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134回国会衆議院1995/11/06

外務委員会 第5号

発言数
101
登壇者
9
会派数
5
開催日
1995/11/06

会議録

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これより会議を開きます。  日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松沢成文君。

松沢成文新進党

○松沢委員 新進党の松沢成文でございます。  まず初めに、イスラエルのラビン首相がテロの犠牲になって亡くなられたということで、深く哀悼の意を表する次第でございます。  河野外務大臣がそのラビン首相の葬儀のためにイスラエルに赴いたということで、きょうは野坂官房長官が出席ということで、よろしくお願いをいたします。  まず、土曜日の日に行われました総理と沖縄の大田知事との会談、この会談、官房長官も同席された部分が多いと思いますけれども、新聞報道にもありますけれども、土地使用の首相の代理署名の問題を初めとする沖縄の基地問題についてさまざまな意見交換がされたと言われておりますけれども、官房長官、出席した範囲で簡単に、どのような内容で、どういう雰囲気の会談だったか、まずお聞かせいただければと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 松沢議員にお答えをいたしますが、御案内のように、日本時間で昨日午前五時にイスラエルのラビン首相が凶弾に倒れた。急遽、我々も慌ただしくなりまして、総理大臣は内政上の問題でどうしても行けない、こういうことになりましたので、外務大臣に御無理を申し上げて、けさ未明に立っていただきました。国対の方にも連絡をいたしましたが、それぞれ野党の皆さんにも与党の皆さんにも御理解をいただきまして、無事河野大臣が出発をしたことにつきましては、皆様方の御好意に対して深くお礼を申し上げる次第でございます。  質問の問題でございますが、総理と大田知事との会談は午前十時十五分から約五時間にわたって行われました。極めて友好的に、お互いの立場を尊重しながら、どのようにして県民の皆さん、その県民の心を日本の心としてどう対応すべきかという点について熱心に協議をいたしました。大田知事は、沖縄県の県民の思い、そういうものについてるる説明をし、代理署名ができない旨、背景と理由を説明を申されました。  御案内のように、河野外務大臣、衛藤防衛庁長官とペリー国防長官との話し合いによりまして、日米のハイレベルの協議機関をつくることができましたが、日本と、日本というか政府と沖縄とのそういう協議機関が不十分である、こういう認識に基づきまして、総理の方からそのことを提案をし、それを快諾されるというような、一貫した政府と沖縄との関係、日本政府との関係、こういうものをさらに緻密にして、今後の対応に処すべきことが必要ではないか、これが二点目。  三点目としては、地位協定の問題でございますが、地位協定の問題については、御案内のように、文書を書きかえるということは困難であろうというふうに思いました。  したがいまして、沖縄は何を望むか。沖縄の県 民の豊かな生活、安らぎ、そういうものに支障になる諸点についてはどのようにして解決していくか。それは、例えば超低空飛行とか騒音問題とかあるいは沖縄開発のために支障を来す物事、そういう施設等についてはどういうふうにやるかということを協議するための新しい委員会を政府と沖縄の間につくっていこう、そしてそれをハイレベルの中に上げて、一つ一つの問題をこれからのプロセスを立てながら実行していこうではないか、こういう大筋の話し合いが行われました。  したがって、最終的な感想として言うなれば、極めて友好的に、お互いの立場を尊重しながらこれについてはやらなければいかぬ、今申し上げましたような諸点が会談の中で大まかに言われたことでございます。  以上です。

松沢成文新進党

○松沢委員 会談の中の一つの焦点になりました米軍用地の強制使用の代理署名の問題は、大田知事の方はできないという回答であったということでありますが、そうなると、最後の手段として、総理、首相みずからがこれを行わなければいけない。しかし、これを行うプロセスというのはさまざまあるようでありまして、かなりの時間が必要である、もうタイムリミットは来ているんだ、こういう判断なんですけれども、この場に及んで総理はこの署名をするようなニュアンスの回答をしたということでありますが、官房長官として、総理はこの署名をいつごろやるおつもりなのか、またそのプロセスは大変長いようですけれども、それを間に合わせるためにいつごろまでにやらなければいけないと思うのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 クリントン大統領と総理との会談は十一月二十日です。約七十坪ぐらいな土地を借りておりますが、それは来年の三月三十一日に期限が切れます。二年後の五月にあと三十四件がございますが、一括して出ておりますので一括して処理する必要があろう、こういうふうに考えております。  沖縄県知事は、この前の署名をしたときには既に前の知事が署名をしておった、その後の始末だったのでできたけれども、そのときには、公約をし、いろいろな思いで私は今回はどうしてもできない、長く御説明すると先生の質問時間がなくなりますので、どうしてもできない、こういうことでございまして、総理は、沖縄県知事の立場はよく理解はできる、沖縄県民の意向というものがあなたの中にはにじみ出ておる、こういう理解のある態度を示されました。しかし、理解のある態度を示せば、みずからが処理しなければならぬということに必然的になってまいります。したがって、これはどうするかということについて、総理はみずからが決断をするおつもりのようでございます。それについて私と協議はいたしておりませんが、いずれにしても、事務的な手続というものもございますし、相当の期間が必要だということも総理は十分に御承知でございます。したがいまして、それについての決断はいっされるか、どのような意見を皆さん方からお聞きになるか、そういうもろもろの問題を含めて沖縄の知事に対しては理解はできるとおっしゃったわけでありますから、それについての決断は総理みずからが御決断になるだろう、このように考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 それでは、本題であります新しい特別協定の問題に入りたいと思うのです。  基地問題が最近クローズアップをされているその一つの理由は、沖縄にかなりの基地が集中して、今回の事件にも象徴されますように、戦中戦後の沖縄が犠牲になってきたというところからだと思うのですけれども、何も基地があるのは沖縄だけではなくて、日本全国に点在をしているわけであります。私の地元であります神奈川県も、十六施設、二千百四十ヘクタールの米軍基地があって、基地の数というのは全国三番目であります。特に神奈川県の基地の場合は大きな特徴がありまして、一つは、在日の海軍司令部が横須賀市、横須賀基地にある。そしてもう一つは、陸軍の司令部はキャンプ座間にある。両方とも、神奈川県の基地に在日米軍の中枢機能があるという大きな特徴があるのですね。もう一つは、厚木の海軍航空施設や相模総合補給廠など、県内の基地の多くが極めて過密化された都市の中にあって、周辺地域の基地公害あるいは町づくりの障害になっているという大きな特徴があると思うのです。  そこで、まず初めに伺いたいことは、先般、日米間で基地問題に対する協議機関をつくるということがペリー国防長官と河野外相あるいは衛藤防衛長官との間で決まったということでありますけれども、この基地問題は、もちろん今のメーンのテーマは沖縄でありますけれども、沖縄の基地の問題の整理・統合・縮小を議論をしていくというものなのか、それとも、沖縄に端を発して日本全体の基地のあり方を新しい安保体制に合わせて見直していくという、日本全体の基地を見直すという極めて大きな土俵に立つものなのかこのいずれか、どちらの方向なのかをまずお聞かせいただければと思うのです。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 河野大臣、防衛庁長官とペリー国防長官とハイレベルの協議機関を設置する、この内容は、沖縄の軍事基地は、米軍の日本における基地の七五%が沖縄に集約されておる、松沢先生がおっしゃるようにその次は神奈川だということはよく承知しておりますが、そういう面で、あのときの協議は、沖縄を中心にして軍事施設や区域の問題については協議をしよう、こういうふうに話し合いがされたというふうに承知をしております。したがいまして、あなたの御意見はそれなりの意見として重く受けとめておきますが、当時は、沖縄問題を中心にして話し合うということについて合意がされたというふうに理解しております。

松沢成文新進党

○松沢委員 それでは、この新特別協定に追加された訓練移転費に関連して伺いたいと思うのですけれども、この訓練移転費というのは、厚木基地、米海軍の厚木飛行場の米空軍艦載機の夜間連続離着陸訓練、俗称NLP訓練と言われているものですけれども、これを厚木の基地から硫黄島の方に移すための訓練移転費である、この協定の第三条の規定に基づいてこのNLP訓練が移転の対象となっているということであります。  そこで、この移転経費というのにはさまざまなものが含まれると思うのです。メーンは燃料費でしょうけれども、向こうに兵隊さんが滞在する、宿泊だとか、さまざまな経費があると思うのですね。この移転経費というのはどういうものをいうのか。日本側が負担する負担経費の対象範囲をまず明確に、どういうものをいうのか示していただきたいと思うのです。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 米軍の訓練が周辺地域住民の生活環境に影響を与えるような場合に、安保条約の目的達成と地域住民の方々の要望との調和を図るために、可能な範囲で訓練をほかの場所に移転することによってこのような影響を軽減することは、日米安保体制の円滑な運用を確保する上で極めて重要であると考えているわけでございます。そして、この協定のもとで負担する訓練移転経費でございますけれども、訓練の移転に伴い追加的に必要になる経費、これは第三条に書いてございます。  それでは、いかなる経費が追加的に必要となる経費に相当するかということでございますが、個々のケースごとに判断されることになるということでございますけれども、あえて一般論として申し上げますれば、例えば特定の施設、区域から他の施設、区域への米軍の移動に要する燃料費や、他の施設、区域において訓練を実施するために新たに必要となる物資等の輸送費といったようなものが考えられると思います。そして、本件経費の負担の対象は日本国政府が負担することを前提に移転を要請するものに限り、各会計年度ごとに我が国が負担することとする額は、アメリカ側から提供されました経費項目、見積もり等の情報を踏まえまして日本政府の側で決定するということでございます。  そして、今委員御指摘のNLPの問題でございますけれども、現在政府がこの協定の対象として 念頭に置いておりますのは、厚木ほかで行われます空母艦載機の夜間着陸訓練、いわゆるNLPの硫黄島への移転は対象になり得るということで政府として念頭に置いているわけでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 この硫黄島へのNLPの訓練の移転なのですけれども、もう二年ほど前に硫黄島の施設が完成しまして、徐々にこのNLP訓練を移して実験的にやっていただいているわけであります。そこで、全面的な移転を目指して新しい特別協定でこれを規定していただくわけですけれども、来年度の予算に当然この経費を盛り込まなくてはいけないと思うのですけれども、ほぼ全面的に今やっている訓練を硫黄島に移転していただくと仮定して、燃料費等々含めてこの訓練移転費、大体、年間予算はどれぐらいになると見積もっておられるのか、この点についてお聞かせいただきたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 新特別協定に係る所要経費でございますけれども、国会の御承認をいただきましてから、今後アメリカ側から算定の基礎となる資料の提供を受けて査定をするということでございますけれども、現段階で幾らということの具体的な金額は、申しわけございませんけれども申し上げられないということでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 これまでやった経験上、おおよそどれぐらいかかるのか。見積もりの予算額を細かく言う必要はないのですが、大体、三億ぐらいなのか、十億ぐらいなのか、二十億ぐらいなのか、これぐらいもわからないのですか。それじゃ予算を組めないと思うのですけれども。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 全く大ざっぱなところで恐縮でございますけれども、三億から四億程度というふうに考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 三億から四億程度かかる見込みということですね。  次に、この移転されるNLP訓練、ナイト・ランディンク・プラクティスという英語らしいのですけれども、このNLP訓練というのはどういう訓練をいうのか。その定義というか、日本側のNLP訓練はこういう訓練のことをいうのですという把握、これをまずお聞かせいただければと思うのです。

