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136回国会衆議院1996/02/16

建設委員会 第3号

発言数
92
登壇者
13
会派数
5
開催日
1996/02/16

会議録

二見伸明新進党

○二見委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玄葉光一郎君。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 それでは、今回の質問は与党で三十分ということでありますが、代表してやらせていただきたいと思います。  まず、何より一般国道の二百二十九号線の豊浜トンネルの崩落事故についてお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。  今回事故に巻き込まれた家族の方々あるいは負傷された方々、これらの方々に対して心からお見舞いを申し上げるところでございます。現在も救出作業が進行中であるということであります。一刻も早い救出作業を望むばかりでありますけれども、さきがけの方でも現地の対策本部をつくって、現地に派遣をしたりさせていただいております。その報告によりますと、現場の作業をされている方々、本当に一生懸命だ、誠心誠意おやりになっている。しかも、この作業は命がけでもあります。そういう状況の中で精いっぱいの対応をしているという報告がありました。  ただ、反省すべき点は素直に反省をして、これからでも改善すべき点は改善をするという対応が必要なのだろうというふうに思っております。例えば、家族への対応ですね、巻き込まれた方々の家族への対応の問題。どうも、不安が募ったり、いらいらが募るのは仕方がないのかもしれませんけれども、政府の方で反省すべき点があるのではないかなという気持ちも率直に申し上げてあるわけであります。家族へのきめ細かな定期的な報告が必要なのではないか。あるいは、マスコミの対応といいますか、あの狭いところに一挙に押しかけるわけで、そういった中での現場の混乱もあるような報告も聞いているものですから、中尾建設大臣は一度現地にも赴かれたということでありますし、今申し上げたような指摘も含めて、今回の事故あるいは今の状況をどのように受けとめておられるか、まずお尋ねをしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 委員にお答えを申し上げます。  政党挙げてそれぞれ御心配を賜り、そしてまた御協力も賜っておりますことを、心から感謝申し上げたいと思います。  このたびの事故によりまして、路線バス一台と乗用車一台が落石土砂に埋まりまして、多くの方々、大体推定二十名と言われておりますが、事故に巻き込まれまして、他に落石によりまして一名の方が負傷を負った、こういう不幸な事件でございます。事故に巻き込まれた方々及び御家族並びに負傷されました方々には、委員同様に心からお見舞い申し上げる次第でございます。  事故状況の的確な把握及び迅速な事故処理を図るために、事故の発生直後に北海道開発局及び建設省において対策本部そのものを設置するとともに、現地に専門家などを派遣いたしまして、私からも北海道開発局長に直接、人命救助を第一にということで作業を急ぐように督励したところでございます。また、岩塊の破砕作業をより一層強力に推進するために、岩盤除去作業の専門家の派遣を行うなど、できる限りの支援を行うとともに、災害対策車等、人員、資機材を派遣をした次第でございます。  私も先般、委員御指摘のとおり、国会開会中でございましたし、限られた合間を縫っての時間帯でございましたから、現地に着いたのが夜の十時ごろでございましたか、もう既にちょうど四回目の爆破というか発破がかけられて、大体成功したという報告を受けながら現地に行ったわけでございます。したがいまして、私ども素人でございますから、発破がかけられて成功したというのじゃ、すぐに作業が進むかと思いましたら、搬出作業というのは大変な作業でございまして、それを現場で目の当たりに見まして、でも、不安感の中におけるある意味における一種の安堵感が、特に一親等各位の方々の、親御さんたちにあったのでございましょうか。四日間の疲れで早くお眠り になった方々も多うございましたようです。  私も、そういう中で、国会があれしましたらすぐにまたこちらへ参りますよと言いながら、記者の方々にも言いながらも、またこちらへ帰ってきたわけであります。今晩また国会が終わりましたら早速駆けつけまして、ちょうどまた月曜に国会が通常的に始まりますので、それまでの間、向こうの方に居続けてみようか、このように考えておる次第でございます。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 先ほど注文をつけさせていただいた家族へのきめ細かな定期的な報告と、あるいはもしその家族の方々が体調不良になった場合の対応などについては、よろしくお願いを申し上げたいと思っております。  今回、もう既に原因も究明すべく努力をされているということだと思います。まだ救出作業が進行中ですから、本格的な調査というわけにはいかないのだろうというふうには思っておりますけれども、中には、設計あるいは施工に問題がなかったのかとか、さまざまな指摘があるのも事実でありまして、現在、調査をされている中でわかっているところがあればおっしゃっていただければなと思います。まだ全然調査という段階には至っておりませんか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 今回の事故につきます原因究明につきましては、事故調査委員会をつくりまして、現在事故の究明をしている段階でありますので、原因についてはまだ我々のところに、手元に入っておりません。今後十分な調査を進めてまいりたいと思います。  また、この道路の計画面あるいは施工面について、なかなか現地が混乱している状況ではありますが、現在調べた段階でのデータによりますと、適正に設計され、施工されている、このように報告を受けております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 何度も申し上げますが、救出作業が進行中ですから余り申し上げませんが、ただ、この調査結果は、「もんじゅ」の例もありますし、またHIVの件もありますので、この結果が出次第、全面的に公開をされますことを強く望みたいと思います。  また、今回、もう既に話題になっている点としては、未然に防止ができなかったのかということがどうしても出てくるわけであります。中には危険性を指摘する声もあったのだというような話も漏れ聞こえてまいりますし、これまでのチェックシステムがどうなっていたのか。また、全体的な地形も含めてチェックするということは、恐らく今までなかなかしてこなかったのだろうと思いますから、このチェックシステムの見直しの問題についても検討すべきなんだろうと思いますけれども、その点についてはいかがお考えか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 全国の道路の危険箇所は極めてたくさんあるということであります。特に我が国は、山地が多い、あるいは地形が急峻である、さらには豪雨、豪雪、地震、そういう厳しい自然状況のもとで、道路交通の安全を確保するということで、道路の事業としても防災対策が極めて重要である、このように考えております。  そういうことで、国、都道府県、市町村などの各道路管理者は、道路を保全し、道路交通の危険性を防止するため、日常的な道路巡回あるいは主要な構造物は年一回程度の定期点検、こういうものを実施してきておりますし、御承知のとおり、昭和四十三年に飛騨川の落石事故がありましたので、それ以来は、落石等の危険箇所については防災点検を一斉にやるという一斉点検をやっております。おおむね五年ごとにやっておりますが、それは、回数を重ねるごとに点検の手法を見直すとか、あるいは対象の道路をふやしていくとか箇所をふやしていく、そういうことで実施してきております。  最近では、そういう防災点検を平成二年、平成三年にかけて実施しております。これは第八回目の防災点検でありますが、この場合にも、幹線的な市町村道とか、都道府県道、国道、こういう主要な道路は全部対象にしてやったとか、あるいは対象箇所についても、落石の崩壊、岩石の崩壊、地すべり、雪崩、盛り土、擁壁、落石覆工、トンネル、いろいろ拡大してやってきております。  また、今回の事故がございましたので、二月の十三日付で全国の道路管理者に対して、トンネル坑口部あるいは落石覆工が設置されているようなところについては再度詳細な点検をするように指示をしたところであります。  いずれにいたしましても、全国的な防災の点検を実施するに当たりましては、これまでの知見を十分に活用していく、あるいは各方面の先生方の意見を十分反映して、実りのあるそういうものにしてまいりたいと考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 少なくともチェックシステムの項目は見直さなければならないと思いますから、その点についてぜひ検討をしていただきたいと思います。  安全な生活環境を築くというのは建設行政の基本だというふうに思いますので、きょうはまだ救出作業が進行中ですから、まずそのことに全力を挙げていただいて、また後ほど原因調査あるいはチェックシステムの問題についてお尋ねする機会があろうかと思います。  ところで、現在の国民の関心あるいは視線というのは専ら住専に注がれているわけでありますけれども、一方で、関連もいたしますけれども、関心が大変高いのは景気の問題でございます。  これは、御存じのとおり、四年間実質ゼロ成長が続いております。戦後始まって以来ということでありますし、失業率も三・四%である。したがって、昨年は円安への反転努力とかあるいは経済対策、十四兆円に余る経済対策を実施をしたところでありますが、今回、二月の月例経済報告では事実上の景気回復宣言ということを経企庁はされたわけでありますけれども、私は、まだまだそこまではいかないな、何とかことし夏過ぎぐらいには、国民の皆さんに実感としてそろそろ景気が回復してきたなと思ってもらえるようにしなければならないと思っているところであります。そのためには、予算の成立やあるいは規制の緩和あるいは新規産業の育成等々、措置が必要になってくると思いますけれども、建設省としてこの本格的な景気回復に向けてどのような対応をされておられるか、その点についてお尋ねをしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 委員御指摘のとおり、景気回復の一つのメルクマールといいましょうか、それは、どうしても設備投資であるとか、あるいはまた個人の消費そのものがどのような位置づけになっておるか、あるいはまた失業率などを含めて、ハウジングの問題がどのような格好であるか、こういうことがよく言われるわけでございますけれども、その点においては確かに、一番直近の月例報告会では、景気回復宣言と言われるような形における宣言がなされたことは御案内のとおりでございます。  総合的に見ますると、景気というものは、やや上昇機運というか、一続きの大きな歩どまりの中から立ち上がりつつあるなという感触は受けますけれども、中小零細企業等々に至っては、その感というものはまだなかなか定着し得るような感覚ではございません。一つの例が、タクシーの運転手さんなどに聞いてみましても、どうも、立ち直ったという風潮よりは、やはりいっときのいい、バブル的な経済のときのあのような見通しはできなくても、まあ二割減から三割減はもうどうにもなりません、こういう言葉が全く消えたというわけではございません。したがいまして、景気の回復でも、中小企業、零細に至るまで考えますれば、立ち直りに至ってはまだ完全なものではないなということを認めざるを得ません。  さてそこで、じゃ、しからば建設省としてどうなのかということに派生的に問題点はなるわけでございますが、やはり、国費七割といいましょうか、あるいはまた財投まで入れれば四割近くのものを使わしていただいている建設省としましては、すそ野を広げる、大きく、幅広く支えていく礎にならなければならない。これはもう論をまたないわけでございまして、それだけに、その景気 回復というものの基本になるのは公共事業であって、それが大きな国民生活向上と同時に、あるいは経済の波及的効果を招いていくのではないか、これが私どもの景気回復に大きく貢献でき得る大きな道のりである、このように考えておる次第でございます。  最近景気には、緩やかながら先ほど言うたような回復の動きが見られ始めておりますが、まだまだ雇用問題に懸念すべき問題がある、あるいは、諸外国の問題がよくなったとはいえ、まだまだそれが定着したかどうかは見定めの段階ではございません。というところにあって、今からもう日本の国内における内需拡大というものによって景気の早期回復が求められているのではないか、このように思います。  このために、建設省としましては、過去最大規模の事業追加を行った第二次補正予算、院にも御協力を賜りながら、平成七年度予算で盛り込まれた事業の完全執行に努めるということが一番大事なことではなかろうか。それから、景気に配慮をしながらも、公共投資の推進等を盛り込んだ平成八年度予算を早期に成立していただきまして、切れ目のない事業実施を図っていくということにより、景気の早期回復というものに積極果敢に取り組んでいくことが私どもの使命である、またやっていかなければならない義務である、このように感じておる次第でございます。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 今大臣おっしゃった施策のほかに、建設省関連としては、あるいは国土庁関連としては、土地の流動化対策、これが実際には必要になってくるんだろうと思います。  昨年、与党三党建設調整会議は、何とか土地の流動化の促進を図るために案をまとめさせていただいて、与党税調に対して提案をして、一定の成果をおさめたと思っておりますけれども、この問題は、税制だけではなくて、経済対策にも盛り込まれたように、公共用地の先行取得の問題だとかあるいは再開発の問題だとかそれぞれ、あるいは民都の問題これもいろいろ問題もありますけれども、絡んでくるわけであります。きょうは実はこの問題、本当は各論でお聞きしたいわけでありますけれども、時間がありませんからお尋ねをいたしませんけれども、何とかこの土地の流動化、私個人は早期の地価の市場価格の安定が必要だと思っておりますけれども、この点について、お互いに努力をしなければならないということだけ申し上げておきたいというふうに思います。  さて、国土庁長官にお尋ねをしたいんですけれども、国土庁としては、今の土地の問題と、大きな問題としては首都機能移転の問題あるいは五全総の問題があるだろうと思いますから、後者二つの点についてお尋ねをしたいんですけれども、国会等移転の問題については、これは平成二年の国会決議があって、また平成四年に法律ができて、調査会が法律の裏づけのもとにできて、そして選定基準を出した。そこに現実的な話としてこの問題が話題になってきた理由が一つあるんだろうと思いますし、またさらに、議連もそうでありますし、与党もそう、あるいは新進党も同じような思いであると思いますし、また同時に最終的な報告書もそのような形で出してきましたけれども、二年という数字を切って、候補、移転先を決めてほしいということでありますから、まさにこの問題は現実的な問題として、かつては戦後浮かんでは消えしてきた問題でありますけれども、何とか俎上に上ってきたという段階であるだろうというふうに思います。  この問題の意義、効果についてはもう改めてくどくど申し上げるつもりはありません。もう我々は二十一世紀に向けて変革をしていかなくてはいけない、私はその方向性というのは出ていると思っています。もう陳腐な言葉になっていますが、地方分権であるとかあるいは規制緩和であるとか、あるいは中央省庁の再編成も視野に入れなければならないと思っておりますが、そういった問題について、じゃ具体的にどうやってやるのかという話なんだろうと私は思っています。それは、国会等移転をする際に思い切ってやればいいし、それは実際に大きな契機となるだろうというふうに思っておりますし、また、さらに意義を申し上げれば、危機管理の問題であるとか国土構造の改変の問題であるとか等々あるだろうと思っております。  我々さきがけとして、また私個人としても、もうボールはある意味で国会に投げられているというふうに思っておりますから、何とか今国会中に選定機関法、現地調査なんかをして、一年ぐらいである程度の候補先を絞って、答申をいただくような選定機関をつくるための法案を議員立法として準備をさせていただこうと思って、我々は実は今水面下で活動をさせていただいているところでございます。  選定機関法の問題についてはいろいろ論点はあります。人選をどうするんだとか、あるいは複数に絞って出すのか単数に絞って出すのかとか、いろいろありますが、ボールは一応我々にあるわけで、まあ国土庁長官には細かなことはお聞きいたしませんけれども、長官としての国会等移転問題についての取り組みに対しての決意、あるいは今後の長官の考える進め方、それらについてお伺いをしたいと思います。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 私からお答え申し上げるまでもなく、もう先生先刻承知でございますが、国土庁としては、この首都機能の移転問題というのはいろいろな論点があるかと思いますが、おおむね三つぐらいに絞って国民的な合意を得ようというように今考えています。  お話しのように、まず一つは、何といってもこの首都機能を移転することにおいて、地方分権であるとか規制緩和の問題を、まあ牽引車というか、そういうような立場で取り組んだ方がいいのじゃないか。  二つ目は、何といっても今までのように東京が一極集中になって、すべて東京に集まるというようなことでは、これからの国土づくりの中で地域振興及びその地域で活力ある生活というようなことを考えたときに、一極集中というものをやはり是正していかなきゃいかぬのじゃないかな、こんなのを二番目の問題点に認識しています。  三番目の問題は、何といっても阪神・淡路の大震災でも経験したように、東京に直下型の地震なんか起きたらこれは大変なことになりますし、全国の災害に対する司令塔がなくなってしまうというようなことでもいけませんので、経済と、そういう災害に強いというような意味で、早くこれは決めなきゃならぬと思っています。  ただ、御案内のように、この問題は議員立法で出てまいったものですから、国土庁としては調査会で決められた範囲の中で促進をするという立場で今取り組んでいるわけでございます。この国会にも、今お話しのように、どうやって候補地を選ぶのかというような実際の仕事をするに当たっての機関を設置してもらわないといかぬものですから、この設置をしてもらう仕事を早くやりたいと思っています。御案内のように、二年かけて選考地を選ばなければならぬということのものですから、緊迫した問題として私どもも最重要課題として取り上げて、これからも推進していきたい、かように考えているところでございます。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 この問題は私たちの方で鋭意作業を進めたいと思っておりますが、次期全総がありますね。私はこの国会等移転の問題というのは必ず実現させたいと思っている一人なんですが、まだ国民的な合意形成がしっかり得られているという状況ではないだろう、半信半疑ぐらいまでいっているかいっていないかという状況だろうというふうに思っています。これからもし誘致合戦なんかがあって、本来の国政全般の改革という視点が忘れられて、国会等移転がもとのもくあみに戻るという可能性だって全くなくはないというふうに思っておりますから、その意味でですけれども。  次期全総にこの国会等移転の問題を、もちろん候補地を云々とかいうんじゃなくて、私は明確に位置づけをしていただきたい。それは担保になるわけであります。何とか次期全総にこの首都機能移転の問題、まあ国会等移転と申し上げた方がい いのかもしれませんが、明確に位置づけをしていただきたいと思いますが、その点についてはいかがお考えですか。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 今のお話はある意味ではよく理解できるのでございますが、国会の移転問題ということと国土づくりというものは、やはり基本的に別な問題として考えていかなきゃいかぬのじゃないのかなと私は思うのです。  ただ、その進行過程において、その問題が地域振興との関係や町づくりとの関係でドッキングしていく場合もあると思うのですが、取りかかりとしては、そこのところに全部入れ込んでやろうかということでは、規制緩和の問題から始まって、国会移転という問題は大変いろいろなものに派生じますね。そういう問題があるものですから、直接関係というのは、直接というよりは、関係のあることは十分承知はしているんですけれども、国会移転の調査会のお話であるとか、それから国土の政策観点の中、重要な問題であるという認識を持ちながらも、皆さんからもう一度意見を聞きながら取り組んでいこう、こんな考えでございます。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 いや、今の長官の話はちょっとおかしいのじゃないかと私は思っています。  それは、三全総、四全総にも首都機能移転の問題というのは触れられているわけですね。次期全総は五全総と呼びたくないという話もありますけれども、やはり、当然継続性があるのも事実でありますし、しかも国会等移転の問題が現実の姿として浮かび上がっているのも今の現状でありますから、これはこの五全総にやはりしっかりと、まさか、先ほど申し上げたように、候補地を書き込めとかそういう意味ではなくて、位置づけをしっかりさせなければならない。国土づくりと首都機能移転の問題というのは絶対に関連すると思います。国会等移転の問題というのは、先ほど長官自身がおっしゃったように、東京一極集中の是正も関連するんだ、それも一つの意義なんだとおっしゃっているわけですから、やはりこの問題はぜひ五全総に位置づけをしていただきたい。  この問題は、ちょっともう一回だけ答弁を求めたいと思います。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 この首都機能の移転というか国会移転という問題が次の国土づくりの問題と重要に関連してきているということは、これはこれなりに承知はしているつもりでございます。したがいまして、国会の移転調査会というもののお話を聞きながらどうやってドッキングさせるか、マッチさせるかということは、それなりにこれから考えていきたいと思っています。  ただ、取り組みの入り口のところで、今、軸の問題であるとか新しい地域構想の問題があるものですから、どうしても書き方いかんによってはもう何となくその候補地が決まったような関係があっても困るものですから、そこは慎重に、先生の御意見も踏まえて対応していきたいと思っています。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 何かもう終了時間だということでありますから、本来もっとこの点については強調させていただきたい、これはもうぜひ明確に位置づけをしていただきたいということを強く要望し、またもう一つだけ、最後二十秒ぐらい時間をいただいて要望すれば、ぜひ次期全総には中山間の問題について触れていただきたいのです。  それは、先ほど来から私も、規制緩和とか地方分権というのはこの国の将来のためには絶対必要だと思っていますが、光と影がありまして、どうしても中山間部分が影になるわけであります。中山間の意義、いわゆる国土保全機能云々ということはもう御承知のとおりであると思いますけれども、この問題について今まで触れられていませんでしたから、次期全総にはぜひ中山間対策というものについて触れていただくことを要望として申し上げて、もう時間がありませんから、質問を終わらせていただきます。  以上です。ありがとうございました。

