決算委員会 第2号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1996/12/17
会議録
○草川委員長 これより会議を開きます。 平成六年度決算外二件を一括して議題といたします。 総括質疑を行います。 質疑に入るに先立ちまして、質疑者各位に申し上げます。質疑時間につきましては、申し合わせの時間を厳守されますようお願いをいたします。 また、政府におかれましても、各質疑者の持ち時間は限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いをいたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。栗本慎一郎君。
○栗本委員 自由民主党の栗本慎一郎であります。 平成六年度決算検査報告に関しまして、及びその総括的な背景に関しまして御質問申し上げます。 まず、総理にお聞き申し上げたいわけでございますが、平成六年度決算検査報告を読みますく不適切だ、つまり適切と認められないということで記述されておりますのが二百五十五件ございます。うち、不当であるという不当事項が二百十七件ございます。そのうち不正行為指摘というのがございまして、もし民間であれば、あるいは民間でなくても、犯罪を形成する、公金横領であるとかあるいは公文書偽造であるとかいったこと等々を含みます刑事罰にも当たる不正行為指摘が四十八件、これは二二%に当たるものでございます。金額は八億四千万円指摘されているというようなわけでございますが、この件数及び中身に関しましては、後刻担当の所管にお聞き申し上げます。 まず、総理にお聞き申し上げたいのは、今日、例えば行政監視法案というものが民主党から提起されているわけでございます。これはやはり簡単に言いまして、わかりやすく言いまして、税金のむだ遣いをチェックしていく、あるいは行政の機能の重なりや不効率、非効率をただしていく、そういう趣旨であるかと思いますが、一般的にはこれは非常にわかりやすいし、また私もそのこと自身はいいことではないかというふうに思うわけです。 しかし、ここで会計検査院が既に、この二百五十五件が多いか少ないかという問題は別にして、そういうことをしている。また不正行為の指摘もしている。さらに立ち入って、諸般の国が行っております計画の改善を、具体的方向は出しておりませんけれども指摘をしている、こういう状態であるわけであります。 したがいまして、これは一般的に言ってでありますけれども、会計検査院の活動をさらに強化する、あるいは、これまでのところでもし不十分なところがあればそれは一体何なんだという形で、いわば行政監視院というのを例えばつくらなくてもやっていけるのじゃないか。行革と今言われております時代に別の組織をつくるということは、それぞれ一長一短がございますが、屋上屋を重ねる、あるいは塀をもう一つ並べるという意味にもなるのかもしれないというふうに考えるところでございます。 まず総理には、この決算検査報告をしている会計検査院のあり方、あるいは不正行為、不当行為の指摘というものがある、このことをもう少し強化していくべきではないか、この方向性の強化、指導ということに関しまして総理の御見解を伺いたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 会計検査院が指摘をされます事項、あるいはそれを踏まえて国会で行っていただいております決算の審議、これは私は予算の適正かつ効率的な執行を期すみ上で極めて重要な行為だと考えております。そして、内閣として、会計検査院の指摘というものはその都度真摯に受けとめながら、その是正と再発防止に最大限努力をしてまいりました。 しかし、今回の検査報告を拝見をいたしましても、実は何回か過去に指摘されたものが、同様のケースが相次いでいる。これはむしろ、犯罪的行為といいますよりも、職員の不注意といったことに起因するものに特にそういうケースが多いわけでありますが、こうしたことは行政として、当然ながら十分反省をしつつ、再発を防止するために今まで以上に努力をしなければならないと思います。 同時に、国会における決算委員会の御審議というものも、それを踏まえて、今後の行政のあり方というものに対し非常に大きな役割を持つものであると我々は考えておりますし、その御審議を十分いただけますように協力をさせていただいてまいった。僭越な言い方でありますけれども、つもりでございました。 内閣としては、これから先も、会計検査院の指摘事項を一方でできるだけ減らす努力をしていく、同時にまた、決算委員会での御議論というものを十分踏まえながら、より適切な効率的な予算執行に努めていく責任がある、そのように考えております。
○栗本委員 総理の御答弁はそれでまことに結構かと思いますけれども、その減らす努力というのが、実際にあるのを摘発しない、報告しないということになっては困りますし、また、今は平成六年の決算報告を審議するわけでございますけれども、今日この時点では既に平成八年度に現実に入っておりまして、平成七年度にも大きな問題があるだろうという報告の概要が出ている、こういう時点でございます。 さらに、今日社会的に非常に問題になり、私どもも重大な関心がありますのは、例えば厚生省における補助金に関して、補助金の認定ないしその使用、両方に関しての問題がある、それに比べて非常に件数が少な過ぎるのではないかというふうに常に考えているわけであります。 これは職務の怠慢によるところであるのか、あるいは検査院のあり方、権限の限界があるからできないのか、あるいは職員の数が足りないからできないのかというようなことを含めて問題になると思いますが、いずれにしても不十分であるというふうに私は考えている、報告自体がどうこうということは後で少し申し上げますけれども、考えているわけで、これが十分であれば、先ほど申し上げましたように行政監視院、あるいはさらに、先ごろの行政公平委員会等々の案というものが出てこないんだと思っているわけでございますね。 そこで、十二月十一日、ついこの間でございますが、読売新聞の夕刊に評論家の猪瀬直樹氏が次のようなことを、この決算報告の概要が出たのに関連しての記事の中で意見を述べられているのがございます。 これは、趣旨は、会計検査院は憲法上内閣から独立しているからいいのであるけれども、逆に言うと、大臣も、応援してくれる特別の、族議員というのがあるかどうか私は知りませんが、あるように伺っておりますが、いない。したがって、相手省庁などからのさまざまな圧力を防ぐことができないと彼は言っている。それは事実であもかどうか、彼はそう言っているわけであります。そして、一つの提案として、検査院を議会附属にして、職員の権威や身分の保障をある程度すべきじゃないかという一つの提案をしているわけであります。 時間がございませんし、大変大きな問題なので、総理というよりも院長職務代行にお聞き申し上げてもいいわけでありますけれども、猪瀬さんの意見を含めた検査院のあり方に対する改善とか、ここが足りないとか、あるいはこうすべきじゃないかというふうなことについてお考えをされているかどうかということをお聞き申し上げたいわけでございます。
○疋田検査官 お答え申し上げます。 委員御承知のとおり、会計検査院は内閣から独立した憲法上の機関として、国あるいは出資法人などの会計経理を監督し、その適正を期し、かつ是正を図るという職員を担っているわけでございます。この職員を十分に果たすためには、国の財政規模に応じた適切な検査体制の整備が極めて重要でございますが、従来から、厳しい財政事情の中で定員や予算等についてその充実強化に努めてきたところでございます。 一方、会計検査院も国家機関の一つでございまして、定員や予算の増加についてはおのずから限界がございますので、引き続き、その増加を図りますとともに、限られた人員、予算で最大限の成果を上げることができるよう、研修の充実をより徹底させることによりまして、職員の検査能力を向上させる、あるいは適切な計画に基づく効率的な検査を実施する、あるいはコンピューターの導入等による検査能率の向上を図る、こういったことについても一層努めていきたいと考えております。 それから、委員先ほどお尋ねの、国会の附属機関化いかんという問題でございますが、会計検査院を国会の附属機関とするかどうかは高度の立法政策にかかわる問題でございますので、この際、答弁を差し控えさせていただきたいと存じます。 しかしながら、本院は、これまで憲法上の機関として、純然たる独立機関の立場から検査の充実に努めてきたところでございますが、今後とも検査の体制の整備を図るなど、さらに効率的、効果的な検査の遂行に努めてまいりたいと考えております。
○栗本委員 今いろいろおっしゃられましたけれども、まとめますと、もうちょっと予算をくれてみんなで頑張ればもっといいことができるので、その方向に行きたい。私どももぜひともそれは協力したいと思いますが、そういうことではないのではないかと思うのですわ。 例えば、不当事項というのは一般的に不当であるというもので、その中に不正事項というのがある。先ほど総理は、大体みんなしっかりやっているからうっかり間違ったのが多いのだろうと言うけれども、不正事項が現実に多いのではないかということが国民の大きな関心であり、この報告には出てきませんが、平成六年にはいわゆる埼玉県におきます彩福祉グループの問題等々、あれは国から、厚生省から補助金が行っているわけですが、全然出てこないわけでありますけれども、なかったとは思えない。 そういうことについて、その彩の問題についてお答えしろとは言いません、これは出ていませんので言いませんけれども、では、不正を見つけた場合、意図的かどうか、とにかくこれは不正だ、民間でいつでも犯罪になるという場合に、それをどうするのだ。これはもうここに書きますよね。書けば、当該の地方自治体に所管されて、それはわかりますから、これは犯罪がここで行われたなんということになるので、それは当然、職務怠慢でなければ検察庁に通告することになって、そこで刑事罰も起きる。会計検査院の方の問題としては、国に与えた損害を、十億円なら十億円返せ、これはやっているようでありますからいいのですけれども、要するに、件数が少ない。 九百人の調査官というのは、私は多いとも少ないとも言えると思うけれども、その中で象徴的なポイントというのは、これはつかめていけるのではないか。見つけた場合はどうするのだ。そこに問題はないのか、今のあり方に。要するに、予算と人間がいればいいのかということについて、改めてもう一回御見解を聞きたいと思います。
○疋田検査官 私どもの予算と人員につきましては、多ければ多いほどより充実した検査活動ができることは委員おっしゃるとおりでございますけれども、やはり私どもも行政機関の一つでございまして、政府で行っておられます行財政改革の一環といたしまして、これ以上定員をふやさないとかそういったいろいろな施策にもちろん協力する義務もあるわけでございます。 したがいまして、与えられました人員と予算の範囲内でできる限りの努力をして検査に当たってまいるということでこれまでやってまいったところでございまして、今後も引き続き、より一層いろいろな工夫を凝らしながら鋭意検査に当たってまいりたい、このように考えているところでございます。
