予算委員会第三分科会 第1号
- 発言数
- 114 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/02/20
会議録
○三野主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりました三野優美でございます。よろしく御協力のほどをお願い申し上げます。 本分科会は、文部省及び自治省所管について審査を行うこととなっております。 なお、各省所管事項の説明は、各省審査の冒頭に聴取いたします。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算及び平成七年度政府関係機関予算中自治省所管について、政府から説明を聴取いたします。野中自治大臣。
○野中国務大臣 平成七年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。 一般会計につきましては、歳入は七億七千万円、歳出は十三兆三千七百七十億五千九百万円を計上いたしております。 歳出予算額は、前年度の予算額十二兆八千二百七十億百万円と比較し、五千五百億五千八百万円の増額となっております。 また、歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省は十三兆三千五百六十一億三千百万円、消防庁は二百九億二千八百万円となっております。 以下、主要な事項の説明につきましては、委員各位のお許しを得まして、省略をさせていただきたいと存じます。 よろしくお願いを申し上げます。
○三野主査 この際、お諮りいたします。 ただいま自治大臣から申し出がありました自治省所管関係予算の概要につきましては、その詳細は説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三野主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔野中国務大臣の説明を省略した部分〕 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。 最初に、自治本省につきまして、御説明を申し上げます。 まず、地方交付税交付金財源の繰入れに必要な経費でありますが、十二兆二千百五十二億九千五百万円を計上いたしております。 これは、平成七年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額、消費税(消費譲与税に係るものを除く。)の収入見込額の百分の二十四に相当する金額並びにたばこ税の収入見込額の百分の二十五に相当する金額の合算額十三兆六千百四十億六千万円から平成五年度の地方交付税に相当する金額を超えて繰り入れられた額五千七百九十六億六千五百万円を控除した額に平成七年度における加算額千八百十億円を加算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、二百二十三億五千万円を計上いたしております。 これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するためのものであります。 次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十八億円を計上いたしております。 これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するためのものであります。 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費として、十五億三千万円を計上いたしております。 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、五十六億六千七百万円を計上いたしております。 これは、昭和四十七年度から昭和五十七年度までの間において発行された公営地下高速鉄道事業債の支払利子に相当するものとして発行を認めた企業債の利子の一部について、地方公共団体に助成金を交付するためのものであります。 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、五十五億七千三百万円を計上いたしております。 これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に対する貸付利率の引下げに関連し、同公庫に対し補給金を交付するためのものであります。 次に、公営交通施設改良モデル事業に必要な経費でありますが、六億円を計上いたしております。 これは、地域の中核的施設である公営交通のターミナル等について、高齢者や身体障害者に配慮した改造をモデル的に行う地方公共団体に対し事業費の一部を補助するために必要な経費であります。 次に、明るい選挙の推進に必要な経費でありますが、二十三億九千万円を計上いたしております。 これは、政治改革関連法の周知徹底を図り選挙人の政治意識の向上を図る等のために必要な経費であります。 次に、政党助成に必要な経費でありますが、三百十一億三千四百万円を計上いたしております。 これは、法人である政党に対し交付する政党交付金等に必要な経費であります。 次に、参議院議員通常選挙に必要な経費でありますが、五百五十九億七千五百万円を計上いたしております。 これは、平成七年度における参議院議員通常選挙の執行に必要な経費、参議院議員通常選挙の開票速報に必要な経費、選挙人に対する参議院議員通常選挙の啓発の推進をするために必要な経費であります。 以上が自治本省についてであります。 次に、消防庁について、御説明申し上げます。 消防防災施設等整備に必要な経費として、百七十四億八千七百万円を計上いたしております。 これは、市町村の消防力の充実強化を図るとともに複雑多様化する各種災害に備えるため、消防ポンプ自動車、防災行政無線、ヘリコプター、高規格救急自動車、消防団拠点施設、防火水そう、広域消防・無線中継施設などの諸施設等を地域の実情に応じて重点的に整備するために必要な経費であります。 第二に、特別会計予算につきまして、御説明を申し上げます。 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は、二十六兆四千三百五十億九千二百万円、歳出予定額は、二十五兆九千七百九十七億九千二百万円となっております。 歳入は、「交付税及び譲与税配付金特別会計法」に基づく一般会計からの受入れ見込額、消費税の収入見込額の五分の一に相当する額、地方道路税の収入見込額、石油ガス税の収入見込額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込額等を計上いたしております。 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰入れ等に必要な経費であります。 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は、九百七十九億六千五百万円、歳出予定額は、九百億二千五百万円となっております。 歳入は、交通反則者納金の収入見込額等を計上いたしております。 歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。 以上、平成七年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
○三野主査 以上をもちまして自治省所管につきましての説明は終わりました。
○三野主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大口善徳君。
○大口分科員 新進党の大口善徳でございます。 本日は、定住外国人の参政権の問題、また銃規制の問題についてお伺いをしたいと思います。 まず、定住外国人の地方参政権の問題につきまして質問をしたいと思います。 定住外国人の地方参政権の問題につきましては、本年の二月二日、予算委員会におきまして、冬柴代議士からも質問がございました。この定住外国人の地方参政権の問題につきましては、学説でもいろいろと新しい動きがあります。伝統的なものとしましては、憲法十五条の国民主権ということとの絡みもありまして、憲法九十三条の「住民」というものは日本国民ということの「住民」であろう、こういう考え方がございます。この考え方に立ちますと、定住外国人の地方参政権を認めることが憲法上許されない、こういう考え方になりまして、これは禁止説というふうに言われているものでございます。 それに対しまして、許容説というものがございます。これは、定住外国人が地方参政権を付与されることについて憲法上は禁止をされない、そういう点からいきますと、憲法九十三条の「住民」というのは必ずしも日本国民である必要はないということでございましょう。ですから、立法政策において、定住外国人の地方参政権を認める、こういう法律をつくることについては許容する、こういう考え方が非常に有力になってまいりました。 本年は、戦後五十年、また日韓国交正常化三十周年ということで、戦後の問題を考える上におきましても極めて大きな節目でございます。こういうときに、この定住外国人の地方参政権について、政府としましてももう一度白紙に戻って考えるべきときが来ているのじゃないかな、こう思うわけでございます。 また、もう一つ学説がございまして、外国人の参政権につきまして憲法上保障を要請されている、ですから外国人の選挙からの排除というのは憲法違反だ、このような説もございます。 以上、この三点の説につきまして自治省においてどのように考えられているか、お伺いしたいと思います。
○野中国務大臣 ただいま委員からも御指摘ございましたように、憲法は国民主権の原理を定めておりますし、また、このことから、公の意思の決定や公権力の行使の任に当たります議員、首長等の公務員を選定、罷免することは我が国国民固有の権利であるということを、委員が御指摘になりました憲法十五条が定めておると認識をいたしておりますので、私どもはさような解釈に立っておるわけでございます。 それだけに、公務員を選任する行為であります選挙につきまして、国政選挙、地方選挙を問わず、外国人の方々に選挙権を付与することは極めて難しい問題があると認識をしております。
○大口分科員 この問題につきましては、二月二日の村山総理大臣の答弁で、 ずっと日本に居住をして、もう全く生活もつき合いも日本人と同じような暮らしをしておる、今いろいろ言われた、委員の言われる意味の心情というものは、私はよく理解できます。 ただ、憲法九十三条と地方自治法の十条と、「住民」という概念がどういうふうに違うのか、そこらのところはまだ最高裁も明らかにしていませんし、法律的な解釈と現実的にどう判断をするかという問題と両面あると思いますから、これはこれからの宿題として大いに検討させていただきたいというふうに思います。こう総理大臣が答弁をされているわけです。 これを見ますと、九十三条と地方自治法十条の関係についてはまだ最高裁も明らかにしていない、こういうふうに総理大臣が述べておられるわけでございます。そういうふうに総理大臣が述べておられる以上、果たしてこの禁止説をとるかどうかにつきまして最高裁が明らかにしていないということではないかと思うのです。 ですから、先ほど自治大臣がおっしゃられたような、はっきりと禁止説をとる、こういうようなことが果たして総理大臣の答弁との間でどういう関係にあるのか、このことをお伺いしたいと思いますし、また、最高裁判所が明らかにしておりませんしということなんですが、実際、裁判の場合は、こういう定住外国人の地方参政権を認める法律をつくって初めてそういう具体的な争訟においてその法律が合憲か違憲かということが問われるわけでして、今の構造におきましたら、傍論で最高裁が意見を表明する以外に、まともに真っ正面からこの問題について意見を出さないことだってできるわけでございます。 そういうことからいきますと、やはり政治的な判断をすべきではないか、このように思います。いかがでしょうか。
○野中国務大臣 先日、冬柴議員の質問の際に、今委員が御指摘になりましたような総理答弁もございました。総理も、なかなか困難な幾つかの問題があろうけれども、現実問題として、我が国に長く在日し、そしてその市民権を得ておるような状態になっておるような在日の皆さん方については、もう少し踏み込んで検討をしてくれないかという話が私にもございました。 私もまた共通した認識は持っておりますので、今後の課題として検討させていただきたいとは存じております。けれども、現在これがどうなのかと言われますと、先ほど申し上げたような解釈に立って私どもは申し上げるべきであろうと考えておるわけでございます。
○大口分科員 今、大臣のお話ですと、総理が自治大臣に具体的にこの問題についてさらに検討するように、こういうお話があった、こういうことでございますけれども、いつそういうお話があったんでしょうか、そしてそれに対して自治省としてどういう形でこれから検討されるんでしょうか、よろしくお願いします。
○野中国務大臣 この間質問がありましたときに、ちょうど私はそばにおりまして、総理が私にそういうお話をされました。私もまたその後部内でこれについてどう対応するかを綿密に事務当局と打ち合わせはいたしておりませんけれども、総理のお話でもございますので、今後、この問題についてそれぞれどういう問題点があるかを整理し、検討はしなければならないと考えております。
○大口分科員 総理の所属する党である社会党も、この問題については一生懸命考えておられると思います。方針変更していなければの話ですが、考えておられるということでございます。具体的にやはりそういう委員会等をつくっていただいて、しっかりと検討をしていただきたい、このように思います。 私としましても、この問題につきましては、やはり一つは地方議会においてたくさん議決が行われている、これは重視しなければならないと思います。憲法の九十二条の地方自治の本旨、その中に団体自治とともに住民自治ということがございます。やはり住民、これは地方自治法の住民と思いますが、この住民がみずから身近なことについて決めていく、タックスペイヤーとして税金を払っているわけですから、その使い道についてちゃんとこれはチェックをする、そういう権利を持つことが私は当然ではないか、それが民主主義の原理ではないか、そのように思うわけです。 国民主権主義につきましても、民主主義、こういうところから来ておるわけでございまして、そういう民主主義という大きな観点から考えましたときに、やはりこの、特に地方の参政権につきましては、定住外国人の方にこれを認めるべきである、このように考えるわけでございます。 また、冬柴議員も指摘しましたように、地方自治法の九十条、九十一条に、地方議員の定数の定限について、これの基準となる人口は、これは定住外国人の方も入っておられる数でございます。また、政党助成法の政党交付金、この算出基準としての人口、この中にも定住外国人の方の人数が入っておられるわけでございますから、そういうことをしっかりとやはり考えていくならば、もっともっと前向きに考えるべきであると思います。 ところで、各都道府県、市町村議会の議決の数でございますけれども、さらにふえているようでございます。確認のためお伺いしたいと思います。
