労働委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1995/02/01
会議録
○笹山委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、私が労働委員長の重責を担うこととなりました。まことに光栄に存じます。 この場をおかりいたしまして、今般の兵庫県南部地震で亡くなられました方々に御冥福を申し上げるとともに、被災に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。 本委員会といたしましては、被災者の雇用の維持や離職者に対する支援、労働関係施設等の早期復旧を支援するとともに、労働行政を通じて最善の処置を施したいと思っております。 さて、我が国の雇用情勢はいまだ厳しい状況にありますが、このような中で新規学卒者の就職対策、女性労働者の能力発揮のための条件整備等、雇用環境の構造的な変化に対応した諸施策の充実を図るため、本委員会に課せられた使命は重大であると存じます。 ここに委員各位の御指導、御協力を賜り、誠心誠意、公平かつ円満なる委員会の運営に努めてまいりたいと存じます。皆様方の特段の御支援と御鞭撻をお願い申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。 どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ————◇—————
○笹山委員長 この際、お諮りいたします。 去る一月二十日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴い、理事の辞任及び補欠選任を行います。 まず、理事の辞任の件についてお諮りいたします。 理事二田孝治君及び理事東祥三君から、それぞれ理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○笹山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 引き続き、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴いまして、理事が現在四名欠員となっておりますので、その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○笹山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 河上 覃雄君 北橋 健治君 柳田 稔君 及び 佐藤謙一郎君 ————◇————— を指名いたします。
○笹山委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 労働関係の基本施策に関する事項 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関す る事項以上の両事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○笹山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
○笹山委員長 この際、兵庫県南部地震により亡くなられた方々に哀悼の意を表し、心より御冥福を祈り、黙藤をささげたいと存じます。全員御起立を願います。——黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○笹山委員長 黙祷を終わります。御着席願います。 ————◇—————
○笹山委員長 労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、労働大臣から所信を聴取いたします。浜本万三労働大臣。
○浜本国務大臣 労働大臣の浜本でございます。 就任以来、先生方には大変御指導いただきまして、ありがとうございます。いよいよ通常国会が始まりましたので、また皆様方にお世話になると思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。 所信の表明をさせていただきたいと思います。 労働委員会の御審議に先立ち、今後の労働行政についての所信を述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。 初めに、兵庫県南部地震により亡くなられた方々及びその御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、負傷された方々、避難生活を続けておられる方々にも、心からお見舞いを申し上げたいと存じます。 労働省といたしましては、地震発生以来、被災者の救援や被災地域の復興に全力を挙げて取り組むこととし、まず、緊急の対策といたしまして、労災病院における救急医療活動や被災者に対する雇用促進住宅の提供等の対策を講じますとともに、被災に伴う経済活動の混乱の中で、被災労働者の雇用の安定を確保することが重要であることにかんがみまして、激甚災害法に基づく雇用保険の特例を発動し、事業所の被災により休業を余儀なくされた労働者に対しまして失業給付を支給することといたしましたほか、被災地域内の事業主が労働者を休業させる場合等においては、業種のいかんにかかわらず、雇用調整助成金を特例的に支給すること等を決定し、順次実施に移しております。