予算委員会 第13号
- 発言数
- 260 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1995/03/14
会議録
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁松下康雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 本日は、金融、震災対策及び行政改革等に関する集中審議を行います。 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりであります。 それでは、これより質疑を行います。中曽根弘文君。
○中曽根弘文君 円高問題についてきょうは御質問をするわけでございますけれども、まず概括的なところからお伺いをしたいと思います。 このところ何年かの円高あるいは円高基調というものは、一つはアメリカの経済事情、そして一つは日本の経常収支の黒字と、こういうことが構造的な要因として言われているわけでございます。 今回の円の急騰というものにつきましては、メキシコの経済危機の米国経済への波及のおそれからドルの信頼性が低下した、もう一つはヨーロッパにおきますスペインを初めとする各国の政治情勢、これの不安定さから安定しているマルクへ資金が移っていった、そういうことからドル相場が下落したというふうに言われておるわけで、円高といいますよりむしろドルの全面安、そういうふうにとらえた方が適切と考えておるわけでございます。 そこで、現在の通貨情勢に対する政府の認識というものをまず大蔵大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 三月二日から八日までの期間を見てみますと、ドルは対円、対マルク、両方ともほぼ八・二%下落でございますし、対スイス・フランでは一〇・八%の下落を示しているところでございます。円及び欧州通貨に対し急速にドルが弱含んでいるという認識であります。こういう急激な為替相場の変動に対しましては、欧米通貨当局者も我々と同様、大変懸念を示しているところでございます。 政府としましては、このような状況は世界経済、ひいては各国経済を含めて健全な発展を損ないかねないという考え方に立つものでありまして、引き続き為替相場の安定に努力をしてまいりたいと考えております。
○中曽根弘文君 今、大臣もおっしゃいましたように、大変急激な円高ということでございますけれども、この円高は行き過ぎだとお思いになるかどうか、ひとつ大蔵大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 明確に言えることは、こういう一週間で八%余の通貨の変動、価値の変動をもたらすことはどう考えても行き過ぎでありますし、よくない、正しくないという認識を持ちます。 通貨全体の長いレンジにおける動向については、それぞれの国のまさに、ファンダメンタルズという英語をよく使っておりますが、その国その国の経済諸条件あるいは諸要素が総合的に反映されるものであるべきだと。そういう経済の基礎的な条件が反映されて為替が上がったり下がったりすることは、これはお互いに甘受しなければならないと思っておりますが、特に思惑的な要素あるいは投機的な要素が強いと思われるような昨今の相場の変動に対しては、これは正常でないという認識を持っております。
○中曽根弘文君 おっしゃるように、確かに投機的な要素もあるようでございますし、ファンダメンタルズに対してかなりそういう意味ではかけ離れている、そういうこともあろうと私も思いますけれども、一方、政府の認識というのはそういう意味で、ある意味で私は甘いのではないか、そういうふうに思っております。 それは確かに購買力平価に対しましては今回の円ドルのレートというのは大変な行き過ぎだと思いますけれども、国際収支の面で見ますと、先ほど申し上げましたように、昨年、一昨年ともにこの日本の黒字というのは千三百億ドル、あるいはアメリカのこの赤字というものも継続してあるわけでありまして、そして今回のメキシコの危機の問題に対しましてもアメリカは大した対策を打てない。やっておりますけれども、効果がなかなか出てこない。そういうことを考えますと、円安にはこれからは戻らない、そういうような認識でこれからの政策を私は進めていくべきだというふうに思っております。 こういう観点から考えますと、今回のドル安円高に対しましては日米欧の緊密な協議というものが不可欠と、そういうふうに思います。国際的な協調的取り組みに向けた政府のお考え、方針を一つはお伺いしたいんですが、もう一つは三月の三日に十七カ国で行われました協調介入、これも数十億ドル規模と報道されておりますけれども、これの効果がなかなかあらわれてこなかった。そういうことで、言い方は失礼かもしれませんが、失敗ではなかったか、こういうような報道もあります。 そういうことで、今後の取り組み方と、それからこの間の協調介入がなぜ効果が少なかったか、そこら辺の理由について二点お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) G7という、先進七カ国の大蔵大臣と中央銀行総裁、したがって十四名の会合が定期的に持たれておりまして、私も就任以来三回出席をいたしました。年ほぼ四回ぐらい、かなりの頻度で開かれている世界の通貨責任者の会合でございますが、こういう会合が背景にありながら、絶えず各国の経済情勢をめぐって議論をし、世界全体の通貨経済問題についても議論をしてきているわけでございますが、そういう中で、なおこうした為替の急激な変動が起こるという事態を大変残念に思いながら責任を感ずる次第でございます。 フリーマーケットと言われますように、まさに市場は政府の外に存在をいたします。大体最近は一日一兆ドルぐらいの取引がある。一兆ドルといいますと百兆円になりますか、そういう巨大な市場があり、さまざまな資本の取引の動きがあるわけでございます。それをにらみながら通貨当局、いわゆる政府側がどう認識をし対応をしていくかということになるわけであります。 先般、三月三日も、急激な円高が始まった中で私どももアメリカのルービン長官とも複数回電話で意見交換をし、一定の合意に達した時点で行動を起こしているわけでありますし、たまたまフランスのアルファンデリー大蔵大臣も、これは東京におられましたから急速会談をして日仏での意見一致を見て、またフランスからもヨーロッパ、ドイツ等の各国にその場で電話をどんどんかけていただいて、そういう形であの三月三日の事態に対しては日本、アメリカ、ヨーロッパ、各国ほぼ共通した認識を持つことができました。大変懸念をし、この状況に対して何らかの日米欧の協調行動が必要だという認識でございますが、そういう認識がそろったことで、おっしゃるように、介入もいたしました。 しかし、一兆ドルという巨大な取引の中に各国政府が共同して介入をするといいましてももちろん資金には限界がございますから、よほどタイミングといいますか、そのときの相場の流れ、動きをよく判断してどこでどういう行動を起こせば効果的であるか、こういう急激な通貨の変動がとまるかというところに真剣に目を向けて判断をしなければならないところでございます。 たびたびそういうことを日本は日本銀行、アメリカは連銀等々が経験をしてきているわけでありますが、それでもそのタイミングの選択、そこに投入する協調介入の資金の規模等々も大変重要でありますが、残念ながら今回三月三日の協調行動、介入については効果が出なかった、逆にさらに円高ドル安、あるいは欧州マルク高とその他の欧州通貨の下落が続きました。昨年六月、私の就任の前でありますが、日米欧で協調介入をしたわけでありますが、そのときもさしたる影響が出なかった。それ以前には大変効果的に出たときも何回かございます。 過去の経験を踏まえましても、効果がうまく発揮できる場合とさしたる影響を与え得ない場合とあるのは残念でありますが、しかしやはりそういう意味で一層三者で日々、大臣あるいは財務官ベース、あるいは課長ベース、さまざまな連絡をとり合っているところでございますが、これは事前に予告するわけにもいきませんし、一層真剣に今の相場を見詰めながら今後もそうした努力を続けていきたいというふうに思っている次第でございます。
○中曽根弘文君 ありがとうございました。 各国と電話等で協議を行って協調介入により通貨の急変を防ごうとされたということでございますけれども、今週G7の代理者の会議が開かれる、そういうふうに伺っております。大臣は緊急G7等の会合を開くということについてはどういうお考えか、もう一度伺いたいと思います。 私は、もし開く場合には、これは相当市場にインパクトのあるものでなければ効果がないわけでありまして、逆に失望感からマイナスということになりまして、今度円高がさらに進むとか現在の水準で定着をしてしまうとかそういうおそれがあるわけで、慎重にやらなければならないわけですが、その辺についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 中曽根委員のおっしゃるとおりでございます。 過去を振り返ってみますと、こういう通貨の事態で緊急G7会合が持たれたことはほとんどないようでございます。それぞれそのときの大蔵大臣や日銀総裁もいろいろ心配をされて各国と連携をとられたと思うんですが、やっぱり今おっしゃったように、やる以上は具体的な成果が上がりませんと、やって成果がないということはまたそのことが大きく市場にマイナスの影響を与えることもあるわけでございますだけに、事前に十分な意見交換をしなければなりません。 先般、この委員会で質問がありまして、電話だけじゃだめだ、緊急G7も開くべしという御提案もございました。私も、そういうことも含めてあらゆる努力をさせていただきます、検討をさせていただきます、こう答えたわけですが、その時点ではその可能性があって申し上げたわけじゃないんですけれども、実際にそう容易なことではありません。日々こうして今の事態で連携をとっておりますので、一〇〇%その可能性がないとか、する必要はないとは思っておりませんが、そういう連携の中でまず最善を尽くさせていただきたいというふうに思う次第でございます。
○中曽根弘文君 今回のドル安は、先ほども申し上げましたように、各国それぞれ事情が違うわけでありまして、そういう意味で他国の協力を当てにしての対策というのは余りできない、必ずしも成功しないのではないか、そういうふうに思います。 そこで、日本独自の対策を打っていかなければならないと思うわけですけれども、円高対策にはなかなか即効薬というものは少ないわけですが、即効性があった例というのは八五年九月のプラザ合意のときでありまして、これは主要国が共同で一気に介入を行った、そしてマクロ政策を実施したときでございます。今回のように各国の足並みが必ずしもそろわない場合に、日本が対策を立てるわけですけれども、これもまた市場にインパクトがなければなりません。 そこで私は、これは日銀の専権事項だと大臣おっしゃるかもしれませんけれども、現在のような九十円の辺で為替の水準が続く場合には、やはり公定歩合を大幅に引き下げて思い切ったそういう政策を実施すべきと考えております。一気に一%ぐらい下げてみるということも検討すべきではないか、そういうふうに思いますけれども、いかがでございますか。大蔵大臣、お願いいたします。
○国務大臣(武村正義君) 為替相場に金利が大きな影響を与える、各国ともそういう認識を持っているところでございます。今回の事態の中でも、各国それぞれ金利をめぐって議論があるように思います。 我が国の公定歩合を中心とした金利の政策について今お話がございましたが、そう答えるだろうというふうに予告をいただきましたように、これは日本銀行の専管事項でありますので、私どもも経済政策全体の中で金利政策というものは大変大きな存在だし、この時期においても重要な課題であるという認識は持っておりますが、このことに対してはひとつ言及を避けさせていただいて、日本銀行、見えていないですか、日銀の専ら御判断にゆだねたいというふうに思っております。
○中曽根弘文君 私は、そういうことで思い切った金融政策をとるべきだ、そういうふうに思っております。 そこで、経常黒字を減らすためには内需を拡大するとかあるいは財政支出の拡大を通じた社会資本の整備を行うということが考えられるわけでございますが、阪神大震災の復興対策、こういうもののために平成七年度予算、これの補正予算を早期に編成いたしまして、そして円高対策も含めた超大型の復興計画を目的とした補正予算を組むべきではないか、そういうふうに考えます。 これも例えば十兆円くらいの規模の超大型の予算というものをこの際やってもいいんではないか。八六年の円高のときにも、このときは六兆円の緊急経済対策をやったわけでございますが、今回もこの震災の問題と円高の問題を考えますとそれぐらいの補正予算を組んだらよいのではないかと思いますが、大蔵大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(武村正義君) 阪神・淡路の大震災に対する財政措置につきましては、今日までも今年度の第二次補正を中心にしながら積極的に対応をしてまいったところでございます。しかし、これは第一歩でございまして、今後、新年度におきましてもさまざまな努力を積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。 その中には当然、御指摘の新年度の補正という論議が既に始まっているわけであります。今、参議院では新年度の当初予算を真剣に御議論いただいているところでもございますが、私どもとしましてはあの大震災に対する特に復旧・復興にかかわる財政対応を引き続きしていく、そのことは当然新年度の補正予算という形になってこようかと思っておりますが、なるたけ早く的確な対応をさせていただきたいと思っております。 ただ、阪神大震災に対する対応は、これはもうあくまでも目的は震災の復旧・復興がまず第一でございます。そのことが経済政策として副次的な効果を持つことは認識をいたします。同時にまた、地元の受け入れ容量といいますか処理能力といいますか、そのこともございまして、そういう前提で最大限積極的な対応をさせていただきたいというふうに思っております。
○中曽根弘文君 おっしゃるとおり、今、当委員会で平成七年度の予算案の審議中でございますからまだ補正予算のことについて言及するのは早いかもしれませんけれども、大臣もおっしゃいましたように、ぜひこれは検討していただいて、そしてやる場合には本当に大型のものでやっていただきたい、そういうふうに思います。 通産大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、この円高におきまして、自動車業界とかあるいは電機業界のような大平の企業は従来から円高というものに対しましていろいろ準備をされておる。例えば海外に生産をシフトするとかあるいは部品の調達をいろいろ工夫するとか、あるいは価格の転嫁を行うとかコストの削減努力をするとか、そういうことで為替レートの急激な変化に対応できるような体制をとって努力をしているわけです。ところが中小企業、特に輸出関連の中小企業におきましては、なかなか会社の規模からいいましてもそういうようなところまで手が回らない。今回の急激な円高では大変な打撃を受けているわけでございまして、本当に一日一日、頭を悩ませながら仕事をしているわけでございます。 そういうことで、この円高の影響を一番受ける、受けるところは大手の企業も受けますけれども、厳しい中小企業、この中小企業対策はどういうことをお考えか、具体的な対策があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、私どもは、先々週あたりの状況から本日に至りましても連続しておりますこの急激な円高というものの影響が輸出型産地の中小企業に、特に中小製造業にどのような影響を及ぼしているかについて調査を実施いたしております。もう近いうちにこの取りまとめは出てくると思いますが、基本的にはその結果を踏まえながら私どもなりに緊急の対応に努力してまいりたいと考えております。 しかし、委員から御指摘がありましたように、確かに中小企業も大変な影響なんですが、大企業も実は非常に大きな影響を受けております。それだけに通貨当局の最善の努力を心から願いながら、基本的にはやはり私どもはこの黒字体質というものを改善する努力をしなければならないと思っておりますし、また規制緩和を進めることによって新しい市場を開拓する努力も企業が自由に行える体制を整備しなければならないと思います。 そしてその中で、現時点におきまして運転資金支援特別貸付制度及び緊急経営支援貸付制度が利用されることを、そして七年度以降は特に中長期的な視点に立ちました体質強化のための中小企業新分野進出等円滑化法関連施策を十分活用していただきたい。そして、御審議中の中小企業対策におきましても、中小企業に対する資金の供給に万全を期していきたい。同時に、新たな業を起こす場合、研究開発、その成果を事業化するその事業化の促進のために中小企業創造活動促進法案を中心とした資金調達、技術情報提供の円滑化、販路開拓の支援などを含めて総合的な支援策を講じてまいりたい。しかし、とにもかくにも通貨当局に最善の御努力をいただき、この状況を落ちつかせていただきたい。心から願っております。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕
○中曽根弘文君 大臣がおっしゃいますように、大企業、特に輸出が中心の企業は、一円円高になるごとに一年間で何十億という損失が出てくるということで、大企業も確かに大事でございます。 中小企業の設備投資というのが従来の不況時におきましては景気の牽引力になっているというふうに言われておりますが、私は、経済企画庁が景気も大分回復傾向であるとこのところずっと発表されておりまして、そろそろ中小企業の設備投資が始まるかなとそういう意味では期待をしていたやさき、こういう急激な円高によりまして設備投資先送りの心配が出てきたわけでございます。 そういうことで、また空洞化も心配でございますし、このまま長引けば平成不況というものが、これが立ち上がるどころかさらに深刻になっていくというおそれもあります。そういう意味では、中小企業対策、大企業対策ともに大臣の御努力をお願い申し上げる次第でございます。 経企庁長官にお伺いしたいと思いますけれども、現在のような円高に対処するには抜本的な規制緩和の推進を進める必要がございます。規制緩和を行って市場アクセスを改善して、そして内外価格差を是正して輸入をふやす、これがやはり内需の拡大につながるわけでございますが、まず政府のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 委員のおっしゃることに全面的に同感でございます。 空洞化の問題だとか内外価格差の存在の問題、こういった問題は従来より重大な問題と認識しておりますが、このたびの急激な円高によってさらにその認識を改めて大きくしているところでございます。 今、内閣一体となってこの内外価格差の問題だとかあるいは経済フロンティアの拡大の問題、あるいは雇用の問題を含む構造改革の問題に取り組んでいるところでございますが、そういった観点を含めて長期経済計画、今、経済審議会にもお願いしているところでございます。そういった中で規制緩和の問題とかあるいはマクロ経済政策をきっちりやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○中曽根弘文君 規制緩和推進五カ年計画というものの中間報告が出されました。内外の評価も余り高くないようでございますけれども、何といいましても規制緩和は一番重要で、これからの月末の最終報告に向けてさらに御努力をいただきたい。私たちも応援をしたいと思いますし、いろいろな制約等もあるかもしれませんけれども、ここまで来ましたら思い切ってやるしかない、そういうふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 それからこのところやはり公共料金、そういうものの値上げもあるわけでございますが、どうも非貿易財の価格というものが高いような気がいたします。実際高過ぎるわけでありまして、これを下げる努力をさらにしなければならないと思います。例えば高速道路の料金とか空港の使用料とかあるいはタクシー等の料金とか、こういうものが非常に値段が上がっておる、あるいは高い。民間企業は今、血のにじむような努力を、生き残りのための努力をしているわけですけれども、公共料金にその努力の跡が全然見られない、そういうふうに思います。 この分野は今、唯一の値上げ部門でありまして、やはりこういう分野も苦しいから値上げということではなくて、合理化の努力をもっともっと進めるべきだと考えます。そういうことで、例えば五年間で二割コストを下げるとか、そういう一つ一つの事業について目標を設定してやるべきではないかと私自身は考えております。 実は総理がお見えになると伺っていたんですが、まだのようなんですけれども、大蔵大臣にもう一度お伺いしたいと思います。 円高対策、各国との協力が余り得られそうもないというような感じで、独自に対策をやらなければという先ほどお話をいたしましたけれども、対策にもいろいろあろうかと思いますけれども、大臣のお考えでこれから一番力を入れていかなければと思う対策は何でございましょうか。突然で申しわけありません。
○国務大臣(武村正義君) 各国との協力も必ずしも何もかも日本と同じ状況でございませんから簡単に一致するわけではありませんが、しかし過去もそうでありましたように、G7間の努力によって一致できるものはぜひ政策面での協調に努力をしてまいりたいと思います。 日本の政策としては、やはり基本的には日米間に象徴されますような経常収支、貿易を中心とした経常収支の黒字が依然として大きい、これが減らないという現実がございます。そのことにも真剣に目を向けなければなりませんし、したがって内需拡大を基本にした日本経済の拡大に向かって努力をしていかなければなりません。同時に、輸入の拡大という意味では規制緩和や市場開放への努力も一段とそういう側面からも重視をしてまいりたいと考えます。
○中曽根弘文君 ありがとうございました。 総理、到着早々で恐縮でございますけれども、総理は三月十日にコペンハーゲンでの記者懇談会で、円高対策につきましてあるいは震災復興につきまして、可能な限り必要な財源措置をやらなければならない、タイミングを見て思い切った対応をする必要がある、そういうふうに述べられておりますけれども、これは平成七年度の第一次補正予算を編成して、そして震災復興とともに中小企業等への支援策を講じることと、そういうふうに解釈してよろしいでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話がございましたそういう趣旨で私は申し上げました。 これは七年度予算の御成立をいただければ直ちに震災復興と同時に、この円高が及ぼす中小企業等に対する影響というのは非常に深刻なものがあるというふうに思われますから、そういう対策を思い切ってやって、そして日本の経済全体が安定的に継続して成長路線が進められるような、そういう基盤をしっかりとつくる必要があるというふうに考えて申し上げました。
○中曽根弘文君 いろいろ問題がありますけれども、やはり円が強い通貨にならなくてはならない、マルクのような自立した通貨になる、そういう必要があろうかと思います。そのためには円をさらに魅力的な通貨にするということですけれども、そのためにはさらに日本の金融市場を開放していく、外国からの投資がふえる、そして特に近隣諸国、東南アジア方面に対する貿易取引等もできるだけ円で取引ができるような努力をするということが円高問題に対する今後のまた取り組み方の一つではないかと、そういうふうに思っております。 最後に、総理にこの円高問題に対します御決意をもう一度お伺いしたいと思います。総理がぜひ強いリーダーシップを発揮していただいて、そして思い切った政策を打ち出すことによりまして国民の皆さんも安心をして、よい結果につながろうかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○国務大臣(村山富市君) もうこれまで円高問題等に関連をした答弁は大蔵大臣からされたのではないかというふうに思いますけれども、最近の為替市場において必ずしも日本経済に起因するものではないさまざまな要因によりドル安が進んでおるのではないかというふうに思われます。これらにつられる形で円高がここに来て急速に進行しているということを強く懸念いたしております。 政府としてはこうした事態を真剣に受けとめておりまして、為替市場の動きに細心の注意を払いながら、通貨当局間で一層緊密に連携をとり合いながら適切に対処してまいりたいというふうに思っておるところであります。 また、急激な円高は、先ほども申し上げましたように、輸出産業等を主体とする中小企業等に対する、圧迫企業活動に悪影響を与えておるということについては厳しく受けとめております。今後の為替相場がどう動くであろうかと、現時点の水準だけで即断することは若干早計の感もございますから、いずれにせよ、回復局面にある我が国経済の安定成長の確保に向けて適切かつ機動的に経済運営に万全を期すことが必要ではないかというふうに考えておるところでございます。 また、経済構造の変革が長期的観点から重要であり、御案内のように、規制緩和等を強力に推進しながら、開放経済体制の中で日本の果たす役割というものもあるわけでありますから、そういうことも十分認識をしながら、今申し上げましたような視点に立って、現在、内閣を挙げて努力をしておるという過程にある。 お話もございましたように、内閣としてのリーダーシップを確立した上で万全の対策を講じて、国民の皆さんに安心していただけるようなそういう手だてというものをきちっと打ち出していくということが必要ではないかということだけを真剣に考えて取り組んでおることを申し上げておきたいと思います。
○中曽根弘文君 どうもありがとうございました。 ここで、関連質疑をお許しいただきたいと思います。
○理事(伊江朝雄君) 関連質疑を許します。佐藤静雄君。
○佐藤静雄君 まず信用組合問題についてお尋ねをしたいわけでございますが、初めに、大蔵官僚による両信用組合の理事長との交遊、これはまことにその節度を欠き、国民感情から考えましても決して許されるものではなくて、厳しく指弾をされなきゃならぬというふうに私は考えております。 ようやく大蔵大臣は国民の声に耳を傾けて、昨十三日、節度を欠いた交遊を繰り返しておった二名の処分を発表いたしましたが、処分内容はたたしかりおくというだけのレベルでございまして、この程度の軽いものでは到底国民の御納得をいただくわけにはまいらないというふうに考えておるわけでございます。 私のふるさと、福島県の二本松に、有名な「戒石銘」という教えが残されております。「爾俸爾禄 民官民脂 下民虐げ易く 上天欺き難し」。おまえさんの俸給なりおまえさんの俸禄は、民衆の一生懸命働いた汗とあぶらの結晶なんだと、したがって民衆は虐げやすいが天を欺くことは難しいぞという教えでございます。これは今もやはり我々、深くこれを心に銘じなきゃいかぬ。特に官僚の諸君はこの言葉を深くやっぱり玩味していただきたい。 今回の浅ましいとも言うべき行為を行った大蔵官僚に対する処分については、大臣は、国家公務員法第八十二条「国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合」に該当しないという御説明を繰り返しておられるわけでございますが、国家公務員法上の処分を行わず訓告にとどめた。この点について、大臣、全国民が注視しているはずでございますから、国民にわかるように御説明をいただきたい。
○国務大臣(武村正義君) 職員の処分につきましては極めて慎重な検討を要するため、今回も相当の検討を行いました。他方、社会的批判の大きさにかんがみ、余り時間をずらしてはいけない、今掌握できた事実を基本にしてでも真剣な処置をとらなければいけないと判断をしたところでございます。 今回の処置は、法令、過去の例等に照らし、可能な限りの範囲内で行ったものであります。私としては適正な処分と考えております。
○佐藤静雄君 また、大臣は、当該職員には職務権限もなく法律上の制裁は無理である、大蔵省の内規により処分するのが精いっぱいだというお考えをお持ちのようでございますが、大蔵省自身が七九年に鉄建公団から過剰な接待を受けていたということで当時の事務次官、官房長が戒告になったのを初めとして合計九人が戒告、訓告、厳重注意を受けております。その事件と比較してどうお考えになっているか。 そもそもこの種の上質でない人間は、交際を大蔵省の役人に求めるということはこれはその個人に交際を求めてくるのではありません。大蔵省全体が持つ大きな権限にねらいをつけて群がってくる、そのようなはずでございます。このような者と度を過ぎた交際を続けるということは、国民の全体の奉仕者たる大蔵官僚としてふさわしくないんではないかというふうに考えておりますが、繰り返し御答弁願います。
○国務大臣(武村正義君) KDDという事件を御指摘になりました。あの当時のことも振り返って報告を受けたわけでありますが、概略、私の受けた報告の記憶では、当時は直接やはり予算にかかわる主計局のスタッフがいわば予算査定の対象先である鉄建公団等、特殊法人でありますが、みずからが職務権限の及ぶ範囲内の相手方と、これは飲食でございましたか、そういう節度を超える頻繁な会食等があったということであったように思います。これは職務ぎりぎりの関係、こういう判断があったからむしろいわゆる懲戒処分の対象にすべきであったということであります。 今回は少なくとも直接職務の関係があったとは思いません。五年前後まえの香港行きのケースをとりますと、彼は主計官でありましたか、これが銀行局の局長とか課長とか、銀行行政そのものを直接担当しておりますと職務に関係がある、こういう範囲になるわけですが、そういう立場での私的な交際という認識を持たざるを得ない。 やはり、けしからぬから処罰するというわけにいきません。どうけしからぬのか、刑法と同じように、やはり法と真実に基づいて冷静に事態を認識し、これが法のどこに触れるかということを検討した上で判断をしなければなりません。佐藤議員も県の幹部をやってこられたからその点は御経験もあろうかと思います。 いずれにしましても、決して今回のケースを私はかばう気持ちは全くないわけでありますが、小さなことでもけしからぬと思っておりますが、しかし処罰というのはやはりまさに法と、懲戒である以上は法と、どういうことが真実であるのかということをきちっと認識して対処すべきであるという考えてあります、少なくとも、大蔵省の過去を見ましても、職務に関係のない私的な交際で処罰を受けたというケースは一つもありません。 そういう中で、しかし公務員として公私の峻別、あるいは外からそれを見たときに、国民が見たときにどういう誤解を招くかという点でやはり注意は足りないと。たとえ親しい人と御飯を食べるにしても、回数も問題でありますし、あるいは香港旅行についても、たとえ二十万円払ったといっても、特定の会社の社長の専用機に乗ることがどういう誤解を与えるかという点でやはり公務員としては踏み出しているという判断をしたところでございます。 そういう意味で、大蔵省の内規にある訓告という最大の処罰の対象にし、なおかつ香港行きの田谷氏については配置がえを行ったところであります。
○佐藤静雄君 私人の行為であり職務権限がない、何回も繰り返しておっしゃっておられますが、こんなことではやっぱり国民は納得しておらぬ、納得できないと、こう思っております。 このいかがわしいバブル紳士と喜々として交際する、このような醜行を反復継続して行ったことは、今度は視点を変えて申し上げますが、国家公務員法九十九条に「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」とはっきり書いてあります。この条文に照らして、明らかに私は法律違反だ、こう考えますが、いかがですか。
○国務大臣(武村正義君) この条文も十分検討をさせていただきました。 いわゆるここで言う職務信用失墜行為に該当する行為の代表的な例として挙げられるものは、例えば直接に職務に関係するものとしては業務上横領、職権の乱用、業務中の交通事故、職務に関連するものとしては職務遂行中の暴言等、飲食物の供応の受領、さらに職務と関連しないものとしては飲酒運転、常習賭博、勤務時間外の傷害や暴行、こういう例示が挙げられているところでございまして、これに限定されているわけじゃありません。少なくとも今日まではこうしたものが九十九条の解釈の参考にされているところであります。 いろんな議論がある中では、ほかの学者や公務員行政の経験者等の意見も私みずからも二、三聞いてみましたが、そういう総合的な判断の中で私なりに最終的に今回の処分を決定した次第であります。
○佐藤静雄君 到底納得はできません。 したがいまして、法制局長官の御答弁を求めます。実は要求しておりませんでしたが、とでもこのような大臣独自の解釈で私どもは引き下がるわけにいきませんので、法制局長官を呼んでいただきます。
