P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
134回国会衆議院1995/10/31

災害対策特別委員会 第4号

発言数
128
登壇者
23
会派数
4
開催日
1995/10/31

会議録

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案及び加藤六月君外二十九名提出、災害対策基本法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。千葉国男君。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 おはようございます。新進党の千葉国男でございます。  災害対策基本法の一部を改正する法律案につきまして、委員の皆さんから非常災害対策本部の権限のあり方、また応急時における自衛隊の活用等について既に質問がありましたので、私は、特に地域防災計画の見直し、充実について質問をさせていただきたいと思います。  私は、政治の使命は国民の皆さんの生命と財産を災害から守ることである、このように決意しております。御承知のように、我が国は世界有数の地震国であり、有史以来数多くの地震に見舞われてきまし丈。特に、人口、産業の都市への集積や都市機能の高度化に伴い、都市部に大規模な地震が発生した場合、このたびの阪神・淡路大震災のような被害は想像以上に甚大かつ広範になるものと思われます。私たちは、特に今回のとうとい犠牲の上から学び得た教訓を真摯に受けとめ、国として災害に強い都市防災化の推進を図っていかなければならない、このように考えております。  そこで、国土庁長官の防災に取り組む決意についてまずお聞かせをいただきたい、このように思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 千葉委員御指摘のとおりです。災害から国民の生命、財産、そして身体、さらには国土を守るということは政治の基本であると私も認識をいたしております。特に、今回の阪神・淡路の大震災から我々は多くの教訓を学んだわけでございます。この教訓をしっかり踏まえ、これを風化させないためにこれからも一層防災体制の強化に努力をしていかなければならない、このように決意をいたしておるところでございます。  とりわけ、今先生御指摘の都市防災の重要性については、本年七月に新しく定めました防災基本計画を抜本的、全面的に見直しをいたしまして、防災の基本方針の中で周到かつ十分な災害予防について推進を図ること、そして災害に強い国づくりを進める、あるいは町づくりを進めるということを決定したところでございます。具体的には、公共施設や民間建築物の耐震性の強化、国土保全事業の推進、地震に強い都市構造の形成、ライフライン施設等の機能の確保などを防災基本計画に即して今後強力に推進してまいる、こういう考え方でございます。  以上でございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 ありがとうございます。  我がふるさと宮城の例を出して恐縮でございますが、現在の地域防災計画は、昭和五十三年六月十二日に発生いたしました宮城県沖地震を契機といたしまして、地震地盤図の作成あるいは地震被害想定調査が行われて策定されております。  ところが、今回の都市部を震源とする内陸直下型地震については、残念ながら想定していなかった。人口百万になんなんとする仙台市の直下に約二十キロに及ぶ利府−長町断層というものが今クローズアップされてまいりました。これまでの宮城県の対策としては、この宮城県沖地震が金華山沖を震源とするプレート型地震であった、こういうことがあります。これについても、もう既に調査から八年近く経過をしておりまして、社会情勢も変化していることから、被害の規模や性質も今後再調査しなければならない。今回、新たにこうした都市直下型、こういうことをやった場合に当然これは見直しをしなければならない、こういうふうに思っております。  そこでお聞きしたいのでありますが、各県のこうした地域防災計画の中で、都市直下型の地震被害想定の調査がなされていなかった県がほかにもあると考えられるのですが、抜けているような県はあるのかどうか、教えていただきたいと思います。

森村和男消防庁防災課震災対策指導室長

○森村説明員 現在、被害想定を作成しているのは、平成六年四月一日現在で都道府県二十二県、市町村三百五十五団体であります。つまり、それ以外の団体は、直下型地震の被害を想定した計画を策定してないということになります。  したがいまして、消防庁といたしましては、今回の大震災を踏まえまして、平成七年二月六日に、地域防災計画の見直しについて緊急点検を行うよう消防庁次長通知を出したところでありまして、その中で、大規模な地震を想定した被害想定を行うよう指導したところでございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 今、かなり抜けている県があるということになってまいりましたが、地震予知連絡会におきましては特定観測地域を指定しております。神戸もその特定観測地域でありました。その意味では、都市直下型地震の可能性のある地域では全体として被害想定調査の見直し対策を急ぐときであると思います。また、全国的なそうした活断層マップはあるのかどうか、教えていただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 日本全体について調査がなされているものといたしましては、通産省の工業技術院地質調査所において発表されました活構造図、それから東京大学出版会から発行されました「新編 日本の活断層」という二つがございます。  活構造図でございますけれども、縮尺五十万分の一というものでございまして、昭和五十七年から昭和六十二年にかけて逐次地域別に発表をされております。その後、同調査所におきましては、これとは別に三百万分の一の地図を平成四年に発表いたしております。その中に含まれております活断層の数としては約千五百でございます。  それから、東京大学出版会の方の「日本の活断層」でございますが、これは縮尺二十万分の一で、平成三年に刊行をされております。全国の活断層の数として約二千がその中に含まれているところでございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 さきの国会で成立しました地震防災対策特別措置法、とりわけ地震防災の緊急事業五カ年計画の作成に当たりまして、その要する費用は、平成八年度約百七十億、このように見込まれております。そこで、これは要するに都市直下型の被害想定をした上での予算になっているのか、それとも入っていないのかお答えいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 活断層の数につきましては全国で千五百あるいは二千ということでございます。ただ、その中で活動の間隔あるいは時期といったような特性を把握されているものにつきましては、現在で約六十程度ということでございます。したがいまして、現在その特性が明らかになっているものにつきましては、次の直下型の地震というのがいつごろ来るのか大体の見当はっくわけでございますけれども、そういった調査がなされていないものにつきましては、その再現期間、次に大体いつごろ来るんだろうということもわからないわけでございます。  そういった意味で、地質調査所におきましても、従来平成七年度予算では七千九百万でございましたけれども、平成八年の予算要求では約四億近くまでふやしておりますし、これとは別に、科学技術庁におきましても、地方公共団体が行います活断層調査に対する財政上の援助制度の予算要求を八年度でしているところでございます、約十億でございます。そういったことによって、今後その特性の把握に努める必要があるわけでございます。したがって、その特性の把握ができていないものについては、先ほど先生がおっしゃいました数字の中に恐らく入っていないと思います。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 今お話ありましたように、入っていないところもある、こういうことであるならば、全体としての事業計画あるいはまた予算規模についてもしっかりと見直しをして、被害想定調査ができるようにしていただきたいと要望しておきたいと思います。  それから、観測強化地域に指定されております静岡県におきまして防災を目的とした法人事業税の超過課税をしている、こういうふうなことを聞いてまいりました。静岡県の場合、昭和五十四年から平成六年まで、そして平成七年からさらに延長されてきているわけですが、こうした静岡県におけるこれまでの税収、またその使途について、まず現状を教えていただきたいと思います。

石田直裕自治省税務局府県税課長

○石田説明員 お答えいたします。  委員御指摘のとおり、静岡県では昭和五十四年度より法人事業税の超過課税を実施しておりまして、平成五年度までに総額千五百六十億円余の収入があったと承知しております。また、その使途につきましては、避難路や防災拠点の整備など地震防災施設等緊急整備事業に総額八千四百億円余の事業を実施したと聞いております。  以上でございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 今静岡県の現状についてお答えをいただいたわけですが、神奈川県でも平成七年十一月から地震防災対策強化のためにこうしたことをやりたい、あるいは愛知県でも現在このことを実施中である。もし我が宮城県で実施するとした場合、どういうふうな手続、あるいは議会の了解をとらなければいけないのか。

石田直裕自治省税務局府県税課長

○石田説明員 お答え申し上げます。  超過課税の手続についてでございますけれども、超過課税は納税者の方に対しまして通常以上の負担を求めるものであること、そういうことから、これを必要といたします財政上の緊急性を明確にしていただく、あるいは納税者の理解と御協力が得られるような十分な配慮を払っていただく。さらに、法人事業税の超過課税の場合ですと、その税額が法人所得の計算上損金に算入されますので、他の地方公共団体の収入にも影響を与えることなどについても十分な検討を行っていただきました上で、当該団体の議決で行っていただくということになります。  以上でございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 ところで、これまで大規模の地震が起き、そして、そのたびごとに耐震規定の改定が行われてまいりました。  昭和二十五年に建築基準法が制定されまして水平震度〇・二ということが決められ、三十九年の新潟地震、四十三年の十勝沖地震、十勝沖地震を受けて昭和四十六年に帯筋が三十センチから十センチ−十五センチに縮小された。また、昭和五十三年の我が宮城県の宮城県沖地震、これを受けまして昭和五十六年に新耐震が発表されて、保有水平耐力であるとか変形制限とかが行われてきたわけです。今回の平成七年の阪神大震災、例にない大被害を受けたわけですけれども、こうした経緯を考えました場合、当然耐震規定の改定は必至ではないか、こう思うわけですが、現在いかなる改定を考えられているのか、お答えいただきたいと思います。

佐々木宏建設省住宅局建築指導課建築物防災対策室長

○佐々木説明員 阪神・淡路大震災の被害を踏まえました建築物の耐震基準の見直しということについてのお尋ねでございますが、建設省といたしましては、本年の一月三十一日に建築構造の学識経験者等から成ります建築震災調査委員会というものを設置いたしまして、調査を進めてまいっているところでございます。  この調査委員会から七月二十八日に中間報告をいただいてございます。それによりますと、古い建築物につきましては倒壊等の被害が多いわけですが、現行の耐震基準によって建築された建築物には被害が少ない、現行の耐震基準の水準はほぼ妥当なものであり、抜本的な改正は必要ないというぐあいに御報告をいただいております。したがいまして、建設省といたしましても、現行耐震基準の抜本的な見直しは考えていないという状況でございます。  なお、ピロティー形式の建築物、鉄骨造の建築物の柱脚部など、一部の構造形式につきまして適切な対応が必要であるとの御指摘を受けておりまして、これらの点につきましては、関係告示の見直し、設計・施工指針の整備などを行うことを検討しているところでございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 現行水準規定がきちっと守られていたならばいいのではないか、問題は古いところにある、こういうお話ですが、今回の阪神大震災では多くの建築物が倒壊をいたしました。  実は、ここに「阪神・淡路大震災派遣職員レポート集」というのがあります。これは仙台市で平成七年十月にまとめたものなのですが、延べ四百十二名の職員が今回阪神・淡路に参りまして支援をしたわけですけれども、真剣に、また献身的に支援に当たられた職員には敬意を表したいと思います。  その中で特に、一月二十五日から二十九日の間、五日間にわたって六名が派遣されまして、応急危険度判定支援職員という形で支援活動をいたしました。当然、共同住宅を中心にした調査建物をやりまして、立ち入り危険には赤紙、注意には黄色い紙、検査済みは緑紙という形で、毎日一生懸命支援に当たったわけですが、その報告の中で一番出ているのは、調査結果から見ると木造建物の被害が要注意含めて七五%と圧倒的であった、こういうぐあいです。特に、築後四十年以上経過していると思われる屋根がわら、モルタル塗りの建物が、重いためにかなり倒壊した。それからもう一つは、老朽化による構造材の劣化、そういうものが原因として挙げられる。あるいは、コンクリート塀については、基礎、鉄筋等が設置されていないものが多かった。こういうことで、非常に古い建物が大変な問題点になっているわけでございます。  さきの国会で成立しました地震防災対策特別措置法、その中の五カ年計画の中の十九番目では、「老朽住宅密集市街地に係る地震防災対策」、これにしっかりと力を入れていく、こういうことを言っているわけです。  そこで、こういう老朽住宅密集市街地の対策なんですが、九月二十七日発表の総務庁都市再開発に関する行政監察の結果でも、建てかえ率がわずか一・六%という実態であります。東京、神奈川、大阪など五都府県の密集地帯というのは約二十万戸近くあるそうですけれども、要するにそういう密集地帯、木造で古いところ、こういうところについて建てかえもできない。こういうものに対して今後どのような対策を立てられようとしているのかお答えいただきたいと思います。

