予算委員会 第11号
- 発言数
- 286 件
- 登壇者
- 43 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1995/02/10
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。五十嵐ふみひこ君。
○五十嵐(ふ)委員 新党さきがけの五十嵐ふみひこでございます。 私は、党の立場というよりは、この問題をずっと勉強させていただいてきた者の一人として御質問をさせていただきたいと思います。 また、私は、ここに通産大臣お見えでございますけれども、ちょうど第二次臨時行政調査会、いわゆる土光臨調が行われておりました間、臨調担当の新聞記者として、通信社の記者でございましたけれども、記者として取材をさせていただきました。そのころ通産大臣は、自民党行財政調査会長として、三公社五現業の改革を初めとする大改革の陣頭指揮をとられていたということで、取材をした覚えがあるわけでございます。 その後、この行財政改革、熱が冷めたのか、また必要だという声が、ここになって必要性がまた盛り上がってきたということでございますが、なかなかその本質的なものに国会の場でも迫ってはいないのではないかということから、私は、きょう質問要旨を配らせていただきましたけれども、全般的にわたりますけれども、その意義といったものを改めて確認をする場にさせていただきたいと思っております。 私は、まず、行財政改革でお金が出るか出ないかというようなことが税制改革を通じて問題になりましたけれども、もっと本質的なところの議論をしなければいけないと思っております。 日本は、経済発展をここまで遂げてまいりましたけれども、引き続き経済の発展を維持できるのかというのが我が国民にとって、二十一世紀を間近に迎えるに当たって大変心配なことになっているんだろうと思います。それが大きなテーマになる。それに際して、一番大きな克服すべき課題となっているのが、私は日本のこうした行財政システムの時代に合わせた変更だと思うわけであります。 日本の国民は、大変なポテンシャルエネルギーを持っている。しかし、そのポテンシャルエネルギーを発現する、外にあらわすことができるかどうかというのは、この行財政改革が二十一世紀までの間にどの程度進展するかにかかっているのではないかと思います。 我が国は資源のない国でございまして、科学技術の力によって、これもハードの面だけではなくてソフトを含めた科学技術力によって日本はよって立たなければいけない。そしてまた、新産業というものをそれによって、科学技術力によって育てていく、新産業フロンティアを開拓していくというところに我が国の生きる道が、ほとんど唯一の生きる道があるんだろう。 それを妨げるものは何かというと、今問題になっているのは、貿易摩擦と空洞化という問題が出てまいります。我が国が先進各国と貿易摩擦を起こし、それが我が国の大きな、貿易立国で生きてきましたけれども、成長阻害要因になっている。そしてまた、もう一方の国際化である空洞化という現象によって、これまた国内の経済の力というものが衰えてきている。ここに国民の大きな心配のもとがあるわけでございます。そして、その貿易摩擦の方に関して言わせていただきますと、経済の相互依存関係というものが、これは貿易摩擦解消の大きな私は力になると思っております。 例えば、ドイツとイギリス、ドイツとアメリカとの間にもかなり貿易のインパラはあるわけですけれども、しかしお互いに、そこに資本が行き、工場をつくり、相手国の国民を雇っている、雇用しているという関係の中に信頼関係が生まれ、ある意味で言えば人質関係と言えるかもしれませんけれども、そこで相互信頼関係、依存関係が生まれる中で、政治的な摩擦ということにはならないで至っているわけでありまして、日本だけがかなり際立った形でこれが貿易摩擦という形で発現をしている。 その相互依存関係が、ではなぜできないかということになりますと、日本のハイコスト経済、土地が高い、それから流通コストがかかる、人件費が高い、そういったところに起因をしている。日本から最近、外国企業がどんどん撤退を始めております。撤退を始めているのは、日本で、東京にオフィスを持って営業しようとしても、非常にそのコストがかさむということがその大きな原因だということが統計上も、アンケート調査からも出ているわけでありまして、これを何とかしていかなければいけない。 私は、人件費というのは、これは削減していくのはなかなか難しいだろう、人件費コストを下げていくというのはなかなか容易なことではないだろうと思いますが、土地や流通コストというのは、一定の手法によってこれは削減が可能だと思っております。 そのときに私が考えますには、マクロの利益というものとミクロの損得というのは必ずぶつかってくるわけでございます。流通コストを下げるといっても、中間の流通業界で生きている方々をどうするかという問題が出てまいります。あるいは土地についても、このように土地価格が下がってまいりますと、私はいいことだと思っているんですけれども、資産価値が減少することによって大きな問題が出ております。そのマクロの利益とミクロの損得が大きく食い違う。 ただ、全般的に流通コストが下がり、また土地のコストが下がれば、これは外国からの投資がふえる、あるいはハイコスト経済が直るという形で国民全体に、ひいては、一時的には損失をこうむる業界、企業にとっても、結果的には利益が上がる、利益につながる、日本国全体の経済の活性化につながると私は思っているわけですけれども、マクロの利益とミクロのその損得というものがなかなか調整がつかない、ここに問題があるのでありまして、その大きな原因は、縦割り行政ということによってマクロの利益を優先した政策がなかなかとられない、ミクロの、例えば業種ごと、業界ごとの損得によって政治が、あるいは行政が、施策が動かされやすい、そこに私は一つの問題があるのではないかなと思います。 そこで、そういう観点からいうと、総合調整機能といいますか、行財政改革、行政改革によって中央省庁の統廃合あるいは事務事業の見直しといったところが大きなテーマになってくるのではないかなと思います。 それから、規制の面に関して申しますと、これは、例えば空洞化にかかわってくるわけですけれども、アメリカでも空洞化が日本よりはるかに先に始まりました。これに対してアメリカは、金融の規制を緩和する、金融の自由化というようなことによって第三次産業を育て上げ、そしてそこで雇用を吸収し、新しい経済発展を実はある程度成功させてきたわけであります。 後から空洞化を追いかけている日本、これは実は一番おくれているのは金融面を中心とする規制の緩和でございまして、なかなかベンチャービジネスを初めとする新産業を育て上げることができない、ここに問題が出てきているわけです。金融以外の規制緩和ももちろん重要でございますけれども、主に私は金融の自由化というものに焦点を当てなければならないと思います。 バブルがどうして起きたかというところに、もっと政治家や行政は反省をしなければいけない。これは、私は、銀行行政の誤りだと思っております。これは、土地本位制、とにかく銀行がかわいい、金融機関がかわいい、つぶさないようにということで、つぶさないようにするためには絶対安全な保険を掛けなければいかぬ、それはどういうことかというと、日本にとっては非常に安定的な資産である土地資産というものを担保としてとりなさい、担保をとれ、担保をとれという行政をしてきたわけでございます。それが、担保さえとればということになって、実はバブル経済を引き起こしてきた。 しかも、バブル経済が案の走破綻を来した後も、担保をとりなさいということはやめなかったわけですね。それによって急激に、経済が軟着陸できずに冷えて、金融機関が貸し出しをせずに経済が死にかけるという状況になってしまったわけであります。この土地本位性をもたらした元凶は私は銀行行政にあると思っているわけでありますけれども、ここをきちんと実は見直していかなければいけない。その背景には、銀行の護送船団方式と言われる保護行政が私は問題になるんだろうと思っております。 本来銀行というのは、融資を求める企業の経営者の資質、それから事業計画の優秀性というものに着目をして貸すべきものである。それが担保価値のみによって貸し出すようになったところに問題があるのであって、これがベンチャービジネスが育たない大きな原因でもあるわけであります。本来の銀行の機能を果たしていない。日本には銀行屋はいても銀行家はいなくなったということを私はかつての大銀行の重役から伺ったことがありますけれども、まさにそういう状態になっている。 しかも、それじゃどうして今からそういうことをしてくれないのかそこに気がついているなら、と言ったら、そのバブル時代に銀行の審査機能というものはもう失われてしまった、育てるには十年ぐらいかかりますと言うのですね。今言ったように、銀行が本来その審査機能によって、この事業にはお金を貸して大丈夫なんだ、担保はなくても育てられるんだということが回復するためには、また一から人を育て直さなければいかぬということになっているようでございます。 このようなことを考えると、金融面を中心とした規制緩和の重要性というのはいかに大事かということがわかってくるわけでございますが、その辺の認識、今の日本が置かれている経済状況、規制緩和や中央省庁の機能の見直しといった、そういう面での行財政改革の重要性についての御認識を、まず最初に、先ほど申し上げました行財政調査会長だった橋本通産大臣にお伺いをしたいと思います。
○橋本国務大臣 このテーマで私が最初にお答えをするのが内閣として適切かどうか、多少私は首をひねります。担当の総務庁長官もおられ、副総理もおられ、また、さきがけ党首の武村大蔵大臣もおられるわけであります。 ただ、私は、土光臨調の当時を振り返りましたときに、政府にも、また関係者にも一つの夢があったということは、今改めて感じております。そして、基本的には、人生五十年時代に合わせてこしらえられていた行政の仕組みというもの、これを人生八十年時代にふさわしいものにしようよ、こういう夢は一つありました。同時にその中で、住民に身近な行政はできるだけ住民に身近な自治体でお願いをする仕組みをつくろうよ、こうした夢もあったと思います。 そして、簡素にして効率的な政府を仕組む、その中で、例えば特殊法人の見直しあるいは地方分権の推進、規制緩和、中央省庁の出先機関の整理統合、各種の施策が進められました。そしてその中で副次的に、当然のことながらそれは国家財政に裨益することでもありましたし、いろいろな角度の答えが出されていったと思います。 私は、逆に土光臨調が非常に不幸なのは、そうした地道な努力の積み上げというものがなされていたことがややもすると世間から失念をされ、三公社の民営化といったことにだけ焦点が当てられて、これが土光臨調の成果であったように言われる、当時の関係者としては大変残念であります。 そして、土光臨調においてもう一つ忘れてはならないことは、第一次臨時行政調査会が残された国家公務員の総定員法という一つの基本ルール、これを確認した上で、行政組織のスクラップ・アンド・ビルドを進める、着実に進めるということを堅持してこられたことであります。 そしてもう一つは、国民負担率の観点から、二十一世紀の高齢化のピークに達する時代において一体国は国民にどれくらいの負担まではお願いしなければいけないのか、そしてそれに対して、ふえていく負担に対し、国民がどういうことを求められるということを予測するか、こうしたことを整理をされたことだと考えておりました。 そして、私は今もその土光臨調のかざして進めてきた路線というものは正しかったと思っておりますし、私自身はそうした方向での努力を進めてまいりたいと考えております。 今回、通産省は、製造物責任法に対応するための仕組みをつくる、そのプロセスにおきまして、従来二十二カ所ありました通産検査所を十一カ所に統合し、その中で新しい業務への対応を果たすべく、組織をみずからの手でつくり直しました。こうした地道な努力が今後も積み重ねられていくこと、それが私は行政改革というものの不断に目指すべき目標である、そのように考えております。
○五十嵐(ふ)委員 国民負担率の上昇を抑えるという観点から、また、スクラップ・アンド・ビルド、肥大化しがちな行政組織を常に見直し、縮めていく努力をしなければいけないということはそのとおりでございまして、これは先ほど言った、日本の民の経済力、民間の経済力の活性化を図るという意味からと同時に、もう一方では行政コストという観点からやはりやらなければいけないということだろうと思います。 官僚の制度、行政システムというのは非常に硬直的でございまして、あるいは肥大化しがちだ。これは、例えばお役人、官僚の方々と話をしていればわかるわけですけれども、予算は多ければ多いほどいい、それから、仕事の面でいえば、省令でやるよりは政令でやる仕事、政令でやる仕事よりは法律に基づく仕事の方がいい、これをとれば手柄になるというのはすぐわかるわけでありまして、そういう体質が必然的に備わっている。これを常に見直していかなければいけないということは確かなことだろうと思います。 そして、その官僚制度の硬直性はいろいろなところにあらわれてくるわけであります。例えば、もう既に民営化されていますけれども、JRの西日本が、今回の震災対策でも、いろいろな手抜きないしずさんな工事というのが発見されたにもかかわらず、安全対策に間違いはなかったと言い 張っている記事が、本当かどうかはとにかく、見受けられました。あるいは、ロス地震やサンフランシスコ地震で、日本の場合は安全なんだという関係者の説明が、今ではかなり振り返られて問題になっているわけであります。 あるいは厚生省関係でも、今回でも、避難所で点滴をしてはならないというような指導が最初行政からなされているわけですね、これは厚生省というより地元の自治体でございますけれども。法律には、確かに医療法では病院以外のところで診療行為をしてはいけないということになっているわけですけれども、病院がつぶれた状態の中で、それではどうして、どこで患者を救うのか。 本来病院外で診療行為をしてはいけない、あるいは点滴をしてはいけないということはどういうことかというと、これはかってはかなり衛生状態に心配があったからでありまして、今のような社会になってからそういう厳格な運用というものが必要かどうかというのは問題になってくるわけですけれども、とにかく硬直的な、いわゆるしゃくし定規の官権の発動というのは行われがちであります。 これはどこに起因するかというと、規制の問題と同じなんですが、規制もなぜ行われるかというと、国民のお上に対する、いわゆる行政に対する依存体質が問題でございます。これに対して、またその反動で裏腹に、何か問題があったときはお上の責任を追及をするということになりがちでございます。いわゆる国民の自律的な判断と自己責任ということよりも、行政の側、お上の側の判断に頼り、その責任を追及するという体質があるために、安全を守るために規制規制、むしろかけてくるわけです。 ここまで手を尽くした、ここまで規制をかけて国民の安全を守ったんだということを国民に証明しようとする、これが日本の規制の発端であり、また今言った官僚の運用面での硬直化といったものも、完璧主義、責任追及とは裏腹に完璧主義を貫かなければいかぬ、あるいは無謬論で貫かなければいかぬ。一度も間違ったことはございません、絶対に安全なんですということを言うわけでございます。 ここに大きな問題があるわけですけれども、日本の国全体が、行政全体が一つの目標に向かっている間はいいわけですが、海図のないこの変化の激しい社会に乗り出した今は、私は、むしろそれが日本の将来にとって禍根を残すことになる、未知の事態、激変に対応できないということになるのではないかなと考えております。 私は大学時代ギリシャ語を勉強した者でございますけれども、古代ギリシャでも、一番の罪はヒュブリスと言います。これは神々と自分を同等だと思うことであります。すなわち自分には欠陥がないと思うことが最大の罪であって、日本語では傲慢と訳しますけれども、これが破滅に、カタストロフィに至る道なのであります。 あるいは、卑近な例で言えば、野球でも得意なコースのすぐわきに実は欠陥がある、重大な穴があるということをバッターの方でも言うわけですけれども、まさに日本は、自分たちは正しい道を歩んでいるんだ、日本の官僚が自分たちは聞違っていないんだと思うところに、実は日本の経済がこのまま発展できないもとが隠されている可能性がある。これを謙虚に反省をしていく、そして、自分は間違っているかもしれない、これは完全、絶対に安全というわけではないかもしれないというところをいつも自己検索をしていかなければいけないのではないかなと思うわけであります。 そういう意味から、担当大臣が来られておりますが、経済企画庁長官、先ほど私、長々とお話を申し上げましたけれども、私見を申し述べましたけれども、貿易摩擦と空洞化に対処する方策として、私は規制緩和が絶対とは言いません。まさに規制緩和は必要だと思いますが、別の面もあると思っているのですよ、実は。 それはどういうことかというと、規制を緩和することによって、日本の経済の体質の一つの欠陥の象徴である過当競争というものがあるわけですね、この問題にも一方で対処をしていかないといけないということで、アメリカの自動車業界はなぜ怒っているんだろうか、いろいろなことを言うけれども、日本の業界がアメリカという世界に過当競争を車の世界で持ち込んだからだと私は思うのです。これは、日本型の薄利多売方式を押しつけたからアメリカはその日本の自動車輸出に対しては拒否反応を持ったのだろうと思っているわけでありまして、規制緩和が生じるということは新規参入が多くなるということですから、もともと過当競争体質のところには非常につらい面も出てくるかと思うわけですね。 その過当競争という側面も一方では持つけれども、しかしそれにしても規制緩和というものはやはり必要なところはかなり続けていかないと、先ほど言ったように、私は、日本は国際社会の競争の中で生き残れないと思っているわけですけれども、そういった大きな観点からの御所見をお伺いをしたいと思います。
○高村国務大臣 先生の規制緩和に関する御意見にほぼ同感でございます。規制緩和によって新たな事業活動の展開ができる、あるいは内外価格差を縮めて国民の実質所得を高める、それが需要を喚起する、そういったことが大いにあるだろう、こう考えております。 ただ、一時的には一部の産業に摩擦が起こるというようなこともありますけれども、全体のメリット・デメリットを考れえば、今の状況よりはるかに、規制を緩和していく、そして産業のフロンティアをつくっていく、そのことが日本経済全体を活性化させる、こういうふうに考えております。
○五十嵐(ふ)委員 過当競争のことを申し上げましたけれども、過当競争に対抗する手段として出てきたのが実は談合でございます。この談合という体質をやはりなくして、フェアな社会をつくっていかないと、私は、日本は国際社会から受け入れられないと思っております。 それにはやはり独禁政策というものをもう一度見直して、これを厳格に運用していく、あるいは公正取引委員会の権限を強化していくということもフェアな社会をつくるという観点から大きな、広い意味での行財政改革の一環に当たるのではないかなと私は思っているわけであります。 一つの問題として系列ということがございますけれども、日本では余りにも営業会社あるいは中間的な会社が系列の中に入っていることによってコストがかさんでいるということがあると思います。 例えば建設関連業界ではいわゆる丸投げということが、独禁法で違反となっているわけですけれども、事実上丸投げに近い状態、営業会社は営業を受けているだけで、直轄では、自分のところでは事業をしない。下請に回し、下請はまた、それを一部利潤を上げてすぐまた孫請に回すという形で、最終的に工事を行う、請け負う、請け負うというか工事を行う、実施する会社のところにはわずかな額しかいかない。 NTT関連の業界でいいますと、四十数%、四〇%ちょっとしかいかないという、これが僕は世界一高い電話料金のもとになっているのではないかなと思われるのですね。NTTはもう民間会社になりましたけれども、そういう系列体質を、ファミリー体質を持っていて、ファミリー企業の関連の会社からでないと原材料を、工事する会社は買えないのです。そういうマークが入っているものを指定されるわけです。そうすると、三倍ぐらいの値段がすると言って泣いている末端の工事をしている業者がございます。NTTが関連ファミリー企業の元請建設会社に発注する額の、実際には四〇%ちょっとぐらいで事業が行われているということがあるわけでございます。 これは、直接適正な競争が行われ、そういう系列システムがなければ、工事費はうんと安く済むのではないかなと思っているわけですが、それに似たようなことは、一般の建設業界でもみんな行われているわけです。 私は、こういった独禁政策上の問題点というのもクリアしていかないと、フェアな社会というのは、競争社会というのはできないと思っているわけです。今例示的にそういうお話を申し上げましたので、恐縮でございますが、この件については質問通告しておりませんから結構ですが、それでは、独禁政策という面に関して、内閣全体として官房長官からお伺いをしたいと思いますが……。
○五十嵐国務大臣 これも通告はございませんものであれですが、ちょっと私も恐縮でございましたが、規制緩和は、御承知のように、これはもう行政改革の中でも当面非常に大きなウエートを持って今取り組まさせていただいておりまして、年度内に向こう五カ年間の規制緩和の方針を明確にしようということで、検討委員会の御協力等もいただきまして、鋭意取り組んでいることは御承知のとおりであります。 一方、そういう規制緩和をしつつ、同時に独禁法に関する、殊に公取の強化等に関しましては十分な配慮が要ることであって、今年、我々としても平成七年度で、公取の定員もかねがね課題のところでありましたけれども、これもかなり増員をするということで、そういう目配りはともにしっかりやってまいりたい、こういうぐあいに思っている次第でございます。
○五十嵐(ふ)委員 公正取引委員会について、私は役割がますます重要になってくると思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 今、一部だと言いましたけれども、私はかなりこの業界に関しては勉強させていただいておりまして、NTTに関してはかなりなコスト高の体質があるということを御指摘をさせていただきたいと思います。 それから、別の観点からお話をさせていただきますけれども、なぜ縦割り行政が問題かということになりますと、先ほど調整機能がやはり縦割りでは十分に発揮できないんだということを申し上げました。 日本では、日本の行政、政治のシステムでは、かなり個別の事業官庁が強い立場にありまして、いわばゼネラリストと言われるような、国の全体を見渡して優劣順位をつけられる立場の人間というのは数が少ない、これはシステム上そうなっているということが言えると思います。そして、スペシャリストであり、かつ要求側に回る事業官庁がかなり力を持ち、かっ勢力が大きい、数が多いということに問題があるわけでありまして、これを調整するために調整官庁というのがつくられているわけですが、実際にはなかなかそれが有効な働きをしてない。 これが端的にあらわれたのが、今回の震災での国土庁の立場だろうと思います。本来、こういったときの調整機能を果たすために国土庁は生まれたわけでありますけれども、残念ながら十分な働きをすることができなかったと私は思っております。基本的に、ゼネラリストとスペシャリストといいますか、その立場の違いというものをもっと明確にして区別していく必要があるんではないか。 ゼネラリストと言われる職掌というのは、例えば大蔵省でいうと主計局、それから主税局、これは国全体の、いわば横割りで物を見る部署でございます。あるいは、山口長官が所管の総務庁というのをその目的のために、大蔵省だけがえらい強い、官庁の中の官庁ということではなくて、きちんとした、別の面から力を持った官庁をつくろうということで、総合管理庁という名前だったと思いますが、土光臨調のときの提案は。それが総務庁という名前で新たに発足をした。焼け太りだと言われましたけれども、焼け太りでも構わないからそういう機能を、組織監視、そして人事の総合的な力を発揮するという意味でこの総務庁がつくられたと思うのです。 実際には十分な、じゃ土光臨調が期待したとおりの働きを果たしてきたかというと、それなりの力を発揮してきたと私は思います。定数管理等については私も評価をいたしますけれども、しかし、まだまだ十分とは言えないという側面もやはりあるんだろうと思います。 主計、主税にいたしましても、例えば主計にいたしましても、銀行局やあるいは証券局の横並びの、並び大名と言われるような部署と同じ大蔵省にいるために、私は、ある意味ではそういう機能が半減をしているというふうに思うわけであります。 例えば、今回の特殊法人の改革みたいなところになると並び大名になってしまって、私のところも、じゃよその省庁と同じで一つだけ出しますというような話になってくるわけですね。よそが出すなら出すし、出さないなら出さないというような、並び大名に戻ってしまうわけであります。 あるいは主計局の機能にしても、私は、本当にそれじゃゼネラリストとしてのポジションを遺憾なく発揮しているかというと、そうでもないと思うわけです。担当の主計官とかその下の主査にはやはり省庁の系列、これは主計官は全部、省庁別ではありませんけれども、御存じのように幾つかに固まっておりますけれども、縦割りにやはりなっているわけであります。 そして、例えば主計官や主査に本音を伺いますと、これは主計局次長や主計局長をいかに丸め込むか、悪い言葉で言うとだますか、あるいは逆の言葉で言うと理論によって説得するかということによってこれはやっていくわけでありまして、実は、査定をする対象の省庁とある程度やはりつながっているということができてくるわけであります。全体を見まして、全省庁にまたがった優劣順位をつけるということでは、やはり私は十分な機能を発揮しているとは言えないというふうに思っているわけです。 ですから、私はこれは、この部分についてはむしろ官邸機能の強化で、官邸機能として働かせるべきだという持論を持っているわけでありますけれども、今言ったようなゼネラリストとスペシャリストという、その部署の観点から、そういう観点から中央省庁の再編というのは、あるいは縦割りの業務の見直しというものは必要だということを考えているわけでございます。いわゆる族議員という問題もそこから発生をしてくるんだろうと思います。 自民党総裁である副総理に御質問をいたしますけれども、今言ったような、長く言われてまいりました族議員の弊害、大分よくなったというふうにも私も感じてはおりますけれども、反省を込めて、これは中央省庁や行財政改革と結びついて、どのような御所感をお持ちかということをお伺いをしたいと思います。
○河野国務大臣 私は、行政改革についてまず申し上げると、先ほど橋本大臣からもるるお話がありましたが、少し視点を変えて申し上げるならば、行政の透明性というものは非常に重要なのではないかというふうに思っているわけです。 情報公開についてどう考えるかとかあるいは行政手続法というものをどういうふうにしていくかということ、これらはいずれもどういうふうに国民の側が使うかということもあるかと思いますけれども、こうしたことを積極的に進めていって、かつてよらしむべし知らしむべからずと言われた昔から、徐々に徐々にではありますが変わりつつはあるわけですけれども、もっと透明度の高い行政というものが望まれているのではないかというふうに思うのです。 これは私の今所管をしております外務省の立場からいいましても、アメリカを初め諸外国から、日本の行政については、例えば行政改革を行うにせよ規制緩和を行うにせよ、そのやり方自体も透明度の高いやり方をしてほしいという注文もあるわけでございまして、国民の立場からすれば、行政の仕事がもっと透明度の高いものであってほしいと思う気持ちは非常に強いんだろうと思います。そうしたことを我々は注意をしていかなければならないと思います。 族議員は、まさに族議員なるがゆえによくわかる、ほかの人には見えない部分まで見えてくるということがあるわけです。それは、長い間のそういった人たちの一人一人の勉強、努力の成果でもあるわけでございまして、問題は、一概に族議員、族議員といってやや批判的に使われるこの言葉も、そのパートで非常に専門的な知識を有するがために、例えば業界から頼られる、その結果、そこにあってはならないことが行われる、あるいは行われているのではないかといったことがこの批判の大きな問題になるのであって、私は、議員がおっしゃるように、ゼネラリストというものは非常に重要だと思いますけれども、やはりスペシャリストとゼネラリストというものの組み合わせがなければこれはまた進んでいかないわけでございます。 私も、新人議員のころに、先輩からは、まず自分の専門分野を一つ持って、その上でゼネラリストを目指せという指導を受けたことがございます。いずれも中途半端に終わっていることを甚だ恥じておりますけれども……。 そういったぐあいで、このスペシャリストを全部否定するということではないし、またゼネラリストばかりでいいというわけでもない。あるいは、ゼネラリストがいなければ、また今議員おっしゃるように全体的なバランス感覚というかあるいは目配りといいますか、そういったものが不十分になってくるということがあるのだろう、そんな感じを持っております。
○五十嵐(ふ)委員 総裁は大変立派なゼネラリストだと私は御尊敬を申し上げているわけですけれども、よい専門議員といわゆる族議員と言われている方々がいるというのはそのとおりだと思います。それから、組み合わせが必要だということもそのとおりだと思いますが、今はそのバランスが崩れている。いわゆる縦割りの応援議員の方が力が強くて多過ぎるのではないかというところが問題なのではないかな。 そこで、省庁別の仕切りについてもう一度見直してみる必要があるということと、官邸機能の強化というのがやはり避けられないのではないか。特に日本の官邸は、私も官邸の記者だったことがありますけれども、やはり周りのスタッフ機能というのは諸外国と比べても貧弱だということはぬぐえないと思います。細川元総理が最近新聞に寄稿しているのでも、コンピューター一台ない、情報機能が非常に劣っているということを新聞に寄稿されておりましたけれども、施設一つとってみても十分なそうした体制になっていないということは事実だろうと思います。 官房長官にお伺いをしますけれども、今の官邸機能、そしてその取り巻くスタッフの個人的な力量ではなくて、その機能として、システムとして十分かということをお伺いをしたいと思うのです。
○五十嵐国務大臣 官邸機能の強化、強化ということだけではなくて、私なんかの認識では近代化あるいは民主化といいますか、そういうものも含めてしっかり見直す必要がある、こういうぐあいに思っているところであります。 これは、実は昨年もそういう考え方から一応の案がございまして、今あそこは五室あるのでありますが、このうちの三室について、今の室長のレベルをこの際事務次官ぐらいのレベルにしようというような提案も実は出ていたのでありますが、私は実はそれを退けたのであります。 そういう室長に当たる人のレベルを上げるということだけで官邸の強化というものは図られるというものでは私はないというふうに思いますので、この際、抜本的に検討し直そうということで、実は昨年の暮れにかけて、各国のそれぞれの官邸の状況というものも資料を集めて、実は今年に入ってしっかりした分析をして、必要なさらに追加資料はそれぞれのうちの方の在外公館等を通じてまた集め直して、四月からは各国に派遣しようということで、きちっとそういう計画も実は立てていたところなんでありますが、そういうさなかに今度の大災害があって、改めてその認識を強くいたしたような次第であります。 この際、ぜひひとつ、私としては行政改革の主要な一つとして新年度、平成七年度はこの問題にしっかり取り組む必要がある、このことを核にしながら全体的な危機管理あるいは情報の体制というものをしっかり整えていこう、こう思っています。 あるいは、民主化だとかそういう意味からいいましても、各国のそれぞれの状況を見てみますと、ドイツでもそうですし、イギリスでもそうであります。アメリカはこれはちょっと特殊で申すに及ばないことでありますが、例えばジャーナリストだとかあるいは大学の学者だとか、こういう方々をそれぞれ室長に任命しているというようなことも随分多いんですね。 ですから、こんなことなどは、もちろんこれは内閣がちょっと変わることにはなりますが、少しそういう民間の空気というものも官邸に入れるというシステムを含めて、この際考えるべきではないか、こんなことを考えている次第であります。
○五十嵐(ふ)委員 官邸の強化は私は急務だと思います。そのときに私は、中央省庁の再編と絡めて、これは大変なことになるわけですけれども、大変な大きな問題になりますけれども、実は必要ではないか。必要な機能をきちんと官邸が持ち、かつ政治的なリーダーシップが発揮をできるようにするということが避けられない。 それから、先ほどの中央省庁の再編に関していいますと、縦割りといわゆる調整官庁とをはっきり区分している。一緒になって、時にはこちらの立場に立ち、時にはこちらの立場に立つということがないようにすべきだ。銀行行政についても言いましたけれども、銀行行政と主計機能が一緒にいる理由は僕はどこにもないと思っているわけでございまして、「大蔵省解体論」なんという本も書かせていただきまして御迷惑をあちこちかけておりますけれども、本当に本来の省庁のあり方、その任務、事務事業の内容というものを厳しく問い返してみる、それが日本の国全体にとって効率的かどうかというものを見直してみる必要があるのではないか。 お答えがしにくいかと思いますけれども、大蔵大臣にちょっとお伺いをしたいと思います。
○武村国務大臣 大蔵省のあり方について本を出されたようであります、まだ全部読んでおりませんが。所管の立場でありますから、この題名に象徴される、単純に大蔵省を解体すればいいという考え方に同調をさせていただくわけにはいきません。しかし、行政改革の必要性なり、中央各省庁のかなり大胆な見直しの必要性については、私もそれなりに認識をいたしております。 第三次行革審は、六つの大省庁制の提案もいただいているところでございますが、それはそれで村山内閣としても、総理がお答えいただいておりますように、一遍に余り行革の戦線を広げないで、今は地方分権、規制緩和、特殊法人、この辺に焦点を合わせておりますが、そう遠くない将来、中央省庁の問題にも真剣に目を向けなければいけないときが来るというふうに思っております。 なお、統廃合してもやはり幾つかには分かれるわけですね。そこにまた新しい縦割りが当然生まれてくるわけでありまして、御指摘の縦割りと総合調整というのは確かに永遠の課題であります。今でも事業官庁対総合調整官庁というとらえ方もありますが、事業官庁ですら建設や運輸や農林も、もう絶えず他の省庁とのかかわりを考えなければ仕事が進まない、あるいは世界にも目を向けないと仕事が進まない状況であります。 かつて青年会議所の言葉でありましたか、ルック・グローバリー・アクト・ローカリーでしたか、絶えず視点は広く世界、広い視野で物を見る、物を考える、しかし行動はそういう視野を生かして地に足のついた活動を展開していこうというようなことを言っておりました。各省庁の立場もそれぞれプロパーの責任を負っておりますが、視野だけは絶えず政府全体なり広い視野で物を考え、判断をして、足元の担当の仕事をこなしていく、こういう姿勢が大事なのかなというふうに思っております。
○五十嵐(ふ)委員 私は何も単純に大蔵省いじめとか、大蔵省を分解すればいいと思っているわけではなくて、国全体の省庁のシステムというものを、縦割り横割り、もう一度見直してみる必要があるのではないかという観点から勉強させていただいたわけであります。 それから、ただ単に省庁をどことどこをくっつける、あるいは特殊法人のどことどこをくっつけるというだけではなくて、公務員制度全般を見直さないと、実はこの問題、出てこないわけでありまして、このことはもう土光臨調のときから気がついているわけであります。 土光臨調では人事管理運営協議会というのを設けるようにということがありまして、設けられたはずであります。各省の官房長が集まって、長期的な人事管理のあり方、施策についてここで決めていくということになったはずでありますが、なかなかその後の成果が目についてきません。 例えばあの土光臨調の中では、外務公務員についてもっと民間を採用しなさい、民間の大使等を採用しなさい。その後女性の民間大使等も出ましたけれども、ぽっとそのときに一人話題になっただけで、後不明にして民間採用の大使がたくさん出たということは伺っておりません。 それから、各省交流というお話もありました。あのころかなり土光臨調では、各省間の交流というものを活発にしなさいということで、警察庁から外務省に行ったり、その逆があったりということもありましたけれども、これもその後十分に行われているというふうには伺っておりません。 この人事交流等々、公務員の人事管理という面についてお伺いをしたいと思います。総務庁長官、それから外務公務員については外務大臣にお伺いをしたいと思います。
