労働委員会 第2号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/10/19
会議録
○笹山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を 改正する法律案を議題とし、趣旨の説明を聴取い たします。青木労働大臣。 ————————————— 中小企業における労働力の確保のための雇用管 理の改善の促進に関する法律の一部を改正す る法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○青木国務大臣 おはようございます。提案理由の説明を申し上げたいと思います。 ただいま議題となりました中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 経済活動の国際化、規制緩和の進展等を背景に産業構造の転換が進む中で、最近の雇用失業情勢は依然として厳しい状況にあります。しかしながら、こうした状況にあっても、なお中小企業における労働力の確保には困難なものがあり、中でも中小企業者の新たな事業分野への進出等を支える高度な人材の確保については、特に厳しい状況となっております。この原因としては、中小企業の雇用管理全般の改善がおくれていること、さらには、中小企業において新規の事業分野への進出等を図るため必要な労働力の高度化、多様化が進んでいるのにもかかわらず、それに見合った雇用管理の改善が進んでいないことを挙げることができます。 最近の厳しい雇用失業情勢にかんがみれば、新たな雇用機会の創出の核として期待されるベンチャー企業等、新分野展開を目指す中小企業等の事業活動を人材面等から支援していくことは極めて重要な課題であります。 政府としては、こうした課題に対処するため、中小企業の行う人材の育成・確保、魅力ある職場づくりのための雇用管理の改善の活動を支援することとし、労働省と通商産業省が協力してこのための法律案を作成し、関係審議会にお諮りした上、ここに提出した次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。 第一に、個別の中小企業者が、高度の技能及びこれに関する知識を有する者の確保を図るための雇用管理の改善に関する計画を作成し、都道府県知事の認定を受けることができるものとすることとしております。 第二に、計画の認定を受けた事業協同組合等の構成員たる中小企業者及び計画の認定を受けた個別の中小企業者による雇用管理の改善を促進するため、高度な人材の受け入れ、育成等を行い、認定計画の目標を達成したものに対して、雇用保険法に基づく必要な助成及び援助を行うことといたしております。 これらの助成及び援助を行う場合、これから労働者を雇用しようとする事業主、内定中の者についても対象とするとともに、これらの助成及び援助を雇用促進事業団において実施することとしております。 以上のほか、雇用促進事業団による資金の貸し付け並びに中小企業信用保険法、中小企業近代化資金等助成法及び中小企業投資育成株式会社法の特例措置の対象範囲の拡大等を定めることとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上、この法律案の提案理由及び内容の概要につきまして御説明申し上げました。 何とぞ御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
○笹山委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
○笹山委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松岡滿壽男君。
○松岡(満)委員 新進党の松岡滿壽男でございます。 質疑に先立ちまして、本労働委員会の持ち方につきまして私の意見を申し上げたいと思うのです。 本来、理事会あるいは定例日は、理事会であしたと聞いておったのですが、自民党さんの方からの申し入れで本日に繰り上がった。私も桝屋議員も地元で日程があったのですが、何とか御協力しなければいかないということで出てまいったのですが、自民党さんの方が全然出ておられない。 しかも、待っている間に、委員長に開会を宣言したらどうだというような発言があった。まことに私は、このやり方について、大変厳しい言い方をすれば、けしからぬ話だと実は思うのです。だから、急速なぜこういうことになったのか、きちっと御説明をまずいただきたい、このように思います。
○大野(功)委員 ただいま松岡先生からこういう経過になった経緯を説明してほしい、こういうことでございました。本来ならば、これは理事会で相談している話でございますので、理事会の方で取り上げるべき問題かとは存じますけれども、簡単に御説明を申し上げたいと思います。 予算関連法案すべて同じ日に衆議院を通過させたい、こういう意向がございまして、どうしてもきょう通過させたいということで、定例日外でございますけれどもお願いを申し上げ、いろいろ理事懇談会あるいは理事会でもその点議論したわけでございますけれども、幸い御協力をちょうだいできまして今日開かせていただくことになりました。その点「委員の先生方のスケジュールに大変いろいろと支障を来した点、深くおわびを申し上げる次第でございます。 ただ、今回提案しております、御審議をいただきます法案は、現下の雇用情勢に照らしまして大変重要な法案でございますので、その点は松岡先生初め委員の諸先生に十分御理解をちょうだいして、御協力をぜひともお願いしたく、伏してお願いする次第でございます。 ありがとうございます。
○松岡(満)委員 経過その他は十分にわかっているのですが、たまたま開会前の集まりが非常に悪い、しかも、それに対してそういう不規則発言があったということは、やはりまことに残念なことであるというふうに御指摘を申し上げたわけでありまして、この法案につきましては、基本的に、緊急を要するし、質疑を今からいたすわけでありますが、その方向について我々は十分理解をしておるつもりでございますが、この委員会の持ち方について非常に疑問があったということでございます。 現下の労働・雇用が直面しておる問題は非常に厳しい状況にあるわけでありますが、私も新進党の明日の内閣で労働・雇用の担当を引き続いていたしております。 そういう立場から、青木薪次先生の労働大臣の御就任を心からまずお祝いを申し上げたいと思いますし、同時に、かつてない三・二%という失業率、そういう中で産業の空洞化が進んでおりますし、雇用の受け皿というものがかなり厳しい状況に産業全体が置かれておる。この二、三年の間に五十兆円近い景気対策を打ちながら、あるいはまた公定歩合も四・五から○・五まで数次にわたって落としてきても、従来型のそういう景気刺激というものが産業全体に大きな影響を持ち得ない。 こういうものを背景として大変厳しい産業界の状況、雇用問題というものを抱えておるわけでありますから、大臣のこれからの手腕、政府当局の対応というものに私どもも期待し、またそういう角度からいろいろな提言もさしていただきたいというふうに考えておるわけでありますが、青木労働大臣の労働・雇用対策に当たられる決意をまず冒頭にお伺いをいたしたいというふうに思います。
○青木国務大臣 松岡先生の御質問にお答え申し上げます。 私は、労働大臣に就任いたしまして以来、この雇用対策は最大の課題であるということを位置づけて頑張ってまいりました。二カ月有余の期間ではありますけれども、現在、お話にございましたように、日本の雇用情勢というものは、この数年五十兆になんなんとするような公共事業等を投入いたしまして、金利もお話にありましたように〇・五%に下げましたけれども、依然として三・二%と、そしてまた有効求人倍率も○・六一倍というような情勢でありますので、この問題については労使双方の全面的な御協力をいただいて、この問題を最大の課題としてひとつ法案の提案も申し上げて取り組んでまいりたい、このように決意をいたしておる次第でございます。
○松岡(満)委員 大臣の御決意のほどはよく理解できますが、このところマスコミで雇用失業問題が取り上げられない日がないくらいの状況になっておるわけでありまして、国民のそういう生活に対する不安を解消する意味からも、大臣を中心に、雇用対策の推進に全力でやはり取り組んでいく責任があるというふうに考えております。 本日の議題になっております中小企業労働力確保法の改正について具体的な質問をする前に、その前提として、現在の雇用情勢についての政府の認識及びこれに対応した政府の雇用政策について若干の質問をいたしておきたいというふうに思います。 まず、現在の雇用情勢についての政府の認識自体が果たして適切かどうかについて議論を進めることにしたいと思いますが、文藝春秋の六月号に掲載されました「失業大国・日本の誕生」という論文がございます。そこには、ふだん政府が発表している失業率とは異なるアメリカで採用されている算定方式が、具体的には潜在失業者を含めた失業率である潜在失業率で見ると、日本が八・九%に対してアメリカは八・八%、日本がアメリカを上回っているという衝撃的なデータが掲載をされております。 そこで、まず失業率統計を担当している総務庁統計局に伺いますけれども、アメリカ労働省で既に導入されているいわゆるU指標ですね、これに基づく失業率はどのようなものなのか、またU7に基づいて算定された我が国の失業率についてどのように評価しているのか、伺いたいというふうに思います。
○岡本説明員 お答えをいたします。 アメリカ労働省の労働統計局において、公式の失業率のほかに、参考指標として失業の範囲によりU1からU7までの七つの失業に関する指標を作成しております。例えばU1では、十三週間以上継続して失業している者のみを失業者と定義して算定した失業率というのを出しております。U5がILOの定義に基づいた公式の失業率に相当していまして、さらに、これに非自発的な理由で短時間就業をしている者を考慮したのがU6、さらに、いわゆる求職意欲喪失者というのを失業者に加えて算定したのがU7となっております。 昨年二月現在の試算結果で、日本のU7が八・九%、それからアメリカのU7が八・八%ということで日本の方が高くなったわけですが、このU7の試算のもととなっております求職意欲喪失者の定義には、就業を希望しているが適当な仕事がないと思うという主観的な要素が含まれておりまして、実態を的確に反映しているか疑問がございます。 実際、アメリカにおきましても、最近求職意欲喪失者の定義を変更しておりまして、新しい定義で試算してみますと、これはことし二月でございますが、日本のU7が五・二%、それからアメリカのU7が七・六%となって、日本の方が下回るという結果になります。ただ、この新しい定義につきましても、国際比較として用いる指標として認められているというものではございません。 失業の水準の国際比較は、国際的に認められましたILOの定義に基づいて計算されている通常の公式の失業率を中心に行うべきと考えております。