○谷合政府委員 定住外国人の地方参政権を求め、あるいは検討を要請する意見書なり要望書なりの数でございますが、昨年末におきましては百三十八件だったと思いますが、議決と送付のときのあれがちょっと違っておりますので、現在では百四十一件というふうに承知をしております。
○大口分科員 この百四十一件、非常にこれは大きく私たちは受けとめなければならない問題であると思います。本年は、そういう点では一番この問題を考えるにはふさわしい、また、ある程度方向性を出すべきそういう年ではないか、こう思うわけでございます。 また、地裁段階の判決におきましても、この許容説というものに含みを残した判例がございます。例えば、大阪地方裁判所の一九九三年六月二十九日、ここにおきましても、「仮に参政権を付与することが憲法に違反しないとの立場を採り得るとしても、これを付与するか否かは立法政策の問題にすぎない」、こう傍論で述べているわけですけれども、ここにやはり許容説をにじませている、私はこのように読むことができると思います。 また、福井地方裁判所の判決、平成六年十月五日の判決がございますが、ここには、この地方参政権を定住外国人に認めている諸外国の例を挙げて、「市町村レベルでの選挙権を一定の外国人に認めることは憲法の許容するとの見解は十分に成り立つ」、このように踏み込んだ判示をしております。 そこで、外国の事例につきまして簡単に述べていただきたいと思います。
○谷合政府委員 いわゆる定住外国人に地方参政権を付与をしている外国の事例でございますけれども、私どもは、スウェーデンあるいはデンマーク、ノルウェー、オランダ、アイルランドというような国々では、一定の条件を満たした外国人に地方参政権を認めているというふうに承知をいたしております。
○大口分科員 EUにおいても新しい動きもございますし、このような諸外国の状況についてもしっかりと調査をして研究をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○谷合政府委員 そうした細かい内容についても、いろいろな資料等を取り寄せながら勉強させていただきたいと思っております。
○大口分科員 次に、銃規制の問題についてお伺いをしたいと思います。 この一年ぐらいの間、大変、特に一般の市民が銃によって発砲され、被害を受けるということがございます。非常にこれはゆゆしきことであると思います。日本にどれくらいの銃があるのか、いろいろと言われておりますが、六万とか七万とか、あるいは十五万とか三十万とを言う人もございます。こういう銃の規制をやはり徹底して行っていかなければならないと思います。そういう中で、法律でまずは罰則の強化ということを真剣に考えていかなければいけないと私は思います。 政府におかれましても、この銃規制の問題については、けん銃取締り対策に関する関係省庁連絡会議、こういうところで十二月二十七日に「けん銃の摘発強化への取組について」、こういうものを出されておられます。この中におきましても、この最後の方にありますが、「罰則の強化その他関係法令の整備について検討する。」このようになっております。 この罰則の強化でありますが、特に実砲、火薬の入った弾、これに対する規制が十分でない、私はこのように考えるわけでございます。火薬類取締法を見ますと、その二十一条に火薬類の所持についての規定がございます。また、十七条におきましては、譲渡、譲り受けに関する規定がございます。そして、二十四条に輸入に関する規定がございます。 これの罰則を見てまいりますと、輸入につきましては、「三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」ということで、三年以下という、非常に軽いと私は思うのですが、こういう罰則になっております。また、所持、そしてまた譲渡、譲り受けにつきましては、五十九条で「一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」「一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金」、こうなっておるわけでございます。火薬が中に入っている実砲につきましても厳しくやはり規制をすべきであると私は思いますが、この点についてお伺いします。
○天野説明員 先生の御指摘は、実砲についての御質問だったかと思います。 けん銃の取り締まりにつきましては、私ども通産省といたしましても、国民生活の安全と平穏を守るため、極めて重要というふうに認識している次第でございます。このため、先ほど先生から御指摘ございましたように、昨年十二月に連絡会議を開催いたしまして、けん銃の摘発強化等について申し合わせを行ったところでございます。 けん銃の実弾に関しましては、先ほど先生から御指摘ございましたように、その所持につきましては火薬類取締法により規制されておるところでございます。また、先生御承知のとおり、けん銃と同時に所持した場合の罰則につきましては、いわゆる銃刀法によりまして、けん銃のみの不法所持より重い罰則が科されているという現状でございます。 先生の御指摘は、実弾を単独で不法所持している場合の罰則の強化ということかと思いますが、この点につきましては、現在いかなる方策が可能であるかということにつきまして、昨年の十二月来でございますが、警察庁、法務省さん寺とも検討を開始しておるところでございます。 引き続き、先生御指摘のような観点から、火取法と申しますと産業全体、火薬全体を見ている法律ということで、その中で実砲だけをいかに取り上げるかという法技術的な問題もあるわけでございますが、いずれにいたしましても、実砲の対策は重要であるということを十分認識しておりますので、引き続き関係省庁と勉強していきたいというふうに思っておる次第でございます。
○大口分科員 また、今回のこの連絡会議の申し合わせにおきまして、各税関あるいは海上保安庁等とも連携をとって、そしてもう一度その体制を見直してやっていく、こういうふうに書かれております。また、民間の協力もしっかりと得ていく、こういうことも述べておられます。 そこで、この取り締まり体制を強化するためには、過去の例を見てみましても、ある時代、時代に即応した、対応した取り締まり体制を持たなければいけないと私は思います。 例えば、昭和四十七年、八年、これは交通事故が高速道路等の普及で頻繁に起こったということもあって、例えば増員を八千五百人、二年間で増員をしている、沖縄返還ということもあったのでしょうけれども。また、昭和五十五年から五十六年にかけては覚せい剤、薬物の対策の増員強化ということで四千八百八十名が増員されております。昭和五十七年から五十八年にかけて、暴走族等の問題についての増員強化二千五百二十名。また、昭和六十二年はテロ・ゲリラ等の事件への対応ということで九百二十七名、このように地方警察官の増員が行われているわけでございます。 確かに今行政改革、こういうことでございまして、この増員ということについては大変難しいことだと私は思います。むしろ方向性といたしましては、この時代、時代の犯罪、あるいはそういう傾向に対して配置を適正に行っていく、こういうことが非常に大事になってくるとともに、やはり税関とか海保とか、そういういろいろな諸機関と連携を密にして、そして効率的に取り締まりをしていく、こういうことが非常に大事であるのじゃないか、そう思います。 そういうことにおきまして、銃規制におきましてもしっかりと人員を配置する、適正に配置する、こういうことを求めるものでございますが、いかがでございましょうか。
○野中国務大臣 委員から今御指摘ございましたように、最近の銃器犯罪等、まことに深刻な問題が山積をしておるわけでございます。しかし、地方警察官の増員につきましては、もう御承知のとおりに、臨時行政改革推進審議会におきます答申で原則凍結ということになっておりまして、一方、また厳しい財政事情等を考慮いたしまして、可能な限り抑制をしておるところでございます。 しかし、今も御指摘をいただきましたように、各種警察事象の増加など治安事情は年々厳しさを増しておりますし、また、これらに的確に対処するため、警察としては組織、人員の効率的な運用等に努力しつつ、必要な体制を整備しておるところでございまして、引き続き検討してまいりたいと承知をいたしております。 なお、各県の負担人口等につきましても御指摘がございましたが、そもそも各県ごとの定員は、人口のみならず、犯罪の情勢あるいは今御指摘のございました交通の発達状況あるいは交通事故等の諸要素を総合的に勘案をして決まってまいるものでございまして、しかも各都道府県警察においては、今申し上げましたとおり、可能な限りの内部努力を行いながら現在の治安水準の維持に努めておるという現状でございます。ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
○大口分科員 二月十五日の予算委員会におきまして、私はこの問題につきまして、特に水際の対策の強化につきまして質問しましたところ、大臣から、今後もこの問題は重要課題と認識し、政府を挙げて諸施策を強力に推進していく、こういう力強い御発言がございました。そういうことでございますので、水際対策につきましても、大臣が先頭に立たれてこれはやっていただきたいと思います。 そこで、通告してありましたように選挙の関係でもう一つお伺いをさせていただきたいと思います。これは在外日本人の国政選挙における選挙権の行使の問題でございます。 カンボジアにおいてPKOを派遣した、PKOの隊員は国政選挙、これはできない。ところが、カンボジアの方々はニューヨークにおいても選挙をすることができた。こういう事例を見ましても、やはりこれだけの国際社会におきまして、在外日本人がたくさんいらっしゃいますけれども、在外日本人のこの選挙権の行使をどう現実のものとしていくかということが近来大変な話題になっております。そしてまた、昨年の四月でしたか、政治改革特別委員会でも、非常にこれは委員が海外で視察をして諸外国の実情をつぶさに検討されて議論をされた、そういうふうに伺っております。 この問題につきまして、もうかなりの期間もたっております。自治省におきましてもこの在外日本人の国政選挙における投票の問題は相当検討なされたと思うのですが、このことについてどのような形で検討をされているのか、今後どういう方向性を考えておられるのか、そしてまたその結論をいつごろまでに出されるのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○野中国務大臣 先般もお答えをしたわけでございますけれども、委員が御指摘になりましたように、国外に居住をしておられます我が国の国民の皆さん方に選挙権を行使する機会を保障していくということは、選挙制度の基本にかかわる問題で重要な課題であると認識をしておるわけでございます。けれども、一方において、前にも申し上げましたけれども、在外の選挙法案を政府提出し、そして国会の審議にかけましたけれどもかつて廃案になったという経過もございます。 実際に選挙を行います場合に、選挙の公平性がどう確保され、適正に、円滑に行われるかどうかという諸点から考えましたときに、まだまだ多くの課題を持っておるわけでございます。世界にそれぞれ散らばっていらっしゃる方々に選挙の公平性を確保するために、例えば衆議院の十二日間という限られた期間に、どのように選挙の公平性を担保して、在外公館のそれぞれ協力を得ながら果たして行えるかどうかというのは、いろいろな観点から考えますときに、非常に際路はたくさんあるわけでございまして、そういう諸点を考えながら、今後関係省庁とできるだけ十二分に、かつ総合的に検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○大口分科員 それで、その時期の問題についてですが、いろいろと検討しているということでございますけれども、大体いつごろまでにとお考えでありますか。
○野中国務大臣 関係省庁と申しましても、特に外務省を初めとする諸機関と十分調整して考えなくてはならない問題でございますので、今ここでいつごろということを私は委員にお約束をするだけの見通しを持たないものでございます。 しかし、先ほど申し上げましたように、海外に居住していらっしゃる日本の皆さん方に選挙権を行使していただくというのは選挙制度の上で重要な基本でございますので、そういう基本を踏まえながら、けれどもその公平性をどう担保し、確保し、それを適正に行うかという問題では、もう私が申し上げるまでもなく委員も十二分に御承知の多くの諸点の難しさがあるわけでございますので、ぜひしばらくの時間をかしていただいて、検討をさせていただきたいと考えるわけでございます。
○大口分科員 自治省において、外務省と協議ということでございますが、自治省がこの選挙につきましてはとにかくこれは一番の大きな責任があるわけでございますから、またさらなる努力をともどもにしてまいりたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○三野主査 これにて大口善徳君の質疑は終了いたしました。 次に、倉田栄喜君。
○倉田分科員 新進党の倉田でございます。 私は、まず地方分権について、大臣を中心にお伺いをさせていただきたいと思います。 まず、地方分権の取り組みについては、政府は昨年の十二月二十五日、地方分権の推進に関する大綱方針を閣議決定しておられるところでございます。同時に、地方分権の推進法案、これは総務庁が中心になろうかと思いますが、大体素案が取りまとめられておるとの報道もなされております。もちろん、自治省もこの地方分権の推進、なかんずくこの地方分権推進法案に関しては積極的に取り組んでおられることだろうと思います。 この地方分権の推進を名ばかりのものではなく本当に実のあるものにするためには、地方自治体に対して実質的な権限移譲ができるかどうか、これも本当に大きな課題であろうかと思います。 私はまず大臣に、この地方分権の推進に関しての取り組みの決意を最初にお伺いさせていただきたいと存じます。
○野中国務大臣 地方分権の大きな流れは、今まで長い間地方の時代、そして地方分権と言われてきて久しいわけでございますけれども、一昨年六月に衆参両院でそれぞれ満場一致の決議がなされまして以来、具体的な歩みが出てまいりました。 委員が今御指摘いただきましたように、去る十二月二十五日に政府が大綱を定めておるところでございまして、国から地方への権限移譲が一層推進をされますように、私ども、住民に身近なところで身近な自治体が仕事をしていくという基本に立ちまして、地方の団体がその責任を適切に果たしていくために、より自主的、主体的な行財政の確立あるいは人材の確保等を行いまして、真にそれぞれ権限の付与、財政の確保、そして人材の確保等が三者鼎立いたしまして地方分権が確立していくように、一層の努力をしてまいりたいと存じます。 わけても、今日深刻な高齢化対策を初め社会福祉や生活関連社会資本の計画的な整備等、多くの課題が我が国地方公共団体を中心として求められているときでございますだけに、その安定的かつ伸長性のある税財源の確保が一番重要な課題であると考えておるわけでございます。 それだけに、今御指摘がございましたように、総務庁を中心にいたしまして、地方分権の推進の基本となるべき法律を近く国会にお願いを申し上げるべく詰めておるところでございます。ぜひこの法案を早期に国会に提出し、御審議をいただき、地方分権の大きな足がかりにしていきたいと考えておるところでございます。
