予算委員会 第16号
- 発言数
- 458 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1996/05/01
会議録
○委員長(井上裕君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、平成八年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。 本件につきましては、理事会において次のとおり決定いたしました。 一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりとする。 一、審査を委嘱する期間は、特別委員会については来る五月、七日の午前とし、常任委員会については同日の午後とする。 以上でございます。 ただいま御報告いたしました理事会決定のとおり、審査を委嘱することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(井上裕君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(井上裕君) 平成八年度一般会計予算、平成八年度特別会計予算、平成八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 平成八年度総予算三案の審査のため、住宅金融専門会社問題について証人の証言を求めることといたします。 まず、委員長から確認させていただきます。 あなたは原秀三君御本人ですか。
○証人(原秀三君) さようでございます。
○委員長(井上裕君) この際、一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。当委員会におきましては、平成八年度総予算に関する審査を進めておりますが、本日は特に証人の方から住宅金融専門会社問題について御証言をいただくことになった次第でございます。 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただくことになっております。 宣誓または証言を拒むことができるのは、次の場合に限られております。 自己または自己の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または自己とこれらの親族関係があった者及び自己の後見人後見監督人または保佐人並びに自己を後見人後見監督人または保佐人とする者が刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときは宣誓または証言を拒むことができます。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、外国法事務弁護士を含む弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者が業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについて証言を求められたときも宣誓または証言を拒むことができますが、本人が承諾した場合はこの限りではありません。 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられます。 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 なお、今回の証人喚問についての当理事会の決定事項については、証人には既に文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。 その第一点は、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合についてであります。 証人は、補佐人に対し、宣誓及び証言の拒絶に関する事項について助言を求めることができますが、これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであり、補佐人の方から証人に対し助言することはできないことになっております。なお、補佐人は発言することはできません。 その第二点は、資料についてであります。 証人は、既に通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。 その第三点として、証人のメモ筆記は尋問の項目程度に限られております。なお、補佐人はメモをとることが許されます。 以上の点を十分御承知願います。 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。 全員御起立願います。 〔総員起立〕
○委員長(井上裕君) 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第五条の三の規定により、これより原秀三君の証言が終了するまで撮影は中止してください。 原秀三君、宣誓書を朗読してください。 〔証人は次のように宣誓を行った〕 宣 誓 書 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又 何事もつけ加えないことを誓います。 証人 原秀三
○委員長(井上裕君) 全員御着席を願います。 証人は、宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○委員長(井上裕君) これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言なさるようお願いいたします。 なお、原証人につきましては、お答えは御着席のままで結構でございます。また、委員の尋問時間が限られておりますので、答弁は要点を的確に簡潔にお願いいたします。 この際、委員各位に申し上げます。 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、特に御協力をお願い申し上げます。 それでは、まず委員長から原証人に対しお尋ねいたします。 あなたは、昭和五十六年十二月以来、株式会社住総の社長及び会長として同社の経営に携わってこられましたが、一、昭和五十六年から六十二年までの社長在任中及びその後平成三年までの会長在任中における同社の経営状況、巨額の不良債権を抱え込むに至った経緯と理由についてどのように考えますか。二、母体行は同社の大事などの経営にどのように関与してきましたか。三、母体行を初めとする金融機関からの紹介融資の実態はどのようなものでしたか。 以上三点についてお述べください。
○証人(原秀三君) 御配慮ありがとうございました。できるだけ頑張れるまでは立って答弁させていただきます。もし疲れましたら着席させていただきますので、よろしくお願いいたします。 ただいまの御尋問に対しましてお答えを申し上げます。 昭和五十六年から平成三年までの当社が抱えることになりました不良債権の実態、その理由についてでございますが、時系列をもって御説明申し上げますと、私は昭和五十六年の十二月から平成三年の三月まで株式会社住宅総合センター、現在住総と社名が変更されておりますが、その社長を相務めてまいりました。その後、三菱信託銀行から来られました新谷氏に社長を交代いたしまして、会長を四年務めまして、平成三年に会長を辞任しております。 私が社長在任中について、このときは最高責任者でございましたので、振り返って申しますと、昭和五十六年から六十年ぐらい、最初の四年間は私どもの仕事は克明に住宅金融をこなしてまいりました。住宅金融というものの比率が恐らく九五%ぐらいこなしていたと思います。この比率は同業の中でも大変高い比率でございまして、それだけに昭和五十七、八年からの、それだけが理由ではございませんけれども、一部の銀行等によります借りかえ攻勢等のインパクトも大変強いものがあったのでございます。 住宅金融というものはそもそも延滞率の低いものであるという常識を破りまして、私どもが契約いたしました、契約期間十年といたしますと、当初の二、三年が非常に大事なんでございます。きちんとローンを払っていただくお客様か、あるいは少し延滞のあるお客様かという見きわめが大切な、その二、三年たったいいお客様をターゲットとして、借りかえ攻勢が一部の銀行等によって行われました。その結果、残ったお客様の延滞も大変高くなりまして、昭和五十九年には延滞率一〇%という大変高い比率に相なったのでございます。 したがいまして、当初の融資残高、私が年頭のあいさつで職員にいたしましたメモを記憶しておりますが、昭和五十九年の年頭のあいさつで、融資残高六千四百億、そのうち六千二百億が住宅関連、純粋な個人のほかに住宅関連を含めてでございます。二百はその他だという訓示をいたしました。その結果、昭和五十九年の三月期の決算は大変苦しかったのを覚えております。内部留保を薄くいたしましてどうにか収益決算にいたしましたけれども、そのままでいけば当然赤字決算にならざるを得ない。職員を預かる身といたしまして、やはりその他ローンというものに走らざるを得なかったのでございます。これは昭和六十年以降でございます。 そのときたまたま、これはいろいろ今から思うと反省点はございますけれども、子会社でございます住総エステートサービスを通じての不動産担保ローンがかなり活況になりました。当時の、今申し上げました融資残高六千四百億でございますが、私が新谷社長に社長を譲りますまでに千八百億円融資残高が増加いたしまして、八千二百億円で社長を譲っております。この千八百億円の中は、かなり、この過半数はやはり住宅以外のローンだったと思います。 したがいまして、今から振り返りますと、そのときの不良債権、住宅が六千四百億のうちの一割、六百億でございますから、それに千八百億のうちの恐らく千億あるいはそれをちょっと超えていたかもしれません、それだけが私の社長在任中に発生させた不良債権として残っておりますことは大変残念で、申しわけなく思っております。 昭和六十二年六月から、これは私自身の所信でございましたが、もし住専が今後経営多角化の道を選ぶのならば、住宅金融専門会社の社長として信託銀行から御負託を受けた私の仕事は少しそれてきてしまうと。しかも、私はそのような趣旨で社長をお受けしたわけでございませんし、正直申し上げまして、そのようなことに、審査についても自信がございません。こういったことを母体行にお願いいたしまして、母体行の専門家でございます、三菱信託銀行の専務をお務めになりました新谷さんに社長をバトンタッチしたのでございます。 これは決して責任逃れで申し上げるわけでございませんが、新谷さんに社長をお譲りした後は、できるだけエキスパートの方に存分腕を振るっていただきたい、そういう考え方から、私は会社経営の実務のラインから外していただくことをお願いいたしました。社内規程を整備いたしまして、社長は会社のCEOと申しますか、会社の業務執行の最高責任者、会長は会社の業務について意見を申し述べることができる、そういういわばアドバイザー役の会長としてとどまることを許していただいたのでございます。 したがいまして、その後の債権発生について私は個々に申し上げるのは立場ではございませんが、マクロとして申し上げますと、その後、八千二百億の融資残高が、私が会長を退きます平成三年までの間に一兆一千億ほどふえまして一兆九千億に相なっております。恐らくその内容は、その増加した内容は、大部分というかほとんどがいわゆる事業者向けの不動産担保ローンであったと思います。そして、その中の大部分が残念ながら不良債権として残るということに相なったのではないか、こう私は推定しております。 ただ、これは、新谷さんという方は大変実行力のある、指導力のある立派な方でございまして、私が見ております限り、審査をずさんにされたとか、そういったことは私はなかったと思っております。 ただ、全体にその理由について考えますと、私の在任中を含めまして、よく土地の乱高下ということを言われますけれども、それとほかに私は二つの理由をやはり反省事項として掲げたいと思います。 一つは、私が住宅ローンで大変苦労したという経緯から見まして、住宅ローンを借りてくださるお客様のローンに対する倫理観と、それからその他のお客様の、これは倫理観と申すと失礼かもしれませんが、返済しようとする意欲、広い意味の倫理観、その差がありますことを住宅ローンのお客様と同じような手法、姿勢でもって融資を実行した、そのことは私を含めて反省しております。 住宅ローンのお客様というのは非常に律儀でございまして、ある意味では頭が下がるほどまじめでいらっしゃいました。例えば、固定ローンで貸しまして、金利を八%ぐらいで借りていただいて、六%ぐらいに下がっても黙って納めてくださるお客様、気がつけばこれはもとに戻しましたけれども、そういうお客様が随分多い。そういったお客様の律儀さというものに少し甘えてしまったのではないか、そういう感じを私の社長在任中を振り返って持っております。 もう一つの反省点は、私の在任中も、これは新谷さんのときも同様だと思いますけれども、審査体制はそれなりに整えておりました。そして、融資審議会自体が大変激しい議論をして融資を決定していたのは事実でございます。ただ、その背景にございます経済の見通し、土地というものの、右肩上がりに上がってまいります地価というものに対する過信、そういったようなものはやはり私も持っておりました。それから、恐らく私に続いた経営陣もいたのではないかと思います。 その点につきまして、やはり私企業でございますので、土地はあるときは上がるし、あるときは下がるかもしれぬと、そういうような一つのインディケーションを頭の中に置くことを忘れていたと、その点が私の反省事項の第二でございます。 以上が第一の御尋問に対する私のお答えでございます。 第二の、母体行は人事等にどう介入していたかという御尋問だと存じますが、信託銀行は七社ございます。ちょっと住総は特殊性がございますのは、七社にそれぞれ業容の相違はございますけれども、七社が同じイコールフッティングで一つの小会社を、子会社というのはあれかもしれません、一つの子会社をつくろうということで、すべてが同じ条件でセンターが設立されていたのでございます。 私が着任をして驚きましたのは、まだ住総採用のプロパーの諸君というのは課長代理まで育っておりませんでした。したがいまして、課長、部長、これは全部が母体行から出向しまして、二、三年して母体行に帰行していくと。せっかくなれて、君、よくなれたねと言いますと、いや、来月帰りますということで、大変まとまりが悪いというか、優秀な諸君が来てくれていたのは事実でございますけれども、企業体としてなかなかまとまりがっかなかったわけでございます。 言いわけを申すわけではございませんが、私は天下りという評を受けておりますが、どうしてもそのような場合には、だれか、私でなくてもだれか第三者の、銀行に属さない者が、第三者でない、第三者に属さない者が会社のまとめ役をやっていくことは必要であったかと存じております。 そういう意味で、実際の仕事に母体行があれをしろという関与をされたことはございません。ないと思っております。しかし、そのような人事その他の点では深い関係があったということは、これは事実でございます。 それから紹介融資でございますが、これは私、社長在任中はほとんどございませんでした、住宅でございますし。その他ローンを始めてから恐らく一〇%か少し超えたところであったと思います。もう少しいい案件を紹介してくださいということを私は各母体社長にお願いした経緯がございます。その後、新谷社長が来られましてから、随分紹介融資がふえたようでございます。私も、さすがにもちはもち屋で、母体行からお見えになると紹介融資もらえてよかったねということをしょっちゅう私、他に申し上げておりました。したがって、その紹介融資の中身がどういう経緯であって、またどういうように評価したかという中身については私自身よく存じませんので、この場でお答えすることはできません。 以上でございます。
○委員長(井上裕君) ありがとうございました。委員長からお尋ねすることは以上でございます。 それでは、原証人に対し質疑のある方は順次御発言願います。
○塩崎恭久君 自由民主党の塩崎恭久でございます。 本日お越しいただきました原証人が経営者としてお勤めでございました住総を初め住宅金融専門会社がもたらしました深刻な不良債権問題、これによりましてさまざまな混乱が我が国にもたらされました。 私たちは、日本経済の置かれたこの現状を考えますと、一日も早くこの問題を解決し、そして社会に活力を取り戻す、そしてまた国際的な信頼も回復するということが大事だと思っておるわけでございまして、そのためにもいわゆる住専問題の真相解明というものを徹底して行うという必要があり、本院におきまして一連の証人喚問を行うということになりました。早急に平成八年度予算を成立させまして、当面の問題の解決を図って、そして二度とこういう問題が起きないような体制づくりをやるためにも、そしてまた何よりも国民の皆様方にこの問題の真相というものを御理解いただくためにも、きょうは証人には御協力をお願いしたいと思うわけでございます。 冒頭、ちょっと確認をしたいわけでございますけれども、先ほど役職の在任期間がございました。もう一回確認をさせてください。社長であったのが五十六年から六十二年の六月までとおっしゃったと思いますが、このときは当然代表取締役だったと思います。会長になられたのが六十二年の六月から平成三年の六月までの四年間、先ほどお話ありましたけれども、これは代表権はあったんですか、取締役権だったんでしょうか。 それからもう一つ、相談役になられたのがその後でございまして、去年の六月まで、このときも取締役ではあったかと思うわけでありますけれども、この点いかがでしょうか。
○証人(原秀三君) 代表権はございました。これは、先ほど申しました各信託銀行のイコールフッティングで、条件ということで、各信託銀行から出向する七人の役員が全部代表権がございました。私も大蔵省出向ということで代表権をいただいておりました。会長在任中も同様でございます。また、相談役のときには取締役相談役でございました。
○塩崎恭久君 今お答えのとおり、社長、会長両方とも代表権があった取締役ということでございますし、相談役であった期間も取締役であったという意味では、経営陣であることにはもう全く変わりがないと。ですから、アドバイザー的とおっしゃいましたけれども、法的にはやっぱり原証人は責任者としての立場にあったと私は考えざるを得ないと思うわけでございます。 そこで、今いろいろお話がございましたけれども、ここに平成四年につくりました長期経営計画というのがあります。これはもう会長になられて、それから相談役になった後につくられたものです。この「長期経営計画の骨子」の中に「本来の業である住宅金融専門会社の業務範囲に立ちかえります。すなわち、消費者のニーズを十分汲み取りながら、個人向け住宅ローンの資金安定供給という役割に回帰するものとします。」と、こう書いてありながら、先ほどのお話ですと、新谷さんにかわってからは事業向けばかりをやっていた、こういうふうにおっしゃったわけでございますけれども、その点いかがですか。
○証人(原秀三君) まさに委員御指摘のようなことはあったと思います。 私、先ほどの発言に誤解があるといけませんので申し上げますが、社内の分掌規程でそういう役割を組織で決めてもらったということで、取締役であることの責任を逃れるつもりは毛頭ございません。 それから、ただ、ただいまの再建計画についてでございますが、これは、私はもう非常勤の相談役で体調も崩しておりましたので、当時、この再建計画の策定につきまして直接意見を聞かれたり、また意見を申し上げる機会はございませんで、実際にできたものを会社で示されたのが実情でございますけれども、委員御指摘のとおり、私はその再建計画の中を見まして、委員御指摘の点が一番難しい点だなという判断をしたのは事実でございます。 私自身は、住宅ローン、これが住宅ローンという狭い門を守るために大変苦労いたしまして、そのためには、私のこれは持論として、一般銀行、それから利子補給の格好によります住宅金融公庫、それから私どもいわゆる民間住宅ローンは租税特別措置法の規定によりましてローンを借りた方が納税時に減税措置を受けると、この三つの方法をうまく組み合わせて三者がすみ分けできるような方法を考えていただきたいというのが私、社長在任当時からの持論でございました。しかし、残念ながらこれが実現できませんでした。 公庫さんのことを言って悪いのでございますが、例えば住宅金融公庫の業務内容にセカンドハウスとか中古を扱うということもお決めになりました。これはまさに私ども個人住宅ローンの固有の分野と思っていたわけでございます。そういうことが決められました後、私個人は、もう住宅ローンというものは、住宅ローン産業というものは業界の鬼っ子の扱いをされてしまったという感じがいたしました。 そして今、委員の御質問にお答えいたしますが、その再建計画を見ましたときに、多分、私の住総につきましては九千億の正常債権を維持し、九千億の不良債権を整理していくということが前提であったわけでございますけれども、一番その再建案の私が感じておりました難しい点は、何を仕事として正常債権を維持していくのか、その点は非常に難しいことだなと、もとの住宅ローンに戻るといっても、もう戻る席がほとんどないのではないかと、これは私が感じていた実感でございます。
○塩崎恭久君 建前で、個人住宅ローンが目的だということにはしかし変わりがないということだと思うわけでございます。 そこで、先ほど反省点二つおっしゃいましたけれども、審査体制はしっかりしていた、ただ経済情勢についての期待に誤りがあったと、こういうお話があったと思うわけでございます。 そこで、先ほどの融資審議会等々お話がありましたけれども、先ほど来申し上げているように、非常勤といいながら取締役で去年の六月までやってこられたわけでございますから責任があると私は思うわけでございますが、取締役会の決裁にかかるのは幾らの案件からかかっていたんですか、簡潔に。 取締役以上の方々に審議をしてもらって決裁をおろすやつは何億、それでそれは不動産の売買についてもお答えいただきたいと思います、簡潔に。
○証人(原秀三君) 取締役会には具体的な融資案件については議案にかかりません。実際には投融資審議会、その前に常務会というものがございまして、そこでこなしてきましたので、具体的なものは取締役会には上がっておりません。
○塩崎恭久君 融資審議会にかかる金額は。
○証人(原秀三君) 融資審議会にかかる金額、私ちょっと記憶しておりませんが、私の社長当時は、多分二億円か三億円か非常に低い額だったと思います。 その後、その規定が上がりまして、多分、支店長権限というものが五億円に上がった時期もございますし、三億円に下がった、その後下がった時期もございます。恐らく、それを超えるものは、審議会にかける前にその審査担当役員が処理するものもございましたし、審議会にかかるものもあったと思います。
○塩崎恭久君 不動産売買。
○証人(原秀三君) 不動産売買は、大きな金額の財産の取得等については、これは取締役会の決議事項でございますから、かかったことはございます。
○塩崎恭久君 大きな金額ということでありますから、不動産の売買についての基準というのは、後でまたいろいろ不動産の話が出てくるんですけれども、よくわかっていなかったという感じにとれます。 そこで、具体的なお話に移りたいと思いますけれども、今住総の融資先のトップは富士住建八百四十七億円、末野興産が五百五十八億円ということになって一位、二位を占めているわけであります。しかし、後ほどまた述べるように、実は本来であったならばトップになったであろうはずの太陽エステートという会社があるわけでございまして、この点について少しお話を聞かせていただきたいと思います。 資料として定款をいただきましたけれども、ちょうど昭和六十一年、原証人が住総の社長当時でございますが、設立された会社がこの太陽エステートという会社であります。 定款を見ますと、土地の造成であるとか不動産売買、貸金業、ゴルフ場経営など幅広くやっているわけでありますが、一言で言うとどんな会社だったんですか。
○証人(原秀三君) 住総エステートサービスは、昭和五十七年十一月に設立された住宅総合センター、当時の直轄の子会社でございます。 当時、住宅についての延滞がふえましたので……
○塩崎恭久君 太陽エステートですよ。
○証人(原秀三君) どっち、失礼ですが。
○塩崎恭久君 太陽エステートの話。太陽エステートの話を聞いているんです。
○証人(原秀三君) わかりました、はい。失礼いたしました。 太陽エステートは、私ども子会社の住総エステートサービスの取引先としていわゆる太陽グループがございまして、太陽グループには太陽興発と申しますか、あるいは太陽商事と言いますか、そういう二つの会社がございましたが、いずれも小さな会社ですし、一つの会社は配偶者の御名義か何かになっていたと。 それで、住総との提携が始まるにつきまして、そこら辺のところをしっかりした組織にしたいということで、それで太陽グループ側が組織した会社と聞いております。
○塩崎恭久君 今のお話を聞きますと、あたかも太陽グループがつくった会社というふうにとれるわけでありますが、太陽エステートへの融資残高というのがいろいろな報道でもあるんです。それを見ますと、住総とそれから今お話がありました住総エステート、これ一〇〇%子会社、住総のですね、ここから八六年に合計で六百八十三億円だったのが、これスタートでありますが、翌八七年に千三百八十三億円まで一挙にふえているわけであります。ですから、第一点、これが本当にふえたのかということであります。 それから、きのう資料として住総からいただきましたけれども、九一年に、前年の千二百六億円から、今度逆に七百二十一億円まで急減をしているわけですね。今四百八十二億円までなって、第三番目の大口貸出先になっているということになっております。 この点、まず事実かどうか、イエスかノーかでも結構ですから。
○証人(原秀三君) 二点とも事実でございます。
○塩崎恭久君 それでは、なぜ債権を圧縮したんだろうかということでございます。 私は、末野興産であるとか富士住建というのが前面に出るように、むしろ何か都合の悪いことでもあってこの債権を圧縮したのかなという気すらするわけでありますけれども、その点はいかがですか。
○証人(原秀三君) 債権の圧縮につきましては、特別な理由がなくて、平成二年から残念ながら太陽グループは利子の支払いが滞りになりました。それで、恐らく後任の社長の新谷さんのところでこれを整理していく。しかも、太陽エステートの持っておりました物件というのは割合にいわゆる良質な案件と申しますか、虫食いでとか何とかでないきれいな、価格は別といたしましてきれいな案件が多うございましたので、そのときはまだ土地がそう下がるということが前提でございませんでしたので、将来の投資を目的としたことを含めましてある程度の債権の圧縮を図っていくことは適当でないかと、そう考えて実施されたのではないかと考えております。
○塩崎恭久君 大変証人には失礼ですが、やや人ごとのようにお話をなさっておりますけれども。 もう一つお聞かせ願いたいと思いますが、太陽エステートを設立した、これは八六年。昭和六十一年の三月。ちょうど原証人が社長当時ですね、住総の。このときに住総からはこの太陽エステートに出資はされたんですか。
○証人(原秀三君) 記憶は薄い、多分、四分の一ぐらいの出資をしていたと思います。
○塩崎恭久君 私どもの徴求した資料の中を見ますと、これは住総本体ではなくて住総エステートサービスが出資をしたという格好になっていて、そのときの住総エステートサービスの社長はたしか原証人ではなかったかと思うんですが、いかがですか。
○証人(原秀三君) さようでございます。
