というのは、今の高齢社会の中では、繰り返しになりますけれども、サービスを利用する当事者、そして、高齢社会に確実にサービスが必要になる今の若い市民の人たちであるわけです。その方たちが関心を持っているわけですから、その方たちが評価することができ、新しい方向性を見出すことができるように、市民が参加するシステムを地域でつくっていく、評価するシステムをつくっていくということが制度改革の中で一番大きなポイントだというふうに思っております。 私どもも、つたない、あるいは及ばずながらと申しましょうか、そうした提案を積極的にさせていただきたいと思いますので、大臣初め関係の皆様もぜひ私どもからの提案も受けとめていただきまして、いい方向性を求めていけるように期待して、質問を終わりたいと思います。 失礼いたしました。
○町村委員長 瀬古由起子君。
○瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。 私は、病院のソーシャルワーカーとして働いてまいりまして、この間、百五十を超える医療や福祉の施設を直接訪問させていただき、関係者の御苦労を聞かせていただきました。この事件が発覚してから、福祉施設はどこでも大もうけをしているのじゃないかこういう疑いの目で見られる、私財のすべてをなげうって血を吐くような思いで踏ん張ってきたのに怒りで眠れない、こういうように関係者の方が訴えておられます。今回の汚職事件は、人々の善意と苦労によって支えられてきた福祉にはかり知れない打撃を与えて踏みにじった。その責任は大変重いと思います。 今回の発表された処分から見ましても、岡光が懲戒免職処分に該当するということはだれが見ても明白だというように思います。本来、当然懲戒免職処分とすべきものを早々と依願退職として認めた大臣の処置というのは、私は、結果としては重大な誤りであった。このことを大臣は率直に認めて反省すべきだ、この際、国民に対して明らかにしていただきたいと思いますが、大臣、どうですか。
○小泉国務大臣 当時、疑惑が新聞に報道された段階で本人は強く否定しておりましたし、その否定が本当かどうかという事実確認を待つには相当期間を要したと思います。逮捕されても当分否定していたようであります、今一部肯定しているかどうかわかりませんが。 そういう中にあって、私は、あの時点の判断は、本人が本当に否定していて、新聞の報道が本当なのか、本人の言っていることが本当なのか。これは、もし本人の言っていることが本当であのような報道をされたら、本人の名誉の回復のしょうがない。しかし、本人が言っていることがうそで新聞報道が事実だったならば、これはしかるべく捜査当局が判断するであろうということにおいて、私のあのときとった判断というのは誤りだったと思っておりません。
○瀬古委員 結局、厚生大臣が辞職を認めたというその結果がその後の国民の厚生省に対する不信を一層大きくしているのですね。厚生省の困難を生んでいるのですよ。そのことについて反省をすべきじゃないですか、どうですか。
○小泉国務大臣 それは、辞表を受理したことと、退職金の支給を停止したことと、新次官を決定していち早くこの厚生行政を進めていくという総合的な政治判断であります。 そして、本人が切腹じゃ足りぬ、それは打ち首獄門にせよという国民感情は私は知っております。しかしながら、もし打ち首獄門というのだったならば、当然それは捜査当局が判断することでありましょうし、私に言っていることがうそだったならば、今逮捕されておりますから、当然私は有罪判決が下るのだと思います。
○瀬古委員 全く反省がない。これでは真の国民の立場に立った厚生行政はできないと私は言っておきます。 次に伺いますけれども、私は彩福祉グループ関連の厚生省汚職事件の舞台となっております埼玉と山形に調査に行ってまいりました。丸投げによって七施設で約二十七億円の補助金が小山容疑者らに差益をピンはねされた結果どうなったのか、本当に求められている施設が建設されたのか、極めて疑わしいということを痛感してまいりました。 例えば、冬の寒さが厳しい寒冷地の山形の場合では、この春、市内に建設された特養ホームの杉沢荘でも、また現在県に申請されております西山形のとかみ共生苑の計画書でも、窓ガラスはペアガラスを使用する、それから断熱材も三十ミリで、床も暖房処理は当然というようになっております。また、これは山形周辺の平均的な施工だと設計士は言っておりました。 