予算委員会 第11号
- 発言数
- 305 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1995/03/09
会議録
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成七年度総予算三案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁松下康雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(坂野重信君) 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 昨日に引き続き、総括質疑を行います。荒木清寛君。
○荒木清寛君 おはようございます。平成会の荒木でございます。 私は、総理には初めて質問をいたしますので、まず政治姿勢につきましてお伺いをしたいと思います。 今、大変な緊急事態でありまして、震災対策、行革、東京共同銀行問題、急激な円高等、まさに政治、なかんずく総理のリーダーシップが問われている時期であると思います。 そこで総理に、この八カ月、日本のトップリーダーにあられたわけでありますが、その間の率直な御感想、特に御自身として十分なリーダーシップを発揮されたのか、あるいは三党で合意をしなければ何もできなかったのか、その辺、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 振り返ってみますと、これは私は先般も申し上げましたけれども、私自身にとりまして全く予想もしなかったことでありますが、昨年六月に村山内閣が誕生いたしました。 この内閣を構成する連立与党三党は、やはりこれまでの経験を踏まえた上で、新しい時代に対応できるような政党の役割と任務と党のあり方というものをお互いに反省しながら、みずからの政党をどう改革していくかという努力を続ける過程の中でお互いに切磋琢磨していくと。そして、三党が政策的な合意を求めてそして国民の期待にこたえ得る政治ができるように努力していこう、こういうことで私は三党の連立政権は成り立っていると思うんです。 三党で合意ができなければ何もできないのかと。何もできなければこれは政治にならないわけですから、したがって三党の合意ができない場合には最高責任者である私が決断をする以外にはないんですと、そういう運営をやってまいりました。しかし、可能な限りやっぱり三党で合意ができるように努力していくと。 これはいつも申しますけれども、それぞれ政党は歴史も違いますし、政策も理念も違うところがあるわけですよ。しかし、それはある意味からしますと、国民のある部分を代表している意見だと私は思うんですね。ですから、国民の中には多様な価値観もあるし、多様な期待もあるわけですよ。そういう多様な価値観や期待を持っている、それを、三党がそれぞれの立場から意見を出し合って、そして議論をしていく、そして結論を見出していくと。その結論は、ある意味ではそうした多様な意見を持ち多様な理念を考えている国民のコンセンサスになり得るものではないかというふうに思いますから、私は透明度の高い民主的な運営を心がけて、そして可能な限り合意点が見出せるような努力をしていくということは大事なことではないかというように思いますし、その合意点がどうしても見出せない、しかし決断せざるを得ないという場合には、これはやっぱり最高責任者である私が決断をして決めていく以外にはない、こういう心がけで運営をしているつもりでございます。 したがいまして、振り返ってみますと、昨年中には、これまで長い間懸案となっておりました政治改革やあるいは税制改革、年金改革や被爆者援護法、それから世界貿易機関への参加、日米包括協議など困難な問題がたくさんございましたけれども、しかしそういう努力によって一応の決着をつけてきたのではないかと私は思っておるわけです。そして、本年は五十年の節目の年でもありますから、これを機会にこれまでの五十年を振り返り、来るべき五十年を展望して改革から創造へというのが当面この内閣に課せられた課題ではないかというふうに思っております。 したがって、経済社会システムのゆがみやこれまでの制度全体を見直す中から、思い切った規制緩和や特殊法人の整理合理化や、あるいはまた地方分権の推進といったような国の行政のあり方全体を見直して改革していくということが大事なことではないかというので、今、内閣を挙げて取り組んでおるところでございますし、自由で創造性にあふれた新しい時代に対応できる社会をどうつくっていくか。同時に、国際貢献による世界平和の創造に向かって日本の果たす役割を全面的に果たしていくというようなことが我々に課せられた課題ではないかと考えているわけです。 また、このたび阪神・淡路の大震災がございましたが、そうした問題についても、可能な限り災害に強い、安心して生活ができる、しかも生命と身体と財産を守るという国の責任が十分果たせるような、そういう新しい国土づくりというものをこの阪神・淡路の大震災の経験も踏まえて十分検討して見直しをする必要もあると思いまするし、またとりわけ、急激にやってまいりました円高の進行に直面して、適切かつ機動的な経済運営に万全が期されるようなそういう構えというものもしっかりと持っておく必要があるというふうに考えておるところでございます。 総理に就任いたしましてから八カ月余りの間を振り返ってまいりまして、次々に課題が出てくる、多くの山積を抱えておりまするけれども、しかし前段に申し上げましたようなそういう心がけで私はこうした問題の解決に全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございますが、議会の皆さん方の一層の御理解と御指導と御協力を心からお願い申し上げたい気持ちでいっぱいでございます。 以上です。
○荒木清寛君 その総理のあるいは大臣の決断ということを念頭にこれから質問させていただきたいと思います。 まず急激な円高対策でありますが、三月六日の本委員会で平成会の寺澤委員の質問でございます。「この異常な円高対策について、電話等々で諸外国の大蔵大臣とやり合っているだけで間に合うんですか。どこかにそういう人たちが集まって緊急に対策をとるような必要はないんでしょうか。」。これに対して大蔵大臣は、「電話だけで十分とは思っておりません。こういう場でございますから、G7の会合、定例のものは予定されておりますが、臨時にどう対応するか、これはきょうもいろいろと検討をいたしたいというふうに思っております。」、こういう前向きな発言があったわけでございます。 ところが、その晩のうちの記者会見で大蔵大臣は、G7を呼びかけているわけではない、何も考えてはいないという一言で済ますわけにはいかなかったということで、事実上撤回をされているわけであります。要するにその場の雰囲気で言わざるを得なかったという趣旨でございますけれども、国会の答弁というのはそんなに軽いものなんでしょうか。お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) お答えいたしましたのは、今回の事態の推移を見てさまざまな努力あるいは方策の検討をしていくという趣旨で申し上げたものであります。一部記者の中には、もう検討をしているというのはこれから検討するという意味じゃなしに既にそういう話が進んでいるのではないかという質問がありましたので、そういうわけではありませんと。 しかし、依然としてきょう現在においても、まさにこの急激な円高という事態、あるいは世界全体の為替の乱高下という事態を収束させるためには、あらゆる可能性を追求し、あらゆる努力をしなければならないというふうに思っております。
○荒木清寛君 一週間で最大八円もの円高という未曾有の事態でありまして、これは一種の政府としての危機管理に属する問題であると思います。大臣みずからが迅速な行動をとるということが大事でありますけれども、この点、大臣の言動には私は疑問を抱くわけであります。 この三月六日の本委員会での発言を受けまして、NHKの七時のニュースでは、あたかも大臣がもうG7を呼びかけるようなそういう報道でございました。ところが、直後にそれを撤回したということは、市場関係者としてはそういう意味での協調介入というのはないんじゃないか、そういうむしろ印象を与えたのではないか。そういう意味ではこの円高対策としては初期の段階で、そういう失態といいますかマイナスになるような発言をされたのではないかというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武村正義君) NHKの報道も、撤回とは報道しておりません。修正したと報道しておりました。そこは各紙の記事も、囲み記事でありましたように、何か全く前言を取り消して否定したというふうに報道しているわけではありません。今申し上げたとおりでありますが、何かあらゆることを検討したいと申し上げたことがもう既にG7の臨時の開会が進んでいるのではないかというふうに記者にはとられてしまったようであります。それはそうではないというふうに申し上げたわけであります。 全くその可能性を一〇〇%否定しているわけではありませんし、日々ここのところはもういろんな、大臣レベルもありますが、財務官レベルにしろあるいは課長クラスのレベルにしろ、日米、日欧各国といろんな形で真剣な連絡、協議、話し合いを続けているところであります。こういう連携がきちっととれていることが一番大事だと、表に全部出しておりませんけれども、そのことがこういう異常な事態に対する一番真剣な対応の姿勢であると私は思っております。 もちろん各国との関係でございますから、それぞれの国には背景があり、またさまざまな課題を抱えているわけでありますから、微妙に具体的な話になりますとニュアンスの違いも出てくることも起こり得ます。そういう中で真剣に話し合いをし、この緊密な連携が存在するということは、少なくとも世界全体の通貨を含めた経済に深刻な影響は与えないという決意が大なり小なりみんなにあるというふうに私は認識をいたしております。
○荒木清寛君 大臣のそういう一言一言に市場というのは敏感に反応するわけでありますから、ぜひそういう危機管理という意識を持っていただきたいというふうに思います。 経済企画庁にお聞きいたしますが、きょうは九十一円の前半台で動いているというお話でありますが、仮に円が九十円で定着をするというようなことになりますと、九五年度の実質経済成長の見通しはどのように変わってくるでしょうか、修正されますでしょうか。
○国務大臣(高村正彦君) 今、為替が大変動いているときでありますから、政府としては、あたかも九十円に定着することを前提にそういったことを試算しているかのごとき印象を与えるようなことは差し控えさせていただきたい、こういうふうに思います。
○荒木清寛君 そうしますと、九五年度の二・八%の見通しというのは幾らの為替レートを前提にそういう見通しを立てておりますか。
○国務大臣(高村正彦君) 作業の前提として九十八円ということを前提とさせていただいておりますが、これは政府の予測ではなくて、作業開始前の一カ月の平均をとる、こういうことが決まっているわけでありますから、作業前提として九十八円ということにさせていただいております。
○荒木清寛君 総理にお尋ねをいたします。 昨日、宮澤、竹下両元総理と、恐らくこの円高対策等につきましてお話をされたという報道でございます。私たち国民としましては、何か非常に大胆な発表あるいは対策が出てくるのではないか、そういう期待を抱くわけでございます。 そこでお聞きをいたしますけれども、総理自身、今回の円高対策、特に一つには公定歩合の問題につきましてどういう方針をお持ちなのか。 それから二点目には、六百三十兆円の公共投資、私は、これはこの際前倒しをしまして、特にそれを震災の復興に充てるということ、また大胆な中小企業の支援対策を打ち出すということ、これを盛り込んだ七年度の補正予算案を早期に編成をするということが大事ではないかと思いますが、総理の円高問題についての決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) きのう、いろんな経験も積んでこられました大先輩の宮澤先生と竹下先生にお会いをして、経験談を拝聴してまいりました。 これは相場で思惑で動いている面がたくさんありますから、へたなことを言ったり、へたなことをあたかも決めたような印象を与えますとそれが、今あなたもおっしゃったように、敏感にはね返って変動を与えるので、きょう新聞を見ましたら、「無策」といったような大きな見出しが出ている記事もありましたけれども、私はやっぱり為替レートの相場の動きというのはある意味ではそんなものではないかというふうに思っております。 大事なことは、やっぱり各国々にそれぞれ影響するわけでありますから、G7の国々が十分連携をとり合って、そして経済的主導権を正当に反映できるような安定したレートというものが設定されることが各国の経済にとって大事なことだと思いますから、絶えず緊密な連絡をとり合い情報を交換し合って、そして適時適切に対応できるような構えをきちっとしておくということが必要ではないかというふうに思っております。 これは先ほど来、改革の問題について、規制緩和等の問題について私は申し上げておりまするけれども、規制緩和というのは国民のためにあるのであって、外国から要請があるからするという性格のものではないと思います。しかし、国民のために必要な規制緩和をやっていくということが、これはやっぱり日本の国の経済開放にもつながっていくということに私はなると思いますから、大いに規制緩和は精力的にやらなきゃいかぬというふうに思っております。 それから一日も早く七年度予算を通していただいた上で、災害に必要なものについては適切に補正をしてまいりたいと思いまするし、同時に、こうした為替レートの影響によって被害を受ける中小企業の例えは輸出を主体にした業者なんかに対する打撃の手直しをどうしていくかとかいう緊急に必要な課題についても、適時適切に対応していくということが大事だと思いまするから、そうした点も含めて、予算が成立した後、災害の計画等も十分にらみ合わせた上で、日本の経済の動向に対する影響というものも配慮しながら、早急に補正を編成する必要があるという認識は持っております。
○荒木清寛君 こういう円高の中で、日本の市場開放努力を疑わせるような事件が今回の下水道事業団の発注工事の談合事件でございます。 建設大臣にお伺いしたいのですが、大臣の記者会見でのいろいろな御発言を聞いておりますと、何かあたかも身内をかばうようなそういう発言もあったわけでございますが、今回の談合事件が未曾有であるというのは、発注する官の側もぐるになっているという初めての事件であるわけでございますから、私は大臣としてはこの際厳正に、あくまでも厳正に厳しく対処していただきたいと思うわけでございますが、御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをいたします。 連日、新聞をにぎわしております下水道事業団の談合にかかわる問題でございますが、この問題につきましては、私が就任をして九月ごろからお話がございまして、下水道事業団理事長の中本さんをお呼びしまして、調査委員会を設置して調査をしたいということを申し上げました。これについて十七回程度やりましたけれども、そういう事実が見当たりませんということでございました。三月の六日に公正取引委員会が告発をされたわけですが、その前にももう一遍お呼びして念を押しました。事実はないと。 先生がおっしゃるように、新聞記者会見で新聞社から厳しく追及されました。私は、私どもの関係する職員に不正をする者はないと思う、しかし公正取引委員会が半年にわたって微細に詳細に調査をした結果告発に踏み切るということは重く受けとめなきゃならぬと言いますと、いずれも重く受けとめるということは矛盾があるではないかというのが当然出てまいりました。したがって、私はその際に、信用はできるけれども、現実の問題としてここまで来て検察当局が動くということになったわけでありますから、その事実は一つしかありませんと。 したがって、その検察の結果を待って決めなきゃならぬと思いますが、事業団に対しては検察当局の捜査については積極的に協力をするようにということを申し上げておきました。また、理事長もそれについては積極的に協力するということでございました。 したがいまして、今現在、強制捜査が始まっておりますので、私はその結果を見て判断し、服務規定に違反するという事実があるとするならば厳正に対処しなけりゃならぬ、そういうふうに決意しております。
○荒木清寛君 今回の談合事件につきましては、事業団につきましては独禁法違反とはならないという話でございます。これは独禁法といえどもまさか発注する側が談合に加わるなんということは予想もしなかったわけでありますけれども、しかし刑法の談合罪というのがございます。この刑法の談合罪の共犯という形であれば、これは個人の責任ということになりますが、下水道事業団の責任を問うことも可能でございます。 法務当局におきましてはそういう面での捜査もぜひ行っていただきたいと思いますが、法務大臣のお考えを、決意をお聞きします。
○国務大臣(前田勲男君) お尋ねの件につきましては、三月の六日、公正取引委員会から検事総長に対しまして株式会社日立製作所等九社に対する独禁法違反の事実につき告発がなされ、現在捜査を行っているところでございます。 どのような観点から捜査を行うかにつきましては、検察当局において判断すべき事柄でございますので、法務大臣としてはお答えを申しかねますが、先生、今御質問の中で、事業団の共犯が成立するのではないかという御質問でございますが、この件につきましては、特に具体的な事件における犯罪の成否は捜査機関におきまして法と証拠に基づいて判断すべき事柄でございまして、法務当局としてはお答えを申しかねる状態にございます。 ただ、申し上げられますことは、検察当局といたしましては、今後必要な捜査を尽くして適正な処理をするものと確信をいたしておるところでご保ざいます。
○荒木清寛君 ぜひ厳正な捜査を期待したいと思います。 次に、行政改革なかんずく規制緩和につきましてお伺いしたいと思います。 先ほど総理の発言で、規制緩和をするのは国民のためなんだと、そういう御発言がございました。では、規制緩和することによりまして国民はどういうメリットを享受することができるんでしょうか。総理の国民に対するメッセージをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。 規制緩和は、我が国経済社会を国際的に調和のとれたものにするとともに、市場原理を生かし、自由で創意工夫にあふれた経済社会を築き上げていく上でぜひとも取り組まなければならない重大課題であると認識をいたしております。 このために、現在、本年度内に五年間を期間とする規制緩和推進計画を策定することにいたしておりますが、先ほど総理が強調しましたように、村山内閣としては透明性ある行政を実現したい、こういった総理の強い御意思もございまして、三月十日までに各省庁において規制緩和の検討状況を中間報告していただきまして、それをもとにいたしまして、さらに内外からの意見も十分聴取をいたしました上で年度内に五カ年計画を策定いたしたい、かように考えておる次第でございます。
○国務大臣(村山富市君) 今、総務庁長官から答弁されたことで尽きると思いますけれども、先ほど来申し上げておりますように、規制緩和というのは、国民生活の向上はもとより、経済の活性化や国際的調和の観点に立って規制緩和を断行していくことが不可欠であると私は認識をいたしております。 具体的には、規制緩和によって生活面での内外価格差の縮小につながるし、雇用面では新規分野の開拓の活性化などにつながる、さらにまた手続面ではさまざまなコストの低下が期待されるのではないかというように私は思っております。 これまでも過去三回にわたって千事項を超える広範な規制緩和措置を決定いたしました。これらの着実な実施に努めているところでありますが、経済の活性化や国際的な摩擦の解消のほか、消費者の負担の軽減、利便の向上等、国民生活の向上に相当の効果は上がると私は期待をいたしております。 しかし、政府としては、これから積極的に規制緩和を推進していくわけでありますが、五カ年計画の中で単年度でやれるものあるいは年次的にやれるもの等々、規制緩和の中身によっていろいろあると思いまするから、どのような財政的、経済的効果があるかということにつきましては、それぞれのやっぱり段階段階で実施をする面においてはね返ってくる問題でありまして、今ここで総体的に申し上げることは非常に難しいというふうに思いますから、御理解をいただきたいと思います。
○荒木清寛君 今、総理の方から内外価格差の縮小、要するに物価が下がるというお話がありましたが、それは私は大変大事な観点ではないかと思うんです。 経企庁の調査では、ロンドン、ニューヨーク、ベルリン、パリ等に比べましても、東京の物価は三六から四六%も高いわけでありまして、それを少しでも下げるというのが規制緩和の私は大きな目的ではないかと思うんです。そういう意味では、今度の三月に発表されます推進計画の中に内外価格差解消の数値目標というのをぜひ入れていただきたい。五年間で価格差を半分にする、例えばでありますけれども、そういう目標をぜひ入れていただきたいと思うのであります。 といいますのは、この規制緩和というのは個別の反対というのがたくさんあるわけでありますから、国民の広範な支持がなければ絶対に推進できないと思うんです。そのためには国民に対して、規制緩和によって具体的にこれだけ物価を下げますという、そういう数値目標をこの推進計画に入れなければ政府の本気というのが私は見えないと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(山口鶴男君) 御指摘のように、内外価格差解消の問題は極めて重大な課題であると思っております。 ただ、内外価格差の問題は、先ほど来委員が御指摘をされました為替レートの問題もございます。決して規制緩和だけではございませんで、もろもろの要素があるわけでございますので、したがいましてこの規制緩和だけで具体的な数値目標を設定するということはなかなか困難であるという点は御理解いただけるのではないだろうかと存じます。
○国務大臣(高村正彦君) 物価水準というのは本質的にはやはりマーケット、市場で決まるものでありますし、総務庁長官が今お答えになったように、日本政府の政策だけではいかんともしがたい分野、為替の問題だとかあるいは外国の物価水準そのものとか、そういったことが内外価格差の算定の基礎的要素になるわけでありますから、日本政府がそういう数値目標を決めるということは適当でない、こういうふうに思います。 衆議院でも、石田幸四郎議員から内外価格差の問題の御質問がありまして、私、そういうふうにお答えいたしましたら、石田幸四郎議員からおしかりをいただいたわけであります。「そういう幼稚な議論をしてもらっては困るのですよね。数値目標が設定できないぐらいのことは、少なくとも議員になるような人だったらだれでもわかる話じゃないですか。」、こう言って私、しかられまして、恥じ入った次第でございます。
