P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
134回国会参議院1995/12/06

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

発言数
116
登壇者
20
会派数
7
開催日
1995/12/06

会議録

成瀬守重自由民主党・自由国民会議

○委員長(成瀬守重君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  この際、中山総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。中山総務庁長官。

中山正暉自由民主党・自由連合総務庁長官

○国務大臣(中山正暉君) このたび総務庁長官に任ぜられ、北方対策本部長として、国民的課題である北方領土問題の解決促進に取り組むことになりました中山正暉でございます。  本年は終戦後五十年を迎えるわけでございますが、我が国固有の領土である北方領土の返還を、国民の総意に基づいて、一日も早く実現することが重要な課題であると強く認識をいたしております。  この北方領土問題の解決のためには、早期返還を求める国民の一致した声がますます重要となっておりますので、国民世論の高揚を図るため諸施策を一層推進してまいる所存でございます。  与えられた職員の重さを痛感し、誠心誠意職務の遂行に当たる所存でございますので、委員長を初め理事、委員の皆様方の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。

成瀬守重自由民主党・自由国民会議

○委員長(成瀬守重君) 次に、福田外務政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。福田外務政務次官。

福田康夫自由民主党・自由連合外務政務次官

○政府委員(福田康夫君) このたび外務政務次官に就任いたしました福田康夫でございます。  河野外務大臣を補佐いたしまして、微力でありますが、職務を全うするため全力を傾ける所存でございます。  北方領土問題につきましては、さらに粘り強く対ロ外交を進め、また沖縄問題の解決のため努力してまいる所存であります。  成瀬委員長を初め本特別委員会の各委員の御指導、御鞭撻と御協力をお願い申し上げまして、就任のごあいさつとさせていただきます。

成瀬守重自由民主党・自由国民会議

○委員長(成瀬守重君) どうぞ御退席いただいて結構でございます。

成瀬守重自由民主党・自由国民会議

○委員長(成瀬守重君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

尾辻秀久自由民主党・自由国民会議

○尾辻秀久君 自民党の尾辻です。私は、昨年の六月からことしの七月まで、沖縄開発庁の政務次官をさせていただきました。その間、沖縄の美しい自然、そして温かい人情、沖縄開発庁の家庭的な雰囲気の中で大変お世話になりまして、楽しい思い出を幾つもつくってもらいました。その沖縄で余りにもむごたらしい事件が起きたのであります。どうしても怒りをあらわしたくて、この時間をいただきました。  事件発生後、直ちに私も沖縄に参りました。かっかかっかしておりましたから、冷静になれと自分に言い聞かせながら、県や県警の方のお話も伺いました。またその後、十月の二十一日であったと思いますが、抗議集会が開かれました。私は一参加者として後ろの方に立っておりました。そんな中から申し上げたいことや質問したいこと、幾つもありますけれども、無理していただいた時間でありますから、一問のみにさせていただきます。  この事件後、総理を初め官房長官、外務大臣、防衛庁長官などの発言が相次ぎました。私は、その皆さんに、まず国民の一人として怒ってほしい、沖縄県民とともに悲しんでほしい、何はともあれ少女には謝ってほしいと思っていたのであります。私も日米安保は大事だと思っておる一人でありますが、それはそれとして、そう言ってほしいな、その気持ちをまず沖縄の皆さんに伝えてほしいなと思いながら聞いておったのでありますが、残念ながら新聞、テレビではその気持ちが伝わらなかったと思います。  各大臣に改めてそのことをお聞きしますので、述べていただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄の皆様の基地問題に対します感情というものは、戦中戦後いろいろないきさつがあって今日を迎えているわけで、定めし複雑な心境でもありましょうし、今議員がお話しのように、お怒りもあるだろうと思います。あるいはまた、あの基地の周辺の方々には不安もあるでしょうし、不満もあるだろうということは私もよくわかります。  そういう状況の中で、今回のあの信じがたい事件が発生をいたしました。私も、今議員がお話しのように、今回のこの事件、少女に対する暴行という余りにも、何といいますか、むごいこうした事件について憤りを禁じ得ません。私は御本人に対して、あるいは御両親に対して、あるいは御関係の皆さんに対して、心からお見舞いをまず申し上げたいと思います。  と同時に、私はそうした気持ちを持ってアメリカ、具体的にはモンデール大使でございますけれども、大使に対して、こうした信じがたいこの事件にアメリカとしての気持ちを述べていただぎたいということを、私は怒りを抑えて申し上げたつもりでございます。御承知のとおり、モンデール大使、あるいはペリー国防長官、クリストファー国務長官、さらにはクリントン大統領に至るまで今回の問題について陳謝の意を表しておられます。  しかしながら、先般、衆議院の委員会におきまして、陳謝の意は聞いた、しかし被害者御自身に対して何をしたのか、お見舞いをきちんとしたかと、こういうお尋ねがございました。  しかし、この問題は、実は沖縄の地元の方々から、個人のプライバシーにかかわる問題であって、住所ももちろん公表しないし、御本人の名前その他も、一切公表しない。したがって、手紙をお出しするようなわけにもいかない。強いて言えば、県知事にお渡しをするとか、あるいは地域の公的な方にお渡しをするということは可能ではあるかもしれないが、モンデール大使はそれができるなら自分はぜひそうしたいというふうに言っておられましたし、私も実はそういう気持ちでございます。心からのお見舞いを申し上げると同時に、沖縄の皆さんの心を心としていきたいというふうに思っております。

中山正暉自由民主党・自由連合総務庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 尾辻先生のお気持ち、全く同感でございまして、私どもは沖縄に対しては特別な気持ちがございます。昭和二十年の四月一日に米軍が上陸して、慶良間列島には二十七日に上陸をしておりますが、六月の二十二日、摩文仁の丘で牛島中将が腹を切られるまで、陸上戦闘が唯一日本国土として行われたところでございます。  そういう沖縄という地政学的な問題が、今でもなお基地の七五%が沖縄に集中しているという状況を考えますと、本当に今回の勉学にいそしむために学校のノートを買いに行った子供を、十二歳の少女をレンタカーに拉致してそういう事件に及んだということは、日米間の友好関係を我々大事にしております中で、まことに心ない、モンデール大使も非常に恥ずべき動物的な行為だとおっしゃって、遺憾の意を、今外務大臣がおっしゃいましたように、私どもに対しても示されておられるわけでございます。  私どもも、心痛む問題ではございますが、親告罪でもあるわけでございまして、御本人の将来のためには、まことに御本人に直接そういう意味での接触ができないというもどかしさはございますが、心から私どもの表明する気持ちが御本人に伝わるように我々も念願をいたしておりますし、これからの基地問題に対しましては、基地問題連絡協議会というようなものをつくりまして、各省庁一致協力して今後こういうことがないように大いに日米間の協議の対象にしてまいってはいかがかと、そんなふうに考えながら、本当に御本人に対してはお気の毒でございましたと、心から今後の人生の無事平穏を祈りたいという気持ちでございます。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 尾辻先生のただいまの話、私も全く同感でありますが、米軍人による女子小学生の痛ましい事件が発生したことは極めて遺憾であると思います。子を持つ親の心情をはかりますと私も激しい憤りを禁じ得ないわけであります。関係者の深い悲しみと強い憤りは、私も県民の方々と全く同じ気持ちであることを申し上げておきたいと思います。  去る十月二十一日に開催された県民の総決起大会は、やはりこうした大きな不安や不満、心からの憤りをあらわしたものとして私はよく理解をするところであります。今回の事件に関連して去る十一月四日、総理が大田知事と会談された際に、総理から心から申しわけない旨のお話をされたと伺っております。私も閣僚の一人として全く同じ気持ちであることを申し上げておきたいと思います。

尾辻秀久自由民主党・自由国民会議

○尾辻秀久君 きょうのただいまの各大臣のお気持ちを原点にして今後のことを考えていただきますようにお願いを申し上げます。  後は新進気鋭の委員にお任せをいたします。  ありがとうございました。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 熊本県選挙区選出自民党の三浦でございます。きょうは沖縄の基地問題と沖縄に関します地域振興の問題につきまして順次質問をしてまいりたいと思います。よろしくお願い申し上げたいと思います。  既に戦後五十年が経過をしております今日でありますが、沖縄は日本の安全保障の面において大変大きな役割を歴史的に果たしてきたものだと認識をいたしております。同時に、それが沖縄の皆さんの大きな犠牲と忍耐の上で行われてきたことに対しても私も尾辻先生同様に深い思いを持つものでございます。そうした中で、このたび米兵の少女暴行事件が発生したことは私といたしましても非常に遺憾なことであることを表明いたしておきたい、そのように思います。  十月二十一日には、主催者側の発表で参加者八万五千人と言われております復帰後最大の抗議集会となりました県民総決起大会が開かれまして、そこで地位協定の見直しなどを求める要求がなされました。しかし、私は沖縄の方々の心情については本当に理解ができるものであります。このような観点から、本日は沖縄の振興開発の大きな制約的な条件ともなっております基地問題について幾つか質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、高木沖縄開発庁長官にお尋ねをいたします。高木長官には、本日は沖縄の現地視察の御予定であったと承っております。日程を変更していただきましてこの特別委員会に御出席いただきましたことにもお礼を申し上げたいと思います。  早速質問でありますけれども、私が先ほど述べましたように、在日米軍の施設の七五%が沖縄の地に集中をしているということで長年にわたり負担を余儀なくされてきている沖縄県の皆さんに対して、今後沖縄振興開発行政を展開する上でどのような御配慮をもって臨まれるのか、その所信を冒頭にお尋ねしたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) お答えをいたします。  沖縄の振興開発については、復帰以来三次にわたる沖縄振興開発計画に基づきまして所要の予算の確保あるいはいろんな施策の推進を図ってきたところであります。平成八年度の概算要求については、沖縄県の要望を十分に踏まえて取りまとめたものであります。  沖縄開発庁といたしましては、概算要求に盛り込まれた沖縄県の要望の実現に努めるとともに、今後とも第三次沖縄振興開発計画に基づきまして沖縄県民の要望を十二分に踏まえながら沖縄の振興開発を鋭意進めてまいりたいと思っておりますが、平成八年度の概算要求を出しておりまして年末に向けてこの予算が決まるわけでありますが、とりあえずは何とか満額を確保するために全力を挙げて努力をしてまいりたいと考えております。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 ぜひそのようになりますように期待を申し上げたいと思います。  次に、河野外務大臣にお尋ねをいたします。  今回の事件をきっかけに、沖縄県からは地位協定の見直し、あるいはまた沖縄駐留米軍基地の整理縮小等の要求が出されていると承っておりますが、大臣は今後これらの沖縄県側の具体的な要求に対してどのような姿勢で臨まれるのか、まずはその基本姿勢についてお尋ねを申し上げたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄の皆様から伺っております事項につきまして、できるだけその実現方に努力をいたしたいと考えております。  具体的に幾つか申し上げますと、私とペリー国防長官との間で合意をいたしました特別行動委員会、沖縄の施設・区域に関する特別行動委員会というものを設置することを合意いたしたわけですが、この合意を村山・ゴア会談、先般大阪で開きました村山、ゴア副大統領との間の会談におきまして確認をいたしまして、その翌日、この第一回目の会合を開いたところでございます。  この委員会の目的の中には、沖縄の基地の整理統合、縮小ということがその委員会の目的の一つに挙げられているわけでございますから、この委員会の場を使いまして大いにこの問題、日米間で合意を導き出すための努力をいたしたいと思っております。  現在進んでおりますいわゆる三事案あるいは十事案と言われるものにつきましては、あるいは施設庁長官から御答弁があろうかと思いますが、これらは、ペリー国防長官と衛藤防衛庁長官との間でいろいろ御議論がございまして、今後のこれらの問題についての扱い方、考え方等を詰めているという状況にございます。  これらのことについては、お許しがあれば施設庁長官から御答弁をさせたいと思います。

