P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
134回国会衆議院1995/10/20

災害対策特別委員会 第2号

発言数
8
登壇者
4
会派数
2
開催日
1995/10/20

会議録

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  この際、奄美大島近海を震源とする地震について、政府から説明を聴取いたします。村瀬防災局長。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 お手元に「奄美大島近海を震源とする地震について」という二枚の紙をお配りしていると存じますので、それをごらんいただきながらお聞き取り願いたいと思います。  まず、十月十八日の十九時三十七分ごろに奄美大島近海、震源の深さ二十キロメートル、マグニチュード六・五という地震が起きております。  震度でございますが、震度五が喜界島、四が名瀬、奄美大島の龍郷といったような状況になっております。  それから、被害の状況でございますけれども、人的な被害につきましては負傷者が一名。それから石垣の崩れ、がけ崩れ等がございます。それから、電力・ガス供給については異常はないということでございます。それからNHK、NTT等、それから水道施設についても被害がないという状況でございます。  それから、政府の対応でございますが、自衛隊、海上保安庁の航空機による偵察等を実施いたしております。  それから、二枚目でございますけれども、十月十九日の十一時四十一分ごろ、同じく奄美大島近海、震源の深さ二十キロメートルで、マグニチュード六・その地震が発生いたしております。それで、津波警報が十一時四十九分に山口県の瀬戸内海沿岸と九州の東海岸と薩南諸島に出されております。それから、津波注意報もそこにございますように、十一時四十九分に房総半島西岸から三重県までの太平洋沿岸と伊豆諸島等に出されておりますが、いずれも十四時三十分にはすべて解除されております。  各地の震度でございますが、喜界島が五、名瀬が四等でございます。  それから、被害の状況でございますが、人的被害はございません。漁船等十一隻に被害があったということでございます。  それから、政府の対応でございますが、自衛隊、海上保安庁の航空機等による偵察等を実施いたしております。それから、十月十九日の十三時には災害対策関係省庁担当者連絡会議を開催いたしまして、被害状況や対応状況についての情報交換を行うとともに、今後の連絡体制について確認したところでございます。それから、同じく十九日の十六時には地震調査研究推進本部地震調査委員会を開催いたしまして、十九時に見解を発表いたしておりますが、今後の見通しについては現状では判断が困難であるという旨の発表をいたしております。  以上でございます。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 これにて政府からの説明聴取は終わりました。      ————◇—————

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 ただいま付託となりました内閣提出、災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案及び加藤六月君外二十九名提出、災害対策基本法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。池端国務大臣。     —————————————  災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法   の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

