行財政機構及び行政監察に関する調査会 第2号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1995/12/13
会議録
○会長(井上孝君) ただいまから行財政機構及び行政監察に関する調査会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、伊藤基隆君が委員を辞任され、その補欠として及川一夫君が選任されました。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 行財政機構及び行政監察に関する調査を議題といたします。 本日は、「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」のうち、オンブズマン類似・関連制度に関する件について、まず政府より説明を聴取いたしたいと存じます。 初めに、行政不服審査及び各省庁における行政相談・人権擁護委員等各種委員制度の概況について総務庁より説明を聴取いたします。総務庁陶山行政管理局長。
○政府委員(陶山晧君) 総務庁行政管理局長でございます。 私どもからは、国民の権利利益の救済の仕組みという観点に立ちまして、行政不服審査法の制定の趣旨、他の制度との関係、具体的な内容のポイントなどにつきまして御説明を申し上げます。お手元に「行政不服審査法の概要」という資料を配付してございます。 この法律は約三十年前の昭和三十七年に制定されたものでございます。その趣旨といたしましては、行政庁の行った処分が違法である、または不当であるという場合に、国民の方々が行政に対して不服を申し立てることができる道を広く開き、これによって国民の方々の権利利益の救済を図っていこうというものでございます。 行政のやり方に不満があるという場合にはもちろん裁判という手段もあるわけでございますが、訴訟ということになりますと、どうしても厳格な手続とならざるを得ません。このため、時間的にも経済的にもコストがかかることになります。これが行政上の不服審査制度になりますと、より簡易な手続で済むということがございます。 また、昨年十月に行政手続法という法律が施行されました。この法律は、例えば行政が許認可等の処分を行う場合の判断基準や申請を受け付けてから処分を行うまでの期間を明らかにすること、許認可等の取り消し処分などを行う場合にはあらかじめ相手方の言い分を聞くといったことを定めた法律でございますが、法律の世界ではこうしたルールを事前手続と呼んでおります。具体的な許認可等の処分を行う前にとるべき手続という意味でございます。 これに対しまして行政不服審査法は事後手続、すなわち許認可等の処分が行われた後でその内容等に関し不満があるという場合に、その不満を行政に申し出ていただくための手続を定めたものと言えるわけでございます。 それでは、この行政不服審査法という法律はどのような内容になっているかということについて御説明を申し上げます。 具体的にはお手元にお配りいたしました資料で御紹介をさせていただいておりますが、ポイントとなる部分はおおむね以下申し上げるとおりでございます。 その一点目は、行政の処分に不服がある場合には、原則としてこの法律に基づく不服申し立てが可能だということでございます。実は、行政不服審査法が制定される前は訴願法という法律がございまして、一応の不服申し立て制度が定まっていたわけでございます。しかし、そこでは不服申し立てが可能な事項が列挙されておりまして、それ以外のものについては法の適用対象外となっておりました。 行政不服審査法はこの点を改めまして、行政庁が行う処分であれば、原則としてこの法律の適用を受けるということといたしまして、処分の性質等から見て適用対象としない方が望ましいと判断されたものを限定的に列挙するという方式をとっております。これを法律用語で一般概括主義と呼んでおります。 ポイントの二点目は、具体的な不服申し立てのやり方でございますが、ある処分に対し不服がある場合には、その処分を行った行政庁ではなく、その上級の行政庁に対して不服申し立てを行う仕組みを中心に据えているということでございます。行政不服審査法ではこのやり方を審査請求と呼んでおります。 上級という言葉の意味は、例えば各省の出先機関につきましては本省が上級行政庁になり、都道府県知事が機関委任事務を執行する場合には、当該事務の指揮監督権を有する各大臣が上級行政庁になるということでございます。ただし、国の大臣が行う処分や地方公共団体が自治事務として行う処分につきましては、上級行政庁というものが存在いたしません。したがって、この場合には処分を行った行政庁自身に不服申し立てを行うということになりますが、これを異議申し立てと呼んでおります。もちろん例外はございますが、原則としてはこうした区分によって不服申し立ての仕組みが成り立っております。 なお、これは一般的に認められているものではございませんが、個別の法律や条例で特別の定めがある場合には審査請求の後に再審査請求という手続をとることができます。 三点目は、こうして出された不服申し立てが最終的にどのように処理されるかということでございます。これにつきましては三つのケースがございます。 すなわち一つ目は、不服申し立てが法定期間経過後になされた場合、その他不適法な場合には却下ということで、これは不服申し立て事案の内容の審理に入るまでもないとされるものでございます。 二つ目は、不服申し立てに理由がないときは棄却ということで、これは不服申し立て事案の内容自体についての判断でございます。 そして三つ目は、不服申し立ての内容が妥当であると判断されれば容認ということで、不服申し立ての原因となった原処分の一部または全部の取り消しということにつながっていくわけでございます。 ポイントの四点目は、行政庁が不服申し立てをすることができる処分を書面で行う場合には、処分の相手方に対して、この処分について不満があれば一定の期日までに行政庁に対して不服申し立てができますということを教示しなければならないと規定していることでございます。これを教示制度と呼んでおります。 いかに制度が完備しておりましても、国民の方々がこれを知らなくては意味がないわけでございますから、処分をする相手方に対して、こういう救済手段がありますよということを教えるということは行政庁の当然の責務である、こうした考え方に立ちまして設けたルールでございます。 時間の関係もございまして、以上、簡単ではございますが、行政不服審査法の概要について御説明を申し上げました。
○会長(井上孝君) 次に、総務庁大橋行政監察局長。
○政府委員(大橋豊彦君) 引き続きまして、各省庁におきます相談体制と委員制度の概要について簡潔に御説明させていただきたいと思います。 お手元に「各省庁における相談体制と委員制度の概要について」という資料をお配りしてあるかと思いますので、それに沿って御説明させていただきたいと思います。 行政相談と申しますのは、一言で言いますと、行政機関等の業務に関しまして、私人の苦情を聞き、それに対して何らかの対応をすることでございますが、これらの行為はすべての行政機関等が行っているところでありまして、また自分の実施した事務についての苦情に関しまして誠意を持って対応するということは、これはある意味では行政機関の当然の責任でもございます。そういう観点から、各省庁ではそれぞれみずからの所管する行政分野につきまして相談窓口を設けて国民からの苦情を受け付け、処理いたしております。具体的な窓口につきましてはお手元の資料の別紙一にございますので後ほど御参照いただければと思います。 こういうふうに各本省庁に相談窓口の設置が制度化されましたのは、ここにも書いてございますように、既に三十年ほど前の昭和四十年九月の事務次官等会議の申し合わせを根拠としております。この中し合わせのポイントは、先ほども申し上げましたように、各本省庁に行政相談担当者を置くことを制度化したということ、あわせて附属機関だとか出先機関にも必要に応じてその設置を制度化したことでございます。 次に、行政相談に関する各省庁等の連絡調整について申し上げたいと思います。 連絡調整をする場としては二つの場が設定されております。 一つは各省庁行政苦情相談連絡協議会という場でございまして、これは本省庁レベル二十五省庁の行政相談担当者をメンバーとしておりますものでございます。大体毎年一回開催しておりまして、私どもの局がその庶務を担当しております。 もう一つは地方レベル、これには国の出先機関あるいは都道府県、主な市町村も入りますが、そういう地方レベルにおける行政相談に関する各省の連絡調整の場として官公庁苦情相談連絡協議会というのが設置されております。これも大体毎年一回程度開いておりまして、中には案件によっては関係する機関を集めた分科会というのを開いてやっております。これは五十八年の第二臨調の答申なり、さらにはその後の閣議決定を踏まえてその機能の強化を図っているところでございます。 さらには、特殊法人についてもいろいろさまざまな苦情が参っておりますので、その相談についての連絡調整を図る場として特殊法人等苦情相談連絡協議会というのを設置して必要な連絡調整を行っているところでございます。 さて、私どもの方でも総務庁の行政相談というのを当然のことながらしております。これは、それぞれの省庁では自分の所管する分野についての苦情を受け付けて処理をいたしておりますが、総務庁では公平中立な第三者の立場から、国の行政機関の業務、あるいは特殊法人の業務、国の委任・補助に係る業務を対象に苦情を受け付け、解決を図っております。さらには、私どもの出先機関でございます管区局あるいは事務所におきましては、現地の関係行政機関の協力を得まして、地域住民からの苦情や意見、要望に総合的に対処するという観点から合同行政相談所というものをつくりまして対処をしております。 次に、各省庁の各種相談委員制度について概括的にお話し申し上げたいと思います。 行政に関する苦情処理が合理的に機能するためには、何と申しましても国民の身近な場にあって利用しやすいものであるということが非常に大切なことではないかと思います。そういう観点から、各省におきましては先ほど申し上げました相談窓口のほかに、国民の身近なところでそれぞれの所管行政について相談に応じるために、民間の有識者を委員として委嘱あるいは任命して全国に配置して相談活動を展開いたしております。 その主要なものについては別紙四に克明に書いてございますが、代表的なものを申し上げますれば、私どもの行政相談委員なり法務省の人権擁護委員なり、あるいは民生委員なり消費生活相談員、消費者相談員、労働保険相談員等ございまして、私どもが把握している限りでは三十五種の各種相談委員等が現在置かれております。 これの設置根拠別あるいは委嘱・任命権者別、さらにはその委員の数、それぞれさまざまでございます。一律に言うことはできません。それぞれ法律に根拠のあるもの、あるいは通達を根拠とするもの、さらに委嘱権者が国、大臣であるもの、知事であるもの、市町村長であるもの、さまざまになっております。ここにやや類型化して書いてございます。ごらんいただければと思います。 それから、私どもの行政相談委員につきましては五千人近くの相談委員を置いておりまして、これは今申し上げました各種相談委員が特定の分野について対応いたしますのに対しまして、行政全般の問題について行政相談委員が対応するというところに一つの特徴があると思います。さらに、私どもの行政相談委員では、担当の市町村におきまして人権擁護委員あるいは民生委員といった各種相談委員の方々と合同の相談所を開設して国民の相談に対応しているところでございます。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 次に、行政不服審査の実態について労働省より説明を聴取いたします。労働省渡邊官房長。
○政府委員(渡邊信君) 労働省の官房長の渡邊でございます。 それでは、お手元に配付の資料「労働保険の審査制度について」に基づきまして、本制度の概要について御説明をさせていただきます。 まず、趣旨でございますが、労働保険の審査制度は、労働保険審査会及び労働保険審査官法という法律に基づきまして、労働省所管の労働者災害補償保険及び雇用保険の保険給付に関する不服に関し、簡便な救済方法を講じようということで設けられているものでございます。 次の制度の概要は、一番最後のページに図で示しておりますので、見ていただきたいと思います。 まず、労働者から労働保険給付等の請求がございます。これには二種類ありまして、労災保険に関するものと雇用保険に関するものとがございます。その処分は、請求がございますと労働基準監督署長が行いますのが労災保険関係でございます。この監督署は現在全国に三百四十三カ所配置してございます。それから、雇用保険につきましては公共職業安定所長が支給決定の処分をいたします。安定所は現在四百七十九カ所ございます。 ここで支給・不支給処分と書いておりますが、その中には支給する、支給しないといったものから、例えば労災保険ですと障害が残った場合に障害補償というものを行いますが、その際一級、二級、三級というふうな等級の格付を行います。その格付が不満であるといったふうなものもここであらわれてくるわけでございますし、雇用保険の場合ですと支給・不支給のほかに、支給はされたけれども額が低いといったふうなことも争いとして上がってくるケースがございます。 それぞれ監督署長、安定所長の処分が行われまして、これに対して不服がある場合には処分のあったことを知った日の翌日から起算をいたしまして六十日以内に審査請求を上級官庁にいたします。第一審と真ん中に書いております。労災保険の方は都道府県労働基準局に労働者災害補償保険審査官というものを置いてございまして、ここで審査をいたしますし、雇用保険関係では各都道府県に雇用保険審査官というものを置きまして、ここで審査に当たるということになっております。 労災保険の審査官は各都道府県の全局に配置してございますが、雇用保険関係は件数が少ないこともありまして、各都道府県に置くことにはなっておりますが、実際には現在十六の都道府県に配置をしております。 基準局なり都道府県で審査を行いまして、さらに不服があるという場合には、決定書の到達した日の翌日から起算をいたしまして六十日以内に再審査請求ができるということになっております。これが一番下の労働保険審査会でございます。これは全国に一カ所、東京に置いております。基準局、県レベルの審査決定に不服がある場合にはこちらに再審査の申し立てをすることができるということになっております。この保険審査会の裁決に対しましてさらに不服があるという場合に初めて裁判所に出訴できる、こういった仕組みになっております。 もとに戻っていただきまして、審理のための処分です。労働保険審査官でございますが、審査官は審査請求の審理を行うために必要な限度で、申し立てによりあるいは職権で審査請求人等の出頭を求めて審問し、あるいはこれらの者から意見もしくは報告を徴する等の権限が付与されております。 次に、再審査機関であります労働保険審査会ですが、先ほど申しましたように全国に一、東京に置かれております。この審査会の組織は現在委員六人により組織されております。委員は両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命することとされております。会長は委員の互選によって選任をいたします。 審査ですが、労働保険審査会は委員のうちから三名の委員でもって構成をいたします合議体で審査を行っております。この合議体の審査の過程におきまして、従来の解釈と違うといった場合には全員で審査に当たる、こんなふうになっております。 審理のための処分といたしましては、この審査会も申し立てあるいは職権で当事者等の出頭を求めて審問する等の権限が与えられているところでございます。 参与ですが、労働保険審査制度におきましては、労使それぞれの意見を十分に聞き、公正妥当な判断を行うといった観点から、労働保険審査官段階及び労働保険審査会段階のいずれの段階におきましても関係の労働者及び関係事業主を代表する者、これを参与と申しておりますが、この参与を指名することができることとされております。この参与は、審理期日に出頭いたしまして意見を延べ、または意見書を提出することができることとされております。 次に事件の処理状況、これは局、県の審査官段階の件数を掲げておりませんのでちょっと口頭で申し上げさせていただきますと、平成六年度の数字ですが、労働基準局の審査官段階におきます決定件数が九百一件でございまして、平均処理日数が約一年一カ月というふうになっております。県の労働保険審査官段階におきます決定件数、これは雇用保険関係ですが、平成六年度で二十三件というふうになっております。 次の表は、労働保険審査会におきます再審査請求の件数でございます。 まず、区分で平成二年度から六年度までの数字を挙げておりまして、本年度要処理件数の欄でございますが、これは毎年前の年から繰り越してくる件数が相当な数になっております。平成二年度で繰越件数が九百十六件、平成五年度で六百九十五件、平成六年度で六百四十四件というふうに、前の年から未処理のものが繰り越されてまいりまして、それにその右の欄の本年度の再審査請求件致というものがございますが、毎年三百件前後のものが新規に再審査請求として上がってくるということになっておりまして、年間一千件から九百件の事件を抱えている、こういった状況になっております。 これに対しまして、そのさらに右の欄ですが、本年度処理済件数ということで、この中には取り下げられるものが若干ございますが、却下、棄却、取消とこの表のような数字にそれぞれなっておりまして、裁定件数が合計欄にありますが、年間二百件から三百数十件、こういったことになっております。 そこで、最後の右の欄ですが、どうしても処理できない件数が六、七百件次の年にさらに繰り越されていくということになっておりまして、この労働保険審査会におきます平均処理日数がおよそ二年九月というふうに現在なっております。かなり長期化しているわけでありますが、これは労災保険におきますいわゆる過労死の事案というものが相当なウエートを占めているということに原因があろうかというふうに思っております。 いわゆる過労死事件と申しますのは脳・心臓疾患系の病気によります死亡とか疾病といったものでございますが、これが業務上の災害というふうに言えるのか、あるいはふだんその個人が抱えている例えば高血圧、こういった病気が高じて死亡なり疾病の発症に至ったものか、その辺の認定いうものが大変困難でございます。医学的、専門的な知識、判断も要るというふうなことで、相当慎重に手続を進めなきゃいけない、こういったこともありまして、現在相当審査日数がかかっております。 私ども、何とかこれらの事件につきましての早期処理を図りたいというふうに考えておりまして、現在この審査会の審査体制の整備等を含めまして、次期通常国会におきましてぜひ法律改正をお願いして、審査体制の整備に当たりたいというふうに考えているところでございますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 次に、行政相談の実態及び各種委員制度の実態について経済企画庁及び通商産業省より説明を聴取いたします。経済企画庁中名生国民生活局審議官。
