行財政機構及び行政監察に関する調査会 第1号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1995/11/01
会議録
○会長(井上孝君) ただいまから行財政機構及び行政監察に関する調査会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る九月二十八日、赤桐操君が委員を辞任され、その補欠として角田義一君が選任されました。 また、九月二十九日、鈴木正孝君が委員を辞任され、その補欠として小島慶三君が選任されました。 また、十月二日、大森礼子君、益田洋介君及び魚住裕一郎君が委員を辞任され、その補欠として足立良平君、猪熊重二君及び平野貞夫君が選任されました。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 次に、理事の補欠選任についでお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(井上孝君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に石田美栄君を指名いたします。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 次に、本調査会の調査テーマにつきまして、理事会等における協議の結果を御報告いたします。 本調査会に与えられた調査対象は広範多岐にわたっておりますことから、調査会設置以来理事会等で精力的に協議を重ねでまいりましたところ、当面、行政監察等に視点を置いて調査を行い、必要に応じ行財政機構についても調査を行うこととし、三年間にわたる調査テーマとしては「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」とすることに決定いたしました。 具体的な進め方として、一年目の調査は現行の行政監察制度の実情と問題点、行政監察と行財政改革の連携等を取り上げ、政府側からの説明聴取、学識経験者等からの意見聴取をするとともに、本調査会の委員間において自由討議による意見交換を実施するなどして現状の認識を深め、適宜意見集約するものがあれば取りまとめていきたいと存じます。 つきましては、委員各位の御協力をよろしくお願いいたします。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 行財政機構及び行政監察に関する調査を議題といたします。 本日は、「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」のうち、現行の行政監察制度の実情と問題点に関する件についてまず政府より説明を聴取いたしたいと存じます。総務庁大橋行政監察局長。
○政府委員(大橋豊彦君) まず、お許しをいただきましたので、監察制度の実情と問題点ということにつきまして、お手元に資料をお配りしてございますので、それに即しまして簡単に御説明させていただきたいと思います。 私ども行政監察局の業務を大別いたしますと、行政監察と行政相談、この二つに分かれると思います。それぞれ総務庁設置法並びに行政相談委員法等に基づいて実施されておる業務でございますが、そのうちの行政監察についてはさらに二つに分かれます。 年間二十本程度の全国レベルの行政上の課題を取り上げまして、私ども本庁が調査の設計をいたしまして、出先機関でございます管区なり事務所を動員して実施いたします中央計画監察、かなりかたい名前でございますが、こういう種類の監察と、それから地域的、現地的問題の解決を目的として、私どもの出先機関の管区なり事務所が調査設計して行っている地方監察、それに行政相談という、大きく言ってこの二つが私どもの主要業務と言っていいかと思います。 そこで、まず中央計画監察のことでございますが、機能といたしましては行政の制度・運営等の実態を調査・分析し、改善を要する事項を総務庁長官から各省庁大臣に勧告し、これに基づく措置の報告を求め、改善を推進するというのが私どもの中央計画監察における機能でございますが、ここに置きますポイントは二つほどございます。 制度・運営の実態を調査・分析してということでございます。私どもの行政監察において重要なことは、いわゆる実証主義ということでございます。これは何を意味しているかと申しますと、具体的な事実を相手省庁にぶつけて改善を迫る、私ども実証主義と言っております。これは先生方御存じのように、審議会などのように抽象的、論理的な結論ということじゃなくで、私どもはそれぞれの行政の現場における実態というものをベースに、それを前提に各省に改善を迫るということがこの機能の第一のポイントでございます。 それから第二のポイントは、私どもの大臣からそれぞれ関係する大臣に勧告するということでございます。勧告は設置法に書いてございますが、勧告自体には強制権限はございませんが、私どもが調べたところ、最近では勧告した事項の約九割については勧告に従った改善が図られております。また、さらにそれを詳しく申し上げますと、この三、四年の間に中央計画監察で七十本の勧告をしておりますが、七十本の勧告を受けてそれぞれの省庁においで百五十本の法律なり政省令の改正を図り、改革を推進しているという実態もございます。 そういうことでございまして、中央計画監察の機能としては今申し上げたとおりでございますが、この中央計画監察を別の観点からどういうふうに位置づけたらいいかということを、ここでは私は二つほど申し上げておきたいと思います。 一つは、監察というのは各行政分野の実態と問題点を全国ベースで把握して、その行政の制度・運営の改革改善を推進することを目的とするものでございますので、その意味では行政監察というのは行政改革の実現を担うものであるというふうに位置づけられると思います。それが一つ。 もう一つの位置づけとしては、行政監察というのは政府部内にありまして各省庁とはある意味で独立の立場、中立と言ってもいいかと思いますが、中立の立場から政府の自己反省機能あるいは自己改善機能と言ってもいいかと思いますが、そういう機能を担っているものであるということ。このことは何を意味するかといいますと、私どもとしてはこの行政監察の実施を通じまして、国民の行政に対します信頼性の確保に寄与する機能であるというふうに位置づけているところでございます。 そこで、資料にお戻りいただきますと、対象業務というのは各省庁、特殊法人、地方公共団体等への委任・補助業務が対象業務になっております。それから対象事項としては、行政の制度・施策、組織、運営ということでございまして、行政監察におきましては制度・施策そのもののあり方の見直しを提案するといった広範な事項を対象事項として監察しているということを御理解いただきたいと思います。 それから三番目には観点と書いてございますが、具体的には監察する際には物差しとか尺度というのが必要なわけでございますから、その尺度が観点になると思います。ここではいろいろ書いてございますが、やや別の観点から言うと六つの観点がございます。 一つは合規性という観点でございます。どういうことかというと、つまり施策や事業が法令や予算に従って適正に行われているかという合規性という基準、これが第一の私どもの監察における基準でございます。第二の基準が経済性、効率性。つまり事業が合規性の観点から問題がないとしても、経済的、効率的に実施されているかどうかということ。もう少し安上がりにできたのではないかとか、あるいはこれぐらいの費用をかけでこれぐらいの効果しかないのはおかしいというような観点が経済性、効率性。これが第二番月の観点。第三番目の基準が有効性という観点でございます。事業が所期の目的を達成して効果を上げているかどうか。それから、四番目が総合性、五番目が公正性、最後が時代の変化への対応という、私ども行政監察においてはこの六つの基準をもとにやっているところでございます。 余り時間もなくて省略しますが、今申し上げたことを少し整理して申し上げたいと思いますが、四点に行政監察の特徴があると思っております。 一つは、国の行政全般にわたりまして、場合によっては制度そのもののあり方にも及びます幅広な見直しを一定の評価基準、尺度のもので行って、改革の具体的方向を提案するというのが監察の第一の特徴ではないかと思っております。それから二番目には、政府部内の専門監察機関として、実証的なデータに基づく具体的な事例をもとに、客観的、中立的な立場から評価を行いまして、各省庁において改善がなかなか進まない分野、あるいは各省庁がともすれば見逃しがちな分野の改善を進めるというのが第二の特徴。第三が、全国に配置されました私どもの行政監察網、ネットワークを通じまして、全国レベルの行政上の課題のみならず、地域的、現地的な問題についてもそれぞれ改革に取り組んでいくということ。それから四番目には、二つ以上の省庁が関係します行政上の課題について、横断的、統一的な視点から見直すことによりまして、行政の総合調整に寄与していくということ。こういう四つの特徴があるかと思います。 そこで、また資料に戻っていただきますと、中期行政監察等予定テーマというのが書いてございます。監察が成功するかどうかというのはいろいろ要因がございますが、その最大の要因はどんなテーマを選ぶかということでございます。私どもそういう観点からこのテーマの選定には非常に時間をかけて、大ざっぱに言いますと半年ぐらいかけて来年どういうテーマをやるかという検討をしておりまして、そういうことから六十二年でございましたか、そこから三カ年の年次計画をつくって計画的に監察を実施していこうということで、中期行政監察等予定テーマというのをつくってやっております。これの選定に当たりましては、私ども役所の独善にならないように民間の方々、行政監察懇話会というのがございますが、その方々に十分御意見を聞いてテーマを選定しているという状況でございます。 それから監察の実施状況が平成六年、七年、主なものが書いてございます。ちょっと時間もございませんので省略させていただきます。 それから地方監察でございます。大体百七十件程度の現地的な問題を実施しております。中央計画監察とやや異なりますのはやはり法律の適正、先ほど基準で申しました合規性というのがこの地方監察においては重要な視点になっております。 それから行政相談でございますが、一言で申し上げて国民と行政のパイプ役というのがこの機能でございます。国民の行政に関する苦情や意見、要望を受け付け、関係行政機関などにあっせんし、解決を促進するということでございますが、私ども総務庁の行政相談の特徴は三点挙げられるかと思います。 一つは、国の行政活動全般に及びます幅広い苦情に対応するものであるということ。それから、相談委員、管区・事務所の全国ネットワークを活用して全国どこでも受け付けして処理できるということ。それから三番目の特徴としては、この行政相談のバックに行政監察があるということ。これが私どもの行政相談の特徴ではないかと思っております。 以下、受付事案、年間二十三万件の受け付けをしております。もう非常に幅広の問題で広範囲にわたっております。 それから、行政苦情救済推進会議というのがございます。先ほど言いましたように、二十三万件の中で、私ども役所の知識、経験だけではなかなか難しい、専門的高度な判断を要するような問題がかなり出てきております。そういう問題について、役所の独善ではなくて識見の高い方にお集まりいただいて、そしてそこで御議論いただいて、その結果を踏まえて監察局長が関係省庁の局長、大臣等にあっせんするということでございます。 具体的にどんなことをやったかということが取扱事案に書いてございますが、厚生年金等の支給日が土曜、日曜日に当たりますと、その日はもらえませんで月曜日にもらえることになるんです。それは高齢者、年金受給者にとってはこの公的年金というのが所得の大部分でございまして、その土日の二日間お金がないというようなことで、土日に当たる場合には金曜日にしてくれというような申し出がございまして、それについていろいろ議論してもらいまして改正がされたわけでございます。ちなみに、今年金の受給者は二千万人を超えております。二千万人の方にその改善の効果というのは及んだろうと思います。 看護婦の国家試験の問題が次に書いてございますが、看護婦の国家試験を受けられる方、大体毎年四万人ぐらいおりますが、過去これまでの例を見ますと、三月の上旬ぐらいに試験をやりまして四月の中下旬に合格通知を出している。そうしますと、卒業された方は四月に合格通知を受けるまでは看護助手といったような、非常に処遇上不利な取り扱いをされているというのが実態だったわけでございます。そういうことで、ぜひ看護婦国家試験の合格発表日を繰り上げでいただきたいという苦情を受けて、私ども苦情あっせんしたわけでございます。 さわやか行政サービス、これは国鉄の改革だとか電電公社の改革というのが行革にございますが、これをハードな行革というふうに言うことができるとすれば、このさわやか行政サービスはソフトな行政改革ということで、竹下内閣当時から行っているものでございます。 いろいろ成果を上げてきておりますが、具体的な例がございます。身障者、高齢者に配慮して歩道等の段差を解消したというようなこと、これもさわやか行政サービスの一環としてやった事業でございます。この当時やった成果では、全国二万二千カ所の段差の解消を図ったというような例がございますし、病院が、特に国立病院なんか四時半ぐらいにもう夕食を出すというような例がございまして、幾ら何でも病人の方でも四時半というのは早いじゃないかということで、これを五時半なり六時に繰り下げるというようなことをさわやか行政サービスでやったわけでございます。 それから問題点でございますが、最近非常に規制緩和、特殊法人、附属機関、縦割り行政といった分野を中心として行政監察に対する期待が高まっております。それに私どもこたえていかなければならないというふうに思っております。 それから最後のオンブズマン制度でございます。スウェーデンなどで行われている制度でございます。これについては累次の閣議決定等がありまして、オンブズマン制度の導入が可能かどうかという検討を今私どももやっているところでございます。 以上でございます。
○会長(井上孝君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。 なお、本日は時間も限られておりますので、答弁はできるだけ重複を避けで、簡潔にお願いいたします。
