農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1996/03/13
会議録
○松前委員長 これより会議を開きます。 新進党所属委員に出席を要請いたしましたが、出席がありませんので、やむを得ず議事を進めます。 農林水産業の振興に関する件等について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本公一君。
○山本(公)委員 おはようございます。自由民主党の山本でございますが、大変異常な事態の中での委員会開催にこぎつけられました理事の各位に敬意を表したいと思います。 私ども一年生議員でございますけれども、このような異常な事態の中での国会というのを初めて経験いたすわけでございますが、国民から負託された国会の場で、討論を拒否してかつまた妨害に出るというようなことを一部の議員が行っておられるわけでございます。まさにみずからの義務を放棄するに等しく、非常に憤りを感じると同時に悲しく思うわけでございますが、まずは現下の情勢につきまして、大臣の思いをお聞かせを願いたいと思います。
○大原国務大臣 現下の景気状況その他を考えますときに、平成八年度の予算をもっとスムーズにそして早期に成立させる責任を痛感いたしております者の一人として、現在の事態を極めて残念に思っております。 こいねがわくば、現在の経済指標を見るにつけ、やはり与党の皆さん方お考えのとおり、何とか早期成立できるように我々としても期待をしたいと思っております。
○山本(公)委員 ありがとうございました。 いずれにいたしましても、国政には一刻もむだにできないような内外ともに山積する課題を抱えておるわけでございまして、我々は、いかなる情勢にあろうとも、国民の側に立ってさまざまな課題について議論を進めていく必要があると痛感をいたしておるところでございます。 したがいまして、本日、農林水産業を取り巻く緊急の課題等につきまして質問をさせていただきたいと思います。 まず第一に、畜産振興につきましてお伺いをいたしたいと思います。 三月も半ばになりまして、例年のごとく、畜産物価格を取り決めなければいけないようなスケジュールが押してきているような現在でございますが、畜産全般について、いわゆるガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意の実施初年度である平成七年においては、牛肉や豚肉の輸入量が急増をいたしまして、その他、畜産農家は年々減少をいたしておりますし、また飼料価格が激しく上昇をいたしており、そしてまた環境問題等々、諸般の情勢が畜産経営の現状を極めて難しいものにしているように思うわけでございます。 そこで、本年度の畜産物の価格の決定に当たりまして、こうした厳しい状況を十分に踏まえ我々は対処していかなければいけないと思っておりますし、我々なりの最低限の、かくあるべしという希望も持っておるわけでございます。率直に申し上げまして、あらゆる分野におきまして、できるならば据え置きというようなことが望ましいと思っておるわけでございますけれども、その辺につきまして、農林水産大臣の基本的なお考え、御方針についてまずお伺いをいたしたいと思います。
○大原国務大臣 いよいよ、畜産物価格の決定のシーズンがことしもやってまいったわけであります。恐らく、きょうの委員会がこうして設けられましたのも、そういった喫緊の課題に対応するために開かれたものだと思っております。 私も与党の中にあるときは、私実は、弟が子牛の肥育七十頭をやっている家庭の出身でもあるし、価格決定の時期には、与党でいろいろ意見も言い、農林省にいちゃもんもつけたものでありますけれども、今私は農林水産大臣という立場にありまして、今後開かれる、法律に基づくいろいろの審議会がございますけれども、この審議会の審議をまつという姿勢と同時に、与党の皆さん方の御意見も十分に参酌しながら決定をしていかなければならぬ、かように考えております。
○山本(公)委員 審議会の答申を尊重しなければいけないお立場にあることは十二分にわかるわけでございますが、今大臣おっしゃられましたように、大臣のお身近な方にも酪農家また畜産農家の方がいらっしゃるわけでございまして、国を取り巻くいろいろな緊急の課題はあるでありましょうけれども、畜産農家にとりましては畜産物の価格決定はまさに生活そのものでございますので、十二分に農家の言い分も聞いていただき、彼らが意欲を持ってその生産に従事ができるように、価格決定につきましては十二分に御配慮を賜りたいと思うわけでございます。 そこで、この価格決定とあわせ、申し上げましたように、畜産の振興のためにはいろいろな各種の関連の対策が現時点においてもなされておるわけでございますが、さらに充実強化をしていくべきだと考えております。そのような関連対策につきまして、今後どのような御方針でお進めになっていかれるのか。 また、いろいろと畜産を取り巻く環境は厳しいものがございます。申し上げますように、畜産農家が将来ともに夢を持って安心して畜産経営に取り組んでいく必要があるわけでございますが、そうした中で、一昨年に決定をされましたガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意対策、当初計画どおりに着実に実施されていくことが極めて重要と考えているわけでございます。 とりわけ畜産では、家畜の飼養管理に労働時間を多大に費やすことから、生産性の向上を図り、労働時間を短縮して、ゆとりある畜産経営を実現することが極めて重要な課題であると思うわけでございますが、先ほどの関連対策とあわせて、ウルグアイ・ラウンド農業合意対策の中でどのような取り組みがなされておるのか、そしてまた、今後どのように取り組んでいかれるお考えがおありなのか、その点につきましてお伺いをいたしたいと思います。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 まず、価格関連対策でございますけれども、例年、畜産物の価格決定とあわせまして、畜産の安定的発展に資するという観点から決定しているところでございます。本年度につきましても、価格決定に際しまして、必要な対策につきまして、昨今の畜産を取り巻きます諸情勢あるいは畜産振興審議会の御議論も踏まえまして、関係方面とも十分相談しながら検討してまいるつもりでございます。 また、ウルグアイ・ラウンド対策につきましても着実に実施してまいりたいと考えておりますが、その中で、特にお尋ねのございましたコストの低減あるいはゆとりある畜産経営の実現を図るという観点から、効率的な生産に必要な近代的あるいは省力的な飼養管理機械をリースする方式の事業を導入いたしてございます。これは本年度からやっておりますけれども、現在までのところ、飼料の自動給餌機、自動的にえさを供給する機械でございますが、そういった合理化のための機械導入等合わせまして二十件、約一億五千万円の事業を現在までに実施しております。 今後とも、こうした事業の推進に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○山本(公)委員 いずれにいたしましても、今御答弁がありましたように、国においてさまざまな御配慮をいただいておることは多とするところでございますが、仄聞しますと、生産費の公表が近いうちに行われるだろうと思うのですけれども、生産費は統計上は随分と下がってきているやに伺っております。ところが、畜産農家の実感としては、余り生産費が下がって楽になったというような実感はお持ちでないやに聞いております。行政と生産現場においての思いの乖離が多々見られるわけでございますので、そういったことを踏まえ、先ほどから申し上げますように、生産現場の実態、また声を十二分に御反映をしていただきまして、本年度の畜産物価格の決定を見ていただきたいと心から要望をさせていただきたいと思います。 次に、米の需給についてお伺いを申し上げたいと思います。 昨年十一月に食管法にかわって新食糧法が施行されたわけでございますが、米の作柄は平成六年、平成七年と二年連続の豊作でございました。その結果、いわゆる米の需給というものは非常に緩和基調となっているわけでございます。 そこで、まず、最近の米の需給の事情及び八米穀年度末の在庫水準の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。
○高橋政府委員 お答え申し上げます。 米の需給の状況につきましては、昨年の十一月に生産及び出荷の指針というのを公表しておりまして、その中で明らかにしております。さらに今月末には、この指針を踏まえまして基本計画を策定し、公表することにしております。 それで、全体需給はどんなような状況かというところでございますが、現在のところ、昨年十一月に公表いたしました指針に、おおむねその方向で行っているのではないかというふうに思っております。 それで、八米穀年度、ことしの十月末の持ち越し在庫量でございますが、これは、今先生からお話がございましたように六年産米それから七年産米が豊作でございましたので、外国産米も含めまして二百二十五万トンから二百三十五万トン程度 になるのではないかというふうに見込んでおります。
○山本(公)委員 ことしからウルグアイ・ラウンド農業合意に伴いましてミニマムアクセスの受け入れが行われるわけでございますが、本年度は約四十万トンの米が輸入される。こういった米が、今国内におきましては需給が非常に緩和されている状況の中で、ミニマムアクセスによって輸入される米が国内産米に多大な影響を与えるだろうと私どもは危惧をいたしておるわけでございますが、でき得る限り影響を与えないように売却をしていく必要があると考えるわけでございます。 この四十万トンの米、国内では既に、現時点においては十二分に国内産米で需給が賄える、再三再四この委員会でもお話があっただろうと思いますけれども、そういった輸入米の相当量がいわゆる海外援助に振り向けられて有効に活用されるというようなことも一つの方策ではなかろうかといったような御議論があったやに思っております。 政府におかれましては、今年度四十万トンのミニマムアクセスの米をどのように処理をされていかれるのか、その御方針についてお尋ねをいたしたいと思います。
○高橋政府委員 ミニマムアクセス輸入米につきましては、その導入に伴いまして生産調整の強化を行わないという閣議了解がございますので、我々といたしましても、それを前提といたしまして主食用、加工用等に供給し、一部は備蓄に回していくというようなことで考えております。 それで、具体的に申し上げますと、八米穀年度におきましては、ミニマムアクセス輸入米分は、国産米の需給に極力影響を与えないようにしていかなければいけないということで、国産米で対応しがたい加工用でありますとか業務用などの低価格米需要に向けて供給するとともに、一部は備蓄、これは十万トン程度を考えておりますが、そういうものに充当していきたいと思っております。また、これらのほかに、必要に応じまして加工用途の新規拡大であるとか、ただいま先生からお話がございました援助用ですね、これは、一定期間備蓄した後それを援助用等に活用していくというようなことも検討してまいりたいというふうに思っております。
○山本(公)委員 今御答弁にありましたように加工用、備蓄用に回されるのはいたし方ないわけでございますが、海外からの要請があるならば積極的に余剰の米を海外の援助に振り向けていくことは、今後十二分に御検討をいただきたいと思うわけでございます。 時間がありませんので、はしょって御質問をさせていただきます。 共補償の問題でございますが、今回のいわゆる新食糧法というのは生産調整がすべての生殺与奪の権を握っていると言っても言い過ぎでないような気持ちがいたします。そうした中で、いわゆる共補償が果たす役割というのは非常に大きなものがあるというふうに認識をいたしております。そういったことから、それぞれの生産者団体におきまして積極的に取り組んでおられるというふうに聞いておりますけれども、この取り組みの現状、また、今後どのように推進していかれるおつもりなのかをお聞かせ願いたいと思います。
○高木(賢)政府委員 共補償につきましては、御指摘のように、新しい生産調整対策におきまして生産調整の実効性を確保するための重要な手段であると考えております。 生産者団体におきましては、このような趣旨を踏まえまして、全国的に共補償に取り組むということにいたしております。現在、大半の都道府県で、農協などに対する説明会の開催あるいはパンフレットの配付というようなことを通じまして積極的な取り組みが行われるような普及活動が進められております。現場におきましては、このような動きを受けまして、米の需給、価格の安定を図る上で生産調整は不可欠である、こういった認識が浸透しつつあるというふうに思っております。 こうした中で、例えば、従来共補償に取り組んでいなかった地域におきましても取り組みに向けて熱心な議論がなされているというようなことで、各地域におきまして共補償への取り組みの機運は高まりつつある、このようにとらえているところでございます。 農林水産省といたしましては、各地域で共補償が実施されまして、地域全体で生産調整目標を達成しよう、こういう取り組みが積極的に行われるということは冒頭申し上げましたように極めて重要なことと考えておりますので、新しい生産調整対策の中で、生産者団体が共補償事業を円滑に実施することに対しまして助成することといたしておるところでございます。 また、共補償事業は生産者団体が推進の主体となるということでございますので、推進主体となる生産者団体との連携が特に重要だと思っております。この連携を十分に図り、共補償事業の普及啓発を推進するということで、きめ細かな指導を行ってまいる考えでございます。
