P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
132回国会参議院1995/02/28

予算委員会 第4号

発言数
244
登壇者
35
会派数
9
開催日
1995/02/28

会議録

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成六年度補正予算三案についての理事会決定事項について御報告いたします。  質疑は、本日一日間行うこととし、総括質疑方式とすること、質疑割り当て時間の総計は九十分こし、各会派への割り当て時間は、自由民主党二十分、平成会三十五分、新緑風会十五分、日本共産党十分、新党・護憲リベラル・市民連合五分、一院クラブ五分とすること、質疑順位についてはお手元に配付しておりますとおりとすること、以上でございます。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 平成六年度一般会計補正予算(第2号)、平成六年度特別会計補正予算(特第2号)、平成六年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題といたします。まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣武村正義君。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 平成六年度補正予算(第2号)の大要につきましては、既に本会議において申し述べたところでございますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その内容を申し上げます。最初に、一般会計予算の補正について申し上げます。まず、歳出面におきましては、阪神・淡路大震災等に対応するため、当面緊急に必要となる経費を追加することとし、災害救助等関係経費一千四百十億円、災害廃棄物処理事業費三百四十三億円、災害対応公共事業関係費六千五百九十四億円、施設等災害復旧費五百四十四億円、災害関連融資関係経費九百十三億円、その他の阪神・淡路大震災関係経費百十九億円、地方交付税交付金三百億円を計上しております。  一方、歳入面におきましては、今回の大震災により生じた被害を勘案して租税及び印紙収入について六千二十億円を減額するとともに、その他収入の増加三百四十三億円を見込んでなお不足する歳入に対し、やむを得ざる措置として公債の追加発行を行うこととしております。  この公債金の増一兆五千九百億円のうち七千七百九十四億円が建設公債、八千百六億円が特例公債の発行によるものとなっております。特例公債の発行等につきましては、別途「阪神・淡路大震火に対処するための平成六年度における公債の発行の特例等に関する法律案」を提出し、御審議をお願いすることとしております。以上によりまして、平成六年度一般会計第二次個正後予算の総額は、歳入歳出とも第一次補正後予算に対し、一兆二百二十三億円増加して、七十三兆四千三百五億円となっております。  特別会計予算につきましては、交付税及び譲与税配付金特別会計、道路整備特別会計等八特別会計において、所要の補正を行うこととしております。  政府関係機関予算につきましては、国民金融公厚において、所要の補正を行うこととしております。財政投融資計画につきましては、阪神・淡路大震災等の被災地域の復旧に対応するため、日本開発銀行及び地方公共団体に対し、総額三千七百五十億円の追加を行うこととしております。  以上、平成六年度補正予算(第2号)につきまして、その内容を御説明いたしましたが、なお詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださるようお願い申し上げます。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で平成六年度補正予算三案の趣旨説明は終了いたしました。  なお、政府委員の補足説明を省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) それでは、これより質疑に入ります。宮崎秀樹君。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 自由民主党の宮崎秀樹でございます。  一月十七日、だれも経験しないような阪神・淡路大震災が起きたわけでございます。この間、総理を初め各閣僚におかれましては大変な御苦労があったかと存じますが、それに対しまして感謝を申し上げる次第でございます。  責任ある立場にいらっしゃる方とそうでない方との差がありまして、いろいろな御批判や批評がこの間あったわけでございますけれども、しかしこれは私ども今、日本人がだれも体験しない経験でありますから、この経験を将来にどういうふうに生かしていくか、これは大きな課題ではないかと思うわけでございます。  総理は最高責任者として大変この間御苦労をいただいたわけでございます。私も外から見ておりましてお体を悪くされなきゃいいなと思うくらい心配しておったわけでございますが、きょうまで何とか乗り切られて、今後またこの問題について真剣に次の世代にどういうふうにその経験を生かして送っていくか、ここが私は大きなポイントだと思うわけでございます。  同時に、現在の状況を見まして、一日も早い復興、復旧、いわゆる緊急的にやる課題と、中長期的にやる課題、それから次の世代へ残す課題、この三つがあると思うんです。これに対しましてどんなような御所感をお持ちか、まず最初にお伺いしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 委員から今お話もございましたように、想像を絶する未曾有の大被害をもたらしました阪神・淡路地区の大震災に対しまして、政府といたしましては、緊急に災害対策基小法に基づく非常災害対策本部も設置をいたしまして、同時に私が本部長となって内閣全体が取り組める体制をつくるために緊急対策本部も設置をする。同時にまた、地方自治体と一体となって緊急に必要な救援対策等々に取り組む必要があるというので、国土庁の政務次官を本部長とする現地対策本部を設置する。同時に、この非常災害対策本部に専任の担当する国務大臣を指名して、そして全体として取り組める体制をとって万全を期ししたつもりでございます。  しかし、被災地の皆さんからすればそれなりのまだまだ不満やら幾多の声があろうかと思いますけれども、政府としてはそれなりにやり尽くせる方法については講じてきたというふうに考えておるところでございます。  今、お話もございましたように、震災が起こりましてもう一カ月余も経過しているわけでありますが、これからその救援対策とあわせて復旧・復興対策に取り組む必要がある、こういう観点から、県や市等々とも十分連携をとって進めていくという立場から、私が本部長となる阪神・淡路復興対対策本部というものを設置いたしまして、全閣僚が一体となって取り組む。  こういう体制をとると同時に、専門家や有識者を中心とした復興委員会というものも設置をいたしまして、もちろんそれには地元の知事や市長さんにもお入りをいただいて、そして国としてやらなきゃならぬことについては全力を尽くして取り組んでいく、そして見事によみがえった神戸市あるいは兵庫県を再現していく。こういうことのためにこれからも全力を挙げていく必要があるというふうに考えておるところでありまして、今、委員から指摘のございましたように、当面の救援対策と復旧・復興についてそごのないように、一体となった万全の対策がとれるような措置を講じていることにつきましては御理解をいただきたいと思います。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 ぜひそういう覚悟で取り組んでいにだきたいと思います。  それから、私も現地に実は一民間人として行ってまいりましたけれども、大変悲惨な状況でございますが、これはふだんからのやはり準備ということをしっかりやっておかなきゃいかぬのかなというふうに思ったわけでございます。  それは一つは避難場所、それから空間、いわゆる使っていない土地を十分都市は持っていなきゃいかぬのかなと。そういうことでいいますと、いりゆる国有地なり市有地なりそういう公共の土地を、最近、民活のためとかバブルがはじけた影響もございましょうが、民間へ払い下げてそれを処分するというようなことがございますけれども、これは逆にやはり国なり地方自治体がそういう土地を確保していく。そうしないと今度のようなことが起きると仮設住宅を建てる場所もない、そういう状況が起きてくる。ですから、人口が密集するところは逆にこれはもう人口割合で何人に対してどのくらいの平米の土地を確保しなきゃいけないのかというような観点が私は必要じゃないかと思うんですね。  これについて震災対策の大臣、それから地方自治体に関しては自治大臣にこのことについてお答え願いたいと思います。  またさらに、国鉄が持っておりますいわゆるあの事業団ですね、旧国鉄からかわったいわゆる事業団がありますが、そういう保有地等につきましてもやはりこれは公的なものでこれを獲得して、そしてそういうものに充てるとか、いろんな方策があろうかと思いますが、それについての御所感をお伺いしたいと思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○国務大臣(小里貞利君) 今次の災害におきまして、今お話しの公有地あるいは国有地等の活用実態がどうなっているかと。  お答え申し上げますと、公有地をおおむね百八十ヘクタール前後、それから国有地をおおむね六十二、三ヘクタール、もう既に仮設住宅を中心にいたしまして使用いたしております。なおまた、ちなみに申し上げますと、仮設住宅の場合、民有地として三十四、五ヘクタールを利用いたしました。その仮設住宅の実態に限って申し上げますと、おおむね国有地あるいは公有地はその需要に大体間に合っている、そういう状況かと思います。  なおまた、仮設住宅はこれから約五千戸余り、五千四百戸前後建てる計画でございますから、その分についての用地も国有地等を中心にいたしましてひとまず準備はいたしておる、そういう状況でございます。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) お答えいたします。  委員から御指摘のございました地方公共団体が所有しておる土地につきましては、公共用地として活用しないで民間に譲渡する等の問題もあるわけでございますけれども、今回の震災の教訓に学びまして、一つには延焼の防止、あるいは避難地、あるいは防災上の施設、あるいは可及的な応急住宅の建設用地等の必要を痛感したわけでございまして、そういう意味において地方公共団体の保有する土地のあり方につきましては、委員御指摘のとおりに、私どもも地方公共団体とともに慎重に対応してまいりたいと考えております。  なお、必要な公共用地の拡大につきましては、所要の財源処置をとりまして公共用地の拡大にも努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○国務大臣(亀井静香君) 清算事業団所有の土地、このたび二十ヘクタールを仮設住宅用等にお使いいただきたいということで申し出ておるところでございます。  また、委員御指摘のように、今後自治体が防災あるいは環境保全その他の観点から取得をしていただくということは極めて歓迎することでございますので、清算事業団としては積極的に対応してまいる所存でございます。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 どうもありがとうございました。自治大臣、それから亀井運輸大臣の御答弁、非常にそのような線でやっていただくとありがたいと思っております。  さてそこで、今お話が出ました財源の問題でございます。  この財源は、私はやはり国民の意識を、何といいますか、継続させるという意味で、国民にも負担してもらうということが必要じゃないかと思います。これは国民全体がみずから自分たちを守るという姿勢も私は必要ではないか。それはやはり国なり政府なりが、政府ですね、リーダーシップをとってそういう意識を涵養していくことが必要ではないかと思います。  これは古い話ですが、私は戦時中、小学生、旧制中学生でございました。当時、戦争中に弾丸切手というやつを買わされたんですね、我々は。弾丸切手といっても、これは切手じゃないんですね、こういうお札みたいな、これ買いますと、弾丸切手ですから、鉄砲玉でなくなっちゃうというものではなくて返ってくるはずだったんですが、敗戦で一銭も返ってこなかったわけです。これは小学生のお小遣いで買ったわけです。私は、復興切手というものをこの際出して、国民がそういうもので緊急的に復興に対する意識を行ってお手伝いする、こういうことも一つの方法かななと思うわけであります。また、もう一つ、次期の世代に残していくには、今言ったような土地の確保とかいろいろな面でこれはやはり財源がなきゃできません。そこではやはり防災国債とか、これは低利な非常に安い金利」いいんですが、そういうもので国民が負担しててれを自分の子孫に残していくというようなことも考えてみる必要があるんじゃないかと思うんです。大蔵大臣、最近いろいろ次から次に出てきて大変御苦労なところでございますけれども、そういうことに関しましてお考えがあったらひとつお聞かせ願いたいと存じます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 財源について具体的な御提案も賜りました。たしか郵政省は、これは郵政大臣の御答弁でありますが、特別の義援の姿勢をお出しいただいているように私は新聞で読みましたが、復興債につきまして……

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 これは郵政省じゃないんです。切手じゃないんです、これ。大蔵省が出すやつですから。名前は切手ですが。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) そうですか。貴重な御提言ありがとうございました。復興債につきましては、沓掛議員さんでしたか、この委員会でも二%という利率まで御提示をいただいて具体的な御提案をいただきました。さまざまな御議論、御提案を受けながら、政府としましてはさまざまな財源の可能性を真剣に検討をさせていただきたいというふうに思っております。政府の仕事でございますから、端的に申し上げれば政府の財源というのは国民の皆様がお支えいただくしか道はないという言い方もできるわけでありまして、どこかからか非常に安易に金が捻出できる知恵はありません。もちろん、特別、競馬とか宝くじとか、そういうことも政府も加わってての可能性も求めております。しかし、大きな財源、財源の大宗をなす問題としてはやはり国民の背様に支えていただくしか道はありません。問題は、短期ですぐに御負担いただくか、つなさ国債のような、一たん国債にしておいて何年間かで具体的な財源で償還していくか、あるいは一版の国債のように六十年かけて将来世代に御負担をお願いすることも含めて対応していくかといつ、この選択の問題であります。それより大事なことは、やはり既設の予算の中でのやりくりを精いっぱいしなければならないと。今年度も新年度も、今、予算案を御審議いただいているさなかですから余り具体的なことは申し上げられませんが、どちらにしましても、予備費から始まって既設予算のやりくり算段をまず優先させたいと思っています。その次に足りないときにどうするかということで、今の御提案もぜひ参考にさせていただきたいと思います。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 あらゆることを考えた中で一日も早い復旧をお願いしたいと存ずる次第であります。それから次は、神戸港のことについてちょっとお尋ねしたいと思います。御案内のように、日本の商工業港千百一ある中で、一九九三年には取扱荷物量が日本で第一位であったのが神戸港であります。一億六千八百六十九万三千八百六十八フレートトンということで、これは莫大な量の荷物が取り扱われたわけでございますけれども、その神戸港が壊滅的な打撃を受けたわけでありますから、これは日本の経済にとっても少なからず影響があるのは当然でありましょうし、また阪神方面においては大きなこれは打撃になっておると思います。  そこで、こり現状でございますけれども、交通アクセスその他いろいろなもろもろの条件がございましょうが、現在どの程度復旧されているのか、お知らせ願いたいと存じます。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘のように、我が国の代表的な国際港でございますが、ほとんど壊滅的な打撃を受けておるわけでございますけれども、一応、現在百五十バースのうち大体八十バース程度の応急の復旧をいたしておりますけれども、しかしこれは一般岸壁でございまして、コンテナにつきましては二十一のうち八つを船側かりのクレーンの使用によって初めて可能になるという程度でございまして、そういう意味では完全に使用できる状況ではございません。また、フェリーにつきましても、現在、応急的に三バース程度使用可能ではございますけれども、これもまさに応急的なことでございまして、今後二カ年かけまして、これを復旧というよりも仮興という形で、御承知のように、このたびのここで荷も相当シフトをする危険がございます、これを引き戻す面からも、より今までよりか効率的は国際港としてこれを完成させたいということで、現在、水深十五メータークラスの大型バースを、当初五バース予定しておったわけでございまつが、これを十バース建設することを含めまして一年間でそうした復興をなし遂げたい、このように考えております。当面のスケジュールを申し上げますと、コンテナの二十一のうち八つ、これをことしの六月末までに、できればもっと早めたいのでございますが、これをとりあえず復旧し、残りを含めて三分の一を七年度内にコンテナバースについては復興したい。それからフェリーにつきましては、七バースのうち四バースを九月までに本格復興し、残りを年内に復興したい。ただ、残余の岸壁につきましては七年度内に半分程度これを復興したい、このように考えておるわけでございます。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 二月二十四日の阪神・淡路復興委員会の第二回の会合で、神戸港に対しての論議が進められたと伺っております。また、復興財源における利用者負担のあり方等も今後協議していくというようなお話を承っておりますが、今、大臣がおっしゃったように、最優先の問題であろうかと思いますので、これは緊急的に復興ということでお願いしたいと思います。  今度の地震で壊滅的な打撃を受けたということでございますが、岸壁の設計基準でございますが、これに対しては現在まで行われていたのを画期的に基本的に変えていくというお考えなのか、そこら辺のところはどうなっておりますでしょうか。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○国務大臣(亀井静香君) 神戸港につきましては三バースは耐震バースということで建設をいたしておりまして、これは無傷でございましたが、残念ながら他の岸壁につきましてはBランクで建設をいたしておりまして、東京、横浜はAランクでございましたので、この新しい復興につきましては新たな耐震設計に基づいた強化岸壁にしていきたい、このように考えております。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 それでは、次は医療関係の問題に質問を移らせていただきます。  最初に、私、現地へ行って救護所を回ってまいりましたけれども、私は大体地震発生二週間後に入ったんですが、大変救護所の先生方も、二十四時間交代とか、せいぜい長くても三日でもう疲労がたまって続かないというような現状でございました。いろいろな情報を私も集めてまいりましたけれども、まず、災害が起きて救出作業、そしてけがをされた方、それに対応するいわゆる第一の処置と申しましょうか、そういう意味で極めて緊急性のあるのが医療だと思います。それと同時に、今、避難所にいる方が非常にもう疲労こんぱいをして、参っております。  そこで、一つのデータが出ているんですが、長田区に神戸協同病院というのがございます。ここで、まず第一に整形外科の疾患、骨折、そういうものが最初急増した。その次が何だというと、肺炎なんですね。これは避難所というものが非常に生活環境が悪いということもありましょう。また、たまたまこの寒さの中での震災ということもありましょう。一月三十日から二月五日までの一週間における肺炎の入院は全入院患者の三六%で、その入院した患者の八一%が避難所から来ている、こういう状況でございます。  そこで私は、この医療機関の復旧を早くしなきゃいけないと同時に、こういう生き残っている病院、生き残っているというのは表現が悪いですが、診療できる体制にある病院というのはごくわずかであります。そして、そこに行った医師が書いておりますものがございます。それを御紹介しますと、この医師は、地震が発生して、二十日に現地に赴き、救援活動をやっております。   二十二日日曜日の正午の発表で医療活動は充分整備され、医療ボランティアの募集は一時中断すると発表されたと聞き、現場と対策本部の発表、及び報道された事実との余りの大きな違いに、憤りを感じました。   避難所での診療はいくらがんばっても一人の医師で三日が限界です。しかも医療品は底をつき、五百カ所以上ある避難所当時まだ五百カ所ということでございましたけれども、  避難所にその時点では、数カ所しか医療チームは常駐していないという状態でした。しかも、災害後六日してまだ防疫対策は一カ所も行われていないというのが現実でした。一次医療機関が壊滅状態になると地域医療は完全に停止し、その結果、軽症で食い止められる疾病が三次医療のレベルまで、この劣悪な環境ではすぐにはね上がってしまうという現実をまざまざと見せつけられました。早期診断・早期治療が行われても、疾病の発生率は対人口比一定数ある訳ですから、このような極度に悪い生活条件の中では、当然のことながら疾病の発生率ははね上がり、しかも一次医療で食い止められるべき疾病が特に乳幼児、高齢者には致命的な疾病となるような状況でした。  巡回医療班が回っているとはいえ、やはり定地医療が欠如すると、地域住民の健康がかくも憎悪の傾向をたどり、逆に一歩医療機関の重要性をこれ程までに痛い程知らされるとは思いもよりませんでした。 というふうに書いてあります。  私は、そういう意味で一次医療機関の確保を早急にやる必要があると思うんです。それは現在、半壊しているようなところもあるんですね。そこは補強すればすぐ建て直しができるわけです。ですからそういう対策を、厚生大臣、一刻も早くやってほしいということでございますが、これについていかがでございましょうか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 先生がおっしゃるように、当初大変な混乱も実はございました。そして、当初は外科的な治療が大変必要でしたし、続きまして肺炎等を中心とする内科的な治療が大変多くなってまいりました。さらにまた、これからは心理的な面に移るんじゃないかな、こんなふうに思っておりまして、そういった中で特に、まさに地元の医療を担う診療所を中心とする既存の医療機関が一日も早く復旧・復興、仕事を再開していただかなくちゃならぬ、こう考えておるところであります。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 それは大変、大臣、いいんですけれども、ところがこの激甚災害法の中に学校それから福祉施設は入っているけれども、医療機関は入っていないんですね。これに関してどうお考えでしょうか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) おっしゃるように、激甚法に医療機関が入っておりません。どうして漏れちゃったのかなということも私も不思議だったものですから聞いたわけでありますが、どうも今日までついぞ入れられなかったと。今回、入れる必要があるんじゃないかな、こんなことを考えたのでございますが、今回はむしろそれよりは別の特別立法で処理していこう、こういうことになったものですから、依然入っていないことは事実であります。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 これはまことにおかしいんで、現在は緊急的ですから特別立法でいいですけれども、将来はきちっと入れてこういうことにすぐ対応できる体制をふだんからとっておくということが必要だと思います。  それから次は、今度の阪神・淡路大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律案の中に、病院は入っているんですね。ところが、診療所については全然触れられていないんですね。私は、やはり一次医療機関の確保ということが今、緊急かつ、とにかくすぐやらなきゃならかい。いわゆる救護所というのはもう対応し切れかくなった。先生はかわる、薬は変わるということでは、住民は安心できません。  そこで、ひとつここについてどういうふうにお考えか、診療所に対する助成、補助、そういう点についてお伺いしたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 民間医療機関の多くが最終的には資産の帰属が個人になっているわけでございまして、その点、公的医療機関とやはり大きな違いが出てきておることは否定できないわけでございます。  病院の方は今回それなりに措置をしたのでございますが、先生御指摘のように、診療所に関し申しては財政援助法に書かれていないんじゃないかということでございますが、書いてはございませんが、しかし地域医療の確保を図るためには、プライマリーケアを担う診療所の復旧は大変重要な課題だと認識しておりまして、この診療所に対しましても、従来からの予算措置である医療施設近代化施設整備事業を活用いたしまして、救急医療の在宅当番医を担っている診療所には新たな国庫補助、三分の一でございますが、その対象に加えることといたしましたとともに、社会福祉・医療事業団における低利融資、これも一千万円を三千万円まで上限をふやすとともに、金利を実質二・五%にする、あるいは償還期間あるいは据置期間の延長等、既往の貸し付けのあるいはまた償還猶予などの特別措置も講じたところでございます。  そして、あともう少し低利な融資ができないかということで、二・五%よりさらに下回ること州できないか。今、兵庫県で考えていらっしゃる基金のところへこの医療機関を何とか組み入れてもらえないかということをこの間知事にもお願いをして、今、県の方で検討していてくださるということを承知しておるところであります。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 今、大臣からいみじくも民間医療機関、民間診療所という言葉が出ましたけれども、私はわざわざ民間を使わなかったんです。それは医療機関というものはやっていることは一緒なんですね。ただ、個人の財産ということになるとこれはいろいろ問題ありますけれども、特定医療法人なんかはもう定款で国に全部寄附なんですね。そこも差別があるんですよ、実際。いわゆる公的ということに関して非常な格差がある。公民格差というのはひどい。  医師法の十九条には、医師には応招の義務が課せられる。そして医療法の第七条第四項には、営利を目的とする者は医業を行えないというのが書いてあるわけですね。それと同時に、社会保険診療報酬を初め、労災保険、それから公害、環境、いろいろ全部そういうものについて、いわゆる環境庁がやっている公害保健でございますけれども、全部これは統制経済下に置かれている、設定されているわけでございます。  そういうことで、実態はやはり公共的な側面が多いわけでありますから、こういうことを勘案して民間医療機関にもぜひ助成をしていただきたいと思うわけでございます。  と同時に、国が出している助成金で、静岡県は非常に立派なパンフレットをつくってやっております用地震対策というのは立派にやっているんですね。この中で、「病院」というのが書いてあるんですよ。病院というのは全部これは民間も入っているのかなと思ったら、民間は入ってないんです。公的なんです。地震発生時の存院患者の安全確保と医療救護機能を維持するために、病院施設の耐震化を図っておると。そうすると、民間医療機関が入ってなければ、民間医療機関の入院患者は地震でつぶれてもいいのかなと、これは極端に言うと。やはりこういうことも全部対象にしてもらわないと、対象外で公的病院と民間病院に差をつけられたら、これはたまったものじゃないですよ。  民間病院は税金を取られているんですね。公的病院は一年で六千億ですか、一般財源から、税金がら赤字を埋めているわけですよ。こんなに差をつけちゃ、それでやることは同じことをやれと、これはちょっと私はひど過ぎるんじゃないか。やっぱりそこら辺はもう少しきちっと考えてやっていかないと。  今回だって、救急医療の大体九割は民間医療機関ですよ。大体民間医療が七五%医療を今やっておるわけですから、そういうことも考えた中で、公平ある施策をひとつぜひお願いしたいと思います。  次に移ります。  そこで、具体的な問題ですけれども、現地で老人が入院しております。ところが、御案内のように、きのうですか、おとといですか、清水の舞台から飛びおりて一人お亡くなりになりました。これは退院させられて行くところがない、転々として最後に飛びおりられたということで、非常に悲惨なことが起きております。それは何で入院がこういう状況になっておるかといいますと、皆さん御存じないと思いますが、老人の入院時医学管理料というのがあるんです。一週間以内だと二百三十六点、二千三百六十円、一週間から二週間入院していると二千二百五十円、二週間から一カ月になりますと今度は千五百五十円、だんだん入院のあれが安くなるんですね。敵後になって一年になりますと六百九十円ですよ。もう二千三百六十円のものが六百九十円になっちゃう、一日ね。  こういうことをやると病院の方としても経営が成り立たない、そこでお年寄りが出なきゃならない、こうなるわけです。この受け皿がないんです、今ね。私は、だから受け皿がないときはきちっとやはり病院に入院させてあげて、体制ができたらこれはやるようにしてあげたいということで、いわゆるそういう入院のもろもろのものについても余り格差を特例でつけないというようなことも必要ではないかと思うんですが、それがやさしい政治じゃないでしょうか。御答弁をお願いします。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 先生、今、例をお示しになられましたことを私も報道で聞きまして、心を痛めておるところでございます。何としても一日も早くきちっとした受け皿を用意しなくちゃならぬ。そういった意味でも、これまで御審議いただいておりました新ゴールドプランなんかの必要性をより感じておるところでございます。  社会的入院をできるだけ解消するためにそんないろんな措置がとられておるわけでございますが、今申し上げました受け皿の方との関係をうまく対応させていきながら解決すべき問題だ、こんなふうに思うのでございますが、ただ今回、通常であれば、許可病床数を超えて患者さんを入院させるいわゆるオーバーヘッドにつきましては、それが一定以上になりますと入院時医学管理料が二〇%カットされる仕組みになっておりますが、今回の災害、震災による入院につきましてはこのカットを行わないこととしております。したがいまして、被災による患者を退院させなくても新たな患者さんを受け入れられることは可能だという体制をとっておるところでございます。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 そういう細かい問題もありますので、どうか実情に沿った対応をしていただきたいと思います。  それから診療費の概算払いのことでございますが、これは緊急事態でありますから、ある一定の平均値というものを出してお支払いになることはこれは必要だと思いますけれども、この外来患者について八・五%増してございますかでお支払いする、また入院患者は七・七%増しということでございますけれども、この問題は実態をやはり見て、ある一カ所に物すごく患者さんが集中しているんですね、そういうところは請求をする。とにかく患者さんの名前も聞けなかったというようなところがありますから、そこは手挙げ方式で、ちゃんと現地へ行って調査されてもっと実態に即した支払いをお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 入院七・七%、外来八・五%の加算という点は、先生御認識のとおりであります。そういった概算払いの選択も今回できるという措置をとったわけでございますが、具体的には大変偏っている面も確かにあると思います。そういう意味ではそういった調査も必要かなと思いますが、実はこの方法で昨日、中央社会保険医療協議会にお諮りしてその御了解もいただいたところなものですから、今のところその線で進めさせていただきたい、こう考えておるところであります。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 もう時間がございませんので最後に、それはきちっと現地の医師会と話をしてやっていただきたいと思います。  それからボランティアの問題ですけれども、受け皿が全然ないんですね。平時のときはいいですけれども、こういう緊急のときのボランティアの窓口というものを、総理、ひとつお考えいただきたいと思いますが、それで私の質問を終わりにしたいと思います。いかがでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今回の地震による大災害に対しまして、全国からボランティアの方々が不眠不休で献身的な努力をされておることについては、私も心から感謝を申し上げておりまするし、それなりの活躍についても評価をいたしておるところでありますが、これを何とか制度的に運営ができるような、そういう手だてというものを十分検討する必要があるんではないかというので今それぞれ関係省庁で検討させていただいているところでありますから、早急に確立してまいりたいというふうに考えています。