○山口国務大臣 お答えいたします。 御指摘のように、公務員が、省あって国なしとか、訳あって局なしとか、局あって省なしというようなこの狭い視野で、もちろん専門的な知識があるのは結構でございますが、仕事をするということではいかがかと、そういう意味からこの人事交流が必要だということになったと思います。 今までは、少なくとも課長職につくまでは一回は他の省庁の仕事につくというルールでやってまいりましたが、昨年の末、これでは不十分だと、少なくとも課長職につく前には二回は他の省庁の経験を持つということにすべきではないかという与党の皆さん方からの御提言もございまして、そのような方式を決定をいたしました。 したがいまして、従来以上にこの人事交流につきましては積極的にやっていく、また同時に、民間の皆さん方との経験交流ということも必要であるということから、幹部職員あるいは中堅職員、民間の人たちとの交流の機会もたくさん持つというようなことで運営をいたしております。 それから、先ほど来お話があった点でございますが、私はこの中央省庁の整理統合、もちろん必要だと思います。しかし今は、規制緩和、そして特殊法人の整理合理化、そして地方分権、これに全力を挙げておるわけでございまして、私は、特に地方分権を進めていく。いわば国の存立にかかわるもの及び国が一定のルールで対処しなきゃならないもの、そしてまた、国が全国的な規模で対処しなきゃならぬものは国の仕事、住民に身近な行政は地方公共団体が挙げてこれに当たるという形の方針を決めていけば、私は中央省庁は随分スリムになるだろうと思うのです。そういう形の中で、私は、中央省庁の統合というものも当然そのときに舞台にのせて断行しなきゃならぬのではないか、かように考えておる次第であります。
○河野国務大臣 議員がお話しになりましたまず大使、公使について申し上げたいと思いますが、現在、大使、公使で外務省の人間でない、これは労働省、通産省あるいは大蔵省、こういった役所の出身の方々で大使、公使になっていただいている方がかなりの数がおられるわけでございます。 民間から外務省が採用するといいますと、例えば現地採用なんということもあって、現地で非常に有能であるということを認めて現地で採用したというケースもございますけれども、平成元年度から平成六年度までの間に民間人の採用は六十四名というふうに報告されております。 また、民間との間の人事交流というものがございまして、これには平成六年七月一日現在百十五名の民間からの出向者がいる、こういう報告がございます。
○五十嵐(ふ)委員 各大臣お呼び立てしておいて、時間が迫ってしまって申しわけございません。 公務員制度につきまして私は根本的に、今特殊法人の問題が問題になっていますけれども、天下りの問題ですが、考え直さなければいけないと思います。どうしてこの官の世界だけが、官僚の世界だけが完全な年功序列制でなければいけないのか。一人が偉くなったらほかの人は皆やめなければいかぬ、あるいはどんなに優秀でも飛び越せない、年次を飛び越せないというようなことがある。これは人的資源のコストということを考えると、私は非常に日本にとってはもったいない人の使い方ではないかな。ただ人を削減すればいいというものではないと思うのですね。 例えば、研究職で立派な研究員の方々が人員削減でコピー取りまで全部しなければいかぬ、補助的な仕事までしなきゃいかぬということでは、これは幾ら人が減ったとしても十分な行革とは言えない、行革の精神に合致しているとは言えないと私は思うのですね。それはただけちけちすればいいということではありませんで、効率的に、有効に使うということだろうと思います。 ですから、公務員の定年制についても考え直さなければいけないし、今言った年功序列制というものも私は打ち破っていかなきゃいけないし、それができれば天下り問題というのも随分違った姿になってくるのではないかな。あるいは給与についても考える。公務員だから安くていいんだということではないのだろうと思うのですね。あるいは一括採用の面についても考えて、最初から省意識を育てるのではなくて、途中で、我々政治家も、先ほど副総理のお話がありましたけれども、僕は三つぐらいの専門分野を持たないといけないと思う。一つに集中してしまったのでは、まさに視野が狭くなるのではないかなと思っているわけで、官僚の皆さんも省庁三つぐらい経験をしていただいて、幅広い視野を持っていただくというのが必要ではないかなと思っております。 特殊法人についてもいろいろな問題がございます。最近は特殊法人ばかりに目が向いていますけれども、その下の認可法人が特殊法人につながって認可をされる、さらにその下には民間会社があって、実は民間会社に大立て者がいて、OBの偉い人が民間会社にいて、上のその関連しているいわば上部団体である認可法人や特殊法人を牛耳っている、あるいは現職の官僚をも牛耳っているという実態もあるケースもあるわけであります。ですから、かなり幅広い視野から、ただ特殊法人を数を減らせばいいとか、人数を減らせばいいということではなくて、幅広い視野から、フェアな社会がつくれるかという観点から見なければいけない。 事務事業に関しましても、郵政大臣お見えでございますけれども、本当に郵便事業というものが今のままでいいのか。香港からダイレクトメールを出した方が安くつくというようなハイコストの郵便事業になっているのではないか。あるいは簡保、それから郵貯の問題につきましても、今は第二の予算である財投の原資をつくっているわけで、今はうまく回っているかもしれないけれども、これ、将来は大きな問題になってくる。今既に民業圧迫という問題も現実的に出てきております。 こういった問題を事務事業の原点に立ち返って、あるいは、今大蔵大臣お見えですけれども、輸銀でも、輸出助成、支援という面からスタートした面もございます。大きく役割が変わってきているわけです。今のままでいいのか、その規模は適正かというのを常に見直していかなきゃいけない。 建設大臣お見えでございますけれども、我が党の前原議員からも指摘をさせていただきました。入札制度についても、指名入札制度が今まで行われてきて、これが工事の安全を守ってきたというけれども、必ずしもそうでもない。指名入札だから安全ということはないということは、今回の震災の後の手抜きやずさん工事の発覚からも明らかでございます。今までの制度全体を見直していく。 地方におきましても、地方行革というのは私は欠かせないと思います。地方の議会の機能というもの、あるいは地方のサイズ、今のような市町村のサイズで果たして効率的な行政が行われるのかという面も十分に考えなければいけないと思います。 時間が参りましたのでもうやめにいたしますけれども、根本にさかのぼってお考えをいただきたい。横並びで各省庁一つ出せとかいうやり方ではない、本来のやり方をお願いをしたいと思います。 ありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて五十嵐君の質疑は終了いたしました。 次に、左藤恵君。
○左藤委員 私は、総括質疑におきまして、今回の阪神大震災の問題に絞りまして緊急の問題を幾つかお尋ねをいたしましたが、なおこの一般質問におきましても、そのときに時間がなくて御指摘し、またお尋ねをすることができなかった問題について、最初にお伺いをさせていただきたいと思います。 運輸大臣にお伺いをいたしたいと思いますが、今回の阪神の大震災におきまして関西国際空港、これは海上空港としての特性を最大限に発揮することができたんじゃないか。被災地への内外からの救援の物資、あるいは医療スタッフ等人員の輸送拠点といたしまして、また遮断された新幹線、それから鉄道、高速道路、一般道路、これの代替交通機関としても大きな役割を果たした、このように思います。 そして、こういう状況を直視するときに、国家の安全性とか地震等の大規模災害に対します輸送拠点としての関西国際空港、全体構想が今論議されておりますが、これについて、この必要性とか緊急性というのは私はますます増大していると思いますが、大臣はどういうふうにお考えになっていますか。
○亀井国務大臣 委員御指摘のように、このたびの大震災におきましても、まず切断された交通路の重要な代替機能を、増便等を図ることによりまして西日本と大阪の関係を結ぶ非常に重要な役割を果たしましたし、また、救援につきましても、あそこを拠点にしての海上保安庁の巡視艇での輸送を含めて、ヘリの輸送等で大変な役割を果たしたわけであります。 今後、まさにハブ空港としての機能につきましては、平行滑走路、横風等、これをすべてを完成をすることによって初めてその機能が整備される、このように我々は認識をいたしておりますので、第七次空整におきましてきっちりと私どもとしてはこれを位置づけたい、このように考えておるわけであります。 現在、大阪府、兵庫県等、また関係自治体におかれまして、全体構想についていろいろと御検討をいただいておりますけれども、私どもといたしましては、現在の収支状況等を見ましても、関空会社の経営上のいろんな今後の見通しから見ましても、国がやはり本腰を入れて全体構想については取りかからなければ、地方の負担だけでは、とてもじゃございませんけれども私はこれは完成は不可能だ、このように考えております。 しかし、その前提としては、やはり地元あるいは市町村、府県、また経済団体、他の民間の方々の御協力が絶対必要だと思います。ただ、このたび、地震によりまして神戸市、財政上非常に大きな問題を抱えておるわけでございますので、そのあたりも十分勘案をしながら、国が責任のある態度でこれについては対処してまいりたい、このように考えております。
○左藤委員 この関西国際空港の建設につきましては、御承知のとおり、これは株式会社の方式でやった。その出発点から見まして、非常にお金がかかる問題であるとかいろんなことがありまして、関西の財界を中心にして、そういったところが特に強く要望したのでこういった形になったわけでありますが、私は、基本的には、やはりこれは成田の場合と同じように空港公団というような形で実施すべきものであったんではないか、このように思います。何というんですか、中央の、特に官庁の人たちは、東京に住んでおられることもあるんでしょうし、東京中心で物を考えるという点があって、関西については、私はそういうようなことで、本当に財界がお金を出してでもやりたいというならやらせてやるというような、そういう姿勢が根本的にあったんではないかな、このように思います。 そういうことが一つありまして、今までこの第一期事業を一応完成して、昨年の九月に空港が出発したわけでありますけれども、このときも地元の自治体と経済界が大変大きなお金を出資しておるわけであります。そして、六分の二ですか、千五百億円ぐらいの負担をもう既にしておってそういうことになったわけですが、これから全体構想を推進していく上におきまして、現在の予算の中におきまして、地元負担というものを中心にボーリング調査をして、これに政府も出していただいている、これが御承知のとおりの状況であることを伺っておるわけであります。 この中身を見てみますと、このボーリング一つ取り上げてみましても、大阪府、大阪市、それから和歌山県、兵庫県、神戸市、こういうところが非常に大きな負担をせざるを得ないわけであります。本年度のことだけでなく平成七年度のことを考えましても、非常に兵庫県、神戸市あたりは大きな負担になることでもありますし、また、関西の財界としても、会社そのものも非常に大きな痛手を受けている。経済の復興ということからもお金が要るわけであります。 このことについて、これを推進していくようにというと、大変な負担というものを甚大な被害の中でやらなきゃならないという問題がありますので、こうしたところで、全体構想を早期実現していく上においては、国の思い切った資金投入というものが私は必要じゃないか、このように思います。 今大臣がお話しのように、そういった形で進めていきたいということで、航空審議会がいよいよ始まるということも伺っておりまして、夏ごろまでには何か中間的な取りまとめをして、第七次空整というものに全体構想の明確な位置づけをしていただくというふうなことがあって、この期間内に着工を我々ぜひお願いしたいわけでありますが、大臣の御決意と、そしてまた大蔵大臣がこのことについてどういうふうにお考えになっているか、伺いたいと思います。
○亀井国務大臣 先ほども申し述べましたように、私どもとしては地元に頼り切るというような姿勢は持っておらぬわけでございます。ただ、関空会社は、ある意味では官民協力一致のいわば象徴的な仕事を仕上げていただいた、このように我々は考えておりますので、今後ともやはり官民一体で全体構想を仕上げていくという考え方ております。 公団方式に切りかえるというようなことは現在考えておらぬわけでありますが、しかし、どう進めるかということについての財源問題その他につきましても、今後、自治体、経済界、また民間団体等多くの方々の御意見を我々としては十分尊重し、また、委員お話がございましたような震災で大打撃を受けておるといってこの建設をおくらすわけに我々いかぬと考えておるわけでございますので、国としての責任はきちっと果たしてまいりたい、このように考えております。
○武村国務大臣 お話がございましたように、関西国際空港は、新東京国際空港、成田空港と同じように、国が建設費の二割を出資し、その他地方公共団体、財界が一割を出資するという基本的なスキームのもとで、六十一年度から第一期工事の推進を図ってまいりました。昨年ようやく開港にこぎつけたところでございます。 さらに、主滑走路及び補助滑走路を一本ずつ整備することを目指すいわゆる全体構想につきましては、平成三年十一月に閣議決定されました第六次空港整備五カ年計画におきましては、「その推進を図るため、調査検討を進めるとともに、事業の健全な経営と円滑な実施を図るための措置に関し関係者間で具体的方策を確立する。」というふうにされているところであります。 この方針に立ちながら、近畿圏における航空の需要の長期的見通しがどうなるかあるいは関空会社の収支採算の長期的な経営の見通しがどうなるか等を踏まえて、慎重に検討をしてまいりたいと考えます。ぜひ地元におかれましても、今後地元協力の内容等につき、今回の震災のことももちろん無視するわけにはいきませんが、引き続き検討をいただくことが必要ではないかというふうに考えております。
○左藤委員 御承知のとおり、この関西新国際空港は海上に設置されたもので、その島づくりといいますか、これは大変なお金がかかっておる。技術的にも非常に困難な中で建設されたということで、経費も非常にかかっておるわけであります。 これから先、また全体計画を推進していく上におきましても、やはり島をつくってやらなければなりませんが、普通の陸地におきます。地の取得と比べまして大きな負担がかかっておるということがあるわけであります。 そういう意味においても、今大臣が言われた世界のハブ空港の一つとして活動させるためにも、やはり着陸料とかいろいろな問題について高くなっていきがちであるわけでありますけれども、競争力のある形で、今でも成田といろいろ比較された場合にもやはり苦しい立場に関西空港はあるわけでありますが、これからさらにその差が広くなりますと、韓国におきますソウルがまた少し離れたところに今建設しておられるとか、あるいは香港がやっておられるとかいうことで、世界のそういう中心のハブ空港の一つとして関西空港が対抗できるような財政的な基盤というものを御配慮願わなければならないということを特に御要望を申し上げまして、この問題はこういうことでさせていただきたいと思います。 もう一つ、ついでにということでなんですけれども、やはり運輸省の関係になるのでしょうか、どこになるのでしょうか。これは国土庁の関係と両方だろうと思いますけれども、実は私が羽田内閣におきまして国土庁長官をいたしておりましたときにこの問題に気がつきました。 何とか関西新国際空港ができました。そしてまた伊丹にも大きな今までの空港があるわけでありますが、そういうところで例えば大きな事故が起こる。名古屋におきます中華航空が着陸失敗したという事件とか、こういうようなことでたくさんの死傷者が出るということに対します緊急の救難空港というようなものが必要でないかなということを思いまして、現在そういったことで使える空港は大阪府に、八尾に八尾空港というのがあります。これをそういった救難空港といいますか、そういう防災基地というものにできないかということで検討願ったのですが、地元が反対しているとかいろいろな問題があって実現することに至らなかったのです。今回震災が起こりまして、この必要性というものがわかった。大阪府あたりも今度このことについて要望をいたしておるわけであります。 国土庁だけのことではなくて、これは一つの空港の管理権があります運輸大臣の立場から見ても、この問題についてお考えがあれば伺いたいと思います。
○亀井国務大臣 このたびの震災におきましても、八尾空港はヘリコプターの基地として大変重要な役割を果たしました。四十五機の民間のヘリコプター、八尾基地とあと伊丹を使っての活動をやったわけでございますが、委員御指摘のように、これを今後防災基地として、備蓄その他の機能も持ったところとして整備をされるということであれば、私ども運輸省としては全面的に協力をいろいろな形で申し上げたい、このように考えております。
○左藤委員 東京には立川に防災基地としての空港の活用ということがあって、現実問題として多摩地区だけでなくて、東京都一円にそういった問題があったときの非常対策ということがあるわけであります。関東にそういうことがあるわけですから、当然新空港なんかの場合、できたことに関連しまして、私はそういうところで防災基地というものが必要ではないかな、このように思います。 特に、例えば関西空港では、御承知のとおり五キロの海上にあるのですが、そこにかかっている橋が一本しかないわけですから、この橋が連絡が絶えた、極端なことを言えば飛行機がそこへひっかけてそこが閉鎖された、これはもう緊急にヘリコプターを飛ばして飛んでいく以外には私は救援する道がないんじゃないか、このようにも思います。 そういうことは関西空港だけの問題じゃありませんが、今度、今お話しのように関西の大震災があったときにも大いに活用されておるわけですが、ここには陸上自衛隊が一般の航空機とそれからヘリコプター、それからそれ以外に民間のいろいろな立場の人があるわけですが、何か伺っていますと、非常に滑走路とそれから格納庫の関係とか入り乱れておって、すぐに事件があったときに飛び立てるような態勢でもない。例えば緊急なときにお医者さんとかあるいは看護婦さんとかそういう方々を集めて、そして、そういうことで救援に飛んで行ってもらうという態勢にも絶対できてないわけです。 こういったことについて、これはどこの所管でやっていただくのか。まず、空港の提供という点で運輸省が主導的にやっていただく、それから防災という点では国土庁じゃないか、こう思いますが、その辺について大臣のお考えがありましたら……。
○亀井国務大臣 このたびの経験から見ましても、伊丹空港をヘリコプターの基地として使うことは、一般の旅客機の離発着の問題がございましてなかなか使いにくかったわけでございまして、そういう意味では、八尾空港がヘリコプター基地として大変な機能を果たしたわけでございますので、委員御指摘のように、そうした八尾空港をさらに整備をしていくということは極めて大事だと思います。 そういう意味で、もっと効率的な離発着、それに伴ういろいろな空港内の整備の問題等、これはもちろん防災的な観点からの問題でもございますので、国土庁初め各省庁とその点はこのたびの経験を踏まえてもう一度協議をいたしたい、また自治体ともそのあたりを協議もいたしたい、このように考えています。
○村瀬政府委員 大阪府の方でも広域防災基地として整備したいというお考えがあるようでございます。具体的な位置づけその他については、府の方とこれから相談をさせていただきたいと思っておりますが、現在、府の方で大まかな感じで考えておられますのは、立川の例を念頭に置いておられるようでございます。 その場合に、立川は、この辺がだめになった場合にあちらに移すということでございますが、大阪府が構想されておりますものをそういうこととの関係でどういうふうに考えていくかというような点も含めまして、関係省庁あるいは大阪府と十分協議をしてまいりたいというふうに考えております。
○左藤委員 特に、私は、先ほど申しましたように、関西新国際空港全体計画を推進していくいかないにかかわらず、現在の段階でもそういった必要性というものがあるわけでありますから、人命救助最優先という立場から見ても、防災基地としての八尾空港の建て直しをやりたいというようなことまで考えて、積極的にこの問題に取り組んでいただきたいということを特に御要望申し上げておきたいと思います。 もう一点だけ、今度は災害のことに関連して若干お伺いをさせていただきたいと思います。 と申しますのは、今回災害が起こりまして、実際の被害状況というものを把握する上において、例えば亡くなった方というものが最初の日は百人台だったんじゃなかったかなと思います。それが最終的には五千人を超える大変な死者を出したということについて、これは一つの原因として、この間私は通信関係の情報の連絡が非常に悪いということを申し上げたんですけれども、そうじゃなくて、これはきょう自治大臣にお見えいただいてないんですけれども、地方自治体としての把握というものができていないんじゃないかという問題が大きな原因をなしているんじゃないかということを思います。これは、そうじゃなかったらそうじゃないとおっしゃっていただいたらいいと思うんですが、非常にいろいろ問題があるんです。 例えば、ことしは国勢調査の年に当たるわけです。国勢調査ということで実施しておられますけれども、これについては、実際の問題としては、調査員を指定して町会か何かに委託してやっておられるということで、どういう人たちがそこに住んでおるということについて正しく把握というものができていないんじゃないか。 この理由としまして、プライベートな問題だということで、そういう個人的な人権といいますか、今まで余りにもそういうようなものに引っ張られてしまって、正しい把握がされていないということ。これをやりますと、実際税金の問題から考えまして、背番号制というような問題とのつながりも出てくるとかいろいろなことがあるんだろうと思います。 現実問題として、犯罪者の逃亡、なかなか捕まえられないというふうな問題もありましょうし、もう一つ、不法に外国人が在留しておる。これは実際問題として、なかなかつかまえられないといいますか、把握できてないということで、恐らく今三十何万まだ日本に不法滞留している人があるんじゃないかな、このように思います。法務省としても、入国管理局としても調べておるわけですけれども、何か垂れ込みでもあったらそのときに捕まえるだけのことであって、現実問題としてはもうそういう人たちがたくさんおる。 今回の震災におきましても、神戸というところが国際都市であるということもあるんでしょうけれども、留学生とかそういう方々でちゃんと所在がわかっておればいいわけですけれども、そうじゃないような人も随分そこへ入り込んでおったので、いまだに行方不明者というのがあるわけなんです。 私は、そういう意味におきまして、もう少し地方自治体の住民把握というものは工夫ができないかということを、これはどこへお伺いしたらいいのかわかりませんが、お伺いしたいことが一点。 もう一つ、それと関連して、住民把握ができないので、最近大阪にはホームレスの人が随分たくさんおりまして、これは、例えば地下鉄の空気抜きみたいなところがありますが、そういうところは割と下の空気が上がってきて暖かいのか、段ボールの囲いをしまして、布団を持ち込んでその中で寝ておるという人がおります。これが最近、震災後一人もいなくなってしまった。これは多分震災地へ潜入したんじゃないかということが言われておりまして、こういう問題で、私が心配するのは、せっかく皆さんが御好意で被災者に対して対策をいろいろやっていただいているところへ便乗してしまっているといいますかそういう人がおる、便乗だけじゃなくて、私は、さらに防犯上も非常に問題があるんじゃないかなというふうなことまで心配をするわけであります。 それも、ホームレスの人たち、これもプライベートというか、そういう個人的な人権というようなものから見て、そういう者について詳しく把握しておらなかった日ごろの問題がそういうところにも波及しているんじゃないかと思いますが、どなたにお伺いしたらいいのかわかりませんが、自治省の中で、何か住民を管理する問題について担当しておられる行政局長かだれかにお伺いしたいと思いますが、いかがですか。
○佐藤委員長 左藤委員に申し上げますが、今御質問の件の答弁者がうまく連絡がとれてなかったようでございますので、後刻改めまして、すぐ手配をさせていただきます。(発言する者あり)だから、後刻改めて答弁をさせていただきますので、恐縮ですが……(左藤委員「きのう言ってあります」と呼ぶ)済みませんが、その問題については今……。それでは、警察庁中田生活安全局長。
○中田(恒)政府委員 お答え申し上げます。 被災地でいわゆるホームレスの方々が避難所などに立ち寄ったり入り込んでおるというようなことではないかという御指摘でございます。 そのような事例につきまして現地でも耳にしておるところでございます。ただ、この種の問題、基本的には自治体の、委員御指摘のように民生、福祉行政の問題でもありましょうし、あるいは今回の場合ですと、被災地での被災者処遇の中で解決されるべき問題ではないかと認識はいたしておりますけれども、私ども警察といたしましても、ホームレスが被災民に迷惑や不安感を与えるということで、それが各種の法令に触れるということがないように、その実態把握に努めておるところでございます。また、関係行政機関とも連携をとりつつといいますか、そういうような形で適切な指導等の措置を講じておる、引き続きそのようなことをやってまいりたいというふうに考えております。
○左藤委員 委員長の御配慮でありますので、地方自治体としての住民把握の問題については、自治省に御連絡いただいて、後ほどお答えをいただきたい、このように思います。 そこで、文部大臣もおいでいただきましたので、文部大臣にまずもって、この間私が質問申し上げました教員の定数の問題については、何か新聞で拝見しますと、いろいろ御配慮いただくということになっておるようでございますので、お礼を申し上げたいと思います。 そこで、私がお伺いしようと思って前から考えておりましたのですけれども、例のいじめの問題なんです。このいじめの問題ということは、これは非常に悲しい問題でありますし、皆さん御承知のとおり、愛知県西尾市の東部中学校の二年生ですか、大河内君というのが遺書を残して自殺された。もっと生きたかったけれど、死なせてもらいます、済みませんというふうな、非常にかわいそうな遺書を残して亡くなった。いじめが原因であるということでいろいろと言われているのは御承知のとおりだと思います。 また、ある雑誌に主婦の方で投稿がありまして、その中を見てみますと、子を持つ親として愛知のいじめの事件には腹が立って仕方がないということで、いろいろ書いておられますが、自浄作用は、今回のように事件が公になってから数年間あらわれるのみで、完全にいじめがなくなるということは難しいと言わざるを得ません、こういったことで、非常に心配をしておられるわけであります。 今はマスコミとかいろいろなところが騒ぎますから、少し皆さんもいろいろなことについて配慮しなきゃいかぬかなというふうな気持ちがあっても、根本的には教育界の問題として、これをどういうふうにしてこれからやっていかれるか。 この間、何かほかの雑誌にありましたけれども、どこかで文部大臣は、このことについては徹底的に、責任の追及とかそういうことではなくて、どうしたらなくなるかということについての、だれかのせいにしてしまう、例えば社会が悪いとかなんとかいうふうなことで抽象的なところのせいにしてはいけないんだということをおっしゃっておられるわけですけれども、そのときの投稿の中には、文部官僚がそれについていっているだろうかそれが心配だというふうなことを言っておられました。 教育界全体が反省しなきゃならないとか、社会がどうだとか、父兄がどうだ、家庭がどうだとか、社会全体の責任みたいなことにして根本的な物事の解決にならないような意見ということになってしまったのでは、今こういったことで、数年たてばまたもとのもくあみになってしまうような、そういう環境というものがあるのではないかということがあるわけであります。 この方は、続けて投稿の中に、今回の事件でも学校が親から連絡を受けた時点でもう少しきちんとした対応をしてくれれば防げたのかもしれませんということで、学校のことについていろいろ意見を言っておられるわけであります。しかし、これ以上ひどい事件が続くようだったならば、少年法を改正して、いじめにこれまでよりも強い姿勢で臨むようなことを考えてもらわなければ、今の段階では解決ができないだろう、何とかしてそういったことの心配がないような、子供たちが安心して能力を伸ばせるような環境で学ばせてやっていただきたい、こういう投書なんですけれども、私はそのとおりだろう、このように思います。 そこで、幾つかの問題を申し上げたいと思いますが、まず第一に、私、この問題については、子供と家庭とそして教員の信頼関係というものがあくまでも基礎だろうと思いますので、これを強化するということについて、何か大臣としてのお考えがあれば伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 とかく、過去あのような事件がございますと、社会が悪い、大人が悪い、学校が悪いという議論に発展をいたしまして、いわば責任はどこにあるんだという問題については議論が拡散されてしまう傾向がございました。 あの事件をとりましても、いじめられた方が悪いというような議論も一部で出てまいりましたけれども、私は、やはりいじめた人間の責任を問うべきだ。十三歳であれ十四歳であれ、理非曲直の判断能力はあるわけでございまして、そういう意味では、やはり当該生徒の責任、これは社会的責任、法的責任を含めましてですが、そういうものは厳しく問うということが必要であったと思っておりました。また、そのように警察、司法当局も厳正な対処をしてくださっているものと思っております。 そこで、先生が御指摘になりましたようないじめ、これはどうかと申しますと、教育現場の当事者たちは自分たちの学校にはそういうものはないんだということを前提に物事を考えがちでございますが、自分たちの学校にもいじめはあるかもしれないという観点で、現在全国の学校でそういう問題に取り組んでおります。 その調査の結果は恐らく二月の末ぐらいまでには全国的なものが出てまいりますので、いずれ御報告する機会があると思いますが、一つは、先生が御指摘のように、やはり幼い時代の家庭での教育、基本的倫理観を親があるいは保護者が子供に教えるということがまず出発点であろうと思います。 そして第二には、やはり学校での先生の児童生徒に対する全人格的な接し方というものが非常に大事でございまして、このためには、校長先生あるいは教頭、主任あるいは担任の先生が教師としての資質、みずからの資質の向上に常に努めていくということも大事であります。個別の事案の解決も大事でございますし、一般的にふだんから学校の雰囲気と申しますか、様子と申しますか、そういうものをきちんとした方向に醸成しておくというのがやはり学校現場での先生たちの責任であると思っております。
○左藤委員 今お話しのようなことを具体的にどういうふうにしてやっていけばいいかという問題について、いろいろ御検討をいただきたいと思います。 一つの考え方として、まず第一に、教職員間の信頼関係といいますか、校長、教頭そして学年主任とか、そういうふうなそれぞれの先生方との連携を十分とって、やはりこういったいじめというのは、小さないじめから出発して、それがだんだんと大きくなっていく、この程度まで許されるならここまでいけというふうな式で、だんだんと拡大されていくということにつきましては、私は、やはりいじめを早期に発見して、小さないじめも見逃さないというようなことで、例えば先生が昼休みにも子供たちと一緒に遊ぶとかそういうようなことまでいけばそのことについては把握できるのじゃないか、こう思います。そういう意欲的にやってもらわなきゃいかぬことが一つ。 それから、今の家庭のことですけれども、家庭にはいろいろな家庭があるわけでありますが、非常に今私が心配しますのは、家庭の中の不和とかいろいろな理由で離婚するとかしないとかといった家庭とか、あるいはそういうことで不幸にも片親になってしまっているというような家庭とかについては、非常に子供たちが放任されてしまっているということで、強い者の方にくっついていくとかいうようなことから、いじめというようなものがまたその中に入ってしまうという問題があります。 同時に、最近の状況から見まして、私も非常に心配しますのは、子供たちが、この大河内君の場合もそうだったと思いますが、ゲーム機ですか、これが非常に高いのですね。この間、私も孫に一つゲーム機を買わされましたが、いろいろなことでソフトも入れると大体三万円ぐらいするわけです。子供たちの小遣いでなかなか買えないわけです。そういうことでおどかしをかけて、お金を持っていると思われる子供を恐喝するような形で、いじめの段階でそういうことをやってきた。このことも一つあるのじゃないか、こう思いますので、そういった家庭の状況というものがわかっておれば、ある程度そういったことも未然に防ぐことができるのじゃないか、このようにも思います。 ゲーム機というもので遊ぶということだけでなくて、もっと戸外で思い切ったことをやってくれればいいわけですけれども、これは子供たちにとっての一つの楽しみになってしまっている。それを奪うわけにもいかないわけですけれども、何かそういったような、家庭というものについてもっと状況を十分把握する必要がある。私は、そのために家庭訪問というものが非常に大切じゃないかな、このように思います。 それで、これは昭和四十七年ぐらいだったと思いますが、実は私の選挙区のある中学校で、とにかく非常に乱暴な子供がたくさんおりまして、学校のガラスとか、そういうものをすぐ壊してしまいまして、一年間の予算が四月で、ひと月でなくなってしまうというふうな状況がある。そういうふうなことで、けんかをする、それから傷害問題を起こすというような男子生徒が多かった。それから、女子生徒は万引きが非常に多かった。こういうことで大変な、犯罪行為にまで行くような生徒が非常に多くて、また家庭も、けんかして負けてきたらもう一遍行けとかいうふうなことで、親がそれに加勢するような、非常にそういう荒れた地域がありました。 これに対して私、PTAの会長さんが来られたりなんかして、何とかする方法ないかというので、文部大臣のところへお連れしていろいろ御相談しましたら、文部省に実を言うととめ置き定員というのですか、そういういろいろな指導をするための定員がありまして、たしか三年間で五人でしたかと思いますが、それを出していただきまして、そしてその後三年間の状況を聞きましたら、そういう事件が一件もなくなってしまった。 ということは、実際どういうふうにやるかというと、家庭訪問を徹底的にやっていただく。授業は、もう午前中でその先生は担当を終える、午後の先生はほかの先生にしていただいて、そしてその分家庭訪問していく、こういうことをやっていただいたら、学校の教育というものに対して家庭がある程度理解をした。子供を両親と学校と両方からそういうことをしないように指導することによって、そういった事件が一件もなくなってしまった。そういうことがあるわけであります。 私は、そういうことで家庭訪問というものの意味というのは非常にあるんじゃないか、こう思いますが、今四十人学級という問題がありまして、だんだん整備されてくる、それからその四十人学級が子供の数が減ってくるということになってきますと、過員を生ずる。この間も震災地のことについては申し上げましたけれども、一般的にそういうことが起こってくる。あるということもありますから、一人でも二人でもいいですが、そういう先生を、過員をそういう形で、授業の定員がこれだけだからということではなくて、家庭訪問とかそういった問題にもそういった先生方に努力してもらうということをお考えになることができるかどうか、これもちょっとお伺いしたいと思うのです。