○説明員(中名生隆君) 経済企画庁の国民生活局審議官をいたしております中名生隆でございます。 私の方からは、消費生活相談について御説明をさせていただきます。 先生方のお手元に、「地方公共団体における消費生活相談に関する説明資料」という五枚紙の資料をお配りしてございます。これに沿って三点御説明を申し上げたいと思います。 第一は、消費生活相談というのがどういう趣旨で、どういう体制で行われているかということでございます。それから第二点は、相談の件数がどのくらいあるか、あるいはその中身がどういうものであるかということでございます。それから第三点は、受け付けた相談なり苦情をどのように処理しているかということでございます。その三点について御説明を申し上げたいと思います。 第一ページのところに制度の概要と書いてございますけれども、先生方御承知のとおり、消費者行政につきましては、その基本となっておりますのが昭和四十三年にできました消費者保護基本法でございます。この消費者保護基本法の中で、危害の防止でありますとか、あるいは表示の適正化ということと並んで消費者の苦情というものを適切に処理をするということが消費者行政の一つの大きな柱ということで第十五条に位置づけられております。 それから、この苦情処理につきましては中央の省庁で行うというよりも消費者、生活者の身近にある地方公共団体で行うのが望ましいということでありまして、その下の方に参考の二ということで地方自治法が書いてございますが、これは消費者保護基本法が成立したことに伴いまして昭和四十五年に地方自治法が改正されまして、地方自治法第二条の中に地方自治体の固有事務として「消費者の保護」ということが書き込まれているということでございます。そういう意味では、消費者からの苦情相談というのは第一義的には市町村なり都道府県という地方公共団体で受け付けるという体制になっているということでございます。 それからもう一つここで申し上げておきたいのは、今から御説明をします消費生活相談というのは、行政に対する苦情といいますよりも、消費者が購入をいたしました商品なりサービスについての消費者の苦情ということでありますので、いわば苦情の対象は企業ということになりまして、先ほど総務庁等から御説明がありましたような行政に対する苦情の処理とは若干性格を異にしているということでございます。 それで、第二ページには消費者行政全体の機構が書いてございますが、時間の関係でこれは飛ばさせていただきます。 三ページのところに表の一という形で消費生活相談に携わる相談員というのがどのくらいいるかというのを表に掲げてございます。表頭のところを見ていただきますと、消費者行政関係の事務職員、消費生活相談員、商品テストに携わる職員、それからその合計ということで書いてございますけれども、都道府県それから市町村を合わせまして約一万二千人。昨年の四月現在でございますけれども、約一万二千人の方が消費者行政の関係の仕事をやっておられるということでございます。 特にこの調査会で御関心のある消費生活相談員というのは、都道府県なり市町村の役場のそれぞれの担当の課で仕事をしておられ、苦情を受け付けておられるその方々が千七十八名。 それから、この消費者行政につきましては、消費者がより身近に相談ができるようにということで、役所の中の課とは別に消費生活センターというのを各地につくっておりまして、現在拡充されて全国で三百を超える消費生活センターというのがございます。この消費生活センターで苦情の受け付けに当たっておられる方々が千百五十一名ということで、両方を合わせますと二千二百二十九名の方が消費生活相談に当たっておられる、こういうことになっております。 それから、消費生活の中身もだんだん多様化してまいりまして、商品の性格あるいはサービスの取引方法等複雑になってまいりますので、消費者の苦情に適切に対応していくためにはある程度の専門的な知識を持った人でなければなかなか対応が難しいということがございます。そういう苦情相談を円滑に行うために国民生活センター、これは国民生活センター法という法律に基づく特殊法人でございますけれども、この国民生活センターで平成三年から消費生活専門相談員という資格認定試験を行っております。 それで、そこで一定の試験を受けて、消費者の苦情に対応するための十分な知識を得た方々に相談に当たっていただくという体制を逐次充実させつつあるという状況でございます。昨年の十月現在では、この消費生活専門相談員というのは千百九十五名という方が資格を得ておられます。なお、一番新しい数字で、ことし十月現在では、これがさらにふえまして千四百二十七名という数字になってございます。以上が第一点でございます。 第二点は、相談の件数なり、その相談の中身がどのようなものであるかということでございます。中ほどに相談件数の推移ということで、昭和六十三年度から昨年度に至るまでの相談件数が掲げてございますけれども、昨年度の数字で申し上げますと四十三万七千件ということで、非常に多くの相談ないしは苦情というものが地方公共団体の窓口あるいは消費生活センターに寄せられているということでございます。 その中身はどういうことかということで苦情と問い合わせ、苦情というのは実際に自分が購入しました商品なりサービスについてこういう点で不満がある、こういう損害をこうむった、そういうものでありますけれども、これが三十万件強ということで、全体の約七割を占めているということでございます。それから、一般的な問い合わせが約三割という状況でございます。 さらに、具体的にどういう問題についての苦情があるかということを見たのがございます。非常に多いのはいろいろな契約ないしはその契約の解除、こういうものに関する苦情というのが二十二万七千件ということで、全体の過半を占めておるという状況でございます。 それから、もう一つ多いのは販売方法というのがございますが、これは今、商品、サービス両方を含めて申し上げておりますけれども、これが合わせて十二万件ぐらい、三割近くを占めているということで、こういうところに最近の苦情の中心が移ってきているということでございます。 それから、最後に第三点でございますが、受け付けました苦情相談をどのように処理しているかということでございます。 これにつきましては、図の二に簡単に相談処理の流れというのをフローチャートで書いてございますけれども、基本的な考え方といたしましては、消費者の方々にも自立をしていただくため、消費者教育、啓発を行うということとあわせまして、できるだけ消費者も十分な知識を持って企業の方と自主的に話し合いをしていただくということを基本に考えております。そういう交渉をしていただくために必要な助言なり情報の提供ということを中心に置いております。それで、できるものはその場ですぐにそういう助言なり情報提供を行う、こういうものが多うございます。 しかしながら、中にはさらに詳しく背景を調べてみるとか、あるいは物によっては問題になっている商品のテストをしてみるということで、時間をかけて処理をする必要があるというものがございます。これが継続処理ということで、こちらの方が件数は少ないんですけれども、相談員にとってはなかなか時間のかかる案件ということになるわけでございます。 基本的には消費者と企業との間で話し合っていただくわけでありますけれども、その場合に消費者が不利な立場に置かれる、十分な解決が難しいという場合には、消費生活センターが両者の間に入りましてあっせんをするということがございます。これはあっせんで解決する場合、それからなかなか調わない場合とございますけれども、多くのものはセンター等のあっせんで消費者が満足できる形で解決がされているということでございます。 なお、事後処理ということでございますけれども、先ほど申し上げました東京の国民生活センターでは、各地の消費生活センターとの間をオンラインで結びまして、全国的にどういう苦情があるかということを全体的に把握して、ほかのセンターの参考に供する、あるいは行政に資するということで、私どもバイオネットという略称を使っておりますけれども、そこのところに事後的に処理した情報というのを入れていただく、こういう形にいたしております。 このバイオネットには、ことしの八月末現在で累積いたしますと百七十九万件、約百八十万件の苦情データというのが蓄積されている、こういう状況になっております。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 次に、経済企画庁大来物価局長。
○政府委員(大来洋一君) 物価局長でございます。 お手元に「経済企画庁物価ダイヤルに関する説明資料」という資料があると思いますが、これに従いまして御説明を申し上げます。 この物価ダイヤルと申しますのは、一言で申しますと、国民一般からの物価に関します意見、質問を受け付けるという電話の窓口でございます。 設置の経緯でございますが、昭和五十四年五月三十日、消費者の日に経済企画庁長官と消費者団体との懇談会がございまして、そのときに、当時国民生活における最大関心事でございました物価の安定のために、物価に関する情報を受け付けるための窓口を経済企画庁に設けることが話題となったわけでございます。物価に関する情報を収集することが物価対策上重要でもあるということでございますので、早速経済企画庁物価局に物価ダイヤルが設けられることとなったわけであります。 このようにいたしまして、広く国民各層から物価に関する生きた意見、情報を寄せていただくとともに、国民に対しまして正確な物価情報を提供するという目的を持ちまして、五十四年七月九日から電話による受け付けを開始しております。また、平成五年九月からはファクスによる受け付けも実施しております。 問い合わせの内容その他でございますが、消費者物価指数の動向、最近物価上昇率は何%となっているかというようなたぐいのお問い合わせでありますとか、食料品や日用品等の個別物資の価格動向、それから、最近特に多いわけでございますが、内外価格差の現状あるいはその要因といったようなお問い合わせ等々、物価全般に及ぶ事柄につきまして消費者からお問い合わせ、御意見が寄せられております。 傾向といたしましては、平成元年度を例にとりますと、消費税導入時ということでございますので、便乗値上げ、それから消費税の制度の内容についてのお問い合わせが多かった。平成二年になりますと湾岸危機ということでガソリン、灯油、プロパン等についての御質問が多かった。そういうふうにその時々の問題についてお問い合わせ、御意見が来ているわけでございます。 最近では、ここのところの円高、特にことしの春にかけましての急激な円高を反映いたしまして円高差益の還元、内外価格差の問題といったことについてのお問い合わせがございました。また、公共料金の値上げについてもかなり御意見、お問い合わせが多くなっております。最近では一日平均五件程度というふうになっております。多いとき、これは消費税が導入された平成元年度でございますが、一日平均三十件といったようなお問い合わせとなっております。 ことしの一月の阪神・淡路大震災時の対応でございますが、一月二十四日に地震一一〇番を開設しております。このときはファクス、パソコン通信等も含めまして二十四時間対応をしております。それから、円高差益還元に関する御意見、お問い合わせに対応するためにことしの六月二日に円高差益還元二〇番というものも開設しております。 物価ダイヤルで受け付けたお問い合わせの中には他省庁所管の物資、サービスについてのお問い合わせあるいは御意見というものもございますので、そういったものにつきましては関係省庁に御連絡をしているところでございます。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 次に、通商産業省産業政策局伊藤消費経済課長。
○説明員(伊藤隆一君) 通産省産業政策局消費経済課長の伊藤でございます。 お手元の資料に基づきまして御説明させていただきます。 通産省の消費者相談についてでございます。通商産業省における消費者行政実施体制図という一覧表の中で、今回テーマでございます消費者相談室、それから消費者相談員の位置づけについてまず御説明いたしたいと思います。 通商産業省の所掌に係る消費者行政というのは消費経済課で全体を総括しておるわけでございますが、省内は関係課が非常に多うございます。省内関係課、例えば取引信用室というものは割賦販売であるとかクレジットであるとか、そういったものを所掌しておりますし、サービス産業課でございますとゴルフ場の会員権契約の適正化等を所掌しております。また、商務室といったところでは商品取引、そういったものを所掌するということで、省内関係課が非常に広がっておりまして、それを総括しておるのが消費経済課ということでございます。 左の方に行きまして、昨年の製造物責任法の成立、ことし七月の施行ということもございまして、製品安全問題が非常に重要ということで、特にその部分について消費経済課の中に製品安全対策室というものを設けまして製品安全問題について対応している。その関係で製品評価技術センターというものがこの十月一日から発足いたしまして、それまで通産検査所と言っておったところでございますが、製品の安全問題についてより積極的にやっていただくという体制をとっているということでございます。 その中で、消費者相談室ということになりまして、これは広く消費者行政及び消費者の契約問題あるいは製品をめぐるトラブル、そういった各種相談に応じようということで昭和五十年に消費経済課に設置されたものでございまして、あわせで消費者相談員の制度もそのときに設けられたものでございます。 消費者相談室の所掌事務については、消費生活に関する相談、苦情処理を担当している。先ほどの経済企画庁の消費者部門でも同様でございますが、苦情処理と申しますのは、基本的に行政に対する苦情というよりは契約なり商品の購入の相手方たる事業者に対するさまざまな苦情というものが中心になっているということでございます。 それが本省庁の体制であるわけですが、各地方におきましても通産局の中に消費経済課がございまして、そのそれぞれの部署に消費者相談室を置いておりまして、そこに消費者相談員を数名ずつ配置しているという体制をとっております。 基本的には、消費者行政に関する問い合わせから相談から苦情から広く受け付けるわけでございますが、消費者行政に関するいろんな問い合わせ、質問等は消費者相談室で受けて、消費経済課でお答えするというものがほとんどでございまして、消費者の抱える契約あるいは製品のトラブルというものについて消費者相談室が主に対応しているという実態でございます。 基本的な考え方は、私人間の紛争を解決するということに関して消費者を支援するということでございまして、基本的には消費者が自己責任で事業者と解決の道を探るということになるわけですが、事業者の方が知識、経験が上で、消費者はともすると法律的な知識あるいは製品についての知識、そういった面で弱い立場に置かれるということから、消費者の立場を支援して公平な解決が少しでも図られるようにということで、相談に乗ったりあるいは情報を提供したりということをやっております。 次のページに全体のフロー図が書いてございます。消費者からいろいろ相談が消費者相談室に入るということで、法律についての問い合わせ、あるいは企業との間でどういうことになっているか、企業についての情報を欲しいという場合にはその場ですぐに回答をするということでございます。企業に対していろいろ言いたいことがあるというような場合にはそれを企業の方に取り次いで、企業の方の回答をいただいて消費者にまたお渡しするというのが基本的な仕事でございます。 そのほか各地域の消費生活センター、そういうところでも各種相談をやっておられるわけですが、そういうところからの問い合わせ等にも回答するという体制で基本的に相談、苦情処理を行っているわけでございまして、そういう日々の相談業務の蓄積の中から、かなり悪質な事業者が犯罪に近いようなことをやっているとかというような場合には、消費経済課として行政指導したりあるいは法律に基づいて指示・命令をかけたりという体制で仕事をしておるわけでございます。 