宮崎秀樹自由民主党

○宮崎秀樹君 ありがとうございました。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で宮崎秀樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、都築譲君の質疑を行います。都築譲君。

都築譲平成会

○都築譲君 新進党の都築譲でございます。参議院においては新進党と公明によりまして平成会という院内会派を形成しておりまして、平成会所属議員の皆さんのお許しをいただいて、平成会を代表して今回の二次補正予算関連につきまして質問をしたいと思います。  まず初めに、今回の阪神・淡路大震災、本当に大変悲惨な出来事でございまして、五千四百を超えるお亡くなりになられた方々に対しまして心から哀悼の意を表したいと思いますし、また御家族を亡くされた御遺族の方々に謹んでお悔やみを申し上げたい、このように思います。また、いまだに避難所等において困窮の生活を強いられている方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。  きょうは、そういった観点も含めまして、政府の初動対応の問題と救済、それから復旧・復興村策、大きく分けてこの二つについて政府の見解をただしたいと思います。  今回の地震に当たりまして、自治体の職員の皆さん、警察の職員の皆さん、消防署の職員の皆さん、自衛隊員の皆さん、たくさんの関係の方、あるいはボランティアの方、本当に不眠不休の大変な尽力をされて被災者の救済等に当たられたわけでございまして、改めてその御苦労に対して敬意を表したい、このように思うわけでございます。  まず初動対応の関連でございますが、私は、今回の震災関連のいろんな議論を本会議なりあるいは予算委員会等の場においてお聞きしておりまして解せないことが一つございます。  防衛庁長官の発言の中で偵察という言葉を何度か使われております。例えば二月九日の泉信也議員の質問に対して、自衛隊のヘリコプターが現地を偵察した、訓令第十条に基づいて偵察中と、こう大変自信を持って偵察という言葉を使われたわけでございますが、どうもこの用語はおかしいんじゃないかということで、猪熊委員の方からその後、妥当ではないんじゃないかと、こういうふうな御指摘を申し上げたら、調査ということでございますと、こういうふうに言い直されたわけでございますが、その後も何か、私がテレビを見ておりましたら二月十五日の衆議院の予算委員会などの場におきましても、まだ偵察偵察と、こう言われておるわけでございます。  どうも偵察という言葉は本当にそういうときに使う言葉なのかなというふうな感じを持つわけですが、一般に偵察という言葉がどういうときに使われるのか、これは国語を所管されておられる文部大臣、国語審議会を所管されておられるわけでございますから、ちょっと文部大臣に、恐縮でございますがお教えいただけますでしょうか。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○国務大臣(与謝野馨君) 偵察というのは適当な言葉だと思っております。

都築譲平成会

○都築譲君 私はあのとき疑問に思いましたので、本当に適当かと、こう思ったわけでございます。それで、国語辞典などを幾つか調べてみました。岩波のこれは基本国語辞典、「偵察敵の様子・動きや地形などを(こっそり)観察・観測し、その情報をとること。」、それからこれは別の辞典ですが、「ひそかに敵の様子をさぐること。」、こんなことを言っておるわけでございます。(「揚げ足取り」と呼ぶ者あり)  だから、言葉の問題、揚げ足取りだとかいう議論もあるのかもしれませんが、こういうのを揚げ足取りと言う日本語もわからなくなった議員が議席を占めて平然と座っていること自体、慨嘆ものたなと思いますし、またそんなことでやじを飛ばすということ自身、口あんぐりだというふうな感じがするわけでございますけれども、大体、何が敵か味方がわからなくなっているんじゃないのか。守るべきものは、何が守るべきものなのかわかっておるんですか。  だから、自衛隊の職員はマニュアルに従ってということだから、自衛隊法以下訓令に至るまでその職務を行わなきゃいけない、こういう状況にあるわけでございます。ただ問題は、防衛庁長官がこういう軍隊用語を平然と使って、国民のための自衛隊、国民に信頼される自衛隊、国民に愛される自衛隊という印象を著しく損なうような発言を平然とやっていることが問題じゃないかと思うわけです。あなたは軍人だったんですか。常識とししてどうですか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 自衛隊の災害派遣に関する訓令第十条、「指定部隊等の長は、災害の発生が予想される場合には必要に応じ関係機関と迅速に連絡を取ることができるように措置するとともに、必要と認めるときは所要の偵察を実施するものとする。」、こうございまして、災害の状況を調査する、こういう意味におきましても偵察という言葉を使っておるということをよく御理解をいただきたいと思います。

都築譲平成会

○都築譲君 おっしゃるとおりなんです。災害調査の場合にも使うということで、自衛隊の職員が、隊員がそれを使うんだったらそれはいいんです、職務としてそれを執行するんなら。防衛庁長官が国会のような場でそういうことを平然と使うということでどうなのかということです。災害調査ということでなぜ言いかえなかったのか。偵察といつ用語を使っておりますが、災害調査ということでなぜ国民の皆さんにわかるように言わなかったのか。傷ついて助けを求めている国民を、瓦れきの下敷きになっている国民をあなたは敵だというふうに言うつもりですか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 国民の皆さんが災害に出会っている状況の中におきまして、できるだけ適切に状況を判断し救出をするためにもその調査したものを使用する、こういう考えでやっておるということであります。

都築譲平成会

○都築譲君 だからどうも、ただ閣僚の皆さん方やほかの皆さん方の中には偵察という用語を使って当然だという言葉があるようでございますし、文部大臣も何か適切と思うと、こういうふうに言っておられるようですが、文部大臣にも御注文申し上げておきたいんです。  言葉というのは社会の使われ方によって慣用化しできますから、大きく時代によって変化しできます。だから、例えば読み方にしたって、早急という言葉、早く急ぐと書いてサッキュウと読んでいたのが、最近ではソウキュウと慣用化してそれが定着してくるというふうな状況があります。国語審議会がそれを適切と思うかどうか、そういうのはあるかもしれませんが、文部大臣自身が国語の意味を変えていく権限はないわけですから、そういった点はよく御承知をいただきたいなと、こういうふうに思うわけでございます。それで、そこら辺のところにつきまして問題点を指摘したわけでございます。  今回の地震発生以後の初動の対応についていろいろ議論がございました。総理の発言について幾つか腑に落ちない点がございますので、その点についてもお聞きを申し上げたい、こう思うわけでございます。  まず総理が例えば一月二十日の衆議院本会議の中で、初めての経験であり、早朝のことでもあり混乱があったと、こういうふうなことを言われたわけでございまして、初めてのことということについて相当な批判が出たわけでございます。  ただ、総理は大変正直な方でございますから、何かぽろりと本音のことを言われたのかなというかうな気もするわけでございますけれども、私自身、総理も相当今まで人生経験を積まれていろんな場に立ち会われておるわけでございますから、大きな地震が起こるということもあったと思うわけでございますが、この初めてのことということについて、これはどういう趣旨で言われたのかお聞きしたいと思うんですが、よろしくお願いします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) これはこの委員会でも御答弁を申し上げましたけれども、私は答弁をした議事録も精査をしてみました。率直に申し上げまして、いろいろ早朝テレビで見てからそれぞれの指示もし、正確な情報をつかむような連絡も申し上げたわけでありますけれども、しかし初めてのことという意味は、これはやっぱり現地の情勢を正確にとらえるためには現地の皆さん方から情報をとる以外に方法はないわけですから、したがって現地の情報をとるための指示もいたしました。しかし、今申し上げましたように、現地の方では早朝のことでもありますし、これは思いがけなく突発的に起こった事件でもありますから、したがって県庁の職員も市の職員も警察の職員も消防署の職員も、あるいはまた自衛隊の関係者やら医療関係者の皆さんも、みずから被災者でありながら出られる者は駆けつけていって不眠不休の努力をしてもらっておる、こういう状況は皆さん方も十分御理解をいただけると思うんです。  そこで、ちょっと紹介しておきますけれども、このときの議事録がここにありますけれども、こういうふうに私は申し上げているわけです。「災者対策を円滑に実施するため、地方公共団体に対しましても必要な指示や要請を行ってきたところでございます。しかし、今から振り返って考えてみますると、何分初めての経験でもございますし」と、こう申し上げておるので、現地の実態というものはやっぱり私どもが想像を絶する困難な状況にあったのではないかということを申し上げているのでありまして、これは私は何も官邸が初動においていろんな意見やら批判をされておりますることについて弁明をするために申し上げたのではなくて、この議事録を素直に御解釈いただければ御理解は賜れるのではないか、そういう意味で申し上げたんですということについて御理解を賜りたいと思います。

都築譲平成会

○都築譲君 ありがとうございました。またいずれその点について後で戻ってまいりたいと思います。  それから次は、総理のこれまた一月二十三日の衆議院本会議で、最善の策であったとかあるいは万全の措置であったとか、こういうふうな話があったと思うわけでございますが、それをその後、措置あるいは策というのを体制と言い直されたというふうなことになっておるわけでございます。これはどういう趣旨で言われたのか。あるいは、措置と体制の違いについて、策と体制の違いについてどういうふうなことをお考えになってそういうふうに言い直されたのか、おっしゃっていただけますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 措置という言葉よりも、取り組みの体制をこういたしましたという意味で申し上げましたので、措置という言葉よりも体制という言葉の方が適切である、こう私は後で思いましたから、あれは体制という意味で申し上げたんですというふうに申し上げたんですけれども、これもここに議事録がありますから申し上げておきますけれども、当時、海部さんから本会議で質問があったわけです。その質問の際に緊急災害対策本部を設置すべきではなかったのか、こういう質問に対して私はお答えしているわけです。  そこで、緊急対策本部を設置するには、これは例えば布告をして、そして議会が開会されていないときには政令でもって措置ができると。例えば物価統制とかあるいは支払いの延期とかいうような権利を抑制して、そして措置ができるような仕組みになっておりますけれども、今のこの情勢から判断をしてみて、そういう緊急対策本部を設置してそういう個人の権利を規制するような必要はないんではないか、むしろ非常災害対策本部を設置して、そして内閣が全体としてそれをバックアップしながら地方自治体と一緒になって取り組んでいく、同時に現地にも対策本部を設置して臨機応変に機敏に対応できるような措置を講ずる、同時に専任の担当大臣も配置をして取り組むようなことの方がいいのではないか、よりいいのではないかという意味でこう申し上げたのでありまして、これは質問に対して答えたわけです。  海部さんから、緊急災害対策本部を設置すべきではないか、こういう質問がございましたから、意見がありましたから、その意見に対してこういう段取りでこういう体制をとってきたことの方が私はより柔軟に機敏に対応できていいのではないかと考えておりますと、こういう意味で申し上げたのでありまして、政府がとってきたこれまでの措置がすべて最善であったという意味で申し上げたのではないので、そのことについては御理解を賜りたいと思うのです。  これは、初動のあり方についてはいろんな意見も御批判も承っておりますから、私どもは至らざる点は率直に見直しもするし反省もして、緊急時における対応というものをしっかりつくる必要があるというので今取り組みをいたしておるところでございますので、そのように御理解を賜りたいと思います。

