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136回国会衆議院1996/03/27

予算委員会 第21号

発言数
155
登壇者
22
会派数
6
開催日
1996/03/27

会議録

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これより会議を開きます。  理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。  委員の異動に伴いまして、現在理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 御異議なしと認めます。  それでは、理事に五十嵐ふみひこ君を指名いたします。      ————◇—————

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 この際、御報告申し上げます。  去る二月二十六日の本委員会において、平成八年度総予算の審査に関し、住宅金融専門会社問題について、証人として住宅金融専門会社七社の社長に対し、書類の提出を求めることに決し、直ちに議長を経由して要求いたしました。  その結果、去る一日、それぞれから回答及び書類の提出があり、また去る六日、地銀生保住宅ローン株式会社代表取締役社長坂齊春彦君からは、証人として提出した書類のうち一部に誤りがあるので訂正する旨の文書が提出されました。  以上、御報告いたします。      ————◇—————

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 平成八年度一般会計暫定予算、平成八年度特別会計暫定予算、平成八年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して議題とし、審査に入ります。  まず、三案の趣旨について政府の説明を聴取いたします。久保大蔵大臣。     —————————————  平成八年度一般会計暫定予算  平成八年度特別会計暫定予算  平成八年度政府関係機関暫定予算     〔本号(その二)に掲載〕     —————————————

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 このたび、平成八年四月一日から五月二十日までの期間につきまして暫定予算を編成することといたしましたが、その概要について説明申し上げます。  まず、一般会計につきまして申し上げます。  暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみ、今回の暫定予算におきましても、人件費、事務費等の経常的経費のほか、既存の法令等により支払い期日が到来する経費などについて、暫定予算期間中における行政運営上必要最小限の経費を計上することといたしております。  なお、新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないこととしておりますが、生活扶助基準等の引き上げ、国立大学の学生の増募等教育及び社会政策上等の配慮から特に措置することが適当と認められるものにつきましては、所要額を計上することとしております。  また、公共事業関係費につきましては、暫定予算期間中における事業の継続的執行を図るため、一般公共事業につきましては、平成八年度予算額のおおむね十分の三を目途に計上することとし、その枠内において積雪寒冷地の事業については特別の配慮を加える等所要額を計上することとしております。  さらに、地方財政につきましては、四月に交付する地方交付税交付金に係る所要額を計上することとしております。  歳入につきましては、税収及びその他収入の暫定予算期間中の収入見込み額を計上するほか、公債金について、暫定予算期間中において財政法の規定により発行を予定する公債に係る収入見込み額二兆六千二百億円を計上することとしております。  以上の結果、今回の一般会計暫定予算の歳入総額は三兆七千六百十億円、歳出総額は十一兆六千二百十五億円となります。  なお、七兆八千六百五億円の歳出超過となりますが、国庫の資金繰りにつきましては、必要に応じ大蔵省証券を発行することができることとしております。  次に、特別会計及び政府関係機関の暫定予算につきましても、一般会計の例に準じて編成いたしております。  なお、財政投融資につきましても、一般会計に準じ、所要の措置を講ずることとし、住宅金融公庫、日本道路公団等二十五機関に対し、総額九兆三千二百八十六億円を計上しております。  以上、平成八年度暫定予算につきまして、その概要を説明いたしました。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて大蔵大臣の説明は終わりました。     —————————————

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。保利耕輔君。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 政党間の話し合い並びに議長の御尽力によりまして、予算委員会が開会される運びとなりました。まことに私は喜ばしい限りだと思いますが、しかし、この二十日余りの間のありさまというものについて、暫定予算の審議に入ります前に、私は、どうしても述べざるを得ない、そういう気持ちを持っております。  平成八年度予算の審議に入ります前に、私ども、予算委員会の理事会において、その審議の総枠組みについてお話し合いをいたしました。その結果、総括質疑においては一人二時間、そしてまた、その上に、一般質疑については一人一時間半、そういう総枠組みの中で審議をしようということで、淡々と審議を続けてまいりました。総括質疑については既に九日間を要し、四十八時間近くの審議を行いましたし、さらに、一般質疑についても四日間やりました。あるいは、参考人等の質疑も二日間、それから、公聴会二日間、集中審議二日間、分科会二日間。総合計実に百七十九時間二十三分、これは委員部において調べていただきましたらば、そういう結果が出ております。  これだけの審議を尽くしまして、三月四日に至りまして、残りは、あと総括の残りとそれから一般質疑の残りとをやろう、そうすると大体当初申し合わせた総枠の時間を消化するに至るので採決の過程に入ろうということをいたしたのでありますが、実は、三月四日の朝から委員室が封鎖をされまして、そして、この審議をすることができなくなったわけであります。  私は、国会は国権の最高機関であるということを考えますと、これは全国各級の議会、いろいろな議会があると思いますが、そこの模範となるべきがやはり国会というものであろう、それでこそ憲法四十一条の国権の最高機関であるという価値が出てくるんだろうと思っております。  実力行使をもって政策要求をするということがもし認められまするならば、そして、これが全国的に広まるということになりまするならば、議会制民主主義というものは崩壊の道をたどるというふうに私は考えておりまして、今度の実力行使というものは、私は、極めて遺憾でありますし、今後、やはり政党間でいろいろ話し合いをしていただかなければならないと思っております。  特に、憲法五十八条の中に規定してあります事項がございまして、その中に、国会の秩序を乱した者は懲罰に付することができるということまで憲法にうたわれているということを重視しなければならない、私はそのように考えておるわけでございます。  そこで、今回のこうした行為というものが憲法五十八条に言うところの国会の秩序を乱した者に当たるのか当たらないのかということについて、法制局の見解を求めましたところ、政府の法制局はそのことを申す立場にないということでありました。衆議院の法制局にもお伺いを立てたのでありますが、これは法制局として判断すべき事項ではなくて国会が判断すべきことであるということでありました。議長さんは退去勧告をなされておりますということを考えますと、議長のお考えはもう確定をしておるというふうに考えていいんじゃないかと思います。  今後こうした問題は、私はこれ以上きょうは申しませんけれども、政党間できちんと話し合いをして、こういう行為は今後議会の中ではしないんだということを申し合わせていただきたい、こういうふうに望んでおるものであります。  きょうは暫定予算の審議でありますので、時間が限られておりますので、この点についてはここまでにいたしておきます。  さて、暫定予算の審議という事態に相なりました。暫定予算というのは本来やるべきものではないし望ましいものではないと私は考えておりますけれども、やむを得ず、政府としては五十日間の暫定予算を組んで、総額十一兆六千二百十五億の歳出を審議にかけられるという事態に相なりました。  ところで、これはちょっと私の話が長くなってしまいますが、戦前にはこの暫定予算という思想はなかったと私は記憶をいたしております。つまり、大日本帝国憲法の第七十一条によりますと、「帝国議会ニ於テ予算ヲ議定セス又ハ予算成立ニ至ラサルトキハ政府ハ前年度ノ予算ヲ施行スヘシ」という規則がございまして、これは憲法の七十一条でございますけれども、そういうことで、もし予算が年度内に成立しない場合には前年度の予算をそのまま執行したというのが戦前の規則であったように思います。それはいわゆる施行予算と言われておりまして、そういう形で行われておりましたが、終戦のときに、やはりこれではまずいだろう、昭和二十年度の予算を昭和二十一年度にそのまま使うのはまずいだろうということで、特別な法律を出して改定予算というのを組んだという歴史があるようであります。  ところで、この改定予算に至ります前の帝国憲法時代の、「予算ヲ議定セス又ハ予算成立ニ至ラサルトキハ政府ハ前年度ノ予算ヲ施行スヘシ」、いわゆる施行予算というのは、どのくらいやられたものか。ちょっとこれは歴史の問題ですけれども、主計局長、もしお調べでございましたらお答えをいただきたいと思います。

小村武大蔵省主計局長

○小村政府委員 御指摘のように、明治憲法下におきましては、三月三十一日までに予算が成立しない場合には予算不成立ということになりまして、前年度の予算を施行予算として施行いたしました。  明治時代には五回、大正時代には五回、昭和時代には五回、先ほどの二十一年度の改定予算を含めまして五回でございます。合計いたしまして十五回の施行予算の実績がございます。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 いただきました資料を見ますと、明治二十五、二十七、三十一、三十六、三十七と、明治は五回組まれているということであります。それで、明治二十七、明治三十七といいますと、日清、日露の戦争があったというようなことでありまして、国会もかなりいろいろあったんだろうと思います。  ところで、そこまでは前段でございますけれども、暫定予算というものは何でも組めるのかどうか。五十日という期間がございますけれども、五十日間の費用を計上したということになっておるが、例えば、公共事業については十分の三を計上するという格好になっておる。必ずしも五十日間ちょっきりではないというようなことで、いろいろ出入りがあると思うのです。財政法の規定によりますと、そこのところが必ずしも明確ではない。  暫定予算というのはどういうものを入れても構わないのか、それとも一定の限度があるのか、それについて、主計局長、もし御存じでしたらお答えください。

小村武大蔵省主計局長

○小村政府委員 財政法の三十条に、「内閣は、必要に応じて、一会計年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これを国会に提出することができる。」と書いております。  従来、暫定予算につきましては、必要最小限度のものを計上するということで、新規のものは原則として計上しない、いわば国の生活費としての最低限度のものをお諮りをして御審議を願うということにしております。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 その辺の、今もお答えの中に原則としてというのがありまして、原則には例外があるわけですから、例外をいろいろ組んでおられると思います。社会保障関係の問題だとかあるいは教育の問題だとか、そういうものは組まれているのは当然だと思います。  ところで、公共事業については十分の三組むということにいたしておりますね、原則十分の三。その十分の三というのは、十分の四ではなぜまずいのか、あるいは十分の五ではなぜまずいのか。そこはどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。

小村武大蔵省主計局長

○小村政府委員 今回提出いたしました暫定予算におきましては、公共事業は御指摘のように十分の三をめどとして計上をいたしております。  これは、過去の、平成五年、六年、七年度の五十日間における契約の実績を勘案して計上したものでございます。十分の四、十分の五という、そういう政策的な配慮はできるだけ避けて計上させていただいたということでございます。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 そこのところは、きちんとした規定は特にないのだと思います。そして、景気対策上公共事業予算が必要であると思うならば、これはやっても差し支えないというのが財政法上から読み取れるのでありますが、大蔵省当局は十分の三でおやりになった。そのことについては結構でございます。  ところで、その公共事業の問題について実はちょっとお尋ねをいたしたいのでありますが、平成七年度予算においては公共事業の前倒し発注というのに力をお入れになった。その結果、発注者側でどういう現象が起こったかといいますと、七五%の契約実績を早くつくらなければいけないということで、大口の契約からどんどん発注していった。したがって、中小の事業者のところにはなかなか公共事業の発注が行かなかったということが見られたわけであります。  そういうことについて、やはり今後配慮をしていかなければならない。世間の景気回復感というのを大きくしていくためには、やはりそういう数の多い中小の事業者に対して早く公共事業の発注がなされるように配慮をしなければならないと思うのでありますが、この辺については大蔵大臣あるいは建設大臣からお考え方を伺いたいと思います。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 公共事業などの執行促進に当たりましては、地域経済の活性化等の観点から、中小業者の受注機会の確保を図ることといたしております。  このことに関しましては、公共工事に関する発注に当たっては、中小企業者に関する国等の契約方針、平成七年七月四日の閣議決定に基づいて、可能な限り分離分割発注等を推進しているところでありますが、さらに、昨年の七月、十月及び本年四月には、建設省において、共同企業体の条件緩和、一般競争入札等の参加資格の緩和、発注標準の見直し等の措置を講ずることとし、中小、中堅建設業者の受注機会の確保に努めているところでございます。  お話ございましたように、今後とも公共事業等の執行に当たりましては、中小建設業者の受注機会の確保に十分配慮してまいりたいと考えております。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 保利委員にお答えいたします。  ただいま御質問賜りましたことは私も日ごろ非常に関心を持っておることでございまして、率直なお答えをさせていただければと思います。  平成七年度の建設省所管事業の執行状況につきましては、当初予算ベースで、上半期、すなわち九月末の契約率が七六・五%でございました。契約目標七六・三%を上回る執行がなされておりまして、一月末現在まででは八七・〇%となっておりまして、順調に推移していると考える次第でございます。  また、補正予算の執行につきましても、鋭意努力をしておりまして、過不足ないような形で考えていかなければなるまいと私は考える次第でございます。  建設省といたしましては、このような公共事業の執行に当たりましては、中小、中堅建設業者の受注機会の確保を図るということは、地域経済の活性化を図るためにも大事であるし、また、ある意味における人間の、あるいはまた人権の平等性という意味においても当然のことである、大変重要なファクターである、こう考えておる次第でございます。  したがいまして、中小、中堅業者の受注機会の確保を図るためには、建設省直轄工事において、まず第一点、発注標準ランクの区分の遵守を行うこと、あるいは第二点、分離分割発注の推進に努めるとともに、新たに、これまた中小建設業者の共同企業体、すなわちジョイントベンチャーへの参加や、上位ランク、俗に繰り上げというようなことも言っておりますようですが、BをAにする、あるいはCをBにするというような、上位ランクの工事への参入を可能とするための条件の緩和を第三点といたしまして、第四点としましては、発注要件については、一部の地方建設局での平成七年度内の暫定的な引き上げ及び平成八年度からの全地方建設局への拡充、拡大を現在行っておるところでございます。  さらに、建設省としましては、関係省庁、関係団体あるいは地方公共団体に対しましても、これまで直轄工事において講じてまいりました対策については、さまざまな機会をとらえて一層の調和を図り、また周知徹底を図り、そして中小、中堅業者の受注機会の促進のための具体的な施策そのものの推進に全力を挙げてまいる所存でございます。また、そのように方向づけておる次第でございます。  ありがとうございました。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 お考えはもうそのとおりだと思いますが、現実がどうなっているかということについては、やはり発注御当局において十分検証をされて、中小の事業者にきちんといっているかどうかというところを検証していただきたい。  それで、今もお話があったように、どんどん前倒しをしていくということになると、発注当事者からいえばノルマがかけられているから、大口からやっていくというのは当然の心理でございますが、それでは中小の事業者のところがどうしても後回しになるということを十分お考えの上、御発注措置をとられるようにお願いいたしたいと思います。  ところで、公共事業、景気の問題に絡むわけですが、最近の景気動向というものは、経済企画庁としてはどのようにお考えになっていらっしゃるか、御見解をお伺いしたいと思います。     〔委員長退席、三野委員長代理着席〕

