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136回国会参議院1996/03/15

大蔵委員会 第4号

発言数
65
登壇者
13
会派数
3
開催日
1996/03/15

会議録

片山虎之助自由民主党・自由国民会議

○委員長(片山虎之助君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る二月二十二日、塩崎恭久君が委員を辞任され、その補欠として上杉光弘君が、また、同月二十三日、清水澄子君が委員を辞任され、その補欠として峰崎直樹君が、また、昨日、須藤良太郎君が委員を辞任され、その補欠として谷川秀善君が、また、本日、志苫裕君が委員を辞任され、その補欠として千葉景子君がそれぞれ選任されました。     —————————————

片山虎之助自由民主党・自由国民会議

○委員長(片山虎之助君) 租税及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 自民党の清水達雄でございます。  まず、消費税率の見直しの問題でございますけれども、平成六年の所得税法及び消費税法の一部を改正する法律におきまして、消費税率を現行の三%から五%に引き上げるということを法律で決めたわけですけれども、法律の附則におきまして、社会保障財源の問題あるいは行財政改革の推進状況、租税特別措置、消費税に係る課税の適正化の状況、財政状況等を「総合的に勘案して検討を加え、必要があると認めるときは、平成八年九月三十日までに所要の措置を講ずるものとする。」ということになっておりまして、この時点で見直しといいますか再検討をして、必要がなければ現行の法律のままでいいと思うんですけれども、この辺について、大蔵大臣、どのようにお考えになっておられますか、お伺いいたします。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○国務大臣(久保亘君) 今お話がございましたように、来年の四月一日から消費税率を五%に引き上げます税制改正を行いました際に、これは景気対策を中心とする立場からの減税の財源ということを念頭に置いて決められたものでございます。  その際、将来の社会保障費の増加の状況などについてもいろいろ意見もございました。そして、附則二十五条の検討条項の中にお話がございましたように四つの要因を明記いたしまして、九月三十日までにその検討を行うということになっているわけでございますが、今、税制調査会におきましても、また大蔵省におきましても、平成七年、八年度の予算を編成いたします場合に、将来の財政の状況等についても検討を行ってきたところでございます。  九月三十日までに必要な法律の改正まで至りませんければ、来年の四月一日は現行の法定いたしておりますものによって決まっていくわけでございますから、今日もなおこの検討条項に基づく検討が各面において行われている段階でございます。  今まだ私から消費税率をどのようにするかということについて申し上げることができませんけれども、私といたしましては、既に法定されております消費税率五%は九年の四月一日から実施されるものと考えております。  検討条項につきましては、なお検討が行われているということでございますが、さらに消費税率を九月三十日までに法律をもって変えるということは、大変難しい問題であろうとは思っております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 たしかこの前の消費税率を引き上げる検討の際に、社会保障に金が幾ら要るのかと、いわゆる社会福祉ビジョンというようなものを厚生省の審議会等が出されて、その点についてかなりいろいろ議論があったわけですけれども、あの時点で必ずしもそこのところがはっきりとよくわかるような状態ではなかったというように思うんです。  ただ一方、財政状況につきましては、大蔵省が非常に厳しい財政状況についての報告を出されておりますけれども、中期展望を見ましても年間十兆円ぐらいの要調整額が出るというふうなこともあるわけでございます。そんな状況を考えますと、とても金が足りないということだと思います。  しかし、先ほど大臣がおっしゃいますように、とても今は消費税率を五%から引き上げるなんということは、政治的には極めて難しいということはよくわかります。ただ、今いわゆる高齢者介護保険の問題とか高齢者介護問題などが非常に議論になっておりますけれども、社会保障にどういう金が要るんだというぐらいのことはきちっと出して、難しいから今すぐはできないけれども、財政としては将来相当な課題を負うことになるということをはっきり示さなければいけないと思うわけです。四項目検討項目がありますけれども、中でも、社会保障財源がどのくらい必要になって、これはどうしたらいいのかということをやっぱりはっきりさせなきゃいけないだろうと思うわけです。  そういうものを踏まえた上でいわゆる九月三十日の見直し措置をするかしないかということをはっきりさせないと、うやむやでいっちゃうというのはどうかなという感じが非常にするわけです。  それで、高齢者介護の問題につきましていろいろ議論がなされておりますけれども、これがいつごろ解決といいますか結論が出るのか。その辺につきまして、これは大蔵省でも厚生省でもいいんですけれども、お答えいただきたいと思います。

江利川毅厚生省大臣官房政策課長

○説明員(江利川毅君) 高齢者介護保険制度の検討状況について御説明を申し上げます。  昨年の二月から老人保健福祉審議会というところで検討を続けてきておりますが、この一月に第二次の中間まとめをしたところでございます。そこで在宅サービス等の介護サービスの水準についてまとめたわけでございますが、それにかかる費用とか制度のあり方につきましてなお検討が進められているところでございます。  現在検討中でございますので確たる見通しというのは難しいわけでございますが、四月の初めぐらいには何とか審議会の議論がまとまっていくんではないかというふうに思い、期待をしているところでございますけれども、それを踏まえましてさらに厚生省として制度の骨格を考えていくというふうに考えいるところでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 社会保障の問題としては、今の高齢者介護の問題だけじゃなくて年金の問題、医療の問題、福祉の問題といろいろあるわけですけれども、これらを全部ひっくるめて将来のいわゆる社会保障、医療等の財源について、この消費税法との関係において、厚生省側として金はこれだけどうしても必要なんだというふうなものはいつごろまとまるんでしょうか。

江利川毅厚生省大臣官房政策課長

○説明員(江利川毅君) 社会保障にかかります費用あるいは負担の推計につきましては、先生の最初の御質問の中にもございましたが、平成六年三月に福祉ビジョンを発表しました際に幾つかのケースにつきまして推計をし、あわせて公表しているところでございます。  その後、新たな経済計画が策定されて、経済フレームが変わったと。あるいは社会保障の分野におきましても、新ゴールドプランであるとかエンゼルプランであるとか、あるいは障害者プランであるとか、そういうものが新たに策定されております。それからまた、さきに御質問ありました介護保険制度、これが今検討されていると。  私どもとしましては、こういうものを全部含めまして、御指摘のように年金とか医療とかそういう問題も含めまして、社会保障全体の費用がどうなるか、こういうものを整理していく必要があるというふうに思っておりまして、今の介護制度などの検討を踏まえながら推計をしていきたいというふうに思っているところでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 それはいつごろまでに、さっき言った四月ぐらいまでにはまとまるんですか。

江利川毅厚生省大臣官房政策課長

○説明員(江利川毅君) 介護保険制度がどうまとまるかというところにかかっておりますので確定的な時期は申し上げられませんが、介護関係の話がまとまり次第、できるだけ急いで作業に取りかかっていきたいというふうに思っております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 あと、住専の問題について若干質問したいわけなんです。  きのうの日経新聞の夕刊に、アメリカのルービン財務長官が「住専処理 後退を懸念 日本は景気刺激継続を」というふうな記事が載っていまして、「日本経済新聞など一部報道機関との会見で日本の住宅金融専門会社問題に関して、「政治的な問題があっても、日本政府はやり遂げなければならない」と述べ、住専処理が政府案より大幅に後退することへの懸念を示唆した。」というふうな記事が載っているわけでございます。  この問題について、今、国会が非常な混乱状態にあるわけですけれども、外国の人たちはこういう状態をどういうふうに見ているのかというのが一つでございます。  それからもう一つは、いわゆるジャパン・プレミアムというふうなものがまた出てきたという報道もあるわけでございますが、この二つをあわせて、どんな状況になっているか、お答えいただきたいと思います。

