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136回国会衆議院1996/03/25

大蔵委員会 第10号

発言数
112
登壇者
13
会派数
4
開催日
1996/03/25

会議録

久間章生自由民主党

○久間委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。久保大蔵大臣。     —————————————  関税定率法等の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  政府は、最近における内外の経済情勢の変化に対応し、我が国の市場の一層の開放を図る等の見地から関税率、減免税還付制度等について所要の改正を行うこととし、本法律案を提出した次第であります。  以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一は、関税率等の改正であります。  ウルグアイ・ラウンド交渉に基づく我が国の関税譲許品目のうち、段階的に関税率を引き下げていくことを国際的に譲許している一部の鉱工業品について平成十年一月一日から適用されるべき関税率を平成八年四月一日から適用することにより関税率の段階的引き下げを前倒しすることとしております。また、繭、生糸の関税割り当て一次税率等の撤廃等を行うとともに、平成八年三月三十一日に適用期限の到来する暫定関税率の適用期限の延長等を行うこととしております。  第二は、減免税還付制度の延長等であります。  平成八年三月三十一日に適用期限の到来する石油関係の免税還付制度等について、その適用期限の延長等を行うこととしております。  その他、災害による関税の申請等の期限の延長制度等を設けるとともに、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上が、関税定率法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

久間章生自由民主党

○久間委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

久間章生自由民主党

○久間委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹内譲君。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 竹内譲でございます。  きょうは、最初に、関税定率法等の一部を改正する法律案について若干の御質問をさせていただきます。  まず、大蔵省にお聞きしたいのですが、今回の繭、生糸、絹糸の関税撤廃の趣旨について御説明をお願いしたいと思います。

久保田勇夫大蔵省関税局長

○久保田政府委員 ただいま繭、生糸、絹糸の関税撤廃の趣旨いかんという御質問がございました。  今おっしゃいましたように、今回の改正の内容は、繭と生糸と絹糸に係るものでございます。御承知のように、生産工程というところから見ますと、最初に繭がございまして、その繭を、解舒というそうですが、ゆでて糸をとるということで生糸になるわけでございます。さらに、この生糸によりをかけてつくるのが絹糸である。したがって、この三つのものについて改正をするということでございます。  改正の背景といたしましては、近年の絹製品の輸入急増によりまして絹織物業等が非常に困難な状況にあるので、これに対処するというのがその理由でございます。  具体的な中身を御説明させていただきたいと思います。  まず、生糸についてでございます。先ほど申し上げました繭、生糸、それから絹糸という中の、二番目の生糸でございますが、これは、農水大臣の認定を受けて輸入するもの等につきまして、七・五%の関税がかかっておりますが、これを無税とするということでございます。なお、農水大臣の認定を受けて輸入するもの等以外につきましては高い関税率を引き続き課す、こういうことになっております。  第二番目の改正は絹糸についてでありまして、これは、現在六%で課税されているものを無税とするということでございます。  これらは、先ほども申し上げました絹織物業等の困難な状況に対処するものでございます。  しかしながら、国内にはまた生糸を生産する方もいらっしゃるわけでございまして、そういうことから、これに伴いまして、生糸を生産する製糸業への影響にかんがみまして、繭のいわゆる関税割り当て一次税率を撤廃するということでございます。この関税割り当て一次税率は、現在キログラム当たり百四十円ということでございますが、これを無税にするということでございます。  ただ、委員御承知のように、繭については関税割り当て制度というものでございますので、関税割り当て数量を超えるものにつきましてはこれまでどおり関税を課す、こういうことでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 趣旨はよくわかりました。  そこで、繭、生糸の中でも、生糸の問題について若干の関連の質問をしたいと思うのですが、WTOの協定の実施に伴いまして、平成七年の四月から、この繭、生糸の国境措置については次のようになっております。  すなわち、蚕糸砂糖類価格安定事業団による生糸の一元輸入制度を廃止する、そして、事業団以外の者でも関税相当量を支払えば生糸を輸入できる。二番目として、関税相当量の一部を事業団が徴収する。この場合に、実需者への原料生糸の安定供給を図る上で需給上必要な輸入量については、生糸価格の安定に支障のない範囲内で関税相当量の水準を大幅に引き下げる。いわゆる実需者輸入制度というものでございます。  こういう措置になったわけでございますが、私の考えといたしましては、まず一つは、蚕糸砂糖類価格安定事業団の一元輸入が廃止されたにもかかわらず、そして、これは統廃合という行政改革の対象にもなっているにもかかわらず、この事業団の機能というのは実質的に残ったままである、いわゆる輸入割り当て、そしてまた、いわゆる関税相当量に当たる調整金というものがいまだに残ってしまっているということは、改革といいながら実質的にはほとんど何ら改革されていないのではないのか、統制経済そのものではないのかというふうに私は思うわけでございます。  その意味で、私は、事業団も早急に廃止すべきだと思いますし、そしてまた、今後こういう調整金というものもやはりなくしていく、撤廃していくというのが本筋の考え方ではないかというふうに考えておりますが、これに対しまして農水省の御答弁をお願いいたします。

