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132回国会参議院1995/03/15

予算委員会 第14号

発言数
219
登壇者
37
会派数
9
開催日
1995/03/15

会議録

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁松下康雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  昨日に引き続き、金融、震災対策及び行政改革等に関する集中審議を行います。  それでは、これより質疑を行います。井上哲夫君。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 私は、新緑風会を代表してきょうは質問をさせていただきます。  後ほど関連で磯村委員も加わりますが、まず大蔵大臣に二点ほど重ねて、東京共同銀行設立に伴う東京協和、安全、二つの信用組合の整理といいますか、その件についてお尋ねをいたします。  これまで私も何度も大臣にはお尋ねをしてきましたので、きょうは一つは、モラルハザードというような英語の言葉が言われますが、金融機関におけるあるいは関係者における倫理が欠如していく、その倫理の欠如が拡大、蔓延していくとすると、これもまた大臣がこれまで本当に強調されました日本の経済の動脈である信用秩序維持のために、あるいは金融システムの安定のためには今回の措置はやむにやまれぬ措置であったんだというようなことも逆に危なっかしくなると。ビールスの蔓延ではありませんが、そういうモラルハザードという言葉、英語でなくて、金融機関あるいは関係者の道徳の退廃といいますか、そういう問題についてどのような見解、所感をお持ちかをお尋ねしたいと思います。  と申しますのは、実は一つは、十三日に帝国データバンクが二月の倒産件数を発表しました。日本の企業の倒産についてはこの二月に非常にふえております。前年度の同月比では一〇・七%増の千百四十件の民間企業が倒産をしている。そして、その負債総額はやはり前年度比で九・六%増、五千五百六十二億余円。こういう倒産がふえて、その中には二十二件、阪神大震災に基づく倒産関連も含まれているようであります。  これらの倒産企業は、その債権者はほとんど配当がなく、労働債権とか国税とか優先債権がわずかに配当されるだけで、やはり自己責任で泣くわけですね。そういう観点から見ますと、今回の東京共同銀行設立に伴う件については、あれほどの乱脈の、とりわけ協和の前理事長の高橋さんですか、衆議院の証人喚問では、私は何も悪いことしていない、背任容疑はもってのほかだと、一生懸命利益を上げるためにやったんだと。  しかし、法務当局の見解もありますが、法令違反というのは一つじゃないんですね。大口貸し出しの規制を大幅に四倍ぐらいはみ出している。員外の人に貸し出し、あるいは預金も大幅にやっている。自己取引とも思われる取引を理事会の承認も得ずやっているという、法律違反は平気でやっている。そうしますと、あの証人喚問での高橋さんの証言は必ずしも私も信用できないわけですが、まさに開き直りとも受けとめられるわけですね。  一方、大蔵官僚がお二人、きのう大臣が発表されましたように処分をされました。内規の規律では最高であると。しかし、そういう意味では、この事件というのはだんだん道徳の退廃といいますか、倫理の欠如がビールスの蔓延のように広がりつつあるのではないか。そうしますと、片や倒産してやはり自己責任でやっている多くの企業や商店主がおりながら、片やこの件で金融システムの安定化のためということで公的資金を導入して、どうも倫理の後退が否めないようになっていくんじゃないか。これもまた大きな問題で心配されるところでありますが、いかがでございますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおり、これは御商売に限らず、公務員も政治も含めてあらゆる世界がそうでありますが、いわばそれぞれの責任といいますか、人の道をきちっと全うすることがいかに大事かということを改めて教えてくれているものと思います。モラルハザードというのは難しい英語でございますが、こうした道徳観の欠如をどう見るか、そしてそういうものを防止する、防いでいくためにはどうしたらいいのかということがこの事件からも大きな教訓にならなければいけないというふうに思っております。  今、モラルハザードがこの事件によって拡大しているというとらえ方もあるかもしれませんが、やはり過去のせいにするつもりはありませんが、あのバブルという経済状況の中でさまざまな融資が行われて、土地を中心にした金の動きが行われて、そういう中にさまざまな人が存在して、今振り返るとどう見ても常軌を逸しているといいますか、乱脈、異常としか言いようのない事態がまざまざとこの事件によって浮かび上がってきているというふうに認識をいたします。  単なる道徳の問題、これは経営者としてのそういうモラルの問題がありますが、今御指摘のように、法に触れている、刑法のことはまだ今後のテーマでありますけれども、少なくとも私どもの所管する限りにおきましても、自己資本の比率によって定められている基準からいっても過剰な融資が何件か明らかでありますし、協同組合としては預金者も会員以外は二割というルールを超えております。融資先も二割を超えております。あるいは役員が、理事長がみずから関係する企業に融資をする場合には事前にきちっと理事会を開いて、そこで正式な了解をとってでしか融資はしてはならないと法で決められておるわけでありますが、これも法を超えております。等々、検査との絡みでこういう条文には罰則がないというのが一つの問題、議論の対象になるかもしれませんが、罰則があろうとなかろうと法で禁止していることを破っているということは明らかであります。そのことも厳しく見詰めなければならないと思っております。  大蔵省の職員、処分はさせていただきましたが、これもそういう次元でとらえるならばまさに社会規範を犯しているといいますか、健全な国民の常識から見てその枠を超えているというふうに私どもは判断をせざるを得なかったわけであります。  改めて、行政官、公務員といわゆる民間人とのつき合いについても一定の節度が要ると。法で禁止していないにしましても、今こういう人と会食をすればどういう誤解を与えるか、一回一回、一つ一つの事例について厳しくみずからに問いかけながらやはり行動をしてもらわなければいけないということを教えてくれたと思っております。  いずれにしましても、難しい英語で、モラルハザードという言葉で議論をするのは避けますが、このことが一面大変大きなテーマである、この事件から学ぶべき、反省すべき、また出直しをすべき大変大事なテーマだということを強く感ずる次第であります。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 それで、もう一つお尋ねをしたいのは、前にもお尋ねをしたんですが、私は、大蔵省、東京都は信用組合の前理事長を告発すべきだと。それをやめられた。見送られた。これは大臣のこれまでのお答えでは、直接の被害者といいますか、両信用組合が告訴をして被疑事実を細かく確定してやっている。しかし、直接の被害者でない大蔵省や東京都はなかなかその事実の確定が難しい。だから今回見送ったという御説明ですが、証人喚問も終わりました。いろいろな事実の確定は全部済んでいる。私は今からでも告発をすべきだと思っております。  と申しますのは、きのう大臣も二人の処分に関して、知事時代の経験を踏まえてみずからその二人と面談をして、そして処分をしたと。一人は更迭までした。配置がえですね。しかし、だからといってもうこれで出てこないかどうかと言われると不安が全くないわけではない、また出てくれば厳正な処置をせざるを得ないという趣旨のことをお答えになったわけですが、もうけさの新聞では、いやいやどうも銀行局の幹部も高橋前理事長とはいろいろな関係が深かったらしいなんという記事が出て、これが真実とは申しませんが、こうなるとやはり私は告発をして、そういうもろもろ一切を司直の手でやってもらう。私は私で大蔵大臣としての職務に精励するんだと。もし告発をしますと、これは自分にもはね返ってくるわけです。  つまり、告発をしたら捜査機関に全面的に協力をしなきゃならぬ。法規上の義務はなくても当然そうなります。したがって、東京都や大蔵省は、今からでも遅くないから告発をした場合には全面協力の義務が出てくる。それによって例えば処分が重いとか軽いとか、あるいはこれは節度を超えたか超えないかとか、あるいは国家公務員法の八十二条に違反するとかしないとか、さらには九十九条に触れるのかどうかもこれは全部捜査当局の判断にゆだねることが実はできるわけです。  そういう意味で、私は今からでも遅くない。そして、東京都がああいう三百億円支援のスキームで決まっていたことを凍結した。しかし、東京都の監督は極めて大きいわけですね。その監督が大きくて、かつ甘い監督をしたのではないかと言われるなら、東京都こそやはり告発をすべきなんです。しかし、それは大蔵省にも当てはまるのではないか、このように考えますが、いかがでございますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 重ねて告発について御指摘を賜りました。  実は私自身も、一番最初この対応策を大臣室で議論しましたときにも、最終こうしたスキームで行かざるを得ないと。最初はペイオフの可能性も真剣に議論をしたわけですが、信用秩序その他総合的な判断ではこの処理しかないかなという判断をした後も、やはりこの経営者に対してきちっと責任を追及すると同時に責任をとってもらう必要がある。明らかにこれは背任ではないかと。私ども当時、概略を聞いただけでも、そういう意味では告訴、告発のことについてもしよっぱなから意識をいたしておりました。  幸いというわけではありませんが、両信組の新しい経営者が毅然として前理事長の二人を告訴するということになりまして、私たちはこの両信組の新しい経営者の姿勢を大蔵省としては公式に支持をする、そして協力をさせていただくということをもう表明を記者発表しているところでございます。大蔵省みずから、まあ東京都のことだと思うんですけれども、みずからも告訴の可能性も庁内で大分検討をしたところでございますが、これについては局長からお答えさせていただきますが、一つはやはり東京都が直接の監督機関でありますから、私どもがいただいている資料は全部東京都経由でもらっております。  そういう意味で、間接的に入ってくるデータをもとにして告発するというのは、告発の資格条件といいますか、そういう点でいささか問題があるということと、両信組が既に告訴をしている以上の大蔵省としての独自のデータといいますか、告発の根拠を持ち得るかどうかというふうなところにも一つ問題があるようでございまして、関係機関ともいろいろ非公式に相談をしながら、今のところはその可能性は大変難しいなという認識でいるところでございます。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 これ以上この問題はお尋ねをしませんが、やはり告訴、告発、告訴と告発は違うわけでありまして、私はこのまま東京都や大蔵省が告発をしないと、背任の加担をしたのではないかという勘ぐりに対してどういう答えを出していくのかという心配はあろうかと思います。  次の質問に移ります。  実はきのうも委員の方が質問をされましたが、円が非常に急騰しました。円高、あるいはこれまで産業の空洞化の根っこにある日本の対外貿易黒字の問題もあります。そこへもってきて、けさの新聞を見ますと、ついに株も大きく下がりました。ダウ平均で一万六千二百四十五円八十二銭ですか。まあこれは三月に入ると株はこういうものだという見解もあろうかと思いますが、急騰した円高に手をこまねいていた、そしてそこへ株安が襲ってきたとするならば、これはやはり私は何もしないのが、今はタイミングを見計らってのことが最もいい姿勢だなんということを言っておってはいけないんじゃないか、こう思うんです。  そこで、経済企画庁長官にこの問題についてまずお尋ねをしたいと思います。  実際あなたは、三月十日の新聞によれば、そのときには株安は出ておりません。急激な円高になったときに、日銀さんも適切な措置を考えてくれたらと、あるいはあつものに懲りてなますを吹いておってはいかぬという、いかにも公定歩合について言及されたかに私は受け取ったわけでありますが、現時点で株安まで来た。そこでどのようにお考えか、お尋ねをしたいと思います。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○国務大臣(高村正彦君) 私が記者会見で申し上げたことを正確に申し上げますと、金利は日銀の専管事項である、こういうことをまず断りました。そして断った上で、金利というのは為替だけで決められるものではないけれども、こういう事態だから為替も一つの大きな要素として日本銀行も公定歩合などいろいろ適切なことを考えてくれると思う、こういうふうに申し上げたわけであります。  いろいろな受けとめられ方をしておりますけれども、それについてその受けとめられ方が違うとかあるいはそのとおりだとか言うことは、これは日銀の専管事項でありますからそれ以上コメントは避けたいと思います。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 では、きょう日銀の総裁においでいただいておりますので、いかがでございますか、今の同じ質問でございます。

松下康雄日本銀行総裁

○参考人(松下康雄君) 為替レートあるいは株価の変動が実体経済活動には種々の影響を与えるものでございますから、私どもといたしましても、市場の動向あるいは経済に及ぼす影響などにつきましては注意深くモニターを行っているところでございます。  また、最近の為替市場の動向につきましては、私どもといたしましては、これは経済の基礎的条件を適切に反映していない行き過ぎた動きを見せているという判断をいたしておりまして、この点につきましては各国当局の共通の認識でございますので、こういった観点に立ちまして各国との緊密な連絡をとりながら、為替市場において適時適切な対策を講じているところでございます。  為替と景気との関係を申し上げますと、申すまでもなく、経済には為替や株価だけでございませんでいろんな要因が複雑に働いておりますので、現状で日本経済の動きを観察いたしますと、そこには回復の力が緩やかではございますけれども働いているということでございまして、財政、金融面からの景気を下支えしていることもまた確かでございます。  私ども、これらの動き全体を総合的に判断いたしました上で、現状は引き続き日本経済は緩やかな回復が続いておりまして、先行きにつきましてもそういった経済の自律的な回復の力が何か途切れてしまうというふうには考えがたいという判断をいたしているところでございます。  もちろんそうは申しましても、今後の景気の動向につきましては、現在の御指摘の不安定な地合いにあります為替相場の動向その他、実体経済への影響につきましてさらに見きわめてまいる必要があると考えておりますけれども、当面の金融政策の運営に当たりましては、現在程度の緩和基調を維持しながら、今後の経済金融情勢の展開を十分注意深く点検して対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 見守る見守るで本当にいい方向に行けばいいんですが、これまで見守るでだんだん追い詰められているというふうに経済界や多くの国民が思っているとしたら、私はやはり考えていただかなければならないと思っております。  そこで、この急激な円高に対処するには結局は規制緩和を一層推進する以外にない、あるいは今のままでいけば内外の価格差がますます広がる、こういう懸念があるということであります。  私は、実はきょうは公正取引委員会の委員長においでいただいたんですが、ちょっと時間がないので委員長に御答弁いただくのは割愛させていただきますが、公正取引委員会ですら内外価格差の問題は最重要課題といいますか、これはいかぬということで新たに調査を始める。そして独禁法の適用除外カルテルについても見直しをしてもらいたいという提言もしていこう、さらに政府の参入のところも考え直してもらえないかというような動きを見せ始めたわけでありますね。  そこで、この規制緩和を本当に進めるということになったら、これまでの審議の中では、例えば数値目標を示されたらどうかというのに、諸般の事情その他を考えると数値目標までは示すことはできないとか、あるいは推進五カ年計画では全力を挙げてやっておりますというお話で、特殊法人のきのうも一つの統合が出ましたが、これも四年、五年後の話でございます。  総務庁長官、五年の規制緩和推進は三年にするとか、あるいはここまで円が急騰してきて株安まで来たらこれはやはりじっとしておれないというふうな点はいかがでございますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。  昨日もお答えいたしましたが、今回の規制緩和の中間報告は、総理大臣のやはり決める中身も重要だが決め方が重要だ、あくまでもガラス張りの中で透明性を確保した形で決めていくということが重要だという意向を踏まえましてあの中間報告、中間集約をいたしました。  年度末までに五年間の規制緩和計画を策定いたしますが、御指摘のように、五年間の計画といいましてもその五年間のうちにできるだけ早く措置すべきものは措置すると。平成七年度中に措置できるもの、あるいは八年度中に措置するものという形で前倒しをいたしまして、この五年間の計画の中でできるものはできるだけ早く措置をしていくということには全力を挙げて努力いたしたいと考えておる次第であります。  同時にまた、行政改革委員会もあるわけでございまして、監視も十分やっていただく、必要とあらば勧告もやっていただく、そういう中で私たちはこの、五カ年計画も毎年毎年見直しをしていく、前倒しに努めていくという決意で対応いたしておりますことを御理解いただきたいと存じます。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 なかなか御理解と言われましても、今のお話で、経団連等は三割しか今回の規制緩和の中身はなかったとか、そういう非常に強い不満が表明されていることは御存じだと思うんですね。  これについて最後に総理にお尋ねをいたします。  実は、総理にとっては余りいい内答の記事ではありませんが、けさのある新聞を見ますと、内閣の支持率が先週の世論調査によると二ポイント下がって二七%、不支持率が九ポイントも上がって三四%になっていると。これはこの間、阪神大震災の問題あるいは行革の問題、東京共同銀行の問題、円高の問題、こういうものがあって、これが影響していると思うんですが、二七%に落ちたというのは表現は悪いかもしれませんが、こういう現実に対して総理は今どのような御見解、感想をお持ちか、お尋ねをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 村山内閣が創設されましてから八カ月余りになるわけです。私は、就任した際に、この内閣の基本的なあり方として、外交は継続をします、内政は改革をやりますということを内外に明らかにしたわけです、前内閣からの引き継ぎもありますから。したがって、この改革路線を推し進めてきていることはもう御案内のとおりであります。できれば、五十年を節目にして、過去も十分振り返りながら、新しい時代に対応できる改革と創造というものにどうして転換をしていくか。そのためにこの特殊法人の見直しも、あるいは規制緩和も、あるいは地方分権の推進も情報公開もこの内閣の課題として取り組んでいこうといって積極的に取り組んできたつもりでございます。  これからもそういう方向で全力を上げてやっていかなければならぬというふうに思っておりますけれども、今お話もございましたように、この時点におけるこの内閣の評価というものは、国民から大変厳しいものを受けているということは私も率直に受けとめております。やはり政治を担当する者として、そういう国民の率直な声に耳を傾けながら、同時にやっぱり絶えず見直しをし、反省をし、どうすれば国民のために本当におこたえできるような政治ができるのかということを心がけていくことは大変大事なことではないかというように思います。  とりわけ連立政権ですから、連合政権ですから、可能な限り透明度を高め、民主的な運営によって、そして国民にわかりやすいような、国民のコンセンサスが今の政治の合意点になるといったような方向になるようにやっぱり努力していくことが大事だというふうに考えておりますから、その支持率にあらわれた国民の声というものは厳粛に率直に受けとめながら、絶えず反省をしながらこの政権を担当していきたいというふうに考えております。

井上哲夫新緑風会

○井上哲夫君 二七%の支持率というのは、大変厳しい内容であると思うんですね。私は、今、阪神大震災で危機管理ということが大きくクローズアップをされてきましたが、行政改革についても危機管理の中に入れるべき問題だと。あるいは規制緩和の問題もしかり、さらに今度の急激な円高、株安というような経済のかじ取りも今や日本の国にとっては危機管理の一つなんだと。そういう意味では、そういう国民の目がこの二七%に出ているのではないかと思っております。よろしくお願いをしたいと思います。  関連質問のお許しをお願いしたいと思います。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。磯村修君。

磯村修新緑風会

○磯村修君 関連質問をさせていただきます。  ずっとこのところ議論されております、問題の信用組合の前理事長と大蔵官僚とのかかわり合い、こういう問題を考えていきますと、結局中央への権力の集中、こうしたことがひとつの綱紀の問題にもつながる、腐敗にもつながっていく、こういう印象を持ったわけでございます。  そうした意味合いから、権力の集中排除ということをこれから我々は真剣に考えていかなければならないんではなかろうか、このように思うわけであります。そうした問題をも念頭に置きながら、地方分権というふうなことをお伺いしたいと思うのであります。  戦後五十年という大きな節目を迎えているわけであります。そうしたときに当たりまして、長年の中央の地方への支配、こういうことを大胆に改革していかなければならないんではなかろうか、こういうことが今問われていると思うんです。また、村山総理のメーンテーマであります行政改革の大きな柱にもなっているわけでございます。  そういう意味から、地方分権への取り組み、この総理の決意というものをまず伺っておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 地方分権の推進に当たりましては、地方がその実情に沿った個性あふれる行政を積極的に展開できるよう国と地方の役割分担を本格的に見直しをして、権限移譲や国の関与の仕方等々についても検討を加え、その緩和、地方税財源の充実強化に努めながら地方公共団体の自主的自立性を強化していく必要がある、こういう観点で地方分権を進めておるわけです。  これはもう地方の時代という言葉が使われ出してから大分久しくなりますし、それからもう地方制度調査会からもたびたび提言もいただいておりまするし、諮問のお答えもいただいております。  そうしたことから考えてみて、ある意味では地方分権というのはもう大きな時代の要請、流れになっておるというように私は受けとめておりますから、この好機にやはり地方の受け持つ分野と国が受け持つ分野とそれぞれ責任分野を明らかにしながら全体として国の政治がうまくいくような、そういう仕組みというものをしっかり推し進めていく必要があるのではないかという意味で、私は、地方分権というものは当面これからの時代に課せられた重要な課題である、国の政治を変える大きな要素になるというふうに理解をいたしておりますから、決意を新たにして地方分権は推し進めていきたい。  そして、この国会にも地方分権に関する法律案を提出いたしておりますので、国会でもひとつ十分御審議をいただいて一日も早く成立をいただき、そして分権が具体的に進められていくような段取りになるように国会とも一体となって推し進めていきたいというふうに考えているところでございます。

磯村修新緑風会

○磯村修君 今回の阪神・淡路大震災、大変これからの国土計画のあり方についても大きな教訓を残したと思うのであります。首都機能の移転ということも今いろいろ国会等移転の調査会などでもって議論されているわけでありますけれども、こういう首都移転、首都機能を地方に分散させていくという意味合いにおいてもやはり中央の行政をスリム化していかなければならない、スリム化することによって移転も可能になっていくというふうに思うわけであります。  そうした意味合いと、さらに防災の面からも首都機能の移転というものは早めていかなきゃならないんじゃないか、こういうふうな感想も持つわけでありますけれども、今、私が申し上げました二つのことを含めました首都移転、こういう問題につきまして総理にお伺いしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、委員から御指摘のございました首都機能の移転とそれから震災対策といったようなものを総合的に考えた場合に、極めて重要な当面の課題ではないかという位置づけについては私も認識を同じくするというふうに申し上げたいと思います。  多極分散型の国土を形成するという観点から、我が国の政治、行政、経済社会の改革を進める上でも、私は首都機能を移転するということは極めて重要な背景を持っておるというようにも思いますし、今議論になりました地方分権を推進するという立場からも極めて重要な意義を持っておるのではないかというふうに思います。とりわけ今回の阪神・淡路地区の大震災等々を振り返ってまいりますと、やはり首都機能が余りにも集中し過ぎているというようなところにもいろんな意味における問題もあったのではないかというふうに思いますので、防災対策の観点からも首都というものがどうあるべきかというようなことについて思い切った見直しをして、そして思い切った地方分散の都市づくりというものをしっかり考えていく必要があるのではないかということについては認識は同じではないかというふうに私は考えています。

