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136回国会衆議院1996/02/14

地方行政委員会 第2号

発言数
38
登壇者
10
会派数
4
開催日
1996/02/14

会議録

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 これより会議を開きます。  地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。  この際、倉田国務大臣から、所管行政の当面する諸問題について説明を聴取いたします。倉田国務大臣。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 委員長、理事、委員の先生方におかれましては、平素から地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼を申し上げます。  この機会に所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げ、皆様の深い御理解と格段の御協力を賜りたいと存じます。  死者、六千三百人を超え、戦後最大の災害となった阪神・淡路大震災から一年が経過いたしました。高速道路やビルが倒壊した姿が、今も思い浮かびます。  ここに改めて、阪神・淡路大震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げる次第であります。  さて、二十一世紀を間近に控え、内外ともに大きな変革期を迎えつつある中で、国民が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現していく上で、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の役割はますます増大しております。  地方行財政を取り巻く環境には、依然として、極めて厳しいものがありますが、みずからの創意工夫で地域づくりを行えるよう、国・地方を通ずる行政改革を一層進めるとともに、今後とも地方税財源の充実強化を図り、地方分権を具体的に推進実行していかなければなりません。  私は、このような基本的認識のもとに、真の地方自治を確立するため、最大限の努力を払ってまいります。  以下、概要について御説明いたします。  最初に、地方分権の推進について申し上げます。  地方分権の推進については、地方がその実情に沿った個性あふれる行政を積極的に展開できるよう地方公共団体の自主性・自立性を高めていくことが必要であり、もはや実行の段階であると認識しております。  現在、地方分権推進委員会におきまして、地方分権推進計画の作成のための具体的な指針を勧告するため、精力的に審議を重ねているところであり、当面、三月末に中間報告を取りまとめ、その後年内に指針の勧告を目指すこととされております。  政府としては、勧告を尊重し、地方分権推進計画を早急に策定し、権限移譲や国の関与の緩和・廃止、機関委任事務制度の抜本的な見直し、地方税財源の充実強化などに積極的に取り組んでまいります。  一方、地方分権は、地方公共団体みずからがその期待にこたえ得る役割を果たしていく決意がなくてはならないものであり、地方公共団体の責任はまことに重大であります。  平成六年十月、地方公共団体の自主的・主体的な行政改革の一層の推進に資するため、地方公共団体における行政改革の推進のための指針を策定し、通知したところでありますが、各地方公共団体においては、この指針を踏まえ、新たな行政改革大綱を策定するなど、自主的・主体的な行政改革の推進への取り組みが進められているところであります。今後とも、住民の理解と協力のもとに、積極的、計画的に行政改革の推進に取り組んでいただきたいと考えております。  公務員行政につきましても、従前に引き続き、公務能率の向上、厳正な綱紀の保持、給与・定員管理の適正化、正常な労使関係の樹立等に努めでまいります。また、高齢社会に対応するため地方公務員の六十歳代前半における雇用の推進方策について検討を進めてまいりたいと考えております。  地方分権を進める基本は、国民が豊かさとゆとりを実感できる魅力ある地域社会の実現にあります。地方公共団体は総合行政の主体として、みずからの創意工夫による施策を積極的に展開していくことが何よりも必要であります。  このため、ふるさとづくり事業については、地方公共団体の自主的・主体的な地域づくりを今後も支援するため、基盤整備等のハード事業、さらに人材育成、地域間交流等のソフト事業等について支援措置を講じることにしているところであります。  さらに、産業空洞化に対応し、地域内発型の産業構造の高度化を図るため、平成八年度から、地方公共団体が取り組む研究開発、起業化支援等に対し、財政措置を講じることとしております。  次に地方税制について申し上げます。  地方公共団体と住民との税による結びつきは地方自治の基盤であり、この上に立ってこそ時代の要請である地方分権の推進が図られるものと考えられます。このため、先般の税制改革において、平成九年度から地方消費税を導入することとし、地方税源の充実を図ったところでありますが、今後の高齢化の進展に伴う地域福祉の充実や生活関連社会資本の計画的整備等を考え合わせますと、地方税財源の充実強化を図ることは今後とも重要な課題であると考えております。  平成八年度の地方税制改正につきましては、最近における社会経済情勢等にかんがみ、住民負担の軽減及び合理化等を図るため、平成八年度分の個人住民税に係る特別減税の実施、長期譲渡所得に係る税率の見直し、宅地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の実施、平成八年度分の固定資産税及び都市計画税の負担調整率の変更、個人住民税均等割の税率の見直し、非課税等特別措置の整理合理化等所要の措置を講じることとしております。  また、基地交付金及び調整交付金につきましては、基地所在市町村の実情にかんがみ、所要の額を確保することといたしております。  次に、地方財政についてであります。  地方財政は、地方税の伸び悩み、地方交付税の落ち込み等に加えて、所得税及び住民税の減税が実施されることから、引き続き大幅な財源不足が見込まれる上、多額の借入金残高を抱えており、極めて厳しい状況にあります。一方で、公共投資基本計画等の考え方に沿った住民に身近な社会資本の整備、災害に強い安全な町づくり、総合的な地域福祉施策の充実等、現下の重要政策課題について、地方公共団体はますます大きな役割を担うことが求められております。こうした中で、平成八年度の地方財政計画を、次のような方針に基づき策定いたしました。  歳入面におきましては、所得税及び住民税の減税による影響額について補てん措置を講じるとともに、減税分を除いた通常収支の不足見込み額につきましても、地方公共団体の財政運営に支障の生じることのないよう、地方交付税の所要額の確保、地方債の増発等により補てんすることといたしております。  歳出面におきましては、経費全般について徹底した節減合理化を図るとともに、住民に身近な社会資本の整備、災害に強い安全な町づくり、総合的な地域福祉施策の充実、自主的・主体的な活力ある地域づくりの推進、農山漁村地域の活性化等、限られた財源の重点的配分に配意いたしております。  この結果、平成八年度の地方財政計画の規模は、歳入歳出とも八十五兆二千八百四十八億円となり、前年度に比して三・四%の増となっております。  なお、地方交付税については、前年度に比べて四・三%増の十六兆八千四百十億円を確保しているところであります。  また、地方公営企業につきましては、上・下水道、交通、病院等の住民生活に密接に関連した社会資本の整備とその防災安全対策を積極的に推進するとともに、環境対策、高齢化対策などの課題に対応した新たな事業の展開を支援し、あわせてその経営基盤の一層の強化に努めてまいります。  さらに、新産業都市・工業整備特別地域、首都圏の近郊整備地帯等の建設整備の促進を引き続き図るため、本年三月末に期限切れとなる国の財政上の特別措置を五年間延長することとしております。  阪神・淡路大震災の被災地域の復旧・復興につきましては、これまで地方債の特例や地方交付税による措置の拡充、阪神・淡路大震災復興基金に係る地方財政措置など当面緊急に必要とされる所要の措置を講じ、万全を期してきたところであります。  