決算委員会 閉会後第4号
- 発言数
- 269 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1996/11/27
会議録
○委員長(野沢太三君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十六日、本岡昭次君、川橋幸子君、堂本暁子君及び吉川春子君が委員を辞任され、その補欠として国井正幸君、峰崎直樹君、水野誠一着及び緒方靖夫君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(野沢太三君) 平成六年度決算外二件を議題といたします。 本日は、法務省、自治省、警察庁、裁判所及び公営企業金融公庫の決算について審査を行います。 ―――――――――――――
○委員長(野沢太三君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明の聴取は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野沢太三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(野沢太三君) 速記を起こしてください。 ―――――――――――――
○委員長(野沢太三君) それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩井國臣君 自由民主党の岩井國臣でございます。本日は、地方行政の改革を中心に自治省と会計検査院に若干の質問をさせていただきたいと思います。 その前に、白川自治大臣、大臣御就任まことにおめでとうございました。大臣のエネルギーといいますか実力に大いに期待させていただいております。どうか精いっぱい頑張っていただきたいと思います。 第二次橋本内閣の最大の課題は言うまでもなく行政改革でございます。行政改革というふうなものは、もちろん政治家のリーダーシップというものが大変重要なわけでございますけれども、やはり何と申しましても行政官と政治家の連携なくして実のある改革はできないわけでございます。行政官の専門的な知見と、そして政治家の国民の思いを代表するといいますか、そういった感性とが一緒になって取り組んでいかないとなかなか実効は上がらぬのではなかろうか、こんなふうに思います。 そういうことで、ぜひ自治省におかれましても私ども政治家の意見に率直に耳を傾けていただきたい。もちろん、私どもも皆さん方行政側の御意見に耳を傾けて、とにかくコミュニケーションをよくやりながら行政改革に取り組んでいきたい、こう思うわけでございます。 そこで、まず質問に入る前に三点ちょっと申し上げたいと思います。 一つは、地方単独事業というものが今大変な規模になっておる。都道府県にいたしましても市町村にしても、補助事業というのがメーンにというのが大体我々の感覚でございますけれども、もう数年前に補助事業を超えまして地方単独事業の方が多くなっているんですね、起債事業といいますか。そういう実態があるということも、それも大臣はもう十分御承知だと思いますけれども、そういう点をまずしっかり認識していく必要がある。 それから次は、地方公共団体の事業の執行体制でございます。何かやるときに企画をいたしまして、計画をして、設計をして、施工してそれで維持管理、こういうことで本当は五段階あるんだろうと思いますけれども、私は計画と設計と施工、三段階、企画というのは首長さんのマターかもしれないし、または議会のマターかもわかりませんが、実際の現場、担当レベルにおきましては計画、設計、施工というこの三つの段階がそれぞれに重要である。これは首長さんじゃなかなかわからぬ世界、議会でもなかなかわからぬ世界であります。担当レベルの世界、そういうものが極めて重要である。計画がいいかげんではちゃんとならない。それから、設計がだめでもいいものはできないですよ。それから施工もありますね。そういうことで、事業の執行というときに、議会レベルの話もさることながら担当レベルの計画と設計と施工、これが大事であって、私が言う執行体制、こういうときに大体その三つを念頭に置いて私は言っておりますので、その辺もよろしくお願いします。 それからもう一つは、地方公共団体に対します指導責任でございます。責任と権限というのは常に裏腹にありますけれども、地方公共団体のそういう事業の執行体制についての指導責任というのはやっぱり自治省にあるんですよ。私は長い間建設省で補助事業の仕事をやってまいりました。しかし、そういった地方公共団体の執行体制に係る部分につきましては自治省にお願いしなきゃいかぬのですよ。責任と権限は自治省にあるということをひとつ念頭に置いていただきたいと思います。 以上、三点をまず念頭に置いていただきながら質問を聞いていただきたいと思います。 一昨年の十月、これは第百三十一国会でございますけれども、平成三年度決算に関連いたしまして内閣に対する警告決議がなされました。その中に、自治省に関するものといたしまして地方公共団体の審査体制に関するものがあります。設計業務の外部委託、これは大いに進めなければならないんですけれども、その際の審査体制、そういう狭いといいますかごく一部のジャンルに関するものでありますけれども、要するに地方公共団体の審査体制がいいかげんであるので自治省はしっかり地方公共団体を指導せよ、こういう趣旨のものでございます。 その後ほぼ一年たちまして、昨年の十月の決算委員会におきまして私はその報告を求めました。自治省の答えは、ちょっと読んでみますと、今までも指導はしてきたけれども、警告決議があったことでもあるので改めて通達を出した云々とございまして、「今後とも関係省庁と十分な連絡をとりつつ、適切な管理監督のもとに外部委託が行われますよう努力してまいりたい」、そういう趣旨の答弁でございました。 しかし、そこが問題なんですけれども、その後、私はその通達なるものをよく調べてみたんですよ。それでびっくりしたんですが通達を出したと言われるんですけれども、その通達の中身がちょっと問題でございまして、答弁がその場限りの全く口先だけの答弁でなかったのかな、不誠実きわまりない答弁であったのではなかろうかな、私はそんな気が実はしております。 自治省は国会の警告決議というものをどう考えているのか、国会というものをどう考えているのか、そんな疑問が若干いたすわけでございまして、最初の質問をさせていただきます。 自治省は、今言いましたように、警告決議が出されたので改めて通達したと言うけれども、その通達というものは何も警告決議を受けての通達ではなくて、もともと行政改革推進の観点から用意されていた通達に警告決議の趣旨をほんのちょっと加味した程度のものではなかったのか。つまり、さきの国会答弁は、うその答弁とは言いませんけれども、ちょっと不適切な答弁でなかったのかな、そんなふうに私は感じておるわけでありますがそういった感じ方というか認識の仕方というのは間違っておるんでしょうか、まず自治省の見解をお聞きしたいと思います。
○説明員(松本英昭君) 御指摘のように、一昨年の警告決議をいただきまして、昨年御質問をいただきました際に、十月に地方公共団体における行政改革推進のための指針におきましてそういう趣旨のことを入れましたという御答弁をいたしているわけでございますがただいま先生がおっしゃいましたように、必ずしも警告決議の趣旨が十分伝わっていないのではないかという点につきましては謙虚に受けとめさせていただきまして、今後改めてこの趣旨を踏まえた審査体制の整備等につきまして十分注意を促してまいりたいと思っております。
○岩井國臣君 ありがとうございました。ぜひ実効が上がるようにしていただきたいわけでございます、それが趣旨でございますので。 いかに実効が上がっているかどうか、こういうことになるわけでありますけれども、警告決議が出てからちょうど今二年ぐらいたつわけです。地方公共団体におきます設計業務の外部委託に係る審査体制がどのように改善されたのか。これは私にもわかりますように、具体的にどこがどう変わったのか、どう改正されたのか、その辺を御説明いただければ幸いでございます。
○説明員(松本英昭君) この警告決議後の外部委託に係ります地方公共団体の審査の問題でございますけれども、特にこれは建設省さんから出されております詳細設計照査要領などを活用しながら成果品の審査体制の確立を図っているということが一番特色であろうかと思います。 そのほか、関係職員の資質の向上のために各種講習会への参加を促進するなど専門知識あるいは技術の蓄積を図りまして、また建設技術センターなどの活用等にも努めまして審査体制の強化促進に努めておるという報告を私どもも受けておるところでございます。 こういう技術的な問題が中心になりますことでもございますので、それぞれ建設省さんを初め関係省庁とも十分連携をとりながら、適切に今後とも外部委託の審査体制の整備等に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○岩井國臣君 地方公共団体、とりわけ市町村レベルになりますと人も少のうございますし、審査体制といってもそうなかなか簡単にいかないということは私も十分理解できます。 したがいまして、二年たったわけですけれども、二年たって目に見えるように何か効果が出たか、こういいますとなかなかそう目に見えるような効果は出ていないかもしれない。いないかもしれませんが、どうかぜひ引き続きまして、建設省に限りませんが関係省庁とも十分連携をとっていただきながら、少しでも地方公共団体のそういった審査体制がよくなっていくように、整っていくように特段の御努力をお願いしたい、こう思うわけでございます。 ところで、地方自治法に基づく監査制度についてでございますけれども、監査制度につきましては、官官接待問題に端を発しまして今そのあり方が大問題になっております。目下、総理の諮問機関でございます地方制度調査会で検討中でございまして、近々答申が出るやに聞いておりますので、私、その答申を心待ちにしております。 私の考えからいたしますと、特に執行体制が頭にあるわけですけれども、地方公共団体が事業の執行体制も含めてよりしっかりしていくためには、監査制度のあり方もさることながら、基本的には地方公共団体を指導する立場にございます自治省、そして中立的立場から行政監視をする立場にございます会計検査院、この両者のスタンスというものが私は極めて大事ではなかろうか、こういうふうに思うわけであります。 〔委員長退席、理事吉川芳男君着席〕 私といたしましては、行政内部の自浄作用というものがもっと何とかならないのか、そんな思いが強いのでございまして、もちろんオンブズマン制度といいますか外部監査制度を導入するとか、外部のチェック機能を活用するというような考え方は当然あるわけでございまして、それはそれで必要だろうとは思いますけれども、と同時に私はやはり内部の体制、行政内部の自浄作用がもっと有効に働くように自治省と会計検査院に真剣な検討をお願いしたい、そんな思いから質問を続けさせていただきたいと思います。 さて、ここに会計検査院が出されました平成六年度の決算に関する「会計検査のあらまし」という冊子、これはもう大体皆さんは持っておるわけで、これを私ども見るわけなんですね。これは刊行物センターに行きましたらありますから、国民もこれを見るわけです。この冊子は、国民の皆さんが国の決算というものを身近なものとして感じて、そして国の決算というものに関心を持っていただく、それだけじゃないんですけれども、そういうことを一つの大きな目的に出されたものです。 ところがこの冊子を見ても自治省が出てこないんですよ、これに。自治省がないんですよ。自治省がすっぽり抜け落ちているんです。国の歳出額をその所管別に見ますと、自治省がおおむね十二兆円ですよ、十二兆円。運輸省の約十倍の予算規模を持っておるんですよ。ですけれども、決算のこれにすぱっと抜けておるんですよ。何も出てこないんですよ、自治省が。 そこで、これは会計検査院から出されておりますので会計検査院にお尋ねしますけれども、自治省所管の平成六年度支出済み歳出額が十二兆円もありながらなぜこの「会計検査のあらまし」という冊子に自治省が出てこないのか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。我々は特に専門家じゃないものですから、わかりやすくひとつ説明していただけますか、なぜこれに自治省が出てこないのか。
○説明員(深田烝治君) お答え申し上げます。 先生お示しの「会計検査のあらまし」と申しますのは、国会に提出されます決算検査報告の内容をよりわかりやすくまとめましてPRするという、そういう小冊子でございます。 平成六年度決算検査報告におきまして、自治省所管の一般会計及び交付税及び譲与税配付金特別会計につきまして掲記した事項がございませんでしたので「会計検査のあらまし」という小冊子にも記述していない、そういうことでございます。 しかしながら、それ以外の自治省が地方債の許可を行った事業、いわゆる起債事業のうち、資金運用部資金等の政府資金により行いました事業につきましては、合規性、経済性、有効性といった観点から、その資金の貸し付けが地方債許可方針等に合致しているか、あるいは起債事業の実施につきましても、実施していないのを実施したとしていないか、あるいは貸付対象事業費よりも低額で事業を実施していないか、あるいはまた起債事業により取得されました土地とか施設は所期の目的に即しまして利用されているかといったようなことにつきまして資金運用部資金等の貸し付けの検査として実施しておりまして、その結果を六年度の検査報告の大蔵省所管のところで掲記しているところでございます。
○岩井國臣君 我々にわかりやすく説明してくれと、こう言ったにもかかわらず、間違いない答弁をされるので極めてわかりにくいんですよ。 要するにこういうことなんです。地方単独事業というのはほとんど起債事業なんですよ。それで財投の金ですよ。大蔵省所管なんですよ。ですから、会計検査は大蔵省へ行ってチェックするわけですよ。要するに、資金需要に見合った貸し出しをしているかどうか、適正かどうかということをチェックするわけですよ。したがって、それがどのように使われているか、さっき言った計画とか設計とか施工とか、そういった執行面をチェックしておるわけじゃないんですよ。だから出てこない。 それから、執行面は自治省なんだけれども、貸し出しそのものは大蔵省所管だから大蔵省へ行ってチェックされるんですよ。だから、もう全く執行面に関心がないから、もうやらないという前提に立っていますから自治省へ行かないんですよ。自治省というか、そういう目でチェックしなくちゃいかぬ。それがこれに欠落しておる最大の理由なんですよ。 したがって、ここに自治省がないからといって起債事業の執行に問題がないかというと、問題がないかどうかわからぬのですよ、これじゃわからない。あるかもわからない。ないかもわかりませんけれども、僕は多分相当あると思うんですけれどもね。運輸省の予算の十倍あるんですよ、十倍が全国的に行われておるんですから。そこをぜひ考えていただきたいと思います。 平成六年度の地方公共団体が行った事業、おおむね地方単独事業が十七兆円でございます。補助事業は十一兆なんですよ。合わせて二十八兆。 自治省のパンフレットによりますと、地方単独事業とは、国からの補助金をもらわずに地方公共団体独自の財源により実施する事業だと、こう書いてありますね。そのとおりですよ。だけれども、そういう説明が本当に適切なんでしょうかね。こういうパンフレットにもそう書いてありますよ。ですけれども、そういう説明が適切なんでしょうか。自治省で言うところの地方単独事業十七兆円、多くの場合、地方債と地方交付金が入っておるわけでしょう。地方単独事業のほとんどは補助金とは言わないけれども、国の金が入っているんですよ、あるいはいずれ入るんですよ。地方債というのはもちろん国の負う債務ではないかもしれませんけれども、国は後で地方交付税交付金で面倒を見ているわけですから、実態として。国の債務という側面がないわけじゃないんですよ。無関係じゃないんですよ。 ですから、このパンフレットにあるような地方公共団体独自の財源云々という表現は適正を欠いておる、正確でないというふうに私は思います。 なぜ私がそう言うかというと、地方単独事業は国の補助金が入らず地方公共団体独自の財源による事業だから、それはそれで間違いじゃないんですけれども、だからそもそも地方単独事業というものは会計検査の対象にならないんだと。会計検査院というのは国の機関ですから、だから地方単独事業については会計検査の対象にならないんだと、そういう考え方が蔓延しておるように思えてならないわけであります。約十六兆円という膨大な地方交付金が国から出ているにもかかわらずアンタッチャブルなんですよ。 そこでまず、民間貸し付けもあるんですけれども、それはちょっと横へ置いて、政府資金貸し付けによる起債事業に限定して自治省にお尋ねいたしますが起債事業の執行面、すなわち先ほど言いました計画、設計、施工のそれぞれの段階に問題があるのかないのか、その点について、自治省はそういう責任を持っているわけですから、その地方公共団体の執行体制の改善という観点から積極的に会計検査を受け入れていく、会計検査を私はやるべきじゃないかと、こう思うのでございますけれども、私のそういった考え方に対しまして自治省のまず基本的な考え方というのをお尋ねしたいと思います。
○説明員(二橋正弘君) 地方の単独事業、特に地方債を財源とした単独事業につきましての会計検査院との関連についてのお尋ねでございますが、会計検査院の方がどういうかかわり方をするかということにつきましては、先ほど会計検査院の方から御説明があったとおりでございまして、単独事業の地方債でその中に政府資金の貸し付けが入っております場合には、その政府資金の貸し付け分については当然会計検査院の審査の対象になっております。 ただ、政府資金の貸し付けの場合には一行きっ放しの補助金と違いまして将来的には資金運用部にまた返ってくる、そういう資金でございますので、検査をされる場合にも、先ほど御説明ございましたように、その政府資金によって建設された施設がその目的どおりに使われておるかどうか、あるいはその資金需要と資金の貸し付けがきちっと見合っているかどうかといったようなことが中心に会計検査がされるものということであろうと思いますがいずれにしても、地方単独事業につきましてもそういう面での会計検査院の検査というのは及んでおるわけでございます。 委員御指摘のような事業の計画あるいはその設計、こういうことにつきましては個々具体の事業の内容でございまして、これにつきましては私どもやはり基本的には、それぞれの事業を行います当該団体の議会、これは住民を代表しております議会のチェックでありますとか、それから監査委員のチェックということがあくまでも基本的に行われる性質のものというふうに考えております。
○岩井國臣君 議会とそれから監査制度がありますから、だからいいんじゃないかと言うんですけれども、それではだめなんです、私の感覚からいきますと。地方自治体を指導するのは自治省なんですね、国の機関としては。自治省がしっかりしてもらわなきゃいかぬわけですよ。だけれども、自治省に対して注意する人がないんですよ。国会しかないんですよ。ほかの省庁は一応会計検査がありまして、会計検査院からいろんな指摘を受けるわけですよ。だけれども、事業の執行面について自治省は何もチェックされていないんですからね。だから怖いものなし、極端なことを言うと。 だから、ちょっとそういう問題がありますので、時間がありませんから一応きょうは問題提起だけにさせていただきます。ちょっと今の答弁は私としては必ずしも納得いかない答弁だと思います。その点だけ申し上げておきます。 次に、同様の趣旨で会計検査院の御所見をひとついただきたいと思います。
○説明員(深田烝治君) お答え申し上げます。 起債事業におきまして政府から地方公共団体等。に貸し付けられました貸付金は、いわゆる国が反対給付を求めないで交付いたします補助金とは異なりまして、将来的には資金運用部に償還される、そういう性格のものでございます。 そこで、補助事業において設計、施工等の個々の執行面を検査し指摘しておるものに比べまして、起債事業につきましては、従来資金需要がないのに貸付金が貸し付けられましたり、起債事業により取得されました施設が目的外に使用されたりなど、貸付金の有効活用の面から検査をしておりまして、設計、施工等の個別面、個別事業の執行面につきましては積極的に検査をしてこなかったというのが実情でございます。 起債事業の設計、施工等の個別事業の執行につきましては、第一義的には事業主体であります市町村等が適切に実施すべきものであるというふうに考えておりまして、今すぐこの点につきまして検査を実施する、そういう体制になっていない点につきまして御理解いただきたいと思います。 しかしながら、委員の御指摘もございますので、その御指摘の趣旨を踏まえまして、今後は起債事業の執行面についてどのように検査できるのか検討してまいりたいと考えております。
○岩井國臣君 ありがとうございます。 補助事業と大分性格が違いますから、検査のやつ方は当然違うと思いますけれども、何らかの方法で時々でもいいですからこれはチェックする、会計検査院の目でチェックするということをぜひやっていただきたいと思いますので、前向きのひとつ御検討をいただきたいと思います。 時間がもうなくなってまいりましたが行政改革が現下における最大の政治課題になっております。私は、機関委任事務原則廃止という地方分権推進委員会の考え方については若干疑問を持っているんですけれども、それはちょっと横へ置きます。私の考え方としては、国と地方の役割分担というのが当然あるわけで、ある程度そういう中で国として責任を持ってやらなければならない、そしてまた、国に成りかわって県がやる機関委任事務というのはあってもいいんじゃないか、あってもいいんじゃないかじゃなくて、あるべきものもあるというふうに考えております。まあちょっとそれは横へ置きます。 しかし、やはり国と地方との役割分担を考えながら、地方分権を大いに進めなければならないという積極論者ではあるわけであります。特に、市町村にもっと権限を移譲していかないといかぬ、こういうふうに私は考えております。そして、そのときに大事なことが二つあります。財源の問題と執行体制の問題であります。 財源の問題はちょっとここで議論はできないわけですけれども、ずっと執行体制を今問題にしているわけですね。これは大事なんですよ。ですから、基本的に私は今後とも地方交付税交付金によって地方単独事業というものを拡大していく、これは賛成なんですよ。そういう論者なんです。そして、その際重要なことは、私の口癖なんですけれども、金は出しても口は出さないと。ちょっと極端かもわかりませんができるだけ地方自治体の自主性に任せるということが大事なんですね。しかし、金を出す以上はやはり決算というものはしっかりしていかないといけないのではないかと思うわけであります。決算はどうでもいいということにはならない。 地方分権を今後推進していくためにも、地方公共団体、とりわけ市町村の執行体制の整備というものが重要課題になっておる、こういう観点からぜひ、ちょっと時間がなくて最後になりますが本当は高度情報化というかマルチメディアというか、大臣はその問題のセミプロみたいなものですから、その問題を聞きたかったんですけれども、今言いました自治省所管の、平成六年度支出ベースで十二兆ありながら監査、審査、検査が十分に行われていないのではないかという国民の不信があるわけでありまして、こういった面における地方行政に関連するしかるべき改革が必要だと思いますけれども、大臣の御所見あるいは決意というものをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 全体を通じて岩井先生の、役人でありながら、その反省も踏まえてなのかもわかりませんが非常に筋の通った話を興味深く聞かせていただきました。多岐にわたりますし、根本にわたりますので、ちょっと質問の趣旨を離れるかもわかりませんがまだ就任して二週間ちょっとでございますが私の感覚を申し上げます。 第二次橋本内閣の最大の政治課題が行政改革であるということは論をまたないわけでございますが私、実は地方行政については全くの門外漢でございまして、犬至急勉強して、しかしまた全くの素人でありましたので、プロではない普通の視線で見られてよかったのかなと思っております。 収入ベースで見ますと、国税が二に対して地方税が一のようでありますが支出ベースで見ますと、国がやっている行政が一に対して地方行政が二ということでございます。 それから、国民が行政改革をせよ、こう言っている中に地方行政も国の行政もない。また、地方行政の中にも本来国の業務を機関委任事務でやっているという点もありますから、私は、国の行政改革、地方の行政改革というのをそれぞれの自治体が言うのは勝手でございます、また国が言うのは勝手でございますが我々政治家の目から見たならば、地方行政であろうが国の行政であろうが全般を改革せよ、こう我々は国民から負託されたものだと思ってこの問題をとらえております。 そういう中で、私は昭和五十四年に国会に初議席を得た者でございますが私が当選して間もなく、鈴木内閣のときから少なくとも国の行政改革ということは、これが十分であったかどうかは別といたしまして、ゼロシーリング、マイナスシーリング、ひよっとしたら岩井先生はその当時まだ役人だったかもわかりませんがしかも総定員法というんでしょうか、国家公務員の定員はほうっておけば漸次減っていくという、そういう厳しい中で何となくそういうものがしみついているわけでございます。少なくとも昭和四十年代のように、毎年五割伸ばしてもいいとか三割伸ばしてもいいというのを、私は国会議員になってから一回も知りません。 そういう立場で地方行政を見てきた目で見ると、行政改革というのは、少なくとも国の予算あるいは国の行政全般よりも地方自治体はある面ではそんなに厳しい環境でなかった。私は国会議員という立場から見てそんな感じがいたします。事実、また国の方も悪いのでございまして、国の方の行革の実が上がったということを示すために、例えば公共事業、国は伸ばせないが地方が伸ばしてくれよというような形で、先生が今おっしゃった地方単独事業が伸びたというか伸ばしたという側面もあるわけでございまして、一半、国の方にも責任があるのかもわかりません。 ただ、そういうことをすべてひっくるめて、国であろうが地方であろうが全体で真摯な行政改革の努力をしていかなきゃならぬということについて、私は今そういう立場で、二週間とちょっとでございますが自治省のトップといたしまして、私は自治省の幹部諸君にまずその目を、私から見ても自治省自体が十分だとは思わないのでやってほしいということで、まず私なりの希望を申し上げて、今までも課長レベルによる地方行革プロジェクトというのはあったようでございますけれども、それでは足らないということで、事務次官をトップに地方行革推進本部というものを早速発足させて、全体の目から総ざらいを、総点検をしてほしいと、こういうことを指示して早速動き出しているところでございます。 それから、今先生がおっしゃったことも、私は全くこういう起債とか難しい話は知らなかったのでございますが最初着任をいたしまして、地方交付税がいっぱいあるという話を聞いたものでございますので、どういう政策的な判断をできるのかなと、こう思って説明を聞いたのでございますが平成八年度について言うと十六兆円あるんだそうでございますが全部スルーだと言うんですね。もうこっちから来たものをこっちにやるだけでございますと、もうほとんど事務的でございますと、こう言うものでございますから、何だと、自治省というのは外から見ると大変金があると言われているけれども、自治省プロパー、自治省だけで言うと四百数十人、消防庁を含めて五百数十人の六百人足らずで、こんなに小さな役所だというのは初めて知りましたし、全部スルーだと言うんですね。 しかし、今おっしゃったようによく、二週間足らずでございますのでよくでもないんですが懸命にこの問題を考えたらそんなことはない。例えば地方交付税交付金という形で措置しても、こういう事業については、あるいはこの起債については七割補助するとか、五割補助するとか、三割補助、補助じゃなくて後で交付金で面倒を見る、元利金を含めて面倒を見るというんだから、これは先生がおっしゃったような意味での国としても大いに責任がある。そして、その起債を認めるということについては厳しい目で見なけりゃならないだろう。そして、何よりも私たちが今この点をどんどんふやしていけば地方交付税交付金全体の硬直化にもつながるわけでございますので、そういう最終的に国が元利金の償還を含めて一定部分を交付金で後で裏打ちをするというものについては、私はより厳密な政策的な判断がまず必要だと考えております。 と同時に、執行体制までには私はとても思いが至らなかったのでございますが今おっしゃった先生の御指摘は大変正しいと思います。ただ同時に、自治省に対する過大な期待があるわけでございますが今おっしゃったように自治省だけで言いますと四百数十人で総勢でございます。それを執行まで含めて自治省が全部管理できるかというと、これはかなり難しいところがあるので、どういう仕組みをつくったら執行体制まで含めて、最終的には国が一定部分を負担する部分が適正に使われるかどうかについてはおっしゃるとおりだと思っております。 そして、私も衆議院の決算委員会の理事を二年間やったことがありますが私は本当に思うのでございますが最後はやはり議会、国においても地方においても、議会が厳しい目を光らせているよということは行政官にとって最大の私はチェック機能でなければならないんじゃないか、こう思っておるわけでございます。 私も国会に出させていただいて十七年、やはり役人もそこはしたたかでございまして、できるだけ御理解をいただくという名のもとに、ある面では国民からいただく情報よりも役所からいただく情報の方がだんだん多くなってきて、議員そのものも役所と同じような目で物を見たり考えたりするようなところがあってそういう機能を果たしていないとしたならば、これは大きな問題であり、自重自戒していかなきゃならないことだと、こう思っております。 いずれにいたしましても、いろんな制度がございますが最後は住民の選挙によって選ばれた国の議会、地方の議会というものが行政機構に対する最大の監視、監視と言ったらおかしいですが意見を申し述べるところでなきゃいかぬと思うし、私はまた、行政官は我々政治家の言うこと、議員の言うこと、私も、大臣というのは行政のトップに座ったという気持ちよりも、国民の代表として官僚機構に欠けている点を指摘させていただいて、そして国民の気持ちが行政に反映されるようにすることだと考えております。 少なくとも、大臣になるためには普通衆議院で言うならば当選五、六回受からなきゃならぬわけでございまして、役人には私はこういうことを言っております。我々政治家の頭からつめの先まで、やっぱり国民の声がなければ我々は五回も六回も受からないんだ、だから政治家はいろんを言い方をして官僚には受け入れにくいところがあるかもしらぬがしかしそれは国民の声を血肉としている政治家の言う言葉なんだから真剣に受けとめてほしいということを申し上げているところであります。 どうかひとつ、そういう立場で思い切ってやりますので、またひとつ皆さんから御支援を賜りたいと思います。
○岩井國臣君 終わります。