○松岡(満)委員 最近の統計では日本がアメリカより低くなっているということの御説明がありましたが、一時的には上回るというデータもあったわけでありまして、雇用の優等生を我が国は自認しておったわけでありますが、いつの間にか、そういうU7の数字を見ます限りでは、潜在的な失業率はかなり先進国並みに近づいてきておるという実態がやはり浮き彫りにされておるのじゃないかというふうに思うのです。 三・二という失業率も、六月、七月、八月、三カ月間この三・二、しかも六月、七月は三・一六、一七、それを切り上げて三・二と、八月は三・二三が三・二ということでありますから、じりじりと厳しい状況になってきておるし、統計をとり出して最高の数字が三カ月も続いておる。 しかも、大学を出て就職できなかった子供たちが昨年は十五万人、ことしは十六万人、そういう厳しい状況になっておりますし、さらに、民間企業はリストラが続いておりますから、四十歳、五十歳の方々のストレスもこれは大変なものがあろうというふうに思うわけであります。そういう中高年ホワイトカラーを中心にした雇用調整が非常に厳しい状況で続いておるわけでありますが、そういう状況から見ると、かなり日本の雇用は危機的な状況にあるのではないかというふうに考えられるわけであります。 押しなべて先進諸国は失業率が高くなっていく。それは、産業が成熟していろいろな状況の中で新しい産業の創造というものをやらないでいますと、やはり空洞化が進んでいく、雇用の受け皿がなくなっていくという循環に入っていくのだろうというふうに思うのですね。 それで、我が党といたしましては、七月に新産業創造・三百万人雇用創出三カ年計画を提唱いたしたわけであります。新進党といたしましては、やはり政党というものは綱領と政策、これが生命でありますし、そういう意味を含めまして、今回も実は政審と明日の内閣を一元化しようということで、明日の内閣の方で政策を一元的にやっていこうという方向になっておるわけでありますけれども、こういう新産業のインフラを早目に我々はやっていかなきゃいけないということで、五月の第一次補正予算に対しましても十三兆二千億という組み替え動議を出しましたし、今国会の政府の五兆三千億に対しまして十三兆八千九百億円の組み替え動議を出しました。 それはいずれも、やはり新産業創出のためのインフラに今投資をすべきだという観点に実は私どもは立っておるわけです。それを通じて雇用創出をしていかないと、日本というものは大変な状況になりはしないかという考えに基づいてそういう提案をさせていただいておるわけであります。 さらに、法人税の問題でありますとか金融環境をきちっと整備していかなきゃいけない、あるいは土地流動化の対策、規制緩和の推進、企業が元気が出る政策というものをきちっとやっていかなきゃいけないということに、私ども新進党といたしましては全力を挙げて取り組んでおるところであります。 また、最近は、連合と日経連の共同研究であります新産業・雇用創出共同研究会の報告がなされまして、住宅、情報・通信、環境、福祉・医療の四つの分野について、その政策課題、雇用創出効果の取りまとめが行われております。 そういう形でいろいろな分析、そして提案というものが出てきておるわけでありますが、やはり労使が一体となった研究ということも大事でありますし、同時に、雇用創出対策を推進するに当たりましては、先ほど来申し上げておりますように、いろいろな分野のものを集積していかなければなかなかうまくいかないだろうと思うのですね。 先ほど申し上げたような従来型の公共事業とか公共投資とか、あるいは金融政策の限界というものがやはり来ている。日本の経済、産業自体が大きく変質してきている。そういう前提に立ては、労働省が今後雇用対策を進めていくについてそういう問題をどのように考え、対応しようとしておられるのか、伺っておきたいというふうに思います。
○青木国務大臣 お答えいたしたいと思います。 今、松岡先生から当面の厳しい情勢についてのお話がございました。ごもっともであります。 私は、今の雇用失業情勢を論ずるに当たりまして、まず従来はどういう立場をとってきたか。何としてもひとつ循環的な雇用対策ということを進めていく必要がある、何としても企業でもってひとつ失業者を出さないように頑張ってもらいたい。その場合に、労働省は雇用調整のための助成金を出していこう、これは一年間三分の二を出しましょうというようなことまでやって、そのうちに景気が回復いたしまして雇用の拡大ということに通ずることが必ずあるからということが、今日まで功を奏してきたと言えると思うのであります。 今の先生の御指摘にもありましたように、今、日本の産業全体が非常に高コスト化しているということによって、いわゆる為替の変動には関係なく、日本の産業が国際化、主にアジアに向かって流出をしている。企業もろとも流出してしまいますから、労働集約型産業が移転してしまいますと、残った労働者は、これはもう失業状態に追いやられるというようなことになってこようかと思うのであります。 このことは、そのままこれを座して見ているわけにはいかない。外国へ日本の企業が進出することについては、これはなかなか抑えようにも抑えようがないというようなことさえ実は言われているわけでございます。 そこで、七月から実施いたしておりますところの改正業種雇用安定法に基づきまして、失業なき労働移動ということを考えて他の企業に移ってもらう。その場合には労使のいわゆる協定、労働組合の協力も得て、あるいはまた労働組合のないところは過半数の代表者の協力を得て、そして雇用管理の状態等について検討しながら移っていただく。 あるいはまた、移る前に現在のところで新分野を開拓するために教育訓練を行うという場合におきましては、労働省は今日、能力開発大学というような四年制の、これはすばらしい大学でありまするけれども、これを神奈川県に持っているわけです。そのほか、各県を通じまして、短大や高校やその他の関係を通じまして、三百五十という影響力を持つところのいわゆる職業訓練という関係における教育機関を通じて、全面的に新分野開拓のために、新しい技術を習得するためにひとつ頑張っていこうではないかということにいたしているわけであります。 そのときには、現在は半年間それをひとつ面倒を見ていこうじゃないかというようなことでありましたけれども、これを一年に延ばそうじゃないか。また、移転して次の企業に移動した場合における教育訓練の場合等におきましても、これまた三分の二の賃金の助成をいたしまして、ここでひとつ面倒を見ていこう。あるいはまた教育訓練の場合に面倒を見ていこうじゃないかというようなことを通じまして、賃金の一部あるいはまた教育訓練のための助成ということもやっていこうじゃないかというようなことを考えているわけでございます。 したがって、構造的な対応というものが今日日本の企業として絶対必要になってきたということを労働省としては危機感を持ちまして、今回通産省と提携いたしまして、新しい中小企業の労働力確保のための法案を改正案として提案をいたしているわけでございまして、その点ひとつぜひ先生方の御支援をお願い申し上げたい、こう考えているところでございます。
○松岡(満)委員 先ほどもちょっと新規学卒者の問題にも触れさせていただきましたが、昭和の初めにも大学は出たけれどという時代があったわけです。今回も失業率の中で、恐らく若年労働者の失業率は六%台に乗っておるんだろうと思うのですが、かなり厳しい状況に置かれておる。だから、学卒者にとっては超氷河期とかどしゃ降りと言われておるようでありまして、特に、せっかく男女雇用機会均等法が施行されて以来女子の就労意欲が増しておるわけですけれども、女子学生に厳しい状況が続いておる。 こういう問題は本来かなり社会的なストレスに発展していく可能性が過去の例を見るとあるのですけれども、幸いなことに、今一千百兆円とも言われる貯蓄、あるいはかなりいろいろな面で、実質所得については問題があるにしても、名目賃金は世界一というものに支えられておるという部分があるだろうというふうに思うのですね。しかし、十五万、十六万という未就職者が二年、三年続いていけば、これはかなり大変な社会的なストレスになるだろうと私は思うのですね。この実態を労働省はどのように認識され、どう対応しておられるのか、伺いたいと思います。
○征矢政府委員 新規学卒者等の方々の厳しい就職問題につきましては御指摘のとおりでございまして、私ども大変心配もしながら一生懸命できる対策を最大限とっているところでございます。 このために、私ども、公共職業安定所におきまして、あるいは大学を通じて求人一覧表を提供し、かつ公共職業安定所におきましてきめ細かな職業相談、職業紹介、これを実施しているところでありまして、これにつきましてはこれから年度末、三月までの間、いろいろな形で最大限の努力をしていかなければならないと考えておるところでございます。 また、学生の応募機会の拡大を図るために、九月四日に東京ドームで行いましたけれども、全国各地で何遍も就職面接会を積極的に開催し、それを具体的に就職に結びつけていく、こういうような努力もあわせてやらなければならないというふうに考えております。 また、今回の補正予算におきましても、学生職業センター、これは全国で大都市に六カ所しか現在設置されておりませんので、少なくとも各県に一つ設置ということで、残りの四十一府県に臨時的に学生職業相談室、これを早急に設置し、きめ細かな職業紹介・相談等の一層の努力をしてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○松岡(満)委員 中小企業労働力確保法の改正の問題でありますが、今後経済活動の国際化が進展して、規制緩和の推進も必要となっていく中での雇用対策を考えますと、やはり日本経済のシステムそのものを変えていく中で、新たな雇用の受け皿になる新規産業の育成に国を挙げて取り組んでいくということが必要である。先ほど大臣の御認識のとおりだというふうに思うのです。 その意味で、今回の中小企業労働力確保法の改正は、新たな雇用機会の創出の核として期待されるベンチャー企業等の中小企業が行う人材の育成・確保、魅力ある職場づくりの活動を支援することによって、中小企業の活力を生かした雇用機会の創出、ミスマッチの解消を図るものとして、新進党としても一定の評価をしているところであります。 しかしながら、この対策をより実効あるものとするために、何点かについて御質問をいたしたいと思いますが、まず、今回の改正の前提となっているのは、我が国に根強く残っている中小企業、大企業の二重構造でありますね。 そこで通産省に伺いますが、大企業と中小企業の格差についての認識、例えば今回の場合も随分ミスマッチといいましょうか、中小企業経営者はかなり雇いたいという部分もあるのですけれども、賃金とか条件が合わない、依然としてそういう実態がこの失業率が高い中においても厳然としてあるわけですね。その格差についての認識をどういうふうに持っておられるのか、また、その格差是正のためにどのような対策を講じてきておられるのか、伺いたいと思います。
○新政府委員 中小企業でございますけれども、事業所数でも九九%を占める、また従業員数でも全従業員数の七八%に雇用の場を提供しておる、こういうことで非常に重要な役割を持っておるわけでございますけれども、先生御指摘のように、大企業と比較をしてみますと、指標として何がいいかでございますが、例えば私ども、平成五年度の工業統計表で付加価値生産性、これは付加価値を従業者数で割ったものでございますが、大企業を一〇〇といたしますと五四・九、約五五といったところ、それから一人当たりの給与でございますが、これも、現金給与総額を従業者数で割った数字でございますけれども、六四・八ということでございまして、いわゆる格差というものが厳然とある。これによりまして、また中小企業が資金調達あるいは技術開発、人材開発といったような面で大企業に比べて制約を有しておるという認識をいたしておるわけでございます。 ただ、中小企業はいい点もございまして、小回りがきく、あるいは機動性に富むというようなことで、特に今日のように構造変革期といいますか、非常に変化が激しい時期に新しい分野などに積極果敢に乗り出していくという行動力、こういったようなものも有しておるわけでございます。 したがいまして、私ども、一つは中小企業の格差是正という観点から、金融、税制、経営指導、こういった面で中小企業の経営基盤の強化対策を図っているところでございますけれども、他方、新規事業分野の開拓でありますとか技術力の向上などの構造改革支援といった点に対する対策も講じ、中小企業の環境変化への適応力を向上させていこうというような施策の展開に努めているところでございます。
○松岡(満)委員 給与について六四・八という数字を挙げられましたけれども、実態はもう少し離れているのじゃないかという印象はあるのです。これは統計上の数字ですからそれはそうといたしましても、かなり格差がある。そういう中で、労働力の確保というものは、中小企業にとってはかなりまだ厳しい状況がずっとそのまま続いておるわけであります。 中小企業の労働力確保を通じた雇用創出というものが本当にこの法律で実現できるのかどうかというのは非常に疑問があるのですけれども、そういうことの可能性につきましてどういうふうに考えておられるのか、お答えいただきたいと思います。 また、今後の雇用創出対策の推進については、労働省、通産省の共管法であります今回の改正法案についての取り組みをひとつ参考にして、先ほど来私が触れておりますように、ある面では雇用、失業というのは経済運営あるいは産業政策のツケといいましょうか、結果がそういう失業とか雇用問題に出てくるわけですから、これを過たないことが非常に大事な時期に来ておると思うのです。 ですから、いろいろな角度からの政策その他については、やはり通産、労働がチームでよく連携をとって、密接なこういう連携作業が必要だと私は思うのですけれども、そういう点につきましてのお考えをお伺いして、冒頭に余計な話が入ったものですから、私の質問時間が来ておるようでございますので、質問を終わりたいと思います。
