災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1995/02/15
会議録
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二月三日、本岡昭次君、糸久八重子君、栗原君子君及び上田耕一郎君が委員を辞任され、その補欠として安永英雄君、村沢牧君、大森昭君及び林紀子君が選任されました。 —————————————
○委員長(陣内孝雄君) 災害対策樹立に関する調査を議題とし、阪神・淡路大震災に関する件について政府から復旧状況の報告を聴取いたします。小里国務大臣。
○国務大臣(小里貞利君) 現況を御報告申し上げます。 去る一月十七日午前五時四十六分ごろに発生した阪神・淡路大震災は、二月十四日十一時現在、被害は死者五千三百二十九人、行方不明者二人、負傷者三万四千五百六十八人などの被害を発生させたほか、鉄道、交通関係では、新幹線が高架橋の落下により一部不通、阪神高速道路が倒壊により一部不通といった被害も生じ、ガス、水道等のライフライン関係では多数の世帯で今も断水等が続いております。 現在、政府におきましては、関係地方公共団体が行う復興事業への支援、その他、国が講ずる復興のための施策に関する総合調整を行う復興本部を設置するべく法案作成作業を急いでいるところであります。また、復興のための施策について総合調整を要する事項を調査、審議するため、阪神・淡路復興委員会を設置し、大所高所から内閣総理大臣に復興についての御意見をいただくこととしております。 また、兵庫県南部地震による被害については、その規模が特に大きいことに加え、今後の復旧・復興対策の推進の際に統一的な名称が必要なことから、災害名を阪神・淡路大震災と呼称することを十四日の閣議において御了解いただいたところであります。 現在、政府が重点的に取り組んでいる施策について御説明申し上げますと、兵庫県南部地震による災害を激甚災害として指定するとともに、公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の助成等の措置を講じることといたしました。また、大量に発生した損壊家屋等の瓦れき処理については、新たに解体も含めて公費負担を行うことといたしました。 次に、住宅対策については、国有地、公団所有地等の提供等により応急仮設住宅については約三万戸を三月末までに供給すべく最大の努力を払うとともに、さらに地元の要請にこたえて一万戸の追加を決定したところであります。 次に、中小企業の速やかな事業の立ち上がりを支援する観点から、激甚災害指定に伴う措置に加えまして、低利融資の充実強化、無担保・無保証人貸付制度の充実、貸し工場・店舗の整備に対する無利子融資等の支援策を決定したところであります。 また、国の災害対策の基本である防災基本計画に関し、今般の阪神・淡路大震災を初めとする大規模災害の教訓等を踏まえ、見直しを行うこととしております。 さらに、災害時における情報伝達のあり方や災害からの復興に関する特別立法については、鋭意検討を進めているところであります。 以上、阪神・淡路大震災に関し、その被害の現況等について御報告申し上げた次第であります。より詳細な現況につきましては、後ほど防災局長より説明いたします。 政府といたしましては、今後とも関係省庁が一体となって兵庫県、神戸市など関係被災自治体と緊密に連携しながら、各種の対策を総合的かつ迅速に推進するとともに、事態の推移に応じ適切な措置を講じてまいる所存でありますので、委員長初め各位の皆様方の御協力をお願い申し上げます。
○委員長(陣内孝雄君) 次に、村瀬国土庁防災局長。
○政府委員(村瀬興一君) お手元に「阪神・淡路大震災について」という紙をお配りしてあると存じますので、それをごらんいただきながら御報告させていただきたいと思います。 まず、被害状況でございますが、ライフライン、交通関係でございます。 まず、水道でございますが、直後には約百二十万戸で断水をいたしましたが、二月十四日現在では十八万三千戸で断水というところまでこぎつけておりまして、二月末には仮復旧をするという見込みでございます。 電気でございますが、約百万戸が直後には停電いたしましたが、一月二十三日の十五時には停電は解消しているということでございます。 それからガスでございますが、ピーク時には八十五万七千戸の供給停止がございましたが、二月十四日現在では五十八万八千戸で供給停止という状況でございます。他事業者からの応援を含めまして約八千名が復旧作業中でございますが、いつまでに復旧という確たることを申し上げる状況ではないわけでございます。 それから電話でございますが、ピーク時には約三十万を超える加入電話に障害が出ましたが、現在では家屋の倒壊によるものを除き復旧をいたしております。家屋の復旧に合わせて完全復旧に努めるというところでございます。 それから次に鉄道でございますが、新幹線につきましては京都−姫路が当初不通でございましたが、現在では新大阪−姫路間が不通ということでございます。復旧は連休過ぎの見込みということで、現在バスで代替輸送しているという状況でございます。 それから在来線のJRでございますが、須磨−神戸間が不通ということでございましたが、現在では住吉−神戸が不通ということでございます。これにつきましても、全線復旧は連休過ぎの見込みということで、バスで代替輸送しているということでございます。 次に道路でございますが、名神高速道路につきましては京都南−西宮が通行どめでございましたが、現時点では上り西宮−尼崎間、それから下りが不通でございましたが、下りにつきましては豊中−西宮間を除き、全区間が一般供用している。豊中−西宮間につきましては、緊急輸送ルートということになっております。 それから阪神高速道路でございますが、当初は全線が通行どめということでございましたが、現時点では三号神戸線の尼崎東−月見山間、五号湾岸線の鳴尾浜−六甲アイランド北の区間を除きまして一月十九日から一般車両、場所によっては緊急車両に限定しているところもございますが、順次交通を確保してきているという状況でございます。 次に港湾でございますが、神戸港はほとんど当初は使用不可能な状況でございましたが、公共岸壁約百五十バースのうち六十八バースが応急復旧いたしまして、そのうち五十一バースにつきましては一般輸送用にも使用できるような状況になっております。応急復旧は一月三十一日に終了しているというような状況でございます。 次に、政府の体制でございますが、今回の地震につきましては小里国務大臣を兵庫県南部地震担当大臣といたしておりますほか、総理大臣が本部長となり全閣僚により構成されます緊急対策本部を閣議決定によって設置をいたしております。あわせまして、関係省庁の常駐職員により構成されます非常災害対策本部の現地本部を神戸市に設置をいたしております。 それから、本省庁の上級幹部を非常災害対策本部員として追加をいたしておりまして、この上級幹部職員は現地本部と東京の両方で活動するということになっております。それから、関係省庁から若手の職員に出向いただきまして、小里大臣特命室というものを設置いたしまして、政府一丸となった対策について万全を期する体制を確立しているところでございます。 非常災害対策本部、地震対策関係閣僚会議、緊急対策本部等につきましてはそこに書いてあるとおりでございます。 それから、先ほどございました防災基本計画の改定につきましては、中央防災会議を一月二十六日に開催いたしまして、専門委員会を設置するということを決定いたしまして、二月九日に初会合を開きまして今後の検討方向を専門委員会で議論をいたしたところでございます。 それから、避難施設にいらっしゃいます被災者の方への支援でございますが、二月十四日現在で約二十一万六千人の方が避難施設に入っておられます。この方々に対しまして、八百カ所の避難所がございますが、無料公衆電話を二千五百台設置しております。それから、仮設トイレ九千二百基を確保いたしまして、三千九百基が設置済みでございます。それから、仮設ふろを設置いたしますとか、常備薬を各避難所に配付する、あるいは避難所救護センターの設置、それから巡回診療体制の整備というような措置もあわせて講じておるところでございます。 何と申しましても住宅の確保が大事ということでございますが、先ほどの大臣の御説明にもございましたように、目標は四万戸ということで、二月十二日現在三万戸を発注済みでございます。そのうち千二亘二十二戸が完成でございまして、三百五十五戸が入居済みということでございます。これ以外に、公営・公団住宅の受け入れにつきましては二万六千五百戸を確保しておりまして、七千二十九戸について入居済みでございます。 それから、これ以外に近畿圏内で公務員宿舎、保養所等を千二百九十世帯分利用可能な状態で確保しておりますが、現在までに七十五戸が入居しております。それから、近畿圏内で国有地二百四十二カ所、約三百二十ヘクタールを仮設住宅用地として利用可能な状態で確保しております。このうち、三十七カ所五十六ヘクタールにつきましては具体的な計画が決まっておるというところでございます。 それから、旅客船等六隻を宿泊施設として利用中でございます。それからまたホテル、旅館等宿泊施設にも被災者を受け入れておりまして、そのための相談窓口も設置をいたしておるところでございます。 次のページでございますが、その他の被災者対策というところでございますが、災害救助法につきましては、そこにございますような十五市町において適用いたしまして、所要の応急救助を実施しているところでございます。 それから、そこにございますような災害弔慰金、災害援護資金、生活福祉資金、これは小口の貸し付けでございますが、それから納税の猶予、災害復興住宅資金の貸し付け、雇用の確保といったような措置も講じておるところでございます。 それから、復興に向けて既に走り出している措置でございますが、先ほど大臣のお話にもございました激甚の指定、それから何といいましても復興の出発点になります瓦れきの処理対策でございます。崩壊した家屋等につきましては、大企業のもの等を除きまして市町村が解体までして処理をするということでございます。それから自衛隊もこれに協力するということになっております。これを円滑に推進いたすために現地対策本部、県、市町、関係者から成ります災害廃棄物処理推進協議会というものを二月三日に設置しておるところでございます。 中小企業への融資の特例は、先ほど大臣からお話がございましたように、そこにございますような、例えば低利融資の充実強化ということにつきましては、激甚では三%でございますけれども、それをさらに二・五%へ実質的に下げるというふうな措置等を講じておるところでございます。 それから、四ページの最後でございますが、市街地整備への措置ということでございます。被災市街地における市街地整備の円滑化を図りますために、四市一町におきまして、一部区域を建築基準法八十四条の建築制限区域に指定いたしまして、木造二階建ての建築物等の建築を除き、建築行為を制限いたしておるところでございます。 以上でございます。
○委員長(陣内孝雄君) 以上で政府からの報告の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○釘宮磐君 平成会の釘宮でございます。 今回の阪神・淡路大震災は、戦後我が国が経済性、効率性を至上課題として築き上げた政治、経済システムの結果に対する警鐘とも言えると思います。地震災害国でありながら、安全への配慮を欠いた都市づくり、人口の集中化、危機管理体制の不備、縦割り行政の弊害など数々の欠陥が露呈されました。 戦後五十年の節目においてこの災害が発生した意義は大きいものがあります。阪神地区の復興に努めるだけでなく、安全で豊かな社会の実現を基本とした新たな防災国家づくりのために、政治、行政の対応が今こそ求められていると思います。 震災後一カ月が経過をする中で、現地の状況も刻々と変化をし、新たな問題点も出てまいっておると思います。 実は、私はまだ現地に入っておりません。そういうことで、今回質問をするに当たりまして神戸の友人数人に電話で話をさせてもらいました。彼らの言葉に集約される中に、今回の大震災は何百年、何千年に一回の不幸である、だから我慢をしなければしょうがない。しかし、今回の政府や政治の対応には何とも我慢ができない。不快感をあらわにしておりました。中には、指定暴力団を名指して、政府より頼りになるというような言葉もありました。こういう言葉を我々は今謙虚に受けとめてまいらねばならない、このように思うわけであります。 今回の災害は通常のそれとはまさに違うわけでありまして、国家の非常事態である、こういうふうに受けとめなければならないと思います。にもかかわらず、被災者が合してほしいということに答えを出してあげているかどうかそのことを我々は考えていかなければならない。また、それができていないということが実は不信感につながっているんだというふうに思うわけであります。 被災以来約一カ月、日々これらの要求は変化をしてまいっております。その変化に対するニーズに即答する部分が政治の力で解決できたならば被災住民の信頼を少しでも回復することにつながっていくんではなかろうか、このように思うわけであります。 雲仙・普賢岳を直接担当しました島原の市長さん、鏡ケ江さんが談話の中で、まず行政にできることとできないことをはっきりさせる、そしてできることはすぐやる、それが住民の信頼関係につながるとおっしゃっておられます。 私は、そういう意味でまさに政治にできることは何なのか、それを行政の前例や慣例の壁を乗り越えて、あるときには超法規的な措置をももってこれを実現されることではないのかな、このように思うわけでございます。 そこで、私はこの問題については特に事前に質問通告をしておりませんけれども、今回の災害に対して政治が今何をすべきなのかこのことについてまず大臣に。