また、復興事業が円滑に実施されるよう、土地区画整理事業及び市街地再開発事業について、特別の地方財政措置を講じることとしたところであります。  今後とも、被災地方公共団体の実情について、県などを通じ十分に把握し、財政運営に支障が生じることがないよう適切に対応してまいりたいと考えております。  ところで、阪神・淡路大震災を契機に、国民の防災対策に対する関心、期待はかつてないほど高まっており、災害に強い安全な町づくりは我が国における最大の課題の一つとなっております。  我が国の消防は、自治体消防として発足してから、約半世紀を迎えようとしており、この間、制度、施策、施設等の各般にわたり、着実な歩みを進めてまいりました。  しかしながら、戦後最大の被害をもたらした阪神・淡路大震災など大規模な災害の発生は後を絶たず、また、地下鉄サリン事件でも見られましたように、都市化の進展、社会経済情勢の変化に伴い、災害の態様は複雑多様化の一途をたどっております。  私は、消防行政を所管する大臣として、何よりも人命の尊重を基本として、国民生活の安全を確保していくため、消防力をさらに充実強化するとともに、住民、事業所及び消防機関が一体となった地域ぐるみの消防防災体制の強化を図っていかなければならないと考えております。  このため、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、消防水利の多様化、情報収集・伝達体制の整備、広域応援体制の整備などに積極的に取り組むとともに、地域の安全を守るためその役割の大きさが改めて認識された消防団の活性化と自主防災体制の整備に努めてまいりたいと考えております。また、危険物施設の安全確保、住宅防火対策、災害弱者の安全確保等にも努めてまいりたいと考えております。  次に警察行政について申し上げます。  最近の治安情勢には、一連のオウム真理教事件や銃器使用凶悪事件の続発などに見られますようにまことに厳しいものがあり、世界一安全な国と言われてきた我が国の治安基盤が揺らぎかねないものと懸念されるのであります。  私は、我が国が誇る財産ともいうべき良好な治安を今後とも維持するために全力を尽くし、もって「安全で安定した社会」、「国民が安心して暮らせる社会」を実現してまいる所存であります。  初めに、犯罪情勢と対策について申し上げます。  我が国の良好な治安は、銃器に対する厳格な規制に負うところが大きいのでありますが、最近、一般市民が銃器犯罪の被害者となる痛ましい事件が発生する一方で、市民が比較的容易に銃器を入手する例が見受けられるなど、まことに憂慮すべき状況にあります。警察としては、引き続き、これら事件の検挙、解明に全力を挙げるとともに、銃器犯罪の防圧に向けて、銃器取り締まり体制を拡充し、内閣に設置された銃器対策推進本部を中心に関係省庁等との連携強化を図りながら、密輸事件の検挙や暴力団が組織的に管理する銃器の摘発に最大限の努力を行ってまいります。  一方、近年、一連のオウム真理教関連事件に代表されるような広域にわたる凶悪犯罪や時代の潮流を反映した重大特異な犯罪が続発しておりま す。また、来日外国人による犯罪も依然として増加傾向にあります。  このような情勢に的確に対応するため、専門的知識・技能を有する捜査官の育成、科学捜査力の向上、広域捜査体制の整備、国際捜査協力の強化を図り、対応の万全を期してまいる所存であります。特に、広域捜査体制の整備につきまして、警察法の改正をお願いいたしたいと考えております。  なお、オウム真理教関連事件につきましては、徹底した捜査を行い、その全容を明らかにするとともに、警察庁特別指名手配被疑者の早期検挙を図ることとしております。  また、薬物事犯については、覚せい剤の乱用が高水準で推移していることに加え、青少年を中心とした大麻事犯の増加、来日外国人による薬物事犯の増加等、依然として厳しい情勢にあることから、密輸・密売ルートの壊滅等薬物乱用根絶のための諸対策を一層強力に推進してまいります。  さらに、いわゆる住専問題につきましては、その処理の過程で刑罰法令に触れる行為が認められれば、警察としては、貸し手、借り手を問わず、厳正に対処してまいる所存であります。  次に、警備情勢と対策についてであります。  右翼や極左暴力集団については、従来から違法行為の取り締まりに努めてきたところでありますが、右翼については、住専問題等内外の諸問題に敏感に反応してテロ等の凶悪事件を引き起こすおそれがあり、極左暴力集団についても、依然として成田闘争を中心に凶悪なテロ、ゲリラ事件を引き起こすなど武装闘争方針を堅持しております。  今後とも、これらの集団によるテロ、ゲリラを初めとする不法行為の未然防止、徹底検挙に努めるとともに、オウム真理教が昨年の地下鉄サリン事件を初めとする一連の違法事案を組織的に引き起こしたことにかんがみ、平素から将来テロ行為を行うなど公共の安全を害するおそれのある集団の早期発見、実態把握に努めるなど、テロ対策に万全を期してまいる所存であります。  次に、交通情勢と対策についてであります。  平成七年中の交通事故による死者は、関係方面の懸命の努力にもかかわらず、八年連続して一万人を超えるに至り、まことに憂慮にたえないところであり、特に高齢者の死者の増加は今後の事故防止対策の大きな課題となっております。  このため、警察としては、このような厳しい情勢を真摯に受けとめ、交通安全教育の推進、効果的な指導取り締まり、違法駐車対策等を総合的に推進するとともに、八年度から始まる第六次交通安全施設等整備事業五カ年計画においては高齢者等交通弱者に配意した信号機を整備するなど、国民のすべてが安全で快適な交通社会を享受できるような施策の推進に全力を挙げて取り組んでまいります。  また、本国会において、平成八年度以降も引き続き交通安全施設等整備事業を行うため、関係法律の改正をお願いいたしたいと考えております。  次に、地域社会における安全の確保についてであります。  国民各層が安全で平穏な生活の確保を強く求めている現在、発生した犯罪を確実に検挙することはもとより、犯罪、事故等を未然に防止し、被害を回復するための警察活動をより充実させることが重要であります。そのため、地域の生活安全センターである交番、駐在所の体制及び機能の強化を図り、防犯協会やボランティアの方々とも連携して幅広い地域安全活動を展開し、被害に遭いやすい高齢者や障害者等の方々に配慮した、きめの細かい諸対策を推進していくこととしております。  あわせて、我が国の将来を担う少年の非行を防止し、健全な育成を図るため、少年非行やいじめに起因する事件の実態に応じた諸対策を引き続き実施してまいります。  また、犯罪等の被害者に対して、警察が、被害の再発を防止するとともに、被害者に敬意と同情を持って接し、その尊厳を傷つけない対応を行うという基本原則を、組織全体に徹底する所存であります。さらに、国民を災害から守るため、阪神・淡路大震災以降、広域緊急援助隊の設置、国家公安委員会・警察庁防災業務計画の全面的見直し等の災害対策を推進してきたところでありますが、今後も引き続き、災害発生時における情報収集体制の強化、救出救助体制の充実、的確な交通規制の実施による緊急交通路の確保等、中・長期的展望に立った災害対策を一層推進してまいります。  以上、警察行政の当面する諸問題について申し上げましたが、厳しさを増す治安情勢に的確に対処し、国民生活の基盤をなす良好なる治安を今後とも維持していくためには警察体制の一層の充実整備が必要であります。このため、平成八年度予算におきましては、三千五百人の地方警察官増員を初め、深刻化する銃器情勢への対応や交通安全対策等の強化を重点に、人的・物的基盤の充実強化を図ってまいりたいと考えております。  また、警察職員一人一人が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、引き続き処遇の改善や勤務環境の整備にも取り組み、国民の負託にこたえることのできる警察の確立に努めてまいる所存であります。  以上、所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げましたが、委員長、理事を初め、委員の皆様の格別の御協力によりまして、その実を上げることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 引き続き、平成八年度自治省関係予算の概要について説明を聴取いたします。二橋官房長。