池端清一日本社会党・護憲民主連合国土庁長官

○池端国務大臣 ただいま議題となりました災害対策基本法及び大規模地震対策特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この法律案は、近年の災害発生の状況等にかんがみ、災害対策の強化を図るため、災害対策のための組織を充実し、緊急災害対策本部長等の権限を強化し、警戒区域の設定等災害応急対策のため必要な権限を災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官に付与する等所要の措置を講ずるものであります。  以上が、この法律案を提出する理由であります。  次に、この法律案の要旨を申し上げます。  第一に、緊急災害対策本部の設置及び組織の充実についてであります。  大規模災害時には、内閣総理大臣みずからが陣頭に立って、国の総力を挙げて災害応急対策を推進する必要があります。このため、内閣総理大臣は、著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合において、当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるときは、当該災害が国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすべきものではなくとも、緊急災害対策本部を設置することができることといたしております。また、緊急災害対策本部の本部長に内閣総理大臣を、副本部長に国務大臣を、本部員にそれ以外のすべての国務大臣を充てることといたしております。  第二に、緊急災害対策本部長の権限の強化についてであります。  大規模災害が発生した場合において、初動段階から広範な行政分野にわたり各機関が連携を密にして、効果的に災害応急対策を実施することができるようにするためには、その司令塔となる緊急災害対策本部長が強力な調整力を発揮することが不可欠であります。このため、緊急災害対策本部長が災害応急対策に関して指示を行うことができる対象に、指定行政機関の長等を加えることといたしております。  第三に、現地対策本部の設置についてであります。  非常災害に際し、被災現地において機動的かつ迅速に災害応急対策の推進を図るため、緊急災害対策本部等に、本部の所管区域にあってその事務の一部を行う組織として、現地対策本部を置くことができるものといたしております。  第四に、災害派遣を命ぜられた部隊等の自衛官への救援活動のために必要な権限の付与であります。  災害時においては、災害派遣された自衛隊の部隊等が大きな役割を果たすようになってきており、現場において災害派遣された部隊等の自衛官が人命救助、障害物の除去等の応急措置のため必要な措置を行うことができるようにする必要があります。このため、災害派遣された部隊等の自衛官は、市町村長等、警察官及び海上保安官がその場にいない場合に限り、人の生命または身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときに、警戒区域を設定し、当該区域への立ち入りを制限し、もしくは禁止し、または当該区域からの退去を命ずること、応急措置を実施するため緊急の必要があると認めるときに、土地もしくは建物その他の工作物の一時使用または物件の使用もしくは収用をすること、現場の災害を受けた工作物等の除去その他必要な措置をとること及び住民または応急措置を実施すべき現場にある者を当該応急措置の業務に従事させることができることといたしております。  第五に、新たな防災上の課題への対応であります。  阪神・淡路大震災において新たな防災上の課題として認識された事項に対応するため、国及び地方公共団体は、自主防災組織の育成、ボランティアによる防災活動の環境の整備その他国民の自発的な防災活動の促進に関する事項、高齢者、障害者等特に配慮を要する者に対する防災上必要な措置に関する事項及び海外からの防災に関する支援の受け入れに関する事項の実施に努めなければならないものといたしております。  第六に、地方公共団体相互の応援であります。  阪神・淡路大震災に際し、地方公共団体間の応援とその前提となる事前の協力の重要性が認識されましたことから、地方公共団体は、防災上の責務を十分に果たすため必要があるときは、相互に協力するように努めなければならないことといたしております。さらに、国及び地方公共団体は、地方公共団体の相互応援に関する協定の締結に関する事項の実施に努めなければならないものといたしております。  その他、大規模地震対策特別措置法について災害対策基本法の改正に合わせた改正を行う等所要の改正を行うことといたしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 小坂憲次君。     —————————————  災害対策基本法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