諸冨増夫防衛施設庁長官

○政府委員(諸冨増夫君) 御答弁いたします。  現在残されております二十三事案のうちの十事案につきましては、年内に事案の取り扱いを含めて検討をするということで現在作業を鋭意進めているところでございます。  なお、三事案につきましては、現在早期に解決したいということで私ども全力を挙げておりますが、三事案のうちの一つでございます那覇軍港の移転問題とそれから読谷飛行場のパラシュート訓練場の移転問題等が、移設先として予定しております浦添市と宜野座村でございますが、そちらの方からの強い反対を受けておりまして、現在私ども何とか御理解を得るべく努力をしておる最中でございます。  なお、もう一つの、三事案のうちの一つの一〇四号線越えの射撃の本土への移転の問題につきましては、私どもとしては現在これの解決については平成八年度に調査費を現在要求しておりまして、その調査を進めながら何とか本土への分散移転という形で、そういう方向で現在努力をしておるという段階でございまして、この点につきましてはもうしばらくお時間をいただきたいというふうに考えておるところでございます。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 それでは、若干個別の問題になりますけれども、まず普天間飛行場の返還問題についてお尋ねしたいと思います。  今、御説明の中にもありました七施設十事案のうちの一つとして普天間飛行場がございます。この普天間飛行場は、宜野湾市の中心部に位置しておりまして地域振興の大きな障害にもなっております。住宅や学校等が周辺に多数存在することから、騒音の問題が大きく取り上げられて、かねてから沖縄県を初めとしまして地元の強い返還要求がある施設でございます。しかしながら、同飛行場は海兵隊の施設としてその果たす機能の重要性から、これまで全面的な返還には非常に困難があると見られてまいりました。  しかし、最近地元の新聞で注目すべき記事がございましたのは、十一月三十日付の記事でございますが、米国のアーミテージ元国防次官補に対するインタビュー記事であります。その中でアーミテージ氏は、普天間飛行場を返還し、なおまた嘉手納空軍基地にできるだけ早く統合することが米国としての誠意を示すことになると述べられております。アーミテージ氏は御存じのとおり、これまで日米の安全保障問題につきましては大変貢献をされてこられた方でございます。この発言には注目すべきものがあるものかと思います。  そこで外務大臣にお尋ねをいたしますが、この普天間基地の返還の問題は今後の沖縄の米軍基地の返還問題の一つの象徴的な事案になるかと思われます。地元の意向を踏まえて、米側とどのように協議に取り組んでいただけるものか、大臣の御意向をお聞かせいただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄の皆さんからいろいろと御要請が出ておることは事実でございます。その御要請の中に今御指摘の普天間飛行場の問題も入っておりますのでありますが、御要請をいただいておりますもの一つ一つを慎重に私ども検討いたしまして、どういう対応ができるか、つまりアメリカとの間でどういう交渉をするか、あるいはその順番をどうするかとか、あるいはこれらの問題についてどう考えるべきかということも含めてさまざまな対応を目下検討中でございます。普天間もその中の一つでございまして、今、普天間の問題についてまだここで御答弁を申し上げる状況にございません。  いずれにしても、御要請のあるすべての問題について一つ一つ真剣に検討したい、こう考えておりますことだけ申し上げます。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 一つ一つ真剣にということでございます。現段階においてはそのようなことかなと思います。どうぞそのとおりに御努力方よろしくお願い申し上げたいと思います。  それから、先ほど一〇四号につきましてはお話をいただいたところでございますが、関連をいたしましてその問題で、十一月三十日付の新聞各紙によりますと、野坂官房長官が二十九日の記者会見におきまして、本土の数カ所の演習場の間でローテーション方式を検討していると発言されていたかと思います。その点につきまして少し所見をいただければと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 県道一〇四号越えの射撃訓練場の問題につきましては、ことしの一月、村山・クリントン会談、ワシントンで行われた日米首脳会談におきまして、村山総理からいわゆる三事案について提案をいたしました。クリントン大統領もこの三事案についてはこれを受けてくださったわけでございます。首脳会談ではこの三事案について実行をしようということになったわけでございますから、私はこの問題は日米間ではもう基本的な了解はできた、問題は我が国の国内の問題であるという認識をいたしております。  具体的に進めるに当たっては細部米軍とも詰めなければならないことはもちろんでございますが、基本的には国内におきます判断、決定が必要になってきたわけでございます。これは、この手の話が総論賛成各論何とかと、なかなか各論になりますと進まないという状況がよくありますけれども、ぜひこれは国内各地それぞれの状況を判断し、あるいは御相談を申し上げて、この三事案についてはいかなる形になるかはまだ申し上げる状況ではございませんけれども、何とかこの県道一〇四号越えの実弾射撃訓練場の問題については結論を出したいというふうに考えておるところでございます。  今御指摘のようにローテーションとかいろいろなアイデアといいますか知恵がいろいろあちこちから出ておりますけれども、どういうふうにするかということについてはまだまとまっておらない段階でございます。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 今回の事件を契機としまして、在日米軍の専用施設面積では七五%が沖縄に存在しているという現状であります。そういうことでは、今、大臣お話しになりましたように、総論と各論の矛盾でありますが、それを乗り越えなければならないものかと私は認識をしております。今後の御努力もよろしくお願い申し上げたいと思います。  それから、軍転法について一点お尋ねをしたいと思います。  さきの通常国会におきまして軍転法、すなわち沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律が成立をいたしました。これは沖縄県民の皆さんの強い要望を背景に、先輩の諸先生方が大変な努力の末、議員立法として成立にこぎつけたものかと思っております。いかんせん、まず成立することを最優先にしたという背景もあったのかと思います。私が言うのは僭越ですが、必ずしも一〇〇%完璧な法律であるというよりは、むしろ今後の実際の適用の実情に応じて一層の充実を図っていくべきことを意図した法律であるかと理解をいたしております。したがって、今後さらに一層の充実を図るべき点があれば、これらに前向きに取り組むべきであろうと私なりに思うところでございます。  そのような観点から、返還後の地主への補償期間を延長することについても一つの検討課題ではないかまた議論も多いところかと思います。この点につきまして防衛施設庁のお考えをお尋ねしたいと思います。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) 先生ただいま御指摘されましたように、本年五月、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律が制定されました。この法律の第八条では、要するに返還後三年間は賃借料相当額を給付金として支給するというふうになっております。  これにつきましては、平成八年度の概算要求におきまして、平成七年度に返還されます恩納通信所等に係るものとして、当庁としては約一億八百万円の額を要求しております。これの執行等につきましては今後の課題としていろいろあろうかと思います。いずれにしましても、平成七年度に返還される提供施設に対しまして、平成八年度に初めて給付金が支給されることとなります。  このようなことから、今後におけるこの法律の運用の状況を注意深く見守っていき、どのような点について考えていかなければならないか等、今後とも注意深くこの辺を見てまいりたいと思います。  いずれにしましても、今はその制度が動き出したばかりでございます。我々としましては、返還給付金の運用等につきまして、法の制定の趣旨を踏まえ適切に執行していくことが大切だというふうに感じておるところでございます。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 最後になりましたけれども、地位協定の見直し云々については私は所見は述べませんが、一点、具体的にやれるものからやったらいいんじゃないかという趣旨で御要望申し上げたいと思います。  航空機騒音の問題でございます。この問題につきましては、地元の方でも航空機騒音防止協定の締結を求める動きがあります。この点も含めて、要望と申しましたが、時間が許しますれば答弁もお願い申し上げたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 二十五日に開催されました沖縄米軍基地問題協議会の第一回会合で、委員御指摘の騒音防止協定の早期締結の御要望をいただいております。嘉手納と普天間両飛行場についてでございます。  この件につきましては、それよりも前に沖縄県軍用地転用促進基地問題協議会からも御要請を受けております。ほかのところと違いまして、騒音に関するいわゆる合同委員会合意というのがないわけでございます。飛行場の運用というのは個々の飛行場においてその性格、使用の態様等違う面もございますけれども、私どもといたしましては日米安保条約の目的達成との調和を図りつつ、地域の住民の方々の影響を最小限にするために何ができるかについて、沖縄県からの御説明を伺いながら日米間で設置いたしました特別行動委員会における米側との協議等を通じまして、政府としても真剣に取り組んでまいりたいと思っているところでございます。  地位協定に関連いたしまして、さらに十項目の御要求もいただいております。これらの事項につきましては、慎重かつ十分な検討が必要でございますので、現段階で一つ一つについて政府の立場を申し上げる段階にはございませんが、この騒音防止協定の問題も含め、やれるものからやっていくという今、先生がおっしゃられたそういう精神で私ども片づけていきたいというふうに思っております。

三浦一水自由民主党・自由国民会議

○三浦一水君 ぜひよろしくお願い申し上げます。  以上で質問を終わります。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 自由民主党の橋本聖子でございます。  本日は、沖縄及び北方領土問題につきまして、この席をおかりして質問の機会を与えていただきましたことに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。  戦後五十年、我が国にとりまして、北方領土問題には多くの先輩たちが御苦労を重ね、国民がひとしくその返還運動に頑張ってこられました。私は今までの御努力に対し心から敬意と感謝を申し上げます。  さて、本日は、北方対策本部長でいらっしゃいます中山総務庁長官も御出席されていらっしゃいますので、私も北海道の出身のよしみとして、まず初めに北海道の北方領土問題についてお伺いさせていただきます。  私の知り合いも、数年前なんですけれども北方領土四島に向かって遊びで泳いているときにソ連船に揚げられてしまったということで、近くて遠い島ということになっているんですけれども、北方領土返還要求運動のスタートは古くからさかのぼりまして、昭和二十年の十二月一日に、当時の根室町長でいらっしゃいました安藤さんが、北方四島は日本国有の領土であり、歴史的に見ても地理的にも北海道に帰属するこれらの島々を米軍の占領下に置かれ、住民が安心して生活できるように置いてほしい、住民が安心して生活できるようにということで当時の占領軍司令官であられましたマッカーサー元帥に陳情されたのが始まりだと伺っております。  いみじくもことしのちょうど十二月で五十年の歳月が流れましたが、その間、北方四島の返還要求運動は国民を挙げていろいろな取り組みをされてこられたと聞いております。返還署名運動は一昨年で六千万人を超え、さらに現在は七千万人に向けて鋭意努力していらっしゃるそうでございますが、その責任者としての中山総務庁長官に北方領土に対する基本的な考え方と今後の返還要求運動への取り組み方針、その御決意のほどをお願いいたします。