○理事(伊江朝雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(伊江朝雄君) 速記を起こして。 ただいまの佐藤君の御要望の法制局長官の招致の問題は、後刻、理事会で相談いたします。
○佐藤静雄君 今の大臣の法律解釈、これは素直に読めば、国家公務員法九十九条は「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。」、素直に読めばこれに該当するのは明白であります。 大臣、それは大臣の確信を持った判断でございますか。
○国務大臣(武村正義君) 私は法律の専門家でもありませんし、こういう法律の解釈の責任ある判断をする立場ではありませんが、少なくとも私どもの掌握した事実は、これは私的なつき合いだということであります。 問題は、職務に関係があるじゃないか、いや、ないじゃないかと、こういう議論でありますが、少なくとも国家公務員法の言う懲戒の対象には、公務員も基本的人権というものが当然ありますから、法律が厳しく規定をしているところでございまして、そのことに従って私どもは判断をしたところでございます。懲戒の対象には、絶対とは私は言いませんが、なるケースではないという判断をしました、 もちろん今御指摘のように、服務規程等大蔵省の綱紀保持に関するたび重なる通達が省内には出されているわけでありまして、これには対象になるという判断をしまして、懲戒にはならないが、服務規程、大蔵省のみずから出している規律に違反しているという意味では最大の処分を訓告という形でさせていただいたということであります。
○佐藤静雄君 到底テレビを見ている国民の方々もこんな答弁ではだれも納得できないと思うんです。 そこで、一国の最高責任者である総理にお聞きをいたします。 我が会津藩には、「ならぬものはならぬものなり」、これは藩校日新館というところの童子訓であります。五歳から十歳の子供にこれを反復継続して教えます。それで、あの官軍が攻めてきても、官軍とは言いません、我が方では西軍と言うんです、西軍が攻めてきても自分の身を挺してもふるさとを守る、藩民を守る、そういう気概が出てきた。二本松藩もそうです。二本松藩もイナゴのように来る大軍を迎え撃って、少年が全部自刃をした。 やはり大蔵省のお役人さんは綱紀が弛緩している、緩んでいる。こんなバブルの、これは余り言い過ぎると怒られるんですが、天一坊的な人に寄られて、たかられて尊んでいもような、そういうような服務規律ではとても日本の最高の権限、官の官である大蔵役人として私は認めるわけにいかぬ。その辺を総理大臣、国民の納得できる厳正な処断を私どもは行うべきというふうに考えておりますが、総理の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 行政に携わる者が、これは公の仕事をしているわけですから、綱紀の粛清をしながら厳正に対応していくというのは当然なことだと思います。 法に触れるか触れないかという判断は、これは大変厳密に厳しく検討する必要があると思いますけれども、先ほど来大蔵大臣から答弁もございますが、私的な行為であるということやら、あるいは公務員としての節度が守られているか守られていないかといったようなことやら、あるいはまた行政に携わる者に対する国民の眼というものはどういうふうに見ておるかというようなことを総合的に判断して、そして出された結論ではないかというふうに私は思っているわけです。 懲戒処分にするかしないかということは、今申し上げましたように、これはそれぞれ公務員にも身分の保障というものはあるわけですから、したがって法に照らして厳戒にやる必要があるというふうに思いますけれども、今おる職を更迭するというようなことはその人にとっては大変重みのある厳正なものではないかというふうにも思います。 総合的に考えてみて、そしてよかったか悪かったかということに対する批判というのはいろいろあると思いますけれども、しかし少なくとも私どもとしては、やった行為をかばうとか、そういうことの必要は全然ないわけですから、したがってあくまでも行政のあるべき姿は厳正に守っていただく、そして少なくとも国民の疑惑や疑念というものが抱かれないような、残らないような、そういう対応というものをきちっとする必要がある。 こういう意味で、あれは規律委員会ですか、今後お互いに綱紀の粛清をやってきちっと国民の期待にこたえ得るようなものにしていくための委員会も設置して取り組んでいこう、こういうことになっておるわけでありますから、このことにつきましては御理解をいただきたいというふうに私は思います。
○佐藤静雄君 今後、この件に関して新しい事実が判明したり、あるいはこの種の問題がまた新しく起きたり、そういう場合には、大蔵大臣、どのように処置しますか。
○国務大臣(武村正義君) 既に昨日も申し上げてまいりましたように、今回の処置は、私ども大蔵省の内部、特に二人については私自身も一時間余り事情を聞いてその判断の上で措置をしたものであります。今後これ以上のことが起こることを全く予想したくはありませんが、万々一そういう事態が起これは、新たな事態には新たな措置が必要であるというふうに考えております。 今の発言は、当然、今回の処分対象になった者もならなかった者も含めて申し上げているつもりであります。
○佐藤静雄君 大蔵大臣の御答弁にはまだまだ納得できないところがございますが、法制局長官をお呼びしてその見解を聞いてからまたやりたいと思います。 そこで、今度は日銀総裁にお聞きをいたします。 万が一、私は何もないとは思いますが、報道で、日銀の高級役職員についても高橋某、鈴木某との間に度外れた接待があったと多数の報道がございますが、日銀では調査されたことがございますか。
○参考人(松下康雄君) 綱紀の維持につきましては、日本銀行といたしまして、中央銀行としての責務の重要性、中立性などにかんがみまして、平生から非常に厳格な規律の維持ということに努力をしてまいっております。 一部の報道にありますような高橋、鈴木前理事長と交友関係にあった日本銀行の職員というものは、内部でも確認をいたしましたけれども、そういう者はおりませんし、また高橋前理事長らから酒食、ゴルフの接待を受けていたという事実もございませんでした。
○佐藤静雄君 自信を持って、ないとおっしゃられたので安心はいたしました。そういうことのないようにひとつこれからも綱紀粛正に努めていただきたい。 ところで、九日の衆議院の予算委員会における証人喚問で明らかになった幾つかの重要な問題について質問をしたいと思います。 衆議院予算委員会における高橋、鈴木両証人の証言のうち、これはまだ会議録が完成しておりませんので報道各社の詳報をお借りして検証をいたしてみました。 そのうち理事長関連の企業への貸し出しは、限度超過貸し付け、自己貸し付け等違法な貸し付けとなるものが非常に多い。理事会に諮って承認を得て決裁したというふうに両君は言っておるわけでございますが、東京都の検査及び報道各社の報ずるところによれば、無稟議貸し付け、事後一括承認貸し付け、これはもうやってしまって形式的に、さあこれを認めなさいということでございます。それが非常に多い、厳正さを欠いておるという指摘を東京都の検査で指摘されておるわけでございます。したがって、両氏の証言の信憑性というものは私は非常に低いものというふうに考えております。 もし証書が真実であれば、中小企業協同組合法の規定によりまして、理事は連帯して組合に損害賠償しなきゃいかぬということになっております。 真実を調査するために両信用組合の理事会の議事録をここ三年間、御提出を願いたい。
○理事(伊江朝雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(伊江朝雄君) 速記を起こして。 佐藤君のただいまの件については、理事会協議に付したいと思います。
○佐藤静雄君 高橋、鈴木両君が、信用組合の経営状況などは九三年七月まで長期信用銀行に、それ以降は直接の監督官庁である東京都に逐一報告していたというふうに強調しております。高橋君に至っては、貸し出しを行うときにはその都度連絡、承認をもらった」」でやっておったと記憶しているとまで、まあうまく逃げておるつもりでございましょう、言い切っておるわけでございます。 長銀の関与責任問題については後ほどまた申し上げますけれども、まず東京都に関して、労働経済局の次長さんでございますか責任者が、都は協和や安全の審査部ではなく、個別の融資について了解していないと言っていますが、この証言が果たして事実なのか。東京都はこれは、そんなことは言っていない、こう言っているわけでございます。 もし事実であれば、乱脈な法律違反の大口融資、迂回融資等が事実上部の黙認のもとに行われていたということになりまして、都はもちろん、九三年八月あるいは九月にかけて東京都と一緒に合同検査をした大蔵省の責任も極めて大きい。この事実関係を大蔵大臣あるいは大蔵省に聞きたい。
○政府委員(西村吉正君) 私どもも、御指摘のように、先日の証人喚問の際に高橋、鈴木両氏が、両信用組合と東京都あるいは日本長期信用銀行との関係について広く証言されたことは承知しております。 その点についてはそれぞれまた別の反論、主張をしておられるようでございますが、私どもに関しまして申し上げますならば、今御指摘のような個々の事実について東京都に協力いたしまして検査をいたしました際には、そういう問題について個々に当たったというようなことはございませんで、経営状況全般について検査に協力したということでございます。
○佐藤静雄君 それはおかしいのでね。私も実は信用組合の検査を三年やりました。農協の検査も十年やりました。これは資産、負債の内容を一件ごとに吟味して、それでそれがどういうことでどういう目的に使われたか、そこまでやらなきゃ検査じゃないんですよ。検査なんというものはそんなあいまいな、全般の経営内容を聞くだけだと、そんなばかなことはないんですよ。預金も一件ごとに台帳と書き抜きを突き合わせて、この預金はどういう性質の預金か、全部調べるわけでございますよ。それを見抜けないというのなら、これは検査員の能力の不足じゃないですか。もう一回答えてください。
○政府委員(西村吉正君) 大蔵省といたしましても、昨年、一昨年と二回にわたりまして東京都の両信用組合に対します検査に協力したところでございますが、もとよりその担当者といたしましては全力をもって検査に兆だったと信じておりますけれども、そのような個々の事実につきまして、あるいは預金者、融資先の一つ一つの具体的な事情につきまして完全に把握していたとは言いがたい点もあろうかと考えております。
○佐藤静雄君 私が聞いているのは、高橋氏がこれは東京都の承認をもらいましたと、こう言うわけですよ。ですから、本当に承認したのかどうか、それだけ答えてください。
○政府委員(西村吉正君) 私どもは検査に御協力いたしましたわけでございますが、日々の信用組合の運営について東京都に一つ一つ承認を得ていたかどうか、その点につきましては私どもは承知をしていないところでございます。
○佐藤静雄君 共同で検査して、私は知らぬというのは何ですか。検査の責任、両方にあるんじゃないですか。何を言っているんですか。そんな答弁ではとても私は了承できません。
○理事(伊江朝雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(伊江朝雄君) 速記を起こして。
○佐藤静雄君 実は、信用組合の検査あるいは農協の検査なんというのはそんなあいまいな検査をやっておりませんよ。一件ごとにちゃんと担保はどうか、保証はどうか、これはどういう目的で貸されたのか、貸し出し後どういうふうにこれが使われているか、変なところに流れていないか、そこまで追求しますよ。 だから、全般の経営内容を聞いたなんという、そんなとんでもない答弁ではとても納得できませんので、東京都が示達した示達書、検査報告書、これをひとつ理事会で御審議をいただいて、出していただきたい。
○理事(伊江朝雄君) ただいまの佐藤君の要求につきましては、後刻、理事会において協議をいたします。
○佐藤静雄君 もし証言が事実でないならば、私は両証人を偽証罪で告発しなきゃいかぬ、これは衆議院の予算委員会でやっていただく仕事でございますが。 この際あのお二人の乱脈な経営と監督機関の立て分けをきちっとするためにやはり告発をする、そういうことを大蔵大臣、言ってください。
○国務大臣(武村正義君) 突然の御提案でございますが、私どもとしましては、直接東京都が監督をしていただいていた問題でございますだけに、すべて資料は、共同検査もございますが、東京都を経て入手をしているところでございます。大蔵待が直接に独自の立場でこの二つの信用組合に対する家族のデータや情報を持っているという状況でありませんために、いろいろ告発の問題は検討を過去したのでありますが、する立場でないという判断をしたところであります。
○佐藤静雄君 もちろん大蔵大臣が告発するかどうかは別としまして、やはりこれは衆議院の予算委員会できちっと告発してもらわなきゃいかぬし、それには大蔵省も全面的に協力してもらいたい。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 それから第三番目の疑問点は、高橋氏証言でございますが、管理状況は、本支店の預金引き出し、定期の解約、管理へのチェックはすべて長銀がしていた、貸し出しを行うときにはその都度連絡、承認をもらった上でやったというふうに高橋氏は証言しておりますけれども、長銀側は三月九日に即時に「高橋治則氏並びに鈴木紳介氏の衆議院予算委員会における陳述について」という文書を発表して、高橋氏証言に対しては、当然ながら長銀側は理事会などに出席しておらず、経営問題並びに貸し出し案件の決定に何ら関与していないというふうに反論をしておるわけでございます。 また、鈴木証書に対しましても、長銀が日計表の様式を定めて報告を求めたことはない、長銀の情報処理会社が日々のデータの代行まで行ったごとき発言は事実と異なると、はっきり両証人の証言がうそであることをちゃんと言っておるわけでございますから、この点も長銀の発言、これは私、長銀だけが正しいとはなかなか言い切れないところもありますから、大蔵省でよくそれを確認して、衆議院の予算委員会にでもこういうことでこうなっておりますということを報告してもらいたい。
○政府委員(西村吉正君) 御指摘のように、先日の証人喚問の際の高橋、鈴木両氏の証言の内答と、それからそれに対します三月九日付の日本長期信用銀行のニュースリリースの内容にはかなり内答に差がございます。私ども現時点では二つの間の違いについて具体的にそのどちらが正しいかということを申し上げるだけの素材は持ち合わせておりませんが、今後、事態の解明に努力をしてまいりたいと考えております。
○佐藤静雄君 偽証その三の二ですが、高橋理事長の証書によれば、田谷前東京税関長の香港旅行について、九二年に香港まで自家用機で御一緒したことがある、飛行機代は特に持ってもらわなかったということでございます。そういう証言をしておる。大蔵大臣が事情聴取を田谷君からしたところ、二十万円支払ったということで、ここにもまた食い違いがございます。高橋氏がうそをついているということならば、明らかに偽証でございます。その点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(武村正義君) 田谷氏も、もともと誘われたのがきのう申し上げた窪田という当時IBMの中堅社員でございますか、それとその友人の民間人三名、合計五名の休暇中の香港旅行を誘われたようでありまして、二十万円払ったのはその五人のグループの責任者である窪川氏に払ったと。窪田氏から高橘氏に往路の飛行機代の一部が払われているかどうかは確認できていないと。高橘氏はもらってないとおっしゃったんですから、まあ恐らくそういう意味では往路は飛行機の便宜供与を受けたことになりますねと、本人もそう言っておりました。
○佐藤静雄君 窪田に払ったって言ったって、片一方はもらっていないと言うんですから。それじゃ、窪田がポケットに入れたんでしょうかな。そういう疑問が残りますけれども。 これは今まで申し上げた偽証の疑いが非常に濃いもの四つございますから、それについて検察当局、しっかり調べていただきたいと思いますが、どうですか。
○政府委員(則定衛君) 高橋前理事長等につきましては、背任罪ということで二月二十七日に検察当局に告訴がなされているわけでございます。 どういう観点でどういう事項について検察が捜査を行うのかということにつきましては、もとより検察が独自で決めることでございますが、一般的に申しまして、背任罪の成否というものは相当広範囲に関連事実を調べる必要がございます。その過程で刑事事件として取り上げるべきものがまた派生的にあるということになりますと、それについて適正に対処するということになるかと思います。 ただ、偽証の関係ということになりますと、御案内のとおり、これは本来それぞれの議院のあるいはその委員会の告訴を待って論ずると、告発を訴訟条件としているわけでございますので、検察当局といたしましてもそういうことを念頭に置きながら必要な範囲における捜査を行うものと考えております。
○佐藤静雄君 時間がなくなってまいりましたので、長銀関係の話はあした同僚の楢崎議員がいたしますのでそれに譲ることにいたしまして、実は私の手元に当局の検査の原始記録と思われる書類があるわけでございます。 これは東京協和について六年十一月三十日現在の月別満期予定表という預金の書さ抜きでございます。特に大口預金について書き抜いたものでございますが、実はこの預金の中身を素人なりに検証してみますると、まことに不自然な預金がいっぱいあるわけでございます。 彼ほど申し上げますが、国際青少年育成振興財団、これは高橋某が理事をやっておって新聞で騒がれてからやめたという財団でございますが、ここは二億ほど預金をしておりまして、一カ月定期で五・九%、庶民の金利より三倍も高い金利をつけております。同じく情報科学国際交流財団、これはやはり高橋某が理事をしておりまして、先ほど大蔵大臣がいみじくも言われた窪田某が常務理事をしておった。これも大きな金額、四億二千四百万、これも五・九%。 これはいろんな関係があると思うので、彼ほどまた検察庁のお手をあるいは警察庁のお手を煩わせないかぬと思うのでございますが、導入預金、裏金利、特利と思われるそういうものをいっぱいここに包蔵しておるわけでございます。私どもに捜査権があれば一つ一つ調べてみたいものだと思わせるくらい大変な資料だと思うのでございますが、この資料から二、三の点について御質問したいと思うんです。 まず預金についてお伺いしたいのでございますが、マスコミの報ずるところによりますと、これら信用組合の預金のほとんどの部分が大口の員外預金で占められております。北は北海道から南は九州まで集まっております。この協和信用組合の大口預金リスト、(資料を示す)今御提示したリストでございますが、極めて不自然と思われる預金がいっぱいございます。 例えば北は北海道社会開発公社、そういう公社が巨額の預金をしております。あるいは南は福原学園という学校法人、これは私は福島でちょっとわからないんですが、九州では有名な学校でございます。不正経理を繰り返して文部省の補助金をとめられたり、あるいは返還を命ぜられたり、あるいはその周囲に大変な犯罪絡みの事実がいっぱいあると言われている学校であります。あるいはこの預金の尊人に当たっては、元自民党と書いてありますが、元自民党の政治家が関与した。こういうところに自民党を使ってもらっては困る。政治絡みの導入、現在はどこでしょうね。まあこれは検察にゆっくり調べていただきたいと思うのでございますが、そういうものが四百九十九件、百二億円ございます。 そこでお伺いしたいのでございますが、員外預金、導入預金、両建て預金、そういうものの推移でございますが、平成。五年、大蔵、東京都合同検査時点ではどのぐらいあったかお調べになっているかどうか。
○政府委員(西村吉正君) まず貝外預金に関してでございますが、御指摘のように、この二つの信用組合の員外預金比率は大変に高こうございまして、東京協和信用組合の員外預金比率は平成五年が七二・八五%、平成六年が八三・六五%となっておりますし、また安全信用組合のその比率は平成五年が六〇・八九%、平成六年が六七・六七%となっております。御承知のように、信用組合の員外預金比率は二〇%以内とされておるところでございますので、これら両組合とも非常に員外預金の比率が高いということでございます。 なお、検査の段階におきましては、いわゆる導入預金だとか両建て預金という問題については把握をされておりませんが、いわゆる導入預金につきましては預金等に係る不当契約の取締に関する法律により禁止されておるところでございます。この法律に照らしまして問題があれば厳正に対処すべきものと考えております。
○佐藤静雄君 検査によっては裏利あるいは特利、裏手数料、そういうものがわからなかった、こういうことでございますが、検査をする場合に、借用事業の雑費用とか、あるいは事業外費用とか、あるいはこれらの裏の金を形式上貸し付けに回すとか、そういう手法を悪いことをするやつは使うわけでございます。その辺まで調べるのが本当は検査なのでございますが、どうもそこまでお調べになっていないということでございます。 〔委債長退席、理事伊江朝雄君着席〕 そこで、この種の大口預金に法律違反の導入預金や裏金利がございまして、大物の仲介者、これは某雑誌で実名も挙げております。すなわち導入屋が暗躍しておったという報道がございます。これらの預金者の中にはは大な労働組合も入っております。二つ入っております。そういうことで、真偽のほどはどのようなものかということで私も唖然としたことは言えないわけでございますけれども、この預金の表には確かにその雑誌が辞いておる金額が間違いなく入っておるわけでございまして、その事実は符合しております。 そういう面で、検察御当局はひとつ大変でございましょうが、きちっとやっぱりこういうことは調べて国民に発表してもらいたい、こういうふうに思うのであります。 それから山口敏夫先生が、これも報道でございますが、宇都宮先生のところに協和に預金をしてくれというふうにお願いに行った。宇都宮先生は清廉潔白な先生でございますから、そんな裏利とか特利とか要らない、ちゃんと預金をしたというふうに書いてありますが。 こういうことで、この組合にはこの種の預金の導入やあるいは裏金利、裏手数料、そういうものを出す、そういう極めて暗い金融機関という印象がありますが、この辺、検察でお調べになっていただけますか。
○政府委員(則定衛君) 背任罪の告訴を受けておるわけでございまして、先ほど申しましたように、一般的にこの種の犯罪の成否を論じます前には相当広範囲な関連事実の捜査を必要とするわけでございます。その過程で今御質問のような事実が刑罰法令に触れるということになってまいりますと、それにつきましては検察といたしましては適正に対応する、こういうことであろうと理解しております。
○佐藤静雄君 時間もございませんので、預金についてもう一件聞いておきます。 これらの預金者の中に文部省所管の公益法人、学校法人が多数含まれております。すなわち公益法人では先ほど御紹介した財団法人国際青少年育成振興財団、財団法人情報科学国際交流財団、財団法人北海道社会開発公社、財団法人嘯月美術館があり、それぞれ五・九%、五・九%、五・六%、五・〇%という一カ月定期にしてはけた外れな高金利が付されている。 これは先ほど申し上げました高橋某が国際情報財団については理事を務めておったということから、自分の勝手にこれは金利を決めたに相違ないと、こう思うわけでございますが、もう一つの財団、情報財団については、先ほど大蔵大臣がお話しになった役人接待のフィクサーと言われた窪田君が常務理事をしておった。まことに何といいますか、いかがわしい財団でございます。 そこで、文部省にお尋ねしますが、御説明に来ていただいたときには、公益法人はたしか員外預金の制限粋に入らない、そこから外れているはずだ、したがって構わないんじゃないですかと、こういうようなお話があったわけでございますが、確かに員外制限にはひっかからない。ひっかからないんですが、こういうでたらめな金利を、庶民が二%、それでこのでたらめな財団が、でたらめな財団がどうかわかりませんが、このでたらめな男がいた財団が五・九%、これは庶民感情からして決して許されないものだと私は思うのでございますが、大蔵省、文部省の御意見をお聞きしたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 御指摘のような公益法人、学校法人あるいは労働組合等の大口預金の存在につきましては、平成五年及び平成六年の検査においてその存花を承知しておるところでございますが、しかし金利の設定につきましては、預金金利の自由化に伴いまして一般に金融機関の自由主義的な経営判断により行われているところでございまして、当該組合と預金者の間で締結された適正な預金契約に基づくものであれば、当局といたしましては金利が高いということだけをもちまして直ちに問題にし得るものではございません。 ただ、いわゆる導入預金であるとか、その契約自体が法律に触れるようなものである場合には、もとより法律に照らしまして厳正に対処すべきものであると考えております。
○政府委員(吉田茂君) 国際青少年育成振興財団等、財団法人の関係でございますが、一般論でございますが、財団法人の資産運用はそれぞれの法人の責任と判断で行われておるわけでございますが、財団法人等の健全な運営のためには、その資産を有利な方法で運用することも重要である、反面、安全確実な運用に心がける必要があるというふうに考えておりまして、今後、財団法人の運営について必要に応じまして適切な指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤静雄君 法制局長官を呼んでいますので質問を中断したいと思いますが、最後に預金関係で、今度は学校の方のお話でございますが、先ほど申し上げました福原学園、九州では定評がある札つきの学校だそうでございます。文部省はよくおわかりです、補助金をとめたり補助金を返させたりしたわけでございますけれども。それから小松原学園、これは埼玉県の私学でございます。大口預金が数件あってそれが反復継続されている。どうもこれについても政治家の紹介、あっせんがあったと根強い報道がございます。 これらの預金は、また文部省が言うに違いありませんが、非常利法人だからどこにやろうが勝手だろうと、そんなわけにはいきません。国民が二%で何でこういうところが六%、五・九%もとるんですか。そんなことは世間常識で通用しますか。 そういうことで、あしたに私の質問は継続いたします。 私、ちょっと激して札つきと言ったそうでございますが、札つきとマスコミで言われている学校法人、そういうふうに訂正をさせていただきます。
○理事(伊江朝雄君) 関連質疑を許します。矢野哲朗君。
○矢野哲朗君 私、自由民主党の矢野哲朗であります。 関連質問として、平成七年度予算に組み上げられていますUX、多用途支援機でありますか、その選定にかかわる問題について質問させていただきます。 五五年体制の崩壊によりまして、自由民主党と新進党という保守二大政党が誕生いたしました。しかしながら、今国会を顧みるに、国会論議は大変な低調ぶりだというふうに私は感じております。 自社二大政党の中で、自由民主党は自由を標槽し社会党は平等を標榜してちょうちょうはっしやり合った、あの当時を思い起こしますと大変今国会は問題が多いのではないのかな、こう思うのは私一人ではないと思うのであります。とりわけ野党の追及姿勢に私は失望を禁じ得ない、そう思います。与党が政府の姿勢を正していかなければだれも政府をチェックできない。まさに一年前には考えもつかないような事態に陥っているような感じがいたします。 政治改革で目指したのは、常に政権交代可能な保守二大政党によって緊張ある国会運営を図ろうじゃないか、まさにこのことだったと思うのであります。しかしながら、現国会を考えますと、保守二大政党時代は本当に到来するのかな、保守政党同士が国政をめぐって論議できる時代が来るというのは幻想でなかったのかどうなのかなと、こう思わざるを得ないのであります。 昨年暮れ、常々参議院の改革、独立を唱えていらっしゃる村上正邦議員が、参議院の内閣委員会におきまして二回にわたりまして追及した防衛庁の次期多用途支援機、すなわちUXの機種選定疑惑はそのいい例だったのではないのかな、まさに与党が疑惑を解明する、そのいい例だったと私は考えます。 UX疑惑とは、もう御承知だと思うのでありますけれども、商社と整備会社の組みかえ疑惑、そして航空自衛隊のOBである、固有名詞は避けさせていただきますけれども、下氏が候補機を格安でチャーターしてモザンビークのPKO視察に飛んでいった、この二つの問題であります。 村上議員は、この組みかえ疑惑には空幕幹部が関与をいたしました、そしてまた自衛隊のOBの政治家が、機種選定の真っただ中であります、その候補機の一つ、ガルフストリームを利用して現地に訪問をする、国民は必ず疑いの目を向けると、まさに正論を吐かれました。しかしながら防衛庁は、選定は公正だった、そしてまさに厳正に行われていると繰り返すばかりであります。結局、外務、大蔵、官房、それに防衛の四閣僚会議でガルフストリームの導入で押し切られ、疑惑だらけの機種選定劇に強引にピリオドを打とうとしております。 思えば、小選挙区制の導入や政治資金規正法の改正、腐敗防止法の改正、政治が懸命に自助努力を働かせています。このことは、数々の疑惑によって政治が国民から見捨てられるというような重大な危機に直面している、政治の透明性をより高めるほか政治を、日本を救う道はない、こう決心して一連の政治改革を展開したと私は考えております。しかしながら今回の決定は、旧態依然の疑惑を棚上げしたままでの一言で言うならば力の決着だと、こう申し上げても過言ではない。 この冊子でありますけれども、(資料を示す)この一連の選定疑惑に関連した新聞並びに雑誌の報道のファイルであります。これ全部にわたっております。これほどまでの疑惑がありますよというふうな報道をされて、それを積み残したまま決定に至る、大変私は問題を残したままでの決定ではなかったかと、こう考えております。 ところで、村山総理にお尋ねをいたします。 UXが決まるまでの一連の経過を振り返りますと、昨年八月、防衛庁の参事官会議で米国製のガルフストリームが決定をされました。しかしながら、問題ありということで閣僚懇談会で問題になり、防衛庁に再検討委員会が置かれました。そして、ことし十一月、十二月の二回、参議院の内閣委員会で論議がされました。十二月の十四日委員会の明けて滞日十五日、新聞各紙は一斉にUX予算計上見送りへ、UX疑惑一層深まると、こういうふうな報道をしたわけであります。しかしながら、十二月の十七日、外務、大蔵、防衛、官房の四閣僚懇談会は、防衛庁長官の責任であることを明記した上で防衛庁の決定どおりガルフストリームⅣをUXに決定したのであります。 防衛庁の専権事項である機種選定を内閣に持ち上げたことで内閣の自浄作用は十分機能したんだと、そうお考えになるのか。加えて、その結果、国民に理解を得た上での結論だったのかどうなのか、総理の所見をお伺いします。
○国務大臣(五十嵐広三君) 委員、今御質問のUXの機種選定につきましては、防衛庁における技術的、経済的な見地からの総合的な検討が行われていたところでございましたが、八月十二日の閣僚懇談会で機種選定に慎重を期すべきだという意見もございまして、四閣僚会合がお話のように持たれたところでございます。 四閣僚会合におきましては、防衛庁における作業の経過を聞くとともに、UXの機種選定の透明性を確保する方策などを話し合いまして、これに基づき開かれた有識者会合の意見の取りまとめの報告もまた受けて、さらに国会の審議の状況も見つつ計六回にわたって打ち合わせをいたしました。その結果、十二月十七日にUXの機種選定については防衛庁長官の責任において決定することなどを了解いたしたところでございまして、厳正かつ公正に事を進めたと、このように存じている次第であります。
○矢野哲朗君 防衛庁にお伺いします。 冒頭、玉沢長官に確認をさせていただきたいんでありますけれども、先般の内閣委員会で玉沢長官は、悪いものをいいというんだったら問題だけれども、いいものをいいという、こういう給論を出した、だから問題はないぞと、こういうふうな答弁をされました。これから少し防衛庁と技術論を展開しますので、その後、所見をいただきたいと存じます。 幾つかの報告書には問題点がありますよということで列挙したいのでありますけれども、限られた時間でありますから、その中でも特にこれは問題だなというものを取り上げながら論議をさせていただきたいと存じます。 UXの機種選定、防衛庁が三人の学者らを委嘱して作成しました有識者会合における意見のとりまとめ」、すなわち再検討委員会の報告書が機種決定の大きな要因となったわけであります。ところで、この報告書の中で、「多用途支援機は、国際緊急援助活動あるいは国連平和維持活動のために、海外運航を行うこともありうる」と、こう目的に設定しておきながら、後段の部分では「海外運航を目的として整備するものではない」。まさに意味不明な文筆なのであります。どうしてこんなむちゃくちゃな表現になったのか、ひとつ答弁を願います。
