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136回国会参議院1996/03/14

逓信委員会 第4号

発言数
32
登壇者
11
会派数
5
開催日
1996/03/14

会議録

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨十三日、河本英典君が委員を辞任され、その補欠として亀谷博昭君が、また、本日、保坂三蔵君及び北岡秀二君が委員を辞任され、その補欠として林芳正君及び岩永浩美君がそれぞれ選任されました。     —————————————

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 次に、郵政事業、通信、放送及び電波等に関する調査のうち、高度情報通信社会の構築へ向けての推進方策に関する件を議題といたします。  まず、高度情報通信社会の構築へ向けての推進方策について、郵政大臣から説明を聴取いたします。日野郵政大臣。

日野市朗社会民主党・護憲連合郵政大臣

○国務大臣(日野市朗君) 情報通信は、リーディング産業といたしまして、また産業活動の新たな発展基盤として構造改革の中心的役割を担うとともに、高齢化社会への対応、ゆとりある豊かな生活の実現等に大きく貢献するものと期待されております。今後、二十一世紀に向けて、情報通信の高度化をいかに加速していくかが我が国の重要な政策課題であり、中期的な展望に立った実効ある政策展開を図っていくことが必要と認識いたしております。  このため 郵政省としては 本年一月に高度情報通信社会の構築に向けた高度化目標と推進方策について電気通信審議会に諮問し、あわせて情報通信技術の研究開発について電気通信技術審議会に諮問したところでございます。  両審議会から本年五月末を目途に答申を得て、西暦二〇〇〇年までの高度化目標と政府が講ずべき推進施策を明らかにする中期計画を策定し、積極的な政策展開を図ってまいる所存であります。  今回の諮問内容につきましては通信政策局長と通信政策局次長から御説明をさせていただきたいと考えます。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 次に、政府委員から補足説明を聴取いたします。山口通信政策局長。