山口金一防衛施設庁施設部連絡調整官

○山口説明員 御説明申し上げます。  米側によれば、空母の出港に先立って、夜間、陸上施設の滑走路を空母の甲板に見立てて、夜間の海上で揺れている空母に安全に着艦できるよう行われる空母艦載機による着陸訓練であります。

松沢成文新進党

○松沢委員 その定義のNLP訓練というのは、これまでアメリカ軍が厚木基地でやる場合に、これを一応事前通告していた、何日の夜やりますと。すごい轟音ですからね。これを周辺住民に周知をする。何日の夜ごろアメリカがやりますのでぜひとも、御勘弁をというのじゃないですけれども、周知をするわけです。それによって、一応地域住民の方も事前通告を受けているわけですから、多少の不満も和らぐわけなのです。  ところが、このNLPの訓練、無通告のNLPと俗に地元自治体では言っているのですけれども、この今言った定義の中のNLPに入っていないアメリカの夜間の飛行機による離着陸訓練があるらしいのです。こういうことをやられてしまうと、もう地域住民の不満は殺到してしまいまして、地元の自治体が対応できないくらいに、通告がないぞ、なぜやっているのだということで来てしまうらしいのです。  現に、九四年七月あたりには、この無通告のNLP、あるいは十二月、さらには九五年の七月あたりにも行われていると聞くのですが、地元の地域住民からしてみれば、爆音を出す基地騒音公害であるNLPに似たような訓練はできる限りすべて硫黄島に持っていっていただきたいというのが大きな要望であるわけなのですけれども、この辺については防衛施設庁並びに防衛庁、どう判断されているのでしょうか。やはりアメリカ軍がいうNLP、通告してくるものだけを移転対象にして、それと同じような夜間の離着陸訓練が行われている、でもそれはアメリカ軍がいうNLPでないのであればそのまま続いても仕方がありませんよ、こういう立場なのでしょうか。それとも、全面的に持っていっていただきたい、こういうことをアメリカ政府に対して言っているのでしょうか。

山口金一防衛施設庁施設部連絡調整官

○山口説明員 御説明申し上げます。  硫黄島における艦載機着陸訓練につきましては、厚木飛行場の代替施設を三宅島に設置するまでの間の同飛行場の騒音の軽減を図るための暫定措置として日米間で合意されたものであります。  硫黄島の艦載機着陸訓練施設の整備後の同島における訓練につきましては、米軍の運用上の問題であり、明確にお答えできる立場にはございませんが、米側によりますれば、基本的にはできるだけ多くの訓練を同島で実施するよう努力しているが、同島は厚木飛行場から約千二百キロメートルの遠距離にあるため、即応態勢等の面での問題や天候不良等の不測の事態があり、訓練の全部を同島で実施することは困難としております。  いずれにいたしましても、当庁としては、厚木飛行場の騒音軽減は重要な課題であるとの認識のもとに、できるだけ多くの訓練が硫黄島において実施され、騒音の軽減が図られるよう、今後とも米側の理解と協力を求めてまいる所存であります。

松沢成文新進党

○松沢委員 そういう方向でぜひともお願いをしたいと思うのです。  そこで、今の答弁にもありましたけれども、私ども地元自治体側は、こういうかなりの迷惑のかかる訓練ですから、できる限り一〇〇%、全面的に硫黄島に持っていってもらいたいということでありますが、今御指摘のありました天候の問題とかあるいは距離がかなり離れているという問題、こういう問題を幾つか掲げて米側は全面移転はなかなか難しいということを言われていると聞きますが、今米軍側が掲げている障害項目、硫黄島へ全面移転をするとしたら、それは目標だけれども、こういう難しい点があって全部はできない、こうアメリカは言っていると思うのですが、この障害項目、幾つかあると思うのですけれども、できたら明示していただきたいと思います。

山口金一防衛施設庁施設部連絡調整官

○山口説明員 御説明申し上げます。  米側の説明によりますれば、具体的には、即応態勢、時間、経費、士気等としております。  特に即応態勢については、硫黄島の訓練後、使用した航空機及び機器類の整備、機材の積み戻し等を本土で行う必要があり、また、その間ある程度の訓練を本土で行うことは避けられないところであるとしております。

松沢成文新進党

○松沢委員 時間、経費、即応態勢、兵士の士気、この四つが多分今の答弁の中に挙がったと思うのですけれども、確かに時間はかなりかかると思うのですね、現地でやるよりも。ただ、もし日本の近海で有事があった場合を想定しても、帰ろうと思えばジェット機で二時間ぐらいで帰れる距離ではあるのですね。  それで、経費、費用の面は今回日本が全部負担するということになりましたので、ほぼ解決ができたと思うのです。  また、兵士の士気といいますけれども、これは戦争が起きた場合の訓練でありますから、果たして硫黄島に行ったからといって兵士の士気が下がるかどうか、これも少し疑問なところもあるのですね。  ですから、こういう形でアメリカ側は障害項目を出していますけれども、できる限り日本もそれには協力し、やっていくのだから、全面的な移転を目指してほしいという要望をぜひとも防衛施設庁の方でも今後とも続けていただきたい。この十年以上も、厚木の周りの住民は、夜間のジェット機の爆音によりますひどい騒音で、赤ちゃんが引きっけを起こしたり、さまざまな被害に遭っているわけですね。今回こういう明るい見通しができてきたので、今後とも全面移転を目指してぜひとも粘り強く米軍側と交渉を続けていただきたいという要望にとどめておきます。  続いて、他の神奈川県の基地について少しお伺 いをしたいと思うのです。  神奈川県は先ほど申し上げましたように十六施設あって、北海道に次いで全国で三番目の施設なのですね。ところが、この中には、例えば相模総合補給廠あるいは厚木飛行場のピクニックエリアとか、どう見ても、地元の自治体あるいは周辺の住民から見て、遊休化して基地として余り使っていないというふうに思われるところがかなりあるのです。  そこで、これら遊休化している基地の整理縮小、返還というのは地位協定上も推進されるべきだと思っていますけれども、その辺についてはいかがでしょうか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 日米安保条約の目的達成のために必要な施設、区域を提供することは、安保条約上の我が国の義務でございます。それで、委員御指摘のように、神奈川県には十六の米軍の施設、区域がございまして、これは、このような安保条約の義務に基づいて米側に提供されているものでございます。  それで、委員今御指摘になりましたように、地位協定上はどうかということでございますが、一般論として申し上げれば、地位協定上、米軍に提供した施設、区域が協定の目的のために必要でなくなったときはいつでも我が国に返還しなければならないということでございまして、この規定に従いましてこれまで施設区域の返還が行われてきたのは事実でございます。  ただ、神奈川県について見ますと、現段階で施設、区域がこの返還義務の対象になっているというふうには、まだ政府として判断しておりません。

松沢成文新進党

○松沢委員 それでは、ひとつ具体的な事例でちょっと当局の見解をいただきたいのですけれども、神奈川県には上瀬谷通信施設というのがあります。この上瀬谷通信施設というのは、いっどのような目的で米側に提供されたのかまずここをお聞かせください。

多田孝基防衛施設庁施設部連絡調整官

○多田説明員 上瀬谷通信施設につきましては、現在、通信施設として提供されているものでございます。(松沢委員「いつごろからですか」と呼ぶ)ちょっと調べておりませんので……。

松沢成文新進党

○松沢委員 私の方の資料では、多分、昭和二十七年の九月八日に、外務省の国際協力局長の通知によって、通信関係施設として米軍に提供されているということだと思います。  そこで、現在この上瀬谷通信施設というのは、もう通信施設の一番のメインの施設であるアンテナすら撤去されているのですね。それで、米軍の太平洋軍の準機関紙であるスターズ・アンド・ストライプスですか、星条旗新聞でもこういう記事があるのです。一九九四年には、屋外のレクリエーション地区あるいは住宅、倉庫としての利用計画が提案されているとの報道もあるわけなんですね。こういう報道については、防衛施設庁、把握されているのでしょうか。

多田孝基防衛施設庁施設部連絡調整官

○多田説明員 御説明申し上げます。  報道については承知しております。

松沢成文新進党

○松沢委員 そこで、報道について御承知をいただいているのはいいのですけれども、現にこの施設の基地の看板が、もう通信施設から支援施設という形に書きかえられているのですね。基地の名称が書きかえられている、これは大きな問題だと思うのですが、普通、施設の名称変更というのは日米合同委員会での承認事項だと思うのですね。ただ、日米合同委員会ではその変更が承認されてないと思うのですけれども、これはおかしいのではないのでしょうか。この辺については、当局、どうですか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 委員御指摘のように、米軍に提供されます施設、区域の正式名称というのは、提供時に日米合同委員会において決定され、以後、施設分科委員会等の日米間の公式な協議等の場においては、このように決められた正式名称が使われるということでございます。  で、今先生御指摘の、看板が変わっているということは私も新聞記事で拝見いたしました。ただ私は、これは正式名称が変わったというふうには受けとめておりません。正式名称を変えるためにはやはり正式な手続が必要でございます。この看板は便宜のためにそういうことで使用しているのではないかというふうに思いますけれども、施設そのものが合同委員会で合意された本来の目的のために使用されているのであれば、そのような看板を使ったからといって、直ちに問題視しなければいけないものというふうには考えておりません。

松沢成文新進党

○松沢委員 この施設に駐屯しているアメリカ軍の関係の部隊なんですけれども、ことしの六月には海軍保安群上瀬谷分遣隊、百五十人の部隊が廃止されているのですね。また同じ時期に、海兵隊上瀬谷分遣隊四十人、これは横須賀基地に移転しているのですね。そしてまた十月に、米海軍太平洋統合情報センター上瀬谷分遣隊、これが横田基地に移転しているのですね。この通信施設で仕事をしている部隊、それぞれ廃止されるかほかに移転して、今そこにない状況なんですね。と思うのです。それで、看板もつけかわっている。日本は通信基地としてこれをアメリカに提供したのに、その内容もその目的もすべて、私たち日本が知らない間に変わってしまっている、こういう状況ではないのでしょうか。どうですか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 委員御指摘のように、上瀬谷基地にございます暗号通信等を任務とする海軍保安群部隊NSGAというのは廃止されております。それから、同基地の通信施設の警戒任務についておりました海兵隊分遣隊が横須賀米軍基地、海軍基地に移動したことはそのとおりでございます。それから、上瀬谷基地に所在しておりました太平洋統合情報センター分遣隊はこの秋に横田基地に移転される予定というふうに聞いておりますが、他方、依然として、米海軍第七艦隊の第七十二任務部隊の司令部の機能は維持されており、この基地は通信施設として使用されているというふうに承知しております。

