本会議 第12号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1996/04/02
会議録
○議長(土井たか子君) これより会議を開きます。 ————◇—————
○議長(土井たか子君) 御報告することがあります。 永年在職議員として表彰された元議員金丸信さんは、去る三月二十八日逝去されました。まことに哀悼痛惜の至りにたえません。 金丸信さんに対する弔詞は、議長において去る三月三十日既に贈呈いたしております。これを朗読いたします。 〔総員起立〕 多年憲政のために尽力し 特に院議をもってその功労を表彰された元自由民主党副総裁前衆議院議員金丸信君は しばしば国務大臣の重任にあたり 内政外交に多大の貢献をされ また政党政治の進展につとめられました その功績はまことに偉大であります 衆議院は 君の長逝を哀悼し つつしんで弔詞をささげます ————◇————— 国務大臣の発言(規制緩和推進計画の改定について)
○議長(土井たか子君) 中西国務大臣から、規制緩和推進計画の改定について発言を求められております。これを許します。国務大臣中西績介さん。 〔国務大臣中西績介君登壇〕
○国務大臣(中西績介君) 規制緩和推進計画の改定について、御報告申し上げます。 規制緩和の推進は、我が国経済社会の抜本的な構造改革を図り、国際的に開かれ、自己責任原則と市場原理に立つ自由な経済社会としていくために不可欠の政策課題であり、内閣の最重要課題の一つであります。 このような考え方に立ちながら、政府は一体となって規制緩和の推進に取り組んでいるところでありますが、今般、規制緩和推進計画を平成七年度から九年度までの三年計画として改定したところであります。 改定に当たっては、各省庁において、内外の御意見、御要望、行政改革委員会の意見を踏まえながら、積極的に既定計画を見直すことにより、五百六十九事項の新たな規制緩和方策を盛り込んでおります。また、既定計画に計上された方策につきましては、その約三分の二については措置済みでありますが、残余の事項につきましても実施時期の前倒しや実施内容の具体化等を図っております。 具体的な緩和措置としては、国民生活の質の向上、内需の拡大や輸入の促進、国民負担の軽減などを図る観点から、住宅・土地等関係を初めとして十一分野にわたる措置を盛り込んでおります。 今後は、本改定計画を着実に実施するとともに、内外の御意見、御要望、行政改革委員会の監視結果等を踏まえ、平成八年度末までに計画を改定することとしており、引き続き積極的に規制緩和の推進に取り組んでまいる所存であります。議員各位の格段の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げる次第であります。(拍手) ————◇————— 国務大臣の発言(規制緩和推進計画の改定に ついて)に対する質疑
○議長(土井たか子君) ただいまの発言に対して質疑の通告があります。これを許します。西川太一郎さん。 〔西川太一郎君登壇〕
○西川太一郎君 私は、新進党を代表して、ただいま御報告のありました規制緩和推進計画の改定について、総理並びに関係大臣に質問をいたします。 まず、規制緩和に取り組む橋本内閣の基本姿勢について伺います。 橋本総理は、施政方針演説で、強靱な日本経済の再建等を実現するための行財政改革の推進を最重要課題の一つと位置づけ、我が国経済の構造改革推進のため、また行政改革の断行として徹底的な規制緩和の必要性を訴え、規制の抜本的見直し、消費者や企業の経済活動の基盤となる分野での重点的な規制緩和の断行と、方針を述べておられます。 しかしながら、今回の改定を拝見しますと、基本的理念を異にする政党で構成する内閣のもとで総理のリーダーシップが全く発揮されていない改定であり、施政方針で述べられた総理の決意とはかけ離れ、極めて不十分なものと言わざるを得ません。 規制緩和の推進に当たっての総理の御決意を伺うとともに、今回の改定に当たって、総理御自身のリーダーシップによって前進したと自負できるものがあれば具体的にお示し願いたいのであります。 次に、行政改革委員会が提出した「規制緩和の推進に関する意見」についてであります。 行政改革委員会は、昨年十二月十四日、村山前総理に「規制緩和の推進に関する意見」を報告いたしました。村山前内閣においては同意見を最大限に尊重する旨の閣議決定を行い、橋本総理もさきの施政方針演説で、行政改革委員会の意見を最大 限に尊重すると表明しておられます。 行政改革委員会の意見報告に盛られた規制緩和についての基本的な考え方と総理の考え方はその理念において一致するものであるのか、また、今回の計画の改定において行政改革委員会の意見を十分尊重できたと総理は思われるのか、お尋ねするものであります。 