予算委員会第五分科会 第2号
- 発言数
- 59 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/02/21
会議録
○桜井主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算及び平成七年度政府関係機関予算中農林水産省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤剛男君。
○佐藤(剛)分科員 ありがとうございます。 まず最初に、ウルグアイ・ラウンド来、農林大臣におかれましては、大変なる指導力を発揮されまして予算編成等々を講じられまして、心より敬意を表する次第でございます。 私、本日は農振法の問題を問い返していただきたい。この農振法の問題はウルグアイ・ラウンド対策をやっておる最中、私も何回か問題を指摘したわけでございます。その意味におきまして、本日御出席の農林省の幹部の方々、私の言わんとすることをおわかりかと思います。端的に言いますと、農振法を全面的に見直しをする必要があるのじゃないかということでございます。 それで、それにつきまして、まず共通の基盤が必要でございますので、ひとつ事務当局の方から、現在農業振興地域の整備に関する法律によって、農業振興地域として何万ヘクタール、私が申し上げるのが間違いなければそのとおりとおっしゃっていただきたいのですが、約千七百万ヘクタールが、国土面積、日本の国土の四六%、日本の国土は三分の二は森林でありますが、千七百万ヘクタールが農業振興地域になっておって、その中で農用地区域というのがありますね、農振法の中に。これが五百五十万ヘクタール、アバウトにしますと五百五十万ヘクタール。千七百万ヘクタールの五百五十万といいますから、大体農振地域の三分の一、これが農用地区域になっておる、このように私理解いたしておるのですが、事務当局、御確認願います。
○野中政府委員 農業振興地域の面積は先生お話しのとおり、これは平成五年三月末現在でございますが、千七百二十五万ヘクタール、このうち、農用地区域の面積は五百三十九万ヘクタールでございます。
○佐藤(剛)分科員 それでは、大体その数字、ほとんど違いませんから、そのおっしゃられた数字、千七百二十五万ヘクタールと農用地区域五百三十九万ヘクタール、ほぼ三分の一ということを前提に進めてまいりましょう。 今現在、放棄地と称されているもの、放棄地ということは、農業をやらないで、やりたくても年をとって放棄しておる。それで、草がぼうぼう生えておる。あるいは、養蚕でも桑の木がどんどんふえてしまってもう困っている。これで、その地域というのがどれだけあるか、農林省事務当局。
○野中政府委員 これは平成二年の農業センサスでございますが、耕作放棄地は全国で二十一万六千七百八十五ヘクタールでございます。
○佐藤(剛)分科員 大体そうなのですね。二十二万ヘクタールが放棄地でほっぽり出されておる。これは、いろいろな理由があるのです。これは、農村における高齢問題というのもありますし、それかも農業専従農家、高校を出て、あるいは学校を出て、そして専従農家になるというのがもう今千七百人しかいないのだから、市町村が今三千二百三十五あるのですから、そのうち千七百人の、ほぼ数人上がったり下がったりしているだけの話ですから、一市町村に〇・五人ですから、こういう状況の結果でもある。放棄地はこれからどんどんふえていく。どんどんふえていくということが見込まれている。 それで私が申し上げたいのは、先ほどの農業振興地域千七百二十五万ヘクタール、これは国土面積、どのぐらいかおわかりだと思いますけれども、国土面積の四六%ある。日本の国土の三分の二は森林ですよ。ですから、どういうことになっておるかといいますと、森林地域のところに農振地域がかぶっている。それから、農振地域というのが、中山間のところに行きますと、山のところの傾斜地、こういうようなものはみんな指定されておるというふうに理解していいと思うのですが、いいですか、局長。
○野中政府委員 農業振興地域には、先生お話しのとおりでございまして、農用地以外にも、山林、原野あるいは混牧林地等々を含んでおります。
○佐藤(剛)分科員 だから私は問題提起しているのです。おかしいじゃないかと言っているわけです。おかしいじゃないかと言ってきたのだけれども、ウルグアイ・ラウンドで予算の問題があったり、あるいは後継者の問題があったり、まあ後継者の法律、出されたりしているからあれだったのですが、農振法の問題について全然出てこない、土地問題について。これは非常に不満なのです。この問題について検討もしようとしていないじゃないかと僕は思う、検討も。そこがこれは農林省として、今の数字だけ見てもおかしいと思いませんか。 それから、ほっておくと放棄地がどんどんふえていく。私は福島ですけれども、二〇一〇年に、委員長、東北の耕作放棄地は百五十万ヘクタールになってしまう、そういう推計を東北経済研究所が出しているのです。百五十万ヘクタールというと、現在田んぼは二百万ヘクタール、そうでしょう。減反が六十七、八万ヘクタールある。そういうふうな状況の中で、今はっておけば水田の耕作放棄地が百五十万ヘクタールになってしまうということになってしまうと、これは一体日本の農業はどうなってしまうのか。 そしてさらに、農振地域というのは、名前は農業の振興の地域なのだけれども、実は、そこに地域指定されると、あいているから東京にいる娘のために家を建ててやろうかといっても建たないのです。そういう地域が全国津々浦々、山林も指定されているような部分だし、中山間僻地なんというのは、私の選挙区のところといったら中山間、日本は皆ハンディキャップ列島ですから、そういうところなのですけれども、そういうところが指定されておりますと、どういうことになるかということなのですよ。 というのは、今三千二百三十五の市町村の中で過疎化が猛烈に進んでいる。村落共同体がなくなろうとしています。十万共同体があると言われていますけれども、その共同体の自然減が、自然減ということは、生まれる人よりも死んでいく人の方が多い、自然減、いつかなくなってしまう、そういう地域、三千二百三十五の中の約四割がそうだと言われている。その意味において、過疎対策の面も考えて、農業をやろうという人たちが少なくなってきているという現状と、放棄地がどんどんふえてしまうわけです。 それから、さらに悪いことは、畑農水大臣、羽田外務大臣が今回のウルグアイ・ラウンドの中で減反を約束したのです。田んぼを減らしていかなければならない、田んぼ自身を。四十万トンに該当するものというのは、田んぼでいいますと一反歩八俵で約八万ヘクタール、八万ヘクタールずつを今度減らしていかなければならない。こういう課題を今含めていることですから、その意味において、この農振法、四十四年にできたこの法律を根本的に見直しをすることが私は必要だと思うのです。 僕の意見ばかり言ってもあれですから、まずそれについて、担当局長。
○野中政府委員 先生ひとつ御理解を賜りたいと思うのでございますが、私ども、農業振興地域に今指定をされている面積、千七百二十五万ヘクタールということでございますけれども、そのうち先ほどお話がございましたように、転用等他利用等につきまして厳しい取り扱いをいたしておりますのは、農用地区域の農地ということでございます。この農用地区域の制度につきましても、先生御案内のとおりでございますので繰り返すことは避けますけれども、私どもといたしましては、これまでもいろいろなその時代時代の要請に応じまして、運用の改正を行ってきているところでございます。 具体的には、地域の活性化を円滑に進めますために、例えば農村地域工業導入法でございますとか地域拠点法でございますとか、こういうような地域振興立法があるわけでございますが、そういうものに基づく施設、調整がついた場合でございますが、そういう場合でありますとかあるいは住民の福祉の増進のためのいろいろな公共施設の整備が行われる場合でございますとか、それからもう一つ、これは最近の取り扱いでございますが、平成元年度から地元の市町村で農村活性化土地利用構想というのを立てていただきまして、これに基づきまして、いわば地域の活性化のためのいろいろな必要な施設がございますが、こういう施設の整備が行われる場合、こういうような場合につきましては、所要の調整は必要でございますけれども、農用地区域からの除外につきまして、地域の実情に応じて対応を行ってきているということでございます。 私どもといたしますれば、この農業振興地域、特に農用地区域につきましては、将来とも農業の振興を図っていくべき地域、それも農用地ということではございますけれども、今申し上げましたような地域の活性化に役立つような施設の整備等々につきましては、弾力的な取り扱いをしているところでございます。