○松村龍二君 自由民主党の松村でございます。法務大臣並びに国家公安委員長、警察庁に御質問をさせていただきます。 決算委員会でございますので、平成六年度の予算が適切に執行されたか、効率的に執行されたかといったことが中心になるわけでございますが予算を有効に効率的に執行したいという観点からお伺いするわけでございます。 まず、法務大臣におかれましては大変重要ないわゆる法の番人というお仕事に御就任されまして、心からお喜び申し上げる次第でございます。 法務大臣にまずお伺いするわけでございますが戦後五十一年たちまして、終戦後、あの昭和二十年には考えもつかなかった経済大国が今や現出しているわけでございます。その間、バブル等もございまして、ことしの一月から六月まで続きました百三十六国会はまさに住専問題で明け暮れて、住専国会とも言われたところでございます。そしてその金融機関をめぐる不正事案がいろいろ国民の目にさらされまして、融資過程や債権回収過程において背任や競売妨害等の違法行為が行われた。またその事件等の検挙をされたところでございます。 警察、検察は、金融機関の役職員、暴力団、総会屋、右翼、これらの周辺者等の関与する事案を多数検挙し、国民の信頼をから得ているところでございますがこれだけ経済が膨張いたしましたこの日本において、経済犯罪に適切に対処するということは大変に重要であると思います。 そして、ここ一、二週間、厚生省の特別養護老人ホームの建設をめぐる収賄容疑、あるいは事務次官等も関与する厚生省ぐるみ、ぐるみといいましょうか、厚生省関係の汚職事件が国民の目にさらされまして、国民の行政に対する信頼が地に落ちておる。小泉厚生大臣がテレビの中で、今の国民の感情は、これらの職を汚す者については市中引き回しの上獄門さらし首、これが国民の求めているところではないかといった感情があるという表現をしておられましたけれども、戦後五十年たちまして、世紀末でありますけれども、まさに世紀末とも言える公務員の汚職構造が示されているということでございます。法務大臣といたしましてこれらに厳正に対処する必要があると思われますがこうした事犯に対する法務・検察当局の決意や姿勢を伺わせていただきたいのであります。 ただ、もう一つ、私ども地元に参りましていろいろ国民といいますか県民と話をしておりますと、日本人の感情というのは、江戸時代の本来もう外国から関係を絶って日本だけに任されたときに行われた司法が日本人の感情にふさわしい。それは、こういう悪いことをやってはいけないという立て札をお城の前に立てまして、それで見せしめのためにさっき申しましたような一罰百戒で国民の法秩序感覚を満足させるといった感覚が今もって脈々と日本人の中にあるんじゃないか。それが明治以来西洋の法律を取り入れましてやってきたことが必ずしも日本人の感情に合わない。 そして、西洋ではまたそういう制度にふさわしいアレインメント、自認とか自分で認めたらもう処分してしまうとか、司法取引とか盗聴とかいろいろなことによりまして能率を上げるということがあると思うんですけれども、日本人的な感情、感覚で法律を取り入れたというところに、にっちもさっちもいかないでおくれる裁判とかいろいろな問題が起きているんじゃないか。 これらの日本人の本来持っている法的感覚、これに合うような司法というものも現出されなければならないんではないかというふうに思うわけでございますが先ほどお伺いいたしましたこれらに厳正に対処する法務・検察当局の決意や姿勢、また御高見を承りたいと思います。
○国務大臣(松浦功君) 検察当局におきましては、従来から経済事犯あるいは汚職事犯に対して厳正に対処してまいったと私は理解をいたしておりますけれども、今後もさらに引き続いて、刑罰法規に触れると認められるような事案については、より一層法と証拠に基づいて徹底的にこれを追及するという態度を維持してまいりたいと、このように考えております。
○松村龍二君 次に、国家公安委員長にお伺いいたします。 このたび弁護士の資格を持った方が国家公安委員長になられたということで、また新たな感覚で警察行政のトップに立たれたということで、ぜひ実力を発揮されますよう心から期待し、また御祝詞を申し上げる次第でございます。 ただいまの質問につきましても国家公安委員長の御所見を承りたいわけでございますがオウム真理教の捜査が昨年の三月二十日に地下鉄サリン事件が発生いたしまして乗客、駅職員等十一人を殺害し、五千人とも言われる傷害者を出したということであります。二日後に警視庁を中心といたします二千五百人による体制で、防毒マスクをした警察官が粛々と富士のオウム真理教の施設に捜索に入った。あの日を契機に組織的な警察の検挙活動が始まったわけです。 そして、平成元年十一月に実行されました坂本弁護士一家拉致殺人事件、これを見事に、子供まで埋めてあるところも発掘するというような検挙活動、また平成六年六月二十七日に発生いたしました松本サリン事件の解決、またこの事件摘発のきっかけとなりました七年二月二十八日の公証役場事務長の拉致監禁致死事件はか、まさに世紀末とも言える、日本人の心胆を寒からしめるといいますか、想像を絶する事件が次々に明るみに出されたわけでございます。 そして、このたび十一月十四日に、また二十三日に特別手配被疑者三名が検挙されるということで、この事件もおおむね総括する段階に入ってきたのかなというように評価するわけでございます。 その間、いろいろ警察の行う捜査活動につきまして指摘される面もございましたけれども、やはり日本の警察が警察庁あるいは全国都道府県警察、これが一枚岩となって捜査活動が展開されておるということがこれだけの成果を生み出したということは事実であると思います。また、先般の三人の特別指名手配被疑者が検挙されたということは、何で所沢にいた人間が自首してでしか解決できないのかといった評価もあるわけですけれども、日本じゅうが私の地元北陸におきましても、ことしの夏じゅう夏休みもとらないでこれら七人を追及しておるといった警察活動が全国において行われていたということは、やはり所沢に潜伏させて最後には自首といったようなことで、警察も大変御苦労であったというふうに思うわけでございます。 大臣も御就任されて早速神田川のけん銃捜索、これは直接オウムに関係あるかどうか知りませんけれども、いろいろ深い関心を持っておられると思うわけでございます。このオウム真理教による一連の犯罪活動、この総括、また今後の未然防止といった観点につきまして大臣の御決意、また先ほど来の汚職の捜査、金融犯罪の捜査等についての御決意等を聞かせていただければ幸いでございます。
○国務大臣(白川勝彦君) 法務大臣と同じでございまして、刑罰法規に触れる事案がありましたら警察の総力を挙げて検挙し、検察当局に処分をお願いする、こういうことで今日まで努力いたしているわけでございますし、今後この努力は一層強化していかなきゃならぬと思うわけでございます。 特に、警察の場合はやはり未然防止というような点についても大きな役割があるわけでございます。また、そういう機能も与えられているわけでございますので、常日ごろの情報収集その他をもって未然に防止するということもまた大事な活動であるわけでございますので、これからも努力していかなきゃならないと、こう思っております。 ただ、一つだけ思いますのは、オウム真理教だけではないのでございますが金融、不良債権事件等もそうなのでございますし、その他にもありますが私も弁護士でございまして、刑法、刑事訴訟法等を見たわけでございますが基本的には一人一人の個人に着目をしてそれをどう処罰していくかということで、犯罪を企画し、実行し、場合によったら利益を得るというようなそういう団体的なものがあるというようなものにほとんど刑法、刑事訴訟法等はなっていないわけでございます。凶器準備集合罪等に多少そういうものがないわけじゃありませんが刑法、刑事訴訟法の基本はそういうところにあるわけでございます。 そういうものを前提に全体が組み立てられており、我が国でもそういう事件が多かったわけでございまして、警察もそういうところについては大変すばらしい経験と大変なノウハウを持っていると私は思うわけでございますが組織犯罪というようなこと、複数人が意思を通じながら大きな凶悪な事件を果たしていくということについては、我が国に必ずしもそういうものがいっぱいあったわけじゃないので、これらについては早急に努力をすると同時に法整備等もさせていただきまして、社会全体としてこういう新たなる犯罪に対して対処できる能力をまたつけていかなきゃならないんじゃないかなと、そんなふうに思っております。 広域捜査力というようなものは従来からもありましたが組織犯罪の場合は特に必要だろうと思いますし、地下鉄サリン事件が起きた。ちょうど私どもあの当時記憶しておりますが私らから見てキツネにつままれたみたいだということで、例えば警察の捜査当局自身があれがサリンというああいう猛毒で起こされた事件がということ自身がすぐわかったのかどうかもちょっと私承知しておりません。そんな意味で科学捜査力も強化していかないとこういう犯罪には対処できない、こう思っております。それから、組織犯罪に対しては、各種のまたいろんな意味での法制上の整備を含めて対処していかなきゃならないと、こう思っております。いずれにいたしましても、このような努力をして国民の信頼にこたえてまいりたいということに尽きます。 なお、一言付言させていただきますが日本の治安が世界一いいということは、警察の誇りであっただけではなくて国民にとっても誇りだったんじゃないでしょうか。しかし、異常かつ凶悪な事件が続発をいたしまして、日本は世界一治安がいいんだという治安に対する信頼がいささか揺らぎ出してきている、あるいは陰りが見えているということに、私は国家公安委員長として最も大きな危惧を抱いております。 そういう立場から、警察に何よりも一つ一つの生起した事件を検挙するということに全力を尽くしていただきたい、こういうことを申し上げると同時に、しかし今ならば警察の努力によって失われつつある信頼が必ず回復できる、そういうときだとも私はあわせて申し上げております。と同時に、警察力強化のために人的、物的の強化をいたしますけれども、それだけでは決して強い警察力は出てこないんだ、やはり国民の理解と協力がなければ強い警察力はまた築くことができないんだということも機会あるごとに申し上げております。 弁護士の資格を持った国家公安委員長は私で二人目のようでありますが普通弁護士は警察と対決するものと世間一般的には受け取られておるわけでございまして、そうたびたびないのかもわかりませんが何かのめぐり合わせだと思って、一方ではこのことも警察官の皆さんにわかっていただきたい、こう思って機会あるごとにこの点も強調しているところであります。
○松村龍二君 時間がございませんので、次の質問に入ってまいりたいと思います。 警察庁長官襲撃事件が報道されまして、これまた真相がどこにあるのかよくわからないということで、国民もまさか警視庁の一線の警察官が警察庁長官を襲撃するということは信じたくないという気持ちでありますけれども、本当にそのような事件が起きたのかというようなことで事の推移を見守っているわけでございます。 その間におきまして、警視庁が警視総監以下の判断で警察庁に対して報告をしなかった。戦後、警察法が施行されまして現在のような仕組みになったということは、やはり警察庁と日本じゅうの各県警察が密接に連絡ができるようにということで人事のシステムその他も決められてきたと思うんですけれども、警視庁と警察庁の連携が不十分じゃないのかという不安に対しまして、警察庁長官はどのようにお考えなのかお伺いしたいと思います。 あわせて、この件についてお伺いするわけですけれども、警察庁長官を襲撃したという警察官が保護されておるということが報道されております。保護というと何となくわかったようなわからぬような感じがしますけれども、それでは保護というのはどういう性格なのか。憲法第三十一条で、あるいは日本が締結している国際条約で、「何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。」ということは憲法三十一条です。また、市民的及び政治的権利に関する国際規約というのでも、「身体の自由及び安全についての権利を有する。何人も、恣意的に逮捕され又は抑留されない。」といった条約も締結しておるわけです。 保護というには、警察官職務執行法に言う保護、どうしてもその人を保護しなければ危ないというときに保護するということがありますけれども、その場合には手続をしっかりして、恣意的に警察が保護、拘束してはいけないといったことは警察官職務執行法にも書いてあるわけですね。 それで、保護という場合に、本人が保護してほしいという場合には保護するということはあると思うんですけれども、六カ月にもわたって保護する、あるいは自分の希望で保護してほしいというのなら夜自由に家へ帰るとかあるいは家族と会うということは当然できると思うんです。そういうことが恐らくできてい、ない状態の保護というのは一体どういう性格のものなんだろうかということに私は疑問を持つわけです。 この二点について御説明いただきたいと思います。
○説明員(國松孝次君) 警察庁と警視庁の関係につきましてこのところクローズアップされているわけでございますけれども、私ども平素から連絡をとり合いまして緊密な連絡のもとに仕事をしているということは断言ができるところでございます。 ただ、本件と申しますか、現職警察官が警察庁長官を撃ったという自供をしたことにつきましては報告がなかったのは事実でございます。ただ、現在まだ捜査中でございますのではっきりここで申しませんけれども、その警察官は自供はしたといいましても、その言ったことがいろいろぐるぐる変わる。それから、裏づけをとってみたらその裏づけがとれないというような状況でございまして、基本的には今日に至るまでそのことには変わりはないわけでございます。非常に難しい判断を強いられたということだけは間違いがないことでございます。 議員御案内のとおり、捜査の現場というのはいろいろな難しいことについて瞬時に判断をしながらやっていくわけでございますが警視庁の現場においてはその現職警察官の供述というものについての判断がなかなか下しにくかったという事情があったようでありまして、しかもその裏づけ捜査につきましてもなかなか捜査手法等を選びながらやらなければならないという制約もあったようでございます。そういう意味で報告がおくれていたということがございましたので、ややぎくしゃくしたような関係が見えるわけでございますけれども、私どもとしては、警察庁といたしましても、現場のそうした判断の難しさというものについては一定の理解をしているつもりでございます。 ただ、警察庁としてみれば、事は警察庁長官狙撃事件に関することであり、この事件に関しましては私どもの警察庁の指導調整のもとに全国的に捜査が展開をされておるわけでありますから、若干不確かで判断がしにくいところがあったにしても、それはもう少し早く報告があってしかるべきではなかったのかなという感じは今でも持っております。 いずれにいたしましても、報告を受けましてから私どもの方と警視庁では緊密な連絡をとりまして適時的確な報告を受けておるところでございまして、現在徹底した裏づけ捜査を進めておるところでございます。 なお、保護の点につきましては担当局長から御説明をさせていただきたいと思います。
○説明員(杉田和博君) 保護についてでありますけれども、当該警察官については事件への関与を認める供述をしてから身の安全に不安を抱きまして、自己の所在、さらにまた供述、こういうものが他に察知されないように望んだために、警視庁では事案の特異、重大性というものにかんがみまして、本人の同意を得た上で保護しておると承知をいたしております。したがいまして、当該警察官に対する保護は本人の要請に基づく任意の活動として行っておるというふうに承知をいたしております。
○松村龍二君 先ほど来、保護という点についての私がした質問に対しまして、そのような御説明ではちょっと説明し切れないんではないかというふうに思います。警察はまさに法律によって執行しなければならないということと、仮に特別権力関係でその組織の中の上司、部下という関係がありましても、それじゃ銀行員が銀行の中で不正があったというときに頭取が銀行の幹部がその社員を数カ月も、寮にかどうか知りませんが泊めて調査できるかというと、できないと思いますので、その点については納得しかねるわけでございますが次の質問に入りたいと思います。 先ほど、法務大臣、また国家公安委員長から金融機関等の犯罪につきまして決意を示されたわけでございます。金融機関に関する捜査というのは、帳簿捜査といいましょうか書類の捜査、いつもテレビを見ておりまして、トラック何杯分の押収品を持っていくというようなことで、大変に人手を食う捜査である。したがって、日本の警察は、残念ながら知能犯捜査については民事事件ということを名目になかなか受け付けてもらえないといった傾向があるんではないかというふうに思います。このようなとき、やはり警察力を増強するということは大変に重要でないかと思います。 先ほど、埼玉県で三人の特別手配者が逮捕されたという話を申しましたけれども、警察官の人口負担を見ますと、警視庁は都民二百八十人に警察官が一人いる。埼玉県警は七百九十人に一人しか警察官はいない。千葉県警察も七百四十人、茨城県警察も七百六十人に一人しか警察官がいない。管視庁は二百八十人。次に負担の軽い県が京都ですけれども、四百人。平均が五百五十人ぐらいと伺っております。欧米の主要国の警察官の負担は三百四十人前後だというふうに伺っております。 単純に計算いたしまして、一人の警察官が四百人の人口負担をいたしますと、日本は一億二千万人ですから四十万人の警察官が必要である。現在、日本には二十二万人しか警察官がいない。一般事務職員を入れましても二十五万人しかいないということで、まだまだ日本の警察力が足りないといった状況にあるんではないかというふうに思います。 また、私、後ほどパチンコ行政について質問をしようと思っておったんですけれども、プリペイドカードで五百億円の詐欺でしょうか、変造によります不正事案が発生したということが言われておりまして、ことしに入りましてまた百九十億の犯罪が起きたということがわかっておる。七百億円の詐欺事件が発生して、これは一件十万円当たりといたしまして百万件ぐらいの犯罪が実は起こったけれども逮捕していない、検挙していないということになるわけですね。 日本の警察は一年間百七十万件ぐらいの刑法犯だと言っておりますけれども、これは固定概念でありまして、パチンコ犯罪の数を足せば一遍にその倍近い、まあ倍まで行きませんにしても五割増しとか三割増しの犯罪になるわけであります。 現状のような中におきましてぜひ警察官を、欧米並みとは言いませんけれども増員する必要があるのではないか、そして国民のニーズにこたえ、また警視庁だけでなくて首都圏の警察官を増員する必要があるのではないかというふうに思います。 それから、これは大臣に伺いたいと思うんですけれども、もう時間がないのでついでに伺いますがやはり行政改革といいますか警察の合理化ということもまた一面必要だと思います。 私も実は警察に三十年お世話になっておりまして、あるとき東京近辺の県の公安委員長に伺いました。銀行の頭取、相談役をやっておられる方でしたので、長らくその県の経済界もごらんになっておって、県の公安委員長を今やっておりまして、もしも自由に警察を効率的に運用したいというふうにするとすればあなたはどのようにされますかということを非公式の形で伺ったことがあります。そうしましたところ、本部の課を取り払うと。けん銃対策とか麻薬対策とかいろんな対策のたびに警察は縦割りでしっかり組織を固めてやっておりますけれども、大部屋にして必要なときに必要な警察官を使うというふうに自分ならするということを、もう既に七、八年前の話でございますけれども伺ったことがあるわけでございます。 この増員の問題、警察力の増強の問題と、また行政改革について、まだ就任されたばかりですから具体的な御返事はあれでございますけれども、行政改革に対する意気込みを伺わせていただければ幸いでございます。
○国務大臣(白川勝彦君) 先ほども申し上げましたとおり、細かいことは知らなくても基本は明示しなきゃならぬと思って、私は、行政改革と、こう言われる中には警察も含まれますよということを就任早々幹部役員を前にはっきりと申し上げました。 しかし、行政改革というのはずっとさらにせんじ詰めていけばやはり国民の奉仕者であるという立場であって、今一番国民が警察に求めているものといたしましては、世界一治安の良好な国だとお互いに誇りにしてきたけれどもここが揺らぎ出している。そしてそれが揺らぎ出したらそれぞれ大変なんだとみんな国民が思い始めている。だから、まず内部的な効率化あるいは努力をして重要事件をきちんと検挙してほしい。そのために人員が必要であれば、そのための増員は今この時期なら国民は御理解してくださると私は確信している、また資機材等の充実についても明らかに欠けているものがあればそれらについても御理解がいただけるだろう、これについては国家公安委員長として努力をすると、こう申し上げております。 ですから、行政改革の対象であるということと、強い警察カをつくり、治安に対する万全の体制を回復するということが私に与えられた使命だと思って今懸命に頑張っているところであります。
○守住有信君 白川自治大臣、おめでとうございます。 変な余談でございますけれども、私は熊本市内の白川小学校出身でございます。実務論の方で切り口は参りますので、ずっとお聞き取りいただきまして、初めてのお話聞いておったら、もちろん自治大臣でございますし、地方自治体の行政の面で何か切り口の御参考になればと思っておりますので、お聞き取りをいただきたいと思います。 最初に、県市町村の指定金融機関の問題で御質問しますがその前に、この指定金融機関というのは、県や市町村の住民との関係の金銭の納入、払い出しの問題でございますけれども、他方これに対しまして、自治団体に対しまして、先ほどもお話が出ておりましたように地方債というものがございますね。 したがいまして、この地方債の、平成六年度決算で結構ですから、資金運用部なり簡保なり、運用部の中には郵便貯金の資金と厚生省の年金等の資金が入っておりますけれども、これが地方公共団体に地方債としてどのような、量と質とこう書いてございますけれども、あるいは民間の引き受け、民間資金、これと対比してどのような実態になっておるか。これは大蔵省の理財局が一番詳しいと思いますので、理財局の方からまず御説明をいただきたいと思います。
○説明員(外山秀行君) お答えいたします。 ただいまお尋ねの地方債につきまして、まず発行残高の総額を申し上げますと、平成六年度末における地方債の発行残高は約百二十四兆一千四百億円となっております。 〔理事吉川芳男君退席、委員長着席〕 その内訳を資金別に申し上げますと、郵便貯金などを原資といたします資金運用部資金と簡保資金とを合わせました政府資金が約六十一兆九千四百億円と全体の約五〇%を占めております。このほか、公営企業金融公庫資金が約十七兆五千百億円と全体の約一四%。市場公募債やいわゆる銀行縁故債などを中心とする民間等資金が約四十四兆六千九百億円と全体の約三六%を占めております。 また、それぞれの融通条件について申し上げますと、まず政府資金の金利でございますけれども、現在三・一%となっております。また、政府資金の融資期間でございますけれども、融資対象事業によって異なっておりますが、おおむね長期の期間でございまして、例えば上下水道事業や病院事業などを対象といたしまして最長三十年の貸し付けとなっております。 次に、公営企業金融公庫資金につきましては、例えば金利が現在三・一五から三二一五%、期間が最長二十八年ということで、政府資金に準ずる条件となっております。 最後に、民間等資金の条件でございますけれども、縁故債などのように各地方公共団体が金融機関などとの相対で個別に条件を決定されているものにつきましては必ずしもその詳細を十分には承知しておりませんけれども、市場公募地方債の発行条件について申し上げますと、期間は十年、金利はその時々の金融情勢などを勘案しながら決定されるものでございまして、例えば本年の十一月債の発行者コストは三・二天%となっていると承知しております。 以上でございます。
○守住有信君 今、政府資金の方、郵貯、簡保、厚生年金等含めましてと〇〇〇〇民間の引き受け、貸し付け、これの特に資金量、三六%ですか、民間は。それと期間が三十年、二十八年、一番長い長期安定資金。片や七年とか十年ぐらい。債券は七年ですか、社債等が。 そういう状況の中で、指定金融機関、各都道府県、まず都道府県を代表例で挙げますけれども、これが今まで長い間銀行オンリーであったことは御承知でございますか、その実態は。財政局長だと思いますがいかがですか。
○説明員(松本英昭君) 地方公共団体は金融機関を指定いたしまして公金の取り扱いを行わせておりまして、長い間、郵便官署につきましてはその指定の対象でなかったわけでございますがもう先生御承知のように、昭和六十三年の地方自治法施行令の改正によりまして、公金の収納事務の一部を取り扱わせることができるようにいたした次第でございます。
○守住有信君 法令上はやっと六十三年から。私が言うのは実態ですよ。府県だけでいいよ、都道府県だけで。
○説明員(松本英昭君) 都道府県の現在の指定の状況でございますか。都道府県は三都県、三県でございます。
○守住有信君 白川大臣、こういうことは御承知でございますか。一方からは郵貯や簡保から大量に三十年間も低利で借りながら、各都道府県、市町村はもう省略します、シンボルが都道府県ですから、まず都道府県が模範を示さなきゃいかぬわけだ、市町村に向かって。それが六十三年から自治省がやっと制度は開いたけれども、わずか三県だけでございます。 しかも、公金と一口に言いますけれども、申し上げますと二十何種類ございます。まず税金等から始まります。かつて大蔵省の方は国税当局、いわゆる国税の納入が国民への利便が十分でない、今までは銀行だけでございました。そこに法律改正までして郵便局を使える、全国オンラインでございますからね。そして、それはいわば住民のためなんですよ。郵便局のためではない、住民の利便なんです。それで、一番犬事な地方自治の原点は県民、市民の選択の自由だと私は思っております。銀行でも結構ですよ。しかし、銀行は第一地銀だけ。大都会は、東京とか大阪は都市銀行でございましたが他の県は御承知でございますか、皆さん方、足元は。第一地銀だけ、第二地銀も入らせておらぬ。これはかって野中自治大臣のときから実はここの委員会で申し上げたわけでございます。ところが自治大臣のお話では、もちろん地方自治の原点でございますから、これは三千三百の各県、市町村が決めると。実質は出納長、収入役のところでございます。 かつて、この決算委員会として、私はかっても申し上げましたが東北地方に視察に参りました。青森県に行きました。浅虫温泉の一泊でございまして、夜、青森県知事とか財務局長とか、大蔵の、いろいろコミュニケーションをやる。 それで、ホテルヘ入ってずっと行きましたら、大きな障子が延々並んだ大広間。それで、その端のところにみちのく銀行、青森県収入役協議会様御席とあったわけです。私は現認主義でございますから、かつて首切浅右衛門と言われていた。がらっと障子をあけて、ぬっとのぞき込みました。そうしたら、こっち側は銀行さん。青森県は六十幾つぐらい市町村がございます。収入役、浴衣がけでございます。浴衣がけで、女性がお酌をして回っていた。 それで、調べましたら、各県に収入役協議会というのがあるんです。県の方は、九州なら九州、中国は中国で出納長協議会というのがございます。 そこで、この前の九月だったかな、大蔵大臣にも、銀行ですから官官接待以外に銀官接待があると。それで、九月でございましたよ、ここで触れたことを思い出しますがその裏側。 それで、独占なんだ。田舎の町村、農協を入れなさい、第二地銀も入れなさい、郵便局も入れなさい。選ぶのは住民なんですよ。この自由主義社会、住民の選択の自由なんです。それを上の方の収入役、出納長がぐっと握って、裏があって、第二の人生まで世話しておるんですよ。時間がないからあれですけれども、証拠もぼんぼんとある。 私は、熊本県の福島知事とけんかをしまして出納長をやめさせたんです。ことしの三月、この問題で。ところが後はちゃんと熊本県中小企業信用保証協会の会長さん。理事長はおってですよ。こういうのを挙げたら切りがない。裏側は第一地銀中心に、そして民業とか何やかんや言うとる。一方じゃ自治体は金を借りる、三十年間も安定資金で毎年毎年。片や、こっちは閉ざしておる。 今、三県だけ申し上げますけれども、調べましたら、これは東京都が模範を示しております。青島知事、議会でも問題になって突き上げられた。ただし、これ東京都は住宅使用料ですな、公営住宅。新潟県も住宅使用料、滋賀県も住宅使用料。東京都はちょっとこれにプラスしまして、個人事業税、固定資産税、都市計画税、国税と同じような地方税ですね。ただし、住民税が抜けております。個人事業税から始まって、住民税が抜けておる。それから新潟県、滋賀県は住宅使用料だけ。二十何項目あります。 それで、三重県はなかなかおもしろい、母子及び寡婦福祉資金償還金。ますます福祉の時代に入っておりますから、自治体がこれを実行するわけですから、例えば給付金もありますよ。高齢者、身障者、いろいろあります。そういうのをどんどん厚生省も、厚生省の批判すべき点は別ですけれども、そういうものを自治体が機関委任とかいろいろやっておる。国民年金、機関委任。健康保険、これもやはり身近なところ、便利なところで掛金が入ってこぬと、こういう年金もどんどん低下しておるわけですよ。 そういう住民の便利さ。自治省こそ住民福祉、選択の自由、県民、市民の自由。どっちを選んでもいいんですよ。銀行でもいいんですよ。そんなことを言っているんじゃないんだ。法人その他は銀行をどうぞお選びくださいと。そういう制度が自治省は指導力がないんだよ、はっきり言って。出納長会議とか、全国でやっておるでしょう。ブロックでやるときも出かけていっておるでしょう。特に財政局、行政局だ。こういう指導がない。 それからもう一つ、私は郵政省にも文句がある。貯金局長、これは貯蓄じゃないんですよ、サービスですよ。いいですか。営業課でやっておるが営業課じゃないんだよ、業務課の方なんだよ。住民サービスなんだよ。哲学が違う。 それから、貯金局長みずから財政局長のところへ行きましたか、課長は行きましたか、行政課長とか何かあちこち。そして、地方の出先ほどんどんやらせておるけれども、県知事へ、出納長へ。野中大臣は個別にやってくださいと、地方自治の建前だからと。国税のように法律で一発でこうというわけにいきませんよと。そこで、個別にと。 しかし、自治省は後ろで指導をすべき、その意味を指導すべきという役割がある。このアンフェアというものに私の妙な正義感がわっと一年半ぐらい前からね。国税は法律改正までして郵便局も使える、銀行はもちろん今まで使っておったと。ことしの一月からこの法の適用をやったんですよ。ところが自治体の方がさっぱりだと。税金だけじゃないんだな。上下水道から家賃から、もう山のように二十何項目もある。住民福祉、住民の利便、ここが一番大事だ自治省は。地方自治、それを指導すべき自治省だ。それは自治体よりも住民なんですよ。国民というのは即県民であり、市町村民なんです。その便利さに対して郵政省もちょっと腰が引けておる。 わかるね、白川君、君はトップリーダーだ。事務次官以下、郵政大臣もだけれども。これは、長い間のテーマです。時間がございませんのでこのまま次のテーマに行っちゃうが、ちゃんとやってくれよ。 その次がこの前もこれは大蔵省のときでございますけれども、国有財産の利活用、これはマルチメディア時代とかいろいろ言われて、いろいろなコンピューターシステムとか自治体がモデル的にもいろんな部分で普及し出しておりますけれども、もっと大衆的なものは何だ。いわゆる自動車電話、携帯電話でございます。都会地はPHSから始まる。この携帯電話の利用のエリアが非常に限られておるんですよ。 そこで、私はまず国有財産から始めた。今度、来年でき上がります。法務省の屋上にアンテナを立てるんです、国有財産の利活用、使用許可をとって。それで、国有財産一課長と法務省の官房長にお電話しまして、国有財産ですから使用許可が要る、国有財産審議会。大蔵省の国有財産一課長がこれを契機としまして、その後、全国の財務局長会議に、大蔵省のときの決算委員会の私の質問と前の社民党の大蔵大臣久保亘さんの答弁のコピーをとって、これを財務局長会議で知らせて、各省庁出先もありますから、国有財産の利活用、屋上に。土地の利用だといろいろごたごたがありますよ。そうじゃない、土地じゃない。ビルの屋上の一番隅っこのところにアンテナを、三、四メートルぐらいの受発信機を立てれば済む。それでだっとエリアが広がるんです。 大蔵省はそういう姿勢で具体的に財務局長会議で話題にして、全国的に話題を広げておるわけです。ところが、この間も自治省は、おたくの行政局の部下、行政課長が通り一遍の答弁でしたよ。会議録をごらんください、この前のときの。こうも違うのか。大蔵大蔵と思って私はやっておったが全然違うんだな国有財産一課長は。もう総力、全国の財務局長の会議に会議録のコピーをみんなに配って、地方の国有財産をいかに国民に利便を与えるか、エリアが広がるか、これをやっておる。ところが自治省の方は通り一遍。 みんな公有財産があるわけですよ。ここに書いてありますように、「国有、公有財産の利活用方策(移動通信の難聴解消、エリア拡大)」と。これを、やっぱり自治省提案で、命令はできないけれどもこういうあれがあるよと。それで各県知事もみんな――自治大臣の答弁はいいです。後で聞いてください、大事な会議のようでございますからどうぞ。 どこの県知事も大きな市町村も、まず高齢化と言う。その次は国際化と言う。情報化と言う。観念論だ。自分のみずからのエリアの中で、せっかくビルが建っておるんだよ、市町村も。今度は郵便局だって屋上に立てますよ、来年度予算で。ところがこれは、三万八千全国にあるけれども、離れておるわけです。電波がそんな微弱電波なんか途中は届かぬわけです。途中にはいろんな市町村の公有財産がございます。その屋上でいいんですよ。土地利用じゃありませんよ。ちょっとひっつければいいんだ、これで広がる。このことを申し上げておきますよ。 具体的に、具体例でいかぬとだめなんです。じゃないと、あごばっかりで、観念論ばっかりでただそういうやりとりして、ああ国会終わりましたと、こうなっちゃう。具体的によく御指導を願いたい。県を通じて市町村に、県自体もやらにゃいかぬ。 具体例言いますと、御承知ですか、もう六年ぐらい前だ、私は熊本市の市役所の屋上に携帯電話のあれを立てさせたんです。使用許可ですよ、国有財産と同じように市有財産の審議会があります。一カ月半たったらさっと許可をとった。それで難聴解消とかエリアが広がるわけです。それは市民のためですよ。それをまず申し上げておきます。 もう一つ、私が前から力を入れておるオフトーク通信というのは御承知ですか。
