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134回国会参議院1995/11/10

災害対策特別委員会 第2号

発言数
124
登壇者
20
会派数
7
開催日
1995/11/10

会議録

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  小委員会の設置に関する件を議題といたします。  雲仙・普賢岳火山災害対策についで調査検討するため、小委員八名から成る雲仙・普賢岳火山災害対策小委員会を設置することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認めます。  つきましては、小委員及び小委員長の選任は、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、小委員に岩井國臣君、鎌田要人君、松谷蒼一郎君、北澤俊美君、横尾和伸君、渡辺四郎君、山下芳主君及び本岡昭次君を指名いたします。  また、小委員長に北澤俊美君を指名いたします。  なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及びその補欠選任、並びに小委員会から参考人の出席要求がありました場合の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。池端国土庁長官。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) ただいま議題となりました災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案につきましてその提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この法律案は、近年の災害発生の状況等にかんがみ、災害対策の強化を図るため、災害対策のための組織を充実し、緊急災害対策本部長等の権限を強化し、警戒区域の設定等災害応急対策のため必要な権限を災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官に付与する等所要の措置を講ずるものであります。  以上が、この法律案を提出する理由であります。  次に、この法律案の要旨を申し上げます。  第一に、緊急災害対策本部の設置及び組織の充実についてであります。  大規模災害時には、内閣総理大臣みずからが陣頭に立って、国の総力を挙げて災害応急対策を推進する必要があります。このため、内閣総理大臣は、著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合においで、当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるときは、当該災害が国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすべきものではなくとも、緊急災害対策本部を設置することができることといたしております。また、緊急災害対策本部の本部長に内閣総理大臣を、副本部長に国務大臣を、本部員にそれ以外のすべての国務大臣を充てることといたしております。  第二に、緊急災害対策本部長の権限の強化についでであります。  大規模災害が発生した場合において、初動段階から広範な行政分野にわたり各機関が連携を密にして、効果的に災害応急対策を実施することができるようにするためには、その司令塔となる緊急災害対策本部長が強力な調整力を発揮することが不可欠であります。このため、緊急災害対策本部長が災害応急対策に関しで指示を行うことができる対象に、指定行政機関の長等を加えることといたしております。  第三に、現地対策本部の設置についてであります。  非常災害に際し、被災現地においで機動的かつ迅速に災害応急対策の推進を図るため、緊急災害対策本部等に、本部の所管区域にあってその事務の一部を行う組織として、現地対策本部を置くことができるものといたしております。  第四に、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官への救援活動のために必要な権限の付与であります。  災害時においては、災害派遣された自衛隊の部隊等が大きな役割を果たすようになってきでおり、現場においで災害派遣された部隊等の自衛官が人命救助、障害物の除去等の応急措置のため必要な措置を行うことができるようにする必要があります。このため、災害派遣された部隊等の自衛官は、市町村長等、警察官及び海上保安官がその場にいない場合に限り、人の生命または身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときに、警戒区域を設定し、当該区域への立ち入りを制限し、もしくは禁止し、または当該区域からの退去を命ずること、応急措置を実施するため緊急の必要があると認めるときに、土地もしくは建物その他の工作物の一時使用または物件の使用もしくは収用をすること、現場の災害を受けた工作物等の除去その他必要な措置をとること及び住民または応急措置を実施すべき現場にある者を当該応急措置の業務に従事させることができることといたしております。  第五に、新たな防災上の課題への対応であります。  阪神・淡路大震災において新たな防災上の課題として認識された事項に対応するため、国及び地方公共団体は、自主防災組織の育成、ボランティアによる防災活動の環境の整備その他国民の自発的な防災活動の促進に関する事項、高齢者、障害者等特に配慮を要する者に対する防災上必要な措置に関する事項及び海外からの防災に関する支援の受け入れに関する事項の実施に努めなければならないものといたしております。  第六に、地方公共団体相互の応援であります。  阪神・淡路大震災に際し、地方公共団体間の応援とその前提となる事前の協力の重要性が認識されましたことから、地方公共団体は、防災上の責務を十分に果たすため必要があるときは、相互に協力するように努めなければならないことといたしております。さらに、国及び地方公共団体は、地方公共団体の相互応援に関する協定の締結に関する事項の実施に努めなければならないものといたしております。  その他、大規模地震対策特別措置法についで災害対策基本法の改正に合わせた改正を行う等所要の改正を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、この法律案につきましては、衆議院においで修正が行われたところでございます。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) この際、本案の衆議院における修正部分についで、修正案提出者衆議院議員小坂憲次君から説明を聴取いたします。小坂憲次君。

小坂憲次新進党

○衆議院議員(小坂憲次君) ただいま議題となりました災害対策基本法及び大規模地度対策特別措置法の一部を改正する法律案につきまして衆議院における修正の趣旨についで御説明申し上げます。  修正の要旨は、第一に、地方公共団体の住民は、みずから災害に備えるための手段を講ずるとともに、自発的な防災活動に参加する等防災に寄与するように努めなければならないこととすること。  第二に、国及び地方公共団体が防災のため実施に努めなければならない事項に、交通、情報通信等の都市機能の集積に対応する防災対策に関する事項、火山現象等による長期的災害に対する対策に関する事項等を追加すること。  第三に、内閣総理大臣は、非常災害対策本部及び非常災害現地対策本部を設置するに当たり、閣議を経ることを要しないこととすること。  第四に、緊急災害対策本部員は、国務大臣及び国務大垣以外の指定行政機関の長のうちから内閣総理大臣が任命する者をもって充てることとすること。  第五に、市町村長は、当該市町村の地域に係る災害が発生し、またはまさに発生しようとしている場合において、応急措置を実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、自衛隊の災害派遣の要請をするよう求めることができることとすること。また、市町村長は、その要求ができない場合には、その旨及び当該市町村の地域に係る災害の状況を防衛庁長官等に通知することができることとすること。この場合において、当該通知を受けた防衛庁長官等は、その事態に照らし特に緊急を要し、要請を待ついとまがないと認められるときは、人命等の保護のため、要請を待たないで自衛隊の部隊等を派遣することができることとすること。  第六に、災害緊急事態に際し、法律の規定によっては被災者の救助に係る海外からの支援を緊急かつ円滑に受け入れることができない場合においで、国会が閉会中等のためその措置を待ついとまがないときは、内閣は、当該受け入れについて必要な措置をとるため、政令を制定することができることとすること。  その他、大規模地震対策特別措置法について災害対策基本法の修正に合わせた修正を行うこと。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 私は、自由民主党の岩井國臣でございます。  この七月の参議院選挙におきまして初めて当選させていただきまして、水災害対策特別委員会におきましては初めての質問ということに相なるわけでございますが、初めての質問の機会を与えでいただきましたことに対しまして、委員長を初め各委員の先生方に厚く感謝申し上げます。  私は、長い間災害の業務にも携わっでまいりました。若干細かくなるかもわかりませんが、現場の感覚を踏まえながら、多少技術的に過ぎるかもわかりませんけれども、いろいろ質問させていただきたいと思います。  現在の災害対策基本法が昭和三十六年に制定されて以来、我が国の防災体制というものはそれなりに整備が進みまして、大きな成果を上げてきたのではないかというふうに思っております。しかし、このたびの阪神・淡路大震災によりまして、現体制に大きな欠陥部分があることがわかったわけでございます。政府におかれましては、直ちに防災問題懇談会を設置されまして、それ以降の慎重かつ精力的な検討の末、ようやく今回の法律案提出となった。私は、いつ法案提出になるのかなと注目して見ておったわけであります。まずもって、今までの御努力に敬意を表する次第でございます。御苦労さまでございました。  さて、そうはいいながら、今回の法律案、先ほど修正についての趣旨説明があったわけでございますけれども、今回の法律案につきまして、あるいは今後の災害対策につきまして若干疑問に思う点がございますので、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。  まず、防災体制の整備についてでございますけれども、まず第一は、防災問題懇談会の提言についてでございますけれども、すべて懇談会での提言が今回の法律案に反映されているとは言いがたいのではないかな、そんな気がしております。例えば、きょうの本会議でも御議論がございましたけれども、災害相互援助基金の問題でございます。懇談会におきましてそういった議論があったんではないかと思いますが、それが今回の法律案に反映されていないのではなかろうかということで、まずその点、お聞きしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 先生おっしゃいますように、今の防災問題懇談会の提言の中で触れでおります災害相互援助基金でございますが、これにつきましては今回の改正案の中に盛り込んでいないところでございます。これは、現在、地方公共団体の中で検討をされております。全国知事会の中に委員会等を設けで検討をされているところでございましで、政府といたしましては、その検討の内容を勘案しながら、その対応についで今後検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 災害相互援助基金の問題につきましては私も重大な関心を持っておりまして、今後ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。  ところで、都道府県にまたがります広域的な相互援助の問題といたしましては、災害復旧に当たりましでの実は技術者の問題があります。これは災害復旧ということでございますが、技術者が大変不足する。一般的にいいまして、大災害時には、金だけではなくて技術者も端的に言って不足する場合が多いわけでございます。既に幾つかの都道府県におきましては、名前はまちまちかと思いますけれども、技術センターというふうなものがありまして、いざ災害というときにはそういう技術者の相互援助といいますか、派遣をしておるというケースがよくあるんじゃないかと思います。  こういったことにつきましで私は今後強力に推進していくべきではなかろうか、こんなふうに思っでおるわけでございますが、建設省の考え方はどうなっておるのか、その辺ちょっとお聞きしたいと思います。

鈴木藤一郎建設省大臣官房技術調査室長

○説明員(鈴木藤一郎君) 災害復旧に当たっての技術者の確保と相互援助の問題、御指摘でございましたが、建設省といたしましても、災害復旧を迅速に行うためには御指摘のとおり技術者の確保が重要であると考えております。  とりわけ大災害時には都道府県等にまたがる広域的な相互援助が必要でございまして、今回の阪神・淡路大震災におきましては、全国の都府県及び市から兵庫県及び県内の市町に対して、町というのはこれは北淡町だけでございますが、に対しまして技術者が派遣されたところでございます。  具体的には、平成七年三月三十一日までに、被災建築物の応急危険度判定のための支援といたしまして延べ六千五百人・日、単位が人・日でございます。それから、地すべり等による二次災害防止のための支援として約二百六十名。これは、単位がばらばらで恐縮でございますが、二百六十名ということでございます。その他、道路関係、下水道関係など多数の技術者が派遣されまして、現在でもなお三十六都府県四十五市より約二百名の技術者が派遣されているところでございます。先ほどの建築物の応急危険度判定支援で六千五百人・日という単位で申し上げましたが、この二百名というのを同じ単位で申しますと四万という数字を超えるものでございます。  建設省といたしましても、自治省と協力いたしまして、技術者の派遣人員につきまして、河川、砂防、道路等その専門分野別に、派遣を受ける自治体と派遣する全国にまたがる自治体との間に立ちまして調整をするなどの支援を行ったところでございます。また、今後とも、建設省といたしましては、都道府県及び市町村にまたがる技術者の調整により広域的な相互援助の支援を行ってまいりたいということでございます。  また、災害発生時等緊急時におきましては、建設省技術職員を現地に派遣しまして応急復旧対策等についての助言、指導を行う、あるいは災害復旧工事におきます業務委託に関する費用の補助、こういったことを措置しているところでございます。さらに、平常時におきましても、建設技術センターの職員を含む技術者、さまざまな技術者が参加する研修、講習会へ講師を派遣し、災害時に迅速に対応できるような積極的、技術的支援を行うなど、適切な災害対応が行えるよう努めているところでございます。  なお、建設技術センターにつきましては、災害時の技術支援業務などを目的に、現在、全国三十六都道府県において設置されております。その他の都道府県におきましても、その設置に向けて鋭意努力されていると聞いております。  御指摘の点を踏まえまして、今回の経験も十分におさらいし、これを生かしながら、建設技術センターの活用も含めまして、都道府県等にまたがる広域的な技術者の相互援助が円滑に行われるように積極的に努力してまいる所存でございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 先ほどは災害相互援助基金の話をさせていただいて、今は災害復旧に当たっての技術者の問題を一つの例として問題提起させていただいたわけでございますけれども、消防の問題であれ、人命救助の問題であれ、いろいろやはり広域的な相互援助というのが極めで重要だと思います。各省にまたがる話だろうと思います。ぜひ国土庁中心になられまして、そういった広域的な相互援助が実際の現場でスムーズにいきますように、特段の御指導をよろしくお願いをしたいと思います。  その次に、緊急災害対策本部あるいは現地対策本部の職員のことでございますけれども、これらの職員につきましては、言うまでもないことですけれども、とにかく極めて迅速に担当者を決めていくということが必要であろうかと思いますが、この点、どういう人をだれが決めるのか、ちょっとその辺、具体的にイメージがわかないものですから教えていただきたい。そしてまた、その手続がどういうふうになるのかなと思ったりしでおりますので、その辺のちょっと御説明をいただければと思うのでございますが、よろしくお願いします。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) まず、任命でございますが、緊急災害対策本部の職員につきましては、関係省庁の職員のうちから内閣総理大臣の任命によって決定されるものでございます。それから、緊急災害対策本部の現地対策本部の本部長、本部員あるいはその他の職員につきましては、緊急災害対策副本部長あるいは本部員、その他の職員の中から、緊急災害対策本部長が指名をするということにしております。  先生もおっしゃいましたように、災害発生後にこれらの職員を迅速に決定するために、これまでも緊急災害対策本部員につきましては、あらかじめその予定者について中央防災会議等の場においで申し合わせをしてきたところでございますが、同様に、今回の改正に伴う見直しにつきましても、関係省庁と十分検討して、あらかじめ予定者を決めておくというふうな作業を進めたいと思っております。  私どもの今のところの腹づもりといたしましては、それぞれ担当省庁の担当課長レベルの者をあらかじめ指名する方向で検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 やはりいざというときになりますと、大切なことは人になりますので、経験豊かないい人を即選定しでいただくように、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  さて、次でございますけれども、我が国の防災対策は、計画面でいいますと、まずは防災基本計画というのがあるわけでございますが、それの下位計画といいますか、防災基本計画に基づきましで、国の関係機関につきましては防災業務計画、それから、地方自治体につきましては地域防災計画をつくる、こうなっているわけです。二本立てになっているわけでございます。  そこで、まず建設省にお聞きするわけでございますけれども、これは、例えば建設省ということで、ほかの省庁全部業務計画あるわけでありますが、まことに恐縮でございますけれども、建設省を例にして恐縮でございますが、建設省の防災業務計画につきましては、今回のこの基本法の改正に伴いまして何がどういうふうに変わるのかなと、そこのところちょっとまだイメージがわかないところがあるものですから、ちょっと御説明いただければと思うわけでございます。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) 防災基本計画は、災害対策基本法に基づき中央防災会議においで作成され、各省庁はその基本計画を受けて防災業務計画を作成することとなっております。  建設省では、本年七月十八日に修正されました防災基本計画を踏まえましで、現在、建設省防災業務計画を修正の作業中でございます。その主な構成は、震災対策編、風水害対策編、火山災害対策編等、それぞれの災害に対する予防、応急対策、復旧・復興の各段階における施策を強力に実施するために初動体制の確立、マニュアルの整備、各種防災に関する計画の作成、警戒避難体制の整備等を具体的かつ詳細に記述していくこととしておりまして、これをもとに防災対策の総合的かつ計画的な推進を図ってまいりたいと考えております。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 今回の阪神大震災時におきまして、現地に現地対策本部というものが設置されまして、大変大きな成果を上げたのではないかと思います。  建設省を例にして言いますと、建設本省があって、地方建設局があって、工事事務所があって、出張所があるということでございます。この法案改正によりまして現地対策本部というものができたときに、そういった建設省の出先機関との連携というのが当然出てくるのではなかろうかと、そんなふうに思っておりまして、私の現場感覚から言いますと、その辺が極めで重要ではなかろうかなと。ですから、もちろん建設省だけではなくて、それは農林水産省あるいは運輸省、いろんな機関との連携というようなことが極めて重要だろうと思います。現地対策本部が所期の目的を十分達成するように、ひとついろいろ御検討をいただければと思うわけでございます。  次に移りますが、災害対策の総合調整機能についてでございます。災害対策についての総合調整機能というものは、国土庁というよりも、むしろ内閣官房あるいは自治省に移した方がより実効が上がるのではないかというふうな意見があるわけです。私は、個人的に言いますと、国土庁が適当である、いや国土庁でなければならないというふうに私は考えておるわけでありますが、そういう意見が出るということもわからないではない。  災害とは全然別な話でございますけれども、我が自民党の中には、土地対策につきまして国土庁の対応がちょっとなってないんではないかというような意見もございまして、そういうことを言われる先生方も少なくないわけでございまして、極端な御意見として、国土庁廃止論を言われる方も実はあるわけです。  災害対策につきましても、国土庁の実力を疑う向きもないではないということだろうと、そんなふうに思ったりもしでおるわけでございますが、実に嫌らしい質問で恐縮なんでございますけれども、そういったいろんな意見があるということにつきまして、これはぜひ国土庁長官に、どういう感想、どういう所見をお持ちなのか、お伺いしたいと思うわけでございます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 岩井先生から、国土庁廃止論も出てるぞよ、こういうお話でございました。本当に残念なことだと思っております。  阪神・淡路の大震災におきましては、国土庁といたしまして、あの甚大な被害の発生を受けまして、直ちに政府の非常災害対策本部を設置いたしました。関係省庁を招集して当面の応急対策を決めたところでございます。また、官邸との連絡を密にとりつつ特別な対策も講じてまいりました。  まず、速やかな激甚災害の指定、これは一月の二十五日に指定をしたわけでありますが、この指定をするとともに、復旧・復興の足がかりとなる対策として阪神・淡路大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の特別立法、これも講じできたところでございます。  さらに、この大震災の教訓に学びながら、災害対策の広範な見直しに取り組んでまいってきたところでございます。特に、国土庁といたしましては、災害時における緊急通行車両の確保を図るための措置等を定める必要があるということで、さきの通常国会では災害対策基本法の改正を行ったところでございます。また、各種災害対策の基本となります防災基本計画については全面的、抜本的な見直しを行って、分量で申し上げたらなんでありますけれども、これまでの計画の十五倍の分量による災害応急対策等を具体的、実践的に定めたところでございます。  また、今般法案を提出しておりますように、防災問題懇談会の検討作業に、緊密な連携をとりつつ、密接に協力をしてまいりまして今回法改正案をまとめた、こういうところでございまして、災害対策の一層の充実に向けて国土庁としては全力を挙げて、全力を傾注して取り組んでいる、こういうふうに認識もし、また自負もしているところでございます。  私、八月八日に国土庁長官を拝命いたしましたが、その後先生御案内のように、伊豆半島東方沖あるいは伊豆半島南方沖、奄美大島近海等を震源とする地震が多発をいたしました。このときも、私は防災局の職員の活動を見でおりまして本当に目をみはったものであります。緊急参集、震度五以上になりますと皆さん方のポケベルが一斉に鳴る。それによって、どんな夜間であろうと緊急に参集して情報の収集に努める。各官庁との連絡提携をやる。官邸との連絡をする。関係省庁との担当者会議をやる。本当に涙ぐましい活躍ぶりを見て私は本当に感激をしておるわけでございますが、しかしこれにとどまってはならないと思います。万全の対策をさらに講じてまいらなければならない、こういうふうに思いますが、残念ながら防災局の現在の体制は必ずしも十分ではございません、率直に申し上げます。  平成八年度の機構定員要求においては、国土庁は要求枠十名を要求しております。そのうち、定員削減対応分の二名を除く八名につきましてはすべて防災局に充でる。そして定数増を図ろうとしておりますので、この要求については関係省庁の御理解を得で、何としても増員を確保したいと思いますが、先生方、皆さん方の応援もよろしくお願いを申し上げたいと、このように考えております。  今後とも、国土庁、防災局の体制、拡充強化を図ってまいりたい、そして揺るぎのない防災体制を確立したい、このように努めてまいる所存でございますので、委員の皆さん方の一層の御支援をお願い申し上げる次第でございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 今、池端長官おっしゃいましたように、国土庁の皆さん方、ふだんから災害対策についで大変なお骨折りをいただいておりますし、いざというときに本当に不眠不休の大変な御努力をなさっでおる。私もその点十分承知しておるわけでございますけれども、これも長官御指摘のように、体制につきましてまだ必ずしも十分でない面もあるのではなかろうか。せっかく法律、制度が整備されても、国土庁の各省に対する調整機能といいますか、指導力といいますか、そういうものが弱いとやはり実行面におきましてうまくいかないというふうなことがございます。そういうことで、国土庁はさらに総合調整機能の強化を図るべきであると、こういうふうに思います。ぜひよろしくお願いしたいと思うわけでございます。  かかる観点からひとつお聞きいたしますが、例えば、これも例で恐縮でございますけれども、国土庁は地域防災計画につきましてもっと実質的な指導強化に乗り出すべきではなかろうか。御案内のとおり、防災基本計画というのは国土庁でおつくりになるわけであります。地域防災計画というのはそれぞれの自治体でおつくりになるということでございます。やはり防災基本計画に基づいて地域防災計画というものができ上がっていくわけでありますので、そういった地方自治体に対する指導強化を図るべきではなかろうかと、こんなふうに実は思っております。  ということは、若干その辺弱いのではないかと思っでいるということの裏返しの質問になるわけでございますが、そういった点につきまして国土庁におかれてはどんな考えをお持ちなのか、お聞きしておきたいと思うわけでございます。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) ただいま大臣からも申し上げましたように、防災基本計画を改定いたしまして、詳細かつ具体的なものとしてその内容の充実を図ったところでございます。  住民の生命、身体、財産を災害から保護するというのは地方公共団体の責務でございましで、いわゆる公共団体の首長がその任務を負っているというふうに考えております。したがいまして、おのおのの地方公共団体が定めます地域防災計画につきましでもそれぞれの首長がみずからの意思を十分反映させたものにしていただきたいというふうに考えておるところでございます。  そういった意味で、先ほどから申し上げております防災基本計画を首長みずからがごらんいただいても、どうしたらいいかというふうなことが大体わかるような感じになっております。  そういった観点から、今回改定いたしました防災基本計画につきましての基本的な考え方を地域防災計画の改定に的確に反映しでいただくというようなことが非常に重要だというふうに考えておるところでございまして、そのためにはあらゆる機会を通じて私どもも努力をしたいというふうに考えているところでございます。  ちなみに、八月に開催をいたしました都道府県地域防災計画担当部長会議、これは消防庁が主催をしておりますが、その場に私どもも出向きましで、防災基本計画の改定の考え方についで詳細にお話をいたしまして、地域防災計画での十分な反映をお願いしているところでございます。たまたま、来週でございますけれども、全国市長会の方で災害対策のあり方についで若干話をするようにというお話もございます。そのときには、今申し上げておりますようなことを市長さん方にお話をして、ぜひみずからの御判断で地域防災計画の策定に取り組んでいただきたいというふうなことをお願いしようというふうに思っております。  そういうことで、あらゆる努力をしていきたいと考えておりますけれども、個々の地方公共団体の指導につきましては、消防庁においでこれまでも適切に推進してきでいただいておりますので、私どもとしてはもう少し基礎的なといいますか、ところでいろいろ努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 なかなか微妙な問題を含んでおりますのでこれ以上余り突っ込みませんが、自治体でおつくりになる地域防災計画、これは都道府県レベルにおきましても市町村レベルにおきましてもやはり総合計画なわけです。各省のいろんな施策がそこへ盛り込まれていくということでございます。したがいまして、ぜひ国土庁の総合調整機能というものを十分発揮しでいただくようにこれはお願いをさせていただいて、次の質問に移らせでいただきたいと思います。  次は、自主防災組織の育成という問題について若干質問させていただきます。  自主防災組織というものは、初期消火でありますとかあるいは避難誘導に大変大きな役割を果たすわけでございますけれども、消防団というものは自主防災組織の概念に入らないんだというようなことをちょっと聞いたことがあるわけでございますが、そうなんでしょうか。そうだとすれば何で自主防災組織の概念に入らないのかなと、こう思うわけでございます。  消防団とは別個に自主防災組織の育成というものを考えでいくということはどういうことなのか、ちょっと私にはどうも理解できない面があるわけでございますので、これは消防庁さんの方になると思いますが、御説明をいただければありがたいわけでございます。