次に具体的な相談の内容ということでございますが、大きく製品関係の相談、契約関係の相談、それからその他の相談というふうに分かれておりまして、製品関係の相談は大体年間二千件程度でずっと推移しているということでございます。一番多いのが品質、性能に関する相談ということでございまして、端的な例は繊維製品をクリーニングに出したところボタンがとれてしまったというような苦情について相談が来るというようなこと。それからサービス、これは機械を修理に出したんだけれども、ちゃんと直っていないというような話。あるいは家庭用品の品質表示についての質問、計量あるいは価格の問題、それからあとJIS規格とかいろんなものについての問い合わせ、そういったものが製品関係の相談ということに分類されております。 一番多いのが契約関係でございまして、これは近年増加著しいところがあるわけでございますが、訪問販売、通信販売、それからいわゆるマルチ商法あるいはクレジットの問題、それからゴルフ場、エステティックサロン、英会話、そういった役務契約の問題、そういったもろもろの契約関係に関するトラブルというものについての相談が多くなっております。 その他としては、例えばリサイクル活動をして石けんをつくりたいと思っている人がどうしたらいいかとか、あるいは消費生活アドバイザー制度という、これは通産省が認定している制度であるわけですが、そういう制度、一つの資格でございますが、そういう資格を取るにはどうしたらいいか。あるいは各種啓発パンフレット、成人式用のパンフレットとか、いろいろ当方も消費者啓発をやっておりますので、そういうパンフレットはもらえるか。そういったものがその他に分類されておりますが、そういう相談が約六百件ほど毎年ございますということでございます。 特に一番多い契約関係に関する相談の内訳の推移でございますが、割賦販売、この中にはいわゆる個品割賦購入あっせんという普通の割賦販売、それからあと前払い式割賦という互助会、そういったものが入っているわけですが、そういうものが年間六百件から七百件ぐらい。訪問販売、これが年間千件ぐらいあります。通信販売、これが平成元年からだんだんふえてきておりますが、通信販売そのものというよりは、いわゆる電話勧誘による資格商法というものがここで非常にふえてきているというようなこと。それから連鎖販売、契約その他というのもふえていますが、これはエステティックサロンとかの継続的役務契約というような問題、あるいはゴルフ場の会員権の問題、そういった相談が内容として多くなっております。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○守住有信君 最初に行政管理局に、行政手続法の話がありましたね。今までの不服審査制度とかいろいろ末端の行政、消費者相談とか、これは事後のチェックの問題。その事前の仕組み、私はそれが行政手続法だと思っておるんですよ。 それで、やっとこさ一昨年の秋に法律が内閣委員会でできて、その後、総務庁の指導で全部細かい手続まで各省庁みんなお決めになったと思います。そういう方面が今どういう状況になっておるか。 それで、特に重大なのが地方公共団体なんです。今消費センター等も地方公共団体です。この末端の自治行政というか、その関係する地方公共団体、まず県を通じでどのように行政手続法が実務的に今浸透しているか。条例をつくったり、見直したり、いろいろせにゃいかぬわけですから、それが今どういうふうに概括的になっておるか。それぞれお知らせいただきたいと思います。
○説明員(堀江正弘君) お答え申し上げます。 ただいま先生おっしゃいましたように、昨年の十月一日から新しい行政手続法というものが施行されました。これは一般的な法律でございますので、特に例外等で明示されない限りはあらゆる行政分野に適用される、原則そういうものでございます。 したがいまして、法律を立案する過程からでございますけれども、私どもは各省庁の理解というものが十分でなければ、法律制定後におきましてもそれが実際に期待された効果を上げるということを考えるならば十分事前の準備もし、また、制定された後におきましても説明会でありますとか、いろいろな準備作業を通じまして十分な準備期間をとりました。成立してから約一年後だったと思いますけれども、昨年十月一日に施行されたということでございます。 本年度、その施行状況調査というものをやりまして、法律でこういうことをやるんだということで決められておることがいろいろございますけれども、それが相当程度もう既に実施されておるということでございます。 例えばでございますが、許認可の申請について、申請があった場合に役所はどうするかというようなことも手続法では定めております。審査の基準というものを決めなさい、あるいは標準的な処理期間というようなものを決めなさいというようなことを決めております。そういったものが各省庁との程度既にやっているかというようなことを調べてみましたところ、そういうものを決めることは可能だというものは各省庁ともほぼ実行しておるという状況にございます。 その他、不利益な処分、例えば営業停止でありますとかそういった場合につきましても、いろいろなこういうことを役所としては準備しておきなさい、そして決めましたら公にするようにといったようなことが法律にるる書いてございますけれども、そういったものにつきましても各省は一生懸命努力して取り組んでおるというのが実情でございます。 先ほど、それでは地方自治体はどうかというお話でございましたけれども、地方自治体もこの法律の原則は適用されるわけでございます。例えば、固有事務でありますとかあるいは行政指導に関する問題でありますとか、そういった問題につきましては地方自治体で独自に条例とかそういったものを定めて実行していただく必要があるわけでございます。 私どもは、この法律の考え方というものは地方自治体におきましても浸透していただくように、あちこちで説明会を開いたり相談があれば応じるということをやっておりまして、現在、県の段階では三十三の県が条例を定めておる。それから政令市では九市がそういう条例を定めておる。市のレベルにおきましても、だんだんそういう市がふえておるという状況にございます。
○守住有信君 今、概括はお聞きしましたけれども、各省庁の中でも法案をまとめるためには延々かかったわけですよ。十数年かかったんだよな、縦割り行政の中で。それで法律はでき上がった。さあ、それの執行だ。各省庁は手続法に従っていろいろ見直さなきゃいかぬ。と同時に、今公共団体の方も県が三十三、政令で二けたにもいっておらぬ。 やっぱり、そういう特にその中身が優秀な県をモデルとして、それをもっと公開して、競争原理だよ、ある意味では。いい方向への競争原理ということを自治体に向かって、自治省に向かっても当然ですよ、そういうものをもっとやっていかぬと。これは事前の措置です。今議論しようというオンブズマンというのは事後の措置なんですな。私はそうとらえている。間違いがあれば直してくださいよ。 したがって、この事前の方に、今オンブズマンを、この調査会で関連のいろんな仕組みを、各省庁いろいろ知恵を出しておられるから、深く議論しようというこの場ですけれども、それ以前の問題としての行政手続法の自治体に向かっての本当の浸透。単独事業もあるわけですから、住民との接点、国民との接点ということは実は県民、市町村民との接点なんだな。だから、機関委任とか事務委任だけでなくて、単独事業についても県によっては積極的に取り組んでおる知事とかおられると思うんですよ。そういうモデル的な推奨に値する県の実例を大いに地方に自治省を通じたり、みずからもおやりになっていただきたい。幸いにして、行政管理局、総務庁は出先があるわけだな。管区にもあれば県にもある。行政監察と同時に、こういうのをちょっと注意しながらしてみていただきたい。 昔からかの有名な行政指導、通産省もお聞きだろうが、郵政省もお聞きだろうが、文書によるという形で基準をつくって、それに従って公明な仕組みというものを本当に実践でいかにゃあいかぬ。この実践の方ですな、せっかく実務家の課長さん方もお集まりですから、これを特に最初にお願い申し上げておきます。
○政府委員(大橋豊彦君) 私どもの監察部門におきましても、この手続法の定着ということを局を挙げて今やっておりまして、中でも行政相談委員を通ずる定着活動ということで、施行されました昨年の十一月以降、行政相談委員を集めたり、あるいは管理局がおつくりになったいろいろの資料を行政相談委員に渡しまして、それぞれの現場におきまして行政手続法の定着活動をお願いしております。 その結果、この七月現在でございますが、行政手続法に関する行政相談というのが既に百件を超えた数字で出てきておりまして、そういう意味では行政相談活動を通ずる行政手続法の定着というのはかなり普及してきているんではないかというふうに思っておる次第でございます。
○守住有信君 その世界が、私はオンブズマンの事前のそれをきちっと公明なルールに従ってオープンにしてやっていただきたい。 熊本の天草でLPガスの問題、通産省が拒否されておった。あれは第一号でしょう、たしか。それをオープンの中でやったらあっとなったわけだな。エネルギー庁の方だろうけれども。そういうので非常に意味が深いんだということが、これはいろんな業界の問題として出てきている。 もう一つがきょうの本題の国民、末端の一人一人の消費者との接点の問題でございます。 私は前から生活と名のついておる役所はどこにあるか、こう思っておったら、経済企画庁に国民生活局とあって、厚生省には生活衛生局とある。まだほかにありますかな。そういう生活者の視点、政治的には、観念的には言われるけれども、この仕組みというものを今までずっと聞きましたら、いろんな歴史的な中で本当に知恵を出していろんなコンサルタント、相談員制度をおつくりです。 今ちょっと気になりました。経済企画庁と通産省、こっちからいきますけれども、お聞きしておったら、これは一つの組織ですが、経済企画庁の方で国民生活センター、通産省の方で消費生活センター、これは公共団体の方で消費生活センター。そこで、生産と流通はメーンは通産ですな、まあ消費も接点があるが。と同時に、経済企画庁の国民生活局を中心とした消費者保護というか、経済企画庁と通産省がどのように具体的に連携して今後の問題、今までのあれを見直しながら取り組まれていかれるだろうかというのにもう一つ大きな関心、視点があるわけでございます。経済政策なんだから縦割りでなくて、通産省と経済企画庁は一番のあれなんだからね。そういうイメージから見てもそうだし、こういう消費者保護とか苦情相談とかいろんなことを組織的にもどうやって連携して末端に至るまでやっておられるか、ただ上の打ち合わせだけじゃだめですよ、そこのところを一遍説明していただきたいなと思います。
○説明員(中名生隆君) 大変重要な御質問をいただきましたので、お答えをさせていただきます。 今の御質問は私ども経済企画庁と同時に通産省にもかかわる御質問でございますので、あるいは後ほど通産省の方からまた御答弁もあろうかと思いますが、初めに経済企画庁の方から御説明をさせていただきます。 おっしゃいますように、消費者行政がいろいろと重複するという形では消費者にとって望ましくないわけでございます。ただ、そこのところは現在、経済企画庁は経済企画庁自身が所管している物資なりサービスというのはございませんで、経済企画庁というのは、申し上げるまでもなく総理府の中に置かれている総合調整官庁という位置づけでございます。 それで、先ほど消費生活相談ということでも御説明をいたしましたけれども、これを担当しておりますのは第一義的には各地にあります三百を超える消費生活センターということでございますけれども、この消費生活センターで受け付ける苦情といいますものは、これは通産物資であれあるいは農水物資であれ、それからサービスということになりますと厚生省関係あるいは郵政省関係、もろもろのものがございます。こういうすべてのものをそれぞれ別々の窓口で、これはあそこへ行きなさいこれはあそこへ行きなさいということでは消費者は大変不自由なわけでございます。 したがいまして、消費生活センターというのは、いかなる商品であれあるいはいかなるサービスであれ、第一義的には消費者から電話なりお出かけをいただいた場合にはそのお話を受け付ける。しかしながら、先ほど第三点目の苦情の処理ということで、例えば商品テスト等を必要とするということになりますと、地方の消費生活センターではなかなかこなし切れないものも出てくる。こういうことになりますと、物によっては東京にあります国民生活センター、これは淵野辺に商品テスト施設がございますけれども、そういうところに協力を求めてそこでテストをするとか、あるいは通産省ではそれぞれの検査施設というのを持っておりますからそういうところにお願いをしてやるとか、同じようなことは農水省その他の省庁との関係でもございます。 そういう意味で、例えば相談機関あるいはテスト機関というのは全体で、あるいはブロック別に連絡会議というのを持って随時調整をとりながら進めているという状況でございます。
○説明員(伊藤隆一君) ただいまの経済企画庁の方から御説明があったとおり、常に連携はとってやっておりまして、通産省の場合、特に訪問販売法でございますとか消費生活用製品安全法でございますとか、そういった法律が幾つかあって、そういったものについては各地の消費生活センターあるいは国民生活センター、そういうところからいろいろ御質問等もいただいて、それに対して法律の解釈の考え方等をお知らせするというようなこともやっております。 他方、先ほど御説明しましたとおり、通産省の相談体制というのは通産局プラス本省ですから、全国で八つ九つの地点でやっておるにすぎないということで、年間の相談件数にいたしましても合計で七千件程度ということで非常に少のうございまして、経済企画庁の国民生活センターでやっておられるバイオネットを通じて全国から集まるさまざまなデータというものを活用させていただいたりしながら、連携して仕事をしているというふうに考えております。
○守住有信君 やっぱり国民一般は、大衆社会は産業生産、生産者、これも通産省だと。もちろん今は重大ですよ、景気もこうだからね。だけれども、どうも消費者というか大衆から見ると、そういう点があるなど。だからしたがって、結果的には件数も少ないんじゃないか。 ついでに申し上げますけれども、もう一つあったのが、今、消費者物価は大分落ちついてきましたけれども、一時はがあっと苦情件数、相談件数がふえておりますね。その中で、今までは電話あるいはファクシミリ、さらにパソコン、そしてデータベース、いろんな情報を集積して分析されておる。これをどう生かしておられるだろうか、内容、種類によって。 これが生きてこないと、ただ情報ばかりいっぱい集めて、これを関係する省庁にこれはどうだと、それも文書による、行政手続法と同じですよ、省庁間で文書で証拠が残るようにして、物価局は関係の向きの内容、種類別に応じて、あるいは特異なケースもあるかもしれぬな、そういう仕組みについて、システム化というか、単なるコンピューターを使う、オンラインを使うだけでなくて、集積、分析されたデータを関係するところに後で電送してやる。行政は文書ですから、最後はやっぱり記録が残らないとだめなんだ。文書主義ですよ。我々もそう教わってきました。ここだって会議録はちゃんと文書に残す。こういうことでございますけれどもね。そこらあたりのあれは今でも多少はやっておられるのか、今後何かお考えがあるのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○説明員(中名生隆君) 今の先生の御質問の物価の関係につきましては、引き続いて物価局の方から御説明をいたしますが、先ほど消費生活の相談についての全体としての話とも関連する御質問でございましたので、全般的な件についてまず私から御説明させていただきます。 先ほど申し上げましたように、パイオネットと言っておりますのは、これは略称でありまして、プラクティカルリビング・インフォメーション・オンライン・ネットワークという大変長い名前なものですからバイオネットと言っておりまして、これは先生、御指摘ありましたように文書ではなくて、まさにオンラインでつなぐということでございます。今、先生、そこは明確になるように文書でやるべきではないかという御指摘が……
○守住有信君 統計的にもあるいは特異な事案も集積したやつを関係する省庁に向かって、これは文書によりますよと。まあ総務庁も行政情報オンラインといってやっておられるけれども、検索して、ほいほいとやってそのままだからな。記録主義だな。コンピューターなんかを検索してあれしてという刑事事件じゃないんだから、やっぱり文書によって関係する省庁に向かって刺激をする、そういう意味でございます。集めるのには近代文明の利器を活用せにゃいかぬ。
○説明員(中名生隆君) わかりました。まさに先生のおっしゃるとおりでございまして、集めると同時に、それから各消費生活センターで、ほかでどういう苦情が来ているかというのをできるだけ早く欲しいという要望がありますから、これはオンラインでやっておりますが、まさに先生がおっしゃるように行政のために役立てる。 例えば具体的には、先ほどの通産省の方の御説明でもございましたけれども、最近、消費者問題として一つ大きな問題になっておりますのは電話勧誘の問題でありまして、これでいろいろな被害を受けている方々が大変多いということで、このバイオネットに入っている苦情でも、ことしまだ終わっておりませんけれども、恐らく二万件近い苦情が来ているのではないかと思います。 こういうものは国民生活センターの方から、今までの段階でこれだけの苦情が来ている、それから被害にはこういう人たちが遭っている、そういうものを文書にして、通産省の方にお願いの文書を出しまして、そういうものをもとに通産省の方では産業構造審議会の消費経済部会で法律の改正までも含めるということで現在検討を進めていただいている。そういう意味では、文書をもって資料を提出して行政に十分に役立てていただいているというふうに思っております。