○山本(公)委員 ぜひ積極的に進めていただきますことをお願い申し上げたいと思います。 次に、果樹の振興対策について少しお伺いいたしたいと思います。 昨今、農業問題といえば米ばかりがクローズアップされているような気がいたしておりまして、私ども地元に多くの果樹農家を抱えておる地域の議員としてはじくじたる思いがあったわけでございますが、一言申し上げさせていただきたいと思います。 特に、ミカンの農家におきましては、随分前に今の米と同じような苦しみを味わった時期がございました。オレンジの自由化に伴いまして非常な苦しみを味わいました。結果、みずからが生産調整を行い、そしてまた品種改良に努められまして、やっと今少し光明が見えてきたのかなという思いはいたしておりますけれども、御承知のように、ミカンというのは傾斜地で生産をなされるものであります。なかなか厳しい労働条件のもとでの生産でございますので、後継者の問題、機械化のおくれ等々極めて大きな問題を抱えているのもまた現状でございます。 そこで、農水省におかれましては、果樹の振興に関して、特にミカンの振興に関してどのような対策を基本的にお持ちなのかについてお伺いをいたします。
○高木(賢)政府委員 果樹農業の振興の考え方についてお答え申し上げます。 ただいま御指摘がありましたように、果樹農業をめぐる状況につきましては、生産農家の高齢化とか担い手の不足というようなものが進んでいる一方、消費が多様化しておりまして、果実の需給が総じて緩和基調にある、加えてウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う関税の引き下げというようなこともございまして、厳しい状況にあると認識をいたしております。 このような状況に対処いたしまして、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連果樹対策、これを打ち立てたわけでございますが、これの着実な実施に努めるということがまず第一点であろうかと思います。 それから、昨年末、平成十七年度を目標年度といたします今後の果樹農業振興の基本方針というものを策定をいたしました。そして公表いたしました。したがいまして、今後はこの基本方針に従いまして、果実の需給の安定とか、高品質の果実の生産ができる足腰の強い果樹産地の育成といった点で果樹農業の振興を図っていくということで、各般の対策を講じていくことにいたしております。 そういう中で、温州ミカンにつきましては、この果樹農業基本方針を踏まえまして、生産目標など、そこで盛られている方向の実現を図るために幾つかのことを考えております。 基本的な点で申し上げますと、高能率な園地への転換あるいは共同利用施設の整備、加工原料用果実の安定供給を図るための価格安定対策、こういうことを引き続き行うとともに、ウルグアイ・ラウンド関連果樹対策といたしまして、温州ミカンなどの園地転換並びに優良品種系統への改植、それから生果の需給調整のための高品質果汁への仕向けを促進する、さらには果汁工場の再編整備、新型設備の導入等に対します支援をする、それから需要拡大の面では国内産果実、果汁の消費拡大とか輸出の促進、こういったものに取り組んでまいる考えでございます。
○山本(公)委員 本当にミカンの農家の方々は、みずから努力をされまして、いかにいい製品をつくれば消費者の方々に喜んでもらえるかということを日夜研究をしながら今経営を続けておられます。できる限り国においても御支援を今後ともいただきますことをお願い申し上げておきたいと思います。 時間がなくなりましたので、最後に一つ要望だけさせていただきたいと思います。 それは、例の国連海洋法条約の批准についての要望でございます。いろいろと御議論が各所で行われておるところでございますけれども、基本的には、他の国との交渉というものが今後大きなポイントになってくる、そういった性質のものであろうと思うわけでございます。その各国との交渉におきまして、交渉される当事者は、国益を守るという大前提に立って、一歩もひるむことなく堂々と我が国の主張を展開をしていただきたい、そして新しい日本の海洋国家としてのありようを構築をしていただきたい。私は強く要望をしておきたいと思います。 今回の交渉、一歩間違えば将来にわたって悔いを残すことになりかねない極めてデリケートかつ重要な交渉になっていくだろう、かように思っておりますので、今後行われるであろういろいろな交渉事におきましては毅然たる態度をもって臨んでいただきますことを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○松前委員長 次に、山崎泉君。
○山崎(泉)委員 社会民主党の山崎泉でございます。 畜産価格の決定を前に、我が社民党の農水部会は、JAを初めとする全国の八団体の方々から、きょうの朝八時からいろいろな要望を聞いてまいりました。そこで、質問通告要旨には入っていないのでありますが、その気持ちの熱いのが冷めないうちに、一言だけ農水省のどなたかから若干の考え方なりコメントをいただきたいというふうに思います。 というのは、畜産、酪農は我が国の農業と国民食糧供給の根幹をなす、これは言うまでもないことでありまして、生産者の方は低コスト、高品質、安全、安定な供給に努力をしております。しかし、畜産、酪農は、牛肉自由化以降大幅な農家の減少、価格の低下などによる経営の悪化に苦しんでおります。そしてまた、ウルグアイ・ラウンドの合意以後、乳製品の関税化、畜産物の関税率の引き下げなどにより一層厳しい状況に置かれておりまして、畜産、酪農経営者の営農意欲を減退をさせておる、こういうふうに思いますし、また、きょうの朝集まった方々もそういう話をしておりました。 特に、北海道の酪農の女性の方、十四、五名ほどおいでになっておりまして、とっさではありましたが、代表者の方が一人発言をしておりました。その方は、二十五歳になる息子さんが後継者となった、非常にうれしいと。そして、一年前に結婚をなさったそうですが、この息子さんの姿を見ておって、自分の家族だけではなくていわゆる酪農経営者の仲間はすべてそうなんだという話をしておりましたが、酪農、農業に対する夢がないために、その息子さんは将来の自分の生活のビジョンを立てることができなかった。彼女を見つけてデートもしよう、そういう雰囲気にもなれなかった。いわゆる自分の将来がないために、お嫁さんを迎えるというきちっとした計画もつくることができなかった。三百六十五日のうちに半日も休まない。それどころか三百六十六日も働いておる。こういう酪農経営の仲間内の中で借金もふえておる。私は詳しくはわかりませんが、その借金も、お互いに保証をするために、保証人になるために、一人が倒産すると連鎖する危険性が高い、こういうふうなことがありまして、ぜひ農業や酪農経営者に対する夢のある政策をつくっていただきたい、そして特に八年度の畜産物価格については、生産者の営農意欲の喚起、体質の強い畜産、酪農経営の確立を図るような予算を配分してほしい、こういうふうな切実な願いが出されておりました。 そういうことについて、どなたか一言コメントをいただきたいというふうに思います。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生がお話し、御指摘になったような状況が現実に一部に存在するということは私ども承知をいたしております。そういう中で、私ども、昨年の暮れに、農林省全体といたしましては需要と生産の長期見通しを策定いたしました。私ども畜産局の方でも、あわせまして酪農と肉用牛の近代化の基本方針、これは平成十七年度を目標年次とするものでございますけれども、そういった基本方針を策定したところでございます。 その中では、特に牛乳・乳製品につきましては、全体として需要がかなりまだ伸びが見込める、これは欧米諸国と比べましてもまだ日本の消費水準がかなり低いということもございます。今後消費拡大に努めてまいらなければならないわけでございますけれども、いずれにしましても、そうした消費の拡大が見込める分野でございます。そういう中で、国内の生産につきましても、特に外国の輸入乳製品と競合の少ない分野、例えば飲用牛乳とか液状のクリームとか、そういった分野の消費拡大に力を入れてまいりたいということで、国内の生産目標につきましてもかなり前向きな数値を示したつもりでございます。 と同時に、近代化基本方針の中では、国内の生産の伸びとあわせまして、モデル的な経営像を示してございます。これは、一つの基準といたしまして一千万程度の所得が上げられる農家像ということで、具体的なモデル経営像を示してございますけれども、このモデル像も、決して高い目標水準を置いたわけではございませんで、現在の酪農家の方々の中で上位二、三割の方々が実現しているような農家像を示したつもりでございます。そうした農家像を目指して全体のレベルアップを図ってまいりたい、そのための支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○山崎(泉)委員 私は、二月二十二日の当委員会におきまして、十二月に閣議決定された「農産物の需要と生産の長期見通し」、これについて、カロリーベースに基づく今後の農業のあり方について質問をしたところでありますが、時間切れで若干残っておりますので、その部分について今質問をさせていただこうと思っております。 二十二日に提起した内容と若干重複する部分もありますが、一つは、今後の世界の人口増に対して農産物の生産が必要である、世界の食糧需給の中における日本の積極的な役割はどうあるべきか、その考え方についてお聞きをしたいのであります。 御案内のとおりに、二〇五〇年には世界の人口は、開発途上国を中心に爆発的な人口増加が予想されて、百億になるだろうというふうに言われております。このような人口増に対して、食糧を生産することが世界的な課題であります。毎年、耕地が砂漠化したり、そしてまた生産力が低下しておる耕地面積がふえつつあります。さらには炭酸ガスの温室効果による地球温暖化、また肥料の使用量の増加と地下水汚染など、生産性を上げて効率的な農業生産を期待しようとしても、このような環境問題を考えると、なかなか世界的には困難ではないかというふうに考えております。 こうしたことから、今後の世界の食糧需給は、将来的には相当不安定な局面があらわれる、また逼迫した状況になるだろうというふうに私は考えておるわけですが、国民の命を守る農産物の安定供給、安定供給を確実に保障する自給率の確保、さらには世界の食糧需給の中における我が国の積極的な役割、これをどういうふうに行っていくのか、農水省のお考え方をお聞きをしたいというふうに思います。
○堤政府委員 今先生の方から、全体的な耕地面積の減少の状況なり人口の増加ということについてお述べになったわけでございますが、私どもも、そういう基本的なことについては同様の感じを持っております。 そういう意味で、全体的に中長期的な世界の食糧需給ということを見ますというと、やはり開発途上国を中心といたしました人口増加ということからまいります需要の増加、それから地球環境の問題から生じます生産面での制約といったこと、非常に不透明でございますし、今後も不安定な面が出てくるということは考えていかなければならないというふうに認識をいたしております。 私どもも、そういう考え方に立ちまして、世界の食糧問題の根本的な解決を図るということのためには、やはり各国ができる限り自国内での食糧生産に努めていくということが基本であるというふうに認識をいたしております。 そういう観点に立ちまして、これまでも、開発途上国に対します技術協力を初めといたしました農業分野に対しますさまざまな国際協力、これをやってきております。専門家の派遣でございますとか、研修員の受け入れでありますとか、あるいはプロジェクトの実施でありますとか、無償資金協力等、さまざまな手法があるわけでございますが、そういうことをそれぞれの開発途上国のニーズに合わせました形でこれからも積極的に対応するということによりまして、それぞれの国が食糧生産なり増産に努めていく、そういう面での努力を促すことによりまして、世界的な食糧不足問題の解消といいますか解決に向けて今後も努力をしていきたい、こういう認識を持っております。
