予算委員会 第20号
- 発言数
- 324 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1995/05/19
会議録
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣武村正義君。
○国務大臣(武村正義君) 平成七年度補正予算の大要につきましては、既に本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その内容を申し上げます。 最初に一般会計予算の補正について申し上げます。 歳出の補正について申し上げます。 政府は、最近の急激な為替レートの変動を含む内外の経済動向に対応して、景気回復基調をより確実なものとすること等のため、四月十四日、緊急円高・経済対策を決定いたしたところでございます。 今回の一般会計補正予算につきましては、歳出面において、この緊急円高・経済対策の一環として、阪神・淡路大震災等に対応するために必要な経費一兆四千二百九十三億円を計上するほか、地震災害等の防止のため緊急に対応すべき事業に必要な経費七千九百億円、科学技術・情報通信振興特別対策費三千二百五億円、円高対応中小企業等特別対策費七百三億円、輸入促進関係経費五百八十八億円等を計上しております。また、最近における新たな類型の犯罪の発生に対応し、捜査・警備体制を緊急に強化するために必要な経費三百二十八億円等を計上しております。なお、税収の減少に伴う地方交付税交付金の減額三百七十八億円に対し、同額の地方交付税交付金の追加を計上しております。 他方、歳入面におきましては、租税及び印紙収入について阪神・淡路大震災への税制上の対応及び今回の対策に盛り込まれた税制上の措置を実施することに伴う減収見込み額一千三百八十億円を減額するとともに、その他収入三百八十一億円の増加を見込んでもなお不足する歳入についてやむを得ざる措置として公債の追加発行二兆八千二百六十億円によることといたしております。 なお、追加発行する公債のうち二兆二千六百二十二億円が建設公債、五千六百三十八億円が特例公債となっております。特例公債の発行等につきましては、別途「平成七年度における公債の発行の特例に関する法律案」を提出し、御審議をお願いすることといたしております。 以上によりまして、平成七年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し二兆七千二百六十一億円増加して、七十三兆七千百二十二億円となっております。 特別会計予算につきましては、国立学校特別会計、道路整備特別会計等十二特別会計において、所要の補正を行うこととしております。 政府関係機関予算につきましては、国民金融公庫、住宅金融公庫及び中小企業信用保険公庫において、所要の補正を行うこととしております。 財政投融資計画につきましては、阪神・淡路大震災からの復旧・復興事業及び地震災害等の防止のため緊急に対応すべき事業の実施のため、住宅金融公庫等九機関に対し総額五千五百三十五億円の追加を行うことといたしております。 以上、平成七年度補正予算につきましてその内容を御説明いたしましたが、なお詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださるようお願い申し上げます。
○委員長(坂野重信君) 以上で平成七年度補正予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 なお、政府委員の補足説明を省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) それでは、これより質疑に入ります。石井一二君。
○石井一二君 御指名をいただきました石井一二でございます。 私は、平成会を代表いたしまして、ただいま上程されました第一次補正予算並びに村山内閣の行政一般にわたりまして質疑をいたしたいと思います。与えられた時間は短うございますので、ひとつ御答弁の方もよろしくお願い申し上げます。 総理、総理に対しまして私が、三百二十四という数字が何を意味するか、こう伺いますと、恐らくすぐにはわからぬのうとおっしゃるのではなかろうかと思いますが、これは総理の今在位されておる日数でございまして、既にお聞きと思いますが、戦後首相として第十五位ということでございます。 そう申しますと、いい意味で野心家の総理でございますから、じゃ十四位までなりたいのうとおっしゃるかもわかりませんが、おっとどっこい、その上の大平正芳首相は五百五十四日ということで、その間には実に大きな太平洋のような距離がある。そのように感ずるわけでございますが、それも今後の総理の御活動次第ということになろうかと思います。 昨今、新聞等を見ておりますと、特に総理退陣の日近しといったようなヘッドラインが堂々と一流紙の一面のトップを飾る、そういう状況もあるわけでございます。そういった中で、総理の新たなる決意も含めて現在の御心境をまず御披露願いたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 一年近くなりますといろんな御意見があることは、これまでの例を見ましてもそういう傾向は出てくると思います。 私は、何日やったからどうだこうだといったようなことを自分なりに考えたことはないので、与えられた課題について一生懸命取り組んでいって問題の解決を図って国民の期待にこたえる、これが私に課せられた最大の役割だと、こう考えておりますから、今お話のございましたような日数の計算なんかをしたことはございません。 私は、今の日本の現状というのは、戦後五十年という節目に当たりまして、いまだかつてない経験というものをお互いにしていると思うんです。例えば阪神・淡路の大地震にしてもあるいはサリン事件にしても、いまだかつてない事案が起きて経験をいたしておりまするし、また最近の急激な円高というものは、特に中小企業等を中心とした日本経済に与える大変な大きなものがある。 こういったような意味では、社会不安やらあるいは経済の見通しが不透明だとか、あるいはまた最近の統一地方選挙に表明されたような、政治、政党に対する国民の支持率が非常に下がっておる、こういったような状況というものを考えた場合に、ある意味では政治不信というものもあるのではないかというようなことを考えた場合に、そうした問題に対してどう積極的に課題の解決に取り組んでいって、そして社会不安を解消して日本が誇りとしておる社会秩序というものを取り戻していくか。同時にまた、経済に対する見通しをもっと明るいものにして、みんなが期待と希望を持って仕事に励めるような、そういう状況というものをどうつくり上げていくかというようなことも大事だし、お互いに政党人として、議会制民主主義というものはこれは政党政治で成り立っておるわけでありますから、政党に対する信頼というものをどう回復していくかというようなことについて、我々はやっぱり真剣に取り組んで打開を図っていく必要があるというふうに考えております。 そうした山積する課題に対して、国民の期待にこたえて全力を挙げて取り組む、これが今、私に課せられた役割だと、こう自覚をいたしておりますから、これからもそういう決意で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○石井一二君 今、総理の御答弁の中で、政党に対する支持率が下がっておる、たしかそういうお言葉があったと思いますが、同時に我々が見逃すことができないのは、内閣に対する支持率も昨年六月の内閣発足以来最低の三〇%と少しというところまで下がってきておるわけでございます。 私は、この原因を一体何だろうかというように考えてみたわけでございますが、一つはやはり社会党の豹変という政策の大きな御転換があろうかと思います。 憲法の違憲問題に始まりまして、講和条約反対という古い話から日米安保反対、在日米軍基地反対と言っておられたころ、そして君が代・日の丸、あるいは原子力発電、消費税、PKOと我々はいろいろ論じてまいりました。だがしかし、変身はかくも鮮やかなものかというような一つの人生勉強もさせていただきながら、私は絶えず総理をずっと拝見いたしておるわけでございます。特に先般の総選挙、過ぐる二年余前の総選挙におきましては、日本社会党は百二十四議席から一挙に七十議席と半減した最も目減り率の大きかった政党、その政党の代表者が内閣総理大臣になれる、そういう事態に対しましても私は実に感慨深いものがあるわけでございます。 世界でも有名なウォールストリート・ジャーナルという新聞が四月五日付で社説を出しましたけれども、その社説は、翻訳されておるものによりますと、東京のミイラ化した政治ということで、日本の政治を細かく分析し、なぜ内閣の支持率が下がっておるかということを申しております。 御参考までにお聞かせいたしますと、地震に対する反応が鈍かったということ、またオウム等そういった特別な凶悪犯が起きるような社会的な背景があること、また国民の熱意にもかかわらず規制緩和に対しては極めてちゃらんぽらんであるといったようなこと(「何を言っているんだ」と呼ぶ者あり)また円高無策、日米通商交渉のつまずき、行政改革、特に最も内閣の重要課題であったにもかかわらず、わずか日本輸出入銀行と海外経済協力基金の一つだけの統廃合を決めたにとどまった、こういったことがその原因であろう、そのようにも言われておるわけでございます。 今、何を言っているんだというやじが出ましたが、ウォールストリート・ジャーナルに申していただきたい、社説を私は引用しておるわけでありますので。 そういったことを踏まえて、総理、私の言及に絡んでもう一度その辺の御感想を述べていただきたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 国民の今の政権に対する御批判、御意見というものについては、私は素直に謙虚にやっぱり受け入れて、反省すべき点は反省した立場をとっていかなきゃならぬというふうに考えております。 ただ、今御紹介がございました一つの意見だけをもって断定することは間違いなので、私のところには逆にまた、しっかり頑張ってほしいという激励のものも来ているわけでありますから一概には言えないのではないかと思いますが、冒頭に申し上げましたように、国民の皆様方の御意見、御批判というものは謙虚にやっぱり聞くべきものだというふうに受けとめております。そういう決意でこれからも政権に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○石井一二君 先ほど武村大蔵大臣より提案理由の説明がございました。御丁寧な文章でございましたが、ポイントだけ、特にこれとこれとこれが大事なんだという、簡略に国民にわかるようにちょっとその一番大事なところを御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 今は平成七年度の、五月でございますが、年度がスタートを切った直後でございます。したがって、昨年来編成をし国会でお認めをいただいた七十兆九千億を超える当初予算がいよいよ執行の段階に入っているところでございまして、この時期に私どもは、そう例がないわけでありますが、今回、二兆七千億を超える追加補正予算措置を講じて国会の御審議をお願いいたしているところでございます。 この理由は、一つは何といいましても一月の阪神・淡路大震災に対する対策であります。既に前年度の補正予算で一兆円余の補正対応をしてまいりましたが、あの時期の精いっぱいまとめ上げた対応でございました。どちらかといえば緊急対策が中心であったかと思いますが、その後だんだん復旧事業にとりかかっているところでございまして、そしてこれからまた復興の段階にも入っていこうとしております。一兆四千億を超える額がこの阪神・淡路の震災対策の経費でございます。 前回の一兆円とこの一兆四千億余を合わせまして、おおむねこの都市型直下地震に対するあの惨事に対する緊急対応の国家予算とそれから復旧の予算を全うすることができるというふうに思っております。一〇〇%ではありませんが、おおむね緊急と復旧の事業をこれで盛り込むことができた、いよいよこの後は復興に入っていくという状況であります。 それから第二は、この大震災の経験を糧として、教材として、ぜひ全国の防災対策にも真剣に目を向けていかなければなりません。そういう意味で、阪神・淡路地区のみならず、全国のさまざまな鉄道や道路や橋梁や建物等々に対する緊急の地震対策あるいは災害対策について予算を組ませていただきました。 さらに御指摘のような円高という緊急事態、景気を回復軌道に乗せるための措置、具体的には中小企業、輸出で大変苦しんでおります企業を激励するための予算あるいは雇用に対する対応策、そして将来の日本の経済構造を転換していくために必要な科学技術あるいは情報通信の振興対策費を含めて予算化をいたしているところでございます。加えて、今回のオウム・サリン事件に対応して頑張っていただいております警察等のこういう事態に対する対策費も盛り込んでいる。締めて二兆七千二百六十一億円の予算を計上したところでございます。 地震、円高、そしてオウム事件、こういった事態に対応すると同時に、七十兆を超える予算に二兆七千億を追加することによって、この二つの予算の出動によって日本の景気回復に向かっための内需振興のための効果を期待してまいりたいと思います。
○石井一二君 過日、外遊中の武藤嘉文衆議院議員は、第二次補正として十兆円規模の補正が必要であろうということを言われました。また、我が新進党も十兆円余の補正をむしろ一次でもやるべきだという提案をいたしておりますが、その背景には、当面の景気対策として通常のことをやっておったのではどうにもならない、また輸入促進にも即応性という面から見て間に合わないのではないかということもございました。また、この後触れたいと思いますが、阪神・淡路大震災の復旧・復興対策にいたしましても、現場におきましては極めてまだまだ苦しい状態にあるということを考えておるわけでございます。 こういった中で、例えば今回のこの補正予算によってどの程度の輸入促進効果があるとお思いか、経済企画庁長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 通告がありませんでしたけれども、輸入効果を定量的に試算することは困難というよりも不可能に近いことだと思っておりますが、この機動的な内需振興に加えて、規制緩和、経済構造改革、あるいは具体的な輸入促進策、そういったものをあわせて考えればかなりの効果が期待できる、こういうふうに考えております。
○石井一二君 いろんな論議がある中で今回の補正予算の一つの論点は、財源をすべて公債で賄っておるという面であろうと思います。今後ますます財政ニーズは高まる一方でございますが、こういった中で財政運用あるいは税制改正についてどのような基本的なビジョンを今、胸に秘めておられるか、大蔵大臣、御所見があれば承りたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) たびたび申し上げてまいりましたように、我が国の財政はこれまでの累積した国債を基本として極めて脆弱な状況にございます。国債の現債高がふえるということは、だんだん財政の体質が不健全な方向に向かっているということを率直に認めざるを得ません。 昨年末は二百十二兆と申し上げました。年が明けて、震災対策の第二次補正で二百十三兆になりました。今回の補正措置が終わりますと二百十六兆というふうに、このわずかな期間においても公債の残高は大変大きな規模になってきているわけであります。 私どもは、こういう実態を見詰めながら、この状況を改善していかなければならない、少なくとも公債発行残高がぐんぐん広がっていくような財政運営については今後慎重でなければならないという考え方であります。 新進党は十三兆三千八百億の公債を大量発行する組み替え動議をきのう衆議院で御提案いただきましたが、改めてやはり私どもは、こういう厳しい中で緊急な対応としてやむを得ざる措置として公債の発行を決断いたしたところでございまして、そういう財政環境を踏まえながら、しかし国民の暮らしや経済の回復が今の時期は何よりも優先するという判断から、特例公債を含めて二兆八千億の公債の発行に踏み切らせていただいた次第であります。 当然、こうした公債については、特に特例公債を中心にして景気回復の段階の中で何らかの財源措置を真剣に議論しなければならないというふうに認識をいたします。
○石井一二君 こうして質問させていただいております間にも時は刻々と二十一世紀へと向かって流れておりますが、災害が過ぎてから四カ月余が経過をいたしました。この間、全国の皆さんから史上最大の義援金もいただき、またボランティアもお越しいただいて、兵庫県民、神戸市民も大いに感謝をいたしておるところでございます。 ちなみに、義援金は今回は一千四百億円と承り、雲仙の百七十億円、奥尻の百九十億円を大きく上回っておりますが、ただ一人当たりの人口割ということになると、額でははるかに及ばないというつらい面もまた一面あるわけでございます。 そういった中で、国がいろいろと懸命の法改正をやり、我々もともに考え、ともに論じ、今日まで手を打ってまいりましたけれども、その根本は村山内閣の「人にやさしい政治」ということで、特に御老人、病院等についてもいろいろと今後我々は論じていかなきゃならない。そのように思っておる中で、今までの復旧一本やりからいよいよ復興へということで、仮設住宅、まだ三万七千余人の方が避難所におられますけれども、徐々に仮設へ、そして恒久住宅へと移り、土地区画整理事業、市街地再開発事業等も行われ、神戸港もぼつぼつ復旧し、雇用調整助成金の活用とか復旧基金によるベンチャー企業の誘致といったような未来志向型のいろいろな工夫もなされておるわけでございますが、地方自治体の立場にとりますと、とにかく税収源が大いに減っだということは極めて目を覆う状態にあるわけでございます。 私は、政府の無策を追及しておるわけでも何でもございません。例えば災害復旧事業債の元利償還に対する交付税措置も九五%というようにいろいろと努力をされておる姿を見るわけでございますが、いよいよ復興に差しかかったところで、これまでの復旧そして復興へという中で、小里担当相、ちょっとこれまでの活動を振り返っての御所見を賜りたい。お願いいたします。
○国務大臣(小里貞利君) ただいまもお触れいただきましたように、今までの緊急応急、そして復旧措置、さまざまな起伏もございましたけれども、地元の県、市町を初め関係団体、そしてまた国会の皆様方の御支援等もいただきながら、政府といたしましてはあらゆる講じられる政策手段を最大に活用いたしまして、至らざるやむを得ないところもあったかとも思いますけれども、総じまして思い切った措置を講じてまいったつもりでございます。 しかしながら、先ほどお話がございますように、また大蔵大臣からもお触れございましたように、緊急応急措置、いわゆる復旧措置なるものから、いよいよ本格的復興期に移行しつつあります。あるいは移行いたしましたと申し上げていいかと思うのでございますが、私どもはこのような重要な一つの節目におきまして、総体的に今までの施策を総括しながらさらに一段と復興に取りかかっていかなければならない、さような重大な決心をいたしておるところでございます。 なおまた、御案内のとおり、政府といたしましても、これに対する一つの考え方あるいはまたその施策につきましては、先月の二十八日、整理をいたしてお示しいたしておるところでございます。
○石井一二君 いろいろやっていただいておることはわかります。ただ、これもあれもと言っておっても切りがないほど困窮状態も激しいということも御理解をいただきたいわけでございます。 きょうはその一つ一つについて論議するだけの時間的余裕がないことを恐れるわけでございますが、例えば以下のような事柄について再御考慮をいただきたいと思うわけでございます。 例えば国庫補助の充実ということで公営住宅の用地取得に対してお考えいただく可能性がないかどうか。また、土地区画整理事業、市街地再開発事業に関しましては国庫補助は二分の一ということでございましょうが、これについてもいま少しのかさ上げが私は現場では必要のように感じられてならないわけでございます。 ちなみに、今回の阪神・淡路復興法は五年の時限立法でございますが、すべて五年間は復旧だという考えが根本的哲学としてあれば非常にありがたい、またそうあるべきであるというように考えるわけであります。また、我々は地球環境を大事にしておるわけでございますが、焼却施設は五〇%までしか見てもらえないが、野焼きをするとその被害は著しいものがある。そういう中で再考を要望いたしたいと思いますし、神戸港の民有護岸について何とか、それを寄附しないとどうしても融資しかできないという冷たい態度ではなしに、御考慮をいただきたいと思います。 特にまた、民間の医療施設、これは御老人も大いにお世話になっておられるわけでございますが、現在のところ施設整備費の補助金というものが兵庫県はAだったものをBランクに去年から落とされております。私は、こういったことについても災害対策の一つとしてランク上げということについて考えていただきたい。後で厚生大臣なり文部大臣から御所見をいただきたいと思いますが、そういったこと。 また、福祉事業団の災害復旧融資につきましても、担保のとり方等について、坪当たりの単価は現実よりも安い金額しか見ないという査定基準がございますが、こういったことについても御配慮をいただきたいと思うものでございます。 小里大臣、今私が申した中で特にこれはこうだとか、わかったとか、何か御感想なり御意見があれば承りたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) それぞれ医療福祉あるいは港湾関係あるいは公営住宅、さらにまた仮設住宅のこともお触れになっておられるかと思うのでございますが、細目にわたりましての御指摘でございます。 それぞれ既に政府といたしましても地元と対策を講じておりますものもございますし、あるいは講じておりますもののまだ不満がございますよという気持ちを含めながらお尋ねの問題等もございますが、先ほど申し上げましたように、政府といたしまして当面講じるべき措置も先月の二十八日に決定をいたしておりますが、その中におきましてただいま御指摘になりました各項目も範疇に入っております。 なおまた、遠からず、御承知のとおり、地元におきましても復興十カ年計画を策定せられる段階にございます。それらの復興計画も私どもは今日十分、復興委員会あるいは復興本部を通じまして連携、調整をしながら作業を進めておるつもりでございますから、あとう限りただいま御指摘になりましたような問題もおこたえできるように、中にはあるいは事前に先生からお伺いいたしました項目におきまして甚だ問題であるなということもなきにしもあらずでございますけれども、精いっぱいの努力を傾倒してまいりたいと思っております。
○石井一二君 私は、先ほど申しました民間医療施設に対する施設整備費の補助金の件、これについて、もし文部大臣か厚生大臣でランクづけの件で御意見、御説明がいただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。 御指摘の施設整備費補助金の地域区分についてでございますが、物価指数、建築資材費、労務費、また実質単価等を考慮して定められているものでございまして、この地域区分は統一的に定められているものでありまして、民間医療施設についてのみ地域区分を見直すことは困難でございます。 なお、平成七年度においては、補助単価については前年度化四・一%の引き上げが行われたところであります。
○石井一二君 四・何%引き上げになりましたが、AはAでまた上がっているわけですから、そういった面でさらにお考えをいただきたい、そういうことでございます。 また、今、厚生大臣は、いろいろあれだけれども無理やというようなことをおっしゃいましたが、もともとこの調査は文部省がやったものであり、このランク表自体も文部省がつくったもので、厚生省はいわば他人のふんどしで相撲をとっておるという状況であるわけであります。したがって、病院の現状等をよく見ていただいて独自の表をつくっていただきたい、私はそのような気もいたしますので要望をいたしておきたいと思います。 続きまして、外交関係の問題に移ってまいりたいと思います。 私は、「人にやさしい政治」ということをたびたび耳にいたしたわけでございますが、河野外務大臣とも外務委員会等を通じて今までも何回も論議をしてまいりましたが、どうも河野外務大臣はやや御誠意に欠けるのではないかというような気が時たまするわけでございます。それはある意味では外国に対しても失礼であろうと思います。 と申しますのは、例の震災時の米軍から日本に何か援助をいたしましょうかという話でございますが、河野大臣は本会議における我が党の扇議員の質問、あるいはまた外務委員会における私の質問、また衆議院の委員会における古賀議員の質問等に対しまして一貫して、在日米軍ができることは何でもいたしますという提案があっただけで個別な提案はなかったというような御説明ですが、もう少し具体的な提案を米軍はしてきたのではないか、例えばロサンゼルス・タイムズはそのように報じておる、「選択」という雑誌もそのように報じておるというように私は質問したわけでございますが、その辺、御誠意が足らぬのではないか、そういう気がいたしますので、ちょっと御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) 何度かお答えをいたしておりますが、震災が起きました当日、モンデール大使から私に、さらに翌日、クリントン大統領から村山総理にそれぞれお見舞いの電話がございました。その折に、在日米軍ができることがあれば何でも手伝いをいたします、こういう米国からのお話があったということをここで何度か御答弁をいたしてまいりました。 アメリカとしては在日米軍ができることがあれば何でもいたしますよと、こういうお話でございまして、私としては、そのアメリカからの善意といいますかお申し出を受けるということが適当だと、こう考えて、このお申し出をお受けしてというか、そのお申し出にこちらからもお願いをして、現地で足らないものがあればぜひお願いをしようと。一体何が足らないか、どういうお願いをすることが適当かということは、現場のニーズといいますか原局にその問題点の何をお願いすることが適当かということについての判断をするようにという指示をしたということを申し上げてきたわけでございます。
○石井一二君 論点の中心は、空母インディペンデンスという固有名詞を挙げて、お使いになりますかということを先方が申したと、それをあなたは国民に披露されない、そういうところにあるわけでございます。 私はここに一通の手紙を持っております。これは前にもあなたに見せましたが、クリントン大統領から私に、ある特別なことについて直筆のサイン入りでいただいた手紙でございます。念のために自民党の理事にお見せをしておきたいと思います。(資料を手渡す)また、ロサンゼルス・タイムズの記事を書いた三通の手紙を私はここに持っております。 また、あなたがそういったリストはないと言うリストを私はここに持っておるわけであります。その項目八の一番目に「インディペンデンス」、「エアクラフト」とはっきりと書き、「メディカル施設」とか、そういったことも載っておるわけであります。 私は、こういったことを何となくふたをして国民に紹介しないということは、日米関係がこれだけ混雑していろいろあつれきがある中で、親切は親切としてはっきり紹介し、答えを出すべきは出す、そういうことが必要であろうと思うのでございます。 ちなみに、米軍艦が日本に入ってくるということは、地位協定上、入港の権利を持っておりますし、また地元の港というものは非核証明書の提出を求める、そういったルールも決まっておるわけでありますから、その辺について私は防衛庁と外務省の間の連絡が少し悪いんじゃなかろうか、そのように思うわけであります。なぜならば、このリストというものは、震災が起きた三十二時間後に米軍から防衛庁統合幕僚会議議長付副官というところへ来たということを「選択」という雑誌は述べております。 その辺について再調査をされて御認識を改めていただきたいと思いますが、御所見いかがでしょうか。
○国務大臣(河野洋平君) 先ほど申し上げましたように、アメリカから私が聞きましたのは、在日米軍ができる可能なあらゆる御支援をする用意がある、こういうことを私は直接聞きました。 リストがあったかどうかということについては、私はリストがなかったということを申し上げたことはたしかないと思いますが、リストは実は、先生御指摘のリストが来たということは事実であるようであります。これは私も確認をいたしました。 しかしながら、そのリストについて、先ほど申し上げましたように、あの状況の中で現場が求めているものは何か、現場のニーズ、そしてこちらからお願いすべきそれにふさわしいものは何かという判断をした結果、当時最も急いでいるものは水である、あるいは毛布である、さらにはテントが必要だと、こういう判断をしてそれらを在日米軍にお願いをし、私の記憶では一月の十九日だったと思いますが、在日米軍は既にその搬送を始めてくれたという状況でありました。
○石井一二君 質問をはぐらかしてもらっては困るんです。あなたは直接聞いたと、その後リストがあると言っているじゃないですか。 では、なぜ、扇議員が本会議で聞いたときは見てなかったけれども後にリストが出てきた、そこに載っていると、そういうことを言えないんですか。副総理として不誠実じゃないですか。それは我が国民に対してもアメリカ軍に対しても私は失礼だと思います。 また、あなた直接聞いたというのは、だれから直接聞いたんですか。英語ですか、日本語ですか。
○国務大臣(河野洋平君) 私のカウンターパートはモンデール大使であり、クリストファー国務長官でございます。こういった方々からあの当時、日本に対してお見舞いの電話がございました。モンデール大使とは直接、ちょっと日にちは正確ではありませんが、モンデール大使には直接お目にかかりました。
○石井一二君 クリストファーさんが、では英語でインディペンデンスと言われたとおっしゃるんですか。その文章を一遍言ってみてくださいよ。
○国務大臣(河野洋平君) そんなことは申しておりません。 私は、先ほどから繰り返し申し上げております、よくお聞き取りをいただきたいのですが、アメリカから私に言ってきたものは、在日米軍が今御協力申し上げられるものがあればすべて御協力を、在日米軍のできるあらゆる御協力をいたしますということを言われたと先ほどから御答弁を申し上げているわけです。
○石井一二君 大臣はリストがあったということを認め、リストに載っておるんだから、それを御披瀝、お認めにならない。あなたは謝罪すべきですよ、この問題については。うそを言っているんだよ。再答弁願います。
○国務大臣(河野洋平君) 繰り返し御答弁を申し上げておりますが、私は、在日米軍が協力できるものを何でも協力いたしますというアメリカからのお申し出がありましたから、このお申し出、この善意は我々としてぜひお受けをするべきだという決断をして、原局に対してアメリカからのお申し出を受けろと、そして現地のニーズを踏まえて何をお願いするかの判断をするように原局に指示をしたということを申したわけでございまして、私は、その時点で私がリストを見ているわけではないということは正確に御理解をいただきたいと思います。
○石井一二君 その時点で見なくても後で見ているんだから答弁が不適切だと申しておるわけでありますが、後でもう一遍この問題、時間があれば戻ってきてあなたと論じたいと思います。 次に、武村大蔵大臣、例の東京共同銀行問題でございます。 この問題で私とあなたはここで不愉快な論議をいたしました。そのときの論議は、三百億円の出資が実現しなかった場合どうするかと。あなたは考えていないと。そこで、考えているけれども答えたくないのか、そういうことは起こらないという自信があるのかということでございまして、その後歳月が流れ、青島新知事は、この問題については公約として出資をしないということをおっしゃっておりますが、新知事誕生後、青島知事に何回ぐらいお目にかかられましたか。
○国務大臣(武村正義君) まだお目にかかっておりません。過般、就任のあいさつに大蔵大臣の私の部屋へお越しいただいたようですが、私はG7に出ておりましてお目にかかれませんでした。 この問題については、まだ直接青島知事との話はできておりませんが、東京都は、事務的に新知事に対しても過去の経緯をきちっと説明しながら、御判断いただける努力をされていくものと私は信じているところでございます。
○石井一二君 あなたはこの東京都議会が方向転換をされた財政調整基金積立金の三百億円をどのような性格のものと現在御理解になっておりますか。
○国務大臣(武村正義君) 財政調整基金というのは国にはございませんが、地方団体に、進められている年度間の財源調整をするというために設けられた基金であるというふうに認識をいたしております。
○石井一二君 東京都が出資しなかった場合どういうことが起こり得るのかということについて、以前と同じくいまだお考えを持たない、そういう状態に変わりはございませんか。
○国務大臣(武村正義君) あの当時の考えと基本的には変わりはございません。 青島知事が選挙の公約としてこの三百億円の出資については消極的な発言をなさっていることは十分認識をいたしております。先般、都議会で、ちょっと表現まで定かではありませんが、公約は守りたい、しかし関係方面の意見を聞いて判断をしたいというふうな感じの発言をなさったというふうに伺っておりまして、少なくともこの問題に対する鈴木都政の時代の執行部の考え方、あるいは大蔵省や日本銀行とのあの処理対策案を合意した経緯、その背景、あるいは信用組合に対する法律的な都の監督責任、あるいは今後の数十の信用組合をみずから監督をいただいている都の立場、そんなところを総合的に御判断いただけるものというふうに私は思っております。
○石井一二君 あのときの論議であなたは、週刊朝日の記事が事実に反する、料亭にあそこに書いてあった日にちに行った覚えはない、週刊朝日に抗議の文書を出す、そう言われましたが、それはどう処理されたでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) 明確にそういう事実であるかのごとき報道をされた機関に対しては、当時、一々私の名前で文書をお出しいたしまして、全く事実でないということを明確に文書で申し上げ、注意を喚起させていただいたところであります。
