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136回国会参議院1996/02/14

国民生活・経済に関する調査会 第2号

発言数
133
登壇者
30
会派数
6
開催日
1996/02/14

会議録

鶴岡洋平成会

○会長(鶴岡洋君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。  国民生活・経済に関する調査を議題とし、二十一世紀の経済社会に対応するための経済運営の在り方に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 自民党の三浦でございます。  昨年初当選をさせていただきましたが、国会というところは大変なところだなときょうはつくづく思っております。委員の各先生は午前中からいろいろの会議でまだ食事をとられていない方が多いんではないかと拝察をいたします。私も大分腹をすかせております。政府委員の方々は、さっきちょっと尋ねましたら、とりあえず食事はとったということですけれども、ちょっと気合いがその辺で入らないかもしれませんけれども、とりあえず質問をさせていただきたいと思います。  公的介護保険の問題について幾つかお尋ねをしたいと思います。  厚生省は、一九九七年、来年でありますか、秋には公的介護保険を導入したいということで、今国会にはできれば法案も提出したい、そのような話を聞いているわけでございますが、やっと先月末に第二次の中間報告が厚生大臣に出されたところであるというふうに伺っております。しかしながら、スケジュール的には随分おくれているなという感じが否めないわけであります。  さらに、その内容におきましては、サービスといわゆる基盤整備については大方の意見がまとまったような話を聞いておりますけれども、具体的な制度については保険者あるいは被保険者をどのように具体的にしていくかという問題を初めとしましてまだ結論がついてない、案の取りまとめもほとんどできてないといったような状況を伺っております。あるいはまた、公費や事業主による財源負担のあり方をどうするかといった問題についても同じような状況を聞いております。  既に七十五歳以上の後期高齢者人口の大幅な増加が予想されております。あるいはまた、身体的機能低下を抱える高齢者、寝たきり老人、痴呆性老人の急激な増加も見込まれております。その場合でもできる限り在宅で自立をして高齢期を過ごすことができるよう、いつでも必要なサービスを身近な地域で受けられるような体制を整備すること自体は重要であると認識をいたしております。  しかしながら、今これらの制度がはっきりとしない中で国民に新たに負担を求める制度になりはしないかといったような危惧が随分あるようでございまして、私はあくまで現行の措置制度を延長した中での対比と、今度のこの公的介護制度を導入するならば、その対比においては将来的に少なくとも財政的なコスト、負担の低減になるという担保がなければ導入についてはなかなか国民も理解ができるところではないだろう、そのような認識を持っているところでございます。  そのようなことで幾つか質問をしたいわけでございますけれども、特に従前の措置制度、今ゴールドプランの中でいろいろと整備が進められております。これらのサービス主体の育成と、今後の介護保険制度下でのサービス主体をどういうふうに整合性をとっていくのか、まずはその点についてお尋ねをしたい、そのように思います。  それから、特にホームヘルパーの派遣事業、あるいはショートステイの事業、あるいはデイサービス、デイケアの事業、それぞれ在宅介護の三本柱も求めておりますし、それから、私は中間報告を見る中で言及がしてなかったなと思いますのは、特に在宅介護支援センター、これについても二十四時間体制での整備がゴールドプランのもとで進められているはずでありますが、この辺も新しい介護制度の中ではどう位置づけるのか、どのような分担をするのかといったような具体的な問題もまだ明らかになっていないようであります。その点も含めてお答えをいただければと思っております。  以上、とりあえず御質問させていただきます。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) お答えを申し上げます。  先生今御指摘ございましたように、今後の本格的な高齢社会を考えますとき、国民の老後の不安というものの最大のものの一つは、やはり寝たきりになったときにどのように介護ができるであろうか、あるいは家族にそういう方々を抱えたときにどうすべきであろうかということであろうと思います。そういう意味で、高齢者の介護の問題というのは早急に取り組みをしなければならない極めて重要な課題であるというふうに私ども認識をいたしまして、先生御紹介ございましたように今取り組みをしておる最中でございます。  現在のところは、先生も御指摘ございましたけれども、老人保健福祉審議会で御議論をいただいておりまして、先月の末に第二次の中間報告という形の中で、新しい介護システムというものを構築していかなければならない、その新しい介護システムは基本的には適切な公費負担を導入した公的な介護保険という、いわば公費と保険というものを一つにミックスした形での制度というものを施行すべきであるという御指摘をいただいております。そうした中で介護保険、新しい介護システムの中でどのような介護サービスがどのような水準でどのような手続で受けられるかというあたりを中心にして第二次報告がなされました。引き続きまして、さらに制度、保険者あるいは被保険者、そういったようなこと、あるいは保険料負担といったようなことを含めましたいわゆる制度論をどうしていくかにつきまして第二次中間報告では論点の整理をしていただきました。ここらを国民的な御議論もいただきながらさらに詰めていこうというのが現段階でございます。  それで、具体的にお尋ねがございました一つはサービス主体の問題でございます。  これから介護保険を導入という形で新しいシステムにしました場合に、私ども基本的にはこれは利用をする方々が選択をするということを基本に置いた制度の仕組みにしていきたいということが老人保健福祉審議会でも出ている方向でございます。つまり、従来、老人保健施設、特別養護老人ホーム等への入所につきましては、いわば行政側が所得調査なりあるいは家族の調査をしまして、それを措置という行政処分の形でやっておりましたけれども、その仕掛けを変えまして、基本的には利用される方々が契約の形でお入りになるという、いわば利用者側に選択をしていただくということを基本に、もちろんそこには介護を要するかどうかの判定等々専門的な判定といったようなものが必要になるわけですが、そういったことを基本にやっていこうということを考えております。  そこで、具体的にはそこでのサービス主体をどう考えていくかということでございますけれども、現在それぞれ介護にかかわる事柄といたしましては、福祉の世界で、施設でございますと特別養護老人ホームがサービス提供をしておりますし、また在宅のサービスでございますとホームヘルパーあるいはデイサービス、ショートステイといったようないろんな在宅サービスがされております。それから医療の世界、医療保険の世界でいわば介護に取り組んでいるものとしましては、老人保健施設だとかあるいは介護体制を整えた病院でございます療養型の病床群といったようなもの、こういったものが医療の世界、あるいはあれで申し上げますと訪問看護といったような形がなされております。  これにつきましては、まずは今後の介護サービス体制の中でも良質なサービスが円滑に得られるように、かたがた今後の介護問題を考えるときに国民的な広がりのある問題になるということになれば、やはり参加型の福祉というようなことをも念頭に置きながら、したがいましてできるだけ幅広く多様なサービス供給主体が参入をできるような形に極力持っていきたいというふうには基本的に考えております。  しかし、一面において、もちろん事柄は介護という、言ってみればお年寄りの方々の体なり健康なりということに直接かかわる事柄でございますから、そこにおける適切なという部分についても決して忘れてはならないと思いますので、そこは適切なサービスを確保するという観点を踏まえながらできるだけ多様な主体がこれに参画をいただけるようなことを考えたいというふうに考えております。  それからもう一点、二十四時間対応ということが必要になってくると思うけれどもどうだというお話でございました。  ここらにつきましては、先般の審議会の中間報告に即して申し上げますとすれば、やはり今後高齢者だけの世帯というような方々もふえてまいります。そういったことを考えますというと、うんと重度の方々がさらにそういう状態になってもできるだけ地域や家庭でお暮らしをいただけるということを考えますならば、二十四時間の対応ということを視野に入れたサービスを考えていかなければならない。そういう意味で、今、いわば導入をしたばかりでございますけれども、二十四時間型の巡回サービスというものを先年来推進いたしております。こういった二十四時間対応型のホームヘルプというようなものについても今後さらに普及を図るという中でやってまいりたいというふうに思っております。  こういうような事柄を進めるとなれば、やはりこれは一挙にはまいりませんので、できるだけ段階を追って、まずは新ゴールドプラン等もお決めをいただいておりますので、こういったものに即してそういったサービス提供基盤の整備ということを進めてまいりたいというふうに考えておりま

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 今お答えいただいた事柄を聞いていきました背景は、財政的な負担を現状の延長上りは低くするという見通しがなければこの案を吊すことも余り意味がないのじゃないか、単純にそうじゃないかと思っております。その見通しをもう一回お答えいただきたいということ。  それから、大体現行のゴールドプラン下で整備されておりますサービス提供主体、これがその後においてもサービス提供主体になるということでありますから、現行の措置制度は打ち消しながらこちらに移行をしていくということになるのかなと思いますが、平成九年を目途として実施をというような、そのスケジュールどおりにいくかどうかはちょっと私も非常に疑問があるところでございますけれども、仮に平成九年に始まったとしまして、その移行期において、例えば特養を例に挙げた場合に、既存の入所者がいらっしゃって新しい制度下での入所者が入ってこられる、その辺は具体的にどういうふうな感じになるかちょっと説明をいただきたいという点。  それから、なるべく節約をしなきゃいけないということで、先ほど申しました在宅介護支援センターは現行でもあちこちと整備をされているわけでありますが、これはどのように具体的に新しい制度下で活用をなさっていくのか。その三点、追加的にお願いをしたいと思います。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) 三点お尋ねをいただきました。  まず、費用の点でございますけれども、今後高齢者の方々、なかんずく後期高齢者と言われます七十五歳以上の方々が加速度的にふえてまいります。そういたしますと、もちろん一方においてそういう方々を寝たきりにさせない、寝たきりになられてもそこから回復をしていただくという意味でのリハビリなり予防の努力は最大限なされなければなりませんが、それにいたしましてもやはりそういった要介護の状態というものがふえてまいります。  そういたしますと、やはり介護を要する方々に対するお世話、これをだれがやるか。それは私的部門がやるか公的部門がやるか、保険でやるか税金でやるか、いろいろ組み合わせばありましょうが、やっぱりそういうものというのは全体としてはふえてまいります。これは何らかの形で、社会全体といいますか、国民全体が負わねばならないことになるわけであります。したがって、そういう意味でそこをいかに合理的に、いわば皆さんが納得しやすい形で負担をするかというのが、一つは公的介護保険というものの側面であろうというふうに思います。  その際に、そうではあっても全体を合理的なものにとどめていく努力というものをしなければなりません。それの一つは、先ほど申し上げましたように、いかに寝たきりをつくらないか、寝たきりになられてもそこから回復をさせていくかという意味でのリハビリなり予防ということでございます。これは、今回の介護保険の中でもリハビリテーションの給付というようなものを新たに位置づけることによってやっていこうという方向が一つ出ております。  それからもう一つ、具体的な方向で申し上げれば、今の医療と福祉の中でやられている全体については、端的に言って全体の費用の面で効率的でない部分が実は出ております。  それは、具体例を一つ挙げますれば、例えばいわゆる社会的入院という形で本来積極的な意味での治療というものの段階をもう終わった形の方々が、特別養護老人ホームに入られるのがふさわしいという方であるにもかかわらず特別養護老人ホームができていない、あるいは利用者負担がそれぞればらばらであるというようなことの中で、病院のベッドで半年、一年とお過ごしになるということになりますと、これはそこに入っておられるその方にとりましても、病院のベッドは特養のベッドなんかに比べて部屋的にも狭うございますし、それから例えばおふろというようなものについても必置になっていないという意味で、要すれば六カ月も一年もそこで生活をされるような仕組み、措置にはなってないわけでありますが、そこにおられる。それがもし今のような仕掛けで、必要な人が必要なところにという形で特別養護老人ホームに入られれば、その人にとっても適切な処遇ということになりますし、コストの面でも端的に申し上げて一般病院のベッドに一月入られるのと特別養護老人ホームに入られるのとではコストがうんと違います。  したがいまして、そういう意味でのある種の合理的な処遇というものが行われるならば、全体としての費用も当然コストが低くなってまいるということで、総体費用のいわば効率化ということを通じまして全体的にこの介護保険を通じての費用低減効果があるであろうというふうに思われます。  それから、その先のところになりますと、先ほど申し上げましたように、そういった総体的にはどうしてもふえていく費用を、今そういうものがなかりせばということとの対比で申し上げましたが、今度はその中でどう持ち合うかということが、今度は保険制度の中における公費の持ち分であったり、あるいは保険料の持ち分であったり、あるいは自己負担の部分であったりという形での制度論をこれから詰めていくということになろうかというふうに思います。  それから、特別養護老人ホームの今の措置との対比において、具体的に例えば特別養護老人ホームに入る場合の手続がどうなるかということでのお尋ねだったと思いますけれども、今度の新しい介護保険制度がスタートしたとするならば、これも老人保健福祉審議会で御議論されておるところに即して申し上げたいと思います。  まず、そういう家庭でお倒れになった、あるいはそれで介護を要する状態ということになったということになりましたら、御本人が申請をされまして、それに基づきましてその方の介護の度合いというものを専門家によって判定をしていただくということで、介護を要する状態であるかどうか、給付を要する状態であるか、それから給付の度合い、どのくらいの介護度かというようなことを専門的に判定をしていただきます。  これも客観的、公平にあれしますようにもちろん基準をきちっと決めると同時に、専門家によるチームというものをつくってそういうことを決めていただいて、そこの判定に基づきましてこの人は要介護だ、介護度も重いということになって、それじゃ特別養護老人ホームに入りたいということになりましたときには、基本的にはそこから先は御本人が、ここの特別養護老人ホームに入りたいということになれば、そこの特別養護老人ホームとの間の契約でお入りになる。それで、特別養護老人ホームの中における処遇なりなんなりはそこでのケアチームがまた処遇計画をつくるというような形の中で流れていくというふうに思います。そういったような形でこれから特別養護老人ホームの場合にはなるのであろう。在宅も、在宅のホームヘルパーとかそういうことをあれされた場合も、基本的にはそういうような仕掛けの中でやっていくことになろうかと思います。  それから三点目でございますけれども、在宅介護センターというものをどういうふうにしていくんだということでございました。  先ほどの話に少し補足させていただきますと、今後新しい介護システムというものの大事な要素の一つとして、特に在宅サービスについていうならば、いろんなサービスメニューを今後組み合わせて在宅での介護というものをやっていくことになります。そうしないとなかなか家庭で地域でといっても難しい問題がございます。  そうしますというと、例えばそういったヘルパーさんに週何回来ていただいて、デイサービスに何回通ってといういわばメニューを一つのプランにしなければならないということで、そういうことについて、これは専門家の支援というものが要ります。そういう意味からいうと、専門家による相談、指導をする体制というものを介護保険制度と同時にきっちりつくっていかなきゃならないということになりまして、今の在宅介護支援センター、現在もそういう役割を部分的に果たしておるわけでありますが、言ってみれば、今後介護保険ができましたときには、そういった在宅介護支援センターの役割というものがそういう形の中で発展的にさらにその機能を拡大するような形で対応していくものと思っております。  そういう意味では、在宅介護支援センター、基本的にはそのいわば準備段階における今日でも、在宅介護支援センターの普及ということを大いにやっていかなきゃならないだろうというふうに私ども思っております。そういった中で、でき得るならば二十四時間の対応した地域の相談という体制が組めるようにということを私ども考えながら、今後そういった方向で在宅介護支援センターについても普及を図ってまいりたいというふうに思っております。  新ゴールドプランにおきます整備目標につきましても、まだ整備目標を達成した状態になっておりませんので、ここについても拍車をかけて整備を図っていきたい、こんなふうに思っております。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 まだいろいろと挙げますと、現金支給をやるのかやらないのか、その範囲の中に入れるのか。あるいは認定機関と言われているものが公平性を確保するために公共的な機関でやる、相当なまたそれに対する陣容を確保しなければいけないのではないかといったような問題。それから医療の負担を軽減するという考え方、これが主点になるかと思うんですけれども、それであれば、現行の医療保険の負担との整合性をどう図っていくか、当然そこが減になってこないと国民ぱ納得できるものじゃないというような問題、さまざまな問題がまだ含まれていると思います。よってもって、ぜひとも十分な議論ができる時間も我々として考えていかなければならないのではないかと思っております。資料の提供も今後またよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それから、福祉の分野で、農村における高齢化というのは非常な速さで大変な問題を抱えながら今進行している状況でありますけれども、平成四年に農協法と関連の法案が改正になりまして、農協あるいは生協、これらの組合が福祉の実施主体として位置づけをされたわけでありますが、どうも私、身の回りで見ておりますと、その進捗が平成四年から非常に遅いような感じがいたします。  もともと農協が農村集落にありました助け合いの機能を補完すべくできた組合の精神というのを持っておりますし、改めて考えてみると非常に農村地域の福祉に関する情報が農協には集まっている。そのような状況を見ますと、できるだけ費用負担の面からもでき得る施設の利用というような観点からも、あるいはマンパワーについてもその促進を図るべきじゃないかと思いますが、その現状と見通しをちょっとお答えをいただければと思います。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) お答えを申し上げます。  先生今お話しのございましたとおり、農協法の平成四年の改正によりまして、農業協同組合等が在宅の老人福祉対策事業ができるような素地ができまして、私どももそれに呼応いたしまして、市町村が御案内のとおり福祉行政の、現実のサービス行政の必要を担っておりますから、市町村に対してそういった事業を農協に委託をして実施できるような形を私どもとしてもとらせていただきました。  現在どういう実施状況になっているかということで申し上げますと、去年の九月現在の数字でございますが、ホームヘルプサービス事業を全国で四農協がなさっています。デイサービスはまだ一農協でございます。それから配食サービスというのが一農協ございます。こういったととろが主なあれになっております。  一方、消費生活協同組合、生協につきましては、平成五年からいわゆる員外利用という形での老人デイサービス運営事業、在宅介護支援センター運営事業、あるいは老人訪問看護事業等につきまして道が開かれたわけでありますが、これにつきましては、ことしの一月末現在、ちょっとこっちの方は新しいんでありますけれども、老人デイサービス運営事業が一組合、それから在宅介護支援センター運営事業が六組合、老人訪問看護事業が三十三組合というような状況になってございます。  なお農協につきましては、それ以外に日常生活用具の給付等ということで、日常生活用具を介護のために給付をしています。その窓口業務をお願いすることにいたしておりますが、こういったことになっておりまして、この現状をどう見るかにつきましては、確かにそういうことがあれして、平成四年の途中からということを考えればまだ途上にあるということではございますけれども、正直申し上げて非常に普及しているとは言いがたい状況にあることもまた確かに事実でございます。  私どもこれから公的介護保険というものをにらみながら、先ほど冒頭に申し上げましたように、できるだけ多様な運営主体によって多様なサービスがあれされるという形がいいということを考えますならば、やはり農協なりあるいは生協なりの役割というものが大きいと思いますので、今後ともそういう普及ということについては私どもの方も心がけてまいりたいと思いますし、市町村なりのそういう形でそれぞれ地域におられるわけですから、農協の場合なんかでいえば、農協の方もいわば地域で頼りになる、こういうことについては頼りになるものだということを市町村長の方とあれできるような体制を組んでいただく、双方のそういう努力の中で普及を図っていくことじゃなかろうかな、こんなふうに思っております。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 ありがとうございました。  時間が三十五分までということで二、三分しかありません。  最後に、運輸省にちょっとお尋ねをしたいと思うんです。  整備新幹線の新しい基本スキームの見直しが来年度中ということで今進められているかと思いますが、国土の均衡ある発展のかぎとも言えます今後のこの新幹線整備に対します国民の期待、特に地方の面からの期待が大きいものがあるかと思います。私ども地元の九州もまたそうであります。そういうことで、ぜひとも九年度の概算要求に間に合うような成案を得ていただいて、時期を失しないようにしていただきたいと思っております。  そういうことから二点お尋ねをいたしますが、まず今の進捗状況について、この九年度の概算要求に対しまして時期的に間に合うのかどうか、そのような点を一点。それから地方の総意であるということでもあります。東北も北海道も我が九州も一緒でありますが、特に我が九州におきましては福岡県までつながっておりまして、そして中がすっ飛びまして八代ー西鹿児島間において工事が進捗していると、そのような状況でもあります。この博多ー八代間をどう着工していただくか、このことが大きな問題であり、九州の場合には大阪、東京、東側の波及効果がいろんな面で福岡でとまってしまっているんじゃないか、そのような声も強くあります。そのような状況も考えていただく中で、博多−八代間の整備について運輸省の御所見も賜りたいと思います。  以上、二点お願いします。