また、これらの措置が的確かつ円滑に実施されるよう、被災労働者や事業主に対してきめ細かな相談体制を整えるべく、関係公共職業安定所に特別相談窓口を設置いたしました。さらには、今後、新規学卒者についての採用内定取り消し等の動きが懸念されますことから、新卒者等の雇用機会の確保に万全を期すべく、事業主団体への要請を行うとともに、新卒者等への雇用調整助成金の拡大適用等についても検討を行っておるところでございます。 また、被災地の復興対策に関しましては、災害復旧工事等が、今後、相当長期間かつ大規模に実施されることが予想されることから、それに必要な労働者の確保及びこれらに従事する労働者の安全衛生の確保のための対策に万全を期してまいりたいと存じます。 さて、我が国経済は、緩やかながら回復基調をたどっているものの、雇用情勢は依然として厳しい状況にございます。雇用の回復がおくれることは、景気の回復にも悪影響を及ぼしかねないことから、景気の回復を支えていくためにも、雇用対策の一層の推進が必要でございます。 一方、中長期的に見ますと、経済活動の国際化や技術革新の進展等によりまして経済環境の変化が進みますとともに、出生率の低下、高齢化の急速な進展等に伴い、大きな産業・就業構造の変化が見込まれており、こうした変化に対応いたしました雇用対策の確立が急務となっております。また、雇用就業形態の多様化などに対応いたしまして、個々の労働者の能力が十分活用されるような環境整備を進めますとともに、職業生活と家庭生活の調和を図ることが必要であります。 こうした状況に的確に対応し、二十一世紀に向けて我が国社会経済の活力を維持し発展させるため、次の事項に重点を置きながら、「安心、ゆとり、活力に満ちた社会の実現」を目指しまして、積極的に労働行政を推進してまいる所存でございます。 その第一は、経済社会構造の変化等に対応いたしました雇用対策の推進であります。 労働省といたしましては、「雇用支援トータルプログラム」の実施により、雇用の安定に一定の成果を上げてきておりますが、引き続き、離職者の再就職促進に重点を置いた取り組みを強力に推進してまいります。 特に今春の新卒者の就職環境は依然として厳しい状況にありますことから、就職面接会の開催、求人情報の提供など積極的な対策に努めてまいりたいと存じます。 また、円高等により生産拠点の海外移転が進展いたします中で、産業構造は大きく変化しつつあります。こうした状況のもとでやむなく必要となる労働移動につきましては、できるだけ失業を経ることなく行われることが、社会にとっても個々の労働者にとってもよりよい対処のあり方であると考えております。このため、「失業なき労働移動」のために出向等や移動前後の教育訓練に取り組む事業主を支援すること等を内容といたします特定不況業種雇用安定法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、何とぞよろしく御審議をお願い申し上げます。 さらに、急速な高齢化の進展に対応するため、二十三世紀初頭までに、少なくとも六十五歳まで現役として働けるような社会の実現を目指していくことが重要でございます。このため、六十五歳までの継続雇用をさらに推進するとともに、高齢者がその就業ニーズに応じた多様な形態により働けるよう、環境整備を行ってまいります。 あわせて、雇用継続給付の創設等を内容とする改正雇用保険法につきましては、本年四月からの施行に向けて、これらの給付制度を確実かつ円滑に実施できるよう、体制の整備に努めてまいりたいと存じます。 なお、失業対策事業につきましては、昭和四十六年に、新規流入を停止し、事業の円滑な終息に 向けた取り組みを行ってきたところでありますが、その対象となる失業者数が大幅に減少している現状にかんがみまして、緊急失業対策法を廃止する法律案を今国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げたいと存じます。 その他、産業間・企業間の移動を余儀なくされる労働者に対する教育訓練を実施する場合の支援の充実を初め、構造変化に適切に対応した職業能力開発施策を積極的に展開してまいります。 第二は、職業生活と家庭生活との両立の支援及び女性の能力発揮を可能にする環境の整備でございます。 少子・高齢化が急速に進展している中で、勤労者が生涯を通じて充実した職業生活を営むためには、仕事と育児や家族の介護とを両立させつつ、その能力や経験を生かすことのできる環境を整備することが極めて重要でございます。 このため、介護休業制度の法制化及び育児や家族の介護を行う労働者に対する支援措置につきましての法的整備等を内容とする育児休業法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、これまたよろしく御審議をお願い申し上げたいと存じます。 