菊田利春建設省住宅局市街地建築課市街地住宅整備室長

○菊田説明員 お答え申し上げます。  老朽した住宅の密集市街地につきましては、地震時におきます延焼火災の危険度が高いということもございまして、防災対策の観点からも、これらの老朽住宅の建てかえをして不燃化を進める、それから生活道路や小公園を整備する、そこにお住まいの方々、従前居住者用の住宅の確保をする、こういう形で総合的に取り組む必要があるというふうに認識をいたしております。  こうした観点から、従来から、密集住宅市街地整備促進事業や市街地再開発事業などによりまして、これらの事業を活用して整備に努めてまいりました。今後とも、密集住宅市街地の整備に対します要請に的確にこたえられますように、制度の充実を図りまして、整備の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 今申し上げたように、密集住宅市街地整備促進事業というのは、約二十万戸あって、そのうち三千軒程度しか建てかえられていないというのが実態なんですね。そういう問題についてもっと積極的に対策をとっていかなければ、結局そういう地域が直下型の地震のときには、あるいは災害の中で一番被害を受けやすい、こういう環境ですから、そういうものを直していくことが一番大事だろう、こう思っております。  そこで、地域防災拠点施設についてお願いをしたいと思います。  私は、こうした老朽住宅密集地帯の市街地対策のためにも、今進められている地域防災計画の大型拠点の考え方から、コミュニティ防災センターの整備の促進を推進する必要があるのではないか、こういうふうに思っております。  そういう意味で、コミュニティ防災センターの位置づけについてお答えいただきたいと思います。

高田恒消防庁防災課長

○高田説明員 大規模災害に適切に対処するためには、ユミュニティーレベルから広域レベルに至る各種の防災拠点を整備することが必要であり、特にコミュニティーレベルの防災拠点は地域の自主防災体制のかなめとして非常に重要なものと考えております。  消防庁では従来から、自主防災活動の推進を図るため、地方債と交付税措置を活用した防災まちづくり事業等によりまして、地域の防災センターの整備推進に努めてきたところでございますが、今回の大震災を踏まえまして、各コミュニティー、地域ごとに、防災センターや各種集会施設等を中心に、備蓄倉庫や耐震性貯水槽、自主防災資機材、防災無線などを面的に整備することにより、その防災機能を高め、平常時には自主防災組織の研修や住民の憩いの場となり、災害時には自主防災組織の活動拠点、住民の緊急避難所としての機能を持つコミュニティー防災拠点として整備を積極的に推進することとしております。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 仙台市では、自主防災活動の基盤を強化するために、このコミュニティ防災センターの事業に力を入れてまいりました。現在、市内中学校区七十ございますが、そのうち五十三の地域でこのコミュニティ防災センターが設置されているわけであります。内容的には、老人憩いの家とか児童館とか市民センター、あるいはまた防災機器の置き場、あるいはその建物の下には防火水槽が、四十トン近く入るような設計がいろいろされております。  都内の中でも、救助用の工具が配布されているとかレスキュー隊員の育成等をしているところもありますが、このコミュニティ防災センターには、消耗品あるいは備品、備蓄資材等がかなりいろいろな形で入っておりまして、今回のいろいろな経験を踏まえて、スコップとかつるはしが欲しい、なたが欲しいというようなこともあったようでありますが、あと、のこぎりぐらいを足せば大体そろう、こういうことで、非常に地域に密着したきめ細かな内容になっております。  私がなぜこういうことを申し上げますかというと、今回の災害基本法の改正に当たりまして、きょう皆さんのお手元に調査室でつくった参考資料がありますが、その中に対比表が述べられております。その六十六ページ、「都道府県地域防災計画」、第四十条、ここで、閣法は何ら修正されていなくて、我が新進党としては、当該都道府県の地域における防災施設、防災拠点の整備、あるいはまた防災対策の強化、あるいは建物等の安全性、ボランティア活動の支援とか、こうしたきめ細かな対応が非常に大事ではないかこういうふうに思っているわけです。  そういう意味で、地域に密着した、かゆいところに手が届く、不安を安心に変える、今こういう政治が求められているときだけに、こうした改正に私たちはしっかりと取り組んでまいりたい、こう思っているわけでございます。  続きまして、今回建設委員会付託になっております建築物の耐震改修の促進に関する法案についてお願いをしたいと思います。  特に、今回の災害に当たって、二次災害を少なくする意味で応急危険度判定というのが行われているわけですが、今後これをしっかりと踏まえていただきたいということの要望と、もう一つは、今回の中で、耐震診断というものが出てまいりまして、既に横浜市の制度がスタートしているわけです。応急危険度判定士は災害が起きてから応援に行って危険を少なくするということですが、耐震診断士というのはこれから起きるであろう大変なところに対して未然に防ぐための診断であると。私は、国としてもこの耐震診断士の制度を積極的に進めるべきである、こういうふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

佐々木宏建設省住宅局建築指導課建築物防災対策室長

○佐々木説明員 耐震診断についてのお尋ねでございますけれども、先ほど先生から御指摘のございました建築物の耐震改修の促進に関する法律につきまして、今国会におきまして御可決をいただいたところでございます。  この中で、多数の方が利用いたします建築物についての耐震診断等の努力義務、あるいは建設大臣によります耐震診断、耐震改修の指針の策定、行政庁によりますこれらの指導、助言、指示などの規定が定められているところでございます。今後この法律の適切な運用等に努めてまいりたいと考えておりますし、またあわせまして、耐震診断に従事をいたします建築技術者の養成等にも取り組んでいるところでございますので、耐震診断、耐震改修が効果的に進むように努めてまいりたいと考えているところでございます。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 最後に、この災害基本法の改正の「住民等の責務」についてお尋ねをしたいと思いますが、このページにおいても閣法は何ら改定がなされていない。私どもは、「地方公共団体の住民は、自ら災害に備えるための手段を講ずるとともに、自発的な防災組織に参加する等防災に積極的な役割を果たすように努めなければならない。」こういうことに改正を求めているわけでございます。  ところで、私の手元に静岡県で作成しました「三百日アクションプログラム」というのがありまして、その中で、住民の防災意識として「自らの命と地域を守る日頃の備え」、こういうことを訴えております。特に、災害が起きたときに、さっきは家が密集している話ですが、今度は、家の中での家具類が転倒してけがをしたり死亡したりする、あるいはお年寄りが大変な思いをしたというのがありますが、今回静岡県では、そういう家庭内対策として転倒防止のための固定工法とか、あるいはあなたのうちはここが大変ですよというようなことをいろいろやっているわけであります。その働きとしてシルバー人材センターと提携してそういうふうな家庭内対策を強化している、こういうことが述べられております。私は、御年配の方々の生きがい及びまたそういう防災対策も含めて、これは大変すばらしいアイデアだな、こう思っているんですが、どうでしょうか。

太田俊明労働省職業安定局高齢・障害者対策部企画課長

○太田説明員 先生今御指摘の静岡県の家庭内対策推進員、防災マイスター制度でございますけれども、静岡県に確認いたしましたところ、現在その制度の構想につきまして検討している段階とのことでございまして、シルバー人材センターとの連携方策等具体的な内容につきましてはまだ明らかになっていない段階でございまして、現在検討中ということでございます。  御指摘の家具類の転倒防止器具の取りつけ業務につきましては、東京都内のシルバー人材センターでも実施しているものもあると承知しているところでございます。  今後、労働省といたしましては、全国シルバー人材センター協会とも連携しながら、このような業務に伴う危険の防止方策やあるいは損害賠償問題なども検討しながら、こういった業務の活用につきまして研究してまいりたいと考えております。

