予算委員会 第25号
- 発言数
- 647 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1995/04/11
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 予算の実施状況に関する件の調査に関し、東京共同銀行問題について、増渕稔君より証言を求めることといたします。 この際、証言を求める前に証人に一言申し上げておきます。 昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によって、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人、証人の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人の後見今後見監督人または保佐人並びに証人を後見今後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。 証人が宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。 証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 以上のことを御承知おきください。 次に、今回の証人喚問に関する理事会の申し合わせについて申し上げます。 その第一は、資料についてであります。 証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。 その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問の項目程度は結構でございます。 以上の点を御承知おきください。 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めることにいたします。全員起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影は許可しないことになっておりますので、これより増渕稔君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。 それでは、増渕稔君、宣誓書を朗読してください。
○増渕証人 宣誓書 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います 平成七年四月十一日 増渕 稔
○佐藤委員長 宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○佐藤委員長 御着席を願います。 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。 なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。 委員各位に申し上げます。 本日は、申し合わせの時間内で重要な問題について証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事の進行を妨げるような言動のないように特に御協力をお願いいたします。 ―――――――――――――
○佐藤委員長 これより証人に対して証言を求めます。 まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねをして、その後、委員各位の発言を願うことといたしております。 それでは、私からお尋ねいたします。 あなたは増渕稔君ですか。
○増渕証人 はい、そうです。
○佐藤委員長 生年月日、住所、職業をお述べください。
○増渕証人 生年は、昭和十八年十一月三日でございます。住所は、東京都練馬区東大泉三の二十二の三でございます。職業は、日本銀行信用機構局長でございます。
○佐藤委員長 それでは、お尋ねいたします。 東京共同銀行の設立に関し、三重野日銀前総裁は、日銀と大蔵省の間では、信用機構局の課長、調査役と銀行局の課長補佐で議論をし、また信用機構局長と銀行局の審議官、さらに担当理事と銀行局長が話を詰め、東京都と大蔵省はまたそれなりに話を進めた、スキームが固まり、私のところに上がってきたのが十一月末である、途中、報告も受け、私からも指示を出している、スキームは討議の間に出てきたものであり、初めから増渕の案があったとは思わない旨証言をしております。 あなたは、信用機構局長として処理スキームの決定に関し、いつの時点からかかわり、どのような権限を持ち、どのような役割を果たしたのか。 新銀行設立のいわゆるたたき台を最初に出したのはだれなのか。 話し合いの内容、経過について、あなたは三重野総裁に対して、いつ、どのような報告を行い、また総裁からの指示はどのような内容であったのか。 以上の点についてお述べください。
○増渕証人 申し上げます。 私が信用機構局長に就任いたしましたのは、昨年、平成六年の五月末でございます。この二つの信用組合の問題についてその際にも前任者から引き継ぎを受けております。相当経営内容が悪いので注意しろということでございました。 その後、平成六年夏に東京都と大蔵省関東財務局との合同検査がございまして、その結果、一段と経営内容が悪化しているということが昨年八月末から九月の初めにかけて明らかになってまいりましたので、その時点から、これは最終的に処理しなければいけないということで、大蔵省との間で話し合いを進めていったということでございます。 総裁、当時の三重野総裁には、この合同検査の結果が明らかになったことを踏まえまして九月末に、その当時の二つの信用組合の検査結果を踏まえた資産内容七か資金繰りの状況を御説明し、抜本的な処理をするほかないということを申し上げまして、かつ、ペイオフの可能性も念頭に置くが、ペイオフが難しいという感じもあるので、そういう情勢にあるので、今御案内のような処理の仕方も念頭に置いて話し合いを進めたいということを申し上げました。それが九月末でございます。 その後、大蔵省との間で話が進められまして、十一月末に最終的に今回のような姿について総裁の御承認をいただいたということでございます。
○佐藤委員長 以上をもって私からお尋ねすることは終わりました。 次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。坂上富男君。
○坂上委員 社会党の坂上富男でございます。三十分質問させていただきます。 端的な質問でございます。このたび、青島新都知事が誕生いたしました。青島知事は、収益支援三百億について、支援の否定を明確に言明いたしました。その結果、日本銀行等がお立てになりましたスキームは見直さなければならないのではなかろうかと思っておりますが、実務者の立場から、この発言に関連をして、今後どういうふうになるかというふうな見通しをお持ちですか。
○増渕証人 申し上げます。 青島新知事の御意向は私も新聞等で承知いたしておりますが、新知事御着任後、これから東京都の事務当局の方で今回の処理についての経緯等を説明されるんだろうと思いますし、それから、東京都議会の御意向というのは先般の都議会五会派の合意として示されていると思いますが、その中には、都として責任を十分に果たしていくということも盛り込まれておったというふうに記憶しております。 そういうことを踏まえて、実際に新都知事のもとで東京都がどのような対応をされるか、それが決まるのはもう少し先のことであるというふうに思っております。 それからもう一つ、このスキーム自体は、三月二十日に東京共同銀行の営業がスタートいたしまして、その一方、二つの信用組合は解散をして清算手続に入っておる、それから、不良債権は債権回収機関に譲渡されておるということで、一応スキームの大枠は実施に移されているというのが現状でございます。
○坂上委員 ですから、青島知事がそうおっしゃっても、事務局やあるいは都の責任やあるいはまた議員の皆様方、いろいろと調査の結果、皆さんが計画されましたスキームがほとんど御承認をいただける、こういうふうに思っているんですか。それとも、青島知事の言明は実態を無視をした言明なのか、この辺、皆さんとしてはどういうふうな理解をしているんですか。
○増渕証人 新知事が実際に東京都の事務当局の御説明などを聞かれた後どういうふうに決定されるか、私としては、先のことですので見通しはつけられませんが、ぜひ事務当局の御説明、都議会の御意向等を踏まえた決定がされるよう期待をしたいということでございます。
○坂上委員 ですから、皆さん、この各都議会の議員の先生方の御意向、それから青島知事の意向、こういうのを踏まえますと、この三百億の支援はちょっともう無理だ、こう認識をするのが常識なんじゃないですか。いかがです。
○増渕証人 現在の時点では、最終的な決定がされておるわけではないというふうに私は認識いたしておりますので、最大限の努力がこれから東京都の事務当局等においてなされるということを期待するということでございます。
○坂上委員 まあ事務当局が幾ら努力をなさっても、やはり知事が最終権限なんですから、知事としてそういう意向を持っておられれば、これは都民に対する公約でございますから、なかなか実現不可能なんじゃなかろうかと私は思っておりますが、まだ日銀当局としては大変甘い考えなんじゃないですか。こんなことが今回の紛糾の大きな原因にもなってきているんじゃないんでしょうか。率直な気持ちをお聞かせください。
○増渕証人 認識が甘いのではないかということですが、今の時点では、先ほど申し上げましたようなことを期待するということでございます。 万一といいますか、今の新知事の御意向どおりということになりますれば、それは非常に難しい事態になりますので、その善後策、どういう工夫、知恵があるのかということについて、大蔵省や信用組合業界や関係する民間金融機関とよく御相談をしながら対応を考えていくということになろうかと思いますが、今の時点では、事務当局の御説明、都議会の御意向等を踏まえて、適切な決定がなされることを期待するということでございます。
○坂上委員 やはり見通しをきちっと立てて、そして、修正するなら修正する、撤回するなら撤回する。きちっとしないと、ますます混乱が深まるばかりでございますから、きちっと私は対応してもらいたいと思っておりますが、これ以上あなたを追及しても、これはもう、さらにあなたの上の首脳の関係がとも思われますのでしませんが、やはり実務の責任者的立場にあるあなたでございますから、政治的な判断は別といたしまして、実務上、この支援が得られなければもうこうすべきだということを、やはり事務当局としては立案されなければいかぬと思っているわけでございます。 私も、選挙の結果、こういう事態が起きてきておりますから、皆さんが計画をなさっていることが、これはなかなか実現不可能だ、こういうふうに見てとっておったわけでございますが、そこで、このことの結果、どういうことが起きるかということを質問したいと思います。 青島知事のおっしゃるとおりにいたしますと、まず、債権回収機関の経営が成り立たなくなるんじゃないですか。いわゆるこの三百億円の支援というのは、債権回収機関の経営のために支援をしていただく、こういうことが基本でしょう。そうだといたしますと、まず、この債権回収機関というのはどこなんですか、今の場合、今の場合ね。そして、それによって都が支援をしなければ、これは一体やっていけるのかどうかお聞かせください。
○増渕証人 債権回収機関は、この場合、東京都信用組合協会に置かれました特別勘定でございますので、まあ東京都信用組合協会そのものというふうに言ってもよろしいかと思います。それで、東京都からの支援、これは年間十二億円で十五年間ということを当てにしておるわけでございますが、それが得られなければ、その分だけ損失がその都信協においてたまっていくということになるということでございます。
○坂上委員 そうしますと、東京都が支援をしませんと、結局のところ、この東京都の信用組合協会、これが経営をやっていけない、こういう事態になる、こういうふうに見ていいんですか。 そうだとすると、この信用組合協会は、今後どういうふうにしたらこの債権回収機関の機能を果たすことができるようになるんですか。もうよそからの援助がなければこれは絶対だめなんですか。そうだとすると、これに参加の東京都の各信用組合に大変な影響を及ぼす、こういうふうになるんですか。もうちょっと詳しくお話しください。
○増渕証人 そのもし東京都からの支援というものが全くないということになれば、ほかに手だてを工夫をしない限り、東京都信用組合協会として非常に難しくなるということだと思いますので、東京都からの支援をまず期待する、先ほど申し上げましたとおりです。 それで、どうしてもそれが不可能というような不幸な事態になりましたときには、何らか工夫をしていくことを考えなきゃいけないだろうと思っております。
○坂上委員 もう一つ、これに関連をいたしまして、いわゆる民間金融銀行による資金贈与、これは契約解除の際の理由として重大な支障に該当する、こう思うんです。東京都が三百億円の収益支援をしない場合は、いわゆる契約解除条項に当たるんじゃなかろうか。 そうだとすると、民間銀行としては、これでもう契約解除してくれないか、こういう申し出がやはりほうはいとして出てくるのじゃなかろうかと思うのですが、どうですか。
○増渕証人 民間金融機関からの収益支援は、東京共同銀行の方への収益支援でございますが、もちろん、この全体の処理方策が円滑に実行されるためには民間金融機関の協力が欠かせないわけでございますので、私どもは、大蔵省とも一緒になって、あるいは東京都とも一緒になって、引き続き民間金融機関の協力が得られるようにお願いをするということでございます。 ただ一点、契約解除の条項は、事業の全部譲渡に重大な支障が生じた場合に解除できるということでございまして、事業の全部譲渡自体は既に実行されておりますので、収益支援契約自体は、民間金融機関と東京共同銀行の契約自体は一応適法に成立しておるということだと思います。
○坂上委員 やはりこれは多数当事者が契約をしたのであって、営業譲渡がスムーズにいがなかった場合の条項であって個々的な部分については影響ないということになったら、じゃ、ほかのところは全部やめたやめたということになっても、これは有効なんですか、譲渡がもう完成したから。これじゃちょっと人質にとっちゃってもうどうにもならぬという形でございまして、契約解除のやはり重大な支障に当たるんじゃないですか、東京都が支出をしなければ、支援をしなければ。 これをあなたは、いやそれには該当しないなんて言っているんですが、これは余り議論しますと時間がかかりますから私は指摘だけしたいんですが、一つだけきちっと答えてください。
○増渕証人 契約の狭い条項として私申し上げたことだというふうに認識しておりますが、もちろん全体として、先生御指摘のとおり、これは全部が、いろいろなところの収益支援等を前提として全体が組み上がっておりますので、おっしゃるとおりでございます。 ですから、東京都については、先ほど申し上げましたようなことを期待し、事務当局の御努力も期待するということでありますし、民間の金融機関につきましては、引き続き私どもとして誠意を持って協力を要請し続ける、お願いをするということでございます。
○坂上委員 じゃ、急ぎます。 本件のようなスキームをつくる前に長銀との吸収合併が議論されたはずだと思うんです、検討されたと思うんですが、長銀との折衝がどの程度持たれたんですか。それから、日銀当局あるいは大蔵当局は、この長銀との吸収合併についてどの程度考えたんですか。そして、その結果折衝が行われたとすれば、どういう話し合いまでいったんですか。なぜ吸収合併させられなかったんでございますか。 私は、どうもいろいろ長銀関係の調査をここでやってみますと、長銀関係は相当踏み込み過ぎてやはり長銀は相当大きな責任がある、長銀はこの二つの銀行、場合によっては今言ったような心配を感ずるならば吸収合併すべきでなかったかとも思っているんですが、この辺どうなんですか、日銀当局としては。
○増渕証人 申し上げます。 長銀とこの二つの信用組合のかかわりにつきましては、私どもとしては、ごく簡単にかいつまんで申し上げますと、こういうことだと認識しております。 二つの信用組合の不良債権の相当な部分、全体の四割に当たるものは、東京協和の前理事長であります、元理事長であります高橋氏が支配、経営をしておりましたイ・アイ・イ関連で占められておる、相当部分はイ・アイ・イ関連の不良債権であるということがございます。それから、長銀はそのイ・アイ・イのメーン、平成五年の七月までメーンバンクでございました。 それから、東京協和信用組合と長銀とのかかわりにつきましては、さらに長銀関連会社が相当額、金額で約半額の出資を行っていた。それから、一時期人員も派遣しておったということで、相当のかかわりがあったということでございます。しかし、一方安全信用組合につきましては、人員の派遣あるいは出資協力ということはなかったということでございます。それから、二つの信用組合の不良債権のうち、かなりのものはイ・アイ・イ関連以外で占められているということでございます。 そういうことで、監督当局である東京都それから大蔵省では二つの信用組合を同時に長銀に吸収合併させることは難しいという御判断であったというふうに私ども理解しておりまして、今申し上げましたような事情からして、私どももそれはまあやむを得ざるところであるかなというふうに判断した次第でございます。
○坂上委員 これはやはり重要な事実の認識で、今こうやって長々と予算委員会が事実調査に入っているのも、その部分の適否について今議論の大きな争点の一つなんです。でありますから、あなたのおっしゃることを聞きますと、どうも不良債権というのはイ・アイ・イだけじゃないんだ、もっとほかにいっぱいあるんだ、だからもってこうだ、こういうようなお話でございますが、ちょっとこの証言は私は納得できがたい点があるんですが、これは議論しちゃいかぬから議論いたしません。 そうしますと、長銀とは吸収合併について、君らのところで引き取ってくれないかという交渉はしなかったんですか。
○増渕証人 日本銀行としましては、監督権限もございませんので、私どもの方から長銀とそういう交渉、折衝はいたしませんでした。
○坂上委員 大蔵省はどうだったんですか。知ってませんか。
○増渕証人 私の理解するところでは、東京都、大蔵省とも多分合併という話を、二つの信用組合同時に合併という話はされなかったんだろうと思います、私はそういうふうに理解しております。それ以上のことは承知しておりませんが、私の理解はそういうことでございます。
○坂上委員 じゃ、指摘だけしておきます、どちらが正しいかわかりませんが。 私としては、長銀は高橋前理事長を利用し過ぎて結果的に深みにはまったんじゃないかと思っております。東京協和信組の経営を長銀でやってほしいと申し入れ、長銀はこれに対応すると高橋前理事長は証人喚問で答えているんです。証人は、これに対しどのような認識をしていますか、このことは。事実かどうか。 しかも、これほどお互いに深みに入ってやっておるわけでございますから、あなたの証言からいいますと、ちょっとやはり事実の認識に誤りがあったんじゃないかと私は思っているんですが、どうですか。経営をやってくれないか、こうまで高橋前理事長は言っている、こう証言をいたしているわけでございますから。
○増渕証人 長銀と東京協和信用組合との間に非常に深いかかわりがあったということは私どもも認識しておりますが、そういう具体的な申し出があったというようなことは承知しておりませんでした。
○坂上委員 じゃ、急いで答弁願います。 おたくの小島理事、二億組が本当に危ないと思ったのは、九三年七月イ・アイ・イに対して長銀が手を引いたときであると雑誌のインタビューに答えております。日銀では、小島氏の言うとおり、このとき既に二億組は極めて危険だと思っていたことは間違いないんです。 だとするならば、日銀は、日銀法二十五条あるいは二十八条を持っているわけでございますから、大蔵省と協議して、この九三年七月、二億組に対して日銀としても直ちに何らかの対応を発動すべきだったと私は思うんです。特に、小島理事はこのとき既に、本当に危ないと思ったのはこのときだ、こうまで言っておるわけでございますから、こういう点において手おくれの責任があるんじゃないんですか。いかがです。
○増渕証人 九三年七月に長銀がイ・アイ・イの支援を打ち切った時点で二つの信用組合の経営について強い問題意識を持ったというのは、多分そのとおりだと思います。ただ、その時点で、これは平成五年夏の合同検査が終わって、東京都としては経営改善指導を二つの信用組合に対して強化するということで対応するという御意向であったと伺っておりまして、それを尊重したということなんだろうと認識しております。
○坂上委員 それでは、今度スキームができるまでの経過について、少し、委員長質問がありましたが、突っ込んで御質問申し上げます。 きのう、質問するに当たりまして日本銀行側からメモの提出をいただきました。このメモは五通にわたっております。これを、委員長、示させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。 まず、これは間違いなくおたく様の方で作成をされた文書でございますね。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○坂上委員 まずちょっと読み上げますと、平成六年五月二十二日信用機構局長交代、これはあなたですね。(増渕証人「はい」と呼ぶ)二億組の問題についての引き継ぎの内容、 一は、両信組は経営が相当に悪化している。都の経営改善指導がなされているが、日銀としても十分に注意しておく必要がある。 一方、破綻金融機関処理の仕方として日本銀行出資を含む受け皿銀行方式というものも考えられる。こうした方式については大蔵省も十分理解しておる。 仮に、東京、安全の経営内容がさらに悪化し、抜本処理を行う必要が出た場合、現在の情勢下ではペイオフを実施することには問題が大きいと思われるので、受け皿銀行方式が処理するための選択肢たり得る。 こういう引き継ぎがなされた、こう言われている。これは事実ですね。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○坂上委員 次、平成六年六月二十日から二十一日にかけまして、二億組問題について取り組み方針をあなたの方から担当理事、正副総裁に説明をなさったと言われております。 その一つは、両信組の経営実態は一段と悪化している可能性が高く、そのような事態に備えておく必要がある。 二、金融システムの現状にかんがみれば、ペイオフは回避することが望ましいが、最終的な結論は検査結果等を見ながら処理案を具体化していく時点で改めて判断する。 三、受け皿銀行の設立が必要である。出資は原則民間銀行に依存するが、必要やむを得ない場合は日銀の協力も排除しない。 こうありますが、これもこのとおりですか。
○増渕証人 そのとおりでございますが、三の「受皿銀行の設立が必要である。」というのはちょっと言葉足らず、舌足らずでございまして、ペイオフを回避する場合にはと、そういう趣旨でございます。それ以外はこのとおりでございます。
○坂上委員 証人、この文書はおたくさんからもらったんです。そういうことは書いてないわね。これはまた事実の議論として承っておきましょう。 そこで、平成六年六月七日から七月二十一日にかけて、東京都と関東財務局、大蔵省と合同検査。それから同年八月十九日、大蔵省より内々都の検査結果を入手をされておる。それで、平成六年九月の一日、郡より検査結果の説明を受けている。 こういう状況、これは間違いないですね。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○坂上委員 その次、二ページです。今度二ページは九月からのことで、「本行内部の意思決定過程等」がここに書かれており、また大蔵省との打ち合わせが書かれているわけであります。 それで、九月九日、処理スキームのたたき台を担当理事に説明をしたと。これはあなたが担当理事に大体こういったたき台でいかがだろう、こういうふうに出したんですか。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○坂上委員 例えば、四ページ目を開いてください。「東京協和・安全信組処理スキーム(一つのラフなイメージ)」こういうようなものをつくられたんですね。ごらんになって、これ。
○増渕証人 はい、そのとおりです。
○坂上委員 そうですね。このときはまだ東京共同銀行構想というのはなくて、こういうような形にしようじゃないか、こんなことで、この中には、例えば出資の方式についてはいわゆる組合をつくってやるとか、あるいは収益支援についても別の組織にして支援をして、それをここの、新しい銀行がどうかわかりませんが、支援をしようというようなことをこういう資料をもとにしていろいろ検討なさったんですね。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○坂上委員 わかりました。 そういう経過をずっと経て、検討を大蔵省としたり行内でやったりいたしまして、結局のところ十一月二十八日、処理案がここでできて、発表までのスケジュールについて正副総裁に説明をいたした。そして、十二月六日に処理案について理事説明をした。そこで、八日に処理案について役員集会をして、九日に政策委員会で決定をして、十二月九日対外公表した。 こういう経過ですか。これは間違いないですね。
○増渕証人 そのとおりでございます。 一点だけごく簡単にあれですが、十二月六日の「理事説明」とありますのは、これは担当外理事への説明という意味でございます。
○坂上委員 さて、そうしますと、ここで一貫して流れているのは、ペイオフを回避するということがここで大きい骨組みにもなっておるようでございますが、証人じゃないかと思うのですが、ペイオフをしないという理由としては、一番がバブル崩壊の影響で預金者に信用不安が広がるおそれがあること、二番目に金融機関の情報公開が十分でないこと、三番目にペイオフに対する預金者の知識がない、この三点を挙げて、結局のところペイオフをすべきじゃない、吸収合併もできない。そうだとするならば共同銀行方式以外に方法はない、こうどうも結論づけたようでございますが、皆さんの役員会等でペイオフでいくべきだというような意見はなかったのでございますか。 それから、逆に言えばどういう状況や条件があるならばペイオフができるのか、ひとつ具体的に言っていただきたいなと思っております。 それからもう一つ、ペイオフしなかった場合のモラルハザードについてはどうお考えになっているのか。なぜ二億組の経営者の背任告発を、先にこれをやった上で対応をしなかったのか。どうもこれは、計画を発表した、渋々告発をしたというような感じでならないんです。だから、これもボタンのかけ違いがあって紛糾しているんだろうと私は思っているのです。 とにかく皆さん方の決定は、こういう前理事者のような対応については厳しく責任を問う、あわせてこれについては共同銀行方式で救済していく、どうもこういう態度のようなんでございますが、どうなんですか。
○増渕証人 日本銀行の中で議論をしていただく過程で役員方にはいつもペイオフの可能性というのは念頭に置いていただきましたが、結論としてペイオフは回避せざるを得ないということでございました。 どういう条件であればペイオフ可能なのかというお尋ねでございますが、今バブル崩壊の後遺症として不良資産が非常にたまっておるという、そういう難しい金融の状態がありますので、そこが、不良資産問題が克服されていくというのが一つの条件といいますか、そういうことが必要な方向だろうと思いますし、それから金融機関の経営内容の情報開示、ディスクロージャーが今やはりまだ不十分だと思いますので、そういうこともなされなければいけないと思います。 モラルハザードの点につきましては、経営者の背任等、この経営者の責任については十分追及する方針で当初からございました。 刑事事件の告訴ということについては、その材料を集める必要がありますので、まず両理事長を退任させないといかぬということで、その順序がそういうことになったというのはやむを得ざるところだと思っております。 大口預金者についてモラルハザードがあるじゃないかという御議論がございますので、ここは確かに一番大きな問題だと思っております。ペイオフできるような環境をつくるということが一つ必要な方向だと思いますし、それから現在の法制のもとでは、ペイオフか大口預金者も含めて全部救われるか二者択一になっておりますので、そこを考えるということが一つの方向だと思っております。
○坂上委員 最後の一点です。 去年の九四年十二月六日、赤坂の日銀の寮で小島日銀理事、西村銀行局長、森川さんそれから西川さん、共同銀行の話があったという。この際、あなたもここの寮にはおられたのじゃないのですか。あなたはどういう任務を持ってここにおられたのですか。簡単に、時間ありませんから。
○増渕証人 日銀の氷川寮でございます。私、担当理事についてまいりましたが、担当理事、銀行局長が頭取に話される席には同席しておりませんでした。そのとき控室の方におりまして待機しておりました。 それから、頭取への話が終わられた後、専務、常務といった方がついてこられておりましたので、その専務、常務方に対して大蔵省の銀行局の審議官と御一緒に補足的な説明といいますか、審議官、信用機構局長レベルとしての、頭取に対するお願いと同じお願いをしたということでございます。
○坂上委員 十分御納得いただいたのですか。何かどうも、いろいろ資料を見ますと、何かキツネにつままれたようなことでございますが、大蔵省や日銀に言われたからしょうがない、こんなような感じのようですが、どうですか。
○増渕証人 十分御理解いただくようお願いをいたしまして、私どもといたしましては、そのときお願いいたしました三行中心に御理解をいただいたというふうに考えております。
○坂上委員 ありがとうございました。終わります。
○佐藤委員長 これにて坂上君の発言は終わりました。 次に、五十嵐ふみひこ君。
○五十嵐(ふ)委員 さきがけの五十嵐ふみひこでございます。 私は前回の本委員会で三重野前日銀総裁に尋問をさせていただきまして、そのときにスキーム決定に至る、いわゆる巷間言われている疑惑というものについては大体氷解されたというふうに解釈をしております。問題は、預金者保護システムが現行の法制度上はかなり不備であるという、今増渕証人がおっしゃったこと、ここに大きな問題がある。 それから問題は、あとは、政治家がどのようにこれに絡んだかということだろう。むしろ預金者保護の面より融資の方が大きな問題が、この件については、二信組問題については大きいのではないかということを結論づけておりますけれども、補足的に、せっかくきょう証人にお出かけいただいたわけですから、伺いたいと思います。 先ほど委員長の質問で、預金者救済のスキームをつくったのはあなたかという趣旨の質問があったわけですけれども、それにはお答えになりませんでした。これはどうでしょうか。
○増渕証人 この処理方式の基本的なアイデアといいますか、考え方自体は、私が昨年の五月末にこの仕事を引き継いたときに前任者からの引き継ぎ事項の中にございました。そういう考え方が日本銀行信用機構局の中のいろいろな研究の結果として平成五年の秋ごろまでには一つの処理方式として考えられる。つまり、受け皿銀行というものをつくる、それから、必要があれば日銀法二十五条の認可を得てそこに日銀が出資をする、そういうことが一つの処理方式としてあり得るということが平成五年の秋ごろまでに日本銀行信用機構局の中でできておりましたし、そういう考え方は同じころに大蔵省においても得られていたというふうに私理解しております。 ただ、具体的にこの二つの信用組合の処理に関して東京共同銀行というようなものをつくるということが固まっていったのは、今坂上先生の質問にお答えしましたとおり、昨年の秋以降の話し合いを経てでございます。
○五十嵐(ふ)委員 直接的にはあなたの発案ではないということのようでございますが、増渕局長のカウンターパート、大蔵省側はどなたでございますか。
○増渕証人 慣例として、信用機構局長は大蔵省銀行局の審議官のカウンターパートということで話をさせていただいております。担当理事が銀行局長と話をするということでございまして、本問題につきましては、信用組合でございますので、基本的には二人おられる審議官のうちのお一方ということですが、話全体は普通の銀行にもかかわる面もございますので、両審議官がカウンターパートだったと言ってよろしいかと思います。
○五十嵐(ふ)委員 主にお話をなさったのは長野さんですか、花野さんですか。
○増渕証人 花野審議官の方でございます。
○五十嵐(ふ)委員 大蔵省側の反応は当初否定的だったという説が流れておりますけれども、いかがですか。
○増渕証人 先ほどもちょっと申し上げた点ですが、私が引き継ぎました昨年五月末の時点以降におきましては、大蔵省の方でこういう処理の仕方について否定的という感じはなかったと思います。当初から、ペイオフか、ペイオフができなければこういう形の処理しかないのかなという感じはあったように私は認識しております。
○五十嵐(ふ)委員 肝心なことでございますけれども、また一部の週刊誌にあなたとイ・アイ・イの高橋さんとの関係があるかのような記事が一部報道されました。これについてはいかがですか。
○増渕証人 私は、高橋氏とは多分会ったこともないと思います。したがいまして、宴席、ゴルフ等の接待を受けたというようなことも全くございません。
○五十嵐(ふ)委員 政治家と非常に親しい方ということで、バブルの帝王という形でかなり以前から伝えられておりました。政治家と二倍組の理事長とのかかわりについてはどの程度の認識をお持ちでしたか。
○増渕証人 当然のことながら、二つの信用組合と日本銀行、直接の取引関係がございませんので、直接二つの信用組合からそういうことについての情報、知識を得るということはございませんでしたが、監督当局、東京都、大蔵省を通じて、東京協和の高橋元理事長の方は、政治家の中に親しい方がおられるという話は聞いておりました。
○五十嵐(ふ)委員 核心の部分なんですけれども、政治家ないし大蔵省のあなたのカウンターバート以外の主計局やその他の部局からの高級官僚からこの問題について何らかの要請、申し出を受けたことがございますか。
○増渕証人 そういうことは全くございません。
○五十嵐(ふ)委員 これまでの本委員会での審議でも、高橋、鈴木両前理事長自体が引き続きその両信組を経営していきたかったとおっしゃっているわけですから、これに対して政治家や官僚が親しいからといって逆の方向のむしろ要請をするということは考えられないと思いますので、私はやはりそこについての不透明さというのはないんだろうと思います。 それからもう一つは、都の問題なんですが、東京都の要請が早ければ違ったスキームが考えられたということを前日銀総裁が、三重野前総裁がおっしゃいましたけれども、そういうことがございますでしょうか。
○増渕証人 もっと早く処理をしていれば違う形があっただろうという、こういう趣旨がと思いますが、もちろん結果論でございますが、振り返ってみれば、平成六年秋に処理を考えるのではなくて、例えばその一年前に考えるということであればもう少し、ロス類が小さかったわけですから、違った形の処理になった可能性はあると思います。
○五十嵐(ふ)委員 二回目の東京都と大蔵省との合同検査が入った後、いわば東京都がバンザイをしてきたというふうに伺っているわけですけれども、その東京都の要請の仕方は具体的にはどうだったのでしょうか。例えば、日銀法二十五条を発動してくださいというような要請の仕方だったのでしょうか。
○増渕証人 この処理に当たって、私ども東京都と直接話し合いはしておりません。東京都との話し合いは基本的に大蔵省の方でやっていただいておりましたので、東京都の意向というのは間接的に大蔵省経由で伝わってきたということでございますが、東京都としては、この二つの信用組合を処理するということが必要だ、しかし、今の情勢の中でペイオフは難しい、それから合併を引き受けてくれる先を見つけることも難しい、なかなかうまい手だてがないのでどうしたものか、大蔵省において、あるいは大蔵省を通じて日本銀行において何か知恵はないか、こういうことであったというふうに理解しております。
○五十嵐(ふ)委員 それは間接的に日銀が乗り出しての、公的資金を使っての救済といいますか、支援というものもいわば当てにした、込みにした要請がと私は思います。 受け皿銀行をつくることになったわけですが、信用組合というのは、御存じのとおり、地域の協同組合的な金融機関ということでその存在意義があるわけです。東京共同銀行という受け皿銀行は信用組合ではないわけですね。質的に差が大き過ぎるではないかという指摘があるかと思いますが、これについてはどうお考えですか。