高田恒消防庁防災課長

○説明員(高田恒君) 消防団と自主防災組織の関係でございます。  消防団の活動につきましては、率先してみずからの地域を災害から守ろうという自発的精神に裏づけられでおりますが、消防団は消防組織法においで定められている消防機関であり、災害時には市町村の消防力の一部として消防本部の消防長等の所轄のもと消防活動を行う任務を担っております。このため住民の隣保協同の精神に基づく自発的な組織として位置づけられる自主防災組織とは異なるものとされているところでございます。  しかしながら、消防団は地域防災の中核として自主防災組織の日常の訓練や災害時の活動に対しまして指導的役割を果たしており、また多くの消防団のOBが自主防災組織のリーダーとなるなど、自主防災体制の強化を図る上では消防団の育成も非常に重要な課題であると考えております。  このため消防庁では、自主防災に必要な資機材の整備やリーダーの養成等により自主防災組織の育成に努める一方、消防団の活性化を図るため、消防団の施設、装備等の充実、消防団員の報酬等に係る財政措置の拡充、青年層、女性層に対する参加の呼びかけ等に努めているところでございます。  今後とも、消防団の育成に努めるとともに、消防団とも連携した地域の自主防災体制の強化を図ってまいる所存でございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 ただいまの御説明、わかるような気もするんですけれども、ちょっとまだわからない面もございます。自主防災組織というのは地縁に基づいて結成された自発的な防災組織というわけですよね。消防団のやっておられる初期消火とか避難誘導というようなものは、もともと行政組織のしっかりしていなかった相当昔、江戸時代とかもっと昔、相当昔からあったものではなかろうかと、こんなふうに思うわけでございます。  今御説明がございましたように、行政と自主防災組織とは当然しかるべき連携があるべきで、自主防災組織メンバーの中に消防団員のような特別公務員がいてもいいわけですよ。消防団員というのは言うなれば地域防災組織のリーダー、今もそういう御説明があったわけですけれども、そのとおりなわけで、消防団員というのは、水防ですね、消防と水防と両方ありますが、その水防団員も同じことなんですけれども、やはり自主防災組織の指導的立場にある、自主防災組織の有力メンバーではなかろうかと、実は私はそんな感じをしておるわけでございます。別にちょっと切り離して、消防団組織と自主防災組織が別にあるというんじゃなくて、これは一緒という概念でもいいのではなかろうかという感じがするわけであります。  そこで、水防団の方は建設省になるわけでありますが、建設省にお聞きいたしますけれども、水防団組織というのは、これやはり地域における自主防災組織ではないんでしょうか。ちょっと建設省の方の御見解を賜りたいと思います。

土屋進建設省河川局治水課長

○説明員(土屋進君) 先生のお話もございましたように、水防活動というものは率先いたしましてみずからがみずからの地域を水害から守る、そういう郷土愛に基づく活動であるわけでございますが、水防団と申しますのは、水防法において定められている組織でございまして、水害のときには市町村長等の水防管理者の所轄のもとに水防活動を行う、そういう任務を持っているわけでございます。このため、住民の隣保協同の精神に基づきます自発的な組織として位置づけられております自主防災組織とは異なるものと、こういうふうにされているところでございます。  しかしながら、水防活動と申しますのは、水との闘いであるばかりではなくして、一刻を争うような時間との闘いでもある、こんなふうに言われでいるわけであります。したがいまして、極めて的確でかつ迅速な判断、そして行動、こういうものが要求されるわけでございます。このような判断力あるいは行動力、そういうものにすぐれております水防団員の方が、自主防災組織を指導する立場といたしまして、常日ごろから防災に関する指導を行うなどにつきましては適任であると、こんなふうに考えでいるところでございます。  建設省といたしましても、地域の水防災上必要な河川防災ステーション等、防災施設の整備を推進するほか、ハザードマップによりまして浸水・避難情報を提供するなど積極的に支援をしているところでございます。  今後とも地方公共団体と調整を図りながら体制の整備を積極的に支援してまいりたい、かように考えているところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 この点、余り突っ込んでいっても仕方ないと思います。基本的認識は、自主防災組織というものは重要である、消防団組織も重要である、水防団組織も重要であるということは全く私も認識が一致しておりますので、そういったものの育成についで今後どのようにやっていくのかということでございます。  水防につきまして引き続き御質問いたしますが、建設省におきましては、水防団員の育成とかあるいは水防活動の拠点整備というふうな観点から、水防センター整備構想というのがあるやに聞いておりますけれども、これはどんな考え方で出された構想なのか、そしてまた、今後の整備促進の見通しですね、今後の見通し、どのようにお考えなのか、ちょっとお聞きしておきたいと思います。

土屋進建設省河川局治水課長

○説明員(土屋進君) 出水時の防災体制の充実を目的といたしまして、平成元年度からは水防拠点の整備であるとかあるいは水防ヘリポートの整備、こういうものを進めてきているところでございますが、河川防災ステーション、こういうふうに申しておりますが、この河川防災ステーションも、出水時に河川管理施設が被災しないための活動であるとか、あるいはそういうものが被災したときの緊急復旧活動を実施する拠点、そういうものを整備していこうということで昨年度に事業に着手したところでございます。  この河川防災ステーションと申しますのは、出水時にこれらの活動を実施するためいろいろ使用いたします資材を備蓄する区域であるとか、あるいはヘリポートであるとか、車両交換場所であるとか、あるいは駐車場であるとか、そういうものを整備するものでございます。現在、事業実施状況は、昨年度と今年度合わせまして二十六カ所で実施をしているところでございます。防災ステーションの全体計画に基づきましで、今後とも逐次計画的に整備を進めてまいる予定でございます。  建設省といたしましては、自治省と協力いたしまして、地方自治体と調整を図って、水防センター構想をバックアップできます河川防災ステーションの整備、こういうものを推進してまいりたいと、かように考えているところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 消防団とそれから水防団というのはもう全国でほとんどメンバーが一致しでおると。何%か数字は忘れましたけれども、ほとんど一致しておるということでございます。  そういうことで、ぜひ、先ほどは自主防災組織という概念と消防団組織という概念が違うんだと、こういう御説明でございましたが、そういう概念整理なんかも含め、そしてまたそういった自主防災組織の育成というふうなことにつきましてこれは必ずしも消防庁と建設省だけではないと思いますけれども、関係する省庁、ひとつ連携をしていただいて、そういった自主防災組織の育成に当たっていただきたいと、こう思うわけでございます。  その次に移りますが、目下政府部内におきましては、ボランティアの育成に関しまして法的な整備を図ろうというふうなことで、諸般の検討が進められているやに問いでおるわけでございますけれども、今言いました自主防災組織の育成に関しまして、例えば、地域内の企業の協力、例えば寄附を企業からいただくとかいうふうなこともあるんだろうと思いますけれども、そういった地域における企業からの寄附について、税制上の特別優遇措置が講ぜられでしかるべきではなかろうかとか、そんなことも実は私考えておるわけでございますが、そういった自主防災組織の育成ということに関連いたしまして、地域内の企業の協力、特に寄附というふうなことにつきまして国土庁としてはどんな考えに立っておられるのか。  これは、今十八省庁でいろいろ御検討中ということで、企画庁が中心になっておられるようでございますので、本来は経済企画庁に聞くべきかもわかりませんが、国土庁としては自主防災組織の育成というふうな観点に立ってどのようにお考えになっているのか、見解をお聞きしておきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 今、先生からもお話がございました、経済企画庁を中心といたしまして、自主防災組織というよりは防災ボランティアに対してどういうふうな支援をするかということについて現在検討中でございます。その中で、税制上の措置についても検討がされているというふうに考えております。  ただ、現行制度でも、例えば、日本赤十字社に対する寄附金につきましては所得控除が受けられるということでございますし、また大蔵大臣から指定された寄附金につきましては、税の所得控除が受けられると。    〔委員長退席、理事松浦孝治君着席〕  例えば、今回の阪神・淡路大震災におきましても、全国社会福祉協議会が指定を受けまして、実際にも募金をしたということもございます。  そういうことでございますが、さらに地域内の企業の寄附というふうな検討ではないと思いますけれども、ボランティア団体等に対して寄附をした場合にどういうふうな税制上の優遇措置があり得るかどうかということについては、その中で検討をしていく。もしそういうことについてもう少し拡充するというふうなことがあれば、その防災ボランティアの活動については有益であろうというふうに私どもは考えでいるところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 ボランティアの育成ということも当然大事なわけでございますけれども、私が申しているのは自主防災組織なんですね。地域の中の企業というのは、地域住民とはまさに運命共同体、一緒なんでございますから、そういった企業が地域における自主防災組織にいろいろな面で協力していくということについで特段の配慮がなされてしかるべきではなかろうかと、こういう観点で御質問させていただいたわけでございますが、今後の検討課題というふうなことでぜひお聞き取りいただければありがたいと思うわけでございます。  それでは次に、緊急災害対策本部につきまして若干の質問をさせていただきたいと思います。  例えば、これもまた例で恐縮でございますけれども、建設省の場合といいますか、建設大臣の場合でございます。当然本部員になるわけでございますけれども、指定行政機関の長という立場もあるわけですね、二つの立場があると。この辺の二つの立場の使い分けというものがどうなるのかなと、ちょっと思っでおるわけでございます。  本部員の立場といたしましては、個人的な立場で緊急対策本部の総合調整に参画すると。本部長から指示を受ける指定行政機関の長としての立場は、通常の、建設省でいえば建設省という組織の長であると。そんな理解でいいのかなと思ったりしでおるんですけれども、そんな理解でよろしいんでしょうか。ちょっとその辺がわかりにくいのでございますが。    〔理事松浦孝治君退席、委員長着席〕