都築譲平成会

○都築譲君 今いろいろお話がございましたけれども、柔軟に機敏に対応するということでよかったというふうな話をおっしゃられるわけですが、私自身あの段階は幾つかフェーズがあったと思うわけです。地震が発生してから六時間、それから六時間あるいは十二時間、こういう状況だと思うわけです。だから、総理が今おっしゃられるような柔軟、機敏な対応といったものについて、それが効果を発揮し出したのは実は四十八時間とかあるいは七十二時間とか、そういった時間が経過してからの問題ではないかなと、こう思うわけでございます。だからこそその初動対応の問題が実は議論されているわけで、初動対応のおくれの批判をいろんな方々がやっておられるのは、なぜ死者があんな数になってしまったのかということだと思うわけです。  それで、私は、最善の体制というふうなことを言われます、あるいは万全の体制というふうな議論もあったのかもしれませんが、そこの点についてお考えをお伺いしたいのは、そういう万全の体制とか最善の体制ということであれば、それはあらゆる事態を想定して、そしてあらゆる政策手段を用いて、あらゆる人員、組織という体制を組んで、そしてあらゆることを行ったというのが措置をとったというふうな形までいくんだろうと思うわけです。体制ということであれば、実は体制までしいたけれども、そこでとまって断行するに至らなかった、こういうふうな話になるのではないかなと、こういうふうに思うわけでございます。  それで、そういう問題について幾つか、どういう状況だったのか。  特に私が気になりますのは、あの地震が起こってから火災が発生をして、例えば長田地区の火災がようやく鎮火をしたのは十八日の未明ということでございますから、丸一昼夜燃え続けたわけでございます。そこに当たっての消防職員、警察職員の皆さん方の御苦労というのは本当に並々ならぬものがあった、こういうふうに思うわけでございますけれども、もっとそこのところについて機敏な、それこそ総理が言われた機敏な対応が果断に行われておれば救われる人も救われたんではないか、こういうふうに思うわけでございます。  それともう一つ、総理の現地入りが十九日になった理由についてお教えいただけますか。十七日の新聞では、大変な事態であり、十八日には入りたいような意向を漏らしておられたと、こういうふうに報道をされておりますが。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 地震が発生をした直後に私が現地に行くことがいいのか、あるいは政府として緊急にしなければならない対応について、それぞれ各省責任者がおるわけでありますから、関係の大臣もおるわけでありますから、その大臣が現地に行って自分の所管する事項について具体的な指示もし、被害の状況も正確に把握して対応できるような取り組みをするという、私は内閣総理大臣として、内閣全体を取り仕切って取り組めるような体制をつくっていくことがいいのかという判断は当然しなきゃならぬと私は思うんですね。  私は、それなりに混乱をしている状況の中に現地に行ってまたいろいろ御迷惑をかけるようなことがあってもならないし、それよりも十分現地の状況に対応できるような措置を講じ得る担当の責任者がきちっと行ってそれなりの取り組みをしていく。その全体を取り仕切る立場にある私はやっぱり本部に陣取って、そして正確な情報をつかみながら指示をしていくということの方がいいのか、こういう判断もあってやったわけでありますけれども やや落ちついてきた状況の中でもう少し正確に私自身も責任ある立場から現地の状況もつかんだ上でさらに対策を強化する必要があると、こういうこともございまして十九日に現地の方に入らせていただいたわけであります。  同時に、知事やら市長さん寺ともお会いして、そしてぜひ現地に対策本部もつくって自治体と一体となって機敏に対応できるような措置もやってほしい、こういう要請もございましたから、先ほど申し上げましたように、国土庁の政務次官を本部長として各省の担当事務官を派遣して現地対策本部を設置して、そして知事や市長の連携のもとに緊密に対応できるような措置も講じてまいりましたということを申し上げたので、私が十七日に直ちに現地に行くことの方がよかったのか、あるいはそういうやり方をやったことがよかったのか、これはそれぞれ御批判や御意見のあることだと思いまするけれども、私はそういう考え方でやってまいりましたということを申し上げておきたいと思います。

都築譲平成会

○都築譲君 今、総理の御答弁の中で、所管の大臣が実施するとかあるいは現地に行って御迷惑をかけるとか、こんなお話もあったと思うわけです。  ただ、本当にああいう事態、例えば新聞の報道ですが、十七日の正午に五十嵐官房長官から死者が二百人を超えたという報告を受けて総理はえっと驚いた、こういうようなお話があったわけでございます。それからなぜ本当に十九日までかかってしまったのか。総理がもしその時点で、これは様子を見に行こうというふうな話をされる、あるいは十八日でも行くというふうな状況であれば、総理がそれこそ陣頭に立って指揮をして、指導をして、政府全体の震災対策を、救済対策を進めることができたんじゃないかと思うわけでございますが、実際に動き出したのは十九日以降じゃないですか。  だから、例えば閣議後の閣僚懇の中で亀井運輸大臣、いわゆる非常災害対策本部ではなくて総理をキャップとしたそういう対策本部を設置すべきではないか、こういうふうなことを言われたわけではないかと思うわけでございます。運輸大臣のお考えはいかがでございますか。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○国務大臣(亀井静香君) 委員御指摘のように、総理が長としての災害対策本部を設置され、我々閣僚がそのメンバーとして対応したということでございますから、私は極めて理想的な形で取り組みがされたと。  私も警察時代に、不幸でございますけれども、いろいろな修羅場をくぐらさせていただきましたが、指揮官というのは、総指揮官は私は現地に行くことが必ずしも最善のごとではないと思う。現場指揮官をきちっと配置をして、総指揮官というのは全体を掌握して指揮をすべきであり、総理は関係閣僚を現地に直ちに派遣をいたして事態の掌握に当たり、それに従ってきちっとした私は初動体制をとられたと。結果として多くの犠牲者が出られたわけでありますけれども、これは私は、村山総理じゃなくて例えば海部さんだって羽田さんだって中曽根さんだってどなたがやられてもあれ以上の体制がとれたということはなかなか難しい、このように思います。そういう意味では、私はちゃんとした体制をこの内閣はとったというように、このように確信をいたします。  ただ、総理の厳しい指揮が行われたにもかかわらず、我々閣僚が能力至らざるところがあって行き届かなかった点は多々ある、このように反省はいたしております。

都築譲平成会

○都築譲君 今の御答弁の中で、そういうふうな指揮官が現地入りするかどうかの問題は別として、指揮官を総理にするかしないかの問題があったと思うわけです。  だから、非常災害対策本部の本部長は国土庁長官あるいは国務大臣がなる。それで、亀井運輸大臣が提案されたのは総理大臣をやはり長とするそういう対策本部をつくらにゃいかぬ、そういうことをお聞きしたわけですから、その他の答弁は何か余分だったような気もしないではないと思うわけです。  それで、それは別として、私は総理に対して、あるいはその非常対策本部の長に対して、本当に正確な情報が入っていたのかどうか、そういった問題もございましたけれども、実は先ほどの万全の体制の問題ではありませんけれども、あらゆる事態を想定して、そしてあらゆる政策手段を講じて、あるいはあらゆる組織、人員を動員して体制をしくということであれば実際にその規模はどの程度であったのか。例えば消防、警察、自衛隊職員、こういったのが近隣府県から、あるいは近隣の駐屯地からどういう形で動員をできたのか、その動員の体制、そういったものについてお聞きしたい、こういうふうに思うわけでございます。まず自治大臣・国家公安委員長でございますか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) お答えいたします。  当日、直ちに午前七時過ぎから警察庁は全国の機動隊に出動体制を命じました。そして、全国それぞれ機動隊が当日既に午前中に二千数百名の体制で入ることになりました。なお、その後五千五百人、機動隊が現地に入りまして、今日まで現地の警察官を入れまして三万人体制でやっておるところでございます。  なお、消防につきましては常備消防としての消防職員が全国で十四万五千人おります。なお、消防団員が九十八万人でございまして、合わせて百十二万五千人でございます。この消防職団員にそれぞれ近隣府県を中心にいたしまして応援体制をやっていただき、特に政令指定都市間では相互救援協定が結ばれておりますので、消防庁におきましては早朝からそれぞれ出動の準備をお願いいたしまして、午前十時に出動をお願いいたしまして、それぞれ政令指定都市の救援部隊が兵庫に飛んで救援活動にはせ参じていただいたわけでございます。  今後もこういう体制を、それぞれ今回の震災からまた学び取ることがございましたので、近隣府県あるいは政令指定都市等の救援、消防、それぞれの活動につきまして、地域防災計画とともに十分見直しを行いながら体制を確立してまいりたいと存じております。

都築譲平成会

○都築譲君 今、人員等についてもおっしゃっていただいたわけでございますけれども、その最大可能投入数といいますか、それから例えば六時間ごとに近隣府県から動員するとしたら、もちろん自分の所属する警察署とか消防署で万一の事態が発生をしたらこれは困るわけでございますから最低限の人員は確保するとして、近隣府県あるいは全国から六時間ごとに例えばどれだけの数が投入できた、応援出動することができた、こういうことになりますか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) これからの問題でございますか。

都築譲平成会

○都築譲君 いや、想定として、例えば。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 私は、今、深刻な被災の中から立ち上がっておる神戸市を初めとするそれぞれ被災地のところに再び地震が起きることを願っておるような……

都築譲平成会

○都築譲君 そんなことは言ってない。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) そういう前提に立って私はお答えをするべきでないと考えておりますけれども、私どもは……

都築譲平成会

○都築譲君 私はそんなことは聞いてないんですよ。私が聞きたいのは、今回の初動対応の問題について聞きたいことがあるからですよ。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 今回は、午前十時から十六時の間にそれぞれ三百三十三名が到着をいたしました。十六時から二十二時の間に六百十八名、二十二時から翌日の午前四時に千七十九名の隊員がそれぞれ現地に到着をしております。交通渋滞等で随分到着が後の方はおくれてまいりました。

都築譲平成会

○都築譲君 ちょっと十分な御答弁がいただけないのであれでございますが、自衛隊の場合はいかがでございますか、防衛庁長官。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) 自衛隊の今回の地震の際における派遣状況でございますけれども、まず当日でございますけれども、陸上自衛隊の二千三百名を中心としまして約六千七百名を自衛隊として投入しております。それから二日目に至りまして、九千三百名の陸上自衛隊を中心としまして一万七千三百名の自衛官を投入しており、さらに十九日には、陸上自衛隊九千五百人を中心として一万七千五百名の隊員数を投入しております。さらに二十日に至りまして、陸上自衛隊一万三千名を中核としまして海空を合わせまして全体で二万一千名ということで、二月九日、最大時でございますけれども、陸上自衛隊一万八千人規模、海空を合わせまして二万五千七百人というような規模で現在も派遣を実施しているところでございます。  この間の延べ出動人員ということで数えますと、陸上自衛隊が三十六万八千人規模、それを中核としまして海空を合わせまして五十五万二千四百人の隊員が現地において投入されておるという状況でございます。

都築譲平成会

○都築譲君 私がお聞きしたいのは、実際に、例えば現在一万八千人規模で投入されているというようなお話でございますけれども、あるいは十九日でも九千五百と、こういうことでございますけれども、例えば九千五百という数に達する時間でございますね。どういうふうな形で、いわゆる軍隊用語で言えばデプロイメントというか緊急動員というか、そういったものが兵庫の被災地に行うことができたのかどうか、そこら辺を教えてください。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) 現在、私どもの場合には、発災がたしか五時四十六分でございますけれども、それ以後六時には陸上自衛隊が非常呼集をかけまして、そして隊員の中には外出しておる者もおりますし、営外居住している者もおります。そういう者を集めるということが始まりまして、十七日の十時現在、現実に投入された者は約三百名、これは伊丹の駅のところで警察官の方が電車に挟まれたということもございまして、これの救出ということで近傍派遣ということで出ております。  それからさらに八時二十分の段階で、西宮の病院のところでやはり生き埋めになっておる方がおるということで出動をした。これが二百八名でごさいますけれども出動しておるということで、十時の段階では三百名でございますが、直ちに、十時に既に災害派遣の要請が兵庫県知事の方から出ておりまして、その時点で十時十五分に姫路の第二特科連隊の隊員が出動し、これが十三時十五分から神戸に入りまして人命救助に当たっておるという状況でございます。  先生お尋ねのどういうテンポで上がっていったかということにつきましては、六時間ごとというふうに見れば、十時時点で三百名、十六時で千四日名、二十時で千七百名、そして初日二十四時で二千三百名というような状況で動員されていったということでございます。同時に、先ほど言いましたように、一日目は二千三百名でございますが、二日目には九千三百名に達しておる、それから九千五百名、一万六千名台が続きまして、現時点で一万八千名が出ておる、こういうような状況でふえていっておるということでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 私が聞きたいのは、現実にどういろ時点で何名派遣されたかということではなくて、例えば伊丹、これは第三六普通科連隊近傍派遣ということで四十八名、あるいは三六普通科連隊、伊丹、二百六名近傍災害派遣実施、こういったのは独自の形で送るということで大変自衛隊としても努力をしてやっておられるんではないか、こういうふうに思うわけでございますけれども、実際にどの時点で何名投入されたかではなくて、例えば最大に投入をすることができるのはどれぐらいなのか。  例えば朝もう六時の段階で、地震発生からわずか十四分後でございますけれども、陸上自衛隊の中部方面総監部というのは第一種勤務態勢を確保する、中部方面隊は第一種勤務態勢へ移行する、六時三十分には中部方面総監部は第三種勤務態勢へ移行というふうな形で、さらに引き続いて航空機による災害地の実情の把握に努めておるわけですね。  だから、どういう状況でどういう人数を派遣することができるのか。状況次第によるとは思いますけれども、ただこれが本当にひどい事態であるということで最大動員をかけたということであればこういう形になるのか。今あなたがおっしゃったように、近傍派遣という形で四十八名とかあるいは二百六名とか、そういう形で行くのか、あるいは中部方面だけではなくてほかのところからもたくさん航空機を使って投入することもできたんじゃないか、こういうような感じもするわけですが、いかがですか。

村田直昭防衛庁防衛局長

○政府委員(村田直昭君) お答えさせていただきます。  まさに今、先生が御指摘になったように、どのくらいの人員ができるかということについて言いますと、さらに我々としては研究しなきゃいかぬ。なぜならば、地方公共団体と自衛隊との間で常日ごろから計画がつくられておる、そして計画に基づいて訓練が行われるというような事態になって、かつ現在の、話をちょっと変えるとあれですが、関東大震災でありますとか東海地震の場合には出動計画というものが既につくられているわけでございます。それに従って人員が投入されていくということになりますので、その投入の度合いというのは非常に大きくなってくるということは考えられると思います。  ただ、今度の場合には直下型の突然の発災ということで、先ほど言いましたように、外出者であるとか管外居住者という者もおるわけでございまして、そういう者を集めていく段階では、私ども調べておりますが、例えば第二六普通科連隊、伊丹でございますけれども、あの駐屯地には約八百五十人ほどおるわけでございます。それが十六日の二十四時、すなわち前の日でございますけれども、それは当然予想していなかったわけでございますが、約二百人程度基地内におったということでございます。ところが、非常呼集をかけまして十七日の七時の段階で四百五十人、八時では五百八十人というようにそれぞれ集まってきて、それぞれの災害派遣の準備をし、それからその中から西宮なり伊丹の駅に近傍派遣をしたということでございまして、やはり休みの明けということもありまして多くの隊員が外出していたということもあります。  したがって、立ち上がりにおいて人員を確保するのに相当の困難があったということは事実でございますが、これはあくまで関東なり東海のように最初から計画を立てておくということによってその点をカバーできるのであろう。したがって、今後はそういう計画を立て訓練をしておくということが極めて大事じゃないかというふうに考えておるところでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 どうも実際の問題について支障があるのか、恐らく指令が出れば大量動員というのは可能だったんだろうということが推測をされるわけでございまして、そういう指令がなかったということなのかなということが今回の問題になっているんだろうと思います。  それで次は、今回の神戸市の被災者の皆さん、本当に大変な災害、茫然自失するような状態の中で生き延びられた方々も大変冷静な行動をとっておられて、これは外国の新聞なども非常に驚嘆をしながら報道をしていたわけでございます。そういった意味で、本当に神戸市の皆さんの良識ある行動に深く敬意を表したい、こう思うわけでございますが、ただ一部の新聞にはやはり火事場泥棒とか、こういったものが報道されておりました。  私は、ただ本当にこういう大災害があった場合、先ほどの最善の策か措置かわかりませんけれども、あらゆる事態を想定するということであれば、どういう事態を本当に想定したのか想定しなかったのか、そこの問題があると思うわけでございます。  それから兵庫県の警察本部の方では、何か港島庁舎の方が液状化現象で使用不能になってしまったために生田の方に災害警備本部を構えた、ころいうことでございます。これはやはりこういう大災害の状況でございます。人々の心も大変千々に乱れる、そういった中で現実的には本当に冷静か沈着な行動を神戸市民の皆さんはとられた、ころいうわけでございます、例えばロサンゼルス地震のときは、火事場泥棒を初め商店の略奪行為とかいろんな暴力行為とか、こういったのがあったわけでございまして、そういったものについて警察の方ではどういうふうな対応をとっておられたのか、そこら辺のところをちょっとお伺いしたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 御指摘がございましたけれども、それぞれ困難な中から、地元の警察官はもちろんのこと、近隣の応援あるいはそれぞれ機動隊の応援を得まして犯罪防止のための、あるいは市民の救援・救護活動、交通整理等に果敢に当たってくれたわけでございまして、現在も、先ほど申し上げましたように、兵庫県の警察職員は限度に達する疲労の中からそれを克服しながら治安の維持や交通規制、災害復旧に当たっております。また、全国から動員された機動隊もそのまま救援の体制に当たっておる次第であります。さらに婦人警察官百名余りを投入いたしまして、避難所を中心にいたしまして、女性の細やかさを生かしながら避難の皆さん方の警護にも当たっており、パトカーも全国から増員をいたしまして県庁職員とともにそれぞれ被災地を二十四時間体制で厳戒しておるわけでございます。  それによりまして、今、火事場泥棒というお話がございましたけれども、犯罪件数は、一日当たりにいたしまして窃盗は通常のときより減少をしております。ただ残念ながら、通常のときよりふえたのはオートバイ盗だけでありまして、オートバイが盗まれるというのはふえました。これは交通渋滞等でやはり交通手段としてオートバイが一番走りやすいということから私は起きた現象であろうと思うわけでございますが、オートバイを除きましては窃盗その他の犯罪は通常のときよりもそれぞれ減少をしておるというのは、非常に兵庫県民あるいは神戸市民を初めとする皆さん方が冷静沈着に今回のこの悲惨な大震災に対応をされましたこと、あるいはボランティアを初めとする皆さんや警察、消防その他の皆さんがまた体制を整えてこの災害に当たっていただいた誇るべき成果であろうと存じておる次第であります。

都築譲平成会

○都築譲君 今、自治大臣・国家公安委員長の言われたとおりに私も思うわけでございます。  ただ、一つ気になりますのは交通渋滞の問題でございます。特に長田地区の火災現場、消火活動に当たっての大難渋があったような報道があるわりでございまして、私自身も二月十七日の特別報週番組を拝見しまして唖然たる思いをしたわけでございます。市民の皆さん、気持ちとしては大変冷静沈着に動いていただいた。ただ、私はやっぱりああいう混乱の中でよくあそこまで保っていたな、こういう思いと同時に、車に乗って自分の家族を捜しに行くとか自分の行かなければいけないところに車を使っていく、こういうことがやはりあったんだろうな、こう思わざるを得ないわけです。  果たして火災の現場をごらんになってどうお思いになるか。地震発生からしばらくして火事があるわけでございますけれども、実際に火災の現状を神戸の消防局の方で確認するのは、例えば一一九番通報の伝送装置というのが壊れてしまってほとんど消防局の方にかからなくなってしまった、消防局の方で受け取っても無言電話しか聞こえないというような状況の中で、結局最終的にはヘリコプターを飛ばして火災の状況を確認する、そして消防車が長田地区に駆けつけたのがお昼ごろ、こういうふうな状況です。それから風にあおられて火勢はどんどん広がっていく、こういう状況があったわけでございます。  さらに近隣付近に、先ほどもお話ございましたように、消防職員、団員の動員をお願いして、これはまれに見る広域消防を実施した。全国から百の消防署が駆けつけて協力体制をしいたということは、本当に日本の消防体制の力のすごさというものを見ると同時に、ただ実はそれが余り効果を発揮できなかった。なぜかというと、消火栓等も既にいかれてしまう、貯水槽の水ももういかれてしまうということで、結局神戸港から水を引かなければならない、こういう状況になってしまった。長田地区まで二キロもあるホースを引く。そういった状況の中で、消防職員は必死の消火活動に従事をしたわけでございます。  ただ、その消火活動に従事するに当たってもこれまた問題は、無線が結局共通波ということで、全国バンド一本しかないということで大混乱をする。そうすると、消防職員は二キロの道を走って、ポンプがうまくつながっているかどうか、ホースがつながっているかどうか、水圧はいいか、ここら辺のところを確認して走りながらやる。やっとつながった、こう思ったら、実はそこに一般車が乗り上げてしまって、高い水圧を送り出していますからホースが破裂してしまう、こんな状況があったわけでございます。だから、なぜ交通規制というものがもっとしっかりできなかったのか、そこら辺のところについてどういうふうにお考えになりますか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 今御指摘の問題は、あの朝発生をいたしました地震は、警察官もあるいは市の職員も県庁の職員も被災者でございました。そういう中から可能な限りの人たちが自分たちの家族の犠牲を顧みることなく出動をしてくれて、そして避難者の救済に当たろうとしたわけでございます。  どうして交通規制が円滑にいかなかったのかというのは、私どもも今回の震災に学ぶところ多うございますけれども、現地に行って聞いてみましたところ、警察官が出動をして、そして出ていこうとしたときに御遺族の皆さんが、ここに一人埋まっておる、自分の家族が埋まっておる、助けてくれと言われたら、やはり交通規制よりも先にその人たちの救援に手をかした。そうしたら、一人助けたらまた次の人がここにもおると言われたら、それを捨てておいてそして交通規制に行くことができなくて、次々とやっぱり人命救済の方に先に行ってしまった。それが初動において残念ながら交通規制に重点を置くことのできなかった反省点だと。けれども、あの際に、ここにもおるんだ、ここにもおる、これを見捨てていくのかと言われる遺族の皆さん方の気持ちを考えると、やはりそこにへばりついて、そして可能な限り人身の救命に当たらざるを得なかったということを涙ながらに警察官の諸君が話をしてくれておりました。  そういう点を聞くときに、私どもはそういう中から、これからやはりこの救助を行うこととそして交通規制を行うこととのあり方については十分今回のことを教訓としなければならないと思うわけでございますが、当日現地においては、自分たちの家族に被害を受けながらも果敢にそういう行動をしてくれた警察官のあったことを御理解いただきたいと思っておる次第であります。