二橋正弘自治省大臣官房長

○二橋政府委員 平成八年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。  第一に、一般会計予算でありますが、歳入は三千百万円、歳出は十三兆七千九十五億七千八百万円を計上いたしております。  歳出予算額は、前年度の予算額十三兆四千四十八億二千七百万円と比較し、三千四十七億五千百万円の増額となっております。  また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省十三兆六千八百六十二億三千七百万円、消防庁二百三十三億四千百万円となっております。  以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして内容の御説明を申し上げます。  最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。  まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、十三兆六千三十八億二千六百万円を計上いたしております。  これは、平成八年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額、消費税(消費譲与税に係るものを除く。)の収入見込み額の百分の二十四に相当する金額並びにたばこ税の収入見込み額の百分の二十五に相当する金額の合算額十二兆八千八百六十五億六千万円から平成六年度の地方交付税に相当する金額を超えて繰り入れられた額一千二百十八億三千四百万円を控除した額に平成八年度における法定加算額四千百三十八億円及び臨時特例加算額四千二百五十三億円を加算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。  次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、二百二十三億五千万円を計上いたしております。  これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する市町村に対し、助成交付金を交付するためのものであります。  次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十八億円を計上いたしております。  これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するためのものであります。  次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費として、七億六千八百万円を計上いたしております。  これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。  次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、五十七億一千七百万円を計上いたしております。  これは、昭和四十七年度から昭和五十七年度までの間において発行された公営地下高速鉄道事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた企業債の利子の一部について、地方公共団体に助成金を交付するためのものであります。  次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、五十億一千六百万円を計上いたしております。  これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に対する貸付利率の引き下げに関連し、同公庫に対し補給金を交付するためのものであります。  次に、公営交通施設改良モデル事業に必要な経費でありますが、六億円を計上いたしております。  これは、地域の中核的施設である公営交通のターミナル等について、高齢者や身体障害者に配慮した改造をモデル的に行う地方公共団体に対し事業費の一部を補助するために必要な経費であります。  次に、明るい選挙の推進に必要な経費でありますが、二十三億八千百万円を計上いたしております。これは、政治改革の趣旨・内容の周知徹底を引き続き行い、選挙人の政治意識の高揚を図る等のために必要な経費であります。  次に、政党助成に必要な経費でありますが、三百十一億二千七百万円を計上いたしております。これは、法人である政党に対し交付する政党交付金等に必要な経費であります。  以上が自治本省についてであります。  次に、消防庁について御説明申し上げます。  消防防災施設等整備に必要な経費として、二百億九千五百万円を計上いたしております。これは、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、災害に強い安全な町づくりを推進するため、耐震性貯水槽、画像伝送システム、消防団拠点施設、緊急消防援助隊関係資機材、コミュニティー防災資機材、ヘリコプター、高規格救急自動車などの諸施設等を地域の実情に応じて重点的に整備するために必要な経費であります。  第二に、特別会計予算につきまして御説明を申し上げます。  自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。  まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は三十一兆五千二百二十億七千万円、歳出予定額は三十一兆百二十四億七千万円となっております。  歳入は、交付税及び譲与税配付金特別会計法に基づく一般会計からの受け入れ見込み額、消費税の収入見込み額の五分の一に相当する額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。  歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。  次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は九百六十二億九千万円、歳出予定額は八百八十四億五千五百万円となっております。  歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。  以上、平成八年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 次に、平成八年度警察庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。菅沼官房長。