千葉国男新進党・民主会議

○千葉委員 以上で質問を終わりますが、このように、住民等の責務についても、都道府県の地域防災計画等についても、鋭憲法案の中身に努力をいたしました新進党案にぜひ御賛同をお願い申し上げまして、質問を終わりにしたいと思います。  ありがとうございました。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 千葉国男君の質疑は終了しました。  大口善徳君。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 新進党・民主会議を代表いたしまして質問をさしていただきたいと思います。  今回の災害対策基本法の一部を改正する法律を新進党におきまして提出さしていただいたわけでございますけれども、今回の五千五百名を超える死者を出した阪神・淡路大震災、この犠牲者に報いるためにも、やは力抜本的に国の制度というものを考えていかなきゃいけない。特に、内閣総理大臣のリーダーシップをしっかりと発揮すべきであったんでありますが発揮できなかったということもありますので、法的な改正もしっかりとしていきたい、そう思うわけでございます。  特に、国土庁の防災局のあり方といいますか見直しといいますか、これをやはり真剣に考えていかなきゃいけないと思います。今回の震災対策につきましても、国土庁の防災局の方が一生懸命不眠不休の仕事をしていただいたこと、これはもうだれもが認めるところでございますが、それとは別に、システムの見直しというものはしていかなきゃいけない、そう思うわけでございます。  そこで、私たちは過去にあった事例を一つの経験として絶えず反省をしていかなきゃいけないわけでございますが、阪神・淡路大震災のちょうど一年前にノースリッジにおきまして大規模の震災があったわけでございます。そして、このノースリッジの大震災につきましてノースリッジ地震政府調査団というものを、これは、団長が建設省の土木研究所所長、副団長に国土庁の防災局の課長さんが参加されております。昨年の三月一日から三月十二日までノースリッジの状況につきまして調査をされているわけでございます。  これは、大都市の直下で起きたものである、また多数の人命を奪ったものである等々、今回の阪神・淡路大震災と共通するところがございます。そういう点におきましては、二十一名の調査団を政府が派遣したわけでございますが、どういう調査をして「そして、調査結果としてこうこうこういうことが大事であるということがあったのであろうし、それに基づいて施策を講じたということがあってしかるべきでございます。そして、その施策を講じたことによって阪神・淡路大震災においてもそのノースリッジの調査の結果が生かされた、こういうことがあって初めて調査団としても意味があるのではないか、そう思うわけでございます。  そういうことから、国土庁防災局がこの取りまとめをされたわけでございますけれども、この点につきましてお伺いしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 今先生おっしゃいましたように、平成六年の一月にアメリカのロサンゼルス市近郊で発生いたしましたノースリッジ地震は、死者六十一名を初め大きな被害が出たわけでございますが、この地震に対しまして、我が国としても震災対策の一層の推進を図るため、各分野の専門家から成ります政府調査団を現地に派遣いたしまして、被害状況の詳細な把握や米国政府の対応などについて調査を行ったわけでございます。この調査団の報告等を踏まえまして、関係省庁におきまして我が国の震災対策の充実の検討を進めてきたわけでございます。  その中で、例えば、先ほどもお話が出ましたけれども、阪神・淡路大震災に先立ちまして、二次災害防止のために、発災直後に被災建築物の応急危険度を判定するための体制の充実を図ってきたわけでございます。発災後には全国から約六千五百名の建築技術者が応急危険度判定に派遣されたところでございます。ノースリッジ地震以前には、そうした体制を整備しておりましたのは神奈川県と静岡県でございましたが、そのノースリッジ地震の調査結果を踏まえまして全国の都道府県等に体制整備を指導してきまして、先ほど申し上げましたように、阪神・淡路大震災につきましては三十五都道府県等から延べ六千五百人の動員をしているところでございます。  それから、それ以外の話といたしましては、地理情報システムを利用した災害応急対策の支援でございますとか災害医療体制のあり方、あるいはことしに入りまして、これは震災の後でございますけれども、消防庁におきまして緊急消防援助隊の創設もいたしております。そういった有効と思われる施策につきましては検討を進めてきておりますし、今後ともそうした施策の一層の推進を図っていきたいと考えておるところでございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 応急危険度判定士につきましては、これは前々から静岡県、神奈川県でもやっておりますし、それについて全国的にという御答弁でありますが、それならば、応急危険度判定士がきちっと安心して働けるように、やはり消防団に準じた公務災害等のそういう措置というものをしっかりやらなければいけないのです。  また、アメリカで調査されたわけですから、応急危険度判定士はボランティアでやっているわけですが、そのボランティアの保障について、ちゃんとその後調査をしたのかというと、調査はしていない、こういうふうに今説明を受けているわけです。ですから、その調査を踏まえて確実にそれを詰めていくということが不十分ではなかったのか、私はこう思うわけです。  この消防庁の緊急援助隊につきましても、これは阪神・淡路後でございます。また、このいただいたペーパーによりましても、危機管理というものが非常に適切であったということがこの報告書に出ておるわけですが、これについて国土庁防災局として何か考えられたことがあったのか、お答え願いたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 危機管理と申しますと、現地の対応と中央政府の対応と両方あるわけでございます。ノースリッジ地震のときには、先ほどのような大きな被害が出たわけでございますけれども、阪神・淡路大震災と比べますと現地の公共団体等の被災の程度が違うわけでございまして、そういう意味で、現地の公共団体の立ち上がりというものも今回の阪神・淡路大震災とは相当違いがあるのではないかというふうに考えております。  それから、中央政府レベルの話でございますけれども、阪神・淡路大震災につきましては、五時四十六分に発災いたしまして、非常災害対策本部の立ち上がりが十時ちょっと過ぎというようなことでございます。そういう意味で比べてみますと、ちょっと今手元に資料ございませんけれども、私どもは五時四十六分で十時でございますので、四時間ちょっとということでございます。それと制度等が必ずしも一緒でございませんので、大統領宣言が非常災害対策本部の設置と同じかどうかということについてはもう少し確かめる必要があるかと思いますが、大統領宣言を出した時間というのはたしかもう少し後だったというふうに考えております。  そういうことで、私どもの政府の対応につきましては当時いろいろな御批判もございまして、それを受けまして、私どもとしても反省を踏まえたいろいろな対応をしてきているところでございますけれども、そういったことで、基本的にアメリカと中央政府レベルの対応につきまして若干の仕掛けが違いますけれども、そういった反省点を踏まえた今後の対応といたしましては、しかるべく対応ができるものというふうに考えているところでございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 このノースリッジにおきまして地理情報システムということが非常に役に立っておるわけです。地理情報システムというものが非常に効果的であったということは国土庁防災局は認識をしておるのですが、そのことについて、平成七年度の予算要求でこれを出していなかった。そして阪神・淡路の後でございますね、一次補正において十二億の要求をして、それを認められた、こういうふうになっているわけです。ノースリッジで調査したことで大事なこと、それはきちっと予算要求をすべきであったのですが、遠慮等あったのでございましょうか。要するに第一次補正で、阪神・淡路の後に出したということがあるわけでございます。  この地理情報システムというのは非常に有効なものであるわけですから、防災局は責任を持って、やはり地震対策に大事なことはきちっと要求していくべきである。それができないということであるならば、私は、機構に問題があるのではないか、そういうふうに感じておるわけでございます。  次に、今回、新進党におきましては、国土の防災に関する事務につきまして、これは総理府並びに内閣官房に置く、そして国土庁防災局はこれを廃止する、こういう提案をしておるわけでございます。  それは、危機管理のコーディネーターといいますかエキスパートというものをきちっと内閣総理大臣の直属のもとに置いて、そしていろいろな行政能力が国家にあるわけでございますけれども、どういう行政能力をどういう機関が持っている、それをどういう優先順位でどうやって効果的にやっていくか、そういう危機管理のエキスパートといいますか、そういう人をきちっと養成して、そういう人が内閣総理大臣のもとで適切な助言を していく、そういうことをしないと、国土庁防災局というのは今八割が出向組だそうでございますね。そしてプロパーの職員というのは二割にすぎない。もちろん歴史が新しいわけですからそういう部分もあるのでしょうが。  そういうことで、二、三年たつと、せっかく仕事の中で得た知識等も結局その後は使われない。今回の大震災の対応につきましても、防災局の中では一生懸命仕事をされて非常に貴重な経験をされた。しかし、そういうものももう一、二年後には皆さん出ていかれて生かされない、こういうことで、国土庁防災局という枠組みですとどうしてもエキスパートというのが育たない。そして、今の予算の遠慮があったようなこともあるという感じがしてなりません。  こういうことと、あともう一つは、現地対策本部を今回法定されるわけでございますけれども、現地対策本部に指揮能力をアップするために先遣隊ともいう、現地対策本部ができる前に先遣隊として急派する、そういう派遣された先遣隊のメンバーも相当危機管理のエキスパートでないと現地における適切なアドバイスができない、こういうふうに思うわけです。  聞くところによりますと、平成八年度は、概算要求、八名の人員要求を国土庁防災局でされているようでございますが、三十八名プラス八名の四十六名で果たしていいのか、これでもって緊急災害対策本部の事務局あるいは災害対策本部の事務局として機能するのか、非常に不安に思うわけでございます。  また、国土庁にはヘリコプターがない、こういうこともあって、では、先遣隊をどうやって、または他省庁に遠慮したり、あるいは民間に頼んでやるというようなこと、これも私はおかしい感じがいたします。  特に大臣には、防災のエキスパートをどう国土庁防災局として養成をしていくのか。やはり別の枠組みといいますか、それを考えないと、これが通常の国家公務員の人事というようなことでございますと、養成というのはなかなか難しいのではないか、そういう感じがいたしますので、その専門家の育成についてお伺いしたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 大口委員の御質問にお答えをいたします。  防災問題懇談会の提言におきましても、先生今御指摘のありましたような専門家の養成ということについての御提言があるわけであります。すなわち、「本部長を補佐する本部事務局である国土庁防災局については、本部長の権限を円滑に発揮できるよう、組織・体制の整備、専門家の養成等その調整・即応能力の強化を図る必要がある。」このように御提言をいただいておるわけでありますし、我々としてもこの御提言、また今先生の御発言の趣旨を踏まえて、専門家の養成については積極的に取り組む必要がある、このように考えておるところでございます。  具体的には、防災問題の経験者の活用を図る、あるいは実践的な防災訓練の実施を行う、それから災害対策のマニュアルの活用及び習熟、それから密度の濃い研修の実施等によって職員の能力の向上を図ることにより、組織としての災害対応体制の充実に努めてまいりたい、このように考えておるところであります。  先生今御指摘のように、災害地に対しては先遣隊の派遣、エキスパートを派遣すべきだ、こういうような御趣旨、ごもっともでございます。この趣旨は十分踏まえてまいりたいと思いますし、ヘリコプターの購入の問題についても実は内部でいろいろ議論をしておったのでありますが、これについてもひとつ前向きに検討をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 これから検討ということで、一月十七日に阪神・淡路の震災が起こって、それでことしももう終わろうとしているわけで、十カ月以上たっているわけです。そういう状況で、もし今地震が起きたときに防災局として機能するのかというふうなことを考えますと、私としては今の大臣の御答弁、非常に力強い御答弁であったわけでございますけれども、中身が力強くないなという感じがしております。  そういうことで、やはりこの専門家の育成というのは、役人だけでなくて民間の方にも入ってもらって、シンクタンク等でもしっかりと議論もしてもらって、そしてこういうのは志願制というのですかね、志願制にして全省庁から自分が防災関係をやるというような形で集めるとか、その方が十年、二十年やっていく、そして人材を、さらに後継者を引き続き育成していくとか、そういう今の枠組みでない枠組みで考えなきゃいけない。  そうしていきますと、今のヘリコプター一つとってみましても非常に遠慮をされておるわけでございますけれども、こういうことを考えますと、やはり総理大臣直属の機関という形にして、FEMAなんか大統領直属なんでございますから、そして災害については国民の安心、安全、これが政治の、国家の基本的な責務なんだということで、普通の予算の枠組みとは別個の、特別の要求をすべきである、そういう枠組みをつくるべきである、私はそういうふうに感じる次第でございます。  そういうことで新進党の、総理府あるいは内閣官房に総合防災室を置く。そしてまた、その総理府の総合防災室におきましては、事務次官よりもさらにランクの上の方を、そういう立場にあるような方を室長にするというような、それぐらいのことをやっていいんじゃないかな、そういう感じがいたします。  もうあと時間もございませんので、今回の法案につきまして、新進党におきましては、百九条の二、こういうところで、「災害緊急事態に際し法律の規定によっては被災者の救助に係る海外からの支援を緊急かつ円滑に受け入れることができない場合において、国会が閉会中又は衆議院が解散中であり、かつ、臨時会の召集を決定し、又は参議院の緊急集会を求めてその措置を待ついとまがないときは、内閣は、当該受入れについて必要な措置をとるため、政令を制定することができる。」こういうことで、災害緊急事態について、これは政令制定権というものを設けるべきである、こういうふうにやっておるわけです。  これは、新進党の案の二十八条の四で、そのもとで受け入れについて「必要な措置を講ずる」ということで、日常的に海外の受け入れについては研究をし、また法律をつくるわけですから、突発時、今あるかもしれない、あすあるかもしれないという突発時のことをやはり我々は考えなきゃいけない。そして、極めて限られた、限定された範囲内において、経済統制等については政令制定権が認められているわけでございますから、やはり海外の支援受け入れについても政令制定権を認めるべきだ。  特に、災害の態様によっては我々が予想できないような海外の支援策というものもあるわけですね。ですから、法律というのは予想できるものについてですから、法律で予想できないものについて非常に有効なものがある場合が当然考えられるわけですね。そういうことで、この政令制定権というものを、百九条で経済統制策は認めておいて、海外の支援受け入れについては認めないというのは、これはおかしいのじゃないか、そう思うわけです。  その点につきまして、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 新進党案におきまして第百九条の二におきまして緊急政令を制定することができる旨の規定が盛り込まれておることは、私ども十分承知をいたしております。  政府といたしましては、これは国会の立法権に対する例外的な規定を設けるということでございますので、極めて慎重な検討が必要だ、こういうふうに考えておるところでございます。  また、防災基本計画におきまして、海外からの支援の受け入れの可能性のある分野とその対応方針につきましてはあらかじめ検討しておく、こういうふうになっておりまして、検討の結果、仮に現行法令に支障がございますならば、あらかじめその改正等の措置を講ずることになるものでございますので、したがって、そのような作業を終了した後においては、新進党案第百九条の二のような制度はほとんどその必要がないものではないか、このように考えておるところであります。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 ほとんどということは、まだ若干でもそういう余地があるということを大臣はお認めになったわけでございますが、そういう本当にレアケース、まれなケースのことについてまで考えないと、要するに超法規的なことをすることを許すことになる。そういうことにつきましてやはり考えていただくべきである、こう思うわけでございます。  今回、阪神・淡路の反省に立って、地震防災情報システムの整備というものを政府でも考えている。そして、平成七年の補正において、地震被害早期評価システム、これにつきましてはやった。それから先ほども申しました地理情報システム、これについても平成七年の第一次補正十二億、平成八年の概算要求で五億要求をされている。これは南関東地域であるということでやっておるわけでございますが、東海地震の予想される強化地域になっております六県についても、これは地理情報システムというものを早急にやるべきである。ここら辺も遠慮されては困るんではないか、こう私は思うわけでございます。  そしてまた、災害対策情報のデータ化といいますか、応急要員あるいは応急用資機材に関する情報のデータベース化、こういうことについてはまだ手つかずであると聞いております。この点につきましてお伺いしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 地震防災情報システムでございますけれども、平成七年度の二回にわたる補正、それから来年度の当初要求におきまして、南関東から始めたいということでございます。現在要求しております来年度の予算が要求どおり認められますと、東京都と神奈川県につきましては数値地図データの整備が終わりますが、千葉県の一部について終わる。さらに九年度に、千葉県の残りあるいは残っております埼玉県につきましてデータの整備を行う。その後、補正予算のつきぐあいによりましては、東海地域につきましてもさらに進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  それから、それ以外の各種のデータベースでございますが、これにつきましても、今後、防災問題懇談会でも指摘があるところでございますので、関係省庁と十分相談をして鋭意進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 特別の法律があって東海地震の強化地域になっておりまして、そういう強化地域があるにもかかわらず、それについてはこのシステムは導入しない。もちろん、南関東地域は首都圏でございますから、当然これはやるべきである、そう思いますが、私は、南関東地域と東海地震の強化地域、両方同時にやるべきであると。なぜそれを遠慮されているのか、非常に私は今理解に苦しむのですが、どうでしょうか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 先ほどから遠慮という言葉をおっしゃっていますが、必ずしも遠慮しているわけではないわけでございます。システムの整備なり段取力の問題として、先ほど申し上げたようなことで今考えておるところでございます。  それからもう一つ、数値地図データを作成する場合に、一月一戸の建物についてのデータを入力する必要があるわけでございますが、これは公共団体が持っております固定資産税台帳から転記するという作業が必要になってくるわけでございますので、そこら辺については、公共団体の全面的な御協力も得ることによって作業が早く進むということもあろうかというふうに考えておるところでございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 今回、私も神戸市に三月十六日、立法調査団ということで、新進党、行かせていただきました。  そこで、神戸市の職員の方から、特に消防関係でお話を聞いたわけでございますが、消防庁のヘリコプター、二機あるわけです。一機は点検中であり、もう一機につきましても点検ではらすような段階にあった。そういう中で、一機につきましては飛んだのでありますが、九時二十分とか三十分とか言われているわけですね。そのおくれた原因について聞きましたら、職員がヘリポートへ着くのに非常に時間がかかったと。  また、二十四時間三交代勤務というのは消防庁職員のあれなんですが、このヘリの職員については、八時四十五分出勤、十七時四十五分退庁。三交代になっていない。これについては、やはりヘリポートの照明の問題とか夜間飛行の技術養成の問題ですとか、いろいろあるわけでございますが、地震というのは何も早朝に起こるとは限らないわけでして、やはり二十四時間体制というのをきちっとしなければいけない。  その点と、あと自主防災組織の強化について。やはり自主防災組織のリーダーの育成はきちっとしなければいけないと思います。東京の消防庁におきましては、教材をつくっていろいろ養成も行っているようでございますけれども、その全国展開と、二点、最後にお伺いしておきたいと思います。