○与謝野国務大臣 教職員の配置の問題としてお答えすれば、本来ですと児童生徒激の減少に並行的に先生の数を減らしてまいりますと年間約一万人ぐらいの減少になるわけでございますが、これはもう、先生方の御支援もいただきながら、また財政当局の御理解もいただきながら、その減少幅を約半分に抑えております。 そういう状況でどういう仕組みをつくるか。これは、チームティーチングという、複数で学級の面倒を見るという、あるいは教えるということも一つの方法でございますし、学校の先生を、例えば先生が御指摘になられましたような家庭訪問の重要性にかんがみましてそういう方面にも活用できる、若干の余裕は定員の配置で、若干の、まさに若干でございますが、余裕が出てくる可能性があるという状況でございます。
○左藤委員 それはぜひ御検討いただきたいんですが、もう一つ、教員の、先ほど大臣も言われた素質の問題なんです。 確かにいろんな面で、過去の労働組合がどうだという意味で私は申し上げているんじゃないですけれども、とにかく生徒急増期には、いわゆるでもしか先生といいますか、とにかく一般的な社会の要請と比べて優秀な教員が志願しなかった、しかし学校の授業はしなければならないということで、相当教育に対する熱情、情熱といいますか、そういうものと、また基本的な教育を十分に受けないで、ただ大学出て、一定の教育実習だけ受けたということで先生になった人もかなりおろうと思います。 これは、いろいろそういったことがあるわけでありますけれども、やはり今もお話し申し上げました、教育者というのは子供を正しく導いていくということであって、ただ知識でそれに教えるということだけではないんじゃないかと思います。そういったことについて、先生方の再教育というものもやっていただいておるわけですけれども、それ以上に、私はやはり、どうしてもそういうことで適性でないという先生があったときには、過員の場合その先生を一般事務職に回すとか、教育者としての資格がないと考えられたときにはそういうことまで思い切ってやっていただくということが教育の正常化を進める上において大きな力になっていくんだと思いますが、そういうことはやるべきでないとお考えですか、やるべきであるとお考えですか。
○与謝野国務大臣 それぞれの人間には適性というものがあるわけでございまして、全くその職業的適性を持っていない人間がある職業につくということは好ましくないことでございまして、教える方も教えられる側も大変困るわけでございます。これはやはりあくまで現場あるいは当該教育委員会等が判断をして物事を決めていくべきことであります。 ただ、先生が御指摘になられました教師の資質向上というのは、教育というのはまさに教師の情熱とか資質とかということによって決まってくることが大変多いわけでございまして、大学を出ていきなり子供たちに対して全責任を負うということが可能かどうか。文部省としては初任者研修制度というものを導入しまして、初任者研修をやっておりますが、こういうものもさらに改善をして、内容を充実していかなければならない、そのように思っております。
○左藤委員 いじめをなくしていこうという問題の中で、学校の教育の中のカリキュラムの一つとして、道徳という時間があるわけでありますが、宗教の関係の私立の学校では宗教をそれにかえてもよろしいということにはなっているわけですけれども、いずれにしても、道徳というものは非常にこれは、私に言わすと、教えにくいカリキュラムだろう、このように思います。 道徳というのは、実際の問題として、これを実践しなければ全然道徳としての勉強した意味がないんじゃないか、このように思いますが、この道徳の実践の場として、例えばボランティアの活動だとか人に対して親切にするとか、そういうふうなことによって実際の社会生活というものの中におきます道徳を生かすというのは、これは小学校の一年生からずっと続けていかなきゃならない問題である。こういうものをきっちりやっておれば、そういったいじめというようなものもなくなる。 相手の立場に立って、相手が困るようなことはやっちゃいけないんだということを肌で感じさせるような、そういう指導というものがあるわけですけれども、何か今の道徳の指導というものを見ておりますと、先生もその時間はなるべく、嫌がっておるわけです。私は、道徳の決められた時間以外にも、特活の時間もありますし、それからクラブ活動におきます指導もありますし、幅広くその道徳の時間というものを有効に、実践というか、そういうようなもの等を中心にした、そういう文部省も指導をすべきでないかと思いますが、いかがですか。
○与謝野国務大臣 道徳に関する学習指導要領を見ますと、大変完成されたものになっておりまして、学習指導要領に書いてありますことを全部教え、児童生徒がこれを学べば、大変な人格者が生まれるというぐらいのところまで書いてございます。 しかし、それはあくまでも紙の上で教えるということでございまして、先生の御指摘のように、やはり体験的な学習ということが必要でございます。そういう体験を通じまして、人に対する優しさとか思いやりとか、社会的なルールを守るとか、そういうものを学び取る必要があるわけでございます。 そういう意味では、学校週五日制というのは月二回になったわけでございまして、児童生徒が地域社会のいろいろなボランティア活動あるいは地域の社会活動に参加する時間もできたわけでございますので、今後私どもとしては、本から勉強するということも重要ですけれども、やはりいろいろな社会的な活動に参加をして、みずからの体験としていろいろなことを学び取るという、そういう体験学習というものが大変大事だということは、文部省も従来から考えておりますし、今後ともそういう方向でやってまいりたいと思っております。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○左藤委員 この前もちょっと御紹介しましたように、震災地におきまして、本当に先生方が、自分の学校の授業はできないけれども、地域の皆さんのための生活ということについて、自分が被災されておりますにもかかわらず、そういうのをなげうって、泊まり込みで努力しておられるということは、子供たちから見ても、本当に社会に対するそういういろんな奉仕といいますか、そういう精神というようなものも十分、体験的にもほかにかけがえのないような教育の一つだった、私はこのように思いますので、そういったことを、何も紹介するというだけではなくて、実際、何かのときには体験させるような努力というものをさせていただきたい。 それから、学校でも、例えば体育大会だとか生活発表会とか、いろんなことがありますが、そういったことも、ただ自分の、競争するとか、あるいは芸術活動とかいうようなものをそこで出すとかいうことだけでなくて、一つの、そういうものを通じて、お互い同士のコミュニケーションといいますか、接触といいますか、そういうものをもっと取り上げていくような、先生が積極的にそういうことをやってくれれば生徒は必ずついてくる、私はそのように思いますので、この点についても、今お話しのように、道徳教育の終着駅だけを言わないで、それに向かってどうすればいいのか、実際の体験的なことをどういうふうに指導するか、これはもう一遍、ある意味では指導要領ですか、これについて見直しをしていただきたい、このように思います。それは要望です。 それから、いじめの問題が起こりますと、家庭の方で、実際問題として転校を希望するということがあるだろうと思います。だけれども、これをやっておりますと、私は、いわゆる異常ないじめみたいなものを全国へ広げていくだけの効果しかないような、いろんな問題もあると思います。今のいじめられる子供の中にも性格的にそういうようなことに弱い子もあるわけでありますから、こういうことになってきますと、またそこに問題が生じるだけのことで、余り教育的な効果がないのではないかと思います。 ある意味でいうと、私は、緊急避難的なときはやむを得ないと思いますけれども、やっぱり校長とか何かが積極的にそういうことについての指導をしていくということの配慮、それから先生にも指導をしていくということをやっていただいて、なるたけそういったことが起こらないようにしていただきたい。学校の中でそういう努力をしていただくということをお願いをしておきたいと思います。 私は幾つかまだ問題があると思いますが、あとカウンセラー、これは、今子供たちは、特に中学生とか高校ぐらいになりますと、担任の先生というのは、実際一日じゅう自分の指導をしてくれる先生ではなくて、教科を持っている、その教科の時間と、あとホームルームぐらいしか話し合う機会がないわけです、中学校の場合は。そういったこともありますと、先生のところにいろいろなことで相談に行きにくいというようなケースもありますけれども、カウンセラーというのがありますと、そこのところへ、いろんな家庭の問題とか悩みというか、そういうような問題も子供たちが相談に行っておる、そのカウンセラーの先生が非常に忙しい学校が多いというふうなことも私は伺っておりますが、こういうものについての増員というのはお考えになっておられますか。
○井上政府委員 お答え申し上げます。 いじめの問題の解決に当たりましては、先ほどから大臣申し上げておりますように、学校が、校長のリーダーシップのもとに全教職員が一体となった取り組みが必要でございまして、先生ただいまお話がございました、生徒指導主事等が現在の学校におきましては主にカウンセリング等に当たっているわけでございますし、またそれとともに、担任の教師も日常から児童生徒と全人格的に接することによりまして、子供たちの考え方、行動形態あるいは家庭における状況等を掌握することによって、子供たちの成長に全力を挙げているところでございます。 そこで、カウンセリングにつきましては、今回の第六次の公立義務教育諸学校の定数改善計画におきましても、大規模校、三十学級以上の学校には生徒指導担当の教員を複数配置する等の定数の増を計画的に現在進めているところでございますし、また、学校におけるカウンセリング等の機能の充実を図ることが必要かつ有効であるということから、平成七年度におきましては、高度な知識経験を有する専門家を各学校に置きまして、スクールカウンセラーとして活用して、その効果等に関する実践的な調査研究を行う、スクールカウンセラー活用調査研究委託事業を行うこととしているわけでございます。そういうスクールカウンセラーの実際の配置をすることによりまして、これらの児童生徒に対するカウンセリングがさらに充実するように、私どもとしても、この事業の成果を踏まえて対応してまいりたい、このように考えております。
○左藤委員 このカウンセラーというのは、一遍に全部配置するということは非常に難しいかもわかりませんが、そういった子供たちに、何か相談をする相手といいますか、そういうものがあるだけでも私はかなり違うと思いますので、例えば五つなら五つの学校を巡回して、月曜日はどこの学校というふうなことでの配置というものも考えていただいて、その日になったら放課後はそこへ相談に行っていいとかということを考えていただきたいということが一つ。 同じようなことですけれども、少しこれはまた職の目的は違うわけですけれども、いろいろ精神衛生というような点から考えても、養護教諭というものに対して、養護教諭が、単に身体検査の手伝いをするとか、あるいはけがした子供を応急処置するとかいうことだけではなくて、何か精神的ないろんな問題についても養護教諭の皆さんに勉強もしていただく、またカウンセラーに準ずる仕事をしていただくということも、これは一つのそういった対策にできるんじゃないか、私はこのように思いますので、この辺についての何か御計画があるかどうか、これは局長さんからお伺いしたいと思います。
○井上政府委員 ただいま先生からお話がございました実際のカウンセリングの充実というのは、私どもとしても、こういういじめ問題あるいは登校拒否問題等を通じまして、従来からその充実を図ってきているところでございまして、具体的に、先ほど申し上げましたようなスクールカウンセラーの委託研究事業によって、それらの成果というものを踏まえて、各学校におけるカウンセリングの充実を図っていくということと、それと私ども、各学校におきまして、やはりそれぞれの担任教師あるいはそれぞれの学校のカウンセリングを主に担当する生徒指導主事等の資質の向上を図るということによりまして、それぞれの学校が適切にそういうものに対応するような研修等も充実をすることによりまして、今後こういう問題について、いじめあるいはそれぞれの子供の悩み等について適切に対応するような体制づくり、そういうものについても十分配慮していきたいと思っているところでございます。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○左藤委員 それから、最初の方にちょっと大臣の御答弁の中にありましたけれども、学校を挙げてということで、校長とか教頭とか、そういうふうな管理職の皆さんが、何か自分の学校にそういった問題が起こると、登校拒否だとかいじめとかいうふうな問題が出ると、ある意味で自分の成績にかかわると思われるのか、隠そうとされるということがあると思います。 学校の中だけでやろうとするのですけれども、こういった問題については、私は、みんなで解決していくために、そういった管理職の皆さん方もその他の教員の先生方と一体になって、学校を挙げてそういうものを解決していこうという努力というものをしていただかなきゃならないんじゃないかということで、教育委員会がそういうことについて、人事とかそういうような問題をやって、余りそういった自主的な活動を妨げないような配慮もしていただきたい、このこともお願いしておきたいと思います。 それに関連しまして、非常に暴力的な子供たちの、いじめだけでなくて、学校の中でそういった問題が起こる。先生が体罰するということができないという問題もありますけれども、今、十三、十四歳ぐらいになってくると、特に男子生徒なんか非常に、精神的な進歩は余りなくても、体力的には昔の子供よりも非常に強い、そういう子供が多くて、先生方で抑え切れないような問題がたくさんあるだろうと思います。 その中には、傷害とか、まあ下手すると殺人まで起こしかねないような、刑法犯というものが当然あるわけです。そういったことについて、少年犯というものに対する見直しというものもしなきゃならないと同時に、もうやむを得ないときは警察の方に、そういうことについて積極的に学校の方から、抑え込むことができないようなことについては、その子供たちの立場もいろいろありましょうけれども、そういうことについて十分平素から連絡をとっておいで、こういった問題について、まあ警官導入と言うと非常にまた言葉としてはどぎつくなりますけれども、秩序を回復するためにも、それから先生方の安全のためにも、ほかの子供たちの安全のためにも、私はそういうことについて警察を入れるべきだと思いますが、大臣のお考えを伺いたい。
○与謝野国務大臣 一般刑法が適用される年齢であろうと少年法が適用される年齢であろうと、やはり個人個人はみずからの行為に責任を持っているわけでございます。少年法が十八歳以下というのは、現在の精神、体格の発達の状況からして少し年齢が高過ぎるのではないかという議論があることは十分承知しておりますが、それは恐らく、司法の制度と申しますか、刑法全体の考え方の中で議論されるべきことだろうと思っております。 そこで、学校においてある種の違法行為、例えば暴力事件、恐喝事件等があったときに、学校はいかに対処すべきか、こういう御設問でございますが、私は、学校は教育の現場ですから、第一義的には教育的な指導で解決する努力をすべきだろうと思っております。しかしながら、教師が教育的指導で解決できない問題は、やはり警察等司法の問題として取り扱うべき問題が多数ありまして、むしろ学校の中だけで問題を解決しようということがいたずらに事件を次々と引き起こすということにもなりかねない。そういう場合は、やはり教育現場においても法律の適用があるということを生徒に知らせるということもまた一つの大事な教育であると私は思っております。
○左藤委員 これは法務省の方に、刑事局長だと思いますが、お伺いしたいと思います。 今の少年法ですが、今の年齢の問題で十八歳以下とかいうようなことがあるわけですけれども、少年法は少年法として今までずっとそういうことでやってきたわけですけれども、先ほどお話ししたように、子供たちの体力といいますか、そういうようなものが非常に変わってきたというようなことも一つあります。 それからもう一つは、だんだんとそういう犯罪年齢が低下してきているということもあるわけでありますけれども、今の状況から見て、中学生だと十五歳以下になるわけです。高校生だと十八歳以下ということになるわけですけれども、この年齢の人が、いじめだけでなくて学校の中でいろいろな問題を起こす、暴力行為を起こす、そういういったことについて、裏に暴力団とか、そういうようなものがやはり手を引いているというふうなことが予想されるわけですし、暴走族というのがありますが、この暴走族は、多分大体そういったところから暴力団の準組員になりかねないような子供たちがそういうようなことをやっておるという実態があるわけであります。 こうなりますと、例えば非常に乱暴な運転をやりますと、警察官が取り締まろうにも非常に危険で近寄れないような実態。もう金曜の夜とか土曜の夜だというと、私らの近くのところでも本当に走り回って、それを押さえようとすると警官の方が非常に危険を感じるぐらい乱暴な運転をし、近隣の人に迷惑をかけているわけです。これはこういった問題との関連もいろいろあると思いますが、少年法そのものの適用というようなものについても考えてもらうというか、検討をすべきじゃないかと思いますが、法務省にお伺いいたします。 それからもう一つ、私が法務大臣をしているときに一度少年院の視察に参りましたところが、実際問題として、そういうことで中に収容しても十カ月ぐらいで、それで皆そのまま出してしまっておるというような実態があるわけです。恐らくこれを受けた子供たちは、少年院の中での十カ月の務めを終わって飛び出しましても、また何をするかわからない。保護司さんはそのことについて、そういう子供たちを預かったときの責任というものをどうしたらいいのか非常に心配をしておられて、暴力団の事務所へよく連絡に行ったりなんかなさっておるというふうな実態もあるわけなのです。 私は、そういうようなことで、十カ月ぐらいのことでその子供たちが本当によくなっておるのだろうかという、そういう矯正的な意味のことも非常に心配をするわけですが、それだけの効果があるだろうかということも思うわけです。今まで何かそういうことでやってきているからずっとやっていくのだというような話もありましたけれども、どうもそういう点で、こういう行刑の問題についても今までの前例と変わった発想の転換もしていただく必要があるのじゃないかと思いますが、このことについても法務省の御見解があれば伺いたいと思います。
○則定政府委員 お尋ねのうち前段の問題について私からまずお答えさせていただきます。 いわゆるいじめ、大変広い概念だろうと思いますけれども、その中で刑法その他の刑事罰則に係るようなひどいいじめが行われている場合に、刑事司法の分野でどう対応すべきだろうか、こういうことだろうかと思います。 現在の少年法制によりますと、十四歳以上の者につきまして家庭裁判所が種々の措置を講ずることができるということになっておりまして、その上限が二十ということでございます。その中で十六歳を超える者につきましては、事案によりましては家庭裁判所から検察官に一たんまた事件を戻しまして、普通の刑事事件と同様の手続を進めて刑事罰を科することができるということになっております。 私ども法務当局といたしましては、いじめの中で刑罰法令に触れる案件につきまして、刑事司法の分野で対処すべきものについては、警察当局が中心になりますけれども、その検挙を受けて検察官が家庭裁判所に、今申しました、いわば保護処分的な措置でありますとか、刑事処分に回すのが相当でありましょうとか、そういった具体的案件につきまして意見をつけて送致させていただいておるわけでございまして、当然のことながら、刑事司法の分野におきまして、刑事実体法に触れるいじめを犯した少年たちについてしかるべき措置をとるのが、まさにいじめに対するけじめをつけるという意味でも必要であろうか、こう思っておるわけでございまして、現在のところ、少年法制あるいは一般刑事事件の手続、さらには年少少年について、刑事責任を問えない十四歳未満のいわば非行少年、それぞれの分野について、刑事司法の分野あるいは少年福祉の面等々で相当の措置が講じ得る法制になっているというふうに承知しておるわけでございまして、特にすき間があるという問題ではないのかなというふうに認識しているわけでございます。
○本間政府委員 委員御質問の少年院の教育の問題、それから保護司さんの保護観察の問題、これについてお答えを申し上げます。 現在、少年院の収容期間につきましては、原則的には少年が成人に達するまで収容することができるわけでございますけれども、実際には、処遇を大きく分けて長期の処遇と短期の処遇という二種類を設定いたしまして、当該少年の非行の内容とか非行原因、あるいは問題性に応じまして短期あるいは長期というふうに振り分けて処遇をしております。長期処遇がむしろ問題の非常に多い、委員御指摘のような不良が割合多いところでございますけれども、これにつきましては、二年以内の収容期間で原則として矯正処分を施す、必要があればさらに一年延ばすというような運用を行っているところでございます。 実際の収容期間につきましては、ただいま約十カ月ぐらいで出しているのではないかというお話でございました。確かに、統計的に見ますと、九カ月から一年三カ月の間に仮退院全体の中の八八%の者が入ってくるということでございますので、十カ月よりやや私は長いとは思いますけれども、いずれにしましてもその程度で仮退院をさせているということでございます。 ただ、少年院送致の趣旨といたしましては、少年院の中の矯正教育によって完全に改善、更生するというだけでなくて、仮退院をする、すなわち院内の処遇とそれから仮退院中の保護観察、いわゆる社会内処遇と言っておりますが、これとの有機的な一貫性の中で少年を改善、更生させるというのが本来行われるべきではないかというふうに私どもは考えて運用しているわけでございます。 そういう意味におきまして、仮退院を許すか許さないかという場合には、少年院内の矯正教育が最高段階に達したといいますか、かなりこれは本人が改善されて、後は保護観察に付して、そして完全な立ち直りができるという見きわめをつけて仮退院を少年院長が申請をする、それに基づいて地方更生保護委員会が仮退院の可否を決定するということに相なるわけでございます。更生保護委員会に保護観察官が勤務しておりますが、この保護観察官は、少年院長からの申請前の段階から常に、少年院に赴きまして、あるいは照会する尊いたしまして、その少年について調査し、また少年院側と十分協議をし、適時適切な時期に仮退院申請がなされるようにお互いに協力し合っているというのが実情でございますので、仮退院の申請がございますと、おおむねそのまま仮退院が許されるというのが実情でございます。 問題は、保護観察中の少年がいろいろまた非行を犯すとか、あるいはいろいろな不良行為に及ぶということで、非常に悪い者が多いのではないかという御指摘でございますが、確かに少年の中にはその資質に偏りがあり、あるいは家庭その他の環境において問題の多い者が非常に多うございまして、そういう意味で、保護観察処遇を行う上で困難が伴うというものもかなりあることは事実でございます。 御承知のとおり、保護観察というのは直接に保護観察官が指導教育するというのが建前でございますけれども、民間の協力者である保護司の方にそれを助けていただいているということでございます。事案は個々のケースでございますので、当該事件にふさわしい保護司さんにお願いし、そして、保護司さんではなかなかこれは大変だというものについては、積極的に保護観察官みずからがその事件を担当するという方針で今進めておるところでございます。 そういう意味におきまして、あるいは委員御指摘のような大変御苦労をなさっている保護司さんがもしおられるとすれば、これは保護観察官みずから行うべきだと思いますので、今後ともその点については指導を尽くしてまいりたいと思います。 それから、保護観察中には遵守事項というのがつけられます。ですから、暴力団その他の不良者とのつき合いとかそういうものについては、遵守事項にそれを指示すれば、それに違反した場合、これは法制度上再度少年院に戻す、いわゆる戻し収容という制度がございます。こういう戻し収容制度の活用についても今後十分に指導してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○左藤委員 いろいろとお考えはあるだろうと思いますし、また少年法というのは簡単に改正するということも難しいかもわかりませんけれども、学校側の実態というようなものもよく連絡されて、一般国民、特に家庭の場合は、いじめを受けておる子供の家庭だけでなくて、学校の雰囲気というようなものについて、非常に恐ろしいところだということになると登校拒否の大きな原因にもなりますので、そういった子供を排除する意味においても、少年法というものの改正まで考えて、こういう状態であるから子供を安心して学校へ行かせることができるというようなことの原点に立ち返ったひとつ検討をして、十分法務省とも連絡をとってやっていただきたいということを私はお願いしておきたいと思うのですが、よろしいですか。
○与謝野国務大臣 先ほどから先生が触れられておられますように、例えばいじめがあったときに生徒は一体だれに相談したらいいのか、親はだれに相談したらいいのかという問題が一つございます。最も身近にいるのは多分担任の先生だろうと私は思いますが、そのほかに養護教諭もおりますし、あるいは教頭、校長先生もおられるわけでございますが、それと同時に、先ほど先生が強く御推奨になったスクールカウンセラーというものも徐々に制度としてでき上がっていくのではないかと思います。 しかし、窓口は実はたくさんあいておりまして、教育委員会にはそれなりの相談する窓口がございますし、警察には少年係を中心としたそういう相談の窓口もありますし、また法務省関係では人権擁護という観点からの窓口もございます。また総務庁も青少年の健全育成という観点からそういう窓口を持っているわけでございますが、そういうどこに行ったら相談できるかということは余り一般の方は御存じないわけでございまして、私どもとしては、実はそういう窓口がたくさんあいておって、やはりひどい事案については例えば警察に行った方がいいというような場合もあって、先般のいじめ事件の後、どこに行けば相談ができるかということについては、広く児童生徒、家庭に周知させるように現在手配をしているところでございます。
○左藤委員 今の問題につきまして、またいろいろ文部省としても積極的に、子供たちを安心して学校へやることができるような学校の雰囲気づくりということが基本だろうと思いますので、いじめをなくするということは、結果的にそういうことが出てきておるわけですから、その根本の環境づくりというものに一層御努力をいただきたいということをお願いしておきたいと思います。 自治省に先ほどお伺いをしたとき、御答弁いただく局長さんがおいででなかったので、もうあと時間も余りありませんけれども、一点だけお伺いしておきたいと思いますが、今度の震災に関連しまして、被害者といいますか、どこにどなたが住んでおられるということの生活の状況についての把握というものが基本的に私は非常に不十分であったのではないかな、このように思います。 個人的なプライバシーの問題とかいろいろなことがありまして、人権問題とかいうことで、なかなか強制的にいろいろなことを調べることができないわけですけれども、住民の福祉、住民の生活、安全というもの、人命の確保というものの点から見て、もう少し私は、市町村としてそういうものについて積極的な把握に努力すべきではないか。 例えば国勢調査、ことしもまたやりますが、国勢調査の場合でも、これは何か町会の方に一人ずつ国勢調査員というのを、調査の依頼をして、そしてそれを集計するだけの仕事しかしていない、まあ悪い言葉で言えば。だから、そこに書きたくない人とかそういう人たちは全然把握していない。極端なことを言えば、町会に入っていない人、町会費も出していない人は全然そのことも出してくれないわけです。それで国勢調査が行われているという問題が一つあります。 それから、そういうことで、今度のいろいろな問題につきまして先ほどちょっと質問したわけですけれども、関連して、平素の把握というものについてどういうことをやっておられるか、どこにどなたが住んでおられるかということをもう少し詳しく調べておく必要があるのではないか。例えば脱税の問題もありましょうし、それから外国人の不法入国しておられる方というような問題もありましょうし、いろいろな問題があって現実の把握というものが非常に欠けておるから、最初の一日では百人台の死亡者しかわからなかったのが、だんだんと五千人にもなってくる。それでもまだ行方不明者がいるというふうな問題がある。この住民の把握というものについて市町村はどこまでやれるのか、背番号制まで考えなければできないのか、まずこの辺についての御意見を伺う。 同時にもう一つ、もう時間がありませんのであわせてお答えいただきたいと思いますが、ホームレスの人たち、これが、例えば大阪は今までたくさんおりました。本当に段ボールの箱を集めてきて、その中に布団を巻き込んで、そしてその中で寝ておるというふうなことで生活しておる人がたくさんおりましたけれども、これが震災になってからいなくなったわけです。皆さんは、神戸へ行ったんじゃないか、こういうふうなことを言っている。実際、被災者の避難所とかそういうところに行けば食べることもできますし、寝ることもできるということで、そういうような実態がある。それだけならば被災者の方々に若干御迷惑をおかけするだけで済むわけですけれども、それ以上に、私はそこで犯罪を起こされやせぬかという心配もありますので、こういうことについて、警察は今ちょっとお伺いしたんですが、自治省としての何かお考えを伺いたいと思います。
○秋本政府委員 住民の方々の把握の問題ですけれども、地方公共団体、市町村におきましては、住民基本台帳制度などをもとにして行政上必要な状況把握には努めていると思いますけれども、ただいまも御指摘のございましたようなプライバシーの問題などございますので、おのずから限界があるだろうと思います。それからまた、平常時における状況把握と、そしてまた今回のような大変な事態が発生しました場合の状況把握と、おのずから変わってくるものもあるだろうと思います。 その意味でも、今御指摘のございました避難所の方々、特にその中でホームレスの方々はどうだといったようなこと、そういったことにつきましては私どもとしてもまだ把握をいたしておりません。本日八時現在で、避難所に入っておられる方々、神戸市で十八万八千人余り、その他合わせまして二十二万三千九百人余りという大変な数の方々がいらっしゃいます。そういったような方々の状況がどうかということにつきましては、私ども把握をいたしておりませんが、市町村において把握しているかどうかということになりますと、これまでのやりとりの感じから申しますと、とてもそこまでは手が回っていないという状況であろうと思います。
○左藤委員 今お話しのように、プライバシーの問題があって限界があるとおっしゃるわけですけれども、例えば税金の問題とかそういうようなものには絶対それを出さないということでまずそこに人間だけがおるという存在ですか。そういう意味から見て、この人たちが人命の救出の対象になるという問題、そういう点を中心にまず物事を考えておいて、その上で、あとプライバシーの問題があるから配慮すべきことは配慮すべきである、私はそのように思います。 どこに何人が住んでおるかもわからないので、今日のこういった悲惨な事件が起こったときには、事件が起こってから慌てているというのが実態であろうと思いますので、根本的にこれはどうすればいいのかという、住民の把握という問題について考え直していただきたいということをお願いをいたしておきたいと思います。 まだ時間がありますけれども、本会議もありますので、以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて左藤君の質疑は終了いたしました。 午後一時三十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ————◇————— 午後一時五十一分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。大野由利子君。
○大野(由)委員 新進党の大野由利子でございます。 初めに、地震関連の質問を若干させていただきたい、このように思っております。 大変な衝撃の阪神大震災からはや三週間余りたちまして、深い悲しみとともに、今また悲しみを乗り越えて、徐々に復旧の作業が進んでいる状況でございます。これからこの復旧の中で大変重要な要素を占めできます問題に環境問題がございまして、環境庁長官にお伺いしたい、このように思っております。 今回、古いビルの解体に伴いまして、発がん性のおそれのありますアスベストの飛散が大変心配をされております。私も、今までアスベスト、何度か環境委員会で取り上げさせていただいたわけですけれども、八日の新聞報道によりますと、一般に使われていますアスベストよりも十数倍、大変な毒性が強い、発がん性が強いというクロシドライトというアスベストもビルの倒壊現場にそのまま放置されてあった、何の注意の張り紙もなかったというような報道がされております。このアスベスト問題、環境庁としてはどのように対応をしていらっしゃるか、伺いたいと思います。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○宮下国務大臣 お答え申し上げます。 今回の大地震による被害、いろいろの面に及んでおりますが、特に、私どもといたしましては、二次災害の防止という観点から今まで対応してまいりました。 特に、委員御指摘の、ビル解体等によるアスベスト問題等が報道もされ、私どもも大変神経を使ってその取り扱いには注意してまいりましたが、今建物等が損壊し、復旧のための解体作業が進んでおりますが、そうした中でアスベストの飛び散る問題ですね、あるいは今委員の御指摘のストックの問題等、問題が提起されております。 私は、この問題が提起されまして、直ちに労働省と建設省及び兵庫県、市に対しまして連絡をとりました。特に、労働大臣には作業の安定という角度から、また建設省につきましては、委員御指摘のように、公費負担で中小ビル等の解体作業が進められますから、当然解体業者が届け出をしてくるわけでございますから、その際、アスベストの飛散防止対策の徹底を期するようにお願いを申し上げ、労働大臣あるいは建設大臣の方で直ちに今対応をしていただいております。建設業界に対しましても、兵庫県から全体としてそのような注意をお願いを申し上げているところでございます。 防止方法としては、水をかけるとか、覆いをするとか、あるいは半壊の建物でアスベストが使われているものは分離してこれを適切な処理をするとかいうようないろいろの方法がございます。それらをあわせて今対策を講じつつあります。 同時に、環境庁としては、現在、今冒頭に申し上げましたように、震災に伴う二次災害の未然防止という観点が非常に重要でございますから、職員を派遣いたしまして、環境モニタリング調査というのを大気と水について実施しておりますが、その中で、大気につきましては被災地を中心にいたしまして十三市町でアスベストの環境濃度の測定を実施をいたしております。 それから、これはちょっとなんでございますが、私が先日参りました際に、防じんとそれから風邪の予防等のために三十万個のマスクを関係町村、特に兵庫は市を中心にして送付を申し上げている次第でございます。 今後の対応でございますけれども、解体に急を要する危険なビルが多い、それからまた断水が続いて散水が思うままにいかない。水の供給はだんだんよくなってきておりますが、なお不十分であります。それから、ビル解体瓦れきの処分場所の確保問題等、幾多の困難な問題がございますが、これらはよく連絡をとりまして、有効な対策について関係各省と連絡をとり合って十分注意して対応してまいりたい、このように考えております。