○栗本委員 やはりそれは、予算と人員の限りは常にございますから、その中でまたベストを尽くしていただくのは当たり前でありまして、それを繰り返したということは、その調査権限というか、それにかかわる職務のさまざまな法的権限には問題がないというふうにお答えになったと思いますが、私はあると思いますので、きょうはそれをいたしませんけれども、もっときっちりやっていただきたい。大体九百人職員がいて二百五十五件、一人一件ぐらい出したらどうですか。 現実に起きていることはいわゆる官官接待等々で、これは地方自治体の問題でありますけれども、民間のいわゆる市民グループと称するような人とかその他その他、私が前に選挙区にしておりましたところ、東京都の世田谷区では、それを旨とした人、旨としたグループが、政党になりませんけれども区会議員を一人出しているというふうな状況であります。 自民党じゃなくて、それに多くの区民が投票するということは、それは不満だというふうに思っているということなんですから、今の職務代行のお答えは非常に私は不満でございますが、これは強く要望しておいて、さらにやるためにはどうこうということをお願いしておいて次に移りますが、重ねて不満を申し上げておきます。そういうことをもっときちっとやっていれば、行政監視院法案なんか出ないのだ、総理のお心を煩わせることはないのだということ強く申し上げておきたいと思います。 それで、具体的な問題に移っていきたいと思いますが、実は、厚生省関係のものであります。 きょうこの委員会では、平成六年度でございますので、いわゆる今般話題になっております彩福祉法人、小山何がし関係の経営いたします諸社会福祉に関する補助金の問題は出てきておりませんけれども、しかし、このわずか二百五十五件の指摘のうち、不当事項が二百十七件、二百四億円余が掲記されているわけであります。このうち厚生省関係は八十件、既に三七%でありまして、わずか二百五十五の中で比率を割ってもどうしようもないのですが、二百五十五は検査院がお出しになったものでありますので、不満でありますがこれをもとに議論すれば、断トツなんですね、これが。断然トップである。 しかも、補助金の問題も、既に別のもので指摘をされている。在宅福祉事業費補助金八億九千六百万、約九億円であります。これは、社会保障関係が、こういうものを全部含めまして百七十二億八千万円余、八十九件でありまして、この指摘金額の総額が二百四十三億円の中で、社会保障関係が補助金を含めまして百七十二億である。ここに重点が、比重が置かれているというのが明らかなのであります。これは、指摘した方も指摘した方でありまして、指摘された方は、当然十分御承知なわけだと思うのです。 幸か不幸か、今話題になっているものは六年度には指摘されておりませんけれども、こういう指摘があったのだから、そこをちょうど当たってないかもしれないけれども、ほかのところもきちっと考えよう、そういった補助金関係についてどうなんだというふうなことを、厚生省はこの会計検査で指摘された後お考えにならなかったのかどうか。その辺に関しまして、非常に話題になっております小山博史関係の埼玉県、山形県の諸問題にかかわって、もう一度、例えば調査をしたとかそういったことはなかったのかというようなことをお聞き申し上げたいと思います。
○江利川政府委員 今回事件が起こりまして、社会福祉法人の認可とか丸投げの問題とかあったわけでございます。それで、仕事そのものは、社会福祉法人の設置もそれから法人の認可も、都道府県に権限移譲されている都道府県の事務でございまして、私どもは、その基準をつくっているところでございます。ただ、この基準のあり方が適当であったかどうかと反省すべき点があると思っております。 厚生省におきましては、調査委員会を設けまして、実態を把握して何を改善すべきか、今詰めているところでございます。
○栗本委員 今お答えいただかなかったのは、既に過去の年度において厚生省が断然トップの指摘を受けていて、補助金についてもあるんだ。件数で申し上げて八十件が厚生省であり、次が郵政省四十五件でありますけれども、件数の数え方にいろいろありまして、これは金額で七・九億円です。厚生省の方は百六十億円弱ということで、だれがどう見ても厚生省が一番多く指摘されているんです。それは、その基準のあり方を指摘しているんじゃないんです。基準について会計検査院がどうこうという話は、これは翻って私どもが、こんな使われ方をしているなら、これはこの基準がおかしいんだなと。 後に申し上げますが、例えば建設省所管において、二十数年間あるいは三十年間滞っているようなダムとかそういったものについては、そういう事業を計画すること自身に問題があるんじゃないか、あるいはそれを認可すること自身に問題があるんじゃないかと返ってくると思いますが、そうじゃないんですよ。話をずらさないでもらいたいんです。 その基準は認めるから、その中でも使われ方がおかしいじゃないか、こういうふうに断トツに指摘されていることについて少しは締まって考えなかったのか、こういうことを聞いているのでありまして、そういうことをやったのかやらないのか、お答えいただきたい。基準の見直しじゃないんです。どう使われているか、チェックしたか。
○江利川政府委員 会計検査院の報告では、厚生省が常に指摘事項の多いワーストワンになっているわけでございます。それで、その多くは医療保険とか年金保険料の徴収不足とか、国民健康保険関係の不当事項というものがふえているところでございますが、これにつきましては、指摘金額について減少するよう指導、監査を徹底しているところでございます。 指摘された事項につきましては、改善状況を報告するということになっておりまして、毎年同じような指摘が多いので大変恐縮でございますが、今後とも調査、監査、指導の徹底に努力してまいりたいというふうに思います。
○栗本委員 努力していただきたいと思いますけれども、これだけ指摘されてきて、そもそも指摘の根幹が少し弱いんじゃないかというお話の後での、なおかつその中でも一番指摘されてきていることについて、やはり全体として余りにもその反省が少なかったんじゃないかということがあります。 それから、先ほど審議官のお答えの中で、権限は地方に投げてあるんだから、それから先は仕方がないとまでは言いませんけれども、うっかりすればそうとれなくもない発言がございましたが、その地方に厚生省が課長を出向させていたら、これはどうなるんだ。国民の目から見て、全然話になもないじゃないか。地方がやっているという言いわけはきかないわけですよ。それは厚生省の大きな問題なのであるわけです。 ですから、二度質問したらば、少しは反省をして個別の見直しをしていると言うけれども、では、ちょっと質問の予定は特にございませんでしたが、この平成六年の指摘されたものについて、例えば在宅福祉事業費補助金、約九億円のものについてどのような調査をしているのか。今おっしゃられたのは保険料を取りっぱぐれているとか——そういうことじゃないですよ。平成七年に指摘されているのは、お金を渡したけれども、そのお金をその施設あるいは関係者がとっちゃって御老人に生活用具を買っていなかったじゃないかという指摘、これなんか、金額はともかくとして、とんでもないことなんですよね。もし金額が比較的少なくても、モラル的に非常にとんでもない話なので、その辺のチェックを一般的にどうやっているのか。言われたところだけやったのか、それとも、少しそれに類するものを見直そうということをしたのかどうかということについて、一言お答えを願いたい。
○江利川政府委員 ホームヘルプサービスにつきましての指摘事項、あるいは入院患者の日用品費につきましての指摘事項の関係でございます。 ホームヘルプサービス事業分につきましては、指摘事項を踏まえまして、補助金の交付要綱の取扱基準の明確化とか、その指導の徹底というようなことを行っておりまして、主管課長会議等でその趣旨の徹底を十分図っているところでございます。 それから日用品費につきましても、具体的な指導が十分でなかったという反省に立ちまして、適正な経理処理につきまして、改めて指導通知を発しているところでございます。
○栗本委員 とても納得できませんけれども、本当にしっかりやっていただきたいと思うのです。そもそも会計検査院に指摘されるまでもなく、これは私どもの税金を、地方自治体を通じあるいは直接補助金として出しているわけでありますから、それを監査、検査も含めてお預けしているのが、いわば行政の立場である厚生省なんです。それはもうよくお考えいただきたい。 巷間伝えられているところをここで直ちに受け売りするわけにも国会議員としてまいりませんけれども、そこが緩んでいたのじゃないかと言われているから、総理が本会議なりここでいろいろ答弁しなければならない。元来、総理が本会議で御答弁になられたように、公務員の綱紀に関してはこれまでの法、条例で、法、条例的には十分なんだ。だれもわいろを取れとか取っていいとか、そんなこと言ったことはない。だけれども、それをやっていないから問題なんだ。だから改めて法を強化しよう、こういう話になっていることについて、責任をぜひ感じていただきたいと思うのです。 しかも、ここまで圧倒的に多くの比率が、全体が少ないのに、その中で多くの比率が厚生省の社会保障関係に来ていたのだということについて、やはり十分その反省があったかどうか。非常に不満なものがございます。ぜひとも本当に、本当に広い意味で綱紀を引き締めて、襟元を引き締めて頑張っていただきたいとお願い申し上げます。 この問題に一般的に関連しまして、会計検査院の方に御質問申し上げます。 このように、例えば社会保障関係が非常に多かったというのは、さっきからどうもこだわるんですけれども、全体が少ないものですから比率的に多かった。これには何らかのわけがあったのか。あるいはこういったことを九百人の職員で調査していくときに、めり張りをつけるといいますか、時代のニーズに応じて少し方向性をつけるというふうなことをしていると思いますけれども、社会保障の方を特に目をつけて見ていたのかどうか。 それと、重ねてお伺いしますけれども、不正が見つかった場合、その保険料徴収のやり方がとろくて抜けちゃったとか、こういう話は、いいことじゃありませんけれどもまだ罪は甘いのですよ。不正が具体的に見つかったというふうな場合にどう対応されているのか、この辺についてお答えを願いたいと思います。
○諸田会計検査院説明員 お答えいたします。 ただいま先生御指摘のとおり、厚生省はここ毎年、指摘件数、金額とも一番になっております。 私ども会計検査院は、厚生省に対する検査を三課体制、約六十人ほどでやっております。 厚生省の行政分野は広く、予算規模も膨大であります。このため、都道府県等に対する厚生省補助金の会計実地検査に当たりましては、補助金額が大きく、あるいは不適正な事態が毎年見受けられることから、医療費や年金についての検査のほか、福祉の分野については、児童保護費等負担金、老人福祉施設保護費負担金、生活保護費負担金に重点を置いて絞ってきておりまして、そしてこれらの補助金に係る不当事項につきましては、毎年多数検査報告に掲記しているところでございます。 それから、指摘した後についてどうするかということでございますけれども、例えば厚生保険料の徴収不足につきましては、これはすべて徴収決定をする、それからこういった補助金につきましては、これはすべて国の方に返還していただくということになっております。
○栗本委員 それでいいと思いますけれども、例えばこの平成六年度決算報告の社会保障関係においては、厚生年金保険及び国民年金の老齢年金の支給に当たって、本来ならば支給停止の手続をとっていいところにとられていないからそれを支給してしまった等が三十六億円である。 これだけ読むと、これはうっかり、過誤で、書類をもらわなかったからつい支給しちゃったということですけれども、今私たちの非常に重大な問題は、これから先を調べているかどうか。例えば、わざと出していないということが立証されれば、これはもう犯罪にもなるし、まさにスキャンダルそのものである。そういったことが残念ながらまるっきり、——ない国であればいいんですけれども、そこが特にそういう種類のことが指摘されているじゃないか。 こういったような問題のときに、例えば平成六年のこれについては、それから先に検査院が入っていくかどうか。それが職務代行のお答えが不満だという理由なんです。そうであったらば何でこんなことが起きてくるのか。全体で三十六億ですよ、例えば。それはおかしいじゃないか。そんなやたらにミスは起きるものじゃない。そう人を疑ってはいけないけれども、疑わないからいろいろなことが起きてしまっているので申し上げているわけであります。疑う必要がないなら会計検査院そのものも最初から要らないわけですから。九百人もむだであります。職務代行もむだでありますから、それはこういったときにどうされるか、この具体的な件についてで結構ですから、お答え願いたいと思います。
○疋田検査官 お答えいたします。 私どもの検査を行いました結果、不正行為が発見された場合には、会計検査院法第三十三条の規定によりまして、その事実を司法当局に通告することになっております。しかしながら、私どもの検査は、常時会計経理を監督し、その適正を期し、是正を図るということがまず第一義的な職務でございまして、必ずしも犯罪を捜査する、犯罪を摘発するということが直接の私どもの検査の目的ではございません。 それから、その一面、私どもが検査に参りましても、犯罪行為がもし行われていたということがございましても、なかなか限られた時間の中で事実関係を……(栗本委員「その件について答えてくれと言ったのです、一般的なことは時間がないですから結構です」と呼ぶ)はい。——栗本委員「その件はわからないんですね。わからなければ後で報告してください」と呼ぶ)最近はそういった通告の事例はございません。