二見伸明新進党

○二見委員長 次に、青山丘君。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 私からは、我が国の社会資本整備の流れと今後の展望についてお尋ねしたいと思います。  実は私は、新進党の明日の内閣というのがありまして、それの国土・建設政策大臣を務めております。現職の大臣から見ますと、勝手に大臣をつくるなとあるいは軽んじておられるかもしれませんが、こちらはこちらで結構まじめに考えて取り組んでおりますので、ぜひひとつ、これからお互いに立派な国家をつくり上げていくために議論していきたいと思います。  しかし、その前に、今も質問が出ておりましたが、私から一点だけ、二月十日の北海道・豊浜トンネル崩落事故についてお尋ねしておきたいと思います。  大臣も一昨日北海道へ入られました。また今晩入られるというふうに聞いております。私どもは、あの事故が起きた次の日に、明日の内閣の国土・建設副大臣、筆頭副大臣を務めております長内議員に、党を代表して直ちに現地へ入っていただきました。  昨日、私と長内議員と、それから樽床議員、大口議員、矢上議員、五人の議員が現地に入りました。したがって、細かいことといいますか、かなり核心に触れた部分は長内議員の方から質問していただきますが、現地は非常に疲労と緊張がぴりぴりと伝わってくるところでございまして、大変な痛ましい事故に遭ったことだと心を痛めてきております。また、事故に遭われた二十名の方々、御家族の皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。  しかし、人命尊重という大きな課題を抱えつつ、あの救出作業でございますので、なかなか困難な作業であるということは十分わかっておるのですけれども、少し時間がかかり過ぎた。これはまことに残念なこと。そのあたりを、ひとつ大臣、率直に今どういう御見解でおられるか、お聞かせいただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 委員にお答えさせていただきます。  私も、確かに一番最初のあの事件が勃発しましたときには、私の素人のような勘でございますけれども、これも何とか二、三日で片づくのかなというような考え方に立ちながらテレビを拝見しておったことはございました。しかし、時間がたつにつれ、また同時に北海道開発庁長官がすぐに出立をされまして、そしてお帰りになられて、そして総理並びに私のところにも報告を御丁寧に賜りました。  そのときに、どちらかというと、今の北海道開発庁長官は農業土木の方の専門家でいらっしゃいますから、したがって、私よりもはるかに知悉しているわけでございますが、なかなか難しい事件のような感じがします。というのは、トンネルが二つの町から、どちらからもこれはあれなんだけれども、全然内容がつかめてない感じです。それと同時に、確かに一つの町の方から、角度から見ると残っておりますバスの背景が見えるのですけれども、見えても、その背景はもう全くバスの形態をなしていないような、クラッシュした形でございまして、通常三メートル五十から三メートル八十というバスの高さがそのまま何か八十センチくらいになっているというような御報告もしてくださいました。それだけに、御家族の痛みは、もうこれは例えようもございません。  同時に、御案内のとおり、もう地元の警察も、消防庁も、自衛隊も、また町の有志の各位の方々も、寝もやらずの活動をしていただいて、支援をしていただいたわけでございます。当然のことながら、多くのマスコミの方々も駆けつけておられたわけでございましょう。  私も、その報を受けて、何とかこの国会の合間を縫ってということで、終わったのが六時の国会でございましたか、六時の国会が終わった途端に八時の最終便で行きまして、したがって、着いたのは非常に遅うございました。  遅うございましたから、着いたときには第四波の発破が終わって、そして、不安感の中において、やっとできたか、発破が成功したかというこ とで、御家族の方々も安堵感をお持ちになった方々もおったのかもしれません。そういう中で、開発局長に聞きますると、多数の方々が大体八時ごろからお休みになっている模様です、こういうことで、お休みになっている方々を起こしてまでということもございましたので、私は現地督励に意味を持っておりましたから、現地の督励を一生懸命いたしました。  そのときに、全く感じましたのは、事故原因というものを今調査委員会でやっておりますから、これは私の口から軽々に言えることではございませんが、いずれにしても、このような全く偶発的な事件がさっと起こって、あのような、もう何万年と、むしろ海底の中にいた時間帯の方が長いのじゃないかという岩なのだそうでございますが、その中にも、その岩の内部にしんがあって、それがなかなか発破をかけるときにもいろいろと工夫を要するのだ。  これは、早速私は、北海道開発庁長官から聞いた直後に、建設省の方からすぐに各民間会社の発破の専門家にもお願いをその夜に申し上げました。それで、民間側の方は手なれたもので、待っておって即応してくださいました。その翌朝、すぐに皆さん、十名の方々に行っていただいた。この方々にもお会いをいたしました。そうすると、なかなか難しい、私どもが手がけている中でも難しい件の一つでしょうとは言いながらも、発破は功を奏して、全体が終わった、こういうわけでございます。まあ、何とか被災者の方々を一人でも二人でも三人でも救出したいという気持ちからか、発破の量も少なくいたしましてやっておったということは現場の事実でございまして、それだけに相当気を使ってやりながらの発破ではございましたが、四発目でやっと成功した、こういうように伺ったわけでございます。  何せ今排出作業を盛んに行っているときでございますから、きょうもそれが無事大過なく終われるように、できれば土日のこの休みを活用させていただいて私は出発して、再度の調査に当たりたい、こう思っている次第でございます。  ありがとうございました。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 ぜひ大臣が率先して、現地でひとつしっかり指揮をとっていただきたいと思います。  大変困難な救出作業であるということは恐らく多くの国民の皆さんが理解しております。けれども、残念ながらかなり時間がかかってしまった。このことについてはまた後ほど質問があるかと思いますけれども、十分御留意いただいて、ひとつ取り除き等排出について、救出作業をぜひ進めていただきたいと思います。  私は、我が国の社会資本の整備について両大臣に若干お尋ねをいたしたいと思います。  戦後の我が国の社会資本への投資、これのまず第一の段階は、あの終戦直後の荒廃した国土、経済、これを復興していく、これがまず第一の命題。同時にまた、食糧の増産、そのための農業基盤整備の推進、これが第一段階において非常に重要なテーマであったし、そのことで一生懸命取り組んでいただいたと思っています。  そして、やがて高度経済成長になってまいりましたが、そのときに、社会資本の整備がおくれているということが、やはり経済発展の大きな隘路になってくる。産業基盤を中心とした社会資本の整備に全力を挙げていかなければならない、そういう段階であったと思うのですね。そして、東京オリンピックであの高速道路や新幹線ができてきた。これで後の日本の国土のまず骨格的な重要な形が整ってきた、その意味で相当な評価を私はしています。  ただ、あの段階、それから、結局どうしても大都市中心に大きく社会資本の整備が進められてきた関係で、やがて公害の問題が深刻になり、過疎の問題が重要な問題となってきた。そして、それを解決するために、やがて、地方の時代とよく言われているように、地方の整備、社会資本の整備が大きなウエートを持ってきた。  第四の段階が、結局八〇年代に入って再び大都市へ大きくシフトして、とりわけ関東の臨海部を中心とした社会資本の整備に大きく移ってきた。それが、ひいては東京一極集中に、今も議論がなされておりましたが、結びついてきている。  私は、この各段階においてこの社会資本の整備を進めてくることに対する反省点はなかったのかどうか、それから各段階に移っていくときに政策転換のおくれというものがなかったのかどうか、この点は大臣、どういうふうに受けとめておられるのか。今日の段階では、やはり今も議論されておりました、東京一極集中の是正から地方への生活者中心の社会資本の整備、こういうところに大きく動き出してきてはいると思いますが、そのあたりの御見解はいかがでしょうか。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 私も全体的に、マクロにとらえてみますならば、八、九年前でございましょうか、ちょうど私が経企庁の長官をやらせていただいておりましたころに、特に一番叫ばれたのは、一極集中主義的なものの排除という問題点と、多極分散型の日本を形成していく、これは一つの命題であったかと思います。  そういう中に、やはり問題点は、そういう活路を、一極集中というよりも東京中心主義的な、この近辺というならばそういうことになりましょう、そういう大都市中心主義的なやり方、これをやはり多極分散型にやっていくところに全体的な構図というものがなだらかにいけるのではないか。  あと一点は、どちらかといえばそのような地方分権主義的な方向でいくということにも、確かに問題ない、全体が問題なくなるかとは言えませんが、一極に集中していくよりは、多少地方分権主義的でいった方が全体的な活性化にはつながるわけでございますから、そういう意味においてはこれもやるべきことだ。そういうことと同時に、あと一つは、やはり経済の構図、経済の形態、これが大きく変わってきたということは否めない事実だと思うのです。  五十年の歴史の中において、やはり終戦後の重厚長大な、鉄、石炭あるいはまたその他繊維等々というものが、ずっとこのアップ・アンド・ダウンが激しい経済の中においても下降線をたどってきて、そして今や二十一世紀に向かっていくというときには、どちらかといえば新しい角度の、よく俗に言われる新しい分野の例えばメディア産業であるとか、あるいはマルチメディアなんて俗に言われているこういうようなものなどを含めた多角的な新しい経済構造になっていくのではないか、こういうことが言われておるわけでございますけれども、そういうものを含めて、全体的に五十年間の構図の中で、不景気というものが幾つあったのだろうかというと、大きく分ければ、昨今では、直近の経済で見ても大体三つか四つぐらいあったでしょう。昭和四十八年の石油ショック、それから昭和五十三年ころのまた第二次オイルショック。また第三次ということのオイルショックはないとしても、円高ショックというようなところでまた現在迎えているわけでございますが、多少こういう中において、我々は、経済のひずみというものの問題点の限界というものを、やはりある程度ここで見詰めたということは事実であろうと思うのです。  そこでやはり、じゃ、しからば社会資本のような充実さというものは、基本線、ファンダメンタルなものにならないのかというと、そうではなく、これはやはり基軸として、そして新しい分野の活路というものにどんどん大きく多角的に発展していくという中に、景気の浮揚策というものも生まれてくるという確信を持つわけでございまして、これはもう諸先生方のお力とお知恵と、それこそそういう支えによってこそできるものだ、私どもはそう確信しておるわけでございます。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 先生、国土づくりの問題については与野党の差は私はないと思うのです。国民の生活安定をどうぞこれからも御指導いただきたいと思う次第でございます。  今お話しの観点で、私が理解をしましたのは、今先生のお話と基本的には私は変わってないと思 うのです。これからの国土づくりのためには、大きく分ければ、私は二つの観点から、これからそれが地域振興ということにもつながっていくのだろうと思いますが、四全総まではどちらかというと、新しい、戦後のああいう計画の中で、それなりに評価すべき点はたくさんあったと思うのです。けれども、何か開発型の、経済政策だけの開発型というようなことだけでは、今日それで本当にいいのだろうかというような認識をまず一つ持っています。  それからもう一つの認識は、戦後五十年、欧米と比較しまして、今社会資本の問題も含めて追いつけ、追い越せでやってきたわけですけれども、ある程度今日の状況は頂点に来たような感じも私はしないではないと思うのです。  そういう状況から見ますと、昨年十二月発表されました国土審議会の二十一世紀の国土づくり、グランドデザインと言われておる中には大体そのことが集約されているのじゃないかと思うのです。したがいまして、これからは北東地域とか西南地域とか日本海沿岸地域、つまり複数の新しい国土軸を形成しながら、現在の国土構造のゆがみをやはり直していかなきやならぬ、そんなふうに基本的には思っておるところでございます。  さて、そういう中で、これからは何といっても、心の豊かさというものと自然との共有ということを考えると、やはりこれからは地域の特性を十分に生かして、地域の連帯性というのでしょうか、そういうことをつくりながら、これからゆがみを直しながら社会資本の充実に努めなきゃならぬ、こういうことが私の基本的な考え方でございます。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 私は、各段階において大変努力をして相当な成果を上げてこられたと評価しています。評価をしておりますが、実は私は、今から二十七、八年前に、本当にまだ若いときにドイツへ行って、あの日本と同じように戦争の被害を――被害というか、あれは加害者であったかもしれませんが、被害を受けまして、荒廃したあの国土をドイツが再建しまして、日本と比較して、余りにも社会資本をきちっと整備してきた。これは大変なことだなと、まだ世間を余りよく知らない一人の青年でも、この社会資本の整備されたドイツの国に日本が追いつくのにはまだ三十年は恐らくかかるだろうと、率直にあのときに感じました。  しかし、静かに考えてみれば、なるほどアウトバーンという大動脈はもうあったかもしれませんが、それにしてもドイツの経済の生産性は高くて、整った社会資本、あれは大変な刮目すべきものであったと私は率直に評価して帰ってきました。しかし、日本はその意味では随分おくれてきたというような一面を感じますと、それぞれの段階において本当にこれは正しかったのかどうか、そしてまた、段階が大きく変わろうとしておったときに政策転換がおくれてきたことはなかったのかどうか、ここは一遍きちっと総括をしてみなければならないときだと私は今思いますから、そういうことを申し上げております。  それから、今度のグランドデザインについては、私も国土審議会のメンバーでございまして、指示をいたしました。まあ、開発という言葉は余りよろしくないですね、今の時代は。そういう意味では、ちょっとしゃれた名前で、これはあるいは国民の理解と協力が得られるのではないか。しかし、日本はまだまだ社会資本の整備の点でおくれていますので、ひとつぜひ腰を据えてしっかりやっていっていただきたいと思います。  そこで、後で都市公園であるとか下水道の普及率について少し触れさしていただきますけれども、まず、高速道路や鉄道、空港、港湾など、これまで産業基盤の整備という点では、東京を中心とした首都圏はある程度の水準に達してきたと思います。そこで、東京一極集中の是正、過密化を食いとめていく手だてが具体的に必要だと私も強く思います。このまま放置していったら、恐らくまだ何本も高速道路が必要であるとか空港が足りないとか、さらにそういう問題になってくるのではないかと私は心配しております。  その意味で、まず国土庁長官にお尋ねしたいと思いますが、首都機能の移転も含めて、国土構造の転換を本気で取り組んでいかなければならない段階、そう思います。長官の御所見をぜひ聞かしていただきたいと思います。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 先ほど開発という言葉をちょっと使いましたけれども、開発だけの言葉で答弁すると誤解がありますので、単なる経済的な開発ということはちょっといかがなものか。これからの開発というのは、自然と調和した、そういう新しい、つまり自然と触れ合う国土づくりの開発は、これはまたぜひ必要だと私は思っておるところでございます。  さて、一極集中問題については、先ほども答弁いたしましたように、これからの国土づくりの問題に必ず、デザインでもお話があったように、これは関連してくる問題だと思ってはいるんです。そこで、早目に、やはり皆さんの御協力を得ながら、国土構造の改変というか改革というか、そういう意味でも、この一極集中の問題を考えたときには、先ほど申し上げましたいわゆる首都機能というものは、早くこれは移さなきゃならぬものだと思っています。  したがいまして、基本的なこれからの国土づくりというのは、先ほども申し上げましたが、やはり四全総までの考え方を継続するのではなくて、その評価は評価なりにしまして、それを先生お話しのように総括をして、それでやはり自然災害に強い、そういう安全、安心して働ける国土づくり、同時に自然と調和した環境づくりということに国土政策の問題を大きく、新しい角度から、まあ転換という言葉がいいかどうか知りませんけれども、そういう新しい角度から取り組まなきゃならぬことだと思っています。高齢化社会の問題を考えても同じ、それから少子社会の問題を考えてもしかり、地球規模で考えなきゃならぬという問題もありますし、そういういろんな置かれた条件から考えたときには、新しい時代に即応した考え方で国土づくりを考える、こういう考え方が必要だと思っています。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 先ほど建設大臣も申されましたが、社会資本の整備というのは、短期的には景気対策で、非常に効果が高いんですね。それと同時に、しかし、長期的には日本のグランドデザインの形成、達成、それに非常に大事な面がありまして、本当に、国民生活の豊かさ、ゆとり、そういうものが実現をするためにはどうしても社会資本をきちっと整備していく必要が私は強くあると思っています。したがって、今の段階では、生活者を中心とした、生活関連の基盤整備が恐らく原則的にまず重要な位置づけとしてあると思うんですね。そこがなかなか難しいところでございまして、国の基本的なスタンスというのはきっとそうだと思うんです。  ところが、実は全国一律ではなくて、まだまだ産業基盤の整備を熱望しているところがいろいろとあると思うんです。そういうところは、やはり相当幅広い考察の中で、産業基盤整備の分野、そして基本的な生活関連社会資本の整備ということを、調和をとってやっていかなければなりません。  例えば、実は私の地元は、あそこに久野委員もおられますが、私の方は愛知でございまして、中部新国際空港あるいは高速道路網の整備、リニア新幹線の建設等々、まだ産業基盤の整備を急いでやりたい、こういう強い要請もありまして、そこらをひとつぜひ幅広く考察をしながら、これから社会資本の整備に取り組んでいただきたいと思うんです。  その点ひとつ、一点は、中部圏基本開発整備計画の中における新空港、リニアの位置づけについて、国土庁長官からお考えを聞かしていただきたいと思います。