○政府委員(村田直昭君) 昨年の暮れの内閣委員会において、私どもは有識者委員会の検討の結果をまとめて御報告したところでございます。今、先生が読み上げられましたのは、その中で多用途支援機は、国際緊急援助活動あるいは国連不利維持活動のために、海外運航を行うこともありうるとの考え方から、そのための航続性能を有することを確認しているが、これを満足しないことをもって、機種選定に影響を及ぼさないものとしているのは、多用途支援機が海外運航を目的として整備するものではないことから、理解できる。との文章の一部を指摘されたと思いますが、先生御案内のとおり、自衛隊法の同条の系列の任務、いわゆる緊急援助活動でありますとか国連平和維持活動、さらには先般成立させていただきました法律の邦人の救出というような仕事については、あくまで自衛隊の任務に支障がない限度においてこれを行うということで、本来的な任務にはなっておらないわけでございます。したがいまして、そういうことが私どもとしては行い得る場面というのがあることを予想しまして、それについての能力がどのくらいあるかということは検証したわけでございますが、それができるできないをもって選定の判断にはしないということから、それを検証したにとどまっておるわけでございます。 その趣旨を今の文章は述べたものでございまして、実態を申し上げれば、この画機種、三機種のうち一つのものを除いては、およそハワイに行くというようなパターン、それからタイに行くというパターンについてはできると。ハワイに付くというパターンができない飛行機が一つありました。ありましたが、これは帰ってくるときに燃料が、日本に帰ってきたときに一〇%の残燃料を保有しておることということを私ども要求しておったわけでございますが、それが九%になると。たどり薄くわけですが、私どもが要求しておった一○%には一%強ですか、足りなかったということがございました。しかし、今言いましたように、あくまで自衛隊の本来任務じゃなくてそういうことが行い得ることを検証した、確認したということで今のような表現ぶりになっておるわけでございます。
○矢野哲朗君 防衛局長、確認しますけれども、繰り返しは必要ないですから端的に答弁してください。 しかしながら、今回、航空幕僚監部技術部で平成六年五月十二日につくられた多用途支援機要求性能書、これは問題があるから廃棄をしてくれと言われた要求性能書であります。ここに「運用条件」として、明確に「国際平和協力業務等に係る要員の派遣及び物品の輸送」ということで目的に明記されているわけです。この自衛隊のあり方、動向はいずれにせよ、この機種を選定するに当たって目標はこうですよと、こういうふうな明記があるんですけれども、いかがですか。
○政府委員(村田直昭君) お答えいたします。 私どもが平成六年の五月十二日付で……
○矢野哲朗君 繰り返しは要りません。
○政府委員(村田直昭君) 応募しました三社に対して出しました多用途支援機の要求性能書というのがございます。その中に、運用条件について「国内での運用を基本とし、状況により海外においても運用する。」という記述もございます。また、航続性能についての中で、指揮連絡、空輸、訓練支援等の基準となる七つのプロファイルを要求しておるということは事実でございますが、これは先ほど言いましたような趣旨で、いかなる任務を将来この飛行機を買ったときに遂行するかということを考えまして、そういうことを確認するものもあれば、これが絶対できなければ困るというようなものあるわけでございまして、そういうそこの要求の中に濃淡の差があるということは事実でございます。
○矢野哲朗君 濃淡ということで表現されましたけれども、七つのプロファイルをつくって二つ海外運航が入っているわけですね。濃淡で、これは薄いんですか。
○政府委員(村田直昭君) 表現の濃淡ということを言えば、濃淡といいますか、先ほど言いましたように、これができなければこの飛行機としては困りますという条件のものと、実際に採用したときにどのくらいできるかという能力を見るという部門の二種類のものが入っておるということでございます。
○矢野哲朗君 それからもう一つお尋ねしたいのであります。 私は防衛庁に資料要求をさせていただきました。七つのプロファイルの中で運航不可能なものがあったから、あえてこの条件に適しないからアウトになるわけではありませんよという表現を使われたのかな、こういうふうなことで資料要求をさせていただきました。そうしましたら回答として、このプロファイルは全部の機種がマスターします、こういうふうな答えが返ってまいりました。防衛庁からですよ。 今、防衛局長の答弁ですと、一つの飛行機が危ないよと、こういうようなお話ですね。その辺での不都合はどうなんですか。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕
○政府委員(村田直昭君) ちょっと今、私、手元に資料がございませんので……。 お答えしますと、私は調べておりますわけでございますから私が言っている方が正しいので、その資料はきっとそういうふうにとれるように書いてあると思いますが、要するに、七つのプロファイルのうちの二つのプロファイルというのは、一つは、先ほど、言いましたように、ハワイに行って帰ってくるというプロファイル、それからもう一つはタイに行くプロファイルでございますが、その場合のチャレンジャーにつきまして、先ほどは一機種と申し上げましたけれども、チャレンジャーにつきまして、ハワイに行って今度は帰ってくるときに、風の関係、いろいろあると思いますが、先ほど言いました、我々としては所要燃料の一一〇%の要求をしておったわけでございますが、そのうちの一〇九%弱であったということで、満たさないものがあるというのはそれでございます。 私どもの資料としては、ここに今、資料が来ましたけれども、「会社提案された三候補機種については、航続性能を満足しなかった機種はなかったところである。」、こういうふうに育っておりますのは、我々としては航続性能というものはそのものとして見ておりません。先ほど言いましたように、その確認をしただけでございますから。私どもとしては、航続性能として確認をした部門については選定の中で見ておりませんから、ここで言っておりますのは、「航続性能を満足しなかった機種はなかったところである。」というのは、残りの五つのプロファイルについて満足しないものはなかったと、こういうことでございます。
○矢野哲朗君 後ろの方が全くわからないと。私もわかりませんよ。 あと一回ちょっと答弁してください。七つのプロファイルがあります。その七つのプロファイルについて非常に報告書の中での表現が的確さを欠きますよ。理解できないような表現を使っています。だから、七つのプロファイルを満足しなかった機種があるんじゃないですかねと、私は資料要求をしたわけです。その結果、三機種すべてこのプロファイルを満足いたしました、そういう答弁であります。今の答弁と全く違っているのでありますけれども、あと一回答弁願います。
○政府委員(村田直昭君) お答えいたします。 私、先ほど来言っておりますように、七つのプロファイルがございます。そのプロファイルの中には、我々の機種選定としてこの条件を満たしてもらわなけりゃ困りますよというプロファイル、それが五つでございます。それから残りの二つについては海外運航、これは自衛隊法百条の系列の任務として行い得る場合があるので、その能力というものを検証していこうという格好で求めたものでございます。 したがいまして、我が方の選定の、五つのプロファイルについては、ここに御提出しておりますように、「多用途支援機の要求性能書においては、航続性能について、指揮連絡、空輸、訓練支援等の基準となる七つの飛行プロファイルを満足することとしている。会社提案された三候補機種については、航続性能を満足しなかった機種はなかったところである。」というふうにお答えしているわけでございます。
○矢野哲朗君 私、再三再四にわたりまして防衛庁に今回の質疑、大変濃密なものにしたいということで資料要求をさせていただきました。大変その答えが誠意がない答えばかり返ってまいりました。 我々国会議員として、国政調査権、まさに行使する主体は院であり委員会だと思うのであります。しかし、それを構成する我々議員として、まさに濃密な議論を展開する。まさに調査なくして発言なしというようなことだと思うのであります。我々の調査権、私的なものか公的なものか議論が分かれますけれども、あくまでも委員会活動に準ずる資料収集活動だと、こう私は考えたいと思うのでありますけれども、法制局長官の御意見をお願いします。
○政府委員(大出峻郎君) 国政調査権の関係でございますけれども、憲法第六十二条は、「両議院は、各々国政に関する調査を行い、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができるこというふうに規定をいたしておるわけであります。これを受けまして国会法の第百四条では、「各議院又は各議院の委員会から審査又は調査のため、内閣、官公署その他に対し、必要な報告又は記録の提出を求めたときは、その求めに応じなければならない。」というふうにも規定をいたしておるわけでございます。 ただいまの御質問の趣旨は、国会議員から政府に対して国会審議のために資料の要求があった場合についてということであろうかと思いますが、御指摘のような資料要求については、それが国政調査権を背景としたものであり、一私人としてのそれではないというふうに考えられる場合が多いと思います。そういう場合には、政府としては、従来から国会議員から国会における審議のために必要な資料の要求があった場合には、これに可能な限り協力をすべきものと、こういう考え方で来ていると思います。 ただ、要求されました事項が職務上の秘密に属するものであるなどの理由がある場合には、資料の提出を控えざるを得ない場合がありましてもそれはやむを得ないことであろうというふうに理解をいたしているところであります。
○矢野哲朗君 以上の解釈であります。 しからば、今答弁された内容、私のところには、すべてのこの飛行プロファイルを満足しました、こういうふうな報告なんですけれども、今の防衛局長の答弁と違う。これは問題じゃないですか。
○政府委員(村田直昭君) 先ほど来提出資料について私が説明しているとおりでございます。
○矢野哲朗君 全然わからないですよ、それじゃ。答弁が違うからどうして違っているんだという話を聞いているんですよ。
○政府委員(村田直昭君) 私どもが先生に御提出している趣旨はそういうことでございまして、航続性能について五つのものについて検討をして、七つのプロファイルをやったことは事実でございまして、それについて私どもは、その二つは海外運航でございます、それは百条の系列でございますから本来任務ではございません、評価の対象にしておりませんということを申し上げて、そしてその航続性能については三機種とも満たしておるものではなくて、一機種について、先ほど私の言いました事例が満たしておらないということでございます。
○矢野哲朗君 七つのプロファイルを提示したけれども二つは余計だということですね、一言で言えば。 しからば、この要求性能書、適切かどうかというのを検討委員会でも検討されたはずであります。この目的に合致していますよ、十分条件提示は問題ありませんよと、こういうふうな報告書が出ているわけでありますけれども、局長の答弁とは全く違っていますね、どうですか。
○政府委員(村田直昭君) 先ほどの繰り返しになるかと思うんですが、私がそういうふうに考えており、その旨説明をしておるとおりでございますから、そのように御理解をいただきたいと思います。
○矢野哲朗君 確認します。 要求性能書において七つのプロファイルを提示しました。その七つのプロファイルはまさに適正でありますというこの検討委員会からの返答が来ております、報告書に載っております。しかし、防衛庁としては七つのプロファイルのうち二つは余計だと。この辺での整合性をどう図りますか。
○政府委員(村田直昭君) まず七つのプロファイルのうちの二つは余計であるということについては、先ほど来説明しておるとおり、余計じゃないのでございまして、自衛隊がこの飛行機を採用した暁には百条の任務も遂行すると。しかし、その百条の任務というのは本来的な任務としてまだなっておらないわけでございまして、そういうものについてはその能力を評価はしております。どのくらいの能力があるんですか、こういうプロファイルは飛べますかというようなことは検討をしておりますけれども、満たさないものが一機種あったわけでございますけれども、それをもってこの機種についてだめだというようなことにはしておらない、評価の項目にしてはおらないということでございます。
○矢野哲朗君 しからば、その適合しなかったところはどこの飛行機ですか。
○政府委員(村田直昭君) 先ほどお答えしましたように、チャレンジャーでございまして、この飛行機がハワイから帰ってくるとき、ハワイヘ行って帰ってくるパターンを考えておりますが、ハワイから帰ってくるとき、一一〇%の要求に対し所要燃料が一〇九%弱であったということで満たしておらないということでございます。
○矢野哲朗君 それから報告書の中での一つの条件提示でありますけれども、大気条件をISAプラス二十度摂氏、滑走路ウエットと非常に過酷な条件をつけて適合するか不適合かというような判断をしております。それでもって、チャレンジャーが二千メートルだけの滑走路では済まない、オーバーランしてしまう、それでチャレンジャーがアウトだよと、こういうふうな結果になったと思うのでありますけれども、非常に重要な一つの条件提示でありますね。この条件の意味合いをちょっと説明願います。
○政府委員(村田直昭君) 先生もおっしゃるように、非常に重要な条件であるということで、私どもも詳しく御説明させていただきますと、私どもは運用構想書等において、指揮連絡、空輸、訓練支援等に使用するためのこの航空機が航空自衛隊の二千メートル以上の滑走路を持つ主要な飛行場で運用することは可能としております。 これは少なくとも二千メートルの滑走路で安全に離陸し得るとの性能については、UX、この飛行機が、自衛隊の飛行機でございますから情勢緊迫時に指揮連絡川に使われるということもございます。それから緊急に空輸を行う、少量の貨物について。約三百キロ程度の貨物でございますけれども、少量の貨物をレーダーサイトが壊れたような場合にレーダーの部品として補給するというようなことで使うということもございます。そういうことでございますので、そういう厳しい条件下で運用するということを我々としては考えているわけでございまして、そういう意味で二千メートルの滑走路、我々としてはそこで離着陸できるということにしたわけでございます。 私ども、このUXに限らず航空自衛隊が導入する航空機の機種選定に当たりましては、いずれもこれと同じような厳しい条件をつけております。例えば近年の機種選定を行いました練習機でございますT400という飛行機がございます。それから救難捜索機でありますとか飛行点検機に使っておりますU125AあるいはU125という飛行機がございますけれども、やっぱり同じような考え方で離着陸性能というものを評価しているわけでございます。 それで、具体的にこの離陸性能について、標準大気状態ISAが、普通十五度でございますが、それに二十度高い状態、プラス二十度C、滑走路状態がぬれている、ウエットの条件のもとで最大離陸重量における離陸滑走路長が二千メートル以内であることを先ほど言いましたように要求しておるんですが、この条件のもとで会社からの提案に基づいた候補機種の離陸性能は評価しましたが、ガルフストリームⅣが千九百二十メートル、ファルコン90OBが千九百六十六メートル、チャレンジャー601が二千三百ニトメートルでありまして、先生御指摘のとおり、チャレンジャー601のみが要求性能を満足しなかったということでございます。
○矢野哲朗君 前回の委員会の答弁をもとにして、また今の答弁をもとにさせていただいて私なりの見解を述べさせていただきます。 ISAプラス、二十度、三十五度でありますね。この三十五度というのは沖縄だったら当然盛夏には毎日のようにある温度だと思います。しかしながら、もし沖縄の飛行場を利用するということになれば、那覇空港は滑走路長は三千メーターであります。ですから、ISAプラス二十度、三十五度でも十分にすべての飛行機が乗り入れができます。離陸ができます。こういう話になります、 加えまして逆に、今の使用目的からしますと入間基地が非常に多いぞ、こういうふうな話が前回の答弁にあります、所沢の気象台の温度を辿っていきますと、三十五度以上、そして雨が降った日は過去何日あったか、こういうことでありますけれども、九〇年はゼロ日です。九一年が一日だけ。九二、九三はゼロ日。九四年は、去年のあの物すごい暑さで二日しかないんです。この条件たるや全くナンセンスだと私は考えます。 加えまして過酷な条件がありますよと。加えてその間の幾つかの条件の中でどういう離陸状態があるのか、どういう性能があるのか。常時においての離陸性能、常時においての着陸性能、それを比較してどうなんだというふうな考え方がやっぱり非常に公正な考え方だと私は考えるんです。過酷な条件だけを照らし合わせて、それでセーフかアウトか、この判断は決して適切ではない、こう私は思うのでありますけれども、いかがですか。
○政府委員(村田直昭君) まず最初の先生がお話しになりました沖縄の滑走路の話、そのとおり、沖縄の滑走路長はそうでございますけれども、今、私どもが言っておりますISAプラス二十度という状況は、入間においてもこれは日照りの状態で滑走路面においてはそういう状態が出るということを我々は言っておるわけでございまして、もちろん沖縄でありますとか硫黄島でありますとかという状態も我々の念頭にあります。したがって、我々としては厳しい条件下で防衛を遂行するわけでございますが、ある種任務を遂行しようとするときに天候の状況なりによって左右されることのないようにそういう厳しい条件下で要求をし、そして提案をお願いしておるわけでございます。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 そして、それは厳し過ぎるのではないかということでございますが、もちろん厳しいことによってそれ以下の条件下においては達成が可能なんでございまして、そういう意味であらゆる自態において対処ができるということで、一番厳しい状態を我々としては想定しているわけでございます。
○矢野哲朗君 厳しい状況下でどういう運航ができるか、確かに適切な判断材料の一つだと思いまう。 反面、防衛庁が今回経費で計算したIRAN並びにエンジンのオーバーホール、これは非常にガルフストリームに楽にとられているんでありますね。運輸省では三千五百時間内でエンジンのオーバーホールをしなさい、防衛庁はIRANの期間は三十六カ月にしなさいよ、こううたっておきながら、ガルフストリームは七千時間でいいですよ、IRANの期間は三十六カ月を七十二カ月でいいですよと、全く今の答弁と逆な話で経費算定をしているのはいかがなんですか。
○政府委員(村田直昭君) IRANの問題につきましては、私どもIRANと申しますのは、必要な時期までに必要な点検ができ、航空機の安全性に問題がないことを確認し、そしてガルフストリームーⅣのIRAN間隔については七十二カ月、これは会社が提案してきたものでございます。しかし、会社の提案と同時に、我々はその中にどういう仕事が入っておって、どういう仕事をまとめて七十二カ月目にやれば全体としての航空機の安全性が保てるかというような整備当局のチェックと、これは技術的なチェックでございますが、同時に米軍が七十二カ月で運用しておる、それから会社が七十二カ月をリコメンデーションしておる、推薦しておるということもありまして、我々としては七十二カ月というものをとったわけでございます。 一方、ファルコンにつきましては、ファルコンは日本飛行機という会社とソニーが提案しておるわけでございますが、ここにおきましてはやはり機体の修理間隔というものを、いろんな整備を行う中で、日常整備というのは常に行われておるわけでございますけれども、ある時期に工場に搬入して一挙にいろんな整備をやるという時期はいつにするかというのは、やはり機体の構造、強度でありますとか、そういうことをもとに会社がまず基本的に提案してくる。そして、これにつきましては会社は三十六カ月ということで提案をしてまいりまして、私どもそれについていろいろ技術的検討を加えた結果、このファルコンにつきましては、日本飛行機がYS11という飛行機を今まで整備しておることがございまして、そのときにYS11のやり方というものも参考にして三十六カ月ということで提案をしてきたということでございまして、それを私どもは妥当評価して採用したということでございます。
○矢野哲朗君 私の調査の中では、ファルコンでありますけれども、A点検、B点検、C点検、通常そういうふうな話でうたっておりまして、C点検、七十二カ月点検で可能だというふうな通常のセールスポイントになっておるわけであります。ですから、当然防衛庁から、この間の防衛局長が、あと一回確認をしましたよと、この三十六カ月は七十二カ月にはできませんかというふうな打診をした結果、それはできませんという商社並びに整備会社の答弁でしたよと、こういうふうな話がありました。少なくともファルコン社は七十二カ月でやっても大丈夫ですよ、加えましてオンコンディション、常態ではオンコンディションの整備ですよ、つまり何かがあったときに整備しなさい、こういうふうな話ですよと、これが通常の状態なんです。 ですから、防衛局長が、片やガルフが七十二カ月で提案してきた、それを真っ向に受けます、片やファルコンは三十六カ月そのままですと。これは全く基本が違う比較なんです。 私が計算したところによると、まさに七十二カ月でこのIRANをします、エンジンのオーバーホールを四千二百時間でします、そういうふうな一つ一つの計算でもって同じベースで対比しましたら、ガルフよりもファルコンの方が約二十億安くなるんです。防衛庁はファルコンの方が十億高いと、こういうふうな結論を出しましたわ。私の計算結果ではガルフよりファルコンの方がニ十億安くなる、こういうふうな結果が出るんです、いかがですか。
○政府委員(村田直昭君) 先生がどのような試算をされてそういう結論を得たか、私、知る由もありませんが、私どもは価格構成表を先般の十二月十四日の委員会のときに出しまして、それに基づいて、全体として二十年間の経費において十億の差があるということを御説明した、その資料以外に私ども持ち得ませんので、私どもとしては、今言いましたように、それは機体の価格、それから二十年間のいわゆる維持整備費、すなわち部品代でありますとか、それから修理するための人の経費でございますとか、それから燃料でありますとかそういうもの、それから施設整備等の経費、そういうものを全部足して先生が御指摘になったような経費の比較をしたということでございます。 これにつきましては、そういう比較についてもちろん私ども自信を持っておりますが、御指摘もあったので、三人の有識者の方々にそういう手法について御説明をし御理解を得て、先生方も妥当であるという評価をしたわけでございます。 もちろんこれには本来的に提案価格というものがございまして、提案価格というものがもとになっておるわけでございますから、これは八年度に我々が要求するための価格として出してくださいということを五月にお願いして六月に会社から提案された価格、それに基づいて我々は諸作業を実施しておるわけでございまして、私どもとしては、今言いましたような、自分のやった仕事についての自信とそれから先生方に見ていただいたということから、誤りがないと信じておるわけでございます。
○矢野哲朗君 しからば、タッソー社から一通の手紙がありました。この手紙が村上議員のところに届きまして、私も手元にいただいたわけであります。 日本のマスコミは、UXプログラムの評価作業が透明性と公正さに欠けていると報道しています。我々もファルコン900に対して正当な評価を得ていないと認識している。防衛庁の見直し作業の一環として報告書が出されたが、ファルコン900の能力、整備間隔、運用経費について不正確であるばかりか間違いがあり、我々の商売に悪影響を及ぼそうとしています。そこで、防衛庁と論議をするために専門チームを送りたいと手紙を防衛庁に出しました。村上先生に我々の強い懸念を代弁していただくことを願っていますと。 こういうふうなことで、村上先生のところに手紙があったのが私の手元に今ございます。 この手紙があったことの事実関係並びにこれに対してどういう対応をするか、お伺いします。
○政府委員(村田直昭君) タッソー社の社長から、先般、UXの機種選定に係る、先生が今言われた書簡だと思われますが、航空幕僚長あてに送付されてまいりました。このことは事実でございます。 当該書簡につきましては、機種選定の提案会社でもない航空機製造会社でございますから、その内容について私どもとして申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。 私どもとしましては、UXの機種選定につきましては、選定作業が終了した時点におきまして提案会社に対して選定結果を伝達しております。そして理解を得ているものと考えているわけです。仮にファルコンであるとすれば、それはソニー及び日本飛行機に対して私どもの選定の結果というものを御説明しておるわけでございまして、改めて機種選定の提案会社でない航空機製造会社に対して機種選定にかかわる事項について書簡を交換するということは適当ではないという判断のもとに、返書を出すことはしないというのが航空幕僚長の意見でございまして、私はそれを報告を受けています。
○矢野哲朗君 防衛庁長官、同じ質問をさせていただきます。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 提案会社でない航空機会社に一々関係のないことを御報告する義務はないと思います。
○矢野哲朗君 ちょっと問題があるような、関係のないということはどういうふうな理解なんですかね。メーカーであるからこそ、どういうふうな決定を下したかということで、正式なテーブルに乗ってその問題点をお互いに抽出し合いながら話し合いたいということが、どうしてそれが関係のないところに答弁する必要がないというような答弁になるわけですか。あと一回お願いします。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 関係がないというのは、航空機会社ですから全部関係があるかもしれませんが、提案会社ではない、こういうことでございますから、その点については航空幕僚長の判断をそのとおりと考えます。
○矢野哲朗君 私は先ほど、経費が累積していくとガルフより安くなりますよというふうな私の計算をさせていただきました。加えてメーカーであるタッソー社からも、この決定については問題がありますよということですから、その辺の問題を解決したいがために一つのテーブルに乗せてくれという要望、こういうことがそんなに難しいことなんですかね。 私は、少なくとも世界をまたにかけた商戦を展開している一つの飛行機会社として、あなたのところはバツよと言われた。しかも、そのバツだと言われたこのいろんな原因を調べてみると事実無根的な話もありますよ、だから確認をしたいんだ、こういうふうなことでぜひその不明な点を確認したいということの要望になぜこたえられないんですかね。
○政府委員(村田直昭君) いろいろ新聞紙上にありますけれども、機種選定に伴って選定されない機種が出るということは、これはもうやむを得ないことでございまして、常に伴うことでございます。もちろんそれに伴ってそういう問題があるじゃないか、新聞で報道されているじゃないか、雑誌で報道されているじゃないかということについては、私どもはその点で自分たちの手続として厳正を期し、また第三者の方々の判断を仰いでこれが適正に行われたということを確認した上でこの選定を進めたということでございます。 それから私ども一般にこの飛行機が悪いということは一つも、育っておらないわけでございまして、我々の防衛目的に照らす要求性能があるわけでございまして、その要求性能に合う飛行機はどれか。事実は、これは全部今のチャレンジャーの滑走路の問題を除けばいわゆる合格ではあったわけですけれども、そういう合格ですよという、少し経費的に検討するとこちらの方が安うございますということで選定をしたと。 この飛行機が悪い飛行機であるとか、だめな飛行機であるとかというようなことは、私ども世界のあっちこっちで飛んでいる飛行機について評価を下すことはできないわけでございまして、そんなことは私どもとしては申し上げておらない。あくまで防衛上の要求に照らして判断をしたということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○矢野哲朗君 昨年の納入実績でありますけれども、ファルコンは全世界で二十六機の納入をしたそうであります。ガルフストリームは二十四機の納入だそうであります。ですから、そういったことを比べてみましても、じゃガルフストリームが全体的に全般的に優秀だ、余裕があるという表現自体一体どうなんだろうな、その条件提示、防衛庁はこういう条件で買いたいよという一つの条件が間違ってはいないかなということで、先ほどから矛盾点を指摘させていただいているわけでありますからね。どうもこの話は歯車がかみ合いません。もう時間がないものですから、話は飛ばしていきますけれども。 防衛局長は前半の委員会の中で、政府専用機としてこの多用途支援機を対象として考えたことはなかった、こういうふうな答弁をされています。政府専用機としての一連の話、守屋レポートにあらわれていますように、この政府専用機として運用がどうあるべきか、そして今後の整備体制どうすべきかということを自衛隊の幹部の方々が中心になってアメリカとヨーロッパに飛んで調査をしております。 加えまして幻の要求提案書でありますか、平成四年三月に全く同じような形で要求性能書がつくられたわけであります。この幻の性能要求書、これは表に出なかったのでありますけれども、私の手元にあるわけでありますから幻じゃないかもしれません。その中にはしっかりとこの目的に、要人等の空輸というふうに明記されているわけであります、加えましてこの要人等の空輸のためのキャビンの位置図もちゃんと明記されているわけですな。この件についての見解を求めます。
○政府委員(村田直昭君) まずUXについては、平成二年の十二月につくられました中期防衛力整備計画という中で整備を考えておりました。その際には、平成五年度にまず導入しようという考え方でございました。したがいまして、それの前提となる平成四年の三月の時点で、ことし、まさに七年度に要求するために六年の三月の時点に運用構想書というのをつくったように、その時点で運用構想書というものをつくっております。しかし、その段階まででとまっておりまして、その後、我々がつくりました運用要求書、要求性能書というようなものについては空輸段階でもつくられておりません。つくられましたのは運用構想書というものでございます。 その時点の状況を申し上げますと、中期防の修正の問題が出てきておりました。中期防の減額修正の問題が一方で出てきておるという状況と、それから五年度からAWACSを導入するという話がございました。そのAWACSの導入に経費を要するということもございまして、両面からUXの整備は難しいという話になりまして、そしてその時点で作業がさたやみになっております。そして改めて、七年度に減額した修正中期防でも予定しておったその二機を導入するために新たに六年の三月から運用構想書、運用要求書、要求性能書というようなものをつくりまして今度の作業を始めてきたということでございまして、それは幻のものでも何でもなくて、その運用構想書であれば正しいものでございますし、逆用要求書であれば恐らく担当者が自分でつくっておった正式なものにはなっていない、こういうものだと思います。
○矢野哲朗君 一言だけ答えてください。 この性能要求書においても、政府専用機として一つの目的に供するために今回この多用途支援機を採用しますよ、こういうふうなことだと思うのでありますけれども、過去にそういうことが一切検討なかったというふうな答弁をしていますね、局長。その辺はっきりさせてください。