○塩崎恭久君 そういうことで、太陽エステートというのは先ほど太陽グループがつくった会社とおっしゃったような感じになっておりましたけれども、実は住総、住総エステートサービス、両社から、まあ言ってみれば共同事業的に出資までしてのめり込んでいったと、こう考えざるを得ないんではないかなと私は思うわけであります。役員を派遣している。これも資料できのう出てまいりました。六人出ておるわけですね。新聞等々で見ますと、住総の副社長だった方が取締役で行ったり、いろいろなことをやっていらっしゃる。 この点についてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども、合計六人派遣をしているわけであります。何のために派遣をしたのか。そして、社長さんとしての原証人の経営判断というのは、先ほどちょっとありましたけれども、もう一度簡単にお願いします。
○証人(原秀三君) 本体の住宅総合センターがいろいろと経営の多角化を図る、そういう中で、たまたま一番先に仕事がありましたのが子会社のエステートサービスを通じての太陽グループとのジョイントベンチャー形式によります不動産の開発事業でございました。そこで、太陽側、太陽グループ側としても、ひとつそこのところを住総としっかり提携関係をつくりたいと。ついては、多分そのとき社長は塚原さんだったと思うんですけれども、役員を派遣する格好によって協力をしてくれと、そういう要請があって、派遣する側も、実際には兼務でございますので向こうの事務所に行ったということはないんでございますけれども、そういう形式を整えることによりまして、ジョイントベンチャー形式によりますプロジェクトの実行により債権の管理の方式がとられるのではないかと。 もう一つは、住総エステートサービスは母体信託銀行から来た不動産の経験者でございますけれども、そういった不動産取引の実務についてもう少しノウハウをそういった方から勉強する機会もあるのではないか、そういう説明を私は受けております。
○塩崎恭久君 今形式的な役員だというお話でございますけれども、これきのう出していただいた資料でも平成元年に就任しているんですが、井上敬一さんという方が代表取締役副社長で太陽エステートに行っていらっしゃるんですね。代表権がある方で形式的というのはなかなかこれは法律的にも考えられないというふうに思うわけでありますから、私はやっぱりかなり密接な関係があったと考えざるを得ないんだろうと思うんです。 今いみじくもおっしゃいましたが、この六人の方々は信託銀行から来られたということですね、もともと。ですから、母体行である信託銀行が住総を通じてあるいは住総エステートサービスを通じて太陽エステートサービスという不動産会社に人を送っていた、そして代表権を持った役員を送っていたから経営を言ってみれば半ばコントロールできるような形になっていた、これはまた後で稟議書にも出てまいりますからよくわかるところでありますけれども、そういうことですね。 一言でお願いします。
○証人(原秀三君) 委員お話がございました井上敬一君が代表取締役に就任していたというのは、少し太陽グループを、太陽との取引をだんだん圧縮しなければいけないという方針で、永井会長等が退任いたしました後、むしろ太陽の持っております太陽に対します融資、それから残っております債権を管理する必要がある、そういう必要性から送った代表取締役でございます。
○塩崎恭久君 圧縮しようというからには、のめり込んでしまったからやっぱり圧縮しようということだろうと思うんです。 そこで、住専は、冒頭私が確認いたしましたように、本来業務は個人住宅ローンということでありますけれども、もうあそこまで行ったら後ろには引き下がれない、そう言いながら平成四年にはまだ相変わらず本業に戻ろうという計画を立てておりますけれども、ここでやっぱり事業向け融資に転換をしようという、言ってみれば会社の大方針の転換をこの太陽エステートが一つの大きなターニングポイントとして決せられているのではないだろうか。当然、取締役会でも決められたと思いますし、そもそも代表権のある会長になられた前後にこういうような、例えば個人向け融資が実は事業向け融資に超されてしまったのは、社長をお務めだったころの最後のときに初めて住総の個人向け融資が事業向け融資よりも少なくなった時期なんですね。 ですから、太陽エステートへののめり込み方というのは、言ってみれば住総本体の、先ほど自分は個人向けローン以外のことについては余り責任がないというようなことをおっしゃいましたけれども、そうではなくて、むしろ証人がスターターになってこの太陽エステートへの融資からいわば住総の方針を転換していったんじゃないだろうかというふうにしか見えないと私は思うわけであります。 その点についてもお答えいただきたいと思いますが、当然のことながら株主総会というのが会社にあるわけでありますから、毎年この数字が出てきて、どういうところにどういう融資をしたか、何ぼ貸したか、どのぐらい返ってこないか、こういう話があるわけです。今申し上げたように、ちょうど事業向けの融資の方が多くなった、このターニングポイントに差しかかって、当然株主総会でもこの太陽エステートを含めて大方針の転換というものについての言ってみれば承認あるいは追認というものが行われてこういう方向に行ったんだろうと思うんです。その辺はいかがですか。
○証人(原秀三君) 確かに、先ほど冒頭の証言として申し上げましたとおり、昭和六十年から本来の住宅ローンが大変苦しくなりまして、その他のローンを手がけるということを私が職員への年頭のあいさつでしたのは事実でございます。したがって、そういう意味でターニングポイントであったのではないかということを御指摘になるのは、まさにそのとおり事実でございます。
○塩崎恭久君 先ほど、新谷さんのもとでもずさんな融資はなかった、審査はなかったと、審査体制について自信のある御発言がありました。そこで、きのう資料として住総から出していただいた融資稟議書というのをいただきました。これを拝見いたしまして、たくさんございますからきょうは余り全部には触れられませんけれども、決してずさんな審査がなかったとは言えないような状況だったと私は思うんですね。 例えば、これは太陽エステートの分でありますけれども、昭和六十二年三月、金額百四十五億円の融資案件です。これを見ると、いろいろ解説が書いてありますけれども、「同社は」、つまり太陽エステートですが、「住総エステートサービス一株)の出資と役員派遣一四名)のある不動産事業会社で、当社と共同事業で取組んでいる案件もあり、適宜監査のできる間違いのない先である。」、こう書いてあります。「担保掛目については、建築工事代支払いの過程で債権元本額でも一〇〇%を越え好ましい状況にないが、当該物件を同社が取得した後、」何とか何とかと書いてあって「懸念は少ないものと思われる。」ということで実は百四十五億円を貸しちゃった。 もう一件あります。これは昭和六十三年三月、八十七億円の案件。これを見ると、問題点というところで「担保掛目が高いこと」、つまり一〇〇%を超えているんでしょうね。内規では一〇〇%までとなっていたと衆議院の参考人招致で山本社長はおっしゃっていました。しかし、それを超えている。 もう一つの問題点は「同社の財務内容が厳しいこと」。実は経常利益ももちろん赤、そして繰越欠損も出ているという中で、ここに「格付」というのがあって、業容B、収益性C、健全性C、信用力B、総合C、それでありながら八十七億円を貸している。 そこで、これは本当にちゃんとやっていたんだろうか、基準に合ったことをやっていたんだろうかととても思えないようなことがここに書いてあるわけであります。その辺を本当にちゃんとやっていたかどうか、まずそれで一言お願いします。
○証人(原秀三君) 先ほどの私の証言であるいは誤解をお招きしたことがあるかもしれません。 私が非常に精密な審査をしていたというのは、審査自体の議論を担当者が集まりまして、専門の鑑定士も入れて、いろいろちょうちょうがくがくの議論をしたと。ただし、私が申しました土地についての見通しが甘いということは、その審査の結論を出すに至りまして、土地の評価についての見通しがもう少し慎重であればそのような結論は出なかったものもあるのではないか、そういう意味で申し上げたわけでございます。
○塩崎恭久君 後からまた出てきますけれども、その土地の値段の見通しについても極めて甘い見通しを立てていることがもう随所にあらわれてきております。 次に、ちょっとこの太陽エステートに絡んで、怪しげな物件というのも実は取引がございまして、これはマスコミにも少し取り上げられております。八六年の十一月、八六年の十一月というと証人がまだ社長のころですね。このときに、白金二丁目の土地の売買で太陽エステートから中村不動産というところに一回売っているんです。これは百二十三億円で売っているんですが、同じ日に今度はその中村不動産から住総エステートサービスに百三十八億円でまた売っているんです、全く同じ日に。ここに契約書を資料として出していただきました。全く同じ形式のやつでして、名前と金額が違うぐらいのことであって、ですから同じ方がつくっているのだなということがよくわかります。 これによりますと、この中村不動産はたった一日で、同じ日で手数料を何と十五億円もうけているんですよ、十五億円。十五億七千万円もうけている。一体これは何だろうか。やっぱり、リベートを上げるためにこれを同じ日にやったとしか考えられないような感じがしてならない。 ここに謄本もあります。全く同じことが書いてあるわけでありますけれども、これは本当に半年ごとぐらいにころころ土地を転がしておるわけでありますが、こういうことをやっている。これは証人が社長のときでありますけれども、いかがですか、一言で。
○証人(原秀三君) 今から返りますと、今、委員御指摘の取引は私は大変適当なものではなかったと思っております。 ただ、一言御説明をさせていただきますと、中村不動産と申しますのは、これは単なる不動産業者ではなくて、当社の名古屋におきますメーンの、本業の住宅ローンの取引先でございます。これは住宅ローンというのは手法がいろいろございまして、窓口に来るお客様のほかにいろいろな建て売り業者と提携をして、それにある場合には資金を提供し、でき上がった住宅を当社につないでいただくと。そういうことで名古屋は中村不動産という大手の建て売り業者を主なメーンの取引先としておりました。これが、簡単に申しますと非常に経営が不振になりまして、これもいろいろないきさつがございましたが、経営権を当社がとりまして、実質上の子会社としてこれを支援していこうということを決意したわけでございます。
○塩崎恭久君 この中村不動産というのは海部俊樹前新進党党首との関係がマスコミでは取りざたされている関係でありますけれども、いずれにしても今経営不振ということで、半ばたった一日で十五億円余りの手数料を取ることをお認めになったような気が私はいたします。国民の皆さんがどうとったかはまた皆様方にお聞きしたいと思うわけでございますが。 もう一つ、これもマスコミで大分取り上げられてはいるわけでありますが、きのうまた資料で出していただきました件です。いわゆる担保不動産の高値買い取りという行為についてであります。 これはもう太陽エステートからの担保物件ないしは担保にも入っていないような不動産を高値で買っているのではないだろうか、こういうことで、報道によりますとトータルで七百二十三億円を買った。その結果、住総本体が含み損として五百九十八億円も損を抱えてしまった。ですから、住総から貸していた先のその先の担保を買ってやる、そのお金は向こうに行くけれどもそのまままた住総に返してもらう、こういうことでありますから、不良債権としては残らないけれども、今度は自分の保有の土地の言ってみれば含み損として自分が抱え込むということでありますから、今回六千八百五十億円を入れなきゃいけなくなった理由の一つにどっちにしたってなるわけであります。 なぜそんなことをするんだろうかということを知りたいわけでありますけれども、これをよく見てみますと、実は太陽エステート絡みのこういった案件というのがもう幾つもあって、例えば二つこれはございます。 白金一丁目の土地であります。売り主は太陽興発と住総エステートサービス、買い主は住総、これは九一年三月でありますから、九一年三月というとまだ代表取締役会長の終わりのときでありますね。そのときにこの物件を百二十三億円で買い取ったわけです、住総が。 ここにこういうのがあります。東京都地価図、これは平成三年度版でありまして、社団法人の東京都宅地建物取引業協会、ここが、九百人ぐらいの会員が、いわば実勢価格を示すためにこうやって地図に全部幾ら幾らと書いてあるわけです。この地番を見ると、地価二千七百万円、坪二千七百万円。二千七百万円で坪数を掛けますと実は七十六億円にしかならないんです。七十六億円にしかならないものを百二十三億円で買っている、住総は。これはいかにと。それで、もう一つ路線価というのを調べてみました。一番高いところでやってみても、これを換算してみると、まあせいぜい六十億ぐらいにしか路線価ではならないんですね。ですから、実勢の方で見たとしても七十六億、これは一・六倍の価格でお買いになった、こういうことです。 もう一つ、白金二丁目にあって、これは約七十一億で買っていますけれども、これが今のこういうやつで調べるとせいぜい三十六億円にしかならない。路線価で直してみると三十二億円ぐらいにしかならない。それを七十億で買っている。こういうのが積み重なって、マスコミのやつを見るとかなりのやつになっているわけでありますけれども、その辺はなぜこんな法外な、二倍に近いような値段で買い求めたのか、お答えいただきます。
○証人(原秀三君) 御尋問が二つあったと思います。 一つは、中村不動産に不当なお金を流したのじゃないかという点でございます。私は、先ほど申しましたとおり、一般論として、一つの親会社があり、それを持っております一つの子会社が赤字であり、一つの子会社が黒字であるというときには、例えば評価益等の利益を計上いたしまして、法人税法の要件を整えて無償の貸付金等で赤字の会社を救うということは一般に認められた手法であると思っております。 ただ、そういった方針に対しまして、いかにも土地転がしのような印象を与える取引を通じてやったことは、私は実は、これは決して言いわけするわけじゃございませんが、具体的なこういった方法でやりますという説明がございませんで、後で税務調査を受けましたときに担当者を強く注意いたしました。例えば、そういう方法でやるべきであったのに、大変、経営の方針に協力したのはいいけれども手法が誤っていたのではないかということを申し上げました。 それから、高値買い取りの件でございますが、これは私、会長ということで、どういう評価でどういうことをやったかということは承知しておりませんでしたが、世上いろいろとマスコミで取り上げられましたので心配いたしまして、担当者に電話でこれどうなのということを照会いたしました。担当者の答えは、違法性のないように大変注意をしてやっておりますということと、買い取りをいたしました平成三年と平成七年の例えば公示価格指数は、平成七年は平成三年を一〇〇とすると、その物件のございました中央、都心においては三〇%以下になっているということもあると、したがって特にそのとき処分したものとしては違法性がないと思っておりますと、そういうような説明がございました。
○塩崎恭久君 今実勢に近いものだというお話ですけれども、私は今こうやってちゃんとこの当時の実勢価格を示した上で申し上げているわけでありますから、それはやっぱりおかしい。 それともう一つ、任せていたから知らないとおっしゃいましたけれども、最初に確認したように、代表権のある取締役であった、そのときに行われたものをもし知らないと言うならば、そのこと自身も証人は、例えば民法における善管義務に反していますし、商法における忠実義務にも反していると言わざるを得ないと思いますし、もしこのような高値買い取りをしているとすれば商法の特別背任ということにもなるかもわからないという案件なんですよ、これは。 ですから、それを知らないというようなことはやっぱり許されないと思いますし、先ほど御自身がみずからおっしゃったように、住宅ローンを借りてくれている人たちというのはまじめな人なんだと、ちゃんと返していた、こういうお話がありました。その人たちがその話を聞いたら怒りますよ、それは知らなかったなんていうことは。そこを今言ってもあれですから次に参りたいと思いますけれども、そういうような形で不当に高い金額で、倍もするような値段で買ってどこかが得をしているということになっているわけであります。 そのときに気になるのは、ちょうど六十一年ぐらいというのは、もう総量規制でお金がとまって農林系統金融機関からたくさん来ているんですね。だから、買い取り資金がどこから来たのか。農林系統金融機関から住総に来て、住総から太陽エステートへ行って、太陽エステートからまた住総へ戻ってきて、それが母体行くでも行って、母体行はまたその融資がチャラになると。資金の流れは多分そんなふうになっていたんだろうと思うんですよ、都市銀行なんてそのころは減っていますからね。そういうような形で資金の流れもあって、私は母体行についても追及をしなければいけないことがたくさんあるんじゃないかなというふうに思います。 それから、先ほど審査もずさんではないと言っておりましたけれども、放漫な貸し付けがそう言ったってやっぱり多過ぎる。 例えば、これは出してくださいましたけれども、物件のあれで担保順位に書いてあります。五番目なんというのは、これは例えば富士住建でも五番目でも四十億。ひどいのは七番目で二十五億と六番目で二十五億。それから、もうきわめつけは、タウン開発グループというところに貸しているやつが十二位で七十億を貸している、十二位で。もう一つ、十一位で五十五億、十一位で四十億、十一位で四十億。このタウン開発グループというのはもうむちゃくちゃやっている。それから、コリンズにも十二位で二十五億。これでずさんな融資をしていなかったなんというのはとてもじゃないけれども言えないんじゃないかと私は思わざるを得ないと思うんですね。 それから、母体行が先順位になっているやつというのも結構ありまして、つまり住専は一番をつけるというのが原則ですね。審査基準をもらいましたけれども、そういうふうに書いてある。しかし、今申し上げたように、十一位だ十二位だなんというのがあるわけですし、それから母体行が先順位。これは住総についても、太陽エステートでも安田信託が一位を取って住総が二位。それから、麻布建物でも安田信託の分がありますが、これは債権買取機構にもう行っちゃっているんです。それから、公栄グループについても一位が三井信託、一つが三井信託、二つあります。ところが、これも債権買取機構にもう行っちゃっているんです。ですから、これを債権回収したって、共同債権買取機構がまず取ってしまうという形に今なっているんですよ。 それから、代表者を連帯保証人というふうにすることが原則だったですね、借り手の方の。それはいかがですか。連帯保証人にすることが規則としてなっていましたか。
○証人(原秀三君) 多分そうなっていたと思います。
○塩崎恭久君 きのう稟議書というのをたくさんいただきました。五十億以上のやつをもらって、半分ですね、連帯保証人がついているのは。連帯保証人が社長個人になっていれば個人が蓄財したものからも取れる。しかし、なっていなければ結局株式会社の中での財産でしかないという格好になるわけでありますから、それもやっぱりずさんな融資としか言いようがないと私は思うわけであります。 そこで、紹介融資の話もちょっとございましたけれども、あえてその細かいところまで言いません。この間、玉置地銀協会長も、一件一件相当厳しく見ていけばどうなるかわかりませんよと、責任があるかもわからないということに近いことをおっしゃいました。 それから、住総について調べましたら、それぞれ不良債権の発生率というのを調べてみると、母体行紹介分は何と九五%。つまり、母体行から紹介で来たやつは九五%がもう不良債権になっている。ところが、住総が自分で探してきたのは七五%なんです。二〇%も違うんです。やっぱりその辺を、余りそういうのはなかったということはない、むしろよかったねというお話をしたというお話がありましたけれども、とんでもない話だと私は思うわけであります。 そこで、私は結局母体行とのつながりということを考えなきゃいけないと思うんです。先ほど、信託銀行の人が住総、住総エステートを通じて太陽エステートまで役員として行っている。言ってみれば、母体行と住総と借り手とが一体となってこの不良債権の発生に加担をしたという格好になっているわけであります。それから、実は住総の資本構成を見てみました。株主を見てみました。さっき言ったイコールフッティングで五%ずつ持っていますけれども、それで三五%ですね、信託が持っているのは七行ですから。ところが、信託グループで持っているのは八三%ですよ。 ですから、さっき申し上げた株主総会で大方針の転換、つまり個人住宅ローンから事業主に行ったことを認めたんですねと言ったのは、母体行が株主であって、その大方針を認めて、なおかつ大事なことは、今これは債権譲渡担保ということで取っているわけですから、ちゃんとこれバランスシートを見ると下に書いてあるんですよ。担保に供されている資産、貸付金。大体この貸付金という、資産に挙がっていますけれども、みんなこれを見ると、ああ資産だ、よかったねと思う。ところがこの下に、担保に供されている資産がどっさり入っていて、実は大体九九%ぐらいは債権として母体行ないしは融資金融機関に全部行っちゃっているわけですよ。ということでは、母体行以外にももちろん責任はありますけれども、かなりの部分、株主としての母体行、八三%がそうですから、極めて重い。 それから、人材面。住総でも四十三人延べで常勤役員がおられました。実は母体行の信託銀行以外から来ているのはたった二人です。四十三人中四十一人は母体行の信託銀行から来ているということであります。紹介融資は、今言ったとおり母体行から来たやつは九五%不良債権になっている。 そういうことを考えてみると、私は、母体行の責任を、今までいろいろなスキームで大変ガラス細工とかなんとかいろんなことを言われていますけれども、やっぱり一蓮托生、よく自分の産んだ子供が、母体行が産んだ子供が住専と、こう言われております。子供を産んだら産んだままということも、たまには悪いお母さんもおりますけれども、しかしこの場合は、むしろウ飼いのウ匠だったのが母体行で、住専がウであって、それで魚をとってくる。つまり融資案件をとってくる。ところが、融資案件が言ってみればスイカの香りのするようなすばらしい、おいしいアユじゃなくて、半ば腐ったような魚だったり、あるいはだれかが食べかけたようなのを、またそのあとをとってきたりと、こういうことをやってきたんじゃないかなというふうに思うわけで、極めて私は今のお話をずっと総合してみると母体行の責任は重いと思うわけであります。 ですから、私はこの追加負担というものをぜひ母体行にお願いしなければいけないと思いますけれども、御経験からいってどういうふうにお考えになるかお聞きしたいと思います。
○証人(原秀三君) 追加負担をお願いするかどうか、これは住専当事者の私から申し上げることではないと思っております。
○塩崎恭久君 終わります。
○都築譲君 平成会の都築譲と申します。きょうは御苦労さまでございます。 今回の住専処理策をめぐって、ぜひ国民の皆さんが真相を知りたいということでございますので、その観点からの御協力をよろしくお願いを申し上げます。 まず初めに、原証人、昭和五十六年に住総社長に就任されたわけですが、これは大蔵省の人事当局の紹介、あっせんによるものなのかどうか、その点についてお答えください。
○証人(原秀三君) 昭和五十六年の七月だったと思いますが、私は公社役員を退きまして半年ほど自適の生活を送っておりました。十二月近くになって大蔵省の官房長から話がございまして、前任の佐々木さんが病気で倒れたと。信託協会、信託銀行側としてもなお中立のままにまとめてほしいという話があるからあなたが引き受けてくれないかというお話がございまして、私も個人住宅ローンの充実というお仕事なら最後の御奉公というつもりでお引き受けした次第でございます。
○都築譲君 そうすると、そのときはもう住総の業務とかあるいは経営内容とか、信託七行から設立されていることで会社の性格、こういったものは十分承知をされておったわけですね。
○証人(原秀三君) 承知しておりませんでした。
○都築譲君 そうすると、社長に御就任されてからそういった物事をいろいろ覚えていかれた、こういうことでしょうか。
○証人(原秀三君) さようでございます。
○都築譲君 それから、官房長からお話があったということでございますが、そのお話があったときに、年収としてどれぐらいのものがある、それからどれぐらいの期間やってくれ、こういうお話でございましたでしょうか。
○証人(原秀三君) 年収についての話はございませんでした。私は給与についてそのような条件を出すのが嫌いな性分でございますから、お受けするかお受けしないかだけをお答えしました。また、何年かということについても話がございませんでした。
○都築譲君 そうすると、社長ということで、いわば中立的な立場の者ということで期待されて行かれるということでございますが、じゃ御自分ですべて、自分の年収の問題とか、あるいはそういった問題も決めるという覚悟で入られたわけですか。
○証人(原秀三君) そのようなことではございません。私が参りましたときに、会社のずっと生え抜きでおりました代表取締役の副社長である永井氏から、今このぐらいのことを考えているがよろしいかということで、よろしゅうございますと、こう申し上げたので、私から幾ら出せと要求をしたことは全然ございません。
○都築譲君 それから、母体行との関係についてどういうふうに御認識されておったのか。先ほどの委員長尋問に対する御答弁の中でもイコールフッティングと、こういうふうなことでございました。 ただ、実際にそれぞれ七社があるわけでございますから、そういった中でどこが主導権を握って、そして各社がそれに対してどういう意見を言っているか、それに対して自分はどういう立場で臨むのか、そういう点についてどうお考えになられたか教えてください。
○証人(原秀三君) その点は、私が着任して一番苦労した点でございます。 母体行から、先ほど委員長の御尋問に対してお答え申し上げましたように、それぞれ何十人の人が来て二、三年で帰ってしまうと。しかも、率直に申し上げますと、当初は、ある信託銀行の幹部は特定のある部長、ある信託銀行は営業担当部長というようにある程度約束事のように幹部が派遣されていた事実はございます。 ただ、実際にその部長の仕事ぶりを拝見いたしますと、それよりはほかの部署の方がいいということが随分ございまして、それにつきましては私が信託銀行の社長とひざ詰めでいろいろお話をしたという経緯もございます。 したがって、適正な人事を通じてどういうように、いわば、ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、寄り合い世帯の会社を固有の持ち味のある会社に持っていくかということは私が一番苦労したところでございます。
○都築譲君 大変御苦労が多かったと思いますが、母体行間で設立に当たって何かいろんな取り決めなどがあったんではないか、こう思うんです。これは人事の話にしてもそうですし、あるいは会社の業績、経営、営業に関する問題についてもそうではないかと思うんですが、そういったものは御承知でしたでしょうか。
○証人(原秀三君) そういうものは慣習法的にいろんなものがあったということで、具体的にこうだったということはなかったと思います。
○都築譲君 あと大蔵省との関係でございますけれども、そういうことで大蔵当局からお話があって行かれたということですが、社長に就任されるに当たって社長の心構えとしてというか、こういう言い方が適切かどうかはわかりませんが、こういう点に留意してくれとか、そういったお話は大蔵省からございましたでしょうか。
