内閣委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1995/08/24
会議録
○委員長(宮崎秀樹君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る八月十一日、狩野安君が委員を辞任され、その補欠として南野知惠子君が選任されました。 また、去る十四日、南野知惠子君が委員を辞任され、その補欠として真島一男君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(宮崎秀樹君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎秀樹君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に真島一男君を指名いたします。 ―――――――――――――
○委員長(宮崎秀樹君) この際、国務大臣及び政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。野坂内閣官房長官。
○国務大臣(野坂浩賢君) このたび内閣官房長官、あわせて女性問題担当大臣を拝命し、内閣官房及び総理府本府の事務を担当することとなりました野坂浩賢でございます。 微力ではございますが、誠心誠意職務の遂行に当たりますので、委員長初め委員各位の皆様方に格別の御指導と御鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(宮崎秀樹君) 江藤総務庁長官。
○国務大臣(江藤隆美君) このたび総務庁長官を拝命いたしました江藤隆美でございます。 今回の村山内閣は景気回復と改革推進政権ということを二つの柱といたしておりまして、行政改革を初めとする諸般の問題にこれから積極的に取り組ませていただくと、こういうことになりましたわけであります。 その責任を痛感しながら、委員長を初め理事、委員の皆さん方の御指導、御鞭撻をひとえにお願い申し上げて、ごあいさつといたします。よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(宮崎秀樹君) 衛藤防衛庁長官。
○国務大臣(衛藤征士郎君) このたび防衛庁長官を拝命いたしました衛藤征士郎でございます。 委員長初め委員各位に謹んでごあいさつを申し上げます。 国内外の諸情勢が目まぐるしく変化しているこの時期に我が国の防衛という国家存立の基本にかかわる崇高な任務に携わることとなり、その使命と責任の重大さを痛感している次第であります。 私は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保ち、さらには国際社会における我が国の責務を果たすため、国の防衛政策の推進に全力を尽くしてまいる所存であります。私に課せられた重責は、この分野に精通しておられる先生方の御指導、御支援をいただくことによりまして初めて全うすることができるものと確信いたしております。 どうぞ今後とも委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
○委員長(宮崎秀樹君) 園田内閣官房副長官。
○説明員(園田博之君) 内閣官房副長官を命ぜられました園田博之でございます。 委員長初め委員の先生方の御指導、御鞭撻を賜りながら、野坂官房長官の補佐をしてまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
○委員長(宮崎秀樹君) 塩谷総務政務次官。
○説明員(塩谷立君) このたび総務政務次官を拝命いたしました塩谷立でございます。 村山内閣の使命を十分に認識し、江藤長官を補佐し、全力を尽くしてまいりたいと思います。宮崎委員長を初め理事、委員の皆様方の格段の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。よろしくお願いいたします。
○委員長(宮崎秀樹君) 矢野防衛政務次官。
○説明員(矢野哲朗君) このたび、防衛政務次官を拝命いたしました矢野哲朗でございます。 衛藤長官を補佐させていただき、全精力をもって職務を全うさせていただきたい、そんな気持ちでいっぱいでございますので、宮崎委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げたいと思います。 また、参議院の内閣委員会の席上でありますから一言つけ加えさせていただきますけれども、参議院議員としてこの立場にならせていただいた歴史をさかのぼりますと、村上先生が十一年前になられたということでありまして、それ以来の立場でありますから、責任の重さを改めて感じております。その辺も含めてひとつ御指導のほどを心からお願い申し上げたいと存じます。 以上であります。 ―――――――――――――
○委員長(宮崎秀樹君) 国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を議題といたします。 まず、一般職の職員の給与等についての報告及び給与の改定についての勧告に関し、人事院から説明を聴取いたします。弥富人事院総裁。
○説明員(弥富啓之助君) 人事院は、去る八月一日、国会と内閣に対し、公務員の給与に関する報告及び勧告を行いました。本日、その内容について御説明申し上げる機会をいただき、御礼を申し上げる次第でございます。 以下、その概要について御説明を申し上げます。 初めに、職員の給与に関する報告及び勧告の内容について御説明をいたします。 公務員給与の改定に当たりましては、人事院は、従来から社会経済情勢全般の動向を踏まえつつ、公務員給与を民間給与に均衡させることを基本として臨んでまいりました。本年も公務員給与に関する判断材料を得るため、民間企業の給与を的確に把握するとともに、厳しい経済情勢のもとでの企業の対応策についても調査を行い、また広く各界から御意見を拝聴するなど、さまざまな角度から検討をいたしました。 本年の調査結果によりますと、民間企業においては、厳しい経営環境の中で雇用を中心としてさまざまな措置がとられているものの、賃金については大部分の事業所において、低率ではあっても引き上げが行われており、官民の給与の間には放置できない較差が生じていることが認められました。人事院は、このような諸事情を総合的に勘案した結果、本年も職員の給与について所要の改定を行うことが必要であると認め、勧告をいたしました。 本年四月時点における官民給与の較差は、公務員一人当たり平均三千九十七円、率で〇・九〇%となっております。この三千九十七円を給与改善原資といたしまして、俸給の改善に二千七百八十六円、諸手当の改善に三百十一円配分をいたしました。 改定の内容につきまして順次御説明をいたしますと、まず俸給表につきましては、中堅層職員の改善を中心として全俸給表の改定を行うこととしております。改定に当たりましては、引き続き刑務官、少年院教官、若手研究員、看護職員等に配慮をいたしております。なお、国家公務員採用Ⅰ種試験からの事務・技術系職種への採用者の初任給につきましては、民間企業における初任給の動向を考慮して据え置くこととしております。 次に、手当につきましては、まず扶養手当について、民間の支給状況や高校生、大学生等の手を扶養する職員の家計負担の実情等を考慮し、高校生、大学生等の子がいる場合に加算する額を引き上げることとしております。次に、通勤手当について、転勤に伴い通勤に新幹線等を利用することが必要となった職員に対し特急料金等の負担を考慮した特例措置を設けるとともに、住居手当について、単身赴任者のうち留守家族が借家に居住している職員の家賃等の負担に配慮した特例措置を設けることとしております。調整手当について、多極分散型国土形成促進法に基づく機関移転により移転した官署に引き続き勤務する職員に対し、移転が円滑に進むようその事情を考慮した措置を設けることとしております。また、初任給調整手当及び宿日直手当について所要の改善を行うこととしております。 なお、今後、筑波研究学開都市移転手当について、その改廃に関する措置の検討を進めるとともに、寒冷地手当について、支給水準及び支給方法の見直しを進めることとしております。 実施時期につきましては、本年四月一日としておりますが、通勤手当、住居手当及び宿日直手当については平成八年一月一日としております。 次に、公務運営の改善に関します部分について御説明を申し上げます。 国際環境が変化し、国内的にも大きな転換期を迎えた今日、公務員が、従来の思考や慣行にとらわれず、広い視野や柔軟な発想を備えて業務に臨むことが重要であり、公務内外での交流の機会を拡大していくことが求められております。官民交流を促進するための条件整備を図るとともに、政府職員としての一体感を養う上からも、全省庁合同研修及び省庁間人事交流をさらに拡充強化する必要があることを述べております。 また、我が国にとって重要課題の一つである先端的研究分野における研究活動の活性化を図っていくためには、政府全体としての基本方針のもとに、関係諸機関が連携をとりつつ、それぞれの分野で施策を講じていく必要があると考えますが、人事院としては、大学教官を含め、能力、実績ある研究者の確保、研究業績の給与への反映等に関して検討を進めていきたいと考えております。 その他、ボランティア休暇について、各般の動向等を踏まえ研究を進めていくことにしております。 次に、公務における高齢対策について御説明を申し上げます。 高齢者雇用の促進は、二十一世紀へ向けて社会全体として取り組むべき課題でございますが、公務においても、働く意欲と能力を存する六十歳代前半層の職員を広く雇用していくことが必要と考えます。 本年の報告では、活力ある高齢社会に向けて、新再任用制度の検討方向と人事管理や生涯処遇の見直し等の課題について述べるとともに、各省庁に対して、高齢者雇用施策の推進に必要な諸課題への取り組みを要請しております。今後一年程度を目途に、高齢者雇用制度の骨格を示すべくさらに検討を進めていくこととしております。 人事院は、さきに申し上げましたように、本年も勧告に向けて、公務員の勤務条作に関し、中央地方を通じて、広く各界から意見を聴取いたしました。表明されたところによりますと、公務員給与を民間給与に準拠して決定する方式は既に定着をしており、職員の士気の維持のためにはこれに基づいて給与改定を行い、適切な勤務条件を確保すべきであるとの意見が大勢を占めました。同時に、民間企業では近年厳しい環境のもとで種々の経営努力が行われており、公務も効率的な業務運営に取り組む必要があるという指摘や、適切な業績評価を行いつつ、職務内容や能力、勤務実績を給与等により一層反映させる必要があるとの意見も多数見られたところでございます。これらの意見を重く受けとめ、公務運営の一層の改善に努める必要があると考えております。 以上、給与に関する報告及び勧告の概要を御説明申し上げました。 公務員給与に関する人事院の勧告は、申し上げるまでもなく、公務員が労働基本権の制約を受け、みずからの給与の決定に直接参加できる立場にないことの代償措置として行われるものであり、公務員にとってほとんど唯一の給与改善の機会となっております。 人事院といたしましては、職員を適正に処遇することが、その士気の高揚を図り、職場の労使関係の安定に寄与するとともに、将来にわたって国の行政運営の安定を図るための基盤であると考えております。 内閣委員会の皆様におかれましては、人事院勧告制度が果たしている役割、職員が真摯に職務に精励している実情に深い御理解を賜り、この勧告のとおり速やかに実施していただきますよう衷心よりお願いを申し上げる次第でございます。
○委員長(宮崎秀樹君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○海老原義彦君 新人議員にいち早く発言をお許しくださいました委員長及び理事の皆様方の御配慮に厚く感謝申し上げます。 早速でございますが、まず人事院総裁に御質問いたします。 人事院におかれては、この七月の暑いさなか連日の徹夜に近い厳しい追い込み作業によって給与改定の勧告をまとめられ、これまでに例を見ない八月一日という早期に国会及び内閣に対し勧告をなされました。人事院及び事務総局の皆様の御努力に深く敬意を表します。 今回の勧告は、民間の厳しい不況を反映して、〇・九%という低い引き上げ率になりましたが、一%を切る低率の官民較差であっても勧告に踏み切られた、これは一つの御英断であったと思います。 このような低率のベアの場合には、民間企業では普通一律アップとすることが多いようでございますけれども、今回の勧告では大変きめ細かい配分を工夫されたと伺いました。この辺の御苦心について、どのような工夫をされたかを伺いたいと思います。