○佐藤(剛)分科員 局長がそういう話をすると、私またかみついてしまう。平成二年の農用地区域の数字を、私は五百五十三万ヘクタールと思っていたのです。それからあなたが言われた五百三十九万という数字を出した間が、平成五年までの間、三年の間で、今あなたは改善しました、弾力的運用をしましたと言うが、要するに、この差を引っ張ってみればわかる。五百五十三万から五百三十九万、それしかやっていない。今日本の田畑、田んぼ、畑、全部で幾つあるのですか、何万ヘクタール。そこから議論やりましょうか。おかしいという議論をいたそうとするならば、今日本の田んぼの面積はほぼ二百万ヘクタールでしょう、御確認願います。
○日出政府委員 作付をしておりますのが二百十万ヘクタール強でございますが、そのほかに生産調整の分六十万ヘクタールほどございますから、水田として使えるものは二百八十万ヘクタールでございます。
○佐藤(剛)分科員 だから畑。今の数字は田んぼでしょう。
○野中政府委員 畑の面積でございますが、二百三十四万ヘクタールでございます。
○佐藤(剛)分科員 ですから、二百十万の田んぼがあって、減反で六十八万の部分があって、これでずっと減ってきているわけですね。そうですね、現実に。それから、私が先ほど言いました五百五十三万というのは農用地区域であり、さらに大きな農振地域というのは千七百二十五万ヘクタールあるわけです。このところの数字の整合性というのは、何の数字を言っているのかはっきりしないのだが、私は千七百二十五万ヘクタールの中の内訳だと思いますよ、今おっしゃっているのは。そうでしょう、五百万じゃないですね。だから千七百二十五万、確認願います。千七百二十五万ヘクタールの中の内訳が二百十万、そして二百三十万が畑でしょう。
○野中政府委員 そのとおりでございます。
○佐藤(剛)分科員 ですから、その千七百二十五万ヘクタールマイナス二百十万プラス二百三十四万の差、そういうふうなものは一体どうなってしまっているのかという話なのです。簡単な数式の話です。余りにも多く掛け過ぎているのじゃないかと僕は言っているわけです。それを見直しなさいと言っているわけだ。そうしたら、あなたは見直したと言ったんでしょう。そして、見直した数字というのは十四万しか出てこない、三年で。私は、この話はウルグアイ・ラウンド来から話しているのですよ、一番重要な問題だから。それを、市町村の地域指定に任せました、何しましたといったってだめなんです。 日本の農業というのは、地震で言いますと縦波と横波があったのです。縦波がウルグアイ・ラウンドなのです。がちゃっと来てしまった。横波の中に沈んできたのは、これは農業専従農家が少なくなってきた、それから、芽生え始めているのが耕作放棄地がふえてきている、高齢化に伴って。これがじわりじわり効いているのですよ。恐らく私は、この横波はマグニチュード六ぐらいだろうと思っている。そして、縦波地震で四十万トンだ何だという話が出てきているから、横と縦で、今、日本の農業は二つのショックを受けている。そうでしょう。そうすると日本の農家、私の同級生が言いますよ、もう私の時代で農業は終わりだと言うのです。委員長は恐らくそういうお声をお聞きされておると思います。もう夢がなくなってしまっているわけです。ですから、そこで夢をつくってやらなければいかぬ。 ところが、私は福島市なのですが、福島市のところで吾妻スカイラインがずっとあって、もう大分住宅地域があるのですよ。農振地域外してやれば住宅が来るのです。住宅が来るようなところが農振地域に指定されていて、そして地域指定されていると調整地域にもなっている。事実なっている。両方かぶってしまっている。だから、そういうところにまた逆のことをやっているのだけれども、新しい小学校を建てて。ところが、小学校を建てたって子供がいなくなっているから、各クラス合わせて百人を割ってしまっているというような状況が今現実に出ているわけです。 そこで、これは難しい問題だから真剣に取り組んでもらいたい。それは、一つは過疎の問題だ。ですから、大河原大臣のようなすばらしい大臣を抱えておるときに、真剣に事務当局が考えてくださいよと僕は言っているのですよ。農振法の運用、法律で直すことができなかったら、運用を直しなさい。市町村がどうなっておるか、まともに運用をやっておらないんだから。きちんと通達を出して、僕が数字で言ったのは——また数字論争をやり出すと切りがないからここでとめるから、武士の情けでとめるけれども、それを検討してやらないと、過疎対策の問題は大変な問題なのですよ。かつての中小企業の二重構造と同じですよ。中小企業と大企業の格差があった。装備率の格差があった。じゃ、中小企業庁をつくろうという話だったのですが、それと同じように、今や日本の農村が過疎にぶつかってしまっている、長寿社会の中で。本当ですよ。 私のところは果樹園が多いのだけれども、果樹園というのは、ナシにしてもリンゴにしても、背をこうやってこうやるのですよ。年寄りは六十過ぎになってくると、これは腰が曲がってできないのです。あれは大変なのです。こういうふうな人たちが中心にやっている今の日本の、福島のリンゴとか福島のナシとか言っておるのですけれども、これももうおれの代で終わりだと言うのです。そこのところを考えてやるには、それぞれの地域に応じて細かいことをやらないといかぬ。 それで私の提言なのです。農振法の地域指定をやったときには、恐らくばあっとかぶせたのでしょう。いついつまでに文句がある人は言いなさい、ここで農振地域に指定されると税金が安くなるよ、多分そういうことをやったのでしょう。配慮にないですか。皆さん、恐らく知らないでしょう。じゃ、今度は逆に農振地域に指定してもらいたいという人を農業の人に聞いてみてごらんなさい。皆さん農業振興地域に指定してもらいたいですかそのぐらいの調査をやってもいい。そういうことをやりますと出てきますよ。本当に農業をやろうとしている人がいるかどうかということを確かめるためには、いつかやらなければいけない。 そうすると、ぜひ外してくれ、本当に大分市街地、この農振地域を外せば、住宅も建ち、東京にいる娘たちもやってき、これから東京大震災となったら、福島の方に疎開してこようかとか別荘でも持とうという人も出てくるのです。これからの農業問題というのは、そういう対策を組んでいいのです、農業というのは知的産業なんですから。それでそういう人たちが、あると安心感を持つのです、地震があってもあそこにあるな、新潟に行けばいいなとか、それから福島に行けばこうだという話になるわけだから、その意味で、ひとつそれの逆調査をやってごらんなさい。その点について担当局長の御意見と、後ほど大臣からひとつ全般的な御意見を……。
○野中政府委員 確かにお話しのとおりでございまして、その地域、地域で、これは農振地域の計画は市町村長が立てるわけでございますけれども、こういう中で農業をやりたいという方もいらっしゃって、優良な集団農地も残したい。しかし、その中で、一方でお話しのような住宅を建てるとかこっちの地域は工場用地にしたいとか、そういうような用途が出てくるだろうと思います。 そういうことで、農振地域につきましても、従来、やや長いタームでこの見直しを行っておったわけでございますけれども、最近では五年ごとの見直しを行うというようなことにいたしております。 それから、さらにそれ以上の、随時のものというようなことで、先ほど申し上げましたような、住宅地域をこちらにつくりたいとか、あるいは活性化の施設をこういうふうにつくりたいということで、地元の自発的な構想をつくっていただきまして、きちっと整理をしていただきます場合には、農用地区域から外すというようなことについての弾力的な取り扱いをしているということでございまして、お話しのように、地域、地域、地元の方の自発的な構想に基づく随時の見直しが必要であろうというふうに思っているところでございます。 こういう点は、私どもが申し上げましても、先生お話しのようになかなか末端といいますか、市町村段階までは浸透していないというようなこともございますので、私ども、その点につきましては、十分浸透するように、またお話しのような指導をしてまいりたいというふうに思います。