松沢成文新進党

○松沢委員 まだ維持されている部隊もあるようでありますけれども、この上瀬谷通信施設については以前からこういうことが言われております。ぜひとも防衛庁なり防衛施設庁の方でしっかりとそこを把握されて、もしもう米軍に必要のない施設であるのであれば、日本側に返還いただくなり、これは日米合同委員会の協議事項でありますから、政府としてしっかり対応していただきたいということを要求をしておきます。  最後に、時間がありませんので、神奈川県のもう一つの大きな基地であります海軍の横須賀基地についてお伺いしたいのです。  この横須賀基地は在日米海軍の司令部が置かれているわけでありますけれども、米国の東アジア前方展開戦略の中でどのような位置づけになっているというふうに外務省は把握していますでしょうか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 かねて委員会でも御議論が出ておりますけれども、東アジア・太平洋安全保障戦略の中で、アメリカは、アジア・太平洋地域に約十万人の前方展開兵力を維持するという政策を明らかにしているわけでございます。そして、その中で、海軍力は大きな輸送力及び高い機動性があるということで、このアメリカの前方展開戦略を支える極めて重要な要素という位置づけをしております。そして、我が国が米海軍に提供しております施設、区域はこのような米海軍の活動を支える重要な役割を果たしているということで、米国が本年三月に発表いたしました日米安全保障関係報告書という中にも、「これらの施設は重要な海軍の展開を維持する米国の能力に対して直接に貢献している」とされております。  特に、今御指摘の横須賀の海軍施設につきましては、米国第七艦隊、第七艦隊はその抑止力をもちまして我が国の安全と極東の平和と安全に寄与しているわけでございますけれども、この第七艦隊に対して艦船修理などの後方支援を提供しているほか、先ほど委員も御指摘のように、在日米海軍司令部の所在地という、そういう機能を果たしているということで、我が国周辺における米軍の前方展開に極めて重要な役割を果たしているとい うのがアメリカの認識でございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 アメリカの戦略の中で日本の在日米軍基地の中枢機能を持って極めて重要な役割という答弁であったと思いますけれども、数年前に、アメリカの前方展開を考えるときに、フィリピンのスビック、クラークの両方の基地が撤廃をされた、そしてまた、グアムも米軍の基地が縮小をされるというふうに聞いておりますけれども、こうした太平洋地域の、東アジア地域のアメリカの基地の事情を考えますと、今後この日本の横須賀基地の強化拡大がどんどんなされていくのではないかという懸念もあるわけなのですが、その辺については外務省はいかがお考えでしょうか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 アメリカとフィリピンとの間の軍事基地協定が終了いたしまして、アメリカは平成四年十一月までにフィリピンにございますスビック基地からの撤退を完了しております。これに伴いまして、平成四年末までに約三百名の兵員及び軍属が日本に移動いたしまして、各地の部隊に編入されたものと承知しております。  そして、この約三百名のうち、具体的にどれだけが横須賀に編入されたかということについては私ども承知いたしておりませんけれども、そう大きな数ではございませんで、これをもって横須賀基地の機能が拡大されたとか強化されたと言うには当たらないのではないのかなというふうに思います。  それから次に、グアム島のことでございます。  グアムに所在いたします各種の施設、機能につきましても、一九九〇年のアメリカの基地閉鎖整理法に基づいて整理再編成の計画が示されておりますけれども、これらの計画を子細に分析して見ますと、基本的にはハワイとアメリカ本土へ部隊等を移転するということになっておりまして、日本がその移転先になっているということはないと考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 そのような心配は余りないようでありますけれども、最初の話に戻りますが、日本とアメリカの間で新しい協議機関が設置されるということで、先ほど官房長官のお話では沖縄の基地問題を中心に議論を進めていくということでありました。私もそれは十分理解ができるわけでありますが、日本全土、神奈川も含めてかなり基地にまつわる問題というのは地域でそれぞれ抱えておりまして、日本国民全体が今後アメリカ基地がどういう形になっていくのか大きな関心を持っているところだと思うのです。  最後に要望ですけれども、沖縄の基地の問題が中心になるのは当然でありますが、それと同時に本土の基地の整理縮小あるいは再編の問題ですね、これについてもこういう協議機関で積極的に取り扱っていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 伊藤茂君。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 外務大臣がテルアビブに急遽行かれまして、また、臨時代理の野坂さん御苦労さまでございます。  今度イスラエル首相のラビンさんが暗殺をされた。私にとっても衝撃的な事件でございまして、まことに遺憾な事態というふうに思っております。中東和平が本当に歴史的な大詰めに来ているという段階でございまして、私どもも何か不安を消すことができないという状況でございますが、外務大臣代理にお伺いいたしますが、政府としてどういう見通しを持っておられるか。それから、中東和平の行方に、先般の首相の訪問もございまして、本当にこれは歴史的な大詰めを成功させなくちゃならぬ、我が国も可能な努力を尽くして協力をしなくちゃならぬという状況であろうと思いますが、どうお考えでしょうか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 先生御指摘のとおりに、ラビン首相が右翼の凶弾に倒れ死亡した、こういうニュースは中東の和平にとって非常に大きな影響をもたらすものと考えております。しかし、これによって平和の進行くの体制はより強化をされて、今度外務大臣が総現代行におなりになりましたけれども、そのことを踏まえてラビン首相の遺志を継いで進めていかれることは間違いないと私は予測しておりますし、またアラファト議長も、中東和平にとって大きな指導者を失ったことについては極めて残念だけれども、その遺志を継いでパレスチナ、イスラエルの平和を守り抜いていくような中東和平の確立に向かって努力するということは明言をされておるわけでありますから、それについて進めるだろうと思います。  日本の対応の措置は、総理大臣もたったこの間中東の訪問をされてラビン首相ともお会いになり、何としても日本はできるだけの援助をして中東の和平に貢献をしたい旨を述べられ、また、イスラエルの首相はそれを快く受けとめて、日本の協力方を要請をするという場面もあり、今後日本国政府としては積極的に平和な中東をつくるために最大の努力をしてまいりたい、このように考えております。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 まことに衝撃的な事件でございまして、また我が国も重要な役割を精いっぱい担わなければならないということでございます。外相臨時代理の御答弁をいただきましたが、政府でできる限りの努力を払うように私もお願いをしたいと思います。  五十五分からちょっと中座されるようでございますから、中座される前に一つお伺いしておきたいのですが、四日の日に総理と沖縄の大田県知事とお会いになりまして、異例の長時間本当に真剣なお話をなさったようでございます。私は、もともとこれは村山首相対大田県知事とかあるいは政府対沖縄県とか、対峙し合う、対抗し合うような関係でも、また国と地方という上下の感覚でとらえるべき問題でもない、本当にこれは沖縄の現状について、総理も言われておりますが、痛みをともにしながら共同でこの問題を打開していく、そういう重要な問題だと思います。また、今日の日米安保を含め日本とアジアなどの、日米関係の将来に向けて、何か沖縄から問題を投げかけている大切な問題だというふうにも考えております。  一つだけお伺いしたいのですが、村山首相と大田知事との会談の中で、日米間の協議のシステムについては先般合意をいたしましたが、政府と沖縄の間でもハイレベルの協議の場をつくろうではないかということが合意されたようでございます。私は、日米間とそれから沖縄と政府、その両方にまたがって、ほぼ一年間のうちに何をするのかということを並行して真剣に議論をするということは大変意味のあることであると思います。そしてまた、ある意味では初めて政府も与党も全力を挙げて沖縄問題の打開に取り組むという姿勢を示すということになるのではないだろうか。トップ同士の会談は非常に有意義なものだったと私も思います。それだけに、これから一年間、これからの努力が、まさに政府にとっても重要な責任になったということを痛感をするわけであります。  ハイレベルのということを申されましたが、これは今までの経済問題を中心にした開発庁とかいうもののレベルを超えたことが必要ではないかというふうに思います。前の阪神復興委員会などでも政府、内閣が中心になり、県知事も参加をしているというふうなシステムでございました。まだすぐ固まらないかもしれませんが、そのハイレベルの、そしてまた強力な機関というイメージをどのように緊急に具体化されていくのか、お考え方を伺いたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 お答えいたしますが、日本と米国とのハイレベルの小委員会はつくって、クリントン大統領の任期も終わろうとしておるわけでありますから、御指摘のように、この約一年間の間に沖縄の諸問題についてはある程度のプロセスを考えなければならぬだろう。そのためには、今まで沖縄と政府との考え方は、十一省庁の関係省庁と沖縄との協議機関を持っておりましたけれども、残念ながら一回も開催することができ得なかった。こういう実績があるために、政府としては、閣議決定をして、沖縄と政府との間に協議機関を正式なものをつくる。今までの二十三事案プラス三事案については即刻、整々として進めてい くけれども、新しい問題、特に沖縄から提案がありました騒音、超低空飛行あるいは生活に支障のある諸問題については、日米合同委員会の前に沖縄と政府との間で十分話し合って、その小委員会で討議をしよう。その事務的な問題は今沖縄県の副知事と官房副長官の間で詰めるということになっておりますから、指摘されたように、この一年間でそれらの問題について順序を並べてお互いに話し合っていく。  一度に解決ができるという問題でもないと思いますけれども、沖縄の基地の整理統合に関連し、そしてイコール縮小につながる、こういう方向というものを沖縄県民は多く望んでおるわけでありますから、その期待にこたえるような方法を政府としては全力を挙げてまいりたい。そして、そのことが総理と大統領との首脳会談によっての出発点になるだろう、こういうふうに考えております。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 済みません、野坂さん、もう一つだけ簡単に……。  日米間の新しい協議機関、これも日米首脳会談が行われる二十日までにそれが具体的に構成をされ、そしてどのような仕事をどうするのかということを含めて首脳会談に報告をするという段取りになっているようでございます。それは後ほど伺いますが、沖縄と政府との間のこともそれとテンポを合わせて、要するにこれからゆっくり構想を考える。副長官、副知事同士の御相談は大変結構だと思いますが、二十日までに同じテンポで構成をされ、スタートをし、それがやはり相ともに日米首脳会談の前に素材としてトップ間の交渉に提供されていく、ふさわしいと思います。二十日までに大急ぎでやらなければならぬということではないだろうか。それがまた沖縄県民に対する政府の熱意の表明ではないだろうかと思いますが、いかがでしょう。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 伊藤さんにもお世話になってまいりましたが、おっしゃるとおりでございまして、日米の新しい委員会というのは2プラス2の下であり、日米合同委員会の上にある、いわゆるハイレベルの小委員会を双方十名程度でつくろう。沖縄と政府との間についてもクリントンさんがおいでになるまでにそういう制度をつくろう。そして、できるだけ速やかにこれらの問題を整理して、それぞれの期待にこたえていかなければならぬ、こういうふうに考えておりますので、今お話ししてくださったとおりに作業は進めてまいりたいと考えております。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 精いっぱい頑張っていただきたいと思いますし、私どももできる限りの支援の努力をしたいというふうに考えております。  北米局長に伺いたいのですが、私は先般ペリー長官がおいでになった際に、行動委員会、ハイレベルの協議機関を設置する、極めて適切なことだと思います。そして、沖縄の関係の皆さんとも意見交換をしてみますと、この一年間にという取り組み方は沖縄の皆さんから見ても非常に適切な措置であるというふうに評価をいたしております。九七年ごろから新しい中期のプランをつくりたいということのようでございまして、そうなりますと、この一年間、最大限に努力をすることの意味は非常に大きい。この一年間の努力の実りをベースにして希望のある次の沖縄の計画ができるということでございまして、一年間という期間のうちに精いっぱいの努力をするということ、そしてまたこの期間の中で最大限やってみる、努力をするということの意味は現実論として非常に意味が大きいというふうに私は考えているわけであります。  先ほど外相臨時代理に政府と沖縄との関係を伺いましたが、これはペリーさんとのお話の中でも、二十日の日米首脳会談までにその仕組みが具体的に構成をされ、そしてまたこの一年間に何をやるのかという、そういう構想と申しましょうか、テーマセッティングと申しましょうかということも決めて、そして首脳会談に報告をされるというふうに実は聞いているわけであります。一日の夕方、私もほかの同僚議員と一緒にペリーさんにお会いをする機会がございましたが、この協議機関ができる、その中でアクション、行動という言葉が入っていることをぜひ御注目くださいというふうにペリーさんも言われておりました。その辺の、二十日までにどうしていくのか。二十日までに、短い期間ですが、どう精力的な組み立てを米側と相談をしてやるのか。これはいかがでしょう。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 伊藤委員御指摘のように、ペリー長官はこの委員会のことをアドホック・アクション・コミッティー、アドホックな行動委員会というふうに彼自身名づけまして、そう言っております。そういう名前で日米間でまだ合意したということではございませんけれども、アメリカ側の意気込みというのはそこにあらわれているのではないかというふうに思います。  一日の外務大臣、防衛庁長官とペリー国防長官の会談におきましては、沖縄県における米軍施設、区域の整理統合を促進するために日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2というものでございますが、そのもとに、日本側は外務省、防衛庁の局長級等が参加し、アメリカ側からは国務省、国防省の、言ってみれば政策レベルの人に出ていただき、在日米大使館それから太平洋軍司令部、在日米軍の関係者が参加するような形の新たな協議の場というのがいいのではないかという大まかな合意がございます。これは今後、まさしく委員がおっしゃられるように、クリントンさんが日本に来るまで、十一月二十日の日米首脳会談までにもう少し具体的に詰めまして発表できるような形にしたいということでございます。  そして、この協議の場で何をするかということでございますけれども、中長期的な観点から、沖縄県におきます米軍施設区域のあり方、それから訓練、安全等、駐留する米軍の活動に伴って生ずる問題について検討しようということでございます。  その検討の具体的な中身、それから今委員一年間ということをおっしゃいました。日米間で大体それぐらいだなという感じにはなっておりますけれども、この辺もきちっとした形で日米間で取り決めるよう、合意するよう努力したいというふうに思います。  そして、私どもとしましても、せっかくこういう委員会をつくる以上は最大限のことはやりたい。そして、安保条約の目的達成と沖縄の方々の要望との調和を図りながら、地元の御協力もいただく形で、沖縄県におきます施設区域の整理統合、それからその他の問題に進展が得られますよう努力していきたいというふうに考えております。     〔委員長退席、玉沢委員長代理着席〕