○山崎(泉)委員 さらに、農産物の貿易について。 今指摘したことを十分に考慮に入れていかなければならないということは言うまでもないことでありますが、農産物については、いずれにしても、工場でつくられる工業製品と同じ土俵で語るべきではない、こういうことを今後のWTO等の中では強く我が国は主張していかなければならないというふうに私は思います。 私は、我が国の農業や農村が守られればいいという一国主義的なものに立つわけではないのでありますが、先ほど申し上げましたように、世界の人口は増加をする、そして食糧危機がちょっと心配されるということを考えると、人類の生存にかかわる世界的な課題という立場で、いわゆる世界の農業がどうあるべきかということを念頭に置きながら、あらゆる機会をとらえて主張をしつつ、各国の理解を求めていく必要があるというふうに思います。 WTOは一九九九年、あと三年後に始まりますが、そのときを待つまでもなく、もう少し世界的に世論を喚起をする必要がある、これが今我が国に課せられた重要な課題ではないだろうかなというふうに考えておるのでありますが、いかがなものでしょうか。
○堤政府委員 先生今まさに御指摘のように、我が国といたしましても、これまでもさまざまな機会をとらえまして農業問題を、単にその貿易的観点だけの視点でとらえるのではなしに、食糧安全保障の問題でありますとかあるいは国土・環境保全、そういったさまざまに農業が果たしております多面的役割、そういうことの重要性を考慮すべきということを主張してきております。 具体的に若干申し上げさせていただきますと、UR交渉におきましても、食糧安全保障なり、今申し上げました国土・環境保全といった多面的な役割を農業が果たしているわけでございますので、そういった必要性ということにつきまして積極的に主張をしてまいりました。 そういう中で、WTO農業交渉におきましても、このような我が国の主張が一部反映をされておりまして、非貿易的関心事項というとらえ方がされているわけでございますが、そういった面への配慮ということについても言及されております。 それから、昨年の十月にケベックで行われましたFAO閣僚会合におきましても、当時の松岡政務次官が御出席いただきまして、世界の食糧安全保障の問題というのは人口なり食糧なり環境との密接な関連のもとで考えるべきであるということで、食糧安全保障を達成する手段としては国内生産の維持が重要であるということを、代表演説において主張をしていただいたところでございます。 それから、御案内のように、昨年十一月におきましては、APECの大阪会合におきまして、人口増加と経済成長に伴います、食糧、それからエネルギー、それから環境、こういった問題への取り組みにつきましての提案を日本が行いまして、首脳宣言において盛り込まれたというところでございます。 今後とも、こういったあらゆる機会をとらえまして、先生御指摘のように、我が国の主張が国際的にも理解を深めていただきますようさらに努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○山崎(泉)委員 この食糧需給を考える場合に避けて通れないのが、中山間地域の問題であります。 これまで政府はいろいろな対策を行っております。山村振興法、過疎法、さらには特定農山村法、または、ウルグアイ・ラウンドの農業合意関連対策の中では中山間地域の活性化は重要な柱であるというふうにも位置づけられております。しかし、我が国のこの中山間地域の状況を見た場合に、こういうふうにさまざまな対策が講じられてきたにもかかわらず、過疎化や高齢化が進行しております。同時に、農業の後継者というのも不足をしておるというふうに思います。したがいまして、いろいろな対策をやってきましたが、その対策がだめだったということではありませんが、従来の発想では中山間地域の振興は難しいのではないかというふうに私は考えます。 そこで、農業、農村は、単なる物をつくるということでなくて、国土保全、水資源の確保というような公益的な役割を果たしているというふうに思います。そして、この中山間地域において農業を営む人たちがその地域を守るがゆえに、国土保全、水、こういうもので大多数の国民がその利益を享受をしておるわけであります。一口に言いますと、中山間地域の人々の恩恵に浴しながら生活をなさっておると言っても過言ではないというふうに思います。 そういう意味で、デカップリング政策、これを取り入れて中山間地域の公益的機能を維持管理する、そのためにはそれ相応の公的な手当てをする必要があるのではないか、こういうふうに私は考えるのでありますが、デカップリングについてどういうお考えか、農水省の考え方をお聞きしたいと思います。
○高木(勇)政府委員 お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおり、中山間地域は、総面積で国土の約七割を占めておりますし、また農林業という点でとらえますと、耕地面積なり農家数でも四割を占めておるということでございまして、大変重要な地域でございます。ただ、おっしゃられるように、生産条件が平場と比べまして不利な面があるということは事実であります。基本的には、やはり中山間地域の農林業の活性化を図るというのが基本に据えられる必要があろうかと思います。 今先生もおっしゃられたようないろいろな施策、付加価値をつける、高収益の農業を展開する、グリーン・ツーリズムなどの地域資源の総合的な活用を通じた所得の確保、こういったこともそれなりの効果を上げておると思います。また、特にウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策では、中山間地域にも配慮して総合的な施策を講じているわけであります。 おっしゃられたような状況も一方ではあるわけでございまして、いわゆるデカップリング、これはEUでも直接所得補償制度というのが行われておりますが、これにつきましては既に平成六年八月に農政審議会でいろいろな議論が行われました。しかし、我が国が直ちにこういったデカップリングの制度を導入するのは適当でないという意見が大勢を占めたわけでございます。これは、国民的なコンセンサスの形成だとか、地域全体の活性化とか定住化促進にどれだけの効果があるのかとか、構造政策との関係、こういった問題があるということで、今申し上げたような直ちに導入することは適当でないという意見が大勢を占めたということでございます。 ただ、農政審議会におきましても、この問題についてはさらに引き続き幅広い観点から議論を深める必要があるとされております。私どもも、そういった農政審議会の報告の内容も踏まえまして検討を続けてまいりたい、こういうふうに考えております。
○山崎(泉)委員 農政審議会のそういうふうな議論というか方向性があるということはわかりました。確かに、対象農家の特定が難しいとか、いろいろな問題があるということはわかります。 水田の持つ公益的機能の評価額、これは三菱総研の資料でございますが、代替法では年間四兆七千億、ヘドニック法というのでは年間十一兆九千億、森林の有する公益的機能の評価額は三十九兆二千億、こういうふうに言われておりまして、こういう評価額を一定の目安として地域、地域でより細かく精度の高い評価をして、それをもとに維持管理経費として一定の額、直接農家の方にお渡しするのが難しいということであれば市町村に支弁するなど、日本に適したデカップリング政策を導入する必要がある。そしてまた、先ほど委員会の話を聞きましたが、国民のそういうふうなコンセンサスを得るための積極的な役割を農水省が今後は果たしていく必要があるのではないかというふうに考えますが、もう一言。
○高木(勇)政府委員 お答え申し上げます。先生御指摘のように、水田の持つ公益的機能なり、それから森林の持つ公益的機能、私どもは、水田の持つ公益的機能につきましては平成六年度の白書におきまして、これは代替法という手法で評価をして試算値を出しておりますが、年間約六兆七千億円という試算も出しておるわけであります。また、林業白書におきましても、森林の有する公益的機能の評価額、そういったものを出して国民の理解を求めているところであります。また、シンポジウムの開催とかビデオ、パンフレット等を通じまして、また都市と農村の交流というものも通じまして国民の理解を求めてきているわけであります。 私どもとしては、さらによりわかりやすい評価手法というものをきちっと出す、また、その手法というものを研究するという必要があると考えておりまして、八年度から本格的にこの研究に着手をすることにいたしております。 こういった取り組みを通じまして、農林水産業の営みのもとでございます農地、森林の果たす役割、これに対しましての国民的理解をさらに深めて、先ほどのいわゆる中山間地域における対策についての国民の理解を求めてまいりたい、こう考えております。
○山崎(泉)委員 次は、二百海里についてお尋ねをします。あと持ち時間が五分でございますから、もう前置きは省略をしまして、質問だけをさせていただきます。 TAC制度でありますが、TAC制度の導入は、経済水域が全面的に設定をされ、全面的に適用された後に我が国は行うべきではないかというふうに考えます。 若干申しますと、仮に中国、韓国の経済水域の適用が行われないままTAC制度が導入されれば、我が国の漁船のみが規制を受ける、そして中国、韓国漁船は野放し状態、こういうことになるのでありまして、そういう意味では、全面適用後に行うべきではないかというふうに思うのでありますが、いかがでしょうか。
○東政府委員 国連海洋法条約は既に発効いたしております。いわゆる海洋国の日本としては、これを早く批准することが大変重要でございます。したがいまして、今国会にその批准、承認をお願いするべく準備を進めておりますが、この中で、御承知のとおり排他的経済水域を設定する。設定いたしますと、先ほど先生がおっしゃったTACでございますが、漁獲可能量というものを定めて、それに基づいた管理をしなければならないという義務が生じます。 これは、韓国、中国もこれを、韓国はもう既に批准しておりますし、中国もその方向に行っておりますので、それぞれお互いの国が海洋法条約に基づいたような体制をとっていくということはお互い理解しておるわけでございますから、そちらの方向に沿って早くこれを、日中・日韓漁業協定を改定しなければならぬというふうに思っております。だらだらしていてはこれは切りがない。したがいまして、私は、こういう義務ということも含めまして、やはり二百海里を設定し、その管理の方向へ向かうべきだと思います。 ただ、先生お話しのとおり、TACの制度というのは、TACの数量を設定するとともに、それに対していろいろな形での措置をとってこの資源管理をすることでございます。したがいまして、今先生が規制というお話がございましたが、その規制措置について、やはり外国人とそれから我が国の国民との間にバランスを失するようなことがないようにしなければならぬということは、十分心得てやっていきたいというふうに思っております。
○山崎(泉)委員 このTAC制度の進展を見ながら、いわゆる漁獲可能量と漁獲努力量の調整ですね、これによって生ずる経済的な損失について、何か官民一体となってそういう損失を生じた場合に補償する制度をつくるべきではないかというふうに思うのでありますが、いかがでしょう。
○東政府委員 先生御指摘のとおり、TACの制度というのはいわゆる漁獲可能量の最高限度を決めますので、それを実施していく方法につきまして、研究会という形でほとんどの分野の漁業関係者に集まっていただきまして研究した結果、我が国においては、やはり先生先ほど御指摘の漁獲努力量といいますか能力量をできるだけ絞って、いわゆる漁獲可能量の上限に達しないように調整するべきであるという圧倒的な意見でございますが、同時に、現在の漁業に大きな影響を急激に与えるようなことがないようにという御意見が出されました。また、国連海洋法条約におきましては、社会的、経済的事情を考慮してTACを決めるということも可能でございます。 したがいまして、これからいわゆる漁獲可能量の決定をしていくわけでございますが、その場合には、それらの要因というものを考え、漁業者の意見もよく聞きまして、直ちに大幅な影響がないような形で導入していけないかというふうに考えております。 ただ、将来的に資源量と漁獲のバランスを失する場合がございます。それにつきましては、経営上の影響が生ずるということにつきましては、状況に応じて対策につきましては検討していかなければいけないというふうに考えております。
○山崎(泉)委員 もう持ち時間が終わりましたので終わりますが、最後に予定しておった新進党の座り込みについて、私は新進党の皆さんに本当に怒りを感じております。いろいろな問題点を指摘をしながらそのことについて申し上げたかったのでありますが、これで終わらせていただきます。 いずれにしても、国会議員として国民から負託を受けた私どもでございますから、予算委員会は予算委員会、そして各委員会は各委員会として粛々と、国会は今重要な時期に行動しておるんだ、動いておるんだということを国民の皆さん方に明らかに見せていかなければならない、これが私どもの役目だろうと思います。 いっときも早く新進党の皆さんの座り込みを解いていただくよう心から切望して、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○松前委員長 田中恒利君。