○大野(由)委員 このアスベストの問題ですが、一般の市民はアスベストのことがよくわかっていない、そういう状況がございます。 古いビルはもちろんですが、一般の住宅にも台所だとか天井に使われていたり、また古い水道管にこのアスベストが使われていたり、またアスベストは非常に断熱性もあるということで、随分ありとあらゆるところに、普通の木造住宅にも使われている。 今兵庫県、十一万棟という大変な建物の壊し作業で、もうもうたる煙の中で、粉じんの中で行われているわけですけれども、今の長官のお話では、業者にはいろいろ言ってあるということですが、市民は何にも知らされていない。私は、これほど怖いことはないのではないかと思うのです。むしろ、今アスベスト処理中、注意、危険というような表示がしてあれば、市民もそのそばはちょっと避けて通るとか、またついこの間、「被災者の皆さまへ」という、こういう紙を配られました、二月四日付で。大変いいことだと思うのですが、この中にも被災者の皆様にということで、こういうことに気をつけてくださいという注意書きが何も載っていないのです。 ですから、倒壊した木造の古い自分の家を片づけるのでも、もうもうと粉じんを起こしている。そのときに水をかけてやるとか、同じことでも、例えば掃除機を使わないでぬれぞうきんでふいた方がアスベストは飛散しなくていいとか、そういうやっぱり細かい注意事項をきちっとしないと、これからもう何カ月、二カ月、三カ月と大変な状況が続くわけですから、作業員に対する徹底とともに、市民に対して、アスベストにこういう注意をしてくださいという細やかな注意が必要ではないか、その辺が抜けているのではないかと思いますが。
○宮下国務大臣 今委員のお示しになりましたその「被災者の皆さまへ」という広報には確かに載っておりません。しかし、この続編で、直ちに出されると存じますが、それには載せるつもりにいたしております。その他、機会を見て、やはり発がん性のある物質でございますから、その危険なこと、それから、今委員の申されたような、いろいろの注意すれば防止が可能であるということを含めて、これはまた対策本部の方とも連絡し、あるいは県市にも申し上げて、その広報の徹底を図っていきたい、こう思っております。
○大野(由)委員 このアスベストは、大気汚染防止法でいいますと、一リッターの中に十本以下でなきゃいけない。一本というのが千分の一ミリという太さで、長さは数ミリから数センチ。ですから、今二十万枚、三十万枚のマスクを配られたとおっしゃいましたが、マスクは優に通り抜けるという、とてもマスクで、マスクをもらって、これをしていたらアスベストを防げると思ったらとんでもない間違いなんですよ。ですから、これも、マスクを配って、マスクをしたから安心だと市民が思ったら大変なんで、この辺の注意もあわせてお願いをしたいと思います。 では、続きまして文部大臣、きょう委員会の最中ということで、続いてお尋ねをしたいと思います。 今回の大震災は、子供たちから多くの肉親を奪いました。父親、母親を奪ったわけですけれども、震災遺児はどれぐらいいらっしゃるかお尋ねしたいと思います。
○与謝野国務大臣 震災遺児と申しますと、親や家族を亡くされた方を指しておられると思いますが、この正確な数等については、地元自治体においても十分把握し切れていないという状況でございます。
○大野(由)委員 読売新聞の調査によりますと、神戸と西宮と芦屋に聞き取り調査したのでわかっただけで、両親とも亡くした小学生が十四人、中学生が九人、高校生十四人で、計三十七人いらっしゃる、どちらか片方の親を亡くした子供が百十九人いらっしゃる、実際にはもっと多いのではないかという報道がありました。あしなが育英会が被災地全部で推計されたのでは、父を亡くした子が四百四十六人、母を亡くした子が六百五十二人、計千九十八名が震災遺児になっているのではないか、そういう報道がございます。 学校の先生も避難民の救援に当たっていらして、学校の先生、もう本当に大変で、なかなか子供たちの授業にも十分力も発揮できないぐらい大変な状況でいらっしゃるから大変だとは思うのですけれども、私、小学校、中学校の子供たちが、一体両親を亡くした子がどれぐらいいるかということはやはり何らかの形で把握していただいて、そして対策をとっていただきたいな、そのように思っております。 まず具体的な提案といたしまして、小中学校は義務教育ですから当然でしょうが、高校生、今回被災された高校生に対して教科書を無償で配付するということは考えられないかどうか、伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 被災した高等学校生徒の教科書については、兵庫県及び社団法人教科書協会の御協力により無償で給付されるよう対処されております。
○大野(由)委員 これは平成七年度の教科書でしょうか、それとも今年度。
○与謝野国務大臣 教科書をなくされた方でございます。
○大野(由)委員 ということは、今年度の教科書もということですね。
○与謝野国務大臣 現に高等学校に行かれていて、被災をされ教科書を失った方に対して、無償でそれを補っているわけでございます。
○大野(由)委員 それから、今回の大震災で学校が避難所として大変重要な避難場所になりました。防災拠点として今も大変多くの方が学校を利用されているわけでございますが、今回、学校がいかに防災拠点としては不十分であったか。水もない、食糧もない、毛布もない、そうした備蓄がせめてあればということを痛切に感じたわけですけれども、そういった意味で、これから学校施設をもっと積極的に防災施設として位置づけるということが必要なのではないか、そのように思うわけですが、一つこれを阻んでいる問題がございます。 なぜ学校が地域防災の機能を持つのに今までちょっと進まなかったかということの理由といたしまして、義務教育諸学校施設費国庫負担法によりまして、教育施設でないものをつくるとその部分には補助金が出ない、その部分だけはのけものになっちゃう、そういうことになるものですから、ですからどうしても、そうしておくといいなという気持ちはあってもこれが進まなかったという、大変な一つは縦割り行政の悪弊がここにも出ている。 所によっては学校でそういうものをきちっと備蓄していらっしゃるところもあるわけですけれども、これは地方自治体が学校にお願いをして置かせていただいてもらっているというスタンスをとって、その部分は補助金の対象にもなってないという、そういうスタイルをとっているわけです。 もっと積極的に、防災機能を備えた学校づくりをこれからしていくんだ、そこでお世話になるのは一般の避難住民だけじゃなくて、当然、日中災害が起これはそこの子供たちも全部対象になるわけでもございますし、そういう意味で防災機能を備えた学校づくりに支援措置をしていくんだというふうに位置づけられないかどうか、そして、その部分に対しても国庫補助の対象にする、今除外しているものを対象にするというふうな改正ができないものかどうか、伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 学校施設は第一義的には教育施設でございまして、やはり教育を中心として施設が設計され、整備されているわけでございます。それに防災機能を付加するかどうか、これはその当該学校を管理しております地方公共団体の御判断の問題でございます。 その場合、一体だれがお金を負担するかという問題ですが、これは少なくとも、非常に技術的な問題ですが、文部省の予算ではなくてやはりその地方公共団体の予算の一部から、そういう防災機能を追加してそこに機能を付加するということをお決めになるのでしたら、それはそれでその地方公共団体の予算の中で賄っていただく、こういうことでございまして、その一部は当然地方交付税の対象でございますから、国家が補助しないわけではございません。
○大野(由)委員 こういう縦割り行政をいつまでもやっていると日本の政治はよくならないんじゃないか。今、縦割り行政を排して、全体で、日本の防災対策はどうなのか、地震対策をということを考えている最中でございますので、ぜひ文部大臣、これも検討をしていただきたい、そのように思いますが、もう一度お願いします。
○与謝野国務大臣 現に、先生御承知のとおり、東京都の二十三区内の学校では、既に学校内に食糧の備蓄またあるいはプールの水を浄化して飲料水に供する、こういうようなことになっておりますので、全体の方向としてはやはり学校にも防災機能を持たせるという方向で社会は動いていくのだろうと思っております。
○大野(由)委員 子供たちもそこでお世話になっているわけでございますので、その辺はもう少しぜひ柔軟に対応をお願いしたいと思います。 心のケアの問題で、文部大臣と後で厚生大臣にも伺いたい、このように思います。 今回の阪神大震災で被災された方々が受けられた心の傷というものは、物理的な大変な損害以上にいつまでも尾を引くのではないか、大変なものが外からは見えませんけれどもあるのではないか、そのように思っております。大人は次、住まいをどうするか、仕事をどうするかということで忙殺されているわけですけれども、子供たちは、表面はとても元気で明るく友達と遊んでいるように見えても、小さいときに本当に生きるか死ぬかという体験をし、また身近な肉親や友達を亡くした恐怖感というものは大変なものがあるのじゃないかな、そのように思っております。 ぜひ子供たちのケアというものにしっかり取り組んでいただきたいと思っているわけですが、平成七年度の予算で文部省は、全国百四十一校にスクールカウンセラー、学校臨床心理士を配置する、そういう予算を、今計画を立てていらっしゃいます。しかし、これは、平成七年度の予算というのは地震を想定する前の状況だったものですから、兵庫県も小中高一つずつという三校しか予定がなされてないわけです。 私は今回、この兵庫の被災地に関しましては、精神科医とかスクールカウンセラー、学校臨床心理士という人たちが本当に十分対応できるように手厚くこの辺を考えていただきたい。スクールカウンセラーの方の数を、平成七年度で初めての予算の計上のようですけれども、まず兵庫で思う存分活躍をしていただけるような、その辺の配慮をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○与謝野国務大臣 先生御指摘のように、たくさんのストレス、悩みが子供の心に通い、また、非常に緊張が長く続いたわけでございますから、目に見えない、いろんな心の負担となっているわけでございます。こういうものに対して、日本医師会からも御注意、アドバイスがございましたし、また北海道の地震の後のいろんな御研究もあって、私どもとしては、担任の先生あるいは教頭、校長先生あるいは養護教諭等も子供の心の動きをしっかり見ていかなければならないと思いますし、そのほかに学校医の先生あるいは地元の開業医の先生、こういう方の御協力もいただかなければなりませんし、また臨床心理士の先生方も現に兵庫県で四十人、五十人という方がボランティアで活躍をしていただいております。 今の先生の御質問は、とりあえず平成七年の予算に出ているスクールカウンセラーを兵庫県に重点的に配分できないかという多分御質問だと思いますが、それについては少し検討させていただきたいと考えております。
○大野(由)委員 学校のいじめの問題とかも深刻な問題でございますので、そちらの方ももちろん大事だと思いますが、この大変な予期せぬ大震災で大変傷ついた子供たちを早急にぜひ助けてあげていただきたいなと思っております。 それと、今学校の先生は、自発的に避難所の避難民の方々へのサービスとかで、もう大変な御苦労をしていらっしゃいます。通常の、学校の子供たちに教えるという業務以外の大変な業務をしていらっしゃって、みずからが被災民であるにもかかわらず、大変な努力をしていただいておりますが、こういう被災地の先生を助けるためへのヘルプというのはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
○与謝野国務大臣 まず第二には、本当に国民が、そういう不眠不休の仕事をされている校長先生初め現場の教師の方々に心からの感謝の気持ちを持つことが第一であろうと思います。 また、兵庫県内の周辺の学校からは、被害の程度の少ないところからは、そういう大変忙しい学校には応援に行っていただいております。それと同時に、先生方に対して金銭的な報酬はあるのかという例えば御質問があるとすれば、それは何らかの、本来の授業以外のことをお手伝いいただいたわけですから、わずかなものでございますが、制度的にそういうものは用意されております。
○大野(由)委員 大変ありがとうございました。では、文部大臣、何かきょう文教委員会だそうですので、どうぞ。今後もあわせて、この問題、大変な重要な問題だと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて厚生大臣に、ちょっとこの問題、心のケアに関連した問題から伺いたいと思います。 今、心の大変な傷を受けていらっしゃるのは、小さな子供と、それからやはり高齢者の方、それから心身に障害を持っている方というのが一番大きな影響があって、本当にその後が心配される状況でございますが、厚生省はこれに対してどのように対策を講じていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○井出国務大臣 お答えいたします。 災害体験による身体的あるいは精神的打撃に加えて、避難生活が長期化してきておりまして、被災者の皆さんの心身の健康に大きな影響を及ぼすのじゃないかなと心配をしておるところでございます。被災者の心の健康状態を取り戻すには、適切な情報を提供するとともに、一日も早く生活の安定を図ることがまず何よりも大切だと思いますが、残念ながら、時間がかかってしまうことも事実であります。 著しく心の健康を害した被災者の皆さんに対しましては、専門的な医療や相談ももちろん必要となってくるわけでございまして、ただいま、神戸市等の十の保健所に精神科救護所を設置しております。また、その一部におきましては、巡回診療も実施しております。また尼崎市の保健所の管内では、七地区におきまして、地元の医師会の先生方の御協力をいただきまして、協力診療所を確保しているところでもあります。さらに兵庫県南部の保健所、二十ほどですが、これを拠点として、保健婦さんが現在各避難所を原則一日一回巡回して、そういうお年寄りや特に身障者の皆さんを中心に健康の相談を行う体制を組んでいるところでございます。報告によりますと、救護所の方では現在一日約三十件程度の相談を受けておりまして、その相談の内容は、不眠とか不安とか、あるいは避難生活への不適応等が多くなっていると聞いております。 それから、先ほど文部大臣にもお尋ねの子供さん方のあれに対しましては、「児童こころの相談」という活動をいたそうかと思いまして、専門家、児童精神科医の先生とかあるいは心理判定員あるいは児童指導員、さらには保健婦さん、メンタルフレンドといった皆さんにチームを組んでいただいて、実はきょう二チーム、大阪府の児童相談所チームと大阪市の児童相談所チームが現地へ入っていただきまして、あしたから地元の児童相談所の皆さんと組んで活動を始めます。今のところ二チームですが、できるだけ早く四チーム体制に持っていきたい、こんなふうに考えておるところであります。
○大野(由)委員 当初は、泣き言を言う暇もなくて無我夢中で、いかに生き抜いていくかということで必死だった人たちも、今、避難所生活も長引いて、本当にプライバシーもない、疲れも増してくる、そして愛する家族を失った、仕事を失った、家もなくしてしまったという、そうした大変な喪失感とか、あのときもっと頑張っていれば子供を救い出すことができたのにとか、役に立たない高齢の自分が残って働き盛りの人が死んでしまったということの何とも言えない後悔の念だとか、もうありとあらゆるものが交錯をいたしまして、本当に私は大変な人じゃないかなと思うんです。 この前、ちょうど一年前にロサンゼルスのやはり大きな地震がございましたけれども、アメリカの専門家によりますと、こういう大変な大きな災害のときには被災者の大体二五%から三五%の数が急性ストレス障害にかかる、特にこういう大きな災害の後には、心的外傷後ストレス障害といって、もう大変なストレスで悩むのがむしろ正常なぐらいというのでしょうか、特別な人がかかるんじゃなくて、かかって当たり前というような状況のようなんです。三カ月ぐらいたって、大分そういうものを乗り越えていける人も多いようですけれども、その後も半年ぐらいたってから出てくるとか、本当にその後もそういう傷跡がいつまでも残るという大変な状況があるようなんです。 厚生大臣、今いろいろ、保健所に十カ所設けられたとか、チームをつくって巡回していらっしゃるとかというお話がございましたけれども、今回の被災された方々に対する心のケアは今で十分、そういう十分な体制だ、そのようにお考えになっているんでしょうか。
○井出国務大臣 決して十分とは思っておりません。そして、まだこれからたくさん、今先生おっしゃったような皆さんが出ていらっしゃるということは十分予想されますから、またその対策も講じていかなくちゃならぬ、こう思っております。
○大野(由)委員 やはりロサンゼルスの地震のときには、精神科医とかカウンセラーが全部で百万件カウンセリングに乗った、そしてこういう心のケアでそれぞれ自治体等々が出費したお金は三十五億円に達する、そういう報道がなされておりまして、本当に、家の問題、仕事の問題、いろいろな、仮設住宅を急がなきゃいけないとか、そういうことは当然でございますけれども、それに匹敵するぐらいの、心の問題には大変な力を注がれている。そして、一番多いときには、延べじゃなくて、最高六百人ぐらいの心理学者とか専門家がこの被災された方々への相談に乗られているという、そういう状況に対しまして、日本はとてもその辺がまだおくれているんじゃないかなと思うのですね。 被災された方が三十万人からいらっしゃる、今もまた避難所に二十数万人の方がいらっしゃるわけですし、千二百カ所からの避難所が今もあるという状況で、私は、とても足りない。ですから、厚生省がこれからさらにどういう対応をされようとしているのか、またどれぐらいの予算をここに使おうとされているのか、明確な数値までは無理といたしましても、こういうことに存分の必要経費を割くというお考えなのかどうなのか、その辺を伺いたいと思います。
○井出国務大臣 具体的な金額はまだ計算してございませんけれども、これは大変大事な問題でありますし、これから、先ほども申し上げましたが、またもっと必要となってくる事態が十分予想されますから、現地と十分運絡をとって、必要なお金はきちっと用意しなくちゃならぬ、こう考えております。
○大野(由)委員 現在、精神科医の方々とか、それから看護婦さんとか、それからPSW、保健婦さんとか、そういう方々が全力で取り組んでいただいているということは、本当に感謝を申し上げたい、そのように思います。 もう一つ、臨床心理士という資格を持っている方々が全国で四千名いらっしゃるわけです。この臨床心理士という資格というのは、文部省の財団法人であります日本臨床心理士資格認定協会が認めた資格でございまして、心理とかカウンセリングを専門に六年勉強されて、大学の修士を卒業されて、しかもまだ現場の臨床経験があるという、そういう専門家でいらっしゃるわけですね。 それで、この臨床心理士の皆さんが、やはり即座に、何かお役に立たなきゃいけないということで、二十四日から大阪、京都、奈良の三カ所で電話による心のケアの心理相談を受けられた。大変な電話の量であった、最初の四日間で六百件の電話があったというふうなことも伺っておりますし、兵庫県の婦人センターですかそこも毎日百件からの電話の相談がある、そういうことも伺っております。 この臨床心理士の方は、そういう意味では幅広い意味でのカウンセリングの専門家でいらっしゃるわけですが、現地に当初ボランティアに行ったときに、やはり厚生省の管轄じゃないものですから、あなたは一体何をしに来たのというような、現場でそういう対応を受けていた方もいらっしゃるということで、私も向こうの現地の友人から伺ったわけですけれども、一月の二十九日からはこの臨床心理士の皆さんも一体になって、精神科医とかそういう人と一緒になって巡回したりとか、そういうふうな形で今していらっしゃるようなんです。 私は、ここで申し上げたいのは、お医者さんとか看護婦さん、この臨床心理士の方もそうなんですが、自治体から派遣されたり、大きな病院からきちっと派遣されていらっしゃる方はいいのですけれども、そうじゃなくて、個人でお仕事をしていらっしゃるような方で、本当に個人参加で来ていらっしゃるような方というのは、もう交通費も自分持ちだし、もちろんその日その日の食事代も自分持ちという状況であるわけですね。そういう意味で、これから心のケアというのは、二、三カ月で終わらない、もうそれこそ一年、二年と継続して、今避難所にいらっしゃる方が全部何らかの仮設住宅に入られた後でも、やはり仮設住宅を巡回して、こういう問題の相談に乗ってあげるというようなことも必要だと思うのですね。 そういうことを考えたときに、ボランティアではもう続かないと思うのです。そういう意味で、私はやはり、医者とか看護婦とか薬剤師だとか、またこういう臨床心理士とか、そういう特定の専門の資格を持ってボランティアに来ていただいているような方に対しては、やはり何らかの交通費とか食費だとか、また寝泊まりしたりする、そういう必要経費、そういうものを出してあげるということが必要なんじゃないか、それは当然なんじゃないか、そのように思うのですが、厚生大臣、御見解はいかがでしょうか。
○井出国務大臣 臨床心理士の皆さん方が、大変、電話作戦とかいろいろな御活躍をしてくださっていらっしゃることは私も聞き及んでおります。 ただ、今先生御指摘の、何か厚生省、大変冷たかったということはちょっと初めてお聞きしまして、そんなことはあってはならぬことだと思いますし、注意しなくちゃならぬと思います、少し現場を確かめてみたいと思いますが、ボランティアで、それこそまさに自費で来てくださっている皆さんには心から敬意と感謝を申し上げるものであります。 ただ、あくまでも個人で来ていらっしゃるものですから、どこにどうやっていて活動をしてくださるか、なかなかつかみ切れない点もあるわけでございまして、臨床心理士の会なんかできちっとそういうものをおまとめいただいて持ってきていただければ、また御相談することはできると思うのですが、どこにどうやっていらっしゃるか、その皆さんにどういう連絡をしたり、あるいはどんなふうにしたらいいか、まだ具体的には決まっておりませんから、個々には御通知するわけにもいかぬものですから、何か会として持ち上げてきてくだされば、またそれなりの御相談をしたいとは思います。
○大野(由)委員 じゃ、どれくらいの人数がどういうふうにしていらっしゃるかということを厚生大臣の方に御相談すれば、対応をしていただける、そういうことでございますね。 じゃ、その辺は大臣の方にきちっと、どれくらいのボランティアがどういう形でどういうふうに入っていらしてということをきちっと報告をするように言っておきますので、もう一回、そういう要請にはこたえていただけるということは……。
○谷(修)政府委員 先ほど来先生お触れになっております避難所におきます医療、広い意味での医療、あるいは具体的にはメンタルケアといいますか、臨床心理の問題、これらはもちろん、先ほど来大臣が申し上げておりますように、避難所におられる被災者の方々の医療を確保するという観点から、医師、看護婦、あるいは先生お触れになりましたような専門職種の方々にいろいろやっていただくなり、あるいは巡回診療なり、また心の相談というようなことはやっているわけでございます。 ただ、いずれにいたしましても、そういったような心の健康の問題も含めて、その他の慢性疾患あるいは日常的に必要な医療というものは、日常医療にいずれ切りかえていかなきゃいけないというふうに思っております。その時期がいつ来るかということはまだはっきりわかっておりませんが、地元の兵庫県なり神戸市においても、今後、避難所におきます生活から仮設住宅への生活、それからまた通常の生活へ戻っていく過程の中で、医療供給体制というものを全体として組み立てていかなきゃいけないということで、現在検討が進められているわけでございまして、先生が具体的にお触れになりました、いろいろなこれからの長期間かかる医療の問題についても、そういったことの中で、全体の中で検討していかなければいけない問題だと思っております。 それからもう一つ、ボランティアにつきましては、これは私どもの現地対策本部の中にもボランティアについての窓口を設けて、いろいろな方から、現地へ行きたい、あるいはまた来ていただきたいというような方の連絡窓口をつくっているわけでございます。 いずれにしましても、ボランティアの方の把握というのはなかなか難しいわけでございますし、また、みずから自発的に来られているボランティアの方に対してどういうふうにしていくのかというのは、これは厚生省だけの問題じゃございませんが、今回の地震を契機といたしまして、こういったようなボランティアの方についてどういうふうにしていくのかというのは、政府全体で今後検討していく課題だというふうに私どもは認識をしておりますし、また、そのための具体的な仕組みということについても、今後、政府全体で考えていかなきゃいけない問題だというふうに認識をしております。
○大野(由)委員 今回、本当にボランティアの方々が大変な活躍をしてくださいました。善意のボランティアで、何の報酬とかそういう見返りを期待しないで一生懸命頑張ってくださっている、本当に私は、改めて日本のボランティアでやってくださっている皆様に政府も感謝を申し上げなきゃいけないんじゃないか、そのように思っております。 私は、今申しましたのは、そうしたすべてのボランティアの方に全部交通費を出しなさいといってもなかなかそれは無理だというのは、よくわかっているんです。そこまで言っているわけじゃないんです。しかし、私は、こちらからお願いして、何としてもここは穴をあけないでやらなきゃいけない、そういう分野があると思うんですよ。善意のボランティアが来てくださればそれでいいし、来なけりゃだめだというわけにはいかない、そういう分野があると思うんですね。 そういう意味での専門職のボランティアの方、さっき申しました心のケアの問題も、全国の精神科医の方にお願いして総動員しても足りない状況なんですよ。精神科医の方だけだととても今回はもう間に合わない、そういう状況であるということをどこまで認識していらっしゃるのかなと。 そうであれば、自然発生的な、自然発生的と言えば語弊があるかもしれません、ただ善意にお願いしてボランティアに来ていただくことだけに頼ってやっていたんでは、この心のケアの問題は、もうとてもじゃないけれども、後手後手になっちゃって、大変な悔いを残すんじゃないかな、そう私は思っているわけです。 そういう意味で、今厚生大臣も、これだけでは十分な体制だと思っていないとおっしゃいました。でも、それぞれ皆さん仕事も抱えているわけですから、ずっと行きっ放しというわけにはいかないと思うんです。もっと積極的に来ていただく体制を組まなきゃいけない。そのためには、最低限、交通費だとか何だとかいう、その辺のことはやっぱり考えていかなきゃいけないんじゃないか。私は、一般のボランティアと専門的なボランティアとはちょっと違うと思うんですね。そういうことで、ぜひ考えていただきたいということを要望しているわけですが、前向きにその辺は考えていただける、そう思ってよろしいでしょうか。
○井出国務大臣 ちょっと私、先ほど先生、臨床心理士の皆さんのボランティア活動ということを主としておっしゃったものですから、私はそちらの方でお答えをしたつもりだったんですが、ボランティア一般となると、これは厚生省だけではお答えできないという分野があることは御理解いただきたいと思います。 大変これから必要になってくるだろうということは十分予想されますが、どの程度必要なのか、そして、今の体制でどの程度今度は不足を来すのかといった点につきましては、現地にも私どものチームが滞在しておりますし、あるいは県や市の担当の皆さんとも御相談しながら、そしてまた、先生今御質問の場合は、臨床心理の皆さんのことからいきますと、臨床心理士会というんですか、そちらの皆さんと御連絡をとったり御協議をしていかなくちゃならぬ、こう考えております。
○大野(由)委員 これも縦割り行政を乗り越えて、心のケアの問題は厚生省の分野でもあると思いますので、ぜひお願いをしたい、このように思っております。 あわせて伺いたいんですが、一昨年、精神保健法の一部改正案の附帯決議の中に、「精神保健におけるチーム医療を確立するため、精神科ソーシャルワーカー及び臨床心理技術者の国家資格制度の創設について検討するとともに精神保健を担う職員の確保に努めること。」という、そういう附帯決議が一昨年なされました。ことし、通常国会で精神保健法の改正が出てくるようなんですが、臨床心理技術者の法制化は今回見送られるような状況のようでございますが、今後の見通しについて伺いたいな、このように思います。
○井出国務大臣 附帯決議の件、私も承知はしております。臨床心理技術者の国家資格制度の創設についてでございますが、これまで関係者による検討の場を設けて論議を重ねていただいてきておるところでございますが、正直のところ、臨床心理技術者の中で国家資格化についての意見の一致がなかなか見られていないというのが実情でもございます。 例えば、これは福祉の分野もありますし、医療の分野もある、あるいは教育の分野もあれば、労働、司法の分野もあるわけでございまして、したがいまして、今後、この関係者の御意見を踏まえつつ、やはりもう少し一致を見られるようになるまでは時間を要するんじゃないかな、こう思います。引き続き検討を続けてまいりたいと思います。
○大野(由)委員 細かいことはさておきまして、じゃ、今、文部省の財団法人でありますこの日本臨床心理士認定協会の資格になっております臨床心理士という資格を国家資格にしていく、そういうことについては賛成である、そのように思ってよろしいでしょうか。どういうレベルで、どういう名称でとかいう、それはさておきまして、そういうのを国家資格にしていくということは必要なのではないか。
○松村政府委員 今委員御指摘の臨床心理士の資格は、現在のところ民間の組織が認める資格でございまして、これは現在問題となっております国家資格とはまだしばらく隔たっているものでございまして、なお検討が必要だと考えておりま す。
○大野(由)委員 これは検討が必要というのはわかりますが、附帯決議に、「国家資格制度の創設について検討する」と。ですから、細かい検討は今後を待つしかないわけでしょうけれども、創設というのを前提にしている、それはもう間違いないと受け取っていいと思うんですが、いかがでしょうか。
○井出国務大臣 国会の御意思で創設が入っておるわけでございますから、そちらの方向で検討を重ねていくということになると思います。
○大野(由)委員 心のケアについていろいろ質問させていただきました。日本はこういう心のケアについては非常におくれていまして、災害対策の中に組み込まれていないという状況で、そういった意味ではアメリカなどと天地雲泥の差があるように思いますけれども、私は、目に見えた建物の復興とか道路の復興とか住宅とか、そういうことが大事であることは当然ですけれども、こういう心のケアの問題も災害対策の一環である、そういうようにしっかり位置づけて、ぜひ厚生省、頑張っていただきたい、そのように思っております。 それから、専門家の方に聞きますと、こういう心に大変な傷を受けた人に、つい、私たち知らないと、頑張りなさいねと言ったり、もう地震のことは忘れなさいねとか、しっかりしなさいよ、そういうように言いがちになるんですが、専門家から言わすと、やっぱりこういうのは禁句らしいんですね。頑張りなさいなんて言わない方がいいらしいんです。 それよりも、何というんですか、本当に被災者の方が安心感を受けられる、もちろん、相手にもよりけりだと思うんですよ、元気な人に頑張りなさいと言うのはいいと思うんですが、中には、相談所に行く元気もないぐらい放心状態でいるような人とか、ともかく地震のときのことがもう寸暇も忘れられないでぼうっとしているような人だとか、いろいろな状況の方がいらっしゃるとは思うんですけれども、こういう状態の方にはやはりこういうふうに接した方がいいということで、日本小児精神医学研究会の人たちが医療関係者とか学校の教師向けにマニュアルをつくって配られたというようなことも報道をされておりました。 私は、厚生省が精神科医の協力を得てこういうマニュアルをつくられることが必要なんじゃないかなと思うのですね。この阪神の大震災も、まだまだ心のケアの問題では長く続く問題ですし、また阪神の大震災だけではなくて、今までも奥尻島だとか三陸はるか沖地震だとか雲仙・普賢岳だとか、災害というのは予期しないときに突然やってくるわけでして、いろいろな意味で、災害はこれから起きないことを願ってはおりますけれども、これからも日本の全国のあちこちで小さい災害が起こることも予想されるわけですし、こういうことが必要なんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○井出国務大臣 被災者にもいろいろな心理状態の方がいらっしゃるわけですから、それぞれの方に適当な接し方もあるかもしれません。そういった意味で、被災者の方々の心の健康づくりに関するマニュアル等を作成してこれを利用するということは、被災者の方々の心の健康の保持にとって大変有意義なことだ、こう考えております。そういったのが民間のところでもつくられたということは、私は結構なことだと思います。 厚生省といたしましても、実は現地における効果的な保健対策の推進の参考としていただくために、主としてこれは保健婦さんを対象としたものでございますが、二月一日に「被災地における保健活動の基本的事項」という、マニュアルといってもいいと思いますが、これを作成して、兵庫県及び神戸市に送付をいたしてございます。この中には、健康保持のためや、あるいは心の健康を保つための留意事項等が含まれておりますことから、被災者の方々に対する保健活動に有効に活用していただけるんじゃないかな、こんなふうに考えておるところであります。
○大野(由)委員 今回、いろいろな報道を見ていますと、外国人の医師が医療活動に参加するのがおくれた、もっと速やかに参加してもらっていればもう少し救える命があったんじゃないかというような報道もございますが、アメリカのロサンゼルス地震のときに活躍をいたしました例のアメリカの緊急医療チームとかフランスの世界の医師団、国境なき医師団ですか、それとかアジア医師連絡協議会、AMDAの医師団とか、こういう方々から日本に救援の申し出があったのは、いつ申し出があって、そして厚生省としていつオーケーという、そういう返事をされたのか。その辺、簡潔に経過を説明していただきたいと思います。
○谷(修)政府委員 私どもも、外務省等を通じまして具体的に幾つかの援助についてお申し出があったというお話は承知しておりますが、今先生お触れになられました国境なき医師団あるいはフランスからの医師の方は、現地に入られたということは承知はいたしておりますけれども、具体的に私どもを通じてということではなくて、何といいますか、ボランティアといいますか、そういう形で入られたんだというふうに承知をいたしておりますので、具体的に何月何日から何日というようなことについては、私どもちょっと承知をしておりません。
○大野(由)委員 では、厚生省の方には全然連絡がなかったということなのでしょうか。では、厚生省の方に話がなかったのかどうかということと、それとあわせて、受け入れがいろいろになっていますね。このことについてちょっと経過をあわせて報告をいただきたいと思います。
○谷(修)政府委員 外国人の医師の方が日本で医療活動を行う、今回の地震のような際に行うということについて、我が国には医師法という法律がございますが、当然、この医師法の規定にかかわらず差し支えないということは、日付はちょっとはっきり覚えておりませんが、かなり早い時期にそういう考えを厚生大臣からも表明をいたしました。 具体的に今お触れになりました国境なき医師団なり、そういったようなボランティアとして現地に入られて医療活動を行われた方々が、アメリカあるいはフランスあるいはイギリスの方とかおられるということは承知をいたしておりますけれども、具体的に私どもを通じて入ったということではなくて、私どもの理解では、現地に自発的に入られて巡回診療なり何かをやられたというふうに承知しております。 それから、唯一私どもが兵庫県を通じて照会を受け、兵庫県が受け入れたのはタイ国からの医療チームがございます。これは、ちょっと大変申しわけございません、今資料を持っておりませんが、一月の末ごろから二月の初めごろにタイ国から神戸市に入られた、それで既に帰国はされている、一週間くらい滞在をされたということは承知しております。