山口憲美郵政省通信政策局長

○政府委員(山口憲美君) 通信政策局長の山口でございます。よろしくお願いいたします。  ちょっと振り返るようなお話になって恐縮でございますが、この中期計画をつくるに至りました背景のようなものをちょっとお話をさせていただきたいと存じます。  この情報通信の高度化というのは世界的な関心事というふうに言ってよろしいかと思います。欧米の先進国はもちろんのこと、開発途上国におきましてもいろいろ関心を持ってプロジェクトを進めておられるということでございます。  我が国では、平成六年の五月になりますが、御案内のように、電気通信審議会から情報通信基盤整備プログラムというものが答申をされまして、これは我が国としては恐らく初めて情報通信分野におけるビジョンを提示したということになったと思います。この答申が我が国の情報化への関心に大きな弾みをつけたというふうに私どもは見ているということでございます。  引き続きまして、平成六年の八月でございますが、内閣に高度情報通信社会推進本部というものが設けられまして、全省庁が一丸となってこの問題に取り組むというふうな体制が整備されたということでございます。具体的な活動といたしまして、平成七年の二月には高度情報通信社会推進に向けた基本方針というものが決定をされまして、先ほど御紹介いたしました電気通信審議会の答申で示された基盤整備目標というふうなものの骨格が政府全体のものとして取り入れられたということであろうというふうに思っております。  それからもう一方、技術の世界の話になりますけれども、情報通信分野におきます技術開発の重要性というのは申し上げるまでもないわけでありますが、こういった今後我が国が世界をリードしていくというふうなことを考えた場合にも大変重要なかぎになるものだというふうに考えております。  昨年の六月でございますが、電気通信技術審議会から情報通信先端技術開発プログラムというものが答申をされまして、その中では、これから推進していかなきゃならない研究テーマでありますとか、その推進体制とか推進方策というふうなものが提言をされたということでございます。その中でも、特に研究開発資金の問題でありますとかあるいは要員の確保というふうなものがいろいろ提言されているということでございます。  一方、昨年の十一月でございますが、科学技術基本法が制定をされまして、研究開発全般につきまして政府全体として推進していくというふうな体制の整備がなされまして、本年の六月にはこの法律に基づきまして基本計画が策定されるというふうなことになっているということでございます。情報通信もこの中の大変重要な一分野というふうに位置づけて計画をつくっていかなきゃいけないというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、科学技術の分野でもこれを振興していこうというふうな大きな動きが出ているということでございます。  それから、国際的な分野でございますが、この情報通信の重要性に対する認識が高まったというふうなことを背景にいたしまして、国内はもちろんでございますが、国際間でもいわゆるGIIという言葉に代表されますような国際間での高度な情報通信網を構築していくというふうなことが大きな課題になってきております。昨年の二月にはブラッセルでG7の関係閣僚会議が開かれまして、これからこういったものを整備していくに当たっての基本的な考え方でありますとか、あるいは具体的に進めていく一つのステップといたしまして十一の国際共同プロジェクトというものを決定いたしまして、この構築に向けまして目に見える施策を進めていくということで合意をされているということでございます。現にこのプロジェクトは現在進行中でございます。  この分野ではまた、本年の五月でございますが、南アフリカにおきまして、今度は開発途上国の参画も得まして、情報通信関係の閣僚会合を開催するというふうなことになっておりまして、これは国際的に大きな動きが出ているということでございます。  ただいま御説明申しましたようなことを背景にいたしまして、今求められておりますのは、この高度化をどのように進めていくのかということをもっと具体的なものにするということではないかというふうに私どもも考えております。  そこで、先ほど大臣からもお話し申しましたが、政府として何をなすべきかというふうなことで、これを総合的、具体的に明らかにする必要があるということで、この一月に電気通信審議会と電気通信技術審議会に諮問をしているところでございます。現在、両審議会は大変一生懸命に取り組んでおられますが、五月には答申がいただけるのではないかというふうに私ども期待しておりまして、答申をいただきましたならば、今度は郵政省として中期計画というものを策定していきたいというふうに考えている次第でございます。  具体的なこの諮問の中身というふうなことにつきましては次長から説明させていただきたいと思います。  以上、背景を説明させていただきました。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 高田通信政策局次長。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) 通信政策局の次長をしております高田と申します。よろしくお願い申し上げます。  お手元に資料を二種類お配りさせていただいております。ただいま局長の方から概略を申し上げました中身につきまして、もう少し具体的に御説明を申し上げたいと思います。  資料の一でございますが、これは平成六年五月に電気通信審議会から出された答申の概要でございます。ことしの一月に諮問をいたしました背景となっている答申でございますので、ちょっと簡単にその答申の概要を御説明をさせていただきたいと思います。  答申のタイトルは、「二十一世紀の知的社会への改革に向けて」ということで、副題として、「情報通信基盤整備プログラム」というふうな副題がつけられているものでございます。実は、この答申のもとは平成五年三月に郵政省の方から諮問をしたわけでございますが、そのときの諮問の内容は二十一世紀に向けた新たな情報通信基盤の整備のあり方について諮問をすると、こういう内容の諮問でございました。それについて出された答申でございます。  一ページ目をちょっとお開きをいただきたいと思います。答申の一章と二章では主として二十一世紀に向けた情報通信基盤の意義というものが論じられております。  御案内のとおり、これまで電気通信の歴史というのは、明治以来、電信電話ということで国民にサービスを提供してきたわけでございますが、二十一世紀に向けて、その電信電話という概念から抜けて新しく情報通信基盤というようなとらえ方をすべきではないのかというのがこの一ページ目のポイントでございます。  上の括弧のところにございますように、これからの新たな情報通信基盤というのは、我が国の抱えている諸課題を解決し、二十一世紀の知的社会を構築する上で大きな意義を有するという位置づけになってございます。  この一ページの左の方に書かれておりますのが我が国が抱えている諸課題ということで審議会の方で整理をされたものでございます。大きく四つの項目が示されております。一つが経済改革の実現、具体的には、経済構造の高度化、国際的経済協調、それから経済の持続的発展と環境保全の両立という三点でございます。それから、大きな課題といたしまして、高齢化社会への対応、それから一極集中の是正、ゆとりある豊かな生活の実現と。  これらに対しまして、これからの情報通信基盤の整備というものが具体的にどういう形で貢献をし得るのかということで、右の方にその代表的な情報通信基盤と課題とのかかわりということで整理をされております。  経済改革の実現に関しましては、新たなリーディングインダストリーとしての情報通信産業の出現というとらえ方でございまして、これが内需主導型経済への転換あるいは資源多消費型産業構造からの転換を担う有力なツールになると、こういう認識でございます。それから、高齢化社会への対応に関しましては、在宅老人コミュニケーションシステムというようなものがこれから必要になってくるのではないか。一極集中の是正に関しましては、地方における就業機会の確保ということで、最近の言葉で言いますとテレワークというような形での地方での雇用の創出というようなことに情報通信基盤の整備というものが貢献をするのではないか。それから、ゆとりある豊かな生活の実現に関しましては、医療、教育等の公共サービスの効率化というような点で情報通信基盤の整備というものが寄与するのではないか、このような整理がなされております。  二ページ目でございますが、それでは具体的に情報通信基盤というのは一体どういうものなんだろうか、従来の電信電話というようなとらえ方でない新しい基盤のとらえ方というのをこの答申はしております。  左の方に「情報通信基盤の階層」というふうに書いてございますが、情報通信基盤は、単に光ファイバーが引かれるというようなことではなくて、それらを活用する社会システムとして理解をすべきではないかというのがこの答申のポイントでございます。したがって、この情報通信基盤を四層構造で理解をするのが正しいとらえ方ではないかということでございます。  一番下の第一層のところが物理的情報伝送装置ということで、いわゆるネットワークインフラというものを指しております。それから、第二層が情報の流通システムということで、具体的には情報の分配機能あるいは受発信機器というようなものを第二層としてとらえているということでございます。その上に、第三層といたしまして、具体的に学校あるいは医療、行政、産業等が活用する情報化のシステムというものがあるのではないか。具体的には、応用データベースでありますとかアプリケーションというものがそれに相当する。第四層といたしまして、私どもの社会を構成しております価値観なり法秩序、実はこれは人間の行動なり行為というものを規制しているわけでございまして、一般的にはライフスタイルとかあるいはワークスタイルというようなことになるわけでございます。  先ほど御紹介した例えばテレワークというようなものを仮に導入するとなりますと、労働条件というものが相当変わることになります。そういう変わる社会システムというようなものもあわせて情報通信基盤として考えるべきではないのかということでございます。  今申し上げました情報通信基盤、大変抽象的な概念でございますが、右の欄にございますように、それを個人で言いますと、例えばホームショッピングというようなものが個人の生活に導入されるとすると、第一層、第二層、第三層、第四層でそれぞれどんな改革なり改善をしていく必要があるのかというようなことが整理をされております。産業の分野では、マルチメディア電子新聞が取り上げられております。それから、公共の分野では在宅高齢者のケアシステムというようなものが将来つくられるとすると、第一層から第四層に分けて、それぞれ今の状況からの改革というものが要るんだという指摘がなされております。  情報通信基盤というのは、そういう意味で光ファイバーを引く、あるいは衛星を活用するということでなくて、私どもの生活の仕方なり働き方というようなものに大変深くかかわっている社会の改革というようなもの、そういう意味で情報通信基盤が新しい二十一世紀の日本の基礎となり得るのではないかというのがこの答申でございます。  三ページ目でございますが、それでは現実にただいま御説明申し上げましたような情報通信基盤をつくっていくようなポテンシャルとしての技術のシーズというものがあるのかということとあわせまして、そういうものが本当に社会に必要とされているのか、いわゆるニーズとしての社会的な必要性があるのかというようなことが整理をされております。  三ページの表の一番左の欄を見ていただきますと、アプリケーションとそれから加入者系と中継系と大きく三つの分野に分かれて技術の動向が整理をされております。  アプリケーションに関連いたしましては、技術の例といたしまして、映像の符号化あるいはデータベースの高度化技術というものが取り上げられております。  映像の符号化に関して言いますと、最近パソコンがしきりに市民生活の中にも入ってきておりますが、マルチメディアパソコン、ビデオ・オン・ディマンドあるいはマルチメディアテレビ会議というようなことにサービスが発展をするといたしますと、その下の欄にございますように、VTRの品質、高精細テレビの技術あるいは高能率符号化技術、知的映像符号化技術というような技術というものが必要になってくる。これらはほぼ開発の見通しのついた技術だという整理がされております。もちろん、西暦二〇〇〇年あるいは西暦二〇一〇年というようなことを目標に開発される技術というものもこの表の中には含まれております。  その下のデータベースに関連して申し上げますと、マルチメディアデータベース検索というようなことで、電子新聞あるいは電子図書館というようなものを実用化するとなりますと、その下にございますような大容量化技術、多重アクセス技術あるいはマルチメディア化技術というような技術が必要になってくるというようなことでございます。  加入者系に関しましては、光加入者回線というものが特に取り上げられております。加入者回線の光化を進めるための必要な技術というものが整理をされております。  それから中継系につきましては、ATMという交換の技術と、それからその下の超高速伝送の技術ということで、伝送技術に関しましては、将来はテラビット級の光の伝送システムの実用化というようなものを念頭に置いた技術開発の必要性が指摘をされているということでございます。  この三ページ目は情報通信基盤を構築していく上での技術的な基盤というものと、それからサービス概念を整理したものでございます。  その次の四ページ目でございますが、そういう技術なり社会的なニーズというものを前提にこれからの情報通信基盤の整備というものを具体的にどう設定するのかということで、大まかな目標がこの答申の中では示されております。  大きく言いまして二点ございまして、一つがアプリケーションの開発・導入目標ということで、西暦二〇〇〇年までに医療、教育、行政等の公共的アプリケーションについて実用段階に達するような取り組みをすべきだというのが提言の一点でございます。それから、二点目がネットワークインフラの整備目標ということで、西暦二〇一〇年までに光ファイバー網を全国に整備すべきだと、こういうことになっております。  これが一昨年の五月の答申でございまして、ことしの一月に中期計画ということで諮問をさせていただきました趣旨は、この西暦二〇〇〇年とかあるいは二〇一〇年という大まかな目標を念頭に置きまして、じゃ西暦二〇〇〇年までに具体的にどういうプロセスでこの目標に近づいていくのがいいのかというあたりが実はこの答申の中では抜けておりまして、その部分について新たに諮問をしたということでございます。  簡単でございますが、以上で資料の一の御説明を終了させていただきまして、その次に資料二の方に移らせていただきたいと思います。  資料の二は、先ほど大臣の方からお話し申し上げましたように、「高度情報通信社会構築に向けた情報通信高度化目標及び推進方策について」ということで、具体的に西暦二〇〇〇年までの情報通信の高度化計画ということで諮問をしたものでございます。  一ページ目をあけていただきますと、中期計画策定の趣旨ということで真ん中に表にしてございます。先ほど局長から御説明申し上げましたように、平成六年の五月にただいま御紹介をいただきました情報通信基盤整備プログラムが電通審答申として出されております。その後、平成七年の二月に、内閣に置かれました高度情報通信社会推進本部決定ということで高度情報通信社会推進に向けた基本方針というものが策定をされております。その後のこれに関連した主な動きといたしまして、平成七年の十一月に施行されました科学技術基本法、それから昨年の十二月に閣議決定をされました新経済計画というようなものがございます。いずれも平成六年の五月の電通審答申と大変かかわりの深い新しい動きだというふうに私どもは理解をしております。  そこで、その下にございますように、高度情報通信社会の早期構築ということに関しては既に国民の間に共通の認識ができつつあるのではないか、ついては、具体的な推進手順を明確化するということが現時点で最も求められているのではないかということでございます。  二ページ目でございますが、このため、長期展望というのは先ほど御紹介いたしました一昨年の答申でございますが、この長期展望を踏まえた中期的目標の設定ということで二つの課題を私どもは考えております。一つは、望ましくかつ実現可能な高度情報通信社会の展望ということでございます。もう一点が、それを踏まえて、政府が中期的に行うべき施策の基本方向と重点となる政策目標・政策手段ということでございます。  昨年十二月の新経済計画もそうでございますが、政府がそういう計画を持つということが、同時に民間部門のこれからのさまざまな活動のガイドラインとしての側面も持つのではないかというふうに私どもは期待をしているということでございます。そのことによって民間部門の事業展開の意欲やあるいはユーザー需要等を喚起して、情報通信の高度化を加速することにつながっていくのではないかというふうに考えているということでございます。  西暦二〇〇〇年までの中期計画の中身でございますが、項目的に申し上げますと、西暦二〇一〇年を展望した二〇〇〇年までの情報通信高度化目標、それから二点目として情報通信高度化を推進する上での具体的課題、三点目といたしまして目標実現のために講ずるべき推進方策と二〇〇〇年までのスケジュールというものを期待しているわけでございます。  ただ、この分野は大変動きが速い分野でございますので、この中期計画というものを必ずしも固定的に考える必要はないのではないかというふうに考えておりまして、直近の情報通信市場の動向等を踏まえた中期計画の見直しというものもやっていく必要があるのではないかというふうに考えております。  三ページ目でございますが、それでは情報通信の中期計画ということで具体的にどんな領域についての高度化目標の設定を考えているのかということです。三ページ目でお示しをさせていただきました資料は、諮問の際に私どもの方で事務局として審議会の方に御説明を申し上げた資料でございます。大きく五つの領域で高度化目標を設定したらどうかというのが事務局としての省の考え方でございます。  一点目がネットワークインフラの総合的な整備・高度化ということで、この分野は二つに分かれます。一つが有線系のネットワーク、もう一つが無線系のネットワークです。有線系のネットワークにつきましては、電気通信事業者の光ファイバー網とそれからCATV事業者の高度CATV網というものを想定しております。それから、無線系のネットワークにつきましては、広域エリアでのマルチメディア移動通信、マルチメディア無線アクセス、あるいは衛星系、それから放送系のネットワークというものを想定しております。  それから、二点目のアプリケーションの開発・普及に関しましては、公共アプリケーション、それから生活アプリケーション、産業アプリケーションという三つの領域でアプリケーションをとらえたらどうかというふうに考えております。  それから、三点目は情報通信ニュービジネスの振興ということで、新たな産業あるいは新たな雇用を創出するというような意味合いでの情報通信の高度化の領域があるのではないかということでございます。この分野については、私どもちょっとニュービジネスの区域分けがまだできませんので、ニュービジネスということで取りまとめさせていただいております。  それから、四点目が技術の研究開発でございますが、研究開発につきましては、情報通信の高度化に必要な研究開発という項目と技術創造立国に向けた独創的研究開発ということで、先ほどの科学技術基本法を念頭に置きました情報通信分野の研究開発テーマということで二点を整理しております。  それから、最後が世界情報通信基盤整備への貢献ということで、先ほど局長の方から御報告を申し上げましたG7の国際共同プロジェクトの推進に対する日本の参画、それから二点目といたしまして、途上国等の情報通信基盤整備への貢献ということでODAあるいは民活による通信インフラ整備の支援等、それから三点目といたしまして、放送メディアによる国際交流というような点でございます。  ただ、それぞれの項目につきまして、左側の項目の下にちょっと注みたいなもので関連項目ということが書いてございます。私どもの認識としましては、高度化計画ということとあわせて、それぞれの高度化を推進するに対して見落としてはいけないような幾つかの留意点があるということで、例えばネットワークインフラに関しましては、信頼性の向上、ケーブルの地中化、それから防災用のネットワークの整備、あるいは地方との情報格差というような点で、中央と地方の電気通信の格差是正というようなことをあわせて念頭に置いた高度化というものが必要ではないか。  それから、アプリケーションにつきましては、情報通信の利用機会の均等あるいはコンテントの充実というようなことが大事な留意点ではないか。  それから、研究開発につきましては、研究テーマの整備もさることながら、研究開発体制の整備というものもあわせて検討すべき課題なのではないかというふうに考えております。  以上が資料の説明でございます。ありがとうございました。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  本日は、理事会でも協議をいたしまして、あらかじめ質疑者を定めないで、委員各位に自由に御質疑をいただきたいと思います。質疑を希望される方は挙手をし、私の指名を待って質疑を行っていただくようにいたしたいと存じます。  また、時間が限られておりますので、質疑及び答弁の方は簡潔にまとめていただきたいと存じます。  それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。