菅沼清高警察庁長官官房長

○菅沼政府委員 平成八年度の警察庁予算につきまして、概要を御説明申し上げます。  平成八年度の警察庁予算総額は二千四百四十一億九千三百万円であります。  次に、その内容の主なものにつきまして御説明申し上げます。  第一は、警察庁一般行政に必要な経費八百四十一億三千七百万円であります。この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の俸給等の人件費のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務経費であります。  第二は、電子計算機運営に必要な経費七十八億六千七百万円であります。この経費は、全国的情報管理システムその他のために設置した電子計算組織の運営に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等であります。  第三は、警察機動力の整備に必要な経費二百七十六億八百万円であります。この経費は、警察用車両の購入、警察装備品、警察通信機器の整備及びその維持管理等の経費であります。  第四は、警察教養に必要な経費五十五億一千百万円であります。この経費は、警察学校入校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備費等であります。  第五は、生活安全警察に必要な経費五億二千百万円であります。この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、覚せい剤、密貿易、けん銃等銃砲危険物、公害等に関する犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費等であります。  第六は、刑事警察に必要な経費二十五億七千八百万円であります。この経費は、暴力団犯罪及び一般犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費、暴力団対策法施行に伴う経費並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学機材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか、犯罪統計の事務等に必要な経費であります。  第七は、交通警察に必要な経費六億四千五百万円であります。この経費は、交通安全に関する広報及び運転者対策等に必要な物件費並びに交通取り締まり指導旅費等であります。  第八は、警備警察に必要な経費九億七千五百万円であります。この経費は、警備警察運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費であります。  第九は、警察活動に必要な経費百九十八億五千万円であります。この経費は、犯罪の捜査、取り締まり等警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。  第十は、警察電話専用回線の維持に必要な経費三十八億二百万円であります。この経費は、警察電話専用回線を維持するためのいわゆる警察電話専用料であります。  第十一は、犯罪被害給付に必要な経費五億六千二百万円であります。この経費は、殺人、傷害等の犯罪により死亡しまたは重障害を受けた場合、その遺族または被害者に対し国が一定の給付をするために必要な給付金及び事務費であります。  第十二は、千葉県警察新東京国際空港警備隊に必要な経費百二億五千三百万円であります。この経費は、千葉県警察新東京国際空港警備隊の維持、運営に必要な旅費、物件費及び空港警備隊員の人件費等の補助金であります。  第十三は、船舶建造に必要な経費四億一千万円であります。この経費は、警察用船舶の建造に必要な経費であります。  第十四は、科学警察研究所に必要な経費十四億三千九百万円であります。この経費は、警察庁の附属機関として設置されております科学警察研究所職員の俸給等の人件費と研究、調査、鑑定等に必要な機械、器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。  第十五は、皇宮警察本部の一般行政に必要な経費七十七億一千五百万円であります。この経費は、皇宮警察本部職員の俸給等の人件費のほか、その他一般事務経費であります。  第十六は、皇宮警察本部の護衛・警備に必要な経費三億八千四百万円であります。この経費は、皇居の警備及び行幸啓の護衛に必要な経費であります。  第十七は、警察庁施設整備に必要な経費百八億六千四百万円であります。この経費は、国庫の支弁対象となっております都道府県警察学校等の施設の整備に必要な経費であります。  第十八は、都道府県警察費補助に必要な経費二百九十二億七千二百万円であります。この経費は、警察法の規定により、都道府県警察の一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、地域警察活動、防犯活動等の一般行政費の補助に必要な経費であります。  第十九は、都道府県警察施設整備費補助に必要な経費二百八十七億五千百万円であります。この経費は、警察法の規定により、都道府県警察の警察署、待機宿舎等及び交通安全施設の整備費の補助に必要な経費であります。  第二十は、都道府県警察施設災害復旧に必要な経費十億四千九百万円であります。  この経費は、阪神・淡路大震災により被害を受けた都道府県警察の施設について、兵庫県が施行する復旧に要する費用の補助に必要な経費であります。  以上、平成八年度の警察庁予算の内容につきましてその概要を御説明申し上げました。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 以上で説明は終わりました。      ————◇—————

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 次に、内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより趣旨の説明を聴取いたします。倉田自治大臣。     —————————————地方交付税法等の一部を改正する法律案    〔本号末尾に掲載〕     —————————————

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。  今回の補正予算により平成七年度分の地方交付税が九千百三十二億八千万円減少することとなりますが、地方財政の状況にかんがみ、当初予算に計上された地方交付税の総額を確保する必要があります。このため、交付税特別会計借入金を九千百三十二億八千万円増額し、この額については、平成十三年度から平成二十二年度までの各年度において償還することといたしたいのであります。  以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  この際、暫時休憩いたします。     午後零時四十二分休憩      ————◇—————     午後二時四十五分開議

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  地方交付税法等の一部を改正する法律案について質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山崎広太郎君。     〔委員長退席、持永委員長代理着席〕

山崎広太郎新進党

○山崎(広)委員 新進党の山崎広太郎でございます。  今回提案されております地方交付税法等の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  今回の措置、すなわち交付税特会借入金九千百三十二億円余の増額措置についてでございますが、これは地方交付税の総額確保の観点からやむを得ないものと考えております。  しかし、さりながら、今回の補正によって交付税特会借入金の残高は十一兆七千億円にも上る。そして、この特会の借入金を含む地方債等の借入金残高が百二十三兆七千億に上るということでございまして、最近とみにこの残高はふえておる。平成三年度は約七十兆円程度だったと思いますので、この四年ほどで約五十兆円ほど借入残高がふえておる。地方財政も大変な赤字状況に見舞われておるわけでございます。  これは、バブル崩壊で、地方も景気対策で目いっぱい起債を行ってきた。その結果、地方自治体のいわゆる借り入れももう限度に来ておるようでございますし、公債費率についても目いっぱいだ。その関係で、今日単独事業の伸びが伸び悩む、そういう結果を今招いておるというふうに私は認識をいたしておるわけでございます。  これが、地方が借金していても国が何とかしてくれるというふうに地方の方が考えれば、各自治体が考えれば、それはそれで今までどおりの行政でやっていけないことはないと思うわけでございますけれども、しかし、今日、全国三千三百の自治体が、戦後一応のインフラ整備を終えて、これからそれぞれ自分たちの特色、顔を持とう、地方の自立といいますか、そういう状況になっておると思うわけでございます。  したがいまして、そういう自立の意識を持った自治体にとっては、今の借金体質というのは非常に大きな、自主性を阻害する要因になってくるということが言えるのではないか。だから、見方はあると思いますけれども、一応のナショナルミニマムが達成された、これからはやはりめり張りのきいた、むだな部分を削りながら、本当に地域社会で求められておるものに生きた金を使おうというような意識に立った自治体としては非常に困った状況になってきたということが言えるのではないかというふうに思うわけでございます。  それは、地方の税財政の仕組みが完全に国に連動しておる。国の財政が赤字体質になれば、必然的に連動して地方も赤字体質になる、そういう今の仕組みになっておるわけでございまして、そろそろこの辺をどうかしなければいけないのではないか。地方は地方で健全財政を確立することが私は可能だというふうに思うわけでございまして、そろそろ今の仕組みというものを見直すべき時期に来ておるのではないかという感じを持つわけでございます。  私の知識も不確かですけれども、アメリカなんかの例では、いわゆる連邦政府は大変な財政赤字を抱えておるけれども、地方政府である州政府は自主財源をしっかり持ってそれなりに自立しておる。そういうところがアメリカの強さといいますか、アメリカが何とか健全体質を維持できておるゆえんであろう、そういうふうに見るわけでございます。したがいまして、地方税財政の仕組みも、国と連動するという今の形でなくて、もっと自主財源を強化して、地方自治においては健全な財政をこれからつくり上げていくということが必要だというふうに思うわけでございます。  いずれにいたしましても、今日の地方財政の非常な危機的な状況を乗り切る手段として、国と地方の役割分担を明確にする、また、それに応じた地方税財政制度、これは自主財源を中心とした地方税財政制度の抜本的改革が不可欠の課題である、このように考えるわけでございますが、そうした前提に立って、今日の膨大な地方の借入金をどうやって減らしていくかについて、大臣の御所見をお伺いさせていただきます。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 山崎委員お述べになられましたような多額な借入金の償還金に関する対策につきましては、各年度の地方財政計画の策定などを通じまして公債費等を適切に見込みまして、また、計画的な償還に努める一方、国・地方を通ずる行政改革の推進、必要な地方税財源の充実確保というものを図って、地方団体の財政運営に支障を生じないようにその健全性の確保には努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