田中誠農林水産省農産園芸局蚕糸課長

○田中説明員 お答え申し上げます。  事業団による関税相当量の一部徴収の仕組み、これはWTO協定において認められ、一昨年法制化されたものでございます。また、この徴収した調整金は、国産繭の生産基盤の維持に必要な財源として活用させていただいているところでございます。  このような国内繭の生産基盤の維持というものは、絹業への生糸の安定供給を図るために、絹業にとっても必要なことではないかなというふうに考えております。このことは、平成五年の十月に、生糸に関係いたします、養蚕、製糸、絹業、また流通の四者間での合意がなされておりまして、絹業者においても御理解をいただいているものと考えております。  なお、絹業者の経営安定にも配慮する観点から、本年四月から生糸の安定基準価格を大幅に引き下げるとともに、八生糸年度の調整金につきましては、これまでの千円から九百五十円ということで引き下げることとしたところでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 御答弁の内容は非常によくわかりますが、ただ、先ほどの四者の合意というものも平成五年十月という、もう既に二年以上を経ているわけでございます。そういう意味でも、もっと大胆に、この事業団の機能というものの撤廃と調整金というものを大幅に引き下げる方向へ見直していくべきではないか、改めて四者の御意見を承っていく必要があるのではないかというふうに私は思っておりますし、また農水省に対しても要望をしたいというふうに思っております。  次の質問に移りますが、この二月六日に、私、予算委員会の総括質問で銀行局長に質問をいたしております。そのときに私、後でまた大蔵委員会等で議論をしたいというふうに申しておりましたこの論点でございます。  それは、二月六日の予算委員会の議事録をちょっと読ませていただきますが、私はちょうどこういう質問をしています。六兆七千八百億円というお金でもって十三兆円近くの住専七社の資産を買い取るんだということを確認したわけです。ところが、この六兆七千八百億円とは別に、五千三百億円の系統の負担金と、それから財政資金として六千八百億円を投入されるわけでございますが、この両者合計の一兆二千億円につきましてつなぎ融資を出すという御答弁がございました。  そこで、これについて、じゃ、このつなぎ融資の返済期間と金利はどういうふうになっているんですかと私が局長にお伺いしますと、これは経理上の未収金を立てますので、「未収金見合いのつなぎ融資と考えられるものは、極めて短期間の瞬間的なものだと私どもは考えております。」というふうにお答えになりました。  そこで、私、この経理の問題も含めて御説明を願いたい、ここは非常にややこしい問題なんでということで、その後、大蔵省にお願いをして、三回お願いをして全然お答えがなくて、四回目にお願いをしてようやく金曜日にペーパーが出されました。  その説明では、「財政資金については、預金保険機構から住専処理機構への資金の交付は、処理機構が買い取った個々の資産について、債権管理の徹底を図るため住専処理機構が整理を行った上で支払われることとされており、資産の買取りの時点とタイムラグが生じる。このため、住専処理機構は、財政資金が払込まれるまでの間、民間金融機関からつなぎ融資を受け、この資金を住専七社に交付する。」こういうペーパーをいただいたわけでございます。  そこで、局長の方は、極めて短期間の瞬間的な融資だというふうにこの予算委員会の説明の中ではお答えになったわけでございますが、いろいろ調べてみると、どうもこの債権管理の徹底を図るための整理というのは一年ぐらいかかりそうだ。場合によっては二、三年かかりそうだ。タイミングよく、きょうの日経新聞にも「一−二年を見込んでいた。」というふうに書いてあるわけでございます。  そういう意味で言うと、この予算委員会の局長の説明というのは、これは誤りではないのかというふうに私は思うわけでございます。恐らく、先んじて言えば、系統資金については瞬間的なものではないかなというふうに思いますが、ここは全体として、財政資金のものを含めて私は問うておるわけでございまして、そういう意味では、ここはちょっと御説明が間違っていたんじゃないかなというふうに思うわけでございますが、いかがでございますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 瞬間的と申し上げた言葉が適切であったかどうかという問題がございますが、私が申し上げたかったのは、例えば母体、一般、系統それぞれが約二兆二千億ずつ融資をして、それが十五年近く滞留する、そういうような低利融資というようなものとの比較におきまして、これはつなぎの融資でございます、そういう意味では短期間のものでございますという趣旨のことを瞬間と申し上げたわけでございますが、要は、それではどれくらいの期間かというお尋ねかと存じます。  これは既に先生にも御説明申し上げたかと思いますが、財政資金が振り込まれるまでの間のつなぎ融資でございますから、財政資金が逐次入ってくればそこで返される、こういうことになろうかと思います。それは、そんなに二年とか三年とか長いことかかる性格のものではなく、私どもとしては、比較的短い期間に、数カ月とかそういう単位の期間に債権の整理が行われ、財政資金が交付されれば、それが返済に充てられる、こういう性格のものではないかと考えておるところでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 いや、私がちょうど予算委員会で質問しているときは、もう瞬間的で、すぐ相殺勘定で、経理上の問題だから問題ないんだというお答えでしたけれども、二、三カ月と瞬間的というのは全然違いますよね。経理上の話じゃないわけでございまして、その間、金利がつくわけですよ。しかも私は、大蔵省の別の担当者の方に聞くと、これはやはり一年ぐらいかかるんだというふうに既にほかの方から聞いておるわけです。一年かかると、六千八百億の仮に一%でも六十八億ですよ。二%だったら百四十億かかるわけですよ。そうすると、財政資金がこの間膨らむ。金利がつくわけですよ、つなぎを借りていると。  だから、そういう意味で、私は、予算委員会のときに、こういう国民の税金を使うのに一円のお金もむだにしないという姿勢がないとだめですよということを言いたかったわけです。一年もかかるのであれば、あるいは場合によっては一、二年なんというのであれば、凍結したっていいわけですから、どうってことないわけですよ、こんなことは。何とでもなるということですよ。  それで、どういうわけか、私が金曜日に言ったからかどうかわかりませんが、タイミングよく、与党内でも凍結論けん制ということで、「二−三カ月で完了」と書いています。三カ月でも、一%で六十八億ですから、その四分の一ですから十五億以上かかるわけです。そういうお金をどうするんだ、銀行への金利の返済は。そういう非常に大事な問題があるわけですよ。だから、この辺は、私は国民に、財政資金を使う以上はやはりきちっとした説明をしてほしいというふうに思うわけでございます。  そこで、私はこのほかにきょうどうしてもお聞きしたいことがあるので、答弁は今のことに関しては結構ですから、次の問題に移りたいと思います。  ちょうどこの予算委員会で、この続きで、私は資金の流れについて教えてほしいと聞いたわけでございます。つまり、債権買い取り価格六兆七千八百億円、そして財政資金が六千八百億円、そして系統からの負担金が五千三百億円、計約八兆円。そこから住専七社の借入金五兆五千億円を返済する。そして一般行の未放棄借入金二兆一千億円を返済する。こういう資金の流れになるわけでございますが、これを計算してみると、四千億円ほど余るのじゃないですかというふうにお聞きをしたわけでございます。  これはどういうことですかと聞くと、銀行局長は「住専七社を合計いたしますと、系統借入金、一般行の借入金、母体の借入金のほかに、資本金だとかあるいはその他の負債というものがございます。」というふうにお答えになっています。そこで私は、これはペーパーで中身についてきちっと出してください、もう一回大蔵委員会で議論しますからということでお願いしたわけでございます。  そこで、この四千億円の中身について、金額を含めてお答えをいただけませんでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 住専の計数に関しまして昨年の六月の時点で整理した計数で申し上げますと、平成七年の六月現在におきまして、住専七社の資産、負債、合計で約十三兆四千億円ばかりあるわけでございますが、この中で負債に関して申し上げますと、今御指摘のように、系統の借入金が五兆五千億、一般行の借入金が三兆八千億、母体の借入金が三兆五千億ございます。これはよく言われている計数でございますが。そのほかに、資本金といたしまして二千億、その他の負債等といたしまして四千億、合わせて十三兆四千億になるわけでございます。  これに対します資産といたしましては、正常資産として三兆五千億、回収見込み資産として三兆三千億、損失見込み額として六兆三千億、欠損の見込みが差し引きいたしまして約二千億、これで資産の部が十三兆四千億になる、このようなバランスになっているわけでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 ですから、その四千億の中身についてお答えいただけますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 その他の負債等といたしましての四千億円の内訳でございますが、平成七年の六月末現在におきまして、いわゆるニューマネーと言われております母体からの借入金が千六百億、それから支払い承諾が千八百億、その他の負債、これは未払い費用だとか預かり金等でございますが、四百億、以上でございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 この母体行等からのニューマネーによる借入分というのは、平成五年二月二十六日の母体行会議に基づいて決定されたものですね。たしかこのとき、三住専に対してこのニューマネーが出されているはずでございます。このニューマネーの内訳、お答えできますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 昨年六月末におきますいわゆるニューマネーの約千六百億円の内訳でございますが、住専ごとということでよろしゅうございましょうか。  日住金が三百億、住宅ローンサービスが七百億、地銀生保住宅ローンが百億、ハウジングローンが四百億でございます。端数の関係で百億のずれがございますが、ハウジングローンが四百五十億でございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 平成七年六月末ですね。  ところがこの後、私が調査をいたしますと、日住金は三百億残っていたわけですが、これは全部返済していますね。ゼロになっている。それから日本ハウジングローンも、これはもう完済済みですね。そうすると、これは大幅に、七百億減るわけですね。住宅ローンサービスに関しては、七百億ですか、どうもこれは残っているようだ。この辺も、私は調査で確認をしております。それは間違いございませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘のとおりでございまして、私一先ほど昨年の六月末の計数で申し上げたわけでございますが、例えば十二月末の計数で申し上げますと、今御指摘がございましたように、日住金とハウジングローンにつきましてはゼロになっております。他方、住宅ローンサービスの七百億、それから地銀生保住宅ローンの百億はそのままの金額になってございます。これは、再建計画で当事者間で合意した内容に沿って返済が行われているという結果に基づくものでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 そうすると、この三百億と四百億、計七百億はもう返済する必要がない、つまり千六百億円のニューマネーと言っているものから七百億引くべきであるというのが正しいお答えですね。そうではありませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 六月末の時点の計数をもとに整理をいたしました計数でお答えをしておるわけでございますが、その後の動きというものはあるわけでございまして、その点につきましても、従来からそのように御説明を申し上げたと記憶をいたしております。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 そうすると、最終的に私は、この四千億、ほかにもいろいろこれから聞いていきますが、要するに、財政資金を使わなくても、こういう返済している分があるのだから、減らしていけるわけですね。  なおかつ、私がいろいろ調べると、住宅ローンサービスの七百億は預金担保貸し付けになっているのですね。預金を担保にして七百億借りている。つまり、要するに相殺すればいい話なのですよね、この借り入れというのは。これはもう相殺してゼロにできるわけですよ。そうすると、もっと財政資金が減らせるということになってくるわけです。そういう意味で、今回の六千八百億の根拠というのはどんどん崩れていっているのじゃないかなと私は思うわけでございます。  次に、またもう一つお伺いしたいのですが、お答えはまとめてで結構です。  支払い承諾一千八百億円。この支払い承諾というのは、つまり債務保証ですよね。債務保証というのは、つまり、住専とは別の会社がどこかから金を借りて、住専がその保証をしているというのが支払い承諾の意味ですよね。債務保証。つまり保証人になっているということですよね、債務保証というのは。これが千八百億円もある。隠れた債権者ではありませんか。今まで、要するに金融機関だけだというふうに言っていたのが、実はこういう債務保証という隠れた債務が一千八百億円も出てきたということは、これは重大な問題だと思うのです。これについて、この中身について御答弁をいただけませんでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 まず初めの、いわゆるニューマネーを既に返された分については財政資金が必要なくなったのではないかという件でございますが、これは、負債、資産両方にわたって処理がなされるべきものでございますので、そのことが直ちに財政資金の積算の基礎になっております損失見込み額六兆三千億円に影響を与えるものではない、六兆三千億円という損失見込み額というものはそのことによって直接影響を受けるわけではございませんので、その点は区別してお考えをいただきたいと存じます。  なお、第二点の、隠れたという御指摘でございますが、決して隠れたという性格のものではございませんで、資産、負債としてそのようなものが住専七社合計としてあるという事実自体、もともと隠れたものというわけではございません。  支払い承諾と申しますのは、御指摘のように保証というようなものが多くの部分を占めておるわけでございますが、その内訳という御指摘でございますので、住専ごとという意味でございましたら申し上げますと、日住金が四百億、住総が十億、第一住金が五百億、地銀生保住宅ローンが三百五十億、日本ハウジングローンが四百五十億、こういう内訳になってございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 私は、この支払い承諾、だれに対する支払い承諾なのか、この中身をぜひ検討する必要があるというふうに考えております。これは非常に大事な問題であると考えておりまして、実は私もこの中身については一部調査をしておりますが、これはぜひ明らかにしていただきたい、やはり住専の債務ですから。  ですから、その意味で、委員長にお願い申し上げますが、この支払い承諾、住専各社の支払い承諾の内容について詳しく資料を要求することをお願い申し上げます。

