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132回国会衆議院1995/02/22

予算委員会 第16号

発言数
351
登壇者
36
会派数
6
開催日
1995/02/22

会議録

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。  委員の異動に伴いまして、現在理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。  それでは、理事に五十嵐ふみひこ君を指名いたします。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、御報告申し上げます。  去る二月十六日の本委員会において、予算の実施状況に関する件の調査に関し、東京共同銀行問題について、議長を経由して大蔵大臣並びに東京都知事に対し、期限を二月二十二日までとして記録の提出を求めました。  本件につきましては、昨二十一日、それぞれから回答が提出されましたので、御報告いたします。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  この際、各分科会主査より、それぞれの分科会における審査の報告を求めます。  第一分科会主査菊池福治郎君。

菊池福治郎自由民主党・自由連合

○菊池委員 第一分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会は、去る二月二十日、二十一日の二日間にわたり審査を行いました。  質疑応答の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  科学技術庁関係では、原子力施設における地震対策の見直し、高レベル放射性廃棄物の処理と安全性の確保、原子力再処理施設の安全対策等について、  内閣、総理府本府及び総務庁関係では、阪神・淡路大震災における政府の危機管理体制、医療多目的船の開発促進、軍人恩給欠格者及びシベリア抑留者の処遇問題、同和対策の推進等について、  公正取引委員会関係では、著作物の再販制度の見直し、公正取引委員会の機能強化について、  警察庁関係では、民間患者等搬送事業者の指導育成、原材及び自動二輪車の安全対策、最近のわいせつ図画等に関する問題等について、  防衛庁関係では、自衛隊の災害救助体制のあり方、三沢米軍基地の縮小の必要性及び周辺地域の安全確保、都市火災に対する飛行艇による消火体制の確立、沖縄米軍基地の整理縮小等について質疑がありました。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第二分科会主査衛藤征士郎君。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 第二分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会におきましても、二月二十日及び二十一日の両日審査を行いました。  質疑内容の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  まず、法務省関係では、人権擁護、差別解消に対する法務省の取り組み等についてであります。  次に、大蔵省関係では、自賠責保険のあり方と保険料率の引き下げ、経常黒字の海外への資金還流のあり方、震災復興財源の具体策、被災地での定期借地権の活用による住宅建設の検討、被災者の確定申告への十分な対応、税務行政のあり方等であります。  次に、外務省関係では、ポスト冷戦にふさわしい我が国外交のあり方、日米安保条約に対する我が国の考え方、国際社会における人権問題、原子力事故通報条約等と国内体制の早期整備の必要性、ODAに対する評価の現状、中国の海軍力増強等中国問題、APEC大阪会議への取り組み方、中国三江平原の農業開発支援、高知県での米軍機墜落事故とその後の対応等であります。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第三分科会主査三野優美君。

三野優美日本社会党・護憲民主連合

○三野委員 第三分科会における審査の経過を御報告申し上げます。  本分科会におきましても、去る二月二十日及び二十一日の両日審査を行いました。  その質疑内容の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものを申し上げます。  まず、自治省関係では、定住外国人の地方参政権、地方分権の推進、国と地方の財源配分のあり方、コンビナート施設の地震等安全対策、自治体における公共工事入札制度の見直し、産炭地域の振興と地方財政の確立等であります。  次に、文部省関係では、少子化に伴う余裕教室の活用、就学格差の是正等同和対策、文教施設の復旧等阪神・淡路大震災に対する文部省の取り組み、災害に対する学校施設の役割と今後の防災対策、特殊教育学校における給食のあり方、養護教育の現状と対策、学校週五日制への取り組み、教育費の負担軽減、中学校におけるコンピューター教育の必修化、いじめ対策、国際バカロレア制度の受け入れ体制の充実、地方国立大学への理工系学部の新設、国民体育大会のあり方等であります。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第四分科会主査伊藤公介君。

伊藤公介自由民主党・自由連合

○伊藤(公)委員 第四分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会におきましても、二月二十日、二十一日の両日審査を行いました。  質疑内容は広範多岐にわたりましたので、その詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  まず、厚生省所管については、女性の老後についての施策のあり方、乳幼児の医療費無料化の推進策、救命救急センターの設置等地域医療体制の整備問題、心身・精神障害者及び精神薄弱者に対する支援策、不法滞在者を含む在日外国人に対する医療制度のあり方、「国連・障害者の十年」記念施設建設計画の進捗状況、長崎市の原爆被爆地域の指定見直し、戦没者追悼平和祈念館建設計画の進捗状況などであり、また、阪神・淡路大震災関係では、避難所の居住環境及び食事内容の改善策、海外からの救援医薬品の取り扱い状況、被災同和地区に対する復興策、被災地におけるホームヘルパーの体制整備、ボランティア活動の社会的位置づけ及び参加のための条件整備の必要性などでありました。  次に、労働省所管については、雇用における男女平等社会実現への取り組み、女子大生の就職問題、バス運転者の労働時間等の改善策、同和地区出身者に対する就職差別の解消策、阪神・淡路大震災による失業者への雇用保険給付の取り扱いなどでありました。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第五分科会主査桜井新君。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 第五分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会におきましても、二月二十日、二十一日の両日審査を行いました。  質疑内容の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  まず、環境庁関係では、白神山地の管理体制充実の必要性、ニホンザルの保護管理政策のあり方、渡良瀬遊水池の保全対策、六価クロムによる大気汚染の現状などであります。  次に、農林水産省関係では、離農者及び新規就農者対策、サトウキビの品質取引の実施状況、食糧自給率の推移及び今後の見通し、新たな米の備蓄政策における市場価格への影響、中山間地域における活性化対策、農地の多面的役割についての基本的考え方、米等の検査体制及び表示方法のあり方、和歌山県田辺・南部川地域の梅林の衰弱及び枯死についての原因調査の必要性、農業振興地域の指定見直しによる土地の有効利用の必要性、美しい農村景観づくりへの取り組み、生鮮野菜の輸入による国内生産への影響などであります。  以上、御報告を申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第六分科会主査浦野烋興君。

浦野烋興自由民主党・自由連合

○浦野委員 第六分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会においても各分科会同様、二月二十、二十一日の両日審査を行いました。  質疑内容の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  通商産業省関係について、阪神・淡路大震災による被災中小企業対策及び神戸港の復旧、復興、我が国市場の閉鎖性、産業の空洞化の現状と政府の対応策、産業構造転換の必要性、我が国製造業の将来、航空機・宇宙産業の位置づけ、繊維産業の現状と今後の対応、繊維製品へのセーフガード措置の発動とその条件、原子力発電所の耐震安全性、電力移出県等交付金の増額及び地域振興対策、国産の石油・天然ガス開発の推進、石炭エネルギーの将来的位置づけ、炭鉱地域における雇用対策、リサイクル・マイン・パーク構想、国際商取引の電子化の必要性などの質疑が行われました。  以上、御報告を申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第七分科会主査深谷隆司君。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 第七分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会においても各分科会同様、二月二十日、二十一日の両日審査を行いました。  質疑応答の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  まず、運輸省関係では、阪神・淡路大震災の復旧、復興及び防災対策についての運輸省の取り組み、営団地下鉄民営化のあり方、新幹線の整備促進、首都圏における鉄道整備の推進及び通勤混雑の緩和対策、在来線の電化・複線化の促進、第三セクター鉄道への財政支援の強化、JR駅無人化に際しての地元への配慮、車検制度見直しに伴う安全確保対策、地方バス路線維持のための財政支援、積雪寒冷地におけるスリップ事故防止対策、運転代行業問題、港湾整備事業の推進、船舶検定検査のあり方、国内航空路線のダブル・トリプルトラック化の推進、中部新国際空港建設の必要性などであります。  次に、郵政省関係では、郵便貯金振興会による郵便貯金会館建設のあり方、阪神・淡路大震災による電話回線・施設の被害状況及び災害時における通信手段の確保対策、郵便小包の利用促進のための営業活動のあり方などであります。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 第八分科会主査野呂田芳成君。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 第八分科会における審査の経過について御報告申し上げます。  本分科会においても各分科会同様、二月二十日、二十一日の両日、延べ十二時間強にわたり熱心な審査を行いました。  質疑応答の詳細につきましては会議録に譲ることとし、ここでは質疑事項のうち主なものについて申し上げます。  まず、国土庁関係では、新しい全国総合開発計画策定の見通し、第二国土軸構想の推進、首都機能移転の進捗状況、防災基本計画改定への国土庁の取り組み、立川広域防災基地の整備、国土庁における危機管理体制のあり方などであります。  次に、建設省関係では、阪神・淡路大震災における復旧、復興対策への建設省の取り組み、災害に強い都市づくりの推進、被災者に対する公的住宅の供給の推進、都市部における急傾斜地の防災対策、公共事業費の地域配分のあり方、建設業界による選挙関与の是非、公共工事入札制度の改善、第十一次道路整備五カ年計画の進捗状況、電線類の地中化等共同溝建設の推進、高速道路の耐震基準の見直し、一般国道の拡幅及びバイパスの整備、高規格幹線道路網及び地域高規格道路の整備、都市防災としての建築基準の見直し、密集住宅市街地の整備、都市河川の水害対策、渇水対策としてのダム建設事業の推進、下水道整備の推進などであります。  以上、御報告申し上げます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 以上をもちまして各分科会主査の報告は終了いたしました。  速記をとめてください。     〔速記中止〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 速記を起こしてください。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これより行政改革及び東京共同銀行問題等について集中審議を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。衛藤征士郎君。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、東京共同銀行問題、また行政改革の問題、さらには阪神・淡路大震災の復旧、復興等の件について質疑をいたしたいと思います。  冒頭に、東京共同銀行問題について大蔵大臣にただしたいと思います。  御案内のとおり、阪神・淡路地域におきましては、大震災に罹災された皆さんが、まさに二十四時間体制で、呻吟、うめいておる、冬の寒さに凍えておる、こういう状況にありますが、一方では、東京協和信用組合、また安全信用組合の極めて乱雑といいますか、想像を絶するといいますか、国民の怒りが爆発するようなこの乱脈経理、そして経営、こういう問題が起きておるわけであります。これを監督するのはもちろん東京都であります。しかし日銀にしても大蔵省にしても、当然この問題については関係してくるわけでありまして、この辺のことについて、私は特に監査問題についてただしたいわけであります。  なぜ東京都の監査機能が有効に働かなかったのかということでございます。私は、東京都がどういうような行政組織図を持ってこの監査をしているのかということを調べてみたわけでありますが、知事、それから筆頭副知事、労働経済局長、次長、商工計画部長、それから信用組合課長、そして信用組合課の課員が三十五名、うち検査を担当する者が二十五名であります。  問題は、この信用組合課の課長以下皆さんのいわゆる検査能力の問題と私は思うのであります。当然適正な検査をしておればこういうことに至らなかったのではないか私はこのように思えて仕方がありません。当然、信用協同組合の監督権限は、中小企業等協同組合法の規定によって都道府県知事に機関委任されておるわけでありますから、大蔵省といたしましても、なかなか思うようにいかなかったという面はあるかもしれません。  しかし、後ほどいろいろと問いただしてまいりたいと思うのでありますが、いずれにいたしましても、都道府県知事に機関委任されておるこの監督、そして検査、監査、こういうものが十分ではない、こういうことが私は今回の問題を引き起こした根源ではないか、このように思っておるわけでありますが、大蔵大臣、どのようにお考えになっていますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 御指摘がありましたように、今回のような大震災直後の国民世論の中に、こうした、いやしくも信用、信頼を基本とすべき金融機関の一角に、本当に乱脈そのものの実態が明らかになりまして、こういう金融機関が存在したということ、そのことも信じられないことでありますし、金融システム全体に責任を負っております大蔵省としましても、この二つの信用組合の経営の問題については、大変遺憾に思っている次第であります。基本的には経営者の責任であると、厳しくそれが問われるべきだというふうに思います。  そして、この信用組合に対する行政の対応としましては、今御指摘がありましたように、協同組合法等によりまして、都道府県知事に全国の信用組合の監督は機関委任をされているところでございます。それぞれ各府県の知事さんを中心に県下の信用組合に対しては日ごろから指導監督、検査等に鋭意当たっていただいているところでございます。東京都は特に数が多いということもございまして、みずから部長待遇の責任者を置かれて、三十五名のスタッフを専任で一つの訳として配置をされているところであります。五十を超える信用組合に対して日々指導監督に当たっていただいているというふうに私どもは思っております。  そういう中で、二つの信組について今回のような事態が発生をして、東京都が中心になりながら、一昨年あたりから検査の結果を踏まえて厳しい経営指導に当たっていただいたところでございます。  当初は、これまで東京都も過去、信組の破綻ということは経験されていますし、全国には何十という破綻の、あるいは吸収合併によって収拾した例があるわけでございますが、都道府県知事が中心になりながら、金融機関の中でどう救済していくかという真剣な対応をいただいたと思うのでありますが、一年たって、もう一度大蔵省も加わって共同検査をしてみますと、回収不能額は千百億という大きな額に膨れ上がっておりまして、もはやここに至ると、東京都の、あるいは各都道府県がこれまでやってきたようなスキーム、都道府県が資金援助をする、あるいは預金保険機構が一定の援助、支援をする、あるいは同類の金融機関が助け合う、そういう従来のスキームではもう対応できない、金額が大変大きくなったものですから。そういうことから、大蔵省、日本銀行にも相談があり、三者鳩首相談をする中で今回のような新しい処理の形を編み出していった、考えたということでございます。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 この監督権限を委任されておる各都道府県知事でありますが、果たして各都道府県は信用組合の検査、監査能力は十分であるかということだと思うのです。先般、ある新聞が、この事件発覚後、緊急にアンケート調査をしておりました。この件につきまして、銀行局長、いかがですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私たちも都道府県と力を合わせて常々金融行政に取り組んでおるわけでございますけれども、今回におきましても、一昨年からこの二つの金融機関が破綻の様相を深めて以来、検査についても協力をしてきたところでございます。信用組合の監督、検査は第一義的には都道府県知事が行われるところでございますが、私どもも要請に応じて協力をしてきたところでございますが、今後とも両者連携を密にして取り組んでまいりたいと存じております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 つまり、アンケートの調査結果を見ますと、都道府県知事は、各県は、お手上げなんですね。もう大蔵省にお返ししたい、こう言っているのでしょう、はっきり言って。私はそのように読み取りました。これは間違いないですね。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 金融の自由化、国際化の大きな流れの中で、信用組合というものの経営実態も従前とは違ったものになってきておることは事実でございます。  私たちも、そういう大きな流れの中において、この信用組合の監督体制というのがいかにあるべきかということは真剣に考えるべき課題と存じますが、現在の制度のもとにおいてそれをどのように適切に運用できるか、なお一層研究を重ねたいと思っております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 つまり、監査、検査能力のない者にいわゆる権限を委任してさせておるというのが私は実態だと思うのですよ。極めて嘆かわしいと私は思うのですね。  例えば、東京都におきましても、調べて見ると、去年の十月ごろにはもうお手上げで、わかりやすく言いますと、東京都の信用組合課、商工計画部、ずっとこうスキームがありますが、もうできない、もうどうしようもならないと、お手上げなんですね。そして、東京都の方から、大蔵に対して、日銀に対して、全く手が出ないから助けてくれ、こういうことを言ってきたんじゃないですか、局長。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私ども、先ほど申し上げましたように、一昨年から東京都に検査の協力をしてきたわけでございますが、具体的に私どもがこの信用組合の経営破綻にどのように対処するかということを考え始めましたのは、昨年六月の再検査以降でございます。  一昨年も検査に二名程度の職員が協力したのでございますけれども、その段階では、東京都の従来の手法の中で何とかこのような状況を改善をしていただけるのではないかと思っておったわけでございますが、一年後、再度検査に協力をした段階で、やはりこのまま放置したのでは日本全体の金融システムに影響するところも出てくるのではないかという懸念を持っておりましたところ、秋が深まりましてから、東京都から、やはりこれは一都道府県の手に余る事態であるから、中央銀行や大蔵省も一緒になって対応策を考えてもらいたいというようなお話があり、私どももそのようなことで取り組んできた、こういうことでございます。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 一昨年から大蔵省の方もお手伝いを始めているわけですね。これは、地方分権の立場からいたしまして、当然東京都の方から要請があって大蔵がお手伝いに入ったと思うのですね。これが平成五年。そして、御承知のとおり、これはひどいということで、指導項目を挙げまして、そして指導する。しかし、平成五年、平成六年たっても何ら改まらない。こういう状況が続きまして、商工計画部長、信用組合課長の間に参事という部長級のポストをわざわざ設けておりますが、これは平成六年の夏に新設されたと聞いているのですが、これは国から出向させておるポストですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもが伺っておりますところによりますと、昨年の八月に、こういう信用組合の、ここに限らずいろいろと信用組合の監督体制というものを強化する必要を感じられて、東京都においてはそのような体制の強化を図られたと伺っておりますが、この方は国から出向しておられる方ではないと伺っております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 いずれにいたしましても、わざわざ部長級の参事というものを設けまして検査、監査の徹底を図ろうとしたにもかかわらず、一向に充実できない、体制が整備できないという現状がこうした乱脈経営を露呈してしまったと私は思うのであります。  今国民の間にあっては、この乱脈経営がここまで進んでしまったのは大蔵省の責任じゃないか、また日銀の責任じゃないか、そして東京都の責任だ、こういう声になるわけであります。なぜこういうような乱暴な信用組合を国を挙げて支えて救わなければならないのか、こういうのはむしろつぶしていいんじゃないか、こういう声がほうはいとしてあるわけです。  そして問題は、あるとき突然、大蔵大臣が、この二つの組合を救済するように突然の指示を出したんじゃないか、そういうような疑いの目でさえ見られておるわけです。ですから私は、その点についてしっかりたださないと大変なことになるな。なぜならば、大蔵大臣は我が国の金融信用秩序を維持する立場にあるし、金融不安を回避する責任もあります。また、一方で大蔵大臣は、今申し上げましたとおり、あらゆる周辺問題の解明に全力を挙げてもらわなきゃならぬ、こういう立場もあるわけであります。  そこで、私は大蔵大臣にお尋ねをしてみたいと思うのですが、大蔵大臣は昨年の六月三十日に大臣に就任したわけですね、間違いありませんですね。それから、たしか昨年の七月一日に銀行局長は就任したんですね、間違いないですね。そうすると、大蔵大臣は去年の六月三十日に就任し、新しい銀行局長はその次の日の七月一日に就任をしておる。そこで問題は、新しい銀行局長が大蔵大臣に、一昨年夏から大蔵省として関与してきた二つの信用組合に対する諸問題についてどのような御説明をしたかということなんですね。問題はそこなんです。そして、去年の九月一日には、例の岐阜商銀の破綻がありましたよね、これは信用組合。このときもこの預金保険機構を出動させておるわけですね。  このように見ていきますと、私は、大蔵大臣も、この問題についてはもう大臣就任直後から関心をお持ちになってきたんじゃないかと思うのです。当然だと思うのです、これは。そして、地方分権を推進する立場の大蔵大臣としては、やはり東京都に権限を委任させているから、東京都に対するいわゆる地方自治というものを最大限に尊重して、地方分権の立場に立ってこの問題を処理せねばならぬ、こういう基本的な考えを私は持ったであろうと思います。  そういう中にありまして、局長がいろいろ御説明申し上げる、そうすると、九月には岐阜商銀が破綻をする。そして、時系列的に見ていきますと、去年の九月でございましたかたしか日経新聞だったと思いますが、この問題につきまして報道したと思うのです。これは間違いありませんね、局長。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 昨年の九月十七日に、日本経済新聞に、この二つの信用組合が、不動産投資の失敗で経営難に陥ったイ・アイ・イ・グループの関連企業向けに過剰な融資をしていると判断し、早期改善指導に乗りだした、というような報道がございました。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 この日経記事の報道によりまして、両信組の預金が流動して動いたわけですね。そして、ざっくばらんなところ、東京都も大蔵省も大変緊張しているんですよ、いろいろ聞いてみますと。大変だ、この二つの信用組合が倒産するだろう、こういうことで大変緊張している。そして、また一方では、東京都も大蔵省も、十月の上旬のある日、Xデー、この日にこれは破綻してしまう、こういうところまで設定するぐらい緊張しているんですよ、調べてみますと。ですから、こういうことにつきましても大蔵大臣は逐次局長からも報告を受けて、こういう問題をずうっと私は見守ってきたと思うのです。  そして、十月の段階ですね、これは十月上旬ですよ。十月上旬のある日倒産するだろうというXデーを設定して、そして十月の中下旬になったら、東京都がもうどうしようもならない、大蔵省さん助けてください、日銀助けてくださいと来たのですよ、はっきり言って。すべてを投げ出しちゃったのです、東京都は。そこで、一昨年からのお手伝いの経緯これありで、じゃ、どうするかということで、日銀と大蔵省が中心になって救済のスキームをつくったのでしょう。局長、どうですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 その段階におきます詳細につきましてどこまで申し上げるべきものか判断に迷うところもございますが、先ほど申しました新聞報道によりましてこの信用組合の預金が流出するというような動きが一時出たという報告を東京都からも受けました。こういうことがあっては、これは全国的な影響もあり得ることかと考えまして、いろいろと中央銀行との間でいかにすべきかというような御相談をしたことも事実でございます。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 こういう問題につきましては、大蔵省の行政の組織上、当然大臣とそして局長、ほとんどこの二人でこういうことについてのいろいろのことを進めてくるばずです。こういう問題について、例えば官房だとかあるいは他局にああだこうだということで御相談するはずはない。当然、秘密を守るべき問題でありますから、局長とあるいは担当の課長、このあたりで、ほとんどいろいろの問題でずうっと、局長からの報告で大臣が一々この問題について見守ってきた、こういうことだろうと思うのです。  局長から、日銀と相談をして救済策はこういうスキームでいくことになりました、大臣、どうでしょうということで大臣にそういう提案があったのはいつですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 私は六月三十日に就任をして今日に至っておりますが、振り返ってみましてちょっと整理をしてもらったのですが、就任直後に、しかも同じく就任直後であった西村新銀行局長から銀行行政全体の説明もございましたし、それから、その中でも岐阜商銀の例をたしか挙げて、いわゆる都道府県にお任せしている信用組合の中に幾つか問題があるという報告はまず真っ先に受けました。たしかそのときは岐阜商銀だけ一つの例に挙がったのかなと思っておりますが。  そして間もなく、八月の末になりますと、また局長が参りまして、今度は、具体的にこの岐阜商銀をどうするかという具体的な対応策も含めて相談がありました。結果的には岐阜商銀と大阪の大きな信用組合との合併という形で処置をすることになったわけですが、これには、当然岐阜県が監督官庁ですから、たしか三十何億か支援をするという形で大体話がつきそうです、このスキームでいきます、よかったな、そういうことで報告を了解したのを記憶いたしております。  この今回の東京の二つの信組の問題は、今お話があったような日本経済新聞の報道で非常に緊迫した行政当局も動きがあったというお話ですが、そうであったのかもしれません。私は、その辺はまだなれていませんから、そう敏感ではなかったのですが、十月早々に局長が参りまして、そこで初めてこの東京の二つの信組についての経営の状況、今後どう対応していったらいいのか、最終案を固めてきたわけではありません、大臣の意見も伺いたいという形で報告を兼ねて参りました。  そのとき、まずばこの二つの信組の経営の状況、今表にどんどんさらされておりますこういう状況をかいつまんで、いかに乱脈であるか、いかにひどいかということを説明を受けて、私自身は思わず、そんな組合はもうつぶそうじゃないか、むしろ経営者の責任をぴしっと問うて対処すべきだということを言ったのですが、局長から、ちょっと大臣、待ってください、それは一つの考えです、ペイオフという預金保険機構の発動という一つの方法がありますと。しかし問題は、もしこのペイオフを発動してこの二つの信組をつぶしたとしたら、この二つの信組に対する預金者だけでなしに、全国の金融機関にお金を預けておられるいわゆる国民の皆さん、預金者の皆さんかどういう反応をされるか。  戦後一度も金融機関でつぶれた例がありません。信用組合であれ郵便局であれ銀行であれ、とにかくお金を安心して預けられるものだという、いわば預金に対するあるいは金融機関に対する強い信頼が国民の皆さんの中にあります。まさか自分の預けた銀行がつぶれる、預金が返らなくなる、そんなことを思っておられる国民はいない、こういうときに、突然東京の一角で二つの信組がつぶれる、預金が戻らなくなる、こういう事態になったときにどういう影響を与えるか。  これがいわゆる信用秩序の維持とか金融の安定とか申し上げている理由でございますが、全国にどういう波及をするか影響を与えるか、その一点を真剣に考えなければなりませんと局長から言われて、そのことでずっと議論をしていって、なるほどそう単純にペイオフという、銀行をつぶすという形は軽々にはとれないんだな。ましてや、今まで国民のだれ一人そういうことを予期していない状況の中で突然そういうことを起こせば、いわゆる取りつけ騒ぎというようなことで言われますようなそういうパニックになる可能性もある。いささかでもそういう可能性がある以上は、金融の責任者として、大蔵大臣としては軽々に判断はできないという気持ちになりまして、ここでは最終結論を出したわけではありません。  十二月の一日になって最終のスキームがもう一度局長から上がってきまして、じゃ、これでいこうという大蔵大臣としての最終判断をしました。そのときは、日本銀行も東京都も多くの金融機関の代表も、これで賛成です、異論はありませんという報告も含め、これを大蔵大臣としても最終了解をしたということであります。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 十一月末、局長からのブリーフがいろいろある。そして、そのときに大蔵大臣は、一つはそういう銀行はつぶせ、こう言っているのですよ、はっきり。けしからぬと。そしてさらには、大蔵大臣は刑事責任まで追及しろと言っているのですよ。大蔵大臣が自分の口で言わないからあえて言いますが、言っているのです、大臣は。けしからぬ銀行だ、この二つの信用組合は。許せないと。まず経営者の責任を問え、刑事責任も追及しろと大臣は言っているわけですね、許さないと。  そして、それならわかった、それじゃ局長、ペイオフでいこうよ、ペイオフで、それでいいじゃないかと。そして、大臣はほぼペイオフでいくつもりだったんでしょうか。そして、今大臣から御答弁がありましたように、十二月一日、日銀、大蔵、東京都が一緒になりまして最終スキームを確認して、大臣も、それじゃこれでいこう、こういうことになったわけなんですね。  私は、冒頭申し上げましたように、国民は、何か大臣がある日突然やれということで救済に走ったかと思っているんです。実際はそうじゃないわけですよね。これを私はよく確かめたかったわけであります。  さて、次の問題点でありますが、十二月八日ですか、業務改善命令出したのは。そうですね。十二月八日、業務改善命令を出したわけですが、局長、この業務改善命令というのはどういう趣旨のものですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 ちょっとその前に、先ほどの大臣の御説明を補足させていただきたいと思いますが、十二月の早々に大臣に、こういうことでいかざるを得ないと思いますという御報告、御了解を得る御相談をいたしました。その段階では、東京都との関係におきましては、東京都に私たち中央銀行や金融当局としても協力せざるを得ない事態だと思います、私たちも何とかしたいということで一生懸命考えます、一緒になって考えさせてくださいということを申し上げ、そういうことで、一緒にやるという大きな方針については東京都との間でお話がございましたが、このような詳細な図式についてまで東京都に御相談、御報告するにはまだ段階が早いということで、そこまで東京都に申し上げたわけではないことを一言申し添えておきます。  それから、業務改善命令でございますが、要は、今申し上げたことと関連するわけでございますが、このような画期的なというか、今までなかったような措置をとる以上は、必ず事態が収拾されるという確実な見通しかないと、私どもとしてもこのような重大な結論を出すことはできないわけでございます。そこで、その一つの決断をどうしても迫られるということは、具体的にはどういうことなのであろうか、業務改善命令というのはそういうことであったわけでございます。  業務改善命令を国会に提出してあります資料でごらんいただきますと、業務改善命令そのものは非常に平凡なありきたりの文書のように見えるかと存じますけれども、今まで業務改善命令というものが信用組合で発出されたということは、たしか昭和四十年代にさかのぼると思います。国におきましても非常にまれなことでございまして、これが発出されるということは、いわば何らかの対応策を考えておいた上でないと世の中の、金融界の反応というものが非常に懸念される、そういうことでございまして、業務改善命令というのはそういう重いものだと私どもは受け取っております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 業務改善命令を昨年の十二月八日に東京都知事が両信組に対して出しております。それは、協同組合による金融事業に関する法律第六条で準用する銀行法第二十六条の規定に基づいてやっているわけでありますが、「法令及び通達違反事項の是正を図ること。」「資産内容の健全化を図ること。」法令及び通達違反事項の是正を図れという業務改善命令を出しているわけです。これは大変重いことなんですね。はっきり言って、両信組に対するこれは死刑の求刑ですね。そうでしょう。それほどの決定的なものなんですよ。それを出したのが十二月八日です。  そして十二月九日に、先ほどお話し申し上げました救済の処理をするこの枠組み、処理のスキームの公表を翌日やっているわけですよ。ここに国民の皆さんは、これは一体何なんだ、業務改善命令を八日に出して、九日に今度は救済の処理スキームを公表した、納得がいかない。これはどういうことですか、局長。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 確かにそういう業務改善命令を出して何らの方策を講ずるいとまもないところへ、私どもは救済とは思っておりませんが、対応策が打ち出されたということが一般に唐突の感を持って受け取られるということも無理からぬことではございますが、先ほど申し上げましたように、この金融の世界で業務改善命令が出されるということは大変に重いことでございますので、それに対しては何らかの方策を講じなければならないというふうに考えたところでございます。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 私は、大蔵大臣が昨年六月三十日に就任し、また局長が七月一日就任後、大変この問題に頭を痛めてきた。そしてこれは、平成五年の夏から大蔵省もお手伝いもずうっとしてきた。そして、途中で東京都が投げ出してしまった。日銀に助けを求めた、大蔵に助けを求めた。そこで、今申し上げましたような経緯で大蔵大臣が最終決断をする。  その最終決断も、今局長から答弁がありましたように、いわゆる日銀法の第二十五条の発動によって金融機関を日銀が支えて新しい銀行をつくるというのは、昭和二年の金融恐慌のとき以来なんですね、調べてみると。そしてまた、日銀法第二十五条の発動をやったのは、昭和四十年、山一証券のあの例の問題、このときなんですね。それほどに重い日銀法第二十五条を発動しますよ、やりますかということを局長は大臣に言っているはずなんです。大臣は、大変悩んだと思いますよ。そして、最終決断をしたのが十二月一日ということなんです。  大臣、極めて苦悩、苦渋の決断だったと思うのであります。大臣は、自分の決断が正しかった、一点の曇りもない、このように言えますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 特に、昨今、こうして国会、マスコミを含め、この問題が国民的な関心事になってきておりますが、私はそのさなかにも立っておりますが、しかし、静かに考えて、この判断には間違いがなかった、かたくそう私は思っております。  なぜかといいますと、この二つの信組のふしだらといいますか乱脈ぶりというのは、これはもう目を覆うものがございます。私どもも、全部ではありませんが、基本的な問題点は去年の秋に全部報告を受けていたわけですから、ですから、ペイオフでむしろこれはつぶすべきだと、こういう言葉を思わず吐いてしまったわけですが、そのことは、当然まだまだもっと新しい事実が明らかになるかもしれません。これは経営責任の面からも、特に法的なさまざまな責任も含めて、厳しくやはり追及をされなければなりませんし、経営の実態ももっともっと明らかにされていくべきだと思います。  この乱脈と、この二つの金融機関を、救済という言葉がすぐ出ますが、私どもはこの組合を救済するわけではありません、もうこれはつぶれました、経営者も全部やめております、これはもう二度と復活しません。しかしここには、債権債務、預金者がいますし、ここから金を借りて事業をやっている方がたくさんいる中で、これをどう処置するかという問題がありますし、あわせて、全国の金融機関あるいは全国の預金というものに対する信頼をどうきちっと守っていくかという、その立場からどう処置するかということで苦慮をしたわけであります。  私は、最近特にあれこれ調べて知ったことではありますが、大蔵省も、従来こういう金融機関が破綻をした場合には、まさにケース・バイ・ケースでいろいろな対応をしてきたわけであります。信組だけでもここ十数年、ざっと一覧表を見てみますと、少ない年で三つ、四つ、多い年は十数カ所の信組が倒れているわけですね。吸収されたりして消えていっているわけです。  どういうふうにしてきたかというと、結局、信組の中での合併、あるいは金庫とか相互銀行が吸収合併というケースもありますが、そういう形で処理をする。しかし、それでも債務が大きいときには監督官庁の都道府県が一定の支援をする。今回、東京都は基金で三百億の予定をされておりますが、大阪府で百億とか、何々県で数十億とか、そういう例が十数件今までございます。  そして、信組を都道府県が公金で支援して、それでも足りないときには、最近は預金保険機構からの支援を受けて、そしてやっとどこかの金融機関に吸収してもらうという、こういう形でずうっとやってきました。それは、私が就任してからも岐阜商銀があり、この二つの東京都の後、また最近神奈川の友愛信用組合というのが出てきました。というふうに、それぞれの信組について監督官庁を中心にしていろいろな対応をしてきているわけです。  それで、今回こんなに大きな話題になりましたから、いわゆる経営不振や破綻した金融機関をどう処置するかということについて、初めて国民的な関心をお持ちいただくことになったわけですが、大蔵省としては、もしこれを救済する銀行がないような大きな問題が起こったときにどうしたらいいんだろうということは、早くから議論をしていたようであります。  特にアメリカが、御承知のように、もうこご、一九八〇年代後半からたくさんの銀行がばたばた倒れました。SアンドLというのですか、四千ぐらいあった金融機関が二千三百ぐらい倒れて、半分以上倒産した。そのときに、大騒ぎになったときにアメリカがどういう対応をしたかということもいろいろ勉強をし、もし日本で大きな、バブル崩壊後の金融機関の倒産があったらどうするかということは、大蔵省としても、日本銀行にとっても大きな課題、不安を伴う課題であった。ここへこの二つの東京の事態が起こって、今回異例であります、まさに日銀法二十五条の発動による共同銀行設立による救済処理のスキームで対応させていただいたということに相なった次第であります。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 今、大蔵大臣のお話のありました、アメリカのSアンドLの問題ですね、私もこれは三年前、自民党の調査団の一員として現地を視察等々いたしました。それはそれで私もよく知っております。今、大蔵大臣から、自分のいわゆる熟慮に熟慮を重ねた決断をした、大蔵大臣として我が国の金融信用秩序を維持するために断固頑張る、こういうことで安心をいたしました。  御案内のとおり、私が言いたいことは、もう一つの問題があるのです。その問題は何かというと、周辺問題なんです。その周辺問題は何かというと、それは大蔵省のいわゆる公務員、大蔵省の職員がこの問題について、周辺問題の一つとしてかかわっておるんじゃないか、あるいは特定の政治家がこの問題について深くかかわっているんじゃないか、これを徹底的に解明してほしい、こういう声がほうはいとしてあるわけなんです。私も大変懸念をしておるわけです。金融信用秩序は秩序でしっかり守ってもらう。一方でそういう疑惑、国民のこの疑惑の目、それは大蔵省に来ている、あるいは国会、政治家にも来ているわけですね。その辺のところを私は解明する義務があると思う。  確かに、権限を東京都に委任しておるために、国会法百四条において資料請求いたしましても、隔靴掻痒の感で思うように資料が開示されない、公表されない。大変私どもは遺憾に思っております。  大蔵大臣、今申し上げました、この問題にかかわる特定の政治家、またこの問題にかかわる大蔵省の職員がもしおるとするならば、大蔵大臣として断固この問題について対処するかどうか、まずそれを承っておきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 この二つの信用組合の経営にかかわって、特に経営者との関係でさまざまな人間関係、かかわりが報道され始めているわけであります。これだけの乱脈な経営があったということでございますから、さまざまな状況がまだこれから見えてくるのかもしれません。  ただ、申し上げたいのは、今回のこの措置をとることについて、私はもちろん最高責任者の立場でありますが、少なくとも東京都は都知事さん、日本銀行は総裁、その他各種の、数多くの金融機関の代表も参画をしておりますが、このスキームをとることについては、ペイオフか、この共同銀行による方法か、この二つですね。どこからも反対はありませんでした、むしろこれしかないなと。それは、各機関の内部でいろいろな議論はあったかもしれませんよ。それでも、大蔵省に公式に上がってくる最終段階ではこれしかありませんという報告でありました。ですから、これはぜひお調べをいただきたい。  ですから、例えばペイオフか、こういう措置か。多くの関係者がむしろ圧倒的にペイオフだ、圧倒的なそういう意見がある中で、ある政治家とかある責任者が強引にペイオフでいかないでこれでいくと決めたというならば、これはなぜそういう判断をしたのかということで厳しい追及を受けてしかるべきだと思います。しかし、幸いといいますか、この仕組みを判断するについては、少なくとも私が受けた報告では、各機関とも、それは東京都や日本銀行にもお聞きをいただきたいと思いますが、この主要な三機関においても迷いがなかったといいますか、そういう点で、私もそれならこの方法でいこうと最終決断をしたわけであります。  問題は、大蔵省の中に何かこれにかかわった不純な要素として、そういう御指摘を今されましたけれども、私はそんなことはないと信じます。少なくとも、この政策判断に対して事をゆがめるような、そういうかかわりを持った職員がいるはずはないと思います。  なお、週刊誌等ではそういうこととは別に、交友関係があったとか勉強会に行ったとか、そういう報道が一部されておりますが、昨日も官房長を通じてそういう名前の挙がった職員については調査をしてもらっておりますが、少なくとも公務員の節度を超える行為をした職員は今のところいませんという報告でありました。その報告だけで絶対とは私は言いませんが、今の段階ではそういう報告であります。今後、そういう節度を超えるような職員がいたとかいうことになれば、これは厳しく、厳正に処置をしなければならないというふうに思っております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 私が大蔵大臣の姿勢としてただしたいのは、この問題について特定の政治家が突出して関与する、あるいは歪曲させてしまう、あるいは公務員がこの問題にかかわっておる、そういうことがあれば大蔵大臣として断固処断をするんだ、また、その疑惑解明のためには大蔵大臣が先頭に立ってやるんだということを私は明言してもらいたいのですよ。きょうは六時半までこの集中審議をやるわけですから、その基本姿勢を問うておるわけです。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 私はもう、ないと明確に否定を申し上げたわけでありますが、いやしくもそういうことがあるならば、これは厳しくそのことを解明もしなければなりませんし、またそのことにかかわった者はすべて責任を負わなければならないと思います。  しかし、繰り返し申し上げますように、このスキームについて、私自身は大蔵省の最高責任者でありますが、政治家も含めてだれ一人このことで依頼とか電話の照会とか一切ありませんでした。そのことははっきり申し上げておきます。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 私ども予算委員会といたしまして、委員長を通し、また議長を通しまして、東京都、大蔵省に対しまして、それぞれの資料を要求いたしました。預金者リスト、また融資先リスト、あるいは指導要綱、あるいは改善命令内容等々、私ども要求しておりますが、御案内のとおり極めて不十分であります。この問題につきましては、引き続きまして私どもといたしましては徹底的に解明いたしたいと思っております。  私の関連といたしまして、後ほど、桜井新君がこの問題についてただすことになっております。私は次の問題に移りたいと思っておりますが、私どもといたしましては、この疑惑解明のために、議院証言法に基づくそれぞれの、我々としての手続をとる、そういうことも辞さないし、そういうこともあり得る。これは後ほど、桜井新君の質疑を見て私どもの最終的なこの問題に対する対応を決めてまいりたい、このように考えております。  それでは、次の問題に移りたいと思いますが、総理、政府の危機管理体制のことでございます。今回の阪神・淡路大震災におきまして多くの方が亡くなられました。亡くなられた方々、犠牲になられた方々、あるいは負傷された方々、家屋の倒壊あるいは職場のそれぞれの社屋等々の倒壊、そのために大変御苦労されている皆さん方に対しまして、衷心よりお亡くなりになられた方々に御冥福を、哀悼の意を表し、また、復旧に全力を挙げている御関係の皆さんに私は心から深い同情を申し上げたいと思います。  私もこの震災直後、ここにいらっしゃる深谷隆司先生と二人で現地に入ってまいりました。そして、地元の皆さんに一切迷惑をかけてはいかぬということで、深谷筆頭理事の御指示がありまして、徳島空港にヘリコプターを回していただきまして、ヘリコプターをチャーターし、そこから神戸のポートアイランドに飛びまして、その後、だれにも迷惑をかけないようにしようということで、衆議院の服の上にジャンパーをわざと着て、二人で六時間ずうっと見てまいりまして、そして、五時二十分、もうヘリコプターが早く出ないとだめですよと言って怒られるので、五時二十分過ぎにまた二人で徳島まで飛んで東京に帰ってきたわけであります。六時間ずうっと見てまいったわけです。深谷筆頭も、ひどいなあということで、何とかせねばならぬ、とにかく帰ったらできるだけの対応をしようということで、帰ってまいったわけなんです。  私も、早速、十リッターのポリ容器を一千個すぐ浄水場にお送りしました。評判がいいというので、またその後、もう一千個送ってくれという注文が来まして、また一千個送ったわけであります。私ども現地に行ってびっくりしているわけですが、そのときに、やはり、どうしてこういうことになったのかな、こういうことなんですね。  しかし今、災害から一カ月以上たって静かに思うときに、いろいろ問題点がある。国の対応、県の対応、地元市町村の対応、いろいろあります。そして、自己完結ということを言うならば、一人一人の準備、対応の問題もありましょう。そして総理官邸の危機管理体制、この問題もあります、十分ではなかったわけですから。これは、現村山内閣の問題だけではありません。長い間、自由民主党が内閣をとってきました。この自由民主党の政権時代の責任でもあります。また、その後、細川連立政権、羽田孜連立政権の責任でもある。そして、現在の村山政権の責任でもあるわけであります。これは、政府だけではなく、国会の責任でもある、私はこのように思っておるわけなんです、はっきり言って。  そして、それは、だんだんとわかってきたことは、例えば地元の神戸市における消防ポンプの問題におきましても、いわゆるポンプのそれぞれの準備、用意が大変問題がある。御承知のとおり、いろいろな問題につきましては、十分なる災害に備えがなければならない。市町村の備え等々あるわけであります。  しかし、それ以上にやはり国民の目は総理官邸に向いてくるわけでありますが、総理、総理官邸の危機管理体制、今この場で、かくかくしかじかでこうする、二十四時間体制でこうするんだ、そしてアメリカにおけるいわゆる連邦緊急事態管理庁のような、FEMAのようなああいう組織を我々もつくるんだ、任せてくれ、そういうような総理の明確な決意を私はまず聞きたいと思うのです。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員からお話がございましたように、これはもう想像を絶する未曾有の大被害をもたらしました今回の阪神・淡路大地震につきまして、いろいろなことが指摘をされておるわけでありますが、とりわけ初動の態勢のあり方について、いろいろな御意見と御批判もいただいてまいりました。  私どもは、これはもう謙虚に受けとめて、もし明日何かあったときに何ができるのかということをやはり早急に確立する必要があるというので、関係各省の担当者を集めたチームをこしらえまして、そしてまず情報の収集をどうして図っていくか、正確な情報をつかんだ上で直ちにやらなければならぬことは何ができるのかというようなことについていろいろ議論もしてもらったわけです。  特に、昨日、閣議でも決定をしたわけでありますけれども、大地震が発生したときに、被害規模の早期把握のために関係各省庁が情報を可能な限り収集をして、それを内閣に全部集めてくる、その集めてくるところは、二十四時間体制をとっておりまする内閣情報調査室に全部集めて、そしてそこから関係省庁に全部指示が届く、こういう網をしっかりつくっていこうではないかということが一つです。そのためには二十四時間体制をきっちり確立していく。同時に、NHKやらあるいは電力会社やらあるいはJRやらガス会社やら、全国的にネットワークを持っているところがありますから、そういうところとも十分連携をとり合って、そして正確な情報が集約できる、こういう網をきっちり確立していこう、こういうことを第一に決めたわけであります。  それから、今お話のございましたようなアメリカのFEMAの問題等につきましては、昨日調査団を派遣いたしまして、そしていろいろな調査もしていただく。同時に、各国のそうした取り組みの現状というものについてもいろいろ資料を集めて、そして危機管理体制というものに中長期的に耐え得るようなものをどうつくっていくかということについて今検討中でありますから、今お話もございましたように、何といってもこれは、もう起こった場合に対応できるような、安心できるような、そういう防災体制というものをきちっと確立する必要があるという決意で取り組んでおりますということだけは申し上げておきたいと思います。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 私は、阪神・淡路大震災開運で、災害に強い国土形成、とりわけ国土軸の形成の問題とか、あるいはポスト四全総のあり方とかあるいは地震予知体制の一元化の問題とか、あるいは災害時における空中消火活動についての問題点とか、こういったことにつきましていろいろとお尋ねしたかったのでありますが、東京共同銀行問題で時間をとられました。そこまで質疑できませず、申しわけなく思っております。  先般、選抜高校野球で、兵庫県については特に三校出場ということになりました。文部大臣御案内のとおりであります。兵庫県民に明るい話題といいますか、あるいは勇気といいますか、希望を与えただろうと思うのです。御案内のとおり、昨日、閣議におきまして、西暦二〇〇二年、我が国にサッカーのいわゆる国際大会ですね、ワールドカップサッカー大会、これを招致しようということが閣議了解をされたわけであります、担当大臣は文部大臣でありますが。  御承知のとおり、今回の阪神・淡路大震災に世界の多くの国々からいろいろと支援の手が差し伸べられました。西暦二〇〇二年のこのワールドカップにつきましても、我が国が手を挙げている。その中に十五の都市が開催予定候補地として挙がっている。札幌からずっと、南は大分市まで十五都市。その中に神戸市があるわけですね。私は、この前神戸に行きましてお尋ねしましたら、その西暦二〇〇二年のサッカー場に予定しておった地域が壊滅的に打撃を受けておるわけですね。今回は、国が西暦二〇〇二年我が国にW杯を誘致しようと閣議了解をしたわけでありますから、神戸の皆さんに大きな夢と希望を与える意味でも、このために総理、文部大臣、あらゆる努力をしてほしい。要望でもう終わりたいと思います。  それからもう一点。最後でありますが、総理、危機管理体制を初め、今回の阪神・淡路大震災のいわゆる初動態勢の問題、いろいろありました。率直に認めなければなりません。そして、反省すべきところは反省をする、おわびをするところはおわびをする、そして、自分としては災害復旧、復興に全力を挙げる、そういうことをしっかり私は国民にお示しをしてほしい。  そして、振り返ってみますと、七十二年前のあの関東大震災、時の内閣総理大臣山本権兵衛、七十一歳であります。村山総理大臣も七十一歳であります。はるかに若々しい。私は、決然としてこの事に当たってほしい。そして、いずれにいたしましても、すべての責任は村山内閣総理大臣にある、すべての責任が。私は、その自覚に立っておられる総理に敬意も表します。また、その自覚に立って断固としてやるという決意を表明いただきまして、私の質疑を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほど来申し上げておりますように、これだけの大きな被害を生み出したわけでありますから、初動のあり方等についての厳しい御批判もいただいておりまするし、率直な意見もお聞かせをいただきました。  重く受けとめて、この責任の重大さというものは十分痛感をいたしておりますが、その責任を果たすのは、犠牲になられた五千四百名を超す方々のやはり霊に報いる、そのためには、生まれ変わった兵庫県をどう自治体と一体となってつくっていくか、それが今課せられた我々の責任だということを痛感をいたしておりますから、そのために全力を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。

