予算委員会 第29号
- 発言数
- 252 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1995/05/18
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高木義明君。
○高木(義)委員 おはようございます。新進党の高木義明でございます。私は、災害対策を中心にしまして、若干のお尋ねをいたします。 災害対策の前に、当面の問題でございます、一つはNPT、いわゆる核不拡散条約問題について総理の御見解を賜りたいと思います。 四月の十七日に国連本部で開催をされましたNPT再検討・延長会議におきまして、御案内のとおり無期限延長が決まったわけでございます。五月十一日でございました。当然ながら、日本は無期限延長の立場をとっておるわけでございます。しかし、これまでも多くの議論があっておりますように、NPTの問題点は、核保有五カ国を容認をしておる、こういうところにございまして、無期限延長になればこれを固定化するということにもつながるわけでございます。 河野外務大臣は国連で演説をいたしておりますが、この中でも次のように述べております。「NPTの無期限延長は、核軍縮の進展を容易にする枠組みを確立するものだ。核兵器国は核の選択を放棄した大多数の非核兵器国の信頼に応え、条約第六条で約束した核軍縮努力の義務を再度想起しなければならない。」こういう発言の要旨が報道されておるわけでございます。 私は、従来、総理がこの無期限延長に対してどのような考えをたどってきたのであろうか、このように考えましたときに、あえてこの際、無期限延長を支持する根拠、これにつきまして総理の御見解を賜っておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 究極的に核を廃絶するというそういう方針には、これはもう一貫してとり続けてきている方針でございまして、変わりはありません。 それで、そのNPTをお互いに確認をし合うということは、今核を持っておる国と持たない国があるわけです。今核を持っておらない国にまで核が拡散をして保有されるということについては、これは究極的な核を廃絶するという目的に反するわけでありますから、したがって、このNPT無期限延長について賛成をする、こういう態度を日本政府としてはとってまいりました。 それで今回、先週終了したNPT再検討・延長会議において決定したことについては全面的に賛意を表しておるところでありますが、それは、単に決定をしただけではなくて、NPT再検討プロセスの強化等も決定し、核軍縮、核不拡散に関する道筋を示したということについては、私は、やはり内容的にも大きな意義があったのではないかというふうに考えております。 したがって、核を持っている国も核軍縮についてはさらに一層努力をしていくということは当然の話でございまして、冒頭申し上げましたように、究極的に核を廃絶するというその具体的なプロセスを明らかにしていく一つの道筋として、私は大事なことではないかというふうに考えているところでございます。
○高木(義)委員 NPTの延長とあわせまして、御承知のとおり、包括的核実験禁止条約、いわゆるCTBTの一九九六年中の締結が採択をされております。同時に、発効までの間、核実験はお互いに自制をしようということも決定をしておるわけです。 ところが、これに水を差すがように、四日後の十五日に中国は核実験をいたしました。このように、中国はCTBTに前向きな姿勢を示しながら、なぜゆえに今ここで核実験を繰り返さなければならないのか、どういう背景があるのか、我が国としてもきちっとその認識を持っておく必要があろうと私は思っております。 もちろん、我が国と中国とは日中友好のきずなを今後ともさらに強めていかなければいけませんし、やはりアジアの安定、世界の国々との協調の中で最も大切な関係だと思っておりますが、そういう国にあってこのような事態になったというのは大変残念なことだと思っております。そういう意味で、なぜ核実験を繰り返していっておるのか、その背景について認識をお伺いしておきたい。
○河野国務大臣 議員御指摘のとおり、日中関係というものはアジアにおいて極めて重要な関係であろうと思います。これから将来を考えましたときに、中国の存在というものは、我が国と極めて近い地理的条件を持っておりますだけに、我々は大きな関心を持たなければならぬと思いますし、日中共同声明その他でうたわれておりますように、我々は子々孫々に至るまでこの両国の友好関係というものを保っていく、こういうことのために我が国としては誠実な努力をしつつあるところでございます。 そうした中国が、今お話しのように、NPT無期限延長が決まった直後に核実験を行ったということは、我々にとってまことに残念、あるいは残念というよりは極めて遺憾なことでございまして、総理からの御指示もございまして、外務省としては、外務次官から中国に対して遺憾の意を伝達したところでございます。 議員が、なぜこういうふうにやるのか、背景についてどうかというお尋ねでございますが、中国の真意は我々としてもはかりかねているところでございますが、これまで中国が、我々の再三にわたる核実験をやめる、やめるべきだという要請に対して、中国側がいろいろ言っておりますことなどから見ますと、中国は、他の核兵器国は早くから核兵器の開発をやってきた、研究をやってきた、実験回数も他の国は多いよ、自分たちも技術的にそうした国々に追いつくために実験も行わなければならないのだ、言ってみれば、こんなようなことを言ってこられたわけです。 しかしそれも、今や核廃絶に向かおうとしているこの状況の中で技術を磨こうということも、どうも我々にとっては説得力を持ちませんので、中国側の説明にもかかわらず、我々としては核実験はやめるべきだということを繰り返し言ってきたところでありまして、それ以上の中国側の真意というものはどうもはかりかねているところでございます。
○高木(義)委員 まさに現在のNPT体制の問題点が浮き彫りになったと思っておりますし、また、核保有国の軍事意識がかいま見えたのではないか、私はこのように判断するわけです。当然ながら、私たち、被爆国でございますから、世界に先駆けて核廃絶の大きな役割があるわけでございます。そういう意味で、非常に私は、今回の核実験については、NPT体制の問題点、今後の核軍縮について大変憂慮しておる次第でございます。 そこで、NPTの延長が決められた道後の国連演説で、マレーシアを初めナイジェリア、エジプト、イラク、リビア等の国々から、無期限延長に賛成をしないという、そういう発言が続きまして、十三日の未明に会議がずれ込み、再検討の結果をまとめられずに閉会をした。最終文書を採択できなかったと言われております。 さきの四月十八日に我が国の代表として演説をされました河野外務大臣は、このようなNPT、核軍縮にかかわる国際間の溝があることは十分御承知、把握のことだろうと思っておりますが、今回の中国の核実験がこれらの国々に大きな影響を与え、せっかくまとまったNPT延長の問題が今後危惧されるのではないか、私はこういう考え方を持つわけでございます。その点、どのように考えておるのか、お聞かせいただきたい。
○河野国務大臣 確かに、NPT加盟国の中に無期限延長について不安を持つあるいは危惧の念を持たれる国が幾つかあるということは事実でございます。しかし、それらはいずれも、すべてが同じ理由によるかというと必ずしもそうではなくて、例えばイスラエルを特定して、イスラエルの核問題というものが極めて自分たちにとっては不安要因である、この問題が明確にならなければいかぬというふうに特定のものを指摘しておっしゃる国もございます。あるいは、そうではなくて、期限をつけておいた方が非常に見直しやすくなるではないか、こういったようなことをおっしゃる国もあったわけでございます。 私は、今の議員の質問にお答えをするとすれば、我々はやはりまだまだ未加盟国に対する加盟の呼びかけ、参加の呼びかけ、これは徹底してやらなければならないということはまず一つあると思います。これはもちろん引き続きやっていくということでなければならないと思いますし、我が国としてもそうした態度、姿勢で臨むつもりでおります。 もう一つ大事なことは、このNPTの無期限延長の一番のポイントは、非核保有国が核保有国に対して信頼を持ったか持たないかという点だと思います。核保有国は、この延長に先立って、非核保有国の安全保障でありますとか、その他核保有国から非核保有国へのいろいろな呼びかけ、約束などをいたしました。そうした呼びかけ、約束もさることながら、一番大事なことは、核保有国が非核保有国の信頼に誠実にこたえるかどうかというところが一番のポイントだと思います。まさに、議員がおっしゃったNPT六条の問題でございます。 その信頼にこたえ得るかどうかという点について、今回の中国の核実験は、核保有国が非核保有国の信頼にこたえないではないかという不安感といいますか不満をもたらすというところがあるとすれば、これが一番問題だというふうに思っているわけでございます。
○高木(義)委員 この核実験に対しまして、我が国の対応は、五月十五日に外務事務次官が駐日中国臨時大使に抗議をした。続いて五十嵐官房長官が、再三の申し入れを無視する中国の行動に遺憾の意をあらわした。また、当然のことながら、広島市長、長崎市長はそれぞれ中国大使館に抗議文を送っております。 世界で唯一の被爆国の日本、そしてその首相である村山総理が、この点についてみずから具体的な強い意思を伝える必要があるのではないか、私はこのように思うわけですが、いかがお考えでしょうか。
○河野国務大臣 私どもの作業はすべて総理の御指示、総理の考えを体してやっていることでございまして、それは外務省が外務省独自でやっているわけではございません。官房長官の御発言もそうだと思いますし、我々は、すべて内閣一体となって、総理の主導のもとに作業をしているわけでございまして、そうした点で問題はないと思っております。
○高木(義)委員 総理は五月三日に北京におられまして、李鵬首相らといわゆる日中首脳会談に臨んでおります。その席におきましても村山総理は、この中で核実験の中止を要請をした、このように言われております。そういう直後の出来事だけに、私は、日本の村山内閣の権威は一体どうなっておるんだ、このように思うわけです。国民の多くはそのように思っておるのです。 このことについて、村山総理、どのように思われますか。
○村山内閣総理大臣 私が訪中をして李鵬首相との会談の中で、今お話のございましたように、核実験中止については強く要請もいたしておりまするし、今ここで御議論になっておりますように、NPTの無期限延長を決定した直後に核実験をしたということについては、極めて遺憾であるという私の意思はもう明確に中国には伝えてあるわけです。 同時に、今外務大臣からもお話がございましたように、それぞれの外交ルートを通じて日本の意思というものは内外に鮮明にして、中国にも伝達をしてあるというふうに私は考えておりますが、日本政府としてとり得る手はきちっととっておるというふうに考えております。
○高木(義)委員 この点につきましては、首相の置かれた立場、十分に御認識をされまして、核廃絶、軍縮にいささかたりとも後退がなきように、最大の御努力を強く要請をしておきたいと思っております。 次に、ちょっと円高に関連しましてお尋ねをしておきたいと思います。 私どもは、既に円高の当面の緊急対策といたしまして、十兆円に上る財政出動をもって社会資本のこの際整備を図る、また規制緩和五カ年計画の経済規制については年度内に実施すべきだ、こういうことなどを提言をいたしておりますが、今八十三円台にあるわけでございますけれども——八十六円、そんなものですか。 私たちは今、できることできないこと、たくさんございます。やはり国際経済へ我が国の強いメッセージ、私は、円高の主な要素とされております日本の経常黒字、一千三百億ドルとも言われておりますが、この緊急対策をもってこれをいかほどに縮めていくか、また縮めなければならないと考えておるのか、具体的に示すことが大事ではないかと思っておりますが、この点について、経済企画庁長官、いかがでしょうか。
○高村国務大臣 経常収支の黒字をGDP比で見ますと、平成四年度は三・四%でありますし、平成五年度が三%、平成六年度、またこれは実績見込みでありますが、二・七%、そして平成七年度の見通しては大体二・四%になる、趨勢的にこう減りつつあるわけであります。 私たちは、この趨勢的に減りつつある経常収支の黒字をさらに減らすことが必要だ、こういうふうに考えているわけでありますが、この対策で、定量的にこのことによって幾ら減るかという計算、そういったことは不可能に近いし、そして、経常収支の黒字、経常収支というのは自由な経済活動の結果として起こるものでありますから、政府としてそういう見通しをこういうことだと数字で示すことは必ずしも適当ではない。今続いているこの経常収支の黒字が減る趨勢をより一層強めていくことが大切である、こういうふうに考えているところでございます。
○高木(義)委員 この問題は、まさに私は政治の役割だと思っております。したがって、そういう意味では、強いリーダーシップを持ってそのようなメッセージを国際社会の中に送る、国内外に出すということは大切なことだ、私はこのように思っております。十分御検討をいただきたい。 ところで、先日の新聞報道に野坂建設大臣の閣議後の記者会見の記事が載っておりました。題名は「円高「経済界こそ考えるべきだ」」こういうことでございます。 ちょっと読んでみますと、 日経連の永野会長が円高問題などに関連して「村山内閣では何もできない」などと批判したことに対し、野坂建設大臣は十二日の閣議後の記者会見で、「経済界自身が輸出をどうするのかの方が、より大事だ。自らの問題を解決することによって円高や為替問題に大きな影響があることを自分自身で考えるのが前提ではないか」と反論した。大企業を中心とした輸出の増大が円高問題の根底にあると見て、経済界側の責任を問う発言だ。 こういうことでございます。 野坂建設大臣、この事実、また真意についてお聞かせいただきたいと思います。
○野坂国務大臣 お答えをいたします。 そのようなことが十二日の閣議後の記者会見で記者から質問がございました。その内容を申し上げますと、今お読みになりましたが、日経連の永野会長が「政治空白困るというが今だって空白でしょう もう総選挙しかない 政治家は何もしない」こういう見出しで内閣を批判をされておる。この内容を申し上げますと非常に長くなりますので、絞って申し上げますと、日本にもこの貿易黒字の問題については問題がある、特に自動車交渉の問題に触れております。そして二番目には、今の内閣では何もできない、今だって政治の空白ではないのか、総選挙をやれ、こういうふうに集約のできる御発言でございました。 私は、その記者の質問に対して、日米の自動車交渉は、通産大臣からも報告がありましたように、血を流すほどの努力をされておる、日本の立場を懸命に守っていらっしゃる。今度の提訴についても我々は、EUの皆さんでさえ我々に対して理解を示しておる、こういうことで積極的に努力をしておりますし、今の内閣についても、我々は全力を挙げて、円高問題については、今も経済企画庁長官が申し上げましたように、懸命に努力しておるのではないのか。財界、いわゆる日経運の会長のこのような発言については極めて遺憾である、私はそう思っております。したがって、経済界も一体になって我々とやるべきであって、ただ単に無能だとか空白であるとか、そういう点については、日経連の会長としての見識を疑うというような強い発言をいたしたことは事実であります。 したがいまして、私は現在でもそういうふうな考え方、先生がおっしゃったように、千三百億ドルの黒字もあるじゃないか、しかも、それは政治家が何もしない、政治だけは何もしていないのか、経済界も十分に考えるべきだ、そういうことを強く申し上げたということは事実でございます。
○高木(義)委員 この問題については、昨年の十二月の十六日に「内閣総理大臣村山富市殿」ということで、日経連と、まあかつてないといいましょうか、労働団体の全日本金属産業労働組合協議会、いわゆる金属労協と呼んでおりますが、二百六十六万人の勤労者を抱えておる団体でございます、合同して昨年の十二月十六日に「円高・空洞化対策および構造改革に関する緊急要請」ということを行っております。 要点は、一つは「円高是正・空洞化阻止に向けた構造改革と平成七年度予算への反映」をしてほしい、「経常収支の不均衡解消に向けた明確な方針の提示」をされたい、「経済政策目標としての内外価格差是正による物価引き下げ」を行われたい、「公共投資の抜本的配分見直しと実効性の確保」をされたい、こういう趣旨で要請がなされております。 総理、お受けになられましたね。いかがですか。
○村山内閣総理大臣 今お話のございました要請書は、受理をいたしました。
○高木(義)委員 今大事なことは、この円高に対してどのように対応していくのか。むしろ官民挙げて——円高は決して悪いことではないわけです。デメリットもあればメリットもある。むしろ円高のメリットを国民生活の向上のためにいかにして反映していくのか、また産業構造もどのようにして変革していくのか、これが今の私たちの大きな政治課題だと思っております。そういう意味で、いかに円高に対応する環境づくりを官民挙げてつくっていくかという重大な時期にあると私は思っております。 一九八五年のプラザ合意以降一ドル二百円、一九八七年百二十円、一九九三年百十円台から百一円台、そして一九九四年には一ドル九十八円台、こういうふうに経過をいたしております。 産業界にありましては、これに対応するために、合理化はもとより、資材や部品の海外調達あるいは海外生産、こういったことで雇用を守り、地域経済を守るために最大の努力をしております。そのときに来て、目標にたどり着こうと思ったら次にはもう目標が上がっておる、こういう状態であります。 しかも、ことしの二、三カ月前の円高の勢いはかつてないほど急激でございます。もうとてもでないがついていけない、もうお手上げた。既に昨年そのような要請をしておるにもかかわらず、政府としてやっと円高緊急対策が出たのが四月で、こういったことのいら立ちというのは、私は日経連会長だけではないと思っております。 そういう業界の中でそういう発言が新聞報道とはいえ大きくなっていくことが、私は、そこに働いておる多くの方々、また家族、こういった方々に対して非常に、「人にやさしい政治」と言われておりますけれども、冷たいのではないか。むしろ開き直りに聞こえるのです。責任回避に聞こえるのです。当然それぞれの持ち場、立場で責任がございますが、この発言内容は、私はある意味では国民の多くの世論ではないか、このように思っております。 この際、橋本通産大臣にこの記事についての御所見をいただきたいと思っております。
○橋本国務大臣 ウィスラーにおける自動車交渉がうまくまとまらなくて疲れ切って帰ってまいりましたときにこの報道を読みました。大変情けない思いでありました。それほど我々が払ってきた努力というものは評価をされないものなんだろうか。同時に、日本の産業界が御努力をいただく面がないとは私も思っておりません。産業界自身にもお考えをいただくべきことはあろうかと思います。 要は、それぞれがみずからの持ち場持ち場で全力を尽くしてこの時期をどう乗り切るかでありまして、私は、人のふり見て我がふり直せという言葉を思い起こしております。
○高木(義)委員 この件については、あの人がどう言うたこう言うたという問題ではございません。私たちは、真剣になって、国を挙げて今のこの危機に対処しなければならぬと真剣に思っております。 一国の繁栄はその国のすぐれた生産力にあるという言葉があります。この生産力こそ日本の活力であろう。だから、もちろん経済界も努力をすることは当然、国も最大限のこの問題について決意を示すことが私は大切であろうと思います。いろいろあれやこれや言っておるのではない。総理、そのことについて御所見を賜りたい。
○村山内閣総理大臣 もう成立をして今施行されておりまする七年度予算についても、今お話がございましたような要請というものは十分取り込んで、可能な限りの努力をして編成された予算である。同時に、最近のまた急激な円高に対しては、緊急円高・経済対策というものを四月の十四日に発表いたしまして、それを最大限に盛り込んだ補正予算を今審議していただいておる。いろいろな情勢を判断をして、産業界や労働界やいろいろな方々の意見というものも十分踏まえた上で、今政府としてやり得る可能な範囲のことはすべてやり尽くすというぐらいの決意でこの予算は編成されて、御審議をいただいておるということについては御理解をいただけると私は思うのです。 同時に、今お話もございましたように、政府が何かやればすべてできるというものではなくて、やはり政府は与えられた課題については政府なりの最大限の努力をしていく。同時に、それにあわせて、やはりそれぞれの分野分野でもって御協力をいただくということは極めて大事なことでございますし、全体として皆さんの協力のもとに困難な状況を乗り越えていくということが私は何よりも大事ではないかというふうに考えておりますから、政府としてやり得ることについてはすべてやり尽くすというような決意でやっておるということについては、御理解を賜りたいと思うのです。 特に、きのうも申し上げましたけれども、規制緩和の問題等についても、何が一番障害になっておるのか、どこに問題があるのかというようなことについて具体的に提示をされたことはないのですよ。ただ規制緩和をやってほしい、規制緩和をやってほしいというだけのお話でございますから、私はそれなりに検討して、皆様方から具体的に要請があって、できることならば早速やらせます、こういうふうにも申し上げておるのでありまして、そんな意味では、やはりお互いの理解と協力のもとに全体として取り組んでいくことが大事だというふうに思っておりますが、内閣としては、一体となって当面する課題について取り組んでおるということだけは申し上げておきたいと思います。
○高木(義)委員 行動が遅い、そして大変歯がゆい思いをしておるというのが現場の気持ちであるということを十分御認識していただきたいと思っております。さらに強い行動をお願いしたいと思っております。 次に、災害問題についてお尋ねします。 私たちは新進党としまして、この阪神大震災に対応いたしまして数々の調査活動をしてまいりました。そして、この災害はかつてない、五千四百人を超える死者、三十万人余りの避難所生活あるいは約十万戸の全壊家屋等、戦後最大の惨事でございました。したがいまして、これをこの際、四カ月経過した今、徹底的に検証して、その教訓を生かして、災害に強い国づくり、人命尊重の国づくりをやっていこう、こういうことから新災害対策基本政策を検討してまいりました。 そして、三月の末に、「防災のための5−UP作戦」、いわゆる防災については、まず次の五つの柱が基本にされるべきだ。一つは、国の防災システムのあり方、システムアップを図る。二つ目は、消防、警察、自衛隊等のマンパワーの連携が何よりも必要だ、パワーアップであります。三番目は、広域な支援体制を確立すること、いわゆるバックアップ体制。四つ目は、現場における救助・救援体制の強化ということ、いわゆるスピードアップを図ることが大切だ。五番目には、災害に強い都市づくり、いわゆる地方から、町から、ボトムから上に上げていくボトムアップ。こういった柱を据えて、幾つかの課題の検討をしてまいりました。 そこで、時間の許す限りお尋ねをしてまいりますが、まず、今次災害に対しこの補正予算が執行されますと、復興はどの程度進捗をしていくのか。今後完全復興までにはどのくらいの期間が必要で、また財源はどのように考えておるのか。この点について、地震担当大臣ですか。
○小里国務大臣 まず、現段階におきまする復旧の進捗度合い、これはもう先生御承知のとおりでございますが、今ここで細やかに数値をもちまして御説明申し上げることは極めて難しいことかと思うのでございますが、今次の補正予算等を含めまして、復旧に関連する事項につきましては、おおむね公的施設の応急復旧対策は進められ得るもの、そういう判断をいたしております。 なおまた、今最後の方でお尋ねの復興の話でございますが、今次の予算におきましても、復旧と復興の両面にかかわる予算措置といたしまして、一兆四千億円を上回る経費を御相談申し上げておるところでございます。 なおまた、復興にかかわる事業につきましても、これを今申し上げておりまするように鋭意進めてまいっておるところでございますが、特にその中におきまして緊急を要する住宅復興策につきましては、今回の予算で、先日来申し上げておりまするように、災害復興公営住宅一万三千五百戸に着手するための予算を計上いたしております。 したがいまして、これを平成六年度の敬二次補正予算で御相談申し上げましたものなどと合わせまして申し上げますと、住宅復興三カ年計画に基づく公的住宅、いわゆる供給住宅でございますが、計画戸数は七万七千戸でございましたから、この約半分に着手する、さような形になるわけでございます。 さらにまた、今お話がございましたように、本格的復興につきましては、現在、地元におきましても復興計画の策定作業が集中的に進められております。おおむね十カ年計画ということでございます。この十カ年計画の中で、住宅復興あるいはインフラ整備、産業政策等につきまして緊急三カ年計画を策定をいたして、そしてこれを推進していく段取りでございます。
○高木(義)委員 災害復興につきましては、ひとつ適宜な対応をお願いをしておきたいと思っております。 時間もありませんので、総理、首相の危機管理が大きくこの問題で問われました。四カ月経過しまして、サリン事件も一山を越えようといたしておりますが、首相官邸の機能強化について、危機管理体制についてどう改善を図っていこうとされておるのか、その点についてお聞きをしておきたいと思っております。
○村山内閣総理大臣 地震災害等に対しましては、災害に対応できる平素からの取り組みが大事なことはもう申し上げるまでもございません。したがって、このような極めて甚大な被害が発生した今回の災害を教訓といたしまして、国、地方公共団体等による万全の防災体制のあり方を早急に検討し、必要な見直しを行うことは、今の国政上の重要な課題であるというふうに認識をいたしております。 このために、既にこれは閣議決定もいたしておりますが、「大規模災害発生時の第一次情報収集体制の強化と内閣総理大臣等への情報連絡体制の整備に関する当面の措置について」ということについて決定をいたしまして、一次的に緊急に官邸にすべての情報が収集をされて、的確に把握できるということの体制をまずとる。そうしたことに基づきまして防災基本計画全体の見直しも同時に行っていくということで、現在鋭意検討を加えておるところでございます。 さらに、各界から広くいろいろな意味で意見を収集するということもございまして、各界の有識者の方々から成る防災問題懇談会というものを、総理の私的諮問機関として設置もいたしまして、具体的に、災害情報の収集及び伝達体制のあり方、消防、救急、警察、医療、自衛隊等にかかわる緊急即応体制のあり方等々について、十分御検討いただきながら今御意見を聴取をいたしておるところでございますが、その懇談会の検討の成果も踏まえて、速やかに万全の体制をとっていきたいというふうに考えておるところでございます。 今回の、冒頭に申し上げましたように、これだけの大きな災害の教訓というものはいろいろな面であるわけでありますから、その教訓に学びながら、少なくとも、あす何か起こったときに、現行の体制の中で緊急にできることは一体何かということについて、今申し上げましたように、何よりも情報の収集を行う、そして関係省庁と十分な緊密な連携がとれる、同時に、地方自治体とも十分連携のとれた形の中で総合的な対応ができるというものを確立をしていく。 同時に、中長期的には、防災計画全体の見直しや、あるいは民間の情報収集、例えばNTTとかあるいは電力会社等々とも協力をし合って、そして正確な情報がキャッチできるというような体制もしっかりつくりながら、そうしたものを前提として中長期的な防災計画の見直しを行うということの段取りをつけながら今作業を進めておるという状況にあることについて、御理解を賜りたいと思います。
○高木(義)委員 国土庁長官が大体普通の場合は災害の総合調整をやられるわけですが、今次災害については地震担当大臣というのが設置をされました。やはり国土庁の機能強化、位置づけ、それから有事の場合の行政機構等々、私は改善すべき点が多々あると思っております。 災害対策基本法、これは昭和三十年代につくられた法律でございまして、かって予想しなかった都市化が進み、そして長期的な災害、特殊災害も起きてくる、当然この災害対策基本法も私は見直されてしかるべきだと思っております。また、警察、消防の補完的な役割、いや、むしろマンパワーとしての自己完結型の自衛隊の位置づけにつきましても、私は今回大きな教訓を得たと思っております。 時間もありませんから後に譲りますけれども、何といいましても危機管理の基本は、指揮権をどうするのか、指揮権の所在をどこに置くのかこれをまず明確にすること、そして十分な演習、訓練を日ごろからやっておくこと、また的確な情報収集、情報ラインを確保しておくこと、そして緊急な場合に行政措置がとれるようなシステムをつくっておくこと、これが私は大切であろうと思っております。 私たちがいろいろ全国三千以上の自治体にもアンケート調査を今行っておりますが、私たちの調査でも、私は今率直に申し上げます。やはり、あの災害発生時からの初動態勢がもっと十分にできていたならこの災害はかなり被害者も少なくて済んだであろう、このように思います。少なくとも発生から二時間の時間帯、この時間帯の初動態勢について私は非常に残念な思いがします。 どうですか、総理、最後にその点についてどのように思われますか。いささかの責任はお感じになりますか。いかがでしょう。
○村山内閣総理大臣 災害発生時の緊急即応体制について、これまでのこのあり方について幾つかの教訓を学んだということについてはたびたび申し上げてきたところであります。したがって、直さなきゃならぬところはもう率直にこの際見直しをしていくということもやはり大事なことだと思います。 私は、一義的にはやはりその災害の起こった地方自治体にあると思いますけれども、その地方自治体が災害に遭って、そしてそうした意味における行政の機能が麻癖しておる、こういう状況になったときに、それはとても期待したって無理ですから、したがって、地域的にお互いに協力し合えるような体制というものをふだんからやはり確立しておく必要があると思いますし、同時に、防災計画、防災訓練なんというものは、関係する消防や警察や自衛隊や、もうすべての団体が一緒になってふだんからやはりそういう連携を保っておく、あるいは共同に訓練をしておくということも大事なことだと思います。 同時に、そういうものが官邸なら官邸あるいは国土庁なら国土庁、関係の機関に正確に伝達ができて、そしてその地域の体制では手に負えないというような状況の場合には、直ちに全体として、政府を挙げて対応できるような、そういう緊密な連携がとれるような仕組みというものをしっかりやはり打ち立てておく必要があるというようなことも含めて今検討しているということは、先ほど来申し上げているとおりでございます。 とりあえず当面のこの枠の中で、今ある制度の中で可能なことは何なのかということは、先ほど申し上げましたように、閣議決定をして緊急に対応できる仕組みは今つくっておりますが、しかし、中長期的なそうした防災計画の見直しなりあり方というものは、防災会議の中でも議論をしてもらっております。 同時に、先ほど申し上げましたように、各界からの代表の有識者に集まっていただきまして防災問題懇談会を開いて、そうした総合的ないろいろな意見を集約をして、そして全体としての見直しを行おう、こういう準備もいたしておるということについて御理解をいただきたいと思います。