中山正暉自由民主党・自由連合総務庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 北方領土問題というのは、御承知のように、終戦の年、昭和二十年の二月四日から十一日までヤルタ会談というのがございまして、四月十二日にルーズベルトは脳溢血で亡くなっていかれるわけでございますが、お体を大変悪くしておられたルーズベルトとスターリンとの間の話がこれの私は発端だと思っております。  つまり、中国における日本の作戦行動が大変成功しておりましたので、ルーズベルトは焦りを感じまして、ぜひ日本に対する戦争に参加してほしいということをスターリンに要請したわけでございます。それに対しましてスターリンが要求をした場所というのが、満州それから北朝鮮、樺太、千島列島というような地域であったわけでございます。  ドイツとの戦争が進んで五月九日に終戦を迎えておりますが、その後、三カ月後に日本との戦争に参加するということをそのときルーズベルトに約束をしておりますが、御承知のように七月十六日に原爆の実験に成功いたしまして、十七日から始まりましたポツダム会議、これはソ連はこのポツダム宣言には現地のポツダムでは署名をしておりません。八月二日でこのポツダム会議は終了するわけでございますが、原爆の投下によって突然に日本が終戦に向かった。  これはまことに残念なことでございますが、日本の天皇陛下の玉音放送が御承知のように八月十五日の正午にございました。杉野、佐藤両旅団長のもとに八月十八日の午後四時ということで三宅坂の陸軍参謀本部からもう停戦命令が出ておりましたものですから、占守島第九十一師団の堤不夾貴中将はまさかその後に攻撃があると思っていなかったのでございますが、慌てたソ連軍は、戦争が済んで三日目に極東軍司令官のワシレフスキーがカムチャツカ半島にいたグネチコという将軍に対して攻撃命令を天皇の玉音放送の三時間後に発しております。  それで、八千六百名の兵士、三十隻の上陸用舟艇、それから二十四隻の護衛艦、八十機の飛行機、これで突然攻撃を開始して、その島は八月十八日から九月三日、日本の終戦記念日は八月十五日でございますが、アメリカの日本に対する戦勝記念日は九月二日、ソ連の日本に対する戦勝記念日は九月三日となっております。  終戦記念日とアメリカとロシアの戦勝記念日の間に半月の差があるのは、私はこれが大変な北方領土問題の根底を示すものだと思っておりますが、実は八月十六日に発せられた日本の占領行政命令第一号の中に、ルーズベルトがスターリンに約束した四つの場所の中で一つだけが欠けておりました。それが北方領土であったわけでございます。  ロシアは千島列島に対する要求を突きつけてまいりまして、半月の間に次の大統領になりましたトルーマンとスターリンの間に書簡のやりとりがあって、ついにアリューシャン列島の中に一つソ連軍の基地を確保する、千島列島の中に米軍の基地を確保するということを条件に折り合ったのが事実上の戦勝記念日になったということでございます。  私ども日本人としては、一八五五年のプチャーチンと日本の幕府との話し合いの中で、得撫島とそれから択捉島との間、これを国境として日本の領土ということから、七つの島、北方四島と言われておりますが、小さな島を入れて七つの島があるわけでございますが、その島の返還の運動は、今お話がありました、米軍の占領下であればよかったという当時の町長さんのお話が先生の御質問の中に出ておりましたが、米軍がいるのではないかと機関銃を構えて上陸してきたロシア兵は、米軍はいないかというのが最初の島民に対する質問であったようでございます。  そういう米軍に占領されていればその島の返還が容易になるのではないかと考えられた地域の皆さん方のお心持ちがよく私はその言葉の中にあらわれていると思うのでございますが、それから五十年、外務省を通じての返還交渉、いろいろなことがございました。先般、ゴルバチョフ、中山太郎外務大臣、そして海部総理大臣との間での十五の協定で自由に島との行き来ができる協定もできたようでございますし、これからいよいよこの島の返還に向かって私は本当の話し合いをするべきではないかと。  私もロシアを訪問したときに、これは革命で失脚をいたしましたが、向こうの参謀総長と私と議論をしたことがございます。アメリカは、先ほどから出ております沖縄の問題にしても、一万八千人の戦死者を沖縄で出していながら、四年間の戦闘の結果米軍は沖縄を返してくれた、しかし戦争が済んで三日目に攻めてこられたあなた方はいまだに島を返してくださらない、これは問題があるのではないかということを申しました。  実際には、第三自動車化狙撃師団一個師団とそれから第百十四国境警備隊、これはKGB傘下でございますが、これが三千五百、一万八千五百の軍隊が、現に一個軍団が駐留をしているのではないか、択捉、国後にいるのではないかと言われております。飛行機が四十八機、A型が五機、G型が四十三機と言われておりますが、大変な軍事力がまだ北方領土に存在をしておるようでございますので、私はソ連の参謀総長に、ちょうど当時私は衆議院の安全保障特別委員長でございましたものですから、私ども与野党を通じて、我々の北方領土に視察団を受け入れていただけないかという話をいたしましたら、日本へ帰ってからひとつ手続をしてくれというので、私は手続をいたしました。そうしましたら大使館の方から拒否をしてまいりました。  今までに七人の国会議員の方が行かれているようでございますが、私は今回総務庁長官に就任をしました機会に今度は島の状況を見せていただくような申し入れをいたしたい、ロシアの大使館にもこれは通告をいたしておりまして、内容はまだ通告をいたしておりませんが、大使にぜひお目にかかりたいという申し入れをいたしております。  終戦後五十年ということでございますから、私どもは真摯に、古来の私どもの先祖伝来の土地、そして一万数千名おられた島民の方がすべて北海道に引き揚げてこられて、帰化をした人、亡命をした人は一人もいないわけでございます。そういう、国家に対して誇りと日本人としての威厳を保っていただいた北方領土からの引き揚げをされた方々のお心持ち、もう随分亡くなられておられます。あと残っていらっしゃる方々とそれから子孫の方々に日本人としての誇りを保っていただく、そんな対応を私どもは北方領土返還運動としてやっていかなければならない。  私自身、議員立法をいたしまして、北海道から二十億、政府から八十億を積み立てまして基金をつくって、今まで四十二億ぐらいの事業をいたしておりますが、議員立法、三年間苦労いたしましたが、これで周辺対策、それから啓蒙啓発を助成する運動をいたしておるような、いろいろな思いがこもっております。  先生からまたいろいろな御示唆をいただきながら、今後この問題が持続して北方領土の返ってくる日が一日も早からんことを、またその根底にはそれを解決して戦争を終わらせる条約でございます平和条約を一日も早くロシアと結びたい。ただ一つまだ法律的には戦闘状態が続いている状態がロシアとの関係ではないかと私は思っておりますが、一日も早く平和条約を結べる雰囲気を両国の間につくることが私は日本の政治課題として、平和を望む日本国民の意思として大変尊重しなければならないことではないかと思います。  長くなりましたが、御答弁にいたします。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。  次に河野外務大臣にお伺いいたします。  今、沖縄は九月の米兵による少女暴行事件以来大変揺れ動いております。今回の事件は米兵三人による幼い少女への計画的な暴行として、同じ女性として大変許しがたいものと感じております。この事件後、十月二十一日には沖縄県で八万五千人もの人が集まって県民総決起大会が開かれました。その中で、地位協定の見直し、基地の整理縮小、米軍人の綱紀粛正、被害者への謝罪と完全な補償、以上の四項目が決議されました。また、十一月四日の村山総理と大田県知事との会談では、県から、被疑者の拘禁をどのような場合にでも日本側ができるよう明記することなどの十項目が、地位協定の見直し案が出されております。  日米安保体制を保持していきながら、このような沖縄県の要望を踏まえて、地位協定の改善について今までどのように取り組んでこられたのか、またこれからどのように取り組んでいかれるのかを河野外務大臣にお願いいたします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄の事件はまことに忌まわしい事件でございまして、被害に遭われた方々には、御本人及びその御家族の皆さんには本当に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  今、議員からお話がありましたように、この沖縄の基地は戦中戦後いろいろないきさつがあって今日を迎えている。しかも在日米軍の基地の七五%が沖縄一県に集中している、こういった状況もございます。そうした状況の中で、これまでにもいろいろな事件が起きていたということもあって、沖縄県民の怒りといいますか、沖縄県民の声というものは大変厳しく高くなってきておりますし、そのお気持ちは重く受けとめなければならないというふうに思います。  今、議員がおっしゃった県民の大集会、あの大集会でそれぞれの立場の方々、党派を超えて、世代を超えてさまざまな立場の方々が集まられて、幾つかの要望事項といいますか決議を採択されて、私どもそれをちょうだいいたしました。この要請事項、決議事項というものは我々はやはり真剣に受けとめていかなければならないというふうに思っております。その中に地位協定の問題も入っているわけでございまして、この地位協定の問題については我々真剣に考えているところでございます。  ただ、私は、沖縄県民の皆様の日常生活の中で、もちろん基地あるがゆえにさまざまな問題が起きておる、そういう状況の中で、そうした日常生活の中の不安とか不満とかいうものを、あるいは不便、こういったものを解決する、解消する、あるいは改善する、そういう具体的なことにまず着手をするべきではないか。それは合同委員会もございますし、先ほど申し上げました日米間にこの問題について特別行動委員会も設置をいたしました。そういう中で日米間で話し合って改善策が導き出されるなら、解決することができるなら、それはそれでいいのではないか。いろいろやってみてなかなか解決ができないというときに次の問題として考えるべきではないかというふうに考えているわけでございます。  私はこの問題、つまり沖縄の問題についてでき得る限りの努力をしたいという気持ちから、一つ一つの具体的な問題解決のために全力を挙げたいというふうに思っておりまして、その問題解決のための過程にあってやらなければならないことがあれば、それは真剣に取り組んでいかなきゃならぬというふうに思っているところでございます。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 地位協定の改善の問題は米国との交渉の問題でありまして、日米安保体制を保持していく立場を維持しつつ交渉していくのは一朝一夕に進む作業ではないと思いますが、どうぞ粘り強く実のある交渉をお願いいたしたいと思います。  次に、外務大臣にお尋ねいたします。  基地の整理縮小の問題についてお伺いいたします。  沖縄は、トライアスロンや自転車のツール・ド・おきなわなどの自転車競技も開催される日本でも唯一の亜熱帯地域に属します大変美しい島であります。この沖縄県土の面積は二千二百六十五平方キロメートルで、日本の国土面積約三十七万二千七百六十四平方キロメートルの〇・六%にしかすぎませんが、沖縄にある米軍基地は二百四十五平方キロメートルで、県土面積の約一一%、沖縄本島にしますと約二〇%にも及んでおります。このような数字を見ましても、沖縄県民のだれもが少しでも基地の縮小をしてほしいと願っているのは言うまでもないことだと思います。  先々月の十月二十一日ですが、県民総決起大会の中で、普天間高校三年生の仲村清子さんが高校生代表のあいさつの中で、県民の声を代表して、私たちに静かな沖縄を返してください、軍隊のない、悲劇のない平和な島を返してくださいという叫びは、我々の心を打たずにはいられませんでした。  今、若い世代に新しい沖縄のスタートをさせてほしい、そういう叫びは、本当に私たちは沖縄の基地の整理縮小に真剣に取り組まなければいけないと痛切に感じております。一方、日米安保体制の維持にとって米国の日本駐留は最も重要なことでもあります。こうした中で、基地の縮小が可能かどうか真剣に検討していくことが重要だと考えます。  そこで、この問題につきまして政府は、十一月一日にペリー国防長官、河野外務大臣、衛藤防衛庁長官の三者会談で、日米間に沖縄における施設及び区域に関する特別行動委員会を設置することを決め、また四日の総理と大田県知事との会談では、政府と沖縄県との間に沖縄米軍基地問題協議会を設置することを決めております。  このように政府は沖縄の基地の整理縮小について努力をなさっているところですが、今後沖縄の基地の整理縮小についてどのように進めていかれるのか、河野外務大臣にお尋ねいたします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 沖縄にございます米軍基地が、沖縄本島の一八・何%、二〇%近い面積を占めているというのは御指摘のとおり、私もそう承知しております。  このことは、十一月十九日の村山総理とアメリカのゴア副大統領との間の会談の折にも村山総理から御指摘がございまして、沖縄の基地問題について、その集中度といいますか、沖縄一県にこれだけの基地が集中しているということはお互いに考えなければならないこと、頭に置いておかなければならないという、そういう両国首脳の認識がございます。  私は、そうした両国のトップレベルのこうした認識を基礎に、今お話がございました日米間につくりました特別行動委員会におきまして、日米両国間で沖縄の米軍基地の整理縮小、統合、こうしたものを視野に入れて検討を進めたいと思っております。総理からも非常に強い御指示がございます。当たり前のことだと思いますが、私どももそうした総理のお気持ちをきちんと受けとめまして、この委員会において作業を進めたいと思っております。  基地の整理統合については、これまでも防衛施設庁を中心に大変努力をしてこられたところでございます。沖縄本土返還以来、施設の数については相当な数が減っておりますし、面積については施設数の減少ほど減ってはおりませんけれども、そうした整理統合についての努力がこれまでもなされているわけでございまして、引き続き所管官庁でございます施設庁を中心に私どもも協力をしてこの整理統合、縮小について努力をいたしたい、こう考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 ありがとうございました。  次に、高木沖縄開発庁長官にお尋ねいたします。  沖縄の基地問題は、沖縄県民の生活や安全の面からばかりでなく、沖縄の振興開発の面でも大きな課題となっております。県土の一一%が基地、そして米軍専用施設で見ますと、実に日本全体の七五%が日本の〇・六%にすぎない県土面積に集中するという状態の中で、沖縄の振興開発を担当されています高木沖縄開発庁長官に、沖縄における基地の問題に対する基本的姿勢についてお尋ねしたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 沖縄における米軍の施設・区域は大変高密度な状況にあり、それが土地利用上大きな制約となっていることや、あるいは県民生活にさまざまな影響を及ぼしていることは私も承知をいたしております。  このため、第三次沖縄振興開発計画においても、米軍施設・区域の問題はできるだけ早期に整理縮小することや、あるいは返還跡地の有効利用の重要性が指摘されており、沖縄開発庁としても、米軍施設・区域の整理縮小については、これからの沖縄の振興開発を進める上においても非常に大きな基本的な課題の一つであると認識をいたしております。  整理縮小の具体的な進め方については、それぞれ関係省庁において鋭意努力をされているところでありますから、開発庁といたしましてはそれらの推移を見守っていきたいと考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 沖縄の基地の整理縮小につきまして、なお一層の御努力をお願い申し上げまして、沖縄の方々も納得し、日本全体から見ましてもよりよい結果を導き出していただきますようによろしくお願いいたします。  高木沖縄開発庁長官にお尋ねいたします。  沖縄の振興開発についてお尋ねいたします。  沖縄が昭和四十七年に我が国に復帰してからことしで二十四年目を迎えました。沖縄は、さきの大戦において我が国で唯一の地上戦が行われ甚大な戦禍をこうむりました。また、終戦を迎え、我が国が戦後の復興に向けて歩み始めたとき、その一方で、沖縄は二十七年間という長い期間にわたって我が国の治世権の外に置かれた状況にあり、我が国がほかに類のない経済成長を経て先進国へと着実に発展を遂げていた折、その恩恵を受けることもなく経済は立ちおくれたままになっているようでございます。  さらに沖縄は、地理的に見ましても経済社会の発展にとって幾つかの不利な条件を抱えております。そして、本土から遠く離れておりまして、広大な海域に散在する百を超える島々から構成されている上、台風の常襲地帯ともなっておるところであります。このような沖縄の特殊事情を考えますと、国としても沖縄県民の方々が豊かで満足のいく生活が送れることのできるように沖縄の振興を積極的に図っていくことが何よりも重要そして必要であると私は思います。  そこで、高木沖縄開発庁長官に、現在沖縄の振興開発にどのように取り組んでおられるのかお伺いいたします。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 沖縄が本土に復帰されて以来、今日まで三次にわたる沖縄振興開発計画に基づいていろんな施策が講じられてまいりまして、ある程度本土と沖縄との格差は縮小されたと思っております。総体的には縮小に向かいつつあると思っておりますが、しかし反面、生活の面やあるいは産業基盤の面ではなおまだ多くの整備を要するものが見られるわけでありますし、また産業の振興や雇用の問題など解決しなければならない多くの課題があることも承知をいたしております。  このため、沖縄開発庁といたしましては、沖縄の経済社会の現状を踏まえながら、第三次沖縄振興開発計画に基づいて所要の予算の確保そして諸施策の推進に努めているところであります。今後とも、活力と潤いのある沖縄県の実現に向けて、この計画に基づく諸施策を推進するなど沖縄の振興開発を鋭意進めてまいりたいと考えております。

橋本聖子自由民主党・自由国民会議

○橋本聖子君 沖縄の振興開発を進める上で所要の予算額の確保というのは非常に重要な問題でございます。平成八年度予算の確保についてこれからもどうぞよろしくお願いいたします。  ちょうど時間となりまして、本日は本当にありがとうございました。これから寒くなりますので、御健康を心よりお祈り申し上げまして、私の質問とさせていただきます。きょうは本当にありがとうございました。

加藤修一平成会

○加藤修一君 平成会の加藤修一でございます。  私は、在日米軍基地問題等について質問させていただきます。  それではまず最初に、この九月に沖縄で発生しました少女暴行事件についてでありますが、私も本当に残念なことであると思っているわけでございます。この事件は、沖縄が抱えている多くの、そして重要な問題の象徴的な出来事であり、まさに五十年間の差別的な苦悩から成る氷山、そのほんの一角の出来事であると言えます。この種の事件が後を絶たない背景を考えてみますと、在日米軍基地が本土のそれと比較して過密度に沖縄に存在しているわけでありますから、整理統合、縮小が順調に進展しない限りこの種の問題、また抗議集会におきましても提起されました基地をめぐるさまざまの問題の本質的な解決にはならないのではないかと思う次第でございます。  そこで、外務大臣にお尋ねしたいわけでございますが、この種の事件の未然防止についてのお考え、また米国側の補償のみならず日本政府からの見舞金についてどのように取り計らうか、そのお考えをお示ししていただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) こうした事件が二度と起きないように願うのはだれしもだと思います。私もそうでございますし、もちろん米軍関係者もこうした事件は再び起こしたくない、起きてはならない、こう考えておられることは当然だと思います。  私どもは米軍に対して、とりわけペリー国防長官に対しまして、再びこうした事件が起きないことを考えた措置をとってほしいということの申し入れを強くしたところでございますが、米軍としては今回の事件を非常に重く見て再発の防止のためにでき得る限りの措置をとるという気持ちでおられると私は思っております。綱紀の粛正あるいは一人一人の心構えの徹底、さらにはアルコールの販売の制限でありますとか外出の制限でありますとか、こうしたルールについてチェックをするというような作業が行われたというふうに私ども承知をしておりまして、そういう通報を受けておりますが、我々としては一時的なものではなくてこうしたことを引き続きやってもらいたい、こう考えているわけでございます。  さらに、ただいまお話がございました、被害者に対します補償の問題だとお聞きをいたしましたけれども、この問題は公務外の問題ということもございまして個人の補償ということになるわけでございますが、これが一体どういうことになりますか、まだその結果を見ておりませんが、私ども聞きますところによりますと、米軍は自発的に基金をつくっているというような話も聞いておりまして、私どもとしてはこうした被害者に対しましてでき得る限りの措置がとられるように強く期待をしているところでございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 ところで、世界の軍事状況を考えますと、一九八九年に冷戦構造が崩壊しまして、それ以降、国際的には軍縮基調にあるわけでありまして、同様にアメリカ革の状況も軍縮基調にあると思われます。  同様に、外務大臣にお尋ねしますが、外務大臣もこの状況を軍縮基調とお考えになりますかどうか。どのようにアメリカの世界戦略の状況を、軍縮か維持があるいは軍拡か、その辺のお考えをお示ししていただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 東西の冷戦構造が終わりを告げた今日、今議員お話しのお言葉を受けとめるとすれば、基調としては軍縮の基調に動いている、こう考えるべきであろうと私は思います。  しかし、この冷戦構造の終えんば、世界的規模の戦争が起こる可能性は極めて低くなった、しかしながら局地的にといいますか地域的な紛争は御承知のとおり各地で散見されるわけでございまして、そういう意味ではこの冷戦の終わりというものは地球上のすべての戦争が終わったということでないことは申すまでもないことであろうと思います。しかしながら、全体の基調としては軍縮の基調に動いているというふうに私は思っております。