小濱本一消防庁救急救助課長

○小濱説明員 ヘリコプターの関係につきましてお答え申し上げます。  ヘリコプターにつきましては、夜間におきましては情報収集が困難であるなどの理由から、夜間におきます活動に一定の限界がございます。そうした関係もございまして、現在、消防防災ヘリコプター保有二十四団体中、平日の勤務時間外について交代制勤務をとっている団体が一団体、待機宿舎等を有している団体が三団体、他の二十団体はポケットベルあるいは電話等で要員を招集する体制となっているところでございます。しかしながら、議員御指摘のように、災害や急病者の搬送等の緊急時に常時対応できる体制を整備することが私どもも望ましいと考えているところでございます。  しかしながら、そのためには、交代制勤務職員の確保など人的な問題、あるいは夜間飛行をするための夜間照明施設の整備等もろもろの課題がございます。したがいまして、今後、これらの課題につきまして、消防防災ヘリコプターを保有する団体と協議をしてまいりたいと考えております。

高田恒消防庁防災課長

○高田説明員 自主防災組織についてお答え申し上げます。  火災や救助事案等が同時多発いたします大規模災害において、被害を最小限にするためには、地域住民による自主的な防災活動が不可欠でございます。  このため消防庁では、従来より自主防災に関する啓発事業を初めといたしまして自主防災組織の育成に取り組んでまいりましたが、今般の大震災の教訓を踏まえ、今年度の補正予算において、自主防災に必要な資機材の整備について国庫補助制度を創設したほかその操作、訓練など自主防災活動のマニュアルについて検討を進めているところでございます。  また、自主防災のリーダー育成のための研修制度の充実に努めるとともに、平常時には自主防災の研修や訓練の場となり、災害時には防災活動の拠点や住民の緊急避難場所となるコミュニティーレベルの防災拠点の整備を推進することとしてございます。  今後とも、自主防災組織の育成が一層図られるよう、地方公共団体に対する指導、支援に努めてまいる所存でございます。

大口善徳新進党・民主会議

○大口委員 以上で終わります。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 大口善徳君の質疑は終了しました。  西村眞悟君。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 外務省の方に御足労いただいておりますので、アメリカ軍の空母提供の問題からお尋ねいたします。  日本は島国でして、東京、大阪、名古屋というところの半径五十キロの圏内で人口の四四%を擁しておるという国でございますから、今回の阪神大震災の例でもわかりますように、陸路が遮断されたときには海からの救援の接近が非常に有効である、このような御認識は持たれておると思うのですが、いかがでございましょうか。国土庁長官、ちょっとお願いいたします。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 西村委員の御質問にお答えをいたします。  ただいま先生お話がございましたように、災害が東海地域のような沿岸地域の都市を襲った場合には、応急対策のために船舶を活用することが効果的でございまして、この点は防災問題懇談会の提言においても強調されているところでございます。緊急輸送はもとより、医療活動、被災者の避難、収容、応援要員の宿泊など、船舶の機能は極めて大きいので、海上保安庁、自衛隊等の船舶の活用などを今後積極的に図ってまいりたい、このように考えておるところであります。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 今回アメリカが空母インディペンデンスの提供を申し出たということを聞いておりますが、結果的には、政府はそれをお断りになった。この理由は何でしょうか。お聞きしたいと思います。

梅本和義外務省北米局日米安全保障条約課長

○梅本説明員 お答え申し上げます。  震災がございました直後、一月十八日にクリントン・アメリカ大統領より村山総理大臣に対しましてお見舞いの電話がありますとともに、在日米軍は日本政府が要請するいかなる支援に対してもお役に立つ用意があるという申し出があったということについては、さきの国会でも御答弁申し上げておるところでございます。  そのような首脳レベルでのお話を受けまして、その後米側よりは、在日米軍が持っておりますあらゆる物資あるいは能力といったものについて、どういうものがあり得るのかということについて取りまとめた多くの情報が累次寄せられたわけでございます。この中において、日本側に仮に緊急なニーズがあれば提供を検討し得る項目として非常に数多くの物資あるいは能力について、リストとして事務的に私どもの方に米側から連絡があったわけでございますが、その中に空母インディペンデンスの使用の可能性についても言及があったということは事実でございます。  他方、政府といたしましては、現地より対策本部を通じて伝えられた最も緊急なニーズというものにこたえていくために何が最も適当であるかというようなことを検討いたしまして、被災後直ちに大量に必要となった毛布、水、テント及び防水シートの提供を順次米軍に要請をいたしまして、その都度米軍より極めて迅速な対応を得たという次第でございます。これらの米軍の迅速な支援につきましては、その都度私ども公表させていただき、善意に基づく米側の支援というものは日米両国の友好関係の一層の促進に資するものであったというふうに考えております。  先ほど申し上げましたように、米側から、こういうようなものがあるのだ、あるいはこういう能力があるのだ、したがって日本側の緊急なニーズというものを踏まえて検討し得るものとしてはこういうものがあるのだといういわば非常に事務的な形での連絡を受けて、その中にインディペンデンスの使用の可能性も入っていたわけでございますが、私どもの当時の判断としては、関係方面から伝わってくる現地の状況というものにかんがみて、被災した神戸港を通じて例えば大量の被災者の海上輸送が緊急に必要になるとかそういう事態ということではなく、むしろやはりあの時点では毛布であり水であり、そういうものが緊急であるという判断をした結果、在日米軍の支援というものはこれまでに公表しております。そういうものにとどまったということが経緯でございます。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 先ほどの大臣のお答えにもありますように、船は基地にもなり病院にもなり収容できる場にもなるということです。日米の歴史の中でアメリカという国は、こういう災害が起こったときに非常に義侠心を発揮する国でございます。その意味で、そしてまた海からの救援が必要であったという認識の中で、アメリカ軍が提供を申し出た能力をフルに活用しなかったというのは、私は非常に残念に思うわけでございます。  ちなみに、伊勢湾台風のときはヘリ空母キャサージが伊勢湾に停泊して、そのヘリがフル稼働して救助に当たった。また関東大震災のときは、九月六日にアメリカのアジア艦隊は衣料等を満載して東京湾に入っておる。横浜、東京には病院も開設しておる。その日米交流の歴史をこういう大災害のときにも深めるという視点がやはり必要であったのではないか。非常にちゅうちょされたということで、残念に思う次第でございます。これが反省点の一点。  それから、質問をかえまして、村山総理は本会議でも、危機管理の体制のさらなる強化を図るというふうにおっしゃっておるわけです。私どもも、今現実に政府、野党が出している法案が成立して、内容はともかく、成立すればそれで国の危機管理体制が万全になるというふうな認識ではございません。具体的にどういうことでこれからさらなる充実を図るのかという点について大臣にお尋ねしたいのですけれども、まず、今回の阪神大震災でもわかりますように、危機には軍事的危機と非軍事的危機がございまして、国内で、私どもの住んでいる国土で生じる現象というものは、軍事的危機と非軍事的危機の違いはないのではないか。阪神大震災と戦略爆撃の被害の状況を見ればよくわかるわけです。  それで、危機に対処するときの鉄則とは何かといえば、大きな危機に対処し得る体制を整えていて初めて小さな危機の克服も可能になる、国が直面する最大の危機に対処し得て初めて小さな危機も克服できる体制がある、これが危機管理の鉄則であると思うのです。最大の危機とは何かといえば軍事的危機でありまして、国防の基軸のない国は小さな危機にも対処し得ないという教訓を残したのが今回の阪神大震災でございます。  それで、私はお聞きしたいのですが、現憲法には国家の非常事態の規定がない。危機管理体制をさらに進めるという前提で、憲法に問題点はないのだろうかということを大臣にちょっとお伺いしたい。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 今先生おっしゃった、戦争のような事態でも災害のような事態でも基本的には同じではないかという御認識のようでございますが、私どもは、災害に対処することにつきましては、今回も改正案を提出しております災害対策基本法に基づきまして、その体系のもとに対処するということでございます。戦争のような事態と災害とは、その対応の仕方あるいは現象面、例えば先生おっしゃいましたように、地震で大被害を受けた場面を見れば、それは現象としては爆撃による被害と似ている面があるかもしれませんが、対処のやり方、システムといったようなものにつきましては必ずしも一緒ではないというふうに考えておるところでございます。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 不規則発言があって、全く違うとおっしゃっておられますけれども、国土に起こる現象というのは同じだと私は申し上げている。そのときに、阪神大震災の人を救うという視点から、人命救助という視点からは同じだろうと私は思っておる。  私が今憲法の問題に触れて申し上げたのは、結局、アメリカもイギリスもフランスもそして韓国も、国家の緊急事態ということを想定した規定を憲法に盛っておるわけでございます。日本は盛っていないということで、将来に検討の余地はなかろうかということをお聞きしたわけでございます。国土庁長官、ちょっとお答えいただけませんでしょうか。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 憲法論の問題につきましては、今後国会等でも十分御議論をいただきたい、こう思っております。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 ありがとうございます。今後、やはり私どもは憲法も含めた国の緊急事態に対処する体制をさらに進めなければならない、この点では大臣と私は同じ意見でございます。  時間がないので次に進みますけれども、自衛隊の出動に焦点が当てられた議論があって、自衛隊法八十三条の自衛隊の出動のときに、市町村長を出動要請権者に含めるかそれとも現行の知事の出動要請でいいのかという議論がある。私、これはわかります。  しかし、危機というか、阪神大震災の教訓でも明らかなように、地震が起こって要請のない時間が経過していくわけでございます。十時に現実に姫路には要請がありました。その十時になる要請の直前まで、いつ要請があるかわからなかったわけでございます。したがって、要請権者をいずれにするかという議論とはまた別に、要請がない状態で政治が何を決断するかという事態に危機においては直面する。これは、阪神大震災でも確かにそれに直面したわけでございます。この点の反省はやはり十分なされるべきであろう。この点の反省がなされなければ、要請権者がだれであってもまた同じことになってしまうのではないか。  したがって、大臣にお聞きしたいのは、阪神大震災のケースの中での教訓を得るという視点からお聞きしますけれども、あの事態が特に緊急を要する事態であった、人命救助に。これは万人が認めるところであります。そのときに、あの要請で出た、あの十時で姫路から出始めたというのはおくれておったと思うのです。この点はいかがですか、国土庁長官。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 先生おっしゃいますように、午前十時に兵庫県知事から派遣要請がありまして、この要請を受けた派遣といたしましては、十時十五分に派遣を行ったわけでございます。ただ、その前に、七時五十八分に四十八名、それから八時二十分には二百六名を近傍災害派遣ということで出発をさせておるところでございます。そういったことで、十時になるまで黙って待っておったということではございません。それから、そのもっと早い時間に兵庫県庁に自衛隊から連絡要員を派遣して打ち合わせ、県との連絡に当たらせているところでございます。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 私がお聞きしているのは、大臣にお聞きしたと思うのですが、近傍派遣は近傍でやっておるわけです。現地で自主的にやっておるわけです。政治の決断として八十三条二項ただし書きを発動するべきか否かについてはいかがであったかということ。大臣、そのときは大臣であられませんから、大臣の今の感想、これは将来の教訓になると思うので、ちょっとお聞きしたいと思うのです。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 その辺につきましては、先日防衛庁の防災業務計画というものを改定をいたしておりまして、災害派遣の実施の部分につきましても改定をしておるわけでございます。自主派遣の判断基準というものを明確にいたしておりまして、ちょっとその部分を読んでみますと、「災害に際し、通信の途絶等により、部隊等が都道府県知事等と連絡が不能である場合に、市町村長又は警察署長その他これに準ずる官公署の長から災害に関する通報を受け、直ちに救援の措置をとる必要があると認められる場合」という場合が災害派遣をする場合だというふうな規定がなされているわけでございます。  今後、同様の事例がございますと、この条項によりまして適切な自主派遣が行われるものというふうに考えておるところでございます。