○証人(原秀三君) 全くございませんでした。
○都築譲君 当時、恐らく銀行局長のところにあいさつに行かれたのではないかと思いますが、銀行局長は何か言われたでしょうか。
○証人(原秀三君) 銀行局長は、御苦労さまでございます、よろしくお願いしますと申しました。 私は実は、今の委員の御質問でございますが、大蔵省の紹介があってどっかに仕事を得たといいましても、そのために後輩の仕事をいろいろやりにくくするということは私が最も嫌ったところでございます。 社長在任中は、仕事上、例えば住宅金融協議会の会長というようなことを引き受けたときには何回か大蔵省に参りました。しかし、それ以外、恐らく会長在任中、私が大蔵省へ行ったことは一回あるかないかだったと思います。なるべく大蔵省というものを離れて、むしろ純粋の中立の者として信託銀行の者と一緒になって汗水を流して働いたつもりでございます。
○都築譲君 御苦労さまでございます。 それで、今言われた在任中一回あるかないかということですが、その一回あるいは二回あったのか、その点について、どういう用件で大蔵省に赴かれたのか教えてください。
○証人(原秀三君) 特に覚えておりませんけれども、例えば私が会長になるときにはあいさつに参りましたし、また会長を退くときにもあいさつに行ったと。そのほかで社長のときは何回も参ったことがございますが、会長在任中はほとんど記憶がございません。 例えば、大蔵省にほかの用件で行ったときに顔を出すというようなことはございましたし、大蔵省のOB会のようなのがございますので、そういったところで、大抵のことは大蔵省のOB会あたりで立ち話で済む話でございましたので、大蔵省との接触は、私はその点大変足不精の方でございましたので、行ったことはございません。
○都築譲君 それから、先ほどのお話の中で、住総のお話があったときは会社については全く知らなかった、こういうことでございますが、やがて社長に御就任されてじきに、個人の住宅ローンをやっているという会社であるという認識はもちろんあるんですが、実際に昭和五十六年当時、銀行が個人の住宅ローンを三割近く実はやっている。あと住宅金融公庫。それで、住専が全体七社、八社、いろいろ言われておりますが、住専全体で占めているのが例えば五・五とかあるいは昭和五十五年当時で多分七%前後と、それがピークであった、こう思うんですね。 そういう状況で、なぜ銀行が既に住宅ローンをやっているのに住総とかあるいは日住金とか第一住金とかそういう住専をつくっていかれたのか、なぜ住宅専門の金融会社が必要であったというふうに御自分でお考えになられましたでしょうか。
○証人(原秀三君) 私が社長在任、就任当時は、まだ民間の方が住宅をつくります場合の補完的な資金源として私ども住専を期待されている向きが多かったと思います。私の友人からも、自分が家を建てるから君のところから借りたいというようなことも随分ございましたし、結構それなりのニーズはあったと思います。 先ほど申し上げました六千四百億のうち六千億余りが個人住宅、お客様は七万五千人いらっしゃいましたので、その方々は喜んで当社のローンを利用していただいたと、こう思っております。
○都築譲君 それで、補完的な資金ニーズがいろいろあった、有用であったと、こういうことでございますが、先ほど委員長尋問に対する御答弁の中で、銀行等による借りかえ攻勢が五十七年から五十八年ですか、あったと、こういうお話でございます。この実態についてもう少し詳しく御説明ください。
○証人(原秀三君) これは、実は私からは余り申しにくいことでございますが、私にただいま証言をお求めいただきました以上申し上げざるを得ません。 一部の銀行でございます。一部の銀行からの借りかえ攻勢はかなりきついものがございました。これは、一説によると借りかえのマニュアルみたいなものをつくられていたということすら聞いております。例えば、だれを目的としてということでなくて、個人住宅のマンションあたりをじゅうたん的に訪問されまして、おたく住専から借りているんですか、それじゃうちへ借りかえてというようなことがされたと。というのは、私の経験で、当時ある信託銀行の社長から、きのう僕の家にも来ましたよと、そういうような話がございまして、ですから相手構わずということだったと思います。これは相当ひどいものがございました。
○都築譲君 一部の週刊誌の中でも、これは二種類ほど、例えば週刊現代とかあるいは政界往来とかあるいは財界展望とか、いろんな週刊誌がこの住専問題をめぐってあります。 それで、今のお話で、優良物件を全部実は母体行もそして母体行以外の都銀が持っていくということでございました。その報道によると実名が出ております。例えば住友銀行という名称が出ている。中でも激しかったと、こういうふうに週刊現代には住総の元職員の方が言っておられます。これを否定されますか。
○証人(原秀三君) 否定いたしません。
○都築譲君 それから次の点は、先ほど六十二年に会長につかれたと、こういうことでございますけれども、会長へ就任される、社長をのかれるというところについて、個人住宅ローンから実は事業向け融資へ傾斜していくということで会社の性格が変わったと、こういうことを言っておられます。しかし、それは社長が決められることではなかったんですか。
○証人(原秀三君) 委員の御質問は理論的にはそうだと思いますが、住宅ローンを預かっておりまして、実際には五十九年三月期の決算がかつがつで、職員の給与が払えるかどうかというぎりぎりの線だったわけです。 委員の御指摘のとおりに私が行動いたしておりますならば、その翌年あたり住総の欠損を出して、株主と私との間に責任をとってやめていくというのが一番処世論議としてはよかったと思います。しかし、三百五十人なり四百人なりの職員を預かっている立場では、それはやはりできませんでした。 やはりいろいろなことを工夫して収益を考えていこうじゃないかということでございまして、その点、委員の御指摘はごもっともな点でもございますけれども、私が決めたというよりも、私はそのときに、私自身は住宅金融専門会社の社長ということを拝命しておりまして、恐らく大蔵省のOBの方でもいろんな能力のある方があると思いますので、それはそれなりにお仕事をなさったらいいと。 ただ、私はやはり公務員の延長としてそういう仕事をお受けしておりますので、少なくとも私にはそういった審査能力は余りあるとは思えない、もっといい方があるはずだと、したがって母体行から社長を出していただきたいと。これはよくマスコミでは敵前逃亡などと書かれておりますが、決してそうではございません。当時悪かったのは、住宅ローンの方が延滞率が高かったんです。いわゆる収益ローンのその他ローンを手がける方が易しかったわけでございます。 したがって、私の個人的な情としては、そこら辺のところで仕事をやっていくということがむしろ安易な道だったかもしれませんし、これを退くということは私なりに相当の節度を持った判断を必要としたわけでございます。ただ、その間に、先ほどから御指摘のように、手がけました若干の不動産ローンが不良債権化させたということは、これは大変申しわけなく思っております。
○都築譲君 そうすると、考え方として、結局母体行とかあるいは他の都銀とかそういったところが借りかえ攻勢をやって個人ローンが減少していった、そういった中で給料が払えなくなったと。ただ、ほとんどの職員はまだこの時点では信託各行からの出向組ではなかったのか。そして、そういう経営方針を決めるのは、原社長ではなくてやはり母体行が決めていた。むしろ、それであれば母体行に全部責任をとってもらうということもできたんではないですか。
○証人(原秀三君) なかなか難しい御質問だと思います。 母体行の社長は、私が就任から四年ぐらいは非常勤の取締役をお願いしておりましたので、毎年少なくとも一回は取締役会でいろいろと決算の状況、会社のあり方等を御報告しておりました。ただ、だから母体行の子会社ということではなくて、母体行の一陣を張った社長さんがやはり取締役会の席にいらっしゃいますと、一つの意見がなかなか出てこないのでございます。ある社長さんはもっとしっかり収益をやったらいいじゃないかという社長さんがいらっしゃいますと、他の社長さんは、原さん、あなたのベースで、やっぱり住宅ローンを誠実にやった方がいいよという御意見もございまして、御意見は拝聴いたしましたけれども、そういった点で母体行から特定の指示があったということはございません。 ただ、住宅自体が、住宅ローン自体が危なくなっていったので、何かの方法でこれをつぶさずに伸ばしていくという御判断は母体行全体としてあったと思います。現に私が社長を退任いたしますときに、三菱信託銀行の志立協会長だったと思いますが、会社に来られまして、私に、大変難しいところを、住宅ローンという会社をまとめ上げてくれてありがとうと、そして十五年でやっと純血の会社ということで経営権を戻していただいてありがとうと、そういう謝辞をいただいたことを大変私は今うれしく記憶しております。
○都築譲君 それでは、質問の観点を少し変えていきたいと思います。 昭和五十九年度から平成六年度までの貸借対照表、損益計算書というのをいただいております。その損益計算書の中で、営業費用として一般管理費という項目がございます。この一般管理費という中には大体どういつだものが入っておりますか。
○証人(原秀三君) 大変申しわけございません。もう時間がたちましたので、私、そのちょっと資料を持っておりませんので、詳しいことを申し上げる力はございません。ただ、人件費その他はその中に入っていたと思います。
○都築譲君 営業費用として、借入金利息、債券信託支払い利息、団体信用生命保険料、有価証券売却損、不動産用費用、その他の営業費用、一般管理費と、こういうふうに実はなっているわけです。ですから、恐らく人件費が入っていることは当然だろうと思います。 この中に企業の交際費が入っているかどうかちょっと教えていただけますか。
○証人(原秀三君) その点もはっきり記憶しておりません。もし交際費があれば、しかし何らかの項目で経費の方で落ちているはずでございますが、一般管理費というのかその他というのか、大変申しわけございませんが、今私資料がございませんので、御答弁できないことをお許しいただきとう存じます。
○都築譲君 それから、そういう御答弁だとちょっとあれなんですが、ざっと見させていただきまして一つ注目するところは、他の住専も比べてみたんですが、営業費用とかあるいは営業経費とかそういう形で大体五、六十億あるんです。住総の場合はこれが六、七十億から平成元年には実は百億ぐらいになって、平成二年度に百十億になります。ところが、平成三年度は一挙に五十九億まで激減するわけです。五十億円も減ったんです。この間に首を切ったとかそういう話はないと思うんです。どうしてこんなになったのか、当時はまだ会長をされておられたでしょうから御承知だと思いますが、いかがでしょうか。
○証人(原秀三君) 大変申しわけございません。それは資料に基づく御説明ならば私できると思いますが、きょうは資料の携行を許されておりませんので、大変失礼いたします。
○都築譲君 それから、政治献金とかそういったもの、あるいはパーティー券の購入、こういったものを住総としてやっておられたのかどうか、その点についてお教えください。
○証人(原秀三君) 私は、国家公務員、公社役員を在任中にお見知りおきいただき、また御指導いただいた国会の先生方がたくさんいらっしゃいます。ただ、私の性格として、そのときの地縁をよすがとして個人的なことをお願いするということはどうしてもできませんでした。したがって、私が社長在任中に政治献金、私の社長としていたしました政治献金は、多分、自民党の国民政治協会でございますか、そこにわずかばかりでございますけれども協力させていただいていたほかはないと思います。 もっとも、パーティー券等につきましては、私は原則として、私がお世話になった方から御依頼がありましたときは私のポケットマネーで出席しておりました。会社の経費に回したことは一、二あるかもしれませんけれども、ほとんどなかった、ポケットマネーでやらしていただいておりましたので。私の社長在任に関する限りは、大変申しわけなかったんですけれども、政治家の方々に対する献金というものは大変けちな会社であったと思っております。
○都築譲君 それからまた、論点を変えて今度は融資の実態について幾つかお伺いをしたいと思います。 先ほどいろいろ議論がございました銀行の紹介融資の実態について、これまたいろんな記事があるわけですし、今回出していただいた資料、私もきのう相当遅くまで時間をかけてざっと全部目を通させていただきました。この紹介融資、例えば住友TB/名古屋というふうな形で書いてありますから、本物件は住友TB/名古屋の仲介物件で同行の取り次ぎによる申し込みというふうなことで、これは富士住建の関係五十億円でございます。事務所ビル用地取得資金、こういうことですが、こういったものはほとんど母体行あるいはそういったところから持ち込まれてきていると思うんです。 私が問題にしたいのは、こういったものについて実は審査をしっかりやっている、融資審議会で一生懸命審査をしている、こうおっしゃっていました。ただ、本当にそうだったのか。低順位の担保権で何十億というお金を貸しているわけですね。ざっと見ると、ただ坪単価が物すごく高いんですよ。何千万、何億円という、何千万、億円の単位とか、そういったものではっと掛けると五百億余裕があるから、今まで上の方で、第十順位まで二、三百億借りていたってまだ幅が二百億ぐらいある。だから五十億貸したって問題ないと、こういう書き方なんです。 それは本当に自分たちのあれでやっておられたのか。そういう紹介融資を持ち込んだ銀行とかあるいは会社とか、そういったところの評価をそのまま使って決定していたんじゃないかと、こういう話がいろんなところにも出ておるんです。それはいかがでしょうか。
○証人(原秀三君) 先ほどから申し上げましたように、私は融資審議会自体にタッチしておりませんので具体的にどうかということはお答えしにくいのでございますけれども、一つ私が会社の内部におりまして感じていたところは、確かに先ほど私は審査は綿密にやっていたと申しましたけれども、会社のもう一つのモットーとして新谷社長が掲げておられましたモットーは、融資の要求があれば早くこたえてやろう、クイックレスポンスをしてやろうと。これはやはり他社との競争上そういった一つのモットーをお掲げになったんだと思います。 何か案件がありますと、私の社長在任中は、融資審議会の開催日は例えば火曜日、金曜日というようなことを決めておったんですけれども、何かあったときは、もうすぐその足で支店長が飛んできて、もうその場で融資審議会を開くというようなことで大変熱心にやっておる。私も綿密に慎重にやっておっただろうというのはそういうことでございますが、ただそのクイックレスポンスということが、あるいは早くこたえてやらなくてはいけないということで十分な調査ということに若干欠けることがあった、であるのではないかと、これは私の推測でございますが、申し上げざるを得ない点でございます。
○都築譲君 恐れ入りますが、そうすると、事業向けの融資の審査は原証人は一切関与していなかったということをおっしゃるわけですか。
○証人(原秀三君) 会長になってからはそうでございます。
○都築譲君 残念ながらきのういただいた資料は、八八年ということは昭和六十三年ですから、会長になられて以降の資料がざあっと出てきておるわけです。 これを見ますと、そのずさんさというのが既に指摘をされておりますけれども、保証人、保証の関係でも、社長と面談してもその書面をとらずにオーケーとか、権利書面が全然なしとか、そんな状況でやっている。それから、審査の決裁区分の欄があって、社長に丸印があるのに、実際の書面ではこれは斜線が引いてある。そしてまた、おかしなことに審議会付議済という判がぽんと押してあるだけで、すべてもうフリーパスのような形に実はなっているとか、あるいはちょっと、私は疑うつもりはないんですが、どうも字が違ったりする、いろんな数字を見ていくと。特に数字の二なんというのは、こういう書き方をする人と、丸く袋をつける人がいる。字の濃さが違う。いろんなところでちょっといろいろ気がつきました。そんなのは細かい話ですが。 それから、先ほど太陽エステートの関係でも質問がございました。それで、私はちょっとお聞きしたいのは、実は太陽エステート、これは八十七億円の融資のときの投融資審議会付議案件というのが昭和六十三年に出ております。それで、会長になられてからはタッチしていなかったということですが、この付議案件の資料によると、経緯として、大蔵当局の指導による住総エステートサービスに対する貸出金縮減のため、住総エステートサービスの同社に対する貸出金を肩がわるものということが書いてあるわけです。 大蔵省の指導があったということであれば、原証人は全然御存じなかったでしょうか。
○証人(原秀三君) 私は、大蔵省から具体的な指導があったということは承知しておりません。それは、そのようなことが奇異でございましたので担当者に聞きましたら、大蔵省に報告書を出すときに担当の係がございますね、そこのところでこれは多過ぎますねということを注意されたというようなことでございまして、実はそのころから私自身も一社に一つの融資が傾斜をするということは大変問題だということを感づいておりましたので、次の新谷さんにも、これは実は後任の新谷社長が副社長として来られましたときに、私が一番先に相談した案件はこれでございました。 太陽という会社がそこそこの実績を上げてくれているけれども相当の融資額になっている、その点についてあなたに引き継ぎをするがどうかと、こう申しましたら、新谷さんは、いろいろな物件を見て来られまして、現在の物件はいいと思うけれども、やっぱり一社集中というのは問題だと思うので、自分は社長になったらこの辺は縮小の方向でいきたいと思っておりますということを言われまして、事実、新谷社長になってから具体的に縮小の方向に進んでいただきました。これはその当時、大蔵省からも恐らくそのような意見が出されたということだと思います。具体的に何か文書かなんかで指示があったということではございません。
○都築譲君 それから、その住総エステートと太陽エステートとの関係ですが、住総エステートの設立は、そもそも焦げついたローンの回収のためということでやっておられた。ところが、それがどんどん不動産融資を太陽エステートを初めやり始めた。最初は一億とか二億とか非常に、太陽興発ですか、太陽グループにやるようになっていった。ところが、突然に先はどのように千三百億を超えるようなものを住総とエステートと合わせて太陽の方に貸すと、こういう実態になったわけです。 それで、太陽エステートの方に対して、実は永井副社長が当時おられたと思うんですが、この方は会長として太陽エステートに乗り込んでおられるわけです、実際、勤務は兼務ということだからやっていなかったかもしれませんが、そこら辺の経緯はどういうことで住総エステートがどんどん貸し付けていくようになったのか、そこら辺のところをちょっと簡単に教えてください。
○証人(原秀三君) 先ほど来、何回か証言申し上げておりますように、いわゆる住宅ローンが苦しくなってその他ローンということを手がけましたときに、まず太陽グループとの取引が始まりました。それで、私ども子会社の住総エステートサービスは、先ほども申し上げましたが、住宅ローンの延滞分を処理する、また担保流れになった住宅を処理していくと、そういうことで不動産の専門家が母体から来てやってくれた集団でございました。そういった専門家の集団でございましたので、実際上の事務の執行は、母体から来ておられました永井さんが副社長代表取締役でございましたので、私は社長でございまして、もちろん責任者でございますけれども、永井さんに事務執行はお願いをしたという実情でございます。 それで、太陽エステートの塚原さんに私がお目にかかったのもしばらく融資が進んでからでございまして、塚原さんは、私との間は常に一定の距離を置くと申しますか、節度を置くと申しますか、そういう態度で接しておられたのでございまして、主に塚原さんは今の住総エステートサービスの方に仕事の話は直行してお話をしておられたという実情でございまして、そういった地縁から太陽エステートについてもひとつ役員として就任してほしいという話があったものと考えております。
○都築譲君 それから、その永井副社長ですが、副社長を退任されてどういうふうになられたのか、どこに行かれたのか、御存じでしょうか。
○証人(原秀三君) 退任された後のことまでは存じ上げません。
○都築譲君 もう一つ、先ほどの関係で、中村不動産という名古屋のあれが出てきました。実は、住総の融資先として愛知県の犬山市にある東海電工という会社がございます。私ども、連立与党のある代議士の関係でこの東海電工に参りました。社長さんともいろいろお話をして、バブルが一応はじけたころに、実は名古屋のある不動産会社から名古屋の駐車場が持ち込まれて、土地の低下もそろそろ終わるだろうということで、欲を出して乗っかってしまったと。そのときに、例えば岐阜の方のいろんな荒れ地のようなところもあわせて合計で七十四億ぐらいの借金をしてしまったと。ところが、全然値が上がらないから大変なことになってしまったということだったんです。 そのときに、不動産会社の名前を教えてくださいということを言ったんですが、御本人は取引先のことだからそれは言えないと、こういうことだったんですが、それは中村不動産という理解でよろしいでしょうか。
○証人(原秀三君) 先ほど私の答弁で一つ訂正いたしますと、永井副社長はどうしたかと言われましたので、永井本社副社長は退任されまして住総エステートサービスの社長に就任をして、その後退任されたということでございます。 それから、今の中村不動産がどうかということについては、私、ちょっと今の御質問がよく御理解いたしかねるので、御答弁いたしかねます。
○都築譲君 それから、昭和六十二年から平成二、三年ぐらいまでの名古屋の住総の支店長はどんな方で、どこの出身の方でしょうか。
○証人(原秀三君) 私が社長在任中、名古屋はいろいろ問題がありましたので、支店長のことはよく覚えております。私が着任当時は二宮さんという方、これは三井信託出身の方が名古屋支店長でございました。その次に、多分同じく三井出身の神戸奎四郎さんという方が支店長になったと思います。三代目は多分、内藤さんという方、これも三井信託出身の方に支店長を委嘱いたしました。その後、尾島君という方に、これは中央か東洋かちょっと出身母体はっきりしておりませんが、そういう方々に支店長として中村不動産問題の解決に努力してもらった、こういうことを記憶しております。
○都築譲君 その中村不動産の問題というのは、一言で言えばどういう問題でしょう。
○証人(原秀三君) 一言で申し上げますと、私ども住総の本業でございます住宅ローンを、住宅ローンの一環でございます名古屋支店の取引先の大手の建て売り業者、これが経営の不振でもって延滞を起こすことになった。それで、いろいろ曲折がございましたけれども、私どもが経営権をとって私どもの子会社として再建しようということを会社の方針として決めました。そして、その場合に、東京の不動産業者でございます平田さんという方をスカウトしまして、会社の副社長、後に社長として再建を依頼したわけです。 この平田さんという方は大変実行力のある方で、再建計画を立てていただいたのでございますけれども、彼、平田さんは東京出身の方でございますので、名古屋の再建をするのには、東京で不動産業務をやりながら再建を図っていきたいという申し出がございました。そこで、平田氏自体が当方の取引先である太陽と組んで一、二の仕事をされて、何億かの利益を上げられたという事実はございます。それでもなお平田氏がいろいろ調査いたしますと、前の社長が残していかれました約六十億の含み損が見つかったということがございまして、そのうちの半分の三十億を何とか本社で援助してくれと、そういう要請がございました。 それで先ほど、先ほどの委員の御指摘で、前の委員の御指摘で私いろいろお問い詰めをいただいたのでございますが、その三十億をどういうようにして計上するかということにつきまして、私は、子会社、一方の子会社が持っております評価益、評価益を計上して、その評価益を本社で吸収することによって欠損の子会社を救済すると、そういう手法を私は頭にあったのでございますが、大変不幸にしてその手法、手段について事務取り扱いの誤りがございまして、大変新聞紙上を騒がすような手段を選んだということは大変私は遺憾に思っております。
○都築譲君 時間が大分少なくなってきましたので、もう一つ指摘をしておきたいのは、住総からこれは四月三十日に書類提出していただいた、融資額上位十グループについて母体行が先順位で融資を行ったものということで、母体行を先順位とやったから、非常に住総の関係でも太陽エステートと麻布建物、公栄グループ、この三つしか挙がってこなかった。しかも二件ずつしかないと、こういうことですが、先ほどの、実際の大口融資案件明細を見ると、もっとほかのいろんなリース会社とかあるいは一般銀行とか、そういったところが第一先順位をとっているのがたくさんある。 だから、質問の仕方が悪かったのもありますし、実際には大口融資の、例えばこれは朝日住建のケースですけれども、日本信託銀行とかそういったところが先順位を持っているものも実は入っておるわけで、余りにもごちゃごちゃしているから余り正確な資料ができなかったのかなということを指摘しておきたいと思います。 それで、証人にお伺いをしたいのは、資金の調達の関係でございますけれども、母体、一般あるいは農協系統ということで資金の調達があったと思います。資金の調達について、系統からの調達についてはどういうふうにやっておられたのか。本店・本部一括だろうと思いますけれども、その点をどういうふうにやっておられたのかをお聞かせください。
○証人(原秀三君) 私が具体的にタッチしておりましたのは社長在任中でございまして、このとき農中さん初め系統金融からは非常に少なかったと思います。多分三百億、全部で四百億足らずであったと思います。これはもちろん本店でもって自主努力で集めたものでございます。 そのときに、住総は系統金融からいただいた資金は一番少なかったと思っております。その後、私の後任者の方のこれは経営努力の一環だと思いますけれども、大変系統金融からの資金量がたくさん入りまして、事業量も拡大し、マイナス面としては不良債権も多くなったという結果にはなったわけでございますが、そこら辺の資金調達はどこにどう働きかけてということは、大変申しわけございませんが、私は承知しておりません。 ただ、新谷さんに一度、事業が大変進捗する中でよく資金量が続きますねという質問をいたしましたときに、新谷さんからは、幸いうちは系統金融が面倒見てくれておりますと、こういう回答があったのを記憶しております。 ですから、住専という一つの大きなマンモス企業がございますならば、農林系統から幾らあってこれがどういうような問題があるかということが実はそれぞれの経営者が意識したのだと思うのでございますけれども、七つないし八つの競争相手があったわけでございます。ふたをあけてみたらどちらも同じように協力してもらっていたというようなことになった面もあるかと存じます。
