選挙制度に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/02/15
会議録
○委員長(上野雄文君) ただいまから選挙制度に関する特別委員会を開会いたします。 議事に先立ち、去る一月十七日に発生いたしました阪神・淡路大震災により亡くなられました方々に対しまして御冥福をお祈りし、謹んで黙祷をささげたいと存じます。 どうぞ御起立をお願いいたします。黙祷を願います。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(上野雄文君) 黙祷を終わります。御着席願います。
○委員長(上野雄文君) まず、委員の異動について御報告いたします。 去る一月二十三日、笹野貞子君が委員を辞任され、その補欠として萩野浩基君が選任されました。 また、昨十四日、岩本久人君が委員を辞任され、その補欠として岩崎昭弥君が選任されました。 また、本日、会田長栄君、萩野浩基君が委員を辞任され、その補欠として野別隆俊君、星川保松君が選任されました。 —————————————
○委員長(上野雄文君) 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。野中自治大臣。
○国務大臣(野中広務君) ただいま議題となりました国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由と内容の概略を御説明申し上げます。 この改正法案は、国会議員の選挙等の執行について、国が負担する経費で地方公共団体に交付するものの現行の基準が実情に即さないものになりましたので、今回、これに所要の改定を加えようとするものであります。すなわち、最近における公務員給与の改定、物価の変動等にかんがみまして執行経費の基準を改定し、もって国会議員の選挙等の執行に遺憾のないようにしたいと存ずるものであります。 次に、この法律案による改正の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。 第一は、最近における公務員給与の改定等に伴い、投票所経費、開票所経費等の積算単価である超過勤務手当及び投票管理者、開票管理者、立会人等の費用弁償その他の額を実情に即するよう引き上げ、これらの経費に係る基準額を改定しようとするものであります。 第二は、最近における物価の変動等に伴い、選挙公報発行費、ポスター掲示場費等の積算単価である印刷費その他の額を実情に即するよう引き上げ、これらの経費に係る基準額を改定しようとするものであります。 第三は、政見放送公営費及び経歴放送公営費を算定種目に加えようとするものであります。 第四は、ポスター掲示場の経費の額について、その算定の単位を掲示場の区画数としようとするものであります。 以上が国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案の要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(上野雄文君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○本岡昭次君 この法律案には私たちは賛成であります。しかし、関連する二、三の問題についてこの際質問させていただきます。 平成七年度予算では、七月の参議院選挙に要する費用として総額約五百六十億円計上されております。そして、今回の改正で八十四億九千四百万円が増分になったというふうに資料で承っています。また、このうち約四百七十二億円が地方公共団体委託費であるようですが、今回の改正により地方公共団体の超過負担というものは起こらないというふうに考えさせていただいていいかどうか。
○国務大臣(野中広務君) 今回の改正におきましては、前回の改定から三年間の人件費のアップや物価上昇等を考慮いたしましての改定を行いましたほか、これまでの国会における御意見や地方公共団体の要望等を踏まえまして、実情に即するように、一つには町村の超過勤務手当等について投票・開票事務従事者を増員いたしましたこと、次にはポスター掲示場について、従来適用区分の単位を候補者数といたしておったのを実際の区画数を対象といたしましたこと等の改正を行っておりまして、各地方公共団体に要する国政選挙執行経費につきましては、今回の改正によって交付される額の範囲内で十分対応できるものと考えております。
○本岡昭次君 次に、きょうもこの委員会に先立って、五千三百名に上る阪神・淡路大震災で亡くなられた方に黙祷をささげていただきまして、地元の議員として本当に感謝をする次第であります。 地震があって一カ月がたつ。選挙の関連で言えば、三月の三十一日に県会議員選挙、神戸市会議員選挙が執行されるということになるわけですが、地震の影響でそうした地方自治体の選挙に支障を来すとか、あるいはまた選挙そのものを行うについての物的な被害、損害、そうしたものがあるのかどうか、その点についてもし状況をつかんでおられましたら、わかりますか。