○増渕証人 受け皿としてつくる金融機関は、もとが信用組合であるから信用組合でどうだ、こういう考え方が当初全然なかったわけではございませんが、全国の、全国のというか相当、結果的には全国のですが、金融機関に出資を呼びかけるというようなことを考えますと、これ信用組合ということでは到底その概念に合いませんので、結局銀行にするしかないなということになったというふうに記憶しております。
○五十嵐(ふ)委員 東京都が長銀と並んで、私はやはりかなり大きな責任があるのではないかと考えているものですけれども、東京都の鈴木都知事は、自分のところだけが責任があるのではない、ずっと大蔵省と一緒にやってきたではないかという趣旨の御発言をされております。また、青島新知事予定者は、三百億円の支出について、これを否定的にとれる発言をされております。 この東京都の見解及びその責任問題についてもう一度増渕さんのお立場から御意見を伺いたいと思います。
○増渕証人 二つの信用組合は、東京都が第一義的な監督当局として監督せられていたところであるということは、これは事実でございますので、東京都だけにもちろん責任があるとか、そういうふうには思いません。 一番責任が重いのはまず経営者であったと思いますし、それから振り返ってみて、日本銀行の対応が一〇〇%であったというふうにも言えないと思っておりますが、東京都の方において第一義的な監督当局であるということも動かしがたい事実であるというふうに思っております。
○五十嵐(ふ)委員 東京都がその三百億を出さないということになった場合、いろいろ支障が出てくるということでありますけれども、現時点で、・もはやこのスキームが動き出してしまった現時点で、戻ってペイオフするということは私はできないと思いますが、現時点でほかの方法がとり得るかどうか、お考えを伺いたいと思います。
○増渕証人 現時点では二つの信用組合、既に解散し、清算手続に入っているということで、一方で、預金を引き継いだ東京共同銀行は十分な資本的基盤を持って営業を始めたということでございますので、今の時点でもとに戻ってペイオフというようなことは考えられませんし、今のやり方を円滑に実施していくということ以外にはないだろうというふうに考えております。
○五十嵐(ふ)委員 今の時点でペイオフができないというのは幾つかの意味があると思います。一つは、もう既に預金を引き揚げてしまったところがかなり出てきているのですね。昨年の九月十七日に日経新聞に出てからかなり時間がたってしまったために、預金者間の有利、不利というものがかなり出てきてしまった、不公平が出てくるということが一つだろうと思います。 それから、預金者の中にやはりかなり善意の預金者ですね、お年寄りが老後の資金を預けている、あるいは中小企業者が少しでも有利な資金運用をしたいということで、余り十分でない運転資金の大部分をここに投入して、ここで資金運用したというような例がかなりたくさんあると思います。そういう方々をペイオフで一律一千万で切っていいのかという問題、そういう幾つかの理由があるかと思いますが、この点について、今、現時点でペイオフその他のことがとり得ないというその理由について、もう一度お伺いをしたいと思います。
○増渕証人 今先生御指摘の点も一つでございます。 それと同時に、昨年末の時点で二つの信用組合についてペイオフを回避せざるを得ないと、日本銀行組織として、あるいは大蔵省も組織としてそういう判断をされたわけですが、そういう判断の背景となった事情に変化はございません。やはり日本の金融が置かれております非常に厳しい状態というのは続いておりますし、ディスクロージャーの面も別に変化はないわけでございますから、そういう点も今の時点でペイオフということが難しいということのもう一つの理由であるというふうに思います。
○五十嵐(ふ)委員 いわゆる信用秩序全体の問題も一方にあるということだろうと思います。 資金シフトが私はひょっとしたら起きているかもしれないというふうに思っております。材料がないものですから、数字で今証明するわけにいかないわけですけれども。二億組の問題が表面化して、新聞、テレビ等で取り上げられるようになってから、信用組合のみならず、信用金庫という信用がつくだけで不安になる方がいるやにも聞いております。その後それが、国営銀行であるいわば郵貯に向かっているのではないか、シフトされているのではないかという心配、これは一つの心配なんですけれども、ございます。 信用組合には信用組合の、信用金庫には信用金庫の機能があるわけですから、町の中小零細企業に対する貸し出しという、銀行が貸してくれない分野への貸し出しをしてくれる金融機関ということで重要な役割も一方ではあるわけですから、それが資金的にシフトが起きて、そういう貸し出しをしてくれない郵貯に移るということになってしまえば問題はやはり出てくるかと思いますが、その資金シフトについて何か材料をお持ちでしょうか。
○増渕証人 ことしになりましてから、二つの信用組合、この清算手続に入った二つの信用組合において非常に預金が流出したというのは、まず事実としてございます。これは二つの信用組合において、預金金利を相当に下げてきたということも一つの事情としてあったと思います。 それから、そのほかの信用組合につきましては、私どもは個別の信用組合と取引関係がございませんので詳しくは承知しておりませんが、幾つか預金が減ったところがあるやに聞いております。ただ、そのことによって資金繰りに支障が生じたとか、そういう話は私は聞いておりません。
○五十嵐(ふ)委員 いわゆる劇的な取りつけ騒ぎは起きていない、しかし、資金シフトの心配はありますということだろうと思います。 それで、先はと証人は、経営者の責任がまず何といっても重いのだということをおっしゃいましたけれども、経営者は、今回のスキームの中でどの程度私財を提供する、投げ出すということになっていたのでしょうか。
○増渕証人 私財提供されるということでリストを出したという話は私は聞いておりますが、詳しい内容は承知しておりません。
○五十嵐(ふ)委員 もう一方では、大口預金者のモラルハザードの問題が先ほども一つテーマになりました。当然、融資とそれから預貯金ですかとの相殺ということは考えられると思うのですが、この点についてはどうなっているのでしょうか。
○増渕証人 その点につきましては、高橋東京協和元理事長に対する貸し出しとそれから高橋元理事長名義の預金を初め同じ債務者名義の預金につきましては、預貸し金の相殺を行って預金の払い戻しはしなかったというふうに聞いております。 それからなお、高橋元理事長の家族名義の預金につきましても、家族の同意を得て同じように高橋元理事長向け貸し出しと預貸し相殺の手続をとったというふうに聞いております。
○五十嵐(ふ)委員 もう一つ、先ほども同僚議員の質問の中で、長銀の責任というものが出てまいりました。長銀に対して二百七十億でしたでしょうか、その拠出というのは、一方では甘いのではないか、いや、それは甘くないのだという両論があるかと思うのですが、長銀に対して私はやはりもっと厳しいそれ相応の分担、負担が求められていいのではないかと思っていますが、その点についてはどうお考えですか。
○増渕証人 全体の資金、集めなければならない資金といいますか、要支援額が千六百億円程度と算定されましたわけですが、それで長銀に幾らか、別に方程式があるわけではございませんので、全体のバランスの中でどう考えるかということであるわけです。 預金保険から四百億円程度の資金援助が期待できると当初から思っておりましたが、結果的にそのとおり出たわけですが、この四百億円を除きましたあと千二百億円、その中で東京都は今ペンディングでございますが、収益支援のベースで百八十億円を期待する。それとのバランスで二百七十億円、多いのか少ないのか、私どもとしましてはこれは妥当なところだと考えた次第でございます、全体のバランスの中で。
○五十嵐(ふ)委員 これは議論の場ではございませんので、私自身はもっと長銀にさらに負担を求めていいのではないかと思っているということだけを申し上げておきます。 次に、東京都なんですけれども、こうなってみると、東京都に信用組合を指導監督するということは、果たして十分な能力があるのだろうか、都道府県に、可能なんだろうかということが問題になってくると思いますが、その点については日銀当局としてはどうお考えですか。
○増渕証人 信用組合に対する監督が都道府県知事に機関委任されているのは、信用組合という業態が地域性が強い、協同組織性が強いということによるものだというふうに思います。 その点は変わらないわけですが、金融自由化が進み、信用組合の業務もほかの金融機関の業務とかなり同質的なものになってきている、そういうものも出てきているということでありますので、実際の監督体制の運用につきましては、国と地方公共団体との協力、あるいは、直接取引関係のない私ども日本銀行としましても国あるいは地方公共団体にもっと協力する、そういうことで運用の強化を図るということは必要であろうと思っております。
○五十嵐(ふ)委員 ただ、本件に関して見ますと、一昨年八月の最初の合同検査、そのときに非常に数々の違法行為、脱法行為等が指摘をされているわけであります。たまたま経営の失敗によって形式的にと申しますか外形的に違法状態になってしまったというならともかく、最初から意図的にこれは適法でない行為を行っている。そういう経営者自体の資質と申しますか、金融機関、公的機関である金融機関を経営する能力、資質というものに非常に大きな問題がある、そういうケースだったと私は思う。 最初にまずこの両経営者を経営から排除して、そして責任を追及する、それがまず先に来れば、これがこれほどまでに、千百億までに不良債権が拡大をするというようなことはなかったのじゃないかと思います。そういう意味では、東京都の指導監督が非常に甘かったという認識を持っているのですが、これについてどうお考えですか。
○増渕証人 その時点、つまり平成五年夏の検査が終わった時点で、経営改善指導を強化することで対応できるというふうに御判断されたのであろうと思います。振り返ってみてというのは結果論だと思いますが、そういうことであろうと思います。
○五十嵐(ふ)委員 その後、日銀は、まあ前任者になるわけですけれども、細かく東京都ないし大蔵省からその後の経過、改善指導の中間報告というようなものを受けていたんでしょうか。
○増渕証人 ちょっとその点は、私、承知しておりません。
○五十嵐(ふ)委員 文書でなくて、十一月に、その年の、五年ですか、五年の十一月に業務改善指導をしたやに聞いているのですが、その点については御存じありませんか。
○増渕証人 経営改善指導というのは東京都はされていたと思いますが、業務改善、先生のお尋ねは命令ということでしょうか、そうだとすると、そういうことがあったというふうには私は聞いておりませんが。
○五十嵐(ふ)委員 いや、一般的指導であった、一般的といいますか、命令ではなくて指導であったのかと思いますが、その後三月に、翌年の、ですから昨年三月、平成六年三月に示達書が出されて、かなり厳しい内容の改善命令が下されている、記載されているわけですね。 それが、それから約五カ月ばかりたって二回目の検査の結果、逆に資産内容が悪くなっている、急速に拡大をしているということでこういう事態になったわけですが、やはりその間の悠長な指導、これが問題を拡散、拡大させたと私は思っているわけでありますが、改めて東京都の指導のペース、あるいは命令のペースについて伺いたいと思います。
○増渕証人 その時点時点では、そういう指導の強化ということで対応するということであったんだ、最善を尽くしておったんだというふうに思います。 振り返ってみると、それはもっと早く処理していればなという思いがするのは私どもも全くそのとおり、そう思いますが、それはやはり結果論なのかなと思います。もっと早く確かに処理すべきだった、それはもう全くそのとおりだと思います。
○五十嵐(ふ)委員 今後はこのような事件を起こさないようにすることが大切だと思います。 一つは、金融機関のディスクロージャーをきちんとして預金者に情報をきちんと伝えるということが必要だ、これは環境整備に当たるかと思うのですが。預金保険機構のシステムそのものについても、先ほど大口預金者のモラルハザードの問題が出ましたけれども、中間的な、いわゆる一千万でみんな同じよというのではなくて、大口預金者にはそれなりの責任が負わされるような仕組みが今後は考えられるのではないかと思いますが、これについては現時点でどうお考えですか。
○増渕証人 そういう中間的な対応も考えられるように預金保険の制度を整備するということは、私としては歓迎すべきといいますか、そういうふうに行くべき方向だと思いますので、今後、金融制度調査会の場などでそういうことが議論されるというふうに私認識しておりますが、そういう議論に期待しているところでございます。
○五十嵐(ふ)委員 今後このような事態が不幸にして起きた場合、いつごろになればその新しい仕組みが発動できるのでしょうか。ずっとこの受け皿銀行方式を、同種の事件が表に出たときにこの共同銀行方式というのを続けていくおつもりかどうかお伺いしたい。いつまでに、いつごろにはそういう状態にできるのか。
○増渕証人 私の立場でいつごろにというのを申し上げるのは非常に難しいわけですが、まず、今度のような処理方式で処理しなければいけないほど破綻度の大きい金融機関を出さないというのが、まず第一に心がけるべきことだと思います。その上で、ペイオフということも選択できるような環境の整備というのが一つの方向、先ほど申し上げましたとおり、ディスクロージャーの整備あるいは不良資産問題をできるだけ早く克服していくということもそういう環境整備になると思いますが。 それから、もう一つの方向が預金保険の法整備ということで、できるだけ早くそういう方向で整備されることを強く期待したいと思っております。
○五十嵐(ふ)委員 今回の処理については、その決定、政策の決定過程にかなり無用の疑惑が生じたというふうに私は思っておりますけれども、これは信用不安を起こさないという性質上やむを得ない部分もあったかと思うのですが、やはりこれからは金融自由化の時代でございますので、日銀の方も政策決定ができるだけ透明になるようにということを希望して、私の発言を終わります。
○佐藤委員長 これにて五十嵐君の発言は終わりました。 次に、加藤六月君。
○加藤(六)委員 新進党の加藤六月でございます。 きょうは、証人に、日銀がなぜ東京共同銀行にこんなに大胆に、しかも泥をかぶるのを覚悟で踏み出してきたかということを主として承りたいと思います。 選挙の関係で声がかれておるのをあしからず御了承いただきたいと思います。 先ほどいただいた日銀メモによりますと、あなたは平成六年五月二十二日に信用機構局長におなりになっている。そのときの引き継ぎ内容として、一、二、三が書いてございますね。 ① 東京協和・安全信用組合の経営が相当悪化している。都の経営改善指導がなされているが、日本銀行としても十分に注意しておく必要がある。 ② 破綻金融機関の処理の仕方として日本銀行出資を含む受皿銀行方式というものが考えられる。こうした方式については大蔵省も十分に理解している。 ③ 仮に東京協和・安全両信用組合の経営内容がさらに悪化し、抜本処理を行う必要が出てきた場合、現在の情勢の下ではペイ・オフを実施することには問題が大きいと思われるので、受皿銀行方式が処理のための選択肢たり得る。 こういうのがあるんですが、この申し継ぎのときに、東京協和とイ・アイ・イの関係、あるいはそのイ・アイ・イ終みでの長期信用銀行とイ・アイ・イグループとの関係というのは、事務引き継ぎのときに説明がありましたか、なかったですか。
○増渕証人 東京協和とイ・アイ・イの関係、長銀との関係につきましては、若干、概略説明がございましたと記憶しております。
○加藤(六)委員 この今の引き継ぎのときのメモ書きの、もう既にペイオフを実施することが両信組の問題について問題があるとか、受け皿銀行方式が処理のための選択肢であるというのは、平成六年五月二十三日でしょう。去年のことではないですね、おととしですね。(増渕証人「去年でございます」と呼ぶ)去年か。五月二十二日でしょう。この時点においては、もうこういうことが相当議論になっておったと、あなたは就任してからすぐにお考えになったわけですか。
○増渕証人 引き継ぎの時点で、そのときの金融情勢から見てペイオフはなかなか難しかろう、しかしその選択肢が排除されるわけではないという引き継ぎでございました。
○加藤(六)委員 それは私もわかるような気はするんですけれども、実は、先般三十日に、前日銀三重野総裁が当委員会における証人喚問の席におきましていろいろおっしゃっておるんです。 そのときにこう言われておりますよ。「金融システムの安定を第一義的に考えてほしい、それと、ペイオフはとても難しいと思うけれども、これを初めから外すようなことはするな、これがまず基本的な指示でございましてここうおっしゃっておるのでございますが、あなた方は、三重野前日銀総裁からこういう指示をいつ、いただいたわけですか。
○増渕証人 具体的にそういう御指示を二つの信用組合に関していただきましたのは、九月、この表でいいますと、二十七日に正副総裁に処理方針を説明というのがございますが、上から三分の一ぐらいのところです、その時点でそういうことでございました。
○加藤(六)委員 そうすると、そこで正副総裁に説明というときに具体的指示があった場合は、事務引き継ぎのときの受け皿銀行方式というものをそれならやめて、もう一度ペイオフ中心に検討をやり直したという経過はありますか、ありませんか。
○増渕証人 それはございません。ペイオフの可能性を排除しないで考える、しかし、前総裁も言われておられますとおり、ペイオフ自体はなかなか難しかろうな、ですから、その可能性を念頭に置きながら、それ以外の方法で処理するとすればどうかということを詰めていったということでございます。
○加藤(六)委員 そこら辺の経過は、私たちは、いつ、どこで、だれがこのスキームを決めたか、そしてこの共同銀行方式というものをいかなる根拠でやってきたかというのが追及しておる主たる目的でございますが、あなたにもう一度お伺いしますが、あなたは、この局長に就任せられてから、衆参両院大蔵委員会における預金保険法案の審議の会議録あるいは附帯決議を研究し、勉強されたことはございますか。
○増渕証人 申しわけありません、ございません。
○加藤(六)委員 今の予算委員長の佐藤委員長も当時委員で、この問題については質問しておるんです。多くの皆さんが質問して、大激論を随分やっています。そのときに、既に信用組合問題というのがこうであるというので、大変、議論に議論されておるんです、この預金保険法案の議論。 何なら申し上げますが、昭和四十六年二月五日から始まって随分、第六十五国会ですけれども、随分議論した。そして、驚くべきことにというか、ぜひ注意しなくてはならぬのは、さらには衆議院、参議院の両方の大蔵委員会の附帯決議、衆議院ではこう書いてある。 衆議院の附帯決議に、「信用協同組合については、検査、監督等の充実を図ることによって経営の一層の健全化を推進すること。」膨大な議論の末、附帯決議が三つ四つついてたのです。その中に信用組合のことも随分議論されて、そして附帯決議に出る。 参議院でも同じように昭和四十六年の二月からこの法案を始めておるときも大議論をされまして、信用組合のこともペイオフを含む問題で附帯決議をして、同じように「信用協同組合については、検査、監督等の厳正化を図り、経営の健全化に万全を期すること。」というのがあるのです。 そして当時の近藤銀行局長さんは、信用組合等を中心にいろいろな破綻事項が出てきた場合に、伝家の宝刀であるこの法案を抜くか抜かぬかという議論まで、いいですか、もう昭和四十六年にやり、それからさらに修正も重ねて今になってきておる。 それを、なぜその議論を、局長が局長に就任されたら直ちに抜本的にこの問題を勉強して、そしてさらなる二つの信用組合に対する措置を講ぜられなかったか。あなたのような優秀な立派な人が、それを検討、勉強されずに簡単に今回のスキームに走って、ペイオフをぎりぎりのぎりぎりまで追求し、やっていこうとする決断に欠けたのか、私は非常に残念に思っておるのでございます。 それで、なぜそれを避けたかというのは、武村大蔵大臣も三重野前日銀総裁も、今までたびたび御質問がございましたから、私もそこから先は今申し上げませんが、若干話題を変えて、先般阪神・淡路大震災がありました。大変お互い心配し、私たち新進党も本当に真剣にこの復旧に協力し、政府を叱晧激励してきていろいろ努力しておるのであります。 今までの三重野さんや武村大蔵大臣が説明されたペイオフを回避したいろいろな理由がありますが、この阪神・淡路大震災について申し上げますと、これはもうあなたも随分勉強していただいておると思うのですが、大阪、兵庫両県下で金融機関全体の三分の一の六百の店舗が営業停止になって稼働しなくなった。そして、一週間ぐらい営業再開に要した。そしてさらに申し上げますと、神戸の手形交換は約一週間ストップした。言うならば資金の供給というものあるいは資金決済機能というものがある面では一週間ストップしました。しかし、混乱は起こらなかった。 あなたはこれをどうお考えになりますか。
○増渕証人 その地域の金融機関中心に大変な御努力で、確かに営業できない店舗は数多く出たわけですが、全体として……(加藤(六)委員「六百ですよ、六百店舗」と呼ぶ)はい。預金の払い戻し等についても便宜扱いをされる等の措置で混乱なく対応できたのだというふうに思います。
○加藤(六)委員 ということは、連鎖反応は起こらなかった、金融システムに対する不安は起こらなかった、こう判断されるわけですか。
○増渕証人 阪神・淡路大震災のときには、金融機関、金融関係者の大変な御努力で、震災という原因もはっきりしていたということでございますが、混乱は起きなかったというふうに承知いたしております。
○加藤(六)委員 東京協和、安全の二つの信用組合の店舗は全部で十ですね。間違いありませんか。そして預金量は当時二千二百億であった。これも間違いないですか、どうですか。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○加藤(六)委員 二つの信用組合のこの十店舗で、果たしてあなた方が言う金融システムに不安が起こり、連鎖反応が起こる、あるいは大口預金のシフトが起こる。大変たびたび、何十回か当委員会において関係者の皆さんがおっしゃってきておる。しかしそれは、またあるときには、実験できないことであるからそれは説明も何もできませんがと言われておる。 しかし、賢明な我が日本人は、阪神・淡路大震災で今私が申し上げましたようなことを冷静に沈着に、そして皆さんもちろん金融機関も必死の努力をしていただいてやってきておる。それなのに、東京協和、安全の二つの信用組合十店舗で皆さん方が言うような連鎖やあるいは取りつけ騒ぎや大騒動が起こる起こる。 私は全く納得がいかないのでありますが、これについて証人の、なぜそういう連鎖が起こる、取りつけ騒動が起こる、金融不安が起こるという判断をされたのかを改めてお聞きしたいと思います。
○増渕証人 二つの信用組合、店舗も少なく預金量も二千億円程度ということではございましたが、その二つの信用組合において預金支払いの停止ということが起こりましたときに、それを見て全国の預金者が動揺をし、ほかの金融機関において自分の預金を急いで引き出すという動きに出るという心配がどうしても消せなかったということでございます。 阪神・淡路大震災のときには、預金支払い停止ということは金融機関において行われなかったわけでございますので、そこは事情が違うというふうに思います。
○加藤(六)委員 物は言いよう、とりようでございますが、その次に当局の皆さん、特に三重野、松下日銀総裁並びに大蔵省の関係者がいろいろ申されるのに、昭和二年の昭和銀行設立、きょうもメモもそこでいただいておるわけでございますけれども、昭和銀行の取りつけ騒動のことに論及されております。 そこで、賢明な証人に私は例を挙げてちょっと御質問いたしたいと思うのですが、昭和二年末の全国全部の銀行の預金は九十億二千七百万円であった。これは大蔵省の資料であります。同じく郵便貯金は十五億二千三百万円であった。これがまず一つの大きな前提であります。 そして、これは大蔵省の資料並びに我々の勉強では、昭和銀行が引き受けたものは休業中の銀行六行、営業中の銀行五行、合わせて十一行を昭和銀行は引き受けた。そのときの十一行の預金量は四億五千九百九十一万円であって、全国の銀行の預金量のちょうど五%に当たる。九十億二千七百万円に対し昭和銀行が引き受けたすべての預金量その他は四億五千九百九十一万円で、五%になる。 一方、翻って今日の実情を見ると、あなたのところの預金保険機構の発表しておる数字でございますが、預金は平成六年三月末に五百四十一兆四千四百四十八億円になる。これは保険の対象になっておる。五百四十一兆四千四百億円になる。東京協和、預金、資金量千百億円、安全、千六十九億円、合わせて二千百六十九億円。これは五百四十一兆四千四百四十八億円のなににしますと〇・〇三九%。ウエートは、昭和銀行のときの預金で、国民が心配している五%に比べて、昭和銀行の方が百二十八倍も全国民の預金に占める割合は大きかった。しかもその昭和銀行には、日銀に対する当時の国会でいろいろ議論をしてやっておるのでありますが、日銀は出資しなかった。 これだけ小さい協和、安全、しかもウエートが大変小さい。昭和銀行の例を出すのは私は不謹慎だと思うくらい今度の共同銀行は規模が小さいし、何なんですが、こういう計算はあなた方はこのスキームをやる前にやったことがありますか、ありませんか。
○増渕証人 今先生が指摘されたような意味での計算はいたしませんでしたが、日本銀行の出資が必要であるということについては、いろいろ考えました末、民間金融機関の理解と協力を得る上で今回日本銀行が出資することがどうしても必要だというのが大蔵省、日本銀行の一致した判断であったわけでございます。
○加藤(六)委員 日銀が出ないと救えないという判断の根拠は何だったんですか。
○増渕証人 ペイオフを回避するとすれば、どこかにその二つの信用組合の事業を譲渡する以外にないわけでありますが、その受け手となる金融機関が見出せないというのが東京都、大蔵省、それから私どもの判断でございましたので、どうしても新しく受け皿となる金融機関をつくる必要がある。その際、民間の力だけで昭和銀行のように受け皿ができればよろしいのでございますが、今の金融をめぐる情勢のもとで、日本銀行が自分で出資するということがないと民間の理解、資金協力を得るのは困難である、難しいという判断でございました。
○加藤(六)委員 破綻あるいは破綻に近い金融機関を救済する方法としては、自主再建を支援する方法であるとか、あるいは吸収合併方式であるとか、子会社方式であるとか、あるいは分割譲渡合併方式であるとかいろいろありますね。特に最近は預金機構からの援助によるいろいろな立て直しというのもやってきておる。 それなのにあなた方は、そういうことは受け皿がないということで、どこどこに受けてくれるかという折衝をしたんですか。受け皿がなかった、受けてくれる銀行がなかったとおっしゃいました。どこどこに受けてくれますかという折衝をされましたか。
○増渕証人 この二つの信用組合と比較的といいますか、関係が深いのは長銀でございますので、長銀が一つの候補になり得たと思うわけですが、先ほども申し上げましたけれども、二つの信用組合を同時に長銀が吸収するということは難しいというのが監督当局の御判断であったというふうに理解しております。
○加藤(六)委員 イ・アイ・イには主力五行が関与しておりましたですね。そして、その中の中心は長銀であった、今あなたのお答えにもあるのでありますが。あなたは、その長銀がなぜ吸収合併を受けてくれないかという理由を大蔵省からお聞きになりましたか。
○増渕証人 直接明示的にお聞きしたわけではありませんが、話をしていく過程で私が理解しましたところは、東京協和と長銀というのは関係が深い、しかし安全との間では人員派遣、出資といったような関係がないということと、それから二つの信用組合の不良債権の相当額は長銀がメーンでありましたイ・アイ・イ関連以外のものでも占められているという、このことから長銀に二つの信用組合を同時に吸収合併させるというのは難しいという御判断、これは東京都がそういう判断で、大蔵省もそういう判断であったと思いますが、そういうことであったというふうに理解いたしました。
○加藤(六)委員 協和と安全と二つを分離して救済するという方法は検討したことがあるんですか、ないんですか。常にあなた方は、最初から協和と安全は一本でやるというように判断しておったんですか。
○増渕証人 二つあるわけですから、当然、一つずつ別々にならぬかということは議論の過程でなかったわけではございませんが、監督当局である東京都の御意向として、二つの信用組合を同時に処理するのがこの際望ましいといいますか、そうしたいということであったというふうに理解いたしております。
○加藤(六)委員 監督当局である東京都が同時にするのが好ましいといつ言ってこられたんですか。あなたが事務引き継ぎをやられた平成六年五月二十三日の前だったんですか、後だったんですか。
○増渕証人 今申し上げました二つの信用組合を同時に処理するという意向は、大蔵省経由で昨年の秋以降といいますか、九月以降に私どもに伝わってきたというふうに理解しております。
○加藤(六)委員 賢明な冷静な日銀がそれを、協和と安全を一個として措置するかしないかというぐらいを原点に返って検討するのは当たり前ではないですか。 しからば監督当局である、第一義的責任がある東京都、大蔵省が言ってきたら、それに対しては日銀は何でも全部のむんですか。
○増渕証人 もちろんそういうことではございませんが、今回の場合、二つの信用組合、不良債権が同じ先に重なっている部分も相当ある。それから、非常に大きな経営破綻状態にあるということで、同時に処理したいということは妥当な判断であるというふうに私どもも認識いたしました。
○加藤(六)委員 そのときに、二つの信用組合以外に何か危ない信用組合、金融機関等があなたの脳中にはあったんですか、なかったんですか。
○増渕証人 それは、同時に処理しなければいけないという意味でございましょうか。その時点で、この二つの信用組合とあわせて同時にというものはございませんでした。
○加藤(六)委員 しかし、連鎖とか、あるいは金融不安を発生させるという心配があって日銀が乗り出して、民間金融機関にお願いして、前古未曾有の全金融機関を網羅して東京共同銀行をつくる。その主導は日銀がしたんでしょう。東京都が頼んだからしてあげたんですか。 日銀が主導で、二十五条まで発動して、二十八条があるのに二十五条を発動して全金融機関を網羅してやる。それは日銀がやったんですか。東京都から上がってきたからやったんですか。そして、日銀がそこまでに決断した場合には、他の危ない金融機関が相当脳中にあるからやったのではないんですか。どうですか。
○増渕証人 二つの信用組合を処理するに当たって、いわば知恵を出してほしいという要請は東京都から大蔵省にあり、大蔵省を経由して日本銀行にもあったということであるというふうに理解しております。 それで、この東京共同銀行というものについては、率直に言って大蔵省と日本銀行と話し合いの中でこういう処理の仕方が固まっていったということで、そこは、私の理解では、共同プロジェクトのようなものであったと思います。日本銀行が主導したというよりも、大蔵省と日本銀行、そして東京都、そういうプロジェクトであったというふうに理解しております。 それから、個別金融機関の経営として相当厳しいところがあるということはそのとおりでございますし、それも含めて、バブル崩壊の後遺症で不良債権が金融界全体としてたまっているという、そういう大きな環境の中で、二つの信用組合について預金支払い停止ということをすれば、全国の預金者の動揺が起こり、信用不安の連鎖が生じ得る、そういうことでございましたので、先生御指摘のとおり、厳しい経営に直面している金融機関があるだろう、それは全くそのとおりだと思います。
○加藤(六)委員 今回のこの東京共同銀行方式といいますか、これについては、私も、昨年の十二月の九日、十日前後は、なるほど、我が国の金融システムの安定には、破綻する金融機関が次々出てくる場合に、これはこれとして考えていい案であるかなとも思いました、率直に申し上げまして。 また、その時点において、名前は申し上げませんが、我々の耳に入ってきたのは、いや、これは我が日銀が英知を絞って結集した案であると言って、自慢げにいろいろな人に申したり、いや、我が大蔵省が汗を流したからできたんだという話が昨年の十二月九日、十日前後には随分私らの耳に入ってきて、なるほどな、随分誇らしげに自慢しておるんだな、こう思ったのでありますが、それが途中から、これは臨時異例の措置でございます、ほかの金融機関には扱いません、破綻した金融機関にはやらせませんと言い出したので、あれれあれれと思ったのでありますが、そこら辺はひとつこちらへ置きます。 前の委員も質問されましたが、四月九日に東京都民の審判は下りました。そして、青島さんが知事に当選せられたのです。青島さんは、選挙の公約でも、そして当選後でも、三百億問題についてはノーと言われております。ところが、あなたの先ほどの答弁は、東京都の事務当局が努力していることを期待しておる、こういうお話がございましたが、今まで私がずっと申し上げまして、東京都の意向というのがいろいろ、きょう午後、東京都から証人に呼んでおりますからまた新しい展開はあると思うのでございますが、三本柱ですね、日銀、大蔵省、東京都。その東京都が三百億をノーとしたらどういうことになるか。 ちょうど、これも私はいつも申し上げておるのでありますが、昭和二年の金融恐慌のときに、もうよく勉強されておると思うのですが、鈴木商店の問題から渡辺銀行の取りつけからいっぱい次々あるのですが、昭和二年の四月十七日に、枢密院会議で台湾銀行救済緊急案が否決されたのです。それを受けて若槻内閣は総辞職しておるのです。そして、台湾銀行に対する取りつけが起こるのでありますが、三日後の四月二十日に田中義一政友会内閣が成立するということになる。 私は、今回の東京都知事選挙の結果が起きる前から、この東京都議会の一連の動きを見て、今回のスキームの一つの大きな柱である東京都、三百億が、ノーと言ったらどうなるんだろうかという懸念は持っておったのでありますが、当時の、昭和二年の内閣は、実に鮮やかに責任をとって総辞職をした、否決されたということで。 ところが、あなた方は、あるいはきのうのいろいろな人のテレビに出ての発言というのは、青島さんに考えを直してもらいたい、努力してもらいたい等々、いろいろなことを言われておりますけれども、私たち政治家は、今回の地方選挙、いろいろ見方、考え方あります、それは言いませんが、公約というものは、これは何としても守らなくちゃならぬ。しかも、当選されてからの直ちにの強い決意と抱負というものがあります。これを直さすような、修正さすような動きというのは、私は、政治的には、政治家の自殺行為につながる、こうも思うわけでありまして、選挙そのもの、民主主義そのものを私は否認するような動きにつながることを大変実は心配しておるのです。 心配しておりますから、ひとつ最後に、これは加藤六月の案ですよ。東京共同銀行なるものを、既に発足しておる、これを大蔵省と日銀が必死になってどこかの都市銀行に吸収合併さす。この案をお考えいただくことをお願いして、私は同僚の川島委員に質問を譲らしていただきます。ありがとうございました。
○佐藤委員長 この際、川島實君から関連発言の申し出があります。加藤君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川島實君
○川島委員 新進党の川島實です。 私からも、今日までの議論でいまだに明確にしようとしない幾つかの点についてお尋ねをいたしたいと思います。 まず一つは、東京共同銀行設立に至る経緯についてでございますけれども、今日まで日銀は、この救済は、公的資金と金融界から資金合計千六百億、このことは将来に対して禍根を残す、私どもはこう考えておるわけでございまして、これは、国民に対しこの救済の決定に至るまでの経過をもっと公開して、国民の信頼を取り戻すべきだと思います。 ようやくきょうになって大体うっすらとわかりかけてきたというのが現状じゃないか、こう考えるわけでございまして、大蔵省と東京都の検査を受けた一九九三年の七月から八月にかけて、二億組の不良債権率は八〇%、回収不能率は三〇%を超えている。 なぜ、最初に要請が来てから昨年の十二月まで、一年半ぐらいですか、外科手術のようなものをせずに放置されてきたのか。このことについてどう考えておられますか。