○説明員(弥富啓之助君) 本年の勧告は、今先生言われましたとおり、これまでにない低率のものとなりました。その配分に当たっては、低率であるがゆえに、改善の必要性の高いところにきめ細かく重点的に配分することが重要と考えて措置したところでございます。 具体的に申し上げますと、本年の俸給表改定に当たりましては、今後における公務の給与カーブのあり方を念頭に置きながら、民間と比べて相対的に低水準というふうに言われております働き盛りの三十歳、四十歳前半と申しますか、中堅層の改善に特に重点を置きまして、平均〇・九〇%でありますが、平均を五割程度上回る改善を行うこととしたところであります。 手当につきましても、家計負担が特に重くなっている高校生、大学生の子を養育する職員につきまして特に配慮をして改善を行うほか転勤が不可避でございます国家公務員の実情を考慮いたしまして、その職員の負担の軽減を図るために、新幹線通勤を認める、それから留守宅には住居手当を支給するなどの特例措置を講ずることといたしております。 このほか俸給の調整額につきましても、職種別給与の配分の適正化を図るという観点から見直しを行ったところでございます。
○海老原義彦君 いろいろきめ細かい御配慮があるようでございますが、現下の不況のもとで民間の企業では厳しいリストラのあらしにさらされております。公務にありましても、これまでにも増して、信賞必罰は申すまでもなく、公務能率の向上あるいは公務運営の改善に取り組んでいくべきと考えます。 公務運営の改善の一環ということで科学技術の研究活動の活性化ということを挙げておられますけれども、科学技術の研究活動というのは、これは国家百年の計というような長期的視野からももちろん非常に重要なことでございますし、さらにもう少し短く見ても、今のような構造的不況から脱出して新しい景気の波をつくるためにはイノベーションが必要でございます。 そういう意味で非常に重要なことでございますけれども、人事院においては、科学技術の研究活動の活性のための方策として人事管理の面から、人事管理の面からというのは非常に限られた範囲でございますけれども、いろいろ御研究なさっておられるようでございますので、その方策を伺いたいと思います。
○説明員(弥富啓之助君) ただいま先生の仰せられましたとおり、二十一世紀に向けて我が国が直面している最重要課題の一つとして科学技術研究ということがあるわけでございまして、みずから創造的、先端的な技術の発見や開発を行っていく方向に改めていくことが広く今指摘されているところでございます。 そのためには、我が国の基礎研究の大きな部分を担っておるのはやはり国立大学及び国立研究所でございまして、これを活性化させることが重要である。政府全体として研究活性化に向けた基本方針を立てて、組織や予算や人事や機関運営それぞれの領域において従来の考え方に必ずしもとらわれない施策を講じていく必要があると考えております。 人事院といたしまして、従来から大学教官あるいは研究職員の処遇に留意をしてきたところでございますが、政府全体としての対処の動向を念頭に置きながら、人事院としてこれまで以上に能力、実績ある研究者を確保する、それから研究実績を反映した処遇を行えるように検討を進めている所存でございます。
○海老原義彦君 能力ある研究者の確保ということは給与にもつながることだと思います。 それから、これは研究者だけでなくて、例えば大学などでは研究補助者が非常に足りないというような問題も今言われておるようでございますので、さらにいろいろな角度からの御研究をお願いしたいと思うわけでございます。 もう一つだけ伺いますが、高齢化社会の到来ということが叫ばれましてから既に久しいわけでございます。高齢者の能力活用という面、これを考えていかにゃならぬのですが、どうも一向に進んでいない。平均寿命が延びるということは活力にあふれた老人がふえるということでございまして、私の組織のことを言っては申しわけないんですけれども、私の組織では平均年齢七十六、七歳というような超高齢化組織でございまして、ここで皆さんが非常に活力にあふれた日常活動をやっておられます。 こうした老人の活力を使わないで、六十過ぎたら毎日が日曜日だと、そんなような生活をさせておくのは国民経済的に大変な損失でございます。従来、シルバーセンターとかなんとやら、いろいろああいったぐいのものは年寄りになったらみんな植木屋をやれとかそんなようなことでございまして、せっかく在職中に身につけた知識、能力、経験、そういったものが全く生かされていない。これは官民問わず真剣に考えなければならぬ問題、高齢者の活用ということを十分考えていかねばならない問題であります。 公務の面では人事院は高齢者施策についてどのようにお考えでございましょうか。
○説明員(弥富啓之助君) 活力ある高齢社会に向けまして、働く意欲と能力を有する六十歳代前半層の職員を広く雇用することを目指しまして、今度の報告にも載せさせていただきましたけれども、再任用制度のあり方を検討いたしておるところでございます。 この場合におきまして、従来の昇進管理やあるいは退職管理、いろいろありますけれども、その人事管理システムのあり方を全般的に見直して業務再編や業務の再配分等を行い、今言われました培われてきました知識やあるいは長年の維験等をできるだけ生かしながら多様な職務給や勤務形態、これを可能とするような仕組みとすることが必要だ、そのように考えておるところでございます。
○海老原義彦君 人事院総裁、いろいろありがとうございました。まだお聞きしたいことはいろいろございますけれども、時間の関係もございますので、次は総務庁長官にお伺いいたします。 江藤国務大臣には、今回行政改革という非常に重要な課題を背負った総務庁の長官となられました。規制緩和であるとか地方分権であるとかこれは現下の経済不況から脱出するための糸口としても重要なことでございますし、喫緊の課題でございます。長官の御見識と御勇断によって飛躍的な前進がなされることを期待し、国民の代表の一人として心からお喜び申し上げます。 さて、総務庁ではそれ以外にも人事行政の推進あるいは恩給行政の推進という面も所管しておられます。今回の人事院勧告は〇・九%アップという低率のものではございますけれども、五十万人の国家公務員が首を長くしてその実現を待っているものでございます。労使関係の安定や公務員の士気の向上などを考えれば早期に完全実施すべきものであると考えますが、大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(江藤隆美君) この制度は、労働基本権の制約があるということで、その代償の措置として人事院の勧告が行われるということはもう先ほどお話のあったとおりでございます。 ずっと見ておりますと、国家公務員が特別職いわゆる自衛隊等を含めますとおおよそ百十八万人ぐらいおります。それから、地方公務員が三百三十万人弱、約四百五十万人近くの人々が公務員としておる。その上に、今度は特殊法人を入れますとこれがまた五十七万人ぐらいアップするわけでありますから、こうした公務員並びに特殊法人等の給与改定というのは、これは景気回復あるいは生活の向上という面から見てもやっぱり非常に大きな意味をなす、こう考えております。 政府は、八月一日の勧告を受けまして直ちに給与関係閣僚会議を開いて検討したところでありますが、この人事院の勧告の趣旨にのっとってなるべく早く結論が出るようにこれからも鋭意努力をしてまいりたい、こう思っておるところであります。
○海老原義彦君 なるべく早く結論が出るようにという御答弁でございましたが、一日も早く結論が出ることを期待いたします。 さて、今子細に対象人数をおっしゃってくださいましたけれども、人事院勧告による現職公務員の給与改善は例年百八十万人の恩給受給者の恩給改善にも反映されるようになっております。大臣よく御存じのとおり、現在の恩給受給者の九六%はさきの大戦において軍務に精励され、あるいは倒れあるいは傷つき、生きて帰った人もみんな青春を国にささげて国のために忠誠を尽くした方々及びその遺族であります。恩給は、これら戦中戦後を通じて大変な御苦労をされた方々の心の支えとして、また生活の支えとして重要な役割を果たしているものでございます。これはもう大臣よく御案内のとおりでございます。 恩給改善あるいは英霊奉賛などにおいて従来から私どものよき大先達として長らく御指導くださった江藤大臣が今や恩給所管の大臣となられまして、これらの方々のためにできるだけ手厚い処遇改善を行っていただくことを期待いたしまして、来年度の恩給改善に取り組まれる総務庁長官としての基本的なお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(江藤隆美君) 私は恩給というのは国家補償だと思っておりましたら、役所の話を聞きましたら、文官がおりますので国家補償的制度であるということで、ああやっぱり世の中というのは難しいものだなと感心したところであります。本来は軍人恩給というのはこれはもう当然国家補償である。文官が入りますから、役所言葉で言うと国家補償的制度であるということになるんだそうであります。 ちょうど御案内のように、もう既に給与関係費用というのは一・五%アップで組んであるわけでありまして、今度の勧告は〇・九ですから予算の中で消化される、こういうことであります。ですから、官房長官とも先ほども話していたんですが、そんなもったいぶらずに早くやったらどうだろうかと、去年が十月四日ですか、なるべくそれを待たずにやっていこうと。 それから、私は一回福田総理にお願いしたことがあるんです。復活折衝の年末ぎりぎりまでいわゆる軍人恩給の皆さん、傷痍軍人あるいは遺族会の皆さんを党本部の階段に新聞を敷いて座り込ますような、そういう惨めなことはなさらぬようにしてほしいと言いましたら、福田総理が復活折衝を待たずに一回だけやってくださった。それからまたもとに戻ったんです。ですから、やっぱりそういうこともひとつ改善をして、いつまでもいつまでもわかり切ったことをもったいぶって引き延ばすようなことはことしはやらずに、長年の皆さんの御労苦に報いる政府の姿勢を示すことが当然必要ではないかこう考えておるところであります。
○海老原義彦君 大変前向きな御答弁ありがとうございました。 引き続いて、官房長官にお伺いいたします。 野坂国務大臣は今や名実ともに内閣のかなめ、内閣の総合調整の事務を統括する官房長官になられましたことをお喜び申し上げます。 さて、先ほど来議題となっております人事院勧告の取り扱いの問題についてまず伺います。 これは内閣の重要な課題の一つでございます。大臣よく御存じのとおり、人事院の給与勧告、これは先ほど総務庁長官からも御説明のありましたように、五十万人の一般職だけではなくて、特別職あるいは人事委員会の勧告ということを通じて地方公務員にも、また政府関係法人にも反映されるということで、四百万人を超える、恐らく五百万人をも超える働く人たちの生活の支えとして、労働基本権の制約の代償措置として非常に重要な役割を果たしているものでございます。人事院も夜の目も寝ずに作業して極めて早期に勧告を行ったものでありますから、一日も早く完全実施の御決定をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(野坂浩賢君) 海老原先生にお答えをいたします。 おっしゃるとおり、人事院の勧告は去年は八月二日、ことしは八月一日、こういうことになっております。しかも、お話があったように〇・九%ということになっております。 一日に勧告されましてから直ちに給与閣僚の会議を開いたわけでありますが、結論を出すに至らなかったわけでございます。したがいまして、お話をいただきましたように、早急にこの問題については結論を出さなければならない。そのためには、国政全般あるいは財政事情、言い古した言葉でありますが、十分に勘案をしながら解決をしたい。 総務庁長官も申し上げましたように、いわゆる労働基本権の代償の制度でありますから、何としても実施をしていかなければならない。昨年は十月四日に決定され、二十八日に給与法が本会議で通過をいたしておりますが、何としてもそれよりも早く、できるだけ速やかに実施をして、公務員の皆さん方の期待に沿っていかなければならない、こういうふうに考えておりますので、御協力方をお願い申し上げます。