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 ちょっと物足りないですね。ペリーさんから私が伺ったのは、本当に真剣にやるんだという気持ちは私も直接伺いました。アメリカ側もある意味では非常に真剣に対応しているというふうに思います。やはりもっと直接の日本側の方がしたたかな交渉能力を発揮するぐらいやらなければならぬ、日米安保条約の円滑な運営ということはまず共通の大前提でなければならぬというふうに私も思うわけでございます。  機構のことなんですが、局長級という話を新聞でも報道されておりますし、相談されているようであります。しかし何か、今までの日米合同委員会、今の日米合同委員会の日本側の責任者はあなたですね、というものを超える強力なものをつくって、強力かつ機動的にやるんだというものが姿に見えるような仕組みというものをぜひ考えるべきではないか。これが一つ。  それから、中長期で検討してという答弁がありましたが、私はこの一年間のうちにできることをどうするのかということが一番肝心だと思います。沖縄へ与党合同代表団で伺いましたが、もう抽象的、包括的塗言葉は聞き飽きた。五年前の苦渋の決断を知事がするときもそういうことを言われた。何も変わらなかった。現実的に具体的にどこまでどうできるのかという姿を明らかにしてもらいたい。もちろん、アメリカの戦略その他、触 れる問題の大きさとかいうことは、現地の皆さんですから十分かみしめております。現実に今できることを最大限に、具体的にお願いしたいという姿であろうと思います。また、そういうのはペリー長官の側からも、二十二事案のうち残されたいわゆる十事案というものについては年内に、二カ月間のうちにやりましょうということを言われたということにもあらわれているわけでありまして、やはりそういう米側の姿勢以上の熱意でこの問題に取り組むということが非常に重要なのではないだろうか。そうでないと、外務省にもいろいろな批判が起きてくると思います。  きのう聞きましたら、きょう、あす、沖縄の県会議員全員が上京します。百名代表団、沖縄県の県会議員全員が上京して、そして、自民党のあるいは新進党の議員団の皆さん、県会議員の皆さんを含めて、そのメーンは外務省に座り込みをするんだという話になっているようであります。  そういうことをやはりきちんと受けとめて、とにかく内閣の中でも、総理の心境もいろいろと私ども伺っておりますけれども、外務省が、この大きな責任を担う日米交渉の責任、やはり沖縄県民や国民の期待にこたえ、そしてまた精いっぱいの努力をするんだという姿が目に見えるようにしなければならぬということを私も身にしみて痛感するわけであります。いかがですか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 伊藤委員の言われること、一々ごもっともだと思います。私どもも重く受けとめて、全力を尽くしたいというふうに思います。  まず合同委員会でございますが、地位協定に基づいてできている協議機構ではございますけれども、どちらかというと実務的な委員会でございますので、今度の新しい協議の場は安全保障協議委員会、大臣レベルの会議の下につくりまして、そこに直接御報告をするというような形にし、そこで具体的な案件が出てくるとすれば、それを合同委員会の方にまた戻して、そこでアクションをとるというような形を考えているわけでございます。  それから、この一年間というのは非常に大事な一年間だと思います。アメリカも大統領選挙を控えておりますし、我が方としても、一日も早くいろいろな問題の解決に当たりたいということで、今先生の言われたことを重く受けとめまして、私ども全力でやりたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 その具体的な中身のことは、今後沖縄県と政府間でも共通の認識のもとに真剣な努力がなされるでありましょうし、また、直接には施設庁の問題ですから、それは避けたいと思います。ぜひ精いっぱいの努力を、当面二十日までに、そしてこの一年間に全力を挙げた努力をお願いしたいと思います。  次に、地位協定の問題に移りたいと思います。  本委員会で今議題となっている特別地位協定、私どもは、この問題について決定をする前提として、地位協定全体についての今後の努力ということが極めて重要なのではないかというふうに思っております。また、今までの大臣答弁、当委員会など伺っておりますと、大変不十分な気持ちがいたします。また、私どもも野党時代には厳しく反対をしていたことでございまして、そしてまた、今は現実からスタートをして、一歩一歩新しい政府らしい努力をどうできるのかということに与党の一員として努力をさせていただいている。その中には、一〇四号線の実弾射撃問題についての処理とかいうのが含まれております。ただ、構造全体としていつまでこの構造が続くのかというふうに非常に懸念も持つ。総理が、沖縄県民の苦しみをともにしてか、あるいはまた五年前の大田さんのあの苦渋と苦悩の思いをともにしてか、私が考えますということを言われている気持ちにも、共通した心境を、私ども同僚の、仲間の委員と同じような気持ちがするわけでございます。しかし、現実必要なことはまだ決断をしなければならぬというふうにも思って議論をしているわけでございます。  地位協定について、先般与党三党の合意がございました。総理から御指示がございまして、一日で、大急ぎで合意の文書をっくったわけでございますけれども、外務省の皆さんも御承知のとおりだと思います。その中に、地位協定の問題については、一つは先般の十七条五項同に関する専門家会議、日米合同委員会の合意の評価、これは当然ですね。それからもう一つ、今後のことで、「日米安保条約の円滑な運営のために必要な問題」例えば「騒音防止、環境保全、不要基地の返還、超低空飛行などの問題を、政府与党で早期に検討し、それを日米間で協議し、運用の改善など協定の見直しについて、具体的に解決していく。」という言葉がございます。御案内のとおりだと思います。  ここで私どもが大汗をかいて議論をした、そして与党案をまとめたということについて、外務省としては、与党で決めたそういう方向へ、全面的にこれを受け入れて精いっぱい努力していくという姿勢でしょうか。いかがですか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 与党でおまとめいただいたあの文書、我々も十分に検討させていただきました。我々としても、あそこに書いてあることに沿うようにできるだけのことをしたいというふうに思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 私どもが合意を取りまとめるに当たりまして考えましたことは、こういうことであります。  日米地位協定の問題について、一つは、日米安保条約の堅持と円滑な運営ということを一つの前提にいたしましょう、もう一つは、日米友好は重要な二国間関係であると同時に、首脳間でも何回も確認されておりますように、イコールパートナーシップである、ある意味ではまたグローバルパートナーとしての重要な役割を担っている、その二つの前提を置いた上で、今の協定及び今それに基づいて行われていることがリーズナブルな状態であるのかどうかということをみんなで検討して見ましょう、幾つかの論点が出ると思います。それが出たら、その問題を日米間でどう交渉し打開をしていくのか。それは一挙に全面改定といって長時間かかるような作業をしても現実には余り意味がないと思います。そうではなくて、その一つ一つを、例えば先般の十七条五項同に関する議論のように、合同委員会で合意をするという方法もあるでしょう。ちょっと大事なテーマについては、お互いに責任ある交換書簡という形で処理をする方法もあると思います。また、幾つかの重要な問題の場合には、ボン協定のように補足協定という形でやる方法もあると思います。ですから、お互いに合意できる努力を精いっぱいどう具体化をしていくのかという姿勢でやろうではないか。これは、今日の状況の打開のためには極めて現実的であり、具体的であり、そしてまたリーズナブルな立場ではないだろうかと申しているわけであります。  一日の夕刻、ペリー長官にお会いしたときにも、そういう趣旨で与党としては議論をいたしておりますし、精いっぱい努力をしたいということも私直接申し上げました。これはだれが考えてもそう否定できる問題ではないというふうに私は思うわけであります。  また、政府の方は、ボン協定と基本的仕組みは同じですということを再三外務省の皆さんは言われております。確かに発想と仕組みはそうかもしれません。しかし、私どもの幾つかの勉強でも、その内容を見ますと、非常にやはりハンディキャップがあるという点も多々ございます。こういうものを放置していれば、日米安保条約の円滑な運営にもそぐわない。そしてまた、日米友好にはひびが入る。これらを、へっぴり腰だったらだめなんですから精いっぱい努力をして、円滑な安保の運営のためにも、そしてまた日米間の友好の雰囲気を壊さないためにも努力をしなくちゃならぬ、そういう姿勢を外務省が精いっぱいとるということが求められているということではないかと思います。一般的な姿勢としていかがですか。     〔玉沢委員長代理退席、委員長着席〕