○佐藤(剛)分科員 その答弁に対して不満です。 だから、提案というのは、今のものは市町村がつくって、市町村だからほかの意見を聞いてないわけですよ、農家の人の。農家の人の話を聞いてやれよ、みんな年寄りであれしているのだから。こんなに東京は密集しているのだけれども、福島あたりに行ってくれれば、家を建てれば御殿だ。そうなのですから、住宅問題というのは都市の部分なのだから、そういう土地も余っていて何をしているようなところがあるとすれば、そういうようなところに建ててやるぐらいの気持ちを考えなさい。そういうふうなことを提案しているのに、今までどおりの役人みたいな——役人だからあれだけれども、そういうことを答弁しても……。
○野中政府委員 市町村の運用に当たりまして、確かに地域の農家の方の御意見も十分伺うように指導してまいりたいというふうに思います。
○佐藤(剛)分科員 今農振法問題について、現在日本の農業が抱えている問題を指摘させていただいたわけでありますが、大臣からこの農振法の問題について、ひとつ御高見を賜りたいと思います。
○大河原国務大臣 いろいろな御提言を含めての御所論、御質問をちょうだいいたしました。 基本的には、農政上は優良農地を確保するということはやはり基本になると思いますけれども、今日の社会情勢の変化から、非農業的な土地利用に対する、十分な土地利用調整をしながら、その需要にこたえるというのが基本がと思うわけでございます。それについては農地の一般的な転用の問題、さらに、今先生るる御指摘になりました農振制度の問題、この二つがあるかと思うわけでございます。 農地の転用問題につきましては、非農業的な需要にこたえる、それが地域の活性化に通ずるということで、相当弾力的な基準で、一々その基準を申し上げませんが、優良農地といえども、地域の活性化に通ずる事業については転用を認めている。例えば、その地域の雇用を増大するような工場とか流通業務施設であるとかいろいろな施設、あるいは都市と農村の交流、あるいは地域間の交流を促進するような施設とかあるいは国県道などのターミナル周辺の地域に対する流通業務施設とか各般の点については、優良農地といえども一般的に認めているという方針をとっております。これはちょっと今事務局から申し上げましたように、そのような方針が必ずしも徹底していないという点で、いろいろな問題があることも承知しております。 それからもう一つは、今の土地利用区分としての農振制度の問題であるかと思います。 これについては、今後十年ぐらい農業振興をする地域だということであの制度が恐らく発足したわけでしょう。それで、農振地域全体のかぶせは都道府県がやりまして、そしてその農用地等については市町村がそれぞれ農用地区域をつくりまして、そして振興計画を立てるというシステムになっておるわけでございます。これについても、その農振地域のうちの農用地区域から、今の活性化に通ずるような、あるいは個人住宅もさようでございますが、そういうものについては、要請があれば、農用地区域から積極的に外していくという対応も、指導を現在しておるわけでございます。それによって、非農業的な土地需要にこたえたいという方針をとっておるわけでございます。 私はそのような姿勢による取り扱いの徹底によって、ある程度御指摘のような需要にこたえられると思うわけでございますけれども、制度全体についても、今後諸般の面から研究をし、制度そのものでございますから、一つの制度についての改変については大胆にやれという御意見もございますけれども、慎重な上にも慎重という問題もございますので、御提言の趣旨を体しまして、また研究を進めていきたい、さように思っております。
○佐藤(剛)分科員 大臣から高遭なる御所見を賜ったのですが、私、最後に確認だけ申し上げておきますのは、法律体系をひとつ検討してもらいたい、こういうふうな体系に。 それはどういうことかというと、市町村が、十年なら十年先に既存の農振地域の中で引き続きやっておこうという場合、これについて、縦覧という形になるのか、いついつまで縦覧ということで、農家の人たちが見て、これはおかしいと意見を言わせるような形を一応とるような形にして、そしてやることが今後の農政の基本的な形態になるんじゃないかということでございまして、そういう運用もできるのだろうと私は思いますし、その点を強く申し上げておきます。つまり、これは見直しとする。それぞれの農家個人個人が、かつて指定されたときには、ぼんとかぶせちゃったわけですよ、その地域を。それをお願いいたしたいと思います。 もう時間でございますので、本件問題は一応ここでピリオド、中間的ピリオドです。またこの問題、今度は名大臣じゃないときにはもっと強くあれしますから、よろしくひとつ検討しておいていただきたいと思いますのでは、どうもありがとうございました。
○桜井主査 これにて佐藤剛男君の質疑は終了いたしました。 次に、玄葉光一郎君。
○玄葉分科員 新党さきがけの玄葉光一郎です。本日は、農村整備について、主に三つの分野についてお伺いをさせていただきたいと思います。 一つは農村景観づくりの問題、二つには中山間整備事業の問題、そして三つには森林整備についてでございます。 まず、農村景観づくりへの取り組みでございます。 ある友人が、これはドイツであったわけでありますけれども、ヨーロッパ留学から帰ってきて、ふるさとに帰る車中で涙が出てきたと言うのです。何で久しぶりにふるさとに帰れるのに涙が出てくるんだというふうに彼に聞いたらば、彼いわく、彼の表現ですけれども、農村の風景が汚いという表現をしました。乱れているということだと思うのですけれども、汚くて、寂しくて、涙が出てきたという表現をしたことがあります。 美意識の違いと言えばそれまででありますけれども、私も、日本の農村風景というのは、比較をして乱れていると思っています。 これからさまざまな議論がある中で、例えば森林に対して財政措置をしよう、あるいは中山間農業への財政措置をしよう、そんな議論もあるかもしれない。そういう意味でも、今後、都市住民に対して、農村あるいは農業への理解を獲得をしていかなくてはいけない。そして、都市住民の方々に、農村は国民共有の財産なんだというふうにわかってもらわなければいけない。あるいはその農村に住んでいる住民もまたその地域を、まさに誇りを持ってその地域に住めるようにしたい。またその結果として、後継者がその地に住みついて、ずっと住んでいたいと思わせたい。あるいは場合によっては、一回外に出ていった人も、ああこんないい地域なんだからやっぱり改めて帰ってこようと思わせたい。そんな気持ちが強いわけでございますけれども、その意味では、景観づくりということへの配慮を怠ってはならないと思っておりますけれども、まず、現在の農林水産省の景観づくりへの取り組みについてお伺いをいたします。
○野中政府委員 お話しのように、農村の景観づくり、村づくりにつきましては、ドイツ等ヨーロッパが大変な先進地域でございまして、わが村は美しく等々の運動等も行われているところでございます。 我が国におきましても、この面につきましては、最近精力的に取り組んでいるわけでございまして、農林水産省におきましても、実は平成四年度から美しいむらづくり特別対策というのを実施をいたしております。これは市町村に構想をつくっていただきまして、それに基づきまして、並木でございますとか案内板でございますとかせせらぎとか伝統家屋の保存とかそういうようなことに対して御支援を申し上げる、あるいは景観のコンテストを行うというようなこと等を推進をしているわけでございまして、こういうことによりまして、景観等に配慮をした美しいむらづくりの全国的な普及推進というようなことを図っているところでございまして、私どもとしては、この種の事業にさらに一層力を入れてまいりたいというふうに考えております。
○玄葉分科員 今おっしゃった美しいむらづくり特別対策の事業、もちろんこの事業はさらに推進をしていただきたいと思っていますし、また当たり前でありますが、構造改善事業、これは景観づくりへの重要な契機にもなりますから、そういう意味でも、その事業を推進しながら景観づくりに取り組みをしていただきたいというふうに思っています。 おととしですか、農政審議会で打ち出されております、先般私も改めて読ませていただいたのでありますが、市町村が集落レベルの土地利用の構想を策定してその実現を図る、当時仮称となっていますけれども、農業集落地域土地利用構想というのを打ち出しておりました。その後どうなっていますでしょうか。