○大野(由)委員 ボランティアとして医師団が直接現地に入られたという、そういう御報告でしたが、五十嵐官房長官は二十三日の日に、外国の医師は受け入れることができないという、そういう記者会見で発言をされているのではないかそのように思いますが、確認をさせていただきたいと思います。
○五十嵐国務大臣 そのようなことはございません。
○大野(由)委員 では、最初から、全く医師団は受け入れ可能ということで対応されたのでしょうか。
○五十嵐国務大臣 今ほどもそれぞれ御説明がございましたように、いわゆる医師法の問題があって、例えば日本からアメリカにお手伝いに急遽行くなんという場合でも、アメリカの医師法があって簡単ではないわけですね。それぞれそういう国柄の問題がありますから、私どもの方も、向こうからやってきてすぐ外国の医師が医師活動ができるということについて、これは今回の場合には、そういうこともあるけれども、例えば日本の医師のお手伝いをしてもらうというような格好ででも受け入れるようなことをすることを考えてはどうかというようなことなどの配慮が当時行われた、こういうことであります。
○井出国務大臣 その間の経緯につきまして、私のところに資料がございましたから、ちょっと申し上げさせていただきます。 一月二十二日の夕方遅くに外務省の方から、官邸よりの依頼で外国人が日本で医療行為を行えるのかどうかということについての問いがあったときにどうだと、こういう問い合わせがございまして、二十二日の夜に、避難住民に対しては必要最小限の医療行為を行うことは緊急避難的行為として認め得るというお答えを出しまして、一月二十三日の午前の記者会見で官房長官は、上記の見解を踏まえられて、応急のときに今必要な措置については一定の日本側の医師の応援をする形で御協力していただける部分は十分ある、こういう御発言をなさっていらっしゃるということでございます。
○大野(由)委員 医師の手助けという形で受け入れるというのは、ちょっと私は失礼なんじゃないかな、そのように思うのですね。医師の手助けであれば、医師免許を全く持っていません私どもだって医師の手助けはできるわけでして、やはりそれぞれの国で医師の免許を持っている方々であるわけですから、通常はもちろん日本の医師法という法律に基づくことは当然ですけれども、こういう大変な災害のあるときは、それぞれ医師として自国で活躍していらっしゃる方に、医師の数が足りないわけですから、医師の手助けをやってくださいなんというふうに言って外国の医者を受け入れるなんというのは、こんな失礼なことはない、私はそのように思うわけです。
○井出国務大臣 手助けとは申し上げておりません。応援と申し上げておるのですが……。応援をしていただくということですから。
○大野(由)委員 まあ言葉のあれで大変あれですが、あわせて伺いますが、日本の救急医学会が厚生省に対して救急医療の専門医と看護婦の派遣を十八日に申し入れた、厚生省も通して兵庫県に申し入れた。ところが、県は、医師は足りている、だから結構です、これは兵庫県の県側が断ってきた、その県の返事を聞いて厚生省はそのまま日本救急医学会に返事をした、そういう報道がなされていますが、これについて事実を伺いたいと思います。
○谷(修)政府委員 今回の地震に際しまして、当初、特に十七日におきましては、現地が壊滅的な打撃を受けたということで、そういう事情で、私ども厚生省としましても、現地との連絡に非常に困難をきわめたということは事実でございます。 ただ、その中で、救急医学会からの申し出だけではなくて、いろいろな県から援助の申し出というものが現地にあったということは承知はいたしておりますけれども、現地そのものが、県庁あるいは市役所の職員の方も含めて大変犠牲があったということで、なかなか現地の状況が把握をできなかった。またそれは、私どももそういう状況であったということは率直に認めざるを得ないわけでございますが、その中で、救急医学会について確かに問い合わせがあったということは私どもは承知しておりますが、たしか十七日か十八日だったと思います。私どもは、やっと連絡をとって一応現地にそういう情報は伝えましたけれども、その時点では、どういう受け入れをしていいかよくわからないというようなことで現地からの返事があったということで承知をいたしております。
○大野(由)委員 厚生大臣はこういう申し入れがあったことは御存じだったのでしょうか。
○谷(修)政府委員 先ほど来申しましたように、十七日、十八日にはかなりそういったような問い合わせがございましたので、その救急医学会の問題、個別の問題について個々に厚生大臣に私が御報告したかどうか、私もちょっと記憶は定かでございません。
○大野(由)委員 厚生大臣、伺いたいと思います。
○井出国務大臣 すぐに報告を聞いたかどうかは私も定かではございませんが、そういう問題を例えばマスコミなんかで報じられたのを見聞きしたときにはすぐ担当を呼んで、どうなっているのと。そうしたら、こうしましたという形で、むしろお願いするという方向でやった方がいいんじゃないのという指導を現地にしたという報告を受けております。
○大野(由)委員 この救急医学会の人たちが、これはすぐ行かなければといってチームを組んで、十七日にそういうことをして、厚生省に十八日の朝に申し入れた。ところが厚生省は、現地に連絡をとったら、現地がもうパニック状態だったものですから、現地はどうしようもなかったのだと思いますが、現地がこういうふうにいいと言っているからもうちょっと待ってください、そういう返事だったらしいのです。それが、そういう返事が十八日の午後、厚生省から来た。 でも、もう既に十七日に千六百人からの方の死者が報道されているわけですね。ですから私は、厚生省の方の感覚、どういう感覚をしていらっしゃったのかなと。現地に問い合わせしたら、現地がちょっと結構です、医師は足りていますからと現地が返事したから、それをそのまま救急医学会の方に返事をしたというのですが、私はこれ一つ見ても、もう本当に危機管理意識がない、国民の生命と安全を預かっているのだという、厚生省に全くその責任感がない、大変なことじゃないか。 救急医学会の方は、返事を待ったけれども返事が来ない、現地の人に、現地の医者に問い合わせしたら、とてもじゃないけれども足りない、とても大変だと言うので、厚生省からは何の音さたもないけれども、十九日の日に自分たちで押しかけてこの兵庫の現地入りをした、そういうことなんです。この救急医学会の人たちも、外国の大変な災害のときにはいろいろ派遣団を出している、でも五千名からの死者を出している大変な自分の国の救済に飛んで行けなかった、とても悔いが残る、そういうふうに言っているわけですよ。 厚生大臣、いつの時点で、さっき聞いていたけれどもとちょっとおっしゃいましたけれども、それをすぐ対応できなかったというのは、私は、厚生大臣、これは大変な責任じゃないかなと思うのですよ。十八日の朝ですよ。もう十八日の朝に向こうから言ってきて、すぐ行ってくださいと返事ができないというのは、もう本当にある面では人間の生命の危機管理能力が余りにもない、そう言わざるを得ないと思うのですが、いかがでしょうか。——いや、厚生大臣に伺いたいのです。
○谷(修)政府委員 十七日、十八日に現地に行った医師、看護婦、私どもが把握している範囲では、東京都、大阪府あるいは鳥取県、京都府、岡山県、それから市町村では大阪市、京都市、横浜市等がございます。それから日本赤十字社は、現地の要請ということではなくて、既に十七日には医師、看護婦、薬剤師等約百三十名、神戸市に二十八班を派遣いたしておりますし、それから十八日には同じく神戸市に百九十六名、三十八班を派遣をいたしております。また大学では、岡山大学、大阪市立大学等が医師、看護婦等をやはり現地の病院に派遣をしたりいたしているわけでございます。 そういう意味で、救急医学会のお話でございますが、私どもは、確かにそういうことで十八日だったというふうに記憶はいたしますけれども、そういう地元のお話は伝えたわけでございますが、やはり現地自体がどういう受け入れをするかという判断が十分できない状況であったということはそのとおりだと思いますが、やはり救急医学会として御自身で御判断をいただいてもよかったのじゃないかなというような気は、私ども今となればするわけでございますが。
○大野(由)委員 自分たちで判断をして十九日には現地に行かれた、そういうことでございますが、この救急医学会の方々は、外国で災害があったときにも飛んで行く、別にちゃんとしたベッドがあるなしにかかわらず飛んで行くという、そういう活動をしていらっしゃるわけでございますから、厚生省が今、自分たちの判断で行動してくださいという、それは向こうから相談があったときにそのように答えられたらいいのですが、そうじゃなくてもうちょっと待機してください、そういう返事をされているわけですから、それはやはり待機せざるを得ないわけですよ。 それで、十八日に申し入れがあって、一日待ったけれども返事がない、もうちょっと待ってくださいという厚生省の返事のままだというので、十九日はもう自分たちの独自の判断で行った。今の時点になって自分たちの独自の判断で行っていただいたらいいんですなんと言うのは、それは余りにも無責任だ、そのように思うのですが、厚生大臣、どうでしょうか。
○井出国務大臣 当初、地元の方に対しまして医療機関の被災の状況あるいは受け入れ状況等についてどうなんだといった意味の把握に努めたところでございますが、地元の県や市が壊滅的な被害を受けて、通信等も大変混乱をしていたことも加わりまして、初期対応に、今先生の御指摘になられたようなことも含めて必要な現地情報が十分収集できなくて、大変混乱、困難をきわめたということは事実であります。 ただ、今の救急の先生方のお申し出、私そのときにおったわけじゃございませんが、厚生省といたしましては、現地に問い合わせたら現地もどうやって対応していいかわからないからしばらく待ってくれ、今のところはいいからということですから、すぐそういう状況のところへ行ってくださいと言うのも、あの時点では正直のところ厚生省としても申し上げられなかったのじゃないかなと思います。
○大野(由)委員 五千名を超える死者の方、それから二万六千名を超える大変な負傷者、初日だけでも千六百名からの死者が出ていらっしゃる。大変な状況を考えれば、私はそれは厚生大臣がおっしゃる意味もわからないではないですけれども、私は、ありとあらゆる困難を乗り越えて、一人でも多くの命を救おうという、そういうやはり人間生命に対する危機管理意識が弱かったのではないか。いろいろな混乱があったということは、これはもちろん百も承知でございますが、その点について重々私は反省が必要なのではないか、このように思っております。 それから、まだいろいろ質問もあるんですが、ちょっと時間もございます。自治大臣にも来ていただいていますので、ちょっと今のこととあわせて一つはお聞きしたいんですが、現地のお医者さん、今確かに大臣もおっしゃいました、いろいろ来ていただきたいけれども受け入れ態勢が云々ということもあって、それで、お医者さんや看護婦さんがキャンピングカーごと来てくださればどれだけ助かるかという、そういう要望も私も現地に行ったときに伺いました。 そういった意味で、ちょっと新進党がモービルハウスとか申し入れたときに、初め小里地震担当大臣は前向きの返事をなさったんですが、今またちょっと、もう一回導入見送りというような返事のようなんですが、私、キャンピングカーもしくはモービルハウス、大きさはいろいろあるかと思いますが、自治体で持っていただいて、そして、ふだん必要ないときはいろいろアウトドアで、国営公園とかで貸し出しなんかしててもいいと思うんですね。国民に有料で貸し出ししておいてもいいと思うんです。 いざというときには全国からある程度集めて、来ていただいて、そして、このモービルハウスなりキャンピングカーで、何というんですか外国からの支援団を受け入れるとか、医師団を受け入れるとか、ボランティアの宿舎にするとか、そういうふうなことができるといいんじゃないかな、そういうふうに思うんですが、モービルハウスもしくはキャンピングカーの導入について、自治大臣の御見解を伺いたいと思います。
○野中国務大臣 委員今御指摘のように、今回のような大震災のときには、一度に多くの被災者が出るわけでございますので、大型の避難場所、そういう点で十分な収容施設を確保することが大切であるということを今回は痛感をして、大きな教訓としたわけでございます。 ただ、キャンピングカーはこれから地方公共団体としても考えるべきだというように私も思いますけれども、委員御案内だと思いますけれども、モービルハウスは、小型で大体奥行き八メーター、大型では十六メーターで、それをトレーラーで引っ張るわけでございます。アメリカあたりの広大な道路を持ったところでは機動的、効率的にやりやすいわけでございますけれども、しかも、小さいもので三百五十万、そして搬送費で二百万票るわけですね。だから、なかなかこれを機動的、効率的に動かすというのは非常に難しいと思いますので、それぞれ地方公共団体の意向も聞きながら、また私どもも、この収容施設のあり方というのは十分対応していきたいと存じております。
○大野(由)委員 国の防災基本計画を震度七を想定してつくり直すという方向で検討に入られたという、そういう報道がなされておりますが、都道府県レベルにおきまして、地域防災計画も震度七を想定してつくり直す必要があるのではないか、このように思いますが、自治大臣の見解を伺います。
○野中国務大臣 今回の地震に際しましては、既に全国の地方公共団体が消防の実務担当者を初めとしてそれぞれ現地に応援に行っておるわけでございます。私どもも、今回のこの震災を考えますときに、震度七という大変想像できない大きな震災を受けたわけでございますので、この地域防災計画の見直しにつきましては、既に二月六日に消防庁次長名をもちまして各都道府県に通知をしたわけでございます。 今委員が御指摘の、被害想定を実施しておりますのは二十四県でありまして、そのうち最大震度七を想定しております団体は九県でございます。市町村につきましては、四百八十一団体が被害想定を実施しており、そのうち最大震度七を想定しておりますのは百四十二団体でございます。
○大野(由)委員 今回、全国の地方自治体からいろいろ阪神に応援に行っていただいていると思いますが、近県の方とかはどんどん行っていただいているようですし、またボランティアみたいな形で行っていただいているのはよく承知しているんですが、私は、ぜひ防災課の人たち、地域防災計画をつくったりする担当官ですね、防災課の、自治体の方々にぜひ現地に行っていただいたらどうかなと思うんです。 一部は視察団とかでは行っていらっしゃるようなんですが、私は、通り一遍の視察だけでは十分じゃないと思うんです。現地の自治体の職員の人たちも今不眠不休で大変な思いでやっていらっしゃるわけですので、まず行って、交代で行って現地を手伝っていただく。そして、現地を手伝うことが私は、また地元へ戻って地域防災計画をつくる上での最大の学習にもなる、そのように思っておりますので、私は、都道府県や政令都市だけじゃなくて、できるだけ多くの全国の地方自治体の防災担当の方にこの阪神に交代で応援に行くという、そういうことをぜひやっていただきたいと思うんです。制度化したらどうか、そう思いますが……。
○野中国務大臣 一月十九日に、私ども直ちに、全国の各都道府県、政令指定都市の防災担当主管課長会議を開催をいたしました。一つには、今申し上げましたように、被災地を見るというんじゃなしに、防災計画というものを見直す前提に立って、そして支援活動に行ってもらいたい、観光ツアーみたいなことは困るんで、支援活動を通じて、どのようにして自分たちのところの防災計画を見直すかということを学んでもらいたいということで、項目も提示して、そして協力をお願いしたところでございます。 これからそれを生かして、それぞれの地域における防災計画の見直しを、私どもも消防庁としてまたフォローしてまいりたいと考えております。
○大野(由)委員 ちょっとあと復興財源について伺いたいんですが、時間もございませんし、きょう本会議でいろいろお話もございましたので、私は重複するところは避けますが、一点だけ、五十嵐官房長官に政府を代表して伺いたいと思うんです。 今国民の皆さんは、阪神大震災があったということで、やはり阪神の人たちのことを思うとぜいたくすることはとてもできないということで、海外旅行も取りやめたり、ぜいたくする買い物も急を急ぐもの以外は買い物を控えて、今デパートもがらがらという、そういう状況なんですね。いわゆる災害に遭われた被災地以外の方も、今買い物を非常に控えていらっしゃる、そういう状況なんです。 ところが、政府は今回、地震に遭う前につくった平成七年度の予算、歳出をそのままの案で出していらっしゃるわけですが、私は、これは国民感情からいったら到底相入れない。国民の皆さんがこれだけ、阪神の人のことを思えば私たちは一生懸命むだを省こう、不急のものは後回しにしよう、そして少しでも義援金とかでお金のいろいろ協力もしようと思っているのに、政府だけは、削減は全く考えませんよ、復興に必要なものは、それはとりあえず赤字国債でもまた増税でも仕方がないじゃないかという、そういう話が漏れ伝わってまいります。 国民の皆さんの感情からいえば、精いっぱい削減できるところは削減する、新規予算で一年先送りにできるものは先送りする、その上でどうしても必要なものはと、これがなければ、私は国民の皆さんの理解を得られないと思うんです。平成七年度の予算の中から歳出を削減するということについてお考えがないのかどうか伺いたいと思います。
○五十嵐国務大臣 御承知のように、災害関連の応急の財政的な措置といたしましては、とりあえずのものをまとめて、平成六年度の第二次補正ということで鋭意取りまとめておるところで、これは二十四日までには取りまとめ、国会の方で御審議いただくように段取りをしたい、こういうぐあいに考えている次第であります。 なお、同時に、復旧がやや本格化していく、そして全体の状況がやや積算化されてくるというようなことになってまいりますと、そういうものをなるべく早く取りまとめて、これまた平成七年度において補正のお願いをしなければならぬというふうに思っております。 一方、平成七年度の当初予算に関しましては、御提案申し上げておりますとおり、これはいずれも当面それぞれまことに国民の強いニーズの上で編成をされたものでございまして、殊に今日の景気の回復基調というのはまだ大変難しいところにあるというふうにも思いますから、そういう上からいいましても、平成七年度の当初予算につきましてはぜひ何とか一日も早くこれをお認めいただきまして、そうして執行に当たりましては、今大変いろいろなお話がございまして、これは毎年度の予算の執行につきましていずれもそういうことができるわけでありますが、今年もお話のような状況ございますから、執行に当たりましてはしっかり我々としては心して努力をしていきたい、こういうぐあいに思っております。
○大野(由)委員 ぜひ私は組み替え予算を要望をいたします。 済みません、ちょっと時間がないので先に進ませていただきます。一つは、簡単にこれもイエスかノーかだけを伺いたいと思うんですが、ことし、太平洋戦争、第二次世界大戦終了五十周年を記念しての不戦決議でございます。これは四年前やはり本院においても大変な盛り上がりがあったんですが各党のいろんな思惑でできなかったという、そういうことがございます。 ことしはこの五十周年に何としても不戦決議をやはり国会としてなすべきではないか国会決議をなすべきではないかと思いますが、今自民党の総裁でいらっしゃる河野外務大臣、それから社会党を代表いたしまして五十嵐官房長官、それからさきがけを代表いたしまして武村大蔵大臣に一言ずつ、ほんの一言ずつ。国会の不戦決議。
○河野国務大臣 戦後五十年という節目の年に当たりまして、私は個人的に、過去を直視して未来に思いをはせるという気持ちでおります。しかし、院の決議をするかしないかは院のお話だと思います。
○武村国務大臣 国会議員の一人としては、基本的にイエスであります。
○五十嵐国務大臣 これは、今河野外務大臣がお話しのように、国会での問題になろうというふうに思いますので、国会での御審議に期待をしたい、こういうぐあいに思っております。 ただ、一言付言いたしますと、本内閣の成立を見るための三党合意におきましては、これは国会決議を進めようという合意があった経緯というようなものもございます。あるいは、振り返ってみますと、海部元……(大野(由)委員「時間が」と呼ぶ)ああ、時間。ああ、そうですか。それじゃ、これで失礼します。
○大野(由)委員 済みません。時間がもうないものですから、申しわけありません。 去年の六月ですか、アンケートで自民党の議員さん四七%が否定的な回答を示して、賛成の二六%を大きく上回っているという現状がございます。私、河野外務大臣、自民党の総裁として、これはもちろん院で決めることですが、自民党の議員さんに賛同をしていただけるかどうかにまさにかかっていると思いますので、ぜひ自民党の総裁として党内の取りまとめに頑張っていただきたい、そのように要望させていただきまして、この質問は終わらせていただきたいと思います。 それからもう一点、二年前、私やはり予算の一般質問で、河野外務大臣が官房長官だったときに、旧日本軍が中国に放置しました毒ガスの化学兵器のことを質問させていただきまして、いよいよこの問題、日本も調査団を送ってやり出すという報道が出ておりました。一体処理の費用は、大変かもしれません、どれぐらいを見込んでいらっしゃるのかとか、それから放置された化学兵器で地元住民に死傷者も出ているという、そういう状況のようですが、この方々に対して日本としてはどういう対応をされるのか、外務大臣として伺います。
○河野国務大臣 大変恐縮ですが、事務当局から答えさせたいと思います。
○川島政府委員 お答え申し上げます。 これから調査団を送るということでございまして、取り組みの第一歩と申しますか、本格的に動かしたいと思っております。 それから、死者ということについては、私どもは把握しておりませんけれども、当然調査の中で住民の方々への影響も含めて調査することになると思います。
○大野(由)委員 最後に、国連の社会開発サミットについて伺いたいと思います。 村山総理も出席を意欲的に今考えていらっしゃるということでございますが、大変私もそのことはうれしく思っております。現在百カ国以上の元首また首脳が出席をもう表明しているわけですね。私は、本当は日本はこういった社会経済分野でどんどんリーダーシップを発揮するべきなんですから、もっと早く表明していいんじゃないか。阪神の大震災があったからと言われるかもしれませんが、阪神の大震災は一月十七日でございますから、本来であればもっと早くに日本は、出席もするとか、この国連社会開発サミットにどのように対応するかというリーダーシップを本来ならとるべきじゃないかなと、そのようにまず思っているわけでございますが、まず初めに、村山総理と河野外務大臣は出席をすることを決定されたかどうか、その、まずイエスかノーで答えていただきたいと思います。
○河野国務大臣 村山総理は、たしか衆議院の予算委員会でも御質問に答えて、極めて重要な会議であるという認識を示されまして、事情が許せば自分が行くことがいいという趣旨の御答弁をいたしているはずでございます。恐らく総理御自身の御出席であろうというふうに私は考えております。
○大野(由)委員 外務大臣と総理と、ぜひ行っていただきたい。(河野国務大臣「二人行けと」と呼ぶ)ええ、当然じゃないでしょうか。どうぞ、外務大臣自身。
○河野国務大臣 私が見ておりますのに、今回の会合の極めて重要な問題の一つは、各国が首脳が軒並み出席をされるという状況にございます。私としては、総理に御出席をいただくことが一番適当だというふうに思っておりまして、その場合には、私は、総理が出席をされれば私まで行く必要があるかどうかというふうに思っております。しかし、これもいずれにせよ総理からの御指示でございます。
○大野(由)委員 最後にじゃ一問だけ伺いたいのですが、今回国連開発計画、UNDPでは「人間開発報告書一九九四年」をまとめまして、その中で、地球規模の飢餓や民族紛争などを解決するには、もっともっと人間に焦点を当てた開発が大事だ、人間優先分野、教育とか公衆衛生とか家族計画とか、そういうところに支援することが大事だということで、途上国の国家予算と先進国の対外援助の二〇%ずつを人間優先分野に振り向けることをこの国連社会開発サミットで提言するというわけですが、「人間開発二〇、二〇の協定」に対して日本はどう対応されるのか、伺いたいと思います。
○高野政府委員 まさにおっしゃるとおり、二〇%議論、行われております。日本も含めまして今まさに真剣な議論が行われているところでございまして、大勢としては、一つの努力目標としてはあり得るのではないかということでございまして、我が国もそのラインで今のところ検討に参加しているというのが現状でございます。
○大野(由)委員 人間優先分野に使われているお金、主要十五カ国のODAの総額のうち、大体援助額全体の平均して七%だそうでございます。国別に見ますと、デンマークなんかは援助額の二五%を人間優先分野に支払っている。ところが、日本はわずか三・四%なんですよ。デンマークからいいますと二五%と三・四%、主要十五カ国のODAの総額でいいますと七%を人間優先分野に割いているのに、日本はそのまた半分という状況で、日本がいかにハードな面、ダムだとかそういう道路だとかということにはいろいろ借款とかでお金を出しているけれども、本当に飢餓を克服し、貧困を克服するための人間優先分野にはお金を割いてない。 今、私は前向きの答弁をいただきましたので、日本もぜひこの人間開発二〇、二〇の提言にはしっかり賛成をしていただいて、日本もまずこれをしっかりと率先して実践をしていただきたいということを外務大臣に要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○三野委員長代理 これにて大野君の質疑は終了いたしました。 次に、川島實君。
○川島委員 最初に、前回審議を行ってまいりました東京共同銀行の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。既に私の審議の後、多くの先輩たちがこの問題について審議を行っておるわけでございまして、これまでわかった幾つかの点もございますが、重複を避けながらお伺いをしていきたいと思います。 まず、今までに決まったことの二つ、これは確認をさせていただきたいと思いますが、なぜ我が国の今年度予算が歳入欠陥があり、阪神大震災にも多くのお金を必要とするときに、国民の税金を日銀の出資金名目で二百億円使用し、東京都が三百億の低利融資を名目として実質百五十億円を使うのか、こういう問題になり、大臣は、金融秩序への波及を防ぐためにはこの方法しかなかった、今回の措置は臨時異例の特異なケースだ、こう答弁されております。 また、なぜ金融機関の救済互助組織があり、過去にも幾つか行われておるのに、預金保険機構による救済ができないのかと聞けば、不良債権が多く、支援金額が千六百億円ぐらいが必要だから、この方法でしか救済が無理だと言う。 以上、この二点について、このように私自身が受けとめてもいいのかどうか、御所見をお伺いしておきたいと思います。
○西村政府委員 大臣が先日もたびたび御答弁されたとおり、今回の措置は信用システムの安定のために講じた措置でございますが、委員御指摘の、なぜ預金保険を発動してやらなかったのかという点につきましては、一つは、そのような措置を講じた場合には一千万円までの元本についてのみ支払いがなされるということになりますが、それでは現在の預金者は御理解をいただけないであろうというふうに考えたわけでございます。 かつ、なぜあのような異例の措置を講じたか、今まではやったことがないのに、なぜあのような銀行を設立したのかという点につきましては、今までのケースですと損害の額があれほど大きくなかったので、他の銀行に手を差し伸べてもらうということが可能であったわけですが、今回は余りにもあいた穴が大きく、みんなで助けるという形の銀行を設立する、そういう姿でなければ一千万円までの預金者しか手当てができない、そういう状況であったというのが理由でございます。
○川島委員 大臣も同じような答弁ですか。
○武村国務大臣 全く同じでございますが、とにかくこの措置はけしからぬとおっしゃる、そういう見方があるのはよく理解もいたします。特に二つの信用組合の経営の実態、さまざまな問題がありますから、そこはよくわかりますが、しかし、この措置をとらないで、おっしゃる預金保険システムを活用するということは、即、ひとりこの二つの組合の預金者に大きな動揺を与えるという、あるいは損害を与えるということで済むはずはありません。 戦後初めて、信頼をし切って、かけがえのないみずからの金を信用機関に預けていることが裏切られる、ここでだめならほかでもと、当然そういう不安を国民に広く与えることになります。そのことを信用秩序とか金融の安定ということで表現をさせていただいているのですが、その二つをめぐって真剣に迷いながら判断をいたしました。 将来は、預金者である国民の皆さんの意識が変わってくる、金融機関も時々つぶれることがある、そのときには預金者も我慢しなければならぬ、損害があっても仕方がないというふうな意識が日本国民の中に広く浸透してくれば、むしろそういう措置を講ずることも一つの道であるというふうに思います。 アメリカは数多くの貯蓄銀行等を含めて整理をいたしましたが、結局、私の知った限りでは、その大半は連邦政府がふいた、一般財源でふくというふうな措置をとって、国家が莫大なその負債を肩がわりするという、そういう措置で数多くの銀行を整理した例がございます。 今回は、そういう意味では国は直接財政的にはタッチをいたしておりませんが、監督官庁の東京都は出資という対応でございますが、日本銀行は出資金という形で二百億を出しているわけでございまして、これは回収を前提にして出資をしているというものだというふうに認識をいたしております。
○川島委員 昔は、信用組合というのは組合員の互助組織で、お互いに借りたり貸したり、だから金利が少々高くても無尽講というような形でずんずん大きくなって、多くのこういう不良債権等を抱える問題もあったわけでございますね。だから、過去にはこういう救済の方法も示されているわけでございます。 そこで大臣、今回の救済方法には余りにも私どもの耳に入ってくる批判というのは多過ぎますので、以下、若干、主なものを取り上げて聞きますので、これについてひとつお答えをいただきたいと思います。 一つは、金融機関からは乱脈経営のツケ負担を押しつけられて迷惑だという声。二つ目は、いま だ経営責任や監督責任が不明確であるが、今後本当に明らかにする気があるのかという声。三つ目は、預金者の九〇%以上が大口の投資プロで、高利で金利を稼いているのに、公的資金を使って全額保証するとは何かおかしいという声。四つは、異例の措置が今後も続くのか、現在不安の多い金融機関がまだまだあるがどうするのかという声。 以上、とりあえずこの四点について、これらの声に納得がさせられるような的確なひとつ御答弁を大蔵大臣、お願いしたいと思います。
○西村政府委員 とりあえず私からまず整理をさせていただきたいと存じます。 まず第一点の、乱脈経営のツケの負担をさせられるのは迷惑だという金融機関の方の声という御指摘でございます。 確かに、今回他の金融機関の方々に広く御協力をお願いをし、御賛同を得ていることは事実でございますが、これはこの乱脈経営を救済する、そういうことではなくて、個々の預金者に対する支払いが行われないというような事態が生じた場合に、単に東京だけでなく、大阪にしても九州にしても北海道にしても、他の金融機関に波及をするおそれがある。おそれがあることについてはみんなの共通の利益ではないか、こういうことで御協力いただいておると理解をしております。 第二点の経営責任でございますが、私ども今回の措置を講ずるに当たりまして、この経営責任という点についてもいろいろと工夫をしたつもりでございます。 まず、辞任ということは、これはまあ当然のことだと存じますけれども、前経営者がいずれ辞任する、前というのは、その経営の責任者、トップということだけでなくてという意味でございますが、それのみならず、出資者の責任ということで、今回初めて出資者には払い戻しが行われないことになりました。 また、経営者の私財の提供という点につきましても、監督当局たる東京都はそのような方向で処理をする方針と聞いております。それ以上のことにつきましては、私がこのような場で申し上げることは適当なことではないので、差し控えさせていただきます。 第三番目の、預金の九〇%が大口預金ではなかったか、これは御指摘のとおりでございます。 私どももこの点に随分と苦慮をいたしました。しかしながら、確かに大口預金が多いのは事実でございますが、先ほど投資のプロと言われましたような機関投資家のお金というものは金額にしても五%未満のものでございまして、その大部分が一般の中小企業者だとか一般の方々の大口預金でございまして、その点について、プロというような性格のものではないということを御理解いただきたいと存じます。 最後に、今後もこのような負担のツケを回すような方法をとるのかという御指摘でございますが、私は、今回のような措置は二度と起こしてはならない、起こさないようにするのが銀行行政の役割というふうに肝に銘じて、一生懸命努力をしなければいけないと感じておる次第でございます。
○川島委員 大蔵大臣、同じ御意見ですか。
○武村国務大臣 同じでございます。
○川島委員 次に、今回の異例の措置という一つに、日本銀行が経営主体で預金を高金利で集めて、これで果たして金融行政が守れるかどうかという規律の問題が提起されております。必ず金融市場が混乱するのじゃないか、こういう見方をする人もおります。だから、日銀が本来の業務から外れて新銀行を経営するわけですが、一体こんな異例な措置がいつまで今後続くのかどうか。この点について大蔵大臣にお伺いいたします。
○武村国務大臣 今局長がお答え申し上げたとおり、今回は初めてのケースでありますように、まさに特殊異例な措置である、緊急避難的な措置であるという考え方に立っております。 ですから、先般も申し上げましたが、いわゆる金融機関の経営上の問題ができたときには、まずは自己努力だと思いますし、次いで、やはり同じ業種の中での助け合いだと思いますし、次は吸収合併というふうな措置だと思います。さらに、その後に預金保険機構を活用した先ほど来の御指摘のような対応があり、そして今回のような特異な対応があるということでありまして、今回のケースはそう一般化してはならない、まさに特異なケースとして日銀法二十五条の出動を日本銀行にいただくことになったというふうに理解をいたします。
○川島委員 次に、今回の措置の決定についてでございますけれども、大蔵大臣、事前に閣議に諮ったことはない、これは大臣の権限で東京共同銀行の救済を決めた。また、当初は直感的には、今もお話がございましたけれども、若干意見がずれていますが、預金保険機構で救済すると判断をしたが、東京都や信用組合連合会等と協議する中でこれは難しいと判断したと言っております。 実際は、いろいろ議論が出ているように、大口預金者の中に総理の支持母体である自治労が大口の預金者として入っている、このことが大きく作用したのじゃないかと思いますが、大蔵大臣、いかがですか。
○武村国務大臣 そんなことは全く、本当に全くありません。第一、これは大蔵大臣の専管事項でございますから、総理には直前にも、ごくかいつまんで、こういう事件があって、こういう措置をとりますと、私の方が自分の考え方を申し上げたことはありますが、大蔵大臣のまさに責任として決定をさせていただいた次第であります。総理からは、何の関心も、指示もありませんでした。 労働組合は、御承知のように、組合員の資金を預かりながら、臨時にいろいろなところで資金管理をしているのは当然でありまして、何もこの信組だけに預けているということではないはずでありまして、数多くの預金者の中に労働組合が入っていたというふうに御理解をいただきたいと思います。