○荒木清寛君 私もこの内外価格差の原因がすべて規制にあるなんということは言っていないわけです。ですから、その価格差をせめて半分にするという目標でどうだというふうに言っているわけなんです。今のお話を聞いていますと、これじゃ本当に規制緩和をやったって物価が下がるのかという、そういう印象しか出てこないわけであります。 かつて所得倍増計画というのがありましたけれども、あれとても決してそんな科学的データの積み立ての上にそういう目標を設置したわけじゃないと思うんです。総理の決意でそういうことを言って、実際それ以上のことになったわけでありまして、私は、村山総理の決断といいますか決意として、確かに一〇〇%科学的とは言えないかもしれませんが、せめてその価格差を半分にするといった目標を入れていただきたいと思いますが、総理自身のお口から聞きたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 先ほどからそれぞれ答弁がありますように、半分に下げるとかどうなるとかいうようなことを断定的にここで申し上げられるような性格のものでは私はないと思うんですよ。 よく総理のリーダーシップ、リーダーシップということが口にされて、たびたび私も言われるわけでありますけれども、私は今の政治の仕組みというのは、さっきから何遍も言っていますように、いろんな要素の絡んだ、しかもいろんな価値観の多様化したこういう時代であるだけに、できるだけ国民の民意が反映できるようにしていくためには、やっぱり透明度の高い民主的な運営が必要なので、だれかが、私なら私がもう決めたら有無を言わさずそのとおりにやるんじゃというようなことでやるような政治というものは、言われておるリーダーシップなのかどうかというようなことを考えてまいりますと、そうでなくて、できるだけ民主的な運営の中で、そして民意が十分反映できるような指導とリーダーシップをとっていくということも私はやっぱり総理としてのリーダーシップの一つではないかというふうに思っております。何か顔が見えぬとか、どうなるかわからぬとか言われることがあるんですよね。
○荒木清寛君 そんなことは言ってないです。
○国務大臣(村山富市君) あるんですけれども、私はそういう意味で皆さん方の御理解も得ておきたいと思うんですが、今ここで言われていますように、指標を示すというのはこれから段階的に実行する状況の中で生まれてくる問題であって、それはそういうことを念がけて可能な限り内外価格差が是正されるような方向で努力をしていく、そのためにこの規制緩和も役立てるようにしていくということが大事なので、これをこうしたらこういうふうになりますとかいうようなことを今ここで断定的に申し上げることは適当ではないのではないかというふうに私は申し上げたいと思うんです。
○荒木清寛君 せめてこのぐらいの水準を目指すという努力目標さえもないようでは、私はいかがなものかというふうに思います。 総理からもリーダーシップ、リーダーシップというお話がありますから、もう一点お聞きしますが、規制緩和についての中間の取りまとめがあす発表になるそうですが、伝えられるところによりますと、各省庁が管轄する規制事項についての見直し状況を省庁別に発表すると。要するに各省庁から上がってきたものをそのまままとめて発表するだけだというふうに聞いておりますが、そうであれば全然規制緩和について総理がリーダーシップを発揮したという足跡がないのではありませんか。
○国務大臣(村山富市君) 三月十日には各省ですべての見直しを行ったその見直しの結果を発表するのであって、これはあくまでも中間報告であって、それでもって終わるというものではないんです。 私は、二月二十四日の行政改革推進本部において、私から、各省庁の規制緩和施策の検討の状況を中間的に公表し、内外の意見を踏まえた上で最終的な計画の策定に結びつけると、こういう指示をいたしております。したがって、三月十日に発表されたものをさらに内外の世論に照らして、そしてそれをさらに吸収して、そして最終的な結論を出していく、こういう指示をきちっと与えてあるのであって、その指示に基づいて私は確実に各省でその努力はしていただいておるというふうに踏まえておりますから、これからの経緯を見守っていただきたいというふうに思います。
○荒木清寛君 そういう意味では、最終的な規制緩和推進計画の内容によって総理のそういうリーダーシップというのを判断したいと思います。 大蔵大臣に聞きますが、昨日の答弁で、円高につきまして、「日本の側にこうした急激な円の変動をもたらす要因はありません。」と言っていらっしゃいますね。私はそんな認識で本当にいいんだろうかという気がするわけであります。 要するに、昨年も対米貿易黒字というのは過去最高の五百五十億ドルということでありまして、アメリカの貿易赤字と日本の貿易黒字というのは私は表裏の関係にあるんではないかというふうに思うわけなんです。そういう意味では、全く日本にこの円高の原因はないんだというような認識で本当にいいんだろうかというふうに思います。 私は、この円高対策としても、市場開放なかんずく大胆な規制緩和の姿勢を見せるということは非常にインパクトがあると思うのでありますが、大臣、きのうの発言も含めまして、一青お願いしたいと思います。
○国務大臣(武村正義君) 昨日申し上げたのは、今回のこの急激な、まさに急激な円高ドル安あるいは世界の通貨の乱高下については、日本側に直接の要因があるとは思われないという趣旨で申し上げているわけであります。 もちろん日米間においては、今御指摘のように、さまざまな状況がありますが、わけても経常収支の黒という、したがってアメリカ側から見れば赤という状況がまだ続いていると。これも昨今、縮小の方向に向かい始めておりますが、しかしそういう状況があることは十分認識をいたしております。今回のこの急激なここ一週間余りの円高の要因としては日本側に直接の原因はないように思うと、こう申し上げていることを御理解いただきたいと思います。 規制緩和の通貨に対する影響でありますが、規制緩和だけを取り上げてこれが為替相場にどう影響を与えるかということを申し上げるのは大変困難であります。 ただ、お話しのように、一昨年来取り組んでおります経常収支の十分意味のある縮小という日本政府の姿勢からいたしまして、より日本の市場を自由化して、あるいは対外的には開放をしていくということにもつながるわけでございますから、そういう意味ではやはり規制緩和は中期的には経常収支の縮小につながる大変大事なテーマだと、そういうふうに認識をいたします。
○荒木清寛君 そういう意味では、十日の中間報告あるいは最終の推進計画も、市場関係者に本当に日本が市場開放について本気であるというそういう印象を与えるぐらいのインパクトのあるものを出していただきたい、今回は違うぞというものをぜひ出していただきたいというふうに要望をさせていただきます。 それで、この規制緩和推進計画でございますけれども、私はその中にぜひこれを盛り込んでもらいたいというものがございます。それは、これから努めて新しい規制はふやしていかないという条項、いわゆるサンセット条項でございます。 例えば、新しい規制を設ける場合には、五年たった場合には五年たった時点で廃止を含めて見直しを必ず行っていくという、そういう総論的なルールを規制緩和の推進に当たってつくる、すべての規制がサンセット、新設の規制がサンセット条項にかかっていくという、そういうものをぜひ入れていただきたい。そうしないとなかなか本当に減っていかないというふうに思うのでありますが、長官、お願いします。
○国務大臣(山口鶴男君) お答えいたします。 規制緩和の推進に当たりましては、現にある規制の緩和も必要でありますけれども、新たに規制をつくる、新たな立法、新たな法律改正という形で規制が新設されている現状というものをやっぱり厳しく見詰めるということが重要でありまして、その点は、委員御指摘の点は確かにそのとおりだろうと思う次第でございます。 したがいまして、閣議決定におきまして、一つの規制をつくりました場合は一定期間経過後に厳しくこれを見直すということも既に内閣として閣議決定をいたしているわけでございます。そういった意味では、サンセットの趣旨を現に生かして対応いたしているという点を御理解いただきたいと思う次第でございます。
○荒木清寛君 私、その閣議決定も知っておりますけれども、それは極めて不十分であると思います。といいますのは、それは法律に基づく規制に限ってそういうサンセットがかかっているわけでありまして、例えば政令とかそれに基づく規制につきましては全然逃れてしまうというようなサンセットであります。それでは不十分であると思いましたので主張したわけでありますから、再度、それでいいというんじゃなくて、答弁は要りませんが、検討していただきたいと思います。 次に、通学路安全点検調査につきましてお尋ねしたいと思います。 私も愛知県民でございますが、県民運動としまして平成三年から四年にかけまして通学路総点検というのを愛知県で行いました。その結果、まさに子供さんが危険と隣り合わせで通学をしているという実態を知って本当にもう戦操を覚えたわけでございます。 建設省でも、第十一次道路整備五カ年計画にこの通学路安全点検調査を全国的に行うというのが盛り込まれております。私は、早くこれを実際にやってもらいたいという趣旨で、平成五年三月の本委員会におきましてその早期実現方を訴えたわけでございます。当時は中村建設大臣でございましたが、宮澤総理からも、「殊に国も地方もみんな関係者が配慮していかなければならない重大な問題だと思っております。」という答弁ももらっております。 建設省では平成五年七月から十一月にかけまして、建設省ではといいますか、建設、文部、警察が音頭をとりまして全国七十一校で通学路安全点検モデル調査を行いました。その調査結果が平成六年の三月にまとまっているはずでございますが、その中で、児童の視点から見た問題点、課題というのがどう報告されているか、ごく簡潔に報告いただきたいと思います。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。 先生から昨年、今お話しになった御質問がございまして調査をいたしました。 平成五年の交通事故は、小学生で五千六百六十八人、死者は三十四人、変動は横並びでございましてまことに残念に思っておりますが、お話がありましたように、七十一校の小学校を対象に道路の管理者、学校の関係者、いわゆる教育委員会やPTA、警察関係者、児童、当該者の皆さん、そういう方々と相集まって通学路安全点検モデル調査を行いました。 その結果、大人だけの目の高さで見えないところがある。たくさん問題があります。例えば歩道橋で申し上げますと、子供の目の高さ以上に壁がありますから自転車で出た場合によく事故があると。あるいは歩道の段差、ふたのない側溝、側溝のふたのすき間、あるいは歩道橋の目隠し、いわゆる死角ですね、そういう点についての問題点が指摘をされております。 したがいまして、お話がありまして総点検をやったわけですから、こういうものをつくりまして全国に送っております。(資料を示す) したがいまして、一つ一つの問題点を十分調査してこれに対応するようにというふうに、道路の管理者、学校関係者あるいは町、市、そういう地方自治体の皆さん方にそういう連絡をしておりまして、中央でも文部省あるいは自治省とも一体となってさらに検討を深め、委員からの御期待に沿うようなよりよい措置をしてまいりたいと、こういうように考えております。
○荒木清寛君 非常に期待を抱いていいような答弁でございますが、平成五年の三月にその調査がまとまりましてもう一年がたとうとしておりますのに一向に、今のはモデル調査でありますけれども、本格調査、全国的な規模の調査が始まらないわけであります。 それで私もしびれを切らしましてきょうの委員会で質問をするという通告をしたのでありますが、私の質問に先立ちまして、今月六日の深夜に急速、本格調査の実施要領というのが決まりまして、何か七日の日に急速、各政令都市に通知を発送したということでございます。そんなに簡単にできるものであれば何で一年間もかかったのかというように思うわけであります。 その本格調査の実施要領につきまして一点だけお聞きいたしますが、その実施要領によりますと、全国でどの程度の規模で通学路の総点検を行うということになっておりますか。要するに全小学校が対象になっているのか、それともそのうちのごく一部だけやるというそういう本格調査の実施要領であるのか、御報告願いたいと思います。その点だけで結構です。
○政府委員(藤川寛之君) 今もお話がございましたが、平成五年度に全国で七十一校の学校を対象にいたしまして点検モデル調査を実施したところでございます。それの取りまとめあるいはあと関係省庁との調整等で若干おくれてまいったところでございますが、通学路の安全点検の調査実施要領というのをまとめまして、今お話がございましたように、三月六日に全国の道路管理者、それから関係省庁を通じまして各都道府県の教育委員会、公安委員会に協力要請を行ったところでございます。 全国の小学校数というのが約二万五千校くらいあるというふうに聞いているところでございますが、大変多数あるというようなことと、それから大変通学路も幅広くいろんなルートがございまして、点検そのものに大変時間がかかるというようなところがございます。 そういうところはございますが、私どもとしては、やはり大変重要なことでございますので、交通事故が発生した小学校等、緊急性の高いところから逐次できるだけ多くの小学校について安全点検が行われるように関係者の協力を求めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○荒木清寛君 本来は、全部の小学校の全通学路を点検するということでこの計画は始まったんだと思います。ですから、その予備調査としてモデル調査が必要であったわけでありますし、しかも一年もかけていろいろ検討をするというのは、それだけ大がかりな調査をするという前提であったはずであります。 ところが、この本格調査の実施要領によりますとそれがきちんと書いてないわけですね、全部の学校でやってくださいという話が書いてないわけであります。今、局長はそういう答弁でございましたけれども、そういう本格調査の実施要領をもらいました各自治体としましては、せいぜい自分の市町村で一校か二校やればいいんではないかという、そういう解釈をするんではないかということを私は危惧するわけでありまして、それではこの全国点検をやるという趣旨が没却されてしまうというふうに思うのであります。これはもう何か村山内閣になって後退をしたという、私はこの問題をずっとウォッチングしておりますので、印象を持つわけでございます。 ちょっと総理に、宮澤総理にも聞きましたのでお聞きしますが、全部の学校でこういう調査をやってくださいというふうに総理自身もやはりお願いすべきではないんでしょうか。一言お願いします。
○国務大臣(野坂浩賢君) 私が道路の管理者でございますので、私の方から先に答弁をさせていただきます。 おっしゃっておりますように、七十一校についての問題点は概要を御報告申し上げましたが、全国で二万五千ございます。したがって、全国の各市町村、自治体、学校関係者、警察その他には連絡をしております。自治省にも文部省にも御協力をいただいて全国に連絡をしておりますので、各自治体はそれに呼応してやっていただくだろう、教育関係者も関心を持ってあろう、こういうふうに考えておりますが、あわせて全国の皆さん方の通学道路については点検するように示達いたしたい、このように考えております。
○国務大臣(村山富市君) もうお答えする必要もないかと思いますけれども、これは通学する児童の安全の確保のためにやられるわけです。したがって、七十一校のモデル校をやった、いろんな角度からやって問題点が整理をされた、そういうものをやっぱり全国に公表して、そしてそのモデル校で実施をした実態を踏まえた上で全国的にやってほしいという指導を私はいたしておると思いまするから、全国で各市町村がそれを体して取り組んでやってくれるものだというふうに思いまするし、またやっていただきたい、そのための努力はしなきゃならぬというふうに私は思います。
○荒木清寛君 最後に、時間もなくなりましたが、震災の特に医療対策につきましてお聞きをしたいと思います。 大震災の後遺症で悪夢や不眠症に悩まされ、無感動になったり暴行的にもなる心的外傷後ストレス症候群、PTSDというふうに言われているそうですが、そういう症状に襲われる被災者がふえているという報告、また報道が相次いでいるわけであります。この点、私、参考にすべきはいわゆるアメリカのFEMAでないかと思いますが、ロス地震の際にこのFEMAは、心のケア対策のために三十六億円を投じて、最盛期では六百人もの心理学者を動員してこの対策に当たったということであります。 私、厚生省からも「兵庫県南部地震に係る精神科医療体制の確保について」という書類をいただきましたが、このFEMAの対応と比べますと、この地震の規模から見ても極めて不十分であるという、そういう認識を持つわけでありますが、この点、現状認識と今後の対応についてお聞きして、私の質問を終わります。
○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。 避難生活が長引くとともに、今、先生御指摘のような障害が出てくることは私どもも十分注意をしております。今まで保健所あるいは精神科の先生やソーシャルワーカーの皆さん、あるいは地元医師会の御協力をいただいてそれなりに措置をしてまいりましたし、また児童精神科医や心理判定員等の人たちにも活躍していただいて児童についてもそれなりにやってまいりましたが、決して十分とは思っておりません。 今後、地元の医療機関の復興にあわせて、保健所あるいは精神医療機関との連携を図りながら、地域における精神保健対策への取り組み体制を整備していくことが重要と考えております用地元自治体と十分な連携をとりながら、被災者の皆さんの心の健康の確保に努めてまいるつもりであります。
○委員長(坂野重信君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(坂野重信君) 次に、高崎裕子君の質疑を行います。高崎裕子君。
○高崎裕子君 最初に、阪神大震災で亡くなられた方、遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。 私も先月の末に神戸市など被災地に行ってまいりましたけれども、その被害の甚大さに胸を痛めて帰ってまいりました。そして、被害を最小限に食いとどめるのが政治の責任であるということを改めて深く胸に刻んでいるところです。そういう立場で質問をしたいと思います。 まず総理大臣にお尋ねいたしますけれども、震災により障害者や高齢者の方がたくさん亡くなられました。障害者は避難所の生活の中で、入浴できない、トイレも使えない、段差があるため車いすで入れない、情報が伝わらないなど、限界を既に超えています。また、障害の子供を抱えて避難所には行けず倒れかけた家で生活をしているということなど、災害弱者の救済、防災対策の問題が浮き彫りになりました。 総理は障害者対策本部長です。一つは、障害者基本計画の中でも防災対策が触れられてはいますけれども、これをもっと抜本的に見直すことが必要であると思います。そしてもう一つ、二年前に私の質問の中で、国土庁長官が災害対策基本法の根幹である防災基本計画、この見直しを約束されましたが、私はこの中に障害者など災害弱者対策をきちっと明文化すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今回の阪神・淡路大震災で障害者等の弱い立場にある方々が深刻な被害を受けた。本当に残念でございますし、心の痛む思いがいたします。 私は、閣議等の機会あるたびに、緊急対策本部でもそうですが、やっぱり一番配慮しなきゃならぬのは高齢者や身障者や乳飲み子を抱えたお母さん方やら自分で自由に動けない方々に対する配慮が必要だ、そういうものに対してはきめ細かな配慮をしてほしいということを重ね重ね申し上げてきたところであります。 今、お話もございましたように、平成五年三月に策定いたしました障害者対策に関する新長期計画の中で、二十一世紀に向けての障害者のライフステージのすべての段階において幅広い施策が講じられるような方向というものが示されているわけです。この中にも防災についていろいろ書いてありますけれども、しかし今回の経験というものに学んで、私は見直しをするところが必要であれば見直しをして、そして一層充実したものにしていく必要がある、障害者に対する対策も不足する部分があれば十分に充足をして万全を期していく必要があるというふうに考えています。
○高崎裕子君 防災基本計画についても一緒に。
○国務大臣(村山富市君) ですから、今申し上げましたように、防災基本計画等についてもこの経験に照らして見直しをする必要があり、是正をするところがあればそれは当然やるべきであるというふうに考えております。
○高崎裕子君 これはもうぜひ抜本的に見直しをよろしくお願いいたします。 次に、共同作業所の被害ですけれども、これも大変深刻で、災害復旧の補助の対象となっていない社会福祉法人の授産施設に対して三分の二の補助の特別措置が行われました。これに準じて、倒壊し再開する作業所には再開援助金をぜひ出していただきたいというふうに思います。 これ神戸市が実は再開準備金を出したいと述べているわけですから、国も一緒にこの再開援助金というものを出していただきたい。同時に、開所に向けて活動しているところには運営補助金を交付していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 今回の震災によりまして、地元から来ております報告によりますと、兵庫県において小規模作業所で建物の被害を受けられたところが、全壊十カ所、半壊八カ所、全部で九十九カ所あるうちでございますが、現在運営しているところが六十七カ所、一部運営が二カ所で休止が三十カ所というデータをちょうだいしております。いずれにいたしましても、多くの方々が被災された中で、障害者の方々の福祉を確保することは極めて重要だと考えております。 共同作業所について国から支援すべきじゃないかという御提言、この間も実は下村先生初め大勢の先生方から御要望いただいておるのでございますが、必要な基準を満たしていないため、いろんな形態もあるわけでございますが、なかなか国庫補助の対象とはなり得ません。したがいまして、直接復旧のための施設とか設備整備への補助はなかなか難しいわけでございます。ただ、運営費に対する助成は、小規模作業所として今後とも継続される場合には引き続きその対象としていく考えでおります。 なお、小規模作業所の再建に当たっては、公的な助成が受けられる授産施設の分場とかデイサービス事業等として整備できないか、あるいはまたそれまでの臨時的な対応について具体的な方策がないか等、地元の自治体とも協議して、構想がまとまるようであれば積極的に支援をしてまいりたいと思います。 ただいま神戸市のお話をお聞きしましたから、また連絡をとってみたいと思います。
○高崎裕子君 これは神戸市が進める再開援助金ですから、国としてもぜひ連携してやっていただきたいというふうに思います。 それから次に、障害者の兵庫県の中学と高校の卒業者というのは合計で七百十三人になりますが、雇用対策、それから施設への入所などの対策、そのほか教育、福祉、医療対策について、厚生、労働、文部、通産、それぞれ関係大臣に答弁をお願いいたします。
○国務大臣(井出正一君) 私ども、地元からの報告は、ちょっと中学校の方が入っていないのかもしれませんが、兵庫県下の養護学校高等部のこの春の卒業予定者は四百八十三人とお聞きしております。 この皆さんの卒業後の進路ですが、企業への就職のほか、それぞれの能力や適性その他の条件を総合的に勘案して、授産施設等への入所及び適所、さらに在宅サービスの提供等必要な福祉サービスを提供しなくちゃならぬと考えております。 精神薄弱者等の方々で施設入所が必要な場合には適宜入所措置がとられることとなりますが、今回の震災による緊急入所で既に定員を超えておりましても今後とも定員を超える入所を認めるとか、あるいは入所者の数が施設の収容能力を上回る場合には近隣の市町村や近隣の都道府県の福祉施設において受け入れる等、弾力的な措置を講じてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、今般の震災により施設への入所を含めて養護学校等の卒業予定者に対する福祉サービスに支障を生じないよう、県や地元の市町村と連携をとってまいるつもりであります。