○石井一二君 その出した文書をあなたすべて読んでからお出しになっていますか。役人に出しておけと言われたわけですか。
○国務大臣(武村正義君) 当然、読んで出しております。
○石井一二君 では、あなたの出された手紙に対して週刊朝日から返事が来たでしょう。その返事をお読みになりましたか。
○国務大臣(武村正義君) 当然、読んでおります。
○石井一二君 では、その返事の中身を御披瀝ください。どういう返事だったですか。謝りの手紙ですか。どうですか。
○国務大臣(武村正義君) なぜそういう質問をされるのかよくわかりませんが、週刊朝日でございましたか、そういう返事が来たのが一社でございましたが、私も表現までは今、定かに覚えておりませんが、手紙をいただいたけれども誤った報道をしているつもりはないというふうな、そんな表現であったように思います。 それはその週刊朝日の記事は必ずしも断定的におっしゃっていないということをおっしゃっているんだろうと。こういう事実があったというふうな報道をすれば、これは事実でない場合は名誉毀損にもなるわけです。と言われているとかこれは週刊朝日の例を申し上げているわけじゃないですよ、往々にして週刊誌その他の記事を見ていますと、と言われているとか、必ずしも当該マスコミの記者が事実を断定的に表現していないような表現が使われているのが普通でございまして、そういうふうに言っているのではないと、私はそういうふうにおっしゃっていると理解をいたしました。
○石井一二君 私はここに二枚の名刺を持っております。私の友達であります週刊朝日の編集長と副編集長であります。週刊朝日は、あなたのどこの社にも通ずる一般的な文章を見て、何をピントの外れたことを書いてきておられるんだと、よく週刊誌を読んでから手紙を下さいという注意をされたんですよ。 あなたはそういった細部にわたる分析をされずに一般的なことでこの問題を処理しようとしておられる。その結果、私がこの場で先般、大蔵省の高級官僚の処分についてどう考えておるかと申しましたら、それに該当するようなことはないから処分の対象にならない、そうおっしゃったわけでありますが、その後に何名か処分しているでしょう。認識不足だった新しい事実が出たからですよ。 あなた自身も含めてどのような処分をされたか、御言及をいただきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) どういう意図で石井委員がおっしゃっているのかよくわかりませんが、少なくともその前段の、竹下総理、当時の三重野日銀総裁、平岩経団連会長、不肖私、この四者が二つの信用組合の対策について、ある日ある場所で会談をして合意したかのごとき報道は全く事実でないということを改めてここで繰り返し申し上げておきたい。 石井さんは何か事実であるかのごとき確証をつかまれてこうして繰り返しおっしゃっているのか。こういうテレビ報道の前に、何となく疑惑がありそうなそういう印象を与えるために意図的におっしゃっているとしか私には思えません。改めて厳しく抗議をいたします。 そして、処分の話でありますが、これについては、私が石井議員の質問にお答えしたのは三月一日でございました。この場ですね。あのころはまだ、一部の週刊誌が書き始めておりましたが、私どもの職員の田谷氏のいわゆる香港行きのようなああいう明確な事実は私どもはまだ承知ができていなかった時期であります。ですから、今のところはそういうものはないと思うけれども、もしそういうことがあれば厳正に処置したいと、こういう答えをあの日ではしているわけです。 その後、証人喚問によって田谷氏の香港行きという大変明確な事実が表に出てまいりました。それで、私は急いで本人にも会って事実を確認して急いで処置をしたという経緯でございますから、前後をきちっと認識いただきたいと思います。
○石井一二君 私はあなたの処分についてお聞きしたつもりですが、いかがですか。御自身の問題。
○国務大臣(武村正義君) 何をおっしゃっているのか、もう少し詳しく説明してください。御自身の処分というのは。(発言する者多し) この問題は、大蔵省職員の私的な行為に対して処分をしたわけでありますが、今の一番明確な、自家用機に乗って香港へ片道行ったという、こういう具体的なケースがわかってまいりました、五年ぐらい前の話でございますが。私どもは、たとえ過去の話、私の大臣就任以前の話でありましても、過去、大蔵省がこういう私的なつき合いの中で節度を超える事実があったことを深く反省しなければならないという考えに立って、まず職員の処置をいたしますと同時に、今の事務次官等々関係者、直接そのことにはかかわりがない幹部も、そして不肖私自身も含めて、今後こういう経験から大蔵省全体が反省をして再出発する、規律保持のために貴重な教訓にするという意味を込めて、今後の前向きの姿勢を鮮明にするためにみずから私も二〇%の俸給のカツトをさせていただいたわけであります。
○石井一二君 私がお聞きしていたのは、今の二〇%の返納をされた、その処分と同時に、みずからも非があったということをお認めになった結果じゃないかと、そういうことを聞きたかったわけであります。その辺いかがですか。もう一度確認させてください、どういう気持ちで返納されたのか。
○国務大臣(武村正義君) 何のことをおっしゃっているんでしょうか。大蔵省職員の私的なつき合い、ゴルフとか会食をしたとか、あるいは極端な場合は香港へ行ったという、そういうことについておっしゃっているんでしょうか。 私は、高橋氏は全く面識がありません。
○石井一二君 あなたは私の質問をよく聞いていないんじゃないですか。 私が申しておりますのは、大蔵大臣の俸給月額の二〇%を返納されたと。返納されたということはみずから進んで返納したわけでしょう。それはどういう理由かと。自分の監督不行き届きであった責任をとったのかという、そういう意味なんです。
○国務大臣(武村正義君) 私の答えもしっかりお聞きいただきたいと思うんですが、石井さん。私、今申し上げた。前向きに今後こういうことを、大蔵省全体、八万数千人の職員を抱えた大蔵省全体としてこういうことを繰り返さない、きちっと規律を保持していこう、そういう気持ちで私みずからも最高責任者として報酬のカットをさせていただいた、そういうことであります。前向きの姿勢です。
○委員長(坂野重信君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(坂野重信君) 速記を起こして。 ただいまの石井君の発言について、不穏当な発言が部分的にあるという御指摘がありましたので、委員長としては、後刻、理事会において協議いたします。
○石井一二君 WTO問題について、通産大臣にお伺いをいたします。 六月二十八日に最終の制裁リストをアメリカが出す、そういうふうに承っておりますが、この制裁は日本に部品の輸入拡大を求めるものでありますが、アメリカ自身もかなりけがをする、従業員の失業がふえるとかいろいろございますが、アメリカサイドのダメージについてどのような御認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、正確な数字を手持ちしておりませんので、後刻正確なものは資料として提出をさせていただきますが、例えば今アメリカが制裁リストと称し十三車種を俎上にのせておりますもの、これがすべて一〇〇%の関税をかけるという事態になりました場合には、当然のことながらほとんどこの生産は停止をするに近い状態になろうかと思います。その場合には、それだけでアメリカから購入をいたしております部品が約二億四千万ドル程度使用されておりますので、当然ながらアメリカからの部品輸入がそれだけ減少をいたします。 なお、九三年度だったと思いますが、実績としては約二十六億ドルの部品輸入をいたしておりましたから、アメリカ側の制裁措置そのものによりまして日本の部品購入は二億四千万ドルぐらい、約一割ぐらい減になると思われます。 また、それらの車を扱っていただいておりますディーラーの方々、そこに雇用されております従業員、さらに日本に向けて輸出をされたであろう部品を製造しておられたメーカーに勤めておられる従業員、こうしたところには当然のことながら影響は生ずるであろうと思われます。 しかし、それ以上に大きく影響を受けられるのはアメリカの消費者でありましょう。我々としては、こうした事態を冷静に判断していただきたいと考えております。
○石井一二君 この日米自動車部品交渉にかんがみて、日経新聞の七年三月九日付でございますが、モンデール大使が大手五社の首脳を個別に訪問になっていろいろこの問題についてお話をしておられると。このことについて通産省はどのように受けとめておられるか。特に最恵国待遇の原則とか独占禁止法の観点から法的な問題がないか。 外国におられる日本の大使にこういったことをお願いしても全く相手にされない。それは外務省のやる仕事ではありませんと、こういうことをおっしゃるわけでございますが、極めて御熱心な御行動で、私も二十三日に新しくできた公邸に御招待を受けておりますのでそのときにも聞いてみたいと思いますが、大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 昨年の九月三十日の深夜から十月一日の未明にかけまして、包括協議のうち、外務大臣が大変御努力をされました政府調達、また私の守備範囲のガラスといった問題が決着をいたしました中で、最後まで残りましたのが自動車の補修部品市場についての問題でありました。 この時点におきましてアメリカ側においては、そのほかに、包括協議の外であり政府の関与の外であるということを認めながら、なおかつ民間各企業の自主的な部品調達計画の上乗せを求めるという要求がございました。そして、これが残念ながら話し合いのまとまらない大きな原因でありました。 そして、ジャカルタにおいても同様の論議を交わしました後に、昨年の十二月二十七日であったと思いますが、当時の岡松通産審議官とアメリカのカーテン商務省次官の間で、いわゆるボランタリープランというものは包括協議の外であり政府の関与の外であることを認めた上で、補修部品の問題とディーラーシップについての交渉再開の話し合いがまとまりました。と同時に、アメリカ政府が日本の企業に対して要請をしたいというお話がその時点で出てまいりました。 要請をされることは、そこまで私はストップをするつもりはない、しかしそれが日本企業に対する差別的な取り扱いを招いたり強圧にかかわるようなものであれば我々としては了承できないという問答のありました後に、大使以下アメリカ大使館の方々は、再三再四日本の自動車メーカーに接触を図られ、その中でアメリカ政府としての要望を述べられたと聞いております。そして、それに対して各自動車メーカーの経営判断として、部品調達の積み増しといったことは今できる状況ではないということを繰り返し日本の各企業は御説明になった、そのように私は聞いております。 言いかえれば、アメリカ政府としては、大使並びに大使館の方々によって日本の各企業の経営状態、そこから出てくる経営判断、その経営判断に基づく部品調達計画の上乗せが不可能ということを十分に確認され、その上でなおかつ今度は政府に、強制的にでも、強制的という言葉は刺激的ですから避けましょう、日本政府に、努力をし何とか民間企業に経営判断を超えて部品を買わせるようにしてほしいという御要望があり、これは私としては受けられなかったということであります。
○国務大臣(河野洋平君) 誤解があるといけませんので一言だけ申し上げますが、我が国、例えば駐米大使は、この一年数カ月の間にアメリカ五十州のうち既に四十州を超える米国各地で我が国の考え方あるいは我が国の現状について説明をいたしております。それぞれ在外公館の責任者としてできる限りの努力をしていることは議員もよく御承知のこととは思いますが、一言だけ申し上げておきます。
○石井一二君 私は具体的に最恵国待遇及び独占禁止法という名前を挙げて申したのですが、それについては両大臣、御言及がなかったですが、いかがですか。ビジョンがないということですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変失礼でありますが、それは私自身がでございますか。 それともモンデール大使が回られたことについてでございますか。
○石井一二君 そうです、そこです。
○国務大臣(橋本龍太郎君) ですから、モンデール大使は、私も言葉を選んで御説明を申し上げましたように、強制にわたらぬよう、また差別にわたらぬよう注意深く発言されたと私は思います。ただしその中で、経営判断に基づく部品調達計画の自主的な上乗せは不可能ということを確認されたというふうに私は申し上げました。それ以上の言葉を大使の段階でお使いになったとは私は聞いておりません。そこから先は、ウィスラーにおける、バンクーバーにおけるカンターUSTR代表と私の論議の中の問題であります。
○石井一二君 私は、外交官の商行為という面で申しておるわけですが、その後、商務担当公使が引き続いてお越しになって同じ問題について上積み的な御発言がある、それが実態のようでございますので、今後この問題について私も流れを見ていきたいと思います。 私は、「サンサーラ」という徳間書店の出しております雑誌に投稿をいたしております。その題名は「カンター通商代表の頭を叩き直せ」と、ちょっと乱暴な題でございますが、我が国がこの問題に対しては若干強い交渉態度で臨まなきゃならない国内情勢があるのではないかということを申しております。 その中で、対米貿易黒字国が寄って一度国際会議を開いて全体的なグローバルなベースでこういった問題を解決できないかという提案をしておるわけでございますが、大臣におかれましても一度御一読願えればありがたいという要望をいたしておきます。 次に、橋本大臣に御登場いただいたついでに、若干橋本大臣の戦争観についてお聞きをいたしたいと思いますが、第二次世界大戦に対するあなたの戦争観を一口でお述べいただければありがたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 一口というお尋ねでありますから、二度と再び繰り返してはならぬ体験、そのように申したいと思います。
○石井一二君 一口で結構です。大東亜戦争は真珠湾攻撃で始まったが、あれは侵略行為でしょうか、そうじゃないんですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、言葉の定義について十分な認識を持っておりません。戦史が今さまざまな角度から論議をされております。そして、アメリカの情報公開法に基づく新たな資料等によりましても刻々その認識は変わっておるわけでありまして、今、私が云々するべき問題ではなかろうと存じます。
○石井一二君 私は、今のは答弁拒否のように受け取られてならないわけであります。 と申しますのは、東京新聞の九四年十月二十八日、「通産相が陳謝」という見出しで、「戦争認識発言」ということで中身が出ております。私は、通産大臣が戦争に対して御認識を持っていないということは答弁拒否に当たると思いますので、再答弁をお願いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、認識を持っておらないとは申しておらないつもりであります。 本院におきましても衆議院におきましても全く異質の角度からの御質問を受けまして、私はお答えをいたしました。例えば野党のある方から南京大虐殺はどうだというお尋ねがあり、その方からこの程度ならいいんだという御発言があり、私は動転をいたしましたが、その方の速記は訂正されたと記憶をいたしております。しかし私自身、今、一言という委員のお尋ねでありましたから、二度と再び繰り返してはならぬこと、そのように私自身の認識をお答えいたしました。
○石井一二君 答弁になっていない。真珠湾のことを聞いているんです。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 真珠湾の攻撃が行われましたとき、たしか私は四つか五つか六つか、それぐらいでありましょう。でありますから、その後において知るのみでありますが、先ほども申し上げましたように、アメリカの情報公開法による資料の発掘の中でも既にいろいろ変化をいたしております。私どもが小学校一年生に入学しました時点、戦時中でありましたから、教えられましたこと、敗戦後教えられましたこと、当然のことながら変化をいたしております。新たな事実も今、発掘されているものがある状況でありまして、私自身これを確定する力は持ちません。
○石井一二君 質問に答えていない。再答弁を求めます。
○委員長(坂野重信君) 質問を続けてください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(坂野重信君) 速記を起こして。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 改めて申し上げ直します。 今、新たな資料が発掘をされていることでもありまして、現在、確たる見解を持ち合わせておりません。
○石井一二君 では、またお目にかかった都度、御見解が決まっているかどうか聞き続けたいと思います。 朝日新聞発行のアエラという雑誌がございますが、九四年九月十二日号に、橋本通産大臣が遺族会の大会で、七年度で建設予定であって今建設が中止になっております戦没者追悼平和祈念館について、遺児の慰謝以外の目的のものは建てさせない、そういう発言をされておりますが、その真意をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、まず建てさせないという言い方になっておるとすれば、それは不正確であろうと存じます。 そして、もともとこの計画は戦没者遺児記念館(仮称)ということでスタートしたものであります。そして、私はこの当初の構想にかかわってまいりました。たしか昭和五十年代の初めからであったと思いますが、戦没者遺族の遺児の方々の中から、自分たちの父親の死がむだ死にではなかったということの国としてのあかしが欲しいという声が全国的に起きてきた時期がございます。そして、それについての遺児の方々の思いもさまざまなものがございました。委員もかつて自由民主党に所属をされた方でありますから、その当時のいろいろな議論がありましたことは御記憶でありましょう。 そして、ちょうど私の厚生大臣在任中に、その遺児の方々の代表とお話をしておりますうちにこの遺児記念館という構想が浮かび上がってまいりました。そのころは、各戦域において遺骨収集作業に参りましても、既に遺族の手元にお返しのできるようなお名前のわかる遺骨はほとんど収集のできなくなっていた時期であります。同時に、鉄かぶとでありますとかさまざまな遺品を故国に持ち帰りましても、それをお返しのできる御遺族を確認することにも随分困難が出ておりました。こうしたものを保管、展示する意味でも何らかの施設が欲しいというのは当時その人々の共通した思いでありましたし、私もその気持ちに打たれた一人であります。そして、戦没者遺児記念館という構想が生まれ、その構想が今日まで続いてまいりました。 今、時期を委員言われましたけれども、私はいつの時期のことか正確には覚えておりませんが、確かに私は日本遺族会会長として、この遺児記念館という構想でスタートしたものがその遺児たちの気持ちにこたえる施設であり続けてもらいたいということは今までも繰り返して申しております。
○石井一二君 同記事によりますと、検討委員会の専門家委員が良心に反するという理由でおやめになっている。そして、厚生省が一つのカラーを出すということと委員会の方の御意見が合わない、これはどこにでもあることでしょう。だがしかし、今申し上げた先ほどの記事によりますと、日本遺族会への委託に反対、アジア諸国への加害者責任が置き去りにされている、皇居周辺の景観、そういうことでついに七年度は見送りになったということですが、九年に向けてさらなる検討を進めておる、そういうように私は承っております。 これは通告しておりませんので、もし御答弁なければ結構ですが、総理、何か御所見がございますか。
○国務大臣(井出正一君) 私からお答えさせていただきます。 戦没者追悼平和祈念館の経緯につきましては、ただいま通産大臣から御答弁のあったとおり、厚生省が戦没者遺族の援護施策の一環として、主に戦没者遺児を初めとする戦没者遺族の経験された戦中戦後の国民生活上の御労苦にかかわる歴史的資料、情報をあるがままに収集、保存、提供し、後世に伝えようとするものでございますが、現在、その建物のデザインやあるいは展示事業の内容等につきましていろいろな御意見が寄せられておりますため着工を見合わせておるところでございます。このため、現在、当初の計画を踏まえながら、いろいろな御意見に対応する方向を有識者から成る会合にお諮りし、検討をしていただいておるところでございます。 今年度予定しておりました額は、実は予算上は減額し、この減額された額につきましては平成八年度以降に予算計上する予定でおります。
○石井一二君 総理に答弁を求めたわけでありますが、潜在的将来の総理候補から御答弁をいただきましたので一応了といたしたいと思います。 さて次に、オウム関連で御質問をいたします。 今回の反社会的な無差別テロの再発防止に今後内閣として具体的にどのように取り組むおつもりか、基本的なスタンスを御披瀝願えればありがたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) このオウム真理教の数々の法律に違反をする事犯というものが明確になってまいりましたし、とりわけ地下鉄サリン事件というのは不特定多数の何の関係もない方々を無差別に殺傷するといったような社会的な大きなテロ事件だと、こういう位置づけをいたしまして、これまで全力を挙げてその犯人の検挙とそして真相解明と、同時に真相解明をすることによって根絶して再発を防止する、こういう取り組みをやってきた。ようやく麻原彰晃を逮捕して、徐々に全容が解明されつつあるというふうに私は受けとめておりまするけれども、しかしまだまだ全容解明には時日を要しますし、これからもさらにそれに努めなきゃならぬ。 同時にこれは、完全にサリンがなくなったのかといえば、それもまた明確ではないわけでありますから、したがって再発防止のためにも全力を挙げて取り組んで一日も早く解決をして、そして国民の皆さんが安心できるような社会秩序を取り戻すということのために、これからも警察はもとより内閣も一体となってそのために頑張っていきたい、努力していきたいというふうに考えておるところでございます。
○石井一二君 総理はこの問題に関する国会審議の中で、際どい別件逮捕で云々という答弁をされた後に、言い間違いだといって取り消された、訂正されたと聞いておりますが、ちょっとその辺のいきさつと理由について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 今申し上げましたように、オウム真理教をめぐる種々の犯罪容疑については国民の間にも不安感が広がっておりました。これらの事案の全容解明を徹底して行うことを喫緊の課題として警察は全力を挙げて捜査に取り組んできたわけでございます。 その過程において、個々の事件、個々の事犯について一つ一つ緻密に取り上げて警察はやってきたと私は思っておりますが、やはりこれは逮捕するにしても何をするにしても一応裁判所の手続をとらなきゃならぬわけですから、法に基づいて厳正にやってきたということを前提にしながら、私が申し上げた若干舌足らずの点があって誤解を招きかねないような表現があったというので、先般この委員会でもってその点について申し上げたわけでございまして、私の真意はそういうことでありますから御理解を願いたいということで申し上げたところでございますから、そのように御理解を賜りたいというふうに思います。
○石井一二君 本件に関しましてはいろんな罪名でいろんな方が逮捕されているわけですが、ちなみにどのような軽微な法律違反があったのか、法務大臣、できれば御披瀝を願いたいと思います。
○政府委員(則定衛君) お答えいたします。 警察から検察庁に種々の罪名による被疑者が送致されているわけでございますが、中には軽犯罪法違反あるいは住居侵入等々各般の一般的に申しまして刑罰が比較的軽い罪名の者も含まれていると承知しております。
○石井一二君 これは通告しておりますので、もっと具体的な答えを期待いたしております。
○政府委員(則定衛君) 刑法の罪名から申しますと、暴行、業務上過失傷害、逮捕監禁、脅迫、名誉毀損、窃盗等々ございますし、特別法犯違反ということになりますと、先ほど申しました軽犯罪法違反、古物営業法違反、火薬類取締法違反等々、多岐にわたっておるわけでございます。
○石井一二君 私は、等々という答えを期待していないわけでありますが、まあ我慢をいたしましょう。ただ、我々も気をつけて町を歩かないかぬなという気がいたすわけでございます。 ちなみに、いろんな罪状がある中で、人のパスポートを借りて海外へ行った場合はどういう罪になる可能性があるか、お教えをいただきたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) 他人名義のパスポートで海外渡航をした場合には、旅券法第二十三条第一項第二号の「他人名義の旅券又は渡航書を行使した者」ということでございます。
○石井一二君 今、旅券法違反の話が出たわけでありますが、先般、北朝鮮訪朝団というものが派遣されました。それで、私はここに日朝会談再開のための合意書ということで三党の団長署名入りの合意書のコピーをいただいておるわけでございます。 こういった中で、河野外務大臣からも外務委員会におきまして、この団の性格につきまして、今回の与党代表団の訪朝によりまして交渉再開の道筋がつけられたということだ、そのことは歓迎しておる、こういう御所見をいただきました。 三党互角の立場で、座長だけが渡辺さんということでございましたが、この団の今後の活躍方向も含めて、さきがけ代表の武村大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 今回の訪朝団は、今も御指摘がありましたように、長い間とまっておりました日朝国交正常化の交渉のきっかけをおつくりいただいたというふうに私は認識をいたしております。 大変複雑な状況がございますが、基本的にはもはや日本と国交が回復していない唯一の国でありますし、しかもこれが戦争前にさかのぼる日本との過去をお互いに背負っているという国でありますし、しかも近い国であるということを考えますと、状況が整うに従ってこの国との国交が正常化する方向でだんだん進んでいくことを私は期待いたしたいと思います。
○石井一二君 同じく構成団の一つの党の党首であります村山総理の社会党党首としての御見解も聞いておきたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 三党の代表で渡辺さんが座長になられまして訪朝されたことについて、私が具体的な事実などのコメントをする立場にはございませんけれども、しかし私自身の率直な見解を申し述べるとすれば、戦後五十年もたって、隣国である北朝鮮と日本とはいまだに国交は回復しておらない、こういう不自然な姿というものはやっぱり早く解消して国交が回復されることが期待される。そのことはまた同時に、単に日本と朝鮮というだけの問題ではなくて朝鮮半島全体の平和と安定にもつながるし、そのことはまたアジア全体の平和と安定のためにも役立つのではないか。 ですから、そういう国交回復が今後可能になっていくような道筋をつける努力はしなきゃならぬものだというふうに私は考えています。
○石井一二君 社会党の団長は書記長の久保さんですから、党首であるあなたがコメントする立場にないということはないと思うんです。その辺ちょっと御訂正いただければありがたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 私は今、政府を代表する総理大臣として答弁をしておるわけでありますから、その点はひとつ御理解を賜りたいと思います。
○石井一二君 私は、党首である村山さんにお聞きをすると冒頭に申し上げたんですから、その点は誤解のないようにお願いをいたしたいと思います。何か御意見ございますか、党首として。
○国務大臣(村山富市君) これは予算委員会の場で私は政府を代表する総理大臣として答弁をしているわけでありますから、したがって三党がお話し合いをされて訪朝されたそのこと自体について私がここでコメントする立場にはないということについては御理解を賜りたいと思います。
○石井一二君 理解できません。党首として答弁を求めております。党首としてお願い申し上げております。
○委員長(坂野重信君) 質問を続けてください。
○石井一二君 党首としての御所見、武村さんからも承りました。(発言する者あり)
○国務大臣(村山富市君) 私は、三党の代表が訪朝されたそのことについて総理大臣という立場でコメントするあれはありませんと、ただ私の考え方はこうですということを申し上げているんですから、それでいいんじゃないでしょうか。
○石井一二君 では、総理として申し上げたことは即党首だと、そういうことだと私も理解がいくんですが、そういうことですか。
○国務大臣(村山富市君) 私は総理としての立場で見解を申し上げたわけでありますけれども、しかし今申し上げました私の意見というのは、これは社会党委員長としても同じであります。
○石井一二君 私は、前に外務委員会におきまして、この代表団の中で吉田猛さんという方が加藤紘一事務所の名刺を持って、しかも団員名簿にも入っていないにもかかわらず参加をしておった、これについて河野外務大臣の御所見を承りました。そういう私がお聞きしたという事実は、大臣、ありましたよね。ちょっと御確認願います。
○国務大臣(河野洋平君) たしかあったと思います。
○石井一二君 この吉田猛氏がパスポートを持ってないという話があります。それで、団体がチャーター機で行くときに、恐らく一人ずつ通らずに全体ではっとパスポートを渡して、これだけですということで通る。向こうへ行けば全体で判こをどどどっとつかせてぞろぞろと出ると思うんですが、そのチャーター機で行った団体の、特に政府関係の団体の通関の実態についてもし御説明があればお聞きしたい、どのようになっているか。相手の国と、今度は帰ってきたとき、日本の国を出るとき。
○政府委員(川島裕君) 外務省員も何人か同行した次第でございますけれども、出国、入国に当たりましては一括して手続をしたというふうに承知しておりますが、詳細その場にいたわけではございませんのでそれ以上は承知しておりません。
○石井一二君 今、日朝間では、よど号の方々が向こうにおられる、また武器の輸出輸入とかそういった問題もある。 私は、この吉田猛氏の証人喚問を、パスポートを持ってきていただきたい、事実関係を確認させていただきたい、そこにその日付で出国並びに帰国の判が押されておるかどうか。 先ほど総理が、軽微な犯罪、違反であっても、犯罪というものは厳正でなきゃならないと。そういう中で私は、三党の党首がそろって代表団を出されたそこに重大な法律違反があるのではなかろうか、そういう懸念を持ちますので、一たんここで私の質問を中断して同僚に渡し、しかる後また、こういった実態を明らかにした後に質問を続けさせていただきたい。 今申しました吉田猛氏の証人喚問を要求いたします。
○委員長(坂野重信君) 本件については、理事会で協議いたします。
○石井一二君 関連質問に移りたいと思います。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。続訓弘君。
○続訓弘君 私は、地方分権推進法の成立に関連して総理にお尋ねいたします。 この五月の十五日に地方分権推進法が成立いたしました。これに関連いたしまして複数の関係者に意見を求めました。以下、意見を御紹介申し上げます。 まず学者の意見。参議院平成会が衆議院で全党一致で可決された法案を真に地方分権を確立する見地から独自に修正案を提出されたことを高く評価する。良識の府参議院は先人が築かれた緑風会的伝統を受け継いてほしかった。理想的な修正案が否決された今、我々はこの法律により設置される委員会審議に厳しく注文をつけたい。 自治労、社会党関係者の意見。闘う自治労、社会党の現場の主張は、今も一貫して機関委任事務、起債許可制度の廃止を含めて平成会の修正案どおりである。これを我が党みずから否決したことは、特に七月の参議院選を控えて残念のきわみだ。 自治体並びに自治体関係者の意見。全国の地方公共団体が期待していた地方分権のあるべき姿とは異質のものとなり、今後の推進にいささか危惧を覚える。平成会の修正案はまさに我々の要求と一体であった。残念な結果に終わったが、我々は引き続き委員会審議に修正案が反映されるよう願うのみである。 以上が修正案をめぐる意見の集約でございました。これに対する総理の御所見をお伺い申し上げます。
○国務大臣(村山富市君) 今、衆参両院で成立させていただきました地方分権推進法というのは、地方制度調査会や地方六団体の意見等も十分踏まえて内閣が地方分権大綱というものを決定して、そして法案を作成して御審議いただいたわけであります。新進党が独自の案を出されたことについては十分承知をいたしておりますけれども、そういうものも含めて御審議をいただいて、そして最終的には全会一致で決めていただいたんです。そのことを私は十分御理解を賜りたいと思うのであります。 今、そういう批判があるというお言葉がございましたけれども、これは私も正確に申し上げておきます。いろんな意見があると思いますけれども、地方制度調査会の会長の談話がございますけれども、それを見ますと、深い感慨を覚えるものであり、今後の地方分権推進の確かな道筋を示したものとして高く評価をいたしております、こういう評価もいただいておりますし、それから地方六団体からは、今後これをよりどころに地方分権を大きく前進させることができるものと確信をしております、本日までに賜りました政府、国会を初め、関係各位の御尽力、御協力に心から敬意を表するものであります、こういう評価もいただいておるわけでございます。 この地方分権というのは、地方の時代だということが言われてもう二十年ぐらい経過しておりますけれども、その二十年ぐらいの経過の中でいろんな議論や意見があったんです。ようやく実を結んだこの地方分権推進法というのは、私はある意味では日本の政治を大きく変えていく歴史的、画期的なものだと、こういうふうに評価をいたしておることもつけ加えて申し上げておきたいと思います。