○川島委員 きょうは総理、お見えになりませんが、総理は、この問題は事前に相談がなかったという答弁をしているわけですね。支持母体の自治労が預金しているという、大口預金者になっていることも知らなかった。この内容が、いずれにしろ、我々から受けとめますと、政治倫理上、余り好ましい内容じゃないわけなんですね、中を見ますと。だから、事前に知っておれば今回の措置はとらなかったろうと思いますけれども、このことについて官房長官、どう受けとめておりますか。総理にかわって……。
○五十嵐国務大臣 これは、この前、総理も御答弁になっておりますが、総理は全く知らないわけですね。私なんかもあの草川委員の質問で初めて知ったということでありまして、それから、もう一カ所名前の出ている労働組合にいたしましても、あれはその翌日でしたか翌々日でしたか新聞に出ておりまして、これで承知をしたということで、総理にいたしましても、これは全然知らない。妙に結びつけられて言われることはまことに心外というふうに思っているところであります。
○川島委員 次に、これは自治大臣の所管と少し離れているかもわかりませんが、大蔵大臣も含めて、この二つの信用組合は勝手に実は規約を変えて、外部の大口預金者に貸しているわけですね。本来なら、その信用組合の組合員にしか貸し出しができない規約になっておると思うのですね。それが、結果的には地方自治体が百五十億のお金を、税金を持ち出すことになるわけでございますけれども、これらの今後の東京都の監督責任というのはまだはっきり出されておりませんし、自治大臣、まず今後どうなるのか、この辺のことについてお伺いしておきたいと思います。
○野中国務大臣 私どもは、東京都全体の行財政について指導し、所管する立場にございまして、少なくとも信用組合につきましては、国の委任事務として大蔵省が第一義的に指導監督をされる立場にあります。したがいまして、私どもがこのことについてコメントすることはございません。 ただ、東京都は、平成六年度の最終補正予算について自治省に説明をいただきました。その際に、私どもの事務方にはこの支援についてのお話はなかったということを事務方から報告をいただいております。
○川島委員 監督責任とあわせて局長に聞きますけれども、この再建計画では、新銀行の預金の流出が続くと難しい、こう言われているわけですけれども、実は報道されてから既に五百五十二億円引き出されている。それ以後どういう状況になっているかということと、東京都が、三百億の低利融資、都議会の承認を得なきゃいけない、それが得られなかった場合に再建計画がどうなるか、この二点について局長からお伺いしたいと思います。
○西村政府委員 まず、東京都の監督との関係、先ほど自治大臣がお答えになったことに関しまして、大蔵省との関係でございますが、両組合の監督権限は、中小企業等協同組合法等によりまして、東京都知事に機関委任されているということは御承知のとおりだと思います。我々は、これまでも東京都が両組合の経営問題について、日ごろの行政指導や検査等を通じまして管理監督を行ってきたものと承知しております。 なお、通常こういうことは行っておりませんが、法律上の規定といたしましては、都道府県知事に機関委任されましたことにつきまして、各大臣は、国の行政事務に関しまして、都道府県知事を指揮監督することができるという国家行政組織法第十五条の規定があることを申し添えます。 それで、今回都議会の承認が得られなかった場合ということでございますが、ただいま申し上げましたように、この両信用組合の監督官庁は東京都でございますが、東京都は、両信用組合の経営問題を処理するために、預金者保護、信用秩序の維持の観点から支援を行うことが不可欠であると御判断されたわけでございます。それに対しまして、私どももその趣旨を体しまして御協力を申し上げることにしたわけですが、東京都からは現在、東京都の支援額につきまして都議会に審議をお願いしているところであり、その承認を得るため最大限の努力を傾注していかれるというふうに伺っておりますので、私どももそのようになるものと信頼しておるところでございます。 なお、預金の流出ということでございますけれども、今回まことに異例の措置ではございますが、こういう措置が講じられましたことによって、確かに一時期若干の資金の移動があったことは事実でございますけれども、この金融機関自体につきましても今は安定をしておると考えております。 また、他の金融機関に対する影響という点につきましても、この措置によりまして預金というものに対する国民の信頼がつなぎとめられた結果と私どもは理解しておりますけれども、大幅な資金の移動が生じたという事態は生じておりません。
○川島委員 国民は、この不良債権の処理の仕方について非常に、一体今後どうなるのだろうか。金融の自由化が国際的に認知を受けて、日本でもようやく自由化が始まったばかり。そこでこういう問題が起きた。じゃ、今後不良債権を抱える多くの金融機関に対して、大蔵省はどういう処置をしていくのだろうか。何かきちっとした規律がなければ、ここだけいい形でやってあとは知らんぷりじゃ公平さに欠けるわけでございますが、この辺について大蔵大臣、どう考えておりますか。
○武村国務大臣 戦前にも昭和銀行のようなケースがございますし、戦後も、先般局長が御紹介したような幾つかの信用組合や金庫、相互銀行等をめぐって問題が起こりまして、それぞれ金融行政を所管する立場から指導をしながら対応をしてきたところであります。 私になりましてからも、岐阜でも信用組合でこうした問題がありました。幸い、このケースも、大阪の信用組合が吸収合併をするという形で一応対応をしていただくことができたわけであります。ついこの間は、神奈川でもこういう事件が起こりました。両方とも労働組合関係でありました関係で、労働金庫が問題の信組を吸収するという形で処理をいただこうとしておるところでございます。 今回の日銀の出資金等による対応というのは、確かに異例でございますから、これが今後さらに拡大していくなどということは予想いたしておりませんが、いずれにしましても、金融機関をめぐる経営上の問題は今後も起こることが予想されます。どんな時代にしろないとは言えません。そういう意味では、ケース・バイ・ケースといいますか、一つ一つの状況に応じて真剣な対応をしていくことが大事だというふうに思っている次第であります。
○川島委員 最近、多くのこれらの不良債権処理の問題が突然ぽこんぽこんと出てくるわけでございまして、まず住友銀行の不良債権処理は、同行は当初、今期の年間不良債権は五千億、こういう程度だと発表しておきながら、八千億の償却を突然行った。経常損益が二千八百億の赤字になる、こう発表されたわけですが、この差額の三千億がさきに発表したのと非常に食い違う。おかたいところの銀行がこういう状況では困るというモラルの問題が出てきているわけですが、これはどういう御所見をお持ちですか、大蔵大臣。局長では結構です。局長なら要らないです。
○武村国務大臣 このたびの住友銀行の業績予想の修正につきましては、同行からは、不良債権問題に早期に決着をつけたい、今後の業績回復を確固たるものにしていきたいという考え方のもとに、六年度決算におきまして、将来損失処理が必要と考えられる債権を可能な限り処理をし、結果として当期損失となるとの報告を受けております。 また、不良債権の処理につきましては、損金経理による償却だけでなく、債権買取機構への持ち込みや、有税による償却等が可能なものにつきましては、当初予定よりはさらに積極的に処理することとしたために処理見込み額が増加したものと伺っております。これは、不良債権問題の早期処理に向けての確固たる同行の決意を示したものと評価をいたしているところであります。
○川島委員 私は、不良債権の処理をどうのこうの言っているわけじゃないのですよ。前国言ったことと、今回突然行ったことの、この情報の開示が金融界というのは非常にないのですが、それが不良債権、みんなおのおのの銀行がまだ持っているわけですけれども、その開示されている部分が突然変化するというのは、もっとほかにも銀行がそういう不良債権をまだまだ持っているのじゃないかという不信感が生まれるわけですから、もっともっと日ごろの情報の開示が必要じゃないかと思うのです。そのことを大臣に聞いているわけですが、答弁がないようでございますので、結構でございます。 次に、住専八社の不良債権、これは一昨日も出ておりました。これは、崩壊寸前になった六兆円余りの不良債権を、日住金の第二次再建計画ということで合意されて再建が進んでいるわけでございますけれども、どうも中身を見ますと、いろいろと農林系への減免金利四・五%が重荷になってきている、さきの大臣答弁でも再建計画が非常によくなって行っていくような、私どもの受けとめ方では悪くなっているのかどうかは非常に不透明な部分で、理解に苦しんでいるわけですが、そういう答弁もございました。 しかし、不良債権の解消のために、これら八社のうちその母体となる銀行が中心的に今まで進められてきているわけですね。日本住宅金融株式会社は三和銀行が、日本ハウジンクローンは興銀が、住総が信託七行、第一住宅金融株式会社が長銀、住宅ローンサービスが富士銀、それから総合住金株式会社が第二地銀、地銀生保が横浜銀行、それから協同住宅ローン株式会社が農林中金。 この中で見てまいりますと、大きな三和や興銀や長銀や富士銀等、そういうところはいいわけですけれども、株式会社住総の信託七行、それから総合住金の第二地銀等が非常に苦しい状況に今追い込まれている、こう聞いているわけですが、この件についてはどのように受けとめているのか、お伺いしておきたいと思います。
○西村政府委員 ただいま御指摘の中にもありましたように、いわゆる住専、住宅金融専門会社が経営上のさまざまの難題を抱えているということは事実でございましょう。 住専会社におきましては、一昨年二月から六月にかけましてそれぞれ再建計画を策定いたしまして、現在それに沿って借入金の金利減免等を含め、関係金融機関の協力を得て経営の再建に向けた努力を行っているところと承知しております。 なお、個別会社の経営の問題につきまして当局からコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ当局といたしましては、今後とも金融システムの安定と健全な発展に影響を与えることがないよう、全体としての状況を注意深く見守ってまいる所存でございます。
○川島委員 農林大臣、農林中金がかかわっている協同住宅ローンがあるのですが、ここが大丈夫なのか。それから、農林中金の方からいろいろ出ている四・五%の計画変更の申し出が、住総だとか住金だとかいろいろ苦しいところが話題になっているのですが、それはどうなんですか。お伺いしておきたいと思います。
○大河原国務大臣 お答えいたします。 いわゆる住専八行のうちの協同ローンでございますが、これは系統金融機関の住専でございます。これについては、系統内部で自己再建をいたすということで、一般的な七行とは別に系統内部で処理しているところでございます。 それから、委員お話しの総合住金等について、年度内の償還金が困難であるというような情報も一部の報道等にございますけれども、現時点で私どもが確認している点ではそのような申し出は受けておりません。
○川島委員 ひとつ大蔵省は当初計画どおり施行がなされるように、御努力を要望しておきたいと思います。 次に、今回の阪神大震災で大きな被害を受けた兵庫県に信用組合が十四行あるわけですね。これもまた、地方自治体が信用組合にお金を補てんしなければならぬという事態等になりますと、またまた地方自治体の負担がかかるわけでございますが、この件について自治大臣、どのように受けとめていますか。
○遠藤政府委員 お答えを申し上げます。 突然のお尋ねでございますが、私どもは今まで災害の具体的な被害についていろいろ県なりあるいは神戸市を初めとする市町村から報告を受けておりますが、現在までのところ、私どもについて、お尋ねのような件についての相談とか報告とかは受けているという事実はございません。
○川島委員 この十四行の中の財務状況を見ますと、非常に弱いところもあるのです。心配しているわけです。だから、大蔵省がどうこれらの対応をしているのか。さきの大阪府知事や何かのコメントを見ていますと、地方自治体がこういう管理責任を負わされるのはどうもならぬ、もう信用組合等の管理は大蔵省に返還してもいい、こういう声も上がっているわけですけれども、大蔵大臣どう考えていますか、このことを。
○西村政府委員 御指摘のように兵庫県には十四の信用組合がございますが、阪神の大震災によりまして兵庫県下の信用組合についても建物に損害が出る等の被害が生じましたが、鋭意復旧が進められていると聞いております。また、このような状況におきましても、各信用組合は被災者による預金の引き出しに弾力的に応じており、また円滑な資金供給の確保に努めていると聞いております。 当局といたしましては、今後も預金者の保護、信用秩序の維持の観点から、兵庫県と連絡を密にして適切な対応を図ってまいる所存でございます。 なお、信用組合の監督責任につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、現在都道府県知事が直接当たっておられるわけでございますけれども、私どもに対しまして、今お話しのような管理責任を返上するというようなお話が今のところ参っておるとは承知しておりませんが、今後とも両者協力しながら金融行政に手を携えて携わってまいりたいと存じております。
○川島委員 このような金融のいろいろな問題点について、ひとつきちっとした規律をもって対処していただきたいと要望しておきます。 次に、特殊法人の関係で、本州四国連絡橋公団が航路廃止交付金の名目で瀬戸内の旅客船業者に総額二百七億六千万円ですか、実質的な補償金を払っておりますけれども、いろいろと地元で批判をされております。漁業補償の方も総額八百五十億出ておりまして、当局にこれらの内容等を聞きますと、事業者のプライバシーにかかわるとして公表をしていないわけでございますけれども、建設大臣、これはどのように受けとめておるのか、まずお伺いしておきたいと思います。
○野坂国務大臣 お答えします。 川島委員から御指摘のありました本四公団の航路補償二百七億六千万円、漁業補償八百五十億円、この明細書の問題でございますが、きょうは事務的に専門家を連れてきておりますので、政府委員の方から答弁いたします。
○藤川政府委員 お答えいたします。 本四公団の旅客船事業者に対する交付金、航路補償でございますが、これにつきましては本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法という法律に基づきまして交付されているところでございまして、この法律におきまして、架橋ごとに旅客船対策を講じる、各航路の事業者が事業の廃止等にかかわる実施計画の認定申請を運輸大臣に行う、その認定を受けた事業者に対しまして、その航路の廃止に伴い必要となる費用について公団が交付金を交付する、そういう仕組みになっているところでございまして、この仕組みに基づきまして本四公団の方で航路補償をやっているということでございます。 先ほどお話がございましたように、具体的なそれぞれの中身につきましては、プライバシー等の問題がございますので、その公開は差し控えさせていただいているところでございます。
○川島委員 国民から見ますると、二百七億と漁業補償が八百五十億、非常な金額なんですよね。それが納得ができるように国民に情報公開がされないということは、これは保政治の貧困なんですよ。 この法人を見ますと、約三兆円かけて三本の橋を建設しているわけでございますけれども、累積赤字が今二兆九千億。ところが、当初計画の見通しと違って、橋を渡る人たちが通行料が高いから非常に少ない。そこへもってきて今度の阪神大震災で若干被害を受けている。じゃ、一体今後どういう運営になるんだろうか、また第二国鉄みたいに、二の舞でツケが全部国民の方へ行くんじゃないか。私も心配しますし、一体この解決策はあるのかどうか、ひとつ建設大臣、御所見をお伺いしておきたいと思います。
○藤川政府委員 本州四国連絡道路につきましては、現在建設の途上でございまして、この計画といたしまして、明石——鳴門ルート、それから児島——坂出ルート、尾道——今治ルートの三本のルートがあるわけでございますが、現在供用されておりますのは、真ん中の児島——坂出ルートだけでございます。 そういう状況でございますので、現在のところは料金収入が費用を下回っているという状況にあるわけでございますが、御承知のとおり、この本四事業というのは地方の強い要望を受けて建設をスタートさせたという経緯がございまして、国と地方が緊密な連携をとりながら、出資金という形で助成を行っておりまして、そういう中で将来の安定的な経営を図りながら事業を進めることにしているところでございます。 現在の計画では三ルートが、これから供用されるわけでございますが、供用後におきましては料金収入が費用を上回るようになり、累積欠損金というのが次第に減少して解消される、そういう見通しを持っているところでございますが、公団に対しましては、経費の節減あるいは一層の経営合理化を図るように指導してまいりたいというふうに考えております。 それから、今回地震があったわけでございますが、現在建設中の明石海峡大橋につきましては、特に損傷は受けておらないということでございまして、予定どおり事業の進捗を図ることといたしているところでございます。
○川島委員 何といいますか、答弁が非常に長い。そして、通知をしなきゃいかぬ、いざ通知をすると二百人ぐらい来て、押しかけていって、こっちの仕事の邪魔される、教えると長くなる、これは非常に困ったものですよ、全く。 それで、今余り壊れてないと言いますけれども、中核のあの水中カメラでとらえた部分というのは完全にだめですよ、やはり地震で。どういう受けとめ方しているのか知りませんけれども、これはきちっと一遍また次の機会にやっていきたいと思います。 これらいろいろな問題点で一番活躍をしていただかなければならない会計検査院の強化充実が今問われておるわけでございますけれども、これは憲法でも税金の使途の監視についてはうたわれておりますし、会計検査院法第一、条で、内閣から独立した地位を保障されておるわけでございます。 しかし、国民の中からは、会計検査院はどうも年間の予算に見合う分ぐらいしか摘発しないんじゃないか、道理で四年か五年さかのぼってみると同じぐらいの予算、————— —————だから、今そういう検査機関の充実が言われておるわけでございますけれども、特に特殊法人の問題については、もう何回も過去に言われているように、退職金、渡り鳥の退職金、何回も渡ることによって莫大な生涯的な退職金金額になるわけですけれども、今の検査院のやり方では何ともしょうがない状況になっておるわけでございます。これらを受けて、今の検査院の法律によりますと、国民がいろいろなむだ遣いを追及をしたいと思っても、特殊法人の問題については国以外は利害関係人の対象とならない、こういうことで審査請求制度が採用されないという経緯があるわけでございますけれども、このことを会計検査院はどう受けとめておるのか、お伺いをしておきたいと思います。
○矢崎会計検査院長 今御指摘のように、会計検査院法第三十五条に規定がございまして、審査制度と申しますのは、国の会計事務職員による会計経理の取り扱いにつきまして、利害関係人から審査の要求があった場合に、これを審査をして、是正が必要なものがあればその判定をする、こういう制度でございます。 確かに、制度創設後、行政不服審査制度ができたこともありまして、近年の審査要求の件数はそれほど多くはございませんで、これまで審査要求のあった件数は六十七件というような状況でございます。 しかしながら、この要求件数が少ないということにつきましては、審査要求の要件に該当するような事態がありました場合でも、利害関係人が直接行政機関に不服を申し立てますと、そこの当該行政機関で迅速な処理が行われるということがあるわけでございまして、そういうことで、当該関係機関で問題が解決されますと、本院に対して審査要求をするまでもないというふうな事情がその背景にはあるのではないかなというふうに思っておる次第でございます。
○川島委員 我々が特殊法人の、いろいろこれから出てきますけれども、孫や子会社に、いろいろいっぱいありますから、資料要求してもなかなか提示がされないわけで、非常に難しい。その役割はもうあなたのところしかないわけなんですよ。 今後いろいろな声が、民間人を導入してとか、いろいろ声が出ております。与党の中の皆さんも、国会に行政監視機関、こういうものをつくりたいという動きもあるわけです。これは官房長官に聞きたかったんですが、お見えになりませんので、検査院、この件についてはどう考えておりますか。
○矢崎会計検査院長 会計検査院が業務を遂行いたすに当たりまして、民間でありますとかあるいは学識経験者等の知恵の導入を図っていくということは、会計検査院としても大変大事なことであるというふうに考えておりまして、従来からもさまざまな工夫をいたしておるところでございます。 昭和六十一年から元年度にかけましては、各分野の有識者にお願いいたしまして、会計検査問題研究会というものを設置をしたこともございますし、元年度からは大学の先生などにお願いしまして、特別研究官という仕組みを取り入れておりまして、いろいろな検査手法とか業績評価の方法等についての研究をしていただいておるわけでございます。 それから、六十三年度からは会計検査懇話会というものを設けまして、学識経験者に御参加いただきまして、検査院の幹部職員と自由に討議をしていろいろと御意見を承っているというふうなこともやっております。 さらには、テクニカルセミナ「というものを平成二年から毎年数回開催をしておりまして、各種の分野の専門家に来ていただきまして、検査院の職員との勉強会というようなこともやっておるわけでございます。 また、公認会計士協会とは毎年定期協議を重ねておりまして、公会計の分野についての意見交換もしておる。 そういうようないろんな工夫をいたしまして、民間の方々のお知恵も検査業務の中に導入していくという努力をしておるわけでございますが、こういった点、今後ともさらに工夫を続けてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○野中国務大臣 委員が先ほど特殊法人やあるいは会計検査院のあり方の中で引用をされました、—————————————————————ぜひ、事実であれば実績をお示しいただきたい、なければその分はお取り消しをいただきたいと存じます。
○川島委員 過去私が十六年県議会でやっているときに、議会でそういう議論がしょっちゅうございました。これはちゃんとその議事録にもありますから。まあ今はないと思いますよ、今はもう時代が変わってきたからそういうことはないと思いますが、過去にあった事実がありますから、それを例にとったわけでございます。だから、その点について、過去と現在との違いがあるということについては、私も認めましょう。
○三野委員長代理 ただいまの川島實君の発言については、議事録も調査し、事実関係も調べまして、理事会で改めて協議をさせていただきたいと思います。
○川島委員 次に、平成七年度の予算の中に、歳入不足を埋めるために、本来赤字国債であるべき隠れ借金が、大蔵省の発表によると、国民年金特別会計への国庫負担金の繰り入れの一部繰り延べ三千五百六十九億ほか十一項目で、総額隠れ借金四十一兆五千六百二十九億と発表されております。このほかにもNTT株活用事業を使った会計操作や、特殊法人が抱える財政赤字等、まだあるのではないかと思いますけれども、なぜ国民にわかりやすく、今後の財政再建のためにもきちっと赤字国債を明確にしてそういう対応ができなかったのか、お伺いをしておきたいと思います。
○篠沢政府委員 これまで厳しい財政事情のもとにおきまして、各年度の予算編成において講じられてまいりました特例的な歳出削減措置などがございます。それで、これにつきまして今先生のおっしゃいました四十一兆あるいは四十二兆という数字は、そのこれまでのいわば残高と申しましょうか、今後、国、一般会計が繰り戻しを行うなどの適切な処理を行う必要がある措置ということで、国会に二月初めに御提出をしております「今後処理を要する措置」というものに載っておる残高ベースでの資料の数字がと存じます。 なお、その中には国鉄清算事業団の債務二十六兆四千億というものが載っておりまして、実はこの処理は、まだいろいろ今後どうするかということについては方針が全部出ているわけではございませんが、この国鉄清算事業団の債務以外のものを、これを除きましたそれ以外のものの単純合計をしてみますと、大体十五兆円ぐらいということになっております。これがそのストックベースの話でございます。 それから、この七年度予算編成に当たりまして、いわばその七年度という単年度の中での措置といたしまして、今回、この通常国会に七年度の繰り入れ特例法を御提出をして御審議をお願いすることといたしておりますけれども、いわばこの七年度のフローベース、先ほどのストックベースにかえましてフローベースのお話で申しますと、約六兆円ぐらいの措置がこの繰り入れ特例法の対象として出しておるわけでございます。 このような措置を何でやるんだ、なぜすぐに、例えば特例債というような形でわかりやすくしないのかという御議論はしばしばあるわけでございますが、私ども、財政制度審議会等にも諮りましていろいろ御意見を伺っておるわけでございますが、御承知のとおり特例債は、前回の昭和五十年代の経験にかんがみましても、やはりどうしても収支差額のいわばそのしりを見るという形に、収支じりを見ていくという形になりますので、どうしても歯どめをなくしやすいものである。 それに対しまして、今御指摘の特例的な歳出削減措置は、確かにわかりにくいという御批判はございますが、国の会計間でそのいろいろな制度、施策に特に実質的な影響を与えない範囲で、その一定の、何というか、歯どめと申しましょうか、できる、限りのある措置の中でその会計的な処理、繰り戻し処理、繰り入れの延期等の処理ができるということでございますので、限りがあるというか、限度があるというか、一定の歯どめができやすいということで、まずこの特例的な処理の方をいろいろと近年行ってきたというのが実情でございます。
○川島委員 平成五年度の決算で歳入欠陥五千六百六十三億、こういうふうにございますが、これも特例措置で先送りしている、このことは事実かどうかだけひとつ後で一緒にお答えをお願いしておきたいと思います。 次に、国債、借入金、短期証券など、将来にわたって政府が返さなければならない借金の累計残高というのは一体幾らあるのか、このことをまずお伺いしておきたいと思います。
○田波政府委員 公債残高についての御質問でございますけれども、平成七年度末の公債発行残高は約二百十二兆円になるものと見込まれておるところでございます。
○川島委員 これに借換債だとか赤字公債、それから地方債を入れると全体では幾らになりますか、全部入れますと。
○田波政府委員 地方債につきましては別途所管の官署からお答えいたしますけれども、ただいま申しました公債発行残高二百十二兆円は、建設国債、特例公債を合わせた額でございます。ちなみに、建設国債が約百四十八兆円、特例国債が約六十二兆円となっておるところでございます。
○遠藤政府委員 地方債の方でございますが、地方団体は、地方債及び交付税特別会計の借入金の残高が平成七年度末で百十六兆円を超えると見込まれています。このうち、お尋ねの地方債、それから実は公営企業の起債で普通会計がその償還をするものというものに限定いたしますと、約百六兆円でございます。
○川島委員 次に、九十二ある特殊法人のうち、いろいろ財政状況を調べますと、全額政府出資の法人が四十五、一部政府出資の法人が二十二、政府出資のない法人が十五、資本金のないものが九法人、実はあるわけです。この中には経営状況の悪い累積赤字が非常に多いものだとか、法人が多くの出資をして子会社を多くつくってこれを経営しているとか、国の職員定数があるのにその定数法を無視して官主導でたくさん人を雇って実際運営を行っているとか、いろいろこういうことがあるわけでございます。これも総理がいないものですから、総理に聞きたいわけでございますからこれはちょっとあれなんですが、国鉄清算事業団の計画施行は、計画どおりなされておるのか、運輸大臣にちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○亀井国務大臣 委員御案内のように、土地並びに株式の譲渡等によって、債務、大体で二十七兆円でございますが、これの返済をしていくという、そうした活動の中で現在やっておるわけでございますが、詳細については事務方に説明させます。
○戸矢政府委員 清算事業団の長期債務の問題でございます。 国鉄改革の総仕上げという意味で大変重要だということで一生懸命努力しているところでございます。ただ、土地の処分、なかなか厳しいところがございます。多様な土地処分の活用といったことで売却推進を図る、あるいはJR株式につきましても、市場の動向に配慮しながらできるだけ早期の処分を進めてまいるということで努力をしております。 今後とも長期債務を少しでも減らすために努力をしていくというふうに考えているところでございます。
○川島委員 九十二法人、ずっと見させていただきましたけれども、いろいろ時間の関係もございますので、とりあえず環境事業団がどうも住宅分譲を行っているとか、本来の行為以外のことも、どうもこれは建設省に住しておけばいいというようなこともやっているのですね、分譲を。 これは環境を維持するためにある面ではやむを得ないかもわかりませんけれども、特に、報道された道路公団の六万六千人の、何ですか、職員の半分を超えるいろいろなファミリー職員といいますか、それから住宅整備公団も株式会社がいっぱいありますね。実際利益が上がって、どのくらい国民にそれが還元されてくるのか、どうも検査院も末端まで全部ということはとてもじゃないが手が回らぬようでございますが、建設省として、建設大臣、これはどう受けとめておりますか、今回の報道について。
○野坂国務大臣 委員が御指摘になりましたように、二月の九日の朝日新聞にはそういうふうに書いてあります。 日本道路公団の場合を取り上げますと、この下に施設協会というのがありまして、自動車置き場とかレストランとか、そういうものを経営しておりますね。そのもとにまた施設協会の、あなたから言えば孫請ということになりますか、我々よくわかりませんが、孫請で料金の収受をしていますね。相当の、平均年齢が六十三歳ですけれども、この会社があります。それから、常に整備点検をしなければなりませんので、それらの子会社もある。二十四ぐらいあるというふうに聞いておりますけれども、公団からその次の施設協会までは会計検査その他が十分入りますけれども、それ以下は民間法人になりますので十分調査はできないという結果になっておるというふうに承知をいたしております。 それ以上のことについては政府委員から答弁させてもらいます。
○藤川政府委員 お答えいたします。 道路公団のファミリー企業的なことにつきまして報道があったわけでございますが、今大臣からもお話がございましたが、料金収受あるいはパトロール等の非常に特殊性、専門性の高い業務をやるまあ専門の会社というようなものがございまして、それに今お話がございました施設協会が出資するというような形で業務を委託し、その企業が、専門会社が受託しているということになっているところでございます。 先ほど六万六千人というようなお話がございましたが、これは全体の数字ではないかなというふうに考えておりまして、道路公団の数字はもっと少ない数字でございますので、念のために申し添えておきます。
○川島委員 時間の関係もございまして、あとちょっと割愛をさせていただきますけれども、電源開発の電気の売却の競争原理の問題だとか、石油事業団の、新しい資源を必要としますから、ボーリングをする、それで失敗のときのどうだというような問題、それから、これらを含めまして、ほかの特殊法人で累積欠損金が非常に多いものだとか、それから減価償却を計上していないものだとか、いろいろな中身が出てくるわけなんですが、これらの件については検査院の方でひとつまた御配慮をいただきたいと思います、充実について。 次に、年金の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 村山総理は、施政方針演説の中で、「安心して暮らせるやさしい社会」の創造のためにと題して、社会保障制度の強化を訴えて、公正で充実した生活を送ることができる社会を建設する、これが「人にやさしい政治」の中心をなすべきものだ、こう述べられておるわけですが、残念なことに、高齢化時代を迎えて、一番の柱である年金問題は一言も触れられていないんですね。 それで、今度の予算を見ますると、今年度はボーナスで厚生年金の場合は折半で一%取られる。じゃ、給付の方がどれだけふえたかというと、新しい人の平均で千五百円ぐらいアップになっている程度なんですね。 いろいろ我々も年金問題について、賦課方式にするのか、それとも積立方式がということで議論をしてまいりました。しかしそれも、厚生省は、成熟度という形で積立方式も賦課方式も両方取り入れた一番いい方法でやっているんだ、こうおっしゃっておりますけれども、現実的には積立金の中から自主運用を財投の方から借りてきて、それで大失敗をして赤字を出している、こういうような状況もあるわけでございます。赤字の問題はどうして出たのか、その点について、そして成熟度というのは何を指して成熟度というのか、この二点についてまずお伺いをしておきたいと思います。
○近藤(純)政府委員 お答えいたします。 まず、年金福祉事業団の自主運用事業の赤字でございますけれども、先生御承知のように、この年金自主運用事業につきましては、資金運用部の方から借り入れをいたしまして、これを市場で運用するということでございまして、御承知のようなあのバブルの崩壊によりまして不況が長引いておりますので、投資環境として非常に悪いということで、結果として出たものでございます。 私ども、これにつきまして非常に深刻に受けとめているわけでございまして、体制を整備いたしまして一生懸命この挽回に努めたいというふうに考えているわけでございます。 それからもう一点、成熟度という問題でございますけれども、成熟度といいますのは、非常にわかりにくいかもわかりませんが、年金制度を支える側の現役の世代の被保険者の数と、それからいわゆるOBの老齢年金の受給者の比率をあらわすものでございまして、世代間扶養を基本といたします公的年金におきましては、現役世代の負担がどのぐらいになるのかという点で、基本的な尺度ということで使わせてもらっているものでございます。 例えば厚生年金で申し上げますと、平成五年度末の成熟度というのは一七・一%でございまして、昨年度の財政再計算によりますと、これが将来は四〇%を超えるであろう、こういうふうに見込んでいるわけでございまして、そういう意味では、基本的な尺度としてはわかりやすい尺度がなというふうに考えているわけでございます。
○川島委員 まず一つは、昨年国会で、一六・五%から五年ごとに見直しをしながら値上げを二九・六%まで四十年間かかってやっていく、これを決定されているわけですね。ところが、給付の関係については五年ごとの再計算で見直しをしていくということだけで、国民にとっては、老後の生活設計を立てるのに一体どのくらいの保険料がもらえるんだろうか。事務的な打ち合わせでは二百三十万ぐらい今からだとあなたの場合はもらえるんじゃない、いや、私じゃないですが、二十の人が六十五になったときはもらえるんじゃないかというような計算も出ているようでございますけれども、積立方式じゃないからなかなかそれがはっきりしない、こういうような話もあるわけですが、この辺の推計というのが全然できないんですね。 だから、一体、積立金があるその百兆近くのお金が、本当に足らない分の人数は、どれだけ掛けている人が足らないのかということもわからない。それは、情報を開示しない、私どもが求めても、ちょっとももらえないからなんです。計算もしてあげられないわけですよ、データを。 この辺のところをひとつ今後厚生省によく、自分たちの運用だけは赤字を出して知らぬふり、そして、都道府県の組合健保の何かいうのは、全部きちっと元金の保証されたところにしか預けちゃいけませんよと、全部そうやって指導しておるんですよ、厚生省は。ところが、自分のところだけこういう形で運用して、赤字を出して、一体だれが責任とるんですか、厚生大臣。