○上野公成君 自由民主党の上野でございます。 第一回目の調査会でございますけれども、トップバッターとして質問させていただきます。 今、局長の方からお話がありました行政改革というのがもう政府の最大の課題になっているわけでございますけれども、どうも大変抽象的な議論が多くで、これは政治改革でも何でもそうなんですけれども、やはり今言われたように実証的にやっていく必要があるんじゃないか。特に、行政の自浄作用というのが行政監察にはあるわけですけれども、この行政監察をきちっとして、そして行政改革をし、最後は行政の機構まで直していく、こういうことが一番正統派のやり方ではないかというふうに思っているわけでございます。 会計検査という制度がありますが、会計検査というのは国民の間でもかなり知られているんじゃないかと思いますけれども、しかし、行政監察といっても知らない方が多いんじゃないか。行政監察の一番の味方であるはずの国民になかなか知られていない。それから、これはしょっちゅういろんな問題があるわけですけれども、今の官官接待の問題でも金融の不祥事の問題でも、あるいはゼネコンのいろんな発注の問題だとか、世の中で大きく取り上げられるようなことが余りテーマとして取り上げられたこともないし、この中期的なテーマを見ても少しおとなしいテーマばっかりじゃないかなと思うんです。 そこで、この行政監察がそれほど大きな力を発揮していないというか、これはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、国民に知られていないということも含めて、何か権限が足りないからできないんだとか人手が足りないんだとか、あるいは予算が足りなくて本当に十分な監察ができないとか、そういうことが監察をやられていて本音としてあるんじゃないかと思うんですけれども、その辺のことについて、何が一番問題なのかということを最初にお伺いしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 今、上野委員から行政監察というのは余り知られていないんじゃないかというおしかりをいただきまして、私も、行政監察というのが国民の間で十分知られているかと言われると、まさに先生がおっしゃるようにまだまだ十分でなくて、私どもの努力不足の点があるということを率直に認めでおります。 ただ、一言申し上げておきたいのは、行政監察というのは、ある意味では、先ほど申し上げました行政改革の中でも、いわば縁の下の力持ちというふうな形でやっている面がございます。例えば、行政改革委員会という行革を推進する審議会がございますが、そこから私どもの方に規制緩和の問題、例えば大店法の問題だとか水道工事店の問題だとかいうのについて、自分たちではちょっと実態がわからないのでぜひ教えてくれよと、そしてそれをもとに行革委員会としては改革方向を出していきたいというようなお願いがございまして、今やっております。実際、そういう行政改革においても表に出るのが行革委員会で、それを私ども縁の下で支えていると、そういうことから余り国民に知られていない部分もあるのかなというふうに思っております。いずれにしろもう少しPRをしていきたいというふうに思っております。 また、何か制約とか限界があるんではないかということですが、私は権限的には、今の設置法に基づく権限というのは非常に強力な権限だろうというふうに思っております。ただ、あえて問題といえば、後ほどまたお話しできるかと思いますが、私がよく言っているのは、私が役所に入ったのは三十年ほど前でございますが、そのときに監察に従事している人たちというのは千五百人おられまして、今それが千人切っているんじゃないかなと思いますが、我々、行政改革を推進している役所としてみずからリストラしておりまして、それが相当制約になっている面もあるのかなという感じがしております。
○上野公成君 縁の下の力持ちということなら、これは行政改革も進むんじゃないかと思いますけれども。 私も役所にいまして、本当にこわいのは行政監察のはずなんですね、自分たちがやっていることが、これはもう必要がないとか、そういうことまで勧告ができるわけですから。 人が少ないということなんですけれども、やっぱりこれだけ行政改革、改革と言うわけですから、本当に地についたものをやるために、これはもちろん行政監察局の方も強化をしていかなきゃいけないんですけれども、その前に各省自身に自浄作用があっていいんじゃないかと思うんです。 それで、各省には監察的な機能があるところもあるんですね。建設省と郵政省と警察ですか、これは局長級の監察官というのがいまして、業務上必要だということもあるんですけれども、ほかを見てみますと係しか置いてないんですね。室だとか、そういうものを置いているところもほとんどないんで、これも大変問題じゃないかと思うんです。やはり行監で人数を多くするとかという前に、まあ縄張りが多くてなかなかそういうことをやらないんだけれども、やっぱり各省に自浄作用があるということが必要だと思うんですけれども、各省のそういう自浄作用と言われる監査体制といいますか監察体制、それについて行監としてどういうふうに見でおられるか、そのことを二番目にお聞きしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 今、上野委員おっしゃいましたように、私どもの行政監察のほかに、各省の中に監査体制が置かれでいるわけでございます。 若干現状を御説明いたしますと、各省では、委員御案内のように、それぞれの組織規程で内部考査というのが明記されておりまして、一般に申し上げますと、会計関係はそれぞれの官房の会計課、あるいは業務監査に関しては官房の文書課とか秘書課というところがやっているわけでございます。そういうところが仮に、例えばそれぞれ具体的な内部考査をする場合には、多分係長さんが行くんじゃなくて官房審議官だとか局長をキャップとしてチームを組んでいくことが多いのではないかと思います。 考査を実施しております現在の組織を見ますと、去年の十月一日現在でございますが、三十七省庁で四十五の組織が設置されております。その内訳を見ますと、先ほども上野委員がおっしゃいましたように、警察庁だとか建設省だとか郵政省のように、非常にハイグレートな方がトップになっているものが四省庁ございます。それから、課長クラスがその責任者になっているというのが防衛施設庁だとか国税庁、その他が総務課の係レベルで対応しているということでございますし、出先機関におきましてもそれぞれ監査体制を整備しておりまして、監査を担当する専門の組織を組織しておりますのが管区の警察局なり財務局九機関、その他の機関については本省と同じような体制をとっているところでございます。
○上野公成君 もうちょっと詳しく伺いますと、そういう各省てやっている監察といいますか、どういうことをやっているかということは行政監察局の方には報告があるわけですか、全く各省で構わずにやっている、そういうことなんですか。
○政府委員(大橋豊彦君) 各省が監察、考査した結果報告書については、例えば建設省の総括監察官の方から報告書はいただいております。
○上野公成君 その辺の連係プレーというのももう少しやっていく必要があるんじゃないかと思います。 さっきおしかりと言ったけれども、そうじゃなくて、もう少し地道な行政改革というのをやるべきだというのが私が常々思っていることでして、規制緩和とか地方分権だとかそういう委員会があるんですけれども、どこが悪いとかということじゃなくて、観念的なことだけで、さっき審議会の審議が観念的といいますか論理的だと言われたんですけれども、確かにそのとおりで、そういうところでどんどん走っていっちゃうと後になって大変なことになるんじゃないかなというような危惧もしておりますので、もっとしっかりやってもらいたいというむしろ応援の気持ちで申し上げているわけでございます。 今の連立政権の確認事項という中にも行政監察体制の強化ということが入っているわけですけれども、確かに行革なんということでキャッチフレーズといいますか、目標だけがいくのはいいんですけれども、やはりそういうことをきちっとするということの方がもっと大事な側面もあるんじゃないかと思うわけです。 行政監察局としては今後どういうふうに行政監察体制を強化していったらいいか。どうも中期的なこれを見せていただいている限りでは行政改革の縁の下の力持ちになるんだというようなところまではちょっと私には感じられないんですけれども、その辺の強化に対する意欲というか、そういうものをお聞かせいただければと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 上野委員がおっしゃったように、最近各方面から行政監察の強化とかあるいは行政監察体制の充実というようなことが指摘されておりまして、私どももそういう指摘を受けながらそれに十分こたえ得るような行政監察体制の強化をこれからも一層図っていかなければならないというふうに思っております。 その具体的な内容としては三点ございまして、一つは、やはり何といっても監察というのは調査することがまず第一にあるわけでございますから、調査するそういう人員の確保といいますか、それがこれから私どもとして最も力点を置いていかなければならない点だと思っております。 さらには、現在いる職員の資質の向上といいますか、そういうことも非常に大切なことだろうと思います。監察というのは、ある意味では一般常識の部分もございますが、実際にやってみますとかなり専門技術的なものもございます。そして、最近では若い人が入ってきておりますので、そういう人たちを少ない人員の中でまず第一線に配置しなければならないわけです。そういう人たちがどういう力量を持っているかというのが私どもの監察を左右する条件の一つになり得るわけですから、その人たちの資質をどういうふうにして向上していくかというのがこれから私ども強化を図っていかなければならない第二の点だろうというふうに思います。 それから第三番目が、最近よく高度情報化社会と言われていますので、そういう飛躍的に発展しております情報通信機器というものをこの行政監察あるいは行政相談業務に利用していかないということはもうまことに時代おくれなわけでございますから、そういうものを積極的に導入して行政監察業務、行政相談業務の効率化を図っていきたい、これが私が考えでいる三つの力点でございます。
○上野公成君 総務庁は人員の管理もやっているところだから自分ではなかなかやりにくいようなところもあるんですが、確かに千五百人が千人になるなんということは、行政の仕事は非常にふえているわけですから、やっぱりそういうことは我々としてもいろいろ考えでいかなきゃいけないところじゃないかと思います。 今までは行政府の中の自浄作用という意味でお聞きしてきたわけですけれども、この調査会でも当然そのうちに問題になるというのがオンブズマンの制度だと思うんです。オンブズマンの制度も、行政府の中に設けられているオンブズマンというのもあるようですし、それから立法府がオンブズマンというのを設けているといいますか、そういうこともあるんじゃないか。これは今のお話を聞いていても行政だけではどうしでも少し限界があるんじゃないかなと、人員をふやしでやってもそういうような感じがしないわけではないんです。 諸外国のオンブズマンの設置状況というのを整理していただいてお話しいただきたいと思うんです。行政府にあるのとそれから立法府に設けているのと、その点特に区別していただいて御説明いただければと思います。
○説明員(松田隆利君) オンブズマン制度につきましては、一八一〇年にスウェーデンで最初の議会オンブズマンが任命されました。その後、特に第二次世界大戦以降、行政機能が飛躍的に拡大するのに伴いまして、西欧諸国を初め広く各国に導入されてきております。主な設置国の例としましては先ほど申し上げましたスウェーデンでございますが、そのほかにフィンランド、デンマーク、ニュージーランド、イギリス、フランス、オーストリア等がございます。 各国のオンブズマン制度は、その国の政治、行政制度と関連しまして、所属が議会でありますとかあるいは行政府でありますとか、先ほど上野先生がおっしゃいましたように区々でございまして、また管轄範囲ですとか権限ですとか、あるいは苦情案件等の取り扱いの状況も多種多様でございます。いずれにしましても、行政救済、苦情処理、このあたりを主要な任務として導入されてきております。また、非常に独立性の高い、あるいは高い権威を持ったそういう存在として、また業務としてはそういう苦情処理をかなり迅速に行うというところに共通点がございます。今申し上げましたのは一般オンブズマン、国レベルのオンブズマンでございます。 そのほか、議会に置くか行政府に置くかというような意味では、多くの国は議会に置かれ、フランス等におきましては行政府に置かれているわけでありますが、そういう国以外にも特定の分野に係るオンブズマン制度を有している国、例えばドイツの軍事オンブズマンですとか州レベルのオンブズマンを有しているようなアメリカですとかカナダですとか、そういう国もございます。 以上でございます。
○上野公成君 私がちょっと調べた中では、北欧系は大体議会に置いているんですね。それから英連邦系というのかな、そういうところも議会に置いている。あとフランスだとかオーストリアとかアメリカだとか、そういうほかのところは行政に置いているということなんです。 デンマーク大使館に行ったらこういう「オンブズマン」というパンフレットがあってもらってきたんですけれども、これには一九五三年に憲法を改正して憲法の中にオンブズマンを位置づけたというふうに書いてあるんですけれども、なぜ憲法を改正しなきゃいけないかとかということはちょっとまだわからないんですよ。 それで、スウェーデンでもたしか憲法を改正しでいますし、そういう行政府で置いているところは大体憲法を改正しているんじゃないか。英連邦系は慣習法の国ですからもちろんそういうことは書いていないわけですけれども、ほかの行政に置いた国では憲法を改正していないところもあるんじゃないかと思うんです。 これはこれから議論をしていくときに、例えば立法府の中にオンブズマンを置くということであれば、日本の憲法を改正しないとできないものなのかどうか、あるいは権限が三権を侵さない範囲であればできるものなのかどうか、あるいは立法府に置かないで行政府に置いたらいいかとか、いろんな議論をしていかなきゃいけないので、その辺を整理していただく必要があると思うんです。整理ができているんだったら今お答えいただきたいし、もし整理ができないんだったら、これはいずれの機会がに憲法学者か何かを呼んでいただいて、ここで意見を聞かせていただいて議論をする必要があるんじゃないかと思うので、その前提になるんですけれども、わかっている範囲でお答えいただけますか。
○政府委員(大橋豊彦君) 結論から申し上げますと、私どもの方が今入手している資料の範囲では、先生の御質問に的確なお答えができるような状態でないと言っていいと思います。 上野委員がおっしゃったように、オンブズマンの設置場所として行政に置くのと議会に置くのと二つのタイプがあるかと思いますが、その議会に置くのを除いて、行政に置くのに憲法改正を要するのか憲法改正を不要とするのか、私ども今の段階ではまだまだそれについての材料といいますか、諸外国等からの材料というのがなかなか入手できておりませんので、ここでその結論的なことを言い得るような立場にないということでございます。
○上野公成君 議会に置く場合でも要らないということも考えられるんじゃないかと思うんですよね、憲法改正が。ですから、その辺も含めてそちらでいろいろ整理していただいて、そしてまた機会があったら、これは会長の方でそういう機会をつくっていただきたいと思います。 それで続いで、オンブズマン制度の検討というのは五十八年の臨調の最終答申の中にも載っているはずです。それから行政改革審議会の行革大綱、これも何回かやっていますけれども、それにも載っていて、オンブズマン制度のあり方について検討するということになっているわけでございますけれども、その検討状況といいますか、できるだけ論点を整理して教えていただきたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 上野委員おっしゃったように、臨調の最終答申で既存苦情救済制度の活性化と我が国の風土に合ったオンブズマン制度の検討が必要だという答申が出まして、これがスタートと言つでもいいかと思いますが、それを受けて私どもの局の中でオンブズマン制度研究会という、お亡くなりになりました林修三先生に座長になっていただいていろいろ検討してきでおりますし、その間、今上野委員申されましたような行革審の答申等の中でも、我が国の実情に適合したその制度の導入について検討してみたらどうだという答申があったわけでございます。 今、私どもが具体的に何を検討しているかということをちょっと整理して申し上げますと、大体五点ぐらいあるのではないかと思っております。 一つは、こういう高い見識を有します公平な第三者の意見を反映させたような行政監視の苦情救済制度をつくるとした場合に、そういうところで処理する苦情というもののニーズがどのくらいあるのかどうかというのが、私どもが今検討している第一点でございます。 それから、じゃこういう制度が必要だとして、どのような苦情をどのような仕組みで救済するのが最も適切なのかどうかというのが、私どもが検討しています第二の点でございます。 第三が、その場合に非常に高い見識を有します公平な第三者の意見を反映させるための組織というのをどういうふうに仕組んでいけばいいのかということ。 それから四番目が、今私どもが現にやっております行政相談制度というものがございますが、それを初めとして既存のこれに関連するような制度との調整、連携というのをどう図っていけばいいのかどうか。 それから最後が、こういう国民からの行政苦情が出てきますには当然原因があるわけでございますが、その原因の究明というのをどういうところでやるのかどうか。上野委員のおっしゃったような諸外国におけるオンブズマンでも、行政上出てきた苦情の原因究明というのをいろいろなところでやっております。いずれにしても、オンブズマン制度の要素の一つに原因の究明というのが要素としてなっているわけでございますので、そういう苦情の原因究明に当たって、私どもが担っております行政監察などの既存の諸制度をどう活用しでいけばいいのかというようなことが今検討している点でございます。