○征矢政府委員 今回の法案がどの程度中小企業におきます雇用創出に役立つか、労働力確保に役立つか、こういう点でございますが、今回のこの法案自体、従来の労働行政と違いまして、新しい考え方を取り入れているわけでございます。 これにつきましては、松岡先生御指摘のとおり、今後の新しい産業・雇用創出をどうしていくかというのが非常に重要課題でございまして、その点について雇用面からどういう手当てができるかということについて検討いたしまして、そういたしますと、ベンチャー企業を含めまして、特に中小企業の新分野の展開が非常に重要である、それについて雇用面から何らかの手当てをすることが非常に重要である、こういうことでございます。 私が承知しております通産局の一部調査等によりましても、中小企業の方々、今一番何が重要かというと、非常に厳しい状況の中で何とか新しい分野に展開をしていきたい、こういう希望が非常に強い。それから、あわせましてその際に何が必要かというと、いわゆる高度人材、専門的な高度のノウハウ、そちらの方面を持った方を確保する、あるいは経営管理についてのノウハウを持った方をどう確保するか、こういうことが非常に重要である、こんなようなこともございまして、それについて雇用面から手当てをするということで、今回中小企業労働力確保法の改正法案を提案いたしているところでございます。 これでどれぐらい雇用創出が図れるかというのはなかなか難しい問題ではございますが、最大限に積極的に活用していただいて、高度人材とあわせて一般の労働者の雇用につなげていきたいというふうに考えております。 したがいまして、この法律は通産省と共管の法律でございまして、そういう意味では、中小企業庁とずっと協議をして、打ち合わせをした上で法案を提出いたしたわけでございますし、それから、私ども通産省と事務次官レベルで定期的に会議を持っておりまして、今国会の前にもその会議を行ったところでございますが、そういう場等を通じまして、事業官庁等と十分連携をとりながら、今後雇用対策を全力を挙げて進めてまいりたいというふうに考えております。
○新政府委員 私ども通産省といたしましても、労働省を初めとする関係省庁との連携強化ということについては、そのように努めてまいりたいと思っております。現に私どもの大臣と労働大臣は大変緊密な連携をとっておられますし、また事務ベースにおきましても、ただいま労働省からお答えになりましたように、事務次官ベースでの定期的な産業労働問題連絡協議会を行うなど連携を図ってきておるところでございまして、今後ともそうした連携の強化に努めてまいりたいと思います。
○松岡(満)委員 ありがとうございました。 終わります。
○笹山委員長 次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員 大分時間が変更いたしましたので、スピーディーに進めたいと思います。新進党の桝屋敬悟でございます。 この中小分確法に入ります前に、二点ほど労働関係で確認をさせていただきたいと思います。 最初が人材派遣法の関係でございますが、労働省職業安定局長の懇談会でございます介護労働研究会では、本年七月に報告書がまとめられております。いわゆる介護マンパワーの確保対策についての御提言でございまして、その内容につきましては、今後の介護マンパワーの確保のために、既存のいわゆる請負という形態とそれから民営の家政婦紹介事業、こうしたものに加えまして、それぞれの制度の制約を補う形で労働者派遣制度を介護分野に導入すべきである、こうした方向を打ち出されたというふうに伺っております。 報告書の概要は恐らくそういう内容だろうというふうに理解をしておりますが、今後の制度改正に向かっての動きを最初に確認をさせていただきたいと思います。
○征矢政府委員 介護労働研究会の報告書につきましては、ただいま先生御指摘のとおりでございまして、それを受けて労働省としてどうするかという点でございますが、労働者派遣事業制度のあり方につきましては、昨年十一月以来、中央職業安定審議会においてその見直しを検討してきているところでございまして、これは最終的なまとめの段階に入っております。 その中におきまして、介護業務を労働者派遣法の適用対象業務とすることについても議論をいただいているところでございます。ただ、この点につきましては、なお現在いろいろな議論もございまして、その内容につきましてどんな形になるかという点については、まだ申し上げる段階にございませんけれども、いずれにいたしましても、労働者派遣事業制度のあり方全般について、審議会としての検討結果を年内にも取りまとめていただくという予定で現在作業を進めていただいているところでございます。
○桝屋委員 年内に審議会の取りまとめをされて、これはいわゆる法律の改正があるのかどうか。恐らく介護休業、育児休業が絡んでくると思いますから、法案がもし提出されるとすれば次期通常国会というふうに考えてよろしいですか。
○征矢政府委員 労働者派遣事業全体のあり方につきましては、ただいま御指摘もございましたが{議論としましては、現状の問題点として、派遣労働者の保護に欠ける面があるのではないかという指摘、あるいはその対象業務を拡大すべきではないかというような指摘、それから、ただいま御指摘ございましたように、介護休業、育児休業等が法制化された中で、これについての特例としての派遣業務を認めるべきではないか、そんないろいろな議論がございまして、それを集約した上で報告をいただくということになるわけでございます。 そうしますと、対象業務の拡大、例えば介護業務についての対象業務の拡大、これは法律事項ではございませんけれども、その他の問題については法律事項ということになりますので、次期通常国会に向けて、ただいまその法的措置も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
○桝屋委員 わかりました。 それで、この問題で私が一番気にしておりますのが厚生省との協議。先ほど松岡先生は通産省と労働省の連携の話をされましたのですが、私は自称厚生と労働のパイプ役というふうに思っておりまして、いつもこの話を出すのでありますが、現在厚生省で新介護システムあるいは公的介護保険という検討が進んでおります。 この話題をこの委員会で出すのはちょっと早いかという気もいたしますが、介護マンパワーの確保対策というのは非常に重要な課題だというふうに私は思っておりまして、厚生省との協議状況はうまくいっているのかどうか。もちろんうまくいっているというお答えになるかもしれませんが、論点もちょっと御紹介いただいて、お話をいただきたいと思います。
○征矢政府委員 厚生省との関係でございますが、私どもと厚生省とは付添看護・介護解消に伴う家政婦対策等連絡調整会議というようなものを設置いたしまして、いろいろ連絡調整しているところでございます。 この介護マンパワーの確保問題につきましても、重要課題としてその会議の中で今後調整してまいりたいというふうに私どもとしては考えておりましたが、現時点におきましてはまだ審議会におきまして審議中でございまして、そこの取りまとめが終わっておりませんものですから、その辺のところの推移を見た上で今後対処してまいりたいというふうに考えております。
○桝屋委員 わかりました。 合いみじくもお話があったのでありますが、私がこの問題を法案とは別の話題としてきょうここへ提出を申し上げるのは、非常に重要だと考えるからであります。 私が理解をしておりますのは、この問題は、いわゆる厚生省における公的介護保険の検討、これは介護労働という形では、恐らく請負という世界が厚生省の世界だろうというふうに思っております。それから労働省の世界では、先ほど話が出ました家政婦紹介業、有料職業紹介事業という形態でございまして、まさにこの二つがずっと長い間ぶつかってきたわけであります。 今回、それぞれの制度の弱い部分を補完し合って、まさに人材派遣法の世界を築こうということでございまして、利用する国民の立場に立ては非常にすばらしいアイデアだと私は思います。ぜひこれは利用者本位という立場で検討を続けていただきたいわけですが、この両省の確執といいますか、深くて暗い谷間があるというふうに私は思っておりまして、ぜひそれを乗り越えて検討いただきたい。 ただ、そのときに、先ほど言われたいわゆる家政婦問題の協議会、これだけで、その中でやろうというのは大変苦痛だろうと私は思います。無理ではないかという気がいたします。今後の問題がありますが、特に厚生省における介護保険、これは恐らく請負の世界で検討されているわけでありまして、現在の公的なホームヘルパーあたり、在宅サービス、恐らくこれから国民の前に徐々に姿を出していくのだろうと私は思うのですが、最初は余り大きくしたくないというようなことで、労働省の世界の業務が余り入ってこないのではないかという危惧を持つわけでございます。 したがって、公的介護保険の流れの中でもこれはやはり検討してもらいたいというふうに思うわけでありまして、ここは恐らく簡単をことではないのだろうというふうに理解をしております。 そういう意味では、先ほどの家政婦問題の協議会だけで協議をするということでは、場合によっては足らなくなる。もっと高いレベルで協議をされる必要があるのではないか。ここは大臣、お聞きになっていると思いますが、二十一世紀の介護のマンパワーを確保するという非常に重要な案件だという御認識を持っていただいて、ぜひそういう意識で厚生省と労働省、連携を私はお願いしたい。これは答弁は結構でございますから、ぜひ強くお願いを申し上げたいと思います。 この点で不安な点がもう一つありまして、介護分野に労働者派遣制度を導入する場合、これはまだどうなるかわかりません、検討中だということではありますが、たとえ検討中であっても大変危惧を持つわけであります。 何かといいますと、現在の民営職業紹介所への影響でございます。これは現場で家政婦さん方の声を聞きますと、大手資本が今後の介護サービスは非常に大きな市場だということで注目されている、そういう実態がある。したがって、労働者派遣制度の導入によって、いわゆる大手資本がどっと入ってくるのではないか。家政婦紹介業は病院からある意味では出ていかなくてはいけない。ケアワーカーはもちろん活動の場はあるわけでありますが、オーナーとしては病院からも締め出される。そして、今回のこの人材派遣法の導入で致命的な打撃を受けるのではないか、こういう危惧がございます。この辺もあわせて御検討をいただきたい、このように私は思うわけでありますが、この点はひとつ御見解をお伺いしたいと思います。
○征矢政府委員 桝屋先生御指摘のとおりでございまして、この問題につきましていろいろな経緯もあると同時に、ただいまのような問題点もございます。そういうことも含めまして、全体としてできるだけ将来の高齢化社会に備えて介護分野におきます労働のあり方がうまくいくようにしていかなければならない、そういう非常に重要な課題であると考えているところでございます。
○桝屋委員 この点につきましては、私自身もまた厚生委員会等でしっかり議論をしてまいりたいというふうに思います。 もう一点、法案に入ります前に話題として雇用支援トータルプログラム、このその後についてお話をさせていただきたいと思います。 私どもが与党時代、坂口労働大臣の時代であったと思いますが、当時の厳しい雇用情勢、今もそうでありますが、そうしたものに対応するために、総合的かつ緊急の対策といたしまして雇用支援トータルプログラムの取りまとめをいたしまして、積極的な雇用対策をやるということにしたわけであります。 その後の流れでございますが、トータルプログラム、一年間延長された。そしてその後、本年七月一日から新総合的な雇用対策が打ち出されたというふうに伺っておるわけであります。この雇用支援トータルプログラム、私の記憶ではたしか三本の柱がありまして、総合的な雇用対策を進めていこう、こういうことだったと思うのですが、その後、七月一日から取り組まれております新総合的な雇用対策、これへの流れ、スタンス等について御説明をいただきたいと思います。