○説明員(嶋津昭君) 承知しております。
○守住有信君 NTTがもう六、七年前から始めたはずなんですけれども、それが全国でわずか二百市町村ぐらい、三千三百の中でね。 どういう仕組みかというと、皆さん方は防災無線は当然だ、これは。ただ、防災行政無線ということになって、あれは無線で一波だけでしょう、情報内容が。行政は、それで屋外に塔を立ててわあんといって、関係のない情報もありますよ、住民にとって。防災は別問題ですよ、エマージェンシーだ。テレビを見ておって、どこかで地震とか大雨が降りよる、さあどうだということで、神戸以来物すごい関心がある。ところが行政無線をついでに使えといってやっておられるけれども、これは一波だけですから、いろいろ住民にとって関係のない情報も入るわけだ、一斉情報ですから。 オフトークというのは、役場に電子交換機を入れまして、電話はどこにも来ておりますので、家の中の電話機の横にスピーカーがついておる。それで役場からの情報が流れてくる。まだ多元的にやれますよ。いいですか、電話番号がわかりますから、農民のおうちには農協からの農業情報だ。あるいはまた、商店街、商店には商工会館から商業に適した情報を流す、これができるんです。役場からは総合情報。まだある。教育ですよ、学校。Aという小学校とBという小学校、校区が違います。PTAの御父兄方の電話番号はちゃんとわかっておる。そこへ校長さんがあるいは教育委員会からでもいい、一斉情報を流す。やっぱり小学校ごとに違うんですよ、情報の中身は。そういうふうにきめの細かいことができるのがオフトーク通信だ。 私も熊本でがんがん広げておりますけれども、芦北町なんか自治大臣の表彰もいただきましたよ、このオフトークで。ところがそういうことについて、官房に情報化推進室か何かありますな、これを自治体に向かって、その利便のために住民への多元的な情報、相手に応じての多彩な情報。同じ住民といったって一律じゃありませんよ。農業は農業、商店は商店、教育は教育、その他いろいろありますよ、役場からもやれる。そういう多元的な情報を、電話はどこへでも来ておる、どんな山奥でも過疎地でもどこでも、これが活用できるシステムなんだ。 六、七年前からやり出したけれども、わずか二百市町村なんです。まして過疎地帯は過疎債の活用をやりながら、これを一番使わなきゃいかぬ。近ごろ見ておると、大都会ばかりだ。公共事業なども、新幹線だって何だって。私はそういう思いがかなりある。具体的に申し上げると、こういうことに力を入れていただきたいと思います。 オフトーク、県庁は地方事務所を持っておるわけだ。まず県を通じて、それで郵政もオフトークの会社、NTTの子会社を一緒に連れていけばいいんだ。パンフレットは山のようにある、いろんな実例の活用の仕方も。ソフトが大事ですよ。ハード整備だけじゃいけませんよ。住民の一番身近な、住民は一律じゃございません、一律のやつは役場からやるんだ。そうでない、校区が違い、部落が違う、職業が違う、それに合わせてできるシステムだということを特に強調して、これの普及に、情報化時代、情報化時代と口だけ言ったってだめなんだ。それで、何か高度情報化で都会地の方ばかり郵政省も力を入れておるから、何だ、大事なのは田舎だと。過疎の住民、これをまた強調しておきます。 最後にもう一つ、去年NTTがN-STARという通信衛星を打ち上げました。その活用を御承知ですか、トップは。
○説明員(佐野徹治君) 消防関係は災害対策用途であるというわけでございますけれども、詳細につきましては私ども調査したことはございませんけれども、そういうものに使われている団体もあるということは承知しております。
○守住有信君 これが実は端末が携帯電話と全国系電話ネットワークと接続できるんだが端末が百一万円なんだ。肩には担げますよ、パソコンみたいなものだ。こう開くと、南の方のいわゆる赤道の方に向かってやって、携帯電話をはめ込むわけですな、全国的に。 ところが利用実態は、あれは五月から実利用が始まったけれどもみんな船舶が利用しておる、五百隻以上。漁船じゃありませんよ、旅客船その他、一台置いておる。そうすると、お客がだれでもできる、日本全国どこでも。太平洋沖におって北海道であれ九州であれどこでもできる。一台置いておる、百一万円ですからね。ところが個人や私企業はとても百一方は高い。やむを得ぬ、衛星通信利用ですからね。これはNTTが打ち上げて、ドコモが利用して整備しておるけれども、自治体はゼロ。 そこで防災ですよ。いわゆる防災無線も来てないような山また山、がけ崩れ、豪雨、河川のはんらん、地震もあり得るかもしれぬ、活断層もある。そういうときに、各県の消防担当、ここに一台か二台持たせる。車に乗せられるんだよ、ばっと走っていく車の中に。どんどん現地でもできる。それで連絡し、またこっちから連絡できる、こういうふうなネットワークを私はまず消防、防災の方から始めた方が一番効果が上げられるんじゃないかと言って、ドコモの九州支店のやつを熊本県庁の総務部の防災消防課へやって、来年度予算から買うと。 まだないんですよ、九州には一台も。災害の地九州と言われながら一台もないんです。御承知ですか。私らはやっぱり地方区議員だから現場をしっかり調査して九州はどうだと。けさ方も九州は一つといって国会議員の開発の会合をやっておるけれども、九州だけでなく、それから山口県も入れて、経済界も県知事以下も議長連中も一緒になってやっておりますがその中のこれは一つの具体例なんです。大きな新幹線とか道路網整備とか、これは目の色変えてやっておるがもう一つが情報通信の簡単なシステムだけれども、これが余り御認識がない。それは御認識がないのもわかります。ドコモを説教したんですよ、NTTを。おまえら民間ばかり行くからだと。一台百一万もするやつを、そんな私企業がだれだって買うものかと。行政だ、しかも防災だ。郵政もそういうとき住民を守るためですよ、だっておれは名前が住まいを守る、日本国民の一軒一軒を守る、ここが私らの哲学ですからね。 それで、ちょっとは技術的な情報があるから、それをいかにして住民福祉、住民の安心のために活用するか。膨大な金を使って予算を使ってやっておるけれども、それはそれだけれども、もう一つきめの細かいあれが要るということでございますので、今度はドコモをおれは自分で使ってみたんだ、持ってこさせた。おれの会館に。それで自分で使ってみた。何でも自分で使ってみにやだめです。ところが民間会社だから行政の方にはさっぱり行けぬ。それを一緒に行くのが郵政省でしょう。電気通信局や政策局じゃないのか。 そういう役割を、これからの郵政行政、ただ口で情報化時代、情報化時代でいろいろマルチメディアで、それはアメリカに負けぬようにアジアに向かってもあれせにゃいかぬけれども、やっぱり日本の国内での、そんな高度なものでなくて、コンピューター通信だけでなくて、本当の過疎の町村に活用できるように、自治省、自治体とお互いが連携して、各省庁連携せよと総理からも言われておるでしょう。次官も、通産大臣とか建設大臣とか、協議会をつくって勉強してやれと御命令が出ておることは先刻これは承知しているんだ。これ言っているんだ、官邸で。 ところがもっと小さな地域の、県、市町村含めての、特に町村、今も申し上げたのは町村の災害だ。こっちの地域だ、山の方だ。河川の災害その他、がけ崩れ、言い出すと切りがないけれども、そこに活用するように、自治省は直接の指揮命令はできないかもしれぬけれども、地方自治の精神でますます分権でございます、こうなっていく。だけれども、そういうものの啓蒙運動、指導、これをやってもらいたい。 前向きでございますよ。ここは決算だから後ろ向きのことをつつかにゃいかぬわけだがきょうは私はやめにしまして、そういう前向きな、各省庁の縦割りではなくて横割りで連携し、事業体とも押して進める。せっかく研究開発したんだ、成果なんだよ。 以上申し上げまして、きょうは終わらせていただきます。よろしくお願いしておきます。
○委員長(野沢太三君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時四十七分休憩 ――――◇――――― 午後一時開会
○委員長(野沢太三君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、清水嘉与子君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君が選任されました。
○委員長(野沢太三君) 休憩前に引き続き、平成六年度決算外二件を議題とし、法務省、自治省、警察庁、裁判所及び公営企業金融公庫の決算について審査を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小山峰男君 平成会の小山峰男でございます。 私は、国民健康保険、またこれに関連して介護保険のことにつきまして、自治省及び厚生省に御質問をいたしたいと思います。 国民健康保険につきましては、最近数年間の決算状況等を見ますと、制度の改正だとかあるいは経済状況というようなものを反映しまして、さらに多額の市町村一般会計繰り入れというようなものによりまして、若干決算は小康状態にあるという状況かと思います。 しかし、他方では国保事業の運営の厳しさを問題とする市町村は極めて多数に上っておるわけでございますし、また高額医療等、地域の抱える課題が多い。さらに、高齢化の進展だとかあるいは低所得者層の増加の中で、国保財政の見通しは極めて厳しい状況にあるというふうに思っております。 そもそも国民健康保険制度は、知事会などで要望しているわけでございますがやはり国が責任を明確にして対応する必要があるというふうに思っております。医療給付ということを全国一律に設定しておきまして、その財源をそれぞれの各自治体でというこの制度そのものに基本的に矛盾があるというふうに思っているわけでございます。 まず自治大臣に、知事会等が給付と負担の公平化を図るため医療保険制度の一元化というものを目指すべきだというふうに要望しているわけでございますが、こういう問題につきまして御所見をお伺いしたいと思います。
○説明員(二橋正弘君) 国民健康保険事業、ただいま御指摘のように大変厳しい財政状況が続いておるわけでございます。 この国民健康保険の制度の抜本的な改革ということになりますと、ただいま御指摘ございましたように、医療保険制度の一元化でございますとか、各医療保険制度間の給付と負担の公平といったような基本的な問題が非常に大切であるということは地方の団体側からの要望にもあるとおりでございます。 現在、医療保険審議会の国民健康保険部会で国民健康保険制度の改革について検討されておりまして、国保問題の解決に向けていろいろ審議されておるところでございます。 私どもといたしましては、その内容を踏まえまして、国保財政安定化に対する国の責任が明確になりますように、そういう基本スタンスに立って国保財政の安定化に今後とも関係省庁と協議しながら努めてまいりたいというふうに考えております。
○小山峰男君 当面の課題といたしまして、ここ数年行われております財政安定化支援事業、さらに保険基盤安定制度等につきまして平成八年度で一応切れるようになっておるわけでございますが平成九年度以降どういう形でこれから予算化をしていくのか、その辺につきまして自治省、それから厚生省、見解をお願いします。
○説明員(二橋正弘君) ただいま御指摘のございました国民健康保険の保険基盤安定制度、それから財政安定化支援事業というのがあるわけでございます。 まず、保険基盤安定制度につきましては、これは国庫で二分の一を定率で負担するという制度になっておりますが平成五年度及び平成六年度は百億円、それから平成七年度及び平成八年度はそれぞれ百七十億円、二百四十億円と暫定的定額とされておるところでございます。それが平成八年度限りということで現在定額になっておるわけでございます。また、国保財政安定化支援事業は、これは非常に厳しい国保財政の状況にかんがみまして、一般会計から国保会計への繰り出しについて地方財政措置を講ずるものでございまして、これも平成八年度までの暫定措置となっております。 これらの平成九年度以降の取り扱いにつきましては、先ほど申し上げました医療保険審議会の国民健康保険部金で現在国保制度の改革についての検討がされておりまして、そういう審議の内容等も踏まえながら関係省庁と協議して検討を進めてまいりたい、現段階ではそう考えております。
○説明員(柴田雅人君) ただいま二橋局長の御答弁の中にもありましたけれども、私どもの医療保険審議会の国民健康保険部会というところで国保改革のあり方について現在議論をしております。その中のテーマの一つとして、国民健康保険は構造的には低所得者が多いという問題、あるいは高齢者が多いという問題があるわけでございますけれども、こういう問題にいかに対処するのかということが検討課題の一つとなっております。 保険基盤安定制度はこういう問題に対処するための制度でありますから、こういう検討課題の中で、年末の予算編成に向けて、国保制度が安定的に運営されるように私どもとしては適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○小山峰男君 いずれにしましても、大変厳しい状況でございますので、その辺を踏まえて十分な対応をお願いしたいと思っております。 時間が短いわけでございますが次に介護保険制度についてお伺いをしたいと思います。 今の国民健康保険もそうでございますが国が制度をつくって実施を市町村という形はまさに介護保険についても同じスタイルだというふうに思っておりまして、今の国民健康保険が抱えているような問題をまたそれぞれの市町村が抱えるだろうと大変危惧をするわけでございます。 私は、福祉というような問題につきましては地方に任せることが大変合った事業だというふうに思っておりまして、地方がいろいろなユニークな政策を出して、知恵を出し合ってお互いに年寄りを支えていくということにならないと真の意味の福祉は進まないというふうに思っております。 今度の介護保険制度を見ますと、実施は市町村ということでございますがサービスの種類は一応特定され、財源等につきましても、五〇%の補助金、さらに市町村で徴収するもの、あるいは医療保険等の社会保険で合わせて徴収されるものというようなことで財源構成がなされているわけでございますがやはり何か中央集権的な仕組みになっているというふうに思っておりまして、これでは本当の意味の福祉は進まないだろう。地方分権とどういうように組み合わせていくのか。報道等によりますと、かなりの職員をふやさざるを得ない、また補助金をもらうためにかなり精力を使わなければならないというようなことも言われておりまして、まさに地方分権の時代に私は逆行する制度だというふうに思っております。 その辺、自治大臣、御見解はいかがでしょうか。国務大臣としてもお聞きします。
○国務大臣(白川勝彦君) 介護保険につきましてはいろんな御意見があったわけでございますが最終的には去る九月十九日の与党合意を踏まえて、市町村から特に強く要望されておりました保険料の未納等により生ずる財政不安を解消すること、在宅サービスと施設サービスを同時実施すること、介護認定等事務運営上の懸念を解消すること等の要望に基本的に沿った内容であり、現在、市町村といたしましても、こういうことならばやっていこうということで完全に合意に至っております。法案化を今最終的にしておりまして、この臨時国会に出すということになっておるわけでございます。 なお、これを地方分権とか地方にやらせたらどうかというお尋ねでございますが介護保険というのはかなり根幹的な福祉の一つでございまして、多くの費用も要するところでございますので、国においてある程度きちんとした形でのスキームをつくらないと、実際それぞれの市町村に介護サービスというものをやれと、こう言われても、いろんなところで支障が出てくるのではないかと思って、こういうスキームができ上がったことを私は評価しております。
○小山峰男君 私もこの質問のためにいろいろ説明を聞いたり、あるいはこういう冊子を読ませていただきましたが、非常に複雑な制度。きのうも市町村長さんたちが大勢来ていまして、いろいろな話を聞きますと、今までの制度の中では最も複雑な制度になっているのではないかというようなこと宣言われておりますし、まだまだ全体像というのがなかなか見えてこないというふうに思っておりまして、もう少し検討してもいいのではないか、かなり拙速ではないかというふうに思っております。 この冊子の中でも、「法律施行後の推移や状況変化を踏まえ、被保険者の範囲、保険料の在り方等を含め介護保険制度全般について必要な検討を行います。」ということを、この四ページの九では書いてあるわけでございまして、まだまだ未成熟な制度だというふうに思っております。 この制度化については、何かお聞きしますと、来年モデルで全国でやってみるというお話もあるわけでして、それを踏まえた上で制度化をするということでも、十二年からだとすれば十分間に合うというふうに思っておりますがその辺いかがでしょうか。
○説明員(江口隆裕君) 先ほど自治大臣からお話がございましたように、今回の制度案につきましては、関係地方団体、市町村長さん等の御意見を十分踏まえたものとなっていると考えております。 御指摘のモデル事業についてでございますがこれにつきましては、例えば要介護認定の具体的な方法でありますとか、いわゆるケアマネジメントのあり方等につきまして、まさにフィールドに落としながらよりよいものをつくって円滑な制度の準備というものに資するものということで行わせていただいているものでございます。
○小山峰男君 同意を得たというお話でございますが具体論としていろいろの市町村長さんなんかに当たってみますと、まだまだ疑問点が多過ぎるとかいろいろ課題をお聞きするわけでございまして、いずれにしましても十分なる検討の上で制度化に踏み切ってほしいと要望を申し上げまして、終わらせていただきます。
○加藤修一君 平成会の加藤修一でございます。 まず最初に、自治大臣にお伺いしたいわけですけれども、質問通告はしておりませんが、常識的な質問でございますので御答弁をお願いしたいと思います。 まず最初に、国の予算はだれのものだとお考えでしょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 国の予算は国民から税金を預かり、国会の審議をしていただいて、そして決定していただいて国民のために使うものと、こう私は考えております。
○加藤修一君 ということは、予算は政党のものではない、あるいは予算が政党の党利党略で決まったらおかしいと、そのように考えてよろしいですね。
○国務大臣(白川勝彦君) どういうことを言っておるのかわかりませんが政党のために使えない仕組みになっております。 ただ、国会が政党というものを固まりとしながら現実に運営されているということは現在の我が国のみならず世界的な傾向であろうか、こういうふうに思っております。
○加藤修一君 党利党略という点についてはどうでしょうか。党利党略です。
○国務大臣(白川勝彦君) 予算が党利党略のために使われるということがどういう意味がわかりませんのでお答えすることはできません。
○加藤修一君 それでは、昨日の読売新聞でございますけれども、このように記事が載っているわけでございます。 二十五日の自民党役員会で「知事が新進党を応援した県などに予算を多くやる必要はない」などと、自民候補が多数当選した県に重点配分すべきなどの意見が相次いだ。 これについて、党首脳は、「予算編成は緊縮財政ということでメリハリをつける。(新進党候補が多数当選した)大阪や愛知などでは予算を多く配分しても仕方がない」と述べ、選挙結果を踏まえて予算配分する意向を示した。 と、このように読売新聞、昨日ですけれども載ってございます。 それから、本日の日経も同じような趣旨の記事がございますし、さらに昨日に続きまして読売新聞が「「自民勝利県」に重点予算」、先ほど話した点は役員会でございますけれども、「役員連絡会で確認」と、こういう形で記事が載っでございます。最後の方でございますけれども、「自民党内からも「邪道だ。予算は国民のためのもので、政党のものではない」」と、こういう危惧の念も出ているというふうに記事ではなってございます。 それで、私は午前中大臣の御答弁をお聞きしておりまして、今の記事と関連づけて考えていきますと、大臣は弁護士でございますので憲法についてはよく御存じと思いますけれども、これは明らかに、私が考えるところでございますけれども、憲法の第十四条、第十五条、それから第四十三条、これに抵触する疑いはないのかな、このように思っています。 第十四条には、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条こ、いわゆる政治的信条というようなことも含まれるわけでございますけれども、「性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」というのがございます。第十五条は、「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」と。さらに第四十三条におきましては、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」と。 このように、憲法上にはきちっと書かれているわけでございます。先ほどの新聞記事、あわせましていわゆる公職選挙法の利害誘導罪に私は当たりはしないかなというふうに思っているわけですけれども、自治大臣はこれについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 新聞記事に基づいて、仮にそういう発言があったらということなら司法試験のように答えることも別に差し支えございませんけれども、私も自分が言ったことと全然真意の異なるようにいろんな形で新聞記事に書かれて困ったことがございます。そういう意味で、今御紹介された発言が我が党のどなたがしゃべったものかわかりませんが本当にそういう趣旨で述べたのかどうなのかということが当然のことながら、私は多分ストレートにそのまま言葉どおりでないと思いますので、それについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 今回の選挙制度、私は自由民主党の党の総務局長という形でかかわったわけでございます。そしてまた、選挙制度について与野党とも大変な議論をいたしたわけでございますが選挙は政権選択の選挙である、こういうことが決まり、どういう政党がどういう政権を担うか、こういうことが文字どおり問われたのが今回の小選挙区制というのを主体とした選挙制度の結果でございます。 そういう意味で、政党によって物の考え方、どういうものを重視するかしないかというのが政党によって異なるわけでございますから、一つの政党が政権をつくった場合に、他党から見たならば、それは自分たちの例えばこういう要求は盛られていないのではないかと、それをもって政党のために予算が使われていると、こう言われたら、私はそれは政党政治でまた現実に政治が行われているという現実との間で難しい問題があるのではないかなと、こう存じております。
○加藤修一君 今、私のとらえたところによりますと、大臣の内容というのは、新聞社側、記者がある意味でうまく表現していなかった。そういうようなとらえ方も可能かなというふうに聞いていたわけですけれども、要するに新聞のこういう内容について大臣はどうお考えになるのかということと、もしそうでない、あるいは事実としてはかなりいいかげんなことが新聞紙上で流されたということであるならば、私は自治大臣としてこれはきちっと調査すべきである、そのように思いますけれども、この二点について。
○国務大臣(白川勝彦君) 今、加藤先生が申されたことは、自由民主党の役員会でこういうことが話されたと、これについてどう思うかということでございましたので、私は本当に我が党の幹部がそういうことを話したのかどうなのか詳細は存じておりません。そして、その新聞記事そのものが言った人の真意をそのまま伝えているかどうか。私の経験から申しましても、ある面では自分の言いたいことがほとんど、確かに触れてはあるんだけれども、実際は別の真意を申し述べたかったのに、ある一言隻句だけとらえられて書かれたこともございますので、そういうことに基づいての私のコメントは差し控えさせていただきたい、こう申し上げたわけでございます。
○加藤修一君 要するに、報道内容についてどう思うかということを私は先ほどから申し上げている次第でございますけれども。
○国務大臣(白川勝彦君) だから、報道内容についてどう思うかと、こう言われましても、私は先ほど申し上げたとおり、そういうような報道がなされたことが是か非かと言う立場にある立場じゃございません。そして、じゃそういう言葉の意味がどうなのかということについて言うならば、具体的には一般論ではなくて自由民主党の党幹部がこういうふうに述べたということについてどう思うかというお尋ねだと思いますので、私はその党幹部の御意見を全部承知しているわけではありませんのでコメントは差し控えさせていただくと、こう申し上げているわけでございます。
○加藤修一君 要するに、これは自治省の行政の中身まで差し入っているような言い方をされているわけなんですね、記事の中身というのは。それから、自民党の役員会及び役員連絡会でも確認された話になっているわけですよ。そういう答弁ではちょっと納得できないわけですけれども。 ただ、私が最後に聞きたいことは、一つはやはりこういったことについては自治大臣としては調べる必要性は十分あると思います。 それから、約束していただきたいことが一つございます。予算は公正に配分していただきたいということです。ここに書いてあるようなことが実際に行われるとするならば大変な問題だと私は思います。要するに、選挙結果に左右されて予算が重点的に配分されるなんという言い方は、これは恐怖政治以外の何物でもないわけでございますから、この辺については公正な予算の執行が行われる、そういうことをあえてここで大臣に確認をとりたいわけでございます。
○国務大臣(白川勝彦君) 予算は国会の議を経て決まるわけでございます。したがいまして、どういう予算をつくられるか、これはまず第一に国会がお決めになることであります。 執行云々の問題については、当然のことながらそれぞれの大臣、政務次官を初めとしまして、党ともよく御相談しながらいろんな意味での執行をしてきたというのがこれまでの実態だと思いますし、今後ともそのことに変わりはないだろうと存じます。
○加藤修一君 いずれにしましても、こういうことが党の中で話し合われているという記事の表現内容なわけでございますので、自治省が管轄している中身まで立ち入ったような話になっているわけでございます。そういった意味では非常に遺憾なことだと思います。 いずれにしましても、私は、自治省としては事実確認をする必要が当然あると、そのように考えています。この辺についてはどうでしょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 私が申し上げておることは、どういう趣旨で、政党が党利党略で予算を私物化するかというふうなことをお尋ねのようでございますが政党で予算が決まって、そして執行できるわけではないわけでございます。予算を組むのは、政府・与党一体になっていろいろ考えるかもわかりませんが最終的には国会の議を経て予算案は成立するわけでございますから、お尋ねのような問題はあり得ないと思います。 ただし、おっしゃるとおり政党政治というのは一体何なのか、このことだけはしかし一方ではお互いに考えなければならないことだと思っております。 私は逆に、就任以来役所の諸君に、官僚の皆様はその辺のことをもう少し考えていただいて、一つの政党がそして私も自由民主党の代議士でございます、その自由民主党の一員が自治省の自治大臣ということでいて、党が自治省にこういうことをみんなで思っているよということを言う立場にあるので、そして政党の意見というのは国民の意見、少なくとも自由民主党の支持者の意見を体しての発言なので、我々政治家の言うことには、例えば表現の仕方あるいはやり方には役人の風でないのもあるだろうけれども、しかし我々は要は国民の意見を役人に伝えたいという気持ちで言っているんだから、表現の細かいことにとどまるんじゃなくて、この政治家が何を役所にあるいは行政に期待しているのかよく考えてもらいたいと、これは機会あるごとに申しているところであります。
○加藤修一君 私はまだ納得してございませんので、別の機会にこの問題についても取り上げたいと思います。 それでは、また同じく自治大臣に御答弁をお願いしたいわけでございますが先月行われました第四十一回の衆議院総選挙、これに関してでございます。 公職選挙法の改正で連座制が強化されたわけでございますがそれはクリーンな選挙を目指した衆議院選挙であったはずである。しかし、終わってみるとやはり買収等の選挙違反の報道が後を絶たないわけでありますし、逮捕された方も何人も出ておる。そういった意味では、自治省の所掌でございます公正な選挙の確保に関する責任、役割については当然ございますがこれについてどのように自治大臣は自覚をされているか。その辺のことについて御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 自治省といたしましては、公職選挙法の精神を踏まえ、公明、適正な選挙の実現に努力してまいっているところであります。