○上野公成君 今お聞きしたところ、これは行政府の中に設けるというような形に近い検討のように思われるんですけれども、やはり最初に申し上げましたように、もうちょっと国民にアピールするというか、今は本当に地味なやり方をやっておられるわけですけれども、そういう意味で議会に設けるということも検討していく必要があるんじゃないかと思うんです。 そこで、今お聞きしましても諸外国の実情もその経緯から、それから憲法を改正したとかしないとか、あるいは果たしている意義といいますか、そういうものについでも、今の私の質問にお答えの限りでは余り調べられていないんじゃないかなという印象があったんですけれども、諸外国のものについては相当調べておられるかどうか。 もし十分でないとすれば、やっぱりこれは調べていただかないと、この調査会も三年間でやるわけですから、わかりません、わかりませんということで終わってしまったのでは、何のためにこの調査会を設置したかわからなくなるわけです。予算をとる場合、調査会としてもぜひこれは応援していかなきゃいけないし、また我々自身が行って調査をするということも大事だと思いますけれども、そういった諸外国の制度の把握の状況あるいは方向について最後にお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 上野委員からの御指摘を踏まえて、これから積極的に諸外国のオンブズマン制度の状況、それから何といつでも制度の表面的な内容だけじゃなくて、その運営も含めましで精力的に調査をしていきたいというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
○上野公成君 終わります。
○亀谷博昭君 亀谷博昭でございます。 先ほど会長から、この調査会は「時代の変化に対応した行政の監査の在り方」を三年間のテーマとするというお話がありました。そこで、きょうは現行の行政監察制度の実情と問題点を理解するという立場から、上野委員に続いで質問をさせていただきたいと思います。 初めに、先ほど局長から御説明がありましたが、「長官は、監察の結果行政運営の改善を図るため必要と認めたときは、内閣総理大臣に対し、関係行政機関の長に所管事項の改善を指示するよう意見を具申することができる。」、これは総務庁設置法に定められでいるわけでありますし、また監察業務運営要領の中にも、「重要な監察結果は、その都度閣議に報告する。」、こうあるわけです。 そこで、長官から閣議に報告をされたのはどのぐらいの件数があるのか、まあそんな長くない期間でも結構なんですが、それをちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 監察した結果につきましては私どもの大臣から関係各省の大臣に勧告するのが通常でございますが、今、亀谷委員おっしゃいましたように、この勧告に合わせて閣議に報告するというシステムが設置法上あるわけでございます。 これは整理して言いますと、閣議に報告する場合というのは大体二つに分かれると思いますが、一つは、業務運営に関しまして非常に重大な是正だとか重要な法令制度の改正が必要だというような場合、これが第一の場合ではないかと思います。それから第二の場合は、その勧告をいたしました行政なり事業が相当多くの省庁に関係しでいるということで、各省庁間の連携が非常に大切だという場合、こういう二つに分けられると思いますが、平成元年度以降、私どもの大臣が勧告した際に閣議で発言された本数は十一本でございます。
○亀谷博昭君 今、平成元年から十一件というお話がありましたが、平成六年度はゼロ、平成七年度は一件。別に件数が問題ではないんですけれども、勧告件数からいくと、平成六年度は十七件、平成七年度でも九件という勧告件数があるわけです。各省庁にまたがらないとか法律改正を必要としないとか、お話のことはよくわかるんですけれども、やはり先ほど上野委員も指摘されたように行政監察をより効果的に発揮していくという意味ではいささか寂しい数字ではないかと思いますが、その点もう一回ちょっと御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 先ほど申しましたように、閣議で報告するというのが二つの場合というふうに申し上げました。この十一本につきましては、私どもとしてぜひ必要だということで閣議で大臣から御報告いただいて、関係大臣にも直接閣議の場でお聞きいただいたということでございます。 それ以外でももう少しやっていいんじゃないかというお話でございます。今、委員からお話もございましたように、これからもそういう御指摘を踏まえて、監察を行った場合に閣議でできる限り多くの報告をすべく努力していきたいと思っております。
○亀谷博昭君 法的に担保されている機能ですから、十分に発揮をされて実効を上げられるようにこれは期待をしたいと思います。 次に、定数、人員のことについては先ほど上野委員との質疑の中でお話がありましたけれども、昭和五十年から六十年の間で百十一名減員、昭和六十年から平成七年というのは、これまたちょうど十年たつわけですが、ここで五十一名、要するに二十年間で百六十二人ぐらい減っでいるということなんですね。確かに行革の先頭に立つ役所ですからみずから血を出すという努力をされてきた結果であろうとは思います。 ただ、各省庁を通ずる共通的あるいは横断的な政策課題についで総合調整的機能を発揮する、そしてまた、局長がことしの八月に「行政監察局長就任に当たって」という行政監察月報「巻頭言」に、時代の大きな流れと総合的視点を踏まえてこれから行政監察はやっていかなくちゃいけない、こういうことを述べておられる。さまざま考えますと、やっぱりこれでいいのかという疑問は当然あるわけだし、先ほど局長からもそういうようなお話がありました。 そこで、行革を推進する部署として難しい立場もあろうとは思いますけれども、行政監察機能の活用に関する閣議決定というのもたくさん出されているわけでありますから、この際、仕事をもっと効率的に、そして広範囲に強力に進めるという角度からこの体制は検討されてもいいのではないかと思いますが、もう一度局長のお考えを伺っておきたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 私の最大の課題の一つが、やはり何とかしてこの監察に従事する人員の確保を図りたいということで、いろいろの方面の方にお願いしております。これからも引き続き財政当局を中心にあるいは私どもの行政管理局を中心として、私どもの行政監察の重要性が非常に高まってきた、それに携わる人が年々少なくなってきているということを訴えて人員の確保を図ってまいりたいというふうに思っております。 特に、私ども出先機関というのがブロック機関と府県単位機関という二つがあります。管区局と事務所と言っておりますが、その事務所レベルでの人員のリストラというのが非常に進んできているわけでございます。そういう点から、何とかその事務所段階での人員確保をこれから精力的、強力にやっていきたいと思っております。ぜひ御支援いただきたいというふうに思います。
○亀谷博昭君 次に、国の地方への機関委任事務、それから補助事業等についでちょっとお伺いをしたいんですが、各省庁にわたりますから聞いても正確に答えられないというくらい機関委任事務だけでもたくさんあるんですね、五百以上あるだろう、こう言われております。国と地方の機能分担の適正化あるいは補助事業のあり方についてこれまでどのような取り組みがなされてきたのか、まずお伺いをしたいと思います。
○説明員(松田隆利君) 行政監察局におきましては、総務庁設置法第五条第五項におきまして、長官が国の委任または補助に係る業務について、書面によりまたは実地に調査することができるという規定がございます。地方公共団体に対する委任事務あるいは補助に係る事務もこの対象になるわけでございます。 こういう調査は、これによりまして国の行政運営上の問題について改善を図っていくということ、すなわち機関委任事務でいいますと、その法律自体あるいはその事務自体の見直しですとか、主務大臣の指揮監督の内容の見直しですとか、あるいは全国ベースでの行政運営の改善ですとかということを図るために実施してきているものでございます。 毎年、中央計画監察におきましてもかなり多岐にわたりましてこれらの事務を取り上げて実施しておりまして、具体的にというお話になりますとごく一部しか御紹介できないわけでありますが、例えば最近におきますと、平成五年に薬事に関する行政監察というのを行っておりまして、医薬品等の製造に係る厚生大臣の承認権限、これを都道府県知事へ委任いたしておりますが、その委任の範囲を拡大するようにというような指摘を行いますとか、あるいは建設業に関する行政監察、これは同じく平成五年十二月に勧告いたしておりますが、許可行政庁、都道府県が許可行政庁になっておられますが、その事務負担の軽減を図るということで建設業の許可の有効期間を長くする、そういう有効期間の見直しの検討ですとか、あるいは申請書その他の書類の簡素化を推進するとかいう勧告をいたしているところでございまして、勧告に沿いましでそれぞれ関係省庁において措置が行われておるという状況でございます。
○亀谷博昭君 現在の行政監察のあり方といいますか枠組み、あるいは法の定め等々によってなかなか我々が一般的に期待をするような形で今進められていないように思いますけれども、地方六団体からは、この機関委任事務廃止というようなはっきりした表現を示しながら、毎年のように機関委任事務等の問題については指摘がなされているわけです。 ある調査によれば、県の事務量の七割から八割が機関委任事務だと、そしてまた市町村においても日常業務の約四割は機関委任事務にかかわる事務量だと、こういうふうにも言われております。また補助事業についても、例えば地籍調査というのがあるんですけれども、これは市町村が事業主体なんですけれども、国の補助事業で、市町村が四分の一の持ち出しをしながら行われているわけです。ある町では、これは人口六、七万の市なんですけれども、七人のスタッフをそれに張りつけていると。市にとってはかなりの重荷に感じている事業なわけです。 そういう意味で、機関委任事務とか補助事業というのは、やはり地方分権の流れもありますし、もう少し整理しながら見直されていくべきものなのではないか。しかも、地方の自主性・自立性を強化するという観点からも、ここはもう少し見直し等について強力な前進を図るべきときではないかと思うんです。総務庁としては、今お話しの枠以上は出られないと、やっぱりこの見直しというものについてこれ以上の取り組みはできないということでしょうか、現状では。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員の御指摘の機関委任事務制度のあり方の問題については、御承知のように、地方分権推進委員会がことしの七月に発足いたしまして、これからその地方分権推進委員会で来年の三月に向けて中間報告をつくるようになっておりますが、その中の非常に重要な課題として議論されるんだろうと思います。 私ども行政監察局としては、一応現行の制度を前提にしながら、地方分権の推進について、例えば関与だとか必置規制というのが実態としてどうなっているかという調査を、関与については毎年いたしております。これは地方分権を推進する上で権限移譲も大切でございますが、関与の是正というのも非常に大切なことで、その議論の前提として、国の関与というのがどのくらいあるのかというのを私ども実態把握して、それをそれぞれの関係省庁にお渡しして、そして改善の推進をしていただきたいというお願いをしている分野と、それから個々の監察の中で権限移譲を推進していくということ、先ほど企画調整課長から申し上げました医薬品の例でございます。 そういう例で、間もなく文化財保護の監察の勧告を出すことにしておりますが、その中でも、文部大臣の権限をできるだけ都道府県知事なり政令指定都市の首長の方に移譲せよという勧告をやるべく今準備しているところでございます。そんなことで監察結果をやっているということを御理解いただきたいと思います。
○亀谷博昭君 行政監察機能の活用に関する閣議決定の中でも、地方分権の推進に当たっては、総務庁は各省庁の協力を得て国の関与の実態把握を行うとともに、とにかく行政監察機能の活用を図れと、こういう指摘もあるわけでありますから、より効果的な見直しのための役割をぜひ果たしていただきたいなと思っております。 同じようなことなんですけれどももう一つ、特殊法人についてどのような角度からの行政監察というものが行われているのか、そのことをまず伺いたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 私どもの行政監察の課題の重要なものが、特殊法人の改革をどう進めでいくかということでございます。そのために私どもの局が特殊法人の調査に当たりましで二つの角度から取り組んでおります。 一つは、特殊法人全般を通ずる共通活性化方策といいますか、特殊法人がある限りは、例えば会計処理という分野はどこの特殊法人にもあるわけです。そういう共通する分野、人事管理だとかあるいは業績評価だとかそういう特殊法人に共通する分野での活性化というのをどう図っていくか、そういう観点からの調査が第一でございます。それからもう一つの私どもの取り組みの観点は、個別の法人の経営のあり方なり合理化なりをしていくために個別の法人を取り上げてやるという、この二つの視点から行政監察を今までやってきているところでございます。
○亀谷博昭君 これも機関委任事務と同じで、枠組みがあっでなかなかそこから先に行かないということだろうと思うんですが、これからこの調査会の役割ということにもなってくるのかもしれませんけれども、やはり特殊法人を含めた見直しというものをどう進めるか。これは役所に任せでおくと、機関委任事務も同じですけれども、自分のところのものの整理というのはなかなか進まないという部分があります。 ですから、今、行革でいろんなことが言われていても、外目から見ると、何でこれしか進まないんだろうというところがあるわけです。やっぱりそれはどこかできちっとした形で進めるという役割がなければいけないんだろうと思うので、今の行政監察局の役割、機能としては難しいのかもしれませんけれども、これは今後の課題も含めて、特殊法人の見直しのための役割をぜひもっと積極的に果たしてほしいなと、こう考えております。 さっき申し上げた機関委任事務と特殊法人の問題は、やっぱり総務庁設置法の第四条十二号、十三号、ここから今のような局長のお話が出てくるんだろうと思うんですけれども、一般の省庁に対しては業務の実施状況を監察して必要な勧告を行う、特殊法人あるいは国の委任、補助に係る業務については必要な調査を行うと、こう書き分けられでいるわけです。ここの書き分けについでは何となくわかるんですけれども、第四条の十二号、十三号についてちょっと御説明をいただきたいと思います。
○説明員(松田隆利君) 御説明申し上げます。 総務庁設置法の第四条第十二号におきまして行政監察の業務を規定いたしておるわけでございます。それは、すなわち各行政機関、この場合は国家行政組織法に基づきます国の各省庁ということになりますが、その業務の実施状況について監察を実施して必要な勧告を行うという形になってございます。 この各省庁の業務の実施状況を監察するに当たりましで、これらの各省庁がいわばその業務を代行させるような形で特殊法人を設立し、あるいは先ほど御説明申し上げました委任または補助という形で地方公共団体等に事務の委託等を行っているわけでございます。それらの事務についても必要な調査を行わなければ各省庁の業務の実施状況の監察が行えないということがございまして、第十三号における特殊法人、地方公共団体の業務の実施状況についても調査を行うことができるという規定を設けておるわけでございます。 以上でございます。