○続訓弘君 次に、私は景気対策についての具体的な提案をここで申し上げたいと存じます。 現在、バブルのツケとして、金融機関百五十社で十四兆六千億、住金八社で十三兆九千億、ノンバンクを合わせますと五十兆円を超える大量の不良債権があると言われております。この問題の解決なくして真の景気回復は望めないとも言われております。 この際、私は、私自身の経験を通じて、それは昭和四十年から五十年代にかけて東京都を初め各地方団体が現金のないときに採用した交付公債制度の活用をしてはどうだろうか、こう提案するものであります。 この制度を活用して、真に必要とする公共事業用地または代替用地の購入に十兆円を超える程度の活用をすれば、新進党がさきに提出いたしました十二兆二千八百九億円の組み替え予算要求案と併用することによって、土地の流動化につながり、円高対策、景気浮揚策、震災対策等になることは間違いないと私は確信をしております。 総理の御所見をお願い申し上げます。
○国務大臣(野中広務君) 委員がただいま御指摘になりましたように、地方公共団体が公共かつ公用の目的の観点から公共用地を取得する場合には、御指摘がございました交付公債制度やあるいは公共用地の先行取得事業債など、こういうものの発行によりまして適切に対応することは意義のあることだと存じております。 なお、地方公共団体の取得の対象となりますのは、十分委員御承知のように、その土地が公共公用の用地に供されるという目的でされなくてはならないわけでございます。一般的に不良債権の債務処理のために用地を取得するというのは、住民の理解を得る上でまことに困難であると考えております。
○続訓弘君 私は、一国のかじ取りをされる総理に、この見解について再度御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 地方公共団体が公共や公用目的のために必要な用地を確保するということは極めて大事なことだと思います。そのために、今、自治大臣からも答弁がございましたように、交付公債制度やあるいは公共用地先行取得等事業債などを活用して、そして都市計画上、町づくり上、必要な用地を確保していくということは当然必要なことだと存じます。 しかし、地方公共団体が必要とする土地あるいは公共公用施設のために必要であるというものを確保することと、一般的に不良債権を処理するために使うということとは異質のものであり、別のものだというふうに私は理解をいたしております。
○続訓弘君 関連質問を終わります。
○石井一二君 予算の中でもう一つ、財政投融資というものの使い方が極めて国家として大事でございますが、その財源の柱は郵政事業であろうと思います。 郵政事業の損益関係を見ておりますと、平成五年度におきまして一千億円余の赤字であったのが、平成六年一月二十四日の値上げで黒字に転じた。 最近の郵政事業の財政状況について、大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(大出俊君) お答えをいたします。 今御指摘のございました郵便料金との絡みでございますけれども、平成五年というところで累積で千二億円の赤字がございました。そして、単年度の五年の赤字が八百三十二億ということが予測されまして、ここで値上げをさせていただきました。昨年一月に平均二四%上げさせていただきましたが、その結果、六年で単年度六百五十六億の黒字になりまして、差し引き赤字が三百四十六億累積で残りました。これが七年度、本年でございますけれども、ここで単年度で四百五十四億円黒字になる。したがって累積で差し引き百八億黒字になる。今御質問の財政状況はそういうことになると存じます。
○石井一二君 郵政省の簡易保険・郵便年金特別会計の中で、外債運用による膨大な円高による赤字があるのではないか。評価損でございますが、これについての現状をお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(大出俊君) これは五年度の決算の報告などの中でも明らかにいたしているところでございます。 現状をトータルで申し上げますと、五十六年から簡易保険の方で外債の運用等が始まっておりますが、貯金は六十二年から運用を開始いたしました。そして現状、評価損という意味でございますが、おおむね評価損が貯金において四千億ちょっと出ておりますが、その後の状況等を踏まえますというと、ことしに入りましてから、まだ六年度の決算が出ておりませんけれども、もう一千億ぐらいふえるんじゃないか、おおむね五千億ぐらいに貯金でいえばなるんではないか。保険の方は早くから始めておりまして、九千億前後のマイナスになるだろう。これは評価損でございますが、その場その場で違ってまいりますので的確には申し上げかねるわけでございますが、そういう状況でございます。
○石井一二君 いずれにしろ、郵政関係の財源を支えていく上において収入の確保というのは極めて大事だろうと思います。 そういう中で、郵便貯金の本人確認の徹底並びに限度管理について現在どのような手を打っておられるかまた現状、問題点はないかをお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(大出俊君) 私が就任をいたします少し前、六月の二十二日の新聞等に、今御指摘のように、本人確認が不十分ではなかったかというような、これは郵政省自体の問題じゃありません、国税の側から、脱税その他があったんでしょうけれども、そちらから入ってきて、その資金がどこに行ったかということで出てきた事件のようであります。これは私が就任する少し前ではありますけれども、非常に私は大変なことだと思いまして、今まででもやっているわけでございますが、本人確認を徹底してやるべきである、どうすればできるかといういろんな議論もいたしました。 これはどなたにもおわかりいただけるように、ここに極めて簡単な、しかしよくわかるパンフレットがございます。(資料を示す)下の局にもございますが、これを全部国民一般の方に知っていただいて、架空名義の預金その他はいけません、あくまでも本人でないと通帳がつくれませんということにいたしまして、運転免許から始まりましてこういう本人であることを証明し得るものをお持ちください、でないと郵便局で通帳はできませんということにいたしまして、今これはもう徹底的に、目の前に置いて、下の局にもございますけれども、そういうことで本人確認いたします。 そのほか御質問いただいている通告には他もございますけれども、もし必要であればほかの方もお答えをいたしますけれども、それなりにコンピューターを使っての名寄せという形をやっておりますので、必要であればお答えいたします。
○石井一二君 我々は今、郵政事業、その中でも特に財源の確保、歳入の重要性ということについて論じているわけでございますが、かかる観点から、大出大臣の納税哲学について、どのような基本的なお考え方を持って日々お過ごしであるかお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(大出俊君) 納税哲学という御質問でございまして、税そのものというわけじゃないのでありますから、そういう意味でお答えいたしますと、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」、これは憲法三十条でございますが、明確な国民の義務でございますから、納税哲学ということになると、脱税というのは義務違反でございまして許さるべきものではないということになります。 税そのものというお話であれば、昨年五月にも三時間、予算の席で質問させていただいておりますが、羽田さんと長い議論もいたしておりますので、また改めてお答えをいたします。
○石井一二君 大出俊先生という名を聞くごとに、私はあの縦じまの服を思い出すわけであります。きょう私も縦じまの服を着ようかと思ったんですが、ちょっと今、はやっていないなと思って、十年前の服でまだ着れるのが五、六着はございますが。 そういった中で、家で読書をしておりますと、先般ベストセラーになった「日本をダメにした九人の政治家浜田幸こという講談社から出た本が出てまいったわけでありますが、その中で、平成三年二月四日に浜田幸一氏があなたに対して、あなたを暗に指して、自民党から一年間に五十万円ずつ二十回ももらっておる、何を生意気なことを言っているんだという発言があり、これが問題発言になりました。これは事実なんですか。これは納税対象としてお考えになりましたか。その辺をちょっと御披露願いたいと思います。
○国務大臣(大出俊君) どううも忘れたころのお話でございますけれども、随分前の話をなさっておいでになりますが、あのときに記者会見その他でも明確にいたしまして、公の席でもまた明確にいたしまして、自民党の皆さんの方も責任を持って調査するということになりました。時間が少しございましたが、調査の結果が出まして、予算委員会の席上で予算委員長からも御報告がございました。我が党の当時の予算の筆頭理事その他からもこれに対する発言がございまして、一切そういう事実はなかったということが公にテレビで公開されている予算委員会の席上で決着をいたしまして、議事録に残っておりますので御参照いただきたいと、こう存じます。そういう事実はございません。
○石井一二君 そういった事実があったにもかかわらず、その後、本が出版されてベストセラーになっている。なぜあなたはこれを名誉毀損で訴えないのか。私は、浜田幸一氏を参考人として招致していただき、このことをもう一度、どちらが間違っておるのかはっきりさせていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。
○委員長(坂野重信君) 以上で石井一二君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ―――――・――――― 午後一時一分開会
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。吉川芳男君。
○吉川芳男君 自由民主党の吉川芳男でございます。平成七年度補正予算審議に当たりまして、自由民主党を代表して若干の質問をさせていただきます。 まず、本論に入ります前に、年初来、阪神・淡路大地震を初めさまざまな出来事に対し、いかなる心構え、気構えで臨むべきか考えてみたのでございますが、私は率直に申し上げて、このキーワードは安全、安心、安定ではないかと思うのでありまして、以下、私はこの視点より問題点についてお聞きしたいと思っております。 まず、安全でありまするけれども、もう二十年以上も前に出た本に、「日本人とユダヤ人」、著者はイザヤ・ベンダサンという方でございますが、その中に、日本人は水と安全はただだと思っているという名言があるわけでございますが、果たして今もそう思っている人はいるだろうか。日本人はもちろんでございますが、世界の人も日本に対してそうは思っていないと思うのでございます。つまり日本の安全神話は崩れ去ったと言ってもいいと思います。 そこで、まず最初に村山総理にお尋ねしたいことは、さきの大地震で官邸の対応がおくれたとかあるいは自衛隊の出動が遅かったとかという批判に対し、政府はその後どのように対処されたのか、また改善されたのかをお聞きしたいのであります。 長期的には防災基本計画の見直したということは、既にもうしばしば政府答弁でお聞きしていますが、すべて問題を審議会の答申を得てからと、審議会任せとは申しませんけれども、そういうやり方は慎重の上にも慎重ということで結構なことかもしれませんけれども、それではやっぱり行政の即時対応、打ては響くという姿勢が欠けているんじゃないかと言われてもやむを得ないと思うのでございます。 聞くところによりますと、官邸には自衛隊より当直者を二人常駐させるとか、あるいはヘリコプターによるリアルタイムの画像を官邸に送るシステムが導入されたとかという話は聞きましたが、それ以外にも国民にこの際知らしめることはありませんかということがまず第一の質問でございます。
○国務大臣(村山富市君) 阪神・淡路の大震災が起こりましてから四カ月余を経過したわけでありますけれども、今質問を拝聴しながらその当時のことを想起しております。 ああいう地震が突発した場合の緊急に対応する体制というものに対して厳しい批判や御意見があったことについても謙虚に耳を傾けながら、もしあしたそういう事案が起こった場合に官邸は一体どう対応するのかというようなことについていろんな角度から議論をしていただきました。 中長期的な対策につきましては、これはもうあの教訓に学んで日本全体をそういう安全な体制に持っていくということからすれば、防災計画の見直しも必要ですし、同時にいろんな角度から見た直すべき点は直さなきゃいかぬというので、有識者による防災問題懇談会も私的諮問機関として設置をして今検討してもらっておりまするけれども、今申し上げましたように、直ちに即応できる緊急の体制というものもやっぱりしっかりつくらなきゃいかぬ。こういう観点から、本年二月二十一日の閣議におきまして「大規模災害発生時の第一次情報収集体制の強化と内閣総理大臣等への情報連絡体制の整備に関する当面の措置について」ということを決定したところであります。 その中身のポイントは、大規模災害が発生したときにおいて、被害規模の早期把握のため、関係省庁が早期に航空機等を活用しつつ現地の情報を効率的かつ迅速に収集する。これは何といってもやっぱり災害の現状というものを正確に迅速に把握してそれが伝達できるということが一番大事ですから、その点については今も申し上げましたような観点から収集できる仕組みをつくったということが一つ。 それから内閣情報調査室を官邸への連絡の窓口として、これは宿直を置いて二十四時間体制でどのようなことがあっても機敏に連絡体制ができるような仕組みをつくっていくというので、情報連絡を受けることができる体制をつくるということにしたことが二つ目であります。 それからこれは今、民間の電力会社やらNTTやらあるいはガス会社等がそういう仕組みを持っておりますから、そういう民間の施設にも御協力をいただきまして、そして第一次の情報の収集が正確に完全に把握できるような、そういう協力体制というものもしっかりつくりたいというので御協力をお願いいたしておるところでございます。 そういう情報が的確に把握された場合に、その把握された情報に直ちに対応できるような連絡の仕組みというものもしっかりつくらなきゃいかぬというので、関係省庁の幹部が直ちに官邸に参集をして、そして収集された情報に基づいて行動が直ちにできるように、そういう仕組みも十分考えていく必要があるというふうなことを当面の緊急の対応策として決定を見たところでございます。 官邸におきましても、現地からのヘリの映像を直接把握できるよう整備を行うとともに、当面、先ほど申し上げましたような当直体制についても当番幹部制を設けて一層充実を図っていきたいというふうに考えておるところでありますが、今後もこうした措置を的確に実施することによって内閣としての対応に疎漏のないように万全を期していきたいというふうに考えておるところでございます。
○吉川芳男君 次は、自治大臣にお聞きしたいんですが、自衛隊の出動に対する自治体の姿勢であります。 常日ごろ防災訓練に自衛隊の参加を求めている府県や市町村もあれば、ややなおざりと言ってはなんでございましょうが、わずかな人数しか参加を求めていない自治体もあると聞いておるのであります。備えあれば憂いなしとでも言いましょうか常日ごろ自衛隊と自治体との結びつきやつき合い方も非常に大切なことだと思うのでございますが、御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) ただいま総理からもお答えを申し上げましたように、震災時におきましてどのように早くその震災状況を把握するかというのが重要な課題でございまして、先ほど午前中に石井一二委員からも、内閣支持率に関連をいたしまして阪神・淡路大震災の際における初動体制についてお触れになりましたけれども、結果として午前十時に兵庫県知事から自衛隊の派遣を要請せざるを得ない状況に立ち至りましたのは、兵庫県庁、兵庫県の神戸市を初めとする各市役所の市長、知事、職員すべてにわたりまして、あるいは警察官、消防職員にわたりましてすべてが被災者であったわけでございます。 そういう中から、みずからの犠牲をも顧みず職務に忠実に、瓦れきの中から出てまいりました。そして、途中で救援を求める人を第一に救助し、そして県庁にたどり着き市役所にたどり着いて被害状況の把握に努めたのであります。そして、途中では自衛隊に連絡をしてあらかじめお願いをし、結果として知事がお願いをしたのが、どこでどの規模の災害が発生をしておって、そしてどのような部隊が必要であるかということを要請したのが午前十時であったわけでございます。 私は、お地元であのような災害が起きた委員から初動の捜査に問題があったと言われるならば、兵庫県民や神戸市民を冒涜する立場であろうと思うだけに、まことに残念に思う次第でございます。 今、吉川委員が御指摘になりましたように、自衛隊との関係の問題につきましては、それぞれ九月一日の防災の日を中心にいたしまして全国都道府県あるいは関係のところにおきまして、一、二のところを除きましてはすべて自衛隊に参加をいただいて、ともに防災訓練をやっておるところでございます。けれども、阪神・淡路大震災の経験にかんがみて反省をしますときに、その地方地方で行われる防災訓練がもっと震災時における実戦に即したものであったかどうかというのは、今回の震災を顧みるときにまことに大きな反省点でございました。 各都道府県はもちろん、政令指定都市等におきましても、今回の地震災害にかんがみまして、地域防災計画を見直し、そして日ごろから自衛隊と緊密な信頼関係を培っておくことが大切であり、より濃密な訓練をやっておくことが必要であるわけでございまして、この点は今回の震災にかんがみまして十分認識をして各地方公共団体も取り組んでおりますし、私ども自治省並びに消防庁といたしましてもそういう観点に立って、地方公共団体、消防本部と連携を一緒にしておるところでございます。
○吉川芳男君 ここで防衛庁長官に所見を聞きたいと思いますことは、就任間もない青島東京都知事の発言についてであります。 五月十二日付の朝日新聞によれば、十一日の臨時都議会で「自衛隊のありようは基本的に違憲だと考えております」と述べ、「いつの日にか解体しないといけない」との見解を示した上で、「都民の生命、財産を守るため、大災害時に自衛隊に出動要請するのは当然」だと、これは「災害時の自衛隊出動の必要性は認めた。」と報ぜられているのであります。これは一口に言えば、存在は認めないが必要性は認めるという、何とも矛盾というか虫のいい発言だと思うのでございますが、長官の所見はいかがでございましょうか。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 政府としましては、専守防衛に徹し、自衛のための必要最小限度の実力組織である自衛隊は憲法の認めるところであると、これは従来から申し上げてきたところであり、自衛隊が合憲であるということは多くの国民の皆様も同様の立場をとっておるものと考えておるところでございます。 青島東京都知事が五月十一日の都議会におきまして自衛隊のありようは基本的には違憲だと考えておる云々の発言をされたということはまことに遺憾なことである、このように思っておる次第でございます。 自衛隊の派遣につきまして、先ほどもお話がありましたが、自衛隊法第八十三条によりますと、災害の場合におきましてはあくまでも都道府県知事が要請をする、こういうことになっておるわけでございまして、兵庫県の場合におきましてもそのような要請がなされたわけであります。 ただ、問題はこの十時ということでございますけれども、できればもっと早い時間にこれができなかったか、こういう反省点は残るわけでございまして、緊急の場合等におきましては電話でも行うことができる、こういうことになっておるわけでございますから、やはり地方自治体の危機管理の点も含めてこれは今後の教訓になるものと考えておるわけであります。 東京の場合におきましては、関東大震災の例も含めまして将来起こり得る地震の大災害地帯としまして、これに対応するためには南関東大震災への対応計画を立てておるわけでございまして、発災した場合におきましては都知事から防衛庁長官に派遣要請がありまして、五万人の自衛隊が出動をいたしまして対応に当たる、こういうことになっておるわけでございます。 そういう点におきまして、今後都知事が、災害等の派遣の任務に日夜精励しておる隊員諸君に対しまして無用の混乱を与えるような、そういうような対応はしないように切に希望するものであります。 以上です。
○吉川芳男君 さて、このたびの補正予算は総額二兆七千二百六十一億円でありますが、おおむね次の三本柱から成り立っております。すなわち、緊急円高・経済対策、阪神・淡路の大地震の復旧対策、そして全国の防災対策であります。 そこで、衆参両院を通じて相当審議がなされ解明されてきましたが、ややもすると誤解されかねない問題について小里地震担当大臣にお聞きしたいのは、応急仮設住宅のことでございます。 四万戸の目標で約三万八千戸以上はできたという政府側の答弁ですが、それなのにまだ三万七千人の人たちが避難所暮らしを続けておられるというのは、一体これはどういうことなんですかね。目標戸数が少な過ぎたのか、あるいは仮設住宅の設置場所が不便で入居がままならないのか、お答えください。あわせて公営住宅の建設についてもお聞かせ願いたいと思うんです。
○国務大臣(小里貞利君) まず、お話しございましたように、五百カ所、そしてきょう現在で、若干数値は異動いたしておりますが、三万四千人の避難所の生活者、そういう実態を前提にして考えるときに、仮設住宅の建設計画というものは適切であったのかどうか、こういうことになるかと思うのでございます。 御承知のとおり、仮設住宅は四万戸の計画目標を持ちました。この中で約一千五百戸は、当初から所定の事情がありまして、とりあえずこれは後の方に回す、したがって三万八千五百戸を四月いっぱいでつくり上げよう、こういう段取りでございました。地元の皆さんの協力をいただきまして、これは計画どおり完成をいたしました。その中におきまして、地元のいろいろな入居のための事務手続等も煩雑でございますが、三万二千余りが既に入居決定をいたしておる。その中で、さらにかぎを渡しましたるものが約二万九千戸前後でございます。 したがいまして、申し上げられますことは、その前に一言お断りしておきますが、二万九千戸のかぎを渡しましたけれども、かぎを受け取ってなおかつまだお入りになっておられない被災者の方々も相当数ございます。したがいまして、四万戸完成したということを言いますと四万戸が先歩きをいたしまして避難所の三万四千人と比較するわけでございますけれども、その四万戸の計画戸数に対しまして少なくとも一万一千戸は入っていない、こういうような仮設住宅の状況でございますから、それから差し引き計算いたしますと、その避難所で生活をしていらっしゃる三万四千人の中におきまして相当数が私どもが計画をいたしました四万戸の仮設住宅に入っておいでになる見込みの客体者である、こういうようなことになるわけでございまして、四万戸の仮設住宅にかぎを受け取って完全にお入りになったという前提に立ちますと、相当数これが激減をされてくるという状況でございます。 なおまた、御承知のとおり、三万四千人の避難者は世帯数にいたしましておよそ一万四、五千世帯ではなかろうか、こういうような推計からいたしますと、その差の事情につきましてはおおむね御理解いただけると思います。加えまして、罹災者の中におきまして自分の個人の住宅を目下修繕中というような方々もまた相当数おいでになるわけでございまして、トータルとしてプラスマイナス仮設住宅の不足数というのは最終的に幾ばくになるのか、その辺を目下、県を初め関係市と厚生省を中心にいたしまして相当詰めておるところでございます。したがいまして、それらの地元の県で詰められました概数及びその背景、避難者が一体これからどういうように解消されていくのか、仮設住宅は幾ばくをつくればいいのか、その辺を精査の上、事務的には本日報告に見える、そういう状況でございまして、私どもは近日中にその辺は、かりそめにも仮設住宅の追加が必要であるとするなれば緊急に対応する、そのような段取りでございます。
○吉川芳男君 いま一つは、大蔵大臣に答弁いただきたいんですが、衆議院の野党の代表質問の中で、このたびの阪神・淡路大地震関係費は一兆四千億で、平成六年度補正を合わせても二兆四千五百億円であり、被害総額九兆六千億から十兆、十一兆と言われている被害額に比べて少な過ぎるという批判がなされましたが、これはいささかどうも政府側にきつい物言いではないかなと私は聞いたわけでございます。 新聞でも報じているように、この予算計上によりまして、自治体の負担分や政府系金融機関の融資規模三兆三千億を合わせれば総事業費の規模は約七兆円になると言われております。今後さらに補正はあると思われまするが、かなりなところへ来ているのでないかなと思いますが、お聞かせ願いたい。 それからもう一言つけ加えますと、補正予算の骨格が見えたころ国会の訪米団が、秋には十兆円規模の補正をすると大盤振る舞いをするかのような発言をされて、その方が今度のこの予算の報道の見出しよりも大きく報道されているという、これはアメリカ向けのリップサービスであることもわかりまするけれども、大蔵大臣はこの辺のことについてどのような認識を持たれていますか。
○国務大臣(武村正義君) まず訪米団の御発言は団長の御発言だそうでありまして、これは三党が事前に議論をして合意したものではなかったようであります。議員外交の中で相手を見ながらそういう発言をされたということでありました。 今回、二兆七千億余の補正をお願いいたしております。私どもは今、年度当初であるということをまず基本に置かなければいけない。当初予算が今、執行に入る段階でございまして、当初予算におきましても五%余の増で、公共事業については景気対策もこれあり積極的な対応をさせていただいた次第でございます。 この予算を今の時期に積極的に執行していくというのが景気対策の大方針でございます。これに加えて震災対策等これあり、今回のこの二兆七千億の予算をお認めをいただければこれもこの時期に積極的に執行させていただきたい。地方の予算、財投等を含めますと、いわゆる公共投資基本計画の基準で申し上げますと四十五兆円ぐらいの予算を確保できているわけでございますから、国、地方、政府機関通じてこの巨大な公共事業を、景気がやや円高等の影響でもたもたしかねないこういう状況に、しゃんとしてもらうために積極的に執行をしていこうというのが政府の基本方針であります。 地震につきましても、御指摘いただいたように、財政投融資の規模やこれにプラス地方団体の単独事業等もあるわけでございますから、こういう額全体でとらえるとはるかに大きな額になってまいります。九兆数千億というのはあくまでも被害総額でございまして、これには民間の倒壊した住宅、デパート、工場、皆入っています。これは大方は民間が自力で、もちろん政府の低利融資その他ありますけれども、基本的にはみずからが再建に御努力をいただいているところでございまして、公共事業、特にいわゆる税を出動させていただいてカバーする世界では基本的にはないわけでございます。 そういうことを考えますと、民間独自でおやりになる世界、それから政府の財投等の融資を得てやっていただく世界、それから税でカバーさせていく世界とこう三つに分けますと、おおむねこの被害総額に積極的に対応できる予算であるというふうに認識をいたしております。
○吉川芳男君 安全の項の最後にお聞きしたいのは、このたびの補正予算に阪神・淡路大地震の復旧・復興対策費として一兆四千二百九十億円が計上されている中で、大きな費目は神戸港や高速道路の修復であり、その額は七千百八十億円であります。また、そのほかに緊急防災対策費として、広域避難地までの道路整備、橋梁の補修、ライフライン確保の共同溝、耐震岸壁の整備、さらに公共施設の耐震性強化には七千九百億円計上されております。 そこで、この問題を所管しておりまする建設大臣と運輸大臣にお聞きしたいのは、どの程度耐震性を加味されるのか、また前回と同様の地震が来たときには被害がないと国民は安心してよいというふうに思っていいのか、その辺お答え願いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをいたします。 先生御指摘の耐震性の問題についてお答えをいたしますが、我々はこの委員会でも申し上げましたように、橋梁学会なり地震学会の先生方に集まっていただきましてその結論を得て実施をしたい、こういうふうに考えておりましたが、中間報告をいただきましたけれども、さらに検討を深めていただいております。 ただ、復旧を急ぎますので二月中に中間の報告をいただきたいということを含めて、その報告に上積みをして、今回のような地震が起きても耐震性はあると、それ以上に余裕を持たせた耐震計画を立てる。この復旧事業については三カ年計画でやるという基本方針を立てておりまして、今度の補正予算でも、首都高速も含めて全国の一般国道も立体交差等のところについては特に重点的に配慮して、千五百五十六億、これで耐震性をやるという姿でやっておるところでございまして、大体今回の地震以上の余裕のある橋脚をつけていくという考え方に立っております。
○国務大臣(亀井静香君) お答えいたします。 鉄道につきましては、復興につきまして、これは大体従来の二・五倍程度の耐震能力向上ということで新幹線の開通をしたわけでございますが、さらに北陸新幹線あるいは地下鉄等につきましてもこのたび八十三億で新たな耐震性を考慮した工事を行うという予定にいたしております。 さらに港湾につきましては、残念ながら壊滅状態に遭ったわけでございますが、これがBランクで施工いたしておりました反省に立ちまして、これを神戸港につきましてもAランクでの復旧・復興をやる予定にいたしておりますと同時に、神戸以外に全国十四の港につきまして耐震性を強化するということをこのたびの補正予算の中でお願いをしておるわけでございます。港湾の復旧・復興、このたびの三千八百五十九億のうち四百二十六億、これをそうした耐震性強化のために使う予定にいたしております。
○吉川芳男君 これは地震担当大臣の所管だというふうに聞いたんですけれども、このたびの一兆四千億円余の復旧のための公共事業費の早急な執行とあわせて、今後の復興計画の策定スケジュール、その他財政措置についてどのようにお考えでありますか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まず、ただいまお話がございましたように、今国会で御決定いただく一兆四千億余りの復旧・復興に係る予算執行、御指摘のとおり、着実にできるだけ早期な完成を目指して着手いたさなければならない、かように心得ております。 なおまた、今後の復興計画についての段取りでございますが、御案内のとおり、目下地元におきまして、県、市町、関係団体が一体となりましてその策定作業に入っております。殊に罹災者の皆様方を中心にいたしまして広く県民の意見を聞く、そしてまた今次のこの悲惨なる災害の経験を教訓にしながら計画を定めていかなければならない、さような方向で努力されておるところでございます。 私ども政府といたしましても、神戸市を初め関係市町が県と一体となりまして、まさに挙県体制でこの復興計画が立てられるようにこれが調整及び統括に努力しなければならない、さように考えておるところでございます。六月いっぱいにおきましてこれの策定が終了する、さように期待を申し上げております。
○吉川芳男君 次に、安心のキーワードに移らせていただきます。 三月二十日の地下鉄サリン事件以来、日本じゅうを震憾させた張本人は麻原彰晃率いるオウム真理教団であり、麻原代表以下大勢の逮捕者が出ていることで徐々にその全貌は明らかにされることだと思いますが、この際数点についてお聞きします。 まず法務当局にお聞きしたいことは、麻原代表は殺人罪容疑で逮捕状が執行されたわけですが、一連の逮捕請求者は全部で何人になるのか。また、この教団ほど反社会的というか違法行為を平然とやってきた団体はないと思いますが、一体幾つの罪状、法令違反があるのか、その主なものだけでもいいから聞かせてください。
○政府委員(則定衛君) 現在までに警察当局から送致されております主なる罪名は、いわゆる地下鉄サリン散布事件、これは殺人、殺人未遂でございますが、その他、監禁あるいは営利誘拐あるいは公務執行妨害等々各種の罰則、多岐にわたっておるわけでございます。人員的に申しますと、約二百名近くが警察当局から検察当局に既に送致されておると承知しております。
○吉川芳男君 大体この教団は初めから異常だと思うんですが、宗教法人としての資格を取得する時期から出家をめぐって家族とのトラブルがあったり、もう五年ほど前になると思いますが、坂本弁護士一家が拉致されたときにも遺留物にオウムのバッジが残されていることから、彼らのしわざではないかと類推されていたわけでございます。 宗教法人の認可は、その形態により、文部省と東京都初め府県に分かれているようでございますが、一たん認証を受ければあとは何をやろうが信教の自由ということで一切お構いなしであったようでございます。我が国には宗教法人が十八万五千もあると、到底限られた職員では認証どおりの運営がなされているかどうか調査は無理だとしましても、このオウムのごとく以前より反社会的行為がうわさされている教団には、事情の聴取や司法当局との連携があってもよかったのではないかと思いますが、実態はどうであったのか。許可されております文部大臣、ひとつお聞きしたい。この問題の許可ではございませんけれども、一般的にですね。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生御承知のように、宗教法人法は宗教団体に法人格を付与する法律でございまして、一たん付与いたしますとその法人に関する調査、監督権限というものは一切所轄庁にはございません。そういう面が不備であるという御指摘は各方面からなされているわけでございます。