西村眞悟新進党・民主会議

○西村委員 今後適切な措置ということには万全を期すというお答えはわかりましたけれども、私は、このたびの改正、今議論している災害対策基本法の制定の時点でも将来に対する万全の措置ができるであろうというお答えではあったと思うのです。しかれども、災害が起こった時点でその災害について痛切な思いで吟味をしなければ、何ぼ紙に法律を書いてやってもせんなきことであろう。政治には限界がありますけれども、危機には限界がありませんから、その意味で過去の教訓を大臣の口からお聞きしたかったわけでございます。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 今になって弁解をするわけではありませんし、これが最も我々反省をしなければならない点だと思うのでありますが、実は九時半の時点で初めて死者が二十二名ということを政府が把握をした、こういう実態だったわけであります。これがやはり情報伝達、情報通信、そういう点の大きな欠陥だ、私どもはこういうふうに思っておるわけです。  そういう深刻な反省の上に立って、今まで防災基本計画の全面的な見直しやあるいは閣議決定、そして今度の災害対策基本法の改正案、こういうことになったということを御理解をいただきたい。私どもは、先生御指摘のように、阪神・淡路大震災のあの教訓を受けとめる形で今回の改正案を出していることをぜひ御理解をいただきたい、こう思っておるわけでございます。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 西村眞悟君の質疑は終了しました。  佐藤茂樹君。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 新進党の佐藤茂樹でございます。きょうは、答弁ではなくて質問をさせていただきたいと思います。  前回の委員会並びにきょうの委員会を通じて、法案の差異、またそれ以上に幅広くいろいろな論点が出されてきたと思うわけですけれども、やはり我々、先ほどの大臣の答弁にもございましたけれども、阪神・淡路大震災を本当にいかに教訓としていい災害対策の法案をつくるのかということに集中しなければいけないのではないかな。  政府案としては、その阪神・淡路大震災を教訓として防災問題懇談会で検討されて、それを法案化され、我々新進党としては、現地に調査団を送り、また三千三百四の自治体にアンケート調査をし、そして二百時間に及ぶ議論の末で出してきた法案であるわけですけれども、果たして、それぞれの法案のでき上がったものが、もう一度原点に立ち戻って、一月十七日に起こりました阪神・淡路大震災に本当に適用させたときにどこまできちっと、あのときいろいろな批判がされたわけですけれども、初動の対応のおくれとか、またリーダーシップが見えないとか、そういうことに対してきちっとした改善がなされているのか、そういうことを問わなければいけないのではないかな、そのように思うわけです。  そういう観点から、以下幾つか質問をさせていただきたいと思うのです。  まず、国の危機管理体制ということで、先ほども申し上げましたけれども、内外から批判された一つに、まず一つは国の最高責任者である総理のリーダーシップというのがあのときの災害に対して見えなかった、さらには初動の対応のおくれというのが非常に大きかった、そういう話が批判として各紙に取り上げられているわけですけれども、今回この政府案によりまして国の危機管理体制というのが一体どのように改善されるのか、すべて話していただかなくても時間がないので結構ですが、特に体制の部分と情報収集の部分でどのように改善されるのか、まず大臣の御答弁をいただきたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 再三御答弁申し上げておりますように、やはり初動態勢のおくれということは深刻に反省をしていかなければならない。そういう原点に立って、いろいろな法律の改正あるいは防災基本計画の見直し等も行ってきたわけでございます。  今度の改正案については先生既に御承知でございますけれども、総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部については、全閣僚を本部員にする、それから本部長の権限を強化する、こういった災害時に対する適切な緊急即応体制の整備を図るというようなことによって、今後国のトップレベルで政府一丸となって各種応急対応に当たることになるもの、こういうふうにいたしまして危機管理体制は整備をされる、こういうふうに私どもは確信をいたしておるところでございます。  また、情報の収集、伝達の関係におきましても、改正案では、総理大臣に被害の状況等を報告する指定行政機関の長、指定公共機関の代表者、都道府県、市町村は「非常災害の規模の把握のため必要な情報の収集に特に意を用いなければならない。」このように規定をしているところでございまして、さらに、現地の状況を最も詳しく知り得る立場にある市町村の情報が確実に総理大臣に伝達されるように、市町村が都道府県に被害の状況等の報告を行うことができない場合には都道府県を経由せずに直接報告することとしているところでもございます。  このような制度面の改善あるいは防災基本計画等によりまして、大規模災害時における被害規模を迅速に把握し、必要な広域応援の体制をとるなど適時適切に実行できる、こういう体制ができるもの、こういうふうに考えております。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 そこで、今基本的には、今回のような阪神・淡路大震災と同程度の災害が起きた場合に緊急対策本部を設置して対応する、そういうもとでの御答弁だったと思うのです。  問題は、新進党案と政府案との違いというのは、その迅速さという点で違いがありまして、ともに緊急対策本部は閣議を設けるということにしているのですが、その前の非常災害対策本部を、新進党案というのは閣議を設けずに設置できる、また政府案というのは閣議を必要とする、そういうことでございます。  今回の一月十七日の点を振り返りますと、先ほどの御質問の中にもありましたが、時系列的に言いますと、六時過ぎに総理を初めとした各大臣がテレビで地震を認知されてから十時の閣議まで、非常災害対策本部の設置が決定されなかった。そして、十時の閣議で決定されて、十一時半に第一回目の非常災害対策本部の会議というものを開催されているわけですね。ある意味でいえば閣議までのこの四時間十四分、さらには十一時半までの六時間弱という時間というのが非常に大きなポイントを占めていたのではないか。そういう意味でいうと、今回の政府案というのは、さらにその反省に立たずに閣議を設けるというのは、非常に私どもとしては承知しがたいわけです。  特に、あの時点を振り返って、今大臣はかわられているわけですけれども、大体、官僚の方々にお聞きしますと、災害の場合は国土庁長官が閣議請求を出して閣議が開かれる、そういうことになっているわけです。あの時点というのはたまたま定例の閣議と同時刻だったのかどうかわかりませんけれども、なぜもっと早い時間に臨時閣議を開催して非常災害対策本部の設置をきちっと決めるというような迅速な対応ができなかったのか、また今度の改正法案によってその部分がきちっと改正されるのかどうかということを明確に御答弁をいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 阪神・淡路大震災におきましては、一月十七日の七時三十分ごろ、死者、行方不明者という人的被害の情報がない時点におきまして、私ども国土庁といたしましては、地震のマグニチュードあるいは震源の深さ、それから大都市であります神戸市までの震源からの距離等を総合的に判断いたしまして、今回の地震により相当の被害が発生している可能性が高いという判断をいたしまして、早急に災害対策を推進するために非常災害対策本部を設置する必要があると考えましてその手続を開始いたしまして、十時過ぎの閣議において設置を決定したわけでございます。  先日もいろいろ議論がございましたように、あのときはたまたま通常の閣議において決定をしたわけでございますが、そういった災害時において臨時閣議をやるとかあるいはおっしゃいましたように持ち回り閣議でやるというふうな方法も現実に可能のようでございますので、今後はそういった手法を駆使いたしまして、早期に災害対策本部の閣議決定ができるような段取りが可能であるというふうに考えておるところでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 今、防災局長の御答弁で、七時半にいろいろそういう情報を収集し、判断をされて、やはり結局十時過ぎになっているわけです。それで、我々部外者としてはその二時間半の時間のギャップというのが非常に考えられないわけでございまして、あのときのことをいつまでも追及しても仕方がないわけですけれども、七時半から十時過ぎという閣議を開くまでのこの時間の間隔というものが、今回の法改正によって相当縮める努力がされるのかどうか。その部分がある意味でいえば、災害応急対策の迅速な対応ということで考えれば、大きなウエートを政府案として占めてくるのではないかな、そういう思いがいたすわけですけれども、その辺につきまして再度御答弁をいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 その辺につきましては、今申し上げましたように、臨時閣議あるいは持ち回り閣議ということで、早急な閣議決定ができるように官邸サイドとも打ち合わせしておるところでございます。したがって、その点につきましては、制度改正ということを待ちませんでも、私どもの案のように現行の閣議決定が必要であるというふうなことにいたしましても、今申し上げましたような対処が可能であるということから、早い段階での設置というのが可能になるというふうに考えておるところでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 そのあたりが政府案として非常にネックになるわけで、ぜひきちっとした改善を望みたいわけですけれども、もう少し角度を変えてお聞きします。  あの時点の話をもう一回振り返って、具体的な例としてこれしかないのですが、緊急対策本部を今回機動的に設置されるという、それは一つには災害緊急事態の布告を要件としないという点で非常に機動的になったわけです。そこが一つの政府案のメリットだと言われるのですが、そうしますと、あの災害時を振り返ったときに、今の時点だから言えるかとは思いますけれども、今回の法改正によっていつの時点で緊急災害対策本部を設置できた、そういうように言えるのか、御答弁をいただきたいと思います。また、そのときの決め手となる情報のポイントというのは何なのかということを御答弁いただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 私どもの政府案におきまして、最初から緊対本部を設置すべきということがわかる場合、あるいはそうではなくて非常災害対策本部から緊対に移行するという両方の場合があり得るというふうに考えております。  今お尋ねの、現行改正法が成立した場合、あの場合にいつごろから緊対本部の設置の判断ができるのかということでございますが、その点については、あの経緯を振り返って、この時点からというようなことはなかなか申し上げにくいわけでございますけれども、これも先ほどもお話が出ましたところでございますが、地震被害早期評価システムの開発に既に着手しておりますし、それから二月の二十一日の閣議決定で、発災直後に、航空機や画像情報等の活用、それから概括的な情報を含めて種々の情報収集の努力を、これまでとは格段の工夫をした努力をするということにいたしておりますので、そういったシステムが動き出すということを考えますと、今後はかなり早い段階で判断ができるようになるのではないかというふうに考えておるところでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 今の質問に関連して、もう一問だけ、ちょっと角度を変えてお聞きしたいのです。  今、防災局長の答弁の中にもありましたけれども、今回の新進党案では、まず、とにかく非常災害対策本部をどういう災害であろうと設置しよう、それで無理な場合には緊急災害対策本部を設置しましょう、こう二段階が設けられておるわけですね。政府案の場合には、非常災害対策本部も緊急災害対策本部も、権限内容とか本部長は違いますけれども、設置の基準というのが、極めて異常かっ激甚というような修飾語がついていますが、非常にあいまいな部分があるわけですね。  それで、いろいろなこれからの空論を言っても仕方がないので、阪神・淡路大震災のあのときを想定した場合に、この政府案に基づくと、先ほど防災局長も言われましたけれども、非常災害対策本部を一たん設けてから緊急災害対策本部に移っていたのかそれとも、あのときには、早期に情報を収集して、いきなりもう緊急災害対策本部を設置しました、そういうことを言えるのか、どちらなのか、確信のある答弁をいただきたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 政府あるいはいろいろな情報収集体制があの当時のままであったということではなかなかお答えがしにくいわけでございますけれども、先ほども申し上げましたように、いろいろな情報収集の工夫、あるいは地震被害早期評価システムが今年度中には補正予算で概括的な部分につきましては動き出すということでございますので、そういったものを駆使いたしますと、かなり早い段階で、非常災害対策本部から移行するということではなくて、いきなり緊対本部の設置の決断が今後はできるのではないかというふうに考えておるところでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 もう少し本当はやりたいのですが、時間が限られているので。  そこで、いきなり緊対本部だと言われるのですけれども、過去、大災害がありました。国土庁が設置されてからも、十四回の災害が非常災害対策本部で対応されているわけですね。そういうものも含め、またそこに入っていない地震の災害とか火山による災害とかも含めまして、そういう過去の大災害というのが、いきなり緊急対策本部を設置するような、今回の法改正による緊急災害対策本部ですけれども、そういうものによって対応するに値するようなものがあったのかどうか、まずお答え願いたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 いささか古くなりますけれども、関東大震災のようなもの、これは当分は先だということでございますけれども、いずれは起きるわけでございます。こういったものにつきましては、最初から緊対本部を設置して対処するということになるというふうに考えております。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 今の御答弁もいろいろお聞きしたいのですが、そうしますと、今まで、この時点でそういう緊急災害対策本部を設置して対応するに値するというのは、関東大震災と阪神・淡路大震災ということしかないわけですね、今の御答弁によりますと。先日の本会議での総理の答弁でも、同じように、阪神・淡路大震災級の大規模災害につきましては緊急災害対策本部を設置することと考えていると。  そういうことになりますと、その阪神・淡路大震災級というのは、災害の規模でいえば、例えば地震であればマグニチュードとか震度、そういうものが基準になるのか、あるいはそれによって出た被害状況、死傷者の数であるとか倒壊家屋数であるとか、そういうものを判断材料とするのか、その部分についてお尋ねしたいのです。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 その場合に、マグニチュードあるいは震度といったものにつきましては、被害を推定させる重要な判断基準にはなると思いますけれども、むしろ、その緊対本部を設置するかどうかの具体的な判断の基準になるといいますか判断の根拠になるのは、被災者、死者、行方不明者あるいは家屋の被害戸数といったようなものであろうかと思います。  それから、阪神・淡路大震災あるいは関東大震災といったようなものにつきましては、緊対本部を設置することはまず間違いないだろうということで申し上げているわけでございまして、それ以外のものについて一切設置しないということではなくて、この前から申し上げておりますように、具体的な状況を踏まえて個々の災害ごとに的確に判断していくべきものというふうに考えているところでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 今、それ以外のものについてもやると言うのですけれども、国民が期待しているのは、やはり総理がリーダーシップを発揮して、国民の生命と安全を守るための災害対策本部がきちっと設置されているというのが何よりも安心感を与えるわけです。それが、今回の政府案によって、布告という設置の条件を取ったことによって機動的にしたのはいいのです。しかし、どこまでも関東大震災並みとか阪神・淡路大震災並みということにすると、機動的な条件を設けたのに、ほかのところで例として挙げられている災害というのが余りにも大きいがゆえに、実際に、現実にはなかなか設置しにくいのではないかという危惧があるわけですけれども、これに関しまして最後に御答弁をいただきたいと思います。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 総理のリーダーシップということ重言われますが、もちろん総理のリーダーシップはもとよりでありますけれども、大災害については内閣一体となって取り組む、こういう基本理念で対処してまいりたい、こう思っております。  先ほど来から防災局長が御説明申し上げておりますように、数値目標をあらかじめ決めてこういう場合だということは、なかなかこれはいかないものでございまして、著しく異常かっ激甚な非常災害、すなわち極めて大規模かつまれに見る災害が発生した場合、政府が一体となって災害応急対策を推進する、こういう必要がある場合にこの緊急災害対策本部を設置するということでございます。具体的な災害の状況を踏まえて、やはり個別にこれは判断をしていかなければならないのではないか、あらかじめ死者何名あるいは震度何ぼ、こういうことではいかないというふうに思います。それはあくまでも社会通念上でございます。常識の判断で我々としてはやっていかなければならない、こう思っております。  先ほど防災局長は関東大震災の例を挙げましたけれども、私どもとしては、関東大震災ばかりではなくて、関東大震災は先生御案内のように死者、行方不明者十四万人余でございまして、その場合以外でも、昭和三十四年の伊勢湾台風、これは死者、行方不明者五千九十八名でございましたが、このような場合でも、改正後の緊対本部設置のこれは条件になるというふうに考えておるわけでございます。

