交通安全対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1995/11/30
会議録
○日笠委員長 これより会議を開きます。 この際、中山総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。中山総務庁長官。
○中山国務大臣 このたび総務庁長官を拝命いたしまして、交通対策本部長の職員を担うことになりました中山正暉でございます。よろしくお願いを申し上げます。 御案内のとおり、我が国の道路交通事故は、年間の死者数が七年連続して一万人を超え、年間の負傷者数も八十万人を超えております。本年も死者数が一万人に迫る勢いにあり、厳しい状況にあります。 このような情勢を踏まえ、政府といたしましては、第五次交通安全基本計画に本年中の交通事故死者数を一万人以下とする目標を掲げ、全力を尽くしでいるところであります。 総合調整の任にある総務庁といたしましては、今後とも関係省庁と密接な連携を保ちながら、総合的かつ効果的な交通安全対策の一層の推進に努めてまいる所存でございます。 委員長初め理事、委員各位の御指導、御協力を賜りますように心からお願い申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○日笠委員長 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 栗原裕康君外四名から、自由民主党・自由連合、新進党、日本社会党・護憲民主連合、新党さきがけ及び日本共産党の五派共同提出に係る交通安全対策に関する件について委員会において決議されたいとの動議が提出されております。 本動議について議事を進めます。 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。遠藤登君。
○遠藤(登)委員 ただいま議題となりました交通安全対策に関する決議案につきまして、自由民主党・自由連合、新進党、日本社会党・護憲民主連合・新党さきがけ及び日本共産党を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 交通安全対策に関する件(案) わが国の道路交通事故による死者数は、昭和六十三年以降七年連続して一万人を超え、本年も死者数が一万人に迫る勢いにあり、第二次交通戦争といわれる現下の交通情勢は誠に憂慮すべき状況にある。 こうした交通事故をめぐる厳しい事態に対処し、交通事故による犠牲者を一人でも減少させることが国民的緊急課題であることから、政府は、交通社会の一員である国民一人一人の自主・自発的な安全行動を促すための強力かつ効果的な広報啓発活動等の施策を早急に実施し、国民の安全意識の高揚と安全知識の普及を図るとともに、第六次交通安全基本計画の策定に当たっては、悲惨な交通事故撲滅の理念のもと現行計画の施策の検証等による抜本的見直しと第六次計画の実施に係る財政措置の拡大を図り、あわせて次の諸施策の実施に全力で取り組むべきである。 一 第六次特定交通安全施設等整備事業五箇年計画の策定においては、計画規模の拡大を図り、科学的・実証的な交通事故分析に基づく集中的かつ効果的な安全対策、近年の高度情報通信化を活用した効果的な安全対策の実施等本事業の充実強化を図り、安全で快適な道路交通環境等の整備を促進すること。 二 人口の高齢化の進展に伴い、今後とも増加することが懸念されている高齢者の交通事故は減少傾向とはいえ、依然として高水準にある若者の交通事故を防止するため、生涯教育の一環としての参加・体験型の交通安全教育を一層強力に推進すること。 三 歩行者、自転車利用者、障害者等に特段に配慮した交通安全施設等の整備を促進し、安全で快適な運行空間の確保を図ること。 右決議する。 以上が決議案であります。 以下提案理由を申し上げます。 我が国の道路交通事故による死者数は、モータリゼーションの進展に伴い年々増加し、昭和三十年代半ばには交通戦争と呼ばれる状況に陥り、昭和四十五年には一万六千七百六十五人を記録するに至りました。 政府は、このような厳しい交通情勢に対処するため、昭和四十五年度を初年度とする第一次交通安全基本計画を策定し、第一次交通安全施設等整備事業五箇年計画を初め各種施策を広範にわたって推進した結果、昭和五十四年には死者数を昭和四十五年のほぼ半数にまで減少させることができました。 しかしながら、その後、交通事故死者数は再び増加傾向に転じ、とりわけ昭和六十三年以降は七年連続しで一万人を超え、本年もこのまま推移すれば一万人を突破することが予想されるなど、第二次交通戦争と言われる極めで深刻な事態が続いております。 交通事故は特殊な出来事ではなく、その危険は交通社会に参加する国民すべての身近に存在しております。交通事故を防止し、事故による犠牲者の減少を図るには国民一人一人がこのことを十分に認識し、交通事故をみずからの問題としてとらえて安全行動をとることが肝要であります。 