○田中(恒)委員 田中です。 私もこの委員会でもう二十年近く勉強させていただいておりますが、こういう状況の中で質問をするのは初めてであります。与党と共産党だけというのは、ちょっとやはり寂しいな、これは。日も早く国会が正常化をして、お互いの立場を正面に出し合って議論をし合う、そういうことを念じております。 先ほど大臣も申されましたが、この委員会は当面、畜産物の価格をどういうふうに設定していくか、こういう問題を抱えておるわけでありますので、この問題を中心に、与えられました時間御質問をいたします。 大臣、八年産の乳価、肉畜、えさ等の政府の支持価格はどういう考えで決めるおつもりか、所信のほどをまずお伺いしたいと思います。
○大原国務大臣 畜産物価格決定につきましては、従来からいろいろとルールがあるわけでございます。もちろん我々、ただ審議会にお任せするという答弁だけでは、何のためにきょうこうして国会を開いたかという意味がなくなるわけでありますので、政府・与党におきまして十分御議論をいただき、それに基づいて妥当な価格決定をしなければならぬと思っております。 畜産の現状については、長い間の田中委員とのおつき合いでありますが、田中委員は専門家でありまして、今日の厳しい状況はだれよりも御認識のはずであります。そういった問題点を総括して、与えられた日程の中で適正に決定をしてまいりたい、そういう気持ちでございます。
○田中(恒)委員 畜産物の価格の問題も含まれるわけでありますが、私けさ方、質問しなければいかぬということで大臣の所信表明をさっと読ませてもらったのですよ。いつも余り熱心に読んでいないのですが、読ませてもらったのですが、一つ奇異に感じたことがあります。 それは自給という言葉が、これだけ文章が書かれておるのだが、一つも書いてないのですよ。私の記憶では、所信表明なり農業白書なり、あるいは総理大臣の国会の答弁などで、事農政に関しては、昔は自給率、最近は自給力、これが当たり前のように耳に入っております。そんな言葉がやたらにたくさん出てきて、事農政の基本は我が国の国内の自給をどう高めるか、これが食べ物、食糧を生産する農業の最高責任者としての大臣の一番の課題だと私は思うし、そのおつもりで仕事をせられておると思うのですが、今度の所信表明にはその言葉は出ていなかったので、これはどういうことか聞いておかなければいかぬなと思っておるのですが、いかがですか。
○大原国務大臣 田中委員御指摘のとおりでありまして、いささか弁解がましくなるかもしれませんけれども、所信表明の中に「先般公表された「農産物の需要と生産の長期見通し」を踏まえ、」こういうふうな表現を使わせていただいたわけでございます。この中には、御承知のように昨年つくられたものでございますが、食糧自給率が現状以上に低下することはいかぬ、特に引き上げるとは言っておりませんけれども、現状維持が我々の当面の目標だというふうに書いてあるわけでございます。 私も田中委員の御指摘を聞いて、端的に申しますが、やはり自給率の問題は所信表明の中へ入れてしかるべきだったかな、こういうふうに反省をしております。
○田中(恒)委員 自給力なり自給率なりを高めるということが今の時代の中でいかに困難であるか、書きはしたけれどもなかなかそうはならぬと。これはまた物すごく金が要りますね。ガット・ウルグアイ・ラウンドの対策費程度のものをいつも出さなければ一%の自給率も上がらぬと言われておるわけですから、それは大変だと思うのですよ。しかし、今からおとりになるさまざまな施策は、その基本的な立場に基づいて進められる、進めるという決意であることは百も承知であります。ぜひ、気にとめていただいて進めてもらいたいと思います。 そういう意味で、当面の畜産物価格の問題をめぐっては、日本のさまざまな酪農、畜産農家が非常に大変な時代の中であえいでいるということは御承知のとおりでありますが、そういう中で、一面では国際的な環境の激しいさなかで国際価格へ接近していく、こういう側面をいやが応でもとらなければいけない。ガット・ウルグアイ・ラウンドの方針を受けた以上はその方向が一つの柱でありますから、それをとらなければいけない。一方では、国内の自給力を高めなければいけない。この矛盾の中で政府が今考えておるのは、生産性の向上ということだと思うのですよ。生産性の向上をやりながら、自給力を高めていくし、農家の経営を安定させていく、そういう手法をとらざるを得ないのでありますから、これはなかなか単純ではない。だからこれは、だれがやってもなかなか御苦労の多いことだと思っております。 そういう意味で、ことしの畜産物価格の決定に当たっては、はっきり申し上げますと、ことしは選挙の年だからというわけでもありませんが、政治家は恐らくほとんど全部が現状据え置きですよ。引き上げるとまではなかなか、おっしゃるところもあるけれども、言えないのが大勢だろうと思いますが、現状据え置きという空気がこれから、十四日に生産費が出るそうですが、一通り強まっていくと私は思うのです。 そういう形の中で、大臣がどういうふうな手法でこれをまとめていくかということが注目されるのだと思いますよ。そういう面で私は、酪農なら酪農のあすが見えるような新しいものをぜひ何かの形でつくってもらいたいと思っておるわけでありますが、そういうつもりで事務当局含めて御検討いただきたいと思いますが、いかがですか。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 価格の決定の基本的な考え方につきましては、大臣からお答え申し上げたとおりでございます。 先生御指摘の中で、生産性の向上と農家の経営の維持安定という両面からのアプローチが必要であるということで、全くそのとおりでございますが、私ども基本的には、価格の決定に当たりまして、明日公表されます生産費調査の結果を踏まえて作業をしてまいるわけでございます。 ただ、生産性向上のメリットについて申し上げれば、これはもう先生御承知のとおりでございますけれども、生産費調査の結果を物価修正するとか、飼育家の家族労働費についての評価がえをするとか、そういった配慮はこれまでもしてきているということだけ申し上げておきたいと思います。
○田中(恒)委員 それで、なかなかこれも難しいことだと思うが、私はやはり基本的には、例えば乳価の算定方式が今の形のままでいいのかどうか問題にして、一遍検討してみる必要があると思うのですよ。 そうでないと、ことしもそうだ、去年もそうだ、おととしもそうだ、ほとんど何かわけのわからぬものがついてくるのですよ。米価がそうなんだな。米価というものは、基本米価のほかにいろいろなものがついて、腰巻き米価だと悪口を言われておるのだが、ああいうことになってしまうのですよ。去年だって、七十五円七十五銭のほかにプラス二円がついておるのですね。この二円のあり方をめぐって議論があった。ことしも似たようなことになる可能性がある。 だから、できたら一本でやれないか。一本でやるとすると、算定方式の中に労賃の評価額、所得補償的な要素が入るわけですから、この労賃部分を検討してみる。それからもう一つは、今の三・五%の算定要素を、三・五%の脂肪率が乳価の根拠になっておるが、これを、北海道は前からやっておるが、それぞれの府県でも二十数県あるそうですが、脂肪だけでない、無脂乳固形分が入った乳価の算定法が取引価格として決められつつありますね。こういう要素をどういうふうに入れていくか、この問題があると思うのですよ。 その二つの問題などは、全部それで処理することはできないでしょうけれども、一定のやり方によっては何か妙案が出てくる可能性があるように思うのですが、検討しておりますか。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 労賃の評価につきましては、従来から、五人以上の製造業の労賃をとるということで、ある程度酪農家に有利な評価がえをしてきたことは先生御承知のとおりでございます。私どもとしては、基本的にはそういう考えで進めたいというふうに考えております。 また、お尋ねの基準乳脂率の三・五%の問題でございますが、先生も御承知のとおり、この基準乳脂率につきましては、昭和六十二年度に三・二%から三・五%に引き上げたわけでございますが、その結果、飲用牛乳の質が大変向上しまして、消費が伸びたという実態がございます。現在では、ほとんどの牛乳が三・五%以上、例えば北海道ですと、大体三・八%ぐらいにはなっているというふうに考えられます。と同時に、先生御指摘のとおり、現在、飲用乳の取引におきましては、乳脂肪分に加えまして無脂乳固形分を加味した取引、それは、言ってみれば三・五%に上乗せをされた取引価格で取引がされているという実態にございますが、ただ、こうした取引については、北海道では行われておりますが、ほかではまだ数県でございまして、まだまだ普遍的というわけにはまいらないわけでございます。まずはそういう実態、私どもとしてはそういう取引が、乳脂肪分以外の無脂乳固形分を加味した取引というものが進むことが好ましいと思っておりますけれども、現在まだまだ普遍的な状況にはなっていないということでございます。
○田中(恒)委員 賃金の基準が五人だと、ゆうべも私と議論していたら言っていたが、それは五人から二十九人までの平均の賃金をはじいておるわけでしょう。だから、それはやはり製造業五人以上の賃金にしたら相当高くなっていくんだな。それが所得補償じゃないかということが基本的にはあると思うのですよ。だからそれを、確かに五大規模に引き上げたんだからそれでいいじゃないかとあなた方はおっしゃるが、それだけではない、今の段階ではもう少しそれよりも上にやって、酪農家がせめて人間らしい労賃がとれるような状況をつくる必要があるんじゃないですか。それが一つ。 それから、今の乳価の問題ですが、それは確かに三・五%にしたことによって消費が物すごく伸びた、こう言っておるわけだけれども、それから今、ずっと変わってきているんじゃないの。低脂肪率の牛乳が健康の面にもいいという人も出てきておるわけなんで、そういう新しい方法をとろうとする県もだんだんふえておるんじゃないですか。だから、それはもう少し検討してみなければ、全国的に取り上げられるかどうか問題はあると思うのですけれども、やはり考えてみる必要があると私は思っております。
○熊澤政府委員 今先生が御指摘のとおり、一般の飲用乳の取引におきましては、ひところ三・二%から三・五%に基準乳脂肪率を引き上げたころは、むしろ乳脂肪分の高い、質のよいと申しますか、味の濃いと申しますか、そういう牛乳の需要が強いという時代でございまして、そういうことで、酪農家の方々にも御努力をいただき、乳脂肪率の向上を図ってきたわけでございます。そういうことによって、結果的には大変牛乳の消費が伸びたわけでございますが、他方、先生もちょうど御指摘になりましたように、健康志向ということもございまして、脂肪率の低い牛乳が一部に好まれている、あるいは加工された乳飲料がやはり相当売れているという実態がございます。 そういう意味で、私ども必ずしも画一的に乳脂肪分の高い牛乳だけを推進しようということではなくて、乳脂肪分の低い牛乳の生産というのも今後の方向として考える必要があるということで、私ども必要な予算も計上しているわけでございます。 ただ、取引の形態で申し上げますと、全国的にはやはり三・五%の乳脂肪率を基準に取引価格を設定し、それに加えて無脂乳固形分のパーセントによって上積みをする、そういう取引形態が進みつつあるということは先ほど申し上げたとおりでございますが、北海道を含めまだ数県でございますので、今後私ども、そういう取引形態の進捗状況も見ながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 今の問題は、各県なり地方によって、出荷の団体ごとに違うから、私たちのところも名簿を調べてみますから、あなたのところも一遍よく調べてみてください。ふえるはずです。数県というのは、確かに去年までは北海道と三県だったが、ことしあたりからは北海道と二十数県になる可能性が非常に強いというふうに聞いておりますから。 それで、ことしの畜産物の価格の問題を決めるに当たっての一番の問題は、やはりえさだと思うのですね。えさだ。えさというのは全体の平均二〇%ぐらい占めておると思うのですが、このえさがどうなるかということが大変心配になっておるわけです。 これは、一つは国際的な環境が非常に厳しい。もちろん、アメリカが不作で、シカゴの相場がずっと上がっておる、船賃が上がっておる、中国がああいうふうに小麦、コウリャンの輸入国になっておる等々、たくさんの国際的な背景があるわけですが、日本の場合には飼料については、特に配合飼料の原料はほとんど輸入に頼らなければいけないという国柄でありますから、配合飼料を中心とした飼料が今のような形で上がっていったら大変なことになる心配があるのです。これについて基金もあるわけですけれども、そういうものの状況なり、これに対する見通しを農林省はどういうふうに考えておりますか。