佐藤茂樹新進党・民主会議

○佐藤(茂)委員 以上で終了いたします。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 佐藤茂樹君の質疑は終了しました。  穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は、まず新進党の方にお尋ねをしたいと思います。  この間、災害対策委員会でずっと議論になっていました警戒区域設定と損失補償についての見解について、大枠お聞きしたいと思います。

高木義明新進党・民主会議

○高木(義)議員 穀田議員にお答えをいたします。  御承知のとおり、警戒区域を設定をいたしますと当然立入禁止になるわけでございまして、本当に厳しい規制がかかります。雲仙・普賢岳災害の例でも明らかなとおりに、その区域内に住居やあるいは仕事場、事業所、工場あるいは農地、こういうのがあった場合に、その警戒区域の設定期間中は居住並びに生産が失われることになりますので、住民には大変な不安を招きます。また、住居の中にも入れませんので、当然ながら住民の生活あるいは就労の確保について大変な問題と要望が出てきます。そういった意味の自治体としての政策的な経費が当然発生することになります。また、この規制を行うためには、必要な担当者の手当など人的な経費もかさみますし、またその規制を継続するためには当然ながら物的な経費も相当な額に及ぶものでございます。  こういった場合、市町村長としては、警戒区域を設定する場合、住民の命と安全を守るということではありますけれども、やはりそこには適切な措置がないとなかなからゅうちょしてできない。そういうことでございましたので、新進党案としましては、市町村長が警戒区域設定等の応急措置を円滑に実施できるように国や都道府県知事が支援することとしたものであります。具体的には、市町村長に対し必要なアドバイスをすること、また財政需要については必要な経費の補助をすること、これを明記しようといたしておるものであります。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私がお聞きしましたのは、損失補償についてどうするかということなのですね。私は、経費の問題は確かにあると思うのです。しかし、今お話がありましたように、生活や就労やその他の不安、またそれに伴う被害、そしてまた、設定権者の設定する場合に一番お困りの内容は、やはりそれらの内容を踏まえて、長期期間にわたった雲仙・普賢岳の例を見ても明らかなように、それらの損失をどのように補償するのかということがいつも問われるということだと思うのですね。  しかも、この問題について私はずっと思い出しますと、昨年六月二十日の災害対策委員会では、まさに警戒区域の設定にかかわって損失補償問題のオンパレードみたいな状況がございました。当 時の改新並びに社会党、公明党、そして私を含めまして、損失補償問題について、今どうしてもそれらの解決を図らなければならぬのではないかという御議論に、私の場合議論ですが、なったと思うのですね。したがって、そういう問題についての解明が今大切ではないかと思うのですね。経費というのは確かに一定の部分ありますけれども、問題は、損失補償というのはそれを上回るところの大きな規模で出ている被害に対してどうするかという問題だと思うのですね。そこについていかがお考えですか。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 穀田委員の御質問にお答えを申し上げます。  ただいま高木議員がお答えを申し上げましたように、住民にとって、警戒区域が設定されますと大変に困難な状況になるわけでございます。しかしながら、その警戒区域は何のために設定されているかという点を考えてみますると、その警戒区域を設定してそこに住む住民の皆さんの安全を確保する、財産の問題等もありますけれども、何よりも人命を保護するという立場から警戒区域の設定をしていくわけでございまして、そのためにその中にいらっしゃる方々の御負担がふえることは事実でありますけれども、それはみずからの命を守るためにやむを得ず耐え忍ばなければならない分野であろう。  こういう観点もあるわけでありまして、そういう意味から、警戒区域の設定に伴って生じた損失、そういったものに対して補償をすべきだというお考えかと思うわけでございますが、その点につきましては、制度の趣旨からいってなかなか難しいものであろうと思うわけであります。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 一番最初に高木議員の方からお話があった内容でいいますと、生活その他の不安だとか、それから設定する場合の一つの判断として困難な問題だとかございましたよね。私は同様に、そうだからこそそういうものを、議論になりましたのは、例えば安全を保障する、人命を助ける、そういうものを一切合財の中心に置く、置かせるがゆえに、そういう判断を最大の基準としてやるがためにも、損失補償についてどうするかということがいつも頭の中によぎったということがこの議論の中でもございました。  じゃ、別な角度から聞きますと、損失補償できない理由は何ですか。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 委員の御質問の趣旨は私も議員として大変に共感を覚えるところでありますけれども、損失補償がなぜできないかといいますと、これはその損失の発生が何のために起因しているかという点に着目をせざるを得ないということでございます。すなわち、公共の福祉のためにみずからが犠牲になるという立場の損失なのか、あるいはみずからの命を、安全を確保するための損失であるのか。こういう点から、そういう意味で損失の補償をすることは制度の趣旨からいって難しいであろう、こういうふうに考えておるところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 どうも余りかみ合いませんね。つまり、皆さんもその都度、今度の問題では長期災害にわたっているという問題も含めて、これは損失補償という問題を考えなければならぬということをお互いの議論として言ってきたわけですね。小坂議員もその点では御承知のとおりだと思うのですね。今の制度でなじまないというのは、もう少し詳しく言っていただきたいのですね、どこの点になじまないのかと。  そこで、つい議論になったのは、当然そういう被害というのは受忍すべき範囲だという御議論がございました。私はそうじゃないと思ったのですね。これだけ長期間にわたってくれば受忍すべき範囲内とは違うという問題も提起させていただきました。そういう議論がずっとあったわけでして、ですから、そういう問題も含めて損失が受忍すべき範囲内なのかどうなのか、それらを含めてお答えいただければありがたいのです。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 私も、穀田委員のおっしゃるように、そういった損害が補償できる制度でもあればと思いますが、これはこういった災害対策基本法の範疇ではなくて、むしろ保険とかそういった面で、今後制度的に何かそういうものができればいいなというふうには考えますけれども、残念ながら警戒区域というのは、先ほど申し上げましたように、そこに住む方の生命、財産のうちの生命を、特に安全を確保するという点から考えますと、この警戒区域を設定することにちゅうちょをするようなことがあってはならないとも思うわけであります。  そういう意味で、警戒区域を設定したならばすべての損害が公費で何か賄ってもらえる、だから安心して仕事を休んでいられるのだ、こういうわけにはなかなかいかないのが現実の問題としてあるわけでございまして、住んでいる方の気持ちを考えれば、また議員としての活動の中からそういった住民の方々と接している立場を考えれば、そういった制度を何とか今後とも模索していくべきだとは思いますけれども、今回の法案の改正とかそういった趣旨の中でこれを賄うことはなかなか難しいのではなかろうか。すなわち、やはり警戒区域を設定して保障されるものは個人の生命でありまして、その生命の安全を確保するために負担するものは、やはり補償を求めることは現在の制度では残念ながらできないとお答えをせざるを得ないと思います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 意見はいろいろ違いますけれども、重要な共通点が私はあったと思うのですね。つまり、制度ができればよいなということと、それから模索していくべきだという御意見がございました。ですから私は、やはり損失補償の問題について何らかの形で、例えば小委員会だとかを含めまして協議の場をできれば求めていきたい、そういう意見なら賛成していただけると思うんです。  しかも私、調べてみますと、この問題につきましては、自然災害における個人被害の救済に関してという問題はずっと長い議論があるんですね。それは御承知のとおりです。したがいまして、損失補償制度がなければ警戒区域制度自体が有名無実化するのじゃないか私はそういう意見を持っています。  しかし、その意見は違うとしても、共通の立場で、制度ができればよいのじゃないか、模索するべきだ、こうありましたから、私は、そういう意味でいいますと、この法律自身ができた当初からずっと議論をなさってきた問題でありますし、意見は一定の共通項があるわけですから、協議の場を設定しようじゃないかということを提案するわけですが、その点はいかがでしょうか。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 穀田委員の御意見として伺っておきます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 意見として伺うというと、何かそれだと余り政府の答弁と変わりはしませんね、それじゃね。  せっかくいいものをつくろうというお話をされて、わざわざ私のところにまで意見を求めていただいた提出者としては非常に残念なお答えですし、そういう意見として受けとめていただいて、何らかの形でこれからも協議を進めていくということとして私は受けとめていきたいと思うんです。これは時間がありませんから、そういうことを特に希望しておきたいと思うんです。  最後に、この問題と関連して、救援活動における広域的対応での被災自治体の負担を軽減するための財政援助が必要ではないかと思うんですね。先ほど警戒区域設定に当たってさまざまな経費というのがございましたけれども、やはりこの問題は、広域的な対応をするとなりますと、どうしても自分のところが、助けに行くところが負担をするという形式になりますが、今回の場合に特別交付金その他で最後は面倒を見たということもございますが、そういった点なども、せっかく警戒区域にかかわる経費を組み込んだわけですから、さらに今の被災自治体を救う上で、広域的な対応に対する援助といいますか、そういうものもあわせて必要ではないでしょうか。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 広域的な財政的な支援という点についてでございますか。——その点につきましては、確かにおっしゃるような、そういう災害に遭って いる自治体に対して、警戒区域を設定するその他でいろいろな財政需要が発生いたしますので、そういったものに国としてやはり支援を考えていくべきだろうという考え方を私どもも持っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 それは今後も御一緒していける土壌ができたなと思っています。  つまり、私が言っているのは、先ほど言いましたように、援助を求める側は相手に負担をかけるんじゃないかということで、こういって逡巡する、行く方は行く方で、その場合どうなるんだろうか、こういってまた考える。実際はそんなことなしに救援のために行くわけですが、そういうものを円滑にするためにも、お互いにそういう広域的な援助をする場合については面倒を見るよということで行っていただきたいと思っています。  次に、自衛隊の問題について若干防衛庁にお聞きしたいと思います。  特に、災害の派遣を命ぜられた部隊等の自衛官、権限行使が必要となる場面はどのように想定しているのかまずお聞きしたいと思います。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 災害派遣を命ぜられた部隊等が現場において活動をするに際しまして、緊急性の高い場合には応急措置に係る権限、すなわち六十二、六十四、六十五条につきまして権限を行使し得る者、これは市町村長等、警察官、海上保安官でございますが、これらが現場にいない場合が想定されます。