○国務大臣(野中広務君) 基本的な分について私からお答えをいたしたいと存じます。 委員御指摘のように、災害救助法が適用されました市町のうち、兵庫県で七市二町、大阪府で四市が統一地方選挙の対象となっております。委員が今御指摘ございましたように、これらの選挙が予定どおりに実施できるかどうかにつきましては、現地の実情を把握することが先決でありますので、自治省といたしましては大阪府及び兵庫県選挙管理委員会との連絡をとりました。また、大阪府、兵庫県選挙管理委員会におかれましては、それぞれの市町の選管との間で連絡をとり、現在、状況の把握に努めておられるところであります。 大阪府からは選挙を実施するに特段の問題はないとの報告を受けておりますけれども、兵庫県からは過日、神戸市、西宮市、芦屋市、明石市の四市から選挙期日の延期について要望が出され、今県の選管において検討を加えられ、意見の集約を行っておられるところと報告を受けております。 自治省といたしましては、今後、兵庫県選管の意向等も十分踏まえました上で、必要がある場合には法律等の措置をお願いしなければならないと考えておるところでございます。 いつごろまでに結論を出さなくてはならないかということが考えられるわけでございますけれども、選挙を実施するのに必要な準備期間等を考えますれば、今月の終わりまでには一つの結論を出さなくてはならないと考えておるところでございます。
○本岡昭次君 大臣、非常に丁寧に御答弁いただき、ありがとうございます。 今、私も手元に神戸市の選挙管理委員会が県の選管に出しました要請書を持っておりますが、被害の状況は御存じのとおりでありまして、投票所を確保する問題あるいは選挙事務従事者の確保、私も実際に携わったことがないので非常に今までわかりづらかったんですが、神戸市でも開票に要する人員が六千名というふうなことを言っております。果たしてそうした人が復旧のさなか確保できるのかとか、あるいはまた、道路、交通機関が非常に今まだ復旧に手間取っておりまして、投票所やポスター掲示、そうした問題が本当にできるのかどうか等々を考えましたり、また、一番基本は有権者であるその方が被災者であるということでして、特に被災状況の大きいところの人たちが選挙をするという状況になるのかどうかということで、予定どおりの開催は私も困難ではないか、こう思っております。 それで、いろいろな人から私も意見を聞くんですが、中には一年延期してもらいたいと言う人もあれば、いや、今まで準備したんだからすぐやれと言う方もいろいろあります。いずれにしても、きょうの法律で費用の問題は確定するわけですが、参議院選挙もあるということもありますので、どれほど延期ができるのかという問題が一番重要な問題になってくるんじゃないかと思います。 そこで、今大臣も二月の末までにこの問題の結論を出さねばならないだろうとおっしゃっていただきましたが、できれば来週中にでもこの結論、兵庫県の選管がどういう意向を示すかということが基本でありますけれども、よく連絡をとっていただきまして、これは候補者あるいはまた有権者の気持ちに沿った形でこの問題が解決できますように特に私の方から要望をしておきたい、このように思うわけでございます。その点、ひとつどうかよろしくお願いをいたします。
○国務大臣(野中広務君) 仰せのとおりでございまして、私どもといたしましても、できるだけ早く県の選管の意向をお聞きいたしまして、所要の手続が必要であれば国会にもお願いをしなければならないと思うわけでございます。 委員が把握をされておりますとおりに、今現地で諸般の困難な問題がございます。特に、神戸市あるいは西宮市にありましても、現在避難をしておられる有権者の方々等を思いますときに、非常にこの事務の進め方の困難さを思うわけでございます。さはさりとて、延期をしてほしいと言われるところと、全く関係のない県会の先生方の御意向等でいろいろ県選管当局も苦吟をしておられるようでございますけれども、被災地の実情が一番重要でございますので、そういう点を十分踏まえまして適切に対応してまいりたいと存じております。
○本岡昭次君 これで終わります。よろしくお願いします。
○山下栄一君 法案に関する質問をまず若干させていただきたいと思います。 今回のこの法案の改正は三年に一回ということで、要するに国政選挙に係る費用の基準額を実情に即した形で改正を行う。それで地元の経費の負担の適正を期していく、そういうことが趣旨なわけでございますけれども、地域、地元に全部選挙事務を任せるわけでございますので、地元の声をしっかりと聞き、また反映させる必要がある、このように思うわけでございます。 今回の改正に当たりまして、実情に即した改正、そして適正を確保するという観点から、どういう形で地元の声を聞かれたのか、またそういうことを実際にやられたのかということをお聞きしたいというふうに思います。