○説明員(小林勇造君) 先生の御指摘のございましたさまざまな物価に関する情報が物価局に入ってまいるわけでございますが、先ほどそういうものをどういうふうに関係各省庁も含めて有効活用するのかという御指摘でございますが、物価局としては「物価に関する基本的な政策に関する関係行政機関の重要な政策及び計画の総合調整」ということで、例えば先般閣議決定されました新しい経済計画の中に、高コスト是正・活性化のためのアクションプランというプランを織り込んでおりますが、その中でエネルギーだとか運輸だとか電気通信だとか、そういう十の分野について関係各省庁と緊密な連携をとって一そういう高コスト是正、物価に関するいろいろな施策を計画の中に盛り込んでいるということで貴重な情報を生かさせていただいているというふうに認識しております。
○守住有信君 いや、私はどっちかというと、グローバルな構造改革とか規制緩和とかそういうあれじゃなくて、きょうは我々は末端の消費者、これとの接点に向かって我々の問題意識、今まで日本的オンブズマンというか、それに類したようないろいろな目がある。その実態を聞きながら、さてこれからどういうふうに一緒になって議論をしていけばいいのかというきょうはスタートなんで、だから経済企画庁長官は要らないんだ、はっきり言って。そういう末端の問題が一番大衆密着というか、一人一人の国民であって県民であって市町村民なんだな。生産者であって消費者なんだよ。全部消費者なんだな、年金生活者を含めて。 そういう気持ちを持っておりますので、どうかひとつそういう視点で、実践的なきめ細かい皆さん方のノウハウ、同時に行動力を連携してやっていく。総理大臣のもとに大きな何とか対策本部をつくってどうのこうのじゃなくて、そういう本当の末端できめ細かく各省庁の仕組みを連携させて、しかも実践して、国民から消費者からああなるほどというふうな実感、統計学をやるわけじゃないんだな、統計も大数観測で要りますけれども、そういうものをこれから我々は目指していくべきではなかろうかと、まあこれは私個人の気持ちでございます。そういう意味で、きょうはスタートでお話を申し上げました。 あと自民党の先生、きのうの外務委員会でのお話が産経新聞に大きく出ておった武見先生にひとつお譲りしたいと思いますから、これで終わります。
○武見敬三君 それでは御質問をさせていただきますが、本日のこの調査会、「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」、そして「オンブズマン類似・関連制度に関する件」ということになっております。 オンブズマンということを言う場合には、特に欧米諸国においては、行政に対して独立をした第三者的立場というものがかなり制度的にも法的にも確保された形で実際にその任に当たるというふうに考えられているわけでありまして、さて同様な役割を担っている我が国のそれぞれの機関、組織といったようなものがどの程度そうした第三者的立場、独立性というものを保ち得ているのであろうかという点に一つの問題点を見出しながら御質問をさせていただけたらと考えているわけであります。 そこで、総務庁にまずお聞きしたいわけでありますが、行政不服審査法について、それぞれの処分の性質であるとか件数などにかんがみまして、人事院や総務庁の恩給審査会のように第三者的機関を関与させている例があると、こういうことでございますが、こうした審査会は実際に機能として現実に第三者的機能を有しているのであろうか、この点についてまずお尋ねをしたいと思います。
○説明員(小山裕君) 先生お尋ねの恩給審査会の関係でございますけれども、恩給局長が恩給の裁定処分を行いました場合、それに対する行政不服申し立て、これにつきましては、恩給法に規定がございまして、まず、裁定主権者であります恩給局長に対して異議申し立てを行う。それにさらに不服がある場合には、総務庁長官に審査請求を行うという仕組みになっております。 それで、お尋ねの恩給審査会でございますけれども、これは恩給法の第十五条の規定によりまして、総務庁長官が審査請求の裁決を行う場合にこの恩給審査会に諮問をするというふうに定められております。 この恩給審査会が置かれている趣旨でございますけれども、恩給の場合、例えば傷病恩給の関係でございますと、障害と公務の関係だとかあるいは現在の症状の程度がどの程度にランクされるべきなのか、あるいは普通恩給の関係でいきますと、公務員としての在職の状況をどういうふうに考えるかといった専門的な領域にわたる部分が非常に多いということもございまして、総務庁長官が審査請求の裁決を行う場合に恩給審査会による中立的、専門的意見を求めるというふうなこととされているわけでございます。 したがいまして、恩給審査会の場合は、それぞれの個別の処分に対しまして不服が出てきた場合に、どちらかというとあくまでもそれらに対する専門的な立場からの意見を述べるというふうな立場にあるものでございます。
○武見敬三君 そういたしますと、この恩給審査会の委員の構成、そういうものはどのような基準に従って委員が選ばれ、その構成が決められていくのでございましょうか。
○説明員(小山裕君) 恩給審査会の構成でございますけれども、現在十名の委員が任命されております。この内訳でございますけれども、学識経験者が七名、関係行政機関の職員が三名ということになってございまして、学識経験者と名のうち三名が、先ほど申し上げましたように傷病恩給の関係もございまして、医学的に専門的な知識を持っておられます医師の方三名が入っております。
○武見敬三君 その三名の医師のほか、残り四名学識経験者等いらっしゃるわけですが、こちらはどういう判断基準で選ばれますか。
○説明員(小山裕君) 学識経験者、残りの四名ということでございますけれども、うちお二人が恩給法に精通した方ということで、昔恩給局長をやっておられた方も入っておられます。それから、類似の制度ということもございまして、共済制度それから労働災害、それぞれに精通された方それぞれお一人を任命させていただいております。
○武見敬三君 それでは、その関係行政機関の三名の委員の方、こちらの内容はどういうことになっておりますか。
○説明員(小山裕君) 関係行政機関でございますが、これは特に職務指定ということで定められておるわけではございませんけれども、現在、法制全般ということもございまして内閣法制局の第一部長、それから訴訟等の関係もございますので法務省の訟務局長、それから医療行政の関係ということもございまして厚生省の健康政策局長、このお三方に今委員をお願いしております。
○武見敬三君 そういたしますと、この恩給審査会の性格というのは、非常に高齢化された元軍人の方が体を壊されたときに、その原因がいかにという点でその対象になるかならないかの判断を、専門的な立場からより正確に行うための一つの役割を主に担っているということであって、特に第三者的な立場、独立性ということは余りこの審査会を設置するに際して考慮されなかったのでありましょうか。
○説明員(小山裕君) 恩給審査会そのものは既に戦前からある組織でございまして、先ほどから先生のおっしゃっておられますように、いわゆるオンブズマンというか、そういった観点からのものではないというふうに理解しております。
○武見敬三君 それでは、次に労働省の方に質問を移らせていただきます。 労災保険というのに関連したいわば不服申し立てというのが非常に多いというふうに伺っているわけであります。少しその中身を具体的にお知らせいただきたいわけであります。 先ほども若干図表等を通じた解説はお聞きしたわけでありますが、この労災保険関係の不服申し立ての受け付け件数、及びそのうちの不服申し立てが認められた件数、これがどのような数字であるのか。そして第二に、不服申し立てが認められずに訴訟にまで発展してしまったというような件数、それが一体どの程度であろうかということをお聞きしたいと思います。
○説明員(戸苅利和君) まず、不服の申し立ての状況でありますけれども、労働保険関係の不服審査は二審制になってございます。 まず第一審、これは都道府県にございます労働基準局に配置しております労働者災害補償保険審査官、ここが審査を行うわけですが、ここに上がってまいりました審査請求件数、平成六年度で九百五十二件でございます。そのうち、監督署での原処分、これが取り消しになったと、請求人の方の主張が認められたということでありますが、これが百四十七件でございます。 それから労働保険審査会、これが二審の方でございますが、ここでの再審査請求件数、これも平成六年度でありますけれども、二百九十七件でございます。そのうち、原処分の取り消し件数、これが十五件になってございます。 それから、裁判の関係でございますが、平成六年には、労災保険の給付に関します監督署長の処分の取り消しを求める訴訟、五十五件提起されております。
○武見敬三君 五十五件、こういう形で裁判にまで提起されているということでありますが、この労働者災害補償保険法、同法に定める不服申し立ての手続を終了した後でなければ訴訟を提起できないという、言うなれば不服申し立て前置の制度を採用しているということなんでありますが、このような制度を採用している理由というのは一体どこにあるんでございましょうか。
○説明員(戸苅利和君) 今、先生がおっしゃいましたように、労災保険につきましては、裁判に訴える前に審査の申し立てをするという前置主義をとっております。 この理由でございますが、労災保険の保険給付、これは非常に多数に上るわけであります。類似の事案というのも非常に多いわけでございますし、それから専門的な知識が要るということもございます。それから、裁判になりますと経済的にコストがかかりますし時間も非常にかかるということでございまして、簡易迅速に国民の方の権利あるいは国民の方に不利益が生じないようにするということで処理しようというふうなことから審査を前置しているというふうに考えておるところでございます。
○武見敬三君 いわば素人の素朴な疑問かもしれませんが、そういうふうに迅速に審査してくださるこういう不服申し立てのプロセスと、時間がかかるとはいえ同時並行に裁判に訴えることができるとすれば、言うなれば二つのプロセスでその不服申立人に対する保護というものができるんじゃないかという気もするんでありますが、そういう考え方というのはいかがなものでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) これはこういった不服審査制度一般に共通することだろうと思いますが、基本的には今お話しの司法との関係をどう考えるかということですけれども、非常に大量な不服事案、これを迅速かつ公正に処理してほしいという要請にこたえ、一方で行政上の判断の統一を図るというふうなことがあるわけでございまして、行政と司法の機能の調和を保ちながら、保険給付に関する国民の権利の救済を図っていこうということでこういった制度が一般的に設けられているのではないかというふうに考えております。
○武見敬三君 ただ、いわゆる三権分立の法的な精神に基づく限りは、いわば行政の中における手続と司法における手続が同時並行に起きても別段それは何ら不思議のないことだというふうにも考えられるんですが、いかがでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 実は、この件に関しましてことしの七月六日に最高裁の労災の給付に関する不服に関しての判決が出たわけであります。その判決でも、やはりこういった二審制の審査制度というのは合理的なものだということで言われております。 ただ、実態を申し上げると、いわゆる過労死問題等々労災の事案が非常に複雑化、困難化しているということで時間がかかっておりまして、そういった面での問題は、我々としてもその迅速処理を図るということによって行政と司法の調和がより図られるようにという観点で努力をしていきたいというふうに考えているところであります。
○武見敬三君 今ちょっとお出しになりました過労死とか、非常に労災の認定というものが難しい案件が急激にふえているということはまさに時代を反映していることではないかと思うわけであします。こういうことが関係してくるのでありましょうか、表を見る限り前年から繰り越されてくる件数というのが非常にふえているような気がするんですが、こうした繰り越し件数が多い理由というのは一体どういうところにあるんでございましょうか。
○説明員(戸苅利和君) 従来から繰り越し件数の多いということを指摘されておりまして、これを早く処理するということでいろんな工夫をしているのでありますが、基本的には事案が非常に複雑化しているというのが最大の問題、原因だろうというふうに考えております。 ただ、正直申し上げて滞留している件数の処理が思うようにはかどらないという実態でございますので、来年度は審査体制の充実といいますか、そういったものを思い切って図りたいということで考えております。あわせて、より合理的な事務処理、そういったことについても工夫をさらにしてみたいというふうに考え保ております。
○武見敬三君 その審査体制の充実ということを考えるときの具体的な方途について、もしお差し支えなければ教えていただきたいと思います。また、それとの関連で労働保険審査会のあり方、運営についても改善の余地があるのかないのか、その点についてのお話を承りたいと思います。
○説明員(戸苅利和君) 再審査を行っております労働保険審査会、三人一組で合議体を構成しておりまして、現在六人の委員になっております。なるべく迅速な処理をしようということで、この六人の増員を一つは図りたいというふうに考えております。それから、第一審でございます審査官、この増員も関係省庁にお願いをいたしているという状況でございます。そのほか、事務の見直しによる簡素合理化、こういったものについてもできるものは逐次やっていくということで考えております。
○武見敬三君 この労災の問題というのは、労働者の皆さん方、大変なそういう災害の中で苦しんでおられるケースがたくさんあるかと思いますので、そうした事務手続の簡素化、またその判断の早急に行えるような仕組みづくりというのは非常にこれからも重要な課題であって、しかも過労死等々複雑な様相を帯びた事例がこれからふえていくだけに、こうした問題を迅速に処理することの難しさというものは同時にふえていくだろうと思われますので、この点、ぜひ頑張って時代の流れに合った形の措置をとっていただきたいと思うわけであります。 さて、次に行政相談の方に質問を移らせていただきたいと思うわけであります。 先ほど守住先生の方からもお話が多々ございました消費者、生活者の立場に立って行政を見るというその視点の重要性というのにかんがみて御質問をさせていただきたいわけであります。 実際に消費生活の中でいろいろ不満がある、そして苦情があるといっても、一般の消費者にとりましてはそういった苦情や不満をどこに持っていったらいいのかということについてなかなかわかりづらいというのが現実のような気がするわけであります。また同時に、消費者問題と申しましてもどうも窓口がたくさんあって、通産省に消費者相談員だとか、そして経済企画庁にもまた消費生活相談員という人たちがいる。それぞれいろいろ活動しておられて役割も決めておられると思うわけであります。 まず、通産省、経済企画庁、そうした役割分担、それは一体どういうふうになっていて、それがどういうふうに消費者の立場に立ってわかりやすい説明がなされているのかどうか、その点のお話を承りたいと思います。
○説明員(中名生隆君) 先ほども御説明を申し上げましたので若干ダブる点があるかと思いますけれどもお答えをさせていただきますと、まさに先生御指摘のとおり、消費者の方々にとっては具体的に物を買った場合、あるいはサービスを契約した場合、それについてどこに苦情を申し立てたらいいのかという場所がわからないというのは非常に困る事態でございます。いろいろな機関というのがございます。 そういう意味で、先ほど冒頭にも御説明を申し上げましたように、私ども昭和四十年ごろから国民生活局というのもできまして消費者行政に取り組んでまいりましたけれども、そのときに考えましたのが、確かに消費者行政の範囲というのもどんどん広がってきてはおりますけれども、消費者問題ということであればその分野を問わずに受け付けるという、そういう消費者に一番身近な窓口というのが必要ではないかということで、当初は都道府県等に補助金なんかも出して、初めはまずそれぞれの都道府県に少なくとも一カ所消費生活センターというのをつくるということを進めていったわけでございます。おかげさまで、先ほど御説明いたしましたように現在ではそれが広がってまいりまして、まだ町村なんかは随分おくれているという点に問題が残っておりますけれども、全国で三百を超える消費生活センターというのがつくられているということでございます。 この消費生活センターでは、第一義的には消費者から寄せられました苦情、相談というものについては受け付けまして、それで先ほども申し上げましたように、なおかつその処理にとって非常に専門の分野にわたるもの、自分のところだけでは処理できないものというのは、それぞれ自分のところでリストを持っておりますから、専門のところに協力を仰ぎながら処理をしていく、そういう体制で今進めているということでございます。