○栗本委員 全然ポイントがずれておりまして、この件について、どこまでどうなんだということを後で直接報告していただきたいと思います。そこできっちりやっていれば、諸般の問題は起きないかもしれないのです。 次に、建設省おいでになっていますか。 この平成六年度の中で、一件という格好になっていますが、特記事項、「特に掲記を要すると認めた事項」というのがございます。これは件数の書き方であって同じ種類のものがたくさんあるので、一件ですが、実は問題は大きい。 ここで建設省で指摘されておりますのは、青森県の小川原湖総合開発事業ほか四事業であります。これは平成六年度までにほぼ三十年近く滞っていて、調査費等々で建設省から支出済み額七百五十二億三千万円余のものが支出されているわけです。 ここで、これは小川原湖だけじゃなくて、最近の新聞等々でも出ていますが、細川内ダムとか、それからこれは水資源開発公団でありますが、思川開発事業とか幾つか、要するに公共事業でセットされて調査費もついて、普通ならばそのまま進行していって、住民にとって、国民にとって非常にプラスになるべき施設ができ上がっていく。社会資本の重大なポイントになるということででき上がったかなり大きなものが、住民の反対もありますし、またその問題自体が、そのときはよくても三十年もたてばもう要らないということがあるかもしれない。こういったことを、これは「特に掲記を要すると認めた事項」と指摘されている。この件に関しましては圧倒的に建設省、厚生省がほっとするわけですが、建設省に来ているわけです。 どこでも同じ問題だと思いますが、例えばこの小川原湖を例にとって、どうしてこうなって、こういうふうに指摘されたらどういうふうにしようとしているのか。七百五十数億ですよ、これは。しかも、一年、二年じゃないのですよ。それで常に、こういう朝日新聞、アエラ等を見ると、それは全部自民党が悪いみたいに書いてあるのですね。違うと思うのですね、これははっきり言って。自民党が政権じゃないときもありました。そのときもずっと続いている。だからこれは建設省が悪いということになるのかどうかわかりませんが、その辺について、指摘されたものにどういうふうに対応されているか。しかも、会計検査院の指摘の前に、間違いだと民間や県議会等々で指摘されたものなのですね。今後どうするつもりなのか、その辺についてお答えを願いたい。
○尾田政府委員 ただいま先生お尋ねのダム事業に関します件でございますが、今お話がございました八百五十億円につきましては、これが、会計検査院からの検査報告におきましてもむだ遣いであるという指摘ではないというふうにされておりますし、また、この金額すべてが調査費ということではございません。また、六事業すべてに今後の見通しがないという指摘でもないというふうに承っておるわけでございます。 いずれにいたしましても、ダム事業につきましては、大変広大な地域が水没をする、あるいは水没家屋が非常に多数にわたるという、規模が大きいということに加えまして、水没をいたしますのが上流でございます。そして、治水上の受益あるいは利水上の受益が下流地域である。上下流にまたがって、受益とその水没の被害と申しますか、それがまたがっている、そういう性格上、大変広い地域の範囲の合意をいただくという必要がございます。そういう事業の性格上、結果的に事業完了まで長期間を要するということが避けられない面があるというふうに私ども考えているところでございます。 私どもといたしましては、ダム事業についての事業の必要性を粘り強く地元、地域に御説明を申し上げまして、地域の合意形成に努めるべく努力をいたしておるところでございまして、今後ともいたしてまいりたいと存じておりますが、御指摘の小川原湖を含めます。そういう事業につきまして、大変長期にわたっているということもございます。建設省所管の大規模公共事業評価の一環といたしまして、ダム等事業審議委員会というのを昨年七月に設置をいたしまして、御指摘の小川原湖を含めまして、現在このダム審議委員会において、事業の目的等々御検討をいただいておるところでございます。小川原湖の事業につきましては、去る十月二十八日に、小川原湖の全面淡水化の撤回、代替水源の検討という意見が出されておりますので、それを受けまして、現在検討を進めておるところでございます。
○栗本委員 全部むだだとは申し上げませんし、また会計検査院の報告も、むだになる可能性があるとは書いてありますけれども、実際やめてしまうことがむだなのか、さらに二十四年もたっているものを推し進めることがむだなのか、そこのあたりを、一般論じゃなく、本当に小川原湖なら小川原湖について考えているかどうかお聞きしたかった。時間がございませんので……。 ただ、この小川原湖についていえば、要するに水が必要だというのでダムをつくる。なぜ水が必要かというと、下流域に石油工場等々水が必要となる工業施設ができるだろう。これはまた別の問題ですよ、できていない。私の調査でも、今後できる可能性というのはまずないだろうと思います。そうしますと、ほかに多々要因があるけれどもやめてしまった方がいいだろうということが、ほかにもあると思う。 これは会計検査院が基準があって、二十四年たってまだできていないもの、細川内もです。ですから、平成六年でいうと、細川内ダムと矢田ダムと矢作川河口堰、それから八ツ場ダム、思川開発事業、それとこの小川原湖総合開発事業。ですから、一件といいますけれども、国民の立場から見ると、中身的には随分多くのものが入っているわけであります。その点では会計検査院の御努力を評価いたしますけれども、こちらは基準がある。二十四年以上、二ダース。どういう基準だかわかりませんけれども、あるわけですね。なぜ十二進法がわかりません。二十四時間と二十四年でくっつけたのでしょうか。建設省の方にはそれはないのですか。例えば十年ぐらいやってこれはだめだと。どうなんです。これは各地で問題になっている。そのことについてお聞きしたい。
○尾田政府委員 建設省といたしまして、何年後たてば見直すという基準はございませんが、現地におきまして御説明をさせていただいてもなかなか進まない、膠着状態になっている、こういうダムもございます。そういうダムにつきまして、先ほど触れさせていただきましたが、ダム等事業審議委員会を設けまして、御検討をいただいているということでございます。 御指摘の小川原湖につきましては、小川原湖の全面淡水化の撤回、代替水源の検討という中間的な見解をいただいておりまして、この見解を受けまして、現在どういう対応策がとれるか具体の検討を進めさせていただいておるところでございます。
○栗本委員 時間がございませんのでこれで終わりますけれども、ぜひとももう少し深く検討していただいて、最低十年たったらば改めてきっちり検討して、さらに進めるのなら進める、この点が問題なら問題だというのを国民にも議会にもお示しいただく、国の問題であれば国会にお示しいただくことをお願いしたい。マスコミ某社のようにそれは自民党のせいだと言われる、大変迷惑をするわけですね。我々も遅くしていいなんてだれも思っていないわけでありますから、その辺くれぐれもしっかりやっていただきたいということ。 それから、先ほどの会計検査院の院長職務代行のお答え、まことに不満であります。もうちょっと予算と人がいればできると言うけれども、今の予算と今の人員だって、もっとそこそこのことはできるのじゃないか。さっきの補助金の問題でも、もっと立ち入れるだろう。もちろん捕まえたり強制捜査は別だけれども、検察庁に報告すれば彼らが強制捜査をするわけです。その辺ぜひとももっともっと、こういう時代でありますから全部、バスケットでいうとオールコートプレスですね、あっちこっちに、こっちの方に強くというのじゃなく、オールコートプレスをしなきゃいけない。それでなおかつ予算が足りないというならば、ぜひとも要求してもらいたいということをお願い申し上げまして、ここで終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○草川委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。 平成六年度決算外二件の審査のため、本日、参考人として日本道路公団理事黒川弘君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定をいたしました。 —————————————
○草川委員長 次に、上田清司君。
○上田(清)委員 本日は、総理また大蔵大臣、多忙なところをこうして決算委員会に御出席をいただきまして、ありがとうございます。そして、委員長、筆頭理事の福永先生にはお骨折りをありがとうございました。 それでは、早速ですけれども、私は、住専の問題のときに、金融行政のあり方についていろいろ裁判の事例も含めて個別に実態調査みたいなことをやっているうちに、大蔵省の銀行行政、監督、検査そのものにもう限界があるんじゃないかという仮説を立てた上で、さまざまな議論を大蔵委員会そして決算委員会でやってきておりましたが、その時々の答弁の中で、西村銀行局長そしてそれを受ける形で久保大蔵大臣がこの決算委員会の中でうその答弁をしていたということに大変私は腹立たしい思いを持っております。その件について、現在どう三塚大蔵大臣思われるか、あるいは総理思われるかということについて答弁をお願いしたいと思っておりますが、概要について若干御説明をさせていただきます。一実は具体的な事例で、富士銀行赤坂支店の不正融資事件における隠ぺい工作ということでやっておりました。これは御承知のとおり、六千億の不正融資、そして二千七百五十億の損失、損害額を出した金融史上最大の事件であります。 この中で、実は富士銀行が、赤坂支店の問題に対する対処方針というものを平成三年の六月十七日につくりまして、とりわけ、赤坂支店問題の対処方針の個別案件の処理というのを七月二日に稟議書の日付で頭取以下二十人の役員の方々がサインをしておられるわけでございます。この件に対して実は、七月二日にさまざまな案件処理をしたということであれば、七月二十五日に尾花さんという、この不正融資事件にかかわった方でございますが、結果的に被害者の一人かもしれませんが、この方が実は七月二十五日に返済をしようとしたら、いや、富士銀行では貸していませんよということを言って、そして、ああそれは不正融資だったんですということで、改めて同年八月二十一日にお借りをされたわけでございます。 七月二十五日に初めて知ったことが、実はもう富士銀行の稟議書の中には七月二日に書いてある。これはおかしいじゃないかということを私が指摘したところ、実は七月一日にプロジェクトチームを富士銀行でこの問題についてつくって、二日からその調査を始めて、そして八月十六日に終わって、四十五日さかのぼって七月二日にサインをしたような形をとった。実際は八月十六日に終わった。しかし、四十五日もさかのぼってこういう不正融資事件の問題を実際稟議書に捺印をしていいのかという、私は問題提起をさせていただきました。 しかし、西村銀行局長の回答は、議事録を見ていただければわかると思いますが、銀行内部の慣行でありますから、それはそれとしてよろしいんです。そんなばかなことがあるかということで私は再三再四申し上げました。 そして、日銀の安斎理事もお呼びしまして、もしこういう不正融資事件があって、四十五日さかのぼって捺印を押すような稟議書が日銀の考査で認められるかと聞きましたら、日銀に限ってはそういうことはしませんと明確に論じておられます。その辺のくだりの部分で言えば、 我々としては、原則として日付をさかのぼっ て受け付けていることはございません。不正事 件の報告にはいろいろな種類がございます。速 報的な連絡から追加的な報告まで、種々のもの がございます。いずれについても、報告につき ましては、報告を受けた日をもって報告日とし ております。と明確に安斎理事も言い切りました。 その後、私はもう一度、日銀ではこういうことを言っているけれども大蔵省では認めるのかと申し上げましたところ、大蔵省では、それ相当でよろしい、大蔵大臣もそれを追認されました。結果的には、そのような報告を受けて、橋本総理も、事務局方がそういうことであればそういうことだろうということをその前の委員会で言っておられた経緯がございましたので、結果的には総理に対してもうそをつくような形になったということを、私は、極めて大蔵省は不届きだ。 