○都築譲君 資金調達についても御自分は余りタッチしていなかったということで、私、大蔵出身ということで、何か信託銀行、母体行がやりたい放題やるのをうまく善人顔で装うような形で原証人が使われていたのかなという印象を受けるんです。 お聞きしたがったのは、例えば全部の県信連から相当な額が入る、それから各県の共済連合会からは大体全国一律三十億円前後きっちり調っているんです。それだけのお金を、支店が多いときでも多分十一店舗ぐらいしかなかったはずです。それなのにどうして各県のそういったところと取引をやって資金調達ができたのか。恐らく、どこかで貸出枠をつくって全部それを割り振ってやっておられたのじゃないかということをお聞きしたがったんですが、それはできませんので、それはあきらめます。 それからもう一つは、バックファイナンスの関係で、先ほどの紹介物件ごとに資金調達をしていたのではないかということも聞きたいと思いますが、これも今はもうお答えすることはできないだろうと、こういうふうに思いますので。 それから、長期経営計画について先ほども質問がございました。私がちょっとお伺いしたいのは、第一次、第二次再建計画の中に担保案件は従来どおりということになっております。担保条件は従来どおりということでお願いをしたい、それで融資額を維持してくれと、こういうふうな話になっておりましたが、この点についてはいかがでございますか。どういうことであったのか。私は、裏で保証をやっていたんじゃないか、裏で元本保証をやっていたんじゃないか、そういうような気がするんですが、その点はいかがでしょう。
○証人(原秀三君) よく承知しておりません。
○都築譲君 大分時間がなくなってまいりました、もっと聞きたいことがたくさんあるんですが。 あと、行政の関与ということで、実は今、今回の住専問題が話題になってから、平成二年の銀行局の通達五五五号、これが総量規制と三業種規制ということで、ここからが大きく話題になっているんです。 ただ、昭和六十年の七月三十一日に、大蔵省の銀行局の事務連絡で、土地への投機的融資の規制といったものが金融機関に対して行っている。これは国土庁の局長からの要請があった。それから、六十一年の四月十六日には、これまた国土庁からの要請を踏まえて銀行局長通達が出ていっているわけでございます。 さらに、その後、六十一年の十二月十九日、そして六十二年の十月十九日ということで、六十二年の場合は緊急土地対策要綱、十月十六日に閣議決定ですが、これを踏まえて出されたものでございまして、この中で、実は貸し出し、貸金業者についてのあれも出ているわけでございますが、そういった動きは御承知だったんでしょうか。
○証人(原秀三君) 承知しておりました。
○都築譲君 それで、どうしてこういうことになってしまったのか。銀行とかあるいは母体とかいろんなところが住専を使って、どんどんいろんな投機に走って経済をバブルに持ち込んでいった、こういうことがあったんではないか、こう思うわけでございます。当時、平澤局長、三年間銀行局長をやられて後に事務次官になられたわけでございますけれども、私はこの時点でもう既に問題の萌芽があったんではないか、それに対して有効な、適切な手が打てなかったということを指摘しておきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○伊藤基隆君 私は、社会民主党の伊藤基隆でございます。 まず、大蔵省が住専に対して調査に入った九一年から九二年当時のその結果の中で、住総の再建計画について見直しの必要性を指摘しております。すなわち、再建計画がもう既に出された段階にあって、その再建計画の見直しをしているわけです。 これに対して証人は、その当時は社長ではございませんでしたけれども、会長であったかと思いますが、この大蔵省の指摘に対して会社としてはどのような対応をしたか、このことについてまずお聞かせいただきます。
○証人(原秀三君) 第一次の立入調査の結果を私ども知りましたのは私が会長になってからであると存じますが、当時、平成二年、三年ごろから、会社の業容は大変、表へは出ておりますけれども、実態はかなり不良債権があるというようなことを一部のマスコミなどでも問題にされまして、私自身も大変その実態を知りたかったわけでございます。 私自身が調査権があるわけではございませんので、知りたいところがございまして、第一次の立入調査の結果というものは大変分類債権がかなり高いものでございまして、再建を必要とするということで、正直に申しまして、ある意味で会社はよほど基本的に心を決めて再建計画を立てていかなければならないなということを漂然として身に感じた次第でございます。
○伊藤基隆君 しかし、結果は、第一次調査における不良債権は七千四百六十五億円、貸し出しに占める不良債権の比率が三九・九%であったものが、二次調査において一兆二千九百七億円、八〇・二%にふえているわけですね。そのうち大口が、第一次では六千二百六十三億円だったものが七千三百八十三億円、これは不良債権比率が七四・七%から九七・九%というふうに経営内容は悪化しています。 事業者向け融資は、当然のことながら個人住宅ローンよりもはるかに大きなリスクを伴うということは御存じの上だと思いますけれども、事業者向け融資の拡大方針をとるに当たって、この点を厳しく認識していたのか。あなたが社長をされているころは個人住宅ローン中心であったということも先ほどの答弁にありましたけれども、会社全体としてはそういった厳しい融資に対してのリスク管理ができるというふうに考えていたのかどうか、この点についてお聞かせください。
○証人(原秀三君) 私は、先ほど来、会長在任中は業務のラインを離れておりましたと申し上げましたけれども、実はこれは責任逃れで申し上げたのでは決してございませんで、むしろ会社のラインを離れて、一歩離れた立場におりましただけに、私は会長在任中にアドバイザーとして果たすべき責任は大変大きかったと考えております。 会社自体は、新谷社長は大変実行力のある方でございましたので、新谷社長を中心に大変結束して、燃える集団のような、皆さん意気が上がっておりました。しかし、これは今から考えますと、大変会社の業容は上がりますし、当時は二部上場を計画して証券会社からも主幹事会社としていろいろお願いしていたと。その評価も平成二年ごろまでは大変いい評価をいただいていた。また、外部のマスコミからも優良企業として取り上げていただいていたと。残念ながら、私が離れておりました会社のインディケーションは大変いいということであったわけでございます。 しかし、今から考えますと、それだけに、今、先生御指摘のとおり表面は大変よかったのですけれども、自分たちの仕事、それは私を含めてですけれども、私どもの仕事に対する過度の自信、あるいはこれを裏を返して言うと、少し言葉は悪いのですが、一種のおごりみたいなものがあったのではないかということを私は反省しております。 特に、先ほど来御指摘されております不良債権が発生した一番大きな原因は土地の乱高下でございます。土地の乱高下は、しかしそれは外的要因だと言って私企業は言いわけをしてはいけないと思います。正直申し上げますと、プラザ合意から総量規制までの間、総量規制後の平成三年までの間、土地が非常に上がって非常に下がったと。先般来の本院での御議論でも、本来五割ぐらいで貸すべきじゃないかと、土地については。ところが、当時五割で貸したのでは、お客様は来ないわけです。よそへ行ってしまいます。 しょせん、プラザ合意から後は、事業者向け不動産担保金融というジャンルがあるといたしますならば、これは開店休業とすべき業種だったと私は考えております。そのようなことにつきまして予見ができなかったことにつきまして大変申しわけないと、こう思っております。
○伊藤基隆君 私は、原社長から新谷社長にかわるときに、個人住宅ローンから事業別に変わっていくという転換点がある、すなわち信託銀行出身の方が社長になって、母体行との関係を密にしながらその方向に進んでいったのではないかというふうに思っておりますけれども、その点についてはいかがですか。
○証人(原秀三君) これも大変難しい御質問でございます。 私は、少なくとも私のような者よりはもっと適任の方が、つまり銀行等金融としての審査能力のある方がやられたらいいのではないかということで社長を交代いたしました。しかし、仮に私がやっていたらもっときれいにやっていたかというと、それはわからない。恐らく、量の点はわかりませんけれども、私が社長を続ければこのような不良債権を出さなかったというような状況ではなかったのではないかと思います。 ただ、専門家の方々が来られて、やっと信託銀行の純粋な銀行として、それはあるべき姿を全く第三者がなくてお考えになる、そういった環境にあったのは事実だと思っております。
○伊藤基隆君 金融専門家が来られて厳しく業務を行っていくだろうという話を今されました。実は住総から出されました書類によって少し調べてみました。 五十億以上の大口三十四件でございますけれども、実は私が見たのは貸付申請書による決裁状況でありますが、受け付けから決裁までの間、即日でやったのが六件あります。三日以内で決裁したのが二十二件、十日以内で三十一件ですから、ほとんどは十日以内に決裁されている。これは果たして慎重な審査と言えるかどうか。都築さんの質問にもありましたけれども、早いことはいいことだという話も先ほどありましたが、ずさんに扱われているんじゃないか、プロがやるものじゃないというふうに私は思いますが。
○証人(原秀三君) 大変委員からの痛いところの御指摘だと思っております。 私は、当時の経営執行者を批判するつもりはございませんけれども、早くこたえようと。その間には同業間の競争ということがあったと思います。同業間の競争というものはやっぱりあってはならないことでございますが、早くこたえてやらなければ他の同業にとられてしまう。そのためには、融資の申し込みがあったものには少なくとも感触だけでも知らせてくれ、こう言って申し込みをするものが多かったと。それにこたえて、クイックレスポンスで早くこたえてやろうというようなことを出されました。 それ自体は私は方向は間違っていないのでございますけれども、また専門家が審査をされましたので、その結果は拙速ではいけなかったと思うのでございますけれども、今から委員がごらんになりましたような稟議書等を見ますと、私としてももう少し慎重にやればよかったなというような案件が散見されるのは事実でありますことを大変残念に思い、申しわけなく思っております。
○伊藤基隆君 審査の担当者、審査部の川瀬という部長が昭和六十二年から平成元年五月十一日まで担当しているのが印鑑によってわかります。そのスタッフが三人、部員が印鑑を押しています。書類を見る限りでは、その川瀬という人と三人の部員によってその間はやられたと。平成元年八月二十八日から平成三年三月十九日までは平野という部長が四人の部員とともに一番最初の審査をした。その上に常務、専務、社長とあるわけですね。その常務、専務は何かイニシャルとか花押のようなサインがしてありますが、印鑑は押してありません。社長欄は空欄といいますか斜線が引いてあって、このような書類は社長は印鑑を押さなくてもいいのかどうか知りませんが、私にとっては奇異な感じがします。なぜ何百億とか何十億とかいうものに社長の印が押していないのか。その審査体制ですね、責任の所在というものもお聞かせいただかなければならないというふうに思いますが。
○証人(原秀三君) これ、私の推測でございますが、恐らく、委員御指摘のような大きな額の融資につきましては事前に投融資審議会というものにかかっていたのではないかと思います。「投融資審議会付議済」という印がもしございましたらば、投融資審議会には社長が出席し、担当役員が全部出席して決めていたはずでございます。そういう審議会が済んだ後の稟議書というものは恐らく担当の部長で決裁をしていたと。これは私の想像でございますので、想像でお答えを申し上げる、済みませんけれども、百億を超えるような大きな額を担当部長だけの権限で実際の審査をし決めるということはあり得なかったと思っております。
○伊藤基隆君 書類上見ますと、投融資審議会が非常に重要視されている、または融資審議会が重要視されている。その文言が出てくると、後は書類の記述が非常に簡略化されていますね、投融資審議会によって付議済みと。さらには、付議不要とか無印というのが五十億の融資の中に九件もある。投融資が二十二件、融資が七件で、投融資と融資の区別が私はわかりませんが、この区別と、五十億以上でも付議不要ないし無印があるというのはどういうことを意味するのか、このことについてお聞かせいただきたい。
○証人(原秀三君) その点について私もちょっとお答えいたしかねます。五十億以上のものが付議不要というような、それだけでもって決められたことは私の常識ではあり得ないことだと思っております。
○伊藤基隆君 融資がほとんど不動産取得になっているわけでございますが、まあこれ当然のことですけれども、中に太陽エステートで不動産事業資金というのが七件、朝日住建で運転資金、タウン開発で運転資金、この両方で三件、海外物件投資プロジェクト資金、株式購入資金等が、運転資金もう一つありますね、四件、こういうケースがあります。 このプロジェクト資金とか株式購入資金とか運転資金というのは会社の業務の目的と違うところに融資されているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○証人(原秀三君) その具体的な資金使途については私承知しておりませんけれども、会社の定款というのは大変広く記載してございまして、不動産担保金融あるいはそれに関連する事業ということになっておりますので、私、まあ憶測で証言するわけにはまいりませんけれども、少なくとも定款に違反するような行為はなかったものと私は推定しております。
○伊藤基隆君 具体的な事実として一つお聞かせいただきます。 東洋信託銀行の紹介によりメーン銀行である日債銀の肩がわり案件により取引を開始したが、メーン銀行の債務者に対する支援を頼りに、業務遂行能力や返済財源の見きわめもないまま担保掛け目も高いままで急激に貸し付けを拡大し、各プロジェクトのとんざによる債務者の破綻により多額の損失が見込まれるもの二百八十九億四百万円。分類が同額です、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ分類で二百八十九億四百万円と多額のものであります。このことは、具体的にはどのようにこの融資は決定されたのか、母体行の圧力によるものなのか、この点に ついて明らかにしてください。
○証人(原秀三君) 大変申しわけございません。具体的な経緯については私承知しておりません。
○伊藤基隆君 もう時間がございませんが、住総の経営者、経営に携わった者として、大蔵省から就職あっせんで行かれるときに、内容について何も聞かれなかったということもありますし、給与について関心がないというお答えもありました。私は、仕事をする者はその給料が幾らで、それに見合う仕事をきちんとするというのが天下の常道だと思っておりまして、給与に関心がないとか、行く会社について何の説明も受けないということは態度としてはいかがなものかというふうに思っております。そのことは社長在任中、会長在任中貫かれていたのではないか、そういう経営者としての姿勢がずっと貫かれておったのではないかというふうに思います。そのことについて一言気持ちをお聞かせください。
○証人(原秀三君) 民間住宅金融という仕事がどういう仕事かということはもちろん承知しておりました。ただし、信託銀行のプロジェクトとしての住総という会社がどういう仕事かということを知らないということをお答え申し上げたわけでございます。 給与について関心がないということ、関心を持つべきだということ、これは個人の見解の問題だと思います。私のモラルとしては、そういったものには余り関心を持たないというのが私のこれまで生きてきた姿勢でございます。それと仕事をいいかげんにしたかどうかということとは全く別の問題だと思います。
○伊藤基隆君 終わります。時間超過して済みません。
○上田耕一郎君 原証人、御苦労さまです。日本共産党の上田でございます。 塩崎委員、都築委員からもありました太陽エステート、中村不動産問題で最初に二つお伺いします。 原さんが社長のとき、八三年三月、住総は中村不動産に二十二億八千万円の緊急融資を行った。ここに私は厳秘という判を押してあります住総の社内資料「アーバンホームの歩み」を持っています。アーバンホームというのは、後で子会社になって名前が変わったものですね。緊急融資の当時の事情を三つ挙げてありまして、そのトップの一、「株式会社シンコーホーム海部社長(自民党海部氏の叔父)からの支援方強い要請」、こう書いてある。 一体、第三者の海部社長が何で強い要請したんですか。同じ名古屋だったからですか。
○証人(原秀三君) 上田委員にお答え申し上げます。 シンコーホーム、これは名古屋で当時第一位の建て売り業者でございました。それから、中村不動産は現地で第二位の建て売り業者でございました。そして、委員御指摘のように、第二位の中村不動産は当社の名古屋のメーンの取引先で、大変大切な取引先でございました。 それで、これが倒産いたしますと、まずシンコーホームにも影響が出てくる、それから関係の金融機関にも影響が出てくると。つまり、名古屋の住宅産業としても大変大きな問題だということで、私は当時社長として、私の経営の方針として、これは何とか再建したいということを考えていたのは事実でございます。 それで、海部さんでございますけれども、確かに海部先生のおじ様に当たる方だと思います。おじ様の方の海部さんが一度私のところへ来られまして、中村不動産がつぶれると私のところもいろいろ波及はあるだろう、だから何とか協力してくれよという御依頼があったのは事実でございまして、そのときに私は海部さんに、それではもう商売がたきなどと言わずに、共通の問題なんだから海部さんもぜひ中村の方の、中村不動産の社長はむしろ海部さんには一日……
○上田耕一郎君 簡潔にお願いします。
○証人(原秀三君) はい。一日置いておられましたので、中村不動産の取締役として協力してくださいと、そういうことを御依頼した経緯がございます。
○上田耕一郎君 太陽エステート問題というのは非常に重大で、去年八月の大蔵省の調査でもこう書かれている。うち五百九十八億円が不動産含み損になっている、買い取りをやって、飛ばしをやりましたからね。そうすると、住総の不良資産額一兆六千億を超える隠れ損失があるんですよ。これは財政支出で国民負担になるんですからね。 それで、原証人はことしの三月、住総の六階の会議室で山本現社長、それから三木さんという元の永井副社長の参謀と言われる人と会議をやったと。これは太陽エステート問題の対策会議じゃなかったんですか。
○証人(原秀三君) 委員の御質問の趣旨がわかりません。委員の御質問は、山本さんとミキ、ミキ……
○上田耕一郎君 ことしの三月、あなたが主宰して会議をやったという話があるんだけれども、太陽エステート問題の対策会議ではなかったのかという質問です。
○証人(原秀三君) 全然事実無根でございます。
○上田耕一郎君 それでは、紹介融資の問題を取り上げたいと思います。 紹介融資の不良債権率は住総の場合九五・五%ですね。これまで母体行のごみ箱扱いだと広く人口に膳表した言葉があるんだけれども、住専というのは同時にぼろもうけ箱としても使われていたと思うんですよ。住総は、母体行、一般行からの紹介融資に対して、手数料それから通知預金、バックファイナンス、三通りの利益還元、仕組みとしてやっていたんじゃないですか。
○証人(原秀三君) 今お話しの第一点、第三点については承知しておりません。 通知預金につきましては、母体行に限らず他行からも紹介がありましたときに、一週間程度の通知預金をしてお礼の気持ちを出したということは承知しております。
○上田耕一郎君 住総の内部資料「収益物件ローンの実施について」、これを原証人に渡していただきたいと思います。(資料を手渡す) これは昭和五十七年十一月十一日の住総の社内の通知です。これに、つまり事業者向けの紹介融資があったときにどうやって利益還元を母体行にするか、一般行にするかということがちゃんと文書で書かれている。「取次金融機関への還元①信託銀行――所定の手数料、通知預金 ②他の金融機関――融資金額を限度とした通知預金」。この手数料というのは何%だったんですか。書いてあるじゃないですか。
○証人(原秀三君) 当時のことで、申しわけございません、よく記憶しておりません。
○上田耕一郎君 この手数料、きのう提出された資料を見ると、一つに一%というのがありますよ。百億円の物件だと一億円ですよ、母体行に。大変なものですよ。 通知預金、これもきのういただいた資料に具体例があります。あなたの大口貸出先のトップ、富士住建、掛け目一〇三・四%。それで五十億貸しまして、通知預金、還元預金となっている。利益還元ですよ。六十億千五百万円、どうも融資額より多いんですよ、通知預金が。 それで、通知預金、私いろいろ調べた。本店、支店の金利差、勘定レートとの金利差、大体三%だと。そうすると、これ大体一週間なんですね。一週間ですと、これはどうなるかというと、私ども計算しましたら、住友信託の名古屋支店は三百四十六万円の利益になるんですよ。こういうことをやったんでしょう、通知預金。
○証人(原秀三君) ちょっと御質問の最後は聞き取れなかったんですが。
○上田耕一郎君 こういう通知預金はシステムとしておやりになっていたんでしょうというんです。
○証人(原秀三君) 通知預金を、システムと申しますか、むしろ社内の方針としてやっていたのは事実でございます。ただし、期間は一週間というように私は承知しておりました。
○上田耕一郎君 ここにもう一つ、母体行のある信託銀行の内部資料があります。昭和五十一年十二月、業務部長、審査部長から営業店長あてのもので、住総からの申し出で、これは住宅ローンの場合、取次実行分一件につき一千万円の通知預金を還元すると、そう書いてある。一週間と書いてありますよ。住宅ローン一件一千万円、それで事業者向けの場合は大体融資額と同額だったんでしょう。
○証人(原秀三君) 融資額と同額だったと私は聞いております。
○上田耕一郎君 さて、信託銀行は法律上不動産の仲介ができるんですよ。だから、事実上手数料をこういうふうにもらってもいいかもしれぬけれども、他の銀行は宅建業法、銀行法で不動産の仲介やっちゃいけないんですよ。手数料取れないんです。 ところが、ここに書いてあるように一般銀行にも、今の資料で、他の金融機関に融資金額を限度とした通知預金、融資額限度でやっているんですよね。これは私は法律違反の疑いがあると思うんですけれども、そういう自覚はありませんでしたか。
○証人(原秀三君) 私にはございませんでした。
○上田耕一郎君 いや、みんな担当者は知っているから、これはやばいというので隠していたんですよ。だから、こうなっているんですよ。 それ以上にもっとすごいのは、バックファイナンス、これは一般銀行の場合バックファイナンスというのをやっているというのを私は取り上げたことがあるんだけれども、きのういただいた資料をずっとめくっていたらやっぱり見つかりました、バックファイナンスは。大体、きのういただいたこの大口融資案件明細にはちゃんと申請部店の条件として、欄があって、バックファンナンスと還元預金、ちゃんと欄ができているんですよ、もともと。 これは日債銀、日債銀というのは日本ハウジングローンの母体行ですからね、住総に対しては一般行ですよ。これに対して書いてある、バックファイナンスあり。これ八十億の融資に対してバックファイナンス八十億ですよ。条件はローン手数料一%のうち〇・五%は融資あっせん手数料。つまり、住総が一%の半分を日債銀に渡すというんです。八十億の〇・五%というと四千万円ですよ。 私は、これ本当にぼろもうけを母体行、一般行として銀行がやったと思う。このバックファイナンスというのを御存じでしょう。あなたがたの資料で私ども見ますと、大体四件バックファイナンスがずっと書かれているんですね。いかがですか。
○証人(原秀三君) 具体的なことは今記憶しておりません。
○上田耕一郎君 きょうは証人喚問ですよ。あなた社長でしょう。その後代表権を持った会長をやっていたんですよ。 もう時間が参りましたけれども、私どもは参議院で各党そろって母体行の追加負担と言っている。母体行というのはね、三兆五千億の債権放棄額では足りないんですよ。こうやって住専をごみ箱扱い、しかもぼろもうけ箱扱いにして莫大なもうけをやっていたんだから、私は強くこの三兆五千億の債権放棄額を超える母体行の負担を要求いたしまして、証人に対する質問を終わります。 どうも御苦労さまでした。
○佐藤道夫君 私からは、基本的なことに絞って御質問いたします。簡潔にお答えください。 最初に、証人は平成元年十二月に制定されました土地基本法について知るところがあろうかと思います。いかがでしょうか。
○証人(原秀三君) 平成元年でございますか。
○佐藤道夫君 十二月。
○証人(原秀三君) 当時、私はそれを読んだ記憶がございますが、現在、少し記憶はぼけておりますので、ありません。
○佐藤道夫君 これは大変に画期的な法律でして、土地は公共財、国民全体のものである、土地を使って投機的な取引をすることはまかりならぬ、国民がだれでも土地を持てるようなそういうことを考えていこうと、年収の五倍ということが当時言われておりましたが、そういう内容の画期的な法律であるということは当然記憶しておると思いますが、いかがでしょうか。
○証人(原秀三君) その点の法律の趣旨については承知しております。
○佐藤道夫君 そのころに大蔵省から各金融機関に対しまして、土地の投機取引につながるような融資は厳に慎むべしという通達が数次にわたって出されておりますが、このことも当然記憶しておられますね。
○証人(原秀三君) 承知しております。
○佐藤道夫君 証人が会長をしておられました住宅金融協議会、これは大蔵省の監督下にはありませんので、当時の銀行局長から要請という名前で、やはり自粛してほしいと、土地の投機につながるような融資は当然のことながら自粛してほしいという要請書が出されておりますが、これも当然記憶しておられますね。
○証人(原秀三君) 住宅金融協議会を通じて、私どもは住宅金融協議会のメンバーでございますので、連絡がございまして、承知しております。
○佐藤道夫君 ならばお尋ねしたいのですが、国民の願いというのはこの土地基本法に凝結されておる。投機取引はもうやめてほしい、それにつながるような融資はやめてくれということは大蔵省の要請や通達を通じて住専の経営者の耳にも届いておるわけですけれども、それにもかかわらず平成二年、三年、四年と農協系金融機関から巨額な数兆円に及ぶような資金の提供を受けて、それを不動産業者に回したと。この不動産業者の中にはいかがわしい地上げ屋とか不動産業者、不動産屋がいるんだろうと思います。言わせる人に言わせると、ほとんどそうであったというようなことを言う人もおります。 先ほど聞いておりますと、十分の五のように厳しい評価をしたら客は逃げていったということもおっしゃっておりましたけれども、今まで住専が行ってきたそういう融資が土地の投機につながる融資であるというふうに考えたことはなかったんでしょうか。
○証人(原秀三君) 当時としては大変一般的な、当社のみならず経済全般が土地は右肩上がりということがございましたので、そういう意識がなかったのかもしれません。 ただ、今から顧みますと、委員御指摘のような点は、時流に流れて融資判断の結果がやや軽率であったということは、私も反省しておりますし、私の同僚の経営者についてもまた同様ではないかと考えております。
○佐藤道夫君 我々の世界で気がつかなかったというのは故意がないと言うんですが、それでは勘弁はできないわけで、次は過失の問題が出てくるわけですが、今から考えますと当然気がつくべきであったと、こういう御発言でございます。これは過失を認めたというふうに理解してよろしゅうございますか。
○証人(原秀三君) 道義的、社会的な責任について大変反省しているということでございます。
○佐藤道夫君 道義的な責任というのは、これは言葉の上だけでございまして、頭を下げればよろしいと。私が問題にしているのは法的責任でありまして、民事上、刑事上の責任です。 民事上の責任というのは、会社、株主に対する責任。それから刑事上の責任というのは、こういう事態を招いたことを当然予測すべきであって、かつ会社の任務、代表者として守るべき任務に背いて会社に損害を与えたというのは刑法上の背任罪ということになります。厳しい対応が待ち構えておると思いますが、そういう御覚悟はおありでしょうか。