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 今委員がこの作業の前提として言われました安保条約の堅持の点、それから日米 のイコールパートナーシップの点、私どもとしても同感するところが多うございます。  この前、いわゆる地位協定の十七条5(c)の問題につきまして、私どもアメリカ側と鋭意交渉をやり、制度の改善を果たしたわけでございます。私どもといたしましても、米軍の駐留に伴いましてさまざまな問題があろうかと思います。私どももどのような点が改善できるか、改善に向けて努力していきたいと思います。その努力の結果が、今委員が御指摘のように、日米合同委員会の合意の形になるのか、あるいはその他のいろいろな文書になるのか最後の形式的なところがいろいろな種類のものがあり得ようかと思いますけれども、私どもとしても一つ一つ改善できるものは改善していきたいという態度で臨みたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 北米局長、具体的な問題幾つか申し上げたいと思うんです。  ボン協定との対比、私どももいろいろ勉強してきました。米韓の現実、これも今韓国内部でもいろいろと論争になっているようであります。そしてまた、米韓の間でも改善の努力に取り組もうということが公式に意思表示をされているというふうにも伺っております。  ボン協定と比較をしてみますと、幾つかの大きな問題を私どもも感じます。例えば、二条の問題があります。二条三項ですか、基地の返還の問題。先ほど来同僚議員の方から基地の返還についての具体的なお話もございましたが、これが死文化しているんではないかというふうに思います。ボン協定の場合には、たしか五年に一遍ぐらい、中期に一遍ぐらいは白紙から全部チェックをして、今後とも必要であるかどうかということを両国で協議してチェックする、不要なものは返す、必要なものは残しておくというふうな作業があるようでございます。日米間でもたまにはあるのかもしれませんが、そういうボン協定に基づいた内容とは全く違うというふうに私ども受け取らざるを得ません。言うならば、二条三項で書いてある内容が死文化しているんですね。死文化しているものをもっと活性化させるということが必要ではないだろうか。協定を変えるというよりも、死文化しているものを活性化させる、言い方がちょっと寂しいかもしれませんが、そういう努力を外交努力でやはりぜひやるべきではないだろうかというふうに思います。  さっきも上瀬谷の話がございましたが、横浜の中でもミルク・プラントなんかあれはたしか占領当初のときに、日本でアメリカの兵隊さんに支給するアイスクリームができない、ないというので独自にああいうものがつくられたというのが発生の起源と伺っておりますけれども、今アイスクリームは明治でも森永でも山ほどあるんですから、どうしても米軍独自のそういう機関が必要とは私は思いませんが、いろいろ交渉はいたしておりますが、明確ならちは明かないというふうなこともあるわけであります。  あるいはまた演習についての規定などございます。与党合意の中でも、超低空飛行ということを書きましたが、これはあちこちでガラスが割れたとか何かのワイヤーが切れたとか、そんな事件を起こしております。ドイツの場合には、演習に関する規定、たしかボン協定四十五条、六条でしたか、ございまして、そしてドイツの国内の航空法と違う演習や行動をする場合には、両国協議をして合意しなければならないという条項がございます。極めてリーズナブルな話でありまして、そういうことがボン協定並みに改定をされ、見直しをされあるいは実行されているということがあればああいう社会問題は起こらないし、防止できる。これは日米関係からいっても極めて合理的な話であろうというふうに私は思うわけであります。  騒音防止のこともございます。これは、先般与党合同代表団で嘉手納を訪問いたしました。嘉手納の村長さんからいろいろ説明がございまして、騒音に関する協定がない。これは、横田でも厚木でもどこでも何時から何時までとか協定がありまして、有事に近い際には破られてはおりますけれども、そういう努力がなされているというわけでございます。私ども、沖縄米海兵隊の副司令官並びに沖縄に駐留している各分野の司令官の皆様と会合をいたしました。そのときにも、私の方から申し上げて、こういうことは本土でもやられていることなんですから、嘉手納だけないというのはおかしいと思う、やるべきではをいですかということを申し上げましたら、非常にフランクな対応でございまして、そうですか、それは日米合同委員会など両国が協議する場に持ち上げるように私どもも検討して努力をいたしましょう、大変フランクなお話し合いがそこでできたわけであります。私は、こういうふうな問題、これは双方で、しかるべき関係できちんと議論をすれば一つ一つ解決ができるということではないだろうかと思います。  沖縄から提起をされている中の一つのナンバープレートの問題。そんなことはアメリカだってナンバープレートは同じようについている世界共通の現象でございまして、沖縄に駐留する米軍だけナンバープレートをつけない、異常なことでありますから、こんなことは論争したりけんかするまでもない、こうしましょうということを日本政府からきちんと申し入れれば、もう即解決がっくという問題ではないだろうかというふうにも思うわけでございまして、ボン協定との対比などでごく一部だけ申し上げましたが、大きな問題は、基地の設定、使用、返還に対する規定とかいろいろなことの方を非常に重要視しておりますけれども、やはりドイツ並みにと申しましょうか、NATO並みにと申しましょうか、中身を現実にそろえていきましょうという努力は何らおかしなことではないというふうに私は思うわけであります。  二、三の例を申し上げましたが、那覇で米軍の責任ある方々とお話をしたときにも、今申し上げたような事態がございました。要するに、今までやってないということなんじゃないかと思います。きちんとやれば一つ一つ解決をしていく。一つ一つ具体的に解決をしていくことが沖縄の皆さんにもまた国民的な理解にもつながっていくということではないかと思いますが、いかがでしょう。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 今委員より、一つ一つの問題についての御指摘がありました。私ども十分検討したいというふうに思います。  施設、区域の返還に関する問題でございますけれども、確かにボン協定には施設の返還についてかなり詳しい規定があるのは事実でございます。他方、日米地位協定二条三項では、「この協定の目的のため必要でなくなったときは、いつでも、日本国に返還しなければならない。合衆国は、施設及び区域の必要性を前記の返還を目的としてたえず検討することに同意」しているという規定がございます。委員、この規定の活性化ということをおっしゃいましたけれども、私どももそういう観点から考えてみたいというふうに思います。  それから、軍事演習に関する規定、ボン協定には第四十五条、四十六条で訓練に関する規定がございます。若干日本のシステムとドイツのシステムと違う面はあろうかとは思いますけれども、私どもが検討する際の参考事例にはなるのではないかというふうに私どもは思っております。  それから、嘉手納基地の騒音問題でございます。嘉手納飛行場につきましては、騒音規制に関する合同委合意がないというのは事実でございます。他方、何の対策も講ぜられてないかというと、そうではございませんけれども、私どもとしては、防衛施設庁等とも御相談しながら、どういうことができるかというのをさらに検討したいと思います。  それから、ナンバープレートの問題は、確かに実務的な解決というのが割と簡単にできる話の一つなのではないかというふうにちょっと私は思いますけれども、実態と、だれがどう絡んでいるかというのは私も必ずしも承知いたしませんが、ちょっと努力してみたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 もう一つ指摘をしておきますけれども、基地の使用権、それに対する制約についてのさまざまな詳細な規定がボン協定にはございます。一々紹介する時間はございませんけれども、御承知のとおりだと思います。そしてまた、基本的には、ドイツという国の公共のさまざまな施設を阻害するような基地の設定はいけませんとか、それから都市生活あるいは市民生活の平和な構造を破壊するような基地の設定はしないとかいう趣旨の規定が幾つかございます。これは御承知のようにボン協定五十三条一に制約条件をきちんと決めているわけでございます。このような規定というものは、基地の使用に関する原則は決まっておりますが、日米地位協定にはございません。したがいまして、私どもの、松沢さんと一緒ですが、厚木における騒音問題とか長い長い苦労が積み重なっておりまして、そして自民党議員の皆様含めて早く返還させよという声が県民に上がっているという状況にもございます。昔の反基地闘争とは違った形で、みんなの要望として出ているというのが現実の姿でございます。  ちょっとこれは時間のかかる日米間の協議にはなるかとは思いますけれども、やはりこういう姿勢というものもボン協定並みに日本としてきちんと持っていく、そういう姿勢で論点を提起をしながら、時間と苦労はかかると思いますけれども努力をしていく。何も言わないというのは一番悪いと思います。  私は、外務大臣いらっしゃいませんから、お役人の方々に言うのはちょっと酷かもしれませんけれども、今までの議論、当委員会の審議を伺っておりましても、日米地位協定に触れることは日米安保の根幹に触れるおそれがありますからそれはだめですというふうな姿勢を外務大臣は答弁をなさっております。村山総理は、初めから何もできないというのはおかしいではないか、できる努力はやりましょうということを言われております。トーンが違います。そしてまた、私ども与党といたしましても、可能な努力をどうしていくのか。さまざまな問題と反響があることは私どもも十分承知をいたしております。その中で、どうして精いっぱい努力をするのか。私どもの意見もございました。自民党の国防部会長さんを初めさまざまな御意見も率直に伺って、一緒に議論をいたしました。そういう中で、先ほど御紹介したような文書にまとめたわけでございます。そういう方向にぜひ政府として、特に外務省として努力をしていただきたいという気持ちを持つわけでございますけれども、そういう意味での姿勢と熱意が感じられないというのが率直な私の実感でございます心  言うならば、今の政党政治ですから、与党で懸命に協議をして、ここで意見の幅があってもこれだけはやるようにしようということでまとめている。抵抗するとは申しませんけれども、その方向に精いっぱい努力をしないという意味でのお役所、外務省や閣僚は一体何たることかという思いすらも私はするわけでございまして、そういう意味での御努力、今ボン協定五十三条に関連して申しましたが、時間のかかる問題だとは思いますが、やはりそういう姿勢と意識は持って提起されるということが必要ではないかと思いますが、いかがですか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 与党の御議論に十分に沿うような形で努力させていただきたいと思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 先ほどちょっと申し上げましたが、沖縄からの具体的な要望事項がございます。十項目を私も拝見をいたしまして、見てみますと、今ナンバープレートのことを申し上げましたが、これは地位協定の改定問題なんという議論をする以前に、きちんと話をすればすぐ打開ができる、当たり前のことじゃないかというふうにも私は思うわけであります。一つ一つ解決をしていくということが欲しいと思います。  また、嘉手納の騒音問題、協定すらないということですね。これも、あそこは前線基地という残念な現実でございますから、有事の場合などという話が米側から出るかもしれませんが、しかしやはり本土で行われているさまざまな場合とこれは並行した努力が必要である。日米合同委員会か新しい機関でそういうものを一つ一つ可能な範囲で努力を目に見えるようにやっていくということが今一番大事なこと、そして沖縄県民の皆さんにも今日の日米関係あるいは日本とアジアの現実を御理解いただくというためにも必要なことではないだろうかというふうにも思うわけでございまして、そういうすぐできることに懸命に取り組んでいく。  そしてまた、あの十項目の中にも、なかなかこれは長期間の議論を必要とすることだな、立ち入り権とかいろいろな問題は。確かにボン協定と日米地位協定との違いの基本的な一つの問題でございまして、それをどうできるのかということは相当の交渉をしなければならぬ、本腰を据えた交渉と議論をしなくちゃならぬというふうな問題であろう。いろいろあの中にはあるな、要望に対しては、努力する方向としては現実いろいろなことが求められるなということも私もよくわかります。しかし、できることからやっていくということでございまして、重ねてなんですが、北米局長、現在の合同委員会の日本側代表としてどうなさいますか。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 一つ一つの問題につきまして、改善すべきは改善する、それを一つ一つ積み重ねていきたいというふうに思います。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 答弁は簡単でしたが、中身はしっかりやってくださいよね。  野坂大臣代理もお帰りになりましたから、もう一つ意見を言わさせていただきたいと思います。それは、安保観といいますか、日米安保の将来に関する問題でございます。これから、恐らくマスコミを含めまして大きな焦点として、日米首脳会談に向けて国民的にも大きな関心事として展開をされるでありましょう。  いわゆるナイ・イニシアチブあるいは先般二月に発表されましたペンタゴンのレポートなどを私どもも何回も読んで、これをどう考えたらいいのかというふうに思っているわけであります。これからの日米関係、日本とアジアそしてまた世界との関係。  マスコミなどでも指摘されていますように、安保が日米安保からベトナム戦争当時に現実にアジア安保に変わり、沖縄の基地からどんどん出撃をするという状況があり、そしてまた今はあのレポートにありますように、ペルシャ湾あるいは一部報道を見ますとアフリカまで直接出撃をした、移動したというようなことで、グローバル安保に変わる、安保再々協定という中身ではないだろうかという議論がいろいろ出されております。こういうものが激しく展開されますと、まさに国論を二分する大きな問題というふうに考えるわけであります。  私は、ペリーさんとお会いいたしましたときにも、やはり今後アジアの将来と日米関係というものをどういう構図で考えるのか、何か一つの方向か認識——アメリカにとって今国益かもしれませんけれども、日本の国論としては二分する騒ぎになる。このことを合理的にどう解決をしていくのかということが非常に大事ではないだろうか、私はできましたら日米首脳会談でもお話し合いいただきまして、日米間に次の時代、二十一世紀時代の日米の新しいフレームワークはどうあるべきなのかということについてレベルの高い有識者、これは外交官が入っても学者が入ってもいいと思いますけれども、マスコミ代表が入ってもいいと思いますが、やはり二十一世紀時代の日米関係のフレームワークを考える、そういうものを委嘱をいたしましてじっくり国民的な議論をしていただくということも非常に大事なことではないだろうかと私も考えておりますとペリーさんに申し上げましたら、いや、ペンタゴンレポートのことは日本の外務省、防衛庁の諸君と長い月日一緒に相談をして、一緒に議論をしながら積み上げてきた内容でございますとペリーさんは言われました。私は愕然といたしました。  政府、我々与党、政治家、その実態を逐一承知 いたしているわけではございません。そうして、極めて日本の将来にとって大きな問題というふうに考えているわけであります。やはり日本の新しい世界における生き方の基本に関する問題ですから、日本は日本のやはりあるべき戦略、展望、外交戦略、あるいは、私は中心はやはり日本のビヘービアにふさわしいアジアビジョンというものをどうつくっていくのかということではないかと思いますし、こういうことは本来でしたら政治家同士、私は本当に与野党などの政党の境を越えてお互いにみんなで真剣に議論すべき大事な現実ではないだろうかというふうな気持ちもいたします。それらについて、外務省としてはどうお考えになっておりますか。  また野坂さんお帰りになりましたが、やはり日米首脳会談を目の前にしておりますから、日米間の友好関係もこれは基本的な前提条件としてきちんと確立をする。その上に立って現実今必要な構図をどうしていくのか、あるいは手配をどうしていくのか。一面では安保の安定的な運用、その重要性の確認、現実、今は必要でございましょう。また一面では、やはりこれはペンタゴンレポートの中でも言われておりますように、北東アジアあるいはアジアにおける新しい地域安全保障システムをつくっていく、これは日米共同で真剣に取り組んでいく、日本はその中でも特段にそのことを大事にして努力をしていくというふうなことが必要ではないだろうかというふうに思いますが、その技術的な面と、それから政治的な御判断の御答弁と両方お願いしたいと思います。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 アジアとのかかわりにおける日米関係ということで、大変示唆的なお話をいただきました。  アジアということで申し上げますと、ここしばらくいい方向も出ておりますけれども、依然として不確実な側面というものもありますし、軍事力が集中しているようなところもあろうかと思います。  いい面でいきますと、アジアの役割というのは、特に東アジアの諸国がより開かれた国際経済システムを追求して目覚ましい経済発展を遂げているということ、そこと日本それからアメリカとの間の相互依存関係が非常に高まっているというようなこと。それからまた、ASEAN地域フォーラムのような新たな多国間のフォーラムが出てきている。これはまだ出てきたばかりでございますから、いってみますとヨーロッパのようにきちんとした形にはなっておりませんけれども、こういうものがアジアの諸国の間の信頼醸成に役立つのではないかというふうに考えられます。  私ども、日米安保体制は堅持するという立場でございますけれども、その立場を踏まえながらも、アジアにおけるそういう多国間の動きというものについては、そのプロセスの段階から積極的に参画しながら外交活動をやっていく必要があるというふうに考えております。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 外交関係に詳しい伊藤さんにこういうことを申し上げる必要はないと思いますが、冷戦のいわゆる終結後も東アジアを初めとして国際社会が依然不安定要因を内包しておる中で、我が国が引き続いて安全を確保していくためには、日米安保条約は必要であろうというふうに我が社会党も政策の転換をしたわけであります。また、日米安保体制は国際社会における広範な日米協力関係の政治的な基盤となっております。さらに、アジア・太平洋地域における安定要因としてのアメリカの存在を確保して、この地域の平和と繁栄を確保するためには不可欠なものではないかというふうに思います。  したがいまして、これから日米政府間において日米両国がこのような重要な意義を有する安保条約に基づく強固な同盟関係を維持するということになる。先ほども局長が言いましたように、安保体制を堅持するという話になっておるわけでありますから、その円滑な運用を確保していくことが日米両国のみならず、アジア・太平洋地域にとっても重要な認識で一致しております。これは九月の安全保障委員会や今回のペリー国防長官の訪日の際にもお互いに確認されております。さらに、クリントン大統領がおいでになるわけでありますが、このような首脳レベルでも総括をすることができれば非常に有意義であろうというふうに思っております。  最後に私は、政府としては今後も日本の安全保障面での対応を促進をし、協力関係を深めてまいりますが、日米安保体制が、国際情勢の変化、これに応じて、そのときどきの状況において最も有効に機能するように絶えずお互いに努力をしていかなければならぬ、そういうふうに思っております。  以上です。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 私が申しましたのは、現実に今までは軍事同盟的側面の強い日米安保体制、安保条約ですね。今アジアの全体の構図の中でいいますれば、これをすぐ崩すとか、そんなことはできないと思います。その円滑な運営と機能の発揮をしなくてはならぬと思います。同時に、日米両国首脳とも同じように言っているように、アジアにおける新しい安全保障システム。言うならばヨーロッパはもう完成したわけですから、あるいはまたASEAN地域フォーラムなど、おっしゃられたようにさまざまの新しい動きも起きております。大きなネックと困難性を持っているのは北東アジアであります。しかし、北東アジアにおいてもその方向を目指そうということはクリントンさんもペリーさんもあるいはナイさんもみんな言っていることです。その面に日本は特段の努力をすべき、そういう立場にあるのですね。そのことだけ。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 特別に委員からお話がありました北東アジア情勢、こういうものを考えながら、今度の日米安保体制というものはアジアの安定とそして繁栄のために尽くされるという方向が最も大事だ、その点についても、時代の変化に伴って十分日本もアメリカも対応しなければならぬだろう、そのために日本は努力いたしますということを申し上げて、答弁にかえます。