田中秀征新党さきがけ経済企画庁長官

○田中国務大臣 昨日私どもの方から、一月の景気動向指数というものを発表いたしました。これを見ますと、景気の現状を見るいわゆる一致指数、五年八カ月ぶりに一〇〇%という数字が出ました。このところのいろいろな数字を見ても、回復の動きというのは続いているというふうに認識をしております。しかし、御承知のように、雇用環境というのは依然として厳しいし、また設備投資、個人消費を見ても緩やかな回復の動き、そういう感じがいたします。  それ以上に、やはり政府主導、政策主導の景気回復の過程であるということでございます。公共投資と住宅建設が引っ張っている、そういう景気回復。早く、これは設備投資や個人消費、いわゆる民間需要が引っ張る形にしなければいけないというふうに思っておりますので、この前にこの予算委員会で申し上げました予算、住専、規制緩和、この三つのハードルを着実に克服していくことによって本格的な景気回復が可能である、そういうふうに認識をしております。     〔三野委員長代理退席、委員長着席〕

保利耕輔自由民主党

○保利委員 三月一日の日銀の企業短期経済観測調査、いわゆる日銀短観におきましても、景気は緩やかに回復しつつあるというふうに述べておられるので、長官の御発言と全く一致をしておるというふうに考えております。  そういたしますと、私どもは、今度は景気が上向いてきたときは景気の過熱というのを心配しなければならぬ、よくなれば今度はよくなったときのことを心配しなければならぬというのが我々の役目でございまして、そういう意味で、日銀の松下総裁はこういうことをおっしゃっています。二月二十二日のスピーチで、住専問題の根底にバブルの発生と崩壊がある、そしてさらに、そのバブルの発生は都市部への一極集中ということが原因であったのだというふうに述べておられるわけであります。  そういう意味で、これは国土庁にお伺いしたいんですが、一極集中というものを起こさないようにしていくことが、こういう住専問題みたいなものを起こさない一つの、それが全体とは言いませんが、一つの要素であるというふうに考えますと、これからの国土政策、つまり、人口分散みたいな国土政策というのが必要だと考えておりますが、国土庁長官、御所見いかがでしょうか。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 ただいま先生の御指摘の点でございますが、御案内のとおり、これまで四次にわたり策定してまいりました全国総合開発計画は、国土の均衡ある発展を目指す観点から、一貫して大都市への過度の集中の是正を図ってきたところでございます。  特に、現行の第四次全国総合開発計画は、多極分散型国土の形成を基本目標とし、その実現に向けて各般の施策を展開してきたところでございます。  しかし、大都市圏への集中の程度は先生御指摘のとおり依然として高い一方、地方圏では、中枢、中核都市の利便性を享受できない地域を中心に人口減少、高齢化が顕著に進行し、地域の活性化が大きな課題となっていることも現実だと認識しております。  国土庁といたしましては、現在新しい全国総合開発計画の策定を行っておりますが、その策定作業においても、分散型国土の形成を重要な課題としてこれからも取り組んでまいる所存でございます。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 どうぞそういう観点で政府全体としてお取り組みをいただきたい、このように思います。  ちょっと国際問題について伺いたいと思いますが、二月の末から三月の初めにかけてASEMの会議がございまして、総理が御出席をなさいました。委員会がその後閉ざされておりましたので御発言の機会が国会ではなかったと思いますので、ぜひASEMについての御感想なりをお聞かせをいただきたいと思います。  そして、特に一点だけ、小さい問題について、小さい問題といいますか特定の問題についてお伺いをいたしたいのでありますが、中国とのお話し合いの中で核実験問題というのをなされたと思います。その中で中国側は、大体伝えられるところによりますと、日本だってアメリカの核の傘で守られているではないかという、そういう御発言がいつもある。これに対して、日本としてはどう切り返していくか。ここは、与党、野党を問わず我々議員が一番関心を持っているところでもありますし、これからアジアの中で日本がどう対処していくかというときの根底にかかわる問題だと思いますので、この点については特に御答弁をお願いを申し上げたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 三月の一日、二日と開かれましたタイのバンコクにおけるASEMの会合、これは私は、従来から、アジアと欧州の首脳が初めて対等の立場で一堂に会して議論をする、それが対立点なく終わるだけでも成功、そしてその意義ありということを申し上げてまいりました。そして、事実、非常に友好的であり、建設的な対話が行われたという意味で、非常によい会合だったと思っております。  そして、本来これでかざしておりました目的というものは、この両地域の相互理解、そして相互利益の増進、そして対話と協力を通じて、冷戦終結後の新たな国際的な枠組みの中に、両地域が手を携えて、ある場合はそれぞれに貢献していくということでこれを開いたわけであります。  率直に申しまして、この会合が開かれるまではさまざまな懸念がございました。しかし、非常に建設的な対話が交わされまして、次回の会合は九八年に英国において、また三回目の会合は二〇〇〇年に韓国において開催されるという合意も生まれまして、大変いい終わり方をしたと思っております。  当然のことながら、我が国は、アジア側の一員という立場でこの会合に臨み、同時に、このASEMのプロセスが継続性を持って発展していくことを考えながら、幾つか具体的な提案をこの中に盛り込んでまいりました。  例えば、経済関係閣僚会議を日本が開催をすること、あるいは経済的相乗効果についてこれを研究しようというようなこと、あるいはビジネス会議の開催、またシンクタンク間のネットワーク化でありますとか、ダボス会議のミニ版のような青年交流計画をつくってはどうか。ほかにも幾つかございます、例えば関税当局における協力、こうしたものが一通り全部受けとめられたという点では、私は、この会議は非常に大きな役を果たしたと考えてまいりました。  ただ、昨年、APECの議長国という立場で、非公式首脳会合におきまして、日本は、二十一世紀におけるアジアの驚異的と言われる経済発展の制約要因の中に、人口の急増、これを受けての食糧安全保障、さらにエネルギーの消費の拡大に対しての対応策、そしてそのエネルギーの使用の増大の中での環境保護問題、こうした視点を打ち出しまして、そしてこの考え方をASEMの席上においても提起をいたしましたが、必ずしもヨーロッパ側の関心を引き切れなかったといううらみは残っておりまして、今後、こうした方面に向けて、アジア側として対応していく必要があろうかと思います。  次に、中国との会談の中における核の問題というもの、これにつきましては、私の方から、実験の停止を当然のことながら改めて訴えました。そして、これに対して中国側は、中国の核実験というものは限られた回数のものであるといった従来からの主張を繰り返すと同時に、全面核実験禁止条約が妥結して発効すれば核実験を停止するという言い方をいたしました。  今回の会談の中では、核の傘云々という議論は中国側から提起をされておりません。その上で、我が国としての立場を申し上げるならば、我が国は、従来から、核兵器のない世界というものを目指しながら、核実験の禁止を初めとする現実的な核軍縮措置を一歩一歩積み重ねていくことが非常に大事だ、そういう立場に立ってまいりました。これは、国際社会の平和の維持におきまして、核兵器というものを含めた軍事力というものが依然として重要な役割を果たしている、その現実を否定することはできませんし、殊に、我が国の安全というものが核を含みます米国の軍事力による抑止力に依存している、こうしたことも十分認識をした上で、我々は核兵器のない世界の実現のために、現実的な核軍縮措置を着実に実行していくことが一番効果的だと考えておるわけであります。  そして、その限りにおきまして、我々は従来からも、我が国がその安全をアメリカの核抑止力に依存していることと、我々が核兵器のない世界を目指して現実的な核軍縮措置を着実に実施し推進する、その過程において核実験の中止を求めることは、何ら矛盾することではないという立場をとってまいりました。もし今回もそのような議論が出たとすれば、私は同じようなことを申し上げたと思います。

保利耕輔自由民主党

○保利委員 実に難しい、微妙な点でありますし、我が国の将来を考えていく場合に、この辺はしっかり考えていかなければならないところだと思いますので、今後とも、やはり頭の中をこのことでずっと回転をさせながら、この問題というのは練り上げていかなければならないだろう、そして、日本の民族というものの自主性、独立性というものをきちんと守っていかなければならぬだろう、こう思います。  きょうは暫定予算で時間がございませんでした。いろいろ空振りになった大臣もおありかと思います。大変申しわけございませんでした。  畜産問題については、今ちょうど畜産振興審議会をやっておりますが、価格の問題もさることながら、イギリスで問題になっておりますいわゆる狂牛病という非常に恐ろしい病気、それで、そのためにイギリスでは一兆円も損をしようかというような事態になっております。  これはイギリスの狂牛病だけの問題ではなくて、アメリカのいわゆるホルモン牛と言われている、ホルモンによって肥育をされた牛なんかの問題もある。日本の牛肉の輸入量というのはどんどんウナギ登りにふえてきております。そういうことを考えますと、日本人の健康を守る意味でも、食糧に対する安全保障という、先ほど総理のお話もございましたが、量の方の問題と同時に質の問題というのもきちんとやはり念頭に入れた食糧政策というのをつくっていかなければならないと思います。  この点については、農林水産大臣あるいは厚生大臣から御答弁をいただこうと思いましたけれども、また別の機会に譲るといたしまして、さらに、住専の問題についてもいろいろお調べをいただいていたところがあろうかと思いますけれども、時間の関係で次の議員にバトンタッチをさせていただきます。  ありがとうございました。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて保利君の質疑は終了いたしました。  次に、坂上富男君。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 早速でございますが、保利さんの方からお話のありました、英国における狂牛病に対する、我が日本の国民に対する安全、それから世界の状況、そんなようなことについて、大変深刻な問題が今イギリスを中心にして起きつつあるわけでございます。  何か、報道によりますと、イギリスにいる千百万頭の牛のうち、四百五十万頭を焼却処分をする必要があるとか、この病気というのは、手足がしびれたり記憶がなくなったりする症状が出た後、痴呆状態となり、発病すると二年以内で九割が死ぬ。九〇年以降、英国では年間最高約五十人が死亡。感染から発病までの潜伐期間は五年から十五年、こう言われていると解説されておるわけでございます。  何か今までは、イギリスからは輸入していないから心配ないというようなことだったのでございますが、どうもそうでもなさそうだというような状況も出てまいります。まかり間違いますと本当に大変な事態が起きかねないと思っておるわけでございますが、これはひとつ農水大臣、それから厚生大臣、どんなような対応を我々はしたらいいのか、御答弁賜りたいと思います。

大原一三自由民主党農林水産大臣

○大原国務大臣 私も、この問題については大変重大な関心を持っております。EU諸国、大変なパニック状態になっておるということも報道等で存じ上げておりますが、この病気は、昭和六十一年、一九八六年に英国で初めて確認された牛の病気で、牛の海綿状脳症というのだそうでございますが、大体二年以上の長い潜伐期間の後に、牛は行動異常、運動失調の神経症状を呈し、発病後二週から六カ月の経過で死んでしまう。このため、これを狂牛病と呼んでいるそうでございます。  このBSE、つまり狂牛病の発生が確認された国については、我が国はこれまで生体牛の輸入禁止等の措置を講じてきましたが、三月二十日、英国海綿状脳症諮問委員会というのがあるのだそうでございますが、これは政府の委員会でございまして、そこが、人間の脳が海綿状になる病気、これは学名をクロイツフェルト・ヤコブ病というのだそうでございますが、その患者はどうもBSE感染牛と関連して発病した可能性があるということを発表いたしたわけでございます。この事実が大変なパニックを起こしまして、三月二十五日に、EU常設獣医委員会というのがあるのだそうでございますが、そこが英国からの牛肉等の輸入禁止措置を提案した、こういうことであります。  我が国におきましては、委員御承知のとおり、口蹄疫の問題もあり、英国本島からの牛肉、牛臓器については昭和二十六年以来輸入を禁止しております。生きた牛についても、この九〇年、平成二年以来輸入を禁止しております。したがって、現在、英国本島からは生きた牛、牛肉、牛臓器については一切輸入されていないということであります。また、ハム、ソーセージ等についてはごく少量の輸入が行われてまいりましたが、輸入条件として、本病の発生のない農場の牛から生産されたものを原料肉として使用される安全なものに限り輸入を認めることとしております。本病防疫の徹底を図ってきたところでございます。  ところが、実際の危険性は、脳と神経系統と骨に大変病菌があるということでございまして、飼料に使う骨粉、これは若干輸入されているわけでございます。それから、北アイルランドからも、生体牛と牛精液については輸入が禁止されておりますけれども、その他のものは輸入できる、こういうことになっていまして、骨粉という形で輸入されておりませんけれども、飼料、さらにはまたペットフード、これに入っている可能性があるということでございます。  我々当局としても大変心配をいたしまして、実は本日、イギリスの外務省に対して、これら現在まで禁止されておる以外のものにつきまして当分の間輸入を禁止することとしたい、こういう通告をイギリスの大使館にしたい、こう考えております。この措置は、家畜伝染病予防法に基づいて農林大臣が措置できる、こういうことに相なっておりますので、今後、その措置の推移を見ていきたい、かように考えております。