○説明員(伊藤隆一君) 先ほどちょっと御説明しましたとおり、基本的には今企画庁の方から御説明がありましたとおり全国には地方公共団体に基礎を持つ消費生活センターというのが三百以上あるということでございまして、通産省は全国に何百も展開するような別途のそういう相談体制を持っているわけではございません。基本的に、地方公共団体が受けた苦情、相談の中から、通産省に特に関係があって地方公共団体とかでは十分検査ができないような製品の問題でございますとか、あるいは法律の解釈でよくわからない点があったりというような場合に全国の消費生活センターから相談を受けるという場合と、あと直接当省の所掌に係るいろいろな契約問題あるいは製品問題について直接相談してもいいというのはもちろんでございまして、そのための体制として、先ほど御説明しましたとおり、本省に相談室があり、全国八カ所の通産局にまた相談室を持ちということで、その相談室の中で本省七名、全国合わせて二十六名の相談員が専門知識を持って相談に対応しているという体制でございます。
○武見敬三君 通産省は本省プラス八カ所の各地方の通産局、そこで合計二十六名の専門家の方がそうした苦情、相談等の対応をしている。他方で、経済企画庁の方が各都道府県にそれぞれ消費生活センター等々を置いて、その数も三百以上になっておる。 そうすると、実際に相談する内容というのが相当に重複しているということですね。消費者の立場からいうとどこに行ってもいいと。経済企画庁の方の窓口に行っても、それが実際に通産省の方で相談した方がいい場合にはそちらの方に行ってくださいとか、そういうふうな話になっていくわけでありますか。役割分担と連携という点から見たらその二つの組織がどういうふうに組み合わされているのか。あるいは、同じことをやっているんだったら何か二重になっちゃっていて通産省の方は要らないんじゃないかとか、そんな話になっちゃわないかという気もするわけでありますが、その点はいかがでしょうか。
○説明員(中名生隆君) 確かにそういう見方もあろうかと思いますけれども、私どもは、第一義的にまず考えますのは、消費者の人がどこに行ったらいいかわからないということでは困るんじゃないだろうか。そういうことで、どの分野でもわかる窓口、わかるということは相談を受け付けてくれる窓口というのが必要ではないかということが一つでございます。 しかしながら、三百幾つあるところで専門的なもの、例えば自動車の欠陥の問題であるとかいうようなことになったときに、それがどこの消費生活センターでもその事故の原因までテストをして回答するということができるかというと、それはなかなかできないわけでございます。 そういうことで、先ほども申し上げておりますように、それぞれが独立に動くのではなくて、先ほどパイオネットというちょっと固有名詞を出しましたけれども、受け付けた苦情の情報というのを関係機関の間で相互に流通するような形にする。それからテストにつきましても、これは御説明いたしませんでしたけれども、非常に大ざっぱな仕分けで言いますと、例えば自動車でありますとか家電製品のように複雑で事故原因なんかのテストをするためにかなりの機器を必要とするもの、専門家を必要とするものは重点的に国民生活センターでやっておりまして、それからそれに比べますと比較的簡単にテストができるもの、例えば衣服でありますとか食料品のようなものというのはできるだけ消費生活センターでやっていただいている。 それからなお、国民生活センターでも一応全体の分野をカバーいたしますから、例えば家電製品等についてさらに詳しい検査が必要だということになりますと、これは通産省の方の検査所なんかの方の協力を仰ぐとか、そういう形で専門的な知識については協力、連携をしながらやっているという、そういう形でございます。
○武見敬三君 そうすると、専門性の強弱によってある程度仕分けができている、こういうふうに理解してよろしいんですか。
○説明員(中名生隆君) 今ちょっと専門性の強弱ということを強調して申し上げましたが、それが一つでございます。 それからもう一つは、三百十カ所と申しましても四十七都道府県ございますから、例えば鹿児島の方が東京まで電話をしてきて問い合わせをするというのはなかなか大変なことでございますから、そういう地域地域で処理をするという必要性もある。そういうこともありまして三百幾つのセンターができている、こういうことだろうと思います。
○武見敬三君 こうした消費者保護に関しましてはそれぞれ国々によって考え方あるいは消費者の自立性ということの違いもあるので、そう一概に安易な比較はできないかとは思います。 例えば、アメリカの場合にはコンシューマーズ・ユニオンという巨大なネットワークを持った組織があって、このコンシューマーズ・ユニオンの場合にはコンシューマーズ・リポートといういわばレポートを発刊して、その中で常に自分たちが消費者保護に当たって実行している活動内容についての報告がなされている。しかも、これはいわゆるコマーシャルベースには全く左右されないように広告等は一切載せておりませんで、コンシューマーズ・リポートの売却によって基本的に維持されている、そういう点ですさまじく独立性、第三者性というものが維持されているというふうに思うわけであります。 その持つ意味と申しますものは、やはりそれは消費者を保護する場合には、ある意味で政府に対してもまた当然に生産者に対しても、常に独立して客観的な立場を持つことが極めて重要であるという認識に基づいているというふうに思うわけであります。 ただし、こうした組織が実際に成り立ち得るのは、そういう組織を支えようとする消費者の自立というものがなければできないわけでありまして、我が国においてはそうした消費者の自立性というものは、残念ながらまだ米国等に比較して弱いかなという気もするわけであります。ただ、こうした自立性というのは将来的には大きくなってくるように思うわけでありますが、そうした消費者の自立性というものを今後育成していくことの重要性、どう考えておられるのか。 そしてまた、そういう自立性が出てくることによってそれに対応した新たな制度上の改革というものが将来的に必要になるのかどうかという点について、総務庁、代表してお答えいただければ幸いであります。
○政府委員(大橋豊彦君) まことに難しい問題で、私が答弁した方がいいのかあれでございますが、委員がおっしゃるように、この消費者問題のポイントの一つは、やはり消費者がどの程度自立意識を持つことができるかどうかということにかかっているんだろうと思いますし、そういう消費者の自立意識を前提として相談体制というものをどう構築していくのかというのも次の課題にはなるのだろうというふうに思っております。 いずれにいたしましても、私ども、行革審の答申なんかにでも、国民の自立意識の涵養というのがこれからの行政改革における最大の課題であるというふうに認識されておりまして、そのためのいろいろな政策、措置というものをとっていく必要があるというふうに思っておる次第でございます。
○石田美栄君 平成会の石田美栄でございます。まだ参議院半年足らずの新人でして、きょうのような行政不服審査とか行政相談といったこういう全般にわたるお話を一市民の域を出ないような立場で聞かせていただいて、非常に素朴な質問をすることになるかと思いますけれども、よろしくお願いいたします。 行政不服審査法によると、処分に不服がある者とか、行政庁の不作為についての不服申し立てによって簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図るというふうにお聞きしました。 各省庁に窓口があって国民からの苦情を受け付けて処理するということですが、お聞きしたり、それから資料を見ておりますと、訴訟ですとお金もかかるし複雑で、国民にこういう簡易で迅速な手続でいろんなサービスをするということなのですが、単純に考えると、何か不満があったときに弁護士さんのところに行って相談してみようかというふうなことはだれもすぐ思いつくことであります。そこから道が開けるのかなというふうに思って生活してまいりましたが、こうした制度を聞かせていただいていると非常に複雑でして、国民にどうやって周知しているのかなというふうに思いますし、また、この審査請求とか異議の申し立ての手続についても各省庁別にいろんな制度、窓口がございますね。実際それを申し立てたいときにどういう手続をすればいいのかなというふうに考えながら聞いておりました。 例えば、省庁別にそれぞれ所定の様式があるのでしょうか、またそれぞれ違うのでしょうか。あるいは、単純に手紙やはがきなんかで不服があってどこかに出したりしますと、そういう苦情処理はどうなっていくのかなというふうなことについてお教えいただけたらと思います。
○説明員(堀江正弘君) 先生がおっしゃいましたように、現在、いろいろな制度でありますとか事実上設けられております相談のサービス業務とか、各省庁でやっておられるわけでございますけれども、行政不服審査法という法律に基づきます救済といいますと、法律にいろいろなことが書いてございまして、おっしゃいましたように、まず一体これは申し立てることができるんだろうかとかどこへ行ったらいいんだろうかとか、いつまでに行ったらいいんだろうかというようなことがよくわかるようになっているんだろうかという御質問がまず第一点だと思います。 行政不服審査法に基づきます不服の申し立てといいますのは、個別具体的な処分があったときに、それに不服があるということでございますので、実際に何のたれべえにこういうという具体的な処分があるわけでございます。行政不服審査法の五十七条に教示という制度がございまして、行政庁が書面で処分をする場合には、処分の相手方に、処分で申請のあったものについてはこれは許可しないよとか、例えばそういった処分をするわけです。相手方に、この処分について不服申し立てをすることができますよと、それからその不服申し立てをする場合にはどこにいらっしゃい、それから期間、不服がある場合にはいついつまでに申し立ててください、この三つのポイントを教示しなければならないと、行政庁はそれを義務づけられておるわけでございます。 したがいまして、例えば私が許可を申請したのに対して、あなたはだめです、許可はしませんという処分が役所から下りますと、そのときに、もしこの不許可の処分に不服がある場合には、どこどこへいついつまでにいらっしゃいということがちゃんとその処分を受けたときにわかるような仕組みになってございます。 例えとしていいかどうかわかりませんけれども、住民税とか税の課税の通知が参りますね、その通知の裏をごらんいただきますと、これに不服がある場合にはどこどこへ六十日以内にいらっしゃいとかということが書いてございます。そういう形で、まず教示という制度があるということでございます。 それから、御質問の中に、一体どういう様式でやったらいいのかとか、あるいはどうしても文書でなきゃいかぬのかというようなこともございますが、この法律はいわば簡易な手続でということを言っておりますので、口頭で不服を申し立てることもできるということになっております。口頭で不服申し立てをされる場合には必要な要件を役所の方でお聞きをして、そして書きとめて、それから手続に入るというような仕組み、これは法律に定められてございます。 一般的に、抽象的な話であればどこへ行ったらいいのかということでございますけれども、繰り返し申し上げて恐縮でございますが、具体的な個々の処分をめぐっての不服申し立てでございますので、この教示の制度を十分活用できるようなぐあいになっておるということでございます。
○政府委員(大橋豊彦君) 今お話申し上げましたのは、行政不服審査法に基づく不服申し立てについては一定の法律に基づいて制約というのがあるわけでございますが、私どもが担当しております行政相談に関しましては、その苦情申し立てというのはファクスでもよろしゅうございますし、あるいは電話でもよろしゅうございますし、さらには私どもの出先機関、全国各県にございますが、そこに直接出てきていただいても結構でございますし、さらには最近ではパソコン通信による申し出も一部で受け付けております。そういうことで、様式自体も特に決めておりません。 そういう点で、今こちらの管理局からお話がございました不服審査に比べてさらに簡易になっているということをぜひ御理解しておいていただければと思います。
○石田美栄君 処分に対してはわかるのですが、不作為とかという部分についてはどのようになるのでしょうか。
○説明員(堀江正弘君) 不作為につきましては、先ほどのように処分の際に、文書で処分をする場合にどこどこへということができないわけでございますね、まだ処分をする前の段階でございますから。したがって、法律上は、申請をして、いつ処分が下るんだろうかなということで、不服があるという状態にその申請をした人は置かれるという状態になります。 これは不服審査法の世界ももちろん不服申し立てをできるわけでございますけれども、新しくできました行政手続法におきましては標準処理期間というようなものを定めておりまして、申請をした人がその標準処理期間を過ぎても、私の申請したものは一体どうなっているんだろう、役所は何のアクションも起こしてくれていないんじゃないかというような場合には、役所に照会をすることができるというような規定を行政手続法の方に設けでございます。 いずれにしても、具体的な許可の申請とか、それに対して何も役所がまだアクションを起こしていないという状態に対して不服があるということでございますので、役所の方にその旨をおっしゃれば、今、その申請の案件についてはどういう状態になっているということを教えてもらえるようになっておるわけでございます。
○石田美栄君 それでは、通産省、経済企画庁の方にお願いいたします。 先ほどの御説明では、消費者相談室というふうな相談の部分についてだけお話しになったのですけれども、例えば通産省なんかは各省庁の中でも特に許認可の件数の多い省庁なんですが、こういった場合に国民からの多分苦情も多いと思われるのですけれども、行政不服審査法に基づくそういう不服申請、申し立てを受け付ける窓口はどのようになっているのでしょうか。
○説明員(伊藤隆一君) 通産省の行う行政についての相談につきましては、通商産業相談所というところで担当いたしてございます。 申しわけございません。私、消費経済課長なものですから、消費者相談室の方の担当なもので、通商産業相談所についてはそれ以上の知識がちょっとございません。
○会長(井上孝君) だれかわかる人来ていないか。
○説明員(伊藤隆一君) 済みません。先ほどまで通商産業相談所の担当の広報課長が参っておったのでございますが、質問の内容が消費者行政に関してということだったものですから、私だけ残っております。
○石田美栄君 実際にはこれは官房広報課の中にありまして、そこが窓口だとすれば多少その実態をお伺いしたいなと思ったのです。 それでは、それと似たようなことなのですが、経済企画庁にもそういう一般的な今のような異議申し立てのような窓口は、総務庁の方で表にしていただいたのをずっと見せていただいたのではそれらしい窓口がちょっとないようだったのですが、不服申し立てのようなことが持ち込まれるのはどこで、持ち込まれた場合にはどのように処理されているのか、対処されているのか、お伺いしたいと思います。
○説明員(石田祐幸君) 経済企画庁の場合には、一般の方々あるいは企業に対しまして個々具体的に行政処分をするというような業務を実は所管しておりませんものですから、今のような行政不服審査というような形での相談窓口というのは必ずしもございませんが、政府全体としまして、昭和四十年九月の事務次官等会議の申し合わせで行政相談担当者の設置を決定しておりますので、これを踏まえまして経済企画庁の場合にも、現在、長官官房の秘書課というところに行政相談担当者を設けておるというのが実態でございます。
○石田美栄君 ありがとうございました。 続きまして、もう既に守住委員、武見委員も質問されたのですが、私も資料をいただいてずっと見ていましたら、確かに通産省の消費者相談室があって、通産局と十一カ所の支所に相談室が置かれていると。そして、経済企画庁の方にもその関係で国民生活局長通達によって都道府県、市町村に設置されているということを伺いましたが、それをずっと比べてみますと名前も非常によく似ています。 それで、内容の似ているところをずっとまとめてみたんですが、通産省の方は「消費生活に関する相談及び苦情処理に関すること。」、経済企画庁関係のは「消費者からの苦情相談及び生活相談等」、どこが違うのか。 それから、相談員につきましても、通産省の方は確かに常勤の方が本省に七人、地方に十九人、合計二十六人プラス非常勤の方を各支所に置いていて、その内容がまた三十代から四十代の子育ての終わった女性というふうに書いてありました。経済企画庁関係のを見ますと、やはり九割が非常勤で、主婦等がボランティア的とこうなっています。これもよく似ている。 相談員の資格についても、通産省の方は消費生活アドバイザーの資格を持った者、経済企画庁の方は消費生活専門相談員の資格がある者。これもアドバイザーと相談だから同じなんでしょうけれども、英語と日本語の違いくらいかなと。 相談内容についても見てみましたら、通産の方も契約関係が非常に多い。件数で見ましたけれども、断トツです。それから、経済企画庁の方も契約とか解約に関するものが半分以上になっていてほとんど同じようなんだけれども、所管が違って二つあるのはなぜなのか。特にこういう場合、国民の立場から見ると混乱する、わかりにくいのでその辺の実態をまずお伺いしたいと思います。