○野中政府委員 お話しのような農業集落地域土地利用構想でございますが、お話しの農政審議会の答申を受けまして、平成六年度より農業振興地域制度の運用上の措置として実施をしているものでございます。 これは、集落周辺におきますいろいろな非農業的土地需要等々にも対処をいたしますために、市町村が農業集落の住民の方々の合意を基礎にいたしまして、その集落内の地域につきまして、農用地を農業的に利用する農業的土地利用区域とそれから非農業的な土地利用を推進する誘導区域というふうに区分をいたしまして、こういう土地利用構想というのをつくっていただくということにしているものでございます。 こういう構想にあわせまして、それぞれの地域地域ではさらに自主的な取り組みも行われておりまして、こういう中で、集落の土地を、住宅区域あるいは公共施設の区域でありますとか、公園の区域でございますとか、緑地であるとか、そういうようにさらに区分をしていくというような運用、さらには町の条例等をもちまして町並みの景観をきれいにしていくというような運用をされているというふうに、その取り組みについて広がりが出てきているところでございます。 さらに、私どもといたしましては、こういうような構想を推進するための指針等についてもさらに検討をして、こういったことを大いに進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○玄葉分科員 さっき申し上げたドイツでございますけれども、もう御存じのとおりの土地利用区分でございます。特にその特色は、いわば建築制限というところにあるのだろうというふうに思います。 申し上げるまでもないかもしれませんが、まさに、全国土を建築許容地域と建築抑制地域というふうに明確に分けてあります。そして建築抑制地域においては、原則的に建築を禁止をするということでございます。建築を許容する部分だけを厳格な条件のもとに穴をあける。まさにかなり厳しい制限をしているわけでございます。しかし、それによって田んぼの中に不つり合いな家が建ってないという状況が生まれていることも事実なんだろうなというふうに思いますし、我が国でやっているようなああいう農地整備をやっても、長期的にその制度によって風景が維持される。せっかくさっき申し上げたような構造改善事業を契機としてきれいにしても、いきなり十年ぐらいたつとまた汚くなっているということが実はございます。 そういう意味において、私は、ドイツの取り組みというのは参考になるなというふうに思うのです。特に、私どもの地元も中山間地域で農村地域なのでありますけれども、もう基本的には御存じのとおり、山の中にぽつんと家があれば、失礼ですが、その方はここに家があるから道路をここまで引けというふうに言うのですね、集排もここまでつくれと言うのですね。ですから、非常に町長さんとか村長さん困ってしまって、しかし選挙もあるからやはりそこまで道を引きますと言って、しかしその方は、もう息子は家を継がないから、そこまで道をつくったもののそれはむだになってしまう。家をあけてしまいますから廃屋になってしまうとか、そんなことがあるのですね。そういう意味で、私は非常に参考になるなというふうに思っているのです。 我が国においても、私も調べたのですけれども、自治体によってはかなり建築制限も含めて取り組みをしているところが数自治体、数カ所あるようでございます。これも非常におもしろいなというふうには思っているのですけれども、これらの取り組み自体は、実際やはりこういった問題への意識というのが最近ですから、なかなかまだ成果を上げていないようには思っています。ただ、その成果は私は上がっていくのではなかろうかと思っているのですが、その上がっていくものを、成果を見ている余裕もまた一方でないような気がしています。 重ねて申し上げるようですが、ドイツは分権国家ですけれども、空間整備法なんかでいわゆる国として仕組んでいる部分がございます。我が国もそろそろそういったことも含めて、実はさっき佐藤先生おっしゃっていたような農振法、農地法にも絡む場面というのも出てくる可能性もありますけれども、国として仕組んでいく必要も出てくるのではないか、農政審議会なんかでも検討課題にしていくべきなのではないか、そのようにも思っていますけれども、その点についてお伺いをさせていただきます。
○野中政府委員 土地利用につきまして、どういうように私権を制限をして公共の利益とのバランスをとるかというような重要な問題がございまして、これは一つ農村地域に限りませず、ヨーロッパの地域におきましては、都市地域におきましても相当その私有権の制限、土地利用が厳格に行われているといったような問題がございます。したがいまして、これは都市地域、農村地域に限らず、直ちに我が国でこういうような私権の制限を伴うような措置を導入できるのかどうか、これは都市、農村を限らず、土地利用の根本問題として考えなければならない問題と考えております。 そういう中で、先ほど申し上げましたように、とりあえずそういうような強制的な措置ではなくて、いわば地元の方々が自主的な話し合いで土地利用の制限であるとか、建物についてのいろいろな制限であるとか、あるいは町を美しくしていくというようないろいろな協定というようなものが芽生えているわけでございます。私ども、先ほど申し上げたような土地利用構想の中で、あるいは今後つくる指針の中でそういうものを誘導してまいりたい。そして、そういうふうに地元で自発的な話し合いに基づく構想なり計画なりができるものにつきましては、先ほど申し上げましたような諸事業でその整備を応援をし、またコンテスト等々でそれを奨励をしてまいる、そういうような政策をとっているわけでございます。 中長期の問題として土地利用をどうするかという問題も確かにございますけれども、当面私どもといたしましては、地元の自発的な話し合い、発想に基づきますいろいろな創意工夫といったようなものを支援するというような形でこの問題を進めてまいったらどうかというふうに考えているところでございます。
○玄葉分科員 私はこの問題は本当に余裕がないような、時間がないような気がしているのです。ですから、この取り組み、もちろんおっしゃるように自発的な取り組みというのはとても大切で、もしその取り組みを促すのであれば相当な促し方、相当なインセンティブが必要になってくるだろうと思います。 私は、もう実際に毎日というか、私の選挙区に戻っての皮膚感覚あるいは現場感覚でいくとちょっと厳しいぞというのが率直なところで、何らか国として本格的に仕組む必要があるのではないか、そんなふうに一言ここで申し上げておいて、これから具体的に私も研究させていただいて、提言をさせていただきたいなというふうに思っています。 次に、中山間農村地域の整備についてでございます。 まず、今般の新食糧法の施行によって、米の価格というのはどのようになると思いますか。その点についてお伺いいたします。
○上野政府委員 新しい制度のもとでは、全体として米の需給の安定を図るという大きな枠組みの中ででございますけれども、一つは、自主流通米の価格の関係のお話がございまして、これにつきましては、自主流通米の価格形成センターにおきます入札取引ということによって、その時々の需給の実勢や銘柄ごとの市場評価というものが的確に反映された価格が形成されていくだろう。もう一つは、備蓄米の運用としての政府米の買い入れというものがあるわけでございますが、この関係につきましては、二つの考え方、すなわち、自主流通米の価格変動を反映してまいる、こういう考え方と、それから生産コスト等を参酌して米の再生産を確保するという考え方を二つこの原則として示しておりまして、こういうことをもとにしてこれからの政府米の買い入れ価格というものは設定をされていくということが制度的に決められているわけでございます。 そういうことで、今委員が御指摘の点の問題を考えてみますと、民間流通が主体でございますので、自主流通米の価格というものはその時々の需給事情や銘柄ごとの市場の評価というもので価格というものは形成をされていくわけでございますので、全体としての価格というものが一体どうなるかということを的確に見通すというのはなかなか難しい話なのじゃないかというふうに考えております。