五十嵐健之国土庁大都市圏整備局長

○五十嵐(健)政府委員 お答え申し上げます。  中部新国際空港は、中部圏におきます航空需要の増大に対応していくというようなことから調査検討が進められているところでございます。昨年 夏の七次空整での中間取りまとめでもしっかりと位置づけられたところであることは、御案内のとおりでございます。それからあるいは、中央新幹線につきましても、全国新幹線鉄道整備法に基づきます基本計画路線ということで、現在、JR東海それから鉄建公団におきまして、東京-大阪間の地質、地形等の調査が行われているところであります。  先ほど来先生が御指摘のように、二十一世紀の中部圏の整備を考えますときに、こうした空港でありますとか新幹線でありますとかいう交通インフラの整備が大変重要な課題というふうに考えております。  現在、中部圏基本開発整備計画の策定、これからいよいよ本格化という段階でございます。今後の社会経済等の変化を踏まえた、新たな中部圏における御指摘の中部新国際空港あるいは中央新幹線の役割ないし整備等につきまして、積極的に検討を行ってまいりたいと考えております。

鈴木和美社会民主党・護憲連合国土庁長官

○鈴木国務大臣 先生からの御質問でございますが、役所からここだけきちっと答えておいてくれと言われたものですから、そこだけ答えます。  国土庁としては、二十一世紀の中部圏整備にとって空港や新幹線といった交通インフラの整備が重要な課題であるということを国土庁は認識している、そう答えてくれということです。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 建設大臣は何か所感ありますか。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 先ほど社会資本の、お若いころの話も聞きながら私もそのころを思い出したのですが、私も実際こんなにも落差があるものかなと思いましたのは、ちょうどフランスでセーヌ川を最初に見ましたときに、石畳でずっときれいに張ってある。まだ隅田川は、そのころは本当にもう雑草ばかり生えているようなもので、いかだでもやかた船でも浮かべて遊んでいるみたいなときでございます。ちょうどそのころに向こうで私も「第三の男」という映画を見まして、そして、地下鉄じゃないかと思われるぐらいの大きな下水道の中でオーソン・ウェルズが追いかけられていく姿が出たのですね。あれを見たときに、こんなにまで差があるのかなと思ったものでございました。  ですから、表面的なもので判断できないぐらい向こうは大きな包蔵力を持っておるのだなという感じもいたしましたし、それだけに、日本がただ格好だけをつけて、おれは成り上がった財産家なんだというショーオフはやめるべきだなと思ったことがございました。  全く御指摘のとおりでございまして、それだけに、我々は、その社会資本の充実をやることのすそ野の広がりとともに、やはり今申されたようなインフラストラクチャーといいましょうか、どちらかといえばリニアの問題あるいは新幹線の問題の充実感が大事で、たまさか委員の今御指摘になった愛知県も行くわけでございましょう。私の出身地は山梨でございますので、山梨からずっとリニアが行くということで、実験線が大体再来年くらいまでには――視察しますと、山梨のところも大体トンネルも全部抜けておりますから。そうすると、当然愛知の方に向かっていくということになりまして、これは共通線上でございますから、一緒になって協力し合っていきたいと思っております。よろしくどうぞ。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 実は、まあこれは質問通告してありませんから、ちょっと横へそれるかもしれませんが、それこそ随分前に、私がまだ本当に青年だったときに、ドイツの社会資本はまことに美しく整備されて、河川もきれいでしたし、公共下水もきちっと整っていましたし、住宅も本当に規模もグレードも高くて、同じ戦災に遭った国として、見上げたもの、それに比べて我が国はまだまだ大変だと。後でまたちょっとウサギ小屋の住宅について触れさせていただきますけれども。  ちょうどあのとき日本とドイツは、日本のGNPがようやく同じぐらいになったときでして、人口はドイツの方が半分。生産性はドイツの方が倍あった。でも、ドイツ人が日本人よりも倍も働くという雰囲気じゃないのですね。彼らはもう既に休む時間を大切にしておりまして、商店も夜の何時以降はあけてはいけないというような時代、日本は何時まであけていてもよかったのです。  それは、やはり社会資本の相当なストックがあったのかなと。だからこそ、渋滞で時間がかかって行っているところを、高速道路でさっと行って、荷物をさっとおろして、すっと帰ってこれれば、生産性が上がるに決まっていますね。やはり日本人が幾ら一生懸命働いても、社会のストックがないために生産性がなかなか上がらなかったのだろうと実はそのとき思いまして、社会資本の整備が本当に大切だと私は実は痛感いたしました。ぜひひとつ、このこともこれからの行政の中で受けとめて進めていただきたいと思います。  先に進みます。  私から、これからは生活基盤整備にウエートが移りつつあるということを申し上げました。  欧米諸国と比較いたしまして、例えば国民一人当たりの公園面積は現在七平米、東京二十三区ではわずか二・八平米、これに比べて、ニューヨークですと二十三平米、ロンドンですと二十五・六平米、まことに日本は大きく立ちおくれております。  下水道の普及率も五一%、アメリカの場合は七四%、イギリスの九五%に比べて大変劣っております。  まず一点ですが、今国会提出を予定されております法案の関連ですと、国民一人当たりの都市公園面積は、平成八年から五年間で七平米から九・五平米にしていこうという計画があるようです。そこで、このペースでいきますと、二・五平米ふえてくる。これは大変な仕事ですね。しかし、先進国、欧米に比べて、それでもなお大変な立ちおくれの状況。  一体何年ぐらいをめどに、ヨーロッパに負けない立派な都市環境をつくりましょう、特に都市公園の分野では何年ぐらいをめどに、世界で最も都市公園がきちっと整備されてある国だということを目標としておられるのか、そのあたりの見通し、長期的な見通しをぜひ聞かせていただきたいと思います、建設大臣。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 完全なるお答えになるかどうかわかりませんが、私の用意している範囲内で答えさせていただければ、こう思います。  都市公園及び下水道につきましては、五カ年計画に基づいて積極的な整備を推進してきたところでございますが、委員の御指摘のとおりに、確かに欧米に比しますとおくれた状況になっていることは否めない事実でございます。  確かに、パーセントであらわしますならば、日本が下水道五四、イギリスは九六、アメリカが七三であるとか、普及率はそれに似た形になっておりますし、また都市公園などにおきましても、日本が二・九ということになりますと、イギリスが二五・六というように承っておりますから、これは比べ物にならない状況でございます。また、アメリカは、大きなアメリカでもロンドンよりはむしろ少ない。ニューヨークで二三・〇ということになりましょうか。マンハッタンのところが狭いということもございましょうけれども、それでも二・九の日本の東京から比べますとはるかに広大なものだということがわかります。  このために、都市公園等の都市内の緑の確保に当たりましては、道路、河川等の公共公益施設や民有地を含めた緑地の保全、緑化の推進を図るための施策を総合的に展開していくこととしておりまして、特にその中核となる都市公園につきましては、平成八年度を初年度とする第六次都市公園等整備五カ年計画を策定いたしまして、平成十二年度末には一人当たり公園面積を九・五平方メートルまで引き上げることを目下私どもは目途にしながら頑張っていくつもりでございます。  さらにまた、下水道につきましても、普及のおくれている人口規模の小さい市町村に重点を置いて整備を推進することとしておりまして、平成八年度を初年度とする第八次下水道整備五カ年計画 を策定いたしまして、平成十二年度末に処理人口普及率を六六%まで何とか引き上げていくことを目途としよう、このように考えておるわけでございます。  今後さらに一層都市公園、下水道等の生活基盤整備に全力を挙げて取り組んでいく所存でございますから、何とぞまた委員のお力添えも賜りたいと思っておる次第でございますが、なお足らない点がございましたときに、控えております政府委員からお答えさせていただきたい、こう思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 先生御質問の、いつぐらいに欧米の水準に達するかという問題でございますが、まず都市公園につきまして、今大臣から基本的な考え方が示されましたように、今世紀までに約十平米ということでございますので、大体欧米の水準というのは少なくとも二十ぐらい。二十から四十ぐらいだということになると、あと十平米ぐらいを二十一世紀初頭ぐらいまでに達成したいという長期目標は一応事務的に持っているわけでございますが、なかなか、公共団体が全面的に土地買収をした上で整備するといういわゆる都市公園だけでは量的に十分いかないだろうということで、大臣から御説明ございました、都市公園だけではなくて、道路の植栽空間とかあるいは河川の水辺空間、さらには民有の安定した緑地、こういったものを総合的に含めて整備、維持していく、そういうことによって、できるだけ早い時期に欧米の水準を達成したい、そういうふうに考えているところでございます。  それから、下水道の整備でございますが、これは今大臣から御説明がございましたように、二十世紀までに大体六六%。そのほかに、公的主体による汚水処理、これは公共下水道だけではなくて農業排水施設あるいは合併浄化槽もございますので、それも今までの傾向からいえば二、三%ということを期待できますので、大体七〇。そういうことになりますと、ちょっと高過ぎる望みかもしれませんが、二十一世紀初頭までに大体九〇%近くいきたいということで考えておりますけれども、二十一世紀になって二回ぐらい五カ年計画を、計画的に整備できるとすればまあまあそのぐらいの水準にいくのではないか、こういうふうに考えておるところでございます。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 各論ではまた、恐らく法案が出てきたときにもう少し深くお尋ねしたいと思っております。  一つは、これは二点お尋ねしたいのですが、今の大都市部では九〇%ぐらいの普及率がある。ところが、地方へ行くとまさに〇%、それからせいぜいが十数%、こういうところもあるようでして、しかし、地方の中にも非常に行政が力を入れて相当な成果を上げているところも実はあります。そのあたりの格差が、かなりばらつきがありますね。非常におくれているところとかなりよくやってきたところとの格差を是正していく、これがこれからの公共下水道整備には非常に重要なところだと思うのです。そのあたりの格差是正の方針、ひとつぜひ聞かせていただきたいことが一点。  それから、建設省と農水省それから厚生省が連携することによって、地域の実情に合った総合的な下水道の事業展開を図ることが必要であるということで、そのための対策がとられてきておるところであります。しかし、国民の立場からしますとどうもセクショナリズムで、例えば処理場も、農水省は農水省の方でつくる、建設省は建設省の方でつくるというようなことになってくるのではないか。それは非常に効率が悪い。しかも、そういうやり方をしていくと普及率がなかなか上がってこないというような一面がありますので、そのあたりの総合的な取り組み、対策についてお聞かせいただきたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 まず第一点の問題でございますが、確かに先生御指摘のとおり、人口規模の少ない町村は非常に普及率が低い。人口五万人未満の数字でとってみますとまだ二〇%いってない、平均は五〇%を超えている段階で。しかも、全然まだ公共下水道の整備に着手してない市町村が、全国で市町村の数三千二百強ございますけれども、千三百近くあるということで、非常に人口規模によって格差が激しいという実態があるわけでございます。私ども、これは非常に大きな問題であるということを認識いたしておりまして、新しい五カ年計画でも、中小の町村に重点を置いて整備していこうという考え方でございます。  具体的には、そういった町村は非常に財政力も小さいということで、まず、都道府県の過疎代行制度、この適用範囲を広げようという考え方で対応いたしております。それからさらに、中小市町村における管渠の補助対象の範囲も拡大していこう、あるいは計画策定費に対する助成費も拡大しよう、こういったことで、比較的整備のおくれている町村の普及率を上げる努力をしていきたいというふうに考えております。  それからもう一点の、関係省庁縦割りの弊害が出ているのではないかという御指摘でございます。  