都築譲平成会

○都築譲君 私も、今、自治大臣・公安委員長が言われたとおりだと思うわけです。だからこそ問題だったのは、人を助けるために、人命救助のために警察官が割かれてしまう、こういう状況の中でなぜもっと人を投入する努力をしなかったのか。今、大臣は、今後の教訓としてこういうことのないように体制をつくっていく、計画をつくっていく、こういうふうなことを言われておるわけですが、ただあれは、あの時点では現在進行形だったわけですよ。後悔をするような話じゃない、まだこれからやればできる話だったわけです。  現実に火災に、炎の中にのみ込まれていきながら息絶えていく人もいただろうし、瓦れきの中で助けを求めている人がたくさんいたはずです。そういった人を救うことができたはずじゃないか。消防職員は必死で消火活動に当たる、警察官が交通規制に当たらなきゃならないけれども人命救助に当たらなきゃいかぬという中で、明らかに人手不足だったということを言っているわけです。だから、その状況というのを本当にどう把握されておるか。  総理はお昼に二百人と聞いて、えっと驚いたということであれば、なぜこれ以上の拡大を防ぐことができなかったのか。先ほど八割はもう即死だったと、こういうふうなお話があったかもしれません。ただ、亡きがらとなってしまった方についても遺族の方が、もし焼き尽くされていなかったら抱き上げて、苦しかっただろう、痛かっただろうと最後の声をかけてやることができたはずじゃないかと思うわけです。そういう遺族の無念さがあなたはわかっておられますか。  だから、自治大臣も防衛庁長官も恐らく最大限の人員体制をしくことができたはずだろうと、こういうふうに思っておられる。ただ、いかんせん、非常災害対策本部ということでは国土庁長官は総合調整をする権限しかない。実際にどの程度の投入をすればもっと被害の拡大を防ぐことができたのか、そういう思いでいっぱいじゃないんですか。あるいは当日のいろんな閣僚会議、そういった場でもどういう議論をされておられたのか。  例えば先ほど議論になりました緊急災害対策本部の設置の問題ついても同じことがあるわけでございます。緊急措置政令ということで物価統制とかいろんな問題があるかもしれませんが、内閣総理大臣がみずから自衛隊に出動命令を出す、あるいは警察に対して、警察庁長官に対して指揮命令権を発揮する、こういうことだって可能だったわけじゃないんですか。いかがでございますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 先ほど来、皆さんからも答弁がありますけれども、緊急対策本部を設置するというのは、内閣総理大臣が災害の緊急事態の布告を行う、そして衆議院が開かれていないときに布告を行ったものに基づいて、基本法に基づいて緊急災害対策本部を設置する。同時に、物価統制やらあるいは支払い延期やらそういう私権の制限をすることができる。そういう私権の制限を行うような必要があるかどうか、こういう判断がやっぱり緊急災害対策本部を設置するかどうかということの判断の基準になると思うんですよ。  なるほど総理大臣がその本部長になりますけれども、構成されるのは局長クラスの皆さんによって構成されるわけですから、緊急災害対策本部というのは。ですから、今の事態を考えた場合に物価統制をしたり私権の制限をする必要というのはないのではないか。むしろ非常災害対策本部を設置して、私が最高責任者になって内閣全体が緊急災害対策本部を設置して、そしてその非常災害対策本部をバックアップをする、一体的に取り組める体制をつくるということの方がいいのではないか。こういう判断に基づいてやったことでありまして、そのことについてはもうくどくど申し上げませんけれども、御理解をいただけるのではないかと思うんです。  同時に、これはやっぱり地方自治体が主体ですから、したがって兵庫県やらあるいは神戸市等々と十分連携のとれた形の中で推進をする必要があるというように思いますから、先ほども申し上げましたように、国土庁の政務次官を本部長とする現地対策本部も県庁の中に設けていただきまして、そして知事との連絡と緊密な提携のもとに現地で十分判断をして即応できるような体制もとってきた。私は、そういう意味では可能な限りの最善の措置を、措置という言葉じゃなくて体制をとり得たのではないかと。  もちろん被災者の皆さんから言わせれば、まだこうしてほしい、ああしてほしいといういろん左岸があって、それに十分おこたえできたかどうかということになれば、それなりに私は率直な御意見は承らなきゃならぬと思いますけれども、しかしやれる可能な範囲のことはやり尽くしてきたというふうに私は思っております。  現に消防庁長官が現地に参りまして、ちょうどその日の三時ごろでしたか、電話がございました。私はそのときに申し上げたんですよ。今、あのテレビで状況を見ておると、何よりもしなきゃならぬことは救援だと、同時に消火だと。私が責任持つからやれるだけのことは全部やり尽くしてほしい、こういうお話も申し上げたような経過もあるわけでありまするけれども、それなりに皆さん一生懸命やってくれたと。  しかし、結果的に見ればあれだけの亡くなられた方も出ておりますし、あれだけの大きな災害があったわけでありますから、反省すべき点は謙虚に反省しなきゃならぬし、これからの対応については万全を期して十分考えていかなければならぬというふうに思っておりまするけれども、当時の経過からすれば私は御理解をいただけるのではないかというふうに思っておりますので、ぜひそういう意味で御理解を賜りたいというふうに思います。

都築譲平成会

○都築譲君 理解できないから御質問をさせていにだいているわけで、皆さんは一生懸命やられたんですよ。総理は一生懸命やられたのかという話なんですよ、私が中申し上げているのは。特に、十八日までの間にとり得るべき措置をとったのか。あなたはでき得る限りのことをやったと言った。ただ、やらねばならないことをやらなきゃならなかったんじゃないのかというふうな気がしてならないんですよ。  それで例えば、あなたは緊急災害対策本部の件について経済の物価統制とかいろんな話をされておられますが、警察庁長官を直接指揮するということについては総理はどういうふうにお考えになりますか。あるいはこれは法制局長官がもしおられたら、私はここら辺のところよくわからないんですが、長官に通告を出しておらなかったんですが、そこら辺のところについてどういうふうな形で可能なものなのかどうか、そこら辺のところをちょっと教えていただけますか。

大出峻郎内閣法制局長官

○政府委員(大出峻郎君) 災害対策基本法の二十四条に基づく非常災害対策本部、それから百七条に基づくところの緊急災害対策本部、このいずれかによって任務が変わってくるかということになりますというと、基本的には変わらないわけであります。一方は、緊急災害対策本部の場合には本部長は内閣総理大臣が当てられる、一方、非常災害対策本部の場合には国務大臣が本部長に当てられるという違いはございますけれども、任務、所掌事務等の点につきましては基本的には変わっていないということであります。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 警察庁長官への指揮のみ話がありましたのでお答えしておきます。  この緊急事態に対応いたしましてそして総理が警察庁に直接指揮をとる場合は、国会の承認が必要でございます。閉会中は事後承認となるわけでございます。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 速記を始めて。  ただいまの都築譲君の発言中に不穏当な部分があるとの御指摘がありました。  委員長といたしましては、後刻理事会において協議の上、適切な措置をとることといたします。

都築譲平成会

○都築譲君 自治大臣・公安委員長にお伺いしますが、今御説明されたことでございますが、それはどういう法律のどういう条文に基づいてそういう措置をとられるのか、事務方の方で結構ですが、御説明ください。

杉田和博警察庁警備局長

○政府委員(杉田和博君) お答えいたします。  警察の場合は国家公安委員会の管理下にございまして、警察庁長官は国家公安委員会の管理に基づいて所掌の事務を行う、かようになっておるものでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 国会の承認を求めるという規定は第何条でしょうか。

杉田和博警察庁警備局長

○政府委員(杉田和博君) お答えいたします。  第七十四条でございますけれども、「内閣総理大臣は、第七十一条の規定により、緊急事態の布告を発した場合には、これを発した日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会においてすみやかにその承認を求めなければならない。」、かように規定をされております。第七十四条でございます。

都築譲平成会

○都築譲君 ありがとうございました。  その条文の書き方は、災害対策基本法の災害緊急事態、第百六条のところと類似をしているわけでございまして、災害緊急事態の布告を発した日から二十日以内に国会に付議して国会の承認を求めよと、こういうふうになっているわけでございます。  同じような話になるわけでございまして、その人害緊急事態の布告について総理大臣はこれは検討されたのかしなかったのか、それを教えていただきたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 総理の指示を受けずとも兵庫県警は直ちに対応をいたしておりますし、警察庁はそれぞれ全国警察に対して機動隊の出動体制を整え、そして直ちに出動ができる状況をつくったわけでございますので、総理のそういう緊急布告を得るまでもなく対応をしておったということでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 今のお話であれば、確かに兵庫県警も必死になってやっておられたし、近隣の警察本部も協力をしてやっておられたわけでございますけれども、やはり全体として状況がもう現場の方は大変な混乱をしている、その状況は先ほどるる申し上げたとおりでございます。そういった意味では、ぜひ中央の方から一括的な指令で人員を導入して、そして体制をしいて、先ほどの交通規制の問題だって、人命救助に当たる警察官はどこどこへ行け、交通規制に当たるのはここを徹底的に一般車を排除しろと、こういうふうな措置がとれたんじゃないか、こう思うわけです。時々刻々変化していったわけですからね。  だから、そこら辺のところについていかがですか。むしろ長官の方でそういう指示を発するような形にしたら済んだんではないかというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) ただいまの問題はそれぞれ警察庁の指揮下にあります都道府県警察本部長が対応する問題でございまして、総じて委員がおっしゃいますことは、今引用されました問題というのは、国家動乱みたいなときに総理が行うべき手段でありまして、まことにこれは危険なことでありまして、今回の災害のような事態に総理がそういう処置を行うということは想定できない問題でございました。  そして、長田地区のあの悲惨な火災等の例をお出しになりましたけれども、それぞれ神戸市を初め、神戸市の消防は三千人出動をいたしまして、そして非番者も出たわけでございますけれども、消火栓が全部破壊をされました。そして、防火槽のほとんども破壊をされました。そういう中において、先ほど引用がありましたように、可能な限りの努力をいたしましたけれども、消防車も入れないような状態が出てまいり、水がなくなりました。したがいまして、二キロも引っ張って海水を持ってきて途中でポンプを置いて、そして加圧をして水圧が下がるのを上げてやったわけでございます。御承知のように、海水を一たん入れてしまいますとほとんどそのポンプは腐食してしまいます。それを覚悟の上で海水を利用することも考えたわけでございます。けれども、あのような不幸になりました。  一般国民の皆さんがごらんになっておると、なぜ上からヘリコプターで水をまかないんだというような御意見も批判もあったと思います。けれども、一つのホースで水を出すのは一分間に一トンより出ないのであります。木造住宅二月を消すのに二十トンの水が要るわけであります。ヘリコプターは一機に〇・五トンより積めないのでございます。その〇・五トンより積めないヘリコプターをあの災害地へ持っていったら何機投入しなければならないかということを考えたり、あるいは風の向きによっては火をあおることになります。あるいは水の高さ、落とし方によっては、下におられる生きておられる方に二次災害、三次災害を与えること、あるいは煙によるエンジントラブルによってヘリを落とすことにもなります。  こういうことを考えると、一般の方は、山林火災でヘリが飛んでざあっと薬をまいたり水をまいたりするのをごらんになって、どうしてあれができないんだということはあの映像をごらんになったら私はお感じになったと思います。けれども、山林の場合は、燃える周辺に水をまいたり薬をまいたりすることによって延焼を防いでいくわけでございます。そして、この集中した都市下におけるところの火災というのは、ビルが建っておってヘリが低空を飛ぶこともできない、〇・五トンより水を積むことができない、こういう状況がありますためにほとんどヘリを使うことが不可能な状況にありますことは、他の国における火災においても同様であることを私はぜひこの機会に御理解いただきたい。  そして、神戸市を初めとする消防団員は当初は三千人、あるいは芦屋、宝塚、西宮等被災の消防職員、消防団員も全部被災者の中から瓦れきを越えて出てきて、そして救難・救援、消火活動に当たりましたけれども、非常、異常の事態の中に大変悪条件が重なってあの状況に至って多数の犠牲者を出したことは、まことに私どもも残念なことであり、そして結果として私どもはこれからの教訓として、それぞれ救援なりあるいは救護の問題、あるいは交通規制の問題に万全を期すように、今回の教訓を大きな糧として、犠牲を犠牲としないようにやってまいりたいと考えておる次第であります。

都築譲平成会

○都築譲君 防衛庁長官の方にもう一度お伺いしたいんですが、先ほどの国家公安委員長のお話をお伺いすると、それなりの体制をとって最善の努力をされておるというふうな話でございますけれども、私はもっと自衛隊の職員がその中に入れば、それこそ警察あるいは消防と協力をしてああいう事態をもう少し食いとめることができたんではないか、こういうふうに思うわけでございますけれども、もう一度防衛庁長官のお考えをお聞かせください。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○国務大臣(玉沢徳一郎君) 自衛隊の場合は、これはどこに駐屯しているかというところをよく見ていただきたいと思いますが、兵庫県に対する部隊といたしましては、第三特科連隊が姫路に駐屯をいたしております。神戸と八十キロ離れております。それから伊丹の場合におきましては第三師団と中部方面総監部がございますが、第三師団は大阪、京都もその範囲といたしておるわけでございますので、そちらの方の災害の方におきましても火災その他発生しておる、こういうことでございますから、やはり要請があるかどうかという点についても十分問い合わせ、連絡をしたと思われるわけでございます。そういう点におきまして、現場に到着するまでの間においては時間がかかったか七は思うわけでございますが、十時の兵庫県の要請をいただきましてから可能な限り迅速な行動をとったと。要請則におきましても、人命救助のために近傍災害、こういうことで自主的に約三百名の隊員が出動した、こういう点を見ていただきたい、このように思います。

都築譲平成会

○都築譲君 どうもその議論のやりとり、すれ違いというか、なかなか私は本当に問題が多いと思うんです。  総理に申し上げたいのは、総理が政治家を志されて、政治家としてどういうことをやらなきゃいけないのか、そして総理まで上り詰められたわけでございますけれども、私、名古屋市の西尾市長のお話を一度お伺いする機会があったんですが、政治家の必要な五つの徳目がある。一つは、三断二性と言いまして、二性の方は知性と品性ということでございます。三断の方は判断力、決断力、断行力、こういうことだと、こういうふうに思われるわけですが、ぜひそういった意味で総理のそついった判断力、決断力の問題をこれからもまた追及していきたいなと、こういうふうに思っております。それで、時間がいよいよ少なくなってまいりましたので、復旧・復興対策の問題に入ってまいりたいと思いますが、その前にちょっと今、緊急の質問の指示がございましたのでお尋ねをしたい、こう思うわけでございます。  まず武村大蔵大臣にお尋ねをしたいわけでございますが、あなたは衆議院の予算委員会などで、協和、安全両信用組合の救済方策について政治家などから働きかけがなかった、また昨年暮れ、あなたが当時の日銀総裁や大物政治家、財界の後見人などと会合したことはないとの答弁をされておりますが、これは間違いないか、確認をしたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 全く間違いがありません。なぜか、どこかの雑誌が書いたんでしょうか、この処理案を決定、発表する二日前に、私と、御指摘のように、前総裁の三重野総裁、平岩経団連会長、それから竹下元総理、四元義隆氏が会合をして決めたと、らしいという、と言われているとか、こういう話尾が濁っていますが、そういう記事をだれかが書いたことで、昨今もうほとんどの雑誌、新聞に至るまでそれを同じように、と言われていると、語尾は皆、濁されておりますが、引用をされているわけであります。  それを真に受ければ、こういうレベルでこういうところで決まったのかという、大変政治との絡みの疑念を抱かすような感じを強く与えるわけでのります。全く不愉快でありますし、そういう事実は、もう徹底して調べていただきたいが、全くのりません。五人の方にもお聞きをいただきたい。  第一この処理案というのは、東京都、日本銀行、それから大蔵省、さらには金融機関の代表と、大災がなり広範に相談をして決めておりますから、東京都も恐らく知事を中心に議論されているだろうし、日本銀行も総裁を中心に政策委員会でも議論されているし、かなりの大きな機関が責任者が集まって議論をしてゴーにしておりますから、そんなところへ、そんなことが二日前のそういう特別な会談で決めてぽんぽんと発表というふうなもりではないということも常識で御判断いただきたい。発表の二日前に五者が決めて、そういう関係機関にばばっと根回しをして事が決まるなんということはあり得ないことであります。  なお、私のところへはこの処理案を決めるについてはどなたからも、会って話はありませんでしたし、電話すらありませんでした。これもはっきり申し上げておきます。政治家以外もありませんでした。

都築譲平成会

○都築譲君 ところが、きのう二十七日の午後六時のTBSのニュースでございます。今、大蔵大臣は週刊誌等の報道と、こういうことで言っておられましたが、TBSのニュースで、昨年十二月五日、都内の料亭で、武村大蔵大臣、三重野日銀総裁、元首相の大物政治家、財界の後見人数名が会食懇談し、両信用組合の救済方策について最終的な話し合いを行い、翌六日、大蔵省、日銀幹部が都市銀行の代表を呼び説得したと報道されたわけです。あなたの答弁と今のお話とは異なるわけでございまして、これは再度確認をしたい。  もし報道が誤りであるとするならば、名誉のためにも告発等をすべきではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 今もお答えをしたとおりであります。全く事実に反する報道であります。各マスコミに出ておりますし、語尾が濁されておりますが、そういう事実らしく報道されることに対しては強く抗議をこの場でもさせていただきたいと思います。

都築譲平成会

○都築譲君 TBSの報道等幾つかのマスコミ、十二月五日の会合の事実として日時とか場所等について説明する材料を持っている、こういうふうに聞いておるわけでございまして、これはいずれ関係者を国会に証人として招致することも要求するか、あるいは事実が確認できれば、大蔵大臣、その政治責任をとるべきと思うが、いかがでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 事実でないと申し上げていることを仮定を置いてどうこうおっしゃるのは、それはいささか質問としては度が過ぎていると思います。  いずれにしましても、これは事実ではありませんから、むしろはっきり報道されている側が明確に場所とか具体的な事実を証明する進言をしていく責任があると思っております。  昨今のマスコミというのは、そういうどこかの雑誌がちょっと書いたのがこんな形でざあっと広がってしまうということを私は今回自分の問題として初めて経験をしておりまして、こういう状況については本当に憤りを感じます。