○高木(義)委員 終わります。
○佐藤委員長 この際、赤羽一嘉君から関連質疑の申し出があります。高木君の持ち時間の範囲内でこれを許します。赤羽一嘉君。
○赤羽委員 新進党の赤羽一嘉でございます。 阪神・淡路大震災が発生しまして本日で百二十二日目を迎えることになりました。中央のマスコミ報道を見ますと、オウム・サリン騒動ですっかりその震災のことが忘れられたような感がございますけれども、現実、週末に地元に帰れば、毎日大変な粉じんの中でつち音が響いており、しかし一方、路地裏に入りますと、解体にほとんど手がついてないような地域がかなり多くある。毎日懸命なる復旧作業に入られているにもかかわらず、本格的な復旧、復興はまだまだこれからだなという思いを強くしているこのごろでございます。 きょうは、与えていただきました三十分間でございます。阪神・淡路大震災対策に絞りまして、かなり具体的なことにも触れますけれども、よろしくお願い申し上げます。 まず、総理、一昨日の本会議で、我が党の石田副党首の質問に対する御答弁で、今回の阪神・淡路大震災、被害総額は約九兆六千億であるというふうな御答弁がありました。その九兆六千億というのはどういうことなのかなというふうに思いまして、これはまず第一点として確認していただきたいのですが、復旧に要すると見込まれる額、そういうインフラとか上物なのでしょうか、まずその点を御確認いただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 この阪神・淡路大震災につきまして、被害が極めて甚大かつ広範なものであったことは申し上げるまでもないのですが、一口に被害額といっても、技術的に把握が困難なものが多いという事情もございますが、現時点で、というのは二月の時点ですね、二月の時点において民間部門の被害も含め被害額の概算を計算をしてまいりましたら、約九兆六千億円という推計ができたということであります。 この被害額の内訳は、若干申し上げますと、住宅、店舗、事務所、工場、機械等の建築物等が約六兆三千億円、それから道路、港湾等交通基盤施設が約二兆二千億円、さらに電気、ガス、上下水道等のライフラインの施設に対する被害が約六千億円、その他が約五千億円、こういう概算をして九兆六千億円という数字を出しておるわけでございます。
○赤羽委員 わかりました。 それでは、平成六年度の補正予算及び今回の平成七年度補正予算、阪神・淡路大震災関連の補正予算の総額が二兆四千億強である。今御指摘のように、復旧額九兆六千億との差額約七兆二千億円の分についてはどのようにお考えなのでしょうか。これは民間でやるべきことなのかどうなの か、総理の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○小里国務大臣 今、被害総額の内訳につきまして総理の方から御説明申し上げましたとおり、いわゆる住宅、店舗、工場、事務所、機械等の民間施設部門が六兆三千億円に及んでおる、あとのうちの二兆二千億が公的、例えば道路、港湾、交通基盤等でございまして、そういうふうに分類できますから、その分類を一つの前提に立てて、だからといって復旧、復興にかかわる公的な責任部分がございませんよと決して言っておるわけではないのでございまして、そういう前提から見ていきますと、公的施設部門が二兆二千億とただいま総理が説明申し上げたとおりでございます。 私どもは、第一義的には、その差が、要するに九兆六千億から今度の予算措置を含めましての二兆四千億を引いたその差は一体どう判断するのかというお尋ねだろうと思うのでございますが、それらにつきましては、御承知のとおり、平成六年度の第二次補正予算と今次でもちまして二兆四千億ということになっておりますから、これで相当部分の復旧にかかわる部門は処理できる、こういうふうに先ほども御答弁申し上げたところでございます。 これからいよいよ、御指摘にならんとする本格的復興予算にかかわるものは、一部手をつけましたものの、これから各年次の三カ年計画、住宅等を中心にいたしました、あるいはその他の問題を十カ年計画で着実に、しかも旺盛に手をつけていかなけりゃならぬ、さような判断でございます。
○赤羽委員 総理の御答弁をお願いしたいのですが、九兆六千億のうち、繰り返しになりますが、二兆四千億の差額の七兆二千億はもう民間でやる額だということなんですか。復興費用の額ということなんですか。
○武村国務大臣 そうですね、明確にこれは公共、これは民間と一〇〇%仕分けすることが難しいわけであります。 首をかしげられなくても、おわかりいただけるように、財投というのがあります。例えば電力、ガスの復旧事業に対しては、これは民間事業でありますからいわゆる公的な資金は直接には投入いたしておりませんが、日本開発銀行を通じてかなり積極的な融資をいたしております。こういうものがかなりの金額になりまして、この二兆四千億と一〇〇%純粋に民間が再建をされる分野との間にあるというふうに御認識をいただきたいと思います。 全体の印象としては、この震災対策を緊急応急対策と復旧対策と復興と三段階に分けてあえて申し上げますと、今回の予算措置で第一段階の応急対策と第二段階の復旧対策はおおむね完了するというふうに私どもは認識をいたしております。加えて第三段階の復興についても、公営住宅の建設など、今の時点で把握可能なものは精いっぱいこの予算に盛り込んでいるところであります。当然、この復興のこれから進んでいく過程で、さらに八年度予算も含めて、さらに時間をかけて取り組まなきゃならない事業もこれに続くわけでございますから、二兆四千億で終わりということではありませんが、今の段階ではそういう認識でおります。
○赤羽委員 若干繰り返しになって恐縮ですが、大蔵大臣でも結構ですが、九兆六千億の中で二兆四千億だと、そのバランスの七兆二千億というのは復興費用、今、応急、復旧、復興という三段階でやるというお話がありました、これから復興という部分もあるのだと。その九兆六千億という総理が御答弁になった額の中に、その復興の部分というのは含まれているのかいないのか。 ですから、九兆六千億の被害見込み総額がある、これまで二回補正で二兆四千億つけていただいた、その残りの七兆というのは、もうこれはある程度予算はつかないんだよと。復興についてはそれ以外のところの、その外の枠での話なのかどうかということを。
○武村国務大臣 災害前の状況に戻すための復興というとらえ方もありますが、さらに量的にも質的にもよりいい町をつくっていこうという意欲もあるわけでございますから、この九兆数千億にプラスオンされる事業も当然入ってこようかと思います。公共の分野につきましても、技術内容を一段とよくしていこうとしますと、この九兆数千億でとらえられているよりも金額がオーバーする分野も当然あろうかと思っております。
○赤羽委員 私が聞きたかったのは、いわゆるよい町づくり、復興という部分が九兆六千億円という額の中に入っているのかどうかということなんですが、ちょっと時間も限られておりますので、先に進みます。——それでは、お願いします。
○篠沢政府委員 九兆六千億、国土庁の方で推計をいたしたもの、これは先ほど総理から申し上げたような内容でございますが、基本的に、被害額から出したいわゆる復旧分であるというふうにお考えいただければよろしいのではないかと思います。基本的にそういうものだろうと思います。 そして、九兆六千億の、これはあくまで推計でございますけれども、その推計の中で、総理が申し上げましたように、住宅、機械、店舗、事務所、工場などの建築物、これが六兆三千億ということでございます。それ以外の分ということになりますと、三兆三千億ということになりますが、これはいわゆる復旧予算で出てまいりますいろいろな公共施設等、交通関係でありますとかライフラインでございますとかあるいは文教関係でございますとか、そういうものになろうかと思います。こういうものに対応して六年度二次補正予算あるいは今次の補正予算というようなもので計上が行われているというのが基本形だろうと思います。 ただ、前回の補正予算も今度の補正予算も若干復興分というものが入り込んでおるというようなことと、それから、最初に六兆三千億と申し上げました住宅の中には、公営住宅なんかがございます。この公営住宅なんかは当然この復旧予算の中に入ってくるということでございます。 関連的に出てまいります差額の分につきましては、先ほど大蔵大臣からも申し上げましたように、災害復旧関連融資で対応していただく部分が多いと思いますが、この災害復旧関連融資がごく低利で円滑に行い得るように、開銀に対する出資でございますとかあるいは住宅金融公庫、あるいは中小企業金融公庫、国民金融公庫等に対するいろいろな出資等ということで、二次補正予算あるいは今次の補正予算というもので出資等を入れておる、そのような体系になっておると思います。
○赤羽委員 余り納得したわけではありませんけれども、まだまだ復旧予算、二兆四千億では足りないのではないかということを言って、次に移りたいと思います。 今回、この復旧作業について激甚指定もいただき、国庫負担の引き上げ、交付税措置などで地方負担は軽減されておることは認めますが、その被害総額が余りに大きいということ。また、例えば神戸市の市の税収も見込みで約二五%の減収だ、七百五十億円相当なんですが。あと水道とか港湾などの使用料なんかも激減している。まさしく地方財政は火の車であるわけでございます。 また、災害復旧債とか歳入欠陥債等々の発行で市債の発行額が約四倍となりまして、このまま推移すれば一九九六年度決算時には、自治省から事業の際の起債に制限がかけられる、いわゆる起債制限比率二〇%を超えて二一・七%になるとの見通しが、一昨日の神戸市会の総務財政委員会で明らかにされたところでございます。この起債制限比率二〇%を超えますと、原則、市の一般単独事業債及び厚生福祉施設の整備事業債などが許可されない起債制限団体となりまして、これはいわゆる市民の暮らしには著しい影響が出るというふうに懸念しておるところでございます。 よって、きょうの質問では、災害復旧の幾つかの施策で、今まで以上に国庫負担の部分を多くしていただきたいということが本日の趣旨でございますけれども、その前に直近の問題として、災害公営住宅の建設、用地取得とか土地区画整理事業、市街地再開発事業、震災復興事業としての街路事業等々をやらなければいけない。その中で制限比率を超えた場合に、自治省としては新たな起債を認める例外措置をとるのかどうか、自治大臣にお伺いしたいと思います。
○遠藤政府委員 お答えを申し上げます。 御質問がありました起債制限比率の試算でございますけれども、これにはいろいろな前提があろうかと思います。 起債制限比率を算出する場合には、税等の一般財源が今後どういうような伸びになるのか。確かに、ことしあるいは来年については落ち込むであろうと想像されますけれども、その後の税収入等の復活状況がどういうようになるかといったような前提がいろいろあると思います。したがって、今の段階で、一つの試算として神戸市が試算をしたものは一応あると思いますけれども、それがそのままそういう形になるかどうかということは、これからの税収等の状況、推移を見てみないとわからないという前提が一つあろうかと思います。 ただし、仮に起債制限比率が非常に大きくなった場合に、ただいま御質問がありましたように、二〇%を超えるというようなことになれば、一般単独事業というものは、原則としてこれは起債の許可をしないという定めになっております。しかしながら、災害復旧あるいは災害復興等重要な事業を持っているわけでございますので、そういう段階になりまして、個別の団体とよく協議をして、私どもも事業の内容をよく調べさせていただいて、災害復旧あるいは災害復興、そういった事業が円滑に行われるように、お互いに知恵を出しながらやっていきたいというように思っております。
○赤羽委員 ありがとうございます。 原則にとらわれず、復旧・復興事業が円滑に行われるような措置がとられるということを確認したということでございます。 続けます。 今後三年間、兵庫県、神戸市、特にきょうは神戸市について言わせていただきたいと思いますが、災害公営住宅六千戸を緊急の行政措置として一応建設する計画になっております。この場合、建設主体が市であり、用地を取得する場合は、用地に関しては市の財産に対する補助であるとの観点から、現行、補助対象外となっておりますが、六千戸分の用地取得ということになりますと、実際千四百四十億円が必要であるというふうに今見込まれております。この千四百四十億円の資金を起債により調達することになると、今御質問をいたしました起債制限比率に一気に近づくことになります。 この部分について、例えば道路用地や公園用地の取得のように補助制度の創設を考えるか、もしくは用地を国有地として取得するような考え方の導入はできないものなのかどうか、建設大臣に。
○野坂国務大臣 お答えいたします。 先生御指摘のように、今次の大災害、その負担、そういうことを考えてまいりますと、個人もそうですが、神戸市なり兵庫県も大変だろうという認識は十分にいたしております。したがいまして、普通、公営住宅を建設をする場合は二分の一ということでありますが、今回は四分の三の補助、こういうことになっております。 問題は、用地は一体どうなるのだと。用地というのは、今、国有地としてはどうかということの御提言がありましたが、考えてみなきゃならぬと思いますが、原則として地方自治体の財産になるわけですね。したがって、全額起債で認める、しかし、その問題についても、地方自治体としては家賃収入で埋めていかなきゃならぬ、こういう考え方があるわけでありますから、我々としては、家賃収入の補助を四分の三行って、土地に直接はできませんので、家賃収入補助金という名前で四分の三の補助をやっていこう、こういうふうな措置を現在行っておるところでございます。
○赤羽委員 言われていることはよくわかるのですが、最終的にはそういう補助が成るじゃないかと。しかし、今、自治省にも質問しましたが、起債制限比率が一挙に膨らんで二〇%を超えてしまうような状況があるという特殊状況の中で、同じ助成を最終的にするのであれば、今私が提案したような形のことを考えていただきたいというのが質問の趣旨でございます。
○野坂国務大臣 十分に検討してまいらなければならぬと思っております。
○赤羽委員 それで、この四月、五月とかなり大雨が続きまして、新たな二次災害が神戸市内各地で起こっているわけでございます。これから本格的な梅雨の時期を迎えて、土砂崩れだとか倒壊しかかっている建物の完全倒壊等々の被害が心配されておるところでございます。 今一番問題になっておるのが民間被災危険宅地の擁壁対策というものでございます。これは、五月十五日現在、市当局から改善勧告されている宅地が実は千七百あるわけでありますが、今回、公共事業として復旧する、例えば公共性があるとか急傾斜だとか、いろいろな条件があり、公道に面して、その所有を最終的に市にするというような、そんな話のときには公共事業として復旧しようじゃないかという特別な措置がとられておるわけでございますが、それで対象になるのは三分の二なんですね。ですから、約五、六百の箇所については、自己資金または住宅金融公庫等の三%利率の融資で自分でやれという話になるわけでございます。 要するに、案外、第三者が被害を及ぼす。宅地が壊れる、家が壊れて、その下に住んでいる人が被害を受ける。実際、傾いている家、宅地が被害を受けているところというのは、もうどこかに行ってしまって住んでいないというような状況があって、今現場では一番の心配の問題となっておるところでございますが、このままほっておいて、何とか自分で面倒を見ろというのは、余りにも人命軽視という批判を与えるのではないか。せめて危険宅地の解体除去とか応急対策費用の全額国庫負担というのを何とか考えていただけないものなのかどうか。
○小野政府委員 先生御指摘のとおり、民間の危険宅地は今大変大きな課題になっておりまして、御指摘のとおり、五月十日現在の数字で市内で千七百件、こういうことだと思います。 ただ、被災した民間宅地につきまして、やはり基本的には個人の財産でもあるということもございまして、私どもでも新たに災害復興宅地融資制度というものを今回今国会において認めていただきまして、住宅金融公庫の融資制度の活用等によって基本的には個人において対処していくべきものというふうに考えておりますが、今回の震災被害は大変広範かつ激甚でございます。先生御指摘のとおりでございまして、できる限りこれを、例えば災害開運の緊急急傾斜地崩壊対策事業といった公共事業を利用することによってやってまいりたい、こういうことを考えております。 確かに、今後どういう箇所をどう選んでこの公共事業でやっていくのかということになりますと、御指摘のとおり全部ではないということもございますが、できる限り公共事業をきちっと最大限活用することによって復旧に努めていきたいと思っております。 それと、最後の御質問の人命救助の点でございますけれども、これは御案内のとおり、降雨期が間近でございまして、五月の十一日から、十六日にも、五日間ばかりかなりの雨が降ったわけでございます。新聞紙上等にも出ておりましたけれども、やはり土砂の除去、あるいは雨水の浸透を防ぐシート張りとか、あるいは警戒避難計画の策定とか、いろいろなことがございますが、人命救助につきましては、最大限これを優先課題ということで地元が取り組んでおりますし、私どもも全面的な支援をしてまいりたい、こう思っているところでございます。
○赤羽委員 梅雨はもうすぐ来てしまうわけでございまして、これは現行ではなかなか対応できない、しかし危険は目前に迫っておるということでございますので、政治のリーダーシップで特段の措置を願いたいと思いますが、総理、お願いします。
○村山内閣総理大臣 今答弁がございましたように、がけ崩れやあるいは擁壁等々、これはもう何をおいても人命救助が最優先ですから、したがって、応急的に措置のできるところは措置をする、同時に、間に合わないところはちゃっと避難ができるような対応も十分考えておく必要があるというふうに思いますから、人命救助についてはあらゆる角度から万全の対策を、地元と十分連携をとりながら方策を講じていくということについては、はっきり申し上げておきたいと思います。
○赤羽委員 具体的な措置が早急にとられることを望みます。 仮設住宅の件に移りたいと思いますが、地震担当大臣公約の四万戸というのは実際建設されたわけでございますが、しかし今なお三万数千人の人たちが避難所生活を強いられているといったこの原因は、地震担当大臣、どのように分析をされておるのでしょうか。
○小里国務大臣 仮設住宅の方から説明申し上げた方がいいかと思うのでございますが、御承知のとおり、四万戸の計画に対しまして三万二千戸余り入居決定をいたしました。完成は、御承知のとおり、所定のやむを得ない計画に基づく一千五百月余りを除きまして全部完成をした、そういう形でございますが、その中におきまして入居決定が三万二千戸余り、その中でさらに、先生御承知だろうと思うのでございますが、かぎを預かりました、渡しましたというのが二万八千戸余りございます。 なおまた、率直にこの機会に申し上げますが、そのように計画してかぎを渡すところまでいきましたけれども、そのかぎを受け取ったけれどもなおかつ今日入っていらっしゃらない、こういう方々がかなり、かなりと申し上げましょうか、厳しい意味で申し上げますが、かなりいらっしゃる。これも御承知のとおりでございまして、私どもは四万戸、四万戸という一つの概数が、数字が念頭にございますけれども、その実態が完全にまだ、かぎを受け取って、入って、利用いただいておるという現実まで至っていない。その非常に注目するべき乖離の状況がございますから、この辺を念頭に入れながら仮設住宅は対処していかなければならぬ、さように思っておるところであります。(赤羽委員「理由は何ですか」と呼ぶ) その仮設住宅四万戸が完全に消化されないその理由を言っておられるのでございましょうが、一つは、今申し上げましたような行政手続上の事情もあろうかと思います。 それから、行政といたしましては、忠実にその建てられました戸数の消化方について督励努力していただいておるけれども、なかなかそこが完全に履行されていないというところを私どもは徹底的に究明する必要があると思いまして、私の方からも、県知事に対しまして再三、その辺の事情、背景を具体的に解明を願いたい、来る金曜日にそれらの回答も持ってきます、そのような返事をいただいておるところでございます。
○赤羽委員 入らない理由というのは幾つもあると思いますが、要するに、これはずっと災害対策の質問でも御指摘させていただきましたが、避難者の多くが神戸市に集中しているにもかかわらず、四万戸のうち神戸市内に建っているのは約二万戸である。ですから、やはりかなり遠隔地に建てられていることに対する、入るのが難しいということであって、たしか神戸市からも八千五百戸程度の増設希望というのが出ております。これは何か、空き家が埋まらない限り建設許可は相ならぬというようなお話もありますが、その辺はよくよく柔軟に措置をして、早期に避難所の三万人がいなくなるような方向で考えていただきたいということが第一点。 もう一つの理由として、今、仮設住宅の入居状態の聞き取り調査を現場でしておるわけでございますけれども、いかんせんプレハブづくりでございますので、天井、屋根、壁の厚みが薄くて室温が非常に高くなる。ですから、これは器具なんですが、これから夏を控えて冷房施設を何とかしてほしいという声や、現実、雨が降るとひさしがないので吹き込んで靴を置くところがないとか、ささいなこと、細かいことのように聞こえますが、雨が降ると、公園につくられているところが多いので地面がぬかるんで、簡易の応急舗装をしていただけないかとか、高齢者とか障害を持たれている方が入っている応急仮設住宅が多いわけですが、夜間、真っ暗で外灯がついていないので何とかならないかと。 これは何か、ふと考えると、仮設住宅だから余りぜいたく言うなみたいな論調もあるかとも思いますが、今の公営住宅の建設の進捗状況を見ていますと、やはり短期間ですぐ出れるというような状況じゃないと思うのですね。ですから、最低限、今言われたようなことは何としても国の力で設備を整えていただかなければ、とても今、市の地方行政では対応できないのではないかというふうに思いますが、私はそう思いますが、総理の御所見はどうでしょうか。
○村山内閣総理大臣 今いろいろ御指摘がございましたような仮設住宅に対して、エアコンの設置等について、兵庫県の方から病弱な高齢者や重度の障害者等が入っておる仮設住宅についてはそうしたことを十分配慮してほしいという要望も受けております。今後、必要戸数が確定され次第、そういった点についても十分配慮していきたいというふうに思っているわけでございます。 特に、今お話もございましたようなひさしの取りつけあるいは敷地内の簡易舗装等についても、必要に応じて行っていると聞いておりますが、さらに必要があれば地元の自治体と十分連携をとって、地元の要望を無視してこっちが勝手にするわけにはいきませんから、したがって、地元の要望も十分聞きながら、そういう点については配慮して整備が進められていくものだというふうに私は考えております。 いずれにいたしましても、制度的な限界というものを頭に置きながら、仮設住宅につきましては、入居者の態様や実情に応じ、できる限りきめ細かな対応ができるよう、地元の自治体と、先ほど申し上げましたように十分連携をとって対応してまいりたいというふうに考えています。
○赤羽委員 地元自治体に聞いていただければこういう声は出てくると思います。とにかく、国の予算措置の中で何としても実現していただきたいということを念願いたします。 最後に、今回の補正予算の中身を見させていただきますと、今まで質問した内容のほかにも、例えば分譲住宅再建に伴う二重ローンの問題、これはローンの返却期間を猶予されているような措置、対策もとられておりますが、猶予期間終了と同時に、じゃあどうするのか。自己破産宣言する人が物すごく出てくるのじゃないかという心配もされております。 また、神戸市内だけで三月現在、約二万五千人に上る人が失業保険の給付を受けております。この給付期間ももう間もなく終了するわけでございますけれども、そのときの失業対策、雇用機会の創出というのはどうしていくのか。いわゆる人間として基本的な職業、住居問題ということについて抜本的な対策が盛られていないというふうに私は思うわけでございます。 今回の補正予算、私自身は組み替えるべきであると思いますけれども、大蔵大臣の御所見を伺うとともに、最後、阪神・淡路大震災の本格的な復旧、復興というのはこれからであるというふうに私は認識しておりますが、その点についての総理の御所見を聞かせていただきまして、終わりにしたいと思います。
○武村国務大臣 お話を伺っておりまして、これだけの大震災でございますから、今日なお、あるいは今日一段と、気の毒な方々がたくさんおられることを十分認識しなければならないと思います。今委員のお話の中で、具体的なケースもお聞かせをいただきました。精いっぱい、地方行政ともども、個々の具体的なケースに対しましても対応をしていかなければならないと思います。 ただ、一言申し上げますが、私たちの国はやはり自由と自立自助といいますか、自己責任を原則にして成り立っている国であります。そこに私有財産制度もあります。ふだんは、税金を払った所得はどれだけ人がためようと、それを家にしようと預金にしようと土地にしようと、全く個人の自由が許されている社会であります。そういう社会の中での災害ということを踏まえながら——この原則をゆがめるわけにはいきません。個人が損失をこうむったから全部公金でカバーせよというわけにはいかない。特に気の毒な方には弔慰金とか見舞金とか低利融資とか利子補給とか、そういう措置は精いっぱいとってまいりますが、損した財産を全部税金でカバーするという、その仕組みはこの日本の社会はとっていないということをも踏まえながら、我々は知恵を絞っていきたいというふうに思っております。
○村山内閣総理大臣 現在、兵庫県を中心にして関係市町村がそれぞれ復興計画をつくっておりまするし、神戸市も復興計画を作成いたしております。そうしたものを基本にしながら、官邸に設けられておりまする復興委員会というものもそうしたものと照応しながら鋭意復興計画について御審議をいただいておりまするから、そういうものも十分踏まえた上で万全の対策を講じて、復興計画が順調に進むようにこれからも全力を挙げて取り組む決意でございます。
○赤羽委員 ありがとうございます。 もちろん、今大蔵大臣の御答弁の中にありました自由主義社会の原則というのは、当然私も認識は一にしておるものでございますが、しかし、大災害のリスクに対して本当に国民の命と暮らしを守るのが政治家の役割ではないか、その中で、大災害に対するリスクをすべて国民がかぶるというようなことがどうなのかということは疑問を呈しながら、質問を終わりにいたします。 ありがとうございました。
○佐藤委員長 この際、小池百合子君から関連質疑の申し出があります。高木君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小池百合子君。
○小池委員 では、質問させていただきます。 阪神大震災からちょうど四カ月ということでございますが、地元議員といたしましてさまざまな地元の要望もございます。先ほど赤羽議員の方から、急傾斜面に建てられている宅地の問題等も挙げられておりました。せんだっての雨がずっと降り続いているさなかも、住民の皆様方大変心配しておられる状況が続いている。そして、ところどころ警報が鳴ったりもしているというような状況でございますので、決して四カ月たったからこれでいいんだというようなことはお思いにならないで、むしろこれから本当に、まさに復旧、復興がそのさなかであるということを踏まえて、今回の補正予算への取り組みももっともっと真剣にお取り組みいただきたいというのが最初の要望でございます。 この本題の補正予算、拝見させていただきまして、私ども新進党は対案も出させていただいております。規模的な面、それから中身の面、いろいろと申し上げたいことがあるわけでございますが、あの地震が発生したときの大変な混乱がございました。その中で一番大きな問題点として、リーダーシップの問題と、それから縦割り行政の問題というのがさまざまな現実的な問題として出てきたわけでございますが、残念ながら、今回の補正予算を拝見させていただきまして、あのときの、縦割り行政の弊害とでも申しましょうか、もしくは整合性のなさとでも申しましょうか、そういった点も今回の補正予算につきましても見られる点でございます。 例えば、これからの地震の予知の問題などにつきまして、各省庁で防災そして地震予知というタイトルのもとでさまざまな予算がついております。しかしながら、例えば郵政省で総合防災情報通信システムの研究開発、それから建設省では官庁施設等の耐震向上対策、これは地震の予知とは関係ございませんけれども、そのほか広域変動観測施設の整備等々、これまでのVLBIにかわってSLRの整備を図るというふうな形で、さまざまな省庁がそれぞれの方法でもって地震の予知、それからそれに対しましてのさまざまな防災計画を立てておられるのですが、一体それで有事の際に、何かが本当に起こったときにもしくは起こる前の予知としてそれが総合的にきっちりと動くものなのかどうか。 また、各省庁が、ヘリコプター等のそういうハード面の整備、これも必要でございましょう、しかし、その運用の面におきまして、いや、これは建設省のものだから建設省のもの以外には使わないんだよとか、運輸省のものだから運輸省しか使わないんだよというような、そういうことが起こっては困るわけでございます。 まず総理に伺いたいのですが、今回この補正予算をおつくりになる際に、編成なさる際に、そういった政治的なリーダーシップのもとで総合的な観点から実際に行われたのかどうか。私は、今申し上げましたように、この補正予算を拝見させていただく限り、またまた縦割りの状況、また官僚主導になっているのではないか、そういう印象を受けております。総理の方から御所見を伺います。
○村山内閣総理大臣 具体的に御指摘があればそれにお答えしたいと思いますけれども、今回の阪神・淡路大震災につきましては、内閣が一体となって、私が本部長となった復興対策本部をつくる、それで担当の専任大臣も指定をする、同時に現地にも、関係省庁の担当官が一体となって取り組めるような現地対策本部も設置をするということで、今お話のございましたような、縦割りでばらばらにやっているというようなことは全然ない。今度の場合には、全く、各省庁、関係者が一体となって連携をとり合いながら、緊密な連携をもとに、地元自治体とも一体となって取り組んできたと私は確信をいたしておりますから、その点はひとつ誤解のないように御理解を願いたいと思うのです。 それから、今度の補正予算につきましても、緊急円高・経済対策は、これは内閣一体となって編成したもので、決めたものでありまして、各省がばらばらでそれぞれ決めたものではないんですよ。その決めた方向に基づいて予算編成がされておるわけでありまして、これは財政当局においても各所管省庁との間で、必要性あるいは執行可能性あるいは整合性等々を十分吟味した上で編成されたものでございますから、御指摘のような点は当たらないというふうに私は思っております。 ヘリコプターの例がございましたけれども、例えばヘリコプターにつきましても、警察あるいは消防、海上保安庁、それから建設省といったような各省がそれぞれヘリコプターを持ちますけれども、このヘリコプターがばらばらで勝手な機能をするというのではなくて、それはもう統合された形の中でそれぞれの部署部署で役割と任務を持って果たしていく、全体としては一体となった形となっておる、こういうふうな仕組みになっておりますから、その点はひとつ誤解のないように御理解を賜りたいというふうに思います。
