予算委員会 第10号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1995/02/07
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 平成六年度一般会計補正予算(第1号)、平成六年度特別会計補正予算(特第1号)、平成六年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。草川昭三君。
○草川委員 草川であります。 まず最初にお断りを申し上げておきたいのですが、あらかじめ提出をいたしました予算委員会の質問要旨の順序を、若干変更いたしまして御質問をいたしますので、御了解を願いたいと思うわけであります。 けさの実は読売新聞に、これは第三面だったと思いますけれども、囲み記事で、「村山首相は六日、自由連合の大内啓伍総裁が九日発売の月刊誌「THIS IS 読売」三月号で、昨年四月の「細川後継」問題をめぐり、村山社会党委員長が自民党との政策協定の骨子を提示した」ということを雑誌に書いておみえになるわけであります。 ちょうど細川総理が四月の八日にやめられた、その後村山、武村、私の三者会談を折に触れてやっていた、こういうことですね。やっておみえになったのですが、ある夜の会食のときに、村山さんが背広の内ポケットからタイプで打った一通の書面を出して、それを二人に見せた。簡単なものではあったけれども、自民党との政策協定の骨子がそこに書かれていた。いざというときに備えて、自民党とも連立を組み得る作業を側近をしてひそかに行わせていた。こういう話が出ておるのですが、これは一体事実なのでしょうか。
○村山内閣総理大臣 細川さんが辞意を表明されてから後、後継内閣をどうするかという話で、私どもは党で方針を決めて、私は委員長ですから、ですから、党の方針に基づいて連立政権の樹立に話し合いをしてまいりました。まあその間、いろいろな情報が個々に飛び交っておりましたけれども、その三人でお会いしたことも事実です。 それは、当時国民福祉税等の話もありまして、これではやはり連立もいかないのじゃないか、何とか知恵を出し合ってうまくやれる方法はないのかというようなことの相談もしたことがありますからね。その際に、こういう動きもありますよということの、いろいろなある情報の一つをお互いに交換し合っていましたから、それを示しただけの話であって、それ以上のものではありません。
○草川委員 それ以上のものではございませんと言って、えらい簡単におみえになっていますが、ちょうどこの細川内閣から羽田内閣にかわるとき、そういう前後のとき、何回かいろいろな会合があったということは聞いております。 昨年の十二月の三十日でございましたか、英テレビ局が、この間の経過をいろいろと報道いたしておりまして、私もそれを見て大変ショックに思いました。たしか、そのときの話は、四月の十三日か十四日、いわゆる浅草会談というのですか、浅草のビューホテルでいろいろな会合が開かれたというようなことが報道されました。 私の手帳を繰ってまいりますと、ちょうどそのとき社会党さんは、今ここにおみえになります野坂浩賢建設大臣が国会対策委員長だったと私は記憶をしております。野坂さんと私どもは、この予算委員会の理事会でその前は一緒に座っていたわけです。 当時は、はっきり申し上げますけれども、自民党の皆様に毎日ぼろかすにどなられて怒られて、いやあひどい目に遭った、それはもうはっきり申し上げて、ということを野坂さん自身が私に言ったのですよ。野坂さんは、ひどいやろうだ、あの連中はと。それでお互いに手をとり合って悔し涙を流さんばかりの場面が私は毎日あったと思うのですよ、あの予算委員会で。 そういうときに、一方では私も——このペーパーがそのときの村山さんが出したものかどうかはこれは一回見てみないとわかりませんが、一つ、合憲政権下においては憲法を尊重し守る。二番、議会制民主主義云々。三番目、政治腐敗の防止云々。四番には景気回復云々。五番に福祉政策の強力な推進。それから農山村。あるいは世界平和に積極的に寄与するという七項目のペーパーを私は持っておりますが、そのときのぺーパーかどうかわかりませんよ、これは。総理にこれは見ていただかないと、違うものかどうかはこれはわかりません、私は手に入れたものですから。 というようなことが、いずれにしても十二月の三十日のテレビを見ておる限り、ある程度社会党の幹部は合意をしてみえるのですね。ああ、こういうことがありましたよということを同意してみえる。 それは、私は社会党の皆さんの中のことをとやかく言うつもりはありませんが、少なくとも細川政権でお互いに歯を食いしばって手をとり合っていた、少なくとも予算委員会の理事の私に対しては、野坂さん、背信行為じゃないですか。これはあなたに聞きます。そういうことをやったんだから。
○野坂国務大臣 草川さんと一緒に予算委員会の理事をやって、ここにおられる深谷さんや衛藤さんとも激しくやり合ったということはよく承知しております。 ただ、四月の八日にリクルートに関連をして細川内閣は、細川さんが辞意を表明した。(「リクルートは関係ない」と呼ぶ者あり)ああ、佐川ですか。昔のことだったので忘れたんですが、そういうことがあった中で、もう内閣は崩壊をするだろう。皆さん方の方ともいろいろと私は国対委員長として相談はいたしました。そして、自民党からも五、六人からそれぞれこういう政策ではどうかというようなものを手渡されたことがあります。 今その七項目というのは私はよく覚えておりませんが、こういう情報でいろいろな動きがあるなと。したがって、その動きは私の方の胸にしまって、村山さんには渡したかどうかはそういうことは忘れておりますけれども、具体的に情報収集をして、動きというものは承知をしておったということでありますけれども、それは一本化をして自民党から来たものではなしに、いろいろな人がたくさんの、自分の考え方なのか、党の考え方なのかわかりませんが、名前も何もなしに持ってこられた。だから情報としてはこういうことがある。 また、新進党の方の皆さんからもそういう呼びかけは、私も当時国対委員長としていろいろな方々とおつき合いがあったものですから、こういうことではどうだ、ああいうことではどうだというような話は承っておりますけれども、それは相当に外には出さないで、漸次かかる問題は執行委員会等で十分協議をして、その執行委員会の決定どおりスムーズに動いたということが私としては言い得ることだろう、こういうふうに思っております。そのようなことに間違いはないというふうに私は思っております。