久間章生自由民主党

○久間委員長 後刻理事会で図りたいと思います。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 その支払い承諾の性格について、例えばどんなものがあるのか、今お答えになれますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 例えば、上場をしております日住金あるいは第一住金というものについて御説明申し上げますと、日住金につきましては、住宅ローンの債務者が金融機関から住宅ローンを借りております場合にそれに対する保証だとか、あるいは関連会社である東京証券金融株式会社の運転資金借り入れに対する保証というようなものが内容になっております。  それから、第一住金について申しますと、関連会社でございます株式会社セフコに対する保証などが内容になってございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 非常に重要な問題をはらんでいると私は思うのです。関連会社の運転資金の保証とか、こういうものについて財政資金を使うというのはちょっとおかしいのじゃないでしょうかね。当然放棄させていいのじゃないかというふうに思います。しかも、こういう実質破綻している会社ですから、これはどんどん放棄できるのじゃないか。  そしてまた、先ほど、最初に個人住宅ローンの保証とかいろいろありましたが、これこそ全然問題のない保証なんですよ。私がこの日住金の中身について調査をしたところ、既に関連会社の東洋信用保証というのに肩がわりをさせつつあるじゃないですか。これはどんどんゼロに近づいている。しかも、この住宅ローンの保証というのは、過去、日住金でトラブルは一件しかなかった。こういうのは実質的に債務保証とは言えないわけでありまして、こんなのは当然この支払い承諾の中から除くべきですよ。こういうのは負債として認知する必要がない。この分どんどん財政資金が減らせますよ。これは間違いない。  そういう意味で、私は、この支払い承諾の中身について、先ほどもお願いしましたように、やはりしっかりと内容について資料要求をぜひともお願いしたいというふうに思っております。  それから三つ目に、その他の負債として、未払い費用とか預かり金などが四百億円ございます。この中身についてはいかがですか、局長。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 先ほどの債務保証等の処理の問題が直ちに財政資金に結びつくというような御理解のもとでの御指摘があったように存じますけれども、それは必ずしもそのように直接結ぴっく性格のものではなかろうかと存じます。また、その住専の子会社はあくまでも別法人でございますから、そこに対する債権の放棄というような問題は、また違った観点から考えなければいけない問題もあろうかと思います。しかし最終的には、そういう支払い承諾の見返りをどう取り扱うかということは、全体の処理計画の中で決められる部分もあろうかと存じます。  なお、その他の負債四百億円の内容でございますけれども、負債勘定のうち、借入金や支払い承諾を除くもの、すなわち未払い費用だとか預かり金というような性格のものがその内容になってございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 いや、その未払い費用、預かり金の中身です。特に未払い費用の中身についてお答えください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私の現在手元に持っております資料では、未払い費用として処理をされた資料しかございませんので、さらにそれの内訳ということについて御説明する用意はございませんけれども、未払い費用として、七社合計で五十四億円ということになってございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 そうすると、あと三百五十億円は預かり金ということですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 先ほど、例示といたしまして未払い費用と預かり金というふうに申し上げたわけでございますが、そのほか、項目といたしましては、前受け収益だとか、あるいは預かり保証金だとか退職給与引当金だとか、いろいろな性格のものがございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 この未払い費用五十四億円、いろいろ私の調査では、大体これは銀行局長が答えられないと困るのですけれども、未払い法人税があるのじゃないか。何で銀行局長がこういうことに答えられないのか。私は大蔵委員会ですから細かいことまで追及しておるわけですから、しっかりとこの辺を把握してもらわないと、何で政府よりも私の方がよく知っているのかということになります。  だから、政府案の信頼性が崩れていくわけですよ、つまり私が言いたいのは。未払い法人税だったら、これはいつからいつの未払い法人税なんだ、何で今まで取ってないんだ、どうなっているんだということになりますよ。職務懈怠であり怠慢であり、また銀行とかその他金融機関には債権放棄させておきながら法人税だけは最後の最後まできっちり取る。自分たちの職務怠慢を棚に上げてそこだけはちゃんと取るのだ。そのためにまた税金を使うのだ。何かおかしな論理になるわけです。これはちゃんと答えていただけますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 未払い法人税等ということで申し上げますと、私の手元の資料でもそのような項目はございますが、未払い費用のほかに未払い法人税等という項目がございます。私の手元の資料では、それはゼロということになってございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 じゃ、これも含めて再精査をしていただきましてお答えを願いたい。よろしいですか。了解されたということでお願いいたします。  つまり、私が申し上げたいのは、予算委員会では大きな話で来ていましたからそれはそれでいいと思うのですが、この大蔵委員会ではやはり一つ一つの数字を精査していく必要があると私は考えております。  その意味で、今申し上げたニューマネーによる借り入れ分、それから支払い承諾、その他の負債と足すと合計四千億にもなるわけですが、中にはもう返済済みのものとか、それから支払い承諾の中には、いろいろ調査をすると、保証自体を銀行の関連の保証会社にさらにまた移しかえている。そういうこともやっていて、実際にどんどんこれは、四千億要るのだというふうにおっしゃいますが、実際は非常に甘い数字ではないのか。そういう意味で、六千八百億円、一次損失としていろいろ挙げられておりますが、私はこれは四千億円近く削除できるのじゃないのか、そういうふうに考えるわけでございます。  そういう意味で、ぜひともこれは非常に重要な問題でございますので、さらに資料をお出しいただいて一つ一つ追及をしていきたいというふうに考えています。  先ほど、資産と負債と資本金、こういうバランス上のことを局長おっしゃいましたけれども、私はそういうのはよくわかっているのです。貸方に資産が立って借方に負債と資本金がある。それで資本に穴があいている。負債には一応の系統やら金融機関からの負債だけじゃなくてそういう支払い承諾とかその他の負債もいろいろあるのだ。そういう意味で、穴があいているということは、そんなことぐらい私はわかっているわけですよ。  だから、そういうことを全部理解した上で、左の方に資産をざあっと並べて、正常債権と損失債権と、そして右方の方にその負債項目をざあっと並べて、資本の項目がどうなっているのかと並べたら一目瞭然でわかるわけですよ、今回の問題は。そのうち、債権放棄するのはこれだけとこれだけあるのだ。債権放棄しないのはこれだけ、これだけあるのだ。負債の方にその他四千億もあって、その中をいろいろ突き詰めてみたら、必ずしも返さなくてもいいのがいっぱいあるじゃないか。  そうすると、今回の政府案は、今まで実務的には大蔵省頼りで任せっきりでやっていたけれども、実は非常に丸めた数字ばかりで、これは危ないのじゃないか、よくよく調べてみると、六千八百億円の根拠そのものがどんどん揺らいでいるのじゃないかなというふうに私は指摘をしたいわけです。そういう意味で、幾らでも今回の住専処理案はやり方はある、場合によっては。そのように指摘をしたいと思います。  そこで、時間がだんだんなくなってまいりましたが、あと二つほどお聞きしたいことがあります。  一つは、日本住宅金融の営業譲渡が、株主総会で特別決議を経ないといけないわけでございますが、この株主総会自体がどうも不成立の可能性が高いということを私は調査で大体わかってきております。この場合、大蔵省としてはどういう対応をされるのか、この点についてお聞きしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 住専につきまして、母体行は会社整理の方針で議論を進めているところでございまして、各住専における株主総会の開催、株主に対する対応等は、会社及び母体において現在努力をされているところと理解をいたしております。  