また、規制緩和の推進が困難な理由について伺います。 長期化する景気の低迷、産業構造の空洞化、金融・証券市場の空洞化、内外価格差の拡大等々、我が国経済社会の閉塞感が著しい中で、経済構造改革を抜本的に進めていくためには、市場開放の促進とともに規制緩和の推進が必要であります。 しかしながら、期待されているようにはなかなか進んでいないのが現状であります。行政改革委員会の意見においても、幾多の規制緩和が行われてきたが、「残念ながら世の中の変化のスピードに、規制の緩和・撤廃が追いついていないのが実情である。」と述べております。今回の推進計画の改定においても、先送りされたもの、また実施内容が不明確なものが多く、経済構造改革につながるほど目に見える形での規制緩和が進んでいるとは感じられないのであります。期待されるように規制緩和が進まない最大の要因はいずれにあると総務長官は考えておられるのか、お尋ねしたいのであります。 また、行政改革委員会は、構造改革は行政と政治だけの問題ではない、国民一人一人がみずからの問題として取り組む必要があると述べております。しかし、国民の意識改革をどのように図るのかとなると、大変なことであります。規制緩和がもたらすメリットを明確に示すとともに、規制緩和によって生ずる負の側面についても明らかにし、その解消策を積極的に示して、国民のコンセンサスを得る必要があると考えます。どのようにして国民各層の意識改革を図っていくのか、総理の具体的な考え方をお示し願いたいのであります。 次に、市場原理と自己責任原則の徹底についてであります。 行政改革委員会は、規制緩和の基本的方針は「公正有効競争下における市場原理と自己責任原則の徹底である。どのような変化に対しても、各企業は自らの責任において対処すべきである。その結果は、プラスの場合の利益がすべて当事者に帰属するのと同様に、たとえそれがマイナスであっても当事者において負担すべきものと考える。」と述べております。 しかしながら、今問題になっている住専処理をめぐる政府の公的資金の導入決定及び関係当事者の考え方などを見ると、護送船団方式による持ちつ持たれつ、それが破綻すると責任のなすり合い、あげくの果てには、公的資金の導入により、責任当事者ではない一般国民に安易に負担を求めているのであります。 政府は、一方で自己責任原則を徹底した規制緩和の推進を唱えながら、他方では、借り手及び住専、母体行、貸し手等の金融機関の自己責任原則の徹底を求めないのであります。このようなことで、規制緩和の持つ意味、自己責任原則の徹底といった点について、国民のコンセンサスを得られると総理は本当にお考えになっているのでしょうか、伺うものであります。規制緩和と表裏一体の関係にある自己責任社会の確立に向けての方策を総理はどのように考えておられるのか、お答えいただきたいのであります。 自己責任原則についての考え方は、官民の役割分担の見直しに大きくかかわる問題であります。行政改革委員会は、官民活動分担小委員会を設け、官と民の役割の線引きの見直しについて検討する予定と聞いておりますが、官と民の活動の役割については、規制緩和のあり方を検討するに当たって、先行あるいは同時に検討しなければならない問題でもあると思います。官と民の役割分担についての総理の基本的な御見解を伺いたいと思います。 次に、規制緩和に伴ういわゆる痛みについてであります。 行政改革委員会の意見においては、市場原理と自己責任原則の徹底を求め、社会的弱者や雇用の問題といった痛みについては別途措置を講じるという考え方が示されております。規制緩和によって生じるおそれのある倒産、失業、労働条件の低下など、負の影響について具体的に明らかにし、財政措置等諸対策を講ずることによって、タイムラグを生ずることなくその痛みを軽減することが必要と考えます。 政府は、具体的な規制緩和措置の実施により、どのような人々、例えば、どのような地域、どのような所得層が痛みを受けるおそれがあるのかを明らかにする必要があります。その上で、その痛みを軽減する具体的な対策を明示し、関係者の理解を得なければ、規制緩和は円滑に進まないのであります。総理の御見解をお伺いしたいと存じます。 今日の複雑な社会経済の中で、一律に市場経済原理の徹底を求めてよいものか、一抹の不安もあります。行政改革委員会の意見では、「淘汰されるのは市場競争に負けた効率の悪い企業であって、そのことは中小企業でも大企業でも同じである。」と述べておりますが、しわ寄せを受けるのは中小零細企業ではないでしょうか。 我が国民は、これまで七、八割が中流意識を持ち、その意味では公平、平等で、これが社会の安定の基礎となっていたのではないかと考えられます。