○増渕証人 平成五年夏の検査結果が出た後につきましては、東京都は経営改善指導を強化するということで対応されたというふうに理解しております。 で、平成六年夏、昨年夏の検査結果が出た後、これは抜本処理するしかないということでございましたので、そういう意向が伝わってまいりましたのは九月ごろでございます。そこから急いで処理策を検討して、十二月九日に発表をいたしたということでございます。その間、三カ月ぐらいでございます。
○川島委員 次に、長銀のかかわりについてでございますけれども、二億組が乱脈経営、東京都も管理責任ありなどと言ってきましたけれども、実態は、それよりもはるかに大きな責任は長銀にもありまして、管理責任は大蔵省にもあったことが、これまでの審議や証人喚問で明らかになってまいりました。 つまり、長銀は、イ・アイ・イとの関係、長年にわたる不良債権を、二億組を利用してお金を借りさせて長銀が不良債権を処理した、これ以上だめだとして手を引き、日銀を駆り出し、長銀は陰に隠れて、かつてない異例な形での救済劇であったと私は受けとめておるわけでございますが、だれがこのことに対して責任をとるべきだと思いますか、あなたは。
○増渕証人 二つの信用組合の経営の悪化について一番責任が重いのは、言うまでもなく二つの信用組合の経営陣、なかんずく元理事長二人だと思っております。長銀は、二つの信用組合の経営悪化について一定の責任がある、イ・アイ・イのメーンであったとか、東京協和に出資、あるいは関連会社を通じて出資あるいは人員の派遣もしていたということでございますので、そういう責任にかんがみ、相当額の収益支援を債権回収機関に対して行うということを経営判断として決断されたというふうに理解いたしております。
○川島委員 次に、各銀行にはこれから株主代表訴訟という洗礼が待っている、こう思われるわけですが、あなたはこのことをどう理解していますか。
○増渕証人 各金融機関が経営判断として、大蔵省、私ども日本銀行、東京都の要請におこたえいただいて収益支援、出資をいただいたということでございますので、各経営において、これを自分たちの経営判断の結果であるということを株主の方にはよく説明していただくということになるんだろうと思います。
○川島委員 今回の救済劇には、東京都、大蔵省、日銀が深くかかわってまいりました。 ここで、長銀がずっと我々の国会での説明の中でもなかなか出てこなかったのですね。後半においてようやく長銀の姿が見え、あなたたちも今日長銀が非常に責任がある、こういうことを発言してきた。なぜこれまで隠しておったのですか。
○増渕証人 私どもとして、長銀に一定の責任があるということ、長銀に相当額の、相当額というのは、ほかの金融機関とはけた外れの収益支援を要請してそれを受け入れていただいたということを隠したということはなくて、それは当初から金融機関の間で承知されておった事柄であるというふうに私は思います。
○川島委員 これらの重要な行政措置について国民に明らかにしようとしない、それから、国会に対して、我々に対しても明確な説明が行われてこなかった。出資を求める各銀行に対してもはっきり説明がなされていない。これは今までのいろいろな報道や各界の声を聞いて明らかでございますし、今日まで衆参で十名の証人を呼んで話を聞くという事態になったのも、こうした情報の開示が行われないからだと私は理解するわけですけれども、なぜこれほど日銀は閉鎖的なのか、あなたはこのことをどう考えますか。
○増渕証人 総裁初め役員方、いろいろな機会をとらえて一生懸命説明し、御理解を得るように努めてきたというふうに私は見ておりますが、決定過程、なかなかはっきりしてこなかったじゃないかという御指摘があれば、その点は反省材料として考えて、今後の私どものいろいろな行動に生かしていきたいというふうに私は考えております、生かしていくべきだというふうに考えております。
○川島委員 今回の金融秩序の維持案の考えを出したのは一体だれかというのは、いまだにはっきりしていないのですね。東京共同銀行設立に関することを日銀と大蔵のプロジェクトがやった。その中心的な人物はだれなんですか。
○増渕証人 こういう問題について日本銀行で担当している局は信用機構局でございますが、常時、信用機構担当理事の指揮を受けてやっておりますので、そこは一体でございます。ですから、日本銀行サイドでは信用機構担当理事、信用機構局長のライン、大蔵省では銀行局長、銀行局審議官、それから各課長方、そういうところが事務方の責任者であるというふうに認識いたしております。
○川島委員 じゃ、だれが中心的に座長なり、そういう主文的な基本を説明したのですか。
○増渕証人 大蔵省との間では、日本銀行は主として課長が昨年の秋から十二月、十一月いっぱいぐらいまでですが、連日、連日といいますか夜ですが、連夜のように打ち合わせを行ってきたということでございます。
○川島委員 今まで大蔵省は、二倍組に対する対策として今回の方式を検討したのは九四年の春ということで答えてきておるわけですね。ところが、あなたが引き継いだ以前にこういう問題がこうあって、こうなって検討がなされてきた、こう私は先ほどお話を聞いたわけですが、この乖離の矛盾はどう私どもは理解したらいいのですか。
○増渕証人 私が引き継ぎました時点で、昨年の五月末でございますが、東京協和、安全両組合の経営が悪化しているということと、それから、破綻金融機関の処理の仕方として日本銀行の出資を含む受け皿銀行を新たにつくるというそういうやり方、それがあるということ、その二つの引き継ぎはございました。したがって、その二つをあわせて抜本処理を二つの信用組合についてするということが必要になったら、その受け皿銀行方式が選択肢たり得るという、そういう引き継ぎでございました。
○川島委員 日銀の中に政策委員会がございますね。私どもは非常に高くこのことを評価しているわけですが、政策委員会の政策の決定について。ところが、今回の問題が提起されたのは、今までの答弁ですと、昨年の十二月九日に基本方針、一月十二日に出資額についての付議、この二回しか開かれていないということで答弁を伺っているわけですけれども、なぜ、長銀が引き揚げるときから今日までずっと非常に悪くなってきている経営なのに、もっと早くこれらのことについて政策委員会で論議がなされていなかったのですか。
○増渕証人 平成五年夏のことにつきましては、私、その時点で信用機構局長でございませんでしたのでよく承知しておりませんが、平成六年五月に引き継ぎましてからは、確かに二つの信用組合の処理が事務方としての、あるいは執行部としての考え方がほぼ固まってからお諮りしたということでございますが、執行部としての案が固まらないうちにお諮りするのはいかがかということでそういう運びになったというふうに理解いたしております。
○川島委員 私どもは、日銀法から見ると政策委員会というのは非常に大切な頭脳だという受けとめ方をしますし、今日のこの円高の問題だとか、こういういろいろなかつてない未曾有の問題点が出たら、即そこで何回も何回も議論をすべきだと考えるわけですけれども、そんなに日銀の中では政策委員会というのは非常に軽んじられているというふうに私は受け取るわけですけれども、そういうふうに理解してもいいのですか。
○増渕証人 いえ、そんなことはございませんで、政策委員会におかれましては毎回、毎回といいますのは一週間に二回定例の会がございますので、そこでいろいろな、為替相場の動きでありますとか、金融市場の動きでありますとか、あるいは経済全般の動きでありますとか、そういうことは事務当局から非常に詳細に御説明をいたしておりまして、それをもとにいろいろな政策判断がされているというふうに私は理解いたしております。
○川島委員 そうすると、政策委員会の委員のメンバーが、長銀が引き揚げてこれほどいろいろな問題になっているのにだれも発言がなかったという理解を私はしていいわけですか。
○増渕証人 この二つの信用組合の処理方針について基本方針が決定された政策委員会におかれましては、十分な審議がなされたというふうに理解いたしております。
○川島委員 次に、日銀法第二十五条の適用基準について、大蔵大臣は、信用制度保持育成のための必要な業務として、こう言っているわけです。小島日銀理事は、業務以外の措置として、こう答えているわけですけれども、あなたは、業務というのか業務以外というのか、どう考えますか。
○増渕証人 日銀法二十五条に基づいて「信用制度ノ保持育成ノ為必要ナル業務」として行われたというふうに私は理解いたしております。
○川島委員 次に、地方自治体の改善指導の件でございますけれども、各地方自治体は今回のこの二億組の問題を考えるに当たって、今後、大阪府などは公表すれば預金流出など信用不安を起こすなどとして改善指導の限界を感じているわけですけれども、日銀はこのことをどう受けとめておりますか。
○増渕証人 信用組合の監督は、地方公共団体といいますか都道府県知事に委任されておるわけでございますが、信用組合も金融自由化の中で業務がかなり普通の金融機関と同質化いたしてきておりますので、その監督についてはやはり相当工夫をしていく必要がある。具体的には、国あるいは、必要があればといいますか、取引関係のない私どもとしても協力していきたいと思っておりますが、そういう国あるいは日本銀行との協力関係を強化していくということがこれからは必要になるのではないかと思っております。
○川島委員 最後に、大口預金者の引き出し等についてお伺いをしておきたいと思いますが、利子や元本まで保証をした救済策の発表にもかかわらず大口預金者の流出がとまりませんでした。当初の計画の甘さ、配慮が裏目に出たと私どもは考えております。東京共同銀行設立発表後の大口預金者の引き出しはどのくらいの金額に現在なってきておるのか。 さらにまた、当初の計画であった五年の再建のめどというのは、現在でもそのめどというのは変わらないと思っているのか。例えば、東京都が三百億の融資がだめということになったら大変な、この計画が狂うという答弁が小島理事からもあったわけですね。これが基本である、こういう話だったのですよね。こういう状況の中でこのことを、これから五年の間きちっと再建策がなし得る、こう考えておるのかどうか。それからまた、ほかにこの種の問題が発生したときは、この東京共同銀行が主力になってまた同じように救済をしていく、こういう受けとめ方をしていいのかどうか、この二点についてお伺いしたいと思います。
○増渕証人 東京共同銀行が二つの信用組合から引き継ぎました預金は約七百億円であったというふうに記憶しておりますが、東京共同銀行が営業を始めてからはその預金量に大きな変化はないというふうに聞いております。 それから、この処理に要します期間は、全体として十五年というのをめどといたしておりまして、一部の報道に、五年でこの東京共同銀行は解散といいますか存続しなくなるというのがあったやに記憶しておりますが、そういう、今五年というめどがあるわけではございませんで、一応スキーム全体の前提としております期間は十五年、東京共同銀行が実際にどういうふうに経営されていくかは、まあ主として経営陣の決めることですが、引き継いだ預金を大事にお預かりして、それから貸し出しの方の整理をしていくということに努める、できるだけそういうものの整理を迅速に進めるということであるというふうに認識いたしております。
○川島委員 以上で終わります。
○佐藤委員長 これにて加藤君、川島君の発言は終わりました。 次に、正森成二君。
○正森委員 日本共産党の正森成二でございます。 今、あなたがきょうの尋問に際して予算委員会に提出された経過の資料、拝見しました。あなたが昨年の五月二十三日に信用機構局長を交代されているのですが、前任者のお名前とそれから担当理事について名前をおっしゃってください。
○増渕証人 前任者は本間忠世と申します。現在大阪支店長をいたしております。 それから担当理事は、昨年の十二月の半ばまでは小島理事でございまして、その後交代いたしまして、現在田村理事でございます。
○正森委員 この資料を見ますと、先ほど同僚委員もお話しになりましたが、「仮に」「経営内容がさらに悪化し、抜本処理を行う必要が出てきた場合、現在の情勢の下ではペイ・オフを実施することには問題が大きいと思われるので、受皿銀行方式が処理のための選択肢たり得る。」これはほとんど断定的に書いているのですよ。 ですから、あなたが引き継がれたときは、小島担当理事及び本間とおっしゃいましたか、本間前信用機構局長はもう受け皿銀行方式で大体いくより仕方がないというように決めてしまっていたととられても仕方がないと思うのですね、私の見るところでは。あなたもそれに符合したようなことを言われましたが。 それで、あなたのこの二枚目の紙の「本行内部の意思決定過程等」とかそういう問題を見ますと、今まで繰り返し、東京都に責任が第一義的にある、もちろん両信組理事長に第一義的な責任があると言われましたが、監督は東京都だ、こういって言われましたが、これを見てくると、本行と大蔵省間の打ち合わせとかいうことはびっしり出てきますが、東京都にこの重要なスキームといいますか枠組みについて、相談したとかあるいは考慮に入れだということが一つもないですね。だから、結局これは日本銀行と大蔵省が考えてこれを、案を考え、実行したということじゃないのですか。
○増渕証人 初めの方でも申し上げたかと思いますが、東京都との話し合いは大蔵省の方において担当、担当といいますか、していただきまして、東京都、大蔵省、日本銀行が三者一堂に集まって考えるということではございませんでしたので、大蔵省と東京都の間でどのような話が行われたかは、私は残念ながら承知いたしておりません。
○正森委員 ということは、日銀にとってみればよく話したのは大蔵であって、東京都はまあ直参ではなかった、俗な言葉で言えば、あなたから見たら対等の、というように思われるのですが、さらに聞きますと、今までの東京都議会での質疑によりますと、初めに処理案を見せてもらったら、そこには東京都は金を出すことが出ておるけれども、国ないし日銀ですね、それは金を出すようになっていないというので、鈴木知事が非常に不満を示されて、それで急速十二月初めになって日銀がやはり二百億円、二十五条で出すというようになった旨を東京都では言っているのですね。 ですから、何かこのあなたのいただいた資料にはその点が書いてありませんが、あなたのこの資料でも日銀が出資することを「排除しない。」という表現になっていますね。だから初めは、出さずに済むなら預金保険機構とオールジャパンの民間とそれから東京都に出させて、日銀は後ろに構えておこうというような案だったのじゃないのですか。
○増渕証人 大蔵省と東京都の間でどのような話し合いがされていたかというのは、私は、先ほども申し上げたとおり承知いたしておりません。 それから、昨年の九月以降、この処理方策を大蔵省と話していく過程では、日本銀行の出資というのは恐らくといいますか必要であろうな、受け皿銀行をつくるのであれば、ということは、私どもと大蔵省との間ではそういう共通の理解で話し合いが進んでいたというふうに私は認識いたしております。
○正森委員 そうすると、東京都議会における質疑が真実であるとすれば、そういうことを日銀と大蔵省では、腹の中に入れておりながら、出さずに済めばこれにこしたことはないというので、東京都には十一月末までそれを言わなかったということですね。
○増渕証人 日本銀行の中におきましては、受け皿銀行方式というようなもので仮に処理するとすれば日本銀行の出資が必要であろうということは、例えば昨年の九月末に私どもから総裁、副総裁に御説明いたしたときにも、そういうものが含まれておったと記憶いたしております。 東京都と大蔵省との間の話につきましては、繰り返しになりますが、私は承知いたしておりません。
○正森委員 あなたは承知していなくても、東京都の都議会における質疑応答等を見ればそう判断せざるを得ないということを申し上げておきます。 ここに、平成六年十二月五日に作成された、信用機構局が書いた「東京協和、安全両信用組合関連想定問答」というのがあります。「準機密」と書いてありますが、これはあなたの局でつくられたものですね。
○増渕証人 恐らくそうであろうと思います。
○正森委員 恐らくうちであろうと思いますと、こうはっきり言われましたが、報道によれば、三重野総裁は十二月九日の記者会見のとき、これを手元に置いて時々見ながら記者会見に応答されたというように報道されておりますから、これが重要な資料になったことは間違いがないというように思うのですね。 そこで、これを見ますといろいろおもしろいことがあるんですが、問いの二十二というのには、「東京協和、安全両信用組合については預金保険の資金援助発動ではなく、倒産させ、保険金を支払うべきではないか。」という項目についての想定問答があるんです。 長いから読みませんが、ペイオフしたら一千万円に限定されるとか、それの費用が大きくなるとかいうようなことが書いてありますが、預金保険機構が融資する場合は、あなた方の内規として大体、もしペイオフを発動したら支払われるであろう金額以内に、原則としてその預金保険機構からの援助は上梓を決めるというようになっているんじゃないですか。
○増渕証人 預金保険法の規定によりまして、資金援助の額は、ペイオフをした場合に預金保険が負担する額を考慮して決めるということにされておったと記憶しております。
○正森委員 おおむね私の言ったことを条文に即して言われたわけですね。 そこで、あなた方は、平成六年五月宋というのはあなたが引き継がれたときですが、預金保険機構が仮にペイオフをやるとすれば、どれくらいの額であると思っておりましたか。
○増渕証人 保険金の支払い額は、たしか五百億円強と試算されておったと記憶いたしております。
○正森委員 この資料の中に「対外厳秘」と書いてあって、「保険金支払額(六年五月末現在)、東京協和信用組合二百三十八億円、安全信用組合三百九億円、計五百四十七億円」、こう書いてある、これは間違いないですか。うなずいたんじゃ、テレビが入ってないので、答えてください。
○増渕証人 申しわけございません。そういう数字であったと思います。
○正森委員 だから、結局両信用組合の不良債権なり回収できないのは一千億をはるかに超えていることがわかっておる、そこで預金保険機構が融資しようとしてもこれでは足りない、だからこんなスキームをつくったというように言われているのですよ。 だから、本来なら、ほかの議員が言われましたが、もっと早く決断し、保険機構を活用するということであれば、現在のようなスキームは必要でない、モラルハザードについて問題も起こらないというように言わざるを得ないと思うのですね。 なぜあなた方は、預金保険機構を発動させるその手順とかあるいはガイドラインとかいうことについて、プロジェクトチームをつくって勉強しなかったのですか。そんな新しいスキームの枠組みをつくるよりも、現に法律にあるものを発動するにはどういうぐあいにするのが悪い影響がなくていいかということをやらなかったのですか。これで終わります。
○増渕証人 ペイオフということをする場合にどういう手順が必要かということは、預金保険機構においても内部的に研究はされていると思います。 今回の場合に、ペイオフをした場合、そのことが全国の預金者の動揺を招き、ほかの金融機関において預金の急激な流出を招くという、そういうことを心配したということでございます。
○正森委員 終わります。
○佐藤委員長 これにて正森君の発言は終わりました。 次に、海江田万里君。
○海江田委員 海江田万里でございます。 今回のこの東京共同銀行、お持ちいただいた資料で、昭和金融恐慌の昭和銀行との比較が出ておりますが、私は、やはり一番の特徴は、日本銀行が株式の半数、二百億円出資をするということだろうと思うのですね。昭和銀行はそういう出資はしておりませんから。 ですから、この二百億円を出資をするということを決めたのはどの時点か教えてください。
○増渕証人 決めた時点というのは、日本銀行が組織として、今で言う東京共同銀行、この受け皿銀行に出資するという基本方針を決定していただいたのは十二月九日の政策委員会でございます。その時点では金額が固まっておりませんでしたので、金額が固まった本年一月十三日になりまして、具体的に二百億円ということについて政策委員会で御決定いただきました。
○海江田委員 それはわかっておりまして、今のお話、正森委員の質問にもございましたけれども、日本銀行が出資をしなければいけないということ、それでその額は大体二百億円ぐらいになるんじゃないだろうかということを内部で、大体スキームの中で具体的な数字として決まったのはいつだとお尋ねをしておるのです。
○増渕証人 この受け皿銀行の資本の額として、三百五十とか四百、その辺の見当が必要だろうなということが固まってまいりましたのは、大蔵省と日本銀行との打ち合わせの中でございまして、大体の姿、大体の姿といいますか、そういうことが金額も含めて固まってまいりましたのは、十一月の末近くになってであったと記憶いたしております。
○海江田委員 恐らくそのころだろうと思いますね。十二月六日の日銀氷川寮での、お出しいただいた資料では「金融機関への協力要請」とございますけれども、この協力要請というのは、日銀が二百億その共同銀行に出すんだから、民間の金融機関も二百億円出してください、こういう中身の協力要請だったわけですね。
○増渕証人 二百億円というのがはっきりその段階で固まっていたとは思いません。二百億円に近傍ということであったと思いますが、日本銀行が半分を出資しますということは、恐らく担当理事、銀行局長から頭取方に申し上げたんだと思います。
○海江田委員 今のはお答えになっておりません。協力要請の中身は何ですかと。日銀が二百億円ぐらい出しますよという話は、これは決意表明であるわけですから、協力要請でも何でもないわけですね。協力要請の中身はなんですかということです。
○増渕証人 私の記憶では、収益支援と出資と両方をお願いしたいということであったと思います。その場合の、大体そういうことに御協力いただけるだろうかということをざくっとお願いし、感じをお答えいただくというのがその十二月六日の話であったと思います。 ただ、全然金額のめどがないのでは話にならないということで、例えばということで、都銀の上位行クラスでいえば、収益支援の額は十五年間でたしか十六億円、それから出資は九億円、そういう数字だったと思いますが、そのようなことをお願いしたんではないかというふうに記憶いたしております。
○海江田委員 今の、都銀の上位行で九億円という数字が出てくる背景には、当然のことながら都銀全体で幾ら幾ら、地銀全体で幾ら幾ら、第二地銀全体で幾ら幾らという、やはり全体の金額が出てこなければこの金額が出てくるはずもないんですね。都銀だけ突出をして九億を決めちゃったらあとが全部ばらばらになるわけですから、この出資金を決めるのには非常に精細な、資本金の額に応じてですとか預金残高に応じてですとか、非常に精細な決まりがあるわけですよ、基準があるわけですよ。それがなければみんなが不満を出すわけですよ。 だから、今おっしゃったのは、そうじゃなくて全体が決まっておって、その中で大体もう九億円ですよと住友さんにお話をしたんじゃないですか。
○増渕証人 先生御指摘のとおり、一応の目安として、資金量とか預金保険料の負担割合に応じてそういう金額をお示ししたんだろうと思います。 ただ、それについてあらかじめ、何といいますか全部の、全行に、できれば要請したところに御協力を願いたいとは思いましたけれども、まあできないというところが仮に出てくれば全体として四百億円にはならないわけでございますので、そういうものとしてお願いしたということでございます。
○海江田委員 正直申し上げまして、非常に率直でないですね、これ、お話がね。 先ほどの委員の質問からもございましたけれども、これはやはり率直に言っていただくことが非常に重要でありまして、私の調査に基づけば、既にもうその十二月六日の時点では各業態ごとの、都銀協でありますとか地銀協、第二地銀協、枠が決まっておって、しかもその個別の金融機関ごとの出資金も決まっておって、それでお話を持っていったんじゃないですか。もう決まっていたと正直におっしゃっていいんじゃないですか。
○増渕証人 めどとしてそういう金額を私どもとして持っておったというのはそのとおりでございます。
○海江田委員 そして、事実そのめどのとおりに出資金の支払いが二月三日までに行われましたね。これは事実ですけれども。
○増渕証人 そのとおりでございます。
○海江田委員 ということは、実はもうめどじゃないんですよ、はっきり言ってもう決めたんじゃないですか、日銀が。幾ら幾らですよということを全部割り当てをやったんじゃないですか。 しかも、非常に細かい数字なわけですよ。地方銀行なんかに至っては、先ほどもお話をしましたけれども、非常に細かい金額まで決めてあって、その非常に細かなめどどおりにぴたりとみんな二月三日に出資が終わったということは、それは日銀が決めておったことを民間の金融機関が全部従ってくれた、よかったよかったと、そういうことじゃないんですか。
○増渕証人 お願いをいたしましたのは、大蔵省と日本銀行と一緒にということでございますが、結果的にお願いしたとおりの御協力をほとんどの、大方のところからいただいたというのはそのとおりでございます。
○海江田委員 あと全国支店長会議がその後ございましたね。そこで増渕局長がお出ましになったときに、この日銀の今回の出資、それから全体のスキームについて支店長から異論があったという話を聞いておりますが、これはいかがですか。
○増渕証人 支店長会議で東京共同銀行についての話があったのは事実でございますが、支店長方はこの措置について、これは金融システムの安定維持のために必要な措置だということは十分理解をいただいた上で、大口預金者について今の法制のもとでも何らか損失分担をさせる方法はないかとか、あるいは出資者の責任が追及されるのであろうかとか、そういう質問はございましたが、異論がたくさん出たというようなことは事実としてございません。
○海江田委員 たくさん出たかどうか……
○佐藤委員長 海江田万里君、質疑時間が終了しています。結論をお急ぎください。
○海江田委員 わかりました、はい。 私が言いたいのは、やはり日銀には、この種の問題は専門家である自分たちがやっているんだから民間の金融機関だとかあるいは都議会だとか、そういうところはもう余計なことは言わないでいいんだ、よらしむべし知らしむべからずという考え方がどうもあるんじゃないかなという見方なんですが、そんな考え方は一切ありませんか。
○増渕証人 そのような考え方は持っておりませんで、一生懸命民間の金融機関の理解を得るように努力しておりますし、これからもそうしたいと思っております。
○海江田委員 わかりました。それだったら、もう本当にはっきり、正直にお話しください。 済みません。
○佐藤委員長 これにて海江田君の発言は終わりました。 以上をもちまして増渕証人に対する尋問は終了いたしました。 御苦労さまでございました。御退席くださって結構でございます。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時二十五分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 予算の実施状況に関する件の調査に関し、東京共同銀行問題について、田中重彦君より証言を求めることといたします。 この際、証言を求める前に証人に一言申し上げておきます。 昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によって、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人、証人の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人の後見今後見監督人または保佐人並びに証人を後見今後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。 証人が宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。 証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 以上のことを御承知おきください。 次に、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合について申し上げます。 すなわち、証人は、宣誓及び証言の拒絶に関する事項に関し、補佐人に助言を求めることができることとなっております。 助言は、その都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであります。 なお、補佐人は、みずから発言すること及びみずから証人に助言することはできないことになっております。 次に、今回の証人喚問に関する理事会の申し合わせについて申し上げます。 その第一は、資料についてであります。 証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。 その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問の項目程度は結構でございます。 なお、補佐人がメモをとることは構いません。 以上の点を御承知おきください。 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めることにいたします。全員起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影は許可しないことになっておりますので、これより田中重彦君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。 それでは、田中重彦君、宣誓書を朗読してください。
○田中証人 宣 誓 書 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います 平成七年四月十一日 田中 重彦
○佐藤委員長 宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○佐藤委員長 御着席を願います。 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。 なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。 ―――――――――――――
○佐藤委員長 これより証人に対して証言を求めます。 まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねをして、その後、委員各位の発言を願うことといたしております。 それでは、私からお尋ねいたします。 あなたは田中重彦君ですか。
○田中証人 そうでございます。
○佐藤委員長 立って。
○田中証人 失礼しました。さようでございます。
○佐藤委員長 生年月日、住所、職業をお述べください。
○田中証人 お答えいたします。 昭和十三年七月十九日生まれでございます。住所は、神奈川県横浜市港南区日野中央三丁目三十一の四でございます。職業は会社役員でございます。
○佐藤委員長 どうぞ、お座りください。 それでは、お尋ねいたします。 あなたは、平成三年二月から平成五年七月まで、高橋前東京協和信用組合理事長がオーナーであるイ・アイ・イ・インターナショナルに日本長期信用銀行から出向し、取締役副社長としてその経営に参加されております。 また、あなたが、東京協和信用組合の大口貸し出しの圧縮計画に関し、組合役員と二度都庁を訪問し、長銀が協力する、責任を持つとの趣旨の発言をした旨、高橋及び川内両証人が証言をしております。 あなたがイ・アイ・イ・インターナショナルに出向するに至った経緯及び、同社の副社長としてどのような権限を持ち、どのような仕事を担当したのか。 また、東京協和信用組合の経営に関し、どの程度関与していたのか。その際、長銀からはどのような指示があったのか。 以上の点についてお述べください。
○田中証人 お答え申し上げます。 まず、私の仕事、権限でございますが、御承知のとおり、高橋さんが核としてやっておりました、イ・アイ・イ・インターナショナルというこの核の企業が九〇年の暮れに金融破綻をいたしまして、銀行団、特に長銀に支援を求めてまいりました。これにつきまして、主力五行で支援体制を組むということになりまして、私が翌年一月の七日、顧問としてとりあえず派遣されました。二月の二十一、一日、取締役副社長に就任いたしまして、支援の打ち切りになりました平成三年七月の九日まで副社長をいたしておりました。 仕事の内容でございますが、やや、高橋グループと申しますのが非常にふくそういたしておりますので、若干解説をさせていただきたいのでございますが、まず、高橋さんがやっておりました仕事の核は、国内はゴルフ場と不動産を中心にいたします仕事、海外は海外リゾートを中心にいたします仕事でございまして、これがイ・アイ・イ・インターナショナルという核でございます。 その周りに、例えばゼネラルリース、シーコム、あるいは高橋さんが東京協和の理事長という、組合の、いわゆる金融機関の長としての別の顔をお持ちになった組織が一つございました。その周りに、輪っぱ的に広がっております、高橋さんの個人あるいは友人、知人、そういう仕事が広がっておりまして、それを合わせまして高橋グループということになっておりますが、私の仕事は、その核になっておりますイ・アイ・イ・インターナショナルの、これの再建を担当しろ、そういうことでございました。 で、信組にかかわります仕事につきましては、このイ・アイ・イ・インターのリストラを推進いたします関係で、高橋さんが両方の責任者でございましたし、いろいろなかかわりも多うございましたので、リストラを推進いたしますときに、東京協和の方で資金繰りが破綻をいたしますとリストラの推進自体に大変なそごを来しますので、その面でしっかりウォッチしながら、やむを得ない場合には金融支援をすると、そういう立場での仕事を命じられておりまして、その範囲で私は業務を推進いたしました。 以上でございます。
○佐藤委員長 以上をもって私からお尋ねすることは終わりました。 次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。桜井新君。
○桜井委員 私は、自由民主党を代表して発言させていただきます桜井新でございます。田中さんには、お初にお目にかかります。 まず、質問に入る前に、田中さんにお聞きをしたいと思うわけでありますが、おととい第一回の、第一期の地方統一選挙が終わりました。東京、大阪の両知事が新しく選ばれたわけでありますが、このことについて、あなたがどんな感想をお持ちか、簡単にお話しを願いたいと思います。 その前に、私は、バブルの崩壊以来の景気の低迷、最近の急速な円高・ドル安現象、国民の目から見て乱脈をきわめた両信組の救済措置など、果てはサリン事件とオウム真理教の実態に至っては、まさに国民の目から見て世は末の感ありだと思うわけであります。 今回の東京、大阪両知事選の結果は、これまでに述べた一連の事象に対する国民の厳しい批判の結果と受けとめるべきだと思っております。政治家も官僚も財界人も、これまでの、あのバブル現象以来のあらゆることについてだれも責任をとらずにきた結果として、国民よりの審判と受けとめ、深く反省をしていかなければならないと私は思っておりますが、あなたはどうお考えですか。一言で感想を聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 この二億組にかかわりまして、世間をこれほどお騒がせし、こんな国会での貴重なお時間をいただく羽目になりましたこと、その限りにおいては、私自身イ・アイ・イ・インターのリストラについて誠心誠意仕事したつもりではございますが、こういう結果になったことに対しては、自分自身としての残念さは残っでございます。 ただ、今回の新知事の御意見でございますが、今まで関係諸官庁でお決めいただきましたスキームでございますので、よく都議の方で御相談いただいて、できますればおやりいただきたいと、これは私個人の願望でございます。 以上でございます。