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 国際的な飼料穀物の需給につきましては、先生が御指摘になったとおりでございます。昨年のアメリカの不作、あるいは中国も不作に近い状態で、これまで輸出国であったものが輸入国に転じた、さらに東南アジアでも需要が伸びている、そういうことも反映いたしまして、トウモロコシのシカゴ相場は昨年の秋以降かなり高い水準に高騰いたしておりまして、最近でも三ドル六十セントから三ドル八十セントという高い水準にあることは御承知のとおりでございます。 今後の見通しにつきましては、私どもなかなか難しいわけでございますけれども、私どもが得ております情報では、アメリカとそれから欧州地域では次年度の作付面積がかなり増加するというふうに見込まれております。したがいまして、天候要因が通常であれば、新穀が出回ります本年の秋以降は落ちつくのではないかというふうに見ておりますが、これは天候要因がかなり左右をいたしますので、夏場までは慎重な見方をしておいた方がいいかというふうに存じております。 他方、昨年の秋以降のトウモロコシの穀物相場の高騰あるいは円安に伴います国内の配合飼料価格の値上げに関しましては、先生ちょうど御指摘になりましたように、価格の安定基金、これは国が助成をしております配合飼料供給安定機構、いわば親基金と申しておりますが、親基金とそれから民間の通常の基金の補てんで、農家の負担をできるだけ減少させる、負担を小さくするということで措置をしてまいりまして、昨年の十月には三千百円の値上げでございましたけれども、それは両基金からの補てんで、実質的には農家負担がない格好にいたしました。ことしの一−三月、さらに二千五百円の値上げがございまして、二度にわたりまして合計で五千六百円の配合飼料、これは平均的な価格を申し上げておりますが、五千六百円の値上げになっております。そのうち、先ほど申し上げました配合飼料供給安定機構、いわば親基金でございますが、それと通常の基金から合わせまして四千七百円の補てんをいたしておりますので、実際には一−三月の農家の値上げの負担分というのはトン当たり九百円ということでございます。 そういうことで、こうした安定基金の適切な運用によりまして農家負担の軽減に努めてまいりたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 安定基金制度ですが、政府の基金は一千億ぐらい金を持っておるけれども、これは全農、全酪、メーカーそれぞれ持っておりますね。この連中はもう底をつきかけておりますね。だから、四月から後、安定基金の拠出というものが幾らになるかというのはなかなかわからぬのだろうけれども、大体の目安がないと、もうすぐ来るわけなんだが大丈夫なのかどうか。あるいは、このくらいまでならやれる、それから後はこういうふうに考えておるといったような点があったら出してください。
○熊澤政府委員 先ほど申し上げました国が助成をしております配合飼料供給安定機構の財源につきましては、七年度末で約九百五十億円ございます。さらに、民間の通常補てんを担当しております基金では、約三百二十億円の財源がございます。 現在、一月−三月間の配合飼料価格は決められているわけでございますが、今後、四月から六月までの期間の配合飼料価格、これは民間で決定されるということでございます。現在のシカゴ相場あるいは円安の状況を考えますと多少値上がりの方向かと思いますが、それにつきましては、この両基金の発動が見通されると思います。そういうことで、四月−六月については農家負担の軽減についても措置ができると思います。 なお、七月以降につきましては、先ほど申し上げました今後のアメリカあるいは欧州の作付の状況、天候要因等、まだ不確定な要素が多うございます。現時点でそういった見通しを申し上げることはなかなか困難でございます。そういった時点で諸般の状況を十分に見きわめながら、こうした両基金の安定的な運用に努めてまいりたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 大臣、飼料の価格安定制度、これは先ほどもかく為替相場がどうなるかわからぬなどの大きな問題もあるが、だからちょっと見当がっかぬなどと言っておったって七月以降もやがて来るわけなんだから、厳しいと見たらこれは金をつくって、半分は国が持って、あとは団体や農民が持つわけなんだが、そのうち緊急の措置をとらなきゃいけないような事態も来るわけなんで、この問題については腹を据えておいてもらわなければいかぬと私は思うんだ。 そして、この制度は、何かこういううわさもあるんだ。国の基金はまだ一千億持って余裕がある、全農あたりはそんなに金はないということで、これからどうしたらいいか迷っておる。これは私の考えだが、これは一緒にやれないの。国と民間が一緒になって大きなものをつくる、そんなことはできないのですか。この制度をもう少し改めさせないと、これが発動していく基準、どういう状況になったときにこれは発動するかというような問題、こういう問題が非常に二つとも違うんだ。違うし、国の場合は非常にややこしい。だから、こういう点なども、基準はこういうもので金額はこういうものでということで、もう少し細かく分析をしてみて、できたら大きなものに一本にした方がいいのじゃないかと思うのですが、いかがですか。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 発動基準についてのお尋ねがございましたが、ちょっと技術的になりますので細かい点は省略いたしますけれども、一定の値上がり分までは民間の基金、これは農家と民間の配合飼料メーカーが積み立てている基金でございますが、ある程度の値上がり分までは民間の基金で対応し、それ以上の高騰に対しましては、国が二分の一助成をしております配合飼料供給安定機構から補てんをするということで運用いたしております。先生も御承知のとおり、穀物の不作が参りました前回のときには国の基金から相当な支出が行われた事実がございます。 その後、世界的な穀物需給がどちらかといえば緩和して、シカゴの相場も安定し、あるいは低下する、さらに円高が進むということで、ここ三、四年、配合飼料価格はずっと値下がりを続けてきたわけでございますが、たまたま昨年のアメリカの不作ということでシカゴ相場が反転をいたしまして現在の状況になっておるわけでございます。ここ数年発動されておりませんでした親基金の方も、そういうことで、少額ですが十月に発動し、それから一月−三月では千八百円弱既に支出をいたしております。そういう意味では、値上がり分の中で親基金と通常基金が分担して役割を果たしているという状況にございます。今後、四月−六月分の値上がり分についても親基金と通常基金で分担して補てんをし、農家への負担軽減ということには効果的に働くというふうに考えております。 なお、財源につきましては、民間の基金につきましても当面財源が不足するという事態にはまだないというふうに考えておりますので、今後七月−九月の値決めの状態、そのときの穀物相場によりますけれども、その時点で十分に検討し、適切な運用をしてまいりたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 ちょっとのんきだと私は思うがね。それは非常にうまくいけば、アメリカもヨーロッパも穀物の生産制限を外して小麦を植えるというのだから、そう長くもないだろう。アメリカがああいう不作になったということもありますけれども、しかし全体的に見てみると、どうも国際情勢、特に中国が膨大な輸入国になっていく。その中国の小麦をどこが持つかということが大きな問題になっておりますし、船賃なんかも相当高いと思うし、今の在庫なんかは、アメリカの在庫なんかを見てみたら二十日分ぐらいしかないというようにも聞いておるのですが、そんなことを考えると、これは非常に危険な状態にあるということは事実だと思うのですよ。 だから、よく注意しておいてもらわなければ、目を開いて見てもらわなければいけない。万一そういう状態になったらすぐ手が出るような方法を講じておいてくれないと、この問題は畜産経営に非常に大きな打撃を与えるわけですから、そのことを特に申し上げておきたいと思います。これは大臣、あなた腹を決めておいて、これをどういうふうにしたらいいかということについて部下を督励しておいてよ。お願いいたします。 以上で終わります。
○松前委員長 簗瀬進君。
○簗瀬委員 質問の冒頭に、現在の国会の異常な状況をつくっております新進党の皆さんに、一刻も早くこのような違法な国会封鎖をやめていただきたい、心からお願いをしたいと思っております。 報道等を見ておりますと、今回の事態を従来パターンの理解で見ている方もいらっしゃると思います。しかし、私は、それは違うと思うのですね。例えば、かつての社会党さんがいろいろな抵抗戦術を試みた、しかし、それはあくまで委員会の、あるいは本会議の審議のルールにのっとって、そして知恵を振り絞りながら少数意見の反映に努めたということであると思いますが、今回の場合は、会議自体を開けるような、そういう物理的状況をつくってくれない、入室を阻止する、これは今までの抵抗戦術とは全く質が違うことであります。 国会の規則の中に違法の根拠がないじゃないかと新進党が言うわけでありますけれども、それは当たり前であります。国会のすべての規定が、廊下にへたり込むような議員の存在を前提にしていないから、予想していないからでありまして、むしろ彼らの行為は、我が党の代表幹事鳩山さんがかつて威力業務妨害罪に近いといった表現をなさいましたけれども、そういう意味で、国民の負託にこたえて審議をしようとしておる我々の正常な努力を威力をもって妨害している、まさにそれは国会規定の問題じゃなくて刑法的な問題だ、私はこのように考えるわけであります。 本日、さきがけの総務会で私どもに、新進党の三月十一日付の「不良債権処理スキーム全体像」、このような新しいペーパーが手に入りました。 国会で審議をすればいいじゃないですか、御自身の案について。どれだけこの案が実効性を持って、本当の意味で日本の現在のこの経済の苦境を救うことになるのかどうか、政府が提案をしている処理スキームとまさに突き合わせながら議論をすればいいじゃないですか。国会を封鎖しておきながら、自分ではマスコミ受けをねらったこのようなペーパーを外で、封鎖の外で出してくるといった、このような対応には断固私は抗議をしたい、このように思っておる次第であります。 そこで、残念ながらいらっしゃらないけれども、まず冒頭に、この不良債権処理スキームの全体像、これについて、これがどの程度現在の諸問題の解決にプラスになるのかどうかということを検証させていただきたい、このように思います。 時間もありませんので、ポイントは一つに絞らせていただきたい。 会社更生法、清算手続を前面に置いて、それを中心にして問題を処理しようというのが新進党の出していらっしゃる処理のスキームであります。政府・与党の案が、言うならば公的関与を認めつつ関係当事者の合意を取りつけたという意味で、任意的整理あるいは政府が関与している公共的処理、このように位置づけさせていただきますと、新進党の場合は法的処理という、ここを強調しているわけであります。 私も弁護士の端くれでございます。今余り仕事をしていないんですけれども、そういう弁護士の観点から見ますと、この更生法というようなものをなぜここに持ってくるのかということがどうも理解できません。私ども大学で習ったのは、整理の手続は清算型とそれから再建型と二つある、そして会社更生手続は再建型の代表である。ところが、住専というようなものが再建の対象に当たるものかどうかはもう皆さん十分御存じだろうと思います。これはもう死に体です。いかに早く殺すのか、これが問題のポイントであります。 その点に、一点に絞ってみましても、今回の政府の処理のスキームでいえば、処理の機構が立ち上がった段階で、言うならば、死に体の体は本当に死ぬという法的な状況になっていく。例えば国会が正常に動いていて年度内に予算が成立をする、そうすると、二カ月、三カ月程度の準備期間を置いて、例えば六月に処理機構が立ち上がると同時に、住専はそちらに吸収されて消滅をいたします。そして、そこで債権回収に特化して、同時に、住専の職員、二千人といるわけでありますけれども、それについては残念ながら人員整理もしていく、このような内容になっていく。しかし、更生手続でやりますと、それは更生期間がある間は住専は生きているんです。ここに大変な違いがある。まさにそういう意味では、私は三つのマイナスがあると思っておりますが、その点の違いというようなものはここらから出てくるんだと思っております。 そしてもう一つ、会社更生法でも、それから破産法でも、最終的には債権者平等ということで整理をされていく、この点では変わりません。そして、むしろこの手続は、損失を顕在化させる手続なのです。損失を穴埋めをする手続ではありません。公的な関与という形になれば損失の穴埋めの部分もそれは入ってまいりますけれども、法的手続では損失の穴埋めの部分は入ってこない。これも大きな違いであります。 