○加藤修一君 それでは、国家公安委員長にお願いしたいわけですけれども、具体的な話になりますが本年二月から九月下旬にかけまして、当時、自治政務次官に当たる人物が今回高知三区から当選しておりますがこの方の自治政務次官の就任祝賀会と称しまして、選挙の事前運動のような会合を選挙区内のほとんどの市町村で開催したという複数の情報があるわけでございます。これにつきまして事実関係を調べていただきたい、そして報告を私の方にいただきたいと思うわけでございますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 警察といたしましては、個別具体的な事案についての調査を行っているかどうか、あるいは調査を開始するかどうかについては答弁することはできないものと承知をいたしております。 しかしながら、一般論として申し上げれば、警察はいろんな端緒を得て調査、捜査を行い、事案を解明し、刑罰法令に触れる行為があれば適正に対処していくものと承知をいたしております。
○加藤修一君 調査をするかしないかということについてはどうでしょうか、具体的に。自治省の政務次官であった人がかなり不信を抱かれるような活動、事前運動とも思われるようなことをやっていたと。これは一つの情報じゃなくて複数の情報でございますから、これについて調査をするかしないか、そこを明確に御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 国家公安委員長といたしましては先ほど述べたとおりでございまして、そういう意味で私どもは、この委員会に調査して報告しろと、こう言われても残念ながら御期待に沿いかねます。 自治大臣としてどうだということであるならばこのようにお答え申し上げます。 自治省といたしましては、基本的には選挙の制度の管理あるいはそのようなものに基づく一般的な選挙制度をお預かりしているわけでございまして、個別の具体的な選挙に関する諸問題につきましては、先生御案内のとおり、これは中央選管もしくはそれぞれの都道府県の選挙管理委員会が所掌をいたしているわけでございまして、自治省は、直接具体的な個別の選挙に関して事実を調査したり、そういう立場にはございません。
○加藤修一君 元政務次官の方が二月から九月の間にかけて、この高知県第三区に関しては二十四市町村があるわけですけれども、私が入手した情報によりますと、小まめに全部の市町村にわたって祝賀会をやっているわけですね。 私は議員になってまだ一年ちょっとでございますけれども、北海道開発庁長官、私の地元は北海道でございますから、そういうふうになった場合に、北海道二百十二市町村ございますけれども、祝賀会というのは札幌で一回やる程度なんですね。それは常識的に考えてもいいと思います。しかし、今回のケースというのは、くまなく二十四市町村にわたって政務次官の就任に当たっての祝賀会、しかもそれが事前運動に似ているような、疑わしい、そういうふうな情報があっちからこっちからというふうに寄せられている。 実際にこういう二十四市町村で行われた祝賀会のスケジュール表もございます。実際に行われた形跡もございます。ですから、こういったことについてもう少し事実確認をすべきである。これは、本人の名誉にも関することじゃないでしょうか、要するに。自治省の権威にもかかわってくる問題でございますから、ぜひその辺について事実確認をきちっとして報告していただきたいと思います。
○説明員(牧之内隆久君) 御案内のように、事前運動というのは公選法上禁止をされているわけでございますけれども、個々具体の事例が事前運動に該当するかどうかといいますのは、その時期でありますとか場所でありますとか対象でありますとかというような具体的な事実に即して判断をすべきでありますがこのような事実関係を調査する権限を自治省は有しておりませんので御理解をいただきたいと思います。
○加藤修一君 国家公安委員会はそういう調査の機能があるんじゃないですか。
○国務大臣(白川勝彦君) 国家公安委員長についての答弁は先ほどしたことに尽きます。
○加藤修一君 いずれにしましても、そういう非常に疑いのある行動が行われているということにつきましては、非常に私も遺憾でございますし、また周辺の地元の国民の方々も遺憾であるというふうに言われておりますので、この辺については当然ながらきちっとした調査を私は要求しておきたいと思います。 それでは、次の質問に移りたいと思います。 電子商取引への取り組みということで、この法的整備についての質問になるわけでございます。現在、ECと言われます電子商取引、これは急速に拡大しておりまして、やはり十八世紀の産業革命に匹敵する変化を、大きなインパクトを社会に与えているというふうに考えられるわけでございますが現行の法体系ではいわゆるインターネットを含むオープンなシステム、これによる電子商取引までは想定していない。そういった意味から考えていきますとさまざまな課題、問題点があることは確かだと思います。 私は、この点について法務省の関連する分野についてお伺いしたいわけでございますけれども、ただ私の質問の前提というのは、急速に伸びている電子商取引、これについて日本は非常におくれている、そういう認識を持っているわけでございます。新しい産業を興こしていくという立場から考えていきますと、もっともっとこういった分野においても新しい発展が見られるようなサポートをしていかなければいけない。そういった点から考えますと、国が規制をかけ過ぎたりあるいは法律でがんじがらめにすること、そういったことは私はやはりマイナスであろうと考えているわけでございます。ただ、消費者保護の観点から必要最低限の法的な整備、これは非常に重要なことだと思います。 そこで、法務省に質問なわけでございますけれども、商行為の一つとして契約がございます。契約の成立時期について民法では、隔他者間の契約は承諾の通知を発したときに成立する、いわゆる発信主義をとっている。しかし、電子商取引関係ではネットワーク上のトラブルで、承諾したデータ、情報、そういったものが相手に届かない可能性もある。現行法ではそれで既にもう契約が成立してしまうという話になってしまうわけです。 つまり、購入者の申し込みに対して販売者の承諾の意思表示が伝わらない。購入者側としては知らないわけでございますから、あっと気がついたときには遅延損害金を払う義務が生じる可能性も十分ある。そういうことから、発信主義で契約成立と言えるかどうかということについてはこのECの分野については根本的な問題が私はあるように思うわけです。 それで、民法改正が私は必要と思っている点もございますけれども、そもそも法務省としてはこういった問題についてどのようにお考えであるか、この辺についてお願いいたしたいと思います。
○説明員(濱崎恭生君) 御指摘のとおり、民法では契約承諾につきまして発信主義をとっておりますがまた他方では、承諾の期間を定めて申し込みをされた場合には、その期間内に承諾の通知が届かなければその申し込みの効力を失うという規定も他方にございまして、その関係をめぐっては現在の民法の解釈上もいろんな議論があるわけでございます。いずれにいたしましても、ネットワーク等を通じて取引に関する情報を電子的に交換するということによって行う電子取引におきましては、御指摘のように、データが一方では極めて短時間に到達する、他方ではデータの不着信による不都合等があり得るということなどの問題が考えられておるところでございます。 現在、私ども法務省民事局といたしましては、この電子取引に関する民事基本法の立場からの、あるいは民事の制度上の観点からの必要な手当てについて研究会の場で研究をしていただいているところでございまして、御指摘の問題はその研究会の一つの重要なテーマであろうというふうに考えております。御指摘の問題点を踏まえて研究をいただき、対応を考えたいと思っているところであります。
○加藤修一君 そうしますと、この質問もそれに当たるでしょうか、そのところで議論するという話になりますでしょうか。要するに、データの改ざんあるいは当事者に成り済ますということも当然考えられますので、本人の確認あるいはデータの正当性、そういったものを保証する認証機関が必要である、こういうふうに考えるわけでございますけれども、法務省は現行制度、これに対して電子的に取り入れた公的ないわゆる電子認証制度あるいは電子公証制度、その確立を目指しているというふうに言われていますがこれについての御見解をお願いしたいと思います。
○説明員(濱崎恭生君) 御指摘のように、これまでのような紙というものを使わない取引の場面におきまして、従来では当事者が出会うということによって行っていた相手方の本人確認、あるいは一たん確定した契約内容である情報の改ざんの防止といった問題が重要な問題であろうと考えております。そういうことに対応できる制度を考えなければならないということは御指摘のとおりでございます。 法務省では、御案内のとおり、会社等法人に関する登記制度を所管しておりますし、また私文書の成立や内容について公証する公証制度というものを所管しているところでございまして、これらの制度が現在の取引において取引の安全に果たしている役割というものを電子取引の場面においてどのように提供していくことができるかということについても、今申しました研究会の研究課題として御研究いただいているところでございます。 今そういう段階でございますので、現段階において私どもとしてどういう方向を考えているかということを申し上げる段階には至っておらないことを御了解いただきたいと存じます。
○加藤修一君 そうしますと、この問題もそれに当たるかもしれないんですけれども、要するに安全性の問題を今お話しになりましたが究極的にはやはり暗号というのはどういうふうに使われるか、あるいは暗号の安定性、そういった問題に尽きるように思います。 暗号キーをいわゆる公認認証機関に登録して、このキーで暗号部分を復元することによって相手の身分を確認する、そういったことが行われるわけでございますがそこで捜査機関が捜査の必要がある場合に、要するに寄託されたキーを用いて暗号を解くことは当然可能なわけでございますから、暗号化された情報の内容を把握するということも当然できる。いわゆる合法的な盗聴というとおかしいですけれども、される側は盗聴という言葉を使っていいと思うんですね。する方は、合法的な盗聴という言い方はちょっとおかしなわけですけれども、合法的な盗聴という見方がされるわけですがこれについてのお考えを法務省と警察庁にお伺いしたいと思います。
○説明員(原田明夫君) ただいま委員御指摘いただきましたようないわゆるさまざまなネットワークを通じました電子取引等が今後活発化するということによりまして、御指摘がございましたような暗号に関しまして問題が生じてくるということも考えられるところではございます。 ただ、このようないわゆるオープンネットワーク上の暗号の利用につきましては、現在国の内外を問わずさまざまな研究が行われているところで、その発展の帰趨についてはまだ定かでない状況もございます。そういうところで、私どものいわば刑事法制の分野にこれがどのような影響を持ってくるかということにつきましても関心を持ちまして今後とも見守ってまいりたいと存じますし、その中で、立法事実と申しますか、それについて一定の捜査に関係するところであるいは刑事司法として手当てが必要であるかどうかということを含めまして、なお慎重に見守ってまいりたい、その上で対処すべきことがあれば対処しなければならないだろうというふうに考えております。
○説明員(前田健治君) 警察の立場で申し上げますと、一般に捜査の対象となる電子データが暗号化されている場合には、それが通信データである場合を含め、捜査機関がその解読方法を知らなければ当該データの内容を読み取ることができず、捜査に支障を来すということが出てまいります。そこで、必要なプライバシーの保護を図りつつ、捜査の実効性を担保し得る制度について調査研究を行っているところでございます。 こうした観点から、御指摘のような仕組みにつきましても、OECDにおいて暗号政策ガイドライン専門家会合というのがございますが、ここに当庁の職員を派遣するなどして調査研究を進めている状況にございます。
○加藤修一君 今の答弁、先ほどの答弁含めまして、単純に申し上げますと、現在努力中で今後の議論待ちだということでございますけれども、この分野は相当速いスピードで進んでおりますので、法務省が電子取引法制に関する研究会、これを発足させて来年夏に報告書をまとめて、法改正はさらにその後ですよというようなことも私は伺っております。 やはり、可及的速やかにこういう電子商取引に対応するような法制度を、しかもこれは国際的なハーモナイゼーション、先ほどの警察庁からの話もございましたけれども、そういったことと極めて密接にかかわっている問題でございますし、それからプライバシーという点から考えますと、アメリカが暗号キーを解読して、要するに合法的な盗聴をしようということで、クリッパーチップ、それを導入しようとしたということで大変な論争、議論になったということもあって、現段階ではアメリカ政府は引っ込めておりますけれども、そういった非常に重要な問題もございますので、やはり相当スピードを上げてこの辺の検討についてやっていただきたい、そのように要望しておきたいと思います。 次に、法務大臣にお伺いしたいわけでございますけれども、通産省あるいは郵政省におきましてはかなり準備をしながら、努力をしながらやっているというふうに伺っておりますし、私が入手した資料だけでも報告書という形では相当数ございます。かなりの内容が書かれてございます。法律問題もございます。さらに法務省では電子取引法制に関する研究会を発足させるという話、恐らく内容が似たようなことになる、ダブってやってしまうような形にもなりかねないというふうに私は危惧しているわけでございます。要するに、電子商取引について関係省庁がこれまでの成果を持ち寄って共同で検討する段階に私は来ているんではないだろうかと、そのように一つは認識してございます。 今まで通産省も報告書については二つ、郵政省も二つ、大蔵省も一つ出して、日本銀行も研究会をつくりました。それから、大蔵省も懇談会、そういったものをつくって、警察庁もセキュリティー云々に関しても二回ほど出しております。あるいは情報システムの安全対策基準、これについても通産省、警察庁もさまざまな形で報告書を出しているわけでございます。 この中を読んでいきますと、似通った部分が結構出てくるわけですね。先ほどの契約の問題、発信主義云々の問題につきましてもダブった形で検討されている。そういったことを考えていきますと、やはり共同で検討する段階に来ていると言わざるを得ないと。 さらに、電子商取引の分野につきましては、特にインターネットというオープンなネットワークを用いた場合には国境がなくなっていると言っても言い過ぎではないというふうに思います。そういった意味では、国の法が適用されるのかされないのかとか、そういった問題も出てくるわけでございますし、国際的な電子商取引について各国で共通に適用し得る法を形成することが私は必要ではないかと。すなわち国際的な協調の考え方、そういったことも当然必要であろうと、いわゆる国際的なハーモナイゼーションの必要性を考えているわけでございます。 こういうことになってきますと、やはり一つの省庁ではできない。外務省、通産省、郵政省、大蔵省あるいは警察庁、法務省、そういった関係省庁が一丸となって取り組むべき問題であると考えるのが私は当然ではないかと思うわけです。 そこから、要するに国際的ハーモナイゼーションの考えについて法務大臣はどうお考えであるか。それから、関係省庁が一体となって、いわゆる統合的な国家的なプロジェクト、そういう方向をきちっと打ち出していくべきである、こういうふうに私は思いますし、民間の方々もやはりそういうことを望んでいるような意見もございます。 この二点、国際的なハーモナイゼーションに対する考え方と、統合的なナショナルプロジェクトについてどう取り組んでいかれるか、この辺についてお願いしたいと思います。
○国務大臣(松浦功君) 国際的な取り組みについては、お説のとおりで、我々もその方向で努力すべきものと思っております。 それからまた、研究について国内で別々にやるのではなくて、一体となってやったらいいじゃないかというお説、まことにそのとおりでございます。 現実的に申しますと、法務省の研究会には通産省等からオブザーバーとして参加していただいております。また、通産省の研究会には当省からもオブザiバーとして参加をさせていただいて、お互いに出てきた結論については情報交換をしておるのが現状でございます。御指摘もございますのでこれをさらに進めて、一体化した上で研究を進めていくということについても何ら異存はございませんし、そういう方向で努力をしてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 要するに、ナショナルプロジェクトとしていわゆる統合化していく、省庁をあわせてやっていくという横断的な組織運営体系、そういったものを積極的につくっていくという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) そうあるべきだと思うわけでございますが、一体各省のどこが主体になってやるかということになりますと、なかなか問題がある。実際の取引面は法務省は全く関知しない。ただ、それの法制度、裏打ちをするための法制度をどうするか、そこいらの問題が問題として残ると思います。御趣旨を生かすべく最大限の努力をいたしていきたい、こう思っております。
○加藤修一君 あるべきだというのはだれしも言えることのように私は思うんですけれども、積極的にお考えのように私は判断いたしましたので、法務省として踏み込んだ形で、この辺についてもほかの省庁を巻き込んだ形で法体系についての整備を進めていただきたい、そのように思うわけでございます。 それでは次に、ネットワーク社会の犯罪対策。オープンネットワークということで国境のない形でネットワークが形成されているわけですから、海外からもいろいろな意味で不法なアクセスがふえている。そういった意味では、犯罪がこういった分野についても拡大している傾向にあるというふうに考えられるわけでございます。 日本の外務省がこの間韓国の少年二人に侵入されたという話もありました。あるいはプロバイダーのニューコアラが、外部ハッカーの不正侵入によって会員情報の全データがというか一部のデータでしょうか、消失したという事件も起こっております。こうしたコンピューター犯罪、これはますます増加すると思われますけれども、日本のコンピューターネットワーク社会での犯罪の現状と今後のこういった問題に対してどういう傾向になっていくのか、あるいはそれに対する対応というのはどういうふうにお考えかということについて、警察庁にお願いしたいと思います。
○説明員(前田健治君) 今御指摘の事件は、本年の四月に大分市のインターネット・プロバイダー・システムに何者かが侵入し、そのシステムやファイルを損壊し、その業者の業務を妨害した事例でございました。 このように本格的なハッカー事案の発生を見ておりますほか、最近におきましては、パソコン通信上でいわゆるハッキングソフトを使って他人のIDやパスワードを探知し、それを盗用して他人の名でわいせつ物を販売した事案など、悪質巧妙な手口のネットワーク犯罪が発生している状況にございます。今後、ネットワーク社会の進展に伴い、これらの犯罪の手口の多様化、悪質巧妙化がますます顕著になるものと予想をされているところであります。 警察といたしましては、これに対処して、ネットワークセキュリティー対策室を設ける、あるいは所要の人員を確保する、教養を徹底するなどして対策に取り組んでいるところでございます。
○加藤修一君 時間が来ましたので、ここで質問を打ち切ります。
○山崎順子君 平成会の山崎順子です。 一九九六年二月に民法の一部を改正する法律案要綱が法務大臣に答申されました。 〔委員長退席、理事吉川芳男君着席〕 これを受けて当時の長尾立子法務大臣は国会に上程するよう動いていらっしゃいましたがこの段階で自民党議員の根強い反対のもと、閣議決定がなされず、今この法律案要綱は宙に浮いたままの状態となっております。 連合等、働く女性たち、さまざまな女性たちの団体、五十二団体あるんですけれども、そこに属する二千六百万人の人々、またそれ以外の組織に属していらっしゃらない方々、その改正の国会審議を待っていらっしゃる熱心な方々を代表しまして、きょう私は質問させていただきたいと考えております。 まず、法務大臣もごらんになったと思いますがつい先日、家族法に関する世論調査というものが総理府の大臣官房広報室から出されました。これによると、どちらかの姓を名乗らなきゃいけないと、今、氏を強制されておりますけれども、婚姻の際に自分の姓をそのまま名乗りたい人たちがいるならば夫婦別姓を選択するのもいいのではないか、そのように法律を改めてもいいと考える人たちが前回の平成六年九月の調査よりも五・一%ふえまして、二七・四から三二・五%になっております。 私は、これは新聞記事ですけれども、この調査結果をごらんになって大臣がこのようにおっしゃっているのを読んだんです。この調査結果を見て、余り急がない方がいいとこの結果は言っているような気がすると。そのように今も御認識なさっているのかどうか、ちょっとこの調査結果をごらんになった感想をお述べいただけませんでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) この問題につきましては、法制審という日本で恐らく一番権威のある審議会だと思いますけれども、そこからの答申を受けて、その答申を前提として国会に法案を提出いたしたいという気持ちであったわけでございます。この調査の最近の結果を見ると、まだ改める必要はないという方の数字が若干上回っておる。 法制審のとうとい答申については、尊重すべきだとは考えますけれども、まことに基本的な法律でございますので、やはり国民の皆様方の大方の賛同を得て実現するのがいいんではないかという気持ちでおるわけでございまして、先ほどお述べになりましたような改まった感じを私は現在も持っておりません。
○山崎順子君 この分析を見ますと、改めていいというトップは何と二十代の男性なんですね、四七・七%。次に三十代の女性四五・四%、それから三十代の男性四三・一%、もう半分近い数字が二十代や三十代では出ているわけです。改める必要がないと答えている人たちは、トップが六十代以上の男性七一・三%、次が六十代以上の女性五九・六%、次が五十代の男性五一・四%となっているんですね。 法務大臣、これをごらんになりまして、先ほど大方の人たちが余り改めなくていいと言っているんじゃないかとおっしゃいましたけれども、今、名字を改めるのはどちらが多いかは御存じですよね。何%ですか。 法務大臣お答えください。こんなことぐらい、一番基本的なことですから当然御存じだと思います。
○国務大臣(松浦功君) 九〇%程度のあれじゃないかと思っておりますが。
○山崎順子君 九〇%程度なんというものじゃありませんで、もう一〇〇%に近いんです。九七・七%とか九八%という人たちが毎年女性の側が男性側の姓に変えているのが現状なんですね。 そうしますと、改めたいというふうに思う方はどちらかというのは当然わかりますよね。どちらでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) ちょっとどういう意味か、はっきりのみ込めません。
○山崎順子君 名前を変えて不便を感ずる方というのはどちらか、おわかりになるでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) 女性の方だと思います。
○山崎順子君 当然だと思います、九七・七%、九八%という人たちが女性の側が婚姻時に名前を変えているわけですから。 そうしますと、変える必要がないというのが七割も六十歳以上の男性、もう既に結婚をしていてほとんど変える必要がなかった人たち。それから六十歳以上の、女性も入っていますけれども、こちらも今から変えるよりは二十幾つで結婚してもう既に夫側の名前でなれている方たち、それからまた五十代の男性、こういう方たちがほとんど必要ないという方の数字を上げていて、必要だという数字、改める方の数字を下げているということはどうお考えになりますか。
○国務大臣(松浦功君) 私は、結婚を既にしてしまってそういう問題に立ち向かう必要のない人たちと、そういう問題に取り組んでいかなければならない人たち、それがいるということはよく承知をいたしておりますけれども、そんなことでこの問題は判断すべき問題だとは思っておりません。もう少し広く国民の全体がこういう方向であるべきだという空気が出てくることを、私どもはそういう環境をつくっていかなければならない、その上で物をつくり上げるということを考えなければならないと思うわけです。
○山崎順子君 もう少し広くというのは、具体的にどういう問題点でしょうか。
○国務大臣(松浦功君) 家族制度の問題もありましょうし、ほかにいろいろ原因はあると思います。ともかく、先生よく御承知のように、この問題については非常にいろんな意見があるわけでございます。まとまった形にはなっておらない。それを何とかまとめ上げて、国会に御提案申し上げて成立させていただけるような環境をつくってまいりたいというのが私の今の気持ちでございます。
○山崎順子君 いろんな問題が出ていることは確かですがどちらかというと賛成意見の方がたくさん出ておりまして、少数の反対意見のために国会上程がおくれているのが現状だと思います。 それで、名前が婚姻時に変わることで仕事で不便を生ずることがあると思うかというところを見ますと、これも三十代の女性がトップで六〇・三%、不便を生ずることがあると思う方に答えていらっしゃる。次に多いのが三十代の男性五二・八%、そして二十代の女性五二・五%なんですね。不便を生じないという方は、これはトップが男性の六十歳以上六四・五%、次に男性の五十代六二・八%、それから女性の四十代五七・九%というふうになっているんです。 こういう数字を見ますと、いかにも世代と性別によって随分数字が違ってくるということで、もちろん大臣がおっしゃるように若い人だけの意見を聞くべきだとは思いませんし、さまざまな御意見を尊重して審議しなきゃいけないんですがならばそういったことを本当は国会で審議すべきだと思うんですね。なぜ国会に上程されないのか大変不思議です。 こういったものを見ますと、今まで改姓を強いられてきたのは女性ですし、不便をこうむってきたのも女性です。そして今後、若い男性たちがこれだけ理解を示しているというのは、やはり女性たちの意見もきちんと理解し納得した上でないと、これはなかなか結婚もできないなということを考えていらっしゃる方たちも多いのかもしれませんし、その辺の若い世代の声、今後婚姻時に名前を変えるか一緒にするか、その辺のことを真剣に考えている方たちの意見をぜひ酌み取って、国会に早くこの夫婦別姓についての問題を審議できるように上程していただきたいと思っているんですけれども、もう一度この件につきまして、皆さんは、ことしの百三十六回通常国会で審議されなかったものですから来年こそはと考えていらっしゃる方が多いんですが法務大臣、今度の通常国会に出すための努力をしていただけるでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) 提案することに努力をして、国民の皆様方の御賛同のもとに国会に提出できる、国会でも御賛同いただけるような環境をつくっていくということに努めることはやぶさかではございません。しかし、通常国会にいつどの辺のところで出すかというようなことについては、私ども現在の段階はまだはっきり申し上げることはできません。
○山崎順子君 最初のところで大臣は国会に出すことに努めるとおっしゃった。その後で国民の賛同をもう少し得てからと、ちょっと次の段階では何かトーンが下がったような気がしたんですがじゃ一体、もしこのアンケートだったら何%ぐらいになればしていただける形なんですか。どういうふうに思っていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) 大方の国民の皆様に喜んで改正を迎えていただけるような条件をつくりたいと思っています。
○山崎順子君 いろんなこの改正、別姓の問題以外のところで、まずこの別姓の問題は、全員が別姓にすべきものではないということはもちろん大臣は御存じですし、法務省の方々も御存じですし、国会で審議をなさる議員の方たちも御存じだと思うんですが、中には、議員の方たちには全員別姓にしなきゃいけないのかと思っていたなんておっしゃる方もいらっしゃって残念でなりません。 国民の方の中にはそういうことも考えていらっしゃる方もいらっしゃるんですが自分自身は別姓にする気はない、でもそういうことを望んでいる人がいるならばしてもいいんじゃないかという、とても寛容な精神の方々が今ふえていらっしゃるんですよね。これは、選べるというそういう自由、多様性を認めようじゃないかという方たちがどんどんふえているんですけれども、この辺の気持ち、国民の皆さんのそういった寛容なお気持ちを酌んで国会でその審議をする。その審議に出す前に、国会に出す前に大方の賛同を得なきゃいけないなんということはないと思うんですね。審議のところでそういうことをさまざまにすればいいんですがそれはどうでしょうか。
○国務大臣(松浦功君) それはやはり山崎先生との見解の相違だと思いますので、これ以上のことは申し上げるつもりはございません。
○山崎順子君 議員の方々がぜひ寛容な精神でまず国会の方に上程され、そしてそこで反対意見やさまざまな意見を聞かれて審議なさることを望んでおります。 それではもう一つ、離婚制度の方についてお聞きしたいんですけれども、この民法改正というのは何も別姓の選択制を取り入れるかどうかの問題だけではないんですね。ほかに幾つも大事なことがありまして、もう一本の柱で離婚制度のことがあるんですけれども、この民法改正、家族法に関する世論調査の中にも離婚についてのアンケートもございます。それから婚外子差別撤廃についてのアンケートもございます。全部で二十三項目の質問があるんですがその中で、別姓がほとんどで、離婚に関してはたった二つなんですね。 どういうふうに聞いているかとちょっと読ませていただきますと、「現在、離婚訴訟においては、裁判を起こした人に、夫婦の関係を悪化させた主な原因があり、相手が離婚を望んでいない場合には、離婚は認められにくくなっています。 これに対して、夫婦の関係が悪化した原因がどちらにあるかには関係なく、別居などによって、夫婦としての関係がなくなっている状態が一定期間続いた場合には、裁判を起こした人の言い分が正義に反するような勝手なものでない限り、離婚を認めてもよいという考え方があります。あなたは、このような考え方についてどのようにお考えになりますか。」ということなんです。 そしてこれについて、「原則として、離婚を認めてよい」というのは五四・七%、この辺は離婚に対して物すごく世論が変わってきたなということをこの二十年ほどこれにかかわっておりまして痛感するんです。ここで、実は別姓と全然違いまして、これは男性の方が認めてもいいという賛成派が多いんですね、五六・七%で、女性は五三・一%なんです。この辺は後でお話しいたしますが日本が男性にとっての離婚天国と言われていることと若干関係があるのかなとも思っているんです。 それからその次に、認めてもいいという人に対して、「離婚を認めるための期間として、どのくらいの期間が適当だと思いますか。」というので何年何年という、この二つしか質問していないんですね。 私は、アンケートの調査といいますのは、余り質問項目が多ければする側の人にとっては大変ですから、たくさんの方々から調査の票を得るためにはなるべく質問は簡単にするのが原則だとは思いますけれども、別姓に対しては大変熱心に項目をつくっていらっしゃってすばらしい。さっき私は大臣に随分いろいろ申し上げましたけれども、ちゃんと賛成派の方の意見が組み込まれたような、また反対派がなぜ反対しているか、それも全部入った項目づくりがなされていていい調査がなされたなと思っていたんですけれども、離婚についてなぜこんなたった二つしかしていないのか。 先ほど離婚に対する世論が変わってきたなと申し上げましたけれども、例えば養育費が全く支払われていない状況ですとか、五年間の別居があった場合にその別居中の生活がどうなっているのか、離婚後の母子の生活がどうなのかという厳しい経済生活の状況がもう少しわかるような質問項目があれば、多分この数字は変わっていたのではないかという気がしてならないんですね。 それで、ちょっとお話しいたしますと、これは厚生省の調査なんですが今五十七万八千四百世帯の生別の母子世帯がありますのでも、未婚というか非婚の母の世帯もひっくるめて、離別だけでとっておりません。これもとってほしいと言っているんですがなかなかとってくださらない。ですから、一緒なんですが五十七万八千四百世帯、そのうちの持ち家率は何と二二・六%なんですね。このうち就労者は八九・一%で五十一万五千三百世帯あるんですが常用の雇用者は五五・三%と半分ちょっとしかございません。あと、臨時とかパート。例えば子供が病気で休んだらそのまま日々の所得が減ってしまうというような、収入が減るというような日給月給で働いているような方が多いんです。パートでも例えば月十万とかと決まっている人もいますけれども、ほとんどそういった状況の中で働いている人が三一・三%と、三分の一いるんです。 そして、平成四年の年間収入は二百二万、これも非婚の母も含めた生別です。これをある年、五年でしたか四年だったか、離婚だけ別に何とか厚生省にお願いしてつくってもらったときには二百五万という数字が出ました。これも一般世帯、およそどちらも三人の世帯ですが六百四十八万という収入から見れば三分の一に満たないというような、そういうひどい状況なんです。 そして、その生別母子家庭で何か困っていることがあると答えている人は七一%もありまして、そのうちの一番トップは家計、経済的な問題なんですね、三五・八%。 こういう状況は厚生省だけしかとっていらっしゃらないんですけれども、今からお聞きしたいんですが例えば法務省はこの民法改正を進めるに当たって、母子家庭なりがまあ父子家庭も本来は言わなきゃいけないんですがとりあえずここでは母子家庭で、こういった現状が厳しいことをどの程度とらえていらっしゃるのか。 まず、財産分与や慰謝料の額がどうなっているのか、どの程度の取り決めがあるのか、それから養育費はどうなっているのか、その辺についておわかりになればお答えいただけますでしょうか。