磯村修新緑風会

○磯村修君 自治大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、地方分権の推進法案が今国会に提案されているわけであります。私も読みましたのですけれども、なかなかこれから、総論は賛成であっても各論の部分にいくと、なかなか前に進むのもいろいろ問題が生じて進みにくい面も出てくるんじゃないか、こういうふうな感想を持っているわけであります。  そこで問題は、どういうふうに中身をつくっていくのか。やはりこれは今まで地方制度調査会等でもっでいろいろな議論もされてきているわけなんですけれども、地方分権を具体的に進めていくためにはやはり現場の声というものも吸収していかなければ本来の意味の分権につながっていかぬのじゃないか、こういうふうに私は思うわけであります。  そういう意味合いにおいて、自治大臣が考えておりますこれからの分権への手順、それから中身をどういうふうに議論しながらしていくのか、その辺のお考えを伺っておきたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 分権につきましては、ただいま総理からもお答えを申し上げたところでございますが、一昨年の衆参満場一致の議決を契機にいたしまして、昨年九月の地方六団体の意見書の提出、あるいは村山総理を本部長といたします行政改革推進本部の分権部会の専門委員の先生方の御意見、さらには今、委員御指摘ございました第二十四次地方制度調査会の答申等を踏まえまして昨年の十二月二十五日に地方分権の大綱を閣議決定いたしまして、これを基本にいたしまして、ただいま国会で御審議をいただきます地方分権推進の法案をお願いしたところでございます。  この法案はむしろ基本法とも申すべきものでございまして、この法案の中におきます専門委員会の委員の先生方によりまして、そして具体的個別にそれぞれ地方団体の意見をも聞きながら、国の権限をどのようにどの部分を地方に移していくかという議論をいただき、これを内閣にお示しをいただきまして、内閣はこれをまた推進していくということになるわけでございますし、さらに専門委員の中には、委員会に所属する事務局を設けましてこれを推進する大きな方向づけを事務的に補佐しますとともに、またこの中にそれぞれ地方の意見を集約してまいるはずでございます。  私ども自治省といたしましても、この専門委員会の先生方の意見が地方の意見を十分集約していただくようにこれからもお願いをし、期待をしていきたいと存じます。  また、地方みずから行政改革を行うことによりまして、そして分権を受けるにふさわしいいわゆる地方自治体を構築し、地方にも先ほど御指摘のありましたような幾つかの不祥事も出ております、それだけに、地方がみずからの受け皿をつくることにも私どもも積極的に地方公共団体を指導してまいりたいと存じておる次第でございます。

磯村修新緑風会

○磯村修君 この地方分権を推進していく、今、大臣が言われましたように、推進法は一つの基本法的な性格であるとおっしゃられましたけれども、やはり基本法という性格である以上はここにいわば具体的にこういう方向を行くんだというふうな、そういう部分が明確にある程度示されていてもいいんではないかというふうな気がするんですね。  一般が地方分権はこれからどういうふうにどういう方向に進んでいくのかということを理解していくためには、やはりこの基本法を読んでも、明確にしていく点、例えば機関委任事務をどうするのか、あるいは財源をどうするのか、何か一つの目安になるようなそういう具体性というものをやはり基本法の性格である以上は明示しておく必要があったんではなかろうかというふうな印象も持つわけなんですけれども、その辺、大臣、いかがですか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 今回の地方分権推進法案におきましては、国と地方公共団体の役割につきまして、国は国際社会におきます国家としての存立にかかわる事務等を所管し、国が本来果たすべき役割を重点的に担い、地方公共団体は地域における行政の自主的かつ総合的な実施の役割を広く担うこととされておるわけでございます。  このような基本的な考え方に沿いまして、先ほど申し上げましたように、具体的に権限移譲を推進していくことになろうかと思うわけでございまして、これによりまして国と地方公共団体が分担すべき役割は明確になってくると私は考えておるところでございます。  地方分権を推進しますことは、現村山内閣の重要な課題の一つと位置づけられておるわけでございまして、二十一世紀に向けまして次代にふさわしい国と地方の関係を確立していくためには、地方分権推進法案をできるだけ早く今国会で可決決定をいただきまして、早期に専門委員会をつくり、事務局を設置して具体的な取り組みにかかってまいりたいと考えるわけでございます。

磯村修新緑風会

○磯村修君 時間がなくなりましたので、また別の機会にいろいろとお伺いしたいと思っております。  最後に労働大臣にお伺いしたいんですけれども、今、大変異常な円高ということで、非常に産業もまたそこで働く人々もいろんな不安を抱えてきているわけです。産業界も今、大変この異常な円高によって投資意欲というものも冷え込んでいるというふうなことも言われております。そしてまた、そこで働く人々も雇用の確保というふうなことも大変心に念じているわけであります。  そういうことで、こういう新たな経済情勢の中でもって雇用の保障というものをしていかなければ、これからの経済、いわば生活主導型の経済社会をつくっていくためにも大変これは大きな障害にもなるわけです。ぜひこの雇用保障というものを、大臣も真剣にこれから先、取り組んでほしいと思うわけでありますけれども、今、労働省として、雇用の維持とそれから確保ということを前提にした職業能力の開発あるいは抜本的な拡充というふうな面での、いわば完全雇用に向けての雇用の対策、この辺の考えをお伺いしておきたいと思います。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○国務大臣(浜本万三君) お答えをいたします。  議員御指摘のように、最近の急激な円高の進行などを背景にいたしまして、製造業の生産拠点の海外移転や、それから製品輸入の増加の動きが加速をしておるような状況でございます。こうした動きは今後の日本の産業構造を大きく変化させることになると認識をいたしております。  こうした中で、産業間の労働移動を余儀なくされるケースも多くなることが見込まれるわけでございますが、その場合に、労働移動の前後で新たな業務に適応し得る職業能力をできる限り身につけていただき、できる限り失業を経ない形で労働移動が可能になるように支援をしてまいりたいと思っております。この一環といたしまして、今国会において特定不況業種雇用安定法の改正をいただくようにお願いし、先般成立を見せていただいたわけでございます。  また、最後の御質問の中に、完全雇用を達成するためにはどうしたらいいのかということについてのお尋ねがございましたので、それについてお答えをいたしますと、完全雇用を達成いたしますためにはどうしても、労働時間の短縮を図り新しい事業分野の開拓を行いまして雇用の創出を図り、さらには職業能力の開発などが非常に重要なことになるのではないかと思っております。  政府といたしましては、昨年の十二月に産業構造転換・雇用対策本部というのを設置いたしまして、政府が一丸となりましてこのような問題に真剣に取り組んでおるところでございます。

磯村修新緑風会

○磯村修君 ありがとうございました。終わります。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で井上哲夫君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、橋本敦君の質疑を行います。橋本敦君。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 日本共産党の橋本敦でございます。  今、問題の東京協和、安全という信用組合の乱脈な経営実態が明るみに大きく出てまいりまして、こういった乱脈な経営をやったところに国民の税金や公的資金を使ってどうして救済をする必要があるのか、こういった国民の批判は大きく高まっております。  本来、信用組合というのは、言うまでもありませんが、法律によって地域の商工業者、勤労者、こういった皆さんの自主的経済活動、これを基本として地位向上を図るということで地域に密着して運営されるということになっておりますから、そういった法の基本性格を曲げてはならぬためにいろんな法律上の制約が課せられているわけであります。  ところが、この二つの信用組合はこういった法の制約、これを数々の面で犯した乱脈な経営をやってきたことはもう明らかであります。ここに大蔵省とそれから東京都が合同で検査をした結果出された協和及び安全に対する示達書、いわゆる業務改善指示がございますけれども、この中でもこの問題は具体的に厳しく指摘されております。  例えば協和に対する平成六年十二月六日の示達書によりますと、法令等の違反として、まず大口集中貸し出しが法定限度をはるかに超過して貸出総額の八一・三七%、八百五十七億円にも達していること。しかも、これらの大部分が不良債権化していること。そしてもう一つ、法定限度二〇%と定められている員外預金比率はこれまた八三・六五%、こういった状態であること。さらには、理事会の承認を得ることなく高橋前理事長らが自分の関連企業に大口集中貸し出しを行い、しかも審査会の委員全員が否決した案件さえ理事長の一存で強行したと、こう厳しく指摘されております。  このような乱脈な状態は今に始まったことではなくて、前年の平成五年夏の検査の結果出された平成六年二月二十八日付の示達書でも同様でありまして、そこでは、信用組合本来の特質である地域との関連性を全く持たず、理事長関連企業中心の取引が大半を占め、公的金融機関本来の性格に反する運営が行われ、重大かつ深刻な問題があると、こう指摘されています。  大蔵省、このとおり間違いありませんか。 

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 東京都から提出されました資料の中にそのような記述があると存じております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 この示達書を見れば国民の前に乱脈経営実態は明らかになる。だから国会は議決して、これを国会に資料提出せよと要求している。ところが、これを出さない。大蔵省は、当事者の責任は、国政調査権の侵害、国民の知る権利を妨げるものとして重大な問題ですよ。  さらに進みますが、とりわけ重大な問題として、この両理事長による信用組合の私物化なんですね。つまり採算を無視して高金利で大口預金をどんどんかき集めて、それを自分の関連企業に流し込んでいくわけでしょう。そうした結果、まさに背任どころか資金の横領とも言っていい状況が続いて、一体どうなっていったか。  平成六年三月末現在で高橋、鈴木両前理事長に対する協和、安全の理事長関連の貸し出しはどうなっているか。そのうちどれぐらいが回収不能に陥っているか。大蔵省、明らかにしてもらいたい。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 平成六年三月末におきます高橋前理事長関連の融資額は六百六十四億円でございまして、このうち不良債権額は六百三十億円、回収不能額は四百四十九億円となっております。  また、鈴木前理事長関連の融資額は五百九十八億円でございまして、このうち不良債権額は五百九十五億円、回収不能額は五百三十四億円となってございます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 お聞きのとおりです。自分の関連企業に注ぎ込んだ金が九割方全部、不良債権、回収不能。ひどいことおびただしいでしょう。  ところが、証人喚問でこの高橋氏及び鈴木氏は、こういった違法な運営については百も承知の上でやってきた。緊急避難だとか、やむを得なかったとか言って開き直っている。悪質きわまると言わねばならぬが、こういう証言を聞いて、大蔵大臣、どうお感じになりましたか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) その点については私も当初から、まさに目に余るといいますか、怒り心頭に発するぐらいの気持ちを強く抱きました。乱脈といいますか、常軌を逸しておりますし、このこと自身は、もう経営破綻という状況の前に、改めて二人の理事長の責任が大変大きいという認識を持った次第であります。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 両理事長の責任が大きいということだけでは済まされない。私はこの問題について、歴代政府の金融行政上に重大な責任があると思います、  大体、この協和の高橋前理事長は、バブルの波に乗って、自分の企業であるイ・アイ・イ、それに日本長期信用銀行、以下長銀と言いますが、ここから莫大な融資をさせて、そしてまた長期信用銀行も役員を送るなど、まさに二人三脚の形でアジア・太平洋にどんどん投資をして、アジア・太平洋のリゾート王、資産一兆円の男と、こう言われてきたというんでしょう。その破綻がバブルが崩壊をしてひどくなってきたわけですが、あのバブルの崩壊の中で、住銀・イトマン事件を初め、橋本大蔵大臣も辞任なさったいろんなスキャンダルが金融スキャンダルとして噴き出てきた、まさにその一環ですよ。だから、そういう意味では、大きく言えばバブルを生んだ自民党政治に根がある事件だと言ってもいいと思うんです。  大蔵省は、平成元年に長銀に対する業務監査を行っていますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 各金融機関には、検査の緊急性や当局の検査体制等を勘案しまして、その必要に応じて随時検査を行っておるところでございます。  長銀についても同様でございますが、最近時点におきましては平成四年に行っておりますが、御指摘の平成元年にも行っていると承知をしております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 時間がもったいないからさっと答えてくださいよ。  その時点で、まさに長銀がどれだけ過大な融資をイ・アイ・イ・グループに対してやっているかという状況が私はわかり得たと思うんですが、あのバブル景気の中で適切な指導をしないでこれを放任してきたというのが当時の金融政策であった。次に、細川、羽田政権のもとでは大蔵だけの責任はさらに明確になりますよ。  平成五年、細川政権が生まれましたが、その平成五年の八月に大蔵省と東京都は合同検査を行っている。この時点で、さっきの示達書でも明らかになったように、数々の法令違反が明らかになってくるわけですが、当時、既に協和が六百十億円、安全は七百九十億円、こういう不良債権を抱えていたこと、そしてその回収不能額は両信用組合合わせて四百九十億円、これだけに上っているという事実は、大蔵省、間違いありませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 東京都の検査に協力をして行いました結果によって明らかになっております数字につきましては、御指摘のとおりでございます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 だから直ちに手を打たなきゃならぬでしょう。ところが藤井大蔵大臣はどうだったか。何もしなかったですよ。  藤井大蔵大臣のこの点の責任について私も重いと思っていたら、きのうの閣議後の閣僚懇談会で早速閣僚の中からやっぱりその点の指摘はあったという報道がありますが、野中自治大臣、御見解を述べられたようですが、どういうことでしょうか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 今回の問題につきましては、委員御指摘のとおりに、一昨年の東京都と大蔵だけの検査の際に指摘されたときにきちんと整理をされておったならば、今日のような不祥事は拡大をしなかったであろうと認識をしております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 総理、総理の意見も聞きたいんですが、藤井大蔵大臣はその当時、平成五年、六年、自分が理事長をやっている西山荘カントリー倶楽部、ここへ担保預金なしで二十八億七千万円融資させているんです。融資を受けているんです。大蔵大臣が監督しなきゃならぬ事態が起こっているその問題で、自分の理事をしているゴルフクラブにこれだけの融資をさせて、これで監督できますか。  こういう政府の姿勢は私は問題だと思いますが、総理、あなたの総理のときではないにしても、どうお考えですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 個々の具体的な問題について、私も確たるものを握っているわけではありませんから、したがってコメントは差し控えたいと思いますけれども、これだけ混迷をきわめておるような乱脈経営に対する責任というものは厳しく問われなければならないというふうには考えています。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 あなたは総理になって抽象的な答弁を大変たくさんするようになったと私は思いますね。責任をとりなさいよ、明確に、答弁に。  いいですか。村川政権になってから大蔵省の責任はさらに重大ですよ。これはもう数々指摘されている。長銀が手を引いた後、高橋氏らは高金利をえさにしてどんどん大口金融を集めにかかるでしょう。そして、それをどんどん員外あるいはその他に投資をし、自己貸しもやっていくわけですが、大蔵省に聞きます。平成五年の検査から平成六年の検査までの間、この員外預金、これはどれぐらいふえていますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 両信用組合の員外預金の比率でございますが、東京協和信組におきましては七二・八五%から八三・六五%に、また安全信用組合におきましては六〇・〇九%から六七・六七%に増加しておりまして、その増加額は合わせて約五百六十億円となっております。 

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 そのとおりですね。だから、ますます信用組合の庶民的な地域性という基本性格はゆがめられてきてしまったわけですよ。  そこで、こういった問題について大蔵省がどういう処置をとったかというと、この検査の後、四カ月たった十二月六日に東京都が先ほど紹介した業務改善命令示達書を出した。それまで何もしていないわけです。だから、この点で現大蔵大臣の責任も私は重いと思いますよ。  はっきり武村大蔵大臣に聞きますが、こうした点について東京都とともに大蔵省も責任があることを率直にお認めになるべきだと思いますが、いかがですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 一昨年の検査の後、東京都は、その事態を重視して厳しく経営改善の指導を行っていきますと、こういう姿勢をとられたわけであります。大蔵省も、機関委任でございますから、東京都のそういう判断を了として、その後、結果として言うならば、一昨年と昨年の検査までの一年間、経営改善の実が上がっているところか逆に、今御指摘があったように、不良債権も回収不能額も大きく膨らんでいる、言ってみれば東京都の指導に沿わないで、ある意味では無視をして経営を悪い方向にぐんぐん進めてしまったというふうに言わざるを得ません。もちろん第一義的には経営者みずからの責任が問われるべきでありますが、監督官庁としてもその実が上がらなかったことについてはそれなりの責任を感じなければなりません。  大蔵省としましても、この事態が昨年明らかになってからは日本銀行ともども、去年の秋でございますが、真剣にこの事態を見詰めて、どう対応していったらいいのか、東京都だけの力ではもう処理できないという事態の中で今回のようなスキームを考えさせていただいたわけであります。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 経過を聞いていない。処置することが遅過ぎる。責任があるじゃないか。責任がないというんですか、大蔵省は。はっきりしてくださいよ。ないというわけにはいかぬでしょう。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 私どもは、日本銀行、東京都、大蔵省、三者がこういう事態を冷静に見詰めて、金融機関や預金に対する国民の信頼が損なわれることのないように、いわゆる金融不安が起こることのないように精いっぱいの知恵を出し、今、責任を全うしているところであります。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 だめだよ、そんなことでは。まるで反省の姿勢がないじゃないですか。許せないという感じですな。  あなたは正森議員に衆議院の集中質疑で追及をされて、こんな事態を招いたことに対して行政の監督責任はあると、「東京都と大蔵省で監督責任を投げ合っているつもりはありません」とはっきり答えています。そのとおりでしょう。だから、はっきりと大蔵省の責任があるということを認めるべきですよ。もういいです。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) これは衆議院でも一貫して申し上げておりますのは、別に東京都となすり合いをするつもりはないんです。当初、衆議院の質問は、大蔵省の責任じゃないかと、専らそういう質問が多うございましたから、別に責任回避をするつもりでなしに、第一義的には個々具体的な信用組合に対する監督の責任は東京都でありますと、しかし大蔵省もそういった機関委任事務をしていることも含めて金融システム全体の責任は負っておりますから、その限りにおきましては責任を感じておりますと、こう答えてまいりました。この答えに今日も変わりはありません。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 初めからそう言えばいいじゃないですか。  次に責任のある重要なのは日本長期信用銀行、長銀と略称しますが、長銀ですよ。高橋前理事長のイ・アイ・イ・グループに対して長銀はどうかかわったか。大きなときで六千億円の融資もやっている。そして副社長以下延べ三十人の社員も送り込んでいる。そして莫大な海外事業投資を共同で事実上進めてきた。この高橋の協和信用組合に五○%近い融資をして顧問を派遣していることも、これも明らかになっている。まさに長銀は事実上の親会社と言ってもいい。  そういう状態ですが、今度はバブルが崩壊すると、いよいよ両信用組合をその完全管理下に置いて、日計表は出させる、そして毎日の貸し金あるいは金銭の出し入れについては一々長銀とのつながりのあるオンラインシステムを通じて報告をさせる、こういった状態で管理をしてきたことも明らかですね。ところが、平成五年七月九日に突如一斉に撤退をしていった。その後、今お話しのような両信用組合の乱脈経営は悪化の一途をたどっていく。  こういう一連の経過を見ると、この長銀も今日のこの問題について責任があることは明確ではないかと思いますが、大蔵大臣、どうお考えですか。  大蔵大臣でいい、時間がないから。責任があると大蔵省が考えているかどうかでいいです。どうして答えられないんだ、大臣が。こんなものは政府委員に答えてもらわない方がいい。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 銀行局長、先に答えなさい。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) ちょっと先に答えさせていただきます。  日本長期信用銀行は、かつてイ・アイ・イ・インターナショナルのメーンバンクでございました。一九九一年七月から九三年の七月まで同社のリストラ計画等の実施に協力していたものと承知しております。  ただ、そのかかわり合いにつきまして、先般、証人喚問におきまして高橋、鈴木両証人から証言があったところでございますが、その内容と、他方、日本長期信用銀行の三月九日付のニュースリリースにおいて述べられている内容には少し隔たりがあると思います。その当事者間で見解の食い違いが見られる点につきまして、私どもから今の時点で断定的なことを申し上げるのは難しゅうございますが、その点については今後、事実の解明に努めてまいりたいと存じます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 私は答弁をちゅうちょしたわけじゃありませんが、私自身の認識としては、ここにイ・アイ・イ・グループがありますね、この大将は高橋氏。こっちに長期信用銀行がある。ここに協和信用組合があると。この二つの関係は大変深いわけですね。そして、この事業を通じて信用組合とも何らかの関係があったことも事実です。  そういう意味では、長銀のイ・アイ・イに対する責任でなしに、この信用組合に対する責任はどうかということになりますと、かなり証人喚問も含めて両者の意見に差がございますから、大蔵省は、今はコメントしませんが、それなりの責任を認識いたしているつもりでございます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 そこは重大ですよ。いいですか。高橋、鈴木両証人は、言っていること全部私は真実だとは言っていませんよ。しかし、国会に出て宣誓の上、うそを言ったら偽証の制裁がある、そういうもとで証言したんだよ。ところが、その話を国会の外で聞いて長銀が一方的に自己弁解している。それとの食い違いがあるからということで、長銀のそういう見解をかばうような発言をするとはこれは何事ですか。不見識ですよ。そんなことを言うなら長銀の堀江頭取を証人喚問すべきですよ。そして証人喚問して、どちらも証人喚問した証言として対比するのが事の道理だ。  委員長、私は参考人じゃ許せない、堀江氏の証人喚問を要求します。理事会で協議してください。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 協議してもいいんですけれども、これは理事会で既に方針を決めておりますので。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 再協議してください、(「だめだ」と呼ぶ者あり)再協議をやってください。  もういいです。次に行きます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 今、私は長銀の言い分をカバーするつもりはありませんよ。両者食い違っているという事実を見詰めて、私どもがどっちが正しいということはここではコメントしませんと申し上げているわけであります。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 配付資料をごらんいただいたらわかりますが、この配付資料は、私が調査の過程でイ・アイ・イの密接な責任ある関係のある立場の人からもらったものであります。  これによりますと、長銀がいかに多くの役員を派遣しているか、そして田中重彦氏が副社長に就任をして、代表権を持つ代表取締役に就任している。それは資料③の登記簿謄本で明白であります。  そのほか、長銀自身がその当時つくって持っていた組織図があります。これによりますと、イ・アイ・イ・グループの重要関連部門を全部押さえて、事実上業務方針決定についてはイ・アイ・イが主体性を持つのでなく長銀が支配権を持っているという、そういう状況が明白になるはずであります。この点の資料はそういう意味で詳細に検討していただきたい。  それからもう一つ、武村大蔵大臣にも聞きたいと思うんですが、長銀が撤退した理由は、長銀がフランスの銀行から訴えられるおそれがあったからだという話を高橋証人はしましたね。私は調査しました。そして、イ・アイ・イの責任や関係ある方から直接事情も聞いたんですが、そのとおりです。  イ・アイ・イは、フランスのパリでホテルの買収にかかった。ところが、そのホテルの買収に関連をしていろいろ金銭債務が残ってきたものですから、フランスの銀行は、これはバンク・ウオルムといいますが、パリのホテル・デュベリェから買収に関連をして長銀に支払いを要求する裁判を起こすという、そういう状況が出てきた。  大蔵大臣、ホテルを買いに行ったのはイ・アイ・イですよ。いいですか。ところが、フランスの銀行、フランスのホテル・デュベリエがどうして長銀に対して裁判を起こすことができるのか。これは不思議だから私は聞いてきた。  そうすると、はっきりしたことは、このイ・アイ・イの海外事業は、今言ったように、まさに長銀が実質的に支配権を持つそういう仕組みと、長銀の過大な融資、これを基本にやられているから、まさにそれは長銀の責任を負うそういう問題だと。そこで法律上から言えば、いわゆる法人格否認の法理、つまりイ・アイ・イは形だけで、本当の法律上の責任主体は長銀であるということで、フランスの方では長銀を相手に裁判することを検討し始めた。この情報が入って、それは大変だというので一斉に引き揚げたんですよ。  つまり私が言いたいのは、長銀がまさにイ・アイ・イ・グループ事業の法律的責任を負う主体であると、そう見られるほど支配権を持っていたということは、国際的にそういう議論まで出ているということです。こういう経過は御存じですか。御存じかどうか、それだけ聞きたい。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 詳細はわかりませんが、報道等で承知をいたしておりました。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 その程度でしょう。だから、長銀の責任がどうかということについては大蔵省は真剣な検討が足りませんよ。だから、こういう長銀の責任をもっと明確にしないでこの問題について国民の税金や公的資金を使って救済をやるということは、これは見直さなきゃならぬということはこのことからも明らかだ。長銀の責任の徹底的解明を国会もやるべきだと思います。  もう時間がありませんので、さらに次に進んでいきますが、そのほか官僚との癒着、それからさらには山口衆議院議員や中西衆議院議員とのあの癒着の問題、これもひどいものだったですね。この問題について今まで多くの議論が出されてきたからもう言いませんが、自治大臣、六千万円もパーティー券をこのイ・アイ・イの高橋氏に中西氏は買ってもらった。一枚二万円として三千人分だ。こんな三千人分のパーティー券を買って、自分の従業員何人いますか。三千人もいませんでしょう。まさにこれはパーティー券に名をかりた政治献金だ。寄附だ。  自治省に聞きますけれども、中西氏はこの六千万円、届け出していますか。どうですか。