規制緩和の効果として平均的には生活水準が向上しても、貧富の差など強者、弱者の格差が拡大すると社会的対立構造が醸成されるのではないかとの見方もあります。私は、自由と公正という理念とともに、友愛と共生といった理念を大切にしなければならないと考えるものであります。 必要なことは、規制緩和の推進によって我が国がどのような姿になるかを明示することであり、その姿について国民のコンセンサスを得ることが大事であると考えますが、総理の御所見を伺いたいのでございます。 次に、地方公共団体にかかわる規制についてであります。 行政改革委員会の意見でも指摘されているように、国の規制を緩和しても、地方でそれに逆行する措置を行えば、構造改革進展の阻害要因となります。規制緩和を推進していく上で、大店法の運用、宅地開発指導要綱などにおける地方自治体の横出し、上乗せ規制の過剰さが指摘されております。このような国と地方の規制の整合性のあり方について、総理の御所見を賜りたいと存じます。 また、行政手続法は、地方自治体の機関の行う処分、行政指導などについては適用除外としていますが、一方で「行政指導及び届出の手続について、この法律の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」としております。このように、地方自治体にも行政手続条例の制定を促しておりますが、現実には、わずかの自治体でしか条例制定が進んでいないのであります。行政手続条例の制定を促していく必要があると考えますが、対処方針を伺いたいのであります。 次に、具体的問題として、雇用・労働関係について伺います。 二月の労働力調査結果によれば、完全失業率は三・三%であり、失業者数も二百二十四万人に達しております。景気は緩やかな回復基調にあると言われるものの、雇用面では楽観できない深刻な状況であり、若年者の求職難とともに、企業のリストラの影響を受けやすい中高年層の再就職難が問題であると言われております。このような状況下、政府は、新規産業の創出とともに雇用の流動 化に対応する的確な姿勢を示すべきであると考えます。 現実の労働環境を見ると、経済のソフト化、サービス化に伴う労働実態の変化等々、いろいろな変化が見られますが、法規制もそれに対応する変化が必要だと存じます。 雇用・労働関係規制の緩和については、推進計画において「労働者の福祉や雇用の安定を図りつつ、経済の活性化や国際的調和を推進する観点から、」進めるとされておりますが、この労働者の福祉・雇用の安定と職業紹介等の労働力需給調整システムの自由化による経済の活性化をどのような形で整合させようとしているのか、お考えを伺うものであります。 また、有料職業紹介事業の自由化の方向が打ち出されたわけでありますが、これと今後の公共職業安定所との相互関係のあり方についても御見解を伺いたいのであります。 次に、持ち株会社規制についてであります。 行政改革委員会は、純粋持ち株会社は、新規事業展開の促進、企業のリストラの円滑化、ベンチャー企業の振興などのための有力な選択肢であるとし、原則解禁を打ち出しました。しかし、与党内の調整は難航し、推進計画の改定においては、結局、実施時期等を明示しないまま「独占禁止政策に反しない範囲で持株会社を解禁すべく見直しを行い、所要の措置を講じる。」とされております。この決定は総理の御意向を受けたものと伝えられておりますが、「独禁政策に反しない範囲で」とは、具体的にどのような事業規模、どのような類型の持ち株会社を念頭に置いているものか、伺いたいのであります。 また、この問題については、労働界から、また与党内においても、事業支配力の過度の集中をもたらし、持ち株会社が傘下の企業の分離・統合、雇用リストラや賃金抑制を求める場合には雇用不安や労働条件の低下の懸念の表明があり、仮に部分解禁をするとしても、持ち株会社事業主への使用者性の付与、団体交渉応諾義務などの必要性が指摘されておりますが、この問題の解決策はいかに考えておられるのか、伺いたいのであります。 現在なお、大店法のさらなる規制緩和、著作物の再販売価格維持制度の見直し、NTTのあり方など、世論が大きく分かれている問題があります。これらの諸問題についてどのように方向づけていかれるのか、総理の基本的な御見解を伺います。 以上、来るべき二十一世紀に向けて、活力にあふれ、自由と公正、友愛と共生に満ちあふれる社会が構築されるよう、規制緩和の一層の推進を期待し、私の質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 西川議員にお答えを申し上げます。 規制緩和の決意についてお尋ねがございました。 