衛藤征士郎自由民主党・自由連合

○衛藤(征)委員 以上をもちまして終わります。ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 次に、佐々木秀典君。

佐々木秀典日本社会党・護憲民主連合

○佐々木(秀)委員 日本社会党・護憲民主連合の佐々木秀典です。  私は、東京共同銀行の問題につきましては、この後、同僚の議員に質問をゆだねることにいたしまして、特殊法人問題を中心にした行政改革の問題についてお尋ねをしてまいりたいと思います。  村山内閣は昨年の六月末に発足をいたしましたけれども、このときに、与党三党の合意として、行財政改革、これを最重要の課題として取り組むということで合意をされておられます。その後、与党各党の中にはこの行政改革についてのプロジェクトのチームができて、鋭意検討してこられましたし、それからまた政府におかれましても、その決意を表明されるように、具体的な行政改革の作業に着手をされて、とりわけその中でも、手始めとして、現在九十二ある特殊法人、これについての見直し作業を早急に進めるということにいたしまして、本年の二月十一日を目途にして全体的な見直し作業を進めてこられました。  この間に、一月の十七日にあの不幸な未曾有の大震災がございまして、政府としてはその対応に集中的に取り組まなければならなかった。私たちとしても、先般来のこの委員会での審議あるいは各委員会での審議でも、この対策に御協力を申し上げる観点から、さまざまな議論を継続し、そしてまた、さまざまな震災に対する緊急の対応策あるいは今後の復旧、復興に向けての対応策というものも今着々と手だてが講じられている。しかし、そういうような予測もしなかった緊急事態が起こりましたけれども、なおかつこの二月十一日をめどにした特殊法人の見直しということは実行されてきておるわけであります。  しかし、今般政府が出されましたこの方針については、率直なところマスコミの論評は大変厳しいものがある、これは御存じのとおりであります。総じて消極的な評価が多いと私は受けとめておるんです。  そこで言われているような主なものはどんなことか挙げてみますと、例えば、今度の行政改革というものは、一つは、消費税の将来的なアップということを考えて国民の皆さんに御負担を願う以上、政府としても血を流して、そしてその国民の皆さんの御負担におこたえするようなことでなければならないというようなことであるはずだ。にもかかわらず、今度のこの特殊法人の見直しで見られるところからは、果たして大幅な歳出削減なんてものは見られないではないかとか、つながってこないではないかというようなこと。  あるいは、この特殊法人の整理統合については、従来、そして現在もそうでしょうけれども、各省庁の利権とか権益とか、こういうものが深く絡まっている。そこで、各省庁の官僚の壁あるいは抵抗というものが非常に強固なものがある。それといわば政治との対決と申しますか、そういうことになっているけれども、それが、政治の場面がどうも官の側に押し切られて、その壁を破ることができていないではないか、官僚の抵抗を抑え切れないではないかというような御批判、あるいは、大幅な歳出削減ということにつながるとすれば、政府系の金融機関の見直しということが欠かせないのに、これが先送りになっているではないかというようなこと、それからまた、行革の効果は全体としても薄いのではないか、大体こんなところに要約をされてくるのではないかと思うんですね。  しかしながら、私は、もう一つ客観的に見てみた場合に、必ずしもそういう消極評価だけ、これはまた論評の中で聞かなければならないことはもちろんありますけれども、しかし、そこだけではないのではないかなとも思うわけです。  というのは、行政改革というのは、これまでも長きにわたってその都度の内閣あるいは政府が取り組む課題として常に挙げてきた。しかし、なかなな言うはやすく行うは容易なことではなかったということだったのではないかと思います。事実、この十年間をとらえてみても、一九八五年以来、特殊法人で減らされたというのは一つの法人しかないんですね、この十年間でね。さかのぼって、昭和五十四年の一九七九年、大平内閣のときには特殊法人十法人が純減という、これが大きな事態ではありましたけれども、しかし、その当時の特殊法人数は、現在の九十二よりも多い、総数では百十一あったということになるわけですね。  そういうこととも比べてみますと、今回は、とにもかくにも九十二の法人の中で三つの法人を廃止あるいは民営化する、十四の法人を統合するということで、十七法人について手が加えられているわけですね。そしてまた、九十二の全法人についても見直しの点検作業がずっと行われてきた。これは与党の行革のプロジェクトチームでも行っておりますし、各省庁でもこれを点検して行った。その結果こういう結果になっているという点では、私は、これは相当な評価を受けてもいいのではないか、そんなふうにも考えておるわけであります。  そこで、まずこれは行革の手始めとして行われた、これが全部じゃないわけですね、もちろん。この特殊法人の今回の見直しについては、政府御自身としては、仮に百点満点の評価をするとするとどのぐらいの点数になるのか、その辺のところをひとつ総理あるいは総務庁長官あたりからお聞きをしたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えをいたします。  佐々木委員が御指摘のとおり、村山内閣といたしましては、今、行政改革に懸命に取り組んでおります。  特殊法人の整理合理化につきまして一定の答えを出しましたが、近く、地方分権に関しましては、地方分権推進に関する法律を国会に提案を申し上げ、御論議をいただきたいと思っております。  さらに、規制緩和につきましては、今規制緩和検討委員会等の御議論もいただく中で、今年度内に五年間の規制緩和推進計画を策定をいたしまして、しかもこれは五年間の計画をつくっただけではなくて、昨年国会において御論議をいただき成立をいたしました行政改革委員会、この監視あるいは意見、勧告というものもいただきまして、絶えず見直しも行って、国民の期待にこたえる規制緩和を推進してまいりたい、こういう形で今努力をいたしております。  情報公開につきましても、行政改革委員会の中でこれも御検討いただくことになっております。  ところで、御指摘の特殊法人の問題でございますが、これは率直に言って困難がありましたことは事実であります。現に、行革審におきまして特殊法人の問題に手をつけようといたしました。お亡くなりになった鈴木会長を先頭にいたしまして懸命に御努力をしたのですが、幾つかの法人を挙げてヒアリングをしようということになりましても、さまざまな抵抗があってヒアリングすら実行できなかった、こういうものであります。  行革審は、各省庁において政府がイニシアチブを握ってひとつこの問題は決着つけてくれという答申でございまして、前内閣ではこれを二年間にということでございましたが、政府・与党と十分相談をいたしまして、前倒しをして年度内ということにいたしまして、そうして中間報告、それで年末には官房長官と私が各省大臣と折衝をするという数々の経過を経まして、二月十日、御指摘をいただいたような結論を出した次第であります。  少なくとも、十四の法人を七つに統合する、それから民営化は三つ、さらに廃止は一つ、そしてたばこ会社における塩の専売もこれは廃止をするということでございまして、項目としては十二項目の結論を出した次第であります。  しかし、そればかりではなく、統合なりあるいは民営化なりそういった結論を出さなかった法人につきましても、例えば住都公団のごときは業務内容をきちっと整理をする、財務内容もきちっと明朗化するということでやりましたので、私は、点数はいかがかと思いますが、従来の行政改革に比べて負けない、立派な成果を上げたということは自信を持っておる次第であります。

佐々木秀典日本社会党・護憲民主連合

○佐々木(秀)委員 私は、先ほど指摘しましたような点を考えると、それはいろいろな論評はあるかもしれませんけれども、やはり自信を持っていいのではないか、評価すべきところは評価し、そしてこれから、今長官のお話しのように、頑張ることでその点数もどうなってくるかと思うんですね。六十点を仮に合格点だとすると、私はこの際七十点ぐらい差し上げてもいいかなと思っておるんですが、しかし今後の問題と絡みますね、この点数が上がるか下がるかというのは。  そこで、これはぜひ総理にお尋ねをしておきたいし、お考えをお聞きしておきたいと思うのですが、実はこの整理統合問題、常にそうなんですけれども、これによってどうなるかということを一番心配するのは職員の皆さんだと思うんですよ。  特殊法人というのは政府がつくるわけですから、それからまた、これを改廃するというのもこれは政府の責任においてするわけですが、そういたしますと、これによって影響を受ける職員の皆さん、天下りの問題については大変批判がありますね。上級官僚の方については、役所から特殊法人に天下りで行って、そしてまた渡り鳥などという、特殊法人を渡り歩く、やめるとそこで相当な退職金をいただくというようなことに対する国民の皆さんの御批判、庶民感覚からいっても確かに納得できないものがあるんですね。  私ども調べて見たけれども、目に余るものが確かにあるようです。これについては、昭和五十四年十二月十八日の閣議了解もあって、規制策も出されておるんだけれども実効がなかったということもあるんですね。こういう方々の問題もありますけれども、先ほど申しましたように、職員の方々の問題はこれは責任を持って政府としても対処していただかなければどうにもならないことだろうと思うのです。  実は、ことしの二月十七日付で与党の行革プロジェクトチームがこれに関連する申し入れを行っておりますけれども、その中で、職員の雇用問題については政府が責任を持ってきちんとすること、そして具体的な提言としては、内閣または総務庁に特殊法人職員の雇用関係に関する対策本部、これはもちろん仮称ですけれども、こういうものを置いて、それで仮に、私どもとしては村山内閣がずっと続くことを望んでおりますけれども、ずうっとというわけにいかないわけですから、内閣が仮にかわっても、政府として、またこの後も特殊法人の整理統廃合というのは出てくるわけですね。問題にしなければならない。そういうときに生ずる雇用不安をなくすように、その都度きちんとした責任を持った対処ができるようにするために、恒常的な対策本部というものを、しかも権威のある対策本部をつくってはどうかという具体的な提案もしているのですね。  これについて、ぜひ総理大臣の御意見、御所見をお伺いしたいと思うのです。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今御指摘がございました今回の見直しによりまして、業務内容の縮減あるいは統廃合あるいは民営化といったような組織形態の変更が行われるわけでありますから、そこで働いておる職員の皆さんが、雇用問題は一体どうなるのかといったような不安を家族も含めてお持ちになっていることは当然なことだと私は思います。  それだけに、政府としても責任があるわけでありますから、この与党の改革案等も踏まえまして、特殊法人の整理合理化に伴って生じる職員の雇用問題につきましては、政府が責任を持って対処する。そのために、今御指摘もございましたような、内閣に特殊法人職員の雇用関係に関する対策本部といったようなものを設置をして、十分責任を持った立場で対応していきたいというふうに考えています。

佐々木秀典日本社会党・護憲民主連合

○佐々木(秀)委員 今の問題に関連してですけれども、総理から大変力強い御所見をいただきまして私もほっとしております。  対策本部の名前も出たわけですけれども、官房長官、この対策本部の構成だとか組織だとかあるいは恒常的なものになるかどうかあたりについてはいかがでしょうか、何らか検討はなさっておられましょうか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 お時間がないようでありますから簡単に申し上げますが、今総理がお話しになりました趣旨に基づきまして、閣議でもそれらを決めて、しっかり取り組んでまいりたい、こういうぐあいに思います。  対策本部では、労使協議の推進、他の特殊法人等における受け入れ措置の問題、あるいは労働条件の変化及び年金の支給の低下を来さないような留意をした対策、あるいは横断的な雇用保障というようなものにしっかり努めて、不安のないように対応したい、こう考えておる次第であります。

佐々木秀典日本社会党・護憲民主連合

○佐々木(秀)委員 今お聞きをいたしましたような点をどうか早急に、しかも具体的にお決めをいただきたいと思いますし、仮につくられるとすれば、この対策本部が本当にそういう雇用不安を解消するような、そしてしかも恒常的にそういう問題に取り組んでいけるようなものになることを、そして権威のある組織であることを私どもとしては願っておりますし、どうかそういう点に配慮をして御設置をいただきたいということを申し上げておきたいと思います。  時間が迫ってまいりましたので、特殊法人の財務の公開、いわゆるディスクロージャーの問題なんかも、これも随分問題になっておりますけれども、お答えをいただく時間がないかもしれません。どうしてもこれからもこの問題というのは大事に考えていくべき問題であろうと思いますので、この財務の公開の連結的な決算導入の必要性なども含めて、ぜひお考えをいただきたいということを要望しておきます。  それで、冒頭申し上げましたように、この特殊法人の見直しの問題というのは、まだ全体的な行政改革の中ではほんの一部、第一幕だろうと思っております。これが本当に合格点をいただける、点数の高いものになるかどうかということは、さまざまなこれからの行政改革全般の問題と絡んでくるだろうと思います。これは各省庁の組織の見直しの問題もありましょうし、それから、先ほど総務庁長官から規制緩和のお話がございました。もちろんこれは絡んでまいりますね。それから、公益法人だとか認可法人が大分ございますね。この問題にもやはり手をつけていかなければならないのじゃないでしょうか官房長官。これもちょっとお答えのお時間がなくなってまいりました、申しわけありませんが。  それから自治大臣、どうしてもこれは地方の分権、地方自治の推進、この問題とも絡んでまいりますね。きのうでしょうかこの地方自治の推進に関する法律案、これも大体構想がまとまったようですけれども、この行革と絡めた地方自治の方針、地方分権の方針、これについて言いただきたいと思いますけれども、いかがですか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○野中国務大臣 昨年十二月二十五日、御承知のように閣議を持ちまして地方分権の推進に関する大綱を決定したわけでございますが、現在、その大綱に基づきまして鋭憲法案の準備に努力をしておるところでございまして、近く国会に御提案を申し上げ、総務庁を中心にして分権の推進に鋭意努力をしてまいりたいと考えております。

佐々木秀典日本社会党・護憲民主連合

○佐々木(秀)委員 時間が参りましたのでやめなければなりませんけれども、まさに行政改革というのは、数十年にわたって我が国のその都度の政府が取り組まなければならない問題であった。しかし、なかなかにその実効というのは上げるのは非常に難しかったということがあったのではなかろうかと思います。  現在、村山内閣は連立内閣であります。自民党、社会党、さきがけ、それそれがこの行政改革についてもプロジェクトチームをつくって本当に誠心誠意の努力をして、政府と一体となってこれをなし遂げ、国民の皆さんの御理解をいただき、そしてスリムな政府をつくる、国民の皆さんの御苦労におこたえできるような行政のあり方というものをつくっていかなければならないという思いで取り組んでいるわけであります。いろいろな辛口の論評もありますけれども、冒頭申し上げましたように、私は、それが大きな合格点をいただけるかどうかということは、これからのやはり内閣、政府の意気込みとそれから決断と実行にかかっていることだろうと思います。  私どもも、内閣を支える、政府を支える与党として全面的な協力を惜しまないつもりでございます。どうか勇断をもって、そして自信を持ってお臨みいただきたいということを特に申し上げまして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、細川律夫君から関連質疑の申し出があります。佐々木君の持ち時間の範囲内でこれを許します。細川律夫君。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 社会党・護憲民主連合の細川律夫でございます。私は、東京共同銀行のことについてお尋ねをいたしたいと思います。  まず、総理にお尋ねをいたします。  今回、この二つの信用組合を救済をするということで東京共同銀行が設立をされるわけでありますけれども、これに対して国民の中からは、日銀やあるいは東京都が公的資金を出して、そして何億や何十億という大口の預金者を助ける、あるいは保護する、そういうことになるのではないかという御批判がございます。それについて、まず総理、どのようにお考えでしょうかお答えいただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これはこの委員会でたびたび質疑応答がなされておりますが、率直に申し上げまして、二つの乱脈をきわめたこの信用組合を、これはもう倒産をして理事長以下全部おやめになっているわけですから、これはもうなくなるわけですね、したがってそれを救済するという目的ではないということが一つと、それから大口預金者だけを救済するという対象に考えたものではなくて、やはり金融全体の信用の秩序というものを維持するというところに最大の眼目があったものだ、私はそのように理解をし、受けとめております。  ただ、言われますような問題がいろいろ指摘されておりまするけれども、行政としてなし得る解明というものは、やはりこの委員会を中心にして徹底的にやるべきことはやらなければいかぬというように私は思っております。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 今度のこの東京共同銀行の設立については、いろいろ疑問が国民の中からわき出ております。それは、私は二つあると思いますけれども、一つは、二つの信用組合の経営の実態だろうというふうに思います。それからもう一つは、ここに預金をしていた人たちの預金の仕方にも問題があろうかというふうに思います。  そこで、国民の皆さんが疑問に思っておられる経営のあり方なわけなんですけれども、どうもこの二つの信用組合の理事長は別のところでも事業をやっておりまして、この事業がまずくなったのでそれに資金をつぎ込むためにこの信用組合をいわば道具として利用したというところがあるのではないかというふうに思います。この二つの信用組合の融資総額の約六割、千二百七十億円、大変な額でありますけれども、この額が二人の前の理事長の関連事業に融資がなされております。そして、実にこの九割が回収不能になっている、こういう経営の実態でございます。  一方、どういうふうにしてこの二人が資金を集めたかといいますと、これは競争相手のほかの金融機関よりも一%利率を高く設定をいたしまして、そして大口の預金を導入したというところでございます。この委員会に開示をされました資料によりますと、いわゆる信用組合では考えられないような預金がございます。百十五億とかあるいは百十二億とか、そういうような大変多額の大口預金があるわけでございます。こういう預金をしている人たちは、これはまた高い利息であるがゆえにこれに魅せられて預金をしていたということであろうかと思います。そこで、一般の国民の皆さんの素朴な感情というのは、こういう経営をしていた信用組合あるいはこういう預金をしていた人たちに、一体これを保護しなければいけないのだろうか、こういう素朴な疑問があろうかと思います。  そこで、大蔵大臣にお伺いをいたしますけれども、こういう金融機関が破綻をした場合には、先ほどもお話がありましたように、とる方策は三つあろうかと思います。一つは、経営体力のありますほかの銀行に吸収をしてもらうという方法があろうかと思います。もう一つは、先ほども出ましたように、もう倒産をさせる、倒産をさせて預金保険機構の方からペイオフをしてもらう、ここで一千万の元本が保証されるという方法。そしてもう一つは、今回の方法であろうかと思います。  そこで大蔵大臣、もう一回、ひとつ国民の皆さんにわかるように、いろいろな疑問がありますから、ひとつ大臣のとられた処置に対するお考えをわかりやすく国民の皆さんに説明をしていただきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 今、三つの対処の方法があるという整理をしていただきました。それ以前には、自主再建とか、協同組合なら協同組合同士の助け合いとかそういう道もあるわけですが、大きくはおっしゃるとおりでございます。  それで、第一の、これまで多くの信用組合がこういう事態を迎えたときにとってきたのは、いわゆる吸収合併という、それに都道府県の支援とか預金保険機構の支援を加える、こういう措置でございました。これはもう数限りなくございます。  今回は、破綻の大きさといいますか、やはり経営のひどさということがるる今いろいろな側面から指摘をされておりますように、そういう組合経営であっただけに、もはや、この不良債権の額とか回収不能な金額の大きさとかいう側面から見ても、これを吸収してくれる金融機関は見当たらない、東京都は恐らくいろいろ努力されたと思うのですが。  たとえ東京都が幾ばくか支援をして、預金保険機構が出動をしても、そういう前提を置いても、既存の金融機関でこの二つの信用組合を吸収合併していこう、この債権債務関係を全部預かろうというところは見つからないという事態になって初めて、もう道がない。そこで、大蔵省、日本銀行も参加をさせていただいて、東京都と一緒に真剣に知恵を絞らせていただいたわけであります。  そこに出てくるのは、あと、おっしゃった二つの道でございますね。もう破綻、倒産を覚悟する、しかし、預金の支払いだけは預金保険機構が出て一千万円までの方だけは元金をお返しする、利子はだめです、一千万円以上はもう預金は戻らない、こういう措置を日本で初めてとるかどうかという判断でありました。  私は、これは先ほども申し上げたのでありますが、事実、私自身も最終判断は、この二つの道は迷いました。率直な自分の感覚からいえば、この経営の乱脈ぶりを知らされて、これはむしろつぶすべきだ、当然だ、こういう判断をまずしようとしたのでありますが、しかし問題は、もしそうすれば、戦後初めての異常な事態が起こるわけですね。  恐らく、信用組合は幾つか支店も持っておりますが、まずこの関係者、預金者は、その報道、発表を見て組合にわあっと駆けつけられる、大騒ぎになる。その辺が全国に報道されますと、やはり、金融機関に対するバブル崩壊後の不良債権が大なり小なり存在することも事実でありますし、さまざまなうわさの中で、昭和の金融恐慌の経験も振り返りますと、これはそういう心理的な動揺が預金者に広がることを予想しなければなりません。私の預けてある信用組合は大丈夫だろうか、私の預けてある金庫は大丈夫だろうか、そういう不安、あらぬ不安がわあっと広がって、昭和の場合は、中小金融機関からお金が引き出されて、特定郵便局とか五つの大銀行の方へかなり動いたということが数字で出ておりますけれども、そういう動きになる可能性は多分にある。  絶対になるかどうかは言い切れませんが、いささかでもそういう可能性があって、日本の経済の中枢にある信用秩序、金融の安定というこのシステムに混乱が起こったら大変なことになる。大蔵大臣としては、その一点を真剣に見詰めると、今の時期はやっぱりこの信用組合を突然つぶすという道よりはこの道を選ぶべきだ、総合的にはそういう判断をさせていただきました。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 よくわかりました。  それで、今回のこの信用組合の破綻に至った経過といいますか原因といいますか、そこには、私は監督機関あるいは金融当局のそちらの方にも大きな責任があるのではないかというふうに思っております。先ほどもちょっと申し上げましたけれども、この信用組合の二人の理事長、いわば犯罪的な行為をやっているわけでありまして、これについては、東京都あるいは大蔵省の方ももう既に気がついていたといいますか、わかっていた。しかし、結果としてこういう事態になったということでありますから、そこの監督あるいは指導というのが十分できなかった。私は、この責任といいますかこの原因というのもこれから真剣に考えていかなければいけないというふうに思います。  そこで、お聞きをいたしますけれども、一体この監督あるいは指導というものを今後どういうふうにしていったらいいのかということについて、お伺いをいたしたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 まず、一般的に政府なり地方公共団体が、行政の立場で金融機関に対する指導監督、どういう内容であるべきかということであろうかと思います。  信用組合はこういう特殊な信用機関でございますから、そもそも誕生するときから行政がかかわっておりますし、また、検査という形で国や都道府県がかかわっているわけであります。一般的にも指導監督という責任があるわけですが、場合によっては役員を罷免することができる、こういう法律の規定もございます。これで十分かどうか規制緩和の議論があるときでありますが、行政の、官の金融機関に対するかかわりはこれで十分かという、そういう議論は当然あっていいと思っております。  今回の事件に関しての行政のかかわりは十分であったかという、もちろんこの反省もしなければなりません。私ども、何もかも東京都の責任に押しつけるつもりはありません。しかし、行政の仕組みとしては機関委任事務という形がとられていて、やはり地域性が濃いとか協同組合性が濃いというふうな理由から、地域に大変密着した金融機関であるということから、信用組合の監督は都道府県にお任せしようということになったのだと思うのですね、戦後。  それで、ずっと今日に至っているわけでありまして、最近、信用組合といえども、金融の自由化とか国際化の中で、やっぱり仕事が非常に複雑になってきています。そういうことから都道府県も大変苦慮をされているということは、私どもそれなりに感じていたところであります。そこへ、こういう経営破綻というケースが、決して珍しくないというか、先ほども申し上げたように、毎年数件以上出ているということでありますから、一つ一つのケースが起こるたびに都道府県は大変な苦慮をされて、対処をされているところでございます。  そういう中で、これから機関委任は、これは地方自治の議論にも触れできますから軽々に言えませんが、たとえ機関委任という前提であっても、大蔵省と、あるいは日銀も入る場合もありますが、大蔵省と都道府県がどう信用組合にかかわっていったらいいのか。今は都道府県知事から検査の協力要請があったときに大蔵省は一緒に検査をさせていただく。地方自治を尊重という気持ちもありますから、余り、何といいますか、一般的には強く関与をしないという遠慮もありますし、そういう姿勢をむしろ貫いてきたわけですが、今回の事件を反省しながら、どういうふうにその辺のところを考え直していったらいいかというテーマがございます。  もう一つは、預金保険機構という存在がクローズアップされてきましたが、これをもっと強化していく道はないかということで、ここにアメリカのように検査員を置いて、大蔵省でも東京都でもない、もう一つの検査という第三の検査の道を開いていってはどうか。アメリカは連邦預金保険公社というのがありまして、二万人ぐらいの職員がいまして、四千人ぐらいの検査員がいるそうです。まあ、こんなことはとても無理でございますが、一定のスタッフを置いてこういう信用組合に対する検査にかかわるということも、これから一遍勉強をさせていただきたいと思っております。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 今、大臣の方からもお話がありました。信用組合に対する監督は機関委任事務だ、そういうことで都道府県が担当しているわけでありますけれども、この都道府県が担当していることにつきまして、最近の新聞の報道、二月十八日の日経新聞でありますけれども、自治体のアンケートがなされております。  このアンケートによりますと、都道府県の九割が、現在の監督体制を見直す必要がある、こういうことを言っておりまして、また六割の自治体が、信用組合の監督権限を大蔵省主導に変更してほしい、こういうようなことをアンケートで述べているわけでございます。  この点につきまして、一体、信用組合に対してどういうふうな監督がいいのか、簡単に大蔵、自治大臣に最後にお伺いいたします。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○野中国務大臣 今大蔵大臣から答弁ありましたように、信用組合は、地域に根づいた中小企業者が出資をし、そして協同部な組織として今日まで歩んでまいりましたために、その性格からして、私は、都道府県の機関委任事務とされたものだと存じております。  したがいまして、今日のように金利自由化の動向等非常に業務が複雑多様化してまいりましたときには、そういう都道府県の金融行政の上において限界を超えた問題が出てくることが想定をされ、今回のように、本来信用組合としてあるべき域を超えたような異常な状態が出てまいったり、あるいはそれを支援したメーンバンクのモラルの問題等、そういう複雑性を考えたときに、都道府県が一定の限界を超えた問題として機関委任事務の返上等についても苦慮しておるということは、私どももよく認識をするところでございます。  しかし一方、私どもは地方分権の推進を強く言っておるところでございまして、そういう意味においては、本来あるべき地方の自治のあり方として十分慎重に考えていかなくてはならないと存じておるところでございます。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 大蔵大臣には先ほどお答えをいただきましたから、これで私の質問を終わりたいと思いますけれども、二度とこういうような事態が起こらないように、これは国会、政府ともにやっていかなければいけないと思いますし、また、犯罪的とも言われるようなこの経営実態については徹底的な解明をしていかなければならないということも申し上げまして、私の質問を終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、坂上富男君から関連質疑の申し出があります。佐々木君の持ち時間の範囲内でこれを許します。坂上富男君。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 どうも御苦労さんでございます。社会党の坂上富男でございます。  阪神・淡路大震災で亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、被災者の方々に謹んでお見舞いを申し上げます。  私は、本日二十分、明旦二十分、時間をいただきまして、東京共同銀行問題に集中して質問をさせていただきたいと思っております。本日通告をいたしました質問があるいはあすになることもありますので、あらかじめ御了承賜りたいと思います。  その前に、一つ総理にお聞きをいたしたいのでございますが、本日三時から最高裁判所においてロッキード・丸紅ルートの判決が大法廷で下されると聞いております。問題の一つは、総理大臣の職務権限についての判断でございます。いま一つは、政治家の政治倫理についてでございます。憲法上、刑法上の判断がなされるわけであります。  首相権限を幅広く認めるのかあるいは狭く認めるのか論争されておるところであります。第二審、第一審の判決は、その中間であるところの、準職務行為であるという、いわゆる民間に対する行政指導は準職務行為である、こういう判断を示したわけでございまして、中間的判決をしたものである、こう言われておるわけでございます。  首相の職務権限行使による政府の機能にかかわる重要な判決がこれから下されるわけでございまして、大変重大でございます。よって、現職総理の地位にあります村山総理は、判決への所感、これから下される判決、どういうふうにお考えになっておるか、ひとつお聞きをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 具体的な事件に対する裁判所の判決について総理大臣としてとやかく言うことは差し控えたいと思うのですけれども、しかし、最高裁の判決が出されるとすれば、その判決はやはり厳粛に受けとめてしかるべきではないか、このように私は考えております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 それでは、共同銀行についてお聞きをいたします。  まず、東京協和関係あるいは安全組合関係、これの不良債権、総額にして幾らになっておるのか、それから、回復困難、いわゆる回復不能の金額は幾らになっておるのかお答えいただきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 昨年東京都が実施いたしました検査結果によりますと、不良債権が約千五百億円、そのうち回収不能と見込まれる額が約千百億円と伺っております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 それでは今度は、高橋前理事長関連グループの不良債権、回収困難債権、それから、安全の前理事長であります鈴木氏の関連グループの不良債権、回収困難債権、これについてひとつ数字を出してください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 東京協和信用組合の高橋前理事長が関係するグループヘの貸出金は約六百六十億円でございますが、このうち、担保処分や保証人等からの回収可能な額を差し引いた約四百億円程度が回収不能と見込まれると聞いております。  鈴木理事長の関係は後ほどすぐお答えいたします。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 大蔵省の方は余りまた完全な把握をしていないのじゃなかろうかと思われます。  まず一つは、不良債権と言われる両組合のものは、提出されました資料によりますと、不良債権千七百六十九億、回収困難一千百十八億円、こう指摘をされております。高橋関連グループは、いわゆる不良債権三百七十六億、安全関係は二百八十八億円、そして合計、不良債権六百六十四億、回収困難六百四十億、こう言われております。それから鈴木関連グループは、五百九十八億円、これは相当のやはり回収困難がある、こう報告書には指摘をされておりますが、いかがです。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 ただいま申し上げました高橋氏開運のもののほか、鈴木氏関連は、貸出額が五百九十八億円、そのうち不良債権額が五百九十五億円、回収不能額は五百三十五億円というふうに伺っております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 次に、今度は、大口の融資先であります山口敏夫氏関連の企業グループの焦げつきがあるそうでございます。この不良債権額は幾らであるか、それから回収困難額は幾らであるか。どうぞ。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 金融機関の個々の取引内容につきましては、私どもとしてはコメントを差し控えたいと存じておりますが、東京都は検査等を通じまして資産内容の改善について指導してきたところでございまして、現在、新しい経営陣がそのような問題につきましても、担保の洗い直しや回収の見通し等について調査しているところと理解をしております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 それじゃ、あと調査の結果を待ちましよう。  それでは、今度は預金残高、両組合分どれぐらいありますか。それから、この預金額全額が引き出されても計画にそごは来さないのか。お答えください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 預金残高は、二月十七日現在で申し上げますと、東京協和信用組合が六百二十九億円、それから安全信用組合が六百八十二億円ばかりでございます。  で、預金の流出状況でございますけれども、東京都によりますと、両組合の預金額は、この措置を挟みまして、十一月末から一月末の間に七百四十億円程度減少したと聞いております。さらに二月に入りまして、両組合に対する預金者リスト等の問題に関するマスコミの報道があって以降、大口定期預金の払い戻しがさらに増加しておるという状況を報告を受けております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 全額引き出されても計画に狂いは来ないんでしょうかこういう質問、答えてください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 両組合の預金の払い戻しに必要な資金手当てにつきましては、この信用組合の上部組織であります全国信用協同組合連合会からの借入金等により確保することにしておりますので、預金者に迷惑をかけるというような事態はないと考えております。  また、今回の両組合の処理に当たりましては、預金の払い出しを確保するスキーム、今回の措置はそういう性格のものでございますので、それが策定されておりますので、預金残高が減少いたしましたとしても、さらに別途の措置を講ずるということは必要ないものと考えております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 それから今度は、両前理事長が資産提供をすると、こう言われております。それからまた、御家族の方も資産提供をすると、こう言っておられるわけでございますが、これの資産提供がもう実行されたのか。かつ、これは一体どれだけの評価額が。実際上はほとんど評価がないとも言われておりますが、これはどうですか、大蔵省。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 東京都から伺っておりますところによりますと、東京協和信用組合の高橋前理事長から家族名義の資産も含めて提供の申し出がある私財といたしましては、不動産、ゴルフ会員権、株式、絵画等があると聞いておりますけれども、その価値等につきましては、現在両信用組合において調査中であると伺っております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 まあ、せっかく出していただくんだから、きちっともう、確保できるようにしていただかないで空になっておったなんというようなことのないように、ひとつお願いをいたしたいと思っておるわけでございます。  それから今度は、理事長もさることながら、これと一緒に業務執行をなさいました前役員の皆様方の責任追及についてはどうお考えなんですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 両前理事長以外の役員につきましては、いずれ辞職をするという方針と伺っております。その他の責任の追及につきましては、監督官庁ないしは新しい組織において検討されることと存じます。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 この役員の方々にも、損害の補てんというのはやはり責任があるんじゃなかろうかと私は思っておりますので、御指摘だけ申し上げたいと思います。  その次に、去年の十二月八日に出たいわゆる業務命令でございますが、この中の一つに「法令及び通達違反事項の是正を図ること。」と、こうあるわけでございます。法令違反、具体的にどういうことがどうあったんですか。項目だけでいいですよ、項目だけ。私は、いろいろ調べてみますると、どうも特別背任に当たる行為も相当行われておるようでございます。  それからいま一つは、いわゆる導入預金禁止の法律に違反をしているようでございますが、こういうことを項目別にきちっと言ってください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 両信組の野口新理事長及び監督官庁たる東京都からは、法令に違反するなど事実関係が明らかになった場合はしかるべき判断が必要というふうに伺っておりますけれども、それがいかなる内容であるかということについては、御検討中と考えております。  なお、導入預金につきましては、預金等に係る不当契約の取締に関する法律により明確に禁止されておるところでございまして、この法律に照らして問題があれば厳正に対処すべきものと考えておりますが、現在のところ東京都からは、これまで実施した検査においてはそのような事実をまだ把握しておらないというふうに報告を受けております。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 局長の今の答を弁聞いておりますと、人ごとのような答弁です。だからいろいろと紛糾をするんじゃなかろうかと思いますので、少し具体的に私の方から御指摘を申し上げたいと思っておるわけでございます。  東京都からいわゆる示達書というのが出ているわけでございます。これはお読みになっていると思うのでございますが、どういうような不法行為がなされているかといいますと、まず一つは、理事長関連貸し出しについては、理事会に付議することなく実行されているものと見られる。  それから、損益状況は、利息貸し増しを繰り返すなど、表面的には利益を計上しているが、これは決算経理基準を逸脱しておって実質赤字であると、こう言っております。  それから、貸し出し審査は、審査会の委員全員が否決した案件が理事長の一存で強行されるなど、全く機能していない。無稟議、稟議なし貸し出しもある。これは、理事長の独断専行によるものだが、それを許した役員陣も責任を免れるものではないと言って、ちゃんと指摘をしているわけです。このため、経営実態の不明な企業や債務超過企業など問題のある企業への貸し出しが多く、資金回収が憂慮すべき事態となっている。これは当たり前、今指摘したとおり。  また、名義借り、名義貸しや迂回融資があり、真の借受人が不明確な貸し出しがあるほか、資金使途が不明確な貸し出しや無担保・無保証人・登記留保など保全策が不備な貸し出しも多いと、こう書いてある。  これを一つ一つ読んでも、皆さん方がみんな怒るわけだ、こういうものを政府が保護するのかと。こういうことになってくるわけでございますが、こういう事実を大蔵省がきちっと把握をした上に、こういう間違いがありました、こういう間違いがあったということを私たちにきちっと明確にしていただかなければ、これはなかなか了承するわけにいかぬですよ。どうぞ。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもも、今御指摘のような状況が決して好ましいことではない、十分解明されるべきものであるということは重々承知しておるところでございます。ただ、それが内部管理の問題であるのか、法令に違反して、その法令上何らかの措置を加えられるべきものであるのか、その辺の整理及び対処方法を今新しい組織及び監督官庁、もちろん私どもも十分関心を持って検討しておる段階でございます。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 大蔵大臣は本当に必死になられましていわゆる金融の信用維持のために、日本の金融行政のために泣く泣くこういう決断をしたんだというお話がありました。それを子としようとは思いつつも、しかし、こういうような調査が不十分であっては、到底私たちは納得できるわけではありません。本当に大蔵大臣、局長さんらが調査した結果、これはやむを得ない、こうなって出てきた問題を、今の状況を聞いてみますと、調査のやり方、全く人ごとのような言い方でございます。これじゃ、とても私たちもまだまだ納得できませんよ。  そこで、我が党の方としては、これについて、今調査のグループをつくっております。それからまた、いずれ証人喚問あるいは参考人喚問をいたしまして、この是非についても御審議をいただかなければならないと思いますし、真相の究明というのは的確にしなければならぬと思っておるわけでございますのでありますから、どうぞひとつ大蔵省、今のような答弁ではちょっと私は承服しかねますから、いつぐらいまでに今言ったことを整理して私たちに報告できるのですか。きちっと答えてください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どももそういうことを詳細に解明する責務を負っておると思いますが、直接の監督指導に当たっております東京都とその点につきましても十分に打ち合わせをいたしまして、また協力しながら解明を図り、できるだけ早く御報告申し上げたいと思います。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 時間がもう来たそうでございまして、申しわけありませんが、自治大臣にわざわざ来ていただいております。自治大臣のこれに対する見解、この間、るる本当に真情を吐露していただいて、わかりました。  しかし問題は、このことのために東京都は、いわゆる収益支援ということで三百億円、今必死に議会の審議が行われているわけでございます。これに対する自治大臣としての御見解はいかがです。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○野中国務大臣 委員御承知のように、地方財政と自治省との絡みにつきましては、地方自治法二百四十五条で、その組織、運営につきまして自治省は適切な指導を行うことができることになっておりますけれども、あらかじめ、地方公共団体の個々の支出について自治省が指導する立場にはないわけでございまして、今回の件に関しましては、東京都が公益的に判断をしてされたことであろうと認識をしますけれども、私ども自治省に対して事前に具体的な協議があったわけではございません。