○小池委員 誤解ではなくてそれぞれの意見の持ち方だと思いますが、そのために私は、中央防災会議というものがございますが、この改組をすべきではなかろうかと思っております。もちろん、内閣のそれぞれのメンバーの方々が入っておられる、これは当然のことでございますが、専門委員の方の見方につきましてももう少し、何と申しましょうか機能性、機動性のある形、もしくはそのメンバーの充実といったような形をぜひともお願いしたいところを考えているわけでございますが、この防災会議についての御所見、今後の御方針について伺わせていただきます。
○五十嵐国務大臣 ちょっと今の御質問だけではよくわかりにくいのでありますが、中央防災会議における専門委員会の陣容を充実せい、こういう——専門委員のメンバーはよく御承知だろうというふうに思うのでありますが、これは非常にそれぞれの各分野における専門家で、信頼のできる方々が集まって非常に深く掘り下げた議論をやっていただいておりまして、我々としては、十分満足できる内容である、こういうぐあいに思っております。
○小池委員 私は、この中央防災会議というものをもっと充実することによって、先ほどから私指摘させていただいております縦割りの問題等、これなどを総合して、そして機能する、ただ学者の方々が集まっていろいろと議論をするということではない、そういうもっと充実した形にしていただきたいという希望を持っておりますので、よろしくお願いいたします。 さて、災害というもの、今回は大変な天災でございましたし、またある面で人災の部分も多々あったわけでございますが、まさかのときに備えるということにつきましては、国の防衛についても当然同じことが言えるわけでございます。そこで、地震ではなくてもっと全体的なことを考えさせていただこうということで、具体的な御質問をさせていただきたいわけでございます。 大分古い話のように思われますけれども、核の搭載問題ということで、アメリカの艦隊などが入港する際には、これまで社会党の方々はその政策として、これについていつもこの国会において議論をなさってこられました。 例えば、昭和六十一年の二月八日の予算委員会で、大出大臣の発言がございます。今まで原潜がこれだけ入っていて、「一遍も核を積んでいない、事前協議一遍もないんだから一遍も積んでいたことはない、そんなことをあなただれが信じますか。」というふうにおっしゃっておられるわけでございますが、この発言について、大出大臣、お認めになりますでしょうか、また覚えていらっしゃいますでしょうか。 ちなみに、ほかのところで大出大臣は、こうもおっしゃっておられます。日本へ寄港する途中の海上で核を他の艦船に移す、そんなばかなことがありますかということをおっしゃっておられますが、これについて、記憶があるのかどうか、イエスかノーでお答えください。
○大出国務大臣 三十年を超える長い年月質問をしておりますので、たくさんございますので、今の御質問も、確かに私の質問の一つでございます。
○小池委員 社会党はこれまで基本的に、核搭載可能な艦船、例えばトマホークの配備艦船の寄港に際して、ニュージャージーに関してもまた原潜に関してもそうでございますが、核を搭載しているに違いないというふうな、そういうスタンスで追及なさってきたというふうに考えております。 事前協議でございますけれども、これにつきまして、四条そして六条、それぞれこの発議権が四条については日本に、そして六条についてはアメリカにというような理解をしているわけでございますけれども、これはもう党を去られた方の話なのでいいかもしれませんのでちょっとパスします。 日米安保条約を、これまでの態度から今回村山政権になられて大きく転換をなさったわけでございますが、この核の問題というのも、やはり朝鮮半島の問題、これがいっどうなるかはわからないわけでございます。そして、危機管理というのはやはり最悪の事態に備えるということでございまして、ここで唐突にこの核の搭載問題を出させていただいたようでございますけれども、決してこれは古い問題ではない。 そして、ブッシュ政権のときに、ブッシュ大統領が政策を、これは井上一成さんの発言なんですが、外務委員会平成三年十月二日、「ブッシュ大統領は艦船からの核の撤去ということを発表している」、この発言はアメリカの艦船に核が搭載されているという事実をアメリカは認めた、そういう発表になるというふうな形で、社会党の方も、アメリカが逆にこれからは積まないと言っているんだから、ということは、これまで積んでいたんだろうというような主張をなさっているわけでございます。 しかし、ここでやはり一度はっきりさせておきたいと思うのです。今後、朝鮮半島そしてアジアのこれから起こり得る、もしくは起こるかもしれない問題について、またこの核の搭載ということもこれから現実のものになってくるかもしれない、NPT条約等々、今世界の状況が変わったといえ、これから何が起こるかわからないということに、やはり内閣として、そしてその責任者として備えておかなければならない。 ならば、日米安保条約をお認めになったならば、この核の搭載について今後どういう態度で臨まれるのか、私は一度はっきりさせておいた方が、まさかのときにまたそこでいろいろと議論を重ねているというような時間がないということを考えますと、ここではっきりと今この核の問題、核の搭載、そして入港、持ち込みの問題について、現在どのようなお考えをお持ちなのか、伺わせていただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 三十年前の議事録を参考にしながらお話がございましたけれども、当時はやはり米ソ超大国が対立するといったような国際情勢の中で、日本の国民の中に、そういう緊迫した状況を背景にして、日本にも核が持ち込まれておるのではないか、こういう疑念を持っている方がたくさんあった。そういう国民の疑念を晴らすために、この委員会の中で質疑応答が行われたんだ、私はそのように理解をいたしております。 今日も、そういう東西の冷戦構造が崩壊して、そして全く軍縮と平和の協調をし合う時代になってきておる。こういう時代の中で、私は、国と国と結んでおる協定や条約というものは、やはり信頼関係がなければ、これはもう成り立たないものだというふうに考えておりますから、したがって、六条の規定を踏まえて、もしそういう事態があればアメリカからは必ず日本に申し出があるものだというふうに思っておりますし、そういう信頼関係はこれまでの日米のいろいろな経過の中で揺るぎないものとして確立されてきておるというふうに受けとめておりますから、そういう点の疑念と心配はないと私は思っております。
○小池委員 ということは、これまた時代が変わったんだということ、そして日米関係ということを踏まえて、それを信頼して、そしてこれまでのような社会党の立場をとるものではないというふうに理解してよろしいわけですね。
○村山内閣総理大臣 私は、国会のこの議論というのは、いろいろな問題について国民の皆さんが不安に思っておったり、あるいは疑念を持っておったり、そういう疑念をやはり議員の発言を通じてお互いに解明していく、そして、そうした疑念がなければ疑念がないようにはっきりさせていく、そういう役割もこの質疑応答の中では持っておるのではないかというふうに思いますから、先ほど申し上げましたように、三十年前の当時にはいろいろなやはり国際的に緊迫した状況が背景にあった、したがって、そうした緊迫した情勢の中で、この日本に核の持ち込まれる心配はないのかということに対する国民の疑念がありますから、その疑念を晴らすために、社会党が代弁をして、国会の中で十分取り上げて解明をしていったということだと思うのですね。 しかし、今もうそういう緊迫した状況というのはない。むしろ世界全体は、平和を志向しながらお互いに話し合いをし協議をして、そして平和と安定のために努力していこう、こういうことをやっておるこの状況というものをしっかり踏まえた中では、お互いのやはり信頼関係というものをしっかり踏まえることが大事である。信頼関係がなければ、どんな約束をしても国際的な関係というのは成り立たないと思うのですよ。私は、そういう意味で、今日の国際情勢を考えた場合には、何よりもやはりこの信頼関係をどう確立していくかということが大事だ。 北朝鮮の問題につきましても、いろいろな問題がございまするけれども、しかし、可能な限り、信頼を前提にして話し合いで解決をして、そうした疑惑が解明をされて、そして朝鮮半島全体のやはり平和と安定のために政府も協力して尽くしていこう、こういう話し合いを今しておる状況の中ですから、私は、そのために全力を挙げていくことが一番大事ではないかというふうに考えております。
○小池委員 そのときそのときの疑念を晴らすためにこうやって議論をしている、よって、時代が変わればその議論はその役目を果たしてしまっているというふうなお答えだったと思いますが、じゃ、古いついでに、昭和四十年にさかのぼらしていただきます。 我が国というのはやはりきちっと検証を重ねてきていないということが問題だと思いますので、昭和四十年の二月の予算委員会なんですけれども、そこで社会党の岡田春夫さんが、通称三矢事件と言われる爆弾発言をした。そのときは、市ケ谷の指揮演習講堂で、統幕会議の事務局長田中陸将以下の八十四名が参加して朝鮮半島有事の図上演習をしたということでございまして、その結果として、またこの岡田議員の発言によって、三矢研究はシビリアンコントロール違反だということで、結果として二十六名が処分を受けたというふうにこちらは聞いております。 私は、防衛を預かる人が一たんこういう有事を想定して図上演習することというのは、これは国家として当然のことだと思うのですが、この三矢発言というのもそのときの疑念の問題だけであって、そして、今やその問題はないから、せんだっても私どもの山田議員が同様のことを伺っていたと思いますけれども、この三矢発言というのも、これももはやそのときの役目は終わったということなんでしょうか。そして、そのときの時代によって二十六名が処分を受けているわけですけれども、そうすると、この方々の処分というのは一体何だったのか。総理の御所見を伺いたいと思います。
○秋山(昌)政府委員 突然の御質問で、三矢研究、昭和四十年ごろの話でございますけれども、当時の記録を見てみますと、三矢研究そのものは防衛計画ではない、あるいは現在我々毎年やっております、年防と言っておりますけれども、防衛あるいは警備に関する計画、これは我が国の防衛に関連いたしまして、予想されるあらゆる事態に対して、毎年、国を守るためにどうすべきかということをやっているわけでございますが、これは御案内かと思いますけれども、防衛庁の設置法に基づいて一定のルールに従って、長官の承認ですとか上司の承認をとりながらやっているわけでございますが、この三矢研究そのものはそういう意味での計画ではない。 それから、ちょっと御質問の趣旨がよく私もわからないのでありますが、シビリアンコントロールという観点では、私の記憶するところでは、たしかこういう研究をするということは内局の方にも連絡があったと聞いております。ただ、当時のいろいろな状況を考えてしかるべき措置がとられたと思いますけれども、御指摘のようないわゆるシビリアンコントロールの問題ですとか、あるいは法律に基づく我々として当然やるべき職務との関連では、別の問題であったというふうに記憶しております。
○小池委員 古い話ばかり出して恐縮ではございますが、やはり一つ一つの積み重ねでございます。それを急に変えるときには、やはりそれに対してのまず検証をし、またそれに対しての責任も感じていただきたいということを申し上げたいわけでございますし、また先ほど、世界がこれだけ変わったんだ、そして緊張が少なくなったというようなことを総理の方からも発言なさいましたけれども、私は決してそうは思っておりません。むしろますます地域紛争等の火種があちこちに広がっている。また、それだけに日本の役目も大きいと同時に、日本が我が国自身を守る防衛に対しても、図上演習は当然のことといたしまして、もっと真剣に考えていく必要があるのではないか。 そして、今回の阪神災害のときに起きましたような官邸の状態ということを考えますと、実際のときにきちっと機能するようなそういう状況について、危機管理ということをきっちりととらまえてそして実行していただきたいというのが私からのお願いでございます。 ということで、時間が参りましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて高木君、赤羽君、小池君の質疑は終了いたしました。 次に、小坂憲次君。
○小坂委員 新進党の小坂憲次でございます。 私は、総理を中心といたしまして皆さんに、現在の危機といいますか危機全体について、そして災害対策基本法の改正について若干質問をさせていただきたいと思っております。 そもそもは第一次補正に関連する部分だけ聞かせていただこうかなと思っておったのですが、昨日テレビを見ておりましたら、松本サリン事件のことが、土谷容疑者の自供ですか等によりまして大分進んでいるような話も聞かれました。いろいろな話を聞いておりまして思ったことは、まず、このサリン事件というのは、そもそもこれは地下鉄のテロとかあるいは松本における偶発的な事件とかそういうようなものではなくて、これはかなり長期にわたって計画をされた国家転覆を意図するような公安事件ではなかったのか、こういう気もいたします。これも国家の一大危機であります。 こういった本件におきます危機について総理はどのような認識をお持ちか、まずお伺いいたしたいと存じます。すなわち、サリンのこの事件は、オウム真理教の関連の事件は、これは国家の危機であるか、あるいは単なる宗教の暴走事件である、このような御認識が、いずれにしろ御認識を伺いたいと思います。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○村山内閣総理大臣 これは、ここでもたびたび御意見がございましたように、日本の国はよその国に比べて治安、社会秩序というものはもう一番すぐれた国だと私どもも誇りを持っておりました。しかし残念ながら、このサリン事件はそういう意味における日本の信頼あるいは社会秩序というものを大きく破壊した反社会的な行動であるというふうに受けとめておりますから、これは単なる事案ではない。全く、何といいますか、社会全体を揺るがすような事件だというふうに受けとめておりますから、そういう受けとめ方をしながら、今後の治安の維持と、そして再発防止と、何よりもこの事件の全容を解明するということのために全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに思っております。
○小坂委員 確かに危機管理というのは、危機の存在を認識するかどうかというところに私はポイントがあるだろうと思うわけですね。すなわち、物事が起こって、有事のときに、それが危機であるかどうかが認識できなければ危機管理なんというものができるはずがないのでありまして、台風その他の風雨の災害のみならず、火山あるいは地震あるいは大火災、はたまた原子炉の事故あるいは空から衛星、原子炉衛星が降ってくるとかいろいろなことが考えられると思いますが、これはすべて、危機というものを通豊から認識をして、その場合にはどういうことをやったらいいかということを、リーダーたるトップの方が常にシミュレーションを自分の頭の中でやっておく、これが危機管理の要請だと思うのでありまして、総理にそんな意味から、本件も国家に対する危機というふうに受けとめていらっしゃるかどうかをお伺いしたわけでありますが、お答えいただきました。 さて、松本サリン事件でございますけれども、その後の進展状況について政府委員の方からお答えをいただけますか。
○垣見政府委員 お答えいたします。 お尋ねの事件は、平成六年六月二十七日、長野県松本市内において発生した事案でございます。付近住民七名が死亡し、二百七十名余りが病院で手当てを受けた重大な事案でございます。 長野県警察におきましては、発生当初に設置した捜査本部におきまして、現場付近の聞き込み捜査、さらにサリンを製造するために必要とされる化学薬品の販路についての捜査などを行っておりますが、残念ながら現在までに犯人の検挙に至っておりません。 警察におきましては、引き続き所要の捜査を行い、一日も早い犯人の検挙と事案の全容解明に向け徹底した捜査を推進してまいる所存でございます。
○小坂委員 努力中であるけれども、今回の麻原教祖逮捕等があっても事件とはまた結びついていない、こういうことだと思いますが、早急な解明をお願いいたしたいと存じます。 また、最近では何かアルプスの中に残存サリンが埋められているんじゃないかなんという話を流されて、私ども長野県といたしましては大変に危機感を持っておりますので、オリンピックが来る前に余りイメージを壊していただきたくないものですから、徹底的な取り締まりをお願いいたしたいと存じます。 さて、オウム真理教の麻原教祖は、上九一色村というのですか、そのサティアンの中の縦横七十センチ、奥行き二メーターちょっとという大変に狭いところに何か隠れたような形で見つかった。それを聞きますと、何となく惨めだな、もっと大きな広い畳の真ん中で座禅でも組んでいるかと思ったんですが、非常に惨めなものだなと私は思ったのでございますが、総理はいかがお考えでいらっしゃいますか。
○村山内閣総理大臣 これは、オウム真理教という宗教集団がどういう感覚を持ってつくり上げておるのかという、私どもの常識でははかり切れないものがありますから、だから、今あなたがおっしゃったように、尊師と言われる者があんなところにおって何の尊師なのかという言い方もあるでしょうし、いやそうではなくて、尊師だからああいうところにおったんだというふうに言う方もあるかもしれませんし、これはそれぞれの方々の見方によって違うというふうに思いますから、私は断言はできません。
○小坂委員 失礼をいたしました。若干つまらない質問であったと思いますけれども、しかし、私が申し上げたいのは、実は七十センチの幅の二メートルという大きさは大体畳一畳分ぐらいなんですね。 私は、実は四月の十一日に阪神・淡路大震災の視察ということで災害対策特別委員会の派遣で行ってまいりました。再度、その後どの程度進捗しているかということで行ったわけでございます。 そこで、調査に行きましたところで、東灘区の御影公会堂という避難所へ伺ったわけであります。そこにお年寄りのおばあさんが、お年寄りの女性が、御婦人がおられた。そのお年寄りの御婦人に、大変ですね、もう大分長くなりますけれどもお疲れでしょうと、こう伺ったわけです。そうしたら、その御婦人がお答えになるには、大分長くなってまいりましたけれども、しかしつい先日、隣の方が出ていかれたので畳一畳分、私分けていただいたのです。ですからやっと足を伸ばして寝られるようになりましたので、ようやく少し楽になりました。こういう答えが聞かれたわけですね。 私は実はそれを聞いてがっかりしたですね。これが日本がな、もう三カ月近くもたってまだその畳一畳分のスペースをやりとりしなきゃいけないような状況に皆さんを置いている。まだ三万五千人近くの方が避難所にいらっしゃるわけでありますけれども、それぞれの事情はあるとはいえ、一日も早くこの状況から抜け出られるようにしてあげなきゃいけないな、こう思ったわけであります。 今回の補正予算で対策を講じられておりますけれども、この避難所、住宅に関して現状、そして補正予算成立後どの程度この状況が改善されるのか、このお年寄りたち、被災者の皆さんがこのような状態から抜け出られるのはいつごろか、この見通しをお聞かせいただきたいと思います。
○小里国務大臣 端的に申し上げまして、大変抽象的に、しかも酷評したお話をなさっておられるようでございますが、その中でも今、一つの例示でもないような感じを受けるようなお話で象徴的に言っておられることは、私は大変国民に対して誤解を与えると思いますね。 もう少し具体的に、例えば避難所の特定の問題なり、あるいは仮設住宅等の問題等でおっしゃるのであれば、ここで具体的に私の方から答弁できますけれども、私は、概して、せっかくのお尋ねでございますから申し上げますが、あなたのおっしゃるようなイメージは、決して地元の県や市、行政関係あるいは罹災者の大方の方々といえどもそういう印象は持っておいでにならないと、さように申し上げたいのであります。
○小坂委員 今回の補正予算でこの住宅対策がどの程度進展するか、この点についてお答えいただけますか。
○小里国務大臣 先ほどからそのことについても申し上げたのでございますが、いわゆる仮設住宅以外の一般住宅について申し上げますと、公的住宅建設分七万七千戸、この目標を地元と十分合意をいたしましたと申し上げております。その中の二分の一は既に着手をいたしたという説明を申し上げておるところでございます。 なおまた、お尋ねではございませんが、同じく住宅関係で、仮設住宅におきましても、地元から県の知事が責任ある窓口におきまして状況を把握して、そして国に対しましてきちんと要請のあった分は、御承知のとおり四月いっぱいで四万戸全部完了した。その中で一千五百月余りは特殊の事情があって当初から四月いっぱいでできませんということはわかっておるわけでございますから、おおむね完了をいたしておる、そういう状況であることを改めて御認識いただきたいと思います。
○小坂委員 なお一層の御努力をいただきたいと存じます。 それでは、災害対策基本法の改正について若干触れたいと思います。 先ほど同僚議員からも質問がありましたけれども、この災害対策基本法、昭和三十六年の台風の災害をきっかけに整備をされたというふうに思っておるわけですが、その後若干の改正はされましたけれども、今次抜本的な改正を総理は考えていらっしゃいまして、私的諮問機関の防災問題懇談会を通じて検討中である、先ほど高木委員の方にそのようなお答えをされていたと思うわけであります。 それにつきまして、災害は待ってくれないわけでございますので、一日も早く抜本的見直しをする必要があると思いますが、総理の見通しと決意をお伺いしたいと存じます。
○村山内閣総理大臣 先ほども御答弁申し上げましたけれども、政府におきましては、阪神・淡路大震災を契機とした防災体制の検討、見直しを行っておるところでございまして、その一環として災害対策基本法の見直しについても今検討を進めておるところでございます。 想定される検討項目としては、緊急災害対策本部の組織、機能や情報伝達体制の見直し等でございますが、これらの項目の多くは防災体制の基本的なあり方にかかわる問題でございます。したがって、本年十月に予定されておりまする防災問題懇談会での検討結果等も取りまとめた上で、早急に検討していきたいというふうに思っております。 ただ、今お話もございましたように、あす大地震が発生した、そのときにどうするか、こういう対応を考える観点から、現行制度の枠内において既に、大規模災害が発生したときの情報収集体制の強化と官邸への情報連絡体制の整備などに関して当面の措置を閣議決定をしたということは、先ほど御答弁申し上げたとおりであります。 これは、何といってもやっぱり官邸に正確な情報が直ちに収集できる。収集できただけではなくて、その収集した情報に的確にそれぞれの分野で対応できるような連絡網というのもきちっとする必要があるという意味における内容のものを決めた閣議決定をしておるわけです。そうした体制もつくっていることについて御理解を賜りたいというふうに思います。 いずれにいたしましても、緊急車両の通行の確保といったような問題をあの阪神・淡路の地震の中で経験をされているわけでありますから、そういう場合に直ちに人命救助等に影響が生じるおそれがないように、政府としては、災害対策基本法の一部改正については、そういう点について早急に改正をしたいといって今取りかかっておるところでございます。
○小坂委員 今総理は先ほどのお答えを繰り返されました。それに加えて、先ほど、今ある制度を活用して何ができるかということを研究をする、今できるものはそれでやっていくんだ、こういうお話でありました。 その中で、今回、改正の中で一つのポイントは、一番大きなポイントは、実際は平時の中央防災会議から非常災害対策本部あるいは緊急災害対策本部設置とかへ移行していく。災害が発生をして拡大をする、あるいは発生して内容がわかってきたらもっと大きなものだとわかった、それぞれの段階に応じて、本当は今の法律では、現行法では改組をしていかなきゃいけないんですね。 それぞれ、中央防災会議は全閣僚ですから、ほとんど関係閣僚ですから、そういう形になっていますが、組織を、例えば非常宣言ですか、緊急災害対策本部設置に関しては宣言をしなきゃいけないとかそういうような形でグレードアップしていくのが、名前が変わったりしてわかりにくいわけですね。私は、この平時の常設機関が内容を充実しながらその規模の拡大に対応していくというような組織的な改組が必要ではないかな、こう思っているわけです。 先ほど、同僚の小池議員の質問の中に、中央防災会議の専門委員についての話もありましたけれども、私もその今の専門委員がだめだということは一切言うつもりはございません。ただ、学問も新しい分野というのはどんどんできてきておりますから、地震予知なんかは新しいアイデアの人もいっぱいいるわけでございますね。 ですから、現在の中央防災会議の専門委員は二十五名、そのうち名誉教授とつく方が十名で、大変に権威者の方ばかりいる。また、この方々はそれぞれに大変にお忙しい方々ですね。そうしますと、なかなか集まりにくいとか、あるいは意見においても、学会の中で大御所であられますので、若い、いろいろなアイデアがなかなか入らない面もあるかもしれぬ。そういう意味で、もう少しこの専門委員の層を若い研究者も含めた幅広い層に拡大をして、幅広い、新しい理論等も取り入れやすいような形で、地震のみならずいろいろな災害研究をできるような専門委員の拡大もぜひとも御検討をいただきたいなと思っておりますが、本筋に戻ります。 今言おうと思ったことは、実際はそれだけではなくて、今総理は交通規制の部分は緊急な問題だけれども現行法では対応できないようだから、これは今、改正を早急にやろうかな、一部で対応しようと考えていらっしゃる、それはそれで結構だと思います。 それ以外に、私はもう一つのポイントは、自衛隊の役割をどのように位置づけていくかということだと思うんですね。現行法の活用という総理の御意見からいたしますと、自衛隊法の八十三条の規定にありますいわゆる要請派遣、自主派遣、近傍派遣、この活用をやっていくしかない。とりあえず改正するまではそれしかないわけです。その中で私は、総理に、自主派遣はそれぞれの判断でもっと積極的に適用してもいいと思っている、こういう御認識をいただければ自衛隊はもっと大胆に行動ができると思うんですね。その点についていかがですか。
○村山内閣総理大臣 私は、先ほども御答弁申し上げましたように、防災の日といって、防災訓練なんかもやっているわけですね。これは、そういう防災訓練の際などに消防、警察、自衛隊といったような、協力していただけるような機関についてはやっぱり参加をしていただいて、そして常日ごろから緊密な連携がとり合えるような状況をつくっておくということも大事なことだと思います。 これは、今度の災害なんかを考えてまいりますと、単なる小さな地域に決められた枠内であるだけでなくて、相当広範囲に災害が起こっているわけでありますから、したがって、そういう場合にはやっぱり地域的な協力体制というものもしっかりつくっておく必要があるというふうに思いますから、ふだんからそういう心がけで取り組んでおくことが何よりも大事ではないかというふうに思いますので、そういうふうなことについての指導というものも徹底していきたいというふうに思っております。
○小坂委員 自主派遣も必要に応じて、現場が判断をすることであればバックアップしていく、こういうふうに受け取ってよろしいですかね。そうであれば、自衛隊の方も今度は迅速な対応がしやすいと私は考えます。 さて、今、緊急車両の通行の確保については緊急かつ重要な問題で、なおかつ、十月まで待っておれぬ、こういうことだからやりたいと思っている、こういうお話がございました。 このほかにボランティアの位置づけというものも、災害が起こった場合にすぐにまた問題になってくると思うのですね。これについては、追っかけて十月までにまた何らかの措置を講じられると思っていらっしゃいますか。
○村山内閣総理大臣 今申し上げましたように、今の災害基本法では、今度の経験にかんがみてまいりますと、例えば道路の両わきに車が置いてある、そして一般車が全部道をふさいでしまってなかなか通行できないという場合に、道路交通法に違反をして駐車しているものについては撤去できますけれども、そうでない場合については撤去できませんから、したがって、そういう意味では早急にやっぱり改正する必要があるのではないかというふうに考えているわけですね。 同時に、今回のこの地震の経験からしてまいりますと、ボランティアの皆さん方の活躍というものは大変大きなものがある、こう考えますので、今度の災害基本法の改正の検討の中では、そうしたボランティアの皆さん方の位置づけと、御協力をしていただけるようにどういうふうに改正したらいいかということも検討する課題に入っておるということを申し上げておきたいと思います。
○小坂委員 今総理は、検討する課題には入っているとおっしゃったわけでありますが、今回はその車両関係、通行確保については別途もう出していらっしゃるような、そんな動きがあるわけでありまして、一度一部改正案を出してしまったら、同じ国会で同じ法律の一部改正案は出せないというふうにも何となく思うわけであります、必ずしもそうではないでしょうけれども。必要があればやるということかもしれません。十月までに、またさらに今のボランティアの問題を含めて、やはり早急にやった方がいいと思われたら何度でも一部改正案をやられる、こう考えてよろしいですか。
○村瀬政府委員 先ほど総理からも申し上げましたように、防災問題懇談会等でも全般的な議論をしていただいておりますので、それが一応十月までということでございますので、今回の交通規制以外の問題につきましては、全般の議論を踏まえまして、しかるべき時期に早急に成案を得たいというふうに考えておるところでございます。