○井出国務大臣 年金積立金の自主運用事業におきましては、平成三年度以降、バブル経済の崩壊もございまして、運用収益が借入利息を下回る状態が続いております。平成五年度末には約一千二百億円の累積赤字が出ておるわけでございます。 同事業は、先ほど年金局長も御説明、御答弁申し上げましたように、借り入れにより資金調達を行い、これを市場で運用するものでございまして、不況が長引き、投資環境が低迷した結果、収益が借入利息を下回り、赤字となったものでございまして、今後の日本経済の成長力や長期運用が可能な年金資金の特性を考えれば、中長期的には十分な利益を上げていけるものと考えております。 今後とも、年金資金としての性格を踏まえた投資政策に基づく運用を行うことを通じて、この赤字を一日も早く解消し、収益を積み上げていくことでその責任を果たしてまいりたい、こう考えておるところであります。
○川島委員 次に、学生の国民年金の強制加入が始まってから無年金障害者が非常にふえてきている。それは、二十までに障害を受ければ、どなたでも障害年金がもらえるわけですね。ところが、二十になって掛金を掛けてない場合は、これは無年金障害者の扱いになってずっとこう進んでいくわけでございますが、これは何とかしてもらいたい。 公平公正な面からいけば、例えば障害者に優しい政治という村山内閣の今までの訴え方からいけば、こういう問題については、これは外国人の問題もありますし、大学院生の問題もありますし、いろんな問題をここに含んでいるわけでございますけれども、この辺の無年金障害者というのは一体今どのくらいおって、どういう対応をなされているのか救う道がないのかどうか、お伺いをしておきたいと思います。
○近藤(純)政府委員 我が国の厚生年金制度は、制度に加入いたしまして、それで加入中に障害が起きたときに初めて年金が出るという社会保険方式を採用しておりまして、国民の間に定着いたしているわけでございますけれども、制度の未加入のときに、あるいは保険料を滞納したときに障害が生じたときには年金は支給できないということでございまして、年金制度として対応いたしますのは、非常に制度の根幹にかかわるわけでございますので、非常に困難に考えているわけでございます。 御指摘の学生につきましては、五年前の改正のときには任意加入でございまして、非常に障害になられる方も数多くいらっしゃるんではないか、こういうことで強制加入という形に五年前に改めたわけでございまして、ただ、まだ未加入の方もいらっしゃるわけでございまして、私どもといたしましては、学生の方々が漏れなく入っていただくように、二十になりますれば入っていただくように適用対策を進めているところでございます。 どうしても払えないという財政事情のときには、これは免除を受ける措置もございまして、免除を受けた場合には障害になりましても障害年金、基礎年金は出るという形になってございますので、そういうふうなことで十分この辺は留意していただきたいと考えておりますし、私どもとしましても適用対策を進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○川島委員 非常に財政の厳しい折でございますので、ちょっとお伺いをしておきますが、年金未払い者というのは現在どのくらいの人数がおって、金額にして幾らぐらいなのか、そして、これは二年なり過ぎますと民法上の期限で処理されていくというか、催促ができなくなる、二年か五年がいろいろありますが、その辺のところの毎年消えていくお金というのは大体どのくらいなのか、この三点についてお伺いしておきたいと思います。
○横田政府委員 国民年金の保険料の未納者でございますけれども、これは私ども、納付率を検認率という、いわゆる保険料の数字で出しておりますので、なかなか推計しにくいわけであります。つまり、一月納めない人もいれば、一年間納めない人もいるということで、なかなか推計が難しいわけでありますけれども、そういった検認率を用いまして大ざっぱに推計いたしますと、未納者の数、約二百数十万人というふうに考えております。 それから、保険料につきましては、二年間で時効になることになっておりますけれども、そういった現年度中に納められなかった保険料につきましていろいろ払い込むようにお願いをしているわけでありますが、二年の時効にかかって取れなかった額でございますけれども、平成三年度で三千七百九十億円、四年度で三千五百七十億円、五年度におきまして三千七百六十億円になっております。 以上でございます。
○川島委員 この未納者に対する対策というのは、厚生省しっかり頑張ってもらわぬといかぬわけですが、どのような対策を講じていますか。
○横田政府委員 未納者の解消という問題につきましては、国民の一人一人の将来の年金を確保する、あるいは年金財政の安定的な運営を図るという観点から、私ども未加入問題と並びまして最重点課題として取り組んでおります。 納付率がどちらかと申しますと都市部の方において少ない、低いという状況にございますので、重点といたしましては、都市部における納付しやすい環境づくりということで、口座振替ということで、その向上をまず第一に図りたいというふうに考えております。 それから、専任徴収員、これを七年度におきましては千三百人に増員いたしまして、文書、電話、戸別訪問等を通じまして、なかなか昼間おられない方も多いわけでありますけれども、休日訪問等も含め、納付していただくように徹底してまいりたいというふうに考えております。 それから、やはり保険料を納めていただくというのは年金に対する理解と信頼が基礎になっておりますので、私どもこの点につきまして、特に若年者を対象といたしまして年金教育の推進というようなもの、あるいはその他テレビスポット等、あらゆる広報活動を通じまして年金制度に対する理解を深めていただくような努力をしてまいりたいと思っております。 重点を申し上げますと、以上のとおりでございます。
○川島委員 やはり年金を納めないという人は、将来がきちっと見えてこないからなんですよ。国民年金基金が生まれて、二十の人が月三万円ずつずっと六十歳まで掛けますと、六十五歳から月五十万きちっともらえるという、それで全部金利を計算してやりますと三倍ぐらいになりますので、信託会社が経費を引いてももうかるようになっているわけですよね。こういうような現状でございますから、また何か若い人たちが年金を率先して掛けるような方策を十分ひとつ研究してもらいたいと要望しておきたいと思います。 時間が余りございませんので、行政改革についてお伺いをしておきたいと思います。 これは、村山政権は行政改革を大きな政治方針として持って、きょうが期限でございますけれども、特殊法人を含め、これらの対策が今どうなっているのか、まず総務庁長官にお伺いしておきたいと思います。
○山口国務大臣 お答えいたします。 本日までに、各省庁においては各閣僚がリーダーシップを発揮いたしまして、それぞれの所管する特殊法人について徹底的な見直しを行っていただきまして、その結果を総務庁の方に報告をいただくことになっております。現在、各省庁におきましては、それぞれ最後の懸命な御努力をいただいているものというふうに私は思っております。 そして、本日じゅうに総務庁に報告いただければ、その結果につきましては、過般の中間報告と同様に閣議の方に報告をいたしたいと思っております。その上で、最終的には閣議においてこの特殊法人の見直し結果について御決定をいただく、こういう段取りで進めたいと考えておる次第でございます。
○川島委員 既に報道されておりますように、さきがけ案が出ております。新党さきがけもそうですが、社会党も一応方針がいろいろ出ております。それで、昨日新進党も第一次提言ということで行政改革について、中央省庁の行政組織の改革だとか、特殊法人の整理合理化、それから公共事業、公共料金、補助金の改革等を柱にしながら、幾つかの項目で出しているわけでございますが、これらの各党の方策は配慮されながら改革ができ上がっていく、このように受けとめてもよろしゅうございますか。官房長官、御所見をお伺いしておきたいと思います。
○山口国務大臣 お答えいたします。 さきがけが、さきがけとしての御検討をいただいた案を昨年発表いたしましたのは私どもも承知をいたしております。また、社会党ではプロジェクトチーム内においていろいろ検討はされたということは承っておりますが、最終的に党としての案はまとめませんで、やはり与党三党が足並みをそろえていく必要があるということもありまして、社会党としては、党としての案というものは結局発表をいたさなかった次第であります。 私どもといたしましては、自由民主党、そして社会党、さきがけ、三党の行革プロジェクトチームにおきまして足並みをそろえて今日まで議論もし、また党としてどうするかという与党の立場でのいろいろ御検討をいただいているということは報告をいただいている次第であります。 私ども政府といたしましては、政府・与党一体でございますので、本日、政府・与党一体となって、今日まで政府は政府で努力をいただいたもの、与党は与党の立場で御検討いただいたもの、それを踏まえました上で各省庁は最終的な結果を総務庁に報告をいただくもの、かように考えておる次第でございます。 なお、昨日新進党におかれて案を発表されたということは、新聞で私も拝見をいたしました。今申し上げましたように、政府・与党として今取り組んでいる最中でございますので、そういった発表をされたということは拝見いたしておりますけれども、こういう時期でございますので、直ちにその、まあ中身を見ますと私どもが検討している案と大変似通っている点もあるわけでございますので、私どもといたしましては政府・与党一体となって結論を出すということに本日全力を挙げたいと考えておる次第でございます。そうすれば、結果的に新進党の皆さんのお考えもある程度反映されるというふうに思っている次第でございます。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○川島委員 あと時間がございませんので、三点お伺いをしておきたいと思います。 一つは、特殊法人の問題点の一つは、出資をしているメリットが余り上がっていないのじゃないかという声があることです。六十九法人で政府が出資している額が平成六年度末で二十四兆五千七百九十億円。一般会計で十二兆六千八百二十六億円、特別会計十兆八千九百六十四億円。これは、政府出資金総額が三十兆六千百十三億円で、八〇・三%に当たるわけでございまして、国有財産八十七兆六千八百五十九億円の二八%を占められているわけでございます。これらの声にどうこたえることができるのかということ、これは後ほど官房長官でも大蔵大臣でも結構です。 それから二つ目は、九十二ある法人のうち七十六法人は昭和三十年代に実はつくられたものであって、この時代は国がまだ力がなかった時代でございまして、民間にかわって、国民生活に緊急に必要とされる部門について日本経済復興を促進するために設置された、こういうふうに伺っているわけでございまして、現在ではこの官の役割は終わった、規制のない自由な経済競争が求められておる、こう思うわけでございますけれども、競争社会をつくり上げて、世界の流れである自由経済の原則、こういうことにも反するわけでございますから、これは経済企画庁長官と通産大臣、せっかくお見えになっていますので、この点一言だけ、後ほどでいいです。 三つ目は、高級官僚の主要な天下り先にこの特殊法人がなっている。それは先ほど言ったように、建設省の幾つかの子会社だとか、ほかの団体もあるわけでございますが、特に公団と事業団は八割が天下り、さらに、役員すべてが天下りで占められているのも十四法人ある。役員総数が天下りで占められているのは、JRと特殊会社を除けば七割に及んでいる、だから、生え抜きの職員が役員になれないということでやる気がなくなる、実はこういう問題点も指摘をされているわけでございまして、同じような国の方式が、自治体でも公社というような形で幾つかでき上がっているわけでございまして、これらも、今後国が率先して行政改革をやることが急務だと思われますので、この三点目については官房長官にお伺いしておきたいと思います。
○武村国務大臣 それぞれ特殊法人は沿革がありますし、個性的に存在をいたしております。政府からの出資を全部であれ一部であれ受けながら、財投資金をその多くは活用しながら、政府から独立した形でそれぞれの事業を担当いただいているわけであります。 個性的でありますから、経営の状況もさまざまであります。経営が悪いから、いわゆる理事者といいますか、幹部の経営が悪いとは言い切れない。その事業の持つそれぞれの特異な性格によって、財投資金を受けてそれを活用しながら比較的返済ができている法人もございますし、精いっぱい努力をしてもそれができなくて、毎年一般会計からの繰り入れを強いる団体、法人もあるわけであります。 いずれにしましても、今回の政府の整理合理化の方針の中で、各省庁が一つ一つの特殊法人について厳しく精査をし、改革の努力をしていこうという考えてあります。
○橋本国務大臣 他省庁にわたるものは控えさせていただき、私、通産省所管で今の御質問にできるだけお答えをするとするならば、今我々は精力的に、本日いっぱいという時限の中で、全所管特殊法人の業務の洗い直しをし、その中でこれからの結論を出そうといたしております。 しかし、基本的に私は、行政が直接手がけるものではなく、かといって民間にすべてをお任せしてやっていただけるかどうかわからないといった種類の仕事というものはあろうかと思います。例えば、技術開発あるいは資源開発等々であります。エネルギーを含めてもよろしいかもしれません。あるいは、中小企業対策等、施策として推進していかなければならないもので、民間のお力だけで必ずしも十分とは言えない分野があること、委員も御承知のとおりであります。こうした分野に対応するために特殊法人という機能を活用する、これは私は、一つの行政手法としてあっていいことではなかろうかと考えております。 そして、これは私自身が第二次臨時行政調査会の際に、当時与党側の責任者としていたしました幾つかの仕事の中で、今時代が変わり、悔いておるものがあります。 例えば今回の地震被害の中で、外貿埠頭の破壊が問題になっております。これは、外貿埠頭公団をその当時民営化に踏み切ったわけでありますが、このときの設計の中で、こうした大規模災害における復旧というものは全然想定しておりませんでした。これは私自身、自分の一つの責任、当時そこまで考えが至らなかったという点では後悔をいたしております。 そして、大変申しわけありません、あと一点つけ加えさせてください。その当時、必ずしも必要がないという判断をし、まさに私は、通産省で中小企業投資育成会社を、皆特殊法人を廃止し、民間に移しました。今新たな業を起こすこの時点において、ベンチャービジネスに対する支援のためにあの組織があったらと、しみじみ悔いております。十分な検討をし、踏み切ったつもりでありましたが、これは私の考え方が浅かったと、今通産大臣としては悔いております。
○山口国務大臣 お答えいたします。 昭和五十四年の閣議了解で、特殊法人の役員の中で、いわば天下りと申しますか、役人から移行した人は半数以下にすべきであるということを決定をいたしております。そしてまた、昨年十二月二十五日、行革大綱を決定いたしましたが、その際も、閣議了解の趣旨を踏まえて適正な人事管理をやっていくということを決定いたしております。現在の割合は四六・三%であります。したがいまして、半数以下に抑えているという趣旨はある程度守られているということでございます。
○川島委員 時間でございますので終わりますが、外務大臣、申しわけございません。それから経済企画庁長官、規制緩和の問題に入れませんので、また後の機会にやりたいと思います。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて川島君の質疑は終了いたしました。 次に、月原茂晧君。
○月原委員 新進党の月原です。 きょうは順番をちょっと変えて、大蔵大臣お忙しいですから頭で大蔵大臣にやって、そして後、防衛庁長官、忙しくないというのではありませんが、じっくりひとつよろしく、そういう意味であります。 大蔵大臣にお尋ねすることは、今話題になっておる東京共同銀行の設立というか、一月十七日に免許を出された、そして三月二十日をめどに開業するんだ、こういうふうなことになっておりますが、これはもう臨時異例の措置である、こういうふうに大臣は言われておるわけです。 これしか方法がなかった、こういうふうなことでありますけれども、もう御承知のように、これはいろいろな意味では国民の税金の問題でありますから、協力する銀行あるいは国民にはっきりその点が理解できるようにすることは大蔵大臣の責務だ、私はこういうふうに思っているわけであります。そういう意味で、これしか方法がなかった、どういう方法を模索してこういうところに落ちついたのかということを教えていただきたい、こう思います。
○武村国務大臣 今回の対象の金融機関は、東京都の監督する二つの信用組合でありました。恐らく日ごろから都は、たくさんの信用組合を抱えておられますが、この組合についてもそれなりにずっと必要なチェックをされてきたのだろうと思うのであります。 こういう経営状況が都で認識をされたのがいつなのか知りませんが、ある時点になって、どうも自力更生は難しい、あるいは信用組合の中で助け合う道もないという判断をされて、日本銀行や大蔵省に相談をされるようになってきた、ちょっと正確にそれがいつなのか私は知りませんが。そういう状況の中で、大蔵省もこの問題に真剣に目を向けるということになってきたわけであります。 最終的には、去年の秋でございましたが、東京都、日本銀行、ぞれからかなりのその他の金融機関が参画をいたしておりますが、信用組合の連合会とかいわゆる銀行協会の主なメンバーであるとか、そういう各会社、団体の責任者が協議をする中で、今回の処理の仕方が浮上をしてきたということだと思います。最終的には、預金保険による道を選ぶか、今回のような臨時異例の道を選ぶか、二つであったかと思います。 この二つの組合の経営の問題というのは、ある意味では目に余るものがあります。既にもう御指摘されておりますように、預金金利の問題でありますとか貸し付け条件等の関係でありますとか、あるいは私どもがまだ知らない経営上のいろいろな問題が当然あるだろうと思います。そういうことがこういう結果を招いたわけでございますから、そのことはそのことで大いに問題にされるべきだと思いますが、金融の関係者全体としては、この異常な事態に対してどうするかという最終の判断をせざるを得ない時期に去年の秋直面をいたしまして、最終的には、この預金保険の道と日銀法二十五条による新銀行設立の道の二つの中で後者を選ぶことになったということであります。 目的は、何回も繰り返し申し上げておりますように、この二つの信用組合を救うということではありません。事実、今回の措置は、もうこの組合は消えるわけであります。むしろ、預金者の保護ということもありますが、もっと広い意味では、この問題で全国に信用不安を与えないようにしなければいけない、預金者である大半の国民の皆さんの金融機関に対する信頼に大きな動揺を来すようなことが起こってはならない、この一点でありました。 いわゆる護送船団方式というふうな批判的な表現もあるわけですが、結果としてはこの道を、この時期は、金融機関を信じ切って、まさか自分の預けた金が戻らないあるいは利子が戻らない、そんなことはだれ一人思っておられない、こんな状況で、ここでその措置をとることは、やはり私どもとしては影響を危惧いたしまして今回の措置を選んだわけであります。 先般、私はG7の会合に行ってまいりまして、決してこの措置を肯定するためにあえて言うわけではありませんが、国際的な場面では、ちょうど昨年暮れから年初にかけてメキシコのペソの暴落という事態がございました。これも、急激にこういう事態は起こりますから、IMFやG7の各国ともに急遽協議をする中で迅速な対応をいたしまして、結果的には、約五百億ドルのさまざまな資金供与をあのメキシコに与えることによってどうにかペソの不安を防いでいるという状況であります。 私は、G7の会合に行って、ふっと、ああ二つの組合とよく似ているなど勝手に思ったのでありますが、この道が絶対に正しいとかいうのじゃなしに、これしか道はなかったかな、どちらかといえばこの道がベターであったという判断で選ばせていただいた次第でございます。
○月原委員 このことについては、大蔵大臣は十分御承知だと思うのですけれども、例えば三重野かつての総裁は演説して「個々の金融機関が破綻すべくして破綻することは、競争メカニズムに支えられた健全な金融システムを育成していく観点からは、むしろ必要」である、こういうふうな発言までしているわけですね。 そして、国全体から考えたら、波及といういろいろな議論もあると思いますけれども、金額としては二千億ですか、そういうことですね、それによって国全体が信用不安に陥るようなことは、私はそこまでは考えられぬのじゃないか。しかも、この二つの信用組合について考えてみると、もう既に同僚の議員がここで質疑をしたように、その預金の構成からいって必ずしも普通の構成と違うじゃないか、むしろ大口を保護するためにやるのではないか、こういうふうに国民から受け取られかねない構成になっておる。 こういうところが私は、今大臣の言われた趣旨というものはわかるにしても、それを適用した場合に、果たしてこれがそういうふうなものに適用されるのだろうか、考え方がそうすんなり皆さんに理解されるのだろうか、こういう点を私は危惧するものでありますが、もう一回お答え願います。
○武村国務大臣 月原議員が大蔵大臣であれば、むしろ預金保険の道を選ばれましたでしょうか。まあ、そういう質問はしませんが、そういうことかもしれません。 しかし、私はこっちのほうがベターであったと思っておりますが、私だけでなしに、この問題を急遽相談したのは、東京都知事を初めとした関係部局でありましたし、日本銀行は総裁以下首脳部も含めて真剣に議論をされたところであると思いますし、また、呼びかけを受けた各銀行の幹部も、共通の問題として、この組合には何の関係がなくても、まさに日本の金融の安定というテーマの中でそれぞれ真剣に御判断をされたのだと思うのでありますが、そういう意味では、関係者、意見は一致をいたしました。決して大蔵省が、反対しているのを無理やり説得したとかいう、そういう場面はなかったわけであります。関係者の認識というのは恐らく、今私が申し上げた二つの道の中で、この状況の中では後者を選ぶべしということになったというふうに私は報告を受けております。 この組合の経営については、今も御指摘がありましたように、大口の問題も含めてさまざま問題がございました。大口、小口の関係も、先般答弁いたしましたように、小口預金者の数の比率は八八%ですから、ほかの信用組合に対して数%前後少ないということでありますが、金額的には大口が大宗を占めているという状況でありました。
○月原委員 今大臣は異論がないというふうに言われましたけれども、大蔵省及び日銀の持っておる一つの法的な根拠というものからいって、普通の人が、おい協力してくれと言うのとは全然意味が違うわけでありまして、そういうところは、みずからの持てる権限というものを背景にして、それを使ってやったのではないにしても、そういうものが背景にあるのだ、それだけに十分説得して——それでは、銀行局長でも答弁結構ですけれども、地方の方々にいつどういうふうに協力をお願いしたのか。そしてそのときに、ある物によると、えらいタイムリミットがきつ過ぎる、普通じゃ考えられないというような感じの記事も載っておったのですが、そういう点はどうでしょう。
○西村政府委員 御指摘のように、関係金融機関への協力要請という問題については、私どもも実は大変に悩んだわけでございますが、余り早く御相談を申し上げると、それが報道されるということによってあるいは信用秩序の安定に問題が生ずるおそれもある、しかしながら、できるだけ事前に御相談をする必要があるというこのはざまでいろいろと揺れ動いたところがございます。 結果的には、この決断を予定しておりました時点にかなり近い時点で地方銀行の代表者の方々に御相談をし、今直ちに御返事を下さいということでは決してございませんが、いずれ近々そういうことを発表することになろうかと思いますが、その際には御協力をお願いをいたしますということをお願いした次第でございます。 実際に御返事を個々の金融機関からいただいたのは相当後の時点でございます。それまでには私が会合で直接趣旨を御説明するような機会もございましたが、しかし金融機関の方々にとっては、初めに声をおかけした時点で、そういうこのスキームに対する協力についての決断を迫られたというふうにお感じになった方もおられるかもしれませんが、その点はこの問題の性格上やむを得なかった面もあるかと存じております。
○月原委員 また、大臣、この前やはりここの予算委員会で、橋本大臣それから野中大臣、このお二人に、どうだというふうなことを委員が質問したわけですね。そうしたら、それについて、野中大臣はその場で言われたかどうか、事前に言われたかどうかわかりませんが、橋本通産大臣の答弁を見ると、これは明らかに、昨年にも月例経済報告会、閣僚懇談会で申し上げたんだと、それから、ことしになってもやはり意見を言ったと。その意見の深さは、ここの委員会で答弁されておるのを見ると、それは東京都だから、非常に力のあるところだから協力できるのと違うか、ほかの道府県だったらちょっとやらぬのでないかな、こういうような感触のことをここで述べられたわけですね。 大臣、その異論がなかったという、これは私余り突き詰めて言っておるつもりではないんですが、やはり議論するときに、経験ある閣僚の方が、大臣にもそれなりの、なかなか他の所掌について言うのは勇気の要ることでありますが、あえてそういうことを言われたということは、大臣、どういうふうに感じられてそれを判断されたのか、その点数えていただきたいと思います。
○武村国務大臣 私は、銀行局長からこの事案の報告を受けまして、まず直感的には、経営のずさんさに驚きましたし、むしろ怒りを感じました。これは許せないと。今御批判を受けているのは、この二つの組合に対するさまざまな経営上の問題点に対する御指摘が多いわけですね。この点では、伺っておりましても私どももほぼ同感であります。 それで問題は、もう日時を待てない状況の中でどういう対応をとるかという決断を迫られたときに、先ほど申し上げたように、二つの道の中で後者を選んだということでありますが、そのことについては、特殊異例なケースではありましたけれども、みずから責任を持っている東京都を含め、日本銀行その他相談を受けられた数多くの金融機関も、このことについては、この二つの道の中で、預金保険でなしに、こういう異例な対応ではあるけれども、金融秩序を守るためにはこの道しかないなという判断をされたのだろうと思うのですね。 ですから、午前中もありましたように、総理大臣の関係する労働組合が金を貸しているからとか、総理大臣は全くこのことについては報告も一切しておりませんから関係はないわけですけれども、特定の関係者が……(発言する者あり)相談がないというのは、これは大蔵大臣の専管でございますから、閣議にかけていないということです。私はこういう判断をいたしますという簡単な報告はしたことありますよ。総理の御意見を伺ったりはしておりません。大蔵大臣の責任でこれを判断をいたしました。そのことを申し上げているわけですが……(発言する者あり)だから、報告をしましたよ。だけれども、相談はしていませんと。だから、総理の判断を仰いで決定したわけではありません。閣議に諮る案件でもありません。そこは御了解いただきたいと思いますが。 そういうことで、全体としてはこの判断で対応していこうということで関係者幅広く合意ができたわけで、記者発表をしたわけです。 それは、閣僚とか個人的な知り合いにいろいろ相談する道もあったかもしれませんが、時間的余裕ももうありませんでしたし、また、そのことが漏れれば大変なことですから、そう大っぴらに相談ができないケースでもあったということも御理解いただきたいと思います。 発表してから通産大臣等の御意見があったのは事実です。それで、これはこういう考えでやったんですよと説明を申し上げたわけであります。
○月原委員 これはなかなかお答えしていただくのは難しい話かもしれませんが、週刊誌等によると、週刊誌の話をここで持ち出すつもりはありませんけれども、大蔵大臣は某所で日銀三重野総裁を含めた何人かの方と会ってその話をしたのではないかというようなことを書かれておるのですね。私はそれを信じておるわけではないが、そういうことを書かれておる。そうすると、相当発行部数のある雑誌でありますから、一般の人は、そうかこう思いたがるわけですけれどもね。それは答えなくていいですよ。
○武村国務大臣 ちょっと答えさせてください。 昨今いろいろなことを書かれる立場におりまして、いろいろ疑念を持たれるのも、ああいうマスコミの手段によって持たれるのはやむを得ないのかなと半ばあきらめておりますが、この報道は全く事実無根であります。これを報道されたマスコミの関係者にも明確に申し上げます。取り消しをしていただきたい。だってあれは、報道を読んでいますと、何か一日か二日前にどこかで相談して発表しているのですね。こんな大きな問題を、関係機関がいっぱいある中で、そんな一日や二日で決まるはずありません。相当日時を要しているわけでありますから。それどころか、私は、そこに挙がっている竹下総理であれ三重野日銀総裁であれ、電話ですら一度もこの話をしたことはありません。
○月原委員 よくわかりました。大蔵大臣自身がこの前も答弁しておるし、今も答弁したように、自分の、大蔵大臣の権限である、それに基づいて自分で政治的判断をしたんだ、こういうことであります。それはそれで結構だと思います。 それで私は、これは大臣でなくても結構ですけれども、この両信用組合の預金が非常に多いというか、金利が大蔵大臣もおっしゃったように一%くらい高いのですか。そしてむしろ、この最大の、かつてはその責任者であり、そしてまたその融資を受けている人が、かつての銀行からもう協力できないという打ち切りをされた。平成三年ですか、銀行でいうと長銀ですね。それから後に金利を上げておいおいとたくさんの預金をとろうとしたのでないか、私はそんな感じがするわけでありますが、そういう点、そのくらいのことは銀行局では調べられておるのでしょうね。
○西村政府委員 御指摘のように、かつてこの信用組合の一つの経営者が経営する他の企業と関係のあった銀行との取引が打ち切られたというようなことはいろいろと報道もされたことがございますし、私どもは、個別の主体の関係についてこういう場で言及することは避けたいと思いますが、そういう問題はあろうかと思います。 そして、この信用組合が最近破綻に至るまでの、数年間と申し上げていいかと思いますけれども、必ずしも先ほどの事柄と直結するわけではないと思いますが、最近の数年間、一般よりも高い金利をつけて資金をお集めになっていたというような事実は、当時は私ども直接の監督下にありませんでしたが、この問題を検討するに際しまして、過去の経営状況を知るに至りました段階でそういう問題もあわせて検討したことは事実でございます。
○月原委員 冒頭にも申し上げたように、各金融機関及びそういうところの低利の融資を含めて、最後は国民の税金にはね返ってくる、国民の生活にはね返ってくるから私はあえてお尋ねしているわけでありますが、融資そのものも限度額を超えておるとか、法律違反が幾つかあるわけですね。 それから、今銀行局長が言われた、金利が非常に高い、最近知られたのでしょうが、その信用組合の体質からいってそんな高い金利でできるのかいなというような判断がなされたとき、私は注意せぬとこれはいかぬと思うのですよ。最後はそれこそ、何のかの言っていたけれども、日本の預金者を救うために、そして、必ず信用にかかわることだから大蔵省が救ってくれる、日銀が救ってくれるということで雑なことをやられたら、たまったものではないですよね。 だから私は、そういう点、法律違反あるいは今のような高金利、そういうものがわかった段階で、この場合は東京都ですか、あるいは大蔵省も表向きはコンタクトをとっていないようですが、それはもう大蔵省は常にいろいろ張りめぐらせておるわけでありますから、そのくらいの情報は入ってくる。そのときにてきぱきやってもらっておかぬと、最後のツケがこれは大変なことになる。大蔵大臣もこんなことで答えたくないですよね、ここで。 そういうことを考えたときに、法律違反のことをいつごろ知ったんだ、それから、金利がこういうふうに高い方向でいっておる、これでは危ないぞ、おかしいぞというようなことがいつわかったんだ、そして、そのときに適切な手を打ったのかということについてはいかがでしょうか。
○西村政府委員 金融の自由化、金利の自由化時代でございます。そういう中において、一方において、創意ある経営をしてくださいということが世の中の要請であると同時に、他方において、やはり預金者も経営者も、自己責任の原則というものを踏まえて経営をしたり運用をしたりしなければいけないというのもまた、自由化の裏側の問題として御指摘のとおりだろうと思います。 そして、そうは言いながら、やはりこの金融という秩序を要する領域においては、行政がそれを常にウォッチしておりまして、もし何か道に外れるようなことがあったとしたら、行政的に指導、コントロールをするということもまた必要なことだと常々思っております。 信用組合の経営につきましては、現在のシステムの中では都道府県知事の監督のもとにありまして、私ども必ずしも日常これをよく熟知しておるわけではございませんが、本件につきましては、厳密な時点まで申し上げるのはいかがかと思いますけれども、ある程度前の段階でこの経営状況について不安を持ち、また、直接監督される方々にもその点について意見の交換を行い、できるだけ早くこういう事態は是正をしなければいけないなというようなお話を申し上げていたことも事実でございます。
○月原委員 九一年六月十八日のアエラという雑誌に、高梨という東京都の信用組合課長は、○○氏の関連グループに融資が偏っており、法令違反の状態にあるということで、インタビューに答えて記事になっておるのですね。だから、そういうことからいって、私は、これからの問題ですけれども、よく自由化もわかっておるのですけれども、しかし、その中にあってこういうふうな形が出てくる。それはもう、冒頭私が申し上げたように三重野総裁の論理でいったらいいのですよ。 大蔵大臣は、ではほかの方法でどうですかこういうふうに言われておったけれども、三重野総裁はあれだけたんかを切っておるのですから、だから私は、その筋でいくのも一つだったと思っておりますよ。だから、こういう記事が九一年にも載っておったということからいって、今後こういうことが起こらないようにより注意していただかないといかぬ、こういうふうに思います。 この問題、いろいろありますが、問題提起として、繰り返しますが、最後は回り回って国民に負担のかかってくることでございますから、こういう場合にはできるだけ、いかなる判断によってしたか、そしてどういう問題があったんだということがどんどん国民にわかるように示してもらいたい、こういうふうに思いますし、いろいろ難しい点はあるにしても、もろもろの兆候があったときは、これは事前に注意をするなり、そういうことをやっていただきたい。 というのは、この間法務省の刑事局長は、この問題としては大変な、検察としては、刑事事件として取り上げるべきものがあればきちっと厳正に対処するつもりですというぐらいの発言までしておるし、このごろのニュースによれば、告訴するんだというようなことまで言われておるだけに、この点は特に私はお願いしておきたいのですが、国民にわかるようにひとつよろしくお願いしたい、こういうことであります。 それでは、この問題は終わらせていただきます。 次に、財投の問題をお尋ねしようと思ったのですが、これから私も財投の問題についてこの予算委員会でいろいろ質問していきたいと思っておりますが、きょうはその問題では初日ということで、それで、財投自身について、今後、今大蔵省も勉強されておると思いますけれども、どういう問題点があるのだということだけを一つ教えていただいて財投の問題は終わらせてもらいたいと思いますが、より詳しく、こういう問題点がある、そしてこういうふうに取り組んでおるというようなことまであれば、そういうことを述べていただきたいと思います。