○青木国務大臣 お話しのように、新総合的雇用対策の構造的対策に力点を置いてきたわけでありますけれども、中小企業の活力を生かした雇用創出対策といたしまして、厳しい雇用情勢に対処いたしまして、景気循環に対応した雇用支援トータルプログラムを展開してまいったことは御案内のとおりでございます。 しかしながら、今後、国際化等を背景にいたしまして産業構造の転換が一層進むと見込まれているわけでありまして、こうした中で雇用の安定を図るためには、構造的な問題への対応に重点を置いた雇用対策を推進することが極めて必要なことだと思うのでございます。このために、さきの国会で成立いたしました改正業種雇用安定法の施行にあわせて、失業なき労働移動を支援するということなど構造対策もあわせて実施いたしてまいりたいと考えているところであります。 さらに、構造変化の関係にあわせて雇用創出が重要となることから、中小企業労働力確保法の一部改正案を先生方にただいま提案をいたしておりまして、御審議を願っているところでございます。よろしくお願いいたします。
○桝屋委員 今大臣のお話がありました、いわゆる景気循環対策から構造対策へというふうに大きく軸足を移す、比重を移すということでございます。当然トータルプログラムも新産業の創出等も視野には入れておったわけでありますが、より重点を移す、このことは理解できるわけであります。 もっと具体的にお尋ねをしたいと思うのですが、例の雇用支援トータルプログラム、三本の柱があったとさっき申し上げました。雇用維持における雇用調整助成金、先ほど大臣からも話がありました雇罰金、それから特定求職者雇用開発助成金制度、これはまさに離職者対策ということであろうと思いますが、この高率助成、助成率を引き上げるという措置を実は取り扱ってきたわけでありますが、その辺の対応は具体的にどのように変わっていくのか、御説明いただきたいと思います。
○征矢政府委員 ただいま大臣が基本的な考え方につきましては申し上げましたけれども、雇用支援トータルプログラムにつきましては、これはいわば不況期に起きる短期緊急対策でございまして、したがって、景気がよくなることを前提にして、短期間の高率助成対策ということでやってまいったわけでございます。したがいまして、今回のような極めて短期の上に、構造問題が重なって深刻な事態が継続するということは想定していない対策でございます。そういうことを前提にして高率助成というようなことをやっていたわけでございます。 例えば雇用調整助成金で見ますと、そういう意味でいきますと、これは一年間の指定をしまして、再指定して、なおだめだということで再々指定ということで三年間まで指定を延ばしたわけですが、そういう短期対策でいきますと、最大見ても三年が限度で、しかもなおかつそういう手当てが必要であるというものに対処できないということがございまして、それを業種雇用安定法などで構造問題でとらえて、それについての新しい特定雇用調整業種という形で業種指定をして、そういう深刻なものについては二年間また期間を指定し、その間は雇用調整助成金が活用できるようにしよう、これは従来の対策の高率を継続しよう、こういうような考え方で構造問題にウエートを移して対処したわけでございます。 そういう観点から、特に短期的な緊急対策としての対応につきましては、先生御指摘のように、一部助成率を従来のものに戻さざるを得ない、そういうものもあったわけでございます。
○桝屋委員 確かに短期対策であった、こう言われるとそうだろうと思いますが、しかしながら、現下の雇用情勢が著しく改善されたのかというと決してそうではないわけでありまして、今御説明がありましたように雇用調整助成金、この制度につきましては、特定雇用調整業種七十二あるようでありますが、こうした業種についてはいましばらくこの高率助成が続くというふうに伺っておりまして、大部分は救済されるのではないかと私は実は胸をなでおろしたわけであります。 問題は特定求職者雇用開発助成金制度、離職者対策でありまして、先ほどから話が出ておりますように、確かに景気対策から構造対策、これは結構なことでありますが、現在の経済状況といいますのは、巷間言われておりますように、まさに景気循環型の不況に加えて構造的な要因が加わったものだ、複合不況である、こう言われているわけであります。 したがって、新総合的な雇用対策において構造対策を打ち出されたということは確かに適切な対応だと私は考えるわけでありますが、業種によっては、トータルプログラムで取り組んだ特に離職者対策、今の特定求職者雇用開発助成金制度あたりはまだ必要ではないか、景気循環型の対策もあわせて必要なことではないか。まさにこれほどの厳しい雇用情勢でありますから、ありとあらゆる手だてを講じていくことが必要ではないか、こう私は思うわけであります。 特に最近の雇用失業率等を見ましても、有効求人倍率は四十五歳以上では大変厳しい状況になっておりますし、五十五歳以上では〇・一四倍という大変厳しい状況もございます。また失業率も、若年層に加えて高年齢者にはまことに厳しい実態があるわけであります。 こういうことからいたしますと、先ほどの雇用調整助成金、これについては、本当に厳しい業種は明年の三月三十一日まではまだ措置を続けていこうということがあるようでありますが、片やこちらの離職者対策といいますか特定求職者雇用開発助成金制度、これはもうことしの六月で高率助成が終わりだということは、やはり国民から見ますと、これほど厳しい状況の中で、労働弱者という言葉があるかどうかわかりませんが、特に高齢者、障害者、母子家庭の対策あたりはいましばらく必要ではなかったのか、私はこう思うわけでありますが、この点いかがでありましょうか。
○征矢政府委員 先生の御指摘のような御意見もあろうかと思いますが、ただ一方で、先ほど来申し上げておりますように、非常に構造的な問題が重要な課題となり、かつ深刻化している中で、そうしますと、雇用対策につきましても、これは腰を落ちつけて息長く対策を打っていかなければならない、こういうことになるわけでございまして、緊急対策ということで手厚い対策を短期的に行う、こういう仕組みでは対応できない事態になっているわけでございます。 したがって、それを構造問題にウエートを移すということで、先生御指摘のような問題点はあるのですが、現下の雇用情勢の中で、かつ財源につきましても雇用保険制度の中で対処していく、こういう観点から一定の割り切りをいたしまして、高率助成をもとに戻したということでございます。
○桝屋委員 先ごろ発表されました平成八年度の概算要求の姿を見ましても、私は三角が立つということは必ずしもノーではないわけでありますが、これほどの厳しい雇用情勢の中で、例えば八年度概算要求、この前御説明をいただきました。高齢者対策の総合的な展開で百億の三角、それから障害者対策で六十億、母子家庭対策で三十九億、これはいずれも雇用保険特会ですから、今の高率助成の中心部分だろうと思います。そう言えば説明はつくわけでありますが、やはりこうした厳しい状況の中で、予算の姿が三角が立つということも大変に国民に与える影響というのは大きいだろう、心理的な影響は大変大きいだろう、私はこう思うわけであります。 お尋ねをいたしますが、例えば平成六年度の実績で結構でございますが、高齢者、障害者、母子家庭、この特定求職者雇用開発助成金はどの程度の規模になっているのか、ちょっとお示しをいただきたいと思います。
○征矢政府委員 平成六年度におきます特定求職者雇用開発助成金の支給実績につきましては、金額で八百十億円、対象人員で約十八万人となっております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 十八万もの方が、いわゆる先ほど申し上げた高齢者、障害者、母子家庭、本当に労働の世界の弱者だろうと思うわけでありますが、「人にやさしい政治」ということもあるわけでありまして、三角は立っているけれども、引き続ききめ細かな対策をやっていくんだというようなPRはぜひ政府としてはやっていただきたい、このように私は思うわけであります。 そこで、最後に大臣にお伺いしたいわけでありますが、高齢者あるいは障害者、母子家庭、こうした労働の世界にあります弱者対策、どのような施策を推進されようとしているのか。総合的に進めるんだ、こう御説明もこの前ありましたけれども、大臣の御決意も含めてお伺いをしたいと思います。
○青木国務大臣 今日の雇用情勢の厳しさというものは、特に今先生からお話のございました高齢者あるいはまた母子家庭、その他労働弱者対策、そういう問題が必要であることは御指摘のとおりでありまして、これは例えば就業規則の中で六十歳定年という、六十歳以下の定年はこれは認めないということを含めまして、六十五歳まで仕事ができる、雇用が安定するという方向へ向かって頑張りたいと思っております。 特に、高齢者のいわゆる自主的な組織であるところの高齢者組織を、今三十万でありまするけれども、これを百万にふやしたいとか、あるいはまた訓練の委託による就職支援の対策における高齢者の位置づけというものを、従来五十五歳以上の高齢者というような定義づけでいたしてまいりましたけれども、四十五歳以上にこれをさらに伸ばして、そして中高齢者対策として進めていく。したがって、高齢者の労働力というものは極めて必要だし、その特性を生かした方法というものを真剣に考えてやってまいりたい、こう思っているところであります。
○桝屋委員 大臣の御決意をお聞きしまして安心もするわけでありますが、やはり予算の姿というのは国民に与えるインパクトは大変に大きいわけでありますから、今の三角の立った部分はしっかりきめ細かな対策をやっていくんだ、また場合によっては、確かに雇用支援トータルプログラム、短期的な対策であった、しかしながら、この短期的な対策がまた必要な事態も考えられるわけでありますから、そういうときにはすべての労働政策を出動させて、発動させて打開をしていくんだ、こういうようなお取り組みを私はぜひお願いを申し上げておきたいと思います。 いよいよ中小分確法案、本題に入りたいと思います。 先ほど新進党の労働キャビネットの松岡代表の方からも話がありましたように、我が新進党といたしましても今回のこの中小分確法改正法案、一定の評価をいたしているわけでありまして、そういう立場から質疑をさせていただきたいというふうに思っております。 最初に、現在の中小企業を取り巻く雇用情勢をどのように認識をされておられるのか、あるいは今回の中小分確法の改正によってどれだけの雇用創出が期待できるのか、あるいはどういう分野を開いていこうとされているのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○征矢政府委員 現在の中小企業を取り巻く雇用情勢でございますけれども、有効求人倍率が○・六倍台で推移するなど労働市場全体では求職超禍が非常に厳しい中で、中小企業の労働力確保の状況を見ますと、不足している労働者数の割合を示します欠員率、そんな数字がございますが、これで見ますと、三百人以上規模では〇・七%であるのに対しまして、三百人未満規模では二・九%と、現在でも中小企業におきましては必要な人材確保が十分なされていない、そういう状況がございます。 今回の法改正による措置のうち、新分野を担う人材の受け入れ、あるいは施設の整備の支援につきましては労働者の雇い入れを要件としております。また、本法に基づく雇用創出効果は、この措置による直接的な効果だけでなくて、人材面からの支援を通じ、中小企業が発展することに伴う幅広い雇用創出効果を期待するところでございます。したがって、その推計がなかなか難しいわけでございますけれども、私どもとしましては、この制度を積極的に活用していただいて、できるだけ雇用につなげていただきたいというふうに期待をしているところでございます。
○桝屋委員 私ども新進党内で検討した際に、余りいろいろなメニューをそろえてもなかなか期待できないのではないか、もっと大々的な取り組みが必要であるという議論もあったわけであります。しかしながら、やはり今回の中小分確法改正案、私はある意味では、今御答弁がありましたように、直ちの効果とともに、将来の新分野開拓ということでは期待できる部分もあるのではないか、こう思っているわけであります。 それで、どれだけの雇用創出を期待できるか、これはなかなか今の御答弁でも明確にできないわけでありますが、どうでございましょうか、今回のこれは二次補正が絡んでいると思いますが、二次補正の中で特に百十四億円というような御説明もいただきました。この積算の中で結構でございますが、想定されている事業量といいますか、施設整備の部分だけでも結構でございますが、数字をお示しいただければと思います。