特に、文芸春秋の九月号で、その辺のいきさつについてジャーナリストの加賀孝英さんという方が木村耕三課長補佐にインタビューしたところ、国会ではそういう答弁したけれどもと、つじつま合わせですということを確認して、加賀孝英さんが、「それは、後から辻褄合わせをしたということではないか。」と言ったら、「ということでしょう」「それを大蔵省は容認するのか。」「適切か不適切かと言われればこれは木村さんの言う言葉でございます、「不適切でしょうね。極論すれば、決算上の書類なども含めて、日付を変えていいということになり、預金者もたまったものではない。」ちゃんとした常識を持っておられますね。「まあ、真面目にやれと言われるようなことで、通常こんな書類の作り方はしません」、こういうことを銀行局の木村課長補佐は後でジャーナリスト加賀孝英さんのインタビューに答えて言っておられる。 そうすると、これは西村銀行局長が言っていたこととまるっきり違うことをこれは当たり前のことなんですね、六千億の不正融資事件で、その調査報告書が四十五日さかのぼって日付が打たれるなんというようなことはあり得ないことなんですよ。こういうことが平気で、この決算委員会の席でですよ、二回にわたって平気で西村銀行局長がそれを許し、久保大蔵大臣も、何もわからなかったから追認するしかなかったのかもしれませんが、しかし、私は二回にもわたって言ったのですから、期間があったのですから、ある程度調査する期間も当時の大臣としてなかったとは言いがたい、私はそう思っております。 こういうことを大蔵省がいろんなことでやっていくということになっていきますと、これから金融行政改革が橋本第二次内閣においても一番大きな課題になっておりますし、もう本当に改革に対する並々ならぬ総理の決意というのを、野党ながら肌で感じて非常に敬意を持って受けとめておりますから、この問題について三塚大蔵大臣に、どう受けとめておられるか。私は、これは大変な問題だ、もう院を冒涜するものでもある、平気で答弁で政府委員がうそをつくという体制ができているとすればもう何の議論をしても始まらない、こんなふうに私は満身の怒りを持って思っています、けしからぬと。さかのぼってでも処分しなければいけないぐらいの、そういう思いすらあります、もう退官されておられますけれども。以上ですけれども、大蔵大臣の御感想を聞きたいと思います。
○三塚国務大臣 ただいまお聞きしたことでありまして、委員は委員としての今までの経過、大蔵省銀行局長初めそういうことで事実を申し上げておるのかなと思います。 改めまして政府委員から、新しく山日銀行局長になりましたから、経過を答弁させます。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 委員御指摘の点につきましては、本年五月三十日の衆議院決算委員会におきまして、前銀行局長は次のとおり述べております。 この書類の作成の手順そのものは富士銀行内 部の問題でございますので、そのような慣行が あるか、取り扱いの仕方をするかどうか、こう いう問題につきましては、富士銀行の内部の取 り扱いの問題というふうに理解をいたしており ます。と答弁しております。また、大蔵大臣も、 今銀行局長から事実関係を報告を申し上げて おります。 そのような、今上田さんがおっしゃるような ことが非常に矛盾した事情になっているのかと うか、ちょっと私も今突然のお尋ねですからよ くわかりませんが、銀行局長の方はいろいろ御 質問を受けましたこと等に対しても、事実を率 直にお答えしているのではないかと思っており ます。と答弁したところでございます。 適切であるというような答弁は行ってはおりませんが、以上のようなやりとりをさせていただいております。 本件は、銀行内部の文書の取り扱いでございまして、当該文書の日付をどうするか銀行みずからが判断すべきものではございますけれども、本来、文書の作成日付と記載日付とは一致することが通例であり、大蔵省としては、たとえ内部書類であるとはいえこれらの日付が一致していないことは適切とは言いがたいものと考えております。もなお、本件について、富士銀行からの報告によりますれば、同行は、事件の解明と不正融資の肩がわりを進める中で、七月一日にプロジェクトチームを発令し、同行の債権の保全のため、個別行内協議をしながら、債務承認や追加担保の取得の交渉を進めてきた。当該書類は、事件の全容がほぼ固まり、対外公表も終えた後の平成三年八月に入って、それまでの対応と交渉を踏まえ、このプロジェクトチームが対応方針を取りまとめ、実働開始日の平成三年七月二日付で役員室に書面による追認を得たものである。したがって、この書面には、起案日付にこだわらず、作成時点までの後発事実も含めて記載される結果となったということでございました。
○上田(清)委員 山日銀行局長、当時の西村銀行局長、突然言われたというのですけれども、二度目のときは突然じゃないのです。十分時間があったのです。その問題について私は追及したのです、その前の委員会でも。そして、またやると言ったのです、事前のヒアリングでも。だから、突然の話でもないのです。だから、そういう答えは困る。 それから、今の話の中で、銀行として、原則として今不適切だと言われましたね、記述が一致しないのは。そのことをなぜ西村さんが当時言わなかったのか。それは当たり前のことなんです。そのことは一つもなかったのですよ、その当時。銀行内部の慣行だからそれをただ追認する、それでは何の監督行政の意味もないじゃないか、検査の意味もないじゃないかというのが私の意見なんですよ。それを一貫して言っていたんですよ。 ただ銀行が報告したのを追認するだけだったら——何でこうして日付が違うのだ、そういう指摘を院で受けている、どういうことなんだということを銀行局が追及しなければいけないじゃないですか、富士銀に対して。四十五日もさかのぼって日付が勝手につけられるのだったら、手形の決済だとかそんなものはほとんど無意味になってしまうのですよ。そういうことはわかっていらっしゃる。 にもかかわらず、今の答弁の中でも、プロジェクトチームが発足して後でいろいろあったけれども前にさかのぼって印を押した。そのことに対して、現在どういう考え方を持っていらっしゃるのですか。西村さんはいいと言ったのですよ。原則として不適切だと今山日銀行局長は言われましたけれども、その原則を逸脱しているわけですから、そのことがなぜ逸脱しているのかということに関して確認をどうとったのですか。それをお聞きしたいのです。
○山口政府委員 まず、日付がさかのぼった点につきましての事実確認でございますが、私どもの調べあるいは報告を受けたところでは、行内決済が秘書室で受け付けられた日付を確認しました。及び、ほかの肩がわり案件で七月二日以降の事象が記載されているということを確認しております。 そういうことで、その事実関係を確認しておるところでございますが、本来文書管理は、先生おっしゃるように、内部管理事務体制の一環でございます。その適正化は絶えず図られなければならないというふうに考えております。これまでも内部管理の徹底を各金融機関に対して指導してきておりまして、引き続きその徹底を図っていきたいというふうに思っておるところでございます。
○上田(清)委員 全く私の質問に対する答弁になっておりません。これは、富士銀行の運動会の企画書をつくってやったやらなかったといって日付をさかのぼったような話じゃないのです。六千億という不正融資があり、二千七百五十億という。損失を何らかの形でさまざまな人たちが受けている大事件なんですよ。だからこそ、なぜ四十五日もさかのぼったのだということについて詳しく聞く義務が銀行局にあるのですよ。そのことを正しく大蔵大臣に報告し、総理にも報告をしなければいけないのですよ。それを、何もないような報告をしているじゃないですか。だから私は問題にしているのですよ。もう一度答弁してください。
○山口政府委員 この文書そのものにつきまして、この性格でございますが、部内の処理方針というものを部内的に決めるという性格のものでございます。その取り扱いの問題であるということでございますので、そういった事情もしんしゃくする必要はあると思いますが、部内ではその後の個別案件についての肩がわりの作業をやっておったわけでございます。それが一段落したところで、基本的な個別対応の方針をそのプロジェクトチームが立ち上がって実働した七月二日にしたということでございます。
○上田(清)委員 何度申し上げればいいのですか、西村銀行局長のときもそうでしたけれども。判断を聞いているのです、銀行局としての判断を。事実関係は、あなたが答えることもなくこちらでもわかっているのです。四十五日もさかのぼっていいのか悪いのか。不適切だ、原則として。しかし、このときに西村銀行局長は不適切だと言わなかったわけですよ。そういう報告を受けております、それ相応のものだと報告を受けております、それだけなんですよ。それじゃだめだと言ったのですよ、私は。そしたら、木村課長補佐が、不適切でつじつま合わせ以外の何物でもない、この数字はと答えているじゃないですか。では、どちらが間違っているのですか。判断を聞いているのですから、事実関係を何度も何度も繰り返さないでください、時間がもったいないですから。
○山口政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、たとえ内部書類であるとはいえ、これらの日付が一致していないことは適切とは言いがたいというふうに思っております。
○上田(清)委員 それでは不適切でないという判断を富士銀行に対してなしたわけですね、銀行局としては。それでは、不適切でない、何が不適切でないのですか。なぜそういうことをやったのだという理由を聞きましたか。答えてください。
○山口政府委員 先ほど申し上げましたように、銀行としては、その事件の全容がほぼ固まり、対外公表を終えた後の三年八月に入ってから、それまでの対応と交渉を踏まえてプロジェクトチームの対処方針を取りまとめて、その後、実働開始日にやったという事情でございます。
○上田(清)委員 政府委員に注意をしていただきたいのですが、同じ質問を繰り返して私はやっているのですが、それに誠実に答えないで事実関係の話ばかりして、時間だけ空費しております。前の西村銀行局長のときもそうでした。大変これはおかしな話です。きちっと注意をしていただきたいと思います。
○草川委員長 山日銀行局長、上田質問にもう一度答えてください。
○山口政府委員 私どもとしましては、この日付がさかのぼったということの事務処理自体は適切とは言いがたいというふうに思っております。その間の、まず事実確認につきましては、秘書室の受け付けの日付あるいは他の肩がわり案件での七月二日以降の事象が記載されているということから、その事実確認を行っているということでございます。その間の事情については、プロジェクトチームの立ち上がりのときに日にちをそろえたということでございます。
○上田(清)委員 私は、決算委員会で二回にわたってこの話を繰り返しやったのですね。そして、その都度西村銀行局長は、富士銀行の内部の慣行の問題だと言って突っぱねて、なおかつ大蔵大臣はそれを追認された。そして、その前の委員会では、総理も、事務局からそういう報告が上がっていることしか私は答えようがありませんという、ある意味では、総理に対してまでうその答弁をさせているのですよ。私は、それはうそとは言いましたが、結果的にそういうふうな形になっているのですよ。 これは大事なことじゃないですか。普通のことじゃないのですよ。この問題は、当時の証券問題特別委員会でも相当問題になった事件であり、そして、住専問題に関してさまざまな形で銀行の対応や銀行局の対応等々について論議がなされてきて、大変これは重大な問題だということで私は受けとめておりました。そんなに日付が勝手に変えられるものじゃないと。不適切だと。その言葉は、西村銀行局長からは一度もありませんでした。今初めて出た。不適切だと。不適切だという理由は、向こうが話している話を山口局長は言っておられるだけなんですよ、富士銀がそう言っているだけなんですよ。 だから、そうではなくて、大蔵省として不適切だという判断をされたのだったら、どこがどう不適切であり、そして、こんなことが許されるのか、許されないのか、そのことについて答弁をお願いしたいと言っているのですよ。もしこのことで全く御答弁されないのだったら、当時の関係者を含めて証人喚問しなければいけないじゃないですか、あなた自身がそうして答弁しないのでは。しょうがないでしょう。そういうことを含めて答弁してください、