○亀谷博昭君 わかりました。この点については、これからのこの調査会での審議を通じていろいろ私の方でも検討させていただきたいと思っております。 そこで、最後に行政相談についてちょっと伺いたいんですが、先ほど全国の行政相談委員五千四十六名というお話がありました。一方、苦情件数二十三万件、この二十三万件のうち行政相談委員にかかわるのは約七割だと聞いておりますが、行政相談委員五千人といいましても、市町村は三千三百ぐらいありますから、一つの町に二人いないという計算に、単純に計算すればなってくるわけです。そして、一方でまた二十三万件のうち約七割の苦情相談があるということになれば、この体制で的確に国民の声を引き受ける体制になっているのかどうか。そしてまた、単純計算すれば市町村で一人か二人という行政相談委員で果たして現在の苦情に対応し切れるのかという疑問が生じてくるわけですが、その辺についではいかがですか。
○説明員(関根義雄君) 委員の御指摘のとおり、相談件数というのは年間およそ二十三万件ございます。そして、委員の受け付けがそのうち約七割でございますので十六万件、したがいまして、今配置されている五千人の相談委員さん一人当たりにしますと年間およそ約三十二件ほどになります。 委員の定数といいますのは平成三年度に定められたものでございまして、全国三千の市町村に最低一人は置く、さらに、人口三万から五万の市町村につきましては一人の塔員、それから、五万人さらにふえるごとに一人増員というようなことて、ただいま全国に五千四十六人配置されております。 確かに先生御指摘のとおりでございまして、平成三年度の五千人の定数というのは、その後の人口増加に見合ったような定数の見直しが行われていないこと、それから相談内容が、実はことしの例えは阪神大震災等でも起こりましたように非常に複雑化しております。それから、市町村の業務というのも非常に多くなってきたところでございまして、そういうようなところから市町村の担当者レベルでは複数の配置とか、あるいは二人以上の配置をぜひしてほしいというような御要望が参っております。 したがいまして、我々といたしましても相談委員さんの定数につきましで今後鋭意見直しを図っていきたいと思っております。
○亀谷博昭君 できるだけ多くの国民の声を吸い上げるような体制をぜひお願いしたいと思います。同時に、さっき上野委員からも行政監察というのはよく知られていないんじゃないかという御質問がありましたが、行政相談委員というのもどうも余り知られているようには思えないんです。 先日、貴乃花のポスターか何かをつくってこういう制度がありますよとPRをしておられたようですが、こういう相談委員制度がありますよということをもう少しPRすべきではないかというふうに思いますが、その辺の作戦についてはいかがですか。
○政府委員(大橋豊彦君) 行政監察だけじゃなくて行政相談委員制度も十分国民の間に周知されていないという御批判がございまして、私どももこの相談委員制度の周知については非常に苦心している点でございます。 やや細かい数字になって恐縮でございますが、平成二年度におきまして総理府の行政相談に関する世論調査というのがあったんでございますが、そこで行政相談委員というのを知っているという人は約三割弱でございます。一方、行政に苦情だとか要望を持っている人というのは約七割いるというような数字が出ておりまして、それ一つを見てもまだまだ行政相談委員あるいは行政相談制度の周知というのはこれから私ども機会をとらえてやっていかなければならないと思っております。 ただ、私どもこれもいろいろの局面を通じて、例えば春、秋の行政相談週間というものをつくっておりまして、そこでは集中的なキャンペーンをやっておりますが、まだまだ十分でございませんので、いろいろの機会を通じてさらに積極的にこの周知活動をやっていきたいというふうに思っております。
○亀谷博昭君 その行政相談の最後の行き場が行政苦情救済推進会議、こういうことになるんでしょうが、私はちょっと聞き漏らしたのかもしれません、この設置の根拠は何なんでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) この推進会議の性格は、いわゆる行政運営上の懇談会ということでございましで、私どもの大臣の私的懇談会という性格でございますので、大臣の御決裁を得てつくられたものでございます。
○亀谷博昭君 せっかく二十三万件の中から上がってきたやつの最終的な処理機関と、こういうことでしょうから、ぜひ国民の声を行政に生かすという面からも推進会議を活性化させて、機能をもう少し強めて案件を処理していくという体制を図っていかれたらいかがかなと、これは御意見を申し上げておきます。 以上で質問を終わらせていただきますけれども、法の定めがあり枠組みがあり、なかなか難しい中で大変御苦労をいただいていることには心から感謝を申し上げたいと思いますが、行革を強力に進めていくためにも、現在の行監の枠を超えた取り組み方というのがやっぱり必要かなということを率直に感じさせていただきました。これからともどもに頑張らせていただきたいと思っております。ありがとうございました。
○都築譲君 平成会の都築譲です。きょうは的確な御説明をいただいて、ありがとうございました。 先ほど来御質問の中で、実は行政監察につきましては切った張ったという派手さはない行政で本当に地道ではございますけれども、各種行政の執行の適正化とか効率化とか、あるいは実行の確保という観点からは大変な御努力をされ、その向上、改善に努めてきた功績は多大なものがある、私自身こういうふうに思っております。 また、苦情処理とか救済、こういった観点での行政サービスの提供、あるいはまた各省のサービス提供機能の改善ということで、どちらかというと今までの行政というのはお上意識が強くて、何かやってやるという感じだったのが、やはり行政監察局のいろんな、例えばサービス評価の問題とかああいったところで随分改善がされてきたんじゃないかということで大変評価をしているわけですし、皆様方の努力に対して敬意を表するわけでございます。 今回のこの行財政調査会、実は参議院の独特の仕組みで設けられておる調査会でございましで、これからの時代の変化に対応した行政の監査のあり方について今後三年間で一つの議論を取りまとめていきたいということで、井上会長の御指導のもとに実りある議論を進めていきたい、こういうふうに思っておるわけでございます。ただ、いいことばかり言っているわけにもいきませんので、ちょっと言い方がきついかもしれませんが、他意はございません。皆様方は行政監察ということで行政を監視する立場のプロでいらっしゃるわけで、その能力においてはだれにも引けをとらない、こういうふうに思いますが、ということであればこそ、逆にみずからの限界というのもよく御存じなのではないか、こういうふうに思うわけです。 と申しますのも、戦後五十年がたちまして本当に社会の情勢は相当大きく変化しましたし、国民の生活も大変変わってまいりました。多様化とか複雑化とか、いわゆる高度化というふうな形で社会全体が大きく変化をしてきた中で、行政に対するニーズも相当変わってきておりますし、また行政が作用しなければならない分野も相当また変わってきておるわけでございまして、それが行政監察という国の仕組みだけでやり切れるものではないだろうというふうに私は思っておるわけでございます。そこら辺のところで、今回この参議院の調査会の方でひとつ国民全体のニーズに合ったような方向で何か新しい仕組みあるいは改善の方向、こういったものが出せればということではないかな、こういうふうに思っておるわけでございます。 きょうの私の基本的なテーマは、行政監察というものが果たす役割と限界についてということで、大変失礼な言い方かもしれませんけれどもお許しをいただいて御質問をしたい、こう思っております。 役割というのは、局長の御説明の中にありましたように、各省に対しては外部監察ということで外の者が専門におぼれないで、あるいはひとりよがりにならないで行政全体をうまく運営していく、国民の期待に合致したものにしていくという形での監察である。ただ、見方を変えれば政府の中に置かれた行政監察ではないのかということで、それはやはり内部監察にすぎないという限界もあるのではないか、こういうふうに思うわけでございます。 そういった観点を念頭に置きながら、いろんな行政の監視、救済についての機能があろうかと思いますが、それが行政監察とどういうふうに重複をしているのかというのが第一点。それから第二点は、行政監察が抱える種々の障害なりあるいは問題というところから御質問をしていきたい、こういうふうに思っております。 まず最初は、監視・救済機能の種々の重複の問題でございますけれども、一つは各省庁の内部監察制度、先ほど御説明がございました十七省庁で四十五の組織が設置をされておるということで、例えば警察とか郵政とか建設とか、大体各省みんな持っているだろう、こういうふうに思うわけでございますけれども、そういったものと行政監察との関係についてもっと連携を図るべきではないかという御指摘がございました。ただ、各省の内部監察というのはどうしても内部だからこそ手を緩めるとか、あるいはまあまあというふうな形にする、あるいは外に出すのは恥になるとか、こういうところがあるのではないか、だからこそなかなか連携もうまくとりにくいんじゃないかと思うんです。そういう重複の問題、むだじゃないかという議論もありますけれども、もっと連携を強化すればいいんではないか、こういう話もあろうかと思うわけで、その点についての見解をちょっとお聞かせいただければと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のように、各省には各省の内部監査機能という体制が整備されておりますし、そのほかに、私どもある意味では政府部内でございますが、各省庁からは独立の監察機能として設置されているわけでございます。 この両者の関係につきましては、私はよく言っておるのでございますが、各省に置かれている内部監査機構の基本的な取り組みの視点というのは、先ほど言いましたような合規性といいますか、現在の法律だとか通達だとかいうものが正当であるということを前提にして内部監査をしているのに対して、私どもの行政監察というのは、例えばその法令自体が時代の変化に合っていないんじゃないのか、あるいは通達というのが適当でないんじゃないかという、その制度そのものの根本にさかのぼって監察の対象にしているという極めて大きな違いがあるのじゃないかというふうに思います。そういう点ではかなり性格が違いますので、重複という点は余りないというふうに私は思っております。 ただ、この行政運営が全体として適正に行われる、適切に行われるということは国民にとっても非常に大切なことでございます。そのためには各省庁に置かれます内部監査機能が強化充実されること、それと同時に、私どもも一生懸命自己研さんを積むということは何よりも大切なことで、その間の連携ということについては十分配慮しながら私どもやってまいっでおりますし、また、今後ともそうしなければならないと思っております。 具体的には、例えば私ども監察関係の勉強会というのを年に六カ所程度でやっておりますが、そこに各省の内部監査を担当される方をお呼びしまして、私どもはこういう考え方で行政監察をやっているんですよ、あなた方は今どういう活動状況ですかというような意見交換をしながら連携を図っているという状況でございます。
○都築譲君 今おっしゃられた行政監察制度の根本にさかのぼっでというふうな話、先ほどの説明でもございましたけれども、この点についてはちょっとまた後で戻ってくるといたしまして、二点目は、会計検査院がやはり会計上の問題について検査をする、こういう形になっております。 先ほどの御説明のペーパーによりますと、中央計画監察の観点としては、例えば法令及び予算の適正な執行、こういうような形になるわけでございまして、確かに一つの事業をやっていく根拠として法律、政令こういったものがある。それからもう一つは、予算措置で国会で議決されたものに基づいてこれまた省令なりあるいは通達なりこういったものでやっていくということがあるわけですが、会計検査院もやはりやっているということであれば、行政監察でそこまで入っていく必要はないんじゃないかという部分もあるだろうし、重なるのであれば、むしろそこのところはうまく仕分けをするとか、あるいは情報の交換とかいったものがあればもっと合理的、効率的に実行できるんじゃないか、こういう話はないんでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のように、私どもの行政監察と会計検査院の業務との間に重複している部分が全くないかというとそういうわけではございませんで、一部重複しているところもございます。 しかし、私はよく言っているのでございますが、会計検査院ではできなくて私ども総務庁の行政監察ができるものとして、例えばこういう規制を緩和したらいいとか、あるいはこういう組織は要らぬよとかいうことは、残念ながら会計検査院の権限上あるいはこれまでの実績上は取り組みは全くされておりません。 ただ、重複する部分があるとすれば、会計検査院は御案内のように会計検査院法で「国の収入支出の決算の検査を行う外、法律に定める会計の検査を行う。」ということで、どちらかというと重点は会計経理の検査でございます。私どもの方は会計経理の検査はできないれけじゃございませんが、むしろ業務運営が適切に時代の変化に対応して行われているのか、あるいは効率的な運営がされているのかという観点からやっているということで、そこにはおのずから少し違いはあるというふうに思っております。
○都築譲君 ありがとうございました。 三点目は、例えば先ほど議論がございました機関委任事務とかあるいは団体委任事務とかいろんな事務が、国から地方自治体あるいは知事とかそういう機関にゆだねられておるわけでございますが、そういった地方庁においても、地方の議会じゃなくて行政機関、こういったところもさまざまな監査制度というものを持っておるわけでございまして、そういったものと、それから現在行政監察局が地方部局として持っておられます管区の監察局とかいったものとの関係での重複、あるいはまた連携といったものはどういうふうになっているのか、その点はいかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御案内のように、平成三年四月の地方自治法の改正で、これまで地方公共団体に置かれておりました監査委員というのは財務監査しかできなかったのですが、これが行政監査もできることになりました。そうなりますと、私どもの行政監察とある意味では重なる部分も出てくるおそれがございます。現にそういうところもあるのではないかと思いますが、私どもそういう重複を極力避けるという点から、例えば来年度こういうテーマについて監察をするんだよということをあらかじめ地方公共団体の監査委員の方に御連絡して、そして、どうも実態を見ますと、それを受けて地方公共団体の監査委員の方は来年度の業務計画をつくっているようでございます。 そういう意味での調整をしているとか、あるいは地方公共団体の監査委員の中には業務監査についての知識、経験というのが、平成三年四月の地方自治法の改正でまだ年月がたってないということで、必ずしも十分でないというふうなこともございまして、私どもにその行政監察のノウハウといいますか、そういうものについてぜひ教えていただきたいという連絡が来ることがかなりございます。そういうときには私どもの方の行政監察についてのやり方なり評価の仕方なり、そういうものについてもう腹蔵なく御連絡しでいるということで調整を図っているところでございます。