吉村剛太郎自由民主党・自由国民会議

○吉村剛太郎君 ただいま御説明いただきました事柄の質問はまたさせていただきます。  その前に、放送行政で、御存じのように、オウム真理教が起こしましたさまざまな事件、国民すべてが大変関心もあり、また大変な怒りを持った事件でございますが、その原点とも言われております坂本弁護士一家殺害事件、それに関しまして先般裁判が始まったわけでございます。  その坂本一家殺害に関しまして、これは報道でございますが、犯行グループがTBSに押しかけていって、そのビデオを見せたとか見せないとか、こういうお話があるわけでございます。それについてはTBS自体が社内調査をした、このように承っておるんですが、大変悲惨な事件でございまして、国民すべてが怒っておったわけでございます。TBSに押しかけてビデオを見たとか見ないとか、これはまだこれからの調査を待たなければならない、このように思っておりますが、一貫してTBSのこの事件に対する態度といいますもの、我々の目から見ましても大変不誠実だなと、こんな感じがするわけでございます。  オウムの連中が局に押しかけたという、これは事実であるようでございますが、そういうことについて少しでも情報があればということを捜査当局も願っておったわけでございますが、局に押し寄せたというようなことはかなり大きな捜査上の情報であろうと思います。そういうものがあえて報告されなかったというようなこと、国民の一人として本当に、報道機関、いわゆる国民共有の電波を国民から借りて社会的に非常に意義ある仕事をやっております事業者がそういう態度というのは私は大変問題があるんではないかなと。  さらに、TBSはその前にサブリミナルというんですか、それに麻原の顔を流したというようなこと、これが人間のエモーションにどう影響するかというのは学問的にまだ解明はされてないというようなことも聞いておりますが、しかしそういうことをやること自体に、国民共有の財産であります電波を借りて大変重要な仕事をやっておる事業者としてのそのスタンスに大変疑問を私は感じるわけでございます。  まだ報道もすべてをあからさまにしておるわけではございませんし、これから真実が明らかになっていこうかと、このように思っておりますが、これについて何らかの報告があっておるかどうか。  また、私個人としては、これほどたびたびこのような不誠実な行為をするこの事業者といいますものを果たしてこのまま放置していていいのか。本来ならば、放送事業者というのは、それぞれ人間ですから過ちもあろうかと思いますが、自己反省して、自浄作用でやっぱりクリアしていくのが理想的だと思っておりますが、もうそういう作用が機能しないような事業体になっておるんではないかなということすら感じるわけでございます。  現時点でわかっておることがあれば御報告願いたいと思いますが、この問題については今後さらにこの委員会でもまだまだ検討していきたい、このように思っておりますが、その件だけでちょっと簡単に御報告があればお願いしたいと思います。

谷公士郵政省大臣官房長

○政府委員(谷公士君) ただいま担当部局の者が出席しておりませんので、十分なお答えができません。  今御指摘がありましたこと、例えば抗議があった旨を当局に伝えるべきではなかったかといった点につきましては、そのときの状況等として現在承知しておりません。それから、この件に関しましてはいろいろな報道がなされておることは事実でございますけれども、事実関係も含めましてただいま裁判進行中というようなこともありますので、具体的なコメントは差し控えさせていただければと思います。  ただ、一般論といたしまして申し上げますと、当然、放送事業者におきましては、公共性とそれから社会的影響力ということを十分認識した上で、放送法やあるいはみずから定めます番組基準にのっとって放送番組を編集することが求められております。したがいまして、放送事業者におきましては、その取材方法及び取材内容の取り扱いに当たりましては、そういった公共性や放送としての使命を疑われることのないよう配慮して行っていくべきであろうというふうに一般的には考えております。  担当の責任者でございませんので十分なお答えができないことをお許しいただきたいと思います。