梅崎壽運輸省鉄道局長

○政府委員(梅崎壽君) お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘のとおり、整備新幹線の整備は、国土の均衡ある発展とかあるいは地域の活性化を図るという観点から、私どもも極めて重要である、こういう認識に立っております。  そこで、この問題に関しましては、平成六年の十二月に関係大臣の申し合わせというのが行われておりまして、ただいま先生も御指摘でございますが、未着工区間の整備のための新しい基本スキームにつきまして平成八年中に成案を得るということになっておりますので、私どもも現在鋭意検討を進めているところでございます。特に八年度におきましては、新たに未着工区間のルートごとに関係自治体、それからJRなどと一体となりまして、整備新幹線を核といたします地域振興計画を検討していくということといたしておりまして、これらを通じまして、先生御指摘の区間も含めまして、平成八年中に新しい基本スキーム、この成案を得るべく鋭意今後とも検討を進めてまいりたいと考えております。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 時間を超過しましたが、これで質問を終わります。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 自由民主党・自由国民会議の橋本聖子でございます。本日は、建設省、郵政省、経済企画庁に御質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、建設省にお伺いいたします。  最初に、この調査会での質問をさせていただく前に、ひとつこの席をおかりしましてお願いがございます。  この二月十日、北海道余市町と古平町を結ぶ国道二百二十九号豊浜トンネルで崩落事故がございました。想像を絶する大変な事故でございました。私は、北海道出身でございまして、この国道を何度か車で通ったことがありますけれども、このような不安が国道に放置されたままだったと思いますと、大きなショックでございます。被害者の方はもとより、この家族の皆様のことを思いますと言葉もございません。どうぞこのような事故の再発を防ぐためにも、危険な箇所を総点検していただきまして今後の事故の防止に全力を尽くしていただきたいと強く要望いたします。  それでは、質問に入らせていただきます。  まず最初に、我が国の高齢化は極めて急速に進んでおり、二〇二五年には四人に一人が六十五歳以上という世界に類を見ない水準で高齢社会を迎えることが確実視されております。高齢者の方々が明るく元気で長寿を迎えられるために、生涯にわたってみずからの健康に努められることはだれもが望むことでございます。このためにも、政府も積極的に国民が健康を保持増進していくことができるような環境づくりが重要であると考えます。  私は、スポーツを通じて欧米等の国々を訪れる機会をいただきまして、自然に満ち、ゆとりがあり、人々が語り合うことのできる道をたくさん見てまいりました。また、健常者の方々はもちろんのこと、体にハンディキャップを持たれた方々への配慮が十分に感じられるような道もたびたび目にすることがございました。しかし、残念ですが、我が国の道路は、どちらかと申し上げますと車優先でございます。私自身自転車に乗りましても車を気にし、また車を運転されている方も自転車や歩行者を気にし、お互いストレスを感じることが多いと思います。私は、こうしたことから、人が健康で環境に優しいというコンセプトを踏まえ、歩行を楽しむ高齢者の方、そして自転車に乗っている方、ハンディキャップを持っている方、皆さんが安心して利用できる道づくりを推進していただきたいと思います。  そうした中で、本年度建設省は、地球の豊かな自然や歴史、それぞれの地域にある文化に触れながら、安全かつ快適に散策を楽しむことのできる歩行者専用道路等を整備されましてウォーキング・トレイル事業を創設されましたが、その概要と今後の計画についての説明、そしてこの事業の中で車いすでも通ることのできる幅の広い、また段差のないスムーズな歩道を同時に整備を行うべきだと考えますが、その御見解のほどをお伺いいたします。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○政府委員(橋本鋼太郎君) 最初に、北海道のトンネル事故につきまして大変御心配をおかけしておりますが、岩盤の除去、一応本日、巨大な岩盤の発破作業は完了いたしました。今後、なるべく早く救出ができますように土砂の排除を関係機関とともども全力を挙げて完了したいと考えております。  なお、再発防止のために、現在、事故調査委員会におきまして事故の究明を進めておりますが、このような大変危険と思われるがけの高いような斜面に面したトンネル等につきまして再度緊急点検を行うこととしております。よろしくお願い申し上げます。  続きまして、御指摘がございましたウォーキング・トレイル事業の概要と今後の計画でございますが、最近の世論調査によりますと、ウォーキング、歩くということが今後行いたいスポーツの第一位になっております。歩くことを通じまして健康あるいは福祉活動を支援するということができると思いますし、魅力のある地域づくりのためにも安全かつ快適に散策できる歩行者空間のネットワークの整備が必要と考えております。  建設省といたしましても、従来から幅の広い歩道あるいは歩きやすい歩道、段差のない歩道の整備に努力してきてまいっておりますが、平成八年度からは今御指摘ございましたウォーキング・トレイル事業というものを創設いたしました。このウォーキング・トレイル事業と申しますのは、地方自治体が地域の住民や歩くことに関心のある方々と一緒になりまして地域の個性を生かして計画を策定する、そして整備を図っていくということでありまして、建設省としましてはこの整備の一部について助成をしていきたいと考えております。  この計画に当たりましては、地域の豊かな景観、歴史、文化的な施設、こういうものを連絡する歩行者の専用道路、それをネットワークしていきたい、さらに公園、河川、自然歩道、こういうもの、他の施設も連携していきたいと考えております。  平成八年度は全国で約五十カ所程度自治体の要望に基づき事業を進めていきたいと考えております。その場合、高齢者あるいは身体障害者等の利用に配慮すべきと考えております。そういう中で、今後、段差のないものあるいは体力に応じていろんなルートが選定できる、さらには幅を広くする、スロープにする、あるいはそのルートの案内所、手すり、ベンチ、休憩所、非常連絡施設、いろんなものを設置して安全に安心して歩ける環境をつくってまいりたいと思います。さらに、高齢者や障害者の方々にも利用を十分していただけますように、今後ともいろいろな御意見を十分拝聴して整備を進めてまいりたいと考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 このウォーキング・トレイル事業につきまして、歩行者の方々が御満足いただけるよう歩道を安全かつ快適な空間として維持していく上で行政の役割は大きいことと思いますが、地域の御協力やボランティアの方々の果たす役割もまた大変重要だと思っております。  例えば、きれいな歩道を守るための清掃、また付近の地理に詳しくない方々がいらっしゃったときに道を案内されるなどといったようなこと、またボランティアの方々の果たす役割があるのではないかと思いますが、地域やボランティアの方々に対する期待、また役割というものに対しましてどのようなお考えがありますか、お聞かせいただきたいと思っております。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○政府委員(橋本鋼太郎君) 御指摘ございましたとおり、この事業でウォーキング・トレイルが整備された後につきましても、維持管理あるいはこれを活用していくという施策の展開が必要であります。その場合、道の清掃あるいは案内、イベントの開催等、これらは地域の方々あるいは地域のボランティアの方々にいろいろお願いすることが極めて有効だと考えております。そういう意味で、現在は計画づくりの段階ではありますが、この計画づくりの段階から郷土史の研究会の皆さんや地元の歩こう会の皆さんあるいは地域の旅館の方々、さらには地域のボランティアの方々等に計画の段階から参加していただいてこの計画を進めてまいりたいと思いますし、整備がされた後もそういう方々の御協力を得て初期の目標が達成できるようにしてまいりたいと思います。  いずれにいたしましても、これは地域の皆さん方が一体となって進めてまいるものでありますので、そういうふうに地域が一体になりますように建設省としても指導してまいりたいと考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。またどうぞよろしくお願いいたします。  次に、郵政省にお伺いいたします。  平成八年のお年玉つき年賀はがきは不足したために追加発行されたとお聞きしておりますが、その中でも寄附金つきの年賀はがきの過去数年の発行枚数、寄附金の総額、さらに寄附金の配分方法をお聞かせいただきたいと思います。

加藤豊太郎郵政省郵務局長

○政府委員(加藤豊太郎君) まず、お尋ねの寄附金つき年賀はがきの発行枚数、それから寄附金総額についてでございますけれども、過去三年間について申し上げますと、平成五年の年賀用につきましては、はがきの発行枚数が五億枚、それから寄附金配分総額が約十五億九百万円。それから平成六年用につきましては、発行枚数が五億二千五百万枚、寄附金配分額が約十五億七千七百万円。それから昨年、平成七年用ですけれども、はがきの発行枚数五億四千万枚、寄附金配分額約十六億二千六百万円ということで漸増しております。  なお、ことしは、はがきの発行枚数が五億五千五百万枚、寄附金の配分予定額につきましては、現在取りまとめ中でございますけれども、約十六億八千万円になる見込みでございます。  それから、寄附金の配分の手順ないしは配分方法についてですけれども、まず寄付金の配分を希望する団体の公募を告示いたします。今回の場合には昨年の十月十六日にいたしました。これに基づきまして、寄附金の配分を受けようとする団体は申請書を郵政大臣に提出することになりますが、これは各団体の所在地の集配郵便局で受け付けております。今回の場合には昨年の十月十六日から約ニカ月間受け付けておりました。  この申請に基づきまして、各関係省庁とも協議しながら、申請額だとか事業内容等を総合的に勘案いたしまして、配分案を策定した上で郵政審議会に諮りまして、答申を経て配分を決定いたしますが、今回の場合には三月下旬ぐらいを予定しております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 今の数字をお聞きしますと、毎年寄附金総額が上がっているんですけれども、昨年七年ではその寄附金の配分でスポーツ団体への配分が減少したとお聞きしているんですけれども、高齢化社会に明るく健康な生活を送ることができるようにするためには、やはり若いうちからスポーツにより体を鍛えていくことが重要であり、その意味でもスポーツ活動の核となるスポーツ団体は大きな役割を示していると私は思っておりますが、寄附金の配分に関しましてはその点も考慮していただきたいと思っております。いかが思われますでしょうか。

加藤豊太郎郵政省郵務局長

○政府委員(加藤豊太郎君) 先生御指摘のスポーツの振興のための事業を行う団体は、毎年お年玉の寄附金の配分原資、約十六億ほどでありますけれども、そのうちから五千万円前後配分しているところでありますが、御指摘のように、昨年の寄附金につきましては結果的に約三千四百万円ほど減少したことは事実であります。  その理由なんですけれども、阪神・淡路大震災の被害者の救助のために約二億円配分した。それと、それからそもそもスポーツ団体からの配分申請額そのものが前年に比べまして約二千万円少なかったということによるものでございます。  お年玉つき年賀はがきの寄附金につきましては、お年玉付郵便葉書等に関する法律、これに基づきまして、配分対象事業といたしまして十種ほどの事業が規定されておりまして、この中に御指摘のスポーツ振興のための事業も入っておりますけれども、各事業を行う団体に対する寄附金の配分につきましては、従来から申請額それから事業の内容等総合的に勘案しまして、国民の皆様からいただいている浄財である寄附金が有効適切に、適正に配分されるよう、活用されるよう配意しているところでございます。  今回、平成八年用の寄附金の配分につきましては現在検討中でありますけれども、健康の保持増進を図るためにするスポーツの振興のための事業を行う団体への配分につきましては、御指摘のとおり非常に大切であると考えておりますが、これらを含めまして、今後の配分につきましては寄附金がさらに有効適切に活用されるよう配意してまいりたいというふうに考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。  今後また、今までの実績としないように、来年度要望がふえましたらぜひよろしくお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。  次に、経済企画庁にお聞きしたいと思います。  バブル崩壊後、経済は長い間停滞しゼロ成長が続きました。昨年前半は阪神・淡路大震災、七十円台への急激な円高、つぶれないと言われておりました神話のあった銀行の倒産などによる金融不安等が重なって景気は足踏みし、国民の方々の将来の暮らしに対する不安が生じてまいりました。このため、政府におかれましても、平成七年九月に過去最大の十四・二兆円に及ぶ景気対策を決定されました。後半に入ると、円安や株価の上昇の要因にも見られ、最近の景気の指標に徐々に明るさが見えてきたのではないかと思われます。  例えば、四十五カ月ぶりに百貨店の売り上げがプラスになったこと、またパソコン、今は小学生でも持っているという携帯電話の売り上げが大幅に伸びたことなど、またレクリエーショナルビークルの自動車の販売が好調であったことなどが挙げられるかと思います。  政府はこのたび景気の見方を足踏みから回復へと変えられたようですが、景気回復の主要因をどのように見られておられますでしょうか。また、国民の皆様が実感できる景気回復につながるためにはどのような施策を講じていくことが必要と考えていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。

澤田五十六経済企画庁調査局長

○政府委員(澤田五十六君) 我が国の経済は、平成五年十月に景気の谷をつけまして、そこから緩やかな回復を続けてきておったわけですけれども、御承知のように、昨年の春ごろ急激な円高とかアメリカ経済が減速いたしまして、そういった影響を受けて、年の半ばから七ー九月にかけて景気が足踏みから弱い状態になったわけでございます。  要約しますと三点あるかと思いますけれども、弱くなった原因といたしましては、公共投資とか住宅投資などの政策に誘導されました需要が一巡したことが一点。それから二点目は、円高、アメリカ経済の減速を受けまして企業マインド、消費マインドが悪化した、あるいは輸出が弱くなってきたという点が二点。それから三点目は、そうした結果として企業に在庫が積み上がりまして生産の調整をしなければいけない、こういうふうなことが起こったわけでございます。  これに対しまして、政府といたしましては、金融をさらに緩和する、それから行き過ぎた円高を是正していく、それから公共投資を中心といたしました経済対策を決定するというふうな切れ目のない施策を講じてきたわけでございます。最近になりましてそういったことの効果があらわれてきておりまして、まず公共投資は堅調な増加を続けてきております。それから、設備投資や住宅投資等が金利の低下に見合ってふえてきている。それから三点目は、円高の是正に伴いまして消費のマインド、企業マインドあるいは企業収益が改善してくる、輸出も下げどまってくる、こういうふうな動きが出ております。そうしたことの傍ら、在庫減らしの方もある程度進展しておるわけでございます。  そういうふうなことで、もう一度かいつまんで申しますと、設備投資、住宅投資等に明るい動きが見られ、輸出も下げどまりになってきたというふうなことで、そういうことを受けまして生産も緩やかながら回復に転じてきたということで、景気には緩やかながら回復の動きが見られ始めたという状況でございます。  しかしながら、これで問題がないかということでは全くございませんで、厳しい雇用情勢など景気の先行きを見る上で懸念すべき点があるために、さらに景気の回復力を強め持続していく必要がある、こういうことでございます。

糠谷真平経済企画庁調整局長

○政府委員(糠谷真平君) だいま調査局長から御説明申し上げましたように、ようやく景気に明るい芽が出てきたということでございますので、私どもといたしましては、この明るい芽を育てまして、一日も早く景気の回復を確実にして中長期的な安定成長につないでいきたいと、こういうふうに考えているところでございます。  そういうためには、今後も引き続き切れ目のない経済対策をやっていくということが重要だと考えておりまして、そういった観点から申し上げますと、第一には、税制改革を含めまして八年度予算の早期成立というのをお願いしたいということでございますし、第二には、日本経済の先行きに大きな不透明感をもたらしております住専問題を初めといたします金融機関の不良債権問題の早期解決を図ること、それから第三には、本年三月末に予定をされております規制緩和推進計画、これの実効ある改定を図ることというようなことが重要ではないかと思っております。  私ども、こういった一連の切れ目のない対策を進めることによりまして、一日も早く景気の回復を確実にしたいと考えているところでございます。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。  平成七年度の消費者物価指数は、四十年ぶりに前年に比べてマイナス〇・一%になりました。物価が下がることは、消費者から見れば物やサービスが安く買えるということになり好ましいことと思いますが、四十年ぶりに物価が下がった要因と今後の消費者物価の見通し、さらに我が国経済に与える影響をお伺いいたします。  また、全体として物価が下がっていると言われる中で公共料金が上昇いたしました。これ以外に何かありますか、お尋ねしたいと思います。あわせて二つお願いいたします。