菅直人新党さきがけ厚生大臣

○菅国務大臣 今農水大臣の方からの御報告とダブる点は避けて申し上げますと、狂牛病と人のクロイツフェルト・ヤコブ病との関連については、現在の時点では、牛肉等を食べたときにそういう病気が発病するというところまでまだ報告は来ておりませんで、食品衛生上の問題としてまだ確認はできておりません。  しかし、厚生省としては、EUにおいて英国産牛肉等の輸出禁止措置が講じられていることを重視して、実は昨日の段階で、輸入業者に対して英国産の牛肉等の輸入を自粛するよう指導をして対応してきたところであります。先ほど農水大臣の方から、当面輸入禁止ということを考えているということですので、そういうことも含めて、実質的には、イギリス本土からは従来から来ておりませんが、北アイルランドからの輸入についても、輸入の自粛ないしは農水省による禁止によって日本の中で食べる肉にはならないように措置をしたところであります。  今後とも、十分な情報収集に努めながら必要な措置を講じてまいりたい、このように考えております。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 厚生省は厚生省でエイズ問題等大変な問題を今抱えておられて、国民の命と健康を守る役所として、その責任の重大さを感じておられるわけでございます。今また私たちが想像もできないような狂牛病というような問題がイギリスで起きましたけれども、これはイギリスだけの問題でなくして、私たちにとっても大変心配な問題でもありますので、国民の命と健康を守る厚生省といたしても、また、食物を提供されます農水省としても、本当に国民の安全を守るという意味でひとつきちっと対応して、このことのために被害者が一人も出ることのないように対応していただきますことをお願いをいたしたいと思っております。  さて、NTT分割問題、昨夜遅く、一年先送りという与党の結論が出たようでございますが、郵政省とされましては、この意を受けましてどういう対応になるのか、お答えいただきたいと思います。

日野市朗社会民主党・護憲連合郵政大臣

○日野国務大臣 昨夜遅く、与党三党のワーキングチームにおきまして御議論をいただきまして、そして一応の結論を出されたようでございます。  ただし、これはまだ与党三党の中のワーキングチームの作業が終わった段階でございまして、まだ党内手続も十分に終わっていないというふうに私の方で理解をいたしております。そしてまた、その内容について、私の方ではそれを十分にその意味を読み取って適切に対処してまいりたい、このように考えている次第でございまして、いま少し御猶予をいただきたい、こう思っております。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 私は分割反対の立場でございますが、本当に拙速のないように、慎重にひとつ議論を尽くした上で対応していただきますこともお願いをしたいと思います。  TBS問題について質問させてもらいます。  まず法務省ですが、新聞報道によりますと、中川被告の公判で、取り調べられました早川の供述調書には、TBSに抗議に行き、坂本弁護士の教団批判内容を知り、その内容を自分の手帳に記載した、こういう記載のある旨の報道がなされておりますが、それは事実でございましょうか。  それから今度、先般TBSは、プロデューサーがビデオを見せたということを認めた、こういうことがTBSの会社として発表されました。これについて、法務省はこの事実を認めることができるのですか。間違いないのだろうと思うのでございます、いわば自白をしているわけでございますから。この点について法務省、どのような考えでございますか。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 お答え申し上げます。  まず、中川被告の公判廷で取り調べられました早川の供述調書に御指摘のような記載があるのかどうかという点でございますが、そのような趣旨の記述があると聞いております。  また、TBSの最近の調査によりまして、プロデューサーが問題となっておりますビデオを見せたのかどうかという点でございますが、この調査の状況につきましては、法務当局として論評するのは差し控えさせていただきたいと存じます。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 できるだけ答えていただきたいのですが、いま一つ、坂本弁護士一家殺害事件に関連しまして、検察当局はTBSのプロデューサーの供述調書を昨年秋録取したのではないかと思われますが、事実でございましょうか。  それで、あわせまして、牧サンデー毎日編集長を取り調べられたようでございます。これは牧さんが三月十一日の新聞で、自筆でもって、取り調べを受けたということ、そして大事なことは、この早川の手帳、メモを示して質問された、供述調書をつくられた、こう言っておるのでございますが、これは事実ですか。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 まず、一連のこの事件におきまして検察当局が冒頭陳述で指摘いたしておりますのは、本件犯行に至る経緯といたしまして、一連の事実を証拠により証明すべきものとして提示しているのでございまして、その一環としてTBSの坂本弁護士に対するインタビューの内容を教団の幹部らが知るに至ったことが提示されているのでございます。これにつきましては、検察当局におきまして公判廷で今後立証していくものと考えております。  なお、検察当局がTBSのプロデューサーの供述調書を録取したのではないかという点でございますが、中川被告の公判におきまして取り調べた供述調書の中にTBSのプロデューサー二名の供述調書が含まれているものと承知いたしております。  なお、最後に御指摘でございましたが、サンデー毎日の編集長でございました牧氏が捜査当局の事情聴取に際しましてメモを見せられたと言っているがどうかという点でございますが、そのような報道があったことは承知しているのでございますが、公判廷において明らかにされていることではございませんので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。  なお、一般論として申し上げますれば、さまざまな事情聴取の中で関係証拠が記憶喚起等のために用いられるということはあると承知しております。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 具体的にはメモを示したということはなかなか言えないけれども、一般的に記憶喚起のためにメモを示すということはあり得ることだ、こういう答弁でございます。善意に受け取っておきたいと思います。  さてそこで、なぜ私はこの質問をしたかといいますと、おとといでございましたか、TBSは、今まで否認をしておりましたところのテレビのビデオを見せた、見せないということにつきまして、いろいろ調査の結果、緊急に調べた結果、見せたということが判明をいたしました、そしてその判明をした、わかったのはここ最近である、国会で問題になって、二、三日前に調べた結果がそうなったんだ、こう緊急報告書と題する書面にあるわけでございます。  しかし私は、この牧さんの取り調べ、それから今の刑事局長の答弁、いろいろのことを総合してみますると、去年の秋、このプロデューサーを調べてあるわけでございます。プロデューサーを調べてあれば、しかもこの人が見せたとするところのビデオでございますから、この手帳にこうやって子細に書いてある、このようなビデオを見せたんじゃないかということは、去年の取り調べの段階においてもうわかっていたんじゃなかろうか。そうだとするならば、どうもTBSの二日前の発表というのはこれまた間違いなんじゃなかろうか、こう思っておるものでございまするから実は聞いているわけでございます。  どうですか、刑事局長。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 お答え申し上げます。  TBSの社内調査の状況、またその経緯につきましてどのようなことがあったかということに関しまして、私の、法務省の立場で論評すべき立場にないと存じますので、その点については差し控えさせていただきたいと存じます。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 法務省に求めるのは無理かと思いますが、しかし、国民が大変関心を持っておることでございまして、なぜ関心を持っているかと申しますと、このビデオを見せたということ、翌日その放送を中止をしたということ、坂本弁護士にこのことを報告をしなかったこと、このことが殺人の動機になっているわけでございます。そして、このことがもとになりまして数々のオウム事件が私は伝導したのだろう、こう思っておるわけでございまして、極めて事は重大なんです。  したがいまして、こういうようなことから考えてみますると、郵政大臣の方からはTBSに再度調査するように求められているそうでございます。時間がないから私は言いませんけれども、報告によりますと、緊急調査結果概要の内容、それから、その報告を求めている事項のうち、ビデオを見せたときの詳しい状況、抗議を受けた放送をなぜ中止をしたのか、外部の者からビデオを見せることを求められたときの基本的な考え方、こういうようなことを調査をして直ちに報告せよ、こうなっておるそうでございます。  これはそれで結構ですが、あわせまして、私が今指摘を申し上げた部分、これが極めて重要なんです。第二次の報告書、これもどうもずさんなんじゃないか。本来、もう去年検察に調べられたとき、このプロデューサーにビデオを見せられ、かつ、このメモを見せて取り調べたんじゃないか。だから、去年じゅうに知っているんであって、きのうおとといわかったわけではない、こういうふうに私は思っておるのでございますから、郵政省の方からもう一度、この部分についてひとつ明確な回答、調査を要請をしていただきたい、こう思っておるわけでございます。  さてそこで、もう時間がありませんので申し上げますが、私は、こういうようなTBSの行為については、放送法第一条、いわゆる「放送による表現の自由」の権利をみずから放棄をしたんじゃないか、この第一条に違反をしているんじゃなかろうか。それから第三条「放送番組編集の自由」「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」オウムに言われて見せる、オウムに言われて中止をする、大変なことでございまして、これはどうも放送法第三条違反じゃないか。そして結果的に、同法第三条の二「国内放送の放送番組の編集等」、いわゆる公安及び善良な風俗を害することのないように、こういうことが書かれておるわけでございますが、これに対する違反でもあるんじゃなかろうかと私は思います。  時間がないから論戦できませんけれども、このことを指摘をいたしまして、もしこのような放送法違反であるとするならば、罰則規定が電波法第七十六条、いわゆる「無線局の免許の取消等」にいろいろ規律があるわけでございますが、こういう点にもかかわる重大な問題なんじゃなかろうか、こう思っておりまするが、郵政大臣、いかがでございますか。

楠田修司郵政省放送行政局長

○楠田政府委員 先生御指摘の放送法第三条「放送番組編集の自由」でございますが、これは表現の自由を保障するため放送番組編集の自由を規定したものでございまして、この自由を享受する放送事業者がこの条項に違反するということは想定していないのではないかというふうに思っております。  また、放送法第三条の二は放送される番組について定められたものでございまして、それ以前の段階のもの、番組をつくる前の取材のようなものでありますが、こういうものについて規定したものではないと考えております。  しかしながら、いずれにしましても、今回のTBSの一連の行為が放送法等に照らしまして違反するものであるかどうかについては、TBSからの調査の結果を待ちまして、郵政省として早急に対応したいと思っております。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 大臣からもお答えいただきたいんですが、こういうようなことが許されたら大変なんですよ。一体どういう違反でもって調査をするというのか。どういう違反でもってこれを取り締まるのか。国民にしてはとんだことでございます。  相対立した人たちからいわゆるインタビューをとって、それを一方的に見せて、一方的に取り消して、そのことを通告をしないで、命が取られるなんという大変なことでございますから、こんなことは放送法上許されることでないわけでございますから、これはどうのこうのじゃなくて、今言ったようなことのどこかに私はひっかかると思っておるんでございますが、大臣、いかがですか。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 坂上君、質疑時間が終了しておりますので、御協力願います。

日野市朗社会民主党・護憲連合郵政大臣

○日野国務大臣 このTBSの対応につきましては、いろいろ多くの問題点のあるところであろうかと思います。その問題がモラルの問題にとどまるのか、さらに法律違反としてその処分に当たるのかどうか、これにつきましては、私どもの方で透明な手続をもって調査をいたしまして、厳格に事実を認定をいたしまして、そして、法に当たるのかモラルの点にとどまるのか、そういうことをきちっと承知をしてまいりたい、このように思っております。

坂上富男社会民主党・護憲連合

○坂上委員 どうもありがとうございました。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて坂上君の質疑は終了いたしました。  次に、北側一雄君。

北側一雄新進党

○北側委員 新進党の北側一雄でございます。  私も最初にTBSのこの問題を少しお聞きをさせていただきたいと思っております。総理にも御答弁いただきたいと思っております。  今も御質問がございましたけれども、中川智正被告の第四回公判での検察側の冒頭陳述、その中に、「早川は、上祐及び青山とともに、同日夜、右放送局に抗議に赴き、その折衝の過程で、坂本弁護士の右インタビューでの発言内容が、教団の布施制度及び出家制度を批判し、血のイニシエーションも詐欺であり、松本には空中浮揚の超能力はないなどと批判して、今後これらを徹底的に追及していくものであることを知る」という記載があるんですね。  こういう冒頭陳述の中にこのような事実が記載されるというのは、これは極めて重大な事実であるというふうに検察側が認識をしておるということでございまして、この冒頭陳述の全体の中の構成としては、第二の「犯行に至る経緯」の中にこの記載があります。なおかつ、その「犯行に至る経緯」の中でも幾つかの章に分かれておるのですが、「犯行の共謀状況」が第五章に書かれておりまして、その共謀をする前の状況として今の記載があるわけなんですね。第四章として「坂本弁護士に対する民間放送局の取材とこれに対する教団の対応等」という章の中で今の記載があるわけでございます。  法務省刑事局長にお聞きをしたいと思うのですけれども、このような事実が宣頭陳述のこの部分に記載をされているという意味は、私は、こういうふうに検察側は主張しているんだろう、検察側は理解しているんだろうというふうに思っておるのです。  麻原らが、被告人が共謀して坂本弁護士一家殺害への動機を形成するに至る極めて重要な事実として、検察側はこの部分の事実を冒頭陳述で主張している。早川らがTBSに行って坂本弁護士が同局のインタビューで強い批判をしているという事実を知るということが、坂本弁護士一家殺害への動機を形成するに至る極めて重要な事実として検察側は認識しているんだというふうに私は読めるのですが、いかがですか。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘のように、問題とされております検察官の冒頭陳述中のいわゆる「犯行に至る経緯」の中で、御指摘のような事実が証明すべき事実として記載されております。この点は、検察当局といたしましては、坂本弁護士事件の犯行に至る経緯といたしまして、一連の事実を証拠によりまさに立証すべきものとして提示したのでございまして、その中の一環として掲げられたものでございます。  いずれにいたしましても、検察当局といたしましては、本件における公判廷に提出する証拠に基づきまして、そのような事実、犯行のいきさつを含めまして立証すべきものとして提示したのでございまして、そのような中で最終的に裁判所がどのような形で認定していくのかをこれから見守ってまいりたいと存じます。