○国務大臣(小里貞利君) まず、先生もお話しのように、今次の緊急事態の発生、大変破格の規模でありましたし、また中身も複雑そして深刻に及んでおります。それだけ地元の市、県を初め私ども政府の対応も大変多岐に及んでおることでございますし、また、お話しのように緊急性を切実に求められておる問題でございます。あわせまして、地元の罹災者を初め広く市民の皆様方あるいはまた公共団体の皆様方からのニーズも限りなく大きなものがどんどん出てきておる、そういう状況でございます。 私どもは、先ほども若干御報告申し上げましたように、村山総理を本部長とする緊急対策本部を組織し、またそれと裏腹にと申し上げていいと思うのでございますが、災害対策基本法による非常災害対策本部を組織し、そしてここで各省庁の、先生おっしゃる縦割り行政の日ごろの障害がありとせば、これをきちんとこの際払拭して、そして各省庁間の調整を図りながら、円滑にかつまた緊急に統括をして、そして政府として一丸となった体制を組まなけりゃならぬ、そういうことを編成いたしますと同時に心得てまいっておるところでございますが、決して十分であるとは思っておりません。 しかしながら、その中におきまして、ただいまお話がありましたようにまず罹災者、そして地元の皆さんが何をこの時点で望んでいるか、しかもまだその望んでおられるものも刻々変化をしていきますから、それを機敏適切により多くとらえながら、そしてまたお話しのように日ごろとは違うわけでありますから、これを大胆に、一定の節度は大事でございますけれども迅速に決断し処理をする。そういうことも心得てまいったつもりでございますが、そのような一運の、やがて一月経過いたすわけでございますが、振り返ってみますと、要するに予測しなかった事態を、しかも走りながら情報をつかみ、そして走りながら判断をし、そしてまた走りながら措置をしてまいったなと、そういう一つの感じもございます。 しかしながら、それをして、重ねて申し上げますが、十分であったとも思っておりませんし、十分、きょうはきょう、あすはあす、その時点におきまする責任そして反省、総括を繰り返しながら対応をいたしておるというのが今日の実情でございます。
○釘宮磐君 小里大臣の並々ならぬ決意を私も感じるわけでありますけれども、例えば今回の災害に対しての国会論議の中でも出てまいりました個人に対する補償、これについては災害発生のたびに起こる議論でございますけれども、憲法上やその他の制約でこれが困難なことも承知をいたしております。では、国が直接出せないなら税制上の控除でもして国民から多くの義援金を集めるような、そういうふうなことがなぜとれないのか。私は、まさに政治のリーダーシップというのはそういうところにあるんではないか。 先ほども申し上げましたように、今までのとは全く規模もそしてその傷の深さも違うわけでありまして、私も先ほど資料をいただいたんですけれども、例えば雲仙・普賢岳の避難をした人の数というのは七千二百人、その義援金の総額は二百三十億であります。北海道の南西沖地震の避難者は四千五百人、それに対して義援金の総額は百八十億。今回は避難をなさった方は約三十万人、二月十日現在で七百五十七億でありますから、ある意味では、この義援金というのは、この前のを前例にすれば一兆三千億ぐらい集まらないとこれは同じような状況にはならないわけですね。 私は、そういう意味からした場合に、よくそういう話題が最近も出ておりますけれども、日本の場合はそういう寄附者に対する恩典というのか、それがない。私はこの七百五十七億というのも大変なお金だと思うんですね。私の子供ですら小遣いをためたやつを今回三万円持っていって出したりしているわけです。そういう日本人の人に対する思いやりの気持ちなんというのがまだまだこの日本の国家の中にあるということを私は非常に心強く思うわけでありますけれども、そういう人たちの気持ちにゃはり国がこたえてやる、そして今回は今までとは違うんだよという意味でそういうことが議論されたのかどうかその辺ちょっとお聞かせください。
○国務大臣(小里貞利君) ちょっと先生のお話をひっくり返して後の方からお答え申し上げた方がいいかと思うのでございますが、例えば普賢岳あるいは北海道南西沖の例等をお話しいただきました。なるほど比較計算いたしまして一兆三千億前後、それらをめぐる今次の災害の様態あるいは背景等々も私ども対策本部では議論をいたしました。なるほど先生言及のとおり、その比較計算と申しますか算術計算でいくなれば、いろいろなことを考えさせられる一つの面であるなど、さように思っております。 それから、個人補償問題のみならず、これは素直に私は申し上げるのでございますが、ぽんと一発ここで政治、行政でおこたえ申し上げたいなと、そういう一つの厳しい、そしてより踏み込んだ弾力性のある措置が欲しいなと。本当にいたしたくてもできないせつない側面が、今の政治形態の原則に照らして考えますときになかなか踏み込めないところが多々あることも事実でございます。 しかしながら、それとて厳しいところを避けて通るのが政治ではないし、いわんやこのような災害時においては先生おっしゃるとおりでございますから、十分心得ていかなければならぬなということも実は痛感をいたしておるところでございます。 あわせまして、いわゆる財政措置の面で、義援金を一つの要素にし、かつまたお話しのとおり、また御承知のとおり、普賢岳にいたしましても北海道南西沖にいたしましても、特に普賢岳の場合、国もその基金の原資には相当な参画をいたしております。極端に申し上げますと、六百三十億の中で五百四十億は国が原資を担っておりますから、これは補助金なりあるいは負担金という直接的な形にはなっておりませんけれども、何らかの形で御承知のとおり国費を投じておるわけでございますから、私は実は、今回地元の方で三千億という数字が提起されたときに、率直に申し上げまして、それでいいんですかと、そういう感じを持ちました。 ですから、テレビ討論会等でも申し上げておるのでございますが、また貝原さんにも率直に申し上げたところでございますが、これはもう少し先生のおっしゃるように、もう少しどころじゃない、物心両面のもっとボリュームのある、パンチの効いた措置をぜひ督励申し上げなければならぬし、また申し上げておるところでございます。 それらの窓口から、先ほどおっしゃったような問題点も可能な限り補完申し上げていかなけりゃいかぬ、罹災者に対する対応措置というものをそれらの窓口を通じて対応申し上げていくことが一つの有力な方法ではなかろうかなというようなところに基準を置きまして、目下集中的にお話しの問題は検討をいたしておるところでございます。
○釘宮磐君 大臣の言葉の端々に決意がみなぎるのはわかるのでありますけれども、これがやっぱり形となってあらわれないとなかなか被災者の皆さんは納得をしないんではないのかなというふうに思います。 これは、大臣には申しわけないんですけれども、私の友人は、小里さんがテレビに出てきたら私は切るんですよというふうに言っていました。これは逆に言えば、大臣の気持ちを私も今感じますけれども、しかしそれが答えとなって出てこなければなかなかやっぱり納得しないということ、このことをぜひ御理解いただきたいと思います。 日々そういった要求、要望が変わってきている中で、私はきょうまず、心の痛む問題として最初に取り上げさせていただきたいのが高齢者の対策であります。 今なお避難所には二十万人を超える人々が暮らしております。その中に高齢者が多数含まれておるわけでございます。現地からは、避難所は多くの高齢者が残されているが大変寒く、また介護の手も多くなく、ただ毛布にくるまって寝ているだけの人が多いと聞いております。またトイレも十分でないので、水分をとることを慎んでいる人も多いと聞いております。そうすると余計に衰弱をし、そこに風邪が追い打ちをかけると肺炎を併発しやすくなる。命がけで瓦れきの中からはい出した人がこうした病気で亡くなっていっているという現実を見るときに、まさにこれは二次災害的な要素も含んでおる、このように受けとめなければならないと思います。 一応、応急仮設住宅の建設は進んでおるようでありますけれども、なかなかこれは希望者が入れる状況にはありません。また、震災後一カ月弱たちましたけれども、こうした避難所で衰弱している高齢者の方が大変目立つようになってきております。 そこで、このような状況に対応するために、地域に応急仮設の高齢者センターをつくって、高齢者を現在の寒い避難所からまとめてそこに移ってもらう、そういったことをやってみてはどうなのかと私は思うわけであります。そして、そこにはヘルパーや医師を常駐させて集中的に介護を行ってみる、これはいかがでしょうか。 お年寄りは、確かに近県の特別養護老人ホームやそういうところに一時入居してくださいというふうに言っても、なかなか住みなれた地域を離れないというのが実情であります。そういう意味で、いわゆる仮設住宅と別にそういった高齢者のケアができるような、そういう仮設センター的なものが考えられないのかどうかこの辺ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○説明員(吉冨宣夫君) 避難所に現在避難をしていらっしゃいます高齢者の方、こういった方につきましては、避難所生活が長期化するに伴いまして心身ともに大変大きな負担が生じてきているというのは先生御指摘のとおりであろうかと考えております。 避難所に避難をしていらっしゃいます高齢者の方につきましては、これまでパトロール隊が巡回する中で、保護の必要な高齢者の方につきましてはできるだけその発見に努めまして、施設への緊急入所等の措置を講じているところでございますけれども、こういった方につきましては、既に今月の十三日現在で、高齢者の方だけで約一千八百人くらいの方が」ういった形で各施設への緊急入所をされているという現状でございます。 ただ、今後避難所での生活が長期化するということで、そういった面での避難所にいらっしゃいます高齢者の方の生活条件の改善を図っていく、これは非常に重要な上^でございまして、こういった観点で、既に地域によりましては避難所を区切りまして高齢者の方などに必要なケアを提供する、こういったような対策も進められているところでございます。 今後、こういった避難所での生活環境の改善を進めますとともに、高齢者や障害者などの災害に弱い立場の方、こういった方につきましては、仮設住宅への優先入居をさらに促進しますとともに、入居されました場合に介護等必要な福祉サービスが提供できるような体制整備をできるだけ迅速に図ってまいりたい、このように考えております。そういった方向で、現在地元の自治体とも具体的な相談を始めているところでございます。 現在そういった状況でございますけれども、厚生省としましては地方自治体、地元の自治体の御要望も十分加えながら、そういった避難所の長期化に伴います高齢者の皆様方の生活環境の改善のためにできるだけの努力をしてまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(小里貞利君) 今、粗筋は御説明申し上げたとおりでございますが、これは議員も御承知いただいておると思うのでございますが、当面避難所などにおいでになる高齢者、それから体調の整わない方等々を特別に対象にいたしまして、御承知の三万戸と一万戸の仮設住宅のほかに八千戸を段取りいたしました。 そして、ここの方にこれは即時に、言うなれば手続さえ整えば物理的に早速間に合う話でございますので、その八千戸だけは個人のマンション、そのほか公営住宅等、あるいは旅館でもよろしい、簡易ホテルでもよろしいですよというようなところを八千戸別枠をつくりまして、その方にお入りくださいませんかという措置もいたしたわけです。 今のお話にも触れられていたと思うのでございますが、三万戸プラス二万戸、そのほかに今、議員が御指摘になった高齢者対策としてそういう仮設住宅並みの取り扱いを申し上げますからという対応はいたしてございます。 ただ、率直に申し上げまして、罹災者の方々の中の大半がと申し上げていいと思うのでありますが、やはり新しい仮設住宅に行くにしましても、あるいは私がただいま申し上げました高齢者対策の仮設住宅に行くにしても、できるだけ本来住んでいたところ、あるいは本来住んでいた集落にぜひ帰りたいという傾向が非常に強いですね。その調和を図るのに非常に市も私どもも苦労をいたしておるところでございます。
○釘宮磐君 私が今申し上げているのもまさにそうでありまして、今まで在宅におられた方で介護を受けた皆さんもおられると思うんです。結局、今まで介護をしておった家族なりそういう人たちがほとんど避難所ではそういうことがなかなかできないわけでありますし、であれば本来的には施設入所ということになるわけですけれども、施設はもちろん兵庫、また神戸市内とかいうところではなかなかそういう対応ができないわけで、そうなれば県外に一時的に緊急措置というようなことになるんでしょうけれども、それでは皆さんが納得をしない。 それであれば、最も自分が住んでいた近く、例えば私は学校の校庭あたりにそういう特別養護老人ホームの仮設的なものをつくって、そしてそこにヘルパーとか医師とかそういう人たちを常駐させて、そして対応していくというようなことができないのかどうか。私はそういうふうなことをぜひまたやってほしいと。私も自分で特別養護老人ホームをやってきた人間ですから、特にその辺のところを強く感じるわけであります。 そして、ここでちょっとお聞きをしたいのは、七日の衆議院の厚生委員会で井出厚生大臣が、仮設住宅建設用地として学校グラウンド利用を考えているというようなことを答弁なさっております。これについては文部省はどういう今見解を持っておられるのか。