そこで、まず、仮定の質問で恐縮でありますけれども、仮に会社更生手続等でやったら、どの程度の時間がかかって最終的なゴールイン、すなわち清算手続が終わるのかということについての農水省側の見方があれば教えていただきたい。 私考えますに、これはもう大変異常な巨大破産事件であります。破産債権者の数が三百行というのもこれは異常でありますし、破産債務者、言うならば住専が破産するわけでありますけれども、住専の貸付先は二十万件を超える。二十万件を超えておるんです、破産債務者が。そういう意味では、債務者の財産を一つ一つ、どれぐらいが換金できるのかとか、そういう手続を二十万件について一つ一つやっていかなければならない。気が遠くなるような時間がかかるだろう。 また、気が遠くなる時間がかかるということはどういうことかというと、その間に、いつまでもどの程度の損害が出るのかはっきりとしませんから、経済は不安定な状況に置かれる。不安定な状況に置かれる結果、景気はやはり足踏みないし下降線をたどるかもしれない。そうなってくると、不動産市場もやはり活性化をしない。担保価値は下がっていく。換金手続に時間がかかった結果、また担保の価値も下がって、回収金額が減ってしまう。こういう問題もあるわけであります。 さらに、今回、完全母体行主義、修正母体行主義等の法的な争いについて、農協と金融機関の間でいろいろとぶつかり合いがございました。この問題がこの手続の中に必ずや持ち込まれてくるだろう。持ち込まれてきて、この問題が決着がつかない限りは、やはり手続は結了できない。このようになってまいりますと、これは大変時間がかかるだろうな。 負債総額十三兆円、これも過去最高の、一つ一つの破産事例というのはあるわけでありますけれども、過去最高の破産事例の三十倍ぐらいの規模になってしまう。こんな破産をやった弁護士も裁判所も日本には存在しません。こういう中で、どの程度の時間がかかるのか、私は非常に心配であります。 この新進党のペーパーには五年間、五年間でこんなのが済むわけじゃない。これはもう、日本の裁判所の司法処理ののろさというものは世界でも有名でありますし、司法の強化に我々力を注いでおりますけれども、まだまだ不十分であります。弁護士さんが管財人になります。片手間で仕事をなさるような方も、もしかしたらあるかもしれない。そうなったら、これは裁判所、管財人、弁護士、名前はいいんだけれども、万能ではありません。このような今までにない事例を預けられて、どの程度の時間がかかるのか、私は本当に想像がつかない。五年というようなものを新進党が出しておりますけれども、これも大変希望的な、根拠のない数字だと私は思っております。 こういう中で、役所の方としては、農水省の側としては、この時間をどの程度見ていらっしゃるのか。法的処理、いろいろな御経験もお持ちでありましょうし、お調べもなさっているでありましょうから、その辺についてまずお答えいただきたい。
○堤政府委員 本件につきまして、法的整理に仮に移った場合にどのぐらいの期間がかかるかということにつきましては、私どもの方から、いろいろな要件がございますので、複雑な要件がございますので、何年かかるというのは極めて申し上げにくいわけでございますが、ただ、先生も御指摘のように、いろいろ大変複雑なことになってくるだろうという認識は共通いたしております。 今おっしゃいましたように、母体行だけで百六十八行、それから貸し手金融機関全体で三百行ございます。それから、先ほどおっしゃいましたように負債総額も十三兆円ございます。過去の最大の破産事案につきましても、今三十倍とおっしゃいましたけれども、過去最大の破産事案でも負債総額が四千百億円でございます。それから、過去最大の会社更生事案をとりましても負債総額は五千九百億、もちろん、これは当然ながら手続中でございます。相当な期間がかかっております。過去の事例を見ましても相当な期間を要しているというのが、この破産手続なり会社更生法に行った場合の事例だろうというふうに見ております。 さらに、それに加えまして、先ほども先生が御指摘のように、系統と母体行との関係におきましては四分の一世紀にわたりますさまざまな経緯がございました。そういう状況の中で仮に母体行が破産手続に入るということになれば、恐らく系統の方からはさまざまな意味での損害賠償請求訴訟とかそういったことを持ち出すということは予想されるわけでございます。 そういう意味で、今おっしゃいました全体の債権額の確定、整理ということにつきましては何年というふうに申し上げにくいところはございますが、過去の経緯やこの事案の複雑性に絡みまして相当の長期間を要するというふうに私どもも認識をいたしております。
○簗瀬委員 その上で最も大きな違いというのは、今のような大変長い道のりをたどった上でやっと清算手続が行われ、そこで損害が確定をし配当が行われるというのが、言うならば法的手続であります。すなわち、かなり長期間いろいろなものが全部ストップさせられる。そこが大変な問題であります。また、そこが今回の政府の処理案と全然違うところ。 政府の処理案は、先ほど申し上げたように、予算が成立すれば二、三カ月のうちに一たんはある清算手続が行われる。そして、例えば農協系統については五兆五千億円の返済がその手続直後に一たんは行われる。しかし、今の法的手続でありますと、気の遠くなるような時間を経た上で、そこまで全部がたなざらしになる。ここが大きな違い。 すると、この違いの中で三つのマイナスが出てくるのではないのかな。この点は大臣にぜひとも御答弁をいただきたい。 まず、今申し上げたように、すべてが凍結をされます。すべてが凍結されるというと、まず第一番目、農協系統の住専七社に対する五兆五千億円、このいわゆる債権の支払いもその間凍結をされる。でありますから、五兆五千億円、例えばこれを年利一%で運用しても、今のような超低金利の時代であってもそれなりの利益を生むわけでありますが、この間はまず五兆五千億円は全部寝てしまって、タンスの中にしまってしまったということと全く同じであります。でありますから、凍結をされてしまった結果、得べかりし利益のうち五兆五千億円の運用益が全然入らなくなってしまう。これが第一番目のマイナス。 それから、第二番目。現在、農協系が第二次返済計画で四・五%という約定レートで住専から金利をいただいているわけでありますけれども、これも当然のごとく、手続終了まで利息の支払いも凍結をされてしまう。五兆五千億円の四・五%でありますから、二千億円前後の利息が現在四期に分かれて農協系統に入ってきているわけでありますが、これも一瞬のうちにストップになる。こういうマイナスが農協系統にはどっとかぶってまいります。 それから、第三番目。先ほど冒頭でも触れたように、配当は結局のところ届け出債権者に平等であります。平等である結果、例えば大蔵大臣の答弁にあるような金額でいいますと、六兆四千百億円を前提にした上で法的整理にかけた場合は、二兆七千五百億円の損を系統がかぶらなければならない、その部分母体行の負担は浮いてくる、こういうふうな関係になってしまって、結局は母体行を助けるような形になってしまう。そして、農協の場合にさらに体力以上の負担がかかってしまう。これがいわゆる新進党の言っている会社更生手続の行き着く結果であると私は思います。 でありますから、新進党のペーパーで、最低五年間こういう状況が続くだろうと、新進党自体も五年間というようなことを明示しております。今言ったような状況が五年間続いていったときに、果たして農協系統はこのような状況に耐えられるかどうかということについて、ぜひとも大臣の御見解、先ほど三つのマイナスがあると私申し上げましたが、まずその点の御認識と、その上での農協系統の負担というようなことで、それに耐え得るかどうかということについての御見解をいただきたいと思います。
○大原国務大臣 法律の専門家であります簗瀬委員からるる御指摘がございました。我々は、この問題の前提として母体行責任を絶えず強く主張してきたところでございまして、最後に御指摘のあった二兆七千五百億円をプロラタで負担するというようなことは、これはもう金輪際我々としては受け入れられる問題ではございません。 なお、御指摘のございました幾つかの点がございますが、五兆五千億円を凍結されれば、御指摘のようにその運用益は入らなくなります。同時に、利息の支払いという問題も凍結されるであろう。これらもろもろの問題を考えますと、先ほど第一番目に簗瀬委員から御指摘ございまして経済局長からも御答弁申し上げましたが、四十七、四十七、共済連と信連合わせて九十四、それに農林中金合わせて九十五、それぞれの融資状況にあるわけでございますから、その九十五のいわば金融組織が訴訟合戦になったら、私はこれは五年間ではとても解決できる問題ではない、このように思いまして、委員御指摘のように現在の政府が提示しておりますスキームが我々にとっては最上のスキームである、こういう考え方で今日までも御審議をし、意見を申し上げてきたところでございます。 耐えられるか耐えられないかという問題は、これはもうこういうことをやる気がありません、そういう気持ちでありますが、御承知のように農協の金融システムというのは、薄く広くというのが協同組合組織の眼目でございまして、内部留保に至っては全体で一兆三千億、信連と農林中金だけでそれしかないのです。ところが、主要銀行二十一行の内部留保は二十四、五兆円になるでございましょう。さらにまた、母体行全体を見ますと三十数兆円という内部留保になる。しかも農林中金に至っては、五千六百かそこらの内部留保しかないのに今回二千億の負担をし、そしてまた協同住宅ローンの二千億の負担を農林中金自体でやるということになりますと、五千数百億の中の四千億という内部留保を農林中金は吐き出していかなければならない。こういう、現行スキームにしてもかなり無理なスキームの中にあって協力していこうというのでありますから、それ以上の負担はとても我々としては受け入れることはできない。 委員の先ほどからの御指摘に対して、以上、考えております。
○簗瀬委員 時間もございませんので、一たん次の質問に移らせていただきます。 「農協貯金、最低の伸び」というのは、けさの朝日新聞の三面に出ておった記事でございましたか、この記事によりますと、農林中央金庫がまとめた一月末現在の農協貯金の残高速報、前年同月に対する伸び率は過去最低の一・〇%にとどまる、宮城、奈良、熊本など十三県では前年の水準を割り込んだ、そのような状況でございます。「新潟、長崎などの県信連は「一千万円以上の大口貯金者が、資金を郵便貯金などに分散している可能性がある」と警戒している。」このような記事が出ておりました。まさに、ある意味では大変不安な状況が広まりつつある。このまま国会が空転をして結論がなかなか見出せないというような状況が続きますと、こういう傾向に拍車がかかってくるのじゃないか、このような認識を強く持つ次第であります。 ここら辺についての現状認識と、それから今後の対策ということについて答弁いただきたい。
○堤政府委員 最近の預貯金の動向は先生の御指摘のとおりでございます。民間金融機関におきましては伸び率がかなり低うございます。それで、農協の貯金もことしの一月現在で前年比一%と近年にない低い伸び率になっております。他方、郵貯につきましては、ことしの一月現在では前年比八%ということでございまして、高い伸びというふうになっております。 これにつきまして、どういうふうに考えるかということでございますが、一つには、やはり全体的な不況の影響によりまして農村部におきます兼業収入の低下というようなことも影響していると思いますが、他方でまた、一部の信組あるいは銀行等の経営破綻ということが続きましたので、これまでになく金融機関に対します不安が拡大しているということの中で、中小金融機関から郵貯でありますとかあるいは大手の銀行への預けかえ等が進んでいるのではないかというふうな指摘もございます。 私どもとしましては、そういう状況の中で不安がこれ以上拡大するということは好ましいわけではございませんので、先ほどから先生御指摘のように、この住専問題の処理策を早く決定をしていただきまして、全体的な日本の金融システムに対する信頼の回復ということが一日も早く望まれるというふうに理解をいたしております。 と同時にまた、この住専問題を契機に、系統金融に対しましてもさまざまな指摘もございます。そういう意味で、系統金融機関の自助努力ということによりまして組合の皆さん方の信頼を回復する。いわゆるリストラを進めるとかいろいろな方法があるわけでございますが、そういうこともこれから非常に急がれてくる問題だ、こういうふうに認識をいたしております。
○簗瀬委員 先ほど大臣に、五年間このような清算手続で果たして農協系統がもつのかという質問をいたしました。大臣のお立場でございますから不安感をあおるようなことはなかなか言えないかもしれません。 そこで、経済局長にもう一回、今のような預金の伸び悩みあるいは流出という状況がある、こういう中で、五年間このような、言うならばしりの据わらない会社更生手続等の清算手続に系統がさらされて耐え得るのかどうか、ここをもう一回ちょっと聞かせてください。