○吉川芳男君 それでまた、ここへ来まして文部大臣を初めといたしまして盛んに解散命令だと発言されておりますが、それは当然なことといたしまして、このような凶悪な団体に破壊活動防止法か刑法七十七条の言うところの内乱罪の適用が妥当と私は思います。もしこのようなテロ事件の団体に適用がなされないというなら、この二つの法律は竹光か張り子のトラではないかと言わざるを得ないわけでございまして、御答弁を法務大臣か国家公安委員長にひとつお願い申します。
○国務大臣(前田勲男君) この地下鉄サリン事件等につきましては、現在、麻原彰晃こと松本智津夫ら多数の者が殺人罪等により逮捕されているところでございます。 検察当局におきましては、警察当局と連携のもとに引き続き鋭意捜査を行いまして、オウム真理教に係ると思われる各般の事犯につきまして一日も早く真相解明しまして、いかなる罰則を適用するかを含めて、法と証拠に基づき厳正な処分を行うものでございます。 また、破壊活動防止法の適用につきましては、警察、検察の捜査状況並びに公安調査庁の調査の結果を見まして検討することになろうと考えております。
○吉川芳男君 さて、このたびの事件で連日のテレビで国民によくわからせてもらったことは、警察官の忍耐強い勤務ぶりであったと思うんですね。危険と困難の中によく職務を完遂させて、所期の目的を成果を上げたと称賛いたしますが、その裏方はさぞ大変ではなかったかなと思うことしきりであります。 先般、国家公安委員長と総理との間でこの八万人の厳戒体制は当分続けるというふうに言明されていますが、そうした場合に、その分母といいますか警察官全体は一体何十万おって、どんな交代というか勤務状況になっているのかを聞かせてもらいたいと思うのでありますが、私は先般、元警察庁長官をなさった方の治安の悪化をどうしたら防げるかという講演を聞いたのでございますが、これを聞きまして私は肌にアワを生ずるような気持ちでございました。そして、最後はこれはやっぱり政治の責任であるということを痛感したわけでございます。 今までどうも予算要求に対して、財源不足だということででしょうけれども、一律カツトだとかシーリングだとか、ますます多岐にわたって凶悪化する犯罪事件に、警備の近代化はこれはもちろんでございまするけれども、最後はマンパワーに頼らなきゃならぬということを考えたとき、これ以上の無理な削減、まあ削減はしてないでしょうけれども、増員を認めないということは、必ずこのツケは国民に降りかかってくるものだと思うんですね。 総理、アメリカの大統領は大きな犯罪が起きたときにはすかさず、これは十年で十万人警察官をふやすとか、同じことをやっぱりフランスの大統領も言っているんですね、十年で五万人ふやしますと。総理もこの際ひとつ、警察に対しては特段に強化をするとか、あるいは五年か十年で何万人ぐらいをふやして国民生活を安定させる、安心をさせると、これは言っていただけないものでしょうか。御答弁願います。
○国務大臣(村山富市君) お尋ねの件につきましては、現在警察の組織が持っているすべてを総動員して、そしてフル活動で全く不眠不休で治安と再発防止に当たられたということについては、もう国民の皆さんが今度の場合にはよく御理解をいただいたと私は思うんですね。 これは皆さんも御案内のように、どこの国に比べても治安だけは日本はすぐれておる、立派だというふうに信頼も高かったと思うんですけれども、しかし今度のサリン事件みたいな反社会的なテロ行為が行われますと、現状の警察の力、組織で十分対応できるのかというふうなことに対する疑念も確かに私は持たれたと思いますし、御意見もあろうかと思うんです。 そういう意味で、これだけ様相の変わってきた社会情勢、とりわけああいう化学物質がどんどん使われるような状況の中で、それに十分対応できるような治安能力というものを考えた場合に、私は、今度の経験にかんがみまして、今御意見のございましたようなことについて十分検討する必要があるということについては認識を新たにしているということだけは申し上げておきたいと思いまするし、そういう整備についても、これは単に人をふやすというだけではなくて、機材、器具についても必要なものは整備をして、そしてこれで万全だ、もうどこから見ても国民が不安を感じない、信頼されると、こういう状況をつくっていくことは政治の責任であるということも痛感をいたしておるということを申し上げておきたいと思います。
○吉川芳男君 この安心の項の最後に、オウム教団の壊滅は当然としながらも、その後に残された問題、特にヘッドギアをつけさせられ、教育のらち外に置かれた子供たち、あるいは一切の財産を教団に布施という名のもとに強奪された出家のマインドコントロールされている人たちに対して、国は一体いかなる方策を考えられているのかちょっと聞かせてもらいたいです。
○国務大臣(五十嵐広三君) 各省庁にまたがるものでございますから私の方から申し上げたいと思う次第でありますが、御指摘のように、この教団の持つ今日までの非常に大きな問題点は、これはもうしっかりこの際解決しなければならぬ問題でありますが、しかし忘れてならないのは、多数の信者の方々が大変深く傷ついたままおられるわけでありますから、これらの方々をどういうぐあいに通常の生活にちゃんと戻していくか、社会復帰をさせていくかということは大変大きな問題であろうと思います。 社会全体としてそういう考え方で取り組まなくちゃいけないと思いますし、行政といたしましても、お話のように、各省庁関連するところをしっかり対応してまいりたいと思います。そのためには、サリン問題対策関係省庁連絡会議というのを設けてございますものですから、ここで十分に協議しながら、各大臣を先頭にして対応してまいりたいと考えます。
○吉川芳男君 次はキーワードの第三、安定について、これは主に経済の面についてお伺いいたします。 まず通産大臣にお聞きしたいのは、このたびの日米自動車分野交渉の決裂に伴い、米国は通商法三〇一条、これは悪名高い不公正貿易慣行に対する報復措置の条項ですが、これに基づき対日制裁リストを発表したわけでございます。私が解説するまでもなく、日本の高級車十三種類に対して関税を現行の二・五%から一気に四十倍の一〇〇%にするというもので、その制裁規模は五十九億ドルに達すると見られております。このような一方的措置は、まさにWTO、自由貿易の精神やルールに反するものであり、恫喝によって日本を屈服させようとする不当な措置であると認識しております。 通産大臣には、カンター通商代表と粘り強い交渉を続けられ、譲れぬ一線で決裂されたことは報道で承知しておりまするが、難しい問題でなかなかわかりにくいところもあります。今後とられる手段、方法について、ひとつ国民にもわかりやすい御説明を願いたいと思うのでございます。もっとも、これは外交交渉でありまするから、こちらの手のうちを全部あからさまにというわけにはいかないことも承知しております。 一緒に次の問題もお願いしたいんですが、このことはWTOに提訴されてからパネルの設置、判定に至るまでには通常でおおむね十三カ月から十八カ月かかる、緊急の場合でも九カ月から十二カ月ほどはかかると言われております。これに比べるとこの米通商法の三〇一条はまことに簡素といいますか、余計な手続は一切なくて、制裁候補のリスト発表、公聴会に原則三十日、その後最終リストの決定となり、最短の場合は六月二十八日にも制裁発動が予定されているというふうに聞いております。つまり両者間のタイムラグをどう見たらいいんでしょうか。もちろんWTOに提訴中に制裁発動はないと信じておりますが、この辺のことについてお聞かせ願いたいと思うのでございます。 何にいたしましても、大変な難題を無事切り抜けられて国益を守っていただきますように祈念いたしております。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 既にもう委員もよく御承知のことでありますので細かいプロセスについては省略をさせていただきますが、今回どうしても合意に達しませんでしたのは、ボランタリープランと言われます民間の企業の自主的な部品の調達計画に政府が介入を求められたということでございました。 すなわち、在日のアメリカ大使館は再三にわたって日本の自動車メーカーをそれぞれに訪問されまして、アメリカ政府の意向として、それぞれの会社の経営判断に基づいてつくられております部品調達計画の上乗せを繰り返し求められたわけであります。そして、企業の経営判断としてこれ以上は無理であるということで何回も断り、それを確認した上で、今度は政府間交渉においてこれに上乗せすることを日本政府に求められました。私どもとしては、少なくとも一つの国の政府が他の国の民間企業に対して希望をおっしゃることはそれはあると思います。しかし、その希望が入れられなかった場合に、今度は相手の政府にその企業に対しての経営計画の切りかえを命ずる、そういう処置をとってほしいと言われることは了承のできることではございません。 そして、アメリカ側が制裁リストを発表いたしました段階で私どもとしてはWTOへの提訴の手続をとりました。しかも、これは確かにリスト公表後四十五日間という日数をとっておるように見えながら、その決定は五月二十日にさかのぼるわけでありますから、実質的には五月二十日からこの制裁リストは動き始めるのと同じような効果を持つと私どもは思います。ですから、こうした問題を引き延ばすということは決して望ましいものではないという判断のもとに、緊急の措置、対応を我々はWTOに対して求めております。これに対してアメリカが拒否権を発動するのかどうか、これはわかりません。 また、来週、OECDの閣僚理事会で私どもパリヘ参らなければなりませんが、その席において会いたいというお申し入れをブラウン米商務長官の方から求められておりまして、当然のことながらお目にかかるというつもりでおりましたところ、昨日に至りまして向こうから、帰国の日程が繰り上がったために会えなくなったという御連絡をちょうだいいたしました。今後、その意味では、委員がおっしゃるとおり、手続との間における時間差が生じます。これは当然のことながら我が国の企業に影響を与えることでありますし、殊に下請の中小企業等には影響を生ずる可能性が非常に懸念されるところであります。 そうした事態に対応するためには、本院において本日御審議をいただくことになっております例えばリストラ法の改正法等を最大限に駆使しながら、その企業に対してできるだけの支援の措置も講じてまいりたい。しかし、やはり理不尽な要求というものは国際的な舞台でその不当さを明らかにしてまいりたい、今そのように考えております。
○吉川芳男君 次に、科学技術庁長官にお聞きしたいのは、このたびの地震対策一色とも思われるこの補正予算の中で、金額的には六百五十九億円とそれほど大きいとは思われませんが、将来に向けて新産業の創設につながる科学技術・情報通信関係の予算がついたことは御同慶にたえないと思います。 つきましては、今度の予算の特色というか、主なテーマについてお聞かせいただきたいと思うのでございます。
○国務大臣(田中眞紀子君) 科学技術の振興と新産業の創出についてのお尋ねだと思いますが、具体的に私どもが一番力を入れておりますのは兵庫県の播磨にございますSPring8、大型放射光でございますけれども、これが完成いたしますと農業とか工業とかそれから医学で大変大きな進歩を見ることができます。私ども、できるだけ早目に前倒しをして使用できるようにスピードアップしていただいておりまして、このことはまさしく新産業のいろんな分野での創出に関連づけていくことができます。 それからあと考えられますことは、「かいこう」の母船「しんかい」、海洋関係でございますけれども、これの整備をいたしております。こういたしますと、深海底のいろいろな資源のマグネシウムとかマンガンとかいろいろございますけれども、そうした鉱物資源を探査していくとか、それからあとは海底の生物ですね、そういうふうなものを調べていくこともできますので、大変いろいろな研究分野でも発展していくというふうに期待ができます。 それから三点目で、一番力を入れておりますのは、これは余り予算は大きくございませんが、全国で大体三百余の科学技術館というものがございまして、これはいろいろ若い人たちなどが科学に興味を持つ窓口で大変重要だと思っております。一番身近なものでは、東京都の場合は、首都では、竹橋の科学技術館がございます。 昨年三月にエジプトのムバラク大統領がお見えになりましたときに、これは大変困ったことに、ムバラク夫人が突然迎賓館から雨の中、科学技術館を視察したいとおっしゃられまして、私は困ったなと思いました。と申しますのは、それを運営している人も陳腐なんですが、陳列品が極めて陳腐きわまりないものでございまして、私も二、三回見ていて、これは困ったな、早く入れかえなきゃ、展示品をかえなきゃ、もっと知恵を集めなきゃと思っておりましたのですが、やむを得ず御案内して冷や汗をかいた経験がございます。 ちなみに、これは十一億円の予算でございまして、そのうちの何と四六%は民間の寄附に頼っております。そして〇・九%が入場料であるということからももうお察しがつくような実態でございまして、こういうところにもっと予算を投じて、いい陳列をしていくということも大変重要だと思っております。 この連休中に私、ニュージーランドに参りましたときに南極センターに行ってまいりましたけれども、そこでもいろいろと南極の気象状態の解明をするというふうなすばらしい展示もございましたし、あと日本の海洋センターでも電力館でもいろいろすばらしいものがございますから、そういうものを集めですばらしい科学館づくりに全力を挙げていきたい、少なくとも私が科技庁長官をやっている間は全力投球いたしますので、請う御期待です。よろしくお願いします。
○吉川芳男君 次に、円高による景気の対策について経企庁にお尋ねいたします。 四月十四日に決定された緊急円高・経済対策は、最近の急激な円高に対応し、機動的な内需振興策に加え、規制緩和の前倒し、輸入促進策、経済構造改革など、緊急にとり得るあらゆる措置を取りまとめたと声高らかに述べられておられます。その効果があらわれたのかどうかわかりませんが、円高は一服の感がありますが、まだまだ八十円台の高値にあります。 各紙の報道するところによりますと、一円の円高でトヨタ自動車は一年間で約百億円の差損、日産自動車は七十億円、東芝は六十億、ソニー四十億円の差損と言われ、反対に東京電力は三十五億円の差益、関西電力十七億、東京ガス九億、ゼネラル石油八億というように差益も出ると言われております。つまり円高による損だけでなくて益もあることは言うまでもありませんけれども、総じて景気には悪い影響があると思われます。 特に中小企業への影響は深刻と思われますが、その対策と、この年、平成七年の経済成長率の達成はいかほどと見ているのか、お示しいただきたいと思うのでございます。 国民はもはや高度成長時代の夢は見てはおりません。確実、安定の経済運営こそ願望であって、一日も早い不透明感の脱却を要望してこの項の質問といたします。
○国務大臣(高村正彦君) 緊急円高・経済対策の効果がどのくらい出ているのか、こういうことでございましたが、まさにその具体的な予算面の実施として今、補正予算を御審議いただいているわけでありまして、既に効果が出た部分もありますが、本格的な効果はこれから出ていく、こういうことだろうと思います。ちなみに、為替そのものは今八十六円から八十七円まで戻っている。まだまだ十分じゃありませんが、そういう状況ではあるわけであります。 それで、今年のGDPがどのぐらいになるかというお尋ねでございますけれども、当初の見通しは二・八%ということでございますが、確かにこの円高が景気に悪い影響を与えるおそれがあるということで今の緊急円高・経済対策を決定したところでありますし、そしてそれとともに日銀が公定歩合を引き下げた、こういうことが相まって今の景気に悪影響を及ぼすおそれを払拭して、そして景気回復をより確実なものにしていくというふうに考えているわけでございます。でありますから、当初見通しをつくった二・八%が今、不可能、不可能というか困難になったというふうには考えておりません。
○吉川芳男君 最後に、番外のような発言ですけれども、この十六日の参議院本会議を欠席した新緑風会所属の江本孟紀議員に関連して質問いたします。 事は、政治改革で政治家としての倫理が強く求められているさなか、国難とも言うべき大事件に対処する補正予算の質疑という重大な本会議を欠席し、福岡ドームにおける巨人・横浜戦のニッポン放送の解説のために出かけていっているということは、議員としての使命を放棄し、国会の権威、名誉を損なうものであり、断じて看過できないのであります。 そこで、自治大臣にお尋ねしたいことは二つあるんですが、その一つは、タレントの政治家が政治活動を抜きにしてマスコミに出演するということは果たしていかがなものであるかということについて所見を承りたい。その二つは、マスコミを通じて売名的行為を行っていることについて、選挙の公平の確保という立場からもこれは納得できないと思うんです。この二点について、選挙執行の責任者としての自治大臣の見解をお聞きしたいのでございます。 そこで、本日さらに新しい事実が出たんです。それは江本議員のことで参議院の議院運営委員会がこれを問題にしていることを本人も十分知っていながら、昨夜十一時からのフジテレビに出演して、それでまた本日の本会議も欠席している。私から言わせれば、こういうタレント稼業が忙しいのであれば議員はやめた方がいいのではないかと思いますが、ひとつ御所見を承りたいのです。
○国務大臣(野中広務君) 御指摘の政治家あるいはタレントの方を含めてテレビやラジオに出演をされることと選挙の公平さということにつきまして、一概に論ずることは困難だと思うわけでございまして、私も自治大臣を担当させていただきましてからも、西川議員を初め、委員会ごとに実にまじめに、しかも足で稼いで自分で点検してそれぞれ熱心に毎回御質問をいただくタレントと言われる政治家もいらっしゃいます。むしろ今御指摘になりましたような議員の存在というのは議員本人の倫理にかかわる問題でございまして、国会の出席を含めて国会で御審議を賜りたい問題であると存じておるところでございます。
○吉川芳男君 以上をもって私の質問は終えますが、残余の時間で太田豊秋委員が質問しますので、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。太田豊秋君。
○太田豊秋君 ただいま御紹介賜りました自由民主党の太田豊秋でございます。 吉川委員の御好意によりまして、私は、吉川委員の地元ともかかわりもございますエネルギー政策についてのみ絞って、時間がありませんので、御質問をさせていただきます。 戦後の荒廃から五十年、我が国の現在の繁栄というものは、国民の皆様方の大変な御勤勉な御努力と、そしてまた、我が自由民主党がその政策の中で担当させていただきましたこの自由民主党の政策もまた確実に生かされてきて本日の繁栄があるものと私は自負をいたしておるものでございます。 そういった中で、例えば産業の復興、経済の復興、そういったことを考えてみましたときに、その折々の産業の復興に当たりましても当然エネルギーの供給というものが一番大きな課題であったというふうに思われます。その増大する需要に見合うべく日本のエネルギーがここに供給されていたればこそ実は今日の復興というものがあったのではなかろうかな、こんなふうに考えられるわけであります。 私は、世界に名立たる電源地域でございます福島県の出身でありますが、その私が一番今心配をいたしておりますことは、将来にわたりまして安定した電力エネルギーの供給が増大しつつある需要に本当に対応していけるのかどうか。電源立地というものは、非常に最近のリードタイムの長期化によりまして、このままでいったのではなかなかその需要に対応できるだけのものが立地できなくなってしまうんじゃなかろうかな、今こんなふうな実は心配をいたしておるものでございます。 そういった中で、昨年の九月に閣議決定がなされております石油代替エネルギーの供給目標によりますと、長期エネルギー供給見通しといたしましては、一九九二年度の二千二百三十億キロワットの原子力による発電が、将来、二〇一〇年には四千八百億キロワットになるというふうに書かれておりますが、このことは、今日日本で原子力発電所が運開されております倍以上の実は新たな発電所が必要になるわけでございます。 さらにその上、もう日本の原子力発電所が稼働されましてから約四十年ぐらい経過いたしておるわけでありますが、これらのプラントは耐用年数を超えたものについては逐年リストラあるいは建てかえというものが必要になってくるわけでございまして、こういったことを含めますと相当数の原子力発電所の立地が必要になってくるわけでありますが、国はこの現実をどのようにとらえておられるのか。 また、先日の青森県六ケ所村のあの件を見るまでもなく、原子力発電所に関しましては実は使用済み燃料の貯蔵だとかあるいはまた保管の問題、あるいはプルサーマル及び高レベル放射性廃棄物の処分など、大変に多くのこれから解決をしなければならない課題を抱えておる、このように私は認識しておりますが、そんなことを考えますと、ますます電源立地の困難さとその長期化が懸念されるところでございます。 私がまずお伺いいたしたいことは、国はこれらのことを踏まえまして長期見通しを立てておられるのか、またこの計画どおりに電源開発を進めることができるのか、特に原子力発電所の立地が可能であると考えておられるのかをお尋ねいたす次第でございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員からお触れをいただきましたように、昨年九月の閣議決定に基づきまして石油代替エネルギーの供給目標を定めたわけでありますが、その中におきまして、まさにこの二〇一〇年度の目標というものは七千五十万キロワット、現在の原子力発電所の設備容量であります四千五百五十二万キロワット、その差が約二千五百万キロワットあります。一基当たりの原子力発電所の設備を百十万から百三十五万キロワットと仮定して単純に計算をいたしますと、約二十基程度の原子力発電所の建設が必要になるわけであります。さらに、今、委員がお触れになりましたように、二〇一〇年度末時点で四十年を超えます原子力発電所は八十六万三千キロワット、こうしたものを加えますとその目標値は一層大きなものになります。 しかも、委員が御指摘になりましたように、我が国の場合に非常に核というものに対して国民の敏感な対応と反応というものがあるわけでありまして、この目標の達成というのはなかなか容易なものではございません。それは委員の御指摘のとおりであります。殊に近年の電源立地のリードタイムが長期化してきております。 しかし、今後ともやはり我々はその安全の確保というもの、同時に平和利用の堅持というものを大前提として、電源立地促進の充実を図るために国民の御理解と御協力を得ながら原子力発電を推進していかなければならない我が国のエネルギー構造にあることは、どうぞ御理解をいただきたいと思うのであります。
○太田豊秋君 今、大臣の方からも、これからも大変必要な原子力発電を進めていきたいというふうなお話でございますが、確かに今、地球上のエネルギーの資源を考えてみますと、石油とか石炭、天然ガス、それは絶対量がもう数十年で大体枯渇するだろうと言われているし試算も出ているわけでありまして、我々の子孫のことを考えますと、やはり水力利用の新規開発とかあるいは太陽光、風力、地熱等々新しいエネルギーの開発はもとよりでございますが、しかしそういった再利用が可能である原子力エネルギーへの期待というのは大きいものがあるわけでございます。そのような観点から、原子力発電所の立地につきましては、その必要性は実は十分理解をしているつもりでございます。 しかし、それと同時にその立地の困難さ、あるいは立地地域が抱えている問題につきましても、私もその渦中にあるものですからいろいろと身にしみて感じておるわけでございます。特に日本におきましては、世界唯一の原子爆弾の被爆国というふうなことの経験からいいましても、どうしても原子力と聞きますと即爆弾というふうな非常にアレルギーもあるわけでありまして、なかなか大変でございます。 そこで、今日までの電源地域の振興にかかわるコストは、最終的には実は電力消費者が電力使用料の中で負担をすべきだというふうなことになっておりまして、電力使用料の中から電力会社が電源開発促進税として国の電源開発促進対策特別会計、電源特会の方に納めて、そこからいろいろな形で交付税だとかあるいは補助金として出されておるわけであります。 電源地域の住民の感情を考えますと、これは全くそれだけでは不十分であると言わざるを得ないわけでありまして、私、先ほど来申し上げましたとおり、今後の電源立地の困難さを考えますと、さらに一歩進んで、電源地域の振興ということをその重要性を踏まえて我が国のエネルギー政策の中で明確に位置づけていただいて、そして国としての電源地域の振興にかかわるコストの負担をしていただきたいのであります。 既存のいわゆる電源三法交付金による地域のインフラの整備がある程度合、成果を見ております。例えば高速交通体系の整備のような実は国のレベルでのインフラの整備というのは全くなされていなくて、他の地域と比べてもほとんどこの電源地域というのは実は見劣りをしているというのは、私ども福島県のあの双葉地方のところでも同じようなことでございます。 そういった中で、時間がないようでありますから、私が申し上げたいことは、これらの点で国もみずからの立場で電源地域の皆さん方に対して手厚い措置をとるべきと思うのでありますが、国として電源地域に対する振興あるいは支援策、こういったことをどのようにお考えであるのかをお尋ねいたしますと同時に、この制度を最大限に生かすためには、やはり何と申しましても、交付金等々いただいておりますすべてのものがハードの面だけで、これはいいですよ、箱をつくってもいいですよ、しかしランニングコストには使ってはいけませんという制約があります。これではとても地域はかなわないのであります。やはりこういったことを考えたときに、人件費だとかランニングコストにもまた使ってもいいんだ、こういった方法に直していただければと、こんなふうにお伺いいたします。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、委員が御指摘になるそのお気持ちが理解できないのではございません。そして、確かに施設をつくりました後の運営費等につきましていろいろな問題があるであろうという感じは率直にいたします。 しかし同時に、この電源三法の制度に基づきまして、一生懸命に道路でありますとか港湾あるいは福祉施設、教育文化施設等公共用の施設の整備を支援しながら、同時に電源地域の発展基盤となるインフラの整備に努力をしてきたこともお認めをいただきたいと思うのであります。 そして同時に、ハードの面だけではなく、雇用を創出しながら長期的な発展基盤を形成するために企業誘致を促進すること、あるいは地域が行われる産業育成事業でありますとかイベント事業に対する支援といったようなソフト面での支援もできるだけの工夫をいたしてまいりました。その運営費などの経常経費というものをこの交付金制度の中に仕組みますのは、制度の上で確かになかなか困難な問題がありますけれども、これまでも必要に応じてこうした経費の支出を、限られた範囲でありますけれども、工夫をしてまいりましたこともお認めいただけると思うのであります。 今後とも、電源地域の実情を踏まえながら、私どもなりにソフト面の支援策を含め、地域振興策の一層の充実、拡充を図ってまいりたい。どうぞ御協力をよろしくお願いいたします。
○太田豊秋君 なかなか難しいというふうなことでもありますが、そういった中で、私は次のようなことをちょっと御提言してみたいと思うのであります。 電源地域の重要性と困難さというのはただいまも大臣からもお話があったわけでありますが、そういった中でこれからいわゆる電源立地を可能にしていくためにも、今、私ども電源地域では、言うなれば非常にもう何もしていただけないと。せっかくこれだけの一千万キロワット以上のものを移出している地域でありながら、例えば高速道路にしてももうこれは全然いつになるのか見通しも立たない。あるいはJRにしても複線にもなっていない。あるいはまた地域の一級国道であります六号線もまさに対面交通の二車線の道路だとか、これでは我々が国のエネルギー政策に呼応して協力しているのに一体我々の協力は何なんだろうというようなことが実は電源地域の中での大変な不満に今なっておるわけであります。 そういった中で、過去に松平福島県知事が、昭和五十八年に電源地域振興特別措置法大綱というものをつくりまして、国会の方にあるいはそれぞれの省庁にお願いをしながら活動してまいったのでありますが、これが今もって実現に至っていないわけであります。 こういう形でいつまでも電源地域がなおざりにされていきますと、やはり地域はこれ以上増設も、あるいはまたこれから問題になっていくであろう高レベル廃棄物の最終帰着地も、そんなこともどこももう応援をしてくれるあるいは受け入れる場所もなくなっていくだろうということになりますと、二〇一〇年のこの目標値すら私は大変に困難が生じるのじゃなかろうかな、こんなふうに考えましたときに、やはり国の政策の中で、新しい法律で、そしてインフラにもあるいはまたこういうランニングコストにも使っていけるような、こういった法律でもって地域振興というものをやっていただきたい。 ぜひこういう法律の制定に向けてのお考えをお聞かせいただきたいと思うわけでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大先輩でありました松平先生から、ちょうど党の行財政調査会長を務めておりましたころ、そのお話を切々と伺ったことがございます。それだけに、そのお話自体は私も記憶に十分残しておるところであります。そして、当時松平知事が一生懸命にこれを力説されましたものが今、各省庁の協力体制を強化しながら政府が一体となって電源地域の開発に対して、振興に対して取り組んでくる基盤をつくってきたと私は思います。 そうした考え方を踏まえまして、原子力地点を含め、特に電力の需給安定確保のために重要な電源について、関係閣僚会議におきましてこれを指定し、政府全体として重点的に立地の促進を図ってまいりました。今、それぞれの分野における対応のおくれにつき委員から幾つかの例示を挙げられ、恥ずかしく思います。そして、そうした点に対し、各省庁に対する御協力も一層我々として積極的にお願いも申し上げてまいります。 また、ちょうど平成五年の三月、電源開発調整審議会に電源立地部会が設立をされまして、要対策重要電源等の地元市町村の策定する地域振興計画について関係省庁が助言、協力をする体制が生まれました。 通産省といたしましても、これらの制度を今後とも活用することによって、関係省庁の協力を仰ぎながら、原子力立地地域を初めとする電源地域の総合的かつ広域的な振興に努めてまいりたいと思います。そして、この電源立地部会につきまして、創設後まだ間もないところから私どもとしてはその成果を十分見きわめたいという思いを持っておりますが、その上で必要がありますならば電源地域の総合的な振興を図るための制度のあり方というものにつきましての検討もさせていただきたいと思います。 現時点において、私としてはぎりぎりこの程度でお許しをいただきたいと思うのであります。
○太田豊秋君 時間も大変迫りましたので、かいつまんであと二点ほどお伺いいたします。 まず一点は、電源地域の振興策につきまして、最近では各種交付金制度とかそういったものが大変充実してまいったのでありますが、ただ問題は、これらの交付金制度とかそういった施策というものはどうしても新規の発電所の設置に対して非常に重きをなされてきている。しかし、今までの既存の発電所というものもまた日本の産業発展のためには非常に電力エネルギーを供給することによって寄与してきたところだというふうに私は考えるわけであります。こういったことを考えましたときに、当然新しいところあるいは原子力発電の新規立地も非常に必要ではございますが、それと同時に、既存の発電所の地域に対しての振興策につきましても何分よろしくお根回しのほどお願いを申し上げるわけであります。 また同時に、私は国際貢献についてちょっとお伺いしたいのであります。 近年、アジア各国の経済も非常に発展してまいりまして、原子力発電所の建設機運が大変高まってきているというようなことを新聞紙上で見ております。 それで、既に原子力利用が始まっておる国といたしましては、韓国とか台湾を初め、中国、インドネシアでも商業利用が始まっているように聞いておるわけであります。そういった国々の原子力発電所をきちんとした形で運転をしていかなければ、一たん大変な事故でも故障でもありますと、これはもうアジア近隣、我が国のみならずそれぞれの国が大変な莫大な被害をこうむる危険性もあるわけでございます。そういった意味では、例えば原子力機器の輸出規制の問題もあるでありましょうが、安全レベルの高い我が国の原子力発電機器と一体に当該機器の運転技術とか保守、補修技術を提供するというような、安全輸出というようなことにつきましてもひとつお考えいただけたらと、こんなふうに思うのであります。 こうしたアジア諸国の原子力発電所の建設機運の高まりに対してどのように対処していかれるおつもりなのかもお伺いいたす次第でございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは今、委員が御指摘になりましたとおり、今後新たな原子力発電所をつくっていかなければなりませんけれども、その場合に、既存の原子力発電所の立地いたしております地域がそのために全くプラスが出てこない、そしてかえって負担を大きく背負ってしまうというような状態を見ておれば、だれも新しい立地に協力なぞはしていただけません。今、委員の御指摘は、私はその意味で極めて大切なありがたい御指摘をいただいたと思います。 そして、今日までにもさまざまな努力をしてまいりましたこと、御承知でありますが、運転を開始してから例えば十五年が経過した地点におきまして、福祉施設とかあるいは教育文化施設などの整備運営を図るための支援措置、こうしたものも工夫をしてまいりました。さらに平成七年度の予算におきまして、電源が集中立地いたしております都道府県に対する地域振興に対する支援、これを行う電力移出県等交付金につきまして交付限度額の大幅な引き上げを図るなど、施策の充実に努めてまいりました。今後ともに、御指摘のとおり、発電所が既に立地している地域を含めまして、私どもとしては施策の充実を図りたいと考えております。 またもう一点、御指摘を受けましたとおり、中国、韓国、台湾など近隣のアジアの諸国におきまして、急速なエネルギーの需要の伸びに呼応するために原子力発電所の導入機運が高まっておりますことはよく承知をいたしております。そして、これについて、委員が御指摘のように、安全性その他についてそれぞれの国が十分注意をしていただかなければならないことは申すまでもありません。 我が国としては、アジア諸国の原子力発電の開発につきまして、核拡散防止の確保及びその安全水準の向上という視点に立ちまして適切に対処することが必要と考えております。このため、こうした観点から、総合エネルギー調査会でアジア諸国の原子力発電所の開発の対応へのあり方につきまして来月の取りまとめをめどに御審議をいただいておりまして、これをまた拝見しながら私どもとして考えてまいりたい、今そのような姿勢でおるところであります。