○説明員(伊勢呂裕史君) お答え申し上げます。 現在、被災地域の多くの学校は被災住民の避難所として提供されているところでありますが、そういう中におきまして、学校では児童生徒の安全確保、学習場所の確保などを図り、自校だけでの再開が難しい場合には、他校、他施設の利用や二部制授業の工夫も行いながら授業再開が進められているところでございます。 こういうような中で、校庭等学校敷地に仮設住宅を建設することにつきましては、その使用が長期に及び、学校教育へ大きな支障を及ぼすと考えられますので、可能な限り避けるべきというふうに考えております。 しかしながら、他に適当な建設用地を確保できない場合など、被災地域の実情に照らし真にやむを得ないと認められる場合には、教育委員会におきまして個々の学校の状況を判断いたしまして、学校教育上最も支障の少ない方法で学校敷地の一部を提供することもやむを得ないというふうに考えております。
○釘宮磐君 文部省の課長さんの答弁とすれば、今のような答弁が返ってきて私も不思議ではないと思うのでありますけれども、冒頭これは小里大臣に私は申し上げましたけれども、要はこうした問題、これがやっぱり縦割り行政だと思うんですよ。 ですから、要するに命がかかっているわけですね。例えば、きのうも地方行政委員会の中で、肺炎で亡くなった人が何人おるかという質問が出ておりました。かなりに上っているんですよ。そうすると、命と学校の教育、それは確かに子供も大事でありますけれども、しかしこれが未来永劫続くわけでもない。であるならば、とりあえず仮設のこういったケアセンターみたいな、高齢者センターみたいなものは、私はそれを乗り越えてやるべきであるというふうに思うわけであります。 これについては特に答弁は求めませんけれども、私の今までの経験を踏まえて、お年寄りが今また熱が出た、そういうお年寄りがどういう思いで体育館の中に寝ているんだろうかというふうに思ったときに、じゃあなた仮設住宅に行きなさいといったって、仮設住宅にもし入っても自分の身の回りのことが即できるかどうかということになったら、お年寄りは、それだったら三度三度の食事をちゃんと運んでくれる体育館の方がまだいいという人だって出るわけでありますから、その辺のところをぜひお考えをいただきたい、このように思うわけであります。 何か大臣ありましたら。
○国務大臣(小里貞利君) 私は避難所、学校を三カ所行ってみました。その経験から要約して申し上げますと、生徒数は校長先生何名おられますか、三百名、避難者はどれくらい詰めておいでになりますか、一千二百名、そういう状況。その校長先生は、学校の管理とあわせまして避難所の言うなれば世話人代表的な大変貴重な役割を担っていただいておるんですね。私もその実態を見まして、本当にこれは我々の行政の立場から見ると大変深刻に重く受けとめなければならない話だなと。 そこで、ついては生徒さんはいつから学校に出てきますかと、それを聞いてみたら、あと三日たったら出てくるんだ、そういう話でございました。三日というのがすなわち二月の四日に当たったかなと思うのでございますが。 そこで、避難所の施設の問題とあわせて話をいたしましたら、市の教育委員会の教育長さんもおいでになっておられまして、小中学校、近いところは一校にまとめて一カ所避難所をつくって、そしてそのつくられた学校の生徒は隣の学校の庭を利用する、そういう話をしていただきました。 いずれにいたしましても、先ほど若干先生気にしておられたように、縦割り行政の弊害は、私は今次においてはさほど感じられない。みんなが日ごろの行政区分を乗り越えて一体となってやっていただいておるなと、そういう一つの特徴を強く感じますが、今お話しの問題は、さらに御案内のとおり市の教育委員会が主体になって一応さばきはしてもらわなければならない話でございますので、ただいまお聞かせいただいたような命の大事さというものも私どもは留意しながら助言を申し上げていきたい、さように思っております。
○釘宮磐君 それじゃ次に移らせていただきます。 私は、ライフラインの復旧ということを、よく言われています水道、ガス、電気、このライフラインの延長線上にあると思うんですけれども、保育所の再開がどうなっておるのか、このことが非常に気になるところであります。 学校の再開についてはこれが刻々と進んでおるように報道されておりますが、復興のために働く母親の職場復帰はこれはもう不可欠の問題でありますし、また避難所に子供を置いていくということもこれはできないわけでありますが、そういう中で保育所の現状がどうなっているのか、まずお聞かせください。
○説明員(柴田雅人君) 兵庫県内の被災地域にあります保育所、全部で四百十九カ所でございますが、そのうち、きょうの時点で開所している保育所が三百八十二カ所、大体九割ちょっとでございます。そして、まだ閉まっている保育所が三十七カ所でございます。一割弱でございます。そのほかダブっているところもありますが、避難所として利用されているところが四十カ所でございます。
○釘宮磐君 今数字を聞いて、私も以前に聞いたときから相当のピッチで開園をしておるということで、御苦労に対して本当に心から敬意を表したいと思うのであります。 そこで、この保育所、私も実は社会福祉施設を経営していますので一番気になるのは、これは他の社会福祉施設についても全く同じことが言えるわけでありますけれども、社会福祉施設というのは、本来国がやるのがこれは本当の姿でありますけれども、日本の社会福祉というのはいわゆる民間の方々の努力によって今日の福祉というものの水準をつくってきたことも事実でありますが、この建物を例えば建てるとき、国が二分の一、地方公共団体が四分の一、さらにはこれは設置者が四分の一負担をしなきゃならないわけです。 今回の災害で、かなり私は保育所そして社会福祉施設で損壊が出ておると思うわけでありますけれども、この状況はどういうふうになっていますか。
○説明員(吉武民樹君) お答え申し上げます。 神戸市の管内につきまして、現在神戸市が建築の専門職員にお願いをいたしまして詳細な調査をやっておりますので、さらに少し異動はあり得る状況でございますが、施設の被害状況について申し上げますと、全壊の施設が八施設でございます。それから、半壊の施設が十五施設でございます。それから、非常に軽微な被害につきましては、例えば大阪府でございますとか大阪市、近辺の府県でも軽微な被害が出ておりまして、そういう軽微な被害全体で千施設以上ございます。 そのうちの保育所について申し上げますと、施設の全壊が五施設でございます。それから、施設の半壊が十二施設でございます。 以上でございます。
○釘宮磐君 今、その数字を聞きまして、やっぱり一番大きいこれからの課題というのは、軽微というのがどの程度かわかりませんけれども、それに対する財源の確保、これが非常に問題になってこようかと思うんです。多分、この財源については大規模修繕費というような形でこれから出されるんでありましょうけれども、当然これに対しての自己負担という部分が伴ってくるわけであります。この財源について、これはすべて施設がその裏負担をしなきゃならないわけですけれども、そこのところはどうなるんですか。
○説明員(吉武民樹君) 先生御案内のとおり、社会福祉法人が施設を整備していただきますときには、通常でございますと国庫で二分の一補助をいたします。それから、都道府県あるいは政令市におきまして四分の一補助をしていただきまして、残りの四分の一につきましては私どもの社会福祉・医療事業団の方から融資をするということになっております。 それで、現在の通常の融資の利率でございますが、四・二%でございます。これは財政投融資資金を使わせていただいておりますので、資金運用部からの借入利率は四・七五%でございまして、通常の貸し出しにおきましても負担の軽減を図るということで低い利率で貸し出しをいたしておりますけれども、今回の災害につきましては、私ども、できましたら無利子の融資ができないかということで今鋭意検討中でございます。
○釘宮磐君 今、無利子の問題について検討をしておるということでございますが、これはもうぜひ大臣にも、こういった面での社会福祉施設という現状を考えた場合には、これは生産性がたいわけでありますから、ぜひその実現方に向けて応援をしていただきたいというふうに思うわけであります。 それとあわせて、倒壊をしたようなところはこれは全部建てかえなきゃならないんですね。これ建てかえるとなると、今施設を一つつくれば、特養あたりですと四分の一といってもやっぱり二億ぐらいかかるわけです。全く生産性のたい社会福祉法人がこれを借りてそして返さなきゃならないんです、利子が無利子になっても。これは私は大変なことだと思うので、激甚災害の場合には当然補助率がかさ上げされるわけですけれども、その辺はどういうふうになりますか。
○説明員(吉武民樹君) 社会福祉施設のうちの相当部分の施設につきましては激甚法の適用の対象になっております。今、先生お尋ねがございました保育所につきましては、公立の保育所それから社会福祉法人立の保育所、いずれも激甚法の適用対象になっておりますので、これは激甚法によるかさ上げ措置が講ぜられることになるわけでございます。 ただ、例えば身体障害者の施設、それから精神薄弱者の援護施設のうちのいわゆる社会福祉法人立の施設につきましては激甚法の適用対象になっておりませんので、私どもはこういった施設につきまして、できるだけ国庫補助のかさ上げができるように今鋭意検討中でございます。
○釘宮磐君 これはもう重ねてお願いをしておきたいと思うんですけれども、社会福祉法人というのは本来そこで利益を生むものではありません。にもかかわらず、四分の一は自己負担をしなきゃならない。今、現実に返しているわけでありまして、それにまた新たな負債を抱えてこれを改築しなきゃならないということになるわけでありますから、補助率を何としても上げていただかたいと、しかも老朽改築の場合ですと、古くなって建てかえる場合ですと元金の免除も実はあるわけでありまして、今回はそういう意味も踏まえてぜひ援助の手を差し伸べていただきたい、私はこのことを特にお願いしておきたいと思うんです。 済みません。質問を大分用意してあったんですけれども、時間が来てしまいましたので、次回に譲らせていただきたいと思います。
○松谷蒼一郎君 自民党の松谷でございます。 初めに、小里大臣にお伺いいたしますが、政府は阪神大震災復興のための国の政策を検討する総理の諮問機関として阪神・淡路復興委員会を発足させることを決めたというように聞いております。この委員会は具体的にどういうようなことを検討しあるいは建議をしていくのかその点について伺いたいんです。 もう既に復興のための被災市街地復興特別措置法案等も準備されておりまして、近々閣議に提案されるというように聞いております。ということは、復興のためのいろいろな重要な事項がもう既に政府の中でどんどん進行しておりまして、にもかかわらずこの際復興委員会がつくられて、そこで何を検討していくのか後追いにならないんだろうかというようなことについて政府のお考えを伺いたいと思います。 特に、地元県市でもこういった復興についての考え方はどんどん具体的に詰めて、もう既にいろんな形で報告をされているというように聞いておるわけですが、この際の復興委員会の役割、建議の方向等についてお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) もう先生は行政についても専門家でございますから余計なことは申し上げませんが、復旧に当たってまいっております、御案内のとおり緊急対策を含めまして。ひとまずある意味で落ちついてまいりつつございますから、これからいよいよ復興対策に取りかかる、そういう一つの状況が基本にございます。 そこで、市は市、町は町、県は県、あるいは国は国、それぞれ主体的に取り組まなければならない復興施策のあらゆる分野があるわけでございますが、この機会に国としても、地元のそのような復興計画等はできるだけ地元の住民の意思を尊重して、そして市あるいは町あるいは県などが長期的プロジェクトに基づいて各級の事業を広範にわたって展開する、そしてそれを戦略的に推進するために復興基本方針、これを三月までに決めますよ、さらにまた復興計画は六月ごろまでに大体整理をいたします、こういうような一つの取り運びが見えてまいりました。 この際、国が県あるいは市などと協議をしながら、おのおのその役割分担というものもあるわけでございますから、それに基づきまして住民の意向を尊重しながら、そしてまた今次の復興計画においては、このような甚大にしてかつ非常に深刻な経験をいたしましたから、防災性の高い、そしてまた本来伝統的に持つ一つの個性というものもあるでしょうけれども、言うなれば、そのような理念のもとに防災性を持った新しい都市づくり、同時にまたそれぞれ常にお聞かせをいただいておりまする罹災者のために、罹災者が、やろう、本当におれたちの第二のふるさとをつくるんだ、そういう気分を引き出し得るような多感性を持ったものを考えなけりゃいかぬ、そういうようなところから、政府として総理大臣が本部長になりましてそして復興本部を組織しよう、実はこういうことに至ったわけです。 なおまたそのときに、縦割り行政の弊害というのをよく言われますから、今度の経験にかんがみまして、その復興本部のもとに各省庁それぞれ関与をいたしまして一元化して、そして有効な総合的な復興施策を展開していこうと、これが一つございます。 もう一つは、先ほど先生がお触れになりました、その委員会どばと、こうなるわけでございますが、地元の市長さんあるいは知事あるいは経済人も入っていただきまして、総理大臣、本部長に対しまして大所高所から意見を述べる、あるいは諮問に答申をすると、そういうような形でひとつ委員会をつくって、そして国家的な見地から、しかもそれは国政として責任を十分果たすという意味における一つの役割を大きな意義として、意味として、あるいは位置づけとしてとらえながら、その委員会の意向をひとつ集約を願って、そして総理大臣が重要な参考にしながら推進していこうと、施策を決定する、ざっと申し上げますとそのような一つの構想、仕組みでございます。
○松谷蒼一郎君 被災地の復興は大変重要なことでありますし、これからも総理、小里大臣を中心として大いに努力をしていただきたいと思います。本日は大臣お忙しいようでございますので、どうぞ、ここで大臣の方の質問は終わりますので、よろしく。 次に、被災市街地復興特別措置法案を政府は準備していると聞いているんですが、その主要な事項について説明をいただきたいんです。