○桜井委員 お尋ねに入る前に田中証人に申し上げますが、これまで長銀の堀江頭取は、衆議院、参議院合わせて三回、証人として二回、参考人として一回、計三回、六時間余にわたり証言や発言をされておりますが、長銀の言い分だとか、あるいは言い直した、変更した点だとか、そういったことについては十分私も承知をしております。 きょうは、長銀からの出向者として、本件に関する実務者として、あなたが一番内容を知り得る立場の証人としてお尋ねをするわけであります。きょうは、項目別に細かくたくさん聞きますので、あるいは一項目ごとの接続その他で多少の理解に苦しむ点があるかもわからない、連続性がないかもわかりませんが、どうしても聞かせていただきたいのでお聞きをしますので、簡潔に聞いたことだけに答えていただきたい、このことを最初にお願い申し上げておきます。 さて、イ・アイ・イ関係についてでありますが、最初に、あなたは長銀の頭取が出席の役員会にいつ呼び出されて任務を申し渡され、イ・アイ・イ・インターナショナル及び東京協和信組、安全信組にいつから出向をされましたか。その役職名は何ですか。今一部についてはお聞かせいただいたけれども、もう一度聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 先ほどもちょっと申し上げましたが、九〇年の十一月に資金繰り破綻が参りまして、関係主力五行で協議の上、リストラ支援に乗り出すというのを大体暮れぐらいにお決めになったようでございます。十二月の暮れ近くだったと思いますが、私、その当時長銀の取締役福岡支店長をしておりまして、内々命で年末、暮れ近くだったと思います、そこで内命を受けました。 リストラをやるための五行の代表幹事として長銀がやるので、それの責任者としてイ・アイ・イの、当初は顧問で行き、できれば三カ月間よく調査した上で副社長に就任するようにと、そういうお達してございまして、正式の辞令は一月七日、イ・アイ・イ・インターナショナル顧問という発令が出ております。(桜井委員「九一年ですね」と呼ぶ)九一年の一月七日にイ・アイ・イ・インターナショナル顧問出向という辞令をいただいております。(桜井委員「十二月の暮れ近くは頭取の……」と呼ぶ)内々命でございます。
○桜井委員 出向する際に、長銀のだれから具体的にあなたに指示がされ、その内容をもう一度聞かせてみてください。
○田中証人 お答えいたします。 頭取、堀江頭取御自身からの御指示でございました。
○桜井委員 イ・アイ・イの経営について、どこまであなたが関与しておったのか、もう一度説明願いたいと思います。
○田中証人 イ・アイ・イの仕事の関与でございましょうか。――まず、先ほど申し上げましたが、一月七日に発令が出ましたのでございますが、旧福岡支店長の引き継ぎ、九州全部を担当いたしておりましたので大分時間がかかりまして、一月の二十日ごろ実際着任いたしました。そのころは顧問の仕事でございますので、再建案をつくる作業に入っておりました。これを大体三月いっぱいかけまして、四月に高橋さんに御相談しまして役員就任という予定だったのでございますが、かなり社内が混乱いたしまして、工事の発注あるいは工事の指示、そういう混乱状態が日増しに増してまいりました。高橋さんに相談いたしまして、二月の二十日、急速一月ほど予定を早めていただきまして、そこで取締役副社長になりました。 その以降は、九三年の七月九日に退任いたしますまでイ・アイ・イ・インターの副社長、これが専任事項でございまして、若干、イ・アイ・イといいます、これは高橋さんが前身でやっておりましたコンピューターの周辺機器の商社でございますが、ここの非常勤取締役、あるいはシーコムの若干期間の非常勤取締役、これをやっただけでございます。信用組合関係の役職は何にも担当いたしておりません。
○桜井委員 今聞こうと思ったのですが、その両信用組合の経営について、どこまであなたが関与したか。全くしてないということはないと思うので、もう一度聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 まず最初に、私、顧問で入りまして、リストラをつくりますためにはグループ全体の把握を必要といたしますので、部下を使いまして東京協和あるいは安全信組の内容及び資金繰りを把握いたしました。その限りにおいては、その時点で大体の概略をつかんでそれをリストラ、本体のリストラ計画の参考にしたわけでございますが、その後につきましては、私が九一年の四月の二十四日に債権者集会を開きまして、そこからリストラがスタートしたわけでございますけれども、そのリストラにそごを来さないように、資金繰りを把握しながら、高橋さんには預金獲得に十分御努力いただきますけれども、どうしてもそごが出る、そういうときの緊急の支援、緊急支援預金をやりました。そういう程度のお仕事でございます。
○桜井委員 いろいろお聞かせをいただいている中で、あなたを先頭に三十六名もの出向者を出してこれに取り組んだという話なんだが、相当の覚悟というか、丸抱えみたいな思いできっと入られたんだろうと思います。 大体のことは先ほど聞きましたけれども、最終的にどういう形に持っていこうということで戦略を立ててやられたのか、教えてみてください。
○田中証人 お答えいたします。 先生、ちょっと修正させていただきたいのでございますが、先生三十九名というお話でございます……(桜井委員「六名」と呼ぶ)六名でございますか。二十九名でございます。ピーク時点では二十九名でございます。リストラをスタートさせましたときは十五名でございましたが、たしか九二年の六月ごろでございますが、海外の工事がピークになりまして、かっ資産処分等で海外業務が非常に多くなりまして、そのときに二十九名になっております。その記憶でございますが……。出入りいたしておりますので、歴代でいきますと先生がおっしゃるような三十九名の可能性はございます。ただ、在籍のときのピークは二十九でございます。それをベースにしてお話をさせていただきたいと思います。 二十九名のうち十九名は海外要員に使いました。これは、高橋さんは国際リゾートということで大変海外案件が多うございまして、大きなプロジェクトがございましたので、投資割合でいきますと国内が四割、海外六割というような感じではございますけれども、仕事量と時間という感じになりますと、大体八対二ぐらいの要員じゃないと海外要員を処理できない。プロパーの人につきましてもほとんど海外に使いましたけれども、二十九名のうち十九名を海外に使いまして、本部に五名、それから総務、財務、関連事業、そういう部門に五名を使いました。そのうちの一人、日暮というのがよく話が出てございますが、日暮君を両信組の資金繰りと、それから彼は国内不動産を担当させる、そういう分担でやっておりまして、二十九名の大半は国際要員で使った、そういうふうに御理解いただきたいと思います。
○桜井委員 大使いの方向はそれでわかったのですが、本当は、当時手がけておったプロジェクトの調査をした上で、どういう処理をして、どういうところに落ちつかせようとしておったのか、そのことを聞きたかったのですが、もし今わかるようであれば、簡単に教えてください。
○田中証人 お答えいたします。 私、リストラをスタートさせました九一年の四月二十四日に全債権者を集めまして債権者集会を開きましたときに、そのときのイ・アイ・イの借り入れが全体で六千三百でございました。それで、それを分類いたしまして、いわゆるこの会社を蘇生させるためには、第一にはスリム化させなければいけない、それから、海外で建設途上のものがたくさんございましたので、これを完成させなければいけない、これはかなり国際問題になるような案件もございましたので、これをやらざるを得ない、それから収益物件を維持するんだ、こういう大きな目的を三つ持ちまして、その資産を二つに分けました。 その分類でございますが、二十三物件につきましては継続・開発をやろう。残り十四件につきましてはスリム化するために早く売ってしまいたい。それで、二十二件の物件につきましては継続案件でございますので、債権者の皆様にも金利をお支払いいたしますが、十四件の物件は売れるまで元利のお支払いを御猶予いただきたい、そういう形で出発いたしまして、二千六百処分という計画を立てたのでございますが、私の在任中に実際に売れましたのは千八百億でございました。 イ・アイ・イのインターの残高は、先ほど申し上げましたように六千三百でスタートいたしましたけれども、私が退任いたしますときの残高は四千八百まで減っておりました。 以上でございます。
○桜井委員 それでは、まだ物足りない点もありますけれども、時間がどんどん過ぎますので次へ進ませていただきますが、いずれこのことはまた集中審議等で確認をしたいと思っております。 次には、信用組合の関係に入りますが、長銀が九三年七月九日に支援を打ち切りましたが、あなたは、そのことをいつ、だれから聞きましたか。
○田中証人 私が正式に聞きましたのは、高橋証人もおっしゃっておりましたように、六月三十日の日に長銀の担当部長が高橋さんとお会いしまして和議のお申し合わせをしたと聞いております。私自身もその時点で和議の話を聞きました。 以上でございます。
○桜井委員 次に、そうすると、この和議の話をあなたが聞いたときに、既に高橋さん側の方の状態は破産状態であったとあなたは認識しておりますか。
○田中証人 程度の問題でございますので、破産状態ということも非常に言いにくいのでございますが、実質、債務超過であったことは事実でございます。 私、最初スタートいたしましたときには、一応スリム化をいたしまして、つくるものをつくり、収益物件を確保して、この会社を蘇生するんだ、そういう支援五行の御姿勢を受けて私がそれをやったわけでございますが、一年たちましたときに、さらに内外不動産の長期化も進みますし、円高にもなってまいりました。なかなかこれでは大変だということで、第二期の段階では全お取引先に金利の支払いの御猶予をいただいた。そこまで来たのでございますが、第二次のリストラの最後の方になりまして、今度は第三次をやらなきゃいけない。当初、三年の計画で進めていたわけでございますが、そのころになりましてさらに内外不動産の長期化が進みますし、円高が進んでございます。 例えば、ちょっと長くて申しわけございませんが、その実感を申し上げますと、高橋さんはオーストラリアにかなり投資物件が多うございました。豪ドルを大体一ドル百十円ぐらいで投資なさっておりました。(桜井委員「そういう面倒な話、ちょっと時間がないからね」と呼ぶ)はい。大体物件そのものが……(桜井委員「破産状態だとあなたが認識しなきゃ、こういうことの、和議の話をしないんだろうから、そこら辺の感じです」と呼ぶ)非常に物件が落ち込んでおりまして、なかなかこれは私的にはできない、私的な再建はできませんので、法的な、いわゆる各債権者の公平感を持つような再建でこの会社を維持するしかない、私もそういう思いにはなっておりました。
○桜井委員 次に、三月の二十九日の参議院における証人喚問で高橋さんは、今あなたも触れたけれども、高橋さんは、同時に、出向しております田中副社長もその話を聞いてびっくりしたと申しておりましたと証言しておりますが、このことは実際そうであったのか。あなたはもっと前から、和議をするぐらいの話ですから、いろいろな話があったのではないんですか。
○田中証人 お答え申し上げます。 今私が申し上げておりました思いは、もう九三年の夏ごろからでございましたし、高橋さんとはいろいろ意見の交換もいたしておりましたが、和議というような言葉が六月三十日に出たということを私はびっくりしたわけでございまして、その前からこの会社の方向性については高橋さんとよく議論した記憶がございます。
○桜井委員 次に、高橋さんの同じく証言なんですが、田中副社長と私と東京協和信組の専務理事と三名で東京都信用組合課長のところに二度お邪魔をしましたと証言しているが、いつといつですか。
○田中証人 お答えいたします。 高橋さんそれから川内専務理事と、当時は常務理事でございましたが、三名でお邪魔いたしましたのは九一年の六月十二日と九一年の九月二十二日の二回でございます。
○桜井委員 そのときの話の中身はどういう内容でしたか。
○田中証人 お答えいたします。 第一回目の六月の十二日に御訪問いたしましたのは、先ほど申し上げましたように、四月の二十四日に債権者集会を開きまして主要債権者に大体ごあいさつが終わった段階でございました。その時点で、高橋さんと、高橋さんの監督官庁の方にリストラの説明をしてほしいというお話がございましたので、それで、都の高梨課長の御要請もございまして、リストラの説明に参上いたしました。 これは単なる説明でございまして、二回目の六月二十二日につきましては、先般、三十日でございましたか、川内元専務理事の御証言にもございましたように、九〇年の検査結果に基づきまして九一年の大口貸し出し規制違反の回収計画を高橋さんがお出しになっておりまして、それについての協力要請ということを、高梨課長からのお呼び立てがございまして、それで私参りました。 参りました目的は以上でございます。
○桜井委員 イ・アイ・イの副社長であるあなたが信用組合の監督者である東京都の信用組合課に同行し、話をすることになったということでありますが、あなたも一緒に呼び出されたわけですか。それとも、そうでなくて、高橋さんとの話の中で同行するようになったんですか。その理由を聞かせてください。
○田中証人 正確には私は高梨課長がどうおっしゃったかということは確認はしておりませんけれども、二回とも高橋社長から、その立場上で申し上げますと高橋理事長から、高梨課長が出頭を求めているので同行してほしいという要請を受けた記憶がございます。
○桜井委員 次に進ませていただきます。 その際あなたは、長銀が協力をする、あるいは責任を持つと信用組合課長に言いましたか。念のために申し上げておきますが、高橋さんは、信用組合課にその記録が残っておるとこの間証言しておりましたね。
○田中証人 お答えいたします。 記録が残っているかどうかについては私もわかりませんが、私はこのようなことを申し上げました。特にそのときにイ・アイ・イ・インターが関連をいたしました大口先がございまして、それの削減に協力しろ、協力しろという言い方はちょっと言い過ぎかもございませんが、協力してほしいと高梨課長からのお話がございまして、リストラを進めてまいります責任の中で、それには御協力申し上げましょう、そう言った覚えはございます。 これにつきましては川内専務理事も同じように御証言なさっておりますが、残念なのは高橋証人が二十九日の御証言の中で、私が責任を持つとか、努力するとか、長銀と協議するとか、長銀で善処するとか、そういう言い回しをなさった後で、具体的にどう言ったかは覚えておりませんがという御発言、御証言があっておりましたし、川内専務理事は、私の今申し上げました要請内容を正確にお伝えになった後で、田中さんは経営について面倒を見るというようなことではなくて、生のなんという、何かあいまいもこの御発言をなさっておりました。非常に私はそれは残念に思っておりますが、私は、東京協和の経営にタッチする立場でございません。そういう形で、大口融資規制の削減について努力いたしましょう、そういうことを申し上げたつもりでございます。
○桜井委員 多少の言葉の確かに違いはありますが、その違いのことでちょっとお聞きしたいんですがね。 川内証言によると、東京都に行った際に、あなたは、イ・アイ・イの「圧縮計画に対して協力をします」、それから「東京協和の経営に対してはちゃんと見ていきますよ」、安全信用については知らないよと発言されているように川内さんは言われましたね。これが事実であるかどうか、もう一度。なぜ安全信組についてあなたは知らないと言ったのか。
○田中証人 お答えいたします。 東京協和についての大口貸し出しの削減協力につきましては、国会でもいろいろお話がございますように、長銀も出資もいたしております。あるいは一時的には顧問も出してございます。かつ、高橋理事長はイ・アイ・イ・インターの社長でもございます。そういう意味では、そのリストラを進める過程の中で御協力をいたしましょう、それはそういう形で私申し上げました。 ただ、安全信組につきましては、高橋さんと鈴木理事長との間の関係はございましても、リストラをやっております私自身としましては、何ら関係のない、あるいは長銀といたしましても、出資も人も出しておりません、そういうことに対する御協力はできません、そう申し上げたわけでございます。
○桜井委員 次に、東京協和信組について、毎日の日計表の管理、すなわち預金の出し入れ、流動性預金の出し入れ、貸し出しの増減などをチェックしておりませんでしたか。これも聞かせてください。簡単に、チェックしていたか、していないか。
○田中証人 お答え申し上げます。 資金繰りはしっかり把握いたしておりました。
○桜井委員 高橋さんは証言で、「つけかえ等に関して長銀出向者の稟議を全部とっております」と述べておりましたので、今しっかりと把握しておりますというあなたの言葉を信じておきます。 次に、このことについては、あなたがお一人でなくてたくさん出向されたときには、あなた以外の人たちにも稟議をとっておったのですか。高橋さんはそう証言しておるのですが、どうでしょうか。
○田中証人 お答え申し上げます。 金繰りにつきましては、資金繰りの把握につきましては、先ほど申し上げました二十九名のうち日暮君一人を担当させておりまして、これが二億組の、夕方お電話いただくとか、そういうことで金繰りを把握しておりまして、それを財務の、長銀から一緒に連れていっておりました杉田という課長がおりますが、これがグループ全体の資金繰りを把握する、そういう仕事をやっておりました。そういう御回答でよろしゅうございますでしょうか。
○桜井委員 次に、高橋さん個人の貸借について、安全信組から借りるようにとあなたは言われたと言っておりますが、その理由は何ですか。
○田中証人 お答えいたします。 その御証言につきまして私はびっくりしているわけでございまして、最初にリストラをスタートいたしますときに、リストラに主力五行が御協力する大前提といたしまして、高橋さんのファミリーあるいは友人、個人、そういう企業の整理は高橋さんが自分で責任を持つ、その範囲でリストラを支援するんだという合意事項がございまして、それについては高橋さんマターでございますから、私自身がそれに口を出す権限もございませんし、高橋さん自身でやっていただく、そういう形でやっております。したがいまして、私が高橋さんに、どこから借りるとか、そういう指示をするはずもございません。
○桜井委員 してないということですね。(田中証人「はい」と呼ぶ)しかし高橋さんは、あなたはそう言うかもわからぬが、高橋さんは安全信組から何十回も借りているわけでございますから、当然出向者のトップであります田中さんや日暮さんは十分承知をしてやっておったと言っておりますね。これはどうですか。知っておったんでしょう。
○田中証人 お答えいたします。 高橋さんはいろんな人脈をお持ちでございまして、それぞれのルートを使いまして資金調達は非常に巧みでございます。あるいは当然ながら、金融機関から借りにくい時期でございますから、そういう調達をなさっていただろうということは知っておりますけれども、借りろと言った覚えはございません。
○桜井委員 そこで、高橋さんはさらにつけ加えて、安全信組からの借り入れが多くなったときに一度田中副社長と話をしたことがございますが、この問題についてはいずれ処理を考えましょうとあなたが言ったと言っているのですが、いかがですか。
○田中証人 お答えいたします。 そういうことを言った事実はございません。記憶はございません。
○桜井委員 あなたは冒頭に伺った役職でいる間に、高橋さんは大口貸し付け及び員外預金について法令に違反していることを認めておりますが、その当時、あなたもそのように認識されておりましたか。
○田中証人 お答えいたします。 高橋さんのお話でございますと、平成二年から大口の規制違反があったということでございましたけれども、かつ高橋さんの信用組合の経営につきましては、それが彼の手法でございまして、そういう形で以前からやっていらしたわけでございます。したがいまして、その存在は私も知っておりましたが、ただ、私がリストラの仕事をやっております最中には、金融というのはそういうものではないんだ、安全にやるべきだということも、さんざんそういう全体的な金融マンとしての指導を申し上げました。 したがいまして、東京協和の残高は、私が着任いたしましたときには貸出量が千三十億でございましたが、私が退任いたしますときには八百八十億に減額いたしておりまして、その間、私もイ・アイ・イが東京協和から借りておりました残高も極力削減いたしまして、百六十億ほど削減させた記憶がございます。 以上でございます。
○桜井委員 先ほどあなたは、東京都に行ったときに、大口規制について課長から協力要請があって、あなたも、する、こう言われたと、こういう話ですが、その後、大口預金の解消、員外預金比率の法令違反、いわゆる法令違反についての指摘を指導書だか示達書だかで受けておったのですが、それは御存じですか。
○田中証人 お答えいたします。 金融機関の示達書というのは外部に絶対出すべきものじゃないというのは、金融マンとして私は心得ております。したがいまして、その実物を見たこともございませんし、高橋さんからたまたま九三年の五月ですか、前年の検査結果が大体一六%ぐらいでしたよというのを聞いた記憶はございますけれども、その後、どういう示達書になっていて、残高がどういう状態になっているのかということにつきましては、私は全然知る立場ではございませんし、それを見せろということを言ったこともございません。 あるいは、私がリストラを始めました半年の間に高梨組合課長さんとお会いいたしておりますけれども、その後二年間、東京都からは何の御指示もございませんし、お電話一本いただいておりません。 以上でございます。
○桜井委員 あなたが先ほど来言っておったことですが、東京協和信組の経営実態について、イ・アイ・イの副社長でありながら東京都に出向いたりなどしていったことは、長銀からの出向者として、同信用組合の資金繰りということだけではなしに、経営内容についてほとんどあなたが把握をされておったんだろうと思っております。 それから、イ・アイ・イの社印及び実印をあなたがその当時管理しておったかどうか、管理していないとすれば、だれが管理しておったのかもあわせて聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 当然ながら、私最初に申し上げましたとおり、私の職務権限は、イ・アイ・イ・インターの核でございます。その企業の責任者でございますから、これについては、九十社の債権者の代表とし、五行の代表で来ておりますので、厳しく責任を負っておりますから、これについては徹底して管理いたしております。したがいまして、社内の決裁事項についてはかなり私が実行した記憶がございます。 ただ、東京協和につきましては、あくまで私はイ・アイ・イのリストラの推進のために資金繰りをウォッチし、かつ緊急支援を一時的にやるという立場でございますので、そういう教育的な立場もございませんし、経営に何ら一切関与する立場でもございませんので、その限りにおいて私は関係ないと、私自身はそういうふうに自負いたしております。(桜井委員「実印と社印については」と呼ぶ)社印につきましては、社内規程がございますので、総務部の方で保管いたしておりまして、これで役員会あるいは決裁に基づきましたその決裁書をもって総務部長が捺印をする、そういう形でございます。
○桜井委員 実印というのは、社長の実印だな。
○田中証人 社長の実印は、社長の実印については、もう一切社長からそういう拘束した覚えはございません。
○桜井委員 しかし、資金繰りだけじゃなくて、この信用組合の中身、融資、どれぐらい大口規制されるかといって、言われて、東京都まで出向いて、あなたが何にもそれにタッチしない、知りませんなんて、協力すると言っていたんだから、そんなことはないでしょう。
○田中証人 お答えいたします。 御理解いただくためにもう一つ例を出してよろしゅうございますでしょうか。 協力をすると申し上げましたのは、例えば、九〇年の検査の結果で九一年に削減計画をお出しになったのですが、そこの中に、ゼネラルリースの残高が六十八億もございました。これは大口融資規制をはるか突破しているわけでございます。これを高橋さんが三十億削減するという計画を出していたわけでございます。これに対して担当課長さんが、それの可能性、それからリストラの責任者としての田中に、協力してくれないかと、そういうお話があった限りにおいて協力いたしますと言ったわけでございます。
○桜井委員 納得できないね。大体、しかし、この種のことは相当時間をかけてあなたとやりとりしないと本当のことは言わないと思うから、まあこれはこの辺でやめておきましょう。 次に行きますが、高橋さんの個人関連、友人、知人関連で行っている融資があったことを、あなたが同信組に関与されているときに承知をされておったと思いますが、いかがですか。あったか、ないか。承知しているんじゃないか。
○田中証人 お答えいたします。 あったことはございますけれども、私の権限の範囲外でございます。
○桜井委員 それから、堀江証言によると、高橋氏が自分でやった個人関連、友人、知人関連の融資については、全部自分で調達するとの誓約書を高橋さんに書かせたと述べておりますが、事実ですか。また、これは債務についての保証を意味するものでしょうか。このときの債務残高は幾らあったか聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 私もその誓約書は拝見いたしておりますが、そのときの表現は、イ・アイ・イ・インターのリストラを支援する大前提として、高橋さんの個人、友人、知人関係の貸借については私が責任を持って処理いたしますという表現でございました。その時点での高橋さん個人の保証残あるいは債務残については、私も把握いたしておりません。
○桜井委員 後で、そのことについてわかったら教えてください。 それから次に、そうだとすると、長銀が管理する東京協和信組と高橋さんが管理する東京協和信組と、二通りの東京協和信組があったとしか思えないくらい私たちは不思議に感じているのですが、どうなんですか。
○田中証人 お答えいたします。 ちょっと私、今のはよくわからなかったのでございますが……。
○桜井委員 あのね、あなたの方で、そういうことで、私どもが一々貸付決裁やそういうことまでやっていないと言うけれども、これから後にまた預金の利息の話もしますが、ほとんどあなたが関与をされておった、相談を受けておったと思うのです。しかし、あなたの方では、堀江頭取も含んで、全く協和信用組合については、そこまでは知らないというような話をされているけれども、私らが聞いておると、高橋さんが独自に管理をする信用組合と長銀系が管理をする信用組合の二つあったようにしか感じない。そんなばかなことがあっちゃいかぬじゃないか、こういうことですよ。
○田中証人 お答えいたします。 私の認識では、東京協和というのは、やっぱり高橋さんが理事長としてきっちり運営していただいて、それを都の御指導のもとにしっかりやっていただいている信用組合である。(発言する者あり)私は、イ・アイ・イのリストラにそこを来さないように資金繰りを見て緊急的な支援をする、そういう立場で仕事をした、そういうふうに私は理解しております。
○桜井委員 今不正規発言にもあったとおりですが、東京都へ高橋さんとあなた、一緒に行っているんですよね。そんなのだったら行かなければいいんですよ。行って、一緒になってやっていたんでしょう。何で正直にそう言えないんですか。
○田中証人 行ったことは事実でございますし、日にちも覚えてございますが、一回目は、これは本当のごあいさつでございました。先ほども申し上げましたように、リストラがスタートいたしました後の御説明でございます。 二回目は、私から進んで参ったわけではございませんで、高橋さんと川内専務理事が圧縮計画を出していることに対しまして、私がリストラの責任者としてやっておりますので、それの協力をしろと高梨課長からの御要請があって私は参ったということでございまして、私から進んで責任を持つとかいうことのために行ったわけではございません。
○桜井委員 あなたはそう言うけれども、堀江前頭取も言っているんですよ。毎月取引先別の貸出残高表が手に入りましたので、それにつきましても、おかしな増減があれば、おかしいじゃないか、これは一体何だということで安全信組あるいは東京協和信組に聞いたわけでございますと述べておりますが、このような点からいったって、あなたが内情を把握してないなんて言えるのですか。そんなばかなことないよ。そういうことを言うから、国民が経済のことも政治のことも信用できなくなっちゃうんですよ。
○田中証人 お答えいたします。 残高自体は一覧表で出てまいりますので、残高を知らなかったなんて申し上げません。ただし、それについて私がどうのこうのという指示した覚えは全然ございません。 ただ、資金繰りが破綻しないように、こんな貸し出しがあったも資金繰りが破綻するよ、そういうことは言ったわけでございまして、それぞれの会社について、貸出申請書を見るとかそういうことを全然やっておりませんので、その面では私は管理してない、そういうお話をしているわけでございます。
○桜井委員 この話は、これ以上やってもなかなかあなたと私の溝が埋まるとは思わぬけれども、しかし、三十六人も出向させて、そしてこのイ・アイ・イ・グループの中で一番肝心な部分を押さえておる協和信用組合、それをあなたのところが掌握してないなんということは全くないんで、これはもう明らかにあなたは責任逃れの発言をしておるとしか私は思っておりません。恐らくこれを聞いている国民もそう思っておるだろうと思っておりますよ。こういう、実業家も、これは我々政治家も役人もそうですが、責任逃れをするようなこと、責任転嫁をするような風潮はこの辺でやめなきゃならぬと思っていますから、一言申し上げておきます。 次へ移らせていただきます。 高橋氏は、証言で、安全信組からの高橋個人に対する貸し付けは、運転資金及び金利のための貸し出しが六、七割で、それ以外は、私の個人的な使用あるいは個人的にどうしてもお貸ししなければいけないという、個人的なものでございますと述べております。さらに、これらのことに関して資料を長銀に出していると述べておりますが、そうだとすれば、あなたはそのことを当然知っておったのではないですか。知っておったんでしょう。
○田中証人 お答えいたします。 どういう資料でございましょうか。私、記憶ございませんが……。
○桜井委員 これは高橋さんがそう言っているんですから、よく思い起こしてみてください。 それから、次に、あなたがイ・アイ・イ並びに東京協和信組などに関与するようになったときに、いわゆる山口敏夫さんの関連企業と言われるところに融資をされていた額は幾らありましたか。このことは、高橋氏個人関連と考えますか。その他、個人関連とはだれで、幾らありましたか。その当時、これらの融資の担保は十分と考えておりましたか。 以上の点についてお聞かせください。
○田中証人 お答えいたします。 最初、私申し上げましたリストラを作成いたしますときに、シーコム、ゼネ、東京協和、安全の内容、資金繰りを把握いたしましたときに、山口先生のグループの残高があるということを認識いたしました。既にその時点で約三百億程度じゃなかったかと思います。その後、私が退任いたしますときには、かなりが整理ついておりまして、大体百七十億ぐらいじゃなかったかと思います。ただし、イ・アイ・イ・インター、私がリストラをやっております中での案件はございませんし、かつ、それらの案件は九〇年の暮れまでの案件でございまして、我々が、私がリストラに入った後の新規与信はなかったと聞いてございます。 それぞれ、ゼネにつきましても東京協和につきましても、安全での残高につきましても、私自身は案件を見るわけでもございませんので、担保状況は把握いたしておりませんが、かなりの部分株式投資があったということで、株の値下がりによる担保割れというのがあったとは聞いております。 以上でございます。
○桜井委員 いや、今聞いたことですよ。高橋個人の関連だという認識なんですね。そして、そのほかに個人の関連としたら、ほかにだれがありますか、また、幾らぐらいあると思いますか。
○田中証人 失礼いたしました。高橋さん以外の関連ということでございますか。(桜井証人「いやいや、今の山口さんは高橋関連とあなたは認識していると……」と呼ぶ)はい。
○桜井委員 次に、個人的使用ということの中身は、この高橋さんがそう言っている中身については、あれですか、六、七割は運転資金その他の金利貸し出しだが、個人的な使用にその他は使った、こう言っているのですが、このことの中身については何ら知っておりませんか。もし知っていたら具体的に教えてください。
○田中証人 お答えいたします。 私は全然聞いておりません。
○桜井委員 次に、ゼネラルリースの経営実態についてもあなたは今いろいろお話をされて、承知をしているようですが、その当時の山口敏夫さん関連企業の自由工房、海邦通商、睦商事などにどの程度貸し付けられておったか、教えてください。東京協和信組及び安全信組には約五十億円が貸し付けられていたことも御存じではないでしょうか。
○田中証人 お答えいたします。 私は、先ほどから申し上げましたように、イ・アイ・イ・インターの核の仕事でございまして、ゼネラルリースにつきましては三井信託さんから社長以下三名いらしておりまして、こちらが御担当でございました。したがいまして、内容について私は存じ上げません。ただ、残高が、トータルのときには二百億強あったと聞いております。私が帰りますときに、それが大分整理されまして、百三十億になったということを聞いているだけでございまして、それぞれの企業に幾らかということは存じ上げません。
○桜井委員 それから、さっきの話でちょっと質問落ちがあったようですが、引き揚げる当時の高橋さんの個人保証は全体でどれぐらいになっておりましたか。 それから、長銀が引き揚げたのは、高橋氏個人の保証能力はもはやないと、先ほどもちょっとしつこく聞いたんですが、はっきりとお答え願いたいと思うんですが、保証能力がもはやないと判断したからですか。
○田中証人 お答えいたします。 恥ずかしいといえば恥ずかしいことなんでしょうが、高橋さん本人の保証行為というのにつきましては、主力五行の残高にはほとんど保証を入れていらっしゃいました。ただ、そのほか、ゼネラルリースだとかシーコム、あるいはその周りの輪っぱ的になっております取引関係でどのくらい保証を入れていらっしゃるのかということが皆目つかんでおりませんので、またつかめなかった状態でございますので、どのくらい残高があったのかということは、私は確認いたしておりません。
○桜井委員 こんなことがわからぬはずはないと思うのですが、まさに責任逃れとしか私らは受け取りようがありませんな、これは。これじゃどうにもなりませんよ。 次に、堀江証人の三月三十日の証言で、すべて全般的に目くばせをしていたと言われておりますが、ゼネラルリースにしても同様との趣旨のことを述べております。これについてどうかということ。 それから、それらの融資の担保は株式や土地を担保提供されていたと思いますが、間違いありませんか。 それから、その担保についてはその価値が十分担保されているものでありましたでしょうかどうか。要するに、担保価値がそれだけあったでしょうかどうか。この三点。
○田中証人 お答えいたします。 ゼネラルの融資の案件の内容でございますでしょうか。(桜井委員「ええ」と呼ぶ)申しわけございません、私は、ゼネラルリースにつきましては、三井信託さんからお見えになっている社長さんの権限でございます。案件そのものについては見てはございませんので、お答えする内容を持っておりません。
○桜井委員 これも実際は相当大きく、協和信用組合にもイ・アイ・イの全体のグループとしての影響もあったはずですから、あなたは知らぬなんてことはないと思うのですね。なるほど三井の方から社長は出ておったかもしれませんが、あなたは知らぬということはないと思いますよ、これは。まあいいです。これはみんな、そうやって私とあなたがやりとりしていると、もうあと十分しかないそうですから。 それから、あなたは高橋さんに大口預金を確保するように指示したことがありましたか。
○田中証人 お答えいたします。 私の在任中、そういうお願いをしたことはございません。三店舗支店がございますので、緻密な預金集めをしていただきたい、そういうことを申した記憶はございます。
○桜井委員 あなたの方から指示があったということで大口預金をした中に、西山荘カントリー倶楽部――これは融資の方か。これは融資の方だな。これは大口預金をあなたの方から指示があったということで、実際しているというデータを見せていただいたのですが、ないなんということはないと思うので、これもあなたは正直でないと思いますな。 それから、西山荘カントリー倶楽部の融資について、長銀の原惇一さんというのですか、これは。新宿の支店長。東京協和信組に紹介したとなっておりますが、新宿の支店長はこの話をだれから聞いたとあなたは思っておりますか。
○田中証人 お答えいたします。 当時新宿支店長でございました原君が御紹介したとは聞いておりますが、その当時高橋さんは長銀との共有だとおっしゃっていたようでございますが、長銀の共有じゃございませんで、形はおかしいのですが、担保の管理はしていたようでございますが、だれの御紹介案件だということは、私、原君から聞いた覚えはございません。