○政府委員(谷合靖夫君) お答えをいたします。 今回の改正に当たりましては、都道府県選挙管理委員会の連合会あるいは全国市区選挙管理委員会連合会あるいは全国町村会等の関係団体から要望のあった事項については十分検討を行った上で改正に努めておるというところでございます。 その要望を大別をいたしますと、一つは、やはり公務員の給与の改定に伴う超過勤務手当単価の引き上げであるとか、あるいは投票管理者等の費用弁償額の引き上げ、それからもう一つは、物価の変動等に伴う印刷費であるとか資材費等の引き上げ、さらに三番目といたしましては、積算内容についてさらに充実を図るというようなことに整理されるものと思っております。 これらについて、逐一私ども検討を加えたわけでございますが、今回御審議をいただいております改正案においては、まずその単価の改定につきましては三年間の人件費、物件費のアップを考慮して、それぞれ実情に即するように基準額のアップを図っておるところでございます。 また、積算内容の充実という点につきましては、特に要望の強かった、町村の超過勤務手当等についての対象となる投・開票所での事務従事者の増員というものを図っておりますし、また、ポスター掲示場については、その経費は大きさに応じて支払うということになっておりますが、その大きさを区分するいわば基準といいますか、そうしたものを今までは候補者数でやっておったわけでございます。ただ、これはやはり実際の区画数でやっていただきたいという要望がありましたので、今回の改正についてはそうしたものも織り込んでおるわけでございまして、地方からの要望等も十分反映をいたしました内容になっているのではないかというふうに考えております。
○山下栄一君 それに関連しまして、主な改正点の中に、市、区と町村との、今まで基準額また事務従事者の人数の格差があったのを、格差を大分是正した、差がないように近づけたということでございます。だけれども、相変わらずこれ差があるわけでございまして、いまだに差を残したということですね、市、区と町村。この理由をちょっとお願いしたいと思います。
○政府委員(谷合靖夫君) お答えを申し上げます。 投・開票所事務従事者の配置人員の市、区と町村の差でございますが、これは従来から市、区につきましては同じ有権者数の投票所でありましてもやはり町村に比べて選挙人の異動が多くて、例えば名簿の点検等に人員を要するというふうに考えられるのではないかというような観点から、そうした人員配置について差を設けておったという経緯があることは事実でございます。 ただ、自治体のお話をいろいろ伺ったり、あるいは要望等を伺うところ、現実的には市、区と町村とそうした人員配置についてそれほど差がなくなってきておるのではないかというようなことも私どもの方に聞かしていただいておるわけでございますので、今回は、そういう経緯はございますが、やはり町村の投・開票所の事務従事者について市、区との差の半分をさらに増員するという形において解消に努めたわけでございますが、その結果、町村の投・開票所経費はいずれも四〇%を超えるというような大きな伸びになっております。 しかも、前回の改定におきましては、市、区と町村との間の超過勤務手当についても差があったわけでございますが、これは前回の改正で統一をしておるというようなこともございまして、そうした意味での町村と市、区との格差というものについてはかなり解消できてきておるのではないかというふうに考えておりますが、今後ともそれぞれの実態に即した基準額となるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○山下栄一君 実情に即して差ができるだけなくなるように努力されたということです。私はこれはもう全く差をつける必要はないのではないかな、このように思います。特に投票所の人数で、大体人口これこれ以下はこれだけの人数が必要であるというその人数について、市の場合と町村の場合に差を設けているわけでございますので、これは特に町といいましても人口急増地域もございますし、人口の異動も激しいという同じ事情もあるわけでございますから、これは今回は無理といたしましても、格差を設ける必要は私はないと思いますので、またその辺の見直しをしっかりやっていただきたい、このように要望しておきたいと思います。 それで、残された時間でございますけれども、今回の震災に関しての自治省の取り組みについてお伺いしたい、このように思っております。 私も阪神地域に居住しておりまして、兵庫県じゃないんですけれども、大阪であるわけでございますが、これは既に指摘もされているんですけれども、実は大阪も全壊家屋、半壊家屋を合わせますと、もう一万三千を超えるというそのような状況がございます。もちろん災害救助法も五市に適用されておるわけでございますが、大阪がそれほど大変な状況になっておるのかという、今も避難所生活をされている方は二千名を超えるという状況でございまして、その住宅確保もままならないという実情もございます。そういうこともございますので、自治省のお取り組みにつきましてちょっとお伺いしたい、こう思うわけでございます。 