榊原英資大蔵省国際金融局長

○政府委員(榊原英資君) ルービン財務長官だけではなく、国際社会では、国際金融市場に住専処理の問題がスムーズに行われるということが既に織り込まれておるものでございますから、この問題がもたつきますと国際金融市場に非常に大きな混乱が生じる可能性があるということでございまして、これをルービン財務長官も大変懸念しておるということでございます。これは長官だけではなくて、マーケット参加者のほとんどがこれを非常に心配しておるという状況でございます。  それから、ジャパン・プレミアムの状況もそれと関連がないわけではございませんで、実はジャパン・プレミアムというのはことしの一月の末から二月の初めに一カ月物ですとほぼ解消をいたしました。ほぼゼロということになっておりましたけれども、現在の段階では大体一カ月物が〇・二ということで、かなり大きくなってきております。これは、大和銀行問題が非常に問題になりましたときにやはり〇・二から〇・三、四というふうに上がっていったわけでございますけれども、今の状況は非常に我々として懸念をしております。これ以上混乱が続き国際社会での懸念が大きくなりますと、このジャパン・プレミアムがさらに上がっていくという、そういうことになりかねないというふうに思っております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 我々も、外国の方々がこの問題についてどの程度の強い関心を持っているかというのは、言葉では聞いてもなかなかよく実感としてわからないわけなんで、できればこういう状況を国民にわかるように教えていただく必要があるんじゃないかというように思うわけですね。やっぱり、どうしてもこういう情報について国民がよくわかっていなさ過ぎるという感じがするわけです。  それから、十六、十七日にAPECの蔵相会議があるわけですけれども、このときに大蔵大臣はルービン財務長官等々にお会いになると思います。それで、住専処理問題について財政支出を削除しろとか凍結しろとか、いろんな議論が行われているということは恐らく外国の人も知っているんじゃないかと思うんですけれども、大蔵大臣として、既定方針どおり政府スキームでやるんだというふうなことでお答えになるのか。あるいは、まあその一部かもしれませんが、大蔵大臣は与党の追加措置だけじゃなくてもうちょっと実のある負担を求めておられるような感じを私どもは受けているんですけれども、そんな工夫もしながら、政府スキームの基本は変えない、それでやるんだというふうなスタンスで臨まれるのかどうか。その辺についてお答えいただきたいと思います。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○国務大臣(久保亘君) 明日アメリカのルービン財務長官とお会いすることになるのかなと思っております。まだ時間等確定しているわけではございませんが。APECの蔵相会議は明後日、終日行われることになっております。また、アメリカも今財政問題等ございますために、私が聞いておりますところでは、ルービン長官もあさっての午後には日本を離れられるのではないかと思っております。  その際、一月に開かれましたパリのG7におきましてルービン長官とお会いしましたときに、私の方から日本政府が進めようとしている不良債権処理方策について、特に住専問題についてお話をいたしました。ルービン長官としては、日本のそういった不良債権処理策がぜひ実現して不良債権問題が解決していくことを期待しているということを言っておられました。これは、昨年十月のG7の際に当時の武村大蔵大臣も日本政府のとろうとしている住専処理政策について報告をされているわけでございまして、日本政府としては一貫して、今政府がとろうといたしております住専問題の処理策についてG7の参加諸国にお話をいたしております。そのような立場は変わらないことを私としてはルービン長官にもお話ししたいと考えております。  ただ、この問題でアメリカの支援を受けて国会の問題を考えるというような立場は、私、パリに参りました際にも記者会見でも申し上げましたけれども、そういうことは一切念頭に置かず、今、日本政府のやるべき立場を、今日の経済、金融のグローバル化の進んでおります中で、世界の各国、特にアメリカに対しても正確にお話ししておくことは重要なことであると考えておりまして、そういう立場で申し上げたいと思っております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 外国との関係において、大臣がおっしゃったことは全くそのとおりだと私も思います。  それで、この住専の処理の仕方につきまして、政府のスキームと、新進党などがいろいろ言っているというようなことがあるわけですけれども、なかなかこれは難しい問題で、相当よく勉強しないと、恐らく国会議員で質問してたって本当にちゃんとわかって質問している人がどのくらいあるかというふうに思うわけですね。だから僕は、変な言い方かもしれませんが、この住専処理みたいに非常に複雑で大きな問題については、単に今までのような国会審議というようなやり方ではなかなか国会議員の頭の中にきちっと理解が深まっていかないんじゃないかと、何かある程度長時間かけて説明会みたいなことをやって、あるいは立場が違う人がいればその立場の違う人も含めて、かなり長時間講義をしてもらわないとわからないと思うんですよ。  私もおいおい勉強をしてきてみますと、やっぱり破産処理というふうなやり方というのは非常に問題が大きくて、政府が関係金融機関をまとめてつくったフレーム、その細部まで全部いいというようなことが言えるかどうかは別としまして、ああいうやり方というのはやっぱり非常に効率のいい処理法だなということがだんだんとわかってきているというふうな感じがするわけです。  そういうふうな点と、それからちょっとやっぱり抜けてる課題もありまして、その辺を中心に質問したいと思うんですけれども、予算が通って、住専処理法が成立して、住専処理機構も設立をされる、六千八百五十億円の財政支出もなされて、住専から住専処理機構への債権等の譲渡が行われるということになると、約十三兆円融資額があるわけですけれども、そのうちから損失見込み六・一兆円を控除した六・八兆円というのが直ちに金融機関、つまり一般行と系統金融機関には返済がされるというふうに思うんですけれども、それはそれでよろしいでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 御指摘のとおり、全体で約十三兆円の債権を約六兆八千億円で買い取ることになるわけでございますが、こういう手続が済みますと、その資金をもちまして、この買い取り資金は住専処理機構が民間金融機関から一たん融資を受けるわけでございますが、その融資を受けた資金をもって買い取りまして、買い取りましたらその資金をもって住専が系統あるいは一般行にお金を直ちに返すということになるわけでございます。御指摘のとおりでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 この政府スキームでは、もう直ちに不良な住専といったふうな金融機関から金が一応損失見込み額を除けば全部返るというところに私は大変大きな意味があるんだと思うんです。こういう点が余りみんなよくわかっていないんじゃないかなという感じがするわけで、したがって系統金融機関へ五・五兆円は直ちに返還されるということですよね。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 御指摘のとおりでございまして、今申しましたような手順を経まして、系統金融機関へ五兆五千億の資金が直ちに返済されることになるわけでございます。  他方におきまして、また今御指摘にもございましたように、仮に法的手続というようなことになりますと、更生計画ができ上がるまでこういう返済は行えなくなりますので、その間、直ちにということではなくて、かなりの期間を要するのではないかと考えられるところでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 それで、破産であるとか会社更生とかそういう法的処理が行われるということになると、処理が完了するまで住専に対する融資額が凍結される、利息も入ってこないということになるというお答えだと思いますけれども、これがどのぐらいの期間になるのか。新進党の議員なんかのお話ですと長くて五年ぐらいといったふうなことが言われるんですが、これ私もよくわかりません。こういう実務をやったことがないからわかりませんけれども、大学の先生なんかが雑誌に書いてあるのなんかを見ますと、裁判上の倒産処理手続に時間がかかる一般的な要因として、負債総額の多さと否認権行使、こういうことで非常に時間がかかるというようなことを言っているわけですね。  今までの裁判上の倒産事件における最高負債総額というのは、村本建設が会社更生法でやって六千億円ということなんだそうですが、住専の場合は十三兆円にもなるというふうなことでございまして、従来の例に比べてもう何倍も物すごい大きな負債総額の処理になるということがあると思います。  それから、司法統計年報に何か出ているんだそうですけれども、破産の既済事件のうち配当事件の五%前後が、つまりかなり大きな倒産事件だろうと思うんですけれども、終結するまでに破産宣告後十年以上を要しているというふうな記事も出ていたわけですけれども、いわゆる法的処理を行った場合には相当長期間にわたって融資が凍結され、利息も入らないという状態が続くということを、やっぱりもっと国民みんながわかるようにちゃんと説明をしなきゃならぬというふうに思うわけでございます。  こういう具体的な話を、どうも衆議院段階の答弁では抽象的な表現の答弁が多くて、もっと赤裸々に過去の事例であるとかそういうようなものを踏まえた上で、よくそういうことを国民に教えていただかないと困るんじゃないかというように思うんですけれども、この法的処理に要する時間、こういう点について大蔵省もいろいろ勉強していると思うんですけれども、その辺についてお伺いしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 今、私どもの御説明の仕方についての御指摘がございましたけれども、私ども今までの御説明に必ずしも十分でなかった点がございますのを十分反省いたしまして、今後わかりやすく具体的な御説明を申し上げるよう努めてまいりたいと存じます。  ただいまの御指摘の点につきまして、新進党の御提案の御説明では、更生計画ができ上がるまで五年程度を見込んでおられるというふうに伺っておりますけれども、そうだとすればその間は返済が行われないと、こういうことになるわけでございます。  ただ、それではこの案件につきましてやってみたらどれくらいかかるのかというのは、これは実際にやってみないとなかなかわかりにくいところでございますが、今御指摘のように、ともかく総額十三兆円という今まで類例のないものでございますし、それから関係者の立場が、普通の事件と違いまして、もう物の基本的な見方が違う方々の間での争いがある、こういうことでございますので、そういう方々の間でお話がまとまるというためには、今までの案件以上に長い時間を要するということも覚悟をしなければいけないんではなかろうか、このように考えております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 今お話しになったようなところが、どのくらいかかるかよくわからぬというふうなところがやっぱり一番の問題なんでございまして、確かにそれを予測するというのは難しいことはわかっていますけれども、むしろ雑誌などを読むと、今まで破産処理とかそういうことをやっていたような弁護士さんなんかの話の方が、実際の具体例を引いて、かなり読んでみると勉強になるんです。わかる。  だから私は、もう参議院の予算委員会の質問では、むしろ弁護士やなんかに質問の都度参考人で来ていただいていろいろお聞きしないとだめだなという感じも非常にするんですけれども、やっぱりそういうところをきちっとできるだけわかるようにする努力というのが非常に大事ではないかというふうに思うわけでございます。  それで、農水省に伺いますが、今申し上げましたように、例えば法的処理というふうなことが行われて系統金融から住専への融資が凍結され、金利も入らなくなると。この期間が五年とか十年とかというふうになっていったときに、一体系統金融にはどのような状況が起こる可能性があるのか、その辺について、若干予測的な要素も入りますけれども、お答えをいただきたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省経済局金融課長