現在、いわゆる公的主体による汚水の処理の人口というのは、公共下水道、七年度末で五四%になりますので六千万強ということになるわけでございますが、他の、例えば農業排水あるいは合併浄化槽、これは七十万人ぐらいでございます。それぞれ地域の特性に適した事業を実施するということでしてきたわけでございますが、先生御指摘のとおり、縦割りの弊害、違った種類の処理場が一緒にくっついているという事態もあったわけでございまして、私ども大変反省しているということで、現在、関係省庁で基本的な考え方をまとめまして、まず都道府県に構想を立てていただこう、その構想に従ってそれぞれの省庁で応援していこう。できるだけ合理的な構想を立てるようにお願いしておりまして、その構想に従って各省庁が応援する、こういうことによって二度とああいった事態が起きないようにしていきたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解をお願いいたします。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 建設大臣にお尋ねしたいと思いますが、住宅についてです。住宅については、戸数の面、量の面ではある程度の水準に達してきたと思います。これからは質的な面の充実が図られるべき段階だ、これは多くの皆さんの一致した考え方、見方だと思います。そのためには、高いと言われております日本の住宅価格、これをひとつ思い切って下げていかなければならないと思います。住宅価格を下げていく方策について、一点、ぜひひとつ聞かせていただきたい。  いま一点は、ウサギ小屋と言われてきました日本の住宅政策、ここに反省点はどういうところにあったのか。また、日本の住宅政策、外国からウサギ小屋と言われてまことに屈辱を味わってきたわけですけれども、このことについて、建設大臣、どう受けとめておられますか。  もう一点、質の高い住宅についてどんなイメージで受けとめておられますか。質の高い住宅というのはこういうものだということをひとつぜひ聞かせていただきたい。私は、これからは質の高い、グレードの高い住宅、こういうものにも国の助成措置がとられていかなければいけないのではないかと思います。建設大臣の御所見を聞かせていただきたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 最初の、どうやって今のハウジング、住宅等々のコストを下げていけるのかという御指摘でございましたが、住宅建設コストの低減というのは、私は重要な政策課題の一つである。衣食住といいますが、特に衣食は足りておるといえども住がどうも納得できない、ウサギ小屋的である。こういうところがら、なおかつ、ウサギ小屋であっても家が高過ぎるじゃないかというところに大きな難点があるわけでございます。  そこで、これは当然、御指摘は全く妥当な御指摘だと思いますけれども、建設省といたしましては、平成六年三月に住宅建設コスト低減に関するアクションプログラムを策定いたしまして公表したところでございますが、委員も既に御案内かと思いますけれども、そのアクションプログラムに 基づく施策の目標といたしましては、平成十二年度までに標準的な住宅の建設コストをこれまでの水準の約三分の二程度に低減をしていこうではないか。  それから、具体的な施策としましては、住宅建設コストを直接的に低減する施策として、プレカット工法の導入等による生産システムの合理化――これは実は私は知らないのでございます。プレカット工法というのは私もなじみのない言葉でございますが、レクチャーを受けたばかりでございますから、ひとつその点は御勘案を願いたいと思っておるのでございます。それから、住宅産業近代化促進事業の創設等を考え、建築関連規制として、水道、ガス等の設備規制等の合理化。  さらにはまた、大きな意味で適切な市場競争が行われるための環境を整備する施策として、規格型住宅の普及をもうちょっと、欧米などによく見られるような姿でございますが、これを普及したらどうだろうか。あるいはまた、すまいアップセンターの整備等による消費者への情報提供。まあ、すまいアップ事業の創設とでも申しましょうか、そういう形でもっと情報提供を行うべきではないか。海外建築資材の導入促進といたしましては、海外検査データの受け入れとか、相互認証制度の導入とか、こういうものをもっと果敢にすべきである。  こういうところで、先導的な事業、俗に言うリーディングプロジェクトの実施といたしましては、プラス・YOU住宅の提案を募集していく、あるいはまた、住宅・都市整備公団による低コストモデル住宅団地の建設であるとか、また、これも委員御指摘になったように、平成七年十二月一日に閣議決定されましたところの「構造改革のための経済社会計画」におきまして、本プログラムと同じ目標が位置づけられておりまして、住宅建設コストの低減を推進することによって住宅規模をやや拡大させていくことが一番大事なことだ、それに質の向上だ、家具等の関連需要の喚起等も図ってまいりたいものだというところに、私どもは住宅のコストを下げる方策の一環を見出すわけでございます。  第二の問題点として、ウサギ小屋と言われているようなこの問題に対する、今まで住宅が多数供給されてきたとも言えるこの問題点についての基本の考え方といいますのは、すべての国民が望ましい住宅サービスを幅広い選択肢の中から適切に受けられますように、必要な諸条件を整備することによって住生活の質の向上を図ることにあると認識をしているわけでございまして、建設省としては、こうした観点に立って住宅政策に積極的に取り組んできたところでございますが、現時点においてはなお、規模、性能あるいはまた設備や住環境などの面では不十分だ。この不十分な住宅ストックが数多く存在していることは、これは事実として認めなければならない。したがって、どうしても今後、良質な住宅ストックの形成そのもの、あるいはまたリフォームの促進を図るとともに、やはり長寿社会に対応していくという、特に、厚生省の所管ではございますが、それに対応したバリアフリーの住宅の建設の促進などに重点的に取り組むことが一番大事なことではなかろうか。  そういう点では、家にいながら即座に十分に情報の収集もでき得るというような、二十一世紀産業にもそれを結びつけていくような住宅構造というものも考えていかなければなるまい、このように考えておる次第でございます。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 かつてハウス55の試み、あれはそれなりに私は評価していますが、今お示しになられたように、三分の二を目途にという明確な目標を立てられるということが非常に意味があると私は思います。やはり明確な目標を立てて、それに向かっていろいろな努力を積み上げていくということで成果が必ず出てくるという意味では、ひとつぜひ努力をしていただきたい。  それから、時間がなくなってきましたから、あと一、二点だけ。  何といっても、二十一世紀に向けて日本の構造改革をなし遂げなければならない。それには、行財政改革、規制緩和、地方分権にしっかり取り組んでいかなければなりませんが、とりわけ社会資本整備に最も関連の深いものは地方分権だと私は思います。  そこで、自治省の平成四年度の調査によりますと、産業基盤整備のための投資は国が五五%行っている、生活基盤投資では国はわずか八%にとどまっている。この生活基盤投資については、ほとんど地方自治体の手で行われておるということでございまして、しかし、実際に地方団体がそんなに力があるのかというと、実は自治省からの相当な協力といいますか、地方交付税や地方債の発行等でかかわりを持ってきておるわけでして、地方団体だけではなかなか進めることができない。その意味では、生活関連基盤投資に重点を移していこうという立場からしますと、建設省の場合、補助金制度の見直しが必要ではないか。私は、この補助金の制度を、かなり細分化されてきておるものを整理合理化をして概念を広げていく、メニュー化をして補助金制度を新たに見直していくという考え方がこれからは必要ではないかと思うんです。この点いかがでしょうか。  最後に国土庁長官に聞こうと思いましたが、もう時間がなくなりましたので、また改めて聞きたいと思います。建設大臣からお願いします。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 御指摘のとおりで、確かに、生活者重視の社会資本整備、そういう中にあって、今の全体的な構図のバランスをある程度変えていく、言うなれば、全体のグローバリゼーションの中からハーモナイゼーションを求めていくべきだというような御指摘とお受けとめいたしましたが、私も全く同感でございまして、できるならば、安全で快適な暮らしの実現、魅力と活力のある地域づくり等、いずれも国民生活と密接なかかわりのあるものでございますから、極めてニーズの高い事業であろうと思います。  それだけに、そのような予算の配分そのものがだんだん問題になってくるだろうと思いますので、そういう点も、委員各位からいろいろ御指摘いただきました点を十分に踏まえながら今からやっていかなければいくまいな、このように考えておる次第でございます。

青山丘新進党

○青山(丘)委員 ありがとうございました。時間が来ましたのでやめますが、残余の問題は、また改めて行わせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

二見伸明新進党

○二見委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後三時二十分休憩      ――――◇―――――     午後三時四十四分開議

二見伸明新進党

○二見委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。長内順一君。

長内順一新進党

○長内委員 新進党の長内順一でございます。  私は、北海道の選出でございまして、このたびの北海道の古平町の豊浜トンネルの崩落事故現場から約二時間ぐらいのところにおりまして、今回の問題につきましては大変深い関心を持っている者の一人でございます。今回は大臣の所信に対する質疑ということでございますけれども、この点につきまして中心的にお尋ねをさせていただきたい、このように思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。  私は、あの事故が十日の日に起こりまして、その後、十一日の日と十五日に現地に入りました。住民の皆さん、それから被災者の御家族の皆さんから寄せられました御要望なり意見を率直な形できょうはお尋ねをさせていただきたい、こんなふうに考えております。  まず初めに、今回の事故に遭われました被害者及び御家族の方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。  初めにお尋ねしたいと思いますが、中尾大臣も私が入る前日でございますが、直ちに現地に入られて、さまざまな形で現地を視察された、このように伺っておりますけれども、まずその御所見を お尋ねしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 このたびの事故によりまして、路線バス一台と乗用車一台が落石土砂に埋まりまして、多くの方々、推定二十名と承っておりますが、事故に巻き込まれまして、他に落石により一名の方が負傷をいたしました。事故に巻き込まれた方々及び御家族の方並びに負傷された方には心よりお見舞いを申し上げる次第でございますと同時に、委員も北海道ということを承りまして、心からお見舞い申し上げたいと思います。  事故状況の的確な把握、先ほども私も質問に答えたときに申し上げたのでございますが、最初、私の印象で見たときには、あっと思った瞬間と同時に、二、三日で大体片がつく問題かなという感触で受けとめておりました。ところが、北海道長官が視察をされてお戻りになって、その報告を受けて全く驚愕したわけでございまして、私も何度か、国会の間に一度ひょっと行って、まずとにもかくにも御家族の安否もさることながら、現場で働いておられる方々、この方々もすっかり体力が参っているということも聞いておりましたから、この現場で仕事を進捗させていただく方々の督励も一番の肝心かなめのこととして行ったわけでございます。  その際に、私は再び帰ってくるから、こういうことで言葉を残して帰ってまいりましたので、実はきょうこの委員会が終わりましたら、再びそちらの現場に飛ぼうと思っております。そして、あす、あさってと向こうに滞在いたしまして、月曜からまた再び国会が始まりますので、即座に私も日曜日の最終便でこちらに戻ろうと思っております。  現実、私としても、こんな御不幸な形が瞬時にして起こる、一、二秒の差でこのような人命をも奪うかもしれないというような事件が起こるのかなということで、思いは全く果てないような、実に何とも言えないむなしい気持ちでいっぱいでございます。感想であります。率直に申し上げました。