これは今までも申し上げてきたことでありますけれども、我が国の高コスト構造を初めとする構造的な課題というものが、経済活動の舞台としての日本の魅力を失わせつつあり、新しい事業展開のおくれや産業の空洞化の懸念をもたらしつつある中で、我が国経済の将来に対する不透明感を払拭し、中長期的な展望を切り開くためにも、絶対に必要な事業だと思っております。 そして、規制緩和の推進というものは、まさにこうした構造改革のための重要な手段の一つであり、政府としては、経済的規制につきましては公正有効な競争が確保できるよう原則自由・例外規制とし、社会的規制については合理的かつ最小限のものにするという基本的な考え方に立ち、かつ、さきの行革委員会の意見を最大限に尊重し、内外の意見、要望を踏まえた上で、三月二十九日、規制緩和推進計画の改定を行い、この中で、各種規制の徹底的な見直しとともに、新たな規制緩和方策を積極的に盛り込んでまいり剛緩和推進計画の改定についての発言に対する西川ました。 この改定は内閣一体となって進めたものでありまして、私自身も閣議の場などを通じ、改定計画をより充実したものにすべきことを申し上げており、改定計画全体について積極的に論議に加わってまいりました。 例えば、住宅分野については、私から関係大臣に積極的な取り組みを特にお願いを申し上げ、住宅建設コスト低減のための一体的な計画が策定されましたことを初め、情報通信分野における新規事業創出などのための規制緩和、金融・証券分野における市場の活性化等を図るための規制緩和等、全般的に成果が上がってきたと考えており、今後も、従来にも増して真剣に取り組んでまいる所存であります。 また、今回の改定計画と行政改革委員会の御意見についてお尋ねがございました。 その方向は軌を一にするものであり、今回の改定自身が行革委員会の御意見を最大限尊重したものと考えており、委員会からも「今回の計画改定に当たり当委員会の意見が大幅に盛り込まれたことをまず率直に評価するとともに、関係者の御努力に敬意を表したい」とのコメントをいただいております。 規制緩和に係る国民の意識改革については、御指摘のとおりに、規制緩和を進めていく上で国民の理解と協力を得なければ進まないことは、そのとおりであります。政府としては、いわゆる規制緩和白書の作成、公表等により規制緩和に関する広報活動を積極的に進めるとともに、自己責任原則と市場原理に立つ自由な経済活動の確立に向け、規制緩和に関する理解を深めるための啓発活動を積極的に進めてまいります。 また、自己責任原則の徹底について、住専問題に絡めてお尋ねがございました。 今回の住専処理方策においては、関係金融機関に対し最大限の負担を求めるほか、さらに、今後、住専処理機構が住専の持つ不良債権の取り立て処理を行う過程で、関係者の責任を徹底的に追及することとしております。さらに、今後、これまでの金融行政手法を再点検し、自己責任原則の徹底と市場規律の十分な発揮を基軸とする透明性の高い金融システムを構築してまいる所存であります。 次に、官民の役割分担についてでありますが、規制緩和の推進はもとより、行政が民間の活動領域を侵すことなく必要最小限の活動領域を担い、民間部門が自律的かつ主体的に活動できるシステムを構築し、簡素で効率的な行政を実現するためにも、この役割分担の明確化は大切な課題であります。行政改革委員会におかれましても、このような視点から、去る三月十八日、官民活動小委員会を発足され、検討に着手されたところでありまして、政府としては、この御審議の動向も見守りながら検討を深めてまいりたいと存じます。 次に、規制緩和に伴う痛みへの対応でありますが、規制緩和は、もとより経済の構造変化に対応した政策努力や配慮など、個別の事情に即し適切な対処を図りながら推進していくべきものと考えております。このためにも、中小企業あるいは雇用問題を初め規制緩和に伴い生ずるさまざまな課題について、きめ細かな配慮を行いつつ推進してまいりたいと考えております。 また、その結果どういう国づくりを目指すのかという御指摘がありました。 施政方針演説でも申し上げましたように、この規制緩和の結果として、新たな成長分野の発展を阻んでいる要因を取り払っていくこと、経済の活性化を促進していくこと、そして消費者や企業にとって将来においても我が国が魅力のある国であり続けられるよう、各方面の理解と協力を得ながら努力していきたいと考えているところであります。 次に、規制緩和が本来の実効を発揮するために、御指摘のように、国における規制の緩和と並んで、地方公共団体において上乗せあるいは横出 しの規制で行き過ぎたものが行われることのないように、国、地方が足並みをそろえて規制緩和の推進に努力する必要があると思います。 