山崎広太郎新進党

○山崎(広)委員 基本的な考え方しかお述べいただけなかったと思うのですけれども、私の考えは一応そういうことで、一方的に申し上げました。.  私は、地方の自立を助けるための地方の税財政の確立が今まさに求められておるということを申し上げたいわけでございますが、今、財政再建の方法として地方の行政改革を挙げておられるわけでございますけれども、私も地方の行革というのは大変大事だというふうに思っております。また、それはできるはずだ、このように思っておるわけでございます。  一昨年の秋でしたか、自治省が行革推進のための指針を出されまして、各自治体に新たな行政改革大綱をつくれというふうに指示されておられると思います。ただ、これは単に行政改革の課題を羅列する形で終わってはならない、このように思うわけでございまして、特に、地方分権に対応し得る自治体を今から整備していかなければいけないという課題もあるかと思います。  私は、先ほども述べましたように、やはり自主財源だな。もっと自主財源を強化していく。結局私は、地方の行革はやりやすいと思いますのは、地方の行政の中身というのは地域の住民に非常に身近なものでございますから、やはりこれはむだだとかそういうことは割と住民のチェックが可能だ、このように思うわけでございます。ただ、今のようなあり方では、いわゆる補助金行政で、何か国の補助金がついたからこの事業をやるというような仕組みになっておる。だから、住民の、市民、町民の、あるいは県民の自治意識を高めていくことによって地方の行革はやれる、非常にやりやすいのではないか、私はそのように思うわけでございます。  したがいまして、自主財源、今四割弱と言われていますけれども、しかしその中身も、いろいろ補助金に手当てするとか、自主財源といいながらその使い方は拘束されているわけでございまして、むしろ自主財源比率を、例えば全体の地方財政の三分の二ぐらいの自主財源比率まで持っていければ、これは非常に住民が意識をする。それで、住民の厳しいチェックが可能だというふうに私は思うわけでございます。  したがいまして、この際、私は地方交付税のあり方も見直したらどうかな。これはもう完全に財源保障機能という形になっておるわけでございまして、これは一般財源でではありますけれども、むしろ交付税を本来的な調整機能というあり方にして、地方交付税も私は見直してもいいのじゃないかな。それぐらいの抜本的な考え方に立つべきではないかなというふうに思うわけでございます。  いずれにしても、地方が今のような状況で国に依存する、住民の方を見ずに国の方を見ておるという形では、私は自治省が求められておる地方の行政改革というのは、やはり今までの、何というか作文に終わってしまいやしないか。地方が住民も含めて本当の意味の行政改革に立ち上がる、そのインセンティブを与えるものは、やはり自分たちが納税者である、自分たちの税金でこの自治体は実際に動かされておる、それでむだな部分を削りなさい、もっと必要な部分に金を充当しなさい、そういう形で自治体の行政改革がなされる。  そうなってくると、とにかく地方の予算を膨らますだけじゃなくて、むしろ住民の負担とその地方自治体の行政の中身、住民サービスのあり方、そういうもので財政が決まっていくという形になろうか、このように思うわけでございまして、いずれにしても私は、地方行革の実効を上げる唯一の方法は、自治制度の確立だというふうに思うわけでございますけれども、この点について御所見をお伺いさせていただきます。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 山崎委員は恐らく課税自主権の強化というような意味を念頭に置きながらの御自身の御見解をお述べになられたのだろうと思うのですが、私が申し上げるまでもなく、地方税法におきましては、例えば多くの税目におきまして標準税率を採用しておりますが、標準税率は、地方団体が課税する場合に通常よるべき税率でございまして、その財政上必要があるときはこれによることを要しない税率であるなど、地方団体の自主性に配慮した仕組みがとられているところでもございます。  地方行革につきましては、地方公共団体が、現下の地方行財政の状況を踏まえまして、改めてその責務を自覚をしていただきまして、簡素で効率的な行政の確立に向けて、自主的でしかも積極的に行政改革を進めていくことが必要であろうというふうに考えておるところでございます。不断の行政改革に向けての努力を行うことによりまして、厳しい財政事情ではございますが、地域住民の皆様の税負担の上昇を招かないようにすべきであるというような考え方に立っておるところでございます。  いずれにいたしましても、現在、地方分権推進委員会におきまして、地方税財源のあり方を含みます地方分権推進計画のための具体的な指針づくりが行われているところでございますので、これらの審議を踏まえながら適切に対処をさせていただきたいものというふうに考えております。