加藤修一平成会

○加藤修一君 一方、そのような軍縮の基調の中で在日米軍の現況を考えてみますと、明らかに現状維持あるいは多少の強化と言えるような展開がなされているように思っているわけです。すなわち、この状況というのは明らかにアメリカの、あるいはさらに世界の軍縮基調と逆の方向にあるのではないかと思っているわけですけれども、外務大臣はどのようにお考えでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) これは見方はいろいろあるのだと思います。何をもって評価するかというところはいろいろ見方はあると思いますが、私はアジアにおきましてもアメリカは軍縮の基調をとっているというふうに思います。  例えば、一つの目盛り、物差しで申し上げますれば、かつてアジアには米軍は十三万人という兵力を展開していたと記憶しておりますが、現在ではそれは十万人ということが適当な数だという判断をいたしております。たしか在日米軍も五万二千人だったというふうに承知をしておりますが、先般来米側は、在日米軍は四万七千人が適切な数というふうに言っておるわけでございまして、そうしたことを考えますと、先ほどから申し上げますようにどの物差しではかるかということによって多少いろいろあるかと思いますけれども、兵力の数でひとつはかってみるとすれば、明らかにそうした数は減っていると言ってよろしいのではないかと思います。

加藤修一平成会

○加藤修一君 それでは、これについてお答えいただきたいんですけれども、横須賀港では要すみに十隻体制から十一隻体制へ母港体制の増強が図られているというふうに私は考えているわけです。さらに佐世保では、揚陸強襲艦いわゆるヘリコプター空母ですけれども、これが五隻体制から六隻体制へ母港体制を増強している。この二つ、それから、これによって日本はそれ自身で完結した海兵隊の攻撃基地となっているというふうに私は伺っているわけです。この二つの件に関しまして考えていきますと、母港体制を増強したために千数百人の人員が増加した。さらに、もう少し申し上げますと、フィリピンの米軍基地の閉鎖によりまして千人弱がやはり沖縄の基地に増加という形になっている。  こういった形でさまざまな点を挙げていきますと、先ほど私が申し上げましたように、どうも現状維持あるいはやや強化の方向に向かっている嫌いがあるんではないだろうかということで、外務大臣の先ほどおっしゃったことについてはちょっと私は納得できないところがあるわけでございますけれども、その辺についてもう一度お願いいたします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 先ほど私申し上げましたように、これは物差しはいろいろあるのでございますが、しかし、相対的あるいはトータルに考えれば、アジアに展開していた米軍兵力は十三万から十万になっていることは事実でございます。在日米軍の数の五万二千人は四万七千人が適切とボトムアップ・レビューその他で判断をしているということは事実でございます。部分的にどこに人がふえたとか減ったとかということは、あるいはおっしゃる現象があるかと思いますが、私は、トータルに申し上げて一つの基調として軍縮の基調であるというふうに今見てよろしいのではないか。  さらに、在日米軍の適切な人数ということで、ペリー長官あるいはナイさんたちが四万七千人を適切な数と、こう言っておられるわけですが、この数につきましても、私はこれまでの数よりは五、六千人の減少、五千人前後でしょうか、減少というふうに受けとめているわけでございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 ただいま外務大臣の話の中で、四万七千という数字が出てきているわけですけれども、明年の日米首脳会談でまとめる共同文書につきましては、沖縄の大田知事は三点ほどの点からお話ししているわけでございます。沖縄の基地縮小の明記、あるいは在日米軍四万七千人体制を盛り込まない、さらに三点目としては日米安保条約の適用範囲を極東から拡大しないというこの三点を要請しているということで、沖縄がこういったことを危惧するのはやはり安保の再定義、こういった問題にかかわってくる問題だと思いますけれども、やはり沖縄の基地が固定化されることについては非常に大きな不安を持っている。このような三点について外務大臣はどのように御見解をお持ちでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 先ほど来そうしたことについて御説明をいささか申し上げたつもりでございますが、沖縄の基地につきましては、県民の心情を総理もしっかりと受けとめて、私どもにも指示がございます。我々としても沖縄の事情等もよく考えましてアメリカとの間で相談をしなければならぬと思っているわけでございます。既に相談を始めているわけでございますが、つまり基地の整理統合そして縮小という問題について、今、日米間で協議が行われているということでございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 それでは、今の四万七千人の維持の関係で、いわゆる二月のナイ・イニシアチブの話だと思うわけでございますけれども、この人員規模は最大級、最大限、つまり上限と考えていいのかあるいは今後の将来の国際、アジア・太平洋の状況によっては振れるわけでございますけれども、上限と考えていいのか、あるいは将来とも固定される話なのか、あるいは削減を考えていく可能性があるか、その辺のことについてどのようにお考えでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 少なくとも現時点において四万七千という兵力を日本に駐留させることが適切だと、こういうふうに聞いております。そのことが最大限であるか最小限であるかということについては、そうしたやりとりはいたしておりません。

加藤修一平成会

○加藤修一君 それでは次に、沖縄の基地縮小の問題に行きたいと思いますけれども、仮に縮小できたとして、その分をどこに再配置、再編成していくかということになるんですけれども、これ例えばの話でございますけれども、アジア・太平洋地域の平和と安定に非常に大事である、そういったコンセンサスがASEAN諸国の中でとられた場合にASEAN諸国の方にそれを分散していく、そういう考え方もあっていいのではないかと、このように考えるわけでございますけれども、外務大臣はこの辺はどのようにお考えか御見解を述べていただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 日米安保条約いわゆる安保体制というものは、まず我が国の安全というものをいかにして守るかということが第一義的な問題でございます。最も急激に攻撃を受けた場合に、最も早くその攻撃に対応できる、そういう体制をつくっていくということはアメリカ側が考えていることでございまして、そのためには日本国内に四万七千という兵力を展開しておくということが適切だと、こう考えておられるのだと思います。それが仮に、おっしゃるように、日本以外のどこかの国にあるということであって、急激な、急迫な状況に対応できるかどうかということになりますと、それはやはり国内のに比べれば時間的にも、それから能力的にも質的にも対応力は下がってしまうということであろうと思います。

加藤修一平成会

○加藤修一君 今の御答弁に対しまして、余り私はまだ納得していないわけですけれども、それは見解の相違かもしれません。  それでは、ほかの委員からも話がありましたが、次に、防衛施設庁長官にお尋ねしたいと思います。  先ほど来、軍転特別措置法の話がありましたけれども、基地返還による地主への所得補償、この問題についてでございますけれども、現行では三年間である。これにつきまして、これを五年ぐらいに延長する。さらに、六年目からは次なる五年間を考えて段階的に減少していく方向でいわゆる所得補償をしていく、こういう考え方も考えられるんではないかなと思うんですけれども、これについてはどのように御感想をお持ちでしょうか。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) ただいまの先生のような御提言が十一月七日、新進党の方から沖縄基地問題についてという提言としてあったということは我々も承知してございます。  先ほども御答弁申し上げましたけれども、この給付金につきましては、平成七年度に返還される提供施設に対しまして平成八年度に初めて支給するということになります。したがいまして、今制度がちょうど動き始めたばかりでございます。そのようなことを踏まえまして、我々としてもまず給付金の運用等について、法制定の趣旨を踏まえまして、適正に執行していくことが大切であるというふうに考えている次第でございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 非常に深刻で重要な問題でありますが、やはり沖縄の米軍基地の問題というのは、今後のアジア・太平洋の総合的な安全保障体制、これを考えていく上でもやはり私自身も重要なものであると思っているわけでございますが、当然それぞれの課題があるわけでございますので、鋭意この課題に挑戦されて解決を目指していただきたい、そのように思うわけでございます。  それで、今課題という話を申し上げましたけれども、その課題の一つとしてはやはり私は環境問題もあるように考えているわけでございます。  我々の惑星、地球というのは今瀕死の状態に移りつつあると言われておりまして、いわゆる重大な局面にある。このことから、企業、政府など具体的な環境管理行動の計画を立てて環境の保全あるいは原状復帰、そういったことを実行しているわけであると思います。  これは沖縄に限らないわけでありますけれども、在日米軍は、その基地内においてどのような環境保全行動を実行しているのか。  過去におきましては、沖縄の米軍基地におきましてPCB事件、こういったものもありました。あるいは汚染処理が問題になったわけでありますけれども、さらに別の視点から申し上げますと、さきの大戦におきます四カ月にわたった地上戦、それによります不発弾の回収作業、これも今もって継続中であると。爆弾ということから危険だけではなく、土壌の汚染、そういうことによる環境汚染の心配も当然あるわけでありまして、まして戦後五十年間にわたって砲撃演習を続けている。これによる未処理の不発弾は大きな環境問題になる可能性が私はあるのではないかと思っているわけでございます。  そこで、防衛施設庁にお聞きしたいのですが、今取り上げましたPCB事件、これにつきまして平成五年ですか、十一月十日に先輩の風間議員が当時の国務大臣、上原議員にお尋ねしているわけですけれども、要するにPCBが変圧器のところから漏れてしまったと。それに対しまして上原国務大臣は、「この変圧器の処理等がどうなされているか、事実関係を含めてひとつ施設庁なり外務省にも私の方からもよく追認をするようにお願いをしたいし、また再発防止についてもそれぞれ環境委員会なり日米合同委員会なりで取り上げるようにお願いをするようにいたしたいと思います。」と、いわば約束をしているように私は思っているわけですけれども、この事後確認ということの中身について御説明をお願いしたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) ちょっと外務省から私どもの承知しているところについてお答え申し上げます。  在日米軍基地におきます環境問題につきまして、米側は地元の方々の生活にも配慮しつつ、しかるべき対策は講じてきていると承知しております。  平成四年八月二十七日に日米合同委員会がございまして、そこで環境分科委員会での協議を踏まえまして環境問題に関する日米間の協力を強化していくこと、環境汚染等が発生した場合には日本側に連絡すること等の対応策が合意されております。  そして、御指摘のPCB汚染の問題でございますが、在日米軍基地内に存在しておりましたPCB変圧器の問題が提起されたことがございますけれども、平成四年八月の今申し上げました合同委員会において、米側が保有いたしますPCB変圧器を米側にて撤去するということが合意されまして、これを受けて米側によりPCB変圧器と判明したものの撤去が行われるとともに、土壌のPCB含有の有無について把握するための作業が続けられていると。それから、その他のPCB汚染に関する問題につきましても、日米合同委員会等の枠組みにおきまして米側より対応について説明を受けていると承知しております。

加藤修一平成会

○加藤修一君 そこでお聞きしたいことは、在日米軍基地の展開に伴って当然基地内の環境問題の進展がやはり心配になるわけですけれども、アメリカ軍の海外展開、海外におきます基地等を含めまして環境に関連する法律、そのホストネーションといわゆるアメリカとのどちらの法律を適用して環境管理行動をとられているのか、その辺についての外務省の御見解をお聞きしたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 米軍でございますが、在外基地においては一定の評価基準、ファイナル・ガバニング・スタンダース、FGS等を用いて米側は環境アセスメントを実施していて、在日米軍においてもこの基準が用いられているというふうに承知しております。そして、この評価基準は、アメリカ国防省の方針によりまして、在外基地にありましては健康及び環境の保護のためにオーバーシーズ・エンバイロンメンタル・ベースライン・ガイドライン・ドキュメントというのがございまして、それに示される米国の基準、あるいは接受国の基準のうち、より厳格な基準を選択して定められることになっているというふうに承知しております。

加藤修一平成会

○加藤修一君 今そのような説明があったわけでありますけれども、私が前から不思議に思っていることは、アメリカにおきます。その環境管理行動におきます根拠とする法律というのは、海外の基地も含めてですけれども、NEPA、要するに国家環境政策法、それに基づきますEIS、それが一つです。二番目には、一九七三年に制定されました国防総省の指令五一〇〇・五〇、これによっていると。三番目には、アメリカの国内基準を当てはめようとすることは非常に逆効果になる、そういった意味では受け入れ国の法とも矛盾しないようにやっていく、そのとき便宜的にやっていく方法。四番目には、先ほど御説明がありましたように、米国内の基準と受け入れ国の基準が異なる場合は厳格な方を優先して適用する、こういう考え方。  さらに申し上げますと、NEPA、国家環境政策法によります環境アセスメント手続によりますEIAP、そういったものを適用する方法。さらに言いますと、大統領行政命令一二一四号によりまして、海外での米軍の活動に関しても環境面に一定の考慮を払わなければならないということはないと。最後でございますけれども、受け入れ国の関連法案との整合性を図るためにマニュアルをつくりまして、それに準拠すると。  このようにかなり多種多様にわたっておりまして、いわゆる便宜的にアメリカの方が用いている可能性がある、そのように感じているわけでございますけれども、先ほどの答弁内容とは私はちょっと矛盾するところがあると思います。この辺についてはどのようにお考えをしておられるか、御説明、御答弁をお願いしたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) ちょっと私は申しわけございませんが専門的知識、その辺不足しておりまして、研究させていただきたいと思います。

加藤修一平成会

○加藤修一君 その辺整理をされて、わかりやすい形で国内の米軍基地における環境管理の実行の展開を指導できるような体制をとっていただきたいと思います。ただ、今回の沖縄県庁からの要望といいますか知事の要望にもありましたように、国内法の適用を考えていただきたい。  それから、現在も立ち入りは可能なわけでございますけれども、要請をしてから三十日とか四十日とかそういうことが間々あるということで、速やかな立入調査ができるようにしていただきたいというふうに県庁側は言っているわけですけれども、こういう積極的な要求に対してどのようなスタンスで外務省はおられるかこの辺についてお願いいたします。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) いわゆる基地の中に対します国内法の適用でございますけれども、一般国際法上、接受国の同意を得て、接受国にある外国の軍隊には特段の合意がある場合を除くほか接受国の法令がそのままは適用されず、その意味において国内法令は在日米軍には適用されないということでございますが、他方、外国の軍隊は接受国の国内法令を尊重すべきものとされておりますので、在日米軍も我が国の法令を尊重しつつ対応してもらう必要があるということでございます。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げました平成四年八月二十七日の日米合同委員会におきまして、環境問題に関する協力を強化していくということが合意されております。この合意に従いまして、環境分科委員会を中心にいたしまして、米軍施設・区域内の排水処理施設、ボイラーの排水の問題等、対応しているところでございます。  それから、委員お尋ねの立ち入りの問題でございますけれども、立ち入りは米側の同意が必要でございますが、それはタイムリーにやりませんと意味がないというのはそのとおりでございますので、それは本当にタイムリーにそういうことができるようなことができないか、いろいろ検討していきたいと思っております。