○倉田分科員 権限の移譲ということで、ぜひ実のある法案になるように、大臣にひとつ指導力を発揮していただきたい、こんなふうにお願いを申し上げたいと思います。同時に、今大臣お話をいただきましたけれども、人材と申しますか、人の確保にも十分意を用いていただければと思うところでございます。 そこで、きょう私は、地方分権のもう一つの大きな課題であります地方財源、この問題について少し御質問をさせていただきたく思っております。 一つは、いわゆる国税と地方税の税源配分の問題について、これは既に資料等も、あるいは論議の中にも十分今まで出てきておるところでございますけれども、例えば、これは資料ですけれども、平成四年度の決算額から引いてみますと、租税総額の国税は大体六二・四%、一方で、地方税は三七・六%、この収入の帰属、これに対して実際、歳出割合、これは、国の歳出は三四・五%、これが地方になりますと六五・五%。収入の帰属それから歳出の主体、そういう言葉でいいのかどうかちょっとあれですが、どうも逆転をしているみたいに思えてなりません。 収入のあるところ、そして歳出責任主体のあるところ、これはでき得る限りこれから先一致させていかなければならないのではないか。もちろん政府も地方消費税等々の導入等々、長年努力をされてきておられることは私も十分承知をいたしておりますけれども、しかし、この傾向は先進諸国と比べてもよくなってない。よくなってないところか、ますます厳しい状況に進んでいるのではないのか、こんなふうに思います。 そこで、国と地方の税源配分、また歳出、収入の帰属のあり方については、もっと基本的なところから根本的な見直しが必要なのではないのか、こう考えますが、この点については今後どんな方向で、どんな姿勢で臨んでいかれるのか、まずその基本的な姿勢をお伺いしておきたいと思います。
○遠藤政府委員 事務的なことを私から申し上げまして、基本的な方向はまた大臣から御答弁があろうかと思いますけれども、おっしゃるとおり、地方の行政というものは基本的に地方の税をもって賄う、それがやはり地方分権を考える上からも、あるいは地方自治を考える上からも最も大事なことであろうというように思っておる次第であります。 ただいまお話がありましたように、国と地方の税源配分の実態と、それから現実に、最終的に国と地方がどれだけ仕事をしておるかという実態とは、ちょうど数字が反対ではないかという御指摘があったわけでありますが、それはそのとおりであります。私どもも、本来でありますれば、地方の仕事の実態に合わせて税を国と地方とで分けるべきであるというように考えているわけでありますが、ここで一つ大きな問題は、やはり税源が地域によって偏在をしているということがどうしても現在の日本にはあるわけであります。 仮に仕事の配分と税の配分を日本全国のトータルとして同じにいたしますと、それでもって仕事ができる地方団体はもちろんふえるわけでありますけれども、それでは本来地方がやるべき仕事が依然としてできない、自分のところで徴収する税をもっては不可能であるという団体がまだたくさん生ずるということになるわけでありまして、その辺がありますので、先生も御存じのとおり、地方交付税制度というものがあって、財源調整をしているわけであります。 ただ、基本的には御指摘のとおりであると思いますので、おっしゃるように、まず地方の税源、税の配分を多くする、豊かにする、そして一般財源としての地方交付税を確保していくということで今後とも努力をしていきたいと思っている次第でございます。
○倉田分科員 確かに地方自治体の収入、独自の税収はどれぐらいあるかというときに、国として平均的に交付税でその平準化が図られているということもそのとおりだと思います。しかし、これから地方分権が進んでいくときに、地方独自のカラーというのをどう打ち出していけるかということと全国平準化というのは、やはり少し方向性が違うのかな、私はそういうふうに思えてならないわけであります。 例えば、これはよく議論をされるところでございますが、地方起債の問題にしても、これはできるだけ弾力化の方向で、一定の限度を守りながらやられておるという自治省の御努力も私はよく承知をいたしておるところでありますけれども、その交付税のあり方についても、例えば一つの公民館なり地方独自のものをすると、その交付金をもらうことが条件であって、いわゆる地方起債が許可される等々の問題があって、地方独自の、地方の特色というのが今の状況の中ではなかなか出しづらいのではないのかな、そんなふうに思えてならないわけでございます。 そこで、例えば今後の基本的な方向としては、財源配分の見直し、これはぜひ大臣、先頭に立って考えていただきたいところでございますが、同時に、一つ一つこれから地方の独自性をどう発揮していくかという問題に対しては、今条例で認められている地方税、これももっと十分検討していただいて、地方独自の財源を交付税とは違う視点からももっと認めるべきではないのか。 例えば今法定外普通税、そういうものもございます。この現状が果たしてうまくいっているのかなという問題もありますけれども、この法定外普通税の問題にいたしても、その許可要件、これはもっと緩和されるべきではないのか。 同時に、これは学者の中にも議論があるところだと思いますが、例えば使途を特定をした法定外目的税制度、これももっと実は真剣に検討していただいてみたらどうだろうか。もちろんこの制度、いろいろ議論があるし、問題があるということも私は承知をいたしておりますが、全国どこの町に行っても同じような町ではなくて、この町、この地域というのはこういう特色があるんだよという、まさに地方分権の根本のところを推し進めていくためには、地方独自の財源、また例えば使途を特定した法定外目的税制度の導入、検討の方向で、実施の方向で検討されてしかるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○佐野(徹)政府委員 法定外目的税につきましてのお尋ねでございます。 現行制度では、法定外普通税は普通税として認められておるものでございます。特定の行政のための経費のみに充てる目的税といった形にはなっておりませんけれども、立法論といたしましては、法定外目的税制度を創設することにつきまして、今御提案ございましたけれども、例えば学者の論文等でもそういう提言があるということを私ども承知をいたしております。 目的税制度を導入するかどうかという際に議論になりますのは、目的税制度の場合には使途が特定されるわけでございますから、納税者の方々の理解は比較的得られやすい、そういうメリットはございますけれども、一方で、その使途が特定をされるという面から申し上げますと、財源の適正な配分をゆがめる、こういった問題点も一方で指摘されているところでございます。 どれを直ちに導入するかどうかということにつきましては、私どもまだ十分な検討をいたす段階には至っていないわけでございますけれども、先ほど御指摘ございましたように、地方自治の充実を図る一つの方法ではないか、こういう御指摘もございますので、今後私ども研究の対象として、そういった観点からいろいろ研究させていただく必要があるのではないかというように考えておる次第でございます。
○倉田分科員 もう一点お聞きをいたしましたけれども、法定外普通税の許可要件の緩和ということについてお答えいただければと思います。同時に、大臣、今の許可要件の緩和の問題あるいは法定外目的税の問題、大臣のお考えを簡潔で結構ですから、御答弁いただければと思います。
○佐野(徹)政府委員 先に法定外普通税の許可要件の問題につきまして御答弁をさせていただきます。 これは、地方税法でもこの許可要件に関しましてはいろいろな規定はございますけれども、この法定外普通税の許可をいたしております制度的な理由でございますが、これは法定外の普通税ということになりますと、やはり通常以上の負担をそれぞれの団体で求めるということでございますので、一つは、やはり国と地方を通じます税源配分の問題、それから国民全体の税負担の均衡、それから国だとか他の地方団体に対します影響、それから国の経済施策への配慮、そういう要請がございます。一方で地方団体の課税自主権との調整というものもあるわけでございまして、そういったことから、法定外普通税につきましては、法定要件を満たします場合には自治大臣は許可しなければならない、このようにされているところでございまして、制度としての地方団体の自主性には配慮したものとなっております。 ただ、御指摘のそういった点も踏まえまして、今後運用に当たりましては適切に対応してまいりたいと考えております。
○野中国務大臣 基本的に、私、倉田委員がおっしゃる考え方と同様でございます。 ただ自治大臣として見解を求められました場合には、今税務局長が申し上げましたように、やはり国・地方を通ずる税源の配分とか国民全体の税負担の均衡やら、国・地方を通じた影響、こういう諸般の問題を十分配慮した上で、その運用についての許可条件等はより緩やかに考えてまいらなくてはならない、このように考えるわけでございますけれども、押しなべて、大変大きな自治体から小さな自治体までございまして、起債の許可要件とおなじように、首長は四年に一度選挙があるわけでございまして、そのときに大変な税負担を求めてみたり、あるいはどんどん起債をしたり、こういうことをやって乱脈の自治体運営になって次にその負担を残していくというような経過も私どもも現実に見てまいりまして、そこにはおのずからやはり制限と制約が加えられなくてはならないのではないか。 こう考えますときに、現状、基本論と、そして地方分権を推進する上で自主的な税財源が必要であるということと、個別の法定外普通税あるいは起債の許可緩和などというのは、おのずから節度を持ってやっていかなくてはならないことでなかろうかなというように存じておるところでございます。基本的に委員のお考えとは私はそう変わらないと思っております。
○倉田分科員 大臣、そのようにお答えいただきました。私も地方自治の問題は、基本的には、まず地方に第一番目に知恵を出してもらう、そして汗もかいてもらって努力もしてもらう、それは権限の問題も財源の問題も、それが一番基本であるし、原則であろうかと思います。今の状況でそのままいきますと、そういう知恵を出す、汗をかく、どっちにしてもこれはもう無理だからということで、すぐいわゆる本省の方へ、中央の方に持ってくるという状況があるのじゃなかろうかな、こう思います。 だからそういう意味で、まず現場、地方が第一に知恵を出して、汗を出して、そしてそれが実行できるような体制を整えてもらう。それが基本にあって、その上で富の偏在であるとか、どうしてもここは難しいところだなというところについては中央の方できめ細かく対応をしていかなければならないし、それはまたどうしても必要なことだろうと思います。 私の出身の熊本県でも、やはり中央のお世話になっていることは多大であろうと思いますし、そういう期待も実際いっぱいあろうかと思うわけです。そういう意味では、それぞれの地域の特殊性あるいは市町村の実情に応じたいわゆる地方交付税、これは普通交付税にしても特別交付税にしても、きめ細やかな対応は十分御配慮していただかなければならないんだろう、こんなふうに私も考えておるわけでございます。 そこで、その特別地方交付税、これはきめ細やかな配分を、先ほどの、地方が独自に知恵を出し、汗を流し、そして努力をしてもらう、そしてそれが実現できるということを前提にして、ぜひきめ細やかな配慮をお願いをいたしたいと思います。 これに関して一点だけ。例えば交付税というのは特別需要が起こりますと、そこに手厚く配分をされるシステムに基本的にはなっているんだろうと思います。今回、阪神大震災がございました。当然それは全国民の総意または御理解もいただけることだろうと思いますので、被災地の方々に対しては、特別交付税の配分に関してはより十分な手当てがなされなければならないだろうと私は思います。 他方、一方でこういう特別な被災が起こりますと、どうしてもその被災地に手厚い財源措置がなされていかなければならない。一方で、従来特別交付税を予算措置として充てていたところは、やっぱり阪神大震災の方にやらなければいけないだろうとお考えになるでしょうから、一定額の減額は恐らく覚悟をされておられるんだろうと思うのです。私はそのことも当然だと思います。しかし、この財源の話になるとなかなか難しい話になりますけれども、私が先ほどきめ細やかな配慮と申し上げましたのは、その地域地域、地方自治体ごとの特別な事情をきめ細やかに配分をしていただきまして、阪神大震災、そこに持っていかれる交付税の影響度もまたできるだけ少なくなるようにぜひ自治省には御努力をいただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○野中国務大臣 今御指摘のありました点は、非常に今後特別交付税のあり方等、あるいは地方債の配分のあり方等を考えますときに重要な課題でございます。特に阪神・淡路大震災では、被災団体はもちろんでございますが、これに大変な、多くの応援、支援をいただいた地方公共団体もあるわけでございます。これらの支援につきましても、特別交付税で措置をいたしますということを申し上げてまいったところでございます。それだけに、現在のところ平成六年度分だけでも約六百億ぐらい特別交付税で措置しなければならないんではなかろうかと考えておるところでございます。 一方、ことしの特別交付税は総額の伸びが〇・四%でございまして、前年に比べて三十八億の増にすぎないのでございます。それだけに、この枠内で今回の大震災による財政負担を行うことはまことに困難でございますので、今回平成六年度の第二次補正をお願いをいたすわけでございますが、その際特別の配慮で、この臨時の措置として三百億円を特別交付税で増額をお願いすることにいたして措置をいたしております。 もちろんこれでは被災地にとりましても十分ではありませんし、他の地方公共団体に今委員がおっしゃいましたように財政的な運営で支障を与えてはなりませんので、被災地の地方団体の財政負担にはできるだけ地方債を充てまして、その措置をすることによりまして、被災地を初め全国の地方公共団体の財政運営に可能な限り支障が生じないように対処、配慮をしてまいりたいと存じております。
○倉田分科員 今回の阪神大震災、自治省、現場の職員の方々、そして警察、消防の方々、本当に現場におられた方は大変な御努力を、また現在も本当に不眠不休で、お体大丈夫かな、こう心配をいたしますけれども、頑張っていただいております。 そこできょうは、警視庁の方にもお願いをしておきましたけれども、五千四百名を超える死亡者、この検視結果、大体において、圧迫死とか窒息死と思われるものが約八八%、焼死あるいはその疑いの残るものが一〇%、その他車両転落によるものなどが約二%、こういう大まかの発表がなされておるところでございます。 私は、きょうは、この死亡原因、そして、例えば死亡時期 死亡時期の問題は財産の相続がどうなるかということにも非常にかかわってくる問題でもありましょうし、また、この死亡原因は、これからの震災対策等々、建物の構造をどうするかということにも非常にかかわってくる問題であろうと思います。そこで、検視の結果をある程度正確にしていかなければならないのではなかろうか。 新聞によりますと、厚生省の方でその原因究明は着手していこうという報道をちょっと拝見をさせていただきましたけれども、これは検視結果、具体的な内容、中身については、いつごろどのような形で公表ができるのかどうか、この点についてまずお伺いをさせていただきたいと思います。