ところが、ジェイ・ダブリュー・エムによって丸投げされたリバーサイド成安、私は見てまいりましたけれども、窓は一枚のガラス板で、床暖房もない、断熱材は二十ミリだ。総事業費から見ましても基準すれすれの最低のグレードの施設だと関係者は指摘しているのです。しかも、設計変更まで明らかになって、非常にずさんな工事になっております。お年寄りや障害者が本当にこういう工事でしわ寄せを受けることになる。 ジェイ・ダブリユー・エムが元請となった全施設について、厚生省としては今建築物の検査など責任を持ってやるべきだというように私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○羽毛田政府委員 今回の一連の、いわば丸投げによる利ざやを生み出しという事例は、いずれも、国庫補助基準を上回る、その限りにおいては豪華な施設をつくるという形で総事業費を一たん大きくしまして、その大きくなった事業費から落札価格をさらに下回る形での下請という形で利ざやを生み出したという構造になっております。 そうした中で、私ども補助金を出している、そういう観点からしまして、その工事が十分な補助どおりの、所期の目的を達した施設として完成をしているかどうかということにつきましては、最終的には完成時に県が検査をしましてチェックするということになっております。 今回の事例、こういう形で非常に問題事例になっておりますから、私どもとしましても、社会福祉施設として不十分な点がないかどうか、県とも相談をしまして念入りに検査をいたしたいというふうに思います。
○瀬古委員 ぜひ調査していただいて、チェックをしていただきたいと思います。 次に伺いますけれども、埼玉では、疑惑追及の調査責任者はゴルフの接待などで罷免されております。この人物は厚生省からの出向、山形の調査責任者の麦谷健康福祉部長も出向者なんですね。 綱紀粛正が出された後、十二月四日ですが、山形県庁で、私ども日本共産党の調査団が麦谷部長から事情聴取をした。ところが、この部長は、夏スキーのプライベートの接待は、こういう機会をとらえて意見交換するのは何の問題もないと言ったわけですね。こういう態度というのは、厚生省は、厚生省の態度につながるのかどうかわかりませんけれども、いかがですか、どのようにお考えですか。
○近藤(純)政府委員 地方公共団体の幹部が、中央官庁から出てきたときには、ある程度儀礼的な接遇というのは、今までやられてきたというのが慣行だったと思います。 したがいまして、それ自体が、今の時点からすると問題があるというふうに思いますけれども、その時点においてよかったかどうかというのは、いろいろこれは県の判断になろうかと思うわけでございます。 出向制度の見直しも当然行わなければいかぬわけでございますし、今回の事件を教訓といたしまして、出向者に対しましては私どもも責任がございますので、こういったような教育とか研修とか、こういうものを充実させまして、やはり公務員としての心構えというものを自覚していただきまして、綱紀の厳格な保持、こういったものを徹底するように努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○瀬古委員 大臣がこの前の委員会で、こういう事件を起こしたのは特殊な人物がやったことだというように言われたのですけれども、決して特殊ではない。そういう意味では、厚生省の中心幹部が、こういう悪徳業者と結託しているだけでなくて、地方に出向している人たちにもつながっているということも明らかになってきているわけです。こういう点では出向者も含めてきちんと調査をして、こういう問題点を本当に明らかにしていただきたいというふうに思います。 最後にお聞きしますけれども、今建設半ばになっております彩グループの施設、こういうものについては一体どうなっていくのか、完成できるのかどうかというので大変関係者の不安が生まれてきております。また、地元の住民の期待も大きい。この点も踏まえまして、完成までちゃんと厚生省が責任を持って対応すべきだというふうに考えますけれども、厚生大臣の責任ある答弁を求めたいと思います。
○小泉国務大臣 現在建設中の施設は、地域の高齢者にとっては待望している施設だと思います。今回の不祥事があっても、一番大事なのは、利用者の処遇を図る面において支障を来してはいけないということでありますので、山形県あるいは埼玉県とも十分協議してこの問題を進めていきたいと思っております。