谷合靖夫自治省行政局選挙部長

○政府委員(谷合靖夫君) パーティーの開催主体が政治団体がそれ以外の団体あるいは個人か、そうした具体的な事実関係を承知しておりませんけれども、あらかじめお尋ねのありました中西議員の明確な関係を持っております指定団体について調査をさせていただきましたが、指定団体については東京都の選管の指定団体が二、和歌山の選管の指定団体が二で、それぞれの公報で確認をしたところ、イ・アイ・イからの寄附の記載はないという報告は受けております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 それじゃ送った方はどうかといいますと、送った方はこれは使途不明金で隠したということもはっきりしているんだが、法律上は寄附の制限がありますね。政治資金規正法の二十一条の三ですが、それによりますと、当時のイ・アイ・イの資本金からして最高限度額は政党候補者関係で七百五十万、それ以外の政治団体には三百七十五万、六千万円の寄附なんというのははるかに限度を超えているんですね。これは明らかに政治資金規正法違反。中西氏も政治資金規正法十二条違反、五年以下の禁錮または百万円以下の罰金だ。そしてまた送った方も政治資金規正法違反、二十六条で一年以下の禁錮または五十万円以下の罰金だ。だから、これが正式に寄附だとすれば両方が犯罪行為をやっているんだ。  政治家がこんな政治資金について不透明な違法と見られるような行為をやっていいのかということですが、自治大臣、いかがですか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 私ども個別にコメントするべき立場ではありませんけれども、政治不信を払拭するために政治家みずからが厳しく今後、倫理の確立に努力をしなければならないことであると考えております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 決まり切った当たり前のような答弁ですけれども、本当に倫理の確立をやらなきゃならぬが、その政治倫理にもとるようなそういう疑惑、そして山口議員の自分のファミリー企業への四十億に上る協和からの融資というこういう問題を絡めて、しかも長銀の重大な責任も絡めて、国民から見ると疑惑だらけでしょう。  こういった問題を徹底的に明らかにしないで、国民の税金や公的資金でこの信用組合の救済をやるということについては重大な批判が出ているのは当たり前でしょう。どうしてもこの問題についてはそういう意味では徹底的な解明と同時にこの計画の全面的な撤回をやって、国民が納得できるようにしていかなくちゃなりませんよ。  いいですか、総理は、被災者の人たちに、あの震災で財産をなくした、個人補償をしてあげなさいと言ったら、どう言いました。お気の毒だが、自立自助、自己責任でやってくれ、こう言ったでしょう。出さないですよ。  ところが、この両信組がこれだけ乱脈をやり、官僚、政治家と結び、こういうことをやって破綻をすると、自分で再建ができないという、自力再建ができないというそういう文書を出させて、それで国民の税金で救ってやる。道理が合いますか。私は、こういう政治はまさに道理が通らない、そういう政治だと思います。  この問題については、この際思い切ってこうした計画は白紙に戻して、金融政策全体の責任を明確にしていくように処置をすべきであるということを強く要求して、質問を終わりたいと思います。時間がありませんから総理の答弁は求めません。  以上です。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で橋本敦君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、西野康雄君の質疑を行います。西野康雄君。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 新党・護憲リベラル・市民連合の西野康雄でございます。よろしくお願いをいたします。  農水大臣、私、ここに淡路だとか神戸の名産のイカナゴのくぎ煮というのを持ってまいりました。小さいお魚でございます。今がちょうど句でございまして、漁師さんが一生懸命おとりになっているんです。ところが、ことしは余り売れません。というのは、兵庫の方が自分のところで、しようゆだとかみりんだとかで味つけして御自分でおつくりになるんですが、ライフラインが復旧しておりませんので御自分のところでつくることもできないということで、随分と漁師さんも売り上げが伸びないということでちょっと悩んでおられたりもいたしております。  淡路、須磨、垂水、あのあたり、明石もそうですけれども、いろいろと魚種も豊富なところでございます。ところが、阪神・淡路大震災で大変な被害を受けました。被害を受けたのは、何も今まで質問を集中してきた陸上だけではございません。漁業も直撃をいたしまして、岸壁の亀裂、沈下、破損、ノリ工場、ノリ網、いろいろと被害が二百五十億円に上ると言われておりまして、施設復旧のための財政援助の条件の緩和とか、あるいは護岸、防波堤の港湾整備が今、急がれているところでございます。  今どのような対策をとっておられるのか、それから今後どのような対策を講じようとなさっておられるのか、漁師さんによくわかるように親切に御答弁をお願いいたします。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(大河原太一郎君) 今回の大震災に伴う水産関係の被害につきましては、漁港が二百三億円、それから共同利用施設が九億円、それから漁業者のノリ養殖加工施設が約十億円というふうに承知しておりますが、これについては、財政援助の第一歩としては一月二十五日に漁港については激甚災の指定、また共同利用施設については二月八日にこれを行いましたし、また個人の養殖業者に対しましては農林漁業金融公庫から超低利の、また貸付限度の大幅な増加とか、あるいは据置期間の延長というような資金を提供したところでございます。  さて、現実の復旧の状況につきましては、緊急を要するものについては応急工事を漁港については行いまして、さらに本格復旧のための査定、これは先週全部完了いたしました。また、共同利用施設につきましては来週いっぱいに終わる予定でございまして、復旧工事の工事発注が順調に行われるものと思っております。  それから養殖等につきましては、これは断水のための加工施設の災害でございますが、通水が始まりまして、漸次施設の修理が進みまして、それに伴う生産が再開しております。私どもの報告をちょうだいしているのでは、大体平年水準にノリの加工は戻っておるということでございます。  なお、当然でございますが、大震災に伴う漁港修築工事等の設計の強化等については、平成六年度の補正予算等においても経費をちょうだいしておりまして、早急に進めたいと。  以上でございます。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 後からイカナゴのくぎ煮をお部屋に届けますので、御賞味ください。  大蔵大臣にお伺いいたしますが、三月二日、火災保険の質問をいたしました。その際、保険会社が親切に親身になってやはり対応していただかなければいけない、こういうふうな御答弁をなさいました。  その後、火災保険の不払いに対する不満の声というのはさらに高まっております。随分と集会等も開かれております。県も震災にかかわる損害保険の相談というので、言うたら損害保険一一〇番、こういうのを開設いたしました。この中間報告が三月十三日になされましたが、火災保険にかかわる不満というのは大変多うございます。要約すると、何でもかんでも地震のせいにして、火災に遭っても保険は支払わないと、こういうふうなこと。それから説明不足、あるいは契約を組んでから約款を送ってくる、こういうふうな例もあるようでございます、こういう商品を売ることを許可した大蔵省の責任を問う声もやっぱりいろいろな集会で出てきております。  官民一体で復興に向けて努力をしているときに火災保険会社の焼け太りの状況というのは、焼け太りという表現が正しいかどうかわかりませんが、庶民感情としては、一生懸命保険を掛けてきたのに、地震が起きてから一日たってからのも七十二時間以内はみな地震ですので払えませんと、こういうふうなことばっかりなんですね、私、そういうふうな意味において、大蔵省の業界への指導というんですか、こういうのはやっぱり求められるんじゃないだろうかと、こう思うんですが、どうですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 御指摘のような、何もかも地震のせいにして払わないとか、非常に不親切な対応がなされているのが事実であるとすれば、これは、反省をしなければならないと思いま  しかし、御理解いただきたいのは、もう改めて申し上げる必要もないわけですが、火災保険については主な契約、主契約に対して附帯契約として地震保険があるわけでございまして、一般的には意思表示がない限りは地震保険が契約されるという建前になっております。  問題は、こういう大震災でございますから、保険会計がパンクするという言い方をしてもいいんですが、損害が広範で被害件数、損害額とも膨大な場合には対応し切れないことが一つの考え方の基本になっておりまして、通常は地震保険という形で、附帯された条件で保険料を払っていただいた方に対応ができるということになっているわけであります。しかし、地震火災費用保険金という制度もございまして、三百万円を限度として契約の保険金額の五%までは支払う、これが原則でございます。  ぜひ改めて、各保険会社も窓口で極力親身になって関係者の対応に当たっていただいているはずでございますが、一層そういう努力を指示いたしたいと思っていますし、個々の企業、会社で不満な方については阪神大震災地震保険苦情処理センターも設けられております。そのことも含めて大蔵省も一層指導の徹底に当たらせていただきます。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 次に建設大臣にお伺いをいたします。  芦屋浜シーサイドタウンについての重ねての質問ですが、高層マンションと一戸建てがうまく組み合わされた町として一九七五年に兵庫県企業庁が造成、埋め立てをしたのがシーサイドタウンです。広さは百二十五・六ヘクタール、住民数約二万人でございます。  この町が、液状化現象で高層マンションは傾き、一戸建ては半壊。そして倒壊した県住宅というのは、分譲した県住宅供給公社が八三年に実施した土質調査では、砂の層が液状化の目立った南部地域に広がっている、こういうふうな結果です。  一点は、県のパンフレットがうたっているように、関東大震災以上の地震にも大丈夫という言葉を信じて移り住んだわけですね。ところが最近、新聞記事によると、県は関東大震災級の震度五に耐えられるように埋め立てた、今回の揺れは予想を上回っていたと弁明しております。この弁明は大うそで、関東大震災が震度五であったという根拠はどこにもございません。そしてまた、こういう逃げ方というのは許されないと思いますし、特別認定を与えた建設省として徹底的に原因究明に努力していただきたいことと、県公社は天災による住宅損失は住民負担とするというふうに譲渡契約書を交わしたと、こういうふうに逃げておりますが、片一方で募集するときに、関東大震災以上の地震でも大丈夫とPRをしておるわけですね。  今後いろいろと住民の陳情もあるでしょうけれども、住民の意向や思いというのをきっちりと聞いて、被災者の納得のいくような措置というのを講じていただきたいと思うんですが、建設大臣、いかがでしょうか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お話がありましたように、原因究明は徹底的にやらなきゃならぬと思っておりますが、専門的なことでございますので住宅局長の方から答弁をさせます。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○政府委員(梅野捷一郎君) 御説明させていただきます。  二つあったかと思いますが、まず高層の関係の問題についても当然、今、大臣から申し上げましたように、徹底的に原因の究明をしなくちゃいけないし、また客観的な解明でなければいけないということで、私どもといたしましても、県と協力いたしましてきちっとした調査が進められるように準備を進めさせているところでございます。  それから戸建て住宅を初めとする公社の問題につきましては、被害を受けられた住民の方々から調査並びに復旧等についての御要望が出されていることも承知をしているところでございまして、私どもといたしましては、公社に対しまして早急に被害の原因についてきちんと調査を行って、また被災者の方々とよくきちんとしたお話し合いをするように指導しているところでございます。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 続いて建設大臣にお伺いをいたしますが、先日成立した被災市街地復興特別措置法、これによって阪神・淡路の被災地においても復興を目指しての町づくり案が発表されました。  ところが、この町づくり案は一方的であるというので、もう大臣も新聞報道等で御存じでしょうけれども、住民の反対運動が相次いております。やはり住民の意向を十分に酌んでそして意向を尊重しないと、反対運動が出てかえって復興がおくれるという危険性もございます。   どうも少し神戸市あたりを見ましても行政主導型で、住民への説明を省いて一方的に抑え込もうとしている、そんなところが見えております。住民の意向を十分に聞くようなそういう指導もしていただきたいし、かえってこれを無理やりやると復興を遅くすることになるんじゃないかな、そう思うんですが、どうでしょうか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お答えしますが、今お話しになったことはテレビや新聞等で放映、報道されております。私たちは救援から復旧へ、復旧から復興へと急ぎ足でやろうというのが基本方針でございまして、被災市街地におきましては、今やりましたのは建築基準法八十四条で面的に一応の線を引っ張ったわけです。  土地区画整理事業や市街地の再開発あるいは都市計画の決定手続等が進められて、きのう神戸で審議会があって二十一対二で一応決まったと。しかし、反対運動があるということで協議の結果、私たちはあの措置法に問題がありました、理解と納得を得てということでございますが、審議会では合意を得てというふうに変えております。それほど我々としては民意を尊重してやらなきゃならぬ。  今それぞれ説明しておりますけれども、区画整理事業でこういうふうな地図だけをやったのではいかぬので道路その他も一応書いておりますが、あと二年間も、これから計画をして実施するわけですから相当の時間がかかるだろう、その間に十分話し合って一応の面的な整備と網をかけたということでございますので、話し合いをこれからやって住民の意向をよく尊重して理解と納得を得、合意を得ながら進めていくというふうな方針は変わりありませんし、私の方からこのたび副知事にも出しておりますので、よくそういうことについては認識をしていっておるというふうに理解しております。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 阪神・淡路大震災に伴いまして、いろいろ無料相談のコーナーが弁護士さんたちで設けられました。弁護士さんもしかしながら生活があるわけです。  そこで、一九九三年、衆議院法務委員会で法律扶助の充実決議がなされておりますが、そこから先進んでおりません。このたび、阪神大震災の被災者についての多くの法的な問題が発生をしておりますが、政府は何らかの援助方策を考えておられるのかということと、平成七年度において資力のない被災者に対して特別な法律扶助の実施を予定されているのか、その二点をお聞きして質問を終えさせていただきます。

前田勲男自由民主党法務大臣

○国務大臣(前田勲男君) 被災地の皆さん方の法律相談、無料相談を、神戸の弁護士会館で被災者を避難民としてまだ現在お泊めをいただいておるわけでございまして、そんな中で御苦労いただいております。  そこで、資力のない被災者についての法律扶助でございますが、具体的な数字はこれからでございますが、特に法律相談に支障のない財政上の措置をとってまいりたい、かような決意で取り組んでおります。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 ありがとうございました。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 まず最初に、小里地震対策相当大臣にお伺いいたします。  今度の阪神大震災では、在日米軍は座間、相模、横田基地の補給廠から毛布、飲料水、テント等を提供し、沖縄基地からは海兵隊が救援活動に出動しております。  在日米軍の出動根拠はどこに基づくのか、また国内に米軍基地を持つ我が国で、大規模災害時の日米二国間の防災協力はどういうふうに位置づけられているのか、その二点についてお伺いいたします。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○国務大臣(小里貞利君) 具体的な仮定の事態に対する一般的なお答えは若干いたしにくいところがあるのでございますが、今次の災害の経験から申し上げまして、御承知のとおり、災害が発生いたしまして、米大統領より我が村山総理大臣に対しまして大変親しい温かい御連絡などいただきましたこと御承知のとおりでございます。私どもはそのようなせっかくの御好意を受けまして、現地のニーズを具体的に把握しながら、その要請に応じましてそれを米軍にお伝えいたしました。いろいろと温かい一つの御支援を賜ったこと御承知のとおりでございます。  それはただいまどのような法令根拠によるかというお話でございますが、あくまで米軍の人道的支援に基づく私どもは御支援であったと、さように深謝を申し上げておるところでございます。  なおまた、お話がございましたように、毛布、水あるいはテント、防水シート等々、相当多くのものに至る御支援を賜った次第でございます。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 次に、国土庁長官にお伺いいたします。  在日米軍基地における直下型地震等の大規模災害において我が国政府のとり得る制度的及び実際的な対応はどのように整備されておるか、二月二十一日の閣議決定いわゆる緊急整備計画は、米軍基地にも適用されるかどうか、お伺いいたします。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小澤潔君) お答え申し上げます。  御指摘のような仮定の事態の対応について明確に答えることはまことに困難でありますが、一般的には在日米軍基地の管理権がアメリカ合衆国に属することから、その要請があった場合には我が国政府として適切に対処してまいりたいと考えております。  また、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定がございます。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 玉沢防衛庁長官にお伺いいたします。  今回の大震災では、特に自衛隊の初期出動のおくれを指摘する声が多かったわけであります。これは、自衛隊の災害出動に対する国民の期待のあらわれとも思います。  防衛庁長官として、現在の自衛隊の組織、編成、指揮、装備でこの国民の期待にこたえられるかどうか、その点についてお伺いいたします。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 外部からの侵略に対する我が国の防衛も、災害に対する救援、復旧活動もいずれも国家の重要な責務であり、自衛隊法第三条にありますように、自衛隊は我が国の防衛とともに必要に応じ災害救援等を実施することを任務といたしております。  このため自衛隊は、平素から所要の防衛の体制をとるとともに、その組織、装備や能力を生かして広範多岐にわたる災害救援活動をこれまでも長年にわたって適切に行ってきていると考えておるところであります。  他方、我が国としましては、現在、内外諸情勢の変化を踏まえ、信頼性の高い効率的な防衛力の維持と質的改善を目指して今後の我が国の防衛力のあり方について検討しているところでありますが、かかる検討作業の中で、災害救援のための体制につきましても今後十分検討してまいりたいと考えているところであります。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 この地震を機に自衛隊法を改正して災害派遣に力を入れるべきであるとの声が大きいわけであります。  自衛隊を災害救助隊に改編すべきと主張していた社会党出身の総理としては今どのようにお考えなのか、お伺いいたします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、防衛庁長官からも答弁がございましたけれども、自衛隊には我が国を防衛するという任務と、それから災害の救援活動を行うという二つの任務を持っておる。とりわけ平素からそうした訓練もいたしておると思いますが、最近、広範多岐にわたる災害救援活動に対して国民の期待と評価は大変高いものがあるというふうに私は考えております。  したがって、今回の経験にも照らして、やっぱり地域的に広域で防災訓練をするにしてもあるいは防災計画をつくるにしても自衛隊も含めて一緒に訓練もし、計画もつくるというようなことの平素の協調が必要ではないかということは痛感をいたしますけれども、これをもって今直ちに自衛隊法を改正する必要があるかどうかということについては考えておりません。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 災害救助には自衛隊を改編、縮小しつつ、例えばアメリカのFEMA、連邦緊急事態管理庁や、ドイツのTHW、連邦緊急技術支援隊のような別の専門組織をつくるべきとの声もあります。  村山総理としては今どういうふうにお考えになるか、お伺いいたします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今回の阪神・淡路大震災の経験に照らしてみまして、我が国の災害対策に関する現行制度についていろんな角度から、例えば初動の危機管理はどうあるべきかとか、あるいは情報の収集は緊急にどういうふうにすべきかとか、あるいは必要な場所に伝達をし、指示をし、連絡をする、そういう仕組みというのはどうあるべきかとか、もっと言えば地震の予知等まで含めて防災計画全体の見直しをする必要があると。  そういう視点から、今お話のございましたようなアメリカの連邦緊急事態管理庁といったものについて何か参考になる点はないかというので、先般調査団を派遣してそして調査もしていただきました。  これはやっぱりアメリカと日本の国とはいろんな意味の違いもありますから、これを直ちに日本に適用して効果を上げ得るかどうかというようなこともございまするけれども、しかし日本の社会の仕組みの中でこれは採用した方がいいと思えるようなものについてはやっぱり積極的に採用する必要があるのではないかというふうに考えておりますから、今検討いたしておるところでございます。アメリカだけでなくてドイツの場合にもそういう仕組みのものを持っておりますし、諸外国の例等も参考にしながら十分これからの体制というものに生かしていく必要があるというふうに思います。  私は、いずれにいたしましても、今、委員から御指摘のあったような問題点については十分これから検討して、そして特に火山の爆発やあるいは地震が多発する地域にある我が国だけに、それらへの対応というものはしっかり検討し考えていく必要があるという認識は強く持っていることだけは申し上げておきたいと思います。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 今、力強い御答弁をいただきましたけれども、ぜひ防災対策についてはひとつ万全の対策をとってほしいというふうに要望しておきます。  そこで、総理は国連社会開発サミットでアジア防災政策会議の開催を提唱されましたけれども、多国間の防災構想の具体的内容、そういったふうなものについてはお考えなのかどうか。そういったサミットに臨む以上は何か総理としてのお考えもあろうかと思いますので、この際、拝聴したいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) たまたま三月十一日に私も国連の社会開発サミットに出席をして演説する機会を与えられましたので、この機会を通じて、今回の阪神・淡路の大震災に対する各国のお見舞いやらあるいは熱意のこもった積極的な御支援、御協力に対してお礼を申し上げると同時に、せっかくこれだけの経験もしたわけですし、これはどこの国にどういう災害が起こるかわからぬわけですから、したがってこの経験に照らして、やはりお互いに緊密な協力ができることは大変大事なことではないかというふうに考えましたので、そのお礼を含めてそういう提唱をさせてもらったわけです。  これは我が国で昨年の五月に国際防災の十年世界会議というのを横浜でやったわけでありますけれども、その会議で採択された「より安全な世界に向けた横浜戦略」というものが発表されておるわけです。その横浜戦略も踏まえて、今回の経験にも照らしながら、せめてアジア地域だけでもそういう情報の交換やらあるいは何かあった場合に緊密に連携をとって支援と協力ができるような、そういう仕組みというものを考える必要があるのではないかということを提唱したわけでありまして、具体的にどういう時期にどういう場所でどのレベルの会合を開くことがいいかということについてはこれから検討して、そして方針を決めていきたいというふうに思っているところでございます。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 こういうアジアに向けての防災会議の提唱でありますから、これはやはり日本の国家として一定の構想を持って臨む必要があるんじゃないか、今後とも。  そういった意味で、その防災政策会議を提唱されたというふうな点については評価するわけでありますけれども、やはりしっかりした、阪神あるいは淡路の大地震を受けて、各国から相当支援を受けているわけですから、そういった面でアジアをどうするかというふうな点について、今、総理からお話がありましたように、やはり日本の国としてもっと防災対策というものを各国とも共同してやる必要があるんじゃないかというふうに思っておるわけであります。  この辺についてもひとつぜひ日本の国が先導して対策を立てていただきたいということを要望して、時間はあと残り二分でありますけれども、これで終わります。  ありがとうございました。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、中曽根弘文君の関連質疑者のうち、佐藤静雄君の残余の質疑を行います。佐藤静雄君。

