科学技術特別委員会 第3号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1995/12/13
会議録
○委員長(長谷川清君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。 科学技術振興対策樹立に関する調査のうち、高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する件を議題といたします。 同伴に関し、政府から報告を聴取いたします。浦野科学技術庁長官。
○国務大臣(浦野烋興君) 「もんじゅ」のナトリウム漏えいにつきまして御報告を申し上げます。 十二月八日、金曜日でございますけれども、午後七時四十七分に、高速増殖原型炉「もんじゅ」の配管からナトリウムの漏えいが発生をいたしました。 今回漏えいしたナトリウムは、放射性物質を含まないものではありますが、我が国としては初めての経験でございます。地元の方々を初め、国民の皆様方に大変な御迷惑をおかけし、このことにつきまして申しわけなく思っております。 総理より、徹底的な原因究明と地元の実情を把握すべしとの指示を受けまして、一昨日、私は現地を訪問いたしました。現地を視察いたしますとともに、福井県知事を初めとする地元関係者に面会をいたしまして、直接、状況の把握に努めたところでございます。 「もんじゅ」の現場においては、漏えいのあった二次主冷却系Cループ配管室とほぼ同一の部屋に入りまして、状況を確認するとともに、動燃事業団に対しまして、原因究明に全力を挙げるように強く指示をいたしたところでございます。 現場に同行されました福井県知事とも個別に会いまして、知事からは、徹底的な原因究明と適切な情報公開などについて要請を受けた次第です。 敦賀市役所におきましては、敦賀市長からも同様な申し入れを受けました。また、市議会の方々にもお目にかかり、徹底的な原因究明を行う決意を披瀝したところでございます。 福井県庁に参りまして、県議会の正副議長から、地元の人々の御心配についての率直な御意見を承ったところでございます。 これらを通じまして、地元の人々の御心配を私自身肌で強く感じたところであり、今回の漏えいの重さを厳しく受けとめるとともに、徹底的な原因究明及び地元の方々の不安を解消することの必要性を強く認識いたした次第でございます。 現在、科学技術庁におきましては、一昨日付で設置をいたしました当庁の原子力安全技術顧問を中心としたタスクフォースで、ナトリウム除去等の作業の安全確保、原因の詳細調査、再発防止策及び教訓事項等につきまして検討を開始し、一昨日には予備会合、昨日は第一回正式会合を開催するとともに、本日でございますけれども、委員のうちの四名が現地調査に赴いております。 また、原子力安全委員会におきましては、十二月九日土曜日に、現場の状況の正確な把握等のため安全委員を派遣いたしております。十二月十日、日曜日でございますけれども、臨時会議を開催いたしまして、現地調査の報告を受けるとともに、行政庁からもこれまでの状況と今後の対応方針を聴取し、今後、独自の立場から原因の究明と再発防止のための調査審議を行うとの方針の決定をいたしておるところでございます。 さらに、昨日は、原子力委員会を開催いたしまして、地元及び国民の皆様方の信頼を得ることの重要性を改めて確認いたしたところでございます。 当庁といたしましては、今回の漏えいの発生を真摯に受けとめまして、安全の確保に万全を期すとともに、積極的かつ一層迅速な情報の提供に努め、地元の方々や国民の皆様の信頼が得られるよう最大限の努力を重ねてまいりたいと考えております。 この際、委員長を初め、委員各位の御指導と御協力をお願い申し上げる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(長谷川清君) 宮林科学技術庁原子力安全局長。
○政府委員(宮林正恭君) それでは、少し詳細につきまして補足説明をさせていただきます。 大臣の方から既に御説明がございましたので、一ページ、二ページは飛ばさせていただきまして、発生時の状況、三ページから入らせていただきますが、その前にちょっと図を見ていただけたらというふうに思います。七ページをごらんいただきたいと存じます。 七ページが、「もんじゅ」全体の冷却システムをあらわしております。この格納容器の中には、原子炉と一次系ナトリウムの冷却系が入っております。それで、この一次系で取り出されました熱が、二次系と言っております、もう一度ナトリウムで熱交換をいたしまして取り出すものがございまして、この二次系のナトリウムで熱を取り出しまして、今度は水に伝え、それを過熱蒸気に持っていく、その過熱蒸気に持っていく系が三次系でございます。この過熱蒸気をタービンに持っていって発電する、こういうトータルのシステムになっております。 今回事故を起こしましたところは、この格納容器のちょうど出ましたところ、二次系ナトリウムと書いてあります少し左側とお考えいただいてよろしいかと思いますが、ここのところで漏れたものというふうに推察されるわけでございます。 なお、これにつきましては、Cループとかというふうな新聞報道がされておりますので、Cループというものについてちょっと次のページをごらんいただきたいと思います。 原子炉は、全部で三つの冷却システムを持っているわけでございます。これをA、B、Cに分けておりまして、この下側にありますCループと言っているところ、真ん丸い格納容器のちょうど出たところ、そこのところが漏れたものと、こういうふうに推察をしているところでございます。 それでは、もとに戻らせていただきまして、三ページでございますが、動力炉・核燃料開発事業団におきましては、プラントトリップ試験という、急速にプラントをとめる、こういう試験をやろうということで、四五%の原子炉出力に上昇させる操作をいたしておりました。 それで、午後七時四十七分に中間熱交換器、C系と書いてありますのは先ほどのCループということでございますが、そこの二次主冷却系出口ナトリウム温度高、まさにここのところで言っておりますのが先ほど漏れたであろうと思われる部分の温度計でございます、これが出ました。それで、火災報知機も同時に鳴ったわけでございます。四十八分には、二次主冷却系ナトリウム漏えいという警報発報がありまして、運転員が現場まで見に行きましたところ、白煙らしきものをわずかに認めたと、こういうふうな報告を受けております。それで、二十時に至りまして、これは戻ってくる時間がありますので、戻ってまいりまして出力降下を操作したと。