○説明員(須賀田菊仁君) 本住専問題を仮に法的整理にゆだねるということになりますれば、先ほど来先生の御指摘、銀行局長の御答弁にございますように、解決するにいたしましても相当長期間かかるということになるわけでございます。この間、金融機関の経営という面から見ますと、債権の実行ができないということで、利払いはもちろん元本の返済ができないということになりまして、経営に著しい支障を生ずるという懸念が生ずるわけでございます。  農協系統について申し上げますれば、農協系統全体で御案内のように住専に対しまして五・五兆円貸付債権があるわけでございまして、現在、利息が一応四・五%ということになっておりますので、年間の利息収入が約二千五百億円ということになるわけでございます。こういう利息収入でございますとか元本の五・五兆円が返済されない状況が続くということになりますれば、経営に著しい影響が生ずるものというふうに思われるわけでございます。また、こういう不安定な状況が長い間続くということになりますれば、農協系統のみならず多くの金融機関で信用不安というものが広がるというおそれもまた懸念されるところでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 いわゆる系統金融のうち信連について見てみると、経常利益が千三百億ぐらいのうち、住専からの利息が千五百億ぐらいあるというふうなことが言われているわけですけれども、これがなくなっちゃうと信連の経常利益はなくなっちゃう、むしろ赤字になるかもしれないというふうなことになるわけですけれども、こういう状況が何年も続くということになるんでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省経済局金融課長

○説明員(須賀田菊仁君) 御指摘のように、信連四十七あるわけでございますけれども、信連全体で住専への貸付額は約三・四兆円でございまして、現在、年間で利息収入が一千五百億円程度でございます。六年度の信連全体の経常利益、先生御指摘のように千三百億円でございます。千五百億円の利息収入を勘案しても千三百億円程度の経常利益ということになっておりますので、この状態から見ますと、赤字が何年か続くということになりますれば、構造的な経営問題にもつながりかねない問題ではないかというふうに私どもは認識をしておる次第でございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 それからもう一つは、融資残高の五・五兆円が凍結をされる、その影響がどうなのかということがどうも僕らにはよくわからないんです。系統金融で資金量は六十八兆円とかあると言われておりますが、そのうち五・五兆円ぐらい凍結をされて動かなくなったって、どうせ金貸しなんだから、どこかに金は貸しておくんだから、利息が入らないだけの問題だけで、あと金が凍結されることはそう大したことじゃないんだよということになるのか。しかしそうはいっても、そういう動かざる、何かある一定期間捨てたような金が出てくるということは、例えば信連なりなんなり系統金融に対する不安を増していって、農協への預金がだんだんと流出していくというふうなことになって、これは非常に大変なことなんだよということになるのか、その辺がよくわからない。  いろいろ言っているけれども、今の住専問題、この程度の金がどうなったって日本経済には大して影響はないよと言っている人もいるし、そういうことにもつながるような話なんですけれども、その辺についてはどう判断をしたらいいのか。これは農水省、それから銀行局長もお答えをいただきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 御指摘のように、金融問題と申しますのは、一般の預金者あるいは一般の国民の間に、これは普通の金融機関もそうでございますし系統の金融機関もそうでございましょう、信頼、信用というものがどの程度維持されるかということが非常に大切なことかと存じます。むしろそれが当然の前提になって日々の経営が行われている、こういうことでございます。  例えば、十三兆円に上る債権債務関係がどうなるかわからないと。今回の政府の案でまいりますと、系統の負担と申しますのは五千三百億円でございますが、例えば融資額に応じた負担ということになりますと二兆七千五百億円というような計算もできるわけでございますが、そういう先行きの見通しが立たないというようなことが、一般の金融機関につきましても系統金融機関につきましても、あらゆる金融問題について見通しが立たないということが利用者に大きな不安を与える。そういたしますと、大丈夫だと思うけれども、まあ念のため例えば隣の金融機関にお金を預けかえておこうというような行動にどうしてもつながりがちだというのが諸外国及び過去の経験でも見られるところでございまして、そういうことが経済全体に予測できないような影響を与えるということは、金融行政に携わる者として常に気をつけておかなければいけないことと考えているところでございます。