○政府委員(村田直昭君) そこで、平成四年につくられました運用構想書の中に要人等の空輸という文面があるということだと先生の御指摘は思います。そして、今度の運用要求書には要人の空輸という言葉がなくて、人員、物資の輸送ということになっております。したがって、それは落としたんじゃないか、それは政府専用機のことを考えておったんじゃないかということでございますが、そういうことはございません。 私、十二月にも答弁しましたように、UXを政府専用機に使うという構想は全くございません。なぜならば、政府専用機は今、二機持っておりますけれども、ボーイング747を持っておりますけれども、この運用は全く政府専用機にかかりっ切りになっておるわけでございまして、もう乗員等は政府専用機の維持、運用、それから正式の運航ということでその二機が全く使われているわけです。 もしこのような我々の多用途の任務をやろうとすれば、やはり政府専用機は別に持たない限り、このものの中にそれをはめ込みましたら、少なくとも三機我々は必要であると従来から言っておりますので、そのうちの三機はそれに全く充ててしまう。そうすると、我々の言っている多用途の輸送でありますとか、それから指揮連絡でありますとか、それからAWACSが導入されたことに伴う訓練だとかということに使う時間が全くなくなってしまうということで、それは私ども考えとして全く持っておらなかったということを申し上げておきます。
○矢野哲朗君 確認をします。 今後、七機購入される予定である多用途支援機については一切政府専用機として使用しない、このことは断言できますね。
○政府委員(村田直昭君) 政府専用機というふうに使用する考えはありません。なぜならば、先ほど言いました理由からでございます。 ただ、政府専用機として使用しなくても、要人の輸送、例えば防衛庁長官が旅行される、あるいは総理が海外に行かれるというときに、もしそういうときに使うというようなケースがあって、近くに行く、そのときに、人数が百五十人あるいは三百人乗れるわけですから、そういうもので行くのか、あるいは多用途支援機を使って行くのかというようなことはその判断でございまして、私、そういう意味で、絶対政府専用機にはしませんということはこの九機について申し上げられますけれども、それ以外のものに使わないというようなこと、要するに政府の方が乗らないというようなことはここでお約束はできないわけでございます。
○理事(伊江朝雄君) ちょっと待って。 村田君、熱心さはわかるけれども、答弁をもう少し簡潔に要領よく的確に願います。
○矢野哲朗君 どうも歯車がかみ合いません。 最後に一つ質問させていただきます。新進党の田村秀昭参議院議員がガルフストリームーⅣを利用してモザンビークの視察旅行に行った、このことであります。 領収書を見ますと、インターナショナル・ビジネス・アビエーション・サービス株式会社発行の領収書があります。その金はどこに行ったかというと、富士銀行の外為を通して九月二十日、ガルフストリーム・エアロスペース・コーポレーション、つまりガルフストリームの本社に送金がされております。御案内のとおり、米国連邦航空規則の中で、AFRでいいんですかね、第百三十五条、チャーター運航、チャーター航空、すなわち有償運航の免許を私の調査の中ではガルフストリーム社は取得していない。ですから、そういった意味からすると、この送金自体が大変問題になってくるということになると思うのでありますけれども、こういう問題のある会社の採用というものはいかがなものか。防衛庁長官、答弁願います。
○政府委員(村田直昭君) 非常に技術的なことでございまして、米国連邦航空規則、FAR百二十五条と言われましても、ちょっとそれは私どもとして突然大臣に聞かれましても理解できない、これはもう当然だと思いまして、私、たまたまそういうような質問を私にした方がおりましたので、それについて早速調べました。 私、専門家でも何でもありませんから、聞いたことを申し上げますと、御指摘のように、米国の連邦航空規則、FAR百三十五条ということで、有償運航の免許というのは航空事業会社、運送会社に与えられておって、普通の会社は持っていないそうです。持っていないんですが、しかし同時にFARの九十一条という規定に基づきまして、デモンストレーションフライトについてはそういうようないわゆる経費を請求することができるということがFARに書いてあるんだと、こういうことをガルフ社から教えていただきました。 私、権限がありませんからわかりませんが、そのことだけちょっと御報告をさせていただきました。
○矢野哲朗君 時間がありませんから本当にもうしわけありません。 デモフライトというのは、その飛行機の乗り心地がどうなんだ、安全性がどうなんだと、ぐるっと周遊してもとに戻ってくるのがデモフライト。ああいうふうに使用することがデモフライトですか。その辺は問題がありますからね。 防衛庁、ことしは平成八年度からの次期中期防、懸案になっている防衛計画の大綱見直しということがあると思うんです。まさにこういうふうな予算が不透明化の中で、そういった大きな二つの事業を今後展開していく。私は不安でならないのであります。与党の一員としても不安だと。その辺での見解から、私は今回のガルフストリーム二機分の予算計上は白紙にされたらどうなのかなというふうな強い気持ちの中で、少なくとも今後の七機購入予定の中でのこの展開はどうなんだ、全く透明性を期した中での選定をしていただきたいなと、このことを強く要望いたし、一言お答えを願います。
○国務大臣(玉沢徳一郎君) UXの選定につきましては、あくまでも公正を期す、こういう観点から、四閣僚の御指導もいただきまして、有識者の先生方にも精査をしていただきまして、我が国の防衛目的を達成するために最もその目的を達成する性能のいい飛行機を購入する、こういうことで決定をしたものであります。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 なおまた、今後の購入に当たりましては、防衛力のあり方検討会議の検討も踏まえた上で、透明性を明らかにしながら、新しい購入方法等も十分検討をして購入すべしと、こう御指導をいただいておるわけでございますので、今後その方向に従って決定させていただきたい、このように思っております。
○矢野哲朗君 終わります。
○委員長(坂野重信君) 中曽根弘文君の残余の質疑は後日に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ―――――・――――― 午後一時二分開会
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を、再開いたします。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。渡辺四郎君。
○渡辺四郎君 少し風邪ぎみでございますから、お聞き取りにくい点があると思います。御勘弁願いたいと思います。 まず、大蔵大臣、きのうの本委員会で、東京協和の高橋前理事長と私的とはいえ高級公務員の交際について行き過ぎがあったということで、大蔵省幹部を含めて処分についての報告を受けました。きのうから与野党含めて各要員から、あるいは昨晩の夕刊あるいはテレビ、けさの朝刊、そしてマスコミの皆さんの街頭での国民の声というのをお聞きしておりますが、やはり余りにも霞が関と国民のこの処分に対する受け取り方に格差があり過ぎるんじゃないか。 と申しますのは、インタビューの中でも、霞が関の官僚の皆さんたちはやはり今度の処分は近年まれに見る重い処分だと、こういうことがインタビューで返ってきておりましたが、国民の皆さんなり、大臣もそうですが私も地方自治体の経験があるわけですけれども、地方の公務員の場合であればこういうことは許されないんしゃないか、当然やはりいわゆる公務員法の八十二条に該当するんじゃないかという気がしてならないわけです。 そこらは特に公務員の場合は、懲戒処分を受ければ一生涯つきまとう大変な問題でもありますし、判断を譲れば救済措置としての人事院もありますし、あるいは場合によっては裁判まで持ち込んで、その段階で法廷維持ができるかどうかということまで判断しなければ、なかなか処分権者としてはあるいは任命権者としては処分についての決断は難しいということは重々承知をしておるところです。 いろいろありましたが、法律上の内容から見てもいわゆる八十二条の懲戒処分に該当しないという御判断のもとできのう発表された、いわゆる各省庁の内規に基づく中では一番重い訓告処分ということで処分をされたというふうに承っております、 八十二条の三項、いわゆる公務員の信用失墜行為というのは一体どこまで指すのかということで、その信用失墜行為の九十九条、条文は、「職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならないこというふうに法律はなっておりますが、この趣旨は、公務員の信用と職員の非行ということで、いろいろ前段がありますが、全体の奉仕者として、本条は、公務員がその占めている官職の信用を損ね、公務員全体が批判を受けるような行為、すなわち信用失墜行為を公私にわたって行うことを厳重に禁止している、これが信用失墜行為の中のいわゆる趣旨になっておるというふうに解釈は出ておるわけです。そして態様についても、信用失墜行為の態様は、いわゆる職務遂行行為として行われるものに限らず、職務に必ずしも直接関係しない行為や勤務時間外の私的な行為も含まれるということが信用失墜行為の態様にも入っておるわけです。 しかし、冒頭申し上げましたように、この例示としてありますのは、刑事事件みたいなものに関係するのが信用失墜行為の例示だということが例えばという例として挙がっておりますが、そういう点から見て、特に大臣が決断なさった中では、いわゆる公務員のモラルの問題としてとらえてああいう決断をなさったんではないかというふうに思うわけです。 考えてみれば、問題になっております田谷前税関長が香港に旅行に行った。九〇年八月ですね。その当時、いわゆる政官財の癒着問題でどういう問題があっておったのか。特に私は公務員のモラルの問題として申し上げたいわけですけれども、九〇年七月というのは、御記憶があると思うんですけれども、証券のあの不祥事で光進グループの小谷さんが逮捕された。それで、これは政治家に波及するかというマスコミの発表もあったわけです。八月が例の湾岸戦争、そして公務員と直接関係のあるあのリクルート事件で当時の真藤恒NTT会長の判決が出る寸前であったわけです。 そうしますと、あのNTT問題でも当時の労働省、文部省、それぞれの次官が逮捕され、そして起訴されて最終的には有罪判決を受けた。あるいは地方公共団体も相次いで実は汚職問題が摘発をされるということで、非常に国民が政治に対する不信、政官財癒着の構造を断ち切らなきゃいけない、そういうことで国会の中でも政府と一緒になって議論をしながら、政治浄化の問題についての大変な議論が実はされておったさなかであるわけです。そういうさなかに、モラルの問題として言えば、私は、余りにも当時の環境から見ても度を逸した行為ではないかというのがやはり国民の皆さんの受け取り方ではないかと思うんです。 先ほど申し上げましたように、八十二条の法律による処分はなかなか難しいと。ですから、各省庁にあります内規に基づいてというきのうからの大臣の御説明もあっておったわけですが、やはりその内規そのものを私はこの時点で抜本的に見直す必要があるんじゃないか。でなければ、これはマスコミの報道ですけれども、きのうも大蔵省の事務次官が、では接待についてはどの程度までが許されるのかどうなのかということの一つの物差しをつくらなければいけないみたいなことを言ったという報道がされております。しかし、何か業界なりあるいは民間の皆さんから接待されるのが当たり前だと。 私は、本当にこれが勉強会としてやっていたというのであれば、たまには向こうが出すこともあるでしょう、それは。そうすれば官僚の方の皆さんも、国のために勉強するのであれば、それぞれ職歴があるわけですから、たまにはやっぱりこちらからも金を払ってでもお互いに国内外の経済問題を含めて議論をする、勉強をするというのであれば、そういう手法をとればいいんじゃないかと思うんです。 ですから、そういう点から見て、きのうから、あるいはけさにかけて大変な皆さんの議論がありましたが、最終的にはきのう大臣の方からも、新たに委員会をつくってこれから後も、特にきょうも指摘がありました、いわゆるあの衆議院での証人としての国会証言の問題と、それから田谷氏の大胆に報告した内容についての香港旅行の金を支払った支払わないという食い違いがあるようですから、そういうものをぜひひとつ確認をもう一回していただいて、あやふやな点があるならばやっぱり直ちに行政処分に踏み切るべきだと。そうしなければ国民はなかなか納得しないんじゃないか。 もちろん国会の方も、証言に偽証があれば衆議院の方でも取り扱いをするでしょうから、そういう手続は手続としてやりますが、大臣の方もひとつそっちの方で、大臣の方でもう一度本人を呼んで確認をする必要があるんじゃないかと思うんですけれども、大臣としては、一九九〇年の昔の話で、今、大臣が任命権者であるものですから大変な御苦労が多いと思うんですけれども、そこらについてもう一回ひとつ決意を聞きたいと思うんです。
○国務大臣(武村正義君) 何点がおっしゃっていただいたわけでありますが、最後の田谷前税関長の香港行きの件につきましては、私が本人から確認できたことは、高橋氏所有の自家用機で香港へ片道、行きですね、帰りは商用機で金を払って帰っているようですから、行きだけ同乗をしましたと。そのときはIBMの社員であった窪田という友人から誘われたと。五人のグループで行くことになって、窪田氏を含めてあとの四人は民間人でありますが、この窪田氏が幹事役で、夏休み、休暇をとって二泊三日で香港へ行きましたということであります。その経費としては、幹事役が窪田氏でありますから、窪田氏から割り勘ということで二十万円と言われて、これは払っておりますと。 問題は、その金がどういう計算根拠なのか、片道は高橘氏の飛行機に乗っているわけですから、これはもう払わないでいいということになっているのか、そこまでは確認をしなかったと、本人は。二十万円全体の、帰りの飛行機賃、向こうでの宿泊費あるいは飲食費等が入っていると思うのでありますが、ここをもう少しきちっとそのときにチェックをして数字を確認すればよかったと今反省していますと。当時は、二十万円と言われるからぽんと二十万円払ってしまって、すべての経費だというふうに私は自分で納得をしておりましたということであります。私どもは、そういう本人の説明を納得するしないは別としても、そのことを基本にして判断をせざるを得ないということであります。 国家公務員法上の懲戒の規定の解釈もきのうからもいろいろございます。一体第三項の「非行」とは何かというのも、これは非行という言葉だけを聞けば大変幅の広い言葉でもあります。そういう意味では、時代とともに解釈が変わることも当然あると思うのでありますが、人事院なり司法当局の判断もいろんな形であろうかと思いますが、私どもが今日まで理解をしておりますのは、やはり例を挙げれば横領とか暴行とか傷害とかそういうことから始まって、あるいは公務員でありながら麻薬を使ったとか持っていたとか、あるいは反社会的な異性関係を犯したとか等々、あるいは勤務の実態が非常に悪いというか、無届けで欠勤するとか旅行するとか、そういう比較的明確な法律違反を前提にして今日までは理解をされてきているようでございます、それがいいか悪いかは別として。 そういう議論で集約をいたしますと、明らかに法律に違反しているという断定はできないなと、職務に直接関係のない私的な交遊が、やはり公私の峻別という公務員のもう一つのモラルといいますか、わきまえるべき社会規範を超えているのではないか、あるいはたとえ自分はこうして金を払ってやっているんだから悪いことはしていないとみずからはそう納得していても、しかし少なくともある特定の経営者の民間機に同乗することが、それを見た人、知った人からどう誤解されるか、疑念を持たれるかということについての厳しいみずからに問いかける姿勢を欠いていたと、こういうことは言えるのではないかというふうに判断をするわけであります。 そういう判断の中で、最終的には公務員法上の懲戒処分の対象にはしなかったわけでありますが、特に田谷氏については、この香港行きを基本にして社会的にも厳しい批判を受けていることも私どもは認識をさせていただいて、措置は懲戒ではありませんが、訓告という措置ではありますが、しかし公務員にとっては一番つらい、今の官職を解かれる、東京税関長という職をきのう解任という形で解いたわけであります。そして、官房付にしたわけでありまして、そのことは一番、懲戒免職とは違いますけれども、中に残る公務員の立場で見れば一番厳しい措置をとったというふうに私どもは思っているわけであります。 いろいろ御批判、この処分が甘いという御意見、これは謹んでお伺いしなければなりませんが、任命権者の最高責任者として、昨日、ああした確認ができた事実を基本にして、私は精いっぱいの措置をとらせていただいたと思っております。 なお、御指摘のように、これですべてが完璧に掌握されたわけではありません。本当に私自身も一時間本人から聞きながらも、それは本人の言葉を信ずるしかありませんけれども、あるいは大蔵省全体についてもほかにまだ新しい事実が出てこなければという不安を感じていることは事実でございます。 一応考えられる形での全体の掌握も官房長を中心にしてくれてはいますけれども、官房長とてもやっぱりそういう限界があるものですから、そういう不安がないわけではありませんが、そのために直ちに規律保持委員会をつくらせました。そして、省庁挙げてひとつこの問題をさらにより積極的に、役所としては限界があっても調べられる限り調べてくれと、調査をより徹底してくれということを指示いたしておりますし、あわせて今後日常の、大変大蔵省も八万人を超える大きな組織でございますが、より規律の保持、綱紀の保持ということに対しては徹底を図る具体的な方策を出してくれということを指示いたしたところでございます。 そういう意味で、市長も経験されてきた先生でありますし、私も地方でこういう経験を一、二回してまいりましたが、身内をかばう気持ちは今回はありません。最大限の処分をしなければいけないという思いで検討をしてまいりましたが、今、大蔵大臣としては、やはり法律によって一定のきちっとした道が開かれている中でございますから、その中での精いっぱいの努力ということで御理解を賜りたく思う次第でございます。
○渡辺四郎君 大変厳しい、苦しい御判断のもとでやられたということはよくわかりますが、私、先ほど申し上げましたように、モラルの問題としてはやっぱり完全に欠如しておったと。いわゆるリクルート事件であんなに政官財の問題が取り上げられて、国じゅう挙げての政治に対する不信のさなかであったわけですね。そういう中で、いわゆる仕事とは関係がないとはいいながら、やったことについてはやっぱり許されない。しかし、その後反省をして、そして今度の処分によってまた反省をしながらやっていくというふうに、それは信じてはおりますけれども、今、大臣が最後におっしゃった、これから規律保持委員会の中で何かちょっとでもまた出てくればもうこの段階ではやっぱり踏み切らざるを得ぬのじゃないか、あるいは踏み切るべきじゃないかということを申し上げておきたいというふうに思っております。 こればかりで時間を割いてもしようがありませんから、次に入っていきたいと思います。 先般来の本委員会の中でも、私は危機問題を含めていろいろと質問させていただきましたが、今、阪神・淡路大震災に対しては、被災者の皆さんを含めて地元自治体、国を挙げて復旧・復興に立ち上がって大変な努力をしておることについても私ども敬意を表しておるところです。そして、政府も国会も一体となって二次にわたる補正予算を与野党一緒になって急いで上げて、特に被災者救援と莫大な瓦れきの処理、そして交通網の復旧に力を注いでまいりました。 私が今から質問をしたいのは、これも幾人かの委員からありましたが、今審議中の平成七年度の本予算が成立した後はやはり急いで第一次の補正予算を組むべきではないか、その必要性については大蔵大臣もお認めになっておるようですから。 ただ、この段階で財源措置についていろいろとお話が出ております。何か予算を組み替えたらどうかという意見もありました。あるいは一律に公共事業を五%カットしたらどうかという意見もありました。しかし私は、そこらは非常に慎重にやらなければ、確かに行政改革あるいは経常経費をどう削減していくかというのは追求しなきゃいけないわけですけれども、やはり日本列島全体の経済効果を見ながらことしの場合も思い切って公共事業費をふやしてきたわけです。そういう点から見れば、今度の復旧・復興財源には赤字国債を発行してでも私はやっぱり早急にやるべきだと。 今まで私は、赤字国債についてはいろいろと、余り借金が多いからということを申し上げてまいりました。しかし、私が今ここで申し上げるまでもないと思うんですけれども、今まで国会にしろあるいは政府にしろ、長年続いてまいりました不況対策で、赤字国債なり建設国債を発行しながら公共事業を出すことによって、その波及効果で経済効果をねらってきたわけです。 そうしますと、阪神、神戸というのは日本の物流の心臓部でもあるわけですから、赤字国債を発行してでも早急に復旧・復興をやる、なし遂げる、そのことがやはり日本経済全体の早い時点の活性化につながっていくんじゃないか。私はそういう視点に立ってあえて赤字国債を発行してでも早期に第一次の補正予算を組むべきではないかということを考えておりますが、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 今のお話は、赤字国債を発行してでもとおっしゃるのは、そのことがいいというよりも、万難を排してこの震災対策に当たれというお気持ちでおっしゃっていただいているというふうに私は感じます。 赤字国債そのものの是非論をここで改めて申し上げませんが、戦後、赤字国債を発行して、これがどんどんふえていきまして、やっとバブルの頂点でこれをやめることができた我が国の財政の大変つらい歴史を振り返りますと、私どもとしては二度と赤字国債発行の道だけは歩むまいという強い気持ちがございます。 しかし、そうは言いながら、過般お認めいただいた第二次補正予算、これはもう年度末ですべがないということで赤字国債も入っているわけでございますが、基本的にはやっぱり建設国債という道がございます。資産を残すものについては建設国債を充当して、その資産の利益を受けることのできる、道路をつくれば道路、川を直せば川、そういう将来の子孫もともに負担をしていただくという発想だと思うのでありますが、赤字国債だけはどうもそういう意味で資産を残しません。一たび発行をしますと、過去の経験もそうでありますように、何にでも使えるわけでございますから歯どめのない形になる可能性を持っているという意味で、私ども財政当局はみずからを戒めるためにもあらゆる努力をして赤字国債だけは発行すまいという思いで今日この責任を全うしているわけであります。 阪神・淡路大震災の復旧・復興財源につきましては、御指摘のように、新年度になりますればなるだけ早い時期にさらに被害の状況と復興の具体的な数字の詰めをいたしまして、そういうものがおおむね出そろった段階で補正対応をさせていただきたいと考えているところでございます。 幸い、復旧・復興でございますから、まずは国債といえども建設国債を大方には充当ができるわけでございます。一〇〇%ではありませんが、大方は建設国債で議論が可能ではないかというふうに思っておりますし、それもつなぎでいくかどうかという議論があるわけでございますが、何とか復興財源には目をつむって最大限の努力をさせていただくということを申し上げながら、それでも赤字国債だけは精いっぱい回避する努力を最後までさせていただきたいというふうに思っております。
○渡辺四郎君 確かに赤字国債の場合はそういう問題点がありますが、いわゆる回収の見通しがないというのであればやっぱりそういう御心配もあると思うんです。 被災者の皆さんには大変申しわけないことですけれども、先ほど申し上げましたように、阪神・淡路地区というのは日本の物流の心臓部でもあるし、神戸港もアメリカを中心とした年間一兆円を超す貿易港でもある。そういう点から見れば、赤字国債を発行してでも私は、早期に復旧・復興すればいわゆる経済動向も上向いてくるわけですから、たしか建設国債で六十年償還という期限がありますからこれも一つの道ではありますけれども、早期に日本経済そのものを立て直すという立場からは、それは赤字国債でも建設国債でも結構ですけれども、今、大臣が最後におっしゃったように、一日も早い復興、財源には糸目をつけずにひとつやっていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思うんです。 それでは次に、もう時間が余りなくなってきたわけですけれども、先般来、災害基金の問題でもいろいろと申し上げました。九一年の六月に発生しました雲仙・普賢岳の災害でも、まだ現在千八百名近い方が仮設住宅で生活をしておるわけです。もう四年近くがたつわけですが、そういう中で、先般来申し上げましたように、長崎県が六百三十億の基金をつくりました。そして六十八項目の事業を実施しておる。今度、兵庫県と神戸市が国と協議をされて六千億の基金を準備するという報道も聞きました。しかし、長崎県あるいは島原市等が被災者の皆さんにその六十八項目の事業内でいわゆる復旧・復興に向けて、あるいは生活援助をいたしておりますが、災害の規模あるいは被災者の数から見た場合に、この六千億の基金ではとても長崎の行っておるような事業はできない。これはもうはっきりしておるわけです。 ですから、私が一番申し上げたいのは、同じ行政が実施をする被災者に対しての生活援助、救援にしても、行政のやる中で差があっていいのか、開きがあっていいのか。国民としては、平等に行政から同じ救援なりあるいは復興の援助が欲しいというのが被災者の立場であろうと思うんです。そういうのをなくしていくためには、以前から申し上げておりますように、国自身で基金を創設すべきだということを実は私、あの長崎の災害のときからもう基金問題を提起してきたわけですが、先般来具体的な数字を挙げて、そして金額まで、一年間やっても一兆四、五千億の国民の協力がいただけるんじゃないか、税金でなくて協力金でという大臣のお話もありました。 ですから、税でいただくわけですけれども、協力をしていただく、国民が全部参加をしていただく。日本列島全体がたくさんの活断層の上に乗っておる、活火山も走っておる、そういう火山列島の上の日本列島ですから、あすは我が身かもしれないというのは国民全体が考えておると思うんです。そういう点から見ればやっぱりこういう問題はお互いに相互扶助の精神の中で、そういう気持ちの中で私は基金を創設をすべきじゃないか。 もう一度ひとつ基金についての大臣の御見解をお聞きしたいと思うんです。
○国務大臣(武村正義君) 渡辺先生が今回の阪神大震災を経験する中で、まさにあすは我が身といいますか、日本国民全体の共通の心配であります将来起こり得る災害に対する備えとして基金をつくることを御提唱いただいていることは、私どももこれはまさに今回の震災の体験の中で出てきた一つの立派な考えであるというふうに思って伺っております。 ただ、率直に申し上げて、今の国の財政は多大の借金を抱え、この多大の借金の返済のために毎年十兆円を超える利払いに追われている状況の中で、余裕はあるとは言えません。すべからく基金全体に言えることは、一定の余裕が出たときにある種の目的に積み立てるということだと思うんですが、借金の返済に追われていてまた新たな借金をたくさんしているときに、一部貴重な財源を基金に回すということが、これはできるできないというよりも、財政運営上大変矛盾したことにもなりかねない事態に立ち至っておるわけでございまして、そこはぜひ御理解いただきたい。 しかし、早く財政を健全化して、そういう状況の中で渡辺先生の御提案が生きてくるはずだし、またこういう厳しい財政の中でもいわゆる一般財源以外の特別な財源あるいは国民の皆さんの御負担というようなものが具体化をして、そのことが基金に結びついていくということなら、私はこれはあり得ることだというふうに思っております。 今回は地方団体が中心になって数千億の復興基金を設ける動きが進んでおりますが、地方財政措置として自治省もこれに全面的に協力をいただいておりまして、まずは今回の大震災に対してはこの基金を通じて、一般行政のカバーし切れない分野について少しでも被災者に親身なサービスが行われることに国としても努力をしていきたいというふうに思う次第でございます。
○渡辺四郎君 国の財政が健全化するまでには今の状態ではいつのことかわからぬものですから、私は心配でたまらないわけですが、きょうはその程度にしておきます。 ちょっと質問の順序を変えます。国土庁長官には申しわけありませんが、自治大臣に先にちょっとお尋ねいたします。 今、今度の震災の反省に立って、あるいは教訓に立って地域防災計画そのものを見直しにかかっております。私、そういう中で、今あります例えば南関東とか北海道とか、こういう地震を想定してつくられておる地域防災対策本部もあると思いますが、それ以外の全国各自治体の地域防災対策本部というのは、大体台風を中心とした風水害を想定しての地域防災対策本部が中心だろうと思うんです。 そういう中で、特に今度の段階でも初動体制の問題が政府も含めて国民の大変な批判を受けました。兵庫県にしろ神戸の地区にしろ、公務員の皆さんもそれぞれみずからの家が被災をしながらも防災対策本部に任務があるから出勤しなきゃいけない。心は走っても道路はもうめちゃくちゃで現場にも行けない。そういう中で初動体制のおくれが出てきたと思うんです。 ですから、非常に単純な考え方ですけれども、台風であれば、どういう力を持って何日の何時ごろどういう地域に雨量もどのくらいでという想定ができますから、その力、範囲に応じて大体防災対策本部の対応を事前から準備ができるわけです。しかし、こういうふうに瞬間的に時間に無関係に起きる地震とか噴火等の場合、これはどうしてもやっぱり初動体制の対策本部の中枢部が、今の公務員の通勤状態を見ていますと、交通網が発達しており、かなりの遠距離通勤者が多いわけで、そうしますと単純な考え方でいえば、庁舎の近くにそういう指揮命令系統に当たる職員の公舎を建てて、そこに住んでもらうのがこれは一番いいわけですけれども、これの限界はあるわけです。 そうすれば、今あります一般的な風水害の地域対策本部でなく、こういう地震、噴火等を想定した地域防災計画、対策本部のあり方について市庁舎から見て通勤距離何分以内ぐらいの職員を中心にという組みかえをしなければ、どうしても今自治体で組んでおりますのは、私ども経験がありますが、やっぱり行政単位で組んでおるわけですから、通勤に関係なく、距離に関係なくです。そういう点について大臣の御見解をひとつお聞きしたい。
○国務大臣(野中広務君) 委員が御指摘になりましたように、従来の地域防災計画は特定の地域を除きましては災害全体をとらまえてやってまいりました。特に東海地方を中心とする地域では震災編を設けまして、その震災編によってマニュアルを決めてきたところでございます。 今回の地震のように、委員が今御指摘されましたように、予知の困難な状態を考えますときに、今回の震災を大きな反省点といたしまして、ただいま消防庁におきましては、従来からも震災綿の改正について年々指示をしてきたところでございますけれども、今回新たに地震対策に対する検討会を設置いたしまして、一つには学者から成る先生方にお願いをいたしましてそして検討いただき、もう一つはそれぞれ大都市あるいは府県の実務担当者の皆さんにお集まりをいただきまして、そして今お話がありましたような初動体制の問題、情報収集の問題、あるいは委員御指摘の職員の体制の中でどのように市役所あるいは県庁所在地の近くに日宿直あるいは住居を置くかといったような問題等を含め、あるいはそれぞれ災害時におきまして大きな都市のそれぞれの救援体制の連携あるいは近隣府県との救援体制の連携のあり方等さまざまな検討をいただいておるわけでございます。 そういう検討結果を踏まえまして集約をできるだけ早くして、地方公共団体の地域防災計画の見直しに資してまいるようにいたしたいと存じておるところでございます。