都築譲平成会

○都築譲君 それでは、その点については以上にいたしまして、救済、復旧・復興対策の問題について幾つか政府の見解をただしたい、こういうふうに思います。  都市復興の問題あるいは財源問題、こういった問題がいろいろあるわけでございますが、まず神戸市の復興の問題について今後どういう段取りで復興をされていくことになるのか、その点について御説明をいただきたい、こういうふうに思います。これは小里大臣にお願いします。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○国務大臣(小里貞利君) 御案内のとおり、先刻、国会にも御相談申し上げまして、具体的復興に取り組む国の姿勢、組織体制等については先ほどもまた総理からお話あったとおりでございます。  なおまた、現地の神戸市を中心にいたしまして復興に対する考え方ということでございますが、まず先生御承知のとおり、復興への一つの計画、ビジョン、あるいはまた各級のその事業を促進するための有効な展開を戦略的に組み立てていかなければならない。そういう観点から、御承知のとおり、神戸市におきましても復興委員会、先刻七日でございましたか、第一回目が行われました。あるいはまた都市再生戦略策定懇話会、これが貝原知事さんの方で十一日に第一回が始まりました。  このような一連の地元におきまするたくましい復興への息吹、そしてまた計画が、御承知のとおり、日々出てまいりつつございますから、私どもはそれらの一連の行政事務を推進する上におきまして、まず地元が主役であられる、政府はこれを積極的に支援を申し上げなければならぬ、この大きな要素が一つあると思っております。  もう一つは、政府みずから具体的に各般の施策を講じなければならないものもあるわけでございまして、それらの地元及び政府のもろもろの事業というものを有効に、そして機敏にこれを組み立てて推進していく必要がある、さように思っております。  なおまた、地元が主役であると申し上げましたが、この地元と国との連携につきましては先ほども総理からお話がございましたとおりでございまして、いずれにいたしましても、今日皆様方に御相談申し上げておりまする当面の緊急措置といたしまして特別な財政措置に関する法律、あるいはまた予算等も御相談申し上げておりますことは御承知のとおりでございまして、以上の取り組みをいたしておるところでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 今回の災害によりまして被災を受けた神戸市の復興、これは今後防災その他の面も含めて、今、小里大臣が言われたような形で取り組んでいっていただくわけでございますけれども、やはり今後の日本の都市づくりのモデルとなるよつなものであるべきだろう、こういうふうに思うわけでございまして、これは例えば都市計画といつふうな形のものを進めていくためには、ある場行にはやはり私権の制限といったものも必要になろうかと、こう思うわけでございます。ただ、これはやはり慎重に行う必要がある、しかし大胆に行わなければなかなか難しい面があるのかな、こういうふうな気もいたします。  また、関東大震災の後の東京の復興計画につきましても、例えば財政的な制約から当初の計画が大きく縮減されてしまった、こんなお話もあるわけでございまして、今後、神戸の復興に向けて悔いを残すことのない復興計画をつくって政府として援助すべきだと思うわけですが、総理のお考えを伺いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 先ほどからそれぞれお話がございますように、当面は、やっぱりまだ二十万近い方々が集団で避難生活をされておるわけですから、救援というものについても、これはもつあらゆる角度からゆるがせにできない問題がありますから、それに対して万全の対策が講ぜられるように配慮する必要がある。  同時に、それとあわせて、これは神戸市も兵庫県もそれぞれ復旧と復興の計画を立てながら今、作業を進めようとしておる段階でありますから、したがってこれを主体にしながら政府と一体となって、政府のやらなきゃならぬ措置については十分バックアップしていく、そして見事によみがえらせた兵庫県、神戸市を再興しなきゃならぬというふうに考えて今、取り組みをいたしておるところでございますが、御指摘もございましたように、ある意味では地元の皆さんの声も反映させ左がら可能な限り協力もいただいて、全体として誤りのない復興計画が樹立されて町づくりができるようにこれから全力を挙げて取り組んでいく必要があるというふうに考えておるところでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 それで、神戸の復興の観点について、例えば神戸は国際都市ということで、先ほども、既に運輸大臣の方から国際ハブ港のような形で十五メートルの水深のバースをつくるんだと、ころいうふうなお話があったわけでございますが、都市基盤の整備という観点からいうとさまざまな要素があるわけでございます。  今回の災害の結果に照らしてみても非常に情報の混乱があった、こういうふうな話になるわけでございまして、これは郵政大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、現在、郵政省で電線の地中化の取り組みを行っている。地中化したものについては地上のものよりも損傷率を比べれば〇・〇三%というようなことで非常に被害が少なかった、こんなお話があるわけでございまして、電線の地中化、あるいは情報通信基盤、光ファイバー網の全国整備を進める、こういうお話でございますけれども、復興計画におけるそういう通信基盤、情報整備のあり方について、これは郵政大臣にお伺いをしたい、こう思うわけです。

大出俊日本社会党・護憲民主連合郵政大臣

○国務大臣(大出俊君) お答えをいたします。  あらかじめ御設問をいただいておりますものがございまして、先生の御質問でございますけれども、今回の災害において必要な通信手段の確保をこれから郵政省どうするかという、地下埋設等を含めまして、そういう御趣旨だと思うのであります。今回の災害によりまして、まずNTTなどの通信事業者の皆さんに対しまして私からも話しましたが、損傷に対する速やかな回復を図らなければいけない、最大限の努力をするようにという指示をまずいたしまして、これを受けてNTTでは一月末までに家屋の倒壊によるものだけまだ回復いたしておりませんが、その他すべての電話を復旧させることができました。  また、避難されている皆さんに対しまして十分な通信手段の確保が必要であるという観点から、過信衛星を利用いたしました設備、車載型、車に載せるもの、運ぶ可搬型の衛星地球局、この搬入をいたしまして、無料の公衆電話、現在約二千九百台を設置いたしております。このほか、事業者やメーカーの協力をいただきまして携帯電話の端末ちょうど二千台、業務用の移動無線機約二千台、アマチュアの無線機約三百台、可搬型地球局二十音、これを無償でお貸しをしているというのが現状でございまして、防災関係機関における救援・復旧活動、それから避難所などにおける被災者の菅さんの通信手段、この手段として今、御活用いただいているところでございます。  なお、今お願いをいたしております平成六年度の第二次補正予算案につきまして、災害時における移動通信や衛星通信の有効性にかんがみまして、災害対策用として被災自治体などに無償貸与を行う、これから行うのでありますが、携帯電話などの移動通信機器を約一千台、衛星地球局十三台を予算に計上してございますので、予算をお通しいただければ速やかにそれぞれのところに配付をする、こういう計画を立てておるわけでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 郵政大臣にお願いしますが、先ほど聞いたことに答えていただきたいと思います。

大出俊日本社会党・護憲民主連合郵政大臣

○国務大臣(大出俊君) 電話回線の地中化というお話でございますけれども、今回の震災による被災状況を架空線の場合と地中線の場合とを比較したデータがございますけれども、神戸地区の架空線ケーブルの被災は二・四%でございます。柱が倒れたものの、焼失したものなどなどございますが、そういう状況でございますのに比較して、つまり空中を走っております架空線、これが二・四%の損傷でございますのに対して地中ケーブルの被災率、これは〇・〇三%でございまして、そういう意味では地中ケーブルは、架空線、空中にかけておりますケーブルの八十分の一の被災率ということでございます。したがいまして、地中化される力が被災率がはるかに低い、こういう結果が出ております。  電柱や家屋の倒壊、焼失など最も被害を受けました架空線のところを、地中化率、これを見ますというと約七%なんですけれども、全国平均で見ますと平成五年度末の計算でわずかにまだ二%しか地下に入っていない、こういう状況でございますから、税制の問題やあるいは金融の問題やあるいは道路占用料の引き下げなどいろんな問題ございますけれども、これから地中化に向けてやっぱり懸命な努力をしていかなければいけないなと、こんなふうに思っております。

都築譲平成会

○都築譲君 もう一つ、復興計画における情報通信基盤整備のあり方についてお聞きしたわけでございまして、これは全体としてはやはり総理にお聞きした方がよろしいかと思いますので、総理の御見解を、郵政大臣からは答弁が出てまいりませんので、お聞きしたいと思います。

大出俊日本社会党・護憲民主連合郵政大臣

○国務大臣(大出俊君) 光ファイバー網を全国整備に向けて今進めているんだが、復興計画における通信基盤整備のあり方についてどう考えるかということだと思いますが、光ファイバー網による情報通信基盤の全国的な整備は、二〇〇〇年を目標にして、超低金利融資などなどの施策、税制上の優遇措置等をとりまして一生懸命今やっているわけでございます。これからの我が国の政策課題を解決するという意味ではこの光ファイバー網の設置は非常に欠きは役割を果たすことになる、こういうふうに思っておりますが、今回の阪神・淡路大震災を受けました兵庫県におきまして、復興計画、ひょうごフェニックス計画というのが今ございますが、この中で情報ハイウエーの建設について取り組まれることが計画されている、こういうふうにお聞きしているわけでございまして、NTTにおきましても地中化、光ファイバー化に取り組むということにしておりますので、政府としてもこのような光ファイバー網の整備につきまして積極的に復興というものの過程で援助をしていきたい、こういうかうに思っているところでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 ありがとうございました。  時間が少なくなってまいりましたので、そういつ形でのぜひ立派な復興計画を進めていただきたい、こう思うわけです。  あと大きな問題は、これから失業問題が非常に重要になってくるということで、各新聞も震災失業とかいろんなタイトルで雇用問題を取り上げてわります。  労働大臣にお伺いしたいわけでございますけれども、今回災害により失業した方たちの現状と今後の見通し、例えばある新聞では五、六万人というふうな話も出ておるわけでございまして、今後こういう対応をとられていくのか、そういった方たちのニーズに合った施策を講じられるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○国務大臣(浜本万三君) お答えをいたします。当面の緊急対策といたしましては、被災による事業所の休業や一時的な離職により賃金を受けられない方々への失業給付の支給のほか、被災地域円で雇用の維持を図ろうとする事業主への雇用調整助成金の支給など、特例的な措置を講じておるしとは議員も御承知のとおりでございます。  どういう状況かというお尋ねでございますが、そういう特例的な措置に対しまして事業主とかあるいは罹災者の方々が相談をしておる件数は約四万件ぐらいに今なっておるわけなんですが、雇用調整助成金を申請する件数とか、あるいは特例措置による失業給付を受けたいと申請される件数というのがまだ的確に上がっておりません。したがいまして、私といたしましては、早急にその状況を調査いたしまして、内容を把握するように今努めておるところでございます。  また、被災により失業を余儀なくされました方々は、就業地やそれから職種等によりまして十分希望を伺った上で、できるだけその御希望に沿うような就職を促進してまいりたいと思っておるわけでございます。  また、復興に際しましては雇用機会の増大も見込まれておるところでございますので、今回成立をしようとしております特別措置法によりまして、ぜひできるだけ被災者に就職していただけるような支援活動をしてまいたいと考えておる次第でございます。

都築譲平成会

○都築譲君 ありがとうございました。しっかりとした対策を進めていただきたい、こういうふうに思います。  それから次は、財源問題で大蔵大臣に幾つかお伺いをしたいと思います。  今回の二次補正、税収については六千億円余りの減額を行っておるわけでございますが、具体的にその積算の内訳はどのようになっておるのか。その見積もりは果たしてどの程度正確なのか。さきの第一次補正での見積もりが甘くて、これをこの際カバーしようとしているのではないかというふうな指摘も実は新聞報道などでなされております。こうした点について御説明をいただきたいと思います。

小川是大蔵省主税局長

○政府委員(小川是君) 今回、第二次補正で震災関係で六千億円余りの減額をお願いいたしております。その原因といたしましては、一つは震災の影響の災害の損失が発生をいたしております。これで税収を減らすというのが約三千億円弱でございます。もう一つは、申告を延長いたしておりますが、そのほかに納付が困難な方は納税の猶予簿という制度がございます。これによって生ずる減収が三千億円強、合計六千二十億円の減収を見込んでおります。なお、税目別には、所得税が約二千億円、法人税が三千億円、その他酒税であるとか消費税であるとか相続税等でございます。  ただいま申し上げました納税の猶予等の三千億円は、七年度以降に税収がずれ込むという性格のものでございます。  これらの税収減の見積もりは、兵庫県あるいは国土庁から発表されました被災総額等、その他税務統計等を利用して見込んだものでございまして、現状において最善のものであるということで減額のお願いをしているところでございます。

都築譲平成会

○都築譲君 税収についてはそういうことでございますけれども、今回の補正で八千百億円余りの赤字国債を発行することになったわけでございます。今後速やかな減債に努めることは必要だと思いますが、大蔵省として具体的にどのような工夫、対応によって赤字国債の減債促進を実現していくつもりなのか、その点について大蔵大臣のお答えを聞いて、終わりたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 今回の補正は、御指摘のように、八千百億円余りの特例公債を発行せざるを得ないことになりました。しかし、我が国財政は、もうたびたび申し上げてまいりましたように、巨額の公債残高を抱えているわけであります、今後の震災対策への費用の問題もございます。  先般、財政審議会が開かれまして、会長談話としましては、「今回の六年度第二次補正予算において公債発行によったものも含め、震災に対処するための費用に係る国民全体としての負担の在り方について、今後の財政運営を行うに当たり様々な観点から真摯な検討がなされなければならかい。」という建議をいただいておりまして、私片もは償還財源の問題も含めてあらゆる可能性を真剣に検討させていただきたいというふうに考えております。

都築譲平成会

○都築譲君 終わります。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で都築譲君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、小島慶三君の質疑を行います。小島慶三君。

小島慶三新緑風会

○小島慶三君 私は、新緑風会の皆さんの御了承をいただきまして、幾つかの点で御質問をさせていただくことになりました。  初めに、今回の未曾有の災害によりまして生命を失われた方、それから身内を亡くされた方、そしてまた一切のこれまでの人生の努力を水泡に帰された方、本当に心から痛惜の念を申し上げたいと存じます。それから激甚な災害にもかかわらず、県、市、それから警察、消防、それからボランティアの方々、本当にもう立派な、筆舌に尽くせぬような苦労をされておられること、本当に感謝の念にたえないわけでございます。  今回のような災害が起こってみますと、近代都市文明というもののもろさといいますか、そういうものを私、本当に痛感するわけでございます。何々大国とかいうふうなことを申しておりましても、結局これは砂上の楼閣と言えば言い過ぎかもしれませんが、本当に大変なことだと思っております。  それで、この緊急の手当て、それから復興、そういうものももちろんこれはもう第一義的に急がなければなりませんし、そして一刻でも今苦労しておられる方々の苦難を和らげるという必要が私、これは大前提としてあると思います。ただ、日本の経済も復興の過程で水を浴びせられたような形になってまいりましたし、それから日本の政治、経済、多くの点で改革に直面し、そういった転換期を迎えているということもございまして、かたがた中長期の展望、そういったものを踏まえたこれからの再建と申しますか、これも重要なことだと思っております。  日本がどれだけ一体やれるのかということが世界注視の的になっておりますけれども、その中でいろいろやっていかなければならないということで、私、これはまさに国難だと思うわけでございます。  総理におかれましては、そういうふうな事態に対してもう陣頭指揮で本当に御苦労なさっておられると思いますけれども、総理は私よりはお若いし、そういった意味で十分ファイトもお持ちでございましょうから、これからもぜひ御自愛なさいましてこの国難に対応していただきたいということをまずお願いしておきます。  それから私、ちょっと口幅ったいことを申させていただきますと、文明というのは興って滅びる。滅びる過程で三つの要素があると思っております。一つは社会システムの崩壊、一つは生態系の崩壊、三つ目はモラルの崩壊だというふうに思っております。先般のソ連の解体もこのいい例ではないかと。三つとも当てはまっております。  では、日本はどうか。日本もそう相手のことを笑っているという状態ではないだろうというふうに私、いろいろ感じております。この辺は後のできましたら本予算のときにでもまた申し上げたいと思うんですけれども、その中で一番気にかかっていたのはモラルの崩壊という問題でございます。  それで私、この災害の第一報、第二報と聴取しております間に、これは大変なことになるんじゃないかと。暴動とか略奪とか、世界の今までの被災の例に徴してそういうことが起こるのではないか。日本も関東大震災の前例がございました。そこで、そういう点で一番危惧の念を持っておったんですけれども、振り返ってみますと、これは神戸市民に対しては大変失礼なことであったというふうに思い直しておるわけでございます。  列国の新聞が報道しておりますように、とにかくそういう暴動、略奪といったようなことは全くなかったということで、これは私、日本人として誇りを持っていいことではないかというふうに思っております。とにかく神戸市民、ほかの関係の市民も、冷静沈着にこの事態に対応して非常に節度ある秩序を守る行動といったようなものを続けられたということは私、これは世界に誇っていいことだと思うのであります。  ただ、往々にしてこういうケースは風化しやすい、忘れやすいということでございますので、これは私、できましたら例えば小中学校あるいは高等学校の教科書などにもぜひこういった事実をおさめていただいたらどうかというふうに思っておるわけでございますが、この辺、総理と文部大臣のお考えを伺いたいとまず第一に思います。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○国務大臣(与謝野馨君) 学校教育におきまして、他人への思いやり、助け合う心、正義を重んじる心、また公徳心や公共に奉仕する精神を培うことは、将来の我が国を担う児童生徒の豊かな人間形成を図る上で極めて重要でございます。このため、小学校及び中学校の道徳教育において児童生徒の発達段階に応じた指導に努めているところでございます。  今回の阪神・淡路大震災における被災者の方々の行動やボランティア活動などを教科書に取り入れるべきとの御指摘でございますが、教科書は民間において編集、発行することを原則としており、教科書検定においても、具体的な事例をどのように取り上げるかについては各執筆者や発行者の判断にゆだねられているところでございます。  なお、各学校において道徳の教材として今回の震災の体験などを取り入れて指導することは大変意義のあることと考えており、文部省としては、今回の震災の経験を生かしながら、今後とも道徳教育等を通じて一層の指導の充実に努めてまいりたいと考えております。

小島慶三新緑風会

○小島慶三君 総理からもお願いしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、先生から、経験豊かな、うんちくを傾けた貴重な御意見も拝聴させていただきました。  私のところにも、小学生やら中学生がその当時のことを思い起こして作文に書いて大分よこしてきておりますけれども、感動されるような文面がたくさんございます。高校生なんかが一生懸命チームをつくってそして奉仕活動をやっておると。小学生やら中学生がそれを見て、私たちでできることはないんだろうかということを相談し合って、そしてミニ新聞みたいなものをこしらえて、そして被災者の皆さんを元気づける情報を流すとか、そういうことをやっているような作文なんかも見せていただきましたけれども、全く感動させられる場面がたくさんあるわけです。  今、文部大臣から答弁もございましたけれども、学校におけるそうした教育も大事ですけれども、小学生やら中学生が育っていく地域や社会のモラルといったようなものが子供に与える影響も大変大きいと、こう思いますから、そういうやっぱり各般の視点からこうした問題については考えていく必要があるんではないかと。  私は、そんな意味で、この貴重なやっぱり経験というものは何らかの記録にとどめておいて、そして後世に残していく必要があるんではないかというようなことも考えていいのではないかというふうに今つくづく思っております。