○国務大臣(与謝野馨君) 今回の阪神・淡路大震災により卒業生の就職に支障が生じないよう、閣議において労働省を初め関係各省に内定取り消しの防止に関して取り組みを要請いたしました。企業側に対しては、三つの経済団体を訪問し、新規学卒者の採用内定取り消しの防止及び未内定学生の円滑な就職を要請したところでございます。 特殊教育諸学校等の卒業生についても特段の配慮が望まれるところであり、このため関係教育委員会において労働福祉関係機関との密接な連携を図るとともに、文部省としても関係省庁や教育委員会とも連絡をとりつつ必要な支援をしてまいりたいと考えております。
○国務大臣(浜本万三君) お答えいたします。 障害者の問題につきましては、健常者に比較をいたしましてさまざまなハンディを負っておられますので、一般労働者の対策に加えまして一層配慮が求められておるものと思います。 先般も被災に伴いまして障害者団体から要望もございましたので、その要望も踏まえまして、雇用継続の問題、再就職の問題、新卒業者の問題について次のような対策をとっております。 まず雇用継続に重点を置きました対策といたしましては、雇用調整助成金の活用を図るとともに、納付金制度に基づく助成金の活用など、障害者の雇用継続に対する支援を図りながら、被災事業所に対する雇用継続の協力要請を行っておるところでございます。 再就職の問題につきましては、雇用保険失業給付によりましてまず生活面の保障を行いますとともに、特定求職者雇用開発助成金等、各種の助成措置の活用を図りまして、きめ細かな情報の提供、相談の実施等を通じまして再就職の促進を図っておるところでございます。 また、新卒者につきましては、きめ細かな職業相談に努めますほか、雇用調整助成金の対象といたしますとともに、職業能力開発も機動的に実施するなどによりまして雇用の安定に努めておるところでございます。
○国務大臣(橋本龍太郎君) 障害を持っておられる方々がその障害の状況というものを前提にしながら、そのハンディを超えて健常者と公平な就労の機会を持つことが大切であることは十分認識しているつもりであります。 そして今、労働大臣からもお話がありましたけれども、さまざまな施策を用意され、また事業主に関しましても、労働省におきまして事業主の負担に基づく身体障害者雇用納付金制度あるいは特定求職者雇用開発助成金制度等を設けて障害者の雇用促進を図っておられます。 我々の役目は、健常者であると障害者であるとを問わず、事業の再開に向けて全力を挙げ、結果として雇用の機会が拡大できるように努めることだと考えておりますし、今、被災地において一番必要なものは、一日も早いそれぞれの事業場の再開に向けての努力、それに向けて全力を尽くしたいと思います。
○高崎裕子君 それでは次に、総理にお尋ねいたします。 人間は必ず老いを迎えます。今、人生八十年と言われる時代になっております。生きがいと健康づくりのため、高齢者がそれまで培ってきた豊富な知識だとか経験を生かして多様な社会活動をする、こういうものを通して豊かな老後を送るということは大変すばらしいことだというふうに思うんです。そういうことに対して国としても力を尽くすべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員から私は言われたとおりだと思います。 これはお互い年をとっていくわけでありますし、年をとれば、私は時々ウルマンの「青年とは」という言葉を使わせてもらいますけれども、それは気持ちは若くたって肉体的には相当やっぱり弱くなっていくわけですから、したがってそういう高齢者の方々の医療やら年金やら福祉やら、あるいはこれからまた大きな問題になります介護やら、そういう制度をきちっと整備していくことはもちろん大事なことでありますけれども、しかし年をとっても私は社会のためになっていますと、社会のために何か役立っているということが精神的には大きな生きがいになるというように思いますから、そういうことが可能になるようなやっぱり社会的な条件というものをつくっていくことも大事ではないか。 例えば講習をしたりあるいはいろんなことをお互いに指導し合ったりなんかするようなことも大事なことだと思います。これは何といってもやっぱり人生を長く経験してきているわけですから、我々には及ばない豊富な経験も持っていますしまた知識も持っていると思いますから、そういう経験や知識が社会的に活用されて生かされていく、そういうことができるような条件というものを社会的にどうつくっていくかというようなことも大事なことだと思いますから、そういう面についても大いに配慮をしてやっていかなきゃならぬというふうに思っています。
○高崎裕子君 国として本当にそういう立場で力を尽くしていただきたいと思います。 さて、具体的にお尋ねいたしますけれども、厚生大臣、老人クラブの役割と活動についてお聞きいたします。
○国務大臣(井出正一君) 老人クラブは、地域の特性を踏まえ、健康、友愛、奉仕という三大運動を中心に、高齢者の豊富な人生経験や知識、技能を生かした各種活動を総合的に実施しておられる団体であり、活動であります。 活力ある高齢社会を構築していくためには、高齢者が相互に支え合うとともに社会活動に積極的に参加できるようにすることが重要でありまして、地域社会の中で積極的な活動を展開している老人クラブに厚生省としても大いに期待をしているところでございます。
○高崎裕子君 老人クラブの活動向客というのは四本柱というふうに言われておりますが、その中身について御説明いただきたいと思います。
○政府委員(阿部正俊君) 簡単に御説明いたします。 今、大臣が申し上げましたように、健康、友愛、奉仕活動、趣味、生産活動、伝承活動とかなり幅広いものに及んでおりまして、個別具体的に御説明するのは時間を要しますので、簡略に以上三点だけ、要点だけ申し上げました。 以上でございます。
○高崎裕子君 総務庁は、高齢者同士の相互支援活動や社会奉仕活動を活動の中心とする老人クラブに対してのみ補助金を交付せよと、こういう勧告を行いました。 私は、北海道老人クラブ連合会の伊藤会長、藤林事務局長、そして札幌老人クラブ連合会の川口事務局長にもお会いをしていろいろ勉強させていただいたわけですが、六十歳からが真の人生だと、そして教養、趣味、健康、ボランティア、今言われた四本柱の活動ですね、こういうことをやっていないクラブはないんだと、これらの活動というのはもう相互に関連があって切り離すことができないと、こう言われました。 社会奉仕活動をするクラブにのみ補助金を交付するということでは、健康、生きがいづくりの活動を軽視するものになるわけで、今言われた四本柱の活動でこれは補助していくべきだというふうに考えますけれども、厚生大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 厚生省といたしましては、老人クラブの活動については、地域の特性を踏まえ、ボランティア活動あるいは生きがいを高めるための各種の活動等が総合的に展開されるよう指導してまいってきたところでございます。 老人クラブといたしましても、このような自主的な取り組みを一層強化するために、財団法人全国老人クラブ連合会を中心として、昨年八月に新たな老人クラブづくりを目指す発展計画を策定し、その普及啓発に積極的に努めていらっしゃるところであります。 今後の高齢社会におきましては、老人クラブの社会貢献活動がさらに推進されることが重要だと考えておりまして、今回の勧告の趣旨も踏まえて全国の老人クラブに対し、その自主性を尊重しつつ、さらに充実されるよう指導してまいりたいと考えているところであります。
○高崎裕子君 それで、大臣にもう一度確認したいんですけれども、老人クラブの活動というのは、今言われた健康、友愛、それから趣味、ボランティア、さまざまな活動、四本柱の活動が相まって行われているわけで、これを切り離すことができないという点で、今、総務庁の勧告を受けて自主性を尊重してというふうに言われましたが、特にこの活動をもっと広げる、そしてこの四本柱の活動という従来の活動に対して厚生省としてはしっかり補助をしていくという考えで臨んでいただきたいというふうに思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(井出正一君) 四本柱は極めてみんな重要だと思います。しかしその中でも、指摘もされましたわけですが、社会奉仕活動というのは特にまた重要でありまして、その四本柱もまさに社会奉仕活動に向けてももちろん発揮できるわけでございますから、そういった点を十分考えた上でそれぞれの活動をやっていただければ従来どおりの補助はできる、こう考えておるところであります。
○高崎裕子君 のみということではなくて、総合的にということで従来どおりという考えであるということで間違いありませんね。
○国務大臣(井出正一君) 具体的な問題につきましては、事前に補助金の執行にかかわる問題につきまして通知あるいはヒアリングもいたしながら、今申し上げましたような方向に重点的といいますか、総合的にやっていただけるような活動をぜひしていただきたいと思っております。
○高崎裕子君 新ゴールドプランでも老人クラブ活動が重視されているということで、むしろ単位老人クラブへの助成金の引き上げ、特に市町村老人クラブ連合会活動促進費というのが平成二年に創設されてから一度も単価アップされていないわけですね。活動する上では事務所とか事務局体制というものを設置してほしいという要望も大変強く、その設置強化を図るということが大変切実なわけで、単価アップを含めて補助の拡充を図るべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 確かに御指摘のとおり、新ゴールドプランにおきましても老人クラブの活動は重要な位置を占めているところであります。 したがいまして、厚生省といたしましては、老後の生活を豊かなものにするとともに、活力のある高齢化社会を構築していくためには老人クラブの役割は極めて重要でありますから、大変厳しい財政状況ではございますが、必要な予算の確保に努めてまいるつもりであります。
○高崎裕子君 今、平成七年度の予算ですけれども、平成八年度に向けて、具体的には新規要求も含めてここはぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 概算要求の時期までに検討させていただきます。
○高崎裕子君 ぜひよろしくお願いいたします。 次に、付添看護の廃止問題についてお尋ねいたしますが、付添看護を廃止する目的と、それから九四年の十二月一日に新看護体系への移行にかかわっての調査が行われましたが、その調査結果について御報告いただきたいと思います。
○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。 付添看護は、患者の費用負担が重いこと、また患者個人の雇用によるため医療機関のスタッフとの連携がとりにくいことによりサービスの質の確保の上で問題があること等が指摘されてまいりました。こうしたことから、付き添いを必要としない看護・介護体制を早急に確立すべきとの医療保険審議会の建議等を踏まえまして、原則として平成七年度末までに付添看護を解消することといたしまして、昨年そのための健康保険法の改正を行ったところであります。 付添看護解消プログラムを開始して二カ月たった昨年十二月一日現在の調査をしたわけですが、それによりますと、これは都道府県にお願いしたわけですが、付添看護をつけられる病院四千四百カ所のうち約二割の八百カ所が付き添いを必要としない看護体制へ移行しておりまして、また一割弱の約三百五十カ所が付添看護解消のための計画を立てて解消に取り組んでいることとなっております。 これは初期段階の調査でありますが、これで評価をまだ下すことは難しいと思いますけれども、しかし二カ月という極めて短い期間を考えれば、前向きに取り組まれているものと考えておるところでございます。
○高崎裕子君 今、大臣は前向きに進んでいる、取り組まれているというふうに言われていましたけれども、これはもう現実の実態と全く反している。今御説明ありました付添看護廃止の目的ということからは、まさにこういうその他看護の病院こそ移行をするんだということであるのに、そういう病院がちゅうちょしているというところに実態があるわけなんです。 東京の保険医協会の調査でも、その他看護病院で付き添いを廃止したいというふうに言いながら、七七%が解消は難しい、こう回答しているわけです。私の地元の札幌で、保険医会など医療関係者からもお話を伺いました。勤医協月寒診療所というところでは、じん肺とかうつ病の高齢者の患者、がん末期の重症患者が多く入院しているんですが、夜間俳回で頻繁にコールをする。もうこうなると看護婦一人当直ではとても対応できず、ここでは付き添いがつき、五、六人になっている。ここで付き添い廃止にすると、毎月九十万から百十万の持ち出しになってくる、赤字になっていくということで、とてもそれではやっていけないと。 今度の付き添い廃止は、結局こういう中小病院とか有床診療所を無床化する、あるいは廃院に追い込む、また老人病院への移行へと追い込むものであるということは、もうこのわずかの中でもはっきりしているわけで、付き添い廃止によって、重症あるいは手のかかる患者が病院から追い出される、また入院させてもらえないという深刻な実態というのも私どものいろいろお聞きした中でも浮かび上がっております。廃止の目的というのは、もう逆に、達することがなく、看護婦とか患者、家族の経済的、精神的そして肉体的負担の方が大きくなっている。 ですから、私が言いたいのは、条件を整えないままの付き添い廃止というのは実態に合っていないということがこれだけはっきりしたわけですから、改めて厚生省としては調査をし、実態を踏まえて、例えば看護基準の大幅引き上げとか診療報酬の改善などの追加措置、それから看護職員の大幅増員、そして付き添い廃止の期限の延長など、これはもうぜひ検討すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 先ほど私どもの評価を申し上げたんですが、先生の御評価とはちょっと違うようでありますが、とはいいながらも、私どもといたしましては、付添看護の解消は我が国の医療保険制度の長年の懸案でございまして、昨年の十月の診療報酬改定におきましても、新看護体系の創設やあるいは解消計画を策定した場合の加算など、付添看護の解消のためできる限りの支援措置を講じているところでもございます。 付添看護の解消にはもちろん医療機関等に御努力いただかなければならない問題もたくさんあるわけでございますが、厚生省といたしましては、こうした関係者の皆さんの協力をいただきながら、平成七年度末の解消の実現に向けてやはり全力を挙げて取り組んでまいりたい、こういうつもりでおります。
○高崎裕子君 ですから、私が今一番お聞きしたいのは、こういう実態をお示ししたわけですから、改めて来年の診療報酬改定に向けて、ことしの十月、十一月がそれに向けての山場の作業に入っていくと思うんですけれども、それに向けて厚生省は新たに実態調査をして、それを踏まえてこの診療報酬の改定に追加措置をするというような考え方でぜひ検討していただきたいということなんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 来年の春、四月ですか、診療報酬の改定がまた来るわけでございますから、それに向かっていろんな調査なりをしなくちゃならぬことは、これは当然だと思います。
○高崎裕子君 調査を踏まえて、加算措置など実態を踏まえたそういう追加措置ですね、そういうことをぜひ検討していただきたいということなんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(井出正一君) いろんなきっと数字が出てくると思いますから、それを中医協の先生方を初め専門の先生方に御検討をいただくつもりであります。
○高崎裕子君 それでは次に、阪神大震災にかかわってお尋ねをしたいと思いますが、まず仮設住宅の問題です。 今度の大震災は規模においても被害においても未曾有のものになっております。私の地元の北海道はこれまで三回も大きな地震を体験いたしましたが、この震災とは比較にならない被害でありました。それでも被災者、被災自治体にとっては大きな課題がたくさんありました。それだけに救助の不備、復興の諸問題というのが大きくクローズアップされているというふうに思います。着のみ着のままでのテントや避難所での生活はもう五十日に及んでいるわけです。 ここは総理にお尋ねいたしますが、冷たい床板に段ボールだけ、そして毛布二枚をかぶり体を丸めて寝ている老人、本当に私、胸が詰まる思いがいたします。こういう生活をもう五十日も続けていらっしゃる。仮設住宅四万戸完成に四月いっぱいということでは百日を超えてしまうわけですね。この点どのように受けとめられていらっしゃるか。政治の責任を総理としては感じませんか。
○国務大臣(小里貞利君) 仮設住宅の建設は、お話がございましたように、緊急でかつまた多大でございました。それだけに相当な課題を背負い込んでこれに着手をいたして、これが早期完成に向かって鋭意関係筋、全知全能を絞って取りかかっておるところでございます。 御案内のとおり、まず用地の確保あるいは生産資材の確保、そしてまたそれらの搬入あるいはまた現場におきまする作業員等々、あるいはまた電気、ガス、水道、取りつけ道路等々ライフライン関係等、さまざまな仮設住宅に必要な条件整備が非常に複雑多岐にわたってございます。 しかしながら、そういう中におきましても、御承知のとおり、また順次御報告も申し上げてまいっておるところでございますが、その生産資材の確保も既に三万八千戸を確保いたした現段階でございます。あるいはまた、先ほど申し上げました作業員等におきましても、これは現段階におきまして御理解いただく意味で申し上げるところでございますが、直接現場のメーカーに話を聞きますと、二戸当たり少なくとも経験のある人が二人、三人、そして一般的作業員が十人前後必要である、そういう一つの基礎計算からいたしますと、全体で五十万人前後は取りかからなければならないし、また取りかかっておりますと。さらにまた、先ほど申し上げましたライフライン関係等で電気、ガス、水道あるいは取りつけ道路等々で十万から十五万人取りかかっておりますと。そういうような話でございまして、しかしながらそれにいたしましても、お話のとおり、これが早期完成に向かってスピードを最大限に上げまして取りかかっておるという状況でございます。 なおまた、政府といたしましても、地元の県、市とも連携いたしまして、直接これが担当責任者を設定いたしましてもう連日のごとく建設促進を督励いたしております。
○国務大臣(村山富市君) 今、小里国務大臣から現状についての報告があったわけでありますが、私も五日の日に神戸市で慰霊祭がございましたから、それにお悔やみを申し上げるために参りました。避難所も回っていろいろなお話を承ってきましたけれども、比較的やっぱりお年寄り、年配の方が多い。言われることは、早く仮設住宅に入れてほしいという希望が大変強いですね。私は、ある意味では当然のことだし、もういろんな角度から考えてみてぎりぎりのところまで来ているのではないか、こういう感じがいたします。 ただ、入っている方々の希望を聞いてみますと、やっぱり住んでいたところから離れたくない、こういう希望もございますし、それは希望どおりのところにそれぞれ仮設住宅がつくれればいいけれども、そうもいかない土地の事情もあると思いますから、可能な限りそうした方々のニーズにおこたえができるような工夫もしながら、それはもう一日も早く生活環境を改善して少しでも落ちついた生活ができるような状況をつくっていくということは当然のことだというふうに思っておりますから、今、小里担当大臣からも答弁がございましたように、これはもう総動員をして全力を挙げて今取り組んでおるということだけははっきり申し上げておきたいというふうに思います。
○高崎裕子君 それで、重ねて総理にお尋ねいたしますけれども、総動員をしてもこの四万戸を完成するまでに被災から百日以上かかっているというところに私は問題があるというふうに思うんですね。災害救助法というのは、二十日以内に建設しなければならない、こううたっていて、規模が大きいから最小限度の延長ということは書かれていますけれども、それでもできる限りそれは避けなさいということになっているんです。 そこで、総理は今、ぎりぎりのところにもう被災者は来られているし、一日も早くというふうにおっしゃっておりました。三万戸について三月いっぱい、四万戸は四月いっぱいというふうに言われておりますけれども、この三月いっぱい、四月いっぱいという時期を少しでも早めるということに全力を挙げていただきたいというふうに思うんですけれども、その点いかがですか。
○国務大臣(村山富市君) これは県やら市等地元と十分相談をし、業者とも十分相談をし、もうあらゆる角度から関係者が集まって相談をして、そしてぎりぎり三月いっぱいまでには三万戸をつくろう、そして追加されました一万戸についても可能な限り四月いっぱいに完成するようにつくろう、こういう方向でもう日夜不眠不休で今やっていただいています。 私もあの現地を見ましたけれども、それこそもう本当に一生懸命関係者の皆さんには御努力をいただいているわけです。これは一日も早くできることがいいに決まっていますから、したがってその目標に向けて一日でも早く完成できるようにさらに督励をして努力していきたいというふうに思います。
○高崎裕子君 希望者全員を入れるというふうに言っておりますけれども、これ四万戸でも全く不足しているわけです。土地の確保ということが私はネックの一つになっているというふうに思うんですが、この際、一つは兵庫県下の国有地を改めて徹底して洗い出すということが極めて大切だと。我が党の上田議員の質問に小里大臣は、あと五千戸分は六十ヘクタール、そして国有地は百二十ヘクタールあると答弁されております。二月二十七日現在で六十一ヘクタール使用、七千百五十戸分ということになっております。 残っているのが北区の外れなんですね。長田区とか灘区、あそこから見ますともう本当に北の外れ、道場というところはもう本当に遠いところなんです。 例えば大学の校庭、小中学校はこれは無理としましても、現在避難所に使われている大学の校庭について検討できないのか。また、神戸製鋼などの大企業も提供しているというふうに聞いております。民営化されたJR、NTT、こういう大きな土地所有者の提供を求めるべきだというふうに考えますけれども、この点いかがですか。
○国務大臣(小里貞利君) もうまさに用地の確保、提供については議員からおっしゃるとおりでございます。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 先般来しばしば申し上げておりまするように、国有地も最初三百二十ヘクタールと申し上げましたけれども、その中で兵庫県域で百八十ヘクタール、しかもその中におきまして神戸市内において四十ヘクタール前後と、こういう概数を説明申し上げてまいっているところでございます。したがいまして、今日まで三万七千五百戸前後の計画を立てましたけれども、それに関係する用地が約九○%は国と公有地でございます。大まかに申し上げまして三万三千戸前後かと思っておりますが、そういう状況でございまして、さらに大体ざっと申し上げまして二千五百戸前後相当分の土地が今その選定中でございます。 それに対しまして国有地といたしましても、先ほど申し上げました百八十ヘクタールの中におきまして百二十ヘクタール前後が残っておりますから、できるだけ御指摘の自分たちが住んでいた地帯に建ててほしいという希望が原則的にかなえられるように地元の市で調整中である、こういうふうに承っております。
○高崎裕子君 ですから、それでも遠いところが多いということでの洗い直しで努力していただきたいんです。 あと、今言った大学の庭、それから大企業、JR、NTT、これについても努力をしていただきたいということで、この点いかがですか。