須賀田菊仁農林水産省経済局金融課長

○説明員(須賀田菊仁君) 御案内のように、農協組織でございますけれども、農家の相互扶助を目的といたしました非営利の協同組織ということでございまして、貸し出しその他の業務上の制約等もございまして、資金量に比べて非常に利益が少ないという特徴がございます。五・五兆円の貸付金が長期にわたって返済されない、凍結されるということに伴います経営上の問題というのは非常に大きなものがあるというふうに認識をしておる次第でございます。  先ほど申しましたように、四十七信連で経常利益が千三百億、農林中金にいたしましても大体五百億から七百億の経常利益でございますので、そういう面から見ましても、五・五兆円の凍結ということは系統全体にとりまして経営に大きな支障があるというふうに認識をしております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 いずれにしましても、六兆四千百億円という損失を除いた額が返還をされるということは、かなり貸している金融機関にとっては荷が軽くなるというか、あるいはまたその資金がほかにも運用できるということになりますので、私はやっぱりそういうスキームを選択しなくちゃいけないんじゃないかというように思うわけでございます。  それで、私は、一つ今の政府スキームで、抜けていると言っちゃいけませんけれども、これから充実、整備をしていかなきゃならない問題として、抵当不動産をどのようにして売っていくかという、売却をするかという、これが物すごく大きな問題だろうと思います。  アメリカのRTCなんかの例を見ましても、RTCをつくったけれども、最初は売れない、非常に苦労したと。何年間かなかなか売れなくて困った。その背景には、不動産市場が非常に低迷をしておって買い手がいないんだということであったわけですね。ですから、日本も今そういう状況にありまして、競売をやったってなかなか競落をしない、最低入札価格もどんどん下げていかないとだめだとかね。それでもなかなか競落もしないというような状況になっておりますし、要するに売れないわけですよ。  これを売れるようにするにはどうしたらいいのか。ここを何とか突破口を広げるというのか拡大をして、市場を活性化していかないことにはとてもこれは処理ができないというふうに思うんですね。この点について私は、今の発表されている政府スキームでは非常にそこが不完全で、それらのことが考えられていないというふうに思っているんですけれども、今後どういうふうにそこをしていこうとするのか、その辺について大蔵省のお考えをお聞きしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 不良債権の早期処理ということに鋭意取り組んでいるわけでございますけれども、しかしながら、今、主としていわば銀行の帳簿上の処理と申しますか、バランスシートを整えるための帳簿上の処理をしている段階だと言っても差し支えないかと存じます。しかしながら、先生御指摘のように、本当にこの問題を解決するためには、担保不動産の流動化等の実体経済を動かさなければ本当の意味での解決にならないということは全く御指摘のとおりでございます。  私どもも、そういう考え方のもとに今まで、例えば共同債権買取機構が保有いたします担保不動産に関して情報提供の一層の拡充を行いましてその担保の処分に資するとか、あるいは持ち込み金融機関の自己競落会社による競落処分する手法の導入とか、あるいは信託方式や特別目的会社を用いた流動化手法の積極的な活用だとか、いろいろなことを試行錯誤し、努力をしてまいりました。  しかしながら、まだまだそういう面での努力、工夫が不足しているということを痛感いたしております。こういう点について大蔵省といたしましても、建設省と意見交換を行い協力し合うとか、いろいろな施策を今後とも努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 破産等の法的処理なんかをやる場合には、競売したらいいじゃないか、こういうことにすぐ直結をしていくんだろうと思うんですけれども、最近のそういった点についてちょっと見てみると、競売につきましては、その競売の新受というのか、まあ申し立てたろうと思うんですけれども、非常にふえているわけですよ。例えば、全国でその新受というのが四万一千件ぐらい平成二年にあったのが平成七年には六万四千件とか、東京でも千六百件であったのが六千百件にふえているとかいうふうなことがある。  それから、競売に要する期間というふうなものを見てみますと、二年以内と三年以内というところが非常に大きな山になっているわけですけれども、つまり、一年以上二年以内というのと二年以上三年以内の期間を要したというのが全国で約六〇%、これが二年以内、三年以内に入っております。それから東京では八六%、大阪では九四%。つまりこれだけのウエートを持ったものが二年から三年かかっているということなんですね、競売で競落するまでの期間が。こんな状況ですから、これは競売に付したってなかなか処理できるもんじゃないということだと思います。  それから、共同債権買取機構の場合に、債権の額面で十兆円ほどを共同債権買取機構に銀行から売ったわけですね。売った値段は四兆六千億ぐらいなんだけれども、このうち回収されたものは三千八百億という程度の話で、ほとんどこういういわゆる担保不動産の処分が現実には行われていないという現状にあるわけです。  それでアメリカも大変苦労して、アメリカはどんなことをやったかというのをちょっと外国に調査に行った人たちの説明なんかを読んでみますと、まず、売る値段を、長く売れないものについてはだんだんと査定価格を下げるというふうなことをやって、例えば、ブローカーに頼んで六カ月以内に売れるものは、独立機関が査定したものの八〇%で売却していい、六カ月から十八カ月の間のものは、六カ月たっても売れない、十八カ月ぐらいまでの間のものは査定価格の六〇%に下げて売ってもいいよ、十八カ月を超えるものは五〇%に下げて売ってもいいよ、それで二年商売却できなかったときは査定をまたやり直すというふうな、何か八〇%、六〇%、五〇%ルールというようなものがだんだんできてきてそういうことになっちゃった。  それから、例えば住専処理機構とかあるいはRTCとかというようなところで売ってもなかなか売れないから、民間にも出資してもらって、いわゆる公的機関と民間とがパートナーになって出資と利益を分け合うというような形で、民間のエネルギーを使って売ったというふうなこともやっているし、それから、だんだん不動産市場が動いてくると投資家が出てきたわけで、これがその回収を非常に促進させたわけですけれども、この場合に、投資家がそういう抵当不動産みたいなものを買って売るための税制上の優遇措置をやっているとか、あるいはその取得資金の融資をやる。  これ、今競売なんかやる場合も、抵当権の抹消とそれからいわゆる取得をする間に一週間か十日ぐらいの何か時間差みたいなのがあって、そこのつなぎ融資をしないとなかなか競落物件が買えないというふうな状況にもなっているようなんで、やっぱりこういうところは何かきちんと手当てをうまくできるようにしなきゃならない。これは昔から住宅ローンとかその他にもそういうのがありまして、そういうところにノンバンクとか住専とかなんとかというのがつなぎ融資を非常にやるというようなことがあったわけですけれども、やっぱり今の日本の金融の仕組みでそういう何か穴あきみたいなところがどうしても出てきちゃうわけですから、そういうところにきめ細かく気を配って、やっぱり本当に事柄がうまく処理できるようにしてやらなきゃならぬだろうというように思うわけでございます。  こういうことは銀行局だけで考えていてもなかなかうまくいかないし、やっぱり建設省とか法務省とかみんなで一緒になって勉強会でもつくって、こういうふうにしたらいいんじゃないかという案をちゃんとつくって措置をしていくということが私はどうしても必要だろうと思うんですけれども、その辺のお考えはいかがでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 昨年の夏でございましたか、私ども大蔵省と建設省、それから金融機関と不動産会社の有識者の方々のお知恵もかりましてこういう問題について意見の交換をし、勉強したことがございますけれども、その段階で必ずしも十分実用になるような案を生み出すことができなかったのは残念でございましたが、そういう努力は今後も続けてまいりたいと存じております。  そして、担保不動産の処分の手法について今先生からいろいろ御指摘がございました。アメリカにおいて、いろんな知恵を出して、弾力的な担保不動産の処分を例えばRTCなんかでしておるではないかという御指摘がございました。これは非常に参考になることかと存じますが、我々がこういう問題を考えてまいります際に、アメリカと日本との考え方の差みたいなものにもぶつかることがございます。  すなわち、アメリカの場合に、担保不動産の処分をする場合に、効率的にできるだけ早く弾力的に処分をしていくという考え方が強く出るのでございますが、我が国の場合におきまして、もちろんそういうことにも留意しつつ、公正性というか、借りた人の債務は最後まできちんと払ってもらうようにしなければいけない、途中で債権放棄というようなことを安易にすべきでないというような考え方も一方にございます。  その辺の担保不動産処分あるいは債務者の追及の効率性と公正性というようなものの兼ね合いをどの辺に置くのかということにつきまして、我が国の実情をも踏まえながら、また外国の手法をも参考にしながら今後検討を進めてまいりたいと考えております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 公正性とかそういった点については、これは住専処理機構が全部譲渡を受けて持ってしまうわけだから、そこのところはかなり弾力的にできるんじゃないでしょうか。  やっぱり市場が活性化して息づいてこないと動かないんです。だから、アメリカの場合なんかで、住宅を買い取って、それを安く売って、それが大変な評判になってどんどん売れたというようなこともあるわけで、何かそういう感覚というのを少し入れないとなかなか処理市場が活性化しないんじゃないかというふうなこともあると思います。  それからもう一つ、我が国の場合に、いわゆる細切れ土地を買っているというのか、穴あき土地の不整形な土地を買っているとかいうのがあって、これは住専に限らず今いっぱいそういう土地があって、都市で未利用地が非常にふえている。かなり駐車場なんかに使われているけれども、草が生えてしまって今後どうにもならぬというような都市の状況にかなりなるような感じがするわけです。  私は、どうせ再開発もやっていかなきゃいけないわけですから、不良債権担保土地なんかが多いところについて、これは規模は大きくなくても、ミニ再開発でもいいと思うんですけれども、街路を整備して、土地の有効利用ができるような条件づくりをしてやっていくということがどうしても必要になってくる。そうしないと、なかなか買っても使いようがない土地がかなりあると思うんです。  そういうことにかなり力を入れていかなきゃならないと思うので、これは主計局に街路整備費なんかの予算をつけてもらわなきゃいけないけれども、建設省もそういうミニ再開発でも今後一生懸命やって、これはやらなきゃ都市が非常に不正常な状況になってしまいますから、そういう点についても大蔵省と連携をとりながら懸命にやるということが必要だと思うんですけれども、建設省は来ていますか、お答えをいただきたいと思います。