北側一雄新進党

○北側委員 私が聞いているのは、この事件の動機の重要な部分に係る事実として検察側が主張しているんだ、そういう主張でしょうと言っているのです。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 検察当局が冒頭陳述に一連の事実を指摘しているのでございまして、その点は、当局といたしまして重要な事実と認定しているものと思います。

北側一雄新進党

○北側委員 要するに動機の部分なんですね、この部分は。動機の部分としては、これは証明しないといけない事実として検察側が出している事実なんです。  TBSの社長は、一昨日、これまでの再三の弁明を翻しまして、ビデオテープを早川らオウム関係者に見せたことを認めたわけでございます。これは放送倫理に全く反することは当然でございますけれども、今述べましたように、結果として、今の冒頭陳述で指摘されているように、この事件の動機形成の重要なきっかけになった、引き金になった事実なわけでございまして、また、巷間言われていますように、こうしたオウムへの情報提供と引きかえに別の取材の便宜を得ていたとすれば、放送者としてはもう絶対に許されない行為であると言わざるを得ないと思います。  テレビ報道の公共性とか、その影響の大きさを考えるならば、この問題はしっかりと事実解明をされる必要がある。郵政大臣はTBSに対して調査をさらに強く促していただきたいと思うわけでございますが、私は、この問題を契機としまして、TBSだけではなくて、すべての放送関係者の間で自主的に放送のあり方、それから取材のあり方、こうした放送倫理について積極的に論議をすべきである、そういう契機にすべきであると思うわけでございます。  総理、今回のTBSのこのオウム問題についてどのような所見をお持ちか、御答弁をお願いいたします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私も、郵政当局あるいは法務当局から具体的な報告を受けておる状況ではまだございません。ただ、一般的に存じております範囲でお答えをすることをお許しをいただきたいと思います。  報道倫理の根本にもかかわるようなこの問題につきまして、TBSは社内の調査を行ったということがしばしば言われてまいりましたけれども、その社内の調査自体が、現在、御承知のように変化をしてしまった、これは国民が納得のいく調査結果を出してこられたとは言いがたい状況にあると思います。そして、放送事業者としての自覚そして責任を十分に認識され、きちんと納得の得られるような対応をしていただきたい、そう期待をいたしております。  そして、現在、郵政省がTBSに対し十分な調査を行うように指示しておられることもありまして、これ以上の言及は差し控えたいと思いますけれども、その結果は、当然ながら放送行政上の問題として判断の対象になるでありましょうし、それは、この問題だけに限定されるものではなく、放送というものに携わる方々の自覚と、その自覚の上に立った責任の中で、今後、成果として国民に与えられるべきものだろうと思っております。  言いかえれば、まさに御指摘のように、この事件だけでとどめるのではなく、こうした土壌がほかにはないかどうか、もしあるとするならば、それを解決するにはどうすればいいのか、放送者の自覚というものを求める一つの大きな問題点であろう、そのように思います。

北側一雄新進党

○北側委員 それでは、一点だけちょっと台湾情勢についてお聞きをしたいと思っているんですが、先般、台湾において総統選挙が実施されました。極めて民主的に行われたというふうに聞いておるわけでございますが、総理もよく御承知のように、この台湾という国は、八九年に政党結成が自由化されたわけですね。政党結成の自由化がされてまだ七年しかたっておらないわけでございますが、以来、国会それから地方議会、首長等、着実に民主選挙が実施をされまして、今回の総統選挙によって台湾の民主化のプロセスが一応の完結を見たと言われているわけでございます。  選挙の結果も、今後の台湾における国内安定に極めて資することになるだろうというふうに私は思っておるんですが、総理は、台湾におけるこの何年間かの民主化の著しい進展、また今回の総統選挙の結果をどう評価されておられるか、御答弁をお願いします。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は、今回の総統選というものの中から初めて民選の指導者が誕生をした、これは大変意義深いことであると思っておりますし、この選挙結果というものが、台湾をめぐる問題の平和的な解決の方向を見出していく上で大きな契機となることを強く期待をいたしております。  日本といたしましては、我が国を含む東アジアの平和と安定という観点から、台湾をめぐる問題というものが平和的に解決されることを強く希望しているわけでありまして、この民選による初の指導者の誕生というものは、そうした意味でも意義の深いものだと思います。

北側一雄新進党

○北側委員 今回の選挙を終えまして、台湾の歴史にとっては新たな時代に入ったんだろうなというふうに思っておるわけでございますが、総理、今後の日本と台湾との関係をどう考えるのか。これは政府間の話だけではなくて、日本として、ある意味でもっと台湾との間で緊密な関係を持てるような環境整備といいますか、条件整備といいますか、そういうものをやはり考えていく必要があるのではないかと私は思うのですね。総理、いかがでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 政府に対して答弁を求められましたので、私はまず、日台関係というものが一九七二年の日中共同声明に基づいて非政府間の関係として維持され、そして発展してきたものでありまして、この基本的な枠組みを遵守することが安定的な日台関係を今後とも維持していく上で不可欠だということを冒頭申し上げなければなりません。  そして、APECにおきましても、APECで国と地域という言葉をよく使いますけれども、地域というその言葉を使います意味、それはこうした点にも配慮を配った結果であろうと思っております。  しかし、それと同時に、確かに台湾は近年非常な経済発展を遂げておりまして、APECへの参加におきましても、こうしたものが認められておりますように、アジア太平洋地域の繁栄にとって重要な要素になっている。これはもう一度なたもそう思われると思います。そして、政治的にも民主化に向けて一連の措置が実施をされてきた。そして、その最終段階ともいうべき総統選挙が二十三日に非常に整々と行われ、その中から初めて民選の指導者が誕生した。これは私は大変意義の深いものだと思っておりますし、日本としては、こうした発展を遂げる台湾との間というもの、非政府間の関係の中でさまざまな交流を進めていくように努めていきたい、また、そうあるべきだ、そのように思います。

北側一雄新進党

○北側委員 それでは、住専の問題についてお聞きをしたいと思います。  まず、三月の四日に、与党の皆さんが住専処理の追加措置案というのを発表されました。五年間でリストラにより民間金融機関からは五千億円、農林系は一千八百億円の税収増を実現し財政支出に見合う額を捻出、実施状況を公表し国会にも報告という内容を含む措置案を発表されたわけでございます。与党の方でこのように決められたわけでございますが、政府はこれに対してどう対応されるわけでございましょうか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 本委員会におきましても、母体行の責任負担についての多くの御意見等もございました。そのような御審議の経過も踏まえた上で、与党三党でいろいろと母体行との話し合いも進められたものだと考えております。  そして、その結論として、今五年というお話がございましたが、最終的には七年で、母体行並びに系統金融機関のリストラを進めることによって、そのことによって生じます利益に対する法人税の負担が母体行において五千億、系統金融機関、農協において一千八百億、こういうことで努力をするという合意に達せられたと報告を受けております。  政府といたしましては、このような与党の努力に基づく新たな負担として合意をされましたものを含めて、今後不良債権の処理にさらに取り組んでまいりたい、このように考えております。

北側一雄新進党

○北側委員 私が聞いているのは、この与党案は政府案なんですかということを聞いておるのです。政府案になったのですか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 与党で取りまとめられたものでありまして、このことを重く受けとめながら政府として提出いたしております住専問題処理案を進めるということでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 ちょっと、重く受けとめたというふうにごまかさないで、今申し上げたリストラによる税収増をやるんだ、そして六千八百億に見合う額を捻出するんだ、こう決めたことを政府の正式な見解としてとられたのですか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 与党三党からそのことについて政府に報告がございました。政府としてもその与党の努力を受けとめた、こういうことでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 総理、いかがですか。総理も党首でいらっしゃいますので。この案は政府の正式な見解となっておるのですか。単なる政党の側の案なんでしょうか、それとも政府の見解になっているのでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今、久保副総理からお答えがありましたように、先般の与党合意というものは、住専処理の問題につきまして国民の御理解をいただくために、与党の関係者の間で熱心な議論を進められた上、これを取りまとめられたと承知をしております。  政府としては、先般の与党合意の趣旨というものを重く受けとめて、最大限尊重してまいります。

北側一雄新進党

○北側委員 要するに、尊重する、また、重く受けとめるとおっしゃっておるわけでございますが、政府の正式な見解になっておらないということと理解をします。  この内容自体が、リストラするのは当たり前の話なんですよね。リストラをして、利益が出たら税金払うのも当たり前の話でございまして、こんなの何の追加策でも何でもない、全くのまやかし。内容自体も実現される当てもない。こんな追加措置案が政府見解になり得るはずがないと私は思いますが、大臣、いかがです。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 この種の解決策といいますものは、当然のことをきちんとやっていくものでありまして、当たり前の話と言われるのは当たり前のことであります。それは不思議な話であったらおかしいのであります。  私どもはそういう立場で、今後この不良債権の処理を進めてまいります上で、与党三党が母体行側との合意をせられたものについても、これを重く受けとめて、そのことを実行できるようにしてまいりたいと申しているのであります。

北側一雄新進党

○北側委員 じゃ、こう聞きましょうか。こう聞きますよ。今回の政府から提案されている住専処理のスキーム、このスキームの中に入る案なんですか。住専処理スキームの中に入る案なんですか。住専処理スキームには何ら関係のない案なんですか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 何ら関係のないという御発言は大変極端なおっしゃり方だと思います。  私どもが申し上げておりますのは、政府が皆様方に御審議をお願いいたしております財政支出並びにこの住専問題の処理策は、御提案を申し上げているとおりでございます。しかし、国民の皆様方の御負担ができるだけ少なくて済むように、そして、将来にわたってそれが母体行側あるいは系統金融機関等、つまり住専に対して債権を有する側の責任においてもし負担せられていく方法があるならば、将来六千八百五十億の財政支出が国庫に還元せられるべき方法が検討せられるならば、そのことは私どもは重視していかなければならないことだと申しているのであります。

北側一雄新進党

○北側委員 総理、この追加措置案は、政府の住専処理のスキームの原案、これに影響を与えるものではありませんね。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 大変失礼でありますが、住専処理スキームといいますか、与党三党から考え方としてまとめられましたものの冒頭に出てまいりますのは、責任の明確化及び徹底追及という項目であります。そして、その責任追及は住専処理機構の業務とあわせ、並行的にこれを行い、これによって責任問題を看過した処理スキームではないことを明らかにする、これが最初の問題点であります。  また、国会としてお考えいただく部分は、これは私はあえて触れませんけれども、金融行政の改革についての考え方、天下り……(発言する者あり)いや、これは全部パッケージとしては一つのものであります。そこまで御否定になるのでしょうか。  与党の考え方として示されましたものの中には、天下り等の抜本的な規制、あるいは農協系金融機関の改革、さらに回収強化と金融犯罪取り締まりのための特別立法措置、こうしたものとあわせて、金融機関と農協系統の新たなる寄与というものが入っております。  そして、そうした全体を含めて、先ほど来、少なくとも私は、政府としてはこの与党の合意の趣旨というものを重く受けとめ、最大限尊重するということを申し上げております。

北側一雄新進党

○北側委員 もうこれをやっていると時間がなくなりますのでやめますが、要するに、この六千八百億円の財政支出の補てんでも何でもないんですよ。穴埋めをするような話でも何でもないということでございまして、そのことを指摘をさせていただいておきます。次に、金融三法ですけれども、提出される提出されると、ずっと待っているんですけれども、なかなか出てこないんですね。これは一体どうなっているんですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 大蔵省といたしましては、不良債権問題の早期解決と新しい金融システムの構築を図るべく、昨年末に取りまとめられました金融制度調査会の答申を踏まえまして、三つの法案、第一に金融機関等の経営の健全性確保のための関係法律の整備に関する法律案、第二に金融機関の更生手続の特例等に関する法律案、第三に預金保険法の一部を改正する法律案を今国会に提出すべく、鋭憲法案作成作業を進めているところでございます。しかしながら、これら三法案は、条文数が極めて多い上に内容的にもなお若干の検討が必要であることから、いまだ国会提出に至っていないところでございます。  いずれにいたしましても、今後できる限り早期に提出するよう努力してまいりたいと考えております。

北側一雄新進党

○北側委員 金制調の答申は去年の十二月二十二日に出ているのですよね。既に三カ月たっておるわけでございまして、当初は三月八日ぐらいには出るというふうに聞いておったのですよね。いまだに出てこない。これは、事務的な作業がおくれているということじゃないのじゃないですか。なかなか内容が確定できないのじゃないですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 この三つの法案、現在作業を進めておるところでございますが、合わせまして四百条を超えるような極めて膨大な法案でございますし、また内容的にも、極めて難しいといいますか、法律的に検討を要するべき課題もございまして、現在鋭意作業を進めておるところでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 それでは、少しその内容についてお聞きしますが、この三法のうちの一つに、金融機関の更生手続の特例に関する法律案というのがございます。金融機関の更生手続の特例に関する法律案、簡単にこの内容をちょっとおっしゃってください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 今国会に提出を予定しております三つの法案のうちに、金融機関の更生手続の特例等に関する法律案というものがございます。これは、金融機関の破綻処理に係る裁判上の手続の整備を図るものでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 これは、監督当局の申し立てによって特に会社更生手続を開始することができる、こういう規定が入るのでしょう。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 現在準備しております法案は、預金受け入れをいたしております破綻金融機関の事業を解体するとすれば、その金融機関に運転資金の調達を依存している企業の連鎖倒産など、地域経済に悪影響を与えるおそれがあるというようなこともございます。  そのような場合に、事業の維持更生、この場合は、消滅させるということではなくて、事業の維持更生を図るための手続である更生手続によることが適当であることも少なくない、そういう場合も少なくないと考えられます。そういう場合にどのようにするかという問題。  また、会社更生法は株式会社を対象としたものでございますが、提出予定の法案におきましては、協同組織金融機関につきましても同様の更生手続を可能とするための規定を設ける予定でございます。  次に、金融機関の更生手続及び破産手続の特例といたしまして、処理コストの増大を防止するため、適時に裁判上の手続を開始できるよう、監督庁に更生手続及び破産手続の開始の申し立て権を付与するということがどうであろうかというようなことも考えられております。  さらに、一般企業の債権者と比べまして、金融機関の債権者、すなわち、具体的に言いますと預金者ということでございますが、これは銀行を平均いたしますと六百万口座、一銀行で六百万口座というような膨大な数のいわば債権者を抱えているわけでございます。仮に預金者に更生手続等への参加を求めるとすれば手続の円滑な進行は望めないので、預金保険機構が預金者等のため裁判上の手続に属する行為の代理を行うこと等、必要な事項を定め、処理の迅速化を図るというような問題についてどのように考えるか、このような内容でございます。