○国務大臣(小里貞利君) 公有地の関係については、先ほど申し上げたとおりでございます。 しからば大企業、企業と申しますか企業関係はどうかということでございますが、この方面も相当相談をしてまいりました。現在の段階におきまして八社、面積におきまして八・五ヘクタール、それに建てまする予定戸数が一千三百戸という状況でございます。 JRそのほか公有地につきましても、可能な土地は鋭意相談を申し上げております。
○高崎裕子君 この点はもう土地がネックですから、最大限努力をしていただきたいと思います。 そして、それでも不足をするわけですね。しかし今、大臣が繰り返し言われました、総理も言われました、被災者は自分の住んでいるところから近いところへという希望が極めて強いわけです。それを私は当然のことだというふうに思うんです。だからこそ私たちが言いたいのは、私有地の活用、これを求めているわけですが、私有地の活用状況と契約内容についてお聞きします。
○国務大臣(小里貞利君) 今、先生がお尋ねの私有地の活用というのは、私有地を提供いただきましてそして本来の仮設住宅の建設方針に従って建てるという場合と、そうではなくて罹災者が私有地を持っておりますよと、だから私の私有地の上に仮設住宅を建ててくれないかという場合とはおのずから区分があるわけでございまして、その前段の方であろうと思うのでございますが、いわゆる私有地を提供してもらって本来の仮設住宅を建てる方針に従って建てる、したがいまして提供したその地主に必ずしも入っていただくという前提ではございませんよという意味のお尋ねだろうと保思うのでございますが……
○高崎裕子君 私有地の活用状況と契約内容です。
○国務大臣(小里貞利君) 私有地も御相談申し上げております。
○高崎裕子君 箇所数、面積、戸数を教えてください。
○国務大臣(小里貞利君) そんなふうに明確に聞いてもらうとわかるのでございますが。 では申し上げます。民有地が六十八カ所でございます。戸数にいたしまして四千三百十四戸。以上でございます。
○高崎裕子君 特にひどいのが神戸市の長田区なんですけれども、避難所にいる方が約二万人、そしてその他、食料だけ提供を受けている方が二万三千人ということです。しかし、四万戸計画のうち長田区にはわずかに四百二十二戸しかないわけです。繰り返し言いますが、私有地を利用するということが本当に必要だと。北海道では一昨年の奥尻の地震のときにやっているわけですけれども、奥尻の場合に六〇%が私有地を利用しているんです。その方法は、自治体が借り上げ、賃貸契約をしてその上に仮設住宅を確保するということなんです。こういう形で確保していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(小里貞利君) 大変望ましい姿をお述べになっていらっしゃると思うんです。 私どもも、幾ら厳しい条件がありましても可能な限り罹災者の希望せられる方向を大事にしながら対処いたさなければならないことは十分わかっておるわけでございますが、今お話しの神戸市内におきまする特定の土地などについては、御承知のとおり、既に市街地の再編事業も始まりました。土地区画整理事業も始まりました。それらも横にらみしながら、市当局におきまして仮設住宅のその望ましい位置、望ましい箇所等を選定、調和しながら進めていただいておると、かように認識をいたしております。 なおまた、今後とも可能な限りその方向で調整努力をいたさなけりゃならぬと、かように思っております。
○高崎裕子君 そうすると、これはもう一回小里大臣に確認したいんですけれども、自治体が民有地を借り上げて、そして賃貸契約をして仮設住宅を建てるということで、そういう方向で確保するということでよろしいわけですね。
○国務大臣(小里貞利君) そのとおりでございます。
○高崎裕子君 それでは次に、復興対策に関連してお尋ねいたしますが、北海道の地震のたびに私も復興制度に乗らないそういう問題点というのを何度も指摘したわけですけれども、今度の震災というのはもう未曾有の被害額というふうになっているだけに、この問題というのは一層重大な問題があるわけです。激甚指定だけでは自治体、住民負担というのは膨大となる、特別立法等でそれでも救済されない問題がかなりあるわけです。 なぜ各種施設に対し少なくとも激甚災並みにしなかったのかという問題があるんですけれども、運輸大臣、港湾で特別立法の対象となったものとならなかったもの、これは何でしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 特別立法の対象にならなかったものは、民間所有の埠頭についてはなっておりませんが、これは開銀の長期低利融資で措置をいたしております。 その他、一般岸壁につきましては激甚災の適用でございますし、神戸市埠頭公社につきましては特別立法で八〇%の措置、残りも自治省からの迂回という形になりますけれども、地元負担がかからない形になっておりますし、クレーン、それからヤード等につきましては無利子融資等の措置をして手厚くいたしておりますので、自治体も国の措置に対しては現在大変満足しておるというふうに聞いております。これも、村山総理からの強い指示でそういう手厚い措置をいたしております。
○高崎裕子君 運輸大臣、神戸市の上屋、これは埠頭用地ですね。これは補助なしということですね、公共港湾施設。
○国務大臣(亀井静香君) これ等につきましては無利子融資等を検討いたしております。
○高崎裕子君 今、無利子融資というふうにお話が出ましたけれども、この神戸市の上屋の被害というのは実は六百六億円、これは私、地元に行ってお伺いしたんですけれども、それからヤードが八十一億円と、合計で七百億円という実に膨大な被害額になっているんですね。 無利子融資といってもこれは融資ですから、補助の対象外である、補助なしであるということははっきりしているわけで、この点は私はやっぱり全く救済されていないというふうに思うので、この点一体、大臣、どうするつもりでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) これにつきましては交付税等の措置をきちっとやりますので、実質的に市の負担がなくなってくるものと考えます。
○高崎裕子君 今、運輸大臣から交付税措置というふうに言われました。 自治大臣、この交付税措置ですけれども、私は激甚災並みにすべきだというふうに思うんですけれども、この点はぜひそうしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 今、御指摘の港湾施設の被害でございますけれども、これは地方公営企業として神戸市がやっておるものでございます。公共の埠頭、上屋、荷役の機械等のいわゆる港湾機能施設につきましては、今回の被害が委員御指摘のように大変大きいわけでございますので、関係省庁とも協議をいたしまして、荷役機械につきましては特別の補助制度を創設することといたしました。 その残余の額につきましては、運輸大臣も申し述べられましたように、先ほどのいわゆる一般会計からの特別の繰り出し及び一般会計に対します特別の財政支援措置を講じまして、施設の早期復旧、財政負担の軽減を図ってまいりたいと存じております。
○高崎裕子君 今、自治大臣は、上屋のほかにクレーン、荷役の話もしていただいたんですけれども、次にクレーンのことで運輸大臣と自治大臣にお尋ねいたします。 クレーンもこれは特別立法で補助というふうにはなっているんですけれども、二分の一の補助にすぎないわけですね。こういうものを含めると市の負担というのは実に七百四十億円に上るわけです。それに加えて、埠頭公社も特別立法で見たというふうに言われますが、クレーンなど三百七十億円が対象外になっているわけです。合わせると一千二百億円、これが自治体負担となる。特別立法したからと言うけれども、もう大変なことになっているわけです。 もう一度お聞きしますけれども、これは予算補助それから激甚災並みの交付税措置ということを含めて財政対策をすべきだというふうに思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 先ほども申し上げましたように、自治体といたしましても港湾の復興以外にも多大な支出を要する状況になっておるわけでございますので、私どもとしては、神戸市、兵庫県とも詳細な打ち合わせをいたしまして、実質的に負担のかからない措置をこのたびとったわけでございます。 今、委員御指摘のようなクレーン、ヤードにつきましても、先ほども申し上げましたような無利子融資等含めて、また、残り、市が当座負担するものにつきましても、交付税措置等で実質的な負担がないという形で措置をいたしておりますので、委員ひとつ、市の当局者、県によくお話を聞いていただけば、自治体としてこのたびの措置に十分満足していただいているということが御理解をいただけると思いますので、よくひとつ市の方に聞いていただきたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 公営企業は公営企業全体としてとらまえていただかなくてはならないわけでございます。 神戸市の場合は、上水道、簡易水道、工業用水道、都市高速鉄道、一般交通、港湾整備、市場、下水道、病院、屠畜場等それぞれ公営企業をやっておるわけでございます。これは全体の中におきまして財政負担あるいは国庫補助を行うわけでございますから、その残余について起債を起こし、さらに交付税措置をして財政運営に支障のないような方途をやっていきたいと考えておるわけでございます。
○高崎裕子君 それでは次に、鉄道の問題です。 鉄道復旧対策として鉄道軌道整備法、これを適用することにいたしましたけれども、その補助内容と八社の被害額についてお尋ねいたします。
○政府委員(戸矢博道君) 先生もお尋ねでございますように、鉄道施設の復旧につきましては、鉄道軌道整備法に基づきます補助、それから開発銀行からの災害復旧融資というものによりまして支援をするということにいたしております。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 それから今おっしゃいましたように、全体では三千五百億ほどの被害でございますが、今回第二次補正予算におきましては七事業者、百九十八億円を計上したところでございます。七と申しましたのは、神戸新交通につきましてはインフラにつきましてとりあえず復旧を行いますので、六年度の第二次補正についてはとりあえず計上をしていないという状況でございます。
○高崎裕子君 八社の被害額は幾らでしょうか。
○政府委員(戸矢博道君) 申しわけございません。八社の関係で千五百八十三億円でございます。
○高崎裕子君 それぞれの内訳はどうですか。
○政府委員(戸矢博道君) 神戸市関係でございますが、市の交通局が二百億円、神戸高速鉄道が三百八十億円、神戸新交通が六十億円、日本貨物鉄道二十億円、阪神電鉄七百億円、山陽電鉄七十億円、神戸電鉄百五十億円、北神急行が三億円でございます。
○高崎裕子君 地下鉄の国の補助というのはこれ四分の一だけなんですけれども、これは大臣、なぜわずか四分の一だけになったんでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 現在の制度ではそういうことになっておるからそうなっておるんです。
○高崎裕子君 厚生大臣に伺いますが、水道、それから国立病院の補助というのは、これはどうなっていますでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 水道は、今回の特別立法におきまして、特定被災地方公共団体である市町村が経営する水道事業等の水道であって、震災により著しい被害を受けたものの災害復旧に要する費用につきましては、補助率十分の八の国庫補助を行うことと相なっております。 それから公的病院の補助率は、補助率二分の一が今回の特別立法により三分の二に引き上げられたところであります。
○高崎裕子君 それでは建設大臣、阪神道路公団はどうなっていますでしょうか、特別立法で。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。 阪神道路公団の被害は四千六百億円というふうに承知をしております。当初もっとあるということでしたけれども、家財とかいろいろなものがありまして、それは別にして四千六百億。補助は八割ということです。
○高崎裕子君 そこで、同じ公営企業の補助が十分の八、それから三分の二というふうになっているのに、運輸大臣、鉄軌法の対象ということで四分の一というのでは、どうしても私はつり合いがとれないというふうに思うんですね。地下鉄の被害額というのは二百億円です。そうなると神戸市は百五十億円負担しなきゃならないという点で、大変厳しい財政状況に追い込まれている被災自治体にさらにこういう負担をかけるということでは、当然これは運賃にはね返ってくるわけですね。ですから、予算補助を含めて財政対策をここはぜひしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) これは国の補助が四分の一と運輸大臣は申されたわけでございます。 それぞれ地方公共団体がこれに相応する補助を出します場合は、自治省といたしましてはその出します補助に対しまして災害復旧債を充当いたしまして、その元利補給は現行二八・五ないし四七・五でありますものを八五・五%まで元利補給で見ることにして、財政運営に支障のないように考えております。
○高崎裕子君 これ新規の建設並みの補助ということになるんでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 新規という意味を私、ちょっと頭が悪いのでわかりませんが、四分の一補助というのは、御承知のように、これは民営鉄道すべてということになっておるわけでございますので、先ほど自治大臣がお答えいたしましたように、残余の神戸市の負担については自治省においてきちっとした、できる最大限の措置をとるということでございますから、これもぜひ神戸市にお聞きいただければ、国としてはまさに万全の措置をとってくれておると、このように理解をしていることが御理解いただけると思います。
○高崎裕子君 それから第三セクターなんですけれども、他の七社分の負担というのが三百五十億円、それから第三セクターへのカバーを含めると八社で約七百億円の負担というふうになってくるんですけれども、これもあわせて激甚災並みの交付税措置を含めて財政対策をとっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(亀井静香君) 先ほども申し上げましたように、現在の法律では適用できないものにつきましては省令の改正をし、また特別立法するというようなそうした特別異例の措置を現在とっておるわけでございます。そうした形で国が最大限のそうした措置をし、それの不足する面については自治省が全面出動をしてこれを手当てする、またその他の分については開銀の低利融資等によってやるというような、いわば三本立てによってやっておるわけでございます。 なお、個々の民鉄の事業者と私ども詳細に、お役所仕事じゃなくて、個々に詳細な経営実態を踏まえての協議をいたした結果、阪急等のように鉄軌法に基づく補助じゃなくて融資でお願いしたいというところもございますし、そうじゃないところもございますし、そのあたり本当にかゆいところに手が届く細かい措置をいたしておりますので御心配は要りません。
○高崎裕子君 自治大臣、一緒に。
○国務大臣(野中広務君) 運輸大臣の答弁で尽くされております。
○委員長(坂野重信君) 高崎裕子君の残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 —————・————— 午後一時二分開会
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、高崎裕子君の質疑を行います。高崎裕子君。
○高崎裕子君 自治大臣にお尋ねいたしますけれども、先ほど第三セクターについて交付税措置というふうに言われたんですけれども、国が四分の一それから自治体四分の一ということで、残りのあと五〇%というところが問題なんですけれども、この点について、自治体が持ち出した場合に全部交付税措置されるという御趣旨なんでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 当該地方公共団体が基本的には国と同額の負担をすることと考えております。それに対しまして災害債を充当いたしまして交付税措置をしたいと考えております。
○高崎裕子君 ですから、この四分の一、四分の一のほかのあと五〇%についてです。国が持ち出した場合に、ここについても交付税措置されない限りは結局は住民の負担に、つまり運賃にはね返ってくるという問題にこれはもろにかぶさってくるわけですから、そこが問題だということで確認するんですけれども、ここは交付税措置がされないということなんですか。
○国務大臣(野中広務君) 委員の御指摘は民営鉄道ではないわけでございますか。第三セクターの運営についてでございますか。 公営企業全体について私どもはそういうスキームを設けておるわけでございまして、それぞれ当該地方公共団体はその全体の財政運営につきましては別な視点で、総理からも指示を受けておりますように、被災住民あるいは復興・復旧について地方団体の財政運営に支障がないようにするようにということでございますので、それぞれ当該地方公共団体の財政運営全体につきましては交付税措置を新たに考えていきたいと思っておるわけでございます。 ただ、個別事業につきましては、それぞれ当該地方公共団体が行うものについて、今申し上げましたように、災害債を発行し交付税措置を行っていくというのは先ほど御答弁を申し上げたとおりでございます。
○高崎裕子君 次に、自治大臣に下水道の関係についてお尋ねするんですけれども、交付税措置の問題です。 私も神戸に行きましていろいろ被害額についてお話を伺ってきましたが、県で一千百四十億円、市で七百四十億円ということで莫大な被害額になっております。 ところが、他の公共土木というのは激甚災で約九割の補助、地方債に対する九五%の交付税措置があるという中で下水道については交付税措置がされていないということで、これ北海道では地震のたびに大変深刻な問題、特に釧路のときにはあったわけですね。自治体負担は約一〇%で、神戸市で七十四億円です。他の市町村でも四十億円ということで合計百十四億円もろに自治体負担にかぶさってくるということで、神戸市の当局の方も料金を上げざるを得ないということで大変御心配もされているところで、この点については交付税措置をぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 御承知のように、今回の震災によりまして受けました下水道の施設の復旧につきましては、いわゆる激甚法の適用を受けることになりまして、そして高率の補助がされることになっておりますので、その残余の額につきましても一般会計から特別の繰り出しを行って公営企業の負担の軽減を行うこととしておるわけでございます。 当該地方公共団体がそれぞれ公営企業に対しまして繰り出しをいたしましたものにつきましては、公営企業負担の二分の一に相当する額を一般会計から繰り出すのが原則でございますが、この繰り出し分につきましては地方債の措置を講じますとともに、この元利の償還金は地方交付税に算入して特別の財政支援を講じ、一般会計の財政運営にも支障が生じないように措置をいたしたいと考えております。
○高崎裕子君 ちょっと私、もう一回お尋ねしたいんですけれども、下水道というのは激甚災の指定からこれだけ外れているんですよね、交付税措置が。今回、新たにこれについては交付税措置をされるということになったというふうに伺ってよろしいわけですか。
○国務大臣(野中広務君) 今回の災害に新たに行うことにしたわけであります。
○高崎裕子君 それでは建設大臣に伺いますが、特別立法で一定の措置をされているということは私もわかるんですけれども、今指摘したように、被災自治体とか被災住民の負担というのに覆いかぶさっていくという問題がいろいろあるわけで、特に重大なのは、災害補助というのは原形復旧が原則なわけですね。そうすると、例えば耐震性強化をするということで増大する費用、三割から五割ぐらいある場合もあるというふうに言われております。あるいは調査設計費について補助対象が大変低い。例えば下水道をテレビカメラで調査するということについては対象にないというようなことも含めて、こういう問題についてぜひ補助をしていただきたい。 自治体や住民に負担をかけない万全の措置ということを考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えをしますが、今、下水道は八処理場ございますね。七処理場は完全に復旧しました。ただ、東灘区の場合は簡易処理を今、行っております。 総額被害は約七百億円というふうに見込んでおりまして、土砂の除去やバイパスでやってまいりましたが、補助金は激甚地の指定となっておりますので八割でございまして、皆さんのおかげで第二次の補正が決まりましたので、四百十億円ついておりますので早急に復旧ができるだろう、こういうふうに思っておりますが、今のところはほとんど支障なく下水道は通っておるというのが現状でございます。
○高崎裕子君 耐震性強化などによって増大する部分がありますね。こういうもの、それから調査設計の補助が低い、そういうものについての拡充をぜひお願いしたいということです。
○政府委員(豊田高司君) お答え申し上げます。 公共土木施設の復旧に当たりましては、最新の耐震基準等に基づきまして、被害状況を勘案した上で工法を適切に選定し実施することとしておりまして、その費用は補助対象にしております。 なお、現在委員会等によりまして被害原因の究明、それからその対応について検討を進めているところでありまして、当然その結果を踏まえ適切な措置をするということでございます。 それから調査設計費についてのことでございますが、これも必要に応じましてその費用を補助対象としているところでございます。
○高崎裕子君 列島全体が地震に脅かされている日本ということで、防災対策の点でお尋ねしたいと思うんですが、地震の被害を最小限に食いとどめるという震災予防対策というのは決定的に重要になってくるわけですが、まず、私が釧路沖地震があった二年前に防災基本計画について御質問をした際に国土庁長官は、ライフライン、液状化対策などの見直しを求めたことに検討を約束され、その途上に今度の震災が起こったわけですけれども、耐震性水槽などの問題が浮き彫りになりました。 本格的な見直し、検討ということが今進められているわけですけれども、この際、それを抽象的なものにするということではなくて、例えばライフラインについて言うと、最低ここまでは確保すべきだとか、いつまでにすべきだというような形で実効性のある基準というんでしょうか、そういうものをぜひ設けていかなければならないというのが教訓だと思いますので、この点についてぜひそういう方向でやっていただきたいということで、いかがでしょうか。
○国務大臣(小澤潔君) お答えをいたします。 政府といたしましては、一月二十六日に中央防災会議を開催いたしました。そして専門委員会をつくることを決めたところでありまして、委員は十二名をもって構成いたします。そして、まず防災基本計画の改定の主要検討事項でありますが、五月をめどに検討し、五月ごろには結論といいますか、まとめができるのではなかろうかと思っております。 検討事項を申し上げますと、一つには迅速な情報収集・伝達体制、救急・消防等の初動期の迅速な対応体制、避難・救護対策等であり、また電気・ガス等のライフラインの確保、耐震性貯水槽等防災施設の整備、道路・鉄道等の耐震性インフラの整備及び液状化対策であり、またボランティアの受け入れ体制、外国からの援助の受け入れ体制、特に災害弱者対策、そしてマスコミの協力、復興対策等が主要検討事項であります。 現在、防災基本計画の改定作業を進めているところでありますが、このたびの阪神・淡路大震災の経験を踏まえまして、可能な限り具体的に記述し、より実効性の高い計画にしてまいる所存であります。特に地域防災計画において重点を置くべき事項につきましては、地方公共団体が地域防災計画を定める際の具体的な指針となるよう検討してまいりたい、かように考えております。