○山口政府委員 お答え申し上げます。 当該文書は、部内の処理方針を内部的に決めるというものでございまして、決してその日付を変えていいというものではございませんが、その取り扱いの問題というのはその部内のプロジェクトチームの発足との関係で決められた。決してそれが適切だというふうには思っておりませんけれども、そういった事情があったということでございます。事実関係については、先ほど申し上げたような事実確認をしたわけでございます。 したがって、私どもとしましては、その後もいろいろな金融関係の事件が起きましたので、翌四年の四月には、全金融機関に対しまして、内部管理体制を一層充実するようにという通達を出してその点の指導をしておるところでございます。
○上田(清)委員 どうしても答えにならないのですね。 私は、東海銀行の出島判決の判決文、あるいはこの富士銀の判決文なんかで、はっきり判決文の中に、大蔵省は隠ぺい工作に加担していたというような判決文までいただいているのですよ。大蔵省自体に対して裁判所が弾劾しているのですよ。そういう経過もあったからこそ、一緒になって隠ぺい工作をやっているのじゃないかという仮説の中でこういう質問をずっとしていたのですよ。だから、この七月二日にプロジェクトチームを動かしたと言っていますけれども、本当の話はもうとっくの昔にわかっていたのですよ、プロジェクトチームなんかつくらなくても。そういう答弁も、平成三年九月の参議院で、当時の橋本頭取が、事件のてんまつの全部の報告を受けているといって答えてしまっているのですよ、そういう問題についてももうとっくの昔に。 そういうことをも含めて、とにかく、この中村さんを一カ月半ぐらい缶詰にして調査しているのですから、もう六月の時点で。だから、もう七月二日の時点では大半のことは概要がわかっていたのですよ。概要がわかっていたからこそ対処方針が出ているのですよ、六月十七日に一回。そして、個別の案件として赤坂支店問題も出ているのですよ。だから、ある意味では、これは富士銀行、うその可能性が高いのですよ、このプロジェクトチームの話そのものが。そこを私は言っているのですよ。そこまで厳密に調べたのかどうか、もう一度お答えください。
○山口政府委員 お答え申し上げます。 先生のしばしばの御質問でいろいろ御指摘いただきましたので、富士銀行に対しまして、その都度事実関係等を厳しく聞いておるところでございますが、今までのところは御報告を申し上げたような事情でございます。
○上田(清)委員 時間がなくなってしまいます。 実は、こういう形で西村銀行局長とも何回もやりとりをさせてもらいました。この問題についてどうしても大蔵省銀行局というのが答えたくないというふうにしか私は受けとめておりませんので、改めてこの問題について、私なりにもう少し深く追求する機会をいただきたいというふうに思っています。 とにかく、委員長の方から、誠実に答えるくせをつけるように注意をしていただきたいと思います。はぐらかすことばかりやっている。 大蔵大臣、申しわけありません。不愉快なこととは思いますが、一応念のためにちょっとお聞きさせてください。 過日、夕刊フジで報道された六億円現金疑惑について、記者会見で否定されておられます。当然そういうことだというふうに思いますが、一応念のために、本当にありませんでしたねということと、金額に間違いありませんねとかこういうことも含めて、申しわけありません、不愉快なことだと思いますが。
〇三塚国務大臣 記者会見では明確に、さような事実はない、こう申し上げました。元専務も面識もない、よって極めて遺憾な報道、法的措置を、対抗措置を講じます、こう申し上げさせていただきました。報道機関が確認もせず、報道すればよいという姿勢に、極めて遺憾であるし、怒りすら覚えます。
○上田(清)委員 ありがとうございました。不愉快な質問をさせていただきまして、申しわけありませんでした。 それでは、ちょっと決算委員会の趣旨に合わない部分も若干ありますが……。 一九九七年度予算編成で三兆円の国債を減額するということで、そのこと自体は非常にいいことだというふうに思っておりますが、現実には、既に大蔵省の方針として、一般会計から厚生年金特別会計への約八千億の拠出金を繰り延べするお話だとか、あるいは、いわゆる外為の特別会計の剰余金を、これは金額がまだはっきりしてないと思いますが、二千億から三千億ぐらい一般会計に繰り入れる方針にしているというふうなことも承っております。そうなってきますと、実際的には三兆円の減額じゃなくて、実質的に二兆円になってしまうというふうに私は思っているのですが、大蔵大臣としての見解はいかがでございますか。
〇三塚国務大臣 三兆円の減額、橋本首相の強い要請であります。 ポイントは、御案内のとおり、後世代にツケ回しはこの際遮断をしながら、各制度の見直し、歳出の見直し等によってそのことを仕上げていかなければならない、こういうことでございますので、国会が十八日終わりますれば本格的な編成作業に入ります。痛みは伴うこと百も承知でありますが、財政構造改革元年、こういうことで、国民の皆様にも理解をいただく形をつくらなければなりませんし、そういう中で構造改革が着実に前進をするということであれば我が国の財政健全化は見通しが立つ、こういうことであります。漠とした話ではなく、これからその目標達成のためにありとあらゆる努力、そして各省大臣にも協力を要請をしつつあります。そういう中で、所期の目的が達せられますよう全力を尽くしてまいります。
○上田(清)委員 それは気持ちはよくわかりますが、いわゆる厚生年金特別会計への拠出金を繰り延べすることで八千億、あるいはまた外為特別会計の方からの繰り入れを二、三千億する可能性について、これは大蔵省の方針というふうに聞いておりますけれども、事実上いわば隠れ借金みたいな形でそこからまた借り入れるような形になりますので、実際の減額とちょっと違ってくるんじゃないかということについて御判断を聞いているんですけれども。
○細川政府委員 ただいま大臣から申し上げましたが、公債減額についてのお尋ねでございます。 総理からの御指示は、三兆円以上の公債減額を実現するよう最大限努力するようにということでありました。 具体的な問題につきましては、間近に迫った九年度予算の編成に当たって、医療保険制度改革を初めとする各般の制度改革の実現を図るとともに、歳入歳出両面にわたる洗い直しを行ってできる限りの公債減額を実現するよう、現在鋭意努力しているところでございます。
○上田(清)委員 金額は出していないんですか。
○細川政府委員 ただいまあらゆる努力を傾注しておりまして、金額について確たることを申し上げる段階ではございません。
○上田(清)委員 わかりました。 繰入特例法案のときもそうですが、前の武村大臣のときにその問題についていろいろ指摘すると、いろんなことでやりくりしていますから仕方がないと言い、昨年、そういうものをやめたときには、やはりクリアにしないとまずいからクリアにしますと言ってクリアにしたんですね。それでまた今度は入れるというような……。その時々に理由が変わるんですけれども、その辺をはっきりきちっと大臣にも御進講いただきまして、その都度理由が変わらないようにしていただきたいなということだけ注文させていただきます。 それから、会計検査院の問題でございますが、先ほど栗本先生の方からいろいろ御指摘がございまして、私も同じような部分もあるのですが、会計検査院のOBが国の機関や特殊法人に天下りをしているということで時々御指摘をいただいて、おかしいんじゃないか、そういうお話があります。 私も、基本的にはそういうことはない方がいいんじゃないかなというふうに思っています。特に石油公団初め九機関に関しては指定席になっておりますので、もう事実上そういうポストに座るものだというふうになっております。これは倫理上ちょっと問題があるというふうに思います。 そして私なりに、やはりもう少し、独立機関としての会計検査院の地位をしっかり高めるためにも、定年を延長するとか、あるいは、会計検査のプロですから、一定の実地期間を置いて、例えば。三年なら三年公認会計士の事務所に勤務すれば公認会計士の資格を得られるとか、そういう形で再就職の道をきちっとつけてあげるとか、そういうことをしないと、そういう天下りを許して手心を加えているんじゃないかというような要らぬことを結果的には国民の皆さんに与えるということになると思いますので、私は、そういう意味での改善策が必要だというふうに思っております。総理、この天下り問題について御所見を賜りたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私、今の御指摘の中で二つのポイントがあるように思います。 一つは、会計検査院の諸君の職務の特殊性というものから資格の付与に結びつけていく、検査院を退官した後における独立の事業あるいは事務所への参入といったことに結びつくような資格を付与する可能性はないか。これは私は非常に興味を引かれる御指摘だと思います。これは私なりに研究をさせてみたいと思います。 ただ、定年の延長という点につきますと、私はやはり、検査院は独立機関でありますけれども、国家公務員であり国家公務員法の適用対象であるということは同じことでありまして、会計検査院のみに定年制の特例というものを付与するということはなかなか難しいと思います。 それだけに、今資格付与についての問題提起は非常に興味深く拝聴をいたしました。この点は、私はちょっと、少し研究の時間を与えていただきたい。どういう対応があり得るのか、研究をさせてみたいと思います。
○上田(清)委員 もう一つ、同じように毎年検査による不当支出が二百億前後、ほとんど同じような金額が出てきておりまして、いわば八%程度の検査でございますので、ざっと十倍すると二千億以上ぐらいのことが、何らかの形で日本国じゅうで行政の支出の部分で不当支出にかかわっている可能性が高いというふうに私は推定しております。このことが、毎年毎年御指摘を受けて、なぜこう同じような推移になるのか。 むだ遣いの金額も同じですね。これはちょっとやゆして、会計検査院の予算と同じ程度はむだ遣いの指摘をしないと、これは食っちゃならないということかなということで、毎年毎年、むだ遣いの指摘額と会計検査院の予算規模と全く同じような金額になっている。何かの週刊誌が、アエラかもしれませんが、それで、それ相応の仕事をして一応やっていますよというようなことでやゆされているわけですけれども、そうじゃなくて、私は、同じような金額がずっと推移することに問題があるな。 特に、先ほど厚生省の問題を栗本先生が言われましたけれども、六年連続ワーストワンになっている。これは普通であれば、毎年御指摘をいただけば、その時々、ベストワンというか、それが変わるのが普通じゃないか。当然それだけ慎重に大臣を初め皆さんから、こんな恥ずかしいことを毎年受けて恥ずかしくないのか、三年も連続してワーストワンであれば。そういう善後策があり得るはずにもかかわらず、六年連続ワーストワンだ。 こういうことについて、会計検査院の考え方、そして総理の御感想、これは御感想でしかちょっとできないと思います。まだまだ御指摘させていただきたいものもたくさんありますが、もう時間がありません。とにかく、同じような推移で、不当支出の額も決まっている、むだ遣いの額も大体決まっている、そしてなおかつ、指摘される省庁も同じような形でワーストワンなりワーストツーなりが決まってきているという、これはやはり普通の世の中の常識からすると解せない、こういう素直な気持ちを国民の皆さん持つと思うんですね。それについて大蔵大臣と会計検査院のお考えを伺いたいと思います。
○三塚国務大臣 素直な気持ちで、あしきをためてよきを取り入れる。今回のものはあしきだとは断定できるベースはございませんけれども、独立官庁会計検査院、国民の税金の執行のその後の実態がどうかということでありますから、それを受けた所管庁は、ことしこそ汚名挽回できっちりと、指摘されませんように頑張るというのがこれまた世間の常識であります。一生懸命やっておるという報告は受けますけれども、さらに関心を強く持ちながら、お互いの意識の向上に努力をしていかなければならない、こう思っております。