佐藤静雄自由民主党

○佐藤静雄君 昨日に引き続きまして質問を続行させていただきます。  昨日の質問の終了後に全国各地からお電話あるいはファクスで、国民の意見をよく代弁してくれたという励ましのお言葉をいただきました。まことにありがとうございました。  その中の一つ二つを御紹介いたしますると、自由民主党は族議員等の問題も過去にあって政官癒着の元凶ときょうまで思っておりましたが、質疑をお聞きして新生自由民主党の本当の姿を見た思いをいたしましたと。我が党にとっても私にとってもまことに過分なお褒めのお言葉でございまして、本当に恐縮をしております。これからも気を引き締めて国民の代弁者としてしっかりやっていくつもりでございます。本当にありがとうございました。  その中で一つ、やはりお話をしておかなきゃいかぬ問題がございます。これはある信用組合の理事長さんから私のところへ届いたファクスでございます。  高橋、鈴木という者がこのようなおぞましい事件を引き起こして、我々は実に肩身の狭い思いをしております。大部分の信用組合は、零細企業の真の相談相手となって、銀行等に敷居が高くて行けない、そういう庶民のために、例えば一生懸命働いて住宅を建てたい、あるいは店舗を広げたい、あるいは息子の学資を積んでいきたい、そういうささやかな庶民の夢をかなえてあげたいということで、雨の日も風の日もそして冷たい雪の日も一生懸命お客さまのために働いております。これらの零細業者あるいは庶民のお宅に参上するのは、我々黒いかばんを持った信用組合の職員か赤い自転車に乗った郵便局の職員か、そういう者しか行かない。  それほど地域の頼りになっている信用組合のことを考えますと、私はやはりこの際、全国の信用組合の皆さん、こんなことに負けないで一生懸命頑張ってほしいというふうにお願いをしておきたいと思うのであります。  そこで、昨日、私と大蔵大臣の間で法律論争をしたのでございますが、大蔵大臣特有の話術でどうもごまかされそうでございますが、この種の醜行を反復継続して行ったということは国家公務員法九十九条に違反する、私はそう思うわけでございます。大蔵大臣は、私的な行為であり、職務権限がないから九十九条にも該当しないというお話でございますが、納得がどうしてもいきません。  それで、せっかく理事会でお世話をいただいたわけでございますから、人事院総裁、ひとつ所見を聞かせていただきたい。

弥富啓之助人事院総裁

○政府委員(弥富啓之助君) お答えを申し上げます。  いやしくも公務員たる者は、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務すべき義務を負っており国民の疑惑を招くような行為を慎むべきことは、これはまた当然のことでございます。  このような立場にございます公務員が非行を行うことは、当該本人が厳しく非難をされることはもとより、公務員に対する国民の信頼を損ね、公務全体の信用をも失うこととなるということでございまして、このような観点から国家公務員法第九十九条は、「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」というふうに規定をされておるわけでございます。  その対象は、個々の職員が占めている官職の信用を損なう行為または公務員全体にとって不名誉となるような行為でございまして、いかなる行為がこれに該当するかについては、これは一般の社会通念によって考えるほかございませんけれども、具体例といたしまして挙げますと、職務に直接関連する信用失墜行為ということになりますと、公金を預かっている者の公金の紛失、あるいは運転業務中の交通事故ということになります。あるいは職務に関連する信用失墜行為ということになりますと、職場内の秩序の紊乱や収賄あるいは暴言とか、そういうふうなものになろうかと思います。さらに職務に関連しない信用失墜行為といたしましては、飲酒運転でございますとか窃盗、覚せい剤、賭博等々が考えられるところではないか。  いずれにいたしましても、具体的事案につきましては、服務監督権を含む統督権を有する各省大臣がそのときの状況に応じて個別に判断されるべきものであるというふうに考えております。(「ただゴルフも入っておるぞ」と呼ぶ者あり)

佐藤静雄自由民主党

○佐藤静雄君 ただ乗り、ただゴルフがそれに入っていないとはおかしいと後ろから大きな声でしゃべっておられますが、私もそう考えます。  そこで、国家公務員の服務についての所管庁である総務庁の長官にひとつ簡単にお話をいただきます。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) ただいま人事院総裁からお答えもありましたけれども、国家公務員法九十九条は、官職の信用を傷つけまたは官職全体の不名誉となるような行為を信用失墜行為として禁止しており、その対象は個々の職員が占めている官職の信用を損なう行為または公務員全体にとって不名誉となるような行為をいうものであるというふうに理解をいたしております。  したがいまして、昨日も閣議後の懇談におきまして、総裁からありましたように、個々の事案についての判断は、任命権者であります、人事権者である大蔵大臣が持っている権限だと思います。したがいまして、それに対して私の方からとやかく言うということはこれは差し控えるべき問題である。ただ、今、国民の世論もございますので、この際、服務規律を厳正にする、綱紀粛正という面では各省庁とも厳にひとつ戒めていただきたいということを特に発言をいたした次第でございます。

佐藤静雄自由民主党

○佐藤静雄君 まだまだ本当はやりたいのでございますが、時間がございませんので次の議題に入りたいと思います。  けさの読売新聞で「前理事長への賠償請求断念 資産に担保価値なし」、こういう報道が大きく報道されておりますけれども、高橋某は五百億の私財を提供して組合に与えた損害をちゃんと補てんすると某新聞で大きなことを言ったわけでございます。途端に、全然資産がないからだめだと。これはもう国民にとって最大の侮辱でございます。こんなことを許しておいてはいけない。やっぱり草の根を分けても、地の果てまで追っかけても、資産が残っている限り全部これは組合にやるべきものだ、そう私は思います。  さらに、何ですか、連帯して理事は組合に責任を持たなきゃいかぬ、退職金をくれないことに決めたと。冗談じゃありませんよ。私ども農協検査をやったとき、あるいは信用組合の検査をやったとき、このような事件を起こすと組合長はなけなしの財産をみんな出したものですよ。この辺、こんな甘いことを言っているから、高橋とか鈴木とかという、そういう何といいますか、余り厳しい言葉を書くとしかられますが、そういう連中になめられてしまう。だから、指導もできない。  大蔵省、答えてください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○政府委員(西村吉正君) 両組合の新経営陣は、東京都の指導のもとにおきまして前理事長に私財提供を行わせることとしておりまして、提供の申し出がありました私財の価値等につきましては、現在、両信用組合において調査中と伺っております。  また、御指摘のように、両理事長の財産についてのいろいろな事実があったということは私どもは伺っておりませんが、いずれにいたしましても、民事、刑事両面における法的な責任を含めまして厳しい経営者責任の追及を進めることは私どももぜひ必要だと考えております。

佐藤静雄自由民主党

○佐藤静雄君 時間がありませんので簡単に申し上げますが、この救済スキームの発動についても、その作成の段階から、まあ事柄によります、金融という非常に難しい事柄だということは十分知っておりますけれども、だれがどのような役割を果たしてきたか全く不透明。国会はもちろん、関係者に対しても十分な説明を欠いております。  そういう独断と高圧的な態度、これが一般国民の憤激を買っておる。大蔵省あるいは日銀、日本で一番頭がいい人がつくったからおまえらは黙ってそれに従えと、そういう態度が国民の憤激を買って今あなたたちが窮地に陥っている、そういう状況になっているわけです。  したがって、一千兆預金がございます、日本に。この一千兆の預金を守るためには少しでもこういうものを未然に防ぐ、これは同感であります。同感でありますが、おれたちがつくったのが最善だからこれを少しも変えないというようなことではいけない。これは知事選挙それから都議会議員選挙が終わりますとみんな来る。そのときに、おれがつくったのは最善だからこれはもう寸毫たりとも動かせない、そんな硬直した態度ではやはり支持を受けないんですよ。  このような問題については、これは大蔵大臣は一生懸命大きな体を小さくして歩いている。事務次官以下、何ですか。やはりみんなに理解を得られるように一生懸命毎日やらなきゃいかぬ。大蔵大臣と日銀総裁はテレビで全国民に許しを請うて、そして一生懸命、理解してくださいと、皆様方の一千兆の預金を守るためにはこれが必要です、そういう訴えをしなきゃいかぬ。やりましたか。やらないじゃありませんか。そんなことでは国民は絶対これは許さない。私は必要だと思うから言うんですよ。このスキームを実行することが必要だと。必要ならばちゃんと理解を得られるような努力を一生懸命やりなさいというのが私の態度でございますが、いかがでございましょうか。総裁もお願いします。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 今日までの私ども事務当局も責めての取り組み、御批判を受けなきゃならない点があるとすれば、これは素直に反省をしながら、国民の皆様にも改めて御理解を賜りたいと存じます。  日本銀行、大蔵省ともに、こういう事態が表に出まして、今もおっしゃったように、やはり国民の皆さんは大なり小なり銀行なり信用組合なり金庫なりを信頼して自分の大事な貯金をしていただいているわけでございまして、まさか預けた金が、金融機関が破綻をしてあるいは倒産して戻ってこなくなるということはだれ一人想定をされていない。それほど信頼をされている状況の中で、私どもはしっかりこの信用をめぐる秩序を守らせていただきたいという思いでございます。  反省すべきは反省をしながら、一層事務当局ともどもこの仕事に精進をさせていただきます。

松下康雄日本銀行総裁

○参考人(松下康雄君) 私ども日本銀行といたしましても、我が国の金融システムの安定を保っていくという責任を果たしてまいりますために、この両信用組合の抜本的処理のスキームにつきましては、大綱においてこれまでいろいろと御説明を申し上げてまいりました方針に沿ってぜひとも全面的な解決を図ってまいりたいと思っております。  それに伴いまして、国民一般の皆様方になおいろいろ御疑問の点がございますれば、私どももあらゆる機会をとらえて御説明を申し上げながら努力をしてまいりたい、こう思っております。