○高崎裕子君 関連に移りたいと思いますので、お許しください。
○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。有働正治君。
○有働正治君 私は、東京共同銀行設立問題をめぐって幾つか質問いたします。 本日、衆議院で証人喚問も行われていますので、二つの信組の前理事長の責任等はそこで解明されていると思いますので、主として行政の対応問題などについて、また政治家等とのかかわりについてお尋ねしたいと思います。 午前中の証人喚問の中で高橋証人は、平成四年の夏、高橋氏の自家用の飛行機で香港旅行に行った際、大蔵省の田谷氏が一緒に行ったこと、御一緒したことはあると証言いたしました。我が党の正森議員の質問に対してであります。田谷氏は週刊誌の中で、きょう発売されている週刊誌の中でも、そういう事実は一切ないとコメントしているようであります。 そこで大蔵大臣にお尋ねいたします。 一つは、田谷廣明氏という方は大蔵省の今どういう肩書でいらっしゃいますか。
○政府委員(小村武君) ただいま東京税関長をしております。
○有働正治君 大蔵大臣は、大蔵官僚と高橋氏との癒着に対する国民の厳しい批判について、大蔵省としても調べたが節度は超えていないということを繰り返し述べてこられました。田谷氏が高橋氏の自家用の飛行機で香港旅行に行ったこと、これについても調査されて、そのときどういうふうにおっしゃっておられたのか。節度は超えていないという理由の中にそのことは入っていたのかどうか。大蔵大臣、大臣の答弁の関係なので大臣にお答えいただきたい。
○国務大臣(武村正義君) 大蔵省としましては、大蔵省職員について、この問題について公務員としての節度を超えたものはなかったというふうに報告を大蔵大臣としては受けております。 なお、週刊誌の記事にある一つ一つの行動が事実であるかどうかを厳密に調査することには限界がございますが、きょうまでの調査においては公務員としての節度を超えるものはなかったと、本人からの報告をもとにしてそういう報告を受けているところであります。 いずれにしましても、高橋前理事長等の行動にかかわることについては、今後、司法当局において事実の究明がなされることになりますので、これにかかわることについては当方からこれ以上のコメントは差し控えたいと思います。 なお、週刊文春の記事につきましては、田谷氏本人は事実無根として厳重に抗議を行う予定と聞いております。
○有働正治君 はっきりと宣誓した証言の中で、御一緒したことはあるというふうに明言されたわけであります。 したがいまして、こういう立場で、今までいろいろ大蔵省としてやれる範囲はやってこられたと思いますけれども、今の時点で、明確にそういう証言があるわけですから、この点についてもお調べ、あるいはお聞きになる必要があると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(武村正義君) 私は、直接、当職員と会って話を聞いておりませんが、官房長からこの点は報告をさせます。
○政府委員(小村武君) 私どもといたしましては、記事にある一つ一つの行動につきまして、ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、調査することには限界がございます。 いずれにいたしましても、高橋前理事長の行動にかかわることにつきましては、今後、司法当局において事実の究明がなされるということでございますから、これにかかわることについてはコメントを差し控えたいと存じます。
○有働正治君 司法当局が調べるのは当然なんです。しかし、大蔵省についての国民の疑惑があるから、大蔵省は大蔵省として当然やるべきことはやるというのが立場なんですよ。 そういう点で、明確に証言をされているわけですから、この問題についてこれまでの調査の中ではお聞きになったのか、なっていなければはっきり大蔵省としてお聞きになって当委員会に明確に報告願いたい。大蔵大臣。
○政府委員(小村武君) 個別具体的な一つ一つのことについて、私どもは調査する限界がございます。いずれにいたしましても、公務員として節度を超えたものはないようにということで指導しておりますし、本人から私どもの聴取した限りにおいては、私ども承知している限りにおいては、公務員としての節度を超えたものではないということでございます。 個々の事案について、一つ一つこういう公式の場において私どもコメントするのを差し控えさせてもらいたいと思います。
○有働正治君 具体的に海外旅行、香港旅行等の問題について大蔵省としてお聞きになった項目の中に入っていたのかいなかったのか、はっきり答えてください。
○政府委員(小村武君) 一つ一つの具体的な内容については、ここでコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○有働正治君 極めて問題だと言わざるを得ません。国民の目が、大蔵省とこの高橋氏らとの癒着の問題、これが今回のスキームに国民の税金を使う、あるいは都民税を使う、そういう問題に向けられているわけですよ。大蔵省は大蔵省として独自の調査で可能な限りやるのは当然じゃないですか。しかも、証言として明確に述べられているんですよ。
○国務大臣(武村正義君) この問題につきましてはこれまでも何回かお答えをしてまいりましたが、週刊誌に名前が具体的に載って報道されている職員については、官房長以下、今日までも……(「週刊誌じゃないよ、証言なんだよ」と呼ぶ者あり)ちょっと待ってください、前段ですから。官房長以下、本人に事実の確認をしながら来たわけであります。 そういう事実確認の結果、これは司法当局の調査ではありませんから、役所の中での本人との対話によるものでありますが、節度を超えるような行為は一切しておりません、週刊文春等に対しては弁護士同士で厳重に抗議をいたしておりますし、今回の記事も抗議をいたしますということであります。そのことを踏まえて、私どもは節度を超えていることはないと思うというふうにお答えをしてきたところであります。さらに、きょう昼休みに、証人喚問で高橋氏が新たな証言もいたしているようでございますからさらにその事実についても重ねて本人に確認をさせたいと思っております。 少なくとも、節度を超えるとは何かというのも、大変これも難しい判断ではあります。社会的常識の範囲を超えるというふうにも表現できるわけでありますが、相手方との人間関係、つき合いの度合い、あるいは場所、行為等々、具体的な状況を総合判断して、これは法に触れる触れないの問題じゃありませんから、節度を超える超えないの判断をしなければなりません。 なお、少なくとも今回の二つの信用組合に対する対処案、この政策の判断においてそうした要素が影響を与えているということは全くないと、私はそれは強く信じております。
○有働正治君 本人に確認することを言われた。その結果を当委員会に報告願いたい。いかがですか、大臣。
○国務大臣(武村正義君) この点については、証言との関係については確認をさせて、改めて当委員会、来週もございますね、報告をさせていただきます。
○有働正治君 節度を超えていない云々ということをしきりに大臣言われますけれども、全容が解明されて私どもが判断する問題、国民も判断される問題なんですよ。そのことが大前提になければならないとはっきり申しておきたいと思います。 その際、これだけ本人の言い分と国会での厳粛な証言との食い違いが明確になったわけで、全体について私は改めて国民の疑問、各方面からの指摘について調べ直していただきたい。 一つは、出張許可が出されていたのかどうか、田谷氏の香港旅行の場合。その目的は何だったのか。滞在中の宿泊費等はだれが負担したのか。こういう海外旅行についてほかに行った者がいるのかいないのか。それから接待の内容というのは、節度を超えないと言うけれども、具体的にどういう内容であったのか。これは国民の疑惑として指摘している節度と大蔵省の節度には私は乖離があると感ぜざるを得ないから、そのこともはっきりさせる必要がある。全体調査結果を国民が納得いくように本委員会に報告願いたい。
○政府委員(小村武君) 先ほど大臣がお答え申し上げましたように、本スキームと本人の関係は全くございません。職務と全く関係のないプライベートなつき合いにおいて本人がどのように行動したかということにつきましては、私ども調査するにも限度がございます。 私どもとしては最大限努力はいたしますけれども、本人の名誉とかいろんな問題がございます。そういった意味におきまして、私どもとしては慎重に取り扱わさせていただきたいと思います。
○有働正治君 極めて遺憾であります。国民の納得のいくように状況を御説明いただけなければ当委員会としても納得できないんですよ、大臣。今の答弁では納得できません。大臣、はっきりしてください。
○国務大臣(武村正義君) 何か一般の刑事犯の被疑者のように、法律に触れるような行為をしているかの前提で議論をされては困ると思うのであります。公務員にもそれぞれプライベートな生活がありますし、いろんな交友関係、つき合いがあるわけでございます。高橋氏とのつき合いは政治家、財界人を含めて相当な数に上るわけでありますが、その中に大蔵省の職員も存在するということであります。そういう前提でひとつ御判断いただきたいと思います。 私どもは、本人に確認をさせて総合判断をしているわけでありますが、さらに事実関係、きょうの証言がございましたから、それなりに努力をさせていただきたいと思います。
○有働正治君 法務省と国家公安委員長に尋ねます。 今、大蔵大臣が述べられましたけれども、政治的なスキームと無関係と今断言できるかどうかというのは真相究明の中でしか明らかにならないと考えるわけであります。 本日の証言等も踏まえまして、こういう接待、これが乱脈経営と無関係でないと私は考えるわけでありますから、こういう接待、海外旅行等を含めまして乱脈経営とのかかわりの中で厳正に調べていただきたい。大臣の答弁を求めます。
○国務大臣(前田勲男君) 本件は、二月二十七日に東京地検に背任罪の告訴受理をいたしておりまして、現在捜査中でございます。 具体的にどのような点について捜査をするかは検察当局において判断すべき事柄でございまして、法務大臣としてはお答えを申しかねる立場にあります。 ただ、一般論として申し上げれば、検察当局は、捜査の過程で刑事事件として取り上げるべきものが明らかになった場合は適正に処理するものと確信をいたしております。
○有働正治君 国家公安委員長にも。
○国務大臣(野中広務君) 御質問の件につきまして、具体的な内容につきまして答弁を申し上げるべき時期にございませんが、一般論で申し上げれば、警察におきましても違法行為を把握いたしました場合は、事犯の内容に即して厳正に対処するものと承知をいたしております。
○有働正治君 次に、本日の高橋氏の証言一の中で、中西議員を囲む会に出席していたこととの関連で、正森議員が大蔵官僚も同席していたかどうかと質問したのに対して高橋証人は、何回か出席したというふうに述べているわけであります。 一つは、大蔵大臣はこれまで国会答弁の中で、新進党所属の議員が大蔵委員長をしているとき大蔵の人間が同席したことがあると答弁しているわけでありますが、この新進党の大蔵委員長とは中西氏のことでありますか。証言との関連でお尋ねします。
○国務大臣(武村正義君) そういう報告を受けております。
○有働正治君 中西議員以外にもこういう国会議員の方との同席というのはあったのでしょうか、どうでしょうか。
○政府委員(小村武君) 私ども知り得る限りにおきまして、深く調査したわけではございませんが、本人たちから報告を受けている中にはほかの先生のお名前は拝聴しておりません。
○有働正治君 それでは、これから大蔵省として厳正に必要な調査をやられることも改めて要求しておきます。 これとの関係で大蔵大臣にお尋ねしますけれども、最終のスキーム決定につきまして最終的に大蔵大臣として了解されたのはいつで、そのときに西村銀行局長からの報告として関係者の賛同についてどういう報告を受けて了解されたのか、まずその辺をお尋ねします。
○国務大臣(武村正義君) もう一度この経緯を整理して申し上げますが、両組合の経営問題につきましては、監督官庁である東京都がその自力再建は極めて困難であると判断をされまして、大蔵省及び日本銀行との間で緊密に連携をしながら検討を進めることになりました。特に昨年の秋以降、さまざまなレベルで幅広い観点から三者が意見交換を行いまして、具体案を模索しながら検討していったところでございます。 十二月の初めごろ事務当局から、今回の処理策は金融機関及び預金に対する国民の信頼を確保するためやむを得ないと思うという報告、相談を受けまして、大蔵大臣として最終的な判断をこの時点で行ったものであります。 なお、銀行局長からは、東京都とはこの処理策の全体像まではまだ協議をしていないが、本件についてともに一緒に協力、対応していくという大方針については既に合意をしていると、当時こういう報告も受けたところでございます。
○有働正治君 二月二十二日、衆議院予算委員会での答弁と大分ニュアンスが違います。 日銀も東京都も多くの金融機関の代表も、これで賛成です、異論はありませんという報告も含め、大蔵大臣として最終了解をしたというふうに述べておられますけれども、こういうことです保か。
○国務大臣(武村正義君) それは最終段階、同じ十二月の初めでありますが、後段の方になりますかね、日まで覚えておりませんが、発表がたしか九日でありましたから、その一両日前ぐらいの報告だと思っております。その段階では、東京都、日本銀行、さらには各金融機関の代表も含めて合意ということを確認いたしました。
○有働正治君 大臣、十二月一日というふうに明確に答弁されておられるんです。その点どうですか。
○国務大臣(武村正義君) 一日というのは、先ほど御報告を申し上げたレベルの話であります。それから後、何日か、一、二度局長が大臣室へ出入りしておりますから、その間いろんな経緯を報告を受けていたのではないかと思います。そして最終段階において、今申し上げたように、三者、その他金融機関の御意見も全部異論はないということを確認して最終合意になったというふうに思っております。
○有働正治君 明確に、十二月一日になって最終スキームがもう一度局長から上がって、これで賛成です、異論がないからという報告を含めて大臣として最終了解をしたと。十二月一日なんですよ。大臣の答弁なんですよ。
○政府委員(西村吉正君) 私、そのときに、その直後に補足説明をさせていただいておりますが、その補足説明におきまして、東京都との関係においては、そういうことで、一緒にやるという大きな方針については東京都との間で話があったが、このような詳細な図式についてまで東京都に相談、報告するにはまだ段階が早いということで、そこまで東京都に申し上げたわけではないことを一言申し添えておきますというふうに補足説明をしておることを御了解いただきたいと存じます。
○有働正治君 銀行局長の言い分も大蔵大臣の答弁とはちょっと違うんですよ。 十二月一日、関係者も異論はないということなんで私もオーケーしたと明確に言っておるんです、大臣。
○国務大臣(武村正義君) そこは、衆議院の予算委員会で申し上げたわけでありますが、そもそも振り返りますと、十月の初めにこの事態を初めて銀行局長から聞くわけであります。そこで、ペイオフという話も、そういう措置をとる可能性についても議論をしたわけであります。また、両信組の経営の破綻のひどい状況についても初めて確認をしたわけでありますが、その後、十二月の初めと申し上げているのは、たしか一日でいいと思いますが、そこで初めて、この事態に対して大蔵省、日本銀行、東京都が、基本的には救済といいますか、この二つの信組の債権債務関係を処理するための三者が中心になった対応策を進めていかざるを得ませんということになりまして、そのことは私は大筋でそこでも了解を与えております。 そして最終的に、それから恐らく東京都と、あるいは日本銀行と具体的な、今発表されているような三百億も含めた具体的な議論を三者で重ねていったんだろうと思うんですね。そして、最終的にはあの数字の入った基本的なスキームの報告を受けて最終決定をする、こういう運びであったと思います。 ですから、衆議院予算委員会の発言を振り返りますと、ちょっと私は、一日以降も一、二度銀行局長は出入りしていたようでありますし、順を追って報告を受けていたと思うのでありますが、一括して申し上げたという感じはあるかもしれません。だから西村局長は、すぐに後、私の答弁の後、先ほど申し上げたような補足答弁を申し上げたという経緯であります。
○有働正治君 十二月一日、基本的に了解を与えて、関係者が了解しているからだということは認められました。 日銀としては、その点については十二月一日段階で東京都も了解していたというふうに承知されておられたかどうか、いかがでありますか。
○参考人(松下康雄君) 日本銀行といたしましては、その件につきましては昨年の秋口以降、東京都、大蔵省及び関係各民間金融機関と緊密な連絡をとりまして検討を進めておりまして、殊に協議が終わりに差しかかりました十二月初め前後には、連日のように日本銀行として大蔵省と相談をいたしておりましたので、大蔵省の申しておられます。その進行状態は、日本銀行は十分当時把握をいたしていたわけでございます。
○有働正治君 西村銀行局長に聞きますけれども、あなたが東京都の牧野副知事に会われたのはいつといつなのか。そこで都側に示したスキーム内容はどういうものだったのか、簡潔にお述べ願いたい。
○政府委員(西村吉正君) 東京都とはこの件に関しまして昨年の秋にさまざまなレベルでいろいろな相談を、意見の交換をしておりますが、私自身が牧野副知事にお目にかかりましたのは十一月の十八日のことでございまして、両信用組合の現状認識、それから処理策に対する認識、両理事長に対する責任追及等につきまして東京都の御認識を伺ったと記憶いたしております。 その後、十二月の五日に再び牧野副知事にお目にかかりまして私の方から今回のような考え方を御説明いたしまして、それまで東京都は東京都レベルにおけるいろいろな対処策を模索、苦慮しておられたわけでございますが、また我々は、それまでにも我々のできる方策を我々なりに模索してみるということで意見の交換をしてきたわけでございますけれども、十二月の五日に具体的なこのような考え方を提示申し上げ、具体的なその後のスケジュールの詰めを行ったということでございます。
○有働正治君 十一月十八日の段階では国の負担は入っていたのか。最終的に国の負担の点を含めて合意したのは十二月五日であるか。その点について。
○政府委員(西村吉正君) 先ほど大臣からも御説明がございましたように、私どもとして、大臣の御承認を受け、このような考え方を最終的に確認したのは十二月に入ってからのことでございますので、当然十一月の段階ではそのような考え方を御説明するには至っておりません。
○有働正治君 牧野副知事は都議会の答弁の中で、先ほど大蔵大臣が最終的に東京都その他を含めまして賛成ということで大蔵大臣としても最終了解をしたというその十二月一日の段階と、最終合意した十二月五日の四日間には非常に大きな変化があったということを言っています。つまり十二月一日段階では国の負担の問題ははっきりしていなかった、それが五日になってはっきりしたということでありますが、この点いかがですか。
○政府委員(西村吉正君) 私は牧野副知事が都議会でどのような答弁をされたか存じ上げませんが、我々の考え方として、十二月一日、大臣に御承認をいただいた段階と、五日に都に御説明をした段階とで考え方が変わっているわけではございません。
○有働正治君 明確に都議会での副知事の答弁と違います。 一日段階では都知事も、都知事に副知事が報告して、国の仕組みがはっきりしない、国の負担が入らないということを言って賛成できない旨述べておられる。その結果、十二月五日、赤坂プリンスホテルで銀行局長が副知事に会って、そして最終合意をしたと。そういうことであるわけでありますけれども、どうですか。
○政府委員(西村吉正君) 十二月一日の段階で私どもは、牧野副知事なり東京都にまだこの問題についての具体的な考え方、金額等をお示ししたわけではございませんので、その段階で副知事が知事に対してどういう説明をされたかは私の存じ上げないところでございます。
○有働正治君 つまり結論的に申しますと、十二月一日、大蔵大臣は、東京都も賛成である、関係方面賛成であります、異論はないということを銀行局長から聞いて大蔵大臣として最終了解した、そういう意向を述べられているわけですけれども、十二月一日の段階では東京都は最高責任者が了解していないということで、これは明白に答弁が両者の間には食い違いがある。こういう経過についても厳格に真相を明らかにしていく必要があるということを私、述べておきます。
○国務大臣(武村正義君) 先ほどお答えを申し上げたように、私は、衆議院予算委員会ではペーパーを見ながら十月五日と十二月一日という時点を思い出して、日時は覚えておりませんでしたが、そしてお答えをしたわけであります。 しかし今、振り返ってみますと、先ほども申し上げたように、九日、記者発表するまでは、東京都と大蔵省、日本銀行の間でかなり数字を含めた詰めが進んでいたわけでありますから、私が今、整理し直してみますと、一日は金額まで入った説明は受けていなかったんだなと。骨格について説明を受けて、その後一、二度局長が出入りしていますから、発表までの間の段階で、日まで今覚えておりませんが、私は一度、もう東京都、日銀その他大丈夫だねということを確認をしておりますから、それは大丈夫です、皆賛成ですという答えを受けておりまして、十二月の初旬の何日かの後、近い日時の間のやりとりでございましたから、一括してお答えをしたのがやや厳格さを欠いているなというふうに今、振り返っております。 ですから、そこはそう素直に御理解いただければ、双方で今ここで食い違いを指摘される重大な何か問題があったということではないということで、御認識を改めていただきたいと思うのであります。
○有働正治君 やはり大蔵大臣がきっちり国会で答弁が舌足らずであったことを認められたと私は解します。きっちり報告していただきたい。 それで十二月九日、スキームが発表されたとき、都労働経済局が東京協和信用組合及び安全信用組合に対する見解を示しておられます。お配りしました資料二の一でありますが、このことは承知しておられますか。
○政府委員(西村吉正君) 承知しております。
○有働正治君 日銀はいかがですか。
○参考人(松下康雄君) 承知しております。
○有働正治君 次に、資料二の二というのもお配りしています。見ていただければはっきりいたしますけれども、文案というのはほとんど九九%同じであります。違うところはどこかと申しますと、一番上の「平成六年十二月 日」ということで、日付が入っていません。また二ページの(3)の部分、何億円を支援するという金額が正式発表文では削られています。また、新銀行がいつ設立されるかも入っていないという内容であります。 この資料二の二は、東京都というふうに発表文になっていますが、文案はだれがつくったものだというふうに大蔵、日銀、理解されていますか。
○政府委員(西村吉正君) 先ほどから何回も御説明申し上げておりますように、私どもは昨年の秋にさまざまな段階で、またいろいろな内容について東京都それから日銀と意見の交換を行ってまいりました。そして、最終段階に至りましていよいよそのことを世の中に公にするというときに、誤解のないようにお互いの認識というものを確認し合うということを行うのは、普通こういう仕事をいたしますときに私どもが常々とっておる手法でございまして、そういうものの一環といたしましてお互いの認識を確かめ合った、そういう種類のものだと考えております。