○瀬古委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○町村委員長 中川智子君。
○中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子でございます。 今、瀬古さんの質問にもありましたように、私どもも、昨日、山形の方に参りまして、大江町そして山形市、山形県、いろいろな方とお話ししてまいりました。そして、私は三十分ほどフリーの時間を持ちまして、町の中を歩いてきました。 本当に驚いたのですけれども、自動車が何分かの間に数台しか走らない。そして、余り人も歩いていない。そんな中で、歩いている方をつかまえまして、このたびのことをどう思いますかという市民の声をいろいろ聞いてまいりました。やはり皆さん待っていらっしゃる。そして、このような過疎の町にそのようなものが建って少しは息を吹き返すかという山奥の過疎の町の本当に必死な思いが伝わってまいりました。 ですから、今厚生大臣がおっしゃったように、やはり責任を持って、いわゆる補助金の問題、すべてを含めて、町の人たち、そして待機していらっしゃるたくさんの老人の方々が一日も早くその建物に、しかもきっちりと、建築途中でございましたので、大江町なんかは二五%ぐらいの建築の最中でしたので、きっちりとその建物をチェックして後で苦情が出ないように、そして、さまざまな矛盾があっても、その建築中のものに関しては責任をきっちりと国の方がとって建築していただきたいということを冒頭に申し述べさせていただきます。 そこで、私自身は、議員になりましてつくづく思うのですが、先生と官僚の方が呼ばれる、それに対して非常に違和感を持っております。むしろ、いろいろなことを教えていただいている。厚生委員になりましていっぱいのことを教えていただいて、お一人お一人の方を拝見しますと、また接しますと、とても一生懸命私どもにアドバイスくださり、また、さまざまな法案に対してもいろいろな意見を聞かせていただいている。 でも私は、官僚の方々が先生と呼ぶ政治家がトップにあり、そして官僚があり、県があり、市があり、町があり、その下に市民がいるというこの全く動かしがたい縦の構造、そして、今回のことも国民がその中に入札でいない。一番、国民自身のさまざまなものでありながら、国民の姿が全く見えない。先生と呼ばれる政治家がトップに立っていて、また官僚が県で威張り、そして県の人たちは市で威張り、八つ当たりの状況、八つ当たりのいわゆる権限の発散がこのたびのことを生んだと本当に痛感しております。ですから、私たちが先生と呼ばれるということ自体をおかしく思うというところから始まらなければいけないと思うのです。 小泉大臣にお伺いしたいのですけれども、先ほど、応援しようとする企業や団体からもらうお金は、そのもらう時点でそこが黒いか白いがわからない、ですからいただくものはいただくというふうに理解したのですね。そして、先日の新聞発表にもありましたけれども、そこが開いているパーティーの席上で、お役に立てることがあったら役に立ちたいというようなニュアンスの御発言があったやに伺っておりますが、そこでいただいたお金をどのように、私、選挙でも余りお金を使いませんでしたし、本当に国民の税金をもらっているお給料で精いっぱいやっていくのが政治家の務めだと思うのですが、たくさんのそのお金はどのようにお使いか、ちょっと伺いたいのです。
○小泉国務大臣 どういうようにお金を使うかということでありますが、具体的に言いますと、例えば、私の選挙区にはがきを一回出すとしますね。十万人出すとします。はがき代だけで五百万円ですね。印刷をすれば、それがさらに何百万追加される。同時に、全選挙区にもっと通知をしたい、パンフレットを出すとすると、もっと費用がかかる。 事務所を一つ設置します。借ります。今、プレハブの事務所を建てても百万じゃ建たないでしょう。事務所に職員一人も置かないというわけにはいかないでしょう。二十万か三十万で来ていただくという場合においても、電話一本引く、あるいは職員を一人置くだけでも、月何百万というお金は出ていきますね。 それで、もっと政治活動をしたい、自分の政見を多くの有権者にわかってもらいたい。政治活動には車も必要だ、車が何百万かかりますね。マイクを設置する。例えば、それじゃ自分も政治活動をして外国に行ってみたい、外国のいろいろな実情を視察してみたい、これも飛行機代から何百万かかります。 それで、政治活動をやればやるほど金というのは本当に出ていく。という形で、みんな四苦八苦していると思います、資金を調達するにおいて。それをどうやって調達するかということで、どの政治家も、まじめに政治活動をすればするほど、できるだけ多くの方々に自分の政見をわかってもらいたい、皆様方の意見を聞いてみたいというと、私は大変なお金がかかるのじゃないかというふうに思います。