○太田豊秋君 先ほどの石井先生の御質問で、三党訪朝団に参加した吉田氏が別人の旅券を使用したとの御指摘がありましたが、事実関係はいかがでございますか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) きょう午前中に石井議員から、他人名義の旅券を使ったのではないかと、こういう御指摘がございました。 早速、外務省より自民党関係者に照会いたしましたところ、吉田氏は同氏自身の旅券によって訪朝しており、他人の旅券を使用したという事実は全くないという返事でございました。
○太田豊秋君 いろいろと原子力あるいは電源地域振興につきまして、私は意見を交えながら御質問いたしてまいったわけであります。実は本日は、私の来るべき通常選挙のための福島県連の選挙事務所開きの日であり、私にとっては最も大事な日でありました。しかしながら私は、電源地域の真っただ中に住んで生活している者として、これから先の生涯を原発と共生じていかなければならない者として、地域の声を国政に届ける義務があるものと自覚しております。政府においては、これらの地域の声に真摯に耳を傾けていただきますことを心から強く要望をいたす次第であります。 ただいま御質問いたしました先ほどの石井先生の質問の件でありますが、御答弁によりますと大変に事実と違うということでございますので、この問題は理事会で御協議をいただくようにお願いを申し上げます。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 本件につきましては、理事会で協議いたします。 以上で吉川芳男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、竹村泰子君の質疑を行います。竹村泰子君。
○竹村泰子君 日本社会党の竹村泰子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 村山内閣は、ことしに入りましてから、阪神大震災、地下鉄サリン事件等、予期せぬ大きな出来事があり、苦難の道のりであったと思いますけれども、厳しい風向きの中をよく耐え、そして一方では幾つかの大きな成果を上げてこられたというふうに思います。 例えば私たちが待望久しかったILO百五十六号条約の批准、あるいは介護休業法の提案、衆議院を通過、オウム真理教麻原代表ほか中心メンバーの逮捕でサリン事件解決に一歩近づいた、地方分権法可決などなど、総理初め閣僚の皆様方が本当によく頑張られた、心から御苦労さまと申し上げたいというふうに思います。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 補正予算に入ります前に、自動車の部品問題で、通産大臣、交渉に大変御苦労されたのでありますけれども、日本政府はアメリカをWTOに提訴いたしました。アメリカも六月下旬までに日本をWTOに逆提訴する予定というふうに聞いております。今後どんなふうなプロセスでどんなふうになっていくと通産大臣はお考えになっていらっしゃいますでしょうか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 一昨十七日、私どもはアメリカに対しまして緊急案件として協議に入るよう要請をいたしました。あわせまして、今月の二十九日にジュネーブにおいて協議に入るように提案をいたした次第であります。 実は、要請の日から十日たてばこういう手順に入れるわけでありますが、十日後に当たります二十六日の金曜日はジュネーブが祭日でありますために、直近のワーキングデーであります二十九日を私どもは提案いたしました。現在、これを受ける受けないについてアメリカ側から回答はまだ参っておりません。 アメリカ側がもし二十九日の協議に応じないという場合に、私どもとしてはこれは緊急案件の取り扱いが拒絶されたものとみなして対応せざるを得ないことになります。そうしたことにはならないことを私は願っておりまして、この提訴の手順を踏みまして、協議の申し入れ、すなわち緊急案件としての協議に応ずるよう心から期待をいたしております。 その後は、ここでアメリカ側が協議に応じてくるかどうかによりまして対応が変わってまいりますので、不確定な部分でありますので、お答えは今の時点では控えさせていただきたいと存じます。
○竹村泰子君 通産大臣、本当にいろいろなことが背後にあって、私どもも心配をしたり頑張ってほしいと思ったり、いろんな思いを持っておりました。 これは外務大臣にもお尋ねしたいと思いますけれども、日米関係は非常に重要でございますので、このことが今後の日米関係にどんな影響を及ぼすだろうか、もしかして、まずい関係になるようなことはないのだろうかその辺のところはお二人の大臣、どういうふうに考えておられるか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 仮にこの制裁リストがそのままに発効いたしました場合、両国の通商あるいは産業関係におきましては以下申し上げるような問題が生ずると思われます。 すなわち、これは日本に対しましては、我が国の対米輸出の高級車種すべてが対象になるわけでありますから、仮にこれが全部停止をするような事態になりますと、自動車メーカーばかりではなく部品メーカーの生産、雇用にも当然少なからぬ影響が出てくることは必至であります。私どもとしては、この点に対しての対応を考えなければなりません。同時に、アメリカ側におきましても、二千店強のディーラー、実は我々の調査では六万人と思っておりましたが、アメリカ側の数字を見ますと、むしろこれによってディーラーの雇用は八万人ということだそうでありますが、いずれにいたしましても、そのディーラー並びに労働者の方々には大きな影響が生ずることは確実であります。 さらに先ほどもちょっと御答弁させていただきましたが、これらの輸出車両に用いられておりますアメリカから調達いたしました部品の総額は約二億四千万ドルでありますから、部品購入の拡大を求めるアメリカがとりました措置によって、その部品がそれだけ日本としては購入する余地がなくなるという事態をも生じます。 ただ、私どもはこうした影響を十分に承知いたしました上でWTOの手続にこれから入ろうといたしております。 これは自動車補修部品、アメリカが三〇一条を適用いたしましたのはまさに補修部品市場でありますから、その問題に加えて制裁十三車種というものを提起されたわけでありますけれども、これを国際的なルールで解決いたしたい、他の問題に波及をさせたくない、そういう思いを持ちまして我々はこの手続に臨んでおります。アメリカ側もさまざまな御発言が飛び交っておるようでありますけれども、少なくともUSTRのカンター代表はこれが他の問題に波及することはないということを言われました。 そして、日米包括協議におきましても、副総理が大変御苦労されました政府調達を初め他の分野の交渉はそれぞれに進捗してきたわけでありまして、合意を見ております。この一点のみにより日米関係が危うくなるようなことは我々はしたくありませんし、またしてはならぬこと、そのように考えております。
○国務大臣(河野洋平君) 今、通産大臣の御答弁のとおりでございます。 日本もアメリカもWTOの加盟国でございますから、こうした問題はそのWTOの場において国際的なルールに従って議論をし、適切な結論を導き出すということがいいのではないか。こうした問題が政治問題化するのではなく、国際的なルールに基づいてきちんとした結論が出てくるということがいいというふうに私ども思っております。 また、御心配をいただいておりますが、日米両国は、政治対話あるいは安全保障その他さまざまな分野で大変濃密な密接な関係を持っておりまして、今、通産大臣からもお話がございましたように、この問題が他の分野に害を及ぼすというようなことがあってはならないというふうに私どもも思っておりますし、これはアメリカの国務省その他関係者あるいはUSTRのカンター氏などからもそうした発言がございます。 十分そうした点を踏まえて、注意深く、日米両国関係というものがこの部分をWHOの場に移した後も友好裏に進むように努力をしてまいりたいと思います。
○竹村泰子君 クリントン大統領も選挙を控えておられるわけでありまして、今回のこの措置も、自動車メーカーや部品メーカーの多い中西部の票がどうとかこうとかという、そういうちまたのうわさもございます。さまざまな思惑が入り乱れているようでありますけれども、日米間に本当にそごの生じないようなよい外交を期待しております。 それでは補正予算に入っていきたいと思います。 今回の補正予算には、阪神・淡路大震災関連の経費として、道路、港湾の復旧・復興など合計一兆四千億円が盛り込まれました。こうした経費は被災地の一日も早い復旧・復興に資するものであると思いますけれども、本格的復興への取り組みはこれからが本番であろうと思います。今後、国や現地の復興計画が決定されれば、それらの復興計画を踏まえて第二次補正予算を編成することも考えておかなければならないと存じますが、その点、政府はどのように考えておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 今回の補正予算におきまして、阪神・淡路大震災の関係経費としましては一兆四千二百九十二億円を計上いたしているところでございます。これによりまして、いささか残っておりました廃棄物処理を含めておおむね震災直後の緊急対策と復旧対策を完了させるものであるというふうに認識をいたしております。さらにプラス住宅等復興施策にも第一歩を踏み出しているという状況でございます。ぜひ、昨年度の第二次補正と今回の補正を通じて、未曾有のこの大災害に対する復興に進んでいく前段階の対応、万全を期していかなければならないと考えているところでございます。 今後は、県、市の震災復興計画の策定状況を踏まえながら、さらに一段と復興、新しい町づくり、生まれ変わる町づくりに努力をされていくところでございまして、政府としましても地元地方団体のそうした意欲に対応をしていきたいと考えているところでございます。 お尋ねの今年度第二次の復興のための補正予算いかんということでございますが、私ども、こうして参議院で第一次の補正予算を真剣に御審議いただいているさなかでございますが、通常でございますと、こういう時期にもう次のことを言うということはこれは控えることに常識的にはいたしておりまして、決して逃げではございません、考え方としては、当然復興の仕事は終わったわけではないし、これからだという認識を持っておりまして、このことに対しては今後も積極的に政府としては対応をさせていただくという方針を申し上げて、御了解を賜りたいと存じます。
○竹村泰子君 今回、地下鉄などの耐震性強化や学校の校舎の補強などを行う緊急防災対策費七千九百億円が計上されました。地震列島日本においては災害に強い国土づくりが喫緊の課題となっており、これらの防災関連予算はまさにこうした要請にこたえたものであると思います。 しかし、今、大蔵大臣がお答えくださいましたけれども、今回の措置だけでは対象箇所のすべてを手当てするというわけにはいかない。全国にはまだまだ補強しなければならない高速道路や鉄道の橋げた、各種施設などがかなり残っているのではないかと存じます。 今回の補正予算では、これは建設大臣でしょうか、全国で補強が必要な箇所のうちどのくらいがカバーされているのか、そしてまた残された箇所の補強はどのようなスケジュールで対応していこうとしておられるのか、お示しいただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。 先ほども吉川委員にお答えいたしましたけれども、予想以上の大災害でございまして、耐震性の問題については道路橋の先生方あるいは地震学会の先生方で協議していただきまして、今回の地震以上に耐震性のある橋梁を確保するということをまず決めております。したがって、二月中に中間報告が出ましたので、それ以上の余裕のある補強をしなければならぬという考え方に立って現在作業中であります。 首都高は、大体七千二百基を調査いたしまして、本年は二千六百修理修復を終わるという考え方に立っておりますが、あとの問題については、七千二百基程度ございますので、それについては二カ年かかって全体で三カ年で終了したい、こういうふうに考えております。
○竹村泰子君 非常に被害が大きかったので一挙にはできないと思いますけれども、被災地、避難された方たちは本当に一日千秋の思いで復興を待っておられるというふうに思います。 私はここで一つちょっと提案を申し上げたいんですが、今後こうした防災国土づくりへの取り組みはさらに強化していかなければならない。二度と起こってほしくはないけれども、起こらないとは言えないことです。そこで、道路の橋げた、橋脚や学校など、これらの施設の補強工事は、道路、鉄道、学校、病院などそれぞれについて、いつまでにどれだけやるのか。これはちょっと省庁が違うと思いますけれども、いつまでにどれだけやるのか国がきちっとした計画を早急に立てて、いわば防災強化三カ年計画といったようなものをつくって進めていくことが必要ではないかと考えます。 今、建設大臣、三年かかってとおっしゃってくださいましたけれども、総理、いかがでしょうか。この防災強化三カ年計画というようなものをつくってきちんと達成していきながら順次復興を積み重ねていくという、そういうプランをお立てになることはいかがでございましょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今お話もございました道路、鉄道、学校、病院、各般の公的施設あるいは公共道路といったようなものについて、今度の阪神・淡路大震災の経験に照らして必要な箇所は総点検を行って、やっぱり災害に強い、とりわけ地震に強いものにしていく必要がある。 今、建設大臣からは、道路等については三カ年計画でやっておるというようなお話がございましたけれども、これはすべてにわたって三カ年間でやってしまうというようなことはなかなか一口には言えないと思います。しかし、お話もございましたように、計画的にできるだけ早くやっていくということは大事なことだと思いますから、そういう意味で、計画的に耐震性の強い、災害に強い町づくりを総合的に進めていくということについては申し上げておきたいと思います。
○竹村泰子君 施設の耐震性強化を初め、道路幅の確保ですとか貯水池の整備など、防災の関連予算は景気に左右されずに毎年度必要額が着実に計上されてこそその実が上がるのではないでしょうか。 そこで、大蔵大臣にお伺いいたしますけれども、そのためには概算要求の基準で防災開運の特別枠を備えとしておつくりになってはいかがでしょうか。一つの方法ではないかというふうに思います。いろいろなことに左右されないで、これだけは備えとしてきちんととるのだというふうなことはいかがでございましょうか。
○国務大臣(武村正義君) 御提案として承りましたが、シーリングの別枠という御提案でございますと、先般、渡辺委員ですか、基金という御提案もいただきました。これはいい提案なんですけれども、残念ながらそれだけ余裕が財政にありませんというお答えをせざるを得なかったわけであります。 今の時期、別枠ということになりますと、どうでしょうか予想できない事態、何が起こるか、この日本列島、いろんな災害の可能性がありますし、どこでも災害の可能性があります。こういう未曾有の災害も起こるわけでありまして、予想できない事態を前提にして貴重な財源配分の世界であらかじめ枠を設定してしまうということはいかがかなと、私は率直に今そう感じました。 予備費というそういう事態のための制度が予算にあるわけでございますが、予備費でカバーできないような災害が起こったらどうするんだということも御質問の意思にはおありかと思います。それなら予備費をもう少しふやすかという議論にもなろうかと思いますが、少なくとも予想し得ない事態を想定してこの厳しい財政状況の中で別の枠を優先的にぽんととってしまうということは大変しんどい話だなという印象だけ申し上げさせていただきます。
○竹村泰子君 大変しんどい話かもしれないんですけれども、阪神・淡路大震災以上の災害が起きた場合に、そのための国の予算をひねり出すのもまた大変しんどい話でございまして、一つの提案としてお考えのうちにぜひ置いていただきたいなというふうに思うわけでございます。 ここで、ちょっと私、心配なことが一つありますので質問申し上げたいんですけれども、実はアスベストなんです。これは厚生大臣にお答えいただくことになるんでしょうと思いますけれども、報道が大分されておりまして、一九六〇年、七〇年代の古い建物にアスベストが防水だとか防音、防湿などの対策として随分吹きつけられている。それをはがすことが可能なビルはいいんですけれども、もうつぶれかかって中に人が入ることもできないような場合にはそのままどしゃっと壊してしまうということで、御存じのとおり、肺がんや、悪性中皮腫ですか、つまり肺の壁に刺さって肺を押しつぶしていくという細かい繊維です。 このアスベストの問題で、大体アスベストが使われているビルというのは今のところ二千棟のうち四百棟ぐらいではないかと言われているようでございまして、復興の声の中で危険が飛散している。住民とかそれから特に作業員、マスクをしたぐらいではとても防ぎ切れないのではないかと、私は健康状態を心配しております。 調査によりますと、排出基準の二十五倍というような報道もあり、あるいはもっと大きい報道は六百二十五倍だというふうなこともございまして、ちょっと数字的には正確ではないんですけれども、とにかくこういったことが心配なのですね。 それで、この補正予算案の中で瓦れき等処理の推進ということで千三百五十六億七千九百万円ですか、とってあるんですけれども、項目としては特にアスベスト処理というのはないので、このうちどのぐらいをお使いになって、あるいはどんな防御体制をこの補正予算の中でおとりになれるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。 アスベストにつきましては、本年二月二十二日に石綿対策関係省庁連絡会議が開かれまして、そこで建築物の解体撤去にかかわる飛散防止対策、作業員の暴露防止対策、吹きつけアスベスト廃棄物の適正処理等について取りまとめを行ったところでございます。 これを踏まえて、厚生省といたしましても、直ちに倒壊家屋等の解体除去を行う市町あるいは関係業者に対しその周知徹底を図り、飛散防止対策等の指導をしてまいってきたところでございます。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 環境庁により四月に公表された現地の調査結果によりますと、現地のアスベストの環境濃度は、おおむね我が国の都市地域の環境濃度の変動の範囲内であり直ちに健康影響が問題となるようなレベルではないが、やや高い値となっておる。また、解体現場における環境濃度は、一般環境濃度レベルよりもやや高いが、工場に対する規制基準でありますリッター当たり十本、十本というんですか、繊維ですから。十本パー・リッターを超える地点は見られなかった、なお一層のアスベスト対策の徹底が必要という調査結果をいただいております。 厚生省といたしましては、今後さらに解体時の散水あるいはシートカバー措置等のアスベスト対策の徹底に努めてまいりたいと思いますし、今回の解体経費の中のアスベストの除去に関する経費についてのお尋ねでございますが、解体にかかわる仮設工事費や薬品費等が含まれておりまして、アスベストの除去に要する費用についても総体として国庫補助の対象としているものでございます。
○竹村泰子君 環境庁長官にお尋ねしたいと思いますが、今、厚生大臣からお話がありましたように、関係八省庁、そこで石綿対策、アスベストに対する対策をやってくださっておりまして、この間、二月二十三日に調査をされましてその報告が出ておりますけれども、それにつきましてちょっと御報告をお願いできますでしょうか。
○国務大臣(宮下創平君) 阪神大震災における建築物の崩壊による瓦れきの処理、つまり解体撤去作業に伴うアスベスト問題、これは委員の御指摘のとおりでございまして、環境庁としては震災直後からこの点は注目いたしておりまして、現地に職員を派遣する等、対応してまいりました。特に瓦れきの処理が公費負担で行われるということもございまして、当初、労働省あるいは建設省等を通じて瓦れき処理の事業者に対する注意を喚起し、その防止に努めたところでございます。 その後、二回のモニタリング調査を行いまして、二月の初めと三月に実施をいたしました。そして、大気汚染の状況、モニタリング調査の結果は、今、厚生大臣が報告されておられましたが、そのとおりでございまして、総じてリッター当たりのファイバーの計数は大体普通の都市部における状況内におさまっておりますが、瓦れきの処理の非常に直近の近いところ等においては当然ながらその値もちょっと上回っておるという状況でございます。 私どもとしては、今お話しのように、八省の省庁連絡会議のもとでどういう対応をして瓦れきの処理をやるべきかということを協議してまいりまして、環境庁がイニシアチブをとりまして、そして関係省庁並びに兵庫県それから神戸市と緊密な連絡をとって、現在、散水をするとかあるいは囲いをするとかいろいろの方法によってこれの防止に努めているところでございます。 なお、この問題は、瓦れきの処理がまだ半分くらいまでしか到達しておらない状況でございまして、今後この解体撤去の作業は継続をいたすと存じますし、大体既存の建物の中で六割くらいはアスベストを使っておりません。四割くらいだと推定されておりますが、かなりの量になりますので、引き続き注意を怠らず地元ともよく連携をとって、発がん性のあるアスベストでございますからこの吸引が行われないように環境保全に努めてまいりたい、このように思っております。
○竹村泰子君 具体的に今おっしゃってくださいました。覆いをしたりぬらしたりして取れるものは取ってということなんですけれども、そしてモニタリング調査などをなさってくださいました。 私どもももちろんまだまだたくさん心配な点がございますけれども、もう少し具体的に、例えば人によっては、ここにアスベストあり危険というふうな立て札を立てるとか、いろいろな御提案も市民運動から出ているようです。それも立て札を立ててそこを縄で囲って近寄らせないようにといっても作業員はやっぱり入るわけですから、具体的に環境庁がリードして、例えば相談窓口をつくるとか、あるいは情報の交換をしっかりやっていくとかあるいはこのビルははっきり使われているということがわかったところには極力の注意でもって壊していくとか、何かそういうもう少し一歩進んだ具体的な方法がおありになったら、ぜひ住民の不安を取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮下創平君) 今、委員の御指摘のように、関係八省庁連絡会議におきましても相談窓口等を開設いたしまして、市民とか解体あるいは撤去関係者の理解と協力を求める、あるいは地域住民の、また地方公共団体の協力を得てやっていくということで相談窓口は既に設置をしてございます。 また、情報の提供とか対策の実施に当たっての条件整備等の支援措置はぜひ必要でございますから、これは具体的に一々申し上げませんけれども、可能な限りの具体的な方策のもとに、今、委員のおっしゃったような趣旨でアスベストの飛散防止に努めてまいりたいと思っております。
○竹村泰子君 ありがとうございました。 先ほどもお答えがございましたが、今回、経済対策の新しい視点として、ニュービジネス創出につながる計画、研究開発を支援するための科学技術・情報通信振興特別対策費三千二百億円が計上されております。 今回の特別措置のねらいとその主な内容を御説明をいただこうと思いましたが、今回の科学技術・情報通信振興策について、内容的にもですが、これまでの固定化した経済対策予算の発想を変えていくことができるのではないかと、私は第一歩として評価をしております。しかし、こうした研究開発はすぐにも次から次へと成果が出るというものではなくて、やっぱり地道に粘り強く対応していくことが必要であろうと思います。 私は厚生委員でもありますけれども、厚生省所管の予算でもこの部分かなりおとりくださっておりますけれども、いずれにしても、今回一度きりの特別対策ということではなくて、次年度以降の予算編成においても新分野の研究開発予算は重点配分していくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。どなたがお答えいただけますでしょうか。御所見で結構です。
○国務大臣(村山富市君) 私は、これから国際的に日本の経済が自立する立場で国際競争にも打ちかって、そしてアジア・太平洋地域全体に日本が貢献できるような、そういう経済的な役割というものは何かというようなことを考えた場合に、やっぱりハイレベルな科学技術といったようなものも必要ですし、とりわけ先端産業と言われる情報通信網をしっかり確立していくというところにこそこれから日本経済の課題があるというふうに考えておりますから、補正予算でも、新しい日本経済の分野を開拓していく、こういう意味で予算措置をしたのでありまして、これは今お話もございましたように、継続的に発展をさせていくということが必要であるというふうに認識をいたしております。
○竹村泰子君 ありがとうございます。 残念ながらもう時間がなくなってしまいまして、あと幾つかあるんですけれども、中小企業対策について少しお伺いいたしたいと思います。 特にここ一、二年、中小企業を支援するための中小企業新分野進出等円滑化法を初め、税の優遇措置や低利の公的融資を盛り込んだ新しい法律の成立を見ましたけれども、中小企業者の相談や指導に本当に親身になって当たっていかなければ有効に機能しないと思いますが、橋本通産大臣の御所見。 それから一ドル八十円台の円高やアジアの追い上げによる競争激化の中で、中小企業が本当に新分野に進出するためには大変な努力が必要なわけですけれども、先ほどの答弁で、新設されました科学技術・情報通信振興特別対策費、こういった新産業創出に向けた研究開発支援に重点を置いているように私は見受けるんですけれども、厚生大臣、通産大臣、両大臣の御所見を、将来のベンチャービジネスに結びつけることができるだろうか、そういうお見通しをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今回御審議をいただいております平成七年度補正予算案におきまして、中小企業対策費として六百七十五億円を計上すると同時に、一兆円に上る貸付枠、貸付規模の拡大を予定いたしておりますものをまず十分にお使いいただけるような状態をつくりたい、そう思います。 これは政府系の中小企業金融機関による新たな低利融資制度を創設しているもの、また保険限度額が倍額となります中小企業信用保険の特例制度を創設していること、さらに今、委員の御指摘ありましたように、個々の企業に対しても深く入っていけるように、中小企業者の円高への対応を支援する新たな事業展開のために事業開拓コンサルティング事業を創設している、こうした対策を十分に使っていただきたいと心から願っております。 さらにこの補正予算に伴いまして中小企業新分野進出等円滑化法の改正法の御審議を願っているわけでありますが、こうしたものをお認めいただくことによりまして、私どもはでき得る限りのきめの細かい情報の提供を行いながら、これらを駆使し、この時期を乗り切っていただきたいと願っております。 また、ベンチャービジネスという視点からの御指摘をいただきました。 私どもは、まさに今国会で既に御審議をいただき制定をしていただきました中小企業創造活動促進法を初めとした各種支援策を、こうした新たな事業の立ち上がりに視点を置きながら準備をしてまいりました。まさに我々は、これからそのベンチャービジネスというものが、すなわち新しい業が立ち上がるために、新産業の創出につながるような新規事業支援策の強化拡充を行いますとともに、これに対しむしろ種の段階からのお世話を十分にしてまいりたいと考えております。 しかし、これを本当に軌道に乗せますためには政府系金融機関だけの力では足りません。すなわち、どうすれば民間の資本、金融市場においてその立ち上がり時の資金をより円滑に入手することができるか、これが非常に必要になってまいります。大蔵当局に繰り返しお願いをしてまいりましたが、証券市場におきましても店頭公開を初めとした資本市場を通じた規制緩和を実行していただきましたことにより、民間の資金が円滑に供給されるようにその道が開かれましたことをこの意味でも私どもは喜んでおります。 なお一層こうした民間の立ち上がり時における資金調達の道がより改善をされることにより、まさにベンチャービジネスというものが育っていくことを支援したい、全力を挙げて努力してまいりたいと考えております。
○国務大臣(井出正一君) 厚生省関係では、例えば医薬品や医療機器、あるいは高齢化社会を迎えております現在、福祉機器等の研究開発や応用の分野に最新の科学技術や情報処理技術を導入し、その高度化、効率化を図ることは、委員御指摘のように、新たな産業の芽生えや発展につながるものがあると思いますし、中小企業の独創性を発揮していただける分野も大変多いかと思っております。そのことがひいては国民の健康の増進や福祉の水準を一層大きく向上させることにもつながるわけでございまして、大いに期待をしているところであります。
○竹村泰子君 ありがとうございました。 関連質問に移らせていただきたいと思います。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。日下部禧代子君。
○日下部禧代子君 関連質疑をさせていただきます日下部禧代子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず円高問題についてお伺いいたします。 急激な円高の進行というのは、輸出関連産業を中心に我が国の経済に深刻な影響を与えております。産業構造の転換の促進あるいは中小企業対策などについてはこれは万全の措置を政府に要望するところでございますが、一方、円高については、メリットと呼ばれていいもの、そういう面もございます。それは円高がいかに還元されるかということでございます。特に消費者の立場といたしますと重要な関心事でございます。 円高メリットの国民生活への還元というのは、政府の緊急円高・経済対策でも高らかにうたっていらっしゃるところでございますが、総理から、まずその必要性、あるいはその取り組みへの御決意をお伺いしたいと存じます。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話もございましたように、円高が我が国の経済に与える影響、とりわけ先ほど来通産大臣からもるる説明がございましたが、貿易を主体にした中小企業に対する影響というものは実に厳しいものがある。それに対する対応というものはもちろん十分やっていく必要があると思いまするけれども、また反面、今お話もございましたように、円高によるメリット、言うならば差益というものがやっぱりあるわけであります。したがって、その差益をどういうふうに還元していくか、還元すべきではないかということについて関係企業に強く要請をしておるということが一つ。 それからもう一つは、できるだけ実態が国民の皆さんにわかるように、情報の公開というものをやっぱりこの際やるべきではないか。とりわけ公共性の強いものについては、当然それはこういう円高のメリットがあるから価格はこういうふうにいたしますとかというふうなことが国民にわかるようにきちっとやる必要があるということを私の方からもよく要請してきておるところであります。そういう実態を関係各省庁でも十分把握をして明らかにしていくということが必要であるということは、閣僚会議等を通じて各省にも指示をいたしておるところでございます。 そうしたことから、可能な限り、公共料金等について引き下げの可能なものについてはこの際国民に還元をすることが必要ではないかというふうに考えておりますから、これからもそういう面には抜かりなく全体として取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
