環境特別委員会 第7号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1996/04/24
会議録
○委員長(大渕絹子君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十日、加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として足立良平君が選任されました。 また、去る十一日、中原爽君が委員を辞任され、その補欠として西田吉宏君が選任されました。 —————————————
○委員長(大渕絹子君) 大気汚染防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。岩垂環境庁長官。
○国務大臣(岩垂寿喜男君) ただいま議題となりました大気汚染防止法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 汚染のない清浄な大気環境の保全は、国民の健康で文化的な生活の確保を図る上で重要な課題の一つであり、環境行政に課せられた重大な責務の一つであると認識しております。 このため、政府といたしましては、公害対策基本法及び環境基本法に基づき大気環境基準を定めるとともに、大気環境基準の達成に向けて、工場、事業場からのばい煙等を対象とした対策、自動車の排出ガスを対象とした対策等各種対策の総合的な推進に鋭意取り組んできたところであります。 しかしながら、今日、従来の取り組みに加えて新たな課題に的確に対処していくことが求められてきております。 第一は、多様な有害大気汚染物質による新たな大気汚染への対応であります。 近年の我が国の大気環境の調査結果によりますと、大気中から低濃度ではありますが発がん性等の有害性が問題とされる物質が種々検出されており、物質によっては、その長期暴露による国民の健康への影響が懸念される状況に至っております。 このため、既に米国等幾つかの先進国において有害大気汚染物質に係る排出抑制対策が進められていること、我が国において水質汚濁や土壌汚染の分野で発がん性物質等の有害物質対策が進められていること等も踏まえ、有害大気汚染物質の排出抑制対策を積極的に推進していくことが必要となっております。 第二は、二輪車による大気汚染への対応であります。 二輪車については、従来、自動車排出ガス規制の対象とはなっておりませんでしたが、二輪車の走行台数が極めて多く、また、自動車排出ガス規制の進展により二輪車からの排出ガスの寄与割合が相対的に増大したことから、特にベンゼン等の有害大気汚染物質を含む炭化水素の排出量は、今や自動車全体の二割を占めるに至っております。このため、二輪車に係る排出ガスの抑制対策を積極的に進めていくことが必要となっております。 第三は、建築物の解体現場からのアスベストの飛散防止対策の徹底であります。 アスベスト対策としては、既にアスベスト製品製造工場等について法的規制措置を講じておりますが、建築物の解体等に伴うアスベストの飛散防止については、これまで主として行政指導により対応してまいりました。しかしながら、阪神・淡路大震災において被害を受けた建築物の解体等に伴うアスベストの飛散が懸念され、対策の徹底が求められたことや、アスベスト使用建築物が建設され始めて既に三十年程度が経過し、今後その建てかえのための解体等の増加が見込まれることを踏まえ、対策の一層の徹底を図ることが必要となっております。 第四は、工場、事業場における事故時の措置の充実であります。 施設の故障、破損等の事故による大気汚染に際しては、被害の拡大を防ぐため、行政と事業者の迅速な連携が必要であるということが、阪神・淡路大震災の際に改めて得られた貴重な教訓の一つであり、この教訓を真摯に受けとめ、事故時の措置の一層の充実を図ることが必要であります。 本法律案は、これらの課題に的確に対処し、大気環境行政を一層推進するため、各種の規定の整備を図ろうとするものであります。 次に、本法律案の主要事項について、その概要を御説明申し上げます。 第一に、有害大気汚染物質対策の推進に関する規定の整備であります。 有害大気汚染物質対策の推進に関する章を新たに一章設け、科学的知見の充実のもと、将来にわたって人の健康に係る被害の未然防止を図るという基本的な考え方を明確にし、有害大気汚染物質の排出抑制のための積極的な取り組みを事業者に求めるとともに、国及び地方公共団体においては、有害大気汚染物質による大気汚染状況の把握、健康被害のおそれの程度の評価、公表、事業者に対する情報の提供及び住民に対する知識の普及に努めるべきことを規定しております。 また、その中でも、大気中の濃度の低減を急ぐべき物質については、当面、排出抑制基準を示し、より確実な排出抑制の取り組みを事業者に求めることとし、その旨附則において規定しております。 以上の仕組みについては、今後の科学的知見の充実の程度、事業者による取り組みの成果等を総合的に勘案し、健康被害の未然防止の観点からより一層の対策の充実を図るため、本法律案の施行後三年を目途として検討を加え、その結果に基づいて、制度の見直しを含め所要の措置を講ずることを規定しております。 第二に、自動車排出ガス規制の対象の拡大であります。 自動車排出ガスの定義規定を改め、自動車排出ガスに係る許容限度設定の対象に原動機付自転車、すなわち百二十五cc以下の二輪車を追加することとしております。 第三に、建築物の解体等の作業に伴うアスベストの排出または飛散の防止に係る各種規定の整備であります。 建築物の解体等について作業基準を設定し、事業者に作業基準の遵守義務を課すとともに、都道府県知事は、作業基準を遵守していないと認められる事業者に対し、作業基準に従うべきことを命ずることができること等を規定しております。 第四に、事故時の措置に関する規定の整備であります。 事故により大気汚染が生じた場合における応急措置義務等の対象となる施設にばい煙発生施設を加えるとともに、事故発生時における都道府県知事への通報を事業者に求めることとしております。 以上のほか、事業者の届け出義務の緩和、罰則規定その他の規定の整備等を行うこととしております。 以上が本法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(大渕絹子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会 —————・—————