○説明員(濱崎恭生君) 今御質問の養育費、財産分与の額がどうなっているのか、あるいは母子家庭についてのいろんな数字的なものがどうなっているのか、今直ちにお答えできる準備はいたしておりません。 ただ、法制審議会におきまして、離婚制度についてどういう点を改正するかということの前提といたしましては、もちろん学識経験者に多く入っていただいているわけですので、そういった一般的な母子家庭あるいは離別世帯の置かれた状況というものは、具体的な数字、問題はともかくとして、一般的な問題としては認識しながら御議論をいただき、御検討をいただいてきたと思っております。 そういうことを踏まえて、今回の改正において取り上げ、結論を出すべき事項ということで、離婚問題に関しましては、裁判上の離婚原因の問題のほか、財産分与の判定基準、それから離婚の場合の養育費の負担を定めるべきことを明文化する、そういったことによって実質的なそういう養育費の負担あるいは財産分与が実効的にできるようにという配慮をしたわけでございます。 さらに、それ以上の問題については、委員からかねてからいろいろ御指摘をいただいておりますがいろいろ民事執行法上の問題、家事審判法上の問題等の絡みもございまして、将来の検討課題とされたということにつきましては従来から御説明してまいったとおりでございます。
○山崎順子君 今、財産分与、慰謝料の額等についてちょっと即答できないというようなお答えでしたけれども、家裁の調停に出した場合は、財産分与、慰謝料をこういうふうにしてほしいという申し立てをした場合に、一応五六%の取り決めがあるんですね。その取り決めのあった人は平均額が四百五・二万というのが最新のもので出ているんです。 皆さん御存じだと思いますけれども、家裁の調停でこういう取り決めをして離婚できる人というのは離婚件数の一割にも満たないんですね。九割が協議離婚という、そういった取り決めを一切しないでも離婚できるものであって、その協議離婚の人たちについての財産分与、慰謝料をもらったかどうか、幾らもらったか、そういったのが法務省は全くしていらっしゃらないようですが厚生省ではございますでしょうか。
○説明員(大河内茂美君) 財産分与の関係の数字についてはただいま持ち合わせておりません。
○山崎順子君 厚生省は母子家庭について随分調査していらっしゃるんですが協議離婚の調査というのは昭和五十三年に発表されたものだけなんですね。その後ずっとないんです。ですから、私どもが何かを考えるときにいつも五十三年のしかなくて、そのときの家裁の調停での取り決めとの差額などをずっと年々追いまして、家裁の調停の方が取り決めも多いし金額もかなり多いということを考えて、じゃ今なら物価がこのくらいだから調停ではこのくらい、じゃ協議離婚の場合はこのくらいかなというのを推定するしかないんですね。 ですから、こういう破綻主義で五年の別居があれば離婚できるというような民法改正を推し進められるならば、法務省が現状調査をなさるのが本来ではないかと私は思いますけれども、厚生省にもそういったことがあればと思って今お聞きしたんです。 もう一つ、別居中の生活の現状というのは、厚生省ではそういったことを調査なさったとか、そういった数字はございますでしょうか。
○説明員(大河内茂美君) 母子世帯の数についてちょっと御説明申し上げますと……
○山崎順子君 あるかないかで結構です。
○説明員(大河内茂美君) はい。 別居中だけでどの程度の数がいるかということについては、ちょっと数字は持ち合わせておりません。
○山崎順子君 そうすると、法務省の方は、五年間別居で離婚ができるということになりますと、まだなっていませんけれども、その五年間別居の間生活費がどうなっているのか、今の現状ではどういう母子の生活なのかという調査はなさっていますでしょうか。
○説明員(濱崎恭生君) 法務省といたしまして、現在も事実いわゆる母子家庭というものはあるわけでございますがそういう家庭の収入状況、財産状況等について特に調査をしたということはございません。
○山崎順子君 ということは、まず現状の把握というものは何も法務省がしなくても厚生省の、労働省にもちょっと聞かなきゃいけなかったんですね。 別居中の就労状況、別居中というのは夫がいたりしますものですから、もう離婚ということが決まっていたりしなきゃいけない状況にあっても、逆に大変就職しにくいことがあるんですね。でも、就職しなきゃ、今のように、生活費も来ないとかなんとかということもあり得ますからとても厳しいんですが、別居中の女性の就労状況などについて、どういう状況か労働省は御存じでしょうか。
○説明員(浅野賢司君) 就職を希望する母子家庭の母につきましては、全国の主な公共職業安定所に専門の職業相談員を配置しまして、家庭環境だとかに配慮しましたきめ細かい職業相談を行うことにしております。 平成七年度におきます職業紹介状況ですが新規の求職を申し込みした件数というのは六万八千九百八十件ございます。その中で、職業紹介の関係で紹介を受けた件数なんですけれども、これは七万九千八百七十一件でございます。そのうちの二万七千三百三十九件が就職に結びついております。
○山崎順子君 今のは離婚した後の方のことですね。
○説明員(浅野賢司君) そうでございます。
○山崎順子君 別居中というのは、このように、なかなか外に出てこないところで離婚後の人たちの経済状況よりも逆に大変厳しいというのは、私が二十年間相談を受けてきての実感でございます。そういうことを考えますと、今回のこの五年別居条項を導入することについて、さまざまな諸条件を整備しないと逆にますます厳しくなるんじゃないかなという気がするんです。 といいますのは、先ほども申しましたように、現在の離婚の約九〇%が協議離婚であり、裁判離婚は全体の一、二%にしかすぎませんから、現実にはこの五年別居条項といいますのは裁判離婚の際に認められる離婚原因ということですから、一、二%の人たちのためだけだというふうに考えられがちなんですがただ裁判離婚の際に認められるこの離婚原因というものが社会に与える影響力というのは大変強くて、離婚はとても容易であるという印象を与えてしまうことになりはしないか、そのことが社会的弱者の切り捨てになるのではないかというふうに考えるんですね。 昭和六十二年九月に最高裁判所がこれまでの有責配偶者からの離婚請求を認めない立場というものを大きく変更しまして、特段の事情がない限り有責配偶者にも裁判による離婚を認める立場を採用したんですが最初認めたときは三十八年などという長い別居期間でしたから、もうだれでもこういったのは認めてもいいんじゃないかというふうになったんですがその後の判例は、有責配偶者でも七、八年の別居期間で、未成熟子がいないで養育費や生活費が一応払われている事案では大体離婚が認められる傾向になっているんです。 そうしますと、別居して五年後には離婚できるという制度は、確かに離婚を請求する人の方には大きな希望を与えますし、私自身も、長引かせる家庭内不和とか、別居が逆に子供たちに悪い影響を与えていることもたくさん見ておりますので、決して破綻主義に反対ではないんですけれども、ただ、別居中の子供を抱えて経済的、精神的に自活力の乏しい人にとっては離婚に伴う生活上の大きな不安を生じるわけです。 そこで、まず一つ大きな問題として財産分与について聞きたいのですけれども、今回の民法改正要綱案の中には、各当事者の寄与の程度、婚姻の期間、婚姻中の生活の水準、婚姻中の共同生活の維持についての各当事者の協力の態様及び程度、各当事者の年齢、心身の状況、職業、収入及び稼働能力その他の一切の事情を考慮し、分与させるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定めるとなっておりまして、当事者双方がその協力により財産を取得し、または維持するについての各当事者の寄与の程度が異なることが明らかでないときは等しい、つまり二分の一にするというふうなことが書いてある。 ということは、「異なることが明らかでないとき」というのは、専業主婦などは、先ほどの家事とか育児で寄与したということは言えるとしましても、収入的には夫の方が一千万であればゼロですから、寄与がかなり異なるということがはっきりしますね。じゃ共働きで、そして育児も家事もしていたとか、パートの人とかそういうふうなときは、異なることが明らかでないのか、異なることが明らかになるのか、そういう人たちはどうなるんでしょうか。一つ一つ、働いている人、雇用者、それからパート、そういったときはどうなるのか。
○説明員(濱崎恭生君) 御指摘のような改正をするということが答申において示されているわけでございますが、まずもって今回の判断基準の中心として、当事者双方が協力によって取得しまたは維持した。取得しただけではなくて維持したということも含むわけです、その財産の額と寄与の程度、これを最も中心的な分与の基準として据えるということにしたわけでございます。 もちろん、そのほかいろんな事情を総合して、裁判の場面では裁判所において決めるわけでございますがその寄与の程度が異なることが明らかであるか異なることが明らかでないかという判断も、これは個々の事案に応じて家庭裁判所において判断されることでございます。 したがって、共働きでその収入が違う場合はどうか、あるいは専業主婦の場合はどうか、それを一律に、この場合には明らかであり、この場合には明らかでないということを申し上げる、そういうことが決まるという性質のものではない。これはあくまでも、これもまたいろんな事情を総合して寄与の程度が明らかに異なっているというふうに判断するか、異なっているということ自体明らかでないか、個別の判断になろうと思っております。
○理事(吉川芳男君) 山崎君、簡潔にお願いします。
○山崎順子君 今でも裁判官のどんぶり勘定で慰謝料、財産分与が決められているんですね。そういうふうに、今おっしゃったように個々の事案で家裁が判断することだとなりましたら、私はこれだけ寄与したということを本当に日記を出して弁護士をつけて必死でやらない限り、この財産分与やそういったものが決まらないんです。 今八〇%がほとんどサラリーマンで収入とかがもうはっきりしているわけですから、多くの人たちがこれを二分の一分割にすることに決めるべきだということに賛成もしていらっしゃいます。ですから、こんなあいまいな本当に二分の一にするのかどうかがわからないような案ではなくて、原則サラリーマンの場合は夫婦の財産は、分与なんていう、それも何かやるよというようなものではなくて、お互いが寄与したんだから、家庭生活を二人で築いたんだから分割にするというようなことをぜひきちんと決めていただきたい、そういうことを要望します。 残念ですがこれで終わります。
○上山和人君 私は、社会民主党・護憲連合の上山和人でございます。私は三十六分の持ち時間でございますけれども、三点にわたって御質問申し上げます。 一つは、今焦点の問題になっております厚生省の役人のトップを中心とする老人福祉施設建設をめぐる不祥事件を見ながら、国から地方に出向するいわゆる役人の天下り問題についてお尋ねをいたします。 二番目の問題は、やはりそれに関連をいたしますけれども、国から地方や社会福祉法人などへの補助金の問題についてお伺いいたしたいと思います。 そして三点目は、やはり関連をする問題でありますけれども、私たちの信じられないような全国的な地方自治体の公費のずさんな、不正な支出をめぐる問題、時間が許せばこの三点についてお尋ねをいたしたいと思います、 自治大臣、私たちが今置かれております状況というのは、今も申し上げましたけれども、ごく最近の状態を見るだけでも、泉井石油商会をめぐる疑惑、オレンジ共済の問題、そして老人福祉施設建設にまつわる役人たちの不祥事、私たちが本当に信じられないような、特に政、官がかかわっている問題が相次いで起こっている。一方では、子供たちは幼い命をみずから絶つことが後を絶たない状況でございまして、まさに世紀末的様相を呈していると言って言い過ぎではないと思うのでございます。 しかし、私たちは、私たちの二十世紀末にあの十九世紀末のヨーロッパの退廃、混乱をどういうことがあっても再現してはならないと思います。そのためには何よりもやっぱり国民の心のしっかりしたよりどころがなければならないと思うんですけれども、初めに私が申し上げましたような現状についての御認識と、それから、再び私たちの二十世紀末に十九世紀未のヨーロッパのようなあの状態を再現しないためにもしっかりした国民の心のよりどころが必要だ、そのよりどころとなるのは何かということについて、大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(白川勝彦君) 社会全体の問題について私がここで述べるほどの見識もありませんので差し控えますが自治大臣あるいは国家公安委員長を命ぜられた国務大臣として最近起きた事象について申し上げますと、こういうことがたび重なったから行政改革という声がほうはいとして起こり、公務員しっかりしてくれということに尽きるんだろうと私は思っております。 そして、第二次橋本内閣の最重要課題が行政改革だというのは、この第四十一回衆議院選挙の結果を受けて、一人一人の政治家が国民のそういう願いを託されてみんな受かってきたわけでございます。そして、その代表として内閣総理大臣に指名された橋本総理がそういうことを内閣の最重要課題に掲げたものだと思い、午前中も申し上げましたが支出ベースでは国が一、地方が二という、地方行政も行政の非常に大きな部分をなしているわけでございます。国民から見たら地方行政も国の行政もひっくるめて行政と、こう言っているわけでございまして、自治省も頑張ってほしいよと、それから警察も、普通の行政とは違いますけれども公務員であるという点では同じなんだからひとつそのことはしっかりと頭に入れてやってほしいよと、こういうことを私は就任のときに申し上げました。 そして、最初に役所からいただいたペーパーには、私にしてみればちょっととんちんかんなことがございましたので、そういうことはすべて抜きにして、憲法第十五条を持ち出させていただいて、行政改革の原点は公務員は全体の奉仕者である、ここに思いをいたさないと結局は何も解決にならないんだと、こういうことを申し上げた次第でございます。
○上山和人君 自治大臣の御見解はよくわかりました。ごもっともだと思うのでございますけれども、一口にまとめて言えば、いかに政治、行政が国民の信頼を取り戻すかということ、政治、行政が国民に本当に信頼されるものになるかならないか、そこがやっぱり国民の皆さんの心のよりどころになるんじゃないでしょうか。それだけに、今置かれている状況から見れば、いつもそうでありますけれども、私たち政治家の責任、あるいは行政に携わっておられる国、地方自治体の皆さんの責任は大変重いと思うんです。 そういう観点から、私は、先ほどから申し上げている三点についてこれから具体的な御質問を申し上げます。 まず、埼玉で起きました老人福祉施設をめぐる不祥事の問題は既に山形にも飛び火していることは御存じのとおりでございますけれども、これは具体的な省庁名を挙げますけれども、いずれも厚生省から出向している課長が中心的に関与している問題だと今疑いを持たれているものでございます。 そういうものを見ながらお尋ねいたしたいのは、平成八年度、国から地方自治体への役人のいわゆる出向実態といいますか、天下りの実態について自治省としてどのように把握なさっていらっしゃるのか。各中央省庁から地方への出向者は総数幾らであって、主な省庁だけでもいいから、その出向者の多い順に各省庁から何名出向しているか、その実態についてまず初めにお答えいただけませんか。これは局長でもいいです。
○説明員(谷合靖夫君) お尋ねの件でございますが自治省といたしましては、中央省庁から各地方公共団体への出向者の全体の数値というものについては把握をいたしておりません。ただ、もちろん自治省の関係者についての人数でよろしければ今申し上げたいと存じますが。
○上山和人君 自治省は地方自治体の問題を所管される省でございますから、自治省から地方自治体への出向者の実態を掌握なさっているのは当然のことでありますけれども、各省庁からそれぞれの地方自治体にどんなふうに出向しているかということについて、私は自治省の所管の問題として十分把握されているべきだと思うんですけれども、そうじゃないんですか。
○説明員(谷合靖夫君) いろいろな出向の形態、自治省の場合でもポストとかさまざまでございますし、各省それぞれいろいろな経緯等もあると思います。そうした生味で、そうした各省庁ごとのそれぞれの地方公 団体への出向者が何人いるかというようなことについては、自治省の立場としてはなかなか把握しづらい立場にあることを御理解いただきたいと思います。
○上山和人君 果たしてそうでしょうか。特に最初例示いたしましたように、埼玉の問題も山形で今発覚している問題も、老人福祉施設建設にかかわる不祥事は厚生省からの出向者が中心的に関与しているということは御存じなんでしょう。そうしたら、一の問題が発生したときに、それでも私は遅いと思うけれども、そういう事態が発生しなければ実態調査をしないという姿勢も理解できないけれども、少なくともこういう具体的に中央省庁からの出向者が中心的に関与して今報道されているような不祥事が起こっているとすれば、自治省としてはやっぱり大変な関心をお持ちのはずだと思う。 だから、直ちに各省庁からの出向者の実態をお調べになるべきだと思うんですけれども、自治省として調べる気になれば極めてたやすいことじゃないんですか。各省庁に問い合わせて調べればいいことですから。それはどんなふうにお考えですか。それを把握なさっていないというのは理解できない。
○説明員(谷合靖夫君) 御指摘の点を踏まえまして、これから各省庁に問い合わせるなり都道府県に問い合わせるということについて、そうした作業の結果として数値を把握することは可能であると思っておりますがただ、私ども中央省庁の一省庁であるという立場でございますので、そうした意味で中央省庁全体をまとめて、各団体にどの程度出向者がいるかというような数値については今のところ把握をしていないということでございます。
○上山和人君 今把握なさっていないというのであればこれ以上お尋ねしてもお答えになれないのでありますけれども、大臣、どうなんですか、これからのことは今おっしゃいましたけれども、もっと機敏に敏感に、あれだけ国民の関心を集めている、国民が不信を抱いている問題についてやっぱり所管外生言えるんですか。今から調べますというような悠長な対応で本当に責任を果たせるんですか。大臣、どういうようにお考えですか。
○国務大臣(白川勝彦君) 私も、自治大臣に就任いたしまして、自治省というのはどういう役所なのかなと。 私は、さっき言ったとおり本当に門外漢でございまして、我々、地方自治体から見ると自治省というのは大変大きな権限と力を持っているように地方自治体からは聞くわけでございますが自治省から聞きますと、私どもは直接命令とかそういうものはできないんで、指導なんです、助言なんですというのが圧倒的に多いわけでございます。実態はどうであり、法律はどう書いてあるかは別でございますがそういう問題が一つございます。 もう一つは、御案内のとおり省庁間の縦割りというか、お互いのプライドの高さというんでしょうか、何で自治省に出向者を報告せなきゃいけないんだというのが今度はほかの省がきっと言いたいところなんだと思います。地方公共団体に聞かせてくれというと、少なくともそのくらいはきっと報告を受けさせることぐらいはできるのかと思いますがほかの省庁に聞くと、何で自治省にうちは何名どこに出しているか言うかということについては、どういう理由なんだときっと言われる。これは皆さん御案内のとおりだと思うんです。 しかし、こういう問題ですから調査ぐらいはそう問題じゃありませんから、私から内閣官房とかどこかの方にまず実態くらいは調べたらどうですかと。内閣でやる分にはだれも異存がないわけでございますから、何らかの意味での措置はとってみたいと存じます。現に、きのうあるテレビ局では何名ということを言っておりましたので、テレビ局が調べられるくらいなものを国が調べられないことはないと思います。
○上山和人君 もうこれ以上この問題にこだわりませんけれども、自治大臣、やっぱり私はこういう状態では本当に国民の信頼に行政がこたえられるのか、まさに出発点だと思いますよ。ぜひ厳しい省内の反省をしてもらって、これからはもっと敏感に反応し対応していただかなければとても行政に対する信頼は取り戻せない。 これはもう大臣がいみじくも言われましたけれども、民間の調査結果は既に早くから発表されているんですよ。日経産業消費研究所の調査で発表されているのは、平成八年度、総数六百十二人。ただし、これは課長級以上の数ですよ。それも都道府県と政令都市への出向者に限って総数六百十二人でしょう、都道府県に五百五十二、政令都市に六十。内訳として一番多いのは建設省の百八十二、自治省の百四十九、農林水産省の七十七、厚生省の七十一。この四省で出向者全体の七八%を占めている。 こういうのが民間の調査でわかるのに、なぜ自治省で掌握できないか。そんなことはあり得ないことですから、今、横の省庁間の問題を自治大臣は控え目に言われましたけれども、そんなことで済む問題じゃありませんので、ぜひひとつこれからは、再度申し上げますけれども、責任を持って機敏に対応していただくようにお願いを申し上げたい。 そこで、こう言っているうちに時間がどんどん過ぎているんですけれども、局長にお尋ねしたい。埼玉で起きている老人福祉施設建設にかかわる問題に中心的に関与していると報道されているこの課長は厚生省から出向しているということは私も申し上げましたから、これをお尋ねすることはいたしません。 この埼玉県の高齢者福祉課長のポストはこれまでどんな状態になっていたかということについては、これは関心をお持ちのはずですからお調べになったと思うんですけれども、どのように認識をされていますか。
○説明員(谷合靖夫君) これも私ども厚生省から直接お聞きするということではございませんが報道等を通じて長年厚生省からの出向者がそのポストを占めておられたということは承知をいたしております。
○上山和人君 長年と言われましたけれども、二十年以上にわたって埼玉県の高齢者福祉課長のポストは厚生省の指定席になっているんですよ。ずっと二十年以上厚生省からの出向課長が高齢者福祉課の課長として責任を持ってその行政に携わっているわけですよね。これを見るだけで起こるべくして起こった問題じゃないかと、私たちはその状態を知ったときすぐ思いましたよ。 今これが山形県にも飛び火しているという表現で報道はされておりますけれども、ここの障害福祉課長も厚生省からの出向課長です。だから、こういうのを見ますと、先ほど申し上げたような、私は局長に大変厳しい質問をしているのは、こういうことを見るだけでも、こういうときこそこの天下りと言われている中央省庁からの、国からの地方への出向のあり方についてやっぱり考えるべきだと思うんですよ。それを問い合わせもしない、実態も把握しないということでは本当に私は納得できないという思いですけれども、これは先ほど反省をされて、今後のことについては決意を表明されましたからこの場はそれで、あとはまた皆さんの御努力に御期待を申し上げるほかないんですけれども。 長期間にわたって同一ポストを独占的に同一官庁からの出向者が占め続けることがどういうことになるのか、これはもうはっきりしていますよ。事実上、その権限を中央官庁の支配下に置くことになる。それはもう人間のことですからそうなりますよ、これは。私たちはその点を大変問題にしている、基本的に。 まず、出向者と本省との関係、身分や定数との関係、これは自治省、どうなんですか、局長。これは私の出身県だって教育委員会の現場に最も密接な関係課長は長い間文部省の指定席ですよ。非常に若い課長が鹿児島県にもいっぱい中央からおいでになっている。課長補佐や係長はしらがの生えた。もう大変なベテランなんですね。そして、かばんを持って歩いているとまでは言いませんけれども、やっぱり地元の私たちから見るとみんな違和感を抱いている。非常に若い、独身じゃないかと思われるような中央省庁からの出向者が課長、あとの課長補佐や係長はしらがが生えた随分の年配ですよ、地方は。 そういう関係がいいのか悪いのかということを含めて出向の平均的な年限、それと本省と出向者との関係、身分や定数等の取り扱いはどんなふうになっているんですか。
○説明員(谷合靖夫君) 基本的に、地方公共団体の人材育成というのは一般論としても極めて重要な課題であろうと考えております。国と地方公共団体との職員の交流というのも、相互の資質の向上でありますとか、理解を深めるという点で意義あるものと考えておるわけでございます。 こうした中央と地方との交流については、先般の地方分権推進委員会の中間報告にも有益性が指摘をされているところでございますが、自治省におきましては、従来から職員の交流につきましてはあくまでも地方公共団体のいわば自主的な要請に基づいて相互に有益な成果を上げ得るよう交流に努めてきた。このように考えておるところでございます。 先ほど年齢が余りにも若いというお話がございましたが確かにフレッシュな感覚や専門的知識を持った若い職員が地方公共団体の責任ある立場で地域のために活躍をするということも地方自治行政発展のために意義があるのではないかというふうに考えておりますけれども、今後ともあくまでも任命権者、知事なり市町村長さんなりのお考えということがあろうかと思いますので、十分任命権者とも御相談をしながら適切な人事交流ができるように努めてまいりたい、かように考えております。
○上山和人君 国と地方の交流を否定しているものではないんです。それなりの意義もあると思います。でも、今私が問題にしようとしておりますのは、不祥事等の実態を見ながら、やっぱり中央と地方が上下の関係に、そして中央の権限が何といいますか地方を支配しているようなそんな構図になっている、いわば利権の構造化している実態もあるということを今私どもを言いたいわけです。 これは、あと余り時間がありませんから大臣の方に、時間の制約があって今のようなごく一部をさわっただけの質問になりましたけれども、こういう状態から改善の余地があるとお考えなのかどうなのかということと、どんな問題をどんなふうに改善、改革をした方がいいとお考えなのか。これは大臣の方から端的に今後への決意をお伺いして、この問題はまた後日の問題にしたいと思います。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は大いにあると思っています。私は新潟県出身でございますが新潟県でも今先生がおっしゃったような状況はあります。地方分権を進めるという陳情書を出す、そういう会があるときに中央から行った人が並んでいる人の七割ぐらいいるという、私はこれはパロディーではないかと思ったこともあるくらいでございます。 どういうふうに改正していったらいいかということでございますがいやしくも私は二面あると思います。 地方自治体の方が補助金等をもらう関係でこういうふうにしていった方がいいのではないかというものが仮に地方自治体にあるとしたならば、これは卑屈な考え方ではないかなと思っております。 それから、地方自治体として、多くの地方自治体の職員がやはり力を持って生き生きとやってもらわなきゃいけないわけでございますが例えばその担当の部局の一番トップはいつも国から来た人というのでは公務員の士気にもかかわる問題であるので、最終的な任命権者である首長さんはその両様を考えてそして人事の妙をするのでなければならないと、こう私は思っております。
○上山和人君 どうぞ埼玉や山形に見られるような問題を教訓にしていただいて、改善すべきは大胆にやっぱり改善し、改革をしていくべきだ、しなければいけない時期に来ているということだけ申し上げて、今後自治省の努力に御期待申し上げ、この質問はこれで終わりたいと思います。 次に、関連して、国から地方へのいわゆる補助金の問題なんですけれども、これは国から地方自治体等あるいは社会福祉法人等への補助金の制度の問題でありますけれども、これが今回の老人福祉施設建設をめぐる問題では浮き彫りにされたと私たちは思うんです。非常に大きな問題をこれははらんでいると思うだけに、まず平成八年度の補助金の対象件数と、もう時間が余りありませんから、平成八年度予算の中の補助金の総額について把握なさっていらっしゃると思いますが局長からお答えいただけますか。
○説明員(二橋正弘君) 国庫補助金、平成八年度の地方財政計画ベースで申し上げますがいわゆる国庫負担金、義務教育の先生の負担金のようなものも全部含めての話でございますが、総額十三兆六百六十二億という金額でございます。
○上山和人君 対象件数は。
○説明員(二橋正弘君) これはそれぞれいろんな形のものが含まれておりまして、そういう全体の件数という形では把握いたしておりません。
○上山和人君 大蔵省調べで、補助金の平成八年度の対象件数二千二百二十三件とこれは発表されております。そして総額は、自治省の調べによりますと、今局長がお答えのように補助金総額十三兆六百六十二億と報告をされておりますけれども、別のデータで見ますと補助金総額は十九兆とも言われているんですよ。もう少しこの辺の実態についても、今補助金をめぐる問題が浮き彫りにされて、そして国の補助金のあり方について国民の関心も高まっている折でありますから、平成八年度の予算総額の中で補助金総額が幾らということについてそれぞれの発表の内容が違うようでは私たちは非常に問題だと思っていますので、そういう点ではもっと情報公開という意味合いも含めて、これからやっぱり自治省が中心になって実態を正確に国民の前にも明らかにする努力をしてほしいと思います。
○説明員(二橋正弘君) 先ほど申しましたのは、地方財政計画のベースで十三兆余りという数字を申し上げました。これはいわゆる普通会計の範囲でございます。そのほかにも、例えば下水道でありますとか国民健康保険とかというような特別会計のものもございますので、それ全体をひっくるめますと、今委員がおっしゃいましたような数字になります。その辺については各省庁間で数字の食い違いはございませんので、念のために申し上げます。