山崎広太郎新進党

○山崎(広)委員 大臣がお述べになったこともわかるのですけれども、私は、本当の意味で地方行革が実効あるものにならなければならないし、そういう段階を今迎えておる、このように思いますので、やはりもっと突っ込んだ自主財源確保の御検討を賜れば、このように思っておるわけでございます。  今も御答弁の中にもありましたけれども、地方税財源の制度にとって、来年度、平成八年度また九年度、非常に大事な年だ、このように言えると思います。地方分権推進委員会の中間報告も三月末に出されるというふうに伺っておりますし、また十二月末にはこの委員会から具体的な指針の勧告がなされる、それを受けて政府としては地方分権推進計画を策定する、そういう段階を今迎えておるわけでございます。私どもも、推進委員会の審議の中身を少し漏れ聞いておるところであるわけでございます。  それともう一つは、やはり消費税の見直しが九月末に行われる。これの中で、特に地方消費税の税率の問題も含めて、前の前の自治大臣、野中自治大臣は議論をするというふうにおっしゃっておったと記憶いたしておるわけでございます。そういう消費税の見直しなんかもある。  大変重要な時期だと思うわけでございますけれども、何かしら自治省の姿勢が見えてこない。分権委員会にどういう働きかけをされておられるのか。どういう役割をされておられるのか。課税自主権についても何か消極的な感じを受けておりますし、起債の許可制度についても何かはっきりしておられない。また、地方六団体が、補助金の四兆円のうち二兆円を削ってこれを地方の財源にする、地方税あるいは交付税に税源の移譲を要望しておる。これについてのお考えもわからないという状況だと思うわけでございますが、時間もありませんので、地方分権についての自治省としてのお考えをひとつお聞かせいただきたいと思います。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 委員御指摘のように、地方分権の推進につきましては、もはや議論をしておるのみではない段階でございまして、実行の段階であるという認識をしているところでございます。  お話にもございましたように、地方分権推進委員会は、昨年の七月三日に地方分権推進法が施行されまして、同日発足をいたしました。本年の三月末には中間報告がなされるものでございまして、ことしの末には勧告がなされますので、その勧告に基づきまして計画を作成をし、これが実行に決意を持って臨んでまいりたいというふうに考えているところでございます。  もう私が申し上げるまでもなく、地方分権の推進は今や時代の大きな流れでございまして、地域に関する行政に責任を有します地方公共団体にとりましても長年の要望でもございますので、二十一世紀に向けまして実り多い成果が上がり得ますように最善の努力をする決意でございますので、先生方にもよろしく御協力のほどをお願い申し上げたいと考えているところでございます。

山崎広太郎新進党

○山崎(広)委員 特に、地方分権に対する非常に大事な時期を迎えておりますので、特に自治省として、やはりこの推進委員会の地方側の応援団といいますか、もう少し積極的に、自治省としての考えがわかるように、そういう動きをぜひお願いをいたしたい、このように思っておるわけでございます。  最後でございますけれども、私ども、いろいろ日本の構造改革をやっていかなきゃいけないというふうに考えておりますけれども、特に、やはり地方分権というのが非常に大きなその構造改革の根幹をなすというふうに受けとめております。  これからの日本のあり方というのは、個人とか企業にしてもそうでございますけれども、やはり自主自立、自己責任というものを明確にした新しい自由主義体制をつくり上げていくべきだ、このように考えておるわけでございまして、もう一度、地方分権の実現に向けて自治省がもっと積極的な役割を務めていただきたいというこの考えに対しまして、どういうふうに思われるのか。  ただ、いろいろな各省との関係もおありでしょうけれども、地方分権推進委員会の勧告を待つということでなくて、今議論されている中身についてもう少し自治省の考え方を明確にしていただきたいというふうに思うわけでございますけれども、よろしくお願いいたします。

松本英昭自治省行政局長

○松本政府委員 お答え申し上げます。  現在、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、この進められております地方分権推進委員会、ここにおきます精力的な審議を、私どもといたしましても、必要に応じまして私どもの御意見を申し上げているところでございます。  去る一月十日には、地方分権推進委員会におきまして、横断的、制度的な問題につきまして、私どもの方の意見を申し上げたところでございます。これには、機関委任事務の廃止の問題、それから国の関与の是正の問題、必置規制の緩和の問題、それからそのほかもろもろの国と地方に関することにつきまして、地方の自主性・自立性を高めるという方向での意見を申し上げました。それから、去る二月一日には、税財政システムの関係につきまして、財政局の方から御意見を申し上げたところでございます。  現在の地方分権推進委員会の審議の状況でございますが、地方分権推進委員会におきましては、親委員会と、それから地域づくり部会とくらしづくり部会という二つの部会を設けております。  一つは、各制度の横断的な問題、例えば機関委任事務だとか、国と地方の役割分担の問題、国から地方への関与の問題、あるいは調整の問題、必置規制の問題、そういう制度横断的な問題と、それから各行政分野別のいろいろな個別の問題、この二つに分けまして審議が進められております。  各分野の横断的な問題につきましては、去る十二月の二十二日に、御案内のとおり、分権推進委員会としての機関委任事務を廃止した場合の検討試案というものをお出しになりました。国・地方関係の関与是正等を中心とした問題等につきましても審議が進んでいると承知をいたしております。  それから一方、各分野別の問題は、地域づくり部会におきましては、土地利用の問題あるいは計画行政の問題、そういうところを中心的に議論をされておりますが、広く地域づくりに関する諸制度の問題等について議論をしていただいております。それからくらしづくり部会の方は、福祉の関係、保健の関係あるいは教育、文化の関係等についてそれぞれ議論をしていただいておりまして、これはいずれにいたしましても、分権推進委員会として三月には中間報告というものを取りまとめられるということでございます。  委員も御承知のとおり、分権推進委員会におかれましては、去年の十月の十九日に「基本的考え方」というものをお出しになっています。そこでは、ただいま御指摘のように、今回の地方分権というのは明治維新と戦後改革に続く第三の改革であるとはっきり言い切っていただいておるわけでございまして、私どもといたしましても、この分権推進委員会の御審議というものを十分に踏まえながら、また私どもの意見というものを機会あるごとに申し上げさせていただきたい、かように考えているところでございます。