なお、育児や家族の介護という家族的責任を有する男女労働者に関するILO百五十六号条約につきましても、早期批准に向け、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと存じます。 また、雇用の場における男女の均等な機会と待遇の確保やパートタイム労働者の雇用管理の改善等にも努めてまいりたいと思います。 第三は、働きがいがあり安心して働ける勤労者生活の実現であります。 まず、労働時間の短縮については、政府目標の年間総労働時間千八百時間の早期実現に向け、完全週休二日制の普及促進などに努めますとともに、特に、週四十時間労働制の適用が猶予されている中小企業などができる限り早期に四十時間制に移行できますよう、積極的な支援を行ってまいりたいと思います。 また、職場における安全と健康の確保のための対策を推進するとともに、いわゆる「過労死」問題につきましては、このたび改正いたしました認定基準に基づき、迅速・適正な労災補償の実施に努めてまいります。 さらに、労災保険制度につきましては、高齢化、核家族化等今日の社会経済情勢の変化に的確に対応し、その充実を図っていくことが必要であることから、重度被災労働者に対する介護補償給付の創設、遺族補償年金の給付水準の改善等を内容といたします労働者災害補償保険法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げたいと存じます。 これに加えて、中小企業の魅力づくり対策や勤労者福祉の充実のための施策を積極的に推進してまいりますが、特に、最近における厳しい金融情勢のもと、本格的な高齢社会を迎え、退職金制度が一層重要なものになっている現況に対応いたしまして、中小企業退職金共済制度の財政的な安定を維持するとともに、本制度の充実を図ることを内容とする中小企業退職金共済法の改正案を今国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げたいと存じます。 このような施策の展開に加え、障害者雇用対策の推進、国際協力・交流の展開、技能実習制度の適正かつ円滑な実施、さらには、外国人労働者の雇用管理の改善などにも適切な対応を行ってまいりたいと存じます。 また、安定した労使関係の維持発展を図るため、労使の話し合いが促進されるよう努めてまいります。以上、当面する労働行政の重点事項につきまして私の所信の一端を申し述べました。私は、労働行政を預かる者といたしまして、働く人一人一人が、職場でも家庭でも輝くことのできる社会の実現のために全力を挙げて取り組む所存でございます。委員長を初め、委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げたいと思います。よろしくお願いします。(拍手)
○笹山委員長 ありがとうございました。 次に、平成七年度労働省関係予算の概要につきまして説明を聴取いたします。伊藤労働大臣官房長。
○伊藤政府委員 それでは、お手元の資料に従いまして、平成七年度労働省関係予算案の概要について御説明申し上げます。 初めに、一ページでございます。 全体の予算規模について御説明申し上げます。 労働省所管の一般会計は四千六百五十一億円で、前年度に対し四十六億円の増額となっております。なお、雇用保険国庫負担金について、平成六年度と同様に、三百億円を控除して労働保険特別会計雇用勘定に繰り入れる特例措置を実施することとしております。 労働保険特別会計につきましては、全体で五兆二千二十七億円で、前年度に対し九百二十八億円の減額となっております。 これを勘定別に申し上げますと、労災勘定は二兆一千六十九億円で、前年度に対し千九百四十四億円の減額となっております。これは保険料率の改定に伴う保険収入の減額などによるものでございます。 雇用勘定は三兆九百五十八億円で、前年度に対し千十六億円の増額となっております。 次に、石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計の石炭勘定でございますが、労働省関係分は百六十一億円で、前年度に対し一億八千万円の増額となっております。 これを主要事項別に見ますと、二ページにございますとおり、大きく分けて六つの柱から成っております。 以下、その主要な内容につきまして、新規事項を中心に御説明申し上げます。 まず、三ページでございます。 第一は、「経済社会構造の変化等に対応した雇用対策の推進」でございます。 その一は、産業構造の変化等に対応した雇用対策の展開でございます。 円高、国際化の進展等による産業構造の変化により、一部の業種においては、雇用量の減少を余儀なくされ、労働移動が避けられない状況にあります。このため、これらの業種における失業をできるだけ防止すべく、出向、再就職のあっせんによる雇用機会の確保や労働移動の際の能力開発に対する支援対策を推進することとしております。 また、依然として厳しい雇用情勢に対処するため、平成六年度限りの措置である雇用支援トータルプログラムを、雇用の動向を見つつ当面継続して実施することとしております。 さらに、四ページになりますが、改正雇用保険法に基づく高年齢雇用継続給付及び育児休業給付につきまして、円滑かつ確実な実施を図ることとしております。 