○小坂委員 どうも、それだったら何も交通、まあ交通は重要ですから、私もこれは反対しませんよ、すぐやってもらいたい。だけれども、すぐやってもらいたいことはまだほかにもある。ですから、ほかの問題もやはり同時にやってもらいたいですね。 その答申を待たないで、今総理自身がおっしゃったように、ボランティアは重要だ、こうおっしゃったわけでありますが、災害がいつ発生するかわからないから交通の方も考えるんだということであれば、万が一、万々が一、起こらないことを望みますが、万々が一起こったときには直ちにボランティアの問題も同じようにかかわってくる。また、自衛隊の問題もかかわってくる。やはり一日も早くこれらの問題を、個別法でも結構ですから、総理のイニシアチブで変えていくんだ、こういうふうにお考えをいただきたい、要望をいたしておきます。 さて、次の問題でありますが、その前に、先ほど同僚議員から話がありましたが、時間もありませんので、総理も、先ほど高木委員の方から話をさせていただきました新進党の「防災のための5−UP作戦」、五つのアップなんですね、これを聞かれたと思うわけであります。すなわち、国の危機管理や防災体制を整備するシステムアップ、それから、消防、警察、自衛隊、ボランティアなどのマンパワーの連携を強化するパワーアップ、それから、広域支援体制の確立を図るためのバックアップ、それから、救助・救援体制を強化するスピードアップ、そして、災害に強い都市づくりを基礎から、根っこから強化するボトムアップという五つの柱で成り立っているわけであります。 その中の、先ほど申し上げた緊急災害対策本部、こういった問題での組織的な問題、それから自衛隊の取り扱い、あるいはボランティアの取り扱いを初め個別の現場におけるいろいろな防災器具の整備等々も提案をいたしておりますので、ぜひとも御一読をいただきまして、また懇談会のメンバーの方にも御提示をいただきまして、研究をしていただきたい。また、私どもも基本法の改正案も出してまいりますので、これも研究をしていただいて、よければ、そっちの基本法の方がいいからそっちでいこう、こういうふうにもぜひともおっしゃって前向きに検討をしていただきたい、こう思うところであります。 さて、今次災害で外国人の皆さんも大分被災をされたのですね。その中に大変にかわいそうな、お気の毒なケースが多々見受けられまして、私もその要望をいただいております。時間が迫ってまいりましたので、これだけちょっと申し上げておきたいと思います。 阪神大震災地元NGO救援連絡会議というところから小里大臣の方にも要請書が出ているようでございます。また、厚生大臣にもいろいろとお願いをしているようであります。 すなわち、外国人の皆さんが被災された場合に、国民健康保険加入者には医療費の本人負担が免除されるという規定がありますけれども、外国人に対しては一年以上のビザ取得が条件になっているわけですね、国民健康保険の加入は。そのために、短期滞在者あるいは超過、いわゆるオーバーステイ、超過滞在者に関しましては災害救助法による医療費の支払いを受けることができないということになってしまうわけです。 しかし、これはもう被災されておりまして、実際にこちらにリストがあるのですけれども、かなりの方々が高額の負担を今負っておるわけです。お父さんが三百万、子供が二百万とか、あるいは男性一名で二百万等々ありまして、中には、現地で被災し、そうして死亡された方もいらっしゃるわけであります。この二つの問題、すなわち、健康保険に加入できない短期滞在者あるいは超過滞在者の方々の医療費の負担について何とか道を開いていただきたい。 それからもう一点は、死亡された方、たまたま住民でなくても、日本人が被災地に行って阪神・淡路地域で被災をし死亡された場合には、恐らく弔慰金は出ると思うのです。しかしながら、外国人の方がたまたまそこにいると、これは住民ではないからということで支払いがされないというのが現状のようでありますが、この点についてどのように対処されるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○三野委員長代理 順次答弁願います。小里地震対策担当大臣。
○小里国務大臣 御承知のとおり、災害が緊急に発生いたした、その後におきまする診療機関が、医療機関が混乱しておる、あるいはまた被災した罹災者が医療の方途を失っているという大混乱の状況の中におきましては、御承知のとおり救護班を編成いたしましてこれに対応いたしておる、これは国籍のいかんを問わず、その対象として対応いたしておりますことも御承知のとおりであります。 そのような目的、趣旨からいいますと、今お話しのように一般医療機関において医療を受けた者のいわゆる医療費を補てんするということは、今申し上げましたようないわゆる緊急医療の範囲を超えた適用ということになりまして、そのことは、国籍のいかんを問わず、たとえ外国人であろうと日本人であろうと対応するわけにはいかないというのが今日の原則でございまして、その点御理解をいただきたいと思います。 なおまた、お話しのとおりそういうような相談もありましたので、相当私どもの方でも注目をして検討いたしたのでございますが、前後の事情、申し上げましたようなことでございます。
○井出国務大臣 今小里担当大臣からお答えが、基本的な姿勢としては申し上げたとおりでありますが、まず短期滞在者になぜ国保が適用されないかという理由は、国保制度というのは、やはり当該市町村に住所を有する住民の相互扶助で成り立っておる社会保険制度であるということでございます。 したがって、短期滞在者については我が国に生活の本拠たる住所を有するとは認められず、また保険制度は保険料を主たる財源としておるわけでございますが、この一年未満の滞在者の場合、年単位のあれで賦課される保険料の負担を求めることも困難だという事情があるわけでございます。 不法滞在者につきましても、これは、国内に一年以上滞在することが見込まれる適法滞在外国人を対象とするというところに既にもう外れちゃうものですから、強制退去の対象になっちゃうという意味で、大変これ難しいのでございます。 ただ、現に今そういう皆さんがいらっしゃることも事実で、医療機関が未払いで大変苦労されていることもあるものですから、今検討しております。 それから、日本人、外国人を問わず、一般医療機関で、保険に入ってない方は難しいわけですが、日本人の場合は皆保険の制度のあれからいって生活保護なんかの方で見れる制度があります。したがいまして、今回の場合、災害の起因によって出た皆さんを何とか災害救助法で適用できないかということは今実は、難しいんですが、考えておる最中であることを申し上げてきております。 それから弔慰金でございますが、これも実は災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害により死亡した住民の遺族に対し市町村が支給することになっております。住民とは、さっき申し上げましたような規定があるものですから、なかなかこれは、正直のところ弔慰金の支給は難しいと申し上げざるを得ません。
○小坂委員 時間が来ましたのでこれ以上やりとりできませんけれども、皆さん聞いていらっしゃって、これは確かにかわいそうだな、何とかできないかな、皆さんが思っていらっしゃると思うんです。 法律は法律であります。その法律を何とか現状に合わせていくのが政治であります。ここは政治の場であります。どうぞ皆さんに前向きに御検討いただきまして、何とかその中から活路を見出していただくように心からお願いを申し上げて、質問を終わりたいと存じます。 ありがとうございました。
○三野委員長代理 この際、大口善徳君から関連質疑の申し出があります。小坂君の持ち時間の範囲内でこれを許します。大口善徳君。
○大口委員 新進党の大口でございます。 今回の大震災においてたくさんの教訓がございます。この教訓を大事にして、私も静岡県出身でございますので大変地震については、これは県民とともに日々考えておるわけでございますけれども、しっかり対処していきたいと思います。 そういう中におきまして、今回総理が何回も答弁されておりました、平成七年二月二十一日の閣議決定、そこで要するに第一次情報の収集体制をつくった、こういうことでございます。そして、収集体制をつくって、ある一定の規模の地震については、副長官あるいは内調室長、警察庁警備局長、防衛局長、防災局長等々のメンバーが参集をする、こういうことなわけですね。そういうことで、第一次情報が入る、そして専門家が、局長クラスが集まる、そして集約をする、そして情報を得て、これは緊急に総理に対してこのことをやはりやってもらいたい、こういうことがマニュアルとしてはあると思うのです。それはもう今そういう場面があったとしても不思議じゃないわけです。 その場合、非常に問題になるのは、被災地が機能停止である、また広域支援というものが機能しない、そうなった場合、官邸がしっかりとしなければいけない、こう思うわけです。そのときに、今、内閣法の六条におきましては、緊急に、例えば防衛庁長官に指示して、指揮をして出動、自主出動、八十二条二項で出動すべきだというような場合、閣議にかけてそして出動をする、こういうことになっておるわけですけれども、これに対して、そういういとまもない、すぐに派遣すべきだ、こういうふうな場面があると思うのですね。こういう場面について首相としてどう対応するか、簡単に御回答ください。総理に今聞いていますから、どうぞ。
○村山内閣総理大臣 今お話がございましたように、現行体制の中で、今度のこの阪神・淡路の地震の経験にかんがみまして、やはり何といっても、正確な情報を的確に、迅速につかむということが大事だ。つかんだ情報を伝達するところには伝達をし、行動を起こすところには行動の指示ができるように、内閣官房副長官を長とする関係省庁の担当者がすぐに集まって、そして、そうした情報を正確に分析をしながら何が必要かということの方向がきちっと決められる、決めたことについては的確な指示ができる、こういう体制をつくっておるわけですね。 自衛隊の出動等につきましては、そうした情勢の中で現地の情勢を十分把握した上で、正確に、的確に、迅速に行動ができるように、これは今の法律の中でも十分やれるわけですから、ただ問題は、そうした指示が徹底しないとか情勢が正確につかめないというところにやはり欠陥があったわけですから、そういうことがないように完備していく。そして、現地の部隊の判断でもって行動ができるわけですから、今の法制の中でも。それは正確にきちっと迅速にやれるようにしたいというふうに考えています。
○玉沢国務大臣 まず、自衛隊の出動でございますが、これはあくまでも第八十三条によりまして都道府県知事の要請ということが第一になければならない。阪神・淡路の大震災におきましても、その点において要請ということはなされたわけですから、それが迅速になされるような形でやるということ。(大口委員「いや、それは質問と違いますよ。二項のことですよ」と呼ぶ)もし自主出動という点からの御質問であるということでありますならば、まず例えば東京を中心とする南関東の大震災計画があります。この場合におきましては、発災と同時に都道府県知事から防衛庁長官に連絡がある、要請がある。それと同時に、東海大震災の場合におきましては内閣総理大臣から要請がある、こういうこともあわせて考えて、したがいまして、大震災の対応というものについては、さらに全国的にこのような計画をつくっていくということもあわせて考えていかなければ、ただ自衛隊の自主出動だけで物事がすべて解決をするということだけはとらないでいただきたい、こう思います。
○大口委員 計画を立てるのはいいのですけれども、今起こった場合のことを私は言っているわけです。計画がない今の段階において、閣議の決定を、かけるいとまもないような場合、そういう場合に首相がどうするのか。それから、自衛隊の出動だけじゃございません。ほかのいろいろな各省庁に対して、閣議にかけるいとまのない場合、直接指揮をする、これは内閣法六条との関係があるわけですけれども、そういう緊急的な場合は直接指示をするか否か、その点についてはどうなのか、それを聞いているわけです。どうでしょう。
○村山内閣総理大臣 先ほど申し上げましたように、例えばそういう災害が起こった場合に緊急に直ちに関係閣僚会議を開く、これはもう決めております。その関係閣僚会議の中には防衛庁長官もおられるわけです。したがって、その関係閣僚会議で決められたことについて防衛庁長官が自衛隊に直ちに指揮命令ができる、こういう仕組みになっておりまするし、同時に、それがなくても現地の判断で、現地の隊長の指揮で機敏に対応することもできるわけですから、私はそういう点は心配は要らないというように思います。
○大口委員 よく首相も質問を聞いてほしいですね。要するに、現地の対応ができないような場合であり、なおかつ閣議の決定を、かけるいとまがない場合、こういうふうに限定して聞いておるわけですから。これ以上は聞きません、リーダーシップの発揮の問題に非常に疑問を私は抱くわけでございますけれども。 平成七年の二月二十一日の閣議決定につきましてお伺いしたいと思うのですが、ここに、大地震が発生をした場合に航空機とか船舶とか、これを飛ばすとか、あるいは大地震が起こった場合にはあらかじめ決められた参集メンバーが集まってくるとか、こういうように決められておりますが、この大地震というものはどういうものですか。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○五十嵐国務大臣 今の、大地震等がありまして緊急に関係者が参集するというのはどの程度の災害を、震災を予定するか、こういうことでありますが、これは全体的には震度六以上、それから首都の場合は、そういう特殊性もありますので、震度五以上、この場合には、目標としては三十分ぐらいでとにかくみんな集まれということになっておりまして、それぞれ関係の者が皆集まる、こういうことになっているところであります。
○大口委員 航空機とか船舶等、情報収集に出動する、これの場合の大地震発生、閣議決定の一項の「大地震発生時」のこの大地震とは、どういう大地震でしょう。
○五十嵐国務大臣 大地震の発生の最初の、震度六のものがどこで発生したというような知らせがありました折には直ちに参集する、こういうことになっているわけですね。
○大口委員 新聞発表ですと、一項については震度五と。全国一律震度五の場合に関係省庁はその立場において情報を集約するために航空機、船舶等の活動を展開する、こういうことになっていると思うのですが、どうですか。
○五十嵐国務大臣 活動の開始は、もうそれは震度四以上ぐらいの段階でそれぞれもう活動の開始をするわけですが、参集というのはそれは全国的には震度六、それから首都圏の場合震度五において直ちに官邸に参集する、こういうことになっているわけです。
○大口委員 この閣議決定の「大地震」ということの中身がその項目によって違っているなという印象を受けるわけでございます。そして、今東京が、首都圏が五ですか。これは首都圏というのは、東京都内だけじゃなくて首都圏ということですか。——首都圏ですね。ということでございますけれども、地方がなぜ六なのか。 震度にも、六に近い玉もあるわけですよ、幅があるのですよ。そしてまた、新潟の場合は震度四であれだけ被害を受けているわけです。あるいは南西沖地震、震度五でもって二百二人が亡くなっているわけですよ、震度五で。そして、震度五というのは、全く年に一回も起こらないときが二、三年あったりするわけでございますしょっちゅう震度五が起こるわけじゃないわけですね。 ですから、新聞発表で、全国一律震度五のときに第一項の発動がある、これに合わせて、私は、この参集につきましても震度五で参集する。東京も地方もない。我々が住んでいるところは東海地震がある、また、南関東とか、いろいろな想定されるところもあるわけです。震度五というのはこれは衝撃的な震度でございます。 そういうことについてもっと危機感を持っていただいて、ここは考えていただくべきじゃないかと思うのですが、どうですか。
○五十嵐国務大臣 よく質問の趣旨は理解できました。この際、少しきちんとお答えしておいた方がいいと思います。 災害発生時の初動的な対応につきましては、国土庁を初めとして、それぞれ関係省庁においてその程度に応じてとられるということでありますが、お尋ねの、まずその閣議決定は、これは官邸における地震に対する対応の万全を期するために、お話しのように二月二十一日の閣議において、大規模災害発生時の第一次情報収集体制の強化と内閣総理大臣等への情報連絡体制の整備に関する当面の措置ということで決定されたところであります。 やはりポイントとしては、この間の阪神・淡路大震災の反省は、情報が初期に十分に把握できなかったという反省があった。そこで、大規模災害発生時において被害規模を早期に把握するということのために、関係省庁が早期に航空機などを活用して現地の情報を効率的に迅速に収集する。このためには、ヘリの購入等につきましては今度の補正予算でもお願い申し上げているところでありますが、あおいはまた、それと地上との連絡のテレビ等に関しましても予算化しているところであります。 そうして、内閣情報調査室を官邸への連絡窓口として、二十四時間体制で迅速な情報連絡を受けるということにいたしました。さらにまた、電力やガス、NTTなどの民間公共機関が持っている第一次情報をこれも官邸の方でいただくということにいたしまして、関係省庁の幹部が直ちに、今お話がございましたように官邸に参集して情報の集約を行う、こういうような体制を全体として決めさせていただいて、それに必要な予算は今御提示申し上げ、御審議をいただいている次第であります。 そこで、関係省庁幹部の参集につきましては、震度六を一般的な基準とする、それから東京については、今申しましたように、首都としての特性等も踏まえて震度五を基準としているところであります。しかし、お話しのように、震度六といったっていろいろあるよ、震度五といったっていろいろあるよということ等もありますから、つまり、それに至らない程度の情報でありましても、実際に被害の程度の状況によりましては迅速に緊急参集をするということは当たり前のことであろう、こういうぐあいに考えている次第であります。 以上のようなことでございますので、御了解いただきたいと思います。
○大口委員 この閣議決定のセールスポイントというのは、要するに招集をするのじゃなくて、ある一定の震度が来た場合にはもう自主的にすぐ参集する、こういうところにポイントがあるわけでして、基準についてはもう一度よく考えていただきたいと私は思います、震度六なのか、五なのかについては。やはり地方におきましても、人口密集地もあれば、いろいろなところ、地盤の弱いところもあり、いろいろあるわけですから。 それから六項で、「社会的影響が大きいその他の突発的災害について」、これはどういうものなのか、そしてそれをだれが判断するのか、そしてそのことはもうあらかじめ、特にこの参集メンバー等々については基準が決められているのか。また、この参集メンバーでありますが、第一次参集メンバーは決まっておりますが、次順位、これも決まっているようでございます。その次の、例えば三次、四次、五次、そこまで固有名詞で決まっているのか。そのあたりはどうでしょうか。
○大森(義)政府委員 お答え申し上げます。 第六項につきましては、大地震に準じた自然災害をとりあえず想定いたしております。例えば、雲仙の噴火でございますとか、伊豆大島の噴火でございますとか、そういうものを想定いたしております。 それから、もう一つ御質問の局長等が都合がつかない場合の代理者でございますけれども、それぞれの省庁におきまして、審議官、課長等次の代理者を決定しているところでございます。
○大口委員 そうすると、その次の第三次、第四次、第五次は決まってないということでございますね。早急に決めるべきであると思います。 それから、今回のこの災害、自然災害ということでございますけれども、例えば今回のサリン事件、こういうような場合、そういう人的な災害、これについてはどうなんですか。
○五十嵐国務大臣 今回のサリンの場合ですと、御案内のように、関係の大臣が直ちに参集する、あるいは関係省庁連絡会議がございまして、このメンバーが直ちに参集するというようなことで、適切な対応をとっている次第であります。 今度の一斉捜査で麻原代表逮捕という場合にも、大体一斉逮捕に踏み込みましてから三十分程度で関係大臣は皆官邸に参集いたしまして、協議をいたしました。その結論に基づいて関係省庁の連絡会議で対策をそれぞれ講ずるということで、極めて迅速に対応ができた次第であります。
○大口委員 それでは、話を変えます。 今回、阪神大震災におきまして、応急危険度判定士、大活躍をされたわけです。野坂建設大臣も胸を張ってテレビで言っておられたわけでございますが、この応急危険度判定士は、二次災害の防止、そしてまた住宅の場合ですと、居住者の安心、安心して家へ戻れる、そういうことのためにも非常に大事な制度でございます。 そして、私は、建築士会のある幹部の方に、実際にこれは応急危険度判定士として派遣をされたわけでございます、行ってこられた方でございますけれども、そしてまた、会の幹部ということで、人集めをした方でございます。この方の話を聞きますと、今回の阪神大震災におきましても、静岡県の場合五千人の判定士がいるわけでございますけれども、県から要請されて、建築士会として募集をした。最初百五十人ぐらいあったわけですけれども、身分保障の点が非常にネックになりまして、最終的には、何とか会長の方からお願いをして、四十人をやっと送り出した。その方もその一人として行ったわけです。 行きますと、最初、非常に現場を見て怖かった。そして、余震が来るかもしれない、落下物が落ちて非常に不安になる。そうして、立入禁止というようなところも入って調べるわけでございますから、非常に恐怖感があった。ただ、そういう仕事をやっているうちに恐怖感よりも使命感の方が強くなって、そしてだんだん危険なところへ危険なところへと入っていった。 そして、こういうような活動をして、立入禁止建築物が二千八百二十五ですか、全部で判定対象が四万六千六百十ということで、判定士の方が活躍をされた。ただ、立入禁止が二千八百二十五もあったということは、それだけの危険と背中合わせで出動をされた、こういうことでございます。 こういう中で、今回は判定士の方、死亡事故とかそういう事故はなかったわけでございますけれども、万が一そうなった場合に、これはやはりきちっと補償すべきである、補償制度をきちっとしなければ危険度判定士というものを全国的な展開はできない、私はこう思うわけでございます。 消防団の方に、この消防団の方々も日夜仕事をされておるわけでございますけれども、危険と隣り合わせである、そういうことから、消防団につきましては公務災害の補償の仕組みというのが、これが消防基金ということでできているわけでございます。 私は、この危険度判定士につきましても、非常に危険な仕事でございますし、これは県の要請がある、ボランティアといってもそういう要請があって、その場合は行くというような形なわけでございますから、これにつきましては、例えば応急危険度判定士基金とか、あるいは死亡した場合の年金とか、あるいは一時金とか、そういう制度をつくらなければ全国的な整備というのは非常に大きな障害を伴うのじゃないか、そのように思いますが、建設大臣、いかがでございましょうか。
○野坂国務大臣 お答えいたします。 先生からお話がありましたように、使命感に燃えて奥深く危険度の高い家屋に入っていく、そういう方々の補償は一体どうするのだ、最悪の事態の場合に、こういう御質問だと思うのです。我々は、この前もそういうような意味のお話が先生からありましたので、建設省の内部でも、消防の皆さん方に対する補償、一般の部落消防でもそういうことができておるわけですから、危険度判定士の制度のあり方について検討する中で、どのような補償の方法が可能か、こういうことについて現在検討を進めておるところでございます。
○大口委員 これはぜひとも早急にお願いしたいと思います。もうそういう体制を早急に立てなきゃいけないわけですから、よろしくお願いいたしたいと思います。 今回の補正予算を見ました。その中で私思うのは、もう地震の予知というのは非常に難しいという面があります。ですから、起こった場合に被害を最小限度に抑えなきゃいけないということを痛感をするわけでございます。そういう中で、既存の住宅とかあるいは建築物につきまして耐震性はどうなっているのか、非常に気になるわけでございます。 住宅について言いますと、一九八一年の新耐震基準以前の建物が、木造で一千八百六十四万戸、非木造で五百七十二万戸、全部合わせて二千四百三十六万戸、六〇%もある、こういうことでございます。そういう点で、住宅の耐震性の向上、これをしっかりとしていかなきゃいけない、そういうふうに思います。 また、建築物につきましても、特に、例えば不特定多数の人が出入りをする建物とかあるいは公共性の高い建物とか、そしてまた非常に古い建物、そしてまた当然官公庁の建物につきまして、これは耐震性の強化をしなければいけない、こう考えるわけでございます。 そういうことで、今回の補正を見ますと、そのことについては、一つは住宅について耐震改修の場合に公庫融資をする、それからまた高耐震住宅、耐震性にすぐれている住宅について、これは融資額を引き上げをする、こういうふうになっているわけでございます。 その中の高耐震住宅につきましては、今、各都道府県でそういう高耐震住宅の融資という制度がなければ、これは公庫でも融資できない、こういうふうに聞いておるわけです。今、この県の融資制度、高耐震住宅の融資制度は静岡県しかないわけですね。ですから、これは全国展開をしなきゃいけないと思います。そのために、いろいろこれは大変だと思うのですね、せっかくこういうものをっくっても、そういう制度を広げていくのは大変だと思うのですね。 そのあたりのことについて、どうこれを展開していくかということをお伺いをしたいと思います。
○野坂国務大臣 お答えをいたします。 先生からお話がありましたように、耐震性の向上をどう図るかということについても、重点的にこの補正予算で組んでいただきました。その融資額も倍額にいたしまして、これから発足をするわけでありますが、お話がありましたように、静岡県では既に開始をしておるわけですから、それを十分参考にしながら、そういう措置をいたしたところであります。 不特定多数の方々が利用される建築の問題、これについては日本開発銀行が大体行ってきたわけでありますが、今度の補正予算に伴いまして、制度の改善を行いまして、御指摘がありましたような、借りやすいような体制にする、こういうことで積極活用を図ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
○大口委員 また、住宅の耐震問題については皆さん非常に関心が高くて、耐震の診断をして、そしてその耐震の補強をする、こういうことで公庫融資というものができたわけでございますけれども、私は、その補助もやっぱりすべきである、そういうふうに考えております。 また、特定建築物につきましては、耐震性のすぐれているものについては、やはりハートビル法のような誘導基準を設けて、補助とか、あるいは融資枠を広げるとか、そういうことをすべきである、そういうふうに提案いたしますが、どうでしょうか。
○野坂国務大臣 お話がありました特定建築物等につきましても、お話がありましたように検討してまいりたい、こういうふうに思います。
○大口委員 私は、今回の内閣、人に優しい内閣というふうに聞いていたわけではございますが、今度の補正予算を見ますと、非常に、これはちょっと違うなという感じがいたします。 補正予算で、今回、住宅の面におきまして、公営住宅について、高層公営住宅で緊急にその改修の必要があるものは、三万戸ぐらい政府も見ておられるわけです。また、密集市街地における建てかえの必要な老朽公営住宅も三万一千戸あると見ておられます。全部で六万一千戸、これは早急に手をつけなければいけない、こういうふうに見ておるわけでございますが、今回、そのうち改修は五千戸、そしてまた建てかえは千四百戸ですか、ということで、ほかのものについては一体どうするのかと、非常に私、心配になるのですね。 本来、この際、しっかりとそういうことについても、全部この六万一千戸についてはやっていこう、それぐらいのことがなければ、私は、国民の期待、そしてまた国民の不安にこたえられないと思いますが、いかがでしょうか。
○野坂国務大臣 お答えします。 お話の意図はよくわかります。ただ、建設省としても、主体的にやるという場合と、地方公共団体と密接な連携をとりまして、その基本計画に従って進める、こういうことになっておるわけでございます。 したがいまして、十二万五千戸、当面、三年間で十一万戸の建設をするという方式に基づきまして、既に恒久住宅に着手をいたしておりますし、住宅・都市整備公団等も一斉に現地に入っておるわけでありますから、先生の言われるとおりになるかどうかわかりませんが、全力を挙げて建設省としてはこれに対応しておるというのが現状であり、将来の考え方であります。
○大口委員 また話を変えます。 今回の阪神・淡路大震災で、液状化ということが非常に問題になっています。その液状化で、特に埋立地の上に住居を持っておられる方が大変な被害を受けているわけです。そして私調べてみましたら、この埋立地の上の住居用地、これは約二千百ヘクタールあるわけでございます。 こういう公有水面における埋立地、その上における住居、これに対する液状化に対する対策というものをしっかりと考えなきゃいけないということが一つ。これは総理にどうお考えなのかということをお伺いしたいということと、もう一つ、建設大臣に対しまして、建設大臣の方にも芦屋浜液状化対策について陳情が出ておると思うんですね。その中で、やはり大変被害を受けておるわけでございまして、こういうことについてお伺いしたいと思います。
○野坂国務大臣 芦屋浜の陳情は受け取りました。直ちに、液状化になっておる、埋立地でありますから液状化をしている、したがって、ボーリングをして、徹底的に基礎固めをしなければならぬということで、住宅局が中心になりまして、それらの措置を今講じておるところでございまして、急いでおりますけれども、なかなか液状化で、ボーリングをしながら基礎調査を完全に行って、耐震というものについての十分な対応をしていかなければならぬ、こういう考え方で今現在進行中でございます。
○大口委員 最後に、小里大臣が非常に同僚議員に対して失礼なお話をされたようでございますけれども、現実にこの阪神・淡路で三万八千二百九十人、現時点ではどうか、また変わっておると思うんですが、この避難者が三万八千二百九十人まだいらっしゃるわけです。大臣としてこの方々を、いつまでにこれをゼロにするのか、そこをお聞かせ願いたいと思います。
○小里国務大臣 御質問でございますから、別に力んで申し上げるわけじゃないのでありますが、通常の施策とは違って災害対策ですから、私もその点は十分基礎的に踏まえて対応をいたしておるつもりでございますが、何か失礼なことを私が説明申し上げたごとくおっしゃるけれども、ちょっと私、理解できません。 その三万八千戸の……(発言する者あり)ちょっと興奮しなさんなよ。三万五千人の避難者の問題でございますが、これは御承知のとおり、積極的に私どもは、より賢明なる方法によって解消に努めなければならぬ、さように思っております。 この解消の方途の一つとしては、みずからの力によりまして破壊された住宅を修繕しようという方々もおいでになるようであります。なおまた私ども行政の立場からいいますと、積極的に仮設住宅等でこれを収容しなければならぬ、その目標のもとに鋭意地元の県、市と相談をいたしながら対応いたしておりますことも、御承知のとおりでございます。 さらにまた、その三万八千五百戸のお話でございますが、これらもやっと完成をいたしまして、三万二千戸余りがその入居も決定をいたしましたし、またそれを、早くかぎを渡してください、そしてできるだけ早く入ってください、こういう督励をもう足しげく、写しげくやっておりますけれども、御承知のとおり、現地もいろんな事情がありまして、これがなかなか思うように取り運んでいないという一つの窮状もあります。 現在、二万八千戸かぎを渡しておりますけれども、その中でも相当お入りにならないという事情もありまして、それらのなぜ入られないかという事情の解明なども含めまして、地元の県、市にそれらの事情の解明方を急いでやってもらいたい、さような意気込みで取り組んでおりますことを御理解いただきたいと思います。
○大口委員 現場の声をしっかりと聞いてやっていただきたいと思います。
○佐藤委員長 この際、広野ただし君から関連質疑の申し出があります。小坂君の持ち時間の範囲内でこれを許します。広野ただし君。