大来洋一経済企画庁物価局長

○政府委員(大来洋一君) 今御質問にございましたように、四十年ぶりにマイナスとなった消費者物価指数でございますが、この要因は幾つかございます。  最初に申し上げたいのは生鮮食品の物価の下落でございまして、おととし、平成六年には夏に大変な猛暑が来た、それに伴いまして渇水もあったということで、野菜等生鮮食品が大分値上がりをいたしました。昨年はそういったことがございませんで、ほぼ平年並みの作柄ということでございましたので、前年に比べますとこういう生鮮食品が値下がりをした、そのことによってマイナスとなったと申し上げてよろしいかと思います。  生鮮食品を除く総合指数で見ますと、平成七年は前年比で横ばいでございますが、このように安定した要因といたしましては、一つには円高があった、円高の効果が浸透したということがございます。また、それと密接な関係がございますが、近年におきまして輸入が大変ふえております。安い製品が輸入される、あるいは低コストでつくれる開発輸入といった方法が非常にとられるようになってきている。それから、流通業が最近大変変化しておりまして効率化が進んでいる、こういった構造要因とも申し上げられるような点がもう一つの要因としてございます。  それから、地価の下落によりまして地価が関係するサービス、それから賃金が安定していることによりましてやはりサービス関係の物価も落ちついてきている、こういったことも要因として挙げられるかと思います。  今後の見通しでございますが、輸入品の浸透、あるいは先ほど申し上げました構造要因といったようなことは今後も続くと見られますし、それから国内の需給が急激に過熱をするということはないというふうに考えられますので、基本的に物価は今後とも落ちついたまま推移するというふうに考えられます。  ただ、昨年のような円高という要因がないこと、それから景気が着実な回復をすると見込まれること、こういった点がございますので、昨暦年のようにマイナスの数字になるということではございませんで、政府の経済見通しにおきましては、年度で申し上げますと消費者物価指数がO・五%上昇するという見通しになっております。  最近の物価の安定、あるいは七年の下落といった現象の影響でございますが、企業にとっては売り上げの伸びが鈍化するという影響がございますけれども、家計にとりましては実質所得が下支えされる、あるいは消費者の心理が改善されるということで、全体として我が国経済には好ましい影響を与えるというふうに考えております。  それから、公共料金以外に上昇した物価ということでございますが、中分類程度で見ますと、公共料金以外では、出版物でありますとか一般サービスといったようなものが若干値上がりしております。  一般サービスの中では、家賃とそれから個人サービスと外食というふうに大まかに申しまして分けられますけれども、外食は最近下落ぎみであります。家賃も全国ベースでは上昇しておりますが、東京都では下落しておりまして、今後さらに全国でも上昇率が低下するのではないかという感じでございます。その中で個人サービスは、上昇率が下がってきておりますが、ほかに比べますとやや高目の上昇率となっております。個人サービスと申しますのは、入場ゲーム代でありますとか月謝とか私立大学授業料、学習塾、パーマネント代等々といったようなものでございます。  以上でございます。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 時間になりましたが、もう一つだけお聞きしたいと思います。  みずからの能力を磨くことが今話題といいますか、健康を維持していくためにも自分への投資にお金を振り向ける人が多くなっているといいますが、実際、健康、自己啓発、学習に関する個人サービス業が伸びております。この結果、消費者の方からサービスに対する苦情もふえているというふうにお聞きしております。例えば、国民生活センターの消費者相談件数でも、資格講座、補習用教材、エステティック、外国語会話に関する苦情が上位を占めているということですが、これらのサービスは価格が高いだけでなく、質も問題になっております。  これらのサービスの料金、内容がどのようになっているかは調査しておられると思いますが、これらのサービスに対しまして消費者保護の観点からどのような対策が講じられていらっしゃるのか、また今後どのような対策がとられていく必要があるのか、簡単に説明していただけたらと思います。

大来洋一経済企画庁物価局長

○政府委員(大来洋一君) 前半の部分についてお答え申し上げます。  経済企画庁では、個人のサービスの料金、内容についての調査というのは実施しておりませんけれども、消費者物価指数の採用品目として、水泳教室、料理学校、音楽教室等の月謝を取り上げております。  この消費者物価指数のもとになります小売物価統計で見ますと、東京都区部の月謝の水準と申しますのは、水泳教室週一回で六千五十九円、料理学校週一回が八千四百八十一円、音楽教室週一回が七千三百九十七円というような平均値になっております。

坂本導聰経済企画庁国民生活局長

○政府委員(坂本導聰君) 御指摘のサービス取引でございますが、サービスは無形であるということから内容の特定が難しいということで、種々問題が御指摘のように生じております。  経済企画庁といたしましては、特にその中で問題の多い電話勧誘による資格取得講座というものにつきまして平成五年度に委託調査を行いまして、その調査結果に基づきまして、ビデオあるいはパンフレットを通じまして、都道府県等を通じて消費者に周知徹底を図っているということが一点でございます。  それから、御指摘の国民生活センターにおきましても資格講座あるいは英会話教室などのサービスについての問題が非常に多いということでございまして、そういった問題につきまして消費者に対しましてテレビあるいは情報誌、パソコン等各種のデータをそういう機関を通じて提供している。さらに、継続的なサービス取引、役務取引につきましては、昨年十二月に決定されました消費者保護会議におきまして業界の自主ルールの徹底を図っていただきたいということをお願いしているところでございます。さらに、これは非常に多岐多様にわたる問題でございますので、現在、国民生活審議会で御検討いただいております。  私どもといたしましては、関係省庁と相談をしながら、消費者とのトラブルが起こらないような対策を適宜講じてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 平成会の魚住裕一郎でございます。  二十一世紀の経済社会にどう対応していくかということでこの調査会に入れていただきまして、各省庁からお話を承りまして、非常に心強いというか、非常に勉強になるところが多かったわけでございますが、そんな中でちょっと二、三質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、建設省からお尋ねをいたしたいと思うんですが、将来の高齢社会に向かってどう対応していくか、そんな中で、国民共有のストックとしての住宅あるいは社会資本、これを充実させていこうということでございまして、特に高齢者住宅、これに力を入れていこうというお話でございます。  特に、食事であるとか入浴、排せつ、こういう分野についてもしっかりやっていこうということでございますけれども、今現在ある住宅を高齢者の介護のためにいろんな増改築をしなくてはいけない、あるいは新築に当たってそれに配慮した設計にしなくてはいけないということがあろうかと思います。  その点におきまして、例えば住宅建築あるいは増改築に際して、融資につきまして割り増しというんでしょうか、そういうことがあるのかどうかということをまずお尋ねしたいと思います。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○説明員(小川忠男君) ただいま御質問ございました高齢化社会と住宅、今後非常に大きな問題、政策課題になってくるというふうに考えております。  現在、私ども、住宅金融公庫を通じましてやらせていただいております中身は、基本的には高齢者仕様の増築ないしは新しく住宅を建築した場合には融資額を割り増しする、割り増し融資と呼んでおります。基本的な融資額にさらに加算して融資をする、こういうふうな制度がございます。  例えば、既存の住宅を広くする、あるいは手すりをつけるというふうな工事をした場合には二口当たり二百万円を融資させていただく、さらには初めから新築する場合に高齢者仕様といいますか、バリアフリーを組み込んだ住宅をつくる場合には通常の融資額に加えましてさらに百万円増額をする、こういういわゆる割り増し融資というふうな形を通じて政策的に誘導させていただいております。  さらに、今申し上げましたのは増改築でございますが、その他例えば高齢者用のトイレ、バスユニットを敷設するとか、あるいはホームエレベーター、これをつけ加えるというふうな場合にもそれなりの割り増し融資というふうな政策がございます。  以上でございます。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 その融資上の制度はわかりました。  都市部の住宅事情を考えますと、今地価が下がっているというようなことが言われておりますけれども、それでも土地は大変高いものであります。その高い、そして狭い敷地に効率よく住宅を建築していくという形になるわけで、しかも、やはり何といっても住まいの部分、居住部分を少しでも広くとりたいということで、廊下でありますとかあるいはトイレ、あるいはバスもユニットバスにするとか、いろんな形で工夫をされていると思うんです。  ところが、いざ高齢になる、あるいは不慮の事故で障害を負ってしまうと。そうなりますと、例えば車いす生活になった場合、通れないような廊下ができ上がる、あるいは介護をしてもらっておふろに入るのも大変狭いおふろになってしまうということがあろうかと思います。そうした場合、最初の段階からゆとりのある廊下とかバス、トイレであれば将来的にも助かるわけでございますが、これには一つは容積率の問題があろうかと思います。  調べてもらったんですけれども、例えば容積率の特例というのもあるようでございまして、建築基準法上も施行令の中で、例えば自動車の車庫をつくる場合に容積率の特例があるということでございます。車にあって車いすに特例はないというそういう状況にあるわけでございまして、この点につきまして、バス、トイレあるいは車いすが通れるような廊下につきましては容積率の特例を認める方向にしていった方が二十一世紀の住宅には資するのではないだろうか、私はこのように思うわけでございますが、建設省の所見をお聞かせいただきたいと思います。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○説明員(小川忠男君) ただいまのお話を伺っておりまして、実は大変恐縮いたしております。といいますのは、建築基準法そのものの特例はございませんが、実は平成六年でございますが、二年前に、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、心を込めた建築物をつくるという意味でハートビル法と俗称呼んでおりますが、実はこの法律で、今先生おっしゃいましたように、高齢者仕様にする場合には、例えば出入口ですとか廊下あるいは階段、それなりの幅といいますか、広さがどうしても必要になってまいります。この広がった相当部分についての容積率について、基準法ではなくて今申し上げた法律の方で特例を設けさせていただいております。ただ、法律ができて若干日が浅いというふうなこともございますので、これから広く周知徹底といいますかPRをさせていただきたい、そういうふうに考えております。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 次に、厚生省の方にお聞かせをいただきたいんですが、先ほど公的介護保険の話がございました。高齢者用のためにする増改築について何か手だてを考えておられるんでしょうか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) お答えをさせていただきます。  お話のございました、今検討いたしております公的介護保険において高齢者対応のための住宅について何らかの手だてを考えておるかということでございますが、先ほど御答弁申し上げましたように、新しい公的介護保険制度の議論につきましては目下関係審議会におきまして審議をしておるところでございまして、その中間報告というものが先月末出ているという状況にございますので、それに即して申し上げたいと存じます。  ここにおきましては、住宅改修サービスというものにつきましても一つ位置づけまして、在宅介護を重視する、それから高齢者の自立を支援するという観点から、福祉用具や何かを導入いたします際に必要となります、例えば車いすをあれするためにちょっとした段差があるところの段差を解消させる、あるいは家の中にこのための手すりをつくるというようなそういう住宅改修というようなものについては介護給付の対象とするというようなことで考えられるのではないか。  ただし、そこはちょっと介護給付ということで保険料を集めて給付をするということの関係から考えますと、それが個人資産の形成につながるということになりますというと、保険に入っておられる方々の中には持ち家の人もおり、そうでない方もおられます。そういった形で保険給付にそこまでの面はなじむかどうかという点もございますから、そういった個人資産の形成につながるような大規模な改修につきましては、先ほど来建設省の御答弁もございましたように、融資制度という中で考えていくという方向ではなかろうかと、こういうような御提言をいただいております。  私どもとしましても、要介護の状態になられてもできるだけ家庭で、地域で生活をしていただくということを大事なことだというふうに考えるといたしますならば、やはりそのために住みなれた家がそういう状態にふさわしいような形になるということは非常に大事なことでございますので、今申し上げたような介護保険での対応、それと先ほど来お話のございますような介護保険の外にございます融資制度の対応、こういったもの全体を総合する中でそういった需要にこたえてまいるという方向ではなかろうかというふうに考えております。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 次に、郵政省にお尋ねをいたしたいんですが、この調査会の中で高度情報社会の対応についてお話をいただきました。新聞をずっと読んでいますと、先般、アメリカにおける通信改革法というのが六十数年ぶりに改正になった。もちろん新聞のレベルでの解説でありますけれども、長距離通信会社あるいは地域電話会社、CATV、それぞれ相互参入、垣根が取っ払われたというような解説になっております。新しい時代が来たんだなというような思いをしたわけでございますが、その後に電通審の関係で今度はNTTの分離・分割問題が出て、今度は分ける、しかも垣根を設けるんだというような話も出ておりました。  そこでお尋ねしたいんですが、米国におけるこの改革法、これを我が国としてどう評価するのか。それから、この改革法に基づく日本への影響、特に日米間の通信の問題もあろうかと思いますが、これについての影響、これに対する我が国の対応をどのように考えておられるのか。この御所見というか、ちょっと大きな問題ではございますが教えていただきたいと思います。

五十嵐三津雄郵政省電気通信局長

○政府委員(五十嵐三津雄君) ただいま先生から御指摘のありましたように、アメリカにおきまして昨年来、いわゆる連邦通信法という一九三四年にでき上がっておりました法律、これにつきましての改正作業が上下両院で進んでおりました。ことしに入りましてそれぞれ上下両院で通過した法律の両院協議が続いておりましたが、二月の上旬にこの両院協議が成立し国会を通過したということで、大統領も既に署名をしたということで、アメリカの方では九六年電気通信法と言うんだと思いますが、いよいよもってそれが動いていくということになったという意味で、御指摘のとおり六十二年ぶりの大改正ということがあったというふうに受けとめております。  今、先生が特に御指摘いただいたような部分について、私どもの受けとめていることを申し上げさせていただきますと、アメリカにおきましては一九八四年に、それまでAT&Tという大きな電話会社が独占的にやっていた、これにつきまして競争政策を進めるというような観点から分離・分割ということで複数の事業者、長距離・国際をやる一社と地域七社、そこに新規参入を認めるというような格好で、企業に競争軸をつくりながらやっていくということをやっておりました。  今回の法改正で特に注目すべき点ということで見ますと、長距離の事業者が地域に参入してもいい、地域の事業者が長距離に参入してもいい。もちろん旧AT&Tの事業者同士が資本結合するというのは禁じられております。そこは禁じられておりますが、そういう意味では、独占に戻っていくという流れではなくてお互いに参入し合う。  もう一つは、相互参入という意味では電話とCATV、言ってみますと電話と放送ということでありますが、これも相互に参入をして、電話会社がCATVをやってもいい、CATV会社が電話事業に出てもいい、こういうことになったという法改正があります。  それからさらに、新しい事業者が入ってきて通信をやる際に必ず接続という行動が出てきますが、このことにつきまして、これを義務接続にするとか、あるいは放送の世界ではさらに放送メディアの集中を緩和するとか、そういう流れもございます。  さらに、CATVの料金規制等についての緩和をするというようなことでダイナミックな事業展開ということを加速するということで、そこに流れる政策展開というのは競争政策を進めるということであるというふうに私ども受けとめておりまして、アメリカはいよいよもって法制度的にもマルチメディア時代あるいは高度情報社会という階段を上り始めたという印象を強くいたしているところでございます。  我が国にとってどういう影響を与えてくるかというようなことでありますが、我が国の情報通信あるいは電気通信ということで考えてまいりますと、一九八五年に電電公社の独占ということから競争政策を入れまして、その中でNTTをいわゆる特殊会社にするということをやってまいりました。法律に基づく五年後の見直し、そしてまた引き続く五年後ということで、ただいま電気通信審議会におきまして、例えば相互参入の促進あるいは情報通信産業の国際競争力の向上というような観点から、NTTがどうあればいいかというようなことについて多面的な御審議をいただいているということでございます。  タイムテーブル的には、今月末までに御答申をいただく、政府としては今年度内、三月末までにその結論を得るということで、私どもこの答申をいただきまして政策の展開を図ってまいりたいというふうに思っております。  一つだけちょっとつけ加えさせていただきますと、ただいまの観点はサービスを提供する情報通信事業者というような観点のことでありますが、さらに加えまして、今回の連邦通信法の中では、いわゆるマルチメディア時代における利用者の保護の観点というようなことで、暴力あるいはわいせつ番組というようなことにつきまして諸規定が整備されているということも注目すべき点であるということで、いわゆる利用者保護の観点ということも一層私どもとして努めてまいらなければならない点であるというふうに考えております。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 先ほど申し上げましたけれども、一九八四年にこのAT&Tを分割したという形で来て、今回また、結合はいけないけれども相互参入が可能になってきた。一方で今度は、日本の場合は分けようという形になるわけで、十年ぐらいサイクルが日本はおくれているのかなと。新聞評論だと一周おくれだという言い方がしてあったんですね。一周おくれだったら、ちょうど一緒に走っているのと同じになるのかなという感じもするわけで、かつ国際競争力、例えばいわゆる発展途上国の通信施設参入にどう日本の通信会社が参入するかというようなこともあろうかと思いますから、研究開発能力というか、このアップも図っていかなきゃいけないしということを考えますと、今の新聞に載っているようなこの電通審の方向性だけではなくて、もっと違った形で対応できないのかなというふうにも考えますが、この点についていかがでしょうか。

五十嵐三津雄郵政省電気通信局長

○政府委員(五十嵐三津雄君) 私ども、今、電気通信審議会で御審議いただいておりますので、その答申を待って政府としての結論を得るというのが私どもの立場でございます。  今、先生のお話のありましたいわゆる一周おくれというようなことにかかわって少し申し上げさせていただきますと、アメリカの場合には、言ってみますと、地域に競争軸をつくっていくということで、地域の独占をやめて幾つかの地域に地域的に分割する七社をつくり、長距離をつくって新規の事業者を参入させておいた、こういう基盤があります。日本の場合には、地域というのはそのまま、ボトルネックの格好ですけれども、独占に残っている。  技術革新がありまして、先ほど申し上げましたように、電話がCATVもやれる、CATVが電話もやれるという、基本的に大きな背景としては技術革新がそういうふうになってきて相互にやれるようになってきた。一方では、お客様のニーズというのも大きく浮かび上がってきた。その中で産業というのも非常にエキサイティングな状況になってきたということだろうと思いますが、アメリカは相互に参入をさせるようにした。決して従来あったAT&Tが一緒になるという話ではなくて、電話同士の競争じゃなくて、電話と放送も競争するといいますか、次にソフトとも結びついて競争する、そういうダイナミックな動きになってきております。  そういう意味では、日本の現状を申し上げますと、売り上げが連結決算で七兆円程度のNTTという会社がありますが、地域の五兆円ぐらいはほぼ独占という状態になっております。長距離についてはかなり競争が入っている、それから移動体通信については競争が入っているという意味では、アメリカが進めようとしている相互参入というような政策展開を考えると、今の基盤のままで展開できるかどうかということは大いに議論のあるところではないのかというふうに思っております。  ただ、いずれにしても、国民、利用者あるいは消費者という観点から考えますと、サービスが多様化して料金が安くなる、そして長期的に見ますと経済の成長にもいい影響を与えて雇用を促進するというような観点から私どもの政策は取り組むべきものというふうに認識をいたしているところでございます。