特に兵庫県、神戸市、西宮市、宝塚市を中心といたしまして、近隣の自治体から、また全国の自治体から都道府県の職員また市町村の職員の方が多数行かれておるということで、ごく最近におきましても、全国から四千人近い方でしたか、具体的な数字はちょっと今手元にございませんが、いらっしゃっておるということでございます。震災が起きた直後は、どれだけどこから来てもらおうかというふうなことも、そういう基本的取り組みもなければ余裕もないということで、ともかく近いところから、また日ごろ人的なおつき合いのところから知事さんが市長さんがお願いされて行っておったという状況でございますが、そういう形で今も短期の応急的な応援という形が行われておるということでございます。行かれている応援の職員の方もテントで、あるいは役所の廊下で休まれながら土木、建築その他医療関係で仕事をされておるわけでございます。 現在、派遣元、派遣先のどれだけの人数がどの分野に必要で、それはどこが受けて、それはどういう形で都道府県に配分するか、そういうことはどうなっておるのかということをお聞きしたいと思うわけでございます。
○国務大臣(野中広務君) 自治省、消防庁といたしましても、地震発生当初から直ちに消火救助活動のための消防職員の応援要請を緊急に行いますとともに、地震発生翌日の一月十八日、全国総務部長会議を開催いたしました。また翌日、十九日には全国消防防災主管課長会議を開催いたしまして協力を要請いたしました。さらに一月二十五日には、大阪市におきまして近畿、中国、四国関係の知事さん及び政令指定都市の市長さんの緊急の会合を私からお願いいたしました。知事、市長さんから特に職員の応援派遣につきまして幅広くお願いを申し上げたところでございます。 そうした中から中部地域からも御協力をいただくことになり、その輪は全国に広がりまして、大変多くの全国の自治体関係職員の皆さんが被災者の収容、医療、環境衛生、建築、水道等幅広い分野で活躍をいただいて、御支援をいただき、心から感謝をしておるわけでございます。 大変劣悪な条件で委員が今おっしゃいましたような勤務についていただいておるわけでございますけれども、現在におきましては、地震発生の翌日から県庁の広場におきまして、また県庁の中にも部屋を借りまして消防庁の災害対策本部を置きますとともに、消防庁次長を消防だけでなく自治省の代表として送りました。そのもとに消防庁の職員が常駐いたしまして、各都道府県の協力の連絡窓口として今も勤務をいたしておるところでございます。さらに、被災地の要望を踏まえながら、それぞれ必要な要員の確保を都道府県あるいは関係市にお願いをしておるところでございます。 これからも引き続き、被災地のニーズを的確にとらまえながら、各関係地方公共団体の協力のもとに人的支援をしてまいりたいと考えておるわけでございます。 気象庁の地震名は、初めいわゆる兵庫県南部地震ということで震源地を中心として決められておったわけでございますけれども、委員から今御指摘ございましたように、大阪も大変な被害を受けておるわけでございますので、昨日の閣議におきまして「阪神・淡路大震災」と呼称を変えたわけでございまして、大阪、兵庫両面にわたりましての支援をこれからもやってまいりたいと考えておるところでございます。
○山下栄一君 短期の応急的な人的支援につきましては、先ほどちょっと申しましたように、当座はともかく近隣のところからどんどんボランティア精神そのもので応援しようということで行かれておったわけでございます。だけど、これももうそろそろ一カ月になろうとしているということで、今消防庁の方でコントロールしながら各自治体に応援を、配分のお願いもしておるというお話を承ったわけでございますけれども、余り特定のところだけがむちゃくちゃ負担しているということでもまずいのではないかと思います。やはりそういうコントロールも必要であると思うわけでございますが、この派遣されている職員の身分について、またこの財政負担につきましても大変重要な問題になってくると思うわけでございます。 身分につきましては、いろいろ自治省の方にお聞きしますと、緊急短期の場合は公務出張ということで派遣元の出張ということで兵庫の方に行くと。費用負担についても当面、もちろん出張ですから当然派遣元が負担するということになっているわけでございますけれども、もうすぐ四月でございますし、四月から新しい人事体制にもなります。また、各地方公共団体におきましても予算の議会が始まるわけでございまして、中長期的な派遣ということも、これ二年とか三年ということで考えていく必要があろう。そのときの身分はどうなっていくのか、また費用負担につきましても国としてどういう応援をされるのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(野中広務君) 当面の応援につきましては、今委員から御指摘があったとおりでございます。