○広野委員 新進党の広野ただしてございます。 今回のこの補正予算のまず財源ですが、ほとんどが建設国債と赤字国債、こういうことになっております。いわば、将来に借金のツケを回しているというふうに言えるのではないかと思います。 その中で、阪神大震災のことですから、早急に復旧を図らなければいけないという点はやむを得ないところがありますけれども、総理がことしの一月に施政方針演説で、行政改革は本内閣の最重要課題だ、言葉だけではなくて不退転の決意と勇気を持って実のある改革を断行したい、政治的リーダーシップをもって特殊法人の整理合理化に挑む、こう言われたわけであります。 既存経費の節減といいますか、むだを省くということがやはり非常に重要で、そういう意味では、もう行政改革、徹底的にやらなければいけない、こういうことでありますが、今度の二月二十四日の特殊法人の整理合理化の閣議決定、これによりますと、統合ということをやっておるわけなんですが、これを原則として三年以内に実施する、こうなっておるわけです。これはなぜ三年以内なんですか。もっと早くできないのですか。
○村山内閣総理大臣 これは行政全般に言えることでありますけれども、可能な限り簡素で効率的な行政システムを目指していくというのは当然のことだと思いますね。そういう心がけで行政改革全体に取り組んでいきたいということを申し上げておきたいと思うのです。 それから、今お話もございました特殊法人の整理統合の問題ですけれども、これは経過を振り返ってまいりますと、昭和四十二年以来、六十年までに九回にわたっていろいろやられておりますけれども、それほど進捗はしていないわけです。それほど難しいものではございまするけれども、しかし、こういう客観的な情勢を控えて、これはもうそんなことは言っておれないというので、先般閣議決定もいたしたわけであります。事業の概成からして本四公団等の一部の場合を除いて、原則として、今お話もございましたように三カ年間でもって実施をする、こういう閣議決定をいたしておるところであります。 なぜもっと早くやらないのか、こういう御指摘でございますが、統廃合の実施のためには、これは法律の改正を必要とするものもございますし、それから、現に事業をやっておる、同時に組織を持っておる、そういう事業や組織を再編成するということになりますると、若干の準備期間は必要であるというようなことを考えて、できるだけ早急にやらなければならぬというふうに思っておりまするけれども、今申し上げましたような事情もございますから、そう簡単に右から左にできないものもあるわけです。 しかし、そうした所要の準備が整い次第、三カ年間を待つまでもなく、早くやれるものについては可能な限り、できるだけ早く実施をしていくという方針には変わりはございませんから、その点はそういうふうに御理解を賜りたいというふうに思います。
○広野委員 まず一つは、来年の九月までに消費税率の見直し、検討ということが行われるわけです。総理もそれまでに徹底的に行政改革をやって、経費を節減をし、むだを省く、これがやはり真っ当なことだと思うのですね。それなのに、手続的に、急げば私はできると思うのですよ、法律も。それを全くやらずして、全くやらずしてというのは、三年後までという余裕期間というのは、消費税を上げる、国民の皆さんに負担を求めるということからして生ぬるいんじゃないのか、こう思うのですね。 ですから、やはり例えば今年度いっぱいを一つのめどとする、あるいはそれでどうしてもできなければ消費税を上げる平成九年の四月、その三月末までにはやる、こういうのが一つのやはり決断ある行政改革ではないかと思うのです。三年後となりますと、私たちの衆議院議員の寿今も平成九年七月までに終わるのですよ。そしてまた内閣もどうなるかわからない。そういうような中で、まことに無責任な決定ではないかと私は思うのですよ。いかがですか。
○村山内閣総理大臣 三カ年という期限を設定しておるわけですよ。これは期限を切らなければやはりやる目的、目標というものが明示されませんから、したがって、三カ年間という期限を切ってあるわけですけれども、しかし、それはすべて三カ年待ってやるというのじゃないのですよ。来年できるものについては来年やるということは申し上げておるわけでありますから。したがって、一応計画しているものについては三カ年間でもってやろう、しかし、来年やれるものについては来年やります、こう言っておるわけです。 しかし、物によっては、やはり今申し上げましたように、それなりのいろいろな準備期間が必要なものもある。これは事柄によって違いますから、したがって一概には言えませんけれども、今何回も申し上げますけれども、検討した結果、直ちにやれるものについては直ちに実施をします、こう申し上げておるわけです。
○広野委員 じゃ、やはりできるものはできるのでしょう。 ですから、この間の円高対策で規制緩和五カ年計画を三年間に前倒しをしましたよね。ですか ら、そういう特殊法人の統合についても、できるものをちゃんと、今年度の三月三十一日までこれとこれについては統合をする、次の平成八年度末まではこれとこれをする、こういうふうに明確に前倒ししたらいいんじゃないですか。それが消費税の問題についての国民に対する大変な総理の決断なんじゃないですか。言葉だけではなくて実効あることをやろうということであれだけ施政方針で言われたのですから、ちゃんとやってもらわないと、その間にどうなってしまうかわからないのですよ。いかがですか。
○村山内閣総理大臣 その間にどうなるかわからないなんて、それはあなたの御判断ですけれども、私はそうではなくて、何遍も言っているわけですよ。(広野委員「衆議院議員の任期だってないんじゃないですか」と呼ぶ)そうしますと、例えば経済の中期計画なんというものは、例えば五年なら五年ということを目標にして計画を立てますね。そうすると、我々の任期はあと一年しかないんだ、五年計画なんか意味がないじゃないか、こう言われれば、これは計画は立てられないことになりますので、一応内閣が方針として決めた計画はやはり継続して引き継いでいかれるものだというふうに私は考えておりますから、そういうことも展望しながら、やはり責任と自信を持って計画というものは決めなきゃならぬ、決めるべきものだ、私はそう思っております。 三カ年間でやるということについては、何回も申し上げますけれども、これとこれは来年やります、これとこれは再来年までやりますというふうにはっきりここで申し上げれば、それはいいかもしれませんよ。しかし、今そういう事柄について検討しているわけです。検討している過程にありますから、検討の結果、直ちにやれるものについては可能な限り早く実施をいたします、こう申し上げているのですから、そういうふうに御理解を賜りたいと思うのです。
○広野委員 やはり総理の熱意といいますか、行革にかける熱意というものは、三年後というのと今年度いっぱい、平成八年三月三十一日までここまでやる、平成九年三月三十一日までここまでやる、三年後といったら平成十年ですからね。そういうようなことが消費税を三%から五%に上げるときの、行政改革は大前提だったのですよね。それをなかなかはっきり示していない、こういうところに私は甘さがあるのじゃないか、こう思っております。 もう一つ、具体的に統合といっても、どうも理事長が一人いなくなるというような、この間も、この二月のときに各大臣に私は、統合のメリット、統合についての歳出削減効果というのをお聞きいたしました。ところが、それは具体的にないのです。何も答弁がなかったのですよ。 これのことについて、例えば、統合するならば重複部分があるわけでしょう、重複部分がある。だから、例えば役職員、役員については三割減にする、あるいは職員については、統合するのだから、重複部分があるのだから二割減にする、こういうようなことをなぜ具体的にここに示さないのか。目標がないのですよ。行政改革の目標がきちっとしていないのじゃないかというふうに思うのですが、いかがでございますか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 二月二十四日の閣議決定、私どもといたしましては、三年後にやるというふうに決めたわけではないのでありまして、三年以内にできる限りやると。 それで、過去の例を見ますと、五年、六年、あるいは九年かかって実現したというのも過去の特殊法人の整理合理化計画ではあるわけです。しかし、私ども村山内閣としては、本四公団あるいは営団地下鉄というものは除きまして、できる限り三年以内にこれを達成するということを決めたわけでありますので、過去の特殊法人の整理合理化の例から見ても、極めて積極的な意欲的な計画であるということは御理解をいただけると思います。 また、定員等の問題につきましては、これは統合等の際には法律改正を提案するわけでございますから、その際に明らかになると思いますし、また、それぞれ特殊法人は関係省庁があるわけでございまして、関係省庁が予算を編成いたします際に、この定員は一体どのように縮減するかということはその際明らかになってくる問題であるということはお答えしたとおりであります。 また、国家公務員の定員縮減計画に準じましてこの特殊法人の定員につきましても抑制していくということは閣議決定で決めているわけでございますから、そういう意味で、私どもとしては真剣にこれを取り扱う決意であります。
○広野委員 抑制するとかそういうことではやはり、これはアメリカじゃないけれども、政府がやれるのですから、数値目標というものをきちっと示して、それでやっていかないと行政改革が目に見えたものとして、実効あるものとしてならないのですよ。そういうことを申し述べさせていただきたいと思います。統合するのであるから、役職員は三割、職員については二割というような、そういうことがなぜできないのか。そこが、行政改革をやっているといったって、口だけで、言葉だけだ、そういうことに思わざるを得ないというふうに思うのですね。そこが数合わせの統合論だというふうに見えるのです。 ところで、今度の行政改革の中で、中央省庁の行政改革が入っていないのですね。これは、民間が血のにじむようなリストラをやっている、また、消費税を引き上げる際についても行革を徹底的にやるんだということを言明しておられる、そういう中では、やはり中央省庁というものもやる。 中央省庁の統合等がありますと、大臣ポストというものが減ってくるのですね。そうしてまた特殊法人のところもやる、中央省庁もやる。三者三様、いわば大臣ポストというところでは政治家が血を流さなきゃいけないということになるわけですね。ですから、政治家もやる、そしてまた中央省庁もやる、特殊法人もやる、こういう三者三様の努力があって本当の行政改革というものができるというふうに思うのですよ。 やはり大変なことなんですよ、行政改革というのは。それをみんなが痛みを分かち合うというようなことでやっていくことが大切なのであって、その点、中央省庁が抜けているというのはいかが思いますか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 委員は通産省の御出身であると承っております。そういう意味では、いかにこの行政改革というものが難しい、困難を伴う問題であるかということは御存じのとおりであって、今御質問の中でもそういう御指摘がございました。 そういう中であっても、我々村山内閣としては、行政改革に懸命に取り組むということで行革委員会を設置をいたしまして、今情報公開に真剣に取り組む。それから特殊法人の整理合理化もやった。そして規制緩和の問題についても五カ年計画を決定し、これを三年に前倒しをした。そして今、成立をいたしました地方分権推進法に基づきまして地方分権を進めていこう、まさにこれは歴史的、画期的な法律だと私は思っております。 そういった形で数々この行政改革の問題に取り組んできたわけであって、そういう中で結局この中央省庁の問題は、私はもう予算委員会の場で繰り返しお答えしてきたと思います。問題は、地方分権をやはり徹底的に進める、そうして中央省庁をスリム化する、規制緩和も進める中で中央官庁の仕事をスリム化する、そういう中でこの中央省庁の統合というものは考えるべき課題ではありませんかと。したがって、そういった問題の推移を見て、中期的な課題としてこれには取り組みますということをお答えしてまいってきたところであります。
○広野委員 やはり行政改革を実効あるものとするためには、さきがけで言っているような歳出削減効果というような、そういうものがきちっと出てこなきゃいけないと私は思うのです。 それで、三月三十一日に輸銀、基金の統合、こういうことを閣議決定されたわけですけれども、私は、政府系金融機関の整理統合というのは、これはもう非常に大変なことだし大事なことだ、これは財投計画のあり方とも絡んで非常に重要なことだと思っておるんですが、それなのに政府系金融機関のことについては、ある意味では全く先送りのようなことになってしまったというふうに思います。 輸銀と基金の統合問題、これは私はどっちかというと大変な問題を含んでおるのではないかと思うのです。輸出入関係で日本経済がメリットを受ける。だから、輸出入銀行で経済協力をやっていく、あるいはODAをやっていくということについては、誤解を受けることがあるわけなんですね。だから、そういう点についても非常に輸銀と基金の統合、勘定を別にします、こう言っていますけれども、大変な、誤解を解くためにいろいろな苦労をしなきゃいけないというふうに思うのです。 ですからそれよりも、輸銀は総資産が十兆円ぐらいです。そして資本金が九千八百五十億円。準備金が三千四百億円あります。いわば自己資本比率が非常に高い政府系金融機関なんです。当期利益も三百六十億出しているというようなことで、自立てきる基盤がある。ただ、累積債務国に対するアンタイドローン、これは三割ぐらいになっているんですけれども、これはこの部分を分離してやれば民営化ができるんだ。輸銀の民営化はできる、こういうふうに私は思っております。 ですから、大蔵大臣にちょっとお伺いしたいのは、果たしてこの統合でどれくらいの歳出削減効果があったのか。もう一つ、輸銀の民営化ということは考えなかったのか。この点についてお伺いしたいと思います。
○武村国務大臣 広野委員、先ほどから伺っておりますが、私ども政府の方針も、今回短期間でございましたが、十八法人に手をつける、そのうち幾つかは統合、幾つかは廃止ときちっと数字で明確に申し上げているし、期間は三年以内と大変締まった方針を固めていることは、それなりにきちっと評価はしていただきたいと思いますね。 それで、輸銀と基金の統合は、一歩おくれましたが、その後追加的に政府系金融機関の統合として方針を経済企画庁ともども決定をさせていただきました。やはり、減量化と新しい時代の要請にこたえていくというのが基本姿勢であります。 この二つは、海外に対する、政府資金であれ財投であれ民間資金であれ、いずれにしましても世界各国に政府の意思を反映して資金的な貢献をしていく役割を背負っているわけでありますが、今回、もともとこの二つは一体でありましたが、国際社会の理解を得る中で再度統合に踏み切ることにいたしたわけであります。 であります以上は、御心配いただいておりますように、ODAと非ODAをきちっと峻別していきたい、その機能をきちっと分けていきたいと思っております。同時に、世界各国各地域に資金的な貢献をしていくわけですが、機動性というか、効率性ということも大事にしていきたいというふうに思っております。 今この減量の成果がどういう数値で認識をしているのかということは、これからきちっと詰めていきますから、今はまだ数字はつかめておりません。しかし、当然、御指摘のように競合した部分は一体化できるわけであります。海外の組織、陣容についてもそのことが言えるわけでございますから、それなりの成果を上げることができると思いますし、何よりもしかし、新しい国際貢献が一層望まれているこの時代の中で、日本がこの二つの機関を統合することによってより一層積極的な国際貢献を果たしていかなければならないというふうに思っております。
○広野委員 どうもそういう統合によって、じゃどういう歳出削減効果があるのか、そういうものがやはり見えないわけなんですね。輸銀の株式を計画的に公開売却をしていくというようなことをやっていきますと、それはやはり歳出削減効果というのが見えてくるわけで、そういっただ単なる統合というのは、もう数合わせ的で、全くそういう面では、さきがけが言っていたようなそういう金額的な問題が出てこないというふうに思うのです。 ちょっと時間がないですから、もう一つ、特殊法人の定員制といいますか、総定員制ということについて、これをきちんとやってもらいたいというふうに思うのです。中央省庁は昭和四十二年以来、第一次から第八次、現在も第八次定員削減計画というのをやっておるわけですね。そういうことに対して、特殊法人の方は数値目標的なものが一つも示されてないんですよ。抑制をするというようなことは言っているけれども、それをやってきていないというところに非常に問題があると思います。そして、JR七社あるいはNTT、JT、そういうものを除いた特殊法人関係の職員、大体十二万人ぐらいになると思いますが、これはどっちかというとふえているんですよね。そういうことを考えますと、そういう部分のところを例えば五年間で一割削減とか、そういうことをなぜやれないのか。 そしてまた、役職員については、昭和五十四年のときの閣議了解のときに、これは一割削減だ、特殊法人の役職員ですね、今八百二十人ぐらいいますけれども、実員としているわけですけれども、そういうことを三年間でやりますとか、そういうことも決めているんですよ。ところが、今度の行政改革ではそういう目標的なものが全然示されてないんです。それではどういう歳出削減効果があるのか、行革によってですね。実のあることをやりますというふうにあれだけ総理がおっしゃっているのに、根っこのものが出てこないのですよ。全部言葉だけの行政改革になっている。この点についてお伺いをしたいと思います、山口長官と総理にですね。
○山口国務大臣 お答えいたします。 先ほどもちょっと申し上げたわけでございますが、二月二十四日の閣議決定におきましては、国家公務員の定員縮減計画に準じて、特殊法人の定員についても抑制するということを決めているわけであります。 御指摘のように、今第八次の計画を国家公務員につきましては遂行中でございまして、平成七年度予算におきましては、二千名以上のネットでの削減を実施をいたしました。したがいまして、私ども、このような国家公務員の定員縮減計画に準じまして、特殊法人についても対処いたしたいと思います。 御案内のように、委員、先ほど申し上げましたように通産の御出身でもあるのですからよく御存じですが、特殊法人というのはそれぞれ個々の法律によって決まっているわけですから、そういう中で各省庁がそれぞれの立場で管理をやっておるわけですから、したがいまして、内閣におきまして全体としての縮減計画を決めて、そしてこれを着実に実行していく、国家公務員と同様な形でこれに対処いたしたい、かように考えておる次第であります。
○五十嵐国務大臣 御質問の特殊法人の役員につきましては、先ほどちょっとお触れになられましたが、昭和五十四年に、当時一割縮減しようという計画をお立てになられて、引き続いて五十六年に、二割にこれを強化しようということになりました。 この目標は昭和六十一年にはそれぞれ達成を見ているわけでありますが、しかし、あわせて、六十年以降、国鉄だとか電電公社の改革、民営化の問題がございまして、JRだとかNTTが参加するということになりまして、若干、その後、事業展開を広げる上で役員を少しふやすという方針等もありまして、これらの点が少しふえているということになりますが、それを除きましては、当初の方針はずっとその後続けられているというふうに思います。 それから今回も、二月二十四日の閣議決定によるこの方針が、統廃合の実現に合わせて、私どもとしては、できるだけ縮減の方向を今後具体的にまた考えていかなくちゃいかぬ、こういうぐあいに思っておる次第であります。
○広野委員 時間的なこともあるものですから、総理のお話はまた後にさせていただいて、もう一つ、渡り鳥の問題ですね。 これは、天下りについては、私は、いろいろなことがあるから抑制ということである程度いいと思います。しかし、渡り鳥は、これはもう全面禁止ということにしないと、これはやはり数年間いて退職金数千万もらって、それでやっていく。これは、いかに有能な人といえども、庶民感情からいって、民間は利益が出なかったら本当に大変なことなんですよ。首までかかってくる。こういう中にあって、まずつぶれることがない特殊法人において渡り鳥の全面禁止。 そしてまた、退職金が、俸給掛けるの月数、それの〇・三六、こうなっておる。これもまた高いのですよ。これも見直しをしてもらいたい。 ですから、この点、渡り鳥の全面禁止、そして退職金の見直し、これについてもう一度明確に約束をしてもらいたい、こう思います。
○五十嵐国務大臣 これは先般の閣議了解におきまして、ややお話の趣旨のようなことだと思いますが、いわゆる渡り鳥というものが横行するようなことのないように厳にひとつやっていこうと。しかし、実情で真にやむを得ない点もたまにはあるわけでありますから、それはその範囲で認めていくことにせざるを得ないだろう。 ちなみに申し上げますと、ことしの一月一日現在で今どういう状況になっているかといいますと、いわゆる転任役員は十七名で、これは全常勤役員のうち二%程度ということになっておりますので、そこまでは現在自制させるようなことになってきたということであります。
○広野委員 時間が来ましたのでありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて小坂君、大口君、広野君の質疑は終了いたしました。 午後一時二十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十五分休憩 ————◇————— 午後一時二十分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。穀田恵二君。
○穀田委員 日本共産党の穀田です。短時間ですので、震災対策の問題に限って質問いたします。 まず第一に、厚生大臣にお聞きしたいと思います。被災者の実情をどうとらえているのかということについてお聞きしたいと思うのです。 県の資料でも、家屋の全半壊並びに全半焼というのは四十二万世帯に上っていると言われています。テント暮らしを余儀なくされている方々、また、壊れている自宅に帰らざるを得ない方々もいらっしゃる。そういう避難所におられない方々も含めた被災者の実態をどのように掌握して、どのような対策を講じられているのか、これをまず最初にお聞きしたいと思います。
○井出国務大臣 お答えをいたします。 避難所には、まだ三万七千人近くの皆さんがいらっしゃいます。しかし、それ以外に、まだテントで生活をなさっていらっしゃる方々もいらっしゃいます。 これは、ある一定規模以上のテント生活の皆さんは、避難所にいらっしゃるというカウントの中へ入っておるわけでございますが、それ以外、まだ行政が、個人的にやっていらっしゃってなかなか把握できない皆さんもいらっしゃいますが、それは食事とかあるいは応急の生活必需品なんかは差し上げたり、きちっとした対応をしていると報告を受けておりますし、また、近隣の、だんだんあいてきました避難所の方へ移っていただくよう要請をしたり、そしてまた、仮設住宅の入居対象者としてもちろん応対をしておるはずでございます。
○穀田委員 おるはずでございますでは困るのです。今お話ありましたように、結局のところ十分掌握されていないというのが実態でしょう。 私、衆議院の調査団で参りました折に、公的な避難所の横に公園がございまして、そこでテント暮らしをしているお年寄りの方に聞きました。そのお年寄りの方は、そんな仮設住宅の申し込みの文書なんて来たこともない、こういうふうに、衆議院の代表団で行ったときですから、もう相当たっているときでこれです。 それから二つ目に、五月二日に私また兵庫県へ参りまして、県の事情を聞いてまいりました。そのときにも、実は、避難所にいる方々については解消するという努力をされているが、それ以外の実態についてはおよそつかめていないというふうにおっしゃっていました。 それから三つ目に、厚生省は数字をとっていると思うのですね。それによりますと、県から上がってくる資料でいいますと、避難者の数字は五月十日現在で、後の数字もあるわけですが、五月十日現在で、県でいうならば三万八千二百三人の方々が避難所におられる、神戸でいうならばそのうち三万三千四百三十三人だ、こういう資料です。 ところが、神戸市の災害対策本部民生部の資料では、実は「就寝者数」と「避難者数」とこう分けて書いているのですね。わかりますね。そこで寝ておられる方、それ以外に「避難者数」と書いてありまして、実は避難者数はそれ以外に、就寝しておられる方以外に七千六百六十四人もおられるという数字があるのです。ところが、厚生省に数字が上がってくる段階では、既にそういうものが消えてしまって、いわば就寝者数の資料がそのまま数字となってあらわれている。 こういう実態があるように、今お話ししたように、実は行政の対象に本当になっているのかということをもう一度お答え願いたいと思います。そういう事実を示したわけですから。
○佐野(利)政府委員 お答えいたします。 県の方で避難所として認定しているテントというのは相当数ございまして、これは、例えば神戸市でありますと十四カ所、千五百人はテント生活をされていらっしゃるというふうに入っております。こういうような人たちは、当然避難者としてすべて対応されております。それ以外にも、確かに大臣がおっしゃられたように、小さなテントで生活されていらっしゃる方がいらっしゃいますけれども、そういう人たちに対します食事の供与等は行われております。 今先生からお話のございました、その七千という数字でございますが、それは、お星といいますか、お食事を提供している数だろうと思います。これはテント生活の方もごくわずかいらっしゃると思います。 これは、そういう意味でのテント生活はごくわずかでございますが、それ以外にも、家が半壊の状態で、中でお食事や何かできない、それで避難所の方にお食事をとりに来られているというような方がかなりまだいらっしゃる、そういう人も含めた数字でございまして、今申し上げたような形でいきますと、厚生省として、県から上がってきているいわゆる避難者数それから食事提供や何かは、一応把握されているものというふうに理解をいたしております。
○穀田委員 把握されていないんですよ。じゃ人数を教えてくださいと私言いたいわけですけれども。そうじゃなくて、今大事なことは、小里大臣は、実はその問題についての、仮設住宅に関係する答弁でこうおっしゃっているのですね。 速記録の速報版によりますと「避難所の解消を図るための最終的な必要数を確保するもの」であるということで、実は、避難所の解消を図るためにということで、数字をそこに限定してとられる向きもないではないほどの答弁をしているのですね。 私は、実は二つ厚生大臣にお願いしたいのです。 一つは、漠とした話で、実際は避難所以外で被災されている方々に対する掌握というのは非常に おくれているということが事実ですし、県としても、先ほどあったように、テントで公的に認めているテントと、それから弁当をとりに来られる方々ぐらいはようやく掌握しているにすぎなくて、その実態はどうなっているかということ。 それから、被災者が少なくとも四十二万世帯に及んでいる実態に対して、その方々も含めて仮設住宅の入居の対象にする、そしてそういう手だてをとるということについて。 二つの点で改善をしていただきたいわけです。いかがですか。
○井出国務大臣 今回の被災に遣われて御自分で住むところがなくなっちゃったという方につきましては、地元、最終的には県でございますが、県からこれだけ必要だという数が厚生省の方に協議として上がってきた場合は、それに応ずるつもりでございます。現在までのところ、それが四万戸でございます。 さらに、過日県の方から追加要望がございましたが、今先生がおっしゃったような本当に必要な方、それから、今かぎは渡してあるけれどもまだ入っていらっしゃらない方が果たしてどのくらい最終的に出るのかとか、いろいろなあれを詰めて、今回は場所も含めて最終的な数値を上げてきてください、こういうふうにお願いをしておるところでございますし、もちろんその中に、今議員おっしゃられた、避難所にいらっしゃらない、テントで生活されている方や、あるいはもう御自分のおうちだけれども大変な状況にあるというところも、地元で今きちっと調査をしながら数の把握に努めていてくれる、こういうところでございます。
○穀田委員 そうすると、そういうものを対象にするし、実態掌握に努めるし、入居者の対象に当然するということですね。わかりました。 ぜひそれは、今のお話ですと、結論の部分でいえば——一番最初お話があったのはこう言っていたのですよね、上がってきた場合と言っているのですが、先ほど払お話ししたように、実際に県などの資料だとか調査要項を見ていると、そういう被災者全体で、全半壊、全焼、半焼という人たちを本来対象にすべきであるにもかかわらず、避難所以外のところについては、全体としては対象になっていない向きがありますよ、そういう実態についてお話ししたわけですよね。 ですからそれをよく御理解いただいて、それは上がってきたらじゃなくて、上がる以前の段階でそういうことをするんだよという御指導をお願いしたいということをぜひ要求しておきたいと思うのです。——もういいです、時間がないですから。 そこで、その建設の問題の数字のことですけれども、私は、建設省などが、ないしは厚生省などが仮設住宅の空き家が埋まらなければ新たな建設はしない、こういう態度では、これは埋まらないと思うのですね。先ほどもちょっと午前中に議論になりましたけれども、私は、本当の意味で小里大臣がおつしゃっているように「解消を図る」ということにならないと思うのです。 というのは、なぜ入ることができないのかといろいろな形で調査し、いろいろなことがあるということで小里大臣からお話がありました。私は、端的な例として、まず入ることができないという現状にあることを認識していただきたいわけです。 つまり、片道二時間ほどかかる、それから千二百円ほどの交通費がかかる、そうしたらパートに行こうと思っても、それからかかりつけの医者に行こうと思っても、とてもできやしないということでやはりとどまるという形がございますね。 なおかつ、ある避難所のアンケートによりますと、四五%の人が築三十年以上の建物に住んでいる、つまり親の代からそういうところに住んでいるわけですね、それで離れることができない。また、神戸市の今行っている調査の前段階の調査でも、四四・八%の方が六十歳以上だ。西宮でも六十歳以上の方が五割を超えています。つまり、お年寄りの方々がいわば避難所に多いという形の中で、どうしたらそういう方々に仮設住宅に入っていただくことができるかという角度から考えた場合に、私はもっと改善する必要がある。 だから、入らなかったら、埋まらなかったら、それじゃその次の建設はなしよでは、これは解消にならないと思うのです。その辺の御意見を伺いたいのですが。