魚住裕一郎平成会

○魚住裕一郎君 ありがとうございました。

小林元平成会

○小林元君 平成会の小林元でございます。  二十一世紀を目指しての経済運営のあり方ということでございますけれども、昨年十二月に政府は構造改革のための経済社会計画を決定いたしました。  非常に長引く不景気の中、そしてまた先行きが非常に不透明である、そういう状況の中で経済計画というものをつくるという意味合いにつきましてはいろいろあろうかと思いますけれども、そういうときだからこそ経済計画というものをつくるんだというような経済企画庁を初め政府の考えがあるようでございます。そういう中で計画をつくるということは、審議会の皆さん方、経済企画庁事務局としても非常に御苦労されたんじゃないかというふうに考えております。  戦後五十年たっても皆さんからいろんな意見が出ておりますけれども、本当に今までは右肩上がりの経済成長といいますか、あるいは完全雇用、安全神話、そういうものがことごとく崩れてきているという状況の中で、この計画の中で構造改革がどうしても必要なんだというような表現か貫かれているわけでございます。そしてまた、高コスト構造というものをどうしても是正するんだというようなことでアクションプログラムが、これは経済計画の中ではあるいは初めてのことなのかもしれませんけれども、そういうようなことが含まれております。ただ残念ながら、国民の皆さんあるいはマスコミの関係者の方々、いろんな問題がありまして余り注目を浴びていないというようなこともあろうかなと思っております。  いずれにいたしましても、豊かな国民生活を実現するためにやはり経済運営というものは非常に基本になるものでありまして、重要であるという認識は私も持っているわけでございます。  そこで、今回のこの調査会の目的の経済及び財政運営の基本的方向についていろいろお伺いをしたいと思います。  そういう計画を策定されましたけれども、この経済計画の中で経済成長率を見てみますと三%程度、そしてまた構造改革が発展しない場合には一カ四分の三、一・七五でございましょうか、そういうような二段階の表現をとっている。昭和三十年以来、今回十三番目の計画ということでありますが、今までは何%程度というような表現でずっとこられたと思うんですが、この辺はどういうような意図というか考え方で表現をされたのか、お伺いしたいと思います。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) 今、委員御指摘のように、今回の経済計画につきましては構造改革のための経済社会計画という名前をつけております。これで明らかでありますように、構造改革の推進によって新たな成長軌道を構築していくことが必要であるというふうに考えているわけでございます。  ただいま委員から申されましたように、こうした構造改革の成果の上に立って持続的、安定的な経済成長が実現していけば、平成八年度以降平成十二年度までの実質成長率としては年平均三%程度が可能になると考えている次第でございますが、今直それに加えましていわは参考として構造改革が進展しない場合の姿をお示ししたわけでございます。  これを見ていただきますと、構造改革を怠るならば低成長率、高失業率といったようなことが懸念されるということを一般の国民の方々にも御理解いただきまして、構造改革を直ちにかつ積極的に実行することが必要である、この構造改革の必要性について御理解を深めていただくためにこういう表示の仕方をさせていただいたところでございます。

小林元平成会

○小林元君 確かに構造改革のための経済社会計画という表題がついているわけでございますけれども、今答弁にもありましたけれども、構造改革をどうしてもやらなければならないという強い意思決定があるんであれば、経済改革がもしもうまくいかなければというようなことを改めて表現をするというのは、どうもやる気がないんじゃないか、あるいは、これは政府ではできないんだ、民間に協力してもらわなきゃできないんだ、総論賛成各論反対ばづかりで構造改革というものはうまくいかないんだというようなことをPRするというのでしょうか協力を求めるというのでしょうか、そういうふうにどうもとりたくなるわけなんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) まさしく今、委員御指摘のとおり、政府としてはもちろん意思決定をして積極的に取り組むということでございますけれども、構造改革全体を推進していくためには、当然のことながら民間の方々の御努力も必要としているわけでございます。したがって、そういう意味で構造改革の必要性というのを御理解いただかなければこの計画は実現していかない、そういうふうに考えている次第でございます。

小林元平成会

○小林元君 今年度、平成八年度の予算編成に当たりまして田中経済企画庁長官の所信表明というのがありましたが、その中で、今年度の予算編成に当たって、今年度の予算見通しについて二・五%程度であるというような表明があったわけでございます。  これは、今回の経済社会計画の中で三%程度ということと規制緩和あるいは構造改革というものが、一朝一夕といいますか、平成八年度の中でどれぐらい進むのか、そういう見通しがあって、このぐらいはいくんだというのか。あるいはそういうこととは関係なく、当面、先ほど来いろんな質問がありましたけれども、今年度の景気は、今年度といいますか平成八年の景気はそろそろ上向いてきているというようないわゆる予想値といいますか見通しというのか、あるいはそういう政策努力を含んだ二・五%というのか、その辺はどういう考えでしょうか。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) 経済計画は、今回、平成十二年度までの六年間の平均的な経済の姿をお示ししているわけでございます。今お話しのございました平成八年度の経済見通しと経済運営の基本的態度、これは平成八年度、その年の経済の姿をお示ししているわけでございますが、基本的な考え方、政策の方向については当然のことながら長期的な経済運営の指針に基づいてそれぞれ当面の政策課題に沿って政策が展開されるわけでございます。  実際の成長率につきましては、経済計画で示しているのは平均の姿でございまして、年々の姿というのは特に示されていないわけでございますので、平成八年度の姿というのは現在の足元の経済情勢を踏まえて短期的にどういうふうになっていくかということをお示ししているわけでございますが、その中で、当然のことながら経済運営の基本的な考え方の中には、景気回復を着実なものにして構造改革を進めることによって中長期的な成長軌道につなげていく、そういう考え方が入っているものだというふうに考えております。  そういう意味では、単なる予測ではなくて、これはこういう政策運営でそういう中期的な発展経路へつなげていきたいという考え方も含んでいるというふうに考えております。

小林元平成会

○小林元君 私どもも、景気が早く回復をし、よくなり、そして高度成長ということではありませんけれども、着実な歩みをするということを強く望んでおりますし、やはり非常に大変な構造改革あるいは規制緩和というものをぜひともやっていきたいという立場でございますので、どうぞ御努力をお願いしたい。多少きょうの調査会の質問にはふさわしくないかもしれませんが、よろしくお願いいたします。  それから次に、この計画の中で発展基盤の確立といいますか、そういう中でいろんな諸問題が提起をされております。とかく政府の計画というもの、あるいは自治体の計画も同じでございますが、総花的ですべて網羅されているというようなことで逆にポイントがわからないというような点もあろうかと思いますけれども、人材の育成ですとか科学技術創造立国ですとか情報通信の高度化、あるいは社会資本の整備というような非常に大きなテーマが並んでいるわけでございます。  社会資本の整備目標というものが、金額ではありませんけれども、いわゆる水準というんでしょうか、例えば空港まで九十分ですとか、そういう具体的な数字で示されているわけでございますが、公共投資の基本計画の考え方に沿って財政の健全化を確保しつつ積極的に進めるんだというような記述が所々方々に出てまいります。  この経済計画は昨年の十二月に決定をしたわけでございますけれども、既に公共投資基本計画そのものは平成六年の十月に作成をされているというようなことで、ここにいろんなことを実現するんだと書いていながら、公共投資の方は六百兆円ですか、プラス三十兆円で六百三十兆円、そういうことが先に決まっている、だからこれしかないんだというのを前提にしてこういうような社会資本整備の目標というか、逆の手法。二十一世紀はこういうふうにあるべきである、こういうことをやるべきであるという中からこれぐらいの投資はどうしても必要だと。ただし、財政投資の場合には財源の枠というかそういう限界がありますからすべてができるわけではありませんが、この程度まではやろうというようなことになると思うんですが、その辺の整合性というんでしょうか、公共投資計画がまずありきで、経済計画が後から行くというのはどうも納得できない。その辺はどのように考えてこういう表現、考え方をとられているのか、お伺いしたいと思います。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) 公共投資基本計画でございますが、これは今お話がございましたように、平成六年十月に、平成七年度から十年間にわたる社会資本整備の基本的な考え方を示すということで策定されたものでございます。したがいまして、その時点で二十一世紀にわたるわけでございますので、大きな流れについてはこの公共投資基本計画をつくる際にも考えて、重点の方向その他を定めているわけでございます。  これを今回の経済計画を検討する際にも経済審議会でごらんをいただいて、それに従って考え方を踏襲することが適切であるという御判断に基づきまして公共投資基本計画の推進を図るということを第一に掲げていただいているわけでございます。その上で、さらにこれもお話がございましたが、具体的かつ定量的な整備目標というのを掲げさせていただいている、こういうふうにお考えいただいたらいかがかというふうに思います。

小林元平成会

○小林元君 公共投資基本計画、そういうことが今後必要であるということになりますと、今の財政状況というのは大変厳しいわけでございます。この間、大蔵省の主計局の方からの御説明も伺いました。我が国の財政、平成七年度で二百二十一兆円、そして八年度末では二百四十一兆円の債務残高というような状況の中でありますし、また赤字国債も七十兆円を超えるというような状況であります。さらには、今後処理を要する措置というようなことでいろいろ財政のやりくりの中で、今年度もふえているだろうと思っておりますけれども、四十二兆円に上っている。そうなりますと、二百八十兆円を超えるという実際の債務残高、そういうことになるわけで、これはアメリカが貿易赤字あるいは財政赤字、そして今クリントン政権が大分議会とやり合って苦労しているというような状況の中でありますけれども、我が国でもやはりこれは相当問題ではないか。  そしてまた、GDPに占める債務残高の割合というものを見てみますと、相当アメリカ型というんでしょうか、そういうふうになってきているわけでございます。イタリアは一二二%というような状況だそうでございますが、アメリカが六三、ドイツがこれは九五年でございますが六二・五、そして我が国の平成八年度になりますと、五〇%を超えるのではないかというふうに思います。  EU、欧州連合では経済通貨統合の条件として、マーストリヒト条約で財政赤字が三%、そして債務残高が六〇%以下というようなことを決めて統合をやろうというようなことでありますが、我が国も本当に財政再建計画をまさに立てなければいけない。そうしませんと、これはせっかくのこういう構造改革のための経済計画をつくってみても絵にかいたもちでありまして、十分な投資ができないというような状況も出るのではないか。したがいまして、税制改革を含めて財政再建計画、こういうものをつくってはいかがかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) ただいま先生から具体的に御指摘ございましたように、我が国の財政、非常に厳しい状況に立ち至っております。御案内のとおり、国債費が八年度末では二百四十兆を超える。このために国債費が政策的な経費を圧迫する、あるいは税収状況も引き続き厳しい状況が続いております。  したがって、私どもといたしましては、このような財政の状況を放置するということはできません。財政改革に取り組むことが喫緊の課題だと思っております。そのため、財政制度審議会におきまして、財政の果たすべき役割あるいは財政の守備範囲の見直し、さらに財政健全化に取り組むに当たっての目標、こういうものにつきまして引き続き検討を行っていただいているところでございます。また、国会等におきましても、財政の構造改革について幅広く御議論かなされていくことを私どもも期待しているところでございます。  こうした場におきます御議論も含めまして、財政健全化のための新たな目標、あるいはその実現に向けた方策につきまして、幅広く議論を求めながら検討を進めてまいりたいと思っております。

小林元平成会

○小林元君 時間を超過しましたが、以上で終わります。

林久美子平成会

○林久美子君 平成会の林久美子でございます。  私は兵庫出身で、どうしても去年の一月十七日の阪神・淡路大震災、私も被災者の一人といたしまして、地域に帰りますといろんな思いでいつも胸を痛めてこっちに参ります。  そんな中で、この一年がたちまして、政府の方も、きょうの新聞にもありましたけれども、「復興委政府、きょう廃止」というようなことも載っておりました。またメディアも、そしてまたボランティアもだんだん引き揚げていく状態で、いよいよ神戸というところはこれからが復興・復旧の大切なときだなということを私は地域に帰りまして感じております。  そんな中で、きょう二、三点伺いたいと思うんですけれども、まず大蔵省にお伺いいたします。阪神・淡路大震災の被災地における消費税の免税についてお伺いいたします。  被災者に対する税負担の軽減に関しては、これまで阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例によって、所得税、法人税、相続税、地価税の減免が行われております。しかし、被災地における消費税の負担軽減は行われておりません。被災者の生活はいまだに苦しいものがあり、消費税の負担も重いものとなっております。また、来年、九七年の四月には消費税の五%アップが予定されております。被災者の負担はさらに重くなると思われます。被災者の負担を軽減し、被災地の復興を進めるためにも、被災地に溶ける消費税の免税を実施することを求めたいのですが、政府はどのようにお考えでいらっしゃいますか。

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) ただいま先生からお話がございましたように、阪神・淡路大震災に関しましては、その被害が何とも広範囲な地域にわたったと。しかも、同時大量、集中的に発生したということを踏まえまして、財政面、金融面の措置に加えまして、ただいま先生からお話がございましたように、雑損控除の特例やら、あるいは法人税の繰り戻し還付制度の改正を初めといたしまして、所得税、法人税、地価税、相続税等々いろんな税目にわたりまして、これまでの災害につきまして講じてきました措置を超えて、かつ税の基本原則を崩さないというぎりぎりの範囲内でできる限りの対策が講じられてきたというのは先生の御指摘のとおりでございます。  それで、消費税の減免措置を講じてはどうかというお尋ねでございました。御承知のように、消費税の説明をちょっとさせていただきたいわけでございますけれども、消費税といいますのは、物やサービスの価格に上乗せされる形で消費一般に広く負担を求めるという間接税でございます。  それからまた、消費税の仕組みをちょっとお話しさせていただきますと、専門的になりますが、多段階累積排除方式ということでございまして、つまり、ある一定の地域で販売される物品を例に例えますと、実はその物品は輸入されて外国から来るわけでございますが、そういうケースを考えているわけでございます。製造の段階、卸の段階、全国いろんな場所を通じてある特定の地域に来る。しかし、消費税といいますのは、輸入の都度、あるいは製造の都度、あるいは卸の都度、小売の都度事業者の方によって払われるという仕組みになっております。その際、前の取引にかかって泊りました税負担は売り上げについての税金から引くという形で、そういう累積排除型の仕組みをとつているわけでございます。  こういうような消費税の性格、仕組みからいかしますと、消費税において、特定の地域あるいけ特定の方に配慮した特例措置を設けるといいますことはなじみがたい性格のものでございまして、このような特例措置を設けるということは、税制における公平あるいは中立、簡素に反する結果になってしまうという問題がございます。  仮にこれらの問題を無視しまして、そういう税の性格やらというのをほかに、横に置いておきまして、じゃ執行でできるのかということを考えましても、今のような多段階の累積排除型の消費税ということから、我々として最低限必要な適正、公平な執行は期しがたいなと、こういうふうに考えているところでございまして、消費税について特例措置を設けられないかというお尋ねでございましたけれども、ただいま申し上げたようなことから、この特例措置を設けることは難しい性格のものであるということを御理解いただきたいと思っております。

林久美子平成会

○林久美子君 何か段階がありまして、非常に難しいということはよくわかるんですけれども、もしそれができない場合はこういうこともあるんです。  被災地における消費税の免税に当たっては、小売段階においてゼロ税率を適用するということ。この場合は、生産、流通の段階における消費税の分については小売業者に国が還付するということになったら、政府としてはそういう見解はどうでしょうか。

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) 小売段階でゼロ税率を適用できないかというお尋ねでございました。  まず、長々とは申しませんが、ただいま申し上げましたように、税の性格からして、あるいは仕組みからして、特例措置に消費税はなじみがたいという問題があるわけでございますけれども、じゃ、ただいまの個別具体的な例でまいりますと、例えば、小売といいましても事業者に売られる方もおられるわけでございます。つまり、小売といった場合には普通の消費者しかお買いにならないというふうにお考えになられるかもしれませんが、例えば事務用品一つとってみても、お仕事をなさっている事業者の方がその小売業者から買ってくるというケースもたくさんあるわけでございまして、そうなりますと、消費者と事業者に売った分をどうやって区別するんだろうかと。  実は、事業者の方はまた別途最終消費者に物品を販売いたしますときに、その小売店からお買いになったやつを仕入れ税額控除というふうにいたしますものですから、そのような複雑な手間で分けていかなきゃならなくなるわけでございます。  それからまた、例えば当該地域で震災に遭われなかった大阪の方が買いに来たら、それもまた消費税の負担がなくなってしまうというような問題もございまして、先生の御指摘のような仕組みを設けることは執行上なかなか難しいというふうに考えております。

林久美子平成会

○林久美子君 難しいのはわかるんですが、私は、もし外から買いに来られてもそこでは消費税が取られないから、もっと町に還元されて、そしていろんな人が中に来るんじゃないかなと、そういうことを思ってこのあれを立てたんですけれどもね。税に対しては本当に難しい段階があるということはきょうちょっとわかりましたけれども、もう一遍よく勉強いたします。ありがとうございました。  それでは、厚生省の方にお伺いいたします。  仮設住宅の入居期間は二年ということで決められております。それで、今公共住宅の建設がまだまだはかどっておりませんし、また被災者の入居者は高齢者とか年金生活者が多くて、家賃負担能力が低い方が多いんですね。そういう復興住宅に入居できないことなど、そのために仮設住宅の入居期間を延長することをお願いしたいんですけれども、政府としてはこの意見ではいかがでしょうか。

亀田克彦厚生省大臣官房総務審議官

○政府委員(亀田克彦君) 応急仮設住宅でございますけれども、先生御案内のように、これは一時的な居住の安定を図る、こういうことを目的としておるものでございます。そういうことで現在、地元自治体におきまして、自宅の再建でございますとかあるいは公営住宅の建設でございますとか、そういうようなことをできるだけ速やかにやって一般住宅への転居を可能にする、こういうことで地元自治体が最大限の努力をされておる、こういうふうに聞いておるところでございます。  先生御指摘の応急仮設住宅の供与期間の問題でございますけれども、ただいま申し上げましたような今後の地方自治体の住宅確保対策の進捗状況、こういうものを眺め、あるいは踏まえながら、今後関係省庁とも連携を密にしながら、適切に先生御指摘の問題に対応してまいりたい、かように考えております。

林久美子平成会

○林久美子君 それで、入居者も入居をする人たちも、公共住宅が大体この三年間で五万七千八百円という値段がついているんですね。そしてそれを引き下げても四万二千六百円と、こういう例が挙がっております。でも、仮設の方々は一万円前後で入居をしていらっしゃる、仮設に入っている人たちがもう大半なんですね。  生活設計が立てられなくて、そしてまたそこから今度公共の住宅に移るということもすごい不可能なことが大半出てくる、この問題なんですけれども、国としてはもっと住宅に対して、もちろん自治省といろいろ語っていらっしゃいますけれども、政府としてもっと案はないんでしょうか。いかがでしょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○政府委員(梅野捷一郎君) ただいまの仮設にお入りになっている方あるいはそれ以外にも一時的なお住まいをされている方々を受けとめるために全体としては十一万五千戸の住宅供給をしようとしているわけでございますけれども、その中でも特に今お話がございますような方々を中心に、主として公営住宅を中心として公的なセクターで七万七千戸は受け持とうということで鋭意努力をしておるところでございます。  予算措置、まずはその住宅をつくらなくちゃいかぬということでございますが、予算措置については既に九割の予算措置をいたしまして、そのうち用地のめどが立っておりますのが、七万戸ほどでございますけれども、その中の四万四千戸ぐらいはもう用地のめども立ったということで、物理的な供給そのものはこのような状況の中では比較的順調に今全体としては滑り出していると考えております。  そこで、今の家賃の問題でございますが、特に家賃負担が大変厳しい方々に対しては当然公営住宅というものが中心になって受けとめることになると思われるわけでございます。今回の事業の中では工事費、建設費の補助をするわけでございますけれども、それにつきましても四分の三という我々が持っておる仕組みの中では最も高い補助率を適用できるようにいたしましたし、また実際の家賃の中に地代に相当するような部分があるわけでございますが、そこにも補助を入れる仕組みがございまして、そこも補助率を四分の三というようなところまでかさ上げをいたしております。  さらに、家賃を引き下げるための家賃対策補助というのがございまして、その点も可能な限りの拡充をしたところでございまして、私ども国のサイドでいろんな最大限の努力をした結果として、一つのめどとしては、生活保護世帯の方々が生活保護費をお受けになるわけでございます。その中に住居費というのが含まれておりますが、それが実額でいいますと二人から六人ぐらいですと四万六千何百円ぐらい、また単身者の場合ですと三万六千円ぐらいの月額の住居費が含まれるわけでございますが、一つのめどとしては、私どもそこら辺まで、結果としての家賃が引き下がるような方法はないかということを第一次的な目標として、今申し上げたような助成の厚みをつけてきたわけでございます。  既に一回目の予定を組んで募集もしておるわけでございますが、その中で供給いたします住宅につきましても、現在の試算では、今申し上げたような金額よりも下回るところまでは、実際に行けるというところまではいたしておるわけでございまして、先ほどお話しございましたような従前五千円であったとか一万円であったというところとは差があるわけでございますけれども、今申し上げましたような一次的な一つの目標との関係でいいますとかなりのところまでやっているのかなということで、今後とも公共団体とその点については力を合わせて対応していくということになろうかと思っております。