加藤修一平成会

○加藤修一君 ただいまの御説明の中に我が国のいわゆる国内法に準拠をする、あるいは勘案するという形で米軍内の環境管理行動について考える、そのように確認させてもらってよろしいでしょうか。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 米側も日本の国内法令を尊重すべき立場にあるわけでございますから、その辺、実態的にそごがないような形でアメリカ側と話ができるようなことで検討していきたいということでございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 やや具体的な話になって申しわけないんですけれども、先ほど来話を申し上げましたPCB事件の件でございますけれども、我が国の国内環境基準によりますと〇・〇〇三ppm、それ以下でなければいけない、水の場合ですけれども、土壌の場合は検出されてはいけない。  ところが、PCBの事件に関してのアメリカ軍の報告というのは二五ppm以下という基準の中でその処理がなされた。どのように具体的になされたかわかりませんが、要するに国内法では〇・〇〇三ppmにもかかわらず二五ppm未満というのはどうもよくわからない。私が調べた結果、これははかり方が違うということなんです。はかり方が違うから一概に両者を比較して云々することはできない、こういうことなんです。  といいますと、何を言わんとするかといいますと、二五ppm未満の件につきましては、これはアメリカの国内法に準拠している、あるいはそれに倣っているようなことが考えられはしないかと。そうしますと、先ほどの答弁にもありました日本の国内法に準拠する、あるいは勘案する、そういったことと比べますと非常に矛盾する、食い違う話ではないかなと思いますけれども、この辺についてはどのようにお考えでしょうか。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 申しわけございませんが、私はその辺の専門的知識を持ち合わせないものですから、ちょっと専門家とも相談させていただきまして対応させていただきたいと思います。

加藤修一平成会

○加藤修一君 それじゃ明らかに日本の国内のPCBの環境基準〇・〇〇三ppm、それに準拠した形で処理がなされていないというふうに理解してよろしいですか。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) ちょっと私は確認するだけの知識を持ち合わせておりませんので、失礼いたします。

加藤修一平成会

○加藤修一君 じゃ、別の機会に明確な答弁をお願いしたいと思います。  それでは次に、基地返還に伴う当該地の原状復帰の関係でございますけれども、日米地位協定におきましては原状復帰については義務を負わない、そういうふうになっているわけでございますけれども、この件に関しまして、先ほど来私環境の問題について多少うるさく言っているわけでございますが、いわゆる環境管理計画、それにかかわる項目、それを日米地位協定の中に入れるわけにはいかないのか。いわゆる補足協定という形で私は環境管理計画というのを入れていただきたい、このように思うわけでございますけれども、外務大臣、よろしくお願いいたします。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 済みません。私もその点について専門的知識を持ち合わせないものでございますので、何が問題でどう対応すれば現実の問題に対応できるかということで研究させていただきたいと思います。

加藤修一平成会

○加藤修一君 先ほど環境委員会で云々というお話がありましたけれども、さまざまな件について米軍基地内の環境問題について協議をする、そういった中ではそういう話は今まで出てはいないわけですか、あえて確認申し上げますけれども。

折田正樹外務省北米局長

○政府委員(折田正樹君) 環境分科会で話した内容、私すべてを承知しているわけではございませんけれども、例えばPCBの話とかいろんな個別の環境問題について、かなり熱心な議論が行われているやに承知いたします。  ただ、今補足の協定で云々というところについてまで議論されているというふうには承知いたしておりません。

加藤修一平成会

○加藤修一君 再度お尋ねいたしますけれども、日米地位協定の中に環境管理計画にかかわる補足協定、これを私はぜひとも積極的に取り入れていただきたい、非常に大きな問題でございますので。アメリカ大陸の方の米軍基地の中におきましても、さまざまな形で環境問題というのが出始めている。いわゆる平常時におきます軍事行動あるいは軍事演習、そういったことにかかわる環境破壊の問題というのは、やはり重大な傾向をあらわし始めていると思いますので、ぜひともその辺につきましては積極的に補足協定を取り入れるようにしていただきたいと思います。  私は、この問題につきましては、乱暴のように皆さん思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は地位協定、これは各国でそれぞれ努力してつくっていくわけでございますけれども、西ドイツ、今はドイツですけれども、ドイツの地位協定におきましてはこの環境管理計画にかかわる条項があるわけでありまして、ぜひとも大事な問題、重要な問題でございますので、見直しだけじゃなくして補足的な協定というのをつくり上げていただきたい。  具体的に説明申し上げますと、NATO軍の地位協定の中でいわゆるボン補足協定というのがあるわけでございます。これは一九九三年に改正いたしまして、「環境配慮規定の追加」というのがございます。第五十四条に追加的に協定がつけ加えられている。すなわち五十四条のAということとさらに五十四条のBということになっているわけでございます。  その中で、「派遣国は、連邦共和国での彼らの軍隊のあらゆる活動の場面において、環境保護の重要性を認識する。」、「すべてのプロジェクトの環境との調和を調査すべきである。」と。さらに、「環境に対して重要なプロジェクトの潜在的な影響を、特定し、分析し、評価するべきである。」、それから、「調査の目的は、環境的な負荷を回避すること、そして、損失的な結果が不可避である場合には、適切な再生または調和的な手段が採られる」必要があると、このような形で補足協定がつくられているわけでございます。  一九九三年というとたかだか二年前でございますけれども、それぐらいドイツは真剣に環境問題について考えているわけでございますので、環境の先進国と言われる、あるいは環境技術で極めて優秀なものを持っている国としての日本も、こういう形で日米地位協定の中で補足的な協定を環境にかかわるものについてぜひともつくっていただきたい、このように強く要望しておきたいと思います。  それから次に、時間がありませんが、沖縄の地域振興ということにつきまして御答弁をお願いしたいと思います。  高木沖縄開発庁長官にお願いしたいと思います。  沖縄の経済、産業の現状等を考えてみますと、一人当たりの県民所得というのは全国平均の七〇%ということで最下位の状態でありますし、それから現在の完全失業率、それは七%を超している。日本の平均的な失業率は三・二%というふうに言われておりますので、その倍をいくということでそういった意味では極めて雇用条件が悪い、そういうふうに考えられるわけでございますけれども、本土復帰時にいわゆる沖振法というのがつくられているわけですけれども、これは特別に地域の経済発展を進めるために自由貿易地域、この項目を入れてあると、その中に。それは我が国で唯一の法律であると思います。いわゆる自由貿易地域を制定していい、そういう地域をつくってよろしいんですよと。  これがいわゆるFTZという話になるわけでございますけれども、現在那覇港と中城港でしょうか、そちらの方で立ち上げている、あるいは那覇港に関しましてはもう立ち上がって、地域振興という形でどういう状態になっているのか。その辺の現状と、さらに地域振興におきます効果について御答弁をお願いしたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 委員御承知のように、自由貿易地域というのは関税法に規定する保税制度やあるいは国税、地方税の優遇措置を組み合わせた制度であることは御承知のとおりであります。それと財政、金融等にかかわる支援と相まって、沖縄における企業の立地を促進するとともに、貿易の振興に資することを目的としたものであります。  第三次沖縄振興開発計画においても、沖縄の地理的優位性を生かした貿易の振興と企業の立地を促進するため、自由貿易地域における優遇措置の重点的活用などを図るとともに、自由貿易地域那覇地区の充実、中城湾港新港地区への新たな設置を推進するとされております。  現在、沖縄県及び沖縄開発庁においては、那覇地区について新規企業の入居やあるいは既存企業の増床などその活性化に取り組むとともに、中城湾港新港地区においては現在沖縄県において立地特性を踏まえた自由貿易地域の設置について検討を進めていると聞いております。  沖縄開発庁としては、沖縄県と密接に連絡をとりながら、こうした自由貿易地域の活性化などへの取り組みを通じて沖縄における企業の立地促進あるいは貿易の振興を図り、沖縄の産業振興に努めてまいりたいと考えております。

加藤修一平成会

○加藤修一君 それでは次に、中山長官にお伺いしたいと思います。  先ほどの答弁の中で北方基金という話が出てきたわけでございますけれども、これはやはり北方領土近辺の一市四町の地域振興、それを考えた基金だと思うわけでございますけれども、これは非常に重要なものであるというふうに考えているわけでございます。ただ、最近の金利低下に伴って非常に運用に支障が来ているのではないかと、そのように私は思っておりますので、その辺についてどのようにお考えか。さらに基金の、現在百億円というふうに伺っておりますけれども、その増額の必要性、それについてお伺いしたいと思っております。

中山正暉自由民主党・自由連合総務庁長官

○国務大臣(中山正暉君) 先ほど橋本聖子先生にも御答弁を申し上げた中にも入っておりましたが、御承知のように、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律、昭和五十七年の法律第八十五号というもの、これは私は自分の党の北方領土対策特別委員長というのをやっておりました関係で、何とか基金をつくって、根室市、別海町、中標津町、それから標津、羅臼という周辺の皆さんが御苦労なさっているものに対応したいということで、先ほどの繰り返しになりますが、国から八十億、それから北海道から二十億、これは今北海道が管理運営をいたしておりますものでございますが、一番金利の高いときには年に五億七千万ぐらいのものになったわけでございますが、今お話しのように、バブルが崩壊いたしましてからどんどん金利の低下を来しておりまして、大変私どもも気になるところでございますが、これはまたいずれ持ち直すことがあるかもわかりません。  基金を増額するということが、これはちょっと不可能ではないかしらと。むしろ金利が戻ってきて基金を我々が創設しましたときに持ちました希望が達成されますようなことになるのを待つ以外にないのではないか。北海道の問題、道庁の問題でございますので、管理運営をお任せしておりますので、金利の一日も早い復元を願う、そんな気持ちでございます。

加藤修一平成会

○加藤修一君 以上をもちまして私の質問を終了いたしますが、この沖縄の基地問題をめぐる問題は単なる経済問題に矮小化してはいけないというふうに考えております。人間の安全保障といういわゆるヒューマンセキュリティー、その考え方に至る極めて重要な問題を含んでいると思いますので、つきましては今後ともこの経緯に、私自身も大きな関心を持ってまいりますが、関係省庁におきましても、一日でも早い的確な解決策が導き出せるように真剣な対応、とりわけ環境保全にかかわる補足協定について切にお願いいたしまして、私の質問とさせていただきます。  以上です。ありがとうございました。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 最初に高木沖縄開発庁長官並びに諸冨防衛施設庁長官にお伺いいたします。  一昨日、十二月四日、米軍用地収用特措法に基づく村山内閣総理大臣から大田昌秀沖縄県知事に対する職務執行の命令に対して、大田県知事が拒否する旨回答されたようでございます。沖縄の県政史上初めて日本政府の命令を拒否したことになるわけでありますが、これは単に感情的に反発をする、こういうことではなくして、戦後五十年間という長きにわたって米軍基地の重圧のもとに苦しめられてきた沖縄県民が、そして県民の意思に反して膨大な米軍基地を強制されてきた、基地との共存共栄を強いられてきた沖縄県民が、二十一世紀の新しい時代へ向けてみずからの運命をみずから選択していこう、みずからの未来をみずからの責任において切り開いていこうという決意の表明であると私は思っております。そこで、両長官に大田知事の職務執行命令拒否に対する御感想をお伺いしたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 沖縄県に所在する駐留軍用地の使用権原の取得にかかわる事務は防衛施設庁の所管に属する事務であり、当庁において従来からその円滑な処理のためにいろんな努力をしてきたところと承知しております。今回沖縄県知事が代理署名押印を行うことはできないと言われていることについては、私は、沖縄の置かれている現状あるいは沖縄県民の感情、さらにまた県知事の置かれた立場をそんたくすると、心情的には十分理解できるところでありますが、今回法的手続をとるに至るまでの間においては、政府としては県知事との間において誠心誠意話し合いを行い、これを踏まえて政府と県との間において沖縄の米軍施設・区域に係る諸問題に関する協議機関を設置するなど、いろいろの努力を積み重ねてきた経緯があると承知しております。こうした経緯を経て、このたび主務大臣である総理が法律に基づいて所定の手続をとられるものと認識いたしております。

諸冨増夫防衛施設庁長官

○政府委員(諸冨増夫君) このたびの沖縄県知事の気持ちは、署名押印等の事務につきまして、国の委任事務としては定型的に処理するのには余りに多くの問題を内包しており、沖縄県に過重な負担を強いている米軍基地のあり方を厳しく問わざるを得ないというようなお考えだというふうに私ども聞いております。  したがいまして、今回の私どもがとりました勧告、命令について拒否されたお気持ちというのは今申し述べましたことに尽きておると思います。私どもといたしましても沖縄県の置かれておる今の状況とか、あるいは沖縄県民の皆様方の感情といいますか、今置かれております御苦労等を十分理解できるところでございまして、そういう気持ちに立って今後手続等を進めていきたいというふうに考えております。ただし一方では、私ども日米安保条約の目的達成のためには、我が国に駐留いたします米軍に施設・区域を円滑かつ安定的に提供することは我が国の条約上の義務でございまして、当庁といたしましては法に基づく手続をとらざるを得ないということもぜひとも御理解をいただきたいと思う次第でございます。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 現在、沖縄県においては第三次沖縄振興開発計画に鋭意取り組んでおるところでございますが、沖縄開発庁高木長官におかれましては、第三次振計の目的が完全に達成されますよう一層の御尽力を賜りたいと思います。  それでお伺いいたしますが、第一次から第三次までの沖縄振興開発計画の中で、在沖米軍基地しいうのはどのように位置づけられておったのか、お伺いいたします。