○小里国務大臣 お話しのように、三万二千戸余り入居決定しまして、そして二万八千戸余りがかぎを渡しました。渡しましたが、あとの一万二千戸の問題も先ほどお触れになったいろいろな事情があるようでございます。 そのいろいろな事情がある中の大きな注目点は、たまたま抽せんに当たった、そしてかぎを受け取られた、にもかかわらず入居を現実になさらない、ここに私どもは非常に検討を加えなけりゃならぬところがあると思いまして、厚生省とも相談し、地元の県、市ともしばしば打ち合わせをいたしておるところです。 特に、ある市等におきましては、かぎを受け取ったにもかかわらずお入りにならないというところをもっと積極的に、督励の意味を含めまして詰めて、そしていろいろやりました結果、大分それは促進をされましたという御返事もいただいております。しかしながら、それにもかかわりませずまだかぎを受け取って入っていらっしゃらない方々、最初の三万戸分においても数千世帯いらっしゃるというような実情でございますから、これは大いに督励をしなけりゃいかぬ、こう思っております。 それからもう一つ、お尋ねの、いわゆる三万戸ないし四万戸が埋まらなければ次の追加仮設の住宅は応じないのかという意味のお話だろうと思うのでございますが、それは決してそういう考え方ではございません。私どもは、埋まらなければという意味ではなくて、埋まることについての手がたい見通しを、一応は行政ですから、県民に対して、国民に対して責任はありますよ、だから埋まることについての手がたい見通しだけはきちんとしてくださいよと。 そして、そのことも一つの要素としながら、さらに先ほど先生がお話しになった避難所の解消に直接的に役立てるという前向きの方向の要素も多分に十分取り入れまして知事や関係市と詰めましょう、そして詰めるための、先ほど申し上げましたような仮設住宅が埋まらない背景、それから避難所の実態、しかも避難所においては次の生業、生活にかける一つの可能性を持った人々、あるいはそうでない人々、あるいはもっとその他の行政を必要とする人たち等の分類も可能な限りやってくださいませんかと。 そして同時に、少なくとも名簿ぐらいはきちんとしてください、こういう意味で今御相談申し上げておりまして、午前中も答弁申し上げましたように、その辺の決断を下すための大きな報告が金曜日に行われる、こういう状況でございます。
○穀田委員 私は、今お話あったように、県やそれから市、各被災市の要求をずっとこの間聞いておりますと、やはり一番入居を希望する場所につくっていただく、これは私、災害特別委員会でも何度も大臣に要請しましてやりました。保私は、そこで考えるんですが、何といってもその要望の中心は、民有地の借り上げもやはりしないとだめだということを改めて思うのです。神戸市の場合は、前も払お話ししましたが、七つの土地しか借りてないというおよそひどいものなんですよ。そして、二階建てをつくってはどうかというような御意見もございますし、個人の宅地にもしてほしいというような御意見もございます。 そこで、私は総理に聞きたいわけですが、入居してもらってこそ仮設住宅なんですよ。仮設で、数合わせでつくったって、遠いところへつくったって入らなければそれは意味がないわけなんですよ、それ自身としては、結果としては。 そこで、総理の答弁をずっと私拾ってみますと、住んでいたところから離れたくないという、そういう可能な限りそうした方々のニーズにおこたえできるような工夫もしたいということで三月九日に言っておられる。さらに二月の段階では、一番大事なことは被災者の要請が大事なんだ、さらにもう少しさかのぼりますと、二月の二十四日に、総理は何と、あらゆる意味で集団で避難生活をしている現状は限界に来ていると判断されると。あれから二カ月たっているんですよ。限界どころじゃない、もう過ぎているんですよ、限界は。 だから問題は、兵庫県知事は一月三十日の段階で、希望者の最後の一人まで入居させると言明しているんですね。それは御存じのとおりです。そういう言明なんかを保証するということになると思うんですが、ましてそういう兵庫県知事のこの言動について、それはうそをつかせるというようなことはないでしょうね。
○村山内閣総理大臣 小里大臣からも御答弁がございましたように、今三万九千戸をつくっているわけですね。しかし、その三万九千戸が完全に入居されて充足されておらない。かぎを渡した方もまだ入居されてない方もおられる。なぜ入居をされないのか、こういう理由も明らかにする必要があると思いますし、できるだけきめ細かく被災者の方々の意見も反映させて、その意見に沿うように私は努力をしてきていると思いますよ。 ただ、一人一人の要求を一〇〇%満たすということはなかなか難しいですからね。ですから、例えば仮設住宅をつくる土地をどうするかという場合にも、地元の知事なりあるいは市長なりも、それぞれやっぱり地元の意向も十分踏んだ上で可能な限り皆さんの意に沿うような場所を選定しようといって努力をされていると思いますよ。そして、つくっておられると思うのです。 あとまだ追加の要請がございますけれども、その追加の要請を満たすためには、三万九千戸つくっているわけですし、やがて四万戸になるわけです。その四万戸の住宅に入れる人は入っていただく、同時に、残っている方々の要望にもできるだけ沿って、希望するところに土地があるならば、その土地はやはり確保してそして皆様方の要請にこたえられるようにしたいということで今一生懸命打ち合わせをして、努力をしている過程にあるわけですよ。 ただ、今申し上げましたように、一人一人の要望を一〇〇%満足しなければそれはいかぬということにはなかなかなりませんからね。そこは、一生懸命苦労をして、できるだけ要望に沿うような形でやっておるということについては御理解をいただきたいと思うのですよ。 私は、せっかくつくるんですから、つくった以上はやはり入ってもらわなければ、これはまたつくった意味もないわけですから、だから、そういう点につきましては、地元の方々と十分連携をとり合いながら、意向に沿うようにこれからもさらに努力をしていかなければならぬというふうに思っていることについては、変わりはございません。
○穀田委員 今いろいろお話ありましたけれども、私は、一人一人というよりは、一人一人じゃないという実態は一万数千戸もあいている実態が示していると思うんですね。多くの方々の要望をどうとらえるかということを私言っているのであって、一人一人の現実じゃないんですよ。 ただし、そういう中にトータル的にある現実は、せっかくつくるのだからまさにそういうものにふさわしくどうしたら入れるかという努力が必要なんですよ。その際の努力でいえば、例えば地元のそういう土地の問題につきましても、二年間無償で借りるということだとか、それから一定数の、六千平米ぐらい以上の土地しか借りないというようなことになっているんですよ。例えば千平米だとか、民間の所有地につきまして借りるとか、それから、例えば新日鉄の恒久的なそういう土地、社宅なんかはあいているという実態もあるわけですね。そういったものを応急的に借り上げるとか、何ぼでも手はあるわけですよ。 問題は、ありとあらゆる手を使ってでも、先ほどあった兵庫県知事の最後の一人まで入居させるということについて、うそはつかせないなということを私は言ったのです。それはいいのですね。
○小里国務大臣 ひとつ先ほどの答弁のところであわせて御説明申し上げればよかったかと思うのでございますが、実は、先生ももう地元だから御承知のとおり、遠隔地だからなかなか入らないんだよというこの説明は決して私は否定をするものじゃないんでございますが、大体通常の生活の条件からいいますと、御案内のとおりの条件下にあるわけです。しかしながら、御指摘のような話もありましたから、私ども、厚生省と相談して地元の知事にも相当督励いたしました。ところがその結果、最初の段階でなかなか不便だよというところも、具体的にはその後無抽せんでそして入りたい人はいないかということをやりましたら、相当各箇所ごとに埋まってきておる状況ではございますので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。 それからまた、希望者はこれはもう本当にそのとおり入れるのか、こういうようなお話でございますが、知事がとりあえずの現地責任者でございますから、行政上の責任者にもなっておりますから、知事が正式に申し込んできてお話をなさる限り、私どもは総理大臣の指示のもとに、一貫して申し上げておりまするようにこれが完全消化をきちんといたさなけりゃならぬ、その方針でございます。
○穀田委員 時間が余りないものですから、端的にお答えいただきたいと思います。 それで、じゃ最後に、瓦れきの問題だけちょっともう一度厚生省にお尋ねしたいと思うのであります。 私は、医療機関からの訴えがありましたので、ちょっと持ってまいりました。それによりますと、百床の外科の病院を経営している。「従業員は百十五人、年間総収入(利益ではありません)が十三億円足らずです。病院はマンツーマンの仕事で収益力は非常に低いのです。」ところが、「全壊半壊で建物を取り壊すにも億単位の解体費が病院には必要です。そのうえ、再建となると少なくとも新たに十億円を超える資金が必要です。」ところが、困ったことに解体の費用も出ないのです、ということです。そして、なぜできないのだろうかと、こういう質問が私のところに寄せられて、実はその問題について厚生大臣に直接お伺いをしてお話をしたこともございます。 その後、こういう問題についてどういう対応をされており、なぜこういったものに対して救うことができないのか、お話しをいただければと思いますが。
○井出国務大臣 従来、瓦れきの解体は自分持ちだったのですが、今回のこの大変な被害状況にかんがみまして、今回は、中小事業者あるいは個人の皆さんに関しましては国がその費用の二分の一、所有者の承諾のもとに市、町の責任において行うこととしたことは、委員御案内のとおりであります。 そして、中小事業者という範囲を設けさせていただきました。中小企業基本法に規定する中小企業を対象としたわけでございます。具体的には、医療法人なども同様に考えたわけでございますが、従業員数五十人以下または資本金規模一千万円以下という規定を設けました。しかし、地元からの強い御要望もございまして、財政当局とも御相談をしました結果、被災地域に事業場を有する地元密着度の高い企業で一定要件を満たすものにつきましては、解体費は別でございますが、収集、運搬、処分につきましては、企業の大小を問わず国庫補助の対象に追加したところでございます。医療機関も同様な扱いとなっております。 今私ども報告を受けておりますあれによりますと、全半壊をした病院、兵庫県内で十四おありのようであります。このうち中小事業者扱いとみなされる病院が七つ、残りのまあ大企業扱いが七つあるようでございます。しかし、いずれも地元密着度は高いという意味で、収集、運搬、処分につきましては、大小を問わず国庫補助の対象としたところでございます。
○穀田委員 今お話あったように、中小企業基本法ではそういう仕組みだから、五十人以下でないとだめだ、こういうことですね。 私は、先ほども大蔵大臣の答弁を聞いておりまして、この社会は自立自助だということをしきりに言われる。それでしかし、この間の問題でいいますと、瓦れきの撤去の問題にしても、それから擁壁の問題にしても、きのう三百件と建設大臣はおっしゃいましたけれども、そういうふうにして、いわば個人の宅地だとか個人の病院ではあったとしても、それから個人のおうちだったとしても、瓦れきの撤去だとか擁壁の問題を初めとして、枠を超えてそういう形で何とかしようという努力がこの間されたと思うのですね。 問題は、例えば今お話あった中小企業基本法でいうならば、もう一方では、片や中小企業信用保険法という法律の中で、第二条第一項第三号ではわざわざ、三百人以下の従業員を持つ医療法人というのは中小企業扱いしているのですね。片やそういう扱いをして、片やこういう扱いをしている。そうすると、私がこの前も医療関係者の方々と厚生大臣にお話に行ったときに、大臣は、中小企業の定義についても議論があるのは事実だ、そして他の策がないか悩んでいる、さらに結論としては、どこかで対象の線を引かなくてはならないと答えているのですね。 問題は、今その枠を取っ払って、今までそういうものはだめだったというものをある意味では取っ払って、一定のハードルをつけてやっているときに、そのハードルをもう少し低くしたらどうかということを私は提案しているんですよね。つまり、瓦れきの撤去の問題にしても、それから擁壁の問題にしても、きのうあった三百件だけでは済まないんじゃないか。今お話あった中小企業の範疇でいうならばこういう見方もあるわけだから、その線に沿ってやれば救うことができるんじゃないか、そういう立場に立っていただいてやることが必要なんじゃないかということを言っているんですが、いかがですか。
○井出国務大臣 この前、地元の皆さんを御案内くださってお話ししたとき、確かにそういうお話をしたことはよく私も覚えております。 おっしゃるとおり、中小企業者等の定義は、法律によってかなりいろんなのがございます。今委員御指摘の中小企業信用保険法の定義だと、例えば人数は三百人以下になっておるわけでございますが、しかし、まあいろいろ考えたわけですけれども、今回の瓦れき処理の制度におきましては、やはり中小企業に関する法令の中で最も基本となる中小企業基本法の定義によることが、現状のところでは適当であると考えておる次第でございます。
○穀田委員 そのいろいろ考えたけれどもという話がよくわからないんですよ。いろいろ考えたけれどもこうなったと。結論は、そういうことについて、その中間でどういう選択をする上で、何が今被災地にとって必要なのかということの観点が私は抜けているんじゃないかと思うのです。 私、この間総理大臣の答弁をお聞きしまして、大事なことは三つあるんじゃないかと。一つは、被災者の立場に立つということを、これはいろんな答弁でおっしゃっています。被災者の立場に立つということが第一だと私は思うのです。 二つ目は、これまた私、本予算のときに最終答弁していただきましたけれども、大蔵大臣を初めとして、見直し的補正という話をされていました。つまり、それで大きな、予算的な規模で見直しして大きく構える必要があるということが私はキーワードだと思うんです。 それと、三つ目はやはり、きのうもお話あったように、何をおいても人命救助だというお話がありました。これ、人命救助ということが先行するとなりますと、単に、がけが崩れるときに、それ、逃げたらいいよというのじゃなくて、がけ崩れ自身を防ぐためにありとあらゆる手だてを打つということが必要なんですよね。 そういう意味からいいましても、その三つの問題を基準にして考えた場合に、どっちにしても一定のところで線を引かざるを得ないということはわかるんですよ。一定のところで線を引かなくちゃならない。しかし、そういう意味でいいますと、今まで個人的な所有のものに対して援助するという制度がなかったものを、言って、取っ払って少しやり始めた、そういう線をどこに引くのかという問題があると思うのですよ。つまり、もとの線に、個人的補償についてはだめよという線に戻すのか、それとも、被災者の立場に立ってそちらの方に、解決する方に線を引くのかということが求められていると思うのですね。 だから、その裏打ちとして財源がどれだけあるかということになりますから、しかしその規模は、きのう同僚の吉井議員もお話あったように、例えばがけの問題でいうならばたかだか四十億円の、事業費ベースでいいますと八十億円、それの半分ですから四十億円ですよね。十倍としても四百億円ですよ。そして、今の解体費だとか瓦れきの撤去でいえば数億円の範囲ですよ。そういったものに対して救うことがなぜできないのだろうか、このことが今被災者の気持ちではないでしょうか。そしてまた、総理大臣がおっしゃった被災者の心だとか人に優しいとかいう政治の問題の原点は、私はそこにあると思うんです。そういうことを最後にお聞きして、私の質問を終わります。
○村山内閣総理大臣 先ほど来議論もございますが、がけ崩れやらあるいは個人が所有している擁壁なんかが破壊されておる、この梅雨期を控えて、大雨でも降ればまた二次災害が心配される、これはもう当然のことだと思うんです。これはやはり重要視して検討しなきゃならぬと思いますね。 しかし、地元にしても国にしても、やれることについてはそれはもう物理的にも時間的にもおのずからやはり限界がありますから、もう完全に全部それを直してしまうということはなかなか難しい一面があると思いますね。 したがって、可能な限りのことはして、しかもなおかつ不安がある、心配があるという場合には、きちっとやはり人命救助の立場から避難する方法やらというようなことについても十分その事前の対策を講じて、少なくとも人命に被害の起こらないような配慮というものは十分これからやっていく必要があるし、その対応は万全を期す必要があるというふうに考えておるところであります。
○穀田委員 終わります。
○佐藤委員長 この際、吉井英勝君から関連質疑の申し出があります。穀田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。吉井英勝君。
○吉井委員 今回の異常円高で、不況からようやく脱出できるという光が見えてきたかなというところで出ばなをくじかれてしまった、こういうふうなことで全国の中小企業産地、下請中小企業、農業、漁業者の皆さん方はもう声も出ないほど不安に陥れられております。また、日本経済を支えてきた世界にも誇る高い技術力を持った中小企業の一大集積地、東京の蒲田などですね、金属機械加工業の社長さんにもお会いしましたが、仕事をすればするほど赤字になる、物づくりができなくなるという本当に悲痛な声であります。 そこで、総理に私はこの円高の実態をどれだけ深刻にとらまえていらっしゃるかということをお聞きしたいので、少しその観点から御紹介もし伺いたいと思うんですが、私は、一昨年の商工、昨年の予算委員会などでも資料を出して議論したものでありますから、詳しいことはきょうはもう繰り返しませんが、八五年のプラザ合意以来のこれまでの円高でどうなったかという問題なんです。 八五年、この年度には一ドル二百二十一円でした。一昨年の九三年度はこれが百八円ということですから、プラザ合意からこの間に、九三年までに二倍以上に円高が進んでいるわけですね。例えばカラーテレビは、八五年には三八・八%が海外生産の比率でした。九三年にはこれが七一・九%ですから、大体二倍なんですね。自動車の方は、八五年の五・三%が二五・三%へ、五倍も海外生産の比率が進んでいるわけです。ですから、家庭電器、自動車などの海外生産比率が急増して、日本で物をつくらないで、工場閉鎖、縮小、生産拠点を海外へ移して、海外からの逆輸入がぐんと急増してきた。そして、国内産業の空洞化が急激に進行しているというのがこの間の現実の姿であります。その上に来た今度の異常円高です。 これは、経企庁のアンケートの回答でも、九五・五%の方が円高を背景に空洞化の影響は大きいと回答しておられるし、中小企業庁の緊急調査その他にしても、本当に深刻だという訴えがありますが、このまま今の八十円台の異常な円高状態を続けておいても日本の産業は国内でやっていけるのか、空洞化しないというふうに、その程度にこの円高というものをとらえるかそれとも本当にこれは大変な事態だととらえるかということが、ここが円高の認識について最もかなめをなすところです。 この点で、私は、この円高の認識についてまず総理に伺いたいと思うんです。
○村山内閣総理大臣 このたびの円高が特に輸出業を主体にした中小企業あるいは零細企業の皆さん方に深刻な打撃を与えておることについての認識は、私は共通するものがあると思います。 ただ、最近のこの為替の動向を見ますと、少しずつ反転をする動きが見えまするけれども、しかし、経済の持つファンダメンタルズを正当化する水準を超えているということについては、これはもうG7の会議の中でも各国共通した認識でございます。それを、変動を秩序ある形でもって反転をさせることが望ましいということについても共通した認識を持っておりますから、したがって、そういう意味では、もっと安定した為替レートになるように各国が共通して協力し合うということも私は大事なことだと思いますから、そのための努力はお互いにしていかなきゃならぬというふうに思います。 同時に、今回の緊急円高・経済対策の中で、内需の振興策やあるいはまた輸入を促進させるといったような政策も積極的に盛り込んだ補正予算の審議も合していただいておるわけでありますから、これを一日も早く成立させていただいて実施に移すということが何よりも大事ではないかというふうに思いまするし、日本銀行も、史上最低の公定歩合の水準に引き下げて、そして何とか対応していこう、こういう努力もされておるところでございますから、したがって、七年度予算並びに今御審議をいただいておりまする補正予算等々を通じて急激な円高に対して対応していくということによって、可能な限りの対応、対策は講じていきたいというふうに考えておるところであります。
○吉井委員 輸入促進ということで、これは、先日も本会議で輸入促進税制の問題で正森議員から指摘をしておりますように、輸入をすればまた海外移転して逆輸入するということがまた国内での空洞化を加速していっていることになるわけであります。 総理も輸出関連は大変だということは一応お認めになったわけですが、こういう円高の中でさらに産業空洞化が進んでいくとどうなるかという問題があるわけです。そこを私は特にあなたに深刻に受けとめてもらいたいと思っているわけでありますが、今、失業統計をとり出した一九五三年以来最高の、二十四歳以下の失業率は七・五%になっているわけです。青年の失業問題は深刻になっておりますよ。そして、完全失業者は二百十九万人に上っております。 昨年八月の一ドル百円のときに、日経連永野会長は富士吉田の経営トップセミナーで、今のままの円高が続くとなると、日本の製造業は急速に空洞化し、雇用を大幅に削減することになることは必至と言い、日本は今後大失業の発生という事態に直面しているとして、二千万人の失業者が生じることもあると述べているのです。あれからさらに二〇%近い異常円高で、こうした動きは一層加速されているわけです。 総理、今の異常円高が続くことを前提にすると、日本の産業空洞化が一層深刻な事態になって大失業にならざるを得ないことは明白だと思うのですが、総理はこういうふうな産業空洞化はやむを得ないと思っていらっしゃるのか、それともこれは正さなきゃいかぬというのが総理の基本的な立場なのか、それを伺いたいと思うのです。
○村山内閣総理大臣 何といいますか、アジア全体、あるいはAPECの域内の投資・貿易の自由化というような観点から考えてまいりましたときに、そうした共生するアジア全体の立場からすれば、それなりの海外への投資というものも、これは当然あり得ると思いますね。しかし、そのことによって日本の国内の産業の空洞化が異常に進み、雇用対策にまで影響を及ぼすというような状況になるとすれば、それはやはり限度があるので、そこらのところは、その空洞化を埋められるような新しい産業分野というものもやはり開拓していく必要があるのではないか。そういう総合的な対策を講ずることによって私は雇用の確保も図られていくものだというふうに考えております。
○吉井委員 あなたのおっしゃりたいリーディングカンパニーの創出論についてはまだ別な機会にやりたいと思いますが、問題はそんな生易しい事態じゃないということなんです。 円高がどんどん進んできて、産業空洞化が進んで、そして雇用喪失が進んできているこの現実をどんなに深刻に受けとめて、そしてその中での本当に空洞化対策、円高対策を進めていくかということが今やはり総理に課されている課題であると私は思うわけです。 その点で、日本産業の空洞化を食いとめて雇用を守ろうと思ったら、これはもう円高そのものの是正を何としてもやらなきゃいけないと思うわけでありますが、総理は、この円高はやむを得ないというお考えなのか、それともこの円高を是正しようという立場に立っていらっしゃるのか、この点を伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 この円高はやむを得ないなんということを私は一度も言ったことはありませんよ。この急激な円高が日本経済に与える影響は深刻なものがある。しかも、これは各国々が持っておる経済の基礎的な条件を正当に反映されたものではない。ですから、秩序ある反転が必要だということはもう申し上げておりまするし、各国々も共通した理解と認識を持って協調しながら努力しているということは申し上げておるわけであります。 したがって、これが日本経済に与える深刻な状況につきましては、例えば空洞化の問題やあるいは空洞化に伴う雇用問題等々は深刻なものがある。したがって、何とかその影響を最小限に食いとめるために緊急円高・経済対策も講じて、しかも補正予算も提出をしてそれなりの対策を講じていこう、こういう努力をしているわけでありますから、その点については御理解をいただきたいと思うんです。
○吉井委員 問題は、円高対策の根本というのは、円高というこの事態を前提としての事後対策じゃだめなんですよ。今一番やらなきゃいけないことは、円高そのものの是正に不退転の決意を持って臨むということが大事だと思うのですが、その決意はおありですか。
○武村国務大臣 総理がもう何回もお答えをいたしているとおりでございます。通貨の変動が急激に起こっているところに私どもは深刻さを感じているわけであります。 円高の背景は、御承知のように一番象徴的には日米の貿易ギャップ、経常収支のギャップに表現されるようなこういう日本側の黒字に一つの大きな問題があるという見方がありまして、そういう中で、空洞化という言葉そのものも大変マイナスイメージで聞こえますが、ある意味ではこれはもうボーダーレスの、グローバル化をしていく世界経済の趨勢でもあるわけです。 円高が起こらなくても、日本経済はアジアを中心にどんどん海外に進出を始めているわけであり ます。また、世界じゅうがそういう状況になってきている中で、今回の円高のダメージも、ある意味では空洞化している分、日本は約六・数%ですが、海外進出している分だけそれだけ緩和されているという見方もあるわけであります。そういう意味で……(吉井委員「円高是正の決意だけ伺っておりますので」と呼ぶ)いや、先ほど来の論点に対して意見を申し上げているわけでありまして、そういう点で、やはり総合的に御判断をいただきたい。 しかし、私の認識は、この急激な円高はどう考えても正当でないし、よくない、それに対しては必死で私どもは対策を講じていきたいという考えてあります。
○吉井委員 空洞化はやむを得ないなんというようなのんきなことを言っていられないということは、これは空洞化が早くに起こっているアメリカ、大量失業も出たアメリカにおいて、今ホームレスの急増とか貧困層の問題、大量失業の問題、そして麻薬、売春、殺人などといった社会の病理現象に苦しんでいるときですよ。そういう事態になっちゃならないというのが、今日本における産業空洞化の問題について多くの人たちが深刻に考えているときですから、余りのんきなことを言ってもらっちゃ困ると思うのです。 円高の是正には、一つにはアメリカのドル安の是正が必要になります。アメリカは基軸通貨国としての責任を果たしていないという問題が一つあるわけですよね。ここには二つの問題があって、一つは、幾ら経常収支が赤字になってもアメリカはドルを輪転機を回して印刷して支払えば済むという、ドルの垂れ流しでドルの値打ちが落ちたこと。もう一つは、日本がアメリカヘ輸出して稼いだお金でアメリカ国債を買い、アメリカの財政赤字を支えてきた、だからアメリカは平気で財政赤字を続けることができたという、この構造的な問題があります。 今回の異常なドル安で、アメリカの大手証券会社の四月の発表によれば、一九七七年以降の日本の対外資産の累積為替差損は約五十兆円に上ると、これはアメリカの企業だって指摘しているぐらいです。日本の国民が過労死を生むぐらいの超過密労働と安い下請工賃で生み出した富がアメリカの財政赤字を支えて、その富が今異常なドル安で、五十兆円も短い期間に消滅してしまった。これは、まさに運輸大臣がおっしゃったように、アメリカを支える奴隷みたいなものですよ。 だから、アメリカでは、クリントン政権のアドバイザーと言われるフレッド・バーグステンという国際経済研究所所長が、クリントン政権の対日政策担当の高官たちへの指南の中で、何が起きようとも円高を放置することがあなた方の交渉上の立場を劇的に有利にすることになるんだと言っているぐらいじゃありませんか。 総理、まさにアメリカ政府の姿勢というのはこのとおりじゃありませんか。どうですか。
○武村国務大臣 バーグステンの意見は意見でありますが、即これがアメリカ政府の意見ではありません。 きのうもお答え申し上げたように、日米の蔵相会談におきましても、G7におきましても、私どもはアメリカ政府に対しては言うべきはきちっと言っております。金利の問題もございますし、今御指摘の財政赤字削減の問題も、経常収支の赤字の問題もございます。ひいては貯蓄の増強の点も繰り返し指摘をしているところでございます。ルービン長官自身も、アメリカはそれぞれについてはこういう方針でやっているし、やっていくということを繰り返し主張されているところでございます。 そういうアメリカみずから背負っている経済の課題にアメリカ政府が真剣に取り組んでいくことが、ドル安防止という視点から見れば一番重要な問題だと思っております。これはG7全体の、アメリカも含めた共通の認識でもあるわけであります。日本は日本として、また円高の課題を背負っているわけであります。 それぞれの国がその国固有のマクロの今の政策をしっかり推進をしていくことが通貨の安定に通ずる、私どもはそう思っております。
○吉井委員 造船工業会会長の合田茂さんも、円高・ドル安をとめるには、輪転機を回せばドルを印刷できるという現在の制度を変えなきゃならぬと、基軸通貨国アメリカに強く責任を求めているぐらいですよ。私は、政府の態度がやはりこういう点で、ちょっと言ってみましたぐらいの話じゃなくて、本当にドル安是正をやれと、具体的な提起も行ってびしびしやるという、このきちっとした姿勢というものが求められると思うのです。 日本は各国と比べてみても外貨準備の中のドルの比重は極端に高いわけでありますし、貿易構造においても極端に対米依存度が高いという、この構造の転換も必要でありますし、そうして本当に日本が自主的な立場で臨んでいけるような、そういう方向への転換をあわせてやらなきゃならぬということも指摘しておきたいと思うのです。 時間が大分参りましたので、最後に、私はもう一つ、アメリカの問題とともにやはり為替投機の問題があると思うわけでありますが、これは衆議院の商工委員会に経団連副会長でNECの関本さんが持ってこられた資料で、東京外為市場の出来高、これが関本さんの出した資料で、年間取引高は四兆二百億ドル、そして投機取引と介入が二兆九千六百九十五億ドルで七四%、つまり投機取引が一年間の取引の七割を占めているという指摘をしておられます。 これはその他の政府資料もあわせて計算してみて、大体これはこれで一つの論拠のある数字であるというふうに私も思っておりますが、仮に七割といたしますと、ブローカー取引は現在大体一日二百億ドルということになりますが、BISの計算によれば東京市場で千二百億ドル、いずれにしてもその七割近いものが為替投機ということになりますと、そうすると極めて大きい比率を占めるわけでありますから、これは外為法二十一条、やはり今日のような異常な円高が進んでいるときというのは「急激な変動」ということに当たるわけですから、私は、これを発動して投機規制を行う、この立場をとるべきだと思います。 それがまた、一九七九年の大蔵委員会において大蔵当局が大体変動とはということで提起している内容にも合う内容でありますから、本当にこの異常な円高を是正しよう、不退転の決意でもって当たるということであれば、東京市場を抑えるということは、ここだけじゃもちろんグローバルな中ではだめだとおっしゃりたいんでしょうが、まずそれをやって、G7などでも世界各国協調して投機規制を行おう、日本はみずからやりながら率先してこの立場を貫くべきだと思いますが、最後にこの点を伺って、質問を終わるようにしたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 現実の取引が相場見通しに基づいたヘッジ的なものか、あるいは相場の動向をにらんでのディーリング的なものか判断することは実際上は困難と思われます。 委員御指摘の今の資料の根拠につきましても、同じ輸出取引なり輸入取引なりでも、相場の先行きに、見通しに基づいていろいろな局面で予約を行ったりまた売買を行ったりする、そういう動きがあるわけでございます。したがいまして、国際的にも投機的な取引は確定しがたいというのが一般的な考え方となっております。 さらに、為替相場の急激な変動に対して為替取引に係る規制によって対応するという考え方につきましては、円ドル取引が我が国のみならずニューヨークなど世界じゅうの為替市場で活発に行われており、たとえ我が国のみが規制を行ったとしても効果が上がらないこと、それからまた、我が国が規制を行った場合には、我が国の管理が及ばない世界の他の市場において為替相場が決定されることになること等々の観点を考えますと、極めて慎重に対応する必要があると考えております。