今後、なお長期にわたりまして本格的な復旧・復興事業を円滑に遂行するためには、各関係地方公共団体に御無理をお願いいたしまして、中長期にわたる派遣の支援がなお必要であると考えておるわけでございます。 その際には、地方自治法第二百五十二条の十七に規定をいたしております「職員の派遣」、すなわち派遣職員が派遣を受けた地方公共団体の職員の身分をあわせて有する方式によることが適当であろうかと考えて、現在検討を進めておるところでございます。 自治省といたしましては、兵庫県等の要請を踏まえまして、地方公共団体による人的支援が引き続き円滑に実施されますよう地方公共団体間の調整に十分意を用いていきますとともに、派遣の方式、派遣職員の身分の取り扱い等の具体的内容について適切に指導をしてまいる考えでございます。 また、今回の復興には上下水道、住宅、道路、都市計画、港湾等、多岐にわたる分野でそれぞれ多くの人的支援が必要でございますので、御指摘のように他の地方公共団体の協力を欠くことができないのでございます。こうした中長期の人的支援につきましては、派遣する職員の身分の取り扱い、勤務の態様、財政負担等についてあらかじめ関係団体間で十分に協議を行った上で実施するべきであると考えております。いずれにいたしましても、関係地方公共団体の財政運営に支障が生ずることのないように自治省といたしましては十二分に配慮を加えてまいりたいと存じます。 なお、地方自治法上の派遣による場合には、当該職員の給与は原則として派遣を受けた団体が負担をすることが適当であると考えて、私どもそのように承知をして、その上に立って財政措置を講じてまいりたいと考えております。
○山下栄一君 今大臣に御答弁いただきましたように、中長期的の場合は、一年とか二年とか三年の場合は公務出張から地方自治法二百五十二条の派遣という形になる。派遣先が、要するに兵庫県の方が負担する、そういう形になるということでございますけれども、派遣元の方は大阪府を初めといたしましてどれぐらいの数になるのか。 二月の中旬でございますので、これから時間の余裕が余りないわけでございますけれども、多くの方が派遣されると地元の日常業務に支障を来すことが考えられるわけでございまして、その手当てをしなきゃならない、補充をしなきゃならないということです。これはもちろんいろいろ各派遣する側でどんなふうな形で穴埋めしていくかといいますか、手薄なところを強化していくかということを考えなきゃいかぬわけですけれども、この辺のことについては自治省は御相談に乗られていると思うんですけれども、どんな形が考えられているんでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) お説のように、中長期に及んでまいりますと、当面、統一地方選挙等もあるわけでございます。引き続いて参議院選挙等もあるわけでございます。特にまた、新年度の事務が始まっていくという状況でございます。それぞれ所管の専門職が派遣をされるわけでございますので、派遣をする当該地方公共団体については多くの困難を求めることになるわけでございます。私ども全国知事会あるいは市長会、町村会等と十分話し合いを進めながら関係自治体との連携をとり、さらに財政措置を特別交付税を含めて十分な配慮を加えながら、それぞれの地方公共団体が、困難でございますけれども、このいわゆる阪神・淡路震災の復興のために大きな理解と協力をいただくために一層努力をし、御理解をいただき、協力をいただいてまいりたいと考えておるところでございます。
○山下栄一君 今回の震災に伴います各派遣元、派遣先の自治体のそれぞれの財政負担については国が積極的に応援していく、支援していくということでございますけれども、地元の自治体の方では、応援してくれるということらしい、だけれども、これが明確な形で、例えば文書とかいうそういう形で、応援してあげますわということだけじゃなくて、具体的な明確な形で文書等で地元の負担はないぞ、任しておきなさい、国が応援するからというそういう形では何かされていないようにお聞きしておるわけでございますが、この点についてはどうでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 当初は、それぞれ神戸市を初めとする被災地方公共団体では、全国からの受け入れについて、どこでどのように手伝ってもらうかという戸惑いもあったようでございます。けれども、現在は、先ほど申し上げましたように、自治省あるいは消防庁といたしましても現地に対策本部あるいは調整本部を設けまして、県及び市、町との連携を密にしながらそれぞれの自治体のニーズに応じて派遣を要請しておるところでございます。 それぞれの被災自治体におきましても一定の落ちつきを持ってまいりまして、そして整然と受け入れられるような状況が出てまいりましたので、今後は委員が懸念をされるような状況は十分解消をされていくと考えておるわけでございます。