○証人(原秀三君) 私も法治国家の一市民でございますので、その公正な秩序に従うのは当然のことだと考えております。
○佐藤道夫君 ということで終わります。
○委員長(井上裕君) これをもって原秀三証人に対する証言の聴取は終了いたしました。 証人には、長時間にわたり御証言をいただきまことにありがとうございました。 御退席くださって結構でございます。 午後一時半に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ―――――・――――― 午後一時三十分開会
○委員長(井上裕君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成八年度一般会計予算、平成八年度特別会計予算、平成八年度政府関係機関予算、以上三案を 一括して議題といたします。 平成八年度総予算三案の審査のため、住宅金融専門会社問題について、証人の証言を求めることといたします。 まず、委員長から確認させていただきます。 あなたは佐佐木吉之助君御本人ですか。
○証人(佐佐木吉之助君) はい、さようです。
○委員長(井上裕君) この際、一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただきまことにありがとうございます。当委員会におきましては、平成八年度総予算に関する審査を進めておりますが、本日は特に証人の方から住宅金融専門会社問題について御証言をいただくことになった次第でございます。 証言を求めるに先立ち、証人に申し上げます。 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人には、証言を求める前に宣誓をしていただくことになっております。 宣誓または証言を拒むことができるのは、次の場合に限られております。 自己または自己の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または自己とこれらの親族関係があった者及び自己の後見人後見監督人または保佐人並びに自己を後見人後見監督人または保佐人とする者が刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときは宣誓または証言を拒むことができます。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、外国法事務弁護士を含む弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者が業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについて証言を求められたときも宣誓または証言を拒むことができますが、本人が承諾した場合はこの限りではありません。 正当の理由がなくて証人が宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられます。 また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 なお、今回の証人喚問についての当理事会の決定事項については、証人には既に文書をもってお知らせしたとおりでありますが、この際、その主要な点について申し上げておきます。 その第一点は、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合についてであります。 証人は、補佐人に対し、宣誓及び証言の拒絶に関する事項について助言を求めることができますが、これらの助言は、いずれもその都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであり、補佐人の方から証人に対し助言することはできないことになっております。なお、補佐人は発言することはできません。 その第二点は、資料についてであります。 証人は、既に通知いたしましたとおり、証言を行うに際し、あらかじめ当委員会に提出された資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。 その第三点として、証人のメモ筆記は尋問の項目程度に限られております。なお、補佐人はメモをとることが許されます。 以上の点を十分御承知願います。 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。 全員御起立願います。 〔総員起立〕
○委員長(井上裕君) 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第五条の一二の規定により、これより佐佐木吉之助君の証言が終了するまで撮影は中止してください。 佐佐木吉之助君、宣誓書を朗読してください。
○証人(佐佐木吉之助君) その前に、一言委員長にお許しを願いたいんですが、宣誓と証言問題においてであります。 私としましては、現在、刑事被訴追人でありますによって、宣誓及びこの会における証言を拒絶したいと思います。
○委員長(井上裕君) 証人に申し上げます。 正当の理由がなくて宣誓を拒んだときは、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第七条の規定により、これは刑罰に処せられます。 どうぞ宣誓文をお読みいただきたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) 今言ったとおりのことでありますので、処罰問題も十分承知しております。 その前に、理由として一言申し上げたいんでございますが、書面にて既にきのう提出しておりますが……
○委員長(井上裕君) 着席ください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 証人は、宣誓を拒む理由を明らかにしてくださ い。
○証人(佐佐木吉之助君) おわびということで、冒頭に、いわゆるバブル経済の崩落の過程において当社がその渦中に置かれたことは、我が国の経済上の不安定要因の一端に加担することになったことを大変陳謝すべきところであることを述べさせていただきます。 二、証人としての宣誓及び証言について。 ところで、今回の証人喚問に当たり、遺憾ではありますが、熟慮の末、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律、以下議院証言法と言います、第四条第一項に従い、証人としての宣誓を拒否することにいたします。 そこで、議院証言法第四条三項に従い、宣誓拒否の理由について一言述べさせていただきます。 小林問題。 私は、過日衆議院において参考人として……(「やめさせろよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○委員長(井上裕君) 今、証人発言中だから。 証人に申し上げます。それは聞いていない、今。(発言する者多し) 佐佐木証人に申し上げます。 今あなたが言っていることは私は聞いておりません。証人は宣誓を拒む理由を簡単に言ってください。
○証人(佐佐木吉之助君) この問題が非常にその原点になりますので、ぜひ言わせてください。(「だめだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり) 私は、過日衆議院において参考人として質問に答える形で、当社の経営上大きな問題であったところの蒲田ビルの建設資金の融資問題について、元大蔵大臣、現内閣総理大臣橋本龍太郎氏の元秘書小林豊機氏、以下小林氏と言いますが、日本興業銀行に対する融資あっせんの対価として当社に対して約四千万円の請求を行ったことに陳述しました。 すると、ほとんど時日を置かず小林氏から……(発言する者多し)
○委員長(井上裕君) 証人、お座りください。お座りください。
○証人(佐佐木吉之助君) はい。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 佐佐木証人に申し上げます。証人は宣誓を行ってください。その後理由を申し述べなさい。立って発言してください。委員長も立っているんですから。
○証人(佐佐木吉之助君) ちょっと補佐人と相談してよろしいですか。
○委員長(井上裕君) 宣誓を行ってくださいと委員長は今申し上げておりますから、宣誓をしてください。そして、その後あなたの理由をお聞きいたします。――宣誓をお断りするんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 先ほど言ったように、そのような問題で途中において、まさに入ろうとする瞬間において議場が混乱しておりますから、そういう問題においてこれから入るところであります。これを聞かないで……(発言する者多し)そうですよ。まず恫喝によって宣誓を強要するなら私はしませんよ。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 佐佐木証人に申し上げます。 ただいま御申し出のありました補佐人との協議をどうぞしてください。 それから、恫喝という言葉が出ましたが、どなたも恫喝しておりませんので、それはお取り消しください。
○証人(佐佐木吉之助君) 恫喝の言葉は取り消しいたします。
○委員長(井上裕君) 取り消していただけますか。
○証人(佐佐木吉之助君) はい。
○委員長(井上裕君) 恫喝の言葉は取り消していただけますね。
○証人(佐佐木吉之助君) はい。
○委員長(井上裕君) どうぞ協議してください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 佐佐木証人。
○証人(佐佐木吉之助君) 宣誓問題の問題でありますが、私は議院証言法四条にのっていると自分では思っておりますし、それで事由においてその説明がなくて、再度その問題が繰り返されることを非常に残念に思います。 それで、簡単に省略しますので、こちらの事由をちょっと聞いていただきたいとは思うんですが。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 証人は宣誓を拒む事由のみ法第四条に基づいて明らかにしてください。明らかにしてください。簡単に。
○証人(佐佐木吉之助君) 簡単にですね。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 佐佐木証人に申し上げます。 証人は宣誓を拒む理由のみを第四条に基づいて明らかにしてください。しかも簡潔にお願いをいたします。
○証人(佐佐木吉之助君) これは衆議院の、小林豊機氏の問題の連続性が持ちますが、その小林豊機氏より名誉毀損罪でその内容について東京地検に告訴状が出されており、これが受理されております。したがって、私の身分はただいま刑事被告訴人、すなわち被訴追人であります。 この身分は、憲法に保障されているところの議院証言法四条によって守られている問題でありまして、この問題は衆議院の、先ほど言いましたように、連続性でありますから、それで一点だけそれじゃ簡単に言いますが、その小林豊機氏がその訴文の中に、訴訟文の中に、被告訴人佐佐木吉之助は住専問題の最も重大な責任者であり、現在総量規制の政策自体を批判して、これを指導した政治家、官庁、金融機関を裁判によって攻撃しているものであります、とあります。 したがって、この問題において、この委員会は住専問題を取り扱うところでありますから、ここをもって小林氏は非常に事由な、中核の一翼とならしめているので、私が申しているのは、これの関連性において……(「この委員会と関係ない」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)ということが、まあいずれにしても、いずれにしても被訴追人で住専問題にかかわり合いがあるということは変わりないことでありますから、したがってその旨で私は言っているわけであります。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 暫時休憩いたします。 午後一時五十八分休憩 ―――――・――――― 午後二時三十四分開会
○委員長(井上裕君) 再開いたします。 佐佐木証人に申し上げます。 先刻述べられたような名誉棄損で告訴されている部分につきましては、証言を拒否することができますが、当委員会が証言を求める今現在のものとは異なっております。 住専問題についても、刑事訴追を受けるおそれがある場合は、その部分につきましても証言を拒むことができます。よって、宣誓をして尋問にお答えを願いたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) そのお言葉は、個々の証言の内容について、これを証言しなくてもいいという、あるいは、ということを意味しているんですか。
○委員長(井上裕君) 今申し上げましたように、今回住専問題で今あなたを証人としてお呼びしておりますので、刑事訴追を受けるおそれがある場合は、あなたが証言したくないところは拒否して結構ですから、宣誓文をお読みいただきまして、そして御証言をいただきたいと、こういうことを申し上げておるわけであります。
○証人(佐佐木吉之助君) わかりました。
○委員長(井上裕君) それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。 全員御起立願います。 〔総員起立〕
○委員長(井上裕君) 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第五条の三の規定によりまして、これより佐佐木吉之助君の証言が終了するまで撮影は中止してください。 佐佐木吉之助君、宣誓書を朗読してください。 〔証人は次のように宣誓を行った〕 宣 誓 書 良心に従って真実を述べ、何事もかくさず、又 何事もつけ加えないことを誓います。 証人 佐佐木吉之助
○委員長(井上裕君) 御着席願います。 お静かに願います。 証人は、宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○委員長(井上裕君) これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は証言を求められた範囲を超えないこと、また御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言なさるようお願いいたします。 なお、質問を受けているときは御着席のままで結構でございますが、お答えの際には起立して御発言を願います。また、委員の尋問時間が限られておりますので、答弁は要点を的確に簡潔にお願いいたします。 この際、委員各位に申し上げます。 本日は、申し合わせの時間内で証言を求めるのでありますから、特に御協力をお願い申し上げます。 それでは、まず委員長から佐佐木証人に対しお尋ねいたします。 あなたは株式会社桃源社の社長として今日まで同社の経営に携わってこられましたが、一、バブル経済が崩壊する前と後で経営状況はどのように変わりましたか。二、住専各社からどのような経緯で借り入れをすることになりましたか。また、その借入金をどのように投資してきましたか。三、借入金をなぜ返済できなくなったのですか。また、現在の債務の状況はどのようになっていますか。 以上三点についてお述べください。
○証人(佐佐木吉之助君) 桃源社は一口で言うとビルリース業であります。したがって、そのバブル壮盛の時期において、土地及び建物に関する建築資金を多大に必要としている会社でありまして、いわゆる一九八九年及び九〇年、これがバブル頂上期と言われておりますが、これに達するまでは、約既に五十棟ほどのいわゆる東京都内における賃貸業用のビルを保有しておりました。 したがって、このビル賃貸業というのは長期の資金を非常に必要としてまして、銀行資金のように三年ないし五年というようなショートタームの資金は、そのビルが土地を買ってでき上がった瞬間においてはもう期限が切れてしまう。そうすると、銀行が償還を迫る。そういうような問題において、当社の場合は銀行資金というのは本来性においては必要としない問題で、住宅ローンや何かと同じで、十五年、二十年、三十年、こういうような資金を非常に必要としておりました。 したがって、特殊の場合を除いて銀行からの借り入れば一時的であり、そういう銀行からの借り入れも、興銀に見るように、これがいろいろとトラブルを起こす原因となっておったんであります。したがって、その比率、借りた比率において、ノンバンク及び今問題になっている住専、これが非常にロングターム資金でありますから、これを借り入れざるを得ないという状況で、先ほども申し上げたように、八九、九〇、九一年度あたりまでは、ピークにおいては三千九百強の借り入れ状態があった。 それから、その後において、いわゆる総量規制が平成二年三月二十七日において大蔵省より発出されて、この時期より一年と九カ月にわたって、いわゆる不動産業界、ノンバンク、それから建設業、これに対する資金のカットがなされましたので、我々、中小のビル業者でありますが、その時期において既に蒲田初め熱海それから曙橋等、合計、ちょうど総量規制が始まったぐらいのところにおいてほとんどの、建築件数約十件ありましたけれども、完成の手前のところで資金が全く来なくなる状態。 そういうところで、その収入の度合いが、その前までにおける二・五倍ないし三倍近くの収入見込みがありましたんですが、これが突如としていわゆる総量規制によって工事困難等が発生しまして、すべての工事が中止されたりあるいは抵当権設定とかいろんな状況に追い込まれていき、かつまた自分自身もそういうような建設の、建築中止ですね、こういうようなことを積極的にやっていく。 それとともに、期待されていた三・五倍ないしは四倍に近い従来までの賃料収入等の見込みが断たれましたんで、当然の話、資金流入がなくなる。それから、手持ちの資金をそこに投入せざるを得ない。したがって、手持ち資金はなくなっていく。 通常であれば、特に不動産業は、土地を買って建築を行うというような問題においては、常時絶え問なくそういうような資金流入が毎日毎日なければ絶対的にやっていけなかったんですが、まず第一点には、建築等の中止を七カ所、あるいは十カ所と言ってもいいんですが、やりまして、とにかくお金の出ることを防ぐ。 それから、ほとんど当社の場合は、いわゆる総量規制が出まして一年後ぐらいでしょうか、既に売却、土地売却、工事中止とともに土地の売却を開始しております。それで、その後約九年間にわたりいろんな質権、いや失礼、抵当権の実行とか代物弁済でありますとか売買、任意売買等を含めまして約一千億、今日まで四年半ぐらいの間に約一千億近くの売買を行っております。 これは、この規模においての中では最大限の努力をやったものだと私は自負している次第なんですが、それとともに、いわゆる債権買取機構株式会社、これに積極的にうち側は抵当権つきの建物、土地を移譲しまして、恐らく当初のころは桃源社のそういう債権の移譲、いわゆる債権買取機構の中における提供といいますか、それは全体の中で一番だったぐらいではないかと思います。 それとともに、その時期において二年から二年半、いわゆるバブルの崩落という現象の中、初め二年から二年半の問題、この時期においては地価の下落が少なかったわけでありまして、大体二年ごろ、三年ごろでは三割ぐらい。その後において、買い手がいないということ、なおかつ資産デフレ、スパイラルのデフレでありますから、土地の価値観等々が下がってしまう。それで、金融機関も御承知のとおりあのような状態になっていきますんで、当然昔であれば資産を売ればキャッシュに、キャッシングにかえられます。これが全くできない状態。それとともにテナント等の減少がある。 したがって、その後においてはどうだという御質問ですが、やはり幾らリストラで支出項目が五分の一とか六分の一ぐらいになりましても、とても追いつく問題でありません。したがって、どうかとおっしゃられれば、極端に悪い状態に陥っていく次第です。 それから二番目の、住専の当初におけるかかわり合いでございますか。 先ほど申し上げたように、ノンバンクがうちの貸し手の主流でありまして、九〇%ぐらいが常時、八〇から九〇%ぐらいがその比率で推移しておりました。したがって、今言われている住専という問題ですね、これの八社において、このこちら側からの感覚は、八社がすべからく全部ノンバンクであるといって考えておりましたんで、特に住専会社という区別は全くありません。 したがって、当時においては、当社の選択、借入金の選択は、むしろ何といいますか、二、三社がやってきまして、あの物件を開発したいというような競争原理的な問題で、当然その中にはやっぱり一種のノンバンクであるところの住専会社も入ってくると。したがって、特別の意図性を持って住専会社とこちらのつながりができ上がっていくということは全くないと思います。 どのように、何でしたっけ、ちょっと済みません、二番目の質問、もう一回(「三番目、三番目」と呼ぶ者あり)三番目ですか。
○委員長(井上裕君) では、証人にもう一回申し上げます。 借入金はなぜ返済できなくなったのですか、また現在の債務の状況はどのようになっていますか、簡潔にお答え願います。
○証人(佐佐木吉之助君) 借入金、先ほども申しましたように、資産というものは、過去、オイルショック、円高ショック、このころにおいてもうちは既にいわゆるビル稼業をやっておりまして、お金がやっぱりなくなります。そうすると、その物件を売ることによって、こんなに崩落しておりませんからキャッシングできて、それによって借入金を返済するということができるわけなんですね。 ところが現在は、先ほどもどのぐらい売ったかという問題で触れたように、買い手がない。それから、地価が同時にいろんな、例えば一番の私は元凶は総量規制だとは思いますが、これによって不動産会社、ゼネコン、ノンバンクは全滅してしまいますね。三年間から五年間にわたって倒産も非常に多い。そういうような状態で、手持ち、あるいは他社においてもそうでしょうけれども、これが売れない、流通化しないところ、そして金がないという問題において、そしていわゆる不動産価値が下落することによって、いわゆる当初における土地建物原価から乖離することが非常に甚だしくなっていく。 そうすると、借りた分に対して返済をするのは当たり前のことなんですが、これは経営者として経営の立て直しては資産を売る、金がなければ資産を売るのは当たり前でありますからこれに努めるんですが、安く買われて、買い手がない、たたかれる、そういうような状態がどんどんどんどんスパイラル的に五年間にわたって来る。 したがって、一〇〇の価値の借入原価であっても現在は一〇です。そして、私の会社がやっているところは都心部であって、かつその商業地域における値下がりというのは非常に多いもの、強いものでしてなお落下中。当時のピーク時に比べて十分の一、あるいは、ただいま現在交渉しているような二物件ありますが、これが八十五億に対して八億の指し値、十五億ぐらいに対して実に二億弱ですね。 そういうようなことで、当然借りた金の原価、簿価を返すことができない。したがって、それとともに金融機関もそんなに安くては判こが押せないというような状態が悪循環的に繰り返されておりますので、当然の話、そのメンテナンスフィーとかいろんなコストがかかりますので、やっぱり何で返せないかというような問題は、まさにそういうような現象下に置かれているからだと私は思いますが。
○委員長(井上裕君) どうぞ、おかけください。 ありがとうございました。 委員長からお尋ねすることは以上でございます。 それでは、佐佐木証人に対し質疑のある方は順次御発言願います。
○服部三男雄君 服部ですが、私から証人にお尋ねします。 昨日の夕方に、私どもの方から要請しまして、証人の会社の方から御協力いただいて、桃源社の決算書、昭和六十一年三月期から平成七年三月期までの決算書をいただいておりますが、きょうお持ちになりましたか。
○証人(佐佐木吉之助君) 持ってきておると思います。補佐人が持ってきていると思いますが。
○服部三男雄君 この決算書の作成について、もちろん部下が作成するわけですが、証人は内容を確認し承認しておりますね。
○証人(佐佐木吉之助君) これはやはり毎年その内容を、決算書は見ております。
○服部三男雄君 証人は随分長く不動産業、ビル賃貸業をなさっていますね。小さい規模のときからだんだん今のように大きくなってこられたわけですが、常に事業をやる上で借入金、それに対する支払い利息が幾らか、売り上げの目標はどうするか、どれだけの売り上げが入るか、先ほど売り上げのことをおっしゃっていましたね。バランスシートのことですが、こういうのは常に検討しておられますね。
○証人(佐佐木吉之助君) 当然の話であります。
○服部三男雄君 昭和六十一年三月期の長期借り入れ、先ほどほとんど長期借り入れだとおっしゃっていましたね。これは三百三十一億円となっております、この決算書によれば。昭和六十二年にそれが千三百億円、 一千億強ふえています。六十三年三月は一千六百億、平成元年には二千百二十億、平成二年の三月期には三千百億、そして先ほどのピークとおっしゃったのは平成三年三月期、要するに総量規制の翌年ですね、会計年度でいえばその年ですな、三千九百億になっています。こういったことは記憶しておられますか。
○証人(佐佐木吉之助君) 記憶しております。
○服部三男雄君 総量規制が平成二年三月に行われた。そのときは三千百億の長期借入金。総量規制があったころ、いわゆる不動産価格の高騰について世論が非常に厳しくなってきた。不動産総量規制はなぜやるかということも大蔵省の発表で承知しておられましたね。
○証人(佐佐木吉之助君) はい、わかっております。 ちょっと待ってください。事前にわかっていたかということですか。
○服部三男雄君 いえいえ、発表した後でいい。
○証人(佐佐木吉之助君) 発表したときはわかっております。
○服部三男雄君 そうすると、不動産の価格を上げちゃいかぬ、不動産の価格をできるだけ静めようという政府の政策なりがあって行われているにもかかわらず、三千百億から三千九百三十五億まで、八百億強を借り増しておられますね。どうしてですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 私のところは事業会社でありまして、先ほど六十一年から六十二年、三百数十億から千三百億に増しているんじゃないかと。この時期は、蒲田のいわゆる土地の入札があって、これを取得している、そういう特殊な事情であります。 それから、先ほどのピーク時における相当大きいところの借り入れ増加、これは、そういう時代がどんどんどんどんやっぱりいわゆる開発の時代という、そういうことは国及び政府もリゾート法とかなんとかで非常にあおっていて、そういうような影響を相当受けたということは否めざるを得ないとは思います。
○服部三男雄君 証人に記憶を確かめますが、そのリゾートブームは確かにありました。リゾート法ができたのはもっと前でして、総量規制に入った平成二年ごろには、そういうものはもう政府は別にあおっても何でもないわけです。NTTの株も出ていませんしね。ちょっと記憶が数年ずれているんじゃありませんか。むしろ、総量規制が入った後になぜ急に八百億もふやされたのか。増加額で八百億というのは、三百億から千三百億に伸びた六十一年のときしかないんですよね、急にぽんと伸びるのは。だから聞いているわけです。
○証人(佐佐木吉之助君) それはやはり事業というものは惰性というものがあります。したがって、順次計画でやっていても、二、三年おくれになって金が必要となるというような問題はありますので、そこで大体とまっていると思うんですよ、うちの場合は。