○疋田検査官 お答え申し上げます。 私ども会計検査院では、社会経済情勢の動向やあるいは予算規模、こういったものに対応いたしまして検査の体制を整備いたしますとともに、毎年、各検査対象ごとに重点的に取り組むテーマを定めた検査計画を策定して検査に当たっているところでございます。 この中で、最近、厚生省関係の指摘が多くなっているわけでございますが、これは、急速な高齢化社会を反映いたしまして、年金、保険、社会保障関係、こういったものの予算が国全体の中で大きなウエートを占めるようになったというようなことから、会計検査院といたしましてもこれに対応して検査してきていることを反映しているものではないかと考えております。 先ほど申し上げましたように、重点的に取り組むテーマを毎年可能な限り変えながら検査を実施してきておりますので、指摘の中身あるいは指摘の規模につきましては、毎年相当変化しているところでございます。 ちなみに、最近二十年間の検査結果の指摘金額を見てまいりますと、多い年では五百億を超えた年もございますし、少ない年は百億ちょっとというような実績になってございまして、平成六年度、七年度は、二百四十二億、二百八十六億ということで、会計検査院の予算をかなり上回った指摘となっているというのが実態でございます。
○上田(清)委員 最後になりますが、道路公団、早速来ていただいていますので一言だけ。申しわけありません、一分ぐらいオーバーするかもしれません。 高速道路をこれからどんどんつくっていくという過程の中でどうしても問題になってくるのが、新しい道路計画を承認された時点で、料金値上げしなければやっていけないという事態が必ず来るわけであります。私の考え方からすれば、現存している高速道路網の中で利益をプールして、そのプールの中から新しく路線をつくっていくというような仕掛けをしない限り、今後、どちらかというと採算ベースの悪い高速道路網の計画が予想されておりますので、その都度料金値上げをしなければならないということで、産業コストが高くつく、あるいはさまざまコストが高くつくということで、いよいよもって日本の経済に悪影響を与えるという考え方を持っておりますので、この点についてだけはお答えしていただきたいと思います。
○黒川参考人 現在、高速道路の建設、管理を建設大臣から施行命令を受けたものについてやっているわけでございますけれども、その中身につきましては、例えば、平成七年度の収入、一兆七千三百九十四億円の料金収入をいただきました。これを、大体二割ぐらいを管理費に、それから四割ぐらいを利息に、それから残りの四割程度を元本の償還金に回させていただいているのが現状でございます。 ただ、今後いろいろ進めてまいります場合には、地方部におけるいろいろな構造物の割合が高くなるとか、大都市圏では用地とか環境対策にお金がかかるというようなこともございますので、今のプール制は堅持させていただきながら道路整備を進めさせていただきたいと考えております。
○上田(清)委員 ありがとうございました。
○草川委員長 次に、生方幸夫君。
○生方委員 民主党を代表して質問をさせていただきます。私は生方と申します。今回の選挙で初立候補し、初めて当選した者です。したがって、質問が初めてですので、よろしくお願いいたします。 私は今回の選挙で、国会と市民の間を結ぷかけ橘になるというようなことを言ってまいりまして、国民の皆様方がもっと国会に関心を持つようにというようなことを訴えてまいりました。 なぜこうしたことを訴えてきたのかと申しますと、二十一世紀を間近に控えて日本は、総理おっしゃるように、非常に大きな変革期を迎えている。この中で、政治に対しての国民の支持がなければこのような大きな変革を乗り切ることができないというふうに訴えてまりました。そして、その国民の支持というか、理解というのがまず国会に向けられるためには、何よりも国会の論議そのものがおもしろくなければいけないというような訴えをしてまいりました。 私、総理の答弁等を聞いておりますと、非常に真摯な態度でお答えになっておられて感銘を受けるのですが、残念ながら、おもしろみという点に関していいますと、いまいちかなというような感じがしないでもございません。今の答弁を聞いていても、官僚の方たちがお答えになるときは、いわゆる官僚答弁というような言葉があるように、まことに失礼ではございますが、余り私どもにぴんと伝わってくるようなお答えがない。したがって、こういうような論議を続けていることが国会に国民の目を向けさせないことになってしまうのではないかというように考えております。 したがって、私、国会の論議をおもしろくしなければいけないという公約を掲げてまいりましたので、少しはおもしろい質問をしたいというふうに思っているのですが、この国会をおもしろくしなければいけないということに対して、総理の御所見をまずお伺いしたいのです。
○橋本内閣総理大臣 私は、そのおもしろくと言われることには多少抵抗がございます。 なぜなら、私は、何回か与野党の先輩方の論戦を息を詰めるような思いでこの委員会室で伺っていたことがあります。また、参議院における、例えば木村禧八郎先生の質問の日などは、党派を超えて、当時若い議員たちは参議院の傍聴に参りました。そして、本当に真剣な議論というものを私どもはある意味では堪能をいたしました。いい勉強にもなったと今でも思います。 それだけに、私は、国会での議論というもの、おもしろさということが主役で組み立てられるというのはいかがなものかと思いますが、真剣な議論をしろということに対しては、私は、本当に真剣に私もそうさせていただきたい。そして、その真剣な議論の中から、国民に政治に目を向けていただけるように私どもも努力したい、そう思います。
○生方委員 私も、ただおもしろければいいという意味で申したのではないのですが、何しろ国民の方たちはテレビを見たりしながらこの国会の論議を聞いているわけで、やはり第一義的に目を向けていただかなければいけないという意味で、おもしろいという点もやや考慮していただきたいなというような感じがいたします。 それでは、本来の決算委員会の質問に入らせていただきます。 まず、国の補助金行政ということについて御質問をさせていただきます。 今回の厚生省の汚職事件などを見ていますと、前厚生事務次官が、補助金をばらまくことの権利があるということを悪用して、その一部を自分へのわいろとしてバックしたというような感じが強いというふうに私は感じております。お年寄りのためにいろいろな施設をつくらなければいけないために補助金を出している、その補助金の一部を自分の懐に入れていたとしたら、これはまことにもってけしからぬことであるというふうに私は考えております。 岡光容疑者にわいろを贈った小山容疑者に関して申しますと、特別養護老人ホームの建設費として、内定を含めると、国と県、これは一都市も含まれるそうなのですが、九十四億円もの補助金が支払われているという事実がございます。小山容疑者は、新聞報道のとおり、みずからのトンネル会社を通すことによって、これらの補助金のうち実に二十六億八千万円も不当に稼いていたという事実が明らかになっております。 補助金は、当然ながら税金から支払われることになっております。したがって、この補助金の使途について国は厳重にチェックする必要があるのは言うまでもございません。ところが、過去十年間、会計検査院の検査報告書を見ても、国の特養ホームなどの施設整備補助に対しての指摘は、この十年間一切指摘をされておらないわけですね。 これは、例えば十八億円も安く建物をつくっているということであれば、当然その補助金を出した側がチェックをすれば、十八億円というのは非常に大きな額ですから、手抜きがあったかどうかというのはわかると思うのですが、それが一切なされておらなかった。これは、国の補助金は当然税金でございますから、このようなずさんな検査の体制というものを続けていいのか、国民の立場から見ると極めて疑問が強いというふうに考えるのですが、この点についての総理の御所見をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 これは、会計検査院という存在が内閣から独立しております憲法上の機関という地位でありますために、私どもとして申すことを多少控えなければならない点があるかもしれません。 しかし私は、私の知る限りにおいて、会計検査院は、国や公団、事業団、こうしたところの決算だけではなくて、補助金などにつきましても検査を行っておられますし、その予算執行等の適否については非常に厳しく検査をしておられると思っております。そして、会計検査院からは、検査結果として毎年検査報告において、不正ばかりではありません、不当というものもその中の多くを占めるわけですが、不正、不当な会計経理を指摘しておられます。 問題は、実は平成七年度の決算報告をいただきましたときに、毎年同じような項目で指摘を受けているケースがある。これは率直に、私自身が検査報告を受け取りながら大変恥ずかしい思いをしてこれを見ました。しかし、こういうものは逆に、不注意によるケースのものが大半でありまして、悪意を持っての行動というものではないと思います。 そして、検査院がその年にどういうものを特に選んで検査をされるのか、これは我々が勝手に知っていいことでもないと思いますけれども、私は、今回の補助金交付につきましても、会計検査院の当局としての検査は今後適切に行われるであろうと信じております。 そして、内閣としてはまた、会計検査院の検査活動というものが円滑であり、同時に厳正に行われる、そしてその機能が十分発揮できるようにお手伝いをする責任があると思いますし、その責任は我々は果たしたい、そのように思います。
○生方委員 総理、先ほどの質問にも、不注意によるものが多いのではないかというようなお答えをなさっておりますが、国民の側から見ますと、一連の官僚の不祥事を見ますと、不注意というよりは官僚の方たちの綱紀の粛正というのですか、綱紀が非常に緩んでいるのではないかというような印象を持つのです。これは一部に、倫理規定法をつくらなければいけないのではないかというような意見もございます。公務員の方たち、もちろん大半の方たちは非常に熱心にやっておられるのは私もよく承知をしておるのですが、特に上部の方たちの不正というのですか、そういうものが目立つことについて、総理、これは何とかしなければいけないと思うのですが、その辺についての御感想を一言お伺いしたいのですが。
○橋本内閣総理大臣 今、私は言葉の使い方を誤ったかもしれません。毎年毎年指摘をされるようなケースについては、実は不注意というものがあるのではないか。不正、不当というものについての意見を申し述べたつもりはありませんでした。ですから、その点はどうぞ御容赦をいただきたい。 そして、公務員として非常に高い地位にある者の、犯罪的な行為までを含めて不祥事が発生をしている、これは、私たち本当に恥ずかしいという思いがまず先に立ちます。そして、なぜそうなってしまったのだろうという思いもあります。そして、もちろんこうした行動に走る、それは個々人の責任、資質というものが当然最初にあるべき問題点でありましょうけれども、やはり私は、中央政府というものに例えば許認可の権限、あるいは地方に対する権限というものがだんだんだんだん大きくなってきた。中央省庁の持つ権限が拡大したことがそうしたおごりを生む温床になり、すきをつくってきたのではなかろうか、私はそんな思いもいたします。 それだけに、むしろ規制緩和とか地方分権というものを、これは行政改革という視点から当然進めることでありますけれども、同時に、中央省庁の持つ権限を縮小することによっても遠因は排除できるのではなかろうか、そのような思いも持っております。
○生方委員 地方分権については後ほどまた御質問させていただきますので、これに関連しまして、会計検査院の検査というのもさることながら、その前に、厚生省自体がこの補助金を出すことを決定しているわけですから、厚生省内部で補助金を出すときのチェック体制はどうなっていたのかということを厚生省にお伺いしたいのです。
○江利川政府委員 社会福祉法人の認可とかあるいは施設の整備につきましては、これは監督権限が、国と地方の役割分担としては地方におりているわけでございます。そして、各自治体がそれを適切に執行する、全国的に余りばらつきがないようにということで厚生省内の基準を全国に示してやっているところでございます。 建物ができますと、都道府県において検査をいたしまして、そしてその報告書を厚生省に上げるわけでございます。その報告書を踏まえまして補助金の交付決定をしているという形になっております。 補助金の流れは、社会福祉法人に県が四分の三の補助をする、その県に対して国が三分の二、全体の事業費の二分の一を補助する、そういう仕組みになっておるわけでございます。