吉村剛太郎自由民主党・自由国民会議

○吉村剛太郎君 この問題はもう結構でございますが、今後いろいろとまた論議していきたい、このように思っております。  本題に入りまして、いろいろと御説明いただきました内容でございますが、もう申すまでもなく情報通信の高度化といいますものはまさに今世界各国の共通のテーマであるわけでございます。先ほどもちょっと御説明がありましたが、このテーマに関するG7並びに主要国間での閣僚会議が持たれるというようなことも聞いておりますが、その点についての動向がございましたらちょっと御説明いただきたいと思います。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) お答え申し上げます。  情報通信の問題が国際的な関心の的になってきたということでございますが、いわゆるサミットの場でこの問題を取り上げるようにという提案をいたしましたのは米国のクリントン政権でございます。平成六年の七月のナポリ・サミットでアメリカから提案がございまして、ナポリ・サミットの経済宣言の中で国際的な情報通信基盤の高度化というものをサミットの共同の課題として取り上げたらどうか、具体的には情報通信関係の閣僚会合を開いて、そこで具体的な推進方策というようなものを討議したらどうかという提案がございました。それがナポリ・サミットで採択をされまして、具体的には翌年の二月にベルギーのブラッセルでG7の閣僚会合が開かれております。本閣僚会合には我が国からは郵政大臣と通産大臣が出席をしております。  ブラッセルでの主な成果といたしましては二点ございまして、一つが世界的な情報インフラを整備するための原則とその実現方策について合意を見たということでございまして、ブラッセルでは八原則、それから六万策というものが合意をされております。  八原則の主なものは、ダイナミックな競争の促進あるいは民間投資の奨励、それからネットワークヘのオープンアクセスの提供、サービスのユニバーサルな提供とアクセスの確保、市民に対する機会均等の促進あるいは文化的及び言語的多様性を含むコンテントの多様性の促進、開発途上国に特に配慮した形での国際協力の必要性の認識というような点が合意をされております。  また、六万策につきましては、相互接続性と相互運用性の促進あるいはネットワーク、サービス、アプリケーションの世界市場の開拓、プライバシーとデータセキュリティーの確保、知的所有権の保護というような点についての合意がなされております。  あわせまして、ブラッセルでは、アメリカ流で言いますとGII、グローバル・インフォメーション・インフラストラクチャーという言い方で、ヨーロッパはGISと呼んでいますが、グローバル・インフォメーション・ソサエティーということでありますが、そういう世界というのは当然一朝一夕にできるわけではありませんので、そこにいく具体的なステップとして国民にわかりやすいアプリケーションの実用化というものを共同で取り組んだらどうかという提案がなされております。  そこで、先ほど局長から御説明を申し上げました十一のパイロットプロジェクトが採択をされております。どんなプロジェクトかと申し上げますと、わかりやすいものから言いますと、電子図書館あるいは電子博物館、環境・天然資源の管理のためのシステム、グローバルな緊急危機管理のためのシステム、あるいは中小企業のためのグローバルマーケットのためのシステムというようなものでございます。  日本は、関係省庁とも協力をいたしまして、一応この十一のパイロットプロジェクトのすべてに何らかの形でやっぱり参画をしていくべきではないかということになっておりまして、とりわけこのうちの四つのプロジェクトにつきましては日本が幹事国となって中心的な役割をしていこうということで、具体的には、グローバルインベントリーという名前で呼ばれておりますが、電子的にアクセス可能なマルチメディアインベントリーを創出しようというプロジェクト、それから広帯域ネットワークのグローバルな相互運用性ということで、御案内のとおり、現在、例えばインターネットのようなネットワークは大変狭帯域のネットワークでございます。したがって、大規模な情報交換ができないということで、将来は映像も伝送できるような高速のネットワークということでございますので、それのテストベッドをつくっていこうというプロジェクトでございます。それから、電子図書館、中小企業のためのグローバルマーケットという以上の四つのプロジェクトについては日本が幹事国として推進をしていこうということで、現在、関係省庁と協力して取り組んでいるところでございます。  今申し上げましたのはいわゆるG7の関連の閣僚会合でございますが、これを受けまして、実はその他の場でもさまざまな形でのハイレベルの会合が開催されるようになっております。  一つは、昨年の五月、韓国のソウルでいわゆるAPECの電気通信・情報産業閣僚会合が開催されております。この趣旨は、G7もさることながら、アジア太平洋地域での特殊な地理的、文化的あるいは言語的な多様性というものを踏まえて、APECとしても情報通信基盤の構築というものに共同して取り組んでいくべきではないかということでございまして、実はこの韓国のソウルの閣僚会合での成果が昨年十一月の大阪のいわゆる非公式首脳会議の場でも確認をされておりまして、APECの次の会合はオーストラリアで、それからG7の次の会合は南アでというようなことで、それぞれ引き続きこれからも閣僚級のこの分野の協議が進展をしていくというような状況になっております。  以上でございます。

吉村剛太郎自由民主党・自由国民会議

○吉村剛太郎君 G7が南アで、ことしのやつですか。情報通信サミットとはこれは別個のあれですか、本年五月に行われると言われているのは。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) 南アの会合は、実はブラッセルの場に、特にブラッセルの会合を準備いたしましたEUが途上国の代表の意見も聞くということで、実は夕食会に南アの副大統領を招待いたしました。南アの副大統領は途上国の立場からこのGIIに対する意見を言ったわけでありますが、そのときにあわせて次のG7の会合を南アに招請したいという申し出がございまして、それがG7で了承された。それで、南アが会議主催国として提案をいたしましたのがG7以外の途上国もぜひ参加をさせたいということでございまして、したがって南アの会合はG7プラス三十一カ国だと思いますが、途上国を招請するということで途上国とG7との合同の会合で開かれるということになっております。  以上でございます。