山崎広太郎新進党

○山崎(広)委員 ありがとうございました。

持永和見自由民主党

○持永委員長代理 穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 日本共産党の穀田です。  地方交付税法等の一部を改正する法律案の質疑をする前に、若干お聞きしたいことがあります。  一つは、ことしの二月一日付の熊本日日新聞に熊本市のボランティア有給休暇の問題が書いてありまして、「職員のボランティア有給休暇制度導入を検討している熊本市に自治省が待ったをかけている」、こういうふうな報道があります。これは事実ですか。

鈴木正明自治省行政局公務員部長

○鈴木(正)政府委員 ボランティア休暇制度につきまして、お尋ねの熊本市に、昨年、熊本県を通じまして自治省の考え方をお伝えをいたしております。  自治省の考え方を申し上げますと、ボランティア活動自体に地方公務員が休日などを活用して参加するということについては、積極的に評価すべきだと考えております。しかし、そのための休暇を特別に制度化するということにつきましては、幾つかの詰めるべき点があるのではないかと思います。  例えば、公務員が職務を離れて自発的な立場で活動するボランティア活動につきまして、公務との関係をどう考えるか、あるいは、ボランティア休暇に対する民間の動きというものは高まってきておりますが、まだその普及率が低い状況にございますので、そこで社会的合意というものが得られるだろうか、また、どのような形態のボランティア活動というものを対象とすべきか、有給とすべきか、無給とすべきかなど、検討すべき点が数多くあるのではないかということでございます。  また、地方公務員の場合は、国家公務員の休暇制度との権衡を考慮する必要があるとされておりまして、国におきましては、七年度の人事院報告において、国家公務員のボランティア休暇について、今後、各般の動向を踏まえて研究を進めていく、こういうようにされているところでございます。  したがいまして、自治省としては、地方団体がボランティア休暇を制度化することにつきましては、検討すべき点を十分検討していただいて、国の動向あるいは民間の動向も見きわめる必要があるので、慎重に対応すべきものというふうに考えております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 検討すべき内容があれこれあるということについては、それは国も地方自治体も同じだと思うのですね。問題は、今ありましたように、最後にお話があったように、国の動向を見きわめてからやってくれということを言っているのかということなんですよね。  つまり、こんなふうに言っているのですね。知事も「積極的に取り組むことは正しい。けしからんので直せという性格の問題ではない」ということをおっしゃっています。私は、こういう立場が本来望ましいと思うのですね。  ところが、今のお話を聞くと、後半の方なんですけれども、「国が制度化した段階で取り入れればいいし、それが無難だろう」こういうふうに、結果的には熊本市のやり方に対して県知事もおっしゃっているのですね。今公務員部長もおっしゃったように、結局国が制度化するまで待てよと言う。いろいろ検討すべき事項はわかりますよ。それを検討しておられるわけだから、それを見守るということは結構ですけれども、それについてとやかく言って、地方自治拡大や、先ほど行政局長からありましたように、地方の自主性・自立性というものを尊重しなくてはならぬと言っているときに、なぜこんなふうにして、結論の部分で待てみたいな話になるんですか。

鈴木正明自治省行政局公務員部長

○鈴木(正)政府委員 自治省の考え方は今ほど申し上げましたので改めて述べませんが、第一点の点につきましては、実は地方公務員法二十四条で、地方の公務員の勤務条件等は、「国及び他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない。」ということもございます。  また、先ほど申しましたように、実施に当たりましては詰めるべき点がございますので、そこのところを十分慎重に検討してください、こういうことが基本的な考え方でございます。  なお、国の動きは先ほど申し上げたとおりでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 慎重に検討してくださいというのはいいのですけれども、要するに、慎重に検討してくださいという言い回しは、待てよと言っているのか。これに書いてあるように、けしからぬというのではなくて、取り組むことは正しい、いろいろ自治省にお聞きするのは当然でしょうしそういうこともあるでしょうが、地方分権の時代に、そういうことに積極的に取り組まれてそこそこやられることは結構ですよと推奨する立場なんですか。そこだけはっきり答えてください。  要するに、これは国が決めなければならないものだからやめろと言っているのか、それとも、そういうことは詰めていろいろ御検討いただいたらいいけれども、やっていただいて結構ですよ、頑張ってください、こう言っているのか、どっちなんですか。

鈴木正明自治省行政局公務員部長

○鈴木(正)政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたが、地方公務員法上の規定もございます。そこを十分踏まえまして、また詰めるべき点を十分詰めていただいて、それを詰めて十分慎重に検討してもらうということでございます。そういうことでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 大臣、どう思います。今のお話を聞いていると、結局何を言っているのかわからないわけでしょう。  私が言っているのは極めて簡単ですよ。国の制度待ちが無難だというやり方は今ははやらないよという考え方が基本なんじゃないかと。しかも、知事もここで、そういう問題を最後の方におっしゃっておられるけれども、その前段では、「積極的に取り組むことは正しい。」とまで言っておられる。だから、いわばこういう問題を所轄するところが、自治省がいろいろ検討することはそれは当たり前ですよ。  問題は、今少なくとも、昨年の阪神・淡路大震災の問題でボランティア活動が非常に重要だということも政府もお認めになり、公務員の方々もそれに出かけておられる。そしてまた、そういう活動の中で、仕事も一緒にやりながら、また現地に行ってもみえられる。こういう積極的活動が望ましいということが全国的な風潮ですよね。しかも、そういう形が地方自治体ではさらに検討されて、そんなことまで突っ込んでやられている。それは結構なことだというふうにおっしゃるのか、国の制度待ちが無難だという形で、結局それはあれこれあるけれども、よく検討して待てよ、こう言っているのか、どっちなんだと言っているのですよ。  私は、本来であれば、ああいいことだ、これを全国が見習っていただいて、検討する内容はいろいろあるだろうけれども、ボランティア休暇ということについて努力していただいて積極的に取り組んでいただくこと、これが今地方分権の時代に望ましいことだ、こうおっしゃるのか、どっちだと聞いているのです。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 ただいま公務員部長からお答えを申し上げましたように、委員御案内のとおり、地方公務員法第二十四条第五項というところは、自治体職員の勤務条件について、国家公務員とのバランスを保つように定めていることは御承知のとおりだと思います。  同時にまた、人事院の勧告の中に、長々とお読みするのはいかがかと思いますが、御指摘にありましたように、阪神・淡路大震災を契機として、ボランティア活動の意義、その必要性についての認識というのが社会一般に浸透してまいりました、民間企業においてもボランティア休暇を新設する動きが高まりつつあります、したがって、本院としては、公務員のボランティア休暇について、その活動をめぐる各般の動向を踏まえ研究を進めていくこととしたいという実は勧告もございますので、この趣旨を体しながら検討してまいりたいというふうに思います。     〔持永委員長代理退席、委員長着席〕