伊藤茂日本社会党・護憲民主連合

○伊藤(茂)委員 時間ですから、最後に申し上げて終えたいと思います。  御不在の河野外務大臣のことも、ちょっと御不在中にやや失礼なことを申し上げたかもしれません。できたら、こういう時代に当たって、まさにこれから二十一世紀時代に向けた日本の戦略が問われ、外交政策が問われている非常に大事なときだと思います。また、顔のない日本と言われた状態を越える努力をしなくちゃなりませんし、さっきも申し上げましたように、これは与党あるいは野党、こういうものを超えた議員間での真剣な議論がしばしば交わされるということが非常に大事な今日の時代ではないだろうかというふうにも思います。そういう意味で、前に宮澤さんの「新護憲宣言」という本をちょうだいして読ませていただきましたが、それを超えるぐらいの、河野さんが平和の戦略がなんかを緊急出版されるぐらいの時期ではないだろうか。よろしくお伝えください。  もう一つ申し上げておきたいのですが、先般雑誌を見ておりますと、国際司法裁判所への広島市長、長崎市長の参加、非常にいいことだと思いますが、対応いたしまして、何か外務省の方で国際法違反とかいう文書についてクレームをつけるとかありまして、野坂官房長官からも何か意見があったようでございますけれども、どうぞ御自由に御発言くださいということになったようでありまして、私も当然のことだと思います。  ただ、去年でしたか国際司法裁判所への日本政府の意見のときにもちょっと国会で論議になりましたが、やはり外務省、外交官が国を代表する何か唯一の権威みたいな時代は私は終わったのだろうと思いますね。よく言われておりますように、これからの時代というのは、やはり国だけではなくて、国際機関もあります、あるいは地域でのさまざまの仕組みもございます、それから国内における自治体の主権と申しましょうか自律と申しましょうか、いろいろなことが多元的に言われ ている時代でございます。「ポスト資本主義社会」を書かれたドラッガーさんが、二十一世紀時代はそういうことだというふうに言われておりますが、最近さまざまの国際的な催しの中でも、私なんか昔想像できなかった、膨大なNGOの皆さんの国際的な参加とか国境を越える市民の連帯とか進んでいる状態であります。  この長崎の経過を見ましても、そういう認識の上に、何か国民の中のさまざまの各界の動きに対して制約を設けるような、そういう外務省であってはならぬと思います。また、今回のことは二度とあってはならぬことではないだろうかというふうにも思います。たまたま長崎のことが報道されておりましたけれども、これらについても姿勢をきちんとして今後の外交活動に当たられるように苦言を呈しまして、質問を終わらせていただきます。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 古堅実吉君。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 最初に、十一月四日の総理と大田知事との会談にかかわって質問いたします。  十月二十一日に県民大会が開かれました。五十年にわたる過酷な歴史的な体験を経て、このような犠牲が続くのは基地があるからだということで、基地をなくするしかない、こういう結論に立った県民大会となりました。ですから、基地の整理縮小を促進せよ、日米安保条約を容認するしないなどという立場を踏まえて、このような形での最大公約数的な要求を掲げるに至ったのであります。知事がその立場を踏まえて、強制使用のための代理署名を拒否するということを表明して以来、かつてなく大きな力で県民が知事のその決断を勇気あるものとして支える、そういう動きが広まっております。  知事が今回の会談で、県民のこういう立場を踏まえて代理署名はできないというふうに、拒否の姿勢を明確にしたのは当然だと思いますが、もう一度御意見を聞かせてください。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 委員から御質問がございましたように、二十一日の大会では、終戦後始まって以来の八万五千人規模の大集会が行われたことは御案内のとおりであります。しかも、四つの決議がなされておりますが、八万五千の大集会にもかかわらず整然と行われまして、四項目の決議がなされております。軍事基地撤去というようなことは、今の日本の国情を考えて、スローガンとしては上がっておりませんが、心の思いというものはそういうものもあるとは思いますが、具体的にそういうことは出ておりません。極めて良識のある集会であったというふうに考えておりますが、それを受けて四日の日に、総理と知事との話し合いが行われました。  委員が言われるように、大田知事は、戦後五十年、返還後二十三年、いろいろな思いがある、沖縄の苦しみ、悲しみ、怒り、そういう声を五時間の間に相当強くぶつけられました。そして、沖縄の県民の心を心として、それを背景とするならば私は代理署名はできない、そういうことを言い切られました。総理大臣は静かに聞いておりました。そして、沖縄県の知事の立場はよくわかると一言言いました。したがって、みずからの判断でこの問題に対しては処する決意だと私は考えております。  今お話がありましたように、今日の情勢の中でどう対応し、沖縄県民の皆さん方の生活を少しでも豊かにして、苦しい生活条件を除去するために、我々は新しく沖縄と政府との間に小委員会をつくって、一つのプロセスを考えながら、一つ一つ問題を具体的に実質的に解決をしていこう、こういうふうに考えて、会談は友好裏に終了したことを申し上げておきたいと思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 県民大会における決議の中に基地撤去などという要求は出てない、そういうことを対置させて、基地の整理縮小を促進しろということを大変軽いものであるかのように印象づけようという、そういう理解のように思います。長官のそういう御発言というのは、いろいろおっしゃるけれども、沖縄県民がそういう表現を通して何を言おうとしているのかという、その心について全くわかっておられない。わかっておられるようなことをおっしゃるんだが、本当はわかっておらない。そういうことが今回の知事との会談を通じて、知事が代理署名をなされないのであれば総理が代理署名を決断するしかないという方向に行きよる、こういう趣旨の御説明が先ほどあったというふうに思うのですが、そういうことになるのかなというふうに思うわけです。  県民が願っているのは、知事はみずから署名しないから、それじゃ総理の方で代理署名してくださいということを求めておるのではなしに、基地の抜本的な整理縮小のためにアメリカに向かって県民の願いにこたえて真剣な折衝をしてほしい、ここにあるのです。県民が、知事は署名しない、しかし総理は署名してくださいということを求めているのじゃないのです。そこを踏まえて、なぜ政府の態度を変えて県民の願いにこたえ、アメリカに向かってきちっとした折衝をするということを真剣に考えられないのですか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 古堅さんが言われたような意見もあるということはよく承知をしております。一つの見識ではあろうと思っております。しかし、今置かれておる日本の立場、こういうものを考えて、我々は整理統合し、縮小し、この五十年間の思いというものを一つ一つ解決をして、実質的に県民の期待にこたえるということが今は必要ではなかろうか。したがって、知事が代理署名をしないからアメリカに向かって総理も署名するなというあなたの御意見についても、一つの意見として我々はちょうだいしなければならぬと思っております。  しかし、日米安保体制の堅持ということを約束をしておるわけでありますから、これらについてアメリカとの話し合い、そして沖縄県民の幸せと豊かさというものを相考えながらこれについて調整をして、できるだけのことを一つ一つ解決をすることの方がより前進するのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけであります。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 十一月一日にペリー米長官が見えて、外務大臣や防衛庁長官などとの日米首脳会談がなされました。そのときに確認されているのは、日米地位協定の改定は行わないということと、アジア・太平洋地域の兵力十万人体制と日本に駐留する四万七千人の前方展開兵力、それを維持する、この政策をアメリカから言われて、日本もオーケーだと言って確認し合っている。こういう日米安保体制維持強化の方向をたどって、県民が願っている基地の整理縮小、それにもこたえることができるというふうにお考えですか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 ペリー国防長官が来日をいたしまして、我が国の外務大臣と防衛庁長官が会見をして、沖縄の問題についていろいろと御相談がございました。県民の要望にこたえるためにはいかにしたらいいのか、日米合同委員会だけでいいのか、あるいは2プラス2でいいのか、これらの日常茶飯事起こるような騒音とか環境とかという問題については、やはり日米小委員会をつくって、何といいますか、スペシャル・アクション・コミッティーとでもいいますか、そういう委員会をつくりながら、その委員会に問題点を投げ出して、実質的にこの問題についての期待にこたえていかなければならぬではないか、こういうふうに、中身のある意見の一致が私はできたと思っております。  ただ、条文については、御案内のように、韓国の問題もある、ドイツの問題もある、NATOの問題もある、こういうもろもろの問題等をひっ提げて、実質的に沖縄の県民の苦しみを取り去るような方向をお互いに考えていかなければ、日米ともに容易ならぬではないか、こういう意味合いで、そういう機関設置についての合意ができたもの、このように考えております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 沖縄県民が願っているのは、今政府が進めようとしている、言ってみれば抜本的な県民の願いにはこたえられないから何らかの形で、細切れでもいい、幾らかいじってみようという、そういう程度のものにしかなりそうにない、そういうことを求めているのじゃないのですね。  今進めているような方向でいきますというと、これまで既に説明がされておりますように、米軍専用基地の七五%が置かれている現状が、その一、二%減った七三%程度のものにしかならぬという程度の説明しかないわけです。考えておられるのもその程度のものであろうというふうにも考えられます。こういうことでは、県民大会を開いて県民が求めている基地の整理縮小というそれにこたえるものではないことだけは厳しく指摘しておきたいというふうに思います。  前に進みます。  ペリー長官が十一月一日、日本記者クラブで記者会見をして、このようなことを述べています。日本には「四万七千人の米軍が駐留しており、犯罪を起こすなというのは問題がある。これだけの軍人が駐留していれば、時には問題が発生することを予想しないといけない」、このように述べたと新聞が報じておるのであります。これは、日米安保条約は必要だ、沖縄にはそれだけの集中した基地が必要だ、だから犯罪その他におけるところの犠牲も我慢しろということではないか。重大きわまりない暴言だと思いますが、長官、いかがですか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 確かに、ペリー長官が来日されて新聞記者団との講演の中で、四万七千人もおれば一、二の犯罪をやるような不心得者がおるだろうというようなお話をされたことを私も承知をしております。極めて残念だと思っております。  できるだけあの少女の暴行事件があったようなことが再び起こらないように、我々はいつの機会にでもそう申し上げてまいりました。だから、地位協定の十七条五項の同についても、制度改善といいますか、そういう面で我々は文書にしながら、協定といいますか、覚書といいますか、そういうことをしながら、我々としては何としてもこのような事態は起こってはならぬ、綱紀の粛正をやるべきだということを強く申し入れて、そして現場はもちろんでありますが、かつてない、クリントンさんも、クリストファー国務長官も、ぺリー国防長官も遺憾の意を表明し、心から謝罪をするということを申されました。  