○武村国務大臣 先般のG7の後開かれましたIMFの暫定委員会で私は発言をいたしまして、二 つ理由を挙げました。 一つは、為替の市場が巨大になっている、一兆ドルと言われるように、ぐんぐん大きくなっている。もう一つは、その中身もデリバティブを中心にしてさまざまな商品が取引されてきている。こういう、量、質ともに大きく変わっている状況の中で、中長期的なテーマとして、今の変動相場制を基本としながらも何か工夫する方法がないか、こういう乱高下、急激な変動を調整する何かいい知恵がないか、そのことをこのIMFもG7も今から真剣に検討すべきだという提案をしてまいりました。
○佐藤委員長 これにて穀田君、吉井君の質疑は終了いたしました。 次に、月原茂皓君。
○月原委員 新進党の月原です。 先に防衛庁長官にお尋ねいたします。 今般の補正予算で、追加として総額二百七十四億の予算が計上されている。そして、防災対策として、ヘリ映像伝搬装置あるいは人命救助システム等が計上されたことは大変適したものだと高く評価しているところであります。そしてまた、緊急なものとして、長官も御存じの車両ですね、車両は充足率を考えても、大型トラック六一・二%、中型トラック五八・八%、小型トラック六四・三%と、これは防衛費の非常に厳しいことから、ここにしわ寄せが来ているわけであります。 しかし、この更新については正式の予算でまたすることといたしまして、もう一つその予算で対処してもらいたいという希望としては、立川に防災基地ができておる。各省庁の防災を担当するための宿舎はそこにでき上がっているけれども、地元の関係もあって防衛庁関係の宿舎ができていない。災害において防衛庁の果たす役割は非常に大きいわけですから、今後地元とも交渉するとともに、早く防災基地に各省庁と同じように待機できるような宿舎をつくるべきだということをまず申し上げておきたいと思います。 そこで、今予算に計上されておりますが、それ以外に、私は、緊急なものとして、万一のときに、防衛庁長官として、何かが起こったときに十分の予算措置をしたということが言えるためには、次のようなものが今後課題になると思いますので、その点について防衛庁長官の御意見を伺いたいと思います。 余り細かいことは省略いたしまして、方面総監部あるいは師団司令部、そして混成団司令部等の庁舎用予備発電電源がないということであります。 それから、ヘリコプターの映像伝搬の末端装置として、全国の師団とか混成団がそれが受信できるように、そうしておかなければ、いかに六本木の防衛庁あるいは総理官邸に送られても、各部隊が直接判断しなければならないこともありますので、そういうところが受信する装置を置くべきだと私は思います。 そして、陸幕長、方面総監あるいは師団長等のランクの高級幹部のところには、自動車電話なり何か連絡する方法というものを、これは大した金額ではないとは思いますが、そういうものを予算化すべきだと思っております。 あと、連絡用バイクとか野外手術システム、これは我が党の議員も、このたびの阪神大震災で大変価値があったというふうに申し上げましたが、そういうものを各師団に配置する。 あるいは、ヘリコプターが飛んでも、大型の消火バケットを導入していなければそれが十分活用できないというようなことがあろうと思いますが、その点、防衛庁長官の見解をお尋ねしたいと思います。
○玉沢国務大臣 適切な御提言をいただきまして、ありがとうございました。 まず、今御指摘をいただきました点について、若干考えを申し述べさせていただきます。 まず、方面総監部、師団司令部、混成団司令部の庁舎用の予備発電機を充実するということにつきましては、これは、既に各部隊が野外用の発電機等を保有しておりますので、それでもって対応できる、こういうように考えたわけでございます。今回は要求いたしておりません。 ヘリコプター映像伝送装置端末の各師団、混成団への配置でございますが、これは今回、御指摘のように、各方面にヘリ伝送装置を装備することとなりました。これは端末を各方面総監部に持っておるわけでございますが、方面総監部で持てば、そのリアルタイムの情報を隷下の師団及び連隊各部隊に師団司令部から連絡することができるわけでございますので、今回は師団の方までの端末につきましては計上しなかったということでございます。 それから、緊急連絡用の電話の設置でございますが、現在は、陸幕長、各方面総監、各師団長は既に自動車電話、携帯電話が整備済みでございまして、さらに、各方面総監部、師団司令部、災害派遣担当部隊等にはポケットベルを整備いたしておるわけでございまして、緊急の連絡体制は基本的には確保されている、こういう認識のもとに今回は計上いたさなかったわけでございます。 次に、連絡用バイクは、今回非常に活躍をいたしておりまして、御指摘のように充足率が少ないものでございますので、今回の予算におきましては百六十四両を計上いたしまして、充足率も一〇%以上上げた、こういうことでございます。 また、野外用手術システムにつきましては、各師団に一セットずつ整備を目的としてやってきたわけでございますが、あと四セット足りません。しかしながら、各方面隊におきましては、少なくとも一セット以上が既に整備されておるわけでございますので、もし不足になった場合におきましては、各方面隊からそれぞれ融通しまして対応できる、こういうことで今回は計上しておりません。 また、空中消火バケットの導入でございますが、これにつきましては、今回は、都市火災については空中消火といいますのはなかなか問題があるということでなされなかったわけでございますが、今までにも北部、中部、東部の三個方面隊には各一式装備をいたしておるわけでございまして、また、従来から各都道府県に設置されておりますバケットを共有して山林火災等についてはやっておりますので、一応それで今後も対応してまいりたい、こういう考えてあります。
○月原委員 防衛庁長官としては、補正予算の点からそのように答弁されることはごく当然のことだと思います。しかし、各省庁における補正予算の中身を検討すれば、今長官が言われたように、非常に節約節約の積み重ねのような論法ではなくて、相当責任を全うするために大変な予算を要求しておるのですから、私はそういう観点から大臣にお尋ねしているわけであります。 防衛庁は、かつて予備費とか補正予算というものに手をつ付たことがないだけに、今までなれていないからそういうことがあるのかと思うのですが、しかし、今後そういう点は、部隊の方が胸を張って仕事ができるようにしてもらいたい、このことをお願いしておきます。 そこで、次に、阪神・淡路大震災に対して自衛隊員が不眠不休の活動を行ったことは、大臣ももう既に御承知のとおり、陣頭指揮をされたわけであります。 しかし、聞くところによると、NTTにおいては旅費、日当のほかに手当として一日に七千円支給しておる。そしてまた、給与体系が異なるにせよ、他の職種、例えば警察とか消防、そういう方々と比べると、自衛隊の場合は一週間単位でタオルとか石けんを支給しておる、そういうようなこと。 ただ、給与体系が違うから、いろいろな制度からいって、理屈はそのとおりかもしれないけれども、第一線で瓦れきの除去とかもろもろの、本当に恵まれない中で一生懸命やっている隊員、テントで寝ている、トラックで寝ている、そういう人たちのことを考えたら、隣の方は何か日当、旅費はもろうておる、こっちの方はトラックで来た、それからテントで寝ておる、そして一週間に一回、大変だなといって手袋をくれたりタオルをくれる。 これも大切なことですけれども、そこのところを、私は、給与制度を超えて、政治家として大臣に、今後のこともあって何か方策はないだろうか、今後そういうものについて取り組んでいただきたいなということをまずお尋ねしたいと思います。
○萩政府委員 まず事務的なことをお答えさせていただきます。 先生おっしゃいましたように、自衛官と警察官、国家公務員、地方公務員の差と、それからそれぞれの役割の差ということで、給与制度がおのずから違っております。ということで、自衛官の方には旅費とか超過勤務手当というものはなくて、それが別の形で組み込まれているということでございます。 先生の御指摘も踏まえ、いろいろな検討は今後も続けさせていただきたいと思いますが、制度の差があることは御承知おきをいただきたいと思います。
○玉沢国務大臣 処遇の改善については、今後とも、いろいろな場面を想定しまして、よく検討してまいりたいと思います。
○月原委員 よろしくお願いいたします。 さて、不眠不休で捜査、警戒に当たり、先日殺人容疑でオウム真理教麻原代表の逮捕に至った警察当局初め関係者の御努力には、深く敬意を表するとともに、今後の立件及び報復防止への一層の努力をお願いするわけであります。 ここで一つお伺いしたいのは、昨年六月の松本市での事件の後、もっと迅速にあらゆる可能性を追求していたならば、次に何が起こるだろうかということは知り得たかもしれないというような指摘がちまたになされているわけであります。七月の九日には上九一色村の教団付近で異臭騒ぎがあって、それがその後の調査によったらサリンの構造に非常に似ている、こういうふうなことも言われているわけであります。 これらを踏まえて、これらの意見に対して警察はどのようにお答えになるのか、お尋ねしたいと思います。
○垣見政府委員 お答えいたします。 いわゆる松本サリン事件につきましては、発生以来、長野県警察において捜査本部を設置してこれまで懸命に捜査を行ってきたところでございます。しかし、残念ながらいまだに検挙、解決には至っておりません。 また、御指摘のように、その後発生いたしました山梨県下上九一色村における異臭事案につきましても、当時具体的な犯罪容疑を問擬することができなかったものでありますが、その後、付近の土砂からサリンの残渣物を検出したことを受けて必要な情報収集に努めていたところでございます。 これらの事件、事案の真相が解明されない段階の本年三月二十日、いわゆる地下鉄サリン事件が発生したことにより多数の死傷者を見たことは私どもとしても大変厳しく受けとめているところでございますが、犯罪捜査におきましては証拠に基づき一つ一つの事実を積み重ねて真相の究明を行わなければならないものであること、その点を十分御理解をいただきたいと存じます。 また、もう一点つけ加えさせていただきますと、本件地下鉄サリン事件の真相解明に当たりましては、長野県警察において捜査をしていた事項、捜査資料等が大変重要な役割を果たしているということを一点つけ加えさせていただきたいと存じます。
○月原委員 このことはポール・ウィルキンソンという方がある雑誌に、外国からも興味をそういうふうなところで持たれているだけに、あえて私は刑事局長にお尋ねしたわけです。よくわかりました。 それでは次に、信教の自由の問題もありますが、教祖の命令が絶対であるということを踏まえると、このような犯罪行為を行った集団に属する者を把握しておくことは、私は特に現段階においては大切だと思います。そういう意味で、自衛隊等について、具体的内容をあえて聞くつもりはありませんが、十分そのようなことを念頭に置いて組織の運営に万全を期せられていると思いますが、そこのところは万全を期しているかどうかということについて、イエスかノーかの答弁で結構ですから、防衛庁長官、答弁してください。
○玉沢国務大臣 防衛庁といたしましては、自衛隊内においてオウム真理教に絡んだ規律違反や犯罪行為がないかどうかという観点から調査を行い、事実関係の把握に努めているところであります。 以上であります。
○月原委員 なかなか答弁しにくい問題だと思いますけれども、はっきりした場合は、個々の犯罪が行われたということでなしに、そういう隊員がおるならば、おるということを把握して、注目しておかぬといかぬのじゃないかそういうことを私は聞いているわけであります。 次に、総理にお尋ねいたします。 総理は先般中国を訪問されたわけであります。多くの議員からもう既に質問の出ているところでありますが、李鵬国務院総理と会談された。そのときに、中国の核実験の停止について総理がどのように発言されたのか、そしてそれに対して李総理はどのように答えられたのか、そのことをお尋ねしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 日中首脳会談におきまして、私の方からは核兵器国が核軍縮を進めることの重要性をまず指摘をいたしました。全面核実験禁止条約交渉への中国の前向きな対応を期待するということも申し述べました。同時に、他の核兵器国が核実験の停止を継続しておるという状況の中で、ぜひ中国も今後核実験を実施しないよう求めたい、こういうお話を申し上げました。 これに対して李鵬総理は、中国は全面核実験禁止条約交渉に積極的に参加をしておる、九六年を目標に達成したい、こういうことについて合意達成を目標にしておる、こういう意味のお話がございました。
○月原委員 そういうところで、核実験を停止せよ、そうしてもらいたいという総理の発言に対して、マスコミ等の報道によると、今総理がおっしゃったのもそのとおりだと思うのですが、直接答えていないわけですね、核実験をするかせぬか。まあ、するかせぬかと言う生言葉があれですが。その点総理は、もう一回そこは後追いはしなくて、そのまま一応、私非難しておるんじゃないのですよ、外交辞令としてそのまま一応聞きおいたということでしょうか。
○村山内閣総理大臣 この問題については、私も初めて会って初めて話した話でもございませんし、コペンハーゲンでもお会いをいたしましたし、それからAPECのインドネシアで開かれた会合の際にもお話を申し上げて、大体中国の意向というものはある程度わかっております。したがって、それ以上重ねて問うということはしなかったわけでありますけれども、今お話もございましたように、こうした我が国の申し入れに対して中国が核実験をこの五月十五日に行ったということはまことに遺憾なことだと思いますし、早速外務省の事務次官を通じて中国の大使に対して厳重に抗議の申し入れをするということもいたしたわけでありまするが、機会あるごとに日本政府の意向というものは中国に申し入れをして伝えてまいりたいというふうに考えております。
○月原委員 総理大臣の、中国も配慮してほしいというものに対する中国の答えが、日本国民から見れば五月十五日の核実験であったということになるわけです。 そこで、外務大臣にお尋ねいたしますけれども、外務大臣は既に記者会見でも言われているやに報道されておりますが、一九九二年のODA大綱があるということ、そして途上国の軍事支出等の輸出入の動向に十分注意するという大綱をわざわざつくっておられるわけですが、そういうことを踏まえて、対中国の借款について外務大臣は現在のところどういうふうに考えられておるのでしょうか。
○河野国務大臣 議員も御承知のとおり、日中関係というものは極めて重要な関係だと思います。アジアにおける中国の存在というものを考えたときに、さらにまた日中平和友好条約の締結、日中共同声明の発出その他を考えてみますと、この二国間関係を我々とすれば何としてもいい関係で持っていきたいという気持ちがまずございます。にもかかわらず中国の今回の核実験というものは、我々にとって極めて残念なことであり、遺憾なことでございます。 そこで、私は今、この二国間関係をよりよく進めていくということも考えて、政府開発援助、とりわけ環境問題に重点を置いたプロジェクトについて我々としては協力をするということを中国に既に伝えたわけでございまして、この問題について今すぐにどうこうするということよりも、むしろ別の方法で中国の核実験についてこれ青自粛を求めていくという方法を考えてはどうか、こう思いました。 そこで、私が今事務当局に指示してやらせた作業は、この問題は日中首脳会談のやりとりと同時に、NPTの無期限延長を決めた直後のことだという点が極めて重大だと思います。 NPTの無期限延長というものは、核保有国と非核保有国との関係というものを考えてみますと、非核保有国の核保有国に対する信頼、つまりNPT六条に従って核軍縮を誠実にやるであろうという信頼に基づいてこの無期限延長というものがなされたという側面もあるわけでございまして、私は、中国に対して強い遺憾の意を表明すると同時に、他の核保有国に対しても、核保有国がこういう核実験を行ったということは、非核保有国の信頼を著しく失うことになる、核保有国の中でこうしたことが起こらないように、他の核保有国からも中国に対して核実験を行わないように積極的に促してほしいということを他の核保有国にも要請をしたところでございます。
○月原委員 外務大臣としては、政府としては、これについていろいろ対応を考えておられることは私は大切なことだと思います。 特に、繰り返しますが、総理大臣自身が我が国を代表して中国を訪問したときに、その答え方、そしてそれに対する答えがこういうことであるというふうに国民の多くはとっているだけに、政府としての対応を、今おっしゃったような方向で強く進めていただきたい、こういうふうに思います。 そこで、中国の核実験の意図というものについて、これは外務大臣の方がよろしいのですか、先ほども同僚議員に答えておりましたけれども、アジアの周辺諸国からいうと、全体に核がなくなりつつある時代に、なぜ中国が核をこれだけ急いでやろうとしているのか。それは九六年の問題もあるでしょう。しかし、なぜ核にそれだけの力を入れているのだろうかということも懸念されておりますから、その点を含めて、外務大臣は中国の核の問題、どういうふうにその意図を考えておるのか、お答え願いたいと思います。
○河野国務大臣 中国の核実験がどういう背景、意図を持ってなされているかということは、私がはっきりと申し上げることはできませんけれども、これまで何回か中国に対して核実験をやめるように要請をしたときの中国側の説明を聞いておりますと、先ほど総理から御答弁申し上げましたように、中国としても一九九六年に全面的核実験禁止条約をつくり上げる、そういう意図はあります。 これは余計なことですが、NPTの無期限延長のときにも、一九九六年までにCTBT条約は審議を終わるということの合意はできておりますから、これはもう間違いのないことだと思いますが、一九九六年までにはやりますということを明言しながらも、そこに行くまでの間、自分たちとしてはできる限り研究開発といいますかそういうものを考えているというふうに受け取れるような説明を繰り返ししておられました。 そして、こういう言い方は私どもは決して肯定できませんけれども、つまり他の核保有国はもう既に相当数の実験を行っている、我々が実験を行った数からいうと極めて少ないのだ、他の国には自分たちよりも二十倍も余計実験を行った国もあるではないか、そういったような趣旨の説明もしておられました。 いずれにしても、しかしながら、今議員が御指摘のように、世界はと申しますか、我々は核の究極的廃絶に向かって進まなければいかぬ。そして、核保有国というものがNPT条約の中で特別の地位を与えられているということから考えれば、その特別な地位を与えられていることにふさわしい第六条の核軍縮への努力は誠実に行ってもらいたい、こう願う国が大多数であるわけでございまして、そうした国の気持ちを中国にはぜひ酌み取ってもらわなければならないというふうに思うわけでございます。
○月原委員 今、中国の核の問題をお尋ねしたわけでありますが、そのほか、南沙諸島での中国の行動、それから中国軍の近代化、こういうものがよく伝えられているわけです。総理も南沙のことについては中国でお話もされたようでありますが、南沙における中国の行動あるいは中国軍の近代化、これは今までもいろいろ話をされたことでありますが、どのように総理は見解をお持ちですか。向こうもいろいろ意見は言うでしょうが、総理自身は中国のこういう動向をどういうふうに理解しておりますか。
○村山内閣総理大臣 今お話がございました南沙群島を含む南シナ海諸群島の問題につきましては、それぞれの国からやはり強い関心が持たれ、懸念も表明されておりますので、私から首脳会談の際に、ぜひひとつ、どのようなことがあろうとも話し合いで解決をするという視点を忘れないようにしてほしい、こういう要請を申し上げました。 それに対しては、全く同感で、そういう話し合いでもって解決するための努力はこれからもしなきゃならぬというふうなお話がございました。 それから、これからアジア・太平洋地域全体が平和で繁栄していくためには、お互いのやはり信頼関係がなきゃいかぬし、その信頼関係を持つためには、やはりできるだけ透明性を維持して、事柄を明らかにしていく、そしてみんなから理解していただくということが大事ではないかというような意味で、軍拡の問題等についても、透明性を高めて、そしてお互いが信頼し合えるような状況をつくることが大事だというようなことについては申し上げたところでございます。 その点については中国も、日中の関係を特にそういうような状況で維持し強化していくことは、アジア全体の平和と安定のために大事なことであるということについては合意を見たところでございます。
○月原委員 今、中国は指導層が移行期にあるというようなことから、なかなか自信を持って意図を推察することができないというのが今の状況です。 しかし、経済の発展、そういうことに見合った防衛力であると向こうは言っておるけれども、今、近代化も進んでおる。そして、今総理大臣がお話しのように、南沙の問題についても向こうは共同でやろうとかそういうふうなことをしておりますが、とにかく、私は今核の問題も取り上げましたが、透明性というか、それから向こうに対する信頼が、お互いが信頼が醸成できるか、そういうところにもっと、もちろん訪中されてその点を強く主張されたわけですが、アジアを含めて、そういう点について中国も含めて、どういうふうな透明性、信頼醸成のための措置を考えておるのか、外務大臣、お話しを願いたいと思います。
○河野国務大臣 御指摘のとおり、中国の軍事力というものは変化をしつつございます。これは、近代化という説明もあれば、その他いろいろな見方がございますが、いずれにせよ今お話しのとおり透明性が必要だと思います。 これは、日中二国間においても、防衛問題、国防問題、これらについてのそれぞれの、お互いの国の考え方、政策について説明し合うことによって透明性を維持する。さらには、ASEAN拡大外相会議の場などを使って、いわゆるARFの場を使いまして、透明性の維持あるいは透明性を高める作業というものをこれからやっていかなければならないと思います。 いずれにしても、それぞれの国が恐怖感を取り除く、安心感を高める、そういう努力は政治の場で行っていく、あるいは当事者間での話し合いによって行っていく、それが何よりも必要ではないかというふうに思っております。
○月原委員 次に、防衛庁長官にお尋ねいたします。 今、中国の情勢について総理、外務大臣からもお話を聞いたわけでありますが、防衛庁は、中期防が今年度が最終年度である。次の中期防をどうするかという問題も含めて今いろいろ検討をされていると思いますが、いずれにせよ今後の計画を考える場合に、今申し上げたような中国の動向、あるいは大規模な軍事力を持ち核兵器開発の疑惑がある北朝鮮をめぐる朝鮮半島情勢の問題、あるいはチェチェンでの武力行使に踏み切りCIS諸国への介入の度合いを深めているロシア情勢等、その世界情勢は冷戦時代よりもむしろ不確実性が高まっていると私は思うのであります。 今、私の判断を申し上げましたが、防衛庁長官は、次の防衛力の計画に取り組むについて、情勢についてどのような判断を現段階でお持ちでしょうか、お伺いしたいと思います。
○玉沢国務大臣 まず、全般情勢について要約して申し上げますと、今日の世界におきましては、冷戦の終結により世界的規模の戦争の可能性は減少したものの、その一方で民族上や宗教上などのさまざまな対立が表面化、先鋭化し、地域紛争の危険性が非常に高まってきていると考えております。したがいまして、このことからも今日の国際情勢の先行きは不透明かっ不確実なものと言わざるを得ないと思います。 こうした中で、アジア・太平洋地域について見ますと、この地域は地理的、歴史的な面などで多様性に富み、各国の安全保障観も異なり、複雑な軍事情勢となっております。冷戦終結後も朝鮮半島、南沙群島、また我が国の北方領土などの諸問題が未解決のまま存在しておりまして、欧州におけるようなトラスチックな大きな変化が生じ得るような状況にはないと認識いたしておるところであります。
○月原委員 今の情勢判断のもとに、新しい防衛力の問題について、どういう時期にどのような検討をされようとしているのか。もし現在そういうことが防衛庁内で決まっておるならば、そのことを御説明願いたいと思います。事務的な作業だとは思いますけれども。
○玉沢国務大臣 我が国は、憲法のもと、専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にはならない、そのような基本理念に従い、日米安保体制を堅持するとともに、文民統制を確保し、非核三原則を守りつつ、節度ある防衛力を自主的に整備してきたところであります。かかる我が国の基本方針は、今後とも引き続き堅持してまいりたいと思います。 他方、我が国としましては、周辺諸国との信頼関係の構築を進めつつ、今後の我が国の防衛力のあり方について検討を行っておりますが、これにつきましては、冷戦後の国際情勢の変化、国際社会における軍備管理・軍縮に向けての努力、将来における我が国の人的資源の制約の増大、科学技術の進歩、一段と深刻さを増している財政事情等を踏まえて、今後とも慎重に検討することが必要であると考えております。 防衛庁としましては、既に、私を議長とする防衛力の在り方検討会議において、今後の防衛力のあり方について検討をいたしておるところでございますが、信頼性の高い効率的な防衛力の維持と質的改善を目指して、自衛隊の組織編成を含め具体的な検討を行っているところでございます。 時期等につきましては、今後とも防衛につきましては継続性というものが大事であるわけでございますので、現在の中期防の計画期間は平成七年度までであることを踏まえて、防衛力の整備は計画的かつ継続的に行う必要があるという考えから、基本的には、平成八年度の予算に間に合うように作業を進めていく必要があると考えております。
○月原委員 もう一度お尋ねしますけれども、八年度予算についてのそれは十分わかりました。その場合に、計画として例えば何年とか、そういうようなことはまだ決めてはいないということですか。
○玉沢国務大臣 時期等、それからまた期間等も、今いろいろな観点から検討をいたしておるところでございます。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○月原委員 それでは防衛庁長官、この間は米国のペリー国防長官と会談をアメリカにおいてされたということですね。そこで、そのことについてお尋ねしたいと思います。 冷戦後の新しい時代において、アジア・太平洋、さらには国際社会の安定化のため、日米安保体制が引き続き重要であることはお互いに確認された、その他多くの事項について意見交換をされたようでありますが、そのうち二項目について見解をお尋ねしたいと思います。 まず一つは、在日米軍駐留経費の負担に関してであります。 現行の特別協定は今年度限りで終わることになりますが、日米防衛首脳会談の言うように日米双方が納得のいくような合意というのであれば、それはこの現行の協定をどのような形で直されようとしているのか。あるいは、新聞等によれば、米国の方はさらに増額を主張した、そして、大臣は財政事情等からその点は強く意見を述べた、こういうふうになっておりますが、今後の日米双方が納得のいく合意というのは具体的にはどういうふうな形のことを意味しておるのか、答弁してください。
○玉沢国務大臣 在日米軍駐留経費負担につきましては、我が国の安全保障にとり不可欠な日米安保体制の効果的運用を確保していくため、我が国として自主的に、できる限りの努力を行っていくことが必要である、こういう認識のもとに、現行協定を、来年の三月で失効するわけでございますので、まず継続をする必要があるのではないか、この点については共通の認識を得たところでございます。 しかし、私の方からは、継続するに当たりましては、やはり資金等におきましては我が国の財政事情も非常に厳しいという点も御理解をいただき、できるならば現行の枠組みによる総額の範囲で工夫をしながらひとつ継続をしていく必要があるのではないか、こういうことを述べました。 アメリカ側の方からは、それにしましても若干もうちょっと考えていただけないかということと、柔軟性をもう少し考えてくれないか、こういうようなことで、特別大きな意見の相違はございませんでしたので、両方で満足できるような結論に達するまで引き続き話し合い、努力をしてまいりたい、このように一致したわけでございます。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○月原委員 今のお話の中から今後の動きというものがある程度わかったわけでありますが、大臣、経費の運用により柔軟性を持たせる方向で検討が進むというふうに理解してそう大きな誤りはないわけですね。
○玉沢国務大臣 運用に当たりましては、できるだけつまり工夫を凝らして、知恵を働かして、そして最大限にそれが効果的に使われるようにということを強調いたしたわけでございますので、そういう範囲内でこの柔軟性というものも含まれているというふうにお考えをいただければと思います。
○月原委員 第二点目でありますが、物品役務相互融通協定、俗にACSAと言われておるわけでありますが、防衛首脳会談では日米間の相互協力を進める上で重要であることについて認識が一致した、米側から早い機会に合意を得たい旨の発言があったというふうに報じられております。この問題についてはどの程度の協議が進んでいるのか、そしてこれは国内の立法化というもの、そこにまで及ぶ可能性を含むものかどうか、そのことをお伺いしたいと思います。
○玉沢国務大臣 ACSAの検討におきましては、あくまでも共同訓練の際の部隊間における物品・役務の相互融通の仕組みを中心として協定を結ぼうということでございまして、もし意見が一致をする、こういうことになりましたならば、法的な側面についても検討いたしまして成案を得るということで努力をしておるところでございます。