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 本当に残念ですね、こういうふうにやられているというのは。  それはまた一般質疑でやろうかと思いますけれども、先ほどの所信表明の中でも、大臣自身も、個性あふれる行政を積極的に展開できるように地方公共団体の自主性を高めることが必要だと、まさに自主性の中身じゃないですか。そういうことを、少なくとも人事院勧告も踏まえてさらに努力されて、地方が先んじてやるのは非常に時宜に適したことだ、こういうふうにおっしゃるのが筋じゃないですか。私はそういう答えを期待したのに、それは公務員部長が条例上や法律上の問題についてあれやこれやとおっしゃるのは当たり前です。しかし、政治家としての大臣が同じ答弁をされるのは本当に残念です。  今、地方自治をめぐる事態の中心問題が地方分権であり、しかも、例えば機関委任事務の問題を初めとして、どうも多くの省庁が自分のところの権限を譲り渡すということがあったりしていろいろ抵抗している。こういうものに対して、自治省なんかが先頭に立ちまして、地方自治を守る立場からいろいろ御努力されるのが本来のあるべき姿であり、また、こういう具体的事例で積極的に推進してこそ地方分権が実のあるものだということは、もう論を待たないということを私は主張しておきたいし、そういうことを私は激励したいと思っています。残念です。これはまたやります。  では最後に、私は、今回の法律案に関連して、もう時間がありませんから一つだけお聞きしたいのですが、もちろん今度の法律案に基づく特別会計の借り入れば大臣が御就任の前に決めたことですから、確かに、責任という問題では語弊があるかもしれません。しかし、これ以上の借り入れば地方財政の運営に支障を生じかねないとしてやめたのが八四年ですね。当事者がおられますから、それは遠藤局長御承知のとおり。そのときの地方の借金は五兆六千九百四十一億円。今度の法案で九千百三十二億八千万円の借り入れをする。その結果、借入残高は、正確に言えば十一兆六千八百五十七億円余、こうなるわけです。  この地方負担は、運営に支障を生じかねないとした当時の二倍以上に膨れ上がっているという点、率直に大臣、どういうふうに感想をお持ちですか、端的に。

遠藤安彦自治省財政局長

○遠藤(安)政府委員 それでは私から事実関係だけ申し上げて、政策的な意味も含めて、大臣からまた御答弁もあろうかと思います。  五十九年当時と比べて倍近くなっているのではないかということは御指摘のとおり。ただ、その間に地方財政の規模も大きくなっていることは事実でありますので、そういった点もやはり一応考えてみなければいけない。  ただ、地方財政の運営に支障が生じないように、今借入金でありますけれども財源手当てをしているわけですから、結果としては、地方財政の運営上は支障が生じていない結果になっていると思います。  ただ、その結果、御指摘がありましたように、非常に大きな財源不足が、借入金の残高が生じているということについては我々も気をつけなければいけないし、やはりこれについては、これをこれ以上ふやさないというようなこれからの施策も必要であろうし、また予定どおりの償還で返していくというようなことでだんだん減らしていくというようなことも必要であろう。  ただ、基本的にはこれは、今までこういうようにふえてきたのは、バブルの後の経済情勢が非常に悪化して、所得税あるいは法人税それから地方税の収入が非常に不足をしてきているという現実に基づくものであるので、私どもは、この経済の動向というものも見ていかなければいけない重要な要素であるというように思っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 一言だけ。  私は今、重大な問題だと思うのですね。そうすると、支障が生じかねないという認識は、借金が二倍になっても大丈夫なんだ、そんなことはないんだ、財源で手当てすれば大丈夫なんだと。しかし、結果的には全部地方が負担を負わなくちゃならない事態があるわけですね。しかも、先ほどお話があったように、百三十六兆に上る地方の借金があるということもこれまた事実なんですね。これで遠藤局長自身もこの間、もうほんまに大変な事態になっているということを言っておられるわけなんですよね。  大臣、最後に二つだけお聞きします。  それでは、地方財政に支障が生じるというふうな事態というのはどんな事態を想定しているのか。その歯どめは何なのかということを一つお聞きしたい。  最後に、だから私は、共産党としては、討論の時間もございませんから、これ以上地方の負担をふやすべきではない、しかも、不足の全額を国が負担するのならまだしも、そういう制度のやり方というのは間違いだと思っています。こういう意見は、自民党の単独政権の時代には当時野党だった方々が大体ほぼ押しなべて言っておったことなんです。ですから私どもは、そういう立場だということを改めて言っておきたいと思います。  しかも、政府のとった特例措置というのが逆に借入金をふやす結果になったことについても指摘し、私ども、根本的な解決というのは、やはり交付税の税率の引き上げという根本問題にメスを入れない限りできないということだけは主張しておきたいと思っています。そういう立場を主張しながら、大臣にお答えをいただきたいと思っています。

倉田寛之自由民主党・自由国民会議自治大臣・国家公安委員長

○倉田国務大臣 交付税特別会計における借入金に安易に頼ることは好ましくないということは申し上げるまでもございません。しかし、これまで借りました借入金は、各年度の当初予算や補正予算に伴う地方財政対策等におきまして、極めて厳しい地方財政を取り巻く環境ではございますが、国税の収入の低迷、減収、地方税の伸び悩みなどに対処をいたしまして、地方財政の運営に支障が生じないよう措置をするために必要な資金を借り入れたものでございます。  その償還につきましては、毎年度の地方財政対策等を通じまして適切に対処してまいる考えでありますので、御理解を賜りたい、こういうふうに思う次第でございます。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 これにて本案に対する質疑は終局をいたしました。

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 御異議ないものと認めます。よって、そのように決しました。〔報告書は附録に掲載〕

平林鴻三自由民主党

○平林委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時三十四分散会

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