小島慶三新緑風会

○小島慶三君 ありがとうございました。ぜひそういうふうにお計らいをいただきたいと思います。  それから今回、いろんな社会的な不安といいますか、そういうものに至るような事件がなかったということで考えますのは、もう一つは、食料の問題であるいは米の問題で不安がなかったということが一つのやっぱり要因ではなかったかというふうに思っておるわけであります。  新しい食糧、農産物についての需給・価格に関する法律が先般通りまして、これから食管法が廃止されてそういう新しい体制に移行するわけでありますけれども、世界の食糧の需給といったような点を見ますと、やがては中国が十六億、インドが十七億、合わせて三十三億、この国が巨大な人口があって自給できない、ロシアも自給できない、ユーラシア大陸全体はそういうふうな需給の状態になることはもう目に見えているわけであります。  それで、そういった場合に、日本はやはり今の食糧の自給率ではこれはまことに心もとないということで、私ども前から、今度新しい体制に移る場合には備蓄二百万トン、もみ備蓄二百万トンをぜひお願いしたいと言っておったんですけれども、これは百五十万トンということで今度の法律にも書いてございます。それから輸入の手当てとかいろんな点についても法律に書いてありますけれども、本当に日本はそういう将来の需給展望から見て食糧は大丈夫なのだろうか。そういう点で、見直しをする必要があるのではないかというふうに思っております。  それから十一月には新しい体制になりまして、これで需給、流通といったようなものが新しく体制がスタートするわけですけれども、これについても十分な用意がおありになるのかどうか。省令、政令があと三十本ずつ要るというふうな話も聞いておりますけれども、その辺について農水大臣からひとつ、そういう点はこういうふうに運んでいるといったようなお話を伺いたいというふうに思います。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(大河原太一郎君) お答え申し上げます。  小島委員の御質問は幾つかの部分についての御質問でございますので、だんだんにお答え申し上りますと、一つは、世界の人口増加とかあるいは食糧供給力の停滞ということから、中長期的に見ますと極めて需給が不安定であり、かつ今後非常に厳しい状態だということが各方面から指摘され人おるわけでございまして、この点については先版のWTOに関する国内対策においても、国内資源を最大限に活用してそして自給力を強化する、これで自給率の低下傾向に歯どめをかける、そういうための施策を強力に推進するということでございまして、その点では委員の御見解と全く同様であるというふうに思うわけでございます。  それから第二点は、従来の食管制度が新食糧法に移行する。それで、御案内のとおり、全面管理から部分管理と申しますか、民間流通を基礎にいたします自主流通米主体の流通になる。したがって、それについては全体の需給調整とか、あるいは流通について計画流通とか、あるいは備蓄について、十分なる備蓄をしていくことによって需給調整をし価格の安定を図るということでございまして、大きな制度の移行でございますので、我々は、各法案の際にも申し上げましたとおり、平成八年産米からこれを移行したいということで、法案の施行は今年の十一月ごろを目途にしてただいま準備を進めておるわけでございます。  お話しの政省令問題も国会の論議でいろいろその内容等について御注文をちょうだいしておりますので、それを踏んまえて制定いたしたいというわけでございまして、まだ移行期間は十分ございますので、都道府県その他はもちろんでございますけれども、生産者なりあるいは集荷、販売の取り扱い業界に対してもただいまそれぞれ制度の趣旨を徹底いたすようにして、御懸念の移行については最大の注意を払いまして支障がないようにいたしたい、さように思っておるところでございます。

小島慶三新緑風会

○小島慶三君 どうもありがとうございました。ぜひそういうふうに今後ともよろしく移行期の混乱のないようにお願いをしたいというふうに思っております。  それからもう一つ、これは別なことでございますが、今回の災害の復旧についても、これは工事関係者の相当な努力が必要であると思いますし、またちょうどこれと並行して公共事業の二百兆円の積み増し、六百二十兆円というものがことしからスタートするということで、公共事業というものがこれから大いに進められるという段階に来ておるわけなんです。もちろん、繰り返して申しますように、災害復旧が優先順位の第一でございますから、見ようによってはそういった点で今までの交通、運輸、情報、すべてのいろんな角度から見直しということが行われますと、災害復旧列島といいますか、そういう形で非常にこれがブームに、ブームと言うと言葉が悪いですけれども、たるということがあると思うのでございます。  ただ、その場合に私、心配しますのは、従来の、公共事業という名前をかりても見ようによっては自然の破壊といいますか、環境の破壊といいますか、そういうことにつながるようなものがかなり指摘されてきたわけでございます。  したがって、そういう点からしますと、やはり復興、再建、そのプロセスと、それからそういった自然、環境に対する思いやりとか、総理のよく言われる人にやさしい政治、これをもじって言えば環境にやさしい政治といいますか、そういうことが矛盾なしに行われるという、非常に難しいことがあると思うのでございますけれども、殊に最近の建設工事というのは機械土木力の大変な進法がありますし、ただその半面では総コンクリート化とかそういった問題も行われるということでございまして、この辺の調和がなかなか難しい。  先般の中国の大水害のときにも、これは何万という人が犠牲になったわけでありますが、その原因として指摘されるものというのは、例えば従来の沼とか湖とか要するに遊水池であったものを全部埋め立ててしまう、そういうことがあった。在るいは水害の量としては、河川がだんだん土砂が沈積いたしまして底上げになっている、それによって非常に被害の度合いが大きかった。さらにその原因を尋ねていくと森林の崩壊ということにつながっているということで、やっぱりこれは全部ワンセットだと思うのでございます。  ですから、今度の災害の復旧でいろいろ都市に関しましても、都心の共同住宅、あるいはさっき御答弁がありました共同溝といったようなそういう新しい手法ももちろん都市づくりに使われるでありましょうが、それと同時にやっぱりその都市以外についても災害対策といったようなものを一れはあわせて考える。その場合に、機械力中心の建設工事と自然との調和といいますか、そういうふうなことについて建設行政としてはぜひお考えをいただきたい。  従来の例えば池や沼やそういったものを簡単に埋めたり、あるいは河川の三面張りといったようなことで自然との触れ合いをカットしたり、いろんな点が指摘されていると思いますので、そういった点も今回の災害をきっかけにしてひとつ新しい工夫をいろいろお願いしたいというふうに思っておりますが、建設大臣からお答えいただければ幸甚でございます。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お答えいたします。  一昨年の十一月に環境基本法ができまして、建設省はこれを受けて環境政策大綱をつくっております。したがいまして、建設省の内部における主目的は環境であるということを原則にしてこれからの都市整備を行おうというふうな基本的な考え方であります。  したがって、中身を申しますと、先生が指摘されましたように、ゆとりと潤いのある美しい環境の町、あるいは健全で恵み豊かな環境の保全、地球環境問題への貢献と国際協力の推進、こういう二本立てで、具体的に申し上げますと長くなりますので多くを申し上げませんが、今度の阪神・淡路大震災、この状況につきましては、環境を頭の中に入れながら区画整理、都市開発事業、都市整備事業を推進してまいらなければならぬ。そういうようないわゆる村山総理がおっしゃっておる人にやさしい政治というものを町づくりの中に、防災とそして豊かさというものを必ず実現してこれからの日本の都市づくりの基本にしてまいりたい、そういうふうに考えております。

小島慶三新緑風会

○小島慶三君 時間が参りましたので、国土庁長官にもこれからの国土計画のあり方なんかについてお聞きしたかったんですけれども、これは適当な機会に譲らせていただきます、申しわけありませんが。  これで私の質問を終わります。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で小島慶三君の質疑は終了いたしました。(拍手)午後一時に再開することとし、休憩いたします。   午前十一時四十五分休憩      ―――――・―――――   午後一時一分開会

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成六年度一般会計補正予算(第2号)、平成六年度特別会計補正予算(特第2号)、平成六年反政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。吉川春子君。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私は、このたびの災害で亡くなられた皆さんに心からお悔やみを申し上げ、被災された皆さんにお見舞いを申し上げます。  総理、二十四日、総理の諮問機関である阪神・淡路復興委員会の会合が持たれ、緊急を要する課題として、空洞化が進む神戸市を中心とする被災地の経済復興と雇用問題を取り上げることを決めたこと報道されています。現状は、多くの事業所が被災し、商店も工場も再開のめどの立たないところも多いわけです。労働者も休業、失業に追い込まれています。  私は、雇用問題の中心は、被災した市民が被災地復興の中心的人材になってもらうことを政策の根本に据えるべきだと思いますけれども、総理の御認識を伺います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、委員御指摘もございましたように、復興委員会の議論の中でも、産業をどう興していくか、同時にその雇用の確保をこう図っていくかということがやっぱりこれからの重要なテーマだというので、あらゆる角度から議論もされたのであります。  これからいよいよ復旧・復興に入るわけでありますけれども、可能な限り職をなくした方々がそういう復旧作業や復興作業に従事してもらえるようにするために、阪神・淡路大震災を受けた地域における被災失業者の公共事業への就労促進に関する特別措置法案というものを策定いたしまし人、この国会にも提出をして今御審議いただいているところでありますが、可能な限りそういう仕事に携わっていただけるようにしていきたいと思いますし、そのことがまたみずからの町をみずかりの手でつくっていくんだ、こういう気持ちにもつながっていくと思いますから、できるだけそういう努力はしていきたい。同時に、可能な限り産米を興してそしてそこにまた雇用が吸収されるよつな、そういう手だてもあわせて講ずる必要がある。雇用問題は極めて大事なことだというふうに認識をいたしております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 今回の震災では、とりわけ中小零細企業が大きな被害をこうむっております。  そこで、まず神戸市にある事業所及び従業員数のトータルと、事業規模一人から四人、五人から十九人、二十人から二十九人のそれぞれの事業所の数、従業員の数を御報告ください。

小山弘彦総務庁統計局長

○政府委員(小山弘彦君) 平成三年事業所統計調査の結果によりますと、神戸市における従業者規模三十人未満の事業所数は、一-四大規模で五万四千百六十四事業所、従業者数は十二万百五十人、五-十九大規模では二万四千六百七十五事業所、従業者数は二十一万五千八百二十七人、二十-二十九大規模では二千七百二十九事業所、従業者数は六万四千九百五十六人となっております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 今お聞きいただきましたように、神戸市では従業員十九人以下の事業所は九五%、そこで働いている人は五一%。この復興が経済復興のかぎだと思います。  これらの被災状況はどうなっていますか。例えば神戸市経済局と商工会議所の調査で商店街や小売市場の営業再開、復興状況はどうなっていると報告されていますか。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○国務大臣(橋本龍太郎君) 被災いたしました商店街あるいは小売市場につきましての再開状況、全数調査は残念ながらございません。ただ、神戸市が一月末に行いました神戸市としての調査でありますと、営業再開率が八〇%を超えて一〇〇%までの商店街あるいは小売の市場は五・四%しかございません。そして、五〇%から八〇%の営業再開率のそれは九・一%でありまして、二〇%から五〇%の商店街、小売市場が一九・三%であります。言いかえますと、二〇%以下あるいはゼロという商店街あるいは小売市場が全体の六六・二%を占めているという状況であります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 今、大臣の御報告にもありましたが、商店街が大変大きな被害を受けていて、まだ再開に達していないところが多いということがわかります。零細企業、商店街の事業の再開は、総理も今おっしゃられましたように、経済復興、そして雇用確保の上でも重要なかぎを握っております。  通産省はこのたび融資などさまざまな支援策をとっておられますけれども、今後の課題として地元の中小零細業者の仕事確保が重要だと思います。官公需を分割発注することができれば零細業者の救済のためにも非常に有効だと私は思います。今後、十兆円とも言われている復興事業についても中小企業にできる限り発注する、官公需の発注をきめ細かく行うべきじゃないか、このように思いますが、いかがでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○国務大臣(橋本龍太郎君) 今後の被災地における中小企業問題には二つの問題点があろうかと思います。  一つは製造業についてでありまして、これはもう委員がよく御承知のとおり、長田地区を初めとするケミカルシューズその他、多数の産業がここに存在をいたします。これにつきましては、ようやく仮設工場の場所が県、市の方から御提示をいただきまして、県、市の手続がそれぞれに完了いたしましたなら、相当早い機会に仮設工場の建設に着手ができる状況であり、三月末にはその一部は既に入居が可能になろうかと思われます。  しかし、もう一つの問題点は、委員が御指摘になりました商店街あるいは小売市場の方でありまして、これはそれぞれの商店の今までのお客様がどこに散らばられたかといったこともありまして、仮設店舗を設けたいということは県、市の方にお願いを申し上げておりますが、原則的な御同意はいただきながら場所がまだ決定をしておらないという状況でありまして、小売を中心にしていかにしてその仮設店舗の開設が行えるかが一つ大きな問題であろうと存じております。  もう一つは、今、委員が御指摘になりましたように、当然のことながらこれから官公需がどれほど分割発注を行ってもらえるのかということでありまして、これは被災地の中小企業者に対しましてその受注機会の増大も非常に重要だと私たちも考えております。  既に国及び特殊法人の物件あるいは工事などの発注に当たりまして、被災地域の中小企業者に対する受注機会の増大につきまして特段の配慮を行うように二月十三日付で各省庁にも御要請を申し上げました。  従来から官公需の問題につきましては、毎年度閣議決定をいたしております国などの契約の方針に基づいて分離分割発注の推進に努めているわけでありますが、こうした施策を進めることによって被災された中小企業の受注機会も増大することを私どもとしては期待いたしております。  今後ともに中小企業者の、殊に被災された中小企業者の官公需の受注機会の確保のためにもきめ細かい対策が行われますように、地元の声に耳を傾けながら、関係省庁等との連携の強化を図ってまいりたい、そのように考えております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 私は何遍か現地に参りまして、業者の方からこういう声を聞きました。避難所のパン、給食、毛布などの寝具などを大企業や大手に一括発注しているけれども、地元の業者になぜ発注してくれないんだろうか、こういう声です。  地震直後はともかくとして、今後、地元業者も立ち上がり、さらにいろんな需要が考えられます。パンやお弁当、ふとんなど、また仮設住宅、公共工事に至るまで地元で供給できるものは地元の中小零細業者に発注して活用するということが再起にもつながると思います。道路の渋滞の中を運搬するその時間も省けて、お食事ならば温かいものが届けられる、こういうこともあるわけで、今、大臣も指摘されましたけれども、きめの細かい、公共事業に限らずさまざまな分野に目を向けていただいて、官公需といいますか公の仕事を一番零細のところにも行き渡るようにぜひしていただきたいと思います。  先ほど通産大臣から御答弁がありました。総理いかがですか。じゃ、担当大臣。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○国務大臣(小里貞利君) 官公需の一般的な発注状況につきましては、あるいはその姿勢については通産大臣からお話があったとおりでございます。  なおまた、ただいま避難所におきまする言うなればいろんな物資等の購入方についてのお話でございますが、ただいまお話しのとおり、特定の大手企業のみからとるというやり方は決して好ましい方法でもなかろう、そう思います。  お話のとおり、地元のそのような小企業者の皆様方を大事にやっていただきたいという気持ちは十分持っておりますが、先生御承知のとおり、避難所は県知事が設置をいたしまして市、町がそれを補完する。事実上、市町で大方管理をいただいておるわけでございまして、むしろ市町長などにただいまのお話の趣旨は十分伝えなけりゃならないなと、さように思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 労働省に伺います。  被災により失業者がかなり出ておりまして、神戸の職安には長蛇の列ができ、職員は対応のために不眠不休で働いておられる姿を私も見てまいりました。  そこで伺いますが、これまで地元の職安に相談に訪れた数、雇調金支給申請数、失業給付支給実績等について報告してください。

征矢紀臣労働省職業安定局長

○政府委員(征矢紀臣君) お答えいたします。  先生御指摘のとおりでございまして、震災発生以来、私ども公共職業安定所に特別相談窓口を設けまして鋭意相談に当たっているわけでございますが、この相談件数につきましては、二月中旬時点で三万一千件でございましたが、最新時点では約四万件に増大いたしております。  相談の内容につきましては、雇用調整助成金関係が約一万件、雇用保険の給付関係が約二万三千件ということでございますが、これにつきましては、御指摘のように、ただいま相談に大変忙殺されておりまして、具体的に失業給付が何件あるいは雇用調整助成金の申請、計画が何件というような数字につきましては鋭意把握する予定でございますが、現時点ではまだ具体化いたしておりませんのでお許しいただきたいと思います。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 職員の数が絶対的に足りないわけなんです。そして実態もつかめない状況であるわけです。  今後、震災によって、労働省、どういう新たな行政ニーズが出てきますか。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○国務大臣(浜本万三君) お答えいたします。  新しい労働ニーズといたしましては、被災地における雇用の安定の確保や労働安全衛生対策などの面において新たに生まれると思います。具体的に申し上げますと、失業給付や雇用調整助成金の特例支給、それから新規学卒者の雇用の確保の対策、それから被災失業者の公共事業への就労促進、さらには復旧工事における労働災害防止対策等、そういうものが予想されると思います。  また、労働省関係の特殊法人につきましては、被災に伴う離職者の再就職や復興事業に必要な人材の育成のための職業訓練や、被災者に対する雇用促進住宅の提供を雇用促進事業団において推進するというような労働需要が起きておるというふうに思っております。  人員の面でございますが、そういう労働需要に対しましては、兵庫県内及び近県の関係職業安定所等から、応援体制を整えまして必要に応じて応援をさせていただいておるという状況でございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 現在でも応援体制でやっているんですけれども、賄うには限界があるわけです。専門的な仕事はともかくとして、書類の整理とか単純な受付とか、短期間に被災者の失業された方々の中から教育をしてその人員を確保すると、そういう方向もぜひ考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○国務大臣(浜本万三君) 御指摘のとおりだと思いますので、必要に応じまして臨時職員等の活用を検討してまいりたいと思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 労働省に限らず、今回の地震で被災地の復旧、被災者の救援のために行政ニーズが各省庁でふえていると思います。それに対応するための新たな人員も、今、労働大臣がおっしゃいましたように、必要が出てこようと思いますが、合省庁にそれぞれ報告していただきたいと思いまつ。建設省、法務省、通産省、大蔵省、文部省、厚生省、運輸省、環境庁、順次お願いいたします。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○国務大臣(野坂浩賢君) お答えします。救援から復旧、そして復興へと、こういう順番になってまいりましてニーズがだんだん変わってまいっております。したがいまして、建設省としてはできるだけの御協力を申し上げて、仮設住宅あるいは公的な賃貸住宅の大量需要、マンションの建てかえ、住宅金融公庫の問題、こういうことで枠内で応援をしておりますけれども、割に専門的なものでありますから、長くなりますが、下水道関係二百十名、道路関係に百五十、河川関係二十四、都市関係に六名、それから道路公団から八名、本州四国の架橋公団から九名、その他仮設住宅等に六十四名、それぞれ関係団体から派遣をいたしておりますし、先生おっしゃったような単純な労務につきましては、できるだけ被災者の皆さん方に御協力をいただくようにそれぞれ指示をいたしております。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○国務大臣(橋本龍太郎君) 通産省の関連といたしましては二つの役割がございます。  一つは企画でありますとか調整業務、あるいは事業者への指導といった業務が中心でありまして、業務量は確かに増大しておりますけれども、週営業務の重点化でありますとか関係部局からの応援で対処し、またその中で行っていくべき性格のものだと思います。  もう一点、大きく残りますものはガスの復旧作業でありますが、これは御承知のとおり、非常に熟練度も必要でありますし、また技術的にも高度のものを要します。そのために、全国から各ガス会社約二千三百名の応援を得てこれを実行しながら努力している体制でありまして、むしろ専門性の意義から、ちょっと現地でという性格は危険を伴いますので、私としては保障いたしかねます。

前田勲男自由民主党法務大臣

○国務大臣(前田勲男君) 法務省の新たな行政需要に対する人員の問題でございますが、建設大臣からもお話がございましたが、いよいよその復興に際してのニーズが変わってまいりまして、私どもとしても当初は借地借家の権利等の保全の問題に主として取り組んでまいりましたが、今日の主たる業務は特に法律相談が多くなっております。  ということで、日弁連を初め法律扶助協会、土地家屋調査士さん、司法書士さん、これらの皆さんの御協力を得て現在対応しておるところでございますが、次の需要としては紛争の調停に具体的になってくるわけでございまして、これは司法当局において調停の作業、調停員等の準備を現在進めていただいておるところでございます。  そこで、法務省として、実質、当面は焼失をいたしました建物の滅失登記の問題がございます。現在、これらの需要はまだ具体的にはこれからの状況でございます。どれだけの数が現時点で出てくるかというのはまだちょっと予測できる範囲ではございません。業務量の推移を見きわめながら、必要に応じて応援体制の整備を当面はとっていくことを検討しているところでございます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○国務大臣(武村正義君) 大変な仕事量でありますが、財政、金融、税制、それに税関、本省も協力出先機関も含めてフル動員で対応をいたしております。既存の組織で対応をしながら、どうしても必要なときには組織の中でやりくりして応援体制をとって努力いたしているところであります。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○国務大臣(与謝野馨君) 教職員の配置等、適切に対処してまいりたいと考えております。