嘉手川勇沖縄開発庁総務局長

○政府委員(嘉手川勇君) お答えを申し上げます。  第三次沖縄振興開発計画におきましては、  沖縄の米軍施設・区域は、そのほとんどが人口、産業が集積している沖縄本島に集中し、高密度な状況にある。広大な米軍施設・区域は、土地利用上大きな制約となっているほか県民生活に様々な影響を及ぼしている。  このため、米軍施設・区域をできるだけ早期に整理縮小する。  また、返還される米軍施設・区域に関しては地元の跡地利用に関する計画をも考慮しつつ、可能な限り速やかな返還に努める。さらに、返還跡地の利用に当たっては、生活環境や都市基盤の整備、産業の振興、自然環境の保全等に資するよう、地元の跡地利用に関する計画を尊重しつつ、その有効利用を図るための諸施策を推進する。 と記述されているところでございます。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 ただいま総務局長から御説明がありましたように、第三次振計だけじゃなくして、いわゆる第一次振興開発計画から第三次の振興開発計画にわたって一貫して在沖米軍基地の取り扱いというのは、できるだけ早期に整理縮小を図る、こういうふうに振興開発で言っているわけですね。  ところで、振興開発計画というのは政府が策定したものです。ところが一方で、最近、整理縮小じゃなくして在沖米軍基地の整理統合ということが言われ出している。私は、これ沖振法の精神に反すると思うんですね。  したがって、これは答弁は要りませんけれども、開発庁としても防衛施設庁としても、あくまでも振興開発計画の精神に基づいて整理縮小を図るのであって、あの狭い沖縄で整理統合で基地問題を解決しようとしても、これは三事案でもしかりでございますけれども、もうどこにも移設ができない、移転ができない。こういうことをぜひしっかりとらまえていていただきたいと思います。  次にお伺いいたしますが、十一月三十日にアメリカ海兵隊恩納通信所、約六十二ヘクタールが全面返還をされました。これはいわゆる軍転法が成立した後の大型返還の第一号であります。したがいまして、政府もそうでありましょうけれども、私ども沖縄県民にとっても、あるいは県政にとっても、地元の恩納村や、それから軍用地主にとっても、その返還跡地がいかに平和的に利活用できるかということは非常に重要になってまいるだろうというふうに思っております。  そこで、具体的にお伺いいたしますが、返還された恩納通信所の跡地にあるダム、このダムは軍転法十五条で言う国有財産に入るかどうかお伺いいたします。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) 私ども承知しているところでは、当該ダムはドル支弁財産としてできたものでございますので、返還されたときには国有財産になります。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 このダムについて、地元恩納村が残してほしいというふうな要望を国にお願いして、そしてその無償譲渡を申請したようでございますが、国の方は国有財産法との関係で有償でないとだめと、こういうようなことをおっしゃっているようでございますが、軍転法の十五条でもって適切な配慮を払うということがございますね、国有財産について。この軍転法十五条の「適切な配慮」というのは、当然、返還された軍用地の状況、あるいは返還後の利用計画との関係で、軍転法が想定をしているのは無償譲渡も含むと、こういうふうに解釈すべきだというふうに私は思っておりますが、いかがでしょうか。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) ただいま先生が御引用になりました十五条につきましては、直接防衛施設庁として所掌するところではございませんので、一般論として申し上げたいと思います。  まず、一般的に、返還されました民公有地上に国有財産、あるいは先ほど申し上げましたドル支弁財産がある場合、これら国有財産を利用する者があるか否かを調査いたしまして、利用者がある場合には利用のあっせんを行うということが制度的にできております。  これに基づきまして、本件ダムにつきましても恩納村に照会しましたところ無償譲渡を受けたい、受けて防災対策用の施設として利用したい旨の回答がございました。  当庁としましては、恩納村からこのような意向もございますので、この処理方法については関係機関とも相談して適切な対応をしてまいりたいと思っております。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 私は、ぜひ施設庁にお願いを申し上げたいのは、この恩納通信所の跡利用計画がうまくいくかどうかというのは、これは大変大きな問題だというふうに思っております。そういう点では、ぜひ軍転法十五条の精神を生かして、当該恩納村が望んでおります志嘉座ダムの無償譲渡、これが実現できるように積極的なお働きをお願い申し上げたいというふうに思っております。  それとの関連で、軍転法第八条の給付金の規定の期間延長の問題、あるいは支給される給付金の上限の問題、これの改正が今取りざたをされておりますが、先ほど来お伺いいたしておりますと、確かに平成八年度以降、初めて予算措置を伴って適用されるわけでありますが、施設庁として軍転法第八条の給付金規定の見直し問題が持ち上がっているということについてはどのように受けとめておられますか。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) 地元の沖縄県、また沖縄の関係地主の皆さん方からそのようなお声があるということは現地の報道等を通じて十分承知しております。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 軍転法そのものは議員立法で成立をしたわけでありますが、いずれにいたしましても成立された法律をこれから施行していく、運用していく、その過程において、私は、やっぱり施設庁としても、あるいはまた沖縄開発庁としても、地主やあるいは基地のある当該市町村から要望のある軍転法第八条の給付金見直しの件については積極的な取り組みをお願い申し上げたいというふうに考えております。  それで、次に開発庁にお伺いいたしますが、例の八重山地域における戦争マラリアの犠牲者に対する見舞金の支給問題でございますが、この八重山地域の戦争マラリア犠牲者に対しては当然のことながら国家補償をすべきである、そして私がこれまで戦争マラリア犠牲者に対するいろんな調査研究をした過程では当然援護法を適用すべきである、こういうふうに私個人は思っております。  この問題については、これまで与党プロジェクトチームでの論議の経過もありますし、あるいは八月末の平成八年度予算概算要求段階での開発庁の考え方も示されました。しかしながら、今大きな問題になっております沖縄の基地問題との関連でも、これは私たちは、あの悲惨な沖縄戦で沖縄は捨て石にされた。それから、講和条約発効のときにも日本の独立と引きかえに沖縄は捨て石にされた。そして、戦後五十年間米軍基地の重圧のもとで苦しんできた。ところが、このような戦後処理すらまだ十分にできないということは、どうしてもこれは県民として許せないわけでありまして、私は、この八重山地域の戦争マラリア犠牲者に対する何らかのお見舞金、これを支給すべきだ、こういうふうに考えております。  概算要求の段階から今日までの経緯と、新たにまた連立与党の中の自民党案というんでしょうか、基金をつくって、基金の中から見舞金を支給してはどうかということが地元のマスコミで報じられておりますが、それらの経緯とそれから見舞金の支給問題について開発庁長官にお伺いをいたします。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) ただいまの八重山地区のマラリア問題については、本年が戦後五十年という節目に当たるものですから、ぜひとも私どもこの機会にこの問題の慰謝事業を行いたいというふうに考えておりまして、連立与党のプロジェクトチームの答申というものを受けて概算要求に慰謝事業を盛り込んだわけでありますが、その後、ただいま先生が御指摘のような問題点が起きてまいりました。  私どもは、与党から明確に個人補償すべきだという問題点の指摘はありませんでした。したがって、そこに先生方と開発庁との間の意見の食い違いが起きているわけでありまして、私はこの問題はきちんと、玉虫色でなくして、与党のプロジェクトチームで検討するときにはこういうことだということを明確にしてもらわないと困るということを申し上げておきましたので、概算要求の中には盛り込んでおりませんが、年末の予算編成までの間で連立与党の調整会議で何らかの形が見えるものと思っておりますが、その推移を私ども見守りたいと思っております。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 連立与党の責任もあるだろうと私は思います。同時に、やはり推移を見守りながら開発庁としても、戦後五十年たってあの戦争マラリアと言われる犠牲者の方々、遺族も高齢化をしております。何らかの見舞金が支給、実現できるように御尽力を賜りたいというふうに思っております。  それから、県道一〇四号線の実弾射撃演習の廃止の問題についてお伺いをいたしますが、諸冨防衛施設庁長官、せんだって沖縄を訪問されましたが、一つはこの県道一〇四号線の実弾射撃演習、私はじかにごらんになっていただきたいと思います。あの演習で使用されているアメリカ海兵隊の百五十五ミリりゅう弾砲というのは、御承知のことだと思いますが、ベトナム戦争のときにアメリカ海兵隊がダナンへ上陸いたしました。あのダナン上陸のときに真っ先に持参した兵器が百五十五ミリりゅう弾砲、原子砲と言われる兵器であります。これをこれまで復帰後百六十回余り県道を封鎖して演習をやっているわけであります。この間撃ち込まれた弾は約四万発だと言われております。  戦後五十年たって、全国のどこに一体、生活道路、子供たちの通学道路である県道が封鎖されて、その県道越えで実弾が撃ち込まれる、沖縄以外どこにもないわけですね。しかも、この問題については、いわゆる三事案の中でも何ら具体的な解決案が明示をされておらない。実弾演習によって生活道路が封鎖をされる、緑が破壊をされる、水源地が汚染をされる、着弾地付近の喜瀬武原小中学校の子供たちが炸裂音でおびえる、まともな授業が受けられない、こういうことを一体いつまで続ければいいんでしょうか。私は、この問題を早期に解決するということは、これはもうこの国の政治と政治家に課せられた非常に大きな問題だというふうに思っております。  そこでお伺いいたしますが、防衛施設庁として、この県道一〇四号線越えの実弾演習の移転先の調査費だとか、あるいは本土の演習場に移転をしたらどうかとか、いろんなことを模索しているようでございますが、やはり同じような苦しみを本土の方々に与えるということについては、私を含めて県民は望んでおりません。したがって、私はむしろアメリカの国内にでも移転をすべきだというふうに思っておるところでありますが、施設庁長官のお考えをただしておきたいと思います。

諸冨増夫防衛施設庁長官

○政府委員(諸冨増夫君) 冒頭、私も先日行ってまいりましたが、それ以前に実は県道越えの実弾射撃は実際見たことがございまして、非常に御迷惑をかけておることも事実でございます。私ども防衛施設庁といたしましては、五十三年ぐらいだったと思いますが、一応つけかえ道路はつくらせていただいて、県民の皆様方の生活にはできるだけ不便をおかけしないようにというような施策は講じておるところでございます。  そこで、県道越え射撃の移転の問題でございますが、九月の日米安全保障協議委員会におきまして、いわゆる分散実施の方向で技術的、専門的な検討を進めていくという旨の合意が行われております。それを受けまして、私どもは十月五日に日米合同委員会におきまして本問題の解決に向けて検討を行うための特別作業班というのを設置いたしまして、現在までのところ米側と四回にわたって鋭意精力的な検討を進めているところでございます。  一方では、先生先ほどお述べになりました来年度、平成八年度概算要求におきまして、技術的な専門的な事項についてどうしても検討すべき点も多々ございますので、そういう点を十分検討した上で、私どもとしては何とか具体的な移転先についてのめどを立てて、何とか地元受け入れ予定といいますか受け入れ可能性のあるようなところについての検討を今後とも鋭意進めてまいりた、いと、このように考えているところでございます。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 それでは次に、新防衛計画大綱と沖縄の自衛隊の関係についてお伺いいたします。  時間が少なくなってまいりましたので簡潔に聞かせていただきたいと思いますが、今回の新防衛計画大綱で沖縄の第一混成団が旅団に格上げをされると、こういうふうな位置づけをされておるようでございますが、その第一混成団の再編時期はいつなのか、それと現在の沖縄における自衛隊の実態、部隊の状況、装備、人員、それから施設の面積等についてお伺いいたします。

秋山昌廣防衛庁防衛局長

○政府委員(秋山昌廣君) 沖縄県に配備することを考えております旅団の具体的な編成、装備につきましては、今後中期防の策定、年度ごとの予算編成を通じまして検討いたしたいと考えております。  したがいまして、現在詳細についてお答えできる段階ではございませんけれども、現時点における防衛庁としての考え方を申し上げれば、重装備を運用しがたく多数の離島を有するという地域的特性にかんがみますと、普通科を中心とした編成とすることが適当ではないかと考えており、また規模につきましては現在の混成団と同程度のものとすることを検討しているところでございます。  それから、現在の部隊、装備、人員、これは現在の数字でよろしゅうございましょうか。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 はい。

秋山昌廣防衛庁防衛局長

○政府委員(秋山昌廣君) 現在の状況を申し上げますと、平成六年度末でございますが、陸上自衛隊は部隊等では第一混成団等、装備はホーク、輸送ヘリ、多用途ヘリ、迫撃砲等でございます。人員約一千九百人。海上泊衛隊は部隊等、第五航空群、沖縄基地隊、沖縄海洋観測所等、装備、対潜哨戒機P3C、掃海艇等、人員、約一千三百人。航空自衛隊、部隊等、南西航空混成団等、装備、戦闘機、ペトリオット等、人員約三千三百人でございます。  なお、基地の面積につきましては施設参事官の方から答弁させていただきたいと思います。

藤島正之防衛庁参事官

○政府委員(藤島正之君) 基地の面積でございますが、復帰時点の昭和四十七年におきましては約百六十ヘクタール、三施設でございました。平成七年三月三十一日現在は、ただいま防衛局長が申し上げましたような部隊がおりまして、約六百五十ヘクタール、三十五施設でございます。県土に占める面積は〇・三%ぐらいでございまして、これは本土における自衛隊の占める面積とほぼ同等ぐらいで〇・三%ぐらいでございます。

照屋寛徳日本社会党・護憲民主連合

○照屋寛徳君 次に、アメリカ海兵隊と太平洋軍第七艦隊が沖縄本島と伊江島で実施をしている統合演習ビーチクレスト96が十二月十一日から五日までの間、航空戦闘訓練のため本島周辺上空で臨時の制限空域、いわゆるアルトラブを広範に設定するということが報じられております。  私は、陸だけじゃなくして制限空域がたくさんある沖縄で、しかもこのような軍事訓練がなされることを非常に遺憾に思っているわけでありますが、このアルトラブが設定されることによる民間航空の安全性の確保はどうなっているのかあるいはまた、このアルトラブの訓練内容の詳細について運輸省並びに防衛施設庁にお伺いいたします。

吉田徹雄運輸省航空局管制保安部管制課長

○説明員(吉田徹雄君) それではお答えいたします。  ビーチクレスト96につきまして、まず米軍の演習に際しまし直前に米軍側と演習に係る空域、日時等について所要の調整を行い、民間航空機の安全確保に万全を期するとともに、民間航空機に遅延を生じさせないよう実施することを確認しておるところございます。  具体的な安全措置としては、航空情報により演習全域の公示を行いまして、航空機に対して周知を図っておるところでございます。  また、民間航空機について、悪天候による飛行経路の変更が必要な場合、または管制用機器の障害が生じた場合などには、民間航空機の安全運航を確保するため演習が中断されるということとなっておるところでございます。  さらに、那覇空港と与論、奄美空港を結ぶ航空機が今回設定された空域を飛行する場合は、当該航空機が優先して飛行をできることというふうになっておるところでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 最初に予定外の質問ですが、中山長官に一言お伺いします。  先ほどの答弁の中で、現在の日ロ関係は戦闘状態が継続しているという趣旨の答弁がありました。  今の日ロ関係は国交もありますし、かつての日ソ共同宣言によって戦争状態は終わっているわけでありまして、先ほどの答弁はそういう点でいえば非常に大変な事実誤認の答弁だと言わざるを得ませんし、担当大臣の答弁ですので、これは国際的にも影響することになりかねないものだと思いますので、私は改めて大臣に本気でそのようにお考えになっているかどうかお答え願いたいと思います。