そのような場合に、当該部隊等の自衛官が災害対策基本法の一部改正により応急措置に係る権限を行使できるようにすることは、人命、身体の保護という観点及び救援活動の円滑な実施という観点から必要であるという考えによるものでございます。  具体的にどのような場合というお尋ねでございますけれども、例えば六十三条の場合について申し上げますれば、倒壊家屋の中から人命救助または遺体捜索等を実施する際に、さらに当該家屋または付近の家屋が倒壊するおそれがある場合、こういった場合に警戒区域を設定し、立ち入りを制限するといったようなことが考えられます。  それから、六十四条一項の関係でございますと、救援活動を実施する上で通信の中継所を設定しなければならない。このような場合に、そのために必要な土地あるいは施設、鉄塔、煙突等を確保する必要があるような場合も想定される。六十四条第二項、障害物の除去等について申し上げますれば、倒壊家屋の中から人命救助を行う場合に、障害となる被災工作物を移動、破壊または撤去するといったようなことが考えられます。  それから、六十五条の関係について申し上げますれば、倒壊家屋の下敷きになっている人を救出する際に、倒れた柱を持ち上げることが必要になることが想定されるわけですけれども、現場にいる自衛官の数では足りない場合に、付近にいらっしゃる一般の方の手をかりるといったようなことが考えられると思います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 これは、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官による権限行使というのは大事な問題ですから、正確に一つ一つ私もお聞きしたかったわけです。  そこで、六十二条の場合の警戒区域の設定権などにおいて、水害などの例。六十五条の場合も、水害などの例、水防の問題がありますよね、そういった場合。さらに六十四条の第一項、土地、建物の一時使用等ということと関係して、この前お話があったところでいいますと、緊急に救援活動を実施する場合の例。この三つについて補足して御報告ください。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 御質問の趣旨、ただいまちょっと正確に把握していなかったんですが……。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 もう一遍言いますと、想定される場面というのは一つ一つきっちりしておかなければならぬ。そのためには、例えば六十三条の警戒区域設定権などの場合で想定される問題でいえば、水害なんかによる危険がある場合もあるんじゃないか。倒壊家屋というのはそれはさっきと違いますよね。それから、六十四条でいえば、一番最初に我々が説明を聞いたときには、緊急に救援活動を実施する場合のそういう活動拠点なんかについても使用する例があるんじゃないか。そういうことは想定していませんか。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 そのような場合も想定されると思います。例えば、水害の場合に、今まさに堤防が決壊することが見込まれるような場合、あるいはがけ崩れなんかでそのがけ崩れの危険が切迫しておるような場合、このような場合は当然想定されると思います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 今お話ありましたように、いずれも応急措置の活動の現場と、それから災害が切迫している、つまり今まさに発生しようとしている切迫性を前提としている。だから、応急活動の活動の現場と切迫性、この二つが基本的な軸になっているというふうに理解していいですね。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 そのように理解しております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 次に、警戒区域設定が個別の現場を越えまして、例えば雲仙・普賢岳の場合などのような広域性を持つ場合はどうなるのですか。  そして、市町村長が設定する場合は当然わかるわけですけれども、応援部隊の判断で行う場合の制度の仕組みと現場での自衛隊の権限の付与について、仕組みと具体的な現場の問題について、国土庁と防衛庁からそれぞれお答えいただければありがたいのです。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 まず、雲仙・普賢岳のような例でございますが、あのケースで考えますと、自衛隊は当然出動しておりますけれども、警戒区域の設定について市長、町長が判断できるケースでございますので、ああいうケースの場合に、災害出動した自衛官が警戒区域を設定するということはないだろうというふうに考えておるところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 仕組みからしたらどうですか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 仕組みにつきましては、災害派遣を命ぜられた自衛隊の部隊等の救援活動の現場におきまして災害が発生し、あるいはまさに発生しようとしている場合という急迫した場面でございます。  例としては、先ほど防衛庁の方からお答えがあったような場合であろうかと思いますが、そういった場合で、人の生命、身体に対する危険を防止するために、特に必要であると認められる限りにおいて設定されるということであろうかというふうに思っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 もういいです、ちょっと時間がないもので。趣旨はわかりました。  それで、次に、第六十一条の避難の指示権限について、新進党に、提出者の方にお尋ねしたいと思います。  六十一条の避難の指示権限を付与することにしていますが、阪神大震災の例を見ても、コミュニティー単位での避難指示及び避難先を具体化することが、特に高齢者や障害者にとっては欠かせないのですが、自衛官に具体的な指示ができるのでしょうかね。そういう想定と、それから根拠は何なのかということについてだけお聞きしたいと思います。

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 六十一条の避難の指示権限についてでございますが、この権限を自衛隊が行使をする場合というのは、非常に切迫した危機がある場合でございます。それは、六十条、六十一条の条文を読んでまいりますと、大変に切迫した状況というものが想定をされていることがわかるわけであります。  そういった状況下におきまして、市町村長、警察官または海上保安官のいずれもが現場にいないときでありまして、いたならば同様の指示が出ることが十分に想定をされる状況下で、それらの者がいないときということが想定をされます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 少し違うのですよね。  つまり、もともと六十一条の避難の指示というのは、条文の骨格からすると事前出動という考え方なんですよね。ですから、私はちょっとそれは現実には違うんじゃないかと思うのです。切迫性の関係は次の項目で書いているわけでして、私は、そういう点では、実際に事前の避難の指示だとかいうのは切迫性の前段階だということが法令上の理解だと思うので、そこはちょっと違うということだけ言っておいて、時間がありませんのでそれだけ指摘しておきたいと思います。  最後に防衛庁にお聞きしたいのですが、災害訓練時における例の武器の携行の問題について、具体的な問題から一、二お聞きしたいと思います。  一つは、浦和における訓練中の小銃の放置事案について、この事件の問題点の報告を求めたいと思います。

柳谷俊範防衛庁教育訓練局訓練課長

○柳谷説明員 お答え申し上げます。  九月の二十日に小銃放置事件というのが起きまして、事実関係の概要につきましては、平成七年九月二十日の午前、埼玉県浦和市荒川河川敷羽根倉橋付近での渡河訓練、災害派遣訓練の際に、陸上自衛隊第一施設団第三施設群朝霞駐屯地所属の隊員が、トラック・クレーンの運転席内に小銃一丁等を監視員なしのままで四時間三十分にわたって放置したものでございます。これは、関係者を処分等いたしましたが、一番大きな問題だったのは、やはり、小銃という、非常に今世の中で話題になっている武器でございますが、それを放置した、その事件でございます。それで、その放置したというのは、一人の担当者が命令を聞き漏らしたということでございまして、その辺は大変遺憾なことだと思っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 極めて単純ですね。要するに、小銃を放置したことがいけない、しかもその原因は担当者が聞き漏らしたことだ。  こうなりますと、私聞きたいのですが、災害派遣訓練ですね、出ているのは。災害派遣訓練に行っているわけですよ。そのときに命令を聞き漏らした。つまり、みんなは、出動している部隊は災害派遣訓練と知っているわけですね。災害派遣訓練と知っていて、銃を持つな、小銃を持っていっちゃならぬよという命令なんでしょう。その命令を聞き漏らしたから持っていったというのは、要するに、災害派遣の訓練のときには銃を携行しないというのは原則でないということなんですか。それをちょっと、どうです。

柳谷俊範防衛庁教育訓練局訓練課長

○柳谷説明員 お答え申し上げます。  通常は、災害派遣に際して部隊等は武器を携行していないため、災害対処のための訓練のような場合にも、基本的には火器及び弾薬を携行しないこととしております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 今、基本的にはとあったのですけれども、そこを聞きたいわけですよ。  つまり、今お話あったように、聞き漏らした。災害訓練ということはわかっておったわけでしょう。それで、聞き漏らした。ということは、災害派遣の中でいえば、基本的には持っていかないけれども持っていくことはあるんだということですか。そこを教えてください。

柳谷俊範防衛庁教育訓練局訓練課長

○柳谷説明員 持っていっておりません。  そして、しかもこのケースにつきましては、中隊長が武器を持っていかないようにというふうに明確に指示しております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 そうじゃやなくて、聞き漏らしたということは前提にあったわけだけれども、災害訓練に行くとわかっていたわけでしょう。わかっているわけじゃないですか。そうすると、災害訓練に行くときには小銃を持っていっちゃならぬという原則は、それは原則なんですね。ところが、実際には持っていくということは、やはり先ほど言ったように、基本的には持っていかないと言うけれども、じゃ、持っていく場合があるわけでしょう。それはどういう場合なんですか。

柳谷俊範防衛庁教育訓練局訓練課長

○柳谷説明員 災害訓練の際には持っていっておりません。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 先ほどそういうふうに、基本的にと言うから。  持っていかないんだね。絶対持っていかないということが原則だということでいいのですね。

柳谷俊範防衛庁教育訓練局訓練課長

○柳谷説明員 持っていきません。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 では、今のお話はこうですよね。災害派遣の場合には持っていかない、だから訓練も持っていかない、こういう言い方でしたね。したがって、実際の災害派遣でも持っていかない。  ところが、自衛隊の災害派遣に関する訓令並びに自衛隊の地震防災派遣に関する訓令。前者でいいますと十八条、それから後者でいいますと十二条、それぞれ特定の場合、前者でいいますと「救援活動のため特に必要がある場合は、最少限度必要とする火器及び弾薬を携行することができる。」これはどういうケースを想定しているのですか。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 自衛隊が災害派遣する場合に、基本的には武器というものは使用することが想定されませんので、持っていかないのが原則でございます。  ただ、まれな事例では、武器を道具として使用するというような場合も想定されるわけでございまして、先生の御指摘の訓令というのは、その場合を想定して規定したものでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 最後に一つだけ。  今言った道具というのは、どういうぐあいに使うのかだけ、ちょっと教えてください。