政府は、こうした国民の自主・自発的な安全行動を促す強力な広報啓発活動等の施策を関係機関、関係団体の緊密な連携のもと、早急に実施し、国民の安全意識の高揚と安全知識の普及を図るとともに、第六次交通安全基本計画の策定に当たっては、現行計画における諸施策の検証等に基づく新たな視点からの施策の積極的な推進等を図り、あわせて次の諸施策を実施し、現下の深刻な交通情勢の改善を図るべきであります。 まず、交通安全施設等の整備の充実強化であります。 交通安全施設等の整備は、安全で快適な道路交通環境を確保し、交通事故の防止対策の根幹となるものであります。したがって、第六次特定交通安全施設等整備事業五箇年計画の策定に当たっては、その計画の拡大を図るとともに、事故多発地点における事故原因等の解明のための科学的、実証的な事故分析結果に基づいた道路交通環境等の改善策の集中的な実施、また、近年の最先端の情報通信技術等を道路交通に活用した安全対策の推進、さらに、歩行者等のいわゆる交通弱者に配慮した信号機等の整備や幅の広い歩道のネットワーク化等の施策を推進すべきであります。 次に、高齢者及び若者に対する体験型等交通安全教育の推進であります。 高齢者の交通事故は年々増加し、昨年の死者数は三千人を超え、全体の約三〇%を占めるまでに至っております。一方、若者の交通事故死者は減少傾向にあるとはいえ、昨年も約二千五百人に上っております。 高齢者の社会参加が進む中で、高齢者の夜間反射材用品の活用等の被害者対策にとどまらず、加齢に伴う身体的機能の変化等を高齢者自身に認識してもらうための運転者対策として、また、スピードを求めがちな若者に対しては、その危険性、車の持つ特性や性能限界等の理解を促す施策として、参加・体験型の交通安全教育が極めて有効な安全対策であり、免許取得時教育はもとより、各種安全運転講習等あらゆる機会を通じて積極的にこれを推進すべきであります。 戦後、交通事故による死者数が約五十万人、負傷者数は約二千五百万人を数え、交通事故による社会的損失は、我が国のGNPの一%に当たる約五兆円であるとさえ言われております。 政府は、こうした現下の厳しい交通情勢を十分に認識し、何物にも優先されるべき人命尊重のもと、国を挙げで交通事故撲滅に向け、実効ある措置を講じられたいというのが本決議案の趣旨であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたす次第であります。
○日笠委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 栗原裕康君外四名提出の動議のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○日笠委員長 起立総員。よって、本動議のごとく決しました。 この際、政府より発言を求められておりますので、これを許します。中山総務庁長官。
○中山国務大臣 大変ありがとうございました。 御決議いただきました委員の各位に心からの敬意を表しつつ、ただいま御決議いただきましたことについで、現在、関係省庁の協力のもと、第六次交通安全基本計画を策定中でございますので、御趣旨を踏まえまして、政府部内の連絡調整を図り、適切に対処をしていく決意でございます。 心から感謝をして、ごあいさつといたします。
○日笠委員長 次に、森建設大臣。
○森国務大臣 道路交通における安全の確保は極めて重要な課題でありまして、ただいまの御決議の趣旨を十分に尊重いたしまして、平成八年度を初年度とする第六次特定交通安全施設等整備事業五箇年計画を策定いたしますとともに、関係機関と緊密な連携のもと、総合的な交通安全施策の推進に全力で取り組んでまいる所存であります。 ありがとうございました。
○日笠委員長 次に、緒方運輸政務次官。
○緒方政府委員 ただいま交通安全対策に関する御決議がなされましたが、運輸省といたしましては、交通安全の確保が運輸行政の基本であることにかんがみ、決議の趣旨を十分に尊重し、自動車の安全基準の拡充強化、関係事業者に対する安全運行の徹底の指導など、関係省庁とも密接に連携しつつ、交通事故防止対策の推進に万全を期しでまいる所存でございます。よろしくお願いします。
○日笠委員長 次に、国松警察庁長官。
○国松政府委員 ただいま交通安全対策に関する御決議がなされましたが、国民の生命、身体の保護に任ずる警察としては、決議の内容を真摯に受けとめ、国民のすべてが安全で快適な交通社会を享受できるよう、関係機関・団体と緊密な連携をとりながら、広報啓発活動の推進、交通安全施設等の整備充実など、交通安全対策に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○日笠委員長 なお、議長に対する報告及び関係方面に対する参考送付の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○日笠委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次回は、公報をもっでお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十四分散会