○桜井委員 これはあなたがわからぬなんてことはないのですから、これもそれではいずれ検察から調べてもらうよりしょうがないですな。 それから、株式や地価の下落で担保不足が生じていたと思いますが、あなたはこれにどう対応されたか。そのとき、担保不足を補充するために公益法人である財団の預金や役員の名義で担保を提供させていたことがありませんか。あれば具体的に述べてください。わからない場合は、後でこれはぜひ報告を願いたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 そういうことはございません。
○桜井委員 現実にこれはとっているのですよ。だから、調べてまだ教えてください。 次に、金利の決定については、あなたが両信組に関与していたときに一カ月物で五・六%の預金金利をつけたものや、川内証言によると理事長分以外のものでそういったものもございますと証言しておりますが、当然あなたも御存じだろうと思いますが、いかがでしょうか。
○田中証人 お答えいたします。 私が預金について発言したところもございますが、これは先ほどから申し上げましたように、リストラの過程で資金繰り支援ということで預金をする場合がございます。この預金については、私の指示は、その当時の信用紙台の平均金利以下に設定してもらえ、部下にそういう指示をした覚えはございます。預金についての私の発言はこの限りでございます。
○桜井委員 毎月の出入りについてチェックしていたというあなたが知らないはずはないと思いますが、この点ほどうかと思うのと、それから、堀江証人もこのことについて、毎日の出入りについては具体的に証言しているのに、知らないというふうにあなたは今言っていますけれども、これはどっちから考えてみてもおかしいと思いますが、どういうことですか。
○田中証人 お答えいたします。 全く平行線になった感じでございますが、私は金繰りを見るために残高をきちっと把握していたということでございまして、そこに社名は出てまいりますけれども、それによって高橋さんに、これを出せとか出すなとか、そういう指示はしたことはございませんので、私の意思としてはそういう管理はいたしておりません。あくまでも資金把握でございました。私の意思は、気持ちはそういうところでございます。
○桜井委員 これもまことに残念なことでありますが、私は正直に証言しないとしか思いようがございません。 次に進ませていただきます。 次は、高額かつ高利の預金者が一方において高額の融資を受けていることが明らかになっていますね。例えばジェー・アール・ジェー、わかりますか、ジェー・アール・ジェーというところが二億一千七百万円の預金をしている、一方で融資が十九億六千万円も行われています。このような例について、貸付額と預金金利の利率はどうなっていたのですか。具体的に聞かせてください。
○田中証人 お答えいたします。 それは信用組合の中の貸し付けと預金だと思いますが、その辺については私は全く存じ上げません。
○桜井委員 逃げの一手だね。 次に、高金利の預金をする場合、あなたに相談がなかったなんということは私は考えられないのですが、その相談も、業務推進部の小林副部長からではなかったのですか。それ以外の人から何らかの話はなかったですか。
○田中証人 信用組合に関係いたします私の対応につきましては、高橋さんが主でございまして、たまには川内専務理事がおいでになったことがございますが、小林さんとかその辺の以下の方には一度もお会いしたことはございません。
○桜井委員 それから、これは報道によって聞いたのですが、山口敏夫議員が知人である宇都宮徳馬先生に、わざわざ出かけていって東京協和信用組合に高額の預金の依頼をしたとなっておりますが、そのことをあなたは聞いておりますか。
○田中証人 お答えいたします。 全然聞いておりません。
○桜井委員 しかし、あなたは帳じりを全部毎日見ていると言って、堀江さんまでそういうことを言っているのに、それが全然あなたはわからぬなんてことは、私ら全然、それこそ聞こえませんよ。それは無責任過ぎる。都合のいいことは私が管理しておりました、そうやりました、都合の悪いことは存じませんじゃ、どうにもならぬよ、これは。そういうことが国民の不信のもとになっているのですよ。これは、いずれ精査をした上で、私ども委員会としての措置をとらせていただきます。 それから、高橋さん本人の名義の預金で随分高い金利がつけられておった事実があるらしいのですが、それはどういうことなんですか。あなたはどう考えているのですか、それについて。
○田中証人 お答えいたします。 先ほどからおしかりをいただいておりますけれども、正直、私はその内容について、それぞれの金利についてどのくらいであったかとか、その辺については全く存じ上げませんので、お答えのしようがございません。
○桜井委員 これ以上それは、言い合いはやめましょう。 それから、イ・アイ・イはオーストラリアのゴールド・コースト・サンクチュアリー・コーブという土地について、一戸建ての別荘地を持っていたが、どのような人に売却したか、提供したかを明らかにしていただきたい。その名簿は長銀が押さえているというふうに聞いておりますが、あなたは十分知っているんでしょうが、提出をしてもらいたい。 それから、その土地のあっせんは日系二世の石崎文吾という方が行っておったそうですが、そうですか。
○田中証人 お答えいたします。 サンクチュアリー・コーブの中に住宅販売、総計で二千戸ぐらいの計画だったと思います。その中で約百五十戸、販売いたした記憶がございます。その販売先については、私、この場では申し上げられませんけれども、その記録は残っていると思います。 石崎文吾さんがその販売にかかわったということはあろうかと思いますが、内訳については、ここではちょっと御報告できません。
○桜井委員 このことについてはぜひ提出を願いたいと思いますから、委員長、正式に要求をしていただきたいと思います。 それから、もう時間だという、今通告を受けましたが、先ほどの、朝呼ばれました日銀の増渕局長もそうでありますが、あなたもそうですけれども、一番肝心なところへ行くと責任逃れで逃げちゃうのですな、知らぬ存ぜぬで。こういうことが金融界でも大変な国民の不信を買うようになって、これは預金だって、郵貯に寄るなんというのは当然ですよ。預金する側になれば、こんないいかげんなことばかりやられている企業になんか預金なんてできない、こういうことになっていくんです。そういうことがいろいろ積もり重なって社会の混乱が起きているということなんですが、あなたは、冒頭そういうお話もありましたけれども、このことについてもう一度、今どんな責任を感じておるのか、どうあるべきかと。 私どもも、これからこれは徹底的に精査をして、きょうまで三回やった証人喚問の結果を精査をしながら、集中審議をやったり、これからいろいろ協議をしながらどう対応するか、東京共同銀行のあり方というものについてこれから審議を進めていきたい、こう思っておりますが、今あなたの心境はどうですか。
○田中証人 お答えいたします。 冒頭申し上げましたように、今いろいろ先生から御指摘もいただきました。世間の皆様にも大変こういう問題でお騒がせしたということもございます。高橋さんに関連して、高橋さんの信用組合がこういう状態になったということについては、私自身も非常に残念でございます。これからそれを銘じて過ごしていきたい、そういうふうに考えております。 以上でございます。
○桜井委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○佐藤委員長 田中証人にお伺いをいたしますが、ただいま桜井新委員の質問の中で、オーストラリアの土地だと思いますけれども、住宅販売の販売先についての資料を要求になりましたが、出せますでしょうか。
○田中証人 販売先リストはあると存じますので、帰りまして、長銀に協議いたしてみます。
○佐藤委員長 これにて桜井君の発言は終わりました。 次に、草川昭三君。
○草川委員 草川でございます。 先ほど桜井委員に対する証言で、田中証人は、東京都の信用組合課を平成三年六月の十二日と平成三年九月二十二日に、二回にわたって訪問したと言っておりますが、二回目の九月の二十二日は日曜日でございまして、これは九月の二十四日の間違いではないですか。その点を訂正されるなら訂正をしていただきたい、こう思います。
○田中証人 お答えいたします。 二十二日は日曜日でございますか。私の記録、手帳では二十二日と書いていたのでございますが、あるいは二十四日かもわかりません。日曜日に行くはずもございません。
○草川委員 九月の二十四日は火曜日でございますので、私の方から申し上げておきたいと思います。 私の調査によりますと、実は、田中証人が東京都を訪問された以前の平成二年五月の二十四日、長銀の東京資金部の次長ほか一名が東京都の信用組合課を訪問をしておみえになります。さらに、同年の九月の十八日にも長銀の方が東京都の信用組合課に行っておられます。 私、どうしてもわかりませんけれども、長銀の幹部が、監督官庁でない東京都の信用組合課になぜ必要があるんでしょうかね。お答え願いたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 私が参ります前、それから後に、長銀の方から訪問しているのでございますか。――存じません。
○草川委員 おわかりにならなければ、また後ほどお伺いをしたいと思うのですが。 じゃ三番目に、平成二年の五月の二十四日、まあ今知らないというお話でありますが、長銀の東京資金部の次長は東京都から次のような要望を受けております。それは、長銀がイ・アイ・イ関係を引き受け、東京協和信用組合を本来の信用組合として自立させるようにという内容であります。こうした事実も証人は御存じないのでしょうか。
○田中証人 お答えいたします。 それが、そういうことは非常に重要なことでございますが、私、四月の二十四日にイ・アイ・イ・インターの中に入っておりまして、それの業務を遂行いたしておりましたので、その動きについては全然聞いておりません。
○草川委員 長銀の行かれた方は資金部の次長でございますから、当然引き継ぎなりいろいろな議論があると思うのでありますけれども、知らないとおっしゃるなら、次に行きましょう。 では、改めてお伺いをいたしますが、田中証人はなぜ東京都の信用組合課に二回も訪問をされたのですか。簡潔にいま一度御答弁願いたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 先ほども証言いたしましたように、一度目は、四月二十四日に債権者集会を開きましてリストラがスタートしたわけでございますが、主要取引先の根回しが大体終わりました段階で、高梨課長の方からリストラの説明をしろという御要望がございまして、高橋さんと二人で、川内専務理事も、当時は常務理事だったと思いますが、御一緒だったんじゃなかろうかと思います。 二回目につきましては、高橋理事長、川内専務理事、常務理事、私と三人で行った記憶がはっきりしております。これは先ほどから累々申しておりますが、九〇年か九二年の検査結果に基づきまして九一年の大口融資規制の削減計画を高橋さんがお出しになっていた。それに対しましてその削減協力を、イ・アイ・イのリストラをやっている責任者として協力してほしいと高梨課長からお話がございました。それの御協力を申し上げるというために行ったわけでございます。
○草川委員 これは、後ほど東京都の小久保労働経済局長に対する尋問も行われるわけでございます。我が党の委員も同様の質問をいたしますので、ここで証言が食い違えば、どちらかが偽証をしていることになります。このことを念頭に置いていただいて次の質問にも答えていただきたい、このように思います。 あなたがイ・アイ・イ・インターナショナルに出向した平成三年、その年の六月のことでございますが、証人は、ある人からイ・アイ・イ・インターナショナルが会社更生法の申請準備をしているという話を聞かれたはずでございますが、そのときあなたはどのように思いましたか、お伺いをします。
○田中証人 お答えいたします。 たしかこの話は、六月の十二日にイ・アイ・イのリストラの説明に参りましたときに、高梨信用組合課長からいろんな雑談の中で、あなたが今リストラをやっているけれども、世間では会社更生法の申請のうわさが流れているらしいけれどもどうなのと、そういう話は聞いた記憶はございます。
○草川委員 じゃ、その記憶をたどっていただきたいわけですが、イ・アイ・イ・インターナショナルの会社更生法申請の話を聞いたときに、あなたは高橋治則氏にあることを語っていますが、高橋さんに何をおっしゃったか、記憶があればお答えを願いたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 それに関してどう申し上げたか、記憶はございません。
○草川委員 私のいろいろな調査では、田中証人は、平成三年の六月の十一日、この会社更生法申請問題について、高橋理事長ですね、とんでもない話だ、直接東京都の信用組合課長とこの件について話をしたいと述べておられるのではないでしょうか、お答えを願いたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 はっきりした記憶はないのですが、会社更生法の話が出るなんてとんでもない状況でございます。六月二十四日に会社のリストラをスタートさせて、ほぼ各債権者の御同意を得て動いている時期でございますので、そういう話がもし出たとすれば、全然そういうことについては、私、なおさら心外感を持ったと思います。そういう会話をしたのかもわかりませんが、それを踏まえてということじゃなくて、六月の十二日につきましては、高橋さんもリストラの内容を高梨課長に説明してくださいよというお話がございましたので、行った記憶はございます。
○草川委員 では、さらにお伺いをしますが、その翌日の、これは十一日の話でございますから、翌日のことですから御記憶だと思うのですが、六月の十二日の午前中に、あなたは高橋さんを通じて、東京都の信用組合課に、午後二時に訪問する、こういう約束を取りつけられたのではないでしょうか。これも思い出していただきたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 都のアポイント等につきましては、高橋さんあるいは川内常務理事にお願いいたしておりまして、その時間に来ていただきたいということでございました。私がアポイントをとったつもりはございません。記憶もございません。
○草川委員 その点は私もお聞きしているのも同様でございますから、それはそれでいいのですが、このときに東京都の信用組合課は、あなたの突然の来訪垂オ込みに戸惑いを感じ、東京協和の役員に来訪目的を聞いております。 その役員は東京都の質問に対し、田中副社長は長銀派遣の十数名の総括責任者であるとともに五つの融資銀行の取りまとめ役でもある、いわば実質的な責任者で、長銀にも影響力がある、会社更生法のうわさの件とともに、東京協和信用組合に対する東京都の基本的考え方を聞きたいようであると答えているわけです。 その際その役員は、田中副社長が来たら東京都から次のようなことを頼んでほしいと訴えているわけですね。 それを具体的に申し上げますと、一つ、都の東京協和信用組合に対する強い指導姿勢を示してほしい、二番目、大口のみでなく、実質的なぺーパーカンパニーや担保力不足の債権についても自主的に圧縮計画を出すよう指導してほしい、三番目、長銀として東京協和をどうしていくのか、方針も聞いてほしいというような内答であったようであります。これは証人は知らない話でございますが。 そこで、改めて質問をいたしますが、平成三年の六月の十二日午後二時、あなたたちは行かれたわけでございますが、証人が高橋理事長とともに東京都の信用組合課長を訪ねて行われた会談で、信用組合課長は何を言い、あなたは何を発言をされたのでしょうか、お答え願いたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 そのときの記憶でございますが、高梨課長の方から高橋理事長とそれから川内常務理事に何か四項目の御指示をなさっていたようでございます。 その内容は私には見せていただけなかったわけでございますが、その四項目めのところに、大口融資規制について、これを長銀からリストラをやってきている田中に協力をしろという御指示があるという、第四項目めがそれでございまして、その項目について高梨課長から私に御要望があったと、そんなふうに私記憶いたしております。
○草川委員 今四つの条件というお話がありましたが、その前提として、東京協和信用組合の経営内容を大変信用組合課長は心配してみえたと思うのです。 そこで、まず前提として、信用組合の公共性にかんがみ、何よりも東京協和信用組合に影響が出ないよう全面的な配慮をしてほしい、またその理事長関連の大口解消が最大の課題としてとらえていくべきではないだろうか、さらに関東財務局や日本銀行もこの問題については重大な関心を持っていることを認識してほしいということを言われたはずですが、このこともどのように受けとめられたのか、お伺いをしたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 私が参りましたときには、既に四項目示達している中のこの四項目めについて田中さんに来ていただいたのだ、そういう御指示でございまして、御要望でございまして、三項目の説明はございませんでした。
○草川委員 いや、三項目というのは、その前提として、四つの条件の前提として、基本的な姿勢として東京都は私が今申し上げたようなことを言ったのではないですか、こういうことを聞いておるわけです。
○田中証人 お答え申し上げます。 高梨課長の御発言のベースは、過年度にわたって大口貸し出し違反があるので、これの解消を強くお願いしているのだけれども、これについて、基本的にリストラを推進している責任者のあなたにその協力をしてほしいと、そういう御要望だったと思います。
○草川委員 それに対して、田中証人はどういうような発言をされたのですか。
○田中証人 お答え申し上げます。 従前よりお話がございますように、イ・アイ・イ・インター本体の社長も高橋さんでございますし、それから理事長も高橋さんで、同一人物でございますし、さらには長銀自身が東京協和に出資もいたしまして、一時的には派遣、顧問の派遣もいたしておりましたので、その限りにおいて御協力を申し上げたい、そういうふうな申し方をしたと思います。
○草川委員 私のいろいろな方にお聞きするところによると、調べたところによりますと、あなたはこの席上で、一つ、長銀としても東京協和に重点を置いて対応をしていく、こういうことを言われたようです。二番目に、西の大阪府民信組、東の協和という言われ方は一般論としてはやむを得ない面がある、三番目、マスコミにはなるべく目立たないようにしていると述べられたと思うのでありますが、これは議院証言法に基づく証言であるということを十分踏まえて、きちっとした御答弁を願いたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 そういう発言をしたという記憶はございませんが、外部にわからないようにという趣旨の御質問が後半あったようでございますが、金融機関の中での話でございますし、リストラを進めてまいりますときにはへんぱ弁済だとかあるいは詐害行為というのが出てまいりますので、そういう面には注意してやりたいと思います、そういう趣旨のことを言った記憶はございます。
○草川委員 じゃ、次に移りましょう。 平成三年の六月十二日に東京都を訪問した、信用組合課長と会談をした内容は、長銀に報告をされましたか。
○田中証人 お答えいたします。 高梨課長にお会いいたしまして、その限りで報告するということを当時の関連事業部長に報告はいたしております。
○草川委員 じゃ、その関連部長からはどのような反応というのですか、回答がありましたか。
○田中証人 お答えいたします。 リストラの過程でできる範囲での協力をしてよろしいという指示を私はいただきました。
○草川委員 じゃ、今度は、次に、平成三年九月の五日、これは午前十時三十分のことでありますが、思い出していただきたいんですが、東京協和の役員が東京都の信用組合課を訪れまして、大口貸し出しの回収計画について東京協和信用組合の独自の自由裁量はなくなってきておる、長銀のリストラ担当者――皆さんですね、リストラ担当者が東京都の指示による大口貸し出しの圧縮に消極的で、拒否をするケースが目立っていると訴えています。 そこで伺いますが、東京協和信用組合が大口貸し出しの圧縮を求めたにもかかわらず、長銀から出向していたあなた方や長銀が拒否をしたケースというのがあるのか。先ほどの話と食い違うんですが、どのような御答弁ですか。
○田中証人 お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、ゼネラルリースが極端に目立っておりましたので、これにつきましては、高橋さんそれからゼネラルリースの社長をやっておりました社長それから私とその善後策を話すなど、かなり協力したつもりでございますが、その他の点について私がそういうものをセーブするとかそういう記憶は全くございません。
○草川委員 これは推定するところ、いろんなエゴもありますから取り合いという場面もあるでしょうからいろんなことがあったと思うんですが、では、東京協和信用組合の役員はありもしないことを東京都に訴えたことになります。そういうことでいいのか、後でこれは東京都に他の委員から確認をしていただきたいと思うんですが、もう一度答えていただきたい。
○田中証人 お答え申し上げます。 私はなかったと思っております。
○草川委員 じゃ、この役員の訴えに対して東京都の信用組合課長は、現在、東京協和信用組合自体も事実上の管理会社になっているようであり、早期に自立性を確保するように努めてほしいと述べられているわけですし、大口圧縮計画の推進を図るために四つの条件を提示しています。この四つの条件は先ほどあなたの口から出ておるわけでありますが、私の調査をもう一回申し上げますと、この四条件――私が言うよりは、あなたはさっき四条件知っているんだから、四条件言ってください。
○田中証人 お答えいたします。 四条件じゃなくて、私は四項目めの説明を受けただけでございまして、三項目は私には示していただいておりません。
○草川委員 じゃ、私が調べたところを言いますと、第一番目は、計画された分は確実に回収すること、当たり前ですね。二番目、可能な限り回収額の上乗せをすること、三、毎月の回収状況を報告すること、四、田中副社長を初め関係者を通じ長銀及び銀行団に東京都の意向を常に伝達すること、ということではなかったんでしょうか。
○田中証人 お答え申し上げます。 そういう指示があったかどうかについても私は存じませんし、九一年の九月にお会いしました後、東京都からは、課長さん方からは何の御指示もございませんし、九三年の七月に退社いたしますまで電話一本もいただいておりませんので、私は、あの時点で私に対する御要望は終わったんだな、そういうふうに認識いたしておりました。
○草川委員 実はあなたが二回目に東京都の信用組合課を訪問した日時は、平成三年九月二十四日午後二時過ぎなんですよ。この訪問は、この四条件についての態度をあなたが表明するために行かれたんではないんですか。念を押したいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 繰り返すようでございますが、四項目については私には御指示がございませんで、田中さんには四項目めのこの削減について協力してほしい、課長さんからのお話はこれでございました。
○草川委員 じゃ、この日の第二回目の会合ですが、あなたはこの席上で、九月五日に提案のあった四条件については今後必ず守っていきたい、さらに長銀としても東京協和をバックアップしていくと述べられたんではないですか。バックアップという言葉をあなたはこの際使われたというように聞いておりますが、どうでしょう。
○田中証人 お答え申し上げます。 リストラの責任者としてこの大口融資規制の解消については協力しますということと、そのときにたしかバックアップという言葉を使った記憶もございますが、四項目について、あるいは長銀が四項目についてのバックアップをいたします、そういう意識は毛頭ございませんで、高梨さんからは、四項目めのことを田中さん頼むよ、そういう御指示でございました。
○草川委員 それはいささか詭弁ではないでしょうかね。当時、イ・アイ・イ自身のリストラも大変苦労している中、そしてまたリストラ計画の中にも東京協和信用組合のいろんなあり方について説明をしている。そして東京都も最初から、あなたが赴任する以前から長銀の関与を把握をしながら、信用組合頼むよ、公共性があるから頼むよということをくどく東京都は言っているわけですよね。だから、その四つの条件の中の最後のところだけ、あなたひとつしっかりやりなさいよと、あと、全体の公共性の問題とかさまざまな問題については条件から外しておるというのは、少なくとも長銀から御出向されているあなたの御経歴からいっても、これは私としては納得できないと思います。これは、東京都がどういうような趣旨であなたに言ったのか、これはこの後の東京都の小久保局長にこの点を同僚議員から尋ねていきたいというように思います。 そこで、じゃ、その四つの問題点というふうに言葉をかえてもいいんですが、東京都から心配があった。あなたはそれを長銀に伝えましたか。
○田中証人 お答えいたします。 大口融資規制の解消について協力しろと高梨課長からお話がありました、それについてリストラの過程の中で協力いたします、これを長銀の担当いたしました本部の方に報告いたしまして、了解をとりました。
○草川委員 では、この四条件の中には、東京都の意向を長銀や銀行団に常に伝達することというところがございますが、あなたはこれを忠実に実行をされて、在任中実行をされましたか、お伺いをしたいと思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 その項目については、私はっきり記憶いたしておりますが、そういう御指示もございませんで、長銀ないし五行にそれを、趣旨を徹底してください、そういうお話は私は承っておりません。私個人に対してリストラの責任者として協力しろ、そういう御要望だったと記憶いたしております。
○草川委員 その前後に、実は東京協和信用組合の役員の方々は、いろいろと都に現状の説明に行っておみえになります。あるいはまた、東京都の方も役員の方々に来ていただいている節がございます。それで、先ほど話が出ましたゼネラルリースの問題等についても、いろんな実情報告が出ておったようでございます。 ですから私は、今、田中証人の証言内容は、これは平成三年九月の話でございますから、そんなに古い話ではありませんし、田中証人が在籍中の一番の山場ではなかったかと思うんですよ、東京都に二回行かれたわけですから。そんなにあなた自身は頻繁に行っておみえになるわけではございません。一回と二回、これは鮮明に記憶があるはずでございますので、いま一度、私の申し上げたことについてお答えを願いたい、こういうように思います。
○田中証人 お答え申し上げます。 確かに先生おっしゃいますように、都には私、二回行っておりまして、一回はごあいさつでございましたので、事務的な話というのはその九月の一回でございます。先生おっしゃいます四項目ということについては、私は全く記憶がございません。 確かに高橋さんが何度も折衝を重ねた上で、かなり後半になりまして、九月の中間決算と申しますか、そのぎりぎりになって、田中さん行ってくださいよというお願いが参ったということもございますし、それから、今ゼネラルリースという話が先生から出ましたのでここで申し上げますが、先ほども申し上げますように、ゼネラルリースの貸付残高が六十八億であったと思います。ネット資金としては六十七億五千万だったと思います。 それに対しまして、高橋さんが九一年度に三十億減らすという御計画を出していらっしゃるわけでございますが、リストラに入った中で、高橋さん個人の判断で三十億ができるのか、そういう御不安が高梨課長のところにあったわけでございまして、それについて、高橋さんからこういう数字が出ている、これについて協力し、かつこれをできればもっと上乗せして協力してくれよ、そういう御要望があった、そういう記憶でございます。
○草川委員 じゃ、もう少し立ち至って聞きますが、あなたは長銀としても協和信用組合をバックアップしていくということを明確に言ったのか、言わないのか。そしてそのときに、受けられた東京都の信用課長は、信用組合の公共性に十分配慮してもらいたい、東京都の立場は信用組合への影響を回避することだ、もう切々と訴えておみえになったと思うんですが、その記憶もございませんか。
○田中証人 お答えいたします。 高梨課長がどういう御報告をお書きになっているのか存じませんが、私につきましては、この大口融資規制の解消についてのみの強い御要望でございまして、その限りだったと私ははっきり記憶いたしております。
○草川委員 じゃ、もう一回念を押しますが、あなたは、長銀としても東京協和信用組合をバックアップしていくと発言されたのか、発言しないのか、改めてお伺いしたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 リストラの責任者として私は協力するということも申し上げましたし、そこのときにバックアップをするという言葉も使ったと思います。
○草川委員 じゃ、長銀の実力者として、バックアップをするということを言われたということがこの際明らかになったわけであります。 私が一連の質問で明らかにしたかったことは、長銀からイ・アイ・イ・インターナショナルに出向していた田中証人が、監督官庁でもない東京都信用組合課に赴き、その上、東京協和信用組合の経営改善について約束をし、さらに、長銀としてバックアップしていくという態度を表明したことは、長銀が東京協和信用組合の経営に深くかかわっていたことにほかならないということであります。長銀とイ・アイ・イ・インターナショナル、それに東京協和信用組合は事実上一体であった、こういうところを公金で救済すべきではない、こういうことを申し上げたかったわけでございます。 時間がちょうど、私からはこれで終わりたいと思います。山口同僚委員に質問を譲りたいと思います。 以上です。
○佐藤委員長 この際、山口那津男君から関連発言の申し出があります。草川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山口那津男君。
○山口(那)委員 新進党の山口那津男でございます。草川委員の質問に関連をいたしまして、私の方から何点かお伺いさせていただきます。 証人は、いわゆるイ・アイ・イ社あるいはそのグループのリストラの最高責任者ということで長銀から派遣になったということでございますが、そのリストラの計画について、従来、第一次リストラとかあるいは第二次リストラとか、そういう言葉が内容が不明確なまま使われているように思います。 ここに「願い書」という文書があるんですが、これは作成日付が平成三年四月二十二日でございます。名義人が株式会社イ・アイ・イ・インターナショナル社長の高橋治則さん、そしてあて先が取引金融機関御中、こういうふうになっております。これは、このリストラの主たる内容について説明する文書のようでありますが、この文書について、この存在について御記憶ありますか。
○田中証人 お答えいたします。 ちょっと確認をさせていただきたいんでございますが、三月の何日でございましょうか。(山口(那)委員「平成三年の四月二十二日です」と呼ぶ)はい、お答えいたします。 私は、平成三年の一月の七日に発令ベースでは顧問になりまして、実際には一月の二十日に就任いたしまして、二月の二十日まで顧問としてリストラの案をつくるための作業をいたしました。その二月の二十日に副社長に就任いたしまして、会社組織といたしまして再建案をつくり、四月の二十四日に全債権者集会をいたしました。そのときの資料でございます。
○山口(那)委員 ここには第一次リストラとは明示されていないわけですね。まあ一般的な当初のリストラ計画、こう理解していいんだろうと思います。 それで、第二次リストラという言葉が出てくるんですが、この一次から二次に変わったいきさつ、そして二次のリストラの計画の内容というものがおおむねどういうものなのか、いつからいつまでの期間を指して言っているものなのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○田中証人 お答えいたします。 こういう再建案というのはまあ大体三年、長くて五年でつくるものだと私は思っておりますが、当社の再建案も三年をめどにつくりまして、まず最初にスリム化をしなければいけない、それから、国際関連で非常に問題のある案件もございますので、これを早く立ち上がらせなければいけない、それから、収益物件の維持をしなければいけない、こういう大命題を持ちまして、スリム化するために、プロジェクトとしては大変大きなプロジェクトがあったんでございますが、十八物件は処分でスリム化をしていきたい。二十三件につきましては建設をし、あるいは今の収益物件であれば維持をしていこう。 これを三年間、お取引先の皆様に、処分する方は処分するまで金利をとめていただきたい、売れたときにお返しいたしますと。継続する方については金利をお支払いいたしますのでということで、リストラに入りながら、九一年度一年間に、主力五行を中心に千二百億の調達をしてスタートいたしました。 ただ、これで、とりあえず三年ということでいったんでございますが、なかなか物件といいますか不動産価格の長期低迷化が進みますし、他行といいますか全行の利払いを続けていきますと大変な状況ということもございまして、第一次リストラの継続物件を少し絞りまして、各銀行さんに一年間さらに御猶予を、今度は全部について金利を御猶予いただいて、第一次リストラの精神を生かしたことでやっていきたい、これをとりあえずあと一年そういう形で御協力いただきたい、そういう形でございます。
○山口(那)委員 念のため伺いますが、先ほどの証言によりますと、そのリストラの前提としてイ・アイ・イ社グループの資金繰りはもちろんのこと、これは杉田さんを中心に把握をしたということだろうと思いますが、それと東京協和信用組合については日暮さんを通じて資金繰りについてはすっかり把握をしていたということでよろしいわけですね。
○田中証人 お答えいたします。 そういう形でリストラを進めていく中で、その周辺の企業が経営破綻をいたしますとリストラ本体の推進にそこを来しますので、資金繰りをしっかり見たい、そういうことでやりました。 信組につきましては、日暮君を担当させまして、杉田君というのを財務部の次長に置きましたが、これは主要グループの資金繰りを全体をまとめまして、会社の資金繰りをまとめて見ていたということでございます。
○山口(那)委員 第二次リストラについての内容あるいはその期間について明示した文書をつくって、これを他の債権者あるいは金融機関等にお渡ししたことありますか。
○田中証人 お答えいたします。 お願い書ということで各債権者に、この第二回目のリストラのスタートのときには債権者集会を開きませんで、会社の方が各主な債権者に御説明をしてお願い書を配った記憶がございます。
○山口(那)委員 その第二次リストラの期間、念のため始期と終期をはっきり言ってください。
○田中証人 お答えいたします。 九一年の七月から九二年の七月、一年間という御猶予期間をいただきたいという期間だったと思います。
○山口(那)委員 第一次のリストラ計画では、いわゆる継続・開発の物件とそれから整理をする物件と二つに分けて始まったわけですね。第二次リストラでも基本的にはここの方針は変わっていないということになりますね。よろしいですか。
○田中証人 銀行団を中心といたします私的な債権団でこの会社を再建したい、それが第一次リストラの姿勢でございまして、その姿勢は変えずに、ただ金利については全面的にとめていただきたい、あるいは、もう売ってしまったものもございましたし、継続案件も少し売却案件の方に移させていただきたいとか、そういうスリム化をさらに一層に進めるという姿も少し入ってございますが、基本線は第一次リストラのとおりでございます。
○山口(那)委員 この第一次リストラの願い書の資料によりますと、継続・開発部門の中にハワイのリゾートが指摘されております。この表によりますと、フェフェランチということでホテルとゴルフ場の計画、プロジェクトだったようでありますが、この関連でロイヤル・オアフ・リゾートというゴルフ場開発会社は御存じでしょうか。
○田中証人 お答えいたします。 ロイヤル・オアフ・リゾート、推測で証言をいたしますと大変問題でございますが、今先生から御質問のございましたので、この関連じゃなかろうかと思いますが、イ・アイ・イが、イ・アイ・イ・インターがハワイのハワイ島にこのフエフエランチという計画を持っておりまして、海岸に位置します分と、それからアッパーランドと申しましてハワイの軽井沢と言われているような土地でございますが、山の上にゴルフ用地がございました。これを日本系のゴルフ場会社に売却した会社がその会社の名前だったかな、そういう記憶でございます。