○服部三男雄君 さて、その決算書によりますと、平成二年三月期の決算期では、長期借入金が三千百五億円で支払い利息が二十七億円と書いてあるんです。一%未満なんですね。当時の公定歩合を見ますと、平成二年といいますと公定歩合は四%ぐらいですかな、いやいやもっと高い、五%以上あるんです。この点をちょっと説明していただけませんか。
○証人(佐佐木吉之助君) これはまさに先ほど言いましたように、運転資金等々が円滑に流れてくれば、これは血液の流れと同じです、突然として狭心症のショックを受けるわけですから、したがって心臓不全ですね。血液の循環不全等が起きます。これはキャッシュの面において支払いが不能になっていくと、そういうことを……
○服部三男雄君 質問を勘違いしておられる。もう一遍やります。
○委員長(井上裕君) どうぞ証人、おかけください。
○服部三男雄君 もう一度確認しますね。 平成二年三月期の長期借入金は三千百億円あるんです。長期借入金ですよ。その期の支払い利息というのが上がっていますね、勘定科目で。これは二十七億円。ということは一%未満でしょう、三千百億の一%で三十一億でしょう。二十七億しか利息を払っていないというところがちょっと解せないんです、当時の公定歩合は五%を上回っているんですからね。しかも、あなたの言う長期借り入れでいけば長プラはもっと高いんですよね、銀行の長プラは。この説明をちょっとしていただけませんか。
○証人(佐佐木吉之助君) それは、先ほど申し上げたとおり惰性の中における、うちは建築をやっておりますから、その支払いがタイムラグをもって発生して、それで全部やめちゃうわけですよ。それとともに、その時期においての突然として利息が払えない状態、その後もずっと続きますが、現在はそれより悪いとは思いますが、そのまさに始まりの瞬間的な現象をおとらえになっているんじゃないかと思いますけれども。
○服部三男雄君 今、証人は、建築をやっているから、それはタイムラグがあるから利息を払わなくていいんだとおっしゃっていますが、長期借入金三千百五億あって、当時の固定資産の中の土地勘定科目が二千四百五十七億円あるんですよ。ということは土地を買っていると。 建物はそんなに言うほどふえていないんです。建物増加率は、平成元年三月期が百三億の建物が平成二年三月期が百四十九億、たった四十六億ふえているだけなんですよ。翌年で二百六十七億、あなたのおっしゃっているこの百二十億のタイムラグはこれをおっしゃっているんだと思うんですね。 しかし、長期借入金はそのころ三千億になっているわけです。土地の固定資産は同じ二千億台にある。そうすると、これは土地代だということになりませんか。土地代だったら金利は払わなきゃいけませんね。当時、公定歩合は五%以上、長プラだと八%ぐらいのときに、なぜ利息が一%未満の二十七億で済んだのかがわからないと言っているんです。
○証人(佐佐木吉之助君) それは、まさに突然として、青天のへきれきでやってきまずから、この時期において非常に倒産がふえます。それから、内側の不動産業者の倒産が非常にふえます。内側の場合は、そういうような周辺土地におけるずっと前の、二、三年前の契約等がありますから、そういうようなもので土地は買わざるを得ない、そうじゃないと手付が流れちゃうとか。だけれども、これはもう一番初めに言いましたように、即やめなければいけないというんで全部オールストップですよ、その後は。
○服部三男雄君 証人、よく質問の意味を聞いてくださいね。 支払い金利と書いてあるんですよ。支払い金利がなぜ三千百億の中で二十七億、一%未満で済んだのかと聞いているんですよ。支払い利息というのは、住専とかノンバンクに支払う金利のことでしょう。それを聞いているんですよ。
○証人(佐佐木吉之助君) これは瞬間的に起きる問題ですから、そこで倒産しちゃえば一銭も払えませんよ。まさに大危機が襲ったと御解釈していただきたい。ということは、土地という問題は、担保にとられておりますから、当時はまだ落ちていませんから代物弁済等の要請がこのころ非常に盛んに行われます。したがって、利息問題が云々と言われましても、その時点で瞬間的に起きた金のショートというものは、利息を払わないという意図と全く違いますから。
○服部三男雄君 どうも答弁が解せないんですが、時間の関係で次に移ります。 ところが、先ほどあなたのおっしゃったように、いわゆるバブルがもうつぶれた後、平成四年三月期ですよ、だから実際の経済活動は平成三年の分ですね。平成四年三月期に長期借入金は同じ三千九百五十八億円、余り変わっていませんが、支払い利息が一挙に三百五十五億円となっておる。今までは二十七億とか三十八億の支払い利息が、この平成四年三月期になると突如三百五十五億円、何と一〇%近い金利を払っていますが、これはどうしてこんなに変わったんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) それは蒲田の土地やなんかが競売に付された、それと利息分やなんかの配分の充当ですよ、恐らく。そういうのが多かったですから。
○服部三男雄君 その同じ貸借対照表及び損益計算書に未払い費用として二百九十四億円上がっているんです。この内訳を見ますと、銀行に対する支払い金利のことが書いてあるんです。ということは、三百五十五億と二百九十四億を合わすと実に六百四十億あなたのところは金利を払っていることになるんですが、三千九百六十億の借り入れで六百億近い金利を払う必要がないでしょう、どんなに条件が悪かろうとも。
○証人(佐佐木吉之助君) これは、この時期において幾つかの大型の物件が、先ほども言いましたように差し押さえ及び競売を受けます。したがって、幾つかのですから一個ではありません、大型物件ばかりですから。それの配分、配当、そういうのを利息回しに、元金に補充しないでという意味合いだと私は理解していますが。
○服部三男雄君 明らかにあなたは勘違いしておるわけです。それは固定資産の売却損のことをおっしゃっているんじゃありませんか。私は売却損のことは、出ているのは知っていますよ、このPLの中にね。売却損のことを聞いているんじゃないんです。銀行もしくはノンバンク、住専も含めて、ノンバンクに対する支払いが今まで二十億、三十億単位の支払い利息あるいは未払い費用に二十億、三十七億と上がっていますが、二けたなんですよ。ところが、平成四年三月期になると突如として三けた、それも三百億オーダーに、五百億オーダーの支払い利息、未払い費用が上がってきているから、どうしてこんなに変わったんですかと聞いているんですよ。
○証人(佐佐木吉之助君) それは蒲田だけでも実態的には四百億強で売れてますですよ。そうすると、何百億単位という問題は当然配当、先ほども言ったように、利息充当とかそういうところにみんな持っていっていますから、恐らくその影響が非常に大だと思いますね。
○服部三男雄君 この平成四年三月期の三百五十五億の利息をあなたは現実に住専、ノンバンク、銀行に対して払ったんですか。そうじゃなくて、二百九十四億の利息の未払い費用が上がっているところを見ると、三百五十五億引く二百九十四億の六十億の金利を払っただけで、実際は払っていないんじゃないですか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは時価でキャッシュとして払うんじゃなくて、処分上の配当とか利息、何回も言いますけれども、そういうことですね。
○服部三男雄君 そうすると、固定資産の売却損をあなたは支払い利息だと言っているんですか。そんなことは、会計上きれいに区別してつくってありますよ、このBS、PLを見ますと。記憶に勘違いありませんか、証人。
○証人(佐佐木吉之助君) これは今ちょっと表やなんかを見てませんから、私の、何と言いますか、考え違いのところあるかもしれませんけれども、帰って調べてみますよ。
○服部三男雄君 ちょっと待ってください。委員長、ちょっと時間を与えて帳簿を見させてください、持ってきていますから。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) 本当にこれは会計士に聞かなきゃわかりませんが、大体合っているというような解釈でこちらは考えていますけれども。
○服部三男雄君 よくわからないんですか。今まで三十億足らずの金利を払っていたものが一挙に三百億の金利って、十倍の金利を払うんですよ。それをあなたは記憶していないんですか。商売人にとってはお金というのは大変な、大切なものだとあなたはいつもおっしゃっているんだから、そんなでっかい金利を払ったかどうか記憶ないですか。
○証人(佐佐木吉之助君) それは競売のときの、先ほど来何回も言っておりますが、配当表を見ればわかることであります。だから、今どうのこうのと言われても答えようもないですね。
○服部三男雄君 先ほどちょっと触れましたが、平成四年三月期に未払い費用として銀行勘定のところに出てくるんですが、二百九十四億円と上がっていますね。これは金利の未払いですか。
○証人(佐佐木吉之助君) それも帰って調べてみます。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) 質問をもう一回していただけますか。
○服部三男雄君 平成四年三月期に未払い費用という勘定科目が上がって二百九十四億円、平成五年三月に未払い費用として五百五十八億円というのが上がってきているんですが、この中に銀行との関係のところがいっぱい出ているんですよね。だから、これは利息を払わなかったということですかと聞いているんです。
○証人(佐佐木吉之助君) さようですよ。
○服部三男雄君 そうすると、損益計算書のところに平成四年三月期に三百五十五億円、支払い利息として上がっています。ところが、その同じ年に未払い費用が二百九十四億円あるということは、あなたは実際金利は六十億円しか払わなかったということですか。
○証人(佐佐木吉之助君) ちょっと今のところその答えは保留させていただきたいんですが。全体にわたってイーブンに払っているというんじゃなくて、特定の金融機関に払うとそういうへんぱ性が出ると私は思いますよ。
○委員長(井上裕君) 速記をちょっととめてください。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こしてください。
○証人(佐佐木吉之助君) 未払い費用問題は単純なる未払いですよ。いいですか。それで、先ほどの利息は払ったではないかというのは、例えば蒲田において、これが三、四行にわたって配当されて、利息という形で、元金に組み入れないで、そういうことを言っておりますから、だから特定の金融機関には払って、ほかのは払えなかったと、これは特殊な方法、すなわち競落ですから。
○服部三男雄君 このあなたの出した書類の平成二年三月期から平成三年三月期になって、住専関係の総合住金とか、六十億、五十億、突如としてぽんと出てきますね。これは、平成二年三月に総量規制がかかった、しかし資金需要は多いから、そこで初めて総合住金とか第一住宅とかいういわゆる住専から初めてそこと取引して金を借りたんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 必ずしもそうではありません。 うち側は、先ほど言いましたように、四十五社から五十社、当時ノンバンクとつき合っておりまして、第一住金であろうと住総ですか、そういうのであろうと余り区別はしておりませんので、やがて総量規制も解除されるであろうと、そういうような感じで、そこの会社が出現したからその会社につき合ったと、こういうことだけだと思いますけどね。
○委員長(井上裕君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) これは、そこのところにおいて言われても、うちは非常に、百何件やっておりますから、次はどこの場所ということだけでありまして、たまたま住専関係の会社が出てきて、意味合い性というのは、そんなあれはあんまり考えていませんね。
○服部三男雄君 今あなたが見たとおり、この期に、平成三年になって初めて、総合住金六十五億、第一住宅金融五十九億、百二十億。そのほか日本ハウジングローンは一挙に前の年より五十億、日本住宅金融も五十億とふえてきた。その中で、総合住金と第一住宅金融の合計百二十億が一挙にこの期でふえたということは間違いありませんね。今見たとおりでしょう。 新規の取引になったわけだな、初めての取引になったわけでしょう、総合住金と第一住宅については。初めての取引をする以上、代表取締役のあなたが、その総合住金と第一住宅金融の担当者と初取引のときにはあなたも行くでしょう。融資申し込みなり、あるいは向こうが聞くにしたって初めて契約するときは話し合いするでしょう。そのときに、この今あなたに示している決算報告書とか、そういうようなのを全部、住専の担当者、融資担当重役とか、融資稟議を起こすときに見せましたか。
○証人(佐佐木吉之助君) 当然の話です。
○服部三男雄君 見せましたね。
○証人(佐佐木吉之助君) はい。
○服部三男雄君 そのときに、住専の融資担当重役の人、名前はどうでもいいですから、その人から、平成二年三月期の決算書で長期借入金三千百億で支払い利息が二十七億しかないことについて何か質問があなたにありませんでしたか。随分金利が少な過ぎますねという質問がありませんでしたか。
○証人(佐佐木吉之助君) 格段とありませんでした。
○委員長(井上裕君) 証人、証人、ちょっと佐佐木証人に申し上げます。 補佐人との御相談、それは委員長の許可を求めてください。また、発言のときは挙手をお願いいたします。
○証人(佐佐木吉之助君) その問題については格別、何といいますかな、意識してませんですね。
○服部三男雄君 証人の答弁は、住専の融資担当重役なりあるいは住専の社長でも何でもいいですが、その人たちからは何のそんな質問はなかったということを言っているんですね。
○証人(佐佐木吉之助君) そうです。
○服部三男雄君 その同じ決算書に、未払い費用、先ほど銀行の利息の、払っていない分も入っているかもしれぬと、よくわからないということだったが、未払い費用の二十億について、住専の担当者、融資担当者あるいは融資の重役からあなたに何か質問がありましたか。
○証人(佐佐木吉之助君) ありません。
○服部三男雄君 次に、あなたの関連会社に対して短期貸し付けで、多い年では年間百億円も貸しておられますね。
○証人(佐佐木吉之助君) 一時的ではありますが、このお金の貸し借りは百億に限らず常時動いてやっております。
○服部三男雄君 それはそうでしょう。短期貸し付けというのは一年ですから、動くのは当たり前なんです。しかし、残としては常に百億前後残っていましたね。
○証人(佐佐木吉之助君) どこの会社のことをおっしゃっているんでしょうか。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) この貸付金ですか、おっしゃっていることは。
○服部三男雄君 短期貸付金。
○証人(佐佐木吉之助君) これは短期貸付金ではありませんよ。言っておきますが、いわゆる子会社には仁誠社、ビッグバン、スパークリングとかトニーとかありますが、トランザム開発百三十億、ああごめんなさい、十三億とか、それから権藤何がしとかそういう問題は、家賃の滞納を手形で払って不渡りになった問題ですから、貸付金項目ではありません。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○服部三男雄君 その二十二期を見ていただきたいんですが、補佐人、ちょっと出してくださいね。二十二期の決算報告書によりますと貸付金の項目がありますね、七ページ目にあります。それに対して未収入金としてスパークリング・ヴィーバーに二十三億六千五百万円挙がっているんです。ところが、関連会社のスパークリング・ヴィーバー社の決算書を見ますと、未払い金ですな、桃源社に対しては二十三億なんて挙がっていないんですよ。この矛盾をどういうふうに証人は説明されますか。 ちょっと補佐人、帳簿を見せないとわからない。
○委員長(井上裕君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) これは会計処理問題でも非常にありますので、帰って調べないと、ちょっと今即答はしかねるところがあります。
○服部三男雄君 同じトニーハスラーというところに対して桃源社は未収入金として、当時これは二十二期だから平成五年三月期ですね、この帳簿を見ますと、トニーハスラーの方と桃源社と比較すると、桃源社がトニーハスラーに対して未収入金六千四百五十万挙がっているんです。トニーハスラーの方は未払い金といって六千四百五十万円挙がっているんです、ちゃんと。 ところが、スパークリング・ヴィーバー、あなたの関連する子会社の、完全子会社らしいが、スパークリング・ヴィーバーの二十三億円が合っていないから聞いているんです。
○証人(佐佐木吉之助君) それは非常にわかりますが、この会計処理の問題は私も後から報告を受けるんですが、現在においては何かそういう時期、タイムラグの問題で理由があって、当然連結的にやっておりますから、したがってそういう問題においてはたった今ちょっとわかりかねますね。
○服部三男雄君 ここにスパークリング・ヴィーバーの二十三期と書いてある平成五年六月三十日付の決算書があるんですが、補佐人、見せてくださいね。とてもじゃないが二十三億なんというような金の動くような会社じゃないんです。たかだか売り上げが六千万程度、総売り上げたけで経費引いていったって営業利益が七十八万円の会社なんです。そんなところが売り掛け未収入金が桃源社に対して二十三億、巨額過ぎてどうしても考えられない。それを聞いているんです。
○証人(佐佐木吉之助君) これはいろんな税務調査等がずっとやっておりますから、うちの管轄は麻布でございますけれども、それでそういう矛盾点やなんかについては当然聞かれていると思います。そして、会計士サイドにおいては理由があって当然そういうことを述べているわけですから、たった今のあれはちょっとわかりかねますですね。
○服部三男雄君 未収入金がある、二十三億の未収入があるということは、貸し付けたということでしょう。あなたがそういう指示をしなければ、あなたのワンマン会社で、しかもスパークリング・ヴィーバーもあなたがずっと、昭和六十一年から平成二年まではあなたが代表取締役なんだ、桃源社もあなたが代表取締役なんだ。ということは、あなたが二十三億貸していることを指示しなきゃできないことでしょう。それでもって今計理士がやっていることで私はわかりませんでは通らないんじゃないですか、証人。
○証人(佐佐木吉之助君) これはやっぱり単純な金の流れ等々ではありません。そういう意味合いにおいては、こっちも帰りまして聞くより全くしょうがない現象じゃないかなと思いますよ。
○服部三男雄君 証人ね、今忘れているなら忘れていると、大きい金額、あなた数千億の金動かしたんだから、忘れているなら忘れていると言いなさい。そういう、じゃないかと思いますよというようないいかげんな態度をこの国会でとってもらいたくないですね、証人。注意しておきますよ。
○委員長(井上裕君) 服部君、質問を続けてください。
○服部三男雄君 今指示したところ、どうも証人の答弁は記録に基づきながら不明確な答弁が多いんですが、平成二年、平成三年までは金利が借入金の一%以下、支払い金利が一%以下というのが、平成四年になると突如として支払い金利が一〇%近くまではね上がるという極めて理解しがたい決算報告がなされているということ。それから、平成二年までの売り上げがこの決算報告によりますと二十億から三十億前後である。利益が百万オーダーであるにもかかわらず数千億の借金をしていっている。それを全部土地に今あなたは買っていったということを言っていましたが、どうしてこれ金利を払えるんですか、このバランスシートから。それを説明してくれませんか。どのように当時あなたは考えたんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 一番冒頭申し上げましたけれども、まさに頂上期において、バブルがつぶれるときにおいてうちの建築は折あしくみんな竣工寸前でした。それで、その保証金及び賃料収入というのを見込んでやっていますから、単純に借りてそれがどこかへ行っちゃったなんというのは全然うちの場合はありませんですよ、みんな土の中に入っていますからお金が、あるいは建物のコンクリートの中に入っていますから。 それで、むやみやたらにやったというような今印象で聞こえましたけれども、そういうことはありませんしね。ある年、突然利払いがふえたというのは処分問題ですよ。先ほど、大体千億弱ぐらいは処分した、四年ちょっとですか、しましたよとなっていますが、元金払いじゃなくて利息払いの集計もありましたけれども、相当そちらの方に売り飛ばした、何といいますか、不動産のお金が配分されています。そういうことじゃありませんかね。
○服部三男雄君 証人ね、私の質問を変に勘ぐらなくていいんですよ。何もどこかに消えたわけじゃない、土地と建物のところに消えたんだと。それはそれでいいんですよ。そうかもしれないし、どうなのかわかりません。 私が聞いているのはそういうことじゃないんです。バランスシートで利息の支払いをわざと少なく落としているんじゃないかということを言っているわけですよ。一%の金利なんてこの世の中にはあり得ないんですよ。そういうことがおかしいんじゃないかと、この決算の書き方が。 それから、先ほどあなたは一千億以上の借り入れを落としたと言っていますね。それは、平成六年三月期から平成七年三月期にかけて確かに落としていますよ。しかし、借入金でおっこちた金額は三千九百億円から三千四百億円、五百億円下がっただけなんです。ただし、土地の分が三千六十億から一千八百四十四億円に返った。だから、土地は確かにあなたが売ったことは間違いないわけだ、一千二百億円、さっき言ったようにね。しかし、借入金の返済に回っていないんだよ。これはどうしてですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 根本的な問題でありますけれども、土地の値段が既に八分の一、九分のその時点において落ちています。したがって、売れといったって買い手もないし、そういう状態であって、対金融機関はうちと大体において話し合いを持って、例えば差し押さえ等をやりましても、彼らがそれを保持していくためにはメンテナンスフィーというのが必要なんですよ、建物の場合は。 そうすると、利息相当においては大体今だと五、六%相当をどうしても充当しなきゃならない。そうすると、一種の代価現象といいますか、彼らがそれを処分して持っていきゃいいんですけれども、自分たちはそのノウハウがない。したがって、こちらに抱かせたままで代物弁済もやらない、競売もやらない。それで、税金問題やなんかにおいてもこちらへ持たせ、そういうような費用を勘案しますと、今一%とおっしゃいましたけれども、それが四、五%あるいはその以上でありますから、そうすると、それが利息補てん分的の費用というような、おのおのの何といいますか、一種の協定、暗黙ではないんですが、文書化されていませんけれども、話し合いの中の了解で、それは利息相当分にしてあげましょうというようなことで一%ぐらいとかなんとかとなっていくわけです。それでも、変なことを言うようですけれども、これが実態です、経済の。
○委員長(井上裕君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○服部三男雄君 トニーハスラー、スパークリング・ヴィーバーというのはあなたの関連会社に間違いありませんね。
○証人(佐佐木吉之助君) はい、そうです。
○服部三男雄君 最初の契約では桃源社とたな子、オフィスビルならオフィスビルのたな子との契約を途中からトニーハスラー、スパークリング・ヴィーバー社を挟んだような形で、家賃を一たんそのトニーハスラi、スパークリング・ヴィーバーに入れるように変えたことがありますか。
○証人(佐佐木吉之助君) あります。
○服部三男雄君 なぜそういうことをしましたか。
○証人(佐佐木吉之助君) これはビル管理の会社は、ビル管理会社が持たなきゃおかしいです。それから修繕あるいはそういうような問題は専門的になりますから、桃源社だけでやっているということは非常に複雑多岐になりますので、森ビルだってこれは森ビル管理とかそういうのをみんなやっていますから、同じような問題です。
○服部三男雄君 トニーハスラーとかスパークリング・ヴィーバーに変えたのはいつからですか。平成三年以降ですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 大体そのぐらいだと思います。
○服部三男雄君 その前はどうしてそういうことをしなかったんですか。あなたは二十年以上ビル賃貸業をやっているんでしょう。平成三年以降どうして急にこんなところを挟むようになったんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは、ビルの管理の近代化の一端だと思いますよ。それとリストラという問題もありますから。
○服部三男雄君 そうじゃなくて、家賃の差し押さえを、桃源社に対する借金の金融機関からの差し押さえを防ぐための迂回した回収策じゃないんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) それは非常にうがった解釈でありまして、これ自体が違法性を持つというのは全くありません。
○服部三男雄君 私は違法性を言っているんじゃないんですよ。差し押さえの蝉脱をあなたに言っているんです。うがった言い方だと言いますが、それは認めているんですか、あなたは。
○証人(佐佐木吉之助君) 全く違いますよ。
○服部三男雄君 それじゃ、平成三年、差し押さえがかかり出したころ金利が未払いになっている、先ほど私は数字を挙げて、金利が巨額の未払いを発生していますね、平成三年ごろから。当然差し押さえ入ってきますよね。当時入り出したでしょう。なぜそのときに、平成三年から、今までの長い間、二十数年間ビル賃貸業をやっていたあなたが突如としてどうしてトニーハスラーとかを挟み出したんですか。理由を言ってください。
○証人(佐佐木吉之助君) これは先ほど言いましたように、非常にそういう時期になりますと、桃源社一本だけでやっていくということに対しては複雑怪奇になっていっちゃいますので、シンプル化という問題だけですよ。見通しがよくなりますから、かえって。
○服部三男雄君 証人、まじめに答えてもらいたいですね。リストラするんだったら平成三年の前だってする必要あったわけですよ。なぜ平成三年からそういうのを始めたのかと聞いているんですよ。まじめに答えなさい、まじめに。
○証人(佐佐木吉之助君) 私はまじめです。いや、だから……
○委員長(井上裕君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。 証人に申し上げます。 質問者もまじめに質問いたしておりますので、的確にまじめにお答えをお願いいたします。
○服部三男雄君 証人は、衆議院の予算委員会の参考人として立たれたときに、自民党の松永委員の質問で、返す気があるのか、返す努力はするのかと聞かれたときに、民民の契約の件で第三者から言われる筋合いはないと思います、こういうふうにおっしゃった。私の責任でやっていますからとおっしゃった。どういう責任で自分のビル賃貸業の見通し、過大投資、見通しの過ち、ましてや不動産の総量規制が入った後にも一挙に八百億も借り増していく、その後あなたは一千億減らしたと言っていますが、三千九百億はずっと四年間続いたんですよ。あなたの借入金ですよ。どうやって返していかれるんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは、返す返さないの問題は、地価の上昇的な問題が起きなければ永遠に不可能だと思いますね。 今、十分の一です。先ほど冒頭に言いました、この問題は。それで、買い手がないということ。そうしたら、借金をしたら売って返すというのが一番早い手ですね。あるいは、債権者がそれを持っていくという問題が質屋の原則ですから、そういう問題において彼らは持っていかない。だからこそ債権買取機構が起きてきたり、あるいは今回のいろんな住専の買取機構の箱ができたりなんかするわけですから。 そういう状態で、ここのところが大切だと思うんですが、借りた者が一〇〇%倒れて、そして貸した者が一〇〇%みんなアウトになる。この現象は、非常に私は何かの大原因があるということを考えていただかないと本当に、特に今私どもは憲法二十九条違反に基づく国賠法を提起してずっと裁判やってきましたけれども、この中にみんな述べられております。何がゆえにこういう状態になって、返す返せないの問題以外だと私は思いますよ。