○説明員(澤井英一君) 被災地の復興につきましては、面的な整備事業あるいは住宅の供給の促進ということが大変重要と考えている次第でございます。このため、被災地の実情に照らしまして、現行の制度では必ずしも十分対応できないといったような問題点につきましてこれまで検討を進めてきたところでございます。 具体的には、復興のために面的な整備などを行う必要のある地域というものを指定いたしまして、その地域内で行われます区画整理あるいは再開発、そういった事業についての特例、例えば区画整理で申しますと換地の特例によって住宅地に集約をするということ等でございますが、そういったことを通じまして面的整備と住宅建設を一体的に推進する、そういう事業手法の特例などを含みます立法措置の準備を進めている、そういう状況でございます。
○政府委員(荒田建君) ただいま建設省の方が即地的な都市計画関係の事業法ということを今御準備中でございますが、私どもの方で阪神・淡路復興法という法案を今検討中でございます。 これは、総理府本府の方に阪神・淡路復興対策本部というものを設置いたしまして、先ほど大臣から御答弁申し上げましたが、各省の国を挙げて行っていく仕事を総合調整する機能、それから先ほど言いました阪神・淡路復興委員会、学者等による諮問機関でございますが、そういった事務を取り仕切る機関として設置するということで、いわば基本理念の設定と、それから復興本部の設置を内容とした法案を今準備中でございます。 私どもの方は以上でございます。
○松谷蒼一郎君 復興委員会の事務局は国土庁がやることになるんですか。
○政府委員(荒田建君) 復興委員会の方がもう既に先週末に政令で設置すると、法律じゃなくて政令で設置しております。これは内政室が中心になりまして、私ども国土庁が協力するという体制で事務局を行うということで、とりあえず発足しております。 ただ、この復興本部法というものがお認めいただけるということになりますと、そちらの方に移行するという形で今のところ考えております。今、まだ成案を準備中でございます。
○松谷蒼一郎君 土地区画整理事業について、被災市街地復興特別措置法案の中で種々規定があるわけですが、御案内のとおり、土地区画整理事業というのは、立体的な部分もありますが、いわば平面的なものであって、土地の区画形質の変更が主になっている。 ところが、ああいった長田区のような非常に小規模宅地があって、平均五十二平米というような小規模宅地の存在する地区において、土地区画整理事業だけでこれを復興処理していこうとしても限界があるわけでありますね。そういう意味では、やはり共同住宅等を中心とした再開発事業等を十分適用しながら復興をやっていく必要があると思いますが、これについて建設省ではどういうようなことをお考えなのか。
○説明員(小笠原憲一君) お答え申し上げます。 災害に強い町づくりを実現するためには、道路、公園等の都市基盤整備とあわせまして、建築物の共同化、不燃化等を推進することが重要でございます。 現在、神戸市など四市一町十四地域におきまして建築基準法第八十四条に基づく建築制限が行われておりますが、これらの地域につきましては、今後土地区画整理事業あるいは都市再開発事業等の事業が想定されると聞いております。これらの地域の中から、被災地の実態に応じまして、先生御指摘のとおり、市街地再開発事業によります都市基盤施設とそして共同建築物との一体的整備を積極的に推進してまいりたいと存じております。また、土地区画整理事業につきましても、建築物共同化のための助成制度でございます優良建築物等整備事業との組み合わせ、同時施行によりまして市街地の面的整備に関するさまざまな施策をあわせて講じてまいりたいと存じているところでございます。
○松谷蒼一郎君 やはり復興事業につきましては、先般のこの災害対策特別委員会で私は申し上げましたように、あるいは建設委員会で申し上げたのかな、復興の姿というものをできるだけ早く住民の方に提示をして、こういうような形で復興していくんだと、ああそれならばある程度の建築禁止はやむを得ないというようなことで住民の同意を得ながらやっていくべきではないかというように思いますが、ぜひひとつ御努力をいただきたいと思うわけであります。 ところで、災害復旧事業については、大変な人員とやはり地権者への説得等々いろいろあります。そういう意味で、できれば住都公団や住宅公社、こういったものの活用をすべきではないかと思うわけでありますが、今回の被災市街地復興特別措置法案の中では、これはどういうようにお考えでございましょうか。
○説明員(小平申二君) 被災地を早急に復興いたしまして安全で良好な環境の町づくりを推進するということは、極めて重要な課題であるというふうに考えているところでございます。 このためには、土地区画整理事業でございますとかあるいは再開発事業といったことによりまして、被災地域の計画的な町づくりですとかあるいは膨大な需要に対応するための住宅供給ですとかあるいは被災マンションの建てかえですとか、あるいは町づくりに対するノウハウの提供、いろんなことを総合的に、かつ強力に推進していく必要があるというふうに考えております。こういった観点から、住宅・都市整備公団あるいは地方住宅供給公社を積極的に活用して安全で質の高い市街地づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 御質問にございました法案の関係でございますけれども、被災地域の緊急かつ健全な復興を図るということで、最初のところで御質問のありました特別立法を現在検討中であるわけでございますが、その中で、公団、公社の業務につきましても、地方公共団体の支援の円滑化等のための見直しというものを検討しているところでございます。
○松谷蒼一郎君 それから、今非常に大きな問題になっております民間分譲マンション、これの建てかえ等につきましては、関係権利者の五分の四以上の同意が必要であるわけですが、中にはもう建てかえには参画したくないというような権利放棄の意向を漏らす方がかなりいらっしゃると思うんですね。そういったような場合に、その権利分について公的な機関で買い取りをするというようなことが可能であるのかどうか、これについてお伺いします。
○説明員(坂田隆史君) 先生御指摘のマンション、たくさん被災をしているわけでございます。したがいまして、できるだけ建てかえ等によりまして再建を図ってまいりたいというふうに考えているわけでございます。 建設省といたしましては、被災者の方々がマンションの建てかえをなるべく円滑に進めていただくというふうに、まず融資ということで、これは御案内のとおり住宅金融公庫の災害復興住宅融資を今適用しているところでございます。ただ、マンションの被災した形態、いろいろ種々のケースがあろうかと思います。したがいまして、相談体制を早急にこれは地元の方に整備をいたしまして、事業の方といたしましては、先ほど再開発課長の方から答弁ございました優良建築物等整備事業の活用等の支援方法を今検討を進めているところでございます。 区分所有権の買い取りにつきましては、一般的に行うというようなことまではなかなか難しいかと存じますが、建てかえに当たっては防災性を向上したもの、できるだけ質の高いものへと誘導していくということが必要でございますので、公団、公社による買い取りも含めまして、適切な方法についてさらに検討を進めてまいりたい、かように考えております。
○松谷蒼一郎君 次に、道路関係について御質問いたしますが、復興事業をこれから精力的にやっていかなくちゃならないわけです。そのためには、大動脈であります道路をまず復旧していかなくちゃいけない。この道路の復旧についての、一般国道、高速道路等々含めて復旧の対策及びその見込みについて伺います。
○説明員(佐藤信彦君) 建設省におきましては、今回の地震発生後、西日本方面とそれから東日本方面とを連絡します中国縦貫道とかそういった広域幹線道路につきまして確保することはもとより、生活物資とか救援物資等の緊急支援物資の輸送を円滑に行うために、国道二号線を初めといたします緊急輸送ルート、それから去る一月三十日より四車線の確保がなされております、特にバス路線なんかも並行して確保しております国道四十三号線の復旧などを最優先に考えまして、これに関連する道路も含めまして応急復旧に全力を挙げてきたところでございます。 その結果といたしまして、地震発生直後には高速自動車国道、阪神高速それから直轄国道、合わせまして二十七路線三十六区間通行どめの区間があったわけでございますが、これらにつきまして一般車両あるいは緊急車両等のために逐次交通開放を行いまして、現在までに二路線二区間を除きまして交通確保が図られてきております。 それで、今後でございますが、阪神高速道路の五号線、湾岸線でございますが、これにつきましては、兵庫県内の区間につきまして、魚崎浜から六甲アイランドの区間、これを除きまして四月中旬までには復旧の見込みでございます。残ります魚崎浜から六甲アイランド間、これについては六月ごろに復旧となる見込みでございます。 それから、今回の地震の中で道路では一番災害の大きかった、四十二号線の上に乗っております三号の神戸線でございます。これにつきましては、現在復旧に向けまして被災状況の詳細な調査とか、それからそれに基づきます具体的な復旧計画を取りまとめているところでございます。これは相当大規模な工事ともなる見込みでございますので、地元の御協力も得まして、できる限り早い時期に復旧できるよう今後とも全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 ちょっと間違えました。魚崎浜から六甲アイランド間につきまして、六月と申しましたが、十月の間違いでございます。
○松谷蒼一郎君 阪神高速道路の被害は大変なもので、特に象徴的だったのが今お話しになったような阪神高速道路が横倒しになったというような区間があったわけですが、この被災総額は大変膨大な額になるだろうと。これは財源が大変難しいと思うんですけれども、財源対策についてはいかがですか。
○説明員(佐藤信彦君) 阪神高速道路の災害復旧費についてでございますが、これは公団法の四十一条の規定にありますように、国及び地方公共団体におきまして、予算の範囲内において公団に対し経費の一部を災害時等に補助することができるといったことが記されております。 今回のこの地震におきまして、先生仰せのように、阪神高速につきましての被害は極めて膨大なものでございます。そういったものも踏まえまして、利用者の方々の料金負担への影響も十分に踏まえながら、復旧費の補助につきまして関係省庁と現在協議しているところでございます。
○松谷蒼一郎君 大変だと思いますが、予算、財源等について十分な努力をし、できるだけ早く復旧をしていただきたいと思います。次に、今度は阪神大震災ではないんですが、雲仙・普賢岳の災害についてちょっとお伺いをいたしたいと思います。 阪神大震災は大変な災害で、その陰に隠れるというようなことではありませんけれども、若干雲仙・普賢岳災害対策が少し薄くなったような感じがしないでもないんですが、やはり災害の質が違いまして、雲仙・普賢岳災害の方は今もって災害が継続をしておるわけです。そういう意味でやはりきちんとした災害対策を実施していただきたいわけでございますが、砂防ダム事業の実施の予定はどんなふうになっておりますか。
○説明員(田畑茂清君) お答えをいたします。 雲仙岳の噴火災害に関する砂防事業、平成五年から国の直轄事業でやらせていただいてきております。平成七年度には水無川の下流の導流堤の整備等、これは継続して行うわけでございまして、そのほかに中尾川の方で導流堤を新規に着工する、あるいは水無川の一番大きなところでございますが、基幹ダムが一番大事でございますが、その水無一号砂防ダムに新規着手するということの準備を今進めているところでございます。一日も早く雲仙復興のために重点的に砂防事業を実施してまいる所存でございます。 以上でございます。
○松谷蒼一郎君 できるだけ早く砂防ダムの復興事業をやっていただきたいと思います。雲仙岳の火山活動も多少静かになっておりますから、そういう時期を見計らって事業を早急に実施をしていただきたいと思うわけであります。 ところで、雲仙岳災害はもう長年にわたって災害が継続をしております。そのため地元の市と町、具体的に言いますと島原市と深江町、この二つの自治体は財政的にも大変厳しい状況に追い込まれているわけでございますが、その援助対策について、自治省として特別交付税を含めてまた格段の努力をお願いしたいわけでございますが、この点について伺いたいと思います。
○説明員(陶山具史君) 自治省といたしましては、雲仙岳噴火災害に伴いまして被災地方公共団体において生じております各種の財政需要の増加または財政収入の減少を考慮いたしまして、特別交付税について特例的な算定を行ってまいっておるところでございます。今後とも被災地方公共団体において財政運営に支障が生ずることのないよう適切に対処してまいりたいと考えております。
○松谷蒼一郎君 少し時間は残したのでございますけれども、政府としても大いに災害対策に十分な努力をしていただきたいようお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
○上山和人君 日本社会党・護憲民主連合の上山和人でございます。大変時間の制限が厳しゅうございますので、もう前置きは一切省略をいたしまして端的に御質問を申し上げます。 今回の阪神・淡路大震災の対応の中でやっぱり一番強く指摘され、問われているのは初動のおくれだと思うんです。そこで私は、初動体制について少し整理をして、今後の対策等についてもお聞きしておきたい、そういう観点から初動体制について、一つは自治体の問題、二つ目はライフラインの問題、三つ目は自衛隊の問題に分けてお尋ねをいたしたいと思います。 まず、初動におくれが生じないようにするために初動体制として整備されているべきもの、欠くべからざるもの、ミニマム工ッセンシャルズと言ってもいいような、最低限のどうしても初動体制として必要なもの、これをどういうふうにお考えになってかねて整備に努力をされているのかその点まずお聞かせください。 これは自治省消防庁だと思いますね。