○海老原義彦君 大変前向きな御答弁ありがとうございました。現時点ではそれ以上のことは言えないんだろうと思います。 それにいたしましても、今回の人事院勧告は〇・九%という異例の低率でございました。ここ数年の勧告を見ておりますと、平成三年が三・七%、これが当面のピークでございまして、平成四年は二・八七%、五年が一・九二%、六年は一・一八%、それで七年が〇・九〇%、こういうふうに年々改善率が低下の一途をたどっておるわけでございます。これは官民給与をいわゆるラスパイレス比較という方式で厳密に比較したものでございますから、民間給与が不況のために伸び悩んでいるということを忠実に反映したものだと思うのでございます。数年来長引いている不況を何とか脱出しなければと、この数字を見ておりますとそう思うんです。 働く人たちの生活を安定させるために、今こそ政府は総力を挙げてこの危機的な状況に立ち向かわなければならないというときだろうと思います。官房長官の御決意を伺います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 御答弁いたします。 お話のとおりでございまして、今総務庁長官もお話しになりましたように、この内閣は景気の回復をする重大な使命を帯びた内閣であるという位置づけの御発表がございました。私も同感に考えておりますが、現在の不況を回復するためにどうやるんだと。 お話をいただきましたように、四月から緊急経済対策を実施して、中小企業の対策、金融システム、雇用の安定、経済構造改革の推進というような諸点を進めてまいりました。そして、公共事業は七五・六%の前倒しをやる、引き続いて低い金利で誘導する、あるいは在外に対して投融資を促進するというようなあらゆる方法を切れ目なく実施してまいりました。日米独で話し合いをいたしまして協調介入をして、ようやく株も上がってまいりましたし、為替相場も九十七円程度まで進めておるという状況であります。 したがって、景気の回復を切れ目なく実施するために、第二次補正をできるだけ可及的速やかに提出いたしまして臨時国会において十分論議をしていただき、切れ目のない方法をとって景気の回復を図って、そして国民の皆さんが豊かな安定をした生活を営むことができるように政府としては最大の努力を尽くしてまいりたい、このように考えております。
○海老原義彦君 官房長官の今のお話のとおりでございまして、日米独協調介入ということで円レートも一応の安定を見てきたかという時点ではございますけれども、果たしてこれがいつまで続くものか。やはり基本の構造的な改革というものがどうしても必要かと思いますので、これは政府として小康に甘んずることなく、これから先が本当に大変なときだろうと思うんです。補正予算もそうですし、来年度予算もそうですし、景気刺激的な策をあらゆる角度からとっていかなきゃならないと思います。 それから、最後にもう一つ官房長官に伺いたいと思うんですけれども、ことしは戦後五十年という節目の年でございます。去る八月十五日に総理の談話も出されました。 総理の談話を新聞で拝読いたしますと、なかなか心を打つ名文でございます。「杖るは信に如くは莫し」というような信義を施政の根幹とするということを内外に表明された。これはまことに結構なことでございます。しかし、私はこの総理の談話を読んでみますと、読めば読むほど残念ながら疑問としなければならないことがまことに多いのでございます。 例えば、「過去の一時期、国策を誤り」戦争に突入したというくだりがございますけれども、当時のアジアの地の情勢、欧米列強諸国の侵略を受けて植民地支配にあえぐ歴史をたどっておりました。列強の帝国主義の策謀が渦巻き、列強の侵略的行為と植民地主義が横行する、そんな中にあって、我が国の存立を全うするために我が先人たちがとった苦渋の選択、これを一概に「過去の一時期、国策を誤り」と言い捨てていいものでございましょうか。あのころと今とでは全く様相が異なっております。今は平和と繁栄を謳歌している。しかし、そういう今の世の中であっても一国平和主義は成り立たない、いろんな識者がそう申しております。まして世界が混乱の極致にあったあの時代において、我が国のみが貧しく清く美しく平和に生きるなどというのは幻想の産物以外の何物でもないと思うのであります。 また、侵略とか植民地支配とか、そういうことにつきましてはあちらに本家本元があるわけです。欧米列強諸国がアジアを侵略した、植民地支配した。そういう本家本元を差しおいて、我が国のみがいち早く反省とおわびの気持ちを表明するというのもどうも不自然でございます。むしろ不条理なことかと思います。 これは感想でございますから特にお答えはいただかないのですが、さらに私として一番残念なのは、あの戦争に赤紙一枚で召集され、家業をなげうって青春をささげて戦地において厳しい戦闘に従事した当時の若者たち、五十年たっておりますから今は高齢で余命幾ばくもない方々ですが、この方々に対するねぎらいの言葉があの総理の発言、談話の中には一言も入っていなかった。 当時の若者たちは、兵役は崇高な義務と受け取っておりました。当時の言葉で言えば国の大義に殉じよう、今風に言い直せば犠牲と奉仕の精神を持って応召しました。現代の若者に最も欠けていると言われる犠牲と奉仕の精神が当時の若者たちには横溢していたのであります。このような心からの真心を持って国のために尽くしたこういった方々に報いるために国は何をすべきか、これを考えることこそ信義の政治である、先ほど申しました杖るに信をもってすという政治ではなかろうかと思う次第であります。 官房長官、これらの方々の多くは現在年額五十万円という低額恩給に甘んじて余生を送っているのであります。終戦五十年を迎えまして、これらの方々を初め恩給受給者の皆様方に厳しい財政事情のもとではあってもできるだけ手厚い待遇改善を行っていくべきであろうかと思う次第でございます。官房長官の恩給改善に対する基本的なお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 前半のことについては答弁を求めないと、御意見は拝聴いたしまし 恩給制度の問題についてでございますが、総務庁長官も申しげましたように、これは国家補償的性格を有する制度、補償的性格というふうに位置づけております。 今お話があったように、この受給者は高齢化をしておられるというのは当然であります。恩給はそういった方々の生活の支えになるわけでありますのでその点をよく勘案しなければならない、こう思っております。これらの方々の処遇には十分な努力を払っていかなきゃならぬ、こうも思っております。今お話があったように、現在の恩給受給者は百七十七万人ございまして、平均をして年間百万円、しかし本人が受給していらっしゃる金額は御指摘のように大体五十万円程度、こういうことを私たちも承知をしております。 恩給の改善に当たりましては、このような考えのもとに恩給年額の実質価格の価値を維持する、恩給受給者の処遇改善に努力をしてまいりたいと思います。いわゆる公務員のベースが上がった、そして一方では物価の上昇率、こういうことを考えながら実質的な価値の維持を図って処遇を改善してまいりたい、このように考えておりますので御了承いただきたいと思います。
○海老原義彦君 終わります。
○吉田之久君 今回出されました人事院勧告について質問をいたしたいと思います。 先ほど総裁からもいろいろ御説明がございました。一方、労働組合であります自治労の側もその機関紙を通じていろんなことを申し述べておられます。 その機関紙によりますと、「ベア一%とどかず 一時金確保 調整額は見直し」という見出しで書かれておりまして、 人事院は一日、政府と国会に対して国家公務員給与の平均三千九十七円、〇・九〇%引き上げを勧告した。勧告は、春闘の民間相場が抑えられたことから昨年をさらに下回る過去最低の厳しいものとなった。最大の課題であった一時金は現行支給月数が維持された。配分では、中堅層に厚く積むとともに、反面、高年齢層は平均引き上げ率を下回り、Ⅰ種初任給が凍結された。諸手当では、扶養手当の加算額が引き上げられ、転勤・単身赴任問題を念頭に通勤・住居手当に特例措置が設けられ、異動等による新幹線等利用者に特急料金等の半額を支給(月二万円を限度)、単身赴任手当受給者の留守家族の賃貸住宅に住居手当の半額が支給されることになった。 このようなことが書かれておりまして、したがって、 勧告に対し公務員連絡会は「声明」を発表、「低率勧告は公務員労働者の生活にとって厳しいが、国民生活や景気への影響を考慮し、早期完全実施と新賃金の十月中支給実現へ全力で闘う」との決意を示した。 と書かれているわけでございます。 なかなかにこの厳しい状況の中で人事院自身も非常に苦労された勧告であると思いますし、また労働側にとりましても、我慢しながらこれを受けとめていきたいという気持ちが十分にじみ出ているところでございます。 そこで、まず総裁にお伺いいたしたいのでございますが、非常に引き上げ率が少ない額の中でどう配分していくかということは非常に苦労の要るところだと思うのでございますが、しかし額は少なくとも、その中でどのように将来に向かってもろもろの含まれている問題点を解決していくためにどう努力するかということは大いに苦労されているとは思うのでございます。そういうことを踏まえまして、より事情が許せば、なおこれからの人事院勧告の際に民間と比べて公務員の場合この点をこのように配慮してやりたいとか、この辺は民間と違う性格を持っているのだからこのように辛抱しなければならないとか、そういう点をいろいろ悩んでいらっしゃると思うのでございます。 それから、一般に国民の側から申しますと、やっぱり国民へのサービス業務をつかさどる官公の職員でございますから、談話で言われておりますとおり、公務員の士気をいかに高めていくかということと同時に、いかに効率よく能率いい行政を展開していくかそのために給与はどうあるべきかというようなことがだんだんに結論を出されなければならない時期に来ていると思うわけなのでございます。 そういう点で、将来に向かって今総裁がどのようなことを悩み、どのようなことを意図しようとなさっているか、概略で結構でございますからお話をいただければありがたいと思います。
○説明員(弥富啓之助君) 公務員給与は御存じのとおりに、社会経済情勢の動向を踏まえまして、それから各方面からの御意見を踏まえ、民間と均衡するということを目途として決めているわけでございます。 ただいま言われましたように、民間と公務におきましてはいろいろな点で確かに特殊性があると思います。しかしながら、公務としても労働市場の一つの大きな要素でございますので、公務が民間と非常に違うようなこと、これは公務の給与の源泉というのがやはり国民の税金であるわけでございますので、広く国民の納得を得るところがぜひ必要である。そのためには、やはりこれから考えていくのは、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、拡大型の経済というのがだんだん今までのとおりにはいかなくなってきている。 この中におきまして〇・九〇という低い較差が出たわけでございますけれども、その中で民間では非常に努力をされて、それで給与のあり方につきましても、今までの年功序列的な給与からやはり実績主義、能力主義、あるいは職員、職務の問題、それを重視するようになってきていると我々も承知をいたしております。 したがいまして、やはりその点は民間も非常に努力をされておるわけでございますから、公務におきましても今までのような、確かに一部で年功序列だと言われているところもなきにしもあらずだったとは思いますけれども、これからはやはり民間のそういう厳しい経済情勢というようなことを勘案しまして、今までの年功序列型の給与体系、これは本当に改めていかなければならないのではないかそのように私として今考えておるところでございます。
○吉田之久君 その点で総裁の御苦労もこれからもさらなるものがあると思うのでございますが、そこでちょっと具体的にお伺いいたします。 今度の給与改定では〇・九〇%、三千九十七円、定昇が一・八八%と見られますので、合計いたしまして二・七八%。民間の場合は二・八三%でございますから、まあほぼつり合っていると思うわけでございます。また、期末・勤勉手当、いわゆるボーナスに匹敵するものでありますが、これも五・二カ月分で据え置かれた。民間の場合五・一八カ月分でございますから、ほぼ均衡がとれていると思うわけでございます。 ただ問題は、平成七年度の当初予算の計上では、給与改善額は千五百十七億円になっていますね。今度の実施所要額を見ますと、国家公務員の場合に千百億円になります。大体例年見ましても、予算の計上額と実際の勧告による所要額とはかなりばらつきがありますね。予算を計上するときは前年度の勧告に準ずる額で算定するからこうなるんでしょうか。この辺がちょっと気になるんですが、いかがですか。