それで、二十一時十分に再度確認したところ、白煙の増加が認められたということで、緊急停止の措置をとるようにしたわけでございます。それから、二十二時四十分には、ここのCループというところにございますナトリウムを一部取り出すと、この配管の部分にはナトリウムがないようにするという操作をやっておりまして、それが翌朝の零時十五分に完了しております。 科学技術庁といたしましては、発生当日、直ちに登庁して対応するとともに、運転管理専門官、これは現地に科学技術庁の職員が派遣されております。当日は三名派遣されておりましたのですが、現地において対応をいたさせております。それから十二日からは二名を増員し、トータル五名というふうにしております。 また、原子力安全局におきましてはタスクフォース、これは別紙で御説明いたしますけれども、十日に設置を決定し、十一日から活動を開始いたしております。また大臣には、十一日に現地の御視察をいただいていると。それから、運転管理専門官が、この漏れた現場の立入調査を十二月十一日にいたしております。また、県議会及び市議会につきましては、原子力安全課長が御説明をしております。 また、タスクフォースにつきましては、既に十一日に開始しておったわけでございますが、全体会合というふうなことにつきましては十二日に行い、動燃のやりました操作等につきまして、あるいは今後の二次災害といいますか、そういうことの防止につきまして御議論をいただき、その結果は直ちに動力炉・核燃料開発事業団の行動に反映するようにいたしております。なお、本日はタスクフォースのメンバーが現地調査をしております。 それから、この事故がレベルとしてどういうものであるという評価をいたしますための原子力施設事故・故障等影響度評価委員会を本日開催いたすことにしております。 なおまた、原子力安全委員会におかれましては、十二月九日に安全委員の一人を現地派遣され、十日には臨時会議を開きまして、別紙二のような決定をされております。 それでは、別紙一及び別紙二について御説明させていただきます。 別紙一の方は、タスクフォースの設置でございますが、これにつきましては、先ほど大臣が御説明いたしましたようなナトリウム漏えい後の作業の安全確保、原因の詳細調査、再発防止対策及び教訓事項、その他設置の目的を達成するために必要な事項というふうなことで、徹底的な原因究明と再発防止対策の検討を行うということにいたしております。科学技術庁の原子力安全技術顧問の高速増殖炉の専門家及び科学技術庁の職員で現在構成しておりますけれども、必要に応じ専門家を追加していくと、こういう予定にいたしております。 それから次に、安全委員会の決定でございますが、これは、原子力安全委員会としても、行政庁がタスクフォースを設置して行われることを踏まえながら、行政庁から適宜報告を求めつつ、独自の立場から原因究明及び再発防止対策等について調査審議するということで、具体的には原子炉安全専門審査会というところに調査審議を行わせる、こういう御決定になっております。 以上でございます。
○委員長(長谷川清君) 本件に関する質疑は後日に譲ることといたします。 この際、松村君から発言を求められておりますので、これを許します。松村君。
○松村龍二君 委員長を初め、先輩議員の先生の温かい御理解により、地元議員といたしまして一言発言の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。 十二月八日に福井県敦賀市に所在いたします動燃事業団の高速増殖原型炉「もんじゅ」におきまして、二次系ナトリウムが漏えいし、原子炉を停止する事故が発生いたしました。 我が国で初めてナトリウムが漏えいするという今回の事故は、「もんじゅ」の安全確保の根本にかかわる重大な事故であります。この事故は、敦賀市を初め福井県民に、今まで持っておりました「もんじゅ」への安全の信頼を裏切られたとの強いふんまんを起こしているのであります。 福井県知事は、昨日、総理大臣にお会いいたしまして、徹底的な原因究明を行い、事故の調査状況等について、その都度迅速に詳細な情報を公開することや、現在の性能試験計画を一たん白紙に戻し、その後全面的な見直しをすること、関係自治体への迅速かつ的確な通報連絡体制の確立を図ること等の安全対策を初め、防災対策について申し入れたところでございます。 科学技術庁長官におかれましては、福井県を早速訪問されて、現地の状況をつぶさに視察されたのでございますが、本件についての事故の原因の徹底究明と今後の対策に万全を期していただきたいのでございます。 いわば今回の事態は、我が国の原子力政策の根幹にかかわる重要な問題であり、事故の原因究明を踏まえた上で、改めて、国の責任において、高速増殖炉のあり方について国民全般にわたる合意の形成を図ることも必要であると存ずる次第でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 どうもありがとうございました。 —————————————
○委員長(長谷川清君) 次に、請願の審査を行います。 第五七一号原子力発電等に関する請願外四件を議題といたします。 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、保留とすることに意見が一致いたしております。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川清君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(長谷川清君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 科学技術振興対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川清君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川清君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(長谷川清君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 科学技術振興対策樹立に関する調査のため、閉会中に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川清君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長谷川清君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十四分散会