○上山和人君 補助金は大別して三種ございますよね、一つは国庫負担金だし、一つは国庫委託金といわれる補助金、そして問題なのは奨励的補助金、財政援助的補助金と言われるこの三番目の補助金の分野だと思うんです。最初の国庫負担金や国庫委託金というのは、今の法律によって支出されている補助金でございますから、特に裁量でこれを左右することは余りできない性格の補助金だと思うんです。 ただ、もう一つの奨励的補助金とか財政援助的補助金、これは法律による支出ではなくて、国や役人の皆さんの裁量によってこれが支出される。これが今局長がお話しになりました自治省の地方財政計画ベースによる補助金総額十三兆六百六十二億のうちで見ましても、約四兆円。約四兆円ですよ。これは国や役人の皆さんの裁量によって支出できる仕組みになっている補助金です。この構造があるから、やっぱりここに自治体が私は群がるんだと思うんです。役人が利権の構造の中心にいるような状況になってしまうと思うんです。こういう問題があるから、地方の自治体が中央とのパイプとして中央からの出向を求めるようになるんじゃないですか。 最近は、副知事を自治省からおいでください、あるいは厚生省からおいでいただきたい、あるいは建設省からおいでいただきたいというような、そういう傾向も非常に多くなりましたね。県がその三役の一人に、副知事のところに中央とのパイプといって、それも太いパイプといってやっぱり副知事を中央に要請するという傾向が私はあるように思うんです。 だから、この三番目の奨励的補助金、財政援助的補助金が裁量によって支出できる仕組みになっている。そこにやっぱり自治体や福祉法人などがこれは表現は厳しいけれども群がる、利権構造になっているという問題があるんですけれども、この補助金はこのままの仕組みで置いていいんですか。今後どうしたらいい乞お考えなんですか。
○説明員(二橋正弘君) 委員御指摘のように、いわゆる補助負担金といっておりますものは大きく三つのタイプに分かれます。 最初の国庫負担金といいますのは、いわば国と地方が割り勘で負担する。義務教育の教員の給与を半分ずつ負担しているというのが典型的かと思います。それから、委託費という二つ目の分類。例えば国政選挙の委託費のようなこういうもので、これが二つ目の分類でございます。それから、奨励的な補助金。これは全体で四兆弱ございますがこれも大抵のものは法律に基づいて補助の根拠が定められておりましたり、それから補助の算定の仕方も法令で定められているというものがかなりございます。もちろんその中にも、例えばいろんな基地関係とか発電関係とか、そういうところの周辺への交付金といったようなものもございますので、すべてがいわゆる財政援助的な、いわばどうでも物差しが自由自在になるような補助金というイメージでは決してないわけでございます。 ただ、今補助金の整理合理化というのは地方分権という観点からいろいろな角度で検討されておりまして、そういう検討の過程では負担金、補助金、全体を通じていろいろ検討の対象になりますが地方団体の代表から寄せられた意見では、その中でも特に奨励的補助金、今四兆円弱と言いましたけれども、十三兆円のうち四兆円弱の奨励的補助金はできるだけ整理合理化の対象にした方がいいんではないかという意見が地方団体の代表から寄せられている、そういうことを踏まえて今分権委員会等でもいろんな議論がされているという状況でございます。
○上山和人君 時間はもう二分しかなくなりました。 問題は、やっぱり国や役人の皆さんの裁量で支出できるという部分に問題があるということははっきりしておるわけですから、いろんな不祥事を見ましても。ここに改善の最も重点的な問題があると私は指摘をいたしたいんです。 そこで、今どう補助金を見直すかという問題がもちろん当然のことながらクローズアップされております用地方分権推進委員会の中間報告にもその提案があります。そしてまた、地方公共団体がどういう意思表明をしているかというと、補助金は基本的には全廃が望ましい。そして、大学の学者の皆さんは、補助金は全廃して、その分はやっぱり一般財源化して地方にその使い方については、執行についてはゆだねるべきだと。 とりわけ、国や役人の皆さんの裁量によって自由にさじかげんで使えるような構造はあってはならない。したがって、どうしてもこの出向の問題と関連している補助金のあり方については早急に見直し、改善をすべきだと思うんですね。したがって、この地方分権推進委員会の提言や地方公共団体の要望やあるいは学者の意見等も参考にしながら、補助金制度の抜本的な改革が今必要だ。もう繰り返しません。 そこで、もう時間になりましたがこれは大臣に最後に、それに対する補助金の改革についての決意をお伺いして御質問を終わります。
○国務大臣(白川勝彦君) 大変大きな問題で一言と言われても困るんでございますが裁量的なものがあっていいかどうかという問題でございますが裁量的なものがありますと、いろいろとそれを悪用して不祥事が私は大変小さな率だと思いますが起こり得ることは仕組み上あり得ると思うわけでございます。 だから、一切裁量的なものを国なり地方に、およそ官僚に与えてはならないという話になったら、逆に全く今度は政策的判断ができないということになりますので、これらにつきましてはいずれ時間があるときに御議論させてもらいたいと存じますがさっき言ったとおり、補助金という形でしか中央の金がもらえないということで、その補助金にあわせて地方が本当にやりたいことを場合によったら足したりしながらやっていくという、地方自治体が魅力ある効率のいい事業をやりたいときにこれがネックであり、これをできれば一般財源化したいという、この御意見は私は全く先生と同意見でございます。
○上山和人君 終わります。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。 警察の不祥事が頻発しておりますけれども、そのきわみが警察庁長官狙撃事件、これだと思います。現職の公安警察官が長官を狙撃したという自供を行って、それが長官にも報告されない、裏づけ捜査も行われていなかった。二度にわたる内部告発によってやっと明るみに出た。そういう事件です。このことは警察捜査への不信を一挙に強めたと思います。 その巡査長というのは参考人なのか被疑者なのか、お尋ねいたします。
○説明員(杉田和博君) 現時点で参考人でございます。
○緒方靖夫君 参考人という扱いはやっぱりおかしいんじゃないかと思います。銃で撃ったという自供は一貫しているわけですね。銃を捨てたということもはっきりしている。それからまたオウムの教団に情報を漏らした疑いが濃厚である、このことも警察庁自身認めているでしょう。きのう報道にありましたけれども、この巡査長があの地下鉄サリン事件の処理にかかわってサリンを吸ってしまったと井上嘉浩に報告している。つまり、教団に事件が筒抜けになっていた。警察のことが筒抜けになっていた。このことがはっきりしているじゃありませんか。これが警察官でなく一般の市民の場合には参考人扱いするかどうか。そんなことはあり得ないと私は思うんですね。 そして、神田川に捨てたという銃の捜索が今行われておりますけれども、不思議なことに自供した巡査長を現場に連れていって、どこで捨てたのかという、その特定の作業が行われていないでしょう。どうですか。
○説明員(杉田和博君) 御指摘の点も含めまして、まさに今捜査をやっているさなかでございます。 いずれにいたしましても、近いうちにその辺の判断をいたしまして御説明を申し上げたい、かように考えております。
○緒方靖夫君 やっていないんですよ。その巡査長に地図や現場の様子を示してどこかと聞いている。そんな初歩的な捜査さえきちっとやっていない。現時点でですよ。これは重大じゃないですか。私は、きちっと厳正調査を行う、捜査を行うということが今警察に対する不信、これはたくさんあるわけだから、それを払拭する上で非常に大事だということ、このことを指摘しておきたいと思います。 もう一つの不祥事件について、國松長官にお伺いいたします。 長野県警本部の警備第一係長が日本共産党の県会議員、労働組合の事務所などに侵入して一千九十八万円に上る金品の窃盗を働いた事件、世に言う公安警察官泥棒事件ですよ。この八月、懲役二年の実刑判決が確定しました。 この判決がこう述べているんですよ。本件犯行は、いずれも市民の生活の平穏や財産を守るべき立場の現職警察官であった被告人があえてその守るべき市民の生活の平穏や財産を侵害し、しかも、うち数件は待機中とはいえ勤務中の犯行であったということは弁解の余地なし、こう言っているんですよ。警察をしかっているわけですね。 長官、この不祥事に対してどのような反省をされていますか。
○説明員(國松孝次君) 御指摘の事件につきましては、八月二十七日に懲役二年の判決が下されたわけでございまして、そのことにつきまして厳粛に受けとめております。 犯罪を予防、検挙し、治安を維持すべき警察官が窃盗をしていたということは、これはあってはならないことであると受けとめておりまして、私どもとして、絶対に今後このようなことのないように的確な職員管理を初め再発防止に努めているところでございます。
○緒方靖夫君 公安警察の組織的な犯罪もあるんですね。その典型が日本共産党の国際部長の自宅を電話盗聴したという事件だと思うんですね。その被害者が実は私なんですけれども、きょうはくしくもその事件発覚の十周年の記念日に当たります。 これは、東京町田市の私の家の電話を県境を越えて神奈川県警の現職公安警察官が電話盗聴したという事件なんですね。 長官にお尋ねいたしますけれども、事件の発覚当時、山田警察庁長官は、これは昭和六十二年五月七日の参議院予算委員会でありますけれども、「警察におきましては、過去においても現在においても電話盗聴ということは行っていない」と答弁したんですね。その後、東京地裁の判決は、警察庁が関与した計画的な日本共産党に対する情報収集のためと認めて、国、神奈川県、警察官個人の三者に責任を認めました。 これでも長官、現時点で過去において盗聴はしていないと断言されますか。
○説明員(國松孝次君) 御指摘のような点につきましての判決が第一審であったということでございますがこの件につきましては、国及び神奈川県それぞれ事実関係あるいは法律関係について問題点があるということで現在控訴いたしまして、上級審において審理中のものでございます。したがいまして、ここでそのことについて御答弁をすべき段階ではないと考えております。
○緒方靖夫君 判決とは別に、それでは、警察としてこれまで過去においても現在においても電話盗聴はしていないと、そのことはどうなんですか、長官。
○説明員(國松孝次君) かつて当時の山田警察庁長官が御答弁申し上げたとおりでございます。
○緒方靖夫君 全面否定されるわけですね。これはいろんな矛盾を生むんですよ。長官、非常に重大なことを今言われたんですよ。 一つは、この問題は、実は九三年十月にジュネーブで国連の規約人権委員会が行われて、人権委員の方々から日本代表団に対して質問があった。そのときに警察庁長官官房の小野管理官が次のように言っているんですよ。 本件については、東京地方検察庁が捜査を行い、公務員職権乱用罪については嫌疑がないとの結論を受けた。また、電気通信事業法違反については起訴猶予とされた。起訴猶予とされた二人の警察官は懲戒処分を受け、またマスコミなどの報道等による相当の社会的制裁を受けている、こう述べているんですね。 ですから、国際舞台では率直に認めている。しかし、国内では認めない。そういう不思議な態度をとられているでしょう。 それから、私ちょっと法務省にお伺いいたしますけれども、東京地検の処分、これは起訴猶予ですね。起訴するに法律上の障害がないということで、事実、当時の東京地検の増井次席検事は犯罪行為があったと受け取ってもらってよいとはっきり述べているんですね。警察官による盗聴の犯罪行為そのものは証拠によって十分認められるという判断だと思いますがその点間違いありませんね。
○説明員(原田明夫君) お尋ねは、東京地検に対しまして告訴、告発等なされました有線電気通信法違反事件等に関しまして、東京地検におきまして所要の捜査を行いました結果、盗聴に関与していると当時検察官において認められました警察官二名につきまして電気通信事業法違反について起訴猶予にしたという報告が残っております。
○緒方靖夫君 起訴猶予ですから間違いないわけですよね。それにもかかわらず起訴しなかったその理由を挙げてください。
○説明員(原田明夫君) 当局に残されております報告によりますと、本件の動機、またこの二人の警察官の地位等その他の状況、特に両名とも懲戒処分を受けて、また犯行の関与者として広く報道されるなど既に相当の社会的制裁を受けていること、両名とも反省し、法に従い適正な公務の執行に当たることを誓約していること、また警察当局におきまして本件について遺憾の意を表明するとともに、両名を懲戒処分に付し、さらに両名の上司等を更迭いたしまして人事の刷新を図り、警察庁では警備局長通達を発するなどいたしましてみずから情報収集のあり方を見直し、これを是正する措置を講じている、このような自浄作用により同種事案の再発防止が期待できることなどが総合勘案されたという報告になっております。
○緒方靖夫君 警察庁長官、明らかでしょう。盗聴行為は行われたわけですよ、あなたが幾らそう頑張っても。 それで、例えばこれは昭和六十三年十一月九日の当委員会、根來法務省刑事局長が警察庁が再発防止を約束した。このことが起訴猶予の一つの理由になっていると述べているんです。再発防止というのはどういうことですか。何もやっていないのに再発防止と言えますか。長官ですよ、長官。
○説明員(杉田和博君) お答えをいたします。 警察庁といたしましては、現職の警察官が盗聴の容疑で検察庁の取り調べを受けるという大変遺憾な事態を踏まえて、警察の行う情報収集活動は常に適正適法でなければならない、いささかの疑念も抱かれてはならないという立場に立っておりまして、そういう意味で疑惑を生ぜしめるようなことが二度とあってはならない、そういう趣旨でございます。
○緒方靖夫君 長官、東京地裁の付審判請求の決定、これは棄却されたけれども、その内容は、警察官において盗聴は成功したものと推測することも十分可能であると、控え目だけれどもこう述べているんです。 改めて伺いますけれども、再発防止ということは一度やったということでしょう。そのことを約束したわけですね、どうですか。長官、長官ですよ。
○説明員(國松孝次君) 再発防止という意味につきましては、先ほど警備局長が答弁したとおりでございます。
○緒方靖夫君 全くおかしいんですよ。こういうことをやっているから国民に信頼される警察になれないんですよ。さっきも言ったでしょう、国家公安委員長、失われつつある警察の信頼は必ず回復できる。希望しますよ、私も。国民の理解、これが重要だと言ったでしょう。私まさにここだと思うんですよ。だから、だれもがみんなわかっちゃっていること、自分たちの組織、警察組織の内部を守るために、やっていないやっていないと言い張る、これがどれだけ国民世論の不信を買うか、長官、はっきりと考えていただきたいんですよ。 例えば、これは一審判決の後に一斉に社説が出ました。その社説の中にはいろいろ書かれておりましたけれども、警察の上層部に反省を促す、あるいは警察がこんな横暴をしてこれでも法治国家なのか、こういう批判がいっぱいあったでしょう。ですから、今、長官が言っていること、マスコミも含めて、この件に関しては警察がシロだと幾ら強弁してもみんなクロだと思っている。少なくとも限りなく灰色だと思っているんですよ。 神奈川県の県警の幹部がこんなことを言っているんですよ。国も県も全面否定なのに何も話せるわけがない、晴れてたって気象庁が雨と言えば雨なんだ、そして何年かたってその日は雨だったということが真実になるんだと。それで法治国家と言えますか、長官。
○説明員(杉田和博君) ただいまのような発言、私は承知をいたしておりませんけれども、いずれにいたしましても、本件の事実関係については現在控訴審において闘っておるわけでありまして、そういう一定の前提での御質問についてはお答えをしかねるということでございます。
○緒方靖夫君 質問を変えます。 一般論として伺いますけれども、警察官が被告として裁判に出廷する機会が最近多いんではないかと思いますけれども、その際、警察官たちは真実を積極的に明らかにするという立場で臨まれるのは当然だと思いますがそうですね。
○説明員(杉田和博君) そのとおりでございます。
○緒方靖夫君 警察庁長官、この盗聴事件の裁判では、一審では裁判官が再三にわたって、法廷は潔白証明の機会、弁明の機会だと繰り返して被告の警察官の出頭を促した。ちゃんとしゃべりなさいと促した。その機会を放棄して敗訴判決を受け、それが気に入らないといって今控訴しているんでしょう。 控訴審でも、一審被告の三名の現職警察官、裁判長の再三にわたる出頭命令に対して拒否を繰り返しているんですよ。その理由たるや、出たくないから出ないんだというんですよ。だだっ子じゃないですか、これじゃ。そういうことが許されるんですか、長官。
○説明員(杉田和博君) 警察官個人の訴訟活動でありまして、あくまでもそれぞれの個人の判断において決めておるところでございまして、その点については我々としてとやかくコメントする立場にないということであります。
○緒方靖夫君 警察官個人の破廉恥罪の裁判ならそういう態度もわからなくもないかもしれないですよ。だけれども、これは警察庁関与の組織犯罪、計画的犯罪として今問題になっているんでしょう。それに対して個人の判断なんて言えますか。警察全体に対する嫌疑じゃありませんか。このことが非常に問題だと思うんですね。 国家公安委員長、あなたは警察を管理する立場にあるわけだから、こうした不出頭を正当化できますか。一言で述べてください、端的に。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は、この件ちょっとまだ詳細に、いろんなものがあるようでございまして、ちょっと説明を受けた程度で、詳細に全部掌握しておりません。 ただ、一つは民事事件であるということで、しかもその民事事件にどのように対応するかというのは個々人の判断であり、かつ国の代理人とその人のまた代理人とを含めて訴訟を進めているわけでございますので、警察としてどうということではないと存じております。
○緒方靖夫君 警察を管理するあなたがそう言われるのは非常に情けない話ですけれども、これはこの六月十八日の口頭弁論の機会に被告側の代理人が不出頭を正当化する理由はないとはっきり認めているんですよね。理由がないんですよ。こんなおかしなこと、こんな横暴が警察によって行われている。 委員長、あなたも法律家なんだから、ちょっと詳しく調べて……。いや、いいです。時間がないからいいです。
○国務大臣(白川勝彦君) 御意見でありますけれども、私は自由主義社会と申しますか、いろんなものがある場合に、二十二万人警察官がおりますけれども、そういう中で、例えば極めて率が少なくても本来やってはならないことをやる警察官が出るということは、これは確率論の問題として私は否定できないと思うわけでございます。 私は、自由民主党の政治家として自由な社会をつくりたいという中で、今先生がおっしゃったような形で、全部こうなるはずだというような立場にはならないわけでございまして、最後は一人一人の人間の判断に従う、これが私の政治信念であります。
○緒方靖夫君 私たちも自由な社会をつくるために頑張っているところですよ。 警察庁長官、盗聴も行ったということを否認する、裁判でも裁判所の命令に従わずに出頭を拒否する、こんな態度で再発防止ができるんですか。
○説明員(杉田和博君) 現在のこの控訴審の段階におきましては、私どもとしてもできる限り主張すべきは主張し、その立証活動については懸命な努力をしておるところであります。
○緒方靖夫君 法務大臣にお伺いいたします。 警察による電話盗聴、そういう事態がこの民主主義社会にあって許されると考えておられますか。
○国務大臣(松浦功君) 仮定の御質問にはお答えできません。
○緒方靖夫君 仮定ではなくて、この私たちの社会に憲法でも憲法二十一条がある、そうしたもとで電話盗聴という行為は許されるんですかと聞いているんです。
○国務大臣(松浦功君) 一般論として申し上げますならば、いろいろな条件のもとで法律的に許される場合以外は、私はあり得てはならないことではないかというふうに思っております。
○緒方靖夫君 法律で許される場合というのは、憲法二十一条二項がありますので、日本の場合にはそういう場合はあり得ない、憲法が無条件で禁止しているというのが私たちの考えですけれども、そういうことを述べて、最後に法務大臣にお伺いいたします。 人権に関する日本政府の報告の審査というのが九三年十月にジュネーブで行われました。そこで、オーストラリアの裁判官出身の人権委員エヴァット女史がこの盗聴事件を取り上げながら、日本には市民用と警察用、二つの法律があるのかと質問したんです。日本はこういう事態であるならば法治国家と言えるのかという質問なんですけれども、日本政府代表を前にして行われたこういう批判、もちろん御承知だと思いますけれども、こうした国際人権委員会での日本政府に対する、日本には警察特権があって、警察と市民とで適用される法律が違うという批判に対してはどう回答されますか、法務大臣。
○国務大臣(松浦功君) いろいろな御批判があったと、いろいろな御意見があったということは承知をいたしております。 法務省としては、人権の擁護ということについては今後もなお一層あらゆる機会を通じて確保してまいる、そういう気持ちでおります。
○緒方靖夫君 終わります。
○峰崎直樹君 民主党・新緑風会の峰崎でございます。 私は、きょう三点にわたって質問をしてみたいと思うわけでございますが第一点目は、実は先ほど来も何人かの委員から質問ございましたけれども、現在、食糧費の流用問題あるいは官官接待、地方のいわゆる不正経理と言われているような問題をめぐって大変な不祥事が相次いております。私も北海道におりまして、北海道庁の不正経理問題というのは、昨年来、毎日、新聞にこの問題が出ない目はないというぐらい大きな問題になってきているわけでございます。 この点についてまず最初に、全国の都道府県や市町村、こういったものに対してどのくらい広がっておって、現在その累積の金額というのは一体どのぐらいになっているのかということについてまずお聞き申し上げてみたいと思います。
○説明員(二橋正弘君) いわゆる食糧費などの不正経理の問題につきましては、それぞれの経理のやり方につきましては地方団体が個別にそれぞれの機能に基づきまして、財務規則でありますとか旅費でありますと旅費条例でありますとかといったようなみずからの法令に基づいてそれぞれが地方自治体の責任において判断をして執行しておられるものでございます。 不正経理が起きまして、報道されておりますようなところにつきましては、私どももそれぞれの団体から個別にその事情を聞かせていただいておるということはございますが今申しましたように、基本的にはそれぞれの団体においてみずからの責任で適正に対応していただかなくちゃいけないという問題でございまして、全体的な金額を私どもの方で集計して把握しているというふうな状況にないということは御理解いただきたいと思います。
○峰崎直樹君 どうもさっきの天下りによく似てくるんですけれども。 あれだけ大きな問題になって地方自治体に広がっているんでしょう。そうすると、個々の自治体から、地方団体からは聞いておるけれども全体は集約してないと言うんですけれども、集約はできているんではないですか、個々から聞いているんだったら。その実態をどうしてオープンにできないんでしょうか。ここは国会ですよ。ちょっともう一回。
○説明員(二橋正弘君) ただいま申しましたように、各団体から公表されました調査結果あるいはその改善方策、それから団体によっては返還というふうな措置をとっておられますので、そういったことにつきましてはそれぞれ公表されましたところから私どもも個別にその状況は聞かせていただいておりますがそれぞれの状況はまちまちでございまして、全体的に、特にその金額を集計して私どもの方で把握しているという状況ではないということでございます。
○峰崎直樹君 恐らく、ある意味では各自治体ごとの中身がまた異なっているから統一的に発表するのがなかなか難しい、こういう意味ですね。 その点について、内容を聞くのとは別なんですが 一体この問題というのは、根っこの問題というのはいつぐらいから始まってきているというふうに見ていいんでしょうか。その点、今起きてきている問題のその根の広がりを見たんですけれども、時代的な根っこの深さというのはいつぐらいから始まったものなんでしょうか。そこら辺はどのように考えておられますか。
○説明員(芳山達郎君) 不正経理の原因及びその遠因等についてのお尋ねでございますが……
○峰崎直樹君 違う違う。歴史的にはどのぐらいかと聞いておるんです。
○説明員(芳山達郎君) この原因等についてでございますけれども……
○峰崎直樹君 原因はまた後で聞きますから。
○説明員(芳山達郎君) 公費支出について、いつごろからということについて直ちに私から答えることはできないものでありますけれども、いずれにせよ、その遠因として慣習的に行われてきた可能性があるかもしれない。ただ、これは地方団体おのおのがその原因を分析しまた検討し、そしてまた中身について改善策を講じるということで、直ちに申し上げられるものではないと思います。
○峰崎直樹君 大臣、もうとにかく今全国の自治体にこのように広がっておるわけです。今もちょっと慣習的にやっているかもしれないということをおっしゃいましたけれども、私も道庁の職員の方々に聞いてみると、もうこれはずっと根が深いんですと、今から五年十年なんというものじゃなくて、実は私が道庁に入ったときにもう既にこのようなことがやられていましたよと。それはある意味では必要悪、後で少し議論になりますが、必要悪というかやむを得ざる処置もあるんですということです。 実は私は、ここで暴露して問題だということを言っているんじゃなくて、この根っこは相当構造的なものじゃないかと思っておるんですが大臣はどのようにこの問題を考えておられますか。
○国務大臣(白川勝彦君) 仮にそれが構造的なものであったとしてもきちんと成文化されていないものでございますので、これを全国的に集計したり実態を把握するのはなかなか難しいんだと思うのでございます。 〔理事吉川芳男君退席、委員長着席〕 また、自治省の指導もしくは助言等の施策の中でこういう問題まで、先生がおっしゃるように担当部局がぱっと通知を出せばぱっとデータが集まるというほどの強力な権限は自治省に与えられていないようでございまして、彼らが言うのも本当にもどかしいような気がいたしますがそういったぐいの話だと思ってます。ただ、こういう事件そのものについては、私はまことに遺憾なことだと思っております。
○峰崎直樹君 確かに遺憾なことには間違いないんですが、先ほどの上山委員の質問にあった。特定の部局あるいは特定のポストが非常に構造的にもう天下りで固まっちゃっている。私どもも調査された資料を見ると、これは自治省の資料じゃありませんが例えば財政課長あるいは総務部長、要するにこの種の人事や財政、予算というものを策定する責任者のいる地位はかなり自治省からの天下りで占めているんじゃないんですか。 これは質問通告していませんが全国四十七都道府県のうち、財政課長もしくは総務部長に自治省から天下っているのはどのぐらいございますか、それはわかるでしょう。
○説明員(松本英昭君) 今直ちに資料を持っておりませんけれども、財政課長、総務部長の都道府県の人数につきましては、後ほど調べましてお答え申し上げたいと思います。
○峰崎直樹君 事前通告していませんでしたので、後でまた調べて報告をお願いしたいと思うんですが恐らくかなりあると思うんですね。ましてや、過疎地帯といいますか財政依存の強い自治体ほどそういう状況だということは、これは我々自身そういうふうにつかんでいるわけであります。その意味で、なぜこういう問題が起きているかということについては、そういう自治省から出向かれた方々は十分その実態をつかんでおられるんだろうか、従来の予算のあり方、予算執行のあり方あるいはシーリングのあり方、中央省庁だけじゃなくて自治体においても経常経費についてはマイナス五%のシーリングだとか。そうすると一体どういうことが起きたのかというのは、私どもも科学技術の委員会でよく議論したんですが、いわゆる経常経費のシーリングをかけられたために人件費が上がってくる。そうすると実際上使える科学技術の研究予算なんていうのはどんどん減らされて、最後はビーカーでフラスコのかわりをしたというような、国立大学の研究機関なんかひどい状態になりました。それは恐らく流用のしようがなくてそこへ行ったんだと思うんです。 そうなると自治体の方では、どうしても出さなきゃいけないお金があるのに一律のマイナスシーリングで下げられてくる。人件費だとかそういう固定費は圧迫されてくる、上がってくる。そうすると、どうしようもなくなってほかの予算から流用してくるというような事態は、実はこれまでの一律増分主義あるいは一律減分主義と言われているようなそういう予算のあり方、これは中央省庁もそうでしょう、恐らく地方自治体も中央省庁に右倣えとしてそういう形で出てきているという背景があるんじゃないでしょうか。その点はいかがでございますか。
○説明員(松本英昭君) 先ほど来先生の御指摘の点でございますけれども、確かに地方公共団体の予算の中で、今御指摘のように財政的な事情等から一律に削減するとかあるいは一律にキャップをするというようなたぐいの査定の仕方をしているものも少なくないと思います。 そういう点で、本来見るべき経費が予算の中で計上されておらないということから、そういう原因があるものについては、現在地方公共団体においても今回のいろんな問題に反省を加えまして、そういう予算の査定のあり方等について御検討なさっているというように私どもも報告を受けているところもございます。
○峰崎直樹君 何か隔靴掻痒という感じがしないでもありませんが自治体にお任せしながら、もちろん自治体は地方自治体でございますが、しかしいずれにせよ大変大きな問題がそこにあるということだけはぜひ自治省の方も把握をしていただいて、これはもちろん機械的に押しつけるというようなこともできないでしょうが、この点の改革をぜひ後押しをするような努力をお願いしたいと思うんです。 その中で、いわゆる監査委員会の制度のあり方です。平成三年の地方自治法の改正で二点、監査対象の一部行政職への拡大、それから識見を有する委員への自治体OBの選任の制限、要するに、自治体のOBが入り込んでいって、これは有識者でございますというような委員になっておるというようなことを何とか制限しようじゃないか、こういうことだったんですが最近の実態は形を変えながらOBがその識見を持っているという委員になっているというような事例があると言われているんですがこの点はどのようにつかんでおられますか。
○説明員(松本英昭君) ただいま御指摘のように、平成三年に監査委員制度の改正をいたしまして、数点にわたって改正をいたしましたが今委員御指摘のような点が中心的なことであったかと思います。 その中で、いわゆるOB制限というのは、二人以上の監査委員を置いているところにつきましては、少なくとも一人はその就任前五年前までは当該団体の職員でなかった者という要件を加えたわけでございます。 ただ、監査委員にOBの方を選任すること自体が悪いかどうかということについてはこの改正のときにもいろいろ御議論のあったことでございまして、監査委員の中で、当該団体がどうかはともかくとして、地方公共団体の実務経験のあった人が就任することは必ずしも監査の制度のあり方として悪いことではないのではないかという意見も一方ではございましたし、一方では、そうは言っても外から見た場合の信頼というようなことを考えれば制限すべきであるという御意見もあったという経緯がございます。 そういうことからただいま申し上げましたようなことになっているわけでございますが実質的に現在の監査委員の中でかなりの人数、識見を有する方、これは議会の議員は四人のうちの二人または一人、これが議会の議員から選出されますので、その他の監査委員ということになりますけれども、その中でかなりの人が現実にOBという状況になっている、それは現実でございます。