○堤政府委員 これは先ほども大臣からお答えを申し上げたとおりでございまして、私どもとして、やはり系統金融機関としまして、五・五兆円の元本が、例えば破産等の手続に入りますと債権保全ということになってまいりますので、その間返ってこないでありますとか、あるいはその利息収入がないということになりますと、系統にとりましては大変大きな影響を受けるということは避けられないというふうに見ております。 ただ、今大臣からもお答え申し上げましたように、耐えられるか耐えられないかということ以前の問題としまして、私どもとして、今のようなスキームをお願いしておりますし、その早期成立ということをお願いしているわけでございまして、系統全体としては大変厳しい事態になるということであろうと思いますし、それはまた、系統だけの問題ではなしに日本の金融システム全体がそれぞれつながっているわけでございますので、こういう不安定な状態に置くということは全体の日本の金融システムにとりましても不測の事態ということもあり得る。そういう意味で、全体の問題としても考えなければいけない問題だ、こういうふうに認識をいたしております。
○簗瀬委員 持ち時間が非常に少なくなってまいりました。農協改革ということで、この点、何問か質問をしたがったわけでありますが、簡単にポイントの質問をさせていただきます。 いわゆる追加措置、「新たなる寄与」というところで、農協系統は今後七年間で少なくとも六千から七千億円規模の経営の合理化、効率化を行うというふうな申し合わせがなされております。このような一つのリストラ案で、今例えば新聞等では、現在、農協系統全部ひっくるめますと三十八万人ぐらいの役職員がおるわけでありますけれども、農協は、これをもし本当にまじめにやっていくという形になると十万人削減に相当する等の話も出ております。人件費、物件費合わせて六千から七千億円の削減を本当に真剣になって取り組まざるを得ないような事態だと思います。その辺についての大臣の考え方あるいは具体的な御方針等について、まず聞かせていただきたい。 そしてもう一つ、時間がありませんので、質問だけずっとまとめてさせていただきたいと思います。 私は、今度の住専の問題と農協の問題というのは、これは本当に、日本の農業全体が置かれた新しい時代の中で非常に苦しんでいる、そういう中で出てきた問題だろうととらえております。言うならば、いわゆる農業自由化によって今までの農産物を中心にした経済事業がどうもうまくない。そういう中で、信用事業あるいは共済事業、そちらの方に傾斜をしていく。そして、そういう中で信連は、単位農協に対して奨励金等のある意味で高い上乗せの部分を払わなければならない。そういうことで、信連は非常に苦しみながら余資運用先を見つけてこざるを得なかった。そういう中に住専がぶつかってしまった。そこにある意味でははまってしまったというのがその大きな背景だと思います。そういう意味で、この新しい農業の変動に残念ながら、もしかしたら農水省自体も、あるいは農協自体も対応し切れなくなってきた、その一つの大きな問題点がこの住専の不良債権ということで出てしまったのではないかと私は思っております。 でありますから、この大変苦しい状況を何とか未来にプラスになるようなそういう改革をしていただきたい。先ほど十万人の人員削減ということがございましたけれども、もちろん人員もリストラをする、あるいは言うならば今までの三段階のこれを二段階にする、そういうことも結構でありましょう。しかし、それだけでは足らないと思います。やはり、例えば本当の意味で経済事業がメーンになって、そしてやっていけるような農協にしなければならない。そのためにはどうしたらいいのだろうか。 例えば、ドイツの農協がよく日本の農協に似ていると言われますけれども、経済事業はドイツの場合は事業ごとに株式会社として分離されている。例えば、日本の農協自体もいずれ金融事業とか農産物、ガソリン、肥料、農機具、農家の生活用品販売、そういった事業を分離独立させていくといった、本当の意味での、縦だけじゃない横の分散というようなものも考える時代に入ってきたのではないのかな。このような抜本的な農協改革を提示をすれば、国民の皆さんから、今ある意味では大変逆風に遭っているこの農協が、本当にプラスで評価されるようなことになるのではないかと期待をいたしております。 その辺について大臣のお考えを聞かせていただいて、私の質問を終わりにいたします。
○大原国務大臣 大変貴重な御指摘をるるありがとうございます。 まず第一点の農協のリストラ問題でございますが、これは一昨年JAにおいて自主的に御決定になったものでありまして、三〇%人員削減というのではなくて、三〇%生産性の拡大をしたい、こういう目標値を設定されたわけであります。したがって、その中には一定の人員削減も入ってくるということに相なろうかと思います。六千億ないし七千億というのは、それらを視野に置いての算定であります。 それから、現在の信用事業中心に農協のリストラをやるべきではないかという点については、全く同感でございます。 現在まで七十兆円近い系統の資金が、農業内の融資では二割ちょっとしかない、残りの八割は別のルートへ持っていかなければならぬという実態、これは恐らく今後も当分続くでございましょう。そうなれば、今の金融システムの中で、どういう手法でこの七十兆円を生かしていくか。そのためには、農協自体へ、農業自体へ還元できる手法、今いろいろやっておりますが、利子補給制度を導入しながら農家のリストラのためにその資金を還元していく手法、これは精いっぱいやらなければなりません。しかしながら、それによって全部が、七十兆が消化されるという事態はあり得ないのでありまして、それがためにはやはり、住専とかそういった問題ではなくて、もっと確実な事業展開、融資展開ができるような蛇口を開いていく作業、これからの作業でございますが、私は非常に大事な改革の柱ではないのかなと思います。 それと同時に、ウルグアイ・ラウンドに関連して、農協全体のありよう、それに対応する農家のありようの改革の御指摘がございましたが、我々も知恵を絞って、それらの点には邁進をしていかなければならぬ、かように考えております。 ありがとうございました。
○簗瀬委員 ありがとうございました。
○松前委員長 藤田スミ君。
○藤田委員 質問の初めに当たって、きょう、このような不正常な形で委員会が開かれたこと、極めて残念であります。 私どもは、住専問題は国会全体の問題であり、今日、与党三党は、予算委員会の正常化に向けてあらゆる努力を尽くすべきだと考えています。そして、この不正常の拡大につながるような委員会の設定についても、それは行うべきではないと私どもは主張してまいりました。 我が党は、住専の問題は、世論調査を見ましても、国民の八割、九割が、その穴埋めに国民の負担をさせるべきではない、母体行の責任で解決するべきだと求めている、その立場に立つものでありますが、同時に、国会の正常化のために力を惜しむものではありません。既に、採決日程を白紙に戻し、住専問題の徹底審議を求めて、与党三党とも話し合いをしておりますが、私は、与党三党が誠意を尽くして正常化のために力を尽くされることを、改めてここで求めておきたいと思います。 それでは、質問に入ります。 まず初めに、食糧自給率の問題についてお伺いをいたします。 一月に、九四年の食糧自給率が発表されました。それを見ますと、九四年は、カロリーベースで四六%と、九二年の水準に回復したとされています。しかし、よく見ると、事態は極めて深刻であります。前年よりも自給率が上がっているのは米だけでありまして、そのあと、小麦、野菜、果実、肉類、牛乳・乳製品、魚介類、砂糖類、ことごとく自給率は下がっております。米について言えば、自給率一二〇といったかつてない豊作となったためでありまして、これが平年作だとすれば、自給率は確実に下がっていたわけであります。 一方、中国が穀物輸入国への転落をしたことを初め、世界的な食糧危機が迫っていることは明らかであります。現に、アメリカの穀物在庫率も、端境期に当たる八月末で、トウモロコシ五・四%、大豆で八・三%など、過去最低の水準に落ち込むことをアメリカ農務省が予測している状況であります。 まさに一触即発であり、このようなときに我が国の食糧自給率が下落していっている事態の深刻さについて、大臣はどう受けとめていらっしゃるのか、まずお伺いをいたします。
○大原国務大臣 農林水産省、特に農政の中で今我々が一番基本的に取り組まなければならぬ問題は自給率の問題であることは、藤田委員御指摘のとおりであると思います。 にもかかわらず、特に、開発途上国の食生活の充実その他によって、将来の穀物市況というものが非常に危機的な状況にあると私は思います。ましてや人口の増加はもとよりでございます。 そういう中で、現状以下に自給率が下がる、欲を言えばこれを引き上げていかなければならぬ。EC諸国が非常な努力をして自給率を引き上げてきた、これも他山の石としながら、今後、我々はその問題に真剣に取り組んでいかなければならぬ、最大課題である、このように認識をしております。
○藤田委員 その答弁を受けまして、続いて質問をいたします。 野菜や魚介類など個別の品目を見ましても、多くの品目が、輸入の影響を受け、経営が成り立たなくなっておりまして、この事態を放置すれば、自給率の低下はさらに急速に進むことは明らかであります。そのことは、今大臣もおっしゃったように、日本の将来にとって重大な問題であります。食糧自給率を引き上げるために、私も、ありとあらゆる政策手段をとらなければならないと思います。その点で、セーフガードの発動についてお伺いをしたいわけであります。 野菜の産地など多くの自治体からセーフガードの発動を求める意見書が採択され、セーフガード発動は急速に世論化していっています。しかし、この問題についての農水省の対応は、私は極めて遺憾と言わなければなりません。現在までの検討の状況と今後の見通しについて明らかにしてください。
○中須政府委員 先生御指摘の野菜、特に生鮮野菜につきましては、平成六年、輸入が急増いたしまして、対前年比六六%増と大変大きな増加になりました。平成七年については、前半は前年不作だったタマネギ等の輸入の増加が続きましたが、後半は国内の作柄が良好になったこと、こういうことを反映して、年全体では前年比九%増、こういうような水準になっているわけでございます。 そこで、こうした事態に対処して、各地方団体等からセーフガードの発動の声が寄せられていることは、私どもも十分承知しております。 この一般セーフガードの発動につきましては、御承知のとおり、輸入急増による国内産業への重大な損害の立証、あるいは利害関係国と補償措置等に関する事前協議を行わなければならない等、厳しい要件が必要とされております。 私どもとしては、現在、品目が多岐にわたっているわけでございますが、品目ごとの直近の輸入状況であるとか生産への影響等について、農林水産省なりの実態の把握に努めているところでございまして、その状況を踏まえまして、適切な対応を今後検討してまいりたい、こういうふうに存じております。
○藤田委員 大臣、聞いていただきたいわけです。 私は、このセーフガードの発動について、政府の姿勢は極めて消極的だ、消極的というよりも、発動しないための方策を考えていると言っても言い過ぎではないというふうに見ています。 例えば、これは大臣の所管ではありませんが、繊維のセーフガードでは、政府がみずから定めたセーフガード発動の要件のガイドラインに合致していたにもかかわらず、その基準期間三年間をわざわざ一年間に取りかえて、最近は輸入が減っているとしてその発動を見送っているわけであります。同様なことは、サケについても言えるわけであります。 さらに、昨年の新経済五カ年計画を見ますと、こう書いています。「輸入増大への緊急措置としては、一時的な輸入制限(いわゆるセーフガード措置)が認められているが、」「産業の構造改善及び転換を円滑にするための国内政策も重要であることについて、国際的な議論を喚起していく」べきというふうに述べています。 つまりこれは、市場原理のもとで弱いものは淘汰し調整していくという積極的構造調整政策を国際ルール化することを求めているわけでありますが、こういうことを計画している政府のもとで本当にセーフガードを発動することができるというふうにお考えですか。大臣の御答弁を求めます。
○大原国務大臣 先ほど食品流通局長からも答弁させていただいたとおりでありますが、特に野菜につきましては六割六分も前年に比べて急増したということ、最近多少落ちついてはおりますけれども九%台だということであります。私もせんだってある市場へ参りまして、外国品はどれですかと聞いたら、私が行ったところの周囲のほとんどが外国品だというのですね。これには私もびっくりをいたしました。 こういった事態が長く続くということは、先ほどおっしゃった自給率の問題にもかかわる問題であり、今局長が答弁いたしました調査、これを早急に終わらせまして、やはり私たちは、後ろ向きじゃなくて前向きにこういう問題は取り組んでいかなければ日本の農業は守っていけないのじゃないか、こういう気持ちでおります。