○中川(智)委員 もう時間ですけれども、小泉大臣が新聞にこれだけ、これほどの広報活動はないと思うのです。連日、テレビに出、新聞に出る。ですから、いいことをなさったら、そのようなはがきなんかはもう一切要らないと思うのですね。ですから、その辺の宣伝活動、そういうことに対しては別な形での宣伝をなさった方がよほどいいなと実に思いました。 ですから、やはり橋本総理や小泉大臣に部下を断罪するその資格がおありかということを最後に聞きたい。その二言で終わりますが、お願いします。
○小泉国務大臣 私は、部下を断罪するような人間ではありませんが、たまたま厚生省の最高責任者として、今大臣として在職しております。厚生省の職務を考えながら、処分するというのはつらい仕事でありますが、これは厚生行政を進めていく上においてやむを得ないなというふうに感じております。
○中川(智)委員 終わります。 ――――◇―――――
○町村委員長 内閣提出、介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。小泉厚生大臣。 ――――――――――――― 介護保険法案 介護保険法施行法案 医療法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○小泉国務大臣 ただいま議題となりました介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、介護保険法案について申し上げます。 我が国においては、急速な高齢化の進展に伴って、介護を必要とする者の数も急速に増加しております。このことは、介護期間の長期化や核家族化等に伴う家族機能の変化などと相まって、介護問題をより深刻化させる一因となっており、今日、介護問題は、国民一人一人にとって、老後生活における最大の不安要因となっております。 介護が必要となった場合、訪問介護等の福祉サービスのほか、その心身の状況に応じた保健医療サービスが必要となりますが、これらは、老人福祉及び老人保健の異なる二つの制度のもとで提供されてきたところであります。このため、利用者の立場に立ったサービス提供や効率的なサービス提供という観点からさまざまな問題点が指摘されております。 こうした状況を踏まえ、現行制度の再構築を図り、国民の共同連帯の理念に基づき、社会全体で要介護者の介護を支える新たな仕組みを創設するため、今般、本法律案を提出した次第であります。 次に、本法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。第一に、介護保険は、被保険者の要介護状態または要介護状態となるおそれがある状態に関し、必要な保険給付を行うこととし、給付に当たっては、被保険者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、被保険者の選択に基づき、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが、多様な事業者または施設から、総合的かつ効率的に提供されるよう配慮することとしております。 第二に、市町村及び特別区は、介護保険を行うこととし、国及び都道府県は、介護保険事業の運営が健全かつ円滑に行われるよう必要な各種の措置を講じなければならないこととしております。 第三に、国民は、共同連帯の理念に基づき、介護保険事業に要する費用を公平に負担するとともに、みずから要介護状態になることを予防するため、常に健康の保持増進に努め、要介護状態となった場合においても、その有する能力の維持向上に努めるものとしております。 第四に、介護保険は、六十五歳以上の者を第一号被保険者とし、四十歳以上六十五歳未清の医療保険加入者を第二号被保険者とすることとしております。 第五に、保険給付は、要介護状態の軽減もしくは悪化の防止または要介護状態の予防に資するよう行われるとともに、その内容及び水準は、要介護者の有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならないこととしております。 