宮下創平自由民主党環境庁長官

○国務大臣(宮下創平君) お答え申し上げます。  環境庁としては、二次汚染の防止が大変心配されますから、職員を鋭意派遣いたしまして、県、市と連絡をとってやっております。  そのほか、これからの問題としては、公健法による補償及び予防協会の対象人員の把握と適切か処理、それから環境事業団で融資しております企業が大分崩壊をしたりしておりますから、それの再融資の問題、あるいは償還の問題等々ございます。  それから前向きな仕事としては、これから復興に向けてやっぱり震災に強い神戸づくり、兵庫づくりということになりますれば、緑地帯を設けるとか公園をつくるとかいう前向きな環境的な配慮をしていくこと、これが重要かと思っております。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。厚生省関連でございますが、生活福祉資金の貸し付けあるいは災害弔慰金等の支給、瓦れきの処理の受け付け、あるいは応急仮設住宅の入居申し込みの受け付けなどの窓口行政事務が発生しておりますほか、医療の確保とかあるいは水道施設の整備など関係施設の復旧・復興に関する事務が生じております。  厚生省におきましても、これらの指導、調整の業務を重点的に処理しているところでございます。また、特殊法人の関係でございますが、社会福祉・医療事業団あるいは環境衛生金融公庫、年金福祉事業団、住宅関係でございますが、において一人害融資に関する窓口事務が生じてもおりますし、これから生じてくると思います。  環衛公庫の関係は、既に二千数百件の申し込みが出ております。これは大変な量になりますものですから、自治体における通常の体制では円滑に処理できない市町もございます。このため、こうした市町におきましては、他の部局からの応援を得て庁内の体制を整備強化したり、あるいはほかの自治体からの職員の派遣協力も求めるなどの対心を図っているところでございます。厚生省におきましても、省内全体で必要な部門に対する応援体制をとっているところでございます。  なお、これらの事務に当たりましては、専門の知識、経験を要することや、あるいはまた個人のプライバシーに関する事項も扱うため、必ずしも簡単に被災者の方にやっていただくというわけにはいかない分野が多々あることを御理解いただきたいと思いますし、特殊法人関係のあれは現行の定員の中で対応できる見込みと聞いておるところでございます。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○国務大臣(亀井静香君) 増員をしていただたくわけにはいきませんから、三県へ応援派遣を初め人員を集中して業務を行っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 今、報告していただいた中でも、非常に行政ニーズがふえていますし、一方では被災地に多くの失業者が出ていることも事実です。これらの方々に雇用の場をどう保障するかというのが今後大問題になると思いますが、一九八九年サンフランシスコ・ロマプリータ地震、それから昨年のロサンゼルスのノースリッジ地震のときアメリカ政府はどのような失業者救済政策を公的雇用の問題でとったか、労働省、わかったら報告してください。

征矢紀臣労働省職業安定局長

○政府委員(征矢紀臣君) 最近におきますアメリカにおける大地震の復興の際にアメリカにおいてどういう雇用政策をとったかという点につきましては、私ども具体的に現時点で承知しておりませんで、なお勉強いたしたいと思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 労働省、非常に不勉強ですね。  アメリカでは一九三〇年代の例の恐慌のときに、ニューディール政策で基本方向として、アメリカの国民の経済保障は雇用による保障、なかんずく公的雇用による保障に求められるということで、失業者の最高三〇%を雇用したということも物の本には書いてありますが、八九年、九四年の地震ではカリフォルニア州の雇用開発省では失業保険給付請求事務処理のために百十二名、それから復興事業として瓦れきの処理とか、あるいは連邦緊急事態管理庁の各地震災支援センター被災者相談窓口で働いてもらうための雇用、あるいは壊れた建物から救出された記録、ファイルの整理に百八十人を臨時雇用しています。  阪神・淡路大震災においても、起こってくる行政需要をつかみ、そのために必要な人員を明らかにすべきだと思いますけれども、総理、こういう点で今後ぜひ御検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今回の震災によって一時的に急増する行政ニーズにどうこたえていくかという意味では、今、各大臣から答弁がございましたけれども、専門的な知識を要するものやら、あるいはまた個人のプライバシーに関するような問題やら、技術的にだれでもかれでもやれるような仕事でない分野もたくさんあると思いますから、それはもうやっぱり専門的な者にやってもらわなきゃいかぬ。しかしそれ以外に、例えば受付をしてもらうとか、あるいは案内をしてもらうとか、そういうことにつきましては、今、各関係大臣から御答弁がございましたように、適時適切に対応できるような措置というものは十分これからも検討していく必要があると私は思っております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 被災者の失業救済という側面と、これから行政ニーズにいかに的確にこたえるかという、その両面から今後ぜひ検討していただきたいというふうに思います。  それで、障害者、お年寄りのケアの問題について伺いますけれども、今度の震災は弱者ほどひどい目に遭っています。どのような障害を持った方がこの地域にどの程度おられるのか、そしてそういう方々は今どうなっているのか、避難所では大変不自由されていると聞きますけれども、厚生省、実態を報告してください。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 今回の震災で高齢者とかあるいは障害者の皆さんが大変な御状況にあるということは私どもも十分承知しております。  被災地では、従来から在宅サービスを利用していた方を中心に安否確認やあるいはサービス提供が進められてきたところでございますが、また、県職員等から成るパトロール隊を百チーム編成いたしまして、毎日避難所を巡回してニーズの把握に努めているところでございます。  さらに、より詳細かつ網羅的に避難所や在宅の高齢者等の状況を把握する必要がありますから、各自治体において改めて巡回調査を今実施しているところでございます。この調査は、ホームヘルパーや民生委員、児童委員あるいはボランティアの皆さんの御協力を得ながら、援護を必要とする高齢者等一人一人につきまして、個別カードといいましょうか、個票を作成しながら実施されているところと承知しております。三月の上旬をめどに全市町で結果がまとまると、こう聞いておるところでございます。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 関連質問をお願いします。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 関連質疑を許します。有働正治君。

有働正治日本共産党

○有働正治君 現場の声を聞きますと、障害者への対応で行政が極めて不十分であると。かわりに中心になって奮闘されているのがボランティアで、その一つが大阪障害者センターの活動であります。  例えば一月二十三日から二月二日までの十日間、約百件の電話相談の中で、安否確認、住宅相談、派遣要請、福祉相談など約三割は直ちに解決しました。未解決の問題にも引き続き対応しておられます。そして、この一カ月間で、この大阪障害者センターを通じまして延べ一千人のボランティアが活動に参加しています。数人から十数人で班をつくり、ローラー作戦を展開しています。  ここに私、毎日発行しているニュースと対応ぶりのレポートをつぶさに見まして、話も聞きました。一々必死の訴えや必死の対応を紹介できませんけれども、トイレの介助、建物の上の階の人の水や食事を運ぶ手伝い、車で数時間かかる病院への車による送迎、おふろに連れていって、そして入浴の介助等々であります。ヘルパーの派遣を共通して強く要望されているわけであります。そして、命の綱としてボランティアの方々の懸命な活動に対して涙の出る感謝を述べられておられます。これに対し、政府、行政の目配り、気配りのないことに対し強い不満と怒りの声も厳しく出されています。中にはもう死にたいと訴えておられる方もおられるわけであります。  そこで聞きます。  政府、行政がもっと責任を持ってヘルパーを派遣して状況を掌握、援助の手を図るべきである、この点で抜本的に強化していただきたい。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。  大阪の障害者センターが実態調査をなさっていらっしゃることを私どももお聞きしておりまして、今問い合わせましたところ、まとめている最中だと。まとまったらぜひまた私どもの方へも結果を教えていただきたいと、こんなふうにお願いをしたところであります。  被災した高齢者や障害者など災害に対して弱い立場にある方々につきましては、その状況を把握の上、適切な援助がとられねばならないと考えております。このため、避難所の高齢者等については、兵庫県の職員も加わったパトロール隊が巡回する中で要保護者の発見に努め、必要に応じ福祉関係機関への連携を行っているところであります。こうした取り組みによるものも含めて、既に二千二百人程度の方が特別養護老人ホームなどの施設に緊急入所しているほか、地域により避難所にホームヘルパーを派遣しているところでございます。  住宅に関しましては、高齢者や障害者について応急仮設住宅への優先入居を行うとともに、健康面に問題がある高齢者の皆さんについては、旅館、ホテル等を避難所として活用する等の措置も講じているところでございます。応急仮設住宅、二十六日現在でございますが、入居戸数九百八十二戸のほとんどが高齢者、障害者でございますし、旅館等の借り上げにつきましても、二十六日現在、二百二十三世帯、五百四十五人の方に入っていただいております。  さらに応急仮設住宅の整備につきましては、これまでの標準タイプに加え新たに、身体的、精神的に虚弱な状態にある高齢者、障害者が居住地に比較的近い地域で単身で入居したり、あるいはその家族も一緒に入居できるような福祉ケアつきの寮形式のものも整備することとしたところでございます。約千五百戸、神戸市あるいは芦屋市などで四月入居を目指して今、工事が始まったと報告を受けております。  今後、高齢者や障害者の方々に対するホームヘルパーの派遣やデイサービス事業の実施など、地域における福祉サービス提供体制の整備を一層支援してまいりたいと考えております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 私は、具体的対策といたしまして、被災した地域の人たちをヘルパーとして雇用するようにしてほしい。資格を持った人はもちろんでのりますが、資格がなくても職業訓練をして雇用する、そして政府もその人たちへの人件費補助等を行う、そうすれば先ほど来問題になっています准用の確保の問題、そして障害者の強い要望にもこたえることができる。一石二鳥となるわけで、検討して具体化していただきたい。

阿部正俊厚生省老人保健福祉局長

○政府委員(阿部正俊君) お答え申し上げます。  ヘルパーの増員というふうなものもこれから考えていかなきゃいかぬと思いますが、それの雇用というのは神戸市なりそれぞれの市町村になりますので、そういったふうな趣旨を私どもとしても払えまして、できるだけ配慮していただくようにしたいと思います。

有働正治日本共産党

○有働正治君 最後に、総理、今お聞きのとおりです。障害者の方々への対応、政府としてヘルパーの確保、そのための雇用など、ひとつ責任ある答弁、対応を総理に求めます。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 福祉事務所の職員はそれなりに限られた人数の中で精いっぱいやっていると思いますし、それからまた県やら神戸市、関係市町村から全国に要請もございまして、全国の日治体から福祉事務所関係の職員がそれぞれ応援に駆けつけて、そして協力し合っておるという実態もあります。私は、そういう意味で、こういう経験をお互いに積み合うということは非常にいろんな意味で学ぶ点もあるのではないかと思いますから、可能な限り全国から福祉関係職員が現地に行って仕事に携わってもらうことは非常にいいことではないかと思うんです。同時に、ボランティアの皆さん方の献身的な努力も今お話がございましたようにございます。  そうした細かな気を配りながら、可能な限り行き届いた施策を講ずる必要があるというふうに思いますけれども、そうした全体の実態も踏まえた上でなおかつ必要があるというふうなことであれは、十分地元の市町村とも連携をとり合って、充足ができるような方法というものもこれから検討していく必要があるんではないかというふうに思っております。

有働正治日本共産党

○有働正治君 終わります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 厚生大臣に伺いますけれども、私も現地へ行って実態をつかんできましたら、障害者の方は避難所に避難されていない方もなかなか多いんですね。避難所に避難されていても実際に二階にいますと、一階に食事が来る、トイレがあるということで、車いすやつえがないと一階に行けないとか、あるいは壊れかかった家の中にいて、水も来ない、食事も来ないという方とか、あるいはトイレの介助がないので食事の量を制限している、一日一回にしているというような痛ましい事例もいっぱいあるんです。  それで、三月上旬に実態をつかんで、それから対策を講ずるのでは遅いんです。今まさにさまざまな手を待っているわけで、そういう実態を厚生省はつかまれているのかいないのか。  そして、その中心になってお助けしているのがボランティアの方なんですね。こういう人たちに善意という、ボランティアという形だけで頼っていること自体問題ですが、それでも手が足りないんです。だから、こういう問題を本当に。厚生省は腰を入れて、弱い人が一番災害もひどいというふうにならないようにしていただきたいと思いますが、それでもなおボランティアにだけ頼って今のままやっていくおつもりなんでしょうか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) ボランティアの皆さんのお力添えをずっといただいておりましたし、またこれからもいただかなくちゃならぬ事態はかなりの間続くとは思いますが、しかしその皆さんだけに頼っていくわけには当然いかないわけでございますから、県あるいは市町を中心にあらゆる支援体制を講じて、高齢者とかあるいは障害を持った方々がいろいろ指摘されているような状況から一日も早く脱出できるような状況をつくっていかなくちゃならぬ、こう考えておるところであります。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 自治体が非常に少ない人数の中、懸命に努力しておられるわけで、そういう自治体がさらにヘルパーをふやすためには例えば財政措置が必要であるとか人件費が欲しいとか、そういうこともあると思うんですね。そういう自治体の要望にこたえて、ぜひ国でも人件費補助その他の点についてお考えいただきたいと思いますが、それはどうでしょうか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○国務大臣(野中広務君) 被災しております自治体からそれぞれ水道あるいは医療あるいは介護その他多くの専門家の要請をいただきまして、全国から、一月十七日から二月二十四日現在で約十二万四千人の都道府県、市町村の職員が応援に入っております。これから復旧あるいは復興の段階を迎えてまいりますので、中長期的な展望をも踏まえながらそれぞれのニーズに適応してやってまいりたい。  今日までの支援につきましては、それぞれ支援をいたしました当該地方公共団体の財政負担については交付税で処置をしておるところでございます。今後、長期的になりますと、雇用の問題あるいは身分の扱いの問題あるいは手当の問題等含めまして、都道府県、市町村と十分検討して支障がないようにしてまいりたいと思うわけでございます。  先ほど総理から答弁がありましたように、それぞれ支援をしていただいておる都道府県、市町村の職員の皆さんからは、現地に行って支援をしながら自分たちの町づくりについて防災対策をも含めて学び取るところが多いということを聞いておりまして、私どももこの経験をとうとしとして財政支援に遺漏なきを期していきたいと存じております。

吉川春子日本共産党

○吉川春子君 終わります。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で吉川春子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、翫正敏君の質疑を行います。翫正敏君。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 村山総理に質問します。  総理大臣になられる前のことをお聞きして恐縮なんですが、なられる前は原子力発電所のことについてどんなふうに考えておられたか、教えてください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 総理になる前と、社会党の委員長をしておるときと基本的な考え方には変更はございません。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 じゃ、どういうふうな考えなのか、説明してください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 中長期的に見て、今後とも着実に日本のエネルギー需要というのは増大していくわけであります。そうしたエネルギーの需要の増大に対応して可能な限り安定的なエネルギーの供給をするというのは、これは政府の当然の責任であります。しかも、その際に二酸化炭素の発生など環境影響にも十分留意する必要がございます。  このような観点から、政府としては、可能な限り省エネルギーを促進していく。同時に、新エネルギーの導入に最大限の努力をしていく。太陽光の導入等につきましても相当補助金を出して奨励しておる。そういうクリーンエネルギーの開発に全力を挙げて取り組んでいく。しかし、どうしても電力が不足するというものについては、何よりもかによりも安全性をしっかり確認した上で原子力発電も必要であるというふうに考えておりますが、その方針については変わりはありません。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 総理大臣になられる前は、脱原発という、そういう考え方だったんではないんですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) それは今も申し上げましたように、エネルギー需要に対してどうこたえていくか。これは環境保全も大事ですし、そのためには可能な限り節約できるエネルギーは節約していただく、省力化していただく。同時に、可能な限りクリーンなエネルギーを開発する、そのためにあらゆる努力を払っていく。しかし、そういう努力を払ったにもかかわらず、なおかつやっぱり電力が不足するという事態があるわけですから、その分についてはそれはもう安全性をしっかり確保した上で需給を保っていく以外にはないということはもう一貫して考え方は変わっておりません。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 原子力発電については危惧の念を持っておられたと、そういうふうに理解してよろしいですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 危惧の念を持っておるかどうかということがあるからこそ、安全性についてはもう最大限の努力をしなきゃいかぬ。  私はいろいろな事例を承知いたしておりますけれども、やっぱり社会党がそれだけ厳しく要請をしてきたこの成果というのは、どこの国よりも原子力発電の安全性については厳しくチェックされておるということはそういう運動の成果ではないかというように私は思っております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 危惧の念の一つに直下型地震、総理、そういうものに対したときに発電所がどうなるだろうか、そういう不安の念もあった、そういうふうに理解してよろしいですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 恐らく今度の兵庫県における地震の経験も踏まえて、そういう意味における点検というものはこれからも一層厳しくされるものだと思いますし、しなければならないものであるというように私は思います。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 直下型の震度が七という大激震、こういうものに対しても、これが原子力発電所のところで直下型で起こったという場合でも安全には問題はないんでしょうか。

笹谷勇科学技術庁原子力安全局長

○政府委員(笹谷勇君) お答えいたします。  原子力発電所の耐震設計につきましては、過去の地震歴またその地帯に想定されます活断層からの地震力、こういうものをすべて勘案いたしまして、またさらに直下型につきましてもマグニチュード六・五につきまして指針により安全審査を行っているところでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 今回の地震はマグニチュード七・二だったんじゃないですか。大丈夫なんですか。

笹谷勇科学技術庁原子力安全局長

○政府委員(笹谷勇君) 原子力発電所の耐震設計はその立地地点に想定される地震力に対しての設計を行っているわけでございまして、一概に七・五、神戸で生じました地震力で想定し、それで評価するという形には安全審査上なっておりません。しかしながら、地盤等いろいろ考慮をいたしますと、マグニチュードで安全審査上やっております六・五というものは、その立地地点ですべて考えられることを評価し、それでもなおかつ何か見落としがあってはいけないという観点から評価しているものでございまして、今それぞれ立地されている原子力発電所は想定される地震力に対しては十分耐えるものでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 マグニチュードと震度階の違いぐらいはわかっているんですからあれなんですけれども、総理、原子力発電所の直下型地震ですね、こういうものに対する不安の念についてはどんなふうにお考えですか。総理の方からお答え願いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 今、担当する専門の係官からも返事がありましたけれども、私はやっぱり原子力発電所を設置する場合には地層やいろんな角度から検討して、安全性の面については何よりも厳しくチェックされてつくられたものであるというふうに思っております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 震度階でその直下型地震が来ても大丈夫だと思っておられますか。

笹谷勇科学技術庁原子力安全局長

○政府委員(笹谷勇君) 先ほど来申し上げておりますが、安全審査の指針では震度階という概念で審査をしておりませんので、そういう想定のもとの御質問にはお答えできかねるわけでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 高レベル放射性廃棄物、総理、ちょっと変わったんですが、核のごみ、このことについての不安は原発問題で持っておいでになりますか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○国務大臣(五十嵐広三君) これはもう、原子力発電に関して高レベル放射性廃棄物というものは非常な一つのネックであろうというふうに思っております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 総理、これはどうするんですか、最終的には。この核のごみと言われるものは。

田中眞紀子自由民主党・自由連合科学技術庁長官・原子力委員長・宇宙開発委員長

○国務大臣(田中眞紀子君) お答え申し上げます。  放射性廃棄物の問題につきましては、我が国が原子力利用を進める上におきましては避けて通れない問題でございます。これは先生が御存じのとおりでございまして、これにはもう先ほど来総理も何度もおっしゃっておられますけれども、安全確保ということが大前提でございまして、そのために原子力長計がありまして、それにのっとってやっているわけでございます。  その具体的内容についてはもう翫先生とっくによく御存じでいらっしゃると思いますけれども、ガラス固化体にいたしまして、そのものを三十年から五十年間、冷却保存、貯蔵をいたします。その後に深い地層に埋設を、処分をするわけでございますから、それから大体、今、具体的には二〇四〇年代半ばを目途といたしまして開始されているわけでございまして、それは動燃事業団が中心になって研究、技術開発をしているということでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 総理、今、担当大臣から説明がありましたが、そのお話を聞いて安心できますか、将来。