○日下部禧代子君 ありがとうございました。 国民にわかるように情報公開というふうにおっしゃいましたが、四月二十一日に物価構造政策委員会の消費生活専門委員会がまとめました報告では、内外価格差がますます拡大しているというふうに指摘しておりますが、経済企画庁長官、その点につきましてどのように認識されていらっしゃいますか。今回は円高のスピードが非常に急速なためになかなか差益還元が追いつかないという面もあると思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 平成六年九月の調査によりますと、東京と欧米主要都市、大体四割から六割の内外価格差がある、こういうことでございます。 日本の物価は世界の各国と比べて超安定している、購買力平価も改善されている、それにもかかわらず何で内外価格差が広がるのかということでありますが、まさに今、委員がおっしゃったような、内外価格差の改善の歩みがカメのごとくであるのに対してウサギのごとくの速さで為替の方は円高が進んでいく、こういうことでございます。 でありますから、内外価格差を縮めるのは、一つは、今の為替を反転させるということが一つあるかと思いますが、もう一つ、為替がそう行っちゃったのならそれに追いつくように購買力平価も改善できるようにしなければいけない、それができない要因は何か、こういうことだと思うわけであります。 市場を健全に機能させるということが一番大切なことだと思いますが、それができない要因とすれば、規制の問題もあるでしょうし、それから競争制限的な取引慣行の問題もあるでしょうし、それからさらに独禁法違反行為のような存在というのもあるでしょうし、そういう中で明らかに不合理だと思われる要因を取り除いていくということを断固やっていかなければいけない、こういうふうに考えております。
○日下部禧代子君 ぜひともそれを断固やっていただきたいというふうに思うわけでございます。 ところで、今、長官もおっしゃいましたように、内外価格差というのは非常に日本は大きいわけでございまして、その円高の差益というもののメリットというのがなかなか私たちの日常生活の中では実感ができないというのが現状だというふうに思うわけでございます。 そこで、先進国の中で比べまして日本では公共料金の内外価格差が一体どのくらいあるのかということを、まず電気・ガスなどを中心にして数字でお示しいただきたいというふうに思います。特に公共料金の内外価格差の水準というものの比較をお願いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 電力及びガスについてのみ私の方からお答えを申し上げます。 これは今、委員からも御指摘がありましたように、為替レートの変動が激しいものですから、どの時点でとらえるかによって大変数字が躍ります。その上でということをお許しいただきたいと存じますが、電力及びガス、日本を一〇〇といたしました場合、欧米先進国の電気料金は六〇から大体八〇という水準でありますし、ガス料金は三〇から五〇という水準、レートにもよりますけれども、大体その程度とごらんをいただいたらよろしいかと思います。 ただ、これはそれぞれの国の消費者物価とこの料金を比べ合わせました場合には、日本はこのところ消費者物価の上昇率に比して電気並びにガスの料金は下がってきておりますが、欧米においては上がっている傾向があるということは事実であります。しかし、その上でこれだけの開きがございます。
○日下部禧代子君 確かに比較をするというのは難しいことではございますが、今、大臣おっしゃいましたように、やはりかなりの開きがございます。 私もヨーロッパに住んでおりまして、特に電気の場合には非常にふんだんに使っていたような気がするわけです。ところがそれほどメーターは上がっていない。ところが日本に帰ってまいりますとこれは大変なことで、暖房など電気を使いますと大変に料金がはね上がっているのでびっくりした経験がございます。 そういう中で、橋本通産大臣、電気・ガス料金の値下げについて最近御発表がございますが、電気・ガス料金の値下げの御方針につきまして、いつごろからどのくらいという具体的な数字も挙げての値下げの御方針についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 電力及びガス、両方とも現在、昨年の十月以降暫定引き下げが続いているということをまず冒頭申し上げた上で、その結果を見てみますと、三月末までの状況では、為替の状況と原油価格並びにLPG、LNGの価格変動を足しました場合に、実は電力もガスも差損が生じているのが実態でありました。そして、現時点におきましても、実は私自身、原油価格については極めて神経をとがらせておりますし、この間じりじり上がり続けてきております。また、これは多少別の要因がありますけれども、LPG価格は非常に大きく五〇%近くはね上がっております。 しかし、そうした状況の中でなおかつ現在八十円台という水準になりまして、この状況がもし続くとすれば、実は私はこの為替の水準はもっと普通の状況になってほしいんですけれども、もしこの水準が続くとすれば、今後なおかつ差益が生ずる可能性が出てまいりました。そこで私は、基本的には五月いっぱい為替の状況も原油価格の動向も見たいと思っております。 しかし、それとは別に、もともと電気並びにガスにつきましては、今国会で電気事業法改正を成立させていただきました。また、これは来年の一月から施行する予定でありますけれども、電気、ガスの両方ともにつきまして昨年十月から抜本的な制度改革を検討いたしております。こうした成果を料金に反映させるためにも、電気事業法改正法が施行されました後できるだけ早い時期に料金改定を行えるようにするため、準備作業に入ることを先日指示いたしました。 また、これとあわせまして、来年の一月以降、準備が整い次第、新しい料全体系による料金がスタートするわけでありますが、暫定引き下げの期間からその間をどうするかということにつきましてぎりぎりまでその判断を見ながら、可能であれば私は現行措置の見直しを行うことにしたいと考えております。 数字という点では、これは価格変動がまだわかりませんのでお許しをいただきたいと思いますけれども、仮に今の状況が続きますならば、電力業界は、先日お話をいたしましたところ、その後報道によりますと、この状況が続けば七月からさらなる引き下げが可能かもしれない、月末までの状況をもちろん見る必要があるけれども、ということを言っておられるようであります。しかし、ガスの方は、LPG、LNG価格の非常に大きな変動とともに、これは昨年猛暑でありました分が電力にはプラスになったわけでありますけれども、ガスには実はマイナスに働きました。それだけお客が減ったといいますか皆さんがお使いにならなかった分だけこれは売り上げの減が立ちました。 さらに、これは業界としておっしゃりはいたしませんけれども、私は阪神・淡路大震災における全国の事業者たちの協力、支援のコスト等もあるいはあろうかと思っておりますが、さらなる引き下げがなかなか今の状況では困難だという感じを話しておられまして、いずれにいたしましても、月内の為替の動向並びに原油価格、さらにLPG、LNG価格というものを総合してこの措置が継続できる状態をつくりたい、電力においてはその方向に今動きつつありますということにとどめさせていただきたいと思います。
○日下部禧代子君 どうもありがとうございました。 電気・ガス料金の値下げというのは、単に家庭のみではなくてやはり産業界全体においてもコストダウンということにつながると思いますので、ぜひともよろしくお願いしたいというふうに思います。もちろん消費者も節約をするということ、そのことはやはり当然のことながらやらなければならないことだというふうに思っております。 次に、別の観点から円高に関する問題を取り上げたいというふうに存じます。それは円借款の金利引き下げの問題でございます。 総理は、私も政府代表の一人として御一緒させていただきました三月のコペンハーゲンの社会開発サミットにおきまして、人にやさしい社会の創造というのは社会開発の理念と同じものだというふうにおっしゃいまして、ODAの質的な充実というものを表明なさいまして多くの支持を得たわけでございます。 ところで、今回の円高というのは、ODAを受ける側の債務負担というものを相対的に大きくしているということは否定できないと思うわけでございます。最近、インドネシアのスハルト大統領の特使がいらっしゃいましたし、またマレーシアのマハティール首相もおいでになりまして、総理はそのようなお話もなさったのではないかなというふうに思うわけでございます。 今後、一層円の国際化ということを目指すということであれば、このような観点についてはやはり金利引き下げということは重要なことではないかなというふうに思うわけでございますが、政府も新規円借款の金利引き下げを検討し始めたというふうにも承っておりますが、この点につきましての今後の御方針あるいは対応につきまして総理及び外務大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(河野洋平君) 議員御指摘のとおり、最近の円高に伴いまして途上国の側に非常に困難が生じております。こうした事情を我々十分理解した上で対応しなければならないというふうに、最近総理のところにお見えになりますそれぞれの方々からのお話を通じて私ども感じているところでございますが、いずれにせよ、我が国は自助努力による国づくりに対して支援を行うということを経済協力の基本にしてきているわけでございます。この支援は今後とも継続してまいりまして、経済社会のインフラ整備を進めていくことが重要だと考えております。 そこで、我が国といたしましては、こうした途上国が健全な経済発展を実現できるよう適切な条件で借款供与を実施していくということが重要だと、こう考えまして、引き続き円借款が途上国に歓迎されるようなものであるよう努めていかなければならない、こういうふうに考えているわけです。 そこで、具体的にどういう対応をするかということについて目下大蔵省と種々検討をいたしておりまして、外務省といたしましては、できる限りそうした方向で途上国の困難を少しでも和らげることができるように努力をしたい、こう考えて、引き続き大蔵省との折衝を進めていくつもりでございます。
○国務大臣(村山富市君) 今の外務大臣の答弁で尽きていると思うんですけれども、これは私も、今お話がございましたように、アジア関係の首脳とお話し合いをする際に必ずその問題が提起をされるわけです。 それはもう言われる意味はよく理解できますと。しかし、円高というのは日本経済にとっても大変な痛手でありまして、何とか為替相場が安定するように各国と協調して今努力をしているところでもありますし、それだけまた投資は促進をされるし、マイナスだけでなくてプラスの面もあるわけですから、お互いに協力し合って経済全体が安定的に発展できるように努力をしていかなきゃならぬと思いまするから、為替相場の安定についてはこれからも格段の力を入れて努力してまいりますというようなことをお話し申し上げて、お互いに理解を深めながら協力できるところは協力し合って、そしてともに発展できるような基盤というものをしっかりつくっていきましょうというようなお話を申し上げているところであります。 それなりにそれぞれ御苦労があると思いますから、そうしたものについてはレベルレベルで十分意思の疎通ができるような話し合いも進めながら、協力関係を一層強化していかなきゃならぬというふうに思っているところでございます。
○日下部禧代子君 ありがとうございました。 具体的な方策についてはまだお二方から伺っておりませんが、ぜひとも早急にこのような問題に対しては、国際的な問題でございますから、特に発展途上国の問題に関しましては、日本は先進国の一つといたしましてやはりいろんな点で特にこういう問題につきましてはやさしい対応をしなければいけないのではないかというふうに思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ところで、次の問題に移りたいというふうに思いますが、阪神・淡路大震災の問題についてお伺いさせていただきたいと思います。 阪神・淡路大震災の復旧あるいは復興につきましては、国あるいは自治体を挙げて懸命に取り組んでいらっしゃいます。その関係者の御努力には心から敬意を表したいというふうに存じます。 ところが、まだ多くの方々が避難所暮らしを余儀なくされていらっしゃいます。特にお年寄りの場合には今回は大変死者も多くいらっしゃいましたし、お年寄りやら障害者、そういった方々の援助というものは大変に重要なことだというふうに思いますが、まず補正予算におきましてこういった方々についての対応はどうなっているのか。 さらに今回は老人ホームヘの定員の一割増の入所を認めるという緊急措置がとられたわけでございますが、果たしてそれで施設ケアを必要とする高齢者のニーズを満たすことができるのであろうかという点がございます。 さらにそういう定員の一割増による今度は職員の問題がございます。このマンパワーの不足、あるいはそこからまたサービスの低下を招かないか、あるいは四人部屋に六人をお入れするとか、そういうことになりはしないかという問題もございます。 そういったことを含めまして、対応をいかになさろうとしているのかということをお伺いしてみたいと思います。
○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。 被災地における要援護者の状況でございますが、二月から三月にかけては、神戸市及び兵庫県下の市町において実態調査を行いましたところ、その結果は、神戸市では介護を必要とするお年寄りが避難所に四百九十八人、在宅者として千百六十八人、それから介助を必要とする重度の障害者の皆さんが避難所に四百二十六人、在宅で六百二十八人、また神戸市以外の市町では、保健指導やヘルパー派遣等の措置を講じた高齢者が二千九十五人、保健指導やヘルパー派遣等の措置を講じた障害者の皆さんが五百三十七人という大変な数でございましたが、四月の時点ではこの皆さんが、高齢者が約二千名、それから障害者の方々約二百名が施設に緊急に入所をされたという報告を受けております。 しかし、ホームヘルパーの派遣、施設への入所措置あるいは地域型仮設住宅の整備などによってその後の対策の進展がありまして、必要とするこういう皆さん方に対しては、決して必ずしも十分とは申し上げませんが、必要とするサービスは確保されておると考えております。被災地の要援護者に対して必要なサービスが提供されるよう、今回の補正予算案におきましても特別養護老人ホーム等の運営費や在宅福祉サービスの事業費として十二億円が計上されておるところでございます。 それから定員の問題でございますが、新たに設備が整備されるまでの間、一時的な措置として、定員の一割までの範囲で措置入所として取り扱って差し支えないものとすることといたしております。定員を超えて受け入れた場合におきましては、入所者に対するサービス水準の低下を来すことのないよう、配置基準に基づく必要な職員の確保等十分な配慮を行うよう指導を徹底しております。また、このために必要となるマンパワーにつきましては、福祉人材センター等を通じた介護職員のあっせん等によりその確保を図っておるところでございます。 さらに特別養護老人ホーム等において既に要援護高齢者を緊急に受け入れていただいているところに対しましては、先ほど申し上げましたように、一時的には定員を上回って入所者の処遇を行っていただいておるわけでございますから、この水準を確保できるような体制をとるべく、今回の補正予算案については特別養護老人ホーム等に必要な運営費の増加分を計上し、また高齢者の介護ニーズの増大に対応した特別養護老人ホームの整備の方、ハードの面でございますが、これも地元自治体の御要望を踏まえて積極的に支援、御協力を行ってまいる所存でございます。
○日下部禧代子君 やはり私が一番心配しますのは、もうただでさえも現在の職員の配置基準でございますと人手不足ということで、寝たきりをつくってしまう要因というふうになることが多く見られるわけでございます。それなのにさらに定員の一割増の入所を認めるということは、やはりかなりそのマンパワーの手当てをしなければならないということをこれはもう一度重ねて大臣に申し上げておきたいというふうに思います。 被災地における例えば老人保健福祉計画を前倒しするというふうなことはお考えになったことはございませんでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 前向きに考えております。 御要望があれば必要に応じてさらなる施設の増設が行われるべきだと考えておりますし、既に神戸市におきましてはホームヘルパーの緊急養成が行われているほか兵庫県からは予定されていた施設整備を前倒しで行うことについて今協議をいただいているところでありまして、厚生省といたしましても、それらの御要望を踏まえて積極的に支援を行ってまいるつもりでございます。
○日下部禧代子君 続いて厚生大臣にお伺いします。 私は、仮設住宅への入居は高齢者を優先的にあるいは障害者を優先的にというふうになっておりますけれども、入居なさったといたしましても、やはり在宅福祉サービスというものがどのくらい充実するかということが非常に大きな課題ではないかというふうに思うわけでございます。 今まで在宅サービスを受けていた方が仮設住宅に入ることによってそのサービスの継続ができないというふうなことも非常にこれは多く出てくるのではないかというふうに思いますが、その辺、仮設住宅に入居なさっている方のための在宅福祉サービスということの拡充をどのように図っていこうとなさっているのか。 さらにまた、地域型仮設住宅というものが建設されているわけでございますが、この地域型仮設住宅の特色、一般の仮設住宅とは一体どのように違うのか、そしてその整備状況についてもあわせて御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(井出正一君) 御指摘のとおり、仮設住宅に入居されていらっしゃる高齢者などに対するサービスは大変重要だと考えておりまして、兵庫県及び神戸市等におきましては仮設住宅百戸に一カ所程度の高齢者ふれあいセンターを整備し、これを拠点にホームヘルパー等専門職員を派遣し、高齢者等に対する心身のケアを行うとともに、地域住民のコミュニティー形成の場として活用していくこととしており、六月上旬から運営が開始されると報告を受けております。 また、高齢者、障害者に配慮した仕様の地域型仮設住宅でございますが、後ほど申し上げますが、これに対しても五十人に一人の割合で生活援助員を配置するとともに、必要な在宅サービスを提供することに相なっております。今回の補正予算でそのための必要な経費も計上してございます。 ケアつき仮設住宅の整備状況でございますが、神戸市等の五市において千五百戸の整備が進められておりますが、五月十七日現在、九百八十四戸が完成し、八百二十五戸の入居決定がなされ、三百六十四戸についてはかぎをお渡ししているという報告が来ております。この地域型仮設住宅に入居された方々に対しては、生活相談、安否確認等の生活支援やホームヘルプサービス等の在宅福祉サービスの提供を行うこととしております。 今後とも入居者のニーズを把握しながら適切な対応を行うよう兵庫県と協議、また指導をしてまいりたいと思います。
○日下部禧代子君 住宅は建てた、だけれども人間が中に入るわけでございます、生活をするわけでございます。そうしますと、やはりお年寄りでございますと今回の震災によっての大変な精神的なショックもございましょう。そういうことによってあるいは痴呆性、あるいはそういったコンフュージョンが非常にまた進むということもあるかと思います。ですから、通常よりももっともっと手厚いケアの仕組みというものが地域の中で確立されていかなければならないというふうに思います。 この地域型仮設住宅というものをさらに充実させていただきたい。そしてまた、仮設住宅だけではなく一般のおうちにいらっしゃる高齢者あるいは障害者の方のためにも在宅福祉サービス、さらにそれを医療のサービスと組み合わせた形で提供してほしいということを強く要望しておきたいと存じます。 さて次に、少し違った角度から御質問させていただきたいと思うわけでございますが、今回の震災で被災者の第一次避難所というのは近隣の小中学校でございました。ところが、学校というのは防災拠点としての整備というのが全くないわけでございます。最初のテレビなどの報道で本当に胸が痛かったのは、食べるものがない、おにぎりを何人かで分けていらっしゃる、パン一個を三人ぐらいで分けていらっしゃる、そういう場面をテレビで見て胸が痛くなったのを今でも記憶しているところでございます。 文部省にお伺いいたしますが、学校の敷地内に緊急の物資あるいは防災用の備品倉庫などを設置するとした場合にはどういうふうなことが問題になるわけでございましょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 学校は本来教育施設でございますから、学校の施設自体は教育機能を第一義的に持っていなければならないことは当然でございます。しかしながら、今回の震災の例に見られるように、学校自体が大変堅牢にできているということもわかりましたし、またその後、避難所として使われるということもわかりました。 そこで、緊急の場合必要な水、食料、また衣料、こういうものをどう確保していくかということで、やはり学校というのは全国にくまなく展開している拠点でございますので、そういうところにある種の備蓄機能を持たせるべきだという意見は私は正しい意見だと思っております。 現在、文部省としては、自治省と御相談をさせていただいて、今後学校と防災との関係をどう位置づけていくのかということを目下検討中でございまして、近々結論が出るものと思っております。
○日下部禧代子君 既に学校にそういう設備が必要であるということを指摘した研究誌というものがございまして、これは十勝沖の地震の災害報告をもとにして昭和五十一年につくられたものがございます。そのときに、やはり都市計画、住宅地計画というふうな中で学校というものを避難、救援場所として考えるべきだというふうなことがもう既にあるわけでございますね。それからもう既に何年たっているかということでございますから、ぜひとも、そのようなお話が進められているということでございますので、さらに具体的な結果が出るようにお話を進めていただきたいと思います。 しかし、なぜいわゆる学校にそういう設備ができないのかということは、義務教育施設費国庫負担法の補助要綱だとかあるいは補助金等適正化法というふうなそういった制約がございまして、いわゆる目的外使用ができないということでございます。これはやはり縦割り行政というふうなことの弊害の一つではないかなというふうに思いますが、その点、自治大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(野中広務君) 先ほど文部大臣から答弁がございましたように、今また委員からも御指摘がございましたけれども、避難所として大きな役割を果たしてまいりました小中学校の関係から考えまして、今後の災害に備えまして、御指摘のありました小中学校の多目的な使用のあり方、あるいは関連する国庫補助金のあり方等、現在、文部省当局と事務的に検討をさせております。早急に結論を得たいと存じております。
○日下部禧代子君 残念ながら、縦割り行政というので住民のニーズに十分に対応できていないということだというふうにもとれるわけでございますが、これを解決するのにはやっぱり補助金の弾力的な運用ということが一つあると思います。それからまた、規制緩和ということも考えられるというふうに思いますし、また自治体が単独で機敏に対応できるような自主財源を持つということが非常に重要になってくるのではないかというふうに思うわけでございます。 規制緩和につきましても、これは参議院の被災地への派遣議員団に対しまして、兵庫県知事あるいは神戸市長、神戸商工会議所会頭のお名前で要望書が出されております。そこには工場等制限法の規制緩和や輸入住宅建設促進のための規制緩和が必要であるというふうな要望が出されておりますが、それぞれどのような対応がなされておりますでしょうか。
○国務大臣(小澤潔君) お答えをいたしたいと思います。 阪神・淡路大震災からの工場等の復旧・復興につきましては現行制度のもとにおいても可能とされているところであり、現在、地元の兵庫県、神戸市等とも密接な連携を行いながら手続の迅速化等を図ることといたしており、今後とも工場等の復旧・復興の支障とならないよう努めてまいりたいと思っております。
○日下部禧代子君 今回の阪神・淡路大震災では、図らずも機関委任事務あるいは補助金、通達行政、縦割り行政などの問題点、そしてまた自治体への権限及び財源の移譲、規制緩和など、地方分権の重要性というものが改めて浮き彫りにされたというふうに思います。 ようやく地方分権法も成立いたしました。これは今までのどの内閣もなし得なかった課題で、村山内閣の大きな業績だと私は言えると存じます。いよいよ中央集権から地方分権へという歴史的な行財政の大転換が始まるわけでございますが、総理の御決意をいただきまして、質問を終わりたいと存じます。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話がございましたように、地方の時代、地方分権ということが言われましてもう二十年近くなるわけです。政治改革を含めた行政改革の中で何としても地方分権をなし遂げたい、こういうことはもうある意味では時代の潮流になっておるというふうにも考えられますし、新しい時代に対応する日本の行政というものを考えた場合に、やっぱりそれぞれの地方自治体が自主的、自立的に町づくりができるような、行政的にも財政的にもそういう権限を持つということは極めて大事だと思いまするし、とりわけこのたびの阪神・淡路の震災の状況等を考えた場合に、やっぱり地方自治体が自主的に持てる機能というものを考えた場合に極めて大事なことだというふうに思います。 法律も成立をさせていただきましたので、直ちに地方分権の委員会も設けまして、確実に実施ができるような方向で内閣としても一体として取り組んでいって、名実ともに地方分権がなし遂げられたと、こういう実態が実現できるように最大限の努力をしていきたいというふうに思っております。
○日下部禧代子君 大いに期待しております。 ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 以上で竹村泰子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、磯村修君の質疑を行います。磯村修君。
○磯村修君 民主改革連合・新緑風会の磯村修でございます。よろしくお願いいたします。 大変ことしは国自体が何か悪いことに取りつかれたように次から次へといろんな出来事が発生しているわけなんですね。阪神・淡路大震災では大変大きな被害を受け、地震あるいは災害に対する国民の不安を募らせた。さらに地下鉄のサリン事件についても社会不安を巻き起こした。いろんな出来事があって、そうした中で私どもの生活も円高に直撃されている。こういう状況があるわけでございます。 国民の側から見ると、これからの国の方向というものは一体どっちの方向に進んでいくんだろうか。例えば経済一つとっても、今までの経済の状況というものをもう本当に新しいものに切りかえていかないと、この壁を突き破って新しい道を切り開くことはできないんだというふうな状況にも置かれているわけですね。そうした国民の目から見ると、これからの道はどうなっていくんだろうか、こういう心配もあるわけであります。 総理は、こういうもろもろの問題につきまして、とにかく全力を尽くしてやっていくんだということを重ね重ね表明しております。しかし私は、ここで申し上げたいことは、国民の目というものは、やはり具体的に何をしてくれるんだということを具体性を持って示してくれないと国民の心配というものをなくすことはできないというふうな面から考えますと、やはり何か一つの問題に対して機動性を持って対処していくということが国民の目にわかるように、そういう行動が必要じゃないかと思うんです。 そういう意味合いにおいて、今の日本の国の現状を見ながら、機動性を持った行動ということについての点、総理のいろんな所感がもしありましたら、ひとつここでお伺いしておきたいと思うんです。
○国務大臣(村山富市君) 今お話もございましたように、ことしに入りましてから早々に阪神・淡路の想像もできないような大きな被害をもたらした大地震がある。同時にまた、地下鉄サリン事件といったようなこれまた想像もっかないような反社会的なテロ行為が行われた。あるいは警察庁長官が狙撃されるといったような事案も起こった。かてて加えて急激な円高というものが日本経済に大変な衝撃を与えておる。言うならば社会的にも経済的にもいまだかつてない経験というものを今やってきているわけです。 同時に、これは先般の統一地方選挙でもあらわれましたように、政党に対する不信といいますか、政党不支持層、支持をしないという層が大変ふえておるという意味から申し上げますと、まだまだ政治不信というものが解消されておらないというふうに私は思うんです。 そんな意味では、もう社会的にも経済的にも政治的にも何か閉塞されたような感じが非常に強いものがあるというので、これを打開していくためには一体何が必要なのか。これは何をおいてもやっぱり一番大事なことは、生活する上において社会不安を解消して社会の秩序を回復するということが一番大事ですから、これはもう警察が総力を挙げて、先ほど来お話もございますように、不眠不休の努力で、連休で皆さんがお休みになっているときも警察官だけは総動員をして、そして治安の維持に当たられた。 同時に、犯人の検挙と全容の解明、そして再発の防止、国民が安心できるような社会秩序の回復をどうしていくかというので真剣に取り組んでおる。オウム真理教の麻原彰晃を逮捕したということによって一つの山場は越したんではないかと。しかし、これから全容を解明するという大きな仕事が残っておりますから、やっていただかなけりゃならぬ。これはようやく愁眉を開いたという感じがいたします。 同時に、地震等の災害につきましては、これはもう先ほど来お話もございますように、六年度の補正並びに七年度当初予算、そして今度の補正、今御審議をいただいています補正等を通じてようやく復旧から復興に取りかかろうという段階にございますから、そうしたものについても精力的に取り上げて、そして皆様方の期待にこたえなきゃならぬという努力をやっておるという過程にございます。 同時に、行き詰まった経済、ややもするとデフレ的な感じさえする今の経済にもう少し力を与えて、そして少なくとも緩やかな経済成長が持続的に安定できるような、そういう基盤というものをしっかりつくっていこうという意味で、特殊法人の整理やら規制緩和やら、あるいは政治全体を変えていくためにも地方分権の推進やら、具体的に私は一つ一つ解決をしていっているんではないかというふうに思います。 同時に、これから二十一世紀に向けて日本の産業、経済というものは世界全体の中でどういう役割と位置を占めるかということからすれば、先ほどもお話がございましたように、先端技術の開発といったようなものもありまするし、同時に日本の知性を十分生かした限りない人的資源を活用できるような科学技術の進展というものもこれから日本が背負っていかなきゃならない役割だというようなことも考えて、そうした展望も切り開くというようなことも指し示して私は努力をしておるというふうに思いますから、今申し上げましたような、不安を解消し政治の信頼を回復するために内閣が一体となって全力を挙げて取り組んで、二十一世紀に向けて明るい展望が開けるような方向で頑張っていきたいというふうに考えているところでございます。
○磯村修君 社会現象あるいは経済の問題等、とにかくその都度、機動的、敏速に行動できるようなひとつ政策を展開してほしい、このようにお願いいたします。 それから補正予算の問題でございますけれども、阪神・淡路大震災復旧・復興費の問題ですね。これについて、被害総額全体で十兆円ぐらいになるというふうな見通しのようでございますが、これに対する国費の支出、国の費用が五兆か六兆ぐらいになるんじゃないかというふうなお話も承っております。そうしますと、六年度の補正、それと今年度の補正を合わせますと大体二兆五千億くらいの数字になると思うんですけれども、大体国の負担が五兆、六兆というふうなことになるとまだ半分ぐらいじゃないかというふうな計算にもなるわけですね。 そうすると、実際、先ほど大蔵大臣は、いよいよ復興への一歩も踏み締めている予算だというふうな趣旨の発言をたしかなさっておるんですが、これから本当に本格的にこの震災地の復興に向けて国がしていかなきゃならない、もろもろの事業を進めていかなきゃならないこの費用として、先ほど大蔵大臣は、二次補正ということは、今、七年度の最初の補正をやっているんだからそこまではというふうに言葉を濁しておりましたけれども、総理はこの二次補正についてはお考えですか。
○国務大臣(村山富市君) これは先ほど大蔵大臣からも答弁がございましたように、今度のこの補正予算というのは当面復旧に必要な措置についてやっておる。これから兵庫県なりあるいは神戸市なり関係市町村でもって計画的に復興がなされるようなものが立案されていく。これは内閣につくっておりまする下河辺さんを委員長とする復興委員会というものも鋭意もう精力的に努力していただきまして、その都度提言をしていただく。その提言は今度の補正予算の中にも盛ってありまするけれども、そういうこれから復興にかかっていくという状況をにらみながら、日本の経済全体の動向も見詰めながら、機動的に対応できるように考えていかなきゃならぬというふうに思っております。 今、当初予算がこれから執行されるという段階でもありますし、補正予算が審議をされているときにもうまた次の補正も考えておりますというようなことは、これはまたちょっと差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、今お話し申し上げましたような気持ちについては十分御理解がいただけるんではないかというふうに思います。
○磯村修君 さらに補正の中で、大変今回の大震災でもって、もし自分の町にこういう震災があったときに一体どうなるんだろうかと、こういう国民の皆さんは不安感を持ったと思うんです。また同時に、防災への意識というものも高まっていると思うんですね。そういう意味から考えて、緊急防災対策費というのが七千九百億ということですけれども、日本列島全体から考えた場合、地震列島、災害列島というふうなことをよく言われますけれども、いわばこういう防災対策費というのは常に積み重ねていって本当の意味の防災というものがつくり上げられていくと思うんです。 そういう意味において、これはやはり一つの年度ではなくて、引き続き毎年度こういう防災対策費というものは必要に応じて積み重ねていく必要があるんじゃないかと思うんです。そして、そういう事業を執行して国民が本当に安心して生活ができる国土というものをつくっていく必要があるんじゃないかと思うんですけれども、これからも予算の中にこういう対策費というものは計上していくお考えがありますかどうか、総理、いかがですか。