松前達郎社会民主党・護憲連合

○松前達郎君 まさに情報が力を持つ時代というふうに言ってもいいんじゃないかと思うんです。先ほどいろいろと御説明をいただいたわけですが、その中で、高度情報通信社会構築に向けた情報通信高度化目標及び推進方策、二〇〇〇年までといいますから差し当たっての方策だと私は思いますが、手段がないと幾らこれやっても推進できないわけです。そういうことから、三ページ目にネットワークインフラの総合的な整備・高度化という欄がございます。そこで、それに関連して幾つかのことをちょっとお聞かせいただきたいと思います。  まず第一が有線通信。メタルケーブルが今までは主役を占めていた。ところが、これからマルチメディアというようなことになりますと、当然これは光ファイバーにならなければ意味がないんだと思うんです。光ファイバーになっただけではまだ完全ではなくて、光ファイバーを通してのいわゆるデジタル通信、コンピューターはデジタルです。そういったようなシステムがどうしても構築されなきゃいけない。ですから、まず最初に、光ファイバーのケーブルの普及といいますか、これについてどういう見通しを持っておられるか、これがまず第一であります。  それから第二番目は、電波の方なんですが、今ハイビジョンなどをNHKさんで大分推進されているようですが、これはデジタルじゃないんですね。アナログなんです。帯域幅を随分とるわけです。ところが、電波というのは国民の共有の財産みたいなものですねつですから、有限の財産を使って、当然これの中に多くの通信手段を入れ込んでいく必要があるだろう。そうなると、当然デジタル化というのが考えられます。ですから、地上波を含めて無線の分野でのデジタル化というものが一体どういうふうに今計画されているのか、あるいはそれに対して将来どういうふうにしようと考えておられるのか、これについてお伺いをしたい。これが二番目であります。  それから三番目は、今度は衛星関係なんですが、最近、衛星ですとイリジウム計画というのがあります。恐らく有線の通信から今度は無線の通信に移っていく可能性が多い。しかも、移動体通信というのが非常に盛んになってきますと、このイリジウム計画、当然これも限度があると思いますが、こういうものが当然考えられてくるだろうと思うんです。これに対して我が国では一体どういうふうに対応されようとしているのか、これについてお伺いしたいと思います。  それともう一つは、具体的な問題というよりももっと大きな問題かもしれませんが、盛んにさっきから科学技術基本法ができたということをおっしゃっています。確かに科学技術による立国というものが日本の基本であるとは思います。その基本法成立に対して我々もいろいろとお手伝いしたわけなんですが、ただ、ドライな技術的な面あるいは研究的な面、これはもう大いに結構なんですけれども、それと同時に人間的な面、これもやはり融和を図っていかなきゃならない。ですから、当然人文科学系列の問題等もあわせて考えなきゃいけない、こういうふうにあの中にも入れたつもりなんです。そうなりますと、いろんな問題が出てくるわけです。  そして、しかも今特にマルチメディアというのは流行語みたいになっていまして、マルチメディアと言えば大蔵省が予算を出すのかどうか知りませんが、各省庁とも大体同じようなことを推進されようとしております。これについて横断的な打ち合わせといいますか討議といいますか、そういうものが果たして行われているのかどうか。各省庁が別個に同じことをやっても意味がないと思うので、その辺は一体どういうふうにされようとしておられるのか、これをひとつお伺いしたい。  それから、当然著作権の問題とかいろいろ入ってきまずから、実に幅広くなってくるものですから、そういった面に関してのお考えというのをお伺いしたいと思います。  以上です。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) ただいま先生から四点ばかり御質問あったと思います。  最初の光ファイバーの普及の見通しでございますが、先ほど御紹介をいたしました資料の一の一番最後に、四ページ目でございますが、これが普及の見通しかということであるいはおしかりを受けるかもしれませんが、現在、私どもである意味で関連の事業者とも共通のコンセンサスを持っておりますのが西暦二〇〇〇年までに人口のカバレッジで二〇%まで光ファイバーを敷設していこうということ、それから西暦二〇〇五年までには人口のカバレッジで六〇%、西暦二〇一〇年には一〇〇%ということで見通しを立てております。これに沿いまして光ファイバーの敷設に対するいわゆる超低利融資制度というものと税制の措置をお願いしてございまして、一応政府部内での調整もついたということで、現在、西暦二〇〇〇年の二〇%を目標に光ファイバー網の普及を進めているという状況にございます。  それから、放送のアナログからデジタルヘという御指摘でございますが、技術的に言うと、今先生の言われましたような方向に多分あるんではないかというふうに私どもも理解をしておりますが、現実の放送形態がアナログからデジタルへ移行するということになりますと、多分さまざまな問題が現実には出てくるのではないかというようなことも想定をされます。この放送のアナログからデジタルというのは現在放送行政局の方で検討してございまして、私どもの中期計画というものの中で現実の放送のアナログからデジタルヘの移行というのがどれほど具体的な見通しとして立てられるのかというのは、現時点で正直申し上げましてはっきりした見通しは持てておりません。  それから、移動体系の、周回衛星の話でございますが、現在、これにつきましては日本の国内でも周回衛星を使ったサービスの導入を検討している向きがございます。多分、行政の立場からいたしますと、そういうものが具体化してくれば、これは周回衛星でございますので当然のことながらさまざまな国際的な調整が必要になってまいります。それらの点につきましてはITU等の場でもこれから議論をしていこうということになっております。  御案内のとおり、主な周回衛星の発案企業はすべて米国籍の企業でございまして、米国政府も大変一生懸命でございますが、ヨーロッパとかあるいは日本、アジアの国々はそれをどういう形で自国の中で実用化すべきなのかということを検討している最中にあると思います。私どもはそういう立場でこのイリジウムのような計画を見ているということを申し上げさせていただきたいと思います。  それから、科学技術立国ということで、人間的な側面が大変大事なんだという御指摘、私どももそう考えております。国立の研究機関、大学あるいは民間の研究機関等との連携というものをこれからますます深めていく必要があるのではないか、その中から人的な交流というようなものも深まっていくのではないかというふうに考えておりまして、先ほど研究開発テーマ、研究開発体制ということをちょっと留意点として私ども考えているということを申し上げたんですが、それはそういう意味だというふうに御理解をいただければというふうに思います。  それから、最後に先生から各省で同じようなことをやっているんではないかという御指摘がございました。確かに外形上は同じようなことをやっているように見られるのかもしれません。私どもそういう御批判をいろいろなところからお聞きをいたしております。それだけに、できるだけ各省庁と協力して取り組む方がいいんじゃないかというふうに考えておりまして、幾つかの具体的なプロジェクトで各省庁との具体的な話し合いを進めさせていただいております。  先生が言われるような意味での政府全体としての横断的な調整をすべきではないかというようなことに関して言いますと、私の理解するところでは、高度情報通信社会推進本部というのはまさにそういう意味合いがあって内閣に置かれているんだというふうに理解をしておりまして、その推進本部の場というものを積極的に活用して各省庁の協力体制というようなものをつくっていくべきではないかというふうに考えております。  以上でございます。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 吉村先生には大変申しわけなかったんですが、皆さん方に質問時間を割り当てていませんので、できれば、今、松前先生がやったような方法でまとめて質問していただいて、それで次の方に発言を求めていく、こういうやり方にしたいと思っています。余りこだわる必要はないのかもしれませんが、一問一答方式でやっていませんので、そういうことを考えてお願いしたい、こういうふうに思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、まず、きょうこの委員会が開かれたことが国会の不正常な状態を拡大することになるので、非常に残念に思っているんです。  三回の理事懇談会で意見を申し上げましたけれども、御存じのように、二つのルール違反で国会は今非常な不正常状態にあるわけです。一つのルール違反は、与党の側が三月一日に住専問題を含む予算の強行採決の日程を決めたということがあります。国民の八七%、八割、九割が反対していて、首相も理解されていないことは重々承知だと言うのをそのまま強行採決しようというので、これは非常に重大な誤りだと思うんです。それに対抗して新進党が今度はピケを張ったということで、十日以上衆議院は完全なストップ状態にあるわけです。  金融システムが危ないといって住専の六千八百五十億円を計上して、金融システムどころか政党システム、議会制民主主義のシステムそのものが非常に危ないという状況になっている。このままいきますと議長の衛視動員とか警察官動員で秩序回復というような動きも一部にあるわけです。  私どもこの問題を非常に重視しまして、詳しいことは省きますけれども、十二日に与党三党の幹事長、書記長と私どもの書記局長が会談をいたしまして、三つの点で合意ができました。それは、三月一日のあの日程、これをもとへ、白紙に戻すということ、二番目は予算委員会で母体行の負担問題などを徹底的に審議する、もう一度審議をよくやろうということ、三番目は強引な強行採決はしないということで、予算の削除その他、それから証人喚問などは合意できませんでしたけれども、この三つが合意できたことで私どもは正常化の道筋が、まだまだいろいろあるでしょうけれども、つき始めたと思うんです。  土井議長が五つの党のこの問題での懇談を呼びかけまして、新進党は残念ながらきのうは出席されませんでしたけれども、三党と私どもが出まして重要な合意ができました。審議日程はひとつ大幅な確保をということを議長も言われるような状況です。ですから、もし新進党も参加して五党の協議でこの不正常状態が解決されれば、これはこの上ないことで、もし衛視動員なんということになりますと破局的な事態になりますので、何とかしてこれを防ぎたい。  そういう道筋がついているときに、衆議院の各委員会、あるいはまた参議院の委員会で野党第一党の新進党が参加しないままにこういう審議が行われることは不正常な状態が拡大すると思いまして、私ども強く反対をいたしました。けれども、理事会で開催されることが決まりましたので、私も出てまいりまして若干の質疑をさせていただきますが、最初に、そういう状態は非常に残念だということで、やっぱり国会は全面的に審議が主でございますので、正常化のためにお互いに努力をしてまいりたいと思います。  先ほど大臣は審議会に新しい諮問をされたことを発言されました。それで、大臣の発言の中にもありますが、前回の電気通信審議会の「二十一世紀の知的社会への改革に向けて情報通信基盤整備プログラム」という答申、これまでの質問でも若干取り上げましたけれども、二〇〇〇年までの推進目標、新しい諮問をされて、かなり具体化されるということになりますと、やっぱりここに含まれている大きな問題について改めて二つばかりお聞きしておきたい。  