○都築譲君 ぜひそういう方向で本当に効率的な監査あるいは監察ができるようにお願いをしたいと思います。 それからもう一点。実は、国会においであるいは各地の地方議会において、こういう委員会の場において審議が行われる中で、行政の適正な執行についてもいろんな問題が提起をされる。その提起の中としては、各省庁に対してもっとしっかりやれとか、もっと効率的にやれとか、いろいろな指摘があるわけですね。それは恐らく行政監察と同じような議論になってくるのかなと、実はこういうふうな気がするわけです。 今回、この調査会の方でいろいろ議論をしていくことになるわけでございますけれども、それとは別に、現行の各種委員会における審議とか、そういった中で各省庁を一応監督あるいは監視をしている状況があるわけですから、そういったものと行政監察との関係と申しますか、行政監察局としてはなかなか答えにくい話なのかもしれませんが、意義として、国会が果たす役割についてどういうふうな考えを持っておられるのか、そこら辺のところ何かおっしゃりたいことがあればちょっと言っていただければと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 国会とか地方議会が行います行政監視というのは、立法府という外部機関からのいわばチェック機能であるのに対しまして、私ども総務庁の行政監察というのは、やはり政府部内の第三者的な立場からの政府の自浄作用といいますか、私は反省機能と言っていますが、そういう機能差があるというふうに思います。 委員からお話のあった国や地方議会のこういう分野における役割についてのコメントを求められておりますが、私は、残念ながらそれについてはそういう立場にもないので、申しわけございませんが発言は差し控えさせていただきたいと思います。
○都築譲君 救済・監視関係の種々の重複についての最後の点は、実は行政監察がこうやられる、それからもう一つ、行政相談委員とかあるいは苦情救済推進会議という形でいろんな改善活動をやっておられるわけですが、ただ、行政手続の関係でいきますと、例えば行政不服審査がありますし、行政事件訴訟がある。それから、実際国民が行政庁にもう期待ができないということになったら民事訴訟を起こして救済を求めていく。こういうことになって、例えば判決で、この行政庁の決定は間違いであったということになれば、法律がおかしかった、あるいは政令がおかしかった、通達がおかしかったということで、根本も変えていくことになるわけですね。そういった意味では、行政相談委員あるいは行政苦情処理というふうな形、あるいは事前の行政監察というチェックが自浄機能ということであるのかもしれませんけれども、実際にはそこもまた何か重複しているような感じがしないでもない。 だから、そこら辺のところについてどういうふうにお考えになるか。例えば、もっと相談機能が実際に迅速に、それから合理的に簡便に機能しておれば何も訴訟ざたになることはなかったんじゃないか、制度自体も変わるんじゃなかったかと、こういう話もあるんじゃないかと思うんですが、その点についではいかがでしょう。
○政府委員(大橋豊彦君) 昭和三十年に私ども行政監察局が行政相談を始めた最大の動機は、今委員御指摘の司法手続としての行政事件訴訟法とか、あるいは準司法手続としての行政不服審査法というのが非常に時間がかかったりあるいは費用がかかったりと、何とかもう少し迅速かつ安上がりでできないのかということからこの行政相談という制度ができたんだろうというふうに私は思っております。 そういう点で申し上げれば、私は、それぞれの制度というのはメリットを発揮しながらそれぞれ存在理由というのはあるんだろうと思いますし、もし問題があるとしたら、そういうそれぞれの制度の間のデメリットをいかに極小化していくか、小さくしていくかということでの努力がされなければならないというふうに思っております。 また、私どもの行政相談についても、先ほど亀谷委員からのお話にもございましたように、相談委員の人数が本当にこれでいいのかというような問題も含めましで、少し相談委員制度について根本的な検討を今しているところでございます。
○都築譲君 はい、ありがとうございました。 それでは、大きな二点目の種々の障害なりあるいは問題といったものについでお聞きをしたいと思います。 まず第一点は、例えば各省庁別の行政監察の実施状況についで、このいただいた資料にたしかあったと思いますが、偏りがあるんじゃないか。例えば、厚生省関係とか建設省関係とか、あるいは労働省とか文部省とか、こういったところは何か飛び抜けて多いんだけれども、ほかの役所、例えば大蔵省とかそういう役所はほとんどないんじゃないのか。それがずっとこの十何年か最近の傾向としてあるんじゃないか、こういうふうに思うわけでございまして、何かそういう役所に入りにくい理由があるんだろうかというふうに思うわけです。 実際には、行政というのが国民にどういう作用を及ぼすかというのは、国民といっても個人と企業、組織、法人、団体といろいろありますけれども、一つは規制といった形で各個人の活動を規制していく。もう一つは、行政の作用として直接的に、例えば、サービスを提供する、補助金を出す、あるいは助成金を出すとかいろんなサービスをする。それからもう一つの分類としては、国が国の社会基盤を整備するために直接事業をやっていくとか、そんな話があるだろうと思うわけです。 お話を聞いて、この省庁別の偏りで申し上げたいのは、実は厚生省なんか実際にみんな直接サービスを提供しているんです。労働省だって多分そうだと思います。そういった部分についで何かやけに入りやすいということで随分入っているけれども、民間の活動を規制する部分のところは入りにくいから入っていないんじゃないかと、こんな感じがするんですが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員の御指摘でございますが、やや生意気な言い方になりますが、私は行政監察のテーマを選定するに当たっては、聖域なくしてやろうということで、すべての行政分野についてその必要性に応じてテーマを選定してやっていこうという態度でやってきでおります。統計的、数字的に厚生省の分野が多いとかということを残念ながら私は把握しておりませんが、私は満遍なくやるということが行政監察にとっても大変重要なことだというふうに思っております。
○都築譲君 余り時間がありませんので、いただいた資料に地方監察の実施状況ということで、厚生省が四十一件、建設が三十件、農林水産二十六件、文部十八件と、こんな感じになっているわけです。こんなところからちょっと今印象として持ったわけです。 それから、二点目は省際分野と申しますか、各省にまたがる分野がどんどん広がってきている。これは多様化、複雑化あるいは高度化の観点があるわけでございますけれども、印象として、行政監察は先ほどの議論でも制度全体の根本にさかのぼってというふうなことをおっしゃっでおられましたけれども、実は最近のテーマとして起こっておりますのは、例えば情報通信関連で通産省と郵政省がけんかをやっている、権限争いをやっている、こういうふうな話があります。昔の例でいきますと港湾行政なんというのも、実は大蔵が通関業務の関係があるとか、あるいは運輸省は輸送業者の関係がある、あるいは港湾建設ということになると建設省の役割になる、こんな話で、あそこもぐしゃっと固まったようなところですね。 だから、何か各省が権限争いをやった後に、決まった、もう仕切られた、そして法律ができた後に、事後的にしかそれがうまく機能しているかどうかチェックしでいないんじゃないか。その芽というのはもっと事前にあるわけですから、例えば情報関連でもこれから情報化時代が来るということでいろんな芽が出始めている。そういったところをむしろもっと敏感に察知して、事前的にいろんな監察の過程で取り上げで、課題を提起して改善すべきところがあればやっていくというふうな形になればもっとうまく回っでいくのに、何か権限争い、縄張り争いをやって、片づいたところだけ入っているんじゃないかという印象もあるんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員にぜひ御理解いただきたいのは、先ほど説明の部分で申し上げましたように、行政監察というのは具体的な実証データに基づいて指摘するんだということでございましで、もちろん私どもの監察においては、これからの世の中の動きだとか、それから予防的な見地というのも全くないわけじゃないんでございますが、それは委員御指摘のように確かに少ないんでございます。 ただ、これは監察の本来の性格から出てくることでございますし、私は将来に向かって議論したときに、俗な言葉で言えば各省とけんかになり得るものもあるかもしれませんが、そこはむしろ第一義的には各省庁が最も責任を持ってやる分野ではないかというふうに思っでおるのでございます。 私どもとしては、実際の行政運営が行われている現場で、今委員がおっしゃったような縦割り的な問題が生じている場合には、それを将来に向かって改善してほしいという構造的な提案をするというのが監察の使命ではないかというふうに思っております。
○都築譲君 ありがとうございました。実証的なデータということで、確かにおっしゃるとおりだろうと思います。ただ、私が申し上げたかったのは、そういう芽というのはいろんなところに散らばってきておりますから、そういったものをぜひフォローをお願いできればなと、こういうことで申し上げたわけです。 それから三点目は、行政の執行に当たって、法律、政令、省令という非常に明らかなもの、大臣の告示あるいは通達、通達も表に出る通達と出ない通達とあると思います。もっとわからないのは、各行政官が執行の段階で行政指導をするとか、あるいは裁量権にゆだねられている分野というのは実は膨大なものがあるんじゃないかと、こう思うわけです。 そういった日本的な行政の慣行といいますか、膨大な裁量権なり行政指導というものが行われている中で、先ほどおっしゃったような適正な執行とか効率的な執行、あるいは公正な執行、例えば本当にさじかげん一つで、向こうから何か要求があったら受けた印象で、いやこっちだよというふうに判断してしまいかねない行政官だっている。本当に着実にやるとすれば、だれが言ってきても同じように扱う人もいるだろう、こういうふうに思うわけです。 そういった面で行政が適正に執行されているか執行されていないのか、そういったものに振れが出てくるんじゃないかというふうに思うんですが、行政監察としてそこら辺のところまで実際に入る必要があるのかないのかわかりませんけれども、何かそういったものが困難な課題としてあるのか、あるいは障害として横たわっているのか、その点についてちょっと御見解をお聞きしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員が今御指摘の点は、多分行政官庁におけるいわゆる行政指導の分野が非常に乱用されているんではないかというふうな御指摘でございましで、それについて行政監察としてはどう取り組んでいるのかという御質問の趣旨だと思います。 私も問題認識としては委員と同じでございましで、法治主義のもとではこの行政指導の乱用というのは極力避けるべきだという基本認識を持っておりまして、そのため今回、去年の十月に行政手続法が施行されまして、行政指導について一定の歯どめといいますか、枠組みができたわけでございます。そういう行政手続法が施行後一年たっておりますから、その後、実際にその手続法第四章の行政指導の規定が、行政の現場で具体的にどの程度定着しているのかという調査を近いうちにやりたいというふうに思っております。
○都築譲君 ありがとうございました。 次の点は先ほどのものとも関連するんですが、実は監察の障害、問題の中でも内容にわたる部分、国民生活に非常に密接に関連をしている、例えば、子供を持つ親にしてみれば最近の学校のいじめの問題、これは大問題。それから、町に出れば有害図書がいっぱい並んでいて、これはどうするんだという話があったりするとか、あるいは放送、新聞もそうかもしれませんが、こういったところは何か一種聖域のように実はなっておりますけれども、例えば、電波に乗る番組の内容が非常に暴力を含むとか性的に乱れているとか、あるいは非常に間違った見解をざあっと流してしまうとか、いろんな問題がやっぱりあるだろうと。それは放送行政の観点から入っていけるのか入っていけないのか、あるいは学校教育行政の観点から入っていけるのか入っていけないのか。ただ、国民の側からしたら、もう日常茶飯事に起こる、しょっちゅう情報にさらされている、全くふだん起こる大変な出来事ばかりだろうと思うわけですが、そういった問題。 あるいはまた、先ほどの省庁別に入りにくいものがあるんじゃないかというところで、例えば、銀行あるいは信用組合がつぶれていっでしまうような話がいっぱい起こっている。証券会社だって随分証券市場が低迷しているような話もあるんですが、あのときPKO、プライス・キーピング・オペレーションとかなんとかいって、例えば簡保の資金を導入する、年金基金を導入するとかいって何かやっているような話もある。あれも行政の一種の作用ではないか、こういうふうに思うわけです。実際に何が起こっているか、年金基金が今じゃ幾らつぎ込んで、幾ら損失しでいるのかというのは何も明らかになっていない状況があるわけですが、そんなところも行政監察は入らなくでいいのか、入りにくいから入らないのか、そこら辺のところはいかがでしょうか。
○説明員(松田隆利君) 行政監察につきましては、たびたび御説明申し上げていますように行政内部の自己改善の機能でございまして、やはり各省庁の行政の実施状況、これを実地に調査しまして得られた実証的データをもとに改善方策を提言するということでございます。民間の活動ですとかあるいは地方自治体の固有事務ですとか、そういうものに対する強制的な調査権もございませんし、おのずとその監察の範囲というのは各省庁の行政の及ぶところに限られでまいるわけでございます。 そのような限界がございますけれども、具体的な行政上の問題点が認められました場合には積極的に行政監察に取り組んできているところでございましで、具体的に申し上げますと、先生がおっしゃられました例えばいじめの問題につきましては、平成四年九月に義務教育諸学校等に関する行政監察というのを実施し、勧告をいたしております。不登校児の適応指導教室の設置の推進ですとか、登校拒否児童生徒対策を先生限りに任せるんじゃなくて、全校的、組織的な取り組みの推進ですとかいうようなことを指摘いたしております。 また、放送行政に関しましては、番組編成の自由とかいろいろな問題があるわけでございますが、電波行政監察を平成五年六月に勧告いたしております。例えば、周波数の有効利用の確保ですとか免許事務手続の簡素合理化ですとか、そういう点の指摘をいたしております。 それから、金融行政につきましでも、規制緩和の議論の中で各般の面で監察も取り組んでおりまして、行革審等の依頼を受けた調査ですとか、あるいはみずからの調査としまして各種の金利規制、店舗規制、あるいは業務分野規制等のあり方につきまして実態を調査し、勧告したり、あるいは行革審に報告し、審議の参考にしていただいているということでございます。
○都築譲君 ありがとうございました。ちょっと私が勉強不足でございました。ぜひそういう方向でいろんな問題についで取り組んでいただきたい、こういうふうに思います。 ただ、私が申し上げたいのは、行政の業務改善という観点から国会でもいろんな審議を通じてやっているわけですから、むしろ立法府が果たすべき役割、あるいはまた第三者が果たすべき役割が多いのかなというような印象を持ちました。 もう一点は、実は先ほどから監察の体制のあり方についで御議論がございました。とにかく人員、予算、こういったものが削られできているというか足りないんだと、こういう話があろうかと思います。ぜひその点についで努力をお願いしたいし、私どもも応援をしなきゃいかぬと思っております。 もう一つは、行政自身が各省みんな専門化、多様化しておりまして、十年、二十年にわたった係員や係長さんや補佐や課長さんたちがいて非常に膨大な専門知識を執行している。それに対して、行政監察局の方はやはり外部監察ですから外から見ざるを得ない。集中的に一生懸命勉強をやるにしても、その膨大な蓄積に対しては恐らくなかなか対抗できないところがあるのかなと。ただ、それに対しては、むしろ国民の視点に立って、素人だから一生懸命勉強したけれどもわからないところがある、これはおかしいじゃないかというところも、専門家に対してはひとりよがりだよというふうに言う立場にあるだろうと、こう思うわけです。 いずれにしろ、そういった膨大な知識、経験を有する組織に対して、同じ仲間内かもしれませんけれども、もっとその専門能力を磨く必要があるだろうと思うんですが、その点についてのお考えはいかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) これは私の経験で申し上げてお答えにかえさせていただきたいと思いますが、中央計画監察の計画をつくる段階から最後の勧告まで大体一年半ぐらいかかっているわけでございます。その中央計画の設計に当たる最初のときは、確かに各省の方々との間の知識面でのギャップはあると思うんですが、私はこれ自負しておるんですが、三カ月ぐらいたつと実際に各省の専門家の方と大体レベルは同じくなります。 それから、実際に今委員がお話しになりましたように、私どもの観点というのは専門的な立場というよりは国民の視点から見で本当にこういう行政運営でいいのかという形で、切り口がちょっと違うということで必ずしも各省庁の専門家と同じレベルの知識というのが必要がない面も多いだろうというふうに思います。 いずれにしろ、結論から申し上げると、私は三カ月ぐらいしたらもう各省の専門家とそう差はなくやっていると自負しております。