佐藤静雄自由民主党

○佐藤静雄君 これで終わります。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で中曽根弘文君の質疑は終了しました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、直嶋正行君の質疑を行います。直嶋正行君。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 私は、きょうは規制緩和を中心に、総理並びに各大臣の御見解を承りたいと思います。  まず総理にお伺いしたいのでございますが、何か総理、時間が三時半までというふうに切られておりますので、その間、総理を中心にお伺いしたいと思いますが、よろしくお願いします。   先日、三月十日でございますが、各省庁から規制緩和五カ年計画の中間報告が出ました。これまで総理は施政方針演説とか所信表明等で、規制緩和について断固やるんだという非常に強い御決意を述べておられました。きょうの本会議でもそういう御発言があったと思います。  しかし、この中間報告の内容を見る限りは、総理の御決意、言っておられたこととどうも内容にかなり大きな隔たりがあるんじゃないかと、私はそういうふうに受けとめざるを得ないのでありますし、現実に世論もあるいは諸外国の反応もそういう反応が多いと思うのでありますが、まずこの中間報告について総理御自身どういう評価をされているか、お伺いしたいと思うのであります。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話がございましたように、規制緩和はこの内閣の当面の大きな政策課題であるという受けとめ方をして、今、各省それぞれ大臣を中心にして取り組みをしてもらっております。  三月十日に一応これまでの見直しについての中間報告をしていただいた。その中間報告をまとめたものを十三日に内外の識者に集まっていただきまして、そしてやれるものとやれないものと検討中のものと、それぞれ区分けをして公表いたしました。それに対する批判やら意見を十分また承った上で、さらに検討を加えて最終的にこの年度内に五カ年計画を策定しようと、こういう段取りにいたしておるわけでありますから、これはあくまでも中間的なまとめであって、これからさらに努力をしていただくと。  このことは先般の閣議でも私の方から各大臣に、大臣のイニシアチブで十分ひとつこの期待におこたえできるような、内外の要請におこたえできるようなものをつくっていくために一段の努力をしてほしいということを強く指示し、要請したところでございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 その総理の強い指示と現実がなかなかうまく重なってこないといいますか、それでちょっと基本的なところでお伺いをしたいのでありますが、昨年末に政府がまとめられました「当面の行政改革の推進方策について」という、こういう文書がございます。この中に、規制については、経済的規制については原則自由・例外規制、かつ、社会的規制については本来の政策目的に沿った必要最小限のものとすることを基本的考え方として、」云々と、こういうふうになっているわけでありますが、まずこの考え方は変わらない、この方針に沿ってやるんだということでございますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、御指摘がございましたように、政府としては昨年十二月の行革大綱の中で、「経済的規制については原則自由・例外規制、かつ、社会的規制については本来の政策目的に沿った必要最小限のものとすることを基本的考え方」とすることと閣議で決定いたしておりますから、この方針には変わりはございません。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 非常に基本的な部分なので総理にお伺いしたいのでありますが、ここで言っています経済的規制は原則自由、これをどう理解するかなんですが、これは原則としては規制を私は撤廃すると、こういうことを言っているんだと思うのであります、経済的規制は原則自由というのは。その点はいかがでございますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 経済的原則につきましては、民間の自由な活動にゆだねるということを原則とする。しかし、社会的な公平性を確保するというために必要な規制については、それは検討し、最小限残していくものがあれば残していくことも必要ではないかと。  言うならば、経済活動を可能な限り自由にするということが原則である。しかし、社会的公正が侵されるというような面が仮にあるとするならば、それは社会的な公正を確保するということも必要でありますから、そういう視点からもやっぱり検討をする必要があるのではないかというふうに私は考えております。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 もう一つ、今の総理の御答弁についてお伺いします。  では、経済活動においても社会的公正が必要だという部分があればそれは規制するんだ、こういうことですか。  総務庁長官、後で長官にお聞きする時間はとっていますので、総理が時間を切られていますから、これちょっと基本的な考え方ですので、ぜひ総理からお答えいただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 経済的規制として一般的に考えられますのは、例えば需給調整の観点からどうなのかということやら、参入の規制とか、あるいはまた設備の規制とか、あるいは輸入の規制とか価格の規制とか、そういう具体的なものが挙げられると思いますね。そういう問題については可能な限り自由が確保されるようなことが必要ではないかというふうに考えております。  しかし、これは具体的に例を挙げていいかどうかというのはわかりませんけれども、例えば大店舗法の改正問題等に関連をしてこれは中小商店からは異議が出ておる、こういう問題がございますね。  そうしますと、これは競争は自由だから、それはもうそんなことは構わないじゃないかという意見もありましょうし、同時にまた消費者の立場に立てばその方がいいじゃないかという意見もあるかもしれませんけれども、しかしこれまで伝統的に守ってきた中小零細商店の経営というものを考えた場合に、今直ちにこれが可能かどうかというようなことは慎重な検討が必要ではないかというふうに思います。  やっぱり今直ちに実施できるものと、そういう環境を整備しながら緩和をしなきゃならぬものと、いろいろ私は具体的な中身についてはあると思いますから、そういう意味であくまでも経済的には原則自由にしたい、するんだということを前提にして、今申し上げましたような視点というものを加えて検討を慎重にしていく必要があるというふうに思いますが、しかし規制緩和というのはこれはもう内外から強く求められている問題でありますから、そういう方向に向かっていくようにこれから一層の努力をする必要があるということについては認識をいたしております。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 私は、今の総理がおっしゃったところが非常にもやもやしている。  今、大店法の例を挙げておっしゃられました。こういうものは経済活動なんだから基本的には自由にしなきゃいかぬ、しかし一方で現実に中小商店の問題があるからと、こういうふうにおっしゃいましたが、そこのところが一番もやもやしているんです。やっぱり規制というのはこういうものが多いんですよね。  例えば今回の中間報告を見ましても、実は各界から寄せられた要望は、私がお聞きしています範囲で言いますと千七百件ぐらいある。そのうち今回の中間報告で措置をしますというふうにしたものが大体七百件ぐらい。ですから、これは半分もこたえていないんですね、中には間違いがあったとかいろいろあるようでありますが。  しかも、今の議論でいえば、総理がおっしゃった原則からいえば、特に経済的な分野については当然撤廃を前提にして考えてもらえるはずだと、こう皆さんは受けとめていると思うんですよ、ところが、実際には一部緩和をする、何か許可制を届け出制にするとか、そういうものが入ってくるわけですよ。ですから、ここが一番問題だと思うんです。  だから私は、総理は基本的考え方は変わらないとおっしゃっているんですが、変わってきているんじゃないかなと、こういうふうに思うんですが、どうですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) これはもう何度も同じ答弁になりますけれども、原則的に自由にするということについては方針として変わりありませんと。しかし、今申し上げましたように、直ちに実施のできるものと、やはりそれなりに環境を整備しながらできるだけ影響を少なくしていく、もっと言えば被害を最小限にするというような意味で若干の時間を必要とするというようなものもありましょうし、そういうものをやっぱり五カ年の中で計画的に原則的自由が達成できるように進めていきましょうと、こういう観点で検討しているところです、努力しているところですというふうに私は申し上げているわけです。ですから、余り違いはないんではないかというふうに私は思います。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 随分違うと思うんですが、要するに五カ年計画ですから、ここで入らなければ五年間はやらないわけでしょう。やらないということになるんじゃないんですか。五カ年計画、これはどうなんですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、二百七十九項目が規制緩和を既に決めておりますね。この決まっております二百七十九項目がどのように実施をされておるのか、どういうところに問題点があってまだできないのかというようなことも今洗い直しをいたしております。それから、これからさらに加えて規制緩和を行うものが先ほどお話がございましたような中間報告の中に盛られているわけです。  そこで、五カ年計画というのは五年後にするというんでなくて、ことしやるものもあるし来年やるものもあるし、それから再来年やるものもあると。しかも、毎年毎年その時点で見直しをして、これはことしじゅうにできないのか、なぜできないのかというようなことについてもやっぱり厳しく見直しをしながら進めていくものだというふうに私は受けとめておりますし、そのように実施をしていくつもりであります。  したがって、五カ年間の計画でやるんで、来年は何もないんだというようなことではないんです、毎年毎年やっていくわけですから。そして五カ年間ぐらいの中に決められたものはすべて完了していこう、そして経済的には原則自由になるようにしたいという方向に向かって努力はしなきゃならぬというふうに思っております。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 そうしますと、さっき総理がおっしゃったような難しい問題も順次取り組んでいく、こういう理解でよろしいですかね。  もう一つちょっと総理にお伺いしたいんですが、これは数日前の新聞でございますが、規制緩和を扱った記事の中にこういうくだりがございました。総理は、世の中には強者と弱者がいると。さっきのお話に共通するんじゃないかと思うんですが、社会的公正を守るためには規制をきちっと維持すると述べておられるんですけれども、これはどうなんですかね。  私、さっきの大店法のお話のときにもちょっと感じたのでありますが、原則とにかく自由でやるんだと、こうおっしゃっているんですが、実は今、総理の頭の中には、規制というのは、メリットといいますか、メリットばかりじゃなくてマイナス面ももちろんあるわけです。ですから多分、これは私の印象ですよ、例えば雇用の問題とかあるいはさっきおっしゃったような中小企業の問題とか、こういうものを含めてどっと大胆に進めていくことについてちょっとやはり総理のお気持ちの中に迷いがあるんじゃないかなと、こんなふうに受けとめているんですけれども、どうですかね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) いろいろ私の心の中を分析をして御配慮いただきまして恐縮に存じますけれども、私はやっぱりこういうこれだけの、WTOなんかでも国際的にももうお互いに門戸を開いて、そして自由にしていこう、開放しようと、こういう国際的な大きな変化の中で、そういう意味における国内の規制というものはできるだけ国際的な水準に合わせて協調できるような体制にしないと日本の経済改革もおくれをとるというふうに思いますから、そういう点はやっぱり自由にできるだけ開放できるようにした方がいいというふうに私は思うんです。  しかし、規制というのは単に経済的分野だけでなくて社会的分野にもまたいろいろあるわけですし、そういう場合に、社会的に仮に弱い立場にあるハンディを持った人たちに対して、こういう意味における規制がやっぱりあった方がそういう方々に対して力になるというようなものもあるかもしれないと思いますね。そういうものについては、できるだけ社会的公正を期すという意味で必要なものがあるとすれば、それはやっぱり残してもいいんではないかという考え方は私は持っております。  しかし、今申し上げましたように、経済的には、もう可能な限りやっぱり国際的な協調というものも前提に置いて考えた場合に、可能な限り国内的な自由化は推し進めていくべきだ、こういうふうに考えておりますから、あなたのおっしゃることとそれほど大きな違いは私はないというふうにお聞きしながら自分なりに思っております。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 今のところの部分なんですが、総理がそのようにお気持ちを持っておられるなら、ぜひ大胆にやっていただきたいと思います。  やっぱりいろいろ出てくるのは、恐らく総理が社会的公正もと言いながらお考えになっているところと、例えば世間で期待をしている部分、この規制緩和によってやるんだということで期待をしている部分、それから諸外国も期待をしている部分、こういう部分とやはりかなり進行にギャップがあるんじゃないかと思うんですね。だから私は、今の総理の御見解の中でおっしゃった社会的に必要な部分はというのは、何も今ある規制をやめるか残すかという判断だけではなくて、というだけの政策ではなくて、別の手だてもいろいろあると思うんですよ。だから、今求められているのは私はそういう部分じゃないかと思うんですよ。  要するに、先ほど来も議論ありましたが、日本の経済構造を変えるとか社会構造も変えていかなきゃいかぬ、こういうことはもう皆さん共通認識なんです。そうすると、今の規制をやめるか残すかということだけで総理がおっしゃった自由と社会的公正のはかりをするだけでは、これは改革は進まないと思うんですよ。ですから、それに対しては別の手だてを考えるということで思い切ってやっていただきたいと思うんです。  総理に対して最後に、じゃこの年度末、こういう世間からまだまだという評価をもらうような五カ年計画ではなくて、きちっと先ほどお話をされた基本的な考え方とか方針に沿った計画を作成するということで御確約をいただけますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) これはもう今おっしゃったようなことを視点にして改革を進める、そのために規制緩和が必要で、やらなきゃならぬ、こういうふうに申し上げているわけです。  これはやっぱりいろんな見方がありますから、世間の目は厳しいので、仮に三月末に五カ年計画を作成して発表した、この中身について百点満点がもらえるかどうかということは、ちょっと私は今ここで申し上げるだけの自信はありませんけれども、しかしせめて合格点はいただけるという成果はやっぱり上げなきゃならぬ、こういう決意でこれからも取り組んでいくつもりであります。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 ぜひ合格点をもらえるようにお願いしたいと思います。  申し上げておきますが、今のところの評価、例えばきょう衆議院で何か勉強会があったようでありますが、そこへ来られた方の点数は物すごく辛かったようであります。ですから、ぜひこれから本当にあと残された時間はわずかでありますが大胆にやっていただきたい、このことを要望申し上げておきたいと思います。  続きまして、この規制と円高の関係について通産大臣にちょっとお伺いしたいと思います。  もう私が申し上げるまでもなく、今回の円高、大体きょうは九十円ちょっとだったと思いますが、非常に民間企業に、とりわけ製造業に大きな影響を与えています。これはもう労使の努力とかの限度をはるかに超えている、こういう声も聞いております。この急激な円高ドル安が進む中でこれから、今、総理と議論させていただきました五カ年計画がまとまってくるわけなんですね。ですから、これは世界から見ても、やっぱり日本がどれだけ本気で言ったことを実行しようとしているのか、こういう意思表示になると思うのであります。そういう意味で非常にこれは、どういう結果が出るかというのは重要だと思うのであります。  そういう点で特に通産大臣にお伺いしたいのは、とりわけ今のこの円高に対してはいろいろ市場介入等もされているようでありますが、これだけではもう限界なんですね。やっぱりきちっとした日本の意思表示が必要でありますから、特に貿易問題とかあるいは産業を御担当されているという立場から、この円高と規制緩和との関係について御見解をお伺いしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○国務大臣(橋本龍太郎君) 先ほど来の御意見でもしばしば私自身が同感をいたすところが多かったぐらい、今回の円高の中で私どもは厳しい局面に立たされております。それだけに、この局面を打開するために通貨当局の最善の努力は期待いたしますけれども、それだけでこの状況を切り抜けられるとは思いません。  そして、この状況の中で我々が持たなければならない答えの一つはまさに規制緩和だと思います。そういう意味から、例えば通産省で今日出したものを振り返ってみましたときに、実は二月十四日時点で我々は三百五十二項目についての答えを用意いたしました。その後、与党の行革PT等から御意見をいただいたもの、また規制緩和検討委員会からちょうだいをした御意見等を参考にし、現在三百六十九項目についての答えを世に問うております。  その中には、九十七できないというお答えを申し上げたものもありますが、逆に新たに取り入れましたものの中には、例えばJIS規格を国際規格に整合性を持たせるというテーマもございます。JISは実は八千ぐらいの数があるわけでありますが、その中で国際規格があるものが約二千、そしてそのうちの千は既に日本国内のJISと整合性を持っております。言いかえれば、あと一千について今後五年間のできるだけ早い時期を目指しながら国際的なルールに合わせていこう、こういう目標を今立てた。それも我々としては、この規制緩和が少しでも国内経済においてこの状況を切り抜ける上で武器になってもらいたいという願いを込めたからであります。  そうした視点からいきますと、一つ問題がございます。それは純粋持ち株会社の規制をどうするかということでありまして、我々は今の産業構造の中で持ち株会社制限については緩和をしてほしいと思っております。分社化を進めるにしてもベンチャービジネスを育てるにしてもこれは必要だと考えております。公正取引委員会はこれを実行困難という分類に入れておられるわけでありますが、私は、こうしたことは少なくとも検討のテーブルにはのせてもらいたい、三月三十一日までに公正取引委員会にもそうした御配慮を願いたいということを政府部内で議論をいたしておりまして、仮にその行為によって問題が派生するとするなら、それは公正取引委員会そのものの機能強化によって、例えば系列とかいったものの進行を食いとめる工夫をすべきであり、積極的に今の時代に対応した規制緩和を進める必要がある、そのように考えております。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 今の持ち株会社の件は、私も今の通産大臣の御発言に同感でございます。特に今の円高の問題は国民生活だけではなくて企業のさまざまな活動にも随分大きな影響が出ているわけでありますし、これは空洞化も製造業だけではないわけですね。製造業以外のところでもいろんな空洞化現象が出てきているわけでありますから、ぜひ規制緩和をお進めいただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。  次に、これは総理が出られましたので官房長官にお伺いをするわけでございますが、特に今度、内外価格差、これは日本の物価高を象徴する言葉に最近なっていると思うのでありますが、この内外価格差と規制緩和の関係について御見解をお伺いしたいと思うのであります。  私は、やはり日本の物価高、とりわけ内外価格差と言われるもののかなり大きな要因が日本のさまざまな規制にある、このように思っているわけでございますが、この点についてはいかがでございますか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○国務大臣(五十嵐広三君) 経済企画庁で行いました内外価格差調査によりますと、我が国の物価は諸外国に比べまして安定はしているのでございますけれども、しかし為替レートの円高が急激に進んでいるというようなこと等もございまして、去年の九月における東京の生計費ベースの物価水準は、欧米主要都市に比較してみますと四割ないし六割ぐらいやっぱり高いというふうになっている次第であります。  こうした内外価格差の背景には、今申しました急激な円高の進展というもののほか、今御指摘にございましたが、輸入の障害になっているような輸入制限措置、あるいは市場原理の働きを制限しているような参入や価格等に関する規制であるとか、あるいは競争制限的な取引慣行、よく言われる談合であるとかあるいは系列的な体系であるとか、こういうようなものだとか、価格形成の伸縮性を阻害している幾つかの要因があるのだろう、こういうぐあいに思っている次第であります。  あるいは一方、地価が非常に高い問題であるとか、あるいはかなり品質を重視するというそういう消費者の行動というようなものなんかもそういう要因の一つとしてよく数えられているところであろう、こういうぐあいに存ずる次第であります。  これらの要因の重要な一つである規制に関しましては、先ほど総理からもお話がございましたように、このたびの規制緩和の主要な目的の一つとして我々も鋭意その解消のために取り組んでいる次第でございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 今、官房長官も内外価格差の要因の大きな一つは規制であると、こういうふうなお話であったんですが、例えば今、内外価格差といいますとどちらかというと生活物資という、要は消費者の視点でよく議論されるのでありますが、今や内外価格差というのは実は消費者の問題だけじゃなくて、これは通産省が何か調査されたものの記事でありますが、要するに企業活動の面にも非常に大きなマイナス面が出ているんですね。卸売価格が高くなるとか、サービス料金が高いとか、交通料金が高いとか。このことが総合的に見ると企業の国際的に見た競争力を阻害しているわけなんですね。低下させていっているわけなんです。同時に、やはり消費者の視点から見ると物価高ということになってくるわけなんですね。  この内外価格差を是正するためには、やはりこれは規制緩和が不可欠である、このように思うわけでありますが、同時にさっきの通産大臣の御答弁の中にちょっとありましたが、規制緩和が進まないとさらに円高要因になってくる、こういう現象があるわけですね。これ悪循環でして、円高が進むとまた内外価格差が拡大する。  例えば、昨年末にこれは政府がまとめられた数字だと思うのでありますが、物価安定政策会議でまとめられたもので、一ドル九十九円で換算しましたときに日米間の価格差が日本は一・五七倍、こういう数字が出ています。これを例えば今九十円で換算しますと、この一・五七が一・七二ぐらいになるんですね。これは推定計算ですから多少の誤差はあるにしても、いずれにしてもそういう現象が出てくるわけです、  ですから、こういう悪循環をやっぱりどこで断ち切るかということが重要だと思うんです。ですから私は、そのポイントがやはり規制緩和じゃないかなと、このように思うわけであります。  この規制緩和を進めていくときに、これは私、ひとつ御提案申し上げたいと思うのでありますが、さっきもちょっと議論させていただきましたが、いろんなものを網羅的にざっとやっていくというやり方もあるんですが、私は、内外価格差を是正していく、そのために阻害要因になっているものを重点的にまず緩和したり撤廃をしていく、こういう視点が大事じゃないかなと思うんです。これはさっきも申し上げたように、企業活動にも影響するし物価にも影響するわけですから、国民生活と企業活動両方にこれはプラス効果があるわけです。  ですから、ぜひこれは御検討いただきたいのでありますが、内外価格差を例えばこの三年以内に半減するとか、あるいは規制緩和推進五カ年計画に合わせて五年間でもうなくしてしまうとか、そういう何らかの目標をつくって、ではそのためにどういう規制をまず手がけなければいけないのか、緩和をしなければいけないのか、こういう御検討をぜひされることをお勧めしたいと思うのでありますが、こういった考え方についていかがでございましょう、官房長官。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。  確かに内外価格差の問題は極めて重要な問題でございまして、今、政府におきましても中間報告の取りまとめをいたしまして、さらに年度末を目指しまして措置済みを上乗せするべく全力を挙げて努力をいたしておりますが、一面、与党の行革プロジェクトチームにおきましても同じような与党としての努力をいたしております。その主要な柱は内外価格差の解消ということを柱にいたしまして、そして規制緩和について今、鋭意検討をいただいている次第でございます。したがいまして、御指摘の点は私ども十分考えていかなきゃならぬ課題だと思っております。  ただ、この数値目標を設定するということにつきましては、過般の当委員会でもお答えをいたしたわけでございますが、内外価格差はいろんな要素があるわけですね。規制緩和の問題もございます。特に今、通産大臣とも話しておったんですが、製造業におきましてもエネルギーの料金などが随分価格差があるというものは、これはやっぱり製造業に対しても大きな影響があるわけですし、それがひいては物価にもはね返ってくるという問題であることは事実でしょう。  ですから、これはこれとして、今回エネルギーの、石油製品の問題に関しましても規制緩和を今、鋭意通産省で進めていただいておるわけでございますが、同時に委員が御指摘になりましたような為替の問題もございますし、アメリカと日本と比べて地価が異常に高いという問題もある。あるいは商慣行の問題もある。さまざまな要素があるわけでございますので、結局この規制緩和を推進するに当たりまして、我々としては鋭意価格差を解消するための努力はもちろんいたさなきゃなりませんし、それを目標にやりますけれども、数値目標ということになりますとこれは問題があるのではないかというふうに考えておる次第でございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 今の総務庁長官の御答弁に関してちょっと申し上げたいんですが、一つは、さっきも言いましたが、現状認識なんですが、要するにわずか十年前のプラザ合意のときまでは円は二百数十円だったんですよ。それがこの十年で九十円になっているんですよ、九十円に。これはもう限界を超えていると言われているんですよ。そうですよね。だから私は、今、非常に日本は危機に陥っていると思うんですよ。  それで今、内外価格差で、規制だけじゃなくていろんなものがある、商慣行もある、こういうふうにおっしゃられた。これはいろんな意味で日本を変えていかなきゃいけない、これはもうおっしゃるとおりだと思うんです。  ただ、政府ができること、最重点にやることというのは規制緩和なんですよ。政府が大胆にやる、きちっとやるという姿勢を明確にすれば民間だって変わりますよ。消費者の意識も変わります。海外の見方も変わるんです。ですから、そこのところがどうもはっきりしない。もやっとしている。本当にやれるのかなと、こういう声が出てくるわけですね。ですから円高も進んじゃうわけですよ。やっぱりここだと思うんですよ。  ですから、内外価格差は大事な問題だから、それはそれで取り組みます、こういう話じゃないんです。これはすべて連動している話ですから、しかも政府が責任を持ってやれるところは規制緩和なんですから、このことをやはり念頭に置いてやっていただきたいと思うんです。どうですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 御指摘の点は私どもも十分理解をいたします。  今回この中間取りまとめをいたしましたのは、一つは結論をよいものにすべく努力することも必要でございますが、同時に決め方に問題があるんじゃないかと。我々としては、自民、社会、さきがけ三党の連立政権でもある。したがいまして、物事の決定のあり方についてはあくまでも民主的に、しかもガラス張り、透明性というものを確保した形の中で物事を決めていきたい。  そういう意味で中間取りまとめをやって、十三日の日は総務庁と外務省とが一緒になりまして、外務省の講堂に内外の方々にお集まりをいただきまして、EU、アメリカ、あるいは韓国、中国、世界の随分たくさんの国々の大使館の皆さんも、あるいは経済界の方もおいでをいただきまして、そこで内容を発表いたしました。  そういう中で私たちは、内外からの意見を十分に聞く、それから同時に、昨年、国会の御理解もいただきまして行政改革委員会が発足をいたしまして、いわば第三者の方がお集まりになって、いわゆる有識者の方々のお集まりで、そうして規制緩和の問題については厳しく監視もするし勧告もするという仕組みも私たちつくりました。  そういう意味で、決して役人が官庁同士でこの問題をやっていくというようなことを我々考えているわけではありません。あくまでも透明性を確保し、あらゆる階層の人たちのあるいは内外の人たちの意見も聞く中でこの取りまとめをやっていくということで私は御期待にこたえることができるのじゃないかと思っております。  一つの例を申し上げますが、例えばある大使館の方がコメントを発表いたしました。二千ページもある膨大なものなのでなかなか読み切れない、しかし見たところどうも不十分だと、こういうようなコメントでございまして、それはおかしいんじゃないかと。我々は苦労して二千ページもの中間取りまとめをやったわけですから、批判をされる場合は中身をやっぱり十分確かめた上で御批判もいただきたいというふうにも考えておる次第でございます。  委員の御指摘の点は十分配慮いたしまして、内外価格差も重要な要素として私ども進めておると御理解をいただきたいと存じます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 ぜひこの問題については待ったなしなんだということをよく御理解いただきたいと思うのであります。  今、総務庁長官がお触れになりました中間発表等の進め方についてお伺いしたいと思うのでありますが、今回の中間発表は、中間発表といいますか中間報告ですね、一つは、村山内閣として当初からこれは予定されていたことなんでしょうか。これはマスコミ報道でありますから私は真偽わかりませんが、当初は予定していなかったものを海外から言われて急遽発表したというような報道がなされておりますが、これは外交上の判断でおやりになったことなんですか、どうなんでしょうか。  それからもう一つは、私もこれ、きょう質問するに当たって、この中間報告はどこへ聞けば全体像がわかるのかということでいろいろ役所に電話しました。長官のところにも問い合わせました。どこもわからないんです、どこも。全体を例えば項目を教えてくれと言ったときに、項目をまとめているところはわかりませんと、こういう答えだった。どこかあるんでしょうが、要するによくそこのところが、さっき透明性云々というお話をされましたが、よく見えない部分があるんですが、今の二つの点、ちょっとお答えいただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 中間取りまとめをいたしたのは、別に外国から言われてやったわけではございません。私どもといたしましては、昨年の十一月と十二月に行革推進本部を開催いたしまして、内外からの方々においでをいただいて十分意見を承りました。それから規制緩和検討委員会を設置いたしまして、アメリカの経済界の代表の方もお一人お入りいただいておりますが、そういう方々を含めた検討委員会を十六回も開きまして、内外からの御要望も率直にお伺いし、意見もお伺いをいたした次第であります。  そういう中で、この三月末までに五カ年計画を策定するんだけれども、村山総理から特に御指示がございまして、この決め方に問題がある、やはり透明性確保、ガラス張りの中でこの問題を決めた、内外の意見も十分聞いて決めたという形をとるためには、この際やはり中間報告を考えたらいいのじゃないかと、こういう御指示がございまして、したがって総理の御指示を受けましてあの中間取りまとめを三月十日にいたしたということでございます。  なお、どこに行ったら全体があるのかと言うんですが、総務庁で中間報告は全部まとめております。具体的には行政管理局長から答えさせていただきます。