○説明員(森村和男君) お答えをいたします。 まず、初動体制として一番必要なことでございますが、一番大事なことは被害の状況を的確に把握するということが最も基本になることでございます。したがいまして、被害の状況の迅速な情報収集、その後直ちに分析に入ります。そしてその次に大事なことは、災害応急活動の対応能力の分析に入ります。防災関係機関へ情報伝達いたしまして、場合によっては他団体への応援要請を求めるということになっております。 これらの初動体制に対応するために、職員の動員体制やあるいは防災行政無線等の機器類の整備が必要となることとなります。また、日ごろから実践的な防災訓練などを行って、有事に直ちに行動に移れるよう迅速かつ的確な対応が行えるようにしておくことが何よりも大切と考えます。
○上山和人君 被害の把握、そのために情報収集が大切である、そして、それに基づいていろいろ外に向かっての応援を求める等の対応能力も必要だ、そういう体制を強化するためには、何よりも必要なのはやっぱり職員の問題、そういうふうにお聞きできたんですけれども、それでよろしいですね。 それにつきまして、初動要員という言い方があるのかどうか、この初動要員をどういうふうに各自治体が確保しているのかどうかということについて、どのように実態を把握されておりますか。 一つは、東京都の例を今申し上げますから、それに準じて全国の実態の把握ができておればお答えいただきたいんです。 東京都は、平成三年でしたか新庁舎が完成したときに、あわせて初動要員用の住宅を建設されておりますね。二百七十二戸が災害対策職員住宅として建設をされております。これは初動要員用の住宅と説明をされておりますけれども、単身用百二十二戸、家族用百五十芦、合わせて二百七十二戸の初動要員用の住宅が併設をされている。そこに、義務居住と言われておりますけれども、二百七十二名の初動要員が居住させられているといいますか職務上の問題として居住させられております。家賃はどうなんですかと聞いたら、一般の都庁の職員住宅の半額にしてある、あとの半額は拘束料だと、こういうふうにおっしゃいました。 そういう初動要員用の住宅が整って二百七十三名が居住させられていて、しかも二百七十三名の初動要員の中に二十五名の指揮要員が指名をされております。しかも、防災センターには四名の夜間、休日を問わず常駐者がいます。そういう初動要員が確保されずに初動体制が整うはずはないわけでありますから、初動体制の一番出発点、中心というのは初動票負にあるんじゃないですか。 東京都の例は、私がおととい都庁に行きまして担当課長からつぶさにお聞きした内容であります。ぜひひとつ、そういう都庁の例を今お出ししましたから、それに準じて全国の自治体の状況がどういうふうになっているかということについて、把握していらっしゃる内容をお答えください。
○説明員(森村和男君) 先生の御指摘のように、最も理想的なのは県庁とか市役所、役場に近いところに担当職員の住宅があれば理想的なんでございますが、実態を申し上げますと宿直体制というのがあるわけでございます。 災害というのは、平常時において起きるということが問題でありまして、災害発生と同時に地方公共団体におきましては地域防災計画にのっとって応急活動を行うということになっております。 例えば、勤務時間外においての災害が発生した場合でございますが、地震の場合ですが震度四以上で職員が自主参集する、非常召集しなくても震度四以上は自主的に参集しなさいというのが、全国で三十一都道府県、市町村では五百十七市町村ございます。 それからまた、ただいま申し上げました担当職員の宿直というのがありますが、県では二部県でございます。それから市町村は千九百近十七市町村ございます。 以上でございます。
○上山和人君 そうしますと、単なる一般的な宿直体制はほとんどの自治体でとられている。しかし、担当職員の宿直体制といいますか担当職員ですから初動要員になると思いますけれども、それは極めて今の段階では少ない、そういう実態だと理解してよろしゅうございますか。
○説明員(森村和男君) 先生の御指摘のとおりでございます。
○上山和人君 そうしますと、これまでそういう実態を把握なさっていたんですから、どういうふうにこの初動要員を確保するかについて御指導が行われてきたかその経過について御説明をいただけますか。
○説明員(森村和男君) 地域防災計画というものが災害対策基本法に定められておりまして、これは毎年一回見直すようになっているわけでございますが、その地域防災計画の中におきまして、常に最新のデータを入れかえてその地域社会の実情に沿った実践的なものにしてくださいということで指導してまいりました。 今般、一月十九日の全国消防防災主管課長会議におきましても、地域防災計画の見直しを直ちに行うよう依頼したところであります。また、二月六日付の消防庁次長通達においても、緊急点検を実施してその中身を見直していただきたいということで、特に初動体制の見直しについて実効性のある、行動力のあるものにしてもらいたいということでお願いしてあります。
○上山和人君 実態が大変不十分なものであるということをお互いによく確認することができるんですけれども、今、おっしゃるように既に自治省では防災計画の見直しを各自治体に要請されているようでありますけれども、今後の防災計画の見直しの中で初動要員の確保についても、これは東京並みとはだれだって言えませんけれども、そういったモデル的な存在があるわけですから、それを参考にしながら、極力初動要員の確保に努めるようにという指導を今後この阪神・淡路大震災の教訓に学びながら強化なさるおつもりがあるかどうか。
○説明員(森村和男君) ただいま申し上げましたように、今後とも地方公共団体の初動体制の充実強化のためにそのように指導してまいりたいと考えております。
○上山和人君 わかりました。大変重要な問題だと私たちは思っておりますので、ぜひその点は、初歩的なミニマムエッセンシャルズの最たる課題として充実強化されますように、その御指導をお願い申し上げておきます。 もう一つ。やっぱり初動におくれを生じないようにする。先ほど御説明がありましたけれども、指揮系統、そしてその指揮を、情報の伝達を十分漏れなく行えるようにするためにはやっぱり連絡網だと思うんです。 既に政府方針が発表されておりまして、きのう十四日に、四十七都道府県と中央省庁を結ぶ中央防災無線網を整備する、そのための予算措置を平成七年の第二次補正予算に計上する方針だという政府の方針がけさの新聞で発表されて私はキャッチできたところなんですけれども、中央省庁と都道府県とのそういう連絡網について、防災無線網を新たに整備するという政府の方針がいち早くまとまったことにつきましては大変よかったと思っているところであります。 例えば東京都は、先ほどから申し上げているような初動体制の中で、防災行政無線網が非常に行き届いておりますよね。三百十数局の防災無線局を設置されている。投資されたのが二百億円余りと聞いているわけでありまして、大変コストも高い。高いけれども、これがやっぱり命綱だと思います。防災無線局を三百十数局設置して、二百億円余りを投資して整備が行われている。 やっぱり有線は災害では破壊される、断ち切られるというのはもうはっきりしているわけです。はっきりしているといいますか大方そういう事態になることは明らかですから、やっぱり無線網をどう整備するか、ここにこれから重点が置かれなくちゃならないと思うんですけれども、そういう防災行政無線の整備状況については、特に地方自治体の実態をどのように把握されておりますか。
○説明員(高田恒君) 災害時の無線によります通信連絡手段といたしまして、市町村において市町村防災行政無線というものがございます。これは、災害時におきまして迅速、的確かつ円滑に防災対策を展開する上で極めて重要であり、従来からその整備の促進を指導してきたところでございます。 平成六年の三月三十一日現在の整備率で見ますと、全国で同報系、いわゆる各戸受信機、屋外拡声機により通報を行うものでございますが、この整備率が五三・六%、車または携帯式により通信を行うもの、これは移動系と言っておりますが、この整備率が七八・二%となってございます。 今回の災害も踏まえまして、今後とも国庫補助制度あるいは防災まちづくり事業の積極的な活用によりまして、その促進を強く指導してまいりたいと存じております。
○上山和人君 五三・六%なり七八・二%の整備率の数字を高いと見るのか低いと読むのか。これは率が高ければそれだけ整備されているということにはなりますけれども、それで十分だと言える問題ではないんじゃないですか。したがって、今度の震災の教訓に学ぶ上で、やっぱりこの無線網だけは余り時間を置かずに完備されなければいけないんじゃないですか。 鹿児島の風水害が一昨年の八月六日に起こりまして、そのときにも鹿児島からも大変強い整備の要請が上がりまして、私も二、三の市町村について一昨年は御配慮をいただいたことがございますけれども、そんなふうにして、常に災害が起きた復そういう整備を徐々に進めるんじゃなくて、今回のような教訓に学んで、防災行政無線網というのはこれは確かに経費は多額を要するものでありますけれども、やっぱり投資をいとわずにこの連絡網、防災行政無線網だけは国の財政援助、指導で完備するようにしなければいけないものではないかと思うんです。 今後の対応についての御見解を承りたい。
○説明員(高田恒君) 御指摘ございますように、いざ災害となりますと情報手段をいかに確保するかというのが基本になるかと存じております。そういう面で無線による情報手段の確保ということでは、こういった市町村防災行政無線を全国くまなく整備していくということが私どもの考え方でございます。地域によりまして、意識の違いで立ちおくれているところもございますが、今後私どもはそういった面も含めまして、できるだけ早期に整備されるように強く指導し、また財源措置も考えていきたいと考えております。
○上山和人君 今のお答えで十分だと思うんですけれども、ぜひ今おっしゃったことを具体的にお進め願いたい。お願い申し上げておきます。 ライフラインの初動体制についてもお尋ねする予定でしたけれども、少し時間が過ぎておりますから、自衛隊のその問題について質問を移しますのでよろしくお願い申し上げます。 最初に、自衛隊の初動のおくれが大変強く指摘をされているわけですけれども、自衛隊の役割、任務の中で、災害救助隊としての災害救助の任務、役割がありますけれども、この災害救助の任務を自衛隊が果たすに当たって、自衛隊のそのための諸機能、諸能力の現状についてひとつ整理をして御説明いただけませんか。 例えば、自衛隊の消防機能がどんな状態なのかその技術、能力、あるいは救助機能といいますか、その技術、能力、また医療行動機能とでも言いますか医療機能と言った方がいいんでしょうか、医療行動の技術、能力、さらには二次災害防止能力、防止機能、その技術、能力、そういった災害救助の任務を果たすための自衛隊の諸機能、能力の現状はどうなのか、その点についてちょっと整理して御説明いただけますか。
○説明員(山崎信之郎君) 今、先生御質問のありましたことで、まず、総括的にお答えいたしたいのは、防衛庁は、当然国土防衛という任務もございますので、それとの兼ね合いで、現在防衛庁が持っている装備を全般的に活用して初動に対処し得る能力はあるものというふうに考えております。 例えば消火能力でございますが、一般的に、消防庁さんが第一義的な消防機関でございますので、我々はそれを多分お手伝いするという能力であろうかと思います。例えば隊員の消火活動の御支援とかあるいは空中消火によりまして、都市消火というのは消防庁さんの御判断で効果が期待しがたいということで今回はいたしませんでしたけれども、例えば林野火災なんかで空中消火のために、専用というわけでございませんですが、空中消火に活用できるヘリコプターを百機以上保有しているということが言えようかと思います。 それから、医療関係に関しましても、例えば、自衛官の医官というのは総数で平成六年十月現在で千十五名ございます。そのうち、実際に現場の方に今回約六十名の医官が出ております。それで具体的には、今回の阪神の大震災に当たりましては、たまたま阪神地区病院というのを自衛隊の方で保有しておりましたので、そちらの方に患者さんを収容して治療する。それから、各地に救護所を設けまして、医官及び看護婦を派遣してそこで一時的な応急治療をするというようなことを十七日、十八日、発災の日から既に活動を始めております。 基本的には、大体そういう能力は有しているのではないかと思っております。
○上山和人君 少し理解しかねることがありますのは、自衛隊の災害対策面の任務としては、防衛庁長官は、基本任務はやっぱり国防だ、そしてどちらかというと災害面は従たる任務だとはっきり言われたか言われなかったかそういうニュアンスだったと私は聞いておりますけれども、しかし同時に、災害対策の任務も本来任務であると言っておられます。今の自衛隊の任務からすると、災害救助の役割も本来任務だという認識はみんな同じだと思いますよ。であるのに、その災害救助分野の装備がそのために整えられてはいないんだというお答えですね。つまり、国防が主たる任務だから、その国防目的に整えられた現在の装備を活用しながら災害の救助活動に当たっている、こういう御説明ですよね。それで一体、本来任務と言われる災害対策について十分任務を果たせるんでしょうか。少し意外なお答えでしたから、はっきりしてほしい。