長内順一新進党

○長内委員 ただいま大臣の方から、大変なショックであり、それからまた現場の皆さん、ただいま本当に一生懸命になってこの復旧作業に、救出作業に取り組んでいる皆さんに激励をしたいというお話を承りました。  これから私、大臣に、委員会が終わったら、御苦労ではありますが、やはりぜひ現地に入っていただきたいと思います。この間は何か急なことで、深夜に入られたということもございまして、御家族の方も、何かお会いしたがったけれどもお互いにお会いできなかったという声が、きのう現地へ行きましたらぜひ大臣に申し上げたいというような声も随分ございましたので、速やかな形で実施していただきたいと私の方からもお願いを申し上げたいと思います。  それで、今回のことなんでございますけれども、やはり前回のあの阪神・淡路の大震災がございましたときに、初動態勢の話がさまざまございました。私も、やはり災害ですから、そのときの初動態勢の早い遅いがその後の救出体制といいますか、こういうところに大きな影響を及ぼすというふうに実は考えてございます。  そんな意味で、潜越ではございますけれども、大臣が今回のことをお知りになったのはいつで、それはどんな形で情報をつかまれ、そしてどのような形で指示を出されたのか、わかっておればお願いをいたしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 率直に申し上げまして、私はその日は、私の故郷は山梨でございますが、山梨の方に行っておりまして、ちょうど三日連休の真ん中の日でございましたのですか、ちょうど私も人々と話をしておったものですが、全然情報はわかり得なかったわけでございます。ところが、秘書官の方から電話を承りまして、すぐにテレビを、三時でございましたかね、ひねっていただければすぐにわかると思いますが、北海道でこういう崩落事件が起こりました、早急にごらんになってもらいたいということで、それが第一番目でございました。  そして、テレビを見ているうちに、これは大変なことが起こったということで、しかもトンネルでございますし、国道でございますから、すぐに官房長から電話をいただきまして、それから官房長に、どういう対応をするかすぐに省議メンバーを集めておいてもらいたいということで、そして私は上京をした、こういうことでございましょうか。  それで上京をして、そして省議メンバーと話し合い、そこに北海道長官も連絡が向こうからございまして、それで着いたらば総理とこの私の建設大臣の方に報告をしたいから待機しておるように、こういうことで、私も来るまでお待ち申し上げました。それで、そのおいで賜ったのが夜の七時か八時ごろか、その見当だったと思いますが、総理の報告が終わった後、私のところにおいで賜りまして、そして詳細にわたって伺いました。  それで、私自身もそれを厳しく受けとめるとともに、家族の問題が大変心配でございましたから、総理に御連絡をしたり、また、我々の省議メンバーとも話し合ったりして、それでその翌日、国会がフル、いっぱい、ずっと詰まっておりまして、それでもう夜の六時以降でないと――ちょうど採決で予算が上がるときでございましたから、それまではいなければいかぬ、こういうわけで、それが終わり次第、こう思っておりましたが、ちょうど国対の方で、私はその三十分前に行けば、ちょうど都合のいい飛行機に間に合えるからということで、私もその飛行機に乗せていただけるべく衆議院の方と参議院の方の国対の方に話を通しまして、そして無事大過なくその飛行機に乗せていただいたわけでございます。  ところが、その飛行機が出たのが八時ちょっと過ぎだったのでしょうか。現地に着いて、相当雪が降ってきましたから、私も走ってちょうど現場に着いたのが、それから二時間半後ぐらいだったでしょうか。説明を聞いておりますると、もう御家族というよりも一親等の各位の方々は三日間か四日近く眠っておらない。それで、四発目の爆破というのですか、発破がきょうで成功したということで、ほとんど八時からみんな、八十名ぐらいおられたそうですけれども、全員が床についたと思いますと。  だから、一親等の各位の方々は休んでおられるというので、それじゃ起こしましょうかという意見もありましたが、起こすというのは失礼じゃないのか、疲れ切って寝ているものをということで、私も再び来る予定をしておりましたから、したがって、督励だけと思いまして、消防隊の方々、それから自衛隊の方々、それから消防庁の方々、それから地元の付近の青年隊の方々、そういう方々に二カ所か三カ所、三カ所ぐらいですか、激励を強くいたしまして、特に官庁の各位の方々は私も強く督励をしたつもりでございます。  私の聞いた範囲では、お一人の北海道開発庁の所長が大変に信頼をお受けになっておったようで、御家族の方もその方の話でないとなかなか聞かないという方がおられたようでございます。その人にも会いました。  それで、その会った瞬間私の感じたのは、顔色が士気色でございまして、もういかにも疲れ切っておるということがわかりましたから、寝ているのかと聞いたらば、四日間は休んでいないということをはたの人が言っておりましたから、少し寝てくれ、寝なければ精査された頭でなかなか指揮ができないのじゃないのかと言いましたらば、実は二時間、私の来る前に時間を与えたのだけれども、二時間私寝れませんでした、全然、興奮をしてしまっておって、神経がいら立っておるのでしょうか、なかなか寝つけなかった、どうせのこと、じゃ起きてしまおうというので、まだ起きて待っておりました、こういうことでございました。  人間というのは寝ろと言ったから寝れるものじゃないのかなと私も思いながら、そんな対応をしながら皆さん方を督励し、しかもその現場も見、そして再び近く帰ってきますということで私も去って、そして、国会に翌日十時までに入りま せんと参議院の委員会に間に合いませんので、羽田からヘリコプターで帰していただきました。それでも三分おくれましたけれども、そんなことでやらせていただきました。

長内順一新進党

○長内委員 大臣が本当に一生懸命になって現場を回られて、それでお話を伺ったということにつきましては私も伺ってまいりました。大変なスケジュールの中で国会まで戻られたということで、それはいいのです。本当に御苦労であったと思いますし、現場の皆さんも大変な激励をいただいて、また救出に一生懸命になったのではないかな、私はこのように思っております。  ただ、先ほどちょっと申し上げましたのは、御家族の方がお会いできなかったということで、翌日でありましたからいろいろな形でお話がございまして、ちょうど何か大臣の車が行くときに、何名かの方は外に出ていたそうです。おりてくださいというようなことも声をかけたらしいのですが、何かお耳に入らなかったようでございまして、出てしまった。ぜひ一度来ていただきたいというようなこともございましたので、この件につきましては、きょうこれから行っていただけるということでございますので、ぜひとも地元の被災者の御家族の方、それから地域の住民の声も聞いていただきたい、このようにお願いを申し上げておきます。  それで、こればかりやっていますと大臣、これだけで終わってしまいますので、この件はそんなことで私はお願いをして、大臣も行っていただけるということで、終わりたいと思います。  それで、問題は、今回の、私先ほど大臣がいつ指示を出されたかということをお伺いしたわけですが……(中尾国務大臣「それを言うのをちょっと忘れました」と呼ぶ)そうですが、あわせてお願いしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 まず冒頭に、そのような声をかけられたというのは全くわかり得ませんで、私も車の中へ乗って、皆さん方からちょうど聴取しておりながら走っておるときに後ろから言ったのかもしれません。それはもう何か放列ラッパのようにマスコミがやっておりましたから、私もこちらの方で局長の意見とそれから現場の人の意見を聞きながら、メモをとりながら次の場所へ行ったわけですから、全く声としては入りませんでしたが、ただ、問題点は、どうぞ地元の方にお会いになりましたらその点もよろしくお伝え願うと同時に、私も今夜行って二日泊まりまして向こうに、現場にいますから、そのときにも心からおわびを申し上げたいと思っております。  同時に、ちょうど私が北海道長官から全体のスコープをお話を受けて一番感じましたのは、発破をかける方々がそれほど、エキスパートではございましょうけれども、日本で有数のという形になるのでございましょうか、どうですか、ともかく民間の会社の方になかなか発破の専門家がおられると聞きましたので、それで事務次官その他に民間の会社の方にも呼びかけたらどうかと言ったら、もうその手はずも向こうの方から申し込みがありました、こう言っておりました。  そこで、省議メンバーがほとんど各会社に電話を入れて、それで発破で日本一と言われている、こう伺っておりますけれども、その方などにも接触をしてすぐに出立をしていただいて、翌日十名出発をしていただいた、こういうことに相なったわけでございます。同時に、その間に私は北海道庁の方の出先でございます北海道開発局の局長並びにその次の次長というのですか、所長に電話を入れて督励をして、ともかく人命救助を第一にせよということの督励だけはしておいたつもりでございます。このことは記録されておると思います。

長内順一新進党

○長内委員 今回、現地で実際に救出作業に携わっているのは北海道開発局であります。この北海道開発局と建設省の関係がどういうふうになるのかなというのが一つあります。というのは、北海道開発局というものですから、中には都道府県庁の下部機関ではないかというふうに誤解されている方がありまして、御承知のように、これはれっきとした北海道開発庁の直轄の出先機関でございます。ここではいわゆる出先機関としての開発局があるわけでありますが、実務はどうなっているかというと、これは今回は建設省の道路局の指示を受けながら復旧作業に携わっている。  このような中で、どうも現地の方でこの北海道開発局に対する信頼性の話が随分現在出てきております。これにつきましては、今ここでどうのこうのと言っても、今もう救助の真っ最中でございますからこれは深く触れるつもりはございませんけれども、この後きちっと救助体制が一段落した段階では、この体制の問題についてまた別な形でお尋ねをしていきたいというふうに私は考えております。  ただ、今回この救助体制の中で、どうも縦割りでいろいろ対策本部ができ上がっておりまして、横のコミュニケーション、実はこれがどうもうまくとれていないような気がしてなりません。実際に、現地の対策本部ができたのも非常に遅うございまして、先ほどのお話ですと、朝の八時に事故が起きましたけれども、夜の十時過ぎになってから現地対策本部ができておる。こんなこともありまして、いろいろな不平不満が今巻き起こっていることも事実でございます。  そんな意味では、ぜひ大臣が行かれまして、その辺の交通整理も含めてお願いをいたしたいと思います。  私がこれからお尋ねしたいのは、まず、今回あそこの地域でこのような事故が起きましたけれども、この前兆というか予兆はなかったのかなと。実は、かつてこの場所は、御存じだと思いますけれども、国道二百二十九号線、ちょうど積丹半島という、もう風光明媚な奇岩が並んでおりまして、それでそこをずっと通りまして、積丹岬を通ってニシンで有名な道南の江差というところにぐるっと回る、これが二百二十九号線でございます。そして、札幌から行きますと、余市があってそして古平、その先に積丹町、こういう形になってございますけれども、ここはもともと非常に切り立った崖がずっと続いておりまして、そこを縫うようにしてこの国道がずっと走っている。昔はトンネルなんかありませんで、そこではよく落石の事故があったりなんかしました。近年になりましてからトンネルを掘りまして、そして事故も少なくなっていたような場所であります。  そんな意味では、トンネルだけでもうたしか五十カ所以上あるような場所であります。非常に軟弱の地盤でございまして、大雨になりますとあそこが落石で交通がストップするだとか、こんなこともよくございました。春先にもこぶし大の石がよく落ちてくるというような、当然だれが考えても非常に危険な場所であるということで、これまでこのような事故が起こる予兆といいますか、そういうものがなかったのかどうか、道路局の方にお尋ねしたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 今回の事故の予兆現象ということでありますが、道路管理者は道路の保全のため、あるいは交通の危険性を防止するために、路面の損傷とか落石等の異常の有無、あるいはトンネル内の漏水の有無、そういう道路の状況について常に巡回を行っております。  一般国道の指定区間、二百二十九号も指定区間でありますが、こういう極めて重要な路線につきましては、大変交通量も多いということで、一日一回、一班二名以上の編成によりまして、無線機を搭載したパトロールカーによって巡回をしておりますし、この豊浜トンネルにつきましても、前日の二月九日午前十一時五十分ごろ巡回をしておりますが、異常が認められておりません。  また、平成三年には防災のために総点検を急な斜面あるいはトンネル等についてやっておりますが、その点についても、全国一律の調査の中で危険性という確認ができていないという状況でございます。

長内順一新進党

○長内委員 局長、今、毎日パトロールをされている。これは今のお話でいえばトンネルの中なんですよ、パトロールされているのは。ですから、まあパトロールカーで走るのでしょうか、走りま して、今のお話ですと、何か漏水だとか落石だとかというのは、まあ道路局ですから当たり前だといえば当たり前でありますけれども、道路の上の異物だとか、それからトンネル内の漏水だとか、こういうものが中心になっているのではないでしょうか。今回はそうじゃなくて、トンネルがあってその周りの状況がどんなふうになっているのかということを調べなかったら、今回ここが危険なのかどうなのかということは私はわからない、こんなふうに思います。もう一度お願いします。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 御指摘のように、一日一回程度やっている巡回は目視といいましょうか、通るだけが中心でございます。そのほかに主要な構造物につきましては、年に一回程度そのところでおりて現地を見るという、年に一回ぐらいの巡回といいましょうか視察ですね、調査をしております。しかし、これもなかなか不十分な点は否めないと思いますが、今回は、先ほども少し御説明しましたが、平成三年には防災のために総点検をやっております。このときは坑口部の地質、それから、これは覆工ですからトンネルですが、覆工の亀裂、沈下、湧水、それから坑口付近の地山の変状、こういうものは一応見ておりまして、その場合に異常が認められなかったということで、当面の対策はとりあえずは必要ではないという判断をしたことでございます。  それから、先ほどもちょっとお話がございましたが、平成五年の七月にこの地域には北海道南西沖地震が発生しまして、震度が四とか五という震度になったわけであります。それを受けまして、開発庁は独自の調査をしました。これについては地形とか亀裂とか崩壊等の変状、やはり湧水、こういう斜面の状況の変化ですね、こういうものを調査しました。この積丹半島周辺なんかは中心的にやったわけでありますが、その際も、この豊浜トンネルについては危険度が比較的低い箇所、このように判定をしていることでございます。

長内順一新進党

○長内委員 さまざまな点検はやっていますよ、パトロールもやっていますよ、一切そのような予兆といいますか、そういうものは見当たりませんでしたという局長のお話でありますけれども、いろいろな方が今回さまざまな形でコメントを出しております。例えば、松本さんという東大の名誉教授の土木工学の方は、ここでは危険な箇所はたくさんあるんだということでかなり具体的にコメントを出しておりますし、それから、北大の加藤さんという名誉教授の方も、いつ起きてもおかしくない。これは、何をもとにしてこういうふうに言っているのかということについては計測的なものはありません、しかし、この場所の岩の状態だとか岩質その他のことから判断して、十分考えられるのですよということだと思うのです。  それで、今お話しになった何回かの地質調査だとか防災点検をやっていますけれども、これは全部、やはり先ほど局長がお話しになっていました目視で、人間の肉眼で見て、ああ、ひびが入っているなだとか、そういう形の点検なんでしょうか。もう一度お願いしたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 一般的には目視を中心にやっております。あるいは航空写真、こういうものが中心でありますが、しかし、その中でも危険となった場合には、地質の専門家なんかがそこの分を踏査する、そこを歩いてみるというところぐらいまではやっているのが通常でございます。