中山正暉自由民主党・自由連合総務庁長官

○国務大臣(中山正暉君) ありがとうございます。御質問いただいてかえって結構なことだと思います。  私は厳密な意味で申し上げたわけでございまして、これは平和条約が締結されるまでは戦闘状態ではなしにそういう平和でない期間が続いているというふうに思っておりまして、ですから先ほどもいろいろその間に紆余曲折がありましたと。松本・グロムイコ会談以来、鳩山総理大臣の御努力とか、それなりに、先ほどの海部俊樹総理大臣のころのゴルバチョフさんの訪日によっていろいろと日ソ、日ロの関係が修復されてきているということはもう厳然たる事実でございます。  私は、北方領土を何としても返していただきたいという思いが長い間自分の心の中にもありますし、それが世界平和のためにとっていいことだと思いますので、その平和条約を締結するところへロシアの理解を得たい、そういう平和条約を結ぶという状況を早く現出していただきたいという思いから申し上げましたことでございまして、現実には、ソ連それからロシアとの関係というのは修復されて現実の国交というのはあるわけでございますし、北方水域でいろんな問題があります。拿捕それから銃撃、いろんなことがありますものですから、細かい話をすればそれも平和条約がないからかなという、戦闘はありませんが戦闘に似たような行為が行われておりますことはまことに残念でございます。そういうことを停止させるためには何としても平和条約を締結することが最大の眼目であるという意味で御答弁申し上げましたので、誤解のありませんように。  日本共産党におかれても大変御努力を今日まで党のお立場で、ソ連は崩壊してしまいましたが、新しいロシアとの関係にまたひとつ御努力をいただきまして、一日も早く平和条約が結ばれるような日の近からんことを私からも先生にもひとつお願いをしておきたいと。  北方領土の方へ行っていらしたようでございますし、現地をごらんになっている先生のいろいろな御教導をまたいただきたいと、この際、あわせてお願いをしておきたいと思います。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 これはこれでいいんですが、大体隣に外務大臣がいて、こういうのは私が質問するまでにやっぱりきちっとされておくべき性質のものだと私は思います。  沖縄の問題ですが、私は今起きている事態というのは大変深刻な問題だと思います。というのは、県知事が選挙公約に沿って、また沖縄の超党派の要求に沿って行動すること、これが政府からは今、例えば十一月二十二日の勧告ですか、これを読むと法令違反だ、こういう非難を受ける。国の管理もしくは執行を怠るものである、こう非難される。著しく公益を害することだ、こういうふうにも非難される。  知事が公約と超党派の県民の要求に沿って行動することが、こういう形で国から訴えられ、そしてやがて裁判も避けがたいと言われる事態ですね。そうすると知事は被告席に立たされるということになるわけですね。こういうことは一体どういうことなのか。県知事は公約と県民の要求に沿って行動してはならないと政府は言いたいのかどうなのか。  さらに、この文書を見ると、村山内閣は大田知事をあたかも不法者とみなしているかのような文言があるわけですね。これちょっと、どういうふうにお考えになっているか。外務大臣と、担当大臣として沖縄開発庁長官の御見解をお伺いします。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○政府委員(小澤毅君) 実際にこれの事務を担当しております施設庁の方から一言だけ申し上げたいと思います。  ただいま先生がお読みになりました勧告文には確かにそのようなことが書いてございます。ただしそれは、地方自治法の百五十一条の二におきまして主務大臣が職務執行命令をする上でのいわゆる要件と申しますか、その辺をるる述べさせていただいたというものでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 大臣に私はお伺いしています。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 村山総理と大田知事との間には、かねてから信頼関係があるというふうに私は承知をいたしておりました。そういう信頼関係があり、それぞれかつて十分に意思の疎通もあったに違いないお二人が、一方は沖縄の県知事に、一方は日本の国の総理大臣という重い責任を負う双方の立場に立って、一方は県民の願いといいますか県民の主張というものを背中に背負い、一方は日本の国の安全、国家の安全という大きな目的を背負っておられるわけで、このお二人が今回この問題で数次にわたって相当長時間、相当真剣な話し合いをなさったということでありますから、お互いに、今、議員がおっしゃるように原告だ被告だというお気持ちで話し合いをされたというふうには私は思いません。  残念ながら、お二人の立場は今それぞれ違います。総理は、日本の国の総理大臣として外国との間の条約というものを履行する、条約に書かれた義務を履行するための最大の努力をするというお立場でありますし、一方は、御承知のとおり、沖縄県民の気持ちを二つの肩に背負うていろいろと御発言になっておられるわけで、この二人のお考え、お気持ちというものを私は、こういう言い方をするとおしかりをいただくかもわかりませんけれども、やはりどこかで調和をさせなければならないわけでございます。  事柄は極めて重要であり、難しい問題でありますけれども、しかしやらなければならない。総理には総理の国際的な義務がある、知事には知事のお気持ちがあるわけで、この二人の考えをどこかで調整しなければならない、調和をさせなければならない。そしてその上で、法律で定められた措置というものはあるわけでございますから、その法律に定められた措置に乗って手順を進めるわけですけれども、それぞれ、村山個人の気持ち、恐らく大田知事個人のお気持ちの中には、お互いに相手の立場もよくわかり合って、しかる後にこの違う立場に立っているその立場を主張し合っている、こういうことなのだろうと思います。  ぜひともこうしたお二人の気持ちは周辺は理解をしなければならぬ、私は、村山内閣の閣僚の一人として総理のお気持ちもでき得る限りそんたくをしながら問題解決のために全力を挙げなければならぬ、こう思っておる次第でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 おととい、政府の命令を拒否した後の会見で大田知事は、報道によるとこう言っていますね。五十年余り土地が所有者の意思に反して強制使用されている、こういうことは普通の社会にはあってはならないことだ、こう言っているわけですね。あっていいことだと政府は言いたいということなのか。  また、この会見で大田知事は、基地内に入って土地の確認などできずにつくられた土地・物件調書は適法のものと言えない、違法、無効である、だからこれに知事は代理署名をしないように要請されているんだ、だから代理署名できないんだ、命令を受保け入れられないんだ、こう言っているんですね。そんなもの構わずに命令しるというのが日本政府の立場ですか。  村山さんと大田知事との気持ちがどうかということではなくて、現実にそういう命令書が行っているわけですね。県民を裏切れ、公約を破れという命令を安保のために出すのか。大田知事は安保のために県民を裏切り、そして県民の要求を無視しなくちゃならないかという問題が今起こっている問題なんですね。それを二人の気持ちでは説明できないんですよ、現に命令が出ているんだから。今度訴訟を起こすでしょう。訴訟を起こさないんですか。被告席に立つんでしょう。それは、原告、被告という考えてやる、やらないじゃなくて、訴訟を起こせばそうなるわけですよ。  そして、その前提になる問題として、米軍四万七千人というのは動かせないものですか。大体、日本に駐留する米軍の兵力、これは、一方的なアメリカの権限だという政府の安保解釈なのか、あるいは日米合意ということも実質的にはあるのかどうなのか。  四万七千という数字は日米合意の数字かアメリカの一方的要求の数字がということとあわせてお答え願います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 裁判に訴えてやるのかというお話でございますけれども、これは法律に定められた手続でございまして、願わくばそうした法律に定められた手続ではなくて話し合いによって理解し合って合意が見つけられれば一番よかったわけですけれども、残念ながらそれは、随分お二人でも話をされましたし、そこへ行くプロセスでも防衛施設庁を初めとして相当な御苦労、御苦心をなさったけれども、しかし、沖縄には沖縄のいろいろな思いがあり、そして、かてて加えて今回のような事件というものもありましたから、結局、話し合いで決着をすることが、結論を導き出すということができなかったということになって、本当に、決して喜び勇んでやっているわけでもなければ何のてらいもなくやっているわけでもない。総理には総理のお気持ちがあったけれども、しかし、手順、手続は法律に定められた手順、手続でやらざるを得ないわけですから、ということになれば法律にのっとって手続をしているということだということはぜひ御理解をいただきたいと思います。  在日米軍の四万七千という兵力についてお尋ねでございますけれども、これは、日米安保条約によってアメリカは日本を守るということをコミットしているわけでありまして、アメリカが日本を守るというコミットメントを実行するためにどれだけの陣容が必要か、あるいは安保条約で取り決められている安保条約の目的を達成するためにアメリカがどれだけの兵力を必要とするか、つまり、アメリカ自身のコミットメントを実行するためにどれだけの兵力が必要であるかということをさまざまな角度から分析し、はじき出した数字が四万七千であるというふうに承知をいたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 時間ですので、終わります。

武田邦太郎新緑風会

○武田邦太郎君 いろいろの努力が各方面でなされておりますけれども、現状で判断する限り、沖縄県民の惨たんたる犠牲、過重な負担はなくなりそうもありません。  これでいいのか。こういう事態は未来永久に続くのか。あるいはどういう条件があればこれを解消できるのか。国を挙げて必死にこれらの問題を掘り下げなきゃならないのに、政府におかれても国民間でも、この問題をまともに掘り下げる努力は必ずしも期待するようには進んでいないと思います。  日米安保条約は絶対的なものだ、変えることのできないものだという、頭で議論しておったのでは、沖縄の犠牲や負担を解消するめどはまずないと、こう考えていいと思います。  それで、これは外務大臣には何回も申し上げたので耳をふさいでおいていただきたいんですが、開発庁長官は初めてですので、時間の大部分をこれに割いて考えたいと思います。  日米安保というものは、一般に、東北アジアの軍事的空白を埋めるものだという言い方がよく聞かれます。具体的に言えば、核兵器を中心に大きな軍事力を持っておる中国、あるいは朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮に対して日本を守るということがまず一番大きな問題だということになっておるわけですね。  ところが、私どものような戦中派、鉄砲を担いで大陸を歩いた人間から見ると、ざんげのしようもないほどの惨苦と損害を与えた中国、それから長い間の植民地政治によって大変な苦労をかけた、おわびのしようもない北朝鮮を、むきつけて言えば敵国にするわけです。こういう状況を今日の日本の国民が黙って見ているという事態も戦中派としては心外にたえません。  しかも、この日米安保は次第に核兵器の対決に動いていくのではないか。これは戦争あるいは防衛の性格上そうならざるを得ないわけです。直接確かめたわけじゃありませんけれども、この間のAPECの大阪会議にアメリカの大統領が来ておられたら、TMDについて共同開発する取り決めをする話し合いが出ると、こういう報道もありました。TMDは、アメリカは非常な金がかかるから日本にもかぶってもらおうという思惑があって、財政上の大きな重荷が日本にかかってくるわけであります。  その上、TMDが技術的に本当に確信が持てるかというと、まだ持ち得ていないわけですね。しかし、それをどうしてもやろうとするアメリカの意欲としては、中国あるいは北朝鮮、特に中国の核兵器に対してTMDを用意しなければならぬと、少なくとも軍事的にはそう思っているわけでしょう。  ごく常識的に言って、核戦争というものはまず起こらぬだろうと思われています。しかし米ソ対立時代には、敵が核兵器で襲撃してきたと錯覚してこれに対応しようとしたことが米ソ両方とも何回かあったという報道があります。だから、計画的にやろうと思わなくたって、そういうことで起こり得る心配はあります。そうなると恐らく実態は、沖縄米軍基地あるいは日本の米軍基地が中米核戦争の最先端にさらされる、こういう危険性が絶対ないということは言えないわけであります。こういうこともあわせて、これが日米安全保障条約の突き詰めた姿であるということを全国民的に検討する必要があると思います。  それで、外務大臣には何回も申し上げておることで恐縮なんでありますけれども、日米安保条約を何とかして解消したい。そのためには、まず日本とアメリカが対等の親友にならなきゃならぬという前提に立って、アメリカの良識が賛成してくれなければならない。それから中国とか韓半島の二つの国がこれを支持する必要がある。その可能性は必ずしも少なくないと私は判断します。いずれにしましても、そういうことを前提にして、少なくとも三十年、関係国が相互不可侵条約を結ぶ、これが今日緊急の重大事であると思います。こういうことが実際できるかできないかであります。  アメリカの軍事費は膨大なもので、人類が使っている年間軍事費の四割以上もアメリカが負担しております。アメリカの経済力にとってGDPの大体四・八%ぐらいの負担ですか、日本の一・六%の約三倍の負担でありますのでありますから、アメリカの国民にとって現在のアメリカの軍事費というものは大変な負担である。政府の赤字あるいは国民経済の経常収支の赤字、これに対する国民の負担を考えるときに、アメリカも日米安保を解消するということに賛成する良識判断はかなりあるのではないか。  もちろん、それはアメリカと中国あるいはその他の国との軍事対立がなくなるという前提でなきゃなりませんけれども、その方についてはアメリカだけでなくて日本も、中国あるいは北朝鮮その他に対してお互いに国民の軍事負担は極力少なくしようじゃないかと呼びかけねばなりません。これは一遍でいくとは思いませんよ。思いませんけれども、既にアーノルド・トインビーが言っているように、核兵器時代に入ったならば人類は全面的な破局に行くかあるいは国家対立を解消するか、この二つに一つしか歴史の可能性はないと二十世紀最大の歴史家がそう言って死んだわけでありますから、これは我々は十分検討しなければならない。そういうことで私は、日米安保条約をアメリカ及び関係諸国の賛成と支持において解消することが今日の日本にとって最大の世界政策的問題の一つだろうと、こう思うのであります。  開発庁長官に、御就任早々でありますけれども、十分お考えいただきたい。これは日本の安全だけではないのです。東アジアの安全、ひいて言えば世界の安全に直通する問題でありまして、日本だけの問題ではありません。先ほど外務大臣は、日本の安全を守るためにアメリカは非常な負担をしている、苦労もしていると。これは私そのとおりだと思うんです。しかし、それはいつまでも永続しておいていい問題ではない。  そういうことを考えに入れまして、ぜひひとつ開発庁長官もこの問題について徹底的な検討をして、沖縄の県民の皆さんと折衝するときには、政府はかくのごとく努力している、これがうまくいけば米軍基地はなくなる可能性がある、その方向に大変な努力を傾注するのだということを政府として沖縄の県民の皆さんにはっきりと言ってほしい。これは必ずできるとは言えません、しかし、最善の努力をするということを、政府としては主として沖縄県民の皆さんに、あるいは国民全体におっしゃるということが大事でないかと思います。  そういう前提において、今いろいろと沖縄の開発が計画されておるようでありますけれども、基地が全体的に解消する前提において沖縄の総合的な開発を考えるのと、そうでなくて基地があるということを前提にして開発計画を考えるのとではこれは合理性が全く違うわけです。きょうは時間がありませんからこの問題について多く語ることができません。できませんが、沖縄の全土を沖縄県民あるいは日本国が完全自由に利用できるという前提における計画が一つありませんと、これは我々は次の世代に対して申しわけが立たない、こう思います。  沖縄の軍事基地は今二万五千ヘクタール近くですかこれは沖縄の現在持っている全耕地面積四万六千ヘクタールの半分よりやや多い面積でありますのでありますから、これはこの基地がなくなると考えて計画するのと臨時的に基地ありとして計画するのと少なくとも二つの開発計画を用意しなければならない。あわせて御検討おき願いたいと思います。もう時間がありません。何か御返事がいただければありがたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) 先生御承知のように、日米安保体制の中で沖縄に米軍が駐留していることは厳然たる事実でありまして、私ども沖縄開発庁としては基地があるということを前提にまず地域開発をどうするかということが考えられなければならないことが一つと、それから第三次沖縄振興開発計画の中でも指摘しているように、やっぱり米軍の基地抜きでは沖縄の振興開発は図れないということが指摘されておりまして、基地の整理縮小ということが指摘されているわけでありまして、それらに向かって関係当局は鋭意努力しているところでありますが、私どもは基地が返還された跡地利用についてどう計画するかということがまたこれ沖縄開発庁に与えられた仕事の一つであるわけであります。  したがいまして、返還された跡地の利用についてはそれぞれ地元の方々の合意を得ながら土地区画整理事業だとか土地利用開発計画だとか、それらの問題を地元と協力しながら計画が立てられた後、開発庁としては沖縄県と打ち合わせをしながら振興開発を進めてまいりたいと考えておるわけであります。