○説明員(山崎信之郎君) 先生御指摘のとおり、防衛庁の任務といたしましては、当然、災害派遣それから災害活動というのは防衛庁の本来的な任務でございまして、我々としては他の任務と比較をいたしまして災害派遣を軽視するというふうなことはしておらないつもりでございますし、また全力を尽くして今回の災害に関しましても災害支援活動を行っているというふうに認識をしております。 装備面に関しまして、ちょっと私の説明で誤解を与えましたような言い回しをしましたことは失礼いたしましたんですが、防衛庁としては、災害派遣ということも一つの重要な任務でございますので、当然訓練なりあるいは持てる能力というのを十分活用して十分災害支援を行うような努力をしているつもりでございます。 ただ、装備そのものを、非常に極端な例を申し上げて恐縮でございますが、災害派遣のために必要だとはいっても、例えば、消防車は各駐屯地に一台という形で我々保有をしておりますんですが、そういう消防車を災害派遣のために必要だというので各基地に三台、四台ということは、やはり均衡の問題からいって、そこは第一義的にやはり消防庁さんのそういう消火力にまず期待をいたしまして、我々はそれを補完するというようなことが我々としては適切ではないかというふうに考えておる次第でございまして、必ずしも先生がおっしゃられるように、災害派遣を軽視して装備を全くそういうふうに調達していないということを直接私申し上げたつもりではないということを御理解いただきたいと思います。
○上山和人君 ここは大事なところだと思うんですね。国防のための装備でずっと自衛隊の装備というのは整えられてきたというのはだれしも理解するところです。しかし、災害派遣、災害対策出動が本来任務であると規定されているわけですから、その認識もみんな変わらない。であれば、国防のための装備を活用して災害活動も行うんだ、それでは足りない災害活動の装備というのはやっぱり出てくるんじゃないですか。 だから、はっきりしているのは、これはいみじくもお答えになったんですけれども、軽視はしていないとしきりにおっしゃいますけれども、今まではやっぱり少し薄かったんじゃないですか。災害派遣用、災害対策活動用の装備がそれを目的にして十分整えられたとは言えないんじゃないですか。
○説明員(山崎信之郎君) 個々具体的に、現在中部方面の部隊が全部ほとんど出払って被災地において活動している状況でございますので、こういう言い方は恐縮でございますが、当面、我々は災害派遣活動に全力を投入させていただいておる関係上、ちょっと今現在の時点で災害派遣上、例えば装備面でどういうふぐあいがあったかということについてまだ完璧な、あるいは完全な意味での検討ないしは改善点の見直しというのをやっていないわけでございますが、この活動がある意味で落ちつきまして一段落した段階で、先生がおっしゃられたように、災害派遣でどうしてもこういうものが必要であったんではないかということが部隊の方から意見として上がりました場合には、そういうことを踏まえて今後改善をしていきたいというふうに考えております。
○上山和人君 よくわかりますけれども、やっぱり非常に大事な問題だと思いますね。みんな自衛隊への期待が非常に強くなっていますよね。災害時に、こういう緊急時に対する能力を持つ巨大な組織として、国民の目はみんな、自衛隊の初動のおくれを批判したのと裏腹に、自衛隊にどんなに大きな期待を寄せているかということがありますから、これから国会の中でも十分自衛隊の担うべき災害対策活動のあり方については論議を深めなくちゃならないと私たちも思っておりますけれども、やっぱり御点検いただきたいと思うんです。時間、まだ一ケ月程度の経過しかありませんからね。 おっしゃったように、本当に災害対策活動として消防機能はどうなんだ、救助機能はどうなんだ、医療機能はどうかさらに二次災害防止能力というのがあるのかないのかそういう災害対策を目的にした体制点検、装備点検を急ぐ必要があるんじゃないですか。決して十分ではなかったんじゃないですか。そういう自衛隊の実情を知らずに、みんな一斉に自衛隊に注目して自衛隊に期待を寄せている。 そういう状態で、正確に整理をしながら本来任務と言われるこの面についての自衛隊の装備のあり方について見直して、早急に補強すべきところは補強する、あるいはいろんな議論を通して、その任務に沿ってどういうものが整備をされなくちゃならないかまとまりましたら、また急いでまとめて整備をしなくちゃならないことだと思いますので、どうぞ十分防衛庁としてこの点に関心を寄せて周知をしていただいて御努力を願いたいと思います。 もう少し掘り下げたいんですけれども、時間だけはどんどん過ぎておりますから少し先に進みます。 そういう状態で、私は自治体と自衛隊側、防衛庁側との関係を今度ほど考えさせられたことはないんじゃないかと思うんです。果たして自治体の方は、自衛隊の任務として果たすべき役割として災害派遣、災害対策活動の領域があるということについてどれほど自治体が命まで理解しているものかどうか。兵庫県神戸市のことは余り具体的には問いたくないんですけれども、これは平成七年度予算だって四兆七千億円ですよ、自衛隊は。二十四万人を抱える巨大組織ですよ。この多額の国費を投資しているこの巨大組織の任務について、地方自治体の責任者たちがもし余り内容を知らないという状態であるとすれば、これはゆゆしい問題だと思うんです。 その点の各都道府県の責任者たちの自衛隊のそういう役割についての認識、知識の程度はどの程度だというふうに把握なさっていらっしゃるんですか。難しいかもしれませんけれども。
○説明員(森村和男君) 大規模災害時におきましては、救助等における自衛隊の協力はまことに重要なことであります。災害対策基本法では、地域防災計画において重点を置くべき事項として「自衛隊の災害派遣の効率化に関する事項」というのが掲げられております。したがいまして、地域防災計画の作成を行う都道府県の中に地方防災会議というのがありまして、その委員として陸上自衛隊の方面総監またはその指名する部隊の長が委員として充てられております。したがいまして、その防災会議の中で災害時の自衛隊の派遣要請等については常に調整が図られているということになっております。また、毎年九月一日を中心とする防災週間でございますが、自衛隊の参加を得まして総合防災訓練を各地でとり行っているところであります。 したがいまして、先生の御指摘のように自衛隊の実動について認識が甘いのではないかという点でございますが、そういう地方防災会議の中で調整がとられるということで意識の低下、認識の不足ということはないと思いますが、訓練の中の充実という面について、もっと実践的な訓練のあり方あるいはヘリポートの確保等のいろいろな運用上改善する点があるかと思いますので、その点を注意して、今後とも地方公共団体の意見を聞きながら改善に努めてまいりたいと考えております。
○上山和人君 それは、決して認識は不足はしていない、甘くはないとおっしゃれば、もうそれまでなんですけれども、なぜ出動要請がおくれたかということをいろんな角度から考えてみますと、やっぱりそういう認識なり知識なりが薄かったことに起因する面もあるんじゃないかと私たちは思います。 大体、防衛庁長官が言っておられるじゃないですか、地域防災計画に自衛隊が参加を申し入れても参加させられないところだってあると。だから、地域防災計画にどこだって自衛隊が参画できているという状態じゃなかったんじゃないですか。そういう問題もありますから、東京都庁の担当課長が言っておられましたけれども、法律的に自衛隊の任務は規定されている、それはわかっている、出動を要請したら出動してもらえることもわかっているけれども、ただそういう法律が整っているだけでは事態に即応した要請などはできるものじゃないですよと。やっぱりどんなに自治体と自衛隊との間の日常的なコミュニケーションの積み重ねがあるかということ、あるいは共同訓練の積み重ねがあるかどうかそれで両者の関係はつくられていくものだから、そういうコミュニケーションだ、共同訓練の積み重ねだというものなしに、一たん事が起こった場合の敏速な対応はできないですよと。 私はもうそのとおりだと思いますので、やっぱり自治体の責任者の自衛隊に対する認識をもう少し徹底すること、そしてコミュニケーションを積み重ねること、共同訓練等を積み重ねて備えを万全のものにすること、そういう体制をやっぱり今度の震災を教訓にして整備するように努力をすべきではないでしょうかね。 もう一つ。自衛隊側の問題として紙上討論などでいろいろ見たり聞いたりしておりますのは、長官もいろんなことをおっしゃっている。ごもっともなことだと思うことが多いんですけれども、でも、指揮がなかった、総理の指揮がなかった、都道府県の要請がなかったというところで自衛隊側がとまっていてはいけないんじゃないかと私たちは思いますね。 もっと防衛庁側でも自分の情報収集能力というものを高めて情報を的確に収集したら、総理の指揮に働きかけるような、指揮がなくしてやれと言っているんじゃないですよ、総理の指揮に働きかけるような面もあっていいんじゃないか。都道府県の知事たちに要請を促すような積極性がこういうときには、それは事と次第によりましょうけれども、そういうときにはそういう前向きな積極性があっていいんじゃないか。 そうでないと、そういうものが両々相まって初めて初動のおくれがないようにできるんじゃないかということですから、自衛隊、防衛庁の皆さんには、もう少しそういう受け身の対応じゃなくて、シビリアンコントロールの問題もあります、いろんな問題もありますから慎重にすることは大事ですけれども、いつも受け身で対応するんではなくて、総理の指揮権に働きかける前向きの意欲、熱意、あるいは都道府県の要請権に働きかけるような積極性、そういうものがあった方がいいんじゃないか。 私たちはそういう点が不足をしているようにも思えてなりませんので、そういう問題についてぜひ御検討いただきたいと思うんですが、どのようにお考えですか今の時点で。
○説明員(山崎信之郎君) 既に大臣の方から繰り返し、要請による派遣が防衛庁としてはまず第一であるというお答えをしておりますので、繰り返す必要はないと思うんですが、あえて一つだけちょっと申し上げさせていただきますと、当然法律的には自主派遣等につきましては例外的な規定ぶりであるということと、それから要請による派遣ということを我々が重視することは、つまり災害対策基本法によりまして災害対策の第一次的な責任というのは、やはり地域の実情とか被害の状況を非常に全般的に掌握し得る立場にある地方自治体さんなんだろうと。そういうことで、そういう地方自治体さんときちんと連携をとった形で自衛隊が災害派遣をすることが災害救援活動が非常に効果的、効率的な実施を確保する上で最適であるというふうに考えているからでございます。 それで、先生御指摘の、そうはいってももう少し積極的に働きかけを行わなきゃいけないんではないかということに関しまして、確かに、情報収集をして上級の判断者になるべく適切な情報を早目に届けるということも非常に一つ先生の御指摘のとおり重要でございます。 それから、今回の災害に当たりまして、我々としましてもある程度、災害が発生をしまして以降直ちに、例えば連絡幹部を現地に派遣をするとかあるいは電話をして実情を把握するというような形で、残念ながら連絡幹部の方は交通渋滞等で到達までに非常に時間がかかりましたんですが、電話の方はいろいろ実情を地方自治体の方から聴取するという形で、こちらの方から、間接的という意味ではおかしゅうございますけれども働きかけみたいなことをしていたということでございますし、今後も法律の範囲内でできる手段をすべて尽くして積極的に対応していきたいというふうに考えております。
○上山和人君 ぜひひとつ、なお今後も自衛隊問題は議論を深めるべきことだと思いますが、きょうはその程度にしておきたいと思います。 最後の質問になってしまいますが、弱者対策、いわゆる災害弱者と言われる人たちへの対策の中で、先ほど高齢者の問題は釘宮さんの方からもお話がありましたが、私は、今回の大震災の中で外国人の皆さんはどうも弱者と言っていい状態にあったんじゃないかと思うんです。 これは考えてみていただきたいと思うんですけれども、外国からの支援申し入れが相次いでいる、外国からの支援の手が差し伸べられている状態の中で、実際被災した外国人に対する対応がおくれて、そして不十分であったら一体どういうことになりますか。これは国際的な信用を問われる問題になります。まして、私どもの家族あるいは同胞が外国に行って大災害が発生をしたときに、同胞のことを思う気持ちになりながら外国人の問題を考えるんですけれども、どのように外国人への対応をなさっているのか。これは外務省ですがお答えいただけますか。
○説明員(江川明夫君) 外務省といたしましては、今回の地震は規模が極めて大きくて、また多数の外国人が被災されておるということで、地震の直後から自治体などと緊密に連絡をとりながら可能な措置をとってまいりました。 まず、震災後に外務省の職員を現地に派遣いたしまして、自国民の救済とか保護に奔走する神戸にあります各国の総領事館の実情をまず把握いたしまして、それからまたそれら総領事館からの要望を聴取いたしまして、これを自治体、さらに関係省庁に伝えまして対応を要請いたしました。それからまた、外国人の遺族の方など関係者の入国につきましても、法務省とも協議いたしまして最大限の便宜を図りました。それから、各国の総領事館等は直接に警察庁などと接触しながら自国民被災者の情報収集に奔走したわけでございますが、外務省といたしましても、関係省庁から被災者、特に外国人で亡くなった方の情報を逐次入手いたしまして、これを関係の外国の公館、大使館、総領事館に伝えてまいりました。 それで、今後例えば弔慰金とかあるいは災害融資など被災者に対してさまざまな支援の措置がとられていくことになると思いますが、これに当たりましては、外国人の被災者が外国人であるがために差別的な扱いを受けることがないように、適切な支援を得られるということが重要であると考えておりまして、この点につきましても、必要に応じて自治体それから関係省庁と御相談してまいる所存でございます。