○玄葉分科員 あえて別にこれ以上申し上げませんけれども、需給バランスを反映させるというのが今回の趣旨でございましょうから、その意味で単純に計算をしていけば、今需要が大体一千万トンぐらいですか 一千三百万トンぐらいつくりたいということでありますから、そういう需給バランスからすると、基本的には下がる方向になるのだろうというふうに予想することができると思います。そうすると、物すごい単純な話ですけれども、三百万トン分の水田、どのぐらいになるのでしょう、六十万ヘクタールか七十万ヘクタールかが要らなくなるというか、そういうことになるのだろうというふうに思います。そうなると、大規模化が難しくて転作にも限界がある中で、実際に中山間、山合いの水田というものはどうなってしまうのか大変心配でありますが、この点についてどのように認識をしておられるか、できれば大臣、お願いをしたいと思います。
○大河原国務大臣 お話しのとおり、新食糧法による米価水準、この点については今先行きの見通しについて不透明なような食糧庁長官からのお話がございましたが、やはり新食糧法でも、需給均衡、全体需給を確保する。よって、民間流通である自主流通米の価格水準を維持する、これはやはり基本がと思うわけでございまして、備蓄制度の運用と需給調整をしっかりやるということでございますので、水準自体が低下をする傾向のみたどるというようなことは、政策としても私は許されないというふうに思っておるところでございます。それが第一点でございます。 御指摘の中山間地帯、これは農家戸数なり農地面積等も相当な部分占めております。町村数にしたって千七百町村以上になっている。ここの農業をいかにするかという問題の御指摘かと思うわけでございますが、土地条件の制約がございます。したがって、平場地帯のような規模拡大というようなことの短絡したものはなかなかとりにくい。したがって我々としては、抽象的な言葉で恐縮でございますが、集約的な農業、これを基幹として、何と申しますか、複合経営なりあるいは高付加価値的なものを確保できるような農業経営、この実現に努めなければ相ならぬと思うわけでございます。例を挙げれば、水田プラス花卉とか野菜とか、あるいは中山間地帯は条件は不利のようですが、逆に、やはり冷涼な気候とかあるいは標高差を活用できる、あるいは日中の温度差、そういうものを利用したそれなりの作物の導入も可能であるということで、そこで一踏ん張りしていただくというふうにも考えておりますし、また、農畜産物の加工、これらについても、中山間地域独特な製品をつくり上げていくというような各般のことによって、中山間地帯独特の条件を逆に生かしていくということが政策の基本だと思うわけでございます。 そして、長くなって恐縮でございますが、このたびのウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う国内対策におきましても、一方においては、経営感覚にすぐれた効率的、安定的な担い手をつくる、それを農業構造の大宗ということにして諸施策を進めることにしておりますが、逆に地域対策としての中山間対策、これも大きな重点、平場地帯と並んだものとして、玄葉委員も御案内のとおりの各種施策を展開しようとしておるところでございまして、我々は、それによって中山間地帯の農業の活性化を図りたい、さように思っておるところでございます。
○玄葉分科員 まさに今おっしゃったような新規作物の導入であるとか、工夫をして野菜、花井をつくるということでありまして、我々も精いっぱい、私も直接そういう中山間でもうかっている現場に行って勉強しているところでありますけれども、なかなか限界もあるなというのが率直な感じでもございます。ですから、中山間地域の問題というのは、今大臣おっしゃったように、農業だけでなくて、今回、実際空洞化の影響なんかでも工場が廃止縮小されているのは中山間地域なんという場面も結構ありまして、せっかく一生懸命就業機会を拡大しようと思って町長さんや村長さんが誘致をしたのに廃止になってしまったり、そんなことがありますから、中山間地域全体の底上げがどうしても必要なのだろうというふうに思っています。その意味では、今まさにおっしゃったように、UR対策で中山間地域、かなり力を入れていただいたなという認識も一方で持っています。 そこで、重ねてお伺いをしたいのは、特に公共事業三兆五千億の部分、これは今おっしゃったように、担い手を育成する、いわゆる高生産性の農業を確立するのと中山間地域活性化ということでございますが、まさに中山間にも厚く振り向けるべきだというふうに思いますけれども、この点についてお伺いをしたいと思いますし、また、この三兆五千億の中で中山間、具体的に何をされようとしているか、この点についても改めてお伺いをしたいと思います。
○野中政府委員 中山間地域でございますけれども、大臣から御答弁申し上げましたように、私どもも基盤整備等々の面でも大変力を入れているところでございます。 今回の対策の中でも、その中山間地域の特色あるいろいろな条件を生かしました高収益農業の展開に即しまして基盤整備を実施する、これは当然圃場整備でございますとか農道でございますとか、いろいろなものがございますが、そういうような整備、それから、こういうような生産基盤と一体的に整備をいたします生活環境の整備、これは集落排水の整備でございますとかそういうようなものでございまして、こういうようなことで格段にこの点に力を入れるということにいたしております。 このため、現に平成六年度の補正予算あるいは七年度予算におきましても、中山間地域活性化緊急促進事業といたしまして合計九百十四億円の国費、これは事業費に直しますと千七百八十五億円でございますが、計上をすることにいたしておりまして、こういうような事業におきまして、大臣御答弁申し上げましたような中山間地域の活性化、基盤整備、生活環境の整備等々に力を入れてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○玄葉分科員 私もさっき申し上げたように、いろいろもうかっているところに行ってみたり、今農水省がやっている事業、大体現場にできるだけ行くようにしています。別にお世辞を言うわけじゃないのですが、一番効力を発揮しているなと思うのは中山間整備事業であります。これは非常に評判がよろしいようでございます。それは結局、地域の実情を反映できるということと自治体の創意工夫が生かせるということ、あるいはその上でお金もくれるということでありますから、やはりこれは使い勝手もいいのですね。そういう意味では、喜ばれているというのは、私も現地に赴いての率直な感想であります。 その意味で、これは予算委員会ですから、平成七年度のその事業の新規採択枠、規模、あるいは今後の展開方針も含めて、これは私は、このまま改善を加えていけば中山間の全市町村に施すぐらいの展開があってもいいようにも思っているのです。その意味で、今後の展開方針についてもお伺いをしたいと思います。
○野中政府委員 お話しの中山間地域総合整備事業でございますけれども、まさに御指摘のように、私どもといたしましては、市町村の自主的な発想に基づきます計画をつくっていただきまして、それに基づきまして生産基盤と生活環境基盤の整備というのをメニュー方式により総合的に実施してまいりたいというように考えておるわけでございまして、平成七年度は、対前年比で二〇%増の四百十一億円の予算を計上しているところでございます。 また、新規採択枠というようなお話でございますが、これは七年度に採択いたしますものの総事業費で出ているわけでございますが、対前年比で七三%増の千三百億円の事業費のものを新たに採択いたしたいというふうに考えているわけでございます。 今後の方針ということでございますけれども、私どもは、この事業につきましては、ウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策の主要な対策というふうに位置づけているわけでございまして、お話しのとおり、その地域、地域の自由な発想を尊重しながら、地域の総合的な活性化が図られるようにしてまいりたいというふうに考えているわけでございまして、地域につきましても、実は中山間地域のほとんどの市町村でこの事業を実施していただきたい、していこうというふうに考えているところでございます。
○玄葉分科員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 時間があと三、四分でありまして、中山間、農村空間とお尋ねしましたから、森林整備についても一点だけお伺いをしたいと思います。 これはもう申し上げるまでもございませんけれども、山が荒れているということでありまして、山が荒れると取り返しがつかないことになってしまいます。昨年の渇水あるいは集中豪雨のときにも、森林の整備の状況によって被害の程度が異なってしまったという状況も見聞きしているところでありますから、今後、国土保全あるいは森林荒廃、水資源の涵養といった点から、この森林整備についてどのように取り組まれるか、この点について具体的にお伺いしたいと思います。