○有働正治君 どこがつくったのかと聞いているのです。大蔵省がつくったものなのか、東京都がつくったものなのか、はっきりしてください。
○政府委員(西村吉正君) 委員の御提出になったそのものの出所を私は存じませんが、このような種類のものをお互いに交換し合ってお互いの認識を確認し合ったという意味では、大蔵省もこういうものをつくったことがあると思います。
○有働正治君 日銀はどう理解されておられますか。
○参考人(松下康雄君) 十二月九日にこの件につきまして公表いたしますときには、日銀は日銀としての立場で説明の文書をつくりましてそれを公表いたしておりまして、この東京都の名前の文書につきましては、それを見てはいるということでありますけれども、これの作成に関与したことはございません。
○有働正治君 実は東京都の部分が、資料二の一でありますように、労働経済局として発表されているわけであります。つまり東京都の発表文が、大蔵省がつくった、大蔵省から渡されたと都の方から私どもは確認しているわけであります。 つまり今回の全体のスキーム、文書作成まで大蔵省主導で行われた一つのあらわれだと私は思うわけでありますが、いかがですか。
○政府委員(西村吉正君) この二つの信用組合の経営破綻をどう処理するかということについて、もし委員が大蔵省主導だと言っておられるとすれば、それは私どもの認識といささか違いがあると思います。 これはこの委員会においてもたびたび御説明申し上げておりますように、当初、またこういう問題の通常の処理の方法といたしまして、信用組合の経営危機に際しましては都道府県が中心になってその対応策をまとめてこられたというのが従来他の例についてもとられてきた方法でございます。 私どもは、この件につきましても、この二つの信用組合につきましても当然そういう方法で対処できることを期待しながら相談をした段階もございますし、それ以前におきましては、東京都御自身でこの問題について苦慮された段階もあろうかと存じます。 その最終段階、昨年の秋も深まってから以降の問題といたしましては、これは都だけではなかなか対応し切れない問題であるので、我々にももっと一緒になって手伝ってほしいという都からのお話もございましたし、また私どももこれは日本全体の信用システムにかかわる重大な問題になる可能性があると判断いたしまして、そのような意味におきまして、昨年の秋半ば以降は、この日銀が出資する異例の対処方策という意味ではむしろ我々が中心になって考えてきたということがあるかもしれませんけれども、しかしこの二つの信用組合をどうするか、どのように対処するかということにつきまして、全体として考えますならば、決して私どもがその中心になってということではなく、それぞれの役割を分担しながら適切に対応してまいったというふうに考えております。
○有働正治君 昨年の秋以降は大蔵主導と言えばそうだと言われた。これは明白に東京都は大蔵省がつくった文案だと、渡されたと言っている。そのことをはっきり指摘しておきます。 時間の関係で、なぜそこまで大蔵主導のもとで国民の税金を使うようなスキーム案になったかという点で、私は政治家とのかかわり等々を問題にせざるを得ません。国民もその点で大きな疑惑を持っているわけであります。 山口敏夫議員のファミリー企業として、むさしの厚生文化事業団、プリムローズカントリークラブ、ビジョンスリーナイン、ワイズインターナショナル、睦商事、ムツミトレーディングカンパニー、自由工房、海邦通商が挙げられていますけれども、法務大臣にまず聞きます。これらの企業は実体があるのかどうか、法務省としてどう承知しておられるか、お答えください。
○国務大臣(前田勲男君) お答えを申し上げます。 御指摘の山口敏夫議員に関連する会社としてどのような会社があるのかは承知をいたしておりません。会社の登記簿の謄本は、会社の商号及び本店所在地が特定されればだれでも交付を受けることができることとなっております。これは商業登記法の十一条でございますが、このような会社の登記簿は一般に公開されておるものでございます。 そこで、御指摘のありました八つの会社のうち、株式会社自由工房、株式会社ムツミトレーディングカンパニー及び株式会社海邦通商の三つの会社につきましては、委員から会社の商号と本店所在地を特定してこれらが登記されているかどうかの質問の予告を受けておりますので確認をいたしましたところ、この三つの会社につきましては、それぞれ本店所在地の登記所で登記がされていることが確認できております。 その余の五つの会社につきましては、本店の所在地の特定がなかったり、御指摘のあった本店所在地に会社が見当たらなかったりしたために、登記されているかどうかを確認することができておりません。
○有働正治君 具体的に住所番地も挙げて私は指摘した、そういうところの部分ではっきりしないところがあるということが今の答弁であります。 山口敏夫事務所は、永田町一の十一の二十八、相互ビル四階にあります。山口ファミリーと言われるうち、自由工房本店の登記上の住所はどうなっていますか。
○政府委員(濱崎恭生君) 登記簿の記載によりますと、株式会社自由工房の本店は、東京都千代田区永田町一丁目十一番二十八号と記載されております。
○有働正治君 全く同一であります。 自由工房の取締役に細谷弘氏がおられますか。
○政府委員(濱崎恭生君) 登記簿の記載によりますと、株式会社自由工房の取締役として細谷弘氏が平成四年六月二十二日に就任された旨の登記が平成四年六月二十九日にされております。
○有働正治君 同じく佐々寿一氏、岩澤義廣氏、戸口勝正氏、役職にあると思いますが、その点いかがですか。
○政府委員(濱崎恭生君) 佐々寿一氏につきましては、株式会社ムツミトレーディングカンパニーの登記簿によりますと、平成四年四月十七日取締役に就任、平成四年四月二十八日登記、そして平成四年六月二十二日取締役を辞任、平成四年六月・二十九日登記と記載されております。 それから岩澤義廣氏につきましては、株式会社自由工房の登記簿によりますと、平成四年六月二十二日監査役に就任の旨の登記が平成四年六月二十九日にされております。 それからもうひとかた、戸口勝正氏につきましては、株式会社海邦通商の登記簿の記載によりますと、平成五年十二月二十五日取締役に就任の旨の登記が平成六年六月十日にされております。
○有働正治君 自治省にお尋ねします。 以上挙げられた個人名は山口氏の政治資金団体とはどういう関係にあるか、述べていただきたい。
○政府委員(谷合靖夫君) あらかじめお尋ねのありました政治団体の代表者の氏名または会計責任者の氏名について確認をいたしましたところ、平成五年十二月三十一日現在におきましては、龍志会、龍政会及び龍霖の代表者の氏名は細谷弘、労働経済政策懇話会及び国民生活文化研究会の代表者の氏名は佐々寿一、政治経済懇話会、国際政経懇話会及び新政治経済研究会の代表者並びに龍政会及び国民生活文化研究会の会計責任者の氏名は岩澤義廣、龍霖偉同会の代表者並びに政治経済懇話会及び龍霖昭和会の会計責任者の氏名は戸口勝正である旨の届け出を受けております。
○有働正治君 同じく自治省に、山口氏の政治資金団体龍志会、自由工房がこの龍志会から機関紙発行業務代行料等、金銭関係があると思いますが、その点について述べていただきたい。
○政府委員(谷合靖夫君) あらかじめお尋ねのありました自治大臣に提出された龍志会の平成五年分の収支報告書について確認をいたしましたところ、平成五年一月八日、二月九日、三月十一日、四月八日、五月二十四日、六月十八日、七月二十日、八月十九日、九月二十日、十月二十一日、十一月十五日、十二月二十四日にそれぞれ百三万円、合計で千二百三十六万円の機関紙発行事業費委託手数料を(株)自由工房に対して支出した旨の記載がされておりました。
○有働正治君 ここに相関図というのを私、示しました。資料としてもお配りいたしました。(資料を示す) 山口氏のファミリー企業と言われる八つの企業は、山口氏の政治資金団体と人的にも、その中に幾つかは資金的にもかかわりがありますし、高橋氏は山口ファミリー企業の債務保証等も行っている尋常でない関係があるという状況に、これは公的資料ではっきりしているわけであります。その点で多くの疑惑も指摘されているわけであります。 その点で最後にお尋ねしますけれども、一つは、三党の党首にお尋ねしますが、いやしくも政治家というものは疑惑があってはいけないということだと思いますが、今までの私の質問をお聞きになってどのように考えられるのか。それから検察、警察、両大臣に、政治家関連企業とのかかわりが今回の不法、不当な乱脈融資、乱脈経営と無関係でないということも私は指摘せざるを得ない。そういう点からいって厳正に調べる必要があると思いますが、その点についての答弁を求めます。
○国務大臣(前田勲男君) それでは私から先にお答えを申し上げておきます。 東京地検は、御承知のとおり、二月二十七日、東京協和信用組合の高橋治則前理事長らに対する背任の告訴を受理して、現在捜査中でございます。具体的な捜査内容等につきましては、検察当局において判断すべき事項でありますので、法務大臣としてはお答えいたしかねるところでございます。 ただ、一般論で申し上げれば、検察当局は刑事事件として取り上げるべきものがあれば必要かっ十分な捜査を遂げ、適正に処理するものと確信をいたしております。
○国務大臣(野中広務君) 法務大臣同様であります。
○国務大臣(河野洋平君) 議員も御承知のとおり、我々議員には政治倫理綱領というものがございます。その政治倫理綱領には、「われわれは、政治倫理に反する事実があるとの疑惑をもたれた場合にはみずから真摯な態度をもって疑惑を解明し、その責任を明らかにするよう努めなければならない。」と、こう書かれております。我々は、この政治倫理綱領を、議員手帳の中に書き込まれてあってそれをいつも持って歩いているということでございます。これ以上私が申し上げる必要はないと思います。
○国務大臣(武村正義君) いやしくも政治家でございますから、法に触れるような行為があってはならないわけでありますが、司法当局の厳正な御努力を期待いたしたいと思います。
○国務大臣(村山富市君) 政治家たる者、いやしくも疑惑を持たれるような行為があってはならないと思いますし、もし疑惑があるとすればみずから解明をする必要がある。法に触れる問題があれば司法当局は厳正に対処をするというふうに私は思います。
○高崎裕子君 終わります。
○委員長(坂野重信君) 以上で高崎裕子君の質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(坂野重信君) 次に、西野康雄君の残余の質疑を行います。西野康雄君。
○西野康雄君 新党・護憲リベラルの西野康雄でございます。私は旭堂小南陵という芸名を持っている講談師でもございまして、今、お休みごとに被災地、避難場所を慰問いたしております。そしてその中で、随分といろんな被災を受けた方々からの悩みを聞いております。その悩みを中心に御質問をしたいと思います。 まず法務大臣にお伺いをいたしますが、今、被災地では、家主さん、こっちの言葉で言ったら大家さんですか、雲隠れをしている例が随分とあるわけなんです。 被災者の借地借家についてお伺いするのは、現在、政府により罹災都市借地借家臨時処理法が兵庫県と大阪府に適用されております。ところが、これがまだ十分に理解されておらずに、二十年ほど前の敷金の七掛け程度を持ってきてあきらめてくれよと言われたり、平常時の借地借家法を持ち出して、もうあなたの権利はなくなりましたよ、もう家が滅失したんですから、こういうふうなことで丸め込まれたりとか、そういうふうな例が多うございまして、自分の権利がまだ存在しているんですよと、こう私が言うんですけれども、どうもその辺の周知徹底がないわけです。 ひどい場合は敷金も返さずに家主さんが雲隠れをして、それでもう泣く泣くというんでしょうか、住んでいるのも危険だからというので出ていったりとか、そういう例が多うございますので、ひとつ、あなた方の権利はこういう法律でちゃんと存在しているんですよというふうなことの周知徹底をお願いしたいなと思うんです。
○国務大臣(前田勲男君) 被災以来、特に先生から御指摘の借地借家にお住まいの方、大変その権利の保全に不安、心配をなされてきております。そこで、二月六日に取り急ぎ罹災都市借地借家臨時処理法を施行したわけでございますが、何分この法律もふだんなじみのない法律でございます。 そこで、私どもはこうした被災住民の皆さんの不安を一日も早く解決をしなければならないということで、特に弁護士会、司法書士会、それから土地家屋調査士会等々の皆様方の御協力を得て、広範囲に法律相談、あるいは約二万部ほどこの法案のわかりやすいパンフレットを刷りまして避難所等々にも配布もいたしておるところでございますし、今日なおかつ日弁連、大阪弁護士会、神戸弁護士会あるいは近畿の弁護士会挙げて電話相談あるいは法律相談に乗っていただいておるところでございます。また、弁護士会のみならず、弁護士の皆様方が神戸あるいはそれぞれの市役所にお出向きをいただいてこれまた相談をし、周知徹底を図っておるところでございますが、いかんせん、やはりこうした大震災の折は、地震売買と申しますか、いろいろ不安があることも事実でございまして、なおきめ細かな相談事業と、そしてかつ同時にたくさんの方に御理解いただくために、今日までも何回か行ってまいりましたが、テレビ、新聞等を通じての広報も続けておるところでございます。 なお、今日の権利保全の御心配のみならず、建設省の都市計画あるいは建築基準法等々の御相談も昨今ふえてまいりまして、なお相談あるいはPR体制というものを十二分にとってまいりたいということで、これからも続けていくつもりでございます。
○西野康雄君 どうか周知徹底をよろしくお願い申し上げます。 被災地に芦屋がございます。その中でも随分と被害が多かったのに芦屋浜シーサイドタウンというところがございまして、三十八万坪、一万五千人の住民を抱える埋め立てによってでき上がった新しい町でございます。そこが大震災によって広範囲にわたる液状化現象を発生しまして、地盤ごと家屋が傾斜し、街路は亀裂、隆起、沈下を起こすなど深刻な問題になっております。 そこで、気象庁にお尋ねをいたしますが、この芦屋浜シーサイド近辺の震度はどれぐらいあったんでしょうか。
○政府委員(二宮洸三君) 気象庁は、震災域に地震機動観測班を派遣いたしましたが、ただいま御質問のございました芦屋浜付近におきましては、液状化現象による被害と地震動そのものによります被害が入りまじっているために地震動の震度を判定することが困難でございましたので、この地域につきましては震度の判定を行うことができませんでした。 この周辺の状況でございますけれども、芦屋市南部の一部におきましては震度六以上の地域が見られまして、そのうちの一部につきましては震度七に達していたというふうに推定されております。
○西野康雄君 なぜそのような質問をしたかと申しますと、実はここの芦屋浜シーサイドタウンというところは、県の広報なんかを見ましてもどういうことが書いてあるかというと、 安心できる高層住宅 耐震、耐風、地盤沈下など高層住宅の安全性については、現代の最高の技術で対処しています。各専門家の指導と現地等における各種の実験・調査を行ない、また日本建築センター高層建築物構造評定委員会の承認をはじめ建設大臣の特別認定を受けております。その結果、現在の設計で関東大震災以上の地震にも大丈夫という結論を得ました。関東大震災以上の地震が来ても大丈夫やというので、皆さんここへお住まいになったんですね。そうしたら、もう家は傾くわ、道路はがたがたになるわというふうなことなんですね。「安心できる高層住宅」というキャッチフレーズで、日本建築センター高層建築物評定委員会の承認を初め、建設大臣の特別認定を受けておると。その結果、そういうふうな今申し上げたようなことになったんですが、現実は大変な被害でした。 建設省は、これは本当に特別認定をなさいましたか。
○政府委員(梅野捷一郎君) ただいま先生御指摘の芦屋浜シーサイドタウンの高層住宅につきましては、建築センターという一般的な技術の評定をしている機関でございますが、そこの評定を受けておりまして、それをベースにいたしまして建設大臣の認定、これは建築基準法で要求いたしております安全のレベルと同じ程度のものであるという意味の認定を行っているところでございます。
○西野康雄君 ならば、建築基準法だとか何だかんだで特別認定したなら、芦屋浜シーサイドタウン地区の建築物の耐震設計は震度幾らに設定しているのか、ちょっと調べていただきたいのですが。
○政府委員(梅野捷一郎君) 建物の設計の場合に、いわゆる震度というものにストレートに直接並べて申し上げることは大変難しいわけでございますけれども、ただいまの芦屋浜の設計におきましては、当時の設計の考え方に沿いまして、震度ではなくて、通常そうやっているわけでございますが、土地の動く動き方についての加速度という、そういう指標でとらえているわけでございます。 芦屋浜の高層住宅につきましては、二百ガルという加速度で地面が動いた場合にどういうふうになるのか。その場合にはその揺れた結果も何ら影響を受けないということをチェックする。それからその一つクラスが上でございますが、同じように三百ガルという加速度で地面が動いた場合にはどうなるか。この場合には、建物はいろいろ、丈夫な柱、弱い柱、あるいは力がどこかに集中するというふうなことがございますので、一部には損傷は起こしましても全体としては崩壊に至らないというチェックをする。そういうレベルでチェックをしたものでございます。
○西野康雄君 先ほど気象庁の方からも、液状化現象が起きて震度の判定が難しいというふうなことでした。 この芦屋浜のシーサイドタウンを調べてみると、南部へ行くほど海砂の含有率が高くなっている、それにつれて被害が大きい、山砂のみを使った近接する緑町では被害が極めて少ないと、こういうふうなことが出てきております。 昭和四十三年の埋め立て免許申請では山土を使用とうたっているのに、昭和四十七年には淡路島の山土砂、海砂及び残土等に埋め立ての材料が変わってきております。 思うに、淡路島の山土がだんだん少のうなってきたんでもう海砂も使わにゃしゃあないなと。資料はもうお渡ししてありますけれども、このあたりの海底の土砂等は埋め立てに向かないんだというふうなことも書いてあるわけですが、埋め立ての土砂の変化についての経緯の真実、事実をちょっと明らかにしていただきたいのですが。
○政府委員(豊田高司君) お答え申し上げます。 今、先生御指摘の埋め立ての件でございますが、御指摘のとおり、昭和四十三年八月に兵庫県の公営企業管理者から出願がございまして、一年後の四十四年八月に兵庫県知事が免許を行っております。その後、昭和四十八年八月に設計変更、それから竣工期限の伸長の許可申請がございまして、四十九年三月に許可がされておるところでございます。 この免許時及び変更許可時の使用土砂につきまして、それらに関する資料は現在兵庫県に保存しておるはずでございますが、残念ながら今回の大震災によりまして資料の検索が大変困難な状態にあるということを御理解いただきたいと存じます。
○西野康雄君 検索が大変困難ではありますけれども、河川局長、ずっと取り寄せる努力をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府委員(豊田高司君) 埋立免許時、当初のときはここは一般海岸でございまして、建設省の所管の海岸でございましたが、その後、港湾区域等になっておりますので、私どもの方だけでどこまでできるかわかりませんが、できる範囲やりたいと思います。
○西野康雄君 住んでいる方は関東大震災以上のものでも耐えられると信じていたし、建設省の、建設大臣の特別認定も受けているというので安心して住んでいたんですね。そういうふうな意味からいくと、これだけ被害が出るというと納得できないんですね、住民の皆さん方は。むしろ人災に近い部分がここのところにはあるように思うんですね。 ですから、建設大臣、このことの事の真相というものを十二分に検査して、調査して、そしてシーサイドタウンに住む人の財政援助等もひっくるめて、ひとつ安心して住めるような状況をつくっていただきたいなと思うんです。大臣にそのことを要望しておきたいと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) お答えします。 おっしゃるように、よく調査検討いたしまして前向きに進めてまいります。
○西野康雄君 次の質問、建設省はどういうふうに答えてくれるんだろうかと、ある種楽しみの部分でもございます。難問でもあるかと思うんです。 阪神間というところは非常に風光明媚な地域がたくさんにございます。今回の被災地にも風致地区が非常に多く含まれております。私のところに相談が寄せられたその中で、八階建てのマンションが赤紙を張られて、建てかえなさいよ、もう住まわれませんよというふうなことなんですね。ところが、マンションが建った後にそのマンションは風致地区に指定されまして、今度建てかえるときには四階建てぐらいしかあきませんよと言われているわけですね。そうすると必然的に半分の人はどこかへ行ってしまわなければならぬというふうなことですね。弁護士さんの無料相談にもこういうケースが実に多く寄せられてきております。もちろん風致地区ですから、そのまままた八階建てにせいよとか、もうちょっと十階建てぐらいにせなあかんなとか、そういうわけにはいかぬわけですね。 必然的にそういうふうなことで半数の人が立ち退かなければならないわけですが、だれが立ち退くのかとか、それからローンはどうなるか等々、大もめなわけですね。じゃそのままそのマンションをほっといてええのかというと、ほっとくわけにもいかない、しかしコーストビルみたいになってしまうこともこれまた事実なわけですね。 そこに住んでいる皆さんとしては、国に適切な措置をお願いしたいというふうな要望が多く私のところにも寄せられておるわけですが、これは建設省としてどういうふうに考えておられるのか、御答弁ください。
○政府委員(近藤茂夫君) 確かに先生指摘されたとおり、大変難しい問題でございます。 風致地区内における規制につきましては、一般論ではそういった高い建築物は規制されているわけでございますが、この地域につきましてはいわゆる特例基準ということで、環境上の配慮が十分されれば建てることは可能だという基準がございます。ただ、非常にそれは厳しいということで、どうしても一般論としてどういうふうに建てかえるかということになるわけでございます。 この点につきましては、まず建てかえそのものに対する財政上の支援措置、これが現在ございますので、またこれが拡充されておりますので、そういうものを適用する。そのほかに、都市計画的には例えば一つの敷地のままですと容積の割り増しはできません。しかし、ある程度それを大きくすることによって容積の割り増しを都市計画上認める。こういったことで、建てかえが進みやすいようなそういう工夫をいろいろしていかなければいけない。この点については十分公共団体とも相談に応ずるようにしてまいりたい、このように考えております。