○服部三男雄君 証人に言いますが、先ほど来私はあなたのところの会社、桃源社のバランスシートを十年分にわたって分析しましたね。明らかに過大投資なんですよ。売り上げが二十億や三十億の会社が数千億、その百倍もの借金を抱えている。だれが見たってこんなものは異常なんですよ。自分の経営のやり方を棚に上げて、国家賠償を起こすだとか不動産総量規制はけしからぬとか、あなたは何か勘違いしていやしませんか。自分の経営のセンスの悪さ、自分の経営方針の間違いを棚に上げて、そしてあまつさえ参考人として衆議院の予算委員会へ出て、国会で民民の問題で第三者に言われる筋合いはないなんて開き直ったことを言って、全然反省しておらぬのじゃないですか、あなたは。
○証人(佐佐木吉之助君) 衆議院の議事録見ていただければわかると思いますが、その部分だけをとらえてよく報道されたりするんですが、その前段があります。そういうような問題において民民だけの問題が先行してよく言われていますが、まあ、ある評論家も言っています。これちょっと最後に付言させていただきたいんですが、あの時代においてあの政策をとられたら、いかなる不動産業においてもいかなる名経営者でも全部倒れざるを得ない、ナポレオンでもこれはだめであるというようなことを言っていますので。
○服部三男雄君 最後に一点確認しますが、私が何度もこの尋問で触れましたように、一%の支払い金利の計上をしているのが突如として今度九%台に平成四年の決算期から変わっているというようなことを見ますと、私はこの決算報告書は殊さら融資を得るために無理やりつくったんではないかという疑いを抱くんですが、そんなことはありませんか。
○証人(佐佐木吉之助君) 全くありません。
○服部三男雄君 終わります。
○横尾和伸君 平成会の横尾和伸でございます。 本日は、佐佐木証人には万障繰り合わせて御出席をいただいたんだと思います。大変御苦労さまでございます。 早速ですけれども、政府・与党の住専処理スキーム案、実は宿命的な欠陥が幾つかある中で、一つは、私はこれはもともと仕組まれたものという理解をしているんですけれども、大蔵官僚のOBの住専天下り組の責任があいまいになるようにつくられていると。既に目に見えるようでありますけれども、管財人を立てること自体を基本的に避けている、こういう理解をしております。 そこで、基本的にはこういう責任の不明確なスキームであるという理解の中で、いずれ社会的にはだれかに責任という形で極端な形でしわ寄せが行くんではないかと。私もそういう意味では薄々、こういう言葉は使いたくないんですけれども、いけにえとかスケープゴートとかそういったことが心配になっております。 それは大分前から関西の末野興産、関東の桃源社と、これはうわさですから私が決めつけているわけじゃないんですけれども、いわゆる借り手の責任の代表として東と西と横綱を設けようという流れができつつあるように思いますが、それが借り手の代表ではなくて住専問題の代表になりつつある。これは借り手としての責任はどこまでもしっかりとっていただかなければいけないわけですけれども、住専問題全体の代表として、横綱、東と西の責任といいますか、そのことによって住専問題の幕引きをされるんでは問題のすりかえである。わけのわからない血税投入の問題と借り手としての責任を追及していく問題、問題の一部ではありますけれども、借り手だけの責任追及で終わってしまってはいけないというふうに私は思っている。大変警戒もしております。 税金は何で使わなければいけないのか、六千八百五十億円はなぜなのか、借りたら返すという社会の鉄則をなぜ壊すのか、こういった素朴な疑問にまだ回答が出ていない、こういう状況でありまして、そんな中でもいまだに責任がこの東と西以外は不明確なままと。東と西が明確になったと言っているわけじゃありません。なりつつあるということを言っているんですが、そんな中で佐佐木証人がある意味でやり玉に上がっている感がありますけれども、これは借り手の代表選手であることは間違いないので、私はきょうお越しいただいたことにも十分意義があると思っております。 ただし、スケープゴート、いわゆるいけにえなどという予見を私はここでは交えずに質問をさせていただきたいと思います。決して、あなたの擁護をするつもりもさらさらありませんけれども、大変重要なお立場で、住専問題解決のかぎを握る重要な方でありますので、できたらそういう意味ではありのままの真実を語っていただきたいと思います。 そこで、早速内容に入りますけれども、まず暴力団の関係でお伺いしたいと思うんです。 証人は暴力団の不法占拠の問題で大変長い闘いをされていると聞いております。まずその点で、貸しビル業を中心としているようでありますけれども、桃源社が所有しているビルの数、部屋数、そういったことを教えていただきたいと思います。アバウトで結構です。
○証人(佐佐木吉之助君) いわゆるバブル頂上期においては百棟前後で、あと処分棟の発生がありますので、現在は八十棟ぐらいだと思いますが。
○横尾和伸君 部屋数。
○証人(佐佐木吉之助君) 部屋数ですね、失礼しました。現在、部屋数契約数約八百ルーム、大体そんなようなものだと思います。
○横尾和伸君 その中で、いわゆる暴力団の不法占拠に遭って困っている、あるいは困ったと。過去にどの程度困って、現在どういう状況になっているのかということを的確にお答えいただきたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) 大体暴力団系の、テナントじゃありませんね、不法侵奪犯罪集団と我々は呼んでいますが、これは平成の約三年ぐらいから活動を開始しまして、現在、八年に至るもその一部は残存しております。それで、確認されただけというのは妙な表現なんですが、四十五カ所の部屋の侵奪を受けています。 そして、これは全部統一された犯罪集団であります。極めて危険な分子でありまして、単純にそこら辺のやくざが中に入って、チンピラやくざが居座るんじゃなくて、当初から企画的に、集中的に、持続的に、系統的に桃源社の資産を乗っ取ろうと、早く言えば会社乗っ取りということで接近してまいっております。 それで、その中の四十五ルームが確認済みというのも変な表現なんですが、実態的には六十部屋ぐらいあるんではないかなと思いますが、いずれにしましても、侵奪方法は、部屋に夜中に入ってくる、居座っちゃう、占有状態をつくる。それから、契約を一応ダミーの者にやらせて、それで下へサブリースして、これは権利があるんだからというような状態でみんな入り込んでおります。 したがって、その不法占拠者に対しては、後ろにいる補佐人の先生もそうなんですが、三十五の、補佐人だけでも三十五ケースぐらいの訴え、仮処分、断行の仮処分、それから本裁判で彼らを追い出していくんですが、もともと本来は民事的な問題じゃなくて、これはもうアメリカあたりであれば刑事的な問題だと思うんですよね。 ところが、一応地区の警察や何かに頼みますと、すべからく、一一〇番かけましても、民事不介入であると言って全部帰ってしまいます。したがって、民事不介入であれば民事裁判を起こさざるを得ない。断行の仮処分をとって追い出す。追い出してもまた入る。そうすると、自分のところの、何といいますか、一種の自衛隊みたいな傭兵団をつくって、裁判所の執行官が執行しますですよね、追い出しの、その後わずか三十分ぐらいでもう入ってきちゃいますもので、これを自分たちの手でまた排除すると、こういうような戦いが物すごくずっと行われてきました。 それでなお、ここは非常に危ないビルなんで一棟残しておりますけれども、そこには、債権者の会社が積極的に裁判に協力してくれればいいんですが、むしろ阻害因子になりまして、私どもも最後の一棟と五カ所ぐらい、これはちょっと危険が相当伴いますので手がつけられない。したがって、組織的に警察当局等がこれをやっていただければ大変ありがたい、きれいな状態になり得るんじゃないかと、そんなような状態がずっと続いております。
○横尾和伸君 結果的には、そうしますと、今一棟と五カ所が不法占拠をされているということでしょうか。ちょっと聞き取れなかったので、間違っていたら。
○証人(佐佐木吉之助君) 大体部屋数、一棟と五カ所でよろしいんですが、なお二、三マンション部分もありますから、大体十五カ所ぐらいかなというのが残余になっています。
○横尾和伸君 何か大変特異な手口に聞こえたんですけれども、ほかでも余り聞かない手口だと私は思いました。これは桃源社だけがねらわれているのか。そうだとすれば、その原因は何だとお考えなんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 情報月刊誌のベルダというのがあります。これの四月号及び五月号、つい最近発売されましたけれども、私の口述を手記にしてしたものが今まで大体八ページから十ページぐらい、これ一部書いてありますけれども、この部隊は当然組織犯罪集団でありまして、さらにその上にまた海外性の、今まで何十カ所もやってきまずから、裁判上、点と点の裁判をやっていますと、それ全部結ぴつけるとサークルになって背後関係というのはわかってくるんですよね。 そういう意味合いで、公安であれ内調であれ、それから警視庁の公安の方等も協力していただいて、大体四、五年前からやっていますが、そしてその押収の文書の中に……
○横尾和伸君 簡潔明瞭に。
○証人(佐佐木吉之助君) はいはい。桃源社の覆滅計画なんていうドラフトもあるぐらいなんですよ、報告書ですね、よそに対する。そういうのは田園調布警察等においては押収しております。
○横尾和伸君 その暴力団の話、ちょっと複雑で、与えられた時間でまだほかに私もお聞きしたいことがあるので、後ほどまた時間があれば、アルファブレーンとかという特別な会社から三億あるいは四億円近くの仲介手数料の問題があるようでございますけれども、この問題、また後ほど時間があれば戻らせていただいて、ちょっと方向を変えてお聞きします。 政府・与党の住専処理スキーム、これは住専から住専処理機構へ債権の譲渡あるいは契約の移転ということをまず行うと。行った後に六兆六千億円の借金を、新たに住専処理機構が借金をして即座に農林系に五兆五千億円を返す。そこで、新たにした借りかえの十五カ年計画がそこから始まる。借りかえた六兆六千億をまた十五カ年かけて返していくということですけれども、こういったスキーム、全体ではなくて今私スタートのことを説明したんですけれども、証人はこのことを御存じでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) はい、存じております。
○横尾和伸君 それでは、その住専から住専処理機構へ個々の債権の譲渡、契約の移転ということが行われて、それが全部手続を終えたときに先ほど言った六兆六千億、五兆五千億という手順に移っていくわけですけれども、その一番初めの部分で実は債務者の、つまり住専から借りている、佐佐木証人もその代表者の一人だと思いますけれども、その契約の移転、債務の譲渡等に関して承諾をしないとその手続が完了しないということがこのスキームの始まりなんですけれども、そのことも御存じでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) はい、存じております。
○横尾和伸君 そうしますと、その譲渡が行われますと、住専処理機構は検察、警察を動員して全力を挙げて債務者を地の果てまで追っかけると、これは大蔵大臣、総理も同じような表現をされておりますけれども、大変な取り立てが始まる。大変な取り立てといっても、制度的によく理解できないんです。今私が聞いている範囲では、検察、警察を動員して相当なことをするということなんで、制度的によく理解のできるスキームじゃないんです。したがって、その強弱というのもいろいろあるかもしれないんですが、今まで以上に債務者への取り立てというのは大変なことになる。ましてや有名な佐々木証人の場合にはどうなんだろうということも心配される向きもあるかもしれません。 そういった中で、もしこういう手続が、法律が成立を、今の提案されている法律まで通って住専処理スキームが始まって、まず初めに今の手続として佐佐木証人のところに承諾をお願いしたい、こういった場合にどういう対応をされるおつもりでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) その前に、住専買取機構株式会社というのが銀行の償却のためにつくられて、三年ぐらい前ですけれども、これに対しては、さっきちょっと言ったと思いますが、うちは積極的に参加して、当初はその金額量が一番だったと思います。したがって、そういう中に全部入れているような、大体、そうですね、物件で五分の三ぐらい入っているんじゃないでしょうか。したがって、この住専で同じような処理機構ができますが、そういうような場所においてはうち側は当然判こはもちろんつきますよ。 それとともに、まず、昔というか、この五年間、十年間、非常に重たい債務ですね、これは私は何千億に関する債務の問題においてはうちどもと同じような境遇の不動産業態がありますけれども、全部そういうような重たい債務を持っているところは一たんとにかく全部消さなきゃだめだと思っていますので、すなわち何らかの処理方法で、それが住専処理機構であろうとあるいは債権買取機構であろうとそういう中で、あるいは民民売買であれば一番いいんですけれども、これはちょっと希望が薄いものですから、あるいは競売、裁判所のですね、二、三日前に書いてありましたけれども、回収率が一〇%、一三%ですか、そんなような問題ですけれども。
○横尾和伸君 端的にもう一度聞きますけれども、住専から住専処理機構へ契約の移転あるいは債権の譲渡が行われると。そのときに、住専から承諾を求められたら即座にオーケーすると。していただかないとこのスキームは動かないので、していただけるだろうなと思いますけれども、念のためにもう一度イエスかノーかで答えていただきたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) これは全くイエスであります。とにかく、減らすこと、それのみに専一今やっておりますので、重たい部分は全部減らします。
○横尾和伸君 それでは、それが確認できましたので、次に、佐佐木証人、大変激しいお金の流れといいますか、会社の経営の中で、大変な激流だというふうに私は先ほどお話を伺っていて感じましたけれども、政治家といろいろ関係を持たれるシーンが多いかと思うんです。そういう中で、一つ、私今持っているのはフライデーなんですけれども、大変大きな写真が自民党の加藤幹事長とツーショットで写っております。これはちょっとこれだけだと、またこの記事だけですと誤解もあると思いますので、証人から加藤幹事長との関係についてお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) その写真はフライデーの記者が撮ったと思いますが、そしてそれは平成元年の三月三日、三月三日というのは桃の節句で、桃源社は桃ですからいつもそういうようなことをやるんですが、そういう意味合いにおいて蒲田の土地の着工式、それで政治家としては二人来られましたけれども、加藤紘一先生はある方が連れてこられたというか、紹介してそこに来ていただいたと。そういう場面でそういう写真になって、フライデーの記者がたまたま保存していたと、そういう光景ですね。
○横尾和伸君 加藤氏と初めて会ったのはいつでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) まさにその日です。
○横尾和伸君 もう一度どこかで、一度かもう一度かどうかわかりませんけれども、お会いしたのは一度だけではないというふうに思いますけれども、ほかにお会いするような機会は。
○証人(佐佐木吉之助君) これは二回目はTBSの生井部長さん、経済部長さんですか今、この方がもともとお知り合いだったものですから、東洋経済におられたころから。それで、一度この間も来たんだから、約一カ月ぐらい後でしょうかね、中華料理屋がありますけれども、そこで歓談してくれと、そういうようなことで二回目は会いました。
○横尾和伸君 そこで、TBSの報道局の生井次長でしょうか、から紹介されたということですけれども、そのときに、これは食事のときなんでしょうか、生井報道局次長から加藤代議士の後援会をつくってくれと、あるいは加藤氏の後援会会長になってくれというふうに頼まれたやに報道されておりますけれども、それは本当でしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) はい。これは当然、単純にその場所において会うという意味合いも余りありませんから、そういうような意味合いで、その三月三日のパーティーのこっちもお礼がありましたもので、そういうようなことも兼ねてそこで会いまして、そのような要請は受けました。
○横尾和伸君 最近出た週刊朝日の誌上では、これは何月号だったですか、生井さん自身がその中でインタビューに答えているかぎ括弧の中の言葉なんですけれども、後援会を頼むなんてことは絶対にしない。(「レベル低いぞ、レベルが」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し) 委員長、私は今、証人尋問をしております。それの障害となるようなやじについては厳重に注意していただきたいと思いますが。
○委員長(井上裕君) 御静粛にお願いします。
○横尾和伸君 妨害をされて大変心外でございますけれども。 週刊朝日の誌上では、生井さん自身は証人が今おっしゃられたのと正反対のことを、後援会長を頼むなんてことは絶対にしない、そんな関係にないし立場にないという趣旨のことを明確にお述べになっているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは電話で、先ほど言いました小林豊機さんがこちらを東京地検に告発した日、こちらがTBSの「ニュースの森」というのに生井さんに呼ばれて出たんです。出演したんですね。そのときだと思いますけれども、フライデーが記事を書くんであると、これは非常に困るから、そっちはフライデーの記者と知っているであろうから、何といいますか、まず「ニュースの森」に出たことから官邸筋から非常に圧力が加わったと。 それはいいんだけれども、もう一つの問題は、フライデーにいわゆるツーショットというのが出ると大変困るから、加藤さんの方から生井さんの方へ電話があって、実は加藤さんと生井氏は山形で、本当のことを言えば親戚なんだよと。したがって、いろんな頼みも聞いてあげなきゃならないからというような前書きのもとに、フライデー誌に写真の方の圧力的な導入でとめさせられないかと、記事を差しとめですね、というようなことを言われました。
○横尾和伸君 後援会長を頼むということは絶対にないと、頼んだということは絶対ないということで食い違っておるわけです。その点、証人の言われた御意見を私は疑っているわけじゃないんですけれども、ちょっと後々のためもありまして、ここで確認したいわけなんです。
○証人(佐佐木吉之助君) これは確かにありましたですよ。
○横尾和伸君 生井氏とは証人はどういう御関係なんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 生井氏が、先ほども言いましたように東洋経済の、何といいますか、対外的な記事を書いているころ、たまたまこちらの取材の記事がありまして、その時点から一応知り合いになったと、そういうような感じです。
○横尾和伸君 生井氏とはよくお会いになっているんですか。何回とかそういう御関係なのか、長いおつき合いなのか、お伺いします。
○証人(佐佐木吉之助君) それは、大体そのころ、今から十年ぐらい前でしょうかね、十一年ぐらい前でしょうか、それで彼が率いていた外国人の部下一二人が、僕がTBSへ行くから失職しちゃうということで、会社をつくってこの三人を面倒見てくれないかと、そういうような、両方で資本を出してというようなことなんですね。ですから相当、十年ぐらい前から。その後においては、そうですね、年に二、三回ぐらいとは思いますけれども、そういうようなつき合い方であります。
○横尾和伸君 生井氏がTBSの報道局次長というマスコミの中心者であるということは、その御関係の中で余り重きをなしていないんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) もう一回、済みません。
○横尾和伸君 生井氏が報道、マスコミの中心的な存在であるということが、おつき合いと、証人と生井氏との関係の中でどういう位置づけになつているんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) それは、先ほど暴力団の侵入行為等ありますですね、そういうような情報のやりとり及びその画像を撮ってもらうとかなんとか、そういうような問題で最近も、何といいますか、二、三年の間でも五、六回は会っているんじゃないかなと思います。
○横尾和伸君 そこで、確認したいんですけれども、加藤代議士の後援会をつくってくれあるいは後援会長になってくれと再三お話があったようでございますけれども、加藤氏に対するスポンサーあるいは後援会長、そういった関係は事実問題としてはあったんでしょうか、なかったんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 先ほど全日空の食事のことを言いましたけれども、その中の話だけでありまして、私は、何といいますか、ある程度延ばしちゃって、自然の抹消の話になりました。
○横尾和伸君 何にもなかったということであれば、それをまた確認ができれば一つ明確になるわけですから、そういったことを私が聞いていることに対して……(発言する者あり) 委員長、証人喚問の妨害をするようなやじについては注意をしていただきたいと思いますが。(発言する者多し)
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○横尾和伸君 よろしいですか。私がお聞きしたいということは、住専のこの問題のいろんな責任を明確にするという関連でいろいろお聞きしたいことがあるわけなんですけれども、何か質問自体を制限するようなこの予算委員会の雰囲気、大変これ問題だと思います。 それでは、時間がもったいないので無視をして進みますけれども、小林問題先ほど来から大変神経質になっていることだと思いますけれども、答えられる範囲内でお答えいただきたいと思います。 まず、橋本総理の某後援会の代表をしておられる、今現在ですね、小林氏、九〇年、九一年当時の大蔵大臣の秘書であったわけですけれども、この小林元秘書から四千万円の請求を受けたと、二月十五日の衆議院予算委員会の参考人質疑で答弁をされているわけです。これはどういうことなのか、差し支えのない範囲でわかりやすく御説明いただけないでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 蒲田のビルの融資の案件が、うちが一番原点的に考えているところなんですが、この融資が突如としてどういうわけか、まあ理由はあるんですけれども、四回建物融資を行うという問題の中で一回で終わっちゃうんですね。したがって、手持ち資金を投入してもだめ、ほかにも先ほど言ったように十件ぐらいやっていましたから、そういう意味合いにおいて約束されたシンジケートローンが興業銀行が出さなきゃならないので、平成のあれは四年の四月でしたか、これの融資の第二回目が約束されているのに実行されなかったと。したがって非常にそごを来す。蒲田ビルならずほかのビルの全部の資金にそごを来す。したがって、約束しているんだからということで、私が興銀の黒澤監督の――監督じゃありません、頭取ですね、そこに行って直談判をしようということを考えて、人形町支店がうちの担当支店でありますから、私が勝手に本店に行って談判するよと言うと、みんなでとめるわけですよね。それで、いつまでたってもそのお金が出てこない。 それで、最終的にこちらが決断しまして、どうしてもこっちが行くんだということを言ったときに、これは亡くなった佐藤守宏というのが社員でおりまして、実は社長に非常に黙っていて申しわけないんだけれども、うちの息子の佐藤行男ですかな、これがひそかに社長には黙って、小林豊機さんを知っているから、そちらの方から圧力をかけて興銀に建築資金を出してもらうように図ってたんだということを聞いて、こちらがこっちの知らない蚊帳の外でそういう交渉がなされているのを全く知りませんから怒ったんですね。もともとそんなようなことをしなくてもこれは出すべき金であるから、そういう紹介者が圧力を加えてコミッションをとるとかそういうようなのはこっちの全く意図しないところであるから絶対やめてよというような話があったんですが、その相前後して、興業銀行の人形町支店へそれの支店長、堤さん及びうちの担当の人、島根、寺田というんですが、電話がかかってきて、あれは六月たしか十一日だと思いますけれども、これはこの間、興銀の黒澤監督が自分で発言していますから、こっちは実態的にはその日はわかってなかったんですよ、そのあたりというの。向こう様が会っていると言うんで六月十一日だなということがわかったぐらいなんですが、そのときに、まあとにかく……(発言する者多し)
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○横尾和伸君 今のお話の中で、六月十一日、日本興業銀行人形町支店の支店長とほかの方と言われましたけれども、本店の審査部長がいらっしゃったんじゃないでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 当時の審査部長の野村清洋さん、これが意向を受けて、いろいろと小林事務所から当行の上層部に対して電話がかかってきて、会ってやってくれと、そういう問題において特派されてきたんだと。名刺も渡されていないので、後ほど興銀のいろんなリストを見ながら判明するんですが、その方と会ってしゃべって、向こうが盛んに橋本事務所と言うので、そうであろうかなと、そういう認識で、具体的なその日の話はなくてこちらは三十分ぐらいで退去するんですが、何の話だったかちっとも私自身はわかっておりませんでした。
○横尾和伸君 今のお話の中で、向こうが盛んに橋本事務所云々というところがあったんですけれども、もうちょっとそこのところを詳しく。
○証人(佐佐木吉之助君) それで、この問題に関与する人数は、確かに佐藤守宏というのは死亡しておりますが、ここに顔を合わせて、ここに何らかの形で居合わせたのは総計九人おります。そういう意味合いにおいて、推定、変な言葉で言えば有罪的な問題でありますから、そういう意味合いでは物証がなくても実証ばっかりいっぱいありますので。それから約、そうですね、一カ月後ぐらいにおいて突然その佐藤守宏というのがおやじさんに四千万円を請求されたと、それで守宏が私に請求をしたと、こういうことです。