○入澤政府委員 御指摘のとおり、木材価格の低迷でありますとか林業経営コストが増嵩しているということで、山が荒れているという現象が各地に見られるわけでございます。 具体的には、例えば間伐をしなければいけない森林の五〇%ぐらいしか間伐されない、あるいは間伐材も未利用のものが五〇%以上ある、こういうふうな状況でございますので、私どもとしましては、造林・林道につきましては、森林整備事業計画に基づいて着実に実行する、それから、治山事業につきましては、治山事業五カ年計画に基づきまして着実に事業を実施するというようなことをやっているわけでございますが、特に平成七年度におきまして、流域単位に植栽とか保育とか間伐とか複層林の施業とか、こういうものを体系的に実施する新しい予算、流域森林総合整備事業なるものを要求しておりますし、それから、流域単位での高能率機械による集団間伐の実施とかあるいは間伐材の流通加工体制の整備などを行う流域総合間伐対策というふうな予算も要求いたしまして、特に間伐等に力を入れてやっていきたいというふうに考えているわけでございます。
○玄葉分科員 この山の問題というのはどうしてもお金がかかりますから、これは質問ではありませんけれども、将来は、各種提言がありますように、森林交付税なんていう提言もございます、これは所管は違うと思いますけれども。あるいは、市町村ごとに半永久的に森林として残す地域を設定して国が支援をするとか、そんなことも今後考えていかなくてはいけないのではないかな、そのように思っております。 いずれにしましても、農村を整備するというのは極めて政治の問題だというふうに思っております。それは知恵も必要でありますし、さらに、特に資金というかお金がかかるからであります。 最後に、もう時間になりましたから、農村整備について改めて大臣の御決意をお伺いして、この質問を終わらせていただきたいと思います。
○大河原国務大臣 るる御質問なり御意見等をちょうだいいたしまして、私どもも政策の展開の参考にさせていただく、さようなものでございますが、いずれにいたしましても、それにはやはり財政的な裏づけ、確保、これは大きな問題でございますので、全力を挙げてその実現に努めたい、さように思っております。
○玄葉分科員 質問を終わります。
○桜井主査 これにて玄葉光一郎君の質疑は終了いたしました。 次に、永井哲男君。
○永井(哲)分科員 日本社会党・護憲民主連合の永井哲男でございます。 私は、党の畑作の関係の小委員長をしておりますので、本日は農業、とりわけ畑作を中心としてお伺いしたい、そう思います。 つい先ごろ、村山内閣の最重要課題である行政改革という中で、農水省関係としても、蚕糸砂糖類事業団と畜産振興事業団の統合ということが決定されました。そういう中で、特に砂糖という面からいえば、この事業団の統合ということで糖安法は一体どうなってしまうのか、そういったような不安が農家の皆さんに大きいのではないか、そう思います。これは単に砂糖を守るというだけでなく、とりわけ北海道ということで考えれば、輪作体系という中での一作でありますから、これが変わるということは、小麦にもまたジャガイモにも豆にも影響をしていくというような、これは大きな問題である、そう思います。 糖安法を堅持していくということは、これはWTOの委員会でも私が昨年確認したところでありますが、こういった新たな事態を迎えまして、この糖安法の堅持という姿勢に変更がないのか、そして、これから糖安法の担っている役割をこの統合された事業団が果たしていくのかどうかこの点について大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○大河原国務大臣 結論から申し上げますと、価格安定業務に着目いたしまして、一方における大きな国政上の課題でございます特殊法人の整理統合問題がございましたけれども、やはりその統合ということはいたしましたが、価格安定業務、糖安法、御指摘のように北海道におけるビート糖あるいは南西諸島や沖縄の甘庶糖、これはその地域における最も基幹的作物でございますので、その価格安定業務、これは毫も変更することはないという基本姿勢で統合問題にも対処したわけでございますし、WTOの農業協定の受け入れについても、この制度は各国との交渉においても理解を求め、合意を得たところでございますので、今後ともこの価格安定機能を後退させるつもりはございません。
○永井(哲)分科員 事業団も依然としてこの機能を果たしていくということで、農家の皆さんは大臣のその御見解を聞いて安心したのではないか、そう思います。 次に、農産物の価格のことについてお伺いします。 これについては、内外価格差というのが非常に大きい、これを減少しなければいけない、こういう声が強いところでありますが、農家の皆さんも内外価格差の縮小という点では非常に努力をしているところであります。ただ、農家の皆さんが自分ではいかんともしがたい、土地が高いとか資材が高い、こういったような自分ではいかんともしがたいところがある。また、そういった中で再生産がしていけるのかどうか。また、農業の果たしている地域への役割、環境への役割、いろいろな機能というものがその中にあると思いますが、この農産物の価格ということを考える場合に、こういった価格差の縮小というものだけを第一に考えていくのか。当然縮小への努力というものは必要ですけれども、そういった農業の果たすそのほかのいろいろな多面的な機能、そして自分ではいかんとも解消しがたいこういったようなところも十分に酌んで価格というものを決定していただかなければ、今後の、将来の夢それから生活設計というものが成り立たないと思うわけであります。こういった中で、今後の価格政策に対する大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○大河原国務大臣 御案内のとおり、内外価格差の縮小問題はやはり農政上の大きな課題だと思うわけでございます。 しかし、今も委員が御指摘のように、我が国の農業は、国土資源の制約等々あるいは農地の面積あるいは地価あるいは労賃水準等々から見まして、そんな単純に解消されるものではないということは事実でございます。でき得る限りのコストの低下によって価格水準を下げるということが一つの基本だと思います。先にコストの低下があって、そして合理的な価格水準を形成する、そういうことを本義として今後も価格政策を進めなければならないと思うわけでございます。 と申しますのは、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業交渉におきまして、我々は急激な悪影響を防止するために、例えば関税相当量に内外価格差を加味しまして、はっきり言えば相当高水準の関税水準を確保できましたし、また先ほどお話が出た事業団等、国家貿易機関が認められまして、そこにおける内外調整もできるというようなことで、とりあえずの防壁と申しますか、対応をいたしたわけでございます。 しかし、中長期的に見ますと、やはりこの外国農産物の各般の影響はじわじわ出てくるわけでございます。したがって、そういう意味でも、国内農業がやはり生産性の向上に努めて、価格水準を可能な限り引き下げていく、それに対応していくということは、国内農業にとっても、その自立にとっても、また防衛にとっても必要だという考えでございます。それに対する各般の対応をしていかなければ相ならぬ、さように思っておるところでございます。