中島正弘建設省都市局都市政策課長

○説明員(中島正弘君) お答えいたします。  土地を使えるようにする、有効利用を図るということは、そもそもといいますか、もとより町づくりという意味で重要なわけでありますが、加えまして、るる御指摘がありましたように不動産市場全体の活性化にも資するという意味で、現在の局面を踏まえますと改めてその重要性、特に都心部における重要性というのは強く認識されなきゃいかぬというふうに考えております。  そのために何をするかということでありますが、私どもとしては、まず何よりも、あらゆる都市再開発の基盤となります幹線街路、都市計画道路をちゃんと整備するということが非常に大事だと思っております。街路の整備は周辺の土地利用を一変させると言ってもいいほど大きな影響を持っております。有効利用を図る上で最も基本的かつ重要な措置というのが幹線街路の整備であろうと思っております。これがまず第一点。  二つ目には、これも御指摘がありましたが面整備であります。都心部に散在します未利用の不整形あるいは小規模な土地、これはやはりまとめて使うしか使いようがないわけでありますので、これをまとめるための区画整理事業でありますとか再開発事業、これも御指摘のとおりでありますが、規模の小さなものあるいは幹線街路に囲まれる区域内をどうするか、こういう課題にこれからも積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。

清水達雄自由民主党・自由国民会議

○清水達雄君 公共事業の執行、特に都市の再開発というのは、今まで地価が高かったときあるいは右肩上がりに上がっていったときは非常にやりにくかったわけです。ところが、今は地価はどんどん下がっているし、将来も上がらぬだろうというふうにみんな思っているという状況下で、非常に事業がやりやすくなっているわけです。今が都市の再開発なんかをやる、それから収益を得てうまくペイさせるという点では難しい点があるかもしれないけれども、事業実施については最大のチャンスなんです。こういう機会を生かさなきゃいかぬというように私は思うわけでございますので、建設省も大蔵省もよくその辺を認識されて、この際思い切ってやると。それが不良債権の処理を早くやることにもつながるというようなことでひとつ頑張っていただきたいと思います。  以上で終わります。

梶原敬義社会民主党・護憲連合

○梶原敬義君 大蔵大臣、住専処理に対応する大蔵大臣の毅然とした姿勢、我が国の金融秩序を回復させるための大蔵大臣の決意というものは並々ならぬものがある、私どもはこのように受けとめておりますし、敬意を表する次第でありますが、今後とも揺るがぬ信念でこの住専処理問題に当たっていただきたい、このように冒頭お願いを申し上げたいと思います。  住専処理問題に関しまして、マスコミの影響というのが非常にある。ある同僚議員が車をおりたときに、先生、今度いつ私どもは住専処理に税金を取られるんですか、このように聞いてきたというわけです。それで私も地元の私どもの党の本部の書記さんに電話をしまして、あなたの友人六名に当たってください、そして説明抜きで一体今度の住専処理で新たな税金を取られると思うか思わないかというふうに当たってくれと言ったら、彼女からすぐ電話がありまして、六人のうちの一人は税金を新たに取られると、こう言いました、あとの五人の中でわからないと言った人もいたと、こういうことです。  それからもう一つは、今度は私が関係する労働組合の女の書記さんに電話をして、組合員の女性に、何にも言わないで新たに税金を取られると思うか思わないか、それを当たってくれないかと言ったら、すぐ当たってくれて電話がありました。六人のうちの二人が新たに税金を取られるということを言っておったという、つい一週間ぐらい前の話であります。  ですから、テレビや何かで国民の税金を投入する投入するということの言い方で、やはり相当の国民の皆さんが誤解をして、新たに税金を手出しをしなきゃいけないんじゃないかというようなとり方をしているという状況があると思うんですね。  この点についてはやはり大蔵省事務当局も、マスコミのただ担当の記者だけ集めてそこで説明すれば済んだものじゃなくて、要するに目的を果たさなきゃならないわけでありますから、正しいことを正しく国民に理解をしていただくような手を打っていくべきではないか。これはやっぱり急ぐべきじゃないか。今の衆議院の手詰まりの状況というのは、世論の支持率によって与党もなかなか動きに迫力が足らないような状況ですから、つくられた世論が間違っておれば、やっぱりその部分は国民に明らかにするような努力をしてもらいたい。この点についていかがでしょうか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○国務大臣(久保亘君) 大蔵省といたしましても、今御指摘がございましたような問題などをわかりやすく国民の皆様方に御説明をするということに十分ではなかったと思っております。現在少し気のきいたパンフレットを準備中でございます。今お話がございましたような点についても項目を起こして説明がしてございます。  考えてみますと、消費税というのは、あの時点において論争がございましたのは、新たな課税として論争がございました。しかしこの住専の問題は、住専税というものを課そうとしているものではございません。それでその点には大変誤解がございます。  それなら住専に投入する六千八百億はどこからお金が出ているんだという御質問がございます。これは結果的には後年度に負担が送られているということになろうかと思うのでございますけれども、そこのところで国民の皆さんにぜひ御理解をいただきたいのは、このような処理をすることによって日本経済の回復の足取りが速まりますと、それで税収が伸びてくることによって、今日仮にこれが公債の中に結果的に財源が含まれていたといたしましても、この財源は経済の回復に伴う税収の伸びによって補てんされていくものだと考えております。  平成八年度の予算編成の基礎データとなりました経済見通しは、これは住専問題の処理が政府の方針のとおり実行されるという前提に立っているものだと私は考えております。そういう中で名目二・八%の成長を考えているわけでありますから、この基礎データの上に立って税収が算定されるということになろうかと思うのであります。もしこの住専問題の処理を政府案どおりにしないということになりますならば、そこにも影響を及ぼして税収のマイナス要因ともなる。  こういったような問題を総合的に考えて、将来振り返って、これは国民の皆さんに大変御心配をかけたけれども結果としては御負担をお願いすることにはならなかった、こういうことになるように私どもとしては全力を挙げなければならないものと考えております。