坂上富男日本社会党・護憲民主連合

○坂上委員 時間になったので終わります。あす、させていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて佐々木君、細川君、坂上君の質疑は終了いたしました。  次に、中島章夫君。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 新党さきがけの中島章夫でございます。  私は、行政改革について、特に先ごろ明らかになりました特殊法人の見直しの問題を中心にしまして、与党の行革プロジェクトチームの座長の一人としての経験と反省から、総理及び関係閣僚に質問をさせていただきます。  まず最初に、与党プロジェクトチームの若干の経緯と考え方についてお話しすることをお許しをいただきたいと思います。  さて、私が参画をいたしました与党行革プロジェクトチームは、昨年の七月の末以来、毎週三回以上、合計八十回に及ぶ会議を続けてまいりました。主には、各省庁あるいは関係者のヒアリングあるいは議論に費やしたわけであります。お亡くなりになりました前の行革審の会長鈴木永二さんからは、行革問題についてのこれまでの経緯を伺いましたし、その際に、官僚がいかに強い抵抗を示したかということについても話を伺ったのであります。お話を伺いました直後に鈴木さんはお亡くなりになりました。私たちは、葬儀に参列をいたしまして、国民的立場からこの行革に心血を注がれました氏の志を必ず継ぎます、こういうことを誓ったものでございました。  九月の中旬には、実は「行政改革を進めるに当たっての基本方針」、いわゆる行革大綱というものを取りまとめまして政府与党首脳連絡会議に御報告を申し上げました。その中では、規制緩和、それから公共事業や補助金、それから特殊法人の見直し、それから行政組織と公務員制度、それから地方分権と地方行革という五本の柱を決めたわけでございます。  特に、規制緩和につきましては今年度中に推進のための五カ年計画を立てる、それから特殊法人の見直しについては、前内閣から引き継がれました予定を一年前倒しにして、これも今年度中と期限を区切ったのは御承知のとおりでございます。  それから、地方分権につきましては、昨年に地方分権のプロジェクトチームがつくられまして、年末に地方分権大綱が出され、今地方分権推進法案が取りまとめられつつあるということも御承知のとおりでございます。  さて、自社さの協力関係でございますが、当初は、自民党はいわゆる族議員の存在がある、社会党と組合との関係がある、さきがけが幾ら格好いいことを言っても、そう簡単にいくものかと言われました。しかし、与党行革プロジェクトチームで連日熱心なヒアリングあるいは討議を重ねておりますうちに、十二人の委員のメンバーの中には、実は使命感の上にある種の連帯感が生まれたのでございます。少なくともプロジェクトチームの中では、党派の壁はうんと低くなったのでございます。あるとき、厳しい追及を終えました後の記者会見で、自民党の水野座長が、まるで自分がさきがけみたいになったよという話をされまして、大笑いをしたこともございました。  特殊法人の見直しや行政組織、規制緩和等について各省庁から行いましたヒアリングでは、その官庁の歴史、あるいは内部組織に通じておられる自民党の方々を中心に厳しい追及が続きましたし、見直しに伴う職員の雇用問題につきましては、社会党の方々が関係方面に説得に当たるというぐあいでございました。  私は、支持母体が異なり、また行政改革という困難な作業に取り組んでいく上で、支持母体あるいは成り立ちが異なる政党が国民の注視の中で議論を繰り返す、このプロセスこそが、多少のぎくしゃくはあっても、連立内閣時代の宿命であり、避けられないプロセスだと考えております。その意味で、行革プロジェクトチームメンバーの各党諸先輩の御努力に心から敬意を表するものでございます。  その成果としましては、午前中来お話がございました。あえてここで繰り返すことはいたしませんけれども、九十二の法人すべての業務内容を見直しましたし、臨調答申以来のいわゆる積み残しのかなりの部分が改革をされました。若干長期にわたりますが、大きな改革を本四公団あるいは住都公団等もいたしました。  先ほどもお話がございましたように、特殊法人の財務内容のディスクロージャーの問題あるいは国民の目による監視体制をつくる、総定員の抑制や天下りの規制の強化をする、こういうことも大きな前進を見たのであります。これらの特殊法人の見直しの成果というのは、自民党の単独政権下ではなし得なかったことではないかと思いますし、新党さきがけ及び社会党を含みましたこの村山政権でこそなし得たものだと確信をしているわけでございます。  さて、そこできょうの質問の本題に入らせていただきたいのでありますが、先ほど佐々木委員からも御質問を申し上げた同じラインでございます。これはぜひ伺いたいのでありますが、二月の十日にまとまりました特殊法人の見直し、現段階のものについて、たまたまここに総理、外務大臣、大蔵大臣おそろいでいらっしゃいます。それぞれ与党三党の党首でもいらっしゃるわけでありますが、同じように、百点満点にして今どこまで行っているのかという感触をぜひ伺わせていただきたいのでございます。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 けさほどの議論の中でも点数の議論がございました。見方によって七十点とおっしゃる方もあれば六十点とおっしゃる方もあったように伺っておりますが、これは、点数は自分でつけるものではないと思います。  私どもは総理からの御指示をいただき、私ども自身もこの行政改革の必要性というものを考えまして、各閣僚はそれぞれの責任において、各省所管の特殊法人について、今議員が御指摘になりましたように、さまざまな角度から検討をいたしました。その存在理由が既になくなっていないかどうか、あるいはもっとスリム化できるものはあるかどうか、民営化の方法はないか、あるいは統合ということはあり得るか、さらには業務の内容の合理化というものができないかどうかというようなことを、それぞれ各閣僚は真剣に議論をされたに違いないと私は確信をいたしております。私自身もその一人でございます。  したがいまして、その最善を尽くして、少なくともこの段階、この環境において、それぞれがそれぞれの各省内における議論を踏まえて総務庁長官のもとにお届けをいたしました我々の考え方というものは、御理解いただけるものというふうに確信はいたしております。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 村山内閣は、いよいよ行革は入り口に立っているという認識であります。その一番具体的な入り口のテーマとして、この特殊法人の整理合理化という課題に対応しているわけでありまして、今回限られた時間でございますが、十四の特殊法人を統合する、五つの特殊法人については廃止ないしは民営化をするという決断を内閣全体としてすることができました。  なお、金融関係については、私どもの所管も含めて、年度内といってももうあと一カ月余りしかございませんが、年度内を目指してこの改革の詰めをしていきたいということであります。  現時点では金融機関以外の特殊法人の考え方がまとまったわけでありますが、私は、この期間にしては、各省、与党も御努力をいただいてかなりの成果を上げることができたというふうに思っております。  大蔵省でいえば、塩の専売制度をこの際民営化をさせていただくことになりました。そんなことはもう前から決まっていたよとおっしゃるのですが、しかし、たばこと同時に民営化を当時しようとしたわけですが、一千万人の反対署名が出まして、立ち往生じてできなかった。製造から卸から小売十万軒まで、全部明治以来官営でやってきているシステムをこの際一挙に民営に変えるということでございます。決して大蔵省のPRをするつもりで申し上げているわけではありませんが、非常に今回は小さいとか大したことはないという御評価も承っておりますが、私どもの所管一つを例に申し上げながら、それなりに各省も真剣に取り組んだことはぜひ国民の皆さんにも御評価をいただきたい。しかし、これで十分か、あるいはこれが百点満点かと言われると、決してそうではありません。この時期の努力としては精いっぱい努力させていただいた、特に大蔵省としては、金融機関はまだ大きな宿題を残しておりますので、二月、三月、一生懸命、最終の答えを目指して努力をさせていただきたいと思っております。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今もお二人からお話がございましたから、つけ加えて申し上げることはないのですけれども、中島委員から御指摘がございましたように、与党三党で、それこそもう連日のようにこの行革問題について真剣な議論と検討をしていただきました。一つの指針も出してもらったわけでありますが、その与党の努力に報いるためにも、私は閣議で、それぞれ所管する問題については、大臣の責任においてこの特殊法人の問題については結論を出してほしいということを再三再四要請もしてまいりました。そして、この二月の十日の日に、一応自分の所管する管轄の範囲内の問題について、それぞれ報告をもらったわけです。  しかし、各省間にわたる問題は、それから今お話もございましたような政策金融の問題等につきましてはまだそのままになっているわけでありますから、したがって、年度内という一つの限定がありますから、まだ時間があることだから年度内にできる問題については精力的に取り組んで結論を出してほしい、こういう要請もいたしておるところでありまして、私はこれまでの経過から考えてまいりますと、今回取り組んできた取り組み方あるいは結論というものについては、それなりの評価をしていただけるものだというふうに思っておりまするけれども、しかし、これは各界各層が客観的に評価されるものでございまして、その結論は結論として私は受けたいというふうに思っておるのが今の心境であります。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 お立場上点数化はしていただけなかったのでございますが、先ほど佐々木委員が、あえて言えば七十点ぐらいか、こうおっしゃいましたが、私自身はこの行革のさきがけに加わっておりまして、理想家の一人でございますので、あえて六十五点ぐらいのつもりで今後のものにかかわっていかなければならない、こういう気持ちでおるわけでございます。  特に、今武村大臣がお話がございましたように、政府系金融機関の見直しという、こういう大きな宿題を負っているわけでございます。私は今国会中あるいは今年度中と言われておりますこの見直し、これは極めて大きな課題であるということを、あえてここでまた確認をしておきたいと思います。  ところで、政府系金融のあり方の見直しという大きな課題がございます。最も広範な取り組み方としましては、財政投融資制度そのものについてメスを入れる必要があると考えますが、これにつきまして、総理あるいは大蔵大臣のお考えをいただきたいと存じます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 先ほどお答えをいたしましたように、政府系金融機関の合理化については、年度内ということでもうしばらく時間をいただくことになったわけであります。しかし、政府系金融機関といいましても、銀行ないしは公庫と称しているものから、名前は事業団とか公団という名前でありましても、その中に財投資金が流れていて、いわゆる政策融資をやっていただいている機関がたくさんございます。相当な数に上るわけでありますが、この短期日にそうした機関全体の議論を奥深くやることはなかなか難しいのではないか、そんな思いもあるわけです。  そういたしますと、財政投融資計画というプランに沿って、それぞれ各特殊法人には資金が供給をされて、それが政府系金融機関としてのさまざまな活動の根源になっております以上、財投全体をどう見るか、財投計画と一般会計との関係をどう見るかということにもなります。  さらに、財投資金というのは、その入り口は郵便貯金とか簡易保険とか年金という、こうしたところから財投を支えていただいていることを考えますと、入り口にそういう郵貯等があり、真ん中というと変ですが、財投があり資金運用部があり、そして出口で政府系金融機関がある、こういう絡まり全体をしっかり見詰めながら議論をしなければいけない。そういう意味では、地方分権とか規制緩和に並ぶぐらい財投改革というのは大きなテーマの一つだという認識をいたします。あるいはまた財政改革という大きな枠の中にも入ってくるテーマだという認識であります。  今一挙に間口を広げ過ぎて、行革も、今分権と規制緩和と三つに取り組んでいるわけですが、余り初めから広げない方がいいと思いますが、一つ一つ片づけながら、財投改革というテーマも将来は避けて通ることができないという認識を持っております。  そして、この年度内は、そうではありますが、とりあえず、短期間ではありますけれども、今回の特殊法人の整理合理化の中で、政府系金融機関、大蔵省にも三つございますから、そのことも含めて、真剣に議論をして具体的な成果を上げなければいけないと、みずから責任も強く感じている次第であります。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 私も、今お話がありましたように、財投制度そのものに踏み込んだ検討というのは、やはり専門家の意見も徴しながら、それこそ国家的プロジェクトとして一年あるいは二年という期間を置いて検討すべきものだと思っておりますが、政府系金融機関の統廃合という問題はそれとは一応切り離して、もう政府も約束をしているわけでございますから、例えば今国会中とか今年度中にも一定の結論を出すことは可能だと考えております。願わくば、たとえ時間が短くても、党利党略を超えまして冷静かつ熱心な討議が行われ、その末に結論を出していただきたい。あえてつけ加えさせていただければ、最終的には関係閣僚の英断が必要になってくるのではないかと思っております。  ここで、今お答えをいただいたのでありますが、あえて大蔵大臣に伺っておきたいことがございます。  行革プロジェクトのヒアリングにおきましても、やはりこの特殊法人の問題を考えます際に、大蔵省というものの大きな位置づけというものを、私も役人をしておりましたのでわかっておりましたが、再確認をいたしました。各省は大蔵省の動きを非常に注意深く見守っているわけでございます。  今お話しをいただいたのでございますが、あえて、大蔵大臣は開銀等を含みました改革に取り組む決意がおありかどうかというのを再度確認をさせていただきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 先般、二月十日は、大蔵大臣としては、まあ短時間の中での議論ですから、余り理想を追わないで、とりあえず、たくさんある政府系金融機関の中で一番類似のものだけでも、機能が非常に近い、合併してもそう矛盾がないというものだけでもこの際は統合を決断してはどうだろうかということで、開銀という言葉がございましたが、開銀ならば北海道東北開発公庫との合併、統合という提案をいたしました。三つの公庫についても申し上げたわけであります。基本は、類似の機能というところに置いたつもりでございます。  ある政党から、輸銀、開銀の統合というのがその二、三日前から突然出てきまして、これについては大蔵大臣としても、大蔵省としてもまだいろいろな議論がありましたし、意見がありました。  結果的には、もう一度時間をかけて政府・与党全体で真剣に議論をして固めようということになりまして、私も、そういう意味ではもう一度自紙のつもりで、政府系金融機関、我が大蔵省の三つも含めて、先ほど申し上げたように、本来ならば廃止、民営化、統合といろいろな視点があるわけでございますが、真剣に今検討をいたしているところでございます。  事務当局にも、大蔵省も今度は、しっかり筋が通って、しかも、大蔵省も、これまた百点満点は無理でも、そこそこやはり率先垂範しようとしておると世間から評価がいただけるように一つの案を考えてくれと、まだ何も見えてきていませんが、一応そういう指示をしておりながら、三月末までには何としても大臣のリーダーシップで具体的な成果を必ず上げたいと思っております。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 個々の具体名を挙げてのお話もございましたが、これは政府系金融機関のプロジェクトチームも政策調整会議を中心につくられているわけでございますから、そのことはあえてここでは触れないでまいります。  次に、今回の特殊法人の見直しに関しまして、政府側とそれから与党側がそれぞれ並行的に作業をいたしました。実は私は、政府側の作業日程が発表されました当初から、この作業というのはやはり従来方式どおり、特殊法人の削減、見直しを多くの場合官僚に任せる形で進むのではないかという気がいたしておりました。  これに反しまして、これは行革プロジェクトの立場ばかり言うようでございますが、八十回もの会議を重ねてまいりましたチームでは、それとは別に、各省一法人というような方式ではなくて、行革大綱に示しました原則に従って小さいものよりは大きいものを、あるいは省庁の壁を越えるような統廃合を考えて、将来に向けてのインパクトのあるような統廃合を提言する必要があると考えてまいりました。しかし、この試みというのは十分に機能しなかったのではないかと反省をしております。その一つの大きな理由は、審議のための日程が、当初年度末ということで予定しておりましたよりも縮まったことにあったのでございます。  ここでちょっと官房長官に確認をさせていただきたいのでありますが、昨年の九月のたしか十九日に、与党行革プロジェクトチームが行革大綱を政府与党首脳連絡会議に報告をいたしました。その約一カ月の後に政府の作業日程が発表されまして、これは十一月二十五日に第一回の、それから二月の十日を第二回の政府側の作業の報告として作業を進めるということでございました。これはどういうような経緯でこういうふうに出てきたのかを、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 まず、今委員るる御説明ございましたように、今度の作業全体につきまして、与党のプロジェクトチームの大変積極的な御活動というものに、本当に心から敬意を表したいというふうに思う次第であります。  御承知のように、二年前の鈴木行革がああいうような経過で、先ほどもお話がございましたが、大変困難なこの行革の問題で、しかも連立内閣でありますから、一体この至難の事業にどうやって成果を上げることができるかということは大変な課題であったというふうに思うのでありますが、そういう中で結局一番大事なのは、与党プロジェクトがいろいろなものを越えてこれをしっかり進めていただくという、ここの力が最大のものであったというふうに思うのでありますが、そういう意味で本当に高く評価をしたいというふうに思う次第であります。  さて、今御質問の件でございますが、この点は、お話しのように、私どもとしてはまず与党の御意見等も伺い、あるいは内閣としての議論を経た上で、まず大事なのは、何といっても、従前の反省から見ても、各省庁における大臣がそれぞれの省庁の中のリーダーシップをきっちりとる、そしてよく言われるように役人主導というようなものではなくて、しっかり大臣のリーダーシップのもとに責任のある方針というものを示してもらうということを最重点にしていこう、こういう取り組みをさせていただきました。  そのために、当時、十一月二十五日を中間報告の期日といたしまして、各省庁においてそれまでの取りまとめの報告をまずいただきました。しかしながら、ここのところでは残念ながら各省庁ともさしたる報告には至らなかったのでありますが、その後は十二月の二十六、七日、これは当時七年度の予算編成が終了直後、年末でございましたが、各大臣と私ども、総務庁長官と私で個別にそれぞれお話し合いをさせていただきまして、なお全力を挙げて大臣のリーダーシップのもとに、国民の期待にこたえるような内容のある特殊法人の整理をしていただきたいということで御要請をいたしました。  当初決めておりました二月の十日というのは、それらの作業を踏まえた各省庁からの自発的な省内における努力の結論をそこでも出してもらう、こういうことになっておりまして、その間、実は一月十七日の阪神・淡路大震災というような大変な問題が起こったわけでございます。正直言って、私なんかももう大震災対策に専念ということになったわけでありますが、そこは園田副長官が主として担当していただきながら、それぞれ各省庁とも連絡をとり、二月の十日、そういう状況の中ではありましたが、私は、本当に各省庁は頑張って各大臣のリーダーシップのもとにあれだけのものを出していただいたというふうに思っているような次第でございます。  なお、各省庁にまたがる問題、特に与党プロジェクトでも大変御苦心をいただきました政府系金融関係等に関しましては年度内に、総理の指示のとおり全力を挙げて力を合わせてひとついい結論を生み出したい、こういうぐあいに思っている次第であります。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 御丁寧にお答えをいただきまして、時間が若干少なくなってまいりましたので続けてまいりたいと思いますが、本来、与党のプロジェクトチームと政府側の作業というものが一定のデマーケーションのもとにきちんと行われるということが大事であったというふうに私は思っているわけであります。  いずれにいたしましても、今回の行政改革というのは、私ども、戦後五十年の間につくり上げまして、それに依拠してまいりましたシステムというのを二十一世紀に向けて根本的に改革をいたしまして、つくりかえていくという長くて困難な道のりの最初であろうと考えております。その意味で、過去の一々の経緯に拘泥をしたりあるいは利害関係を持つ人たち一人一人に了解を求めるという作業を終わってからということでは、私は行革は前へ進めない、こう考えております。おる場面では、総理やあるいは閣僚の皆さん方が決断あるいは蛮勇ともいうべきものを発揮していただく必要があると思うのであります。  実は、私も長く官僚をいたしておりました。一人一人がたとえ柔軟な考え方を持っておりましても、組織ということになりますと、特に組織の中の非常に責任ある地位を得ることになりますと、自省庁に関係をしました法人の見直しとか改革というのには極めて慎重になるものでございます。閣僚が今回リーダーシップを強く発揮していただいた場合でも、官僚の抵抗は大変厳しいものがございました。この難しい仕事というのを官僚任せにしたのでは、やはり国民が期待するような見直しというのは一切行われないだろうと思いますし、過去こういう方式で何度か国民の期待を裏切ってきたわけでございます。  ここで官房長官に伺いたいのでありますが、例えば省庁を超えた統廃合というような困難な問題の解決のためには、関係閣僚を集めて会議を設定するなどという、もうちょっと積極的な、機動的な方式が必要であったのではないかと思いますが、この点について簡単に御見解をいただきたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 まず前段お話しのいわゆる官の問題でありますが、私は、今度の特殊法人の整理合理化に関する作業の経過の中では、先ほど説明いたしましたように、各大臣のリーダーシップというのは非常に積極的なものがあったというふうに思いますが、私は実は、事務方の協力というものも今回は相当なものがあったというふうに思うのです。これは与党プロジェクトチームの作業をなさっている諸先生はよく私は理解するところもあるのではないかというふうに思いますが、私は、ある意味では政府・与党一体になって作業は進ませていただいたというふうに思っておりまして、そういう点は一つの評価を官の方にも与えておきたいというふうに思う次第であります。  それから、各省庁をまたがるもので関係大臣が集まって協議するということは、もちろんあっていいことであろうというふうに思います。今回、殊に政府金融に関してこれから詰めに入らなくちゃいけないのでありますが、これらの作業に当たりましては、当然そういうような機会もあるだろうと思っております。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 ここで最後の問題に移ってまいります。それは官邸機能の強化についてのことでございます。  今までの反省に立ちまして、私は総理の周りに補佐官というものを充実をするということがぜひ必要なのではないかとかねがね考えております。特に、これから行ってまいります行政組織の見直しや特殊法人の見直しというようなことは非常に難しい問題でございます。  今の官邸を見ておりますと、総理がいざ何かを対応しようとするときに、おっと後ろを見ましても、やはり四省庁から来ている秘書の方がおられる。そして一人政策秘書の方もおられますけれども、ある政策を議論し、それを官庁から上がってくる一方的なベクトルではなくて、逆に総理の指導性を議論し、そして即座に発揮をしていくという逆ベクトルの部分が欠けているのではないかという思いを強くするわけでございます。  特に、特殊法人の見直しというような、官僚が、各省庁が余りうれしがらないことあるいは今回の危機管理の問題あるいは対外的にもどういうことが起こってくるかわからない、こういう幾つかの重要なものについては、総理がすぐに相談をされるようなそういう官邸機能の強化というものがぜひ必要なのではないかとかねて思っているのでありますが、この点についての総理のお考えを伺いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今貴重な御意見を拝聴いたしましたけれども、これは、行革審の答申の中にも、官邸の機能をどう強化するかということに対する答申もいただいております。そうした答申も踏まえまして、各外国の参考になるような事例等々も調査をしながら、官邸機能をどう強化していくかということについては、当面の大きな課題として今検討させてもらっております。  今御指摘のように、各省から派遣をされた四人の秘書官とそれから政策を担当する秘書官とございますけれども、それだけでは行政の長としての役割は果たし得ても、政治の長としての政治的な機能というものはやっぱり薄いのではないかというので、取り急ぎ今二党から補佐というものを御選出していただきまして、そして党の立場からいろいろな助言をいただくという意味で御協力を賜っておりまするけれども、そういうことも含めて、御指摘の点につきましては、これからさらに検討を加えていく必要がある問題だというふうに認識をいたしております。

中島章夫新党さきがけ

○中島(章)委員 今総理がお答えいただきましたように、私は、官邸の中で総理が大変孤独なのではないかという気がいたします。そういう意味で、政治の長としての総理の機能が発揮できるようなそういう官邸機能というものを我々共通して検討していく必要があるのではないかという気がいたします。  行革プロジェクトチームでも三月中に規制緩和の問題に集中的に取り組むことにいたしておりますし、四月から五月にかけましては、行政組織や公務員制度のあり方といった残された重要問題に取り組んでいく予定でありますが、その際、私は、今申しました官邸機能の強化とか、あるいは省庁の壁を低くするための公務員の一括採用の問題とか、あるいは特殊法人等への天下りを必要としない公務員の定年制の延長の問題とかという重要な問題について、それぞれ与野党の枠を超えて真剣な検討がなされていく必要があると考えているわけでございます。  総理を初めとします関係閣僚の一層のリーダーシップを切に期待をいたしまして、私どもも与党プロジェクトチームとして最大の努力をいたしますことをお約束をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて中島君の質疑は終了いたしました。  午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時十一分休憩      ――――◇―――――     午後一時開議

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。草川昭三君。

草川昭三新進党

○草川委員 草川でございます。  まず最初に、大蔵省銀行局の方に、東京協和信用組合と安全信用組合、ここの貸出金の現状をお伺いしたいと思うのです。  それで、午前中の質疑にもございまして、この信用組合の中の貸出金の残高がどういうことになっておるのか。あるいはその中で、いわゆるこの問題の中心的な問題でございますイ・アイ・イ・グループというのがあるわけでございますが、このイ・アイ・イ・グループの関連する貸出額は一体幾らか。  あるいは、この両信用組合の不良債権額というのは一体幾らか。そして、この不良債権の中の、今度はイ・アイ・イ・グループに対する貸出額は一体幾らなのか。  それで、今度はまたトータルな意味で、この二つの信用組合の回収不能額は幾らか。これは先ほど千百十何億ということが言われておりますが、その二つの信用組合の平成五年度、平成六年度の実情というものをお伺いをしたいと思うのです。これはまだ、私どもも大変関心のあるところでございますが、明確になっておりませんので、改めてお伺いをします。  そこで、私が今から数字を申し上げますから、その数字どおりか、また間違っておれば訂正方をお願いをしたい、こう思います。  まず、平成五年度の二つの信用組合の貸出金の残高は千七百九十八億四百万円。それから、イ・アイ・イ・グループ関連の貸出額が六百五億三百万円。これを対貸出金の比率で割りますと三三・六%が貸し出されているわけですね。  それで今度は、この両信用組合の不良債権というのは一体幾らかということでございますが、不良債権額は二つの信用組合合わせまして千四百一億一千六百万円。それで、その不良債権の中におけるイ・アイ・イ・グループの関連貸出額というのが五百十億八千五百万円。これは対不良債権の比率で見ますと三六・五%になります。  で、この二つの信用組合の回収不能額というのは一体幾らか。これがただいまから私が議論をしたいわけでございますから、明確に答えておいていただきたいのですが、回収不能額は平成五年の場合は四百九十四億九百万円ということがそのとおりかどうか、まず平成五年度について確認を求めておきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 ちょっと急な話だったものですから、私、一〇〇%の自信があるわけではないのでございますが、私の手元にございます数字で申し上げますと、総貸し出し、五年三月末、千七百九十八とおっしゃったものは、千六百二十というふうに聞いております。それから、そのうちイ・アイ・イ関連の六百五億とおっしゃいましたのは、私の手元では六百四億となっていますが、これはそういうことだろうと思います。  それから、不良債権額千四百一億とおっしゃいましたのは、手元の数字と一致しております。それから、そのうちイ・アイ・イ関連五百十億とおっしゃいました数字は、私の手元では五百三億となっております。  それから、回収不能額四百九十四億はそのとおりでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 若干細かい数字で変更はあるわけでございますが、同じく、では平成六年度で、私が申し上げます数字の検証をお願いしたいと思います。検査年度が平成六年度という意味であります。  貸出金残高が二千九十一億三千六百万円、そのうちのイ・アイ・イ・グループの貸出額が六百六十四億一千九百万円。  それで、この両信組の不良債権額が千七百六十九億五千二百万。その不良債権のうちのイ・アイ・イ・グループの関連貸出額が六百三十億八千四百万円。  で、この両信組の全体の回収不能額というものが千百十八億二千二百万というのが平成六年度でございますが、その点はどうでしょう。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私の手元の数字では、六年三月末の総貸し出しが千九百九十で、ちょっと私の数字とは違っております。そのうちのイ・アイ・イ関連が六百六十三億でございますので、これは一億しか違いませんので、ほぼ同じと思います。  不良債権額は私の手元と同じ数字でございます。そのうちイ・アイ・イ関連は、六百三十億八千四百万とおっしゃいましたが、六百三十億で、ちょっと端数を手元に持っておりませんので、ほぼ一致しております。  回収不能額の千百十八億は私の手元の数字と一致しております。

草川昭三新進党

○草川委員 では、今の銀行局長の答えを中心に、今から議論を進めていきたいと思います。  今まで何回か議論になっておりますが、いわゆるこの二つの信組が行き詰まった。それで、受け皿銀行として東京共同銀行というのが一月十七日に本免許を受けたわけでございます。それで、資本金は四百億円、これに対して日銀が二百億円の出資、その他の民間金融機関から二百億。さらに預金保険機構から四百億が資金贈与をされていますが、これは預金保険機構からは過去最大の金額が出ているのではないか、こう思います。  日銀は出資をする、それから救済制度の預金保険機構は贈与をする。その他一般金融機関、あるいは全信組連、全国の信用組合の方々の連合会から六百七十億の低利融資がこの共同銀行に行われ、行き詰まりました二つの信用組合、今答弁がありました千百を超す回収不能額を譲渡をする、こういうことになるわけでございますが、こういうスキームというのですか、流れは間違いがないか、お伺いをしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 関係者が大変多くて複雑なスキームで申しわけないのですが、今、大まかに申し上げまして、大きな流れとして御指摘のとおりでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 そこで、この共同銀行を設立をしようという構想、救済策というのですかそのスキームというのですか、これはだれがいつごろからどのような考え方、まあ考え方は今のような考え方でなったわけでありますが、いつごろからこのようなスキームをつくられたのか。これは日本銀行の方から計画を立てられたのか、あるいはまた大蔵省の銀行局の方が先行して考えられたのか、その流れですね、過去のこういう計画をつくり出された流れをひとつ教えていただきたい、こう思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 今回の方策は、二つの側面と申しますか、この金融機関そのものの経営をどうするかという側面と、それが金融システムに与える影響をどうするかという二つの側面を持っておると思うのでございますが、まず初めの経営体としての金融機関をどうするかということについては、早くから東京都がいろいろな方策をお考えになっておったというふうに思います。  今回のような異例の措置というものが検討の対象になりましたのは、抽象的に、いわば金融システムの危機対策という抽象的な意味では常に我々は念頭に置かなければいけないことでございますが、具体的なこの問題ということになりますと、昨年の六月に協力して第二回目の検査をいたしました結果を踏まえまして、昨年の秋以降でございます。  なお、その場合の主体という意味では、東京都から御相談があったわけでございますけれども、それを受けての私どもの当初の検討は、日本銀行と大蔵省とでいろいろと検討をした、こういうことでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 今たまたま昨年の六月というお話がありましたが、特別検査が始まったわけでありますし、その前には長銀がこのイ・アイ・イ・グループと縁を切ったというのが一つの根拠になっておるというように、今の局長の答弁はそのような考え方を言っておるのではないか、私はそう思うのでありますけれども、では、この救済計画をつくった法的な根拠というのは一体何なのかこれは大蔵大臣からお答え願えますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 法的な根拠は日本銀行法第二十五条の規定でありました。もちろん、日本銀行の出資ということでありますが、信用秩序維持のために出資をするということがここに根拠を見出している、しかし、新銀行の設立は銀行法に根拠を置いているということであります。

草川昭三新進党

○草川委員 一番最初に私が触れたように、今回は預金保険機構から四百億というものの資金援助があるわけですよ。この預金保険機構というのは、そもそも零細な預金者を広く保護することを本来の目的とするものではないだろうか、こう思いますね。今回のように一銀行に対して四百億円もの資金援助を行うということは、この法律をつくった本来の趣旨に反するのじゃないか。  内閣法制局、来てないですか――そちらにお見えになる。御無礼しました。これを内閣法制局にお伺いしたいと思います。

大出峻郎内閣法制局長官

○大出政府委員 預金保険法の仕組みの問題といたしまして、一般論を申し上げますというと、同法は、第一条におきまして、「預金保険は、預金者等の保護を図るため、金融機関が預金等の払戻しを停止した場合に必要な保険金等の支払を行うほか、破綻金融機関に係る合併等に対し適切な資金援助を行い、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。」というふうに規定をいたしておるわけであります。  また、預金保険機構による資金援助につきまして、この法律の第五十九条におきまして、救済金融機関は、機構が合併等を援助するため金銭の贈与等の資金援助を行うことを機構に申し込むことができるということを規定をいたし、以下資金援助に関する諸手続について具体的な規定を設けておみところでございます。  お尋ねの件は、こうした預金保険法の諸規定の運用にかかわる問題であり、こうした個別事案の運用は所管行政庁等の行政上あるいは実務上の判断にかかわる問題でございますので、法制局といたしましては特段の意見を申し上げる立場にはないものであることを御理解をいただきたいと存じます。

草川昭三新進党

○草川委員 要するに、政策判断だということでございますから、私は、今回のスキームをつくられたのは、もちろん一義的には日銀法の二十五条発動というのがございますが、日銀法の二十五条の発動も、主務大臣の認可を受ける、こういう形になっておるのではないか、いわゆる「主務大臣ノ認可ヲ受ケ信用制度ノ保持育成ノ為」云々という言葉になっていくのじゃないかと思うのですが、その点ではやはり全体のスキームをつくった責任というのは私は大蔵大臣にあるのではないかと思うのですが、その点をもう一度念を押しておきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、このスキームにはいろいろな側面があると存じます。  この金融機関の経営の監督という意味では、第一義的には東京都でございますから、この組織を経営体としてどう考えるかということについては、私どもが直接の行政に当たっておるというわけではございません。  ただ、その経営体が破綻をすることによって金融システム全体にどういう影響を与えるかということを考えるのは大蔵省ないしは中央銀行の役割でございまして、そういう意味で日銀法二十五条を発動する必要があるかどうかということは、日本銀行の御判断を受けて大蔵大臣が認可するということでございますし、それを、新しい銀行をつくるということについて、その銀行に免許を与えるのは大蔵大臣の役割ということでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 ですから、個別の信用組合の管理監督は東京都なんだけれども、日本の金融秩序全体では大蔵省が責任がある、こういう答弁だと思うのですね。  そこで、改めて日銀総裁にお伺いをしますが、二十五条の適用に当たって、武村大蔵大臣の許可を求めたのは、形式的な許可ではなくて実質的にこうしますよという申し入れをされたのはいつでございますか。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 日本銀行といたしまして、この二つの信組に対する処理の案をどういうふうにつくっていくかという問題は、先ほど来御答弁もありますように、昨年の夏あるいは秋以降、東京都の要請を受けまして大蔵省、日本銀行等におきまして検討を重ねてまいったわけでございますけれども、その検討の過程の中で、いろいろ選択肢を考慮いたしまして、それが最終的にほかに適切な選択肢がないためにこの方式によらざるを得ないであろうというふうに考えまして方針が決まりましたのは、これはちょっと私は具体的には存じませんけれども、去年の秋の終わりから冬の初めにかけてだと思います。手続的にはすべて事柄が公表されましてから大蔵大臣の許認可をいただくわけでございますけれども、その方針はあらかじめその時期に決められたものだと理解しております。