長内順一新進党

○長内委員 今までの検査方法というのはそういう形ですべからくやられている、いわゆる目で見て、それで足で歩いてという極めて人間的な点検の方法だと思うのですが、私は、もう人工衛星が飛ぶ時代になりまして、もっと科学的な点検方法を開発するなり、それから、そういうことについて取り組む必要があるのではないかなと。  いいですか。今の場所もそうなんですが、一日四千台ぐらいの車が走る、ピーク時でありますけれども。そんな場所で、車で走っているときにはトンネルが落ちてくるなんということはだれも考えていないわけですよ。ですから、そんな意味ではもっとこの辺は、パトロールで歩いて目で見てひびをといったって、あんな高いところを目視で判定するというのは非常に難しい。  したがって、何か遠距離で電波を飛ばしてだとかという方法もあるやに聞いておりますけれども、これからの道路管理の上において、もちろんベテランの方のいろいろなこれまでの経験を生かしていくということは、これは大事なことでありますけれども、もう一方でそういう科学的な点検をする必要があるのではないかと私は思いますけれども、局長、どのようにお考えになるでしょうか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 御指摘のように、今回の岩盤の崩落というのは極めて規模が大きい、従来の落石とかのり面崩壊に比べまして極めて規模の大きいものでございます。そういう意味では、今までに経験していなかった部類に入ると思います。  そういうことで、今回、国道二百二十九号豊浜トンネルの崩落事故調査委員会委員長を北大の芳村先生にお願いしているわけですが、ここにおきまして徹底的に原因を究明したいと思いますし、その中でも、これからの調査方法をどうしたらいいかということはぜひ検討してまいりたいと思います。  その際に、やはりその地域の方々の御意見とか、あるいは地域をよく知っている、その地域の学者の先生の経験が生かされるように、そういう先生方が参画が十分できるような仕組みも十分考えたいと思っております。

長内順一新進党

○長内委員 ぜひそういう形で取り組みをいただきたいと思います。  それで、学者の先生その他にいろいろな意見を聞くのも大事なんでありますけれども、もっと建設省としてこれまでの身近な方の経験豊富なお話にも耳を傾けるべきである、私はこういうふうに思います。  なぜこんなことを言うかといいますと、実は一九八九年に、今から十年ほど前に、北海道開発庁の、まさしく今回の小樽開発建設部、ここで「後志の国道」という本をつくっているわけなんですね。これは、同開発建設部の技術者の方、それからOBの皆さんがこれを執筆しております。非常に厚い本なんでありますけれども、九百ページぐらいの本なんでありますが、ここに実は事故のあった豊浜トンネル付近について、このまま読ませていただきますけれども、今回の余市-古平の「(古平側の)断がい絶壁の集塊岩は風化してもろく、落石崩落の危険がある」、このように記述があるわけであります。私は、これは大変に大事な記述だなというふうに実は思っているわけであります。  やはり、OBの方、これは経験を十分積まれた方ですよ。それから技術者の方、少なくとも長いこと建設省なりそれから北海道開発庁の中で仕事を通して、実務を通してこの地域のことをよくわかっている方だと思います。こういう方がこのように書いております。私はこれについて、こういうことがなぜ見過ごされてきたのか全く不思議でならないわけですね。  これは直接今局長に聞いてどうなのかなとは思いますけれども、実はこの建設工事が始まったときには、このような御意見もあったものですから発破作業をあえて避けていたというようなことも伺ってまいりました。この点についての局長の御所見をいただきたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 御指摘の「後志の国道」という資料につきましては、我々も取り寄せて、見ております。その中の記述も、先ほど御指摘のことが書いてございます。これにつきましては今関係者にいろいろ意見をといいましょうか事情を聞いておりますが、今はなかなか詳細はわかりませんので、後ほどもっとしっかり中身は詰めたいと思いますが、今御指摘のような表現があることは承知しております。  ただ、一つ、そのときに言われておるのは、新しいトンネルを掘るときに、古いトンネルの坑口の方が崩壊あるいは交通に危険を及ぼしてはいけないというつもりで書いた、こう言う人もおります。しかし、これは真実はまだ確認しておりませ ん。いずれにしても、しかしその地域全体が、崩落というのでしょうか、発破で石が落ちてくるところがあるということは事実のようであります。そういう意味で、今後十分それらについても調査をしたいと思います。  しかし、新しいトンネルを掘るときは、新しいトンネルの坑口について、これは五十三年に地質調査もやっておりますし、ボーリングなんかもやっておりますので、そのボーリング結果に基づいて、そこからトンネルを掘って、坑口としてそんなに不適当であるということではないということを当時は確認したのではないかと思います。これについても調査がまだ十分ではありませんので、引き続き調査を続けてまいりたいと考えております。

長内順一新進党

○長内委員 確かにそういう見解もあると思いますが、私はなぜこれを引用したかというと、先ほど、学者の皆さんだとか何かでこれからプロジェクトチームをつくって、これからのことであるけれどもしっかり対応したいということでありますから、私は、責任を今局長に、こういうふうに書いてあるんだけれどもなぜなんだということを申し上げているのではなくて、御自分の足元にも立派な方々がたくさんいらっしゃるんだから、もっとそういう方の意見も聞いて対応すべきであるというふうに申し上げているわけであります。まあ、いろいろな御見解はあるかもしれませんけれども、これも見解の一つとして受けとめていただければありがたいというふうに考えます。  この点につきましては、まだ今まさに救出作業の真っ最中でございますので、この原因云々ということにつきましては、これからまた別の機会に質問をさせていただきたいと思います。  そこで、現時点では、被災者の救助それから救出ということがまず第一に考えられるわけでありますけれども、同時に、このトンネルというのは、札幌、小樽側から積丹半島の先への唯一の生活路線といいますか幹線なわけですね。ですから、ここがつぶれてしまったということは、現在、この先が半分陸の孤島みたいな形になっているわけであります。したがいまして、私は、今の被災者の方の救出、これはもう第一でありますけれども、それと同時に、この先で生活する方々の生活をやはり担保してあげるということも政治が抱えている大事な使命ではないか、このように考えております。  したがって、この点につきまして数点、ちょっと細かくなりますけれども、冒頭に申し上げましたように、現地で皆さんから寄せられた要望を代弁する形で質問させていただきますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  まず、今申し上げましたように、トンネルは生活道路である、ここが閉鎖されております。この後の対応をどういうふうに考えるのか、復旧の見通しも含めて、この対応についてお示しをいただきたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 豊浜トンネルのところは、新しいトンネルとそれから旧道が通っております。その新しいトンネルの坑口付近が被災を受けたわけでありますので、これの復旧については、現在救生活動をやっておりますし、その後原因究明の調査もやる必要がありますので、現時点で、それ自身がいつ復旧できるかというのは、明確な見通しがまだ持てない状況であります。  片や、旧道があります。これも極めて近接して走っておりますので、救出作業やこの新しいトンネルの復旧の工事との調整をする必要があります。こういうものを調整して、旧道がどのように使えるのか、これについては早急に現地と協議をして方針を出したいと思います。  さらに、もっと大きく迂回する道路がございますので、これについては、北海道庁にもお願いして、ふだんですと雪のために夜間通行どめのところを夜間も通れるようにしたと聞いておりますが、非常に大きな迂回であるということは認識しておりますので、一日も早く通れるように今後検討を進めてまいりたいと思っております。

長内順一新進党

○長内委員 今の旧道の件については、そんなにゆっくりしていたらだめですよ。  大臣がこの間たしか歩いて通られて、既に道としては存在しているわけですから、あとはどういうふうにバスを通すかだとか、どういうふうに生活物資を積んだ車を通すかということでありますから、これから検討して打ち合わせをしてやるなんという、局長、それはちょっといただけない。もう一回答弁をお願いします。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 早急に利用ができるように指示したいと思います。

長内順一新進党

○長内委員 道路については局長が御指摘のとおりでありまして、もう一方の神恵内からぐるっと回る当丸峠経由というのは、時間にしてもたしか四倍か五倍かかるぐらいの峠を通って、しかも、これからまだ雪の危険が十分あるわけであります。ここは日常の道路としては使えないわけでありますから、ぜひとも局長、今の旧道をどういうふうに生かしていくか。私は、極端な場合は単線でもいいと思っています。信号機を両方につけまして、ちょっと細かい話になって申しわけありませんけれども、とにかく生活がかかっている話でありますから、そんな形ででも早急にあの道を開通させるべきというふうに私は実は考えております。  それからもう一つは、今どうしても小樽だとか余市だとか札幌に通学をする学生の方が随分おります。先日、高校受験があったそうでありまして、そのときには、何か父兄の皆さんがそれぞれ御苦労されて、当丸峠を通ってそれぞれの親戚のうちに預けたというような話も聞いております。非常に事態が切迫しているわけであります。  これからこの通学の問題をどういうふうに考えていくのか、例えば分校をとりあえずはとかいうお話もありますけれども、文部省、ちょっとこの問題について簡単にお願いしたいと思います。

玉井日出夫文部省教育助成局施設助成課長

○玉井説明員 お答えを申し上げます。  今回の事故でトンネル内に残されている方々の中に、実は学校の児童生徒も含まれておりますので、私どもとしても、一刻も早い救出を願っているわけでございます。  一方、御指摘のように、このトンネルが通学に利用されているわけでございまして、小学生、中学生については問題ございませんけれども、高校生についてはこの通学が非常に困難になっている事態がございます。  そこで、設置者である北海道教育委員会においても、いろいろな工夫を今始めているところでございます。  例えば、古平町の方から例えば余市高校の方に通っていた生徒もいるわけでございますが、それを古平町にあります古平高等学校の余裕教室を活用して、そこで授業を、教育活動を行うということをどうもきょうから始めるとお聞きしておりますし、それから、来週月曜日からは、逆に、古平に通っていた町外の生徒がいるわけでございますけれども、これを余市高等学校の方の余裕教室を活用して教育活動を行う、そのための教員も相互に派遣する、こんなような工夫もあると聞いております。  いずれにせよ、通学についてのことをさまざまに配慮していかねばならないわけでございますので、現在まだそういう努力は出されている最中でございますけれども、今後、さらに北海道教育委員会の方から、具体的にこういうことがやりたい、このために何か国の方で考えてほしいという御要望がありますならば、その御要望に基づいて、国としても、制度の枠はございますけれども、その枠内のことにはなりましょうけれども、できるだけの支援の可能性について検討してまいりたい、かように考えている次第でございます。  以上でございます。

長内順一新進党

○長内委員 何か自宅に待機しているなんというようなお話もちょっと承っておるものですから、自治体とも協議の上、ぜひそういう形で対応をお願いしたい、そんなふうに思います。  また、もう一方では、あの地域には診療所が三カ所しかないということがありまして、今回も、お年寄りですとか病弱者、これが何か病院に行く 途中に事故に巻き込まれた方もいらっしゃるようであります。また、平時であれば、朝のあの時間のバスというのはお年寄りの方でいっぱいになっておりまして、これはほとんど小樽ですとか余市の病院に通う皆さんだというふうにも聞いているわけであります。  そんな意味では、これからこの病院の態勢、これは個人の部分もあるのですけれども、例えば救急な事態が発生した場合、さまざま考えられますので、この医療機関に対する対応をどんなふうに考えていくのか、厚生省、お願いしたいと思います。

磯部文雄厚生省健康政策局指導課長

○磯部説明員 ただいま委員御指摘のとおり、古平町、積丹町に地元の診療所が三カ所ございまして、北海道庁に確認したところでは、とりあえず対応は可能だと聞いております。ただ、御指摘のとおり救急の場合がございますので、これにつきましては、救急車等は豊浜トンネルの海側にある旧道の通行が認められているというふうに聞いております。  また、定期通院の必要性が特に高い透析患者につきましては、古平、積丹両町で個別に確認を行ったところでございますけれども、これらの患者につきましては、事故のあった道路を迂回することでとりあえず自力で通院が可能だという答えであったそうでありますが、通院が困難になりました場合には、町役場におきまして送迎態勢を確保する予定というふうに聞いております。

長内順一新進党

○長内委員 あと一点、今、道路が非常にそういう形で限定をされているわけでありまして、生活物資が非常に品薄になっているというような報告もきのう現地の皆さんからも出されたわけであります。  これを解決するのに、きょうは建設委員会でありますから、ちょっとこの場が適切な場所かどうかはわかりませんけれども、あえて私は今緊急事態ということでこの場で申し上げたいと思うのですが、例えば、小樽港からずっと古平まで船舶を利用して、それでこの物資輸送を中心とした船舶の運用ができないものか。道路管理者としてこれを運輸省の所管部門に働きかける、そんな努力をお願いしたいと思いますが、これにつきましていかがでございましょうか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 船舶については、現地でも御提言があったようでありますので、検討してまいりたいと思います。  さらに、先ほどもちょっと申し上げましたように、道道の代替路線につきましては除雪をし、凍結防止をやっておりますので、これは、一般的にはこちらもお使いになれるということでございますので、ぜひお使いいただきたいと思っております。

長内順一新進党

○長内委員 いろいろ細かく、お尋ねというよりもお願いをさせていただきました。こういう事態のときでありますから、ぜひとも御理解をいただいて、それで積極的な取り組み、特に今御答弁いただきました旧道の活用につきましては、きっとこれがポイントになると思いますので、ぜひともお願いをしたいと思います。  それで、今回の一連の中でどうも、先ほどちょっと触れましたけれども、救出が大変難しい、時間がかかっておる。先ほど大臣もきっとそうだったと思うのです、初めはもうちょっと簡単に、正直な気持ちだと思います。除去をしていち早く救出作業に入れるのではないか、このようにお考えになったのではないかと思います。しかしながら、なかなか現実は大変でございます。  特にポイントになりましたのが、一回目の爆破をやりまして、それであの時点がやはり一つの――私はこの場で今どうのこうのではありませんけれども、一つのポイントではなかったのかなと思います。あの爆破作業を、だれが考えてといいますか、どこで考えてあのような形で決められたのか。たしか政府の専門家が入ってきたというのは十三日、それこそ大臣の指示を受けて、発破のプロなる方が入ってきたというのは、たしか十三日、三回目か四回目の爆破でございまして、一回目は何か北海道の民間の皆さんが中心にやられているというような話も聞きました。  問題は、今、発破といいますか、これに携わる技術者が非常に少なくなっているということもちょっと伝わっているわけであります。いろいろな技術も、掘削技術が向上してまいりまして、発破をかけてそれで仕事をするということが少なくなってというようなお話も承ってまいりました。今回の、先ほどの冒頭の質問でありますが、一体どんな形でああいう一回目の発破の決定がなされていたのか。その辺の状況がもしわかれば、お願いをしたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 第一回目の発破作業につきましては、やはり現地といいましょうか地域に精通している人、あるいは集まっていただくにしても早く集まっていただけるという面で、その地域の方々が中心になったというふうに聞いておりますが、それでも、土質力学、構造力学の学識経験者、民間の地質の専門家、こういう方々の協力は得て発破作業を計画をし、行った、このように聞いております。  また、発破作業につきましては、確かに少ないという御指摘もあると思いますが、道路で申し上げましても、トンネルは最近各地で掘っておりますし、ダムについても、そのダムの事業あるいは採石場といろいろありますので、発破そのもの自身が少なくなってきているというふうには我々は考えてはおりません。