○月原委員 大臣、共同訓練という問題については私は十分今の状態においても話し合いが進むと思うのですが、問題はもう少し、有事というような話ではないけれども、例えば海上封鎖とかそのようなときに、こういうACSAの状態、油を融通したり役務を提供したりすること、これがまさに私は今後の安保条約の一つの柱に、大きなテーマになるんじゃないかと思います。そういうような、それをするかしないかということは別として、大臣、そういうことも含めて今後この協議を進めていくというお考えはないんでしょうか。訓練という、今強調されましたが、それのみを焦点として話し合いを進めていくつもりでしょうか。
○玉沢国務大臣 これはやはり、お互いに合意できる範囲といいますのは、平時、共同訓練とある程度限られてくると思うわけでございますので、範囲を広げていけば合意になるかということになりますと、なかなかそれは難しいだろうと思います。したがいまして、平時及び共同訓練、その範囲で合意をいたしたい、こう考えております。
○月原委員 大臣のお考えは十分わかりました。しかし、私から申し上げておくことは、これは日米安保の問題として、私が今申し上げたような方向のものも含めて検討の課題になるだろうと私は推測しております。 次に、大蔵大臣にお尋ねいたします。 東京共同銀行がもう既に発足しているわけであります。そして、そのスキームについては今までも国会でいろいろ議論がありました。そのスキームで、東京都の問題がありますが、その他のものはすべて順調に、出資とか贈与とか融資ということになっておりますが、進んでいるのでしょうか。
○武村国務大臣 三月二十日に東京共同銀行は開店をいたしましたが、おかげさまで出資、支援措置、少なくとも当初年度の分は全部完了をいたしております。東京都の三百億だけが残っております。
○月原委員 この三百億、これは簡単でいいんです、ここでいろいろ議論するつもりはないので、事実だけお尋ねしたいのですが、この三百億はいつごろまでに期待しておるのか。そして、もしそれがだめな場合には、ほかの方策としてどういうものが考えられているんだということをお尋ねしたいと思います。
○西村政府委員 三百億と申しますのは、その三百億を元本にいたしまして、その収益分、十二億相当分を支援する、こういうものでございますが、いつまでということが決まっておるわけではございませんけれども、一応、年度内にはそのような収益支援をしていただくことが前提になっておると考えております。
○月原委員 そうすると、年度内に実現しなかった場合には、またぎしぎし話しておるんじゃないですよ、年度内にそれができない場合には、何らかほかの方策を考えざるを得ないということになるわけですね。
○西村政府委員 私どもは、この東京都の措置というものが大前提になってこの方策が成り立っているところでございますので、東京都の御理解を得て、この方策全体がスムーズに進行することを信じておるところでございます。
○月原委員 だから、この問題は年度が過ぎるとまた一つの議論になってくるということですね、やりとりとしては。 次に、経営再建中の住宅金融専門会社、俗に住専というものに農林系金融機関からの借り入れが膨大である、こういうふうに言われております。 そこで、農林系金融機関全体からの住専の借入額はおよそどのくらいでありましょうか。
○西村政府委員 いわゆる住専と言われておるものは八社ございますが、八社の合計で借入金残高十三兆九千億ばかりございます。そのうち信連及び農中からの借入残高は、住専八社合計で約五兆円弱と承知をしております。
○月原委員 そこで、今ざっと五兆円だとおっしゃいましたが、これに関連して、文芸春秋によると、これは私はその雑誌からしか知識はないわけでありますが、大蔵省と農水省との間に寺村密約と称するものがあるというふうに昨年の十二月の記事になっております。その点は、密約であるかどうかは別ですよ、ああいう意味の覚書が、約束があるのかどうか、その点、いかがでしょう。
○西村政府委員 この住専問題は、金融という観点から見ましても、あるいは日本経済全般という観点から見ましても、大変重要な問題かと認識しております。 そういう重要問題の処理に当たりまして、従来から関係省庁間で緊密な連絡をとりながら対応してきておるところでございまして、住専会社の再建問題を含みます個別問題につきましても、金融システムの安定性確保の観点から、関係省庁等と緊密な連絡をとりながら、また議論の整理をしながら対処してきたところでございます。 その過程におきまして個々の連絡調整事項等、いろいろな経緯はございますけれども、その点に関しますコメントは、経過の問題でございますので、差し控えさせていただきたいと存じております。
○月原委員 その密約とかコメントとかということは別として、貸出元本は完全に保証するというような話があるのですが、その点、どうでしょうか。
○西村政府委員 こういう問題につきましては、それぞれの時点におきます環境もございますし、それぞれの立場もございますので、その時点におきまして関係者間で議論の整理をすることはあるわけでございますが、住専問題について関係者間で議論を整理をいたしました段階におきまして、この金融システムの安定性を図るためにはどういうような措置が必要であるか、こういうことにつきまして議論を集約したということはございます。
○月原委員 これは今大きな問題になっておる二つの信用組合、東京共同銀行のことに関連して、住専という問題がちまたには、あるいはその農協関係の人にとっては非常に大きな次の課題だと理解されているだけに、私はそのことをお尋ねしているわけであります。 先日、農林中金専務理事の内藤さんという方が、ある新聞社のインタビューに答えて、こういうことを言っているんですね。一九九三年春に住専の再建計画がまとまったときも、母体行が責任を持って再建を進めると約束したからこそ、農協も年四・五%という当時としては低水準に金利を下げた、こういう表現をされております。 そして今、銀行局長は、コメント、それについて詳細は述べられない、語ることができないというふうに言われておりましたが、俗に密約と、私はこれは密約なんかではないと思いますが、それによると、その内容は、一つは、農林系金融機関の住専各社に対する貸出金利の四・五%は完全に固定ではなくて、金利上昇局面において見直す、これが一つ。そして二つ、農林系金融機関からの住専各社に対する貸出元本は完全に返済されるように保証する、こういうふうにこれには書かれているわけですね。 それから農林中金の方が語られておること、こういうことを考えると、私はこれはやはり、どういう方法であるか、それはこれからの検討課題でしょう、公的資金を入れるか、あるいはそのほかの方法をとるか。しかし、少なくとも今住専問題は農協の方々にとっては非常に大きい課題でありますから、その点は、どういう方法ということまではまだ決めていないけれども元本は保証されるんだ、そういうようなことはある程度、方向は銀行局長として示された方がそれこそ金融システムの安定のために大切じゃないかな、私はこう思うからあえて質問しているわけですよ。
○西村政府委員 先ほども申し上げましたように、私ども、このいわゆる住専問題というのは大変に大きな課題であると認識をしております。 しかしながら、先ほど十三兆九千億に上る借入金が八社合計であると申しましたが、その借入先、要するに融資先というのはいろいろな立場がある。先ほどの系統金融機関というお立場もございますし、その他のいろいろなお立場の方々がこの住専に融資をしておられるわけでございます。それらの方々の間でこれからこの問題をどうほぐしていくのかというお話し合いも進むと思いますし、現段階におきましては、十カ年の計画を立てましてその再建方策を実施しておるところでございますので、これを粛々と進めつつ、また必要な措置を関係者間で議論をしてまいるということかと存じておるところでございます。
○月原委員 これ以上言ってもお互いに、お互いにというか、銀行局長の立場では答えづらいかと思いますけれども、しかし、非常に大きな問題でありますし、このことは真剣に考えなければならないだけに、よろしくお願いしたいと思います。 あと最後に一問だけ。これは外務大臣、突発的な質問で申しわけないんですが、APECへの台湾閣僚の出席問題で今、シアトルとボゴール会談を踏襲するということが国会答弁あるいはもろもろのところの答弁の模範答案のようでありますけれども、あえてもう一言そこでお尋ねしたいのですが、シアトル、ボゴールでは経済建設委員会主任の蕭万長氏が出席されておるわけですね。ですから、この踏襲という意味は、このポストの人を、経済閣僚ポストですよね、それを指すのか。 何か聞くところによると、徐立徳という人が、副院長がこれを今兼務しておるのだ、こういうふうな話なんですが、非常に微妙な問題だと思うのですが、現在考えられておる、李鵬さんが発言されておるのでも、日本に対して、経済閣僚クラスを超えてはならないということを新聞では書いておる、総理が行かれたころの話なんですが。 そこで、踏襲するというのをもっと、それ以上つつきませんから、どういうふうな、踏襲ということだけではなかなかわかりにくいから、もうひとつ砕いて答弁願って、私の質問を終わりたいと思います。
○河野国務大臣 繰り返し御答弁を申し上げているところでございますが、APEC大阪におきます非公式首脳会議への出席者の問題につきましては、繰り返しで大変恐縮でございますが、基本的にはシアトルで行った形式をボゴールで踏襲をしたわけで、私どもとしても、これまで繰り返しシアトル、ボゴールの前例に倣うということまで御答弁を申し上げているわけでございます。 それに対しまして、固有名詞を挙げて、この人を参加させるべきではないかというような固有名詞を挙げての御質問とか御提起がございますけれども、私ども、今その固有名詞について、一々その人物は云々ということを申し上げる立場では現在のところございません。 少なくともこれまでの会合、過去二年におきます会合で行われた判断をできるだけそのまま踏襲をしたいというふうに思っておるわけでございまして、それ以上固有名詞、この人はいけないとか、この人をどうするかというものではなくて、むしろ経済問題についての会議であるということに着目をした過去二年の判断に従いたい、こう思っているところでございます。
○月原委員 ありがとうございました。 私の質問を終わります。
○佐藤委員長 これにて月原君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして平成七年度補正予算三案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○佐藤委員長 ただいままでに、新進党加藤六月君外二名から、並びに日本共産党松本善明君外一名から、それぞれ平成七年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。 この際、両動議について提出者より順次趣旨の弁明を求めます。まず、加藤六月君。 ————————————— 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)及び平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○加藤(六)委員 私は、新進党を代表して、平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)及び平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提案理由及びその概要を御説明いたします。 説明に先立ち、去る一月十七日の阪神・淡路大震災及び三月二十日の地下鉄サリン事件により犠牲となられました方々に対し、謹んで哀悼の誠をささげるとともに、その遺族の方々に衷心よりお悔やみを申し上げるものであります。また、被害に遭われました方々に対して、心からお見舞いを申し上げます。 一時回復の兆しが見えていた景気は、超円高の進行によって再び悪化の方向に転じ、円相場がこれ以上の高騰または現在の水準で推移した場合、企業活動への打撃はもちろん、国民生活に対しても多大な影響を与えるものと考えざるを得ません。この解決のためにはあらゆる手段によって思い切った施策を講ずる必要があり、とりわけ重要なことは、当面の景気対策として、我が国の経済改革につながるような財政の出動を行うことであります。 また、いまだに四万人近い方々が避難所生活を送る阪神・淡路大震災の復旧、復興は、緊急を要する課題であります。 しかし、平成七年度補正予算における政府の対策は、その柱とされる緊急円高・経済対策、阪神・淡路大震災の復旧、復興、全国の防災対策など、いずれも極めて不十分な内容と規模であり、ましてや今我が国に最も必要な経済の構造改革を志向する措置になっていません。 また、今回の補正予算は、我が党が去る二月二十五日に提出した、阪神・淡路大震災の復旧、復興を中心とした平成七年度当初予算組み替え動議、さらには三月二十八日、四月十八日に行った二度の円高・経済対策の緊急提言等の内容についても十分に措置されていないものであります。 よって、政府は、提出した平成七年度補正予算について、以下のように全体の内容を改め、次の重点項目によって施策の充実を図るよう、強く要求いたします。 その第一は、阪神・淡路大震災対策関連についてであります。 特に、災害対策救助等関係費として、災害等が発生してから約半年が経過したころがピークとされる被災住民の方々に対する心のケア対策を初めとして、避難所生活から自立するための措置等々を含め、十分な対策を講ずるための経費や、災害廃棄物処理のための事業費を追加することであります。 また、震災復旧・復興のための公共事業費について、神戸市復興計画及び兵庫フェニックス計画の支援、神戸港の港湾整備・埠頭公社の復旧等の事業費を追加するとともに、鉄道、福祉施設等の整備のための施設等災害復旧費についての事業費を追加することであります。 その第二は、防災関連対策費についてであります。 全国的な防災都市づくりを目指し、救急医療体制の整備や自衛隊への災害対策装置及び器材の追加設置、あるいは抜本的防災都市づくりのための耐震基準の見直しに係る調査費等の事業費を追加することであります。 その第三は、中小事業等関係費として、景気の低迷や超円高が中小企業に与える影響にかんがみ、政府系金融機関の既存の貸し付けに係る金利を軽減するための経費を追加することであります。 その第四は、公共事業等関係費についてであります。 特に、一般公共事業・施設等整備費については、一般道路の整備、治山治水・砂防事業、関西国際空港の全体構想及び中部新国際空港等の構想の促進、新幹線の整備五線全線フル規格化の推進、国際港湾コンテナバースの大幅増設、下水道の普及促進等の事業費を追加することであります。 その第五は、円高差益の還元や内外価格差の是正に資するため、石油、金及びレアメタル等の緊急輸入措置のための経費を追加することであります。 その第六は、景気低迷や政府の無策による急激な超円高が地方経済・財政に及ぼす影響への緊急財政支援措置として、地方財政対策費を追加することであります。 最後に、これらの財源に資するため、地価及び工事価格の下落に伴う予算単価の縮減並びに金利引き下げに伴う国債利払い費の圧縮等により既定経費の節減を行い、あわせて予備費の減額を行うことであります。 以上、総計十三兆二千八百九億円の規模によって本補正予算全体の内容を改め、施策の充実を図るように要求するものであります。 これらの財源としては、さきに述べた不用経費等の節減等とともに、公債の発行によって措置するよう要求いたします。 以上が動議の概要であります。 委員各位におかれましては、今回の阪神・淡路大震災によって被災に遭われた方々、また抜本的防災都市づくりの端緒を開くべく、さらに景気低迷を克服し、円高の影響を軽減し、経済の構造改革を前進させるために、党派を超えて御理解、御賛同を賜りますよう、よろしくお願いし、提案理由といたします。(拍手)
○佐藤委員長 次に、松本善明君。 ————————————— 平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)及び平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○松本(善)委員 私は、日本共産党を代表して、平成七年度補正予算三案につき政府がこれを撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提案理由及び概要を御説明いたします。 まず、撤回、編成替えを求める理由についてであります。 阪神大震災対策や円高対策が必要であることは当然であります。しかし、政府案は重大な欠陥を持っていると言わざるを得ません。 大震災の救援・復興対策は、被災者の切実な要求からはほど遠く、円高対策も、悪循環を断ち切る根本対策を欠き、中小企業への援助が極めて不十分であります。その一方で、日米の大企業には手厚い助成を拡大しております。とりわけ重大なのは、財源のほとんどすべてを二兆八千億円に上る国債の大増発に頼っていることであります。これが消費税大増税に直結するのは明らかであります。 我が党は、九五年度当初予算に対し、震災前に編成された予算を抜本的に組み替えるべきだと主張し、特に、不要不急の経費を削るべきだと強調いたしました。このとき政府は、補正措置という実質組み替えで対応すると答弁し、これを拒否したのであります。 政府は、みずから言明していた実質組み替えによる補正を編成すべき責任がありながら、当初予算に全く手を触れず、経費を単に上積みしただけ、しかも財源は国債増発に頼る、こうした安易な態度は到底許されるものではありません。 私は、当初予算の根幹に切り込む抜本的な編成替えを行うことを要求するものであります。 次に、編成替えの概要について述べます。 第一は阪神大震災の救援、復興に万全の措置をとる問題であります。 大震災発生後四カ月を迎えた今でも、四万人が避難所生活を強いられ、百万人を超える規模の人々が住宅や生活、営業を再建する展望を切実に求めております。これにこたえることは、引き続き政治の緊急かつ最大の責務でなければなりません。希望者すべてが入居できる仮設住宅の建設、営業の再建と雇用の確保、国の責任による個人補償などを実現すべきであります。 第二は、防災優先の見地で当初予算全体を見直す問題であります。 防災重視の立場から予算全体について見直しを行い、公共事業を耐震性強化、地震に強い街づくりに重点的に組み替える、自治体の防災計画を震度七も想定した内容に改める、耐震貯水槽を飛躍的にふやすなどをその基本としております。 第三は、抜本的な円高対策であります。 円高対策の根本は、異常なドル安・円高の根源にメスを入れ、円高そのものを是正することでなければなりません。外為法第二十一条を発動し、為替取引を緊急に許可制とすること、基軸通貨国の責任を放棄したアメリカ政府のドル安放置政策に真っ正面から抗議し、ドル垂れ流し政策の中止を迫ることであります。 第四は、当初予算に含まれる浪費・不要不急経費にメスを入れ、財源を確保する問題であります。 一般会計だけで七十一兆円に上る予算の大部分は残されており、不要不急の経費に徹底的にメスを入れるならば、大震災の救援、復興の予算も円高対策などの予算も十分確保することができます。 その基本は、公共投資の流れを変え浪費を正すこと、軍事費を聖域にせず大幅に減額すること、大企業補助金を廃止し、国債は低利に借りかえること、政党助成金を全額カットするなどであります。 第五は、国民の立場で不公平税制を見直し、消費税増税を中止する問題であります。 以上が動議の概要であります。 委員各位の御賛同を期待して、趣旨弁明といたします。
○佐藤委員長 これにて両動議の趣旨弁明は終了いたしました。 —————————————
○佐藤委員長 これより討論に入ります。 平成七年度補正予算三案及びこれに対する撤回のうえ編成替えを求めるの動議二件を一括して討論に付します。 討論の通告がありますので、順次これを許します。野呂田芳成君。
○野呂田委員 私は、自由民主党・自由連合、日本社会党・護憲民主連合、新党さきがけを代表し、ただいま議題となっております平成七年度補正予算三案に対し、賛成の討論を行うものであります。 政府・与党は、最近の急激な円高の進行など内外の経済動向に対応して、去る四月十四日に緊急円高・経済対策を決定しており、今回の補正予算は、この対策に盛り込まれた広範な施策やその他の緊要な施策を実施するための裏づけをなすまことに重要なものであります。 以下、賛成する主な理由を申し述べます。 その第一は、ただいま申し上げましたように、緊急円高・経済対策に盛り込まれた広範な施策を実施するための歳出追加が行われていることであります。 我が国経済は、緩やかながら回復基調をたどっているものの、最近の急激な円高の進行は、我が国経済の先行きに重大な悪影響を及ぼすおそれがあると考えられます。このため、政府・与党においては、阪神・淡路大震災からの復興事業等を盛り込んだ補正予算の編成など、機動的な内需振興を図るほか、規制緩和推進計画の前倒し実施、輸入促進の具体策、円高メリット還元策、中小企業対策等、円高による影響への対応、経済構造改革の推進、金融機関の不良債権の早期処理、証券市場の活性化策等、各般の施策を盛り込んだ対策を策定したところであります。 その一環である今回の補正予算では、阪神・淡路大震災に係る復興事業を可能な限り盛り込んでいるほか、地震災害等の防止のため、全国ベースで緊急に対応すべき事業を実施するために必要な経費を計上しており、さきの大震災を踏まえた対応としてまことに適切な措置をとったものであります。 また、急激な円高の進行に対応し、中小企業支援のための特別対策費や自動車、輸入住宅等の輸入促進策等の実施に必要な経費の計上に加え、我が国経済・産業構造の改革をさらに推進するため、科学技術及び情報通信の分野における大幅な歳出の追加を行うなど、従来にない思い切った諸施策が盛り込まれたことは、我が国の中長期的な発展を確保する観点からも極めて高く評価されるものと考えております。 賛成の第二の理由は、捜査・警備体制を緊急に強化するための適切な措置が講じられていることであります。 地下鉄サリン事件など、最近における一連の新たな類型の犯罪の発生は、国民全体の日常生活に対し大きな不安をもたらしたところであります。こうした状況に対応し、警察等における捜査・警備体制を緊急に強化するために必要な経費の計上が十分になされていることは、まことに時宜にかなったものであります。 なお、今回の補正予算では、そうした歳出の追加のほか、阪神・淡路大震災への税制上の対応等に伴う減収に対応するため、その財源として、建設公債の増発に加え、特例公債の発行を行っているところでありますが、これは不透明感の漂う現下の経済情勢のもと、経済運営に万全を期さなければならないこと等にかんがみれば、まことにやむを得ないものであり、また、そこまでして景気回復に万全を期すとの姿勢を明確にしていることは、適切な措置であると考えるものであります。 以上、平成七年度補正予算三案に賛成する主な理由を申し述べましたが、私は、本補正予算が、現在我が国が直面している社会経済情勢等に的確に対応し得るものと、全面的に賛成の意を表するものであります。その一日も早い成立を強く望むとともに、本補正予算の諸措置が速やかにかつ着実に実施に移されることを強く期待して、私の賛成討論といたします。 なお、新進党提出の編成替えを求めるの動議及び日本共産党提出の編成替えを求めるの動議については、見解を異にするため、反対をいたします。(拍手)
○佐藤委員長 次に、草川昭三君。
○草川委員 私は、新進党を代表いたしまして、ただいま議題となりました我が党提出の平成七年度一般会計補正予算外二案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議に賛成し、政府提出の平成七年度一般会計補正予算案外二案に対しまして、反対の立場から討論を行います。 討論に先立ちまして、去る一月十七日の阪神・淡路大震災及び三月二十日の地下鉄サリン事件でお亡くなりになりました方々に対し、衷心より哀悼の意を表しますとともに、御遺族に対し、お悔やみを申し上げます。また、被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げます。 阪神・淡路大震災の復旧、復興は焦眉の急を要する課題であります。また、地下鉄サリン事件につきましても、事件の全容解明はまさにこれからであります。一日も早く、安心して暮らせる安全な社会を実現することが政府の責務であり、我々政治に携わる者の最大の使命と考えます。 さて、昨今の超円高の進行は、景気回復の兆しが見えた我が国経済にとって大きな懸念材料となっております。景気回復を確実なものとするため、この際、政府は十分な財政の出動を行うとともに、経済構造の改革につながるような思い切った対策を講ずる必要があります。こういう重大な円高対策等を盛り込んだ予算案の審議に当たっては、十分な審議時間を確保することは当然であるにもかかわらず、わずか二日間しか審議を行わないという政府・与党の態度に怒りを禁じ得ないのであります。 また、本補正予算案の内容においても、その柱とする緊急円高・経済対策、あるいは阪神・淡路大震災の復興、復旧、全国の防犯防災対策など、我々新進党が提出した阪神・淡路大震災の復旧、復興を中心とする平成七年度当初予算の組み替え動議や、さらには、二度にわたって行った円高・経済対策の緊急提言等の内容についても十分に措置をされておらず、いずれも極めて不十分な内容と規模だと言わざるを得ません。 正しい主張、政策については、たとえそれが野党からのものであっても、真摯に耳を傾ける姿勢が必要でありますしかるに、村山内閣の政治姿勢には、成立以来一貫してそうした謙虚さが欠けていることを指摘せざるを得ないのであります。国民生活をおろそかにし、連立政権の枠組み維持のみにきゅうきゅうとして、国民や国会に対する謙虚さを欠いた村山内閣の姿勢に再度反省を促しつつ、以下、平成七年度補正予算案に反対する主な理由を申し上げます。 反対する理由の第一は、阪神・淡路大震災への復旧・復興対策の内容が不十分であるということであります。 政府は、今回の補正予算によって、ほぼ復旧措置が終わるとしております。およそ十兆円という被害総額が現地の自治体によって提示されているにもかかわらず、今回の措置が復旧対策という根拠が全く理解できません。被災住民の方々に対する心のケアや、学校、鉄道、港湾等の復旧、融資の拡充、教育的措置、避難所生活から自立するための措置等々を含め、一日も早く十分な対策を講ずべきであります。 反対する理由の第二は、本補正予算では、安心・安全の街づくり、防犯防災対策に十分な措置を講じておらないことであります。 全国の緊急防災対策として約八千億円が計上されておりますが、質、量ともにまことに不十分な額であります。橋梁や鉄道、あるいは高速道や一般道路の整備、補強、また救急医療体制の整備など、大胆な施策が必要だと考えます。 反対する第三の理由は、緊急円高・経済対策がわずか五千億円程度と、全く少ないことであります。 これでは内外からの不信を表明されるのも当然と言わざるを得ません。政府が、内外からの厳しい批判をどのように受けとめているのか、全く理解に苦しみます。我が国経済の構造的な改革につながる対策や、新しい社会資本の整備拡充、新技術等開発整備等を含め、我が党が提案をする十二兆円余を超える規模の大規模な対策を速やかに講ずることを要求いたします。 以上、我が党提出の動議に賛成し、政府原案に反対する理由を申し述べ、私の討論といたします。 なお、日本共産党提出の編成替えを求めるの動議については、反対するものであります。 以上です。(拍手)
○佐藤委員長 次に、矢島恒夫君。
○矢島委員 私は、日本共産党を代表して、平成七年度一般会計補正予算三案並びに新進党提出の編成替え動議に対して反対し、我が党提出の補正予算編成替えを求める動議に賛成の討論を行います。 今、阪神・淡路大震災の救援・復興対策の抜本的な強化と緊急の円高対策が求められていることは言うまでもありません。しかし、今回提出された政府の補正予算案は重大な欠陥を持っていると言わざるを得ません。 第一に、大震災の救援・復興対策は、既に地元自治体がとっている措置を後追いするだけにとどまっており、被災者の切実な要求からはほど遠いものとなっていることです。 今なお四万人近い方々が避難生活を強いられています。今必要なのは、希望するすべての人が入居できる仮設住宅の建設、公営住宅の大量建設など、安心して住める住宅を政府の責任で保障することです。被災中小企業の営業の再建、失業の防止と雇用の確保などに思い切った対策を行うとともに、国が責任を持って震災で失われた個人財産を補償すべきです。 第二に、円高対策も、悪循環を断ち切る根本対策を欠くばかりか、当面の対策としても、肝心の中小企業援助が極めて不十分であり、一方、日米大企業への助成の拡大には異常なまでの熱意を示していることです。 輸入促進税制の拡充も、情報通信分野への巨額の予算措置も、大企業のもうけのために国費をつぎ込むものであり、容認することはできません。アメリカの自動車ビッグスリーのために、税金で米国自動車とその部品の展示場をつくるなどは対米従属そのものであります。 円高対策は、アメリカのドル安放置政策に抗議し、中止を迫るべきであり、大企業のリストラ、国際競争力の回復強化、さらなる円高という悪魔のサイクルを断ち切るために、抜本的な対策をとるべきであります。 第三に、財源のほぼすべてを二兆八千億円に上る国債の大増発に頼り、近い将来の増税、すなわち消費税率のさらなる引き上げの危険を一層強めていることです。 我が党は、九五年度当初予算に対し、震災前に編成された予算を抜本的に組み替えること、特に、予算案を洗い直して不要不急の経費を削り、財源を生み出す努力を行うことが必要であると強調しました。 今回の補正予算に当たって政府が負うべき最低限の責任は、みずから言明していた実質組み替えを実行に移すことです。当初予算に全く手を触れず、経費を単に上積みし、財源は国債増発でという安易な態度は、断じて許されません。 当初予算に含まれる不要不急経費に徹底的にメスを入れるなら、震災対策や円高対策の財源も十分に確保できます。私は、政府に対して組み替えを強く要求するものです。 なお、新進党提出の編成替え動議については、政府予算の枠組みをそのまま追認した上、さらに十三兆円以上もの国債大増発を財源としているなど、賛成できないことを表明し、討論を終わります。(拍手)
○佐藤委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○佐藤委員長 これより採決に入ります。 まず、加藤六月君外二名提出の平成七年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立少数。よって、加藤六月君外二名提出の動議は否決されました。 次に、松本善明君外一名提出の平成七年度補正予算三案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立少数。よって、松本善明君外一名提出の動議は否決されました。 次に、平成七年度一般会計補正予算(第1号)、平成七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よって、平成七年度補正予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました平成七年度補正予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○佐藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十分散会 ————◇—————