○都築譲君 ありがとうございました。大体役所の方も一年とか二年ですぐ人事異動がありまして、三日三月というふうに言われておりますからそんなものかなという感じがいたします。ぜひそういった国民的な視点といったものを大いに発揮していただきたいなと、こういうふうに思っております。 それで、もう時間がありません。最後に恐縮ですが、時代の変化に対応した、あるいは社会の変化に対応した行政の監視、救済のあり方全般についてひとつ大きな考え方を聞かせていただければと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のように、今まことに世の中が激しい流れにあるわけでございます。そういう中で、国民の方々の行政に対する期待というものは、これまで以上に高まってくるのじゃないかというふうに思います。そういう国民の期待に対応して行政というのは適切、公正、透明性を持って運営しなければならないわけでございますから、それを私ども監察という側面、立場から推進するということはこれまで以上に求められるというふうに思っております。 そういう意味で、私ども監察に携わる者として十分自己研さんをこれからも積んで、そういう国民の方々の期待に積極的にこたえでいかなければならないというふうに強く思っている次第でございます。
○都築譲君 ありがとうございました。 終わります。
○大脇雅子君 社会・護憲民主連合の大脇でございます。 それでは、私は行政監察の勧告の効果を中心にお尋ねしたいと思います。 総務庁設置法第五条によりますと、第三項で「長官は、所掌事務に関し、随時、内閣総理大臣又は関係各行政機関の長に対し、意見を述べることができる。」とありますし、第八項で「長官は、監察の結果行政運営の改善を図るため必要と認めたときは、内閣総理大臣に対し、関係行政機関の長に所管事項の改善を指示するよう意見を具申することができる。」、第九項で「長官は、監察の結果綱紀を維持するため必要と認めたときは、関係行政機関の長に対し、これに関し意見を述べることができる。」と。 この各条項の実際の実施方法といいますか、先ほど亀谷議員の質問で閣議の方へ回される一つの特徴などを言われましたが、一般的な原則のようなことをちょっとお尋ねいたしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 亀谷委員のときにもお答えしましたように、監察をしました結果というのは、まずは私どもの大臣から各省の大臣に勧告をするというのが基本でございますが、今委員がお読みになったように、設置法上はそれに合わせて、閣議で大臣が御報告しで周知徹底を図るという措置がとられでおりますが、その閣議で報告する場合というのは大きく分けまして二つに分かれております。 一つは、勧告いたしました事項が業務運営に係ります非常に重大な法令改正あるいは制度に係るものであるという場合、もう一つは、多数の省庁に関係する問題であるということで、やはり勧告に沿った改善をするためには関係する多数の省庁の連携、協力が必要であるという、そういう二つのタイプの問題、勧告については私ども極力閣議に報告して改善の推進を図っているわけでございます。 先ほども申し上げましたように、具体的にそういうことでやりましたものでは、例えば、経済協力の問題だとか、あるいは景気対策に関連して非常に許認可等がおくれている、そのことが景気対策の迅速な徹底を妨げているというような御意見がありまして、それを受けた調査結果をまとめまして閣議で報告したというような例がございます。
○大脇雅子君 先ほど大体一年半ぐらいでその調査が一本完了するということでありましたが、長いものはもっとまだ長く必要なときがあるんでしょうね。最長と最短距離の時間というか、そういったものはテーマによってうんと違うと思うんですが。
○説明員(松田隆利君) 監察によりまして、かなり大規模な調査になりますと、実地の調査期間が通常は三ないし四カ月でございますけれども、六カ月とかいう長期を要する場合がございます。そういうものにつきましてはやや長くなりますが、先ほど局長が申し上げましたとおり、おおむね一年三カ月から四カ月ぐらいが全体の調査から取りまとめの期間となっております。
○大脇雅子君 そういたしますと、まず総務庁の長官が関係の各大臣あてに勧告を出されるわけですが、その勧告の次のフォローアップというのは実際上どのようになっているでしょうか。
○説明員(松田隆利君) お答え申し上げます。 行政監察の実効性を確保いたしますために、設置法の第五条の規定によりまして、総務庁長官は関係行政機関の長に対しまして「勧告に基づいて執った措置についで報告を求めることができる。」こととされております。これによりまして勧告の実効性を担保いたしておるわけでございます。 具体的には、まず勧告から三カ月ないし六カ月後ぐらいに、関係行政機関のとった措置及び措置予定につきまして具体的な一回目の回答を聴取いたします。さらに、その後六カ月ないし一年ぐらいの後に、その結果どのような改善措置が講じられたのか第二回目の回答を求め、勧告指摘事項の改善措置の徹底を図っているところでございます。 先ほども局長から申し上げましたように、これらの措置によりまして、勧告指摘事項につきましてはおおむね改善措置がとられてきているところでございます。
○大脇雅子君 そういたしますと、その二回目の改善措置の報告を受けてなおかつ未措置のものとか、あるいは、例えば非常に長期を要するような改善の場合などはどこまでフォローアップをされるのでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 二つに分けて考えることができると思います。 一つは、勧告したけれどもどうもやらない、やりそうもないというもの、これについては私どもの監察では推進監察というふうに呼んでおりますが、今までやってきた監察と基本的には同じ視点、同じ調査項目でもう一回監察をするということ、そういう推進監察をとってフォローアップを図っております。 それからもう一つは、委員もお話しのように、やるんだけれども時間がかかるというものがあると思います。私どもの回答、一年ないし一年六カ月で一応二回目の回答をとるわけでございますが、その間ではなかなか時間がかかるというもの、ただしやらないというわけではないというものについては私ども常時その状況について十分ウォッチしておりまして、例えば、法律案が立案される過程でそれについての説明を求めるとか、あるいは法律が施行された後にはその実施状況についてどうなっておるかという照会をするとか、そういう形をとりましでフォローアップをいたしております。
○大脇雅子君 例えば、勧告の中では予算措置を必要とするものもあると思うわけですが、そういう予算措置の必要があるものについては省庁だけではなくて、例えば大蔵省にそういった監察をしたというような報告とか、あるいはそういった省庁間の協議の機関などを設置して実際に進めるというようなことが必要だと思いますが、その点どうでしょうか。
○説明員(松田隆利君) お答え申し上げます。 勧告事項の実施につきましては、やはり各省庁がそれぞれ担当官庁としまして責任を持って行っていただくということでございますので、私どもといたしましてはその実効性を確保いたしますために、勧告におきまして、その実行のため予算措置が必要な場合を含めまして相手省庁と十分な議論を重ねた上で勧告を実施させていただいているところでございます。 大蔵省との関係でございますが、やはり予算編成作業の参考に資していただく必要があるということで、私どもの勧告及び監察の結果報告書につきましては大蔵省の方に送付いたしております。また、予算に係ります重要事項がございました場合には、必要に応じ事前に大蔵省と十分な相談を行わせていただいておりまして、最近におきましては、例えば雇用保険関係の監察ですとか、あるいは農業者年金の関係の監察ですとか、予算問題にかなり絡んでまいりますものにつきましてはそのような措置をとっているところでございます。 いずれにしましても、今後とも勧告実施に当たりましてはその実効性を確保していくということで各省庁と十分議論を尽くしてまいりたいと思っておりますし、大蔵省とも密接に連絡をとってまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 情報の公開法がない現状では、言ってみれば行政監察の報告書というのは、国民にとりましては唯一情報の内部を知る大きなきっかけになっていると思います。この行政監察の調査結果の報告書とか勧告とかあるいはフォローアップの内容というのは、原則としてすべて国民に開示されているのでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 私どもの調査結果なり報告書の公開についての考え方を御説明させていただきたいと思っております。 この監察結果というのがもうかなり細かい部分についても記載されております。私どもは報告書については全面的に公開いたしておりますし、またフォローアップした結果、先ほど御説明しました一回、二回にわたる各省の回答結果につきましても公表いたしております。 なぜこういうふうに公表しでいるかということは、行政の情報の公開という問題もさることながら、ある意味ではその行政監察をチェックする機能というのは必ずしも多くないわけでございます。そういう点で、私どもがやりました調査結果というものを当然国民にオープンにして、そして国民の方から批判を受けるということで、この調査結果の報告書の公表というのは私どもの行政監察においては非常に大切なことだろうというふうに思っております。
○大脇雅子君 そうしますと、今までやられた中で国民に最も関心が持たれたというふうに把握されておられる行政監察というのはどんな項目があるのでしょうか。
○説明員(松田隆利君) 先ほど局長から申し上げましたように、勧告の都度マスコミに公表し、また関係方面にも監察結果報告書ともども配付いたしているところでございますが、それぞれ私どもとしては重要な勧告をいたしているわけでございます。 最近、マスコミ等でいろいろ評価といいますか御関心を呼んだと思れれるものを例示して挙げますと、NTTの改革の問題に関連します電気通信事業の勧告、これは平成七年の六月に勧告いたしております。それから、ODAが世界一というようなレベルになったわけでございますが、その中で特に無償資金協力ですとか技術援助ですとかを取り上げましたODAの勧告が同じく平成七年の四月に出ております。それから、この六月には大学教育の問題を取り扱った高等教育に関する行政監察ですとか、あるいは国民に非常に関心の深い救急あるいは救急医療の問題を取り扱った勧告ですとか、このようなものが御関心をいただいているのかなと思っております。
○大脇雅子君 そうしますと、例えば何年かローリングいたして、三年ごとにテーマを設定されていかれるんですが、主としてテーマの選定と国民の要望みたいな関心との関係というのはどうなっているんでしょうか。
○説明員(松田隆利君) テーマの選定、特に中央計画監察のテーマの選定につきましては、先ほど局長も申し上げましたように、部内で各界の有識者にお願いした行政監察懇話会というものがございまして、そこで高い立場から御議論をいただくほか、もちろん国会におきますさまざまな御議論ですとか、あるいはマスコミその他のさまざまな情報、それから各種経済団体、労働団体等とも私ども連絡会その他の場がございます。そういう場でのいろいろな御要請、さらには行政相談その他で寄せられました苦情なり行政問題の提起、そういうものを踏まえましで監察計画を中期的な形でつくらさせていただいておりまして、毎年この三年間のローリングプランを見直しでいくことによりまして最も緊急に必要な、最も今取り組むべき監察についでやっていくということでこの監察業務を実施いたしているところでございます。
○大脇雅子君 今、官官接待が非常に問題になっておりますけれども、それに対するこれまでの調査というのはどういう事例があるのでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 官官接待問題についで監察がこれまでどういう取り組みをしてきたかという御指摘でございますが、監察につきましては先ほどから言っておりますように、行政運営の改善を図る観点から不正事案の発生を許すような機構上あるいは運営上の欠陥を除去いたしまして、その発生を未然に防止するという綱紀の維持機能の一端を担っていることは間違いないわけでございます。 そういうことでございまして、五十六年八月十七日に私どもの大臣から各省大臣に通知しております監察がございます。件名は「行政事務運営の公正確保に係る体制及び手続に関する調査」でございます。この内容は、一言で申し上げますと、旅費だとか会議費の執行の適正化あるいは官公庁間接遇の自粛、内部監査の充実・強化などについて指摘したものでございまして、これを通じましで官庁綱紀の保持などを求めた監察でございます。
○大脇雅子君 ただいま御説明を得ました五十六年八月十七日の「行政事務運営の公正確保に係る体制及び手続に関する調査」、これの前書きを見ますと、この発端は行政事務運営に関する国民の不信感が高まって、そして閣議で内閣総理大臣から「綱紀粛正と行財政の刷新に関する当面の方針についで」という指示があり、さらに官房長会議の申し合わせというものがあって着手されたような形になっておりますが、これは五十六年でございましで、それからかなりの時間がたっているんですが、近々にそういったものに着手される御予定とかあるいは議論というものはないのでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 今、問題になっております官官接待問題について行政監察として取り組む意向がないかどうかというお尋ねでございますが、御案内のように、今宮官接待につきましては、一つは政府におきまして、今般のいろいろの問題指摘を受けまして目下各省庁が綱紀の粛正の徹底を図っているところでございますし、また現在、自治体におきましても節度ある対応と適正な予算執行に努めるよう指導が各省を通じて行われておりますし、さらに会計検査院におきましても幾つかの県を取り上げまして、これの関連する調査を実施中だというふうに承っております。 そういう状況でございますので、私ども監察局としてはこの状況を見守ることといたしたいと思っておりますが、今後、国庫補助金の関連で行政運営上の改善を図る必要があるというふうに認められた場合には、この監察についでやるかどうかも含めまして検討してみたいと思っております。
○大脇雅子君 この五十六年の調査結果によりますと、「旅費、会議費の執行の適正化」とか、あるいは「官公庁間接遇等の自粛」というような形でまさに今起きているような弊害について的確な指摘があるわけですが、それにもかかわらず、ああいった新聞報道でされるような官官接待とか、そういう綱紀が乱れているような事例があるわけですから、ぜひその点にも関心をお向けいただいて国民の声を行政監察業務にも反映していただきたいというふうに望みます。 またもう一つ、最近の国民の関心からいうと、宗教法人法に対する改正問題が今問題になっておりますが、それと行政監察とのクロスというものはこれまであったのでしょうか。あるいはそういう問題については今後とも非常に難しいのでしょうか。