○説明員(池ノ内祐司君) 予算の計上の関係ですので、こちらの方から御説明申し上げます。 いわゆる給与改善費を幾ら予算計上しておくかというのは、これはあくまでも財政上の事情でございまして、例えば一・五%というものがその年度におきますいわゆる給与改定率を見込んでということではございません。したがいまして、あくまでもその数字は財政上の理由によりそれぞれ計上しておる、こういうことでございます。
○吉田之久君 そうならざるを得ないと思うんですが、これも時に倍になったり半分になったり、少し問題はあると思いますが、これはまあこれからの予算編成上の問題点として留保しておきたいと思います。 そこで、まず下に少し薄く、上にも薄く、中は少し手厚く盛ろうという工夫がなされておりまして、その象徴的な部分として行政職(一)の初任給はⅠ種の大卒の俸給月額が十八万五百円と据え置きになっております。これが据え置かれた理由、民間の場合も近年はそういう傾向にあるのかどうかそれから民間がそれなりに初任給が引き上げられているとするならば、いつの間にか公務員の方が初任給が上がり過ぎておったことになるのか、その辺の説明をお願いしたいと思います。
○説明員(小堀紀久生君) 初任給につきましては、民間企業との均衡に配慮をしながら俸給表全体のバランス、それから人材確保の要請等を総合勘案して決定しているところでございますが、今回据え置きましたⅠ種初任給につきましては、人材誘致の上で競合関係に立つ民間企業の初任給動向を参考にしながら改定してきたところでございます。 本年の大学卒初任給は、企業規模三千人以上というような大企業では初任給を据え置きとするものが五割近くにも達する状況になっております。したがいまして、このような状況を踏まえながら、現在Ⅰ種初任給の水準は十八万五百円になっておりますが、そういうものを考慮した上で、その水準そのものがそれほど低くはないという、そういう認識で事務・技術のⅠ種試験採用者の初任給を据え置くことにしたものでございます。
○吉田之久君 行政職俸給表(一)のちょうど三級の一号俸のところが今度は十八万二千五百円になっていますね。これが前の十八万五百円が改善された数字だと思うわけなんでございますが、だから備考のところに、新たにこの表の適用を受けることになった職員はこの表の額にかかわらず十八万五百円にするということが書かれておって据え置かれているということになるわけでございます。 そういたしますと、十八万五百円で出発する初任給の人たちは、来年は一号俸上へ上がりますね。そのとき一挙に九千円ほど上がることになりますね。逆に言えば、この一年間だけは月二千円の十二カ月でしょうか、ボーナス等も含めますが、その分だけ我慢しろと、あとはすっと上がるわけでしょう。そうすると、初任給を抑えたと言ったって、そんなにえらい目玉的な刮目すべきほどの措置と言えるのかどうか。それから、民間の場合もやっぱりそういう傾向をとるんでしょうかね。その辺ちょっとお聞きしたいんですが。
○説明員(小堀紀久生君) 在職者の給与というのは、各企業非常にばらばらで見えにくいわけでございますけれども、初任給市場というのは実はかなり明瞭でございまして、そういう意味で公務もその市場の中で人材確保をやっていくわけでございますから、その大勢に従って今回は据え置かせていただいたというわけでございます。 その後につきましては、御指摘のとおり従来ですと六千八百円ぐらい上がることになるわけでございますが、それが二年目には八千八百円ぐらい上がりまして、まあ二千円ばかりアップ額が従来より上がりますけれども、これは民間でもいろいろなやり方等があるようでございまして、二年目、三年目の給与については、そうやっても民間とそれほどいわば不均衡になるような状況ではないというふうに認識しております。
○吉田之久君 就職する場合、やっぱりスタート面にみんな非常に関心を持つものでございますから、初任給の設定というのはなかなか知恵の要るところだと思いますが、今後民間と著しく食い違いを生じないように格段の配慮が必要だと思います。 それから、行政職(一)の六級のところあたりがちょうど平均ととらえていらっしゃるんでしょうか。ちょうど引き上げ率も〇・九%程度になっているようでございますが、この〇・九%の六級のところあたりが大体世帯盛りと申すんでしょうか年齢的にあるいは勤続年数から申しまして大体どの辺に位置するところなんでございましょうか。
○説明員(小堀紀久生君) 行政職俸給表(一)の六級と申しますのは、本省庁で即しますとシニアの係長、それから地方出先機関へまいりますと課長クラスということになっておりまして、その級に在職いたします職員の平均勤続年数は二十五・六年、それから平均年齢は四十七歳ということになっております。
○吉田之久君 民間の方の場合の重心部も大体その辺でございますか。
○説明員(小堀紀久生君) 民間の職員構成というのは詳細には承知しておりませんけれども、平均的にはブルーカラー等も含めますと四十歳ちょっと前ぐらいになっておろうかと思います。
○吉田之久君 そうでしょうね、ちょっと民間の方が若いかもしれませんね。いずれにいたしましても世帯盛り、子供の教育費が一番かさむころでございまして、その辺は民間と公務員との場合も余り将来食い違っていかないと思うのでございますけれども、やっぱり人事院としてはその辺の配慮も絶えず横ににらみながら考えていかれたいと思います。 それから、通勤手当についてでございますが、異動等による新幹線等の特急・急行料金の二分の一、上限二万円が認められることになりましたが、これは新幹線等というんですから在来線も私鉄も入るわけでございますね。それから、こういう国家公務員の方の制度が決まりますと地方公務員にもそのまま及んでいきまして、そういうことで地方においても私鉄等の特急等を利用している職員が非常に多いはずでございまして、その辺がそのように広がっていくのかどうか。 それから、さて半額を支給するにしても領収証を集めるのか、特急券の定期券というのはあるのかないのかよくわかりませんが、回数券なのか、あるいは申告によってそれを信用して支払いをするのか。余り業務が煩雑になっても困ると思うんですね。その辺はどうお考えでございますか。
○説明員(小堀紀久生君) 新たに負担することになります特急料金等の認定に当たりましては、現行の通勤手当における運賃等相当額の算出と同様でございますけれども、社会通念上一般的な特急料金の負担方法は何かということを基本に措置する予定でございます。 例えば、FREX定期券というのがございますが、それの利用が一般的でありますJRの新幹線、すべてあるわけではございませんで、それが売られているところと売られていないところがあるようでございますが、そういうFREX定期券があるような場合にはFREX定期券の料金とそれから在来線の普通運賃分との差額を特急料金等として支給することを予定しております。 この場合、職員からの届け出に基づいて支給することになるわけでございますが、その支給に際しましてはその届け出に係る事実を定期券、回数券等の提示を求める等によりまして確認することを予定しております。
○吉田之久君 大変新しい試みで評価いたしますが、トラブったり事務手続が余り煩雑になったりばらつきが多くなり過ぎるとおもしろくありませんので、その辺よく工夫をされたいと思います。 住居手当についてもそうでありまして、単身赴任手当受給者の留守家族の借家、借間に対し現行手当額の二分の一、上限五万四千円の二分の一ですから二万七千円が支給されることになりますが、この額の算定基準、一つずつ全部これを調査するのか申告によるのか。家賃だって随分ばらつきがあると思うんですね。どういうふうに指導されますか。
○説明員(小堀紀久生君) その借家、借間に対しまして支給される住居手当につきましては、職員からの申告によります家賃等を基礎といたしまして算定することにしております。その際、職員の居住する借家、借間に関する住居手当でも今やっていることでございますけれども、借家、借間を借り受け、その家賃を払っていることを証明するような書類を添付していただいて届け出を受けて算定している、こういう状況でございます。
○吉田之久君 なるべく煩雑にならないように工夫をされたいと思います。 次に、宿日直手当なんですが、三千三百円が三千四百円、百円でも上がることは結構なんですが、大体今の社会の動向から申しまして宿日直等を全然別の機関に任せる傾向が強くなってきていますね。民間でもそうですね、役所でもだんだんそうなってきているんじゃないでしょうか。だから、この際宿日直の制度をどういうふうに政府は指導しようとされるのか。宿直はだんだんもう第三者、専門家に任せよう、日直ぐらいはすべきかなという声もあるやに聞くんですが、どう判断なさっておりますか。
○説明員(武政和夫君) 宿日直勤務でございますが、先生御指摘のとおり、正規の勤務時間以外の時間におきます職員に対する付加勤務でございますから、その運用というものは必要最小限であるべきものというふうに考えております。 宿日直勤務の態様についてはいろいろあるわけですが、特にその中でも庁舎管理等を目的とする普通宿日直、一般宿日直といいますかにつきましては、できるだけ廃止する方向が望ましいものという方向で考えておりまして、現に各省庁におきましても先生御指摘の外部委託等におきまして廃止の数がふえております。今、手元にあります資料ですと、平成三年に二千二百人ぐらいありましたのが平成七年になりますと約九百九十四人になっております。 今日のように自由時間が大切なときでありますから、今後、公務運営上必要なものはどうしようもありませんけれども、必要最小限ということで引き続き指導してまいりたいというふうに考えております。
○吉田之久君 その辺の限界、区分ですね、これからどういうふうに指導していくか、大事な時期に来ているように思います。 次に、研究活動を活性化させるために大学教官などに配慮したとお述べになっておりますけれども、むしろこれからの課題にも多く含まれると思うんですが、現実に民間と公務の場合、その大学教授等とか専門家の参入を求める点でいろいろと障害になっておる面がありますか。苦労されている点が幾つかあるのでございましょうか。
○説明員(小堀紀久生君) 研究員等のいわば就職の動機を調べてみますと、どういう研究ができるかということやそれから研究環境がどうか、こういう要素が非常に大きく作用しておりまして、給与水準等は副次的な要素となっているようでございまして、そのために一般的に人材確保の支障があるというふうには考えておりません。 しかしながら、既に相当の研究実績を持っており、かなり評価を得ているような研究者を外部から採用しようといたしますと今の初任給の決定方法ではダウン額が大き過ぎる、そういう声が一部ございまして、我々としてはそういうものについては少し初任給の決定方法の工夫をいたしましてそういう職員を採用しやすくしたい、そういうふうに考えております。
○吉田之久君 給与の面も非常に大事だと思いますが、こういう方々にとって研究費とか研究室とかそういう中身、受け入れ体制もかなり重要な要因になってくるんじゃないかと思いますので、そういう点もあわせて今後検討されたいと思います。 それから、ボランティア休暇について、各般の動向を踏まえて研究するというふうにお述べになっております。今度の阪神大震災でもボランティア活動は高く評価されているところでありますが、同時にこのボランティア活動を国民にさらに高めていくための一番先駆的な役割、指導的な役割を果たすべきはやっぱり私は公務員だと思うのでございます。だから、ただボランティア活動を踏まえてというような姿勢ではなしに、もっと積極的にこれから国家公務員を中心として地方公務員もいわばボランティア活動の先頭に立つんだという仕組み、制度をちゃんと政府自身が指導していくんだという気概がなければならない時代に来ていると思うのでございますが、この点いかがですか。
○説明員(弥富啓之助君) 阪神・淡路大震災におきましてボランティアの活躍があったのは本当に皆それを非常に重要なものと考えておりまして、御指摘のとおりでございますけれども、またもう一方に、高齢社会の進展に伴いまして震災とまた別の方のボランティア活動の役割が今後ますます重要なものとなってくるということは我々も十分に承知をいたしております。 民間におきましては、ボランティア休暇の新設の動きというものが高まっていると聞いておりますけれども、本院としてはいずれ具体的な問題となることが十分に予想されるというふうに認識をしております。 ただいま公務においてボランティア休暇を制度化すべきという御提案でございます。現時点におきましては、民間のボランティア休暇の普及率が調べましたところまだ必ずしも高いとは言えないということと、ただいま各省庁や政党等におきまして現在ボランティア支援策を検討中であるということも考慮しなければならないのではないか。 いずれにいたしましても、ボランティアを高く評価するのは我々も同様でございますけれども、制度として公務にボランティア休暇を導入するということになりますと、公務員が勤務時間を割いてまでボランティア活動をすることの是非、あるいは公務員が災害救助とか福祉活動に参加する場合のボランティアと公務との関係など、現にさまざまな意見があるところでございます。 我々といたしましては、これらのボランティアをめぐる各般の動向等を十分に注視しながら、これらの問題について積極的に検討してまいる所存でございます。