梶原敬義社会民主党・護憲連合

○梶原敬義君 ぜひそのように努力をしていただきたいんですが、できればテレビ朝日あるいは筑紫哲也さんの出る番組、あの時間に、こちらからお願いをして、あなた方は随分我々に厳しく言ってきたから、我々の言い分だけあの時間に、銀行局長なら銀行局長を出させてもらって、その説明だけは誤解があるからやらせてくれと、こういうような働きかけもぜひやっぱりやってもらいたいなと、このように思うので、できるかできぬか、努力をしていただきたいと思います。  次に移りたいと思うんですが、地価の問題です。地価の高騰の時分は随分我々も大騒ぎをいたしまして、土地基本法をつくったりいろいろ頑張りまして、私もここに資料を持っておりますが、ある意味では地価が非常に下がりました。  そういう地価が下がったことによるプラス・マイナスの効果というのが非常にあると思いますが、この点について、これは大蔵省が答えていただけると思いますが、総量規制をやったことによる経済に与えたプラス・マイナスの効果。あるいはまた、地価抑制政策の結果、今日地価は商業地あるいは住宅地がどのように現実はなっておるか。国土庁おいでですね、その点についてお尋ねします。

武藤敏郎大蔵省大臣官房総務審議官

○政府委員(武藤敏郎君) まず、地価の下落の国民経済に与える影響についてのお尋ねにつきましてお答え申し上げますが、平成三年と比べまして、平成七年時点で三大圏の平均的な商業地の価格は約半減ということでございます。所によってはもっと下がっているところがあるわけでございますけれども。  まず、地価下落による国民経済への悪影響といたしましては、担保として土地を抱えている金融機関なり、あるいは在庫として土地を抱えております不動産業の不良資産が増大するという点が挙げられます。また、いわゆる逆資産効果ということによりまして家計消費の減少、あるいは企業のリスクテーク能力の低下といったような懸念もございます。ひいては、地価の下げどまり感というものが消えない限り景気の先行きの不透明感がなかなか拭えないということがあろうかと思います。  一方、好影響といたしましては、やはり企業にとって設備投資をする際の土地の取得が容易になるという意味で、特にベンチャー企業等におきましては新しい企業を起こす際に土地の取得が容易になるということで、ひいては日本の産業構造の転換に資するというような面もあろうかと思います。個人にとりまして住宅取得が容易になるということはもう言うまでもございません。  また最後に、公共事業にとりましては、用地費が相対的に低下して、効率的な利用が可能となるというようなメリットもあろうかと考えております。

長瀬哲郎国土庁土地局土地政策課長

○説明員(長瀬哲郎君) 地価についてのお尋ねでございますが、地価そのものにつきましてはあくまでも土地の需要と供給との関係において決まってくるものであろうかと我々考えております。  現在の地価、商業地を初めといたしまして、名目GDP、よくこれは従来から比較をされておるわけでございますが、その推移を見てみますと、いわゆるバブル期以前の水準に戻ったものと考えられます。また、いわゆる住宅取得に関する年収倍率の議論がございます。平成七年現在における  一定の推計を行いますと、首都圏における新規発売マンション価格は、七十平米換算で勤労者世帯年収の平均値のほぼ五・一倍と推計されております。

梶原敬義社会民主党・護憲連合

○梶原敬義君 バブルの最盛期に、もう国民はマンションも個人住宅では持てない、こういう風潮がずっと支配的でございました。そのときのその年収倍率は平成二年で八・五倍。それが今日、今お話がありましたように大体五・一倍。そういう意味では非常に好ましい状況に一方ではなっている。  そうすると、一方では経済やあるいは銀行や不動産業は大変だけれども、多くの国民にとってはやっぱりプラス面も出ていると。ぜひ国土庁とすれば、今、世論が一方的にわあっといったときに、やはり国のあり方というのはバランスをとって物を考えなきゃいけない。だからこういったときには、やっぱりこの辺もこうあるんだというような、そういう意味の国土庁は国土庁なりのやはり国民に対するアピールというか、そういうものも私は冷静に考えて必要じゃないか。そういう中で国民の皆さんはバランスのとれた判断をしていくことになるわけですから、ぜひちょっとその辺の意見を聞かせていただきたいと思います。

長瀬哲郎国土庁土地局土地政策課長

○説明員(長瀬哲郎君) あくまでも地価そのものは土地の需給で決まるということでございまして、その水準につきまして高い低いと一概に判断することはなかなか難しいかなと、こうは思っておりますが、いずれにいたしましても地価の動向につきましては今後とも注意深く見守っていく必要があると考えております。  現在、土地の有効利用の実現につながるように、そういう土地の流動化を図ることが必要であろうと、このように認識しておりまして、地価の安定を図りつつ、各般の土地の有効利国策を積極的に推進してまいりたいと考えております。

梶原敬義社会民主党・護憲連合

○梶原敬義君 いや、少し私の考えとずれておりますけれども、私の言っていることはおわかりでしょうか。  要するに、国民にとりましては、圧倒的な多くの勤労者にとりましては、年収の八・五倍かかっていたのが五・一倍ぐらいまで、今回非常に急激なブレーキのかけ方であったが、やはり国民の皆さんにプラス面もあるのよと、そのことをやはり国土庁としても、それはもうちょっと先上がるかもしれないけれども、やっぱり今は今なりにPRをしてほしい、そういうことなんです。いいでしょう。

長瀬哲郎国土庁土地局土地政策課長

○説明員(長瀬哲郎君) 確かに取得の関係では大変なメリットも出てきておりますが、一方、中長期的にはまだ構造的に広さの問題あるいは立地の問題、そしてまた広くは経済の高コストの問題もございますので、メリット、デメリット、広く勘案しながら、先生の御趣旨を踏まえて我々は政策に取り組んでまいりたいと、このように考えております。