○西野康雄君 ひとつ公共団体とともどもにお互いに交流を持っていただいて、そしてそのことも周知徹底をよろしくお願いをいたします。 今回の大震災で学校の校庭が随分と見直されてまいりました。都市の余白部分として見直されてまいりました。都市の効率のみを考えて余白をつぶす、そして小中学校を統廃合して高層ビルを建てるという、ああいうバブルのときの発想というものはもうそろそろ変えなければならないのじゃないか。高層ビルを建てるというのは防災上いかがなものなのかなと。 仮に国会のあるこの千代田区、昼間人口と夜間人口が物すごく差があります。だからといって学校を統廃合していく。それは夜間人口で考えているわけですが、しかし昼間、大地震が起きたときはどうなるんだろうか。 私、都市防災の観点からも、統廃合だとかそういうふうなものをもう一度考え直さなければならないのじゃないかなと思うんですが、文部大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(与謝野馨君) 学校の統廃合というのは、私の選挙区において特にたくさん事例がございます。 学校の規模につきましては、教育効果等の面で適正なものとなることが大変望ましいと考えております。その意味では、学校統合を考える場合、いろいろな角度から考慮をしなければならないと思います。 学校統合が行われるわけでございますけれども、一方、学校規模を重視する余りに無理な学校統合を避ける、また学校統合を実施するかどうかに当たっては、小規模校の持つ教育上の利点も考え総合的な判断をすべきこと、通学距離や通学時間の児童生徒の心身に与える影響を十分検討、配慮すること等も重要でございまして、従来から設置者に対してこのような指導をしてきたところでございます。 したがいまして、学校統合について、設置者において地域の実情に応じ総合的に判断すべき問題であると考えており、今後とも市町村に対し慎重な判断をするように指導してまいりたいと思います。むしろ現在、バブルがはじけまして、学校の跡地はむしろ空地として利用する傾向が強い、こういうことでございます。
○西野康雄君 ぜひともそうしていただきたいと思います。 建設大臣、どうでしょうか。公園とかそういうふうに廃校をきっちり位置づけてみるとか、そういうふうな時期に来ているのじゃないかなと思うんですが、建設省としてはどうでしょうか。
○国務大臣(野坂浩賢君) 今、文部大臣からお話がありましたが、公園あるいは学校の統合による空き地、こういう問題については、避難地や火災の延焼防止地帯として機能したわけでありますから、ヘリポートやボランティアの被災対策拠点等として積極的に活用されてまいりました。したがって、今後とも我々は、学校跡地の公園化等についても地方公共団体の意向をよく聞いて、それを踏まえて建設省としては積極的に先生が御指摘になりました方向で対応してまいりたい、こういうふうに考えております。
○西野康雄君 文部大臣と総理にお礼を申すのを忘れておりました。選抜の質問をいたしましたが、選抜が開催されるという運びになりました。御尽力いただきましてありがとうございます。 被災地をずっと慰問して回っておるわけですが、選抜開催についてもいろいろと御意見をお伺いしておりますが、おおむねやっぱり選抜をやった方がいいという意見の方が多うございます。 そしてまた、自粛ムードが日本国じゅうに広がっているんですね。何でも自粛自粛というふうになってきておる。これは私、芸人やから言うわけじゃないんですが、芸人仲間が一番被災やと。もう仕事がないんですよ。全然ないんですよ。余興も何にもないと。うちの弟弟子も大震災以後ほんまに仕事が減りまして、どないしよう思ってますねんというふうなことですね。 ああやって選抜を言うたのも、一つはその自粛ムードを自粛してもらいたいなと。ひとつ世の中が活気のある方がいいわけですね。選抜に関しての反対の意見で、人がたくさん一気に寄ってくるというのはいかがなものかと言う人もいらっしゃるんですけれども。 実は、神戸でもそうですが、「さんちか」なんかが今、復興になりました。たくさんの商売の方にとってはブラウスの一枚も買っていただきたいわけですよね。阪神電車もやっぱり一人でも多くの人に乗っていただきたいわけですね。ですから、そういう意味からいっても選抜というものが大変にいい効果をあらわしているなと、むしろいい方に向けていただきたいなと思いますし、被災地を物見遊山するのは困るんですが、しかし私、高野連が、被災地へ行くのはいかがなものかというふうな発言をたしかしていたように思うんですが、災害教育という面において、プリントなりなんなりをつくって生徒に地震の恐ろしさ、災害の恐ろしさというものをきっちり見せておくことも大事なことではないだろうか、そんな思いもいたしております。 余り自粛自粛というふうな風潮をつくっていただきたくないなと思いますし、被災地もそんなにやわじゃないですわ、被災者は。もうどんどんやってもらいたい。応援で笛や太鼓はあかんと言うけれども、それとてもそんなもんじゃないですよ。 私、慰問に行っておりますが、河内音頭の河内家菊水丸と行っているわけですが、被災地でギターと太鼓がなけりゃ河内音頭ができないんですからね。そうすると、そういうふうな笛や太鼓だとかそんなものもだめだだめだというふうな、応援も自粛しましょうとか、そういうふうなことは実は自粛ムードをつくることになってしまって、逆に被災地の復興の足を引っ張ることになるんじゃないだろうか、平常どおりでいいんじゃないだろうか、そういう思いを私は選抜に関してもしているんですが、質問通告も何もしておりませんが、文部大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(与謝野馨君) 確かに大震災があった後というのは、やはり国民がそれなりに被災地の方々のお気持ちに配慮して行動すべきであったことは私は確かであったと思います。現に私は、カラオケを歌いにいくことを禁止されておりますし、ゴルフにも行ってもいけないと言われて、それを今、励行しております。しかし、国民全体がそういうことでは困るんで、やはりもうそろそろ通常の経済活動や日常活動やそういうものに戻っていただいていいのではないか、私個人はそういうふうに思っております。 ただ、甲子園で野球をやる場合には、余り華美なことをやってはならぬと思いますし、また被災地の皆様方のお気持ちを害するような行動は慎むべきだと思いますし、むしろ甲子園に行かれた高校生は現地の被害状況を見てたくさん心すべきことがあるのではないかと思っております。
○西野康雄君 総理、突然ですがどうでしょうか。この自粛ムードがずっと広がっておるということは逆に復興の妨げにもなっておりますし、飲食店街なんかも本当にもう店を閉鎖せにゃいかぬというふうなところも大変にふえているんです。ですから、カラオケへ行ったりとか、もうそろそろいいんじゃないだろうかと。むしろそういうことが足を引っ張ってるんやないかなと思うんですね。ですから、その自粛ムードというふうなものをどう考えるか。総理はどうお考えですか。
○国務大臣(村山富市君) これはもう皆様の気持ちもさまざまでありまして、だれがどうのこうのといったようなものではないと私は思うんですけれども、この五日の日に神戸市で慰霊祭がありましたね。その慰霊祭に私は参りまして、亡くなられた方々に哀悼の言葉を申し上げるとともに、避難生活をされている場所にも行きましてお見舞いも申し上げました。ボランティアの方々やらいろんな方々に会ってお話も聞きましたけれども、そういう犠牲になられた方々に対して、謙虚な気持ちでもってそのお気持ちにこたえていくということも大事なことだと思いますよ。 しかし、町全体を見てまいりますと、震災直後に行ったときと五日の日とはもう大分明るさが違ってきていますね。そんな意味で、これから復旧と復興に当たるわけですから、復旧・復興というものはやっぱり活気がなければできませんし、将来に明るい展望を持つ、希望を持つということも大事なことだと思います。そういう気持ちになっていただけるような心の配り方というものも必要ではないかというふうに思いますから、それぞれ皆さんがお考えになる自然な気持ちで私はやっぱり対応していくことが大事ではないかというふうに思います。
○西野康雄君 とにかく活気をひとつ与えていただきたいな、そういうことをお願いも申し上げます。 私のところに寄せられた要望の中で、大学あるいは短期大学の皆さん方からの要望がございました。 先般、文部大臣にも少し質問をさせていただきましたが、阪神地区被災私立大学短大連絡会というのがございます。大学の不安というのは何なのかというと、そういった要望事項を出したその単年度はいいけれども、学生さんなんかも四年間なら四年間ずっと継続しているわけですね。そういう意味で、大学の不安というのは何かといったら、単年度だけで打ち切られるん違うやろかと。補助だとかそれから財政援助というふうなもの、あるいは各種の措置が一年こっきりじゃないだろうかというふうな不安をよく漏らされるわけですね。 そこで、きちんと立ち直るまできっちりと文部省としては要望を聞き続けていただきたいと、かように思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(与謝野馨君) 先生の御質問は、例えば学校の校舎が壊れた、仮設校舎で授業をやっていると。そうすると、平成六年度の補正では一応予算が計上された、平成七年度も計上されるだろう、しかし平成八年、九年になって校舎の復旧をやろうといったときに文部省は知らぬ顔をするのではないかと、そういう御質問だと思います。 これは校舎等の復旧というのは単年度でできるものではなくて、今後三年、四年、五年とかかるわけでございますから、その年度ごとに必要な予算は計上し、また今回つくりました私学に対する災害に関するいろいろな支出、予算等の方針は毎年これは継続していくと、そういうふうにお考えいただいて結構でございます。
○西野康雄君 この間は時間オーバーをいたしまして、今回は時間の配分から少し質問を削ったら余ってしまいましたけれども、これで質問を終えさせていただきます。
○委員長(坂野重信君) 以上で西野康雄君の質疑は終了いたしました。(拍手) —————————————
○委員長(坂野重信君) 次に、下村泰君の残余の質疑を行います。下村泰君。
○下村泰君 この間、三月の二日でございましたか、予算委員会の私の十分間の前段でいろいろお願いをいたしまして、被災地の皆さん、殊に難病の方々を何とか高齢者あるいは母子家庭と同じように仮設住宅に入る順序を上の方に上げていただけないかというお願いを申し上げました。 そこで、総理がこういうふうにお答えくださいました。胸の痛む思いです、難病患者の状況は多くの問題を抱えており、早急に検討していく必要がある、こういうふうにお答えくださいました。テレビ中継されておりましたので、大変向こうの方々喜んでおりました。 ところが、残念なことに現地の方では全然そういう動きがございませんで、殊に兵庫県の都市住宅部長という方の名前で、明確な通知が各市へ流れない限り各市では対応ができないというふうな返事があったんだそうです。 これはそうしてみますと厚生省の方から何にもこちらの方に行っていないと。通知が行っていない。こうしてくれよと、少なくとも何とかしてあげてほしいよというのが全然伝わっていない、こういうことになると思うんです。これ別に厚生省を非難するわけじゃありませんが、いかがなものなんでしょうかね。これからも何にもしないおつもりですか、それとも何か御通知をなさってくださるおつもりですか。 ちょっと待ってください。厚生省の方の中に、私が現地でこういう方々とお会いしたことを非難した方がいたそうですよ。何で勝手にそんな会ってべらべらしゃべるんだなんということを言った方がおるんだそうです。名前は言いません、伏せておきます。そういうことがありますので、どうぞひとつ答えてください。
○政府委員(佐野利昭君) 厚生省の方から県の方にお願いをしている文書の中におきましては、高齢者、障害者あるいは体の弱い方などという方々に対して特別な配慮をするようにということでございまして、当然その中には難病の方も含まれておるわけでございます。 ただ、今、先生のお話しのようなことがございますと、どうもそれでは地元の方で通じていなかったのかということも考えられますので、再度私の方から厳重にその話は申し伝えたいと思います。
○下村泰君 はっきりおっしゃっていただいて、ありがとうございました。いつも大抵もたもたして何をおっしゃっているんだかわけがわからないのが普通なんですけれども。 とにかく現地の方では、厚生省から兵庫県への行政指導をしていただかない限りは向こうさんもそういう措置がとれないということをおっしゃっているので、ひとつよろしくお願いをいたします。 と申しますのは、兵庫県の難病患者等支援センター、石丸雄次郎さんという方が事務局長でやっているんですけれども、百二十件の相談のうち約四割がけいれんを起こすんだそうですよね、難病の方々は。つまり状況がよくありませんから。そういうようなもう現地としては差し迫った問題でございますので、どうぞひとつよろしくお願いをいたします。 では続いてまいります。障害者版のゴールドプランについて伺います。 昨年九月、障害者保健福祉施策推進本部というものを設置なさったそうですが、具体的にどのようなテーマについて検討していらっしゃるんでしょうか。中身についていろいろ御説明願いたいと思います。
○政府委員(佐野利昭君) 先般、この委員会で堀先生からも御質問がございましたのですけれども、私どもの方は障害者の総合的な施策の推進を図っていきたいということで、障害種別やライフステージを通じた総合的な障害者施策のあり方、あるいは障害者についての総合的な施策を推進するための推進体制のあり方、それから効果的な施策を推進するための新しい計画のあり方、あるいは地方障害者計画を策定した場合のその推進方策、それから障害者施策等におきます医療と福祉との連携のあり方というようなことにつきまして、関係部局がそろいましてそれぞれの立場からの知恵を出し合って検討を進めているところでございます。
○下村泰君 今までは大変縦割り行政が強かったんですけれども、この件に関しましては何か横のまとまりといいますか、横に手を広げて、飛行機の翼みたいに横に手を広げておやりになるんだそうで、これまことに大変結構なことです。 それではちょっと中身について伺いますが、市町村及び都道府県の役割についてどうなのか、施設のあり方、小規模作業所、授産所のあり方、地域における知的障害者を含む自立生活支援について、それから成年後見制度、精神障害の人々への社会復帰及び福祉、障害種別のこれまでのあり方、介護のあり方、介護保険への対応、無年金者を含む所得保障についてどのような議論がなされましたか、難病、てんかん、自閉症への対応について、こういうことを含めて御説明ください。
○政府委員(佐野利昭君) 大変たくさんの事項をお話しいただきましたので全部把握してはおりませんが、例えば障害者の介護の問題などもどうあるべきかということは検討対象にいたしております。 それから各種福祉施設はどのような形でどのように整備をしていくべきかというようなことにつきましては、これもどの程度具体的に出せるか、まだ目鼻がはっきり立っているわけではございませんが、その施設体系をもう一遍見直しをする、そしてその整備水準をどういう形に持っていくかというようなことも検討対象にいたしております。あるいは障害者のための所得保障のあり方はどうあるべきであろうかというようなことなども検討対象として総合的に検討いたしておる、こういうところでございます。
○下村泰君 私どももある程度承知しておりますので、それで結構でしょう。 こうした検討に当事者の方々がどの程度参加しているのか、ここのところが問題なんですけれども、当事者といってもいろんな方々がおられます。できるだけ広範囲のさまざまな意見を聞いて作業を進めていただきたいんですが、お約束していただけますか。
○政府委員(佐野利昭君) 現在やっておりますのは、先般お話し申し上げました厚生省内の、行政としてのどう取り組んでいったらいいかということをやっておるものでございますので、これは私ども役人の間だけでやっていることでございますけれども、これを一歩踏み出しますと、今度はそれを具体的に各障害者の方々も御参加いただいている審議会等でもう少し詰めた形でまた御議論いただくようなことも考えております。 例えば中央障害者協議会でございますか、そこなどでも、これは障害者の団体の方も何人がお入りになっていただいていますけれども、そういう席でも私どもは障害者対策本部でつくりました案をいろいろと御説明申し上げ、そして御審議を賜りたいと、こう考えております。
○下村泰君 新しい基本法が成立し、大きな一歩を踏み出したことは大変よかったと思います。 しかし、これはもう恐らくこの法律の成立に御努力された皆さんもお感じのことと思いますけれども、今後のテーマとして、人権擁護、差別禁止などの明記、そして附帯決議で示された難病、てんかん、自閉症の中で現行の各福祉制度から排除されている人々の問題、さらに縦割りを排した総合的な福祉制度の確立、また障害の種類や病気、年金による対応の区分からニーズ、福祉サービスによる対応へと変えていきます。さらに市町村を中心とした実行体制、そして検討及び実行に当事者の人々が深くかかわれるような法体系をつくる必要があると思います。 今申し上げた点を踏まえまして、今後、総合的な差別を禁ずる人権福祉法等、具体的な数値や年次を含めたプランが必要だと考えますが、総理と厚生大臣にちょっと御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(井出正一君) お答えを申し上げる前に、先ほど先生が現地へ御調査に行かれたときに私どもの関係者が何か、もしそれが真実ならば私としても聞き捨てならぬことなものですから、少し調べさせていただきます。 さて、お答えをいたしますが、障害者施策につきましては、障害種別を超えた基本的事項を定めた障害者基本法がございまして、同法においては、障害者の方々の人権については、「すべて障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する」旨の規定が設けられているところでございます。こうした基本法の趣旨を踏まえつつ、障害者に対する各種の福祉施策の実施に当たりましては、身体障害者、精神薄弱者、精神障害者といった障害の種別や状況に応じてきめ細かく対応していくことが必要であり、身体障害者福祉法等おのおのの法律を適切に運用していくことによって、障害者の多様なニーズに的確に対応した施策の推進に努めてまいりたいと考えております。 また、御指摘の難病で身体の障害のある方や、あるいはてんかん、自閉症の方々につきましては、身体障害者福祉法等それぞれの法律に基づき必要な施策を講じており、今後ともその充実に努めてまいりたいと考えておるところでございます。 それからノーマライゼーション、数値目標を含めたものを制定すべきではないかという御指摘でございますが、障害者施策についての具体的な目標を持った計画につきましては、障害者の場合、障害の種別や程度が多様であり、それぞれに応じたきめ細かな対応を必要とするなどの特性があるため、どのような分野でそれが可能か、またどのような考え方に基づき設定するか等、検討すべき論点が多いものと考えております。 いずれにいたしましても、数値目標の点を含め、障害者保健福祉施策推進本部において幅広く検討を進め、できる限り早く報告をまとめていきたいと考えております。
○国務大臣(村山富市君) 委員御案内のように、先ほど来またお話もございますように、一昨年の十二月に障害者基本法という法律が公布、施行されました。この障害者基本法によって、国及び地方公共団体が障害者のために講ずべき施策について、それぞれ所管のところで法制上、財政上の措置を講じていくという努力目標も決められておるわけです。 国としては、もう今お話がございましたように、そうした全般的な障害者の福祉をあるいは全般的な施策をどう進めていくかという基本計画を今検討いたしておりまするけれども、これは国がつくるだけではなくて、もうほとんど都道府県段階においてもそういう作業が進められておると思います。 ただ、市町村になりますと、その規模も大分違いますし財政力も違いますからそう一律にはいかないと思いますけれども、国がある程度のモデルを示して、そして市町村を誘導しながら、各市町村でそれぞれの地域の実情に応じた形でそういう福祉計画がつくられてそして推進をされていくような方向というものをしっかり推し進めていくということが大事ではないかというふうに思いますから、そういう全体的な取り組みを一層強化していきたいというふうに思いざます。
○下村泰君 ありがとうごいました。 一言おわび申し上げます。一番最初、前段にやりましたのは、御通知申し上げておらないことをさっきやって済みませんでした。と申しますのは、これはけさ現地の方からファクスが参りまして、先ほど申し上げましたように、全然そういうことがされていないから何とかひとつ厚生省にお願いして何か言ってくれと、こういうわけでございます。まことにどうも。それからだれが何を言ったというのは、あんなものはどうでもいいことなんですからね、話のついでに出たものですから。 次は、精神保健法改正についてお伺いしますが、今国会に精神保健法改正案が提出されています。今回提出されるようになった経緯と内容について御説明ください。
○国務大臣(井出正一君) 今回の精神保健法の改正では、平成五年に障害者基本法が成立し精神障害者が基本法の対象として明記されたこと及び昨年地域保健法が成立し地域保健対策の枠組みが改められたこと等を背景に、精神障害者保健福祉手帳の創設、社会復帰施設や事業の充実など精神障害者の保健福祉施策を充実すること。二番目に、精神保健指定医制度の充実などよりよい精神医療の確保を図るための措置を講じること。三番目に、公費負担医療の公費優先の仕組みを保険優先の仕組みに改めること等を主な内容とするものでございます。 この法案は、昨年の八月の公衆衛生審議会の意見書を踏まえて検討を進める中で、具体的な法律案の内容については、昨年の秋から障害者団体や医療関係団体など関係各方面の意見を聞きながら改正案を取りまとめ、さらに本年一月に公衆衛生審議会に諮問を行い、その答申を踏まえて法案提出に至ったものでございます。
○下村泰君 今回の法改正に私は大きく分けて三つの疑問があるんですね。一つは、一昨年に法改正をしたわけですが、今回の改正は少なくとも私にとってみると唐突な感じがするわけなんです。ということは、今回の改正は一九八七年の大改正に並ぶ改正だと思うんですが、議論が不十分な気がしてならないんですが、その点はどういうふうに御説明なさいますか。
○国務大臣(井出正一君) 先ほどお答えいたしましたように、昨年八月の公衆衛生審議会以来、関係各方面のいろんな皆さん方あるいは当事者の皆さん方の御意見を踏まえながら法案を取りまとめたものでございまして、私どもといたしましては決して不十分だとは考えておらないわけであります。
○下村泰君 二つ目の疑問は、本当の福祉法にするならそれだけの福祉サービスが盛り込まれていると思うんですが、具体的に今まで以上のどのような福祉サービスが入っているのか、それからまた保健と福祉を一つの法律の中にくくってしまったのはなぜなんだろうか、それから身体障害や知的障害と違う福祉法にしたのはなぜなのか。これはどうなんでしょう。
○国務大臣(井出正一君) 今回の改正は、精神保健法に福祉を加え、その法律の名前も精神保健及び精神障害者福祉に関する法律と改め、内容につきましても福祉施策の充実を図るものでございます。 これは精神障害者は精神疾患という疾患を有する患者であるとともに、精神疾患のために日常生活または社会生活上の支障を有する障害者でもあることから、医療と福祉の関係が密接不可分であること、また既に現行の精神保健法におきましても社会復帰施設など福祉的な施策を含んでいることから、福祉の部分を別法に切り離すよりも精神保健法に福祉施策を強化して保健福祉法に改めることが適切であると考えたわけであります。 また、今回の改正案は、医療の中の福祉ということではなくて、医療と福祉の二本の柱から成る法律という形をとっているものでございまして、今後この法律に基づいて福祉施策の推進を図っていく必要があると考えているところでございます。