林久美子平成会

○林久美子君 住宅問題が一番ネックになっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  そして、時間は余りないんですけれども、建設省にお願いいたします。  仮設住宅から公的住宅への移行をすることが大きな課題となっておりますが、土地改修及び建設コストがかさむなどの関係から家賃にはね返ってくることになります。家賃負担能力の低い仮設住宅入居者にとってはその負担を強いることになるので、そういう方々に朗報となるような、今家賃のお話がありましたけれども、それ以外にもう少し何か手になるようなことはございませんでしょうか。生活弱者の住居に対してですけれども。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○政府委員(梅野捷一郎君) ただいまるる御説明いたしましたように、私ども住宅対策としてやれる、現在考えられるかなり限界のところまではやっておるつもりでございます。  その結果として、今申し上げましたように、必ずしも生活保護の住宅補助額が本当の意味のメルクマールになるかどうかわかりませんが、例えばそういうものとの比較においてもそういうレベルまでは行った段階でございまして、先ほど申し上げましたように、それ以上の現実的な問題についてはやはり公共団体と今後いろいろな工夫をしながら対応していくということになるのではないかというふうに思っておるところでございます。

林久美子平成会

○林久美子君 どうもありがとうございました。阪神・淡路大震災のこの被災地というのは本当に年月がたつとお忘れがちになりますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 社会民主党の三重野栄子でございます。  私は、豊かな国民生活の実現のために、二十一世紀は特に高齢化社会あるいはまた国際社会、情報化社会と言われておりますので、その情報化社会における情報通信のあり方、特に生活者の保護の視点からどのようなルールづくりをしていったらいいだろうか、そういう視点でお尋ねしたいと思います。経済企画庁並びに郵政省、そして厚生省にお尋ねしたいと思います。  まず、経済企画庁から三点お願いいたします。国民生活から見た情報化の意義ということでございますけれども、二十一世紀は情報化、マルチメディアの進展によりまして、日本の経済社会に豊かな国民生活を実現するためにいかにマルチメディアを活用していくのか、あるいは活用できるのかということに大変関心があるところでございます。経済企画庁は、長官主宰の懇談会としてマルチメディア化の進展に関する懇談会が開催されておりまして、既に報告がまとめられたということでございますけれども、この懇談会での論議を踏まえながら、国民生活の視点から見た情報化の基本的な考え方をどのようにお持ちであるか、お尋ねいたします。

石田祐幸経済企画庁長官官房企画課長

○説明員(石田祐幸君) 経済企画庁では、二十一世紀に向けまして、マルチメディア化の進展が経済あるいは国民生活面に及ぼす影響、それに加えまして豊かな生活を実現するためのマルチメディアの活用、あるいはその課題について具体的に展望するため、今お話のございました懇談会を専門家の方々に集まっていただいて昨年開催した次第でございます。昨年七月に報告を取りまとめていただいているところでございます。  この報告では、マルチメディア化自体は多様なニーズに対応して市場の普及を進めるという形で推進することが基本であるというふうに考えておりまして、それを促進するという立場から行政として果たして何がなし得るのか、そういった観点からの検討を行っております。また、それにあわせまして、マルチメディアを活用して生活面で豊かにしていくということの際にどういった点について留意をしていったらよろしいか、こういった点についても検討をいたしておるところでございます。  少し具体的に申し上げますと、マルチメディア化を促進するため、行政としてどう対応していくか、その方向性について何点か指摘をいたしております。  まず、行政部門みずからが情報化を推進していくことが必要であろう。それから二点目といたしまして、情報通信に係る規制の緩和、あるいは関連する制度の見直し、そういったことを踏まえた競争条件の整備ということも重要である。さらに、情報通信インフラの整備とか専門技術者などの人材の育成、こういった点についてもその重要性を指摘いたしております。  御指摘の生活との関連でございますが、豊かな国民生活を実現するに際しての留意点としまして幾つか指摘をいたしております。  まず、マルチメディアサービスの利用コストの低減を図る、これがかなり重要である。あわせて、一般の方々にも利用しやすい技術あるいはソフトを開発していくこと。さらにはプライバシーの保護といったような問題も重要であると指摘をいたしておるところでございます。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 今いろいろ御説明をいただきましたけれども、非常に便利になるということは夢がある世界でございまして、大変楽しいわけでありますけれども、しかし安心してそういうマルチメディアのさまざまな問題を享受していく、そういうことでなければならないというふうに思います。  したがいまして、今細かく御説明いただきましたけれども、安全と安心という項目につきまして、情報化社会における安全、安心、特に生活者の保護について総合的な検討が必要であるというふうに思うわけでございますけれども、そういう点ではどのような議論がされたのかということをまた重ねてお伺いしたいところでございます。  この場合に、内閣の推進本部が決定いたしました基本方針が行動原則の第一に掲げておりますように、「誰もが情報通信の高度化の便益を安心して享受できる社会」というのがすべての基本であると私も思うわけでございますけれども、生活者の保護というのは一般的に広範に対処をしていくということが必要でございますので、新たな法律というものも結構必要なんではないか、今の法律のままでは不十分な面もあるのではないかというふうに思うわけでございます。先ほど規制の緩和とかいう問題もございましたけれども、電気通信と消費者保護に関する研究会もされているようでございますけれども、それらの点につきまして、安心と安全という面で御説明いただければと思います。

五十嵐三津雄郵政省電気通信局長

○政府委員(五十嵐三津雄君) 情報通信のサービスが多様化してまいるというような中におきまして、生活者あるいは消費者の保護ということは極めて重要な課題になってまいります。そういった意味で、私ども郵政省におきまして、昨年、電気通信と消費者保護に関する研究会というのを開催してまいりました。その中におきまして、ただいま先生から御指摘のような幾つかの点におきまして問題が提起されております。  例えば、勧誘電話への対応という極めて最近の傾向を強く示すような問題、あるいは事業者として情報提供を消費者、生活者にもっと積極的にやるべきじゃないかというようなこととか、あるいは苦情処理、相談体制の充実というようなこと、あわせまして消費者の意向を反映するモニター制度というようなことにつきましても報告がなされたところであります。  一方、世の中の実態、動きを見てまいりますと、特に昨今電話による勧誘電話の苦情というのが大変多くなってまいっておりまして、各種の相談件数の中で今これが一番多いという状況であります。その数字も、例えば平成元年の六千件ぐらいの苦情というような問題から、平成六年度の二万を超えるような勧誘電話による苦情なんというのが寄せられるというようなことになってまいりまして、御指摘のように立法による解決というようなことがどうかという指摘がなされているところでございます。  そんなことで、昨年十月から電気通信利用の適正化に関する法制度研究会という研究会を設置いたしまして、十二月にその報告書をいただいております。その中で、例えば勧誘電話の問題について言いますと、電話というメディアから来る問題でありますが、不意打ちにかかってくるというようなこととか、あるいは匿名でやってくる、あるいは顔が見えないという覆面性があるとか、あるいは情報を限定してやってくるというようなことで、その是正を図るために例えば氏名を告知させるとか、深夜、早朝の時間帯の勧誘電話を禁止するとか、あるいは消費者が拒否した場合の再電話の禁止、こういったことについても早急に措置を講ずべきではないかという指摘がこの研究会でなされました。私どもこういうことを踏まえまして、必要な立法的な措置をとるということについて現在検討いたしているところでございます。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 先ほど、アメリカで最近成立いたしました通信改革法というのがお話がございましたけれども、その場合に、視聴者の立場に立って番組内容に関する規制が加えられているとか、あるいは暴力、わいせつ番組の規制というようなものが障害者の権利確保に関する問題として規定されているように伺っておるわけでございますけれども、今御説明いただきましたもろもろの問題と、さらに加えまして、やはり暴力とかわいせつとか、もう好まないものがぼんぼん入ってくるというようなこともこれからあろうかと思いますけれども、アメリカの通信改革法の内容に触れながら、その点について御説明いただければと思います。

五十嵐三津雄郵政省電気通信局長

○政府委員(五十嵐三津雄君) 今般、二月にアメリカで成立いたしました一九九六年の電気通信法という中では、幾つか大きな政策展開がございますが、ただいま先生から御指摘のありましたいわゆる受け手の保護というような観点のことにつきましても大変画期的なものが示されているというふうに私ども受けとめているところでございます。  具体的に申しますと、電話設備という意味で、電話に限らず電気通信機器一般につきまして、例えばわいせつあるいは暴力、こういうことについて消費者を保護していこう、そういう意味では、想像できますのはインターネットでありますとかパソコン通信でありますとか、そういうことからも消費者を保護していこうというようなものではないかというふうに考えております。その場合に、音声だけでなくて、当然のことながら文字とか画像というようなことについてもその対象を広げていくというような法律構成になっております。  それから、十八歳未満のいわゆる未成年者と申しましょうか、そういう者に向けた情報、それもわいせつな情報につきましては、送信したか否かにかかわらずに、そういう意図を持って作成したりそれを利用したりしたということについても規制をしていこうというような動きになっております。  それから、機器の具体的な対応という意味ではバイオレンスチップ、私どもVチップと言っていますが、一定の大きさのテレビにはそういうチップをはめまして、それでそこの世帯主等々が解除しなければその番組を見ることができないというようなことで消費者を守っていこうというような観点の取り組みもなされております。  さらに、CATV事業者につきましては、子供に有害なものが何であるかという問題はいろいろ議論があるところなのでありますが、有害な番組なんかについてはスクランブルを必ずかけて流すという義務を課すとか、こういうことでいわゆるマルチメディア時代に向かってどんどん便利になっていくという反面、利用者、消費者を保護しようという動きについても極めて注目すべき点が出されておりまして、私どももこういう動向を踏まえながら、国際的な連携という観点もございますし、そういうのも踏まえながら取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 ぜひそのように細かな配慮をお願いしたいところでございます。  これから情報通信基盤は続々と拡充されていく、強化されていくというふうに思いますけれども、今申されました情報弱者とか言われる部類につきましてもぜひとも配慮をいただきたいわけでございますが、それと同時に、情報アクセスの料金というものについてもこれから大変問題ではないかと思うわけでございます。  私、かつて京阪奈に視察に行かせていただいたときに、既に三百世帯でお買い物だとかあるいは美容とか映画にしましてもいろんなことをしておられましたんですけれども、でもあれは、今のところ観察中でありますから料金は無料というふうなことなどを伺ったんです。あれがもし有料だとそんなにそうそう長い間かかって映画を見るということもできないかもわからないわけですけれども、この情報アクセス料金の方につきましてはいかがでございましょうか。

五十嵐三津雄郵政省電気通信局長

○政府委員(五十嵐三津雄君) 電気通信の料金、情報通信の料金、言ってみますと消費者が払うことのできる料金、よくこの世界ではアフォーダブルプライスというふうなことを言われたりいたします。言ってみると支払い可能料金、そういうことがなければ国民的な意味での情報通信社会が構築できていかないということで、なるべく安い料金の体制をとってまいりたいというのが私どもの基本的な考え方でございます。  一九八五年に電気通信を独占から競争体制ということで入ってまいりまして、特に大きな眼目は長距離料金について値下げをするということがございました。当時四百円程度しておりましたのが今は百八十円、さらにもっと下がるというような状況にやっとなってまいりました。  ただ、率直に申し上げまして、例えば内外価格差ということでアメリカ等々と比べますとまだ高い。長距離だけ見ましても、現在アメリカが大体百円ぐらいということですので、まだまだ私ども、事業者の方にも協力を得ながら料金の低廉化というのを図ってまいらなければならないというふうに思っております。  一方では、まだ競争の入っていない近距離のもの、これは専用線なんかもインターネットを使うときも同じでございますが、ここの料金が大変下がりにくい構造になっているというようなことで、私どもといたしましては、多彩なサービスが出るということと料金が安くなるということは情報通信基盤整備を進めていく上での基本的なあり方であろうというふうに思っておりますので、競争政策を進める、あるいは研究開発を進める、技術開発を進めるというような中で、より低廉で国民の皆さんが安い料金で使えるような体制をつくっていきたい、そういう政策展開に向かって取り組んでまいりたいというふうに存じております。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 経済企画庁は物価の問題については大変関心がおありでございますが、今、郵政省の方から御回答いただきましたように、これからの情報社会におきましては、利用料といいますか、トータルとして考えなくちゃならない面があると思いますけれども、経済企画庁といたしましては、やはり郵政省等々と協力しながらこの点をいろいろお考えいただきたいと思うのでございますけれども、その点をお伺いしたいと思います。例えば、NHKの受信料は月額千三百七十円でございますけれども、これでニュースや大河ドラマを見ると一体どうなるんだろうかというわけであります。今、NHKのニュースは一分で二百円だそうですから、三十分も一時間もしますと大変高価な映画になってしまうわけですけれども、そういう意味では経済企画庁、これらの問題を考えてどのようにお思いでございましょうか、お伺いいたします。

大来洋一経済企画庁物価局長

○政府委員(大来洋一君) NHKの受信料につきましては、これが物価問題として高いか低いかという点については、ちょっと私どもこれまで調査分析をしておりませんけれども、情報通信全般ということに関しまして、生計費の観点から私どもは内外価格差調査というのをやっているところでございます。最近行いました、これは昨年の調査でございますが、東京のニューヨークに対する情報通信の内外価格差というのは一・一二倍という数字になっております。これは、私ども独自にやったものでございますが、目下郵政省にお願いをいたしまして、電気通信サービスの内外価格差の実態について、要因分析も含めて調査をしていただいているところであります。  それから、先般閣議決定をしていただきました経済計画の関連の高コスト構造是正・活性化のための行動計画というのがございますが、この行動計画の中で電気通信分野における高コストの是正・活性化策が盛り込まれているところでございます。先ほど郵政省の方からお話があった線に沿ったものでございます。こういった行動計画も一つの手だてといたしまして、電気通信分野における内外価格差の縮小に経済企画庁としても努めてまいりたいというふうに考えております。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 それでは最後に、厚生省にお伺いいたしたいと思います。  今は介護の問題あるいは医療の問題が大変大きく取り上げられて、非常に重要な課題でありますけれども、情報化社会になった場合のこの情報問題をどのように厚生省としてはお考えいただいて、どのように進めようとしておられるのか、そういう点でお伺いしたいわけでございます。  情報の利用機会が多くなればなるほど障害を持っておられる方がもし使いにくいということになれば、ますます格差が大きくなって、豊かな暮らしと言えないのではないだろうかと思うわけでございます。それで、機器のサービスの面もあろうかと思いますけれども、いろいろな面でお考えでございましたらその点をお伺いしたいと思います。

亀田克彦厚生省大臣官房総務審議官

○政府委員(亀田克彦君) 福祉分野における情報化の推進でございますが、ただいま先生からお話がございましたように、高齢化の進展等々から福祉に関する情報ニーズが大変高まってきておる、こういうふうに承知をしておるわけでございます。  そういうことから、平成二年度からでございますが、特殊法人で社会福祉・医療事業団というのがございますが、ここにおきまして先生御指摘の福祉機器情報でございますとかあるいは特別養護老人ホーム等の社会福祉施設の情報でございますとか、こういうものを全体収集いたしまして、オンラインを使いまして各都道府県、具体的には都道府県の高齢者総合相談センターでございますが、こちらの方に御提供申し上げる、こういうシステムができ上がっておるところでございます。  これからの我々の問題認識でございますが、これからも都道府県あるいは市町村と連携をいたしまして、ただいま申し上げました社会福祉・医療事業団の情報、それと最近各都道府県が独自に、都道府県、地域レベルと申しますか、そういう情報のデータベースをつくりつつございますので、双方あわせまして、さらに市町村あるいは市町村の在宅介護支援センター、こういうところで利用できるように条件整備を進める、それによりまして国民がそういう情報をより利用しやすくする、こういうことがこれからの課題ではないか、こういうふうに考えております。  なお、最近パソコンが普及してございますけれども、一般の国民がパソコン通信等によりまして申し上げました情報を利用できますように平成八年度、来年度でございますけれども、これを目途にいたしましてそのためのプログラムを開発しておる、こういう状況にございます。  福祉の分野、情報化が必ずしも進んでいないかと、こういうふうに承知しておりますが、さらに一層の努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。