○吉田之久君 公務に支障を来してまでボランティアをやることは確かにいろいろ問題があると思うんですが、民間も公務の場合も有給休暇を持っているはずでございますし、そういう点、あるいは土曜、日曜等をいかに有効に社会のために使うべきであるかという指導的な動きが見せられるべき時期に来ているのではないかというふうに思います。 時間がありませんので、最後に江藤総務庁長官と野坂官房長官にお伺いしておきたいのでございます。 この給与の改善、大変御苦労なさっております。しかし、この厳しい状況の中で民間はみんなもう必死にぎりぎりのリストラをやり節約をやり、そして人員を削減させながら、それでも給料は上げていくべく努力をしているのが実態だと思うんです。 ところが、公務員の場合には、仮に人件費を減らしたって人勧でちゃんと民間とバランスをとりながら進めていく制度になっていますから、非常に経費を削減したからといってそれが人件費に上積みされるわけでもない。ということは、結局、だから余り行政改革を必死にやったってどうってことないんじゃないかということに逆になりはしないだろうか。この辺がやっぱり民間と比較しての、公務員の場合あるいは官公庁の場合の一つの悩みというか問題点だと思うんですね。 しかし、やっぱり行革は進めなければならない。民間はこれほど苦労して賃上げにみんなが努力しているのに官公庁だけはそんな努力しなくたって賃上げができるのかということになりますと、やっぱり将来問題ですね。この辺のはざまでどういうふうに指導されようとするのか、御決意のほどを伺いたいといいますか、より行政改革に専念されるべきであるという決意も込めながら、かつ公務員の給与との見合いをどうしていくかというようなことにちょっとお触れいただきたいと思います。 特に野坂官房長官には、この早期完全実施、先ほども質問にお答えになりましたけれども、今度は早く勧告が出されたわけでございますから、そして世の中は非常に冷静になってきておりまして、無理にだれも引き延ばそうとかもったいつけようという時代ではなくなったように思いますから、十月一日完全実施、四月にさかのぼってということにどのような決意を披瀝されるか承って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(江藤隆美君) 給与の人事院勧告を見ておりますと、高いときで三・何%から、去年一・一八に下がって、今度〇・九。結局これだけやっぱり日本の経済が悪いのかなという、その私は反映だろうと思っております。ですから、経済成長というのがとまってしまってマイナスになりつつある、そこに内閣の使命である景気回復ということの重要性があるように思われてなりません。 私は農政をやってきたものですから、米価は実質四年間据え置きです。乳価は五年間据え置きであります。デパートに行ってみますと、山から拾ってきた水の方が牛乳よりか高い。もう本当に情けなくて、じっと私はその水をにらみつけて帰るわけですが、そういう面からいうと、公務員の給与改善というのは、〇・九にせよ、これはまず農村から見るとまだましかなと、それほどやっぱり全体の景気がよくない。そういうところに農村が過疎化していく大きな原因があるのかな、だからこの生活給というのは非常に難しいものだなと、こう思います。 しかし、政府もぼんやりしておるわけではありませんで、昭和五十七年の第二臨調以来今日までの間に四万一千人ほどの人員は削減をしているわけですが、これで十分だということではありませんので、さらに私どもは志を新たにして新しい時代に対応するように行政改革を思い切ってやっていく。ただ、なったばかりでして、正直言いましてまだこうしたらこうなるという確信が得られないんです。三年ぐらいこの職をやったら大体やれるかなと思いますが、ちょっと来てちょっとやるというような、そういう単純なものではないと思います。 公務員が、それに準ずる者を入れると五百万以上おるわけですから、この人たちがしっかり働かぬのだったらこれはもう税金のむだ遣いですから、やっぱり公務に服する者は厳正な勤務と同時に一〇〇%以上の能力を発揮するような体制をつくるのには一体給与体系はどうあるか行政機構はどうあるかということについて一生懸命これからも勉強していきたいと思いますので、どうぞよろしくまた御指導やら御鞭撻をお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 吉田先生にお答えしますが、御質問は人事院の勧告に基づく給与改定を早期に実施せよということでございました。お申し越しのとおりに、公務員の労働基本権の制約の代償的な措置でございますから、お話しのとおりだろうと思っております。 先ほども御答弁いたしましたけれども、昨年は八月二日に勧告があり、十月四日に閣議決定をいたしております。それよりもできるだけ早く速やかに、よく働く公務員の皆さん方の期待にこたえるように善処しなきゃならぬと考えております。
○山口哲夫君 まず、両長官の御就任、心からお喜びを申し上げます。国政全般についてはもちろんでございますけれども、どうか公務員問題につきましてもなお一層の御尽力をくださいますようにお願いをいたします。 人事院勧告の問題に入ります前に、いわゆる官官接待の問題について質問をいたしたいと思います。 総務庁長官にお願いいたします。 既に報道されておりますけれども、昨日、仙台で自治労の全国定期大会がございまして、村山総理大臣がごあいさつの中でこの官官接待に触れられております。会議の席上に配られた弁当代を払うなんということにはならぬだろうけれども、しかし特別に料亭で接待をするようなことはこれは好ましいことではない、やめるべきだ、こういうふうに述べられておりまして、私も会場で聞いておりまして大変感銘を受けたものであります。 ひょっと思い出したんですけれども、かつて東大の総長であった茅さんだったかちょっと記憶が定かではありませんけれども、卒業生に向かって、諸君らはこれから社会に出たらただ酒だけは飲むなというような、訓話というんでしょうかお話をされたことを何か新聞で私は読んだ記憶がございます。 ところが、現在のこの官官接待というのはどういうことなんだろうかと私なりに考えてみますと、中央と地方との補助金行政のもとで、国家公務員の立場に立ってみるとどうもおごりとたかりの体質があるのではないか、余りいい言葉ではないかもしれないけれども、そう率直に感じます。地方側から見ればどうかといえば、これはどうも中央にこびる地方自治体の隷属的な体質、そういうものがどうしても抜け切っていないんではないだろうかこんなふうに考えて非常に残念でなりません。 五、六年前だったと思いますけれども、予算委員会におりましたときに、当時の総理大臣でありました竹下さんがどなたかの質問にこういう答弁をされていたことを大変私は興味を持って感銘を受けて聞いておりました。国家公務員が地方公務員に対して優越感を持つようなことがあってはいけない、こういうお話をされました。全くそのとおりだと思います。 さて、この官官接待について各省庁が動き出しまして、いろいろと通知を出しておりますけれども、自治体との懇談は節度を守って簡素にやるべきだ、こういうふうに書いてあります。節度を守って簡素にというのはどの程度のことを言うんだろうか。 運輸省のある人に言わせますと、一人当たり十万円なら高額過ぎるが五万円なら判断が難しいと。五万円をちょっと切るくらいならいいんではないかというふうにも聞こえるわけです。環境庁のある幹部に言わせますと、国と地方の情報交換の観点で行われるなら許されるだろうと言うんです。どうも国家公務員というのは、地方公務員もそうかもしれませんけれども、夜料亭で酒でも飲んで話をしなければ情報交換ができないという、そういう考え方が依然として残っているんではないか。特に気になったのは、大蔵省の幹部が、民間から情報をとるためにはある程度はやむを得ないという、料亭における接待というものを肯定している立場をとっております。 今、一連のこの政府の動きを見ておりますと、総理の考えとは違って、どうも官官接待というのは節度を守って簡素にやればいいんだという、いわゆる肯定の立場に立っているんじゃないだろうか、こう思われてならないわけです。 私は、料亭でなければ情報をとれないなんということはないし、地方分権がこれから進んでいく中で、中央省庁を地方自治体がなぜこういう接待というものをしなければ補助金がもらえないのか、そんなことを全般的に考えた場合に、やっぱり官官接待は完全に廃止するべきだ、そういうふうに思いますけれども、長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤隆美君) 去る八月十五日に閣議でもって官官接待についての申し合わせが行われて、それぞれの通達を出し、国民の疑惑を再び招くことがないようにということで、今この徹底方を期しておると。 私は、料亭で五万円も十万円も三万円もかけてそんなことをやるのは間違いだと思っています。ただ、会議中に例えば昼飯が出たとか昼飯でも、私きょうそこで食いましたが五百三十円ですから、その程度の昼飯とか、あるいはお茶ぐらい、コーヒーぐらいのことならばそれは日常茶飯事のこととして許されることでありましょうが、いやしくも国民の税金でありますから、そのことを念頭に置いたならば、料亭とかあるいはコンパニオンをわきに置いた官官接待というのは私は基本的に誤りだと思っております。これはやっぱり中央集権主義というのがこの一つの源流だと私は思います。 したがって、いわゆる権限の移譲、財源の移譲、そういうことを含めて地方分権というものをより強固に進めながら、おのおのが自治体として自立できるような体制をつくっていくということができない限りこういう悪弊というのは何らかの形で残っていくのではないか、こう思います。 私どもはこういうことはもう、そういう料亭などでの情報交換とかあるいはまた接待というのはやめるようにということを、特に総務庁というのは余り関係がありませんで、官官接待にあずかったことがあるかというと、ほとんどありませんということですから実感がちょっと伴わぬわけでありますが、基本的にはこのことは厳に総理も言われるように政府全体として慎んでいくことだと、こう思っております。
○山口哲夫君 閣議でこの問題についてお話をされて各省庁がそれぞれの部署に通知を出した、こういう動きは確かにあるわけです。私の手元には今自治省しかありませんけれども、自治大臣の談話でも、簡素がつ公正を旨とした節度ある対応をせよ、自治事務次官が各都道府県知事に対した中でも、節度ある対応を図られたい、こういう抽象的な言葉ではどうにでも解釈できるわけです。 私は、この問題を本当に解決しようと思ったら、受ける側がもう一切そういうものには応ずるべきではない、受けないということをやっぱり閣議あたりではっきり決めたらいかがでしょうか。せっかく総理も今後はこういうものはやめるべきだとはっきり断音されているわけですから、もう一歩踏み込んで、抽象的ではなくして、そういうものは受けるな、そういうくらいのことをやらない限りなかなかこの問題は私は解決しない、なくならないと思いますけれども、もう一度その辺いかがかお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(江藤隆美君) 御意向のとおりだと思います。しかし、その通達がわからないような公務員というのは私は失格だと思うんです。私どもは例えば国家公務員上級職を百回受けたら二百回ぐらい落第するだろう、それぐらい優秀な職員が国家公務員として奉職しているわけでありますから、おのずからの節度というのは、それは言われるまでもなく、基準をつくられるまでもなくみずからが律すべきであって、それができないようなのは私は公務員とは言えない、こう思っております。 せっかくの御意見でありますから重く受けとめまして、官房長官もおる席でありますので、後々よく御相談を申し上げてみたいと思っております。