日住金につきましては、一部上場会社でございますため、他の住専に比べ個人の株主が多いということは事実でございます。国内の個人及び海外の個人、法人で全体の約三七%を占めておりますが、これによりまして現時点において特段の支障が生じているとは伺っておりません。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 私は、日住金とも話をしましたが、どうもこれは危ないようだということのようです。その場合の対応についてどうするか、まだ決まっていないということでございますが、もう一度どうですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 ただいま申し上げましたように、個人の株主が多いということは私どもも承知をいたしておりますが、株主総会の開催あるいは株主に対する対応等は、会社及び母体において努力されていると理解をいたしておりまして、現在のところ特段の支障が生じているというふうには伺ってはおりません。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 ここもまた大蔵省の銀行局長と私の見解が違うわけですが、しかし、万一これが成立しなかった場合どうするのかということを考えておかないといけないのじゃないでしょうか。その場合の対応は何も今されていませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 現段階におきまして、私ども、その日住金の整理ということに関しまして支障が生じているというふうには伺っておりませんので、私どもにおいて、支障が生じた場合の対応策ということまでは検討をいたしておりません。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 非常に甘いと思うのですね。もういろいろな新聞でもこの話は出ておりますし、いろいろな母体行もこれはどうも危ないようだというふうに言っております。  三年間無配でしたから、どんどん安定株主が売っているのですよね。当初株主だなと思っていた人がもう株主でなくなっている、こういうことになっているのですよ。しかも、今株価は上がっていますよ。どういうわけか、今までずっと下がりっ放しだった日住金の株価が、つい昨年には二十円ぐらいまで下がったのが、今四十円近くまで上がっている。だれかが買い占めている可能性がある。いろいろな思惑でやっている可能性があると思うのです。  そういう意味で、そういう御答弁で本当に大丈夫か。リスクヘッジが全くできていないんじゃないかな。私は非常に不思議でなりません。さらに御答弁ありますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘のようないろいろな問題点というものはあろうかと存じますけれども、私ども、現段階におきまして、先ほども申し上げましたように、この日住金の会社整理という方針について特段の支障が生じているとは伺っておりませんので、もしそういう懸念を当事者が持ちまして御相談があれば、またそのような検討をさせていただきたいと考えております。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 非常に心配で仕方がありません。私は直接調べておりますけれども、どうも危ないというのが事実であります。  最後に、日経新聞にもこの間の金曜日から載っておりますが、住専七社が系統金融機関への利払いを一月から三月分停止するという記事があります。この場合、大蔵省としてはどのように対応されるのでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 この問題は、私どもも、当事者の間でいろいろな議論があるというふうに伺っている段階でございまして、当事者の方でこれをどのようなことにするという結論に達したかというところまでは、私ども、今の段階ではまだ伺っておりませんけれども、一応契約上の問題といたしましては、まだ住専そのものは存続をしているわけでございますので、支払い金利というものはそのような契約に従って処理をすべきものという考え方もあろうかと存じます。それに対しまして、既に実質的には住専は破綻をしているのであるから、この年度末の金利の支払いについては検討の余地があるのではないかというお考えもあるということも伺っております。  これは、まず、当事者の間でどのように処理をすべきかという検討がなされているとすれば、その議論を見守るべき性格のものかと考えております。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 これは非常に重大な問題でして、前に、たしか予算委員会の中で、系統の負担五千三百億の中にこの一−三月の利息六百億は入っているんだという御回答がありましたね。その考え方からすると、この五千三百億、もし六百億入ってこなければ出せない、出せるのは四千七百億だということになりますね。そうすると、今度は財政資金投入額がふえるということになって、重大な問題になるわけですよ。ここはいかがですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 たしか、私の記憶では、この委員会においてそのような御議論を受けたように記憶しておるのでございますが、そのとき私が申し上げましたのは、先ほども申し上げましたように、住専そのものはまだ存続しており、その契約関係というものは以前と同様に存続しているという状況のもとで、この利払いというものをどのように取り扱うべきかということで考えますと、一応契約に従うということが一つの考え方であろうか、そういう考え方のもとに積算というか、千四百億円という三月末の住専の欠損を計算いたします場合に、一応利子は支払いますという前提で計算をいたしております、このようにお答えしたというふうに記憶をいたしております。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 だから、利払いをして千四百億の欠損になるんだと。ということは、利払いをしないと言っているわけですから、スキームが変わってくるわけですよ、前提が。これは大変な問題なんです。だから、今さらここへ来て、当事者に任せるんだ、そんなことでいいのですか。大問題ですよ、これは。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 まず、その三月末におきます利子の取り扱いというものがどのようになるかという点につきまして、今関係者の間で議論が始まったというふうに伺っております。  私が申し上げておりますのは、三月末におきます住専七社の決算の見込みということで、どのような前提で計算するのがいいかということに関して申し上げますならば、一応契約のとおりに計上をするのが適切ということで、計上をした結果が千四百億円の欠損、こういう結果になってございます。  もとより、それを実際にどのように決算を行うかということは、利子の問題もございましょうし、その他の経費につきましても、住専七社は現在存続し営業を続けております存在でございますので、最終的には、七年度の決算を締めまして、その上で明確になるべき性格のものではなかろうかと考えております。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 典型的な官僚の答弁で、本当に何を言っているのかよくわからないのですが、私は非常に危ないと思います。  これは、政府としてしっかりと方針を出さないと、スキーム全体が崩れると思うのですね。払わせるなら払わせる。多分今の御答弁は、要するにこれは払うべきものだと考えているというふうにおっしゃったのだというふうに私は理解をいたしました。ですから、住専がいろいろ言っているかもわからないが、六百億は払うべきものだ、そういう理解でいいのですね。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私、払うべきものであるというふうに理解をして申し上げたわけではございませんで、計数の整理といたしましては契約どおりに計上をしておくということが一番ニュートラルであろう、そのような考え方に整理をしてございます、こういうことでございます。  決算の結果といたしまして、そのような経費が仮に万が一不要になるということになりますれば、その結果は、必要でなくなった経費は国庫に返るような仕組みも、既に現在提案をしております法律の中で仕組まれていることでございますので、決して、そのような結果によって国庫により多くの負担を負わせることになるとかそういうことではございません。そこのところの仕組みとしては、現在の御提案申し上げております仕組みの中で処理ができるようになっていると私どもは理解しておるところでございます。