その二は、産業・職業構造の変化に対応した職業能力開発の推進でございます。自己啓発対策の充実や、生涯能力開発センターの整備等のホワイトカラーを中心とした職業能力開発の推進を図ることとしております。 その三は、新卒者を中心とした若年者対策の拡充でございます。大学等の新規学卒者を取り巻く就職環境は大変厳しい状況にあります。このため、未就職卒業者に対する職場体験プログラムの実施、全国選考会の開催や機動的な職業能力開発の実施といった就職支援対策の強化を図ることとしております。 その四は、五ページにございます高齢化に対応した高齢者対策の総合的展開でございます。六十歳定年を基盤とした六十五歳までの継続雇用を積極的に推進するとともに、地域における高年齢者雇用の促進に対する支援事業の創設やシルバー人材センターの増設など高齢者対策の一層の推進を図ることとしております。 第二は、六ページにございます「職業生活と家庭生活との両立と女性の能力発揮を可能にする環境の整備」であります。 その一は、介護対策の充実等職業生活と家庭生 活との両立支援対策の推進であります。少子化、高齢化が進む中で、育児や介護の問題は労働者が働き続ける上で重大な問題となっております。このため、介護休業制度導入奨励金を創設するとともに、育児・介護費用助成金の創設、両立支援セミナーの実施など育児、介護等を行う労働者が働き続けやすい環境づくりを推進することとしております。 また、七ページにございます重度被災労働者に対する介護施策の充実を図ることとしております。 その二は、八ページにございますが、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等の対策の推進であります。女子学生の均等な就職機会の確保を含め、男女雇用機会均等の確保等の対策を推進することとしております。 また、その三にございます女性の地位向上のための施策の推進を図ることとしております。 その四は、女性の社会参加についての支援事業でございます。少子化、高齢化が急速に進む二十一世紀に向けて、働くことを中心に女性の社会参加や地位向上を支援するための事業を行うこととして、「女性の歴史と未来館」、仮称でございますが、これを設置するものであります。なお、このうち六億円については公共投資重点化枠に係る予算額であります。 その五は、パートタイム労働対策の総合的な推進でございます。雇用改善等のための援助事業の実施やパートバンクの増設等による労働力需給調整機能の強化、労働条件対策など総合的な対策を推進することとしております。 第三は、九ページにございます「働きがいがあり安心して働ける勤労者生活の実現」であります。 その一は、労働時間の短縮を初めとする労働条件対策の総合的推進であります。中小企業の週四十時間労働制実現に向けた支援措置の拡充、年次有給休暇の取得促進などを行うこととしております。 その二は、職場における安全と健康の確保及び的確な労災補償の実施であります。労働災害防止対策の一層の推進を図るとともに、健康確保対策、快適な職場環境の形成などを推進することとしております。また、労災保険制度につきまして、経済社会の変化に対応した改善を図ることとしております。 その三は、十一ページにございます中小企業の魅力づくり対策の推進であります。中小企業退職金共済制度の見直し、賃金制度改善の取り組みへの支援、中小企業集団の安全衛生活動への総合的支援などを推進することとしております。 その四は、勤労者福祉対策の推進であります。勤労者財産形成制度の充実、快適通勤の実現のための環境整備などを図ることとしております。 第四は、十二ページにございます「障害者等に対する対策の推進」でございます。 その一は、障害者対策の積極的な推進であり、地域障害者雇用推進モデル事業の拡充等の重度障害者雇用対策や職業リハビリテーションの充実などを図ることとしております。 その二は、十三ページにございます特別な配慮を必要とする人々に対する職業生活援助等の対策の推進であります。援助対象者に応じ、それぞれきめ細かな対策を引き続き推進することとしております。 また、これらのうち失業対策事業及び炭鉱離職者緊急就労対策事業につきましては、昨年十二月の失業対策制度調査研究会の報告を踏まえ、平成七年度末をもって終息させることとしており、そのために必要な予算を計上しているところでございます。 第五は、十四ページにございます「国際社会への積極的貢献」であります。 その一は、国際情勢の変化に対応した労働外交の展開であります。国際協力を積極的に展開するとともに、十五ページにございます技能実習制度の円滑な実施、職業能力開発短期大学校への外国人留学生の受け入れなどを行うほか、外国人労働者問題への適切な対応を図ることとしております。 以上をもちまして、労働省関係予算案の概要の説明とさせていただきます。 何とぞよろしくお願い申し上げます。
○笹山委員長 ありがとうございました。 以上で大臣の所信表明並びに労働省の平成七年度予算の概要についての説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十分散会