小坂憲次新進党・民主会議

○小坂議員 私は、ただいま議題となりました災害対策基本法の一部を改正する法律案につきまして、新進党・民主会議を代表して、提案理由の説明をいたします。  阪神・淡路大震災が発生後、いまだ二千名に上る待機所生活を続ける被災者を抱え、被災地は新たな冬を迎えようとしています。  今回の阪神・淡路大震災の反省は十分になされたでしょうか。被害をこれほど大きくした最大の原因は何か。それは、村山内閣が迅速かつ的確な対応を行わなかったことであります。初動対応が大幅におくれ、燃え盛る火災現場に向かう消防車や救急車など緊急車両が渋滞に巻き込まれ、身動きのとれない状況でありました。  総理は、自身の責任のとり方も理解できず、何分初めてで、早朝の出来事なので多少の混乱があったなどと責任逃れの答弁に終始し、また、今回とってまいりました措置は最善の策であったと確信を持って申し上げたいなど、被災者の心境を思いはかるのとは逆に、まことに無責任きわまりない答弁をされたのであります。国のリーダーが危機の認識を欠き、災害応急対策を大幅におくらせたことは、内外から大きな批判を浴びたことは記憶に新しいところであります。  このような無責任な村山連立内閣に対して、我々新進党は、政治の最も基本的な役割は国民の生命と財産をいかなる危機からも守るところにあると考え、地震発生の当日、対策本部を設置し、直ちに調査団を派遣し、翌日には党首が被災地を見舞うという迅速な対応を行いました。現地調査団による現地自治体との意見交換、全国三千三百四自治体へのアンケート調査や数次にわたる政府への提言を行い、被災者及び関係の県、市、町の方々の目線に合わせたきめ細かい救援・復旧。復興対策を適宜展開してまいりました。  また、それと並行して、我々新進党は、夏休みを返上し、プロジェクトチームを編成し、二百時間を超える熱心な討議を重ね、災害対策基本法の抜本的な見直し作業を進めてまいりました。その成果を盛り込んだこのたびの改正案は、新進党としては最高のできばえであると自信を持って提示するものであります。  それに対して、現行の基本法は、昭和三十四年の伊勢湾台風で大きな被害を受け、昭和三十六年に制定されたものであり、日米安保論争の真っただ中で成立したため、自民、社会の対立構造を反映し、緊急時における総理のリーダーシップの発揮や災害時における自衛隊の活用に大きな問題を残しております。  また、その後発生した災害は、当時としては予測し得なかった、阪神・淡路大震災のように、都市の広域・過密化のため、被害規模が想像を絶す る大規模なものや、雲仙・普賢岳の噴火で見られたような長期的災害であり、現行法では対応し切れておりません。  このような近年の災害の実情にかんがみ、災害対策の抜本的な見直しを図るため、非常災害対策本部、緊急災害対策本部等の組織及び権限の強化等、国の防災体制の充実を図るとともに、災害応急対策における自衛隊の活用について規定の整備を行う等の必要があるとの認識のもとで、この法律案を提出いたしました。  以下に、本案の概要をお示しいたします。  まず第一は、非常災害対策本部及び緊急災害対策本部の長を内閣総理大臣とし、その強力なリーダーシップのもとに、災害応急対策の迅速かつ的確な実施を図るための権限を強化したことであります。  また、災害発生後直ちに救援活動を開始できるように、非常災害対策本部の設置に関し、閣議を要しないで本部長が設置を決定できることとするとともに、緊急災害対策本部の設置を、経済統制等を伴う緊急事態の布告と切り離し、機動的に設けられるようにいたしました。  第二は、内閣総理大臣のもとに防災行政に携わる総合防災室を設置し、防災のエキスパートを配置することといたしました。災害発生時には、その職員が非常災害対策本部の中核となって、災害応急対策に関する計画の作成を初め緊急措置についても、その実施を推進することになります。  これに関連して、第三は、中央防災会議の所掌事務の一部を削除したことであります。  平時における防災基本計画の作成や防災の基本方針に関する総理大臣からの諮問等は残しますが、非常災害時における緊急措置の作成や非常災害対策本部の設置の諮問等に関しては、総合防災室に移行し、中央防災会議の所掌事務から削除することといたしております。  第四は、自衛隊に関してであります。  災害応急対策における唯一の自己完結型組織としての自衛隊の重要な役割にかんがみ、その権限を拡大し、それを明記するとともに、自衛隊の派遣要請に関する規定も災害対策基本法の中に位置づけ、また現行法では知事からしか要請できない権限を、市町村長にも一定の範囲内でみずからが要請できるようにいたしました。  第五は、新たな防災上の課題に対するきめ細かい対応であります。  一つは住民の防災意識の高揚、二つは高齢者、障害者、乳幼児等災害弱者への配慮、三つにはボランティアによる災害救援活動の支援、四つには海外からの支援受け入れ体制の整備、五つには地方公共団体の相互の応援協定、六つには火山現象等による長期的災害に対する対策、七つは警戒区域設定における知事の権限の追加と国の支援であります。  以上が、この法律案の提案理由及びその趣旨であります。  あらゆる危機から国民の生命と財産を守ることは、政治の最も基本的かつ重要な役割であります。近年の災害の実情、とりわけ阪神・淡路大震災の教訓を真摯に受けとめ、与野党ともにいかにして国民を災害から守るかの政治の原点に立ち、真剣に御議論の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げまして、私の提案理由の説明を終わります。

左近正男日本社会党・護憲民主連合

○左近委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。  両案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