○国務大臣(村山富市君) 今回の補正予算におきましては、阪神・淡路大震災の復旧・復興に係る経費を計上する一方、今お話もございましたように、全国ベースの緊急防災事業として、地震予知等に関する科学技術の研究、災害対策用資機材及びシステムの整備、観測体制の強化並びに公共土木施設等の耐震性の向上を図るといったような意味で七千九百億円規模の経費を計上しているわけです。 これはこれですべてが足りるということは考えておりませんから、今お話もございましたように、国民が安心して暮らせるような社会的条件、建築上の基準とかあるいは構造上の問題とかいろいろ考えた場合に、さらに災害対策に万全を期していくためには引き続き充実強化を図っていかなきゃならぬというふうに考えております。
○磯村修君 次に、景気の動向についてお伺いしたいと思うんですけれども、おととし十月以降景気は回復の方向に向かっているという趣旨のことを政府は説明しているわけなんですが、私どもが町を走るタクシーに乗っても、一体景気はこれからいつごろよくなるんですかというお話をよく運転手さんからも聞きます。あるいは企業の方からも先行き見通しは一体どうなるんだろうかという心配のお話を聞くこともございます。そういう意味合いからいったら、景気の回復の実感というものがなかなか持たれていないというのが今の現状じゃないか、こういうふうに私は理解しているわけであります。 そういう意味合いにおいて、政府も四月十四日に緊急対策を発表なされましていよいよやっているわけですけれども、しかしこういう緊急対策が行われても円高はどんどん進んでいった、こういう状況にもあるわけなんです。そういう意味から、円高の景気関連対策というものがなかなか五千億にも達しないというふうな状況の中で、景気対策、政府自体今回の補正予算の景気浮揚策についてどういうふうにごらんになって考えておられるのか、その辺、まず総理の御見解がもしありましたらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 一昨年の十月から景気が回復に向かっているというのは必ずしも正確でないわけでありまして、景気の谷が一昨年の十月であった、こういうことを言ったわけで、月例経済報告で初めて景気が回復の方向に向かっているという言葉を使ったのは昨年の九月であるということを御理解いただきたい、こう思うわけであります。 それから今度の対策の中で円高対策五千億だけだと、こうおっしゃいますが、あとの二兆二千億もせんじ詰めて言えば公共事業でありますから、円高対策とか景気対策とか銘打たなくとも従前の公共事業と同じように景気浮揚効果はある、こういうふうに考えているところでございます。
○磯村修君 通産大臣に一言お伺いしたいんですけれども、円高で企業も大変いろいろなリストラを行っている、しかしながら比較的よくなったなと思うとまた円高が先に進んでいく、追っかけっこしているというふうなことであります。 最近は、企業の中には、海外へ移住していく、生産拠点を海外へ移すというふうな状況もあるわけですね。中には大変慎重に計算して国内にとどまって生産活動している企業もあるようでございますけれども、傾向としては海外に行っているというふうなことが言えるんじゃないかと思うのでありますが、今のままいくと、力のある企業は外へ行ってしまって弱い企業が国内に残ってしまうんじゃないかというふうな懸念もあるわけなんですね。 この問題について、通産大臣、どんな印象、御意見をお持ちかお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これはもう委員がよく御承知のように、世上こうした不安が強く出ていること、私たちもこれは認識をしているところであります。しかし、そういう事態をつくり出してはいけないわけでありまして、我々が規制緩和に力を入れますのも、また本院でも公取委員長との間で議論になりました純粋持ち株会社制限の緩和といった措置を求めますのも、例えば分社化といった方向でこの事態を切り抜けてもらいたい、その武器を企業に与えてもらいたいということでありますし、また新たな事業展開のきっかけをその規制緩和の中から生み出してもらいたいといった願いでもあります。 やはり何と申しましても、創造的なそして活力を持った経済社会を構築するためには、構造的な政策というものに我々は相当なウエートをかけていかなければなりません。こうしたことを考えてまいりますと、経済フロンティアの拡大ということが必ず必要になるわけでありまして、今回の緊急円高・経済対策というものもそうした考え方を土台に持って編成しておるものだということを御理解いただきたいと思うのであります。 さらに我々は、やはりこうした努力を重ねることによりまして、内需中心の経済の拡大というものに日本の産業全体をシフトしていく努力、これは払っていかなければならぬ、そのように思います。
○磯村修君 そうした状況の中で、通産大臣にもう一つお伺いしたいことは、先ほど来お話がありましたように、自動車そして部品の日米の貿易交渉が物別れになって、WTOに提訴してそこでの話し合いになっていくというふうな状況のようでございますけれども、とにかく、我々は報道面で受けとめているんですが、何か日本の国がアメリカ側からいわゆる通商法に基づく制裁規定の発動というふうなものを突きつけられながら交渉をしているんじゃないか、日本ももう少し強く当たったらどうだというふうなことも印象としてその過程の中にはあったわけなんです。 そういう意味合いから、先ほど通産大臣は、自動車にもし仮に一〇〇%の制裁があるとすれば、十三車種の車の生産ストップ、そしてまたそれに伴うアメリカ側から入ってくる部品も二億四千万ドルですか、その分が入ってこないんだよと、そしてまたアメリカの国内では日本車を販売しておった業者も失業状態になりますよというふうなことで、アメリカだってこのまま制裁を適用すれば自分の国の首を締める結果にもなるんだというふうなことだと思うんですけれども、それは非常に消極的なというか、自然の成り行きというか、そういうことにも受け取れるんです。 日本の方で少し強腰に報復関税というふうなものをやってもいいんじゃないかというふうな声さえも出たという経緯もあるんですが、そういうことではなくて、やはりWTOでの話し合いをしてできるだけ摩擦を解消していく努力をしていくんだというふうなことで、報復関税というふうなことは別に、全くそういうことは考えていないということでよろしいんですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先日来、マスコミの報道がさまざまなとらえ方をされるので大変困っております。 私は、報復関税という言葉を私から使ったことはございません。そしてまた、そういうものを実行するような事態が望ましいものだとも考えておりません。しかし同時に、独立国として国際ルールの中で論議を進める場合におきまして、日本側が一切の対抗措置をしないという宣言を前もってするということはいかがなものかと私は思うんです。 そして、いわゆる制裁リストというものが発表されましたけれども、これはアメリカの国内の公聴会等によって最終どの程度の規模に落ちつくものなのかあるいは完全にこれがなくなってくれるものなのか、現時点ではわかりません。ですから、私は最終のその制裁というものが実行された段階で考えるべきこと、その方法を今から固定してしまうことはいずれにしても得策ではないと思っております。国として、当然のことながら、対抗措置をとり得る権利は今後ともに保有をいたしております。行使しないで済む事態を願っております。
○磯村修君 そういう摩擦というのはやはり日本の側も一生懸命努力しなきゃならない問題もあると思うんですが、規制緩和の問題もしかりでありますし、またこの経常黒字、そういうものもできるだけ削減していくようないわゆる計画的な削減、そういうことにも思い切って取り組んでいく必要があるんじゃないかと思うんですね。その辺、何か所感がございましたら、通産大臣、何かございますか、いわゆるこれからの対応について。
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは私が申し上げることが適切かどうかわかりませんが、今回御審議をいただいておりますこの補正予算は、財源として従来私自身も大蔵大臣のときに全くこれはタブーだというつもりでおりました赤字公債の発行というものに踏み切られております。これはある意味では意味のある経常収支の黒字の縮小に日本政府が立ち上がったという一つの国際市場に対するシグナルである、私はそう考えております。 そして、このシグナルが世上素直に受けとめていただけることを期待いたしておりますが、これは一つのシグナルでありまして、もう一方は、規制緩和といった努力を当然のことながら進めていかなければなりません。同時に、なお日本の市場が閉ざされているという誤解に対して、これをそうではないんだという説明の努力は我々は今後ともに必死で続けなければならないと思います。そして、なお市場開放に向けての努力はしてまいらなければなりません。 さもないとWTOにおいて、シンパシーをアメリカ側に感じるという発言が現にある国の代表から先般私にぶつけられたこともありますし、それは誤解ですよということを申し上げてきましたけれども、そうした声が現に出ているわけでありますから、やはりWTOのルールに従って論争をいたします場合、自分の前庭はきれいにしておかなければならない、こうした努力は必要だと思っております。
○磯村修君 時間が迫りましたので次に移りたいと思うんですが、財政再建について一言総理に伺っておきたいと思うんです。 国の財政も国債依存度というものが非常に厳しくなってきているというふうなことで、これを早く、とにかく平成十二年度までにはこの国債の依存度というものを五%以下に抑えていこうということがかつて言われてきたわけです。これもなかなか今の状況からいったら大変難しいわけですね。 要するにこれから少しでもこういう状況を解消していくためには、もちろん震災とかそういうものにおいてはこれはやむを得ない措置であるにしても、長い目で見ていった場合に、やはりこういう財政状況というものをよくしていくためには、いろんなことを考えていく中で、例えば私も本予算のときに質問したことがございますけれども、やはり小さな政府と申しましょうか、財政の支出というものは本当に重点的な本当に必要なものをやっていくとか、配分するとか、あるいはこれからはそれと同時に行政改革というものをどんどん推し進めていかなければだめだというふうなこと、そういうことがこれからの財政再建への大前提になることであるというふうな意味からいっても、総理は、行政改革をしていく内閣の大きな使命を持っているわけですから、蛮勇を振るってこれから先、財政再建のためにもこういう小さな政府をつくっていくという決断を持って当たるべきだと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からも御指摘がございましたように、我が国の財政というのは巨額な公債残高を抱える構造的な厳しさを持っている。平成五年度の決算においても税収が三年連続して減少するといったような事態もございますし、初めて二年連続して決算上の不足を生ずるといったような異例な事態があるわけです。 したがって、公債に依存をするという財政体質をできるだけなくしていくという努力をしていくためには、それはもう歳出をできるだけ抑制をしていく。同時に、不要不急なものはやっぱりこの際削って、選択して必要なものだけにとどめるといったような努力も必要だと私は思います。 しかし、今度のような状況の中で、大震災があったとかあるいはサリン事件があったとか、あるいはまた円高によるこういう経済の状況にあるとかといったような場合に、全く断腸の思いで公債の発行をやらざるを得なかった。これは私、先ほど通産大臣からも答弁がございましたように、貿易収支の黒字を削減していくための意味のある措置であったというふうに考えておりますから、これはやむを得ないと思いますけれども、しかしこういう状態がいつまでも続くということは決してよろしくないわけでありますし、考えてみますと、これから少子・高齢化が進んでいく、高齢化に対する福祉なり介護なりいろんな需要が高まっていくというようなことも考えた場合に、これはやっぱり計画的に財政の立て直しというものも真剣に考えていく必要があるという認識については今の御意見と全く同感であります。
○磯村修君 社会的にも大変関心を呼びましたオウム・サリン事件について一、二お伺いしたいと思うんです。 もちろんこれは、国家公安委員長、本当に不眠不休と申しましょうか、現場の捜査陣は大変な努力をしながらこの問題に当たってきたわけなんですけれども、まだまだ、頂点の人が逮捕されたとはいいながらも、これからが本格的な一つの大きな捜査に入っていくと思うんですね。ぜひこの類似犯が、類似的なものがまねされないように、ひとつ治安の問題においても御努力を願いたいと思うわけなんです。これは時間の関係でもって、ぜひ要望だけしておきたいと思うんです。 それから文部大臣、非常に若者たちがいわば狂信的な集団に走って反社会的な行為をしたという、巻き込まれていったという、こういう社会的な衝撃を考えた場合、いろいろと教育の問題にも何か考えさせられる問題があるわけですね。 いろいろな識者がいろいろなことを指摘しておりますけれども、文部大臣、今回のこういう問題を見て、大臣としてあるいは政治家として、ああ、ここが足りなかったかな、こういう問題があったんじゃないかなというふうなことを、もしそういう反省と申しましょうか、そういう問題があるとするならばお伺いしたいと思うんです。そしてまた、それをどういうふうにこれから生かしていくのか、その辺も含めまして御意見を承りたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 比較的高い学歴の方がこういう狂気のさたを演じているわけで、これは教育の問題にもかかわりがあるんだろうと私は思っております。 そこで、この問題を道徳教育の問題と結びつけるという考え方もありますが、私はむしろ、やはりこれらの方々は人間の理性に対する信仰が足りないということと、もう一つはやはり科学する心、それは近代の精神の一つであります実証主義的な手法の欠如だろうと思っております。人間が宙に浮いて空を飛んでいくというようなことを信じるということはまさに科学的な実証主義の精神に反しているわけでございまして、そういう意味では、私はやはり理性に対する信仰と科学的な実証主義という手法、こういうものに欠けているのではないかと思っております。 そういう意味では、私どもとしては、自分の頭脳で論理で判断するという、やはり自己が直面する問題に対して論理で問題を解決するという能力を今後とも教育の中で取り入れていくということが大事なんだろうというふうに私個人は思っております。
○磯村修君 最後に一言、総理に総括的にこの問題についてお伺いしたいと思うんです。 私も実は山梨県の上九一色村の現地へ行きまして、そして村長さんを初め地元の人々のいろんな声も聞きました。何しろ富士山という平和のシンボルのふもとでもってこういう問題が発生したわけです。しかも、早く地元の人たちは昔のように緑、平和を取り戻したい、一刻も早くこの問題を解決して平和を取り戻したい、こういう願いなわけです。そういう意味合いにおいて、ぜひこれから国としても、自治体だけではなかなかこれを取り戻していくということは大変難しい問題があると思うんで、国もこれに真剣に取り組んでいく必要があると思うんですが、最後に総理の御所見を承って質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) まだ捜査の過程にありますし、全容解明の過程にあるわけですね。したがって、今は全力を挙げて犯人を検挙して全容を解明して、再発を防止するというところに全力を挙げていかなきゃならぬと思っております。 今、委員から御発言がございましたように、あの村全体から考えてまいりますと大変な村民の不安と悩みの種になっておるというふうに思いますが、あの施設の中にまだ子供さんもおるかもしれないし、それから善良な信者も全然いないとは限らないわけです。そういう方々を、どうして子供は学校に戻し、それから一般の人は、これは何か信者になると全財産全部取り上げられるというふうなことでもう帰るところもないというふうな方がたくさんおられるわけですから、そういう方々に対するアフターケアをどうしていくかといったような問題もございます。 いずれにいたしましても、村当局とも十分連携を取り合いながら、今お話のございましたようなことが少なくとも早急に解消されて、そして平和で安定した村に立ち返るように全力を挙げて取り組んでいかなきゃならぬというふうに思っております。
○磯村修君 ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 以上で磯村修君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、高崎裕子君の質疑を行います。高崎裕子君。
○高崎裕子君 総理、阪神大震災は国民の命を守る政治の責任が厳しく問われました。この震災から四カ月がたちました。しかし、今なお約四万人もの人々がテントや避難所での生活を強いられているところです。 私は、こういう事態はあってはならないと懸念されたからこそ、三月九日の参議院の予算委員会で総理に対し、既に五十日になっている、四月では百日を超えてしまいます、この政治の責任をどう考えるのですかとお聞きいたしました。そのとき総理は、もうぎりぎりのところまで来ていると、こう述べられ、一日も早く生活環境を改善して落ちついた生活ができる状況をつくるのは当然のことと私にはっきりと約束されました。総理がもうぎりぎりのところに来ていると述べたそのときからさらに二カ月半もたっているわけです。 そこで総理、このことに痛みと責任を感じないのでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) いまだに避難生活を続けておられる方が四万人近くあるというようなことも聞いておりますし、いろいろきめ細かに行き届かない面も多々あって不満がおありになるかもしれぬと思います。 しかし、政府としては、地元とも十分連携をとり、地元の意向も入れて、そしてできるだけ早く平素の生活に立ち戻れるように四万戸何とかして仮設住宅をつくろうというので、三万九千戸はもうできているわけです。しかし、御案内のように、まだ入っておらない方がたくさんおられるわけです。ですから、せっかく総動員して無理から無理をして仮設住宅をつくったんだけれども、まだ仮設住宅に全員が入っておられない、こういう現状にあるわけです。 それは入らない理由には例えば遠いとか不便だとか今おるところを離れたくないとか、いろんな事情があると思いますけれども、しかしせっかくつくった仮設住宅ですから、入れる方にはできるだけ入っていただく。特に高齢者やらあるいは体の不自由な方やら等々に優先的に配慮もして入ってもらえるようにしておるわけです。 最近また地元の方からも、さらにふやしてほしい、こういう要請もございますから、そうしたあいているところに充足できるようなことにも努力をし、同時に必要なものについては地元の要請にこたえて早急に対応して、そして避難者の皆さん方の期待にこたえられるようにこれからも全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに構えておるということだけは申し上げておきたいと思うんです。
○高崎裕子君 総理は、避難所で生活されている方の本当に今プライバシーもない、梅雨を前にして大変な状態になっている、そのことを本当に私は御存じなのかどうかと言いたいんですね。地元の意向を聞いてというふうにおっしゃいましたけれども、私はなかなか反映されていないというふうに思うんです。 総理は、三月九日の予算委員会で私の質問に、仮設住宅については、住んでいるところから離れたくないという、可能な限りそうした方々のニーズにおこたえができるよう工夫したい、こうも約束されました。 八十一歳のおばあちゃんが、遠い不便な仮設住宅に入って、入居された翌日に買物に行かれて、そして雨の中、道に迷って凍死されたという痛ましい事件が報道されています。これはその当時から危惧されて、私たちいろいろ取り上げてもまいりました。個人用地、これを自治体が借り上げて何とか住んでいるところの近くに、あるいは二階建ての住宅をと、いろいろな工夫ができないのか。知事とか市長の方からいろいろ返事があるということでしたが、私はこれは被災住民の皆さんの声を隅々まで必ずしも反映していないと思うんです。 私も実際に神戸に行きまして、皆さんからお話も伺ってまいりました。要望があればそれはきちっと聞いて、それを受けて検討するということをはっきりとここでお約束していただけますね。
○国務大臣(小里貞利君) まず最初、避難所の生活者数四万人とおっしゃいますが、もとよりこの数字は変化をいたしておりますけれども、今日の段階においては、先生お話しのテント生活者をカウントいたしまして大体三万四千人前後でございます。 それから今、二階建て老人向けの住宅のお話がございましたが、これは既に実施をいたしております。申し上げましたように、三万二千戸余りの入居決定者の中にもその希望者が既にかぎを受け取っておいでになる分野もあるわけでございまして、御理解いただきたいと思います。 それからもう一つ、いわゆる個人の土地の上に仮設住宅を建てたなればというお話がございました。これは恐らくもう三月の上旬前後の話であったと思うのでございますが、地元からも相当な話がございました。私ども政府の窓口におきましてもこれを正式に取り上げまして地元と協議をいたした経緯があります。厚生省も中に入っていただきまして、地元の市長さん、知事さんと三者会談をいたしたときにも私、具体的に申し上げておきました。 簡単に申し上げますと、そういう個人的な、罹災者の個人所有の土地を提供なさる方々が実際においでになるのか、その辺の実態調査をした上、正式に県知事でまとめて政府に御相談願いたいと申し上げましたけれども、その問題に関する限り、今日に至るとも全く要請はございません。 以上でございます。
○国務大臣(村山富市君) 今、担当大臣の方から答弁がありましたからもうそれで尽きると思いますけれども、国が住宅を建てたり仮設住宅をつくったり何かする場合に、やっぱりできるだけ地元の市長やらあるいは知事やらそういう方々の意向というものも十分聞いて相談をして、そして協力し合ってやるというのは当然なことでありまして、それを無視して、こっちから勝手にああだこうだといってやるというような仕組みにはなっておりませんから、その点については御理解を賜りたいと思うんです。 それから個人の宅地を借りて住宅をつくるといった場合に、その個人の宅地、土地を借りてつくった住宅にだれを入れるかというような場合には、その地主の皆さんの意見も尊重しなければならぬこともありましょうし、そうしますと公平な入居はできないとか、あるいはまたその土地に本格的な家をつくりたい、早くのけてくれと、こういうような事態も起こり得る可能性もありますから、できるだけ近いところに公有地があればその公有地に仮設住宅はつくった方がその後がかえっていいんではないかといったような面もあります。 簡単にはいきませんから、そこらもやっぱり十分検討し相談をした上で、そごのないようにやっていかなきゃならぬという、きめの細かな配慮をしながらやっておるということについては御理解をいただきたいと思います。
○高崎裕子君 今、三万四千人と大臣言われましたが、いまだにそれだけの方が避難所に生活しているという事実、私はこれは政治の責任だと思うんです。 それで、私は何度もお話ししましたけれども、知事や市長、自治体からの御意見を伺っているとこれは当然ですし、しかしこれで必ずしも隅々まで反映しているとは私は言えないという実態も知っておりますので、要望があればきちっと聞いてそれを受けとめて検討していただくということで、ここはお約束していただけますね。
○国務大臣(小里貞利君) 先生、正当に御理解いただきたいのは、四万戸完成した、完成したにもかかわらず、その後、避難所に三万四千人いらっしゃいますよという、このいわゆる直接的な比較論は私はよく考えていただきたいと思うんです。 というのは、三万四千の避難所にいらっしゃる方々の中で、既に先ほど申し上げました三万三千戸入居決定をいたしましたその中に相当数入り込んでいらっしゃるわけでございますから、こちらの方の入居手続、かぎを渡す、そして実際にお入りになるというのが消化されますと、この三万四千人の中で相当数その中に入ってくるわけでございます。さらにまた、午前中から申し上げておりまするように、個人で家を修繕なさっておられる方々も相当数ございます。そのほかの理由によって仮設住宅にお入りにならないだろうと思われる方々もかなりございます。 しかしながら、それでもなおかつ仮設住宅が必要でありますよ、四万戸プラスかさ上げと、このことが県知事から正式に御相談があったなれば直ちにそれに応じますということは私ども、総理を中心に御判断を、指示をいただいておるところでございます。しかも、きょうじゅうに地元からそれらの事情について報告がある、こういうことでございますから、ここ数日中に最終判断をいたしたい、さような計画であることも御理解いただきたいと思います。
○高崎裕子君 神戸市の調査でも、避難所におられる七割の方が避難所を出ていける見通しが持てないというふうに神戸市に答えていらっしゃるわけです。一人残らず仮設住宅に入居させられる、これが政治の責任だと思いますので、そこを強く求めまして、次の質問に移りたいと思います。 建設大臣、被災地ではマンションの建てかえの問題が大変大きな問題になっております。建てたときと現在の容積率が変わっている。四〇〇%の容積率が現在の用途地域では二〇〇%のため半分の広さしか確保できない。つまり半分の人は入居できないということが大変大きな問題になっているわけです。すべての居住者が入居できるように特例的にもとの容積率を確保すべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。 先生がおっしゃるようなそういう事実はありません。以前には建ぺい率はございましたが容積率はなかった。その時代に建てられたものと、容積率が決まってからお建てになったものは違いがあります。 しかし、倒壊をしたのは古い建物が多いわけですが、ただこの中で容積率の算出の仕方について私たちは地方公共団体にこういうふうな指示をしております。そのマンションの周り、道路、それからマンションは普通、土地にぴったりと接触をして建っておらないで、一定程度の空き地がありますね、並んで。その空き地を利用して弾力的な運用をしたらどうかということを提案して、容積率を現在の一・七五倍ないしは弾力的に考えて三〇〇%までは結構ではないかと。それ以上は地方公共団体において弾力的な配慮をしたらいかがかと、こういうふうな指示をいたしております。 したがいまして、現在、我々のところで芦屋その他を随分調べておりますけれども、どうしてもできないところが十棟ぐらいあるかもしらぬというのが集約でございまして、そういう弾力的な運用の方法について検討し、既に指示を行ったところでございます。
○高崎裕子君 弾力的に運用ということで、ぜひこの点はそういう形で進められるようによろしくお願いをいたします。 被災者の命と暮らしを守る、これを本当に真剣にやっていただきたいと思うんですが、その上で、一瞬にして住民が失った家屋あるいは営業資金、これについて私どもは繰り返し個人補償をすべきだと求めてまいりました。 総理、なぜ個人補償ができないのか。米軍への思いやり予算は二千七百億円。国民になぜこういう思いやりができないのかと私は言いたいんですけれども、この点いかがですか。
○国務大臣(村山富市君) これは委員も御案内のように、一般的に自然災害等によって生じた被害に対して個人補償をしない、自助努力によって回復してもらうということが原則になっているわけですね。したがって、政府としては、被災者の実情に配慮した支援措置を幅広くかつきめ細かく実施をして一日も早く被災者の生活再建が実施されるように努力をしているところでございます。この点については、これまでの施策でもって御理解がいただけると思うんです。 ただ、個人補償という形は、これまでの災害救援の基本からしてなかなか難しい問題があるということは、冒頭にも申し上げましたように、自助努力が原則であるということも十分踏まえた上で御判断をいただかなきゃならぬと思います。しかし、例えば淡路・阪神大震災の復興基金といったようなものもつくって、これに対しての国の財政措置も行いながら地元と協力して、今の法律や制度ではやれない分野について必要なものについてその基金が活用できるような、そういう努力も払いながらやっぱり知恵を出し合って対応していくということが大事ではないかというふうに思っておりますから、そういう配慮もしながらやっておるということについては御理解を賜りたいというふうに思います。
○高崎裕子君 思いやり予算は、法律や条約に根拠がないのに思いやって米軍に提供しているわけですね。ですから、そういう意味では基金ではなくて政府が責任を持って個人補償の制度を確立すべきだということを私は強く求めまして、消防力の強化の問題について伺います。 今度の震災の重要な教訓の一つは、消防力の強化の問題です。私も何度も取り上げてまいりました。今度の補正で一定の前進はありますが、しかし消防力の最低の基準すら満たしていない状況はいまだに変わりません。 そこで、消防力の基準に対して車両及び人員の不足はどうなっているでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 今日まで消防力の充実につきましては鋭意努力をしてきたところでございますけれども、今回の震災等の状況にかんがみまして、さらにこのたびの補正におきましても当初予算に匹敵する補正をお願いしておるところでございます。 消防の基準に対しての充足率についてのお尋ねでございますけれども、三年に一度この基準についての調査をいたしておるわけでございますので平成五年四月一日現在の消防力の基準調査よりございませんけれども、この充足率は消防ポンプ自動車におきまして八八・七%、救急自動車において九九・六%、はしご自動車六三・八%となっており、職員数の現有車両に対する充足率は七〇・六%でございます。
○高崎裕子君 私は数をお聞きしたんですけれども、それぞれ消防力の基準に対する数なんですけれども、これはどうなっていますでしょうか。
○政府委員(滝実君) 数について申し上げます。 消防ポンプ自動車は、基準が全国で二万五千八百六十一台、それに対しましてただいま大臣が申し上げました平成五年四月一日現在の現有数が二万二千九百三十台ということでございます。 ちなみに、もう少し代表的なことで申し上げますと、はしご自動車が基準は千九百七十三台、これに対しまして現有が一千二百五十九台ということでございます。さらに救急自動車の場合で申し上げますと、基準が四千八百九十九台、これに対しまして現有が四千八百八十台、こういう状況でございます。
○高崎裕子君 いただいた資料で全部言っていただいていないんですけれども。 消防力の基準は最小限度の基準なんですけれども、その最小限の基準にすら一万八千台の車両が不足しているわけですね。しかも、その一万八千台不足した現在の車両に対してすら人員が約六万人も満たされていない。これは大変重大な事態なんですけれども、この基準に対する人員というのはどれぐらい必要なんでしょうか、大臣。
○政府委員(滝実君) これは車両によって異なりますし、また常備消防が持つ場合と消防団が持つ場合とでも私どもの定める基準に違いがございます。 消防ポンプ自動車の場合は、常備消防が持つ場合にはポンプ一台について五人、これに対しまして消防団が持つ場合には四人、こういうことになります。それから例えば救急自動車でございますと一台について三人、こういうような基準を私どもとしては定めております。
○高崎裕子君 人員が基準に対してどれぐらい必要なのかという総数についてどういうふうになっているんでしょうか。それはわからないということなんでしょうか。
○政府委員(滝実君) 個々の例えは消防ポンプ自動車あるいははしご自動車、そういうような自動車ごとに何人不足しているというデータは原表を見ませんと、私ども把握しておりませんで、今、私ども手元に持っておりますのは全体としての数字だけを持っておりますので、個々には原表に当たりませんと今にわかにはお答えできるような状況ではございません。
○高崎裕子君 大臣、これは大変重大なことなんです。現有車両に対して必要な人数というのは二十万ということでこれは示されているわけですよね。そうすると、基準に対して必要な人数というのはこれは当然出てくるわけです。それが示されないというのは大変な問題で、これ案分してみますと基準車両に対する必要人員というのは二十五万一千五百人という計算になります。現在の人数は十四万人、ですから十一万人不足という事態で、この人の不足が消防能力を低下させるという深刻な問題になっており、人員不足が消防車両の整備をまたおくらせる大きな原因にもなっているという点では、職員の充足というのは大変この基準達成という点ではかなめとなるという点で、ここはぜひ人員の充足、確保のために具体的対策をとっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 委員御承知のように、それぞれ地方公共団体は独立してその地域の防災に当たっておるわけでございまして、消防の充実につきましても、私ども年々補助を行い、かつ基準財政需要額に算定をいたしましてその充実に努めてきておるところでございますけれども、したがって今日まで、先ほど申し上げましたように、完全な充足に至っておらないことは私ども残念に存じておるところでございます。 今回の地震災害を踏まえまして、先ほど申し上げましたように、当初予算にも匹敵する補正をいただき、充実に努めておるところでございますが、それぞれ地方公共団体においても計画があるわけでございまして、これからもさらに地方公共団体の協力を得て消防力の充実強化に努めてまいりたいと思うわけでございます。 ただ、これを補うために全国九十八万人のいわゆる消防団員の皆さん方がボランティア的に、職業が異なり年齢が異なるけれども、郷里を愛し、そして地域消防力を充足するために日々活動をいただいておるわけでございまして、私どもは、このようなとうとい消防団員の活躍にこれから若い青年層が入ってくださること、あるいはさらに組織、待遇、こういうもろもろの問題について装備を含めて充実強化をして、そして消防組織の活性化に努めてまいりたいと考えております。