○峰崎直樹君 時間もありませんからあれですが監査委員会の事務局まで実は不正経理をやっているということがあちらこちら出てきているんです。私が言いたいことは、日本の社会というのはどうも仲間内の中だけでなあなあでやってきている世界が多過ぎたんじゃないか、だから日米の経済摩擦も含めて、いろいろ日本のこれまでのあり方についてメスを入れよう、透明度を高めようということになっているわけでしょう。今の答弁聞いていると、OBだってなかなかいい人がいますよと、それはいい人はいますよ。しかし、そこをきちっと区分けをするような方向で改革を進めていかないとなかなかうまくいかないんじゃないかということを、これ以上この点についてはやめますけれども、ぜひともそういった点で指導、助言といったようなところの中では私どもはお願いをしたいというところだというふうに思います。 時間がないので次の問題に移ります。 国保組合員の厚生年金の保険適用漏れということについてに移りたいと思うんですがこの「会計検査のあらまし 平成六年度決算」、私も決算委員会は初めてなものですから、初めて読ませていただいて、この決算の中で一番ウエートが高いといいますか、指摘を受けた全体で二百四十二億九千三百十三万円ですから、そのうちの四七%が国保組合員の厚生年金の保険の適用漏れというふうに平成六年度はなっているわけです。その中でも特に土木建築業を対象とする国民健康保険組合、いわゆる国保組合の加入事業所における厚生年金保険の適用漏れという事態が一番多い、こういうふうに言われているんですがそこで厚生省、きょう実は厚生委員会をやっていますのでなかなか大臣以下政府委員出てもらえないのでありますがなぜこういうものが起きてきているのか、その点どのように認識をされているのか、少し説明をお願いしたいと思います。
○説明員(大平洋輔君) 検査院から指摘を受けた保険料徴収不足につきましては、健康保険及び厚生年金保険に加入すべき者が適用漏れとなっていたことによるものでございます。このうち全国土木建築国民健康保険組合加入事業所における徴収不足につきましては、事業主におきまして現場の作業員は常時雇用されていても国民年金の適用となるものとの誤った認識をしていたということでございまして、厚生年金保険の資格取得届が提出されなかったことによるものでございます。 これまで、毎年度の事業運営上の重点事項としまして適用の適正化を図ってきたにもかかわりませず、社会保険事務所における調査確認及び指導が十分でなかったとの指摘も受けておりますところでございまして、今後はさらに事業主に対する指導の充実、周知徹底に取り組むとともに、事業所調査に当たりましては、被保険者の資格取得の届け出に関する調査確認を重点に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
○峰崎直樹君 そこで、ぜひそれは強化をしていただきたいと思うのでありますが本当はそこのところをもう少し、なぜそうなっているかということの問題以上に、非常に特徴点としていわゆるこの全国土木関係の国保組合なるものが本来であれば常用雇用ですから、民間の企業でございますので厚生年金の組合健保になるか、あるいは政府管掌健保でなければいけないのに、これは例の弁護士さんとかそういう者が入っているいわゆる国保組合ですか、これはなぜ全国土木国保組合というものが国保組合として存続しているのかということについてよくわからない。 よくわからないところか、そうなってくると補助金、国の補助率が変わってまいりますね。相当これは優遇されるわけです。そうすると、このような土木関係の事業の組合をつくっていることがここだけ、この業種だけ認められるということになると、ほかの民間企業の方々からするとアンフェアじゃないかというふうに実は出てくるんじゃないかと思うんです。 ですから、これはなぜそうなっているのかということについて、合理的な理由があるんですか。
○説明員(柴田雅人君) お尋ねの全国土木建築国保組合でございますけれども、できたのが昭和十八年でございます。昭和十八年の四月一日にできたものでございます。 当時の健康保険の適用問題でございますけれども、今は国民皆保険ということになっておりまして、サラリーマンは健康保険、それ以外は国民健康保険ということで強制適用になっているわけですが当時は健康保険制度だけ、それも業種を限って強制適用ということになっていたわけでございます。 それで、土木建築会社の事務職員は健康保険制度を適用されていたわけですがそれ以外の労働者については適用されていなかったということでございます。土木建築業は元請、下請、それから日雇い労働者、そういう方々が一体となって事業が行われるわけでございますので、現場の労働者も含めて医療保険を適用するための組織が必要だということで国保組合が発足した。要するに、健康保険が当時まだなかった。適用になっていなかった。ほんの一部の事務職員以外は健康保険の対象になっていなかったということでございます。それが発足でございます。 健康保険はその後だんだんと適用業種を拡大していったわけでありまして、昭和二十八年に土木建築業というのも健康保険の対象になったわけでございますけれども、そのときに、それじゃ既にあった全国土木建築国保組合をどうするかということを当時検討されたのだろうと思いますが全国土木の被保険者は健康保険の適用除外承認を受けて、そして国保組合の被保険者になることとされて今日に至っているということでございます。 それから、国庫補助でございますけれども、そういうことでございますから、本人につきましては、組合員本人、要するに働いている方々でございますがこの方々は国庫補助はゼロということになっておりまして、その御家族とそれから日雇い労働者の方については国庫補助が入っているという形になってございます。
○峰崎直樹君 ある程度、なぜそうなっているかということについてわかりました。要するに、これは戦時立法で、戦争中にそれがつくられたというんですね。 よくわからないのは、政府の補助というのが本人には出ていないということなんですが五年度の実績だと二百五十一億円国庫補助が出ていた。これはその給付費全体の三二から五二%の国庫補助、国保組合一般なんですがそれが実際上は政府管掌の場合には大体二二%なんです。これは異常に高いわけですね。そうすると、いまだにこれが続いているということについて、ちょっとやはりおかしいんじゃないかというふうに思われる。これはゼネコンなんかが中心でしょうから、この点はかなり問題があって改革しようというふうにはなっていかないんでしょうか。
○説明員(柴田雅人君) ただいまの御指摘の点も踏まえまして、国保組合の国庫補助のあり方につきましては、現在医療保険審議会の国民健康保険部会というところで御審議いただいております。今御指摘のような御議論もあります。そういう御審議の結果を踏まえまして、私どももどういうふうにするか、対処を考えていきたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 時間が来ましたのでもうやめますが、引き続き今後ともまた、今の問題も、それから本当は厚生省の丸投げ問題も実は議論したいと思っておりましたけれども、時間が来ましたので終わらせていただきます。
○国井正幸君 国井正幸でございます。大臣、御就任おめでとうございます。 先ほど来、私、大臣の御答弁等を聞いておりまして、積極的な御発言がありますので、私の質問にも、最後に大臣のお考えを求めたいというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。 まず私、農業用のトラクター等特殊自動車の運転免許制度、これについて警察庁の方にお伺いをしたいというふうに思っております。 御案内のとおり、農耕トラクターあるいは刈り取り脱穀作業車、農業用薬剤散布革の三つの形状の自動車については、最高速度が三十五キロ未満のものを小型特殊自動車というふうに区分したわけなんですね。そういうことと、もう一つは小型特殊自動車の規格のうちの高さというものを拡大した。これまで二メーターだったのを二・八、こういうふうに拡大をした。 さらに、小型特殊自動車の規格見直しに伴う保安基準上の自動車の区分の整理を行って、大型特殊自動車から小型特殊自動車となる農耕用トラクターについては車検が不要になるなど、道路運送車両法施行規則あるいは道路運送車両の保安基準の一部改正というのが規制緩和推進計画に基づいて行われることになりまして、来年の一月一日から施行されるというふうなことで、これは十月三十一日でしょうか、運輸省の方から公布されているわけです。 私も再三この農耕用トラクターなりあるいは農耕作業用自動車の車検制度のあり方というのはこの決算委員会でも実は質問をしてきたわけでございまして、今度のそういう運輸省の道路運送車両法の施行規則なりあるいは道路運送車両の保安基準の一部改正によって農耕作業用自動車の車検が実質的に不要になった。これは時宜を得たものであって非常にいいことだということで私は大変評価をしているところでございます。 こういうふうなお話を農業者の方々に申し上げますと、農業者の方々も今農業情勢大変厳しい状況ですから、いや、よかったというふうなことで喜んでいるわけなんです。 そういうふうに喜んでおるんですがそれと同時に、農業者の方々は、最高速度が三十五キロ未満の農耕作業用自動車というものはもう小型特殊自動車になったんだから、車検がなくなったと同様に小型特殊自動車の免許だけで運転できるようになったんだ、こういうふうに思っている人もたくさんいらっしゃるんですよ、現実の問題として。区分上、大型特殊から小型特殊に見直しになったということで、免許ももうそれでいいんだ、こういうふうに思っている人がいるんですね。 ところが十一月十四日付の警察庁の交通局交通企画課から出されております「道路交通法施行令の一部を改正する政令案及び道路交通法施行規則の一部を改正する総理府令案について」、これを見てみますと、趣旨としては、 農耕作業用自動車等について自動車の検査が廃止されたことに伴い、乗車定員等を記載した自動車検査証が備え付けられなくなることに対応じて、農耕作業用自動車等について乗車又は積載の制限を定めるとともに、最近における高速道路の交通情勢にかんがみ、国家公安委員会が道路交通法の実施に関する事項について都道府県公安委員会に対し指示することができる自動車専用道路を追加して指定するものである。というふうなことで、専用道路の問題は別にしても、せっかく改正するということになっておってもいわゆる乗車定員と積載量、ここの部分だけなんですね。 そういうことなものですから、道路運送車両法施行規則の上ではいわゆる小型特殊自動車というふうになっておっても、道路交通法の上からは相変わらずいわゆる大型特殊の免許がなくちゃ乗れない、こういうふうな状況が出てきてしまっているんです。これはどういうわけでそういうふうなことになったんでしょうか。
○説明員(田中節夫君) 委員も御承知のように、道路運送車両法、この法律は車両の検査、点検、整備等車両そのものの安全性の確保を目的として自動車の種類を定めております。一方、道路交通法は、車両の運転特性に応じまして免許を与える、そしてまた交通規制を行うというようなことを目的として自動車の種類を定めておりまして、道路運送車両法に定める自動車の種類と、それから私どもが所管しております道路交通法に定める自動車の種類につきましては異なっているところがございます。 御指摘のように、今回、運輸省におきましては道路運送車両法施行規則等を一部改正いたしまして、今委員御指摘のように、農耕用トラクター等につきましては、重要な装置の整備の必要性は少ないというようなことを理由にいたしまして、大型特殊自動車の範疇から小型特殊自動車の範疇に移しまして車検等が要らないというふうなことにしたわけでございます。 一方、私どもが所管しております道交法におきましては、御承知のように、小型特殊自動車というのは運転免許試験につきましては技能試験を課さないということにしております。適性試験と学科試験だけということになっております。 そういたしますと、今回、道路運送車両法の範疇で小型特殊自動車にされましたものにつきましては、いかなる大きさの農耕用トラクターでも小型特殊自動車になる、あるいは速度も三十五キロメートル以下でございますので、公道を走ります場合には交通安全上大変難しい問題があるということで、従来の我々の道交法の世界では大型特殊自動車という範疇にして免許は必要であったというようなことにつきましては、車両法ではそのように車検等についての問題としては小型特殊自動車の扱いにいたしましても、交通安全という面からは私ども依然として大型特殊自動車の免許が必要であるというような判断をしたわけでございます。
○国井正幸君 警察庁からも事前にちょっと部屋の方へ来ていただいていろいろ御説明もいただいておるところなんですが、そのときも私申し上げたんですが今回この車検を廃止するに至った経過、運輸省でもいろいろ調査をしているんですね。何も私は運輸省に右へ倣えというふうなことで言っているのではないので、それはくれぐれも誤解しないでいただきたいというふうに思うんです。 そこの中でも、いわゆる大型特殊自動車、わけてもこの農耕用作業車、これについては一日当たりの走行時間とか走行距離あるいは公道を走る時間、そういうものが極めて少ないということがあるんです、この車検を廃止する一つの理由として。 さらにもう一つは、事故の問題なんです。事故の問題についても、細かい部分は削除しますけれども、こういうふうに書いてあるんです、この運輸省の農耕作業用自動車の使用実態等調査報告書という中に。特殊自動車が第一当事者として関係した過去三年間、これは平成四年から六年までの交通事故の発生状況というのが表八というのに出ているんです。 お手元にあるというふうに思いますがこれによれば、農耕作業用自動車が第一当事者となった一万台当たりの死亡事故件数は〇・〇八と低く、小型特殊自動車と比較しても若干低い状況にある。また、同様に自家用乗用車と比較してみると、自家用乗用車の一・一に対して十三分の一程度であり、大型特殊自動車全車種と比較しても四分の一程度と非常に低い状況にある、こういうふうなことなんです。だから、事故も非常に低い。それから公道も余り走らない。もちろんそうなんです。これはトラクターなんというのは公道ばっかり走っていたら仕事になりませんから、走らないのが当たり前なんです。ただ、圃場を移動するときに公道を何ぼか走るというのが状況だというふうに思うんです。 そういうことを考えれば、私は、ぜひこの小型特殊、これだって三十五キロ以上出るトラクターというのは相変わらず大型特殊なんですよ、三十五キロ以下の速度のものだけが小型特殊に認められたわけです、入れられたわけです。だから、このぐらいはぜひ僕は小型特殊の免許で乗らせたらどうだと。したがって、道路交通法の施行規則を変えたらどうかというふうに思うんですがその辺はいかがなんでしょうか。
○説明員(田中節夫君) 今御指摘のように、今回運輸省におきまして、このような車検等を不要とするような取り扱いをいたしました経緯につきましてはいろいろ検討がなされたと存じます。私どもでも交通事故の状況につきましていろいろ資料はございますけれども、現実に公道を走っている走行キロというのがございます。その走行キロ当たりの死亡事故の状況を見ますと必ずしも低くはない、むしろ自家用乗用車に比べて高いという状況にあるという数字を私どもは得ております。したがいまして、お話しのように、公道を走る距離そのものは普通自動車と比べますと少のうございますけれども、一たん公道を走った延べのキロ当たりの事故を見ますと高いというようなことでございまして、私どもは、その点では若干運輸省とは認識を異にしております。 また、農耕作業用につきましては、今回小型特殊自動車に該当することといたしましたのは、御指摘のように最高制限速度が三十五キロメートルを超えないそういう装置のものでございますけれども、大きさにつきましては全く制限がなくなりましたので、これをやはり小型特殊自動車として扱うことは私どもは不適当であるというふうに考えたわけでございます。
○国井正幸君 しかし、現実的に見ると、私もみずからトラクターは運転する立場にありますけれども、普通自動車の免許で四トントラックは運転できるんですよ、現実的に今。そういうことをいろいろ考えると、私も申し上げたんですが例えば小型特殊の免許というのはいわゆる学科と適性だけで与えられるということですから、それじゃそれを百歩譲ったにしても普通自動車の免許、この免許ぐらいで何とか乗れるようにできないんだろうかというふうに思うんですよ。 トラクターそのものについては、操作性、運転の操作、これは非常に乗用車に近いんですね、自動車に近い。ほかの大型特殊でも、ブルドーザーとかなんかというのはレバーで操作するのが非常に多いわけですけれども、このトラクター、しかも公道上を走るときというのはほとんど乗用車と同じような操作なんです。私はその辺は何とかできないものかなというふうに思っているんですよ。 警察庁においても非常に国民の安全ということを考えてやっていらっしゃるのは私よくわかるんです。しかし、せっかく規制緩和の中でこういう方向になってきた。そしてそれは安全というものとはなじまないという意見もありますけれども、非常に操作性が乗用車と似ているということからすれば、普通自動車免許で乗れるくらいの改正はぜひ行ってもらいたいなと。そういう意味で、ぜひ大臣、この辺のところについてはひとつ御英断をもって善処していただきたいと思うんですがいかがでございましょうか。
○説明員(田中節夫君) 普通自動車免許で運転できるようにしてはいかがかという委員の御意見でございますけれども、お話しのように、この農耕用トラクターは専ら農作業というものを中心として構造ができ上がっております。したがいまして、構造上は旋回半径をできる限り小さくするというような形になっておりますし、道路上の走行につきましても、ハンドルの安定性につきましては乗用車ほどではなくて非常に蛇行しやすいというようなところがございます。そういうところでもって普通自動車の免許ではなかなか、私は直ちにそれをもってこのようなトラクターにつきまして運転できるということにつきましては難しかろうというふうに考えております。 ただ、お話しのように、農耕作業用自動車につきましては一部そういうようなニーズもございますので、農耕作業用自動車に限定したそういう大型特殊自動車免許を受けるということで道を開いておりますので、できるだけそういうような道を我々としては拡充していくというようなことを考えてまいりたいというふうに思っております。
○国井正幸君 だから僕は特に大臣に求めたんです。官僚の皆さんからすれば、お仕事を一生懸命やっているという部分からすれば、今だって事故があるのにこれをやったらどうなるんだという御心配はあると思いますよ。旋回する半径が云々かんぬんというのはあります。それから、安定性も自動車ほどないというのもわかります。しかし、そういうことよりも、要は最高速度が三十五キロ以下、何も三十五キロ出すとは限らないわけですから、最高でもそれだけしか出せる能力がない自動車ということなんですから、ぜひその辺はお願いしたいというふうに思うんですよ。 これ、なぜこだわるかと言いますと、いわゆる保険の問題があるんです。もちろん無免許で運転するというのはいけないことであります。しかし、無免許で運転した場合、いわゆる任意保険、まあ農協の共済とか一般の保険もありますね。ところが無免許とか酒酔いとかというのは重過失ですね。そういうことになると保険も出ない、こういうふうなことにもなるんです。自損事故も含めていろいろあるんですが法律的にきちっとしてやるということは非常に大切なんですね。そういう意味で、僕は、もう時間もありませんから、大臣、ぜひその辺は内部で検討していただいて前向きに善処をしていただきたいと思うんですがいかがでございましょうか。
○国務大臣(白川勝彦君) 先生がおっしゃるとおり、道路運送車両法の方で制度が変わったというと、当然、道路交通法の関係でも免許が変わったというふうな誤解が生じるのはごく自然なことだと思いますので、この辺についてはまず指導徹底をきちんとしなきゃならないと思います。 また、警察という業務柄、特に人命に関することでございますので、慎重が上にも慎重ということについては御理解を賜りたいと思うわけでございますが大型特殊、道路運送車両法の方では小型特殊になったわけでございますがその中間に、じゃ普通免許を持っている場合はどうなんだということにつきましては、先生おっしゃるとおり検討の余地はあろうかと思いますので、実態調査等を含めて、やはり検討はしていかなきゃならないテーマだと思って、事務当局には引き続き検討させてみたいと思っております。
○国井正幸君 大臣、そういうことで十分に内部で検討されて、ぜひお願いをしたいというふうに思います。 時間になりましたので、これで終わります。
○椎名素夫君 無所属クラブの椎名でございます。 今回、第二次橋本内閣に当たって、昔から存じ上げている、たしか同期で国会議員になったかと思っておりますが非常に政治家らしい政治家である白川さんが行革の中でこれから地方分権その他は非常に重要になってくると思いますので、自治大臣に任命されたということを大変に喜んでおります。 さて、もう御承知のとおりでありますが平成八年度末になりますと公債残高二百四十兆円ということになって、それから地方の長期債務の残高を合わせると四百四十二兆円、GDPの比にして八九%にもなるということで大変財政が危機的状況でありますけれども、その中で高齢化も進む、そして今年度の国民負担率は三七・二%になっているわけであります。租税負担率が二三二、社会保障負担率が一四・一ということですね。これから先どうなるかということになると、二十年もたちますと国民負担率が五〇%を超えるんじゃないかというような状況になっている。これからますます高齢化が進んで老人介護の問題も出てくるということで、国民の福祉を支える世代の負担がどんどんこれから重くなってくるわけであります。 そういう中で、会計検査院が平成六年度の決算検査報告で、地方公共団体が任用している嘱託職員あるいは臨時職員の健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収漏れというものを指摘しております。これは本来は厚生省、社会保険庁のお仕事なわけですけれども、一地方公共団体に密接にかかわっていることでもありますので、あえて自治省にもお伺いをいたしたいと思うわけであります。 嘱託職員、臨時職員、これ相当最近ふえてきているんですね。やはり地方でも行革というようなことで、リストラが進んで手が足りないというのかよくわかりませんが、そういう身分の方々がふえている。それからもう一つは、地方によっては景気の低迷で若年者の失業率が大変高いところもあって、そういうところでは、まあ一種の失業対策みたいなことで臨時職員を抱え込んでいるというような向きもあるかと思うんです。 それで、今、正規の地方公務員の総数というのは、平成七年の四月現在で三百二十七万八千人というふうに伺っておりますが嘱託職員、臨時職員、この数、状況について自治省は大体何人かということは把握しておられましょうか。
○説明員(芳山達郎君) 毎年度の地方公務員給与実態調査をやっておりますけれども、それでは一般職に属する常勤職員を対象として調査をしております。 お尋ねの臨時・非常勤、嘱託職員につきましては、常勤職員に準ずる職員を調査しております。定義といたしましては、常勤職員について定められている勤務時間以上勤務した日が十八日以上ある月が引き続いて十二月を超える職員の数について調査をしております。平成七年四月一日現在で六千二百人となっております。 なお、これ以外にも、お尋ねのように多様な勤務形態、また職務内容のいわゆる臨時・非常勤職員がいることは承知しておりますけれども、その全国的な実数については把握しておりません。
○椎名素夫君 自治労で聞いたら二十三万人いるというんですがこれは恐らくいろんな形態があるでしょうから、今私が問題にしております、保険料を払う、徴収される対象になる人全部がそうではないんじゃないかと思いますけれども、六千二百人というのとまた随分差がありますわ。恐らくその間のどこかだろうと思うわけです。 それで、自治省のお調べというのは今伺ったわけですが社会保険事務所ではこれどういうふうにやっておられるんでしょうか。あるいはお調べがついているのか。公共団体が臨時職員などを、一定期間というのはこれはよくわかりませんが雇用するときには、健康保険、それから厚生年金保険の被保険者資格取得届を社会保険事務所に提出しなければならないということになっておりますね。これを自治体にお願いして実際の事務はやっているということなんだろうと思うんですが、そのあたりについてどんな数になっているか教えていただきたいと思います。
○説明員(鬼沢幸夫君) お答えをいたします。 健康保険、厚生年金におきましては、常時五人以上の従業員を使用する適用業種の事業所、それから常時従業員を使用する国または法人の事業所に使用される者のうち、常用的使用関係にある者を強制適用被保険者としております。 地方公共団体のいわゆる嘱託職員、臨時職員につきましても、その雇用実態から見て常用的使用関係にあるものと認められる者につきましては、強制適用被保険者として事業主であります地方公共団体に届け出義務が課せられております。当該届け出に基づきまして、健康保険あるいは厚生年金保険の適用がなされているところでございます。 私ども、その健康保険、厚生年金の適用に当たりましては、嘱託職員等であるか否かによって判断をするのではなくて、その雇用実態にかんがみまして適用の有無が判断されるものでありますので、強制適用被保険者となる者につきまして、公共団体の嘱託職員等であるか否かについての分類あるいは把握はしておりません。
○椎名素夫君 そうすると、各自治体にどのぐらいそういう人がいるかというのは全然把握しておられない。
○説明員(鬼沢幸夫君) はい。
○椎名素夫君 大臣、どうもそういうことなんですね。大分たくさんそういう人たちがいるけれども、実際にこれの適用を受けるべき人というのはどこあたり、どのぐらいになっているかというのはどうもはっきり自治省の方でもおわかりになってないし、それから社会保険事務所、つまり厚生省の方でもわからない。そういうような事例というのが随分たくさんあるように聞いておりますが伺ったところでは両方ともわからないというようなことになっているというのがどうも実態のようですね。 これは冒頭にも言いましたけれども、これから先、福祉、年金その他一体どうなっていくんだろうという非常に国民が不安を感じているという中で、一番大事なのはこのシステムに対する国民の信頼感だろうと思うんですね。こういうことをちらちらと耳にすることがありますと、恐らく全体の中では小さな割合なんだろうと思いますが制度それから行政に対する信頼性が非常に失われるということはあるかと思うんです。 さらに、よく聞くことですが今二十になると年金に加入して払えということを言ってくる。学生なんかこれをまた払っていないのがたくさんいるというようなこともありまして、個人個人のところをつかまえるのはなかなか大変でしょうけれども、少なくとも行政の一翼である地方公共団体で働いている方々のあたりでも穴があいているというような話になりますと、非常にこれは信頼感が損なわれるんじゃないかという気がいたします。 そこで感じるんですがさっきも話が出ましたけれども一各省の方々が相当地方公共団体に出向してやっておられる。厚生省でも随分たくさんあちこちに出ておられるということは、さっき数もいただきました。しかしその方々は、あるどこかの地方公共団体の中の課長さんか何かになって、よその省庁でもそうでしょうがその中では一生懸命厚生省の縄張りを広げようとかなさるけれども、こういう全体のシステムにかかわることについては、恐らくこれは私の仕事じゃありませんというようなことであるんだろうと思うんです。それから、自治省の方でも恐らくこれは、やっぱり社会保険庁が出先を持っておられて自治体とやっている仕事なんで、これも一義的には我々の仕事ではない、保険のことは厚生省に聞いてくださいというような話になる。こういうことが恐らく非常にこれから問題になるんだろうと思うんです。 都合のいいところでは一生懸命やって今度の不祥事みたいなものを起こすけれども、そうでないところでは、手を抜くということじゃないんですね、実際そういうことをやることになっていないんだから。仕方がないと言われればお互い仕方がないわけですが。 政治家はだめだけれども官僚はしっかりしているというようなことが最近まで言われていて、現実にそういうことだと大多数の方は思うんですが結局、立派な石垣が築いてあるから大丈夫だと思ってきたのがどうもそれが緩んでしまってがたがたしてきているんじゃないか。これが全体のシステムに与える影響というのは非常に大きいと思いますので、少なくともこれからの中で自治省も地方公共団体というような国民の目にじかに触れるようなところでやっている仕事については、御苦労なことだと思いますけれども、ひとつ縄張り意識を捨てて、みんなでこういうことを支えていくという努力をぜひお願いしたい、そういうことをお願いするのが私の質問の趣旨でありまして、大臣にそのお考えを伺って私の質問は終わります。
○国務大臣(白川勝彦君) 地方自治体が先生がおっしゃったような形での保険の扱いをしなかったということは、中にはそのことを知らないでということもあろうかと思いますがおよそ模範を示さなきゃならない地方自治体としては、私はやはり今後はこういうことがないようにぜひしてもらいたいと思いますし、担当部局においてしっかりと指導をさせたいと思っております。 それからもう一つの話でございますが私は国会議員になったり司法研修所のときに税金から給料をもらったことはございますが特に義務がある公務員ではありませんので役人という世界には生きたことはございません。そういう目からずっと五十年間見てきて、日本の役人は大変みずからも誇りが高いですし、同時に政治家はだめだけれども経済と官僚はしっかりしているから大丈夫なんだというようなことも言われていたわけでございますがしかしそのときでも公務員に対する不満がなかったわけではないと思うのでございます。 その一つがいわゆるたらい回しということにされるように、自分のことは詳しいし一生懸命やるけれども、ほかのことについては知らないというか口を出さない。現に私ども大臣同士でも、ほかの大臣に関することは、言うとその大臣のメンツを失うことがあるんじゃないかなというようなことで非常にセンシティブに発言せざるを得ない のでございますが今回第二次橋本内閣の組閣に当たりましては、各省所管大臣である前に国務大臣という立場で事務方を指導してもらいたいという説示をいただきました。今、我々少なくとも政治家出身で大臣になった者に一番必要なのはそういうことなんだろうと思います。 今、国民が行政に何を求めているのかということで言うならば、一番打破しなきゃならない、先ほどの各地方への出向もそうでございますが、要するにその程度のこと、マスコミが簡単に調べられることを、例えばこれを自治省が報告してくれと言うと多分事務方では大騒動になるだろうと私は思うんですがそういうことを我々国務大臣という立場からまず脱皮していきたいと思っております。非常に大切な指摘でございますので、重く受けとめさせてい一ただきたいと思います。