○横尾和伸君 それでは端的に、小林元秘書から何回かにわたって四千万円の融資あっせん手数料の請求、複数回あったというふうに聞いておりますが、これは何回ぐらいあったんでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) 私に関しては、初めに佐藤守宏がこういうふうに四つの指を出すから、何、四百万と言ったら、四千万ですよ、違いますよと言うんで、冗談じゃないと、そんなの直ちに拒絶しなさいということを言って、でも、そうはいってもいろいろあるからというようなことで、約、そうですね、一カ月、その後一カ月の中で三、四回ぐらい引き続いて、繰り返してそういう話がありましたけど、断固として断っております。
○横尾和伸君 それでは、時間もなくなってきましたので、もとの加藤氏に対する問題にちょっと戻らせていただきます。 政治献金その他では関係がないということを言われたんですが、相当頼まれたという前段があるわけですね、TBSの生井報道局次長から。それなのになぜ応じなかったのか、その辺の理由を聞かせていただきたいんですけれども。
○証人(佐佐木吉之助君) 基本的に私は、まあそう言っちゃ失礼なんですが、政治家の方に献金等をやっておりません。というのは、大体、うちにも大分紹介で来られる方もおるんですよ。ただし、いつもその前に秘書の方が来られまして、お金の話やら前渡し着手金みたいなような話が出るんで、そういう意味合いにおいて好まないところであるということなんですが。
○横尾和伸君 私がこれを伺うのは、これは風聞というか仄聞なんで確認ができていないんですけれども、証人御自身が、あのとき、もしまた応じていれば違った対応があったかなという趣旨のことを言ったとか言わないとかということをお聞きしたことがあるんですけれども、そういう点ではそういうお考えは持っていらっしゃるのかどうか。
○証人(佐佐木吉之助君) ちょっとわからないんですが、質問が。
○横尾和伸君 現在のいろいろな問題が、あのとき加藤氏の依頼に応じていれば、よかったというんではないんですが、結果が違っていたかなという趣旨のことを漏らしていたというふうに聞いたことがあるんですけれども、その真偽を確かめたいわけです。
○証人(佐佐木吉之助君) それは何らかの影響力を残したんじゃないかなと私は考えております。
○横尾和伸君 貸しビル業が中心の桃源社が、今税務調査にも入られて大変な状況だと思います。 ただ、テナント料の支払い先を関連会社に変更して差し押さえを回避されたという報道もあります。また、茨城県新治郡のゴルフ予定地の隠し資産の問題などなど国税当局による税務調査も進められているわけで、このことによる問題の所在、また責任のとりかた、こういったことは私、この延長上に結論が出るんではないかと思います。きょうはそちらの方の問題は、限られた時間ですので私の方からはあえて省かせていただきましたけれども、この住専からの借り手代表である桃源社が借金の返済にすべての私財をなげうってでも誠実に全力を挙げるべきであると、私はそう思うんです。そのことを証人に確認したいんですけれども、いかがでしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは当然の話でありまして、先ほど来言っていますように、うちは重たい債務というのを徹底的に、できれば五年ぐらい、せいぜい七、八年、これで消したいと思っています。
○横尾和伸君 時間になりました。終わります。
○一井淳治君 社会民主党の一井でございます。 私、質問時間が十五分しかありませんので、どうか御協力をよろしくお願いしたいと存じます。 私は、桃源社の決算書類が粉飾されているんじゃないかと思います。大蔵省が住専七社に対する第二次立入調査という報告書をつくっております。それを見ますと、日本住宅金融株式会社が桃源社に融資をしているんですが、放漫な融資をしているということが書いてありまして、平成三年には多額の運転資金を提供してロスを拡大したと書いてあります。 それを見ておりまして、これは平成三年当時の決算書類が、今から考えると桃源社は非常に危機的な財政状況にあると私は思いますから、そういったことから考えて、幾ら日住金が放漫な貸し付けをしておっても決算書類ぐらいは見せるはずですから、決算書類は粉飾的につくってあったんじゃなかろうかと私は思います。 それで、国会の方から提出の要求がありまして、これは大変おくれたんですけれども、きのうの夕方、暗くなって私の方へ届いてまいりまして、決算書類を拝見いたしました。日住金から運転資金の融資が行われた年の前の年の期末、すなわち平成三年三月三十一日の決算書を見ますと、確かに利益として四百五十九万円、これは黒字決算になっております。 内容を見ますと、子会社、これは証人のお話によりますと五社ぐらいあるということを雑誌等で言っておられますけれども、子会社、関連会社、例えばそのうちの仁誠社あるいはビッグバン、この関連会社から雑収入として収益が上がっております。仁誠社から雑収入として二億七千六百四十万円、ビッグバンから雑収入として千五百二十八万円、こういう雑収入が上がっておるわけであります。これがこの期の決算書の収入に大きく寄与していることは疑いない事実であると思います。 一方、貸付金のところを見ますと、仁誠社に対して四十五億五千六百二十万円、ビッグバンに対して二億千五百八十一万円、こういう貸付金がありますし、また未収入金を見ますと、仁誠社に対して三千数百万円、ビッグバンに対して千数百万円ございます。この子会社が正常に資力があればいいんですけれども、現実には資力がないという状況でありますし、雑収入等どうも納得いかないような利益を上げて、そして全体として黒字に持っていっているというところからして、私はこれは子会社を使っての粉飾決算になっていると思うわけでございます。 そこで、質問でございますけれども、この日住金の運転資金の融資が行われた平成三年の状況を見てみたいと思います。 桃源社の平成四年三月三十一日付の決算を見ますと、やはりこの年も雑収入が仁誠社やビッグバンから二億円以上上がっております。しかし、この年は赤字決算になっておりまして、三百二十億円ぐらいの赤字になっておるわけであります。そして、ビッグバンへの仮払金が二億円、それからほかの債権も計上してあります。 きょう午前中に、これも大変おくれたんですけれども、仁誠社の決算書類が提出されまして、私のところへ参ったものですから、委員会の席で、十分な検討はできませんでしたけれども大さっぱに見ました。 そういたしますと、どうもこのビッグバンの決算書には対応するものがないんですね。仮払金二億円ということがビッグバンに対して桃源社の決算では計上されておるんだけれども、しかしビッグバンの方の決算書を見るとこれは出ていないということがあるわけであります。 委員長にお許しをいただきまして、この決算書、ビッグバンの決算書を示しますので、どこに今言いました桃源社のビッグバンへの仮払金二億円の記載があるのか回答いただきたいと思うわけであります。よろしいでしょうか。
○委員長(井上裕君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こして。
○証人(佐佐木吉之助君) にわかにちょっと今正確なのはわかりませんが、これは子会社及び桃源社本体の問題はみんな連結的にやっておりますが、決算期がみんな違うんですよ。だから、その間に生じたものじゃないかなと。私、よくわかりませんよ、これ会計士によく聞かないと、きょうの問題において、というような感じを受けておりますが。
○一井淳治君 そうすると、ビッグバンの前の年度の決算書を見れば全体としてわかるわけですから、それも見て答えていただけませんでしょうか。
○委員長(井上裕君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(井上裕君) 速記を起こしてください。
○証人(佐佐木吉之助君) 期中でみんな動いていますんで、よくわかりませんですね。
○一井淳治君 ほかに桃源社の決算書を見ますと、前渡金として一億四千八百三十万円、未収入金として二千五百八十二万円計上されております。ところが、ビッグバンには対応するものがないと思うんですけれども、これが対応するんだというものがありましたら教えてもらいたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) たった今は、ちょっとわかりかねます。
○一井淳治君 数字が全然合っていないわけですけれども、仁誠社の方の決算書類はその前後はあるんですけれども、残念ながら当該年度のものがありませんので、これは仁誠社との対応はしないことにいたします。 いずれにせよ、ビッグバンの決算書類を見ますと、平成四年五月決算では二億九千余万円の赤字、平成五年五月決算では八億数千万円の赤字でありまして、仁誠社も平成五年二月決算では十九億の赤字、平成六年二月決算では二十九億の赤字というわけであります。 例えば、仁誠社に対しては四十五億円の貸付金がありますけれども、仁誠社は年商売り上げは五千四百万円ぐらいなんですね。だから、年商売り上げの九十倍もの借入金があると、しかも大赤字ですから、こういう赤字の子会社に対する貸付金を利益として、資産として貸借対照表に計上しておってもほとんど資産価値がないわけです。これを本来の非常に低い評価しかできない価額に落としてしまうと大幅な赤字になってくると思いますし、また雑収入等によってこの子会社から収入があったという形にしておるんだけれども、雑収入なんですから、正規の収入じゃないんですから、こういったもので操作をしていると。 しかも、仁誠社というのは社長があなたですから、役員は奥さんですから、同じ会社なんですよ。それがたまたま別の会社になっているというだけで、何とか桃源社の方はかなりの収益があったように見せかけられ得るという状況になると思うんです。ですから、私は子会社を使っての粉飾決算と言うんですが、そうじゃないんだという確実なことがあったら説明いただきたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) これは各年度において先ほど来言っている連結決算的に麻布税務署においてずっと調べられておりますから、私が、私は会計士ではありません、いろんな項目やら方法論があって、そういうような問題はいまだかつて何にも言われたことはありませんですよ。それだけは言えます。粉飾というのは全くちょっと違うと思います。
○一井淳治君 それでは、会社の帳簿はどこに保存してあるんですか。それから元帳はどこにあるんですか。それから今言われた会計士、会計事務所はだれなんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) どこかの新聞社が、これはあえて故意的と言いますが、元帳がないというような問題で盛んに攻撃してあります。元帳がないような会社なんて絶対ありません。いいですか。 それで、国税が入りまして、さんざんっぱらその元帳をひねくり回しております。それで……
○一井淳治君 元帳はどこにあるかと聞いているんです。
○証人(佐佐木吉之助君) だから、会社にありますようちの会社の七階にありまして、とんでもないニュースだと思いますね。この種のニュースはね、本当にリーク問題のような問題に全部つながっておりまして、うちとしても補佐人を通じて最近(「会計士だけ」「聞かれたことだけでいいんだよ」と呼ぶ者あり)いや、これに対して内容証明なんかは全部送っていまして、裁判もやろうかと思っています。 会計士は、吉田公認会計事務所。
○一井淳治君 次に、衆議院の予算委員会で、民民契約だから第三者にとやかく言われる筋合いはないとおっしゃいました。債権者も第三者に入ると思いますから、住専とか金融機関が債権者として桃源社に対して貸した金を返してほしいということでとやかく言うのは当たり前じゃないかと思います。 それからまた、商法の二百六十六条ノ三という規定があります。これは、株式会社の取締役が職務を行うについて重大な過失があった場合には、第三者に対しても連帯して損害賠償責任を払わなくちゃいけないとなっております。桃源社が昭和四十六年に設立される前からこの法律はありました。また、昭和四十一年四月に最高裁判所の判例がありまして、放漫経営をした社長の責任として第三者に対する、債権者に対する支払い義務を最高裁が認めている、これも桃源社設立以前です。 ところで、きのう夕方提出された桃源社の決算書類を見ますと、例えば平成元年は売り上げが二十六億円、利益が四百八十三万円。飛ばしまして、平成三年が売り上げが四十二億円、利益が四百五十九万円。余り大ざっぱに表現してはよくないんですけれども、大体売り上げが数十億円ですね、それから利益が数百万円、大体において。一億九千万円という利益を平成二年には上げておられます。 しかし、会社がどれくらいの借入金をしておられたかはわかりませんけれども、週刊誌的な表現を使えば、五千五百億円ぐらい借りておったと言われるんですね。だけれども、最近は、決算書を見ますと三千九百億円ぐらいになっています。 それで、仮に一千億円借りておっても、三・五%としても三十五億円の金利を払わなくちゃいけない。しかし、今申し上げましたように二十億とかあるいは三十億ぐらいの売り上げしか上がっていないわけですから、とてもこの元本が払えない。まさに放漫経営じゃないかと思うわけです。 大変な借金をして、そして本当に先の支払いが読めないという状態で経営しておられるわけですから、これはいろいろ言えば切りがないので、細かいことも言えますけれども、大ざっぱに言ってそういうことがあると私は思います。これはまさに放漫経営であって、商法二百六十六条三によって社長さんも個人として第三者に対して責任を負わなくちゃいけない、私はそう思いますけれども、それに対して、私が一方的に言うたらいけませんから、あなたの確実な弁解があったら言っていただきたいと思います。
○証人(佐佐木吉之助君) 会社の社長、特にオーナーズカンパニーにおいては個人も保証しております。したがって私の責任であります。 それから、非常に収入が少ないんではないかという御質問ありましたけれども、まさにうちの場合は十個、十二個のビルが建ち上がって完成して収入が得んとす。そうすると、その前までにですね、あった収入を一〇〇としますと、三五〇の収入等が入る寸前にいわゆる総量規制で全くめちゃくちゃにやられたと、こういうような状態でありまして、先行きの見通しが悪いなんて言われると大変私は困るんですよね。
○一井淳治君 終わります。
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。 まず、橋本総理の小林元秘書の疑惑について、時間がありませんので端的にお伺いいたします。 日本興業銀行の追加融資に関して、橋本事務所の小林秘書から紹介あっせん料として金銭の請求があった、先ほどそういう話だったと思いますけれども、その点間違いありませんか。
○証人(佐佐木吉之助君) 全く間違いありません。
○緒方靖夫君 先ほど証人は、九一年六月、興銀人形町支店で会った方、その方が橋本事務所からいろいろ言ってくるからと言ったその方を、その方と表現されましたけれども、それは興銀本店の常務でしょうか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは後からいろいろと、これは週刊現代の記者等々も一緒になって、いわゆる本当かうそかの問題について追跡したところ、顔の突き合わせ等もやりまして、これは野村清洋さん、まさにその人でありました。
○緒方靖夫君 小林元秘書は、証人を名誉毀損で告訴しておりますけれども、これに対して証人はどのように対応されるおつもりですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 通常のケースとしましては、刑事告訴を例えば名誉毀損罪で受けますと、うち側は誣告罪を打ちます。ところが、謹告罪を打ちますと、先ほど私が主張したように、証言の拒否が行われちゃうんですね。したがって、うち側は誣告罪を打っておりません。でも、何かがありましたらやります。
○緒方靖夫君 この問題は、私簡単にしか聞けませんけれども、一国の総理の資格が問われる重大な問題だということを指摘しておきたいと思います。 次に、政治家との関係についてお尋ねいたしますけれども、先ほど証人は政治家からいろいろ接触を求められたということを言われました。確かに、証人は羽ぶりがよくて、世界の富豪などと言われた時期があったと思うんですけれども、その時期で政治家から献金とか借金とか、いろいろな接触を求められたことがあったかどうか。そして、もしあるならば、その政治家の名前、そのつながりを述べてください。
○証人(佐佐木吉之助君) これは新聞に出ておりますのであるいは御存じかと思いますが、松岡利勝さんですか、これに対して三千万円、九年半前ですが、知人が困っているのでお金を貸してやってくれということの要請に従って、こちらがその困っている人に三千万円の貸し付けと担保をとって、そして手形、用心のために手形をとってというようなことはありました。
○緒方靖夫君 先ほど三月三日のパーティーのことについて言われましたけれども、そのときに政治家の参加あるいは政治家の秘書の参加があったらば、その名前も思い出せれば挙げてください。
○証人(佐佐木吉之助君) この場合もまた新聞にも載っておりますが、新井将敬さんですね。この人からもそういうようなお金を貸してくれ等々のことはありました。
○緒方靖夫君 次の問題ですけれども、証人はバブルの時期に、地価の高騰、土地神話に乗った形で土地の買い占めを行ってきたと思うんです。きのう提出された決算書類をつぶさに読みましたけれども、八六年三月末に二百三十億円であった土地資産が九二年三月末に何と三千二百四十一億円に達し、実に十四倍以上になっております。バブル期に猛烈に土地の買い占めをしたことはもう歴然としていると思うんですね。 私は東京のいろいろな例を直接よく知っているんですけれども、一例を挙げれば、八九年から九一年にかけて桃源社が行った品川区大井町のすずらん通りの商店街の裏通り一帯の地上げ、建物の買収、ここは木造の二階建ての飲食店が密集しているところで、こんなところにまで手を出しているのかと本当に驚きました。ここにも日本住宅金融が二十三億五千万円の根抵当権を設定しているんです。バブルがはじけて虫食いのままになってどうにもならない状態、客足が減って付近のお店は本当に今困っているんです。こういうことをあちこちでやって莫大な負債をつくった。社会的にも経営者としても私はやはり到底許されないことだと思うんです。 証人はどういう責任をその点で感じられておられるのか、その点をお伺いいたします。
○証人(佐佐木吉之助君) 当社の場合は単純に土地を買ってこれを転売したりということはほとんどありませんね。お金がなくなったときぐらいしかありません。大体は建物をつくっていわゆる開発という問題になります。そして、何回も言うようですが、蒲田というような大型物件をやりまして、沿線上の問題で、あれは品川区ですか、大井町は、それで品川区がそういうようなやっぱり第三セクター的な考えの町づくりをやりたい、そういう中の一貫性の中において計画もできておりますので、さっきおっしゃったような土地は買っております。 ただし、単純に買っているんじゃないんですよね。そのスキームに従っていわゆるディベロプメントをやるというような終局的なあれがありますので。
○緒方靖夫君 その点に住民との関係でやっぱり重大な責任を感じていただかなきゃ困る、このことを申し上げておきたいと思うんです。 それから、ビルの賃貸業と最初に言われましたけれども、ゴルフ場開発もやられていますね。これは茨城県の八郷町のゴルフ場開発に桃源社が参加して、今これが大問題になっております。私は二十一期の決算報告書を見ましたけれども、投資有価証券に二十四億一千万円の記載があります。地権者との間で代替地を提供すると約束をしながら、それが実行されずに今苦情が殺到しているという状態。この点でもやはり責任をどう持つのか、お尋ねいたします。
○証人(佐佐木吉之助君) ただいまの八郷のゴルフ場の問題だと思いますが、うちはこの開発には参加してませんですよ。単純に倒産会社を、株を買い取りましてね、前のディベロッパーがいろんな約束をしていると、それの継承をしておりまして。代替地問題というのは、途中にやっぱり仲介者がおりまして、この方々がやるべき問題でもあるし、うち側としてはちょっとその問題は、東京と違いますので地場の方にお願いするよりしようがないんで、そこの問題の、何といいますかな、いろいろ問題が深刻に起きているとかそういうような認識はまだ持ってないんですけどね。
○緒方靖夫君 このゴルフ場は八郷ゴルフというところで開発されているもので、桃源社の関与は間違いないですね、帳簿上も。ですから、そのことを指摘しておきます。 次に、あなたは建設省の道路開発資金、その提出の決算書に、これを見ますと建設大臣ローンというそういう項目になっておりますけれども、三十二億円借りてますね。結局、債務を保証していた興銀と長期信用銀行に肩がわりしてもらってこれを済ませたということですけれども、間違いありませんか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは全く間違いありません。
○緒方靖夫君 こういう制度で銀行が債務保証を履行したのは、これは初めてのケースなんですね。国からお金を借りて返さない、これは悪いことですよね。 それからまた、住専の借金も決算書を見ますと七百八十二億円、総借入金の二一%で、全体は三千四百六十二億円。こうした借金どう返すつもりなのか、それを聞きたいんですけれども、先ほど証人は、返す返さないは地価が上がらなければと言われました。本当に驚きました。返すつもりなんですか。
○証人(佐佐木吉之助君) 何回も言っておりますが、うちは、重たい債務は五年ないし八年とか十年とか、これでみんなキャッシュで返す。大体、土地の金銭消費貸借というのは、御存じのとおり、担保をとって履行、利息と元本が返されなかったならばそのものを債権者がとるというのが原則でありまして、これが今の、現代の大不思議のところなんですよ。昔だったら当然返さなかったら持っていっちゃいますよね、当然の話。それがやれないところにこの矛盾の大きさがあると思われていただきたいんですがね。
○緒方靖夫君 証人は、衆議院の予算委員会、二月の十五日に行われたわけですけれども、そこで、事業者というものは金銭消費貸借に判こをついたときは個人保証が求められる、これが私の信念だということをはっきり述べているんですね。 やはり借りたものはきちっと返す、汗水流して庶民が一生懸命借金を返している、そういうことを考えたときに、証人が今とっている態度というのは本当に私はおかしいと思うんです。ですから、その点をきちっと踏まえていただきたい。社会的にやはり証人がいろんな形で非難を受けている、そうした問題、なぜかということをきちっと自覚していただきたい、そういうことを述べて終わります。
○佐藤道夫君 最初に、故渡辺美智雄氏の発言に対する感想から述べていただきたいと思います。 彼がこの発言をしたのは六十三年夏、当時自民党の政調会長の地位にありまして、内容は皆さん覚えておると思いますけれども、日本人というのは経済観念が極めてしっかりしている、借りたものは必ず返す、破産なんというのは大変深刻に考える、そこにいくとアメリカ人、特に黒人なんかはいいかげんなものである、借りたものは返さない、破産破産というと、ああ、あすから払わぬでいいとあっけらかあのかあとしておる、まことに困ったいいかげんな連中であるという発言をしまして、これが実は大変国際的に人種差別発言であると非難をされました。 今アメリカのさる政治家が同じような発言をしたとする。日本人は本当に困ったもんだ、借りたものは返さない、事業家の中には何百億、何千億と借りて返さない、そしてだれ一人責任をとろうとしない、本当に日本人は困ったもんだ、いいかげんな連中だ、こう聞いたら、我々果たして抗議をしていいのかどうかちょっと戸惑ってしまうと思うんですが、証人は断固として抗議いたしますか。
○証人(佐佐木吉之助君) これは、今回の平成大不況、そして住専問題もさりながらノンバンクの問題もありますですね。この大発生の原因を根本的に問わないで軽々に発言して、借りたものは返せないとか返すとか、これは言えない問題だと私は思っています。 それがゆえに、うちどもは二年半前から、どこに原因、問題があるかという問題において、仲間の八人ほどの者と相語らってその発生原因に関して裁判を、憲法二十九条に基づく資産の低下の問題、これは資産が低下してしまえば借りたものも返せません、その問題において裁判所の判断を求めている最中でありまして、六月の真ん中ぐらいにおいて結論が出ると思います。
○佐藤道夫君 泥棒にも三分の理と言えば大変失礼ですから、あえて申し上げません。いろいろと考えておられると思います。 そこで、借り手責任という言葉が軽々に使われておりまするが、これ実はちょっとはっきりしないんです。 例として挙げますれば、あるばくち打ちがばくちの金に困りまして高利貸しのところに行って、身回り品、例えば腕時計などを担保にして十万円借りて、それでばくちをやってすってしまって期日には返せないと。この場合に、ばくち打ちに対して、おまえは借り手責任があるから払え、払わないのは人の道に反すると言う人はいないと思います。一方、高利貸しが、あれはけしからぬやつであるから地の果てまで追いかけていって払わせるという高利貸しもいないと思います。それはそれで一つの秩序が保たれている社会であろうかと思うわけです。 次に、銀行と立派な事業家の関係。立派な事業家が銀行にあらわれまして、担保物件を提供に融資の申し込みをする。これ担保物件というのは、念のため、万が一ということでありまして、当然この関係では借りた金は期日にはきちっと返すと、そういうことでこの関係の経済秩序というのは保たれておるのだろうと思います。 ところが、この住専と借り手の関係がいま一つよくわからない。借り手の中にはこういう立派な方もおりますけれども、あんなものはもう担保を入れたからあれで始末してもらえばいいんだ、もうびた一文我々は返さなくてもいいんだと、こういうことを公言しておる人がむしろ多いんじゃないかと思います。 それから、貸し手である住専も、政府は一生懸命熱心なようでして、地の果てまで追いかけていくと言っておりますが、肝心の当事者である債権者である住専はいささかのんびり構えておる。いずれ、政府あるいは大蔵省、母体行が何とかしてくれるということで今まで来たのではないか、これは町の高利貸しと同じような気持ちでいたんだろうかと。担保物件をとっているからもういいわ、後は何とかなるわいと、こういうふうな思いでいたのだろうかという気もいたします。 そこで、証人にお尋ねしたいのは、証人の経営する桃源社と住専との関係は、銀行と立派な紳士との関係なのか、それとも高利貸しとばくち打ちの関係なのか、どちらかと、こういうことであります。
○証人(佐佐木吉之助君) 一番冒頭に言いましたとおり、ビルの賃貸業というのは長期の資金を必要とします。したがって、うち側は短期の資金の銀行からの借り入れば極力避けております。そういう意味合いにおいて、住専であれノンバンクであれ長期の資金のあるところ、多少利息が高いですけれど、これを選択せざるを得ないところが日本の貸しビル業のつらいところなんですよ。そういう意味合いでわかりました。それじゃそんなところです。
○佐藤道夫君 最後に一言だけ。多分、銀行と立派な紳士の関係であるというふうに考えておられるんだろうと思いますから、今のある限りこの借金は支払うように努めていただきたいということを念を押しまして、私の話は終わります。
○委員長(井上裕君) これをもって佐佐木吉之助証人に対する証言の聴取は終了いたしました。 証人には、長時間にわたり御証言をいただきまことにありがとうございました。 御退席くださって結構でございます。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時七分散会 ―――――・―――――