陶山晧総務庁行政管理局長

○政府委員(陶山晧君) 今回の中間報告につきましては、ただいま山口大臣から御答弁申し上げたとおり、第一義的な責任を有しておられる各省庁において公表していただいたところでございますが、その内容につきましては、すべて私どもと内政審議室に各省庁から御報告をいただいておりまして、全体像については私どもが把握をしておるところでございます。  なお、数字的なことが必要であれば御説明申し上げますが、現段階の仮集計として申し上げれば、ただいま直嶋先生も御指摘がございましたが、措置済み及び措置予定という事項件数については約七百四十、検討中という形で御報告をいただいておりますのが約三百五十、措置困難という御報告をいただいておりますのが約四百五十、その他、必ずしも意見、要望が具体性がなくて抽象的なもので具体的な検討が困難である、あるいは誤解に基づくものというような理由のものが約二百十という数字になっているところでございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 わかっているという、総務庁でまとめておるということなんですが、私も総務庁さんへもお聞きしたんですが、これは水かけ論になりますからいいです。私の方でももう一度調べてみます。  ただ、例えばマスコミ報道なんかを見ましても、新聞社によって項目のとらえ方が違うんです。これはそれぞれの新聞社が推計しているんです。だから私は、最初の段階はどうもまとまったものが出なかったんじゃないかなというふうに思っているんですが、これもいいです。  ただ、申し上げたいことは、やっぱりさっきおっしゃったように、本当に透明になる、あるいはその経過がわかるというような形にしてほしいんです。  その点でいいますと、例えば通産省の場合、今回、各界から要望をもらったものを、どういう項目の要望があったかということを御発表されました。それに対する担当セクションもつけて御発表されました。その結果もこうですということになるわけなんです。ところが、ほかの省庁はそれはなかったようですね、その項目ごとに。というふうにお聞きしているんです。  私は、せっかく総務庁長官が透明に民主的にというふうにおっしゃるんでしたら、やっぱり各界から出た項目をすべて、こういう項目はただまとめて千七百とかそういうことじゃなくて、役所ごとにこれだけ出た、しかも内容はこうです、それはボリュームの大きなものだったらここへ来れば見ていただけますと、やっぱりそういうことをおやりになるべきだと思うんですよ。そうすると議論の過程もおのずから明らかになってくると思うのでありますが、この点はぜひお願いをしたいと思うのであります。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 今回、中間報告を取りまとめいたしました様式は、通産省とも総務庁よく相談をいたしまして、要望する団体は一体どこかと、それからこれは法律の何条何項に当たるか、担当している省庁の課は一体どこかということも明確にいたしました上で、これは措置可能である、これは検討中である、困難である等に分けまして、その項目を全部各省庁で取りまとめたものを総務庁の方に提出をいただき、また各省庁で、通産省さんは内容を発表されたというお話でございますが、各省庁とも各省庁の分につきましては発表するようにこれはお願いをいたしまして発表したはずでございます。  具体的な点は行管局長の方からお答えをいただきたいと思いますが、そういう形で一定の様式にのっとった報告を求め、各省庁でそれぞれ発表し、さらにそれをまとめたものを十三日の日に外務省におきまして総務庁と外務省とで内外の人たちに公表したということでございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 ぜひプロセスもきちっとわかるようにお願いをしたいと思います。  それからもう一点、さっきお話しになりました中で、規制緩和検討委員会のお話が出ました。これは私は直接委員の方からやはりお聞きしたわけなんですが、もともと集まったときに、一体この検討委員会は何を目的にやろうとしているのか、権限はどこまであるのか、こういうことがよくわからなかったというお話なんですね。さっき長官は、何か規制緩和検討委員会、十六回やったというふうなお話がございましたが、それぞれの委員の方から見ると、四、五回やったかもしれないけれども、最初のうちはほとんどは役所からの説明だけだった、だから検討委員会という名に値する検討をやったのはほんの二、三回だ、しかも膨大な量でありますからほとんど議論はできなかった、こういう声をお聞きしているんです。  ですから、ここも、さっき行政改革委員会のお話もありましたが、民間の方にそれだけ御足労願ってお願いするわけでありますから、やっぱり一番肌で感じている問題が提起されるはずなんですね。ですから、そこは大事にしていただきたいと思うわけであります。  この辺の経過で何かございましたらお答えをいただきたいということと、それからもう一つは、そういう方々がおっしゃるのは、この検討委員会はこれで終わらせてはだめだと。さっき五カ年計画はローリングしていくんだと、こういう総理から御答弁がございました。毎年進行状況を民間の目でチェックできるような、そういういわゆる常設委員会としてこれは残すべきだと、これはかなりの方がおっしゃっているんですね。これは恐らく総務庁さんのお考えになっている行政改革委員会の中の何か小委員会というものとは僕は別な話だと思うのでありますが、これはぜひ検討されるべきだと思うんですけれども、いかがでしょう。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。  規制緩和検討委員会は、園田官房副長官を中心にいたしまして、先ほどお答えいたしましたように、十六回にわたって濃密な御論議をいただいたというふうに私ども報告を受けております。具体的な論議の経過がどうかということであれば事務当局の方からお答えさせても結構だと思いますが、一応私といたしましてはそのような報告を受けております。  さらに今後の問題でございますが、お話のございましたように、国会の御議論をいただいた上で、昨年、行政改革委員会を設置することができました。これは今までの委員会とは随分権限も異なりまして、監視をする、しかも内閣総理大臣に対して勧告もできる、内閣総理大臣はその勧告を尊重するというような強い権限をお持ちの委員会としておつくりをいただいた次第でございます。  したがいまして、行政改革委員会のお仕事がまさに規制緩和に対する監視であり、そして勧告であり意見の具申であるということを考えますと、行政改革委員会というものがやはり中心として今後政府のあり方に対していろいろ御注文をいただくのが筋ではないだろうかと思っております。これは政府の方がとやかく言う問題ではなく、行政改革委員会自体として、それではひとつ規制緩和の問題について専門的に検討する小委員会をつくったらどうであるかという御意見が行政改革委員会の中で今起きつつあるそうでございます。  私どもといたしましては、行政改革委員会のそのような御議論の方向というものを尊重しつつこれに対応いたしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

直嶋正行平成会

○直嶋正行君 私は、今、長官、総務庁のお考えはそういうことだと思うんですが、行政改革委員会についても本当にその機能が果たせるのかどうか私は少し悲観的なんです。これはこの行政改革委員会をつくるときにも私は総務庁の方にも個人としても何度か申し上げた点でございます。  ですから、私が申し上げたいのは、どういうものが本当にどういう規制をやめれば、あるいは緩和をすればいいのか、効果があるのかということがわかるのは民間だと思うんです。ですから、そういう民間の目できちっと、役所の一部ではなくて、民間の目でチェックができる機関をぜひつくっていただきたい、こういうことなんです。  もう時間がございませんから、最後に一点確認をさせていただきたいのでありますが、さっきの御答弁の中でもございましたが、既に規制緩和の方策を決めた二百七十九項目ございますね。これについては昨年末の行政改革推進方策の中で、この二百七十九項目について実施時期を前倒しする、実施時期が明確でないものについては明示する、実施内容の具体化を計る必要があるものについては早急に措置する、こういうふうになっていますが、この点について間違いなくこの三月末に織り込まれるのかどうか、この辺、確認したいと思います。  以上で終わりたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 御指摘のとおりでございます。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で直嶋正行君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、笠原潤一君の質疑を行います。笠原潤一君。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 自民党の笠原潤一であります。これから質問をさせていただきます。    〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕  御承知のように、再び史上空前の最高値、一ドル八十八円七十五銭、八六年当時の倍に上がってしまったこの円の問題ですが、今回の円高ドル安の原因は一体どこに要因があるか、大蔵大臣、何とお考えになっていますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 特定の相場水準に言及することは為替市場に不利な影響を及ぼすおそれもありまして、直接的な言及は避けているところでございますが、それにしましても今回の急激な円高は、一週間で八円余りという大変テンポの速い状況であります。ここ数年の円高にさらに円高が加わったということでありまして、日本経済に与える影響から極めて憂慮をいたしているところでございます。  どういうところに原因があったかというのは明確に一言で申し上げることはできませんが、既にお答えをしてまいりましたように、北米圏ではメキシコのペソをめぐる不安要因、アメリカの国内の政治経済の要因等がございましたし、EUのヨーロッパ圏におきましてはいわゆるスペインのペセタの通貨不安が一つのきっかけになったようでございます。結果としましては、マルクと円が上がって、マルクと円の関係ではドルが下がると。その他の通貨もおおむね下落するというふうな状況に立ち至りました。  日米間を基本的に見てみますと、先ほども議論がありましたように、やはり日米間、個々の経済情勢からいえば、今ここでこの時期に円高ドル安が進行する背景はないと私どもは思うわけであります、直接の背景、理由は。しかし、一つありますのは、やはり日米間の貿易を含めた経常収支のアンバランスという実態があるというふうに認識をいたします。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 実は米国経済は非常に順調に推移しているんですよ。失業率は四、五年前はまだ九%、一〇%近くあったのが、今や五%台に落ち込むというか、非常に順調に推移しています。それから消費者物価はほとんど上がっていない。御承知のように、史上空前の四千ドルをつけたアメリカのウォール街では沸きに沸いているわけですよ。アメリカへ入ってみて、一体何が不況なのか、全然不況感はない。三大自動車会社、GM、クライスラー、フォード、非常に順調ですよ。  これでどうしてアメリカのドルが安くなって日本の円が高くなっていくか、甚だ不思議であります。したがって私は、そこら辺でどうもこれはおかしいんじゃないか、こう思っているんです。  例えばグリーンスパンとかルービンがいろいろなことを言うけれども、実際アメリカはこれだけドル安になっても全然介入してこないんですよ。これはもう本当に私はそういう点でG7というのは一体何をしているのか、果たしてマハディールさんが言ったように、G7の役目は終わってしまったんじゃないかと本当に心配していますよ。  ですから、世界の通貨のこの危機というものを一体どういうふうにと、日米の財政当局が非常に心配しておられることは事実なんです。毎日テレビを見ますと、刻々と円高のあれが報道されていますよ。中小企業は一瞬一刻みんな右往左往している。しかし、これはもう毎度のことであって、私は本当にその点で非常に不思議に思っているのは、プラザ合意以来どんどん円が上がってきてドルが下がってきました。それで二百円を割ったときは日本じゅうの中小企業は大騒動したんです。しかし、二百円からどんどん上がって百円切ったときもまた大変だったけれども、これは毎度毎度、日銀が協調介入をやってドルをどんどん買い込んで、まあ後でまた少し聞きたいけれども、こんな状況で一体何が起こっているのか。  アメリカは、御承知のように、九〇%は自国で生産できます。全部消費できるわけです。これは言葉が悪いけれども、私は今から三、四十年ほど近く前にアメリカに行ったときに、こういうことを言われたんです。群盲象をなでる。いや盲人の方にそう言っては、盲と言っちゃいけませんけれどもね、今では視覚障害者ですから。私は盲人会の顧問ですからそういうことを言うのは嫌ですけれども、しかし当時はそう言われたんです。アメリカという国はそういうことであって、ほとんど自国で何もかもできちゃうんですよ。  だから、アメリカの田舎へ行ってみて、ドルが安くなった何だかんだと言って、いやそれは日本へ来る皆さんはドルが安いから大変なことなんです、観光客は。しかし、アメリカの国内におってみますと何ら痛痒を感じない。一体それはどこ吹く風ということになっているわけです。(「購買力平価の違いだ。」と呼ぶ者あり)そうなんです。  ですから購買力平価、今どなたかおっしゃってもらったんですが、日本の国を考えてみますと、新幹線に古い列車をつけて歩くような日本なんですよ。今、実際に日本と日本いじめの貿易のインバランスって何だといったら、結局、自動車、コンピューターその他十数品目が金をもうけておって、あとは全部だめなんですからね。新幹線の後ろに古い列車をつけて歩くような日本経済の中で、今言ったように規制緩和、いや規制緩和はこれは通告していませんが、じゃ規制緩和をやってどうする。だから、もっと日米の財政当局も政府当局も本当に腹を割って本当の話をしなきゃいかぬと私は思っていますよ。そうしなかったらこの危機は回避されないと思うんです。ですから、そこら辺は大胆に。  そういう点について、私はこの前も一月九日に、実はアメリカのオハイオの州知事、僕の友人ですからね。実は前はあそこは民主党の強いところなんですよ。ホンダの本社があそこにありますがね。そこでも彼は前に共和党の知事になったんです。今回は楽々当選ですよ。  彼の就任式に行ってびっくりしたことは、アメリカというのは非常に堅調であると同時に、もう全然違っていまして、その中でこういうことを言うんですよ。かつてアメリカの企業は日本に学べと言ったんですが、反対に向こうのビッグスリーのトップはどう言っているか。日本の自動車会社ももう少しアメリカの企業を見習ってもらいたい、こう、言うんですからね。それくらいさま変わりしてきているわけです。  ですから私は、そういう点でこの円高ドル安、そして中小企業がこれからどうするかということになれば、結果的には海外にシフトしなきゃならぬということになってしまう。じゃ日本は、一億二千万人も人間がおりましてどうやって雇用を確保するんですか。労働大臣にはきょうは通告していませんからお尋ねできませんけれども、一億二千万人もの人間をどうやって雇用を確保するんですか。今、女子大生なんかほとんど就職できないじゃありませんか、実際に。今、大変な不安に陥っていますよ。私は、その辺はもう少し認識をしっかりしなきゃ、まあ、していらっしゃると思うけれども、その辺についてもう一度ひとつ、経済企画庁長官に実はこの問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○国務大臣(高村正彦君) どこが質問だったかちょっとはっきりしなかったんですが、雇用をどういうふうに確保するのか、それぞれ具体的なことは労働省を中心にやっておられると思いますが、経済全体の今の回復基調を何が何でも維持し、本格的回復軌道に乗せていくということが一番大切であります。おっしゃるように、今の円高というのは非常な警戒感を持って見ていかなければいけない点であると思っております。  ただ私たちは、基本的にはこのファンダメンタルズからかけ離れた水準が続くとは思っておりませんけれども、ただ相場は相場に聞けというように時々、時々というより平気で私たちの予想を裏切ることがあるわけでありますから、警戒感を持って注視していきたい、そういうふうに考えております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 そこで、実はこれはドルがだぶついているところに私は問題があると思うんです、今、一兆ドル横行しているというんですからね。アメリカはもうドルを印刷して世界じゅうにばらまいたわけです。それが全く収束しないから実際このドルがもう世界に横行して、毎日毎日もうとてもそれはコントロールできない状況に私はあると思っていますよ。  ですから、そういうことでこういうことになるんだろうと思いますが、しかし今の状況を放置したらこれは大変なパニックに陥る、こう思っていますので、その点についてひとつ、ドルの余りにもだぶついた状況を一体G7はどういうふうにコントロールしようとしているのか、そこら辺をちょっとお尋ねしたい。  それから先ほど大蔵大臣もおっしゃったけれども、さらにメキシコの通貨の不安、これも確かにその一因でしょう。中南米もしかり。しかし、こんなことはもう毎回のことなんですよ。南米へ行ってごらんなさい、毎日インフレに次ぐインフレでもう本当に、ひところ一千万クルゼイロですか 一千万円札があったんですからね。そんなことはもう中南米はしょっちゅうやっているんですから、それが理由でドル安になるということじゃないと私は思っています。  したがって問題は、アメリカはもう来年は大統領選挙ですから、政府の方にしてみれば、日本の円が高くてドルが安かったらいろんなものは入ってこないし非常に安定しているからいいじゃないかと、今、思い切って介入してそんないろんなことをしようという気持ちも私はないと思っているし、そこら辺の問題の認識を、大蔵大臣、確かに円とマルクだけが上がってくるけれども、それはメキシコとか中南米の関係とおっしゃるけれども、私はそうじゃないと思っています。アメリカは意識的にそんなことをやっているんじゃないか、ニューヨーク連銀だって今、全然介入してきませんしね。そこら辺の考え方はどう思っていらっしゃるか、ちょっとお尋ねしたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 連銀もアメリカ財務省も去る三月三日の事態に、急速に円高ドル安になったときには、私どもも真剣に話し合いをして協調介入を行ったわけでございます。去年も二回ほど足並みそろえてかなり大幅な介入をしているわけでありまして、アメリカは介入をする気はないということではありません。同時にまた、連銀総裁にしろルービン長官にしろ、日本よりややおくれて声明を出しておりますが、ほぼ私どもと同じようなこの事態に対する懸念を表明をもいたしておるわけであります。しかし、どこまで本気か、どこまで心配しているかというと、日米間に同じレベルの認識があるかどうか、あるいは事態に対する認識はあっても、やはりその対策になりますとそれぞれ国情が違いますから、必ずしもすべての政策について単純に一致をしない嫌いがあることも事実でございます。  アメリカの経済は、確かにおっしゃるように、今、非常に活況であります。おっしゃるように、インフレもそれほど起こっていません。雇用も堅調です。しかし、片方またアメリカには、御承知のように、きのうもございましたように、財政赤字、貿易赤字、貯蓄の家計赤字とも言われますが、そういう状況がありまして、同時にまたアメリカを取り巻く周辺の国とのかかわりがあって、そういうものがさまざま不安な要素を醸し出していることも事実であります。  ただ、残念ながら今回、残念ながらはちょっとやめますが、今回の、ドル安と言っておりますが、日本とアメリカの関係では明らかにドル安円高です。マルクとの関係もドル安マルク高でした。しかし、隣のカナダやあるいはメキシコを初めとした南米の関係ではむしろドル高になっている。ヨーロッパにおいてもマルクとスイス以外はどっちかというとドル高になっているという状況があることもしっかり見詰めなければならないというふうに思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 全くそのとおりだと思っております。しかし、当分ドルは九十円前後に固定化してしまうんじゃないかという気がします。相場は相場に聞けという先ほどの企画庁長官のお話でありますが、下手すると、これもう一段下げますと八十五円まで行ってしまう可能性もあると私は思っています。相場というのは大体そういうものだと思うんです、行き過ぎもありますから。そうなってきますと、一体これはどうなるんだろうということで、日本経済は本当に大きなダメージを受けるぐらいじゃなくて再起不可能みたいになってしまうんじゃないかというような気もします。  そこら辺の対策として、本来で言えば一刻も早く、大蔵大臣がここにいらっしゃることも大事だけれども、やっぱりアメリカへ行って本当に腹を割って、ルービンさんやグリーンスパンさん、そういう皆さんとみんな腹を割って本当に日米の円高の問題を話し合って、日本の円高、こんなに円が高いというのは本当に日本の国も経済力のあれを失うし、アメリカだってこれ大変なことに将来なってくると思うんですよ、一時的にはいいかもわからぬけれども。そこら辺はもう本当に話し合うことが私は一番大事だと思いますからね。どうですか、その点は、大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 昨今、国会にも追われておりますが、さまざまな問題にも追われておりまして、だから海外に行けないという意味ではありませんが、既に予定されておるものとしましては、来月に入りますとG7もございますし、またそれと別にインドネシアではアジア・太平洋圏のAPECの蔵相会議もございまして、ルービン長官等とも顔を合わすわけでございまして、そういう機会も含めてぜひ真剣な話し合いと努力を双方でしていきたいというふうに思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 そして今度、企画庁長官。  実は、先ほど言ったように、円高になりますとほとんどの企業は、中小企業もほとんどがみんな海外にシフトしなけりゃならぬと、こういうことになっておりまして、私どもは繊維産業の土地ですが、最近千円ですばらしいシャツが買えるんですよ。シャツばかりじゃないけれども。  こんなことをやって価格破壊がどんどん進んでいくと、これも何か価格破壊がいいことだと言う人もあるんだけれども、こんなことをしていたらもう本当に競争力は劣悪になってしまうし、もうそれが海外製品から全部そういうふうにダウンしてしまうと、本当に価格破壊するともう全部おかしくなってしまうんですよ。ここら辺でひとつその歯どめをかけなければならぬと思うんです。何でも安いことがいいことだということではないのであって、そこら辺の問題は、経済企画庁長官、どういうふうに認識しておられますか。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○国務大臣(高村正彦君) 日本の物価は大変安定している、購買力平価も改善している、しかし一方では大変な円高が進む。その円高の進み方に購買力平価が、少しずつは改善しているんだけれども、そのスピードの差があって内外価格差が開く一方だと。  でありますから、円高が進んでいるという状況を前提として、円高が定着するということを前提に考えれば、それはやはり価格が低下する方向に進んでもらわなければ困るだろうと、私はそう思っておりますが、むしろこの円高がいわゆるファンダメンタルズからかけ離れたものでありますから、そこを円高そのものをどうするのかということを通貨当局その他の協調、あるいはマクロ政策あるいは構造政策、そういったことできっちりしていかなければいけない。それが根本だと思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 この問題、私は三十分しかありませんからこれはこれだけにいたしまして、本当は日銀に今まで買い支えたドルが一体どれだけあって、要するに購買力平価もOECDでは百五十余円ということですから、そのことから思うと、本当にそれは実は日本の円高は余りにも異常過ぎるということであります。それはそれといたしまして、一刻も早く改善されることを望んでいます。  次に、今度の震災の問題ですが、九月一日は防災の日です。したがって、全国至るところで防災のためにいろんなことをされるわけです。  問題は、例えば災害が起きたとき、特に大震災の場合、今回の神戸もそうですし、私の方は今を去る百年前に濃尾大震災が起きました。明治百年過ぎましたけれども、一番大きな震災は我が方の濃尾大震災、それからその後の関東大震災、それから今度の阪神・淡路大震災、この三大地震だと思うんですよ。私の方も随分大変な被害を受けました。  また、これは不思議なことに大体震災が起きた時間は、これは余談ですけれども、六時前後なんですな。関東大震災は十二時。六時間ごとに起こるんですから非常に不思議な現象だと、こう思っています。  それはさておいて、どうしても震災のときには、この前の神戸も大震災であのように悲惨なことになったんですが、私はそのために、今までの九月一日の防災訓練をもっと臨場感あらしめるものにするためには、ようやくバーチャルリアリティーというものができたんですが、それをもっと活用すべきではないか。  これは国土庁長官にお尋ねしますが、そういう点でバーチャルリアリティーというのは、本当にその中に入って臨場感が出てきます。火事になる、上から物が落ちてくる、それが倒れる、そのときにどうしたらいいか。仮想現実というものは、これはソフト、ハードにもよりますが、それは本当に今こそ必要になってくると私は思っていますし、日本の技術からいえばそれはでき得ると思っていますので、その点ちょっと、そういうものを採用することについて、国土庁長官、どうですか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のとおりであろうと思います。  防災訓練におきましては、住民や企業等が地震、火災等の災害発生時に、初期消火、そして避難等の防災活動を適切に実施できるようにするための訓練を行うことが必要であろうと思います。都道府県の防災訓練では、これまでも住民参加等の初期消火訓練、そしてまた起震車による疑似体験の対応訓練等々、体験訓練などを項目として取り上げておることは御存じのとおりで、訓練の充実を図っておるところであります。  国土庁といたしましても、総合防災訓練をより充実させるために検討をしておるところであり、先生御指摘のバーチャルリアリティー等の最新技術を使った訓練についても、有効適切なものであればひとつ訓練項目に入れることが必要であり、検討をしてまいりたいと思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 どうもありがとうございました。ぜひともそれはお願いしたいと思います。それは本当に人のためでありますから、そういう点でいえば当然やっていただきたいと思います。  それから震災に対して小里大臣は大変に頑張っていただいて、もういろんな諸施策をやっていただいていますが、やっぱりこれは過去の大震災を経験にして思い切った機能の一元化、機構の一元化が大事だと思います。  その点について、大臣、今までの御経験を生かしながらどういうふうにこれからそういうものを持っていきたいか、お尋ねしたいと思いますが、いかがですか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○国務大臣(小里貞利君) 震災対策の一元化のお話でございますが、御承知のとおり、今までの大震災におきましては、大方、非常災害対策本部を設置いたしまして、政府は挙げて緊密な連携のもとに対処してまいりました。  今次の場合は、近年にない未曾有の大災害でございましたので、総理大臣を本部長とする緊急対策本部を設置し、あるいはまた私が本部長となる非常災害対策本部を設置いたしまして、各政府省庁、まさに私心、省益を越えまして一丸となって対処をしていただいた。私はそういう意味におきまして各政府省庁に感謝を申し上げております。  今後は、このたびの貴重な経験を参考にして、今おっしゃるようなできるだけ有効な震災対策、災害対策が打てるように検討はする必要がある、かように思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 それから今回これは実は自治省に大変配慮していただいて、岐阜県に防災ヘリコプターを入れてもらったんです。これが本当によく活躍しまして、実は地元の兵庫県、大阪府、その後京都が出動されたけれども、我が方が第四番目に行って、消防車が全部入ってすごく活躍したんです。ですから、私はこのヘリコプターの効能というのは本当にすばらしいと思っています。  これについて、今度の震災を契機にしてなお一層これを整備してもらうことが一番大事だし、さらにヘリコプターというのは人命救助にはもってこいですけれども、外国の場合、エマージェンシーフライトの場合は特にそうですけれども、やっぱりセスナも多いんですよ。これは大事なことで、セスナなんというのは本当に五百メートルの滑走路もあればできるわけですから、そういう点でいえばこれから重点的にそういうことに対処してもらうことも私は大事だろうと思いますが、大臣、そういう点ひとつ御見解をお伺いしたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 消防防災ヘリコプターにつきましては、ことしの平成六年度の導入を含めまして全国に、消防本部保有が二十五機、議員お地元の岐阜県の一機を含め都道府県保有が十四機でございまして、三十九機が配備をされ、このたびの阪神・淡路大震災にも大変な救援活動をいただいたところでございます。  これらの消防防災ヘリコプターは、今御指摘ございましたように、大規模な地震、風水害、林野火災等の災害時には消防組織法の第二十四条の三に基づきまして、消防庁長官の要請によりまして広域応援を行っておるところでございます。現在の現地消防本部の指揮下で組織的な活動をする仕組みになっておるわけでございます。  御指摘のセスナ機につきましては、私どもまだその保有あるいは乗員養成等、それぞれ検討をさせていただきたいと存じておるところでございますけれども、いずれにいたしましても、今後広域的な支援活動を検討して、地域防災計画の中に近隣都道府県による救援、さらには大都市間における応急救援等のさまざまな救援体制を講じていきたいと存じておるところでございます。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 どうもありがとうございました。  余り時間がございません。今度は実は新幹線ですが、これは伊江理事さんは国鉄の御出身ですから私があえて言うまでもありませんが、新幹線は御承知のようにブルトレインと言うんですよ、ブルトレイン。それはなぜかといえば、英語で言えば弾丸列車ですからね。しかし、昔、東海道線、私どもは小学校、中学のときはよく旧東海道線で行きますと、線路の予定地がありまして、あれは何だと言ったら、あれは日本の軍部が弾丸列車をつくるためにつくったと言ったんですよ、それが今は新幹線になったんですが、問題は欧米の場合はほとんど地上走行なんです、列車というものは。なぜかといえば、これはヨーロッパというのは必ず絶えず戦場になりますから、結果的にはすぐ復旧しなきゃならぬ。  今度、新幹線がああいうことになりまして、実は四カ月もかかるんですよ。本来を言えば、もう鉄道がああいうことになったらば本当に一週間か十日で復旧しなきゃいかぬわけです。それが一番使命でもあるにもかかわらず、残念ながら高架ですから、あれが落ちちゃったものですから、この高架の問題、これは時間がないから本当にいろんな自説を言いたいんだけれども、これは市街地を分断したり地域間の分断があったり交通遮断しますから、やっぱり高架にしなきゃならぬということで地域住民が言いますから、高いところを走ってきました。それはある意味では非常に今日までよかったんだけれども、こういう大震災になってああいうことになりますと大変でありますので、しかし早くやらなきゃならぬので、今、JRの方も一生懸命復旧やっておられますが、これは万全の体制でやっていただきたいと思うんですよ、  そのための災害復旧に対する考え方はどうであるかということもここでお尋ねしたいと思いますが、本当はこのことでもう十分か十五分ぐらい私の自説やいろいろなものでもっと言いたかったんだけれども、時間がありませんので、これで新幹線の対策をお聞きしたい。  総務庁長官は、規制緩和、これいろんな公社その他の統合その他については今、新聞でも拝見しましたし、一生懸命やっておられますし、規制緩和もいろいろありますよ、それは。アメリカやよその国が言うようなわけにもいかないものも随分あります、本当の話が。日本の場合は。そういうものもありますけれども、総務庁長官にはあえてお尋ねはいたしませんけれども、今、新幹線の、鉄道の問題について、復旧の状況並びにどういうことであるかということをひとつお尋ねしたいと思います。