北側一雄新進党

○北側委員 要するに、総理また大蔵大臣、今準備されている法案というのは、破綻金融機関について会社更生手続を利用できるような、また大蔵省なり監督当局がその申し立てをできる、会社更生手続を利用して処理をしていこう、こういう法律案なんですよ。なぜ住専の方にはこのような法的手続をきちんと利用しようとしないのですか。  破綻金融機関に使っているのですよ。なおかつ、系統等の本来会社更生手続を利用できないような組合についても会社更生手続についてできるようにしよう、こういう内容になっているのですよ。我が党のは会社更生手続を対案としておりますけれども、それに対する皆さんの批判は全く当たらない。自分たちが破綻金融機関に利用しようとしているのですよ。どうですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 会社更生手続は、窮境にはございますが、しかし再建の見込みのある株式会社につきまして、債権者、株主、その他の関係人の利害を調整しつつ事業の維持更生を図ることを目的とすると理解をいたしております。  住専の処理につきましては、住専七社の事業内容等にかんがみれば、事業自体にそもそも更生の見込みがないのではないか、また、仮に手続開始の申し立てがなされたとしても裁判所に棄却される可能性が高いのではないかというような意味におきまして、更生手続は使えないのではないかと私どもは理解をしておるところでございます。  これに対しまして、預金受け入れ金融機関について私が先ほど申し上げましたような事例について申し上げますと、地域経済に与える影響等にかんがみれば、その事業の維持更生を図る必要がある場合もある、そういう場合があると考えられること、第二に、債権者、すなわち預金受け入れ金融機関の場合は預金者ということでございますが、その預金者の間の利害の対立の度合いも、住専に対してお金を貸しておられるような方々の間の利害の対立ということに比べると小さいと考えられることから、破綻処理において更生手続が必要となる場合も少なくないと考えられるわけでございます。  このため、預金受け入れ金融機関の有する特殊性を踏まえまして、今回の更生特例法案により金融機関の破綻処理に係る裁判上の手続の整備を図ることとしてはいかがか、こういうふうに考えておるわけでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 破綻金融機関に活用して住専に活用しない理由というのは全く説明されていません。  会社更生手続というのは清算型の会社更生手続もあるわけでございますし、そもそもこの住専には、御承知のように、本来の個人住宅ローン、三兆以上の正常資産があるわけなんですね。これに会社更生手続を利用できないなどと言うのは、全く実務を御存じない主張だというふうに私は思います。  そこで、ちょっとまた別の質問をさせていただきますが、預金保険法の一部を改正する法律案というのも提出される予定だと聞いております。  これで一つ確認しておきたいんですが、保険料率を合計七倍程度に引き上げるとかそういう内容が入っておるんですけれども、これは信組勘定の場合でございますけれども、最終的にこの信組特別勘定に赤字が生じた場合には政府が適切な財政措置を講ずる、こういう内容の法案になっておるわけでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 三法案のうち、預金保険法の一部を改正する法律案におきましては、今後五年間に生じ得る金融機関の経営破綻に円滑に対処をし得るよう、預金保険機構の中に、ペイオフコストを超える資金援助を行うための特別勘定を時限的に設けるという構想がございます。  信用組合につきましては、これまでの破綻の状況にかんがみまして、他の金融機関とは区分、区別いたしまして、信用組合特別勘定を設けるという考え方がいかがかということも検討の対象になっております。  その場合の特別勘定の財源といたしましては、新たに制度化する特別保険料を充当するという予定でございますが、先般の金融制度調査会の答申、今先生御指摘の十二月二十二日の答申におきましては、信用組合の破綻処理に限って、預金者保護、信用秩序の維持に万全を期す観点から、金融システム安定の間接的受益者である納税者にも負担を求めざるを得ない場合があるとの考え方が示されておりますが、当局といたしまして、こうした趣旨を踏まえ、現在その取り扱いについて種々検討をしているところでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 ちょっと結論だけ言っていただけませんか。  今準備されている法案の中で、この信組特別勘定に赤字が生じた場合には政府が財政措置を講ずるという法文が入っておるんですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 今申し上げましたように、金融制度調査会の答申では、納税者にも負担を求めざるを得ない場合があるとの考え方が示されておるわけでございますが、それを具体的にどのように法律の中で検討していくのかということについては、現在その内容を関係方面において検討中のことでございまして、いろいろな方法が考え得るであろうかと思っております。

北側一雄新進党

○北側委員 金制調の答申では、「財政措置を講ずる」と明確に書いてありますし、私が大蔵省の方から御説明を受けた内容においてもその内容で聞いておるわけでございます。ところが、銀行局長の答弁は今のような答弁で、まだ検討中であるというお話でございます。  この住専問題の議論というのは、金融機関全体の不良債権をどうしていくのかという中の一部の問題なわけでございます。この住専問題を審議するに当たっても、そのミクロの部分だけを議論しているわけじゃなくて、やはりこの不良債権全体をどうしていくのかというふうな与党の提案をしっかりとこの予算委員会が論議されている間に出していただきたい。そうでないと本当の議論ができないわけですよ。  今のように、信組勘定が赤字になった場合に財政措置を講ずるかどうかという極めて重要な問題についても何らはっきりしていない段階で、この住専の問題だけ議論しないといけないわけでございまして、金融三法はこの予算委員会、本予算の予算委員会が審議されている最中にきちんと出していただきたい。大蔵大臣いかがですか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 北側さんの御意見もよく伺いました。できるだけ私どもとしても早く国会に提出して御審議をいただきたいと考えております。

北側一雄新進党

○北側委員 本来、三月の上旬には出るというふうに聞いておりました。ですから、もう少し具体的に、いつごろまでには出しますよという御答弁をいただけませんか。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 今、日にちをここで私が明確に申し上げることはできませんが、最終的にいろいろと調整をいたしておりますので、できるだけ早く提出いたします。

北側一雄新進党

○北側委員 もう時間がございませんのでやめますが、本予算の予算委員会の審議をやっている最中にきちんと出していただいて、この予算委員会の場で、不良債権全体の処理をどうするのか論議しようじゃないですか。ぜひこの予算委員会をやっている間に出していただきたい。強く要望する次第でございます。  もう一点質問させていただきますが、金融機関の住専に対する債権放棄の問題と税務上の損金算入の問題、よく新聞紙上、有税償却、無税償却の議論がなされているわけでございますが、ちょっとこの点について国税庁の方にお聞きをしたいと思います。  まず、いわゆる無税償却と言われているものですね、損金算入が認められる場合。今回のこの住専の場合に、母体行が債権放棄をする、債権放棄をした場合に、寄附金ではない、損金算入として無税償却が認められる場合というのは、どういう場合に認められるんですか。

若林正俊自由民主党

○若林政府委員 お答え申し上げます。  一般には金融機関に限らないわけでございますけれども、法人が債権放棄などを行った場合に損失が生ずるわけでございますが、これは企業会計上も損失として処理されるわけでございます。そこで、こういった債権放棄をすることに相当な理由があるということでございましたら、法人税法上もこれは寄附金には該当しない、したがって、法人税法上も損金の額に算入されるということになるわけでございます。  今回の住専処理スキームにつきましては、昨年末の閣議決定に基づき作成されたものだということでございまして、そういった策定経緯等を考えますれば、このスキームに基づいて関係者の合意のもとに関係金融機関が債権放棄を行う、こういうことでございますれば、税務上も損金の額に算入される性格のものであるというふうに考えております。

北側一雄新進党

○北側委員 今の御答弁はこういうことですかね。あの閣議決定に基づいてすべての母体の金融機関が合意をして債権を放棄するということになって初めて損金扱い、無税で償却できるということになるということですか。

若林正俊自由民主党

○若林政府委員 今申し上げましたように、関係の金融機関が関係者の合意のもとにこれをやるということであれば損金になるというわけでございます。  そういうことにつきまして、では、こういう合意が図られて放棄を行うということであれば、基本的にはすべての母体行がそろって放棄を行うというのは自然だろうなというふうには考えておるわけでございます。  ただ、いずれにいたしましても、具体的な税務の取り扱いをどうするかということにつきましては、平成八年の三月期に係ります申告書が提出されるということになりますと、それを待って具体的な放棄の実態というのをよく見きわめた上で判断する、こういうことになろうかと思います。

北側一雄新進党

○北側委員 今前段のところで、やはりすべての母体金融機関が一致して放棄をなされるということが自然だろうなというお話があったわけでございます。ところが今は、御承知のように、この償却のやり方が母体金融機関によってどうもさまざまでございまして、都市銀行とかそれから信託銀行だとか、そういうところは有税償却の方向に考えている、そして、地銀、第二地銀とか長信銀なんかは無税償却をしようとしているというふうな報道がなされておるわけですね。こういうふうに、債権放棄をするところと、債権放棄をしないで、会計原則上引当金を充てていく、そして有税で償却するというところと二つあるわけですね。  そうすると、今の国税庁の次長のお話の、基本的にはすべての母体金融機関が一致して、合意して債権放棄するという要件に当たらなくなってしまうんですね。そうしたら、一部の母体金融機関だけ債権放棄したという場合に、果たしてこれは損金扱いになるんですか。損金処理されるんでしょうか。

若林正俊自由民主党

○若林政府委員 お答え申し上げます。  先ほどからお答え申し上げておりますように、関係の金融機関が合意をして債権を放棄していく、そして今回のスキームを実施していくんだ、そういうことであれば、それは損金に当たるということを申し上げたわけであります。そしてその場合に、そういった合意に基づいてやるということであれば、すべての母体行がそろってやるのが自然な形ではないんだろうかということを申し上げているわけでございます。それは要するに、その合意の存在につきまして、我々が判断するに当たっての一つの考え方を示したわけでございます。  いずれにいたしましても、個別にどういった判断をするかということは申告書の提出を待たざるを得ない、こういうことでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 ということは、今、地銀とか第二地銀は無税償却をしようというふうにしているんだけれども、今の国税庁の次長の御答弁ですと、実際申告書を出していく、申告書は三カ月以内でしたかね、三月期決算でしたら六月までですか、それまで、それは無税償却を認めるかどうかわからないよというお話ですね。

若林正俊自由民主党

○若林政府委員 税務当局といたしましては、ある事柄につきまして課税するかどうかということについては、基本的には、納税者からの申告がある、そしてその申告に基づいて個々具体的な事実関係が確定された中で判断していくべき問題であると考えておるわけであります。  ただ、今こういう状況の中にあって、どういう一般的な考え方でやるのかというお尋ねでございましたら、先ほど申し上げているようなことで、そういう、そろって行われることは自然ですねということの考え方を申し上げているわけでありまして、それで、具体的にはあくまで申告書の提出を待たざるを得ない、そういうことを申し上げているわけでございます。