○生方委員 基本的には県が決めるということになっておるというのはよく承知しておりますが、今回の事件を見ても、その県に厚生省から天下りというか、厚生省から課長を派遣して、その課長が実質的には決定をする、それを次官が承認するというような格好になっているのを見ますと、これは決して地方が決定しているということではなくて、国民の目から見て、厚生省そのものが決定しているというふうに見れるわけですが、それの責任、チェック体制というのはどうなっているのか、重ねてお伺いいたします。
○江利川政府委員 都道府県において決める話が一担当者によって左右されるということは適切なあり方ではないというふうに思っているわけでございます。——失礼しました。不適切でございます。 各県のやり方を見ますと、施設整備を決定する際に、各県独自で審議会にかけたり、いわゆる外部の人のチェックを受けるような仕組みをとっているようなところもあるわけでございます。そういう各県の工夫を今確認をしておりまして、それを、私ども調査委員会を設けて今後のあり方を検討しているわけでございますが、その中に反映をしたいというふうに思っておるわけでございます。
○生方委員 厚生省の場合は、不適切な支出があったということを毎年指摘され続けて、もう何年もワーストワンになっているようなんですが、そうした。何年も続けでこのような体制をとり続けている、それに対してどうした是正策をとっているのかというのをちょっとお伺いしたいのです。
○江利川政府委員 私どもの指摘の多いものは、医療保険あるいは年金の保険料の徴収不足、それから年金の不適正な支給などが大きなわけでございます。 この徴収不足につきましては、これまでも事業主とか都道府県に対しまして、被保険者資格取得等の届け出を適正な届け出を行ってもらう、そういうようなことで指導啓発を行っているところでございます。 また、年金の不適正支給、これは、例えば死亡された方が把握できてなくて年金を支給してしまったというようなこともあるわけでございますが、こういうものについても適切な、何というんですか、実態把握をしてそういうことが行われないようにする、あるいはまた年金の請求に際しまして審査確認事務、そういうものを適切に行っていく、こういうことでできるだけそういうことのないように努めているところでございます。 ただ、大変件数の多い世界でございまして、努力をしているわけでございますがなかなか改善が進んでおらない、さらに努力を進めてまいりたいと思います。
○生方委員 会計検査院が毎年不適切な支出というのを指摘するわけですが、この不適切な支出があった場合、一部は返還させるように命令を出すような仕組みというのもあるようなんですが、不適切なその事実指摘、普通で言えばその事実を指摘するだけで終わってしまう。これをさらに進んで不道切な支出がないようにするためには、もうちょっときちっと、制度的に返還をきちんとさせるとか、不適切な支出があった機関に関しては一定期間補助金をやめるとかいうような対策をとる必要があるように思うのですが、総理、この辺の意見についての御所見をお伺いしたいと思います。
○橋本内閣総理大臣 私に対する御質問の前に、先ほどの厚生省の審議官の答弁を多少私から補足させていただきたいと思います。 というのは、議員がお聞きになりましたのはむしろ、厚生省の補助金行政、それに対する内部検査体制の状況が不十分ではないかという御指摘でした。私は実は、本当に今度の事件に非常にショックを受けております。 というのは、都道府県における補助金、法人認可などの審査のすき間をついたような格好でこの事件が起こりました。これを、再発を防止するためにどういうチェックをすれば確実に防げるのか、この点は、私は、厚生省において改善措置を検討させたいと思っておりますし、既に厚生大臣にはその旨を申し上げております。処分が終わりました段階で、多分厚生大臣はこの問題に着手していただけると私は思いますので、こうした点の仕組みは我々は本気で考えていかなければなりません。 それから、補助金などについての会計検査院等のチェック、不当事項が出ましたとき、その各省庁の責任者、長は、補助金等適正化法という法律に基づいて、交付決定を取り消すことができますし、また、既に交付しているときは期限を定めてその返還を命じなければならないということになっています。そして、当然のことながら、検査院の検査のチェックが財政資金の効率的な使用の観点からも不断に見直されているわけでありますから、これをきちんと検査院でしていただいているというものも大きな助けになります。 ただ、今回の事件のように、本当に補助金の執行のすき間をつくような格好で事件が発生をする、こうしたことで国民の不信をいたずらに招くことがないようにその適正化を図るという観点から、それぞれの省庁において所管する補助金などについてその実態を点検させますとともに、場合によっては公開といった手法も含めて補助金などの透明性を確保するための措置、こうしたものについてもそれぞれの補助金の実態に応じて検討をしていきたいと思います。
○生方委員 厚生省がどういうような内部チェック機構というのを出すのか、注目をしております。 それで、補助金に関して重ねてお伺いしたいのですが、総理の諮問機関である地方分権推進委員会でもこの点についてかねがね検討を進めておって、ことしの三月に中間報告を出した中で、官僚の裁量権が大きい奨励的補助金については可能な限り縮減するべきだというようなことを言っております。また、交付された場合でも一定期間で打ち切るようにするべきではないかというような意見を出しております。 しかるに、現実に補助金は減っているのかというと、ほとんど減っておりません。九六年度を見ると、国と地方公共団体向けの補助金は約十五兆円あって、件数は二千二百二十三件ございます。九二年度には二千二百九十七件だったですから、五年間でわずか七十四件減ったにすぎません。このような指摘があるにもかかわらず、補助金が一向に減らないという、これは総理の諮問機関でございますので、この中間報告についての総理の御所見をちょっとお伺いしたいのです。
○橋本内閣総理大臣 今確かに議員が御指摘になりましたように、国の補助金、平成四年度二千二百九十七件ありましたものが、平成八年度二千二百二十三件、その間の減少したものは七十四、御指摘はそのとおりです。 ただ、補助金という中で幾つか分けて考えなければなりません。というのは、例えば生活保護だとか義務教育関係、これはまさに一定の行政水準を国が維持する、こうした責任のあるケースです。もう一つは、まさに特定の政策を奨励する、こうした遂行する政策手段として補助金が役割を担うというケースがあります。これについては、確かに分権推進委や何かからも御意見をいただいてきましたように、ある程度その事業が定着してくれば当然のことながら消滅させていく、あるいは一般財源化していく、そういう方向に向けていくことは当然だろうと私は思います。 ただ、もう一つの問題点は、国がやめたいと思う補助金が必ずしも関係者からは同意が得られない、あるいはだんだんだんだん細分化される、そういう傾向が一時期ございました。今それを、メニュー化する、あるいは大ぐくりにする、さまざまな工夫をいたしておりますけれども、いずれにしても、地方行政というものの自主性を尊重するという観点、あるいは財政資金の効率的な使用という観点から、これはもう不断に見直していくことが必要なことは間違いありません。 毎年の予算編成のときには、そういう中で補助金の目的などきちんと押さえながら非常に厳しくチェックをいたしておりますけれども、これからもやはりその整理合理化には努めていかなければならない、そう思います。
○生方委員 これは、将来的には補助金の一部を一般財源化して地方に渡す方向であるというふうに理解してよろしいのでしょうか。
○橋本内閣総理大臣 今までにも既にそういう方向で一般財源化されていきました補助金というものはございます。それはまさに、地方と国との間でそういう合意ができて、一般財源化を地方側も受け入れてくださるということであれば、当然のことながらそういう方向に動いていくものがこれからも続くと思います。
○生方委員 視点を変えてもう一点、時間がございませんので、もう一点だけ御質問をさせていただきます。 公共事業費のことについてお伺いしたいのですが、国際基準より日本の公共事業費は大分高いものになっているというようによく指摘をされております。今度の厚生省汚職の件を見ても、特養ホームの建設費そのものが最初から非常に高く見積もられていたのではないかというような疑問がございます。そもそも国の施設建設費に対する積算基準そのものが高いのではないかというような感じが私はしております。これが、普通の建築業者がやるよりも高い値段でもともと国の施設がつくられてしまう、その一部がわいろとして流れるというような、政官財癒着のいわば根源になっているような気もいたすのです。 このように、今の国の積算基準そのものというのを見直す必要があるのではないかというふうに思うのですが、建設省に御意見をお伺いしたいと思います。
○小野(邦)政府委員 お答えを申し上げます。 建設省で積算基準をいろいろと定めて関係公共団体等にも参考にしていただいているわけでございますけれども、建設省が工事を発注する場合には、先生御案内のとおり、予算決算及び会計令に基づきまして、取引の実例価格に基づいて予定価格を算出をすることにしております。要は、なるべく市場実態を踏まえて予定価格をつくるということが基本でございます。 このために、工事の施工上必要な材料費でございますとか労務費、あるいは安全経費等の共通仮設費あるいは現場管理費といったようなものにつきましては、これは工事の実態調査を十分やりまして、これによって適切な基準を定めまして、かっこれを公表するということもいたしておりまして、なるべく市場の実態を反映するように絶えず見直しをやってきております。 二、三年前にゼネコンの不祥事がいろいろ問題になりましたときに、私どもも第三者機関から成る公共工事積算手法評価委員会というのを設置をいたしまして、そこで現行の積算手法というものが妥当なものかどうかというのを見直しをしていただきました。基本的には妥当であるという評価をいただいているわけでございますけれども、大変厳しい財政状況のもとで少しでも効率的に工事をしていくためには、絶えず見直しが必要だというふうに私どもでは考えております。 こういう観点から、ただいま御指摘をいただきましたけれども、なるべく幅広い御意見をいただきながら、より一層実態を踏まえるような形で見直しもしてまいりたいと思っております。
○生方委員 積算基準が高過ぎる。今お答えにもございましたように、民間の方からも入ってチェックをしているということなので、もっと厳しくチェックをして、厳しい財政状況の折で、当然国民の税金を使うわけですから、積算基準は少しでも低くして、適正な価格というのか、安くてしかもいい建物をつくるような御努力をしていただきたいというふうに思います。 以上、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○草川委員長 次に、正森成二君。
○正森委員 私は、今日銀や金融当局によってとられている超低金利政策と財投制度あるいは財投金利との矛盾の問題について、少し伺わせていただきたいと思います。 まず中小企業公庫に伺いたいと思いますが、最近一年半ほどの間に貸出残高の七分の一に当たる一兆二千億円が繰り上げ償還をされたということを聞いておりますが、その理由及びそれに対する対策について、持ち時間が少ないので簡潔に答えてください。
○石黒政府委員 お答え申し上げます。 中小公庫、中小企業金融公庫でございますけれども一御案内のように、中小公庫は貸付残高が約七兆七千億円でございます。また、貸付件数約十一万社、二十五万件の中小企業に資金提供をしているという政府系金融機関でございます。 繰り上げ償還が最近ふえているのではないかという御質問でございましたけれども、その点に関してはまさにそのとおりでございます。中小公庫に対する繰り上げ償還は、この異例の低金利状況の継続を背景としていまして、高金利期に長期固定で資金調達を行った中小企業者から繰り上げ償還の要請がございまして、昨年は一兆円を超える繰り上げ償還がございました。 事実でございますが、その後、私どもは金利減免措置という抜本的な対策も講じまして、その効果もございまして、ここに来まして落ちつきを取り戻しておるという状況にあると認識をいたしております。