○説明員(斉藤茂樹君) お答えをいたします。 現在まで宗教法人に関する行政監察を行った実績はございません。宗教法人に関する行政の監察を行うとした場合には、宗教法人そのものを調査する必要も考えられるわけでございますが、現在の宗教法人法では信教の自由を保障する観点から所轄庁にも立入検査権、報告徴収権が与えられていない状況にございます。 したがいましで、当庁といたしましてもその趣旨を踏まえることが必要となるわけでございまして、実態把握、実証データに基づき行政運営の改善を勧告する行政監察にはなじみにくい面があると考えております。
○大脇雅子君 宗教法人法は確かに信教の自由との関係で非常に難しいのですが、そのほかの公益法人に対する監察の可能性というのはどうなんでしょうか。 もちろん、その活動に入るのではなくて、法人性の側面に関してのみという点についでということになるのは常識的に当たり前だと思うんですが、特殊法人などはその対象になっているわけですけれども、いわゆる射程距離の範囲というものは一体どこら辺にあるんでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 公益法人ということよりは民法法人というふうに限ってお話しさせていただきたいと思いますが、私どもの設置法では、民法法人も私の機関でございますから、それについては強制的な調査権限はございません。あくまでも調査に行った民法法人の協力を得て調査するというのが私どもの監察における権限の範囲でございます。 ただ、民法法人のあり方については制度の問題あるいは運営の統一化の問題、個々の不正事案とかではございませんで、そういう制度的な問題、運営上の統一の問題等もございます。そういう観点から既に民法法人の監察を三回やってまいっております。
○大脇雅子君 そうしますと、それの関連ではどのような問題点が出ておりますでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 民法法人については先ほど言いましたように、制度上の問題あるいは運営の統一上の問題ということで、例えば休眠法人の整理をするためのいろいろの制度の改正を指摘したり、あるいは、ややテクニカルになりますが、民法法人の中には、民法法人は本来不特定多数の方の利益を目的として事業をやるわけでございますが、不特定多数じゃなくて不特定限定された人の利益を目的としてもかつては許可された例もございます。こういうのは本来民法法人あるいは民法の考え方からはおかしいということで、これを民法法人から分離して中間法人制度というのをつくったらどうだというようなことをかつて勧告いたしております。
○大脇雅子君 時間が参りましたので私の質問を終わらせていただきますが、先ほども言いましたように、少なくとも今、情報公開法のない中で行政監察の役割というものは国民的な視点から見たらますます重要性が大きいものだと考えますので、今後とも適宜、時代に合わせた先進的なテーマをお選びいただきまして、事業をお進めいただけるようにお願い申し上げます。
○筆坂秀世君 日本共産党の筆坂です。 今、大蔵省を初めとした高級官僚の不正腐敗問題や、先ほど来お話が出ている官官接待問題等々で行政への不信というのは大変高まっていると思うんです。行政監察の目的というのは、効率的な行政の確保ということと同時に、不正や不当な行為をなくしていく、あるいは公務員の規律を保持していくというのも行政監察の大事な役割です。 官官接待問題を見ましても、これがなぜ今これほど大きな政治問題になってきたかといえば、市民オンブズマンが自治体の情報公開法を使って資料をとったと、これによって初めて明らかになったんですね。このことは行政の民主化、そして公正で効率的な行政の確保という点で、私は改めで情報公開というのがその一つの核をなしておるということを証明していると思うんです。 ところが、行政監察年報、分厚いのを見ましたけれども、情報公開それ自体がテーマになったことはないですよね。何百ある中でちょこっとそのような文言が出てくることはありますけれども、やはり行政監察というなら、今の時点に立って、情報公開それ自体をテーマにすべきではないのか、あるいはすべきではなかったのかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のように、これまで私ども行政情報の公開というテーマそのもので監察をやったことはございませんが、個々の監察の中で行政情報の公開について触れたことはかなりございます。 例えば、この前の経済協力、ODAの監察の中で、落札した業者の方すべてを公表したらどうだという勧告をして、JICAの方ではその私どもの勧告に沿って措置をとっているという一例を申し上げて、申しわけございませんが、それを初めとしていろいろの個別の監察の中で行政情報の公開、公開を通ずる行政運営の透明性というものについての勧告をしております。
○筆坂秀世君 確かに全くやっておられないと言うつもりはないんです。 例えば、今薬害エイズというのが大きな問題になっています。これまでの薬害でいいますと、サリドマイドであるとかイタイイタイ病、水俣病、スモン等々ありました。もちろん厚生省はいろんなお立場があるでしょうけれども、やはり厚生省がつかんでいた情報を直ちに公開するということをやっていたなら随分私は防げたものもあったというふうに思うんです。そういう点で、やはり情報公開というのは国民の立場にとって本当に大事なことだというふうに思うんです。 いま一つ、九月二十九日、閣議でも審議会の透明性の確保ということが閣議決定されましたですよね。私も改めてざっとこの平成六年版審議会総覧を見ましたよ。二百十七ですか、委員の数は延べ四千七百人ぐらいいらっしゃるらしいんだけれども、この審議会の問題というのはこれまでも随分指摘されてきました。実際審議委員になった方で、例えば旭化成の宮崎輝さんなんかも、みずから審議会に入ったけれどもこの審議会そのものを批判する。あるいは評論家の屋山太郎さんなんかは、審議会というのは一言で言えば人生のむだだ、もう私は入らないというふうにおっしゃったこともございます。行政の隠れみのになっておると。ある役所がこういうことをやりたい、直接言えないから審議会に言わせる、隠れみのになっておる、こういう批判も随分あります。しかも多くが非公開だと。 しかも、これざっと見てみまして本当にたくさんの方が兼任されていますね。私は驚きましたよ。この方々が特別どうのこうのというわけじゃないですが、例えば、鉄鋼連盟会長の齋藤裕さんは五つの審議会だとか、西友専務の坂本春生さん、前通産官僚の方が四つです。経済企画庁長官をやられた高原須美子さんが五つの審議会、連合事務局長の鷲尾さんが五つ、大宅映子さんが四つ、平岩外四さんは会長ばっかり三つ兼ねている、これを見る限り。審議会というのは行政の重要事項を審議すると。もう職業は審議委員だと言いたくなるぐらい兼ねているわけです。しかも、中身は多くが公開されていないと。 審議会というのはこれは行政の一部ですから、行政の民主化を図るためにもやはり審議会の民主化を図る必要がある、これは憲法上の要請だという有力な見解だってあるわけです。私は、そうであるならこれは行政監察の対象に十分なり得ると思うんですけれども、この点はいかがなんでしょうかね。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のような審議会についてのデメリットがあると思いますが、一方で、審議会というのは行政運営の民主化、つまり、行政が独善的な決定をしないように民間の有識者の方の議論をいただきたいというすぐれた側面もあるのではないかと私は思っております。 こういう審議会の運営のあり方について行政監察をしたらどうかという御指摘でございますが、審議会というのはあくまでも政策そのものの決定機関じゃないわけでございましで、行政監察は基本的には行政政策の決定機関に対して勧告をするというのが基本でございます。 そういう観点から、それぞれの施策別監察の中で関係する必要な範囲においで審議会の運営のあり方について監察もしたことがございますが、これまで審議会そのものを取り上げてやったことはございませんし、むしろそういうことよりは、政策決定をする各省庁のあり方そのものを私どもこれからも監察の対象にするのが監察のあり方としては多分適切ではないかというふうに思っております。
○筆坂秀世君 監察局長に申し上げるのがいいかどうかわかりませんが、閣議決定でもそういうことがされていますので、この調査会でもこの問題というのはこれからテーマになると思いますので、全審議会について、例えばこの五年間なら五年間どういうふうに開催されてきたのか。休眠になっている審議会もございますよね。委員、会長の兼任状況がどうなっているか、公開の程度がどうそれぞれなっているか。これをこの調査会にぜひ出していただきたいと思うんです。これはもしあれでしたら理事会の方で後で協議していただいても結構だと思うんですが、お願いをしておきたいと思います。 最後に、私は行政監察というのは、やはり一つは簡単に言えば悪いところを改めていくというのが大きな仕事だと思うんです。その上で、私、年報を読みましてちょっと気になったのは、例えばタクシー、自動車の規制緩和、あるいは料金の多様化だとか、いろいろあります。それ見ますと、この規制緩和はよいことなんだというまず前提がある、規制緩和はよいことだと。その立場から見てどうかと、こういう監察なんですね。 しかし、例えばタクシーの規制緩和について言えば、橋本通産大臣・自民党総裁が書かれている本を見ましても、タクシーの規制、何でも規制緩和をやっていいというものじゃないんだと。私はタクシーの運転手に話したことがある。もしやれば、言ってみれば白タクが町じゅうを走るようなものなんだ、それでサービス向上なんというのはとんでもない話だとおっしゃっています。 ですから、やはりそういう前提を置かないで、それは前提を置いたんしゃ規制緩和反対の意見だってあるわけだし、あるいはそのデメリットだってあるわけだから、そういうものを白紙の状態で監察しないと公正な監察になっていかないんじゃないかと私は思うんですけれども、この点についての見解をお伺いして、質問を終わります。
○政府委員(大橋豊彦君) 私どもの行政監察においで、規制緩和の問題というのは当面最大の問題の一つでございます。その際の基本的スタンスは、決しで規制緩和がすべてにおいていいことだという立場には立っておりません。 先般、この三月に規制緩和の計画が閣議決定しておりますが、その中で規制緩和についての政府の方針が明記されております。ちょっと手元に資料を持っておりませんので簡単に申し上げれば、経済的規制については原則撤廃、例外規制という立場でございますし、社会的規制については不要なものはやめていこうという方針だったと思います。そういう政府の決めた方針に沿っで、私どもは規制緩和についての監察をやっているとぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
○中尾則幸君 参議院フォーラムの中尾でございます。 先ほど来から行政監察に関する役割あるいはその貴重な御提言、私もうなずきながら質疑を聞いておりました。持ち時間が十分と短こうございますので、私は具体的な事例に絞って何点か御質問させていただきたいと思います。 平成元年に実施いたしました「交通安全対策に関する実態調査」というのがございます。私も資料を取り寄せて拝見いたしました。調査という名称にはなっておりますけれども、これは総務庁設置法第四条第十二号に基づく行政監察に変わりないということでございます。 調査の実施期間が平成元年一月から三月、さらに補足調査が十月から十二月と都合六カ月やられております。そして、勧告を出しておりまして、勧告先が国家公安委員会、総務庁、文部、厚生、運輸、労働、建設、自治 消防庁でございますけれども、多岐にわたっております。勧告の年月日が平成二年六月十八日でございますから、調査開始から約一年余り、ちょっと遅い気もするなという感じはしましたけれども、大変優秀、三カ月ですべでわかっちゃうという方々がやっていらっしゃるんですからその理由もうなずけます。 さて第一点でございますが、勧告を行う点では同じでございますけれども、何々監察というのと調査というこれとは強制力というんですか、勧告の重みがちょっと違うんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(松田隆利君) 先生先ほどおっしゃられましたように、実態調査あるいは調査と称しておりましても総務庁設置法第四条十二号に基づく監察でございます。こういう調査におきまして、行政上問題ありということで勧告を行う場合がございますが、その勧告についてはいわゆる監察の勧告と同じでございまして、強制力に変わりがあるわけではございません。
○中尾則幸君 第二点でございます。 この調査は、本庁及び管区の行政監察局等で総動員しでやられたと思うんですが、何人くらい職員が立ち会ってやられたのか。
○説明員(鎌田英幸君) 御説明いたします。 この監察は、本庁では四名、それから出先機関であります管区・地方局で四十四名、計五十人弱の体制で、先ほど先生御指摘のように六カ月間にわたって実地調査をいたしております。 これは、普通の監察ですと三カ月程度の調査ですので、約二倍のマンパワーを投入したということでございます。
○中尾則幸君 対象機関として、先ほども申し上げましたけれども、警察庁、運輸省、建設省、厚生省等が挙げられでいますけれども、これらの省庁の本監察に対する協力は十分得られたか。 先ほどからもいろいろ御指摘ございましたけれども、何せ身内が身内を監察、勧告するわけでございますから、これは名前は申し上げませんけれども、いろいろ聞きましたら、あそこはなかなか資料を出してくれないとかそういうのもちらほら耳に入りました。総務庁設置法五条五項で、これは「調査を拒んではならない。」と法的に担保されておるわけですけれども、ここでは、あそこが言いにくいだの非協力的だとは私は恐らく言えないと思いますけれども、そういうお悩みもあるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(鎌田英幸君) 交通安全対策に関する監察の場合はかなり多くの省庁を調べておりまして、十省庁、特殊法人が四つ、それから都道府県とその公安委員会、市町村も含めて調べさせていただきました。いずれの機関におきましても、私どもといたしましてはかなり円満に御協力をいただいたというふうに認識しております。 と申しますのは、調査結果報告書をごらんいただければ御理解いただけると思うんですが、かなり実態調査をやった事例が出ております。それらの事例は、こういうところができていないじゃないか、不十分じゃないかという実例でございまして、これは相手機関にとってはかなり内容的には不利益な内容になっておりますので、そういうことからも円満な協力なくしてはこういう結果が得られないということで、協力関係については御理解いただけるのではないかというふうに認識しております。
○中尾則幸君 私の思い過ごしであればいいと思うんですが、これは今後のテーマであろうかと思うんです。私は総務庁に応援団のつもりで聞いておるものですから、以後よろしくお願い申し上げます。 さて、四点目でございますけれども、今も御答弁がございましたが、勧告に対して対象機関がとった措置を総務庁としてどう評価しているか。大変すばらしい報告書を読ませていただきました。例えばドクターカーの充実だとか救急救命士制度、いろいろな点から労作だなと私も大変感心はしておりました。その評価についてまず伺いたい。 そして、その後勧告による改善を行っております。さらにフォローアップをしているのも存じておりますが、交通事故の抑止あるいは防止にどのくらい役立ったとお考えになっているのか。この二点をお伺いします。