○山口(那)委員 今の御証言に基づいてそのロイヤル・オアフ・リゾートというゴルフ場会社に、私の調査したところでは長銀がイ社グループを通じて融資をする、これを継続的に順次融資をしていく、こういう契約がなされていたようでありますが、この点は御存じですか。
○田中証人 お答えいたします。 買い主に対する融資でございますか。ロイヤルクニアゴルフ場に対する長銀が融資をするというお話でございましょうか。私、記憶ございません。
○山口(那)委員 このロイヤル・オアフ・リゾートについての資金提供の契約については、今御存じないというお話でしたが、この会社に対して長銀が融資の契約をしておって、一九九三年の三月に、このゴルフ場開発会社が、ロイヤル・オアフ・リゾートが会員権の販売によって別な資金の調達を図っていたわけですが、この販売を停止を指示した、そして既に売却契約をしているものについては売却代金の返還を指示した、こういう事実があるようでありますが、この点について御配慮ございますか。
○田中証人 お答えいたします。 先生の御質問に対して、私、別の案件を御説明していたような記憶になっているようでございます。ロイヤル・オアフというふうにお聞きいたしましたが、どうも先生の御質問の会社はロイヤルクニア、ロイヤルクニアという案件じゃなかろうかと思います。 これはオアフ島につくっている案件でございまして、これは高橋さんの御友人が、オアフ島のちょっと入ったところでございますが、オアフ島の中に十八ホールのゴルフ場をつくっていらっしゃいまして、これに対して、長銀の友好先でございます日本リースのハワイ現法が融資をいたしまして、それの返済状況等について今訴訟が起こっているやに聞いている案件じゃなかろうかと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
○山口(那)委員 それでは、今おっしゃられた案件は報道によりますとロイヤル・オアフ・リゾート、こういう指摘がなされているんですが、証人の発言ですとロイヤルクニアというお話ですので、名前はともかく、日本リースが融資をしているという話は確かなようであります。 そして、この件だというふうに仮定をいたしまして、この点について長銀が会員権の販売を停止させたとかあるいは既に売却しているものについては代金の返還を指示したとか、こういう事実はあるんですか。
○田中証人 お答えいたします。 実は非常に残念なことでございますが、高橋さんの御友人にオアフ島のゴルフ場の融資について日本リースの現法が御融資したわけでございますけれども、返済条件等期限が切れておりますので、担保処分等について裁判で処理をしようとしたようでございますが、そのときに、やはり長銀がそれに圧力をかけていたというような反訴がございまして、実は私も反訴を受けている途中でございますが、両方の弁護士で今協議中と聞いております。
○山口(那)委員 証人が反訴を受ける立場にあるんでしょうかね、法律的に。
○田中証人 お答えいたします。 どうもその辺の法的根拠がよく難しいんでございますが、アメリカの、米国の中ではよくレンダーズライアビリティー、貸し手責任という問題がございまして、この問題にひっかけますといろいろな多範囲の問題が告訴の条件になるというふうになっておりまして、どうもそれにひっかかりまして、私自身もイ・アイ・イに在籍していたということで反訴の対象になっているようでございます。
○山口(那)委員 これ、報道によりますと、イ・アイ・イ社の関連会社などが出資してゴルフ場開発のための現地法人をつくった、それが日本リースの関連会社からお金を借りていたという前提になっております。 そうしますと、これに対する資金の提供を、例えば会員権販売を中止させるということによっていわば自主的な資金調達を阻止する、あるいは継続的な融資契約、これを融資を拒否するということになると、このゴルフ場開発については、継続・開発するという過程から一挙に整理をする、債権の回収に入る、こういう過程になるように思われるのですが、この点についてイ社とのかかわりはどうなっているんでしょうか。
○田中証人 お答え申し上げます。 その現地の会社をつくりますときには、ロイヤルクニアの現地の社長、ちょっと私、今その名前が記憶して出てこないのでございますが、高橋さんとの友人でございますが、この方と高橋さんで現地をつくっております。 その会社に対しまして日本リースが、現地の法人が融資したわけでございますので、その日本リースが現地のゴルフ場会社に対する権利の行使をいろいろやっているわけでございまして、それに対していわゆる、例えばフランスで今話題になっております法人格否認の問題だとか、レンダーズライアビリティーの問題だとか、親会社に責任があるんじゃないか、そういう感じで告訴になっているようでございまして、私が例えば会員権の販売をとめたからだとかそういうことじゃございませんで、債権者の行為に対して問題ありという訴訟と同時に、それの会社を管理していた銀行を訴訟する、そういう反訴のようでございます。
○山口(那)委員 証人がイ社、イ・アイ・イ社の債権全般を管理していたというお立場からすれば、このゴルフ場の開発会社が九三年の三月の時点で会員権販売の停止、つまり債権のいわば回収の過程に入るというのは、あなたとしては阻止すべき立場にあるのではないでしょうか。あるいは、少なくとも高橋さんの了解を得てこれらの手続が進むべきはずなんではないでしょうか。これらについて高橋さんと十分な話し合いあるいは了解がその当時あったのかどうか、あるいは他行に対してもこういういきさつをきちんと説明をされておられたのかどうか、この点についてはどうですか。
○田中証人 お答えいたします。 九三年の三月時点にロイヤルクニアがゴルフ場の会員権を販売しようとしていたのかどうか、その辺の記憶すら私はございませんが……。失礼いたします、その記憶はございません。
○山口(那)委員 あなたは先ほど、イ・アイ・イ・グループあるいは東京協和信組の資金繰り等については一切すっかり承知をしていた、こういうお話でしたね。ですから、この関連でもほぼ内容を把握されていたのではないかと思うのですが、ここは忘れるのですか。
○田中証人 お答え申し上げます。 イ・アイ・イ・インターという説明が非常に難しいのでございますけれども、このゴルフ場の話も、私申し上げましたイ・アイ・イ・インターの中身の話ではございませんで、その外の高橋さんとその友人の仕事の話でございます。したがいまして、私は、そこをグリップするという、リストラには特に関係のない案件なんでございます。そういう御理解をいただきたいと思います。
○山口(那)委員 どうも、あなたがリストラとは特に関係ないと言われているのが、報道の筋、話の筋とは食い違っておりまして、不明確なんですね。私がこの報道の内容から察するところでは、リストラの一環として、あなたが債権者あるいはイ・アイ・イ社の社長である高橋さんに十分内容を承知させた上でこれを進めなければ、あなたとしてはイ・アイ・イ社の副社長として忠実義務に違反するのではないか、こういう疑いが持たれるわけですね。 さらに言えば、第二次リストラというものがこの年の七月の時点で停止して、それ以後長銀との関係が切れていくわけですね。ですから、もう既に九三年三月の時点でこうした動きがあったとすれば、なおさら他の銀行やその他債権者に対して長銀が抜け駆けをするような背信的な行為に既に走っているんではないか、こういう疑いすら持たれるわけであります。 ですから、この点について、この年の七月の時点で和議の御提案、つまり再建が可能である、こういう提案すらされているわけでありますから、それに先立って債権回収の過程に入っているということはどうも不自然な感じがするわけですね。この点について御答弁を求めまして、私の質問を終わります。
○田中証人 お答えいたします。 ロイヤルクニア案件の訴訟が出ましたのは、もっと時期としては後の話じゃないかと思います。九三年の七月に支援打ち切りをいたしますときにはまだ工事中の案件でございましたので、その訴訟問題が出ましたのも、ただ私の記憶でございますが、昨年ぐらいの話じゃないかと存じ上げております。
○山口(那)委員 一応時間が参りましたので、これで終わります。
○佐藤委員長 これにて草川君、山口君の発言は終わりました。 次に、松本善明君。
○松本(善)委員 二つの信用組合の問題は国民的な関心事になっておりまして、あなたを証人として喚問をして、その他証人尋問の結果で金融政策その他をどうしたらいいかということを考えよう、国民にかわって事態を明らかにしようというのが趣旨ですから、率直に答えてほしいと思うのです。どうもちょっと、ずっと聞いていますと素直でないような感じがするのですが。 私の手元に、日銀の想定問答集、日銀の信用機構局がつくったものであります。これは、きょう午前中の証人喚問でそれを認められたものですが、東京協和と長銀との関連について、これを、いろいろ考えるとあなた方に特に悪意を持ってつくったとは考えられないものなんですが、あなたに関して言えば「長銀の意を受けて東京協和の経営状況を掌握し、組合役員と都庁も訪問して都からの改善指導事項について意見を述べるなどして東京協和の経営に参画をした。」 日暮さんについては「イ・アイ・イ・インターナショナルヘ取締役として転任したが、その後顧問として東京協和の毎日の貸し出しや預金を初め経営全般について直接指導監督を行うために長銀に状況を報告をしていた。」日暮氏は「同時に安全のイ・アイ・イ・インターナショナル関連の資金の出入りもチェックしていたが、東京協和にいたのでは安全の詳細チェックが難しいとしてイ・アイ・イへ転任した模様」、こういう事実が書かれているわけです。 これは事実でしょうか。あるいは、それを聞いてどう思いますか。
○田中証人 お答えいたします。 私が東京都に参りました件、それから日暮君が毎日の資金繰りにつきましてウォッチをしていた件、これにつきましては、私も申し上げましたし、頭取も御説明いたしておりました。 今先生からお話ございました中で、新しく出たんじゃないかなと私思いますのは、日暮君を東京協和に呼べばそれで安全も一緒に見れるから移したんだという御説明といいますか記述があるようなことでございました。この点だけちょっと申し上げたいと存じます。(松本(善)委員「簡単にね」と呼ぶ)はい。 二月の二十日に私が副社長につきますときに、高橋さんと取締役選任につきまして協議いたしました。東京協和も大変な状態になっておりましたときでございますので、高橋さんと相談しまして、日暮君をイ・アイ・イの方に引き取って、ここで取締役にして信組の資金繰りと国内不動産を担当させようじゃないか、そういうことで高橋さんと協議いたしまして、それを長銀に求めて了解をいただいた、そういう経緯でございます。
○松本(善)委員 ここではそのほか、答弁は要りませんが、日暮さんは東京協和の常務含みで組合に入ったということも書かれています。どうも日銀があなた方に悪意を持って書いたとは思えないんですよね。 その後ですが、堀江前頭取が証人喚問では経営関与ということをお認めになっておられます、関与といえば関与だと。私の手元に内部資料が、あなた方の長銀の内部資料がありますが、「顧問団の役割と当行バックアップ」というので、かなり細かく顧問団の役割を書いてあります。頭取も経営関与を認めておられるのですけれども、あなたは絶対認めないという立場ですか。
○田中証人 お答え申します。 頭取は関与といえば関与がなというような御発言があったと思います。 ただ私は、そこの顧問団のペーパーというのは、先ほど申し上げましたように、私が顧問の間、大体二月から三月までの予定でございまして、リストラをつくるまでの間にこういう形でやれよという指示書でございまして、かなり強烈な言葉も書いてございますけれども、その間に、この四社についてはリストラをつくるときに金繰りと内容をよく見ておけよということでございまして、そのぺーパー自身には管理という言葉も入ってございません。 全体的に管理という言葉が出てまいってきておりますが、その先生がごらんいただいております資料の中には管理という言葉はございませんで、私自身そのペーパーは、二月二十日に取締役就任いたしましたときに、その顧問団も廃止し、経営委員会も廃止いたしております。 以上でございます。
○松本(善)委員 これは言葉の問題ではなくて、実質の問題なんですね。 やはり私の持っている資料では、長銀から出向者の出向料の支払い明細という、あなたの給与は月額二百三十三万三千円とありますが、間違いありませんか。
○田中証人 間違いございません。私の前年度給与の月割り計算でございます。
○松本(善)委員 それから、イ・アイ・イ・グループの「日繰管理表」、日計表と言われる、これには「カンフル」という言葉があるのですね。これはやはり長銀が経営に深く関与をしていたという一つの証明ではないかと思いますが、どう考えますか。
○田中証人 カンフルと書いてございますが、これは資金援助の時期の金額を出すときにカンフルと書いたようでございます。
○松本(善)委員 カンフルと書くということ自体が問題なんですよ。 それから、私の手元にイ・アイ・イ・インターナショナルの取締役会の議事録があります。これは「債務保証」とか「連帯債務保証承認の件」、こういうのが物すごくあるんですね。これは東京協和、安全信組が貸し出したとか資産を獲得をするという場合に、イ・アイ・イが保証、債務保証をするというものの決裁文書ですね。取締役会の決議文書。これはこういう形で一切二つの信用組合を管理していたんじゃないですか。
○田中証人 お答えいたします。 私が業務出向いたしますときに、九〇年時代から毎月の保証状況、取締役会状況、どうなっているかということでつくらせた資料でございまして、イ・アイ・イ・グループがほかの債権者から借り入れをいたしますときにイ・アイ・イが保証いたします保証の取締役会議事録の一覧表でございます。
○松本(善)委員 形はそういう形をとるけれども、実質管理をしているということになるんですよ、これは。 長銀が迂回融資をしているということが報道をされています。長銀は一九九二年三月三十一日にイ社グループ企業で栃木県内のゴルフ場を運営しているロイヤルメドウに百九億円融資したが、同日中に同社から東京協和に四十三億円、安全に六十六億円、それぞれ預金された。この預金はわずか一カ月後の四月三十日解約され、ロイヤルメドウを通じて全額長銀に返済された。これは堀江証人も参議院の証言で大筋を認められておられます。こういうこともあったのですか。 そのときに迂回預金の条件として、預金日や預金返済日の設定、借入利息や預金利息の支払い条件、ロイヤルメドウに借入実績が残らないようにするなどと、長銀が表に出ないように、そういうことをやっていたということまで報道もされています。どういう事実でしょう。
○田中証人 お答えいたします。 先ほどからカンフルという言葉についておしかりをいただいておりますが、資金援助をしたことは申し上げております。 その資金援助の方法につきまして、直接預金をやりますとか、あるいは安全信組につきましては長銀との関係が非常にないところでございますので、長銀グループから直接安全に預金するのは姿が極めて悪い。そういたしますと、イ・アイ・イ・グループを通じて預金をせざるを得ない。そういう形でやった預金でございまして、それがその書きかえがございます、その都度決済がございますし、それぞれの会社にそういう協力をお願いいたしますので、私からそれぞれの会社の社長に協力をお願いしてやってきました。 少し利ざやを落とし過ぎているんじゃないかというお話がございますが、大体一・八から二%の利ざやということで私は指示させました。預金は後取りでございます。貸し出しは前払いでございますが、源泉徴収二〇%取りますと大体資金ベースではそれでとんとんでございまして、資金繰りに影響させない形の利ざやということで設定した記憶がございます。
○松本(善)委員 これで終わりますけれども、もう一つ聞いて終わります。 長期信用銀行から同行管理下のゴルフ場開発会社南阿蘇開発に融資された約三十七億円が、そのまま旧安全信用組合に預金されていたことが同開発の稟議書などで明らかになった。長銀側も事実関係を認めており、長銀の安全への資金協力ぶりを裏づけた。 安全信組とは関係ないと今まで言っていたのが、こういう事実が出てきていると報道されているのですよ。これはどう考えますか。
○田中証人 お答えいたします。 その時期の記憶がないのでございますが……(松本(善)委員「全く記憶ない」と呼ぶ)いや、その美野里から預金をしました時期の記憶も私ないのでございますが、いつでございましょうか。
○松本(善)委員 それは平成五年三月十七日、田中副社長が、となっていますよ、が手続を説明したと。そして同開発では、実質管理している長銀からの要請で受けざるを得ない、そして長銀から三十七億の融資を受け、融資金はそのまま安全に預金をされた。
○田中証人 お答えいたします。 美野里、茨城のゴルフ場でございますが、あるいは資金余力があったのじゃなかろうかと思います。その点で協力をお願いしたのかもわかりません。はっきりした記憶はございませんが、先生おっしゃるとすれば、事実じゃなかろうかと思います。
○松本(善)委員 終わります。
○佐藤委員長 これにて松本君の発言は終わりました。 次に、海江田万里君。
○海江田委員 証人にお尋ねをしますが、あなたは東京地検特捜部から既に事情聴取を受けておられますか。
○田中証人 その事実はございません。
○海江田委員 報道によりますと、長銀関係に東京地検特捜部が書類を押収に入ったという報道があるわけですが、そのことは何か聞いておられますか。
○田中証人 私、実は別の会社に今勤務しておりますので、どういう事実が入っているかは私は聞いておりません。
○海江田委員 先ほどの桜井委員に対する証言で、九三年の七月の長銀の支援の打ち切りでございます、その六月三十日に長銀の担当部長が高橋さんと会って和議の話し合いをしたと。その時点で長銀の支援の打ち切りの話を聞いたという証言がありますが、これは正直申し上げまして、私が聞いておりまして、甚だ不自然なんですね。 それこそあなたは長銀から出向しておりまして、そしてイ・アイ・イ・インターナショナルの副社長という立場で、イ・アイ・イ・インターナショナルの全体についても大きな責任を持っておるということで、こういう和議の申請のような重大な話をあなたの頭越しで進めるとはどうしても思えないのですね。これは本当にそうですか。初めてそのとき聞いたのですか。
○田中証人 お答え申し上げます。 私も九三年の春ごろから、私的な再建は難しい、これは何か法的な再建をしなきゃいけないということを踏まえまして、高橋さんに、和議なんという言葉じゃございませんけれども、常々高橋さんとは協議を進めておりましたし、長銀側もその本部の方で高橋さんとの話は進めていたようでございます。ただ、法的な、私自身も和議の方法しかないんじゃなかろうかと、自分の思いはそうでございました。ただ、こういう問題について最終的な言い方をするタイミングとしては、非常に問題がございます。あるとき突然という形も必要だと思います。 私は、高橋さんにそういう申し渡しを長銀がするという意思が固まったというのは六月ごろ聞いていたと思いますが、六月三十日に高橋さんに申し渡したというのを、高橋さん一人で行っておりまして、夕方帰ってまいりまして私にそういう報告がございましたので、えっ、きょうあったの、そういうことを言ったということでございます。
○海江田委員 今の話でしたら理解できないこともないんですが、先ほどの桜井委員に対するお話では、それこそ、その打ち切りの話を六月三十日に突然聞いてびっくりしたような証言でありましたので、これは甚だ大きな誤解を与えると思いますので……。 そうしますと、じゃその話が、六月三十日に聞いたのは突然でありましても、そういう和議、法的な手続にのっとった再建ということについては、証人はその考え方で賛成なわけですね。
○田中証人 お答え申し上げます。 私もその時点では、会社を存続させるためにはこの方策しかなかろうじゃないかという思いでございました。
○海江田委員 むしろ長銀との話し合いで、法的な再建に対して積極的な意見を持っていたということだろうと思うんですが。
○田中証人 お答え申し上げます。 また詭弁というおしかりを受けるかわかりませんが、そういう大事な時期でございまして、私はそのとき長銀の籍を抜いている男でございます。イ・アイ・イの代表者の責任者という立場でございましたので、そういう言葉の使い方というのは非常に神経をとがらせなきゃならない時期でございました。思いはそうでございましたが、高橋さんと和議という言葉を出したのは三十日でございます。
○海江田委員 そうしますと、先ほど証人がおっしゃった再建、第二次のリストラですね、第一次、第二次のリストラが大変順調に進んでおったということとはちょっと違うんじゃないですか。どうぞ。
○田中証人 申し上げます。 第一次について、まあおまえの見込みが甘かったというおしかりを受けると思いますが、九一年の四月の時点では、スリム化して資産を完成し、収益物件を維持すれば何とかなるだろうという思いでスタートしたわけでございますが、内外不動産の長期化はさらに進みますし、円高がかなり進んでまいりまして、大体八八年から九二、三年までになりますと大体三割ぐらい円高になりまして、九三年の春ぐらいになりますと、これでは不動産が若干上がったとしても円はさきに戻らない、そうすると、やはりここは無担保債権者にある程度債権を公平にカットしていただかなければ再建はできないんだろうな、そういう思いの変化であったということを御理解いただきたいと思います。
○海江田委員 もちろん円高もございましたけれども、ただ、やっぱりこれはもう無理なんですよね、はっきり言って。うなずいておられるから、恐らくそうだということだろうと思いますが、国内の不動産投資も無理なんですよ。もうこれは回収できないんですよね。だからそういう意味では、リストラが失敗したと、その責任は長銀から出向していた証人にもあると私は思うんですね。 あと、最後になりますけれども、都知事の青島さんが、御案内のような、都からの三百億については凍結、凍結というよりは、これはもう融資しないよ、金融支援しないよということを言っておるんですが、じゃ、それならどうするんだということでテレビのインタビューに答えて、それはやっぱり責任がある長銀がやるべきじゃないだろうかという意見を話しておられるんですね。 この話、当然そういう声というのはいろんなところから上がってくると思うんですけれども、この三百億の融資を長銀が何らかの形で肩がわりするという指摘、御自身の今のリストラの失敗というような責任の問題も踏まえて、どういうふうにお考えですか。
○田中証人 お答えいたします。 非常に苦しい御質問でございまして、私自身は現在、確かにイ・アイ・イのリストラに携わった、そういう意味で世間をお騒がせしたという思いはございますけれども、このスキームにつきましてどういう判断を申し上げるかということにつきましては、長銀の役員でもございませんし、単なる一個人でございますので、先生にこの私の意見については御勘弁をちょうだいしたいと思います。
○佐藤委員長 これにて海江田君の発言は終わりました。 以上をもちまして田中証人に対する尋問は終了いたしました。 御苦労さまでございました。御退席くださって結構でございます。 この際、暫時休憩いたします。 午後三時二十五分休憩 ――――◇――――― 午後三時三十分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 予算の実施状況に関する件の調査に関し、東京共同銀行問題について、小久保久君より証言を求めることといたします。 この際、証言を求める前に証人に一言申し上げておきます。 昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によって、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人、証人の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人の後見今後見監督人または保佐人並びに証人を後見今後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。 証人が宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。 証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。 以上のことを御承知おきください。 次に、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合について申し上げます。 すなわち、証人は、宣誓及び証言の拒絶に関する事項に関し、補佐人に助言を求めることができることとなっております。 助言は、その都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであります。 なお、補佐人は、みずから発言すること及びみずから証人に助言することはできないことになっております。 次に、今回の証人喚問に関する理事会の申し合わせについて申し上げます。 その第一は、資料についてであります。 証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。 その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問の項目程度は結構でございます。 なお、補佐人がメモをとることは構いません。 以上の点を御承知おきください。 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めることにいたします。全員起立を願います。 〔総員起立〕
○佐藤委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影は許可しないことになっておりますので、これより小久保久君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。 それでは、小久保久君、宣誓書を朗読してください。
○小久保証人 宣 誓 書 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います 平成七年四月十一日 小久保 久
○佐藤委員長 宣誓書に署名捺印してください。 〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○佐藤委員長 御着席を願います。 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。 なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際には起立してください。 ―――――――――――――
○佐藤委員長 これより証人に対して証言を求めます。 まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねをして、その後、委員各位の発言を願うことといたしております。 それでは、私からお尋ねいたします。 あなたは小久保久君ですか。
○小久保証人 はい。
○佐藤委員長 生年月日、住所、職業をお述べください。
○小久保証人 昭和十一年四月十日生まれ。江戸川区南小岩二の八の五。地方公務員であります。
○佐藤委員長 それでは、お尋ねします。 東京協和及び安全の両信用組合の処理に関し、三重野日銀前総裁は、もう少し早く手をつければほかのスキームも考えられたかなという感じはぬぐい得ない旨証言をしております。 また、牧野東京都副知事は都の財務主税委員会において、昨年の十一月十八日、大蔵省西村銀行局長から支援スキームについて初めて説明を受けた、このスキームには国の負担分が含まれておらず、鈴木知事が難色を示したため、十二月五日、再び西村銀行局長と会い、日本銀行も出資する新銀行設立構想を知らされた旨の答弁を行っております。 両信用組合の処理について、東京都はいつ、だれに、どのような要請をしたのか。 東京共同銀行の設立に関し都はどのように関与したのか。 以上の点についてお述べください。
○小久保証人 この平成六年の両信用組合に対します検査でございますが、これは大蔵省に御要請を申し上げまして、一緒に検査をさせていただいたわけでございますが、このときに結果が極めて悪い状況にございました。その結果の取り急ぎのまとめの段階ではございましたが、たしか九月の後半かと記憶しておりますけれども、そのころから東京都の事務レベルと大蔵省の事務レベルの方との話し合いが始められたわけでございます。 そうした中で、十一月の十八日に東京都の副知事と大蔵省銀行局長との会談が持たれまして、その中で大蔵省の銀行局長は、この両信用組合はもう再建は難しい、第一義的に監督責任を持っている東京都がそれの処理、スキームについて考えていただきたいと思うが、我々としても協力は惜しまないというお話がございまして、それに対して東京都の副知事は、今後私どもも一生懸命やるけれども、ぜひ国の御協力、御指導を賜りたいということを強く御要請を申し上げたというふうに聞いております。 また、この新銀行の設立の関与でございますけれども、新銀行の設立につきましては、私どもが、ただいま申しましたような経過の中で種々大蔵省にお願いをしていたわけでございますが、それをお受けいただきまして、平成六年の十二月の五日に、この両者の会談の中で初めて明らかにしていただいたわけでございます。したがいまして、また銀行というものでございますので、東京都といたしまして、この設立に関与するということはございませんでした。
○佐藤委員長 以上をもって私からお尋ねすることは終わりました。 次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。細川律夫君。
○細川(律)委員 社会党の細川律夫でございます。私の方からお尋ねをいたします。 一昨日、東京都の新しい知事が誕生されました。この新しい青島知事さんは、東京共同銀行のスキームにつきましては、東京都は三百億の低利融資は出さない、こういう公約をされておりまして、そして当選後もそのように言われているわけでございます。 証人はこれまでいろいろこの件については御苦労をされてきたわけなんですけれども、この青島知事が誕生されて率直にどういうお気持ちでしょうか。
○小久保証人 青島新知事がそのようなお話をなさっておるということは新聞等で存じておりますが、ただ私自身は、まだ一度も新知事から直接そういうお話を当然のことながら承ってはおらないわけでございます。 いずれにいたしましても、私ども新知事をお迎えいたしますれば、当然のことながら新知事に対する事業の説明の機会がございます。そういう機会にこれまでのこの二億組の処理の経過あるいは東京都議会におきます議論の状況、さらには現在都内信用組合が置かれております状況、こういったものを新知事さんには御説明を申し上げて、そして新知事さんからの御判断をいただくというつもりでおります。
○細川(律)委員 既に二つの信用組合は清算手続に入っております。新しい東京共同銀行は既に営業も始めているところでございます。そこで、東京都の方でこの三百億を出さない、こういうことになりますと、今度のこの東京共同銀行のスキームというのは大変難しくなるわけであろうと思います。 そうしますと、これまでまさにその現場で苦労されてきたあなたとしては、どういうふうにしたらよいと考えておりますか。
○小久保証人 この処理のスキームの策定に当たって、第一線の局長として種々大蔵、日銀等とお話し合いをしてきた者といたしましては、ぜひともこの支援、支援と申しますか、三百億の融資というものは実現をさせていただきたいということで、都議会に対しましてもるる御説明を申し上げ、微力を尽くしてきたわけでございます。しかし、現段階でこういう状況でございますので、何としても私どもとしては、新知事さんの新しい御判断のもとに今後の進め方を考えていきたいというふうに考えているわけでございます。
○細川(律)委員 現場で苦労をされながら今までやってこられた証人でございますから、ぜひこれまでの経過を具体的によく新しい知事に御説明をいただきたいというふうに思います。 次に移ります。 せんだって当委員会で、安全信用組合の鈴木元理事長がここで証言をされました。そのときに、安全信用組合での不良債権で大口でどうにもならない債権は日本国和清光会に融資をした十五億円だった、こう証言をいたしまして、その融資をしたのは東京都から強い要請があった、だから融資をしたのだ、それが焦げついてしまって不良債権化した、こういう証言をされましたけれども、そういうことはあったのでしょうか。
○小久保証人 鈴木前理事長さんがそういう御発言をなさったということで、私どもも当時の担当の部長を呼び、事実関係を調べました。 そのときに当時の部長が申しますのは、確かに話を聞いてやってほしいということは伝えた、しかし、それ以上でも以下でもなくて、その後も特に鈴木さんからそのことについての御報告なりなんなりはなかったというのが当時の担当部長の報告でございました。
○細川(律)委員 鈴木さんは大変詳しい証言をいたしておりまして、昭和五十八年の秋、信用組合課長から連絡があって専務理事が行くと、課長と部長がいて、尾崎清光氏に融資をしてくれ、こう頼まれたということでございます。そして鈴木さんとしては、それについては嫌だった、貸したくなかったのだけれども、保証協会の方から金がおりるまでのつなぎの資金だからとか、そういうような大変細かいことも申されて、そしてそこで渋々融資をした、こういうふうに言っておるわけなんですけれども、単に紹介をしたというだけではなかったのじゃないですか。
○小久保証人 私どもが本人に、本人と申しますのは当時の担当部長に聞いたのは、ただいま申し上げたとおりでございます。 鈴木前理事長さんが種々おっしゃっていたということでございますが、決して当時の職員をかばうわけではございませんが、そういうお話を申し上げた後、鈴木さんが、ある意味では冷たい言い方で申しわけないかもしれませんが、金融の責任者として御判断をした上で御融資を申し上げたのではないかというふうに私は考えております。
○細川(律)委員 当時の金融部長はどなたでございました。
○小久保証人 佐々木節哉と申します。
○細川(律)委員 その佐々木さんに証人の方からいろいろ尋ねたというふうに今言われましたけれども、どういうふうに尋ねたのでしょうか、この件で。
○小久保証人 先ほど私がと申しましたけれども、実際にそのことをやってもらったのは私どもの次長でございましたものですから、次長からはただいま申しました結果について報告があったというのが正しい言い方かと存じます。
○細川(律)委員 そうしますと、次長からの報告というのは、ただ紹介をしただけと、こういう報告ですか。
○小久保証人 そのとおりでございます。話を聞いてやってほしいというふうに私は申し上げましたということを次長には申し上げたと、それを私に次長から報告があったということでございます。
○細川(律)委員 証人の方は、次長に対して、この件についてきちっと確かめろと、こういうことを指示されたわけでしょう。そしてその回答が、ただ紹介をしただけですということで、そこで納得されたわけですか。
○小久保証人 この融資を、融資と申しますか、信用組合に対しまして話を聞いてやってほしいということを申し上げたということでございますから、おっしゃるとおり、その背景には、よく話を聞いて融資ができるという御判断ならば貸してやってほしいということだろうと思っております。 しかし実際には、繰り返しになりますが、次長から、その当時の部長のヒアリングの結果はかくかくしかじかだという報告でございました。
○細川(律)委員 当委員会での鈴木証人の証人喚問で大変詳しく、東京都の部長の方から紹介があって、それで融資を頼まれた、こういう具体的な証言までされて、監督をする東京都の立場の人が信用組合にそういうことをするということ自体大変問題のある行為だというふうに思いますけれども、それについてはきちんとこれを、どういういきさつでどうなったかということについては、これは東京都の方でこれをやらないと、これは全国の皆さんに対して、公的な場所である地方公共団体がこんなことをやるのかと、そして信用組合に大変困ったことをさせたということになるのではないでしょうか。
○小久保証人 先ほど来の御答弁と繰り返しのようになりますけれども、今後どうせよということであるならば、再度調査をすることはやぶさかではございませんが、現段階でお話しできますのは以上のような状況でございました。