○正森委員 十分答えておりませんが、金利減免措置というのは五%を超える金利については減免するということです。当然ながら一般会計から補てんしなければなりません。それでもなおかつ市中金利が非常に安いというところで、財投金利よりも安いために、市中の銀行から借りた方がいいということで借りかえがふえているわけであります。 そこで、大蔵省に伺いますが、今、財投金利は何%ですか。
○伏屋政府委員 お答え申し上げます。 現在、三・〇%でございます。
○正森委員 大蔵大臣、この間まで三・一%だったのですが、既にそれよりもう少し下がって三・〇%。しかし、それでも市中金利より非常に、非常にといいますか、二%台ですから、高いということは事実であります。 そこで、大蔵省にもう一つ伺いますが、私がいただきました「財投リポート」というのがあります。理財局で伏屋さんが監修されたようであります。それの二十六ページを見ますと、財投金利というのはもともと郵貯などをそのまま政策金融で貸し出すので、利ざやを取らないのが原則であるというように書いてあります。そして、郵貯の金利はどういうぐあいにして決まるかという場合に、順イールドと逆イールドの場合で違いますが、順イールドの場合には、大体民間金融機関の三年物定期預金金利というようなものを基準にしておる、その場合にそれの〇・九五程度である、こう書いてあります。 それは間違いないですか。
○伏屋政府委員 お答えいたします。 資金運用部がお預かりしている金利が預託金利でございますが、全体をちょっとお話しさせていただきますと、貸し出しの方は貸出金利、いわゆる財投金利でございます。そして郵便貯金、年金積立金から預託を受けておりまして、その預託金利と同一になっているわけでございます。 今、先生の御質問の預託金利の前提となります郵便貯金の方でございますが、これは、市場金利の動向に配意しつつ、郵政省の方で郵政大臣が定めておられるところでございます。
○正森委員 その郵政大臣が決める基準について書いてあるわけであります。 そこで、郵政省に伺います。 今、十年物の、一番よく庶民が利用している定額貯金の金利は幾らですか。
○品川政府委員 お答え申し上げます。〇・八ポイントでございます。
○正森委員 私が事前に伺ったのと同じであります。〇・八ポイントで、十年物で半年ごとの複利計算をやりましても〇・八三一であります。 そうすると伏屋さん、あるいは大蔵大臣に聞いてもいいのですが、もう既に財投の大部分を占めておる郵貯が一%を切った〇・八ポイントというようになっているのに、安くしたといっても三%で貸しているというのは、利ざやを取らないで貸しているというのと大きく話が違って、二%以上の利ざやを取っておることになります。だから、そのことが中小企業金融公庫を初めさまざまな矛盾を起こしているわけです。 農水省に伺います。林野庁、来ていますか。——林野庁は三兆三千億円ほど赤字があるのですが、その歳入歳出の計画を見ますと、半分以上が元本の返済や金利の返済に充てられております。金利の返済分が非常に大きいので、今度の概算要求では、できれば財投資金の借りかえをしてほしいということを付加的に要望したようでありますが、それに対して大蔵省はどういう態度をとりましたか。
○入澤政府委員 夏の予算編成のときに、確かに財投金利、平均金利、私どもが借り受けている金利が非常に高いので、借りかえの要求をしておりますが、これはまた財政投融資制度の根幹にかかわる問題でありますので、今粘り強く折衝していますけれども、なかなか合意点を見出すに至っておりません。
○正森委員 大蔵大臣、どうもそのようですね。 それで、新聞報道ですが、林野関係には新規に財投資金の使用を認めない、金が足りなければ民間の金融機関から借りてこいということを大蔵省が言ったとか言わないとかいうのが新聞に報道されております。 ところが一方、国鉄の清算事業団というのは二十七兆円から赤字がある。民間に移ったところはもうけて株の上場もやるというような、それで赤字があると言っておりますが、この面はどうかといいますと、既に、一般会計の無利子融資ということで、その残高は五兆三千億円、しかもその返済期間の延長を大蔵省と交渉しておる。さらに、有利子負債四兆五千億円を新たに一般会計の無利子融資に振りかえる、こういうことが出ております。 そこで、そうだとすると、林野会計がどうも再建ができそうもないということで、財投資金を貸すのも嫌だ、要るなら民間に借りてこいと言いながら、既に民間になった後の始末である国鉄の清算事業団は、どんどん赤字が膨らんでいるから、同じ基準からいえば、財投を貸し出す場合の確実性という点から離れておるのに、これは一方では無利子融資にする。ところが、林野庁にはかくも冷たい態度をとる。これでは、大体、政策の一貫性に欠けているじゃありませんか。 大蔵大臣、林野庁なんというのは官庁なんですよ。それに対してこんな冷たい態度をとるなんて報道されておきながら、しかも、林野というのは、ただ赤字をつくったんじゃなしに、保安林だとかあるいは保護林だとか、いっぱい一般会計でもやっていいものがあるからこういうぐあいに膨らんだのに、それに対してそういう態度をとりながら、国鉄関係にはそんなに甘いなんていうのはおかしいんじゃないですか。 また、この根本には、財投の金利が、郵貯の関係が〇・八%になっているのに、いまだに三%で貸しておる。これは大原前農水大臣の発言ですが、九月に、大蔵省は高利貸しだ、こう言って新聞に大きく出ているんですね。そう思いませんか。高利貸しの代表ですか。
○三塚国務大臣 行政は公正、公平です。そういう前提に立って、今般総理から、財政投融資の改革を推進するという基本方針のもとで、民業補完の観点も踏まえ、平成九年度財政投融資編成に当たっては一般財投のスリム化を図ってほしい、こういうことであります。 基本的には、清算事業団も林野会計も同じ思想なんです。それで、なぜ清算事業団と振り分けるのかね、こういうことになるわけですが、財投は、御案内のとおり、三で預かり三でお返しを申し上げる、こういうことでありますから、入りと出がそこでありまして、政府にはただの一銭の利益計上もないわけであります。 国鉄の場合は、大変深刻な状態になっておりますから、全部を政府一般会計で処理をしてくれ。それは、もう一年あるのにそれはないでしょう、こう申し上げているわけであります。自助努力、自主努力というのは政府機関といえどもやるべきである。金融機関は、当時は安いと思ったんでしょうが、今日から見れば、五・五平均のことでお借りをして利子をきちっと払っておるわけでありますから、そういう点で民間の活用をと。 林野会計につきましても、民間の活用も含めて御努力をください、それと、リストラを含めさらなる会計の健全化を図るために御努力をください、こういうことで、協議中であると聞いております。
○正森委員 最後に総理に伺うとして、もう一点質問通告をしておりますので、伺いたいと思います。 それは、これも大蔵に関係があるのですが、団体保険のAというものがあるそうであります。ところが、これは、保険をかけておいて、その肝心の従業員が死亡したら、従業員に知らせないで、従業員には払わない、全部企業がとってしまうというようなことが起こっておるようであります。 これに対してある新聞社が調べましたら、上位十二社の全体では、保険契約高が二百数十兆円、加入者も三千万人、そして、死亡率から推定すると支払い保険金は数千億円に上る、こう言われておるようです。大蔵省の保険関係の部署は統計をとっていないということで平然としているようですが、本当に統計をとっていないのですか。これだけの大きな関係者がいるというなら統計をとるべきだと思いますが、まずそれを答えてください。
○福田(誠)政府委員 お答えいたします。 お尋ねの団体定期保険・Aにつきまして、最近調査を行った結果によりますと、平成七年度の計数でございますが、保有契約件数が十八万三千件、そのうち保険金が支払われたのは、件数で六万九千件、金額は御指摘の約三千四百億円でございます。
○正森委員 この点について郵政省に伺いますが、簡易保険でも民間と同じような問題が起こりまして、簡易保険の中に似たような制度があるようですが、それについては、関係の郵便局の職員が署名を偽造したりいろいろなことをして協力をしている、全く同じことが起こっているということが広く報道されております。それについて調べたりあるいは改善する措置をとったことがありますか。
○金澤政府委員 お答え申し上げたいと思います。 法人が保険契約者となる簡易保険契約におきましては、死亡保険金をめぐって被保険者の遺族と郵政省の間で問題が生じているという事案は聞いておりません。 簡易保険は、御承知のように個人保険でございまして、民間の団体定期保険とは異なります。民間の団体定期保険の場合は、一の保険契約で従業員が何人も入れるわけでございますが、簡易保険の場合は、従業員一について一の保険契約が成立するということでございます。したがいまして、保険契約が成立するためには、被保険者個々の同意を必ず必要とするということでございます。加入時においてその確認を行いますとともに、契約成立後においても、被保険者にあいさつ状を送付してその再確認をするということでございまして、何段にもセーフガートがきくような仕組みというふうになっております。 さらに、民間生保で団体定期保険・Aグループというふうな問題が生じてきたということを受けまして、本年七月にも被保険者の同意の徹底、確認の徹底を図るため通達を出したところでございまして、今後ともなお一層この点についてはこういう問題が生じないよう努めていきたいというふうに思っているところでございます。
○正森委員 時間がなくなりましたが、承知しておるところでは、生命保険関係は態度が非常に悪くて、遺族からの問い合わせにも答えないとか、答える必要がないとか、契約者ではないとか言っておるようですが、損害保険協会は一々非常に丁寧にそういう事故の起こらないようにやっているということが報道されております。これは当然の態度だと思うんですね。 そこで、総理に、非常に申しわけございませんが、今の低金利政策と財投金利の矛盾ですね、それがいろいろな問題を起こしております。その問題だけでも結構ですから、御意見を承って、私の質問を終わらせていただきます。
○橋本内閣総理大臣 確かに、長プラと財投金利を対比し、議員が御指摘のような状況がございます。 ただ、同時に申し上げておきたいと思いますのは、民間金融機関が長期プライムレート、まあ主として、長いといいましても五年未満、そして財投の場合には主として十年以上のものに、長期の貸し付けに対応しているという状況を考えますときに、現時点における長プラの水準、財投金利の水準だけで私はこれを決するということはできないと思います。 ただ、私は、議員の御指摘を財政投融資という制度そのものをきちんと随時見直していけという意味だと受けとめました。そしてそれは、私はこれから先非常に大事な視点だと思います。 私は、財政政策の中で、有償資金の活用が必要な分野、適切な分野に対応するというそうした基本的な役割とか必要性というものは、これから先も残ると思います。しかし、その役割というのは当然変化をするわけでありますし、そして、その中で官業と民業の果たす役割といった視点をとらえていきますときに、財政投融資そのものが果たすべき役割というものを含めて、対象分野あるいは事業を不断に見直していく努力が必要であることは、私はそのとおりだと思います。そして、そうした視点からの議員の御指摘、そのように受けとめさせていただきます。
○正森委員 時間がございませんので、終わらせていただきます。 ————◇—————
○草川委員長 この際、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 すなわち、決算の適正を期するため、お手元の印刷物にありますとおり 平成六年度決算外二件 平成六年度一般会計予備費使用総調書及び各省 各庁所管使用調書(その2)外二件の承諾を求 めるの件 平成七年度一般会計予備費使用総調書及び各省 各庁所管使用調書外二件の承諾を求めるの件 歳入歳出の実況に関する件外四件以上の各件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定をいたしました。 次に、閉会中審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定をいたしました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時十一分散会