○山口哲夫君 ぜひしっかりお願いしたいと思います。 それでは、人事院勧告の問題に入ります。 新しい内閣が発足いたしまして給与関係の閣僚も皆さんかわられましたので、この際、人事行政を進めるに当たっての基本的な姿勢、それから公務員の処遇の改善に対する考え方、人事院勧告制度に対する基本的な姿勢について、簡単で結構でございますのでお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。 私どもは、適切な行政運営を確保するためには、それに携わっておる公務員について適切な人事行政を推進していくことが基本的に必要であると考えております。二番目には、政府としてはこの認識に立って職員に対する適正な処遇の確保に引き続き努める、これが二番目。行政をめぐる諸環境の変化に適切に対応した人事行政を進めていくことが必要である、これが基本的な考え方だと思っております。 人事院の勧告制度につきましては、公務員の労働基本権制約の代償措置の根幹をなすものでありますから、政府としては同制度を尊重するということが基本的な態度、こういうふうに考えておる次第でございます。
○国務大臣(江藤隆美君) 先ほどの御質問に対して申し落としまして、大変失礼しました。 昨日、関係省庁の秘書課長・人事課長会議におきまして、官公庁間の接待及び贈答品の授受は行わないことはもとより、官公庁間の会議等における会食についても必要最小限度にとどめる、こういう申し合わせを各省庁間でしたということでありまして、申し落としておりましたのでつけ加えさせていただきます。 また、人事行政についての答弁につきましては、ただいま官房長官がお答え申し上げたとおりでございます。
○山口哲夫君 それでは、具体的な内容に入りますけれども、人事院勧告の早期完全実施でございますが、先ほど来両長官から大変前向きな心強い御答弁をいただいておるわけでございますけれども、お答えの中で、この間の閣議でしょうか閣僚会議でしょうかどちらかわかりませんけれども、早期完全実施についての結論が出なかった、そういうお答えがございました。 どうも今までの例を見ておりますと、私の推測ですけれども、大蔵側がどうしても反対する。財政の見通しを検討してなるべく早くにやれるようにしたいと思いますと、これが決まり文句で必ずと言っていいくらい出てくるわけですね。 確かに大蔵省側から見ればそうかもしれませんけれども、先ほど来両長官からお答えいただいておりますように、これは公務員の労働基本権の制約、剥奪と言った方が私はいいと思うんですけれども、それの代償としてつくられた制度ですから、勧告が出たら一〇〇%早期にやるのが建前でありまして、当然そうあるべきだというふうに実は考えるわけであります。しかも、ことしは予算がもう一・五%組んであるわけですから、〇・九%ですからおつりが来るような内容になっておりますし、それから先ほど来お話がありますように、やっぱり公務員が本当に働く意欲を持てるためにも早期完全実施をするんだということでもございます。 それに加えて、やっぱりこの人事院勧告というのは、これは公務員だけではなくしてあらゆる国民の生活の面に直接間接に影響もありますし、また特に景気が今非常に悪いわけですから、それを刺激するためにも、消費を少しでも高めるという点からいたしますと、なるべく早くやるというのがもう当然のことだと思うわけですね。 そういう点で、少し具体的にお聞きしますけれども、そう考えたら、あすにでも閣議決定をしても何もおかしいことではないと思うわけです。ですから、少なくとも九月早々に閣議決定をしていただけないかどうかですね。そうなりますと、九月の下旬には臨時国会が開かれるというお話も聞いておりますので、冒頭にぜひ給与法の改正も御提案をいただきたい。そうしますと、私どもも国会の中で頑張ってなるべく早くこれを上げて、それができると差額の支給も十月中にはできますし、十月から新しい給与法によって賃金の支給もできるようになるんじゃないだろうか。このくらいは私はできることだと思うんですけれども、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生がおっしゃるように、働く者としては当然給与改定の勧告があれば速やかに実施してもらいたい、これは一人として反対の方はないと思っております。お話がありましたように、政府の答弁というのは国政全般の実情を見て、あるいは財政の事情を勘案してというのが決まり文句になっておるんじゃないか、こういう御指摘もございました。先生の意見として十分な見識がございますから、それを重く受けとめて公務員の皆さんがより勤労意欲を高めるように早く勧告を実施してまいりたい、このように考えております。
○山口哲夫君 給与担当の関係閣僚会議の座長さんでもいらっしゃいますので、官房長官に期待をいたしておりますので、どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。 そして、総務庁長官は直接の給与の担当でもございますが、ただ一つちょっと気になりましたのは、先ほど公務員のベースアップの問題が米価と乳価に例えられまして、聞いておりますと、何か米価、乳価は大分長い間抑えられたということで、ベースアップもこれは抑えられるんじゃないかなという、そんな不安で聞いておりました。そんなことはないと思いますけれども、どうかひとつ本当に公務員が意欲を持って働けるために、ぜひ一日も早い完全実施をされるようにお願いをしておきたいと思います。 その次は、ボランティアの休暇の問題でございます。 先ほど総裁は公務の時間を割いてまでどうのこうのというお話でございましたけれども、人事院御自身も随分このボランティア休暇については検討を進めていたというふうに聞いておりまして、それをなぜ今回新設しなかったのか。ボランティアの問題は阪神・淡路大震災の問題から大変時宜にかなったものだっただけに、今回新設されなかったことを実は非常に残念に思っております。それから、公務員の社会貢献を促進させるために使用者がそれを支援するための制度がこのボランティア制度である、そういうふうにも言われています。 いずれにしても、ちょうど阪神・淡路大震災を契機にしてボランティア活動というものに大変関心の高まっているときでございまして、今、日本の社会にこれを定着させるということがいわば社会政策の面からいっても非常に大事なときではないだろうか、問題ではないだろうかそういうふうに私は思っておりますので、以下四つばかりの点について具体的に質問をしてみたいと思います。 まず第一は、私は今も申し上げたようにボランティアの休暇というものはなるべく早くつくるべきだと思っておりますが、人事院は今回の報告の中で各般の動向を踏まえてというふうに言っておりますけれども、その辺の真意のほどをまずお聞かせいただきたいと思います。 二つ目は、ボランティア休暇にもいろいろ種類がありますけれども、今回検討の対象になっておりますのは海外協力とか支援等の長期なものとは一切切り離して考えておく必要があるんではないだろうかそれが二つ目。 それから三つ目は、制度化するとすればやはり五年や十年に一回とよく言われる災害救援とか復興だけではなくして、むしろ社会福祉活動を対象とするべきではないだろうかというように思うけれども、いかがなものか。 最後に四つ目は、そういうことから考えますと、来年度はぜひこれを制度化するべきであろうというように思いますけれども、いかがなものでしょうか。 以上四つについてお答えください。
○説明員(弥富啓之助君) ただいま四点御質問がございました。 ボランティア活動につきましては、先ほどもちょっと申し上げたところでございますが、阪神・淡路大震災を契機といたしまして国民的な関心を呼んだ。それとともに、ただいま各省庁や政党等におかれましてもボランティアの支援策について種々検討がなされていると聞いておりますし、さらに高齢社会の進展によりましてこれからのボランティア活動への要請が強まってきている。それからまた、他方、民間におきましてもボランティア休暇というものの動きが高まっているということで、本院といたしましても、いずれこれは早期に具体的な問題となるということが十分に予想されるものと認識をいたしております。 一方、ただ先ほどちょっと申し上げましたが、制度として公務へのボランティア休暇の導入ということになりますと、おしかりを受けるかもしれませんが、そういう意味で申し上げたわけでないのでありますけれども、公務員が勤務時間を割いてまでボランティア活動をすることの是非というのは、これは確かに意見を聞きましたところでもあるわけでございますし、公務員が災害救助とか福祉活動に参加する場合のボランティアと公務というものの関係はどうだということで、さまざまな意見があることもこれはまた事実でございます。 ただいまの御質問のように、「各般の動向等を踏まえ」というふうに書いてあるのはどういうことかという御質問でございますけれども、今後のボランティア休暇について研究をいたしていく場合におきましては、民間の普及状況とともに、ただいま朗し上げましたこうした問題点を含めて、これらボランティアをめぐる各界の動きを十分注視する、注視して検討していこうということを申し上げた次第でございます。 それから、ボランティア休暇にもいろいろあるということで、海外協力や支援等の長期のものは一応切り離して考えなければいけないのではないかと、御指摘のとおりと私どもも考えております。 ボランティアには種々な分野が考えられるわけでございますけれども、国際ボランティア活動はもちろん国際でございますので活動場所が海外でございます。一応海外が予定されるわけでございまして、海外活動の性格といたしますと、それは比較的長期にわたる場合が多いわけでございまして、この場合は全く国内と違いまして、休日でボランティア活動をするというようなことはできないわけでございまして、全く職務には従事できない状況になるわけでございます。 それと、勤務環境が悪いといったケースが一般的に多いんじゃないか、したがいまして危険性が非常に高いのではないかというようなことも考慮しなければならない。それから、往復に要する経費などの経済的負担を要するというようなことにもなりますので、御指摘のとおりに国内の活動とは非常に大きく事情が異なるわけでございます。御指摘のとおり、別途検討が必要であろうというふうに考えておるわけでございます。 それから三つ目は、御指摘のとおりに現在ボランティア活動はさまざまな分野で行われておるわけでございますが、災害時のボランティア活動の重要性は、これはもう先ほど来たびたび申し上げておるように、阪神・淡路大震災における活動からも認識されているところでございますが、一方、高齢社会の進展に伴いまして、福祉分野でのボランティア活動の要請は一層強くなってくるであろうというふうに考えております。こうした状況の中でボランティア活動を導入する場合には、公務員としての基本的な性格を十分配慮しながら、その意義等について検討してまいりたいというふうに考えております。 いつまでかというようなことでございますけれども、いつまでという導入の時期について今直ちにここで申し上げる段階ではございませんけれども、我々としてもボランティア活動の重要性というものを十分に認識しておりますので、そういうふうに前向きに検討をいたしてまいりたいというふうに考えております。
○山口哲夫君 先ほどのお答えので、公務の時間を割いてまでというのがどうしても引っかかるんですけれども、例えば福祉政策に例をとってみますと、福祉政策というのは制度だけで解決できる問題ではないと思うんですね。人と人との心の触れ合いが私は非常に大事になっていると思うんです。そうすると、公務に携わる人というのは、特に公務員として国民の心と心が本当に通い合うような、そういう血の通った考え方を持つ公務員でなければいけないだろう、そうでないと幾らいい制度をつくってもなかなかそれが国民に行き渡っていかない。そう考えると、公務員こそボランティア精神というものをやっぱりきちっと持ってもらうべきではないだろうか。 そう考えたときに、鉄は熱いうちに打てと言われますけれども、ちょうど今、日本全体にボランティア活動というものが大変関心を持たれているいいチャンスではないだろうか。そう考えるときに、私は今回の勧告でそれに触れられるというのは非常にタイムリーだったと思うんですけれども、残念ながら触れられませんでしたので、遅くとも来年の勧告にはぜひ触れていただきたいということを強くお願いしておきたいと思いますので、ぜひひとつ検討していただきたいと思います。 それから、高齢者の問題が先ほどからちょっとお話が出ておりましたけれども、時間もありませんので簡単に申しますが、新しい再任用制度の法律を改正してから実施するまでに大体三年はかかるだろうと言われている。御案内のとおり、年金法の改正等で二〇〇一年というのがもう完全にタイムリミットになるわけですね。そう考えますと、三年前の一九九八年にはもう法改正をしなければなかなか思うように進んでいかないだろうというふうに思います。そうしますと、これはもう来年の夏ごろには新しい再任用制度の骨格が示されていなければいけない、そんなふうに思いますので、ぜひひとつ二十一世紀を見通した新しい再任用制度の設計を始めていただかなければならないと思うので、それに対する決意のほどをお聞きしておきたいと思います。 それから、総務庁長官にお願いしておきたいのは、この問題で政府の中にいろいろと検討委員会をつくっているようですけれども、どうも余り期待するほど進んでいないように思われて仕方がないわけですね。各省庁にしてみますと、いろんな問題があってなるべく先延ばしにしていった方がいいような、そんな感じも各省庁にはしてなりません。そういう点では、やっぱり各省庁にもっと高齢者が働きやすい場というものを提供するためのメニューをもっともっとふやすべきだというふうに思いますし、ともあれ総務庁が相当イニシアをとって積極的に取り組んでいただかなければなかなかこれは進まない仕事だと思いますので、その辺の長官の御決意のほどもお伺いして、質問を終わります。