○永井(哲)分科員 春の乳価決定を間近に控えておりますが、ぜひそういったいろいろな事情というものを、農家の実情といったものを十分にしんしゃくして決定に当たっていただきたいと心からお願いするところであります。 さて、私は、昨年の七月に党の畑作に関する基本政策というものをつくりまして、これは役所にも御検討をいただいているところでありますが、とりわけ畑作というところでいえば、畑作は非常に専業率が高い。一般の農家の専業率全国平均一五・九%に対しまして、畑作の全国平均としては三六・七%と、専業率は二倍以上という状況になっておりまして、地域的にも、例えば十勝では七〇%を超える、私の地元の網走では六〇%近い、南九州でも四四%、このような高い専業率を誇っているところであります。 まさにプロの農家の集団ということでありますが、専業率が高いというのをまた他面から見れば、特に他産業の就業機会、雇用機会というものが乏しく、農業しかつくところがないというところも非常に大きい。そして、畑作というのは特に加工と結びついているところでありますので、もともと雇用機会の少ないところに加工という新たな雇用機会を創出している、つくっている、こういったような重要な機能が農業、とりわけ畑作にはあるのではないか、そう思っているところであります。 そういった中で、労働力がいろいろ不足したりという状況の中で、地域としてこの畑作というものをどう考え、どうとらえていくか、こういうことが必要ではないか。加工という非農業、非農家というものも巻き込んだ、地域一体となったシステムが必要ではないか。こういう形で、地域営農支援システムと私どもは呼びまして、そういった提言をしたところでありますが、こういう考えに対してどうお考えになるかということと、どのような対策を考えているかということをお伺いしたいと思います。
○日出政府委員 先生今お話しのように、畑作の問題につきましては、ガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意で、特にそれまで輸入制限をしてまいりましたものにつきまして、とりあえず高い関税相当量といいますか、そういうものを設定することができましたので、輸入の急増というのはとりあえずは防げたわけではございますが、先生お話しのように、一つの体質強化をこの六年間にやっていかなくてはいかぬ、そういう認識でございます。 今お話しのように、畑作をやりますときに、一つの原料の集荷区域の中で、生産する者、流通する者、加工する者、こういったものが一体的に皆さんがそれぞれ組み合って一つのシステムをつくってまいりませんど、生産体制、流通あるいは先ほどお話しになりました労働力の調整、こういったものは一つとしてできないわけでございます。 私どもは、先生が畑作産品対策小委員会でおまとめになりました畑作に関する基本施策は十分承知をいたしておりまして、平成七年度から新しく農業生産体制強化総合推進対策を発足するに当たりまして、今お話しの、生産者と加工企業との連携強化によります生産、流通、加工一貫体系の確立というテーマにつきまして、予算措置をいたしたわけでございます。 私どもといたしますれば、畑作主要地帯、全国で、市町村で約二百ぐらいあろうかと思っておりますが、この六年間に、こういった一貫体系の確立の事業をおおむねこの二百の市町村でやっていただくような、そういうような準備をこれからしていきたいというふうに思っている次第でございます。
○永井(哲)分科員 そういった考えを生かして、地域ぐるみで農業を守るというものを今後とも続けていただきたいと思うわけであります。 次に、農業、畑作ではいろいろ多様化、高収益化を図るというような形で、特に野菜を一部導入していくということが言われているわけであります。ところが、その野菜というのは自由化されているところでありまして、野菜の自給率というものを見てみましても、昭和六十一年には九五%ありましたが、その後も九〇%台を維持してきたところでありますが、平成五年度、速報値でありますが、九〇%を割る、こういったような状況になっておりますし、今後ますます輸入の攻勢というものが強まるだろうということも十分に考えられるところであります。 私の地元は、タマネギというものの主産地でありますが、タマネギも、生食の部分はひとまずとしても、一たん輸入と加工が結びついたら、なかなかその需要というのが自分たちのところに戻ってこない、こういったような農家の声というものも聞かされているわけであります。こういうような野菜の、ある意味で一つの希望の星であるというところでありますが、この野菜の輸入の攻勢というものに対してどういうような対応をしていくおつもりか、お聞かせいただきたいと思います。
○鈴木(久)政府委員 野菜につきましては、これまでは加工品を中心にして輸入が行われたわけですけれども、最近は生鮮野菜の輸入が急増しております。そのため、先ほどお話がございましたように、自給率も九〇%を切りまして、平成五年には八九%という事態になっておりますけれども、野菜につきましては、やはり国民生活上非常に重要な品目でございますので、輸入品への依存が定着しております一部の加工原料用野菜、例えば塩蔵キュウリとか塩蔵ショウガ、こういったものは別としまして、今後とも国内自給を基本としていかなくてはならないというように考えております。 このため、需要の動向あるいは輸入実態の把握等に努めるとともに、来年度から新技術の導入あるいは産地の実情に即した生産流通条件の整備等、国産野菜の国際競争力を強化するための事業を新しく実施したいというように思っております。こういったものを通じまして、生産の安定化、生産流通コストの低減、品質の向上あるいは高付加価値化を推進してまいりたいというように考えているところでございます。 また、加工用、業務用野菜につきましても、平成七年度から契約栽培の推進あるいは用途に即した高度安定産地の整備を行う事業、こういったものを新しく行おうとしておりまして、これらの施策の適切な推進を通じまして国内生産の振興を図ってまいりたいというように考えております。
○永井(哲)分科員 バレイショにしましても、冷凍のバレイショについて、関税のベースレートがこれまで一〇%であったものが、これも下げられて八・五%になるというような形で、そういった輸入というものもますます多くなるだろうということで、輸入そのものを制限するというわけにはいかないわけですけれども、そういった加工への、いろいろなフードシステムの樹立といいますか確立といったような点も含めて、十分に手当てをして、そういった野菜の振興というものをますます図っていただきたい、そのことを強く要望しておきます。 ウルグアイ・ラウンドの対策の関係についてお聞きします。 でん粉の関係でありますが、これも個別品目対策としていろいろなものを打っているところであります。これの一番大きな問題である抱き合わせ制度の維持ということについて、これも私、WTOの委員会で大臣から直接その点についてお聞きして、二〇〇〇年までは日米の協議ということで固まっているけれども、二〇〇一年以降も制度の存続ということについては頑張りたいという強いお言葉をいただいているところであります。 ただ、そういった形で見ましても、TEというのが段階的に少なくなってくるところでもありますし、またそのほかに、でん粉調製品といったところとのまた競合という問題がある中で、コストを削減していくということがやはり必要なところであり、これについてのでん粉工場再編整備というものについて具体的に予算づけがされているわけでありますけれども、これについて具体的にどのような形でお進めになるのか、お聞きしたいと思います。
○鈴木(久)政府委員 でん粉工場につきましては、現在カンショでん粉工場が鹿児島を中心にしまして六十五工場、バレイショでん粉工場は北海道に三十八工場ございます。いずれも規模が小さくて稼働率が低いといったような問題を抱えておりまして、原料の生産の生産性の向上と相まちまして、工場側の方の経営改善あるいは体質強化を図っていくことが極めて重要であるというように考えております。 このため、今回のウルグアイ・ラウンドの関連国内対策におきましても、芋でん粉工場の再編整備対策を実施することとしておりまして、平成七年度予算では国費三十八億円、事業費ベースで九十三億円を計上しているところでございます。 この具体的な整備の仕方ですけれども、具体的には知事が基本方針を定めまして、これに基づきまして関係の工場が相談しまして、芋でん粉工場を計画的に再編整備するということにしたいというように思っております。その中で、今後ともでん粉生産を継続する工場につきましては生産性向上のための施設整備をモデル的に実施をする、でん粉生産を取りやめる工場につきましては施設廃棄等を行う、こういったものに対しまして支援するという仕組みでやってまいりたいというように思っております。 細部につきましては、これから関係団体等とも調整しながら詰めてまいりたいと思いますけれども、基本的にはこんな考え方ででん粉工場の再編整備を計画的に進めてまいりたいというように考えております。