○説明員(中名生隆君) 今の点は、武見先生からもやや似た御質問をちょうだいいたしたわけでございますけれども、改めて申し上げさせていただきます。 通産省で所管しておられる物資というのは家庭生活に必要なものが非常に多うございますから非常にダブって考えられますけれども、これは役所でございますから一応所管というところがございまして、通産省の場合には基本的には通産省所管の物資ないしサービスについてやっておられる。このほかに、例えば食料品になりますと農林水産省の関係がありますし、それから医薬品ということになれば厚生省ということになりますし、それからサービスになりますと郵政省でありますとか厚生省でありますとかいろいろなところが関係してくるわけでございます。 したがいまして、それぞれのところでかなりの物資をカバーされますけれども、それだけですとどうしてもあちらへ行ってくれ、こちらへ行ってくれ、こういう話になりますので、そういうのはどこの省庁が所管している物資、サービスでありましても受け付けられるという意味で、私どもは地方公共団体の方にお願いをして消費生活センターというものをつくっていただいているということでございます。 それからもう一つ、今具体的に御質問がありましたので、私どもの方で設けております消費生活専門相談員というのと、それから通産省の方で、これは通産大臣の認定という形だと思いますが、消費生活アドバイザーというのをつくっておられて、これも英語にすると大体同じことじゃないかという御質問をいただきましたのですが、名前の違いといいますよりも、これは通産省からも補足して御説明いただけばよろしいのかと思いますけれども、私どもの方の消費生活専門相談員というのは、今申し上げてまいりましたような消費生活センターでありますとかあるいは国民生活センターでありますとか、そういう消費者から一次的に相談を受けるところにいて相談の受け付け、あっせんに当たっておられる方々でございます。それから、通産省の方の消費生活アドバイザー、これは私が申し上げることはないんですけれども、これはどちらかというと企業の消費者窓口で活躍しておられる方が多いのではないか、そういうことでちょっとすみ分けがあるのではないかというつもりでおります。
○説明員(伊藤隆一君) 先ほどから何度か御質問を受けているわけですが、今、企画庁の審議官のおっしゃったとおり、通産省の相談室というのは当省の所掌に係る相談を基本的に担当しているということでございます。例えば、具体的な家電製品ですとかいろんな製品についての相談はもちろん承るわけですが、それとともに、同じ契約の問題と申しましても例えば訪問販売についての法律の解釈、こういう場合には契約の解除ができるのかできないのかとか、あるいは割賦販売で物を購入したんだけれども返すことができるのかどうかとか、ゴルフ場の会員権あるいは商品取引、いろんなそういう契約を解除したいというような話があったような場合に、全国各地方公共団体に消費生活センターがあってそういう窓口で当然相談には応じていただくわけですが、中には法律の解釈等、こういう場合には本当にできるのかどうか、これで書面を交付したということになるのかどうか、そういった難しい問題というのは当然多々生じてきて、それが各地方公共団体それぞれの消費生活センターでばらばらな解釈がなされるということになりますとこれはますます事業者も混乱しますし消費者も混乱するということでございますので、基本的なところは通達あるいはいろんな広報パンフレット等で消費生活センター等にもあらかじめ十分お知らせはいたしておるわけですが、限界的な事例、そういったものについては各消費生活センターからうちの相談室あるいは各局の相談室に上げていただきまして、さらに詰めたところを御回答するという体制をとっております。 そういう体制でございますので、全国に三百ある消費生活センターと通産省の八ブロックにある相談室が何か競合しているというようなことはございませんで、相互に補完して十分やっているというふうに考えております。さらに言えば、薬事法、食品衛生法の問題であれば厚生省とか、いろいろ法律ございますので当然それぞれの所管省庁が解釈等について対応しているというふうに考えております。
○石田美栄君 お話を聞いていますと、通産省の方ですとより集約された専門的な生産者との間のというようなニュアンスが聞こえてくると、子育ての終わった女性の非常勤なんかの方が多くてうまくいくのかなという疑問を単純にまたちょっと持たざるを得ないということがありますけれども。 それはさておきまして、きょうはたまたま経済企画庁と通産省のお話を聞いて、行政相談についてお聞きしただけでもこういうふうに重なるものが出てくるのですから、恐らく各省庁の行政相談のシステムをお聞きするとそういうのがいっぱい出てくるんだろうと思うのです。 こうしたことについて、行政不服審査もそうでしょうけれども、行政相談についても各省庁ごとに行っていますけれども、そうしたことを多少統括したり統一的に把握するようなシステムはどうなっているのでしょうか。
○説明員(中名生隆君) 先ほど冒頭の説明のときに時間の関係もあって説明を飛ばしましたけれども、お手元に経済企画庁の方から配付させていただきました「地方公共団体における消費生活相談に関する説明資料」というものに図の一というのがございます。今の御質問に関連して若干これを御説明させていただきたいと存じます。 一番上のところに消費者保護会議というのが書いてございますが、これは冒頭申し上げました消費者保護基本法に基づいてつくられております総理をヘッドとする関係閣僚会議ということで、経済企画庁、通産省、農林省、厚生省等々非常に多くの省庁が消費者行政に関係いたしますので、そういう各大臣あるいは公正取引委員会の委員長というような方々にお入りいただいた会議でございます。この消費者保護会議は、最近で申しますと十二月五日に開催いたしまして、各省庁が相互に調整のとれた消費者保護行政を進めるということをやっているわけでございます。 それから、国民生活審議会という審議会がございまして、これは各大臣ではなくて総理以下の、総理を含めた関係大臣の諮問を受けるということで、この国民生活審議会でも縦割りではなくて全体としての国民生活に関する建議というものをいただく。例えば、最近の例で申し上げますと製造物責任法、いわゆるPL法という法律が昨年成立をいたしましてことしの七月一日から施行されましたけれども、こういう物資横断的な消費者保護のための法律というようなものは、この国民生活審議会で審議を重ねていただいた上で答申をいただいて政府が法案化をした、こういう形でございます。その関係で各省庁の調整も行われているということでございます。 それから、各省の体制といたしましては、先ほど申し上げました消費者保護会議あるいは国民生活審議会の事務局というような形で経済企画庁の国民生活局というのが全体としての各省庁の消費者行政の総合調整に当たる。それから、各省庁がそれぞれつかさつかさの消費者行政をやられる。それからさらに、地方の消費生活センターと連携をとるためのセンターのセンターという形で特殊法人としての国民生活センターというのが、これは品川に設けられているということでございます。 それから、さらに都道府県、市町村というところがありまして、今この調査会で特に御議論をいただいております消費生活相談につきましてはこの都道府県なり市町村、あるいは消費生活センターというのが一つの主役になっている、こういう形でございます。 それから、もう少し実務レベルの話ということで申し上げますと、最初に大臣レベルのところから申し上げましたけれども、各ブロックごとに消費者行政の担当課長の会議を開くとか、それから各省庁のテスト機関が連絡会議を開くということで随時連携をとっているというのが状況でございます。 以上でございます。
○政府委員(大橋豊彦君) 石田委員御指摘のように行政相談というのは広くとらえて、全省庁あるいは全地方公共団体でやっていると考えてもいいかと思います。 先ほど冒頭に私が説明しましたように、そういういろいろの機関が関与している仕事でございますから、それについての連絡調整なり情報交換を図るということで、本省庁レベルでは行政苦情相談連絡協議会というものを開いておりますし、さらに地方レベルでは官公庁苦情相談連絡協議会、非常にかたい名前でございますが、そういうものとか、あるいはJRとかNTTといった特殊法人でもいろいろの相談が来るわけでございますから、そういう窓口事務が多い特殊法人、三十七法人を集めた特殊法人等苦情相談連絡協議会というものを開きまして、そういう場を通じまして、今、石田委員が御指摘のような著しいダブりとか、そういう部分がある場合には調整しておりますし、私どももこういう場を通じまして委員が御指摘のような統一把握ということを一部行っております。 若干古い数字でございますが、例えば平成四年度、私どもこの場を通じまして把握しました主な省庁における相談件数は九省庁でございますが、これはある意味では問い合わせ的なものも含めまして年間で八百万件を超える相談があるというふうに一応把握をしているところでございます。
○石田美栄君 もう時間になりましたが、やっぱり国民の立場からすると、委員制度もいろいろ多岐にわたっていて、どの人のところに行ったらいいのかなと思います。将来的には、不服審査にしても行政相談にしても、わかりやすい統括的な担当部署が地方にあり、そこから広がるような何かできたらいいのになというのが、今回初めてこういうことをいろいろと学ばせていただいた私の感想でございます。 あともう一つ労働省関係のがございましたけれども、前の委員も多少触れられて後の方も触れられるようですので、それはカットさせていただきます。 ありがとうございました。
○大脇雅子君 お話を十分伺わせていただかずに質問をさせていただきまして恐縮でございますが、私、労働省の労働保険審査制度についてお尋ねをしたいと思います。 過労死という言葉が国際的にも大きな話題を呼んで既に世界的な意味を持ち始めておりますが、日本人の働き過ぎあるいは過労死の問題と最も密接なところにあるのが労働保険審査の問題であろうかと思います。 最近の労災申請につきまして、ここ数年の審査件数と認定件数の推移、認定のパーセンテージなどをお教えいただけるでしょうか。
○説明員(水谷豊君) 労災申請件数は実は統計がございませんので把握しておりませんが、認定件数につきましては業務災害または通勤災害と認定され新たに保険給付の支払いを受けた方、非常に軽症から重症までいらっしゃるわけでございますが、その数はこの三年度間、平成四年度から六年度までの平均で申し上げますと、六十九万九千人となってございます。 推移ということでございますが、もう少し申し上げますと、平成四年度には七十二万六千人、平成五年度には六十九万六千人、平成六年度には六十七万五千人と徐々に減っております。
○大脇雅子君 それは通勤災害も含めた労災認定数だと思うんですが、今、申請件数はわからないというのはどういうことでしょうか。どういう申し立てがあったのか、数はわからないんでしょうか。
○説明員(水谷豊君) 申請件数の中には大半がいわゆる決定を受けた、業務上あるいは通勤災害の認定を受けた方ですが、それ以外にいわゆる業務外あるいは通勤途上でないという方がいらっしゃるわけですが、そういう方々につきましては残念ながら統計をとっておりません。したがいましてわからないという、ただそれだけでございます。申しわけございません。
○大脇雅子君 そうしますと、通勤災害以外の労働災害の件数はわかりますか。
○説明員(水谷豊君) 業務災害の件数という意味でございましょうか。
○大脇雅子君 そうです。
○説明員(水谷豊君) 三年度平均で六十九万九千人と申し上げましたけれども、ちょっと今詳しい資料はございませんけれども、大体六十五万人程度というのが業務災害の認定件数でございます。
○大脇雅子君 ちょっと誤解があったかと思います。 通勤災害以外のいわゆる労働現場における労働災害というふうに言った方がいいんでしょうか。だから、通勤災害がほとんどを占めているということはわかるんですけれども、それ以外の労働現場の中における災害の発生件数みたいなもの、そして申請件数、認定件数などはおわかりでしょうか。
○説明員(水谷豊君) 今申し上げた数は通勤災害ではございませんで、いわゆる業務上、仕事をしている現場でけがをされた方、あるいは病気になった方、その中には、例えば非常に軽症でお医者さんに行ってちょっと治療をしたという方から死亡まで、そういう範囲でございます。その方の数でございます。
○大脇雅子君 この中で、虚血性の心臓疾患とか、いわゆる過労死と言われる人たちの件数、認定件数は非常に少ないんですが、それの申請件数と認定件数というのはわかりますか。
○説明員(谷義為君) 補償課長の谷でございます。 平成六年度の脳血管疾患、それから虚血性疾患と非常に難しい名前をつけておりますが、請求件数では四百五件あります。それで、六年度にいわゆる過労死と認定されている方々は三十二件というふうに出ております。
○大脇雅子君 平成七年の二月に新認定基準をお出しになったのですが、そのことによる申請件数の増加はございますか。それから、認定件数はとのように変化しておりますか。
○説明員(谷義為君) 過労死事案の件数でございますが、これは原処分庁というふうに理解していただきたいと思います。過労死事案につきましては本年二月に認定基準を改正しております。 それで、改正した以降でございますが、九月末までの八カ月間で三十五件でございます。平成六年一年間の認定件数が先ほど三十二件と申し上げたんですが、既にこれを上回っております。これは改正認定基準におきまして従来よりも業務の過重性をより積極的に評価したということではないかと思っております。 したがいまして、この改正認定基準に基づきまして、より一層適切な労災認定に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 そうしますと、原処分庁が三十二ないしは三十五件といいますと、不服審査の件数はどのくらいになっておりますか。ほとんどが不服審査請求ということになりますでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 時系列で申し上げますと、これは第一審の方の労災保険審査官に対する労災保険給付の審査請求でありますが、平成四年度が八百七十四件、平成五年度が九百三十八件、平成六年度が九百五十二件でございます。 それから、二審の方の労働保険審査会でございますが、これも労災に限って申し上げますと、審査請求件数は平成四年度が二百五十四件、平成五年度が二百四十六件、平成六年度が二百九十七件というふうになっております。
○大脇雅子君 この原処分庁の審査期間というもの、それから不服審査の審査期間が非常に長いということが批判されておりまして、最高裁の判決で本年の七月に審査請求から三カ月経過しても決定がない場合には裁判を起こすことができるという判決が出たというふうに承知しておりますが、これを労働省の審査会としてはどのように受けとめておられるでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 先ほど武見委員の御質問にもお答えしたんですが、今、先生からお話しの最高裁の判決につきましては、一応二審制の審査制度というのはそれなりの合理性があると。ただ、いかんせん、余りに長く審査期間が一審、二審を通じてかかっているので、これでは十分な救済措置が図られていないんじゃないかと。したがって、今、先生お話しのように、三カ月たったら裁判所へ持ってきてよろしいという判決でございます。 我々としては時間的あるいは経済的なコストの面、あるいは我々行政側の統一的な事務処理の面、そういった面から、最高裁でも認められておりますので、とにかく二審制は適当なものであろうと。ただ、運用に非常に問題があるというふうに考えておりまして、迅速な審査処理に全力を傾けてまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 実務上の体験からいいますと、原処分庁の認定につきまして、その事情聴取が非常に遅かったり、それからお医者さんの認定がなかなか出なかったりという問題点があって遅いというふうに私は理解しているんですけれども、どうでございましょうか。この点についての改善方策などお持ちでしょうか。
○説明員(谷義為君) 先ほど総務課長の方からもお話があったんですが、事務処理の一層の迅速化を図るため、現在事務処理を抜本的に見直しいたしまして、その中で例えば医学的意見書の収集方法とかあるいは改善とか、あるいはOA機器の活用とかあるいは研修の充実等々、そういうものにつきまして計画的かつ効率的に事務処理をやって、先生が御指摘の医学的な知見とか何かにつきましてもなるべく早く収集できるようなシステムにしたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 医師の点についてはどうでしょうか。医師の診断書がなかなか出ないということについての改善はどうでしょうか。
○説明員(谷義為君) 先生が御指摘の医師の方の意見書、これはいろいろあるんですが、主治医の方それから我々が別に意見を求める専門の方、いろいろあるわけでございますが、特にその中で我々が今後どうしたらその先生方に意見書を早く出していただけるかということで実は大変苦慮しているところでございます。特に、私どもが調査した結果につきまして、この点ほどうだろうかということで投げかけておるんですが、残念ながら一部のところでその意見が遅いところもあります。
○大脇雅子君 例えば、原処分庁で審査結果が出て、それで不服審査をするまでの記録の作成がほとんど手書きで交付されているようなところがあったり、ともかく見るのに時間がかかるというようなことがあっておくれるというのが現場だと思うんですけれども、先ほどOA機器とおっしゃったんですが、そういう処理というのはどこまで進んでいるんでしょうか。もう今の時代に手書きでいろいろな一審、二審の記録が来ますと、それ自身何か象徴的な審議のおくれというふうな感じがするんですけれども。