澤田諄運輸省大臣官房技術参事官

○政府委員(澤田諄君) 高架橋等の鉄道施設につきましては、これまであった最大級の地震に対応した構造となっておりますが、しかしながら今回の震災におきます新幹線の高架橋等の倒壊というような被災状況を見れば、原因等の早急な検討が必要かと思っております。直ちに一月二十日に学識経験者を委員とする鉄道施設耐震構造検討委員会を開催いたしまして、鉄道施設の調査分析、今後の耐震構造のあり方について鋭意検討をしております。これらの検討を踏まえまして、今後の高架橋の耐震構造のあり方につきまして早急に成案を得たいというふうに考えております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 最後に、これは自治大臣、実は今、信用組合の問題で、問題は検査体制にあると思うんです、それは地方自治体で信用組合の検査をしようといったって、なかなか専門家でないとできないと思うんですよ、それと同時に、地方公務員というのは絶えず二年か三年でかわっていきますから、そういう点でいえば本当に気の毒ですよ。  私は専門職が必要だと思うし、そういう点で検査体制というものは、これは大蔵大臣、実は機関委任事務をやっておっておれの方は知らぬじゃなくて、非常に責任も感じておられますが、これはやっぱり検査体制をどうするかということを真剣に私は考えてもらわなきゃいかぬと思うんです。地方自治体は本当にその点を深刻に考えておりますし、その要員といいますか、その確保といいますか、その行政といいますか、そういうものは本当に真剣に私は考えてもらうことが大事だと思います。その点についてお尋ねをします。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおりだと思っております。今回の事態から真剣に学ばなければならないと思っております。都道府県と大蔵だけとの緊密な連携をどう図っていくかということが一つありますし、また預金保険機構の中にもアメリカのように検査体制を築くことができないかどうか、このことも真剣に目を向けていきたいと思っております。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 以上であります。どうもありがとうございました。

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 笠原君、ブルートレインと新幹線とは違うんです。

笠原潤一自由民主党

○笠原潤一君 いやあれは、向こうでは新幹線をブルトレインと言ったものですから。いや、大変申しわけありません、委員長。

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 以上で笠原潤一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 次に、大渕絹子君の質疑を行います。大渕絹子君。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 連日御苦労さまでございます。  今回の税制改革は、所得税減税の継続の反面、租税特別措置の廃止や各種引当金の圧縮など、いわゆる不公平税制の是正ということが不十分のまま消費税の税率が引き上げられるという形で決着をしました。大変多くの問題を残している税制改革であったと思いますが、これからその点も踏まえて総合課税、それから総合課税をするに当たって納税者番号制度の導入、それに伴うプライバシーの保護等の問題について以下質問をしていきたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。  政府の税制改革大綱では、利子、株式譲渡益の総合課税に真剣に取り組むべきことがうたわれています。利子所得だけでも総合課税にすると、これは国会の専門家に試算をしていただいたわけですけれども、平成四年度ベースで二兆八千五十三億円の税収が上がるというふうに計算がされています。これはまさに消費税一%にも当たる税収額であるというふうに思います。  大蔵省はこの利子とかあるいは株式譲渡益について、総合課税の方向ではなくて、何か分離課税の方向で決めたような報道が昨年の十二月三十日の日経でされているわけですけれども、この報道の真偽のほどをお聞かせください。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) その報道は、私の認識する限りでは正しくないんじゃないかと思います。  昨年来、税制改革に取り組む中で、私どもは公式にもまた内部での事務的な努力の方向としましても、総合課税の方向を目指していきたいということでありますし、前提条件としては納税番号制というものが整備されなければいけないということを認識しながら、その方向を堅持しているつもりでございます。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 ぜひその方向で堅持をお願いいたしたいと思います。  総理も参議院の大蔵委員会で明快にそういうふうに、基本的には総合課税を目指すべきだということをうたっているわけでございます。  しかし、この報道によりますと、背番号制度を導入して年金番号等にも共用できるような形でというようなことになっているやに聞きますけれども、背番号制度を、納税者番号制度を今、大臣も導入しなければ総合課税は難しいというふうにお考えになっておられますか、大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 基本的にはそう考えております。やはり番号がきちっとつきませんと、個人の氏名とか住所とかというのは変わること、特に住所はよく変わります。そういう意味でも、生まれたときからもう番号を打たせていただいて、終生その番号できちっと集約をさせていただくことが基本ではないかというふうに思います。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 資産性所得の把握は支払い調書の送付を義務づけることによって可能だというふうに思うわけです。  今、現に私たちは確定申告をしますと納税者番号というのをつけられていますよね。番号制度はもう既に使われているというふうに思いますし、各種年金にもあるいは健康保険にもそれぞれみんな番号がついています。ですから、今現在でも納税者番号はあるというふうに私は思うわけです。  株式譲渡益では投資家に支払われるのは証券会社から、そして利子は預金者に支払うのは銀行とか郵便局、そして配当金は株主に支払うのは会社です。だから、それぞれ証券会社、銀行、会社から住所、氏名、生年月日、支払い額を書き込んだ支払い調書を税務署に送付をすることを義務づける。これを法律で義務づければ、それを税務署でコンピューターに入力をすることによって名寄せをすれば、その人の一年間の利子、配当、それから株式売却益の総合的な所得の額というのは当然つかめるわけです。それに対して総合課税をしていくことは可能だというふうに思うわけですけれども、いかがでしょう。

小川是大蔵省主税局長

○政府委員(小川是君) 総合課税を行いますためには、例えば金融機関における利子の場合をお考えいただきますと、銀行の窓口では預金をした人、そして利子を支払った相手方が何のたれべえであるという、まず本人であるということの確認が必要なわけでございます。その上で、今おっしゃったように、例えば何のたれべえであるということを確認して、その人に例えば三万円の利子を支払ったということを支払い調書として税務署に提出する必要があるわけでございます。    〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕  そこで税務署が、全国各地から回ってきた何のたれべえさんの受け取った利子が幾つあって幾らであるかということを全部名寄せをする必要があるわけでございます。一人ずつにとっては簡単でございますが、まず本人であるということを確認するという手続は極めて難しいところがございます。今であれば運転免許証であるとか健康保険証を見せてくださいということでございますが、やはり先ほど大臣が申し上げましたように、統一的な番号で何のたれべえさんとついて確認ができるというのは一つのしっかりした方法でございます。  もう一つは、何よりも支払い調書に番号をつけるということによって、税務署がたくさんの一億を超える人々の支払い調書を統一的に集計できるということでございます。  委員おっしゃった今も番号がついていますというのは、私どもが確定申告書を送られてきますときに税務署単位で便宜つけている番号でございまして、今申し上げたような支払い調書の名寄せといったようなものを行うには全く使えない番号だということは御理解いただきたいと存じます。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 今の納税者番号がそういうものであることは十分承知をしています。ただ、銀行とか証券会社と取引するときに、必ず本人であるという証明がなければ取引をできないことに法的に決めれば、今おっしゃったこともそれは解決ができるだろうと思うんです。でも、これは納税者番号制度を導入するという方向で取り組まれていることですから、私もあえてそのことをここであくまでも否定するわけではございません。  ただ、納税者番号制度は、最初は売却益とか配当とか利子とかをつかむためだけに導入されたとしても、やがてはすべての収入にまで広げられるおそれがあります。年金や戸籍など行政事務までこの番号で処理されるということになれば、国民一人一人の情報が完全に国家によって把握をされ管理をされるという懸念が生じます。  そこで、どうしても納税者番号制度が必要ならばその目的を資産所得に対する総合課税の実現のためだけに限定をした資産所得者番号制に徹すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

小川是大蔵省主税局長

○政府委員(小川是君) ただいま申し上げましたように、税がある番号をその目的のために使わせていただきますときには、基本的には利子とか配当とか、一番最初に入りますのは資産性所得の関連でその利子等を払う金融機関がそれを使うことを義務づけるというのが第一であろうと思います。  問題は、番号をどなたがつくってくださるか。国税庁、税務署がつくるのか。今までの税制調査会での議論は、やはり年金制度で一元化されていくときに番号ができるのではないか、その番号を使わせてもらってはどうか。あるいは住民基本台帳からできるのであればその番号を使わせていただいてはどうか。限られるのは、税務では差し当たり考えておりますのは資産性所得のために使うのに限られるであろうな、このように議論が進んでいるわけでございます。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 アメリカでも納税者番号制度を導入したときには、最初は資産性所得の把握だけということで導入をされたわけですけれども、その後、年金にも行政の書類にも使われていくということで大変プライバシーの侵害が起こっているということも聞いています。  また、デンマークでは、先ほど大臣がおっしゃったように、生まれたときに即番号がつけられて、それはもうずっと一生その人の番号として伝わっていくというふうな制度がとられている。各国によっていろいろな使われ方というか、制度化がされているということは十分承知をしています。  ですから、日本で導入がされる場合、十分にプライバシーの保護ということを私は考えなければいけないというふうに思います。プライバシー保護法を制定することが絶対的な前提条件、納税者番号制度を導入する前提条件になると思います。  現在でも行政機関は、税金とか郵便貯金、運転免許、犯罪に関係した無数の個人情報をファイルしています。十五省庁で十二億件にも上ります。唯一制定されている行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律では、一つ、国の安全、外交上の秘密などに関する個人情報については一切公開されていない。二つ、収集手段の制限規定がない。三、安全管理や正確性の保持も努力義務規定で、大変緩くなっています。四に、条件つきではありますけれども、目的外へ利用する道も開かれています。五番目には、開示請求者の不正を罰する規定はありますが、行政に対する罰則規定はありません。六に、思想、信条、信仰などの収集禁止規定がないなど、法が対象としているのは行政部門の電算処理情報に限られていて、それ以外の情報はすべて規制されていない。これでは全くプライバシーの保護はできません。  そこで、私は次のようなプライバシー保護法が必要だと思います。  その一つは、担当事務に必要でない個人情報の収集・保有の禁止。二つ目は、必要不可欠の情報でも違法な手段で収集・保有することは禁止をする。そのためには、情報ファイルの目的、その情報の内容、収集の手段、使用・管理の方法など、ファイルの一般的概要についてあらかじめ国民に公表するとともに、その当、不当を審査し枠づけることができる中立的な機関を設置する必要があるということです。三番目に、個人情報について本人に開示請求権を認め、行政事務に不必要な情報や収集手段が違法な情報、間違った情報などでファイルされている場合の訂正・削除請求権を認める。四番目に、情報を保有目的以外に流用したり第三者に漏えいした場合は過失犯を含めて厳罰に処する必要があります。  以上のようなプライバシー保護法が制定されない限り、納税者番号制度は実現できないと思います。総合課税へ向けて前進するためにも、早急に法律の制定をすべきだと思いますけれども、総務庁長官、いかがでございますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 委員御指摘の国民総背番号制度というようなものを総務庁は今、全く検討はいたしておりません。  今、総務庁が主管しております法律は、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律ですが、これは一九八〇年のOECD理事会勧告のガイドラインを参考にいたしまして、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報を対象といたしまして、保有、利用、提供から開示、訂正までの体系的、総合的な保護措置を法的に確立したものでございます。したがいまして、我が国の法制度、行政運営の実態等にも配慮したものでございまして、個人情報保護の観点から見て、決して不十分とは考えておりません。  具体的に、これは行政機関の保有する電子計算機処理に係る情報を要するに対象といたしまして体系的にまとめたものだということでございまして、私どもといたしましては、そういう意味で行政上の運営の実態に配慮したものだということで御理解をいただきたいと存じます。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 長官おっしゃることはよくわかるんです。この法律が長官おっしゃるような目的でつくられているということはわかるんですけれども、総合課税というか、納税者番号制度を導入することは前向きに今、大蔵大臣も、そして総理も過去において取り組むということを発言されているわけですから、このプライバシーを保護するための法律がどうしても必要だというふうに思うわけです。今の行政機関の電算機処理に関する個人情報の保護に関する法律とは別建ででも結構だと思いますけれども、法律がどうしても必要だという私の意見に対してはどう思われますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) 総務庁としては、国民総背番号制度というようなものは検討は一切いたしていないということを申し上げた次第でございます。  今御指摘の納税者番号制度、これについてどうかということになるわけでございますが、これはまだ検討中ということでございまして、まだ適用範囲をどうするかとかいうようなことは決まっておらないわけでございまして、現時点でこれと個人保護法との関係について具体的に申し上げるという段階ではまだないというふうに考えております。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 非常に残念な答弁だと思います。消費税の税率を上げないということでずっと闘い続けたきた、そして何とか不公平税制の是正であるとかあるいは総合課税の導入によってより公平な税率を確保していきたいという私たちの観点からすれば、早急にこのプライバシー保護法を制定して、そして納税者番号制度を導入し、そして先ほど私が試算で示したように、利子課税だけでも総合課税すれば二兆八千億円もの税収が見込めるわけです。これにさらに株式売却益であるとか、あるいは配当金であるとか、あるいは不動産売却益、こういういわゆる資産性所得に対して総合課税化をしていけば、消費税を三%、四%上げる分の税収というのは完全に見込めるんですね。  そういうことに早く取り組んでいただきたいということを重ねてお願いを申し上げます。大臣、いかがですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 今、納税番号制を導入するにしても、片方でプライバシーの保護が大変大事だと、大変大事な点を具体的に御指摘をいただきました。そうした点についても十分議論をし、配慮をしていかなければいけないと思っております。今の個人情報保護法の施行状況等もどこに問題があるかということも十分留意しながら私どもとしましては検討させていただきたいと存じます。

大渕絹子日本社会党・護憲民主連合

○大渕絹子君 最後に、国税庁のまとめによりますと、五年度末、これは六年の三月末ですけれども、税金の滞納金が二兆三千二百八十億円もあるということが明らかになりました。特に消費税の場合は五〇%も滞納額がふえているということの中で、これは国民が痛みを伴って支出をした税金が事業者のもとに滞納されて、そして事業のために使われているというような実態の中で、払わされている国民は決して納得できるものではないというふうに思いますから、どうぞ大蔵省といたしましてもこの消費税の滞納額については徹底的に徴収をする方向、あるいは厳しい罰則を科すような方向の中で取り締まりを強化していただきたいと思います。  時間がありませんので答弁は結構でございますが、よろしくお願いを申し上げます。  ありがとうございました。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で大渕絹子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、武田邦太郎君の質疑を行います。武田邦太郎君。