金澤博範防衛庁防衛局運用課長

○金澤説明員 例えば、クマでありますとか猛獣が人畜に被害を及ぼしておる、それを駆除してほしいといったような場合が想定されます。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 穀田恵二君の質疑は終了しました。  土肥隆一君。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 民主の会という最小会派の土肥隆一でございます。十五分しかございませんので、なるべく簡潔に御答弁もお願いしたいと思います。  災害対策基本法の改正に当たりまして、与野党なかなか積極的な御意見をいろいろと出していらっしゃいまして、私もその意見を聞きながら、いい提案を野党もしていらっしゃるというふうに思います。  私は、願わくは、国民の災害に関する法律でございますから、両者が合意を見まして、そして、今回の阪神・淡路大震災の経験を踏まえて、国においても地方自治体においても、迅速に災害復旧、復興に当たることができることを願っておりまして、ぜひとも合意案をつくり出していただきたいとお願い申し上げます。  さて、私がきょう質問いたしますのは、震災直後から今日まで、それぞれの分野で皆さん努力をしていただいたわけでありますけれども、どうも財政支出のやり方がぐあいが悪いのじゃないか。つまり、お金の使い方が、このような緊急時において必要なものは必要なものとしてすぐに出動できるような組み立てもしなければならない、そのように思うわけであります。  小里前担当大臣が、「震災大臣特命室」という本にも書いてあるのでございますけれども、やはりこれは、例えば三十二、三万人の人が避難所、学校等に集まるときに、そこにずっといてはいけないのでありまして、それを各地に散らばってもらうためには、ある程度の財産補償であるとか、あるいは運搬の費用であるとかというものをすぐに貸与する、そして動いてもらう、避難してもらうということが非常に大事じゃなかったかというふうに反省しております。  それはこれからのことでございまして、国土庁におきましても、初動におけるあり方、お金の使い方について大いに検討していただきたい、このように希望を申し上げておきます。  しかし、震災後十カ月たちまして、いよいよこれから十カ年にわたる復興計画を達成していかなければならない地元の事情がございます。そのときに、どういう視点でこの阪神・淡路大震災の復興を遂げていくかというときに最も参考になるのは、首相の諮問機関でありました阪神・淡路復興委員会の援言というものに注目しなければならないし、また政府としても、この復興委員会の提言あるいは意見書というものを十分読み取って、これからの施策に反映していただきたいと私は思うのであります。平成八年度の予算が今組まれているところでございますけれども、いよいよこれは一般行政扱いになっていくわけでございまして、もちろん、政府におかれましても、この阪神・淡路対策に対して特段の努力をしていただけるものと思います。  例えば、冒頭の復興委員会ではこう申し上げております。「復興十カ年計画の策定にあたっては、 通常の一般行政と、阪神・淡路震災対策のための特別の行政と区分を明確なものとして、復興対策の優先課題を明らかにすることが必要になると考えています。」こう言っております。  いよいよ来年度から、予算の編成において、今審議中、検討中でございますけれども、八月四日に、「平成八年度の概算要求について」という閣議了解がございます。第四項で、なお書きで、「「阪神・淡路地域の復興に向けての取組方針」に基づく復興特別事業に係る経費の平成八年度における取扱いについては、同「取組方針」を十分に踏まえ、予算編成過程において検討する」、こう書いてあります。  復興特別事業という言葉が出てまいります。この阪神・淡路復興委員会の援言によりますと、この復興に関する特別事業は、復興特別事業と復興特定事業、この二つに分けてありまして、非常にわかりやすい。そして、すべての予算を復興特別事業と復興特定事業と振り分けて、その間を明快にするように、このように提言しております。  そこで、お聞きいたしますけれども、今回、平成八年度予算でいよいよ予算が組まれるわけでありますが、そのときの、ここに言われている復興特別事業というのは、この復興委員会の復興特別事業というふうに理解していいのでしょうか。

角地徳久総理府阪神・淡路復興対策本部事務局次長

○角地政府委員 政府は、七月二十八日に阪神・淡路地域の復興に向けての取組方針を復興対策本部決定いたしました。  その中で、復興特別事業というものの位置づけをいたしておりますが、それにつきましては、阪神・淡路復興委員会の意見、提言を踏まえて位置づけをしているところでございます。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 そうすると、来年度の予算には復興特定事業は入っていないということですか。

角地徳久総理府阪神・淡路復興対策本部事務局次長

○角地政府委員 復興特定事業につきましては、その具体的な内容とか事業主体等についてさらに検討をされるべきものという位置づけでございまして、これらがまとまり次第、逐次必要な支援措置を講じでいくというものでございます。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 その復興委員会の提言によりますと、執行に当たっては予算の透明性及び弾力性を確保すること、このように言っておりますが、例えば、今回の第二次補正予算にいたしましても、あるいは来年度の予算にいたしましても、これはどういう形で具体的に考えていらっしゃるのか、御答弁ください。

角地徳久総理府阪神・淡路復興対策本部事務局次長

○角地政府委員 今回の平成七年度第二次補正予算におきましては、阪神・淡路大震災復興関連事業経費といたしまして約七千八百億円を計上いたしました。その内容については、取組方針に沿いまして、復興のために講じられる諸施策を具体的に明らかにし、予算の透明性の確保に努めてきているところでございます。  また、平成六年度第二次補正予算、平成七年度第一次及び第二次補正予算の編成等によりまして、被災地の復旧、復興のために必要な経費、合わせて約三兆三千八百億円を前倒しで確保いたしまして、復旧・復興事業の弾力的な執行を図ってきているところでございます。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 復興委員会が言っております復興特別事業、そして特定事業、この筋をわかりやすく、いつも念頭に置いて振り分けていただきたい、このように思います。  先に大臣に御質問申し上げます。  今回の大震災で私たち地元の者は、これから長い年月にわたって一般事業費という中で、一般行政経費として予算が組まれるということになることについての不安を持っております。  それにしましても、この復興委員会が、非常にわかりやすい、復興特別あるいは特定というような事業に振り分けましてやるべきだ、しかも透明性を持って支出していくべきだということを述べておりますが、昨晩でこの復興委員会は終わりました。十四回にわたるこの委員会の中で、十一項目にわたる極めて有意義な提言もなされているわけでございまして、ぜひともその線に沿ってやっていただきたいのであります。  同時に、具体的に私、新聞からしか情報をとっておりませんけれども、今回の阪神・淡路大震災の復興に当たっては、やはり国際的に注目されておって、経済大国である日本がこの大都市の直下型の地震にどう対応したかということについて世界は注目しているということを一つ言っております。  もう一つは、やはり地元住民の声を反映しているわけだと思いますけれども、さっぱり行政が見えてこない、あるいはこれだけの経済力を持っ国がこの程度の震災復興の支援をしてくれないのかという一種の無力感、絶望感が漂っているわけでございまして、ぜひとも政府におかれましては、国際的な対応も注目されている、地元住民も非常にこれからどう自分の生活を立て直していくかということについて思い余っている、そういうときに、思い切った予算措置とか適切な措置を講ずるというふうな文言も込められておる、そういう中にありまして、どのようなお考えであるか御答弁ください。

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 土肥委員にお答えをいたします。  阪神・淡路復興委員会はきのうでもって終わったということは、これは事実と違いますので、来年の二月十四日まで任期を残しております。きのうは一応の区切りの御提言をいただいたところでございますが、また今後必要に応じていろいろ委員会を開いていただいて、具体的な御意見等も賜っていきたい、こう考えております。二月の十六日から今日まで十四回に及んで真摯な討論が重ねられてまいりました。本当に具体的な貴重な御提言がございます。この復興委員会の御提言を私ども重く受けとめて、これから施策の中で実現をしていきたい、こう思っておるところでございます。  先ほど政府委員からも答弁をいたしましたように、七月に決定をいたしました取組方針におきまして、平成七年度の第二次補正予算におきまして事業費規模で一兆四千百億円、国費ベースで七千八百億円も復興関連経費等を盛り込んだところでございまして、三度の補正を合わせれば、今日まで復旧、復興のために三兆三千八百億円の予算を計上してまいってきたところでございます。さらに、あわせて地元の地方公共団体の負担の軽減を図るという見地から、補助対象の拡大等の支援措置の充実、これらも図ってまいってきたところでございます。  政府といたしましては、地元から出されておりますこの復興十カ年計画、総額十七兆円に及ぶのでございますけれども、この復興計画を最大限支援する、こういう立場に立ちつつ、阪神・淡路大震災の復興は現下の最も重要な課題である、こういう認識に立ちまして、阪神・淡路地域の一日も早い復興に向けて今後とも必要な予算措置を講じてまいりたい、このように考えておるところであります。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 大変ありがとうございます。  ぜひとも、政府におかれましては、今の大臣の御答弁のように重大なる決意を持って、適切な措置をお願い申し上げます。  最後に、応急仮設住宅の今後と改善について御質問申し上げます。  御承知のように、応急仮設住宅は建築基準法に基づいて二年間の使用しかできない、そういう建築物、建造物でございますけれども、二年間というのは神戸市民にずしっと頭の中にあるわけでありまして、ある意味で、二年の間に何とかしなければならないと同時に、この二年間で何ができるだろうかというようなことも心配になっているわけであります。十カ月しかたっていない今の時点で具体的にどうこう申し上げるのは御無理なことかとも思いますけれども、しかし、二年というこの限定、それについて今、厚生省でこの二年についてどういう御認識を持っておられるのか。  それからもう一つ。見るからに仮設住宅で、この豊かな日本の社会、世界で第二位の経済大国、それにしても、二年間使えという仮設住宅にしてはやはり貧相になっておりますし、また、中も障害者や高齢者に対する若干の対応がなされておりますけれども、やはりもう少し予算も組んで、二年間、快適とは言わないまでも満足のいく、生活のできるようなものに変えるべきだというふうに私は思いますが、当局の見解をお聞きいたします。

西沢英雄厚生省社会・援護局保護課長

○西沢説明員 仮設住宅の供用期間の問題でございますが、応急仮設住宅につきましては、被災者に対しまして簡単な住宅を仮設し、一時的な居住の安定を図るということを目的としておりまして、それとの関係で最長二年の期間を定めているところでございます。したがいまして、この期間内に恒久的な住宅に移っていただけますように各種の住宅確保対策が今進められようとしているところでございまして、各地元自治体におきましてもそれぞれの事情に応じて御努力をいただいているところでございます。  それから、住宅の内容でございます。特にお年寄り、障害者の問題がございまして、今回の仮設住宅の建設に当たりましては高齢者や障害者に特に配慮いたしまして、トイレの改善とか浴室その他に手すりをつけるとか、湯沸かし器とかエアコンの設備というふうな配慮をいたしますとともに、入居者の状態に応じましてスロープなどの段差の解消というふうなことも実施しているところでございます。  それから、特に高齢者、障害者向けの地域型の仮設住宅というのも用意しておりまして、これらの方々がなるべく従前の居住地に比較的近い地域で、世話人の配置とかホームヘルパーの派遣等の福祉サービスを受けながら生活できるようにするという目的でつくっておりまして、これにつきましては、今申しました手すりとかスロープとか台所、トイレその他につきまして、障害者等に利用しやすいような配慮をしているところでございます。  今後とも、今回の経験を踏まえまして、高齢者や障害者に十分配慮した応急救助の実施に向けて努力してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

土肥隆一民主の会

○土肥委員 もう少し全体的に見直して、家らしいものにしてくださいということです。ですから、これは今すぐ答弁できないかと思いますけれども、二年間住むのです。二年間というのはそんな短い時間ではありませんから、ひとつ御配慮ください。  終わります。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 土肥隆一君の質疑は終了しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時十分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