長内順一新進党

○長内委員 そういうことだろうと思うのですが、なぜ現地の対策本部で、失敗をしたといいますか、計画どおりにいかなかったという見解を出したのでしょうか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 その点につきましては、今回の作業が極めて経験のない未曾有のものであるという点はぜひ御理解いただきたいと思うわけであります。全体で二万立米、五万トンの大きな石があったということと、それから発破をした場合にトンネル内の被災者への影響がどうなるかという極めて不確定な要素があり、それに対して御家族の御理解を得る必要があったという点、そういう点を考えますと、一回目の発破につきましては、できれば全部を壊すのではなくて、重力を利用して滑り落とさせるという意思のもとに計画をしたというのは、ある意味ではやむを得ない選択ではなかったのかと考えております。

長内順一新進党

○長内委員 いや、これについて、それがどうのこうのとほじくるつもりはないのですが、そういうことじゃなくて、現地では計画どおりいかなかったと、いわゆる見出しとしては失敗というふうになったのはなぜなんですか。お願いします。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 今御説明申し上げましたが、一回の発破で完全に除去ができるとは思わないにしても、うまくいく、先ほど言いましたように、全部は壊れないけれども全部が滑り落ちるかもしれないという期待があったということは、私は事実だと思うのです。そういう意味で、うまくいったら全部が除去できて早く救助にかかれるという期待が極めて強かった、こういう点は、私もそんな感じがしますし、現場の方々の気持ちではないかと考えております。  そういう意味で、失敗という言葉を使われたかどうかは別としまして、そういう気持ちが強かったというふうに理解をしております。

長内順一新進党

○長内委員 これは、今お話しになった以上に、現地の御家族の皆さんも祈るような気持ちであの一瞬をきっとごらんになっていたのではないかなと思います。また、一生懸命救出作業に当たられた方も、あそこがポイントでありますから、同じような気持ちであったと思います。  そんな意味では、もうちょっといろいろな意味で、今アナウンスが非常によろしくない、正直言って。というのは、コメントを開発局で出すんですが、それから数時間たって変わってしまうだとか、それから内容がしっかりしないうちに出してしまうだとか、現地で出したのとそれから小樽の対策本部で出したのとが違うだとか、これによってどれだけあそこにいらっしゃる方が、一生懸命今救出作業に頑張っていらっしゃる方がどれだけ嫌な思いをし、それから家族の方が一度は胸 をわくわくさせながらまた次に落胆させられる、こういう状況が非常に続いております。  私は、この辺もうちょっと整理をするなり、それからスポークスマンをきちっと決めてそれ以外は語らないだとか、そこまでやってはいけないのかもしれませんけれども、ある意味でそういうことが一つは大事だと思います。  それからもう一つは、いろいろなことを正直にやはり伝えるべきだ。「もんじゅ」の話がよく現場に行ったら出されますけれども、これから情報公開についてはいろいろ大変な部分もあるかもしれませんけれども、これだけ長引いて全国の皆さんが注視しているこういう事故でもありますので、きちっとこの辺については情報公開するということを約束いただきたいと思いますが、あわせてお願いしたいと思います。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 情報提供なり情報の収集が不十分であるという点は、これは本当に反省すべき点だと思います。ぜひ一本化をしていくということで我々も努力をしてまいりたいと考えております。  それから、情報の公開という点については、今御指摘のとおりでありまして、なかなか確定したデータというのが出しにくい面もあるんですが、これは先ほど言いましたように、ばらばらのデータにならないという点に十分留意しながら、できるものは出していくというふうにしていきたいと思いますし、委員の先生方、いろいろな方々からの御意見でありますと、定時的にデータの公開に努めるべきではないのか、何かあったら公開するというのではなくて、定時的にいろいろな情報提供をすべきだといういろいろな御意見をいただいておりますので、そのように努力をしております。  そういうことで、今後とも一生懸命やってまいりたいと思います。

長内順一新進党

○長内委員 今の形で、もうぜひともお願いしたいと思います。  情報というのは、ああいう緊迫した中にあって、私は本当に恐ろしいものだなと思います。いろいろな意味で、人を悲しませたりそれから怒らせたり、これは全部情報であります。そんな意味では、ぜひとも今の局長の決意をそのまま実行していただきたいというふうに私は考えます。  時間がちょっとなくなりました。  最後に大臣、今一連の質疑をさせていただきまして、まだまだ私の方としては質問したい部分はたくさんありますが、またに譲るといたしまして、ただいままさに救出の真っ最中でありますけれども、これからの方針といいますか、まずはこれは救出するということに全力を挙げていただくわけでありますが、決意も込めまして、この問題に対して、建設省もいわゆる北海道開発局に任せておくのではなくて、やはり実務は建設省で持っているわけですから、しっかりと取り組んでいくというようなことも含めて、御所見を最後にお願いをいたしたいと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 まず、私もこの委員会が終わり次第直行するわけでございますが、その前に何か貴重なレクを受けたような感じさえするほど、むしろアドバイスとしてこれほどとうとい貴重なアドバイスをいただいたことはないと思うくらい、重く受けとめた次第でございます。長内委員に改めて御礼を申し上げたいと思いますし、同時にまた、それほど熱意を持ってこれほど、しかも、この期間まともにぶつかってきたその体験をお話しいただいたのでございますから、生かしていきたいと思います。  まず、ひとつ私の感じ入ったことは、けさも私の家内が、朝食を食べながら、何かこれだけの衛星時代、宇宙衛星時代、月ロケットで月にも人が歩ける時代、こういうような時代に、何で一々見て回ったというだけのことで、パトロールだけでわかるんだろうかということを素朴に、これは素人として言ったんでしょう、私も実は素人でございますが。しかし現実に、その素人の考え方というものが、やはりプロのそういうような考え方自体よりも時に常識的になる場合もあるわけでございますから、そういう意味においては、それを十分に重く受けとめまして、何かセンサーみたいな格好で、絶えず山を、人力だけでなくそういうマシーナリーに頼りながらもやれるような方途はないんだろうか。これも、早速ながら調査委員会の報告を受け次第、存分に検討させていただきたいことをごれまたお約束をさせていただきます。  それからあと一点は、古い旧道を通っていくこと自体が、いきませんと孤立化していってしまうような地域も出るんだ。これも深刻な問題でございますから、その点までは私も疎く考えておりましたが、それも十分に生かして、地元に行きましたらその点も調査を重ねさせていただきまして、そして、もう広範にわたってこれはさらに尾を引く問題になるなという気持ちで、真剣な気持ちで取り組んでいくことをかたくお約束をいたします。どうもありがとうございました。

長内順一新進党

○長内委員 ありがとうございました。終わります。

二見伸明新進党

○二見委員長 次に、中島武敏君。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 北海道の古平町における豊浜トンネル事故、二十名の方々が被災されておられますが、この御家族の方々に心からのお見舞いを改めて申し上げ、被災者の方々が一日も早く救出されることを願って、質問をいたしたいと存じます。  私は、日本共産党国会議員団の北海道豊浜トンネル岩盤崩落事故対策委員会の責任者として、参議院の緒方靖夫議員とともに、去る十四日、十五日現地に飛びまして、御家族の方々に対するお見舞いや調査活動を行って、けさ一番で帰ってきました。十四日、直ちに北海道開発局に、私たちと日本共産党北海道委員会の連名で三項目の申し入れを行いました。  それは、一刻も早い被災者の方々の救出と、それを可能にする現地本部体制をつくってほしいということ、第二には、家族の方々に正確な情報を敏速に提供すること、家族の皆さんの健康保持のために適切な医療措置を行ってほしいということ、第三に、事故原因の徹底究明、そして総点検をすぐ行ってほしい、こういう申し入れであります。  北海道開発庁、来ておられるかと思いますが、まず最初に、北海道開発庁に伺いたいと思うのです。  私たちが申し入れた十四日午後二時過ぎ現在の状況はどうだったかと申しますと、現地対策本部と開発局の二重体制になっておって、現地の対策本部長は余り権限のない小樽の道路事務所長でありましたので、これはちょっと私にとっては驚くべき無責任体制だということを率直に指摘をして、開発局の責任ある人が現地に乗り込んで現地の本部長となって采配を振るうべきではないか、こういうことを私は要請しました。  それで、その日の夕刻、開発局の建設部長が現地対策本部長に任命された。私は、私たちの申し入れが直ちに実行されてよかったと思いました。思いましたけれども、しかし、私が申し入れたのは、先ほど申し上げましたように十四日であります。事故が起きましたのは御存じ十日であります。私は、この体制ではうまくいかないということを非常に痛感をさせられたわけです。  同時に、もう一つ言っておきたいことがあります。それは何かというと、発破がなかなか成功しないわけですよ。これは御家族の方々も本当にいらいらしておられる。発破の専門家もいなかったのです。建設省から十三日になって発破の専門家が送られてきて、そして事は、その方針のもとでの成功ということはあったのですけれども、しかしそれまでは、ではだれがこの発破の問題についての専門家だったのかということになりますと、どうも行政の側にはいなかったようで、民間の会社に頼っていったのではないかというふうにも言われているわけです。  私は、この問題で開発庁に聞きたいのは、二十名ものとうとい人命が閉じ込められているのにもかかわらず、体制の上からも、また被災者の救出方法、この問題では専門家の知識も大いに集め て、そして救出方法を決定しなければならないと思うのですけれども、今度の事故についての開発局のとった態度、ひいては開発庁の態度、これを通じて見ますと、どうも事態の認識が非常に、重大性が薄かったのじゃないだろうか、こういう気持ちがしてならないのですね。  この点についてなのですけれども、これは私の率直な感じですけれども、一体どうだったのか。これだけひどい大事故が起きていた。最大と申してもいいような大きな事故が起きている。ところが、現地に行って指揮をとっているのは、余り権限のない人がやっている。それで発破は失敗ばかり繰り返している。これは御家族の方々だけじゃない、全国民がいらいらしてこの問題を見ているわけです。十日、十一日、十二日、十三日と、日がじんぜんとして過ぎていく。  私はこの点についての開発庁の態度というものを伺いたいと思うのですね。

松川隆志北海道開発庁総務監理官

○松川政府委員 お答えいたします。  ただいま御指摘の体制の問題でございますが、開発庁といたしましては、事態を重く受けとめまして、北海道開発局及び小樽開発建設部に事故対策本部を設置しまして、また、現地に合同対策本部を設置いたしました。そして、一刻も早い被災者の救助に努めてきたところでございます。また、二月の十二日に開発庁長官みずからが現地に赴き、人命救助を最優先に、一刻も早い救助活動を行うように指示してきたところでございます。  そして、今御指摘の体制の問題でございますが、現地の合同対策本部長としては、現地の状況に精通した小樽道路事務所長が適任と判断されまして任命されたわけでございます。しかし、事態の重大性にかんがみ、小樽開発建設部長も同時に現地に常駐いたしまして、合議制にて処理しておりました。したがいまして、命令本部が二つ、二重化して時間がかかるということではなくて、現地で対応したということでございます。  しかし、二月十二日に開発庁長官が現地に出向いた際、非常に小樽開発建設部長が不眠不休で、大変疲労が著しいということ等もかんがみまして、より上位の人間が当たるべきだと判断いたしまして、直ちに建設部長が――建設部長というのは北海道開発局の担当部長でございますが、建設部長が現地に赴きまして、小樽道路事務所長と合議制で進めたところでございます。  それで、御指摘のように二月の十四日に至りまして、さらに体制の強化を図るという観点から名実ともに合同対策本部長に建設部長を任命する。それと同時に、これは警察も消防もそれから自衛隊も、いろいろ出向いてきておられまして、それの合同本部でございますが、例えば道警の本部、この方が副本部長でございますが、参事官を警備部長に格上げするとか、あるいは構成員につきましてもそれぞれ格上げする。例えば、町村でございますと助役さんだったのですが、これを町長にするとか、そういう意味でその体制の強化を図ったところでございます。(中島(武)委員「発破の件はどうです」と呼ぶ)  発破の問題は技術的な問題でございますので、建設省の方からお答えしていただきます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 発破をかけるということは人命にもかかわる、直結する問題ですから、非常に慎重な判断を要すると思うのですね。そして、どういうやり方をやるかということは、これはやはり専門家の意見を聞かなければだめだと思うのです。その点では、建設省から送られた方が行ってから、事は、いろいろ方法も修正され、そして成功しているのですね。  私はそういう点では、一番最初から開発庁は、建設省の方に発破の専門家はいないのか、すぐ送ってくれ、こういうことをちゃんと要請せぬといかぬと思うのですね。自分たちの範囲内だけで事を考えているというのではなくて、衆知を集めて、専門家の本当の最高権威の人も含めて、それでどうやるか、こうでなければ私はうそだと思うんだ。そういう点で、もう一回その点について聞きたいと思うのです。