竹内譲新進党

○竹内(譲)委員 もう時間がないのでやめますが、要するに今回の六千八百億の根拠というのは、いろいろ精査してみると危ういところがいっぱいある、調査をしてみるとこれはどうも減りそうだ、減らすこともできる、そういうことが明らかになってきたと思います。そしてまた、もし局長の答弁を認めるならば、結局、やはり関連法案を同時に出さないと、スキームを認めてくれといってもこれは認められないわけですよ、同時にこれを審査しないと。  そういう意味で、私は、この財政資金についての是非を今問うことは、関連法案が出てこない限りはできないということを申し上げて、私の質問を終わります。  残余の質問は井奥先生にお願いいたします。

久間章生自由民主党

○久間委員長 次に、関連して井奥貞雄君。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 新進党の井奥でございます。竹内委員の持ち時間をいただきまして、大蔵省の行政のあり方についてお伺いをいたしたいと思います。  五年前、すなわち平成三年でございますが、富士銀行が組織ぐるみで不祥事の隠ぺい工作を行ったとマスコミ等で報じられました富士銀行不正融資事件についてお尋ねをさせていただきます。  まず、本年一月三十一日に結審をいたしました東京地裁における出島道夫被告への判決に基づいてお伺いをいたしたい。  戦後最大の金融不祥事と言われた富士銀行不正融資事件について、去る二月二十六日の衆議院予算委員会における我が党の山田宏議員の、「富士銀行の不正融資事件に絡んで大蔵省は何らかの調査を銀行に行いましたか。」こういった問いに対しまして、銀行局長は、「検査でございましたら、恐らく行っておるものだろうと思います。」こうお答えになっておられるわけであります。  それで、あれから随分時間もたっております。二十六日から、きょう二十五日、約一カ月でありますから、銀行局長にまずお尋ねをいたしたい。  さきの予算委員会において、我が党の先ほど申し上げました山田宏議員は、「富士銀行は、この事件発覚、七月二十五日のときに新聞でコメントを出しておりまして、富士銀行は内部調査をして大蔵省に報告をした。」と指摘をしております。また、過日我が党の若手有志の会に出席をされた富士銀行の小倉常務は、平成三年六月の段階で大蔵省に第一報を入れた、こういうふうに答えておられるわけであります。  ところが、さきの予算委員会においては、当時の大蔵大臣だった橋本総理は、「当時、事務方の諸君に報告があったかどうか私は存じません。」と答えておられます。時の大蔵大臣に対してあれだけの大事件の報告が届いていなかったということだけでも、これはまことに重大な問題だと思っております。  さらに、大和銀行ニューヨーク支店の巨額損失事件においても、米国の連邦地裁の判決文の中で、大蔵省が事件の公表をおくらせたという指摘があります。また、平成三年七月二十五日付の読売新聞朝刊におきましても、富士銀行は「この取引について、大蔵省にすでに報告しており、」と報じられているわけでありまして、一つとして、大蔵省はいつ富士銀行から報告を受けたのか。それと同時に、その報告の内容について明らかにしていただきたい。お願いをいたします。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘の富士銀行の不祥事件につきましては、平成三年の六月十七日に富士銀行より第一報を受けておりまして、その報告の内容は、役席の行員が架空の預金証書等を作成し、それらの証書等を用いて不正にノンバンク等から資金を引き出していたとの内容でございました。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 それでは、それに対しまして、大蔵省といたしましてはどういった指導をされたのか、どういうサジェスチョンを行っていかれたのか、このことについてお伺いを申し上げます。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 当局といたしましては、事件の重大性にかんがみまして、報告を受けた後、富士銀行に対しまして、今回の事件により銀行の信用を著しく失墜せしめたことはまことに遺憾である旨伝えるとともに、銀行局長名をもちまして、内部管理について総点検を実施し、その結果講じた措置等について報告を求める旨の指示文書を発出したところでございます。  また、富士銀行におきましては、当該不祥事件の発生に伴い、三年十月三日付で事故者四名を懲戒解雇いたしまして、また、取締役会長及び取締役本店審議役が辞任するとともに、頭取以下全役員の報酬について、五割から一割を六カ月から三カ月の間減額する措置を講じているところでございます。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 それらの指導、サジェスチョンは、その基本はどういうことに置かれてサジェスチョンされたのですか。御指導されたのですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 基本という御趣旨を私うまく理解をしておるかどうか自信がございませんが、この事件によりまして銀行の信用を著しく失墜せしめたことはまことに遺憾であるということで、今後二度とこのようなことが起きないようにという趣旨でこのような措置をとったものと理解をいたしております。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 大蔵省といたしまして、なおこれは検査をされたわけでございまして、その検査の内容をちょっとお知らせいただけませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 富士銀行に対します検査は、平成三年の十月に実施いたしております。当該検査は、金融機関の経営の健全性確保の見地から行う定例の検査でございまして、この事件ということにとどまらず、経営全般について実施しているものでございます。  個別行の検査結果につきましては、従来からその内容を公表することは差し控えさせていただいているところでございますが、検査において問題点を把握した場合には、金融機関に厳しく指摘をいたしまして適正化を求めているところでございます。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 銀行局長がお述べになられましたが、平成三年の十月四日付の毎日新聞の朝刊で、橋本頭取は、三日の日に会見をされて四日付で報じられたわけでありますが、大蔵省の検査が入ったことについて「前回は二年九カ月前に行われており、異例に早いとは思われないが、検査官の人数も臨検の支店数も多く、不祥事と関係ないとは考えていない」、こういうふうに述べられておるわけでございまして、大蔵省の検査が同行の不祥事とその後の処理に焦点を合わせている、このことを認められたという形で報じているわけでございます。  この検査の内容については明らかにはできないということでございますが、これは何らかの形でひとつ明確にしていただきたい。再度お願いをいたしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 金融機関に対する検査の内容を開示することによりまして金融機関と預金者、融資先等との取引内容等が外部に示されることとなりますと、金融機関とその取引先との信頼関係が崩れまして、円滑な金融取引に支障を来すおそれがあるとともに、検査への金融機関の協力を得ることが困難となりまして、検査の円滑な執行に支障を来すことになるわけでございます。  また、このことは、ひいては預金者保護、信用秩序の維持に悪影響を及ぼすこととなりかねないわけでございますので、個別金融機関の検査結果については、従来から公表を差し控えさせていただいているところでございますので、よろしく御理解のほど賜りたいと存じ上げます。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 ただいまの御答弁の前に、会長初め頭取あるいは役席者は減俸した、それから当時の端田会長は辞任をした、こういうことでお話しをいただきましたが、この毎日新聞には、辞任の理由については、端田氏が「バブル経済の中で倫理観が欠如した行員がいた。責任を感ずるのは、あれだけ長い期間にわたり発見できなかった管理の甘さだ」と述べ、管理責任を強調されたわけであります。  それに続いて、自分の入行したときの富士銀行は勢いがあり、はつらつとしていた、今のように忙しくはなくて、効率は悪かったけれども、審査はもっと厳しかった、これからは管理の面にもっと力を入れて、このたびのこの経験を生かしていかなければならないということでありまして、これはこのことで責任をとられたのではない、こういった報道でありますけれども、大蔵省の指導、あるいはまた何の根拠に基づいて責任をどういうふうな形で求めたのかということであります。銀行局長は、会長がその責任をとってというふうに話をされたわけでありますが、その件の確認をもう一度させていただきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 だだいま私も手元に先生の御指摘になりました平成三年十月四日付の新聞記事を持っておりますが、当時の端田会長は、「痛恨の「収益至上」」という表題の掲げられております記事の中で、いろいろな思いを述べておられると私も拝読をいたしました。  私どもの金融検査は、必ずしもこの事件だけを対象にしたものではございませんで、もとより、この事件の直後でございましたので、そういうことにも十分な関心を持ちつつ検査が行われたものと存じますけれども、その検査そのものと端田会長の辞任とは必ずしも直結をしたものではなかろうかと存じます。もとより、端田会長はこの事件を十分に踏まえた上でみずからの身の処し方を御決定されたものとは推察いたしますが、私どもが検査の結果そのようなことを指示し、あるいは指摘したということでは必ずしもなかろうかと理解をいたしております。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 責任のとり方というのはさまざまな問題がありまして、不祥事が起こったからすぐやめる、これも責任のとり方かもわかりませんけれども、そのことを明確にして二度と起こらないようにして、その上で責任をとるというやり方、これも責任のとり方でありまして、長くその立場にあることが責任をとっていないということでは全くないというふうに私は思っております。  この検査に入られて、富士銀行のどのレベルのと言ったら大変失礼でございますけれども、経営陣までこの事件について知っておられたのか、彼らは事件についてどのように対応してかかわっていたのか、そのことについてお答えをいただければありがたいというふうに思います。