○征矢政府委員 一応予算積算上の数字といたしましては、直接的な雇用創出効果として大体一万五千人程度を想定しているところでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、人材面からこの支援を積極的にし、それを活用していただくことによってより幅広くこの効果が広がっていくことを期待しているわけでございまして、率直なところ、私ども全く新しい仕組みとして考えておるものですから、現時点では予算積算上の数字しか申し上げられないところでございます。
○桝屋委員 ありがとうございます。 それで、この法案と、先ほど松岡代表の方からも話があったわけでありますが、中小企業庁さんのいろいろな事業がございます。中小リストラ法あるいは中小創造法という新しい取り組みもなされているというふうに伺っておりまして、私は、やはり総合的な対策はダイナミックに進められていく必要があるだろうというふうに思うわけであります。 きょうは新長官もおいでのようでありますから、最初にこの中小リストラ法あるいは中小創造法の取り組みの状況、実績なども御紹介いただいて、どういうふうに今回の中小分確法改正案と相まって進んでいくのか、その辺のお話をいただきたいと思います。
○新政府委員 中小企業を取り巻く経済状況は非常に厳しいものがございます。特に、累次の円高などによりまして、産業構造の転換に直面しておるということでございますけれども、こういった中小企業の活力を維持していく、あるいは経済全体のフロンティアを拡大していくという意味におきましても、中小企業が新分野に進出をしていくとかあるいは新規事業にチャレンジをしていく、こういうことが必要になってくるわけです。 私どももそういったチャレンジに支援をしていきたいということで、平成五年十一月に中小企業新分野進出等円滑化法、これを施行いたしましたし、また同法は本年の五月に、準備の段階も含めて改正をいたした次第であります。また本年四月、中小企業創造活動促進法というものも制定をいたした次第でございます。こういった二つの法律によりまして、中小企業の新分野進出、新規事業への取り組みなどに対しまして、予算面、税制面、金融面などによって支援を行ってきているところでございます。 実績状況、施行状況ということでございますけれども、中小企業新分野進出等円滑化法につきましては、施行以来千六百七十六件、これは九月末の数字でございますが、認定しております。それから中小企業創造活動促進法につきましても、昨日現在、十月十八日現在で二百五十五件という認定件数に上っておりまして、中小企業のこうした分野に対するニーズというものは非常に高いものがあると考えております。 今回のこの労確法の改正でございますけれども、このような中小企業の新分野進出などに対する支援策あるいは新規事業育成策の一環といたしまして、こうした中小企業の取り組みを人材確保面から支援をしていこう、こういうものでございます。これによりまして、こうした中小企業の取り組みについて総合的な支援策が整っていくということになると思っております。これによって中小企業の経済構造改革への対応を促進することに資するものと考えております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 中小リストラ法あるいは中小創造法、ともに中小企業庁としては大変売れ筋のいい事業だ、中小企業者は相当関心を高く持っておられるというふうに思うわけでありますが、今御説明がありました中小創造法では、本年、直近で二百五十五件という御説明がありました。 確かによく売れているなと思うわけでありますが、しかしながら、これは特に関連措置としての技術改善費補助金という助成措置もあるようでありまして、これは三ちんだというように伺いました。企業とそれから県と国、こういう費用負担であるようでありまして、県が予算措置をしなければいけない、こういう前提もあろうかと思います。若干各県によって取り組みにも差が出ているのではないか。これはやはり各県、地域の業界とそれから行政の関係もあるようでありますけれども、国としてしっかりどこの地域でも取り組めるような行政指導をお願いしたいと思いますが、この点はいかがでありましょうか。
○藤島(安)政府委員 確かにこの法律、中小創造法は、実際の運用は都道府県によって行われておりまして、二百五十五件の認定も各県によって、多いところでは二十四件になっておりますし、まだ実績が出ていないところもございます。都道府県によって大きな差があるのは事実でございます。 ただ、今いろいろ各県とお話をしていますと、準備中、こういうことだというふうに聞いておりますので、いろいろまた出てくると思います。私どもも積極的に活用しでいただくように指導してまいりたいと思いますし、予算の面でも技術改善費補助金、今お話がございましたものでございますけれども、当初予算六億円でございましたが、この第二次補正予算でも五億円を追加させていただきました。来年度の概算要求でも十四億円を要求をしております。 こういうふうに予算額を拡充しておりまして、これをもちまして各県を指導して、積極的にこの創造法を活用していただく、こういうふうにお願いしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 先ほど長官からもお話がありましたけれども、今回の中小分確法の改正は、まさに中小企業の新分野への進出の総合的な施策の一環だ、人材確保面でこれを手当てするものだ、こういう御説明もあったわけであります。 中小リストラ法あるいは中小創造法がまさに新分野の事業支援ということ、そして今回の中小分確法案が人の手当てということだろうと思うのでありますが、恐らく私、二つを一緒に利用する中小企業者というのも出てくるのではないかというふうに思うわけであります。そうした場合はどうでしょうか。 手続はそれぞれ、これはともに事業の仕組みを見ますと、県知事の計画の認定を受けるということになっておるわけでありまして、そうした作業というのは、例えば一緒にやるのであれば一本化できないのか、こういうふうに思うわけでありますが、これはなかなか難しいという話を伺っているわけでありまして、一本化は無理にしても、事務手続の簡略化あるいは事業展開に係る指導であったり労務管理に係る指導、こういう二つの業務を効率的にあるいは効果的に行えるような窓口体制、この整備にぜひ努力していただきたい。 そして、先ほど地域の差ということも申し上げましたけれども、やはりPRをしっかりやっていただきたい、このことをお願いしたいと思うのですが、いかがでありましょうか。
○征矢政府委員 ただいま御指摘の中小企業新分野進出等円滑化法あるいは中小企業創造活動促進法、それから中小企業労働力確保法、これにつきましては、中小企業者の方々が必要に応じてその支援の一方あるいは両方を任意にどちらでも選択して受けられる、こういう仕組みでございます。 手続的にそういう意味であれば一本化できないかという御指摘でございますが、御意見としてそういう御意見はあろうかと思うのですけれども、ただ一方で法律の目的が違いまして、そういう目的に沿って計画を出していただく、こういうことなものですから、手続を一本にすることは困難でございます。 ただ、実際に手続自体は都道府県知事の認定になっておりまして、具体的には商工労働部ということで、商工関係と労働関係は同じ部におりまして、それぞれのところで連携しながら手続がとれるような仕組みでございますので、できるだけ円滑に事務が進むように対処してまいりたいというふうに考えております。
○新政府委員 ただいま労働省から御答弁をしたことと同様でございますが、私どもといたしましても、できる限り窓口の混乱などがないように、都道府県などとも連携をいたしまして、労確法の施行に一層の努力をしてまいりたいということでございます。
○征矢政府委員 PRの関係につきましては、この制度を積極的に中小企業の方々に活用していただきたいということでございまして、制度を施行する際に、テレビ、新聞等の各種の媒体を活用した広報活動、あるいは私どもの出先機関でございます公共職業安定機関においても新たな制度の周知徹底を行うというようなことで、できるだけ活用していただくようにPRしてまいりたいというように考えております。
○桝屋委員 ぜひお願いをしたいと思います。 私は地元で、新分野といいますか、特に産廃の関係で大変な技術革新をされた中小企業の社長さんのお話を伺ったことがあるわけでありますが、体験を聞いてみますと、まことに先駆的な事業で、自信を持ってお話をされておりました。 何が一番大変だったかと聞きますと、これは中小企業の補助金、助成金だったと思うのですが、役所からいただいた、こう言っておりましたが、えらい作業だったと。私ごとき社長、おじさんが行政の指導を受けながら認可を受けて、助成金をいただくのは大変に難しいということを言っておりまして、二度とああいう思いはしたくない、ここまでおっしゃっておりました。窓口体制といいますか、御相談に来られた方に対してはよく役人は顔も上げずに応対するものでありますから、ぜひこの辺の御指導をお願いしたいというふうに思います。 その一環でもう一点だけお聞きするのですが、今回の中小分確法の改正によりまして、個別中小企業者が雇用管理改善計画を作成して知事の認定を受ける、こういうことでございますが、当然そうした作業に当たりましては事前指導等、第一線機関の活動が私は非常に重要だと考えるわけであります。具体的にはこれはどこが当たるのでありましょうか。全部県の本庁でございますか、ちょっと実務的なことを。
○征矢政府委員 雇用管理改善計画の作成についてでございますが、今回の中小企業労働力確保法の改正に基づく各種の助成措置につきましては、雇用促進事業団が各都道府県に有している雇用促進センターにおきまして、その支給事務等を実施することといたしております。その前提となります改善計画の作成に当たりましても、雇用促進センターが都道府県と連携を図りながら、きめ細かな相談、援助等を実施する予定にいたしているところでございます。
○桝屋委員 今、雇用促進センターというお話がございましたけれども、もともとこの雇用促進センターは職業能力開発業務が中心ではないかというふうに私は思うわけでありますが、今回の法改正が期待をしております作業、いわゆるベンチャー企業等の育成でありましたり雇用機会の創出、さらにはミスマッチの解消なんという幅広い目的があるわけでありまして、そんな指導業務、対応は可能かというふうに思うわけであります。 これは例えば我が県でありましたら、技術指導でありましたら工業技術センターとかそれから職安とか、いろいろな機関との連携なり、どこが相談を受けてどういう指導をするかというこの部分が非常に大事だと私は思うのですが、雇用促進センターはしっかり受け皿として御活動いただけるのかどうか、重ねてお伺いしたいと思います。
○征矢政府委員 雇用促進センターにつきましては、現在におきましても、中小企業の雇用管理の改善に資するため、企業の求めに応じて、募集、採用、配置あるいは能力開発等、雇用管理全般についての相談、あるいは職業適性検査等の技術的援助、情報の収集、提供、人材確保のためのセミナーの開催等を実施しているところでございます。 したがいまして、この雇用促進センターに今回の新しい仕事についても実施をしていただくということでございますが、もちろん公共職業安定機関その他関係機関とよく連携をとって実施していく、こういう考え方でございます。
○桝屋委員 ひとつ連携方をよろしくお願いしたいと思います。 それから次の話題でございますが、高度人材という定義が今回出てくるわけでありますが、この高度な人材、この定義をひとつ御説明いただきたいと思います。
○征矢政府委員 「高度の技能及びこれに関する知識を有する者」の定義ということでございますが、今回の改正におきまして、個々の中小企業がその企業の経営管理あるいは新商品開発等に指導力を発揮し、新分野展開等を支えることのできる高度の技能及びそれに関する知識を有する人材を確保することができるようにするための支援措置ということでございます。 このような考え方から、具体的には、学歴等とはかかわりはございませんが、経営のための管理的職務を行う能力を有する音あるいは技術的事項の企画、管理、指導等を行う技術者等、こういうものを想定しているところでございます。