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 先生のおっしゃるようなことであろうかと思います。  そこで、もう少し申し上げますと、緊急災害対策本部は、防災関係機関が実施をいたします災害応急対策の総合調整等がその所掌事務ということになっておるわけでございます。  国務大臣は、緊急災害対策本部員という立場におきましては、その総合調整等の主体の一員といたしまして知恵を絞っていただいて、異常かつ激甚な非常災害が発生した場合に求められる高度かつ緊急の判断を本部の場で行っていただくという、そういった活動に参加をしていただくということであろうかと思います。  一方、指定行政機関の長という立場におきましては、例えば建設大臣であればその建設大臣の有する権限を行使して災害応急対策に当たるということになるわけでございますが、建設大臣の所管行政についても、本部が総合調整等を行うという場合には、その調整を受ける客体という立場になろうかと思います。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 本部長である内閣総理大臣から例えば建設大臣が受ける指示というのは、これは建設大臣に限らぬわけですが、まあ例えばですけれども、それは法的な拘束力というのはどうなっておるのでございましょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 現行法におきましては、緊急災害対策本部長は、指定行政機関の長、例えば建設大臣なんかに対しましては総合調整しか現行法ではできないということになっております。  この総合調整と申しますのは、助言、要請あるいは勧告等によりまして、双方向の意思表示を経て調整を行う手法であるということでございますが、今回の政府案において緊急災害対策本部長に権限を付与しようとしております指示でございますが、これは一方的な意思表示による調整の手法である。したがいまして、先ほども申し上げました助言、要請、勧告等といった総合調整よりは強力でかつ迅速な手法であるというふうに考えておるところでございます。  ただ、一方で、指揮監督というものとは異なるというふうに考えておりまして、指揮監督は上級の機関から下級の機関に対して行われるものでございましで、相手方を法的に拘束するというものでございますが、今回の緊急災害対策本部長の指示は、上下の関係にない機関相互の間の横断的な調整手法であります。したがって、指揮監督のような法的拘束力を有するものではなく、相手方の自発的な遵守を期待するというものでございます。  ただ、しかしながら、災害応急対策の一体性の確保が強く要請される時期におきまして、災害応急対策推進の中心となります緊急災害対策本部長が行います指示であるということにつきましては、各指定行政機関の長においても当然に認識しでいるところでございます。  したがいまして、各機関一体となった災害応急対策の実施のために本部長の指示が遵守されるということが通常の姿であろうというふうに考えております。そういう意味におきましては、事実上の遵守義務を伴うことになるのではないかというふうに考えているところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 これはなかなか微妙というか、難しい面があるなどいう感じを率直に持つわけでございます。  さらに突っ込んで、本部長の指示ということにつきましで御質問したいと思います。  本部長の指示というのは、本部長単独の判断による場合が少なくない。もう緊急事態ですからね。やっぱり本部長のそのときの判断ということが少なくないと思うんですね。しかし、本部長というのは必ずしも災害の専門家であるというわけでもないわけですから、その指示につきまして私は若干の心配をしておるわけでございます。  例えば水害でいいますと、大水害が発生したといたします。これは、よくあるケースなんでございますけれども、緊急に被害を軽減するために堤防を一時開削すると。川と反対の方、堤内側といいますけれども、家のある方ですね、田んぼや家が水浸したということで、その水位を下げるために堤防を一時開削しろというふうな地元要望が出てくるときがある。地元の気持ちも実はよくわかるわけでありますが、しかしその後の洪水がどうなるのか、出水がどうなるのかというようなことをいろいろ考えると、その辺の堤防を開削していいのか悪いのかというような判断、見きわめがなかなか難しいわけでございまして、河川管理者としては、水防団あるいは地元からそういう要望を受けたときになかなかうまく決断しにくくて、判断に逡巡せざるを得ないというようなことが実はあるわけであります。  今申し上げましたような例のように、災害時におきます緊急の場合、本部長が適切な指示を行うことができるのかどうか、ちょっと私心配な面を持っておる、こういうことでございましで、その点につきましでちょっと国土庁の御見解をお聞きしておきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 今、先生、単独で本部長が指示することがあるんではないかというお話でございましたが、実際問題、単独というのはどういうことかはあれでございますけれども、例えば、二月二十一日に閣議決定いたしまして、大規模な災害が起きました場合に、関係省庁の局長クラスが官邸に集まりまして情報集約をまずやるということにいたしております。この前、九月一日に政府挙げての防災訓練を実施した際でございますが、その際には関係局長とそれからそれぞれの所管の大臣もあわせて官邸に集まりまして、まず相談をするという態勢で訓練をいたしております。今後、実際に災害が起きました場合にも恐らくそういうことでやるということになろうかと思います。  ですから、初期の段階では、まず立ち上がりの段階では、関係大臣が集まって、総理も含めて御相談をするということでございますし、それから方針が決まりましで、緊対本部なりをつくったという場合につきましては、今度は改正案では全閣僚が集まっでやるということでございます。そういった中で、あるいはその後でございますと、事務局体制を整備をいたしますので、その事務局からの報告も含めて判断されるということになろうかと思います。  今、先生がおっしゃいましたような例について申し上げますと、堤防をこのままにした方がいいのか、あるいは開削した方がいいのかということについでは、このままにしでおいたらどういう事態があり得るか、それからもし堤防を切った場合にはどういう事態があり得るのかということにつきまして、そういった事実関係につきましてはこれは専門家からの情報を求める必要があろうかと思います。ただ、その場合に、どちらかを、例えば開削すれば片方は助かるけれども片方は非常に被害が起きる可能性があるという場合に、最終的にどうするかということについては、最終的には政治的な判断と申しますか、緊急災害対策本部長が判断せざるを得ない場合が多々あろうかというふうに考えておるところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 なかなか難しい問題といいますか、微妙な問題を質問させていただいて恐縮でございますけれども、要するに災害時に発生するであろういろんなあらゆる事態を想定いたしますと、本部長が指示を出すべきものと指定行政機関の長に任せた方がいいというものがやはりあるのではなかろうかと思うわけでございましで、どのような場合に本部長の指示がなされるのか、その辺の基準といいますか、そういうものについてどのようにお考えになっておるのか、その辺はいかがでございましょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 大規模な災害が起きました場合に、緊急災害対策本部を設置しで対応するということが必要になるわけでございます。それはどういうことかと申しますと、災害対策につきましては基本的には関係省庁が同じ方向を向いて動いでいるわけでございますけれども、大規模な災害の場合にはその活動をしかるべく調整する必要がある場合があろうかというふうに思うわけでございます。  そういたしますと、例えば先ほど先生が例に挙げでおられます建設省所管の、建設大臣が所管しでおられることにつきましても、全般的な他の分野の活動との調整ということがあり得るわけでございまして、この分野についてはあらかじめそれぞれの大臣に任せるというふうな整理はなかなかできないだろうと思います。  そういうことでございますけれども、緊急災害対策本部長が指示することがあり得そうな例を幾つか申し上げますと、例えば、発災直後の時点におきまして国の実動機関、例えば自衛隊でありますとか海上保安庁でありますとか、そういった機関に緊急出動の指示をするとか、あるいは地方公共団体相互間で広域応援を実施したらいいんではないかというふうな指示をするとか、あるいは物資の供給、輸送等に関する民間の広域協力を要請するように指示するといったような場面があり得るんではないかというふうに考えているところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 わかりました。  次の質問に移ります。  災害発生時の初期情報というのは極めて重要でございますが、初期情報だけではなくて災害が起こってからのさまざまな情報、そういったものをどのように収集するのか極めて重要な問題でございます。  これも例えばということで恐縮でございますけれども、建設省でも従来から相当力を入れてやってきておられると思いますが、今後の見通しを含めまして、その取り組みがどういうふうになっているのか。やはりこれからの時代、近代化といいますか、高度情報化といいますか、高度化というものが極めで大事な課題であろうかと思いますので、高度化という観点に立ちましで建設省の例をひとつ御説明いただければと思います。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) お答えをいたします。  本年一月に発生いたしました阪神・淡路大震災にかんがみまして、災害発生時における災害情報を迅速、確実、効果的に収集あるいは提供するため、観測・監視機器、通信設備、情報提供装置の整備をより一層推進することとしております。  特に、災害発生時の、現地における機動的な情報収集活動を行うため、地震計、雨量計、積雪深計、これは雪の積もった深さをはかる器械でございますが、水位計、監視用テレビカメラ等の観測機器を計画的に配備しでいくとともに、ヘリコプター、それから災害対策車、河川及び道路パトロールカー、衛星通信移動局等の情報収集・連絡用等の機器の整備を推進していく所存でございます。中でも、ヘリコプターにつきましては平成七年度第一次補正予算におきまして新たに二機の購入が認められ、既に配備されている一機と合わせましで三機体制によりまして、より迅速、確実な情報収集、特に画像情報収集体制の整備を図ることとしております。  また、平成七年度第一次及び第二次補正予算によりまして、災害時の情報ネットワーク化を推進するためいろんなことを行っておりまして、下水道、河川、道路の公共施設管理のための光ファイバーの整備、それから建設省多重無線通信回線の二重ルート化、ディジタル化、建設省移動通信システムの通信エリアの拡大、衛星通信システムの整備、ヘリコプター画像伝送受信設備の整備などを重点的に行うこととしております。今後ともこれらの総合的な防災情報ネットワークの整備を積極的に推進してまいりたいと考えております。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 別に建設省に限らぬわけでございますけれども、やはり情報収集、分析、活用といった点での高度化というのは極めで重要だと思いますので、災害に関連いたしましての情報の問題、ぜひ国土庁におかれましてもひとつ先頭に立って旗を振っていただきたいなと、こう思うわけでございます。  今回の災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案に関しましては、阪神・淡路大震災の関係地域及び雲仙・普賢岳関係地域が一日も早く復興することを願い、そしてまた、ことし発生いたしました新潟、長野などの災害復旧が一日も早く終わることを願いながら、そしてまた、さらに我が国の災害が少しでも軽減されることを願いましで、最後に、国土庁長官に災害対策に取り組む決意というものをお聞きいたしまして、法案関連の質問は終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 災害から国民の生命、身体、財産を守り、国土を守るということは国政、政治の基本であり、かなめであると思っております。そのことを拳々服膺して防災対策に当たりたいと、このように思っております。災害は忘れたころにやってくるというふうに言われておりますけれども、私はむしろ、災害は忘れないで必ずやってくるんだ、そういう心構えで災害対策に取り組むことが肝要ではないかと、こういうふうに考えております。そして、本当に安全で安心な国土づくりというものに全力を傾注していかなければならない、これは阪神・淡路の大震災の教訓に学んで我々はそのことに意を用いていかなければならないと、こう考えておるところでございます。  委員の皆さん方のますますの叱咤激励を賜りますようにお願いを申し上げまして、私の災害対策に取り組む決意とさせていただきます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 長官の御決意を聞かせていただきまして大変心強く思う次第でございます。ぜひ強力に災害対策をお進めいただきたいと思います。  さて、せっかくの機会でございますので、ことし発生いたしました新潟、長野など本年の災害につきまして若干質問させていただきたいと思います。  ことしも、七月の梅雨前線を初め、全国的に水害が多発いたしました。その状況をごく簡単に御説明いただきたいと思います。これは建設省ということになりますでしょうか、よろしくお願いします。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) 今年度の主な水害は、七月の梅雨前線豪雨、八月の集中豪雨、そして九月の台風十二号、十四号等によるものでございます。  まず、六月三十日から七月二十三日までの梅雨前線豪雨では、九州から中部、北陸にかけましての各地におきまして、河川のはんらん、土石流、地すべり、がけ崩れによる建物の全・半壊、床上浸水等の被害が生じております。特に、長野県、新潟県の両県を流れます姫川、関川、それから愛媛県の肱川等におきましては、破堤、越水、河岸の決壊、土石流、地すべり等により家屋の流失、浸水、道路の寸断などの甚大な被害を受けております。  次に、八月九日から十一日にかけましての集中豪雨では、九州地方、北陸地方、東北地方の一部におきまして被害が発生し、特に鹿児島市の新川におきましては、河川がはんらんし、甚大な被害が出ております。  これらの出水による建設省所管公共土木施設の被害報告額は、十月十五日時点で、直轄災害が約七百二十億円、補助災害が約四千三百六十億円、合計五千八十億円に達しております。  以上でございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 特に、七月の梅雨前線豪雨、新潟、長野両県にまたがる川で言いますと、姫川水系あるいは関川ということになろうかと思いますけれども、大変な水害、土砂災害であったかと思います。国道百四十八号線はまだ不通、迂回路はもちろんできておるわけですが、不通。それからJRの大糸線はいまだ復旧の見通しが立たない。こういう大変な災害であったわけでありますけれども、その被害の概要と、今回の新潟、長野の七月十一日の災害の特徴ですか、そんなものをちょっと簡単に述べていただきたいと思います。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) ことし七月十日からの梅雨前線豪雨によります関川及び姫川では、観測史上最大規模の洪水を記録いたしたわけでございます。  関川の本川では、中止流部におきまして河道の屈曲部等で洪水の溢水や河岸の局所的な洗掘等によると考えられます河岸の決壊が各所で生じましたことが特徴的でございまして、このため、約三百九十万立方メートルの土砂が発生いたしたようでございます。また、支川の保倉川、戸野目川では、河川の流下能力を上回る流出量のため、溢水はんらん等が生じております。このため、関川本川では、河岸の決壊による家屋、農地等の流失、冠水等の被害を生じたほか、支川の保倉川沿川を中心に二千戸を超える家屋の浸水被害が生じました。  次に、姫川水系におきましては、流域の山腹崩壊、土石流の発生や河岸侵食等により、これも多量の土砂が流出、堆積したことが特徴でございまして、姫川の本川には約四百六十万立方メートルの土砂が堆積いたしました。このため、姫川におきましては、大量の土砂と洪水流により、治川の家屋、農地等の流失等の被害や、国道百四十八号及びJR大糸線を初めとする交通網の寸断、集落の孤立など、大きな被害を受けております。また、支川に発生いたしました土石流によりまして、家屋、道路等に著しい被害を生じております。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 私も災害の現場を見させていただきました。これから一日も早い復旧をお願いしたいわけでございますが、その際に、やはり原形復旧だけでなくて改良復旧という視点に立ってやっていただく箇所が相当あるのではなかろうか、こんな感じを持ったわけでございます。これはお願いだけさせていただきたいと思います。  そして、今説明がございましたように、今回の特に新潟、長野両県にまたがる災害につきましては、大量の土砂が流出したということでございまして、特に姫川なんかではもう川全体が土砂で埋塞した、異常埋塞ですね。私も過去いろんな現場で土砂の異常埋塞というのを見ていますが、これだけの大規模な異常埋塞というのは初めての経験でございます。  直轄及び県における砂防事業があの辺では随分行われておるのではなかろうかと思うのでございますけれども、その辺、その砂防施設、今までやってきて、なぜあれだけ土砂が出できたのかなと思ってちょっと不思議な気もするわけでございますが、その辺いかがでございましょうか。

田畑茂清建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(田畑茂清君) 姫川水系におきます砂防事業というのは、昭和十七年から県の補助事業でやっておりますし、昭和三十七年からは直轄の砂防事業を実施しているところでございます。  今回の災害では、特に降雨量が多かったとされる姫川の上流部の白馬村の支川、これは平川とか松川でございますが、そういうところでは目立った土砂の流出はございませんでした。これは、平川、松川において昭和三十七年からの姫川水系の直轄砂防事業着手当初から、砂防ダムあるいは流路工の施設整備を順次進めできたところでございまして、今回の災害に対してもこれらの施設が十分な効果を発揮したと我々は考えておりますが、地元の新聞報道におきましてもその効果が高く評価されている報道がなされているところでございます。  ただ、補助区間といいますか、そういう地域の方で姫川水系で三十八カ所の土石流が起こっております。これほどの大災害にもかかわらず、幸いにして一人の犠牲者も出さずに済んだという要因としては、集落ごとに適切な避難活動が行われたことが挙げられます。  我々、今後さらに砂防設備の整備というようなハードの面と、それから予警報システムの整備等のソフトの対策、両面で推進していくことによりまして土砂災害の防止を図っていきたいと考えている所存でございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 大変な災害にもかかわらず死者がなかった。本当に不幸中の幸いであったかと思います。それも消防団員を中心とするいろいろな救助活動とか避難誘導活動が的確に行われたということだろうと思いますが、それでも山間部の方へ行きますと、多数の集落が孤立しで難渋した、かなり長期間孤立化したというふうなことがございますし、そういった孤立化した集落に対する救助活動なんかは大変大きな問題を残したのではなかろうかなと、そんな気が実はしでおるわけでございます。  そういったことにつきまして、砂防サイドで対応するというようなこと、砂防だけでは無理なことも多いと思うのでございますけれども、砂防事業としてそういった問題に対しましてどのような考えでこれから事業を展開されるのかなと思ったりしておるのでございますけれども、ちょっと御説明いただきたいと思います。

田畑茂清建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(田畑茂清君) 今回の災害によりまして、国道百四十八号とかあるいは生活道路、それからJRの大糸線、至るところで寸断いたしたわけでございます。その結果、災害直後には、小谷村で言えば五十三の集落がございますが、そのうちの二十の集落、約三割でございますし、それから世帯数でいきますと二十数%の世帯の方々が今先生がおっしゃったような周辺の地域からは孤立化したわけでございます。九月十二日にはもう集落の孤立化は解消いたしましたけれども、先生御指摘のような救助活動、あるいは地域の生活、経済の再建に大きな影響を与えました。  このようないわばライフライン寸断の大きな原因といたしましては、渓流から土石流が道路等を直撃したことが挙げられます。こうした渓流に対しては、今後の出水に対する安全を確保するために、災害関連緊急砂防事業によりまして砂防ダム等を新たに設置する等緊急に対策を今講じでいるところでございます。  また、今回の災害のように、中山間地域では土石流、地すべり等で道路が寸断されまして集落が孤立化するおそれが多いと考えております。したがいましで、土砂災害から住民の生命を守るというだけではなくて、救助活動あるいは経済活動、生活に影響を与えますライフラインを守るためにも砂防事業が重要だろうと考えておりまして、今後、孤立化を防止する土砂災害対策を積極的に推進していきたいと考えておるところでございます。

岩井國臣自由民主党・自由国民会議

○岩井國臣君 先ほども申し上げましたけれども、長野県、新潟県両県にまたがる今回の七月十一日の災害においては、JRの大糸線がもうずたずたになった。いまだに復旧の見通しが立っていない。それから国道百四十八号線が、これもまた開通の見込みが立っていない。現地に行きましたら、何とか年内に開通できればというようなことで頑張りたいというようなことはおっしゃっていましたが、いまだにまだ開通していない、こういう状況です。日本海側と、安曇野というんですか、白馬、大町を結ぶあれは大動脈なんですね。細々とした迂回路がずっと山の方へできているんですけれども、まさに日本海側と安曇野盆地というか安曇野地域を結ぶ大動脈なわけで、それがいまだに寸断と、こういうことでございます。  これは大変な状況だと思います。全国にもそういった状況、地形あるいは地質的条件のところがあろうかと思います。生活にとってまことに重要な路線ということでございますので、そういった地域の砂防事業につきましては特段の力を入れていく必要があるのかなと。一月や二月で復旧できるならいいんですけれども、相当の年月それが寸断されるということは大変なことではなかろうかな、こんなふうに思うわけでございまして、建設省の見解を聞いて最後にさせていただきたいと思います。

田畑茂清建設省河川局砂防部砂防課長

○説明員(田畑茂清君) 御指摘のとおり、JRの大糸線あるいは国道百四十八号線の被害で南北寸断をされておりまして、現在も地域の住民の方々の生活あるいは地域の経済活動が甚大な影響を受けていると聞いております。  こういうところは全国にたくさんございまして、八月十日にも山形県の温海町、これは山形県と新潟県の境でございますが、を襲った集中豪雨でやはり二十数カ所、土石流あるいは地すべりで国道の七号線あるいはJRの羽越線が被害を受けましで不通になりました。これは両県をまたぐ重要な交通網でございまして、地域の社会、経済活動に大きな混乱を招きました。  被害が発生したこういうところの重要交通路の土砂災害からの安全確保の必要性というものを再認識しているところでございましで、今後、これを契機にいたしまして、重要な交通路線を対象にした砂防事業等の土砂災害対策に積極的に努めてまいる所存でございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 平成会所属、新潟県選出、長谷川道郎でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  まず第一点、防災訓練で自衛隊の参加の状況がいかなる状況であるか、お尋ねをいたします。  先般の阪神・淡路大震災の後、自治体によっては自衛隊と連携した防災訓練を実施しでおらなかった、そういう指摘があったところがございます。今回の震災の事例を引くまでもなく、自衛隊の災害出動なくして大規模な災害に対応できないということは論をまたないわけであります。したがいましで、各地方自治体で実施をいたしております防災訓練への自衛隊の参加状況について、まず御説明をお願い申し上げます。

森村和男消防庁防災課震災対策指導室長

○説明員(森村和男君) 本年度におきましては、都道府県で実施された防災訓練では、都道府県四十七団体すべて自衛隊の参加を得て連携、協力のもとに実践的な訓練が行われております。また、各地方公共団体においては大規模災害に備えて定期的に防災訓練を行っているところでありますが、毎年九月一日の防災の日には総合防災訓練実施大綱を定めまして、政府も参加して実践的な訓練が行われているところでございます。また、政令指定都市も十二団体すべて自衛隊の参画を得て訓練を行っております。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 本法律の提案によりまして、自衛隊の災害出動の要請の手続について大きく前進を見られたことは極めて時宜に適した改定であり、高く評価をするものであります。次に、防災訓練への自衛隊の参加手法、マニュアルを統一するべきではないかという点でお尋ねを申し上げます。  自衛隊そのものとしては災害の出動の手法、マニュアルは確立をされているものと思うわけでありますが、事防災訓練というレベルでは、例えば東京都の防災訓練、埼玉県の防災訓練、当然それぞれ違う手法でお取り組みであると思うわけです。しかし、災害は、申し上げるまでもなく県境を越えて当然のことながら発生するわけであります。したがいまして、防災訓練そのものの手法を統一的に制度化する必要があるのではないかと思うわけでありますが、この点について御説明をお願い申し上げます。