松川隆志北海道開発庁総務監理官

○松川政府委員 この問題につきましては、道路の管理にかかわる問題であるということでございますから、当初から開発局の方は建設省と十分協議の上で、いわゆる救助作業について打ち合わせをしつつ実際の作業をやってきたということでございます。  それで、今、発破の件につきましては、私専門家でないので正確にお答えできるかわかりませんが、あの一回目の発破を実際にやった業者は、聞くところによりますとあのあたりではトンネルの発破をすべてやっている、すべてというか、かなりやっている。それで、雷電海岸の発破についてもやって成功したとかいう意味で、北海道では少なくとも一流の業者であるというふうに承知しております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 しかし、北海道で一流だとか言いますけれども、そういう問題は、足払い方式だとかだるま落としたとか、こんなことを言っているのだな。これは、専門家が建設省から送られて初めて事がちゃんと進んだのですよ。だから、そういう事態の認識が私は薄かったと思いますよ。今答弁を聞きましたけれども、いや、事態の認識は薄いなということを私は感ぜざるを得ないのだね。  次の問題ですけれども、実は開発局に申し入れた第二点にもかかわる問題なんですけれども、現地対策本部の家族の方々に対する適宜的確な情報の提供、それから納得のできる説明、この問題なんですよ。  この問題は、私どもが申し入れたら、開発局は、一時間ごとに家族の方に情報を知らせるようにと指示していると言うのです。私は、その足で乗り込んだのです、現地へ。現地へ乗り込んで、そのときの現地の対策本部長からも話を聞きましたし、それから、御家族の方々にも会いました。ところが、開発局が言っていることと現地とは全然違うのだね、現地の実際とは。余りにも落差が大き過ぎる。  私はそこへ行って非常に思ったことは、発破をかける時間が変更になるのですよ。この変更になるということが家族の皆さんに知らされないんだ。何時に発破をかける、こうなっているのですね、なっているのだけれども、その時間が変更になる。どうしてやらないのだろう、どうしてやらないのだろう。家族の方々みんなが一刻も早い救出を願っているのでしょう、だから説明を聞きたいのだけれども、その説明が全然なしだ。  それから、家族の方々が知らないうちに第二回目の発破がやられた。あっ、こんなことが決定されている、テレビで知るわけですよ。何で家族の方々に最初に話がないのか、もう皆さん大変怒っていらっしゃる、率直に言って。  それから、道の知事は、来たけれども、これは災害じゃない、事故だと言って、帰っちゃった。これも一体何事かと言って、そういう怒りの声はすごいですよ。  それから、これは中尾建設大臣もかかわることなんですけれども、先ほどからも御答弁にありましたけれども、夜の十時ごろになったからもうみんな寝ているだろうというので遠慮されたという気持ちは、私はわからないではない。だけれども、建設大臣がおいでになったのは、実態、実情を知ると同時に、こういう御家族の方々に対するお見舞いもその目的の一つだったのだろうと思うのですよ。だったら、そういういろいろな事情はあるかもしれないけれども、中には、家族の人で、建設大臣が来るからというので待っている人もいたのですよ、あのとき。もう疲れて寝ている方もおられた。だけれども、待っている方もいたのです。現地対策本部は隣の部屋ですからね、そこへ入るときに、家族の人たちも迎えて待っておったという話もあるのですよ。だから、そういうのに対してねぎらいの言葉、お見舞いの言葉というのをかけてほしかったなと私は思うのですよ。今度は、今晩おいでになるそうですから、ぜひひとつ、家族の方々にも会ってやってください。あのときは、家族の者には会わないで帰るのかと言って、怒声が飛んで、それがまたテレビでぱあっと映っちゃう。非常に残念だったので、ぜ ひひとつこの点は、家族の方々に会ってやってほしいと思うのですね。  それから、健康問題についての配慮もないのですよ。みんな寝ることもできないで、身内の者が生き埋めになってしまっていて、本当にどうなっているのだろうと心配でしょう。早く救い出してほしい。ところが、じんぜんとして日が過ぎていってしまう。だから、夜もほとんど寝られないのですよ。参りましたけれども、みんな憔悴し切った顔をしておられますよ。  そういう点で、健康の問題についてもぜひ配慮してほしいと思うのですけれども、家族の方々からの訴えを聞いて、そして、お医者さんを派遣するということをやりましたのは、日本共産党の現地対策本部なんです。この依頼によってお医者さんが入ったのがお医者さんが家族の方々のところへ入った第一回目なんですよ、初めなんです。だから私は、こういう点でも、もっと家族の人たちに対する配慮というものは本当に必要だと思うのですね。  どうかひとつ、そういう点で――私もあいさつしたんです。お見舞いも申し上げたんです。本当に、時々刻々新しい変化があったり、時間が延びたり、状況を全部きちんきちんと説明する、納得できるまでちゃんと話をする、そういう体制に改善するからと私は言ったんですよ、努力するからと。そうしたら、そこを本当にみんなうなずいて。そこなんですよ。それで、ある人は、期待しています、頑張ってください、あの中でそう言いますよ。私は、やはり血の通った、御家族の方々に対する情報の提供、それもおくれないで正確なものを早く、この体制ですよ、これが絶対必要だと思うのですね。  私はこの点でも、開発庁にどういうふうに改善方をやっていらっしゃるのかというのを聞きたいのです。

松川隆志北海道開発庁総務監理官

○松川政府委員 今の、御家族への対応の体制の問題でございますが、現地の体制は、当初、早期救助ということで、そちらの方にどうも重点が置かれていたということで、家族への対応が体制的にちょっと不十分であるというふうに我々も思いまして、いわゆる家族班というもの、これは実はセンターとバスの二カ所に、現在は五カ所に分かれているのですけれども、分かれているものですから、それぞれに担当者をつけて、できるだけ苦情とか御意見とか現状の説明とかいうことが十分できるように、マンツーマンとまでいきませんけれども、かなり人員を張りつけて対応したところでございます。  それで、その中で、例えばトイレが不足しているのでトイレを増設してほしいとか、あるいはおふろに入りたいので提供してほしいとか、あるいは、診療の問題がございましたけれども、本部の方も余市の医師会に本部長名で要請いたしまして、体調が不良な御家族の方は連絡すればいつでも往診が受けられる、かつ送迎もするという体制をとっておりました。これは十三日より診療を開始しております等々、できるだけ対応をさせていただいたところでございます。  それで、定時にやったらどうだという議論もあったのですけれども、これは御家族の方も両方ございまして、何もございませんという説明を定時にやるというのは意味がないじゃないかという御意見もございまして、これはいわゆる動きがあるときに、必ずまず御家族に説明し、これも五カ所に説明し、かつその後に新聞に話す、新聞というか記者発表する、こういう対応をとっておりまして、いろいろと新聞記者がかぎ回って、何というか、前打ちみたいにやるケースはよく出ることがありますけれども、基本的には、まず御家族に説明し、発表するという体制をとっております。  それで、特に発破をやるときは、これは必ず毎回事前に御家族に御了解をとりまして、それでやっておりまして、そういう意味では、何も知らせないでどんとやったというようなことは絶対やらないということで対応しております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 改善の努力はされているようには思いますけれども、私、きのうの段階で、では午前中に何回報告に来ましたかという話を聞いたんです。一回だけだという。やはりみんな心配しているわけですから、だからもっと頻繁にも行く必要があるんじゃないですか。それで、人もちゃんときちっとお話のできる人を任命してやるというふうにしませんと、御家族の方々は怒り心頭なんだけれども、よく爆発しないでいるなと私は思うぐらいです。だから、ぜひひとつこの点。  モニタテレビをつけたら非常に喜ばれて、ばっと殺到して、みんな食い入るように見ているのですよ。モニタテレビをつけたら家族の人たちがたくさん集まってきたと言われているのですね。だから、何が欲しいのか、どうしてほしいのかということをよく聞いて、それでそれに応じてやる。上からこうやればいいんだろうということだけじゃなしに、ぜひひとつやってください。  それから、次に進みたいと思うのですけれども、原因究明にかかわる問題なのですが、実はさっき、前に質問された長内さんが、小樽開建が八九年にまとめた「後志の国道」という本について紹介をされました。私も実はこの本の必要なところだけの写しは持っているんです。  ここで言っていることは、非常に大事なことが実は二つあるんですけれども、一つは、「トンネル内の岩質は安山岩質集塊岩で新鮮にて良好であるが、古平側坑口部の旧道上部の断崖絶壁の集塊岩は風化してもろく、発破振動による落石崩落の危険が伴うので、旧道交通の安全確保から一部機械掘削で実施された。」つまり、発破は遠慮してというか、かけないで機械掘削をやる。それぐらいもろいんです、これは。このことはこの本に書いてあるだけではないんですよね。いろいろな学者の方々も、そのことについてはちゃんと指摘をしている問題なんです。  そういうことが、こういうものがあるにもかかわらずなぜもっと地盤、地質を強化するというような措置がとられなかったのか、この点はどういうわけだったのか。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 「後志の国道」という中に、今御指摘のような危険性に関する記述が書いてあるということは、我々も資料を持っております。しかし、この資料の詳細については現在開発局の方に照会中でありますので、そのもの自身の議論はまた後ほどにしたいと思います。  しかし、一般的に言って、この積丹半島の海岸線全体についての地質が集塊岩であり、今言われたような性質であるということについては、そのとおりといいましょうか、そういう傾向にあるというふうに我々も認識しております。  しかし、この豊浜トンネルと申しますのは、昭和五十四年から五十九年に建設したものでありまして、それの先立つこと昭和五十三年には、新しいトンネルの坑口というのは非常に重要でありますので、地質調査をやっております用地質踏査あるいはボーリング調査をしまして、坑口として問題がないということで、そういう判定のもとにルートを決めているわけであります。  そういうことから申し上げますと、このところが特に地質が悪かったということにはならないと考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 これは御存じですね、九四年七月、ワッカケ岬、これは現在のあの事故があったところがら三キロぐらいしか離れていないところですけれども、ここで岩盤が崩落したんです。五万トンと言われていますね。この調査に当たったのは北大の中島巌、地質工学の教授であります。私も実は、この教授じゃないんですけれども、釣りに行こうと思って、あ、景色が違うというので写した写真があるんですよね。その写真を私も、これは七月二十四日付の日付が入っている写真なんですけれども、それを拝見しました。なかなか、ぐっと削られて、崩落したものがうっと、こうなっているのがよく見える写真でした。  中島教授はどういうふうにこの問題について言っているかというと、「このように豊浜トンネルが、岩が剥離しやすいところにトンネルの坑口を設けたことは相当問題になる」、こういうコメントを発表しているんですね。今、大丈夫だ、こ ういうお話があったのだけれども、大丈夫だから、それはそうだと思うのです。大丈夫でないと思ったら、そんなことやらない。だから、大丈夫だと思う、そう思ってやった。ところが、教授の方はそうではない、こういうことを発表しているのですよ。  私は、この問題について、こういうワッカケ岬における崩落事故をあなたは知っているかと開発局に聞いたのです。私に応対してくれたのは、官房次長が二人、課長が二人。ところが、だれ一人として、いやそれは知らない、こう言うのです。それから、総点検をちゃんとやっているのかねと聞いたら、建設省の命令によってちゃんとやっておりますと。やっておりますけれども、ではいつやったんだと言ったら、いやいつでしたかね、こういう調子なんですよ。  私は、本当にこんな無責任なことがあるかなと思いましたね。いつだったかわからない。こんなあなた、近いところで五万トンも崩落して、それも知らない。こんなことで道路管理ができるのか、トンネルの管理ができるのか。私は、これが率直な気持ちだ、そう思いましたよ、もうとんでもない話だなと。  実に、こういう崩落があったとか、これは九四年の七月ですけれども、非常に近い話なのです。こういうことも本当に教訓にされていない。それから、その場における別の御意見もある。こういう問題についてもやはり教訓にしなきゃいけないんだ。もう早速、どうしてこんな違う見解が出てくるのかというので、すぐ調べるのが当たり前でしょう。そうじゃないですか。  これはどっちに言ったらいいのだろうな、あなたの方かな、そっちの方かな。  私はそういう点で、やはり今度の問題でいろいろな意見があるのをどういうふうに受けとめておられるのか。間違いなかった、なかったでは済みませんよ。

橋本鋼太郎建設省道路局長

○橋本政府委員 御指摘ありましたワッカケ岬の崩落につきましては、平成六年の七月に二万立米ほど、相当大きな規模でありますが、崩壊したという事実は、北海道開発局の道路の担当者は知っております。しかし、詳細については、どこまで認知しているかについては今照会中でありますので、しばらくお時間をいただければと思います。  それから、一般的に道路の防災、のり面の安定がどうであるかということにつきましては、おおむね五年ごとに防災の点検をやっております。これを先生御指摘の者は知らなかったということでありますが、これは建設省が命令しているからではなく必要だからやっているわけでありますが、これは大々的にやっておりまして、このトンネル付近についても調査をして、そのときには異常がなかったという報告を受けております。  また、この地域は北海道南西沖地震がございまして、震度が四から五という規模でありましたので、これは北海道開発局が独自の調査をしております。他の地域では落ちそうな岩がありましたので落としたところもありますが、この地域については変状がないということで、危険性の認定はしなかったわけであります。  いずれにしても、日常のパトロールもやっておりますし、今申し上げたような防災の点検もやっております。そういう意味で、今後とも道路の安全性の確保については努力をしていきたいと思います。  今回の崩落につきましては、しかし極めて大きな、大規模な崩落でありますので、この原因究明につきましては徹底的にやりたいということで、事故調査委員会を設けまして、これは北海道大学の芳村先生に委員長をお願いして、本格的に徹底的に追及をしていきたいと考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 もう時間が来ているようですから、私、まだもっと、実はこのほかにも全然違う問題についてもきょうはお尋ねするつもりだったのですけれども、とてもその時間がなくて、それで、この問題についても二、三まとめて質問させていただいて、最後に中尾建設大臣の決意も伺いたいと思うのですけれども、簡潔に言います。  一つの問題は、こういう崩落しやすいところにルートをとってよいのかという、この問題なんです。  この点については、やはり内陸部にルートをとるというのは一つの方法なんですけれども、だけれども、それはこれにも、先ほど紹介した「後志の国道」にも紹介されているのですけれども、こう言っているのですね。「建設費用の面でも経済的に安価でよりよい質の高いトンネルを建設すべき」、こういうふうになっているのです。だから、建設費用の面でも安価で経済性を最優先にするというよりは、人命最優先ということをやはり考えなきゃいかぬのじゃないかということが、私の提起であります。  それから、調査のやり方も、いろいろ報告ありましたけれども、もっと科学的な調査のやり方とか、それからいろいろな、職員の皆さんはもちろんですけれども、住民からの通報もひとつ大いに受け付けよう、そういうことも非常に大事だと思うのですね。そういう点をきちっとやっていただきたい。  それから、最後に言いたいのは、さっきも長内さんが言っておられましたけれども、いやもう地域は大変ですよ。学校は分校をつくってやっているのです。それから生活物資の問題もある、医療の問題もあるのです。だから、安全性を確かめた上で旧道の活用とか、そういう問題も考慮してもらいたい。今、削った土をどうも旧道を使って運んでいるのじゃないかなというふうに、私が見たところでは、そんな感じもしました。そういうことも含めて、ぜひひとつ早急な救出ができますように大いにやっていただきたい。  以上申し上げまして、質問を終わりにしなきゃいかぬと思います。

中尾栄一自由民主党建設大臣

○中尾国務大臣 時間の関係もございましょうから決意だけを申し述べさせていただきますが、本当にただいまは中島委員から貴重な御意見を賜りました。私も、今からその現場に臨むわけでございますから、十分に今の言葉を、また、先ほどの委員の言葉も参考にしながら、心に重く受けとめながら行ってまいりたいと思います。よろしくどうぞ。

二見伸明新進党

○二見委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時二十二分散会

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