○桝屋委員 いっぱい言われたのでよくイメージがつかめないのですが、要するに、学歴は問わない、やはり相当な業務実績をお持ちの方であれば高度人材というふうに考えていいのかなと思うわけでありますが、今までの職業紹介、能力開発、ともするとブルーカラー部門が中心でありまして、ある意味ではホワイトカラーを想定したものだというふうに考えてよろしゅうございますか。
○征矢政府委員 もう少し具体的に申し上げますと、例えば、科学技術等の大学卒業者またはこれと同等程度の専門的知識を有し、かつ、技術関係部門の技術スタッフあるいは研究施設におきます研究員等、製品・技術開発の業務に三年以上従事した者を考えておりまして、例えば機械設計技術者、工業デザイナー、システムエンジニア等はこれに該当するわけでございます。 それからもう一点は、人事労務、財務あるいは総務、営業、生産管理等の経営戦略の企画を担当できるような方で、一般的にはそういう面での課長等の職務程度、これに五年以上従事していたというようなところを考えているところでございます。
○桝屋委員 それで、例えば私、山口県でございますが、地方から見ますと、この制度をうまく活用すれば、例えば東京なり大阪なり大都市圏から優秀な人材をUターンとして迎え入れる、こういう可能性もあるわけであります。そうした人材、新規学卒も含めて地元での採用というのは大変難しい状況があるわけであります。そういう意味では、今回この改正によりまして中小企業が改善計画を立てて取り組む、そうした場合に、中央からのあるいは都市部からの優秀な人材を連れて帰る、うまいぐあいに連携がとれて労働の需給調整ができるのかなということが、大変期待もしますし、心配もするわけであります。 そういう意味では、今回予算措置として人材銀行あるいは学生職業センター、産業雇用安定センターの拡充もされるようでありますが、こうした各機関との連携をとりながら、今のUターン施策、各地方が取り組みますUターンの施策なんかとどういうふうにマッチングさせていけるのか、この辺をしっかり意識をされて取り組んでおられるかどうか、お伺いをしたいと思います。
○征矢政府委員 ただいまの御指摘の点でございますが、御指摘のとおりでございます。 一つには、補正予算の中に盛り込まれております、全国の都道府県に学生職業相談の窓口あるいは中小企業等の人材確保の窓口を新設いたすところでございますが、そういうことで対処するということでございまして、御指摘のような中小企業の人材確保につきましては、職業安定機関等のすべての窓口を積極的に活用することによりまして必要な人材を確保し、それによって雇用が拡大するように最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○桝屋委員 これは、この事業を本当にうまく考えていけば、産業、中小企業界の活性化も相当できるのではないか、こう私は期待をいたします。よろしくお願いを申し上げたいと思います。 認定計画に係る支援措置の内容でございますが、創業等支援人材確保助成金、仮称でございますが、あらあら内容は伺っておりますけれども、この助成金の上限、人数でありますとか期間等、ちょっと小さい話になりますが、御説明をいただきたいと思います。
○征矢政府委員 この助成金の内容でございますが、考えておりますのは、具体的には、高度の技能及びそれに関する知識を有する人材の受け入れに係る賃金等の経費の原則三分の一を一年間助成することとしております。この場合、高度人材の受け入れ人数の上限は三人でございまして、助成額につきましては、これは雇用保険制度の一環として対処いたしますので、その基本手当日額の最高額に合わせまして、一日一万五百十円を上限といたしております。 また、高度な人材の受け入れとあわせまして雇用する労働者の中に業種雇用安定法の特定雇用調整業種から失業のない労働移動の形で雇い入れた労働者がいる場合、これにつきましては高度人材の受け入れ経費について二分の一ということで助成率を高めまして、一年間助成することといたしております。 このことによりまして、中小企業が新規開業あるいは新分野展開等に必要となる基盤的な人材が確保され、事業の発展、それにあわせて雇用機会の創出につながっていくことを期待しているところでございます。
○桝屋委員 この人材確保助成金でありますが、今の御説明では人数は三人まで、それから期間については一年ということでございまして、他制度との横並びということもあるのでありましょうが、期間につきまして一年というのは一律でやっちゃっていいのかという気がいたします。 もちろん、制度ですから上限は必要だろうと思いますが、業種によっては一年ではなくして、特に新分野、ベンチャー企業等につきましては一年では見通しが立たないということもあるかもしれません。この辺は弾力的な対応というのは可能でありますか、ぜひお願いをしたいと思います。
○征矢政府委員 この助成金の支給期間につきましては、これはただいま御指摘のように一年間ということでございます。これは他の助成金等の例を踏まえたものでございますが、ただ、一面で先生御指摘のような問題もございますので、この支給基準等につきましては、業種による事情の相違等も含め、今後施行状況を見つつ必要な見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。
○桝屋委員 実態、事業実績等をしっかり見ていただいて、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。 それから最後に、中小企業信用保険法の特例措置についてお伺いをいたします。 今回、中小企業信用保険法の特例が行われる。この文書を読みますと「付保限度額の別枠化等」というふうになっておりますが、これはどうでしょうか、中小リストラ法や中小創造法の特例措置と全く横並びと考えてよろしいのでしょうか。ちょっと具体的に御説明いただきたいと思います。
○藤島(安)政府委員 ただいま御指摘の中小企業信用保険法の特例措置でございますけれども、この雇用改善事業の実施をする事業者が計画認定を受けまして必要な資金を民間から調達する場合に、保険の特例措置を講ずることとしておるわけでございますが、内容は三点ございます。 付保限度額の別枠化、現在普通保険ですと二億円の限度額がございますが、これを別枠で二億円を認めるということで、四億円にするということでございます。無担保保険については二千万円が四千万円になる、特別小口保険については五百万円が一千万円になる、こういう一つの付保限度額の別枠化という措置でございます。 それから、保険公庫が保証協会にてん補するてん補率の引き上げでございます。普通保険については通常は七〇%でございますが、これは八〇%にするということでございます。 それから、保険料率の引き下げでございます。通常の保険料率の三分の二に減額する、こういう措置でございます。 御指摘ありました中小企業創造活動促進法、中小リストラ法における中小企業信用保険法の特例措置もこれと同様のものでございます。
○桝屋委員 わかりました。要するに中小企業者の立場から立ちますと、民間の金融機関から信用保証つきで借りられる上限はどうなるかといいますと、同額ということは一般保険制度の付保限度額の二倍というふうに考えてよろしいわけですか。
○藤島(安)政府委員 そのとおりでございます。
○桝屋委員 それで、ちょっと一点確認ですが、この中小企業信用保険法、これは今法改正がかかっているかと思うのですが、その法改正で金額の引き上げということは検討されているのでありましょうか。
○藤島(安)政府委員 現在、中小企業信用保険法の改正案をこの国会に提出させていただいておりますが、その内容につきまして申し上げますと、普通保険につきましては、現在の限度額二千万円を三千五百万円に引き上げるということでございます。特別小口保険につきましては、現在の限度額五百万円を七百五十万円に引き上げるということでございます。それから、新規事業開拓保険につきまして限度額一億五千万円を二億円に引き上げる、そういうような内容の改正案を提出させていただいておるところでございます。
○桝屋委員 わかりました。 私ども新進党も、先ほど松岡担当の方から三百万雇用創出計画という話もありましたが、その中で個別具体的な対策として、要するに、民間金融機関から新しい取り組みをする場合は十分に資金の手当てができるということ、その環境づくりをぜひやっていきたい、やっていくべきだ、こう考えているわけでありまして、そういう意味では非常にこの特例措置は大事だと思います。 もう一度確認しますと、具体的な話で、この中小労確法改正の取り組みで、まず改善事業計画を知事に上げる、そして知事の認定を受ける。恐らく改善事業計画を出すときには、例えば施設整備であったり、人材の確保であったり、雇用管理面で計画を出すだろうと思うのです。その中で資金計画も当然検討されるだろう。そして、例えば我が社は二千万必要だ、二千万借りたい、こういったときに、今の限度額の中であれば本当に借りられるのかどうか、信用保証つきで借りることができるかどうかということが大変気になるわけであります。 それで、知事のところで認定を受けた計画について、もう一回窓口は恐らく違う。信用保証協会にはまたこの資金調達では行かなければいけませんので、そこで恐らく金融機関ですから当然査定を受けるだろう。そうすると、おまえのところは今までの業績がよくない、したがって、知事のところでは二千万の事業計画でいっているわけでありますが、いやそれは厳しいから一千万にしろ、こういって借りられないという実態が出てくるのではないかというように大変危惧をするわけでありますが、その辺は大丈夫でありましょうか。
○藤島(安)政府委員 保証協会の保証の引き受けについてでございますけれども、従来から通産省といたしましては、中小企業の立場に立って保証を行うように指導してまいりました。ことしの五月におきましても、改めて円高といったような事態に対応しまして、担保の徴求とかそういうものの弾力化、そういったようなこと等について適時適切な保証を行うよう指導してきてまいったところでございます。 保証協会におきましては、こういう趣旨を踏まえていろいろな保証業務をやっていただいているものと考えておりますけれども、この労確法に基づく認定計画を受けた事業者につきまして、一応保証協会独自の判断で審査をするわけでございます。申込者の資金計画あるいは返済計画、そういうようなものを見させていただいて、どうも事業計画としてはちょっと過大かなというような場合には、必ずしも期待どおり保証が受けられない場合もあるかもしれませんけれども、そういうものについては御理解いただきたいと思います。 いずれにしても、この特例法の趣旨の周知を図りまして、県の方でよくよく見ていただければそういうことはないのではないかと思います。保証協会におきましても、県とも連絡をとりまして、中小企業の立場に立ったきめ細かな保証業務を行うように指導してまいりたい、こういうふうに考えております。 なお、先ほど信用保険法の改正の内容につきまして普通保険の限度額を申し上げましたけれども、あれは無担保保険の限度額を二千万を三千五百万に引き上げるということでございます。訂正させていただきます。どうも失礼いたしました。
○桝屋委員 わかりました。ぜひきめ細かな御指導をお願いしたいと思います。 ベンチャー企業というのは、もともとがまさに危険な新分野に出ていくわけでありまして、今までの実績等から見て果たしてどうかという場合が多々あるのではないか。そういう意味では、信用保証協会は各県にあると思います。地方公共団体も支援なり貸し付け等をやっているわけでありますが、密接な連携が恐らくおありだろうということで、この法改正に基づきます対応については十分な配慮をお願いをしておきたいというふうに思います。 最後に一点だけ。 保険料率が引き下げられるという話がありましたので、当然保証料もそれに伴って安くなるのかな、こう期待をするわけでありますが、これはいかがでありましょうか。
○藤島(安)政府委員 中小企業を取り巻く経営環境、経済環境は大変厳しい状況にございますが、保証協会がいただきます保証料、これは金利と違いまして実費という感じのものがございます。協会の管理運営費あるいは代位弁済をするための準備金の積み立て、あるいは先ほど申し上げました中小企業保険公庫への保険料の支払い、こういったことがあるわけでございます。 従来から一%の保証料をいただくということでやってまいっておるわけでございますが、全体としては七割が政策的な配慮から、一%より低い保証料率になっております。平均して〇・八九%でございます。今回はこれをできるだけ引き下げてまいりたいと考えておりますが、三年間の限時的な措置として、この○・八九%を平均して○・八四%ぐらいまで引き下げられないかということで、必要な予算措置を講じながら今協会と話し合いをしているところでございます。