森村和男消防庁防災課震災対策指導室長

○説明員(森村和男君) 先生御指摘のように、大規模災害時における自衛隊の協力はまことに重要なことであります。日ごろから地方防災会議及び防災訓練等を通じて連携を強化する必要があります。したがいまして、消防庁といたしましても、さきの平成七年二月六日付でもって消防庁次長通知をもちまして、自衛隊を含んだ防災機関並びに自主防災組織と住民と一体となった総合的な防災訓練を行うような地域防災計画の見直しをやっていただきたいということで指導をしております。  このように、自衛隊も含めた防災関係機関の参加を求めた防災訓練の内容の充実に努めるように、今後とも地域防災計画の策定及び見直しを通じまして指導してまいりたいと考えております。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 今どきのことでありますので、防災訓練に自衛隊が来てもらっては困るというようなことにはもうならないと思うわけでありますが、ぜひひとつ積極的に統一的な制度というようなことも前向きに御検討をいただきたいと思うわけであります。  続きまして、災害時における緊急災害派遣部隊を常設してはいかがかということについてお伺いいたします。  その前に、緊急消防援助隊についてお伺いしたいわけでありますが、阪神・淡路の大震災、この初期の対応がおくれてしまって、いたずらに災害を大きくして、みすみす救えるはずの多くのとうとい人命を失ってしまったという反省があるわけであります。  一方、翻って海外からの迅速な救援活動、これに対して多くの国民の皆さんから称賛の声が寄せられたわけであります。したがいましで、私は日本におきましても常設の緊急的に展開の可能な災害救助組織を編成すべきではないかというふうに思うわけであります。  かつて、関東大震災の際に海外からの多くの援助を受け、今般の災害に際しましても迅速な海外の対応を目にするとき、残念ながら我が国のこの分野での国際貢献という点では大きくおくれをとっているのではないかというふうに感じられるわけであります。  自衛隊についてお伺いする前に、今、消防庁で御編成になっていらっしゃいます緊急消防援助隊、この動員規模また対応能力について御説明をお願い申し上げます。

小濱本一消防庁救急救助課長

○説明員(小濱本一君) 緊急消防援助隊につきまして御答弁申し上げます。  災害に備えるには、それぞれの地域におきまして行政と住民とが一体となって万全の対策を講じることが重要でございますけれども、大規模な災害が発生した場合には地域を超えた応援が必要と考えております。このため、さきの阪神・淡路大震災の教訓を踏まえまして、国内で発生した地震等の大規模災害の発生に際しで、全国の消防機関が迅速に援助し、人命救助活動等をより効果的に行うため、先般、緊急消防援助隊を編成したところでございます。  緊急消防援助隊は、指揮支援部隊、救助部隊、救急部隊、消火部隊、さらには後方支援部隊から構成されるものでございましで、その規模は、交代要員を含めまして約一万七千人となっているところでございます。特に、隊の編成に当たりましては、救助、救急、消火部隊のほかに、先行調査と現地消防本部の指揮支援を行うための指揮支援部隊や、補給活動を行う後方支援部隊を編成に加えましで、その円滑な活動に配慮したところでございます。  以上でございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 ただいまお話のございました緊急消防援助隊、これはもうお話しのとおりこれからの組織であるわけでありますが、ただ拝見しで、私どもが仄聞するところによりますと、もちろん日の浅いことでありますので、組織的にも予算的にもまだまだ不十分ではないかと思うわけであります。どうかひとつ今後ともこの推進については御尽力をお願い申し上げたいと思うわけであります。  続きましで、冒頭申し上げました国際緊急援助隊を常設してはいかがかという点についてお伺いいたします。  国際緊急援助隊の派遣に関する法律によりまして、緊急的な海外の災害に対して日本の部隊を派遣するというそういうシステムが構築をされているわけでありますが、先般承りましたところによりますと、今、自衛隊では各地の部隊、施設隊がローテーションで、いわば当番で、今度はどこどこの部隊、その次はどこどこの部隊といったように、ローテーションで海外の災害派遣に待機をするというそういうシステムになっているということを承りました。しかし、災害というのはもちろん時間との闘いであるわけであります。ローテーションでも対応できるかどうか。私は少なくとも、時間との闘い、緊急を要する、例えば六時間、十二時間という単位での対応ということになりますと、なかなか難しいのではないかと思うわけであります。  したがいましで、対国内ということももちろんありますが、海外での災害発生に際して、例えば六時間後、十二時間後に先遣隊をスクランブルで派遣できるというような方策を私は考えるべきではないかと思うわけであります。  したがいまして、国際的な緊急援助隊、これを常設いたしまして、事によれば航空機、船舶を伴っで直ちに緊急的に展開のできるようないわば機動部隊と申しますか、タスクフォース、これをぜひ自衛隊の一部門、部局で創設をしていただくということを御検討いただきたいと思うわけであります。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○説明員(金澤博範君) 自衛隊は、国際緊急援助隊法に基づきましで、その技能、経験等を活用して国際緊急援助活動を行うこととしておるわけでございます。  このため、自衛隊としては、応急治療、救急士による患者の輸送、防疫活動等の医療活動、さらにはヘリコプターなどによる物資、患者、要員などの輸送活動、三番目には浄水装置、給水タンク等を用いました給水活動を行い、また輸送面では、自衛隊の輸送機、輸送艦などを活用して人員、資機材を被災地まで輸送を行い得るために常時所要の体制をとっておるところでございます。  今、そのような国際緊急援助専門組織をつくったらどうかという御指摘でございますけれども、ここにつきましては、人的、物的な面におきまして専門組織をつくるといったことが合理的、効率的かどうか、また我が国の防衛という自衛隊の本来の任務の遂行との関係で問題はないかといったような点について十分考慮し、慎重に検討する必要があると考えておる次第でございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 お話ではございますが、よく海外での災害発生に際して、例えばイタリアやフランスやスイス、こういったヨーロッパ諸国が極めて迅速に対応しつつやるのに、我が国の災害救助がややもすれば後手を踏むということが報道されておるわけであります。  これは、申し上げるまでもなく、国際貢献ということだけではありません。人道的な問題でもあるわけであります。緊急的に、いわばスクランブルで直ちに自衛隊、またその他の災害援助部隊を海外に派遣できる、事によれば、世界じゅうどこで災害があっても日本が一番最初に助けに来てくれますよというような、ぜひひとつそういう体制をおとりいただきたいというふうに思うわけであります。  続きましで、本提案の条文に直接表現されていない事項でありますが、本日は初めての本国会での質疑でございますので、新潟県を襲いました水害の問題、先ほど岩井委員からも御質問がございましたのでやや重複をする場面もあるかと思うわけでありますが、私は新潟県の出身でございますので、ぜひひとつお許しをいただきたいと思うわけであります。  先ほど岩井委員から、元河川局長のプロ中のプロが初めて見た河川災害であるというふうなお話がございました。プロが初めてごらんになった災害というほど極めて甚大な被害をもたらしたわけであります。新潟県上越市におきまして、市長がまさに英断をもって一級河川の堤防を切りました。一級河川の堤防を切って緊急に放水をして、下流の住民や農地を救うという極めて緊急的な事態が発生したというほど大規模の災害であったわけであります。  そこで、河川の管理一体化という点でお伺いをいたしたいと存じます。  先ほど岩井委員の御質問にもございましたように、関川水系、姫川水系での大災害であったわけであります。先ほど御答弁にも一部ございましたが、建設省の直轄管理区域では比較的被害が少ない、県の管理部分で比較的被害が甚大であったという傾向があるわけであります。  これは、私は河川は素人でございますので的が外れているか当たっているかわかりませんが、例えば道路ですと、ここまでは国道、信号一つ越えて次から県道であっても、道路の幅員さえ同じならば何ら痛痒を感じないわけであります。ところが、もちろん水でありますので、上流から出できた洪水は一気に下流まで行く。洪水をした河川の管理が、ここまでは建設省、ここから先は長野県、ここから先は新潟県、その先がまた建設省というようなことは、素人考えではいささか合理性を欠くのではないかというふうに思うわけであります。  したがいましで、河川の管理がそういう管理形態になっているのはなぜか。そして、私ども素人でありますが、河川管理は当然のことながら水系一体化であるべきではないかというふうに考えるわけでありますが、この点についでお伺いいたします。

吉岡和徳建設省河川局河川計画課長

○説明員(吉岡和徳君) お答えいたします。  関川水系、姫川水系を初めといたしまして、全国の河川の管理は水系一貫を基本としているところでございます。その中で特に重要な水系につきましては一級河川として建設大臣が管理するものとしておりますが、その中で、当河川のように、当該地域の実情等から都道府県知事が管理することが適当と考えられる区間につきましては、建設大臣が指定をいたしまして、都道府県知事に国の管理と一体となって管理いただけるよう管理の一部を委任しているところでございます。  御指摘の被害の違い等でございますが、今回の関川・姫川水系水害に関しましては、両河川とも上流部での降雨量が極めて大きかったことによりまして、県の管理区間での被害が極めて著しかったものと考えられております。  今後の改良復旧事業あるいは河川改修事業、砂防事業につきまして、国の管理区間、県の管理区間及び上流の砂防区域とございますが、上流から下流まで含めました水系一貫した事業を実施すべく、現在、関係機関及び学識経験者から成ります関川・姫川水系水害・土砂災害対策検討委員会を設置いたしまして、検討をいたしておるところでございます。今後とも水系一貫の管理に努めてまいる所存でございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 都道府県知事の管理が適当であるというふうに判断をするというお話でありますが、若干議論の分かれるところであると思うわけでありますが、今御答弁いただきましたように、水系一体化について御努力をされるということでございますので、ぜひその方向で推進をされたいというふうに御要望を申し上げる次第でございます。  関連して、同様の七月十一日の水害に際しまして、国道百四十八号線の状況についてお伺いいたします。  国道百四十八号線並びに並行いたしますJR大糸線、これは新潟県西部と長野県を結ぶ唯一の主要幹線であるわけであります。また、一九九八年の冬季オリンピックを控えましで、ますますこの幹線の重要性に期待が寄せられるところであると思うわけであります。しかし、今全くの交通途絶状態でございます。迂回路を闘いでいただきましたが、一昨日既に積雪を見でおりました。極めて狭隘な道路、急傾斜の道路でございます。交通規制も厳しい交通規制がございました。今、降雪期を迎えまして、両幹線の途絶が沿線市町村に重大な影響を及ぼしつつあるわけであります。特に、観光産業、沿道サービスの業者にとってはまさに生活破壊が深刻であるわけであります。  先日も私は現地にお伺いいたしまして、住民の皆さんとお話をさせていただいたんですが、まさに御婦人の皆さんが涙を流して訴えられていたわけであります。当然のことながら、地域住民の皆さんは一日も早い復旧を切望されているわけであります。  そこで、先ほど申し上げました迂回路が雪でもう既に途絶寸前でございます。本道の百四十八号線の復旧の見込みについてお伺いいたします。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) お答えをいたします。  姫川におきます土砂災害によりまして、新潟県糸魚川市小滝から長野県小谷村北小谷区間におきまして国道百四十八号線が激甚な被害を受けましたが、被災後直ちに交通確保のため県道山之坊大峰小滝線等の迂回路工事に着手いたしまして、九月十二日に供用したところでございます。  また、冬期間及び大型車両の通行確保のため、本年中に現道の全区間におきまして最低一車線を確保する予定でございます。本復旧につきましては、既に工事に着手し、早期復旧に向けて鋭意努力しているところでございますが、何分激甚な被害を受けているため、全区間の完全復旧は平成九年の秋ごろになる見通してございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 百四十八号線、申し上げましたように、もう既に沿線住民の生活破壊という極めて深刻な事態に至っているわけであります。ぜひひとつ早期の復旧について御尽力をいただきたいと思うわけでございます。  なお、並行いたしております大糸線も完全に途絶をいたしておるわけであります。JRの御見解では、姫川の河床の掘り下げ、今、河床が十メーターないし十五メーター旧に比べで上昇いたしておるわけです。河床の切り下げ、掘削等の姫川の復旧を見ないうちはJRの線路を敷くわけにはいかないというそういうJRの回答であるということが報道されているわけでございますが、これについて、姫川の復旧もあわせて、今後の見通しについてお尋ねを申し上げます。

山中敦建設省河川局防災・海岸課長

○説明員(山中敦君) 今回の出水によります上流からの大量の土砂流出等によりまして、JR大糸線と並行する姫川では、河道の埋塞や河岸の決壊等の甚大な被害を受けたところでございます。  このため、姫川の本格的な復旧に当たりましては、観測史上最大であった今回の洪水の規模に対しまして、再度災害を防止できるよう、河川災害復旧助成事業等によりまして抜本的な改良復旧を行うこととしております。姫川の改良復旧の基本方針といたしまして、原則として少なくとも従前の河床高まで河道を掘削することとしているため、JR大糸線は従前の位置に復旧することができるというふうに考えている次第でございます。また、必要な河床におきましては既に土砂等の除去を行いまして応急工事を実施済みでございますので、もとの河床に戻っておるというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。  姫川との関連におきましては、JR大糸線の復旧に支障のない状況となっておるというふうに考えております。姫川の災害復旧助成事業等の完了までには五カ年程度の工期が必要でございますが、今後、事業の実施に当たりまして全力を挙げて取り組むとともに、被災いたしました大糸線の復旧工事との関連も生じますので、JR西日本と十分協議しながら進めてまいる所存でございます。

長谷川道郎平成会

○長谷川道郎君 ありがとうございました。今本当に困っでおるわけであります。困っている人がいたらすぐに手を差し伸べる、これが私は政治の要請であると思うわけであります。緊急的にひとつぜひお取り組みをいただきたいということを最後にお願い申し上げまして、質問を終了させていただきます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 平成会の市川でございます。引き続きまして御質問申し上げたいと思う次第でございます。  先ほど来いろいろ議論も進んでおりますし、朝方の本会議での私ども平成会の北澤理事の御質問等もございましで、いろいろ議論は進んでおるわけでございますが、改めましで、一月十七日の阪神・淡路大震災、本当に史上まれに見る甚大な被害をもたらした大惨事であったわけでございまして、二度と再びこのような悲劇をもたらしてはならないということで、実は私どももプロジェクトチームをつくりましで、我が国の防災体制のあり方につきまして全力を挙げまして総合的に検討いたしました。  その結果といたしまして、災害対策基本法の一部を改正する法律案を作成した次第でございまして、衆議院の段階におきまして、一部我々の主張も取り入れられまして修正が行われておるわけではございますが、実は私どもから見ましてそれは必ずしも十分ではないと思っておる次第でございます。そもそも政府案が、我々から見まして、今次大震災の教訓を十分生かしておらないのではないか、教訓を生かし切れておらない、甚だ不十分ではないかと言わざるを得ないと考えておりまして、この点はけさほどの本会議での北澤委員も指摘した点でございます。  国土庁長官にお伺いいたしたいと思いますけれども、今回の阪神・淡路の大震災の教訓をどのように受けとめておられまして、そして今回の法改正に当たりましてそれをどういうふうに生かしたおつもりであられるのか、わかりやすくて結構でございますので、御答弁をいただきたいと思う次第でございます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 市川委員にお答えを申し上げます。  災害から国民の生命、財産、身体を守り、そして国土を守る、これは国政の基本、かなめであると思いますが、今回の阪神・淡路の大震災において未曾有の甚大な被害が発生をいたしましたことを政府としても非常に重く、そして厳しく受けとめでおるところでございます。  とりわけ、災害対策法制上もいろいろな問題点が指摘をされました。一つには、国の緊急即応体制のあり方。二つ目には、現場における自衛官の権限。三つ目には、地方公共団体の広域連携の問題。四つ目には、ボランティア、海外からの支援への対応、あるいは高齢者、障害者等に対する措置の問題。そして五つ目には、被害状況の収集、伝達の問題。こういう点でいろいろな御指摘がされたところでございます。  これを私どもとしては厳しく重く受けとめまして、しかも防災問題懇談会の検討を十分にいただきまして、その御提言の内容に沿って今度の災害対策基本法改正案を国会に提出いたしたような次第でございまして、この阪神・淡路大震災の教訓、反省に立ってこの法案の提出となった、そういう点をぜひ御理解をいただき、よろしくお願いを申し上げたいと、このように思う次第であります。