田中眞紀子自由民主党・自由連合科学技術庁長官・原子力委員長・宇宙開発委員長

○国務大臣(田中眞紀子君) 村山総理大臣には絶対に安心していただけますし、と申しますことは全国民に対してですし、こういうふうなことを私が申し上げられることも、翫先生が常にこういうような発言をしていただいてチェックをしていただいているということの反動でもありますので、大変ありがたいと思っております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 今度フランスから海上輸送で核のごみが日本へ帰ってまいりますが、このフランス出発の日程がごく直前まで発表にならなかったわけですけれども、その理由は、総理、何なんですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) 現在行われております高レベル放射性廃棄物ガラス固化体の輸送について御説明申し上げたいと思いますけれども、イギリス、フランスに再処理を委託しました結果発生いたしますこの廃棄物については、日本が引き取る義務を負っておるわけでございます。  今回初めてフランスからこのガラス固化体を日本が引き受けるわけで、このための輸送が始まっておるわけでございますけれども、私どもこの輸送に当たりましては、できる限り輸送に関する情報を公開し、関係各国の御了解をいただくべく努力をしてまいりました。その結果、輸送の日時でありますとか、あるいは輸送する船の名前であるとか、あるいはそれに関連するいろんな安全性に関する情報というものを公開いたしました。  ただ一点、輸送ルートに関しましては、関係国であります。あるいは輸送の責任を持っておりますイギリス、フランスと十分慎重な協議を行ってまいりましたけれども、輸送の安全性あるいは円滑性を確保する観点から、イギリス、フランスはぜひこの情報の公開については差し控えたい、こういう強い希望がございました。こういった点を十分踏まえて協議をしました結果、このルートに関しましての情報だけは公表を差し控える、このような形で進めさせていただいておるわけでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 総理、今ほどの答弁だと、日本の方は情報公開でしたかったんだけれども、この核の廃棄物を今処理しているフランス、それから輸送の責任を持つイギリスがそれに反対したのでできなかったという説明だと思うんですが、そういうことなんですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) これは今、答弁もございましたように、最終的にはやっぱり日本が受け入れる責任があるわけですね。フランスの港を出て、イギリスの船でもって運んでいただくと。ですから、前例もありますから、日本の場合にはできるだけ各関係の国に不安を与えないようにするためにはこれは公開をした方がいいと、こういう判断で公開をすべきではないかという要請もいたしましたけれども、これは関係する三国がやっぱり合意した上でなければ仕事のできない中身のものでありますから、結果的には今御報告のあったとおりのような措置になったというふうに御理解をいただきたいと思うんです。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 ちょっと参考までに尋ねておきたいんですが、この核のごみ、これは現時点での所有者というのはだれになるんですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) この廃棄物については、我が国の電気事業者、再処理を委託しました電気事業者が所有しております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 現在フランスに、つまりフランスで処理しているときも、それからイギリスが海上を輸送しているときも、ずっと所有は我が国ですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) そのとおりでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 では、その公開の問題についても基本的には我が国が責任を持って判断すべきものだと、こう私は思うんですが、いかがですか。総理、いかがですか。

田中眞紀子自由民主党・自由連合科学技術庁長官・原子力委員長・宇宙開発委員長

○国務大臣(田中眞紀子君) お言葉ですが、輸送の安全の確保というものが最優先いたしますので、輸送を受け持っているイギリス及びそれを支持しているフランスの考え方を尊重するべきだろうというふうに思います。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 安全性、どういう不安があるんですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) 船によります輸送を円滑に進めるという観点からイギリスが最終的にいろんな動き等について判断をした結果、このような結果になったわけでございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 抽出したプルトニウムならばこれを使って爆弾をつくることができるという、そういう危険性があるのはわかるんですが、これはごみですから、これは利用価値はないんじゃないですか。危険性がありますか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) 先生がおっしゃいますとおり、二年ほど前に運びましたプルトニウムと違いまして、確かにこのガラス固化体に関して核物質防護上の特段の措置を講じる必要はないということだけは確かでございますが、ただし輸送に当たりましては、やはりこの輸送を妨害しようとする動きが大変残念ながらあるわけでございますので、そういった点が考慮されている結果と御認識をいただければと思います。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 では、こういうふうに理解していいですか。輸送ルートを公開しない理由はいわゆる核のごみが危険だからではなくて、その輸送に反対するグループが世界的にたくさんおいでになる、こういう理由で公開しないと、こういう理解で、総理、よろしいですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) この輸送そのものについての例えば輸送物あるいは輸送容器、それから船についての安全性については、十分な国際基準にのっとった大変安全なものだと我々は確信をしております。ただし、それを取り巻くいろんな情勢について総合的に判断をされた結果、イギリス、フランスがそういう懸念を持っておられるという、こういう御認識を持っていただければと思います。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 昨年の末にこのことが、つまり日本へ帰ってくるということが明らかになってから世界の各国から懸念が表明されておりますが、どのような懸念がどのような国からいつ出されているかということを時系列的に示してください。

林暘外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○政府委員(林暘君) お答え申し上げます。  今この場で時系列的にすべての資料を持ち合わせておりませんけれども、フランスから日本に運搬します場合に通ると想定されておるような国々、もう少し具体的に申し上げれば、カリブ海の諸国、南太平洋の諸国、それから東南アジアの諸国等から特に、国々によってそれぞれ言っていることは少しずつ違いますけれども、かいつまんで申し上げれば、領海の通過は困るとか、近海の通過は困るとかいう懸念が表明されております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 領海の通過は困るということを表明している国の名前を挙げてください。

林暘外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○政府委員(林暘君) 網羅的ではございませんけれども、今ございます資料に基づいて申し上げれば、領海の通過は困ると言っている国は例えばコロンビア、ホンジュラス、チリ、フィリピン、争ういう国々でございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 まだあるんじゃないんですか。

林暘外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○政府委員(林暘君) 国によっても、政府が言っている国、特定の議員が言っている国、大臣でも総理が言っている国等々ございますので、すべてのことを挙げることは今資料を持ち合わせておいませんし困難でございますけれども、先ほど申し上げました国に今の資料に基づき追加すれば、例えばホンジュラスの環境大臣がそういうことを言っているというようなことはございますけれども、残念ながら合すべての資料を持ち合わせてけおりませんので、以上でございます。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 領海を通過しては困るということを明確に表明している国の領海を通過することはかいと、このように理解してよろしいですか。

林暘外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○政府委員(林暘君) 先ほども御答弁がありましたように、ルートについては公表を差し控えるということになっておりますけれども、領海を通過するという事態になった場合に、その領海を通過する国には事前に通報するということになろうと承知しております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 事前に通告してその了解を、許可を得る、そういうことでよろしいですか。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) この点につきましては、輸送の責任を有しておりますフランスの核燃料会社コジェマ社の担当者が、事前の了解なしにその国の領海を通過することはないと、このように言っております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 コジェマ社の人がきのう記者会見右されて、領海を受け入れ国の同意なしに通るということはないというふうに表明しておりますか二そのとおりだと思いますが、これはつまりごみ例所有権者といいますか、所有者である我が国の考えも全く同様であるというふうに理解してよろしいですかと質問しているわけです。

岡崎俊雄科学技術庁原子力局長

○政府委員(岡崎俊雄君) 繰り返して恐縮でございますけれども、この輸送の責に当たりますのはフランス並びに船を持っておりますイギリスでございます。したがいまして、そのイギリス、フランスが必要な手続をとるということでございますので、そういう観点からこの輸送をイギリス、フランスに任せておるということを御理解いただきたいと思います。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 我が国としては、もともとこのルートも出発の日も事前にちゃんと公表したいといろことだったんですよね、総理、これは。そういろ方針だったんですが、フランスの方とそれから輸送してくれるイギリスの方のところといろいろ協議をした結果、公表しないでほしいということになったと、そういうふうな説明だったですね、さっき。  だから、そういうことからいえば、我が国の公開の原則、考え方の基本、こういうものはやっぱり貫く方針ということであれば、基本的な考え方とすれば、そういう意味では運ぶ人が、またもとの荷物、ごみを出す人、フランスですね、そのところの考えじゃなくて、我が国の方針として明確に領海の通過の問題についても方針として持っているべきであるというふうに私は思いますが、いかがですか。

田中眞紀子自由民主党・自由連合科学技術庁長官・原子力委員長・宇宙開発委員長

○国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど来申し上げておりますけれども、我が国の方針はございますけれども、イギリス、フランス等の協力を得て実現することでございますので、それらの国々の立場も尊重せざるを得ません。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 三国で協議をするに当たって、我が国の方針が基本的に公開である、公開したいということだということはイギリスとフランスのおのおのの責任者に明確に伝わっているんでしょろか。そのことをどういうところに対して明確に伝えられたのか、説明してください。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 答弁、簡単に。

林暘外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官

○政府委員(林暘君) 日本がそういう政策を持っているということはフランス及びイギリスの政府及び事業者に明確に伝わっております。

翫正敏新党・護憲リベラル・市民連合

○翫正敏君 時間オーバーして済みません。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で翫正敏君の質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 次に、下村泰君の質疑を行います。下村泰君。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 総理、この間私が、これから少し落ちついてくるといろんな問題が出てきますよ、その都度いろいろとお願い申し上げますと申し上げました。そのとおりになってきました。例えば仮設住宅について伺いますけれども、仮設住宅へ入れる方々、こういう方々は、例えば障害者、高齢者が優先されるのか、あるいは難病の方々が優先されるのか。その入るための資格、優元順序、こういうことをまず厚生省の方から御説明願いたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) お答えいたします。応急仮設住宅への入居に当たりましては、健康面に不安のあるお年寄りあるいは障害者等が優先的に入居できるような基準が設けられて入居を決定しているところであります。  今回、兵庫県が関係市町に対し基準を示してございます。それによりますと、第一から第四順位までございまして、第一順位は、高齢者、六十歳以上だけの世帯あるいは障害者、障害者手帳一、一級あるいは療育手帳Aランクの方のいる世帯、それから母子世帯、子供が十八歳未満である、こういう皆さんのいらっしゃる世帯を第一順位。第一順位は、高齢者、六十五歳以上の方のいる世帯あるいは乳幼児、三歳以下の赤ちゃんのいる世帯、姓婦のいる世帯、十八歳未満の子供が三人以上いる世帯が第二順位。第三順位が、病弱な音あるいは被災により負傷した者、一時避難により身体の衰弱した者のいる世帯が第三順位。その他の世帯が第四順位となっております。  しかしながら、地域ごとに被災者の数も大変大きく異なっておりますし、すべての市町におきまして一律にこの基準を適用することは現実的ではない場合ももちろんございますため、各市町がその実情に応じて適切に対応している場合もあると承知しております。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 そうしますと、そういった対象者は一体何人ぐらいで、今のところどのぐらい収容できるおつもりですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 現在、応急仮設住宅に入居していらっしゃる方々は九百八十一世帯でございますが、入居順位が一位である老人世帯等が中心となっており、またお年寄りや障害者用の仮設住宅として借り上げた民間アパート等の入居両数は、二月二十六日現在でございますが、百十三世帯、二百六十七人が入っていらっしゃいます。  なお、避難所におられるお年寄りや障害者の方々の数は、残念ながらまだきちっと把握しておりません。これまでも兵庫県の職員も加わったパトロール隊の巡回等によりまして人数の把握には努めておるわけでございますが、きちっとした全体数はまだ把握できておりません。目下、個別的な調査票を用意いたしまして、関係市町が実態把握を進めているところでございます。三月上旬にはどの市町もその調査が終了するという予定であることを聞いておりますが、その結果を踏まえて、仮設住宅を必要とする方々が速やかに入居できるよう全力を挙げてまいるつもりでございます。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 私も活字の上でしか詳細はわかりません、毎日向こうへ行っているわけじゃありませんから。ですけれども、避難所と言われている無学校の講堂やなんかにいらっしゃる方々で健常著の方も既に限界に来ておりますよね、精神的に。しかもお子さんなんかは、少しでも揺れたり少しでも何か動いたり、それから人がふっと固まったりすると歩かなくなって停止してしまうとかというようないろんな症状が起きています。  そうしますと、難病の方とか高齢者の方とか体に障害がある方は、健常者でさえそうなんですから、もうぎりぎりというふうに考えていいんだと思います。そうしますと、先ほど厚生大臣がおっしゃった順位そのものも、それにのっとらずにそういった症状を呈した方々が優先的に繰り上がる、順位を考えなくて繰り上がるということもあり得ますか、どうですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) おっしゃるように、健常者の皆さんも大変もう限界な状況にいらっしゃることも事実だと思います。ただ、残念なことに、そういう皆さんすべてにすぐ入っていただける仮設住宅がまだ用意できておりませんものですから天変苦しいわけでございますが、そういった個々の状況に応じて各市あるいは町の裁量でこれは大変だというような方には第一ランクに持っていっていただいてもいいはずだと思いますし、県もそついう指導をしておると承知しております。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 こういうところが実にどうも国会のこの場所における各大臣方の答弁と現地の差なんですよ。  例えば、今くしくもおっしゃいましたけれども、境地の方々にしてみればこれは大変ですわ、確かに。そして、掌握しかねている問題も随分あると思います。決して現場で働いていらっしゃる方々がむげに横を向いているわけでもなければ何でもない、必死になってやっていらっしゃるんでしょうけれども、いざというときになると必ず役所の基準が持ち出されるんですよね。厚生省はこう言っている、局長が三人集まって出したおふれがこうである、だからこれに乗ってやるんだということになるんです。そうしますと、今言ったような言葉も発せられないような方々は隅に追いやられる。これが現状なんですよ。  しかも、今いろいろと大臣はおっしゃいましたけれども、難病の手帳とか障害者の手帳を持っている方というのは三割にしかすぎないんですよ。そして、例えば筋ジストロであるとかいろんな症状の方がいます。胆道閉鎖症のお子さんもいます。あるいはけいれんを心臓に起こす方もいます。難病手帳を持っていませんよ。これ障害者手帳を持っていないですよ。こういう方の方が多いんです。その方がほったらかされて、今言った基準に従ってやられたのではどうにもならない。その基準を振り回したために既にもう亡くなっている方が何人もいらっしゃるんですよ。  これが私がいつも言う、総理にお伺いしている、ここなんです、問題は。総理にこの間お伺いしたら、心温まるとおっしゃいましたよね。心に触れる、心の琴線に触れるやさしさ、これが本当にやさしい政治だとおっしゃいました。現場から見て、果たしてこれが心の琴線に触れる、心ぬくもるというやさしさなんでしょうか。ここが問題なんです。どういうふうにお考えになりますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○国務大臣(村山富市君) 下村議員が現状に照らして具体的な事例もお示しになりながらお話をされておる話を聞いておりますと、全く心の痛む胸の痛む思いがするわけでありますけれども、今お話もございましたように、それなりに担当者の皆さんは一生懸命に努力をしていただいていると思います。  しかし、微に入り細に入り本当に一人一人の心の琴線に触れるところまで行き届いておるかと、こう言われれば、やっぱりそれはまだまだ欠ける点はたくさんあるのではないか。そうでなければ先般新聞で報道されていましたようなああいう事例も起こらないのではないか、こう私は思いますので、機会あるごとにそういうことについてはもう細心の配慮をして手を尽くしてほしいということは重ね重ねお願いもしておるところでありますけれども、まだまだ行き届かない点がたくさんあるのではないかと思います。  そういう点についてはこれからも一層細心の注意を払ってやらなきゃならぬというふうに思っておりますけれども、体が悪くて病院に入った方がいいというふうに判断される方はできるだけやっぱり病院で治療していただく。そうでない方々についてはその相手の事情に応じて対応できるような、そういう意味の配慮をやっぱりやっていく必要があるので、形式的に分類してあるからその形式でもって割り切ってやっていくなんということではなくて、そういう扱い方についてもやっぱり心のぬくもりが通い合うというようなことがどれくらい相手の助けになるか、力になるかというよつなことも考えてまいりますと、そんなことも大事ではないか。健常者でさえ心のケアが必要だと言われるような状況になっておる現状というものを考えた場合に、私は可能な限りそういう細心の配慮はしていただきたいものだ、またしてもらう必要があるというふうに痛感をいたします。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 私は、別にこの委員会で各大臣の揚げ足をとったり役所の揚げ足をとったりするのが趣味でここでお願いしているわけじゃなくて、こういう方々に少しでもそういう手が差し伸べられればという気持ちが根底にあって申し上げるんです。  先回九日の日に、西宮市の住居扶助費のカットということを申し上げました、生活保護について。そのときに橋本通産大臣は、私の話を聞きながら物すごく顔をしかめました。それはやはり厚生大臣をおやりになった経験があるから、ああそんなひどいことになっているのかなと思ったからああいうお顔になったんだろうと思いますけれどもね。  ところが、これが今、この方たちの代表者が厚生省とお話をすると、厚生省の方々の対応が全然連うんですよ。そんなことはなかったんじゃないかとか、あの新聞の記事は遺憾であるとか、こういうような言葉で表現するんですよ。お役人さんにとっては、こういうふうに言われたときに、ぽつんと来たそれこそ雨の滴の一粒かもしれませんよ。それをお役人さん、こうやってぬぐったらそれでおしまいなんだよ。ところが、実際にこういう目に遭った、ケースワーカーにこういう処置をされた方々は、一粒の雨粒じゃないんですよ。どしゃ降りなんだ、この人たちは。そういう痛さ、悲しみ、苦しみ、これがわかっていただけない。これが私は実に残念だと思うんですね。  こういうことがあるんですよ。これは総理、聞いておいてください。こんなクイズみたいな問題、嫌なんですけれども、西宮の方では、今言ったように、ケースワーカーが調べもせぬと勝手にカットしたんですね。そこへいくと今度は芦屋、そこらあたりは調べた結果カットした。神戸は何にもしないでカットしなかったんです。つまり住居費から何から全部送ってくれたんですよ。これ、どれが一番いいんでしょう。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○国務大臣(井出正一君) 先生、前にお取り上げくださいました西宮の場合は、確かに被保護世帯の方の住宅も居住不能となったと、少し先走っちゃったといいましょうか考え違いをいたしまして住宅扶助を支給しない旨通知をしたわけですが、その後、居住が可能であるということがわかったものですから、御本人に経緯を説明しておわびを申し上げて、定例日に生活扶助とともに支給を申し上げたという経緯がございます。  ただ、生活保護もやはり国民の皆さんの税金から出しているわけでございますから、そう何でもかわいそうだから出していいというわけにもなかなかいきませんし、今の事態、もう生活保護じゃない方も、自営業者なんかは本当に収入の道もなくなっちゃって、むしろ生活保護の皆さんの方が定期的にそれなりに入りますから、別の意味の何か文句なんかも若干は出ているやに私も聞いておるところでございます。  そういった意味で大変難しいのでございますが、しかし例えば仮設住宅なんかへお入りになる、あるいは避難所にしばらくの間いらっしゃるという意味では住宅の費用はかからないという方には、これはやっぱりカットせざるを得ないというのが生活保護の立場じゃないかなと思います。  したがいまして、今、三つの例を先生お挙げになってどれが一番いいかというあれでございますが、大変難しいんですが、やっぱりそういうのはきちっとルールにのっとってやる以外に私どもの立場としてはないんじゃないかな、こう考えるところであります。

下村泰二院クラブ

○下村泰君 時間が来ておりますからこれでやめにしますけれども、実は尼崎と芦屋が実態調査をしてカットした、それから片方は全然やらないでカットした、神戸はそのまま出した。市の財政がこれだけ違うのかなとは思いますけれどもね。  しかし、今いろいろと税金のことでどうのこうの言いましたけれども、こんな非常事態の際にこんなことを細かく別にカットしなくたって国民はだれも文句言いませんよ、こんな事態のときには。そういう厚生大臣のお話の仕方はふだんの場合と私は受けとめておきます。そうしませんと、こういう災害に遭ったときに一律にそんなふうな物の考え方ではとてもじゃないけれども対処できないと思います。どうぞ、もっと懐を深くして物を考えていただきたいと思います。  ありがとうございました。

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 以上で下村泰君の質疑は終了いたしました。  これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。     ―――――――――――――

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 別に討論の通告はございませんので、これより採決に入ります。  平成六年度一般会計補正予算(第2号)、平成六年度特別会計補正予算(特第2号)、平成六年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して採決いたします。  三案に賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 全会一致と認めます。よって、平成六年度補正予算三案は全会一致李もって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後二時二十二分散会      ―――――・―――――

国会会議録検索システムで原文を見る ↗