北側一雄新進党

○北側委員 時間が参りましたから終わりますが、要するに、地銀や第二地銀からすると、非常にそういう御答弁だと困るんですよね。地銀や第二地銀は無税償却してもらえるものだと思って債権放棄を動機づけされているわけでございまして、そこのところが不明確なままで地銀、第二地銀に果たして債権放棄をさせてしまっていいのかなというふうに私は思いますよ。この問題については、また改めて聞かせていただきたいと思います。  以上、終わります。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 この際、山田正彦君から関連質疑の申し出があります。北側君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山田正彦君。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 新進党の衆議院議員山田正彦でございます。  ただいまから、いわゆる住専がこういうことに至ったいわば責任、言ってみれば法的、民事あるいは刑事の責任等について少し質問させていただこう、そう思っております。  一昨日、二十五日ですか、東京高裁が、鉄骨加工会社共和、これについての阿部文男被告に対する判決、刑事判決を下しました。御承知のとおりでありますが、実刑三年というところです。  実は、この共和という会社、これは住専から七十三億円、大蔵省の資料によりますと借りている会社で、その会社が倒産していわば住専に大変迷惑をかけている、それを今私どもは、何とかして国民の税金を使ってでも与党さんはそれを救済しようじゃないか、そう言っているわけでありますが、その共和から、実は二十二億円という使途不明金があった、そのうち十三億円と、大変な金額のお金が政界工作用に使われておった。これは大変ゆゆしきことでありますが、この中で、調べてみますと、もう亡くなりました本村参議院議員に七億一千七百十万、━━━━━━━━━━━当時支払われておった、そういう記載が残っております。  実は、私はここに、森口五郎、当時の共和の副社長でありますが、政界担当であります、その森口五郎貸付金仮払金精算第二回報告書、ここにございます。その中に、実は三十六番目の項目に、相手方、加藤紘一さん、一千万、平成二年のこれは二月、後になってこの二月の記載は誤りであることがわかるのですが、センチュリーハイアットホテルで水町立ち会いのもと渡された、記載がございます。この中に、「加藤紘一氏依頼分」と内訳に書いてあります。  このことは、今申し上げましたように、共和という会社が言ってみれば住専から金を借りて、私どもは今この住専の大変な処理をしているわけですが、加藤紘一氏に実際に一千万、今自民党の幹事長でこの住専処理等々にも随分責任者として頑張っておられますが、この方に一体、このような住専の、いわば共和に出して共和から金をもらっていて、果たしてそれをやれるような立場にあるのかどうか、ひとつ橋本総理大臣にお聞きしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 幹事長は、我が党の幹事長職を十分に執行しておられると思います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 総理、私が聞いているのは総裁でございまして、総裁が任命した幹事長、その幹事長が住専処理に当たっている、その幹事長、いわゆる住専処理に当たっている幹事長が、住専から大手の貸出先、七十三億という貸出先から金をもらっておった、その会社が倒産して迷惑をかけている。そうなれば、そう簡単に、幹事長として党の職務を遂行しているからというだけでは済まされない問題だ、そう思いますが、ひとつぜひその点は総裁としても十分、これからのいわゆる住専処理に当たって、加藤さんの問題は党内においても検討していただきたい、そう思っております。  次に、当時、加藤紘一さんの一千万の献金というのが新聞、テレビ、雑誌等に随分大きく取り上げられました。いわば騒がれました。それを国会も受けまして、平成四年の二月の二十日、衆議院の予算委員会、この場ですが、草川昭三先生、そして同年の三月十七日に参議院の予算委員会で佐藤三吾議員、それから同年の六月十日、衆議院のPKO特別委員会において高沢寅男議員、さらにまた、つい最近でありますが、二月の十六日にこの予算委員会で我が党の愛知和男議員が、いわゆる加藤紘一議員について、その一千万の、本当に共和からもらったのかどうかということを質問いたしております。ところが、大変残念なことに、いずれも否認、そしてまた全く記憶がない、そういう言い方をいたしております。これは私、国会においてそういう発言をした重みというものは大変なことだと考えております。  実は私、ここに内容証明郵便、通知書を持ってまいりました。この通知書によりますと、新宿の水町重範さんというクリニックの院長さんの通知書でありますが、平成八年二月二十四日、まあ一月ちょっと前ぐらいでありますけれども、その中にこのように書いております。「さて、去る平成二年一月三一日に新宿のホテルセンチュリーハイアットで貴殿、株式会社共和」現在は破産中の会社でありますが、「の森口五郎副社長及び通知人とで面会した際に、森口副社長から貴殿に対し」いわゆる加藤紘一さんあてですけれども、「一〇〇〇万円が交付されました。」とはっきり書いておりまして、そして、「平成四年になってから、通知人は貴殿より右全員を預かって欲しい旨の申し入れを受け、貴殿の意を受けた森田秘書から右全員を受け取り、現在に至るまでお預かり致しております。」いわば内容証明で事実を明らかにし、ひとつ返還したいという通知をいたしておるわけです。  事前にも水町さんは電話で、ひとつあの一千万を返したいから、そう言ったようですが、受け取らなかった。そこで内容証明を出された。そして、さらに返事がなかったので、実は私、供託通知書を持ってまいりました。供託書です。これによりますと、二月の二十八日に、岡田さんという弁護士さんを代理人として、実は法務局に一千万円を供託いたしましたと、ここに明らかになっております。  加藤紘一さんは、国会であんなに、もらったことはない、全く記憶がないと言いながら、加藤さん自身のかつての後援会長、一緒に立ち会った水町さんからこういう事実を指摘されたわけであります。このことについて、私どもは大変大きい問題だと思っております。  実は共和の破産管財人、原田一英さんという方がいらっしゃるわけですが、当時の報道によりますと、原田さんがこのようなことを申しております。「森口から加藤さんにカネが渡ったことは、間違いないようですね。他の政治家何人かはすでに接触して、森口が提供したカネの返還請求について話し合っています。加藤さんについては、贈賄にあたるのかどうか、献金そのものの位置づけがアヤフヤなところがあって、返還請求できるかどうかをいま検討中です」と当時報道されています。  先ほど申し上げましたいわゆる森口さんの精算報告書の中に、三十六項「加藤紘一氏依頼分」とありますので、何らかの依頼をなされたであろう、そして一千万がそれによって渡されたであろう、一千万を加藤紘一さんが受け取ったということは、確かに破産管財人にとっては、当時贈収賄の疑いもあった、それで検討してみたというゆゆしきことがあったのじゃなかろうか、そう推察されるわけであります。  そこまでいかなくても、少なくとも明らかに所得税法違反にはなる。これをそのまま放置するわけにはまいらない。私は、同僚委員と一緒にこの三月の七日に東京地検特捜部に告発いたしました。  告発後の調査状況について、刑事局長にひとつ御回答をお願いいたします。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 お答え申し上げます。  お尋ねの件につきましては、平成八年三月七日、東京地方検察庁におきまして、所得税法違反による告発を受理いたしております。現在捜査中であると承知しております。  その具体的な捜査状況につきましては、捜査の中身にわたることでございますので、法務当局として答弁を差し控えさせていただきたいと存じますが、検察当局におきましては、所要の捜査を遂げまして、法と証拠に基づきまして適切に処理するものと存じます。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 今お伺いしまして、東京地検特捜で捜査中である、今加藤紘一さんは被疑者としての扱いを受けているということで私も安心いたしたわけでありますが、実は、私自身、直接水町さんに当たって事実関係を聞いてみました。  非常にリアルないきさつを私どもに話していただきまして、その中で、一千万円の現金が入った紙袋を前にして、加藤さんは私に顔を向けて、ちょうだいしていいかなと言ったわけです、いいんじゃないですかと言ったら、加藤さんは森口さんに、ありがたいことです、助かりましたと言ったそうであります。この場に……(発言する者あり)委員長、うるさいです。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 お静かに願います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 それじゃ、刑事局長にお聞きしたい。  現在、東京地検特捜としては被疑者扱いとして調査に入っているかどうか、被疑者と言えるのかどうか、それをはっきりしていただければわかることであります。

原田明夫法務省刑事局長

○原田政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたとおり、所得税法違反として告発を受理したのでございまして、被告発事件として現在捜査中ということでございます。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 告発されているわけですから、いわば関係者その他には、いわゆる加藤紘一は被疑者としての扱いで調査等は入っているわけであります。  これは、いろいろ言うんだったら、後で明らかにしたらいい。あとは証人喚問に応じて明らかにしてもらえばいいので……(発言する者あり)委員長、ちょっといろいろうるさくて進められないので、ひとつ静粛に、指揮をお願いします。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 不規則発言は御遠慮願います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 今話しましたように、事実関係は、当時の後援会長、水町さんが非常にリアルに、具体的に当時の授受の状況を話しておられる。ところが、実際には、国会の場では四回にわたってうそをついております。私に言わせれば、うそをついております。これは政治家として絶対に許せないことじゃないかと思う。外国では、政治家が一回でもうそをついたらその身分が失われると聞いております。  総理が任命した幹事長でありますが、そういったいわば国会での政治的責任について、総理、ひとつ総理みずからの御見解を明快にお答えいただければと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 あなたも政党人として政党の人事というものを御承知であろうと存じます。そして、自由民主党の幹事長として、加藤幹事長は党務全般にわたって業務を支障なくこなしておられます。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 業務を滞りなくこなしているということと、国会でうそを証言したということの政治的責任、これはいわば総理として、総裁としてその政治的責任についてどう考えるかということについては、ひとつ見解を述べていただいていいのじゃないでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は、私自身を含め議員が、議員一人一人自分の発言に責任を負うべきだとは存じております。他の方々の御発言を私は云々するほど自分に自信を持ってはおりません。  私自身はうそをつかないように努力をいたしておりますが、時々記憶が間違った例があることも、もう既にこの委員会でも私は何回か間違って訂正したことがありますから、自分自身にできるだけ忠実でありたいと思っております。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 今総理は、なかなか他人のことまでは言えないということでありますが、立場上わからないことではありませんが、ひとつここで民主主義の、政党政治というもののあり方、その中で国会での政治責任のとり方というものは本当によく検討していただければ、そう考えます。  次に、上原康助予算委員長にお尋ねしたい、そう考えております。  予算委員長は、かつてこの衆議院の予算委員会において、政治スキャンダルを解明せずして審議は難しいとあなたははっきりただしております。これは、加藤紘一、今の自民党幹事長が一千万円をもらった、いわばやみ献金を受けたということについて、今全くこの同じ問題で予算委員長ははっきりそう言っているわけでありますが、今予算委員長も、ぜひひとつこのことは、加藤紘一の証人喚問、気持ちは変わらないと思うわけですが、そこで、ひとつ見解をお聞きしたいと思います。(発言する者あり)うるさい。うるさいと言っているでしょう。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 この件につきましては、また理事会で協議されるものと存じますが、大分時間の経過はありますが、私が当時この問題をPKO委員会で取り上げました、そのときの認識と私は現在も、もしこういうことが、疑惑が持たれておるとするならば、やはり国民に対して解明をする必要があるという立場をとっております。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 さすがに上原康助委員長でございまして、ぜひひとつ証人喚問について実現のほどをお願いしたい、そう思います。  また、与党、新進党の合意事項というのが委員長も御承知のとおりございまして、この一項の中に、「証人喚問等について、予算委員会は、真摯に受けとめ協議して対応する。」とはっきりなっておりますので、どうか真摯に、今の上原委員長の言葉のとおりに、ひとつ加藤紘一自民党幹事長の証人喚問をよろしくお願い申し上げます。  ところで、実はTBSは今オウム事件でいろいろ報道されて倫理を厳しく問われております。加藤紘一自民党幹事長もTBSとは大変じっこんな間柄にあったようでございまして、私がちょっと調べてみましたら、御自身のお嬢さんもTBSに入社して、報道の仕事に当たっておられます。  実は入社のときに、現在の城所TBSの局長がTBSの社長に、その部屋に直接加藤紘一幹事長をお通しして、そしてお嬢さんの就職についてお願いをされた、そう聞いておりますが、これは、今女子学生の就職が大変厳しい昨今でございまして、大物政治家がTBSのテレビ局を私物化するようなことがあったら決して許されない、こう考えております。  実はこの城所局長は、今話した加藤自民党幹事長と大変親しい間柄にありまして、実は許されてはならない大変なことをTBSの城所局長はしでかしております。  これは私の調査で確認したところでありますが、平成四年の二月、全日空ホテルの七〇一号室で、加藤幹事長の当時そこはプライベートオフィスになっていたようでありますが、加藤幹事長からみんな集まってくださいよと号令がかかって、ブレーン数人が、それこそいわゆるこの一千万の裏献金処理事件についての話し合いをしておった。この数人のブレーンのうちに、実はこの城所TBSの局長が入っておったわけであります。そしてそれの話の中で、当時後援会長であった水町さんにともかく一千万円を預けようじゃないかということになった。いわゆるTBSの城所局長は、一千万円をもらったことに対する所得隠ぺい工作、これに一役を買ったんじゃないか、マスコミ対策として。これは大変なことでありまして、私が今聞き及んでいるところでは、東京地検特捜も現在城所局長を調べておられる、そういうふうに聞いております。  マスメディアとして大事な報道の任に当たっているTBS、その局長がこういうことをするということは、これは大変なことじゃないか。先ほどからオウムの事件がいろいろ騒がれておりますが、私は、本質的にマスコミのあり方として同じようなことの問題ではないか。  ひとつこの問題について、郵政大臣に見解を明らかにしていただきたいと思います。

日野市朗社会民主党・護憲連合郵政大臣

○日野国務大臣 私、全くそのことについては何らの情報も得ておりませんで、突然の御質問でございまして、いささか答えに窮します。  やはりそういうことはちゃんと前もって通告をしていただきませんと、これは非常に困惑いたします。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 郵政大臣としても今後どういう形でこの問題を取り扱うか、ひとつ真摯に検討をいただければと思っております。  次に、実は佐藤観樹社民党幹事長、このことについて、住専の大口融資、七十四億円の借金がある東海電工、愛知県の電装部品メーカーに、これは大蔵省が公表したいわば住専の関連資料で明らかでありますが、この会社も大蔵省の資料では一部不良債権があるとされております。この会社から献金を受けておった、この事実について、私の方で今から質問させていただきたいと思っております。  私の調査によりますと、当時、佐藤議員の観友会連合会、後援会が四つありますが、今言った観友会連合会、東海政治文化懇話会、観友懇話会、緑陽会、この四つの後援会に、八五年から九四年までの間、十年間で四千九百七十五万円、実は献金がなされております。毎年の献金額も明らかになっておりますが、これは東海電工の会長とか親族名義でもなされております。  その中で、九二年、いわゆるバブルが崩壊した後、その後、九二年には八百万、九三年には七百万、九四年には六百五十万、三年間で四割の二千百五十万円、いわばバブル崩壊後に政治献金されている。これは大変なことだと思っております。  このような政治献金について、社民党の幹事長に、住専の会社から大口借り受けの会社、そこからこれだけの政治献金が受けられたということについて、ひとつ総理大臣に、どう考えるか、御見解をお聞きできれば、そう思います。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 ちょっと御答弁の前に山田委員に申し上げておきますが、国会法百十九条、衆議院規則二百十二条をよく御吟味を願いたいという御指摘があることを申し添えておきます。  橋本内閣総理大臣。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は先刻も、他の方々のことを云々するほど私はみずから思い上がってはおりませんということを申し上げました。  本院におきましても、予算委員会の早い御審議のころに、私自身に同様のものはないかというお尋ねがあり、住専から融資を受け、そしてその中に今回不良債権化しているものを持っております企業を含め、四つの企業から私自身の後援会に政治献金を過去受けておりましたということを私自身も申し上げました。  しかし、同時に、その当時において果たしてその企業の経営状態がどうであり、その企業が必要な資金調達をどのような手段で行っていたかは私には知りようがありませんでした。私は、どなたにも同じようなことはあり得るものではなかろうかと思っております。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 社民党佐藤幹事長は、毎年二十四万円顧問料をいただいております。資産公開法によりますと、報酬を得て企業の役員などに就任している場合においては、やはり報告しなければならないことになっていると私は考えておりますが、関連会社等報告書によりますと、平成五年の四月は「なし」となっております。これは虚偽の記載をしているということであります。平成六年四月は未提出。平成七年四月は「顧問」と記載されております。また、所得等報告書によりますと、平成五年の四月、「顧問報酬」として記載されておりますが、実は、去年の四月には「会社給与」として記載されております。これは資産公開法に反するのではないのかと考えられますが、自治大臣の見解をお聞きしたい、そう思います。