草川昭三新進党

○草川委員 今、日銀の方からは、秋から暮れにいろいろとスキームについての相談があったのではないか、こういう答弁でございました。  そこで、今度は大蔵大臣にもう一回お伺いをしますが、午前中の質問については、実は銀行局長から最初に相談を受けたときには、もうこういう不良な信用組合はペイオフというんですか倒産やむを得ないじゃないかと思ったけれども、日本じゅうの金融制度云々という立場に立って救済を認めた、こういう答弁があったと思うのです。そしてそれはいつですかという話で、今私がお伺いすると、十二月の二日だ、こう言っておみえになりましたね。午前中の答弁では、十二月の二日に最終的に腹を決めたんではないか、こういうことを言っておみえになります。  それで、私、若干時間差の食い違いがあるのでありますけれども、細かいことをどうのこうのと言うつもりはありませんけれども、今回の場合は預金保険機構から、先ほど言ったように大きな金額、四百億というのがどんと出るわけですね。こういうのは、私はこれは日銀じゃないと思うのです、やはり大蔵省の考え方だと思うのですね。これは相当な議論をなすっておみえになるわけでありますけれども、ますますこれは大蔵省の責任が重要になってくるんじゃないか、この救済の一つのあり方に。大蔵大臣の役割は非常に大きいと思うのですが、その点、改めてお伺いしたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 何となく大蔵大臣の責任が重いということを強調されておりますが、私どもも、こうして責任を負いながらかかわっていることは率直に申し上げているわけであります。強いて責任逃れをするつもりはありません。  それで、午前中申し上げましたが、十月の五日の日にいわばこの東京都監督の二つの信用組合の問題の報告が私にありました。これが、この二つの信用組合の固有名詞を挙げた初めての報告であります。  午前中申し上げた、経営のこういう乱脈ぶりからすれば、むしろすっきり倒産をして経営者がきちっと責任をとるべきだというふうな、多くの国民の皆さんがお感じのような気持ちを直観的に持ったのはこのときの最初の説明に対してでありました。その後、このときの後半では、日銀出資を含めた処理方針を早急に固めていく必要があるということで、銀行局長と私の考え方は一致をしているわけでありまして、日時は十月の五日であります。  十二月の一日には、その方針に沿って、恐らくその間いろいろな動きがあったんだと思います、詳細は知りませんが、日銀、大蔵省、東京都、その他金融機関もあるんでしょうか、関係者が鳩首協議をしていただいて、そして、こういうスキームでいくしかありません、これでいってよろしいですかと最終決断が上がってきたのが十二月の一日というふうに私は理解をいたしております。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 ちょっと補足をさせていただきたいと思います。  午前中にも申し上げたことでございますが、十月の初めに大臣に具体的な名前を御説明申し上げましたそのゆえんは、九月の十七日に日本経済新聞にこの二つの問題について報道が出ました。この緊急対策という意味で御説明をいたしました。そのときにただいま大臣が申し上げたようなことを議論し、いろいろな方法を含めて考えなければいけないということで、秋にいろいろな考え方を含めて詰めるプロセスがあったわけでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 その日程のことを私が非常に詰めて聞いておりますのは、また後ほど質問することに関連をするから申し上げておるわけでございますが、一応この問題は、次に移ります。  そこで、午前中大蔵大臣は、このスキームについて特に異論はなかったですよ、こういう趣旨のことの答弁がありました。しかし現実には、私は、閣内では、閣議ということを申し上げませんが、野中自治大臣は、国の委任があるけれども、東京都だから対応できるけれども弱い体質のところではなかなかこういうものには協力が困難ですよという異論を唱えておみえになりますし、それから公のお金を使うことについては国民の一人として納得ができない、例えばこの四百億の保険機構なんというのは、まだ具体的に何も議論になってないわけですからね。だから、午前中に武村さんが、特に異論がなかったよというのは間違いではなかったんでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 私の言葉が足りなかったかもしれませんが、閣内とか政界とか国民の皆さんの中で異論がなかったと、そんな意味で申し上げたわけじゃありません。  このスキームは余り公然と発表して議論するテーマではありません。信用そのものにかかわることでございますから、一たん表に出れば、例えばペイオフなんということが出てくれば、さっと預金がもう出ますから、そういう意味では関係者の間で、まあ強いて一言えば大蔵省、日銀、東京都の関係者、それからスキームがやや固まってくる段階では信用組合の連合会とか一般銀行の幹部の方とか、そういうところにも広がっていったのだろうと思いますが、私自身はだれとも、総裁とも都知事ともこのことで会話は一切する状況はなかったわけですが、銀行局長を中心にいろいろ動いてくれた中で、そこでは、全くなかったかどうかは知りません、おおむね結論的には、日本銀行さんも東京都も等々、この考えには賛成です、こういうことを確認して、私も、じゃこれでいこうという決断を出したということであります。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、野中自治大臣のことを念頭に置いての午前中の答弁じゃなかった、ごく内輪の話だということですから、閣内の意見の不一致なんというものじゃございませんよということを言いたいんでしょう。多分そういうことを言いたかったと思うのですが、じゃ、もう今の答弁に乗って、いいですか、その答弁に乗って私は質問をしますが、東京都でこの支援の仕組みというのを関係者にいろいろと説明しているんです、今回。  今お話がありました内輪の会議で異論がなかったとおっしゃるその東京都の資料には、一つこういうことを言っているんですね。「東京共同銀行及び債権回収機関の不良債権の処理に必要な額を、仮に長期・低利融資の方法で計算すると、年間約千五百億円程度の資金が必要であり、この資金のうち、一般金融機関において約千二百億円負担することが決定されておりここう言っているんですね。「都は、残りの三百億円について負担するものである。」と説明をしております。  決定されていると言っているんですよ。じゃ決定をしたその中に、いわゆる一般の金融機関も当然のことながらいろいろと意見を言うわけですね。私が今手元に持っている資料では、第二地銀協会、これが各加盟の地銀の頭取、社長にあてた文書があります。  その文書の中には、「当業界の出資額合計十八億円、収益支援額合計二十五億円は当局から要請があったものか。」これは想定問答ですからそういう問いがある。答えは、「協会に大蔵、日銀両当局から強い要請があった。」こう答えておる。それで、「当業界への要請額の根拠は何か。」それはいろいろの預金のシェアだとかいろいろなものを合成して得たウエート、業界別のウエートを基準に決めました。「この表を決めた考え方を聞きたい」、極めて達観して言うならば、今回求められる協力は、預金保険の臨時上乗せ的なものということであるので、銀行の預金量を八つの階層に分けて、スライドして、なだらかにして負担を決めたものですよというようなことがございまして、最後に、今後新しい銀行に対する新たな追加出資や追加支援はないと考えでいいですか、こういう問いに対して、「当局では、それは決してないようにするといっている。」当局というのは大蔵省ですね。大蔵省は追加融資をするなんということは言ってませんよというような言い方をしておるわけです。  私は、このような想定問答が要るということは、協力をすべき金融機関に異論があったということじゃないか、私はそう思うのですが、その点はどうですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 今御指摘の、その第二地方銀行協会の資料というものがどういう趣旨でつくられたものかということについては、私は直接に存じておるわけではございませんが、恐らく自主的な判断を行う際の一つの参考資料として配付したものと思います。  私どもは、先ほど大臣が申し上げましたように、今回のこのような臨時異例の措置というものは、事前に報道などがされますとその途端にいろいろな問題を生ずるという性格のものでございますので、大変に私どもは申しわけないことだと思いましたけれども、本当にぎりぎりまで御相談をすることができませんでした。十二月の九日に発表をしたわけでございますが、そのぎりぎりまで、実はこういうことをせざるを得ないので御協力をお願いしますということを申し上げることができなかったわけでございます。  そして、私どもの気持ちといたしましては、その場で御返事下さいという意味ではなくて、こういうことで九日に発表をいたしますのでよく御検討を願い、自主的な判断で御協力をお願いいたしますという趣旨のことを申し上げたわけでございます。そういう私どもの気持ちというものをお伝えいただく一つの方法として、あるいはそういうことを、文書があるのかもしれませんけれども、そういう趣旨のものと御理解いただければ幸いでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 こういうことはマスコミ等に発表して相談すべきことじゃないというのですが、九月の十七日、日経だけに流れているのじゃないですか、ニュースが。あなたの方は情報操作やっていますよ、情報操作を、今回のこのスキームをつくるに当たって。だから余りいいころかげんな答弁をしてもらっちゃ困るのですよ。本来ならば、この預金保険機構だの四百億なんというのはこの議会でまず相談をすべきことですよ。何ですか、公にできませんと。公にできませんじゃなくて、ある特定のところだけにニュースを流して、それで関係者のところへ問題対策を流しておるじゃないですか。それはもう全然、私は今の答弁には不満ですが、次に行きます。  東京都の関連をすることについてはもうちょっと後に聞きますが、ここに日本銀行信用機構局、日本銀行に信用機構局というのがあると思うのですが、これが昨年の十二月五日につくった東京協和、安全両信用組合関連の想定問答があります。日銀さんが想定問答をつくるのは、それは総裁もお見えになることですからそれは結構だと思うのですが、機密扱いになっております。  この中で、東京協和、安全信用組合の処理スキームの図があります。この図を見ると、東京協和信用組合、安全信用組合の回収不能額約一千百億円を、受け皿銀行、これは日銀が二百億、四百億というのは先ほど言ったことですけれども、全部譲渡をするというスキームになっております、もう十二月の五日のときには。  それで私が特に指摘をしたいのは、当初すべての債権債務をこの受け皿の方で譲り受け、その後不良資産を債権管理会社にいわゆる売却をするわけでありますが、その売却の仕方がいわゆる東京協和、高橋イ・アイ・イ関連の債権譲渡(長銀分)として、もう一つ鈴木関連等債権譲渡その他分を含めて、いわゆる安全信組でありますけれども、同じ債権を二つに分けるというスキームになっているのですね。この二つに分けたものが債権回収機関に不良債権として売却をされることになる。  この回収不能額は、大蔵省のスキームによりますと、これは発表によりますと三百億、こういうことになっております。いわゆる日銀のスキームによりますと、この債権回収機関は、長銀分とその他分とを分割管理をするということになっているのですね。この回収を二つに分けるのです。分別回収というのは、どこかごみにありますね。  しかし、この今問題になっている東京協和、安全信組のすべての事業を受け皿銀行が受けるのですけれども、その受け皿銀行の方から債権回収機関にまた渡すわけですよ。それを二つに分けて債権回収機関の方に持っていって管理をするというのは、その真意は何ですか、この真意は。どういうようにお答えになりますか、これは。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 ちょっと私も現在手元に資料を持っておりませんけれども、私の理解をいたしますところでは、それはこの二つの信用組合のそれぞれの不良債権につきまして、これを一つの回収機関が回収をする。ですから、回収機関といたしましては、これは一体的に運用し、一体的に回収をするわけでございますけれども、元来の不良債権の成り立ちがそれぞれ別の機関で別々にいたしたものでございますから、その回収の実務等につきましてはそれぞれの事情に即した管理をやっていく、そういうことであると理解しております。

草川昭三新進党

○草川委員 要するに私の指摘を今総裁は認められたわけだ。だから、過去の経緯があるから分けて管理をしたい。それはそれでいいでしょう。  問題は、東京都などが安全信用組合の鈴木前理事長関係の不良債権を受け持つということになるのですよ、これ。東京都が安全信組の分の不良債権を受け持つのです。東京都民の税金が経営破綻を生んだ鈴木前理事長関係の不良債権の回収に充てられるというのは、納得できないでしょう。どうせ東京都はお金を払うとするならば、どうして安全信組の分だけ東京都は受け持たなきゃいけないのか。お金に色はありませんよ。お金に色はありませんけれども、今の総裁の答弁は、分けて管理をする。じゃ、東京都は安全信組の内容のまだ選択ができないのにもかかわらず、東京都民はそれを受け取らざるを得ない、担当せざるを得ない。  そもそも、何ゆえに東京都が三百億円の低利融資を行うのか。それは東京都に両信組の監督責任があるからだ、こういうことを言っているのでしょう。大蔵大臣、そういうことを言っているのじゃないですか、東京都に三百億円を払わせる最大の理由というのは。改めて答弁を求めます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 そういうことでございますが、東京都も過去たしか私のデータの記憶では二回ぐらいこういう信用組合の吸収合併等で東京都の会計から支援をされているし、全国では十六件ぐらいそういう例がございます。百億とか数十億という県もございました。だから三百億が珍しくないというわけではありませんが、今回はそういう意味では一番額が多い。回収不能額がおっしゃるとおり千百億を上回るという、こういう事態でございますから、東京都としてはそういう御判断をいただいたというふうに思っております。

草川昭三新進党

○草川委員 一般の国民の方にしてみれば不良債権は不良債権だということでございますが、ちょっと説明を申し上げたいのは、私が入手をした当局の検査資料によりますと、東京協和の欠損見込み額というのは、平成四年八月の三日、これを見ますと、欠損の見込み額というのは、東京協和は十二億二千六百万なんです。これが平成五年の七月三十日になりますと、何と驚くなかれ百五十億に欠損見込み額というのはふえるのです、百五十億三千七百万に。そして、昨年の平成六年六月の六日に三百四億三千四百万円と欠損見込み額というのはぐわっとふえるわけです。  一方、安全信用組合の場合、安全の方は、平成四年の八月の三日の検査日でございますが、欠損見込み額というのは四十四億五千六百万円なんです。欠損見込み率は六%なんでございますけれどもね。これが平成五年の、翌年七月三十日の検査になりますと、安全信組の場合は三百四十三億七千二百万円にこれまたふえるのですよ。昨年の平成六年六月の六日の検査資料によりますと、安全信組は八百十三億八千八百万円にこれはぐわっとふえちゃうのです。  二年前には四十四億の欠損だった、これが八百十三億にふえる。東京協和の方は十二億から三百四億にふえるわけです。こういう欠損見込み額がなぜふえるのか。(発言する者あり)いや、そうじゃないのですよ。そういうやじが飛ぶと思って私も質問を用意しておりますが、残念ながら宮澤さんのときなんです、これは。極めてこれは残念でございましたが、もう私は予定をしてあります。この原稿に書いてある。というやじが出た場合とは書いてありませんけれども、あらかじめ私は、それは悪いけれども宮澤さんの時代の話なんです。これは、だからきちっと聞いていただきたいと思うのです。  それで、大蔵省にお伺いをしますが、欠損見込み額が激増しておるという事実についてはどのように認識をされておられるのか、お伺いをしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもといたしましては、この両信用組合の経営状況を拝見することができるようになったのは平成五年の協力をして検査をしたとき以来でありますけれども、当時もう既にかなり経営状況が悪化しておるということは私どもも気がついておりましたが、またゆゆしき問題であると思っておりましたけれども、なお、そのこと自体が監督当局の手に負えず全国的なレベルの問題になるというところまでは私どもとして考えていなかった、むしろ東京都の行政にゆだねるべき問題だと考えておったわけでございます。  さらに六年六月の第二回目の検査の協力の段階になりまして、一向に内容が改まっていない。また、今御指摘のように不良債権の額が著しく増加の勢いにある。このまま放置することはやはり全国の金融システムというものに大きな影響を与えるし、現に与えているようなレベルに達しておるし、これからもますますそういう影響が大きくなってくる、放置できないということで御相談を受けつつ我々としてもいかにすべきか検討を始めた、こういうことでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 要するに、長銀が手を引いてから悪化した、それで国の方もびっくりして東京に話をする、じゃ合同検査をしよう、こういう流れになったということだと思うのです。  そこで、私はもう一回話を戻しますが、東京都にしてみれば管理監督の責任はあるかもわからない、今大蔵大臣が言われたように。けれども、同じ欠損を引き受けるについても、東京都にしてみれば選択の自由はないわけですよ。ただ押しつけられたわけですよ、このスキームの中だけでは。しかも債権を分ける、こういうのですから。  分けるのは大蔵省がつくったのでしょう。あるいは日銀がつくったのでしょう。スキームで言うならば、大蔵省というよりも日銀がつくったわけですよ。分別、分けるのですから、二つの信用組合の分を。東京都にしてみれば一緒で引き受けさせてくださいよということを言いたいと思うのですよ。しかし、君の方はこっちだ、こういうわけでしょう。それは私は、こういうスキームをつくること自身は全く少人数でやられたかもわかりませんけれども、東京都にとってみれば全く迷惑な話だと思うのです。その点どうですか、大蔵省。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 一たん東京共同銀行が事業の全部譲渡を受けました後、先ほど先生御指摘のように三百億の回収不能額につきましては分別いたしまして、債権回収機関、具体的に申しますと東京信用組合協会でございますけれども、その東信協に管理をゆだねます部分は、先ほど御指摘のように決して長銀関連あるいはイ・アイ・イ関連ということではございませんで、回収が非常に難しいレベルのものを別扱いにいたしまして、それをなるべく早く分けて管理をした方が全体の不良債権の処理がスムーズにいくのではないか、こういう考え方に基づくものでございます。  そして、東京都に、それぞれ今回のスキームに参加した者がどの部分を受け持つかということについては、それぞれいろいろな事情があるわけでございますが、この東京の信用組合のお集まりの組織が扱う部分に御協力をいただくのが一番適切ではなかろうかということで、そちらの方の分担をお願いをしたということでございまして、決してイ・アイ・イの部分を東京都にお願いしたという意味ではございません。

草川昭三新進党

○草川委員 よく聞いておっていただかなければ困るのですが、今たまたま回収が非常に不可能な債権、同じ債権でも難しい債権と担保のあるものは何とかなるのではないだろうかという、いろいろな種類があるわけですよ。ところが、非常に回収不可能な、もうこれはほとんどだめですよというものが東京都に押しつけられている。東京都についてその債権の選択権はあるのか。ないとおっしゃるわけですよ。その方が歴史的な経緯があるからいいじゃないか、こう言っているわけです。だから、それは私は納得ができません。  だから、このスキームのつくり方について抜本的に見直すことが私は必要だ、こういうように思うのですが、もう見直すというわけにはいかないのか。あるいは、今のような意見があるならば、せっかく国会で明らかになったのだから改めてこのスキームについて検討したらどうか、こういうことになったらどうかと思うのですが、先ほど来から自治大臣ずっと座っておみえになるので申しわけないので、自治大臣、とりあえず私が今こういうようなことを申し上げたのは地方自治体の立場に立っての問題提起なんです。改めて自治大臣の御見解を賜りたい、こう思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○野中国務大臣 私は、午前中にも坂上委員に申し上げましたけれども、信用組合というのは、そもそも地域に密着した中小企業者が出資をしまして、そして協同的な組織でやっていこう、そういうシステムでスタートをいたしましたために、地域密着型の地域の都道府県なりこういうところと非常につながりが深いというところから、機関委任事務として位置づけられたと思うわけでございます。  それだけに、今日の金利の自由化やあるいはあのバブルの最盛期の異常な信用組合にあるまじき状態が出てきたことを、一地方公共団体が対応できる問題ではないという認識のもとに私どもはいろいろな地方団体のあり方を考えて今日までも発言をしてきたわけでございまして、これから、先ほど坂上委員から御指摘がございましたように、機関委任事務を返上するという自治体の意向等が言われておりますけれども、しかし本来あるべき姿でない状態での信用組合のあり方でございまして、これは機関委任事務の地方公共団体がやるべき立場とは異なる立場でございますことを明確に申し上げておきたいと存じます。

草川昭三新進党

○草川委員 本当に地方自治体の立場に立ちますと、今回のようなことが今後各地域で起きるかもわかりませんけれども、一方的に押しつけられてはとても対応できないと思うのですよ。それはもう地方分権の時代ですからどんどん地元が引き受けるべきですけれども、今のようなやり方で、言葉が非常に悪いのですが、トランプのカードでジョーカーだけ押しつけられては、地方自治体なんというのはたまったものじゃないですよ。  そういうことを厳重に申し上げたいと思うのですが、その点については大蔵大臣の見解はどうですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 まずは、行政府としては、こんな事態の起こらないように指導監督をしなければいけないわけであります。  もちろん、それ以前の問題としては経営者の経営責任が基本でありますが、やはり検査等の指導の中で問題が見つかればきちっとこれを指摘して、改善の努力を促していく、結果としてこういう事態が起こらないように行政指導をしていくことがやはり基本ではないかというふうに思っております。

草川昭三新進党

○草川委員 もうこれは大蔵大臣が今言われたとおり、きちっと検査をやって、きちっとした行政指導をすべきなんです。  ところが、今話が途中になりましたけれども、この東京協和と安全信用組合の検査というのが、東京都、あるいは大蔵省、東京都合同で行われておるわけです。  私、ここに大蔵省と東京都が合同で検査をいたしましたときの資産査定分類表というものを持っております。この資産査定分類表というのは、例えば安全信用組合につきまして、去年の六年六月六日、あるいは安全の場合は平成五年の七月三十日あるいは平成四年の八月二十五日、毎年やっているわけですよ。それから東京協和の方も同様にやっております。  その中の欠損見込み額という問題が、私は非常に行政指導が正しく行われていないという意味で、今から指摘をしたいと思うのです。  先ほども少し触れましたけれども、欠損見込み額というのは実は分類がありまして、回収不可能なお金はこの第四分類というところに入れる、とてもだめだというのは。それから、不可能だけれども、半分ぐらいは何とか努力をすれば回収できるというのは第三分類。それから第二分類というのは、ちょっとこれは危ないな、しかし、担保があるから、あるいは保証人があるから、フォローすれば何とか回収できるというのは第二分類。そういうふうに分けるのです、検査官というのは。第二分類、第三分類、第四分類と分けるんだけれども、その分け方が非常に恣意的だということが私は気がついたわけです。それをちょっと今から御説明を申し上げたいと思うのです。  先ほどもちょっと触れましたけれども、平成四年、東京協和の場合の欠損見込み額は十二億だったのですね。ところが、これが平成五年のところへくると百五十億になるわけです。平成六年六月の六日には三百四億と、こうくるわけです。どんどんどんどんと、こうふえてくるわけですね。安全信用組合の場合も、平成四年のときの欠損というのは四十四億だったのです。何とか手を打っていたら再建できるんですよ、このときに。翌年の平成五年の七月三十日の検査では、この欠損見込み額というのは三百四十二億にふえるんです。そして、去年の六年六月六日には八百十三億にふえる。少なくとも五年のときに手を打っておれば、もっと楽になるわけですよ。  なぜ手を打たなかったのか。そのときに手を打っておるとするならば、東京都の負担をしてもらえる三百億は浮いちゃうんですよ、これは。(発言する者あり)違います、違います。これはまたゆっくり言いますから、御心配なく。  いいですか、そこで、こういう実態について、どうなんだろう。この平成六年、平成五年のときに、本来ならば回収不可能と、こう出てきておるわけですから、そのときにもっと厳格に分類表によって第四分類というところに不良債権額をきちっと検査で計上しておいた方が、私は傷は少なかったんではないか、これを言いたいわけですよ。  なぜ、そのときの検査官が、一番回収不可能だという第四分類のところにその不良債権を集めなくて、第三、第二の軽いところにそれを分けたのか、納得できぬじゃないかということを私は専門家の方に聞いてまいりました。ある銀行の幹部にこのことを話をしてみましたら、その幹部は、開口一番、この資産査定分類表は信じられませんね、この検査は理解できませんね、この検査は問題点を先送りしようとしている意図があるのではないでしょうか。  問題点を先送りするんじゃないか。クイックアクションで速やかに第四分類に入れて、回収不能ですよ、大変だよ、大変だよという検査をしておけば、私は、今申し上げたように、傷は小さかった、東京都が払わなければいけない三百億というのは浮いたのではないかこういうことを言いたいわけでありますが、この点についてどう思われますか。大蔵大臣、お答え願いたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 全く御指摘のとおりでございまして、私どもも、銀行の経営の健全性、信用組合も含めまして、金融機関の経営の健全性を守るためにはできるだけ早く手を打つ、それを見出すのが検査の一つの役目だと思っておるわけでございまして、御指摘のように、この検査の結果がそういう状況であるならば、私どももできるだけ早く手を打つべきだったと思いますし、また、私どもがそういう状況を承知して以来、そういうことが必要だということを主張もしてきたところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 だから、大蔵省の検査課は、どういう方がお見えになるか知りませんが、プロがいると思うんですよ。問題は、そのときに、大蔵省は少なくとも東京都に、大変なことになるから業務執行停止命令をかける、業務執行停止命令をかけて、その理事長を解雇、それで臨時にどういうメンバーがこれを運用するかということをやれば、今私が言ったように、少なくとも東京都民が負担する三百億は浮いたんですよ。私はこういうことを言いたいんですが、その点、武村大蔵大臣、どのようにお考えでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 検査の結果、いかなる措置をとるかということについては、第一義的には監督者である東京都知事にゆだねられておるわけでございますが、そういう点において東京都もいろいろと努力をされたことと思います。その結果、昨年の十二月になって、そういう最終的な手を打つことを決定されたというふうに理解をしております。

草川昭三新進党

○草川委員 これは言い逃れだし、大蔵省としての反省の弁が私はないと思うのですね。  そこで、このことを繰り返しておっては問題がございますので、改めてここで資料請求をしたいと思います。  検査基準日、大蔵省の検査基準日、いわゆるこの二つの信用組合ですね、平成四年八月三十日の東京協和信用組合の資産査定分類表、それから二、検査基準日平成五年七月三十日の東京協和の資産査定分類表、三番目、検査基準日平成六年六月六日の東京協和の資産査定分類表、四番目、検査基準日平成四年八月二十五日の安全信用組合の資産査定分類表、五、検査基準日平成五年七月三十日、安全信用組合の資産査定分類表、六、検査基準日平成六年六月六日の安全信用組合の資産査定分類表、以上六件の資料を要求したいと思うのですが、委員長、改めてここで要求をしたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 今御指摘の資料は、すべて東京都の作成した資料でございますので、私どもとしてはコメントを差し控えさせていただきたいと存じますが、恐らくその御指摘のものは、検査報告書の中の一部の資料になっておるのであろうと推察をします。

草川昭三新進党

○草川委員 だって、この検査は、東京都に責任をぶつけていますけれども、東京都からの要請か大蔵省銀行局の要請か知りませんけれども、合同で特別検査をやったものなんですよ。そうでしょう。だから、大蔵省銀行局がそんなものは東京都に聞いてくれなんというのは、私は全く間違っていると思うんですよ。だって、国からお金出すんでしょう、預金保険機構からだって四百億も。日銀だってお金出すんでしょう。まさしくここの議題の基本の話じゃないですか。  それは委員長、だめですよ、そんなことは。これは委員長、もっと指揮とっていただきたいと思うんですがね、資料要求については。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 先ほど御指摘の中で、平成四年分の検査に関しては、私どもは協力してやったものではございません。五年分と六年分については私どもが協力したものでございますが、念のため申し上げておきますと、主任検査官はもちろん東京都の方でございまして、その指導のもとに私どもの検査官がそれぞれ、たしか二名ずつだったと思いますが、お手伝いをしたことは事実でございます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 本委員会は、本委員会の議決に基づきまして検査報告書の提出を求めておりますけれども、いまだに大蔵省、東京都から出てきておりません。今、銀行局長からも答弁ございましたように、検査報告書の中に今、草川委員が求めておられます資産査定分類表が入っているというならば、ひとつこれはぜひ大蔵省及び東京都において、本委員会の議決に基づくものでございますので、出していただくように委員長としては要請をいたします。  草川昭三君。

草川昭三新進党

○草川委員 それで結構でございますが、ちなみに申し上げますと、八月の二日、三日、二日間かけて、東京都は十二名、国は四名、これで検査をやっておるんですよ。それから、八月の二十七日、九月の七日、本検査、東京都十二名、国四名でやっておるわけですから、きちっとこの示達等により文書で指導しておりますので、その文書を提出を願いたいと思うわけであります。  それで、念のためにちょっと申し上げておきますと、平成六年の十二月六日、去年の六日でございますが、東京協和信用組合に、今言いました国も入りまして、いわゆる指示事項ということ、検査結果の指示事項ということを言っておるわけであります。  これは一部いろいろと見出しのところが紹介をされておりますが、私この中身を見ると、驚くべきことが書いてあるわけです。例えば、「業務運営姿勢の厳正化」という項があります。この中に、大口の信用が集中をしております、貸出総額千五十三億円の八一・三七%に当たる八百五十七億が集中をしておる、それから純債額でも、純然たる債務額についても七九・七八%に当たる八百四十億円に達している。これらの多くが不良債権化しており、組合財産の健全化を損なっている、こうまず第一に書いてあるわけです。  それから、員外預金の比率も非常に多い、八三・六%とか、こう書いてありますし、それから支払い準備も非常に資金運用基準を下回っておって、即座に支払い不能に陥るおそれがある。支払い準備は不安定だというのがこの平成六年ですから、私が先ほど申し上げたように、なぜ、こんな検査報告を出すならば、直ちに業務執行停止命令をかけてチェンジをしないのかということを私は申し上げておるわけであります。  それから、理事長の問題にも触れておりまして、「理事長の独断専行や公私混同による貸出が行われるなど、組合を私物化した業務運営が恒常的に行われてきたことの証左である。」とまで書いてある。そこまで検査報告書いて、どうして業務執行停止命令を出さないのか。  そして、「適正な経理処理」という項目がありまして、利息の追い貸しというのですかね、本来ならば利息を払ってもらえなければもうとめなきゃいかぬのですが、もう話し合いで利息を追い貸しをする、こういうことによって決算経理基準を逸脱している。そして、実質架空の利息収入を計上する、だから中身は実質赤字なんだ、こう書類は言われているわけであります、実質赤字だと言っているわけですよ。  そこで今度は、その検査官は、審査管理、要するにだれに融資をするかという審査管理は強化しなければだめですよ、こういう中身では「理事長の差配力が非常に強く、業務部長ほか審査会の委員全員が否決をした案件が理事長の一存により強行に実行されるなど、全く機能していない状態」だ。また、無稟議、稟議がない貸し出しも見られている。「これは、第一義的には、理事長の独断専行によるものである」けれども、それを許した経営陣というのですか、「役員陣も責任を免れられるものではない。」ここまで言うわけですから、もう不信任ですから、これはもう当然のことながら、業務執行停止命令の完全な対象だと思うんです。  もっと私は、次の問題点があるのでございますが、「また、貸出には名義借り・名義貸し、あるいは転貸を繰り返した迂回融資があり真の借受人が不明確な貸出が見受けられる」「資金使途が不明確な貸出や無担保・無保証人・登記留保など保全策が不備な貸出も多い。」ここまで言っているわけですよ。それで、不良の貸し出しが非常に多いじゃないかというところまで言っておる。  こういう報告を六年に出しながら、なぜ私は、先ほど申し上げました資産査定分類表で、欠損、回収できない分類の四番が非常に少なくて三だとか二が多いのか、これも納得できませんね、こういう理屈になるわけであります。  同じく安全信用組合についても同様な指摘をしております。同じことでございますからやめますけれども、例えば、経営陣についての経営内容の把握などが適切に行われていないし、返済能力に問題のある企業への貸し出しが多いし、資金回収が憂慮すべき事態であるとまで書いておるわけです。  こういう内容というものがありながら、なぜ今日までこの二つの信用組合の経営を放置をしてきたのか。これは私は、一義的にもちろん東京都も責任がありますが、同時に検査に行っているわけですから、先ほど銀行局長は、平成四年は知りませんよ、五年、六年は一緒に行きましたよということは認めているわけですから、少なくとも五年の段階に手を打てたはずじゃないですかということを、私はくどくここで発言しているのです。  その点、大蔵大臣どのように、責任があるのかないのか、はっきりしてもらいたいと思うのです。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもも、この二つの信用組合の経営に問題があるという点においては、先生が御指摘されたことと同感する点が多いわけでございますが、今回の措置は、そのような状況を一日も早く終息させるための措置でございまして、決して、それを続けるための措置ではございません。その点はぜひ御理解をいただきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 大変詳しくお話をいただきましたが、こういう異常な経営の実態があって、今回、こんな異例な措置をとらざるを得ないことにつながってきたというふうにも思えるわけであります。  御指摘の、二回、大蔵省も共同検査に入っていながら、なぜ最初のときにもっと厳しい手を打たなかったのかという御指摘ですが、既に局長からもたびたびお答えをしてまいりましたように、一回目の共同検査のときの結果、冒頭の数字の御発言を思い起こしますと、平成五年度は回収不能額約四百九十何億でしたか五百億弱、それが一年たって千百十八億と、倍以上に膨らんでいますね。  五百億弱のときにどういう判断したかといえば、従来、東京都もさまざまな信用組合?」ういうケースに対してはそれなりの御努力を払っていただいているところでありますし、全国にもたくさんの事例がある中で、監督官庁の東京都が中心になってこの事態を重視をして、何らかの対応策を考えていこうということであったと思うんです。事実、恐らくいろいろな努力をされたんだろうと思うんです。しかし、一年たってみると、これがもう改善どころか逆にうんと悪くなっている、倍以上に回収不能額も膨らんでいるという事態になって、そこで今回のような措置になったということであります。

草川昭三新進党

○草川委員 それで、今回のような措置になったはいいんですが、どういう基準でこういうことをするんですかね、これから。オール日本の金融機関が、同様なことがあるかないかはわかりませんけれども、要するに、どこどこの信用組合が同じようなことをやった場合に全部、受け皿がないから、受け皿銀行づくってあげますよ、日銀が世話しますよ、保険機構からもどかっと大きい金額を投入しますよ、全部やるんですか。そんなことできっこないんですよ。  この前私は、いわゆる住宅金融専門会社が行き詰まっていますよ、住宅金融専門会社にも救済するんですかと、こう聞いたら、それは別です、こう言ったんです。それは考えていませんとおっしゃったんです。しかし、逆に言うならば、住宅金融専門会社は、法のもとは平等なのになぜ私はやってくれぬのか、全国の信用農業協同組合は住宅金融専門会社に預金しているんですから、住宅金融専門会社が行き詰まって一番泣くのは全国の農民ですから、それは怒りますよ、そのとき。そのときに彼らは、どうして東京では国が面倒見て、我が方は損をするんですかという質問がありますよ。これは、もう全国会議員、一番困るんですよ、これは。  その点についてはどうですか、何を基準に救済するのか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 先ほど来、さまざまなケースを経験しながら、各都道府県も、時と場合によっては国もかかわってきたわけであります。  今回のケースは、私どもとしては、こういう異常なケースが、たびたびどころか二度と起こってほしくないという気持ちを強く持っておりまして、そういう意味では、今回は初めての措置でありますが、こういうことがたび重なるようなことがあっては困るという意味で、臨時異例の措置でいきたいというふうにたびたび申し上げているところでございます。  しかし、午前中、世界の話も少しいたしましたが、先進各国も金融機関の倒産についてはいろいろな経験を積んできております。そんなところも勉強をしながら、一般論としては、今後、日本の金融システム全体のことを念頭に置きながら、どういう対応をしていくことが一番正しいのか、今回の事件を教訓にして、私どもは一層心を引き締めて取り組んでいかなければならないと思っています。  その場合には、一つは、やはり検査をもっとしっかり進めていく。信用組合は都道府県でありますが、全国の金融機関全体についてもそういう努力をもっと、効果が上がるように、未然に悪い要素を発見して、そして、そういうことを自覚していただきながら積極的な経営改善をして、こんな事態を起こさない、そういう経営に各金融機関がしっかり歩んでいただけるようなチェックシステムというものをより強化をしていくことも一つの道だ。そこに、預金保険機構における検査の可能性についても、アメリカの例を学んでしっかり勉強をさせていただきたいと申し上げている次第であります。

草川昭三新進党

○草川委員 検査を厳しくするのは当たり前の話、それは。私の言っているのは、今後、検査も厳しくするんだけれども、どういう基準でこれから救う銀行と救わない銀行があるんですか。細かいことは言えません、それはそのときに考えるということなのか、あるいは、いや、対象者がこういう場合はしかじかかくかくします、あるいは、他に影響する度合いが非常に大きいからしかじかかくかくにしますという、その基準を示していただきたい。その基準を示さないまま、私はずるずると金融機関の救済はあり得ないと思うんですが、その点どうですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 まずは、金融機関みずからの再建の努力、自主再建といいますか、自助努力といいますか、そのことがすべて基本だと思いますね。  その次に、今日までもそうでありましたが、同じ系統の金融機関の中での助け合いといいますか、信用組合であれば、まずは東京都の信用組合、あるいは全国の信用組合でどう援助し合って支えてもらうかという形であります。  その次は、同じ業種でなくても、信用金庫が信用組合を合併するとか地銀が合併するというケースも、一部もう既にありますように、いわゆる他の金融機関が問題を起こした金融機関を吸収合併をするという形だと思います。この場合には、信組の場合は都道府県が援助をする、支援をするというケースもふえてきております。さらに、預金保険機構が、おっしゃったように、支援をするというケースもだんだんふえてきております。  その次に出てくるのが、いわゆる午前中も議論がありました、預金保険機構のペイオフの仕組みを発動するということではないかと思います。要するに、一千万円までの預金の場合は、元本は返ってくる、しかし利子は返ってこない、一千万円を超える預金は一切返ってこない。これはもうまさに金融機関の破綻の一番極端なケースでありますが、こういうさまざまな対応の仕方があるわけです。  今回は、それにプラス日銀法二十五条の発動による、こういう受け皿による対応をさせていただいたわけですが、そういう状況の中で、やはり一つ一つの金融機関のケースをしっかり見て対応をしていくということであろうかと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 私は、今の答弁を聞いていると、結局、大蔵大臣としての責任、火の粉をいかに払おうかとする、こういう答弁のような気がするのですね。もっと、こういう一つの事件があるとするならば、これを一つの教訓として、今後これは、こういう場合はだめよ、こういう場合はもう全部ペイオフだよ、もう明確に言わなきゃだめだと思うんですよ。じゃ、今後、このような、二度とあってはなりませんけれども、今度のような信用組合の事件が出たら、ペイオフですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 いろいろなケースを今御説明を申し上げて、ケースごとに対応していきたいという答弁で終えたものですから再度御質問になりましたが、今回のケースも、去年の秋、申し上げたように、私は、最初はもうペイオフでいくべきではないか、こういう判断をしたと申し上げました。  しかし、今回のケースの全国に与える影響等を考えて、最終的にはこの措置をとることになったわけですが、その基本は、やはり国民の皆様が、自分たちの貴重な金を預けている金融機関、これはさまざまですが、そういう機関の中にも、いい金融機関、悪い金融機関という表現はよくないかもしれませんが、大変不健全な金融機関もたまにはあって、そういう金融機関が一番極端な場合にはつぶれる、倒産することもあるんだということを十分お知りいただいているかどうか。多くの国民がそのことを覚悟しながら預金先を選び、貴重な金を預けていただいている、万一そういうペイオフの、倒れる事態が起こっても、それはそれであきらめてくださるかどうか。それこそ行政はけしからぬ、なぜ救済しなかったのか、こういうことになるのかどうか、そういうところをやはりしっかり見詰めますと、この時期はまだ倒産というのはやはり回避すべきだ。  しかし、将来を考えると、こういう形でどんな不始末が起こってもみんな救済するということを続けるわけにいかない。むしろ、自己責任をきちっと明らかにする時代になってきているわけですから、そういう意味では、将来は、急に大転換というわけにはいかないにしても、将来はやはり自己責任を明らかにする。むしろ今、預金保険機構によるペイオフの適用のケースも出てきてもやむを得ない、そういうふうに考えております。