○上山和人君 二月五日現在で二百三十一人もの外国人の死亡者が確認をされている状態でございますから、今後とも十分手厚く外国人対策は続けていただきたいと思うんです。 文部省はお見えになっていますか。 外国人学校についてどういう対応をなさってきたのか、ちょっとお答えいただけますか。
○説明員(高為重君) 今回の地震によりまして、専修学校及び外国人学校を含みます各種学校にも大きな被害が生じております。ちなみに、外国人学校の被害状況につきましては、所轄庁からの報告によりますと、兵庫県では十八校中、校舎が全壊した学校が三校あるほか、十三校について被害が生じておる、大阪府では十九校中、九校について被害が生じておるという報告を受けておるところでございます。 そこで、専修学校及び外国人学校を含む各種学校の災害復旧事業につきましては、現行制度上国の補助制度は設けられておりません。このため兵庫県等から、専修学校、各種学校施設の災害復旧事業のための補助制度の創設について要望を受けているところでございます。文部省としては、どのような対応が可能か関係省とも協議しつつ適切に対処してまいりたいと考えております。
○上山和人君 もうこれ以上申し上げませんが、ぜひ外国人対応については関係省庁で本当に手厚く努力をしていただきたい。お願いを申し上げます。 最後に、長官に。 これから防災計画の練り直し、見直し等ずっとこの教訓を生かしながら進むと思うんですけれども、やっぱり防災計画というのはハード面からどうしてもソフト面を重視する方向に進んでいくように思うんです。特に、このことは文部省にお尋ねするわけじゃありませんけれども、防災基礎教育というのを初等教育の段階から果たして取り入れることができるかできないかといったようなことまで含めて、ソフト面へ防災の重心を移す必要があるというふうに思いますが、今後の防災計画の整備について長官の御決意をお伺いして、終わりにいたしたいと思います。
○国務大臣(小澤潔君) 防災計画の見直しに当たって検討している主な事項を申し上げますと、まず迅速な情報収集・伝達体制及び救急、消防等の初動期の敏速な対応体制、それから電気、ガス等のライフラインの確保、耐震性貯水槽等の防火施設の整備、道路、鉄道等の耐震性インフラの整備及び液状化対策、さらにボランティアの受け入れ体制、外国からの救助の受け入れ体制、またマスコミの協力、復興等についてであります。これに加えて、先生御指摘の国民の防災意識の高揚についても極めて重要な視点と考えており、前向きの検討をしてまいる所存であります。 以上です。
○上山和人君 終わります。ありがとうございました。
○江本孟紀君 私は、先日当委員会が終わってすぐに、国会の許しを得まして、アメリカの災害対策といいますか、そういった実態調査保ということでアメリカへ行ってまいりました。 というのは、FEMAという問題が出たものですから、それがどういう仕組みになっておるのかということで、FEMAという役所はわかるんですけれども、実際にその役所をどういうふうに活用するかという底辺の実態調査ということで行ってまいりました。 たまたまアメリカの知り合いが多い人口十三万人の市の、防災対策といいますか、そういった関係をしておる人のところに調査を依頼して行ってまいりまして、そのときに、どんな人と会えばいいのかということであちらにお願いしたところ、市の防災の担当者、責任者に来ていただきました。それからもう一人は、軍の、何市か含めたそのエリアの責任者ですね、防災の責任者。このお二人に来ていただいて、当然通訳を入れながらお話を伺ったんですけれども、そのときに実は市のマニュアルと軍のマニュアルをいただいてまいりました。これはまだ翻訳等を十分しておりませんけれども、これは当委員会でも、委員長にもお願いしたいんですけれども、調査室、渉外を通じて翻訳をしていただきながら、これをぜひ活用していただきたいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 私が最初にここで申し上げたいのは、実際に災害が起きたときというのは、最初に一番やらなきゃいかぬのはやはり人命救助だと。そのための情報をどうやってだれが伝えて救助体制をとるかということがやっぱり今回も大きな問題になっておるわけです。 そこで、この人口十三万の市、日ごろほとんど災害の起きそうにないところを特に選んだんですけれども、そこの方にお聞きしました。この人は、十二万人の市ですけれども、一人しかおりません。しかし、この体制はどういうことかといいますと、この市の責任者というのは、個人で二十四時間自分の体に携帯電話を持って、ポケットベルをもう一個持って、二十四時間常に連絡を待っている。実際に災害が起きて消防だの警察だのが現場に行ったときに、その現場の人たちがこの人の電話番号を全部控えて持っておるわけです。その人から直接電話を受けて被害の状況を聞いて、自分で判断できる範囲では、その消防の責任担当者とか警察の担当者と話し合いながら、そして直の電話で市長とも連絡をとりながら、自分たちのマニュアルの中にある情報、例えば市として救急車をどれぐらい配置するとか、そういったような自分の持っておる情報を与えて災害の対策に初動で当たる。 どうもこれは自分で処理できないほど大変な災害だと、情報を受けたときに。そうすると、もう一つ上の、軍のエマージェンシープランナーというこういう人のところに、この人も二十四時間自分で携帯電話を持ち、ポケットベルを持ち、そこへ連絡をする。軍の場合は大きな市の統括をしておりますから、数は十一人ほどいるそうです、その辺では。そこで連絡を受けて、その人が自分で請け負えなければ、州の知事。知事から、例えば軍隊を出動させるなら軍隊を出動させましょうと。 この軍のプランナーというのは、この中に全部資源を持っておるわけです。例えば医療資源だとか救急体制とか、そういったものを含めたすべてのものを持っていて、それを自分が指示できる。その指示ができないぐらい大変なことになれば、隣の州に要請をしたり、それから州の知事から今度はFEMAの本部に連絡をし、FEMAの本部から大統領に直で連絡をしていく。この時間が非常に速いわけですね。そういった仕組みになっておる。 その資源のことなんですけれども、資源というのは、要するに災害救助に対するいろんな、例えば病院だとか医者だとか、そういったものも含めて、例えば施設だとかシェルター、そういったものを総合していうんですけれども、それをうまく配置、配備できるかどうか。結局、例えば大きな災害が起きたときの非常に大きな問題は、いかに迅速にそういったものをそこに供給できるかということですから、そういう意味ではこの市の仕組みは、非常に直結して素早く迅速にそれが対応できるような仕組みになっておるというふうに感じました。 資源の中にあるのは、これは公的な機関だけではなくて、ボランティアの機関も非常に大きい。ボランティアの人たちは普通の日ごろの仕事はもちろんしております。しかし、そういう緊急の災害があって、そういうところから連絡を受ければ、ほとんどこれ二十四時間連絡を受けられるようになっておるんですけれども、仮に仕事を休んでというようなことであっても、それは災害が起きたときにはもうそこにどっと行ってしまう。日本のボランティアの場合は、何か仕事をしている人なのかしていない人なのかよくわからないんですけれども、実際にボランティアというと非常にあいまいな感じがするわけです。 僕はここで、そういったことを全部踏まえながらちょっとお聞きしたいのは、日本の今回の大震災に対するボランティアの人たちのことなんですけれども、かなり数多くボランティアの人が来られておりますので、実際に大臣にお聞きしたいんですけれども、公的なものは別にして、実際にボランティアにどんどん来られて活動されているというその数は御存じでしょうか。
○国務大臣(小澤潔君) 今回の阪神・淡路大震災のような大規模な震災における救援等の応急活動や復旧活動を迅速かつ円滑に実施していく上において、ボランティアの方々の行う応急活動は重要な役割を担っていると認識をいたしておるところです。 今後のボランティアの方々の活動に対する支援方策につきましては、関係省庁連絡会議の検討結果を踏まえまして、政府として、公的制度も含め、地方公共団体における受け入れ活用体制等の整備に努めてまいる所存であります。
○政府委員(西川一誠君) ただいま、ボランティアで活動なさっておられる方の人数のお尋ねがございましたが、私どもが地元自治体から承っておりますのは、自治体に登録されておられるボランティアの方が約二万四千人余りおられるというふうに承っております。 また、ボランティアの特性といいますか、こういう方々以外に、登録されていないが実際に現場にいろいろ、自治体で十分把握されておられない方がまたたくさんおられるとも聞いてございますが、登録されておられるということで把握しておりますのは今申し上げました数字でございます。
○江本孟紀君 ボランティアの団体というのをちゃんと日ごろから登録したり、きっちりした計画というのを立てるべきだと思います。 例えば私の知り合いの病院なんかで、関西地区なんですけれども、医師とか看護婦とかそういったものを派遣したり、それからベッドを提供します、要するに病室を提供しますとかという方はかなりいるんですね。申し入れを確かにしているんですけれども、じゃしばらく待機してくださいということで、ずっともう何日も待ち続けているんですけれども一向にその後連絡はないというようなことで、せっかく申し出をしておるんですけれども、それをうまく活用できるような仕組みにどうもなっていないんではないか。 さっきも言いましたように、FEMAの、災害時におけるボランティア団体なんかを活用する仕組みといいますか、そういったものは非常にいい仕組みをしておるんで、ぜひ研究されて、公的なものとボランティア団体とは常に一緒になっていて、同じような活動ができるというような仕組みというものを取り入れるべきではないかなと、そういう一例を見ても思います。 それから、実際に、さっきもちょっと言いましたけれども、ボランティアをされた方には例えば休業補償とか、それから学生さんが来られた場合は単位を認定してあげるとか何かそういう手当てをしてあげるような制度というものをつくるべきではないかなと。こういったことを国や県の防災計画にもあらかじめきちっと入れておくというようなことも大事だと思いますけれども、その辺を国土庁と厚生省にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小澤潔君) 先ほども申し上げたところでありますが、政府といたしましても、公的制度化を含めた地方公共団体における受け入れ活用体制等の整備に努めてまいりたいと思っております。
○説明員(高山康信君) 今回の地震におきましてボランティアの方々が災害救助や医療、福祉の分野で献身的な活動を行っておられるところでございますけれども、先生御指摘のように、ボランティア活動の全体を連絡調整する体制が整っていないということで、特に被災直後の活動が混乱したという御意見があることも承知をしております。 厚生省といたしましては、これまで主に福祉分野でございますけれども、ボランティア活動の振興を図るため、ボランティア活動に関する相談や登録、あっせんを行う市町村のボランティアセンター、あるいはボランティアリーダーの育成等を行う都道府県のボランティアセンターの事業に対して助成を行っておるところでございますけれども、これにつきましては災害時のボランティア活動まで想定していなかったところでございます。 今回の災害に際して、ボランティア活動の実態も踏まえまして、これまで行ってきました登録事業等につきましても、災害時に備えた対応の可能性について十分検討してまいりたいと考えております。 また、先生先ほどおっしゃいました休業の関係につきまして、これは主に労働省の方で進めておられるわけでございますけれども、大企業を中心にしてボランティア休暇というものの普及も一部進んでおりますし、また今回の災害に伴いまして文部省の方で、大学生の方々が御活躍されておりますけれども、それにつきまして、例えば単位の取得の問題あるいはそういう活動をゼミの単位にしていただくとか、そういうことで大変タイムリーな通知を出していただいているというふうに承知しておるところでございます。
○江本孟紀君 ぜひその辺のことをよろしくお願いしたいと思います。 今の続きなんですけれども、そこの州なんかの場合には、ちゃんと登録をされている、防災のときに駆けつける仕組みなんですけれども、幾つかありまして、六カ所あるんですけれども、これ見てみると、役所といいますか、そういうところは二つしかないですね。あとはほとんど、あとの四つはみんなボランティア機関なんです。だから、こういったものを一つのセットにしてシステム化しているということが非常に大事じゃないかなと思います。 最後に、消防庁にお伺いしたいんですけれども、やはりアメリカでは、例えば現場がどうしようもないというような状況になると、次から次へ救助体制をとっていくために非常に、防災協定みたいな形で近隣の市だとか州だとかいろんなところで行政の枠を超えて支援活動というのがすぐできるようなそういう形になって、それがFEMAという一つの組織から判断でできるようになっておるわけですけれども、こうした仕組みもきちっと制度化をして、そしてマニュアル化ということをきちっとすればかなり災害対策に有効ではないかと思いますけれども、その点について今後どういう形で取り組まれるのか、お聞きしたいと思います。
○説明員(森村和男君) 大規模な地震が発生した場合には、被災地方公共団体の対応だけではその能力の限界を超えることになりますので、当然、周辺地方公共団体の協力を求めるということになります。 今回の大震災に際しまして消防としては、救助活動それから消火活動の応援並びに毛布、肌着、飲料水、おにぎり等のいわゆる生活物資の提供、それから住宅の関連で公営住宅、公営施設等の被災者への受け入れのあっせん、それから県庁の職員とか市町村の職員の人的応援といいますかこういう職員が応援に駆けつけているということで現在もやっているわけでございます。 今後ともいろいろな形でもって広域応援というのをどういうふうに今後展開していくか、消防組織法では相互応援協定を結ぶことができるということで、それぞれの地方公共団体、応援協定を結んでおりますし、それから消防庁長官の県知事に対する派遣要請ということもできます。 ただいま先生の御指摘のありましたFEMAの関係でございますが、関係省庁、調査団を組みまして近々アメリカへ行きまして、FEMAへ訪問いたしまして、いろいろと研究するということの予定になっております。