○垣見政府委員 お答えいたします。 ただいま委員御指摘のように、阪神・淡路大震災による死亡者につきましては、警察におきまして死体検案等をしたわけでございますが、その基礎データにつきましては、現在まだ整理作業を進めているところでございまして、現在までで申し上げられることは、先ほど委員が御質問で御指摘もありましたように、大まかに申し上げて、圧迫死、窒息死と思われるものが約八八%、焼死あるいはその疑いのあるものが約一〇%、その他車両転落によるものなどが約二%でございます。 今後の見通してございますが、これらのデータはもちろん、警察に送る検視は、異常死というか、その遺体を災害死であるのか事故死であるのか病死であるのかというようなことを振り分けるのを主としておりますので、必ずしも精密なものにはなりませんけれども、これらの今申し上げた大まかな数字等はさらにもう少し精査をして、正確な数字になるべく早い時期にしてまいりたいというふうに考えております。
○倉田分科員 大臣に、もう時間も参りましたので、最後にお伺いをさせていただきたいと思いますが、今回の震災被害、初期態勢等々いろいろな批判もあります、議論もされております。その議論の中に、これは私どもでも議論をしてきたところでございますけれども、例えば、実際そういう災害が起こったときに一番動けるのは、やはり消防署の方であり、あるいは警察の方であり、地方自治体の職員の方々、そしてその地域住民の方々、現場なんですね。 そこで、自治大臣は、各地方自治体のいわば総括というか、総元締めでいらっしゃる。消防庁も一応傘下におられる。警察の方は、国家公安委員会とこれは別組織、兼ねておられるけれども、基本的には別組織。私はこういうことを考えますと、非常災害対策本部、これが設置をされたときは、自治大臣が先頭に立って指揮をされた方が、より情報も早いし、実際の問題としてその現場の動員態勢も的確に把握をされるのではなかろうか、こんなふうに今回の災害を見て感じたところでございます。 現在は、国土庁に情報が行って、国土庁長官が第一義的には災害対策本部長になる。しかし、ここはいわゆる調整序あるいは情報庁、そういうところであって、現場で何ができるかということになると、私は、自治大臣の方がその指揮権は実効的に発揮できるのではないのか、こんなふうに思えてならないわけですが、今回の阪神大震災の被害の状況、経過を踏まえて、この点については大臣はどういうお考えでしょうか。
○野中国務大臣 そのような御指摘はたびたび賜るわけでございます。そもそも、水資源局をなくしまして国土庁に防災局をつくりまして以来、この組織のあり方等が今日までそのまま検討されることなくやってまいりまして、今回の大震災を迎えて、むしろ手足のある自治大臣がというお話はたびたび御指摘をいただくわけでございますけれども、自治大臣と申しましても、自治体の行財政運営をそれぞれ総括をしますとともに、消防行政につきましてもその事務を行っておるところでございますし、たまたま国家公安委員長を兼務をしておりますけれども、国家公安委員会は直接警察の指揮命令をするところではないわけでございますので、おのずからそこには制約があり、そして、今回、やはり法に定められた国土庁長官がこの非常災害対策本部の本部長となり、さらに総理を本部長といたしましたいわゆる緊急対策本部を全閣僚参加のもとに設けて今やっておるというのが、今回の災害における私はベストな歩みではなかろうかというように存じておるところでございます。
○倉田分科員 大臣に今御答弁いただきましたけれども、その今の現状がこうだからということではなくて、これから、例えばまた関東大震災が起こったときにベストの対応が、私は今回の対応はベストだったとはとても思えないわけですから、まさに現場に即した、そしてできるだけ被害を最小限に抑えるにはどの体制が一番いいのか、それを考えていただきたいということでございます。当然、それは法改正も含めての話であります。 今大臣のお答えば、現状ではこれがベストなんだ、こういうことなんですが、あるべき姿としてベストなのかどうか、この点を大臣にもう一度お伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○野中国務大臣 今回の災害の多くの反省点に立ちまして、危機管理の問題、あるいはその組織の問題、その他それぞれの機能をどのように縦割り組織から統括をして、迅速かつその災害救助のために当たらすべきであるかどうかということにつきましては、私は、内閣を挙げて、そして与野党を超えて国会の議論を深めていただき、いつ起こるかわからない災害に対して抜本的な見直しをそれぞれ、災害基本法はもちろんのこと、地域防災計画を含め、あるいは現在のそれぞれ各省庁の組織のあり方を含めて見直し、考えられ、そして定められていくべきであると考えておる次第であります。
○倉田分科員 以上で終わります。
○三野主査 これにて倉田栄喜君の質疑は終了いたしました。 次に、吉井英勝君。
○吉井分科員 せんだっての阪神大震災というのは、これまで大丈夫と思っていた新幹線、高速道路などが次々と破壊されて、本当に安全神話が吹き飛んでしまった、そういう事態であったと思うわけです。 これを機会に、そこから何を学ぶかということになりますと、一つは、災害に強い町づくりをどう進めるかという問題、それから、実際に災害が起こったときに即応していける消防消火力をどのように強化していくかという問題、また、地震全体についての観測、予知の体制を強化するということ、これは私たちが今一番酌み取らなければいけないことだと思うのです。きょうは自治省・消防庁の範囲で、これに関連した立場から伺っていきたいというふうに思うわけです。 全国で、過密の町のコンビナート、過疎の町の原発というのは、事故に至ったときには非常に大変な問題を引き起こすという危険な施設であるわけです。そこから国民の生命や財産を守り抜くということが、国民の安全保障という立場に立ったときに政治の最大の課題であるというふうに思うわけです。 そこで、きょうは最初に全国の石油化学コンビナートに関係する問題について伺っておきたいと思うのです。 まず、具体的な場所から全体的な話に移っていきたいと思うのですが、実はあの震源地から大体三十五キロ離れた堺泉北コンビナートで、やはりあの大地震による影響がありました。最初にちょっと確認しておきたいのは、一月十七日の地震で、ゼネラル石油では百五十ガルで地震計の針が振り切れてしまった。興亜石油では二百五十ガルで振り切れてしまった。また宇部興産でも百五十ガルで振り切れてしまった。振り切れていないデータを見てみますと、例えば三井東圧系企業群で二百三十五ガル、それから大阪ガスの泉北工場で二百四十ガル、堺LPGで二百九十四ガルという測定値を示したというふうに聞いているのですが、地震のことですから、まずそういう基本的なところで確認をして、質問に入っていきたいと思います。
○滝政府委員 先生が最初に挙げられましたゼネラル石油あるいは興亜石油、宇部興産、これらで針が一定の水準で振り切れたというのは事実のようでございます。私どもも詳細には承知しておりませんけれども、地元の消防組合の方からの報告によりますと、そういうようなことを聞いております。
○吉井分科員 コンビナートという危険物の集積をしたところで地震に対応しなければいけないというときに、まさにそこが直下型地震の震源地のすぐ近くならともかく、かなり離れたところで地震計の針が振り切れてしまっておった。何ともお寒い限りがまず実態の一つであるということを共通の認識にしておきたいと思うのです。 それで、触れましたように二百九十四ガルとか、現実にはそういうデータを示しているところもあったわけです。ここのコンビナートには、危険物タンクが千七十基、そのうち一千キロリットル以上が三百六十基、一万キロリットル以上が百五十八基という巨大なタンク群があるところです。ですから、これは京阪神の中で最大規模の危険物施設の集積したところと見ることができます。 私、この間二月四日に、その中のゼネラル石油という企業、日石にも入って調査に行ったのですが、このゼネ石の所長さんらが、自分のところの持っている八十七基のタンクの中で八割は二百四十ガルという古い耐震設計の基準でつくったものであったというふうなお答え、また消防の方からの説明も伺いました。ですから、幾らあのとき震源から三十五キロ離れておったといっても、その堺泉北コンビナートでさえ、実はそういう中でタンクが傾いたりいろいろな損傷等が生まれております。ゼネラル石油というところでは、タンクの基礎が傾いたり壊れてしまっている。日本石油というところへ行きますと、何と三十六センチ沈み込んでしまっている。土台から底板が浮いてしまっているのですね。私の手が、入れたらずぼっと入っていくのですね。一・三度タンクが傾く。そういう状態でした。 実は、この地域というのは南海トラフというのがあって、過去においても何度も大きな地震があったところです。これは自治大臣も京都の方だからよく御存じのところと思います。京都から神戸もそうですけれども、大阪にかけても活断層がたくさん走っているところです。ですから、直下型地震の可能性もある。もちろん特定観測地域に指定されている地域なんですね。そこにあるコンビナートですから、それだけに相当な、国民にとっては安心できるようなものにしていくということが必要だと思うのです。 そういう点では、今回、神戸大学の八百三十三ガル、神戸海洋気象台の八百十八ガルという水平方向の加速度、鉛直方向では神戸大学で四百四十六・五ガル、神戸海洋気象台で三百三十二ガル、こういうデータを見ますと、三十五キロ離れたところでもこういう測定値もあればタンクの壊れたものもあるわけですから、水平地震力、鉛直地震力についてはこの測定値を上回る耐震設計をした、そういうコンビナートというもの、あるいはそういう施設が全国にあるのかどうか、消防庁の方でつかんでいらっしゃるのがあれば、私は最初に伺っておきたいと思います。
○滝政府委員 水平の基準につきましては、旧法時代から基準としては三百ガルというのを示しているところでございます。したがって、現在のコンビナートにおける設計基準はそのような基準に基づいてやっている、こういうことでございまして、それを超えるようなものは、私ども消防庁としては承知をいたしておりません。
○吉井分科員 消防庁として示している基準もそうなんですが、企業独自にそれをかなり上回って耐震性を持たせた設計をやっているところがあれば聞かせていただきたいのです。なければないで結構です。
○滝政府委員 それは、企業が自分の判断でかなり余裕を持って設計をするというのが普通でございますから、その辺のところは当然おありになるだろうというふうには思っておりますけれども、私どもはそういうものを具体的に把握しておりませんので、それ以上のことは申しかねるところでございます。
○吉井分科員 そこで、神戸と同じデータが出るというふうに、しかしそれを上回るかもしれませんが、将来については、私もそれはわからない話です。 ただ、原発の場合ですと、岩の上に立地するものですから、堆積層部分で二倍、三倍に増幅される、これは予算委員会でもそういう答弁もありましたが、それにしても基準を満たしていないというのがたくさんあるわけです。コンビナート施設の場合は、堆積層などの上の部分でのデータで上回ることが求められているわけです。ですから、将来的にも神戸のような八百三十三ガルとか、これは直下型地震に見舞われたときにはあり得るわけなんです。そうすると、これまでの耐震設計基準では合わないということになってくるので、これは消防庁の内部においても専門家も踏まえて十分な検討も加えられて、この際見直しというものが必要になるのじゃないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。
○滝政府委員 今回の神戸あるいは大阪地区につきましては、私どもも専門家を派遣いたしまして、このタンクの状況については現在つぶさに一つ一つ検討をいたしております。したがって私どもとしては、その結果を見て、改善すべきものがあればこれは当然改善すべきだ、こういうふうに考えております。
○吉井分科員 それで、三菱石油水島の重油流出以降、タンクの基礎の部分と防油堤の基準強化を行ってこられたのは私もよく存じ上げております。堺泉北コンビナートなどでもそういう改善は一部加えられてきたわけでありますが、現実に十六基のタンクが傾いだというのは事実であります。それから、日本石油の神戸市の中継基地では、二十基のうちの約半数が二十センチほど沈み込んだというのも事実でありますし、実際それに伴って配管類等が損傷を受けたり、あるいは防油堤にひびが入ったり壊れたりとか、私は現地で見てまいりました。 地震時の液状化とか地盤の破壊などによる不等沈下対策として、これまでの耐震基準とか液状化防止の基準では、現実にはそういうのが出たというのは事実ですから、やはりこの点についても見直しが今求められているんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
○滝政府委員 これは、先生既に御案内のとおり、水島コンビナートの際に不等沈下とか液状化の問題というのが特に重要問題としてクローズアップされたものでございますので、昭和五十二年にその辺のところを中心にして基準を改正をいたしました。したがって、今回の堺の地域につきましてタンクについていろいろ問題が出ているという御指摘でございますけれども、私どもも、やはり古い基準に基づいてやってきた中にはそのような影響を受けるものが出てきているだろうというふうには推測をいたします。 基本的には、先ほど先生の御指摘になりました、いわば水平震度の、何ガルにするかという問題と、それからもう一つは不等沈下あるいは液状化の問題、これはやはり分けて私どもは考えていくべきだろうと思うのでございますけれども、いずれにいたしましても、五十二年以前のいわば旧法時代のものについて、まだ相当残っておりますから、そういうものを中心にしてそれなりの被害が出ている、それにつきまして、ただいま申しましたように、私どもも、設計の基準のあり方あるいは今回の被害の状況、こういうのを専門家が現在調査をしている、こういうようなことでございます。
○吉井分科員 地震と液状化とは無関係な話じゃないですからね。地震動によって揺すられて砂地地盤等が液状化するわけですから、そこのところを間違ってもらっちゃ困るわけです。 それで、神戸市東灘区の三菱商事の二万トンLPGタンク三基のうち一基で、タンクとパイプのバルブ継ぎ手が損傷してLPGガスが漏れて避難するという事態がありましたけれども、高圧ガス・危険物タンクとか石油化学プラント及びそのタンクとプラントの間の継ぎ宇部分については、水平方向とともに鉛直地震力を想定した基準というものはあるのでしょうか。もちろんフレキシビリティーを持たせて震動を逃がすとか、いろいろな方法をとることはわかった上なんですが、そのものについて耐震基準というものを定めでありますか。