そういう意味で、我々はこれからの再発防止のために全力を挙げ、そのことをアメリカに対して何回も何十回も申し上げて、これから整々とした日米関係をつくっていかなければならぬ、このように考えておりますので、このような事件の、忌まわしい事件、痛ましい事件が起きたことは極めて残念であり、今後このようなことが起こらないようにそれぞれ自粛自戒をしながら、整然とした日米関係をつくっていかなければならぬ、このように思っております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 ペリー長官の日本記者クラブでの発言を御存じの上で、それに対して抗議を表明するとか、あるいは遺憾の意を表明するとかいうことさえも考えられないほどに、沖縄は仕方がないというふうなお考えがそこにはおありなのですか。なぜ、そういう発言がおわかりでありながら、政府としてそれに対する何らかのコメントさえもできないのですか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 記者クラブでそのようなことを言われた。私たちは、このようなことが二度と起こらないようにということは、防衛庁長官も、あるいは外務大臣もこのことは申し上げておるわけです。だからこそ、地位協定の条文について、運用の改善、制度の改善をあえて行うということになったわけであります。このようなことについて、我々はペリー長官の発言については極めて遺憾であるということは今も申し上げました。したがって、再び起こらないようにしてもらいたいということは申し上げました。したがって、あなたがおっしゃるように、我々はそれを容認するものではない、再び起きてはなりませんぞということを念を押しておるということをあなたに申し上げておきます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 委員長、あと一点。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 時間です。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 お願いします。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 時間、時間。最終じゃないから、また後がありますから。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 じゃ、終わります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 吉岡賢治君。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 私は、日米安保体制を否定する立場にはありません。日本の安全保障にとって米軍のプレゼンスは必要だと思っています。それはアジアにヨーロッパのCSCEのような地域安全保障機構がありません。また、多国間の信頼醸成の努力がやっと緒についてきたばかりで、アジア・太平洋地域での日米安保体制の果たす役割は大きいと思っています。  だからといって、日米政府が現状の再確認と延長を基本として、問題が生ずれば微調整で済ますとの姿勢では、日米関係の将来にとって本当に好ましい実情というふうに思いません。懸念されるのは、冷戦後の安保体制をめぐり日米の国民間に意識のずれが生じ、信頼関係を損なうという可能性があるのではないでしょうか。安保体制について、根幹に踏み込む、こういうことを恐れてはならないと私は思っています。今回の沖縄における女子暴行事件あるいは大田知事の代理署名の拒否、重大な問題を抱えている今日ほど日米の間で地位協定の改定とかあるいは基地の縮小、そういう本質的な議論をするチャンスではなかろうか、このように思っているところであります。  そこで、具体的に質問をさせていただきます。  新協定は地位協定二十四条の例外としたもので、思いやり予算から始まりました。一連のアメリカの負担軽減措置の増額であります。地位協定によりまして、米軍にさまざまな優遇措置が適用されているのは明らかです。今回の事件を機に地位協定見直しが議論されております。最大の問題となっている地位協定十七条を含めて、沖縄からの提案というのは具体的な内容であります。特に、沖縄県が発表されております県の地位協定見直し要望案、どれをとっても重要な問題であり、当然のことというふうに私は思うわけであります。そういう立場で、政府は、総理と知事の会談を終えて協議機関を設置するというふうにおっしゃいますけれども、どのような基本的な姿勢で沖縄県民にあるいは沖縄県に対応されようとしているのか まずその点をお聞きしておきたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 沖縄県民の皆さん方の心意気、悲しみと怒りというものは今までの御質問の中にも再三御答弁を申し上げました。したがいまして、その県民の心を日本政府は受けて、七五%の基地を有する沖縄県民の気持ちを少しでも安らいでいただくということを考えなければならぬ。地位協定は安全保障条約の裏腹の関係にある、またドイツや韓国やNATOとかそういうところにもそれぞれあって大きな影響をもたらす、こういう前提の条件があるわけであります。  したがって、沖縄の皆さん方の言い分は、いわゆる地位協定の中で、二条から二十五条の間、約十項目についていろいろな要望もありました。環境の問題、安全の問題、いわゆる開発に支障のある問題、そういう問題をどうやって払拭するかということを我々は慎重に五時間にわたって検討しました。その問題については、防衛庁長官や外務大臣がそれぞれにアメリカに対して申し上げ、ペリー国防長官との間に特別な委員会をつくって具体化をしていくように努力しようということの話し合いができた。それなれば、アメリカと日本との間にできたならば、沖縄との間に実質的に、本協定が変更できないとしても、実質的な改善策というものはないのか、そのために特別な委員会をつくって、そのことを吸い上げながら、一つ一つプロセスを、いわゆる段取りを考えながら進めていきたい。それは一年ですべてが解決するわけではない。しかし、そのプロセスに従って具体的に実行していこうじゃないか、そういう点について一応の御理解を沖縄の皆さん方に賜った、こういうふうに解しておりますので、着実に、堅実に、決まったことについては努力に努力を重ねて、言うべきことはアメリカ政府にも日本政府として言うという立場をとっていかなければならぬと考えております。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 沖縄県民の怒りと心情を思いますと胸が痛みます。  今回、今大臣がお話しになりましたように、条約の運用、その改善をということに聞こえます。私は、その改善策というのは条約のような法的拘束力を持たないということは明らかだと思っています。そういう意味で、地位協定を互恵平等の方向に持っていく、そういう努力をすべきだ、また日本が今そのことを申し入れるときだというように思っています。しかし、ちょっと遅いかもわかりませんが。  私はそういう意味で、今おっしゃったように、法的拘束力を持たないということは明らかだということであるとするなら、政府として今後そういう方向を求めないのかどうか、はっきりしてもらいたい。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 先ほども伊藤茂委員にお答えをいたしましたように、時代は流れ、時代は変わるだろう、その時々に対応して、十分にその時流に合うようにアメリカも日本も考えなければならぬだろう、そのために定期的に2プラス2は一年に一遍はやろう、そして特別委員会は相当数実施をしていこう、こういうふうに考えておりますので、我々は将来のことはどういうふうにするかということはわかりませんが、現在のところ、現時点においては日米の安保体制を堅持するという立場に立って、内容の質的な転換は求めていきますが、本文そのものについては、現在では求めるというふうには考えておりません。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 時間が少のうございますので、今の答弁について、非常に不満でありますけれども、後に譲りたいと思います。  二番目に入りたいと思います。ACSAをめぐる問題についてであります。  本年五月、玉沢前長官はペリー国防長官との会談で、日米間で物品役務、こういうものの融通協定をアメリカの求めに応じて来春締結するというような方向で表明をされました。また、九五年の、ことしの九月ですね、衛藤長官は一歩踏み込んで、国際貢献を進める中で、PKOの現地でもACSAによる協力が起こるかもしれないというふうに言われております。締結されれば自衛隊法などの改正を要します。自衛隊と米軍が、日常的な燃料や装備、輸送、役務等を融通し合うことになるわけであります。  そこで見解をお聞かせいただきたいと思います。  まず一つは、国連平和維持活動が想定されていますけれども、日米安保の枠を超えないのかどうか、これが一つであります。二つは、平時及び共同訓練に限るとしても、朝鮮半島情勢に関連し、先ほど質問もありましたけれども、NLPに自衛隊が米軍支援を行っていることにかんがみて、海上封鎖などを行う場合に直接的に後方支援ができるという法的根拠にならないのかどうか。三つ目、ドイツ、韓国など他国の協定では有事も含まれております。憲法で否定されております集団自衛権行使につながるのではないかという心配もあります。特に、自民党の国防関係の三部会が、「今後の防衛力のあり方」でこのことについて言及されているだけに見解をお聞かせいただいておきたい。最後に四点目でございますが、日米の非公式協議で、アメリカ側は燃料輸送だけでなくて、宿舎の提供、航空機、艦船の修理、そして通信、こういうものに日本側の一方的な無償提供を打診してきているというふうに新聞に報道されておりますが、この真偽はいかん。  以上であります。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 日米安保体制の円滑かつ効果的な運用によって、日米両国がいかにして共同訓練等の際に平素より緊密な協力関係を維持できるかを検討を行うことは重要であると思っております。  従来より、米国とNATO諸国の間で共同訓練等の際の物品及び役務の融通の枠組みを念頭に置いて、同種のものが日米間にもあれば有益ではないかという観点から、現在政府部内において、そのような枠組みにつき、その導入に係る問題を種々の側面から検討中でございまして、現時点におきまして、PKOへの適用を含めその適用範囲等につき、政府としてまだ固まった考え方を持っているわけではございません。今後政府部内及び日米間で話し合いを進め、できる限り早期にこのような枠組みを設定できればというふうなことで検討を進めているという段階であるというふうにお答えいたします。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 答えになっていない。四項目をきちんと質問したんだよ。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 あとの具体的な四つのやつを少し答えてください。最後の四つのやつ、具体的に。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 四番目の御質問で、ACSAとの関係で宿舎その他について米側が無償で何か日本側から供与を受ける、あるいは日本側が供与するというような要請があるのではないかという御質問と受けとめましたが、そのような話は私は聞いたことはございません。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 安保の枠を超えないかということと、後方支援の法的根拠をつくらないかということ。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 具体的な三つの質問したやつ。