市川一朗平成会

○市川一朗君 池端長官は、前に衆議院の災害対策特別委員長をなさっておられますし、非常にまじめに問題に取り組まれる方でございまして、私も日ごろから御尊敬申し上げておりますので、そこまで申し上げられますと、なかなか二の矢を継ぎにくいのでございますけれども、横に防災局長もいるようですから、もう少し納得いかない部分もありますので、二、三具体的例を挙げて御質問を展開していきたいと思います。  あのときを思い起こしますと、今はテレビ時代でございますね。ですから、今のテレビ時代ですと、何か事故が起きたり事件が起きると、テレビカメラが現場に到達しましたときにはパトカーとか救急車は来ているんですよね。そういう状況があるわけです。ところが、あのときは大変な災害であったからしょうがないということにはなりますが、テレビカメラが到達しているのに消防は手薄である。消火活動は果たして進んでおるのかどうかもちょっと見えない。自衛隊の姿は全く見えない。一体どうなっているんだと。もう国民の大部分の人がテレビの前でかたずをのんで見ながら、私もそのうちの一人の瞬間もあったんですけれども、もう本当に心配したわけですね。その辺をちょっと思い浮かべながら、その辺が一体どういうふうに改善されているのかにつきまして、できるだけ簡潔で結構ですから、わかりやすくお答えいただきたいと思います。  まず、自衛隊の出動がやっぱりおくれた、そういう認識に立ちますと、今回の法改正でその辺は何か変わったんでしょうか、変わらないんでしょうか。一応衆議院の修正の段階で市町村の出動要請に関する部分が入ったとか、そういったことは評価はしておりますけれども、どうもいま一つぴんとこないんですが、防災局長からまずお答えいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 自衛隊の災害派遣の迅速化につきましては、基本的に運用面で改善を図るべき事項というふうに考えておりまして、政府案におきましては災害対策基本法の改正は行っていないところでございます。  なお、本会議でも防衛庁長官がおっしゃっでおりましたように、自衛隊法の施行令の改正を十月二十日に行っておりまして、災害派遣の要請をする場合の事項の簡素化を図っているところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 そうすると、法改正では余りはっきり改正された部分はないということですが、それでは防衛庁、来ておられますね。  ただいま施行令の改正の話もありましたが、防衛庁の方で防災業務計画を持っておられるわけですが、そういったような問題も含めまして、今回の阪神・淡路大震災の教訓を踏まえでどういう点を改めているのか、その辺を端的にお願いしたいと思います。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○説明員(金澤博範君) 防衛庁におきましては、さきの大震災の教訓を生かすため、さらには先般七月に改正されました防災基本計画の修正も踏まえつつ、防衛庁の防災業務計画の見直しを行ったところでございます。  具体的な中身は大きく三つほどございまして、一つは自主派遣に係る判断の基準を規定したところでございます。ここは、今、先生の御指摘の初動の迅速化というところに資するところかと存じますけれども、以下の場合に自主派遣をするということを明記したわけでございます。  一つは、「災害に際し、関係機関に対して当該災害に係る情報を提供するため、自衛隊が情報収集を行う必要があると認められること」。情報収集それ自身を自主派遣としてやるということを決めたということでございます。  二つ目は、「災害に際し、都道府県知事等が自衛隊の災害派遣に係る要請を行うことができないと認められる場合に、直ちに救援の措置をとる必要があると認められること」ということでございましで、例えば通信の途絶等によりまして部隊等が都道府県知事等と連絡が不能である場合に、市町村長等から災害に関する通報を受け、直ちに救援の措置をとる必要があると認められるような場合が考えられるところでございます。  さらには、「災害に際し、自衛隊が実施すべき救援活動が明確な場合に、当該救援活動が人命救助に関するものであると認められること」。これにつきましては、例えば航空救難でありますとか海難救助の場合が当たるものと思います。  その他、今申し上げましたような場合に準じて、「特に緊急を要し、都道府県知事等からの要請を待ついとまがないと認められること」ということでございます。  次に、第二番目といたしまして、災害に係る情報の収集及び伝達体制の規定の拡充を行いました。  震度五以上の地震発生との情報を得た場合に、速やかに航空機等を使用しで当該地震の発生地域及びその周辺についで情報収集を行い、当該情報を直ちに防衛庁長官等へ伝達するとともに、官邸及び国土庁へも伝達するということとしたわけでございます。地震に限りませず、その他の災害に際しても必要に応じ同様の措置をとるようにしたところでございます。  さらには、地方公共団体との連携の強化ということで、これにつきましては従来の防災業務計画においても規定されておったところでございますけれども、今回の修正におきましては、例えば指定部隊等の長は災害派遣計画を作成する際においで関係する都道府県知事等と密接に連絡調整を行う旨の規定を行うなど拡充を図ったところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 災害時の自衛隊に対する国民の期待というのは非常に大きいんですね。私も大震災の後で現地に参りましていろんな方に会ったんですが、被災者の方、それから県や市の防災関係者の人たちにいろいろ聞きましたときに、やっぱり自衛隊の姿を見たときに初めてほっとしたという印象を持っている人が非常に多いんですよ。それくらい現在、我が国におきましてああいう非常災害が起きました場合、やっぱり炊き出しもしでやらなきゃいけないという状況の中で、そういう自給自足体制というんですか、言葉は余り適切でないかもしれませんが、やはり一番大事なときに、日本の防衛のために頑張るということで装備され、訓練されている自衛隊ですから、非常にもう自衛隊しかできないような大災害時での役割というのが高く評価され、期待されていると思うのでございます。  それで、私どもも先ほど申し上げました法案作成検討の段階で、何とかひとつ自衛隊出動がしやすくなるように、それから出動された自衛官が現地で動きやすくなるようにということでいろいろ検討したんです。今回提出されている政府案の中にもその辺の配慮規定がいろいろなされ、改善されている点もありますけれども、私どもはもう少し踏み込んだことをいろいろ考えたわけでございますが、実はそのときにいろいろ防衛庁の方をお呼びしてお聞きしますと、どうもちょっと我々の気持ちと合わないような部分もある。  今回、衆議院の修正過程での話も、私は伝え聞きですからはっきりいたしませんけれども、いろいろな御議論があったようでございますが、特に大災害時における自衛隊に対する国民の期待は非常に大きいということをやはり防衛庁としてはしっかり受けとめて、そしていろんな問題に対しては前向きで取り組むという姿勢をやっぱり私どもはっきり示していただきたい、それを我々としてはぜひとも期待したいと。  実際現地に行かれた自衛官の人は一生懸命やりますよ。ですから、いわばヘッドクオーターがその気持ちをしっかり持っていただきたい。運用課長さんもその直接の責任者だと思いますので、そういう意味で、先ほどの御答弁ですとちょっと語尾もよくわからない部分がありますから、ここはひとつ防衛庁としてしっかり、我々が安心するような答弁をしていただきたいと思います。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○説明員(金澤博範君) 自衛隊の災害派遣に対する国民の期待が高まっている中で、今後とも自衛隊の災害派遣をさらに円滑に行うための体制の構築に万全を期すべく全力を挙げで取り組んでまいる所存でございます。(「よし」と呼ぶ者あり)

市川一朗平成会

○市川一朗君 ふしという声もかかったようですから……。  それから、先ほどのテレビと視聴者の関係でもう一つちょっと気になったのは消防です。  やはりあれだけ火災が同時多発したわけでございますから無理もないなというふうには思うわけでございますが、消火体制の不備というのがいろいろ指摘されました。また、ヘリコプターを使っで空中消火できないのかといったような議論もいろいろなされたわけでございますが、まずこういった問題が今回の法改正でどこかで生かされているのかどうか、防災局長、いかがですか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 消防の広域応援要請につきましては、別途消防組織法の一部改正案が今国会で成立をしているところでございます。これにつきましては、防災問題懇談会の指摘の中にもあるところでございます。  ただ、先生が今おっしゃいましたようなヘリコプターによる空中消火等の問題につきましては、これは運用上の問題であろうということで、災害対策基本法の改正案の中には触れでいないところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 法改正の中には触れていないということでございますが、消防庁、来ておられますね。  それでは消防庁の方に、防災局長の言う運用面ということで改めてお尋ねしたいと思いますが、今後同時多発型の火災が発生することはこれからも十分考えられるわけです。  先ほど防災局長からもありましたように、消防組織法の改正等もなされておりますけれども、先ほど来私が指摘しているような点はひとり私だけの意見、感想ではなく、国民の皆さんがテレビを通じていますから大体みんな同じような印象を持っておられると思うんです。いろいろ取り組んでおられる内容につきまして御答弁いただきたいと思います。

小濱本一消防庁救急救助課長

○説明員(小濱本一君) 同時多発型の火災はもちろんでございますけれども、一般的に、災害に備えるには行政と地域住民が一体となりました初動体制を整備するなど、平素から地域の安全性を確立することが重要であるというように考えております。  このため、消防庁といたしましては、地域の自主防災体制の強化あるいは避難地、避難路等の防災基盤の整備など、災害に強い町づくりを強力に推進していくこととしております。  また、大規模災害の発生に際しましては、被災地の市町村や都道府県がその被害状況等を早期にかつ的確に把握すると同時に、その収集した災害情報を国を初めといたします関係機関に迅速に伝達することが重要であるというふうに考えております。  このため、消防庁におきましては、ヘリコプターや高所監視カメラによります画像情報の収集など多様な情報把握システムを整備すると同時に、地域衛星通信ネットワークの整備など通信ルートの多重化を進めるほか、震度情報ネットワークシステムを整備しまして全市町村に計測震度計を配備するというようなこともしたところでございます。  さらに、阪神・淡路大震災のような大規模な災害が発生した場合には、被災地の消防力をもっでしてはこれに対応できない事態も想定されるわけでございまして、全国からの応援が必要となってくると思います。  消防庁といたしましては、同時多発型火災に対応するために、消防ポンプ自動車等の消防車両の整備、あるいは防火水槽や耐震性貯水槽の設置、大量の海水を遠方まで効率的かつ効果的に送水し放水できる海水利用型消防水利システムの整備など、消防水利の充実等々消防力の充実強化を図ると同時に、先般、全国の消防機関が相互に援助することによりまして人命救助活動等を効果的に行えるよう緊急消防援助隊を編成したところでございます。  今後は、災害の規模等に応じた緊急消防援助隊の出動体制あるいは関係機関との協力体制等を整備すると同時に、十分に訓練を積んでおくことが必要であるというふうに考えておりまして、このため、今月の二十八日、二十九日にかけましで、倒壊ビルや崩壊した地下街からの救出訓練等、実戦さながらの緊急消防援助隊の合同訓練を東京で行うこととしております。  それから、ヘリコプターによる消火の問題でございますが、この問題につきましては当庁といたしまして昭和三十年代から幅広く研究や検討を重ねてきておりまして、その検討を踏まえましで、現在では林野火災に際しましてはヘリコプターを用いた消火活動を広く実施しているところでございます。  しかしながら、こうした研究、検討の結果といたしましては、今回のような市街地火災に対するヘリコプター消火ということにつきましてはいろいろ問題があるということでございます。具体的に言いますと、例えば一棟の家屋を消火するためには連続的に二十分間に二十トンの水を注水する必要があるわけでございますけれども、ヘリコプターが一回に搬送できる水の量というのが〇・五トンから一・八トンということでございまして、あのような大火災を消火するためには大量のヘリコプターを集中的に活用する必要があるということでございまして、現実問題として極めて困難で、また危険でもあるというような問題があるということでございます。  なお、ノースリッジ地震におきましてヘリコプターによる消火が行われたというような点も御指摘がなされているところでございましで、この問題につきましては、市街地の状況あるいは建築物の構造等によりそのあり方が大きく異なり、要するにそういった状況によりまして、ヘリによる消火についでいろいろ条件が変わることによって考えが変わってくるような問題もあるようでございましで、近々職員がロサンゼルスを訪れる機会もありますので、その際に専門家等から状況を聴取するなどしでみたいと考えております。

市川一朗平成会

○市川一朗君 あのときは全国から消防車の応援があったわけですが、なかなか到達しなかった。それは交通渋滞の問題です。それから、到達してみたところ今度は水がなかったといったような問題等で、一消防だけでは解決できない総合的な問題を含んでいる問題だと思いますけれども、最終的に結果としては消火活動、いわゆる消防がしっかりしでいるかどうかというところにどうしてもいくわけでございますから、災害はあした来るかもしれませんから、今後ますますしっかりと取り組んでいただきたいと思う次第でございます。  あのときもう一つ問題になったのは、総理はどうしているんだといったことだったように思うんです。  やはりあれだけの災害になりますと、どうしても総理大臣が全責任を持ってリーダーシップを発揮するということが必要だということで私どもいろいろ検討の中で突っ込んだ議論をしてみたのでございますが、最終的には政府案の中で緊急災害対策本部を設けると総理大臣が本部長になると、これは前からそういうふうになっているわけですが、その設置要件を緩和したということになっているんですが、これもけさほど北澤委員が質問しでおりましたように、「著しく異常かつ激甚な」という要件はそのまま残しでいるんですね、「異常」というのを。  私どもの方では「災害の規模その他の状況からみて、非常災害対策本部によっては当該災害に係る災害応急対策の推進が困難であると認めるとき」という要件で非常に動きやすくしたつもりだったんですが、きょうの総理の答弁を聞いていますと、ケース・バイ・ケースというような感じ、ちょっと聞き取れなかったので正確にはよくわからないんですが、どうも本会議のああいうやりとりでは私ども新人の議員ですとなかなか一回しゃ聞き取れないという感じもするわけでございますけれども、早くベテランにならなきゃいけないなと反省しておるわけでございますが、いずれにいたしましても、「著しく異常」ということになると、この災害が著しく異常であるかどうかでまた議論を呼ぶのではないかと思うんです。  危機管理としてはシミュレーションも大事ですから、今回この法改正がなされたとして、そしてあの阪神・淡路大震災が起きたとすると、防災局長、事件は一月十七日に発生ですが、一月の何日に緊急災害対策本部が設置されると判断しておられますか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) この前の阪神・淡路大震災につきましては、七時三十分ごろに、死者、行方不明者という人的被害の情報がない時点におきまして、私ども国土庁といたしましては、総合的な判断の上、今回の地震による甚大な被害が発生している可能性が高いというふうに判断いたしまして非常災害対策本部を設置するという手続を開始いたしまして、十時過ぎの閣議で設置を決定したわけでございます。  ただ、甚大な被害が発生している可能性が高いということでございますが、五千人を超えるような被害というようなことはその時点では当然思い及ばなかったわけでございますが、これまで非常災害対策本部を設置しているような被害があり得るだろうという判断でございました。  今、先生がおっしゃいましたような、今回の改正法案が成立した場合に、あの時点を想起して、いつに緊対本部を設置したことになるのかということにつきましてはちょっとお答えがしにくいわけでございますが、ただ今後の問題といたしましては、二月二十一日に行いました閣議決定で消防あるいは警察、防衛庁等それぞれ実動部隊におきます情報の収集の仕方についても工夫を凝らすということにしております。これは御承知だと思いますので多くを申し上げませんが。  それからもう一つは、そういった工夫は凝らしましても、何分基本的には確認情報でございますので、それが判明するまでには若干時間がかかるということは否定できないと思います。したがいましで、災害の発生直後に大まかであってもその災害の規模がどの程度のものかというふうなことを判断し得る材料が要るのではないかということで、私どもは地震被害早期評価システムというものを今年度の第一次補正におきまして、約十億円でございますけれども、着手をいたしております。  これは、簡単に申しますと、今行っておりますシステムは、市町村ごとにその市町村の地盤、地質、あるいはそこに建っております建物がいつごろ建った建物が多いか、それから人口がどうかというふうな情報をあらかじめデータベースとしてつくっておきまして、そこに実際に起きました地震の揺れぐあい、どういう地震かということと、それからそういった一定の地震が起きました場合過去にどういう被害が起きているかという知見と組み合わせた一種のシミュレーションを行いまして、大まかではございますけれども、どの程度の人的被害が発生する可能性があるかということを発災直後三十分ぐらいで把握をするようなことを考えておるところであります。  そういう今申し上げましたような仕組みが稼働いたしますれば、今後、阪神・淡路大震災のような大きな災害が起きました場合に、早急に緊急災害対策本部を設置するかどうかという判断ができるようになるのではないかというふうに考えているところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 平成元年でしたか、サンフランシスコで地震が起きたときに、橋げたが倒れて何人死んだかわからないというときにアメリカはぱっと出しましたね。結果は大分それよりは少なかったんですけれども、それを前提としてすぐ態勢に入っていったという記憶があるわけです。  防災局長、余り慎重にその辺をやらないで少し大胆にやらないと、初動動作ですから、本当に国民のみんなはとにかく国が早い対応をしてくれたらもっともっと助かったんじゃないかと思っていますので、二度と再びそういうことが起こらないように、そういう被害想定の技術開発も早急に進められますように、そのために必要な予算はこの災害対策特別委員会のみんなの総意で頑張りたいと思いますので、党派を超えて応援したいと思いますから、頑張っていただきたいと思います。  それで、長官、ちょっと恐縮なんですが、先ほども議論が出ていました総合調整機能ですね、非常災害対策本部長になりますと総合調整権があると。国土庁長官は基本的には余り権限はないと。災害に限らず、そう権限のある役所じゃないわけですね、総合調整官庁ですから。それで手足もないと。まあ色男ということになるのかもしれませんが、そういうところでやっぱり何とか非常時には機能を発揮していただきたいということで、私どもは非常災害対策本部長に指定行政機関の長に対する指示権を提案したのでございますけれども、これもどうも実現しそうもないのでございますが、本当にこれで大丈夫なのかなということを心から心配している者の一人でございます。  長官、大丈夫でないという答弁はちょっとしにくいとは思いますけれども、長期的な課題としては非常災害対策本部長の権限というのはもう少ししっかりしたものにする必要があるのではないかというふうに実は思っている次第でございますけれども、御見解をお伺いいたしたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 昭和三十七年の災害対策基本法の施行以来、これまで非常災害対策本部は二十一回、そして国土庁設置以降でも十四回設置されてきたところでございます。これまでの経験に照らしてみましても、国土庁の先輩である市川先生よく御案内のように、阪神・淡路大震災以前の非常災害については国務大臣を本部長とする非常災害対策本部において十分な対応策を適切に推進してまいっできているところでございます。  なお、非常災害対策本部長は、総合調整権限のほか、指定地方行政機関の長や地方公共団体の長など現地において活動する機関に対する指示権も持っておりますので、通常の非常災害であれば十分これで対応できる、このように考えているところであります。