○滝政府委員 今回の神戸のLPGタンクについて、継ぎ手のいわば弁のところから亀裂を生じてガス漏れが出てきたわけでございますけれども、それ以外の私どもの所管しております危険物のタンク群につきまして、そういうような状況を私どもとしては把握をいたしていないわけでございます。 基本的には、私どもは、ガスとは違いまして流動性の液体につきましては、先生今御指摘になりましたように、フレキシブルなメタルのホースを使う、こういう原則を立てておりますものですから、そこのところはやや普通のLPGなんかのガスとは状況が違うんじゃないだろうかな、こういうふうに考えております。
○吉井分科員 それで、私、昔バルブやらいろいろやっていましたからわかるのですが、ガスケットその他が地震で異なる力を受けた場合に弁座の当たる位置が変わってしまって逆にバルブが締まらなくなるとか、そういうことがありまして、こういう場合、今まで大体水平方向の地震力だけ考えてきたのですが、鉛直方向の地震力も含めて、システム全体、単体は単体としてやはりきちっと基準を見直していくとか、新しい発想といいますか、そこを持たないと、新幹線が壊れ、何が壊れしておっても、いや、コンビナートは大丈夫ですという発想では、私は、実際起こったときには消防庁としては責任がとれないことになると思うのです。 この点もう一度、きちっとそれは研究もすれば必要な見直しもやはりやるべきじゃないかと思うのですが、どうですか。
○滝政府委員 今のバルブの問題といいますか、タンクとタンクの継ぎ手のお話でございますけれども、これについては、現在、今回も被害は私ども承知していないのでございますけれども、先生おっしゃるように、やはり直下型というようなことを前提にして、その辺のところを検討する余地があるかどうか、こういうことも当然私どもとしては十分に考えなければいけない問題だろうとは思っております。
○吉井分科員 さらに伺っておきたいのは、石油化学工場の場合には、プラントの地震時のシャットダウンの基準というのは、通産省は大体百ガルから百五十ガルというふうに指導しているようですが、プラントと危険物タンクとの間で、危険物タンクからプラントヘ原油を送ったり製品のやりとりをするわけですね。それを停止する基準地震動というものは、これは通産省側で決める話か、危険物タンクならば消防庁側がということはあるにしても、これは幾らというふうに定めているわけですか。
○滝政府委員 これは、私どもとしては、シャットダウン、要するに装置の稼働をとめてしまう、こういうことについては特に基準は設けておりません。私どもが普通聞いておりますのは、例えば、物によって企業がそれぞれの基準を定めている、こういうのが通例でございます。例えば、非常に危険な水素ガス系は戸とか百五十ガルでもってシャットダウンをするとか、もう少し可燃性の薄いものはちょっと高いところでシャットダウンをするとか、その企業がいろいろ基準はお決めになっているようでございます。 これにつきましても、通産とか私とかということなしに、今回の調査をもとに、私どもとしてその問題については今後どうするか、それもあわせてやはり検討をしていく課題かな、こういう感じを私どもとしては持っております。
○吉井分科員 事前に消防庁の方にも確認しておきましたが、実は、堺泉北コンビナートで、百五十ガルを超えたところでシャットダウンをさせた企業、これが十五事業体あるわけですね。しかし、百五十以上超えても実はシャットダウンしなかった企業もまた七つ、七事業所でとめていないのですね。その中には、私自身行きまして、ゼネラル石油の所長が、これはもう本当に深刻な反省をしたいというふうなお話もありましたけれども、実際には通産省なりが百から百五十ガルでシャットダウンを決める。企業が独自に設けたとしても、とめていない。そうすると、危険物タンクの方は消防庁の責任になるのですが、そこはとまっていないということになるのですね。 それがそういう状態で運転継続がされていたということになりますと、この間のはたまたま三十五キロ離れたところだったからよかったのですが、直下型地震で、針が振り切れてしまっていた、ゼネラル石油は振り切れておったのです。百五十ガルで針が振り切れて、幾らの地震になっているかわからない。わからないがとにかく運転を継続した。これは私は、何と申しますか、簡単な設備のプラントならばそんなに目をむいて言うわけじゃないのですけれども、危険物施設を扱うところ、高圧ガス施設を扱うそういうプラント、危険物タンクのあるところで、国の決めた基準もオーバーしても、針が振り切れたからわからなかったということで運転継続というところがありますと、どういう事態になってくるかということを考えたときに、大変な事態だと思うのです。 私は、七つの事業所について、やはり一つ一つきちっとまず確認をされる必要があると思いますが、しかしその上で、やはり二度とこういうことが起こらないように厳重な注意といいますか指導を、これはやはり国としてやるべきじゃないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。
○滝政府委員 基本的に、私は、先ほど申しましたように、このプラントの中でいろいろなものをやっておりますから、その中で例えば水素ガス系は百ガルでシャットダウンする、その他のところはやや高いところでシャットダウンする、こういうようなことを企業としてはそれなりにお決めになっているのだろうと思うのでございますけれども、やはりこれは御指摘のように非常に大きな問題でございますから、今回もう少し私どもも調べまして、その中でこういった問題についての扱いを決めていきたいというふうには考えております。
○吉井分科員 この間の災害でも、神戸製鋼のプラントなんか損傷が非常に激しくて、今なお生産再開のめどがつかないのですね。ですから、これは余談になりますが、日産自動車の車体はあそこの鉄を使っていたのですが、別なところへどう段取りするかとか、そういうふうなところへ今いっているわけです。各所で、あの地震によってプラントも相当な損傷を受けているわけです。これは、堺泉北コンビナートであれ、あるいは水島のコンビナートであれ、直下型地震となったときには、神戸製鋼などのプラント損傷と同じように、やはりそういう事態というものを現実の問題として踏まえて対応を考えていかなければいけないと思うのです。もちろん、さっきおっしゃったように、物によっては百ガルでとめたりとか、それは私もよくわかるのです。 というのは、あのプラントというのは、大変な高圧部分もあれば、プラントの一部には真空状態にするところもあれば、高温もあれば低温もあるという状態ですから、それがあの装置の特徴ですし、触媒を利用するところ、水素添加をするところとか、それがあるわけですからね。そういう高圧にしたり、低温、真空状態にしたり、水素ガスを添加したりというさまざまなラインがあって、蒸気ラインその他もあって、温度コントロールから流量コントロールからやるわけですね。ですから、ああいう施設の場合には一遍にシャットダウンというのはなかなか実は難しいのです。徐々にシャットダウンしながら、安定した状態で停止に持っていかないと、逆に大きな事故を引き起こすということもあるわけです。 そういったことを考えたときに、そのパイプラインにしても、あるいはコンピューターの指令系統にしても、これは今度の阪神大震災の中でもずたずたに切断されたわけですね、電話回線にしても電力にしても。そういうものが切断されたときに、どうして装置の停止と同時に災害を小さく抑え込んでいくかということは大変難しい問題ではあるのですが、阪神大震災のことを考えると、私は、これはやはり検討しておかなきゃいけないところへ来ているなというのがコンビナートの率直な実態だと思うのです。 単体ごとの危険物、高圧ガスも含めた耐震設計、その他基準とともに、そういう石油コンビナートのシステム全体ですね、それは企業の中のコンビナートのシステムもあれば、実は三井東圧系のように、この企業で石油精製をやり、こっちはその一部を使ってエチレンプラントに走らせるとか、そういうコンビナートを組んでいるわけですから、あのコンビナートのシステム全体としての耐震設計基準とか、あるいはシャットダウンについての現行の基準の見直しとか、あるいは新たな基準の設定、ないしは今私が提起しましたような、大変難しい問題なのですけれども、それをどうクリアしていくか、そこの解明が今本当に求められていると思うのですが、この点どうでしょうか。
○滝政府委員 私どもも、そういうようなことはあるいは必要になってくるだろうというふうに考えておりまして、いずれにいたしましても、この問題はやはりおっしゃるように個々の、個別の場所、個別のシステムというのではなくて全体としてどうするか、こういうような観点からの取り組みは当然必要だろう。そういう意味では、あるいはガイドラインみたいなものを作成いたしまして、それでもって意見を聞きながら作成する必要があるわけでございますけれども、そういうようなことにまでまとめ上げられればそれにこしたことはないな、こういう感じでございまして、鋭意そういう意味での基礎的な調査をまずやる、こういうことでございます。
○吉井分科員 私は、この問題で大臣にも、少し技術的な話をやっておりましたのであれですが、なぜこういうことも含めて聞いていただいたかと申しますと、やはり今度の地震からいろいろな分野で教訓を引き出して、そして必要な基準の見直しもすれば、あるいはマニュアルの見直しもするとかやっていかなければいけないというのが今日の時点だと思うのです。 そういうものを踏まえた上で、全国のコンビナートの新しい基準なりマニュアルなどもつくりながら、全国のやはりコンビナートの総点検というものが今求められているのじゃないか。たまたまこの間は、堺泉北はタンクが傾いたくらいで済んだわけですけれども、しかしこれは本当に改めて、水島の事故の後も一遍総点検をやってもらっておりますが、これはやはり必要だと思うのですが、この点、大臣、どうでしょうか。
○野中国務大臣 先ほど来吉井委員から専門的なお立場で、それぞれ私ども具体的に御指摘をいただいたわけでございますが、さまざまな基準を定めて今日までコンビナートの事業所が対応をしてきたと思うわけでございます。 先ほど来のお話を承りながら、今回のあの地震で、非常に近い距離にあったけれども一定の対策が講じられておったから大きな災害に至らなかったということは言えましても、今さまざまな御指摘をいただきながら、このコンビナート全体のあり方について、地震時の対応策というものは十分調査をし、さらに住民の安全を守るという観点から、今回の地震の経験を踏まえまして必要に応じて防災計画の見直し等を十分行い、かつそれに対する指導を強化し、必要があればその計画の見直しによって緩衝緑地の建設等を含め、コンビナートそのものの安全対策に万全を期してまいるようにいたしたいと存じます。
○吉井分科員 同時に、全国のコンビナートの総点検もやっておいてもらえますね。
○野中国務大臣 そのように存じます。
○吉井分科員 それで、今緩衝緑地のことまで触れていただきましたが、実はこれまで大阪府下の大震火災時の市街地の延焼に関する調査研究報告とか、あるいはコンビナートを直接持っている堺市の大震火災対策策定のための調査報告書などで、市街地における大地震のときの同時多発の火災の延焼予測などがなされてきたわけです。大阪府の方の研究でも、これは七九年一月になりますが、木造家屋の全壊一万九千戸、半壊四万六千戸とか、焼失四十万四千棟とか、これはもちろん震度五ないし六、マグニチュード八ないし八・四という想定のもとですし、風速によっても皆変わるわけですけれども、そういう想定などもして取り組まれているのです。ただ、市街地の研究は市街地、コンビナート問題はコンビナートとやや切り離しての研究がありましたので、今大臣からもお話がありましたように、コンビナートと市街地とはまず防災遮断緑地帯等で切り離しておいて、同時に市街地の対策は対策として考えていくということで、本当に真剣に進めてもらいたいと思うのです。 この際、市街地の方についても伺っておきたいのですが、うんと過密になってしまいますと、もう実際にはなかなか難しい問題がありますが、焼けどまり線を構成するような、避難広場になるような都市公園の計画的建設、これは大事なことなのですが、これは物すごく金と時間がかかるのですね。これはなかなか大変なことなのですが、私権制限の問題とか、私権にかかわる問題もあります。 そこで、全国的な問題としては、差し当たり都市の市街化区域内で行われている農業などがまだ残っているところについては、これまではどっちかというとディベロッパー的といいますか、宅地供給者側の発想でどんどん農地を宅地に変える方に走っていたわけですが、農地そのものが防災空間として大事な役割を果たす、焼けどまり線の効果もあれば、避難広場、避難緑地、避難道路という役割も果たしますし、農業をやっていますと、瀬戸内地方は割とため池がありまして、もちろんこれも地震で池が破壊されたところもありますが、耐震防火貯水槽とのネットワークを組むことによって消防消火力を強めるということにもなるわけです。 そこで最後に、農地には農地並みの税制度などを、これは今までやってきたことと逆さまの道にはなりますが、やはり農業が農業として続けられることによって都市部における防災空間を守れるような、そういうことも今改めて再検討の時期というか、見直しの時期に来ているのではないかと思います。 大臣の意見を伺って、時間が参りましたので終わりたいと思います。
○野中国務大臣 今お話のございました、コンビナート区域と市街地区域の間には緩衝緑地を設けることが望ましいわけでございます。コンビナート等の災害防止法では、必要があれば地方公共団体の長が計画をつくり、地方公共団体と国と事業所がそれぞれの三分の一ずつ設置費用を負担するということになっておるわけでございますが、今日の今御指摘をいただいたようなさまざまな観点を考えますときに、私どもも今回の地震災害を大きな教訓といたしまして、特別の防災対策を講じてまいらなくてはならないと存じております。
○吉井分科員 終わります。
○三野主査 これにて吉井英勝君の質疑は終了いたしました。 次に、川島實君。
○川島分科員 新進党の川島實です。私は、既に通告をいたしております幾つかの点についてお尋ねをいたしたいと思います。 最初に、愛知県の二十一世紀万国博覧会の開催についてお尋ねをいたしたいと思います。 愛知県においては、二〇〇五年に二十一世紀最初の万国博覧会を我が国に誘致し、中部における世界的な産業技術の中枢圏域として二十一世紀の人類社会の進むべき方向性を示すため、昭和六十三年十月より、愛知県、名古屋市、地元の経済界等の総力を挙げて誘致活動を進めてまいったところでございます。 さきのオリンピック誘致の苦い経験もございますし、今回は平成八年のBIE事務局に向けての開催希望通告に向け、会場の候補地を初めテーマ等、万博基本構想の制定に、また関連基盤整備に力を注いでおるところでございます。 日ごろ地方自治の発展に御協力をいただいております自治省におかれましても、こうした大きなイベントに対してどのようにひとつ御支援をいただいていけるのか、この辺のことについてまず大臣の御所見をお伺いしておきたいと思います。