折田正樹外務省北米局長

○折田政府委員 前者の三点については、今政府部内で導入に係るいろいろな問題をさまざまな観点から検討中であるということでございます。

吉岡賢治民主の会

○吉岡委員 終わります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。古堅実吉君。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 日本共産党を代表して、日米特別協定に反対する討論を行います。  私は、十一月二日の本会議で新特別協定について質問いたしました。そのことを踏まえて反対の理由を述べます。  第一は、日米両政府が沖縄県民と国民が強く求めている日米地位協定の抜本見直しと米軍基地の縮小の要求を真っ向から拒否し、引き続いて耐えがたい犠牲を県民や国民に押しつけようとしているからであります。県民の苦しみをそのままにして、諸悪の根源となっている米軍への巨額の費用分担を続けるなど、到底認めるわけにはいかないのであります。  第二に、国民の要求する日米地位協定の抜本見直しは拒否しながら、好意的配慮などというアメリカ側の恩着せがましい運用改善を評価し、他方、地位協定にすら違反して米軍が負担すべき巨額の費用を日本が負担するなど、政府の態度は屈辱的、言語道断と言わなければなりません。  第三は、アメリカは日本に部隊を置く方が安上がりだといって日本に居座り続けていますが、日本政府が負担する巨額の思いやり予算が米軍基地の存在を永久化する何よりの口実になっているからであります。  第四は、米軍の訓練費まで負担することになっていますが、沖縄県民や国民が、耐えがたい騒音をもたらし、命と安全を脅かすNLPや実弾演習を中止せよという要求をしているにもかかわらず、国民の税金でその訓練を維持、継続させるなど、断じて容認するわけにはいかないのであります。  最後に、日米両政府は日米安保をアジア・太平洋から地球的規模にまで拡大しようとしていますが、この特別協定は日本の安全などとは無関係に、こうした安保拡大強化を支えるものであり、断じて認めることはできません。  以上が反対する理由の基本であります。  終わります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これにて討論は終局いたしました。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の 起立を求めます。     〔賛成者起立〕

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 起立多数。よって、本件は承認すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とヴィエトナム社会主義共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、サービスの貿易に関する一般協定の第二議定書の締結について承認を求めるの件及びあらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。  これより政府から順次提案理由の説明を聴取いたします。外務大臣臨時代理野坂浩賢君。     —————————————  所得に対する租税に関する二重課税の回避及び  脱税の防止のための日本国政府とヴィエトナ  ム社会主義共和国政府との間の協定の締結に  ついて承認を求めるの件サービスの貿易に関する一般協定の第二議定書  の締結について承認を求めるの件あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条  約の締結について承認を求めるの件     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官・外務大臣臨時代理

○野坂国務大臣 ただいま議題となりました所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とヴィエトナム社会主義共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、ベトナムとの間で租税協定を締結するため、ベトナム政府と交渉を行いました結果、平成七年十月二十四日にハノイにおいて、我が方鈴木特命全権大使と先方ホー・テー財政大臣との間でこの協定に署名を行った次第であります。  この協定は、これまでに我が国が諸外国との間で締結してきた租税条約と同様に、経済的交流、人的交流等に伴って発生する国際約二重課税の回避を目的として、ベトナムとの間で課税権を調整するものであり、協定全般にわたり、OECDモデル条約案に基本的に沿ったものとなっております。  この協定の主な内容としまして、まず、事業所得につきましては、企業が相手国内に支店等の恒久的施設を有する場合に限り、かつ当該恒久的施設に帰属する利得に対してのみ相手国で課税できるものとしております。また、国際運輸業所得に関しましては、船舶及び航空機のいずれの運用による所得に対する租税につきましても、国際運輸業を営む企業の居住地国においてのみ課税し得ることを定めております。また、投資所得につきましては、配当、利子及び使用料についてそれぞれ源泉地国における限度税率を定めております。  この協定の締結によって我が国とベトナムとの間での各種所得に対する課税権の調整が図られることになり、両国間の経済及び文化の面での交流が一層促進されるものと期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、サービスの貿易に関する一般協定の第二議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この議定書は、平成七年七月二十八日に終結したサービスの貿易に関する一般協定の金融サービスに関する第二附属書に基づく交渉の成果として、平成七年十月六日にジュネーブで作成されたものであります。  この議定書は、金融サービス分野に関し、世界貿易機関の関係加盟国が、一層高い水準のサービスの貿易の自由化を達成することを目的とし、市場アクセス、内国民待遇等に係る特定の約束等を行ったものであります。  我が国がこの議定書を締結することは、我が国が世界の主要な金融サービス貿易国であることにかんがみ、サービス分野での多角的貿易体制の発展に寄与するという見地から極めて有意義であると認められます。  よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。  次に、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、昭和四十年十二月二十一日の第二十回国際連合総会において採択されたものであります。  この条約は、締約国が人権及び基本的自由の平等な享有を確保するため、あらゆる形態の人種差別を撤廃する政策等をすべての適当な方法により遅滞なくとることをその主な内容とするものであります。  我が国がこの条約を締結することは、人種差別の撤廃に関する我が国の姿勢を内外に示すものとして望ましいと考えられます。さらに、この条約の締結は、国際社会における人権の尊重の一層の普遍化に貢献するという意味からも極めて有意義なものと考えます。  なお、我が国としては、この条約中の人種的優越または憎悪に基づくあらゆる思想の流布等の処罰に関する規定については、その内容にかんがみ、留保を付することが適当であると認められます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  以上三件について、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いを申し上げます。  以上であります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十四分散会      ————◇—————

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