市川一朗平成会

○市川一朗君 警戒区域の問題にちょっと移りたいと思います。  警戒区域に設定されますと、区域内の住民の資産、生活権は奪われたも同然となるわけでございましで、どうしても慎重にならざるを得ないという面があります。しかし、慎重過ぎて大事に至る危険性も高いわけでございまして、この点につきましでも私どもは国や都道府県が警戒区域を設定する立場に立つ市町村長に対していろんな支援を行う必要があるのではないか、十分な配慮をすることが必要と考えで提案もしているのでございますが、それはともかくとして、どうも政府案を見ますと警戒区域に対する認識がひょっとすると私どもと道なんじゃないか、ちょっと甘いんじゃないかなという感じが実はしでいるんです。といいますのは、災害派遣された自衛官にも警戒区域の指定権を与えるようなそういう改正規定になっているわけでございます。  実はここに雲仙・普賢岳のとき有名になりましたひげの島原市長、鏡ケ江市長の本を持ってきたんですが、大分分厚い本の中で警戒区域問題をるる書いているんです。ちょっと読み上げでみますと、十九ページは「警戒区域の設定は、立入禁止を意味するのです。その設定をされると、その区域内にある田畑にも入れません。また、商売をなさっている方であれば、お客さんはもちろん、本人も入れないのですから、生計の元を絶たれることになるのです。」と非常に苦悩されまして、それで最終段階では知事と二人っきりで延々三時間近く議論をして、大体三日ぐらい続いだそうですが、そんな中で「「そんなにおっしゃるのなら、この窓から飛び降ります。もう楽になりたい」本気でした。」。そこで知事が「わかった。住民の損失は国と県が強力に支援する」、こうやりとりがあったと本には書いてあるわけです。  それほど現実の問題に対応しますと警戒区域の設定というのはなかなか難しい、大変難しい問題だと思うんですけれども、どうもちょっと御認識の差があるように思いますので、改めで御質問したいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) まず、自衛隊に権限を与えている点について何か認識が甘いんじゃないかというお話でございますけれども、これは雲仙・普賢岳のようなケースの場合に自衛隊が権限を行使して警戒区域を設定するということはまずあり得ないと思います。これは、御承知のように、市町村長と警察官あるいは海上保安官がいない場合に限って権限を認めでいるわけでございますので、雲仙・普賢岳のように長期にわたって、しかも市町村長が自分で判断し得るような状況の場合に自衛隊が警戒区域を設定するということはまずあり得ないだろうと思います。  それから、今、先生が御指摘になった当時の島原市長の本、私も読ませていただきましたが、その警戒区域の設定直後に大火砕流があったわけでございますが、その警戒区域を設定しでいたおかげで多くの人命が助かったという事実もあったというふうに認識をしているところでございます。  警戒区域と申しましても、余り実例もないわけでございますけれども、設定を長期に続ける必要があるケースというのは雲仙のような恐らく火山災害に伴うケースが多いのではないかというふうに思います。  先生御承知のように、雲仙災害につきましては基金を設けで対応しているわけでございますが、それにつきましては国といたしましても地方財政措置を講じることによって支援をしているわけでございます。今後、ああいう雲仙のようなタイプの災害が起きました場合にはその都度検討することになりますけれども、恐らく基金を設けて対応するというふうなことがあり得るのではないかというふうに考えているところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 ちょっと法律を離れるような議論になりますが、防災関係者、たくさんいますけれども、九月一日にかなり大々的な防災訓練をしますね。しかし、いろいろ人事異動がありますね。それから、申しわけないんですが、閣僚も内閣改造でしょっちゅう入れかわるわけですね。そのときに大きな災害がぼっと来る、そういうことを想定しますとやっぱり、非常に難しいことかもしれませんが、絶えず準備しでおかないとだめなんじゃないか。今度の阪神・淡路大震災でも兵庫県の新しい情報システムがどうして動かなかったのか大分いろいろ私なりに勉強し闘いでみたんですが、やっぱりどうもオペレーションになれていないという、そういう部分もあったみたいで、災害時に機能するようなものですから余り災害が来ないと動かさないというようなこともあって、それを毎年一回訓練すればいいようなものですけれども、どうもあの訓練も形式的な訓練のようにも見えるんです。  それで、いろいろきめ細かな訓練というのを考える必要があるんじゃないかというふうに思いますが、それは訓練というのか心構えというのか、その辺は言葉はどうでもいいんですけれども、それにつきまして、局長で結構ですけれどもお願いしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 九月一日の訓練が形式的だというお話でございますが、ことしの訓練から、先ほど大臣も申し上げましたが、非常に工夫を凝らしまして、これまでに比べますと実践的な訓練にしたところでございますし、今後もそういう方向で、九月一日の訓練自体そういう方向で努力していきたいと思っております。  それから、九月一日以外にも、今回一月十七日の災害の反省ということもございましで、私ども例えば八月三日には非常参集訓練というのを、これは国土庁だけでございますけれども、やっております。これはいつやるかをだれにも知らせずに、担当者だけが一定期間、七月二十六日から八月五日の十一日間の間のいっかの時点であるというのをくじで引きましてやってみるというような訓練もやっております。  それから、九月四日には、これは各省も含めてでございますけれども、政府の非常参集訓練ということで、公共交通機関が途絶したという前提で、東京都内にいる者は徒歩で、それから東京二十三区外にいる者につきましては自衛隊のヘリにお願いいたしまして、それによって参集するというふうな訓練もやっているところでございます。  それから、十月二日から四日にかけましては、富山県が防災訓練をするということでございましたので、私ども災害が起きました場合には情報先遣チームというのを派遣したいというふうに考えておりまして、その派遣をして通信伝達訓練を実施するとか、あるいはこれはこれからでございますが、十一月二十五日に近畿の各府県が合同訓練を滋賀県で行うということにいたしておりますが、これにつきましても今申し上げました情報先遣チームを派遣いたしまして、通信伝達訓練を計画しておりますのと、それから地元と連携いたしまして、国土庁、消防庁等で情報の受理伝達訓練もあわせて行うというふうなことも計画しているところでございます。  それから、私どもの職員につきましては、いざ発災した場合にだれがどうするか、どういう担当の仕事をするかということを決めておりますけれども、その者が、それぞれ職員が人事異動でかわりました場合に今申し上げましたような訓練をきめ細かくやるということと、それからジョブトレーニングと申しますか、職場での訓練と申しますか、そういったこともあわせてやっていきたいというふうに考えているところでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 交通途絶のときに防災局長が来ないというわけにいかないですから、御苦労さんですが、ひとつ体力を備えでおいていただいて、長距離徒歩に耐えられるように頑張っていただきたいと思います。  阪神・淡路大震災のときは防災担当の総理秘書官がたまたまおられなかったということで一つの悲劇まで生じたわけでございますから、この人がいない場合はこうするとか、そういったようなことも含めて二重三重の体制をきちっとしておく必要があると思う次第でございます。  最後になりますが、長官に改めてお聞きしたいと思います。  やはり、ただいま御議論しでまいりましたように、どうも今回の阪神・淡路大震災、その教訓を踏まえた法改正、できるところは一生懸命やっておられるんでしょうけれども、私どもから見まして必ずしも十分ではない。いろいろと法律と違った面で、先ほど防衛庁、消防庁にもお聞きしましたが、いろいろ取り組んではおられるようであると。多分関係省庁もそうでしょう。国土庁防災局長も一生懸命やっておられると思います。官邸の問題等につきましては、きょうは総理にも御質問できるようですから、また後ほど御質問するといたしまして、こういった状況の中でやっぱり何となく国民みんな不安を持って見でおると思います。  この法改正で十分であるということを言い切れるかどうか、その辺も含めましで国土庁長官として、防災の責任大臣としてのしっかりとした御見解、御決意をお伺いしたいと思う次第でございます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) このたびの法案提出に至るまでの間にも、阪神・淡路大震災の教訓に学んで災害の緊急対応の手だてもいろいろ講じてまいりました。二月二十一日の閣議では緊急事態に対応するための対策も樹立をいたしました。そして、七月には防災基本計画を抜本的、全面的に見直しをしてまいりました。今、防災局長からお話ありましたように、九月一日の防災の日の訓練は本当に総合的かつ実践的な訓練であったと思いますし、九月四日には非常参集訓練も実施をする。そしていろいろ積み上げで今度の法改正、こういうことになったわけでございます。  我々としては、衆議院でもいろいろ御修正をいただきましたが、これにきちっと対応することによって今後の災害対策については万全を期することができる、こういう確信のもとにこの法案を提出いたしておりますので、ぜひぜひ御理解をいただきたいと思いますし、また防災局の体制強化、これもぜひ必要でございます。  先ほども申し上げましたが、八名の定員増を防災局が要求しておりますし、また来年度予算では、順次にではありますが、各都道府県に地域防災センターを国土庁の予算でぜひ実現をしたいという予算要求もしておりますので、市川先生初め皆さん方のバックアップもぜひよろしくお願いをしたい、このように思うわけでございます。

市川一朗平成会

○市川一朗君 終わります。

渡辺四郎日本社会党・護憲民主連合

○渡辺四郎君 私は、日本社会党の渡辺でございます。  多くの方から長官に対していろいろとお尋ねがありました。私は、今度の改正案の立案作業に対する長官の基本認識についてまずお伺いをしたいと思っております。  お話がありましたように、一月十七日に発生をいたしました阪神・淡路大震災の当時を今振り返っでみますと、多くの教訓を残しました。それはあの災害の規模、激甚さから見で被災自治体の能力を超える大惨事であった。結果的には、国民から指摘をされましたように初動体制のおくれがあったこともまたこれは事実でした。一方、国の方においても応急対策の支援を行うための各種の機能あるいはシステム、指揮調整の面で果たして万全であったか。やはり初動体制についての批判も一緒に受けました。  こういう中で、本改正案は、今回のこの大災害による多くの犠牲者あるいは被災者に報いるためにどのように反省をし、そして多くの教訓を残していただいたわけですから、その教訓を生かしての立案作業に当たったと思います。  まず、大臣にその立案作業に対する基本認識をお伺いをしたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 今、渡辺委員御指摘のように、阪神・淡路の大震災においては本当に甚大なというか激甚な被害が発生をいたしました。とうとい生命五千五百余名がその命を奪われる、あるいは二十万戸を超す家屋が倒壊をする等々大変な災害であって、まさに痛恨のきわみだと、このように思うわけでございます。  御指摘のように、初動体制のおくれあるいは情報の収集・伝達体制に問題があったということを私どもは再三申し上げておるところでありますが、政府としてはこのようなことを厳しく重く受けとめまして、その反省の上に立つで今回の法律改正として御提案を申し上げているところでございます。  特に重点としては、国の緊急即応体制のあり方、現場における自衛官の権限、地方公共団体の広域連携、ボランティア、海外からの支援への対応あるいは災害弱者と呼ばれる高齢者や障害者等に対する措置、そして被害状況の収集、伝達、こういう点が一番多くの問題点として指摘をされておりますので、この点についての改正を防災問題懇談会の御提言をいただきながら取りまとめたわけです。こういうことでございます。  阪神・淡路のあの大震災を風化させてはならない、これを本当に我々重要な反省事項として、教訓として受けとめでいかなければならないという思いでこの改正案を提案しでおるような次第でございます。

渡辺四郎日本社会党・護憲民主連合

○渡辺四郎君 これも先ほど岩井、市川両委員からいろいろとお話がありましたいわゆる九月十一日の防災問題懇談会の提言です。これによって、災害対策本部長の権限強化に関連をしまして、本部長の権限が十分に発揮ができるように国土庁の防災局についで組織、体制の整備、専門家の養成等その調整・即応能力の強化を図る必要がある、こういう提言がなされております。  先ほどからお話がありましたように、現在防災局の方は職員の定数が三十七名ですか、年間予算が十三億程度でありますし、あの大震災の当日、これも先ほどお話がありましたが、正規の職員の宿直もいなかったというようなことで、情報収集の脆弱さと一緒になりまして大変な批判を受けたわけです。  その後改善はされたと思いますが、災害対策本部という、悪いけれども各省庁の寄り合い世帯をどうまとめていくかというのが防災局あるいは国土庁の役割でもありますし、そういう点から見て八名の定数増、予算の方も先ほど大臣がおっしゃったように努力をしておるということですけれども、本当にその程度の陣容あるいは予算、権限を見でも、その権限からして調整官庁の域を脱しないんじゃないかという心配すら実はするわけです。  防災対策の担当官庁として、せっかくの防災臨調の提言がありますから、そして超党派で野党の皆さんからの修正を生かしまして全会一致で衆議院は通ってきたわけですから、こういうものを背景にしながら、もう少し前向きに努力をする必要があるんじゃないかと。    〔委員長退席、理事松浦孝治君着席〕  ですから、予算折衝もいよいよ今から確定段階へ入っていきますから、委員の私らも一生懸命努力をいたしますが、長官、ひとつここらについてもう一回決意をお聞きしたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 非常にありがたいお言葉、力強い御支援をいただきましてありがとうございました。  災害対策には与野党はないと私は思います。やはり党派を超えて、全力を傾注して国民の生命、財産、身体、そして国土を守っていかなければならない、こういう思いは私どもも先生方もみんな一緒だと思います。我々も全力を尽くして頑張りますけれども、ぜひ委員の先生方の一層の御支援を心からお願い申し上げる次第でございます。  国土庁長官として三月過ぎましたけれども、予算の面でもなかなかまだ十分でない点もございます。一例を挙げれば、ヘリコプターもないというのはどうかなと、こういうふうに思っておりますけれども、これらの問題についでもまた皆さん方のいろいろな御意見等も承ってまいりたい、こう思っております。

渡辺四郎日本社会党・護憲民主連合

○渡辺四郎君 次に、局長の方にお尋ねをしますが、初期情報の収集体制の問題です。これについても防災臨調で、情報収集についで専任職員等を指定したらどうか、そういう体制整備を図るべきであるという提言もなされておるわけです。  これも先ほどからお話がありましたように、初期情報の収集あるいは集約体制の整備が強固になればなるほど正確な判断ができると思うんですが、主情報を本部長である総理の方に送っていくわけです。もしもこの情報を専門家の分析評価のないままに送った場合、誤って情報を送った場合は大変な混乱を起こすんではないか。    〔理事松浦孝治君退席、委員長着席〕  ですから、こういう部分について、今防災局としては何かお考えがあるかどうか、お聞きをしてみたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) この前の阪神・淡路大震災のときには、県庁所在地である神戸市が被災したということもありまして、また消防あるいは警察等の職員も被災者になったということもございまして、なかなか現地の情報が返ってこなかったという面があるわけでございます。  そういった点につきましては、先ほどから申し上げております二月二十一日の閣議決定の中で、その情報収集の仕方についても工夫をする、例えば警察につきましては現地のパトカーの交信情報を警察庁でモニターをいたしまして、私どもなり官邸にも報告する、それによりまして状況がわかるだろう。それから消防につきましては、救急車の出動要請とかあるいは消防車の出動要請が殺到いたしますと電話がパンクするというふうな状況になるわけでございますけれども、そういった状況になったということ自体がかなり大きな災害が起きているということの判断をする要素にもなるということもございまして、そういったことも含めて報告をしてくるといったようなことで、災害のもとの情報の収集の仕方についてかなり工夫をするということにいたしておるところでございます。  それから、今先生がおっしゃいましたように、集まった情報を整理、分析する必要があるわけでございますが、一万そこで逆に整理、分析ができるまでとめ置いたということでもなかなかよくないわけでございますので、現在、二月二十一日に決めた閣議決定では、各方面から入ってくる生の情報も一応官邸にはストレートで入れるという体制にいたしております。  それと、一方では別に同じ情報が私どもにも入ってまいりますので、先生がおっしゃいますように、極力関連情報を判断し得るような情報に整理いたしまして、総理等に報告するということについて努力をしたいというふうに考えておるところでございます。

渡辺四郎日本社会党・護憲民主連合

○渡辺四郎君 たくさんの皆さんからお話があった問題ですが、災害相互支援基金の創設についてということで、これも臨調の方の提言がなされて、全国の都道府県という対象になっておるようですけれども、拠出をし合う支援基金の創設を求めておるわけです。  これは局長も私の顔を見て思い出すと思うんですけれども、雲仙・普賢岳の大災害のときに、私はやっぱり絶対に基金が必要だとくどいように何回も何回も当時の国土庁長官にも、言葉は悪いですけれども食い下がるような格好で、当時の海部総理も現場に行って何か基金の創設をするかのような、そういうイメージの発言をなさったということで、先ほどお話がありました島原の市長を初め深江の町長さんも非常に実は期待をしておったわけです。そして、全国の国民の皆さんからのお見舞いもある、そういうものと一緒になって、長崎の知事として五百億程度の基金をぜひっくりたいという非常に強い要望等もありまして、一時期はあるいはできるのじゃないかと、国もそれに対して金を出して一緒になってつくろうじゃないかというような動きまでありましたけれども、最終的にはあの五百億つくりましたけれども、これは自治省の方から措置をしてつくったわけですね。そういう段階からも実は議論をしてまいりました。  私自身が災害基金というのは必要だということはことしの三月の予算委員会で、阪神・淡路大震災の集中審議をやった段階でも私はかなり具体的な問題を取り上げでやったわけです。ところが、やっぱりこれはどうしても大蔵中心の、全大臣が前に並んでおりましたけれども、大概かわっておりますけれども、私自身が言ったのは、国民の皆さんに訴えて、災害というのはどこにやってくるかわからない。ですから、今の災害援助にしても救済にしても、やはり支援のあり方が復旧・復興は被災者個人の自力によって復興しなさいというのが基本になっておる。しかし、長崎にしても雲仙、島原にしても今度の阪神・淡路にしても、それについては余りにも被災者には酷じゃないか、何とか国として措置ができないのかというのが被災者だけでなくて国民の中からも声があるわけです。  しかし、残念なことに財源がないというようなことで、私が三月の予算委員会で挙げましたのが、例えば酒類、酒とかしょうちゅうとかあるいはビールとか、それからパチンコも十四兆産業とか十五兆産業と言われておる。だから、百円でその当時二十五発来ておったようですから、百円で二十四発にしてその一発だけをこの基金として拠出してもらうような方向はとれないのか。あるいはたくさんの方が海外に行きますから、海外に行くときに旅券をもらうときに千円だけはひとつ基金にもらうとか、あるいはゴルフ人口たくさんおりますから、ゴルフに行くときは一回千円災害基金にひとつ拠出してもらう。こういうもろもろの方法でやれば、一年間だけ時限立法で私は一兆四、五千億の財源が求められるというのを具体的に数字をはじいて、そして大蔵大臣にお話を申し上げたわけです。全部の委員も、非常にそのことはいいことじゃないか、大蔵大臣も、ありがとうございましたと。ところが、確かに難しさは幾らかあります。しかし、それがそのときの予算委員会の段階だけで終わってしまっておる。  ですから、やっぱり行政の縦割りとかの弊害ということをよく言われますが、もう一つ今私自身が感じたのも、これもちょっと手おくれになりましたけれども、電力会社の皆さんがいわゆるコストの大変な努力によってそして一世帯当たり百六十円ぐらいから大きいところは四百五十円ぐらい消費者に対しての値下げをする。電力というのは全国民が使用しておるわけですから、全国民が消費者です。そういうことであれば、通産の方と相談をして、国民の皆さんに訴えて、その部分を災害基金として、それは私企業がやることですから難しさはありますけれども、そこを何とかお話ができなかったのか。ですから、平均二百円にしましても年間二千四百円、八千万世帯あればそれだけでも千六百億から二千億ぐらい一年間に出るわけです。  先ほど質問に対して局長から回答がありましたが、防災臨調が出しておりますように、全国の知事会で検討中であって、その結論を待つで政府も対応したいと。しかし、地行の委員長もいらっしゃるし、地行の委員の皆さんもいらっしゃるわけですけれども、今、自治体というのは百二十兆を超す借金を持っておるわけです。こういう実態の中から、確かに一番集約しやすい方法かもしれません、お互い助け合いということになれば。しかし、私はやっぱり今の自治体の財政から見た場合には非常に厳しいんじゃないか。一億円ずつ出して五十億でしょう。五十億だってその果実で運用すれば、二%であれば一億円しかないわけですから、これは何もできないわけです。十億ずつで五百億でしょう。ところが、今の都道府県で十億ずつ拠出をしてくださいと言ったってなかなかすぐにオーケーという返事は出ないと思うんです。  ですから、都道府県に求めるならば、私は半分は国が持つ、自治体ばっかりじゃなくて国も持つ、そして一緒になって基金をつくろうじゃないか、こういうことでひとつ頑張っていただいたらどうかという気がするわけですが、これは長官、ひとつ長官の方から決意をお伺いしておきたいと思うんです。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 今、渡辺委員御指摘のように、防災問題懇談会でも災害相互支援基金の創設について検討する必要がある、こういう御提言をいただいております。具体的には「全国地方公共団体が毎年度一定の額を拠出して積み立てておき、有事に際しで被災地の支援を行う基金の制度を創設することを検討する必要がある。」、こういう御提言をいただいたところでございます。  この御提言については、今先生もいみじくもさきにおっしゃいましたけれども、地方公共団体の間において今検討中でございまして、いろいろ詰めの作業も行われておるようでございますので、政府としてはその内容をひとつ勘案しながら対応については検討していきたい、現段階ではそれ以上の答弁はできないということを御理解いただきたいと思うんです。