三重野栄子社会民主党・護憲連合

○三重野栄子君 それぞれの省から将来に向けましてのお取り組みを聞かせていただきまして、大変ありがとうございました。  この調査会は、高齢社会対策基本法というのを三年間の調査の結果成立をさせたという大変すばらしい調査会でございますけれども、これからの情報社会に向けましてもやはり総合的な、みんなが豊かになれるような、そういう意味の法律等々も目指しているところでございますので、どうぞこれからもお力添えをいただきたいというふうに思います。きょうは御協力ありがとうございました。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 まず初めに、経済企画庁に質問したいと思います。  御承知のように、この調査会は二十一世紀へ向けての日本の経済の運営、あり方、それとそのもとでの少子・高齢社会の問題について調査研究をするということを課題としております。そういう角度から、昨年、経済企画庁からの説明も私たち受けたわけでありますが、そこで私、経済企画庁に端的に一点伺いたいのであります。  企画庁としては、今後の日本の経済のあり方として、非常に端的に申しますが、福祉が経済を活性化させるというそういう観点をお持ちかどうかということです。国民生活とかあるいは福祉というものを充実させることが経済を安定させ、また経済の発展に資する、換言すればそういう観点、これをお持ちかどうかということです。  御承知のとおり、日本の経済、企画庁はつい先日景気回復を宣言いたしましたけれども、その評価は別といたしまして、今回の日本経済の不況というのは戦後最長のものである、また単に経済の循環的なものではなくて、日本の長年の構造的な病というものに根差したものだということは広く指摘されているところです。ですから、やはり構造的なところにメスを入れていくということが非常に重要な課題になっていると思うんです。  ついでの話で申しわけないんですが、四年前にクリントン大統領が当選をして、あの選挙戦の中でクリントン大統領が国民に訴えたことは、今のアメリカ経済のやり方を、企業がもうかれば国民が潤うというこういう経済の方式ではなくて、こういう経済の方式をトリクルダウンエコノミーとかクリントン大統領は呼びましたが、そうではなくて、国民の生活を向上させることが福祉、あるいは向上させることが経済の発展につながるという方向転換をしなきゃならぬということを訴えました。その後の四年間そういう方向で行ったかどうか、これは別といたしまして、そういう大きな発想の転換ということをクリントン大統領は提起をいたしました。  今、日本でも不況という問題を考えると、やはり日本の経済のあり方について発想の転換が必要なのではないか、そういうふうに思う次第ですが、質問の趣旨はわかっていただけたと思いますが、経企庁としてそういう考えをお持ちかどうか、伺いたいと思います。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) 昨年十二月に構造改革のための経済社会計画を決定しておりますけれども、その中では基本的な方向といたしまして、「自由で活力ある経済社会の創造」というものと並びまして「豊かで安心できる経済社会の創造」というものを挙げてございます。  この両者については、それぞれが相互に好影響を与えるというふうに考えておりまして、例えば活力ある経済社会ということで、新しい産業が生まれて新しい雇用が創出されていくということが暮らしの面でいきますと雇用不安をなくしていく、そういうことで安心できる暮らしというのが実現していくというふうに思っておりますし、さらに大きな流れとして少子・高齢社会がありますが、そうした少子・高齢社会の安心というものをつくり上げていくということが経済の面で言えば安定した消費者活動というものを生み出していく、そういうような考え方をとっておりまして、先ほど申し上げたような基本的な方向を両方とも生かしていかなければいけないというふうに考えております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 両方が好影響を与えていくようにというお答えでありますが、ちょっと具体的にもう一点お聞きしたいと思います。  今、経企庁の新経済計画中間まとめのポイントというのを、昨年説明を受けた文章でありますが、これを見ましても新しい産業の育成、具体的に言うと高度情報通信社会の育成ということ、それからそれも含めて公共投資、先ほども問題になっておりますが、公共投資というこういった方向にかなり大きなウエートを置いた計画になっております。  実際、政府がこれから十年間に行おうとしている公共投資の額というのは六百三十兆円、毎年で言えば六十三兆円。ところが、これは後で厚生省に私質問することになっておりますけれども、介護保険というような問題を考えますと、新ゴールドプランにかかる費用というのは大体二兆円なんですね。毎年六十三兆円が公共投資に投じられる、ところが、新ゴールドプランというのは二兆円程度。これでもお金が足らないからというので保険料を取るというそういう構想になりつつあるわけですけれども、これはやはり非常に大きなゆがみだと私思いますね。  日本の国家を土建屋国家などということで呼ぶ人もおりますが、ちょっと調べてみますと、GDPにおける公共投資の割合というのは、これは九四年度ですが、日本で実に九・二%なんです。アメリカでは一・八%です。アメリカの数字は九二年度ですけれども。それから、イギリスでは二・一%、ドイツでは二・二%、フランスでは三・五%ということで、日本が非常に突出している。四倍、五倍というこういう割合を公共投資が占めている。これは相乗的に双方で効果的な影響を与えていくという構造ではない、明らかにゆがんでいる、これは是正を必要とするというふうに私は思います。  今、一般的な意味でお互いに好影響を与えていくというふうにおっしゃいましたが、この具体的な問題でこういう構造がお互いに好影響を与えていく構造だというふうにお考えかどうか、あるいはまた、こういう問題を本当に直していかなきゃならぬというふうに考えておられるのか、その点をお聞きしたいと思います。

土志田征一経済企画庁総合計画局長

○政府委員(土志田征一君) 今、公共投資についてお話がございましたけれども、公共投資の中身の点につきましては、既に平成六年に閣議了解いたしました公共投資基本計画で、さらにその中身を国民生活の充実の方に向けていく。特に最近の動きとしては、高齢化対応あるいは情報化対応ということを重点にしていくということをうたっておるところでございまして、そういうふうに何か産業と生活で公共投資が産業の方に属するというような考え方ではございませんで、先ほど申し上げた「豊かで安心できる経済社会の創造」の中には、生活環境あるいは社会福祉施設、その他そういった暮らしの側面が非常に大きくなっているというふうに考えております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 この問題は引き続き質疑を今後もしていきたいと思います。時間の関係もありますので、次に厚生省にお伺いしたいと思います。  公的介護制度の導入の問題が非常に大きな今問題になっております。国民の中からも今の構想に対して不安や疑問が非常に出ております。つい先日も、NHKが夜二日にわたって疑問点、問題点というようなものをスペシャルで特集をしておりました。    〔会長退席、理事牛嶋正君着席〕  私、そういう点で厚生省に伺いたいんですけれども、国民の中にある不安の第一というのは、やはり保険あって介護なしという状況が生まれるんではないかという不安だと思います。これはいろいろな面からそのことが言えるのであって、まず第一に私お伺いしたいんですけれども、保険料は取るけれども介護サービスの給付が間に合わないというタイムラグといいますか時間差、この問題は非常に大きいと思うんです。第一の問題です。  これは、先月出ました老人保健福祉審議会の報告書、その中でも次のように書かれているんです。サービス基盤の整備のために、これは時間がかかる、直ちにすべてが実現されるものではない。このサービス基盤がこういうサービスをやっていくんだけれども、それは直ちに実現できるわけじゃない。したがって、保険料を取り出してからの間に時間差が出るということを認めているんです。それで、この点は国民の十分な理解を得ることが重要であると言って、国民に理解をしてもらわなきゃならぬということを言っております。これは一つ大きな問題だと思うんです。繰り返して言いますが、保険料は取るがサービスはもっと後からだというのでは、これはなかなか本当に国民から納得されるものじゃないと思うんです。  それからもう一つ。保険あって介護なしのもう一点は、そもそもどの水準のサービスを行うかといいますと、この報告では新ゴールドプランということになっているわけです。その新ゴールドプランというのは、例えば厚生省の方から我々の委員会に配られました資料によれば、ホームヘルパーは十七万人体制。十七万人のホームヘルパーで二十一世紀へ向けての介護ができるかといえば、これはできないことは明白です。ショートステイは六万人分、特別養護老人ホームは二十九万人分という、この程度のものである。ですから、タイムラグの問題だけじゃなくて内容の問題でも、新ゴールドプラン程度のことで保険料をどんどん国民から徴収するというこういうことでは、保険あって介護なしというこういう不安が出ることは私は明瞭だと思います。この点、どういうふうに考えておられるのか、基本的な考え方を説明していただきたいと思います。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) お答えを申し上げます。  今回の新しい介護システム、介護保険を考える際に、その前提として、あるいは車の両輪として、そもそもサービス提供基盤そのものがどう整っていくかということが非常に大事な要素である。あるいは、先ほど保険あってサービスなしというお話でございましたけれども、そのことが当然保険制度をする一つの大前提であるというのは御指摘のとおりでございます。  ただ、そうは言いましても、一面において今新ゴールドプランという形でいわば大車輪で整備を進めております。今、国会で御審議を願っております平成八年度予算におきましても、厚生省の予算の中ではかなり突出した国費予算で、一千億の増予算というような形で大車輪でその整備を進めておりますが、しかしそうは言っても、今先生御引用なさいましたように、それで直ちに基盤整備が十分の水準に整うというわけにはなかなかまいりません。それは段階を追って計画的、段階的に整備を進めていかざるを得ないということになってまいります。  したがいまして、その整備を急がなければならない、そういうことと同時に、おっしゃるような保険制度ができた場合に、その保険制度といわば整備の段階との関係をどうするかという点につきましては、先ほど先生御引用になりました中間報告におきましても、そういう形で段階的な整備ということを考えざるを得ない、その間においては、やはり本来のレベルに達するまでの間は保険料を提供されるサービスに見合った水準に設定するなり、あるいは近隣やボランティアの協力を推進するなど何らかの過渡的、補完的な方法を講じるべきであるという御指摘もいただいておりますので、そういった過渡段階。  したがいまして、整備も大車輪で進めますけれども、制度の発足まで、それから制度発足後において本格的にサービスが提供できるまで、さらに本格的サービスが提供できましても、もちろん高齢期のお年寄りの方がふえます、それからサービスそのものもこういう制度をすることによって潜在的なニーズが顕在化をするということはございますから、そういった段階に応じての整備というのはずっと続けていかなければならないということで、そのことは老人保健福祉審議会におきましても、サービス水準の目標というものにつきましては一つのモデルをつくりまして、段階を追っての整備ということを試案の形でおつけをいただいて御示唆もいただいておりますので、そういう形でやってまいりたいというふうに思っております。  そんなことで進めてまいりますし、そのまず第一弾として言うならば、目下平成七年度、今年度から新ゴールドプランということでスタートいたしております。これはそれぞれの地方の現時点におけるニーズをいわば集大成したものでございますから、これをまず着実に推進するということは、何と申しましても高い水準、こういうことが理想だと言いましても、足元からどんどん整備をして、地方でも整備をしていただきませんことには物事は進んでまいりませんので、その着実な努力をまずするということで、目下私どもの方も、予算的にもまた各地方団体へのお願いとしてもそういう整備を進めておるという段階でございます。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 今、過渡的な段階があり得るということを言われました。保険料を取るが整備ができない、そういうときの過渡的な段階というのがあるということで、そこは了解を得なきゃならぬという趣旨の御説明がありましたけれども、私はむしろ過渡的な段階というのがあるとするならば、それは保険料を徴収する前に国としてあるしかるべきところまでやって、基盤整備として、国が責任を持って。そしてまた、すべてとは私は申しませんが、ある程度やって、これならば徴収を始めても、それでは直ちに介護保険のサービスを受けることができるという、そういうふうにしてやっていくのが本来の過渡的な段階に対する国としての責任ではないか、私はそう思うんですね。  それもすべての最高の目標に到達するまでに、過度的というんじゃなくて、今言われている新ゴールドプランというのは、先ほど私言いましたけれども、二兆円程度なわけです。これは二兆円の金がどうにもならぬというものでは決して私はないと思うんです。すべて二兆円とは言いませんけれども、この金もないからもう徴収しなきゃならぬのだと。過渡的にまずは徴収して、徴収しながら基盤を整備するというんじゃなくて、発想をやはり変えていくべきだと。ある程度のことは国家がちゃんとやって、その上で徴収を始めて、そして介護保険制度というものを確立していくという方向に行って何ら不思議ではないと私は思うんですけれども、どうですか。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) 先生御指摘のようなお考えももちろんあろうと思いますけれども、私ども考えておりますことは、やはり今の介護サービスの提供の仕組みということについては、けさほどの御質問にもございましたように、それぞれの体系の中に問題が、利用者本位ということを考えた場合にも問題がある。そうすると、これを是正して再編成するというのは、整備水準が全部整ってからということではなくて、システムはシステムとして合理的なシステムに今持っていく、それをしながら並行してサービスの体制を整えていくという手法が私どもはよろしいんじゃないかというふうに思って、このように取り組んでおります。  その際に、本格的な実施までの間の段階の状況につきましては、今申し上げたところでいえば、補完的な手段なり、あるいは今のあれでいけば保険料水準というものをサービス水準に応じて段階的に上げていくなり、そういう努力をしなければならないというふうに思います。それは、例は違うとは申せ、ちょうど国民皆保険がいく過程におきましても、ある意味からいうとそういう仕組み、いわば運転資金といったら言葉が悪いですけれども、それぞれのそういうものを動かしていくための財源についてそういった安定したきちっとした制度ができ、そのことが裏打ちになって、先ほど申し上げましたように、潜在化したニーズと申し上げました、潜在化したニーズが顕在化するということは潜在的にはそういうニーズがあるということですから、そういうものに押されながら供給が整っていくという側面もございます。  それに、さらに申し上げれば国も努力をしなければなりませんけれども、こういう介護問題等につきましての体制整備ということについては、また地方公共団体も我が事としてやっていただかなければならない仕掛けでございますから、そういった両用の努力をする意味でも、そういう仕掛けをつくりながら両方において段階的にやっていくのがよろしいんじゃないかというのが私どもの方の考え方でございます。    〔理事牛嶋正君退席、会長着席〕

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 そこは、先ほどから私伺っている両方が好影響を与えていくという問題で、結局一方の側がやはり下に置かれるというそんなふうな関係になっているんじゃないかと思うんですが、これだけの問題にこだわっているわけにもいきませんので次に進みます。  もう一つの非常に大きな不安というのは、公的介護制度の国民の中にある不安というのは、保険料が一体払えるのかどうかというこういう大きな問題だと私は思います。現在、国民健康保険、いわゆる国保ですね、これが払えないという人、これは九三年度ですけれども、国保の加入者千七百五十万世帯あって、加入世帯で払っていない世帯、百十四万世帯。人数にしますと二百四十八万人。これが国保料が払えないという人です。それからまた国民年金、これは滞納者二百五十九万人です、こういう状態。免除者二百六十七万人。それからさらに国民健康保険の未加入者、百九十万人います。国保料の場合でも端的な例が示されておりますけれども、二百四十八万人、国保料を払えないというのが現実です。そこに新たな介護保険という制度が導入された場合に、また介護保険料を払えないという人が非常に多く出るということは、これはもう間違いないと私は思うんです。  そうしますと、今度は介護保険の保険料が払えないということで介護を受ける権利がなくなってしまうという事態が、今は少なくとも権利として措置制度によって介護を受ける権利を持っています。ところが今度、保険料を払っていかなければ介護を受けられないということになりますと、権利そのものがなくなってしまうという非常に重大な問題が起こるというふうに思います。しかも、それが相当の膨大な数が保険料を払えないという事態になる。これはやはり非常に大きな重大な問題だと思いますが、その認識を厚生省はお持ちですか、簡潔にお願いします。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) 先生今お話しの点でございますが、まず、現行のいわば措置制度という形でやられています、これは福祉の制度でやられている特別養護老人ホームでございますとかホームヘルパ一の派遣等はいわゆる措置でやられていますが、これとの比較において権利性というお話がございましたが、私どもの認識では、やはり措置制度からいきましても非常に限られた、例えば低所得というようなことに着目をして限られたサービスを配る仕掛け、それも行政側の措置によってやるという仕掛けになっておりますから、そういう意味ではむしろこれから要介護というような状態が、ある意味からいうと所得の多寡にかかわらず、例えば中堅的なサラリーマンのOBであってもみんなそういうリスクを負う。しかもそれを負ったときには介護負担というのが長期化をしてまいりますから、なかなか個人の努力では解消できないという段階におけるサービス提供のあり方としていえば、今度新しく介護保険という形でやろうとしております利用者側の選択を基本にする仕掛けの方が、そういう意味では権利性という意味からもすぐれているのではないかというふうに認識をいたしております。  そこはそれといたしまして、御指摘のございました低所得者についての御議論でございますけれども、私ども今申し上げましたようにできるだけあまねくこの保険制度で対応できるようにという趣旨でやってまいりたいと思っておりますので、一つには保険料ということになるわけでありますけれども、これについては先ほど先生二兆円ぐらいのところでということをおっしゃいました。これは平成七年度現在におけるそれぞれの費用の総額でございます。これは平成十二年度ぐらいまでのところでゴールドプラン等をあれすれば四兆円台になるという前提でございますが、それにし生じても今のそういう総体費用を考えれば、保険料水準としてはそうべらぼうに大きな額になるということにはならないであろうというふうに、これも割り算の問題になりますけれども、これから詰めなきゃなりませんが、というふうに思っております。  それにしても、低所得の方々についてどうするかという問題は当然残ってまいります。そのときには、一つには、今回の公的保険の仕組みの中でいわゆる公費でございますね、税金をどう入れるかというところが一つございます。したがって、税金を入れることによる保険料への負荷の分を減らすという要素、それからさらに今回の老人保健福祉審議会の答申におきましても利用者負担、あるいは保険料の面で低所得者に対する配慮というものを当然すべきであるという御指摘をいただいておりますので、それは今後の保険料設計なりというところでその点を考慮していくことになろうと思います。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 時間がうんと少なくなりましたので、ちょっとまとめて質問して見解を伺いたいと思うんです。  今のお話でも低所得者というのが非常に重大な状態に陥る可能性があるということなので、措置制度というものは必ず残し、かつまた充実をしていく。そういう意味で、保険と措置制度というのは組み合わせていかないと介護を受けることのできない人というのが非常に多くなるので、この二つの措置制度とそれから保険というものを組み合わせるという観点、これが非常に私は重要だと思います。これが一つ具体的に伺いたい点であります。  それからもう一つ、保険料のことですけれども、ドイツでは定率制になっております。ところが、審議会の報告ではそうでもないようで、定額制のように私は読みましたが、低所得者あるいは高所得者も同じ額を払うというのではこれは不公正という問題がどうしても起こってくる、やはり定率制でやっていくべきではないか。ドイツでもそのとおりであります。  そのほか企業負担の問題がありますし、家族の現金支給の問題もある等々、非常にたくさんの問題があります。そこの点については時間がありませんので質問をいたしませんが、組み合わせの問題、それから保険料の定率制の問題、この点についてはひとつお答えをいただきたいというふうに思います。  私たち日本共産党は、この介護保険制度に当たっては五つの公正・民主の条件が必要だということを昨年の十二月に発表をいたしております。一つは、保険あって介護なしという状態はなくす、絶対そんなことがあってはならぬということ。それから二番目には、措置制度と保険を組み合わせていく必要があるという点。三番目には、今言いました定率制の問題、あるいは企業負担の問題。それから四番目には、医療と介護の関係の問題。これはもう時間がなくて質問できませんけれども、介護と医療を切り離してしまって、そして医療から介護をとってしまうというようなこと、あるいは介護から医療をとってしまうというようなことがあってはならず、双方が相乗作用を起こすような方策を考えるべきだということ。それから最後の五番目には、いかなる形でも消費税の税率アップとリンクさせないこと。これを公正・民主の五つの条件というふうにして私たちは提案をしているわけです。  そのことも申し添えながら、今言いました二点について、最後に質問をいたします。