○国務大臣(江藤隆美君) 実は私が老人対策の担当大臣だそうでありまして、だんだん自分のことを自分でやるようなことになるのかなという気がせぬでもありません。 しかし、年寄りはもうゲートボールをやっておったらいいという時代は私は終わったと思います。このことについては、せっかく担当大臣になったわけでありますから、事務当局と今までの審議の状況あるいは現在の取り組み方、将来の方向、そういうことについてもう何回も私、話し合いをしておるところです。 ですから、新たな役割というのをちゃんと社会的に果たせるような仕組みをつくっていく必要があるのではないだろうか。あるいは、例えば公務員でも六十を過ぎてもそれは体も元気だし、豊かな経験、知識もあると。丸一日はだめだけれども、時間を区切って一日三、四時間ならば十分働ける、あるいは一週間に二回とか三回ならばやれるという人たちも随分といる。さればといって、それなら新卒の採用を一体どうするんだと。定数が抑えられておりますからそういうこととの兼ね合いもあるということで、せっかく拝命したことでありますから、御意見のように今までよりか一歩も二歩も前進して、そして成果が得られるようにしたいと私は思っています。 ただ、私はひそかに思うことがあるんです。シルバー計画とかいろいろ言います。あと十年したら年寄りが多くなりますよ、二十年したら多くなりますよと言いますが、私どもの田舎では現在でもそうなんです。老齢化、過疎化というのは十年早く進んでいるんです。国全体では十年先と言っておりますけれども、我々のふるさとにおいては現在国が言う十年先が今訪れておる。したがって、それは二年、三年延ばされることではない、早急に取り組むべきことである、こう考えておるところでございます。
○説明員(弥富啓之助君) 高齢者雇用制度というのは、昨年成立をいたしました改正年金制度との連携を考慮すれば、改正年金制度が実施に移ります平成十三年度から円滑に実施することが必要であるわけでございまして、定年制度の実施等の経験を踏まえますと、相当早い時期に関係法制の改正を整えて準備に入ることが必要であるというふうに考えております。このためには、各省庁や制度官庁などを含めまして、早目に検討を進めて所要の準備を整えていく必要があると考えております。 人事院におきましては、今回の報告の中で示しました新しい再任用制度の検討の方向に基づきまして、関係方面の論議や意見を踏まえまして、今後一年程度の間を目途に高齢者雇用制度の骨格を逐次検討を進めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○笠井亮君 日本共産党の笠井亮でございます。 ことしの人事院給与勧告について質問いたします。 今回の給与引き上げ率の〇・九%は、先ほど来指摘されていますように人勧史上最低のもので、公務員や職員団体からも、これでは生活改善も望めない、あるいは生活と労働の実態を無視しているという強い不満の声が上がっているのは当然だと思います。 最初に官房長官に伺いますが、そんなに低い給与勧告に対してさえ勧告当日の給与関係閣僚会議において国の財政事情その他あって厳しいということで結論を持ち越され、大蔵省も職員団体に対して慎重な判断が必要だというふうに述べている。勧告内容にはもちろんさまざまな問題がありますが、少なくとも給与の引き上げについては直ちに実施すべきではないかと思います。御決意のほどを伺いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) 笠井先生にお答えいたします。 各党の先生方から御質問いただきましたが、同じような御質問の趣旨でございました。今までにない、一%を切ったじゃないかと。労働基本権の制約のもと、その代償的な人事院の勧告というものは大事にして早急に実施すべきではないか 一貫してそういうお話がございました。また、勤労意欲の向上のためにも早期に実施すべきではないかこういうお話が背さんからございました。したがいまして、今までは国の財政事情あるいは国政全般を見渡して十分に議論しなきゃならぬ、こういう答弁があったんじゃないかこういうお話もございました。 昨年は八月二日に、そして閣議は十月四日にこの問題については承認をしておるわけでございますから、ことしは八月一日にできた際に給与関係閣僚会議を開催いたしましたが、結論は出ませんでした、第一回は。そのとき私はまだ内閣官房長官にはなっておりませんで給与関係閣僚会議でもなかったんですが、御趣旨を体して、全体の皆さん方の御意見でございますからそのことを重く受けとめて、財政事情等の問題もありましょうが、早期に解決をしなければならぬ、処理しなければならぬ、皆さん方の意見を踏まえて実施をしたい、こういうふうに考えております。
○笠井亮君 ただいまの財政事情の問題でいえば、先ほど江藤総務庁長官も言われておりましたけれども、当初予算で一・五%を組んでいらっしゃるということですから、〇・九%ということで、引き延ばす要因にはならないと思うんですね。そういう点で、官房長官、当然ながら直ちに閣議決定して、臨時国会の冒頭で法案を出すということでいいんでしょうね。いかがでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 側趣旨、御見解はそのとおりで、予算には一・五%上がっておるんだから〇・九ならすぐできるんじゃないか、予算の範囲内だと、こういうお話でございます。 内閣としては、何といっても景気浮揚対策を実施しなきゃならないというようなことから、それらについていろいろと予算措置を講じておるところでありますが、一応おっしゃるようなことについてはよく理解はできますので、できるだけ速やかに、可及的速やかにと申しますか実施に踏み切るように最大努力を払ってまいりたいと考えております。
○笠井亮君 昨年より、そして一刻も早く給与改善を実施することを強く求めて、次に人事院総裁に伺いたいと思います。 まず、いわゆる給与改善原資の配分についてですけれども、本年の改定に当たって人事院は中堅層職員の改善に重点を置いたとされています。これ自体は当然のことですけれども、そのために幾つかの問題が起こると思います。 一つは、相対的に下位号俸に配分を厚くしたために、公務員の昇格状況の実態から、Ⅰ種採用のいわゆるキャリアに有利な改定となっていることです。キャリアの方は各級の低い号俸を上っていって相対的に優遇されて、そして逆にそのために一般職の特に高齢の層の給与が抑えられている。三十代でいえば、人事院の言うとおり全般的に厚い改善となっていますが、四十代、五十代のところではキャリアとノンキャリアの格差が拡大するのではないでしょうか。これが一つです。 それからもう一つ、高齢職員の改善が極端に圧迫されたのは特に問題だと思うんですね。今回初めて同一級の中で、例えば六級を見ますと、昨年は中位号俸でも最高号俸でも四千二百円と同一額の引き上げたったと思うんです。それだったのに、ことしは中位号俸が四千円に対して、最高号俸になりますと半分以下の千九百円ということになっている。そのために年齢の高い高位号俸の公務員の業務意欲をそぐことになっている、そういう実態が生まれていることです。 人事院総裁、そうした問題点があることをお認めになりますね。いかがでしょうか。
○説明員(弥富啓之助君) 本年の俸給表の改定に当たりましては、まず〇・九〇%ということで、非常に少ない改善原資の中で必要なところにどのように有効に配分をしていくかということでございまして、民間と比べまして相対的に低水準と言われております中堅層に改善の重点を置いたということで、今先生もそれは評価するということでございました。 具体的に申し上げますと、平均〇・九でございますが、各級におきまして三十歳代の大多数の職員が在職する層を一・二%と最高の改定率で改定をいたしておりますとともに、四十歳代前半層までについては〇・九%の平均改定率以上、一・〇から一・一ぐらいの改定を確保いたしております。 その結果、各級において前半号俸ほど高い引き上げとなり、高齢層においては抑制ぎみの引き上げになったということは確かでございますけれども、これは何もキャリアを優遇するとかそういう意図ではございませんで、いずれにいたしましても改善原資が非常に少なかったということで、しかも中堅層に配慮しなければいけないということで、結果的にと言ったらあれでございますけれども、そういうふうな給与カーブになったと。 それからもう一つは、先ほど来申し上げておりますように、今後の給与カーブというものは、今までのただ年功要素といいますかそういうもので上がっていくということはやはり反省をしていかなければならないのではないかというようなことも今後の視野に入れながら考えたところでございます。
○笠井亮君 今総裁は、意図していない、結果的にそういう問題点もあるかもしれないということだったと思うんですけれども、実際に今回の改定で怒りが広がっているというのが現場の公務員労働者の実感なんですよね。 そこで今、今後の問題ということとも関連して言われたところが見逃せないことだと思うんですけれども、勧告の中で、今私が指摘しているような方向を中長期的な視点に立って体系を変更していくことを念頭に置きながら進めるというふうに言っている点なんですけれども、これでは、ことし春の日経連のプロジェクト報告書「新時代の日本的経営」で言われているような民間の動向、いわゆるラッパ形賃金体系と言われる職務給と成績主義的人事管理のシステムを公務に持ち込むということにつながっていくのではないでしょうか。つまり、生活給軽視、職務給強化の方向性だと思うわけであります。 公務労働というのは、言うまでもなく営利企業とは違って利潤追求のためのものではなくて、それとは無縁でありながら社会全体の運営のためには不可欠なさまざまな公務サービスを提供していくということにあると思います。国民もそれを求めていると思うんですけれども、そうした労働を安定的に長期にわたって全国的視野から公平に提供していくためには、それにふさわしい処遇と配分のあり方が保障されなければいけないと思うんですけれども、人事院総裁、その点はいかがでしょうか。
○説明員(弥富啓之助君) 先ほどもちょっと申し上げたかと思いますが、公務も我が国の労働市場の一翼を担っていることを考慮いたしますと、給与体系の大枠を考える場合に、公務の独自の事情に基づく配分を否定するものではございません。否定するものではございませんが、公務の給与体系をひとりこの流れのらち外に置くということも、これはいかがなものであろうか。それで、全体として人材確保や職員の士気等の公務能率の確保に問題が生じるのではなかろうか、また国民の理解も得られるかどうか。 これは我々が各地で懇話会等を催しまして各有識者の意見を聞いているところでございますが、必ずそこに出てくるのは、やはり公務員というものの職員に従った、あるいは業務能力に従った給与体系をとっているのかということでございまして、必ずしも我々としては今までの給与体系がそうではないということは申し上げておりませんけれども、やはりそういうふうなのがこれからの民間の動向のように思われます。 ただ、だからといって、公務は全部そういう動向まで民国の方に準拠するのかというお話でございますけれども、先ほど申し上げましたように、公務員の給与の原資というものは税金でございますので、やはりこれは民間準拠ということを念頭に置いている以上、そこのところを全然ないがしろにして考えていくわけにはいかない、そういうことでございます。