梶原敬義社会民主党・護憲連合

○梶原敬義君 何か歯切れが悪いな。頭の中に何か別なことを描いて答弁しているらしいが、それはそれで感ずるところもあります。  私は、日本列島の土地はいつの時期かまた上がると見ております。戦後、昭和三十六年の高度成長を唱えた国民所得倍増計画の出たときに非常に上がっております。それから十二年たって昭和四十八年ですか、列島改造ブーム、石油ショック、そのときに急激に上がりました。それから十三年ですか、昭和六十二年からまた今度上がりましたね。だから三度急激な波をかぶっております。私はこういう形の上がり方は好ましくないと思う。いつも高原のハイウェーを車で走るようになだらかにやってもらいたいというのが私の基本的な考え方なんですが、日本列島というのは、国民が生活をするのに土地はこのわずかなところにしかないわけですね。しかも、やっぱり土地つきの家に住みたいという願望はあるし、これからいろいろなレジャーの問題もこれはどんどん進んでくるでしょうから、私は土地は上がってくると思うんです。  それで、信念なんですけれども、我々の地方へ行きますと漁村があります。漁村のすぐ上にはもう山です。それで外は海です。もう本当に漁村はたくさんの人が狭い土地に住みついております。これは日本列島の縮図だと思うんですよ。もっと広い大きな国から比べて日本列島は、漁村はその縮図だと。その漁村の土地というのは高いんです。町中の土地よりも高いようなところがある。これはやっぱり需給の関係もありまして将来必ず土地は上がると思うんですよ、やはり上がっていくと思うんです。  だから、土地が動かぬとか動くとか余りあなたが心配せぬで、もう少し今回のプラス効果というものも国民的な宣伝を国土庁は国土庁でして、大蔵省は不動産業やあるいは金融業界の金融秩序回復に向けて努力をしているから、そこはそこでそれぞれやってもらったらいいと思うんです。  もう余りあと時間がありませんから、話をすると長うなりますからここでやめますが、もう一回金融当局と国土庁の皆さんの御意見を伺って、終わりたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 御指摘のように、地価の最近における相当な下落、約半分になりましたということは、国民の立場から見ますと大変にいいことでございまして、むしろ五、六年前にはぜひそういうふうにすべきだという政策を政府としてとっておったと思っております。しかしながら、それは金融機関という立場から見ますと担保となるものの価値が半減するということで、その重荷を今不良債権の累増という形で引き受けている、背負っているというのがこの不良債権問題の本質ではなかろうかと感じているわけでございます。もとより金融機関の行動に反省すべきところが多々ございますが、基本的にそういう背景があろうかと感じておるところでございます。  そこで、この問題を金融機関として今後できるだけ早く解消することにより、この地価の下落というメリットを国民経済的に享受しつつ、不良債権の累増というデメリットをできるだけ早く解消するというのが我々の務めではなかろうかと考えているところでございます。

長瀬哲郎国土庁土地局土地政策課長

○説明員(長瀬哲郎君) 現在の地価下落という状況の中で金融関係等の問題も生じているわけでございますが、経済、社会の、特に国民生活に与えるメリット等も勘案の上、土地政策の本来の目的である地価の安定、あるいは有効な土地利用ということの施策に総合的に取り組んでまいりたいと考えております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 きょう、この委員会を見ますと二つの会派が欠席されております。全体として出席も余りよくないという状況にあります。こういう状況になることが予想される形でこの委員会を開くことに私どもは反対でした。衆議院の予算委員会の事態はまことに不正常な事態で、これは打開しなくちゃいかぬ。私の党も加わってその打開の努力が続けられており、これを打開するために予算委員会は看板も掲げないで何とか早く解決しようというときだけに、衆議院であれ参議院であれこれに障害になるようなことはやらない方がいいというのが私のところの趣旨でありました。  そういうわけで、二つの会派がきょうは出席されていないようなことは私は避けた方がいいということを主張もいたしましたけれども、しかし開かれることになりました。私は、いかなる場合も審議が行われる場合は出席してこれに参加するというのが私の党の立場でありますので、ここで審議に参加させていただきます。  さて、今、住専問題をめぐる論戦、主として衆議院における論戦の焦点というのは、母体行にどう責任をとらせるか、あるいはとってもらうか、そういうところに来ていると思います。与党三党と日本共産党の幹事長・書記局長会談で三点の合意が行われましたが、その第二項も、母体行の追加負担問題や真相解明と対策についての徹底審議を行う、こういうことになっております。この趣旨からしても、私はまず母体行の責任というのを一層明らかにしていく必要があると思います。  その点で、私は、二月十六日のこの委員会でも第二次再建計画をめぐる問題について質問しました。そのときに大蔵省の準備が整っていなくて宿題になっている問題もございますので、その点を中心にお伺いしたいと思います。  二月十六日に農協系四団体から第二次再建計画へ協力するに当たって三項目の要望が出されていると、この点は銀行局長もお認めになり、その内容についての報告もありました。二月十六日の要望を受けて、大蔵省、農水省また農協系団体等と長いいろいろな交渉、協議が繰り返されたと私は聞いております。そして、報道によれば、そのいろいろな協議が、三月十二日の会合で大蔵省あるいは農水省から農協系に最終的な回答が行われた。こういう経過であり、新聞ではその会合記録というものも要約が紹介されている。こういう経緯を踏まえて、私は、大蔵省が行ったこの最終回答というものの内容は経緯を明らかにする上で非常に重要なものなので、ぜひ報告していただきたいということを要望いたしました。  銀行局長、調査の結果に基づいて報告をお願いします。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 先般は、私どもの準備不足のために御迷惑をおかけいたしまして、おわびを申し上げます。  御指摘の、平成五年三月十二日、住専問題の対応につきまして、農林系四団体から大蔵省銀行局の関係者に対しまして要請が行われたということは御指摘のとおり事実でございます。その際、大蔵省の担当者からは概要以下のような回答を口頭で行いました。  第一に、基本的には当事者間の協議を通じ解決される性格のものであること。第二に、今回の再建計画がきちんと実現されることが関係者のそれぞれの努力にこたえることとなり、計画が達成されれば元本ロスが生じることもなく関係者へのさらなる負担を招来することもない。第三に、今後の金融情勢の変化により農協系統の経営に大きな問題が生じた場合は、農水省とも協議し適切に対応していきたい。第四に、金利減免の幅については、農協系統の体力も加味し、農中も含め系統全体が四・五%とされたものである。そのような内容のお話を申し上げたと聞いておるところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 要点の報告でありました。その回答要点というのは記録になっていたと思います。それを私は提出をお願いしたいと思います。  ここでとりあえず確かめておきたいのは、全国の都道府県信連は大蔵省から得た口頭内容だという詳細な文書がございます。私この前も、ぜひ読んでいただきたいということを大臣にもお願いした文書でございます。ここで述べられている点と今の報告はかなりの部分一致しておりますが、全国の信連が持っている文書は大蔵省の答弁と違うものか、内容的には大体合致しておりますものか、この点お答え願います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 私が今お答え申し上げましたのは、当時の担当者が口頭でお答え申し上げたことの内容を申し上げたわけでございます。  御指摘の文書は、私も報道等でそのようなことが報じられていることは承知もしておりますが、その御指摘の文書は大蔵省当局の文書というわけではなくて、恐らく系統団体の文書のことであろうかと存じます。そういうものが存在することは私どもも仄聞をしておるところでございますが、もしその文書についての御要求であるとすれば、系統団体から御提出をされるべきものではないかと考えているところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は、農協のは提出してもらわなくても、持っていますから、御親切なる助言には及びません。  私がお伺いしたのは、大蔵省にも、回答したからには控えの記録があるだろうと、その記録を出していただきたいと。それと、世に出回っているこの農協系団体の文書ですね、それが大蔵省の回答と食い違っているか、食い違っていないかということをお伺いしたいのであります。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 当時の口頭で回答を申し上げた内容につきましては、先ほど申し上げましたことが、メモとしてそういう内容のものが残っているということでございますが、それはあくまでもそのような趣旨のことを口頭で申し上げたというものでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 都道府県信連が持っている文書はお読みになったんですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 私、拝見をいたしました。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それでは、大蔵省の回答と大体一致しているか、食い違いがあるかは答えられるでしょう。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 大体内容的には私が先ほど申し上げましたことと同じような趣旨のものであろうかと存じますけれども、ニュアンス等につきましてはそれぞれのお立場の受け取り方等いろいろあろうかと存じます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 内容は基本的には一致だということですから、それで結構です。  農水省も同じような形で回答をなさっております。農水省さん、あなたのところはもっと近くですからお読みになっているだろうと思いますけれども、都道府県信連が持っている文書と農水省の回答とは一致しているか、食い違っているか、お伺いいたします。