○野中国務大臣 今川島委員から御指摘ございましたように、愛知県におかれましては、「技術・文化・交流 真の新しい地球創造 」というのをテーマにされまして、二十一世紀万国博覧会の誘致をそれぞれ関係当局にも働きかけておられるということを聞いておりますし、昨年の六月十四日にはその会場候補地を示されまして、基本構想が取りまとめられたと承っておるところでございます。今お話がございましたように、正式には平成八年に公式立候補をされると聞いておるのでございます。 国におきましては、国際博覧会の担当省であります通商産業省におきまして、愛知県における現地調査を初め、万博開催に係る基本的な事項について調査を行うために、国際博覧会予備調査費といたしまして二千十七万二千円を平成七年度予算にお願いをしておると聞いております。 自治省といたしましても、通産省を初めとする各省庁と連携を密にしながら、具体的な調査検討を協力をしてまいり、愛知県のせっかくの努力に私どももなし得る限りの協力をしてまいりたいと存じております。 〔主査退席、今村主査代理着席〕
○川島分科員 ありがとうございます。 さきのオリンピックの件もございまして、万難を排して何としても誘致をしたいということで、県民こぞって全力を挙げておりますので、そういう点で、前回の、国とのいろいろなパイプが思うように情報収集がうまくいかなかった、世界との関係でどうしても日本は弱い、こう言われておりまして、通産省、外務省その他関係省庁とも今回は非常に連絡を密にしておるようでございますが、わけても、ひとつ地方自治の御本尊でございます自治省において、全力の御協力をいただきたいと思います。 決意をもう一度、ありましたら、ひとつ一言お願いしたいと思います。
○野中国務大臣 私も、ソウル・オリンピックと愛知県とのときにはいささか関心を持っておりましただけに、あのとき受けた愛知県の深刻さは、私もよく承知をしておるわけでございます。 今回愛知県が、そういう意味においても決意を新たにして、情熱を傾けてこの万国博覧会に取り組んでいらっしやる熱意を知っておる一人として、私ども自治省がなし得る努力は限られておりますけれども、所管官庁であります通産省を中心にいたしまして、それぞれ愛知県が行われる事業のまた支援ができる体制を整えてまいりたいと存じております。
○川島分科員 次に、地方自治体における工事発注時の入札制度の改革について、現在どのように進行されているのか、お尋ねをしていきたいと思っております。 既に建設省は第一次分として、発注金額が一件当たり七億三千万以上を一般競争入札の対象にする。都道府県は、発注金額一件当たり二十四億三千万、これを一般競争入札の対象として実施しておる、こういうふうに聞いておるわけでございます。現在も建設省は入札制度の改革をいろいろ検討している、ボンド方式だとか経営事項審査申請書を法律の義務化にするとか、主任技術者の登録の強化とか、官工事五千万以上の工事金額については情報センターへ登録をしていくとか、いろいろな方策が行われておるようでございます。 自治省においてもいろいろ大分進んでいるようにお聞きをしているわけでございますけれども、現在の進行状況とか今後の方策と申しますか、いろいろ国民の批判もございまして、私ども二年前に、ある地方議員の百名ぐらいの皆さんの話を聞きますと、みんなお互い思っている人全員でございますので、これらの談合問題というのは、やはり世界の中の日本として正していかなければいかぬ、こう考えておるわけでございますので、進行状況についてお伺いしておきたいと思います。
○吉田(弘)政府委員 入札・契約制度の改善につきましては、かねて私どもと建設省で協議会もつくりまして鋭意検討を続けてまいりまして、一昨年の十二月には一定の改善策をつくりまして、各地方公共団体にお示ししたところでございます。 多様な入札・契約制度を活用するということでございますとか、あるいは入札制度について透明性、公平性の確保を図るというような見地からいろいろ指導もしているところでございます。 そういう中で、特に一般競争入札の導入ということが大きな柱にもなったわけでございますが、いわゆる制限つき一般競争入札ということで、都道府県、指定都市に対しては、二十四億三千万円以上の公共工事については一般競争入札を導入するように要請をしているところでございまして、これは実は御承知のように、昨年一月に公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画というものをつくっておりますが、その中でそういう金額になっているわけでございますが、二十四億三千万円以上の工事について一般競争入札を導入するようにということを要請いたしまして、地方公共団体の方でもこれを踏まえまして、一般競争入札を導入する基準額を定めたりしているわけでございます。 そういう中で、この基準額は二十四億三千万円としておりますが、二十四億三千万円未満の金額で設定している団体も実は二十四の府県、そして四つの指定都市がございます。こういうような状況でそれぞれ決めているわけでございます。 都道府県や指定都市がその基準額以下の公共工事について、あるいは一般の市町村の公共工事について一般競争入札を採用するということは妨げるものでないことは当然でございまして、自治省として各地方公共団体の自主的な判断を尊重してまいりたいと考えている次第でございます。
○川島分科員 そこで、ずっと見ておりましても、ほとんどの人たちは、一千万円ぐらいの上からはやはり一般競争入札を取り入れるべきだという声が非常に多いわけですよ。地方自治体がそれを採用していただくのには、一体我々はどういう役割を果たすべきかという自分自身の問いにもなっているわけですね。 今回建設省は、ボンド方式で工事を請け負った人が投げ出した場合は、従来は業者に保証させておったものを保証会社にきちっとやるとか、経営事項審査申請書をきちっと法律でもって義務づけて、申請しなければ官の工事はやれないとか、経営事項審査申請書に全部点数がつきまして、ランクによってすべての金額に指名の場合の基準になるような評価の点数が全部つけられるとか、それから、一遍五千万円以上の仕事をとったときには各都道府県に情報センターをつくってそこへ全部登録をして、ついでに全部の官工事をやったものの分も一緒に入れてもらうとか、そういういろいろな施策を今講じつつあるわけですね。 そこで、これらの方式を地方自治体にお披露目をしていただいて徹底させていただくには、建設省がきちっと指導して直していかなきゃいけないのか、自治省がみずからこういう動きを受けとめながらきちっとやる、そういうことができ得るのかどうか、この点についていかがでございましょう。
○吉田(弘)政府委員 入札・契約手続の問題につきましては、これは地方団体だけといってもなかなか難しい問題でございます。先般の改善策につきましても、建設省と自治省で協議会をつくりまして一定の考え方をまとめたわけでございます。 今御指摘のありましたボンドの問題にいたしましても、あるいは経営事項審査の問題についてもなお建設省の方でも検討されていると思いますので、そこら辺とよく協議もしながら進めていくべき事柄だろうというふうに思っております。
○川島分科員 もう一つは、地方自治体、小さいところもございますので、税を払わない業者にやはり仕事を受けてもらいたくないとか、例えば標準価格があれば、余り安くとられたのじゃ中小企業として経営が成り立たない、だから最低限が二割から一割五分なりで抑えてもらいたい、そういうような要望も出ておるわけですけれども、これからのアメリカとの規制緩和の問題を含めて、中小企業の育成のために標準価格と下限の問題、この辺のことは自治省としてどうお考えでございますか。
○吉田(弘)政府委員 最低制限価格の設定の話かと存じますが、これは自治法あるいは施行令上そういう規定があるわけでございまして、一定の工事を発注した場合、それが確実に実行されるという担保も必要でございますし、余りに低廉な価格でやったときに工事が完成できるかどうかというような心配からこういう規定も設けられておりますので、各地方公共団体、これらの規定を踏まえて、適切にその規定を活用して制限価格等を設けて実施をしているというふうに理解をしております。
○川島分科員 今までのいろいろな調査の段階では、各自治体によってはほとんど仕事が困難なような金額ででも受けられるような状況になっていますよね。最低の価格が例えば二割よりさらに超えている部分もたくさんある、こういうふうに受けとめておるわけですけれども、それはいかがでございますか。
○吉田(弘)政府委員 最低価格をどの程度に設けているかということについて実態を全部承知しているわけではございませんけれども、地方公共団体としては、この規定が設けてある趣旨を踏まえて適正な価格で最低制限価格を設定して入札に臨んでいるというふうに理解をしております。
○川島分科員 国際的に我が国は非常に経済的にも発展をし、世界の優秀な経済国となっているわけですけれども、こうしたいろいろな細かい問題については政治のおくれが目立つところが非常に多いわけですね。特に自治体では先に進んで非常にしっかり頑張ってくれているところもあるわけでございますので、この機会に十分情報を収集しながら、一番ベターな方法は地方自治体としてどうあるべきか、こういう観点からひとつ御検討をぜひ行っていただくように強く要望しておきたいと思います。 次に、地方分権の推進についてお尋ねをいたします。 政府は、行政改革推進本部において昨年から地方分権の推進方策について地方分権大綱方針を作成し、今国会に地方分権の推進に関する法律案が提出される、こういうふうに私ども承っておるところでございます。また、地方の自治関係者である地方六団体も地方分権推進要綱を作成し国に働きかけておりますし、さらに全国の自治体、労働組合、自治労ですか、労働者の立場から地方分権の課題を提起をしております。 そこで、これら各種提言の幾つかの問題について国のかかわり合いをどう改革をしていくのか、以下お尋ねをしていきたいと思います。 最初に、地方分権は何を目的としておるのかという課題、それから今なぜ地方分権が必要なのか、この二つの異なる視点が実は問われているわけでございますが、それは国の役割の見直しであり、国際化時代にふさわしい積極的な行政の再編成であると思います。縦割り行政を直し、地方自治体への大胆な権限配分を行い、国と地方がそれぞれ果たすべき役割を明確にして国を身軽にすることだと私は思っております。 このことについて自治大臣はどのような御所見をお持ちなのか、まずお伺いしておきたいと思います。
○野中国務大臣 今、地方分権の推進のあり方について委員から御指摘がございました。私もそのとおりだと思っております。 それに加えるに、国土の均衡ある発展や、あるいは国民が真に経済大国と言われながら実際に豊かさを実感できるような、そういうそれぞれの魅力ある地域社会を目指していかなくてはなりませんし、そのためには、今おっしゃいましたように地方分権の推進がもう欠くことのできないことであると考えておる次第であります。
○川島分科員 次に、地域の町づくりについて地方分権とのかかわり合いをお尋ねをいたします。 地方自治体の側からは個性ある地域づくりの推進が叫ばれておりますし、高齢化時代を迎えて、現行制度のもとで画一的な法規制が自主的な地域づくりに困難を伴うので、地方分権を実施して地域の特性に応じた個性ある地域づくりが可能となるような住民自治の拡大が今求められておることでございますが、このことをどう受けとめておるのか。また、住民の意思をより的確に反映させるためにシステムづくりの整備が急がれているわけでございますけれども、このことについて自治省としてどのような対応をなされているのか、お伺いしておきたいと思います。
○野中国務大臣 基本的なことについて私から申し上げたいと存じますが、地域の実情に応じました自主的、主体的な地域づくりを推進をするために、自治省におきましては、地方がみずから知恵を出し、国がこれを支援していくという、そういう建前に立ちましてあのふるさと創生の事業を行ったわけでございます。 いわゆる一億円事業というふるさと創生事業は、一方において批判もいただきましたけれども、みずから考え、みずからつくるという地方の大きな起爆剤になったことは間違いのないことでございまして、こういうことを基本といたしまして、そういう中から住民が懇談会を持ち、みんなで考えようという、そういう地域の発想の意欲が出てまいりましたし、私ども聞き及びます範囲におきましては、住民の方々から約五十万件に余るアイデアが提案をされてまいり、一つには地域住民の積極的な参加が得られましたこと、あるいは市町村を、行政を身近なものとして実感するようになってきたということ、あるいは改めてふるさとを見直し、自分たちのふるさとを個性豊かな、自主的、主体的な地域づくりを促す大きないわゆる原動力となったと私は考えるわけでございます。 このような大きな成果を考えますと、もちろん成果だけでなく、金塊を買うとか、いろいろありますけれども、しかしそれはそれとして、それなりの地域起爆剤になったわけでございまして、このような成果を一層着実なものとしていきますために、自治省といたしましては、ふるさとづくり事業を初めとする、いわゆるふるさと創生関連施策を積極的に推進をしておるところでございまして、今後こうした取り組みは地方分権の重要な要素としてこれからも大きな柱の一つになってくると考え、住民みずからが参加する行政というものの、地域の特性を生かして、ぜひ地域づくりというものが金太郎あめのように同じような形にならないように、地域のそれぞれの特性を生かしながら、地域が活力を持っていくように私どもも積極的に支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○川島分科員 次に、市町村合併についてお尋ねをいたします。 平成六年四月一日現在の市町村数は三千二百三十五、こういうふうに承っております。歴史をさかのぼりますと、明治二十年と、昭和二十八年から三十一年の二回にわたりましての大規模な合併により、当時九千八百余の市町村が三千九百余に減少いたしております。 現在、日常生活と市町村区画の問題が、今回の政治改革、区割り等の理由により市町村を三百に再編すべきだという、そういう声も聞こえてくるわけでございますが、自治大臣はこの三百の区画についてのそうした提案についてどのように受けとめておるのかをお伺いしておきたいと思います。
○野中国務大臣 委員が御指摘をされましたように、ことしは三月で市町村合併促進法の期限切れを迎えるときでございます。また、先般、地方制度調査会からも市町村の合併につきまして答申をいただいたところでございます。 二十八年の市町村合併には私もいささかかかわった経験を持つ者でございますけれども、あれから四十年の歳月を経まして、道路、交通、通信、すべての点について飛躍的な発展、変化を遂げてきた今日でございますので、現在の市町村の規模が私は適切だとは考えない一人でございます。 けれども一方、地方制度調査会の答申にもありますように、あくまで地方の主導で、地域の実情に基づいて関係市町村の住民の意向が尊重されるべきであり、かつ自主的に行われるべきであるというこの地方制度調査会の答申は、また現在において重要な示唆を私どもに与えておると思うわけでございますので、二十八年のときを振り返ってみますと、国と申しますか、県が主導的に人口八千を規模といたしまして市町村合併をやや強力に推進したという経過があるわけでございますけれども、そういう環境にはないのではなかろうか。けれども、できるだけ市町村が大胆な合併をして地方分権の受け皿になっていただけるように、私どももこれから指導をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○川島分科員 時間の関係もございまして、あと四点、まとめてちょっと簡単に聞きます。国と地方との関係でございます。 一つは、地方六団体が権限配分で十六項目、国へ要請が来ておりますが、これをどう受けとめているか。 二つ目は、権限配分を考える際に、都道府県を中心にするのか、基礎的な自治体である市町村を重視すべきかどうか。この意見がまた出ておりますので、これはどちらか。 それから三つ目は、国の行政の見直しの一つとして出先機関の整理統合、地方事務官制度の廃止、これは非常に難しいことだろうと思いますけれども、行政改革を含めてここら辺もまた問題になってくるだろうと思います。 それから四つ目は、権限配分とそれに見合う、口を開けば税財源問題ですね、自治体の財政の自主権、その確立が問われているわけですが、この四点について簡単にお答えいただきたいと思います。