○説明員(鎌田英幸君) 御説明申し上げます。 既に御案内のとおりとは存じますが、この勧告では四つ勧告の柱がございます。一つは道路交通環境の整備と車両の安全対策、二つ目が交通安全教育の充実、それから運転免許制度の見直しが三つ目、四つ目が交通事故の調査分析をもっとしっかりやるべきじゃないかという項目でございます。 これらにつきまして勧告をいたしました後、約半年後、それからさらにまた一年後、二回にわたりましでその後の措置状況を聞きましてフォローアップをやっております。 その結果、ありていに言えば非常に改善措置が進んだのではないかなと思っておりまして、具体的に申しますと、道路交通環境あるいは車両の安全対策等安全面につきましては救急救命士制度、先ほどお話にございましたが、これが創設されました。それから、学校とか職場とかかなり広範囲な機関で交通安全教育が熱心にやられるような体制が組まれたとか、あるいは運転免許制度の見直しに関しましてはAT車の限定免許という新しい制度が創設された。それから、交通事故分析については新たな財団法人が設立されて、各省庁の協力のもとに事故現場での原因分析というのが進んだというふうに考えておりまして、着々と進んでいるのではないかなと評価しております。
○中尾則幸君 平成六年版の交通統計、私も何かいじわるしているようですけれども、昭和四十五年に第一次交通戦争と言われまして、死亡件数が一万五千件も発生したときがございました。そのときの指数を一〇〇としまして、平成二年、いわゆる勧告を実施したときが九〇、これは比率で言えば一〇%減っております。死亡事故の件数を言いますと一万六百件余り。そして、それから四年後の平成六年、これは第一次交通戦争よりも上回っている、指数が一〇二でございます。 こういう状況の中で私がお伺いしたいのは、大変こういう貴重な提言をされている、しかも、このテーマについては現下の最大の社会問題の一つであることにかんがみという、これを少しでも抑止しようという意気込みが伝わってくるわけでございます。私はこれは喫緊の課題だと思うんですが、それについでせっかくここまでやって勧告をしたと、それからどうフォローされているか、現在のフォロー状況。私はぜひフォローすべきではないかと。 時間もございませんのでもう一点。 今後、この中期テーマには上っておりませんが、これについでどうつなげていくのか、実施する計画が。ありやなしや、伺います。
○政府委員(大橋豊彦君) 先ほどちょっと申し上げましたように、中期行政監察等予定テーマというのは毎年見直しをする、ローリングするということでやっております。この十月から、私ども来年度からの三カ年でどういうテーマを監察するかということで現在作業に入っております。そういうことでございますので、当然、今委員御指摘の交通安全の問題もこの監察テーマの検討の視野に入れながら考えてまいりたいと思っております。
○中尾則幸君 時間が参りました。ありがとうございました。
○小島慶三君 どうもきょうは御苦労さまでございます。もうちょっと御辛抱いただきます。 私が伺いたいのは、行政監察の枠組みというかシステムというか、これに関してでございます。先ほど都築委員からいろいろ御質問がございましで、若干私の質問とダブるところがあるかもしれませんが、その辺は適当にお答えいただきたいと思います。 今、一番問題に私ども感じておりますのは、行政監察局の方では大変いい勧告を次々出しておられるので敬意を表しますが、問題は各省の内部監察ということではあるまいかと思うんです。各省は自分のことでもございますし、またやっていることは会計法による手続だとかあるいは服務規定だとか、こういうものに対していいか悪いかというふうな、言葉が悪いですけれども、ごくトリビアルな問題を各省はいろいろやっている。恐らく行政の評価とか、そういうことに関してはほとんどタッチするところがないということではないかと、これは私、実情はわかりませんが、そういうふうな感じがいたします。 諸外国の場合には、非常に何かすぐれた独立性の高い、また権威を持った機関があって、そしてそういうところが、例えばアメリカのようにイシスペクターゼネラルといったような仕組みできちっと対応しているというふうに私聞いております。その点、日本ではもちろん行政監察局はおありになるわけですけれども、そこから各省へ内部監察の手を伸べるというのはなかなか難しいんじゃないかということになりますと、例えばイシスペクターゼネラルのような仕組みがあって、そこから人を派遣するとか、そういうことはあってもいいんじゃないかと思いますが、この点いかがでございましょうか。
○政府委員(大橋豊彦君) 先ほども申し上げましたように、行政運営の効率性の向上あるいは透明性の向上、公正性の確保という点からは行政監察のみならず、各省に置かれます行政監査部門の機能アップというのも欠かせないことだろうというふうに思っております。そういう点から、私どもとしては各省庁の内部監査部門に対しましていろいろの支援をそれなりにしているところでございます。 具体的には、先ほども申し上げましたように、例えば年に六カ所の場所に内部監査部門の方をお呼びしまして、私どもの行政監察の経験なりノウハウというものを提供する一方、内部監査部門の方からも、その人たちが現に持っておられます問題意識なりあるいはどういう計画なのかというようなお話を聞くとか、そういうことを通じて相互の連携を図りながら、そして、全体としての日本の行政運営の効率性なり公正性の確保を図っていっているところでございますので、引き続きこれは私どもとしても重視しながらやっていきたいと思っております。
○小島慶三君 年に何遍かそういうことをおやりになるというのも大変結構だと思うんですけれども、むしろ常時の連絡といいますか、意思疎通というか交流というか、何かそういう仕組みが必要なんじゃないかという感じがいたします。 それでもう一つの問題は、先ほどもちょっと問題が出たと思うんですけれども、例えば、会計検査院あるいは会計法四十六条に基づく大蔵省の監査というものがございますね、こういうものと、それから行政監察局のお仕事の間の接点と申しますか、これが一体どういうふうになっているのか。同じ問題を違った切り口で扱うという形まで密度の高いものになっているのかどうか、その点お伺いしたいと思います。
○政府委員(大橋豊彦君) 先ほど少し申し上げましたように、監察と会計検査というのはそれぞれの性格、位置づけが異なるわけでございます。そういう点で、一応は異なるわけでございますが、行政機関のあるいは特殊法人の業務が適正かつ効率的に実施されるためにいろいろ支援するという性格では共通する部分もございますので、我々としてもそういう意味では先ほどの各省の内部監査機構と同様に、会計検査院との連絡というのを積極的にやっているわけでございます。 具体的には、例えば私ども勧告いたしました事項につきましてはその都度、これは会計検査院の課長レベルでございますが、直接課長レベルに対しましてこういう内容の勧告をいたしましたよという連絡をする一方で、会計検査院の方も会計検査結果が出ましたら私どもの方に来ていただきまして、その結果をお知らせいただいているというような相互の交流を図っております。これが一つの例でございます。 それ以外にいろいろやっておりますが、そういうことを通じて、先ほどと同様に、全体としての行政機関なり特殊法人の業務の適正かつ効率的な運営を確保していかなければならないというふうに思っている次第でございます。
○小島慶三君 大蔵省の四十六の方はいかがでございますか。
○政府委員(大橋豊彦君) 四六監査についても主計局との連絡をやっておりますが、現在大蔵省の四六監査については率直に申し上げまして特に連絡をしておりませんが、委員御案内のように、四六監査は主計局の主計監査官というところでやっておりますが、主計局の総務課なり主計企画官レベルでの交流は常時やっております。
○小島慶三君 終わります。
○山田俊昭君 二院クラブの山田です。 先ほど小島委員がもう少しだと、御辛抱をということですが、私が最後の質問者でございます。あと十分ばかりおつき合いをいただきたいと思います。 質問も八番目になりますとほとんど用意したものが重複になりまして、大脇委員が質問されました官官接待の問題を、ちょっと角度が違うところ、重複を避けて質問したいと思います。よろしく。 昨今、地方公共団体による中央官庁職員に対するいわゆる接待攻勢、官官接待が大きな問題となっております。本年十月二十四日には、農林水産省の東北農政局農業水利事業所の職員らが会計検査院の職員に飲食のもてなしをしたとして処分を受けたところであります。また、十月二十七日発売の雑誌フライデーにも労働省の大蔵省に対する官官接待の事実が掲載されており、今やこの問題は国家自体の信頼性を揺り動かす問題にまで発展してきております。 もとより、接待というのは予算等に便宜を図ってもらいたいとか検査とか監察に手心を加えてもらいたいとかそういった不当な目的が潜んでいるのが通例であります。よって、これを許しますと行政の適正な運営はゆがめられまして、国民の権利、利益が侵害されることは明白であります。そこで、行政統制の有力な手段であります行政監察の見地から絶対に放置できない問題であると考えるわけであります。 そこで、二、三御質問をいたします。 地方公共団体には従来より食糧費なる予算科目が存在いたしまして、また中央官庁にも同性質のものが存在し、これらが主な官官接待の資金となっていると思われますが、総務庁には行政監察によってこの食糧費の実態を徹底的に解明しで改善勧告などをしていただきまして、適正な措置を講ずるおつもりはあるのかないのかお尋ねをいたします。
○政府委員(大橋豊彦君) 委員御指摘のように、食糧費に係る官官接待問題が今新聞紙上等で言われているわけでございます。 御案内のように、食糧費というのは大きく言って、一つは地方公共団体独自の部分ともう一つは国庫補助金によるもの、こういう二つに分かれているのではないかと思います。このうち国庫補助金によります食糧費につきましては、各省庁が補助金を出します際に、その支出について非常に詳細な内容の通達を発しているのが通例でございます。食糧費についてはこの通達の中で、補助事業施行のために直接必要な会議用の茶菓子代といいますか、あるいは弁当代といったような賄い料、そういうものに使途を限定しているのが多分多いのではないかというふうに思います。 仮に、この国庫補助金によります食糧費が官官接待に流用されていたとするならば、それはある意味では各省が出しました通達に反する事態というふうに思われますが、先ほど大脇委員のときにも申し上げましたように、現在政府の方で、各省庁は綱紀粛正をやっておりますし、またこの関連で、地方公共団体に節度ある対応と適正な予算執行に努めていただきたいという指導を行っております。さらには、会計検査院の方では幾つかの県を取り上げましで、この食糧費についての調査をしている最中でございます。そういうことでございますので、私ども監察部局といたしましては、当面はこの状況を少し見守らさせていただきたいというふうに思っております。 今後、今申し上げましたような国庫補助金の適正な運用上問題であるという事態が生じで、その必要が出てきた場合には官官接待の問題についての監察をするかどうかも含めまして少し検討してみたいと思っております。
○山田俊昭君 様子を見守るのではなくで、積極的にやっていただきたいなというのが率直な意見であります。 総務庁というのは会計検査院と同じようにいろんな意味で誘惑というのが多いと思うんですが、総務庁として、例えば実地調査に向かう職員に対して具体的な何か御指導なり、あるいはそういう場合にどういうふうに対応しろとかいうようなマニュアルなんかはあるんですか。
○説明員(松田隆利君) 行政監察局におきましては、業務が各省庁に対する行政監察を実施するという性格の業務でございますので、綱紀の厳正な保持につきましては特に留意してきているところでございます。 内部的には行政監察に従事する職員の服務規程というものを定めましで、綱紀の保持のみならず、その他全体の服務のあり方について徹底を期しでいるところでございます。特に、実地調査に向かいます担当官に対しましては、調査対象から接待等を受けることのないよう厳しく指示をしてきております。今後とも綱紀の厳正を期してまいりたいと考えております。
○政府委員(大橋豊彦君) 時間をとって恐縮でございます。一言だけ言わせてほしいと思っております。 これも私の経験ですが、私が役所へ入りましたときに先輩から言われたことを御紹介しで、監察局はこの問題にどう対応しているかということを御紹介させていただきたいと思います。 先輩からは、実地調査に行ったときには、お昼はお茶は飲んでもいいけれどもコーヒーは飲んじゃだめだよ、絶対コーヒー以上は飲んじゃだめだよと、そして、もし食事が出たら帰っでこいよと、そう先輩から言われて私ども監察をやってきたつもりでございます。私が先輩から受けたこういう指示というのが、現場の監察に携わる人にも十分徹底しでいるということで信頼しているところでございます。
○山田俊昭君 現実に総務庁の方が調査に行かれて、食事の接待を受けたりごちそうになったというようなことはあるんですか。
○説明員(松田隆利君) 先ほど申し上げましたように、厳しく対応を指示してきておるところでございまして、これまで問題になったようなことはございません。
○山田俊昭君 いや、あるのかないのかと聞いたら、それはあるわな。 総務庁自体がいろんな問題、不合理性とか問題点があると思うんだけれども、今後、みずから総務庁自身を監察の対象とする予定はあるのかどうか、お尋ねをいたします。
○説明員(松田隆利君) お答え申し上げます。 行政監察は各行政機関の業務の実施状況を監察するということでございましで、当然その対象となる行政機関には私ども自体の総務庁も、それから上部機関でございます総理府も対象に入っております。 先ほど御紹介申し上げました交通安全対策に関する実態調査につきましては、我が方に交通安全対策室という組織を抱えておりますし、また、国有財産の管理、処分に関する行政監察等につきましては、いずれの省庁も横断的にこれは実施いたしておりますので、当然総理府及び我が方の総務庁も対象になっております。 今後とも、総務庁及び総理府の所管行政につきまして、適時的確に必要な行政監察は実施していく考え方でございます。
○山田俊昭君 官官接待のほかにもう一つだけちょっと質問いたしますが、内閣の情報調査室とか公安調査庁とか、いわゆる警察等の公安関係に関しで、それは省庁の特殊性から秘密性の保持も必要だろうと思うんですけれども、その活動の実態が非常に不透明なんですね、私たち国民にとりまして。そういう非合法活動が公安関係の中で行われるというような余地も残されているのではないかと危惧を持つわけでありますが、国民の人権保障の観点から最も行政監察が必要な領域だと私は思うんですが、総務庁の御見解をお尋ねして、私の質問を終わります。
○説明員(松田隆利君) お答え申し上げます。 先ほど来御答弁申し上げておりますように、監察は、各行政機関の業務の実施状況等を監査、調査いたしまして、その結果に基づいて勧告をするという業務でございます。 ところで、公安調査庁は暴力主義的破壊活動を行う団体に関する調査、また警察行政は犯罪捜査活動ということを行っているわけでございますが、これらはいずれも司法的なあるいは準司法的な手続業務でございましで、私どもがこれら行政の末端現場におきまして捜査資料を入手したり、あるいは捜査官から直接事情を聴取したりするようなことは事実上困難と考えておりまして、実証データを踏まえた分析、評価を基本とする行政監察にこういう業務というのはなかなかなじみがたいのではないかと考えております。 しかしながら、各省庁に共通するような問題、例えば警察でいいますと交通問題ですとか、あるいは司法的手続にかかわる部分以外の一般行政がございますので、そういうものにつきましては警察庁等につきましても対象として取り上げてやってきているところでございまして、今後とも必要に応じて調査対象としてまいりたいと考えております。
○山田俊昭君 どうもありがとうございました。
○会長(井上孝君) それでは、本日の調査はこの程度にとどめます。 ―――――――――――――
○会長(井上孝君) 次に、参考人の出席要求に関する件についでお諮りいたします。 行財政機構及び行政監察に関する調査のため、今期国会中必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(井上孝君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(井上孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時一分散会