武田邦太郎新緑風会

○武田邦太郎君 もう少し時間があるようでありますから。この基地返還を前提にして建設計画をつくる、こういうお考えをも持っておられることは非常に力強いと思います。そういう前提で、私は、いいかげんなことでは過去五十年の沖縄の皆さんの犠牲あるいは過剰な負担に償いをすることはできない、こういうふうに思います。そこで少なくとも当面は二次産業は大して持っていけないですよね。すぐでも持っていけるのは、政府の決断で持っていける四次産業、つまり研究教育であります。  私は、沖縄の立地条件において研究教育機関をつくるとすれば、発展途上国は大体亜熱帯、熱帯でありますから、そういうところの新しい指導者を養成する研究教育機関をあそこにつくったらどうか。少なくともハーバードぐらいの、自由に学び自由に研究できる、そしてそこを出た人は各国の指導的ポストにつくくらいの能力を養わせる、そういう研究教育機関をつくりたい。農業でも大体沖縄の農業はレベルの低い日本の農業でも特に低い、二戸当たり耕地面積は一・二ヘクタールです。しかも沖縄の農業後継者は四百六十人、大体農家八十戸に一人ぐらいしかおりません。したがって、この後継者に四万数千ヘクタールの農地があるということは、一人当たり百ヘクタールぐらいの農地があることになります。もちろん現実にはそんなには要らない、二戸当たり五十ヘクぐらいにすればいい。そういう前提において世界でトップクラスの農業をやりたいし、またやれるわけであります。  例えばサトウキビは沖縄では十アール六トンぐらいしかとっていない。しかし、一番世界で単収の多いのはペルーですが、ペルーは二倍とっております。ペルーたつ七大した技術のある国ではありません。沖縄が今の二倍以上のサトウキビを同じ面積からとることは十分可能性があります。ただ、問題は水なんです。水は沖縄においては非常に困難な問題でありますが、これも解決の可能性はあります。  とにかく洋々たる前途があるということだけは確認しておきます。どうかよろしくお願いします。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 先日の予算委員会の質問で、いわゆる二十三事案プラス三事案のすべてが返還されたとしても沖縄の米軍基地はわずか二%の削減にしかならないということが明確になったわけですけれども、この程度の削減では沖縄県民はもちろん納得はしないわけです。大田知事は基地の強制使用に伴う代理署名問題で条件闘争をするつもりはないとして、目に見える基地の縮小を一貫して主張しております。  ところが、政府の態度は終始消極的で、基地の返還の具体策をいまだに示しておりません。それどころか新防衛計画大綱では沖縄の陸上自衛隊を混成団から旅団に格上げし、二、三千名の増強をするという方針を言われております。このことを裏返せば、沖縄に基地を固定化しようとする何物でもないというふうに思うわけです。沖縄県民は政府の誠意のなさに本当に失望しております。そして、大きな不信感を持っている、こういうふうに言わざるを得ません。  そこで、私はあえて外務大臣にお聞きいたしますけれども、安保条約の目的の枠を大きく逸脱した海兵隊を沖縄から全面撤去すれば沖縄の米軍基地の七四・八%は削減できるわけです。そこで、日本側から米国に対し海兵隊を沖縄から撤退してほしいという提案をすべきだと私は思います。米国側にも第三海兵師団を沖縄から撤退させるべきだと主張する専門家もたくさんおります。両国間で不都合が起こったとき、この安保条約に基づいて率直に協議することが外交というものではないでしょうか。提案できないとすればその理由は何なのでしょうかそれを説明していただきたいというふうに思います。  まず外務大臣からお願いします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 議員のお尋ねでございますけれども、海兵隊についてのお尋ねでございますが、私はまず議員が海兵隊は要らない存在だとおっしゃる根拠が明確でないように思います。いろいろなお話、海兵隊についていろいろな御議論があることはたびたび伺ってはおりますけれども、なぜ海兵隊は日米安保条約下不必要であるか、必要のない存在かということについては明確な根拠がないと思います。たとえ説明をしたとしても、我々自身がこれは必要ないのだということを明確にアメリカに持ち込む根拠があるだろうかということを、先ほどからお話を聞いていて自問自答しているところでございます。  私は、先ほど申しましたように、四万七千という数字、これはアメリカが日米安保条約の目的を達成するために、つまりみずからの約束を果たすためにボトムアップ・レビューでありますとかさまざまな検討を加えて適切な数字をはじき出したというふうに思っておりまして、もちろんそれは四万七千という数だけではなくて、その中の質の問題も恐らく検討をされたに違いないわけで、必要のないものが日本に駐在している、駐留しているというふうには私には思えません。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 今の説明では、いわゆる四万七千名体制ありきということでは、もう復帰してから二十三年になるわけです。それでもなおかつ基地の縮小は図れない、そういうふうないら立ちが県民にあるわけです。ですから、海兵隊こそ撤退すれば非常に県民は納得するという立場で私は言っているわけです。  だから、アメリカが必要だから置いてあるのだというふうなことでは、これは私に対する答弁としては非常に、これは政府の立場というふうな説明であって、県民の立場に立っていないというふうな意味でありますけれども、それは見解の相違としておきます。私はずっと、そういった気持ちで県民の立場から、海兵隊の撤退というものはこれからも追及してまいりたいというふうに思っております。  去る十一月二十九日の衆議院の外務、安保、沖北委の連合審査会において河野外務大臣は、米軍の四万七千人体制の削減を求めることは先方に対して説得力がないというふうなことを言わております。しかし、これは余りにも県民の声を圧殺しているものではないかというふうに私は考えます。なぜ米国に対しそんなにまで配慮しなくちゃいけないのか。沖縄の実情を率直に米国に対して説明をし、改善を申し入れるのは、それこそ外務省の当然の責務であると思います。沖縄の立場に立ってください。沖縄県民はこれまで五十年間、我が国の国防、外交政策の真っただ中にあって、御承知のとおり精いっぱいの努力をしてまいりました。今度は政府が努力していただかなければならない番なんです。  私は、先日ハワイ州知事がウチナーンチュ大会でお見えになりました、そのときに、十一月十三日に直接お会いいたしました。そして、沖縄の基地の受け入れ発言の問題でその真偽を私は尋ねました。ハワイ州知事はその場でも、両国間の合意があれば十万人の兵員もハワイに受け入れると、そういうふうなことも明確におっしゃっている。なぜ政府は米国への在沖米軍の縮小、兵力の削減を具体的に求めないのか。これが今、県の大きな、政府に対する不可解な問題だというふうなことを言わざるを得ない。そういった点では見解の相違だけでは済まされぬ問題があるわけです。どうやって政府は沖縄の立場を今回復しようとしているのか。  先ほど来もう沖縄の問題だけなんです。それから、今のような御説明では県民は納得しないわけですから、それをどうやって県民が納得するような立場をとっていくかということは、私は政府が今求められている大きな決断力だと思います。外務大臣、ひとつよろしくお願いします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○国務大臣(河野洋平君) 議員が御紹介になりましたハワイ州知事のお話は、十万人でも引き受けるというのは一つの例えであろうと私は思います。早い話が、今アジアの地域から十万人のアメリカ軍の兵力が引き揚げると、つまりアジアにおける米軍のプレゼンスはなくなるということになったら一体どういうことになるか。朝鮮半島におきましても恐らく大変な不安を韓国は持ってしょうし、それはもう全くそういうことは朝鮮半島では考えられないことだと思います。  十万人というのは、つまりアジア全体で十万人、今アメリカはプレゼンスを展開しているわけですから、それが全部ハワイに引き揚げるというようなことになったら、これはもうアジアの秩序とか安定とかということに大きな不安が出てくる。そして、とりあえずもう直ちに朝鮮半島においては大変な動揺を来す可能性があるわけで、そうしたことは朝鮮半島ではあり得ないことだと私は思うんです。  それから、それはしかし朝鮮半島の問題である。日本の問題について言えば、私は議員が沖縄の皆さんのお気持ちを代弁しておられるというのはよくわかります。また、我々は理解しなければならぬと思います。しかし、四万七千人という米軍の日米安保条約に基づくコミットメントのための兵力というものは、これは沖縄にだけいるわけではない、基地は七五%ですけれども、全員が沖縄にいるわけではないわけでございます。  振り返ってみますと、沖縄返還以後、沖縄の基地は施設の数にすれば相当な数が減りました。面積で言えばそれに比べればまことに少ないものではありますけれども、しかし縮小されてきたことは事実でございます。そして、今仮に四万七千人体制といえどもアメリカは我が国の申し入れを受けて整理統合、縮小について話し合おうと言っているわけです。私は、沖縄の米軍基地の整理統合、縮小というものは、これから話し合われて実現していくと思います。それはどのくらいのスピードでどのくらいの面積が縮小されていくかということは、目下話し合いをこれからするわけでございますからここでは申し上げられませんけれども、私はその方向に進むというふうに思っておるわけでございます。  四万七千人体制が前提であれば、基地の縮小は到底望めない、こういうふうに思っていらっしゃる方が多いんだろうと思いますけれども、そしてまたそれは多くの方々のそういうお気持ちがあるのだろうと思いますけれども、我々は日米安保条約によって日本の国全体、もちろん沖縄を含めて日本の国全体の安全を確保するという命題、そういう目的と、それからもう一つは沖縄県民の気持ちを大事にしてこの沖縄の基地の整理統合、縮小を進めていくという目的をやはり一緒に果たしていかなければならないというふうに思っているわけでございます。  長くおしゃべりをして申しわけありませんが、我々は微力ではありますが、最大の努力をいたすつもりでおります。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 もうたくさん申し上げたいんですけれども、例えばフィリピンとかグアムとか、アメリカもフィリピンから完全撤退し、グアムからも相当削減しているわけですから、なぜ十万人体制なのか。あるいは沖縄だけにまたフィリピンからもグアムからも移動しているんじゃないですか、増強されているんじゃないですか沖縄に対して。そういうことを踏まえるならば、もっと真剣に私は今言っていることを考えていただきたい。  前に進めたいと思います。ありがとうございます。  次に、開発庁長官にお尋ねいたします。  さきに沖縄県は、県内の嘉手納、普天間などの使用、米軍基地の返還を前提とした国際都市形成整備構想を策定し、官邸や関係省庁の注目を集めていると言われております。また、昨日の地元沖縄タイムスの報道によりますと、県内経済団体のトップ同士は大同団結し、既存の枠を超えた新たな協議機関を設立し、県経済の再構築に乗り出すということが報道されております。基地経済脱却は沖縄の長年の懸案であります。今回のこれらの動きは県民に大きな期待を抱かせております。しかし、この構想の前には基地の返還という大きなハードルがあります。さらに政府関係省庁の絶大な御協力がなければいけないと思います。  そこで、この構想を開発庁としてどう評価されておられるか、振興開発計画の関連などを勘案しつつ、この構想に対し開発庁がどのように支援していただけるのか、その辺についてお伺いしておきたいと思います。

高木正明自由民主党・自由連合北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(高木正明君) ただいま先生がおっしゃったように、沖縄県が提唱しております国際都市形成構想ということは、沖縄開発庁としてはその内容について県から説明を受けておりませんので詳細は承知しておりませんが、二十一世紀に向けてアジアなどとの国際交流の拠点を形成して、ひいては自立的発展の基礎条件の整備を図るための構想だと伺っております。  また、沖縄県の経済七団体が協議機関を設立して経済界全体としても沖縄の振興開発に貢献する取り組みを始めたことは聞いております。第三次沖縄振興開発計画においては、その三つの目標として、一つは本土との格差是正、二つ目は自立的発展の基礎条件の整備、三つ目は沖縄の特性を生かした特色ある地域として整備することを掲げておりますが、沖縄県及び沖縄の経済界が沖縄経済の自立化を目指して自主的な取り組みを始められたことは、開発庁としても高く評価されるべきものと考えております。  当沖縄開発庁といたしましては、これまでも第三次沖縄振興開発計画に基づきまして所要の予算の確保や諸施策の推進などを図ってきたところでありますが、今後とも沖縄県などと連携を図りながら沖縄の振興開発を鋭意進め、計画の目標達成に向けて努力してまいりたいと思っております。

成瀬守重自由民主党・自由国民会議

○委員長(成瀬守重君) それでは、本日の調査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