羽毛田信吾厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(羽毛田信吾君) 二点についてお答えをさせていただきます。  まず、保険制度とそれから措置制度の組み合わせによって対応するのがよろしいのではないかという御指摘でございました。これにつきましては、私ども、今の措置制度の、いわば福祉における措置制度の欠陥、まずい点をひとつ正して利用者本位の制度にしようということでこの公的介護保険を考えているという側面がございますから、基本的にはやはり保険制度の仕組みを通じた、つまり利用者本位のやり方、措置という心理的抵抗も利用者にある、そういうやり方ではないやり方でやっていくということを基本にしたいというように考えておりますし、審議会でもその方向が出ております。  ただ、高齢者御本人に判断の能力がないというようなこととか、あるいは身寄りがないために緊急に保護が必要だというような場合においては、行政による保護的な措置を通じて介護サービスの適切な利用が可能となるようにすることが重要であるという御指摘も一方においていただいております。それは形として措置という形になるのか、あるいはうまく今の保険制度に結びつけるという工夫になるのかはともかくといたしまして、そういうような配慮が要るということは御指摘をいただいておりますから、そのことのこなしの中で考えていくことになるんじゃないかというふうに思います。  それから、保険料について定額かいわば応能かという御議論でありますが、これについては一月末の第二次中間報告の段階では、実は制度論については論点の整理にとどまっておりまして、これからそこを詰めていかなきゃなりませんので、そういう意味ではまだ最終的な結論なり方向が出ているところではございませんが、その前にそれに先立ちます制度の分科会というところでやりました御議論によれば、基本的に言えば当面の保険料水準やなんかはどうなるかということも関係しますけれども、先ほど申し上げましたように、余り多額にならないというようなことを考えるとすれば、定額制というのを基本とすることは一応考えられるということを言いながら、一方において、高齢者の間の所得格差だとか長期的な財政基盤の確保等の観点から、定額制だけでなくて所得比例的な要素も加味した制度にすべきではないかという意見もございましたし、それからまた定額制の場合にも低所得者に対する配慮が必要であるというような意見もございましたので、そこらを含めましてさらに老人保健福祉審議会での御議論を深めていただく中で、私どもの方も最終的な結論を得たいというふうに思っております。

聴濤弘日本共産党

○聴濤弘君 この問題は非常に大きな社会的な問題でもありますし、ドイツでは二十年かけて議論をして、そして去年導入ということになったと私は聞いております。本当に非常に重要な問題でありますので徹底した国民的な討論をする必要があり、いかなる意味でも拙速にこれを導入するということが、今の厚生省案といいますか中間報告の構想をそのまま導入するというようなことがあってはならないと私は思います。国民的な討論を大いに起こすことを要望して、私の質問を終わります。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 まず最初に、大蔵省に御質問をいたしたいというふうに思います。  御承知のように、この調査会というのは大所高所に立って本当にこれから来るべき、私たち国民が幸せになるようなそういう展望をみんなで議論しみんなでその実現に向けてというそういう調査会の性格からいいますと、二十一世紀に向けてというこの表題は何か遠いように思いますけれども、二十一世紀というのはあと四年間ということです。そういう意味で、非常に急いでいろんなことを考えなければいけないというそんな気持ちを私は持っております。  そこで、このごろ大蔵省は本当にいろんな意味で有名になっておりまして、私にしてみれば、住専問題も知れば知るほど率直な国民感情としてどこか変だなと思いながら何かいら立ちを感じております。  まず最初にお聞きしたいのは、あの住専問題というのは大蔵省内部で起きたのであのように思い切った予算をばっぱっとつけれるんでしょうか、それをまずお聞きしたいと思います。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) 住専問題につきましては、過去の何回かの経済対策にもうたわれておりますように、この不良債権問題の解決が急がれるということで言われておりまして、私ども財政当局としてもその審議の議論の過程というのは注目しておったわけでございます。銀行局が中心になりまして関係各社との話し合いをずっと進めてまいったわけでございまして、私どももそうした話についてはその都度情報として聞いておったところでございます。関係者の話し合いが最終的にまとまりましたのが十二月十九日でございますか、閣議決定されまして、それを受けて、私ども大蔵大臣の下におる者としてこの閣議決定を重く受けとめて予算措置をしたということでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 私が不思議だなと思うのは、大蔵省以外の各省庁がこれは重大だということで何年来重大な問題を提起しても、なかなかシーリングという大きな壁があってそのシーリングを破ることができないのが今の日本の予算なんです。ところが、この住専問題を見ますと、閣議決定したりいろいろしても、日本の国にとってプライオリティーが高いという判断においてこういう操作ができるわけです。ですから、私にしたら、大蔵省はその順番が非常に高いんだという判断さえあれば予算はシーリングの枠を超えてつくるということが可能だということのまず実証じゃないかというふうに思います。  そこで、もう一度お尋ねいたしますけれども、今私たちがやっているこの調査会、二十一世紀に向けて超高齢化社会というのが到来する、少子・高齢化というのが到来するというこのプライオリティーはどういうふうにお考えですか。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) 歳出面で予算にどのような手当てをしていくのかということでございますけれども、これは言うまでもなく中長期的にそのときの経済あるいは社会情勢、こうしたものを踏まえて国民のニーズにどうこたえていくかということは言うまでもありません。そういう意味で、これから本格的な高齢化社会を迎えるに当たって我が国の財政がどういうような対応をすべきなのか、財政面でどのような手当てをすべきなのか、あるいはしないのか、そこも含めてこれは非常に大事な問題だと思っております。  そのような観点から、御案内のとおり、我が国の財政事情は大変厳しさを増しております。そういうこともありますので、そういう財政事情の中で、これからの将来の経済社会を展望した上で財政としてどうすべきか、どういう分野に財政が関与すべきなのか、守備範囲はどうかということも踏まえて、今、財政制度審議会を初めとしていろいろ議論をしていただいている亡いうことでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 という今のお話では、余り急がないから一生懸命審議していると、そういう意味ですか。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) 我が国の財政事情、たびたび申し上げて恐縮でございますが、御案内のとおり、八年度末には二百四十一兆という国債を抱えることになりまして、その償還利払いだけで政策経費を圧迫するという状況になっておることは御案内のとおりでございます。  こういう事態を私どもとしてはこのまま放置できない、もう一刻も早く解消すべき問題だというように思っておりますが、他方、これは一朝一夕にまいるものでもございません。まさに国民的な大きな課題として国民各位の御理解を得ながらこれから検討していくべき、これから進めていくべき課題なわけでございまして、ぜひともそういう理解を国民各層にお願いをしたいということでいろいろPRなりなんなりに努めているところでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 わかったようなわからないような、私の質問に対して上手にするりと逃げる技術はなかなかですけれども、私が思いますのは、この少子・高齢化社会というのはそんなのんきにはしていられない。もう本当に急いでしなければ大変だという、私はそういう考え方を持っております。  例えば、今度の住専を見ましても、大蔵省の財政、経済に対する認識というのは非常に甘いんじゃないか、そしてだんだん明るみになってくると、今度の住専の問題でも組織犯罪者が絡んでいるんじゃないか、そして、私も確証がありませんのでうわさだけからしますと、そこに財政の三%が流れていって、何か日本はもうマフィアの国になってしまうんじゃないか。そういう点で大蔵省というのは危機管理能力というのがまさにないんじゃないかというようなことまで言われている昨今ですので、日本の将来展望をして、もっといろいろな問題に対して優先順位というのをしっかりと打ち出してもらわなければ非常に困るという感じがいたしますので、大蔵省の皆さん方、この日本の二十一世紀の将来展望というのをしっかりともっと理解をしていただきたい、私はそのように最初に思います。  そして、各省庁は常に大蔵省からシーリングの問題でいじめ倒されているということを聞きます。このシーリングという問題を大蔵省は高齢化社会に向けて、二十一世紀に向けてこれはかたくなに守るんですか、それとも優先順位があるところを大ぎく破るという、そういうこともこれからなさるんですか。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) 先ほどもちょっと申し上げましたような財政事情でございますので、先生御指摘ございましたけれども、これからは予算編成に当たりましては限られた資金をどう効率的、重点的に配分していくかということが大事なわけで、またそれしかこれから財政構造を変えていくという方法はないかと思います。  そのためには、まず第一には既定の経費を見直していく、それによって財源を捻出していくということが大事なわけでございますけれども、他方、今お話しのございましたシーリングにつきましては、これは御案内のとおり、極めて機械的あるいは技術的手法によって各省庁の概算要求の総枠を示す。その中で各省庁がそれぞれやっておられる施策の緊要性を考慮して、それぞれの制度、施策を根本から洗い直していただいて、優先度の選択を行って効率的な概算要求をやっていただこうという制度でございます。  これについてはいろいろ御批判もありますけれども、昨年末の財政制度審議会の建議におきましても、「これまでも各年度の予算編成に当たっては、概算要求基準の設定を梃子として、限られた財源の中で各種施策について厳しい優先順位の選択が行われてきたところであるが、同様の仕組みは厳しい歳出削減を行っている欧米諸国でも一様に行われている」、「概算要求基準の果たすべき役割は今後とも極めて大きい」と、こういう意見が財政制度審議会の方から述べられております。  今、先生の御指摘は九年度以降というお話でございますが、現在、九年度以降の概算要求基準について具体的な考えがあるわけではございませんけれども、財政状況が一段と悪化してきておりまして、より一層財政改革というものを強力に進めていかなければいけないという中で、概算要求基準、シーリングについても今後検討していきたいということでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 それに関しましてちょっと運輸省にお聞きしたいんですけれども、運輸省の方、東京駅の新幹線のホームに車いすのエレベーターがついているでしょうか、ついていないでしょうか。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 東京駅の新幹線の駅にエレベーターが、業務用でございますが、三基ついてございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 それは業務用ですね。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 業務用でございますが、身障者の要請によって身障者にお使いいただくこともできますし、御要請があれば御案内するようにしております。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 実は私、去年、国会の中で足を痛めまして、靱帯を切りまして車いすの生活になりました。そこで、私は京都ですので、車いすでどうしても京都に用事があって新幹線に乗る羽目になりました。そしてこのエレベーターの実態を知りましたけれども、人間用のエレベーターのないことがわかりました。私もいろんな材料や物がいっぱいあるエレベーターの中に一緒に押し込められて、非常に危険であり、また恐縮しながらエレベーターに乗りました。  これから高齢化社会というのは、足を悪くする老人がたくさんふえますし、私ももし若かったらもっと早くに治っているんですけれども、やっぱり年には勝てないんでしょうか、長いこと車いすに乗って治るのを待つ間、どれだけ移動に不便かということがわかりました。  日本の玄関である東京駅の新幹線のホームに車いす用のエレベーターがない日本の今の実態、これを見ると、私は、公共投資という大蔵省が打ち出している内容ですね、これをもっと変えていかなきゃいけないですし、また運輸省なのか建設省なのか、後から建設省に聞きたいんですが、何かホームは建物じゃないと言って建設省はつくらないということですが、建設省に聞きたいんですが、どうしてホームにエレベーターを建設省はつくらないんですか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○政府委員(梅野捷一郎君) ただいま先生から御指摘のありましたホームの関係でございますが、私ども、社会全体が身障者の方々、お年寄りの方々の御利用に不便がない状況をなるべくつくっていこうという意味では全く同じ考えでございますが、先生今御指摘になりましたのは、ハートビル法と言っておりますが、建築物についての施策の中で恐らくホームが除かれているんではないかという御質問だろうと思います。  私ども、建築という範囲の中で従来から鉄道関係の施設につきましては、運転、保安その他の管理の一貫性、運営の一貫性から、例えば基準法でも実は対象から法律上は除いているということでございます。しかし、今申し上げましたハートビル法を考えました際にも、運輸省とも十分御連絡をとりながら、実質的には我々が扱うべき領域と運輸省の方でお扱いいただく領域が同時並行として、実際上連続して対応していこうという考えのすり合わせをした上でこの法律をつくったわけでございまして、法律上は今おっしゃいましたところが対象になっていないということでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 実は、私はハートビル法というのを読んでみましたら、その施行令の中にちゃんと書いているじゃないですか。この施行令の十三項に、ホームにはつけるようにというふうにちゃんと出ているんですよ。ですから、私は、ここが日本の行政の縦割りと言われるところで、ホームにエレベーターをつけるというのは建設省も、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律というそのものずばりの名前で出ている法律をすぽっと抜かしてやらない。  運輸省の方、これは私、今度本当にびっくり仰天したんですけれども、ちょっとお聞きしますけれども、日本には駅と名がつくところは幾つあるんですか。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 約六千九百でございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 そのうちエレベーターはどれだけついておりますか。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) エレベーターの設置数は三百九十七でございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 パーセントで言うと何%ですか。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 五・七%でございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 もう一度。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 五・七%でございます。  ちょっと補足させていただきますと、運輸省ではすべての駅を対象にエレベーターをつくるということでなくて、その駅で乗降する人員が例えば五千人以上であるとか高低の差が五メートル以上であるとか、一定の基準に従って設置を優先的にやっていただかなきゃいかぬ駅というのを決めて、ガイドラインをつくって各事業者に要請をいたしておりまして、そういう意味でガイドラインの対象になっておる駅は千八百五十でございます。したがいまして、それに対する比率で言いますと約一九・五%ということになります。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 こういうのを数字のマジックと言うんでしょうね、ふとだまされそうになりますけれども、じゃ五千人以上が毎日乗降できるという駅は千二百ですか。

土坂泰敏運輸省運輸政策局長

○政府委員(土坂泰敏君) 五千人以上でかつ高低差が五メートル以上ある駅という意味で絞りますと、千八百五十あるということを申し上げました。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 六千九百三十二ある駅の中で該当するというのはもう五分の一ぐらいになってしまいますね。そうすると、私の計算からいうと、これは都会型の駅にしかならないんですね。じゃ老人が住むというのはこれはほどんど、都会に対する田舎という言葉を使うのはどうかわかりませんが、そういう方が老人が多いということで、そうするともう老人は今のところ見捨てられているという感じですね。私の資料によりますと、エレベーターがついているのは二・四%しかないというこういう現状が今の日本の現状です。  それで、大蔵省に私は言いたいんですが、こういう現状が今日本の現状で、まさに高齢者は住みづらい、動きづらい、もう家の中に閉じこもってなきゃいけないような現状に対して、これは優先順位を一番にして予算づけをしなければ間に合わないというふうに思いますので、その点は今の数字を見てしっかりと御認識いただきたいというふうに思っております。  また、これがJRの方が二・四%で、そして私鉄の方の大手にいきますとちょっと上がって四・四%、JRの方が私は努力不足じゃないかというふうに思っておりますので、その点もひとつどうぞ考えていただきたいと思います。  そして、各省庁のシーリングを見ると、私の見る限りにおいては、平成二年度から八年度の間ほとんど横一線に全く変わりない予算の編成が行われているのも非常に気になりますので、今たまたま私はエレベーターを例に出しましたけれども、これがすべてが万事こういうことですので、その点は御認識いただきたいというふうに思います。  そして、全く小さい具体的なことですけれども、今住専で大騒ぎをしている。庶民が家を持つということを優先順位した結果がこうなっている。それでは、自助努力をしている、労働省がやっております財形貯蓄で家を持つために貯蓄をした人に対しては利子を課税しないというこの額がたった五百五十万です。今高齢化社会に向けてバリアフリーという、先ほどもありましたけれども、高齢者が家の中の高低をなくするようにしたい、あるいはエレベーターもつけたい、エスカレーターもつけたいというこういうときに、たった五百五十万で家が建つというふうに、これはまあそれだけという意味じゃありませんけれども、大蔵省は五百五十万というこの数字をどのようにお考えになっていますか。

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) 今、先生からお話がございました住宅財形貯蓄の非課税制度でございますが、昭和六十二年の九月に、一般の利子といいますのは原則課税とするという中で、例外的に今の御指摘のございました住宅財形あるいは年金財形、さらには老人等の貯蓄にかかる利子を非課税というふうにさせていただいております。  それで、この財形非課税制度といいますのは、まさに勤労者の財産形成を支援する制度だと理解しておりますが、現在の利用状況を眺めますと、平均して財移住宅といいますのは百六十四万円、財形年金で百二十四万円という状況にございます。したがいまして、非課税の五百五十万にはほど遠いという認識をしておりまして、その契約者数も残念ながら年々減少しているというのが実態でございます。  それからさらに、税制の立場から申し上げますと、やはりこの制度は原則課税の中での例外的な制度であろうと。この制度は、利用できる勤労者とできない勤労者がおられますものでございますから、そのバランスをどう考えるかということもございまして、五百五十万を引き上げるというお話でございますけれども、これ以上の引き上げというのはちょっと難しいのではないか、考えていないということでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 五百五十万で家が建つんだったら、みんなすると思いますよ。ところが、五百五十万を貯蓄してそれで家を建てなければ課税するというんですね、十年間にさかのぼって。だから、私は大蔵省というのは本当に根性の悪いところだなというふうに思っているんです。  もしこれを二千万円ぐらいにしたら、これはみんな二千万を目標にして貯蓄すると思うんですよ。これ私にしたら、住専のような問題には一兆円以上の予算をばんとつける。これは、一兆円あったら新ゴールドプランの半分はもうできちゃうんですね。そして、一般の勤労者には、もうこれだけ利子が安いのに、五百五十万ためておいて、その使い道を住宅にしなければ課税するなんて、そういうことを言いますから、もう面倒くさいからしないだけの話ですよ。これを二千万ぐらいに上げる意思はありますか。

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) 税制屋が理屈つぼくて大変申しわけないんですが、基本的に税というのは、わかりやすく、所得税であればみんなを課税の対象にするというのが公平の原則だと考えております。  確かに住宅を建てるのに五百五十万では足りないんじゃないかというお話もあろうかと思いますけれども、それでは、じゃ同じような状況にある人が、住宅を建てないけれども、私は子供の入学金が何百万要るとかいう話の場合、実は今の住宅非課税制度は、六十五歳以上の方についてだけ一般の預金でございますれば三百五十万ということで非課税枠があるわけでございまして、そういうバランスをどう考えるかという問題もさらに出てまいります。そうしますと、大変……

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 済みません。時間がありませんから、二千万に……

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) 言いにくい話でございますけれども、所得税がなくなっていくということになっていくものでございますから、大変失礼な言い方でございますけれども、なかなか難しい問題であると考えているわけでございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 この問題は引き続きまたやらせていただきます。  時間がありませんので、厚生省に最後、一点お聞きしたいというふうに思います。  きょうの新聞を見ますと、日経だったと思いますけれども、エイズの問題が出ておりまして、厚生省がこのエイズの問題について資料を隠していたということが日経新聞に出ております。  私は、これから高齢化社会に向けて一番頼りになるのはお医者さんでありお薬であるというこの時代に、厚生省が血液製剤を、非常に危険なものをそのまま許した経緯があるということは、まさに不安と不信感を持つ最大の原因になると思うんですが、これから高齢化社会に向けてこのような不祥事をどのように防ぐのか、その点をお答えいただきたいと思います。