○細川(律)委員 それでは、この点についてはぜひとも詳しく調査をされて、それで一体どうしてこういう紹介がなされ融資をするように頼んだのか、そのいきさつ、尾崎清光さんとはどういう関係があって、どういういきさつでこういうふうになったかをきちんと調査をしてもらいたいと思います。 約束できますか。これはぜひ当委員会の方にも報告をしてもらいたいと思いますけれども。
○小久保証人 尾崎清光さんという方がどういう方だったかということについては、肩書は私も存じておりますのでその辺は今でもお答えをできますが、たしか同和清光会総裁という肩書だったと思いますが、ただ、御質問にはございませんからどうかと思いますが、あえてお答えをさせていただきますと、この同和というふうに冠がついておりますが、東京都は同和の交渉団体というふうな制度がございますけれども、この尾崎さんの同和清光会と申しますのは、五十八年当時でも東京都の同和問題の交渉団体ではございませんでした。
○細川(律)委員 ただ、この尾崎清光という人は、恐喝で裁判になって懲役三年、そして執行猶予五年という判決を受けた方でしょう。そういう方をそもそも紹介するというのもおかしいんじゃないですか。だかも、先ほどのように、ぜひきちっと事実関係を調査して、こちらの方に出していただきたいと思いますが。
○小久保証人 そういう御要求がございますれば、私ども検討させていただいて、そのようにさせていただきたい、こう思っております。
○細川(律)委員 それでは、次に移ります。 二つの信用組合は、数々の法令違反を繰り返しておりました。この点についてお尋ねいたします。 この二つの信用組合が、法令で禁じられております員外預金、大口貸し出し規制の違反、これについて、東京都の方ではいつごろからこういう違反をしているということを把握をしていたでしょうか。
○小久保証人 大口貸し出し規制の違反につきましては、東京協和に関しましては四十年代の初めごろからというふうに記憶をしております。また、安全信組につきましては五十年代の半ばごろかというふうに考えます。 また、員外預金比卒違反につきましては、両方とも五十年代の半ばごろから継続的に行われていたというふうに考えております。
○細川(律)委員 これらの二つの法律で禁止をしている事項、これは証人はどういうふうに、どうしてこういう規制があるというふうな認識をされたのでしょうか。どうしてこういう規制があるか。
○小久保証人 大口の規制融資――大口貸し出し規制でございますね。大口貸し出し規制につきましては、二つの面があろうかと思います。 一つは、信用組合の組合員の平等という基本的な面からの問題というのが一点。それからもう一つは、大口に貸し出しが偏ることになりますれば、その貸出先の破綻等によります危険が非常に大きいということから、基本的に、信用組合は協同組合組織でございますので、小口化を図るというのが基本にありますものですから、それの違反については厳しく是正しなければいけないというのがございます。 また、預金の、員外預金の比率の問題でございますが、これもやはり基本的に、協同組合組織として、組合員の本来扶助組織でございますから、組合員がお金を出し合って、組合員がお金を借り合うというのがもともとの考え方でございますので、その一定卒以上を員外から預金をさせるということは法の趣旨に反するというふうに考えております。
○細川(律)委員 二つの信用組合がこれらの法令違反をしていたことについて、東京都の方ではどういうような指導をされたのでしょうか。
○小久保証人 法令違反の是正というのは、当然のことながら私どもの大きな役割でございまして、基本的には、検査の結果、判明いたしました後で、示達書という形で行政指導をいたしますので、その示達書の中には、法令違反については強く指摘し、是正を求めるというのが一般でございます。 また、この二信組のように特にその違反が顕著なものにつきましては、このたびもそういたしましたけれども、直接理事長を呼び、示達とは別に違反事実の是正等を求めるとともに、時には文書によって回答させるというような努力をしてきたつもりでございます。
○細川(律)委員 そういう努力をした結果、この二つの信用組合の方ではその指導に応じたのでしょうか。
○小久保証人 結論から申し上げますれば、私どもの指導に必ずしも従っていただけなかったということでございます。 基本的には、この二つの信用組合の理事長さんの経営の姿勢というものにも大きく起因をしているかと思いますが、たびたびの是正の指導にも余り従うことがございませんでした。もちろん、その間に、いろんな是正の計画を提出をしていただくというような場面で是正計画が出てはおりますが、その是正計画自身が、必ずしも、具体性に乏しく、実効性に乏しいというようなものでございました。
○細川(律)委員 当委員会で東京協和の高橋元理事長は、大口貸し出しについては東京都の方の承認を受けたと、こういうことを証言をしております。 こういうふうに証言しております。「できるだけ早く解消するようにという御指摘はいただきましたが、御承認をいただき、決算の承認もいただき、配当の承認も今までいただいてきておりました。」と、こういう証言をしておりますけれども、これは本当でしょうか、それとも間違っておるでしょうか。
○小久保証人 大口の貸し出し等につきまして、私どもが信用組合に一々、これはよろしいというような御指示をすることはございません。 ただ、証人がおっしゃった意味は、あるいは事後に報告をしたようなケースが我々の承認を得たというふうに考えていらっしゃるのかもしれません。 あるいは、特定の貸し出しの際に、事前に話があった件がゴルフ場の関係で両信用組合で一件ずつございましたが、これについては明確に、その後、担当者の記録等を、あるいは調査等によりますと、明確に否定をしております。承認をすることはできないというふうにその都度御指導を申し上げたというふうに聞いております。
○細川(律)委員 今、それぞれの組合で一件ずつ、こういうふうに言われましたけれども、それについては承認しなかったということですが、高橋証人はこういうふうに証言しているんですよ。「ほとんどの案件につきまして事前に東京都に承認を求めてきておりました。」と。で、先ほど私が読んだようなことを証言をしておるわけなんです。 ということは、大口貸し出しの案件については、これはほとんど東京都に事前に承諾を求めて、承認を得て、そして貸したんだ、こういう高橋さんの証言なんですけれども、じゃ、これは、うそだというふうに見ていいですか。
○小久保証人 ほとんどの案件を東京都に事前承認を求め、それを東京都が承認するというようなことはございません。これは、基本的には理事長としての責任で行うべきことでございます。 それと同時に、私どもは、この二信組につきましては、経営の状況からして、大口の新たなる貸し出しというようなことは原則として禁止をする、禁止というとちょっと語弊がありますが、原則としてやらないようにという指導を常々やっていたわけでございます。そういう基本姿勢から考えましても、個々の案件に一々事前承認をするというようなことは、私は考えられないというふうに思っております。
○細川(律)委員 高橋さんはこういうふうなことも言っているんです。東京のような都市銀行などがひしめく金融激戦地では、信用組合が生き残っていくためには中小企業等協同組合法等の諸規則を守っていたのではやっていけない、こういうふうに言っているんですよ。 こういう実態というのは東京都の場合はあると思うんですけれども、長い間ずっと、先ほど証言をされました、四十年代からずっとこういう違反が続いてきた、しかも是正をするように言っても是正をされない、こういうのが続いてきたということは、これは東京都の方としても、こういう東京という特殊な事情の中にある、地域の中にある信用組合であるからこういうような違反はある程度やむを得ないんだ、こういうふうに大目に見ていたというところはあるんじゃないですか。
○小久保証人 確かに、大都市におきます信用組合の経営と申しますのは非常に厳しい環境に置かれている、これは事実でございます。さまざまな形態の金融機関がひしめいております中で、金融自由化が進められ、しかも、本来信用組合が最大の顧客としておりました地域の中小企業の方々あるいは勤労者、こういうところにまでさまざまな金融機関が進出してくるということになりますれば、それは厳しい状況にあることは事実でございます。 事実でございますが、本来協同組合のあるべき趣旨というのを考えますれば、大口の融資あるいは大口の預金、こういうものを東京都が明らかに認め、場合によったら奨励をしていたかのような考え方がもしあるとすれば、それは明らかに間違いでございまして、大目に見ていたというような気持ちは全くございません。
○細川(律)委員 それでは、次に移ります。 今回のこの二つの信用組合の破綻の件につきましては、適切な対策が後手に回ったのではないかというふうに言われております。そこでお聞きをいたしますけれども、この二つの信用組合の経営が危ないあるいは破綻するかもしれないというふうに思ったのは、証人はいっそういうふうに思ったのでしょうか。
○小久保証人 決定的に思いましたのは平成五年の七月、保これは御承知のとおり、長銀がイ・アイ・イの支援を打ち切った以降でございます。 また同時に、この時期が私の現職への就任の時期でもございました。たしか長銀の打ち切りが五年七月の九日だったと思いますが、私が就任いたしましたのが同じ月の十六日でございました。したがいまして、私の就任したときの事務事業のレクチャーの中で、この二億組の問題が大きな問題として新局長の仕事になりますというような趣旨の説明も受けた記憶がございます。
○細川(律)委員 この長銀の支援の打ち切り、それは平成五年の七月の十三日なんですけれども、そうするとこれ以前はこの二つの信用組合はまあまあの経営、こういうふうに見ていたのですか。
○小久保証人 まあまあの経営という言い方が正しいかどうかは、私も言葉に困りますが、数値の上だけで申し上げますと、平成四年度の両信用組合の検査結果と申しますのは、たしか両信組合わせてではございますが、不良債権額が五百億ぐらいだったと記憶をしております。 当時、両信用組合の貸付額が約千八百ぐらいだったかと思いますので、大体そのぐらいだと思いますので、もちろん危険の芽ははらんでいたというふうに前任の者も考えたと思いますが、やはり五年の七月以降の大蔵省との合同の検査ではっきりとそれが我々に認識されたというふうに考えております。
○細川(律)委員 長銀のイ・アイ・イ・グループへの支援を打ち切りをした直後、東京都の方は大蔵省と合同の検査を行ったわけですね。その後、翌年の六月までは本格的な検査はしてないわけなんです。この間に、回収不能の債権というのは、先ほど出ました五百億から一千百億円に膨らんだ、この一年間に大変回収不能の債権が膨らんだわけですね。 そうしますと、この一千百億円の回収不能債権が出てきて、もうにっちもさっちもいかない、どうしようもない、こういうふうになって今回のようなスキームに進んだわけなんですけれども、私は、その一年間が大変重要な期間だったんじゃないかな。日銀の前の総裁などもこの委員会で、もっと早く手を打っていたならばこういうことにはならなかったのではないかというようなことも証言をされていたわけなんですけれども、この一年間に一体どういうことをしたのか、時を追って簡単に説明してもらいたいと思います。
○小久保証人 大蔵省の検査官に御一緒に検査をしてもらうということで平成五年度の検査を行いましたのが、予備検査を除いて本検査で申しますと、五年の八月から九月にかけてであったと思います。 その結果、最終まとめには至らない前に既に相当の状況であることがわかりましたので、たしか、記憶があれですが、十月の下旬でございます、十月の下旬とそれから十一月の上旬に両信用組合の理事長においでいただきまして、この是正について強く指導をいたしました後、十一月の八日の時点では文書で回答をするようにということを申し上げたわけでございます。 その後、監査の結果がある程度まとまってまいりました段階で、十二月に入りましてから再度両理事長に都庁においでいただいて講評をしました後、最終的には示達に向かっていくわけでございます。 その間に、両信用組合から、先ほど申しました文書による報告に対して、出てはまいりましたが、なかなか私どもが考えているような具体性、現実性のある回答ではございませんでした。 私どもはそのときに、その五年のそういうことをやっている段階では、やはり基本は自主的に再建をしていただくということを頭に描いておりました。したがいまして、債権の回収計画とかあるいは債権の担保のつけかえとか追徴とか、そういうふうな指導を懸命にやっていたというふうに記憶しております。
○細川(律)委員 そうしますと、この一年の間には、理事長を呼んで口頭で指導をする、あるいは文書で示達を出す、しかし二つの信用組合はこれに対して、改善命令などにはこたえなかった、そういうことで一年間が過ぎていった、こういうことなわけですね。
○小久保証人 確かに二億組としてはそれなりの御努力はなさったと思います。思いますが、結果として実効性の上がるような御努力と申しますか、事業展開がなされなかったということでございます。
○細川(律)委員 この間に回収不能の債権がどんどんどんどんふえている、こういうことは東京都の方は把握をしておりましたか。
○小久保証人 検査から検査までの間は明確に把握はしておりませんでした。 平成六年度の検査は、先ほど申しましたような状況の中で、もはや自主再建は極めて厳しいという認識を持ったものですから、平成六年度の検査は二カ月ほど早めて、再び大蔵省の検査官と御一緒に合同検査を始めたわけでございます。そういう意味では、五年度の検査から六年度の検査までの間、実際の数値としてどのぐらいふえていったかということは私自身としては存じ上げておりませんでした。
○細川(律)委員 この一年の間には、安全信用組合それから東京協和、両方の組合から東京都の方はいろいろな資料を常に出させたのではないですか。だからよくわかっていたのじゃないかというふうに私の方は理解をいたしております。 そこで、この間には、信用組合同士の合併の話だとかあるいは営業譲渡のこととか、そういうようなことについては一切東京都の方では検討しなかったのですか。あるいは、大蔵省の方に何とかこの件について相談に乗ってほしいとかいうような相談もしなかったのですか。
○小久保証人 この間、私どもといたしましては、やはりいろいろな自主再建の御努力を願うということのほかに、もちろん他の方法がどうかということは考えました。 実は私ども、昭和六十二年に信用組合の方々と御一緒になって救援基金というのをセッティングをいたしました。その六十二年以来、東京都はその基金をもとに八つの信用組合の合併をやってまいりました。しかし、いずれの信用組合も二けた台の欠損を処理するというような状況でございましたので、今度のようなこういうような大きなけたのものについてはそれはもう使えない。 そうしますと、他の金融機関、とりわけ大きな金融機関に吸収合併をしていただく方法はないだろうかというようなことももちろん内部的には検討をいたしました。しかし、なかなかそういう吸収をしてくれるようなところも我々の段階ではなく、そしていよいよ大蔵省に御要請を申し上げて、今回のような処理スキームをお考えをいただいたということでございます。
○細川(律)委員 私は、この一年間に東京都の方がいろいろな監督指導をしていたならばこういうことにはならなかったのではないかというような点についてもお伺いをして、いろいろ御意見もお聞きをしたかったのですけれども、時間が参りましたので、以上で終わります。
○佐藤委員長 これにて細川君の発言は終わりました。 次に、五十嵐ふみひこ君。
○五十嵐(ふ)委員 さきがけの五十嵐ふみひこでございます。証人には御苦労さまでございます。 まず最初に、先ほどの同僚議員の質問で、田中重彦、長銀から派遣をされましたイ・アイ・イ・インターナショナル副社長の御証言で、東京都庁には二度ばかり行っているけれども、それはイ・アイ・イ・アイの副社長の立場で行ったのであって、信組とは関係がないかのような御発言がありました。 一方、高橋前東京協和信用組合理事長の証言では、私と長銀から出向のイ・アイ・イ・インターナショナル副社長らと東京都の信用組合課に二度ほど行ったときも、副社長は、長銀が協力しており責任を持つというような趣旨のことを言った、協力するとか、責任を持つとか、長銀が善処すると言った、そのことは東京都の信用組合課に書類があるはずだという証言を参議院の方でされているわけですが、かなり食い違っているわけですね。 東京都の方はどういうふうに事実関係を認識をされていますか。
○小久保証人 私も、そういう証言があったということで昔の書類をいろいろ調べさせましたところ、私どもの方のいわゆる決裁文書というような公式なものではございませんが、田中さんが二度、高橋さんともどもおいでになったということは事実でございます。 その際に、御承知のとおり田中さんはイ・アイ・イの副社長でございますので、高橋さんと同道しておいでになるということになりますれば、やはり協和との関係ということを恐らく考えたというふうに思います。
○五十嵐(ふ)委員 発言では、長銀の立場をいわば代弁するような形でお話をされていったかのような発言なわけですけれども、その点についてはお確かめにならなかったでしょうか。
○小久保証人 当時のその記録によりますと、田中さんが最初においでになったのは、平成三年の六月の十二日だったと思います。六月の十二日だったと思いますが、このときには田中さんがなぜ一緒においでになったかということが余りはっきりいたしませんけれども、恐らく当時、長銀と東京協和との関連で雑誌のたしか記事になるというようなことがあったと思うのです。その際に、東京都としては、長銀とイ・アイ・イとの関係を超えて東京協和に影響を及ぼしては困るということがあったわけでございまして、そのことを、東京協和に影響を及ぼさないようにということを強く要請したというふうにたしか記録がございます。 それから第二回目のときは、同じく平成三年の九月の二十四日でしょうか、二十四日だったと思いますが、このときにはたしかあれは東京協和に対して回収計画を出せということを東京都が追っていた時期だったと思います。それの回答をなさるためにおいでになったときに高橋理事長と同道されていたというふうに思います。 以上でございます。
○五十嵐(ふ)委員 ありがとうございます。 それで、私は次に移りますけれども、先ほど局長は、東京都は一々大口貸し出しについて、よろしいというようなことは言っていないということ、それから大目に見ていたという気持ちはないんだ、全くないという趣旨の御発言をされていますけれども、一方では、協和、安全とも四十年代、あるいは五十年代半ばからかなり法令違反が継続して行われていたという事実を認識していたということをおっしゃっているわけであります。 また、東京都の検査による指摘事項の中には、それこそ法令違反のデパートというぐらいのいろいろなものが載っているわけです。例えば実態不明の企業に対する貸し付けというのは具体的にはどのようなものを指しますか。
○小久保証人 ほかにもあるのかもしれませんが、いわゆるぺーパーカンパニーではないでしょうか。
○五十嵐(ふ)委員 例えば、もう既にいろいろ報道されていますけれども、新進党の前幹事長代理の山口敏夫さんの関連企業として認識されている株式会社海邦通商というようなところは実態が全く不明である。こういうところに貸し出すということ自体が、これは結果として、間違って焦げついちゃった、事業が失敗した、結果としての法令違反ではなくて、最初からこれは非常に問題のあるといいますか、犯罪的な貸し出しだったのではないのでしょうか。
○小久保証人 海邦通商への貸し出しの状況というのは、私ちょっと、申しわけございませんが、余り詳しく存じておりませんので、答弁を控えさせていただきます。
○五十嵐(ふ)委員 例えばプリムローズカントリー倶楽部というのがあるわけですけれども、これは埼玉県の小川町の方なんですけれども、これはもう途中で地上げが失敗しまして、十八ホールの予定が、どうあがいても十三ホールとか十四ホールに縮小せざるを得ないというような状況にあるということがかなり知られていたゴルフ場の開発行為を行った株式会社でございます。 そして、その当時の社長は、代表者は山口代議士の実弟の方であった。この企業に対する貸し出しは二十八億でしたですか、記録が残っているようですけれども、これに対して担保は四億二千万しかとっていない。しかもその四億二千万の担保は、山口代議士の御夫人が所有する山口さんの自宅が担保提供をされている。これはまさに代議士という立場を利用した、その顔に免じての融資、情実の融資でありまして、そのほかには担保提供がなされていない担保不足の物件である。 また、プリムローズカントリーは、完成の見込みがないにもかかわらず、一口三千万円の会員権がかなり乱売をされているものでございますから、たとえ完成したとしても、多額の資金が、融資が回収されるという見通しは恐らく最初から、融資時点からなかったであろうということが予想されるものですけれども、このようなものへの融資という事実を東京都はっかんでいたはずであります。 なぜならば、使途不明の貸し出し、無担保・無保証の貸し出し、債務超過企業に対する貸し出し、経営実態不明の企業に対する貸し出し、名義借り、名義貸しの迂回融資、それから仮装貸し出しといったものがずらずらと東京都の指摘で、最初の検査のときの指摘事項としてあるわけですから、これを大目に見なかったなどということは全く私は詭弁だと思いますが、どのようにお感じですか。
○小久保証人 大目に見ないということは、事前に、貸し出しをするがどうかというようなことに対しまして目をつぶってあげたとか、あるいはゴーサインを出したとか、そういうことはないというふうに申し上げたわけでございまして、事後に、貸し出されたものについては、今先生御指摘のとおり、いろいろ検査結果では明らかになっているとは思いますが、それをもって大目にということではないというふうに御理解いただきたいと思います。
○五十嵐(ふ)委員 繰り返し申し上げますけれども、結果として事業が失敗して焦げついてしまった、不良債権になったというようなものではない。最初から不良化することが見込まれているものへの融資というのは、これは最初から許してはならないもののはずであります。ですから、これを単に指導というようなことで時間稼ぎ、自主再建できるというふうに踏まれたのはどういうわけでしょうか。 また、そもそも東京都の側には、先ほど局長自身がおっしゃいました、二理事長の経営の姿勢に原因がある、問題がある、また従う姿勢がなかったというようなことを話されているわけですから、これは東京都には大変大きな、放置をしたあるいは見逃してきたというそういう責任があると思いますが、また、東京都の対応がここまでおくれたことについて、私はもっと厳しい責任を感じられる必要があると思いますが、その点についていかがですか。
○小久保証人 これらの不良債権になりかねない貸し出しにつきましては、もちろん回収計画等を出させて、そしてどう対応していくのかということを御指導申し上げたというのは、先ほどのマクロのお話でございますが、申し上げたとおりでございます。 また、二つの信用組合の理事長さんの基本的な考え方は、この前もここで御証言を申し上げたようでございますけれども、やはり業容の拡大ということによって経営を改善していこうというようなお考えだったというふうに申し上げていたようでございますが、これはやはり基本的には、協同組合組織であります信用組合の経営方針としては私はなじまないものであるというふうに考えます。 また、しからばそういう経営をなぜ改めさせなかったのかということでございますが、まことに無力感を感じざるを得ない点もあります。御指導申し上げてもそれに従わずに、次々に自分の事業展開をなさっていくということを最終的にとめるということになりますれば、行政命令を出すということしか実はないわけでございます。しかし、我々はそういうことは最後の問題であって、しかもバックアップ体制ができない中でそういう伝家の宝刀をむやみに抜くわけにはいかぬということで、非常に私どもなりに苦慮したわけでございます。 また、東京都の責任という問題につきましては、私自身、第一線の指揮をします局長として深く反省もしておりますし、今後の信用組合行政に今回の一部始終をできるだけ生かして、二度とこういうことのないようにというかたい決意を今持っているところでございます。
○五十嵐(ふ)委員 最初から経営姿勢に問題ありということであれば、この経営者をこの信用組合から切り離すということは、まずこれは預金者を保護する、あるいはこの信用組合自体を立て直すということについて最初にとるべき道だったのではないでしょうか。それからまた、告発といったことも、場合によっては早い時点でなされるべきではなかったんでしょうか。 それから、東京都から大蔵省あるいは日銀当局に対する要請というのはなぜこんなにおくれたのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○小久保証人 経営者を切り離すということは、経営者に対して解任命令を出す、そこまで行かないまでも、経営者を説得して軟着陸をさせるような方向で理事長をかえたらどうかという御趣旨も含まれていると思いますが、弁解がましい話でございますけれども、信用組合の理事長と申しますのは、大手の都市銀行の頭取さんとは大分違った形でございまして、どうしてもその方の個人的な地縁、血縁、あるいは友人、あるいは顔、そういうものでやはり運営されているという面が、事のよしあしは別といたしましてございます。 この二人の理事長さんもまさにそういう立場の方だったと私は認識をしておりますので、そういう意味で理事長さんをかえるというのはなかなか大変な、大変なと申しますのは、いろいろなバックアップ体制ができない中でかえるのはなかなか難しかったということでございます。 また、大蔵、日銀に対します要請が遅いというお話でございますが、いろいろなとらえ方があろうかと思いますけれども、私どもは、先ほど申しましたように、五年度はいろいろな再建計画を提出をさせ、そういう中で再建の道を模索をしていたわけでございますが、平成六年に、そういう模索の中で出てくるものがどうも現実性もないし実現性もないということで、はっきりもうこれは再建は難しいと認識した上で平成六年度の検査を再び大蔵省とやっていただき、その後今回のような流れになったわけでございます。
○五十嵐(ふ)委員 どうも認識が甘いように見受けられます。 信用組合というのは、御存じのとおり、普通の銀行と違って協同組合的利用ということで税金が安いわけですね。国税もそうですし、地方税の方も、これは東京都もその店舗に関しては固定資産税を減免するという状況になっているわけですね。ですから、これは税金がまけられているんです。 だから、それは協同組合という町の、弱い者同士の金融機関ということのためになっているわけで、この信用組合は全く信用組合じゃないんじゃないですか、最初から。税金はどこへ行っちゃったのか。税金の正しい使い方ではないんです、これは、放置していたこと自体が。私は大変認識が甘いと思うんです。 今、公的資金を使って救済するのがけしからぬというけれども、これは公的資金を使って救済しようとしているのは預金者ですから。むしろ罪が深いのは、それ以前に税金をまけてこういうふしだらな、不明瞭な経営というのを野放しにしてきた、そしてそちらの方がよっぽど税金をむだ遣いしている、そういうことだと私は思います。 ですから、きちんと、東京都に責任があるなら、その東京都の最高責任者である現知事鈴木さんも責任がございますし、その鈴木さんを選んだ都民にもやはり私は責任があるんだと思います。(発言する者あり)まあ青島さんはまだ知事予定者ですから。 そういうことだろうと思いますので、ぜひその東京都の責任ということを踏まえた今後の措置を東京都内部でなされるように要望して、私の発言を終わります。
○佐藤委員長 これにて五十嵐君の発言は終わりました。 次に、月原氏晧看。
○月原委員 新進党の月原です。証人にお尋ねいたします。 平成六年十二月九日に日本銀行は、東京協和、安全両信用組合の経営問題の処理についてという発表をいたしましたが、都がこの仕組みの概要を知ったのはいつですか。
○小久保証人 新しい受け皿銀行も含めた全容と申しますか概要と申しますか、これを私どもが知り得ましたのは十二月の五日でございます。
○月原委員 委員長の質問に答えられたとおりですね。 そこで、ちょっと少しさかのぼってお尋ねいたしますが、十一月十日に大蔵省中小金融課長が都庁を訪れたということでございますが、そのときは金融課長のお話はどういう内容だったですか。簡潔に。
○小久保証人 これは正確には、実は中小金融課長が都庁においでになったというよりも、私どもの方の担当部長がたしかお伺いしたというふうに私は記憶しておりますが、いずれにしましても、この十一月の十日では、一つは、もはやこの二つの信用組合を立て直すのは難しい、したがって東京都と国が一緒になってスキームをつくろう、その際には預金保険機構も一緒に入ってもらおう、それともう一つは、二人の理事長さんの進退について話し合われたというふうに思っています。
○月原委員 それで、その後接触があったのは、十一月の十八日に銀行局長とそれから都の副知事がお会いになった。これは資料によれば、預金保険機構から四百億円を贈与する、それから都が三百億円を融資してくれ、その他民間金融機関が負担する、こういうような話があって、国が負担することについての話がなかった、こういうふうに都議会の方で答弁されておりますが、そのとおりでしょうか。
○小久保証人 十一月の十八日と申しますのは、先ほど委員長の御質問にお答えをいたしましたように、日銀の局長さんと副知事がお会いをいたしまして今後の方向についてお話し合いをしたという日にちだったというふうに記憶をしております。
○月原委員 その点はまた後で調査していただきたいわけですが、そして十一月二十五日、商工計画部長に対して大蔵省中小金融課長は三百億円の支援を希望したというふうに言っておりますが、そのとおりでしょうか。そして、都はそれに対してどういうふうに答えられたのでしょうか。
○小久保証人 このときに、たしか三百億の融資を期待をしているという話がございまして、そのとき私どもの方の担当部長は、後で聞いたことでございますが、大阪の例がやはり頭にあったものですから、三百億はちょっと多いなと、絶対額として多いなと、二百ぐらいじゃないかというような話をしたやに聞いています。御承知のとおり、大阪は百億でございました。そういうことから、恐らく絶対額としての判断でそういうふうに申し上げたのではないかと思います。
○月原委員 そこで、十一月三十日になるわけですが、大蔵省審議官から局長が、証人が呼ばれて、どういうふうな要請を受けられたのでしょうか。そのときに都の三百億円の支援ということについて要請がありましたか。そして、それに基づいて都庁内ではどのように知事を含めて判断されたんでしょうか。
○小久保証人 この十一月三十日は、私がお会いしたので記憶は鮮明でございますが、確かに幾つかの点でお話がございました。 一つは、今先生御指摘のとおり、東京都としては三百億円をぜひ負担をしてほしいというのがございました。そのほかにも、例えば一千百億円をベースに物事を考えていこうというふうなこととか、あるいは――鮮明に覚えているはずが、どうも申しわけございません。(月原委員「それでよろしいです」と呼ぶ)そうでございますか、失礼しました。 そのほか二点ほどたしかあったと記憶しております。
○月原委員 そのことについて、今申し上げた都庁ですね、知事を含めてどういうふうな判断をされたんでしょうか。
○小久保証人 都庁にこの三百億の話を持ち帰りまして、そして知事に御相談を申し上げました際には、まず二億組の全体の状況を御説明をし、そして大阪の救済の例を御説明をする中で、大蔵省としては三百億の融資ということが期待をされているということを申し上げました。そうしますと、知事が申されましたのは、この全体の考え方、あるいは事の重要性、緊急性、こういうものについてはわかったと、ただ三百億については、結論から申し上げて、納得をいただけなかったわけでございます。 なぜ知事がそういうふうに納得をしなかったかという理由が二点ほどたしかございまして、一点は、なぜ地方、たとえ信用組合の監督責任があるといえども、なぜこういう際に三百億ものお金を出さなければいけないのかというのが一点と、それからもう一点は、国は、国は何か負担をするのかと。 その中で、例えば国の所管をしております銀行がもし破綻をしたら、国は東京都と同じような形での財政援助というのはあり得るのかというようなお話がございまして、その段階では日銀の特融のような話もまだわかっていませんでしたから、そういうような知事のお答えがあったわけでございます。
○月原委員 そこで、冒頭に証人がお答えになった、十二月五日に銀行局長と副知事が会い、そこで初めて全体像というかスキームを聞いたということでありますが、このときに、そのスキームを聞くとともに、大蔵省の方はどういう説明があったのでしょうか。 私が聞くところによると、日銀の出資のこと、それからオールジャパンというようなことですが、特にオールジャパンということについてどういうふうな表現で、これは副知事が聞かれたわけでしょうけれども、どういうふうに説明があったのでしょうか。
○小久保証人 このときには、今一般に知られている例の絵がございました。真ん中に受け皿銀行が書かれておりまして、いろんな支援が行われるというその絵が提示をされまして、そこで、日銀が、新銀行をつくるに当たって出資をする、それから信用保険機構も贈与四百億円をする、それからその際に東京都も果実ベースで百八十億、三百億を果実ベースに直しますと百八十という数字になりますので、そこでのお話は百八十の線でお話がございましたので申し上げますが、百八十億をぜひ出してくれ、それで、他の金融機関も全部参画をしていただくつもりだと。他の金融機関については、長銀や全信組連等を含めて、ほぼ、今申しました四百、三百、百八十、七百八十になりますが、それと同額もしくはそれ以上の出資もしくは資金援助をしてもらうつもりですというようなお話があったわけでございます。
○月原委員 その後、十二月六日になって、銀行局長及び日銀の小島理事が日銀氷川寮にそれぞれ、住友、富士、それから長銀、こういう方々を呼び、協力を要請したわけですが、そういうことから判断すると、十二月五日の段階で都の方に、このスキームの非常に大きな要素をなしておるのが都の出資である、出資というかこの百八十億の果実である、こういうふうなお話はなかったのでしょうか。
○小久保証人 氷川寮で十二月の六日に大蔵省と銀行の幹部の方がお会いに……
○月原委員 ちょっと誤解されたらいけませんが、十二月五日の都と大蔵省の話し合いというものが、そして都が果実の百八十億を出すということが十二月六日以降の大きな私は前提になっていたんじゃないかと。副知事に対しては、オールジャパンでお願いするつもりだ、こういうふうに言っておりますけれども、その前提として、都がぜひこれを出してもらいたい、そうしなければオールジャパンの方の説明が非常に難しい、こういうような判断があったと、こういうふうに私は推察するのですが、そういうことについて副知事に大蔵省の方が触れたことはありませんか、十二月五日の話し合いの中でですね。
○小久保証人 たしか、そういうふうな形でのお話はなかったかと思いますが、ただ、私どもとしては、金融機関、大勢の金融機関さんに御援助いただくというようなことから、やはり合意形成を図る上で東京都も応分の負担をしなければならぬというふうには感じておりました。
○月原委員 東京都というのは、東京都の場合は、現にその問題が起こったわけですけれども、自治体であり、議会があるわけです。この問題は議会に語らなければならない、議決しなければならない問題ですね。 そうすると、大蔵省も公務員でありますから、都の方も当然ですから、こういう議会が、万一の場合、その十分な説明ができずに否決されるというか、思うようにいかなかった場合の対策というものは当然そのときに私は話し合いが出るのが本当だ、こういうふうに思うのですが、その点、いかがだったでしょうか。
○小久保証人 おっしゃるとおり、この経費につきましては、私どもは現実には補正予算に計上をさせていただいて御審議をいただいたということになりますが、いずれにしましても、議会の合意を得ずして支出は一円たりともできないわけでございますので、私どもは、その当時は何とか御承認いただけるというふうには思っておりましたけれども、当然のことながら、議会審議の中で、先生方の御判断ということでいろんな結果になるということは、今から考えれば当然のことだと思います。