これは非常に反響もあったことなんですけれども、まず二〇一〇年までの光ファイバー化の資金、どのぐらいの資金が必要かというので、答申の三十八ページに、ケースAで三十三兆円、ケースBで五十三兆円となっています。その下に、地中化する場合にはさらに四十二兆円要るということで、だからケースBを考えると百兆円を超すような非常に大きな費用がかかるわけです。  この中にも書いてありますけれども、しかし今財政破綻は非常に深刻です。去年の十二月十二日に財政制度審議会が答申を出しましたけれども、あれを見ますと、とにかく日本の財政は時限爆弾みたいなものだと。いつ破裂するかわからぬ。毎年、時限爆弾の幅が大きくなっている。欧州連合、EUの通貨統合の資格もないんだということが書かれているほど深刻なんです。  一月の末の予算委員会に「財政の中期展望」が出されました。幾つかの試算が書かれていて、私も興味を持って見たんですけれども、あれを見るとなかなか大変で、予算を一切ふやさないで、横ばい状態でいっても赤字国債脱却はやっと二〇〇三年だというんですね。今みたいな状況で予算を毎年ふやしていって、足りない分は赤字国債だと、十年後に何と今の二倍の四百八十二兆円の国債残高になると、大変な報告なんです。そうしますと、三十三兆から五十三兆円等の費用は、それこそ公的資金からはこれはなかなか出ないだろうということになります。  先ほど二〇〇〇年までには人口二〇%ということを言われたんだが、じゃ、この資金をどこから出すのかと。主役はNTTなんかでかなりおやりになるんだと思うんですが、そうなると、民間主導でやると電話料の値上げなんてことも当然みんな心配になるんですけれども、こういう今の財政的に非常に危機的な状況の中で、これだけの資金を一体どこから出そうということを郵政省は考えておられるのか、このことをまずお伺いします。  二つ目は、ここに市場拡大の試算が載っているわけです。これもかなり有名になった数字です。二〇一〇年までにマルチメディア全体で約百二十三兆円の市場規模が生まれる、雇用創出が二〇一〇年までに二百四十三万人という数字が出ているんです。この資料のところにかなり詳しいあれがあります。  それで、この答申は、冒頭、とにかく右肩上がりの経済成長はもう既に終えんを告げた、戦後体制はたそがれを迎える、もうたそがれだと。たそがれを夜明けに向けるのがマルチメディアだと、そういうすごい位置づけなんですけれども、百二十三兆円の市場規模、二百四十三万人の雇用創出、これは一面的にだけ書いてあると思うんです。  例えば、この中で電子新聞、電子出版というのがある。光ファイバー網関連で新規市場が生まれる、新聞も全部電子化する、出版も電子化する、二兆四千六百七億円の新市場ができる、これは八十四ページに出ている。そうすると、新聞も出版も全部電子化しちゃいますと、これは新聞販売店だとか駅のキヨスクだとか輸送だとか印刷だとか、こういうところはスクラップ化されるわけですね。新規市場はできるかもしれぬけれども、これまでの既成の市場、産業が崩壊、衰退にいく部分があるわけでしょう。そういうものを全く書かないで、こういうことを書いてあるのは非常に僕は一方的過ぎると思うんです。  それで、例えば雇用二百四十三万人と出ているんだけれども、じゃ肝心の主体のNTTはどうか。八五年に民営化されたときには三十二万人いたんだけれども、十二万人減らして今二十万ですよ。また、去年五万人の整理を発表していて、これはこういうことをNTTがやっているんじゃ一体どういうことかと思うんですけれども、二百四十三万人の雇用創出と、NTTの三十二万人体制だったのがほぼ半分の十五万人に減ってしまうようなこういう人員整理問題との矛盾、ここら辺を監督官庁として郵政省は一体どう考えているのか、以上の二点をまずお伺いします。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) お答えになるかどうか、まず資金の点でございますが、私どもは光ファイバー網の整備につきましては当然民間が整備すべきものというふうに考えておりますので、資金は原則として民間資金ということで考えております。  ただ、民間投資を誘発するという意味で、先ほどもちょっと御説明を申し上げましたが、財投の制度というものを使えないかと。御案内のとおり、光ファイバー以外の第一種電気通信事業者の設備投資あるいはCATV事業者の設備投資に対しましては財投を活用する道が既に開かれております。  光ファイバーにつきましては、少なくとも西暦二〇〇〇年までは先行投資という色彩が強いということもございまして、一般の財投とは別に超低利の融資制度というものはできないかということで政府部内で協議をしてまいりました。その結果、一応光ファイバーについては一般の設備投資とは別の超低利融資がつくられたということで、これは光ファイバー投資に対する一つのインセンティブ効果というふうに私どもは考えております。  それから、二点目の市場規模でございますが、確かに答申の中では光ファイバー網が引かれることによって西暦二〇一〇年には百二十三兆円、それから二百四十三万人の新たな雇用が生まれるという指摘がされております。当然のことながら、日本の労働市場というものも単純に拡大をするわけではございませんので、新たな雇用が生まれるということの中には雇用の質の変化というものも当然含まれているのであろうというふうに私どもは理解をしております。  ただ、新たな市場の創出に伴う既存市場における雇用の減というような試算がされていないことも事実でございます。答申の作成作業の中でそういう試算がされていないということは事実でございますので、それにつきましてはそのようにお答えをさせていただきたいと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 きょうは一問一答で深く詳しく聞く委員会ではありませんし、前もって言ってありませんのであれですが、極めて大ざっぱな概略的説明で納得できる根拠はないですよ、そういうことでは。  私は、この答申も非常に問題だけれども、今一端を挙げましたけれども、恐らくこういう審議会の答申の原案は郵政省の事務局がつくるんだろうと思うんですね。こういうものができるというのは、あなた方が大体こういう程度の考えだということだろうと思うんです。  それから、私、前に委員会でも一度言ったんですけれども、総理大臣を本部長とする高度情報通信社会推進本部というのがある。そこで基本方針が決まってくる。これを見ると、有識者会議の意見を踏まえてやると書いてある。有識者会議の意見というのを見ると、また荒唐無稽なことが書いてあるんですね。マルチメディアが進んでネティズン革命というのが進むと、すべての製品の価格が下がり、公共料金、医療、教育の価格、租税負担率も全部下がると。それで、二十世紀システムでは不可能だったインフレなき経済成長と高福祉低負担社会が実現するだろうということを全く根拠なしにうたいとげている。無責任きわまりないと僕は引用して言ったんだけれども、こういう有識者会議の意見を踏まえて、郵政大臣は副本部長で、本部長が総理大臣で基本方針を決めているんだから、全く僕はこのままではこれは危ないと思うんです。  それで、私、きょうもう一つ最後に質問したいのは審議会のあり方です。審議会というのは本当にもう抜本的に見直しをしなきゃならぬ。きょう会議があるというので、私は急いで図書館で雑誌を調べました。審議会についての意見は非常に多いですね、雑誌も新聞も。  一橋大学の石弘光教授、「金融」の九四年三月で、ヨーロッパ方式のタスクフォース方式、これ日本独自なんですね、こんな審議会方式というのは、これを比べている。ヨーロッパ、欧米では、タスクフォースというのは専門家がレポートを公表して、それを議会で審議し、公聴会で審議してやっていくというんですよ。日本は審議会をつくって、大体審議会の答申どおり法案が出て、それで決まるんですよ。こういう審議会方式にはいろんな問題が生まれてくる。  「日経ビジネス」、「審議会の内幕仕組まれる世論」、「人選もシナリオのうち 会長の四割は官僚OB」だと。評論家の屋山太郎氏、十年以上審議会につき合ってきて、結論は「一言で言えば、人生の無駄」だと、屋山太郎さんがそう言っているんです。それで、メンバーは結局省庁が決めるんですよ。主要二十審議会の出身母体別委員構成、学者二七%、産業界代表二〇%、官僚OB一四%、労組、消費者団体代表とマスコミ、それぞれ九%。労働組合の代表はみんな連合代表です。私どもと協力、共同の関係にある全労連なんて一人も入っていないですよ。大体、政府寄りの学者を選び、官僚OBを選び、財界代表を選んで、事務局は省庁がやるんですから、もうそういうことで批判がいっぱいですよ。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 上田さん、まとめてください。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 竹中平蔵さん、石弘光さん、「審議会は隠れみのか」でしょう。もう一々挙げると大変だ。「これでいいのか政府審議会」、大宅映子さん。審議会にいっぱい参加しているけれども、こういうことです。新聞の社説もずらっと載り始めているんですね。  結局、ある法案をつくろうと思うと、審議会を選んで、そこで審議して、資料は全部あなた方がっくるんだから、審議も大体その方向どおりいくんですよ。省庁の考え以外の答申は絶対出ないようになっているんです。こういうやり方では余りに大変だというので連立与党も問題にしまして、若干の改善が去年行われて、官僚出身者、官庁出身者を余り入れないようにしようということなどを去年の九月に決めたというんですけれどもね。私、今読み上げたのは赤旗じゃないですよ。これは日経か何か、日経の社説は上中下、三編になって、こういうことを変えなきゃならぬと。  私は、今の住専問題でこんなふうになっているのも、これはやっぱり官僚主導の今までのやり方が大変だったと。官僚の中心は大蔵官僚ですよ。大蔵官僚がまるでお手上げでああいうことになって、こういうことにきているんですから。  ですから、私、大臣も大臣におなりになって今までの郵政省のやり方、審議会のやり方、一応尊重しておやりになっていると思われますけれども、やっぱりこれまでこれだけ世論が沸いて、この審議会方式を何とかしないと意味がないと。本当にもう政府のお墨つきの、賛成する財界代表、マスコミ代表、それぞれの学者を集めて、政府が考えているものがあって、案は全部官僚が書くんですから。みんなそう見ておる。それをそのまま審議会が答申にして出して、答申どおり法案が出てきてと、こういうやり方はもう変えなきゃならぬですよ。  私は、大臣、すぐ変えましょうという答弁は幾ら何でも無理でしょうから、審議会をやるときにはいろいろ資料をお出しになるそうです。重要な委員には特別に資料を出すと書いてありますよ。国権の最高機関の逓信委員会には、審議会の委員に出す資料はやっぱり我々にも配っていただきたいと思うんです。それこそ、そういうことで私はやっぱり公開ということが成り立つんだと思うんですね。ぜひ、私、審議会の抜本的見直しを強く要望したいんです。ですから、今度諮問されても、こういう電通審にしてもいいものは出ませんよ、本当に抜本的に見直さなければ。そういうことを要望したいんですけれども、私は改革の手始めに、まず審議会の委員に提出する資料をぜひ国会の逓信委員会にも提出していただきたい。そのことを質問して終わります。