武田邦太郎新緑風会

○武田邦太郎君 大地震の後の数十万と言われる仮住宅、数千と言われる中小企業の工場あるいは店舗の再建を必死になってやっておるわけでありますが、それと並行して百年の大計とも言うべき理想的な神戸の建設、これの計画も先ほどの建設大臣の御発言では、長期的な二年にわたる検討、計画を考えているという意味のお話がありましたが、心から大賛成であります。  そこで、私の心に強く浮かんでまいりますのは、かつて大阪の市長として御堂筋その他の大阪市の都市構造の再建に歴史的な業績を残した関一の言葉に、一本の道路、一つの小公園といえどもそこに確固とした歴史観、世界観が必要だ、要を決するのに技術者だけの判断に任せてはならないと、こういう言葉が残っております。今、我々が感じますのは、関一が技術者と言った言葉は専門家という言葉に置きかえてもいいかと思うんですね。ややもしますと、我々は専門家の言い分に耳を傾けがちでありますけれども、より以上に高い良識を結集する政治家の判断が最も大事だろう、こういうふうに思います。  今、百万以上の大都会が日本には十一ございますね。神戸はその六番目の大きい都市でありますが、もし長期計画において理想的な神戸をつくろうとするならば、十一の百万以上の都会で安全な都会は一つもないわけでありますから、これらの都市の地震が揺れない前に新しい計画をつくるということをもあわせて、日本の全国土における大きな都市の役割、そのあり方、そういうことを含めて、二年が三年かかってもいいと思うんですが、そういうことを考えられないか。応急の仮住宅とか仮の工場、仮店舗は、そういう本格的などこから見ても神戸の市民がこれはいいなと思う計画ができたら、仮の建設は一応御破算になるよということを十分了解させた上で急ぐものは急ぐと、しかし百年の大計は着実につくっていく。もちろん専門家の意見、学識経験者の意見も必要でしょうし、場合によっては国際的な知能の導入も大事でしょう。そういう高い見地での計画を立てたらどうだろうか、こう思うのであります。  特に私が一番気になりますのは、大都市に集まる市民の肉体的、精神的レベルがダウンしていく状況ですね。私は社会学なんか最近ほとんど勉強しませんが、六十年ほど前に大学でやったころ、パリの街路樹にマロニエがあるわけですね。マロニエは非常に生活環境に鋭敏な樹木とされておりますが、パリの市街のマロニエは郊外のマロニエに比べて一週間以上も発芽がおくれるんですよ、毎年。そして、葉が散るのは十数日早く散るそうです。今の社会学はそういうことを問題にするかどうかわかりませんが、そのころは、大都市における今の条件がいかに悪いかと。  それで、さらにソルボンヌ大学で社会学が問題にしておりますのは、パリジャンがパリジャン同士結婚し、その子供同士が結婚して五代になると、肉体が弱るだけじゃなくて頭が異常の子供がふえるというんですね。つまり、白痴、瘋癲です。それがふえると。それで非常に問題になっておったのであります。  我が日本で、全国的にいえば一平方キロ当たり三百三十人か四十人でありますが、神戸は大体二千七百人でありますから全国平均の八倍集中しているわけですね。これが東京になりますとさらに神戸の五倍でありますから三十数倍の稠密度。これはもう殺人的な人口の稠密度と言わなければなりません。しかし、東京は二十三区と多摩ではがらっと違うわけでありますから、神戸でも地域によって非常に違いがあると思います。  そういうことで、居住空間と生産空間、その前に交通をきちっとしなきゃなりませんけれども、同じ生産でもデパートのようなところと工場とはいるいろ条件が違いますから、それを本当に心身ともに健全な生産者として活動できるプランというものはどういうふうに考えられるのか。恐らく今そういう結論はないと思います。  そこで、先ほど私が申し上げたのは、日本の知能を結集するだけじゃなくて国際的な知能をも結集して、まず日本の百万以上の都市十一について、本当に心身ともに健全な生活と生産活動のできる都市の再建というようなことが考えられるかどうかですね。ぜひこの機会に、建設大臣あるいは地震対策大臣もちょうどおいでだから大変幸いでありますけれども、ぜひ高い政治の良識を結集して、専門の意見を十分にそしゃくしながら、神戸の未来像を日本の大きな都市の先駆的なお手本をつくるくらいの意気込みでやっていただくとありがたい。  応急に建設するものはもう昼夜兼行でやるべきでありますけれども、それと並行して神戸の市民が心からみんな賛成するようなプランを立てて、応急のものを計画的に廃棄しながら新しい理想像をつくっていく、こういうようなプランができるかできないか、大臣のお考えを。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをいたします。  先生の御高見はかねがね承っておりますが、御高見と御注意ありがとうございました。  翻って、神戸の問題を取り上げてお話をいただきましたが、安全な都市づくりのために、そして利便性なり快適性なり安全性というものを十分頭に入れて今回の被災地の状況を見ますと、道路の問題や公園の問題やいわゆる都市空間、都市基盤施設の明確なところについては被焼していないというのが現状でございます。したがいまして、先生が言われたように、緑をもっとふやしたらどうか。公園やあるいはそういうものについてはヘリポートやボランティアの拠点にもなりますし、避難地や火災の延焼防止帯にもなります。  そういう点について十分認識をしておるところでございまして、この参議院におきましても建設委員会で、三月十日だったと思いますが、いわゆる都市緑地保全法というのを通していただきまして、空間に緑をということと、サンサングリーンプランというものを我々は設定しましてこれから作業を進めてまいりますが、一応の区画は三月十七日までにやっていただきますけれども、これから二年間じっくり住民の意向を聞き、諸外国の権威者の皆さん方の御意見もちょうだいをして、日本で六番目の神戸が国際的な安全な、しかも快適性のある、健康であってそして能力のある子供たちが育つような、そういう都市づくりに専念をして御期待に沿いたいものだと、こういうふうに考えております。

武田邦太郎新緑風会

○武田邦太郎君 くれぐれも結論を急がないで、本当に確信のある設計のできることを期待したいと思います。  御承知のように、パリはブーローニュとかフォンテンブローとかああいう大公園が二十前後もあるところで、マロニエにあらわれるような大変な大都市の命の危険があるわけでありますから、だから地震で火事を食いとめる程度ならば、これは大正十二年の大震災のときに緑地がこの程度であれば延焼を免れたという実証はありますけれども、より以上に、平常時において命がむしばまれないような都市設計というものはどれぐらいの緑地があればいいのか。特に居住空間における人間の一平方キロ当たり何人ぐらいまでが健康水準であるのか。こういうことについては本当に周密な研究が必要ではないか、こういうふうに思います。  それからもう一つは、こういうことを神戸一地帯だけに考えないで、本当に理想的なことを考える場合には神戸の地区だけではないもっと大きいスケールにおいて考えなきゃならぬかもしれませんし、あるいは兵庫県でもひよっとしたら兵庫県境を乗り越えなきゃならぬ場合もあり得るので、やはり中国、四国を総合したぐらいの空間の中で神戸という大都市がどういうふうに位置づけられるのか、そういう視点も大事になるのじゃないかとさえ思うのであります。  そういう意味では、今、第五次全国総合開発計画が進んでおりますね。それで新しい国土軸が検討されている。そういうような新しい国十計画の中でこの大きな都市というものが健全に位置するために、やはりせめて十一ぐらいの百万以上の都市のあり方の重要な一環として神戸を考えるという視点があっていいじゃないかと思うのでありますけれども、国十庁長官の御意見を伺います。    〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のように、居住空間を整備するための国土計画が必要である、こういったお尋ねであろうと思いますが、我が国土庁は、前の先生方にも申し上げましたが、全総計画を立てておりまして、全総、新全総、三全総、四全総まで来ており、先生の御指摘は、とにかくこの次の全総をつくったらそれ以上もうよいものはないというよいものをつくれというのが御指摘の第一かと思います。  昨年の十一月十日に国土審議会を開きました。総理並びに私から全総にかわる全総、立派な、二十一世紀に向けて、地球にやさしい、地球環境の問題等々を含め、そしてまた少子化・高齢化社会に向けての問題等を含めた立派な全総を平成八年をめどにつくってもらいたいというお願いをしたところであります。  先生の御指摘の安全で文化的な居住空間の整備、この観点に立って国土づくりをするのがこれは至上命令でありますので、これらに向けて鋭意努力をしてまいる決意であります。

武田邦太郎新緑風会

○武田邦太郎君 大変ありがたい御発言で、絶対忘れません。  五全総でもう終わり、六全総は要らない、そういうつもりでやっていただくというお言葉ですね。これはもう画期的な御発言だと思います。  農業においては、もう高度成長下で九十万ヘク田んぼ、畑が減りました。今、三万ヘク、四万へクまだ減っております。どれだけ減るのか。そして一億二千四百万、これは一億三千万近くなるかもしれません、これを今、二二%しか自給しておらないのをせめて七、八〇%まで自給する、自由化されても大丈夫、そういう農業をやればもうそれ以上の農業改革は要らないと。  そういうつもりでやりますので、先生の方もぜひ、もうこれ以上の計画は考えられないと、そういうことでお願いしたいと思います。

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 以上で武田邦太郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 次に、上田耕一郎君の質疑を行います。上田耕一郎君。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、特殊法人の民営化問題を取り上げたいんですが、わずか十分でございますので、閣僚の方々、ぜひ簡潔、ずばりとお答えいただきたいと思います。  山口長官、ちょっと簡潔に答えてください、冒頭。  政府は、二月二十四日に特殊法人の整理合理化について閣議決定されました。総務庁の説明文書によりますと、「全ての特殊法人について、業務の縮減を含む事業の合理化、効率化を推進」と書いてあって、私はこれ一面的だと思うんですね。特殊法人の多くはやっぱり国民生活と非常に重要なかかわりがありますし、例えば住都公団を初め阪神大震災の復興にかかわる部門では、縮減どころか人員をふやしたり業務の拡充が必要になっているんじゃないかと思いますが、いかがですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。  今回の特殊法人の整理合理化につきましては、設立当時の歴史的な状況から大きく変化をいたしておりますので、現在の社会経済的な状況に合わせまして抜本的に見直すということをいたした次第でございます。  また、新しい事態が起きまして、新しい仕事をやるべきであるということになれば、当然これはこれとして国会で十分御論議をいただいて、そうしてその上で新たな法律をつくるということはございましょう、しかし、現在のところ、設立当時とは変化があるわけでございますから、すべての特殊法人についてその必要性を十分見直した上でスリム化できるものについてはスリム化をしていくということで努力をすると同時に、国民の皆さんに内容をよく知っていただく意味で、内容の透明化と申しますか、公開性というものをあわせて閣議決定いたした次第でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 すべて無条件でということではないと受け取りました。  住都公団の民営化問題をお伺いしたいんですが、ここに政府の行政改革委員会の委員長代理の竹中一雄氏が研究代表者としてまとめたNIRAの「公社・公団等の民営化の研究」、これは五年前、九〇年八月発表で、どうやら公団民営化の教科書扱いされているようですけれども、これは二番目に住都公団の民営化を挙げています。  その中で、「大都市の最優良地に団地などの形でもっている土地をオフィス・ビルに転用していくこと」、こういうことを方向づけて書いてありますね。驚いたのは、住都公団の賃貸住宅に住んでいる七十万戸、二百万人の方のことなんか一言も書いてないんです。それで結局、民営化の目的は公団の広大な住宅用地を大企業に使わせろということにあるということを非常に露骨に示した驚くべき文書だと私は思うんです。  昨年十一月、住都公団が発表した「住宅・都市整備公団について」という文書がありますが、その第四項目が「民営化論について」です。ここにはこう書いてある。「民間経営に移行し、安定収益を確保するためには、補給金の解消」、この補給金、平成五年度で千五百十二億円ですよ。これを全部なくしちゃうというわけですよ。それから「配当可能な利益の計上、税負担等のために家賃の大幅値上げ(六割以上)が必要となるが、約七十万戸の賃貸住宅についてこれを実施する社会的影響、入居者との契約への借地借家法の適用等を考えると現実には不可能」、こう公団は文書で言っているんですね。  公団自治協の九三年度の調査によりますと、公団住宅居住者の七三%が所得階層第二分位以下です。年収六百二十八万円以下です。低所得層です。年金暮らしの高齢者も多数住んでおられる。  野坂建設大臣は、この間の平均九%の家賃値上げ申請に対しても限度額をさらに千円引き下げるということで認可された。私どもは家賃値上げに全部反対ですけれども。その立場からされても、六割以上の家賃値上げとなるようなこういう公団民営化、これについては到底認められないと思いますけれども、建設大臣、いかがでしょうか、

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。  お話がありましたように、大都市地域を中心に大きく立ちおくれた国民の住生活、これの水準の向上を図っていかなきゃならぬ、高齢化社会に対応する住宅供給は二十一世紀に向けて喫緊の問題である、こういうふうに認識しております。したがいまして、公営住宅は低所得者の皆さんがいらっしゃいますが、公団住宅には、その次でありまして、低家賃で勤労者の皆さん方の生活の豊かさ、ゆとり、こういうものを考えていかなきゃならぬ。  今回の阪神の災害におきましても、兵庫県側は公団に対して一区画はやってほしい、これからの区画整理事業についても積極的に公団にやってほしいという要望が現実に参っております。しかも、七十万の住民がおるわけでありますから、今の住都公団については、今回の二月十日までに出せと言われた問題について十分検討いたしましたが、我々としては現実には住都公団は必要ではないのか、こういう考え方で、建設省としては民間移管をするということについては検討はしておりますけれども、それに踏み切るというわけにはならぬということが現実の問題であります。  そこで、我々は、日本総合住生活株式会社というのがございますが、それらについて民間と競合するようなところは手を抜きますけれども、大きなところの地域づくりや、そして公団というものの賃貸住宅を重点にして分譲住宅は民間の方にやってもらおう、こういうふうな考え方で公団住宅は存続させていただきたいということをお願い申し上げておるところです。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、今の行政改革なるものは、消費税引き上げのための地ならしで、特殊法人の売り払い、これが目的になっている、非常に危険なものだと思うんです。これを端的に示しておりますのが、昨年八月八日に新党さきがけが発表しました「特殊法人改革について」。  武村蔵相にお伺いします。  この中には結局、特殊法人の国民生活への役割は何も書いてなくて、民営化という名で特殊法人の売り飛ばしで国が幾らもうかるか、その計算ばかりしている。さきがけ案は、民営化する二十二法人を挙げて、時価総額資産十六兆円、こう書いてあります。日本開発銀行は第一次の民営化グループ、来年四月から民営化を目指すとなっている。第二次のグループの中には、今、私が挙げました住都公団、道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団が挙げられまして、四法人の政府保有分の民営化時価総額二兆一千六百億円と試算しているんですよね。これにはっきり書いてある、  武村さんはさきがけの代表でもあり、それから民営化となれば政府持ち株の売却に当たる大蔵大臣もありますけれども、今でもこのさきがけの十六兆円の売却案、賛成なんですか、お伺いします。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 御紹介いただきましたように、昨年八月、与党の中で行政改革のプロジェクトチームができました。その場で私どもの代表、関係者が複数で勉強したものを試案として示したものであります。  私自身、後から承知をいたしましたが、試案としておりますために、さきがけが公式に決定したものではないということでありますが、その後、随分この試案が報道されましたので、これは私どもに関係がないなんということは申し上げません。むしろ報道を通じてさきがけの案だというふうに国民に周知徹底をいただきました以上は、私ども自身がこの案について責任を負わなければならないというふうにも思っているわけでありますが、ただ大蔵大臣としては政府側でございますから、同一人物でございますが、この案をそのまま肯定するものではありません。  さきがけの試案の思想はやはり、売り飛ばすというふうな表現ございましたけれども、そんなことじゃなしに、行財政改革のこの時代の大きな課題の一環として特殊法人についても少しでもスリムにしていこう、身軽にしていこうという発想でありますし、民間企業が一つ一つ血のにじむような経営の改革の努力をしている中で、政府の特殊法人も一つ一つそうした努力をすべきであると。その中に廃止もありますが、あるいは統合もありますが、民営化というとらえ方をしておるわけであります。中には、役割はそのままで、機能はそのままで、経営体を民間にしようという考え方が基本に流れているんではないかというふうに私は理解をいたしております。

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 上田君、時間です。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 はい、もう終わりますが、私は、方向がまるっきり間違っているので根本的に考え直していただきたい。  特殊法人については、第一に経理の全面公開、第二に天下りの法的規制、第三に高額退職金の是正、経営自主権の……

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 上田君、時間です。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 確立などが必要だということを主張して、終わります。

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 以上で上田耕一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

伊江朝雄自由民主党

○理事(伊江朝雄君) 次に、西野康雄君の質疑を行います。西野君。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 建設省と法務省に一問ずつお伺いをいたします。持ち時間が五分でございますので、答弁者はその辺配慮をしながら答弁の方をお願いいたします。  まず建設省でございますが、今回の大震災で公園あるいは緑地、ここが防災機能があるということで随分と見直されております。火災の延焼を防いだことはその一例ですけれども。私の住まいの近所の宝塚市というところでは、緑地促進の一つとして平成元年から生け垣助成金制度をつくっております。これはユニークな制度でないかなと思うんですが、今回の震災でさらに充実させることの検討を宝塚市はしております。コンクリートやブロック塀だけの町にしない工夫を官民協力のもとで推進しているということは非常によい制度であるかと思いますが、建設省としては、この生け垣助成金制度を都会地に展開をしてはいかがかなと思うのですが、建設省の見解をお伺いいたします。

近藤茂夫建設省都市局長

○政府委員(近藤茂夫君) 先生御指摘のとおり、安全で快適な町づくりのためには、都市公園とかあるいは公的空間の緑化を推進するとともに、いわゆる民有地の緑化が非常に重要だというふうに考えております。  そういった意味合いで、宝塚市におきましては、生け垣をつくる場合に五万円を限度として、さらにブロック塀を壊す場合には七万円を限度として助成するという考え方をとっております。これは民有地の緑化推進策としては非常に有効な手段だというふうに考えております。  御案内のとおり、先ほど建設大臣から答弁いたしましたように、私ども緑の政策大綱、サンサングリーンプランということで政策を推進しているわけでございますが、それとの関係で都市緑地保全法の一部改正で緑化協定制度の拡充、市民緑地制度の導入などをやっているわけでございますが、こういった民有地の緑化推進策には地方公共団体の助成策は非常に有効だと考えております。    〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕  現在、約三百の都市でこういう制度を採用いたしておりますが、さらに多くの都市でこういった制度が採用されるように、そして公共団体と民間が役割分担のもとで連携を保って緑の施策を推進する、こういったことについて今後とも万全の努力を講じてまいりたい、このように考えております。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 一般市民の方は御存じない方もいらっしゃいますので、周知徹底方もよろしくお願いをいたします。  法務省には、先ほどに引き続きまして法律扶助制度でありますが、無料相談の事業を充実させるときに法律扶助制度の充実が欠かせません。  一九九三年の統計ですが、イギリスでは国庫負担が千七百三十五億円、フランス二百四十億円、お隣の韓国で六億四千万、日本は一億五千万ほどで、人口比にすると韓国の十五分の一というありさまです。この制度の充実が今回の災害弱者の立場からも求められておりますが、法務省の見解をお伺いいたします。さらに充実をさせていただきたいと思うんですが。

筧康生法務省人権擁護局長

○政府委員(筧康生君) 委員御指摘のとおり、法律扶助事業、これは大変重要なことであると考えております。極めて財政状況が厳しい折でございますけれども、法務省といたしましてもこの事業に対して補助金を交付するという形でコミットしておるわけでございますが、その補助金を毎年増額するということによってその充実発展に努力をしているところでございます。本年度の政府予算案においても、補助金の増額については大変厳しい状況にあるわけでございますが、かなり大幅な増額を求めているところでございます。  私どもといたしましては、この事業の重要性にかんがみまして、今後ともその一層の充実発展に努めてまいりたいと考えております。

西野康雄新党・護憲リベラル・市民連合

○西野康雄君 ありがとうございました。  これで質問を終えさせていただきます。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で西野康雄君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、島袋宗康君の質疑を行います。島袋宗康君。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 沖縄開発庁及び沖縄金融公庫は、行革論議をするたびに三庁統合という問題が起きております。しかし、開発庁設置法の第三条によりますと、沖縄の振興のために総合的な計画作成や実施のための総合調整機能を持つ。  そこで、開発庁長官として、この開発庁のいわゆる機構と役割についてどういうふうに評価されているのか、沖縄開発庁長官の所見を賜りたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。  沖縄開発庁につきましては、沖縄という特殊的な事情があるということは私ども十分認識しなきゃならぬと思っております。唯一戦場になったということを初めとして、極めて特殊的な事情がある。そしてまた、今、第三次振興開発計画が進行中であるということもございまして委員会でたびたび御質問されているのでございますが、私どもは地方分権を徹底的に進めようということを今いたしております。法律も提案をいたしました。この地方分権が進行していきますならば、これは当然沖縄開発庁、北海道開発庁等の役割はおのずから変わってくるわけでございますので、そういった村山内閣としては地方分権推進をまず進めるという観点に立ちまして、この沖縄開発庁の問題はそういった状況の推移を見つつ検討すべき課題であるというふうに考えておる次第でございます。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 私は、先ほどは開発庁長官の御答弁をお願いしたわけでありますけれども、今、総務庁長官の御答弁いただきましたけれども、やはりこれは開発庁の問題として、開発庁長官はどのようにお考えなのか、ちょっと。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小澤潔君) 先生の御指摘は、沖縄開発庁の役割、そして実績についてであろうと思います。  沖縄開発庁は、昭和四十七年五月の沖縄復帰と同時に、沖縄の振興開発を図ることを目的として設置をされたことは御承知のとおりであります。沖縄振興開発計画を策定して、本土との格差の是正、自立的発展の基礎条件の整備、そしてまた特色ある地域としての整備を図るため、諸施策を総合的一体的に推進をいたしてまいりました。その結果、学校教育施設を初め道路、空港そして港湾等の交通通信施設、上下水道等の生活環境施設の整備などが着実に進展をし、県民の高い評価を得ておるところであることも先生御承知のところであります。  現在の沖縄は、生活、産業基盤の面でなお整備を要するものが見られるほか、本土との所得格差や雇用の問題など課題が依然として存在しており、引き続き、第三次沖縄振興開発計画に基づきまして、国としての責任を持って諸施策を強力に推進をしてまいる所存であります。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 時間がありませんので、前に進みたいと思います。  乱脈経営で破綻した東京協和信用組合と安全信用組合を整理・解散し東京共同銀行を設立する問題の責任は、一義的には東京都。大蔵省、日銀の監督責任が問われるわけでありますけれども、今度の選挙の結果によって、もし東京都議会がこのまま融資を拒否した場合において、監督責任のあり方とともに、今後の見通しについて、大蔵大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 先般もお答えいたしましたように、今回の修正をした都議会五会派も、責任の重さ、今後十分に責任を果たしていくべしということを明確に言っておられますし、過般テレビを見ておりましても、候補者の一人は大変都の責任は重いということを明確に言い切っておられます。そういう意味では、選挙の結果がどうなりましても東京都の責任はきちっとお果たしをいただけるものと私どもは考えております。

島袋宗康二院クラブ

○島袋宗康君 ありがとうございました。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で島袋宗康君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて金融、震災対策及び行政改革等に関する集中審議はすべて終了いたしました。  明日は午前九時三十分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。   午後五時二十四分散会

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