米田実農林水産省経済局農業協同組合課長

○説明員(米田実君) 御説明申し上げたいと思います。  御質問に関しまして、当方も三月の十二日に口頭で、基本的には当事者の問題としてその協議を通じて解決すべき性格のものである。母体行からは再建計画に沿って責任を持って対応する旨の意思表示がなされており、今回の再建計画が達成されれば元本ロスが生じることなく関係者へのさらなる負担を生じることもないと考える。金利減免については、系統の体力も加味し、全体として四・五%となる。金利上昇時、今後の金融情勢の変化により農協経営に大きな問題が生じた場合は適切に対処したい旨の回答を口頭で行ったということでございまして、世上、系統の方で作成いたしておると聞いておりますメモについて、基本的には同様と考えております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 両省とも明らかになりました。  そこで、この大蔵省、農水省の回答が明らかになった時点で言えることは、農協系四団体からの三項目の要求、それにそれぞれ口頭で回答がなされたその回答内容というのは、まず元本ロスの負担を求めないという農協系の要求に対して、今表現があった間接的な形で、その再建が進めば元本ロスも生じないだろうという表現での回答になっているわけですね。それから金利減免についても、系統の努力、体力に配慮するとか、表現はいろいろな表現でありますけれども、農協系統の要求にこたえる、大体そういう内容のものであったと思います。  それを信用し、また、私、前回のこの委員会でも言いましたように、母体行や住専が全国の県信連を回って、大蔵省に念書を出しているとかいろいろな説明を行った結果、元本は返る、金利減免以上のロスが生ずることはないと、こういうことが母体行からもまた大蔵省からも保証されたと、こう思い込んで第二次再建計画に協力していったということは、そういう元本ロスを生じない保証をしたとかしないとかという法律上の解釈は抜きに、受けた系統の側はそうなっておると、そういうふうに私は経過的にとらざるを得ませんけれども、農水省さん、全国の県信連は大体そういう受けとめ方で第二次再建計画に協力していったと、そういうふうにとって結構ですか。

米田実農林水産省経済局農業協同組合課長

○説明員(米田実君) 今御質問がございましたような経緯のもとで、系統金融機関といたしましては再建を前提として金利減免等の協力をしたものでありまして、元本返済を当然の前提として期待したということは考えられるところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 そういう受けとめ方をした方がお人よしだったかどうか、これは別として、そういう経過があったことは事実なんですね。  それで、私は銀行局長に一つだけ明らかにしてもらっておかなくちゃならないことがあります。  それは、十六日の予算委員会で私がこの問題を質問したときに局長は、第二次再建計画の時点で、私どもは元本保証ということについて大蔵省として関与したということはございませんと、こう言っているんですね。関与したことはないというと、全く無関係だったということになるわけですよ、この答弁は。  しかし、今明らかにされました、局長もお認めになったように、四団体は第一の要求として元本ロスを生じないということだった。それに対して、非常な言い回しをしながらも、元本ロスが生じないであろうという一種の論評的というか、見通しを語るような形ではあるが、元本ロスについて答えているわけですね。  ですから、大蔵省が関与しなかったというのは、これは事実に反する答弁をなさったと私は言わざるを得ない。これは訂正してもらわなくちゃならないと思いますが、どうですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 私、そのとき正確にどのような言葉遣いをしたかということ、ちょっと手元にございませんが、私、先ほどから申し上げておることと同じ御答弁を従来から申し上げておるつもりなんでございますけれども、先ほどのお答えでも申し上げましたように、我々が第二次再建計画の際にとりました姿勢は、これは農業団体の方々にもお答えしており、農業団体の文書にも同じことが書かれているわけでございますけれども、今回の再建計画がきちんと実現されることが関係者のそれぞれの努力にこたえることとなり、計画が達成されれば元本ロスが生じることもなく関係者へのさらなる負担を招来することもないと。  要するに、この再建計画を誠実に実行し、達成することによって元本ロスが生じないということを実現するよう関係者一同努力をしてまいりましょうということを当時申し上げたわけであり、また、農業団体の方々もそのような理解をしたと文書でも記しておられるところだと理解しておるところでございます。  そういう意味におきまして、今言われている意味での、いかなる事態が生じようとも、破綻をした場合でもすべて元本保証をするというような法律的な理解を当時しておったか、そのような説明を申し上げたかというと、私どもとしてはそのような理解をしておりませんという趣旨のことをかねてから申し上げておるというふうに思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 要するに元本保証問題に関与していないという答弁ですよ、速記録ではっきりしているわけですけれども。それは、今どういう言葉であれ、元本保証問題に関与したんですよ。保証か保証でないか、法律上どうであるかは。そして大蔵省も一緒になって、全国の農協団体にはそういう印象というのか受けとめ方をさせたわけですよ。  逆に言えば、これ二月二十四日の毎日新聞で出ましたけれども、母体行くの元本保証問題で、この念書は、確約文書は、そういうものじゃないんだというように大蔵省は確認を与えたというのが報道されていますけれども、これも元本保証問題への関与であることには間違いないわけですよ。  これがどういうことかということ、時間が来ましたからお伺いいたしませんけれども、大蔵省が関与したと。しかもその関与は、農協系団体から見れば、元本保証は母体行も言明しており、大蔵省からも非常に間接的な表現ではあるが保証を得たと受け取ったことは、今農水もおっしゃるように間違いないわけなんですよ。その事態をどういうふうに今の時点で処理するかということは別として、大蔵大臣も常におっしゃっている経緯を踏まえての処理ということになると、当時、大蔵省も非常に正確な印象を与えない態度をとったというのなら、そういう態度を含めて、この経緯を踏まえて責任を明らかにし、その事実の上に立った処理でなければやはり公正な処理にならない。そこが私がこの前から言いたかった。  だから、大蔵省は関与しないとかどうとか責任逃れするのではなく、客観的に当時どういう役割を果たしたかということを明らかにしないと、母体行の責任による、あるいは経緯を踏まえた処理というのが困難である、理解を得られない、その点はっきりしていただきたいということが私のお願いした点です。  私は、最後に大臣、今大分明らかになりましたけれども、それを踏まえて大臣に一言お伺いして終わりにします。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○国務大臣(久保亘君) 吉岡さんのいろいろ御指摘になりました点、文書や口頭で伝えたことのメモ、それらのものが経緯として存在いたしておりますことはそのとおりでございます。  これは、その経緯に対してどのように関係者がそれを解していたかという問題もございます。そういうものも含めながら、結果のもたらす責任、こういうものも含めて、今お話のありましたことも十分注意深く受けとめながらこれらの問題に対処しなければならないと考えております。

片山虎之助自由民主党・自由国民会議

○委員長(片山虎之助君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。  これにて散会いたします。    午前十一時四十一分散会      —————・—————

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