○吉田(弘)政府委員 四点ほど御質問ございましたが、まず最初の、いわゆる地方六団体の意見書で国の事務について十六項目に限定しているが、これをどう考えるかというお話でございます。 この点につきましては、御指摘のように、昨年の九月二十六日に全国知事会を初め六団体から内閣に対してそういうような提言がなされたわけでございます。国の役割を検討するに当たりましての一つの意見として参考になると受けとめているところでございます。 ただ、国と地方の役割分担につきましては、一昨年十月の行革審答申とか、あるいは昨年十一月の地方制度調査会の答申においても抜本的な見直しの提言がされているわけでございます。十六項目とは限定をしておりませんが、抜本的な見直しをしろということで、一定の基準も設けて答申がされているわけでございます。 政府におきましては、この答申等の趣旨も踏まえまして、昨年の十二月二十五日には地方分権大綱方針を閣議決定いたしまして、これに沿って、住民に身近な行政は住民に身近な地方公共団体が処理するということを基本として地方分権を進めていくということにしているところでございます。 それから次の、国から地方への権限移譲は都道府県中心なのか、市町村なのかということでございます。 これは、地方分権あるいは地方自治の問題については言うまでもありませんが、地方の自主性、自立性を強化して、住民に身近な行政はできる限り身近な地方公共団体が担っていくということが重要であるということでございます。その場合、市町村は御承知のように基礎的な地方自治体として、また都道府県は地域における総合的、広域的な行政主体として、それぞれ自主的、自立的な行政が展開できるように権限移譲や、国の関与等の廃止、緩和はもちろんのこと、地方税財源の充実強化を進めていく必要があると考えているわけでございます。 実は、昨年十一月の地方制度調査会の答申におきましては、この事務配分の見直しによって国から権限移譲を進めるに当たっては、当面都道府県により重点を置いて進めることが現実的かつ効果的であり、その上で、住民により身近な存在であり地域づくりの主体である市町村への権限を進めることが適当であるということにされているわけでございます。 いずれにいたしましても、市町村、都道府県それぞれの自主性、自立性を強化していくことが肝要であるというふうに考えておりまして、私ども自治省としてはそういう見地から地方分権を一層進め、真の地方自治の実現に努めてまいりたいと考えているところでございます。 それから三番目の、国の出先機関の整理や地方事務官制度の廃止についてのお話でございます。 これは、国から地方への権限移譲あるいは関与の是正、地方税財源を充実して地方団体の自主性、自立性を強化していくということが必要であることは当然でございますが、政府として、さっきも言いました昨年の十二月の大綱方針におきまして、その中で、今御指摘がございました問題について、各省庁の出先機関については、地方分権の推進に伴って、「地方出先機関を始め省庁組織について所要の見直しを進める」ということにしているところでございます。また、地方制度調査会の昨年の十一月の答申におきまして、この国の地方出先機関の整理縮小とあわせまして、地方事務官の廃止が提言をされているところでございます。 地方分権を進めていく上で、個別具体の課題として今後検討が進められていくものと考えているところでございます。私どもとしても努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○佐野(徹)政府委員 権限移譲に伴う地方税財源の問題でございますけれども、先般の税制改革におきましては、地方分権を推進し、地方税源の充実を図るために地方消費税を導入することとしたところでございます。また、昨年の末に閣議決定されました地方分権の推進に関する大綱方針におきましても、「事務配分に応じた地方税財源を安定的に確保していく」、このようにされているところでございます。 地方分権の推進による権限移譲だとか、今後の高齢化の進展に伴う地域福祉の充実等を考えますと、地方税財源の充実強化を図ることは重要な課題であると考えておりまして、今後、こうした観点から、地方税の充実と地方交付税等所要額の確保等、一般財源の充実強化を図ってまいることが必要であると考えておる次第でございます。
○川島分科員 最後に、要望しておきますが、まず、今お答えをいただきました多くの問題について法律制定が急がれるわけでございますので、これを早急にひとつお出しをいただきたいということ。それから、その法律案の中に地方分権推進委員会の設置が実はうたわれておりまして、ここが中心になって推進状況をチェックする、そういう機能がなされるやに聞いておりますので、ぜひひとつ、できるだけ早い今国会の中にお出しをいただくよう要望をいたしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○今村主査代理 これにて川島實君の質疑は終了いたしました。 次に、岩田順介君。
○岩田分科員 大臣におかれましては、日常の業務に加えまして、阪神の大震災で大変心を砕かれておりますことを存じておりますが、どうか一日も早い復興と、大臣の御指導を一層よろしくお願いをするところでございます。 本日は、まず、大臣もお聞き及びと思いますが、例の、空知炭田におきます最後の石炭が、三月三日をもって閉山をするという提案がされております。この問題について一つ。 それから、先ほども川島委員の質問に、大臣、御答弁されておりました、地方分権、これは当然進めていくべき問題である、さらに、それぞれの自治体が独自の特性を生かしていくべきだろうというふうにおっしゃっていました。私のふるさと、旧筑豊産炭地も産炭地からのテークオフを目指して頑張っているわけでありますが、仰せまだまだ財政能力が脆弱であるということ等から、多少の光明が見えてはきたものの、もう一つという現状でありまして、この二つについてお伺いをしたいと思います。 先般、私も北海道の現地に行ってまいりましたが、まず、そのとき、歌志内の市長さんが悲鳴とも聞こえるような訴えをされておりましたことが非常に印象的でありまして、ここにその一部を紹介して、今回の空知石炭の閉山と、歌志内の現状と、今後の振興策についての基本的な見解を求めたいと思います。 まず、紹介いたしますと、 この度の空知炭砿の過酷な閉山提案の内容は、私ども地元市民としても承服しがたいものであり、怒りに耐えないところであります。 退職諸条件は、「史上最低、雇用の場も全く不十分極まりなく」また、地域振興対策もないという提案は、これまで乏しい財政の中から経営支援をし、マチを挙げて炭鉱存続に応援をしてきた市民感情を逆なでするものであります。 その根源は親会社北炭の無責任な経営姿勢と社会的責任の放棄にあるものと憤りに堪えません。しかも、追い討ちをかけるように会社更生法の申請の挙に出たことは、下請けを含め八百五十六人労働者はもとより、七千四百人市民を路頭に迷わす言語道断なやりかたは、天人共に許されないものがあります。 会社更生法の申請により多額のツケを労働者に、自治体に、下請け業者にしわ寄せしようとしているところで、全く卑劣と言わざるを得ません。 また、今日の事態に立ち至った一半の責任は国の石炭政策にもあると思います。北炭の責任追及はもとよりですが、国としても労務債及び地域対策に積極的に力を貸していただきたい。 こういうことをおっしゃっているわけでありますが、私はこれは悲鳴だと思います。七千四百名の市民、恐らく八百数十名の労働者の大半が歌志内市民だろうと思います。家族を含めますと、これは大方の見方ですけれども、三分の一の市民が今度の閉山によって流出をするであろうということも言われています。 時間がありませんから内容は細かく言いませんが、もう御承知のとおりであります。大臣の、自治省の基本的見解をひとつ聞かせてください。
○野中国務大臣 委員が今御指摘になりましたように、北海道の空知炭砿の閉山問題を聞きまして、かつて、私どもが若いころは黒いダイヤと言われた、その産炭地が、我が国のエネルギー政策とは申せ、次々消えていくという、地域の実情は、今市長さんのお話を御紹介されましたように深刻なものがあろうと思うわけでございまして、この歌志内市の今後の市政運営につきましてさまざまな困難が予想をされるわけでございます。 直ちに、人口の流出とかあるいは市の税収の五〇%を占めておったこの税収の落ち込み等は市の運営そのものにかかわる問題でもありまして、私ども、市という呼称のつくところでは日本一小さい、人口七千五百人ほどの市であると聞いておりましただけに、この閉山がもたらす影響はまことに大きいと思うのであります。主務官庁であります通産省を初めとする国の関係機関並びに北海道庁とも今後密接な連携をとりながら、地方公共団体を行財政の面で支援する自治省といたしまして、可能な限りの支援をしてまいりたいと存じております。
○岩田分科員 一番小さい市がこの歌志内市でありまして、次に小さい市が我が地元の山田市、福岡県の山田市というところです。この歌志内市もかつては四万二千おったと思いますね。 山田市が市として最低限保っているのは、北海道と違いまして、北海道の場合は石炭が出て人が集まってきて市ができる、町ができるという状況でありましたが、我がふるさとの産炭地というのは、村が存在しているところに石炭の坑口を得たという違いがあります。しかし、その衰退の過程を知っておるだけに、他人事とは思えない状況であります。 これはちょっとこの分科会では横道にそれるかもしれませんが、通産省に来ていただいております。私どもはこの歌志内の空知石炭が閉山をするということを聞いてびっくりしたのであります。会社更生法を一週間以内にするということもびっくりするわけであります。会社更生法というのはそもそも更生を一点見据えた上でするわけでありますが、今回は全くギブアップでしょう。 それから、過去、私が国会に参りまして五年になりますが、その間に夕張であるとか砂川であるとか赤平であるとか、今度で四山目なんですよ。それぞれ石炭は、国の九次策のもとに支援策を講じてはおりますが、したがって、どこも経営状況はよくない。だけれども、ソフトランディングをするために各石炭社とも今までは、十分とは言わないまでもあらかじめの対策をしてきたのでありますが、今回はそうじゃない。 しかも、私は市長さんの怒り、これはよくわかるのですよ。いわゆる石炭があったればこそ、北炭グループというのは三十社に近い、他の石炭以外のいわゆる商売をやってこれたのでしょう、グループが形成されたんですよ。石炭があったればこそやってきたんですよ。やれたんですよ。それも、いわゆるギブアップして倒産をするよりも会社更生法の方が迷惑をかけないと社長は言っていましたけれども、とんでもない。これは社会的責任は免れないと思いますね。これを、あなた方は事前に知っておったと思うのだけれども、一体どういうふうに考えて、今どういう対策をしているのか。 それからもう一つは、これは二月十八日、先週の土曜日、「三池鉱も閉山へ」という、こんな大きな記事が出ているわけですよ。我々は警鐘を鳴らしておったはずなんですよ。北炭は三井とは関係なくはない。今は商法上の関係はないというふうになっていますけれども、かつて連携してきた石炭でしょう。この次は三池じゃないか、そういうことをさせてはいかぬ。しかも、三池は昨年の十月に一回閉山ということが漏れまして、通産省も大慌てに慌てて、わしらのところにも、いやそれはミスだったとかなんとかという訂正の言いわけが来ましたが、これはやはり連動しておるんじゃないですか。どうなんですか。
○島田説明員 御説明申し上げます。 まず、空知炭横対策でございますけれども、現在、基本的には、我が国の石炭政策というのは、平成四年度を初年度とします新しい石炭政策が進められております。従来の合理化安定対策に加えまして、石炭鉱業の経営の多角化、新分野開拓を支援するとともに、石炭鉱業の構造の調整に即応しました先行的な地域対策を積極的に推進するというのが基本になっております。平成四年度以降も、これまで芦別、赤平の二件の閉山が発生しましたが、これらの事態に対応いたしまして、石炭会社グループによる新分野開拓の支援あるいは地域振興整備公団による工業団地の造成等に対する支援等を重点的に進めてまいりました。 空知炭砿におきましても、特に、歌志内市を中心としまして、北炭グループの新分野開拓事業に対する助成措置、あるいは公団によります文殊団地の造成、高齢者健康センター事業等に対する産炭地域振興臨時交付金の支援等を行ってきたところでありますが、いかんせん地理的な制約、あるいは親会社であります北炭が更生開始申し立てをしなければならないほど厳しい財務状況にあったこと、あるいは昨今の景気の低迷が続いたということで難しい点があったことも事実でございます。 今後とも、通産省としては、北炭グループの新分野開拓事業に対する支援を引き続き行うとともに、仮に閉山に至った場合には、産炭地域振興関係各省庁連絡会議等を活用しまして、空知地域における雇用、地域振興対策を推進していく所存でございます。 なお、一番懸念されております労務債対策でございますが、当省としては従来から、石炭鉱業の円滑な構造調整を図るために、個々の炭鉱の閉山に際しましては、石炭鉱業構造調整臨時措置法に基づきまして閉山交付金を交付し、石炭会社の退職手当等労務債の一部を助成してきたところであります。 ただ、空知炭砿におきましては、現在、閉山提案後会社更生申し立てが行われておりまして、保全管理人と会社及び組合との間で退職条件を初めとする厳しい話し合いが続けられているところでございます。いずれにしましても、まず何よりも閉山問題に関しまして、保全管理人、会社側と組合との間で合意を見出すことが大変に重要な課題であると認識しておりますが、現在、両者の話し合いが非常に難しい状況に達していると聞いておりまして、当省としては、かかる事態を大変に深刻に受けとめているところでございます。 それから、三池問題でございますけれども、御指摘のとおり、三井石炭鉱業の久保社長が十七日に、新しい石炭政策の期限内の閉山について言及したとの報道があったことについては承知しておりますが、詳細については今のところ承っておらず、追って会社から説明があるものと思っております。 なお、一般的に石炭鉱山の閉山は、基本的には石炭会社の経営者が経済的な諸条件、見通しの分析に立って経営判断を行い、かつ労使の交渉を経て決定されるものでありまして、現時点で政府としてコメントすることは適当でないのではないかと考えております。 〔今村主査代理退席、主査着席〕