第六に、保険給付の円滑な実施の確保を図るため、厚生大臣は、保険給付に係るサービスを提供する体制の確保等に関する基本的な指針を定めるものとし、市町村及び都道府県は、それぞれ保険給付に必要なサービスの確保等に関する計画を定めることとしております。 第七に、介護保険制度を各主体が重層的に支え合うという観点から、国は、介護給付等に要する費用の四分の一を負担するとともに、要介護認定等の事務に要する経費の二分の一に相当する額を交付することとし、都道府県及び市町村は、それぞれ、保険給付に要する費用の八分の一ずつを負担することとしております。また、第一号被保険者は市町村に保険料を納付するものとし、各医療保険者は、すべての被保険者数に対するすべての第二号被保険者数の割合を勘案して算定される介護給付費納付金を、社会保険診療報酬支払基金に納付し、支払基金はこれを各市町村に対し一律に交付することとしております。 第八に、市町村の介護保険の財政の安定化に資するため、都道府県は、財政安定化基金を設け、一定の事由により市町村の介護保険の財政に不足が生じた場合に、資金の交付または貸し付けを行うこととしております。また、市町村は、介護保険の財政の安定化を図るため、他の市町村と共同して、介護給付等に要する費用の財源について、相互に調整する事業を行うことができるものとし、この場合に、都道府県は、当該市町村の求めに応じ、所要の調整等を行うものとしております。 第九に、国民健康保険団体連合会は、市町村から委託を受けて保険給付に係る費用の請求に関する審査・支払業務等を行うとともに、サービス提供機関に対する必要な指導助言等を行うものとしております。 第十に、政府は、要介護者に対する保健医療サービス及び福祉サヒビスの提供体制の状況、国民負担の推移等を勘案するとともに、障害者福祉施策、医療保険制度等との整合性に配慮し、被保険者の範囲、保険給付の内容及び水準、保険料の負担のあり方を含め、介護保険制度の全般について、地方公共団体等の関係者の意見を考慮しつつ、検討を加え、その結果に基づき、必要な見直し等の措置を講ずるものとしております。 なお、本法律の施行日は、一部の事項を除き、平成十二年四月一日としております。 次に、介護保険法施行法案について申し上げます。 本法律案は、介護保険法の施行のために必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の規定の整備を行おうとするものであります。 以下、本法律案の主な府容につきまして御説明申し上げます。 まず、介護保険法の施行のために必要な経過措置であります。 第一は、居宅給付支給限度基準額に関する経過措置であります。介護保険法の施行時においては、居宅サービスの供給体制の整備状況が地域によって異なることが考えられるため、法定の支給限度基準額に基づく介護給付等を円滑に行うことができる日までの間、市町村は、居宅サービスに係る供給体制の整備状況等を考慮して、法定の支給限度基準額を下回る額をその市町村の支給限度基準額とすることができることとしております。また、国及び都道府県は、このような市町村に対し、必要な支援を行うこととしております。 第二に、現在の指定老人訪問看護事業者、特別養護老人ホーム、老人保健施設等が介護保険法の指定居宅サービス事業者または介護保険施設に円滑に移行できるよう必要な経過措置を定めることとしております。 なお、施行日において老人福祉法の措置により特別養護老人ホームに入所している者については、施行日以後引き続き入所している間は、五年間に限り、介護保険の保険給付を行うに当たり要介護認定を不要とする等、所要の経過措置を講ずることとしております。 第三に、介護保険法の施行のために必要な準備として、各種の基準についての審議会への諮問や要介護認定の手続等の行為を、施行日前においても行うことができることとしております。 次に、関係法律の規定の整備であります。 第一に、老人福祉法の改正であります。 老人福祉法の老人居宅生活支援事業等について、原則として利用者がみずから契約により利用できることとなることに伴い、定義規定の改正を行うほか、やむを得ない理由により介護保険のサービスを利用することが著しく困難である場合には、市町村が居宅における介護等の措置をとること等の改正を行うこととしております。 第二に、老人保健法の改正であります。 介護保険法において老人訪問看護事業者及び老人保健施設に相当する事業者及び施設が規定されることに伴う所要の規定の整備等を行うこととしております。 