○渡辺四郎君 では、災害関係の対策基本法を預かる国土庁長官にちょっと。 私、福岡出身でありまして、御承知だと思うんですが、昨年の八月から九州・四国地方は実は大変に雨量が少なく、福岡県ではいまだに福岡市を中心に八時間断水が続いております。確かに災害基本法の中には、その他自然現象によって起きた災害についてということはありますが、まさか渇水によって起きる災害を災害基本法に基づいて援助していただけるとは、これは自治体もあるいは国民の皆さんも思ってないと思うんですけれども、大変な実は被害が出るわけですね。 自治体関係でいえば、いわゆる節水によって水を上げぬわけですから水道料金が物すごく落ち込んでくるわけです。収入が減る。PRの金が要る。あるいは高台地には水圧が下がるものですから給水車で水を配らなきゃいけない。水道管が破裂をする。水圧が落ちできますから水道管が破裂をするんです。 そういう大変な部分について、これは内治省の方で特別交付税で措置をしていただいておるというふうに思っておりますからきょうは省略をいたしますが、そのほか例えば福岡の博多の中洲なんかに今行っていただいたらわかります。もう夜の十時は閑古鳥が鳴いておるわけです。そこに働いておる従業員の皆さん、圧倒的にパートが多いわけですね。そうしますと、大体収入が三分の一ぐらいに減った。タクシーがもう全くだめだ、都市ガス、プロパンガスがまたこれ全くだめだと。これは中洲だけでなくて、全家庭が水がないからガスを使わないわけです。そうしますと、プロパンガスの販売店なんかも従業員の給与の遅配が続いておる。こういう状況等で非常に実は被害も拡大をして、深刻な経済状況を招きつつあるわけですね。 ですから私は、災害対策基本法の概念の中に、渇水による節水等によって生ずる被害もこれはもう明らかに災害の概念に入れていくというようなことで、今度改正法をやる段階でひとつ改正をしていただきたいと思うんですが、担当大臣の御見解を最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のように、平成六年度は春先からもう雨がなく、西日本を中心に全国的な規模で渇水が発生をしたところであり、私も昨年国土庁長官を拝命させていただいて一番先に取り組んだのがこの渇水の発生対策でありました。四国松山の石手川ダムを視察させていただきまして、底水の問題等々つぶさに渇水の危機の問題を視察させていただきました。 昭和三十年代、いわゆる東京オリンピックの三十年代は渇水が十年周期であったそうでありますが、現在ではもう四年周期で渇水が来る。どうしてもこの渇水対策が必要であることは言をまちません。現在も福岡県、長崎県など九州地方の北部においてももう本当に厳しい状況が起こっております。 それに対しまして国土庁事務局として、関係十四省庁が寄りましてその対策を検討しておりますが、その具体的な四項目を挙げてみますと、一つは発電用水やダムの底水の生活用水等への緊急利用による水源の確保、そしてまた一つには海水淡水化施設など資機材等の支援体制の整備、先生御指摘の干ばつ時における天災融資法、激甚災害の適用及び環境衛生金融公庫、中小企業金融公庫等による融資などの渇水の厳しい地域に対する支援等を行っております。 今後は、水危機への対応の強化、水の大切さ、節水普及活動を中心に雑用水の利用、特にこれらを含め水資源確保の推進に鋭意努力してまいる所存であります。
○渡辺四郎君 あと竹村委員に関連質問を譲ります。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。竹村泰子君。
○竹村泰子君 よろしくお願いいたします。 私は、きょうの分担は規制緩和でございますけれども、その前に、渡辺委員の後を受けましてちょっと震災関連で初めに質問させていただきたいと思います。 今、神戸では、こういった家屋処理、半壊、倒壊、撤去作業を御希望の方は解体工事承りますという、電柱にたくさんこういうチラシが張ってあるんですけれども、残念なことに家屋の解体費が急騰しているという報道記事がございます。震災のちょっと前に比べますと二倍ぐらいに高騰している例もあるという大変残念な事態なんですけれども、特になぜ神戸市の解体の価格がほかに比べて目立って高いのか、だれがどのように算定して決めているのかということを、自治大臣、お願いいたします。
○国務大臣(野中広務君) 委員が今御指摘になりましたように、瓦れきの処理につきまして神戸市が他の市町に比べまして平米当たり非常に高いという御指摘は私どももいただいておるところでございます。 ただ、現在の神戸市は、一つは神戸市という地形もございますけれども、御承知のように、国道二号線、四十三号線が応急復供物資優先ルートになりまして、交通渋滞が他に及んで大変車両の連行が渋滞して困難をきわめておるという状況でございます。他の市町に比べましてはそういう点で非常に単価に影響が及んでおると聞き及んで、私どもとしても、工事の適正な執行の上でこの異常な事態が早く解消するように神戸市当局にも善処を要望いたしておるところでございます。
○竹村泰子君 今お答えがありましたように、もし交通渋滞などの非常事態が原因ならば、それゆえに高くするということはこれは大変困ったことだと思いますし、私ここに建物物価二月号というのをコピーをとってまいりましたけれども、上屋の機械壊しの場合、東京四千二百円、大阪四千五十円、名古屋三千九百五十円というふうに、ほかのところは全部その半分以下のお値段でやっているわけですね。あの瓦れきの中から立ち上がろうとしている人たちに対してこれは余りにも、その被災者の方たちが負担なさるものではないとしても、心の問題としてもひどいのではないか。三十坪の家で、西宮で壊すのと神戸で壊すのと五十万円から六十万円、大変な差額が出るわけですよね。 そして、もう一つの問題は、ほかのところからお手伝いに、大阪や名古屋からお手伝いに行きましょうかという他府県の解体業者を断られているんですね、神戸市で間に合っておりますということで。 これは質問書に対する回答が出ておりまして、全国解体工事業団体連合会というところが質問をしたことに対しまして、神戸市の環境局災害廃棄物対策室長の藤原さんがお答えになっているんですけれども、市の方針として、今回の契約については、市に入札資格登録があるものの中から、先ず市内の業者を優先することとしており、必要に応じて県内の業者、次いで県外の業者にも」というふうにおっしゃっているんですけれども、実際には全半壊の家、壊さなきゃならない家は九万四千軒ぐらいあって、そして神戸の解体業者は登録されているのは五十五社しかないというような現状の中で、やっぱり県外のお手伝いもお願いしなきゃならないのではないかと思うんです。 神戸市は、先ほど申しました社団法人全国解体工事業団体連合会よりの手助けは要らない、地元業者を優先するということで決定している、市はそれで決定しているというふうに答えているんですけれども、私が今申しましたように、ニーズが非常に多いということから考えると、これは快く手伝ってもらった方がよいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 私どもの神戸市に対する聞き取りによりますと、神戸市役所といたしましては、発注可能業者が神戸市内に本店のあるものが九百九十七社、神戸市内に本店はないけれども営業所があるものが四面六十三社、合わせて千四百六十社ということでございまして、なお神戸市におきましては、そのほかにも契約をしておる業者等三百二十四社に対しまして今日まで十一回の説明会を行って、そして工事受注についての単価の契約とかそういう問題の打ち合わせをし、説明会をやっておるというように聞き及んでおるところでございます。
○竹村泰子君 正式に聞こえてくるのはそういうことかもしれませんけれども、実際にはそうではないという例が随分あるようでございます。 それで、神戸にはこういう言い方をすると少し、何とか復興をと今一生懸命になっておられる神戸市に対して、やはり私もふるさとでありますから言いたくはないのですけれども、もしかするとこういう疑いもあるかもしれない。建築会社の協会あるいは土木会社の協会、ゼネコンの協会、三つの業界団体がございますけれども、市に申し出のあった解体はその協会で仕事を割り振りしているわけで、市と相談してもしかしたら価格設定をしているのだろうか。もしかしたら、談合なんて大げさかもしれませんが、そういうことだってあり得るのかもしれないと。神戸市民の間ではそんなうわさも飛んでいるというふうに聞いております。 自由競争になっていない、入札もされていない、そういう公共工事のようなものではないかということすら言いたくなる。大変勘ぐりかもしれませんけれども、その辺のところを少しお考えを聞かせてください。
○国務大臣(野中広務君) おっしゃるように、この瓦れき処理等は大変難しい業界内容を抱えておるのは委員御承知のとおりでございます。それだけに私どもは、市町が行った瓦れき処理について公的援助を行う、こういうことを基本といたしてまいったところでございまして、私のところにも委員が今御指摘になりましたようなさまざまな問題点を指摘してこられるところもございますし、中には、国会では勇ましい質問をしておられるけれども、秘書がポケベルと携帯電話を持って仕切りをやっておるとか、いろんなお話を私のところへ持ってこられる向きもあるようでございまして、私どもも神戸市を初め関係の市町に、こういう公明正大なあり方につきまして、あるいは単価の厳正なあり方につきましては、なお要望を重ねてまいりたいと存じております。
○竹村泰子君 これは廃棄物でございますから厚生大臣にも一言お聞きしたいのですけれども、このような疑いまで出てくるようなことでは、本当に復興しようと頑張って歯を食いしばっていらっしゃる住民の皆さんにも申しわけないと思いますし、やはりきちんと価格は公正なものにしていただきたいし、ほかの地域の業者の手助けもぜひお願いをして、きちんとした形でいち早く解体工事を進めていただきたいと心からお願いする次第でございますが、厚生大臣、どうぞ一言。
○国務大臣(井出正一君) 倒壊家屋等の解体工事費についてでございますが、ただいま自治大臣から御答弁がありましたように、各市町においてそれぞれ、隣地に対する安全性の確保、あるいは緊急性、交通の混雑の状況、仮置き場までの運搬距離等を考慮して算定されるものであります。 厚生省といたしましては、国庫補助の実施に当たりましては、各市町の事業費の積算内容等について、算定の基礎等が妥当でなくちゃならないわけでございまして、その意味でチェックをし、適正な支出額に対する国庫補助を行うこととしております。 現在、県を通じて各市町に対し、事業が適正かつ効率的に行われるよう指導しているところでありますが、目下、大蔵省の担当の方と御一緒に私どもの災害査定の担当官が現地に昨日から入っておりまして、そこらをきちっと査定をしてまた報告を持ってくることに相なっております。
○竹村泰子君 ぜひ御報告をお願い申し上げたいと思います。 それでは、行革、規制緩和に移らせていただきたいと思います。 総理、大変お疲れさまでございました。御苦労さまでした。私は、きょう、市民、住民、消費者、生産者を代表して質問をさせていただきたいと思いますので、あるいは政府、内閣の皆様にはお聞き苦しいところもあるかもしれないんですけれども、御容赦いただきたいというふうに思います。 昨年十一月、全国消費者大会で、消費者として規制緩和というのは一体どういうことなのか非常にわからないという御意見が続出したそうであります。消費者は、魅力を感じ興味を感じながらも戸惑っているというのが一般の現状ではないかというふうに考えるわけです。 村山総理は、初の日米首脳会談後の記者会見で、日米協力体制の維持をもとに外交は従来の方針を継承し、内政は改革路線とすると。改革路線というのは、来年度も同規模の減税を行い、そして公共投資基本計画四百三十兆円の上積み、生活者中心の投資配分にするというふうにおっしゃいましたけれども、生活者中心の投資配分というのは、これはどんなことを目指しておられたのでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からお話がございましたように、日米の首脳会談で、お互いに五十年を節目にしたこれから先の問題点についてどのような基本的な姿勢で政権を狙っていくかというようなことについての話し合いがございました、 その際に私は、今、委員からお話がございましたようなことを申し上げたわけでありますけれども、公共投資基本計画全体の見直しをするということは、今の日本の経済の状況から考えて、さらに減税も行い規模も拡大する必要があるという視点が一つ。 それからもう一つは、これは本格的な高齢化社会が到来するわけでありますから、いつも言われますように、これだけ経済が成長したにもかかわらず豊かさの実感が伴わない、こういう率直な国民の声というものはやっぱり私はまともに受けとめなきゃいけないなというふうに思うんです。 そういう国民の意識というものをしっかり受けとめた立場で、昨年十月にその見直しを行いました。平成七年度からこの十年間の期間における社会資本整備の基本的な方向を示したものでありますが、同時にまた、この間の公共投資の規模と配分の考え方を明らかにするというふうにしたものでございます。 この計画におきましては、今お話もございましたように、生活者重機の視点に立ちまして、生活環境あるいは福祉、あるいはまた文化の機能といったものを全体の六〇%台前半に増加させるということを重点にして見直しを行ったわけです。同時に新たなポイントとして、先ほど申し上げましたように、急速な高齢化になってくるわけでありますから、そうした福祉の充実等にも適切に対応していこう、こういう視点を重視して見直しを行ったところでございます。 なお、個別の分野の具体的な問題につきましては、その時々の情勢に応じて本計画を踏まえて毎年度の予算等において示されることでございまして、平成七年度予算におきましても本計画の考え方を踏まえまして、公共投資については重点的、効率的な配分に一層努力をしてきたつもりでございます。
○竹村泰子君 ありがとうございます。 生活者重視の予算配分にも努力をしてくださいまして、私たちも頑張りましたけれども、そういう中で今、予算審議が行われておりまして、今後もぜひ生活者中心、人にやさしい政治を掲げていただきたいというふうに思うわけでございます。 規制緩和を推進するに当たっては、言うまでもないことなんですけれども、幾つか必ず守らなければならない原則があると思います。例えばそれは消費者重視の原則であり、国際調和あるいは安全件確保、環境保全の原則、あるいは雇用調和や公共性の確保の視点など将来も重要であり、分権内治の時代に見合った地方重視の原則、こういったこともきちんと打ち立てられなければならないというふうに思うわけでございます。先日、規制緩和五カ年計画の中間報告、私もこんなにいただきまして全部とても読んでおりませんけれども、いろいろ発表しておられますけれども、これらの視点から概括すると不十分なところがたくさんあるような気がいたします。 例えばよく言われる車検制度なんかについても、具体的に言いますと、十年を超えた車について現行の一年車検を二年車検に見直すというようなことがありますけれども、国際調和や消費者重視の原則に照らしてみればもっと抜本的に車検制度を見直してもいいのではないか、そういうふうに思っている方も多いと思います。まだまだ一部業界重視ではないかなと思われているわけですね。 その中間報告にございましたけれども、この計画の進捗状況の把握と公開や、あるいは個の規制といいますか個人の侵されざる規制というふうな、そういう見直しに資するためにも規制緩和白書なるものが必要となってくると思うんです。これを毎年度作成し公表するようにしておられるというふうにお聞きしましたけれども、それでよろしゆうございますか。
○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。 規制緩和につきまして、去る三月十日、中間集約と申しますか、中間報告を総務庁に各省庁から寄せていただきました。これは総理がかねがね政治姿勢として強調しているわけなんですが、もちろん規制緩和の五カ年計画という中身ももとより重要であるけれども、それがどのような議論を通じて決まったかというその過程を国民の前に明らかにする、いわば透明性を確保するという政治手法が何よりも必要ではないか、こういう総理の強い指示もございまして、したがいまして、とりあえず三月十日に中間集約をいたしまして、その後、内外の御意見を率直に伺おうと。十三日には外務省に総務庁の担当官も参りまして、そして各省庁から寄せていただきました中間報告の内容をアメリカあるいはEU、アジア、韓国、それらの各大使館の方々、経済界の方々にも率直に説明もいたしまして、そして内容についてできる限り詳細お知らせをいたした次第です。 そういう中で、内外からの意見をお伺いいたしました上でさらに各省の大臣に御努力をいただき、また政府といたしましてもこの点についてはさらに前進した内容にすべきだということも要請をいたしまして、そして三月三十一日には五カ年間の計画を決定いたしたい、かように考えておる次第でございます。 したがって、三月十日の内容はやや十分でない点もあろうかと思いますが、それはそれといたしまして、透明性を確保してさらに中身を濃いものにする、いいものにするという努力をしてまいりたいと思っております。 それからお話しの白書の問題は、白書をつくりたい、国民の皆さんに十分内容を知っていただく意味でとりあえず今年度のものをおつくりしたいと思っておりますが、今後も引き続いてつくるように努力をいたしたいものと、かように私としては考えております。
○竹村泰子君 加えて政府の規制緩和の実施状況を監視する、必要に応じて意見の具申やそれから勧告を行うような機関、そういう機関の設置が必要だと、オンブズマン制度なども含めたそういう機関の設置が必要だと思いますけれども、そして自立した運営がきちんとなされるように。そういう機関をどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。 御指摘のとおり、この規制緩和のみならず行政改革を推進するのには、オンブズマン的な第三者的な機関がありましてこれが政府の施策についても十分監視をいただく、十分でないといえばこれは勧告もいただくという仕組みをつくることが必要だということから、実は昨年、国会の御審議をいただきまして行政改革委員会を発足させた次第でございます。文字どおり各界の有識者の方を集めた立派な行政改革委員会が設立てきたと私ども考えておるわけでございまして、この行政改革委員会は、監視もできるし、それからまた勧告もできるしという十分な権限をお持ちでございます。 規制緩和につきましては、これとは別個に規制緩和検討委員会といいまして、各界の皆さん方にお集まりをいただきまして各面の意見を出していただく機関もつくってまいりましたが、今後は、せっかくできました行政改革委員会、この行政改革委員会では、この中に小委員会もつくってさらに規制緩和についてはきちっとした対応をしていこうという御意向もあるやに承っておるわけでございますので、そういった行政改革委員会の御意向というものも十分尊重して、また行政改革委員会は法律で定められた権限に従って十分な役割を果たしていただけるものと、かように確信をいたしておる次第でございます。
○竹村泰子君 マスコミが大分厳しい中間報告に対する意見を出しておりまして、あれもペケ、これもペケというふうな書き方をしておりまして、「規制緩和「困難」が四百八十項目」ということで、これではなかなかというふうな非常にそういう報道が多かったように思います。 例えばアメリカの場合なんかを見てみますと、運輸、通借、放送、金融なんかの分野ではかなりうまくいって、結果、航空運賃とか電話料金などが年々安くなっているというふうなことも聞いております。 この中間報告を見ますと、行革推進本部、本部辰は村山総理でありますけれども、の規制緩和検討委員会が、経済規制については五年以内に原則撤廃するようにと。この中間報告では、緩和の検討項目はふえたものの撤廃は少ないというわけで、私もマスコミの報道に乗るわけではありませんけれども、これで果たして規制緩和五カ年計画が内容的に本当に大丈夫なのかなと心配になるんですけれども、総理、いかがでございましょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今、総務庁長官からも答弁がございましたけれども、三月十日は一応中間のまとめを発表していただいた。その中には、検討しておるという項目が相当部分あるわけです。 十二日には、内外の関係者の皆さんに集まっていただいてその中間報告を発表して、さらにそれに対する注文やら批判もお聞きをした。それを受けて、さらに年度末までに五カ年計画を策定する、こういう段取りで今進めているわけでありますけれども、これは客観的に見ればまだこれでは不十分だと、足りないと思われる点があることは、これは中間報告ですからやむを得ない点も私はあると思うんです。 そこで、先般の推進本部の会議の中で、私からも、これだけ内外の厳しい眼がある、同時に国内からも強い要請がある、とりわけ内外価格差の問題等も含めて規制緩和というものが期待されておるという状況を十分に踏まえて、各省でそれぞれ大臣がみずからイニシアチブをとって思い切って緩和をするという方向でさらに努力をしてほしい、こういうことも申し上げておるような次第でありまして、これからもそういう視点に立って努力をしていきたいというふうに思うんです。 冒頭に委員から、規制緩和を行う幾つかの原則についてお話がございましたけれども、全くそのとおりに受けとめて今、作業を進めておるということは申し上げておきたいと思います。
○竹村泰子君 ありがとうございます。 最近の急激な円高で、私どももびっくりいたしましたし、日本の経済界に与える影響が非常に心配されるわけですけれども、一時八十八円台にまでなり、多くの企業が大変な目に遭っておられます。この大胆な五カ年計画の策定が日本の姿勢を内外にきちんと示すことであり、そして規制緩和に伴って内需拡大が進んでいくことがやっぱり円高対策にもなるはずだということで、経済規制については聖域を続けることなく、規制撤廃、緩和を大胆に実施できるようなそういう計画にすべきであると思うわけです。急には無理だと思いますけれども。 我が国ではいわゆる政治の権力闘争が長くございました。その中で、生活者のための政治ということが、いろんなこと、天下国家のこと、権力闘争のいろいろな政争とかさまざまなことの中で、生活者のための政治と消費者のための政治ということが長い間行われていなかった。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、我々もその中で頑張ったんですけれども、やっぱり強い力に押し負かされたという部分が多々あると思うんです。そういうことががんじがらめのこういう規制をつくってしまったと言っては過青でございましょうか。 経団連の幹部でもあられるダイエーの中内さんは、規制緩和は企業の新規参入の機会が広がり新しい雇用を創出するというふうに言っておられます。規制緩和によってベンチャービジネスだとかニュービジネスだとか、そういうものが生まれていくのではないでしょうか。 経企庁長官にお尋ねしたいと思いますけれども、物価も昨年の統計によりますと東京はニューヨークに比べて三一・五%高、ロンドンよりは一一・八%高、パリとは一四%高、ベルリンとは二○・四%高、こういう物価の中で私たちは暮らしているわけでして、その辺のところ、やはり経団連ほかの経済団体の皆さんもあらゆる手段をこの円高に対して講じてほしいというふうにおっしゃっておりましたけれども、経企庁長官のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(高村正彦君) 委員がおっしゃるように、内外価格差というのは大変大きな問題になっているわけであります。規制緩和により自粛で活発な競争が行われることによって生産流通部門も効率化する、そういった中で物価についてもいい影響を与える、こういうふうに考えております。特に輸入制限の問題やあるいは参入価格に対する規制、そういったものを緩和することは物価引き下げ要因として働いて内外価格差の是正にも資する、こういうふうに思っております。
○竹村泰子君 不況の中、日本の社会に与える影響をみんな心配しておりますけれども、円高だからといって規制緩和消極論、悲観論ではなく、今はむしろしっかりと縄目をほぐしていくということで雇用もふえ物価も下がり、いいことずくめみたいですけれども、外国との貿易にもプラスになると思いますので、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思うわけです。 九三年十月の第三次行革審最終答申で当時の鈴木永二会長は、とにかく官僚の抵抗が強くてというふうに、官僚の皆さんには申しわけないんですけれども、官僚の抵抗の壁が厚くて当初よりかなりの後退であったというふうにおっしゃっているんですね。官僚政治なんという余り好ましくない言葉もありますけれども、これを根本的に改革するには私たち国会議員がしっかりしなきゃいけないと思うんですけれども、総理、ちょっと御所見を伺わせていただけますか。
○国務大臣(村山富市君) 先ほど来、生活者、消費者の立場に立った竹村議員の規制緩和その他に関連をする強い熱意を持った発言を聞きながら、私もいろいろ思いを新たにいたしておるところでありますが、政治家と官僚との関係というのは、政治家が政策的な判断をする、そして政治的なリーダーシップを発揮する、これは私はやっぱり政治家の役割だと思います。 その政治家が判断をする場合の素材というのは、これは何といっても行政に携わっている行政官が一番詳しく、資料も持っていますし詳しいわけですから、したがって判断の素材というものを適正に公平に提供していく、それに基づいて政治家が判断をしていくという、その政と官とのそれぞれの役割というものはあると私は思いますね。その役割をお互いに尊重し合い、理解し合って、そして協力できるところは協力していく、あるいは緊張関係を生むときには緊張関係を生ませて、そしてお互いに切磋琢磨していくというようなことはある意味では必要な部面ではないかと。これは私は、ある意味では日本の政治のいい面ではないかというふうに思っております。したがって、そういう点が生かし食えるような環境をつくっていくということが大事じゃないかと思うんです。 とりわけ、今お話しもございましたように、行政改革等の問題につきましては、これは私も率直に申し上げまして、客観的に見てどうしても官僚が保守的になる。保守的になるという意味は、思想的ではなくて、やっぱり今まで自分たちがやってきた仕事の分野というものをしっかり守っていこう、こういう気持ちに立つのはある意味では自然ではないか。しかし、その壁をどう破って新しいものに進めていくかというのはこれはまた必要なことなのでありまして、そこらは十分にお互いに議論をし合いながら政治家が政治家としてのリーダーシップをやっぱり自覚して取り組んでいくことが大事ではないか、今、一番政治家に課せられた課題であるというふうに自覚をいたしておりますから、その決意で取り組んでいきたいというふうに思います。
○竹村泰子君 お互いに頑張りましょう。 国会議員の政策立案あるいは立法調俺の機能を補佐するシステムの強化、こういうことがやっぱり大事だろうと思います。私たちも議員立法を幾つかっくってきましたけれども、まだまだほとんどの法案はお役所によってつくられて、そしてそれを補正したり修正したりということで、総理から大変いいお返事をいただきましたので、国会改革の大きなポイントとして、また私たち国会議員の新しい仕事の仕方としてしっかりとやっていきたいというふうに思います。 時間が余りなくなってしまいましたけれども、最後に厚生大臣に一問お聞きしておこうと思います。 これから私は時間があればもう少しいろいろお聞きしたいことがあったんですが、先日から審議会の問題などが出ております。例えば食品衛生法改正の準備を進めてきた食品衛生調査会、これは食べ物のことですから消費者が非常に関係が深いんですけれども、何と消費者の代表と言える人はこの四十人の中にほとんどいらっしゃらない。偉い先生方ばかりなんです。ただ一人女性の方で消費者にかかわっている方がいらっしゃるくらいで、なぜ消費者と関係の深いこういう調査会の中に消費者を代表するメンバーがあるいは女性がもっともっと入れられないのかなということを思うわけです。 売春対策審議会のように女性がほぼ半数というところもございますけれども、やっぱり先ほどから申しておりますとおり、規制緩和には生活者の声も聞き、もっと身近なものにしたい。そのためには、たくさんもっともっと生活者の声を聞ける人を入れていただきたいと強く要望して、時間がなくなりましたので、最後に女性担当大臣の官房長官の御所見を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(五十嵐広三君) あらゆる機会に女性ができるだけ参画していける社会をつくっていこう、こういうことは我が国のあらゆる分野で今、大変大事なポイントではないかというふうに思います。 政府の方も、そういう意味では、あらゆる意味でそういうチャンスをつくっていこうということで、殊に政府関係の審議会等の委員に関しましては、以前からその目標を立てて努力をしている次第であります。 たしか昭和五十年には国の審議会等に占める女性の委員の率というのは二・四%ぐらいであったと思います。去年の九月で一二・二%ですか。今、我々が目標を立てているのは、御承知のように、平成七年度中に一五%にしようという目標を立ててやっておりまして、今の見通しで申し上げますと、私は全体の審議会をトータルで見るとその目標を達成できるのではないかというふうに考えている次第でございます。 各種審議会でそういう意味で、今お話しのように、消費者であるとか、そういう視点をしっかり反映させる意味で女性の活躍は大いに期待されるところであろう、こういうぐあいに思います。
○竹村泰子君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。峰崎直樹君。
○峰崎直樹君 社会党・護憲民主連合の峰崎でございます。 総理、御苦労さまでございます。 きょうは前回の総括質疑に続きまして円高問題、そして内外価格差問題を中心にして少しお話を深めてみたいと思っているわけでございます。 最初に、総理、ゆでガエルという話を知っていますか、ゆでガエル。これは恐らく読まれた方もあるかもしれませんが、聞かれた方もあるかもしれませんが、カエルをいきなり百度の熱湯の中にぽんと入れたら慌てて飛び出ちゃう。ところが、カエルを二十度、三十度の温かい湯のところに入れて徐々に徐々に温めていったら、ゆったりして、最後はとうとうゆでガエルになってあの世へ行っちゃうという話がある。これはゆでガエルというんです。 私は、これは後でまたたびたび出てくると思うんですが、今の日本の我々のいろんなやり方、今も規制緩和の話を聞いていたんですが、このようなずっと取り組みのレベルでとどまっていたら、ゆでガエルになっちゃって日本はどうにもならなくなるぞと、そういう私は非常に危機感を持っているわけです。きょうは、そういったことを中心にしながら先日の円高問題に続いてお話をしてみたいと思うのであります。 私も前回、たしか三月六日でございました。その六日に質問して以降、円高問題について、ちょうどワシントンに私の友人もおりました、あるいは国内外のエコノミストの人にもいろいろ聞いてみたんです。どうしてこの円高が起きているんだろうか、あるいはドル安がどうして起きているんだろうか。しかし、アメリカ側には危機感は余りないんですね。ドイツの方も、いやいやマルク高は歓迎すべきことだ、インフレ対策だと。こういうようなことを聞いていて、これはやはりどうも、ファンダメンタルズのうち実体経済を見たときに、貿易の黒字という問題についてはこれは後でまたお話ししますが、円は安くなることはあっても高くなる要素は乏しいんじゃないのかなというふうに思っているんですが、実際はそうなっていかないわけですね。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 そうすると、それをよく調べてみたら、アメリカの友人はこう言うんです。今度のドルが安くなるきっかけの中で非常に大きかったのは、共和党が出したいわゆるアメリカとの契約、この中の財政赤字削減というものを進めようという法案が廃案になったことが非常に大きいんだと。これは御存じのように、アメリカは双子の赤字を抱えているわけでありますから、当然私は、この問題に手をつけない限りドルに対する信認は起きてこないんじゃないのかと思うんです。 そうすると、今、日米で経済構造協議をやっております。ことしの七月までやる予定になっておりますね。三月は、恐らく自動車部品で今やっているはずです。恐らく、マクロ経済問題については当初触れないということだったけれども、日本のマクロ経済にも彼らは堂々とやはりいろいろ言ってきています。 だとすると、これは決してアメリカを非難する意味ではなくて本当にこの円高をとめていくためには、いろんな方策はあるけれども、アメリカのこの双子の赤字に対してきちんとしたことをやはり言わないと、私はこれはなかなか解決つかない問題なんじゃないかなというふうに思うんですが、この点、大蔵大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおり、アメリカには、もう大分時代をさかのぼりますが、この二つの赤字の議論があり、日本側からも絶えずこの二つをアメリカの持っている経済の矛盾として議論の俎上にのせてきたわけであります。あえて言えばもう一つの赤字というか、貯蓄が少ないということも含めて、家計も赤字、国家財政も赤字、貿易も赤字という意味で、三つの赤字という言い方をする向きもあるわけでありますが、それは今もなお改善されていないし、先ほど御紹介があったように、ついせんだってもアメリカの議会でこの赤字を削減するための憲法修正条項というんでしょうか、これがわずかの差で否決をされるという事態がドル安の一つのきっかけになっていることも事実であります。 よく経済のファンダメンタルズの反映ということを私どもも口にするわけでありますが、各国の経済諸条件が反映されてそのそれぞれの国の通貨の価値が決まっていく、あるいは国際間の価値が決まっていくというのが我々の認識でございますが、どうもそうなっていないという意味でもアメリカにもアメリカの大きな問題があるという指摘として申し上げてきているわけであります。 しかし、一つ私どもが軽視してはならないのは、日米間について申し上げるならば、やっぱり日米間の貿易を宥めた経常収支の黒が依然と大きい、日本側が一方的に黒字でアメリカ側が赤字である。これは双方に理由があるわけでありますが、現実大きく変わっていない。このこともやはり日本の側からも改めて重視をしなければならないんではないかというふうに思います。 これはアメリカ側からいえば、日本の市場が開放されていない、大変輸出のしにくい国だという言い方をされるわけでありまして、経常収支の黒と通貨の関係もきちっと認識をし、そのために何をするかという議論も日本の中でも真剣に改めて目を向けなければいけないというふうに思っている次第でございます。