○笠井亮君 では、給与配分そのものをとにかく民間準拠にして変えていけばいいのかという問題だと思うんですよね。そうなれば、今人事院が目指しているような検討の方向というのが公務員の職務の公共性の確立とは逆行していくことになるということを私申し上げたいわけであります。 先ほど冒頭に人事院総裁の概要説明の第八項の中でも強調されているように、公務員の適正な処遇の確保が職員の士気の高揚、職場の労使関係の安定に寄与するとともに、必要な人材を確保し、将来にわたって国の行政運営の安定を図るための基盤であると言われたわけですけれども、そういう本来の趣旨にのっとって今後も給与改善を進めるために、人事院、政府ともに努力すべきだということを私は最後に強調申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○聴濤弘君 内閣委員会が開かれましたこの際、私は関連いたしまして米軍の低空飛行問題について質問をさせていただきたいと思います。これは本委員会でたびたび取り上げられてきた問題ですが、政府の態度が不鮮明な点、不透明な点が残されている問題です。 早速ですけれども質問に移ります。 昨年の七月、朝日新聞は、奈良県の十津川村で起こった事故に関する米軍の調査報告書に基づいて、米軍は日本の本土に四本の低空飛行訓練ルートを設置していることを暴露いたしました。これが当時の朝日新聞、昨年七月のものです。 事の重大性から、当時、我が党の高崎裕子議員がこの問題を取り上げまして政府をただしたところ、政府は報告書にそういう四本のルートがあるという記述があることは認めました、やっとのことですが認めました。ところが、米軍がどういうルートを設定しているかという具体的な問題については、米軍の運用にかかわる問題で詳細は承知していないという答弁を政府側は繰り返しました。 そこで私は伺いたいわけであります。私もアメリカの情報公開法に基づきましてその米軍の調査報告書を手元に持っております。この報告書には極めて重大なことが書かれております。事故を起こした第一二海兵航空群の飛行記録がございます。この調査報告書の中にあります。極めて詳細なものであります。 この記録の冒頭に、アルテチュードブロック五百から三千と書かれております。これはどういうことを意味するかといいますと、五百というのは五百フィートのことで約百五十メートル、それから三千フィートですから九百メートル、要するに百五十メートルから九百メートルのアルテチュード、高度がブロックされているということがこの冒頭に出ております。これは専門家の間でアルトラブと呼ばれるものであって、一定の空域を一定の時間あるいは一定の期間米軍が使用するので、民間航空やその他の飛行機がそこに入れないように日本の管制官がブロックすることを意味するんです。いいですか日本の管制官がブロックするんですよ。ですから、調査報告書が明らかにしていることは、低空飛行の場合でも今言ったその空域、五百から三千といっている空域、これをブロックしているということを意味しているわけです。 政府はこれまで高崎裕子議員の質問に対して、知らない、詳細は知らない、具体的なことは知らない、こういう答弁を繰り返してきたわけですけれども、そうではないということがこの調査報告書で明らかではないかと思うんです。どうなんでしょう、外務省。
○説明員(折田正樹君) 九一年の十月に奈良県十津川で起きました米軍機の事故の報告につきましては、まずアメリカ側から口頭の報告を受けております。そして、今委員御指摘の朝日新聞が報道したこともございまして、その後アメリカ側に報告書の提出を求めたわけでございますが、アメリカ側は部外秘であればお渡しするということで、私どもも部外秘の報告書は受けでございます。 そして、その報告書の中に飛行ルートの具体的なことが書いてあるかということでございますけれども、具体的な飛行経路の位置については詳細には言及されておらないというふうに思います。 いずれにいたしましても、米軍は飛行訓練の目的達成、飛行の安全確保、住民への影響抑制等の必要性を安定的に満たすとの観点から飛行訓練の経路を適宜修正しており、これらの経路は必ずしも固定的なものではないと承知しておるところでございますけれども、個々の飛行経路の実態等については米軍の運用にかかわる問題でございますので、すべてを承知しているわけではございません。
○聴濤弘君 この前、高崎委員が質問したことに対して答えられたのと同じことを繰り返されただけです。私は新しい事実をもって指摘をしているわけです。 あなたのお答えの中で、間違っていることが一つあります。それはあのとき、当時の時野谷北米局長は米軍の文書の中にそういう記述があることは認めますと言ったんですよ。記述があること、それまで否定していないんですよ。それで問題は、そのときの時野谷さんは何と言ったかというと、記述があることは認めます、しかし日本側として中身は知りませんと、こういう話だったんです。あなたの今の答弁じゃ記述もないようなことを言う。とんでもない。前の発言と違うんです。記述があることは明々白々です。あとでおみせいたしますけれども、この添付資料の十というところに書いてあるんです、四つのルートがあるというのは。 私が言っているのは、この添付資料、外務省もここに四つのルートがあると書かれていると言ったその文書の同じページに、先ほど言ったアルテチュードブロック五百から三千と書いてある。このアルテチュードブロックというのは、私がさっきも説明しましたように、米軍がこの高度のところを使うので日本側の管制官がブロックをしているということを示すわけです。ですから、記述があることを知っているということだけじゃなくて、日本側がこの低空飛行に協力して、日本の管制機関はそこのところをブロックしているんだということがここに書いてあるわけでしょう。どうなんですか。
○説明員(折田正樹君) ルートの名前について言及があったということは時野谷前局長が申し上げたとおりだと思いますが、具体的な飛行経路について詳細に言及していないという意味で、先ほどお答えを申し上げたわけでございます。 米側が我が国において全く自由に飛行訓練を実施してよいわけではもちろんございません。我が国の関係国内法令等にある安全基準を尊重し、また我が国の公共の安全に妥当な考慮を払うべきことは我々も当然であろうと考えております。そして、実際上も米側はこのような観点から飛行訓練の実施に当たっては十分安全面の配慮をするとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるように努めているというふうに私どもは承知しておるところでございます。 いずれにいたしましても、政府といたしましては米軍機による低空飛行の問題一般について、安保条約の目的達成との調和を図りつつ安全確保に万全を期し、また地元への影響を最小限にするため何ができるかを改めて今、米側と話し合っているところでございます。この話し合いはまだ続いております。したがいまして現在、結果についてお話しできる段階にはございませんが、いずれしかるべき形で話し合いの結果を公表させていただきたいと思います。
○聴濤弘君 ブロックしていると米軍の文書に出ているのに、私たちは詳細は知らないと、こんな理屈は通らないですよ。通らないですよ。今調べているとか調べていないとか。このことが起こったのは、十津川のときは九一年の十月ですからね。 あなたがそんなに知らない知らないと言うなら、私質問しますけれども、それじゃだれがブロックしているんですか、ここを。米軍のこの文書には、そこはブロックされていると書いてある。だれがブロックしているんですか。日本は知らないと言うなら、だれがブロックしているんですか。アメリカがブロックしていると言わざるを得ないじゃないですか。そうしたら、あなたは知らないと言うんだから、日本側が知らないときに勝手に日本の上空をアメリカがブロックしている。日本の主権は奪われているということにならざるを得ないんじゃないですか。そういうことですか。
○説明員(折田正樹君) 恐縮でございますが、そのブロックされている云々というのは私承知いたしませんので……
○聴濤弘君 この前の局長が認めた文書に書いてあるんですよ。
○説明員(折田正樹君) 先生のその文書を見せていただいて、それできちんとしたお答えをさせていただきたいと思います。
○聴濤弘君 この文書は朝日新聞が取り上げた文書であり、また参議院の決算委員会で護憲リベラルの翫さんも取り上げた同じ文書ですよ。そして、河野外務大臣は翫さんの質問のときに、わかりました、よく調べますということまで言われた文書です。今になってどの文書だかわかりませんなんて、いいかげんも甚だしいと思うんだな。 それから、知らない知らないとあなた方は言うけれども、日米合同委員会というのがありますね、そこでこのアルトラブとかアルテチュードブロックとかこれをやるときの取り決めというのがあります。これは外務省が、昭和五十年ですけれども、参議院の運輸委員会に提出した資料です。これは極めて簡潔なもので、内容はもっと膨大なものなんだそうですけれども、公表できるのはここだけだということで出してきた文書で、その文書の第五のところに、米軍がブロックをするとき、いわゆる今私が問題にしているアルテチュードブロックをするときには、「日本側が所要の調整をなしうるよう、十分な時間的余裕をもって、その要請を日本側当局に対して行う。」やりますよというときには、日本がいろんな処置がすぐできるように十分な時間をもって日本側に要請を行う。だから、日本が知らないわけはないんですよ。これは日米合同委員会でそういうことを合意しているんです。今さら、知らない知らない、こんな理屈は通らない。アメリカの文書にはっきりブロックされていると出ているんです。もういいかげん認めた方がいいんじゃないですか。どうですか。
○説明員(折田正樹君) アルトラブというのはアルテチュードリザベーションと称しているものでございます。空域の一時的留保、特定の航空機のための特定の飛行空域を定め、一定時間その経路及び高度を他の航空機が飛行しないように隔離する管制業務上の措置である。そして、空域留保に際しましては、米軍及び運輸当局により、一般航空交通を阻害することのないよう、時間、経路、高度等について調整が行われているものと承知しておりますが、このアルトラブと、これは一般的な問題でございますけれども、今委員御指摘の十津川の今の文書におけるアルトラブとの関係というのは、私子細を承知しておりませんので、文書を見せていただいた上できちんとしたお答えをさせていただきたいと思います。
○聴濤弘君 アルチチュードラブ、ラブというのはリザベーション。私が言ったのはアルテチュードブロックだと。これはよくわからないということですけれども、政府の側もアルテチュードブロックという言葉でちゃんと今まで回答しているんです。答弁しているんですよ。アルテチユードというのは高度ですね、ブロックも、それからリザベーション、これは一時留保、これも同じことで、何が違うかというと、リザベーションしてある、留保してあると。それをいざ本当にやるときがブロックのことなんですよ。それだけの差なんです。別に新しいことをどうしても研究してみなきゃならぬことじゃないんです。こんなのはもう前からわかっている。 外務省、こんなに大きな問題になり、しかもこの七、八年間ずっとこの問題は議論されてきている。外務省の答えはいつでも同じなんですよ。これは日米安保条約があります、日米地位協定があります、だから低空飛行をやるのは当然です、そこまでは承知しております、しかし具体的なことは日本としては何も知りません、申し上げられません、知りませんと、これで八年間か九年間か、ずっと通してきた。 ところが、調べてみたら、ちゃんとブロックされていますと米軍の文書にある。繰り返しになるけれども、これは重大なことですよ。それを知らない知らないで通し切るなどということは絶対に許せない。時間があと一分しかなくなりました。 委員長、こんな答弁聞いて、私はわかりました、答弁聞きましたというようなことで引き下がるわけにはどうしてもいきません。米軍の文書にブロックされていると書いてあるのに知らないと言うなら、それじゃ米軍がブロックしているとしか考えようがないわけです。どちらもコントロールしていないといったら、日本の空域がこれほど危険なことはないわけです。このことを知らないというようなことで通し切るなどということは私は絶対に許せないと思います。事実を調査し、この委員会に報告するよう私は外務省に求めます。どうですか。
○説明員(折田正樹君) 今、委員御指摘のその十津川の部分で、委員おっしゃるようにブロックということがあるのかどうか調べてみたいと思います。そして、御報告させていただきます。
○聴濤弘君 委員長にもよろしくお願いをしたいと思います。 これでもう時間が来ましたので私は質問を終わります。
○委員長(宮崎秀樹君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時二十一分散会