○桝屋委員 きめ細かな対策をぜひお願いを申し上げたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○笹山委員長 次に、寺前厳君。
○寺前委員 この間、新しい労働大臣は、アジア諸国に向かってどんどん企業が移動いたしております、ここにいわゆる産業の空洞化という問題が起こっているんだ、従来型の対策ではいかぬのだという趣旨のごあいさつをここでおやりになっております。その結果こういう法律を提案する。 局長さん、政府委員さんにちょっと聞きますが、産業の空洞化が雇用にどのような影響を与えているのか、数字をもって示してください。
○征矢政府委員 企業の海外移転が雇用に与えている影響についてでございますが、その全体を把握することはなかなか困難でありますが、公共職業安定機関を通じてヒアリングをした結果によりますと、海外進出を実施している企業において国内の従業員数が減少していない企業の割合は、平成五年十二月時点では八八%、平成六年八月時点では七二%となっております。 一方、国内の従業員数を減少させた企業の割合につきましては、平成五年十二月時点では一二%、平成六年八月時点では二八%となっております。
○寺前委員 私、この間大阪の実態をひとつ調べてみようと思って、百億円以上の大企業百三十五社の有価証券報告書などをもとにして、どういう実態になっているのか。九三年と九四年を比べてみると、国内の従業員数は四千八百六十人減少している。海外の従業員数は逆に一万五千人ふえている。海外従業員数は約三十八万九千人と出てきて、これは国内従業員数と海外従業員数を合わせた全従業員数で調べてみると、約四割が海外になってしまった。これは大阪の大手企業の実態がそういうことになってきている。 これは一つの指標だと私は思うのです。特に自動車とか電器とか鉄鋼とか、こういう大手がどんとことつとこ行きますと、これが中小企業から労働者あるいは学卒者、新規就職者、全体に非常に大きな影響を与える。 それでは、今度の改正法案がこういう事態に対してどういう役割を担うことになるのか、数字上で説明をしてください。
○征矢政府委員 今回の法改正につきましては、経済活動の国際化の進展あるいは規制緩和の進展等を背景に産業構造の転換が進む中で、中小企業におきます新たな雇用機会の創出を図ろうというものでございます。 今回の法改正のうち、新分野展開を担う人材の受け入れあるいは施設整備の支援につきましては労働者の雇い入れを要件としておりますが、本法に基づく雇用創出効果につきましては、この措置から直接導き出される狭い範囲のものだけでなく、広い広がりを持って雇用の拡大を図っていただきたい、こういうことでございます。 数字を推計することはなかなか難しいわけでございますが、当面具体的な数字を示せということでございます。これは予算積算上の数字をもとにいたしまして、それで直接の雇用創出効果として考えられるのは一万五千人程度というふうに考えているわけでございますが、新しい分野に中小企業が進出することによりまして、それが定着し、拡大する中で雇用機会をできるだけふやしていただける、そういうことを期待しているところでございます。
○寺前委員 今度の国会でこの法律が中小企業対策の問題として、労働者の雇用問題として唯一出てきているから、中小企業を対象としておやりになる、これ自身に私は反対しようという気はありません。だけれども、これにすべての期待をかけるというわけにはいかないとつくづく感ずるのです。 そこで聞きますが、今の日本の雇用の上において、集中的な問題の発生している地域とすれば阪神の災害地域の問題があると思うのです。この阪神の災害地域で一体何をやったのだろうかというと、公共事業就労促進法という法律を震災が起こってからつくりました。公共事業をやる場合には四割の人を雇いなさいや、ただし、それぞれの経営が持っている人を連れていくことは妨げないという内容があるから、それじゃあれで雇用にどれだけの有効な役割をしたのだろうかなということを私は当初から疑問に感じていたのです。 これは三月一日に施行されて、何ぼの人を雇用することができると見込んでこれをやったのか、結果はどうであったのか、労働省は報告をしてほしい。
○坂本(哲)政府委員 公共事業就労促進法の制定当時、被災地域で失業者数がどのくらい発生するかという点につきましては、現地の状況もなかなか混乱しているということもございまして、具体的な把握は特に行っておりませんが、当時の現地の特別相談窓口におきます相談状況を見ておりますと、大変深刻なものがある、雇用失業情勢は予断を許さないものがある、そういう認識でございました。 一方で、今後これらの地域で復旧等の公共事業の需要が見込まれる。それによって労働需要が相当創出されるのではないかということで、この法律を制定したわけでございます。 これまでの実績でございますが、対象となる公共事業の工事、震災直後はなかなか出てまいりませんでしたけれども、最近道路工事等を中心に伸びを見せ始めております。八月末現在の数字になりますけれども、公共職業安定所によります公共事業の事業主体への紹介実績は、延べ人員で申しますと二千百七人日ということになっております。 今後とも、私どもとしましては、関係府県、安定所を通じまして、公共事業の発注部局との連携の強化等によりまして、この制度の円滑かつ効果的な施行に努めてまいりたいと考えております。
○寺前委員 ちょっとようわからなかったんだけれども、四〇%の公共事業の吸収実人員は何人でしたか。
○坂本(哲)政府委員 先ほど延べ人員で申し上げましたけれども、実人員にいたしますと、これは十八人ということになっております。
○寺前委員 そうすると、あれだけ震災地域で公共事業のお金を莫大に出して、そして仕事がなくなった人がいっぱいおるのに、あの法律で効果があったのは実人員で十八人となったら、ようあんなことをやっておったなということをやっぱり考えざるを得ないじゃないですか。 さらに私は聞いてみたいと思います。 阪神大震災の被災地の雇用問題で、震災から九カ月余りたってきているわけですが、雇用保険の支給終了という問題が今日起こってきています。最短の者は最低ランクの九十日プラス個別延長の六十日で約五カ月ですから、雇用保険の受給資格決定数と、そのうち既に支給終了となった者の数はどれだけありますか。年末にかけてどれだけの者が支給終了になるでしょうか。予測を御説明いただきたいと思う。
○征矢政府委員 失業給付の特例支給の対象者でございますが、八月末現在で一万三百四十五人となっております。特例支給の対象者につきましては、支給対象者の所定給付日数別の割合が不明であるために、現時点で支給終了となっている者の数は把握しておりませんが、兵庫県におきます失業給付受給者の一般的な所定給付日数の割合から推測いたしますと、九月末におきまして、最大の見積もりで六千百人程度の方が支給終了となっているものと考えておるところであります。
○寺前委員 どうも私、耳が遠いのかようわからぬのです、話聞いておって。私この間、県などの関係者のところへ行って、どういう実態になるんじゃろうかと言って、ちょっと聞いてみたんです。いろいろ数字を出してもらいましたから調べておると、大体私の感じでは、感じだけでもないんだな。 これは所定給付日数別実人員及び支給終了予定者数というやつを各月のをずっと計算していきますと、三万二千という数字が十二月末になると推計されてくる。ずっと個別に調べていくとそうなりますね。これは直接の関係者だけで三万二千人に終了者が起こってくる。そうすると、業者などでこういう対象になっていない人がおるんだから、そういう人を入れると五万、十万という数になってくるんじゃないだろうか。この広範な失業者をどうするんじゃろうか。私はやっぱり依然として阪神地域では大きな問題だと思うんですよ。 そこで、従来そういう場合にはどういうことが考えられたかと見ると、雇用対策法という法律がありますな。その法律で、本四架橋の場合には橋をわざわざかけるんだから、こういう迷惑をしたからといって、その雇対法の十三条に基づいて就職促進手当というやり方をやりながら吸収していくというやり方をやっているんだ。これは沖縄の軍用地の問題でもそうだし、あるいは漁業の分野においても、二百海里の問題をめぐって漁業労働者に対する対応をやったとか、あの施行規則を読んでいるとそこにずっと全部書いてある。 私は、こうやって保険の切れてくるという段階を十二月、要するに来年の一月十六日でもって一年たつんだから、こういう段階が今来つつあるんだから、そういう段階で、雇対法の十三条に基づくところの被災地の雇用保険も切れた失業者に何らかの措置をとるという施策を検討してしかるべきなんじゃないだろうか。 公共事業で実人員十八人吸収しましたと、のうのうと私ら現地へ行って、国会議員こんなことをやってましたなんて言えますか、あなた。今度またこの法律をつくりまして、これでまた吸収できますなんて、恥ずかしくて言えぬわ。だから、まずは一番ひどいことになっている阪神地域において、雇対法十三条で就職促進手当をするという問題について何らかの研究をやる、そのぐらいのことを私は考えられるのじゃろうか、これが一つ。 それからもう一つは、県知事さんから要望書が出ていますな。その県知事さんの要望書を見ると、これもやはり県知事さん悲壮なんだよ。言われるのは私はもっともやと思う。これは九月十九日付で政府に出したんです。「雇用維持対策について 被災地域における雇用維持に向けた事業主支援を図るため、雇用調整助成金制度の特例措置について、引き続き特段の配慮をお願いします。」引き続きやってくれという。「離職者対策について 被災離職者等の早期再就職の促進を図るため、特定求職者雇用開発助成金制度の特例措置について、引き続き特段の配慮をお願いします。」 私は、吸収することがなくなってきたら、こういうことを考えなければならぬという問題が出てくると思う。これが二つ目。これに対してどう対応されるのか。 三つ目。戦後五十年間、この間法律廃止になったけれども、いわゆる失対法という法律があります。あれは廃止になった。五十年間続いた役割というのは、それなりの経験がこれで多くの人を吸収することができるという方向を示していたと思う。この問題について検討はできないんだろうか。 この三つの問題について御回答いただきたいと田ざつ。
○征矢政府委員 阪神・淡路大震災の被災失業者の方で失業給付の支給が終了した求職者の方々についてでございますが、こういう方々につきましては、個々の求職者のニーズに対応した積極的な求人開拓あるいは就職面接会の積極的な開催も含めたきめ細かな職業相談、広域的な求職活動の支援等の対策を実施しているところでありまして、引き続きこれらの対策を推進してまいりたいと思います。 また、離職者の再就職を促進するため、特定求職者雇用開発助成金に関し、被災離職者につきましては年齢要件あるいは助成率等につきましての特例措置を当面平成八年一月二十二日まで延長したところでございまして、これらの助成金を活用しつつ就職促進に努めてまいりたいというふうに考えております。 それから、被災地域におきます雇用保険受給を終了した方に対する雇用対策法に基づく職業転換給付金でございますが、これにつきましては、公共職業安定所長の指示によりまして、必要な職業訓練を受講する者に対して支給する訓練手当等の制度を積極的に活用するように対処いたしているところでございます。 それから、阪神・淡路地域におきます兵庫県からの要望を踏まえての対処でございますが、これにつきましては、被災地の事業所あるいは被災労働者につきましては、雇用調整助成金、特定求職者雇用開発助成金、生涯能力開発給付金等につきまして、高率の助成を適用する等の特例措置を当面平成八年一月二十二日まで実施することといたしているところでございまして、この特例措置につきましては、御要望も踏まえ、あるいは被災地におきます雇用情勢の動向も見ながら、必要があればさらに延長することが可能となるような措置についても検討してまいりたいというふうに考えております。 最後の点につきまして、失業対策事業についての御質問でございます。これは先生からかねがね御指摘、御意見のあるところでございますが、私どもといたしましては、新たに失業対策事業を実施する考えは持っておりません。