○月原委員 だから、そのことについては特に議論はしなかったわけですね、そういう万一の場合の話は。 そこで、今、万一のことが起こったわけですが、既に多くの委員からも指摘がありましたが、新しく知事になられるであろう青島さんが、会談することは構わないが、これは大蔵大臣と会ったらどうだという質問に対してですが、あちらの望むような結論が出るとは保証できない、私は三百億円は二億組救済に使わないことを公約している。そうすると、質問は、三百億円は全く出さないということですね、そうです、こういう答えをしておるわけですね。 ですから、議会のこの間の決定、それから新しい知事、そうすると、今の政治体制からいってまず難しい問題になってくるわけですが、そのことについて、局長としてはどういうふうに、代替としてこういう案があるというふうなものはお持ちでしょうか。
○小久保証人 おっしゃるとおり、議会の審議の過程でも、あるいは新知事さんのお考えでも、現段階では三百億については否定的な状況にございます。しかし、私は、新知事が御就任になった暁には、私の職務としましても、もう一度よくお話を申し上げ、そして新知事の御判断をいただき、そして何とか解決策を見出したいというふうに現段階では思っているわけでございます。
○月原委員 それから、副知事がお会いになったので、局長が大蔵省の局長と会ったわけではありませんが、その十二月五日の段階で、このスキームのところで、特に長銀という書き方も一部ありますが、九日の発表の分にはありますが、今多くの議員が証人に質問しておるところからもおわかりのように、長銀は非常に深くこの二つの信用組合にかかわり合っておったんだから、長銀の出資というか協力というものはどのくらいであるかということは、当然都としても議会に答えなければならないわけですから、そういう点についてはそのときには確かめられなかったでしょうか。
○小久保証人 特に長銀の出資の額等については詳しく尋ねませんでした。
○月原委員 私は終わりまして、以降、関連を山田議員に譲ります。ありがとうございました。
○佐藤委員長 この際、山田宏君から関連発言の申し出があります。月原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山田宏君。
○山田(宏)委員 関連して御質問申し上げます新進党の山田でございます。 今の月原委員のお話でございますけれども、十二月五日に初めて十二月九日に発表するということを聞いたわけですね。
○小久保証人 正確にはそういうことでございます。 ただ、十一月の三十日の日に私が審議官とお会いしたときに、来週中には発表したいというようなことをおっしゃっていた点からいきますと、多少時間の差はございますが、大体その辺のところだというふうには思っておりました。
○山田(宏)委員 十一月三十日のときには、先ほども証人が証言されたとおり、全体のスキームが明らかではありません、都にとっては。全体のスキームを明らかにされて、発表日が明らかにされたのは十二月五日。それからわずか四日しかないということに余りに急な感じを受けませんでしたか。
○小久保証人 確かにそういう感じは受けました。 特に、私どもは、こういうことを行っていきますためにはいろんな金融機関との御相談やらを含めた条件整備というのはやはり必要だろうと思っておりましたし、やはりそのためには時間がもっとかかるというふうには実は思っておりました。
○山田(宏)委員 当日は都議会も開催中でございまして、余りにも急な話で、急な発表、しかも、今も証人が御証言されましたとおり、いろんなところにお話をしたり、また都議会や都民に対しても十分議論をしていかなきゃいかぬ、こういうことだと思うのですが、もう発表の日取りまで決められて、そしてそのときに全体像を明らかにされた、それがわずか発表の四日前であるということであります。 ちょっと記憶を昔に戻していただいて、まず第一義的に都がいろいろとこのスキームを考えなきゃいかぬ、まあ吸収合併とかいろいろあったと思うんです。そのときに、いろいろ考えたけれどもなかなか難しい、だから国の方で少し検討してもらえないか、こういうふうにお話しになる。その時点、つまり去年の秋ごろは、大蔵省がこういったスキームを年内に、十二月までに発表するだろう、こういうことは予想されておりましたか。
○小久保証人 全く考えておりませんでした。
○山田(宏)委員 大体いつごろになるだろう、こんな予想はされておりましたか。
○小久保証人 基本的には、もう経営破綻の状況にありました信用組合を何とか処理していかなければいけないという認識ですから、私どもの力ではなかなか処理スキームができなかったことではありますけれども、一日も早く国の方もそういうスキームをつくっていただけないかということは常々、そのときにも感じておりました。したがいまして、基本的には、できるだけ早くという気持ちでいっぱいだったということでございます。
○山田(宏)委員 しかし、年内に決めなければいけない理由というのは、第一義的な監督責任を負っておられる都としては何か理由があるんでしょうか。
○小久保証人 私どもとしては、特にございません。
○山田(宏)委員 都としては、年内にこの処理スキームができる理由は感じられない。しかも、余りにも早い発表期間ということがこのスキームの異常さを示している、こう私は思うわけです。 新知事の問題が出ましたので、一言例質問させていただきますが、あくまで新知事が、ノーと公約されたわけですから、この三百億円については絶対だめと、こう決意をされたらどんな手がありますか。
○小久保証人 現段階で東京都として考えられる手はございません。
○山田(宏)委員 ということは、三百億円は出せない、こういうことになる。当然言葉どおりそうなるわけですが、その場合、ちょっとこの辺は私もわからないので東京都の考えをお聞きしておきたいのですが、新知事がノーという方針を決したら、これまでこの新銀行設立に参加を決め、いろいろと関与してきた東京都のそれまでの責任、国やまた他の金融機関、また、その他広い意味でいえば都民や国民、こういうものにはどういう形でとることになるのでしょうか。
○小久保証人 今回のスキームはいろいろな方々の御協力、協議の結果の協力体制ででき上がっているものでございますから、東京都が全く手が出ない、手が出せないということでは、やはり大きな問題だというふうに考えています。 ただ、いずれにしましても、新知事さんも、私どもが聞くのはあくまでも間接的なお話でございますから、新知事さんにぜひ、直接お目にかかれる時期には、私ども誠心誠意御説明を申し上げたいということが現在の心境でございます。
○山田(宏)委員 新知事は、テレビで何度も直接都民や国民に向かって明確に語っているわけですね。それはもう紛れもない事実であります。だから、そういった意味では、これまで東京都が関与し、先ほどのお話だと、かなり性急に一方的に東京都に申し入れられたこの新しい処理スキームなるものが異常な状況だというのは先ほどもお話ございましたけれども、そんなような中でそこに関与をされてきた。しかし今回は選挙結果だから仕方ありません、三百億円は出せませんということだけでは済まないのではないか、こう思いますけれども、それまでの東京都の関与、それから今度の新知事の新しい決断、そういうものに対しては東京都は、選挙結果だからこれはもうどうしようもありませんということになってしまうのか、それとも何らかの形で責任をとられるのか、その辺はどういうお考えでしょうか。
○小久保証人 いずれにしても、お金にどうしてもまつわるわけで、幾ら私どもが努力をするあるいは汗を流すということでは何も解決しないわけでございます。そうなれば、当然のことながら、知事が議会に御提案を申し上げて、そして議会でゴーサインをいただくという手続が不可欠でございますので、何はともあれ、私どもといたしましては、まず提案をしていただくために知事によくお話を申し上げるということしか今の段階では、まことに申しわけありませんが、申し上げられないということでございます。
○山田(宏)委員 追及の場ではございませんから、これはまあいろいろな場所で出てくるでしょうけれども……。 じゃ、ちょっと視点を変えて、今後このような、今回の二つの信用組合のような乱脈で許しがたい、こういう経営環境、経営によって厳しい環境にある信用組合というのは、局長が把握されている中でどれぐらいございますか。
○小久保証人 今回の二つの信用組合のような信用組合は、都内五十一の信組の中ではございません。
○山田(宏)委員 厳しい環境、まあ名前は出せませんけれども、厳しいようなそういう、資金繰りといった点でも貸し出しの未回収といった点でも、そういう信用組合はウォッチしているところはありますでしょう。
○小久保証人 確かに預金が、まあ全体として実は二信組の今回の事件以降、都内信用組合は預金が多少減っております。これは事実でございます。そういう中で、できるだけ各理事長さんとも御努力をして、今、現段階では落ちついているということが申し上げられると思います。
○山田(宏)委員 これはいろいろ議論があると思いますけれども、じゃ、今度の新知事のもとで、今回のような救済策はノーだ、こう言っているわけですね。処理スキームはノーだと今度の新知事ははっきり言っているわけですが、こういった問題信組というのですか、信用組合に対して、こんなような対応ができなければ新しい対応を今から考えておかなければいけないと思うのですね。 先ほども同僚議員の質問にございましたけれども、やはりタイミングよくいわゆる行政的な処分、つまり現在の法の中では業務改善命令だとか停止命令だとかいうものが現在の状況だと出しにくいというようなお話がございましたが、それが出せるための新制度の整備というものをつくるために全力を挙げるべきじゃないでしょうか、どうですか。
○小久保証人 おっしゃるとおりでございまして、基本的に、ペイオフという問題になりますれば大きな混乱を生ずるわけでございますが、御承知のとおり、信用組合は都市銀行と異なりまして、外部の監査法人による監査をもとにした情報開示がなされておりません。言うなれば、義務づけられておらないし、現実問題として出されておらないという状況の中で、預金者に自己責任を求めるということはとてもできるような状況にはないと思います。したがいまして、そういう情報開示制度の確立というのがどうしても基本になければならないというふうに考えております。
○山田(宏)委員 そういう新しい制度をちゃんと整備をして、きちっと今法令で決められているような対応がタイミングよくできるという環境を整える、こういう意味だと思いますが、ちょっと時間がございませんので。 先ほどイ・アイ・イの前副社長でありました長銀からの田中さんの証言がございました。それに関して我が新進党の草川議員の方から尋問がございましたけれども、それに関して、東京都と関連する部分について確認をしておきたいと思いますので、なるべく手短にこちらが申し上げますから、そうかどうかということだけお聞きをしておきたいと思います。 まず、草川委員の田中証人への質問の中で、平成二年の五月二十四日には長銀の東京資金部次長外一名が都の信用組合課を訪問した。また、平成二年九月十八日にも長銀の幹部の方が東京都を訪問している。この事実はございますか。
○小久保証人 多分事実だと思います。
○山田(宏)委員 次に、六月十二日に田中前イ・アイ・イ副社長と高橋理事長が東京都を訪問された、先ほども証言がございました。これは先ほどの田中副社長のお話だと三名、川内さんもいたんじゃないか、そのころは常務理事ですか、東京協和の常務理事さんもいらしたのではないか、三人ではなかったか、こういう証言だったのですが、これはどうですか、二人ではなかったんですか。
○小久保証人 六月十二日は、たしか田中さんと高橋理事長だけだったと思います。
○山田(宏)委員 この六月十二日午後二時にお二人が東京都の方に訪問される前に、我々の調査によると、東京協和の川内常務理事が東京都の方へ来られて、次のようなことを東京都に要望されたということが先ほど草川委員の質問の中にございました。 一つは、都の東京協和信用組合に対する強い指導姿勢を示してほしい。それから、大口のみではなく、実質的なぺーパーカンパニーや担保力不足の債権についても、自主的に圧縮計画を出すよう指導してほしい。三番目、長銀として東京協和信用組合をどうしていくのかの方針も聞いてほしいということを川内さんが東京都の課長に、このお二人が訪問される前に要望した、こういう話を聞いているのですが、これは、東京都の方ではそんな報告がございましたか。
○小久保証人 川内さんたちのいろいろな東京都との関連の証言がございましたので、私ども昔の書類をいろいろ見てみましたのですが、今先生がおっしゃった六月十一日のその話は私どもの方の記録に残っておるものでございます。
○山田(宏)委員 今これは六月十二日の午前中のお話なんですね。そして午後、田中さんとそれから高橋理事長が来られるわけです。そのときの田中イ・アイ・イ前副社長の動機は、先ほどの御証言を聞いておりますと、ただあいさつに行っただけ、こういうような話だったのですが、その辺は局長としては、これはただあいさつだけだ、こういうふうに御認識ですか、それとも何かほかの動機、何か向こうから申し出があってある話をされに来られたとか、そういうことがございましたか。もし覚えておられるならば。
○小久保証人 動機はちょっとよくわからないのでございますが、ただ、そのときにお会いした私どもの方の課長に聞きますと、課長の方からは、いろいろ長銀とイ・アイ・イとの関係で取りざたをされているけれども、東京協和に影響を与えないでもらいたいということを言う中で、そういうふうに申し上げましたところ、長銀の出向されていた田中さんはたしか、東京協和については十分気をつけますよというようなことを申されたという記録はたしかあったと思います。
○山田(宏)委員 まあ私たちの調査でも、先ほど草川委員が田中副社長に御質問したとおり、今お話がありましたとおりの情報を得ておりますが、東京都の課長が協和には影響が出ないように、こういうお話をされた、または圧縮計画をもっと優先順位をつけてやってほしい、こういう話をされたことに対して田中副社長が、長銀としては協和に重点を置いて対応していくんだ、こういうようなお話があった、こう聞いております。 またさらに、先ほどの草川委員の尋問の中で、このときの、六月十二日の最初の田中副社長と東京都の接点のときのコメントは、ほかにあと二つ草川議員は挙げておりました。これは五社体制になっているので思うようにいかない点もある、これは田中副社長のコメントですね。それから、西の府民、東の協和という言われ方は一般論としてやむを得ない面がある、こういうことなんですが、さらに私の聞いたところによると、このときに田中副社長のコメントとして、イ・アイ・イのケースは、万が一の場合は会社更生法の適用より和議開始決定のケースが多い、こういうことを述べられた、こう聞いているのですが、そういう事実の報告はお聞きになっておられますか。
○小久保証人 先ほど申し上げた当時の課長の記録にそれはたしかあったというふうに思います。
○山田(宏)委員 先ほどの田中証言の中では、和議という言葉を出したのは平成五年の六月三十日、初めてだと。それまでに考えたことはあったとしても口に出したことなどない、こういうふうにはっきり何度も証言をされております。この辺からやはり先ほどの証言の信憑性というものが大変疑わしいな、こう考えるわけですが、この中で、東京都は、今回の六月十二日、田中さんと高橋さんが帰られた後、その夕方に、川内当時の東京協和の常務から、東京協和の圧縮計画については六月十四日に改めて、その日が六月十二日ですから、六月十四日に改めて理事長と田中副社長を交えて決めたいという電話があった、こう聞いております。六月十四日にもう一回、都から指導があった圧縮計画については再検討する、そのときに田中副社長も交えて高橋理事長とともに決めたいという電話がその日のうちにあった、こういうふうに聞いておりますが、この報告はございますか。
○小久保証人 六月十四日の件は余り記憶が、資料はもちろん読んだのですけれども、あるいは本人にも聞いたのですが、余りはっきりしていませんが、たしかそのころにそういうことがあったというふうに思います。
○山田(宏)委員 これは重大なことでして、この東京協和の圧縮計画について、高橋理事長、川内常務理事、そして田中イ・アイ・イ副社長がかかわってこの圧縮計画を検討したという報告が都にあったという、重大な証言だと私は思っております。 それで、さらにその後の経緯を見てみますと、六月十二日のこのお話から、その圧縮計画が七月十五日に東京都に川内常務によって提出がされております。そして、二十二日にその内容について東京都庁で川内常務から説明がありました。そして、七月二十六日に川内氏が都の課長を訪ねてこんなコメントを出していると、こう我々の得た資料ではございます。 それは、私としては今回の計画は不十分で都庁は了解しないはずだと主張したが、理事長は現状ではこれ以上の圧縮は無理と主張した、理事長としては計画不十分であるとして都から長銀に直接話をするのは待ってほしいという意向があります、そして私としては、川内さんですね、私としては、長銀に依頼し、さらなる圧縮が必要と思う、長保銀に依頼してほしい、こういうことを課長に言ったわけです。 課長はそのときに、新しいこの圧縮計画に対して、現状凍結であり不十分だ、もしこれ以上改善されないならば長銀等の関係機関への働きかけを強めざるを得ない、こういうようなお話があった、こう聞いておりますが、この点については当時の資料とかに何か記録が残っておりますでしょうか。
○小久保証人 余り記憶が鮮明ではないのでございますが、当時そういう圧縮計画を強く指導していたことは事実でございまして、恐らくそのころの記録にそういうふうに残っているのではないかというふうに考えております。
○山田(宏)委員 この点からも、もしそうならば、長銀から出向されていた田中副社長、または長銀ですね、今は長銀が出ておりましたけれども、今回のこの東京協和の圧縮計画そのものの作成についても長銀がかかわっていた、こういうことを感じさせるお話ではないか、私はこういうふうに思っております。 それから、先ほどの草川委員の質問にさらに敷衍して申し上げたいと思いますけれども、この後、今七月二十六日のお話を申し上げましたが、八月一日にまた新しい、さらに新しい圧縮計画を都に提出をしております。都は、それが完全履行されるということを条件に了承する、こういう対応をとったと聞いております。 その後、九月五日の午前でありますけれども、川内常務が東京都庁に訪問をして、先ほど草川委員の質問にもございましたけれども、次のように述べている。大口貸し出しの回収計画については東京協和信用組合の独自の自由裁量はなくなってきており、長銀のリストラ担当者が都の指示による大口貸し出しの圧縮に消極的で拒否のケースが目立っているという訴えがあった、こういうことを聞いております。 そのことに対して田中さんは先ほどの御証言で、そういう話は、長銀のリストラ担当者がこの大口貸し出しについて抑制をすることに非常に消極的であったということはなかったのではないか、こういうように証言をされているわけですけれども、こういうような川内常務の九月五日の訴えというのですか、東京都への訴えというものは記録に残っておりますか。
○小久保証人 ちょっと調べないとわからないのですが、九月五日、三年の九月五日、まあ感じとして、やはり相当川内さんの言っているような状況にあったのではないかというふうには思います。
○山田(宏)委員 細かいお話を聞いているので、記憶がなかなか定かではないというのはよく理解できますが、きょう証言に立たれるということで、いろいろと過去の資料もめくって、覚えておられる範囲で構いませんので、御証言をいただきたい、こういうふうに思います。 この川内常務の話に対して都の信用組合課長は、現在東京協和信用組合自体も事実上の管理会社になっているようであり、早期に自立性を確保するように努めてほしい、こう指導した、こういうふうに聞いておりますけれども、この点についてはどうですか、記憶にございますか。
○小久保証人 これも余り記憶がないのですが、資料を何回か読んだりしてはおりますけれども、多分それはそういう記録だったと思います。
○山田(宏)委員 といいますのは、そのときに、先ほど田中さんへの尋問のときに出ておりました九月二十四日の第二回目の、田中副社長そして高橋理事長、川内常務理事、三名が東京都に来られた、田中さんとしては二回目の都庁訪問でありますけれども、そのことにつながっていくわけですが、このとき、川内常務と東京都の課長の間で先ほどの四条件が示された。計画された分は確実に回収すること、可能な限り回収額の上乗せをすること、毎月の回収状況を報告すること、それから最後に四番目の項目として、田中副社長を初め関係者を通じ長銀及び銀行団に都の意向を常に伝達すること、この四条件は間違いないですか。大事なところなので。
○小久保証人 田中さんがお見えになったのは二回だということを申し上げましたけれども、この二回目でございますので、その部分の記録についてはよく目を通してまいりましたから、今おっしゃった四条件というのは、私どもの方の記録によればそういうことでございます。
○山田(宏)委員 田中さんは先ほど証言の中で、四番目の項目しか聞いてない、こういうふうに言っておりましたけれども、そのとおりですか、どうですか。
○小久保証人 いわゆる当時の課長が示した四条件というのは私どもの方のメモに残っておりますので、このメモが間違いだ、こう言われればどうしようもないのですが、私どもの方のメモといたしましては、その四条件が明確に記載されていると記憶しております。
○山田(宏)委員 この九月五日の、あと二十四日の問題に移りますけれども、この九月五日の川内常務の来庁、東京都へ行ったということですが、その同日の午後に東京都の課長が日本銀行考査局に赴いて、東京協和に関しては長銀等関連銀行くの働きかけが重要だと強調して、東京協和信用組合の実態を説明している、こういう記録を見ておりますけれども、これは事実でしょうか。
○小久保証人 余り、どうも資料を読んでおきながら鮮明ではないのでございますが、多分そういう記述があったというふうに思っております。
○山田(宏)委員 それでは、二十四日の第二回目の会議に移りますが、先ほど田中証言は、このときに、長銀としても東京協和信用組合をいわゆるリストラをしている立場からいってもバックアップをする、こういうふうに、長銀としてもとは言っておられませんけれども、バックアップをしていくという約束をしたということですが、ここは重要で、そのときの田中証言は、いわゆる大口融資その他の整理については長銀はいろいろと責任を持つけれどもというような限定つきのお話だったと思いますが、この辺は記録に残っているはずだと高橋証言にもございましたので、一体、田中さんが二十四日に二回目の席上で、長銀としてもこれはバックアップを、東京協和をバックアップしていくんだということはどういう意味を持っていると東京都は認識をされておりますか。
○小久保証人 そこはもう明確にそういうメモが残っておることは、私、承知しております。 長銀としては、たしか、四条件について守るように努力をいたします、それから協和についてもバックアップをしてまいります、たしかそういう記録になっていたと思います。これはやはり、基本的には、長銀から派遣されています田中さんがイ・アイ・イにいらっしゃったわけですが、イ・アイ・イと協和とは深い関係にあるのは御承知のとおりでございますので、そういう点からそういう御発言があったというふうに私は理解しています。
○山田(宏)委員 私たちの調べでは、平成六年八月二十三日、長銀がイ・アイ・イを打ち切った後ですが、平成五年七月、イ・アイ・イ支援打ち切り以前にイ・アイ・イ以外の企業に対して長銀が融資をしていた貸し付けを東京協和が肩がわりをしたケースとして東京協和から都に対して報告が来ていた、こう聞いております。 その報告によると、そういったケースとして、サザンパシフィッククラブ四億、サニーヒルゴルフクラブ十二億一千万、西山荘カントリー倶楽部十四億三千五百万、日本企画設計十四億三千五百万、南阿蘇開発十億、計五十四億七千百万とされておりますけれども、長銀が、イ・アイ・イ関連以外のところに融資をしていたものを東京協和が肩がわりをしたケース、こういう報告がありましたか。
○小久保証人 お言葉を返すようですが、肩がわりじゃなかったんじゃないかと思います。 要するに、長銀から言われて東京協和が融資を、貸し付けをしたというのが今言った企業なのではなかったかなというふうに記憶しているのですが……。
○山田(宏)委員 監督官庁の都に対して、協和、長銀、そしてイ・アイ・イ、これが一体ではなかったか、こういう観点で質問させていただきました。 以上で終わります。
○佐藤委員長 これにて月原君、山田君の発言は終わりました。 次に、松本善明君。
○松本(善)委員 簡潔にお答えをいただきたいと思います。 東京都に三百億の都の支出を含むスキームの提案をしたのはだれかという問題ですが、牧野副知事が都の衛生労働経済委員会で述べられているのでは、局長、あなたのことだと思います、三百億という数字を相手方から提示された、これは大蔵省、経過からすると。提示されたのは十一月の三十日であったと聞いておりますと。あなた自身がやはり同委員会で、十一月の三十日に大蔵省からおおむねの考えを聞いだということを述べておられます。十一月の三十日に西村銀行局長から三百億の都の支出も含む枠組みを聞いたのですか。端的にお答えいただきたい。
○小久保証人 十一月の三十日は審議官でございます。
○松本(善)委員 そうすると審議官に、名前を言ってください。
○小久保証人 花野審議官でございます。
○松本(善)委員 それから、大蔵省の指導のもとに日本銀行と東京都が協議を進める中で、都がこの枠組みに参加することが合意形成の上で不可欠であったと判断して決めだということを、都の予算特別委員会であなたは述べていますけれども、これは、不可欠であったということは、都が抜ければこのスキームは壊れる、こういう意味に理解していたということですか。これからどうするということではありませんから、きちっと答えてください。
○小久保証人 やはり第一義的な監督責任を東京都は持っていたわけでございますから、監督責任を持っていた信用組合が破綻をする、そういう中で全金融機関が御協力をいただくという図式になったわけでございますので、東京都としてはそういうところの方々の合意形成を図る上でぜひ必要だというふうに考えたわけでございます。
○松本(善)委員 先ほども問題になりましたが、大口貸し出し規制があったとか員外預金比率ですね、この問題が議論になっていましたが、これは、信用組合というのは非営利金融機関だということで決まっている、あなたも先ほど少しそういう趣旨を述べられたけれども。それが四十年代半ば、五十年代半ばということになると、二十五年前、十五年前からやっていた。これはもう常態化していたことで、東京都、監督機関が容認していたということ以外の何ものでもないのじゃないかと思うのですよ。 それから、高橋氏は証人として「こんなことを私の口から申し上げるのは大変、それがいいということではないかもしれませんが、ほとんど都内の信用組合は大口貸し出しもしておりますし、員外預金もございます。」実際にそういうことなのか。それは東京都の方が乱脈経営を容認していたと言う以外にないのですよ。どうですか。
○小久保証人 確かに、大口の貸し出し規制に対して反している信用組合は確かにこの二億組だけではなくてもっとございます。しかし、現実にそういう状況にあるからということで何もしなかったということじゃもちろんございませんで、私どもなりに規制の徹底を努力してきたつもりではございます。
○松本(善)委員 十五年前、二十五年前からですからね。これは何もしなかったと言われてもしょうがないですよ、それは、東京都としては。 この事態は大蔵省、知っていましたか。
○小久保証人 建前から申し上げますと、検査結果の示達書、これは指揮監督権を持っております大蔵省に御報告を申し上げております。そういう意味では、形式的には知った、知っているというふうに思います。
○松本(善)委員 十五年、二十五年前からあなた方は――これは乱脈経営なんですよ。もう非営利金融機関としてあるまじきことがやられているというのでしょう。それを大蔵省に報告しなかったの。今度で初めてですか、それともその前から言っていましたか。
○小久保証人 東京都が信用組合を検査をいたします。それで、五年、六年は大蔵省の検査官においでいただいて一緒に検査をしたわけですから、これは、もちろん示達書の報告も申し上げましたけれども、直接的に検査官は御存じのはずです。しかし、それ以前につきましては東京都が単独で検査をいたしますので、その分については示達書を大蔵省にその都度御報告は申し上げた、こういうことでございます。
○松本(善)委員 高橋証人は、自分が組合を引き受けたときに、信用を使って、改善していくには、私の人間関係、信用を使って大口預金を集め、かつ、効率のいい大口貸し出しをしなければならないと思いまして、大口預金を集めることに、大口貸し付けの開拓に全力を尽くした、その結果、数年後、劇的に経営が改善されて、監督官庁であります都庁からも大変評価をされました。理事長関連貸し付けに余り偏らないようにという御指導、御指摘がありましたものの、今そういう形でなければ再建、改善はできないということで、決算、配当の承認をいただいた次第でございますと。 鈴木証人は、これは緊急避難だ、もう法令違反は承知だけれども、そう言っている。それは、東京都がこういうことを評価をしたということは事実ですか。
○小久保証人 評価したという言葉の意味は、必ずしも私、正確に覚えているわけではございませんが、ただ、いずれにいたしましても、高橋さんや鈴木さんの経営方針というのは、証言でおっしゃったわけですから、そのとおりでございましょう。 しかし、現実問題として、そういうような業容の拡大の仕方というのは、常に、今回のようなバブルが破綻する、企業が倒産する、そういうときに一気に危険をもたらすから、経営危機をもたらすから、これは是正していただきたいということは常々申し上げてきたことは間違いないわけでございます。
○松本(善)委員 十五年、二十五年前からそういうことはわかっていながら、是正しないで、そして大蔵省にも報告もしないでということで監督機関としての責任が果たせるのですか。その点については、東京都ではどういう議論がありましたか。それでいいのか、監督機関として。今後もそれでいくのか。ちょっとよく聞いておきたいと思うのです。非営利の金融機関だということがもう全く外されて、乱脈経営をやっていたということなんですよ。どう考えているのですか。
○小久保証人 一点だけちょっと。 大蔵省に報告をしてなかったということはございません。先ほど申しましたように、示達書で、検査結果を取りまとめた示達書を信用組合にもちろん送る、送るというか示達をするわけでございますが、その示達書は大蔵省にもあわせて御報告を申し上げておりますので、それはございません。
○松本(善)委員 ちょっと、確かめるためにもう一回。 示達書で大蔵省がわかるのは、これはわかるのですよ。あなたが言うのは、十五年、二十五年前からこういう事態は進んでいるのでしょう。そういう事態は大蔵省には言わなかったのかと、十五年、二十五年の間。示達書が出るまでの間は大蔵省に何も言わないでほうっておいたのかということを聞いているのですよ。示達書はわかりますよ。示達書は一緒にやったのだからわかる。だけれども、その前、十五年から二十五年前からあなたはそういう状態だと言うのでしょう。そこのところ、そこをはっきり、ちょっと答えてください……(発言する者あり)ああ、そうか。
○小久保証人 示達書は毎年検査結果を出しているわけでございます。
○松本(善)委員 わかりました。
○佐藤委員長 これにて松本君の発言は終わりました 次に、海江田万里君。
○海江田委員 小久保さん、冒頭の証言ですけれども、尾崎清光さんに対する融資の口ききでございますけれども、先ほどの証言では、話を聞いてやってくれと、判断するのは信用組合だから話を聞いてやってくれということを言うのはいいことだ、そういうふうにとれる発言があったのですが、そのとおりですか。
○小久保証人 いいこととは思っておりません。事実として申し上げたつもりでございます。
○海江田委員 そういうことはたびたびあることですか。
○小久保証人 私自身の経験ですとございませんが、ただ、金融機関以外のところに何か御紹介をしてほしいというのは、これは一般的にあり得ることだと思いますが、金融機関に対してというのは、私自身には経験がございません。
○海江田委員 これはいいことどころか、大変悪いことなんですね、はっきり申し上げまして。そうでしょう、だって監督権があるわけですから、これは。そこの職員が、部長だとか次長だとかが融資の、融資先、個別の案件について話を聞いてくれなんと言うと、これはどういうことになるか。当然のことながら、鈴木さんの証言では、それは非常に嫌がった、抵抗したのだけれども、押し切られだということを言っておるのですよ。だからそれは、話を聞いていいか悪いか、それは信用組合が判断をすることだじゃないのですよ。そ、ういうことを話をしてもいけないのですよ、これは。そう思いませんか。
○小久保証人 今からあれですと、軽率であったというふうに考えます。
○海江田委員 当然のことなんですね。それを信用組合がどう判断するかは御自由ですなんというところは、これはもうとんでもない話で、僕はあれを聞いて非常に立腹をしましたね。やはり本委員会の冒頭での証言ですからね。そういう態度で臨まれているということは非常に憤慨をしております。 それから、例の三百億円の話ですけれども、もし三百億円を出さないとすると、例えば、東京都には検査責任とそれから監督責任はあるのですよ。ところが、破綻責任があるのかどうなのかというところの議論が出てくるわけですね、これは。実は大阪府でもうそういう議論をやっておるわけですよ。大阪府の府知事は、これは、検査責任と監督責任はある、だけれども破綻責任は大阪府にはないのだ。ですから、これから機関委任事務で国から押しつけられて、それで破綻責任まで負わされるのじゃとてもじゃないけれどもかなわないから、何百億という出資をしなければいけないという責任を負わされるのじゃかなわないから、これは破綻責任と監督責任とを切り離しをしようじゃないだろうかという議論があるのですよ。この議論について少し内部で検討したことはあるのですか。
○小久保証人 先生おっしゃるとおり、監督責任から一義的にあるいは法的に、破綻に際した場合の経費負担というものが出てくるものではないというふうに考えております。 当然のことながら、通常の検査員の経費、そういうものは機関委任事務の中での都道府県負担だというふうに思いますが、その結果、もちろん検査の力がなかったという結果出てきたと言われればそれまででございますけれども、しかし、だからといって、ストレートに出てくるものではございません。そのことは私も都議会でも御答弁を申し上げてきております。
○海江田委員 ですから都議会では答弁しているのですよ。だから、それと同じことを、さっき山田委員の発言があったときにそういうことを御答弁なさればそういう考え方なのかということがわかるのですけれども、その破綻責任について一言も触れませんから、これも議論を非常にわかりにくくしているのですね。 私は、この破綻責任の問題、果たしてあるのかないのかということをもっと議論を深めていただいて、それで、ないのならないということで、当然その機関委任事務が果たして妥当なのかどうなのか、それを今後も続けていくのかどうなのかということについての見解を出すべきだと思います。 機関委任事務を今後も続けていくつもりがあるのですか、それとも、もうこれは勘弁していただきたいということで国にお返しをするつもりがあるのですか。局長の考え方はいかがですか。
○小久保証人 信用組合の監督責任と申しますのは、機関委任事務の中、数ある、五百六十ほどあると言われておりますが、地方自治体に対する数ある委任事務の中でも極めて重い仕事でございます。一たん間違えれば全国に大きく波及するという意味では、恐らく一、二を争う機関委任事務の内容かと思います。ただ、そうはいいましても、信用組合の指導監督は、やはり信用組合そのものが地域に密着した、地域に親しまれる、そういう組合だというのが根っこにございます。 したがいまして、現段階で都道府県が指導監督をしておるわけでございますが、しかし、いつまでもということよりも、いずれこの金融の自由化、金利の自由化等が進む中で、今までどおりでよろしいかどうかという議論は当然行われるべきものというふうに考えております。
○海江田委員 時間ですので、終わります。
○佐藤委員長 これにて海江田君の発言は終わりました。 以上をもちまして小久保証人に対する尋問は終了いたしました。 御苦労さまでございました。御退席くださって結構でございます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十九分散会