○藤田委員 輸入品が大量に流れ込んだら生産者がどうなるか、それは酪農、畜産農家の実態を見たらいかにも明らかであります。自由化によって国内の畜産物価格は軒並みに下落し、急激に離農が進んで、家畜飼養農家数は大幅に減少しています。 この十年間で見ましても、乳用牛、八五年に八万一千戸が九五年には四万五千戸、実に五五・六%です。肉用牛、二十八万二千戸が十五万五千戸、五五%です。肥育豚、三万六千戸が一万二千戸。採卵鶏、九万四千戸が二万七千戸というふうに、どんどん減少していっています。 こう言えば、皆さんは一戸当たりの飼養頭数がふえているというふうに御答弁されるかもしれませんけれども、九四年の食料需給表を見ましても、その自給率は、牛肉の場合、八五年の七二%が四二%に、牛乳・乳製品も八五%が七三%というふうに減ってきています。 このような事態にどう歯どめをかけるおつもりなのか、お答えください。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、輸入が増大をし自給率が低下しているということは事実でございますが、他方、私ども、昨年の暮れに平成十七年度を目標年次といたします畜産物を含みます需要と生産の長期見通しを策定いたしました。また、あわせまして、酪農と肉用牛生産の近代化を図るための基本方針を策定したところでございますが、その中でも、全体としてほかの産物に比べまして畜産物の需要は伸びが鈍化するとはいえまだ伸びるということで見通しを立てております。また同時に、国内の生産につきましても、現状維持ないし拡大の方向で前向きの数字をお示ししたところでございます。需要の伸びが国内の生産を上回るということで、結果的には自給率の数字は落ちているわけでございますけれども、国内の生産につきましてはこれまでも伸びてきております。今後とも伸ばしていきたいということで、施策の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 私は、随分現状の認識把握が違うというふうに言わざるを得ませんが、そちらの方から酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針の問題について触れられましたので、私は、この点についても、これが本当に生産拡大を促し自給率引き上げにつながる内容になっているかどうかということで、一点お伺いをしておきたいわけです。 この基本方針を見ますと、今後十年程度で酪農経営で現状の七、八割、肉用牛経営では六、七割の水準にコスト低減することが必要だというふうに言っておられる。そしてその成果は、つまりコスト削減の成果は的確に価格に反映させる、こういうふうに述べていらっしゃいます。 加工乳メーカーは、早速飲料乳価の大幅引き下げを要求してきています。これは加工乳の価格も圧迫するものであります。生産者は、コストダウンをすれば乳価の引き下げにつながるということではまるでイタチごっこじゃないかということで怒っているわけです。私もそのとおりだと思います。大幅コスト削減と一層の価格引き下げが生産者に押しつけられていけば、急激に進む畜産農家の離農に一層の拍車がかけられ、自給率の確保どころか危機に瀕した国内畜産物生産にさらなる打撃を与えるものにならざるを得ません。これで本当に生産を拡大し、自給率を引き上げるものになっているとお考えなのですか。大臣、お答えください。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 先生が、近代化基本方針につきまして、酪農経営で七割から八割の水準、肉用牛経営で六割から七割の水準へのコストの削減を目指すということを御指摘になりましたが、私ども、このコストの削減につきましては、同じ近代化基本方針の中で、それぞれの経営別のモデル経営像をお示ししてございます。 このモデル的な経営像と申しますのは、現在の畜産農家の上位二、三割の方が実現をしている農家像でございまして、決して高い水準をお示ししたわけではなく、既に実現し、あるいは実現可能なモデル経営像としてお示ししてございます。このモデル経営像の方々が経営している酪農経営あるいは肉用牛経営を見ますと、平均的なコスト水準で見まして、酪農経営で二、三割、肉用牛経営で三、四割低いコストを実現しているという状況にございます。したがいまして、私どもとしては、そういったモデル的な経営像に全体としてレベルアップをしていく、そういう方向で施策を推進してまいりたいというふうに考えて基本方針を示したところでございます。 また同時に、基本方針の中では乳業の再編についても方向を示しております。生産者サイドだけではなくて乳業メーカーサイドも合理化をしていただきたいということで、現在乳業工場八百五十ないし六十の工場がございます。欧米の乳業メーカーと比べましても規模の格差が大変大きいわけでございまして、それがコストの増加にもつながっているということでございます。 私ども、今後十年ぐらいをめどに四割ないし五割の数の削減が必要ではないかということでお示ししておりますが、他方、こういった乳業再編を推進するに当たりまして、現在国会で御審議をいただいております平成八年度の予算におきましても乳業再編のための予算を計上しているところでございます。そういった予算をてこに、今後乳業の再編合理化についても推進をしてまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 私の言っていることにまともに答えていらっしゃいませんよ。私は、イタチごっこになる、コスト削減に努力をしたらそれがそのまま価格に反映され引き下げられるということでは、本当に希望が次から次へと摘み取られるだけじゃないかということを言っているわけです。そういう政策のもとで本当に生き残れるのかということを申し上げているわけであります。 私は、きょうはもうこの問題で議論をする気はありませんから余り深追いしませんけれども、例えばマイペース酪農の問題についても、私は、皆さんが実現可能な経営像ということで示されているこのマイペース酪農の姿そのものが、実にいいとこ取りの数字並べになっているということも調査しております。 この問題はいずれこの保証価格決定の問題と絡んでもう少し議論をしていきたいと思いますが、いずれにしても、全中の畜産対策中央本部長も、国内畜産は自由化、関税化で輸入が洪水のように押し寄せ瀕死の状態だ、この事態を打開しなければならないと、瀕死の状態だという言い方をされているわけであります。そういう点では、ことしの畜産物価格を決める畜産振興審議会はあしたから始まりますが、保証価格の引き上げは自給率向上のための必須の課題だというふうに考えています。 委員長にもお願いをしておきたいわけですが、いずれこの問題でぜひ集中審議を行っていただきたいと思います。 私は、ここで質問をしたいのは二点あります。 その一つは、肉用牛については、国内対策に充てるとされていた牛肉の関税収入は、九四年までで千八百四十四億も未使用になっています。これを活用すれば肉用子牛の保証基準価格を引き上げることも可能です。私たちが常に主張しておりますように、ぬれ子を価格保証の対象にすることも決して不可能ではありません。自給率を本気で引き上げる気があるなら、私はこの千八百四十四億円の関税収入の未使用分を活用するべきだというふうに考えます。いかがですか。
○熊澤政府委員 お答え申し上げます。 肉用牛の対策につきましては、先生御指摘のとおり牛肉の関税収入を財源として対策を講じているわけでございますが、この国内対策につきましては、肉用子牛の補給金事業を中心といたしまして、毎年一千億以上、七年度におきましては千百四十九億円、現在御審議をいただいております八年度予算では千二百八億円の計上をいたしております。他方で、予算の仕組み上、関税の収入を見込むわけでございますので、平成七年度におきましては関税収入を千百四十九億と見込み、予算は千百五十六億計上しております。また、八年度におきましても関税収入を千二百八億と見込み、肉用子牛対策で千二百十六億の予算を計上して御審議をいただいているところでございます。 結果といたしまして、予算と決算の差が未使用分という形で積み上がったわけでございますけれども、なお、この未使用分につきましては、今後要すれば肉牛対策に使用できるという法律上の根拠もあることは先生御承知のとおりでございます。 私ども、例年関税収入見込みを立て、必要な肉用牛対策を講じているところでございます。今後そういうことで推進してまいりたいと考えておりますが、先ほども申し上げましたように、未使用分につきましては今後必要な状況に至れば使用できるということでございます。
○藤田委員 同じことを実は昨年もおっしゃっておられるのですよ。一方ではどんどん肉用子牛の価格が落ちていってみんな悲鳴を上げている中で、同じような答弁を繰り返されながら、未使用分の金額が膨らんでいっているわけです。 毎年度の予算と決算の結果、こういうふうに余ってきていると。確かに、系統的に見ましても毎年四百億から五百億というお金が余ってきております。だから、そういう点ではやはり私は、単年度の収支ということではなしに、ここで思い切った対策をとっていかなければならない。しかもお金がないわけではなく、千八百四十四億というお金があるわけですから、それが法的にも根拠のあってのものですから、そういう点では、このお金を活用して思い切った対策を進めるべきだというふうに考えるわけです。 大臣、おわかりいただいたでしょうか。
○大原国務大臣 私、これだけ金額があるということは実は大臣になるまで知りませんでしたが、御指摘のような金額がまだ未使用のまま、これはどこへ行っているかといいますと、大蔵省が使ってしまっているのですね、正直言って。ですから、これは絶えず主張していかないと、もうそんなものなくなりましたよと言われたのでは間尺に合いませんので、これはやはり予算のたびに農水省がしっかり踏まえて主張していくべき問題だと思います。
○藤田委員 最後にお伺いいたします。配合飼料の問題であります。 この配合飼料も、一月から三月で前期比トン当たり二千五百円水準値上げ、飼料価格安定制度の補てんでこの負担が緩和されたとしてもトン当たり九百二円の負担増というようなことになっています。四月以降も二千数百円の値上げが避けられないと言われております。 通常基金は、昨年の十月から十二月期に二千九百四十五円、ことし一月から三月期に二千九百四十五円の補てんをしております。九五年度末の補てんの財源は、通常基金が約三百二十億円、異常基金が九百五十億円と見込まれています。しかし、このままでは民間の通常基金の財源がパンクすることは必至ではないか、こういうふうに全中の常務なども心配をしているところであります。 生産者負担が大幅にふえれば、価格競争、畜産農家にとっては非常に深刻な事態であります。農家負担軽減のためにこの価格安定対策の強化を図ることが必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○熊澤政府委員 配合飼料価格の値上げと補てんにつきまして、経過的には先生御指摘のとおりでございます。 昨年の夏まで低下をいたしました配合飼料の価格は、国際相場を反映いたしまして十月から反転をいたしたわけでございます。先生が御指摘のとおり、十月に三千百円値上げいたしまして、その際に民間の基金で二千九百四十五円の補てんをし、親基金の方で百五十五円の補てんをしたわけでございます。また、一月に入りましてさらに二千五百円の値上げがございまして、合計で五千六百円の値上げでございますが、そのうち親基金の方で千七百五十三円、民間の通常補てんの方で二千九百四十五円。したがいまして、五千六百円のうち、実質的に農家が負担した部分はトン当たり約九百円ということでございます。その間、親基金と通常基金で支払いをいたしておりますので、先生がお示しになりました七年度末の財源は、親基金の方が九百四十六億円、通常基金が三百二十億円ということでございます。 現在、四月以降六月期の配合飼料価格につきまして民間で検討中でございます。昨今のトウモロコシのシカゴ相場あるいは円安の状況を考えますと、確かに値上がりが見込まれるわけでございます。それは近々民間の方で、シカゴ相場を反映させ、あるいは円安を反映させて値決めをするということでございますが、その際に値上げということになれば、私ども、この親基金と民間の通常基金の発動につきまして、これまでの措置と同様に適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○藤田委員 過去にもやはり特例交付金を通常基金に補てんしたこともあるわけでありまして、ことしの秋以降の問題は、これは作物の出来高いかんによって一定の変化は出てくると思いますけれども、しかし、とにもかくにも夏場の端境期が一つの大きな山場になるわけでありますので、ここではんと上がってしまいますと、これは本当にパンクしてしまいます。 だから、過去の経験もあるわけですから、そういうことをよく見て適切に対応し、農家負担軽減のために力を尽くしていただきたいということを重ねて申し上げまして、時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○松前委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十三分散会