○寺前委員 つつけんどんなような話だな。これをどうするんだということの心配事を提起しているのに、そんなことは心配しておりませんというような顔をしているので、私は遺憾だと思います。時間の都合がありますから次へ行きますけれども。 それで私、気になっているのは、大臣はこの間は日本の構造の姿が海外へ出ていくようになってきたから大変なんだという話をやっておられた。きょうの提案を見ておったら、きょうの提案にはそんなこと二言も書いてない。何と書いてあるか。この原因としては、中小企業の雇用管理全般の改善がおくれているんだ。この間言っていた話とここで提案する話とは違うじゃないか。何でこんなことになってきたのだろうかな、私、気になる。何でこんなふうに変わるのだろう。予算委員会でおっしゃっていたことも、この間あいさつされたと同じことをされているのに、きょうの提案になると変わってくる。 そこで、現実にはどういうことが起こっているかといったら、この前も新日鉄なりあるいはJRの問題で、片っ方で六十五歳まで働けるように六十歳定年に向かっていくんだと言いながら、現実では何が起こっているかというと、若年でやめさせられていくという結果になっている姿が起こっているのですよ。あるいは出向という形で排除されていくということが起こってきた。 私、この間もちょっと京都の村田機械というところへ行きました。従業員三千五百名の企業ですが、ことし六月一日から一カ月の期間で、原則として勤続十年以上または四十歳以上の社員に対して早期退職優遇制度の時限拡大実施といってやっておる。そうすると、大臣も先ほどおっしゃっておったように、経験豊かな人をずっと引き続き雇用してもらいますよとおっしゃっているのに、現実はこうやって優遇措置の名のもとにどうやってきたかというと、結果として早期退職優遇制度で百五十名が子会社への転籍や退職をしている。ところが、その一方で八十名以上の新規雇用者を採用している。何だこれ。こんなことをやられたらたまったものじゃないなということになります。 大阪に本社のあるカメラと事務機器の大手メーカーのミノルタ、全国で五千五百人だというのですが、七月一日から八月二十五日の募集期間で、四十歳以上を対象に希望退職を四百人募集し、このほか分社化で七十人、系列会社の岡山ミノルタヘの出向四十人、合わせて五百十人の人減らし、合理化が行われ、希望退職三百五十人、分社化七十人、岡山ミノルタヘの出向二十三人という結果で、未達成約七十人というのがこの間調査に行ったら出ていました。 要するに、配置転換などで減員を行っていく。一方で、ああいう高年齢者がその豊かな知識経験を生かしていくために、少なくとも六十五歳まで働いていただけるようにしますと言っておるのに、やっていることが違う方向で走っているときにはちょっと待ったをかける必要があるだろう。 その待ったの一つというのを、労働省へ行ってどんなことをやっておるのだろうかと思っておったら、「厳しい雇用情勢下での雇用・労務管理の留意点」というリーフが出ている。それを見たら一番最後にこう書いてある。「転籍について労働者の同意が必要であるとされた例」というのが書いてあって、最高裁第一小法廷で昭和四十八年四月十二日判決というのが書いてあって、労働者の同意が要るんだということが書いてある。いいことが書いてあるんだから、それじゃ職安へ行って、こういうことが起こっているところでこういうことについて職安はどういう具体的指導をやっているんだと聞いてみたら、むにゃむにゃという話になる。 積極的にこの政府の施策、六十五歳までできるだけ雇用してもらうように能力を生かす方向を考えている、こう言うのだったら、そういうことが最高裁の判決でもあるのだから、本人の同意なしにはこういうことはできませんという宣伝はもっともっと労働省はおやりになっていいのじゃないだろうか。リーフを配るだけじゃなくして、リーフも配られているように見えない。ポスターでも張って、見えるように、駅々というところにこういう御相談はどこどこへ来てください、こう書いて積極的に守るという問題をお考えになったらどうだろうか。 この前、JRと新日鉄のときにこれを提起したら、検討しますという話だったけれども、どんなふうに検討して改善して進めてくれているのか。私、現に調べに行ったところでは、何にも生きてこない。新しい労働大臣、この問題についてどういうふうにお考えになるのだろうか。ちょっとまず先に局長に説明していただいて、それで大臣、こういう問題についてどういうふうに考えるのか、新大臣なんだから、これから仕事してもらわなければならないのだから、ちょっと聞かせてほしい。
○征矢政府委員 移籍出向の場合に、その移籍出向の対象となります労働者の個別の同意が必要であるという点につきましては、最高裁の判例、先生御指摘のとおりでございます。 そこで、前回、業種雇用安定法の御審議をいただいた際にも同様の御指摘がございまして、この業種雇用安定法の運用に当たりましても、この点を踏まえまして、雇用維持等計画の作成に当たっては、当該事業所の労働組合等の意見を聞くことを要件とするとともに、労働移動雇用安定助成金あるいは労働移動能力開発助成金の支給に当たりましては、労働組合との書面による協定の締結及び労働者の同意を要件とするということで、この失業なき労働移動が行われるような仕組みで実施をいたしているところでございます。 なお、その点についての周知が不十分であるという点につきましては、今後私ともその辺につきましてもあわせて考えてまいりたいと思います。
○青木国務大臣 寺前先生の御質問にお答えいたします。 確かに厳しい情勢が続いていること、もう今日の失業情勢というものは統計をとって以来最大の課題であるということは御案内のとおりでありますから、個々にいろいろな問題があることはよく承知をいたしております。 そこで、これからどうしていくのかという点について、今日起こっている情勢というものは、前には、こういう厳しい情勢だからリストラという中においても、例えばいわゆる希望退職を大々的に募集する、あるいは解雇を行うとか、企業閉鎖を行うとかということがありました。今日の全国的な情勢を見てまいりますと、必死になって雇用を確保したいという労使の努力というものがあるわけでありまして、所定外労働時間を削減する、あるいはまたいわゆる途中採用、任期の途中採用における雇用を重視するといったような対応というものは見られますけれども、そういう方向で対応していることが目立っているわけでございます。 しかし、そうはいっても、どうしても調整を行わなければならぬ、職を離れなければならぬというような場合においては、今も局長からも話のありましたように、改正の業種雇用安定法に基づいて例えば移動をしてもらう、失業なき移動をしてもらう。その失業なき移動をする場合に、従来半年間のいわゆる賃金をもって、賃金の高額支給をもって労働省は対応いたしてまいりましたけれども、これを半年じゃなくて一年にしよう。 それから、ベンチャー企業等の関係のいわゆる新機軸、新分野等をひとつ開発していこう、雇用の増大をひとつ求めていこうではないかというようなことを通じまして、現在いるところの職員の技術訓練とかいうようなものをやりながら、他から失業なき労働移動をした場合においては雇用のための援助を差し伸べるとか、そういうような方向を通じまして、何としてもひとつこの失業者をなくせるように、現に失業のあった場合においては、求人と求職の関係というものをしっかりデータをとりながら対応いたしてまいりたい、万全の対策を進めていきたい、こういう努力をいたしているところでございます。
○寺前委員 もう時間が来ましたので、ここが問題点、最後に指摘だけして終わりたいと思うのです。 そもそも大臣は、海外へ出ていくようになってこういう事態になってきているんだ、こういう問題提起なんだから、海外へ出ていく場合には、その計画や雇用が地域経済にどのような影響を及ぼすのかアセスメントを実施し、必要な場合は計画の中止、変更を勧告するとか、さらに都道府県知事に調査勧告権を保障して、企業や労組、地域住民、自治体との協議を義務づけさせるとか、そういうような規制をやるという問題提起を一番大もとでやるという問題をひとつ考えないといかぬのではないだろうか。 それからもう一つは、現に雇用しているところで十分な労働条件の改善をやらせていく、そして本人の意思に反するようなことが起こらぬようにしていく、大づかみなところをきちっともう一度検討してほしいと私は思うのです。 それにしても、私は、今度のこの法律で、一番最後のところに労働環境改善設備または福祉施設の設置、整備の問題について、今度は別々にやることができるという法律が入ってきている、ここはいいと思う……
○笹山委員長 寺前委員、手短に質問をしてくださるようにお願いします。
○寺前委員 はい、もう終わります。 いいと思うけれども、現にこれまでにこの法律でやられたのが二件しかないということも考えてもらって、これにべらぼうな期待をかけるわけにはいかない。やはりそこは改善の方向も打ち出していただきたいということを要望して、そして、しかもこの法律によって、分社化するところだってこれが利用されるということになって、分社化を促進させるような役割にならないことを希望して、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○笹山委員長 次に、池田隆一君。
○池田(隆)委員 本委員会、当初与党の責任で始まるのがおくれたということもありますので、予定の時間で採決が行われるように、一点に絞ってだけ御質問させていただきたいというふうに思います。 今回の改正案、先ほど通産省、労働省からも御説明もございましたけれども、いわゆる縦割り行政の弊害が言われている中で、労働省と通産省が連携してこの法案そのものの改正にも臨んできたという経緯がございます。雇用対策についても、積極的な通産行政とそして労働行政のあり方が今求められているというふうに思いますので、そういう意味で、中小企業庁長官と労働大臣の方から、横の連携のあり方を含めて、労働行政の、特に雇用面についての決意を伺いまして、私の質問を終わりたいと思います。
○青木国務大臣 新しい雇用失業情勢の中にあって、中小企業の労確法の御審議を精力的に進めていただきましたことについて厚く感謝をいたします。 今、池田先生からお話のありましたように、私も常に橋本通産大臣と連携をいたしておるわけでありますが、先ほど私どものところの征矢局長からも話がありましたように、両事務次官やあるいはまた事務当局が中小企業庁やあるいはまた私ども労働省の職業安定局と密接な連携を持って、そして補完をし合いながら、励まし合いながら頑張ってまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○新政府委員 ある意味では、中小企業対策そのものが雇用の安定ということに資する対策であるという認識を私どもはいたしてございます。先ほど申し上げましたように、事業所数で九九%、また従業員数で七八%を中小企業が占めておるわけでございますから、中小企業が活性化をし、また経営が安定するということが雇用を安定し、また雇用を創出するという基盤になるものだというふうに認識をしておるわけでございます。 現下の経済情勢、非常に厳しいものがございます。このたびの第二次補正予算におきましても、中小企業対策といたしまして、補正予算規模としては過去最大の二千七百六十八億円に上る予算を追加計上いたしまして、思い切った対策をとったところでございます。 このように中小企業対策に万全を期しながら、雇用対策についても、先ほども申し上げましたように、大臣レベルでの連携はもちろんのこと、私ども事務レベルにおきましても十分な連携の強化ということを図って、雇用対策の充実に努めてまいりたいと思っております。
○池田(隆)委員 ありがとうございました。
○笹山委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○笹山委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○笹山委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○笹山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○笹山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会