草川昭三新進党

○草川委員 よくその答弁を聞いていると、今度はハイリスク・ハイリターンだから、預金者も利用者も考えてもらわないと、欲だけ出してはだめですよという答弁なんですよ、今のは。そんなことはもう今みんな知っている話です。  しかし、現実に、私の手元に東京協和信用組合の昨年十二月満期予定の預金の資料が入りました。この中には、昨年十一月に契約した預金で、金利が五保九%だ、こういうんですよ。これは一カ月物だと思われますけれども、常識では全く考えられない高利回りですね。このような高金利が設定されているのは事実だと思うんです、ここへ来たんだ、私のところへ来たんだから。  それで、こういうような預金集めを行う金融機関の後始末に、何ら責任のない他の金融機関や国民に負担を強いるということは、非常に私は問題だと思うんです。だから今東京都議会では問題になっているんですよ。東京都議会でこの出資について否決をしたらどういうことになるのか、どういう感想を持たれるのか、大蔵大臣、お聞かせ願いたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 まず、金利の点でございますが、金利について、いろいろ普通の信用組合より高い水準の金利が支払われておるということも私ども仄聞しております。ただ、この金利を幾らにすべきかということにつきましては、昨年の十月の十七日に金利が完全自由化されました。こういう金利自由化時代において、行政上、この金利というものをどう扱っていくのかということは大変に難しい問題だと感じておるところでございます。  なお、後段の東京都についてでございますけれども、私たちは、先ほどからるる御説明申し上げておりますように、今回の措置は東京都と協力しながら、東京都の措置が前提となって成り立っておるものと理解しておるところでございまして、東京都において最大限の御尽力をされるということをかたく信じているところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、今の件について、大蔵大臣と総理大臣の見解を求めたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 東京都でこの案件が否決されるということは全く予想もいたしておりませんし、考えておりません。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは東京都の監督のもとで、東京都も責任を持ってこの決定については関与されているわけでありますから、東京都は責任を持った処理をされるものだというふうに私も思います。

草川昭三新進党

○草川委員 問題は、東京都の方々にしてみれば、納得をするかどうかなんですよ。資料が公開をされたかどうか、透明性があるのかないのか、今後こういうことが起きた場合に、助かるものか全部ペイオフになるのかどうか、こういう議論を私どもは時間をかけて、一時間半議論をしていますけれども、政府側からは具体的な答弁がないんですよ。今後どうするか。今後はないように検査をいたします、預金者もハイリスク・ハイリターンは考えてくださいよ、どういうことになるかわかりませんよとおっしゃるだけの話なんです。  なぜ今回の場合、こういう非常に行き詰まった数々の不良債権の実態を私どもが言いながらも、明確に言っていない。しかも、国が検査をした。本来ならば、検査したんだからすぐ手が打てたはずだ。ところが、手を打ったかどうかについては、それは一緒に参加したけれども、なぜそのときに、じゃ業務執行停止命令がかけられなかったかということについては答弁ないんですよ。(発言する者あり)それは当たり前ですよ。指導すべきですよ、そんなものは。だから指導するのかしないのか、しなかったのに、反省があるのかないのか、答えてくださいよ。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 信用組合につきましては、その地域性ということにかんがみまして、東京都が常日ごろは監督指導をしておられるわけでございます。私どもも当初検査に参加いたしました段階では、そういう措置によって収拾を図る努力を東京都がしておられるということで、私どももそれを見守っていたところでございますが、昨年に至りまして、やはりそういうことだけでは収拾が難しいということで、私どもも一緒になって努力をすることにした次第でございます。

草川昭三新進党

○草川委員 それは今の答弁も、これは大蔵大臣、今度答えてください。今の答弁も、要するに東京都が検査能力がないから国にひとつヘルプを求めた、だから調査をしたというだけの話じゃないですか。私の言っているのはどういう今後のスキームを、A、B、C、いろんなのが出てくると思うんですよ、どういう基準で今後進むんですか。あるいは、過去この二つの信用組合について検査に立ち会ったけれども、クイックアクションで直ちに指導できなかった、業務執行停止命令をかけておれば三百億助かった、こういう反省はあるんですかと聞いているんです。反省あるかないかだけ答えてください。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 御承知だと思いますが、業務改善命令は私には出す権限はありません。これはまさに監督官庁である都道府県知事さんの持っている、信用組合に関してはですね、権限でございます。(草川委員「一緒に行ったんだ」と呼ぶ)一緒に行ってもそうです。そこはよく御認識いただきたいと思います。  それで、率直に言って、やはり地方自治に対する認識といいますか、国の姿勢にもよるんですが、機関委任もそうですが、ましてや全国で一番大きい東京都という自治体、この信用組合についてもちゃんとした課を置いて、三十数名のスタッフを置いて取り組んでいただいている東京都でございますから、遠慮ではありませんが、東京都の能力、財政能力もスタッフの能力も、これは全国で一番高いというふうに信じております。  その東京都と一緒に共同検査をして、少なくとも東京都が前年、二年前のレベルでは、今までのケースを参考にしながら真剣に東京都が対応してくださる、こう恐らく大蔵省はとったんじゃないでしょうか。しかし一年たって、事態が非常に東京都のレベルを超えるスケールになっていることを見て、日銀や大蔵省が入って、三者が鳩首知恵を出し合って今回の結論に達した、こういうことであります。

草川昭三新進党

○草川委員 私は、今回の措置は自己責任原則の徹底という、金融の自由化、国際化の流れに明らかに反すると思います、これは。ですから、これは国際的にも非常に影響することですから、もう私、これ時間が来ましたので、あと一分しかないので終わりますが、これは総理に最後の質問をしますが、今後の対応について統一見解を出してくださいよ。今後の対応について、金融機関の再建について、どういう基準をつくるのか。あるいはその中には日銀法の改正だって入るかもわかりませんよ、日銀法の改正だって。戦前からの法律ですから。  とにかく、この際ひとつきちっとした、きょうはせっかくの集中審議ですから、最後に私は総理から、今後の対応について統一した見解をいずれ出す、心配するなというなら、そういう態度を答弁で出していただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほど来御議論がありますように、中小企業等協同組合法に基づいて、その規定に基づいて、信用協同組合の場合には都道府県に監督権を委任している。ところが、その協同組合法の趣旨を逸脱して、そして野方図に運用されておるというようなところが、やはりいろいろな原因があるわけですね。したがって、そういう金融全体のあり方について、やはりこれを教訓にして検討する必要もあるのではないかと思いますし、それからまた、今御質問になったような事態に対してどういう対応をしていくのかということについても、今回の経験を厳に受けとめて、厳正に対応していく必要があるということを私は強く感じております。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 信用組合法あるいは預金保険法等、今回の事件を文字どおり貴重な教訓として、そういった関係法律の改正も含めて積極的な努力をさせていただきます。

草川昭三新進党

○草川委員 以上で終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、月原茂皓君から関連質疑の申し出があります。草川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。月原茂皓君。

月原茂皓新進党

○月原委員 草川議員の関連ということで質問させていただきます。  まず、信用組合の理事の賠償責任の条文がありますが、それについて、どういう場合にそれが適用されるのか、説明していただきたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 信用組合につきましては、中小企業等協同組合法の第三十八条の二に、「理事がその任務を怠ったときは、その理事は、組合に対し連帯して損害賠償の責に任ずる。」等の規定がございます。

月原茂皓新進党

○月原委員 ですから、一般的にどういう場合にそれが適用されるのかということをお尋ねしておるのです。条文があることは十分承知しております。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 これは、「理事がその任務を怠ったとき」ということを、例えば他の経営者なり他の理事なり、あるいは、後、経営を引き受けた理事がどのように判断をするかというようなこともございましょうし、監督者がそれをどのように判断するかということもあろうかと思いますが、その適用についてはケース・バイ・ケースで運営されているものと理解しております。

月原茂皓新進党

○月原委員 先ほどの質問と重なる点もあろうかと思いますが、大蔵省は都の要請に基づいて昨年、そして一昨年、特別検査ですか、昨年は特別検査で、一昨年は何で、その名称はちょっと私もわかりませんが、検査をされたわけでありますが、まず一昨年、問題点としてどういうものを把握されておりましたか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 昨年も一昨年も、東京都知事の要請に基づきまして検査の協力をしたところでございますが、その経営の状況が非常に他の信用組合に比べて異例であるという点についてさまざまな点がございました。先ほど草川議員からも御指摘のあったような幾つかの点がございますが、いろいろ広い範囲にわたった問題点を見出したということでございます。

月原茂皓新進党

○月原委員 この前、当委員会に東京都からということでその要旨が提出されたわけでありますけれども、その一つを見ても、一昨年も大口依存体質を解消せよというようなことを書いてあるし、去年のもまた同じことであります。また、高金利で誘って預金をふやしておるというようなことも、全く同じ書き方であります。ということは、一昨年監査した結果というものは、どのように生かされているのかということであります。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 一昨年の検査の結果、御指摘のような問題がいろいろとございました。その結果に基づきまして、東京都知事は「指導事項」といたしまして、「業務運営姿勢の厳正化」「貸出金及び分類資産の適切な管理」「適正な事務運営」等、指導事項を指摘し、それを遵守するようにこの組合に求めたというふうに理解をしております。

月原茂皓新進党

○月原委員 例えば理事長を解任するとか、今、草川議員から話がありました業務停止命令を出すとか、そういうようなことをなぜしなかったのか。その点はどうお考えですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 これは東京都知事が第一義的には判断することでございますが、一般的に申しまして業務改善命令とか、ましてや業務停止命令ということは、今までの金融行政上は極めて異例のことでございまして、業務改善命令が出されると、それは実質的には公開されるわけでございまして、その金融機関の破綻を宣告するというに等しいことになるわけでございます。そういう意味からいって、東京都としては、それ以前の対応策がないか、いろいろと模索をされていた段階であろうと考えております。

月原茂皓新進党

○月原委員 私がそう申し上げるのは、九三年の七月ですか、この前も私が質問いたしましたが、長銀の支援が打ち切られた、そういうことがありましたが、そのときの理事長の言葉では、もう全部自分でやるしかないんだ、それは強い意欲かもしれませんが、そういうことを言っておるわけですね。そして私が思うのは、この長銀が打ち切ったときに、全体で理事長の持っておった債務は七千億ぐらいだ、こういうふうに言われておるのですね。そのうち長銀は千九百億だ、これは新聞報道でありますが。そうすると、その二分の一を九四年の三月に長銀は償却しておるのですね。  こういう大きいことをするときは当然大蔵省に、正式の相談でないにしても、内々に話がなくてこんな大きな償却をすることは、自分の独自の判断ですることはないと私は常識的に思うわけであります。そういうことを考えていると、むしろ大蔵省自身もそういう点、日本の全体の金融を預かる者として注意が足らなんだのじゃないか、こういうふうに批判を受けてもしょうがないんじゃないか。  そして、さらに申し上げると、この前も申し上げたことでありますけれども、九一年ですよ、これは。前ですよ。六月十八日のある雑誌に、東京都の高梨という信用組合の課長さんが、「関連グループに融資が偏っており、法令違反の状態にある」と信用組合のことについてインタビューに答えられておるのですよ。  しかも今、監査も検査もされた。東京都が手に負えぬから頼むと言ってきた。そういうことを積み重ねていくと、大蔵省は、やはり法令では機関委任事務だからというような議論があるにしても、実質今日の状態から考えたらもっといろいろな手を打つべきでなかったかなというのが私の率直な感想でありますが、いかがでしょう。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 この問題は、イ・アイ・イ・インターナショナルの経営者どこの信用組合の経営者が一致しておるというところに一つの問題があろうかと存ずるわけでございますが、今御指摘の日本長期信用銀行との関係といいますと、このイ・アイ・イ・インターナショナルに対する支援を打ち切るという問題でございます。このイ・アイ・イに対する支援を打ち切ることにつきましては、当時、日本長期信用銀行から相前後して状況報告があったところでございます。  ただ、支援打ち切りの理由につきましては、個別金融機関の経営判断に関することでございますので、私どもとしては具体的なコメントは差し控えたいと存じますが、当局としてはその経営判断を尊重したところでございます。  なお、イ・アイ・イという事業どこの信用組合の経営というものとの関連について申し上げますと、信用組合に関しましては、その経営者、具体的には理事は兼職の制限というものが非常に緩やかになっておりまして、組合事業と実質的に競争関係にある事業で、かつ大企業である会社の役員には従事できないという緩やかな制限でございますが、例えば銀行等におきましては、大臣の認可を受けた場合以外は他の会社の通常の業務、常務に従事できないという、一般的には兼職禁止をされておるというような点で違いがあるということを申し添えます。

月原茂皓新進党

○月原委員 私が申し上げているのは、そういう経過を、ずっと流れを見てみると、この両信用組合について十分注意をしていなければならなかったところだろう、こういうふうに私は申し上げておるわけであります。  ですから、金利が異常に上がる。今も申し上げたように、検査の結果も、高い金利で預金を預かっておる、こう言っておる。その金利の異常さということは、ある人に言わせたら、悪魔の信用創造だ、こう言っておる。要するに、金利を上げて金を預かる。それをよそへ流す。そしてまた回ってくる。こういうふうにして創造していく。こういうふうなことになるわけですね。  そして、結果的にどういうことになったかといったら、債務は面倒を見てくれるわ、預けた金はどうなるか、少し制約があるのかしらぬけれども、何か、結果的に言うと、国民の税金でどえらい失敗を全部穴埋めしてあげぬといかぬ、その一人の信用組合の理事長の。そういうふうにまでなってくるわけですね。  だから、そういうふうなことを考えていくと、私はもっと前に、どういうことになるにせよ、積極的に大蔵省が取り組むべきだった、そのように申し上げたいと思います。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 金融の自由化、国際化という流れの中で、現在の信用組合制度というものが完全であるかどうかという点については、私どもももう一度考え直してみなければいけない点が多々あるかと存じます。  先ほど総理、大蔵大臣の御答弁もございましたので、私どもといたしましても、そういう御指示に従いながら、その点さらに検討を続けてまいりたいと考えております。

月原茂皓新進党

○月原委員 私は、こういう問題を重ねて申し上げるのはどういうことかといったら、責任問題を素通りにして救済策がされているのじゃないかというのが国民一般の受け取り方であります。そして、非常に残念なことに、本来スキームの発表のときに、今後民事、刑事の問題点をどう考えるんだということを示すべきだと私は思うのです。それを先に、国民の金融に対する不安をなくするためとかそういうような名目のもとに。事実それはそうでしょう。そういうことを表に出して、一気に責任問題を素通りにしたまま発表したところに問題がある。  一つ一つ詰めていった後、この問題は、民事、刑事の責任を追ってみたけれども、そして適切に業務についても改善の手を打ってみたけれども、どうしてもいけないからひとつ国民の皆さんお願いします、我々はこういう判断をしましたというのが私は筋だろうと思うのです。今後こういう問題が起こらないとは思いますけれども、その問題について、そういう点を最初に詰めた後でその問題に取り組むべきだったと私は思うのです。一発言する者あり)これは国会ですから静かに聞いてくださいよ。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもも、この信用組合の経営者に重大な責任があるという点については同感でございます。  しかしながら、実際にこのような破綻を処理する場合に、信用機構というものの特質といたしまして、事前に報道の対象になるということになりますと大変に世の中が混乱をするという可能性にも注意をしておかなければならない。  そういう意味で、もし経営者の責任を問うという手順を時間をかけて踏むということになりますと、その間、当然経営状況というものが世の中に明らかになるわけでございますし、そのことによって金融機関に対する不安というものが生ずるわけでございますし、そういう点について、金融機関の破綻処理というものが非常に難しいものであるということについては私どもも痛感しておるところでございます。

月原茂皓新進党

○月原委員 今の問題は、結局、答弁しようとしておることは、最初からこれ救うつもりだというようなことで走っておるわけですよ。この議論の中には、わずか、わずかというか、国全体からいえば二千億の問題で、そして金融不安が起こるとは思われない、内容からいってそういうことは思われないという説も非常に強いわけですね。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 今局長がお答えしましたのは、金融機関のこういうケースの場合は信用がかかるということでありますから、そういう意味で、まず金融機関の破綻をどうするか、破綻を認めるか救うか、これがまず基本にあります。それが基本にありますが、そのことだけにかまけて、今委員のおっしゃるような経営者の責任に目を向けない、あるいは目をつぶる、こんなことは絶対にあってはならないと思います。  私は、申し上げたように、このケースの最初の説明のときから既にもう経営者の責任論を主張しておりました。事実、新しい共同銀行の頭取も、年頭にそのことをしっかり発言されておりますし、東京都は、昨年末に改善命令で法的云々ということにも触れているわけでありまして、最初のスキームの議論と並行して、経営者の責任論が出ていたはずでございます。一定の関係者は、考え方を持っていたと私は思います。

月原茂皓新進党

○月原委員 今、先ほどのそれぞれの議員に対する答弁の中で、こういうことに、つくることについて異論がなかったというようなことをかねて大蔵大臣も前から答弁されておるわけですが、また、日銀総裁の言葉として、今回の処理案については、金融システム全体の安定維持を図る観点から、必要があってやむを得ない措置として東京都や関係機関等との間で合意されたものだ、こういうふうに言われているわけであります。  私が思うのは、まず、これは二十五条だけで出資ができるわけですか、広義に解釈すればできるかもしれませんが三十四条ですか、国際機関に出資する場合、これは特異なんでしょうけれども、出資ということでとらえておれば、日銀は二十五条で出資するようなことはないんだ、特別の融資とか貸し出しとかそんなことはするにしても。しかし、考え方として、二十五条で出資して銀行をつくることができるのかというのは、日銀はどういうふうにお考えだったのですか。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 御質問の日銀法二十四条、二十五条の関係でございますが、御指摘のように、二十四条におきましては、国際金融機関に対する出資の規定を定めております。また、二十五条におきまして、日本銀行は主務大臣の認可を受けまして信用制度の保持育成のため必要なる業務を行うことを得、これは業務の内容を限定いたしませんで、一般的に規定をいたしておりますので、二十四条で定めました外国に対する出資以外の一般の出資は二十五条の方で可能になる、そういうふうに解釈をいたしております。

月原茂皓新進党

○月原委員 これは初めてのことで、それを二十五条に求めたということですが、今後の問題としては、この法令のことはよく勉強しておいてもらいたいと思います。  それで、大手銀行については二十四時間以内に出資と支援を要請した、こういうふうに、ある情報によれば。そういう情報があるわけですね。そして、今、草川議員が質問いたしました中に、第二地銀協会が想定問答まで出して、大蔵省の強い要請である、日銀の強い要請である、こういうふうに書いてあるわけですね。それだったら、なぜ、いっそのこと二十八条を出して、協力命令を出せなかったのか。それの方がすっきりするのではないか。  実際申し上げると、二十五条、二十四条、二十八条、そして日銀が貸し出しする日銀貸し出し、こういうような制度のもとに、民間の機関は大変大きな力を感ずるわけですね。それならば、いっそのこと二十八条でいくべきでなかったか、私はそのように思いますが、いかがでしょう。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 まず第一点の二十四時間以内に返事を求めたというのは、それは何かの誤解だろうと存じますが、先ほどもちょっと触れましたように、問題の性質上、大変ショートノーティスになったということは、私どもも申しわけなかったと思っておりますが、十二月の六日にこのような趣旨のことをお話し申し上げまして、九日にこれを発表するような段取りになっておるということもその際申し添えました。  それで、それまでに返事をくれということを申し上げたわけではなくて、事柄の性質上、こういうふうに非常にショートノーティスになり、九日に発表することになったが、そういうことで御協力をお願いをします、よく検討してくださいということを申し上げたわけでございます。それがもし、非常に心理的な圧迫要因になったとすれば、それは私どもの表現が余り適切でなかったのかもしれませんが、その点については十分気をつけてお願いをしたつもりでございます。  なお、二十八条を適用するという点につきましては、私どもは、できるだけ自主的な御協力という形で御賛同いただくことが適切だと考えたところでございます。

月原茂皓新進党

○月原委員 今私が質問していることでおわかりのように、きれいな若い女の人がちょっとお金貸してくださいと言うのと、ごついおっさんが出てきて金貸してくれと言うのとは全然違うわけですね。これは刑法で言ったらもうそれは脅迫罪になるわけですよ、同じ言葉を言っても。その持っている背景の力、そういうものによってはそういうふうになるわけですから、十分自分たちの条文の力というものを考えて行動してもらいたい、このように思います。  そこで、私はこういうふうに皆が突然そういうふうに思ったのは、三重野総裁が十月三十一日の講演で、個々の金融機関が破綻すべくして破綻するのは、これはこの前も紹介がありましたが、競争メカニズムに支えられた健全な金融システムを育成していく観点から、むしろ必要であるという、こういうことをこの日に言っておるわけですよね。そうすると、今、草川議員が説明を求めたスキームの問題とかそんなのはもっと前から動いておるのに、これまでペテンにかけるための一つの動作だったのかというふうにとられますよ。この点はどうですか。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 ただいま御質問の三重野前総裁の講演につきましては、これは私の考えでは、我が中央銀行といたしましての金融機関に対する基本的な姿勢を明らかにしようということで講演をしたのだと思います。  そして、その内容は二つに分かれておりまして、第一の部分は、ただいま御指摘ございましたように、この金融自由化の進む現在の時代でございますから、個々の金融機関が破綻すべくして破綻するということも、これは健全な金融システム育成上は、場合によってむしろ必要だと考えるべきであろうという原則を申しておりますけれども、その後につけ加えまして、ただ、そういう銀行、金融機関が破綻した場合の処理の方式につきましては、「どのような処理方式を選択すべきかは、金融システムへの影響やコスト等を慎重に勘案して、ケース・バイ・ケースで決定すべきものである。」と申しておるわけでございます。  その意味は、思いますに、破綻金融機関を処理いたしますときに、それが何らかの引き金あるいはきっかけになりまして、国全体に大きな金融システムに対する不安が発生するというような状況が生じないように、また、そのためのいろいろな国民経済に及ぼす費用負担というものが過大にならないように、十分配慮をして定めるべきだという考えでございまして、この二つの信組の処理につきましては、その後段の点の考え方に沿って処理をしたものだと考えております。

月原茂皓新進党

○月原委員 最近、大蔵大臣の記者会見等を見ておると、大口金融、こういうふうな高金利で預かっておることについて、今後の問題として検討せぬといかぬなということを言われておりますが、今回のこの問題について、やはり私が今まで申し上げたようなことから、国民から見れば、余りにも高金利で、しかも金融について明るい人が預金しておる、これは何かペナルティーをとるべきだ、こういう空気が非常に強いのですが、今回の問題についてどのように大蔵大臣は処置されるつもりでありましょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 法的に触れるようなケースがあれば、これは毅然とした対処をしなければならないと思っています。しかし、一般論でいいますと、金利自由化の時代に、金融機関と預金者の関係はまさに相対で私的な契約になりますから、いろいろな契約内容が存在しても、これはそのことをもって法に触れるとは言えないわけであります。  ただ今回のケースを、これも教訓として見るときには、アメリカは預金保険機構の中に大口に対しては元利ともに一定額は返らないような仕組みをとっているという解説を読んでおりまして、それをすぐ日本で導入するという意味ではありませんが、そういうアメリカの連邦預金保険公社なんかのさまざまな経験も今後大いに私どもとしては勉強をしていきたいということを記者会見で申し上げたわけであります。今後の教訓にはしなければいけない、大口に対する対応は。  しかし今回は、法に触れるものを除けば、具体的に大口だから、だから一方的に金利を払わないということは、これは恐らく訴訟になれば勝てないというふうにも判断をしているような次第でございます。

月原茂皓新進党

○月原委員 今私が申し上げたようなところからおわかりのように、もう少し早くいろいろな手を打ったらよかったなという問題が私はあると思いますし、そして、今度の問題について、いろいろな問題について、むしろ国民に、みんなに前に知ってもらってこういう手を打つべきでなかったかなというふうに思います。  今後の課題として、既に大臣も言っておられることでありますが、保険機構の問題とか、情報公開をさらに強化するとか、あるいは検査の問題とか、それから原則として倒産し得るということを、銀行でも金融機関でも倒産し得るんだということを考えてそれぞれ自己責任で預金していかぬといかぬというようなことについて、今度のものを教訓にいろいろ取り組んでいただきたい、このように思います。  では、終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて草川君、月原君の質疑は終了いたしました。  次に、吹田愰君。

吹田愰新進党

○吹田委員 私は、総理並びに大蔵大臣にも、この際行政改革というものを中心に今からお伺いするのですけれども、行政改革をお伺いするということになりますと、いわゆる国権の最高機関であります国会と行政府との関係も出てまいりますから、まず最初にちょっと大筋のところをお伺いします。  まず、そもそも論になりますけれども、現在の憲法というもの、昭和二十一年につくられた憲法、これはしっかりと守られておるのかどうかということについて、まず内閣総理大臣としてあなたの認識を聞きたいと思う。     〔委員長退席、三野委員長代理着席〕

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 守られていると思います。

吹田愰新進党

○吹田委員 そうおっしゃるであろうと思っておりました。内閣総理大臣としては当然だと思いますが、しかし、今日まで総理が政治家村山富市として活動されてきた、発言されてきた、行動をとられたことからすると、常に、かつての三十七年続いた自由民主党政権に対して、憲法違反である、現在の政府は憲法違反をやっておるということを言い続けてきたことも御記憶に新たであろうと思うのですね。そういった点から、今考えてみてその辺はどういうふうに反省されていますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは恐らく自衛隊等の問題に関連をしておっしゃっているんだと思いますけれども、米ソが超大国で対立する時代の中で、国内的にもイデオロギーで対立しておった、こういう時代において、私はたびたびこの席でも申し上げましたように、憲法の前文を踏まえた上で、憲法の理念に反するという意味で態度をとり続けてきたわけですね。それで自民党と対立してきたわけです。  しかし、もうそういう意味における国際的なイデオロギーの対立の時代は解消して、今やまさに平和と協調の時代だ、軍縮の時代だ、こういう時代になってまいりまして、これまでの長い経過の中で、自衛隊あるいは安全保障問題等々に対する国民的なコンセンサスもある程度生まれてきておる、同時に、社会党がしてきた主張についてもある程度の節操は貫かれてきておる、こういう現状に立って、社会党は自衛隊に対する見解と方針を変えたという意味でありまして、これは全体として、私は流れの中では憲法は守られてきておるというふうに理解をいたしております。

吹田愰新進党

○吹田委員 それではこの際、当然なお答えが出ると思いますが、現在の憲法第九条も守られてきておるというふうに、現在の自衛隊もそういう意味においての御発言だと思いますが、それでいいですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これはたびたび御答弁申し上げましたように、前文に書かれておる理念、憲法全体を貫いておる平和の理念等々を踏まえて私どもは米ソ対立の中で申し上げてきたのであって、こういう客観的な情勢の変化の中で国民的なコンセンサスも得られておる意味において、自衛隊は合憲であるというふうに私は解釈しています。

吹田愰新進党

○吹田委員 そこは私と全く同じでありますから、それ以上申し上げる意思はありません。  そこで、憲法第四十一条、これはいわゆる我々の関係でありますけれども、「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」というふうに示されておりますが、これはまさに守られておりますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 それは、私は国会の権威にかけて守られていると思います。

吹田愰新進党

○吹田委員 なぜこんなことを言うかと申しますと、これから行政改革問題で話を進めていく場合に、いろいろと政府・行政機関と立法府との関係が出てくるからであります。特に、行政府に我々のこの国権の最高機関である立法府からいろいろな要求をいたします。さっき草川先生もそのことについて、資料提供等もこの委員会で議決したことが出ていないというようなことをたまたまおっしゃっていますが、そういった要求に対して、いや、国家公務員というものは守秘義務があるというようなことを盾にとったりして、かつてもいろいろと資料要求をなかなか拒んで出さない。そういう面が多いのですが、少なくとも国権の最高機関である国会というものの姿は憲法で示されておる。  強いて言えば憲法と公務員の守秘義務の規定というものは一体どっちが高いのかということを考えていくと、我々はやはりここで示されたことについて、院で決まったことはきちっと守るという姿勢がなければならぬと思うんだ。そうでしょう。そういう点について、総理からもはっきりとその点だけはお答えを願っておかなければならない、こう思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは、公務員法に基づいて公務員には守秘義務があるわけですね。その公務員法という法律も、これは国会でお決めになってもらっておるわけですから、したがって国会における調査権と公務員の守秘義務とはどのように調整をしていくべきものなのかということについては、これはやはりその事態事態において判断をお互いにしていかなければならぬ課題ではないかというふうに私は理解しております。

吹田愰新進党

○吹田委員 しかし、国権の最高機関として、唯一の機関として憲法で示されておるその院で決定してきたことを、それを今の公務員法等で守秘義務問題があるからというので縛るということで我々の決定に従わないということになると、私は、極めてこれは重大な問題になってくると思うのですよ。ですから、そこは総理も、答弁を必要とはしませんけれども、きちっと心構えを決めて、行政の総責任者ですから、対処してもらわなきゃならぬということをまず申し上げておきますが、いかがですか。答弁いいですから、いいですか。  それでは、まず行政改革という問題に入るのでありますが、その前に一つだけ、災害について一点申し上げておかなければならぬ。  それは、自衛隊法の八十三条ですか、出動要請の問題。知事が出動要請するということになっていますよね、現在。このことにつきまして、せんだっても実はこの衆議院の地方分権の特別委員会で参考人として鰐淵という釧路の市長が意見を述べております。議事録にも載っておりますが、総理も恐らくもう耳に入っておると思いますが、我々、やはり災害のときには、第一線におる地方公共団体、市町村というものが非常に大事になってくる。  特に、せんだっての淡路の町あたりでは、もう全く通信情報網が途絶えたということになりますと、これは知事から要請してもらうということになりますと、それだけでも時間が随分かかってくるということも考えられますので、この市長さんは、少なくとも、大きな政令都市の市長は当然であるが、我々市町村長にもその出動要請権というものを自衛隊法改正によって与えてもらいたいということを参考人で申し出ておりますが、この点、総理どう思われますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 そういう要望もあろうかと思いますけれども、私は、ふだんから防災の、例えば地震に対する訓練ですね、防災訓練等々については、関係者、特に自衛隊も含めてふだんから連携のとれるような形でやっておくということがむしろ大事ではないかと思いますし、そういう意味で、もう少し機敏な連携がとれるようなネットワークというものをきちっとふだんからやはり整備しておく必要があるというふうに思いますから、そういう点も含めて、どうあることが一番いいのかというようなことについては検討させていただきたいというふうに思います。

吹田愰新進党

○吹田委員 ぜひ自治大臣を通し地方六団体の意見も聞かれて、今検討されるとおっしゃいますから、ぜひ早急にこれは検討しておく必要があるんじゃないか、こう思いますよ。特に、今日、地方分権が大きく唱えられておるときですから、大事な問題だ、こう思います。  そこで、次に行革に入りますが、村山総理、まず、別に大上段に構える意味じゃありませんが、行政改革とはという理念をちょっと私に教えてもらいたい。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 平口に申し上げますと、経済も社会も時代もやはり時とともに変遷をしていくわけですね。その変わった時代に効率的に簡素に対応できるような行政のあり方というものは不断に検討して、改めるところは改めていくというのが行政改革ではないか、平口に簡単に言えばそういうことだというふうに私は理解しています。

吹田愰新進党

○吹田委員 今お話を聞きますと、いろいろ申し上げたいことがあるのですけれども、時間がきょうは非常に少ないものですからかいつまんで申し上げますが、言ってみれば、今の総理の言葉は、小さな政府というものを前提にしてこれからの行政というものをやっていくという前提がその精神として流れておるんだろうと思うんですけれども、行政のスリム化、これを図ることがその趣旨を徹底さすことになるんだと思うんですね。そういった意味からいたしますと、私は、行革の最大課題というものは、中央省庁の統廃合ということが前提でなきゃならぬと思うんですよ。これが基本ですよ。これが本筋ですよ。その点に今回は全く言及されていない。これをむしろ避けておるという状態であります。  なお、消費税の引き上げに反対してきた社会党というものが、政権の座に着くや否や、極めて簡単に従来の公約を弊履のごとくというか捨てて、簡単に捨てたんですよ、放棄して、さきの国会で増税法をつくったわけでしょう。そうして、今回は、政府も身を削る努力をするというアピールから、安易に政権維持の主たる材料として、一にも二にも政治的思惑で行政改革に飛びついたのではないかというふうに私も思うし、多くの方々が言っていますよ。  行政改革は、まず、私は、さっき申し上げたように、国家行政組織法の改正が実は前提でなければならないと思うんですよ。すなわち、国家体制の根幹に触れる課題であります。中央省庁の体制を根本的に再編成するということは容易でないということは、私も百も承知で申し上げておるのであります。  これは非常に難しいことであるということを申し上げておるのでありますが、わかっておるわけですけれども、しかしながら、我が国が今、国際的にも国内的にも歴史の重要な転換点にあるというような観点から現行体制に検討を加えることが、そうして、あるべき姿を求めるということが努力目標でなければなりませんし、そういった意味から私はこれを強く要望しておるわけですね。中央省庁の統廃合に、そういった意味からいたしましても、総理は少なくとも踏み込まなきゃならぬ、こう思っております。  行政改革の基本原則というものについて、今申し上げた本筋、それに手をつけなければいけないというのにもかかわらず、特殊法人の方に見直しの最重要課題を振り向けておるというのは、私から言えば、別に枝葉末節という意味じゃないんですよ。枝葉末節という意味ではありませんが、本筋というものをこの場合放棄して、放棄というか、これをちょっとこちらへ置いて、そうしてこの特殊法人というものの見直しにまず手をつけるということにしたということは、私は本筋をすりかえているのではないかというような感じがしますね。そういった意味で、総理は行政改革を矮小化したものではないかと思いますが、ひとつお答えいただけませんか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  行革審の答申、私どもこれを尊重しなきゃならぬというつもりで今日までやってまいりました。御案内のように、委員が御指摘になりました規制緩和、そして地方分権、さらには特殊法人の整理合理化、あるいは情報の公開等々については具体的に答申では触れております。中央省庁の統廃合の問題については、いろいろ議論があったという経過については触れておられます。  したがいまして、私ども村山内閣といたしましては、まず従来からの行革審答申を尊重するという立場で、まず特殊法人の整理合理化に取り組む、そして規制緩和に取り組む、そして地方分権の問題についても取り組む。それで、委員は自治大臣もやっておられましたので、地方分権の必要性は十分御理解をいただいているし、また、過般の委員会でもいろいろ御指摘を賜りました。地方分権を進め、規制緩和を進めていけば、当然中央、省庁はスリム化していくわけであります。そういう過程の中で私どもとしては中央省庁の合理化を進めていかなきゃならぬ、そういうつもりで、そういった段取りで今日行政改革に取り組んでいるということで御理解を賜りたいと存じます。

吹田愰新進党

○吹田委員 山口総務庁長官のお答えはお答えとして受けとめますが、しかしながら、やはり本筋は、中央省庁の統廃合ということから始まらなきゃならぬのですよ。いろいろなことは言われますけれども、そこから出てきて、そうしてその中の問題として特殊法人というものをどうするかということにまで発展していく、これは一連のものですから。中央省庁の下にある、下にあると言うとおかしいのですけれども、わきにあるその特殊法人というものにまず先に手をつけたということについては、私は今回はどうしても納得できない。  したがって、この再編成に手をつけなかったということについては、いわば村山内閣というものはそういう難しいことには、とてもじゃありませんけれども、特殊法人でも難しい。彼ほど申しますが、これだって大変だというときに、中央省庁に手をつけるなんというのはやる気がなかったのではないか。そうでないとすると、あなたは非常に、優しい内閣と言うのですが、官僚に優しいという意味で官僚が怖くて手をつけられないのかいずれかではないかというふうに私は思うのですね。政府は、これだけ肥大化し硬直化した今日の行政機構の変革について、まさに私らから言わせれば、我々新進党側からいえば、後ろ向きの姿勢である、不熱心であるというふうに断ぜざるを得ません。  我が新進党は、皆さん、総理もお手にとられたと思いますけれども、政権準備委員会は、国の果たす役割を根本的に見直すとともに、時代の変化に対応し、国がその役割を果たすことができるようにするために、中央省庁の行政組織の改革について、はっきりと、具体的に国民の皆さんの前に提言いたしております。  総理、あなたは、我々の方から代表者が行ってその新進党の提言について申し上げておりますが、御存じのことと思いますよ。具体的に、我々が提案したことについて、この席であわせて御意見を伺いたい。新進党に対して、野党第一党に対して、あなたがはっきりとここで御意見を述べていただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 誤解のないように御理解を願いたいと思いますけれども、私が内閣の首班に指名をされて村山内閣を組閣いたしました。それ以前は羽田内閣、それ以前は細川内閣で、細川内閣のときに、行革の一つの柱として特殊法人の扱いがあったわけです。それを、二年間でやるというものを、これは緊急を要するから前倒しをして一年でやろうじゃないかというので、一年でやることに決めたわけでございます。ですから、今その過程にありますけれども、この年度内に。だから、これは細川政権のときの、言うならば、いいことですから継承しようといって継承してきていることですから、そのことは、私は十分含んでおいていただきたいと思うんです。  そして、行政改革といって私どもが今掲げておりますのは、まず特殊法人の整理をやる、それから規制緩和を行う、同時にこの国会に、あなたが一番強調される地方分権を推進する法案も出して御審議をいただこう、そして具体的に地方分権も進めていこうじゃないかという取り組みを今しているわけです。  そういう基礎条件を整備していく過程の中で、先般も問題になっておりました財政投融資の関係、ああいう関係もこの際ひとつ見直しをする必要があるのではないかといったような問題もございますし、そうした問題が議論になっていけば、今の省庁はこれでいいのかということもまた当然議論になるかもしれませんから、そこらは時間を置いて、お互いの理解と納得の上で議会でも十分ひとつ御審議をいただきながら詰めていこう、こういう段取りで進めておるわけでありますから、ひとつ誤解のないように御理解を願いたいと思うのです。  それから、新進党から出されておりまする行政改革案も十分拝見をさせていただいております。

吹田愰新進党

○吹田委員 今お話しになりました地方分権の推進という問題につきましても、総理も地方自治体に関係されたこともあり、自治労に御関係があったわけでありますから、今日もあるのでしょうが、そういったことからいたしますと、私も実は村長から今日まで四十三年間政治をやっておる者からしましても、地方分権というのは、かつて昭和二十年代から地方の時代をつくろうということから進んでおるわけですが、それが一向にできないということで非常に残念に思っておりますが、ようやくここに、地方分権という問題を掲げて改革をしようという空気ができておりますから、これはぜひとも推進しなきゃなりません。  そういったことから考えてまいりますと、やはり私は、中央省庁問題というのをきちっと早く整理をすることに手をつけていかないとまずいんじゃないか。特に、今から申し上げる国家公務員の制度につきましても、現在非常に硬直しておりますよ。  それで、あなたの方もちゃんと政府として今言っておりますのは、硬直した人事制度を改めるべきだ、省庁の壁を越えて人事及び配置転換を行うべきである、将来の行政の中核要員と見込まれる職員については他省庁や国際機関にも勤務させなきゃならぬ、あるいは原則として二回以上は経験させなきゃならぬとかいうようなことを政府側で決めておりますね。しかしながら、こういったことで省庁間の壁が崩壊するということにはならないと私は思うのですよ。  ですから、少なくとも、現在の省庁別に採用しておるこの採用権、国家公務員の採用、こんなことにつきましては、私は、内閣が一括採用してこれをそれぞれの省庁に振り分けていく、そうして常に、いずれの省庁に勤務するか、その時点、時点で検討されていくという制度を導入することが最も大事じゃないか。そうなると、一つの省庁別の壁もある程度ほぐしていけるし、それが地方分権推進に非常に役立つわけですよ。  せんだっても、私は地方分権問題のときに少しだけ触れましたが、少なくとも、閣議で決めていく閣法という法律については、政府が提出する法律については、各省庁の課長から部長から局長会議をやって、徹底的な協議をして、そうして最後は事務次官会議に持ってきて満場一致でこれを決めていく、翌日の閣議にかかっていく、こういう制度になっているわけでしょう。  そういったことから考えますと、官僚行政がこれだけ強い中で、少なくとも中央省庁の統廃合問題も検討されないし、あるいは人事の問題だって私が最初に申し上げたような場当たり的な話で、とてもじゃありませんけれども、この公務員の力、国家公務員の、我々永田町で幾らしゃべってみたところで霞が関の知恵者が応ずるわけはないんですよ。大変ですよ、霞が関の知恵者は。そういった意味で、その最たるものが大蔵省です。今まさに、大蔵省は他の省庁の上におるというぐらい言われているのですから。予算権を持ち、徴収権を持っておる、そういう大蔵省がその最高峰に立っているわけでしょう。  これは、少なくとも総理、ちゃんとそこらを踏まえて、今の公務員の採用条件等もきちっとこの際改革していかなきゃならぬのではないかと私は思うのですよ。それが、先ほど総理から言われた、地方分権に向かって強い力を持つことになっていくのではないかというふうに思います。そういった意味で、一言それをつけ加えておきます。  さあ、そこで、行政改革の一枚看板でありました武村蔵相と、新党さきがけにとって、この手始めに特殊法人の改革ということを言い出したわけですね。この本筋の問題につきましてはさっき申し上げたとおりで、私は本末転倒だと思っていますが、それにしても、本末転倒でも、一つの特殊法人という制度をここで改革するということについて前に出れば、これは大したものだと思っていますよ。大変立派なことだと思っていますよ。  そういった意味におきまして、私は、まずこの問題をさきがけが中心になって言い出したからには、これがもしも途中で挫折するなどということになれば、あなたに対する政治責任というものは大きなものがあると思うんですよ。現在の特殊法人の改革のスタートというものは、村山内閣発足の、自社ブリッジ政権の誕生の最大の功労者と言われておるのが皆さんでしょう、さきがけでしょう。私どもはそう思っておりませんが、大体あなたの方からはそういうふうに、さっきのあなたの党の質問者ですら行政改革のさきがけだというのを前置きして言っているじゃありませんか。  こうしたアピールすること、官僚権益図の切り込みに私は一つ大きな問題があると思うのは、総論賛成、各論反対の形でしり込みをしておりました自民党と社会党を土俵の上に引きずり上げたという功績は大きいと思う。その意味においては随分とさきがけの力は大きかったと思いますが、まずそこで武村大臣からひとつ答弁してください。