○岩田分科員 適当ではないかもしれませんね。しかし、現地、地元は、これは大変なんですよ、恐らく事前の相談はあっていると思いますが、一回閉山を提案されますと、その現状から出発するわけで、後はなかなか大変なことになっていくわけでありますから。 それからもう一つは、北海道の問題もそうですが、労使交渉の結論が出るということを待つとおっしゃいましたが、出るとか出ないとか、今度の場合も、現状は先行きはっきりしているでしょう。進められていると思いますが、遺漏なきようにひとつ進めてほしいと思います。 振興課長、見えておりますが、これは時間の関係でちょっと割愛をして先に進めていきますが、いわゆる石炭をどうするかという意味では、均衡点を見出していくということで今まで議論をされてきましたが、北海道を除くとあと三山しか残っていないですね。三池もこういう状況ですが、この後、石炭政策というのは地域政策に大きく密接な関係があるのです。一体通産省はとう考えておるのですか。このまま経営状況に任せて行くところまで行くと、全部これは閉山しますよ。国のエネルギー政策との関係で議論してきたわけでしょう。国策ということが言われているのはそのためでしょう。今後の方針はどうなんですか。
○島田説明員 先ほど申し上げましたように、現在、政府としては、平成三年六月の石炭鉱業審議会答申を踏まえまして新しい石炭政策を推進しておりまして、特に国内炭につきましては、九〇年代を構造調整の最後の段階と位置づけまして、経営の多角化、新分野開拓を図りつつ、国内炭の国民経済的な役割と負担の均衡点を探るということを課題としてやっております。 そういう観点から、通産省といたしましては、今後とも石炭鉱業の円滑な構造調整を図るための適切な政策運営に努めてまいりたいと考えております。
○岩田分科員 これ以上言いませんが、三井三池は、では、今おっしゃったあなた方の考えの中でどういう位置づけになるのですか。
○島田説明員 実は、答申の中で述べられている国内炭の国民経済的な位置づけ及び負担の均衡点という点については、まだ議論の尽きていないところでございまして、今後の経済状況の進展あるいは国際的な資源エネルギー状況の展開等を踏まえて判断されるものと考えております。
○岩田分科員 いずれにしましても、今回の三井三池の閉山の提案は、こういう形で内輪の会議で、新年会か何か行われたのでしょうが、やられていますけれども、これは閉山をいつにするか、早めるよというふうにおっしゃっている内容に違いないですね。もう一度これは、機会を別にしてお伺いをしますので、三井との打ち合わせもしっかりやっておいていただきたいと思います。 次に、空知炭砿についてはもう一回大臣に、次官でも結構ですけれども、これは現地では七千人が四千人、三千人台になるだろうという話ですね。あそこはまた陸の孤島ですよ。気の早い人は町になるのか合併するのかという話がありますが、これはまた不遜な話ですね。したがって、閉山が労使間でまとまる、それからどうするか。北海道庁の問題になります、大臣とのお話になります。既にいろいろ御要請があると思いますが、先ほどできるだけの支援をやるとおっしゃっていましたが、もう一度お答えをいただきたい。 市長のいわゆるあいさつにもありましたように、自主財源、四億しかないんですよ。そのうち二億円、石炭残ってくれということで半分の二億円を貸して、それがほとんど返ってこずに二月の閉山提案でしょう。これがストップになっているのですよ。やがて交付税の配分期になりますが、これも念頭に置いて、ひとつ温かい御配慮をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでしょう。
○野中国務大臣 自治省におきましては、従来から産炭地域の市町村につきましては、普通交付税の算定に当たりましても、もう委員御承知のように、産炭地特有の事情に係る財政負担を考慮してきたところでございます。また、地方債につきましても、元利償還について交付税措置のあります過疎債を適切に配分するなどの措置をしてまいったところでございまして、特別交付税につきましても、特別な財政需要ということで、これまでできる限りの配慮をしてきたところでありますけれども、今回の閉山に伴うさまざまな問題について十分配慮を加えて、地域の活性化のためにそれぞれ町の皆さん方が立ち上がっていただけるように、私の方も、先ほど申し上げましたように、道庁はもちろん、北海道開発庁その他と十分協議をして財政支援を中心に自治省は努力をしてまいりたいと存じます。 なお、私は、もう一たん市になりましたら、人口が減ったから町になるということはないと現行法上は存じております。
○岩田分科員 ありがとうございました。 今の点は、通産省の方も御答弁いただきましたが、かくなる上は、北海道庁、そして通産と自治、両省に対する要望がすべてだろうと思いますね。したがって、そういう意味でひとつお心ある御配慮をお願いをしておきたいと思います。 次に、旧産炭地の問題でありますが、御承知のように、平成十三年をもって石炭及び産炭地域に関する支援策を決めた諸支援立法というのがなくなるわけであります。一九九二年でしたね、平成四年に産炭地域振興実施計画というのが設けられまして、これは通産大臣の方の所管になりますが、しかし何しろ自治体は生きていくわけですから、あえて大臣に要望もしくは御質問をするわけでありますが、これが二〇〇一年までの十年間というふうになっておりまして、既に三年を過ぎました。 福岡県の例で見ますと、第一期、九二年から九四年、第二期が九五年から九七年、第三期が九八年から終わりの年までと三期に分けられておりますけれども、第一期は二千億三千二百万という、これは事業がはっきりしているわけであります。第二期以降の事業の集約はまだできていないようでありますが、第一期だけを見てみますと、この進捗卒は九〇%余りというふうになっております。 この特徴点は地区別の格差が大きい、筑豊中圏、東国、西圏というふうにつくっておりますが、筑後圏もありますが、圏域の格差が大きいということであります。平成五年度で事業を見てみますと、九四・二%の進捗でありますけれども、筑豊東圏というのは七七%というふうに、これまた格差が大きいですね。事業別に見ましても、同様に格差が大きいわけであります。 それから、事業の種類を、これは分類をして一から五までありますけれども、事業数が五百八十四事業ありますが、雇用の拡大とか職業の転換というような、生活に密着する密接な事業というのは一事業でありまして、百九十九万円しかないという、こういう実績になっているわけであります。概して言いますと、事業の種類で進捗率の低いのは生活基盤ということが言えるんじゃないかというふうに思います。 それで、お尋ねしますが、十年間の三分の一を過ぎたということになっておりますけれども、この進捗状況を、今後十年後は、これは自治省、通産と自治省がもう半分離れてしまいまして、この十年間一定以上の成果を上げなきゃならぬ。我々も頑張ります。現地も本当に頑張っているんですが、現実においてこの進捗状況、いわゆる実施計画の進行状況をどういうふうに分析、お考えになっているのか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○遠藤政府委員 お答えをいたします。 筑豊地域においては、御質問ありましたように、産炭地域振興の実施計画をつくっているわけでございまして、これに基づいてさまざまな事業が行われるという計画になっているところでございます。私ども、国道あるいはバイパス等の整備、あるいは工業団地の立地など、それぞれの部分についてかなり進められているという状況もあろうかと思いますけれども、国の補助金も入れまして、現地で財団法人で福岡県産炭地域振興センターといったようなものも設けられて、いわゆるソフト的なことも行われてきているというようなことで、徐々にではありますけれども、着実な計画の実施がなされているというように聞いておるところでございます。 先生よく御存じのとおり、筑豊地域、特に疲弊の著しい旧産炭地域の一つであります。今後とも引き続いてこの実施計画に書いてあります各種の事業について、これは自治省だけというわけにはまいりません。関係省庁や地元の協力というものが必要でありますが、確実に、着実に実施されるという必要があると思っておりますので、私どもも関係地方団体に対しまして、私どもとしてできる支援については積極的に実施をしてまいりたいというように思っている次第でございます。
○岩田分科員 先ほど次官と局長を取り間違えまして、失礼を申し上げました。 時間がなくなってしまいましたので、まとめてお尋ねをしますが、例えば一般国道を随分以前からお願いをしているわけであります。内陸地でありますし、交通体系の整備というのがこの地域が浮揚するかどうか、まさに生命線であります。具体的には申し上げませんが、もう二十年もおくれている、いつできるかわからないという懸案がありますね。博多から筑豊のJRの電化、複線化も財政難でストップをしておるところであります。 それから、事業所数も、これは産炭地六条からの卒業問題が数年前に議論されましたけれども、人口も余りふえていないんですよね。それから、人口はふえるけれども、工場が来ないんですよ。人口はふえるけれども、若い労働者は隣の市に行ってしまう、北九州に行く、博多に行ってしまう。トヨタができたけれども、トヨタが何人あそこに住居を構えていますか。御存じでしょう。そうすると、人口だけは上がる。それから投資はふえるんですよね。若い人が来ればふえる。こういう状況が続いております。事業所数で、四十市町村のうち減少したところは十もあるわけであります。金田町というところは、これはすごく減っていますね。 もう申し上げませんが、どうしたらいいんでしょうね。今後ひとつ知恵をお互いに出し合っていきたいと思います。 工業出荷高も、これは全体的にふえていますけれども、しかし、福岡県全体で見ると二〇%増以下というのが十一市町もあるのですね。これは大変な状況ではないかと私は思うわけです。 地方税の方もそうでありますけれども、福岡県全体では五六%、いわゆる財政再建期間中はこれぐらい伸びていますね。伸びていますけれども、大牟田では七・五%ですよ。先ほどの三井三池の本拠地大牟田が七・五%。これは炭鉱の影響ですね。それから山田市では二・二%、全国で二番目の小さな市でありますが。 それから財政力指数ですね。これも改善はされました。しかしいずれも全国平均以下であります。そうですね、財政力指数が低下していますね、これも。内容はもう申し上げません。 それから公債費負担です。借金も全国一一・二%が平均でありますが、この以下。例えば赤池が二九・四%。二〇%以上が、これも十市町あるのですね。これはやはり産炭地の問題というふうに言わざるを得ません。 それから、投資的な経費で一つ申し上げておきますと、今度の国会で一般失対での緊就が廃止になりますね。幸いに、特開と開就は残ります。この失対の制度事業がどういう役割を果たしているかというのは、これはおぞましい限りでありますけれども、産炭地ではいわゆる投資的経費に占める失対事業の比率が平均で大体二二%ですよ。三〇%を超えているというところが、これはまた十一市町あるのですね。 大臣、これはひとつお心に刻んでおいていただきたい。我々も必死に頑張ります。頑張りますが、どうしても構造上の問題で疲弊しております。 したがって、要望も含めた質問の第一点は、先ほど産炭地、北海道のことでも御答弁いただきましたが、関係省庁会議が実のあるものにひとつお願いをしたい、大臣の御指導で実のあるものにしていただきたい。建設省、もう少し頑張れというふうに言っていただきたい。運輸省にも声をかけていただきたい。もうこれは私が代表して、叫びとも言えるような要望でありますが、我々もあと七年間頑張りますが、いや、メニューをそろえてこなし切れなかったお前らがだめだというふうにはおっしゃらないと思いますけれども、そういう前提で、産炭地域振興実施計画ができているものだと、私は短くして言っていますから、ぜひお願いしたい、それが一つてあります。 それからもう一つは、言うまでもないことでありますが、体系的、系統的に、産炭地がどうであったか、先ほどもお答えをいただきましたけれども、中間点ぐらいで総括をして、どうであったのか、あとどうするのかということは、漸次省庁ごとにはやられておりますが、やはり総体、体系的にやることが必要ではないかというふうに思います。 財政の構造にまで問題を提起をしたかったのでありますが、一点だけ申し上げますと、例えばこの交付税の算定基準も、これは局長、もう少し見直した方がいいんじゃないでしょうか。労働費なんかを見ますと、町村では労働費は、基準は失対数が二人だとか、市では五人だとか十人、これは何十年前から決められたことでしょう。どれほどこれで苦労していますか。財政力全体の構造の見直しもやらなければ、これは人口がふえた、産炭地になる前の人口と大体同じになった、だからもういいよということでは生活の質も上がらぬことは私が言うまでもないわけでありまして、以上御答弁をいただきたいと思います。
○野中国務大臣 特に産炭地域からの脱却をどうしていくか、特に筑豊関係の振興に非常に熱心にお取り組みをいただいておる岩田委員から深刻な御指摘を賜りました。 国のエネルギー政策と密接にかかわりますこの地域の深刻な状況でございますだけに、私ども、国の総合的な指導援助というものが基本でなければならないと考えておるわけでございます。通産省初め各省庁相連携をいたしまして、特に自治省といたしましては、そういう中におきましても、地方公共団体のそれぞれ行います地域振興対策に対しまして可能な限りの財政支援を、先ほど御指摘ございましたように系統的な総点検も行いながら、さらに交付税等の算定におきましてもそれぞれ、今財政局長も委員のお言葉を聞いておるわけでございますので、さような点、諸般にわたりまして可能な限りの全力を挙げて地域の振興に取り組んでまいりたい。 私自身まだ認識が憩うございまして、県そのものの努力で、市町村を含めて、先ほど局長が申し上げました産炭地域振興センター等がつくられ、それぞれ大学の誘致やあるいはトヨタを初めとする工場の誘致等が行われて、苦しい中にも産炭地域の明かりをそれぞれともすために脱却の道を求めていただいておると思っておりましたけれども、より深刻なお話を賜りまして、決意を新たにして地域振興対策への支援のために努力をしてまいりたいと存じます。
○岩田分科員 石炭は国策としてやってこられたわけで、そのいわゆる後遺症は当然責任を有するものであろうというふうに思います。しかし、余りにも長過ぎました。我々も、地元の市町村長ともども甘えの構造でお願いをする時代ではなかろう、こういう決意をしているわけでありますが、誠意ある御回答、御答弁いただきましたが、ひとつ今後とも御配慮賜りますようにお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○三野主査 これにて岩田順介君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして自治省所管についての質疑は終了いたしました。 次回は、明二十一日火曜日午前十時から開会し、文部省所管について審査を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十七分散会