○説明員(谷義為君) ただいまの御指摘でございますが、ワープロで例えば審査官等々は裁決書等を打っておりますが、それになじまない方もおります。なじまないというのはちょっと失礼なんですが、そういう方を先生はおっしゃっているのかもしれませんけれども、実はそういうこともありまして、今後はワープロで裁決書等々を出すということになってきております。ですから、申請人の方には多分ワープロで打ったものが行っておると思います。昔ですと手書きでございますが、その辺はやはり多少職人的なところもありますので、いろいろ書いて添削その他をして裁決書というのは出さなくちゃいけないものですから、ということで御容赦願いたいと思います。
○大脇雅子君 多分漸次改善をしておられて三カ月に短縮していくということでありますので、それは漸次できていくのだろうと思いますが、そこは鋭意スピードを上げていただくことが労働者の人たちの保護につながるのではないかと考えますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 また過労死に戻ってしまいますが、新しい認定基準になって件数がふえたということで、申請件数もやっぱりふえているんですよね。その後ペースとしてはふえているんですか。申請しやすくなっていますでしょうか。
○説明員(谷義為君) 私どもいろんなところで過労死につきましてPRをしております。それで、労働衛生の問題等々から過労死問題につきましては、こういうことで認定基準が変わったとか、そういうPRに努めておりますので申請件数はふえていくのではないかというふうに考えております。
○大脇雅子君 サリン事件で労災申請の認定件数が非常にふえたという新聞報道を見たんです。これは何件ぐらいで、もう既に認定は済んでいるんでしょうか。
○説明員(谷義為君) 実は、東京の基準局を初め数局におきましてサリンの災害に遭われた方に対しまして認定をしております。それで、本件につきましては社会的な問題もありまして、認定につきましては早期にやっております。件数につきましては、きょうの御質問通告になかったものですから、ちょっと御勘弁いただきたいと思います。
○大脇雅子君 それでは、経済企画庁と通商産業省にお尋ねします。 PL法が施行されますと、省庁の連絡については前の委員の御質問でお答えいただきましたが、相談の機構とかあるいは相談をした後の取り扱い方法で、例えばPL法違反だというようなことが明快になったときの取り扱い方法とか相談員の教育というようなもので新たな取り組みということを考えておられるでしょうか。――済みません、通告してございません。 それじゃもう時間ですのでまた改めて個別にお伺いいたします。 ありがとうございました。
○筆坂秀世君 きょうは運輸委員会と重なりまして、お話が聞けなくて申しわけありませんでした。 今、武見委員や大脇委員からも取り上げられましたけれども、私も労働保険審査会の労災保険について幾つかお伺いしたいと思うんです。 過労死問題が非常に大事な問題、焦眉の課題であることは、これはもう皆さん御認識のことだと思います。 行政不服審査法の目的を見ますと、「簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済を図る」というふうに指摘をしております。ところが、労働省にいただいた資料を見ますと、審査官のところで一年八カ月ぐらいかかる、審査会で三年二カ月かかる、合わせて四年十カ月かかるということで、到底簡易迅速という実態にはないわけです。 今月の八日に労働保険審査会でクモ膜下出血で死亡された方の過労死が認定をされました。今、九五年十二月ですけれども、この方がお亡くなりになったのが八七年の八月です。つまり、八年以上歳月がかかっておるということであります。経過を見ますと、労働省の中央労働基準監督署、九〇年二月に不支給決定、労働保険審査官は九三年一月棄却決定、そして労働保険審査会は九五年十二月に認定、こういうことになっています。これはもう行政不服審査法の目的に照らしても明らかにここから大きく外れているというふうに言わざるを得ないと思うんですね。 先ほど武見委員の御質問に対して、労働者災害補償保険審査官、この増員を図りたい、あるいは労働保険審査会委員の増員を図りたい、こういう御答弁がございました。例えば、労働保険審査会委員でいいますと、今六人だとおっしゃいましたね。三人一組だと二組しかないわけですよ。例えば、過労死一一〇番というのがございます。設置以降七年有余たっていますが、こちらに相談された方は、亡くなられた方で千七百二十二件、一年間に二百五十件、過労死一一〇番に持ち込まれている。これを六人、二組の体制でというとこれはもう大変な日数がかかってくる、こういうことに当然なっていかざるを得ないと思うんですね。 一体、どれぐらい当面ふやそうということをお考えなのかお伺いしたいと思うんです。
○説明員(戸苅利和君) 御指摘のように、毎年毎年新たに三百件近くの再審査請求が上がってまいりまして処理しているということで、滞留状態が改善されないというのが実情でございます。そういった実情がずっと続いているものですから、これは抜本的に再審査の体制を強化する以外に手がないのではないかということで考えておりまして、まだ関係省庁に要求中でございますが、今お話しのように三人一組で二チームでございますので、もう一チームふやせないかということでお願いをいたしております。ただ、こういった行財政事情なものですから、当面非常勤ということでお願いをいたしております。
○筆坂秀世君 労働者災害補償保険審査官の方はどうですか。
○説明員(谷義為君) 御指摘の審査官の関係でございますが、大変厳しい定員事情でございますので従来から毎年増員をさせていただいております。 ただ、こういう行財政の厳しい時期でございますので、関係省庁にはお願いしておりますが、従来以上に迅速処理に向けまして、増員要求については……
○筆坂秀世君 どれぐらいやっているのか。
○説明員(谷義為君) 増員要求は三十名弱でございます。
○筆坂秀世君 もう一つの問題は、非常に長い期間かかるということとあわせて、認定基準が厳しいためにほとんど棄却をされてしまうということも、今、大脇委員からも新しい認定基準のお話がありましたけれども、まだまだ不十分だと思うんです。認定されないそういう件数が年間一万件以上と推計されている過労死ですよね。ところが、先ほども三十件少ししか認定されていないと。 しかし、最近の行政訴訟で相次いで労働側の勝訴が続いていますよね。九四年五月の最高裁判決でも労働省の考え方を退けました。九五年七月には最高裁判決で、先ほどお話があったように、審査請求の段階から行政訴訟ができる、こういう判決が下されました。 新しい認定基準はつくられたけれども、さらにこの認定基準を緩和していくと。特に今深刻な不況のもとで人員が削減される、過重労働がふえる、あるいはそのために長時間労働がふえるということで、過労死がふえるいわば客観的な条件も広がったと思うんですね。その点についてはいかがお考えでしょうか。
○説明員(谷義為君) 先生御指摘の過労死の労災認定でございますが、御案内のように、各方面からのさまざまな御意見、それから訴訟の動向、それから新たな医学的知見等を踏まえまして本年の二月に認定基準の改正を行ったところでございます。現在はこの新認定基準に基づきまして適正な労災認定に努めておるわけでございます。その結果、先ほど申し上げましたような数字が出ているわけでございます。 なお、今後とも医学研究の動向等を見守りながら、新たな医学的知見が得られた場合にはさらに認定基準を見直すなど適切に対応していきたいというふうに考えております。
○筆坂秀世君 この問題というのは過労死だけに限らないと思うんです。労働保険全体に言える傾向で、九四年度労働保険の再審査は、処理件数二百三十三件のうち認定されたのはわずか十五件なんです。二百八件は棄却されている。こういうことで労働者の遺族であるとかあるいは労働者自身を本当に保護することができるのかどうか、私、この棄却件数を見ますと大変問題があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 再審査を行っております労働保険審査会の委員につきましては、法律にも書いてございますが、人格高潔で労働問題、とりわけ労働保険に詳しい方ということでお願いいたしております。 さらに、審理に当たりましては、労使の代表の方にも御意見を十分伺った上で裁決を行っておりまして、厳正公平な審査が行われているというふうに私どもは考えております。
○筆坂秀世君 最後に、資料の公開について伺いたいんですが、労働保険審査に当たって第一審の段階、そして第二審の労働保険審査会ということになるわけですけれども、労働省の段階ではどういう資料に基づいて判断されたのか、棄却判定がどういう資料に基づいて下されたのか、この資料が公開されていないんですね。労働保険審査会の段階で初めて公開をされるということになっています。これはやっぱり改めて最初から資料を公開すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 第一線の審査官、第一線といいますか第一審の審査官の段階におきます資料の開示の問題でございますが、基本的にはプライバシーなどの問題があって第三者に迷惑が及ぶと判断されるもの、あるいは資料提供者の方の同意が得られないもの、こういったものは開示することが適当でないというふうに考えてやっておりまして一それ以外のものは基本的に開示するということでやっていると理解いたしております。
○筆坂秀世君 終わります。
○中尾則幸君 参議院フォーラムの中尾でございます。私も運輸委員会と重なりまして、説明を聞くことができませんで大変失礼いたしました。 私もきょうは労働保険の審査制度について何点か質問通告を差し上げたんですが、先ほどからの武見委員、大脇委員、筆坂委員でほとんど出尽くしたかなと。私なりに勉強してはきたつもりなんですが、重複をお許し願って再確認の意味で御質問申し上げたいと思います。 その前に、これは質問通告しておらなかったんですが、先ほどの石田委員のやりとりを聞いていまして、例えば行政相談や今回の我々のテーマであります諸問題は、何よりも国民に一番身近なところと行政をいかに結びつけるかというテーマであると思いました。私も今回のこの行政不服審査のレクチャーを何度か受けましたけれども、その中でどうも腑に落ちなかった、すとんと落ちないのが処分という言葉遣いでございます。 私はマスコミで仕事をした関係上、処分というのは恐らく余りいいイメージじゃない、負のイメージで使っておったものですから、広辞苑をちょっと慌ててコピーしましたら、確かに広辞苑には、「①基準に照らして処理すること。事柄に決りをつけること。」。多分、行政の皆さんがお使いになっている用語は正しいのだろうと思います。ただ、この三番目に「処罰」という言い方もございます。一般的には処分というのは余りいいイメージがないなということで、確かに行政用語であることは私も承知しておりますけれども、少なくとも決定を下す、何も悪いことをしたのではない、例えばその処分を、処分を受ける側というとおかしいですけれども、決定を受ける側、国民の側にすれば、処分という言い方はちょっとこの際いかがなものかなと私個人的に思いました。 そこで、質問通告はしておりませんけれども、総務庁に代表して御感想を伺いたいなと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 突然の御質問で決定的なことを申し上げるような立場でございませんが、今、中尾委員がお話しになりましたように、処分とか行政処分というような言葉がいろいろの法律の中で書いてあることは、これはもう御指摘のとおりでございます。 通常、処分といった場合には、例えば許可だとか認可だとか承認だとか裁定だとか禁止といったような、そういう性格の内容の作用を総括する作用として用いられているのではないかというふうにも思います。また、中尾委員がおっしゃった、処分というと何か罰則的な感じを受けるじゃないかということでございますが、確かにそういう面もあるのでございますが、行政手続法では、処分と今申し上げました罰則的なイメージの伴う作用というのを分けて考えていまして、後者の部分については不利益処分と「不利益」という言葉をつけて区別してございます。そういうことにもあらわれておりますように、この処分ということは、これは私の推測ですが、多分ドイツ法からきたそれを日本語に翻訳した結果がずっと長い間法律上定着した用語なのではないかというふうに思います。 したがいまして、この処分ということは一言変えるだけでも相当数の法律の改正を要するのではないかと思います。例えば、行政事件訴訟法でも処分というような言葉を何度も使っておりますし、先ほど申し上げました不服審査法あるいは先般施行されました手続法でも処分という言葉は使っております。ある特定の意味を持たせて使っておるのでございますが、そんなことでございます。 ただ、中尾委員お話しのように、確かに一般の国民の方から見ると処分というと何か罰せられるんじゃないかというようなイメージも一部に持たれる方もあるわけでございますので、私どもの仕事で先ほど言いました行政相談委員の方へのいろいろの資料の送付だとか、あるいは相談に来られた方との応対なんかにおきましてはできるだけ処分という言葉を使わず、例えば許可というような言葉を使うということで平明性といいますか、そういうものに努力しているということをぜひ御理解いただきたいと思います。
○中尾則幸君 御高説を賜りまして、私は法改正まで大げさにあれしてはおらなかったんですが、今努力をされていると。法律を改正せいなんて私は申し上げていませんで、一般的に例えばパンフレットとか、そういうところでちょっとお気を使っていただければなと思ったわけでございます。 質問通告で、いわゆる過労死にかかわる行政不服審査件数について、先ほどの御答弁の中にございましたのでそれは省かせていただきます。 この過労死における審査、裁決までに大変時間がかかると先ほどの各委員からの指摘でございましたけれども、もう一度確認したいんです。 不服審査の流れを私なりに整理しました。遺族あるいは本人が労働基準監督署長に労働災害保険の給付を申請いたします。それで、原処分と言うらしいんですが、労働基準監督署長が労働上の災害かどうか判断して支給か支給しないか処分を行う。この時間がいわゆる過労死に限って言えば平均一年九カ月というふうに私はお聞きしたんです。そして、次の第一審でございます。これが過労死においては平均一年八カ月。この部分だけは平成四年度の過労死の特別調査で平均一年八カ月。さらには第二審、例えば再審査を請求した場合に労働保険審査会では平均三年二カ月。計およそ六年半かかるというふうに私は承知しているんですが、それで間違いございませんでしょうか。
○説明員(戸苅利和君) 間違いございません。
○中尾則幸君 先ほどの大脇委員の質問にもありました最高裁の判断、今年の七月六日に判断がございました。「審査請求をした日から三カ月を経過しても審査官の決定がない時は、審査官の決定や再審査請求の手続きを経ないで訴訟が起こせる」と。しかし、これは審査請求前置主義と言われているそうですけれども、ここにたどり着くまで大変時間がなおかかる。 先ほどからも委員の質問にありますけれども、最後の労働保険審査会、二審でございますか、現在委員が六人、二つの合議体でやっていると。人数がこれじゃ足りないのではないかという声が聞こえてくるんですが、先ほどの答弁は何を遠慮しているのか大変歯切れが悪いなと。これだけ国民のいろいろな要望がふえているにもかかわらず、委員をふやすことを積極的に言われないのはなぜか、第一点申し上げたいなと思います。 それから、今後もふえるであろう過労死等の、私は今過労死に絞ってお話を伺っているんですが、こういった六年半余り手続を経なければいけない、この抜本的な見直しは一体されるのかどうか、お答え願いたいと思います。
○説明員(戸苅利和君) 私どもも現在の六人体制ではこれの大幅な短縮はもう無理だろうというふうに考えております。そういうことでもう一チームの増員をお願いしているという状況でありまして、ぜひ関係省庁の御理解もいただき、先生方の御支援もいただいて実現にこぎつければというふうに考えております。 それから、過労死につきましては非常に複雑、困難な事案が多いわけでありまして、やはり判断に当たりましては医学的な意見書とかいった専門的な資料を収集したり、詳細な検討が要ったりということで時間がかかってしまうわけですけれども、体制の強化とあわせて、先ほど来御意見もいただいておりますが、お医者さんからいただく医学的な意見書の提出期限、これを何とか短縮化できないかとか、それから今でも類似の事案のデータベース化等を進めておるわけですけれども、そういったものをさらに充実するなりなんなり、どういったやり方があるのかこれから検討しようと思っていますが、そういったことを初めとして業務の簡素合理化、できるものは何でもやってみようということで、とにかくこんなに時間のかかっている審査の実態というものを何とか改善したいというふうに考えております。
○中尾則幸君 ぜひとも前向きに早急にやっていただきたい。審査官が少のうございます。過労にくれぐれも気をつけて頑張っていただきたいなと思います。 私の質問を終わります。