○山下栄一君 ということは、大臣、今回の震災に伴う新たな地元自治体の負担につきましては、これは国がとにかく地元に負担させないということで理解してよろしいのでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) それぞれの自治体の財政負担を求めないという上で、自治省として財政措置をしてまいりたいと考えておるところでございます。 なお、今回のような予期しない大震災でございますので、それぞれの自治体の職員が現地に入って、そして被災地の実情をつぶさに学び、そういう中からそれを持ち帰って地域防災計画の中にもそれぞれの自治体で生かしていくという大きな意義もあると私ども考えておりますので、自治体の協力をそういう意味でも求めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○山下栄一君 今大臣の方から地元負担をさせないということをお聞きいたしまして、本当に心強く思いました。いろいろ派遣することによりまして、これからは中長期的なことでございますが、地元の方も新たな手当てが手薄になった部分に必要であるというようなことで、これ大丈夫かなという非常に不安がありながら、今お聞きしましたもので、本当に大臣のお言葉を心強く思いました。ありがとうございました。 先日の衆議院ですか、地方行政委員会の所信表明でも、とにかく地方公共団体の応援については全面的にバックアップすると。ただ、費用負担について配慮してまいりたいと考えておりますというふうなことをおっしゃっておりましたので、ちょっとあいまいだなと思っておりましたので、この点をきようははっきりさせたいということで質問させていただきました。本当にきょうはありがとうございました。 以上でございます。
○橋本敦君 国の選挙の費用について地方自治体が財政的に持ち出しをしなくちゃならぬというのは、これはもうやっぱり基本的に解消しなければならないわけでありますから、今回の法案について賛成の立場で質問させていただきます。 私が大阪府の方に照会をして伺いますと、平成五年の衆議院選挙で大阪府としては交付金総額が二十一億五千九百万、府市町村の決算額が二十一億六千九百万で、ちょうど一千万の持ち出しということになっております。これは、全国的に各都道府県ではどのくらいの実態であったのか、そして今度の改正でどの程度これが解消される見込みであるのか。自治省、おわかりでしたら御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(谷合靖夫君) 超過負担の問題でございますけれども、基準法に基づいて算定をした額を交付金として各地方公共団体に交付をしておるわけですが、その選挙事務について各地方公共団体の実態がいろいろさまざまでございますので、例えば選挙事務の特定の経費について不足が生じても交付額全体の中で流用しながらやりくりをしていただく、こういう仕組みになっておるわけでございます。したがって、具体的にどこのどうという数字は把握をしておりませんけれども、おおむね各団体ともそうしたやりくりの中で対応してきていただけたんではないだろうかというふうに考えております。また、どうしても不足するという場合については調整費ということで対応するということもやってきておりますので、すべてということは申し上げませんけれども、大部分の地方公共団体がそういう形での運営の中で管理執行をやってきていただいているんではないだろうかというふうに考えております。 今回の改定により、いろんな単価のアップとか制度の内容の改善をしておりますので、より一層そうした対応が十分賄えるようになるんではないだろうかというふうに考えております。
○橋本敦君 実態の把握とそれから展望が正確でないのは大変残念であり、かつ遺憾であると思うんですね。 一つの例として、今度の場合には、掲示板の場合が見込み区画数で行われることになったのは確かに改善ですね。しかし、これは候補者数の一・六倍というそういう限度になっているんではありませんか。 結論だけでいいですよ。
○政府委員(谷合靖夫君) 今回、その区画数に区分基準を変えましたけれども、候補者数の一・六倍という限定を設けております。これにつきましては、現実の過去の国政選挙における候補者数と実際につくられた区画数というものを悉皆調査いたしまして、その比率がおおむね一・六ということになっておりますのでそれを限度にしたということでございます。
○橋本敦君 その趣旨はわかりました。実態としては、各自治体はそんなに無用なものはつくらないように慎重に判断をしておやりになっているわけで、これなどもその限度を設けなくとも、区画数について全部実費弁償的にやってもそんな過大な負担にならないし、持ち出しを解消する道だと私は思っておりますので、一層この点の工夫もお願いしておきたいと思います。 それから、立会人等の費用弁償の問題ですが、この額は自治体によってそれぞれ異なるようですね。そして、今度の基準の改定に当たって実態は調査をされたのかどうか、実態については今度の基準はどのような見合いになっているかお答えいただけますか。