久間章生自由民主党

○久間委員長 時間が参っておりますので、簡明にお願いします。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 通常、金融検査を行います場合には、経営のトップからも十分に御意見を伺って、検査の内容を充実することになっております。恐らく当時の検査官も、端田会長以下経営のトップの方々からいろいろな御意見を伺う機会があったかと存じますけれども、その内容につきましては、先ほど申しましたような趣旨でございまして、申し上げることを差し控えさせていただきたいと存じます。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 時間がありませんのでこの次の機会にさせていただきたいというふうに思いますが、私は、これだけはお話をさせていただきたいと思います。  一月三十一日に東京地裁の結審が出ました出島被告への判決文には次のような下りがあります。  平成三年六月上旬ごろに中村がしていた不正融資が富士銀行内部で発覚した後も、富士銀行が事件を公表せずに処理をしようとしたことから、さらに判示第四、第五の犯行を続けたものであって等々のことが書かれておりますが、これでは富士銀行は、マスコミ等で報じられたように組織的に隠ぺい工作をやっていた、こういうことが言えるのではないかというふうに思います。  もう時間がありませんので、改めてまた御質問をさせていただきたいと思いますが、このことについてだけお答えをいただきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 隠ぺい工作というような非常に重大な御指摘がございましたが、私どももそのよりなことはないと信じておりますけれども、ただいま具体的にお答えするだけの用意がございませんので、改めてまた検討をさせていただきたいと存じます。

井奥貞雄新進党

○井奥委員 終わります。

久間章生自由民主党

○久間委員長 次に、佐々木陸海君。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 私は、不況に苦しむ中小企業対策の問題に関してお聞きをしたいと思います。  昨年九月の経済対策で政府系金融機関からの債務の金利負担の軽減措置というのが打ち出されまして、第二次補正予算で予算措置もとられ、去年十月十八日から始まりました。厳しい経済環境下にある中小企業が政府系金融機関から過去に高い金利で借りている、その金利五%超の既往債務については返済負担の軽減措置を講ずるという趣旨であります。十分の措置とは言いがたいものでありますけれども、意味のある大事な措置だと思うわけです。  最初に、取りまとめ役の中小企業庁にお聞きしますが、中小企業金融公庫と国民金融公庫のそれぞれについて、昨年十月時点で五%超の残高を有していた者の件数と、これまでにこの減免措置がとられた者の件数並びにそのパーセンテージ、さらに、両公庫にはそれぞれこの問題で予算措置がとられているわけでありますから、その予算措置というのは大体何割くらいの措置がなされるものと前提されていたのか、その点について簡潔に数字をお答え願いたいと思います。

玉木昭久中小企業庁長官官房総務課経営安定対策室長

○玉木説明員 お答え申し上げます。  金利減免措置につきましては、中小企業金融公庫の直接貸し付けにおきましては二月末現在で集計をしております。本措置の適用になり得る直接貸し付けの取引先は三万三千四百六十二社ございまして、既に二万九千百九十五社、約二万九千社が対象になっております。比率で申し上げますと八七・二%、約九割に近い企業において適用が決定をされております。  国民金融公庫のお尋ねでございますが、国民金融公庫は大蔵省専管の機関ではございますけれども、お尋ねでございますのでお答えを申し上げますと、国民公庫の直接貸し付けのうち、これは環境衛生公庫の貸し付けを含んでおりますが、二月末現在の取扱件数は二千件を超えている旨を報告を受けております。件数にいたしまして二千二百五十件でございます。(佐々木(陸)委員「対象件数は」と呼ぶ)債務を有する者は五十七万七千百三十六件でございます。既措置の比率は〇・四%でございます。  それから、カバレッジの御質問でございますが、約七〇%を想定したところでございます。  以上でございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 国民金融公庫の齊藤理事にお越し願っていると思いますが、今の数字に間違いありませんか。まずその点だけ確認したいと思います。

齊藤高志国民金融公庫理事

○齊藤説明員 間違いございません。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 この措置が開始されたのが去年の十月十八日ですから、既に五カ月が過ぎているわけですが、中小企業金融公庫の方は約九割対象にこの措置がとられている、国民金融公庫の方は〇・四%だということになりますと、これは本当に何もやってないに等しいということになると思うのです。今も答弁がありましたように、大体対象の七割ぐらいを想定した予算の措置がついているというわけですから、本当に国民金融公庫は何をやっているのかということになるのですが、こんな状況になっている理由は何でしょうか。

