大蔵委員会 第11号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/05/30
会議録
○委員長(西田吉宏君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十五円、及川一夫君及び藁科滿治君が委員を辞任され、その補欠として鈴木和美君及び久保亘君が、また、去る二十六日、萱野茂君が委員を辞任され、その補欠として谷畑孝君が、また、本日、寺崎昭久君が委員を辞任され、その補欠として吉田之久君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(西田吉宏君) 保険業法案及び保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案に対する質疑は前回終局いたしておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表して、保険業法案及び同法施行に伴う関係法律整備法案に対し、反対の討論を行います。 最初に、五十数年ぶりの大改正という重要法案をわずか一日半、八時間半の審議で採決しようとすることは、重要法案は少なくとも二十日間とって審議することを決めた参議院改革の趣旨に照らしても、極めて遺憾であることを強調しておかなければなりません。 さて、本法案は、金融制度改革の一環として、金融自由化の方向に沿って保険分野の規制緩和を一層推し進めるものであります。 現在、臨調・行革路線のもとで社会保障や社会保険が切り捨てられているもとで、民間保険はそれを補完する重要な社会的役割が求められています。ところが、保険の現状は、変額保険などをめぐるトラブルや乗りかえをあおる過当な販売などに見られるように、契約者無視の営利政策が推進されています。保険業法改正はこのような問題にこそ真っ先にこたえるべきであり、消費者保護をその基本に置かなければなりません。本法案による自由化の推進により、新商品の過剰販売や契約をめぐるトラブルが一層激化することが懸念されます。 また、本法案は保険会社の業務の自由化を図るものですが、これは保険会社の経営を一層不安定にします。法案は、その結果起こり得る経営破綻に備えてソルベンシーマージン制度や契約者保護基金を創設しようとしています。しかし、それらの措置は保険会社の内部留保をふやすことにはなるものの、一たん経営破綻が生じれば、契約した保険金額の全額または一部の受け取りが不可能な事態も予想され、契約者に重大な損害を字えることになるのであります。 本法案は、法案の目的に公共性を掲げ、また相互会社の社員権の拡大を図るなど、保険会社の経営の公正確保に関して一定の改善措置も盛り込まれていますが、それらの措置も不十分で、実効性は余り期待できません。 以上の理由から、両案に対して反対の態度をとるものであります。
○委員長(西田吉宏君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより順次両案の採決に入ります。 まず、保険業法案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(西田吉宏君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 白浜君から発言を求められておりますので、これを許します。白浜君。
○白浜一良君 私は、ただいま可決されました保険業法案及び保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民上連合、平成会、新緑風会、二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 保険業法案及び保険業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 今般の保険制度改革の内容が広範多岐にわたるものであることにかんがみ、その着実な実施を確保するとともに、利用者の混乱を招かないよう必要に応じ漸進的かつ段階的に対処すること。また、政省令を制定するに当たっては、行政の透明性を確保するため、その内容を明確に規定するとともに、行政裁量によって、制度改革の趣旨が損なわれることのないよう格段の注意を払うこと。 一 保険商品・料率規制の緩和、ブローカー制度導入等保険業における規制の緩和・自由化に際しては、契約者保護に十分に留意するとともに、保険会社のディスクロージャーの充実を図り、保険制度全般にわたって自己責任原則の確立に資するよう努めること。 一 保険会社の経営の健全性を表す一つの指標であるソルベンシー・マージン制度については、早期にその定着を図るとともに、将来その結果の公表を行う方向で検討すること。 一 生損保間の子会社による相互乗り入れの実効性を確保し、生損保両事業の競争促進を通じて利用者のニーズヘの的確な対応を図るため、ファイアー・ウォールは必要最小限に止めるとともに、生損保の募集業務における秩序と競争条件の公平性に留意しつつ、クロス・マーケティングの実現が確保されるよう配慮すること。 一 支払保証制度については、契約者保護及び保険制度に対する信頼を確保する見地から、早急に検討を開始すること。 一 傷害・疾病・介護分野(いわゆる第三分野)への本体相互参入に係る激変緩和措置は、利用者の立場等から長期にわたることのないよう十分配慮すること。 一 銀行・証券等との相互参入は、保険制度改革の定着状況を見極めた後に、出来るだけ早期に子会社方式による相互参入が可能となるよう努めること。 一 自動車損害賠償責任保険の取扱いについては、事故処理に対する適正な事業運営体制の確保にあわせ、自動車損害賠償責任保険が強制保険であることにかんがみ、料率をできる限り低廉にするように配慮すること。右決議する。以上でございます。何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(西田吉宏君) ただいま白浜君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(西田吉宏君) 多数と認めます。よって、白浜君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、武村大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武村大蔵大臣。
○国務大臣(武村正義君) ただいま御決議のありました事項につきましては一政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。 ありがとうございました。
○委員長(西田吉宏君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西田吉宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時九分散会