○江本孟紀君 どうもありがとうございました。
○林紀子君 今、被災地で緊急に求められている問題といいますのは、避難所の生活の改善、それから医療の問題だと思います。きょうは私は、この点に問題点を絞りましてお伺いしたいと思います。 まず、ボランティアで被災地に入ったお医者さんからお聞きした話なんですが、被災者が高齢なお年寄りや以前から病気を思っていた人などもいて、保険証を失って現金も心細い、こういう経済的な理由から自己負担のかかる病院などで十分な治療を受けようとしない、そしてそのうち病気が重症化してしまう。ある病院では、肺炎患者一週間に十六人の方々が入院してきたけれども、そのうちの十二人が避難所から入院してきた方だというふうに言っております。 この現状というのは一体どうなっているかというのは、厚生省の方でつかんでいらっしゃいますでしょうか。
○説明員(下田智久君) 保険診療につきましてのお尋ねでございますが、被災者の方々が受診されるのに支障を生じないように、まず第一に、被保険者証等を焼失した場合、こうした場合は、氏名、生年月日、住所等の申告によりまして受診ができるようにいたしております。また、住家が全半壊あるいは全半焼したもの、あるいは主たる生計維持者が死亡もしくは重篤な傷病を負っているものにつきましては、二月末まで、一部負担金及び入院時の食事療養に係る標準負担額の支払いを猶予するという措置をとっております。 この措置につきましては、厚生省から都道府県、関係団体に直ちに通知をいたしたところでございます。また同時に、この扱いにつきましては、医療機関に対しましても周知を図りまして、被災者の方々にも政府広報を通じまして配布をするといったことを行っておりまして、そういったことから、制度上の問題で保険診療が受けられないといったことはないのではないかというふうにとらえておるところでございます。
○林紀子君 確かに今、そうしますと、条件に合った方はお金を払わなくていいということだと思うんですが、それは猶予という制度なわけですね。ですから、免除じゃないわけですから、いずれまとめて払っていただきますよという含みがあるものじゃないかと思うんですね。ですから、これは猶予ではなくて、もうこういう大変な時期だから免除をするということをはっきり打ち出していただけたら、本当に多くの方々が心配なくお医者にかかれるんじゃないかと思うわけですね。 それから、二月末で打ち切りということではなくて、避難所生活というのはまだまだ続くわけですから、この時期ももっと延期をしていただくことができないか。 そしてそれを、今、大分広報で徹底をしているというお話ですけれども、すべての方にわかるようにPRをしていただきたい。 この三点をお願いしたいと思います。
○説明員(下田智久君) ただいま先生御指摘のように、今回の震災についての措置につきましては、住家が全半壊等一定の要件に該当するものについて一部負担金を二月末まで猶予するという措置でございます。しかしながら、これら猶予された一部負担金の取り扱い、あるいは三月以降についての取り扱いにつきましては今後検討してまいりたい、このように考えております。 特に、国民健康保険制度につきましては、現行制度におきましても災害時の一部負担金の減免制度というものがございます。こういった一部負担金の免除も含めまして適切な対応が図られますように保険者であります市町村を指導していきたいと考えております。 一方、健康保険等の被用者保険につきましては、現在一部負担金等を免除する制度がないところでございます。しかしながら、今回の地震による被害は非常に例のないものでございますので、どのような対応が考えられるか検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○林紀子君 もう一点、保険との関係でお聞きしたいことがあるわけですが、これは京都からボランティアで被災地に入った歯医者さんのお話なんですけれども、被災者の中では特に高齢な方、患者の大半が入れ歯をなくしてしまった、こういう方がいらっしゃる。これもあの状況を見たら当然だと思うんです。ところが、費用のほとんどはボランティアで参加している歯医者さんが負担しなければいけない、ぜひ保険請求を認めてほしい、こういう声が上がっているわけですね。 これは歯医者さんの場合だけではなくて、避難所や地域での救援活動に参加したボランティアのお医者さんからは、医薬品やそれから診療材料の実費補償というのをぜひしてほしいという要望が私のところにも届いております。これもぜひ保険で対処をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○説明員(下田智久君) ただいま歯科を例にとられましてお話があったわけでありますが、歯科のみならず、今回の被災におきましては多くの団体、個人の方々が、国内のみならず海外からも参加されまして医療活動を行っておられるところでございます。 しかしながら、こうしたボランティアの活動に対しましては、現行の医療保険制度におきまして診療報酬を支払うといったことは非常に困難であるというふうに考えております。しかしながら、保険医療機関に支援に来て、そこで保険診療に従事した場合には、当然これは当該保険医療機関に支払うことができるということでもございますし、また避難所におられる被災者の求めに応じまして保険医療機関から出向いて診察を行った場合には、これは往診ということになりますので保険適用が可能になる、こういうふうに考えております。
○林紀子君 この後は小里大臣にお願いしたいと思ったんですが、まだ大臣が到着しておりませんので、ちょっとこれはまた後回しにして、大臣がいらっしゃいましたらお聞きしたいと思います。 次に、食事の問題ですけれども、避難所で温かいものの炊き出しをというのは、もう本当にどなたも求めていらっしゃるわけです。これは長田区ですけれども、医療機関が食事内容を調査したところによりますと、たんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミンCなどが大幅に不足している。健康な人でさえ、三度三度の食事に穀物が大部分の食事というのをとるとミネラル不足になるし、湿疹、ビタミンB1不足によるかっけなどの栄養欠乏症がふえる。 疲労が重なるような被災者には通常よりも多量のビタミン、ミネラルが必要だし、野菜もどうしても必要だということを言っているわけですけれども、そのためにやはり温かいものを支給するということでは、今神戸市では朝と晩、業者に委託をしているということなんですが、業者任せにしますと温かいものというのはどうしても支給できない、とれないということになると思うわけです。 そのために、現地では道具、自分たちで調理ができるようなプロパンガス、それからなべ、かま、そういった道具をぜひよこしてほしいと。そうしたら、ボランティア任せではなく自分たちみずからが条件のあるところでは温かいものをつくって食べるというそういうこともやっていきたいというふうに言っているわけなんです。 地方自治体も大分努力はしているようですけれども、まだまだ足らないというところで、国の方でもどんと三点セットですか、それを避難所に渡すべきじゃないかという声が今現地から届いておりますが、いかがでしょうか。
○説明員(松尾武昌君) 現在、兵庫県下の避難所におきましては、おおむね必要な食事の提供が行われていると考えておりますが、今回被災した住民の方々に対しましては、避難所の生活が長期間にわたっており、健康管理の面からも食事の充実が課題となっていることは十分認識しております。 御指摘の点につきましては、食事が単に栄養補給という面のみでなく、被災者の方々の精神的な充実、安心を図るためにも重要なことだと考えております。今後、温かな食事をより一層提供できる体制づくりに配慮するよう、県市を通じまして十分指導してまいりたいと考えております。
○委員長(陣内孝雄君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(陣内孝雄君) 速記を起こしてください。
○林紀子君 小里大臣、行ったり来たりで御苦労さまですが、御質問したいと思ってお待ちしておりました。 一点は、先ほど厚生省の方にもお伺いいたしましたが、避難所や地域で救援活動に参加したボランティアのお医者さんの医薬品や診療材料というのは結局保険では見られないというお話なんです。ですから、保険制度に乗らないのならぜひ災害の対策というところで、これをきちんとボランティアのお医者さんの持ち出してはなくて手当てをしていただきたいということが一点です。 それから、もう一点は食事の問題なんですが、私も二月八日の予算委員会で、災害救助法に決められている一日八百五十円という例の食事の基準ですけれども、それをぜひ見直してほしいというお話しをいたしましたら、厚生大臣の方からは、基準そのものの引き上げということも考える、総理の方からも、実情に合わなければそれは考えていきたいというお話がありました。 今、現地では、温かいものをぜひ支給したいけれども、やはり八百五十円という枠の中では無理なんじゃないかということもあって、弾力的運用だけではなくて基準そのものを、このくらいにいたしますからどうぞ御安心くださいということで明確に示していただきたい、こういうことがあるわけです。 ですから、この二点につきまして、着いたばかりで申しわけありませんが、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(小里貞利君) まず最初の方でございますが、端的に申し上げまして、災害救助法による医療費の費用弁償、このことにつきましては、先ほど恐らく担当課長の方からお答え申し上げたと思うのでございますが、御案内のとおり、県知事あるいは市長等から正式にその出動要請があって、そしてそのような診療に参加した場合におきましては当然費用弁償が行われるべきである。そのような形態によらなかった場合は、お医者さんのいわゆる自発的な意思によりまして、言うなればボランティア活動の一環として御参加いただいたものと、ありがたく真摯にその行為を、気持ちを受け取っておるというのが実情であろうと思っております。ただし、これは先ほど申し上げましたように、災害救助法の一環として県、市等から要請があった形であるなればという一つの前置きで申し上げておるところでございます。 なおまた、八百五十円の単価の問題でございますが、簡単に申し上げまして、実は、きのう県知事と政令都市の神戸の笹山市長さんに私の方から親書と申し上げますか、一つの要請を文書でお届け申し上げました。その中身は、実は一昨日、総理大臣の方から、先ほど先生が一問一答の過程における総理の話にも触れておられましたが、それらの影響もあったのかなと今思うところでございますが、避難所の食事の問題について、あるいは老齢者の方々の医療問題、肺炎、風邪等々、特に注目をしなければならないような一つの報道があった、ついてはこれをひとつ調べてみてくれと。そして、避難所に対する運営管理と申し上げていいんでしょうか、いわゆるその辺のことを再検証してくれへんかと、そういうお話が一昨日ございましたので、私の方では早速現地に指示をいたしまして、きのう二十三カ所の避難所を、今おっしゃるような八百五十円のことも念頭に置きながら検証をいたした次第です。そして、その結果も報告がきのうの午後ございました。 同時にまた、現地の放送等で出てまいられました公立病院の担当医師の方々にも私の本部の方から直接きのうお伺いをいたしました。いろんな細々とした問題点も出てまいりましたけれども、総じて申し上げまして、老齢者の方々の健康保持、そしてケアを含めまして見ていきますと、その背景にいわゆるケア問題等も特に詳細にわたってチェックする必要があるなということも感じましたので、きのうの夕方、先ほど申し上げましたように、知事と政令市の笹山市長さんに私の方からお願いを申し上げました。 それから、もう一つ踏み込んで申し上げるようでございますが、少なくともその避難者の方々に健やかな、十分ではなくても最小限食ぜんはきちんと準備いたさなければいけませんから、私はそういう一つの念頭のもとにきのうそういうことも差し上げたつもりでございます。 なおまた、事務的には、余り平常の事務を言っては悪いですけれども、これは御案内のとおり平成五年から六年にも引き上げました。六年、八百五十円でございます。ことしが八百五十円、十円上がったわけでございますが、とにかく改善いたしましたが、この改定は避難所の設置者の方で新しくそこに必要をお認めになり、そして協議をいただくことが一つの建前になっておりますから、実は、費用を伴うことでもございますし、さらばとて、私どもの方では決してそのことにおいて新たな措置を消極的にためらってはいかぬと、さように思っております。
○委員長(陣内孝雄君) 時間でございます。
○林紀子君 一言申し上げたいんですが、今、ケアの問題でもいろいろあるとおっしゃいましたが、ボランティアのお医者さんというのは本当に助けたいと思って飛び込んだ方々ですから、そのお医者さんの技術というのは十分に発揮をなさっているわけですけれども、それ以上に、例えば入れ歯なんというのも自分持ちというのはやっぱりおかしいと思いますので、その辺もきちんと考えていただきたい。 そのこともあわせてお願いして、私は質問を終わりたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十六分散会