三野優美日本社会党・護憲民主連合

○三野委員長代理 吹田委員にお尋ねしますが、先ほど、公務員の採用制度については答弁要りませんか。

吹田愰新進党

○吹田委員 いや、まあいいでしょう。

三野優美日本社会党・護憲民主連合

○三野委員長代理 いいですか。  じゃ、武村大蔵大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 吹田議員からこの政権の由来と特殊法人と両方お聞きいただいているような感じもするんですが、村山政権誕生は、もうお互い認識しておりますように、さきがけがどうこうというお話は必ずしも当たらない。私どもはああいう局面で社会党と共同して合憲政策をつくり、自民党さんにもそして羽田政権の与党にも両方にお持ちをしたわけであります。結果としては、羽田政権はあの私ども社会党とさきがけのっくった政策合意に対してはノーとおっしゃって、自民党さんはイエスとおっしゃって、そしてこういう政策を基本にした第三期の連立政権ができた、こういう認識をいたしております。  それで、行政改革がすべてではもちろんありません。細川政権だろうと、羽田政権だろうと、村山政権だろうと、この時期はやはり国民の行政改革に対する期待が大変大きい、これはまさに時代の流れだと思います。各国ともそうでありますし、日本も五十年たちましたから戦後の行政のシステム全体について改めて問い直しをし、変えるところはしっかり変えていくという時期に来ていると私は認識をしておりまして、村山総理も就任直後からこのことの重要性を認識されて、行政改革を強く所信表明演説の中にもうたわれたわけであります。  そして、その中にやはり細川政権以来の流れをくんでおりまして、行革については、規制緩和も地方分権もこの特殊法人も三つとも細川政権でもう既に旗が上げられておりました。それはそのまま、必要なことでありますから、現政権も率直に、継承してやりますという姿勢を鮮明にしていただいたわけであります。その中でも特殊法人については、二年間かけてやろうというのを半分の一年間で、今年度中に決めよう、こういう前向きの方針を出していただいた、そして今日を迎えているわけであります。  そういう意味では、いささか特殊法人に対する姿勢だけが非常に意欲的という印象を与えている向きがあるかもしれません。意欲的でないとは言いませんが、これが村山政権の行革の一番大きな課題だという認識ではありません。大事な一つのテーマだという認識だと思うのです。ただ、二月十日までにまとめようという目標があったものですから、一番早く目標時期が来てしまったものですから、国民の皆さんの前にこれに対する新政権の成果というものをお示しをすることになった、そのことに対してまた御批判も受けているという昨今の状況であります。  しかし、特殊法人も数だけではありません。全法人、総務庁を中心にしっかり見直しをしていただいて、一つ一つの法人に対してこういう改革をしよう、改善をしようということで、近々閣議でまとめていただくことになりますが、あわせて幾つかの法人は減らしていこうということから、十四の特殊法人を統合して七つに、七つ減ることになりました。それからさらに、五つの法人が廃止ないしは民営化になりました。決して十分とは言えませんが、かなりの努力の成果だというふうにぜひ吹田元自治大臣にも御評価がいただければありがたいと思います。

吹田愰新進党

○吹田委員 私がきょうまた河野外相までお出ましいただいておるというのは、別に外務大臣としてお伺いするという意味じゃないのでありまして、三党の連立政権でありますから、やはり最大政党であります自由民主党の総裁としてお出ましいただいた方が、私がいろいろと率直に意見を述べるものですから、自民党総裁として答弁しなきゃならぬと思われることもあるかもわからない、弁明しなきゃならぬという立場に立つかもわからないということを考えますと、この際お呼びした方がいいだろうということで呼んでいるわけでありますから、どうぞそのように聞いてください。  武村大蔵大臣は、今いろいろお話がありましたけれども、確かに非常に熱心に行政改革の中の特殊法人問題に取り組んでこられたことは私は認めます。しかし、それがだんだんと、後ほど申しますが、今日私はその態度が変わってきておるのではないか、こう思うわけであります。  一月八日のフジテレビの二〇〇一にあなたがテレビ出演されました。そのときの様子を見ておりましたら、自社さきがけの政権で行政改革ができないということであれば、さきがけはこのまま政権にとどまる考えはない。さらに加えて、村山首相自身も、行政改革をできなかったならばそれでも首相の座に座っていようという気持ちはないと私は思うというふうに言われまして、言ってみれば政権離脱にまで言及をしておられるということでありますが、その辺の記憶はあると思いますけれども、いかがですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 おっしゃったとおりのことを発言をいたしましたが、それは政権離脱の意思を表明したというよりは、そこまで申し上げても間違いのないぐらい総理、すべての閣僚、したがって私も含めて行政改革には本当に真剣に取り組んでいくんですという気持ちを表明をしたのです。  実は、キャスターの質問は、行政改革ができなくてもさきがけは政権にとどまるんですか、こういう質問だったものですから、いや行革ができないような政権ならとどまる気はありません、こうオウム返しに答えたのが多少私の未熟な答え方の点でありますが、誘われてそう答えてしまいました。もちろん村山総理御自身が先頭に立って行革に本気で取り組んでいただいておりますから、総理御自身もということまで加えまして大変失礼しました。これは、あくまでも行革に対する意欲といいますか熱意を表明したというふうに御理解をいただきたいと存じます。

吹田愰新進党

○吹田委員 自分の意欲とか意思の表現の仕方としてそういうことを言ったというんですけれども、いやしくもあなたは政権の座におる、大蔵大臣という極めて重要な地位にあるわけですよ。その人が、たとえどういうことであっても、表現に慎重を欠いていたということになりますよ、それは。野党の私が何もそんなことを言うことはないんですよ。  それでいいんですけれども、少なくともあなたの同僚である自民党出身の橋本通産大臣とあなたの言ってみれば口論のときに、橋本通産大臣からも指摘しているでしょう、その話は。それに対してあなたがいろいろとお答えしていますよ。全部議事録ありますよ、ここに。そのときのことを全部報道されたものを持ってきておりますからわかりますが、少なくとも、そういうような政権離脱にまで言及するというような言い方は、私は相当な決意であなたが行政改革、いわゆるこの特殊法人というものに対して意欲を持っているんだという証左だったと思うのですよ、私から考えても。  それで、昨年の秋の政府の中間報告を経て、二月の十日までに各省庁が傘下の特殊法人の統廃合案を出して、そうして政府方針として取りまとめ、閣議の決定にするという流れをつくったんだということだけは私も大体わかります。しかし、それが崩れてくるわけですよ、二転三転と。一体これはどういうことだったんだろうかと思うのですけれどもね。  少なくとも、二月の六日の首相官邸での政府・与党の首脳会議におきましても、この最終案の取りまとめ問題について言及されたときに、村山総理は、二月十日というのは少なくとも最終案の取りまとめを示す、決めなければならぬということを、意欲を示された。山口総務庁長官も、それは守るべきであるということを主張されたというふうに私も伺っております。  しかし、その時点から武村大蔵大臣の意思は揺らぎ始めておる。意見が違ったということだけははっきりしておると思うのですね。これはもうあなたが一番よくわかっていることですから、自分のことですから。そういった意味におきまして、さらに二月の十日あるいは十一日の未明にかけての政府・与党の特殊法人の見直しの協議で、ついに政府系の金融機関の統廃合問題というものを積み残すということになってしまったんじゃないんですか。それに対して一体どういうふうに考えておるんだろうかと思うのです。  最初は、自民党が開銀と輸銀の統合を主張している。それに対してさきがけは、開銀、輸銀、北東公庫の合併あるいは国民金融公庫の合併など、この三金融公庫統合をあなたの方から持ち出されておるんじゃないですか。そうして、複数省庁にまたがる対案というものを示したというふうに私どもは伺っております。  その後、閣僚折衝で武村大蔵大臣は、開銀と北東公庫統合、三金融公庫の統合、他の政府関係の金融機関、そういったものの取り扱いの諮問機関で検討したらどうだろうかという案も示されたというふうに聞いておりますが、これは事実であるかどうか、この辺はひとつ伺ってみたいと思うのですが、お答えください。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 大変、さきがけにしろ不肖武村にしろ、行政改革に熱心という印象をお与えをしておきながら、いざ二月十日の特殊法人の決着の時期になるとどうも言行不一致である、消極的とまではおっしゃいませんでしたが、何かよくわからないという印象を与えておるぞというおしかりを含めた御質問でありました。  それで、私自身は、行革に対する基本的な姿勢は先ほども申し上げたようにいささかも後退をしているつもりはありませんし、むしろこれから一層真剣に責任を果たさなければならないと思っております。その中で、数多い行革のテーマの中で特殊法人というテーマが二月十日という形でやってきました。そのときのいろいろな動き、それに対する私の発言が、必ずしも、その事情もよく認識をいただいておりませんし、言葉が足りないということもあるかもしれませんが、何となく消極的な姿勢に映ってしまったことを大変残念に思っております。もちろん、私自身の責任もあろうかと思いますが。  余り長々と弁明じみたお話はしませんが、大蔵大臣でございますから、政府系金融機関については大蔵大臣専管の三つの機関以外も共管という形で一応かかわってきているわけでございます。財投という一つの仕組みもございますから、政府系金融機関全体について大蔵大臣は何らかのかかわりを持たせてもらっている、そういう意味で全機関に対する一応共通した責任を預かっているという立場でもございました。そういう意味で、総務庁長官や官房長官からも年末に、大蔵大臣の方もひとつ知恵を出してくださいよといういわば宿題をいただいておりまして、だんだん二月十日が近づいてくるし、地震が起こるし、なかなか、しかし各省にまたがるテーマですから、事が運んでいないということにいささか焦りを感じておりました。  私は二月十日を、二段階にして、とりあえず二月十日でまとまるものはまとめて、そしてなお政府系金融機関のように一部残るものは年度内いっぱい、二段階でまとめていったらどうかなという考えを持っておりまして、それで専門家の意見も聞きながらさらに詰めていきましょうという、そういう気持ちを持っていたのですが……(発言する者あり)直前になって与党の中から、輸銀、開銀の統合というような話が出てきたものですから、これは大蔵大臣として賛成できない、そういう気持ちもあって、それなら大蔵大臣の意見ならこういう考えです、一番類似性のある金融機関としてはこういう統合をやったらどうでしょうかという具体的な提案をそのときさせていただいた次第でございます。  結果は、一たん白紙に戻して、今度は与党が中心になって今一生懸命きのうから議論を始めていただいていまして、大蔵大臣としてもその動きを真剣に見詰めながら、大蔵大臣みずからの、大蔵省にかかわる三つの金融機関も含めたきちっとした改革案をお示しをしていく責任がある、私は強くそう感じております。そういう意味で、三月いっぱいまで少し御猶予をいただきたいというふうに思っております。

吹田愰新進党

○吹田委員 今、武村大蔵大臣もいろいろ言っておりますが、不規則発言にもありましたように、かなりどたばたやっているんでしょう、これは二転三転と。そうして、あなたがついにこの中小企業金融公庫を所管する橋本通産大臣のげきりんにも触れたというふうにもまた言われておりまして、いずれにしましても、それに対する加藤政調会長のまた反発もあったというようなことから、結局先送りにされたというふうに報道していますよ。  そういった意味からいたしますと、与党の自民党、さきがけ上いうものが主導権争いというふうに私どもは見るわけだ、少なくとも。この問題が紛糾したのが政権与党のむき出しの党利党略と言われておるということは私どももそう思いますし、多くのマスコミでもそういった点が書かれておりますから、そういったふうに解釈をせざるを得ない、残念ながら。  行政改革という大義名分を失わせるようなことがあってはならないというふうに思います。そういった意味で、特に武村大蔵大臣は、行革に対して最初に申し上げましたように熱心な演出家であるさきがけ、その代表者でありますから、しかし大蔵大臣として統合に反対する大蔵省の擁護に回ったのではないかということになりますと、これまさに省益を代表するということになってまいります。これはまさしくジキルとハイドの人格分裂ではないかというふうに私は思いますよ。口をきわめればそうなりますよ。自民党も、ポスト村山氏というものの最も有力な候補である武村さんというものに対する思惑というものも絡まって、この問題が今日非常に国民から不信を持たれているようなことになり、二転三転してきたのではないかというふうに思っておるわけであります。この点はいかにも残念なことである、こういうふうに思います。  そうして、一たんこの問題の決着は時期を今国会の会期末というふうに決めたんですが、それがいろいろと批判が出たものですから再びそれを、二月の十四日の三党の首脳会談において、今年度末ということを目標でやろうではないかということに今決めておるわけでしょう。もしも、この十四日の三党の党首会談でそんなことが決められた、それがまた再び延期になるなどというようなことに、先送りになるということになるとすれば、これは大変大きな、私は村山総理の指導力の問題になってくると思うのですよ。  ですから、そういったときに村山総理はその指導力に対してどういうふうな責任をとられるのか、私はこの際伺っておかなきゃならぬと思いますね、いかがですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 経過を正しく私は御理解を賜りたいと思うのですけれども、特殊法人の整理統合、合理化の問題につきましては、二月十日までに各省が自分が所管をする省内の問題について最終的な報告を出すということになっておるわけですよ。ですから、それぞれの大臣は、私はそれなりに御苦労されて、一生懸命検討されて、そして役人の言い分も抑えて、ある程度の成果を上げる案を出してきたというふうに考えております。しかし、各省にわたる問題については、それは二月十日までに回答を求めるということにはなっていなかったわけですから。  その後、御指摘がございましたような政策金融の関係やらいろいろな問題が出てまいりました。そうした問題を議論するにはもう少し時間が必要だというので、この国会の会期末までに結論を出すことにしよう、こういう話し合いになった経過がありますけれども、私はたびたび、この特殊法人の扱いにつきましては、年度内に決着をつけます、こういうお話を申し上げてきておりますから、したがって、私自身の公約からすればそれは困ると。だから私は閣議において、できれば残された問題についても可能な限り年度内に決着がづけられるような努力をしてほしい、こういうことを私から申し上げて、皆さん方の御了解をいただいて今その作業を進めておる、こういう段階でありますから、正しく御理解を願いたいと思います。

吹田愰新進党

○吹田委員 時間が非常にもう迫ってまいりましたので、行政改革についてはこれ以上、また別の委員会等でやらせていただくとしまして、規制緩和問題につきまして二言触れておきたいと思うのですが。  規制緩和は、御承知のように我が国の経済の活動を旺盛にするということは当然でありますけれども、生活者の身近なところでの物価の引き下げ、あるいは暮らしを豊かにする、そういったような問題、さらにはまた内外の価格差の是正を図るというような問題につきまして、国際社会との調和に貢献できるということでありますが、村山内閣も最大の政策課題としてこの問題を取り上げて明言しておられるわけですね。これはやるんだということを明言しておられるわけでありますしかるに、このところ推進についてどうも私どもの感ずるのが、いかがかと思いますけれども、全然緊迫感がなくなったのではないかというように思われますし、そういった声を各地で聞くわけですね。そういったことを考えますと、これに意欲を失ってもらっては困る、旺盛にひとつ頑張ってもらわなきゃならぬというふうに思います。  本日の、恐らく総理も見られたと思いますが、朝日新聞の朝刊の社説で出ておりますが、「規制緩和に国民の声をきけ」ということで出しております。私はこれを読みまして、極めて適切な提言であるなというふうに思いました。いよいよこの三月末に策定される予定の規制緩和推進の五カ年計画は、あと一カ月余りですよ、これは村山首相において実質的に初めて決定できる問題ですから。あなたになって初めてできる問題でありますから、ぜひそれだけにこの内容に重大な関心を持っていかなきゃならぬというふうに思うわけであります。  そこで、一月十八日の中間見直し以上のものにするために、まず国民が納得できるもの、それがまず一つであると思うのですね。二つ目には、国外からの規制緩和要望を大きく取り入れる。実はこのためにも今月末までに各省庁の原案というものを公表されることが必要ではないかというふうにも言っておりますが、私もそうだと思っている。ぜひひとつそういう方向で、この問題の推進、計画の推進、検討についての過程も透明化しなきゃならぬ、わかりやすくしなきゃならぬというふうに思っておりますが、こういった点についても総理はしっかりと踏まえていただきたい、こう思うわけであります。  さらに、規制緩和検討委員会の審議が事務局ペースでどうも進められているのではないか。どうも我々の感じでは専門委員の意見というものが反映されていないのではないかというふうな感じがしておりますが、検討委員会の位置づけなり、あるいは意見書案の取り扱いをめぐって政府と民間専門委員との間で対立したというふうに報道されましたが、その事実はあったのかどうか、こういった点について、まず山口長官から御答弁願えますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  規制緩和の問題につきましては、実は村山内閣になりましてから二百七十九項目の規制緩和策を既に決定をいたしております。しかし、さらに引き続いて規制緩和を推進する必要があるというふうに考えまして、十一月末と十二月の初め、行政改革推進本部におきまして、内外からの有識者の方々をお招きをいたしまして率直な意見をお伺いをいたしました。  また、そればかりでは不十分だということで、御指摘のありましたように規制緩和検討委員会、アメリカの経済界の代表の方もお一人加えてございます十四名の方々に御委嘱をいたしまして、そしてそれぞれの立場から規制緩和問題について率直な御意見を承った次第です。ですから、論議の過程では委員同士の間で意見の相違があることは当然だと思います。そういったことが新聞等に報道されているようでございますが、いずれにせよ非常に熱心な御論議をいただいた。  それから、一月十八日には五百項目の一応の項目を集約をいたしまして、これも公表いたしております。これらを踏まえまして、年度内に五カ年間にわたる規制緩和推進計画を策定するつもりでございます。  一回決めたらそれで終わりなどというのじゃこれはぐあいが悪いわけですから、毎年毎年この見直しを行っていく。同時に、昨年の国会で行政改革委員会を設置いただくことになりましたものですから、この委員の皆さん方が監視をする、そして意見も申し出る、勧告もする、その勧告を総理大臣は尊重するということになっているわけでございますから、今後ともそういう国民の声をできる限り集約する中で、しかも透明性確保の中で、国民の皆さん方の見ておられるところで、この規制緩和の問題は今申し上げたような形で推進をするということでございます。

吹田愰新進党

○吹田委員 時間がもう参りましたが、そこで山口長官、あなたのところのいわゆる事務局のペースで進んでおるのではないかというようなことが報道されているんですよ。ですから、そういった点は篤と、いわゆる国務大臣として十分注意をしてやっていただかなければならない、こう思うのです。そういった点につきましてもひとつ、今感じておられるとすればどういうふうにお感じになっておるか、お答えいただきたいのですが。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  規制緩和検討委員会の事務局は総務庁ではございません。官邸の内政審議室が事務局として対応いたしております。内政審議室長を中心にいたしまして、検討委員会では園田官房副長官が中心となりまして議論をし、また内容を取りまとめつつある次第でございます。  私どもといたしましては、行政改革委員会のときもそうでございましたが、やはり官僚が省益ばかり考えて国益を忘れるというようなことであってはならないわけでございまして、そういう意味では、官僚は官僚の身分というものを十分わきまえていただいて、そうして判断は政治家がするという形で進めていきたいと考えておる次第であります。

吹田愰新進党

○吹田委員 いろいろと注文をつけたり、あるいは耳ざわりな話をいたしましたが、総理、要するに総理も私どもも考えておるこの行政改革の推進、そして中央集権を何とかして一角からでも崩して地方分権の確立、そうしてさらに、国民が求めておる、我々の税金というものが非常に効率的に合理的に使ってもらえるための行政改革、そういった面について希望を持っておる、この点は、もう全くその思想は違わないと思うのですよ。そういった意味から、私は野党の立場から申し上げたわけでありますが、これからさらに一層にこの辺は年度末に向けまして御努力を願いたい、こう思っておりますので、これについて最後に総理のお言葉をいただいて終わりたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 具体的な行革の進め方や中身については必ずしも一致をしない点もあるかもしれませんけれども、行革に取り組む吹田委員の熱意については十分受けとめました。私どももその熱意にこたえて一生懸命やるつもりですから、どうぞ御理解と御協力をお願い申し上げます。

吹田愰新進党

○吹田委員 ありがとうございました。

三野優美日本社会党・護憲民主連合

○三野委員長代理 この際、山田宏君から関連質疑の申し出があります。吹田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山田宏君。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 残り時間三十分の間で、特殊法人に絞って御質問をさせていただきます。  今も御答弁がございましたけれども、二月十日の期限というのは、各省庁からそれぞれ努力した成果を最終的に上げてもらう、そういう日だった、こういうことでございました。最後まで、その前の前の前ぐらいの新聞から、政府系金融機関の問題でいろいろと論議が新聞紙上でも報道されるようになりまして、国民も、この問題についてはどうなるんだろう、こういうことでずっと見据えていたと思います。  そこで、本委員会でも先日質問をして、ちょっと重複して申しわけないのでございますけれども、総理がいらっしゃいますので御質問させていただきたいんですが、二月十日は七時半から、いろいろと関係の閣僚の方、与党の方々が官邸にお集まりで、それぞれ報告をお聞きになった。大体十時ごろまでにそれぞれ報告は受けたけれども、政府系金融機関の問題だけは意見が一致せず、それから延々三時ぐらいまで努力をなさったということでありますが、総理は八時四十四分に公邸にお入りになって、また出てこられたのは翌日の三時前ぐらいでしたね。  私が申し上げたいのは、確かにそれぞれの省庁の努力とはいっても、最終的ななるべくよりよい案をまとめるためには、最後はやはり総理大臣の考え方なり決意なりというものが大変重要だろうと思っているんです。そういう意味では、これはもう各省庁の最終判断だから、私はまあ年度末と言ったんだから年度末までは見るよというお考えだったのか、それとも何らかの指示をなされたり提案をなされたりされたのか、そこのところをちょっとお聞きをしておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今お話があったような状況で、官邸で、それぞれ関係者が集まって、そして、この二月十日の決着をどうつけるかというので協議がなされたわけです。私は八時過ぎまで官邸におりましたけれども、何かいろいろ聞いてみますと、私が官邸におりますと関係のない人まで皆残らにゃいかぬ、こういう話なんですね。ですから、そんな人にまで御迷惑をかけたのではこれはいかぬから、それじゃちょっと公邸に私は引き揚げて、公邸で待機をしようと。これはもう、官邸と公邸というのはすぐ隣ですから、連絡もつきますし、相談もできるわけです。  それで、協議の経過は絶えず私のところに報告が参りますし、相談もしながら、私の意見も述べて、そして話を進めてもらった、こういうことなんで、何か公邸に帰ったら、もう公邸に帰って休んでおるというような、そういうふうにとられますとこれは大変誤解を受けるので……。そういう配慮をした上で、私は官邸から公邸に引き揚げて、そして公邸の会議室で待機して、絶えず連絡をとり合いながら取り組んできた、こういう経過ですから、ひとつ誤解のないように御理解をいただきたいと思うんですね。  それから、先ほども申し上げましたように、二月十日というのは、関係各省の所管する問題について、所管する大臣の責任においてきちっとやってほしい、こういうことをお願いしてあったわけです。その最終的な結論が報告された。そして、各省にまたがるいろんな問題についてはどうするかということで、意見としてはそれぞれ出ておりますけれども、しかし、その段階で決着がつけられる問題ではない、私はそういうふうに判断しておりました。  そして、相談の結果、これはまあ大変な大きな問題だから、国会がその会期が終わるまで、間に結論を出そうというふうにしたらどうか、こういうお話もございました。そういう取り決めもしたわけです。しかし私は、これまでたびたび本会議場でも、この年度内に決着をつける、こういう私の公約も、約束もしておるわけですから、したがって、私の立場からすれば、できる問題があるのなら年度内に決着をつけてほしい、こういうことを申し上げて、皆さん方の御理解と御協力をいただいて今作業を進めておる、こういう状況ですから、正しく御理解を願いたいと思うんです。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 私、質問したのは、こういう混乱しているときに、何か総理として提案をなされたのかどうか、政府系金融機関の問題について。これは、全くその点については、それぞれ努力をしてくれ、こういうようなことだったわけでしょう。今のお話は、最初は今国会中という報道がされました、二月の十一日にね。それで、総理がそれを今年度中に変えたのは二月十四日ですから、三日間のタイムラグがあるわけです。それでちょっと、まあそれはそれでいいですよ、今年度中は今年度中でいいんですけれども、今度は、今年度中は、各省庁にまたがる話でも、混乱をすれば最後は総理が、私としてはこういう方針で臨みたい、こういう決断を下される、こう認識していいですね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 それは事柄によりますけれども、私は自分でよく考えるんですけれども、それぞれその部署部署で責任を持った意見を述べ合って話し合いをしておる、その過程に、私の意見はこうだ、こういって申し上げたら、もうそれは議論は進行しないことになるのではないか。ですから、やはり民主的にそれぞれ議論は議論で十分していただく、そして最後の決着をつけるときに断を下すというのが、私はやはり一つのイニシアチブではないかと。まあ事柄によりますけれども、できるだけ民主的な運営というものは心がけてやるべきものだというふうに考えておりますから、そのように私は受けとめていただきたいというふうに思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 要するにそれは、ぎりぎりまで議論をして決まらない、この間みたいな場合ですよ。ぎりぎりになったときには、最後は総理が、今年度中というのだから三月三十一日の零時までに決断を下すということですね、もしもめたら。そういうことですね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 それは、ここでたびたび申し上げておりますように、これはもう、年度内にこの問題についてはある決着をつける、こう申し上げておりますから。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 それからもう一点、与党の中で確認をされた事項について、今年度中にということと、それから財政投融資の問題は、これは切り離して、少し中長期的な課題としてその後取り扱う、こういう合意がなされたという報道ですが、これは政府の方針、こう考えてもよろしゅうございますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは、まあ与野党一致をして、合意をしてこれから取り組んでいかなきゃならぬ課題だと思いますけれども、今申し上げましたように、この年度内に一応の決着をつけますよ、決着を。しかし、これは不断にやはり心がけて見直しをし、必要があれば改革もするというような性格のものだと思いますから、そういう努力はやはりずっと引き続いてやらなきゃならぬものだ。これはもう規制緩和の問題も同じですね、先ほど総務庁長官から答弁がありましたように。決めたからもうそれで終わりだというのではなくて、一年ごとにやはり見直しをして、いいものはいい、悪いものは悪いということでやはり判定をしていく必要があるというような性格のものだ、私はそう心得ておりますから。  したがって、その財投に絡むような問題については、これは先ほど省庁の問題についても議論がありましたけれども、それに値するぐらいの、やはり国の骨格、あり方を変えていくぐらいの大きな中身を持った問題ですから、そう軽々に、簡単に結論が出せる問題ではない。やはり専門家の意見も聞いたり、いろいろな関係者の意見も聞いたりして、そして時間をかけて議論をして結論を出さなきゃならぬ性格のものではないかというふうに理解をいたしております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 その財投の話をこれからしよう、こう思っているわけです。  その前に、総務庁長官おいでいただいておりますが、この財投の話に結びついていきますけれども、この特殊法人の整理合理化というのは、やはり最終的にはお金の話だ。お金の話なんです、最後は。今回の整理合理化でどれくらいの財政支出の削減ができるかというのは随分議論になりましたけれども、最後はこれはお金の話なんです。  これについて、どういう経済的効果というか、歳出削減ができるのか、人員削減ができるのかという、まあできる限り閣議決定まで青写真をつくるように努力してみたい、ちょっと言葉は違ったかもしれませんが、そのような御答弁でしたが、何かそういうものがまとまっていますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  十三日の委員会でもお答えいたしましたが、具体的に法律案を提案いたしますときに、役員の人員は何名とかいうことが確定をする。それからさらに財政効果の問題につきましては、この特殊法人、当然大蔵省との間で財投の問題あるいは補助金の問題が絡むわけでございますから、予算編成の際にこの財政的効果が具体的にどうかということは明らかになるということを前提としてお答え申し上げてきたとおりであります。  しかし、せっかく今日まで各省庁、大臣が先頭になりまして努力をしてまいりました。そうして、統合とかあるいは廃止とか民営化とかいうこともございますが、それ以外にも、いわば業務内容、組織機構、こういうものをスリム化していくという努力も懸命にやっていただいたわけでございますから、そういった中で、大体このような形で基礎的な数字を含めまして国民の皆様に理解を得るような資料、イメージ、これをあらわすようにしたいなということはお答え申しました。そういった形で今懸命に努力をいたしているところでございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 総理に伺っておきますけれども、この特殊法人の改革というものがいわゆる財政支出の削減というものに最終的には結びつかなければならない、こういう意見についてはどうですか。総理はどう考えますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは統合するものもありますし、廃止をするものもありますし、しかし、これは廃止をするからといって、きょう決めたからあしたから廃止になるというものでもないし、これはやはり一定の期間を置いて、そして計画的に進めていかなければならぬ問題だというふうに思いますから、この時点でどの程度の財政的な貢献ができるのかという計算ができにくいことについては、それは御理解を賜りたいと思うのです。  しかし、いずれにいたしましても、午前中の質問にもございましたように、仮に廃止をするにしても、働いておる職員の皆様はそこで生活しているわけですから、それはもうあしたからさようならというわけにはいかないので、やはりその雇用問題をどう解決するかといったような問題も残ってまいりますから、これはそれで片がつく問題ではないというふうに思います。しかし、総体的にやはり財政的にも貢献できるような効果の上がるものでなければ余り意味がないのではないかというふうに考えておりますから、そういう心がけでこれからも取り組んでいかなきゃならぬというふうに思っております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 総体的にというのは過去と比べてという意味なのかどうかよくわかりませんが、運輸大臣にお聞きいたしたいと思います。  運輸大臣ははっきり物をおっしゃるから、私は、意見の違いはともかくとしても、なかなかいい、こう思っているわけですけれども、この間、私、御質問申し上げたときに、例の船舶整備公団と鉄道整備基金との統合問題に関して運輸大臣は、これはやはり経費の削減に結びつかなければいけないのではないかこういう種類の私の質問に対して、大体で、ちょっと間違っているかもしれませんが、要するに、新たに交通整備公団という統合された公団をつくります、このニーズはどんどんとふえてくる、私のいる、委員のいる東京もふえるじゃないか、事業はこれからどんどんふえるのだ、事業量が減るなんということは考えられない、こうおっしゃっておられました。要するに、事業量がふえるということは当然それだけ予算もかかるということを意味していると思うのですが、そういうふうに認識してよろしいですか。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 お褒めいただきまして恐縮をいたしておりますが、私は、行政改革は、当然のことですけれども、特殊法人の整理合理化を含めて、経費の節減だけが目的ではないと思います。国民のニーズに対して温かい、行き届いた行政サービスをどう効率的にやっていくか、そのための改革という面もある、私はこのように思うわけでございます。そういう意味では、特殊法人の整理統合にいたしましても、二つあるものを一つにすればいい、犬と猫を一緒にさせればいい子が生まれるものではないと思います。  先日のこの委員会で、自民党の近藤委員からもちょっと御意見がございましたけれども、例えば開銀と輸銀を一緒にして巨大銀行をつくれば、これが特殊法人整理統合の目玉になんということではないと私は思います。まことに手前みそではありますけれども、我が運輸省がこのたび考えておりますのは、船舶整備公団と鉄道整備基金の統合でありますが、これも、二つを一つにすればいい、村山総理がぎゃんぎゃん言うからしようがなしにやるわというわけではございませんで、我々といたしましては、陸海の交通体系はやはり一体的に整備をしていく必要がある。そのときそのときの重点もあるわけでありますから、そのためには統合した方がいい。  したがいまして、現在両特殊法人とも御承知のように大変な仕事をしておるわけです。船舶整備公団の場合も、中小業者の五割から七割を共有という方式でやっておりますし、また、鉄道整備基金も委員御承知のとおりであります。このニーズは国民生活のためにますます私は増大をする、それを効率的にやってまいるために統合するということで御理解を賜りたいと思います。  以上です。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 亀井大臣の御答弁は、要するに二つの公団を、基金と公団を一緒にしても必ずしも経費の削減にはならない場合もある、この場合はどんどん仕事がふえる、こういう場合の例をおっしゃられたということですね。  今までの統合の例を見てみますと、人員の面でも予算の面でも、ほとんどの統合案は、一瞬ちょっと減った後、どんどんまた組織が拡大しているのです、これまでの歴史を見ると。ここで一々申し上げませんが、幾つかの例を取り上げてこの間もお話を申し上げました。  時間がないので、そこをちょっとはしょりますけれども、こうやって今の船舶整備公団と鉄道整備基金というものの統合は、私はさっきお金の問題と申し上げましたけれども、ここにも財投から、財政投融資のお金が回っているわけですね。回っているわけです。船舶には六百四十四億、それから鉄道の方には三千四百六十九億の財投、それから国からの補助が千三百四十四億。要するに、仕事がふえるということはこういうものが、どんどんまた資金が供給されなければいけない、こういうことを意味しているわけです。  ほかの統合案も幾つもありますけれども、大蔵大臣にお聞きをしておきたいのですが、こうやって統合されたものが資金的な新たな需要をもたらしていったときに、大蔵大臣、運用部を大蔵省は所管していますけれども、この財源は一体どこから求めるわけですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 多くの特殊法人は、いわゆる財投資金を活用しながら存在しているとも言えるわけであります。政府系金融機関はすべてそうであります。したがって、特殊法人の整理合理化の帰趨は財投の、まあ量、質両面にわたる資金の帰趨にもかかわってくるというふうに思っておりまして、ふえるものも中には出てこようか、また、ふやさなければいけないものも出てこようかと思います。もちろん、思い切って縮小しなければいけないものもある。  そもそも、特殊法人の議論ももう一歩下がって大胆に言えば、今はなるだけ数を減らそうというこの一点でお互い一生懸命努力をしているわけですが、本当言えば、十特殊法人を減らすなら、一つか二つぐらい、こういう時代の要求に合う新しい特殊法人をつくるのですというのも行政改革なんですね。しかし、今はそこまで言うのはどうかと思いますが、でも、まさにスクラップするものはスクラップしていく、しかし時代の要請に対応してビルドするものはビルドしていく、その中間に統合というのが存在するのかなと。スクラップではない、しかし統合してスリムになる場合もあるし、今亀井大臣のように、やや機能を強化して新しい組織の中で新しい時代に即応していこうということではないかと思っております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 今大蔵大臣がくしくも述べられたように、財投のお金がかかわっているわけですね。この財政投融資、ちょっと手がきの絵をかいてきましたので……。  ちょっと見にくいかもしれませんが、ダム。それで、この資金運用部に資金が流入します。これはもうわかってのとおり、郵貯とそれから年金、簡保などが入ってきてダムにたまる。このダムからいろいろなところに水が配分されるようになっております。そうですね。  それで、いろいろ数字が書いてありますけれども、この中で年金は、これから考えてみればどんどんどんどん取り崩しがふえてくるわけです。お年寄りの数がふえてきて年金を出していかなきゃならない。だからダムの水はふえない。郵貯はまた金融の自由化で大変なんです。もちろん、政策的な判断でふやしていこうという判断もあるでしょう。しかし、この水は、だんだんだんだんダムの水は少なくなる。  このダムのどういう水位になるのかということを議論せずに、こちらの会社だとか工場だとか家みたいなこの資金を運用する場所をくっつけたり離したり、こういうことをしてみても、先ほども運輸大臣からお話あったとおり、あるところはどんどん水が要るんだ、こういうわけです。どんどん水が要るといったって、水はなくなるところがあるんですね。だんだん少なくなってくるわけですよ。  財源、つまりこの水をどこから持ってくるかという議論なしに統廃合案をつくってみても、本質的な議論にならないんですよ。財投の問題と特殊法人の問題は切り離すことができない。これは大臣がおっしゃっているとおりです。もしこの水位のことを考えないでこちらで何かこう二つくっつけても、水路の大きさは全然変わらない、というようなことをしても意味がないんです。数は減るかもしれない。だけれども、この減り続行る水位に対応することはできないんです。  やはり最後はお金なんですね、お金。どういう需要にどういうダムをつくって、そしてこれに供給するかということがなければ、この案はやはり不十分だと言わざるを得ないと思うんです。そしてしかも、最初にこちらを先にやって後からダムを考えようといったら、やはりダムにどれぐらいたまるかとかどれぐらいためるべきかと考えてこちらの需要をコントロールしないと、そうはいかないと思うんですよ。いいですか。  そうすると、私は、政府の今回の十四日に決められた財投の話を切り離して後から考えると。この問題はやはり切り離せないんじゃないか、時間がかかってもいいから一緒にやらなければ無責任じゃないか。郵貯をふやすというわけにはいかない。また、財投債を発行するというような考えもあるようですけれども、これだって国債と何ら変わりない。金利の自由化の中では、かなり高い金利でないと買わないですよ、こんな財投債。高い金利でこれを売れば、長期で低利で固定なんというようなのはできないのです。そういう問題まで議論していかないと政府の金融機関の問題も話ができないのではないか、こう考えているのですけれども、大蔵大臣、どうですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 おおむね山田議員のおっしゃるとおりでありますが、入り口の水が少しずつ減ってくるから、そういう意味で改革が必要だ、これも長い目で見れば一つの財投改革の視点であります。しかし、それだけではありませんね。今のダムそのものが官民のバランスの面でもいろいろな論議を呼んでいることもありますし、それよりもやはり、そもそも財投というのは有償資金が基本でございますから、例えば道路公団の有料道路がその象徴ですが、何もかも税金でやっていけばこれは限度がありますし、事業は余り拡大できない。多くの道路は税金でやらせていただいていますが、しかし、有料道路というものを考えて、利用者に一定の料金を払っていただいて、財投資金でつくるけれどもその財投資金を料金で返していただく、そのことによってどんどん全国にいわゆる高速道路が今拡大してきている。  あるいは、中小企業金融一つ例にとりましても、これはやはり財投資金だから、当然利子をつけてお貸しをする、やや低利でお貸しをする。しかし、必ず利子をつけて返していただいて、財投へ戻す。これが、いわゆるストレートに一般会計で融資をすることを考えますと、財投の役割というのは大変大きいものがあるわけで、そんな意味では、これからも財投あるいは政府金融というのは大いに有用なものとして存在をすると思いますが、しかし個々のあり方については、やはり入り口から真ん中から出口まで含めて真剣に議論をすべきときに来ている。  細川内閣でも財投改革という言葉はなかったわけですが、やはり今は村山内閣も規制緩和、地方分権、特殊法人に絞っております、今年度は。しかし、これが山を越えたときには何を対象にするのか。中央省庁に取り組むか、何に取り組むかという中に財投改革という大きなテーマもあるということを私どもはしっかり認識を今からしていいというふうに思っております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 やはり一遍にやらないと、多少時間がかかっても。需要だけ調整して供給の方を考えない。それは需要を調整するといっても、どういう基準で需要の方を考えるわけですか。基準がないわけですよ。供給の問題があるから需要の問題も考えられるわけですよ。一体論でないとこれはやはり難しい、改革論は。  大震災になりましたけれども、国民の中では、この財投の資金を使ったらいいじゃないか、たまっているのを、こういう声もありますよ。しかし、いろいろ行き先がもう決まって、確かに政府は住宅金融公庫などでもいろいろ、中小企業金融公庫でも特例の金利で貸し出すということを決めておられます。しかし、住宅金融公庫はもう長年特別損失というのがございますね。たまってきているわけですよ、赤字が。つまり、財投で預託された金利と貸し出す金利の差が逆ざやになっていて、国庫からいろいろとお金を入れてもその逆ざやが解消しないから、積もり積もって今四千億円以上あるんじゃないですかね、その赤字が計上されているわけです。このままこれはほっておくことはできるかもしれませんが、今度大震災でさらに低利のものをやれば、もっと逆ざやが広がって、この特別損失がふえる。  一体これをいっ、どのようにして返すのですか。そういう考えが根本になければ、どこかとどこかをくっつけたとか、さっきもくっつけたらどんどんふえるかもしれないというようなこともあるわけですから、そういうような数の議論じゃなくて、お金の議論を供給面でも需要面でも一緒にしなければ本当の改革にならないのじゃないか、こういうふうに考えているわけです。ちょっと簡単に。     〔三野委員長代理退席、委員長着席〕