谷合靖夫自治省行政局選挙部長

○谷合政府委員 お答えいたします。  自治省としては、資産公開法については所管をいたしておりません。これは国会の方で所管をされておると承知しておりますので、お答えは差し控えたいと思います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 東京新聞の九六年一月二十四日の記事によりますと、いわゆる東海電工のことですが、佐藤氏は会社設立時から監査役に就任し現在に至っていると。その中で、創業期に世話になったので監査役に就任してもらったが、各期ごとの決算報告をしたこともなく、名誉みたいなものだと話しております。本人もまた、各新聞等の報道によりますと、東海電工は住専から融資を受けていたことは知らなかった、そういうことを言っているようであります。  本人自身監査役に就任しているわけでありますが、商法上の監査役、この仕事は本来大変厳格なものでありまして、二百七十五条にありますけれども、会社の決算の書類を調査し、違反、不当のときは意見を述べなければならない、義務がある、そういうことになっておりますが、これは実際に監査役でないのに監査役として報酬をもらった、ちょっと問題なんじゃないか、こう考えられます。実質的にはこれは献金になるのじゃないのかとも考えられます。ひとつ自治大臣にそのことについて見解をいただければと思います。

谷合靖夫自治省行政局選挙部長

○谷合政府委員 自治省としては、個別具体の事実関係を承知しておりませんので、お答えを差し控えざるを得ないわけでございますが、それがいわゆる実態的に政治活動に関する寄附かどうかということは、事実がそうならば、それにしかるべき政治資金規正法上の報告が要るのかどうか、あくまでもそれは具体的な事実関係に基づいて処理をすべき問題であるというふうに考えております。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 この事実については、やはり大変大切なことでございまして、ひとつ自治省に、後日調査の上、その実態を明らかにして報告いただければ、そう考えます。

谷合靖夫自治省行政局選挙部長

○谷合政府委員 御指摘でございますが、自治省としては実態的な調査権がございません。政治資金規正法上は形式的な審査権でございますので、その点は御了解いただきたいと思います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 最後に、実は佐藤観樹社民党の幹事長は、いわば内閣での「国務大臣の営利企業等の兼職について」ということの申し合わせと思いますが、それに反しておった。その申し合わせ、私、これは今手に入れて見ているところでありますが、「営利企業については、報酬を得ると否とにかかわらず、兼職を認めない。」となっております。  当時、細川政権の自治大臣をやっておりまして、佐藤観樹社民党幹事長はこの兼職の禁止申し合わせ事項に違反しておった、そう思いますが、そのことについて最後に官房長官にひとつ見解をいただきたいと思います。

梶山静六自由民主党内閣官房長官

○梶山国務大臣 意味がわかりませんが、一月の十一日の橋本内閣の初閣議では、「国務大臣の営利企業等の兼職について」の申し合わせをいたしております。  昔の内閣その他については残念ながら承知をいたしておりません。その当時の総理大臣を呼んでお聞きを願えればおわかりになると思います。

山田正彦新進党

○山田(正)委員 これから住専においては、日住金とかいろいろな住専の各会社、またそれに大変いろいろな多額のお金を出してきた農林系統の問題、それから母体行の責任、そういったものを、いわゆる法的責任、民事上、刑事上の責任をこの国会においても明らかにしなければいけない、そう考えておりまして、きょうの私の質問は終わらせていただきます。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて北側君、山田君の質疑は終了いたしました。  午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時一分休憩      ————◇—————     午後一時二分開議

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総理に伺いますが、三週間余りの審議の空白を経ての審議再開となりました。国会がその機能を取り戻したことは歓迎したいというふうに思います。  本暫定予算の期間が五十日に及び、歳出十一兆六千億に及ぶ大型になったのも、住専問題がやはり根本にあると思います。この問題が今国政の最も重要な問題の一つであることは、もう言うまでもありません。岐阜の参議院補欠選挙で与党候補は当選をいたしましたが、総理御自身も、自慢できる結果ではない、これだけで住専で国民の理解が得られたとは思っていないというようなことを言っておられます。  総理の選挙後の発言は詳しく見ておりますので、それをもう一度ここで繰り返してほしいということではございませんが、特にお聞きをしたいと思いますのは、我が党の山本候補は、住専に国民の税金は一切使うな、母体行に払わせろ、いわばこの主張一本やりで選挙戦を戦ったのでありまして、その結果、得票を前回の参議院選挙の三倍にいたしました。これはいろいろな側面からの見方はあると思いますが、この点に絞って、総理はこの結果をどのようにごらんになっているか、まず伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 大変恐縮でありますけれども、私は、選挙というものはさまざまな要素の組み合わせの中で結論を国民が出されるものでありますから、この問題に絞って選挙結果をと言われるのは、多少違いはしないかと思います。しかし、私は、大変失礼でありますが、御党の候補が非常に大きく得票を伸ばされた、これは敬意を表します。  そして、私は、住専処理というものについて限定をするということでありますなら、いまだに国民の皆様の中に大変強い御批判があることは、痛いほど感じているつもりであります。しかし同時に、住専問題というものを早急に解決するということは、本格的な景気回復を実現していく、そして、我が国金融システムの安定性と内外の信頼を取り戻すためには必要不可欠だと考えております。そして、今回の参議院の岐阜補欠選挙におきましても、国民各位が景気の早期回復を願っておられることを痛いほど感じてまいりました。  住専の処理の問題に当たりましては、借り手、住専の経営者を初めとした関係者の責任を厳しく追及していく方針であることは従来からも繰り仮し申し上げてきていることで、私としては、全力を挙げてこの問題の早急な解決を図ることによって、国民の皆様の御理解と信頼を確保していきたいと考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 六千八百五十億の削除、母体行負担ということを訴えた候補が、総理も言われたように、敬意を表するという、健闘したということについての御意見を伺いたかったのですが、それに直接触れた御答弁がなかったのは大変残念ですし、またそれなりに意味があろうかと思っております。  審議の再開は、議長のもとで、五党首会談での合意によるものでありますが、そこで確認されました審議の方向は、母体行の追加負担問題や真相の解明と対策についての徹底審議ということであります。  連立与党は母体行に追加措置を決めたのでありますが、これは大変不評判であります。リストラで七年間に収益を一兆五千億円分増加をさせ、これが五千億円分の納税額の増加につながるので追加負担に充てる、こういうものであります。これは追加負担ではなく、まず銀行の利益増という案でありまして、収益がふえれば税金がふえるのは当たり前で、結局、銀行の納める税金も母体行の負担増というものにすぎません。  与党内でも異論が続出をして、出さなかった方がよいという意見まで出るという始末で、いわば破綻をみずから証明した形になりました。マスコミでも、まやかし、数字合わせ、国民を愚弄、子供だまし、小細工、論外など、いわば酷評と言ってもよいかと思いますが、政府はこの案を政府案としては確認していないというふうに報道をされております。  政府はこの案をどのようにお扱いになる考えであるか、伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 先刻も御答弁を申し上げたところでありますが、先般の与党の合意といいますものは、住専問題の処理につきまして国民各位の御理解をいただくために、与党の関係者の間で熱心な御議論を重ねられた結果、取りまとめられたものと承知をいたしております。  政府としては、この与党合意の趣旨を重く受けとめながら、最大限尊重してまいります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 この案は私どもも賛成はできませんが、母体行の負担を増加しなければならないというのは、党派を超えた意見になってきているんではないかというふうに思います。  二月二十八日、総理はお見えでありませんでしたけれども、私、この委員会で、一般質問で、久保大蔵大臣は、母体行が三兆五千億円の債権放棄で責任を果たしたことにはならない、それ以上の負担を求めていくということを答弁をされ、その後もその趣旨の発言を繰り返しておられます。  我が国では、従来、破綻した系列ノンバンクの処理は母体行の責任で行ってまいりました。そのときの答弁で西村銀行局長も、関西三行などの例を除いて、そうだということを答弁をして、基本的にこれを認めました。関西三行は母体行が破綻するという問題があったからでありますが、住専の母体行で六千八百五十億の負担ができなくて破綻するところはありません。  また、私の質問に答えて国税庁は、住専の第二次再建計画に伴う母体行の支援についても、今回の不良債権処理についても、母体行に住専を子会社同様に扱う無税償却をする方針であることを認めました。税に関しては子会社、処理に関しては債権者というようなことは絶対許されない。母体行はいわば経営の責任者です。そのことが極めて重要だと私は思いますが、だからこそ、今までの、従来のルールも母体行の責任で処理をしてきたわけであります。  私は総理に伺いたいのは、大蔵大臣が答弁をされました、母体行に新たな負担を求めていくという答弁を総理大臣として確認をされるかどうか、伺いたいと思います。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 松本さんからも、当委員会におきまして、再三にわたって母体行責任に関する御意見がございました。党派を超えてというお話がございましたが、各党からもそのような御意見も伺っております。  私は、その際お答えいたしましたように、三・五兆の債権を全額放棄したからといって、母体行の責任が完全に果たされたとは思わない。法的にとらせるべき方法があれば、それをやらなければならないと思っているし、社会的責任、道義的な責任についても、今後も母体行側の責任をやはり求めていくべきであるという考え方を申してまいりました。今もそう思っております。  それで、銀行協会の会長にお目にかかる機会もございました。その際も、国会において、母体行責任に関する厳しい意見が党派を超えてあることを私からしっかりお伝えしてございます。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 今、久保大臣、副総理・大蔵大臣としてお答えになりましたように、母体行の責任を問う声が大変強いこと、これは私自身もよく承知をいたしておりますし、そうした御答弁を申し上げたこともあったと思います。  今、大蔵大臣としての立場から、住専問題における母体行の責任問題については母体行みずからがその責任を明らかにする必要がある、こう述べられました。母体行につきましては、住専に対する債権を全額放棄すると同時に、預金保険機構に対する資金の拠出や住専処理機構に対する低利融資など、今日までも住専問題の早期処理のためにできる限りの協力が要請されてまいりました。私としても、大蔵大臣と同様、母体行の責任問題というものは母体行みずからが御判断をされるべきものと考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 今月十四日の内閣委員会で梶山官房長官に、住専に対する大蔵省、母体行の天下り問題を、私、質問をいたしました。  若干報道もありましたので、御存じの閣僚も多いと思いますが、大蔵官僚、母体行が住専七社の設立以来の歴代会長、社長を独占をし、役員についても、住専七社の延べ役員五百三十二人中何と四百七十三人、八九%が母体行の天下りなのですね。こうして住専を母体行の子会社、農水大臣が言われるのでは別働隊、自民党の赤城議員がここで言われたのでは一業務部門、こういうふうにしてきだからこそ、母体行の紹介融資の九一%、一兆五千億円の不良債権が生まれたのではないかと私が指摘をして、官房長官にお聞きをしましたら、官房長官は、結果として母体行の紹介融資の九十何%のものが不良資産となっているという現実は、母体行が引き取るべき責任、広範な意味での責任がある、結果として悪い物件を紹介し、融資させたということになりますと、専門的な知識はむしろ住専より持っている母体行でありますから、その判断能力はあったのではないかと推測するという趣旨の答弁をされました。ほとんど答弁どおりですが、ただ言葉のニュアンスを省略をして言わせていただきました。  だから、これは紹介融資の九〇%以上が不良債権になるというのは、母体行が住専の経営を支配していなければそんなことはできないのですよ。だからこそ官房長官のような答弁になったのだと思います。その後の報道では、地銀生保住宅ローンや総合住金では、母体行の現役頭取が住専の役員を兼職している、こういうことまであるわけです。  私は、改めて官房長官には伺いませんが、大蔵大臣、この住専問題処理対策本部長でもある官房長官の見解を御確認になりますかどうか、伺いたいと思います。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 官房長官がお答えになっておりますことは、私の考えと同じだと思っております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 三日ばかり前にある大新聞に「検証 母体行の責任」という記事が出ていました。東海銀行の元支店長の証言が紹介をされております。その最初が「支店長会議で、ある常務が「支店長はどろぼう以外なんでもやれ」と、げきを飛ばしたのをはっきり覚えています。」というのです。ここから始まっているのですよ。私は、大変衝撃的にこの証言を読みました。  「リスクがあったり利益の少なかったりする案件は系列のノンバンクや住専に持ち込みました。」「不良債権を決算の時だけよそに移す」「この面でも系列ノンバンクや住専は便利な存在でした。」「出向で系列ノンバンクの部長をした時は、パチンコやラブホテルなど、銀行でやりにくい案件を、住専の住宅ローンサービスと組んでよくやりました。銀行から融資先の紹介、あっせんを受けると、融資額の数パーセン十分を通知預金したり、商品券を数十万円単位でお返ししたりする仕組みができていた。」これはほかの銀行でも幾つも言われています。そういう形で紹介融資がされているのですね。  それで、まさにリスクを住専にかぶせながら、こういう形で低利の資金を集めているわけですよ。まさに泥棒以外何でもやっている、というより泥棒以上かもしれない、見方からすれば。(発言する者あり)不規則発言で泥棒以上という発言もありましたけれども、私は、ここで、やはり根本問題に我々直面しているのではないだろうか。  まず大蔵大臣に伺いますが、銀行法では、資金の貸し付け、すなわち融資を銀行の固有業務として免許事業にしているわけですね、もう御存じのとおりです。他人の預金を預かって融資をするというのは、非常に責任の重い仕事だから免許業務になっているのだと思います。泥棒以外何でもやるというやり方で、銀行が住専やノンバンクを使って融資をする、これはもう本当に重大な問題だと思いますよ。  それで、私は、これは機会を改めて本予算のときにやりますけれども、きょうは、これが銀行法の精神に合わないので徹底的な究明と対策が必要なのではないか。先ほど与党も、少し悪口を言いましたけれども、追加措置案の中で、紹介融資、迂回融資の厳格、容赦ない解明を行うと入っているのですよ。これは徹底的にやらなければならぬと思うのですが、それをまず大蔵大臣に一言お聞きをしたいと思います。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 再三申し上げてまいりましたように、この住専問題に関しますそれぞれの責任、特に今御指摘になりましたようなことが事実存在するとすれば、これらの問題は徹底的に究明されなければならない問題と考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 総理、今のことと先ほどの紹介融資について、官房長官が答えられ、そして大蔵大臣が同じ見解だと言われた問題とあわせてお答えをいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私自身、過去にも紹介融資の問題についてへこれは住専処理機構が債権を回収していくプロセスの中で、母体行が違法な紹介融資などによって住専に損害を与えているという事実が明らかになった場合、当然ながら、その住専処理機構が住専から譲り受けた損害賠償請求権というものを適切に行使していく、そういう形の中で責任を追及していく、その方向が打ち出されているのだということを申し上げてまいりました。そして、そうした考え方は、先刻来確認をされておりますように、副総理・大蔵大臣のお立場の御答弁、官房長官のあなたに対する御答弁、私、皆考え方は同じです。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 今も大蔵大臣も徹底的な解明が要ると言われましたので、わかりますが、母体行の追加負担問題を徹底的に審議するというのは、こういう紹介融資の実態だとか母体行が住専を支配していた実態を明らかにするということが不可欠だと思います。  それで、私は委員長にお願いしたいのですが、住専七社それから母体行の責任者、それぞれ証人として一人一人その実態をやはり調べるということが重要なんだと思います。この証人喚問を要求いたしますので、理事会で検討していただきますようお願いしたいと思います。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 理事会で協議をいたします。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 この機会に、九六年度暫定予算に対する我が党の反対理由を述べて、質問を終わりたいと思います。  今、大きな時限爆弾と言われる深刻な財政危機を打開するために、従来型の財政政策を抜本的に見直して、国民本位の財政再建へ歩み出すべきときであります。にもかかわらず、九六年度当初予算は、私は全く反対の方向に向かっていると思います。新たな軍拡と日米安保体制強化のための予算拡大、浪費とむだの構造を温存、拡大するものとなっており、今回の暫定予算は、その当初予算の構造をそのまま約七分の一受け継いだもので、総予算への態度と同様に決して容認することはできません。  歳出の中で、例えば、一般公共事業は当初予算の三〇%を計上しておりますが、大手ゼネコン奉仕の構造をそのまま温存をしております。また、大幅に削減すべき軍事費関係でも、米軍への思いやりを盛り込んだ防衛施設庁費は、米軍への負担が膨張する一方であります。米軍基地下で苦難にあえぐ沖縄県民の心情からしても、到底許せるものではありません。  以上、簡単に反対理由を述べまして、私の質問を終わるものであります。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて松本君の質疑は終了いたしました。  次に、海江田万里君。