渡辺四郎日本社会党・護憲民主連合

○渡辺四郎君 せっかくの提言も出ておりますし、地方団体の方も真剣になって討議されております。がしかし、それを待つということだけでなくて、財政の実態は先ほど申し上げたような状況でしょう。そうすれば国の方からも、大蔵から例えば二百億なら二百億、五百億なら五百億を拠出するからひとつ自治体の方も一緒になってやってくれないか、こういうバックアップがあっていいんじゃないか。今、財政調整資金なんかを持っている自治体というのはもう大体なくなってきたわけです。高成長時代でどんどん税収が伸びれば、財政調整資金だってたくさん積み立てを持っておりますからあのような災害に対しても対応ができるわけですけれども、どんどん食いつぶして、逆に言ったら今赤字が先ほど申し上げましたように百二十兆を超すというような状況になってきておる。  ですから、自治体ですから団体で協議をして一定の方向が出るでしょう。しかしまた、私らの方に対しては別の方向で要求が上がっておるわけです。この問題じゃありませんが、ほかの問題を含めてたくさんの財政措置の要求が上がっておるものですから、そこらをひとつ、くどいようですけれども国の方も十分検討していただいて、長官を初め大蔵省をひとつ揺さぶっていただいて、やっぱり基金として私は準備をする必要があると思うものですから、基金の設立に私自身は大いに賛成をするわけですから、一緒になって頑張っていきたいというふうに思っております。  それから次は、これは私の意見というふうにとっていただいて結構でございますが、地域防災計画上の問題点として、緊急対策を含めて幾つか意見を申し上げてみたいと思うんです。  先ほど阪神・淡路の段階で御指摘がありましたように、消防は一体何をしておったのかというような御批判がありました。前の消防庁長官が就任したその日です、あの阪神・淡路大震災があったのは。私も地方行政委員会におりますから、正式な委員会でなくてもいろいろ消防庁の取り組みについてもその都度状況の報告を聞いておりました。そして、これも先ほどお話がありましたように、消防庁としてはいち早く消防組織法の一部改正をやりまして、そして災害に対応できる体制に既に組織変えを終わったところです。  そういう中で、今の災害対策基本法そのものが昭和三十七年にできたものでありまして、その後昭和三十九年六月十六日に発生しました新潟を中心とした地震災害、当時の記録を読んでみますと、ガス、水道管といったライフラインは壊滅的な損傷を受けた、市民の日常生活に重大な影響を及ぼしたというふうに記述をされておりますが、ここで最後に、これも現代都市の地震被害と対策に課題を多数提供したというふうに、その当時の問題提起とされたわけです。  ところが、先ほど言いましたように、消防車は、消防は一体何をしておったのか。それから、神戸市の場合は比較的少ないわけですけれども、道路に立っております電柱が木柱からコンクリート柱になっておるわけです。新潟の災害の時点まではまだ木柱だった。それが倒れても消防車が入ってくれば近所の人が一人、二人行って抱えれば、木柱でありますから排除ができたわけです。ところが、コンクリート柱に変わりますとなかなかそれが一人、二人の手間じゃできないという問題があって、消防車はおりましたが中に入っていけなかったという実態がたくさんあるわけです。  そういうことで、消防職員の皆さんも警察官あるいは自治体職員も大きくは被災者です、地元の人ですから。それでも一生懸命公務ということで災害復旧に取りかかったわけですけれども、結果的にはなかなか現地に届かない、あるいは消防車が若いでも水道が破裂をしておっで給水ができない、消火ができないというような大きな教訓を実は残したわけです。  私が今から申し上げたいのは、この阪神・淡路の地震によって下水道管渠の破損がどの程度あったのか、そのためにし尿処理は一体どうなったのか。これは、いわゆる集団避難所をテントを張ってつくりましたね。百から百五十の被災者の皆さんが寄っておるわけです。ところが、大変なやっぱり排せつ物が出るわけです。夏であればこれは私は衛生上の問題としても大変な問題だと思うんです。特に、大都市になればなるほどどんどんライフラインは完備をしていきますから下水道は完備をしていく、そうしますとバキュームカーを持った自治体がなくなってくるわけです。  神戸の場合は、この下水管の破損箇所が約一千カ所というふうに言われておりまして、そしてその処理をする処理場が、これは近県までお願いをしたわけですけれども、大阪、兵庫、京都で処理場が百二カ所あります。そのうちの四十三カ所が破損をしたわけです。一番大きい神戸市の東灘処理場というのは四月いっぱいは使用不能だったわけです。ですから、遠くまでし尿を持っていかなきゃいけない。そうしますと、その分だけたくさんまたバキュームカーが要るわけです。現在まだ神戸の場合、約二千名の被災者の皆さんがおる。厚生省にお聞きをしましたところが、やはりいまだにくみ取りでし尿処理をやっておるわけです。  ですから、ここにありますように、調査室が出しました中に、平成三年九月に出された東京における地震被害の想定に関する調査の問題として、ライフラインの被害としては上水道、ガス、電気、電話等は想定をされておるけれども、下水道に関する想定が全くされていないわけです。確かに下水道というのは上水道から見れば地下深く掘っております。しかし、直下型の地震であれば深いところほどあるいは破損率が大きいかもしれない。がしかし、水道と違って少々破れておってもつながっておれば流出ができるわけですけれども、これはこれから先の都市型の地震災害に対しては大きなやっぱり問題になってくるんじゃないか。  ですから、学校が避難所になる、下水道が生きておればいいわけですけれども、そうした場合にし尿処理なんかは一体どうするのかというようなことでいろいろとお聞きをしましたが、神戸の場合は避難箇所が約六百カ所ですか、最大のころが。仮設便器三千基、便器を据えておりますが、先ほど言いましたように、今も七十三カ所の避難所で仮設便所が百七十三基、そしてくみ取りで処理をしておる。神戸市自身はその当時二十四台しかバキュームカーを持っていなかったわけです。というのは、神戸の市民の九八%の皆さんが下水道の利用をしておるわけですから、二%で二十四台のバキュームカーを持っておった。しかし、これではとても足らないものですから県に要請をして、県の方からも他県に要請をして、そして何とかその場をしのいできた。ですから、一番多いときは七十台ぐらいほかからの応援を求めてバキュームカーで処理をしたということを厚生省から聞きました。  ですから、そういう点について、防災計画は自治体がつくるわけですけれども、やはり基本計画の中に問題点として」というところは一緒に検討しよう、あるいは防災計画の中で検討する必要があるとかというようなことをひとつこれから先会議がある段階で、何か市長さんの皆さんとやるというお話もありますが、特に都市の人口の密集したようなところなんかの場合はそういうことでひとつぜひこの部分については御検討願いたい、これは私の意見として申し上げておきます。  それからいま一つ、通告をしてなかったわけですけれども、これは意見です。これも何回もやりとりしました激甚地災害の指定関係で、特に小規模な集中豪雨による激甚災害を受けた場合の激甚地指定の期間がどうしてもやっぱり四十日から場合によっては二カ月ぐらいかかる。  自治体の場合は、例えば二次災害なんかのおそれがあれば、もう予算は関係なく直ちに工事に着工しなきゃいけない。ですから、これは一つの問題提起として受け取っていただきたいと思うんです。小規模で、集中豪雨でやられたりした場合、例えばその自治体の年間予算の五〇%ぐらいの被害額があるとか、あるいはその一年間と同額ぐらいの被害額が出たというふうなことがあれば、直ちに私は小規模ながらも激甚地災害の指定をしていいんじゃないか。  各省がそれぞれ調査をして、そして国土庁の方でまとめて、それで最後にどうするかというような格好で決めるものですから早くで四十日ぐらい、神戸の場合は別ですけれども、遅ければ二カ月ぐらいかかるわけです。そうすると、その期間本当にこういう仕事もしたいが、しかし自治体は金がないものですから、お金を借りれば公債費比率が上がっていって再建団体に落ち込むかもしれぬ。そういう心配等もあるものですから、この部分はひとつ十分検討願って、おたくが音頭をとっていただいて、それで自治省なんかと相談すればいいことですから、その自治体の年間予算の例えは半額以上、二分の一以上の被害が出た場合には部分的にそこは激甚地に指定をするとか、もうそれがあんまりであれば一年間の予算に見合う、それ以上の被害が出た場合にはというような何か尺度をつくれば非常に早く進むんじゃないか。  ですから、これがやっぱり縦割り行政の弊害だというふうに言われておりますが、能率を上げるためにもそういう方向でひとつやっていただきたいということをお願い申し上げまして、私の時間は若干余っておりますが、これで終わらさせていただきます。  ありがとうございました。

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 速記を起こして。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 衆議院の審議で修正された部分について、修正案の提案者に伺います。  修正部分の住民の責務についてですが、災害対策基本法第三条には、「国は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を有することにかんがみ、組織及び機能のすべてをあげて防災に関し万全の措置を講ずる責務を有する。」と、国の防災責任を明確に規定しています。  阪神・淡路大震災の対応について、本委員会の審議でも、また衆議院の審議でも、最も重要な問題として論議されたのはまさにこの点で、国が十分な責任を果たしたのかどうかということだと思うんです。  それにもかかわらず、国の責務を問題にするのではなくて、住民の責務を問題にするのはなぜか、御所見を伺いたいと思います。

住博司自由民主党・自由連合

○衆議院議員(住博司君) 国あるいは自治体がきちんとやるということは当然の所与のことでございまして、そのほかに今回の例えは阪神・淡路大震災のような災害においては、初期の段階でやはりさまざまやることがあるだろうということを皆が気がついたわけでございます。  そのことをきちんと書くことによって、言ってみれば今度の災害のこの基本法につきましては、縦からも横からもきちんと見て、万全の対応をすべての国民ができるようにという観点で法律案を定めよう、こういう思いで、そこの部分が欠けているということもありましたものですから、私どもは実を言うとこの部分を追加で規定させていただいた。そして同時に、それは去る七月に発表されました国の新防災基本計画についても、「国民の防災活動の促進」という項目を立てまして、例えば二、三日分の食料あるいは飲料水の備蓄、非常持ち出し品の準備をするようにというような形で呼びかけております。  そんなことも含めて私どもはわざわざこの改正案にこの規定をつけ加えさせていただいた。むしろ、国や自治体の責任はもちろんだけれども、同時にその一方で国民の皆さん方にも、いつでもそういう備えができるようにという、そういう言ってみれば意識の涵養みたいなものをお持ちいただきたいという考え方で私どもはこの追加をさせていただいたということでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 確かにそういう住民の役割は非常に大事だということは私も認めるものであります。  ただ、今回の阪神大震災の実態がどうだったのかということを見れば、まさに住民は倒壊した家屋の下から家族や近所の人たちを懸命に救い出した。まさしく自発的な防災活動が被災地じゅうで繰り広げられたというふうに思うわけです。しかし、それでも回ってくる火の手を消すことができずに生きながらにして亡くなられた、焼かれた方、あるいは肉親や財産を失った方がたくさん出たわけです。これはやっぱり耐震防火水槽の不備など消防消火体制の弱さが決定的だったというふうに言わざるを得ないと思うんですが、この痛苦の教訓をやっぱりこれから生かす必要がある。  ですから、住民の自発的な防災活動というのはもちろん大事だと、しかし問題はその住民の努力が報われるような環境を政治の責任でつくることが大事なんじゃないか。震災に強い国土、都市づくり、消防消火体制の充実、あるいは観測予知体制の強化、こういう国がやるべきことをやる、責任を果たすことこそ住民の自発的な防災活動が効果を上げる大前提だというふうに私は思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。

住博司自由民主党・自由連合

○衆議院議員(住博司君) おっしゃるとおりでございます。  国の責務、都道府県の責務、それだけで尽きるものではなくで、その観点で、要するに国、都道府県の責任というのは大幅に強化をしているわけでございましで、それに実を言うと今度の阪神・淡路大震災で被災者それから被災者以外の方々も大変大きな献身的な努力をなさった。その観点も含めて、要するに両々相まっでこの規定を大事にしていきたい、こんな思いでやっておりますので、先生のおっしゃるとおりだと思います。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そこで、本委員会は先日、七月に起こった長野県北部の梅雨前線豪雨災害についで現地視察を行いました。ここでは幸いにして人的被害は非常に少なかった。この点についで、私も参加いたしましたけれども、小谷村の村長さんは、防災無線はなかった、有線も寸断された、しかし各地の消防団が状況を見ながら自主的に住民を避難誘導した、それができたのは、村の一戸一戸、だれがどこにいるかわかっているからだ、もし一人でもいなかったらそれはすぐわかるようになっていたからだとおっしゃっでいました。ですから、私は住民の自発的な防災活動にとって住民相互の日常的なコミュニケーション、これが非常に大事だというふうに学んだわけです。  そこで、住民の責務ということを強調する上で心配な点を少し伺いたいと思うんですが、一つは、例えば、長時間過密労働で労働者の方が家に寝るためだけに帰るような状況、地域の活動に参加できないような状況がある。あるいはまた、二十四時間その地域で営業し生活をし、地域を一番熟知している中小業者の方、神戸でもこの中小業者の皆さんが発災時の救援活動やその後の地域経済の復興に本当に大きな役割を果たされていますけれども、こういう中小企業の皆さんが次々に廃業になっているような状況。こういう状況が自発的な防災活動を促進するという上で障害になるんじゃないかと思いますが、この点でどういう対処をお考えになっているのか。  それから二つ目に、高齢者や障害者、いわゆる災害弱者と言われる方々、この防災の努力義務をどのようにそういう方に対して求めるのかという、この二点についてお答えいただきます。