亀田克彦厚生省大臣官房総務審議官

○政府委員(亀田克彦君) 医薬品のお話がございましたけれども、国民の皆様の不安を解消し、また安心できる暮らしを確保していくため、厚生省といたしましては、従来から医薬品でございますとかあるいは食品等の安全確保対策に力を入れてきております。また、八年度予算案におきましても、これらの安全確保対策に必要な経費を確保いたしますとともに、エイズのお話がございましたが、先般のソリブジン問題等を踏まえまして、薬事法の改正も今国会に出させていただくということを予定いたしておるところでございます。  先生から少子・高齢化社会というお話が何度かございましたけれども、そういうものに対応していくためには医薬品等の安全確保対策を初め、いろいろな課題が山積しておると考えておりますが、先生の御指摘を踏まえ、さらに一層努力をしてまいりたいというふうに考えております。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 ちょっと時間が二、三分ありますので、エイズに対する厚生省の現状はどのようになっているのか、それをお知らせください。

松村明仁厚生省保健医療局長

○政府委員(松村明仁君) エイズの現状についてのお尋ねでございますが、現在、我が国におきますエイズの感染状況は、平成七年十二月の末までに報告されました患者数が千百五十四名、感染者の数はこれを上回りまして三千五百二十四人と増加をしておるということで、依然として予断を許さない状況にあると思っております。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 裁判の結果をちょっとお知らせください。

荒賀泰太厚生省薬務局長

○政府委員(荒賀泰太君) エイズ訴訟につきましては、昨年十月六日に東京、大阪両地方裁判所から和解勧告が出されまして、国としてはこの和解勧告を重く受けとめまして、昨年の十月十七日、和解の席につくこととしたわけでございます。和解協議は十一月から開始をされておりまして、現在両裁判所において週数回のペースで精力的に行われておるところでございます。  このエイズ訴訟の和解協議につきましては、患者さんの方々が置かれております状況を考えまして、裁判所の和解勧告の趣旨に沿いまして今後とも誠意を持って和解による早期解決に全力を挙げる所存でございます。

笹野貞子新緑風会

○笹野貞子君 私は、細川内閣のときにHIVの特別プロジェクトをつくりまして、このエイズの問題にかかわった一人といたしまして本当に胸の痛くなる思いでした。起きてしまったことを胸の痛くなるだけでは解決になりませんので、早く和解に応じて、一刻も早く感染した方のいろいろだ手当てをしていただきたいというふうに思いますので、その点を最後にしっかり申し上げまして、私の質問を終わります。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 ただいま笹野先生から薬害エイズについての情報隠ぺいということについて御批判があったわけでありますが、私は逆に、こういった批判あるいは自己矛盾を恐れずに、今回省内の情報ディスクロージャーに踏み切ったということに対して、厚生省が大きな一歩を踏み出したんではないかというふうに私は考え、評価をしたいというふうに私は思っております。そういった体質改善に向けて一歩踏み出されているということでもありますし、またこの国民生活・経済に関する調査会というのは、委員会とは違って調査会という性格もございますので、ひとつ建前の答弁ではなくて本音を持った、あるいは夢を持ったビジョンとしてきょうは質問をさせていただきたい、お答えをいただきたいというふうに思します。  まず、高齢化社会における公的年金制度に関して厚生省に伺います。  現在、一般会計においては社会保障費が最大のウエートを占めてきている、また社会保障給付費の五〇%以上が年金のために使われている、支出されているという状況であります。したがって、我が国の将来の財政運営にとって公的年金制度を適切に運営するということは非常に重要な課題であるということが言えると思います。  また、厚生年金制度が発足してちょうど半世紀以上もたっておりますし、国民年金制度の方は発足して、国民皆保険となってから三十数年というものが経過をしているということでありまして、申し上げるまでもなく、公的年金制度というものが国民の老後の生活を保障するまさに基盤となっている。そのためにも制度の安定的な運営というのが今後高齢化社会の中ではますます不可欠な要素になっていくということは論をまたないのではないかと思います。  今後ますます進む高齢化とともに、平成二十年には国民の五人に一人、平成三十年には国民の四人に一人が六十五歳以上となるという状況でありますから、年金受給者は著しく増加をするということが言えますし、また我が国の年金制度というのは、御案内のとおりに、世代間扶養の仕組み、つまり高齢者の年金額が勤労者の負担によって賄われるという仕組みになっておりますので、受給者の増加とともに保険料を引き上げざるを得なくなる。そういう意味では、これからの現役世代の負担がかなり重くなっていくということを危惧するわけであります。  以前から公的年金に関しては、将来、公的年金では納めた保険料すら戻ってこないんじゃないかというような話も出てくるわけであります。ちなみに、厚生省の資料を拝見しますと、厚生年金においては、払い込み保険料の総額に対する年金受給総額というのは、これから出てくる最も負担の重くなる世代で見ますと一・九倍、すなわち自分が払った額の約二倍の年金しか受け取れないという計算になる。これはちなみに、現在六十歳の人で見ますと払った額の平均八倍を受け取っているということと比較すれば、いかに今後の年金受給額というものが少なくなるかということが言えるわけであります。  それから、国民年金の方で見ますと、今申し上げたのは厚生年金でありますが、国民年金において見ても同様でありまして、最も負担の重くなる世代では払った額の一・一倍、つまり払った額の同等の額しか受け取れないという状況になるようであります。現在六十歳の人と比較いたしますと、現在六十歳の方は約五倍受け取れるということになるわけで、非常にそれだけ厳しい時代が到来するということであります。  そのような状況の中で、現在の年金制度が若い世代に受け入れられ、将来的に運営を続けていくことが本当に可能なのかどうかという根本的かつ素朴な疑問を私は持っているわけであります。九四年に年金改革法というのが成立いたしましたが、これも現行制度の微調整にすぎないというような意見もあります。やはりどこか根本的、抜本的な改革というものが必要になってくるんではないかというふうに思うわけでありますが、この点について厚生省のビジョンを伺いたいなというふうに思います。

近藤純五郎厚生省年金局長

○政府委員(近藤純五郎君) 先生の御指摘のように、公的年金制度といいますのは世代間扶養の仕組みを取り入れているわけでございまして、したがいまして、本人が御負担していただいた保険料の総額と、それから年金を受給するときの総額、これを比較して論ずること、いわゆる損得論でございますけれども、こういう世代間の扶養の仕組みということで考えればなじまないのではないかというふうに私は考えているわけでございます。  現在、年金を受給されている世代、こういう方々はその納めた保険料に対しまして非常に給付の割合が高いというのはまさにもう御指摘のとおりでございますけれども、やはり年金制度ができましてまだまだ新しいわけでございまして、制度創設時に年齢が高かった、こういう方々につきましては加入期間が非常に短い、こういうことで一定水準の年金額を保障した、こういうことが主な理由になっているわけでございます。  しかしながら、この世代の方は年金制度のない自分たちの親を私的に扶養してきた世代であるわけでございまして、現在の現役の世代といいますのは、これらの世代の方々が蓄積されました社会資本、こういったものの恩恵も享受されているわけでございまして、単純に年金制度の枠の中だけで世代間の不公平というのを論ずることは適当でないのではないかというふうに考えているわけでございまして、言葉を言いかえれば、現在の受給世代の方は私的扶養の時代から社会的扶養の時代への転換期に生活をされてきたと、こういう世代と言えるのではないかなというふうに考えているわけでございます。  六年改正の話が出ましたが、私どもこれはかなりの大きな改正だというふうに考えているわけでございまして、高齢化が進行いたしまして将来の世代の負担というのが非常に大きくなる、この負担は避けられない、こういうような状況の中にありまして、二十一世紀の高齢社会を活力あるものとする、こういうことを目標にいたしまして、将来の世代の負担というのをできるだけ過剰なものにしないようにと、こういうふうなことで、一点は、六十歳代前半の厚生年金の見直しをいたしたわけでございまして、これは支給開始年齢の引き上げと同時に部分年金を導入いたしたわけでございます。  それから二点は、ネット所得スライドというものを行いまして、税と保険料を除いた手取りの賃金で年金額をスライドする。これまでは生の賃金でやったものですから現役に比べまして受給者の方が有利になる、こういう制度だったんですが、これからはそれは中立的なものにしようと、こういう形に切りかえたわけでございます。それから、雇用保険との調整等最大限の努力を払ったところでございます。  いずれにいたしましても、現在の現役世代と将来の現役世代の負担というのが、これから高齢化に向かいますと世代間の不公平というのが当然論点として上がってくるわけでございますので、私どもといたしましては、この世代間扶養といいながらもやはり世代間の公平というのは非常に重要だというふうに考えておりまして、これから向かいます少子・高齢化社会、こういうものに備えまして国民の合意を得る必要が当然あるわけでございまして、受給者の生活の安定というのも十分配慮する必要があるわけでございます。こういうものを十分考えながら必要な制度改革についてこれからも前向きに取り組む必要がある、こういうふうに考えている次第でございます。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 この問題は非常にこの調査会にとっても大きな問題で重要な問題だと思いますので、今のお答えの最後の部分、つまりこれからの課題として十分に勉強していきたいと。我々も知識というよりもむしろ知恵を使っていきたいというふうに考えております。  次に、厚生年金基金について伺いたいんですが、資産運用実績が予定金利の五・五%というものをかなり下回る時代になってきているというふうに考えます。これは基金の財政状況ということから見ていったときには非常に深刻な問題ではないかなと思うわけでありますが、中には解散した基金もあるというような話も聞いておりますし、また千八百もある基金というものの財務内容というものを把握していくということは大変な作業ではないかなというふうに思うんですが、この点について今どんな議論が省内で行われているのか、それについて簡単にお答えください。

近藤純五郎厚生省年金局長

○政府委員(近藤純五郎君) 先生御指摘のように、バブルの崩壊に伴いまして長短の金利が非常に低下いたしたわけでございますし、株価も非常に低水準で推移したわけでございまして、厚生年金基金の運用状況というのは非常に悪くなってきているわけでございます。  六年度におきまして利回りが三・二三と、こういうことで三年連続で五・五%を下回る水準にたったわけでございまして、今年度、七年度でございますが、今年度は株式の回復あるいは為替相場の反転等市場の環境というのは若干の明るさは買えてきているわけでございますけれども、基金の財政状況という関係から見ますと、これから右肩上がりの経済というのは必ずしも期待できないわけでございまして、依然として厳しいものとして認識しているわけでございます。  このような運用環境が悪いということに加えまして、やはり平均余命が延びてきているわけでございまして、受給期間が非常に延びてきているわけでございます。したがいまして、厚生年金基金の財政というのは非常に厳しいということでございまして、現在、厚生年金基金が厚生年金の代行をやっているわけでございますけれども、その最低責任準備金を十分確保していないか、できないおそれがある、こういう基金が百九基金ございまして、この基金に対しまして、現在、積立水準の回復計画を義務づけている、こういう段階でございます。  ただ、申し上げたいのは、全部の基金が危ないとかそういうことではございませんで、全体の基金としましては、本体の厚生年金よりは非常にまだ若い制度でございまして、大部分は十分立て直しが可能でございますし、現に健全な財政状態を維持しているわけでございます。危ないのは先ほど申し上げました百九基金でございますけれども、成熟度が非常に高い、しかも運用環境が悪い、こういうふうな中で現役の方々が非常に減少している、こういうふうな二重苦、三重苦、こういったところで大変問題になっているわけでございます。  それで、私ども、現在、厚生年金基金の関係者も集めて研究会をやっておりまして、先ほど先生が御指摘になりました予定利率、このあり方、これ一本でいいのか、幅をとってやったらどうかとか、こういうことも含めまして財政安定の方策、それから関係者の運用の責務、こういったものもございます。それからそれをどうやってチェックするか、この体制づくり、それから支払い準備金を割ったとか支払いの責任準備金がなくなったところ、こういったところにいかに支払い保証をしていくか、こういったようなもの、現在あるんですが、これが非常にまだ貧弱なものですから、これの立て直しを図らなければいけない。  こういった給付設計のあり方、もろもろの御審議をいただいているわけでございまして、昨年の九月から検討していただいておりまして、これから詰めの段階に入りたいということで、六月ころを目途にいたしまして一応の報告をまとめていただきまして、それに基づきまして私ども必要な制度改革に取り組みたいと考えているわけでございまして、経済実態に応じました制度改革というものが必要なのではないのかな、こういうふうに考えている次第でございます。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 この問題もまた今後の研究課題にさせていただきたいと思います。  続いて大蔵省に伺いたいと思います。大蔵省には高齢化社会に向けての社会資本整備という視点から伺いたいと思います。  我が国の社会資本、下水道、公園、道路、いろいろあるわけでありますけれども、欧米諸国に比べてまだまだ経済大国と言われる割には整備がおくれているということは確かだと思います。本格的高齢化社会の到来の前にやはりこういった社会資本を整備しておくことが今日我が国における重要な政策課題であるということは論をまたないわけであります。しかしその一方で、先ほど林局次長からも御説明ありましたが、公債残高が二百四十一兆円になっているという大変厳しい財政状況の中にある。これは国民一人当たりに換算しますと約百九十万円の借金を負っているという計算になるわけですから、社会資本整備のための財源をどうしたらいいのかということについてはそう簡単な問題ではない、非常に難しい問題であるというふうに思います。  政府は平成六年に、今後十年間で公共投資額を六百三十兆円にするという公共投資基本計画を決定したわけでありますが、そのとき、財源については「後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、」というふうに言っております。私は、後世代に負担を残すことなく社会資本整備を図るということは大変結構であるというふうに思うわけでありますが、ではどのように社会資本整備のための財源を確保するかが問題になってくるわけです。  現在のように経済成長率が非常に低い、しかも税収の伸びが期待できない状況の中で、大蔵省としては今後の税収の見通しというものをどのように予想されているのか、この点について伺いたいと思います。

尾原榮夫大蔵省大臣官房審議官

○政府委員(尾原榮夫君) 最近の税収動向からちょっとだけお話しさせていただきますが、昭和六十年代からちょうど平成二年度までのバブル期でございますが、これは名目経済成長以上の伸びを示しておったわけでございます。平成三年度以降、所得税減税の先行実施ということもございまして、決算ベースでいいますと四年連続前年度を下回っておりまして、七年の補正後の見込みまで入れますと五年連続ということになるわけでございます。これは、いわゆるバブル経済期に経済の実力以上に税収が伸びた、それが崩壊とともに、ちょうど名目経済成長率見合いの水準に今収れんしていくというそういう過程で減少してきているのではないか。  なお、現在の税収水準でございますが、ほぼ名目経済成長率に見合う水準にあるというふうに考えているわけでございます。  そうしますと、これからどうなっていくかということになるわけでございますけれども、新経済計画によりますと、規制緩和なりの対策をとった場合の名目成長率は三・五%ということになっております。したがいまして、仮に三・五ということを置かせていただきますと、これに見合った形で伸びていく。したがって、バブル期のような成長率を大きく上回るような税収の伸びは期待できないのではないか、こういうふうに考えているところでございます。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 そういう状況の中で、もう一つは、建設公債をどういうふうにとらえるかということになると思います。  国債の発行に関して、今財政当局は非常に慎重な姿勢をとられているというふうに考えます。しかし、公的な投資、公共投資ということを考えていったときに、物によっては後に続く世代に対して大きな財産として大いに残せるものもあるわけでありまして、一概に建設公債がいけないというふうには言えないのではないかというふうに考えるわけであります。  そこで、一つ伺いたいんですが、将来の高齢化社会において重要とされる投資をいかに厳選していくかということ、また、その厳選されたものをいかに優先させていくかということが重要であります。ですから、例えば特定の範囲に限定した社会資本を整備するための公債をつくるというような新しいシステム、こういうものもこれからは考えていく必要があるのではないかなというふうに思うわけでありますが、こういった点について大蔵省のビジョンと申しますかお考えを伺わせていただければと思います。

林正和大蔵省主計局次長

○政府委員(林正和君) 先生御案内のとおり、公共投資につきましては戦後一貫してかなり大幅な伸びを確保してきたわけでございますが、四十年代以降、財源は厳しい税収状況を反映いたしまして基本的に建設国債でやってまいりました。  基本的な理由は、その背景にありますのは、公共事業等につきましてはその経費の支出によって資産が形成される、その資産からの受益も後世代にわたるであろうということで、財政法上、国会の議決の範囲内の一定の要件のもとに公債発行によることも例外的に認められたというところで、事実上はこの建設国債を昨今は満度発行してきているという状況でございます。  ただ、先生の御指摘にもございましたんですが、建設国債といいましても、当然のことながら元利の償還は、負担は伴うものでございますし、再三申し上げて恐縮でございますが、多額の公債残高を現在抱えております。したがって、私ども建設国債につきましてもその発行は極力抑制していくことが必要だろうと思っております。  ただいま先生から御提案がございました件でございますけれども、現状よりも建設国債の発行要件なり手続、こういうものをより緩和したらどうだということでございますと、今申し上げましたような多額な公債残高を抱えているという状況の中で、財政の健全性ということを考えますといかがかというように考えております。  ただ、将来の高齢化社会に向けて重要な公共投資、これを厳選して行うべきだということはまさにそのとおりでございますが、それは問題としては、公債の財源を含めた公債のシステムというよりは、むしろ公共投資の支出の中身といいますか、どういう分野に公共投資を振り向けるのかというところで議論をしていく必要があるのではないかというように考えております。

水野誠一新党さきがけ

○水野誠一君 おっしゃるとおり、社会資本整備と財源という両方の非常に今難しい問題、つまり財源の問題で縛られながら社会資本整備をしなきゃいけないという課題を実現していくためには、恐らくめり張りのある財政運営とかあるいは効果的かつ長期的視野に立った公共投資の厳選、そのためには、先ほど笹野先生からも御指摘ありましたけれども、予算策定におけるシーリング方式の見直しというようなことも踏まえて、いろいろだ課題があると思います。そしてまた同時に、私は、先ほども申し上げたように、知識ではなくこれからは知恵を使わない限りこの相反するまさにダブルバインドの問題解決というのはできないということだと思います。  ですから、私たちのこの国民生活調査会の中においては、こういった課題というのがきょうの質問だけに終わるのではなく、今後ともともに知恵を出し合うという場にしていただきたい。これは会長の方にもぜひお願いをしたいと思いますので、その点を特にお願いいたしまして私の質問を終わらせていただきます。

鶴岡洋平成会

○会長(鶴岡洋君) 本日の調査はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後五時一分散会

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