このため、この規制緩和推進計画におきましても、計画の見直しに当たって「我が国経済社会の構造改革に向けた各般の改革との整合性の確保に留意するもの」とされており、また、先般、行政改革委員会、経済審議会、地方分権推進委員会及び国会等移転調査会の会長さんにお集まりをいただきまして、規制緩和と地方分権の関係を初めとし、それぞれ行政改革に関連する課題につきまして有機的な連携を確保しながら進めていただきたいというお願いを申し上げ、各会長の御了解のもとに事務局相互の連携を今とりつつあるところであり、この御指摘には敬意を表します。 次に、地方公共団体におきましては、行政手続法の趣旨を踏まえ、行政手続条例の制定などに努めているところであり、すべての都道府県において既に行政手続条例が制定されておるところであります。政府としても、地方公共団体における行政運営が公正の確保と透明性の向上の要請に的確にこたえるものとなるよう、引き続き、市町村を中心に地方公共団体に対しまして行政手続条例の制定等につき必要な指導助言等を行ってまいりたいと考えております。 また、民間労働力需給調整システムについての規制緩和について、労働者の福祉や雇用の安定と経済の活性化をどのように整合させるかとのお尋ねがありました。 これらのシステムのあり方の検討に当たりましては、規制緩和推進計画に基づいて、労働者の保護にも配慮しながら経済の活性化等に資するよう、民間の労働力需給調整機能の強化を図るべく、関係労使などの議論を踏まえて検討を進めていきたいと思います。また、規制緩和を進めるに当たりまして、有料職業紹介事業の規制緩和に当たりましては、昨年末の行政改革委員会の意見でも述べられておりますとおり、公共職業安定所のサービスも充実し、双方が相まって全体として効果的な労働力需給調整が行われるよう検討を進めてまいりたいと思います。 次に、持ち株会社の禁止制度につきましては、三月二十九日に閣議決定いたしました「規制緩和推進計画の改定について」におきまして、委員御指摘のような表現でこれを掲載いたしております。現在、この問題については、与党三党で独禁法の改正問題プロジェクトチームが設置され、検討が行われておりまして、政府としても、このプロジェクトチームの検討結果も踏まえ、所要の法改正を行っていきたいと考えており、一日も早い結論を待ちたいと考えております。 持ち株会社の解禁に伴う労働問題に係る懸念については、持ち株会社解禁の議論の推移を見ながら、労使等関係者の意見も踏まえて必要な検討を行ってまいります。 次に、大店法の規制緩和につきましては、平成六年五月からの規制緩和措置の実効を確保しながら、流通を取り巻く環境の変化等を踏まえて、平成九年度に制度についての見直しを行うことといたしております。その際には、消費者、中小小売業、学識経験者等の方々を初め、関係者の意見を幅広く伺いながら結論を出していきたいと考えております。 次に、著作物の再販売価格維持制度の見直しの方向づけについての御質問でありますが、現在、公正取引委員会において関係業界や消費者団体などから意見を伺っているところであり、引き続き国民各層の多様な意見の把握に努め、さらに議論を深めてまいりたいと思います。 最後に、NTTのあり方についてのお尋ねがございました。 ちょうど電電公社からNTTへの民営化の当時の私は与党の責任者でありましたが、当時から、情報通信というものが今後どのような姿をたどっていくかについてさまざまな意見がございました。 まさに情報通信は二十一世紀のリーディング産業として、我が国の経済成長、雇用創出、さらには企業の国際競争力、そして国民の豊かな生活を実現するものとして期待されております。そして、現在の情報通信の国際市場をめぐる情勢、国内の競争状態を取り巻く環境を考えますと、今回の閣議決定にもありますように、早急に措置すべき重要な事項だと思います。電気通信審議会の答申の趣旨に沿いながら、関係者の十分な意見も聴取しつつ、次期通常国会に向け結論を得ることができますよう、引き続き検討を進めてまいります。 残余の質問については、関係大臣から御答弁をいたさせます。(拍手) 〔国務大臣中西績介君登壇〕
○国務大臣(中西績介君) 政府といたしましては、平成七年三月三十一日に閣議決定した規制緩和推進計画を昨年度末に改定するなど、規制緩和の着実な推進を図っているところであります。既定計画の約三分の二が昨年度じゆうに措置されるなど、着実に成果が上がっておるものと考えています。 もとより、規制緩和を求める各方面の御期待にはなお大きいものがあると受けとめているところであり、政府としては、今回の改定に引き続き、社会経済情勢の変化に対応し、規制の見直しなどに積極的に取り組んでまいる所存であります。(拍手)
○議長(土井たか子君) これにて質疑は終了いたしました。 ————◇—————
○議長(土井たか子君) 本日は、これにて散会いたします。 午後一時十一分散会 ————◇—————