○峰崎直樹君 時間がありませんので、端的にひとつよろしくお願いしたいと思うんです。 そこで、いろいろエコノミストの人たちにヒアリングをしてみたんですけれども、どうも日本の金利というのは非常に今、高いんではないかと言う。いや公定歩合は一・七五ですから史上最低ですと。そうじゃなくて、今、実際に経済界の人たちが借りるお金の金利というのは実は何で見るかというと、実質金利で見るわけですね。 私、前回日本のCPI統計というのは実体よりも非常に高く出ているんじゃないかということを申し上げました。これはまたきょうはつつきませんが、たしか卸売物価はマイナスになっていますね。ところが、アメリカとの金利差を見たときに、アメリカは卸売物価も高い。高いというよりも低いんですが、あるいはこれ二%とか一%台。そうするとその差額も含めて計算をしなきゃいかぬということになると、実際の額面上の金利差よりも実質金利から見たら時には日本の方が高いんじゃないのか、実はこういう指摘を受けているんです。 これは私、きょう非常に強調したいのは、日本経済というのはデフレ経済に入っている。デフレ経済に入ったときの金利のあり方というものを本当に私たちは考えているんだろうか。前回、私はデフレ経済における財政のお話をいたしました。金利の問題についてどうなんでしょうか。この点、日銀総裁の意見を求めたいと思います。
○参考人(松下康雄君) 初めに、日米の実質金利の御指摘がございました。 私どもの方で実質金利を計算いたしますのに、仮にCPI、消費者物価指数を使いまして実質金利をはじきますというと、ごく最近の時点におきまして日本が一・九%、米国が三・四%というような数字がございます。おおむねこのあたりが最近の傾向であると思っております。 この経済に与えております現在の舎利水準の評価でございますけれども、私どもといたしましては、現状、経済はなお緩やかな上昇を続けておりまして、設備投資について見ますと、これは若干低下をしておりましたけれども、最近下げどまり、先行きはやや強いという先行指標も見ております。それから企業収益を観察いたしますと、先般発表いたしました日銀短観におきましても、このところ企業収益は改善の傾向にございます。 それらを総合いたしまして現状の金利水準と申しますものは、やはり日本の経済がその中で緩やかな成長をし、なお今後ともその趨勢を続けていくと言うことができる程度の水準になっておると思います。
○峰崎直樹君 今、実体経済は緩やかに回復していると。この間、経済企画庁長官もそうおっしゃいました。恐らく政府はそういう認識だろうと思うんです。 私たちがいろいろ聞いてみると、それは大企業だけじゃないか。先日も朝日新聞が百社をアンケートしましたね。それは主要百社のことなんです。その大企業といえども実は減価償却を減らしたり金利負担を返したり、やっていることを見ると経済を大きくするような方向に向かっとらぬぞと。確かにリストラをやった企業は一部にあるかもしれない。 そこで私は、国税庁に法人統計の中のいわゆる法人税がどう上がってきているのかということを実は資料として提供してもらいたいということをお願いしたんですが、去年のやつが出ていないんですね、その前の年しかないんです。法人税の統計があるんですが、どうでしょうか、そういった点で最新の対前年同月比で結構なんですが、どういう状況になっているかということが端的にわかりますでしょうか。私、資料も提供してくれということだったんですが、実際上私たちが税務統計を知りたいと思っても去年のがないんですよ、データが。おととしのなんです。これはぜひともこれからも改善をしていただきたいなと思うんです。 というのは、デフレの経済のもとで、私、ちょっときょう、表は皆さんにお渡ししておりませんが、いわゆる売上高がずっと下がっている。コストは上がってきている。この構造はこの間変わったんだろうかといったら変わっていないんじゃないでしょうか。そうしたら、このデフレの度合いが今も続いているとすれば、もう大企業は自分のところを内製化したりあるいは下請の方に単価を落としたりしていろいろできるかもしれないけれども、当然中小企業には相当なダメージを与えているんじゃないだろうか。その意味で私は、緩やかながら回復しているということの評価というのはちょっと考え直してみる必要があるんではないかなというふうに思っているんです。これはしかし、やがて時間が解決してくれるのかもしれません。この点はきょう時間がありませんからこれ以上進もうとは思わないです。 そこで、もう一つの問題は、短期的な金利の問題の次は今度は当然財政の問題に入ってくると思うんですね。私はその点で、きょうずっと議論を聞いていて、これは大蔵大臣、マクロ経済から見て中期的な指標として、当然円高を起こしているんですから、阪神の復興財源のときに例えばことしやっている特別減税をマイナスにするとかあるいは増税をするとか、こういう選択肢を私はとるべきではないんじゃないかと思うんですが、この点は、大蔵大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(武村正義君) 金利対策だけに焦点を絞って議論するならば、この際、先ほども申し上げましたが、どうして日本の景気を一層よくしていくか。そのためには金利政策もあるかもしれませんが、財政政策も金があろうとなかろうと積極的に対応をしていくべきだという議論になりましょうし、また市場を開放するためにも、昨今政府が努力をしております規制緩和もそういう視点からも評価がいただけるような大胆な規制緩和をしていくべしと、こういうことになってこようかと思っております。 地震対策もそうでありますが、円高対策としましても、事が大変日本経済の行方にも大きな影響を与えるそういう問題であるだけに、今の御提案も含めて今後真剣に考えていかなければならないというふうに思っている次第であります。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕
○峰崎直樹君 いろいろなことを考えなきゃいかぬ、確かにそれは財政という、大蔵大臣としては当然そういう答えになるのかもしれませんけれども、しかし私は、今のこの黒字問題というものが起きているときに、緊急にこの円高を抑えなきゃいかぬというときに、しかしそれは増税という方向での解決というのはやっぱりあってはならないベクトル、方向じゃないかというふうに思うんです。これは私の意見ですから、私はまた税制調査会、与党税調の中でいろいろと議論をさせていただきたいと思うんですが、ぜひその点も、総理、頭に入れておいていただきたいと思うんです。 もう一つの問題は、私は今の日本経済というのは、財政政策で公共事業をふやすことによって景気が本当にある意味では回復できるというか、そういう明るい展望が持てるんだろうかということについて多少疑問を持っているんです。ですから、先日の日曜日のいわゆる円高問題の討論のときに、やはり金利も下げなきゃいけない、そして公共事業もふやさなきゃいけないと。私も賛成です。賛成なんですが、もう一つ、前回私がお話ししたときに、ニュービジネスが生まれないと。さっき竹村議員もおっしゃいました。この問題を考えたときに、ニュービジネスというのは、公共事業をふやしたり財政のスベンディンク政策を使ったらこれはふえるんでしょうか。大蔵大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) 強いて公共事業をふやすことを肯定しようとは思っておりませんが、やはり内需振興の中で絶えず、過去もそうでありましたように、公共事業政策というのは一つの大きな征であり、政府が一番とりやすい政策としてかなりの回数取り組んできたところであります。 これは道路、川、土地改良等々そういった分村の、いわゆる公共的な分村の事業を喚起するという政策でございますから、直接的にそれが情報通信分野や環境分野等々期待されている世界の最先端を行くようなニュービジネスやベンチャーキャピタルの活動をどんどん喚起するようなことになるとは言えないかもしれませんが、しかし日本経済全体を回復軌道に乗せていく、景気をより進めていくために一つの政策的な柱として公共事業政策があるというふうに認識をいたします。
○峰崎直樹君 私も日本経済を順調に回復させていくためには公共事業が必要だというふうに思います。そのとおりだと思います。しかし、どうもそれだけでは、もうこれだけ世界で第二位の経済大国だ、そして新しいニュービジネス、新しいニューインダストリーが生まれてきていないというときに、それだけでは足りないんじゃないか。 だとすると、産業政策は通産大臣の所管で、前回もNASDAQのお話も聞きました、アメリカがどうして飛躍的に伸びたのか。私はあのときレーガンの話をいたしました。レーガンの中で私たちがどうしても忘れられないのは税制改正なんです。すなわち供給者重視の経済という形でいわゆる減税をやっていった。所得税減税をやった、法人税減税をやった。その減税によりいわゆる人材が、人がやる気を起こす、そしてそのことが成果が上がってくるという、そういう効果というものに我々は着目をしないとこれからのニュービジネスの生まれてくる環境というのは育ってこないんじゃないかというふうに思うんですが、これはぜひ大蔵大臣、税でございますので、その点で見解がございましたらお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 先に一言申し上げますが、レーガンの財政政策、特に税制政策でありますが、たしか所得税の減税、次いで法人税の減税をやりましたね。確かにこのことが景気刺激には役立ったと思いますが、しかし結果として先ほど御指摘のようなアメリカ財政の赤字という体貨を一周進めてしまった。むしろレーガン以前のカーターの時代に規制緩和の議論が始まっていたし、これがレーガンの第一期、第二期、どういうふうに進められたか私はよく勉強ができておりませんが、単なる減税政策だけじゃなしに、片方でやはりアメリカ経済に対するかなり構造政策というものが並行してとられていたのではないか、それが今日、日本とこれだけの差を呼んでしまったのではないかというふうに思っております。
○峰崎直樹君 いろんな要素が絡んでいますから、それだけだというふうには思わないですが、財政ということを見たとき、当然それは支出と収入とこの二つしかないわけですから、もちろん中の構造をいじるとすればそれはいろいろあるかもしれません。 その意味で我々の方が考えなきゃいけないこれからの要素というのは、絶えずやはり景気をよくするためにはいわゆる総需要を拡大していく政策だ、総需要だけを管理するのじゃなくて供給の側の対応というものも考えなきゃ今の日本の難局は防げない時代になっているんじゃないかということを私はやはり考えてみる時代に来ているというふうに思っているわけであります。その点で、財政政策、これはしかしそうはいっても、今おっしゃったように、放漫財政になるぞと。 そこで、ちょっとお聞きしてみたいわけですが、公共事業の内容の問題、つまり小さな政府に今度その分野はしていかなきゃいけないわけですから、建設大臣にちょっとお聞きしたいわけでありますが、公共事業の中で建設だとかいわゆる土木だとか言われているものの料金というのは、内外価格差というのはどのくらいあるんでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをいたします。 先生からお話がありましたように、内外の価格の差はどの程度あるのかと。世評では三割とか二割とかいろいろ言われております。したがいまして、私どもも内外の価格差の是正ということは喫緊の問題であるというふうな考え方に立ちまして、アクションプログラムといいますかそういうものをつくりまして、アメリカや欧州の各劇に調査団を派遣してやってまいりました。 その結果として、やっぱり高いところはあると。その原因は一体何かといいますと、資材費ですね、建設資材、それから機械の経費、いずれも我が国の方が高いということが明確になってまいりましたので、当面、十二月から公共工事の建設費の縮減に関する行動計画というものをつくりまして、二年間でこの点については徹底的に洗い出していかなきゃならぬ。技術の向上、したがって規制緩和をし経済緩和をして輸入資材をどんどん入れていくという関係と、もう一つは生産性の向上と施工のロボット化、ロボットは大体六十種類、こういう格好で進めたいというふうに考えております。 ちなみに具体的に申し上げますと、紀元二〇〇〇年の初頭には、例えば住宅では三分の一は削減をするというような姿にしてみたい、こういうふうに考えております。
○峰崎直樹君 その意味で、公共専業のあり方を含めた政府の予算のある意味では国際的な競争、あるいは市場開放といいますか、そういうものを進める中からよりコストを下げていくという、もう一方でそういう作業ともやはり私は並行していかないとこれはうまくいかないんじゃないかというふうに思っているわけでありまして、決してみだりに財政支出を乱そうというふうに思っているわけではありません。 そこで、この円高問題の最後に、もう時間もありませんから進めたいんですが、私は、いわゆる円高になればなるほど貿易収支というのはどうも減らないんじゃないかと思っているんです。今、お平元に資料をお渡ししたのはそのための、実は私もいただいた資料なんですが、ごらんになっていただきたいのであります、 これはちょっとテレビを見ている人には見えないんですが、暦年で八五年と九四年を比較しておりますが、為林レートが二百三十八円から百二円、今はもう百円切っていますが、合計欄を見ていただきますと十一兆円から十二兆円とふえているんです。しかし内訳を見ると、これはやっぱりゆゆしいなと思うのは工業製品ですね。これは三十一兆から二十三兆と確実に減っています。そのGNPに対する比率は九・七七から四・九九と全く半分になっているんです。すなわち円高で間違いなく製造業は打撃を受けているんですね。どんどんこれは減っています。ですから、これが九十円になれば、九十円を割るような状態になればもっと工業製品は減っていくはずでしょう、海外へどんどん進出していくわけだから。 それだけなら貿易収支が減ってよさそうだ。ところが非工業製品を見ると、これは食料品を輸入する、原材料を輸入する、油を輸入する、そのことに伴って二十兆円から十一兆円へとこの赤字が減っている。減り方はGNPで六・三二から二・三七です。こっちの方が激しいんですよ。ということは、円高になればなるほど今の状態の日本経済は貿易収支が減るどころかふえる構造になっているんです。そういう意味で、今度の円高によって、いやこれで日本の黒字が減るだろうと思ったら私は間違いだと思うんですね。その意味で非常にこれは厳しい。 この状態で私が大変恐れるのは、あと数年後には間違いなく中国は経済がどんどん大きくなっている。そうすると石油の消費がどんどんふえていくかもしれない。そのとき一気に日本が円安に大きく振れたときには、さあ今度は輸出が有利だ有利だと言っても輸出に頼るべき製造業がなくなってしまうという状態、これはもう先ほど言ったゆでガエルの一歩手前まで来ているということなんです。 その意味で、私、ぜひとも金利の問題、それから公共事業の問題、そして先ほど言った減税政策の問題といったような点について少しやはりピッチを上げて進めていく必要があるかなというふうに思っているわけです。 残り時間も少なくなりました。今度は円高差益の問題です。これは経済企画庁長官に本当は聞こうと思いましたけれども、ぜひとも円高差益は、これだけ上がっているんですから、当然石油を使ったりいろいろなところに使って輸入して差益が上がっているところは、ぜひともそれは強力に指導していただきたいと思います。 もう一つの問題は私は内外価格差だと思います。 ここに手元に持ってきた。経済企画庁の審議官をやっておられる白川一郎さん、これ大変すばらしい本だと思って私、持ってまいりました。 総理、マクドナルドのハンバーガーというのを食べたことがございますか。ない。私は一度だけ食べたことがあるんです。子供に連れられて、余り好きじゃないけれども食べた。 なぜマクドナルドのハンバーガーを取り上げたかというと、ここにも書いてあるんですが、これは国際的に中国でも、世界各国で共通の材料を使って品質もほとんど変わらないで、実はそこの内外価格差を非常にあらわすのには適切なものだというふうにこのハンバーガーは言われているわけであります。 ちょっと私も調べる時間がなかったので、平成六年一月、去年の一月の時点で、東京とロサンゼルスのハンバーガーの、ビッグマックというもうちょっと大きくしたやつですけれども、これの価格を調べて、その内外価格差がここに書いてある。そうすると、一ドル百円だとか百十円だとか、この段階では百七円でしたか、そのぐらいなんですが、それで調べてみるとこのビッグマックというのは、一番わかりやすいものですからビッグマックを調べてみますと、日本で買うと三百八十円、ロサンゼルスは一ドル九十四セント、その内外価格差は何と一・七八倍と、約二倍近いと、こういうふうに見ていいでしょうか。 何でこんなふうになっているんだ。私はこの本を読んで、内外価格差があるということは、すなわち外国から同じ物の商品が日本に入ってきて、本来ならば日本が二倍高いんならどんどん入ってきていいわけですね、手数料、運賃分以外はどんどん入ってきていい。ところが、それは入ってこない何かの障壁があるわけです、障害が。これが規制緩和と言われたり、日本的商慣行と言われたり、いろんなものなんでしょう。これはもう前川レポートのときに、一九八六年ですね、そのときに日本は対外的に約束をしてきた。そして、自由民主党の海部内閣の、あれは一九八九年でしょうか、六項目の対策を打ち立てています。それが遅々として進まないからここまでずっと来たんでしょう。 そういう点で、これは今、五カ年計画をつくられている。そうすると五カ年というのはいかにも長い。時間は我々の敵なんだということをリチャード・クーさんがこの間も言っていましたけれども、我々もそうじゃないかなと思う。そのときに私は、この中でもっともっとやるべきことというのは、一つは公正取引委員会と言われているものの機能を、前回も私は言いました、体制を強化すべきじゃないかということを申し上げました。 そこで、きょう公取委員長をお呼びしております。 公取委員長、アメリカと日本のこの公正取引、すなわち独占禁止、競争条件を促進する、この条件において日本とアメリカはどれくらい違いがあるのか。体制、数、それから罰金、こういったことについてちょっと明らかにしてください。
○政府委員(小粥正巳君) 我が国と米国のカルテル等を規制する法律、機関の差異について簡単にお答えを申し上げます。 まずカルテル等を規制する独禁法の執行機関でありますが、我が国では公正取引委員会だけてあります。その人員は今年度予算で五百六人。一方、アメリカでは司法省反トラスト局と連邦取引委員会の二つの機関が担当しております。それぞれの人員は、九五年度当初歳出予算ベースで八百五十四人及び九百七十九人でありますから、合計いたしまして約千八百人余。彼我の人口差を考えましても我が国の二倍近い規模である。なお、この連邦レベル以外に各州にも灰トラスト当局の人員がございます。 次に権限あるいは排除措置等でありますが、まずカルテルに対して我が国では公正取引委員会がその排除を命ずることができます。事業者に対してさらに課徴金の納付を命ずることができます。また、独禁法に違反する犯罪、カルテルは当然それに含まれますが、あると判断をする場合には検事総長に告発を行うことができます。 一方、アメリカでは、司法省反トラスト局は刑事訴追を行うほか、差しとめを求める民事訴訟を提起することができます。また、連邦取引委員会はカルテルに対して排除措置を下すことができると、こういうことになっております。 調査権限につきましては詳細を省略いたしますが、ほぼ似たような権限と御理解をいただければと思います。 なお、罰則でありますが、カルテルに対して我が国では、法人の場合には一億円以下の罰金、個人に対しては三年以下の懲役または五百万円以下の罰金に処することとされております。 なお、前述の課徴金制度、これは我が国だけでございます。 一方、アメリカでありますが、法人の場合には一千万ドル以下の罰金、これは現在の為替レートでは約九億円程度ということになります。個人の場合には三十五万ドル以下の罰金または三年以下の拘禁に処する、こういうことになっております。
○峰崎直樹君 今、公取委員長にお答えしていただいたんですが、一つ抜けている。何かといいますと、我々一般の市民は、談合をやっている、カルテルやっているのを見つけても我々自身が提訴できないけれども、アメリカでは私訴まで認められているんです。ということは、一億八千万の人口のうち、まあ有権者ですからもっと少ないかもしれない、その人たちがみんな、カルテルやっているんじゃないか、談合やっているんじゃないかと見ているわけです。見ているどころか訴えて、勝てはたしか相当のお金が入ってくるわけです、間違いありませんね。 私はそういうことを見たときに、日本の五百名という体制で何ができるのだろうかと。そして、いわゆる自治体にもこれは提訴が認められていると言っている。今聞いてみると、五百何名の数を各ブロックごとにせいぜい十名二十名置いているだけなんです、日本は。先日もいわゆる下水道事業団ですか、そこの談合が見つかりました、インサイダー取引も時々やっている。こういうアンフェアなことをやっているような日本の体質というものを変えるためには、我々はやっぱりカルテルは悪なんだと。一番日本はカルテルが多いわけであります。認めているわけですね。政府が認めている、容認している、公取が認めているカルテルがあるという。もちろんそれは必要なものはあるでしょう。しかし、内外価格差を変えていくためには、そこのところを圧縮していくのは、私はそういう第三者の三条機関である公取がしっかりやることが必要なんじゃないかと思う。 この点、最後になります。さっき私、ゆでガエルというお話をしましたけれども、こういう大変困難な課題、我々も利害をしょっております、政治家ですから。しかし、利害をしょっておるけれども、ここでゆでガエルになってしまったら恐らく後世の日本の人に申しわけないと思う。そういう点で勇気を持って、ふやすためには五カ年計画でやることもどんどんやりましょうと。しかし、最も手っ取り早い方法として、あるいは手っ取り早いというよりも有効な方法として公正取引委員会を大いに強化すると。きょうの朝の日経新聞にも載っておりました、内外価格差の調査をすると。今の体制でできるかな、そんな思いをずっと持っています。 最後に総理、そういった点でぜひとも、もうゆでガエル寸前なんですから、この点のひとつ御決意を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) ゆでガエルの寸前であるか寸前でないかという認識の違いは若干あるかもしれませんけれども、しかしそういう危険な要素はいろんな角度から見て存在している、これはいつの場合だって私はあると思います。しかし、今は財政的に見てもそれからこの円高の状況から見ても、あるいはこの大地震がどんな影響を経済にもたらすかというふうな観点から見ても、いろんなゆるがせにできない課題を抱えておる時期であるということについての認識は余り変わらないと思うんです。 そういう全般的な問題から、規制緩和とあわせて公正取引委員会の機能を強化していくということはたびたび御意見がございますし、私も必要だというふうに思っております。 ただ、アメリカとの比較は、これは社会的な経済的な条件もいろいろ違いますから、一概にその比較をすることがそのとおりになるかどうかということについてはいろいろ意見があると思いますけれども、しかし今の日本の現状から考えてみて、これからさらに自由化が進められていけばという前提に立ては、公正取引委員会の機能を強化することは必要だということについての認識は余り変わらないと思います。 公正取引委員会の委員のメンバーというのは、これは国会の承認事項でもありますから、経済にもいろんな状況にも明るい適正な人が選ばれて、そしてその機能が十分に発揮されるようなものにしていく努力はふだんからやっぱり心がけてしなきゃならぬことだということについては認識を同じにしているということだけは申し上げておきたいと思います。
○峰崎直樹君 終わります。
○委員長(坂野重信君) 以上で渡辺四郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) 次に、和田教美君の質疑を行います。和田教美君。
○和田教美君 私は、東京協和、安全両信用組合の破綻、救済問題に集中して質問したいと思います。 衆議院の予算委員会で先週九日、高橋東京協和、それから鈴木安全の間前理事長、これの証人喚問が行われましたけれども、二人の証言を聞いておりまして改めて驚いたのは、その度外れた経営責任感のなさであります。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 大蔵省の資料によりますと、両理事長関連の貸し出しは昨年三月未の残高で、高橋前理事長関連が六百六十四億円、それからそのうちの不良債権額が六百三十億円、また鈴木前理事長関連は融資額が五百九十八億円のうち、そのほとんど全部の五百九十五億円が不良債権となっている、こういうことでございます。 この極端な信用組合の私物化、これについても、信用組合の発展のためにやったことであって不正行為ではないと、こういうふうに開き直っておるわけであります。 また両氏は、九〇年十一月から約三年間、イ・アイ・イ・グルーブのメーンバンクである長銀が、信用組合の預金引き出し、貸し付けをチェックして、長銀の撤退後は東京都が長銀と同様のチェックを行ったとしまして、長銀と都の責任を強調して自己弁護に終始しております。そして証言を通じて、社会にあれだけの迷惑をかけたこと自体については全くといってもいいほど反省の言葉が出ていません。まさに一時的にバブルに踊った無責任経営者の道徳的退廃の典型と言えると思いまして、全く弁護の余地はないと思います。 しかし、同時に痛感することは、長銀のイ・アイ・イ支援打ち切りで危機感を抱いた東京都と大蔵省が、九三年八月から九月にかけて二つの信用組合の合同検査を行って経営内容の実態をつかんでいたにもかかわらず、なぜこの時点で都や大蔵省が二つの信用組合の理事長の暴走を押しとどめることができなかったか、場合によっては解任というふうな強硬手段をとれなかったのか、そしてこれ以上傷口を広げないような努力をできなかったかという疑問でございます。 そのころの両理事長の回収不能額は合わせて約五百億円程度であったわけでございまして、この程度なれば何も日銀出動によるこの公的資金、つまり国民の税金を使っての大がかりな新しいスキームなどというものを使ってこれだけ大騒ぎにならなくても済んだのではないかというふうに思うわけでございますが、なぜそういうことができなかったのかという点について、まず大蔵大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(武村正義君) たびたびこの経緯については申し上げてきているところでございますが、信用組合に対する指導監督の責任を都道府県知事さんにゆだねているところでございます。 しかし、一昨年、御指摘がありましたように、東京都から大蔵省に検査の協力要請がございまして、確かに一昨年と昨年は大蔵省もこの検査に参加をいたしているところでございます。大蔵省が事の状況をかなり詳しく知ることができたのは一昨年の共同検査の後からであります。今御指摘がありましたが、約五百億近い回収不能額があるという事実がその時点で明らかになってきていたところでございます。 それで、東京都が経営改善の指導をさらに一層強化してまいりますという方針をとられて、当時、共同検査をした大蔵省もそのことを了解したというのが事実でございまして、問題は、五百億円近い回収不能額を持った今まさに異常な経営破綻に近づきつつある二つの信用組合に対する認識なりあるいは対応の姿勢として、それがよかったかどうかという問題が改めて問われているというふうに私は思っております。 ただ、五百億ぐらいなら何かこんな東京共同銀行を設立するような、ある意味じゃ大仕掛けの対応をしなくても済んだんではないかというような感じのお話がございましたが、あるいは今振り返ってみればそういうことが言えるかもしれません。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 一年たって二回目の検査に入ったときにはそれが既に千百億を超しておりまして、東京都ももはや都の行政指導で処置できないという事態を認識される中で、大蔵省、日本銀行も一緒に参加をしてこの事態をどうするかということで鳩首真剣な協議を重ねながら今回のようないわば処理案、処理対策案をまとめるに至ったところであります。 一年早ければという思いは私どもも強くするところでございますが、過去さまざまな信用組合のこういう事態に対する解決の事例からいきましても、東京都にとって五百億の回収不能額がどういう規模でありどういう認識をしたかはともかくとして、これまでは吸収合併をしてもらえるような金融機関がないかどうか、その場合にも預金保険機構の支援がどの程度できるのかと、そんな前提条件で解決をしてきたところでございます。真剣に都は都なりに厳しい経営改善の指導を一年間続けてこられたとは思うのでありますが、結果としては改善の効果が上がるどころか、逆の方向で回収不能額が倍以上にふえるというふうな事態を招いたような次第であります。
○和田教美君 今、大体の経過を説明されたわけですけれども、実は文芸春秋の四月号にこの日銀の担当者の小島理事のインタビュー記事が載っております。それによりますと、今お話のありました去年の夏の第二回目の合同検査、このときのことについて言っておるわけですけれども、それによりますと、「昨年夏の二度目の合同検査の結果が出た時点で都がもっと早く手を打つべきだったと思う。」「都がもっと早く動いていれば、傷はもう少し浅くてすんだかもしれない。」、こう言っているわけですね。つまり、この段階に至ってもなお都も、したがって大蔵省も、何ら有効な手は打てなかった、こういうことなんですね。 実際に大蔵省銀行局が前面に出てそして救済策に動き出したのは、本当は、日経新聞が去年の九月十七日付朝刊で二つの信用組合の問題に関する記事を出して、それからこの二つの信用組合から預金の引き出しが始まった、こういう騒ぎが起こってきたので、そして他の信用組合にも影響が出そうだというふうな状態になってきたのでやっと重い腰を上げた、こういうことではないかというふうに私は思うんです。 大蔵大臣は、これももう何回も質問が出ていると思いますけれども、いつごろこういう状況について詳しい報告を受けたのか、そしてまたどういう指示をしたのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 私は、去年の秋、十月でありますが、そこで初めてこの東京都監督の二つの信用組合の経営破綻の報告を受けることになりました。私の就任は六月三十日でございますが、就任直後から、まあ西村局長も私と同じときの発令でございますから新しい銀行局長就任間もなくでありますが、私が就任してしばらくして大臣室へ参りまして銀行行政全体の説明をした後、信用組合については全国で幾つか問題がありますという、そういう一般的な話がございました。 その後、秋風が吹くころになりますと、これも新聞報道に出ておりますように、岐阜県知堺の監督のもとにあります岐阜商銀、信用組合岐阜商銀というんですか、という組合がもう倒産寸前であると、こっちの方が先に局長から報告がございました。これも随分銀行局も頭を痛めたわけでありますが、幸い大阪の信用組合が吸収合併する、そして岐阜県も三十五億出す、あるいは預金保険機構も何十億か出すという形でこれは一応めどが立ちました。その後が十月のこの報告でございました。 この二つの信用組合、私も初めて聞く名前でありますが、いずれにしましても、今議論になっておりますような不良債権の額千数百億、回収不能の額千何億円という、こういう基本的な経常破綻の状況の数字を聞きながら、大変なことになってきたということを初めて認識をしたわけであります。