○政府委員(谷合靖夫君) お答えいたします。 管理者、立会人についての費用弁償については、今回の改定で約二〇%程度のアップをさせていただいております。悉皆的に調査をしておりませんけれども、確かに各市町村によって条例で額を定めておりますが、その額がまちまちであるということは承知をしております。ただ、基準法の考え方としては、標準的な団体ということで一定の額を定めておるわけでございますので、やはりばらつきがあってもやむを得ないのかなという感じはいたしております。 ただ、そうした点については各地方公共団体とも少ないという声があるいはあるかもしれませんけれども、管理者なり立会人として選挙に参画をしていただいている、そういう意義についても御考慮をいただき、御理解をいただければというふうに考えております。
○橋本敦君 大臣、私は二点だけ取り上げたんですが、実態の把握について、私が指摘したように、完全に十分じゃない部分があるんですね。だから、今後とも実態の把握に努めて、地方自治体の持ち出しが基本的にはなくなるように一段と御努力を願いたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(野中広務君) 御指摘のように、国政選挙というのは地方公共団体が行いますけれども、その費用は国が負担をするのが建前でございますので、今後もそういう超過負担が生じないように、実態把握に十分努めてまいりたいと考えます。
○橋本敦君 この機会に次の問題に移らせていただきますが、問題は、最高裁裁判官の国民審査に関連をしてであります。 この点で、視力障害者の皆さんについては、大臣も御承知のように、最高裁判所裁判官国民審査法の第十六条で、点字による審査の投票を行う場合においては、投票者は、投票用紙に、罷免を可とする裁判官がある場合はその裁判官の氏名をみずから点字で打ち込んで、それでバツをしなきゃならない、こうなるわけですね。罷免を可とする裁判官がないときは何ら記載をしないでよろしい。健常者の場合は、罷免を可とする裁判官があっても、いただいた用紙に裁判官の名前が印刷されてございますから、ペケをするだけで済むわけですね。 そこで、実際投票所でどういうことが起こるかといいますと、視力障害者の方は否とする裁判官の名前をしっかり覚えていって、それを時間をかけて点字に打ち込んで、そして投票しなきゃならぬということですから、我々はさっと済みますけれども、あの投票所で時間がかかって、実際は、ああ、あの人はペケをしているんだなということがわかるという意味でも投票の秘密は守られないことになるし、時間がかかるものですから、立会人の方も、そんな無理しないでいいじゃありませんかというようなことまで言う人もあるということを私は聞いたりするんですね。 ですから、この問題はかねてから議論をされておりまして、大臣も御承知だと思いますけれども、都道府県選挙管理委員会連合会からもこの点については公選法等の改正に関する要望書として平成四年の十二月に出されておりますが、その要望の中ではこの第十六条、これを点字により投票用紙を作成するように法改正をしてもらいたいという、こういう要望が出されておる。全国的な実施が困難ならば、それの実施が可能な都道府県もあるので都道府県の判断で実施できる旨、法改正をされたいというこういった要望が出されておりました。 私はこの要望は本当に正当だと思うんですね。まさに健常者の我々はペケだけ書けばいい、用紙はそういう扱いですが、視力障害者の人は今言ったようなそういう手間をかけなきゃならぬということ。これは投票の秘密にも関連するし、法のもとの平等ということからいってもこれは問題があると私は思うんですね。 だから、これはこの選管の要望もございますし、かねて国会で私ども議論してきたところですが、ぜひこの点については実現をする方向で思い切った対処を政府としてはやってもらいたい、こう思うんですが、まず基本的な考え方でいかがでしょうか。大臣の御所見を承りたいと思います。
○政府委員(谷合靖夫君) お答えをいたします。 国民審査における点字投票については、今御指摘があったような方式になっていることは承知をしております。この方式をとったということにつきましては、やはり投票用紙の調製ということにおいて、短期日の間に正確にこれを行うということが技術的になかなか困難であるというふうなこととか、あるいはそれが点字で打たれた場合に、いわば正確にその罷免を可とする意思をそこに記載できるかというような点について若干危惧があったというようなことから、このような投票方式がとられていると承知をしておるわけでございます。 正直言いまして、審査の告示から期日の間が総選挙と連動いたしましてさらに短縮をされているというような実態もありますし、そうした投票用紙の調製の技術的な面から、直ちにそうした点字による投票用紙を調製することを可能にするような、そうしたことに取りかかるということについてはまだなかなか難しい問題があるのではないだろうかというふうに私どもは考えております。