第三に、健康保険法の改正であります。 健康保険事業に要する費用に介護保険の納付金の納付に要する費用を含めるとともに、被保険者の保険料額は、介護保険の第二号被保険者である被保険者については一般保険料額と介護保険料額との合算額とし、それ以外の被保険者については一般保険料額とする等の改正を行うこととしております。 第四に、国民健康保険法の改正であります。 国民健康保険事業に要する費用に介護保険の納付金の納付に要する費用を含めるとともに、その費用に充てるための保険料は介護保険の第二号被保険者である被保険者について賦課することとするほか、保険料の未納対策を強化する等の措置を講ずることとしております。 このほか、生活保護法の改正として介護扶助を創設することとするほか、介護保険法の施行に伴う所要の法律の改正を行うこととしております。 なお、本法律の施行期日は、一部の事項を除き、介護保険法の施行の日としております。 続きまして、医療法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。 近年、人口構造の高齢化の進展、慢性疾患中心の疾病構造への変化、医療の質の向上に対する国民の要望の高まり等、我が国の医療を取り巻く環境は著しく変化しております。 こうした中で、要介護者の増大に対応するために、介護体制の整備を図ることが重要な課題となっております。また、日常生活圏において、通常の医療需要に対応できるよう医療提供体制の整備を図ることや、患者の立場に立った医療に関する情報提供を促進することが一層求められております。 このような状況を踏まえ、療養環境、介護体制の整備や地域医療の確保の観点から、医療提供施設に係る制度の見直しを行うとともに、医療計画制度の充実、医療法人の業務範囲の拡大を行うなど、国民に良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の整備を図るため必要な措置を講ずることとし、本法律案を提出した次第であります。 以下、本法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、医療の担い手は、医療を提供するに当たって、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めるものとしております。 第二に、療養型病床群制度の診療所への拡大であります。要介護者の増大に対応するため、身近な医療機関である診療所を活用する観点から、長期療養患者の療養に適した人員配置及び構造設備を有する療養型病床群を診療所にも設置できることとしております。 第三に、地域医療支援病院制度の創設であります。地域に必要な医療を確保する観点から、地域の医療機関が提供する医療への支援、救急医療の実施、地域の医療従事者の研修等を行う病院を地域医療支援病院として位置づけることとしております。 第四に、医療計画制度の充実であります。日常生活圏で必要な医療を確保し、地域医療の体系化を図る観点から、医療圏の設定及び必要病床数に関する事項に加え、地域医療支援病院や療養型病床群の整備の目標等に関する事項、医療提供施設相互の機能の分担及び業務の連携等に関する事項等を二次医療圏ごとに定めることとしております。 第五に、医療法人の行い得る業務に老人居宅介護等事業その他の在宅福祉事業を加えるとともに、公的な運営が確保されている特別医療法人について収益事業の実施を認めることとしております。 第六に、医業等に関する広告規制の見直しとして、広告できる事項に療養型病床群の有無等を規定することとしております。 本法律の施行期日は、医療提供に当たっての患者への説明に関する規定及び医療法人の在宅福祉事業への業務範囲の拡大に関する規定につきましては公布の日としておりますが、それ以外の部分につきましては公布の日から一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上、三法案の提案理由及びその内容の概要について御説明申し上げました。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○町村委員長 以上で各案の趣旨の説明は終わりました。 次回は、明十八日水曜日午前十時理事会、午前十時二十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十二分散会。 ――――◇―――――