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 この点は、私ども行革審の答申というものを踏まえてやっているつもりです。行革審では、御指摘のように、財投の問題、公的金融の問題、それぞれ議論をいたしましたが、明確な結論というのはなかったわけです。そして、特殊法人についても大いに議論をしたが、しかし妨害があってヒアリングをできなかった。しかし、この問題については政府の責任で進めたらどうだ、しかも各省の大臣がイニシアチブを握って各省別に所管する特殊法人をできるだけ見直すべきであるというのが結論だったわけでございますので、それに従って私ども懸命にやったわけでございます。  したがいまして、御議論の点は私もわからぬではありません。それは、財投の出と入りという格好で当然関係があるでしょう。しかし私どもは、行革審答申を踏まえた上で、まず特殊法人は特殊法人として、これは各省庁で見直すべきものは見直すということで全力を挙げてやったということであります。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 例に挙げて住宅金融公庫の特別損失金についての指摘がございました。おっしゃるとおりに、今四千二百億に及ぶ特別損失があります。ただ、いつ平準化するかということは、平成十一年にできるだろうと思っております。  ただ、委員にお話をしておきたいと思いますのは、今の景気の状況というのは、緩やかながら景気の回復の兆しを見せておるということは言えております。消費税というものを一方考えてみますと、住宅の場合で、現状三%で計算をしますと、八千億円の消費税が出ます。それに木材とかガラスとかセメントとかいろいろありましょうが、建て上がったものについての八千億円というのが現在あります。五%にすれば、今の状態で一兆三千三百億円になります。十年前には理事は九人ずつです。今も理事は同じで、従業員は千百四十六人です。一遍も変わっておりません。倍数は二・一倍になっております。したがいまして、そういうマクロ的に見ると、それだけの、特別損失を見ればそういうことが言えますが、国全体の経済から見てまいりますと、税金の収入というのは八千億ふえておる、三%でも。  そういうふうな状況でございますので、ただ、特別損失金だけは後代に繰り延べをするわけですから、平成十一年には平準化の体制になってくるだろう、それまでは全体の日本の経済改革のためにはある程度貢献をしておるのではなかろうか、こういうふうに考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 もう時間がないので、総理のお考えをお聞きしておきたいと思いますけれども、今、財投の問題と、それからそれを利用する財投機関、特殊法人の中のほとんどが財投機関になっていますけれども、これはやはり一体の話じゃないか、こう申し上げました。  今回は、まず特殊法人を整理合理化して、その後財投だということなんですけれども、やはり基本的には、整理合理化をするにしても、この財投の将来の、先ほどのダムでいえば水位のことまで考えて、財政的な面で、お金で換算すると大丈夫かな、こういったところをきちっと考えてやらなければこの国が大変なことになってしまうのではないかな、こう考えていまして、その点について総理の御所見を伺って、もう時間が来たので終わりたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今特殊法人の問題で議論をいたしておりますのは、今あなたがおっしゃるダムに大きな影響をもたらすような問題については、当然やはりそれは一体的なものとして検討しなければいかぬと思いますね。しかし、可能な限りできる範囲のことはやっていこうではないかというので検討してもらっておるわけです。  これはもうやはり、今お話もございましたように、財投のあり方なり、これまで財投の果たしてきた役割は私は大変大きいものがあると思いますよ。それは、仮に一つの公団なら公団に赤字があるとすれば、その赤字の分だけ国民的な役割を果たしてきておるという面もあるわけですから、一概には否定できないと思いますけれどもね。  ただ、年金だけをとれば、これから年金はやはり食いつぶしていくという可能性があるものですから、したがって、財投全体をこれからどうしていくかどうあるべきかどうしたらいいかというような問題については、先ほど来申し上げておりますように、これはやはり大変大きな問題ですから、したがって、専門家の意見やら関係者の意見も十分聞いて、時間をかけて結論を出すべき性格の問題だというふうに考えておりますから、そういうふうな認識のもとにこれから取り扱っていきたいというふうに思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 どうもありがとうございました。  終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて吹田君、山田君の質疑は終了いたしました。  次に、正森成二君。

正森成二日本共産党

○正森委員 私は、日本共産党を代表して、総理並びに関係閣僚に質問をさせていただきます。  まず最初に、総理に伺いたいと思います。  今回、東京協和信用組合と安全信用組合の破綻を救済、まあ処理という言葉を使っているところもあるようですが、東京共同銀行が設立されました。日銀は、山一証券救済以来三十年ぶりに日銀法二十五条を発動して二百億円出資、近く東京都が三百億円、預金保険機構は既に四百億円、すべての民間銀行を総動員して出資、贈与、低利融資を行うなど、千六百億円を超える公的資金等を投入するものであります。  一方、阪神大震災の被災者、また兵庫県を初め、こんな乱脈な金融機関をこんなに公的資金を使って救済するなら、なぜ被災者をもっと救済しないのかそちらに金を出さないのかという声が国民の間に満ち満ちております。私はこれは当然であると思いますが、なぜ公的資金を投入してかくも大規模な救済措置をとったのですか、伺いたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 たびたびお答えを申し上げてまいりましたように、端的に言えば、預金者と、預金者といっても全国の預金者という意味もありますが、預金者と信用秩序をしっかり守っていくということでありますし、もう一つ表現を変えれば、預金と金融機関というものに対する国民の皆さんの信頼を維持していくということであります。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは、これまでずっと議論がございましたように、この両組合の責任者というのは徹底的にやはり追及される必要がある、そして、不信があればやはりその不信は解明する必要があるというふうに思います。  しかし、それと別に、両組合を助けるとかあるいは大口預金者のためにとかいうのではなくて、金融全体というものはやはりこれは信頼で成り立っているわけですから、その信用制度が破壊されるということになりますと大変なことになりますから、そういう意味で手だてが講じられたものだというふうに私は受けとめておりますから、そういうふうに御理解を願いたいと思うのです。

正森成二日本共産党

○正森委員 今お答えがありましたが、一口に言えば、金融システムを守るため、それから預金者保護のためという二つだと思います。  私たちも、信用組合本来の任務にふさわしい大衆的な、一定の額以下の預金者は全員救済すべきだと考えております。預金保険機構で現在元本救済を受けるのは一千万円までですが、協和と安全と、右両信組では八九%の預金者が一千万円以下で、これは全部救済されます。さらに、この限度は、調べてみますと、預金保険法施行令七条というもので限度額が決まっておりますから、これは政令でございますから、閣議決定すれば資金の範囲内で若干引き上げることも可能であります。そうすれば、九〇%以上はこれは救済するあるいは預金の払い戻しをすることができるのですね。なぜこういう措置をとらなかったのですか。十分余裕はあったでしょう、調べていたんだから。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 確かに御指摘のとおり、この二つの信用組合の預金者の中で、一千万円以下の者は預金者数にしまして八八・一%に上ります。  しかしながら、ただいま御指摘の点については二つの問題があろうかと存じますけれども、大口預金者、一千万円超の者に関しましても、現在の金融情勢を考えますときに、その者に対して十分な手当てがなされない場合に他に波及するおそれはないかどうかという問題。もう一つは、一千万円以下の預金につきましても、元本は確かに払われますが、利子の問題がある。それから、支払いに名寄せだとかあるいは債務との関係だとかいうことで手数がかかりまして、恐らく一月ないし二月の時間がたっだろう。こういう問題もございまして、今回のような措置をとらざるを得なかったものと御理解いただきたいと存じます。

正森成二日本共産党

○正森委員 後の方は。施行令七条。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 七条の問題でございますが、これは、確かに御指摘のように、最高限度を一千万円と定めてあるのは預金保険法施行令の第七条に基づくものでございますが、これを変えるということについては、限度額を上げたからただいま申し上げたような問題が直ちに解決されるというものでもないということで、そういう道はとらなかったものでございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 今の銀行局長の答弁を聞いていると、十六日の予算委員会で答弁したとおりを答えているのですが、みずから預金保険機構というのは頼りにならないものですよ、利息も払えないし、手続に一カ月、二カ月かかる、七条で限度額を変えることができるんだけれども、それを変えても全部救うことはできないというようなことを言って、結局頼りにならないということを一生懸命銀行局長が全国民の前で言っておるということで、私は甚だ遺憾な答弁であるというように思っております。  大体中小企業等協同組合法では、組合員以外の総預金は二〇%以下とされております。これは御承知のとおりですね。これが地域に密着した信用組合の性格から、組合員以外の預金者とその預金が中心になることを防ぐためであります。また、大口貸し出しは、一口につき信用組合の自己資本の二割以内、もしくは八億円以下のどちらか低い方というように制限されております。これは、大口融資が集中すれば、組合員が融資を受けられなくなる、そのほか、もしこの大口融資が悪化すれば、その影響を直接受けて、信組の経営、ひいては預金者と組合員の利益が侵されるからであります。  ところが、同僚委員が先ほど指摘しましたので、一々当局に確認するということは省かせていただきますが、私の方から概略説明すれば、第一次監督官庁である東京都の、ここに出しておりませんが、示達書というのがあります。  私どもも一部入手しておりますが、法令等の違反として、協和は員外預金比率が八三・六五%で、法定限度二〇%を大幅超過しておる。それから、大口信用集中の貸出額は、貸出総額千五十二億円の八一・三七%の八百五十七億円、これらが多く不良債権化しておる。  それから、安全信組では、員外預金比率は六七・六七%、大口信用集中の貸出額は、貸出総額千三十八億円の実に八八・九九%の九百二十二億円、こういう指摘をしているんです。  特にイ・アイ・イ・グループなど、協和前理事長の高橋治則関連の企業に、限度額の実に二十八倍の三百七十六億円を自己貸しですね、どっちも自分が理事長とか社長ですから。  安全信組は、鈴木紳介前理事長関連企業に、限度額を七十倍も超えて五百九十八億円を自己貸ししたほか、協和の高橋理事長関連企業にも、限度額三十四倍の二百八十七億円を違反融資していたということになっております。つまり、預金者の金を自分の金として自分の企業につき込んでいた、こういう関係ですね。  しかも、右示達書によると、先ほど同僚委員も指摘しましたが、理事長開運賃し出しは、法に違反して理事会にも付議しない。さらに損益を無視して利息の追加貸し出しですね、追い貸しと普通言いますが、これを繰り返す。表面上は欠損であるにもかかわらず、利益を計上して、粉飾して配当を行うというように、信組を全く私物化して、違法の限りを尽くしていたということがこの示達書では明らかであります。  国民も、こんな金融機関は存在を許せない、つぶされて当たり前というようにこの内容を詳しく知れば思うに違いがないと私どもは思います。  ところが、東京都は、両信組の違法乱脈な経営を検査して、その結果、違法行為を是正するための指導改善を求めた示達書さえ国政調査権のある国会に提出しない。まことにけしからぬことではないですか。これは国民の目に東京共同銀行設立と公的資金支出のいかに不当であったかということを隠ぺいしようとするものだと言われても仕方がない、私はそう思います。  預金者全体の保護及び逆に金融秩序維持のためにも、そして国民の理解を得るためにも、情報開示、ディスクロージャーは当然ではありませんか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 確かにただいま御指摘のように、この二つの信用組合につきましては、員外預金の規制というものについても、両組合の組合員以外からの預金の受入額は相当多額に上っておると聞いておりますし、大口融資規制という点につきましても、御指摘のような問題が多々あることは私どもも承知しておるところでございます。  他方、先ほどもちょっと触れましたが、この金融機関の経営者と借り入れる側の事業者の責任者が一致しておる、これは現在の信用組合の制度の上で、兼職の制限というところに、他の金融機関と取り扱いに違いがあるというようなところに問題がないかというようなことも含まれているかと思います。そういう点も十分踏まえつつ、今後適切に対応したいと存じております。

正森成二日本共産党

○正森委員 ちょっと待った。あなた、一番肝心なディスクロージャーが必要じゃないかということは答えないのです。あなたの答弁態度を見ると、自分の都合のいいことは言うけれども、こっちが聞いている肝心のことは答えないという性癖があるようですから、委員長、気をつけてください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 その点につきましては、元旦一回にわたりまして、東京都が、その理由も付しまして、最大限の努力を払って参考資料を提出しておるというところでございまして、私どももその東京都の方針を適当と認めているところでございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 国会に提出されたのはほんの要旨で、言ってみれば、一番いいところは報告していないのですよ。しかも、要旨の相当大事なところは一般紙には出ている。これがもし本当に秘密なら、これは刑法上の犯罪ということになるのですよ、漏せつした者やいろいろな者は。そんなことがありますか。まず第一に国政調査権のある国会に提出して、正当な審議を仰ぐということが当然のことであるというように私は指摘しておきたいと思います。  それで、東京都の調べでは、乱脈経営で破綻寸前の一九九二年三月末からの二年七、八カ月で、いいですか預金量は逆に八割近く伸びているのです。事実上の倒産宣告とも言える、メーンバンクの日本長期信用銀行から支援を打ち切られた。メーンバンクから支援を打ち切られれば、普通の製造関係の会社ならもう事実上倒産です。ところが、その九三年七月の後も大幅にふえ続けておる。  そして、都内信組平均の伸び率は二%、もっと低い〇・五ぐらいのところもありますが、はるかに上回って、九二年三月に比べて九四年七月には両信組それぞれ六七%、八四%と大幅に預金量を伸ばしているわけであります。そして、回収困難債権は、この間に千百十八億円、二年間に十七借に急増をしているわけであります。つまり、大口預金を異常に多額に法に違反して集め、これを回収困難な理事長等関連企業などに貸し続けていた、だから、こういう結果が起こるわけであります。  そこで、今度の措置では、大口預金者も全部救済して、そして元本も利息も払ってやるということになるのですが、なぜ大口預金が、こんなに経営危機になり事実上の倒産ということが見る人から見ればわかるのに、集まったのか、こう言えば、他の金融機関よりも一%も高い高金利を付してかき集めた、また、一部では裏金利を支払う、報道もされておりますが、年五%とか、年五%を上回って半期五%とかいうようなべらぼうな裏金利を支払うという契約をしたりしてかき集めたわけであります。これは預金等に係る不当契約の取締に関する法律に違反して、信組の役員や当該預金者や媒介を行った者は三年以下の懲役という刑罰に科せられるのではないですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘のように、預金等に係る不当契約の取締に関する法律というものがございまして、もしこの法律により禁止されているというような行為が行われておりますならば、この法律に照らして問題があれば厳正に対処すべきものと考えておりますが、現在のところ東京都からは、これまで実施した検査においてはそういう事実を把握しているということは聞いておりません。

正森成二日本共産党

○正森委員 これまでに実施した検査ではというところがみそで、これから検査をすれば上がってくる可能性があり、一部マスコミではその内容が大分報道されておるわけですね。ですから、私は、非常に問題がある、そして、結局こういう大口預金者を一千万円以下の人と一緒に同じように元本、金利を返済するためのスキームが今度の措置にほかならないということを指摘しておきたいのです。  大蔵省は、午前中からの質問をずっと聞いておりましても、両信用組合は東京都の監督管理責任だったということで、金融システム維持とかあるいは預金保険機構の発動とか、そういう点については自分の責任だと言っていますが、個別の問題については、前回十六日も指摘しましたが、避けておるのです。  しかし、はっきり申したいのですが、金融機関である信組の監督管理は機関委任事務ということになっているのです。地方自治法の百五十条では明確に、都道府県にあっては、機関委任事務について、主務大臣の指揮監督を受ける、こういうように決まっているのですよ。その指揮命令が地方自治の本旨に反する場合にのみ、知事は内閣総理大臣に対して一定の手続によって救済を求めることがある、これは国家行政組織法で決まっているのです。  ですから、今度の場合は、地方自治の本旨に反するというようなことでなしに、一緒にもう二年前から検査しているのですから、それに対して、東京都に役員の解任とか業務執行停止とかそういうことが適切に行われるように指揮監督するのが当然じゃないですか、大蔵大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 ですから、東京都の要請を受けて、機関委任事務ではありますけれども、共同して検査に二年入っているわけでありますし、結果についても対応を鳩首協議してきているわけであります。特に今回は、それでも東京都の立場だけではもうどうしようもないという事態でありまして、大蔵省、日銀が前面に出まして今回のスキームを考えていく、大蔵大臣の権限まで発動しながら今回の事態に対応しているということであります。

正森成二日本共産党

○正森委員 大蔵大臣は、いやいや、言われることはない、一生懸命やったんだという意味の答弁でしょうが、今言いましたように、二年間に回収困難債権が十七倍にもなっているのですよ。だから、その間にもっと敏速な措置はとれるし、それから閣議決定すれば変えられるのですから、預金保険令の七条なんかも一千万円では不足だと思ったら千五百万円とか、そういうぐあいに変えようと思ったら変えられるし、幾らでもすることがあるのに、それを放置した責任というのは非常に重大だというように思うのです。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 預金保険機構の一千万円の政令の枠を、それは政令を変えればおっしゃるとおり変えられます。しかし、これは預金保険機構の財政、会計の仕組みがございます。一定の保険料率で全金融機関から出していただいて、今八千億ありますが、そういう中で運営をしているわけでありますから、これは政府の機関そのものではありませんし、そういう中で、その会計を無視して勝手に上げることはできない、会計との相関でしか判断はできないということであります。

正森成二日本共産党

○正森委員 だから、それをする時間は十分にあったと言っているのです。預金量の十万分の十二でしたか、松下総裁、それを保険料として集める。現在八千億円ぐらいあり、それの運用と、それから毎年毎年集まるので、一年に現段階では大体九百億円ぐらいずつふえておるということも、多分そうだと思いますが、当然のことですから答弁は求めませんが、そういうことをする余裕は十分にあるので、私は何も大蔵省が全部ひっくるめてやるということじゃなしに、そういう点も含めてやる余裕があったということを言っているのです。  そこで、協和の預金量の第二位に福原学園というのがあります。この学園は生徒数をごまかして不正を行っていたために、昭和五十九年、私学助成金の返還や五年停止を命ぜられたことがあります。十六日の私の質問で文部大臣もこれをお認めになりました。九四年三月に莫大な不正融資や使途不明金を回収するために東京協和に預金をしまして、うち三十八億円をパシフィックネットワーク等第三者にノンバンクを経由するなどして還流させ、自己が返済を受けるというやり方を行いました。  その結果、何が残ったかと言えば、総理、協和の預金量は六十二億円で第二位なんですよ、ところが、協和には、結局迂回融資をしたような格好でそれが不良債権として残っているんです。これは地元でも大きな問題になっているのです。だから、こんな預金を利息を含めて保証する必要があるのかという声が出るのは当然であります。  また、協和の高橋理事長は、大口預金を集めるために金利を高くし、時には、裏金利を約束するだけでなく、自分の人的な関係をフルに動員して預金をかき集めたのです。例えば、メーンバンクであった日本長期信用銀行の関連企業が八十七億円、自己が株式の増資等で深い関係のある企業あるいは政治家の影響力等々というものを使って集めているのです。  だから、例えばこの八十七億円預金しておる日本長期信用銀行でいいますと、高橋理事長関連のイ・アイ・イなどに、バブル時代、国内、国外のゴルフ場やレジャー施設建設のため、二人三脚で無謀な貸し出しを行った責任銀行だ。今も協和の出資金の半分を関連会社で出資して、だから半分責任がある。事実上の親企業、子企業の関係であります。公的資金導入の前に、この日本長期信用銀行の責任を明確にするのが当然ではありませんか。また、この八十七億円は元利合計保証されるのですか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 預金の問題について、これは個別の預金者ということでなくて、一般論として申し上げますと、預金と債務と両方がある場合には、それは相殺をするように工夫をしながら払い戻しを行っていくということに努めておるところでございますし、また、先ほども申し上げましたように、違法な預金があるというような場合には適切な法的措置がとられることと思います。  なお、長期信用銀行に関しましては、いろいろと総合的な事情を勘案いたしまして、他の一般の金融機関、銀行の行います協力以外に、独自のものとして約二百七十億円の協力をしていただくということになっております。

正森成二日本共産党

○正森委員 スキームを見ておりますからそれは知っておりますけれども、本来ならば他行あるいは公的資金導入の前にもっともっと責任を負う必要があるんではないかということを指摘しておきます。  文部省に伺いたいと思います。  政府委員が来ていると思いますが、財団法人情報科学国際交流財団、財団法人国際青少年育成振興財団という公益法人が所管にありますか。それから、情報科学国際交流財団というのは、理事に協和の高橋理事長が入っていますか。また、青少年育成振興財団というのは、理事長が高橋氏ですか。去年段階で答えてください。

岡村豊文部省学術国際局長

○岡村政府委員 お答え申し上げます。  財団法人情報科学国際交流財団は、文部省所管の財団法人でございます。去年の三月時点で高橋治則氏は理事でございました。

泊龍雄文部省生涯学習局長

○泊政府委員 お答えいたします。  財団法人国際青少年育成振興財団の役員につきましては、現在理事長はございません。高橋氏は昨年の十二月十二日付で辞任をいたしているという状況でございます。

正森成二日本共産党

○正森委員 今お聞きになりましたように、これは言ってみれば高橋氏開運の、自分が理事長をしたり理事をしている公益法人。ところが、大口預金を調べますと、この二つはいずれも大口預金に入っているのですよ。我々がいろいろ調べたところや、あるいは経済紙に明白に名前入りで載っているんです。新聞に取材されて、預金は確かにあるとか、理事が勧誘に来たんで預金した、恐らく高橋氏のことでしょう、そういうように言っているのです。  一々省きますが、労働省にも財団法人余暇厚生文化財団というのがあります。これも資料によりますと、理事長は高橋氏の姻戚であります。ほかに理事には山口敏夫元労相など、そうそうたる名前が連なっております。これも大口預金なんですよ。  こういうように、高橋氏はありとあらゆる人脈を動員して高金利など利益提供を行って、違法に預金をかき集めた。大蔵省、日銀は、協和や安全を救済するのではない、高橋前理事長を救済するのではないと言っているけれども、そうでしょうか。高橋氏が延命のためにかき集めた人脈に不義理にならないように、預金に損失を与えないようにすることによって、自己責任の原則を忘れて高金利を求めた大口預金者と高橋氏の人脈を守ってやった、高金利だけを取る預け得にあったというのが今度のスキームの結論じゃないか。これは実に不明朗なことだと思うんですよ。  大蔵大臣、あるいは日銀でもいいですが、一九二七年に金融パニックがありました。このときに昭和銀行という名前の銀行をつくって、それでいろいろ金融秩序を守ろうとしたんですね。そのスキームを見ますと、今度のと非常によく似ているのです。ただ違うというのは、平成銀行という名前をつけずに東京共同銀行という名前をつけていろいろやっているということです。  それを調べてみますと、問題行がたくさんそこへ営業譲渡したんですが、その営業譲渡も資産の範囲内だけ預金については事務を引き継ぐ、あるいは預金の切り捨てを行いまして、調べてみると、大体三割から最大四割五分まで預金切り捨てやっているんですよ。こんなものは当たり前のことじゃないですか。  それが、自分が、人から集まった金を自分の企みたいに自分の事業へ突っ込んで、それがだめになっても全部、元本も金利も保証される、そのために日銀の金やら、東京都の金やら、公的資金やら、何の責任もない一般銀行の金も贈与させてみたり、あるいは低利融資させたりする、こんなことがありますか。私はこういうことは非常に問題だと思いますが、どう思いますか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 確かに御指摘のように、預金者の中にはいろいろな立場の方がおられることも事実でございますし、また金利のつけ方という点についても、大口、小口の間に差があり、また大口預金者の間にも個別のネゴシエーションによって差がつけられているということも金融自由化時代ではあることでございます。  今回の措置に当たりまして、私どもも大口預金の取り扱いというものを何か多様化できるかどうかということを検討してみたところは事実でございますが、現在の制度を前提にいたしますと、なかなかそういうことも難しゅうございますし、いい預金、悪い預金ということを分けるというのも、これは現実問題としてなかなか難しいということになった次第でございます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 正森議員さんのお話を伺っておりまして、少なくとも二つの信組の経営の不始末、乱脈ぶりは、おおむねおっしゃっているとおりだなと思って拝聴しております。我々の確認していることと余り違いがありません。当然また経営者のこの責任も、法的な責任も含めて大変重いものがあるし、今後そういう面での厳しい対応が当然必要になってくると思っております。  問題は、こういう目を覆いたくなるような、もう話を聞いているだけでも、かっか怒り心頭に発するような、私もそうでした。こういう状況なんですが、これに対する、なぜこんな事態を招いたかということに対する確かに行政の監督責任、これはあります。東京都と大蔵省で監督責任を投げ合っているつもりはありません。第一義的云々と言っていますが、大蔵省もこういう事態が起こったことはやはり大きな今後の教訓にしなければなりません。  しかし、問題は、そういう乱脈だから破産、倒産に至る。問題は、この二つの信組がつぶれることがどういう影響を日本経済なり国民の皆さんに与えるか、もう一つの課題があるわけですね。  私どもはそこを真剣に見詰めて、そこにはおっしゃるようにペイオフという、一千万円までの元金だけはお返しします、あとはもう全部返しませんという、こういうトラスチックな仕組みが今日本にあります。それを発動するかそれとも今度の助け合いというか、確かに公的資金もありますが、銀行も多く参加して、そしてこの際、そういう信用不安が全国に広がるのを防ぐということでいくか、この二つで真剣に判断をして、私どもは結果的には、この経営に対しては怒りを感じながらも、こういう金融秩序の安定という道を選ばざるを得なかった。将来は、しかし、このままこんなことを続けていてはいけないという思いでいっぱいであります。

正森成二日本共産党

○正森委員 今お話があったんですが、私は、蔵相は非常に一生懸命御答弁になったんですが、これは決して金融システムを守ることにならないと思います。声明や談話を発表して、一千万円以下あるいはそれを若干増額して九〇%を超える預金者は保護される、両信組はかくも違法な乱脈経営を行っていたから破綻したんだ、したがって他に波及するおそれはない、全力で阻止することを国民に明白に告げて、そのためにある預金保険機構を発動すれば、金融システムは十分守られたはずだと思います。  総理と日銀総裁にせっかくおいでいただいているから伺いたいんですが、今回の措置は、逆に日本の金融システムを不健全にしたのではないんですか。週刊エコノミストの二月二十一日号というのがあります。これを見ますと、ある地銀頭取は今回の新銀行への出資等の要請に応じたことについてこう言っているんです。「この問題が表面化してから突如、新銀行への出資、収益支援に関する協力要請がきたが、半強制みたいなものだった。株主代表訴訟への布石もしたが、正直いって」、ここからが大事なんです。「もしわれわれに何かあったら、当然救済していただくという意味での前渡し金と割り切っている」、こう言っているんですよ。だから、今度何やっても助けてくれるから手付金だ、こう言っているんです。  同じ、今度は都銀幹部が、「ハッキリいって、東京協和などスジの悪い金融機関の救済だけに、モラルハザード(経営倫理の欠如)のレベルがさらに下がった。逆にいえば、あんな問題経営をやっていても、ちゃんと救済されるのならば……という感じを中小金融機関に与えた。その信用秩序破壊要因の方がわれわれにとっては怖い」、こう言っているんですよ。  だから、あなた方が気安く金融システムの維持だとか何とかかんとか言っているけれども、当該金融機関にこういう印象を与えて、都銀の幹部までが「信用秩序破壊要因の方がわれわれにとっては怖い」とまで言っているんですよ。  これについて、総理と日銀総裁の見解を承ります。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 先ほど正森委員から戦前の昭和銀行につきましての御質問がございましたが、あの当時の昭和銀行のシステムができますまでに、昭和の初めの金融恐慌の経験から、非常にたくさんの方々が預金を失って大変な深刻な問題が生じておりまして、それを部分的ではありますけれども救済をしたのが昭和銀行だと理解をしておりますが、その後の我が国の金融政策は、あの昭和の初めのような状態を二度と繰り返すことはやるまいということが基本にあったと考えております。  そういうふうなことから、戦後におきましては、また一方で金融自由化の流れが起こっておりますし、預金保険制度の導入によりまして、自己責任を求めながら、しかし預金者が非常に大量に不幸な目に遭うという事態は再発しないようにということでやっておるわけでございまして、私ども、今回のこの両信組の問題を考えますときも、現在置かれた段階のもとで、つまり日本の金融システムがいろいろと大きな問題を抱えております中で、この両信組につきまして、前例のない預金保険の発動、ペイオフという事態が発生しました場合に、それがこの両信組の預金者のみならず、広く全国的に預金者の不安をあおりまして、そのことが金融システムの混乱につながるということを何より恐れたわけでございます。  そのためには、やはり、結果的に大口預金者が救済されることになったのも事実でありますけれども、そういう目的ははっきり意識をしてやったことでございますので、御理解いただきたいと思います。

正森成二日本共産党

○正森委員 今回の救済劇で、大蔵省や日銀の現職官僚が協和の高橋前理事長から接待供応を長期にわたって受けていたと大きく報道されております。  例えば、中西啓介元防衛庁長官の「中西を囲む会」が赤坂の料亭の「佐藤」でしばしば開かれて、参加して、その幹事役になったりしております。この料亭は、ここに登記簿謄本を持ってきましたが、エス・ティー・エステート株式会社の本店建物内にありますが、この会社は、高橋が理事長をしていた東京協和から、限度額十一億五千万円の根抵当をつけ、資金を借りている深い関係であります。もちろんこの会合には高橋前理事長も出席、参加していました。  これでは国民が、大蔵省、日銀、ひいては政府を信用しないで、こんな癒着があるから悪いことをしても政府が公的資金で助けてくれる、幾ら地震で被害を受けても政府高官や官僚を接待していなければ助けてくれない、こう思って、政治に不信を抱くことにもなりかねない。ですから、総理の見解と綱紀を保持するというための決意を伺いたいと思うんですね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、正森委員からいろいろ現状についての説明がありましたけれども、これは大蔵大臣も了解されておりますように、そういう乱脈をきわめたためにこういう現実になってきておる、その責任はやはり徹底的に追及されて、私は明らかにされなきゃならぬものだというふうに思いますね。  しかし、やはりこれは自己責任というものを前提にしながら、信頼、信用というものを中心に金融界というのは成り立っているわけですから、したがって、全国的な金融に対する信用というものを考えた場合にこういう措置をとらざるを得なかったというんで、東京都と日銀と大蔵省が相談をして合意を得たということについては、私は尊重せざるを得ないというふうに思いますね。  今お話にございましたように、これは私は大蔵省も日銀も厳正に公正にやっているというふうに承知をいたしておりますけれども、これからも一層、綱紀は引き締めて、襟は正して、厳正に、国民の信頼が得られるようにしなきゃならぬという決意で取り組んでいきたいと思います。

正森成二日本共産党

○正森委員 時間が参りましたのでこれで終わりますが、私が前回申し上げました二人の証人喚問とそれから資料要求については、その御要請を維持するということを、時間の関係で一々名前は申しませんが、最後に申しまして、私の質問を終わらせていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて正森君の質疑は終了いたしました。  次に、海江田万里君。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 今回の二つの信用組合の救済につきまして、ただいま大蔵大臣は助け合いだという言葉もございましたけれども、一般の金融機関、つまり銀行は全体で二百億円の出資をする。日本銀行も同額の二百億円の出資をする。が、その出資だけではありませんで、収益支援といって、各銀行がトータルで四百億円の贈与を行うということでございますが、この民間金融機関の出資と贈与の資金は、もとをただせばこれは一般の預金者の預金から出ているわけでございます。  トータルで四百億円の贈与を行う、それからトータルで二百億円の出資をやるというこの出資と贈与の金額については、大蔵省は、これは民間の金融機関がそれぞれ独自に決めたものだというふうなお考えなのか、それとも大蔵省が行政指導をやって、そしてこの金額を決めたということなのか、どちらでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 私どもが今回のスキームの趣旨をよくお話し申し上げ、要請をいたしまして、民間金融機関の自主的な御判断により決断されたものと理解をしております。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 この助け合い、つまり出資と贈与が必要だという要請はした、しかし、その中身についてとこの銀行が幾ら出資をする、どこの銀行が幾ら贈与をするということは各銀行が独自に決めだというのが今のお答えだと思います。  ここに資料がございまして、社団法人第二地方銀行協会、平成六年十二月十六日、昨年の十二月十六日に出しております文書でございますが、想定問答がございます。この想定問答の中で、「この表」、「この表」というのは、これはつまり各銀行が幾ら出資をするということを決めた表でございますが、「この表はどのような手順を経て決められたのか。」という問いに対して、「協会事務局で原案を作成し、正副会長会議で協議の後、十二月十四日の理事会に諮り、承認されたものである。翌日の例会では、背景・経費等をご説明の上、理事会で承認されたこの表をお示しして、協会長から、全行もれなくこの基準によりご協力をいただくよう、強くお願い申し上げ、」というような想定問答集があるわけでございます。こういう問答集をつくって、しかもここに書いてあるように「理事会に諮り、承認されたものである。」強くお願い申し上げるということを決めることは、独禁法の第八条に違反しないものなんでしょうかという問いでございます。  きょうは公取委員会にお越しを願っておりますが、公正取引委員会は既に、私の先日の質問で、一月末に京葉銀行に聞き取り調査をしたということでございますけれども、そのときにはこの文書の存在は確認をしていなかったはずであります。昨日、きょう質問をするということで、公正取引委員会にこの問答をお示しをしましたけれども、公取委はその前日、つまり一昨日入手をしておるということでございます。一昨日入手をしておりまして、そして昨日私も質問の通告をしまして、きょうに至ってこういう文書を見ても、先日お答えのあったように、公取委としてはこの取り決めについて全く問題がないというお考えを持っておるんでしょうか、どうでしょうか。

塩田薫範公正取引委員会経済部長

○塩田政府委員 前回の委員の御質問にお答えいたしましたと同じでございますが、本件出資、多数の銀行から出資をするということですので、出資銀行それぞれがどういう経緯で出資をすることに決めたのか、あるいは金額をどう決めたのかということ等について、幾つかの銀行からヒアリングをいたしました。その結果、我々としては、それぞれの銀行が出資すること、あるいは金額についてそれぞれ自主的に決めだということを聞いておりますので、そういうことで独禁法上の問題にならない。もちろん一定の算式に基づいて、参考としてそれぞれの銀行に期待されているであろう金額を協会側で提示した、そういうことは承知をいたしておりますが、お答えは前回と基本的に同じでございます。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 今お答えいただきましたのは、前回、数日前に私が質問をしてお答えをいただいたことと全く同じでございまして、私は、こういう文書があるんだけれども、それでもどうなんだということをお尋ねをしたんですが、再調査をするとかそういうおつもりは全くないんですか。第二地銀というのは六十五の銀行があるわけですけれども、そのうちの一つの銀行だけに聞き取り調査をやって、それでもう終わりだということで済ませようというおつもりなのかどうか、その点をもう一度お願いします。

塩田薫範公正取引委員会経済部長

○塩田政府委員 お答えいたします。  第二地銀からは、前回もお答えいたしましたように、一行だけヒアリングをいたしましたが、そのほかの業態の銀行についても幾つか聞いております。したがいまして、現時点においては、先ほど申し上げたような判断で、これ以上私どもとしては今の段階では調査をするということは考えておりません。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 私は再調査をすべきだということですが、公正取引委員会はおやりにならない。やはり公正取引委員会の委員長というのは大蔵省の出身の方でありますから、そういうのがやはり配慮に働いておるのではないだろうか、そういうような疑念といいますか、そういうものをやはり生んでしまうことがあるのではないだろうかという点を私は指摘をしておきます。  それから、きょう、朝から一日この問題を議論しておりますけれども、大蔵省の口から、信用システムの保持ということはもう何度も聞いておりますけれども、預金者とか国民が今回の措置に対してどう思っておるかということをどういうふうにお考えになっておるのかということが全然聞こえてこないわけですね。そういうことをお考えになれば、私は、もう少し、一つ一つの答弁も、やはりもっと丁寧な、あるいはもっと情報を積極的に開示をしていこうという姿勢が出てくるのではないだろうかという気がしております。  そこでお尋ねでございますけれども、やっぱり今後の問題としては、一つは、この二つの信用組合がマネーロンダリングに利用されておったのではないだろうかという気が私はするわけですね。普通の銀行ですと、マネーロンダリングについては国際的な取り決めもありまして、大口の預金に対しては、これが一体どういうところから出てきておるお金かということを一応のチェックはしておるのですね。この二つの信用組合、まあもちろん監督は東京都だと言うのでしょうけれども、そういうマネーロンダリングとの点で調べということはこれまでにやっておったんでしょうか、どうなんでしょうか。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 いわゆるマネーロンダリングにつきましては、全金融機関に、そのような預金をするときにどのようなチェックをするか、本人確認等の手続が定められておりまして、信用組合におきましても、そのような手続を守っていただいていると考えております。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 私は、このマネーロンダリングの問題も重要な疑義があると思います。きょうは時間がありませんので、今後につなげていきますけれども、マネーロンダリングの問題と、それからもう一つは、やっぱり導入預金の問題でありますね。  この導入預金の問題は、先ほどもちょっと法律が出ましたけれども、預金等に係る不当契約の取締に関する法律ということで、特別に法律を決めまして、そこでやはり懲役などの罰則を決めておるわけですね。この導入預金については、あったという結果が出ておるのですか、それともまだ調べておらないのか、それとも調べたけれどもなかったという結論ですか。教えてください。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 東京都から聞いておりますところによると、これまで実施した検査においては把握していないということでございます。  なお、今の法律の適用につきましては、最近においても、適用の例は他の金融機関においてございます。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 これも先ほどと同じで、今は導入預金があったということを承知していないということですが、これも恐らく出てくると思うのですね。  それが出てくるかどうかというのは、一つは、やはりこの導入預金というのは、預金とそれから融資を受けておる人のリストがわかって、そこで初めて、これは導入預金だと。導入預金をしておるお金に対して利息をつけて払い戻しをするなんというのは、これはとんでもない話なんですね。当然、導入預金については、これは没収されてしかるべきものなわけですから、そんなに悠長なことは言っていられないのですね。やはり数日のうちに、これだけもう議論になっているから、国会で二月の三日に議論してからもうそろそろ一片もたとうとしておるわけですから、まだやっておらないとか、あるいはこれからどうなるかわからないということでは、これはやはり怠慢のそしりを免れないのではないだろうかということでございます。  大蔵省あるいは大蔵大臣、先ほどから、今回の措置は信用システムを救うためだということを言っておりますけれども、本当のことを言いますと、先ほどの正森委員の話でもありましたけれども、今回は、信用システムを救うというよりも、国民の目にはどういうふうに見えておるかというと、やっぱり一部の大口預金者を救うためだと、今回救ったのは一部の大口預金者だと。それから、その二つの信用組合から融資を受けていて、しかもそれを地上げなんかにお金をつぎ込んでそして破綻をしてしまった、そういう人たちなんだ、あるいはそういう人たちと結びついていた一部の官僚とか一部の政治家なんだと。むしろ失ってしまったのは金融機関に対する信頼ではないだろうかというのが、これがやっぱり国民の正直な感想だと思うのですね。  大蔵大臣、以前、国民福祉税構想のとき、過ちを改むるにはばかることなかれ、これが本当は正しい表現ですが、過ちを改めるにしくはなしという表現をされたということを私は記憶しております。あのときは、大変これは勇気のある発言だということで国民の理解も得たわけでございますが、今回のこの措置が、もうこのまま無理に無理を重ねて押し通していってしまっていいのか、やっぱりちょっとここで落ちついて考えて、もう少し別な方法はないだろうか、そういうお考えというのは全くお持ちになっておりませんか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 海江田議員からそういうお話を承るのは大変残念に思います。少なくともそういう大口預金者を救うために私どもも日本銀行も東京都も今回の措置をとったとおっしゃるのは大変残念に思いますが、まあ、でも、そういう見方があることは十分私どもも認識をしなければなりません。  問題は、何回もお答えしてきたように、ペイオフというのは、もう破産を覚悟の、こういう制度でいくか今回のような、二つの信組を整理して処理をする、このシステムでいくかということで、この真ん中にもっといろんな仕組みがあれば、例えば大口預金だけはだめだとか、金利はだめだ、これはみんな民法上の契約にかかわっできます、金利自由化の中で。そういうところも全部検討していてもなかなかすべがないという中で今回の措置をとらざるを得なかった。私どもはむしろ、本当にこの局面で関係者がよくぞこういう知恵を出してくれたなと、そんなふうにも思うぐらいでありまして、これはまあぜひ皆さんも、世界全体を調べていただきたい、調べて、ぜひ冷静に御判断をいただきたいと思います。