谷公士郵政省大臣官房長

○政府委員(谷公士君) いろいろな御質問、御意見をいただきました。  審議会制度全般につきましては、国としてそういう制度が設けられておりますことにつきまして、私これについてとやかく申し上げる資格はございません。  ただ、ただいま問題の電気通信審議会に関しましては、従来から民間の各界の大変深い経験、知識をお持ちの方々を網羅して審議をしていただいておりまして、案件によりましては多くの専門委員の方々からデータ、資料を御提出いただきまして、それをもとにして審議を重ねてきておるところでございます。  この審議会の中で使われます資料につきましては審議会に御提出をいたしたものでございまして、審議会としてこの扱いについて御判断をいただいております。同じような資料でございまして、資料は資料として御必要があり、その内容に応じまして御提出するということはあると思いますけれども、審議会へ御提出しました資料はあくまでもそれは審議会としての御判断ということで取り扱っているものでございます。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 私は与党ではございますが、半分ぐらい上田先生の審議会に対する要請はわかるような気がいたしまして伺っておりました。  この「二十一世紀の知的社会への改革に向けて」という答申につきましては、世界的な共通課題でもあり、これは非常に重要な問題だというふうに受けとめております。とりわけ、科学技術面における、つまり文明としての情報通信基盤整備プログラムという形の答申になっているわけでありますが、先ほど松前先生からもちょっと御指摘ありましたように、いわゆるこれを使いこなしていく文化面、あるいは人としての面、あるいは文化に及ぼす派生的な問題というような視点はどうも欠如をしているという感じがいたします。  これは、言ってみればマルチメディア時代の光と影というふうに私はよく言うんですが、光の部分についてはこういう答申も含めてよく述べられるわけですが、そこから出てくる影の部分というのがある。これはやはり我々はあらかじめそこの部分を十分に研究しておく必要がある。  例えば、精神面で言えば、新しい精神的なストレスというのがマルチメディア時代には生まれてくるという問題もありますし、社会的な側面からいけば、最近よく言われておりますデジタルホームレス、すなわちマルチメディア社会から落ちこぼれていく人たち。片方では、先ほど上田先生の質問の中にもありましたが、二百四十三万人の雇用を創出していくというんですが、逆に言うと、片方ではこのマルチメディア化によって職を失っていく人たちというのも出てくるというような影の部分。  それから、もう一つは犯罪的側面という、これはまさにハッカーの情報犯罪の問題であるとかデジタルキャッシュみたいなものが出てきたときの犯罪の変容であるとか、こういった問題もあるわけでありまして、やはり文明としての視点だけではない、文化としての視点というのを今後こういった審議会のテーマという意味では意識的に持っていく必要があるんじゃないかというふうに思います。その辺について、郵政省としてはどういうふうにお考えになっているんだというのが第一点であります。  それから第二点目は、二〇一〇年に一〇〇%の光ファイバーの敷設をしていきたいというようなお話もあったわけですが、これは光ファイバーの問題だけではなくて、今言われているデジタル通信が出てくる。そうすると、数百チャネルの通信というものが可能になってくる。すなわち、ハード、ソフト面において非常に拡充していくということ、これはやはり技術面での進化、進歩ということなんですが、今度は逆にコンテンツという面から見ていったときに、非常にコンテンツが不足していく。つまり、何をその中で流していくかという問題があるわけです。こうすると、水道管は引いたんだけれども流す水がないという状況になりかねない。この辺について、郵政省は二十一世紀に対するビジョンをどういうふうにお持ちか、この二点について伺いたいと思います。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) 今、先生から文明としてのと文化としてのという切り口で、私どもといいますか、平成六年の答申のとらえ方についての問題提起がされました。  答申を弁護するのもあれなんですが、答申の中でも、今先生が言われましたような情報化に伴う諸課題ということで、実はこれは未来社会のことを論じておりますので、正確に言うとまだ課題もはっきり見えてこないということで、この答申自体はむしろ何をつくるべきなのかというところに主たる視点が当てられたと思います。あわせて、既存の産業、雇用への影響あるいはワークスタイルの変化等への影響、この中には当然のことながらテクノストレスの問題なんかも指摘をされております。それから、プライバシーの確保とか消費者問題についての実は指摘もなされております。  私どもも先生の言われる影の部分については十分承知をしているつもりであります。私どもが行政をするときに、日本の中でも前例のないような取り組みになるわけでございまして、そういう意味では私どももアメリカとかヨーロッパがこの問題をどういう視点から取り組もうとしているのかというのを大変参考にしているわけでございます。先生の御指摘のように、クリントン政権がまとめたNIIのアジェンダ・フォー・アクションの中でも教育改革、それから犯罪問題の対応というような点もNII構築の重要な視点として取り上げられております。  私ども、実はこの答申を受けた後、この中で指摘されているさまざまな問題について、また教育とかあるいは犯罪に絡むような影の部分について改めて検討に着手をしております。具体的な成果が出てまいりましたら、別途また御説明をさせていただく機会を持たせていただければというふうに思っております。  ただ、中期計画の中でこの種のものを我々が大変扱いにくいと思いますのは、つくる方は例えば五年後にこれぐらいのというようなことで比較的つくりやすいんですが、先生の言われた影の部分を定量化して問題を提起するというのは大変難しゅうございまして、その辺についても少し検討をさせていただければというふうに思っております。  それから二点目の、西暦二〇一〇年に光ファイバーを引くのは結構なんだけれども何を流すのかという御指摘でございますが、実はコンテントに関して政府が直接絡むというのは大変難しい分野だと思います。これは、アメリカでもヨーロッパでも、ヨーロッパはちょっとコンテントのかかわりにおいてアメリカと違うような国が幾つかございますが、多分そういう問題ではないかなというふうに思っております。  コンテントそのものは大変難しいんですが、逆にハードの使い方という意味でいいますと、僕らはいわゆるアプリケーションと呼んでおりますが、アプリケーションの中でもコンテントは大変深くかかわるわけであります。特に、公共分野のアプリケーションという意味でいいますと、行政の手続の電子化でありますとかあるいは公共サービスの電子化というようなものが将来のいわゆるコンテンツの重要な一部分を構成するんじゃないか。特に、それは社会生活にとって大変重要なかかわりのあるサービスということになりますので、そういう意味では、平成六年の答申が出ましてから、私ども特に地方自治体の行政サービスの中に電子的なツールを導入するようなことについて一緒に取り組み始めております。  その中で、具体的に言うと、例えばコンテンツという意味でいいますと、住民票を電子化したりというような行政サービスでのコンテントはそういうことになるわけでございますが、そういうことについての地方自治体の取り組みというのは本格化し始めているのではないかというふうに思っておりまして、特にパブリックセクターのいわゆるコンテントの電子化というようなものについては、これは中央の政府もそうでありますが、地方自治体も含めて積極的に取り組んでいったらどうかというふうに考えております。  それ以外のゲームとか娯楽用とかいうようなコンテントの世界というものもあると思いますが、それらについては、どちらかというと私どもはそういうものが流通するような環境をつくっていくということで、逆にコンテント政策に対してインセンティブを与えるというような取り組みをするのが適切なのかなというふうに考えております。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 きょうのテーマである高度情報通信と直接かかわりがないわけで、申しわけない質問かもしれませんけれども、最近私ゆゆしき問題だと思っているのが盗聴なんです。盗聴にもいろいろあるんですが、電話盗聴ということで、郵政省がこの盗聴対策に対して何か防止策などを考慮されているかどうかということをぜひお伺いしたいんです。  一つ具体例で、私は弁護士をしておりますけれども、ある亭主から、うちの女房がどうも浮気しているから調べてくれという場合に、女房にかかってくる電話を明らかにテープで簡単に記録して、その会話体が報告書になって出てきて、私それを読むわけですけれども、それが常識化されて、そんなばかなということを言っても、先生、そんなこと常識ですよなんて私がむしろ逆に笑われるような体験もした次第なんですけれども、非常にゆゆしき電話による盗聴。  何か聞くところによると、秋葉原に行けば簡単に盗聴ができる器具を売っているというようなことも聞いているんです。きょう突然の質問でちょっと申しわけないんですが、ぜひこれ郵政省として何とか考えられないのか。  問題点は非常にあると思うんです。プライバシー保護、人権保護という観点から見て極めてゆゆしき問題である。郵政省が果たして全部防止ができるかどうか、他の行政庁との絡みも必要かと思いますけれども、現段階における盗聴防止に郵政省がどの程度の対策をお持ちか、お尋ねをいたします。