齊藤高志国民金融公庫理事

○齊藤説明員 現状についての要因といいますか、理由は何かという御質問でございます。  私ども、この制度が発足いたしまして直ちに店頭掲示、それから窓口でお客さんにお渡しするチラシとか、あるいは業務上関係のある団体等を通じての周知方、手配したところでございます。  それからもう一つ、五十七万という多くのお客様方にどういうふうにして間違いなくお知らせするかということで考えたところが、例年、残高、これは融資の残高という意味でございますが、これを各お客様ごとにお知らせするということをしているわけです。これは例年秋にやっているのですが、この制度はその後に発足をいたしましたものですから、間違いなく周知ができるようにこれを早めまして、ことしの春、四月以降一カ月ぐらいの間に周知をするように考えているところでございます。  非常に少ないというのは、一つにはそういったような周知がこれから行われるという面があるのかもわかりませんが、それが行き渡れば遺漏なくいくのではないかというふうに私どもとしては考えているところでございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 一方が九割で一方が〇・四%というのは、本当に異常きわまりない数字だと思うのですよね。何か四月以降に周知するというようなことを言いますけれども、今までなぜ周知させてこなかったのですか。

齊藤高志国民金融公庫理事

○齊藤説明員 先ほど申し上げましたように、五十七万余のお客様方に周知することになるわけですが、これは大変細かいことですが、個別にそれ自体出すことについての経費の問題とかいろいろ私どもとしても考慮いたしまして、もう一つは、この制度は、御案内かと思いますが、取扱期間が一年でございます。取扱期間内にお申し出があれば、さかのぼって金利の計算をするということになっておりますというようなこともちょっと頭にありましたものですから、まあいろいろそういうところ、ここのところを考慮しまして半年早めるということでもちろんするわけですが、残高通知に含めてやろうということを考えた次第でございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 国民金融公庫というのは、そういう今の不況の中で苦しんでいる人のために本当に活動しなきゃならぬところであるはずで、始まってからもう六カ月近くになろうというのにこれからやるんだというようなことでは、本当に怠慢のそしりを免れないと思うのですよ。  私たちが手に入れている資料によりますと、例えば、ブロックの責任者である東京の支店長がブロック内の各支店長に出した通達だとか、あるいは大阪の支店長がそのブロックに出した通達だとか、そういったものを見ますと、この措置について、「顧客への個別周知は行わない。」と、行わないことをわざわざ指示しているわけですよ。そして、「商工会及び商工会議所への周知」という点でもチラシを送るだけ。「照会があった場合に制度の内容について回答することは差し支えない。」という言い方をしているのですよね。  要するに、積極的に知らせて利用してもらうという姿勢ではなくてなるべく知らせないようにしようというそんな姿勢が、この文面から見ると明確に読み取れる。こういう姿勢は根本的に改めるべきだと思いますが、いかがですか。

齊藤高志国民金融公庫理事

○齊藤説明員 今お話のございました、個別にはという意味は、先ほど言いました残高通知に含めて御案内するという、そのことは私ども事務的な問題ですが、いわゆる事務機械部門が全国一本でやるということになっておりますものですから、あえて支店に対しては個別に行う必要はないですよ、こういう趣旨の案内をした次第でございます。  先生お話しの、決してこの制度を消極的にとかいうことに考えていることは毛頭ございません。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 しかし、〇・四%という数字が明白に結果を示している、そういうことを言わざるを得ないと思うのです。  この問題については、昨年議論をされたときに、当時の橋本通産大臣が、  五%を超える部分の金利の一部または全部につ  いて減免措置を実施するなど、今までとったこ  とのない支援策を講ずることといたしました。   こうした措置によりまして、五%超の高金利  債務を有する中小企業のうちかなりの部分がこ  の制度の恩典を受けていただけることになる、  特に経営基盤の改善を図る中小企業にとって力  強い支援となることを願っております。政府も、こういうことで本当に積極的にやろうということを言っていた。そして、大蔵省としても、銀行局長の十一月三十日付の通達の中でも、十分周知徹底されるようにということを国民金融公庫に対してもやっているわけですよ。  そういうことがやられているのに、政府がそういうことをそれなりにやろうとしているのに、大蔵省の出先機関であるところの国民金融公庫が、まあいろいろ思惑はあるでしょうけれども、まともに周知しようともしない、これからやります、六カ月過ぎてから、やりますというようなことでは、本当にこの中小企業の窮状を救うという意図も疑われるわけでありまして、まことにうまくないのじゃないかということを言わざるを得ないと思うのです。  この問題では大蔵大臣、最後に、大蔵省としてこういうことを許さないでもっとしっかりやらせるという答弁を願いたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 国民金融公庫に対しましては、金利減免措置等の実施につきまして十分な対応に配慮するよう指示しているところでございます。  また、政府といたしましても、補正予算成立後、新聞等の媒体を介しまして広報活動を行うとともに、中小企業団体等を通じてパンフレットの配布等、周知を図っているところでございます。  今回の措置が今後とも着実に利用されるよう、引き続き積極的な広報活動等、周知に努めるよう指導をしてまいりたいと考えております。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 それが、最初に明らかになりましたように、〇・四%対象者にしかいっていない。七割を本来目指していたはずなのに〇・四%までしかいっていないということなんですから、今後着実なんというのんきなことを言っていちゃ困るのですよ。緊急の措置としてやったわけですから。大臣、どうするのですか。きちんと指導してください。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 政府系金融機関の設置の目的に沿って十分にその機能が果たせるよう努力してまいります。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 余り乗り気のないような答弁ですけれども、しっかりやってもらわなきゃ困ると思うのです。  関税定率法についてもちょっとお聞きしたいと思います。これも、中小零細企業への政府の対応の基本姿勢にかかわる大事な問題であります。  日本の皮革・革靴産業は零細業者が七割以上を占める産業であって、東京や大阪での地場産業として地域経済の中でも重要な役割を果たしているわけですが、この皮革・革靴の輸入枠の大幅な拡大が今回の改正案に盛り込まれております。  政府は、この輸入拡大の問題について、一方では市場アクセスの拡大という国際的な要請、他方では日本の重要な産業分野の将来の地位を確保するという国内的要請の双方をよく勘案して対応するのが基本だということを言ってまいりましたが、この基本姿勢はそのとおりでしょうか。

久保田勇夫大蔵省関税局長

○久保田政府委員 革靴等の関税割り当て制度に係る法定基準数量についての考え方のお話でございますが、今委員がおっしゃいましたように、この革靴の関税割り当てにつきましては、一方では米国、EU等諸外国の関心が強くて、機会あるごとに制度の撤廃または大幅な変更を強く求められておるところでございます。  しかしながら、先ほど委員御指摘のとおり、我が国の革靴産業は経営基盤の脆弱な中小零細企業が多く、大変厳しい状況にあるということでございまして、こうした状況を踏まえて、諸外国の強い要望と国内産業事情を総合的に勘案して、ぎりぎりのところで御提案を申し上げておるということを御説明をさせていただきます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 要するに、国内の産業分野の将来の地位を確保する点もちゃんと視野に入れてやっているということですね。それは間違いありませんね。

久保田勇夫大蔵省関税局長

○久保田政府委員 先ほど申し上げたとおりでございまして、御趣旨のとおりでございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 では、革靴について聞きますが、近年の国内の出荷高はふえているのでしょうか。それから、革靴産業の事業所数や従業員数はどうか、ふえているのか減っているのか、近年の傾向を端的にお答え願いたいと思います。