小坂憲次新進党

○衆議院議員(小坂憲次君) 山下委員にお答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、私も阪神・淡路大震災の際に一帯を視察させていただきましてお見舞いを申し上げてきたわけでございますが、震源地であります北淡町に参りましたときに、北淡町の町長さんからのお話も同じように、委員御指摘のように、地域のコミュニティーが非常に密接なコミュニケーションを保っていた。したがって、約八割以上の家屋が倒壊をしているのにもかかわらず死者の数は非常に少ない。神戸市等の中心地に比べればかなり抑えられてきたのは、隣のおうちの方がどこに寝ているかまで非常によく知っている、だから倒壊家屋もまずそこを掘って、そして救出に当たった。これが非常に大きなことであったということで、日常の地域におけるコミュニケーション促進というものがいかに大切かということは委員御指摘のとおりだと思っております。  しかしながら、それに加えて、二十四時間営業あるいは昼間大変に疲れて夜寝るだけにお家に帰られる方、こういう方々にまで自助努力を要求するのは難しいのではないか、こういう御指摘かと思うわけでありますが、先ほど住提出者の方から御説明を申し上げたように、住民に課せられます日常の努力というものは、食料の備蓄を中心といたしたそういった意味のものと、それから防災組織への参加といいましても、今申し上げたように、地域の情報を的確に把握しでいただくように配布物にゆっくり目を通しでいただいて、避難経路を把握していただくとか、そういった意味での協力をお願いして日常備えていただきたいということであります。営業のパターンとかそういったものに対して何か特別な配慮があるかといえば、私ども修正案の範囲ではそういう問題には触れでおらないわけでございましで、それは原案の部分で、従来から指摘された中で、それぞれ国も地方自治体もひたすら努力を続けるというところで御理解をいただきたいと思っております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今お答えがあったとおり、実際にすべての住民に一律に努力を押しつけるということはなかなか困難があることだというふうに思います。  結局、阪神・淡路大震災で五千五百名を超える方が亡くなった、全・半壊二十万棟に及ぶ住宅の被害があった。なぜそんなことになったのか、被害が拡大したのか。これに対してもし、十カ月たった国会で、地域住民の自発的な防災努力が足らなかったからだなどと、間違ってもそんなことが論議されるようなことになったら私は大変だと思いましたので、念のために御確認をさせていただきました。いずれにしても、国の責務ということをやはりしっかりと踏まえる必要があるということで、確認をさせていただきます。  続きまして、大臣にお伺いをします。  大臣は、被災者の立場に立って対処するということを繰り返し表明をされておられます。そこで、被災者の立場を具体的に挙げてお尋ねしたいと思うんです。  日本共産党の神戸市会議員団が仮設住宅の入居者に対するアンケートを行いました。十月から始めたアンケートですが、このはがきが一月足らずで既にもう千五百通返ってきて、きょうはここに、そのうち一千通の分をまとめた中間集約を持ってまいりました。ここには本当に怒りや要求、生の声がびっしりと書き込まれています。とりわけ住宅に関する要求が強いというのが特徴です。幾つか生の声を紹介させていただきます。  「現在仮設住宅で助かりますが、次の住宅が不安です。市営か老人専用の住宅をお願いします」、七十歳の方。「最低の国民年金で生活しています。今後の住宅を公営で建てて、低家賃で住めるようにお願いします」、七十二歳の方。「市営、県営にぜひいれてください」、「市営、県営住宅を早く建ててください」、「市営、県営住宅建設を急いでください」などなど、公営住宅を求める声が非常にたくさん出ております。これは、私が意図的に選んで紹介しでいるのではありません。  このアンケートでは、震災前どういう住居に住んでいたのかという項目と、それから今後どういう住居に住みたいかという希望も聞いております。  それによりますと、震災前持ち家だった方が二九%だったのが、これからも持ち家で住み続けたいかという問いに対して、そうだ、持ち家に住み続けたいという方は一七%に減っています。それから、震災前民間アパートに住んでいた方は五六%ですが、今後の希望で民間アパートとされている方はわずか五%になっている。それに対して、震災前市営・県営住宅に住んでいた方が六%だったのが、今後の希望では七三%に激増しているわけであります。大多数が公営住宅を希望されているわけですね。  しかし、住宅復興計画では、公営住宅が県の建設計画で一万八千戸、神戸市においては一万戸にすぎず、これは建設される市営・県営住宅の数が少ないんじゃないかという声が出ているのも事実です。  それから、持ち家の人の自宅再建の最大の障害はやはり資金であります。この点でも生の声を幾つか紹介させていただきますと、「築後五年で全壊。大きなローン返済を抱え困っています。なんとかしてほしい」、「雲仙・北海道の様に住宅再建の資金をいただきたいと思います。全力でたてた家がなくなり建てる資金がないので助けていただきたい」、「高齢家族・低収入(年金のみ)のため融資の対象外。連帯保証人になってくれる人もいない。公費の災害保障を頂きたい」、「私産消滅、設備投資のローンだけ残りました。どうにかなりませんか」などなど、こういう声が本当にたくさん上がっているわけです。  私、そこで大臣に伺いたいんですが、被災者の立場に立つなら、こうした声にこたえるなら、やっぱり対策は公営住宅の大量建設、そして個人の住宅再建に対する助成、個人補償が柱とならざるを得ないんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 阪神・淡路地域の復興は景気の回復と並んで現下の最大の急務である、こういう認識で政府は一体となって取り組んでおるところでございます。  具体的には、七月に取り組み方針を決定いたしまして、地元の復興計画を最大限支援する、こういう方針を確認いたしました。  特に、前期五カ年においで緊急かつ必要不可欠な施策を復興特別事業と名づけてこれを推進する。それで、生活の再建、経済の復興、安全な地域づくり、この三本柱を復興の基本的な課題として今その事業の実施に努めているところでございます。  先般、国会を通りました平成七年度の第二次補正予算でもこの取り組み方針に基づきまして最大限の復興関連事業等を盛り込んだところでございます。今、先生御指摘の生活の再建のための諸施策としては国費で約四千七百億円に及ぶ経費を計上いたしたところでございます。  具体的には、被災者向け住宅確保対策に二千百九十四億円を計上しました。これによって、今、先生御指摘のありました公的な住宅の供給についてはこれまでの措置済みのものと合わせで七万戸についての予算措置を講じたところでございます。県は三カ年で七万七千戸と、こういう建設計画を出しておるのでありますが、これを前倒しして既にこの七万戸についての予算措置を講じた、こういうところでございます。このほか、被災地域の再生等のための面的整備事業の推進に千三十二億円、被災要介護高齢者等の支援策の充実に四十八億円などの予算を計上するなど、各般の施策を盛り込んでいるところでございます。  しかし、これから冬を迎え、なかなか厳しい状況、十分私も理解できます。一日も早い被災者の生活の再建に向けて、今後とも一層政府一体となって全力を挙げて取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えておるところであります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 十一月五日付の朝日新聞が首相の諮問機関である阪神・淡路復興委員会の活動について社説を掲載しています。御承知かと思いますが、こう書いてあります。  仮設住宅から恒久住宅に移るめどのついた人はごくまれだろう。「復興は順調」などとは、到広言えないはずだ。  この大きな落差をどう埋めればいいのか。「頑張って自力復興を」と呼びかけるだけでは解決しないことは、十カ月ではっきりしたのではないか。  復興委員会を含め政府の対応をしばっているのは、自然災害では個人補償はしない、という伝統的な考え方だ。しかし、五十万世帯に近い被災者が必死で立ち上がろうともがいている時、政府が思い切った手を差しのべないですむだろうか。こういう社説が載っているわけです。  私は、今度の震災が決して自然災害として済まされる問題ではないと思います。備えを怠った政治災害の性格が強いと思うわけですが、しかし、この社説が言うように頑張って自力復興をと呼びかけるだけでは解決しない、あるいは個人補償はしないという伝統的な考え方に縛られていた対応では限界がある、これが本当に被災者の皆さんの声だと思うんですね。  今、神戸の人たちはこのまま神戸のことが忘れられるのが怖いとおっしゃっています。これは神戸の人たちの立場だけを代表した言葉じゃないと思うんです。もし神戸がこのままずっと自力復興という冷たい対応で済まされたらどうなるか。これから日本のどこで大きな災害が起こるかわからない。しかし、どんな大きな被害が出ても、あの神戸の人たちも我慢したのだからと言われることは見えている、そのとき神戸はどう思われるだろうか、これが神戸の皆さんの叫びだというふうに思うわけです。この叫びというのは、阪神大震災の教訓を今後にどう生かすのか、今この場で国会議員として審議している我々にこそ問われている問題だというふうに私は思います。  今後日本の国のどこかで大災害が起こったときに、被災者に自力復興の道しかもし残されていないとしたら、その人たちは阪神・淡路大震災が起こったとき一体政治家は何をしていたんだと、こう思うに違いないというふうに思うんですね。後世の人たちから立派な仕事をしてくれたと感謝をされるのか、それとも何もしなかったと批判されるのか。これが今我々に求められているというふうに思うわけです。被災者の立場に立って全力を挙げると繰り返し表明されている大臣が、ぜひこういう声を受けとめて、個人補償を具体的に検討していただきたいということを求めます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 先生も御案内のように、政府といたしましては被災者の実情に配慮した支援措置を幅広くかつきめ細かく今日まで実施いたしておるところでありまして、一日も早く被災者の生活再建が実施できるように努力をしておるところであります。  具体的には、弔慰金等の貸し付けや給付、あるいは健康保険料の免除等の措置、税制上の減免等の措置、あるいは被災学生生徒に対する奨学金の緊急貸与等々の措置も講じておりますし、また、今お話ありました住宅の建設等も積極的に進めでいるところでございますし、各種の融資制度も拡充をしておるところでございます。  そのほか、特に阪神・淡路大震災については、被害の甚大さにかんがみまして各般の行政施策を補完する阪神・淡路大震災復興基金への地方財政措置を行っておりまして、被災者のニーズにきめ細かくこたえた施策が展開される、このようになっておるところでございます。  しかし、これで十分だとは思いません。これからもいろいろ各般のきめ細かい対策を積極的に講じてまいりたい、こう思っておるところであります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 私は被災地出身の者でございますので、この災害に対する基本法の改正には非常に大きな期待を持っておりました。しかしながら、期待外れと言えば怒られるかもしれませんが、もう少し何とかならなかったのかという思いを持っております。  ちょうど震災が起こったとき私は与党でございましたので、予算委員会でも質問をさせていただきましたし、与党の復旧・復興プロジェクトのメンバーとしてやれるだけのことは自分でやったと、こう思っております。今も、政治家として恥ずかしい云々の言葉がありましたけれども、私は今の仕組みの中でやるだけのことはやったと胸を張りたい、こう思っております。しかし、不十分な部分がたくさん残されております。  そこで、幾つか質問をいたします。阪神・淡路復興委員会委員長であった下河辺淳さんがきょう発行のある雑誌に「阪神大震災復興委員会(秘)日記」ということで一文を寄せておられます。これは質問通告しておりませんでしたけれども、非常に私の考えておるポイントが出ておりますので質問させていただきます。  まず、読みますと、「政府の対応は戦後一貫していつでも遅いと言われてきたが、政府はそうせざるを得なかったのであってこと書いてある。「だから、今回の対応も総理が村山さんだからダメだということではないのだ、と元気をなくしてしまっている総理を励ましました。」。  問題は、「政府はそうせざるを得なかった」というのは一体何なのかということでしょう。「だから、今回の対応も総理が村山さんだからダメだということではないのだ」ということを下河辺さんがおっしゃっている。これは何なのか。  そして、その後で、福田内閣時代に自分が国土庁の事務次官であったときの経験を述べておられるんです。そのときに福田元総理は、  「災害に対する対応というのは、行政手続きを待っているとダメだねえ。異常災害として行政権を行使してしまおうじゃないか」。テレビを見ながら総理はそんなことを言っている。  私は役人ですから、それを行使するには国会で設けた厳重な制約がいっぱいあり、きちんと手続きをしないと決裁できない状態だということを説明するわけです。  「いやあ、分かるよ。でもやっちゃおうよ。要するに、何かあったら俺と君がクビを切られりゃ済んじゃうんじゃないの」といとも簡単に言われてしまいました。  「あ、そうですか。総理がそうおっしゃるなら」。私も承知して、それからかなり思い切った処置をしたものです。  状況を異常災害と見なすことにより、いろいろな特例法がきくのですが、その異常災害であると証明することが非常に大変なのです。総理が独断で決めてしまうと、戦争や治安活動において同様のことをされてしまうのではないかと、民主主義の世界は警戒します。だから、なかなか総理は決断できないというのが通例でした。  しかし、福田総理は言わば強権を発動することにより、災害に素早く対処する途を選んだ。私は、この時の福田さんの政治家としての決断力に、今でも敬意を表しています。だから、この話は村山さんにも伝えでおきたかった。  実際、村山総理も福田さんと全く同じ心境だったようです。  これは昭和五十三年一月十四日に発生した伊豆大島近海の地震のときのことのようなんですね。  同じ心境だった村山さんが福田総理と同じことをしたのかどうか。やろうとしたけれどもできなかった仕組みがあった。しかし、その仕組みを乗り越えてやろうとする総理はできたんだ。ここのところは一体何なのか、総理大臣の資質ということで済ましてしまっでいいのか。それと、そのときの国土庁長官の大臣としての資質、あるいは防災局長の資質ということだけではない。とすれば、その仕組みそのものを変えにゃいかぬでしょう、システムそのものを。今回の改正はこうしたことにこたえられるものになっているのかどうなのか、ずばりおっしゃってください。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 要するに、初動体制のおくれ、そのことを委員は御指摘されておるのでございましょうか。ちょっと質問の趣旨が理解できなくて、済みません。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 下河辺さんのおっしゃっていることですよ。総理の問題ではないんだ、仕組みが悪いんだとおっしゃっているんでしょう。私、読んだでしょう。私が読んだこと、わかりませんでしたか。一番大事なポイントなんですよ。このポイントのところを今度の法案は改正したのかということを尋ねているんです。でなければ何の意味もないじゃないですか。一番の問題はそこなんでしょう。下河辺さん、おっしゃっているんだ、これ。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 御指摘のようなそういうふうな仕組みに変えたということでございます。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 本当にそう変わりましたか。私はそうなっていないと思うんです。やはり「政府はそうせざるを得なかった」ということにしかならないんではないかという心配をいたしております。これはまた時間を見てもう少し質問をさせていただきたいと思います。  そこで、私は防災とかいうよりも危機管理の問題だと思っているんです、日本の危機管理。  そこで、アメリカにはFEMAという連邦危機管理局というのがあるわけですが、アメリカの危機管理局の対応と日本の国土庁防災局の対応、それを比較すればその問題も解明できるのではないかと思うんです。要するに、初動体制においで一年前のロス大地震のときにどういうことが起こったのか。  ここに「ノースリッジ地震一年後の報告」というFEMAの報告がある。克明に私何回も読みました。非常に驚いた。アメリカは、十五分後に大統領がこの地震の実態を知って、一時間後に現地対策本部を設置して動いた。日本は、村山総理大臣が百四分後に秘書官から知った。四時間十四分後に非常対策本部が設置された。現地対策本部は四日後に設置された。そして対応する組織も、アメリカはこの連邦危機管理局というのが一手に引き受けて対応する。日本は閣議を開いて、そして非常対策本部、緊急対策本部、阪神・淡路対策本部という組織づくりを始めるわけなんです。  また、アメリカのFEMAは独自予算を持っていますね。先ほど個人の問題も出ましたが、被災家屋に対する特急路線というようなのを持っておりまして、私も復興プロジェクトのときに、佐々木さんとおっしゃる方ですか、持っておられましたが、ロサンゼルスの地図がある、ちゃんとした住宅地図がある。その上に、震災を負った状況を人工衛星から写したものを透視しで、どこの家が、何番地の家がつぶれているかというのを即座に調べて、そしてその写し合わせでつぶれたと認定したところに住宅見舞金の小切手を一週間以内に出すというんですよ。そして、その後、本当にそこが人工衛星どおりつぶれているのかどうかということを調べて、もしつぶれでいなかったらそのお金は返してもらうというふうな仕組みをとりながら、とにかく迅速に震災に遭われた方に対応するというようなことをやられでいるんですよね。  これ、もし日本だったらどうでしょう。これはどうしますか、国土庁。建設省から大蔵省から自治省から、各省庁の人を集めて、さあどうすべえかどうすべえかで四日も五日も六日も、あの瓦れきの処理を、国のためにしてもらうということで、私はプロジェクトの中で三日も四日もかかったことを覚えているんですよ、あの瓦れきの処理。つぶれかかった家を解体するのをだれがするのか、その金はだれが持つのかということですら我々の組織というのは機敏に対応できない。縦割り行政の中でのたうち回る。ここのところにきちっとしたメスを入れなければ私は本当の改正にはならないんじゃないか、こう思うんです。自衛隊に対する要請が早かったとか遅かったとか、そんなことを知事に責めでみたって、問題は別のところにある、このように私は思っております。  そういう意味で、今度の改正を契機にアメリカのような、要するに防災とか災害対策じゃなくて、あの状態というのは阪神・淡路地区が危機的状況に陥ったんですから、文字どおり危機管理としての非常体制というものを絶えずとっていくということができる法律というものが今回の改正の中でできたのかどうか。ずばりどうですか、大臣、そのとおりになりましたから安心してくださいと言えるような中身になったんでしょうか。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○国務大臣(池端清一君) 今回の災対法の改正におきましては、もう既に御案内のとおり、総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部におきましては全閣僚を本部員とするとともに、本部長の権限の強化を図ったわけであります。また、被災現地において緊急事項については即断即決ができる現地対策本部を法定しているところでございます。  そこで、今、本岡委員からアメリカのFEMAのお話がございました。私も視察に行ったことがございまして、大変参考になることが多かったわけでありますが、政府としてもこのFEMAに調査団を派遣いたしました。初動体制や地理情報システム等の調査を行って、その成果等も考慮しつつ、全体的な災害規模を早期に把握するための地震被害早期評価システムの開発に着手しているところでございます。  また、広域的かつ機動的な救助活動を可能にするために、警察や消防においで緊急援助隊を創設したところでもございましで、これらの対応によって災害時の政府の適切な緊急即応体制が整備できると、このように確信をいたしておるところでございます。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 何とかアメリカの連邦危機管理局のような仕組みに国土庁の防災局の質、量ともの内容を拡充させるということをやっていただかなければ日本国民は安心しておられないんじゃないか、こう思うんです。  それで、問題は、この一年後の報告の中に、これはFEMAの報告ですから、成功のかぎ、なぜ成功したか、成功したとこう書いてあるんですが、そこにはこういう言葉があるんです。「いつも通りの仕事ぶり」はもうたくさん 連邦省庁はお役所仕事を断ち切り、正規の手続きを完成させるよりも、むしろ必要に基づいて意思決定を行った。「いくつかの例を挙げると」といって、ずっと例が挙がっているんです。ここに書いてある「「いつも通りの仕事ぶり」はもうたくさん」と、いつもどおりではないんだという、この対応をさせていく力というのを国土庁が、防災局が持ち得るのかどうかですよ。ここのところをきちっと僕は仕組みとしてつくっていかなければいけないんじゃないか、こう思うので、これはひとつ国土庁長官、頑張っていただきたい、こう思います、ここのところは。  そこで、残された時間で、改正内容の中で自治体間の応援の仕組みをつくるんだということがございましたが、私は、それならば各自治体に自立型の応援隊というものを、ちょうど国連と日本との関係でPKOとか、あるいは待機軍をつくっている国もありますが、そのように、地震が起こったからそういう応援の態勢をしくんじゃなくで、日常的に自立型の応援隊というふうなものを各自治体が組織をして、絶えず訓練を積んで、そして要請があればいつでもはせ参じていく、こういうことにしておくべきではないかと思います。  しかし、そのためにはかなりの国の支援なりまた財政的な援助のようなものが必要であろうと思うんですが、どうですか、そういうようなものを各自治体に、それぞれの自治体の力量に応じで常設させるということはいかがでしょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 先ほどもお話が出ました、例えば消防関係でございますと一万七千名の緊急援助隊、それから警察もたしか四千名程度だったと思いますが、緊急事態に対応し得るような部隊をつくるというふうなことをやっておるわけでございます。  そういった今の消防なり警察の取り組みを、緊急事態にさらに対応できるように拡充強化するという方向で進むべきではないかというふうに考えておるところでございます。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 既設のそういうものをという方法もありましょうが、やはり法律に基づいて、そして自立した組織を各自治体につくらせるということをぜひ私は国土庁の防災局にやっていただきたい。  というのは、その後に現地対策本部を置くとかいうふうなことも出ていますね。現地対策本部は、中央から人が行ってどこかの部屋を借りてやるということではなくで、近畿なら近畿ブロックに、通産局の出先、各省庁の出先があるように、何々地域の防災関係の組織がきちっとあって、何かそのブロック内に起これはそこがもうすぐ機動的に動く。そして、動けばこういうものが各市町村に皆あるというふうな組織立ったものにしていくということでもやらなければ、それぞれの権限の問題等々いろいろ出てきてなかなか思うように動かないのではないか。  前に言ったFEMAなんかを念頭に置いて考えてみますとそういうことを思うものですから、現地対策本部というようなものも、何か起こったらそこにつくるというんじゃなくて、ブロックごとにそうしたものを、名前はどういう名前にするかは別にして、きちっと常設をして、その地域の、近畿なら近畿の中でその危機管理、どういう問題がここでは起こる可能性があるかということを絶えず情報を収集して、こういう問題が起こったときはこういう対応をするんだということを専門的に活動していくものを下部組織として防災局の下に全国に置くというふうなことぐらいをやっていかなければ、本当に安心した、それこそ国民の生命、財産を守る、要するに、国は頼りになるんだ、まさかのときにやっぱり頼りになるのは国やと、わしらは日本人なんだから、日本の国が頼りになるという状況を僕はつくる必要があると思うんですよ、自治体がどうこう言ったって。  だからそういう意味で、せっかくこういうふうなことをおやりになるんなら、そこまで真剣にお考えいただいて対応していただけたらと、このように思うんですが、最後の質問にしておきます。どうですか。

村瀬興一国土庁防災局長

○政府委員(村瀬興一君) 今、先生がおっしゃいましたように、まずは公共団体が対応するわけでございますが、そういった公共団体のみで対応できない災害というのは当然あるわけでございますので、その場合には、先生もおっしゃいましたように、国が頼りになるんだということになるように私どもも努力しなきゃいかぬというように考えておるところでございます。

本岡昭次参議院フォーラム

○本岡昭次君 終わります。

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

須藤良太郎自由民主党・自由国民会議

○委員長(須藤良太郎君) 速記を起こして。  暫時休憩いたします。    午後四時五十六分休憩    〔休憩後開会に至らなかった〕      —————・—————

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