○高崎裕子君 消防力の基準というのはこれはあくまでも最小限度の基準、これさえも満たされないというところが問題で、今度の震災というのは同時多発火災という点では、こういう被害を最小限に食いとどめるという点でも本当に一〇〇%達成に向けて、やっぱりこれは政治の責任だと思いますので、ここは総理の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 今それぞれ答弁もございましたように、消防力の基準というのは一定の最低の基準を示しておる、その基準を充足させるためにこれまでも努力をしてきていると私は思いますけれども、今回の阪神・淡路の大震災の経験にも照らして、私はそういう意味では消防力の強化というのは極めて重大な課題であるというふうに受けとめておりますから、これからもさらに充足、強化をしていく方向で努力をしていきたいというふうに思います。
○高崎裕子君 政治の責任としてそのことを強く求めます。 次に、異常かつ急激な円高にかかわる問題で、今、日本の経済や国民生活は大変深刻な影響を受けております。その根本対策というのは、アメリカのドル垂れ流し、双子の赤字、こういうものの改善に向けて厳しく対処する、あるいは大企業のリストラ等を規制する、こういう根本的なところにやっぱり手をつけていかなければならないと思います。 中小企業はこの長引く不況の中で倒産が相次いでいる。さらにこの異常円高で深刻な打撃を受けております。日本の企業の九割、これを中小企業が担っており、日本経済の屋台骨を支えているという中で、この中小企業の厳しい状況を総理はどう認識されていますか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 本院でも何回かお答えを申し上げましたが、昨年の七月、そして本年の三月、中小企業の皆さんのこの円高による影響がどういう実態であるかの緊急調査を行いました。そして、昨年の七月の時点におきましては、なおこの円高を迎え撃つ気力を持っておられた企業が非常に多かった。そして、その時点における採算分岐点が百十三円でありましたものが、本年三月八日の時点で調査に入りましたところ、有効な対応策なしというお答えが二五%、そしてこのままでは転廃業やむなしというお答えが八・九%にふえておりますので、本当に愕然といたしました。これはこの前も私はお答えを申し上げたことであります。しかも、この八カ月間に中小企業の採算分岐点は百十円にまで上がっておりました。 それだけの努力をされてなおかつ効果のない急速な円高というものに対し、通貨当局に対して為替の是正への全力を挙げての努力をお願い申し上げますとともに、この緊急円高・経済対策をもって我々は中小企業に対してでき得る限りの支援をしていきたい。この補正予算に関連いたしましてリストラ法の改正案をも御審議をいただいておるのもそうした姿勢でありまして、我々として全力を挙げて努力をしてまいりたいと考えております。
○高崎裕子君 厳しい認識があるということですが、中小企業庁では、東京大田区の城南地区に町工場が集積しておりますが、昨年の中小企業白書で大田区についてはどのような評価が行われていますか。
○政府委員(中田哲雄君) 大田区の中小企業集積につきましては、御指摘のように、昨年の中小企業白書、それからまた先般五月十二日に閣議決定いたしまして国会の方へ御報告しております今年版の中小企業白書でも取り上げているところでございます。 いずれの分析におきましても、この地区は、非常に高い技術力を持った中小企業が小規模な企業も含めまして企業間の協力関係を形成しているところでございます。この企業間の協力関係をベースにいたしまして、日本の各企業の新製品開発あるいは多品種少量生産のベースを支えている、かように認識をしているところでございます。
○高崎裕子君 この大田区は日本有数の機械工業の集積地ということで、私も行って驚いたことは、ここで仕事の激減、単価の引き下げ、この間三〇%も引き下げられた、親会社から言われた単価でやらないとほかに回すと言われてやらざるを得ない、納期も短納期だと、この技術力を誇った大田区がもうつぶれそうだという悲鳴が皆さんからこもごも出されました。 この状況を解決する上で、下請代金法でこういう買いただき、仕事減らしに厳しく対処する、検査官の増員、それから都道府県知事からの調査、指導監督権限を与えるなと思い切った体制が必要ですし、下請振興法に罰則規定を設けて実効あるものにすべきと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) もう時間の限界が参っておりますようでありますので、簡潔にお答えを申し上げます。 今日までも全力を尽くして努力をしてまいりました。我々は、立入検査等の権限をも行使し努力をいたしておりますし、これからも全力を尽くしてまいります。
○委員長(坂野重信君) 以上で高崎裕子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、西野康雄君の質疑を行います。西野康雄君。
○西野康雄君 新党・護憲リベラルの西野康雄でございます。 戦後五十年の国会決議ということで、随分とかまびすしくなってきております。そこで、総理にお伺いをいたします。 謝罪をしたら賠償しなければならないのだ、こういうことで反対の論議があって、片一方で謝罪をして賠償してすっきりした方が、円の経済圏をつくる上においてはその方がスピーディーで国益に沿っているんではないか、そういうふうなこともよく言われております。今回の戦後五十年、ちょっと自社の間での文言等々もひっくるめて随分とあるようでございますが、総理に対して、今度はどのような態度で臨まれるのか、ちょっとお伺いをいたします。
○国務大臣(村山富市君) 賠償の問題は、これはサンフランシスコ条約とそれから二国間の条約によって誠実にそれはもう済まされておるというふうに私は受けとめております。 それから戦後五十年のこの節目に、いろいろ議論があるわけですけれども、やっぱり一つの節目にけじめをつけて、そして平和に向かって日本がたくましく前進をして、アジア、世界全体の平和のために貢献をしていくということは極めて大事なことだというふうに思いますから、国会の皆さん方の相談をされておる状況を期待を持って見守っていきたいというふうに今は思っているところであります。 ただ、私自身の見解とか内閣の方針というのは、これはもう所信表明演説で明確に申し上げておりますから繰り返しませんけれども、そのことはそのように御理解をいただきたいというように思います。
○西野康雄君 文部大臣にお伺いをいたします。 何か先に磯村先生のところで私の質問をお答えになったような、そんな感じすらいたします。 オウム真理教に入信した若者たちは随分と超能力と言われるものに引かれていきました。事実、オウムのキャッチコピーに、スピーディーに超能力が身につく、こういうふうな文言がございます。麻原容疑者の空中浮揚の写真もあるようでございます。およそ科学する心を持っていたら、そのなぞというのは解けるのではないかと思うんですね。 民放もちょっと反省をしなきゃならぬ。ユリ・ゲラーだとか宜保愛子だとか、この間もテレビを見ておると、雲を消す男、超能力と。雲でも積雲というのは三分か四分たったらあらわれては消えあらわれては消えるわけですが、それが、さも、科学する心を持っていたらそういうふうなインチキというのは超能力と思わないわけですけれども、そのなぞすら解くことができない。気功だとかそういうのがありますが、落語や講談のせりふの中に「腹が立った途端に腰が立った」と。寝たきりの方が、自分で本来は立てるにもかかわらず、人間の心というのは微妙なんですね、そういうところで抑制しているんですね。それが何かあった拍子にはっと立ったりできると、それが気の力だみたいなことになってきたりしております。 私は、文教行政の中で、科学する心を持たせるというんですか、そういうものが若干今まで欠如していたんではないだろうかこのオウムの一連の事件を見ていて教育の場からそういうふうなことが言い得るのではないだろうかと思うんですが、文部大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 今、先生から御指摘がありましたように、超能力とい言葉がはやり出しましたのはスプーン曲げとかそういう一連のことで、テレビの一つのショー、手品のショーとしてやっていたわけですが、一部の方は本気でそういうことを信ずるということでございます。 先生が言われました科学する心というのは、あくまでも科学的に証明ができることを信ずる、そういう精神でございまして、これはまさに近代科学のよって立っ大原則でございまして、そういう意味では、学校の中でまさに科学というものは何かということの根本を私は教える必要があると思います。知識のみが教育ではございません。知識に基づいた判断力を涵養するということが教育の最も大きな目的だと私は思っております。
○西野康雄君 次に通産大臣にお話をお伺いいたします。 朝からずっとWTOの問題、日米の提訴合戦ということでいろいろと質問も出てきております。ただ私は、提訴合戦だとかそういうのを見ておりまして一番根本のところで質問として欠けていたのではないだろうかと思うのは、発足したてのWTOに世界で一、二位を争う経済大国が提訴をお互いにし合うということですね。そうしたときにWTOにそれだけの体力というんですか、受けとめる力があるのかというところが一番根本において問われなければならないんじゃないかと思うんですが、その辺、通産大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(橋本龍太郎君) まさにそうした御論議をされる向きが最近だんだん出てきております。しかし、私は必ずしもそうは考えておりません。 先般、ゴールデンウイークの際行われましたウィスラーにおける四極通商代表会議の席上でも、この事務局体制の強化というのはひとつの問題点でありました。そしてその整備は当然の事ながらこれから進めてまいらなければなりません。 しかし同時に、先般、新たに発足するWTOの事務局長に就任されるルジェロさんが初めて事務局長として来日をされました際に、交渉の状況を御説明しながら、場合によってはWTOへの提訴ということも考えなければならない状況ということを申し上げましたとき、正確に彼の言葉を使いますと、二国間での問題解決が困難であるとなればWTOに持ち込むことは極めて当たり前のことですという、非常に素直にボールを受けとめていただく御発言がありました。十分な能力を発揮していただけると私は信じております。
○西野康雄君 建設大臣にお伺いをいたしますが、阪神・淡路大震災で被災したマンションの容積率が大幅緩和されて、住民の皆さんから喜ばれております。しかし、第一種住専地区において建っているマンションはこの措置からも取り残されている部分がございます。これ以上の緩和は第一種住専地区では無理なのでしょうか、ちょっとお伺いをいたします。
○政府委員(梅野捷一郎君) ただいまお話しございましたように、一般の地域の場合には相当部分が総合設計制度という弾力的な仕組みで緩和されるわけでございます。第一種住居専用地区につきましてもそういう仕組みを活用はいたしますが、八〇%でありますとかそういう極めて小さい容積率に対しますと、現実にはケースによりましては三倍も四倍も緩和をしなくちゃいけないというケースもあるわけでございまして、そのことにつきましては、やはりそういう地域全体の土地柄、町柄といいましょうかそういうことを全体として考える中で取り上げるべきテーマだというふうに考えておるところでございます。
○西野康雄君 取り上げるべきテーマであるわけですけれども、またゆっくりといろいろと陳情もさせていただきます。 このたびの大震災で芦屋浜高層住宅五十二棟、これは建設大臣にも直接住民の方にお会いをいただきました。主要構造部である鉄骨の支柱を初め百カ所ほどが破断をいたしました。この中で基礎ぐいについては現在まだ未調査なんですね。それで、芦屋浜シーサイドタウン内の建設中の市環境センターの基礎ぐい、かなり損傷を受けました。ですから、建築物の基礎ぐいの調査を実施してほしいという声があるんですが、その辺どうでしょうか。
○政府委員(梅野捷一郎君) 御指摘のようなことで、全体の被災、被害の状況なり原因なり措置の仕方については検討を進めさせてそのように指導しているところでございますので、基礎の問題についても含めて考えたいと思っております。
○西野康雄君 どうか住民が安心して住めるようにお願いをいたします。 次に、建設大臣が一番頭を痛めている長良川の問題でございますが、長良川にあってはアユのシーズンインとなりました。長良川の天然アユの漁獲量が過去最低で、初日の十一日の入荷量は三十七キロ、昨年は五百二十九キロありました。大激減でございます。河口堰の試験運用の影響という報道もあります。いい急遽ではないかなと思うんですが、急遽が機能しているんだろうかということも心配です。実態を教えていただきたいと思います。
○政府委員(豊田高司君) お答え申し上げます。 先生、今おっしゃいましたように、ことしのアユの入荷量は三十七キロと大変少のうございました。これを過去十カ年にさかのぼって調べてみますと、平成二年が百五十キロで一番少なくて、去年の五百二十九キロというのが一番多い年でございました。 そういう状況の中で、本年の四月二日より調査を継続しておりましたが、ことしは四月中旬から下旬にかけて大変気温が低くて水温も低かったということでございまして、河口部の三キロ地点で定点観測をしておりますが、例えば四月二十五日では去年が水温十七度、ことしは十二度で四度低うございます。それから五月一日では昨年が十七度、ことしがおよそ十五度で二度も低いというような状況であって、アユの遡上がおくれておりますのは事実でございます。しかし、うまいぐあいに五月に入りまして水温が徐々に上がってまいりました。五月九日には水温が十八度になりまして、十六万匹上がりました。それで、今までの合計で五十万匹でございます。 この中で一番効果があったのは、先生が言われておりましたせせらぎ急遽の効果が最も大きいということで、大変よかったと思っておるところでございます。
○西野康雄君 ちょうど時間でございます。ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 以上で西野康雄君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、山田俊昭君の質疑を行います。山田俊昭君。
○山田俊昭君 二院クラブの山田でございます。よろしくお願いします。 今回の補正予算で緊急犯罪対策費として三百三十八億円が計上されております。これはサリンという異常な犯罪の発生に伴う特別な対策費だろうと思うわけでありますが、これに関連いたしまして、犯罪対策という観点からテロについてお尋ねをいたします。 本年三月三十日、國松警察庁長官の狙撃事件が発生いたしました。つい最近、今週の火曜日でありますが、五月十六日、青島東京都知事をねらったであろうと思われる爆弾事件が発生いたしました。これはまさしく民主主義への挑戦であります。テロ行為と思わざるを得ないのであります。 そこで総理に、東京都知事の青島幸男氏をねらったと思われる犯罪、爆弾事件に対する感想と、御意見と申しますか御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話がございましたように、青島都知事あての小包爆弾事件というのは、いかなる立場からするにせよ、いかなる理由があるにせよ、この民主主義社会において暴力をもって解決を図るような考え方は絶対に許すことはできないと明確に私は申し上げておかなきゃならぬと思うんです。それだけに、こうした悪質きわまりない卑劣な犯行について徹底的な捜査をやって犯人を検挙して、こんなことが二度と起こらないように全力を挙げて取り組んでいく必要があるというふうに思います。 とりわけこの種の事犯というのは、小包を受け取ったときにそんな心配は全然していないものですから、あけてみるのは当然なんですね。したがって、例えば郵政省とかあるいは東京都庁とかいろんな関係機関とも十分連携を取り合って、未然に防止できるような方策があればそういう方策も検討していく必要があるのではないかというふうに思いますが、あらゆる知恵を出してこんなことが二度と起こらないように万全の対策を講じていく、断じて許されない行為だと、こういうふうに私は認識をいたしております。
○山田俊昭君 この種の事件と申しますかテロ行為、我が国において過去どの程度発生しているか。これはお願いをしてありますので、五年でも十年でも結構ですが限られた期間に、テロの犯罪の発生件数及びその行為形態と申しますか犯罪形態、そして検挙率と申しますか、検挙されても有罪か無罪か、あるいは未解決のまま犯人も逮捕されないままの状態にあるテロ事件がどの程度あるのか、御質問いたします。
○政府委員(杉田和博君) お答えをいたします。 過去十年間におきますところの政府・政党要人をねらった事件は四件ございます。うち銃器を用いたものが三件でございまして、爆発物を使ったものについては今回の事件一件でございます。そのうち二件が本年に入りまして発生をいたしておりまして、それがいずれも銃器、爆発物ということで凶悪化の傾向を示しておるということでございます。 検挙率等についてでございますけれども、ちなみに、発生をいたしましたものにつきまして既に二件については現行犯逮捕、一件については未検挙、最後の今回の事件につきましては現在捜査中と、そういうことでございます。
○山田俊昭君 最後の事件というのは青島の件なんですか、國松事件に対してですか。青島の関係ですね。 國松警察庁長官が狙撃されまして、きょうでもう五十日を数えるわけであります。警察のトップが襲われて、必死の御努力で捜査を続けられていると思うわけでありまして、このたび麻原逮捕によってオウムとの関連で解明されていくようには思うのでありますが、余りにも捜査の先が見えてこない。現状が全く国民にわからない。警察のトップが早朝、銃で狙撃されて、それがいまだ犯人逮捕の姿すら見えてこないという現状を国民は認識しているわけであります。 また、今回の青島の事件も、まだ最近ではあるんですけれども、こういう悪質きわまるテロ犯罪行為に対する捜査の徹底と申しますか、犯人逮捕へ全力を傾けていただきたいと思うんですが、この二件の捜査の進行状況、捜査の秘密もあるかと思いますけれども、捜査の秘密上も踏まえて、わかる程度の御回答をお願いいたします。
○政府委員(杉田和博君) お答えをいたします。 國松長官の狙撃につきましては、事件発生直後からいわゆる犯行現場付近の目撃者の捜査、こういうものを中心にいたしましてあらゆる角度から捜査を進めてまいりました。 ちなみに、犯人の人相、着衣、さらにまた犯行後の逃走方向、こういうものにつきまして多数情報を得ておりまして、そういう情報について一つ一つ裏づけ捜査をしておるという段階でございます。残念ながら今日まで犯人を特定するには至っておりませんけれども、事の重大性にかんがみまして、今後とも警察の総力を挙げて何としてでも解決をするということで捜査を進めておるところでございます。 ちなみに、青島知事に対する今回の爆発物の郵送の事件でございますけれども、この点につきましては、現在、爆発物の鑑定、そして関係者の事情聴取、こういうものを進めておりますけれども、これも始まったばかりで特定するに至っておらない、そういう状況でございます。
○山田俊昭君 一刻も早い犯人逮捕、解決を望むものであります。 ところで、今回の青島に対する爆弾事件というのは、郵便小包による、爆弾装置を小包にして発送して、開いたら爆発するという形態の犯罪であります。 小包郵便というところから郵政大臣にぜひお尋ねしたいわけでありますが、いわゆる犯罪組成物というのか、例えば爆弾を包んで窓口に委託して配達されるまでの間に郵政省としては何らかの犯罪予防のチェック機能は全くないのかあるのか、どの程度やっておられるのか、今後これに対する対策が何かあるのか。去年の十二月の末ごろですか、日本テレビのタレントの安達祐実ちゃんに対する爆弾事件もありました。土田警視総監のあれもありました。そういうことも含めまして、郵政省としての犯罪防止、小包郵便に基づく犯罪防止の策をお尋ね申し上げます。
○国務大臣(大出俊君) お答えをいたします。 先ほど総理からお話をいたしております根底はそこにあると思うんでありますが、郵便法十四条というのがございまして、この郵便法十四条では、爆発物あるいは毒物劇物、この種のものは一切禁止されておりまして、したがってこれを出そうとすること自体が法律違反でございます。 もう一つは郵便法四十条がございまして、例えば郵便局に小包を持ってきた、その場合に受け付ける側も、一人や二人が相手じゃありませんから、疑問があるというふうに考えた場合には開示を求める。何が入っているんですから始まって、それでも疑問があったらあけてみてくれということが言える。それで持って帰れば受け付けないということが実はまず大前提になっているわけでございます。 その上で、今まで、昭和四十六年の十月十八日に後藤田正晴警察庁長官それから今井栄文新東京国際空港公団総裁あての小包が日石本社、あそこにあるのは日石ですが、あの会館内郵便局に持ち込まれまして、そこで爆発しまして、これがこの二十五年間の間に最初の爆発事件でございまして、以来七件、さっきお話しございました六年の十二月二十日、タレントの安達祐実さんあての、日本テレビですね、ここまでで七件ございまして、この間に亡くなられた方がお一人ございます。四十六年十二月の警視庁土田警務部長さん宅の爆破事件で、部長夫人が開披されて爆発してお亡くなりになった、これが一件。あと、けがをされている方がありますが、もう一件、局内で爆発したのがございますが、合計七件ございました。 そこで、この経験にかんがみまして、いろんな内部的な物を扱う手続をつくりまして、各局あてにこういうふうに扱えということをいろんな形で通達し、かつまた直接話をしという形で警戒をしてきております。そして今日は、昨年の十二月の経験がございますので、金属探知機、これを現在のところ二百二十局、二百二十用意をいたしまして、東京都内の八十九局、都内に集配普通局がございますが、ここには全局金属探知機が配置をされておりまして、そのほか今五十六局、主要な局にさらに配置をふやし、さらにこれから七十七局ふやす。今ございますものを七百ぐらいのケースまで、つまり金属探知機七百ぐらいまでふやすという計画で今進めてきているところでございます。 先ほどの都庁の件は、今わかっておりますのは、二十五センチと十八センチと厚さ三センチでございまして、ポストに入れようとすれば入る速達扱いの普通郵便なんです。速達扱いの普通郵便でございますから、いろいろ新聞等には出ておりますけれども、つまりポストに入れたものが着いているのか、あるいは公舎に来たものを途中で人が持っていったのか、そこのところはわからないんです。明確になっていません。 ただ、そういう主要な方々に来たものについて疑問のあるものは、あらかじめ電話を局の方からかけて問い合わせて、こういう方からこういうものが来ていますが心当たりがおありになりますかと聞いて、いやそれはちょっと返してくれというのならお返しをする、法律上これは許されておりますから。そういうような形もとりながら、金属探知機を使って、ただ金属探知機といっても、金属があるからということにならない点がありまして隘路はいろいろございますが、今申し上げたように今日までいろんな努力をしてきている、そういう状況でございます。
○山田俊昭君 全国の警察を所管される国家公安委員長にお尋ねしたいんですが、テロ対策というのは、外国などは特別なテロ犯罪対策組織というんですか、アメリカなんかはデルタフォースというようなテロ専門のあれがあるみたいなんですけれども、日本も今度のオウムのように、あの旧ソ連軍のヘリコプターを持っていたり戦車を購入したり、あるいは化学兵器を買うというような時代の中にあって、いわゆるテロ対策、犯罪防止の対策という意味において現状の制度でいいのかどうか。今後、テロに対する対策として、国家公安委員長としてどのように犯罪防止のためにされようとしているのか、その御所見を賜って、私の質問を終わります。
○国務大臣(野中広務君) このたびの事件は民主主義に対する挑戦でありまして、絶対許すべからざる問題であります。警察の総力を挙げて徹底捜査をやってまいりたいと考えております。 オウム真理教に関連する問題等につきましても、全体解明を総理が申し上げましたように行った過程におきまして、その法的な整備のあり方、組織のあり方等、十分検討をしてまいりたいと思うわけでございます。 委員にお願いがございます。青島知事は一千万東京都民の代表でございます。いかに繰り上げ当選でおなりになったとしても、余り呼び捨てをされますと、マスコミでこれだけ放映されておりますので、知事の名誉にかけてお願いをしておきます。
○山田俊昭君 今のちょっと反論したいんだけれども、まあ親しき仲にも礼儀ありということで、御忠告承ってまいります。 終わります。
○委員長(坂野重信君) 以上で山田俊昭君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。 ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) それでは、これより討論に入ります。 討論の通告がございますので、順次これを許します。なお、討論者は賛否を明らかにしてお述べ願います。北澤俊美君。
○北澤俊美君 私は、平成会を代表して、ただいま議題となりました平成七年度補正予算三案について、反対の討論を行うものであります。 わずか三カ月で一ドル百円が八十円になるという急激な円高の進行は、輸出関連企業の大半が採算割れとなるなど深刻な影響を与えています。 新進党は、三月二十八日に緊急経済対策を提言、四月三日には官房長官に再度緊急の対応をとることを申し入れるなど、終始、政府に時期を失しない機動的な対策を提言してきました。しかし、政府の対応は鈍く、ようやく四月十四日に緊急円高・経済対策を発表したものの、具体性に欠けたものでありました。 本補正予算においても、震災復旧・復興対策は極めて不十分な内容で、内需拡大の即効性が期待できる公共事業もほとんど計上していないありさまは、まさに村山内閣の危機的状況への対応能力の欠如を示したものにほかなりません。このような補正予算を認めることはできません。 以下、本補正予算に反対する理由を申し上げます。 反対の第一の理由は、震災の復旧・復興対策並びに防災対策が不十分なことであります。 あの震災から既に四カ月が経過しましたが、町中には倒壊寸前のビルが散在し、また依然として四万人近い人々が不自由な避難所生活を余儀なくされております。 しかるに、本補正予算では、被災者向け公的住宅について計画戸数の約半分への着手にとどまっているほか、首都高速の橋梁補強でも対象全体の約三分の一にとどまっており、瓦れき処理についてもその見通しの正確さが疑問視されるなど、到底容認できるものではありません。 反対の第二は、円高対策が不十分なことであります。 本補正では、景気対策としての公共事業はほとんど計上されず、主な円高対策として、科学技術・情報通信振興のための研究開発等の経費など、すべて合わせてもわずか四千五百億円余にすぎないのであります。全く不十分であります。 反対の第三は、今回の補正が当初予算の組み替えにも匹敵する抜本的見直しを行っていないことであります。 そもそも本補正は、七年度当初予算の組み替え要求を踏まえたものであるべきでありますが、政府は、公共事業などを抜本的に見直すという我々への約束を一方的にほごにしたのであります。また、円高対策には七百億円しか措置されていません。こうした事態を受け、新進党は衆議院で十三兆円余の予算措置を内容とする組み替え要求を提出しましたが、全く誠意を示さずこれを拒否した村山内閣の態度には怒りを禁じ得ません。 最後に、我が国経済安定のために危機感の欠如した村山内閣の退陣を改めて要求し、私の反対討論を終わります。(拍手)
○委員長(坂野重信君) 山崎正昭君。
○山崎正昭君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成七年度補正予算三案につき、賛成の討論を行います。 阪神・淡路大震災発生から四カ月が経過し、被災地域の復旧・復興は着実に進みつつありますが、今なお住宅供給や瓦れき処理などへの財政措置が緊要となっております。 一方、我が国経済情勢は、一ドル八十円台という驚異的な円高で日本経済は苦境に立たされており、国としてもあらゆる手段を尽くし、この早急な対策が求められています。 本補正予算はこれらの要請に的確にこたえた内容となっており、大いに賛意を表するものであります。 以下、その主な理由を申し述べます。 賛成の第一の理由は、阪神・淡路大震災復旧・復興関係費並びに緊急防災対策費が適切に計上されている点であります。 道路や港湾の復旧、住宅供給等の公共事業の追加のほか、瓦れき処理事業費等合わせて一兆四千三百億円は、被災地の復旧・復興を確実にするものと確信いたします。また、七千九百億円の緊急防災対策費は、道路、鉄道、学校施設等の耐震性の強化を図るもので、異議を挟む余地は全くありません。 賛成の第二の理由は、万全の円高・経済対策が盛り込まれている点であります。 特に科学技術・情報分野に思い切った重点投資が図られ、波及効果も高く、新産業の創出などに極めて有効であります。また、中小企業への低利融資の拡充は、厳しい経営状況に対する支援策として欠くことのできないものであります。 賛成の第三の理由は、緊急犯罪対策費の計上であります。 今回、国内を恐怖と混乱の中に陥れた凶悪犯罪の解決と再発防止は国民共通の願いであります。今回の補正にはこれら犯罪の近代化への対応措置がなされており、国民の期待に迅速かつ適切にこたえた政府の姿勢を高く評価いたします。 最後に、一刻も早い阪神・淡路地域の復興の実現と、円高の是正と景気回復に向けたさらなる努力を政府に要望して、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○委員長(坂野重信君) 有働正治君。
○有働正治君 私は、日本共産党を代表して、平成七年度一般会計補正予算三案に対して反対討論を行います。 まず、補正予算案審議を本日一日だけで議了し採決を強行することに強く抗議するものです。我が党は、国民の声に基づき、今年度予算の組み替えを要求、これに対し政府・与党は、組み替えを拒否する一方、今年度予算の編成、審議の間に起きた阪神大震災への対応で組み替え的補正を行うと表明してまいりました。こうした経過から見ても、我が党が慎重審議を要求したにもかかわらず、本日一日だけの審議で採決を行うことは断じて容認できません。 もともと予算は政治の顔と言えます。とりわけ今回の補正は、戦後最大の震災を受けての救援・復旧対策にとどまらず、震災に強い国土づくりへの抜本的対応、異常円高への抜本的対策等が強く求められ、政治の根本が問われていました。 第一の反対理由は、国民の強い要望であり我が党も強く求めた予算の抜本的組み替えを拒否したものになっているからです。政府は、我が党の予算組み替え要求に対し、「補正措置という実質組み替え」という態度を示しました。みずからの言動をも踏みにじる責任は重大です。 第二に、大震災の救援・復旧対策は、既に地元自治体がとっている措置を後追いするだけにとどまっており、被災者の切実な要求からはほど遠いものとなっているからであります。全国的な防災対策予算も、求められている水準から見て極めて不十分なものにとどまっており、防災優先の見地から、公共事業費を耐震性強化、地震に強い町づくりなどに向け、予算全体を見直し、抜本的手だてをとるべきです。 第三に、円高対策でも、悪循環を断ち切る根本対策を欠くばかりか、当面の対策としても、肝心の中小企業援助が極めて不十分な一方、日米大企業への助成の拡大には異常なまでの熱意を示しています。アメリカの自動車ビッグスリーのために国民の税金で米国自動車とその部品の展示場をつくるなどは論外です。 また、情報通信分野への巨額の予算措置は、特定の大企業のもうけのために国費をつぎ込み、国の主導で大企業の国際競争力強化を推し進めるものであり、容認できません。 円高対策は、異常なドル安円高の原因にメスを入れ、円高そのものを是正することが根本です。アメリカのドル安放置政策に抗議し、中止を厳しく要求すべきです。そして、大企業のリストラ、国際競争力の回復強化、さらなる円高という悪魔のサイクルを断ち切るために抜本的な対策をとる必要があります。 第四に、国債増発は財政法にも反するもので、近い将来の増税、すなわち消費税率のさらなる引き上げの危険を一層強めることにもなり、到底容認することができません。まだ当初予算の大部分は残されています。今こそ大規模プロジェクトや軍事費、政党助成金の削除など不要不急経費に徹底的にメスを入れて、大震災の救援・復興対策を強化すること、防災優先の立場から予算全体を見直すこと、緊急の円高対策が求められています。 補正予算案は村山内閣の政治を根本から問うものとなっており、我が党は本補正予算案に強く反対して、討論を終わります。(拍手)
○委員長(坂野重信君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(坂野重信君) 多数と認めます。よって、平成七年度補正予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十二分散会 ―――――・―――――