○椎名素夫君 もう少し時間がありますので一言だけ。 今のお言葉、大変に立派なコメントをいただいてありがとうございます。 それで、私がぜひ強調したいのは、今のシステムのままいくのだということだったら、それぞれの場所にいる官僚の皆さんが心がけを新たにして心を引き締めてやれということだけに終わるんでしょうが、これからいろいろと不都合を変えていこうという行政改革ということを目の前に控えて、実際に取りかかられるんだろうと思うんですけれども、そういう中で、心がけだけでなしに、制度の不備というようなものをどういうふうに直していって皆さんが立派な仕事をできるようにするかということの参考にしていただければというのが私の真意です。 先ほどもどなたかの御質問で、こんなことも調べていないのかというようなお話がありましたね。恐らく知っていらっしゃるんだろうと思うんですね。だけどここで言うと、今、大臣も言われたように、よその省から、おまえどうして人の縄張りに手を突っ込んでというようなことで、知っていても言えないというような、しかし知っていても言われないのは国民の方ですから不思議に思うんですね。そういうことをどうやってもっと晴れ晴れと皆さんが仕事ができるようなシステムにするかということが恐らく一番大事なんだろうと思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。 ありがとうございました。
○水野誠一君 さきがけの水野でございます。 先ほど峰崎委員からも御質問がもう既に出ている案件ではありますが地方自治体の不正経理問題と監査委員制度について重ねて御質問をしたいと思います。 もう既に御案内のとおり、昨年の夏以降、全国市民オンブズマン連絡会議に所属する弁護士あるいは市民によって、情報公開条例を活用した調査を使いました地方自治体の食糧費の不正使用、いわゆる官官接待の実態が明らかになってきております。また、市民オンブズマン等の指摘を受けた各自治体の調査によって空出張あるいは空雇用などによっての裏金づくりなどの不正経理の実態も明るみに出てまいりました。広く論議を呼んでいることは御案内のとおりでございます。 かかる事態というのは、私は大変深刻であると思いますのは、いわゆる今の政治不信、それに加えて今、椎名先生からも御指摘がありましたが行政不信というところに進む。そしてそれが単に中央官庁だけではなくて、生活に密着した地方自治体の役人というところにまでその不信感が広がっていくということは、まさに国家そのものへの不信という意味でも大変問題があるということと同時に、今進められております地方分権化へも大きな疑問符を投げることになりかねないという視点からも、我々は非常に深刻にとらえる必要があるのではないかというふうに感じております。 先ほど峰崎委員から御質問があった。その実態を自治省としてどれぐらいとらえられているのか、それを御報告願えないかというようなお話もあったんですが決して歯切れのいい御答弁がなかったので、結局我々は新聞報道でしか知り得ないということになるわけであります。しかし、この新聞報道も、十一月十二日に読売が出まして、それから昨日は日経新聞の報道、何回も出たんですが例えば北海道の不正金額というところで見ても、同じ九二年-九五年度の額が読売では二十一億三千六百五十五万、日経の数字によりますと二十億一千三百七十七万というぐあいに一億以上の差があるということで、これはどちらを信用していいのか、信じていいのか、非常に不明快なところがあります。 それからまた、この不正金額の中には補助金などの国費も含まれている、当然のことでありますが。国の決算を審査する我々にとっては、これは単に地方自治体の問題だから我々は関係ないというわけにはいかない、見過ごすわけにはいかない、こういう問題でもあるわけであります。 そこで、特にこれは白川自治大臣にお尋ねしたいと思うのでありますがこれまでのこういった施策あるいは地方公共団体に対する自治省の指導というものが十分であったというふうにお感じになっていらっしゃるのか、やっぱり問題があるというふうにお感じになっているかということと、それとあわせて、もう一度自治省として総括的な立場からの調査結果というものを、きょうではもちろんございませんがいっかこの決算委員会という場で御開示を願えるかどうかということについてお尋ねをしたいと思います。
○説明員(松本英昭君) 大臣がお答えになります前に少し前もって説明をさせていただきたいと思います。 今、委員御指摘のように、この一連の問題につきましては、私ども、それが発覚いたしまして以来、大変遺憾なことで国民に対して申しわけないという気持ちをるるこの決算委員会等でも申し上げてきたところでございます。 そういうことで、昨年八月でございましたか、いち早く地方公共団体に対しましては、いやしくも住民に不信感を持たれるようなことのないように、そしてまた経費の支出については適正に、適法に行うように厳しい通知を出したところでございます。このような通知につきましては、その後も機会あるごとに総務部長会議、その他の会議でも申し上げましたし、また昨年は知事会におきまして総理大臣じきじきにもお話しになったところでございます。そういうことで、これまでも何回かこういうことにつきまして指導をしてまいったところでございます。 ただ、今問題になっております多くのことは、はっきり申しますとそれ以前の問題が多いわけでございますがその後の問題も全くないわけではないですけれども、そういうことで、過去のいろんなそういう問題が発覚いたしておりますことは大変私どもも重ねて遺憾に存じているところでございます。今後とも地方公共団体に対しましては、さらにさらに、住民からいやしくもそういう不信感を持たれることのないように、住民あるいは組織を挙げて改善していただきますように要望、要請を続けてまいりたいと思っておるところでございます。 それから、実態の調査の問題でございますがこれも昨年来当決算委員会等でも御答弁申し上げてきたかと思いますが個々の団体の問題につきまして私どもが調査をいたしますというよりは、やはり当該団体で自主的にそして主体的にみずからの痛みとして受けとめていただいて調査をしていただくことがより適切なんではないか。調査もその都度いろいろ結果も違っていたりすることがございますので、総括的な取りまとめというのはまた機会を見て行うこともあろうかとは思いますけれども、とりあえずは今、それぞれの団体がみずからのこととして受けとめて進んで実態の調査等を行っていただきたい、こういうように私どもは考えているところでございます。
○国務大臣(白川勝彦君) 私自身、地方自治ということにつきましては、そういう経験もありませんし、余りそういう関心もなかったわけでございますがもうこの一、二年でしょうか、空出張、食糧費というようなものが随分出てまいりました。 我々が選挙をやりますと、食糧費という項目を収支報告にたしか出したと思うのでございますが戦後間もなくならば食糧そのものも満足でないという中で食糧費というものもいいのかわかりませんが、今この時代に、例えば費目を起こすのに食糧費というような費目がそもそもいいんだろうか。多分先生が勤めていた会社などで食糧費などという費目はきっとなくて、交際費とかという形で、これは何らかの目的があって食事をするんだから、その目的の方を書いていると思うんですね。 そんなことを含めて、やはり柔軟性がないというか、あるいは場合によっては、時代がどんどん変わっており、そして行政官といえども本当にいろんな面で情報も収集しなきゃいけない、あるいは新しい時代に向かって地方自治体もいろんな施策を打ち出さなきゃならぬという中で、例えば政策的判断をしたり、その前提となるいろいろ研究費というようなものがあるんだと思うのでございます。そんなようなものを新しく計上しようと思ってもなかなかその辺、議会を通ることが難しいというようなことで従来どおりやる。もし食糧費というような中から流用していたとしたならば、それは私は予算の立て方自身が間違っているんじゃないかと思います。 そんなような意味で、国でも大変な不祥事がありましたけれども、私は地方でどうかこれを機に、どこからつかれても明朗である、公正であるというものにぜひ早くしていくように指導してまいりたいと思っております。
○水野誠一君 きょうの冒頭、大臣がおっしゃったように地方自治の御経験がないと、しかし生活者としての目でぜひそういう点を直していっていただきたい。そしてまた、大臣の非常に強いリーダーシップということに期待をしておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。 この問題で、またセットで出てまいりますのが監査委員制度という問題になります。こうなってくると、そのチェック機能が有効に機能しているのかどうかということがいつも疑問になるわけでありますが例えば北海道で、監査委員の調査結果と知事が後から命じて調査をした調査結果との間にかなりの差が出てきている、こういう事実もあるようでございます。そこで、我々は監査委員の調査権限というものは本当にどこまであるのかという問題、これが非常に一つ疑問になってくるわけであります。 しかし、監査委員の権限の前に、資質といいますかそのあり方というもの、これ自体がどうも問題があるんじゃないかなということを感じます。というのは、もう既にお手元に、今資料を配らせていただいたんですが全国市民オンブズマン連絡会議の調査によりますと、全国の半数以上の二十七都道府県でいわゆる監査委員あるいは監査委員会事務局自身によって食糧費の不正流用や空出張などの裏金づくりが行われているという大変な不祥事が明らかになっているわけであります。お手元に配ったその「不適正経理等に係る主な新聞報道」ということでありますがこれは本当にまだまだ恐らく氷山の一角であろうかというふうに思います。 そこで、この監査委員制度について、平成三年の地方自治法改正によりまして、調査対象の拡大やあるいは識見委員への自治体OBの選任の制限期間の設定など、その見直し、強化というものが図られてきているわけであります。しかし、自治省の調査によりますと、行政監査では平成七年の時点で都道府県で二件、それから指定都市で三件、あるいは市で一、二件しか実際には行政監査が行われていない。あるいは住民監査請求、これは都道府県で百八十一件、指定都市で二十三件、市町村で三百九十一件、合計五百九十五件の請求があったにもかかわらず、実際実施されたのは四十二件、わずか七%でしかない。こんな実態もあるわけでございます。 そういうことからも、本当の監査機能ということをこれからどういうふうに高めていったらいいのか、またその監査機能に自治省としてはどんな期待をお持ちになっているのかというあたりについてぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○説明員(松本英昭君) 委員御指摘のように、平成三年に監査制度の改正を行いまして、ただいまもお話がありましたような字句、事項につきまして改正をいたしたわけでございます。 この新しく取り入れました行政監査、確かに都道府県の平均が年二回、それから指定都市が三回でしたか、そういうような調査結果でありますがこれはテーマ別に決めておりまして、例えばある行政の特定の分野とか、あるいは横割りの、こういう分野について横割りでやるとかいうテーマの設定がかなり大きくなっておりますので、そういうことで、平均的に二件でもかなり内容的にはそれぞれ意義のあるものであったと私どもは考えております。 それから、住民監査請求でただいまおっしゃいました四十二件というのは、監査はみんな行うのでございますが監査の中で勧告が出たものということでございまして、これは多いと見るのか少ないと見るのか、いろいろ見方はございますがやはり一定の、一割弱でございますけれども、その中でこれだけの勧告が出たというのはかなり大きな意義があったんではないか。監査の中にはいろんなタイプのものがございます。中には一人で何件も監査請求をお出しになる方もございまして、そういうことも踏まえますと、いろいろ評価はあろうかと思いますけれども、四十二件の勧告が出ているというのはそれなりの意味のあったことではないかと私どもは考えているわけでございます。 しかし、御指摘のように、ただいまの監査制度はいろいろ問題がございます。地方制度調査会におきましては、二十四次の地方制度調査会で専門小委員会から、現在の監査制度にはいろいろまだ問題があるので現在の監査制度の充実強化ということと、それから外部からの監査というものを行うような制度というものをあわせて今後検討するようにという御報告をいただいておりまして、それを踏まえまして現在の二十五次の地方制度調査会で両面からの審議をしていただいておるわけでございます。 いずれにいたしましても、委員も御指摘のように、監査というものがより独立性の強いもの、あるいは専門性のあるものにする方向が一つ。それからいま一つは、何といっても住民からより信頼されるような制度であるという方向、そういう方向で今地方制度調査会においてもいろいろと御審議をいただいているところでございます。
○水野誠一君 ありがとうございました。 さらにお尋ねをしたいのですがその監査制度、今お話がありましたように、その外部委員の利用、登用とか非常に今いろいろな意味での見直しか行われているということについては大いに期待をしていきたいというふうに思います。自治省の調査によりますと、一つは事務局職員の平均在籍年数というのが都道府県、政令指定都市などで二年程度、市町村では三年程度ということでありまして、自治体全体の人事ローテーションの中での短期間の異動ではなかなか監査技法の取得もままならないのではないか、監査委員事務局職員としての専門性や士気が一体高まるのかどうかという疑問もあるわけであります。 また片方で、委員の任命というもの自体が首長によって任命される、つまり監査される側が選ぶというのはどうもおかしいんじゃないかというような指摘もあるわけでありまして、例えば一つのアイデアとしては、首長選と一緒に監査委員の選挙をやったらどうかというような意見もあるわけでございます。 こういったことも含めて、これからの監査制度というものの改革を自治省としてはどういうふうにお考えになっていくのか、あるいは自治大臣としてどんなビジョンをお持ちなのか、ぜひ伺わせていただきたいと思います。
○説明員(松本英昭君) ただいま現行の監査制度が持っております問題点を数点御指摘いただいたわけでございます。私どももいずれも意識をしておりまして、一つは事務局職員の人事ローテーションという問題がございます。ただ、この問題は、監査委員事務局の職員というのはこれは書記でございますけれども、独自で採用して、ずっと監査委員事務局の職員として選任していくという、そういう方向も一つはあろうかと思いますがやはり幅広い識見を事務局職員にも持っていただくという意味においては、行政の各部局というものの御経験もあって、また監査委員の事務局の職員も務めていただくという方がいいのではないかという見解もあるようでございまして、実態といたしましては今御指摘のように一般的には人事のローテーション的なことになっております。 こういう点につきましては、私どもはそういう、これは大事にそれぞれ介入するわけにもまいりませんがやはり二、三年であってもその監査としての識見を身につけていただけまするように研修等の機会を今以上に多くしていただくとか、そういう方向で解決をしていくことではないかと思っているところでございます。 それから、第二の監査委員の任命の話でございますが現在は長が議会の同意を得て任命するということになっておるわけでございます。これにつきましてもいろいろ御議論がありまして、今委員御指摘のように、住民の直接選挙がいいのではないかという御意見もございますが直接選挙というのはどうであろうか。ちょうど今選挙管理委員会の委員さんが議会の選挙ということになっております。この議会の選挙というようなやり方がどうだろうかというような有力な今意見が出ておりまして、そういうことも踏まえて地方制度調査会で御議論をいただいているところでございます。
○国務大臣(白川勝彦君) 私は、商法改正の方、法務委員会に長くいたので、民間の株式会社でも監査ということが随分言われるようになり、特に上場する場合などは、もう会社も社会に対して公的な責任を持つんだということで大変厳しくなっているわけですね。その中で、地方自治体がそれよりもむしろおくれているということであったならば、これはセンス自体が疑われてもいいだろうと思うわけでございます。 しかし一方、ずっと今までお話がございましたが冒頭申し上げましたけれども、自治省というのは三千三百の地方自治体に大変影響力が強いと、自治省何しているんだという各種の発言があったわけでございます。しかし、就任早々二週間ちょっとの間で、自治省はとにかく大した権限はないんですと、すべて指導と助言なんですという話を聞くと、まことに心もとないなと思うわけでございます。ならば、世間の誤解を解いた方がいいので、隗より始めよということで、本当に自治省が何もないならば、それでも何かあると思っているところには、むしろ誤解を解くようにということまで言っているわけでございます。 自治省という役所が省庁再編を含めてどういうことになるかわかりませんがきょうは自治省全般について御議論いただいたわけでございますが、どちらが本当かわかりませんが法律上の建前はそう大した権限はないということになっております。ただ、事実上大変な権限があるんだとしたならば、そんな使い分けることはいけないので、ちゃんといろんな面で責任は果たしていかなきゃならないと思います。 答えにならないと思いますが、きょうは全体、先生だけでなくていろんなことを言われましたがこれをもし別の意味で使い分けていたら、これは最も無責任なことだと思いますので、少なくともこの点だけはきちんとさせるつもりであります。
○水野誠一君 大変いい御答弁を最後にいただきました。まさに地方自治というもののあり方をこれから考える意味でも、今自治省が正しくいい指導をしていただくということが私は大事だと思いますのと、それからその使い分けということでは、悪い意味での使い分けではなくて、いい意味で責任を全うしていただくということをぜひ期待をして、お願いをして私の質問を終わらせていただきます。
○栗原君子君 新社会党・平和連合の栗原君子でございます。 私は、オウムの関連の捜査等についてお伺いをしたいと思います。決して私はオウムの関係者を擁護するものではございませんし、むしろ反社会的、非人道的なことに対しては厳しく対処していただきたい、こういうことをまず最初にお願いするわけでございます。 破壊活動防止法が制定されまして四十数年、この破防法の団体適用は一度も発動をしなかったわけでございます。この理由は、適用による被害の方が余りに大きいと言われてきたわけでございます。そのような中で、九五年の十二月十四日、法務省と公安調査庁は破防法の団体規制の解散指定、法第七条をオウムに適用すべく弁明手続を開始すると宣言したわけでございます。 そこで、各種の報道では、公安調査庁の内部にオウム関係者とされる調査官がいたとされていますがこれは事実でしょうか。
○説明員(杉原弘泰君) 委員御指摘の記事と申しますのは、最近発行されました週刊文春の記事によるものであろうと考えておりますがその記事の中で指摘されておりますA調査官が本年八月に依願退職したということはそのとおりでございます。 そして、昨年中に当該調査官がオウム関係者ではないかというようなうわさが私どもの庁内で流れましたので、この調査官に対して事情聴取あるいは尾行というような厳しい措置も含めて十分に事実関係を内部で調査いたしました結果、この週刊誌に掲載されております記事はほとんど事実に基づかない単なるうわさにすぎず、この調査官がオウム関係者と認める状況は全くないということが明らかになっております。 したがいまして、例えば記事の中の公安調査庁にオウムのシンパがいたとか、あるいは彼は都内のオウムの施設に出入りをしていた。あるいは上祐史浩被告と接触して記念写真まで撮影をしたとか、公安調査庁首脳部は彼を免職させようと一年以上にわたって密かに苦悩し続けていたとか、そういったような記事の内容につきましてはすべてそういった事実はないということでございますので、そのように御理解をいただきたいと考えております。
○栗原君子君 信者は現在何人ぐらいいると把握していらっしゃるんでしょうか。そして、彼らは今どこで何をしているんでしょうか。また、現在逃走中の者四人を逮捕する自信についてはどうでございましょうか。あるいはまた、自首した場合は法との関係はどのようになるのか。捜査の中で解決への見通しというのは自信をお持ちなのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○説明員(野田健君) オウム真理教の関係者は現在一万人ぐらいいるんではないかと思っておりますけれども、警察といたしましては、本年十一月十四日にオウム真理教関係の警察庁指名特別手配被疑者二名、また十一月二十四日にさらに一名を逮捕したところであります。しかし、いまだ特別手配被疑者四名、通常の指名手配者一名が逃走中であります。 今後とも手配被疑者の早期検挙を目指し、アパート、マンション等に潜在、居住していると見られる逃走被疑者の所在捜査、積極的な各種広報等による国民協力確保の推進等、所要の捜査に全国警察の総力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。 昨年三月の強制捜査着手以来、オウム真理教関係者について、逮捕状の発行を受けた時点で所在不明であるということで指名手配をした被疑者数は百六名でありまして、そのうち逮捕した者は百一名であります。この実績で得られた教訓等を道しるべにして、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○栗原君子君 解決への自信はお持ちと考えてよろしいですか。
○説明員(野田健君) 捜査解決目指して全力を尽くしていきたいと思っております。
○栗原君子君 そこで、警察にもオウム関係者がいて情報を流したりとか、あるいはまた國松警察庁長官の狙撃にさえ関係したとも言われているわけでございますが取り締まり当局の中枢に犯罪者の組織と密接な関係を持つ者がいたということは、国民はあきれて物を言えないわけでございます。市民感情からいたしましても、外部に対しては大変過剰な態度で接し、内部については隠したりかばうというようなところが見られるように感じるわけでございます。 国民の権利の上からも、また、民主主義の観点からも大きな問題ではなかろうか。内部にそうした問題があれば、できるだけ早期に具体的に事実関係を明らかにすることが国民への信頼回復ではなかろうかと思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○説明員(杉田和博君) 現在進行中の公判廷におきまして、オウム信者の元幹部、これが警察の関係者から情報を得たというような供述もいたしておりますので、そういう観点からも、機密漏えいのそういった事実があるのかないのかということについてもあわせて現在捜査をしておるところでございます。
○栗原君子君 ここに九六年十一月十三日の朝日新聞の夕刊がございますけれども、「「公安庁職員が資金提供」 市民団体明らかに オウム信徒に百八十万円」、「公安調査庁の職員がオウム真理教信徒に対して「調査協力費」の名目で三十四回にわたって、総額約百八十万円の現金を提供し、教団の内部情報を得ていた」と、こうしたことが報道されておりますけれども、これはサリン事件などの後のことでありまして、どのように情報が必要といっても金を払ってスパイをつくるようなことは問題ではないか、このように思うわけでございますがこういったことは常時よくやることなんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○説明員(杉原弘泰君) 朝日新聞にそのような報道がなされたことは承知しておりますが私ども公安調査庁の調査はあくまでも相手方の同意を前提とする任意の調査でございまして、御指摘の記事に関するケースについても相手方の任意の意思に基づいて情報の提供を受けたものでありまして、調査官の正当な職務行為であるというふうに考えております。 なお、任意の協力に対しましては、実費の弁償に加えまして相応の報酬を提供することもありますし、お尋ねの信者に関しましても、調査に対する協力の対価及び実費として一定の金額が支払われております。ただし、その具体的な経緯や理由等の詳細については答弁を差し控えさせていただきたいと思っております。
○栗原君子君 このようなことは常時あることと理解してよろしいですね。 それから、公費の支出の仕方として正当なものとお考えなのでしょうか。
○説明員(杉原弘泰君) ただいま申し上げましたように、私どもの公安調査官の調査はあくまでも任意調査でございまして、その調査を進めるに当たりまして必要な経費として今申しましたような調査活動費というのは予算上認められておるわけでございます。 したがいまして、その調査の遂行上協力をした関係者に対してその相当と認められる範囲内で必要な限度の金額を交付することは当然あり得ると、常に交付するということではございませんが、その都度ケース・バイ・ケースで相当のものが交付されることはあり得ると、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○栗原君子君 相当ということが気になるわけでございますけれども、あくまでもこれは実費の範囲内と理解するんですか、どのように。
○説明員(杉原弘泰君) 先ほど申しましたように、実費のほかに相当の対価も含めて交付することがあり得るということでございます。
○栗原君子君 それでは引き続きまして、九六年七月十一日、公安調査庁長官は公安審査委員会にオウム真理教に対する団体規制適用を申請しました。オウムヘの破防法適用で最大の論点は解散要求を定めた七条がオウム関係で該当するかどうかであるかと思います。オウム真理教の幹部やその他の構成員が現在大量に身柄を拘束されております。そして刑事裁判に保っているという状況でもございます。宗教法人法によります解散処分が確定し、教団の解体作業が進んでいるというのも、これも実態でございます。このような中で、団体の活動としての暴力主義的破壊活動を行うおそれがあると思っておられるのでしょうか。
○説明員(杉原弘泰君) ただいま委員御指摘のように、オウム真理教につきましては、一部の幹部あるいは構成員が身柄を拘束され、これらの者に関する刑事裁判が進行中であります。 また、宗教法人法に基づく解散命令が確定し、その後破産法に基づく破産手続も進行して、その結果、教団の主要拠点事務所におきましては信者がそこから退去するというような状況の変化がありまして、一見この教団は恭順の姿勢を示しているかに思われるわけではございますが 一方におきまして、オウム真理教によるこの一連の破壊活動につきましては、これを指揮いたしました最高責任者であります麻原彰晃こと松本智津夫がその責任の所在をいまだに明らかにしていないばかりではなく、むしろ反発の姿勢を強めております。 また、オウム真理教関係者に対する刑事裁判は相当進んで、この団体が関与した破壊活動の実態というものが一般社会に次第に明らかになりつつある現在におきましても、なお多数の在家、出家信者が団体の活動に従事し、そしてこの松本に帰依しているという状況があります。また、タントラ・ヴァジラヤーナという危険な教義を団体は維持しておりまして、麻原のハルマケドン予言などを掲載した著書を継続して宣伝、販売しております。 さらに、閉鎖した既存施設にかわる新たな拠点、共同アジトと申しますか、そういったものを全国に百三十カ所以上確保しております。また、中央組織及びその指示伝達網を充実させ、組織再建に取り組み、セミナーとかあるいは説法会とかの参加費用名目で資金の確保を図っております。そして、先ほども出ましたが地下鉄サリン事件等で特別手配された重要な逃走犯等もまだ数名逮捕されるに至っておりません。 そういったような事情などにかんがみまして、私どもといたしましては、オウム真理教について現在なおいわゆる将来の危険性があるというふうに判断いたしております。
○栗原君子君 あと数名逃走中の者もいるわけでございますけれども、先ほどの答弁を伺っておりますと、解決への見通しについてはかなり自信をお持ちであると、このように私は解釈しているわけでございますがそれでもさらに、そうであると認めるに足りる十分な理由というのを今幾つかお述べになりましたけれども、この第七条のそうした規定からいたしまして、そうであると認めるに足りる十分な理由はまだほかにもたくさんあるんでしょうか。
○説明員(杉原弘泰君) 今、限られた時間でかいつまんで申し上げたわけでございまして、その詳細につきましては、本年七月十一日付で公安審査委員会に規制請求をし、その際に疎明資料として十分な資料を提出いたしておりますので、その証拠関係で審査委員会で十分に御判断いただけるものというふうに考えております。
○栗原君子君 私は、これは日本国憲法との整合性を考えたときに少しこだわりを持つわけでございまして、例えば共同生活をしている信徒が個人で礼拝とか儀式とか修行をするのはよいわけでございますけれども、団体で礼拝などをいたしますと処罰の対象になるわけでございます。摘発しようとすれば信徒の日常生活も監視しなければならないわけでございまして、そういうことになりますと、礼拝まで警察の監視のもとに置かれるということになります。このことは信教の自由をうたっております日本国憲法の精神からすればどのようにお考えなんでしょうか。
○説明員(杉原弘泰君) 委員御指摘の信教の自由につきましては、憲法上保障されていることは私どもも十分承知をいたしております。 ただ一方におきまして、破壊活動防止法に従いまして、特定の団体について先ほど申しましたような解散指定の要件に該当するような諸事情があると判断され、そして解散指定がなされた場合に、その団体のためにする活動が禁止される、こういうことになりますので、その範囲において公共の福祉の観点から部分的にその自由が制約されることもやむを得ないというふうに考えております。
○栗原君子君 そこで、関係者とか参考人を積極的に呼んでいただきたいと私は思います。そしてこれはあくまでも公正でありまして、外部に伝わってこないようなことではますます国民の中から不信感が出るわけでございますので、ぜひ公開を原則にしていただきたい。捜査の中では幾つか難しい面があるかもしれませんけれども、あくまでも公開を原則にしていただきたいということを強くお願いするわけでございます。 それから、今、神田川の捜査をしきりになさっていらっしゃるようでございますけれども、報道によりますと巡査長の供述と捜査結果の相違点が余りにたくさんあり過ぎるわけでございますけれども、この点についてどのようにお考えなんでしょうか。
○説明員(杉田和博君) 現職警察官が長官狙撃事件に関与したという供述をしておりますことは、たびたびここで御説明したとおりでございますけれども、現時点、その供述に基づいて一つ一つ裏づけ捜査を実施いたしております。神田川の捜索についてもその一つでございますけれども、今の段階で、もちろん相違点もございますし、そうでない状況としても合う場合もある、そういう点を総合的に判断して、いずれ今回のこの供述の真偽というものについての判断をしなきゃいかぬというふうに思っております。 現時点では、今御指摘のように余りにも相違点が多過ぎて云々というふうな状況では必ずしもない、そういうこともひっくるめてその一つ一つを徹底して裏づけをとっているという段階でございます。
○栗原君子君 時間も参りますので終わりたいと思いますが最後に法務大臣、この一連の件につきまして御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(松浦功君) 現在は公安審査委員会において証拠に基づいて審査が行われております。したがって、そういう段階でございますので、今私が意見を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○委員長(野沢太三君) 他に御発言もないようですから、法務省、自治省、警察庁、裁判所及び公営企業金融公庫の決算の審査はこの程度といたします。本日はこれにて散会いたします。 午後五時十四分散会 ――――◇―――――