吉本孝一通商産業省生活産業局文化用品課長

○吉本説明員 御説明申し上げます。  日本の革靴の消費量でございますけれども、革靴の統計につきましては、小規模な事業者も含めまして、国内統計としては、現在、平成五年までの数字が利用可能でございます。革靴の消費量、これは国内出荷数量と輸入数量を足したものでございますけれども、平成元年以降につきましては、平成四年まで緩やかに増加を続けておりましたが、景気の低迷の影響を受けまして、平成五年は前年に比べ減少をいたしております。  なお、TQ制度、現在の関税割り当て制度が導入されました昭和六十一年でございますが、これと比べまして、平成五年の消費数量は約一割の増加となっております。  以上でございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 要するに、今の説明にありましたように、五年までの数字しかないということですけれども、この不況の中で、消費量も減少傾向をたどっているということが明らかなわけです。そういう中で、今度の定率法で提案されているのは、関税割り当て制度の割り当て数量枠、TQ制度の割り当て数量枠は前年度比二〇%増、これで五年連続二〇%増ということになるわけです。TQ制度が導入された八六年当時と比較すると、革靴の輸入枠は二百四十五万足から一千二百二万足、つまりこの数年間で五倍にふえる、こういうべらぼうなふえ方をしているわけであります。  国内の産業分野の将来の地位を確保するとかいろいろ言われますけれども、国内の景気の動向とか消費量の動向とかいうことと無関係に、連続五年間二〇%増というのは、国内産業のことを考慮したとはとても言えないべらぼうなやり方じゃないかと思うのですが、その点いかがでしょうか。

久保田勇夫大蔵省関税局長

○久保田政府委員 先ほど申し上げましたように、改正の趣旨は、御承知のとおり、諸外国の強い要望と国内産業事情を総合勘案したぎりぎりのものとしての御提案を申し上げているところでございます。  今委員おっしゃいましたことも含めまして申し上げますと、本件につきましては、一九八四年にガット理事会は、当時の我が国の革のIQ、いわゆる輸入数量制限をガット違反というふうに認定をいたしまして、これを受けて一九八六年度より、これは今委員御指摘のとおりでございまして、革靴等につきまして、IQ、いわゆる輸入数量割り当てを廃止をいたしまして、関税割り当て、TQ制を導入したということでございます。  国内の産業というお話でございますけれども、ウルグアイ・ラウンド交渉の際には、原則として、一次税率を二割、二次税率を五割引き下げることといたしました。しかしその際に、一つは、当該税率の引き下げは、通常のものは五年間でございますが、国内産業に配慮をいたしまして、八年間で行うということにいたしておりますし、また、革靴の二次税率の従量税部分につきましても一割カットにとどめる等格別な配慮をしているところでございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 しかし、それで国内産業が保護できる、十分に保護できるわけはないわけでありまして、では、国内の皮革産業、革靴産業を守るための対応はどういう施策をやっているのでしょうか。

吉本孝一通商産業省生活産業局文化用品課長

○吉本説明員 御説明申し上げます。  我が国の革靴産業は中小零細企業が大部分を占めまして、技術力、国際競争力にも脆弱な面がございます。加えて、景気が低迷したことによる需要不振等々も加わりまして、厳しい状況で推移してきたことは認識いたしております。  このため、国際競争に耐え得る産業基盤を整備するということが基本であるというふうに考えておりまして、技術研修、海外調査あるいは零細皮革産業への技術指導等、革靴産業の基盤強化に資するための各種対策を実施してきているところでございます。  具体的に申し上げますと、一般会計におきまして、平成七年度において、皮革産業対策として三億四千万円強の予算を計上いたしておりまして、今申し上げましたような零細な企業を対象としました品質管理等々の技術、知識の習得のための巡回指導事業あるいは展示会の実施といった需要開拓事業等を初めといたしまして、研修事業、調査事業などを実施してきているところでございます。

佐々木陸海日本共産党

○佐々木(陸)委員 時間になりましたが、一昨年十一月の中小企業庁の「輸入品との競合による中小企業への影響調査結果」によりますと、出荷額が減少した理由に輸入品の拡大と答えた比率が一番高いのが履物・靴関係で、実に七六・五%がそう答、えております。そしてまた、そういう産業に従事される皆さんが、革靴の大量輸入阻止・地場産業を守る実行委員会等を設けまして決議を採択しております。   わが国の靴・履物の輸入量は国民消費量の三  五%以上に達しており、日本はすでにEU諸国  に遜色のない履物輸入大国となっています。い  まやアメリカやEUの不当な要求を受け入れ、  これ以上履物製品の輸入を拡大する根拠も、そ  の必要性もありません。というふうに述べております。  私は、毎年毎年この枠を二〇%拡大するというような、こういう無法なことを続けるべきじゃないということをはっきりと主張して、質問を終わります。

久間章生自由民主党

○久間委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。      ————◇—————

久間章生自由民主党

○久間委員長 この際、ただいま質疑を終局いたしました関税定率法等の一部を改正する法律案に、去る三月一日に既に質疑を終局いたしております平成八年分所得税の特別減税のための臨時措置法案及び租税特別措置法の一部を改正する法律案を追加して議題といたします。  各案中、租税特別措置法の一部を改正する法律案及び関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、日本共産党から討論の申し出がありましたが、先ほどの理事会で協議の結果、御遠慮願うことになりましたので、御了承願います。  これより採決に入ります。  まず、平成八年分所得税の特別減税のための臨時措置法案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、関税定率法等の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

久間章生自由民主党

○久間委員長 この際、租税特別措置法の一部を改正する法律案に対し、石原伸晃君外三名から、自由民主党、新進党、社会民主党・護憲連合及び新党さきがけの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。石原伸晃君。

石原伸晃自由民主党

○石原委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     租税特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 現下の厳しい財政状況を考慮し、歳出の削減に一層努めるとともに、歳入の根幹をなす税制に対する国民の理解と信頼を確保するため、引き続き、公平・公正・中立・簡素の見地から税制全般にわたる不断の見直しを進めること。  一 租税特別措置については、政策目的、政策効果、利用状況等を勘案しつつ、今後とも一層の整理・合理化を推進すること。  一 変動する納税環境、業務の一層の複雑化・国際化、更には制度改正等に伴う事務量の増大にかんがみ、複雑・困難であり、かつ、高度の専門知識を要する職務に従事する国税職員について、税務執行面における負担の公平確保の見地から、職員の年齢構成の特殊性等従来の経緯等に配慮し、今後とも処遇の改善、職場環境の充実及び定員の一層の確保につき特段の努力を行うこと。 以上でございます。  何とぞ御賛成賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

久間章生自由民主党

○久間委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  次に、関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、石原伸晃君外三名から、自由民主党、新進党、社会民主党・護憲連合及び新党さきがけの共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。青木宏之君。

青木宏之新進党

○青木委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。     関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。  一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢に対処するとともに、国内産業、特に農林水産業及び中小企業への影響に十分配慮しつつ、国民経済的観点に立って国民生活の安定に寄与するよう努めること。  一 国際化の著しい進展等による貿易量、出入国者数の伸長等に伴い、より適正で迅速な通関に加え、特に銃砲をはじめ、麻薬、覚せい剤、知的財産権侵害物品、ワシントン条約物品等の水際における取締りの一層の強化が国際的、社会的要請になっていることにかんがみ、税関業務の一層効率的、重点的な運用に努めるとともに、今後とも税関業務の特殊性を考慮して、中長期的展望に基づく税関職員の定員の確保はもとより、その処遇改善、職場環境の充実等に特段の努力を行うこと。 以上であります。  何とぞ御賛成賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

久間章生自由民主党

○久間委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  両附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。久保大蔵大臣。

久保亘社会民主党・護憲連合大蔵大臣

○久保国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。     —————————————

久間章生自由民主党

○久間委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久間章生自由民主党

○久間委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

久間章生自由民主党

○久間委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後二時四十四分散会

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