○和田教美君 日銀が二つの信用組合救済のための新しいスキーム、つまり東京共同銀行設立ということを発表したのは去年の十二月九日だったわけですけれども、そこに至るまでどんな方法で問題を処理しようかといろいろ日銀、東京都それから大蔵省と三者間で御相談になっただろうと思うんですね。 普通は、とにかくその関係の深いメーンバンク中心に、とにかくメーンバンクが大体処理を引き受けて、そして信用組合に吸収合併なりその他の組合との合併なりで消えてもらうというやり方が今までは普通だったと思うんですね。それで、当然そういう引き取り手探しですね、そして従来型の解決をするということを大蔵省もお考えになったんではないかと思うんですね。ところが、それがなぜ東京共同銀行方式という全く異例な形になってしまったのか、その辺のところが非常にわからないところなんですね。 メーンバンクは長銀ですが、実際に長銀に二つの信用組合のとにかく処理をしてくれということを本当に頼んで折衝したのかどうか、その辺さえ怪しいと私は思うんですが、その点はいかがですか。
○政府委員(西村吉正君) 両組合の処理につきましては、東京都が一昨年の検査も踏まえまして長い間御苦心をしてこられたと存じております。その段階におきまして、従来と同じような形での地方レベルにおけるこの信用組合の経営危機の処理ということになりますと、先生御指摘のように、いろいろな金融機関に合併というような手法を通じて処理をお願いする、受け皿になってもらう、こういうことで東京都も長い間努力をしてこられたと聞いております。 そういう努力は結果的には実を締ばなかったというか実現をしなかったわけですが、その場合に、私どもは東京都が長銀に対し合併、事業譲渡の要請というものを行ったことはないと聞いておりますが、他の信用組合仲間だとか、あるいは東京都と都内の他の金融機関とか、いろいろな形の努力をしてこられたと伺っております。
○和田教美君 それは初耳であって、長銀に対して面倒を見ろということを全然言わなかったんですか。大蔵省も言わなかったんですか。
○政府委員(西村吉正君) 東京都は長銀に対してそういう試みをしたというふうには聞いておりません。 しからば私どもはどうであったかという点でございますが、私ども当初の段階におきまして、今までも御説明申し上げておりますように、この信用組合の処理ということについては東京都がイニシアチブをおとりになることを見守っておったわけでございますが、昨年二度目の検査に入りまして、これはどうもそういうことだけでは済みそうにないな、我々自身もお手伝いをしなければいけないんではないかという気持ちになり、また先ほど先生御指摘がございましたように、九月十七日の日本経済新聞にこの経営危機に関する報道があったと。こういうことを機会に私どもとしても一層具体的に問題を考えざるを得ないような状況になったわけでございます。 その段階においてこの二つの金融機関の経営状況を判断いたしますに、従来と同じようなある金融機関が受け皿になって処理をするというだけではとても処理がし切れないような問題である、何か新しい工夫が必要になっているということで、今回のような考え方を適用することを検討し始めたということでございます。
○和田教美君 東京共同銀行方式の問題については後でまた触れたいと思いますけれども、話を先に進めまして、今回の二つの信用組合の処理問題で非常に不透明な部分が多くて解明を必要とする問題に、イ・アイ・イ・グループのメーンバンクとして一時数千億円を高橋氏の率いるイ・アイ・イ・グループの開発事業などにつき込んだ日本長期信用銀行、長銀と二つの信用組合とのかかわり合いの深さがどの程度のものであるかという問題があります。 先週の衆議院の証人喚問で高橋、鈴木両前理事長は、長銀は九〇年秋からイ・アイ・イ支援を打ち切った九三年七月まで、二つの信用組合の預金の出入りから貸し付けまですべてチェックしていた、こういうふうに述べております。そして、日々の資金の出入りを長銀に報告していたことを示す日計表というのを示したわけでございます。つまりイ・アイ・イだけでなくて二つの信用組合も事実上長銀の管理下にあったということを強調することによってこの信組破綻の責任の一端は長銀にあるということを強調したかった、こういう作戦に出たわけですね。 ここに長銀のそれに対する反論の載ったニュースリリースがありますけれども、これによりますと相当反論はしておりますけれども、私も決して二人の信用組合の前理事長の言い分を丸のみしているわけではございません。しかし、話半分に聞くとしても、証言の全体を通じて長銀と東京協和の深いかかわりが一段と浮き彫りになったというふうに私は思います。 特に私は証言で意外だと思ったのは、高橋氏だけでなくて安全信組の鈴木前理事長、これも九〇年秋に東京協和が長銀の管理下に置かれて以来、安全信組も預金の出入りなどのチェックを受けておった、そして日計表を毎日長銀に送っておった、こういうことを育っておるわけですね。したがって長銀は関与しておった、こういうことを主張しているわけでございます。 長銀が、さっきも銀行局長から説明がありましたように、東京協和とは関係がないから受け皿銀行になることを断るということを意思表示したんだと私は聞いておりますけれども、しかし東京協和とは関係あるけれども安全信組とは関係がないというこの長銀の言い分も、この証言がもし事実だとすれば全く説得力を持たないということになるわけでございます。 そこで今回、大蔵省からの指示によって、とにかく新銀行に対する融資だとか出資を引き受けさせられる民間金融銀行の間にも、長銀が安全信組についても全部知っていたのなら、新銀行の支援負担額をもっとふやすべきだというふうな長銀に対する不満が出ているということが報道されております。二つの信用組合の経常に対する長銀の関与の程度、これについて大蔵省の見解をお述べ願いたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 御指摘のように、先日の証人喚問の際に、高橋、鈴木両氏が両信用組合と日本長期信用銀行の関係につきまして種々証言をされたということは承知しております。 他方、日本長期信用銀行の三月九日に出されましたニュースリリースによりますと、東京協和信用組合に長銀から出向した顧問というものは経営問題並びに貸し出し条件の決定に何ら関与していないとされておりますし、安全信用組合につきましても、個別案件の取り上げ及び仕組みがえなどについて日本長期信用銀行からの派遣者が関与ないし示唆した事実はないとされております。 このように当事者の考え方が異なっておるわけでございますが、現時点では当局といたしまして両証人の証言の内容について、長銀の説明との違いにつき確たることを申し上げることは困難でございますが、この点については今後事態の解明に努めてまいりたいと考えております。
○和田教美君 それじゃ、共同銀行をつくるときに出資、融資などの比率について長銀負担分というのが決められておりますね、どうしてそういう基準が出てくるんですか。そういう明確な判断ができない状況でどうして長銀分という枠が決まっていくんでしょうか、御説明を願います。
○政府委員(西村吉正君) 今回のスキームにおきます長銀の負担につきましては、私どもといたしましても他の銀行と違った立場に長銀があるということは承知をしておるわけでございまして、長銀が東京協和信用組合の高橋前理事長が経営するイ・アイ・イ・インターナショナルのメーンバンクであったという経緯にかんがみまして、債権回収機関に対して他の金融機関とは違った応分の支援を行うことが適当であると考えまして二百七十億円、元本ベースで申し上げますと四百九十億円分に相当するわけでございますが、そのような他の金融機関とは格段の差のある御負担をいただくように考えておるわけでございます。
○和田教美君 それじゃなぜ、地方の民間金融機関、これは全国、オールジャパンで全部出資なり融資を引き受けさせられているわけですけれども、口々にとにかく長銀の負担が軽過ぎるというふうなことを言い出しておるわけです、なぜそういうことになるのか。 あなたは応分の負担と言いますけれども、その応分の基準がさっきの答弁ではよく我々には理解できないわけなんですけれども、その辺のところを我々がわかるように御説明を願いたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 他の金融機関の金融システム安定のための御協力という意味での負担と長銀の負担とは相当な隔たりがございます。この隔たりは、日本長期信用銀行がイ・アイ・イ・インターナショナルのメーンバンクであった、高橋前理事長と非常に関係の深い運営を行ってきたということにかんがみまして負担額をお願いしたものでございまして、私どもとしては、元本ベースで四百五十億円という負担は決して軽くないものだと考えております。
○和田教美君 ここに過去のいわゆる何といいますか、引き受けた銀行の負担分というふうな表がありますけれども、それによりますと、例えば住友銀行、イトマン事件のときにイトマン系ノンバンクの分まで含めて八千億円の不良債権を一行でかぶっておるわけです。それからまた東洋信金事件、この場合には結局日本興業銀行が失敗をしたわけですけれども、東洋信金は銀行、ノンバンクに対して約二千五百億円に上る債務を負ったわけですが、結局、三和銀行が吸収合併することになったんだけれども、このとき興銀は百十億円の債権を放棄するとともに、三和銀行に対して五百億円利益を供与することになったんですね。このとき興銀は合計六百十億円負担をすることになっておるわけで、これに比べると今回の長銀負担分は、出資が六億円、収益支援が十億円、それから二百七十億円のさっき話がありました債権回収機関への資金贈与があるわけですが、両者を比較しても確かに今度の長銀の方が軽過ぎるんじゃないかと私は思うし、ましてさっきのイトマン事件における住友の例と比較しますと、これはもう明らかに軽いというふうに青わざるを得ないと思うんですが、その辺のところの計算は非常に正確でないですか。もう一度お答え、願いたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 今まで幾つかの金融機関の経営破綻のケースがございまして、それぞれ関係の深い金融機関がその支援に乗り出すということがございました。ただいま御指摘がございましたものもその例の一つでございますが、それぞれ関係の仕方によって応分の負担をしてきたというふうに理解をしております。 今回、長銀の負担は、先ほど先生からも御指摘ございましたように、一般金融機関と同様の負担分が出資六億円、収益支援十億円、合わせて十六億円というようなレベルであるわけでございますが、別途この長銀は二百七十億円、収益ベースで二百七十億円の負担をメーンバンクであったという経緯からしておるわけでございます。 私どもといたしましては、これは相当に重い負担であると考えますし、またこの二つの信用組合と長銀との過去の経緯から見まして適正な負担額ではないかと考えておるところでございます。
○和田教美君 例えば朝日新聞の三月十日付の社説ですけれども、長銀は、二つの信用組合の預金や貸し出しなどの資金管理にも関与したようであるが、そうだとすれば主力銀行としての責任を果たすべきだ、東京共同銀行の金融支援と運営は長銀中心で再検討されていいと、こういうふうに書いておりますね。 長銀は、イ・アイ・イ・グループのメーンバンクであったばかりでなくて、東京協和についても事実上の後見役であった。そしてその経営に深くかかわっておったわけです。長銀は関連会社を通じてこの信用組合の出資金のほぼ半額を出資している、そして非常勤監事や顧問まで派遣をしている、こういう密接な関係にあったわけです。 また、高橋氏の証書によれば、イ・アイ・イ・グループに対する長銀グループからの貸し付けはピーク時五、六千億円に達したというふうに言っております。これも長銀の発表によりますと少し少なくてピーク時三千八百億円と見解は違っておるわけですけれども、いずれにしてもイ・アイ・イ・グループの借入金の総額が大体ピーク時一兆円、そう言われておりますから、それの半額あるいは四割、これが長銀から貸し込んでおるということになるわけでございます。 高橋前理事長らが東京協和、安全の二億組をまるでイ・アイ・イ・グループのファイナンスカンパニーとして私物化してそして乱脈融資の限りを尽くしたのは、九三年七月、長銀から支援を打ち切られた後に特に目立つわけですけれども、こうなるのも、また二つの信用組合がいずれ破綻することも、支援打ち切りの時点でもう予想されたことではないかと言われておるわけで、そういう理由を挙げて主力銀行としての長銀の社会的責任、これを指摘する声が少なくありません。 長銀の社会的責任についての大蔵大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 御指摘がありましたように、また西村局長がお答えをいたしましたように、信用組合の理事長であった高橋氏が、同時に並行してイ・アイ・イ・インターナショナルという事業の経営をされていた。このイ・アイ・イ・グループに対して日本長期信用銀行が今御指摘のような、まあ金額にはまだかなりの差がありますけれども、何千億円というスケールの融資をしていたということであります。いわばイ・アイ・イ・グループを挟んでこちらに長銀があり、ここにちょうど信用組合がある、こういう関係であろうかと思いますが、そういう意味でイーアイ・イ・グループの経営者である高橋氏と融資元である長銀とのかかわりは大変大きいかかわりであるというふうに認識をいたします。そういう前提に立ちながら今回のこの二つの信組に対する処理方策も議論をされ、まとめられたものであります、 約二百七十億円というこの金額が、元本ベースでは四百五十億、監督官庁の東京都の約五割増しということになりますか、これが妥当であるかどうかというのは当然議論はあろうかと思いますが、このスキームを議論し決定した三者の間ではそういう合意が成立を見て今回に至っているということだと思っております。 金融機関の破綻等に伴う処理策はまさにケース・バイ・ケースでございますから、過去のそういう、今、大きな例を二つ挙げられましたが、その他小さな信用組合の例はたくさんございますけれども、一つのルールといいますか、法律や行政指導に基づく一定の明確なルールがあるわけではありません。その事態事態に対応しながら関係者が集まって一定の合意に達して決まっていくという状況でございまして、今回はそういう経緯で局長が申し上げたような結果になっているわけであります。
○和田教美君 今の私のいろいろと申し上げたことで、長銀とそれから二つの信用組合の関係というのは相当密接であったということが証明されたと思うんです。ところが、さっきの銀行局長の答弁によると、驚いたことに、東京都は一回も長銀に引受手になってくれということを頼まなかったという答弁でございますし、大蔵省もそれをやったようにはおっしゃらなかった。これは非常にびっくりすることでございまして、そうだとすれば、もうこの新しいスキームを、東京共同銀行方式によるスキームをとにかくしゃにむにやりたいということが先行して、それ以外のいろいろな手はほとんど打たれなかった、こういうふうに解釈せざるを得ないと思うんですけれども、もう一度、長銀に本当に働きかけをしなかったのかどうか、確認をしたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 従来のような処理の方式でこの問題を解決できるということでございましたら、その場合の声をかける一つの候補として長銀というものもあり得たかと存じます。 ただ私ども、東京都が中心になって東京都だけで処理し得る段階というものが過ぎたのではないかという判断をしました昨年の秋の段階におきましては、関係が深いとはいえ、長銀に従来型の受け皿となってこの問題を処理してもらうということはなかなかに難しいんではないか、もう少し工夫をあわせてしなければいけないんではないかという考え方のもとに、当然、長銀に対しましては二面七十億あるいは元本ベースで四百五十億という他の金融機関に比べると非常に大きな負担をしてもらいながら、全体としてはその従来型の処理方式というものは適用できないという判断をした次第でございます。そういう意味において、従来と同じような意味での長銀への声のかけ方はしなかったということでございます。
○和田教美君 そういう答え方をするから、一部には、新しいスキームは長銀の責任問題を覆い隠すあるいは拡散させる長銀救済策だというふうなことを言う人さえ出てきているわけでございます。また、その背景に何か政治的圧力があったのではないかという疑いが出される一つの根拠にもなっておる。 こういうことでございますけれども、とにかく今のお話を聞いているとますます、まず共同銀行方式ありきで、しゃにむにそれをやろうということが先行しておった、こういうふうに受け取らざるを得ないんですけれども、その点はどうですか。共同銀行方式以外にいい工夫というのが考えられたんでしょうか。
○政府委員(西村吉正君) もとよりこの二つの信用組合の破綻処理に関しましては、当初は従来型の、かつ地方レベルでの処理ということが望ましい、また東京都もそういうことで御尽力をしておられたわけでございますから、私どももそういう手法というものを見守っておりました。その後もいろいろな形で処理の方式を検討いたしたわけでございますが、最終的にはこういう方法しかどうも対応策としてはあり得ないんではないかということでこのやり方を選択した、こういうことでございます。
○和田教美君 今回の東京共同銀行方式による新救済スキーム、これはバブル崩壊後倒産の可能性のある金融機関を全国的スケールで救済するために公的資金の動員を含めて考案されたものであって、その原型は四年ぐらい前から日銀の信用機構局の中で研究チームをつくって、そして研究を発足させたというふうに言われておるわけです。そのとおりでしょうか。 また、しかしそのころ想定した金融機関の破綻状況というのはもっと大がかりなものを想定しておったと。そして、ある経済ジャーナリストの話によりますと、こうした日銀での研究の結果、これは生まれてきたのがバッドバンク・グッドバンクというふうな構想であって、これを要するに日銀が大蔵省に提示したのは九三年夏ごろだったと、こういうふうに言っているんですけれども、大体そのとおりですか。
○政府委員(西村吉正君) 金融行政に当たる者として、これは大蔵省といわず日本銀行といわず、金融という機能の経済に与える大きさからいいまして緊急事態への対応措置ということは常に念頭に置いておかなければいけない、危機管理ということを常に考えていなければいけないという意味におきましては、常日ごろからいろいろな研究、勉強を重ねていることは事実だと考えております。 ただ、しかしながら具体的な金融機関の破綻処理という意味で先生の御指摘されたようなそういう長い間の検討が行われたということは、そこまで具体的な検討がなされたというふうには私ども考えておりませんし、先ほど御指摘のあったような時点で何か具体的な提案が日本銀行から大蔵省になされたというふうにも伺ってはおりません。
○和田教美君 それでは、日銀が中心になって研究を始めて、そしてその案を大蔵省に提示されて大蔵省もそれに乗ったと、こういういきさつは認められますか。
○政府委員(西村吉正君) 今回のこの信用組合の処理方策ということに関しまして、どちらがイニシアチブをとってということではないと存じます。両者が協力し合いながら具体的な方策を詰めていった、その間、東京都もそういう問題に別の立場から御参画をいただいた、こういうことでございます。
○和田教美君 そうすると、あらかじめ日銀が原案をつくって、原型をつくって、それに乗ったということではなくて、みんなで相談したと、こういうことなんですね、銀行局長の説明は。
○政府委員(西村吉正君) みんなでと申しますか、少なくとも大蔵省と日銀という金融当局間でそういう問題を議論し、構想をまとめていったということでございます。
○和田教美君 どうもマスコミその他で伝えられておるところと大分今の答弁は違うというふうに思いますが、それはまあそれとして、このスキーム、これを突然今度の東京共同銀行方式というものに適用した。この理由は、将来起こるかもしれない大きな危機、例えば世上うわさされる住宅金融専門会社、住専ですね、この危機などに備えて予行演習として適用されたものだと、こういうふうにある大蔵省の高官が言っておるということをTBSで放送しておりましたね、先週の土曜日に。その点はどうでしょうか。
○政府委員(西村吉正君) いわゆる住専問題というのが日本の金融問題として非常に大きな課題であることは御指摘のとおりでございますけれども、住専はいわゆるノンバンクでございまして、預金は受け入れておりません。そういう意味では、規模は大きゅうございますが、信用組合とはまた違った性格の金融機関でございますので、今回のような考え方をそのまま住専に適用するということはまた性質の違った問題ではないかと考えておる次第でございます。
○和田教美君 それから共同銀行についてもう一つお聞きしたいのは、大蔵省も共同銀行の問題が大騒ぎになっちゃったために、大体五年ぐらいでとにかく東京共同銀行そのものは仕事を終えてどこかの銀行に吸収させるというふうなことを言い出しておるというふうに聞いておるんですけれども、実際の腹はそうではなくて、やはり東京共同銀行というのをできれば温存したい、少なくともあのスキームは温存したいと、こういうふうに考えているのが本当の腹ではないかというふうに私は思うんですけれども、その点はいかがですか。
○政府委員(西村吉正君) 東京共同銀行は、銀行という非常に立派な名前がつけられておりますけれども、二つの信用組合の破綻処理をできるだけ早くするための機関でございまして、もしその債権債務関係を処理できたならば、その段階で何らかの、解散をするとか譲渡をするとか、そういう段階が来るものでございます。それが五年後であるのかどうかということについては今の段階で確たる見通しを申し上げることはできませんが、これはこれとしてこの二つの信用組合の処理のための仕組みでございますので、他のもののためにというような考え方は私どもは持っておりません。
○和田教美君 そこで、今取り上げましたこの経営再建中の住専七社の問題について少しお聞きしたいと思います。 住専七社の九四年九月未の不良債権は合計六兆円以上に達して、貸付金全体の実に五五・二%を上めているということです。それで、七祖のうち六社までが九四年三月未に比べて不良債権がふえておると、こういうことです。都市銀行十一行の同時点での不良債権比率が三・三%、これに比べるともう大変成績が、資産内容が極めて悪いということになります。 特に深刻なのは農協などの農村系金融機関ですね。国内産農業の不振で貸付先がなくて、大蔵省の後ろ盾で設立された住専、これは格好の融資先だということで飛びついて金を貸したけれども、それが裏目に出て、近ごろは農協に住専への融資話を持ち込んだ母体金融機関の責任を指摘する声が強まっております。 大蔵省は一体この住尋問題をどうするんですか。二つの信用組合の問題がデッドロックに乗り上げたために、住専の救済に日銀の特融だとかそういうふうなものをどんどん投入するという、公的資金の導入ということもなかなか難しくなってきているんではないかと私は思うんですけれども、大蔵省の納得できる答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(西村吉正君) 確かに御指摘のように、いわゆる住専、八社ございますけれども、それぞれいろいろと問題を抱えて苦心をしておられることは事実でございます。 そのうち七社につきましては、一昨年の二月から六月にかけまして再建計画を策定いたしまして、現在それに沿って、借入金の金利減免等を含めまして関係金融機関の協力を得て、経営の再建に向けた努力を行っているところでございますが、しかしながら住専各社の経営環境が現在のところ当時の再建計画に比べまして下振れをしておるのは事実でございます。 しかし、再建計画は十年の期間を予定しておるものでございますので、当局としては、今後とも金融システムの安定と健全な発展に影響を与えることがないよう全体としての状況を注意深く見守ってまいらなければならないと考えております。
○和田教美君 総理大臣に一つお聞きしたいと思うんですけれども、今回の二つの信用組合の救済問題の混迷をめぐって大蔵省は、信用組合の監督を機関委任事務として国から委任されている東京都の第一義的責任ということを盛んに強調されます。ところが東京都の方では、委任はあくまで委任であって責任は国にあると、こういうことを言っておる。主張が食い違っているわけですね。はしなくも機関委任事務の権限のあいまいさが露呈された形だと私は思います。 我々は、地方分権推進の立場から、機関委任事務は廃止して地方に権限を移譲すべきだという考え方でございます。そして、推進法案の対案も出しておるわけでございます。 しかし、一部のマスコミが指摘するように、現状では地方自治体の検査能力あるいは指導能力が非常に不十分だということであれば、当面は国がもっと前面に出て、そして信用組合についても国と地方が一緒になって監査、監督に当たるということが必要になるんではないか。今度の二つの信用組合の問題で一層そういうふうに痛感をするわけなんです。 ところが、地方自治体の中にはもう信用組合の機関委任事務は面倒くさいし大変だから返上だという声も出ておりますね。総理大臣、一体これどうするんですか。大蔵省の権限を越えた問題ですから、ひとつお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 今、冒頭に委員からお話がございましたように、今回の二つの信用組合の問題をめぐって、機関委任事務だから東京都に責任があると、東京都はこれは機関委任をされているだけであって大蔵省に責任があると、こういう責任のなすり合いをしているという話は私は今初めてお聞きしました。そういうことであれば、私は共同銀行にしていくというこの三者の合意事項というのは成立しなかったと思いますね。それは三者の合意ができたということは、話し合いの上でお互いの立場と責任を十分理解した上での話で合意がされたんだというふうに私は思っておることが一つです。 それからこの機関委任事務というものが妥当なのかどうかということにつきましては、これは信用組合というのは、もう御案内のように、協同組合法に基づいて地域に根づいたものであるから、したがって地域を主体に置いた金融機関であるという立場から都道府県が監督することが適当であろうということで私は委任事務にされていると思うんですね。 したがって、この二つの信用組合がうまくいかないからもうすべてだめだというふうに解釈してしまうのもどうかと思いますし、これはそうでなくて立派に地域の信用組合としてやっているところもたくさんあるわけですから、したがって一概には断定できないんではないかというふうに思いますし、とりわけ地方分権が推進をされようという状況の中ですから、私はこの経験にかんがみて、国も地方自治体もそれぞれのやっぱり持ち分、責任というものをお互いに自覚をしてやることが大事ではないかというふうに思っております。 地方自治体にそういう監督の能力があるのかどうかというようなことも、これはそうでないところもあるかもしれませんし、いやそうでなくて全国的に見ればきちっとやっているところもたくさんあるわけですから、一概にはそれも言えないんではないかというふうに思います。そこらのところは、その信用組合の監督責任というのは地域に根差したものとして地方自治体が持つ、しかし全般的な国全体の金融のあり方、あるいは信用秩序の保持といったようなものについてはやっぱり公益的な立場から国が責任を持つという責任の分野をもっと明確にする必要があるんではないか。 同時に、この経験に照らして、そういう金融機関の全体の秩序を維持するために、もう少し例えば預金の保険機構とかいろんな意味で環境をどう見直しする必要があるか、もっと整理する必要があるか、もっと改善をする必要があるかというような点については、お互いの立場で検討を加える必要があるなということは痛感をいたしますけれども、これをもって直ちに機関委任事務を云々するのはまだ早計ではないかと思いますし、冒頭に申し上げましたように、地方分権を進める今の時代ですから、それに対応してどうあるべきかということも検討されるべき課題であるというふうに私は認識をいたします。
○和田教美君 武村大蔵大臣は、十三日の朝、高橋前東京協和理事長と大蔵省幹部との交際問題について、高橋氏の自家用機で香港旅行をした田谷東京税関長の更迭、訓告を初め省内処分を発表いたしました。 しかし、きのうからきょうにかけてのこの予算委員会の質問では、この処分が非常に軽いとか生ぬるいとか、もっと国家公務員法に基づく処分をすべきではないかとか、いろんな厳しい意見が出ておりますし、マスコミもなかなか厳しいことを言っておる、こういう状況でございます。 ところで、大蔵大臣に一つお聞きしたいんですけれども、午前中の質問で、大蔵大臣はなぜ省内処分にとどめたかという説明をされたときに、ここに速記録がございますけれども、こういうふうに答えております。 今回は、少なくとも直接職務の関係があったとは思いません。五年前後まえ―五年前という意味でしょうね。五年前の香港行きのケースをとりますと、彼は――田谷さんだと思うんですが、主計官でありましたか、これが銀行局の局長とか課長とか、銀行行政そのものを直接担当しておりますと職務に関係があると、こういう範囲になるわけですが、そういう立場での私的な交際という認識を持たざるを得ない。こういう答えをされておるわけです。 私は、この問題について法律的に例えば刑法の収賄罪を適用するかどうかというふうな判断の場合にはこの職務権限あるいは職務に関係のある行為というものは非常に厳密に解釈されるべきであって、それはこういう解釈が成り立つかもしれぬと思うんですけれども、今問題になっているのはとにかく綱紀粛正の問題なんですね。 それを例えば局長なら局長、銀行局長は銀行局しか全く職務権限はない、あるいは職務に関連しない、こういうことになりますと、ほかの関係の業界は、それじゃ、あそこはやばいから、今度はほかの局長なら少々接待攻勢をやってもこれは大丈夫だということで、かえって癒着がふえるという可能性もある。 だから、実際に大蔵省の仕事から見ても、職務権限、職務に関係のある事項ということを区分けするのに、各局別に独立して考えるというのは私は余り合理的ではないというふうに思う。別の局長が銀行局なら銀行局のことにくちばしを入れることも省議などではとにかくしばしば起こることだと思うんですね。そうすると、そういうものはやっぱり全体として見れば、少なくとも高級官僚については職務に関係のある事項、職務権限というものは大蔵省全体をカバーするというふうな考え方でいかなければならないんではないかと思うんですが、その点はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) 確かにおっしゃるような人間関係によって物事を処理する場合にはさまざまな形が考えられるわけでございます。ただ、公務員の秩序、役所の所掌事務といいますか、それに基づく権限論というこの基本に立って考えますと、すべての公務員はそれぞれその部署にいるときに一定の責任を負っている、一定の権限を行使しているということでありますから、まずはその次元で法律的な整理をすべきだというふうに思います。 おっしゃるように、では横の局、同じ大蔵省の中で他の部局にいる者は全く関係ないのかといえば、もし民間人から物を頼まれて、そしてそのことを同僚か先輩の銀行局の職員に依頼するというふうなことをすれば、これはやはり職務にかかわる行為だと青わざるを得ません。 問題は、今回の場合、どう見るかでございますが、直接職務にかかわったつき合い、当時主計局の職員でありますが、とは本人も、自覚的にもそうでありますし外形的にも直接は担当していないわけでありますが、問題は、私的な行為であっても、つき合いであっても、全体の奉仕者である公務員の行動としてふさわしいものであったかどうかという反省が必要でありますし、たとえみずからは全くそういう自覚を持たなくても社会がどう見るか、世間がどう見るか。非常に世の中の人にその行動が疑問を与えるような場合はこれはやはり避けるべきであるという意味では、少なくとも民間の経営者の自家用機にどういうかかわりがあろうとも同乗をして旅行に行く、たとえ休暇であろうと、金を払っていようと払っていまいと、そのことはやはり一歩節度を踏み越えているというふうに私は判断をした次第であります。 そういう判断に立ちますと、結局、大蔵省の内規といいますか、おっしゃるような綱紀保持あるいは服務規律の保持という視点にもとるという判断をして訓告の措置をとらせていただき、なおかつ職を解任して官房付に異動させたということであります。