鬼頭達男郵政省大臣官房審議官

○説明員(鬼頭達男君) 技術政策課長でございます。  先生今お尋ねの件で、特に技術面の対応ということで郵政省の取り組みで御説明いたしたいと思います。  盗聴問題、電話がやっぱり一番問題ということでございますが、昨今一番問題になっておりますのは実は携帯電話で盗聴がされるというような問題がございます。これに対しましては、その一つの方策としまして、従来、盗聴されやすいアナログ型の携帯電話を可能な限り早期にデジタル型のものに切りかえていく。これは当然市場の動向、それからお客様のニーズ等も踏まえながらでございますが、そういった盗聴防止の観点からも、より盗聴されにくいシステムということでデジタルの方式に切りかえていくというようなことを関係の事業者に協力を求めているという状況がございます。それが一点でございます。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 デジタル電話でもできるんでしょう。

鬼頭達男郵政省大臣官房審議官

○説明員(鬼頭達男君) ええ。ただ、デジタルの場合はより盗聴されにくいようなシステムの導入が図りやすいと。やはり、デジタルの場合は例えば暗号方式の導入とか、そういった技術的な対応がしやすいという面がございます。  電話の方につきましても、現在の電話の主流はまだアナログシステムでございまして、技術的にはそういった盗聴に対してまだいろんな工夫がないかというような技術開発、研究開発もなされております。先ほどからいろんな先生方の御指摘のとおり、将来的にはデジタル化ということがどんどん進んでまいりますと、そのデジタル化の中でより盗聴されにくいようなシステムの導入について、これは私ども関係の研究機関でも研究開発をやっておりますし、また事業者の研究、こちらでもいろいろと研究開発をやっているということで、そういった成果を今後導入していくということで対応してまいりたい、そのように考えております。

山田俊昭二院クラブ

○山田俊昭君 その程度ですか。  もう一点だけ質問。今携帯電話の方が盗聴しやすいわけね、携帯電話の方がより盗聴しやすいと。家庭に敷設されている電話というのは盗聴しにくいということは明らかなんですか。私知らなくて申しわけないんですが、どちらかというその一点と、中央官庁は携帯電話による連絡をよくおとりになっているけれども、地方じゃこれを認めていないということであれば、携帯電話の方がより盗聴が可能であれば、中央官庁においても携帯電話使用は秘密保持の意味においても中止されるべきではないかと思うわけですけれども、そこら辺のところも含めてちょっとお尋ねをいたします。

高田昭義郵政省通信政策局次長

○説明員(高田昭義君) どうも大変失礼いたしました。技術政策課長の説明が舌足らずでおわかりにくかったと思います。  実は、無線で飛ばす通信手段というのは、空中を飛んでおりますのでだれでも捕捉できるわけです。ですから、携帯電話は、先生のところから出た途端にその電波は先生の占有物じゃなくなってしまいますので、空中に出た電波はだれでもつかまえることができる。ただし、その周波数をキャッチする機械は確かに要るんです。ですから、無線に関して言いますと、これは事実上公開されるということを前提に使わないと大変危険だということでございます。  ただ、技術政策課長が御説明をしたがったのは、飛ぶんですが、飛ぶとき、デジタル化をいたしますと比較的複雑な暗号システムを使えるということなんです。ですから、多分先生はまだそういうのをお使いになっていないのかもしれませんけれども、要するに秘話装置がかかるんですね、同じ携帯電話でも。例えば、これから家に帰りますよ程度のやつですと通常の通話です。しかし、これは盗聴されるかもしれないということを承知の上で使うと。重要な話をするときは秘話ボタンを押しますと、そこで電波にスクランブルがかかりまして、相当の準備をしておかない限りはその電波を捕捉して内容を解読するということは難しいということで、一般的には盗聴ができにくくなる。しかし、これも一〇〇%排除できるのかといいますと、これは通話の秘密を守る立場と通話の秘密を壊す技術の競争ということに実際はなってまいりまして、一〇〇%安全かと言われると、そうですとは大変言いがたい領域だということだと思います。  他方、有線の方は原則として信号が限られた空間に閉じられますので、だれでもがそこにアクセスするということはできないわけです。ですから、一般的に言うと、タッピングといいまして、有線そのものに信号を抜き取るような措置を付加しない限りは大変難しいということなんですけれども、これもどこかにつけられればつけられないことはない、そういうものでございますので、今デジタル化というお話を申し上げたんですが、そこでも同じくアナログをデジタル化することによってより複雑な暗号システムの採用がユーザーにとって可能になるということで、一般論としては盗聴がしにくくなるような環境をつくる技術開発というものに私どもは努めておりますと、こう  いうことでございます。

及川一夫社会民主党・護憲連合

○委員長(及川一夫君) 率直に言って、それには納得できないですよ、山田先生は。  大体、盗聴されることを前提にして電話を買っていないんだよ。あれは商品だよ。だから、買った方々からそういう話が出たときには、それにどうこたえるか、そういう期待に沿ったものをつくるかということを考えないで、そんな答弁しておったら、まさしくあなた自身が舌足らずだよ、私から言えば。だから、そういうことをひとつ考えてください。  大変御協力いただきましてありがとうございました。きょうは、いずれにしても特定の課題を立ててお互い説明を聞き、疑問をただす質疑ということになりましたので、満足感はないかと存じます。したがって、TBSに関する放送の問題は、あるいは今の盗聴問題とか、こういった問題はこの逓信委員会としては記憶にとどめておきまして、別の機会にひとつやってもらわないといけないだろうと。やっぱり、郵政の方も全体的な態勢をきょうはとっていませんから、したがって質問される先生方に大変御迷惑をかけたというふうに思いますが、ひとつそのことを御理解いただきたいと思います。  本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  なお、本日、郵政省から提出された資料につきましては、発言内容把握のため、本日の会議録の末尾に掲載をいたしたいと存じますので、御了承願います。  本日はこれにて散会いたします。

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