○永井(哲)分科員 コストを削減して、消費者に少しでも安い、そういったものを提供していただきたいと思います。 青年の就農の対策ということについてお伺いしたいと思います。 今回、青年就農対策というのが手当てされたということは非常によいことだ、そういうふうに思います。ただ、これが十二分なものであったかどうかということについてはやや問題があるのではないか。例えばフランスのDJA、これなどは無利子貸し付けではなくて助成ということで償還は要らない。これらに対する措置も、年間の予算規模を見ましても八億五千万フランということで、日本円にして百六十二億円ぐらい、また、経営の開始に当たっての特別中期貸し付けということにつきましては四百十億フラン、七千七百九十億円ぐらいという、これも相当ある意味でけた違いといいますか、そういった措置をしているところであります。特に就農の現状というのを見てみますと、北海道でも、例えば平成二年と平成五年というものを比べてみますと五・四%の農家数の減少でありますが、その中でも二十九歳以下の男子で二一・四%、女性が三二・一%、非常にここのところが極端に少なくなっている。女性の援助というものを、これは年金等でもどう対処していくのか、これも重要な課題であるところであります。 この青年就農対策というところで関連しまして、例えば夫婦で開始したい、そういった場合に、これは限度額についてどのように措置がされるのか。特に、女性の若手が非常に少ないという状況の中で、女性も積極的にやっていこうというこの施策を援助していく、それを支えていくという点では、こういった夫婦で就農したいという部分を手厚く措置していくということが喫緊の課題だ、そういうふうに思いますが、その点についてお伺いしたいと思います。
○日出政府委員 おかげさまで、先般、青年の就農促進のための資金の貸付け等に関する特別措置法を可決していただきまして、この二月十五日から施行でございます。今施行のための準備を急いでおりまして、ほぼ各都道府県との打ち合わせも終わったところでございます。 先生のお尋ねの夫と妻という関係でございますが、この青年就農促進法に基づきましていろいろな資金の貸し付けを受ける場合には就農計画を立てていただくということでございますが、これは当然個人を単位にしておりますから、例えば女性の配偶者も夫と別に主業的に農業に従事するということであれば、配偶者みずからが当然就農計画について認定も受けられるわけでございます。 そういう意味で、研修それから準備資金という形で就農に当たっての資金が順次借りられるわけでございますが、先生のお尋ねは、この就農促進法の中に農業改良資金法の一部改正がございまして、その中で、現実に就農いたしますときの経営開始資金につきまして、妻が夫と別な形であるいはダブルで借りられるかという話に尽きるかと思うのでございます。この農業改良資金助成法の中の経営開始資金でございますが、これは一つの独立した農業経営を開始するのに必要な機械なり施設の導入が必要だということでの資金でございます。そういう意味で、通常でございますと、夫も妻も認定就農者でありましても、本当の就農の時点で同一の経営を行いますときには、これは一つの経営の開始ということで、限度が二千三百万でございますが、こういう借り入れになります。また、夫婦が別々に独立した経営を開始するということになりますれば、これはまた当然夫婦二人それぞれが特例を受けるということでございますから、二千三百万円の特例が二人に適用される、こういう形になろうかと思っているわけでございます。
○永井(哲)分科員 フランスの特別中期融資という制度の中では、夫婦であるということで例えば五割増しにするというような制度があると聞いておりますが、特に、農村の置かれたそういうような状況、そして女性の立場ということを踏まえて、別々でやるという場合は、ある意味では当然でありますが、そういったこともこれから運用面においても十分に考慮していただきたい、そう思います。 また、就農の関係でいえば、私のところは二十六市町村ありまして、昨年は百六人の就農者がありました。非常に頑張っているというところでありますが、その中で、青年が二十になっても、自分のところで農業としてこれを雇うことはできない。一人ふえても、まだそれだけのものが所得として上がっていない、他産業についてもらうしかない、こういったような状況があります。三十で長男をつくった場合、子供が二十になってもお父さんは五十でまだ働き盛りであります。六十五歳までということになると十五年間。なかなか二人前というものにならない状況の中で、規模の拡大をすれば別でありますが、そういった中で、こういうような青年、都会へ働きに行って祭日があるとかいうような制度の中で、なかなか、そこに居ついてしまうとまた帰農しにくいというようなことで、これを先ほど言った地域営農というような形で何か吸収するなり、またそういった本当の後継者、ただ家には帰れない、こういう人たちを農業として支援していく、こういったようなことをぜひお考えいただきたい。これを強く要望しておきます。 最後に、今ガットということで、非常にこれも百年に一度、五十年に一度、これだけの大きなことだと思います。そういう中でこれから農業をどうしていくのか、そしていろいろな価格差があるじゃないか、こういうような一方では不満というものもあると思います。 その中では、やはり農業というのが食糧をつくっているだけじゃない、いろいろな機能を果たしているのだ、こういうものを特に都市の住民にしっかりと目で体験してもらう、見てわかってもらう、こういったようなことも必要ではないか。ガット対策本部ということで、全省庁と言っていいほどの部分で、各省庁総出でこの農業の対策をしたという実績がありますが、どういうことをしたのだというのが、また都市や一般の国民に目に見えてわかるという機会も多くはないのではないか。 それから、これからまた農家民宿をやっていくというような制度も考えておりますが、そういったような、農村に行けばこういうものがあるのだというものを都市の皆さんに理解してもらう、そのためには、例えば農業博覧会とかそういったような、現場に農業の環境というものをつくったような中で見てもらうことが必要ではないかな、こんなふうにも思うわけでありますが、こういった都市、とりわけ都市住民に対する農業へのアピールの強化という点についての大臣の御意見、お考えをお伺いしたいと思います。
○大河原国務大臣 お話しのとおりだと思います。農業の役割、これはもうちょうちょう申し上げるまでもないわけでございまして、多面的な役割、その国民的な理解の上に農政を進めていくということが何としても大事だと思います。 その場合に、農政のサイドからのスタンスといたしましては、やはり農業だけの農政ではない、これも国民全体の農政だという意味で我々はこれから進めなければならないというふうに思うわけでございます。農業生産者と消費者と、あるいは都市と農村との共生と申しますか、そういうところに目線を合わせて進めなければ相ならぬというふうに思うわけでございます。そういう意味では、国内対策、今次のウルグアイ・ラウンド対策におきましてもその視点を特に強調いたしまして、食料品の供給についても、良質、安全あるいは合理的な価格で新鮮なものを供給するのが農業の役割だということをはっきり鮮明にいたしまして打ち出しておるところでございます。 具体的に、都市と農村との、都市住民に対する農業の理解等については、各種の広告媒体を一層活用して推し進めるということはもちろんでございますけれども、委員もお触れになりましたような市民農園、グリーン・ツーリズムというような各施策を強化いたしまして、その体験に基づく農業、農村の理解を強めるとともに、逆に一方、都市においても農業の各種の理解を求めるいろいろな試みを強化しなければ相ならぬというふうに思っておるところでございまして、これらについては一工夫もニ工夫も必要だと思っておりますけれども、強化をいたしたい、さように思っております。
○永井(哲)分科員 時間が参りましたので、これで終わらせていただきますが、本当に農業に造詣の深い大臣のこれからの頑張りに、地元の農民の皆さん、熱い期待があるということをお知らせ申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○桜井主査 これにて永井哲男君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして農林水産省所管についての質疑は終了いたしました。 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 分科員各位の御協力により、本分科会の議事を滞りなく終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 これにて散会いたします。 午前十一時三十五分散会