海江田万里市民リーグ・民改連

○海江田委員 市民リーグ・民改連を代表しまして質問をいたします。  まず、国会が長期にわたる不正常な状態を脱して、本日こうして予算委員会が開かれていることに対して、私どもは歓迎をするものであります。私ども市民リーグ・民改連は、衆議院の議長、副議長と与野党五党の党首会談は排除されておりますが、与党側は、本予算の審議に当たって、十分な審議を行い、強引な採決を行わないというこの合意事項をしっかり守っていただきたいと思います。それから、証人喚問も必要に応じて実施をしていただきたいということでございます。  さてそこで、国会が長期にわたってストップをしておりましたが、このストップをしております間に、三月二十二日でございますけれども、国土庁が一九九六年の地価の公示価格を発表しました。大事な数字でございます。  全国平均では、住宅地が昨年と比べて二・六%マイナス、商業地では九・八%でございますけれども、住専の不良債権にかかわってきます東京の商業地はおよそ二割の下落でございます。ここへ来まして、去年からことしにかけてまた大きく下がっているということを認めざるを得ないということでございます。  そこで、この政府が決めました住専の処理案では、一次損失六兆四千百億円、二次損失一兆二千億円、これは、言うまでもありませんが、九五年の一月時点の路線価を基準にしておるということでございますが、今度新たに九六年の一月の公示価格が発表になった。  路線価は恐らく八月ごろに発表になるはずでございますけれども、路線価は公示価格にスライドをするということでいえば、今度のこの新しい数字をもとに計算をしますと、これまでの一次、二次の損失見込み額が七兆六千百億円だったのが、二〇%の地価下落として計算をしますと九兆一千三百億円になるというふうに考えられるわけでございます。  今の時点で、地価が公示価格で約二割下がったということを前提にして、それで、これから出てきます路線価をこの二割にスライドをさせたとして、この損失の見込み額がこれだけ膨らんだということを大蔵省はまず認めていただけるのかどうなのか、そこをお尋ねをいたします。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘のように、私どもの評価は路線価を基準としておるわけでございますが、路線価の水準は、課税の基礎として用いられる性格上、価格変動の可能性等を勘案いたしまして、安全性を見込み、公示価格の八割程度に設定されているわけでございます。  今般公表されました公示地価を見ますと、全用途、全国平均で四・〇%の下落、今御指摘のように、地域圏別に見て、最も下落率の大きいところで二割弱下落しておりまして、当初見込んでおりました安全性が全体として低くなっていることは否定できません。  したがって、こうした状況が処理方策の見直しに直結するわけではないものの、これを真摯に受けとめまして、今後、回収努力に万全を期さなければならないとの認識を新たにしているところでございます。

海江田万里市民リーグ・民改連

○海江田委員 非常に厳しい状況であるということはおわかりいただけたと思いますが、仮に二割で計算をすればその損失見込み額が二割ふえたということでございます。  さて、ここからが問題ですけれども、この不良債権の問題、いわゆる責任の問題ですとか、それから、どこが負担をすべきとかいう問題がありますけれども、一番根底にありますのはやはりこの土地政策の問題ではないだろうかと思いまして、私は以前にも橋本総理のこの土地に対する土地政策についてお尋ねをしたことがございますけれども、正直申し上げまして余りはっきりと伝わってこなかった。今度の橋本内閣というのは、そういう意味では、これは、土地政策についてどんな考え方を持っておるのかということがやはり私たちにわかってきていない、わからない。それは、とりもなおさず国民にもわかっていないと思うのですね。  政府・与党は、この土地の問題でいろいろこれからチームをつくって動きを始めるようですが、橋本内閣がどういう土地政策を持っているのかということをやはり国民にお示しをする必要があるんではないだろうか、むしろ遅きに失しているんではないだろうかという気がするわけでございます。  この公示価格が下がったということを機会にしまして、随分いろいろな論調といいますか、いろいろな意見が新聞などにも出てまいりました。一つ目につきますのは、やはり地価がここまで下がってまいりますと、この地価下落防止に国が動くときではないだろうかという意見があることでございます。  例えば日経新聞は、三月二十四日付で編集委員が、不動産市場がある程度健全化してきたから、今や国や自治体が、土地のこのマーケットをちょうど外国為替市場のように土地買い介入をしてはどうだろうかというような意見が出ている。あるいは、三月二十二日の読売新聞の「論点」には、関経連の常任理事の方が、湯浅さんという方ですけれども、この方が寄稿をしまして、かつてバブルを抑えるために取引価格の上限を明確化し、全国的に規制区域を設定した上で届け出制で直接規制をした、今回は、例えば取引価格の下限を明確化した上で届け出制によって直接規制すべきである、こういうような意見も出ているわけですね。  こういうような意見に対して橋本総理はどういう見解をお持ちかということをお聞かせ願いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 私は基本的に、現在の地価というものが、名目GDPとの対比を前提にいたしますなら、いわゆるバブル期の以前の水準にようやく戻ったということを一つ申し上げておくべきだと思います。その上で、私は、地価というものは本来やはり市場においてあくまでも土地の需要と供給の中で決まっていくべきものであり、その限りにおいて、私は地価動向というものは今後とも注意深く見詰めていかなければならない問題だと思っております。  その上で、基本的に私は、今一番大切なことは、これからの日本の町づくりというものの中でどうやってゆとりのある住環境を整備していくか、形成できるか、あるいは快適で安心な町づくりを進めていくことができるかという視点から、土地の有効利用をどう図っていくかということに一つの大きなかぎがあると思っております。言いかえるならば、都市計画あるいは土地利用計画というものを一つの足場にいたしながら、いかに有効利用を図るかということを考えていくことが非常に大切だと思います。ただ、あえて、本日海江田議員から御質問がありましたので、私はこういうことを申し上げました。  なぜなら、今まで、大変失礼な申し条かもしれませんが、この住専問題の中で、一方で土地の有効利用ということを私どもが口の端に乗せましたとき、問題をそらすのかとかごまかすのかとかという御批判がしばしば世間から……(発言する者あり)いや、現実にございました。そして、むしろこの問題が処理されるまでの間、有効利用というものについて、ある程度私自身言及を避けてきた部分がございます。  しかし、いずれにしても、やはりもうその需要と供給の関係において有効利国策を出していかなければならない時期は来ていると考えておりますし、本予算をできるだけ早く通過、成立させていただきました次の段階で私どもが打ち出すべきもの、そのように思っております。

海江田万里市民リーグ・民改連

○海江田委員 総理が今言ったような認識を持っておる、土地の有効利用についての具体策を出すのをまあ若干はばかつておられたという認識があるようでございますが、これは、私はむしろ順番が逆だと思いますね。  アメリカのあのSアンドLの処理がどうしてあれだけうまく成功したかといえば、やはりこれは、まず基本的に、最初に土地政策ありきだったからだ、私はそういう認識を持っておるわけですね。だから、そういう意味においては、やはり一日も早くそういう土地政策をまず出して、その土地政策の中でこの住専の問題をどういうふうに位置づけていくのかという話をしませんと、それこそ先ほど銀行局長は言わなかったけれども、結局あれでもって地価が下がって困ると言えば、これはやはり地価を上げるしかないことになってしまうわけですよ。  だけれども、地価を上げると言うわけにはいかないから、景気をよくして、景気をよくするということについてはだれも反対がありませんから、景気をよくして、それによってオフィスの需要なんかが出てくれば都心部の商業地の地価が流動化をして、それで需要が出てきて何とか下げどまりができるのじゃないだろうか、こういう物の言いようをしておるわけですね。ところが、景気をよくするためには、今度は不良債権がおもしになっているということで、ぐるぐる回りの議論をしているわけですね。だから、これを何としても抜け出すためには、この土地政策を今こそ大胆に掲げるべきだ。  それから、住宅問題もそうでありますけれども、今からもう三年以上前になる宮澤内閣の、年収の五倍でもって百平米になるかならないかぐらいの家を手に入れるというようなことを、いまだもし考えておるとしたら、これはちょっと遅きに失するのじゃないだろうか。もっと、年収の四倍であるとか、年収の三倍であるとか、そういうような政策を私は打ち出すべきではないだろうか、そういうふうに考えておりますが、いかがでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党内閣総理大臣

○橋本内閣総理大臣 と申しますことは、例えば住宅用地としては、議員はもっと地価が下がってよいということをお考えいただけるわけでありますね。  実は、私自身が記者さんの質問に対して、むしろ住宅を取得しようとする立場から、今の地価でも高いんだよということを申しましたところ、住専を抱えていれば地価は上がる方向でなければ困るんだという答えが返ってまいりました。そういう議論が現実に……(発言する者あり)いや、現実にあった議論を御紹介しているんです。ですから、何も私は今この答弁を初めて申し上げているのではありません。  地価税の際に大蔵大臣として御答弁をいたしましたものは、土地というものに対する基本的な、国民的な理念がまず先行すべきもの、そして、それにのっとって都市計画あるいは土地利用計画というものがむしろ先行し、その中で需要と供給のバランスが一定の地価を決めていく、私はその当時から考え方は全く変わっておりません。

海江田万里市民リーグ・民改連

○海江田委員 わかりました。  議論をしたいのはやまやまでございますが、時間が七分でございますので、次回にこの続きはやらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 これにて海江田君の質疑は終了いたしました。  以上をもちまして平成八年度暫定予算三案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 三案につきましては、日本共産党から討論の通告がありましたが、理事会において協議の結果、御遠慮願うことになりましたので、御了承願います。  これより採決に入ります。  平成八年度一般会計暫定予算、平成八年度特別会計暫定予算、平成八年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して採決いたします。  三案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 起立多数。よって、平成八年度暫定予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました平成八年度暫定予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

上原康助社会民主党・護憲連合

○上原委員長 次回は、公報をもってお知らせす ることとし、本日は、これにて散会いたします。   午後一時三十三分散会

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