海江田万里民主新党クラブ

○海江田委員 時間ですので、これで。ただ、この問題は引き続き追及させていただきます。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて海江田君の質疑は終了いたしました。  この際、午前の衛藤征士郎君の質疑に関連し、桜井新君から質疑の申し出がありますので、これを許します。桜井新君。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 最初に、委員長初め委員の皆さんそれから政府の皆さんにお断りをし、お許しをいただきたいと思うのです。私ちょっと風邪でのどを痛めて、大変聞きにくい声でまことに申しわけないのですが、お許しをいただきたいと思うわけであります。  今ほど委員長からお話がありましたように、私どもの衛藤征士郎理事の持ち時間の範囲内で質問をさせていただきます。  まず最初に、去る二月三日の総括質問のときも申し上げましたが、戦後最大の惨事となりました大震災対策で、連日、昼夜を分かたぬ御努力に対して、心から総理並びに政府の皆さんにお見舞いを申し上げる次第であります。  私も予算委員会の理事として、どうすれば被災民を少しでも慰めることになるのか、救うことになるかと、また国民のためになるかと、連日、昼夜を分かたず懸命な努力を重ねてまいりました。幸い、委員長を初め与野党の理事さんたち、事震災復興と予算案の審議に関しては、志が一つというか、思いが一緒でありまして、全くむだなく熱心な論議をさせていただきました。きょう、あすで最後の集中審議となりました。  そこで、かねてより予算委員会として、委員の皆さんの論議の集約として、被災民の皆さんのことに思いをはせつつ、復興のための予算、緊急の対策を一日も早く提出せよと政府に要求してきたところであります。政府としては、ほとんど連日、徹夜に近い努力を重ねておることは十分承知をいたしており、担当者にはただただ頭が下がる思いであります。聞くところでは、どんなに頑張っても二十四日にしか提出できないとのことでありますが、大蔵大臣、それは間違いなく提出していただけますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 震災が起こってもう一カ月以上たっていながら、まだ提出に至っていないのを大変責任を感じておりますが、それでも、申し上げてまいりましたように、これこそ異例の努力をして、各省庁も現地の地方公共団体も頑張っていただいて、やっと二十四日に国会提案という運びにさせていただきたい。これは間違いなくそう運ばせていただく予定でございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 予算委員会としては、この際、休日も返上して審議を重ね、早々に二十五日でも成案としようということで既に決めておるところであります。政府におかれてもさらに一層の努力をお願い申し上げるところでございます。  なお、予算委員会としては、大震災のために国民全体の景気に大きな悪影響が起きて復興に支障を来すようなことがあってはなりません。そのために、平成七年度の本予算も直ちに成案化して国民の期待にこたえる所存であります。  さて、村山総理は、次の御日程、きょうはアイルランドの大統領がおいでになっていらっしゃるそうで、そのレセプション等の関係で六時には退席とお伺いをいたしております。まず最初に、総理にそういう意味で御所見を承りたいと思っております。  総理、前回も触れたことでありますが、この審議が始まって以来、この事件についてそれぞれの立場からかなり厳しいいろんな分析をされて、総理もそれぞれお聞きになったわけであります。一九八一年だったかと思うが、誠備事件というのがありましたね、証券市場の。これを初めとした数々の証券市場の不正事件がバブル経済のときにあらわれたわけであります。それから、土地が大暴騰をして民心を大混乱させたときの地上げ屋とノンバンクの関係、あるいは大阪の料理屋のおかみさん、尾上縫さんといいましたか、この人に担保もほとんどなしで数百億円の貸し付けをして回収不能となったなどという事件もありました。今や大衆スポーツとなってきたゴルフの会員権にまで目をつけて不正を働き続けた事件、つまり茨城カントリークラブ事件が発端となって国民の怒りも頂点に達した感があって、私どもも自由民主党の政調会で通産省と一緒になって取り締まりを強化しなければならぬということで検討したことをついこの間のように覚えておるわけであります。  このノンバンクが大変世上をにぎわせたときも、大蔵省と通産省の縄張りが鮮明に線引きができなかったようなこともありまして、私どもも大変苦慮をいたしました。そして、これはいずれにしても銀行法の網はかかっていないけれども、銀行法の網をかけるような努力をしなければ今後もどんどんこういった抜け穴で悪いことをする人が絶えないだろう、こういうことで法制化をしたはずでございましたが、大蔵省、だれかこのことについて、当時の経過とこの法の中身をちょっと説明してください、その効果も。

西村吉正大蔵省銀行局長

○西村政府委員 御指摘のように、あのバブルの時期におきまして、ノンバンクの融資残高が著しく拡大をいたしまして、国民生活や産業社会の発展にとって重要な役割を果たすようになったといいながらも、しかしいろいろな問題を抱えるに至りました。御指摘のように、平成三年の五月及び平成四年六月に貸金業規制法が改正されまして、国民経済の適切な運営に資するため、ノンバンクの土地、株式等に係る貸し付けにつきましても報告聴取を行えるようになりまして、一定限度ではございますが、指導監督が強化されるということになっておるところでございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 まあ銀行局長だからそういう説明をするけれども、実質的にはなかなかそんなに効果が出ないのですよ。今の東京都の信用組合のこれと同じだと私は思って、まだまだ抜け穴を利用してやる方法は幾らでも知恵を出されてくるのではないかと思っております。  それから、ゴルフ場の会員権についての取締法についても、これはぜひ通産省から、その当時の経緯とどういう目的でやったか、そしてどんな効果があったか、ちょっと説明してください。

大宮正通商産業省大臣官房商務流通審議官

○大宮政府委員 議員御指摘のとおり、ゴルフ場の会員契約に関する消費者トラブルに対応するため、ゴルフ場等に係る会員契約の適正化に関する法律、これを平成四年に制定をしていただきまして、平成五年五月十九日より施行されているところでございます。  この法律は、会員募集を行う際の通産大臣への届け出や、契約締結に当たっての消費者への書面交付などの規制を行うものでございまして、本年一月末現在で九百五十七件の届け出がなされておりまして、同法によりゴルフ場に関する会員契約の適正化が進んだものと私ども考えております。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 今御説明のとおりでありますが、これは私は、実質的にはノンバンクの規制よりは効果があったように思っております。そのことが今度のこの事件にもつながっているのかもわかりません。しかし、まだ中途半端だからここまで長生きをしてきたようなものですね、企業家たちが。  そういう意味で、私は総理にちょっとお聞きしたいのですが、こういう事件が起きるたびに、私たちはそれなりに相当の努力をしてはきておりますけれども、いつももうけるだけもうけてしまって、そして私たちが後追いでこの取り締まりをする。そしてまた今度もこんな事件が、まことに残念なことだけれども起きてしまった。財界の人たちの名前はこれは当然ですよ、事業をやっている皆さんですから。だけれども、その都度官僚や政治家の名前がそこに躍り出てくるということは、まことにもって情けない限りだと思う。道義もまさに地に落ちたとしか言いようがない。皆さん御承知でしょうけれども、週刊誌という週刊誌、あるいは月刊誌でも、私も随分このことで、予算の理事になっているというのでたくさんの資料をもらっているのですが、ここにも残念ながら、私どもの仲間、同じ議員であります山口敏夫さんの名前とか、先ほど来いろいろな方から名前も出ております、中西啓介さんの名前とか。私は、毎回こういう人たちの名前が出てくることについては本当に耐えられない思いなのですが、総理は一体このことについてどうお考えでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 政治、行政を預かる者として、これはやはり厳しく受けとめてもらわなければならぬ問題だというふうに思いますし、何よりもやはり政治は信頼をしてもらうことが大事ですから、信頼回復のためには正すところは正すということをきちっとやっていただく必要があるというように思いますね。これは、政治は最高の道徳だと言われる言葉がありますように、こんなことを二度と繰り返さないように、お互いに襟を正して、締めるところは締めるという気持ちがなければならないと私は思います。  同時に、きょうずっと一日問題になっておりまする今回の両組合の問題にいたしましても、これは事実関係はしっかり解明をして、そして責任の所在は所在で明確にして、国民の信頼を失わないように取り組んでいく必要があると私は考えています。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 総理の大変厳しい姿勢で臨んでいただく決意を聞かせていただいて、まあひとまず安心ということであります。  しかし私は、けさからの質疑の大蔵省の答弁をずっと聞いておって、とても厳しく追及するなんという姿勢は見られないと思っておるのだ、残念ながら。ここ連日、武村大蔵大臣は、何のためにこういう措置をとったかという説明をされておる。それは金融の信用秩序を維持するためだ、こういうことですから、それはそれで私も受けとめておきます。しかし、少なくとも今私が幾つか例を挙げたように、今まで毎回こういうことが起きてきたのですよ。そしてもうけるだけもうけて、そしてその後私どもがこうやったってまた別のことで――大体躍り出る人は決まっているのですよ。いわばこの手のことで常連化をして、今度も週刊誌や月刊誌で相当の紹介がありますが、過去にいろいろな事件のときに名前の出てきているような人たちが並んでいるでしょう。これはやはり、私ども政治家がよほど腹をくくってこれに対処をしなければならぬことだと思いますよ。  そして、今度のものは、なるほどあなたの言うことはよくわかるのだけれども、正森さんや海江田さんがおっしゃるように、もう計画的に、この東京協和信用組合も安全信用組合もこれをそっくり乗っ取って、それぐるみでうまいことをやろう、そして、過去の自分たちの失敗を何とか繕っていきたいと思ってやったことでしょう。しかし、根本の見通しは立っていない。いわゆる経営哲学とでもいうかあるいは経営手法とでもいうか、そういうことに根本的な間違いがあって、それを、傷を埋めよう埋めようとしてやっているから、結局最後はこういうことになってしまうのですよ。  今度の場合は、決して皆さんが言っているように一般の預金者になんか関係ない。一般の預金者はこのごろ非常に敏感で、後で申し上げますけれども、郵貯に金が寄ったって不思議はないのですよ。それは、こんなにいいかげんなことやっているから。私の県もかつて幾つかの銀行の中にそういう例がありました。しかし、それはむしろ一般の預金者の方がよく知っていて、そんなところに預金しませんよ。行きませんよ。ですから、今度の場合も私はそういうことは心配ないと思うんだ。だから、先ほど来説明があったように、高橋さんという理事長は無理をして預金を集めなければならなかったんじゃないですか。  そして、その陰には、必ず護送船団方式で救ってもらえる、心配要らぬ、こういうことを、口コミで言ったか言わぬかわからぬ。あなた方に聞いたって、この返事がそのとおりに返ってくると私は思いません。思いませんが、何かがなければこれだけの大口の人たちが短時日に寄ってこようはずがないと私は思っております。そういう意味で、私は、国民は本当に今の政治を嘆いていると思う。  どうですか総理。あのバブルの盛りのころ、三十年も四十年も会社へ勤めた、守衛や運転手さんをやった、あるいは倉庫で働いておった、一生懸命に肉体労働。そして、自分と同じ思いをさせたくないと思って、子供たちを、一生懸命働いて、使いたい金も使わないで学校を出して就職させた。自分の子供や孫みたいなのが就職して最初にもらってくるボーナスが自分のボーナスの倍にも三倍にもなっている、一体世の中どうなっているんだ、こんなばかな話あるか、こう言って嘆いていたものだ。私らは会うたびに怒られた。何やっているんだ、こんな世の中いつまで続くはずはないだろう、こう言ってあのバブルのときに、私ら昔一緒に働いた仲間に随分しかられた。おまえ、永田町へ行って何やっているんだ、こんなことがあった。これはついこの間のことですよ。  もともと、乏しきを憂えず等しからざるを憂えるというのが政治の一番大事な理念じゃないのでしょうか。私たちはそういう意味で、こういうときこそ本当に真相を解明して正していかなければならぬ、これこそ政治家の使命だ、こう思っております。  そういう意味からすると、今ここでこれに踏み切った以上は、この東京協和信用組合に、東京都が大蔵省に対して検査の手伝いをしてくれということで検査に入りましたね。それが今から二年前だ。恐らくそのときには、メーンであった長銀が見放したんだと思う。しかし、メーンの長銀が見放すからには、その前にいろいろなことがあったんだと思うのですよ、見放すまでには。そのことが全然大蔵省や日銀に耳に入らないなんということはないと私は思うのです。何らかの相談があったと思うのです。  きょうは日銀総裁おいでいただいておりますから、まあ聞くだけやぼで、聞いたってこの期に及んでこういうことがありましたなんて言わぬと思うけれども、これは国民が見ておるわけですから、国民の前であなた方がうそを言うか本当のことを言うか国民が見ておるわけでありますから、それまでに何らかの相談がなかったなんということは、私もささやかな事業をやってきた一人として、そんな相談がなかったなんということは絶対にない、こう思っておりますから、ぜひ一言状況を報告していただきたい。

松下忠洋自由民主党・自由連合

○松下参考人 日本長期信用銀行が、東京協和信用組合の元理事長がトップにおりましたイ・アイ・イ・グループのメーン銀行でありまして、平成五年の七月に同グループ企業への支援を打ち切ったという事実は日本銀行としても承知をいたしておりました。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 そんなのはもう新聞にみんな発表になっている。私はその前のことを聞いているんだ、その前のことを。長銀が手を放したとき、その前になかったかと聞いているんだ。どうせ答えないんだから、これ以上聞きませんよ。  私は、そこまでも譲ったとしても、その長銀がそう言って、東京都が、手に負えないから、先ほど来大蔵大臣が答えているように、大蔵省からもぜひ一緒に来て監査をしてくれと言って、監査に入りましたね。その結果を私どもは、これも情けない限りでありますが、資料をいただきました。資料はいただきましたが、その資料は匿名ですよ。固有名詞が上がっていないのですよ。こんなのではとても私どもは公正な、詳細な判断はできませんね。匿名の資料であります。  そうであっても、その中から見ただけでも、しかしこれは大変なことだ、こんなことはもう当然倒産だとしか思えないような数字が出ておる。そのときに、監査の結果として示達書を発行しているわけです。その中で、私ども、これもまた情けない限りなんですが、百四条議決をして出した方には全く子供だましみたいな資料しか来ていないのですから。たった二項、こういうことをやりましたということを書いてあるんだ。「法令及び通達違反事項の是正を図ること。」「資産内容の健全化を図ること。」これは平成六年の示達書の中に書いてあるんだ。このことを書いてあるということは、法違反があると認めたんでしょう。法違反はあると認めておきながら、ただ一片の通達書を出して、あとどうしようなんということは何にもなかったなんというばかな話はないと思うのですよ。  それで、この中身は全部わかっているはずなんだ。わかっているから、先ほど来野党の皆さんやいろいろな方々から数字が、与党の方からも数字が出ている。与党の坂上さんからも発表になっている。これはマスコミに全部漏れているんですよ。マスコミに全部漏れている。私どもは、国の最高の権威をもって、国会というところで国会法に基づいて資料要求をしたのですよ。それに対して、地方公務員の守秘義務が先だ、そっちの方は罰則があるということで、そのことについては資料を出さぬでもいい、私どもの方は罰則がないということで、資料を出さなかった。そこまでまだ私は譲ったとしてもいいですよ。  これからは、私ども国会の権威にかけても、これはどうしても、こんな悪いことをしたことが明らかになったときに、国民が納得できないときに、資料もとれないようなばかな話、そしてマスコミの方にはどんどん資料が先に出ていくなんて、こんなことがあってはいけませんから、これは資料要求で、私は資料要求というより法改正で、ぜひ委員長にこの百四条の改正を審議することをひとつここでお願いを申し上げておきます。国会法百四条、これの改正ですね。  それから大蔵大臣、あなたに、そこはそれとしても、平成五年に監査に入ってこれがわかったときに、なぜ大蔵省はそのときにペイオフの決断をしなかったのかもっとしっかりした行政指導をしなかったのか。それを東京都に進言して一緒にやっていれば、こんなことにはならなかったと思う。  先ほど私が二つか三つ例を出したのは、いつも事件が起きるとしばらくの間ほっておくんだ、事実上は。いろいろなことを言ってやったふりはするけれども、ほっておく。その間に、言われるように、担当の官僚やあるいはいろいろ名前がちらちらする政治家たちがそのことについていろいろな操作をしたがる、そして、言わんばかりの結果が生まれてくるわけですよ。  このことを今日まで放置した責任は、私は、当時の大蔵大臣、当時の銀行局長、絶対に責任を負うべきですよ。もともとの責任は一義的には大蔵省だ、そして、機関委任事務で東京都に委任しているのだという話を何回も説明されております。私は、そういう点からいっても、これは当然、当時のときまでさかのぼって、その責任だけは今ここで踏み切らなければならぬ。  そして、本来ならば国庫に入るべき日銀のお金をここに出資するのでしょう。融資もするのでしょう。国民にそういったことを明らかにしないで、何の権限があってそんなことを決められるのですか。私は、これはどうしても告発してでも正すべきだし、それから、地方公務員の守秘義務があるからだめだといって、だれがこれを守秘義務を破って漏らしたのですか、この情報を。今、全部発表した。これも東京都に要求して、絶対にこれは守秘義務を破ったのだから調べてもらわなければならない。そして、そういうことを明らかにした上で、信用秩序を維持するために我々がやったこの行為をしっかりと進めていく、こういうことでなければ、これは政治にならないのじゃないですか。どうでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 いろいろ御指摘を、御批判を賜っておりますが、一つは、昨年の夏と一昨年の夏と二回、東京都の協力要請がございまして、大蔵省も何名かごの二つの信用組合に対する検査に入っているわけであります。いわゆる共同検査をいたしているわけであります。当然、一昨年の検査の結果の時点で相当な乱脈ぶりが明らかになったはずだから、なぜそのときにペイオフなり毅然とした措置をとらなかったのかという御指摘がございました。  この点もお答えをしてまいりましたが、回収不能金額はたしか四百九十何億円という報告がございましたが、それが一年たって千百十八億に、倍以上に膨れ上がっているわけでありますね。ですから、一年早く前に手を打っていれば五百億弱の回収不能金額で済ますことができたとも言えるわけですが、恐らく、私は詳しいことはまだ聞いておりませんが、当時の関係者は、五百億ぐらいならこれまでのいろいろなケースからいって、いわゆる合併等による、もちろん合併といっても東京都や預金保険機構の援助は当然あると思いますが、そういう形の従来の各県がやっている仕組みで何とかなるのじゃないかという思いがあったのではないか。恐らく、それが一年たったらもうそういうことも不可能なぐらいに傷が大きくなって今回の措置になったというふうに私は経緯を考えます。  それで、責任は、これはなすり合っちゃいけませんで、関係者にはそれぞれの責任は当然あるわけでありまして、私ども、地方自治法上の機関委任事務の指揮監督権というのはもちろんあるわけです。しかし、一般的には、個別の信用組合の指導監督は都道府県知事さんに平常はお願いしている、何か異常な事態が起これは共同検査に入るという建前で来ておりました関係で、そういう意味では、第一義的には責任は現場の東京都だということを明確に申し上げているわけであります。  しかし、信用秩序全体の問題にかかわってきた以上は、私どもも日本銀行も大きな責任を感じて、今回のような仕組みをつくり、関係方面にも説明をしながら今日を迎えているということでございまして、それぞれの立場立場で責任を全うしながら、特に今回のこの二つの信組の事件というのは、国民の皆さんにも深い関心をお持ちいただいただけに、今後の本当にかけがえのない貴重な教訓にしていかなければいけない、そういう思いで、これまでの行政を反省するところは反省し、また法律の改正等も含めて、今後に備えるためにはしっかり対応していかなければいけないという思いでございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 もうそろそろ総理がお引き取りになるお時間でありますから、総理へだけお伺いをしたいと思います。  今私が申し上げたように、武村さんもおっしゃっているけれども、私はこのことを進めるには、さかのぼって、うまいことをやろうと意図的にやった人たちが本当にそのことについて罪の償いができるような処置は当然とるべきです。当然とるべきです。そうした上で、このことを進めていくべきだと思っております。  そして、時代は大きく変わって、信用組合が初めてできた当時とは、これはいつか自治大臣にも言いましたけれども、全く扱いの中身が変わってきたのですね。そういうことですから、これはもう完全に銀行法と同じようなことを義務づけなければ守れないのですよ。だから、抜本的に変えていただきたいと思います。  私は、先ほど総理か言いましたように、政治は最高の道徳であらねばならぬ立場から、この際、国民の常識を超えたモラルをこそ一連の改革の中で確立すべきと思っております。そういう意味で、総理、ぜひ先ほどの決意のように、ひとつまた一層前進することを、ここで私にまた国民に決意を聞かしていただきたい、こう思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、これは中小企業等協同組合法の規定に基づいて東京都に機関委任をしている組合ですね。それがこういう乱脈をきわめて、そしてこういう状況をつくり出した。その原因というものはやっぱり徹底的に究明されるべきですし、行政の立場で、私ども可能な範囲の、国会の審議には御協力を申し上げて、その責任の所在も明確にする必要があるというふうに思っておりますし、それがまた政治に対する信頼を回復する道だというふうに考えておりますから、そういう決意でこの問題については対応していきたいというふうに思います。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 総理、ありがとうございました。どうぞお引き取りになってください、結構ですから。  それでは最初に、私はどうもいつもいつも最後にやらせられるものですから、中身の濃いところは皆さんの方が先にみんなしゃべってしまうので、話の順序が多少ちぐはぐになるかもわからぬし、その点は、御答弁の皆さんに失礼な点があるかもわかりませんが、お許しをいただきたいと思います。  最初に、数回の自治大臣の御答弁を聞いておりますと、事金融のことに関しては自治省は余り関与していないのだ、こういう話なんですけれども、しかし、これも東京都の財政にかかわることなのにどうしてそうなのかなと私は今でも腑に落ちないこともあるのですが、自治省に対して、東京都のこういったことに全くかかわり合いかないのかどうかもう一度御指導を賜われればありがたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員会委員長

○野中国務大臣 自治省といたしましては、地方公共団体の一般行財政について指導等を行う立場にございますけれども、ただいま御指摘のこの信用組合は国の機関委任事務でございますので、私ども、金融行政にかかわるものは個別に対応することはできないわけでございます。  また、平成六年度の補正予算案が現在この件で東京都議会で審議をされておるわけでございますけれども、この予算の編成結果につきまして東京都から報告をいただきましたけれども、今問題になっておる三百億の支援の具体的な内容について、東京都から何の相談もなかったと事務方から報告を受けております。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 わかりました。  恐らく東京都が自治省にこういったことも事前に、それは委任事務かもしらぬが、相談をしておれば、また何らかの対応の仕方もあったのじゃないか、そんな思いもいたしますが、行政上そうなっておるとすれば、これもやむを得ないと思っております。  次に、時間も余りなくなったと思いますので、こういう乱脈ぶりの中で、いわゆる行政改革で郵貯、郵便行政を民営化しろとか、あるいは郵貯に預金が集まり過ぎるとかというような話も盛んに論議をされておりますね。私は先ほどもちょっと触れましたように、このようなことがたびたび起きておる中で、国民の皆さんはやはり、自分の危機管理のために蓄えた預金をいざというときのことも考えて、少しでも利息を稼ぎたいという思いもあるでしょう。これはやはり安定したところへしかやれない、やはりだれが考えても郵貯が一番安全だな、こう思うのは至極当然なことのように思っております。  決して郵政省の肩を持つわけじゃありません。郵政行政の中にいろいろ問題があり、民間金融と公共金融との間の行き過ぎの点等についても私も懸念を持っておる一人でもあります。しかし、現状の中では、民間の金融信用というものがもうちょっと確立をされなければ、なかなかそこのところは難しいと思う。そういう意味では、むしろ郵貯の方がこの点もっと、そういう点に配慮をしながらしっかりとこの行政を進めていくべきだと思っております。  それから、先ほど財投の話がありましたね。郵貯は、先ほど大蔵大臣が言われるように財投の最大の財源でもあるわけであります。私は、この財投のことも今度の行政改革の中で議論をされて、結局与党三党で、三党協議にゆだねるということになったという報告を受けておるわけでありますが、財投の資金に回るこの部分についても、今の郵貯のそういった環境との関係をすっきりしないうちに何でもかんでも整理をすればいいというようなものではないと思っておりますので、そこら辺のことについて郵政大臣はどうお考えか、ちょっと聞かせてください。

大出俊日本社会党・護憲民主連合郵政大臣

○大出国務大臣 桜井さんの御質問にお答えをいたしますが、前段の部分、明治八年に始めた郵貯でございまして、私も自分でさんざん募集したこともございますけれども、簡単に言えば個人貯金、そして家計貯金、生活貯金と言っていい性格を持っておりまして、だから限度額一千万ということになっておるわけでございまして、金のある人ほどなかなか郵貯に協力を得られないという、サラリーマンの皆さんが一番郵貯に貯金をしてくれるというのが伝統でございます。  今お話しの中に一つございましたからお答えしておきますが、そんなにやたらシェアがふえてきているわけじゃございませんで、昭和四十年代二けたぐらいの伸びを、高度成長が始まるころですね、四十六年ごろ、このあたりがピークでございましたけれども、それからこう落ちてまいりまして、大体五十八年から五十九年というところで伸び率が一けた台に減ってしまいまして、ずっと一けた台で今日に至っているという状況でございます。だから、保険の関係などを含むという意味で、貯蓄という意味のシェアはずっと二〇%ぐらいで貯金というのは来ているわけでございまして、そんなにお話しのようにふえているわけじゃない状況でございます。  ただしかし、今お話しのように、大変大きな部分が財政投融資の面でございます。  簡単に申し上げておきますが、平成六年度の財投原資は総計で四十七兆八千五百八十二億円、これは平成六年度の財投計画における総額でございます。この中で郵便貯金というのは、ちょうどこの四十八兆の四〇%を郵便貯金が占めております。御参考までに申し上げますと、簡易保険が一八・一%、四十七兆八千五百八十二億の財投総額、これは六年でございますが、このうち郵貯が四〇%、簡保が一八・一%、両方合わせると五八・一%が郵便局、郵政省でございます。そして、平成七年度の財投計画、四十八兆を超えるわけで、ふえておるわけでございますけれども、この中でも、やはりおおむね六割近いものが郵便局の郵貯、簡保でございます。  そして、ストック、現在財政投融資資金というのはどのぐらい入っているのか、どこにという問題がなかなか皆さんのところから出てこないのでありますが、ストック、これは六年で申しますと、財投ストック総原資が三百九兆円あるわけでございますが、三百九兆のうち郵便貯金が占める割合は四三%でございます。三百九兆、いろいろなところに入っている財投原資のうちの、今のストックの四三%、百三十四兆円が郵便貯金でございます。そして、四十三兆が簡易保険でございます。したがいまして、両方で三百九兆の財投原資ストックのうちの五七%が郵政省が受け持っているということになる。  じゃ、どこに行っているか。これは六年度で申しますと、住宅金融公庫、今これは景気浮揚の目玉のレンタル住宅、個人住宅でございますが、八兆九千六百三十二億円、住宅金融公庫でございます。国民金融公庫三兆円、ぴったり三兆円でございます。中小企業金融公庫二兆四千八百七十億円、日本道路公団二兆二千二百八十億円、日本開発銀行二兆七百二十億円、公営企業金融公庫一兆四千四百九十四億円、地方公共団体六兆五千億ということでございまして、財投をということになりますと、まずこれをどうするか、七十兆規模の年度予算に対して四十八兆ですからね。そこらはひとつぜひお考えをいただきたい、こう思います。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 私はそんなにたくさんの要求をしたわけじゃないのですが、大変御親切に御説明をいただいて、ありがとうございました。  私は、いわゆる行政改革の中で、金融機関の統廃合を論議をしておるその中で、私の地方の北海道東北開発公庫とかあるいは沖縄開発公庫とか、そして開銀、輸銀、こういった問題が今回話題になりました。それから中小企業金融公庫や国民金融公庫、環境衛生金融公庫、こういったものも話題になったようでありますが、郵政大臣、あなたのところの資料で私も少しは勉強できるかなと思っていたことで、聞きたいことを一つ聞かせていただきたいのです。  官は民の補完の程度にしかやっちゃいかぬということでやられておるけれども、実際民間の預金も相当伸びてきているわけなんですが、伸びた分を大体民間はどんなところに投資をし、そしてあなた方の集めた郵貯がどんなところに国民生活の潤いをもたらしてくれておるかというようなことについて、数字的に調べたことがあったら教えてください。

大出俊日本社会党・護憲民主連合郵政大臣

○大出国務大臣 民間の銀行のというのは、ちょっと私の方の所管じゃございませんので、これは遠慮をさせていただきたいと思っておりますけれども、例の郵政省の貯金ということになりますというと、大きなところは財投、今申し上げました財投でございます。あとは大蔵省と、これはいろいろなことがございましたが話をつけまして、とりあえずは三十兆ぐらいのところまでは自主運用でいこうということで、ようやく本年そこに近づいたということでございまして、その辺が郵貯の使っている中心でございます。要するに、社会資本という意味で、道路やあるいは住宅その他、そういう面で非常に大きな貢献をしている、こういうことでございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 実は、郵政大臣、もうそれじゃ結構ですが、あなたのところからもらった資料に非常にすばらしい資料があったので、私はそれでせっかくおいでいただいたのだから説明していただこうと思ったのです。  実は一般の金融機関、民間金融機関は、預金の伸びた分の大体三分の二がほとんど建設、不動産、ノンバンク等への融資になっておりまして、いわゆるバブルの盛んだった時代、ごく利益率の高いところしか行かない。そうすると、私のような田舎、東北、北海道のようなところ、沖縄のようなところは、残念ながら大変な過疎の傾向にあるわけですから、それを開発していくには、この開発銀行やら中小企業金融公庫等からの融資というものは、大変そういう意味では呼び水的に助かっておるわけであります。  今現在ですらそうなのですから、そこのところは、ただ数合わせで、行革行革と言ったから数だけ幾つ減らせばいいのだなんということでやられたのでは、これは大変なことになってくる。さっき亀井運輸大臣が言われたようなことであって、行革をすることが国民のために本当にサービスになるのかならぬのか、こんな点を最重視をして、これから与党三党、協議をするそうですけれども、内閣でも山口先生を中心に議論をされるようでございますが、この点について、私はそう望むのですが、どういうお考えか聞かせていただきたいと思います。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 特殊法人ができました際は、法律でこれをつくったわけでございまして、当然そのときはその法人の必要性というものが認識されたからこそこの法律ができたというふうに思っております。そうして、御指摘のありますような政府系金融機関も、戦後のあの荒廃の中から今日の我が国を築くために大きな功績を上げたということは、これはきちっと認識をしなければならぬというふうに思っている次第でございます。  ただ、現在は戦後の荒廃から立ち上がった当時の状況とは大きく変化をしているわけでございますので、その変化というものをやはり厳しく見詰めて、その中でどうあるべきかということを懸命に、私たち知恵を絞りまして対処するのが行政改革の役目ではないか。したがいまして、それぞれの法人が果たしてきた役割というものはきちっと見詰めつつ、社会経済の情勢の推移に従いましてこれを見直していくということで対処をいたしておる次第でございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 それでは、総務庁長官、郵政大臣は、最後にこのことだけ申し上げて、お帰りいただこうと思っております。  それは、行革のことも、それから、この村山・自社さきがけ三党連立内閣が誕生して以来、私は、とかくのことを言われて、野党の皆さんからも御批判もあるけれども、自民党単独特代にできなかったようなことを一つ一つ本当に着実によくやってきてくれていると思います。  行革のことなんか特に、海部さんもこの間何かここで随分言いましたけれども、何をやったのだったろうかね、あの人。細川さんにしても、羽田さんにしても、全くそうだと思うので、しかし今度は、それは掲げたことが全部できればそれにこしたことはないけれども、何も独裁じゃないのですから、よく議論をし合った中で、お互いが納得したことから一つ一つこなしていかなければならぬ、そういう点では、私は行革の階段をしっかりと上り始めた、こう思っております。  総理がここにいないのであれですが、どうかひとつ、私たちも与党としてしっかりと支えていくつもりであります。国民は、やはり政治の安定と、一つ一つのことを着実に、頼りになるような成果を上げていただくことこそ大きな政治に対する期待だろうし、それこそまた、信頼を回復することにもなると思います。  そういう意味では、大蔵大臣のやっておるこの両信用組合の問題も、私は、むしろこの連立政権であったからこそここまで、しっかりとこれから詰めていけるのではないか、こう期待もしておるわけであります。どうぞひとつ総務庁長官、代表で決意のほどを聞かせていただきたい。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  特殊法人の整理合理化につきましては、十四の法人を七つに統合する、三つの法人を民営化する、一つの法人を廃止をする、さらに、日本たばこ会社の中のことでございますが、塩の専売制度を廃止をする、十二項目にわたる一応の結論を出しましたし、この十二項目以外でも、九十二すべての法人に対して事業を見直し、スリム化できるものはスリム化をしていく、定員を抑制すべきものはする、経費を節減すべきものはするというような形の報告を取りまとめることができた次第でございます。  問題は、昭和五十四年に、当時特殊法人の数が百十一ございました。これを十一整理統合したというのが今日まで一番大きな整理合理化でございましたが、今回は九十二、しかもJR等があるわけでございますから、いわゆる特殊法人は八十であります。八十のうち、十二項目にわたって一つの結論を出すことができたということは、かつての五十四年の行革以上の成果を上げることができた、このことを私ども大変うれしく思いますと同時に、関係いたしました与党の皆さん方、各省をリードいたしました閣僚の皆さん方、そしてリーダーシップを発揮した村山総理の努力に私は心から感謝をいたしている次第であります。  昭和六十年以降、特殊法人の統廃合は全くございませんでした。この十年間なかったものを今回仕上げたということで、この点も御理解をいただきたいと存じます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 大変力強い決意を聞かせていただいてありがとうございました。本当にしっかり頑張ってください。どうぞお二人、お引き取りいただいて結構です。  大蔵大臣、最後に実は農林省の、いわゆる農林中金というか、農協系統の預金が住専に相当出ておりまして、これがまあいろいろ心配をされているわけですが、農林省、どれぐらい出て、今どういう状況がちょっと説明してください。

東久雄農林水産省経済局長

○東政府委員 いわゆる住宅金融専門会社に対しまして、農協系、これは各県の信濃連と、それから農林中金と、それから共済連との三つでございますが、それらを合わせまして、先生御承知のとおり、この住専というのは八社ございますが、一社は協住ローンという農協系の住専でございまして、これは健全に再建計画なしでやっております。ただ、あとの七社について再建計画のもとでやられておるわけでございますが……(桜井委員「七社とも」と呼ぶ)七社ともでございます。その七社を合わせまして、農協系の、先ほど申し上げました三つの系統で、約五兆五千億程度ございます。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 今お聞きのとおりであります。住宅というのは、景気対策のときにはいつも一番前面に出てきて、対策を立てろ、私どもも予算のときにはこれを一番やかましく要求するわけでありますが、そのことにこたえることについては結構なんですが、住専が七つともこうやって経営内容が悪いということについては、私はどうも納得できないのですよ。  これが、もともとの主銀行があって、幾つかの銀行がサポーターになってこれはやっているのですが、自分たちは自分たちで、自分の銀行でやはりローンをやっていらっしゃるのでしょう。そのほかに、ここへ応援もして、借り入れもして、この仕事をやっているのですが、何か大勢で渡れば怖くない的な、そういうラフな気持ちでこれに取り組んだことがこうなったのではないだろうかな。  私は金融全体について、この際大蔵省は、あらゆる金融面について、経済の大きな転機でもあるだけに、一回、どこに原因があってこういうふうになったのかというのを見る必要があるのではないかと思っているのですが、大蔵大臣、どう思いますか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 御指摘のとおり、特にバブルの時期に我が国の金融もさまざまな問題を抱え込んだということが言えるわけでありまして、その後、それがいわゆる不良債権という問題から都市銀行から今回の信用組合に至るまで、大小さまざまな経営上ネックになるような問題を抱えているわけであります。  住専の問題もその中にある、ノンバンクではありますけれども、バブルの時代が生み出した一つの矛盾といいますか、それが今日まだ大きく残っているということでは、私どもも金融全体の仕事を預かる立場からもこの問題を注視をさせていただいているところでございます。  目下は、今の答弁にありますように、再建計画を立てながら経営再建に向けて努力をしていただいているところでありますが、今後とも、全体の中におきましても、また住専問題そのものにつきましても、真剣に見詰めていきたいと思っております。

桜井新自由民主党・自由連合

○桜井委員 今こちらで、三月が危ないよ危ないよとこう叫んでいますが、いつでも、それは三月でも四月でもそうですけれども、大変なうわさもあり、非常に心配をしております。しかし、これは今の両信用組合のような、そういう中身の運営ではないと思うのですね。ですから、これはやはりちゃんと大蔵省が責任を持って指導しながら守っていかなければならぬことだと思いますから、今のお言葉のようにひとつしっかりと頼みたいと思っております。  最後に、委員長にお願いでありますが、先ほど言ったように、院の権威にかけても、東京都が、我々が百四条に基づいて、法律に基づいて要求したことについてもこたえられないほど重大だ、銀行局長は、自分の命にかけても私らは守りますなんて偉そうなことを言ってやってきた。それがどうですか、こんなにみんなに公開されてしまって。院の権威なんというのはどこにあるのですか。それほど、命を張るほどのことを言った守秘義務というのは一体どうなったんだ。これはあくまでも東京都に対して責任追及をすべきですよ。だれが法違反をして、守秘義務を破ってこの情報を散らしたのか。これはひとつ委員会として、委員長しっかりと詰めていただきたい、要求していただきたい、お願いを申し上げて、終わらせていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 次回は、明二十三日午前九時より委員会を開会し、本日に引き続き集中審議を行った後、締めくくり総括質疑に入ります。本日は、これにて散会いたします。    午後六時二十四分散会

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