○田波政府委員 いわゆる財政投融資でございますけれども、これは委員よく御存じのように、多少ちょっと説明をさせていただきますと、国の制度や信用に基づいて集められたいろいろな公的資金を一元的に取りまとめまして、それを、例えば有料道路の事業であるとか、あるいは中小企業金融などのいわゆる有償の資金の活用が適当と思われる分野に配分をする。そういうことをすることによっていろいろな政策課題を達成するとともに、即座にいわば一般財源を入れるというような形で租税負担がかかる、そういったものを抑制するところに私どもとしては意義があるものだというふうに考えております。 したがいまして、私どもといたしましては、こういった有償資金を活用した政策的な課題が存在する限りにおきましては、今財政投融資が果たしております役割とか必要性というものは将来にわたっても変わることはないというふうに考えております。 ただ、委員御指摘のように、どういったところに運用をしていくかということにつきましては、社会経済の情勢であるとか、あるいは政策的な国民のニーズの変化に的確に対応をしていく必要があるというふうに考えておりますので、不断に対象の分野であるとかあるいは対象事業の見直しといったものについては厳格に行いながら、機能の活用を一層高めていくということに心していかなければいけないというふうに考えております。
○月原委員 優等生の、頭のいい人ですから大変な答弁であったわけですが、私自身思うのは、予算の穴埋めに使われていったり、これは言葉は悪いですけれども、予算でけりがっかない、シーリングでどうも難しいなというようなものをしたり、それからまた、それがその年の財政投融資を使ったとしても、例えば住宅金融公庫なんかを見れば、これは長い間のものでありますから、政府がむしろ利子補給しておる。だから、その年だけの利子補給ではなくて、全体的に、これが終わるまでどのくらい利子補給がかかるのだというようなこととか、そういうのが何か皆にわかるような、財投そのものをより効率的に、そして、重要なものにやっていくという意味はわかるのですが、それが国民にどういう負担を強い、どういうふうになっていくのだというようなことを今後わかるような工夫もしていただきたいな。 まあ、入り口出口の議論はあります。行財政改革の話にもつながっていきますけれども、きょうはそこまではいたしませんが、そういう点についてより工夫、頭のいい人たちばかりだからよく勉強しておるのだと思うから、それを適宜実行していただきたい、このように思うわけです。 これで大蔵省関係の質問は終わらせていただきます。 続きまして、国土庁長官にひとつ質問させていただきたいと思います。 私は、国土庁にお尋ねしたいことは、この前の予算委員会で私が質問したことの補充というようなこともありますが、最も立ち上がりが大切だった、こう言われておるだけに、この非常災害対策本部というものの設置までの経緯というものをやはりきちっと明らかにしておかぬといかぬのじゃないか、そういう観点からお尋ねするわけであります。 まず、国土庁長官がこの情報を、地震や、大きな地震が来たぞというようなことが知らされたのは、だれから何時にどこでそれをキャッチしたの か、通知を受けたのかこのことをお伺いします。
○小澤国務大臣 私は、朝起きますとテレビを見ます。まずテレビのニュースで地震のあったことを知りました。そして、六時十五分ごろ秘書官から電話が入りました。五時四十六分ごろ地震が発生をした旨の連絡でありました。そして、私は直ちに、これからの情報を的確に連絡をするように指示をいたしました。そしてまた、国土庁に対しましても、ひとつ適切な対応を行うように指示をいたしたところであります。そして、食い入るようにテレビを見ながら、祈る思いで、大きくならなければよいがなと思っておったところであります。 そして、七時三十分ごろには電話がまた秘書官から入りました。甚大な被害になりつつあるので、ひとつ非常災害対策本部を設置をしたい旨の連絡がありましたので、私は直ちに、首相官邸とも相談をして適切にこれを行うように指示をしたところであります。非常災害対策本部を設置をするように指示をいたしました。 そして、その後七時五十分ごろ自宅を出発をいたしまして、車の中からも逐次必要な連絡をとりつつ、当日は月例経済報告関係閣僚会議、そしてまた閣議がございましたのでそちらに赴いたところであり、十時の閣議に非常対策本部の設置を決めていただいたところであります。
○月原委員 国土庁長官のところは大体二時間ぐらいかかるのですか、今のお話から言うと。七時五十分にスタートされた、閣議は十時、この前のお話では国土庁には寄らなかった、こういうことでありますから、大体二時間ぐらいかかる距離のところに住んでおられますね。
○小澤国務大臣 閣僚会議は九時二十分から始まったわけで、二時間はかかりません。
○月原委員 いや、失礼しました、十時からだと思ったものですから。申しわけない。 この前、私に五十嵐官房長官が答弁されたのによりますと、非常対策本部は自分が指示したんだと。これは、行き違いを私問題にしておるのではないのですよ。これは、事実をちゃんとやっておかぬといかぬから言っておるわけですけれども、五十嵐官房長官は、「朝の七時半に私の方及び総理の方からこれを設けることの指示をいたしました。」そこで、実質的にそういう体制が直ちにでき上がったのであります、こういうふうに言われておるのですね。 そうしたら、今の小澤長官のお話だったら、もっと親切に、小澤長官からの申し出もありと、こう言ってくれたら、国民は、これは一体となってスピーディーにやったな、こう思われるのですけれども、ここのところはどうなんでしょうか。
○小澤国務大臣 もう適切に国土庁に対応を行うように指示してありますから、国土庁の防災局は、もちろん首相官邸とも連絡をとっておることは必定であります。 また、私は、九時二十分の閣僚会議に出席をして、官房長官にもその旨を伝え、十時の閣議にはよろしくお願いをします、このように申し上げたところであります。
○月原委員 さて、対策会議が設置された、そして大臣がその責任者、本部長になられた。そうすると、第一回目の会合は何時に行われたのか。 そして、これは大臣でなくて結構ですよ、この前の質問をしたときにそのまま置いておったんですが、総理大臣が副本部長以下本部員を任命するという規定があります。これはどういう行為で行うのかは別として、「総理大臣が任命する。」となっておりますから、何時にその任命が行われたのかということを教えていただきたいと思います。
○村瀬政府委員 まず、非常災害対策本部は十一時半に始めております。 それから、今、後の方のお尋ねでございますが、非常災害対策本部の職員の任命でございます。これは、非常災害対策本部員につきましては、各省庁におきまして防災担当課長等をあらかじめ本部員予定者として決めておるわけでございます。実際に非常災害対策本部設置の閣議決定が行われた後、直ちに任命をするという仕組みになっております。 今回の兵庫県南部地震非常災害対策本部設置に際しましても、あらかじめ登録された本部員予定者が発災当日の十七日付で本部員として発令されておるところでございます。
○月原委員 それは要式行為なんですか、どうなんですか。
○村瀬政府委員 要式行為であるかというのは、辞令を交付しなくてはいかぬのではないかという御趣旨がと思いますが、これは、発令は、任命権者であります総理大臣が任命するという意思を外部に発表した場合に効力を生ずるというふうに解されておりますので、今回の場合には、先ほど申し上げましたように、一月十七日に発令が行われたということでございます。
○月原委員 今ちょっと私聞き逃したので済みませんが、総理大臣がどうしたら発令したことになるんですか。
○村瀬政府委員 先ほど申し上げましたように、あらかじめ予定者を決めております。したがいまして、その予定者は、閣議で非常災害対策本部の設置を決定いたしました直後に本部員として動き出すということでございますので、その閣議で決めた直後に発令をされるということでございます。
○月原委員 ちょっと、私もしばらく公務員しておったんだけれども、何かはっきりせぬな、今の点。私、突き詰めよるつもりはないんですよ、議論はあれだけれども。はっきり、こういう行為をして発令したんだ、これ大事なことなんですよ。国家の五千人以上の人が亡くなって、そしていまだにいろいろな問題があるだけに、立ち上がりはどうだったんだということは最大の関心事ですよ。だからその点は、ほかの委員の方、聞いたらあれでわかるのかな。私がちょっと頭悪いのかな、どうなのかな。
○村瀬政府委員 何分、先生もおっしゃっていましたように緊急事態でございます。したがいまして、先ほどから申し上げておりますように、あらかじめだれがやるかということを決めておるわけでございます。したがいまして、その決めておった者がその仕事を直ちに始める、災害対策本部の設置の閣議決定がありました後直ちに始める、実際上はその前から少し動きますけれども、そういうことでございます。
○月原委員 そこら、もっとはっきり解釈もお互いに了解しておかぬといかぬですよね。法文だけ読んだら「総理大臣が任命する。」と書いてあるんですよ。書いてないなら別ですよ。そして、そういうものに基づいて発令されたんだと。まあそれは、あらかじめどこそこの局長、どこそこの課長がなるんだとそれは決まっておるでしょう。しかし、そこでいよいよ対策本部に行ったときに、おれはそうなんだということで、やはり任命行為というのは、「総理大臣が任命する。」となっておるから、これはどえらいもんだなと、法文を初めて見ましてそう思ったんです。それでどんなにしてやったのかなということが不思議だから聞いておるんですよ。 もうそれ以上答弁要りませんけれども、あしたにでも、これはおどすわけではないけれども、何が起こるかわからぬわけですから、そういう点はこういうふうに解釈しておるんだというふうなことは、官邸なんかとよく話して決めておいてもらいたいと私は思います。 そこで、十一時半に集まった、そのときにどういうことが検討をされたのか、その点を教えていただきたいと思います。
○村瀬政府委員 先ほど申し上げましたように、十一時三十分から国土庁におきまして、関係二十二省庁の、主として課長クラスでございますが、の本部員の出席のもとに開催をいたしたわけでございます。 会議におきましては、速やかに政府調査団を現地に派遣するということを決めますとともに、重点的に実施すべき事項といたしまして、まず余震に対する厳重な警戒、それから被害状況の的確な把握、行方不明者の捜索、救出、被災者に対する適切な救済措置、火災に対する早期消火、道路、鉄道、ライフライン施設等被災施設の早期応急復旧の六項目を非常災害対策本部決定事項として決定をいたしたところでございます。
○月原委員 そうすると、今言われた問題、大変重要なことでありますが、それをどこが実施するんだ、そして、その結果というものを適宜どういうふうにして報告をしてもらうのかということですね。 災害対策本部ですから、対策本部というのは常に情報を持ち、また、新たな判断を下さなければならないかもわからぬですよ。後で閣議の、そんな十七日、十八日、十九日と閣僚会議をつくって、そして十九日には緊急閣僚会議だと、格上げしたんだと、こういうふうに言っておりますけれども、それまでの間動いておるのは何かといったら、この非常災害対策本部以外にはないわけです。だからそこが、今言われたこと、各省庁が、帰るなら帰って、そしてどういう仕事をして報告をしてきたんだということはどうでしょうか。また、そのときに、いっこういう報告してくれよというようなことをせぬといかぬですよね、普通。
○村瀬政府委員 まず、先ほど決定いたしました事項につきましては、それぞれ担当省庁が全力を挙げて実施するということでございます。 それから、先ほど申し上げましたように、国土庁長官を団長といたします現地調査団を現地に派遣をいたしております。翌日戻ってまいりまして第二回目の会議を開いておりますが、第二回目では、その戻ってまいりました結果に基づいてまた決定をいたしております。 それで、会議自体は常にずうっと開いておるというわけではございませんので、その後の状況等につきましては、私どもで、被害状況を消防庁あるいは警察庁等から情報をとりながら対応しておるというところでございます。
○月原委員 とりながらという言葉はあれだけれども、向こうからもうそれは入ってこぬといかぬわけですよね。こっちからとるいったら、何か頼みに行っておるんですよね。もう本部をつくっておるんだから、報告するのは当たり前ですよ。私はそう思います。 それから、そういうことでありますが、その後三本立てになったんだと。現地の対策本部ができた、それから緊急閣僚会議ができたと言いますが、緊急閣僚会議とその非常災害対策本部の関係は、今どういうふうなコンタクトをとっておるんですか。
○村瀬政府委員 まず非常災害対策本部の方でございますが、通常の災害に比べて非常に今回の災害が重大なものであるということで、本部要員自体をまず増強いたしております。 それから、そういった増強した体制の中で、会議を開くということはそれほどやっておりませんが、随時、各省庁から優秀な担当の者を小里大臣のところに集めまして、特命室というものをつくって随時活動しておるわけでございます。 それから、緊急対策本部、閣僚メンバーによります緊急対策本部の方では、重要事項について政治的な御決定をいただくという必要があるようなものについて御議論をいただきながら、御指示がある。それを、私どもの今の拡大いたしました、充実いたしました非常災害対策本部の要員が活動いたしましてそのフォローをする、また、必要に応じまして閣僚メンバーの会議に報告するというふうな段取りでございます。
○月原委員 大体今の、大臣にもお尋ねした、立ち上がりから国土庁が中心になって実施された点についてはよくわかりました。 私は念を押しておきますけれども、官房長官の発言に、国土庁がちゃんとそのときに官邸の方に言って、一緒になって非常災害対策本部をつくったんだと。そうしないと、どうも議事録だけ読んでおると、官邸から言われて本チャンの国土庁が命令を受けてやっている。まあ、どっちがやってもいいのですよ。しかし本来なら、今言った動き出しからいったら、一緒になって官邸に具申し、そして直ちにやったんだ、こういうふうなものを記録に残しておかぬと、やはり大変なことになると私は思いますよ。 国土庁の主なことについての質問はこれで終わらせていただきますけれども、この防災計画に関して、消防庁の方見えていますね。 これはきょうの新聞ですが、「防災基本計画初動体制、重点に」「全面見直し着手」こういうふうな記事が載っておりますが、これは国土庁でいいのかな、この反省に立っておるわけだから、もう早くもそれは反省事項が出てくるのは当たり前ですよ、いいことですよ。ですから、主な点だけ二、三、こういう点を特に強調したんだということを教えていただきたいと思います。
○村瀬政府委員 実は昨日、第一回の専門家の会議を開催いたしたわけでございますが、十二項目ばかり検討項目として考えておりますが、主なものだけ二、三申し上げますと、まず、情報の迅速な収集及び伝達体制、それから初動期の迅速な対応体制、それから避難・救護対策、それからライフラインの確保等々、十二項目について早急に検討をいたしたいというふうに考えておるところでございます。
○月原委員 今の問題について、各省にもし予算で早くやらなければならない問題があれば、私は、国土庁が中心になってまとめて、予算で措置できるようにしていただきたいと思います。そうしなければ、各省庁によっては優先順位とかそんなことで大事なものが抜けて、実際に集めたって動かぬようになったら困りますから、その点は配慮していただきたい、このように思います。 それでは、長い間申しわけありませんでしたが、防衛庁長官にお尋ねします。国土庁長官、よろしいです。担当者だけだれか、課長クラスの人でも残っていただいておったら。ありがとうございました。 それでは、防衛庁長官に質問いたします。もう長官もいろいろ答えられておるので重ならないようにいたしまして、端的に教えていただきたい、考え方を述べていただきたい、こう思います。 自衛隊法八十三条一項、これは「都道府県知事その他政令で定める者」がということで、政令では定まっておりますが、とにかく市町村長を加えたらどうかという考え方が一部もう既に意見も出ておると思いますが、その点についてはどのように考えられておりますか。
○玉沢国務大臣 まず、災害に対する取り組みの考え方、またそれが災害対策基本法に盛り込まれておると思うのでありますが、災害が起きた場合におきましては、まずみずからの町は自分たちの手で守る、ここからスタートしていると私は思います。したがいまして、市町村で起きた災害に対しましてはみずからの手でこれに対処する。そして、災害基本法五十三条の第一項でございますが、市町村で起きた災害に対しましては、そのとった措置その他災害の大きさ、こういうものを都道府県知事に報告をするということになっております。 その趣旨は、都道府県知事に報告するということは、もしその市町村の能力に限界がある場合、それを超えるような災害だった場合は、やはり広域市町村の助けとかあるいは県の対応、こういうものをお願いをする、こういうことになるんじゃないかと思うのですね。 そして、都道府県がさらに判断をいたしまして、都道府県の対処能力を超えるような場合、こういう場合に国に要請をする、こういうことになっておるのではないか、私はそう解釈するわけであります。 そこで、自衛隊法の第八十三条の趣旨は、都道府県の対処能力に余る、こういうことになった場合に、都道府県知事から自衛隊に対しましても派遣の要請を行うことができる、こういうことだと思うのです。 そこで、この八十二条第一項におきましては、「都道府県知事その他政令で定める者」ということで、海上保安庁の長官、管区海上保安本部長、空港事務所長、こういうことになっておるわけでありますが、それに市町村を加えるということになりますと、確かに、初期の段階における情報その他は的確に伝わるかとは思うわけでございますけれども、一つの町以外のところに広がっていったような場合におきまして、市町村もできるし県もできる、こういうようなことになった場合におきまして、個々の市町村がまた自衛隊にやるとか、こういうふうになった場合にはかえって混乱を増して、錯綜する情報のもとに有効な対処ができないんじゃないか、そういうふうに私は考えます。
○月原委員 ほかの、全体の体制との関連があると思いますけれども、自分のところでできない場合には、これは前も私あるところで質問したんですが、頭の中で考えるのは別として、条文に書かれておると、何か後でつつかれたらいかぬからということで、大臣、今の力で本当にできるんだろうかと、その検討するのに相当時間がかかってくるんですね。そういうことでおくれをとったら、今度の場合でも、人命救助というのは二日とか三日とか言われておりますね。しかも二日、三日というんじゃなくて、もっと早く、できるだけ早くマンパワーを投入するということが大切なだけに、今言った混乱という意味は十分わかります。 そこで私は、何か工夫ができぬかなと思うんです。というのは、この前私が大臣にも質問した中に、香川県の防災計画の場合は、知事が直ちに地元の第二混成団に連絡せい、こういうふうになっておるんですよ。ところが、神戸のを見ると、自分のところでできないと判断したときはというのは書いておるんですよ。それはもう当たり前のことなんですけれども、そういうのを書いておると、おい、これはうちの方でできるかどうか一遍検討せぬといかぬぞということで時間がかかっちゃって、最も初動で大切なときに時間を失っていくということを私は心配するので、何かそこのところを、実態的には意味はわかるのですけれども、研究していただきたいな、こう思うのですが。
○玉沢国務大臣 何と申しましても、やはり地域の被災を受けている人たちが情報が一番速いわけですから、したがいまして、それにどのように対応するかと。神戸市の場合にも、今回は一一九番の電話もかなり回線が切れたかつながらなかった、一一〇番も同じようなことだったのではないかとは思うのでありますが、みずからの能力を超えるような災害だというふうに判断した場合は、直ちに国なり、神戸市の場合は県に連絡をし、県から国に派遣要請をする、この初動が早いということが私は一刻も早く災害に対応することができる、こういうことを申し上げておるわけでございます。 国の出動もできるだけ早くなきゃなりませんが、その場合におきましては、やはり地方自治体が明確なる危機意識とふだんからの訓練を行って、できるだけ早く初動の対応をとるということも必要なのではないか、このように考えます。
○月原委員 次に、八十三条二項ただし書きの問題ですけれども、このただし書きで今まで部隊を出したこと、災害派遣的な意味で、今回のような大きな地震とか火事とか、そういうものでこのただし書きを使ったことがありますか。
○玉沢国務大臣 八十二条の二項のただし書きでございますが、あくまでもこれはただし書きでございますので、やはり限定的あるいは例外的なもの、したがいまして、あくまでも地方自治体と連携をとって災害に当たる、こういう観点から、この八十三条の二項の本文であります都道府県知事の要請ということにやはり重きを置いておるわけでございます。したがいまして、ただし書きで部隊を動かしたかというお話でありますが、部隊を動かすということはありません。 しかしながら、最近におきましては、航空機により不時脱出したパイロットの捜索、救助、それから転覆した船舶の乗組員の捜索、救助等を自主派遣として実施した例がございます。
○月原委員 これは、わざわざただし書きがあるので、それは本則は本則でわかるのですけれども、やはり今度の場合でも、このただし書きで出たらどうだという議論が残っておるわけですね。ですから、このただし書きで行動できるようにするためにはこういう条件を整備せぬといかぬというものがありましたら、もちろん本則でやるのが原則ですけれども、防衛庁長官が命令するなりしてこのただし書きで出ることも可能なわけですから、それが可能なためには、今までこれを使わなかった点も含めて、こういう点環境整備してくれたらいいんだなと思うものがあれば説明していただきたいと思います。
○玉沢国務大臣 今回の場合は、連絡も県庁との間にはとれるという状況にはあったわけでございますし、こういう場合はどうかということでございますが、連絡手段が全く途絶えてしまったとか、あるいは県庁そのものが跡形もなく崩壊してしまってもう全然連絡がとれない、こういうような場合はやはり判断をするということもあるかと思いますが、しかしこの場合は、そういう事実が明確になるまではむしろかなり時間がかかるのではないか、私はそういうふうにも思います。
○月原委員 ですから、そうなったときに出ていたのではやはり何人かの死者が出てくることもありますから、何かうまい方法があるといいですな。
○玉沢国務大臣 今回の場合におきましては、できるだけ早く出動しなければならぬという趣旨から、各市に連絡要員、県庁もそうでございますが、連絡要員を派遣をいたしまして、どこでどのような要請があるか、必要があるかということを把握するために全力を挙げておるわけでございます。 しかも、伊丹の場合におきましては、近傍災害、こういうことで、西宮と伊丹におきましては直ちに自主派遣をいたしまして、この場合は八十三条の三項になるわけでございます。また、姫路の方におきましても、第三特科連隊がおったわけでございますが、これも近傍において災害が起きた場合はいかにするか、こういうことでそれぞれ待機をした。しかし、こちらの方はそういう災害がなかった、こういうふうに伺っております。
○月原委員 これは大臣、繰り返しになりますけれども、近傍のこの三項で読むというのは、私は法律的には拡大解釈になって、本来これは限定的な意味で、都道府県知事が出るということは、二・二六事件とか、そういうものの反省に基づいてそういう要請が必要だ、こういうことになっているわけですから、それを近傍ということで読める、広げていくと、結果はよしと思うかもしらぬけれども、それがどんどん重なっていくと、項の意味がなくなってくる。そういう意味で、私は、ただし書きをむしろ使うように、そういうふうな環境をつくっていくように努力すべきではないかな、こういうふうに思っておるのですが。
○玉沢国務大臣 ただし書きの場合におきましては、よくいろいろな事態を想定をいたしまして、今後その点については検討していく必要があると思います。
○月原委員 次に、統全部隊をつくる、統幕議長に長官の命令を執行さす、それが防衛出動及び治安出動にはそういうことになっておるわけですが、今度の場合、大臣、どのくらいの規模の自衛隊が陸海空入れて出ておるのか。それから判断して、私はむしろ、その規模いかんによっては、統全部隊のような形にして大臣の命令を統幕議長を通じてやるというのも一つの方法だと思うので、その点について、防衛局長でもいいから。
○村田(直)政府委員 まず、事実関係の人数についてお答えいたしますと、地震が発生し、十七日中に陸上自衛隊が約二千三百人を現地に派遣しております。それで人命救助に当たっております。それから、海上自衛隊呉地方隊等から、横須賀を含んでおりますが、艦船計七隻を神戸に向け出航させております。さらに、航空自衛隊の輸送機等計七機により輸送活動等を行ったところでございます。 その後、現在でございますが、陸海空の部隊を逐次増強させておりまして、現在では、隊員約一万八千五百人、航空機百六十七機、これは基地に待機しているものを含むわけでございます。それから船舶十二隻、車両四千三百二十両という数字になっておるわけでございます。 なお、統幕議長の件については……。
○月原委員 今防衛局長から答弁あったように、相当規模のでかい、そういう陸海空を含めた活動になっているわけですね。そういうことを踏まえて、防衛庁長官の考え方を。
○玉沢国務大臣 まず、防衛庁長官が指揮を行い、統幕議長がこれを補佐する、こういうことで戦争の場合、大規模な部隊を動かす場合はそういうことになるわけですが、今回の場合におきましては、陸上自衛隊の中部方面総監が指揮を行い、そして海上自衛隊、航空自衛隊の協力を行いながらやっておるわけでございます。 そこで、統幕議長が仮に三自衛隊の統合の運用をするというふうに考えた場合におきまして、これはやはり東京の方から指揮運用するという形になるのではないかと思うわけでございますが、東京の中央指揮所から指揮命令等を行う場合におきましては、なかなか現地の的確な情報というものが伝わりにくく、なおかつ、即時に判断をし行動をするという上におきましては、むしろ時間がかかり、的確な出動ができないのじゃないか、こう私は考えます。したがいまして、災害の規模は大きいわけでございますけれども、むしろ中部方面総監が全自衛隊を指揮をして、適時適切に判断をし行動をするという方が効果がある、効率が上がる、このように考えます。
○月原委員 これは法体系の問題でして、そうすると大臣、例えば関東にこれが起こった、その場合は、統幕議長は東京におるわけですよね。だから、制度的な意味で、災害のようなものならば、やはり東部方面総監なりそれぞれの地域の総監を中心にしてやらせた方がいいのじゃないか、統幕議長が統全部隊ということで指揮をとるまでもないだろう、こういうふうに考えられるのか、そこのところの問題だと思いますが、どうお考えですか。
○玉沢国務大臣 関東ということになった場合は、南関東大震災それから東海地域の大震災、こういう場合におきましては、内閣総理大臣からの要請もありまして防衛庁長官が命令をする、こういう形に今なっておるわけでございますので、相当の規模のものが数県にわたり行われる、こういう場合におきましては、いろいろな形のやり方を考えておかなきゃならぬだろうとは思いますが、できるだけ、その場所において適切な判断ができる者が最高指揮官として指揮をとるということが一番大事だ、こう思います。
○月原委員 その点、また後で質問しますが、南関東の問題について、いろいろ訓練もされるようですから、そういうものを踏まえて、今申し上げた点をまた検討する余地があれば、ベターなことを考えていただき。たい、こういうふうに思います。 そこで、今お話しになりましたように、自衛隊の場合、各方面総監部がありますね。大体方面総監部がこういう大きな問題が起こったときには対処するとしたら、私は心配なのだけれども、そこの作戦中枢というか、それは今震度どのくらいに耐えられる建物になっておるのか、調べられたことがあるのか。
○江間政府委員 お答え申し上げます。 自衛隊の施設につきましては、災害時等におきましてその活動の拠点になるということから、その施設の建設に当たりましては、現行の建築基準法に基づきますと同時に、当然のことながら、自衛隊の任務の特性ということを考慮しまして、例えば割り増し係数を掛けるとか、あるいは壁面を多くするとかというようなことで耐震設計にも十分配慮をして整備を進めているというのが実情でございます。 もっとも、自衛隊の施設の中には現行の建築基準法施行以前に建設されたものも多々あるわけでございますけれども、近年発生しております地震ということにつきましても、例えば倒壊とか、そういうような大きな被害というものは幸いにして生じていないというのが実情でございます。 ちなみに、今回の阪神大震災におきましては、中部方面総監部の建物は昭和二十六年に建てられたものでありますけれども、壁に対する亀裂でありますとかあるいはガラスの破損でありますとかというようなものは見られましたけれども、おかげさまでそれ以上のものがなかったという実情でございます。 もっとも、私どもとしましては、今回の地震の教訓というものにつきましては、今後の施設の整備に十分生かしてまいりたいというふうには考えております。
○月原委員 今防衛予算、なかなか厳しい中ですから、基準といいながらぎりぎりのことでやっておるのも多いと思いますが、点検して、方面総監部単位ぐらいには、作戦中枢は大丈夫だというような建物を私はつくっていくべきだ、こういうふうに思います。 そこで、次に、防衛庁には中央指揮所というのがありますね。私入ったことないのですが、偉い人でないと入れてくれませんから。そういうことですが、これはいっ完成してどのくらいの経費を使ったのか、そしてこの当該阪神大震災においてこれはどう機能したのか、このことを述べてもらいたいと思います。
○村田(直)政府委員 中央指揮所でございますけれども、目的は、防衛出動等の自衛隊の行動に関しまして、防衛庁長官が情勢を把握しまして適時所要の決定を行い、命令を下達するまでの一連の活動を迅速的確に実施し得るということのために、昭和五十六年度から中央指揮システムということで進めてまいり、五十八年度末に庁舎が完成しまして、五十九年度から運用を開始しております。そして、二十四時間体制の運用体制をとりましたのは昭和六十二年度からでございます。 なお、経費は、建物が約三十六億円、通信機材が約四十九億円、合計八十六億円かかっております。 なお、今回の震災に際しましては、中央指揮所を通じましてまず発災の事実を承知し、これを各内局、統幕、かつ陸海空幕それぞれのいわゆる当直体制のもとにあるそれぞれの指揮所に伝達をし、それから、それに基づきまして各地方におきましては、陸上自衛隊は第一種並びに第三種の勤務体制をとる、あるいは海上自衛隊は船の待機を命じる、それから情報収集のためにヘリコプター等を飛ばすという、そのきっかけをつくり、かつ、中央指揮所を通じてそれがフィードバックしてくるというような状況で使われたわけでございます。
○月原委員 これは、官邸とのチャンネルというか接触はどういうふうに中央指揮所となされておるのですか。
○村田(直)政府委員 官邸との間には、現在のところは通常の回線、NTTの回線とそれから専用の回線と、それからファクス、いわゆる電話とファクスが入っておるという状況でございます。
○月原委員 今回の場合、総理の立ち上がりの問題がいろいろ議論されておるのですが、この中央指揮所において総理官邸とどういうふうなコンタクトをとられたのか、その点を教えていただきたい。
○村田(直)政府委員 先ほども申し上げましたように、今回の際には、当初の段階で発災を知り、かつ、それは部内の各指揮所に通知をしたわけでございますが、官邸に対しては通知をされなかった、こういうことでございます。
○月原委員 これは防衛局長、本来は、これは今後のことで申し上げるのですけれども、あしたにでも何かあったら、もうこれはみんなが危機管理ばかり言っておるから大丈夫とは思うのですけれども、防衛庁における中央指揮所と官邸との関係はどういうふうに考えられていますか。
○村田(直)政府委員 有事等の場合ですね、仮に有事というような場合においては、当然のことながら連絡体制というのは、今ありますようにそれを通じて的確に行われるわけでございますが、今回の災害につきましては、基本的には、先ほど来申しますように地方自治体、市町村から都道府県に上がり、その状況が国土庁を通じて入るという仕組みになっておるということもありまして、私どもとしては連絡をとらなかったということでございます。 ただし今後は、現在のところ、災害緊急事態への官邸及び関係機関の即応体制検討プロジェクトチームというものができて現在検討を続けております。そして関係省庁が、その重複をいとわず、持てる情報収集機能、伝達機能をダブルに使ってそれを報告するというような方向で現在検討をしておるという状況でございます。
○月原委員 先ほどちょっと触れましたが、大臣、今度南関東大災害というか、そういうものに対処するために、自衛隊、聞くところによると何年も研究を重ねて、この阪神大震災が起こる前からそういう訓練の計画をされておる、こういうふうに聞いておるわけですが、そのときの考えられた規模というか、どういうことを想定されておるか。そして今度の阪神大震災が起こったわけで、これの反省というか、こうやっておいたらさらによくなるんだというようなものも含めて、こういうふうに修正してこういうふうにやってみたい、こういうふうなことはもう考えられておるんですが、それについて。
○玉沢国務大臣 数県にまたがる被害を想定した大震災計画といいますのは、委員が今言われておりますように、南関東地域とそれから東海地域ということでございます。阪神の地域につきましては、個々の地方防災計画はあったようでございますけれども、いわゆる大震災計画というものはなかった。 ただ、我が防衛庁におきましては、陸上自衛隊の幕僚監部が阪神の大震災を想定して大変分厚い対処方針をつくっておりまして、あえて今から言いますのは恐縮でございますけれども、これが従来、地域の各都道府県との連携をもって大震災を想定した訓練あるいは計画というものがあればもっと適切な対応がてきたのではないか、こう思うわけでございます。 今後は、南関東あるいは東海地域に限らず、全国におきまして大震災計画というものを、やはり自衛隊も計画の段階から参画をいたしまして、そして訓練はもっと実際に基づいた訓練を行い地方自治体との連携というものを強固にしていく。地方自治体も危機管理能力というものを高め、中央におきましても危機管理能力を高めて、両方が相まって万全を期すということが一番大事ではないかと考えております。
○月原委員 今大臣の言われたとおりだと思います。ですから、より実践的に、今までだったら何かショー的なところがあるんですね、私も一回見せてもらったことがあるんですけれども、人を助けるところがあるとか。やはり今度の阪神の大震災における教訓をもとに、二日ぐらいかけて、最初は初動態勢のときにこうするんだ、それから二日目は、ある時間がたった後の行動とか、そういうものをより実践的に今度の教訓をもとにして、今度の秋に行われるんですか、いつ行われるのか知りませんが、そのときにはひとつさすがだと思われるような訓練をしてもらいたいと思いますが。
○玉沢国務大臣 平成七年度におきましては、大規模震災対処演習を九月の上旬に五日間行う、こういうことで準備をいたしております。これは今度の震災が起きたからどうかということじゃなくして、当初から計画をいたしておるものであります。
○月原委員 時間が参りましたので、憲法の問題を聞こうと思っておったんですが、また次回にさせてもらいます。 防衛庁長官は、前から自民党でもちゃんと憲法の問題を研究されておる。自衛隊の合憲の根拠というものについては、従来の政府の方針どおり私は行動していると思いますので、あえてまた次回に話す機会があればお話を聞きたいと思いますが、自衛隊そのものは、今も阪神の大災害地で大変な苦労をしておる。それだけに、自分たちのこの新しい内閣ができた後の不安というものは、もうそれはなくなっておるとは思いますけれども、やはり合憲の根拠というものについてしっかりした大臣の気持ちを持っていただくことが大切だと思います。 以上をもって私の質問を終わらせていただきます。
○佐藤委員長 これにて月原君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る十二日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十五分散会