○小島慶三君 私は、ごく簡単に二つほどお伺いをしたいと思います。 初めに、これは非常にプリミティブな質問なんですけれども、これだけいろいろ不服とか苦情とか、これに関する制度、法律、たくさんあるわけでありますが、言い方がおかしいですけれども、例えば相談のための相談という、そういうことがもう少し周知される必要があるのではなかろうか。 例えば、我々の仕事に属する請願なんというのもあります。余りいい言葉じゃないと私も思いますけれども、請願というものもある。それから、行政手続法に基づくもの、不服審査法に基づくもの、それから相談委員制度とたくさんあるんですけれども、一体こういう問題はどういうふうな形でどういう段取りでどこへ持っていけば受け取ってもらえるのか、そういうふうなことがなかなか一般の人にはわからないと思うんですね。これだけの省庁があって、そしてその省庁に何千万かの人が向かい合っているわけですから、たくさん質問があって当然。 さっき八百万云々というようなお話もありましたけれども、非常に多いように見えるけれどもそうでもないかもしれない。どこへ持っていったらいいかわからないというのでうろうろしているというケースが非常に多いんじゃないか、私自体がそういうふうに思っておるわけでございます。一体どこへ持っていったらどうするのか、課長さんに先に持っていったらいいのか、下から順番に上げなきゃいけないのか、そういうノウハウも含めてその辺のマニュアルとかそういったものをおつくりになる必要があるのではないか。それをテレビその他いろんな媒体を使って、例えば苦情週間とかそういうことでおやりになるとか、いろんな手法があると思うんですけれども、その辺何かお考えいただく必要があるのではないかという点をまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 私ども行政相談業務をやっている者としていろいろの解決しなければならない課題がございますが、その中の最大のものが、今、小島委員がおっしゃったように、せっかくの行政相談制度なり行政相談委員制度というのが国民の方々に必ずしも周知されていないということで、何とかこの制度を知っていただきたいということでポスターだとか、それから委員が先ほど言われましたような週間的なものも春、秋やりまして、その期間に重点的なPR活動をやっているのでございます。 少し古い調査でございますが、行政相談制度の周知率というのが総理府の調査では、二千人をちょっと超えるぐらいの人に聞いたところ、残念ながら約三割、二八%の方しか知っていないという状況でございまして、私ども何とかこれをもう少し知っていただくように努力しなければならないというふうに思っております。 ただ、一言雑談的なことを申し上げて恐縮でございますが、実はこの秋に香港でオンブズマンの国際シンポジウムがございまして、そこへ行った者がそれぞれ各国のオンブズマンの方々と話をしておりました中で、北アイルランドというところがございますが、北アイルランドのオンブズマンの方がいみじくを言ったのは、我が国ではオンブズマン制度の周知率は二六%だということで、北アイルランドに比べますと日本の方が二ポイントぐらい高いということで、大体どこの国も同じぐらいの周知率で悩んでいるんだな、苦労しているんだなということを感想として持って帰ってきたということを一言申し上げておきます。
○小島慶三君 ありがとうございました。さらにこの上にも周知、いろいろいい知恵をあれしていただきたいと思うんです。 それから、もう一つの質問ですけれども、これはちょっと私よくわからない点があって質問するんです。経済企画庁の方にお伺いしたいんですが、おられますか。 経済企画庁のおやりになる仕事の中で物価問題というのがかなり大きなウエートを占めていると思うんです。物価レポートとかは非常に膨大な資料をお出しになって、あれはなかなか読むのが大変なんです。それともう一つ、物価ダイヤルというのがありますね。これがやはり苦情とかいろんな問題につながってくると思うんですけれども、経済企画庁の処分のあり方としてはそういうものに対して、この問題はこういうふうに考えてほしい、この問題はこういう点に原因がある、こういう点はこういう方面にあっせんを頼んだらいいとかいろいろ対応の仕方はあると思うんですけれども、あっせんまでは行っていないというふうに私聞いておるんですけれども、これは一体どういうわけであるか、その理由とそれからお考えをひとつ聞かせていただきたいというふうに思います。
○説明員(小林勇造君) 先ほどこの委員会の初めに物価局長から物価ダイヤルの設置の経緯等を御説明しました。繰り返しますが、この物価ダイヤルというのは、広く国民各層から物価に関した生きた意見とか情報を得るとともに、国民に正確な物価情報を提供するということが目的でございます。したがいまして、案件によりましては各省庁のそれぞれの御所管になっているいろんな問題が、例えば問い合わせがあったりした場合は各省庁の方に御紹介申し上げて処理をしていただくというようなこともしているわけでございます。
○小島慶三君 ぜひひとつ物価問題に対する対応をもう一歩進めていただきたいというふうに思います。やっぱり国民生活の問題として、いろんな商品の質とかそういう点も確かに重要な問題であり、いろんな契約の問題というのもそうでありましょうが、物価の問題というのも非常に大きなファクターではないかというふうに思いますので、その辺よろしくお願いしたい。 それからもう一つ、これは単に物価に関係したことだけではありませんが、いろんな広範な苦情、相談、そういったものがあって、極端に言えば森羅万象、全部その線に乗ってくるのかもしれませんけれども、それを集約して政策に反映させるとかフィードバックするとか、こういう点についてはいかがなものでございましょうか。
○説明員(中名生隆君) 今非常に重要な御質問をいただきましたけれども、少し具体的な数字なり事例で御答弁をさせていただきたいと思います。 先ほど冒頭でも申し上げましたけれども、地方の公共団体あるいは消費生活センターで受け付けました苦情なり相談というのは昨年度四十三万件余でございますけれども、その中で国民生活センターがオンラインで情報を提供してもらっているものというのが約二十三万件ぐらいございます。この中でいろいろと消費生活センター等が助言をする、あるいはそれに必要な情報を提供する、それから物によってはあっせんをいたすということで消費者に納得をいただいているものというのが大体八七・八%、九割近くございます。 そういうことで、まず第一義的には実際に不満を持たれた消費者がその不満を解消される、中には消費者が勘違いをしておられるものもある、そういうものの事情がわかったということで納得されることもありますが、いずれにしましてもそうやって不満を持たれた消費者が何らかの賠償を企業との間で得られる、あるいは誤解を解くということで自分の不満を解消されるというのはまず第一義的な効果だろうと思います。 それからさらに、先生が御質問になられましたのは、もう少しそういう個別を超えて一般的な政策なりあるいは事業者の事業運営に対してどういう影響を与えているかということに御質問の真意があろうかと存じますが、その点につきまして若干事例で申し上げますと、先ほど通産省の方からもお答えを申し上げましたけれども、例えば最近寄せられております苦情で非常に件数がふえてきておりますものに電話勧誘に関するものがございます。これが非常に断りにくい、あるいは電話ですから書面もないままに事実上もう契約をしたということを言われるというような消費者の苦情が非常に多うございます。 こういうものは国民生活センターの方で一定の期間で集計をいたしまして、こういう層の人たちがこれだけ被害を受けているというのをまとめまして、行政的な対応をとってほしいということで通産省、企画庁というところに要望を出していただいております。先ほども申し上げましたけれども、それを受けまして通産省の方では現在産業構造審議会の消費経済部会という場で訪問販売法の改正を含めた検討というのを進めておられて、できれば年内にも結論を出したいというお考えのようであります。 それからもう一つ、直接行政ではありませんけれども、関連する業界に対しての情報提供によって改善を求めるという例がございまして、これは例えばスポーツ飲料でありますとか炭酸飲料なんかで、冷蔵庫で冷やし過ぎるといいますか、冷蔵じゃなくて冷凍しますと物によっては膨張して缶が破裂をする、そういうようなものがあります。こういうものについてはその関係の全国清涼飲料工業会、ここに要望を出しまして、それを受けまして、昨年の暮れでございますけれども、冷凍しないでくださいという表示をするようにということで、業界団体を通じてそれぞれの企業の方に要請をしているというような例もございます。 それから、そのほかにも最近の事例で申し上げますと、例えばコンニャクゼリーのようなものでありますとか、そういうものについては実際に危害が発生していますので、そういうものを防止するという意味でセンターでテストした結果というものを発表いたしまして、業界の方に要望しているということでございます。
○小島慶三君 終わります。
○山田俊昭君 最初に総務庁にお尋ねをいたします。 不服審査の一審に当たる者、担当する審査官ですね、この審査官の資質という問題についてちょっとお尋ねしたいんです。 一審というのは非常に重要なわけで、前置で、まず一審でその審査官によっていろいろと結論が、処分が出るわけですけれども、総務庁として、各省庁の審査官がいらっしゃるわけですけれども、審査官もどういう形で選任されるか、どういう人がなるのかよくわからないところもあるんですが、この人たちに対する人権感覚を養うための御指導なり、公平あるいは適正な審査をするための何らかの教育とか、そういうようなものをなさっているかどうか、研修制度などあるかどうか、もしないとするならそういう制度を置く必要性を感じないかどうか、最初にお尋ねいたします。
○説明員(堀江正弘君) ただいま御指摘になりましたように、行政不服審査といいますと国民の権利、利益にかかわる重要な制度でございます。したがいまして、それにかかわります職員がこの制度の趣旨を十分理解して任に当たるということが必要なわけであります。 先ほど来労働省その他の省庁の個別の事例等も話題になっておりますが、各省庁におきましては、特に不服申し立ての件数の多い省庁におきましてはそれなりの素養のある人たちを選抜されているとは思いますけれども、そういう人たちに対してさらにいろいろな形での研修を実施されたり、あるいは業務用のマニュアルを整備されて趣旨の徹底を図るといったようなことをおやりになっているというぐあいに承知をいたしております。 また、総務庁といたしましても、先ほど行政手続法の問題も出ましたけれども、行政手続法と行政不服審査法とあわせまして、いろいろな機会をとらえて周知徹底を図るということをやってございます。一昨年来、百数十回にわたりまして全国各地でいろいろな説明会とか相談会をやったりしておりますけれども、今後もこのようないろいろな機会を活用しまして積極的に対応してまいりたいと、こういうぐあいに考えております。
○山田俊昭君 我が国は、古来から官尊民卑の風があって、お上の言うことは正しいというのがあるんです。一たび審査官が下した裁決を、いかに上級庁といえどもなかなかそれを覆すということは難しいんじゃないかというふうに思うわけで、特に人権感覚なり公平的な感覚が養われた審査官の選出がぜひ必要だと思われますので、さらなる公平、公正さを持った審査官の選任を期待いたします。 次に、法五十七条の教示制度についてお伺いいたします。 先ほど来から出ておりますけれども、五十七条には教示のために最低限三つは処分した相手方に書面で知らせなきゃならぬと、こういうふうにはなってはいるんだけれども、現実問題、小さな字でちょろっと書いてあるだけで、これを理解する国民というのは極めて少ないと思うんですね。 審査請求の前置主義というのは、実態の機能が満足にいっていない面もあるけれども、非常にいい制度であることも事実ですね。だから、そういうよき制度を一般国民の人たちに、行政処分の不満に対する対応の仕方にはこういう制度があるんだということをもっともっと十分に知らしめる必要性を僕は感ずるんです。 現状のままの教示制度では私は不十分だと思いますが、総務庁の方はこれで十分だとおっしゃるのか、さらにこういう方法で一般国民に知らしめていきたいとお考えなのか、そこらのところをお尋ねいたします。
○説明員(堀江正弘君) 厳密にどのような形でということにつきまして、この法律は各省庁においてそれぞれの分野で適用されておりますけれども、私どもとしては例えば各省庁の担当者が集まるような機会等をとらえまして、改善すべきところがないかというようなことも含めて検討課題として各省庁において取り組んでいただくというようなこともひとつ考えてみたいと思います。 一般的な背景といたしまして、国民の権利意識といいますか、そういうものも高まっておりますし、それから行政手続法が制定されたりいたしまして、行政の公正性とかそういったものに対する意識というものも変わってきております。これは、正直申しまして、役所の中でも職員の一人一人のそういうものに対する敏感さといいますか、そういうものが目に見えるような形で変わってきておるというぐあいに感じております。 したがいまして、このような状況のもとで一層総務庁としても努力をしてまいりたいというぐあいに思っております。
○山田俊昭君 件数が多いところをさらに審査請求をふやすというのもおかしな話ですが、このよき制度のPR、国民に一般化することを希望いたします。 次に、行政相談の関係についてですが、全国に八カ所あって、それぞれ機能されてなかなかの功績を上げていらっしゃるというように伺っているわけです。一般の総合的な行政相談じゃなくて、ことし一月の阪神・淡路大震災のときに総務庁が法務局とか国税局、住宅金融公庫等の特殊法人など関係機関の協力を得て特別行政相談所を設けられた。非常にこの相談所が価値あって皆様に喜ばれたと聞いているんですが、過去、こういう特別行政相談所の設置が北海道の奥尻のときにも何か開かれたようにも聞いているんですが、今後そういう特殊な事件その他が発生したときに、一般国民のためにこういう特別な行政相談所を設けて対応していくという、制度化をしようという考えはないのかあるのかお尋ねをいたします。
○政府委員(大橋豊彦君) 今、委員御指摘のあったように、この一月に阪神・淡路大震災が起こりました後、私ども総務庁の行政相談も何かお手伝いできるのじゃないかということでいろいろ考えまして特別な行政相談を実施したわけでございます。 具体的に申し上げますと、一つは、私どもの監察事務所というのが神戸にございますので、ここの監察事務所の受け付け体制を急遽整備しまして事務所に特別行政相談所を、私もそのときに行ってまいりましたが、一月二十三日に開設しております。また、今委員が御指摘のように、いろいろの機関の協力を得まして、一カ所ですべての問題が解決できるという震災何でも相談所というのを二月の九日以降、現在まで十回開いております。さらに三番目には、現地の相談員の方、自分も被害を受けた人がいるわけでございますが、そういう人たちの非常に献身的な努力で行政相談所を開いていただきまして、これまで二百六十八回の行政相談員による相談を開いております。こういう三つの体制で今までやってまいりました。 やや手前みそになって恐縮でございますが、その相談に来た方々からは、ぜひこういうのを継続してくれとか、あるいは実施しました市町村からはこういうものをやっていただいて本当に助かったというような感想をいただいておりまして、私どもとしても非常に激励されているところでございます。今後、この阪神・淡路の特別相談にかんがみまして、引き続きやってまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○山田俊昭君 今後引き続いてやられるのを制度化されるかということの質問をしたんですが、この関連で質問したいところもあるんですが、労働省にも質問を告知していますので一点だけお尋ねをします。 労働保険審査会というのは東京に一つだけしかない。一審、二審だから最高裁が東京に一つだけという理屈とはちょっと違うような気がするんですね。いわゆる不服審査、再審査を申し立てるような人というのは非常に経済的弱者が多い。経済的な面とか迅速な面からこの審査請求前置主義がとられているというその制度の設置理由からも、この労働保険審査会を東京に一つだけじゃなく全国各地に幾つか配置して、一般の国民に対するそういう門戸を聞かしめるという必要性があるのではないかと思うんですが、東京一つでなく各地にこういう審査会を設置する御意向はないかどうかお尋ねをして、私の質問を終わります。
○説明員(戸苅利和君) 先生おっしゃるとおり、なるべく経済的な負担もなしに、しかも裁判に比べれば早く審査ができるようにという趣旨で労働保険審査会を設けているのでございますが、何分専門性の高い方々にお集まりいただいたりしているということもあり、そのほか経費の問題もあって一カ所ということになっております。 ただ、審査の請求は郵送でも受け付けるとかいろんな便宜を図るようにいたしておりますけれども、先生の御指摘を受けまして、なるべくそういった地方の方も利用しやすいような工夫をさらにしてまいりたいというふうに考えております。
○山田俊昭君 終わります。
○会長(井上孝君) それでは、本日の調査はこの程度にとどめます。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 行財政機構及び行政監察に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(井上孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(井上孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十二分散会