○和田教美君 最後に、総理に一つお聞きしたいんですけれども、今回の処分は大蔵省限りの省内処分だということをさっきも申し上げましたけれども、一部、これは毎日新聞ですけれども、高橋氏は、大蔵省のほかにも郵政、通産などを含めて少なくとも十人以上の高級官僚と親しく交際をしていることが関係者の証言でわかったというふうに書いております。 〔委員長退席、理事片山虎之助君着席〕 もしこれが事実なら、高級官僚の綱紀の緩みというのは大蔵省だけでなくて他の省庁にも伝染しておるということが言えるわけでございまして、きょうの閣議あるいは閣僚懇談会で恐らくこの問題が話し合われたと思うんですけれども、この綱紀粛正の問題、内閣の問題として取り組まなければいけない問題になってきているんではないか、こういうふうに思います。 どういう指示をされたのか。また、大蔵省は民間とのつき合い方について何か基準を決めるというふうなことで省内の機関をつくるようですけれども、内閣としてそういうものをひとつ考えなければいけないんではないかというふうにも思うんですけれども、その辺の見解をお聞きして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(村山富市君) 官庁の綱紀粛正につきましては、これはもう今まで閣議でたびたびお互いに確認もしてきておりますし、私からも強く要請をしてまいりました。 今お話もございましたように、本日の閣議が終わった後、閣僚懇談会で総務庁長官あるいは官房長官から、とりわけ今回のいろんな事態にかんがみまして一層各省とも綱紀の粛正について取り組んでほしい、こういう強い要請もいたしてございます。 いやしくも公務員というのはこれは全体の奉仕者ですから、法に触れる触れないとかいう問題だけではなくて、少なくとも国民から疑惑の目で見られたり不信を買ったりするような行為についてはおのずからやっぱり節度をわきまえ、限度というものもあると思いますから、そういう判断に基づいて綱紀だけはきちっと守ってほしいということについてはこれからも機会あるごとに進めていきたいと思いまするし、大蔵省で今度、規律保持委員会というものをつくられたということでありますから、こうした経緯も踏まえて一層内閣全体として取り組みを強化していきたいというふうに考えております。
○和田教美君 関連質問をお願いします。
○理事(片山虎之助君) 関連質疑を許します。北澤俊美君。
○北澤俊美君 先に外務大臣にお聞きをいたします。到着早々で恐縮であります。お忙しいようでありますから、質疑が終わったら御退席をいただいて結構であります。 朝鮮半島のエネルギー開発機構、KEDOのことでございますけれども、これは衆議院でも論議がされておりますように、国会に提出されずに政府限りで可能な行政取り決めとされておるわけでありますが、冒頭私は、国会承認の要件として多年にわたる義務的な資金拠出の必要なものである、それに当たると、こういう見解を私としての立場を先に申し上げておいて、これから御質問を申し上げるわけであります。 これはもう幾つかの案件について与野党で押し問答があって、歴史的に見ますと外国も含めてそうでありますけれども、これは行政府と議会の関係ということになるというふうに思うのであります。 そこで、もう御案内のとおり、大平三原則があってこの問題は第二カテゴリーに属するか属さないか、こういうことになるわけでありますけれども、村山総理もさきの訪米のときにこの問題について、以前の応分の負担という発言から、日本として意味のある財政的役割を果たす意図を有しておる、こういうふうに踏み込んで発言もされておる。 一方、国際関係を見ますと、アメリカは、報道によりますと、北朝鮮への原油供与などの経費を議会の承認なしに支出することを禁じた法案を可決して、我が国会とは大分違う様相になっておるわけであります。一万また北朝鮮は、韓国型の軽水炉に異論を挟んでおります。これは多分に駆け引き的な問題もあるんだろうと、こういうふうに思うわけであります。 そういった環境の中で、まだ核疑惑も全く解明されておらないわけであります。我が国がKEDO支援にだんだん踏み込んでいくその意味、それから今の状況で日本だけがこんなに深くコミットしていって一体どういう意義があるのかというようなことについて政府の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(河野洋平君) もう議員も十分御承知のとおり、北朝鮮における核開発に対する疑惑といいますか疑念を国際社会は持っておりまして、この疑念を晴らすべくいろいろな努力がなされているところでございます。 一時は国連において制裁決議まで行って、いわば力でこうした問題の解決を目指すという考え方もあったわけでございますが、アメリカが、これは北朝鮮から交渉の相手として指名をされたということもございますが、アメリカが非常に粘り強いタフな交渉を続けた結果、米朝の話し合いは昨年十月に合意に達したわけでございます。 この合意に対しまして私どもは、北朝鮮の核開発というものは、国際社会にとっては核拡散という極めてこれまた懸念すべきものでありますし、とりわけ韓国や我が国は至近距離にあるということもあって、国際社会の核開発の疑惑と同時に、我が国にとっては直接的な問題でもある、我が国自身にとっても安全上の問題があるということを考えまして、この問題はどうしても解決をしなければならないというふうに考えておりましたから、米朝交渉が行われております間にもアメリカに対して、幾つかの前提はございますけれども、話し合いでこの疑惑が解明されるということになるならば我々は応分の支援をいたしますよと。 これは言ってみれば、米朝話し合いの中でアメリカ側に話し合いに対する交渉能力をバックアップするという意味もあって応分の支援をいたしますということを言ってきたわけでございます。結果、先ほど申し上げましたように、アメリカの非常に粘り強い交渉によって話し合いがつきまして合意ができたわけでございます。 〔理事片山虎之助君退席、委員長着席〕 そこで、いよいよこの合意をいかに両者が誠実に実行していくかということになったわけでございます。私は、この話し合いの合意ができましたことを評価いたしましたけれども、しかし評価はいたしますが、これはあくまでも両者が誠実に実施をしていくということが前提であって、話し合いで合意ができたということ自体が問題の解決ではないわけでございます。 さて、その合意に従っていよいよその第一段階として北側は黒鉛炉を凍結した。黒鉛炉を凍結し、その関連施設も凍結をした。アメリカ側は、代替エネルギーと申しますか、重油の供給を始める。さらにいよいよ軽水炉プロジェクトを始めるためにアメリカサイドはKEDOという国際コンソーシアムをつくって、これを窓口にして北側と交渉をする、こういうことになったわけでございます。 このKEDOの設立は、したがいましてあくまで窓口をつくるという意味があるわけでございます。このKEDOには、アメリカ、韓国、日本、この三カ国が中心となってさらに他の幾つかの国も参加をする、こういうことでございます。 したがって、御質問にできるだけお答えをしたいと思いますが、まずKEDOの設立というのは窓口をつくったという意味が一つあるということでございます。KEDOという窓口をつくったというそれ自身は、あくまでもそのKEDOという国際コンソーシアムの機構をつくったということであって、資金をどれだけ出すかという問題はこれから先の問題になるわけでございます。 したがいまして、今、議員がおっしゃるように、いわゆる大平三原則、この三原則のうちのどれかに抵触するかどうかということも私どもは注意深く検討もいたしましたし議論もいたしましたが、KEDOという機構をつくったというだけではこれには抵触しないだろう。問題は、どれだけのお金をどういう出し方で出していくかというときにはきっと問題が起こってくるのではないか。ケースによって国会の承認をいただかなければならない問題になってくるであろう。しかし、KEDOという機構をつくったこと自体は国会に御承認を求めるということにはならない。なぜかといえば、KEDOは多数の国の参加を求めるということもあって、比較的負担の軽い組織、機構をつくってあるということがあるわけでございます。 こんな御説明で議員の御疑問に答えられたかどうかと思いますが。
○北澤俊美君 見解は違うんです。 ただ、申し上げておきたいのは、世上言われるように、当初、事務経費的なものを五億円ぐらいだと。しかし、これは後戻りできないんですよ、我が国の安全のためで窓口をつくっちゃったんだから。後戻りのできないことであるからこそ国会の承認を得るべきだというのが私たちの考え方でありますから、よく申し上げておきたいと思います。 そこでもう一つは、与党の訪朝団のことを聞こうと思って準備をしておいたら、一夜明けたらどうも行かない、こういうわけで、どういう観点から質問をしましょうかと、こういうわけでありますけれども、いずれにしても、総理はこの間、金泳三大統領とお会いになったときにかなりの懸念を表明されて、これにも答えておられるわけであります。 そこで、韓国側の考え方というのは、要するに日朝交渉が始まれば南北対話の再開がおくれるんではないかというまず懸念を持っているわけですよ、韓国は。それにあわせて、日朝交渉が行われると北朝鮮に新しい交渉カードを与えるんではないかと、これを懸念しておるわけです。我々の立場からすれば、隣国の友邦である韓国の懸念を大切にしなきゃならぬのは我が国の大事な外交選択であるわけであります。 そういうことについて、三党で行こうとしたものが、まず社会党が反対をして、さきがけが反対をして先延ばしになっている。こういうような足並みのそろわない、何か総理は、党と違って、小さな記事でありましたけれども、行くべきだというようなことを言っておったということでありますけれども、いずれにしても、国内、とりわけ内閣を構成する三党が足並みがそろわない段階で軽々に結論を出すべき問題ではない、こういうふうに思いますが、どうですか。
○国務大臣(村山富市君) 今お話しのございました訪朝をめぐって三党で話し合いをしていることは承知をいたしております。行かないことになったのか、日程を延ばしたのか、そこらのところはつまびらかじゃありませんけれども、いずれにしても、三党で訪朝についての議論がされ、話し合いがされておるということは承知をいたしておりますが、これは政党間のことでありますから、ここで私はそのコメントは差し控えたいというふうに思います。 ただ、先般コペンハーゲンに参りましたときに韓国の大統領とお会いをいたしましてそういうお話がございましたから、それは今、政党間の話し合いをされておるようですと、そこで政府としては今それに関与しているわけではありませんし、政府はそれを今見ている立場ですけれども、見解だけは申し上げておきたいと思いますがと言って私は意見を申し上げました。 それは、もう戦後五十年もなっていまだ日本と北朝鮮との国交がこういう不正常な状況にあるということは決していいと思いませんと。したがって、できれば国交回復はしなきゃならぬというふうに思っておりますが、しかし日本と北朝鮮との国交回復と南北の話し合いがそれによってこじれたり、それによって悪くなったりするようなことがあるのではこれまた意味がないので、日本が北朝鮮と国交を回復することは南北の話し合いもできるというような状況になることを前提としてやっぱり進めるべきだと私は思っておりますと。それが朝鮮半島全体の平和と安定にはつながるし、ひいては日本、アジア全体の平和にもつながるというふうに思いますから、そういう考え方で進めていきたいと思っております、その点については誤解のないように十分連携を取り合いながらお互いの共通した理解の上で話は進めていくように努力をしたいと思いますと。こういうお話を申し上げまして、韓国の大統領もそれで結構ですと、こういうお話でしたから、その関係というものはやっぱり大事にしていく必要があるんではないかというふうに私は思っております。
○北澤俊美君 次に、東京共同銀行に関連した質問をさせていただきたいと思いますが、三百億の融資については私も先日八日に質問をいたしました。このときにはまだ桁原さんが出馬表明をしておらなかった。いよいよ出馬表明をされて、立候補予定者はほぼ出そろったわけでありますけれども、それで布原さんは明快にテレビ番組で言っておるんですよ。私もたまたまそれを聞いておりましたが、こう言っておる。 三百億を拠出することは、都民の理解を得ることは不可能であると思うので私は反対であると、こういうふうに明快に言っておられるわけであります。したがって、どの候補者が当選しても全部反対だと、こう言うわけです。もう都議会は判断を新しい知事にゆだねると。しかし、これは議決をしなきゃいかぬわけでありますけれども、そういう姿勢を表明したわけであります。 これは新しい事態になって、なおまだこの三百億についてどうするかという対応を大蔵省としてはお考えになっておらないんですか。
○国務大臣(武村正義君) 私は率直に言って、先般の都議会の五会派の発表された声明文を読みましても、やはり指導監督に当たってきた都の責任は重いということを明らかにされておりますし、預金者保護や金融不安に対しても都は十分責任を果たしていかなければならないというふうにおっしゃっております。この考え方は、恐らく東京都にかかわるこの問題に対する大なり小なり共通の御認識だろうと思っております。 したがって、知事選の結果どういう方が新知事になられましても、信用組合の破綻による金融不安やあるいは預金者保護に対して当然責任を果たしていかれるものと考えております。 私もテレビを拝見しておりまして、ここにテレビの一言一句言葉が記録されておりますが、やはりこの時点で安易に三百億円の支援措置をとることは都民の理解を得られないと思いますと、石原さんはそうおっしゃっておりました。また後で、私は今の心境を聞かれれば出すべきでないと、このように思っておりますとおっしゃいながらも、明らかに法律上、東京都に大変な監督責任があるのは事実と、これを適正に果たしたかどうかを明らかにしなければならない、これによって結論は違っできますからと、こういう発言もされておりまして、石原候補自身は都の責任は大変重いということを二回繰り返しておっしゃっておりました。 今の心境では、都議会の否決した、否決じゃない、組み替えですね、を決めたばかりの都民世論を背景にすればここでは出すべきではない、恐らくそういうふうにおっしゃっていたというふうに理解をいたします。
○北澤俊美君 気持ちからすればそういうふうに受け取りたいんでしょう。だけれども、あのテレビを見ていた都民の九九%はそんなふうに受け取っていませんよ、それは。あんなこと絶対それはだめですよ。そんなことを期待してここで堂々と言われたって、あなたの答弁は、ちょっと話がそれますけれども、この間まで処分の問題だって、全くそういうことはないと、こう言ってきておいてころっと変わるんだから、だめですよ、そういう答弁の仕方は。 しかし、ちょっと時間が経過してきましたので少し先へ進みますが、大蔵省にお聞きしますが、先ほど和田委員の方からも盛んに、これは責任の所水にかかわることだから。このスキームはだれが考えてどういうふうにやったんだということを言っておりますけれども、都議会の論議では、これは大蔵省と日銀がつくったんだと、だから東京都は短時間のうちにそれを押しつけられてその対応に迷ったと、こう言うんですよ。これは質問と答弁の資料がここにありますけれども、そういう認識でいいですか。
○政府委員(西村吉正君) この二つの信用組合の処理策というのは、昨年の秋に初めて検討されたものではなくて、長い間、東京都が御苦心をして独自に処理をしようとしてこられたものでございます。そういう段階を経まして、昨年の秋、都だけでは対応のしょうがない、やはり全国的な問題として大蔵省や日銀も協力をしてこれに取り組まなければいけないということになりまして、私どもも本格的にこれに取り組んだわけでございます。 したがって、日銀の出資というようなものを含んだ最終的な姿につきましては、大蔵省とか日銀がむしろイニシアチブをとって構想を練ったことは事実でございますが、二つの信用組合の処理全体の枠組みということにつきましては、むしろ当初は東京都、全体として考えてみますならば三者が協力し合いながらそれぞれの役割を果たしてまいった、こういうふうに考えております。
○北澤俊美君 これは大事なことでして、どうしても今回の問題の責任の所在がなかなかはっきりしてこない。今の問題なんかも東京都とすれば、都と議会の論議の中でただいま私が申し上げたような認識は共通で抱かれたということでありますから、今後の展開に大きな影響をするんだろうというふうに思います。 少し細かいことを聞きますが、大口貸出規制があるわけですけれども、都内の信組は五十五でしたね、これの大口貸出規制違反は五十五組合中どのぐらいあるんですか。 それからついでですからもう一つ、員外預金者の規制違反、これはどうですか。
○政府委員(西村吉正君) 都内に御指摘のように五十五の信用組合がございますが、東京都から伺っておりますところでは、大口貸出規制に違反をしておるものが十九組合、それから員外預金の受け入れ規制に違反しておるものが三十五組合というふうに伺っております。
○北澤俊美君 私が都からいただいた資料では、十九じゃなくて二十八じゃないんですか。
○政府委員(西村吉正君) 今申し上げましたのは平成五年度の検査結果によるとということでございますが、私どもがその平成五年度の検査結果を東京都から伺っておりますところでは十九組合となっておりますが、あるいは時点の違いかもしれませんです。
○北澤俊美君 過半数が違反しているんです。だから、東京協和それから安全、これに準ずる火種はもう都内にたくさんある。これは大変なことなんですよ。これに対して今、何か手を打っておられるんですか。
○政府委員(西村吉正君) 私どもも、最近における信用組合、特に大都市型の信用組合というものが金融自由化の中で大変に苦心をしておられる、従来地方公共団体の行政にお任せしていたわけでございますけれども、こういうものについて金融システム全体の立場からもう少し考えていく必要があるんではないかという感も深めているわけでございます。 この点につきましては、今回の問題をも教訓にいたしまして、金融制度調査会等でこの信用組合のあり方あるいは協同組織金融機関のあり方というものの研究を重ねてまいりたいと考えております。
○北澤俊美君 それからもう一つ、先ほどもちょっと出ていましたけれども、大分県内の三つのゴルフ場、これはもう全く許可も何にもとっていないところへ二百数十億の、安全を上体にして、安全というのは信組でありますが、ちっとも安全ではないのでありますが、それが大変な資金を融資しておるわけです。 私はこれ何を聞こうかというのは、本来ゴルフ場というのは縦に幾つかの、森林法から始まって農地法からたくさんのものがある。それを全部許可をとっていって、そこで知事の、知事許可というのはないんですよね、これを全部合わせてとって、その前段階として環境アセスを一年なり一年半かけてやらなきゃならぬ。これは全国的にどこでもそうだ。そういうものが一切されていないところへ資金を出したわけです。 これは都道府県によって違いますけれども、どうも大分県は、余り明快に私もお聞きはできなかったけれども、用地取得についての規制は余りないようでありますけれども、例えば私の出身の長野県なんかは用地買収すらしちゃいかぬと、こういうふうになっている。もちろん建設もできない。ということは、こんなものはもう絶対に資金が要らぬわけですよ。資金の使いようのないところへ二百数十億の金を融資するということはこれはどういうことか、こういうことですね。これは当然どこかへ回っていく、こういうことになるわけであります。 これを当時しっかり管理していた長銀、それから検査をしていた東京都、これは一体こういうことについてどういうふうに認識していたんですか。
○政府委員(西村吉正君) 大分県のゴルフ場の案件につきましては、先般の証人喚問で鈴木前安全信用組合の理事長は、長銀の出向者に相談したという旨の証言を行ったと承知しておりますが、他方におきまして、長銀のニュースリリース三月九日付におきましては、大分県でのゴルフ場案件について、長銀からイ・アイ・イ・インターナショナル社に派遣されていたスタッフ及び長銀は、これらの案件について助言を求められたり協議を受けた事実はないと発表をしております。このように当事者間の見解が異なっておるわけでございまして、現段階で当局といたしまして本件の事実関係について確認することは困難でございますが、今後事実の解川に努めてまいりたいと考えております。 なお、監督当局である東京都が承知していたのではないかという点につきましては、私どもは、この問題については大分県のゴルフ場数社に対して両信組から融資が行われている事実関係について把握はしているけれども、融資に当たってこれを事前に承認したというようなことはないというふうに伺っております。
○北澤俊美君 これは後日、長銀の頭取にもおいでをいただくわけでありますから、残念なのは証人喚問でなくて参考人ということでありますが、しっかりお聞きをしたいというふうに思いますが、基本的にこの問題は、長銀が承知をしていたとすれば迂回融資の幇助にもなるわけでありますから重大な責任だと、こういうふうに思いますので、これは本人からお聞きをしたいと思います。 さてそこで、職員の処分の問題にいささか触れたいと思いますが、その前に、法務大臣おいでをいただいております。 この問題は国民の関心も非常に高いし、もうきのうきょうにわたりまして与野党を問わず厳しい指弾がされておるわけでありますけれども、この背景となったものは高橋、鈴木両理事長が告発されて事実が明らかになってくればより深い論議ができる、こういうふうに思いますので、あわせてまた政治家あるいはまた経済人の中にもとかく報道される部分がありますから、これは全力を挙げて私たちは解明しなきゃならぬと、こういうふうに思うんですが、検察当局の取り組みの姿勢を御披瀝いただきたいと思います。
○国務大臣(前田勲男君) 御質問の点でございますが、先月の二月二十七日に東京地方検察庁は、高橋治則前理事長及び鈴木紳介前理事長に対する背任罪の告訴を受理し、現在捜査中でございます。 検察当局におきましては、まさに法と証拠に基づきまして厳正に捜査を処理するものと確信をいたしておるところでございます。
○北澤俊美君 ありがとうございました。 そこで、先ほどもちょっと触れましたが、大臣はずっと証人喚問が行われる前までは処分をする姿勢を見せなかった、もし何かがあればということは言っておられましたけれども。その間に本人からいろいろ聴取をしておると、こういうふうに言われた。これはどうも事務方で聴取をしておったようであります。それで一夜明けたらこうなった。そうすると三つのことが考えられるわけですね。事務方が仲間うちで甘い聴取をしていたのか。そして大臣はそのことをうのみにしていたのか。またもう一つは、大臣が本腰を入れてしっかり聞いたから真実がわかったか。あるいは証人喚問で高橋氏本人が表明を、表明といいますか事実を明らかにしたので、世論に押されてこれを処分したのか。これはいずれですか。
○国務大臣(武村正義君) 事務方は、私も指示をいたしましたが、指示をする以前からこの問題が関心を呼び始めて、本人から事情を聴取していたと思います。何回かやっていると思いますが、その集約が私に報告をされて、証人喚問の日とたまたまある週刊誌がこの香港行きの報道を大きくしたのと同じ日でございます。まあ時系列でいえば週刊誌の報道の方が早いわけでありますが、そういうことになりまして、そこで初めて片道香港へ同乗したらしいということがわかってきたわけであります。 私も今日まで、事務方の調査によればとか、いつも申し上げておりますように節度を超えた者はいないと思いますと、こういうふうに答えているわけで、一切いませんとか全くいませんと、こういう強調をしたことはないわけであります。やはり事務方の調査に対してはいささか不安を感じておりました。事務方の能力じゃなしに、こういう事件は滋賀県庁でも経験したことがありますが、なかなか役所の中のふだんの関係で聞いても全貌はつかめないということを経験していたからであります。 香港行きはこういう形で明らかになりまして、証人喚問で高橋証人もそのことを認めたということで、これは何らかの対応が必要だと、私の申し上げてきた節度を超えているなという感じを持ったものですから、私みずからが本人に会って一時間ほどあれこれ質問をし、事実を確認したわけであります。 そういう経緯でございますので、御了解いただきたいと存じます。
○北澤俊美君 先ほど来も再三言われているように、大蔵省の中では重い重いと、こう言っているんで、国民の側から見れば軽い軽いと、こう言っている。この落差は大変ですよ。ここに大蔵省は思いをいたさなきゃいかぬと思う。国民の見る目は、極めて軽いと、こういうふうに言っておるんですよ。大蔵省では、こんなに重いのは今まで初めてだろう、こういうふうに言っておりますけれども、ここのところを真摯に受けとめてもらわなきゃならぬ、こういうふうに思います。 そこで、やっぱりこれはたくさんの病巣がある中から出てきておる。 MOF担のことをちょっと聞きますが、銀行局長、あなたはうっとうしい話ばかりで大変だろうけれども、これは証券局と主に銀行局、ここに雑誌のちょっとコピーを持ってきましたけれども、「大蔵省の意向を探る「MOF担」社員」、「「モフタン」社員の一日の仕事は大蔵省に対する情報収集活動である」、ここまではいい。ここに図式がありまして、「レクチュア」、反対側に「接待」と、こうあるんですね。これいろいろあちこちお聞きをすると、MOF担社員というのは頭取あるいはそれに準ずるようなところへの登竜門だと、こういうわけだ。 そこで、おおよそ一人、年間一千万ぐらいを使うと、こう言うが、どうもそれでは少ないんではないか、こういうふうに言われていますが、これはもうべったり大蔵省の中に入っておる。これが接待をし、そしてまたゴルフに誘い、そして企業としては大蔵の情報をとる。 我々ここのところで、あなたこの間私に、幾ら質問しても守秘義務を盾にとって言わなかった。私はあのときに、世間では雑誌やなんかにたくさん出ている。それはこの彼らも活躍しているんですよ。あなた方はそれでこの国会の場を情報の真空地帯にしている。不届きな話ですけれどもね。 しかし、このMOF担社員の実態と、それからもう一つ申し上げますが、これはだれもが言うんだが、MOF担社員が年末になると証券四社の社長を案内してきて、課長補佐ですよ、四十になったかならない課長補佐クラスのところへ来て最敬礼をしていくというんだな。これは報道関係者が見ていても情けないと、こう言うんですよ。こんな姿を大蔵省の中で日常やっていたら、それはおごり高ぶる。 私が申し上げたMOF担社員と大蔵との関係というのは正しいですか。
○政府委員(西村吉正君) 金融機関の職員のうちに、行政当局との間の連絡を担当される方々につきまして一部いわゆるMOF担という名前をつけて呼ばれるような例があることは承知しておりますけれども、私どもは、これら金融機関の担当者の方々は複雑多岐にわたる銀行業務の取りまとめ的な窓口ということで、私の感じからいいますと、昔に比べると比較的最近若い方が多いんではないかと思いますけれども、そういう役割も随分変わってきておるように感じております。 ただいま御指摘がございましたけれども、社長が若い課長補佐のところにということは、今、証券の例を挙げられましたけれども、私ども銀行局の立場でそういう問題をとらえてみたとき、それは少し誇張されているということはないかなと、私どもはそういうふうには理解をしていないということを申し上げておきたいと存じます。
○北澤俊美君 お立場上そう言わざるを得ないんでしょう。だけれども、複数のところからほぼ同じことが聞こえてくるんですよ。 そこで、もう時間もありませんから、官房長に申し上げますが、大蔵省のトップに上っていく役人というのは通称キャリア組と、こう言っていますけれども、これは評価の仕方はさまざまあるというふうに思いますが、ある意味で我が国の大事な資源でもあるわけですよ。そして、国家のために志を持って大蔵省に入って仕事をやっているんでしょう。そしてもっと言えば、都道府県、市町村は重要なポジションを彼らのためにあけて指導も受けたり、またある意味では気高く育ってほしいという意味でやっているんですよ。国民、これ国民全体がそうとは言いませんけれども、ほぼ国民の日常生活を管轄している役所がそういう場所を提供しているわけだ。 もう少し気高く生きられないんですか。情けないですよ、こんなこと。だって、どの週刊誌見たって新聞見たって、朝から晩まで酒飲んでいるようなことが書いてあるじゃないですか。そんなこともないんだろうと思うけれども、志を持って入ってきた人たちが二十代そこそこで課長になり部長になり、そこまで我が国は彼らに期待をしておるわけですよ。 官房長、どうですか、まずそういう精神面からちょっとお聞きしたい。
○政府委員(小村武君) 私ども、毎年若い諸君が門をたたいてくれております。今、私どもは、やはり国家公務員としての使命感と倫理観をきちっと身につけて、さらに現在最も要求されている国際性とかいろんな素養を身につけて業務の推進を図ってまいらなきゃならないと思っております。そういう意味におきまして、各年代におきまして、例えばこれから入ってくる諸君については海外留学を優先的にさせ国際性を身につけさせたり、あるいは法律的な専門の勉強のポストを用意いたしまして各省と交流をするというようなことを図りながら訓練をしてまいっております。 日夜、私どもの若い職員は、あの私どものビルの前を通っていただきますと、こうこうと電気をつけて毎晩本当に夜遅くまで仕事をして深夜バスで帰るという諸君がほとんどであります。どうかこういう点も御理解願い、私どもは今回のこの事件、事態を重視いたしまして、新たな観点から私ども身を引き締めてこれから職務を推進してまいりたいと考えております。
○北澤俊美君 よく働くことはわかっておるんですよ、よく働くことは。 しかし、今度の問題が起きたものを細かく検証をしていくと、ただ突発的に起きたんではない。土壌があるんですよ、土壌が。今申し上げたMOF担もそうであります。それから地方へ行って若くして枢要な地位について、ある意味ではちやほやもされるでしょう。そういう世界だけを歩んできた人間は、よほど心をしっかり持たなかったらだめだ。それを教育し、それを導いていくのは幹部の皆さんであるはずですよ。 今度のことは、規則をつくったりすることも大切でありましょう。しかし私は、少なくとも大蔵省へ門をたたいてきたそのときの志を持続させるだけの空気を大蔵省全体に醸成しなかったらだめだというふうに思うんですけれどもね。 ちょっと筋が外れるかもしれませんが、篠沢さん、先輩としていかがですか。
○政府委員(篠沢恭助君) 国家公務員として、公僕として国民に奉仕する立場でございます。常にその原点として高い志を持っていなければならないというお話はそのとおりであろうと思います。
○北澤俊美君 そこで、先ほどのMOF担へまた戻りますがね。私も最初、MOF担と聞いたときには一体何かなと思ったんですが、これは大蔵省の英語読みの頭文字をとったようであります。それの担当者と、こういうわけであります。 そこで、この風習を大蔵省としてはこれからどうしますか。
○政府委員(西村吉正君) 私どもは、実は慣行とか風習とかいうほど定着したものがあるとは考えておりませんけれども、日々の情報をおとりになるために大蔵省との連絡係に当たっておられるというような方の行動についてのお話かと承りますならば、常に意思疎通を図ってまいるということは必要だと存じますけれども、必要以上にそういう意思疎通の機会をつくるということについては自重をしなければならないと思いますし、また、民間の方々がそういう方法によらなくても情報を提供できるような仕組みを私どもも考えていかなければならないと考えております。
○北澤俊美君 私は八日に質問して、きょう質問をして、あなたから初めて今、一番最後の答弁だけは了としますけれども、今のMOF担の話は、だれがこれをテレビを見ていたって関係のある人は納得できませんよ、それは。しかし、あしたから多分大蔵省へはぴたっと来ないでしょう、これは。来ないでしょう。そのぐらいな効果があるんだ。 もう一つ大事なことを申し上げますが、例えば経済人でも気骨のある人は、政府の方針について反論をしたり自説を堂々と言う場合、雑誌へ投稿したりするんですよ。そうすると、大蔵省の意向に反すると必ずそのMOF担が呼ばれて、その青い方まで聞きましたがね、ちょっとおたくの会長さん、いささかやり過ぎじゃないんですかと、こう言うというんだね。そうするとその会社とすれば、その部局、証券なり銀行く必ず釈明に来なきゃいかぬ、これが実態ですよ。それを覆い隠そうなんてしたってそれはだめだ。私は強く反省を促して、時間でありますから質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 以上で和田教美君の質疑は終了いたしました。(拍手) 本日の審査はこの程度といたします。 ―――――――――――――
○委員長(坂野重信君) この際、平成七年度総予算三案の審査の委嘱についてお諮りいたします。 本件につきましては、理事会において次のとおり決定いたしました。 一、審査を委嘱する委員会及び各委員会の所管は、お手元に配付のとおりとする。 一、審査を委嘱する期間は、常任委員会については来る一二月十七日の一日間とし、特別委員会については同月二十日の年後半日間とする。 以上でございます。 ただいま御報告いたしました理事会決定のとおり、審査を委嘱することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 明日は午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十五分散会