○橋本敦君 あなたはまさに事務的な、技術的な立場で答弁をされたわけですね。その問題は後でも触れますが、基本的な考え方として、私が指摘したように都道府県選挙管理委員会連合会がおっしゃっているそのことは、本当に主権者である国民の一人一人の有権者の大事な選挙における権利を平等に保障するという意味からいって、当然真剣に考えなきゃならぬ基本問題じゃありませんか。 だからそういう意味で、まずこういう要望に対して、そしてまた私が指摘しているこの問題について、技術的な問題じゃなくて基本的な理念として、まさに人権の保障、憲法の擁護、主権者たる国民の選挙での投票の権利の保障ということを平等に、公正にやるという意味から、何とかこの問題については前向きに解決しなきゃならぬという視点に立つべきじゃないか、私はそう思うんですね。これは技術的な問題じゃなくてまさに政治的な判断として、大臣はいかがお考えなのか伺いたいです。
○国務大臣(野中広務君) 基本的には、身体に不自由のある方々が公正な選挙が行えるような条件を整備していくということは、選挙に対する基本的な理念でなければならないと存じております。
○橋本敦君 まさに大臣がおっしゃるとおりだと思いますね。ですから、この問題については、例えば一九八六年の三月に当時の小笠原選挙部長は「視覚障害者の方々に何とか改善の道が開けないかという観点に立ちまして十分検討を続けてまいりたい」、こう国会で答弁されているんですね。いいですか、これはもう十年も前の話です。「何とか改善の道が開けないかという観点に立ちまして十分検討を続けてまいりたい」と。検討をされてきたんでしょうか。私は今のあなたの答弁を聞くと、これはしかし検討されてきた形跡がないな、この問題の重みを真剣に国会で答弁していながら取り上げていないなということを危惧するんですね。期間が短いあるいは技術的にどうこうと、こうおっしゃいました。しかし、真剣に検討すれば道は開けるんですよ。 視覚障害者の皆さんの団体あるいは点字用紙を打っているいろんな団体や企業がありますから、そこと御相談になれば、私が調べたところではプレス機械一台で一時間に五百枚印刷ができる。一日十時間稼働すれば五千枚できる。東京の点字図書館や東京都盲人福祉協会、いろいろありますから、そういうところとタイアップして、機械が数十台はあるんですから一日に数万の印刷ができる。主要な都市にもあるでしょうから全国的に体制を組んで進めていくならば、全国でどれだけの点字投票を行うこれまでの実績があるかというと、私が承知しているところでは約一万人程度の皆さんですから、これはやる気があれば研究して解決の道は開けると思うんですよね。 本当に基本理念は大臣がおっしゃったとおりだし、そして私が指摘したように、政府としても、この改善の道が何とか開けないかという観点で十分検討すると国会に約束しているんですから、ぜひ積極的にこの検討をやっていただいて、私が指摘したようなことも議論をして、そして次の選挙に間に合うか間に合わないか、これは時期的な問題もありましょうけれども、基本的にはこの問題は解決をするという方向で、そういう姿勢で作業をぜひ進めていただきたい。このことを強く要望したいと思うのですが、大臣、そういう方向で御指導いただけますか。
○国務大臣(野中広務君) 選挙部長がお答えいたしましたのは、技術的な面で検討をしてきた結果を申し上げたわけでございまして、私も理念として委員がおっしゃったとおりだと思っておりますけれども、今回の選挙法の改正によりまして、例えば衆議院は十二日間に短縮をされました。仮に衆参一緒の選挙がありました場合に、衆議院は告示の日のいわゆる立候補締め切りの後でないと投票用紙の印刷にかかることができません。比例区も同様であります。そして衆議院の選挙は丸を書くわけでございます。国民審査はペケでございます。そして今度は、参議院の場合は候補者名を白書であります。比例区については政党名を白書でございます。 その限られた選挙制度の中で、こういうさまざま起きる選挙体制に対応して一体いかに技術的に公平さが期せるかどうかということで、選挙部といたしましては、そういう技術的な公平さを期す場合にいろんな局面を考えて、仮にこういう状況でも衆参同時選挙、解散権を持つ総理が解散をした場合には自治省として選挙を実施しなければなりません。そういうさまざまな技術を考えてお答えを申し上げたわけでございまして、私どもとしても委員のおっしゃる意味は十分理解をしながら、選挙の技術的な公正という面で悩んでおるところでございます。
○橋本敦君 時間が来ましたから終わります。
○委員長(上野雄文君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(上野雄文君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上野雄文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時四十一分散会 —————・—————