○下村泰君 私には以前のものと余り変わらないように見えるんですね、これは。本当に意味ある福祉法にするための努力の跡が見られないわけですね。だから私には唐突に見えるんです、これは。 三つ目の疑問は、改正検討作業の中で当事者の方々の意見をどのように伺い反映させたのかということなんです。また、医療費の部分以外に法改正をしなければできないような改正はどれとどれなのかということなんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(井出正一君) 今回の改正は、精神保健法に精神障害者の福祉を位置づけ、福祉施策の充実を図る改正でございまして、これは当事者団体の皆さんの長年の要望が実現されたわけでございまして、精神障害者に対する福祉の法制化を図ったという意味で大変私は評価していただけるものと思っているのでございます。
○下村泰君 既に厚生省にも声が届いていると思いますけれども、当事者の団体の幾つか、私の知る限りは六団体なんですけれども、全く寝耳に水であった、気がついたときにはほとんど決まっていて、厚生省からの説明もなかった、団体の方からお願いしてようやく会ってくれたが、内容については了解できないことが多かったと、こういうふうに言っているわけなんです、当事者の人たちは。また別の団体では、資料さえももらえなかったと言っておるんです。 これは大変重大な問題だと思います。今も厚生大臣、胸を張ってすばらしいものだとおっしゃったんだけれども、当事者の人たちは全然知らないという方もいるんです。当事者たちが知らない法律というばかなことがあるかと私は思うんですけれどもね。 本当に精神障害の方々の抱いている問題をよりよい方向に解決したいとおっしゃるなら、こうした手順が最も大切だと思うんですが、そのあたり、厚生大臣、どういうふうにお受けとめになりますか、今の私の話を。
○国務大臣(井出正一君) 当事者の皆さんの御意見もお聞きしたと私は先ほどお答えをいたしましたが、実は全家連というのでございましょうか、財団法人全国精神障害者家族会連合会でございます。これは昭和四十年に設立された全国の約三百の病院の家族会とまた千の地域の家族会から成り、会員数十余万人を有する精神障害者の家族の団体でございます。この代表の方なんかには先ほどの審議会にも入っていただいて御意見を拝聴してきた次第であります。 もう一つ私ども承知しておりますのに、全国精神障害者団体連合会というのが平成五年四月に地域の三十四団体、会員数約三千名ぐらいだそうでございますが、設立されたようでございます。ただ、これはまだ実はできて間もないせいか、いろ」んな考えの方がその連合会の中にいらっしゃることは確かだということは聞いておりますが、あるいはその中の一部の方が先ほど先生がお取り上げになったような御意見を持っていらっしゃるのかなと、こんなふうに思っておるところであります。
○下村泰君 一番私が気をつけてほしいのは、お役所というところは、例えばちょっと大きな団体になって、しつこく、のべつ幕なし陳情に来るところにはいい顔をするんですよね。意外とお役所に足を運んでこない団体がありますよ。それはそれなりに一生懸命やっている方なんですね。そういう人は余りお呼びでないんです。私の知る範囲でもいるんです、そういうのが。もうしつこく来て、逆に厚生省から嫌がられるような人がいる。ところがその人は呼ばれるんです。嫌がられるようなやつだから呼ばれるんですよ。そういうことがあってはいけないと私は申し上げたいんです。よろしくお願いします。 既に改正法案が提出されております。修正も含めて厚生委員会での議論にお任せするしかないと思いますが、私は私なりに、今申し上げた当事者の意見が少しでも反映されるよう、微力ではございますが努力していきたいと思います。 総理にも聞いてほしいんですけれども、精神障害の方がちょっと何か間違えて犯罪を犯すと、それ見たことか、こういう人たちを野放しにするとは何事だというのがすぐ問題になるんですよ。ところが、実際のことを言って、普通の神経の健常者が起こす犯罪の数に比べたらば、精神障害の方々の犯罪なんというのは本当に数えるしかないんですよね。この方たちで病院から退院していいよという人はもう六〇%以上いるんです、六〇%以上の方が。今、入院している人でも。ところが、社会の方がすぐに受け入れられないんです。本人もすぐに社会になじめないんですね、神経が弱いんですから。 私が常に申し上げましたのが、中間施設をつくっていただいて、そこから徐々に社会復帰していくというふうにいつも申し上げてきたのでございますけれども、そこへ今度はこういう改正が出てきたわけです。余り変な先入観を持たずに、手順をちゃんと踏んで、人々の心が生きるようにお願いをしたいと思うんです。 今までの私と厚生大臣のあれで、総理はどういうふうにお感じになりましたでしょうか。
○国務大臣(村山富市君) 今、委員と厚生大臣の問答を聞きながら私も思い起こしたんですけれども、私もずっと社会労働委員会におりまして、精神衛生法が精神保健法に改正されるときに、精神病患者の人権問題というのが大変やかましく議論されたことを思い出すわけですね。 鉄格子の中に囲って隔離をしてやるような人権を無視した今のあり方は間違いだというので、これはもう法律も保健法に変えてやったという経過を思い出したんですけれども、これは今度の法律の改正も、福祉、言うならば単に衛生だけではなくて福祉の面も重視をする、その福祉の中にはそういう社会復帰ができるような過程の筋道というものを必要に応じてつくっていく、そしてそれらの方々が社会人と同じような生活ができるような社会復帰を目指していくというところに今度の法律の改正の一つのねらいがあると、私はそういうふうに思っておりますから、したがってそういう部面というものはこれからやっぱりもっと重視をして取り組んでいかなければならない課題ではないだろうかと、私はそういうふうに理解して受けとめたいと思っているわけでございます。
○下村泰君 同じ障害者手帳にしましても、身体障害者の手帳と精神障害者の手帳とでは受け方が違います。ですから、そういうこともこれから問題になってくるんじゃないかと思いますけれども、これはこれといたしまして、次は文部省の方に伺いますが、難病児の教育についてお伺いいたします。 難病の子供たちの教育は大変なものだと思います。難病や慢性疾患のある子供など、病気療養の必要な子供たちの教育環境は最悪なんですね。私がこうした子供たちの問題を取り上げてから既に文部大臣だけでも六人がわっておるんです、この問題を持ち出してから。六人の文部大臣がおかわりになって、それじゃこの内容がお変わりになったかといったら、こっちはちっともお変わりになってない、ますます悪化の現象なんですね、これは。どういうことなんでしょうかな、文部省か文句省かよくわからないけれども。 この子たちの問題を考える協力者会議が今度できたそうですけれども、その報告を伺う前に、こうした子供たちの現状と問題点をどのように認識していらっしゃるのか。また、協力者会議による実態調査などによってその実態をどの程度把握しているのか、お答え願いたいと思います。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 先生ただいまお話がございました病気療養児につきましては、病院等に併設または隣接する病弱養護学校や病弱・身体虚弱特殊学級において教育を行っているところでございまして、平成六年五月一日現在でそれらの学級数は千七百七学級でございまして、その在籍児童生徒数は五千四十八人となっているところでございます。 なお、病弱等による就学義務の猶予、免除につきましては近年著しく減少しているところでございまして、平成五年度では百五十二人に減少しているところでございます。 このような病気療養児の教育の機会を確保することについては、従来から努力をしてきているわけでございますが、今後とも私どもとして教育の機会の確保に向けた整備をしていきたいと考えているわけでございます。 また、もう一点の先般の調査研究協力者会議におきます現状の課題等についてお尋ねがございましたが、今後の課題といたしましては、入院により小中学校を欠席している病気療養児につきましては、その実態を的確に把握した上で、病弱養護学校等への転学措置が適当な児童生徒については速やかな手続をとることが必要であるとしているところでございます。 また、病気療養児の教育機会を確保する上で、病気の種類や入院期間等に応じまして病弱養護学校の分校、分教室や特殊学級など適切な形態によりまして教育の場を設けることが必要であることを提言していただいているところでございますので、文部省といたしましては、これらの提言を踏まえ適切に対処してまいりたいと考えております。
○下村泰君 これまでの対応は、治療のためという名のもとに忘れられた存在というか、排除された存在といいますか、そういうふうにしか私には思えない。 この協力者会議の報告内容について御説明願いたいと思いますが、特に必要性、今後の課題についてどう述べているのか、この協力者会議というのは。
○政府委員(井上孝美君) お答え申し上げます。 ただいま要点については御説明申し上げましたが、協力者会議では、特に病気療養児の教育につきまして課題としては、具体的に申し上げますと、病弱養護学校等の教育を受けることが本来適当である病気療養児についての教育の機会を確保するための措置といたしまして、入院により欠席する病気療養児の実態把握及び入院により転学等の教育措置の変更が必要な児童生徒に対する速やかな措置、さらに病院内学級の設置などによる病気療養児への教育の機会提供、教職員等の専門性の向上、病気療養児の教育に対する理解、認識の推進等について指摘を受けているところでございます。 今後さらに、病気療養児の病気の種類、病状等の実態、教育内容・方法の改善充実方策、病気療養児の教育の制度面等の整備、これらについて指摘をいただいているところでございますので、これらの提言を踏まえてさらに調査研究を進め、適切な対応をしていきたいと考えております。
○下村泰君 報告書は、療養に専念しているとされている病気療養児の中にも、教育を受けることが必ずしも困難又は不可能ではないと推測される者も多い。このような児童生徒が多数存在していることは、教育の機会均等の観点から、一刻も放置することのできない問題であり、病気療養児の教育の機会の確保は、教育行政の喫緊の課題である。こういうふうに言っていまして、十二月二十一日の初中局長の通知がありますね、これでは、関係法令の規定等も、このような児童生徒に教育の機会を可能な限り提供しようとする趣旨のものであることを十分に理解し、運用に当たること。病気療養児の教育の必要性、制度、手続、留意事項を教職員、保護者その他の関係者に周知・徹底し、転学事務処理の迅速化を図ること。こういうふうにいろいろと言われておりますが、この報告書の中でもあんまりはっきりしていないところがあるんですが、それをちょっと伺いたいんです。 まず一つが、入院あるいは療養の期間による区分についての考え方と今後の対応、すなわち六カ月という物の考え方、この解釈を明確にしてください。 第二点目が、教室の教材及び備品をどう確保し、財政的にどう位置づけるのか、これは文部省と厚生省に伺いたいと思います。 第三点が、教員の定数、配置基準の決め方がほかのものと同じでいいのかどうか。月によってばらつきがあり、五月一日というのは比較的例年在籍も少ないわけで、そのあたりをどう考えるのか。これは大変大きな問題なんです。 第四点が、こうした報告、通知を現場サイドまできちんと徹底するために、より一層の努力が必要だと思うが、その点についてどうでしょうか。 第五点は、後期中等教育への対応。 第六点が、厚生省だと思いますが、病院内における保育のあり方をどう考えるのか。 第七点が、子供だけではないかもしれませんが、病院図書館といったものの整備をどう考えるか。 以上、ひとつお答えください。
○政府委員(井上孝美君) ただいま御指摘いただきました第一点、第二点、第四点について御説明申し上げます。 第一点は、先生御指摘のように、学校教育法あるいは同法施行令によって、慢性の疾患の状態が六カ月以上の医療または生活規制を必要とする程度の者は原則として病弱養護学校において教育するものとされているわけでございまして、慢性疾患の状態が六カ月未満の療養等を必要とする程度の者は、病弱・身体虚弱特殊学級かまたは通常の学級におきまして慢性疾患の状態に留意して指導を行うものとされているわけでございます。 次に、二点目でございますが、病院内の学級につきまして、教材、備品の充実あるいは図書室の設置等についてお尋ねがございましたが、教育委員会におきましては、病院内に病弱養護学校の分校や分教室等を設けるに当たりましては、病気療養児の教育に必要とされております専有空間を病院の理解と協力を得て確保するように努めますとともに、必要とされる設備や備品についての整備を図るよう文部省として指導してまいっているところでございます。 また、第四点目でございますが、この協力者会議の「審議のまとめ」を受けまして、先ほど先生からお話がございましたように、昨年十二月二十一日付で各都道府県教育委員会に対して、病気療養児の教育の充実について通知を出したところでございますし、またこの通知内容については、本年一月に都道府県教育委員会教育長会議や主幹部課長会議においてその趣旨の徹底を図りますとともに、文部省の各種の定期刊行物等を通じ広く普及を図っているところでございます。今後ともこの趣旨の徹底を図ってまいりたいと考えております。
○下村泰君 全部御説明されなかったのはまことに残念なんですが、余り文句を言ってもしょうがない。 厚生省の方、ちょっと財政的にどうやっているか。
○国務大臣(井出正一君) 先生、ちょっと全部御質問を把握しかねたんですが、まず病院内学級の件、それと保育の件でよろしいですか。 病院内学級につきましては、ほかの患者への医療の提供に支障が生じない範囲で厚生省としても積極的に御協力をしてまいりたいと思います。 昨年の統計でございますが、病院内学級といったような関係の対象病院数は全国で二百九十六病院だそうでございます。厚生省の関係の国立療養所でも九十一カ所の療養所でそういう院内学級を設けております。 それから病院内保育に関する私どもの見解でございますが、これも大変大切なことだと考えております。厚生省に設置したこれからの母子医療に関する検討会において今御審議をいただき、小児病棟に児童福祉の専門家を配置すること等、入院の環境整備についての検討が必要との最終報告をいただいたところであります。この報告を受けて、現在、厚生省、心身障害研究の中で病棟内保母の配置等、入院時の療養環境のあり方について研究を行っているところであります。 今後とも関係団体の皆さんの御意見を聞きながら、病院内における療養環境の向上に努めてまいりたいと思っております。
○下村泰君 ありがとうございました。 文部省に伺いますが、特に教員定数が月によるばらつきが非常に大きいんです。五月一日に決めるというのはどういうふうなんでしょうか。この時期は比較的少なく、その後ふえるケースが多いわけなんです。ですから、過去六年間の実績を見てそれで変えるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府委員(遠山耕平君) お答え申し上げます。 教職員給与費の国庫負担を行う際の教職員定数の算定でございますが、毎年度五月一日現在の児童生徒数により編制される学級数に基づいて算定されるわけでございますが、これは四月一日よりも五月一日現在の方が学年全体を通じて児童生徒数の数が安定しているということで五月一日を用いているわけでございます。それで、五月二日以降児童生徒数の増減があった場合には学級編制を変更することができるわけでございます。そうしまして、この学級編制に基づいて教職員定数が算定されることになっております。 院内学級におきましてもこのような考え方に基づいて教職員定数が算定されることになっておりまして、御指摘のように、在籍する児童生徒数によらずに前年度の児童生徒数に基づいて定数を算定するということは困難でございますけれども、年度の途中で院内学級への入級者が生じた場合には、その時点で新たに学級を編制し、それを認可する。そして教職員の配置を行うということになっているわけでございますので、文部省としましては、こういうことを踏まえまして各都道府県教育委員会を適切に指導してまいりたいと思います。
○下村泰君 お願いしますから余りしゃくし定規に物を見ないでくださいよ。現場の雰囲気というのはどんどこどんどこ変わっていくんですから、それを見ながらひとつ対応してください。お願いします。どうも私らの感覚と違うんで、ついていけないんだよ、私は。 総理、そこに、築地にがん病院がある、がん研が。あそこにお子さんの白血の方々が入っていらっしゃる。この白血病の方々というのは病状が落ちつかないんですよ。もう出たり入ったりするときもあるし、長く入院しなきゃならないときもあるし、お父さんお母さんがつきっきりでなきゃなりませんから、そばに寝泊まりするところもいろいろと配慮していただいて。 今こういうところをやっているのが二カ所ぐらいありますけれども、民間の方でも。その子供さんたちにとっては勉強するということが物すごく心の支えになるんです。白血というのは下手こけばもう死を宣告されたようなものですから、完全に治るという約束はありませんし、私が提唱してきた骨髄移植をやっても本来は七十何%ですから。そうしますと、その子供たちにとっては、勉強したりなんかして先生についていろんなことをするということは大変生きる望みみたいなものなんですよ。それだけにこの院内学級というのは大変必要ではないか、こういうふうに思うんですけれども、改めて文部大臣にも御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(与謝野馨君) 小児白血病という病気は昔よりははるかに治癒率の高いがんになっております。小児白血病の場合は、恐らく今、先生は七割ちょっとと申されましたけれども、これは骨髄移植の場合でございまして、いろいろな化学療法をやりますと、小児白血病の治癒率は大変高く、がんの中では非常に高いものでございます。そういう方々が長期に例えば今の国立がんセンター等で入院をされる、治療を行うというような場合に、先生が申されましたように、生きる望みあるいは退院後の勉学の状況というものを考えますと、その子供たちにもやはり勉強の意欲、勉強の機会、そういうものを積極的につくっていくということがまた必要なのではないか、そのように思っております。
○下村泰君 とにかくがんぜない子供たちが勉強して生き生きとしている目を見ていると、それはもう大人としてはいいものですよ、そういう風景というのは。どうぞひとつそういう子供たちのために頑張っていただきたいと思います。 それから成年後見制度について伺いますが、後見制度のその後の検討はどうなっていますか、法務省は。
○国務大臣(前田勲男君) 成年後見制度について申し上げますしゃくし定規でなく申し上げます。 現在の禁治産宣告、準禁治産宣告の制度はまさに、昨日も議論がございましたが、非常に画一的で硬直的だという御批判は、もう先生、前からいただいておりまして、特に今日、アルツハイマーを初めとして判断力が徐々に失われていく御老人に対しまして、現在は禁治産、準禁治産宣告と限られた範囲の対応しかできないという体制にございまして、この判断力が失われていく老人に対して、判断力に応じた行為能力を付与しあるいは制限するという制度には事実上なっておらないわけでございます。特にまた、現在の民法にございますが、後見人がなすべき看護の内容についてもきっちりとした定めもございません。 そうした観点から、長年社会に貢献をされた老人に対して、まさに法律、民法でございますので、ある意味では人と人、あるいは人と多数の人との権利関係でございますから、極めて固定的な冷たい印象を与えることもこれまた事実でございますが、こうした現状の制度からいくと、やはりこうした老人に対しての人権の尊重、尊厳というものにも問題があり、特にこれからの高齢化社会に向かって、人にやさしい政治の中で極めて私は大事な要点であろうと思っております。 そこで、先生、一日も早く整備を願っておられるお立場から見ますと、大変ペースが遅いのではないかという御懸念を抱いておられると思いますが、実は水面下では大変熱心に厚生省とともに研究を進めておるところでございます。特に昨今、ドイツ、オーストリア等々外国の新しい法律の事例なども大変今、研究をいたしておるところでございます。それと相まって、全国的にもいろいろなシンポジウムあるいは全国の社会福祉協議会などの横の連絡体制も大変よくとっていただいておりまして、現在、極めて熱心に関係省庁、特に厚生省と十分に連絡をとって今その対応に追われておるところでございます。 ただ、外国の事例を勉強いたしますと、民法という法律措置だけではなくて、外国の事例を見る限りではやはり行政の土台の上に立った法律措置といういわば車の両輪のようなものが極めて大事な問題であるという観点から、熱心に早く結論を出すべく検討を続けていきたい、こう思っておるところでございます。
○下村泰君 前田法務大臣のお話を承っておりますと、お話が終わった後で何か突っ込むような余裕がなくなっちゃうんですね。人のよさが先に出ているというのか、何か本当に申しわけないというような感じで御答弁なさっているんですけれども、それだけじゃ困るんですよね。それだけじゃ困る。 実際にこの法律が早く施行されませんと、それはレーガン大統領のように勇気のある方は、おれはアルツハイマーだとおっしゃる方もいますよ。だけれども、大体においてお年を召した、私もお年を召しているんですけれども、みんな大体隠しますよ、物忘れの多くなったことでも何でも。身内の者には何か言われると言いますけれども、大体隠しますな、忘れることが多くなったということは。 ところが、こういう方々が一番だまされるんですよ。殊に多少障害を持った方々とかあるいはお年を召した方々、豊田商法とかいろいろありますが、そういった殊に知恵おくれの方たちがそのまま大人になった場合、こういう人たちが非常にだまされやすいんですね。 ですから今、前田法務大臣のお話を聞いていると、まことにどうも何かあと突っ込みにくくなるんですけれども、これはあえて突っ込ませていただきますけれども、どうなんですかね、超党派みたいな感覚でもって少しでも早くこの法律、立案して法制化するという方法は考えられないものでしょうかね。
○国務大臣(前田勲男君) 行政側としても、一日も早く対応いたさなければならないという先生の問題意識のとおり取り組んでおりますし、先生御提言の議員連盟等おつくりいただいて、まさにあわせて促進できればなおありがたいと思っております。
○下村泰君 総理ももうそろそろ近いんですからね。もう既に段階に入っているんですよ。それだけにこれは人ごとじゃないと思いますが、一言お聞かせください。
○国務大臣(村山富市君) 身につまされる思いで拝聴いたしました。 法務大臣もしゃくし定規でない答弁もされましたけれども、これは単に政府だけでなくて議員の皆さんもお互い共通する問題ですから、成年後見の制度のあり方ということはやっぱり大事な問題だと、これからの大きな課題だというふうに思いますから、法務大臣から答弁がありましたように、一体となって促進方についてこれからも努力していきたいというふうに思います。
○下村泰君 ありがとうございました。
○委員長(坂野重信君) 以上で下村泰君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて総括質疑は終了いたしました。 —————————————
○委員長(坂野重信君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のうち、東京共同銀行問題について、来る三月十六日午前九時三十分に日本長期信用銀行取締役頭取堀江鐵彌君を、同日午後一時に前日本銀行総裁三重野康君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 明日は午前十時に公聴会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十八分散会