○草川委員 あなたは、大変恐縮ですが、村山総理の側近中の側近ですよね。それであの予算委員会の筆頭理事をやっておみえになりました。 それで、あなたは当時社会党の国会対策委員長になられた。私ども予算委員会の現場と、当時の連立の国会対策委員長との間に意見が食い違ったのですよ。これはもう記憶を思い出していただければおわかりのとおりだと思うのですが、当時は暫定予算が出ておった、越年の予算でございましたから。暫定予算をどうするかああするかというので、連日、私どもは現場では抵抗しておったんですよ。それで、与党の筆頭の方とのお話をし、まあ中断をしたことがある。 そのときに国会対策委員長が自民党の方々とお話をして一つの日程を決めたんです。そのことについて我々は文句を言ったんです、あなたに。それで私どもは、市川さんの方からも、現場の方では呼吸が合わぬからもっと野坂さんとよく相談をしろという指示を受けて、あなたと私どもは山王飯店で飯を食ったこともあるんだよ。ちょうどそのときに、あなたたちはこういうことをやっていたわけです。 だから私どもは、はっきり申し上げて、一体我々の仲間に対して、少なくとも、一緒に頑張ろうと言っておきながら、一方では、その当時は敵対していたわけですから、自民党は。そういう方々と話し合いをし、しかもこういうぺーパーをつくられるということは、少なくとも我々に対しては背信行為ではないですかということを言っているわけです。それが政治というものならそういう答弁してください。
○野坂国務大臣 予算委員会の理事をやっておるときと国対委員長になったときは、いつだったか忘れましたけれども、国対委員長のときに、あなたがおっしゃるように、暫定予算が出て日切れ法案が来た、したがって委員会が膠着状態で打開できないというような情勢から、政務委員会におきましては、あなたのところは森本さんだったと思いますが、渡部恒三さん等と与党の政務委員会で全部話して、それでは国対の関係で自民党と話し合いをしたらどうかということになりましたので、その意を受けて、私と神田さんとあなたのところの森本さんと三人で参りまして、自民党と話し合いをし、補正予算といいますか、日切れ法案は何としても三月三十一日に上げなければならぬ、こういうことを申し入れをして、そのとおり進めて、ほとんどの項目について三月三十一日までに日切れ法案を上げた。 ただ、あなた方は、予算委員会の現場の理事の皆さんは、あれはやっぱり隠し球で、ちゃんと持っておいて最後の切り札にしたいと考えておったのにという意見はあったということは、当時、よく覚えております。 そこで、そういう中で、あったかどうかわかりませんが、六月の末であったのか、七月の末であったのかよくわかりませんが、もうあらゆる情報が飛び交って、これからどういうふうにするということで、我々は旧連立与党の皆さんと話し合っていかなきゃならぬというふうに考えました。 したがいまして、案を出して、こういう格好で作業を進めたいということを久保書記長等と一緒に参りましてお話をしたんですが、回答が得られず、自民党には同じものを提案をしたときに、それは検討に値するので我々はそれをのんでいくというお話になりました。 さらに、連立与党のやっておる間は連立与党との信義の関係もあるので、それは進めていこうという格好で進めてまいりましたけれども、最終的に拒否をされた。したがって、これで打ち切りということになったことは御承知のとおりであります。 したがいまして、情報の収集はしましたけれども、それを軌道に乗せてそれを進めたという事実はありませんので、背信行為というふうなことは考えておりません。
○草川委員 まあ、じゃ村山総理、旧民社党の大内啓伍さんが書かれたというこういう経過は、これはもう御承知のことだと思うんですが、こういう経過があったんですか。それだけ確認して、次に移りたいと思います。
○村山内閣総理大臣 その書かれたものというのを私はまだ見てないんです。読売新聞の、けさ、今あなたが御指摘になりましたあの囲み記事を読んだだけで、中身は読んでおりません。
○草川委員 まあ囲み記事を読んだということで、その中には「密約説に首相のらりくらり」、こう見出しが書いてあります。このことを一言触れておきましょう。 じゃ、官房長官、お時間がないようでございますので、過日、これはNHKテレビでも触れられたことがスタートだと思うのですが、第二次補正の規模について、五千億程度の歳出を追加する、復興事業は年度内では一兆円だというような内容が出ておるわけでございますが、こういうような報道になった根拠というのは一体何でしょうか。まずお伺いしたいと思います。
○五十嵐国務大臣 御案内のように、災害の程度は大変なもので、復興のための国が果たすべき予算上の役割というものも膨大なものになると思いますが、このうち、とりあえず必要なものについて年度内に急ぎ措置しなければならないものとして我々手当てしなくちゃいけぬのでありますが、私の感じとして、感覚といいますか、として予想されるところで、まあしかし一兆円には至らないだろうと、数千億程度ではないか、こういうお話を申し上げたところであります。
○草川委員 じゃ、これは大蔵大臣にお伺いをいたしますが、かねて宋よりこの予算委員会で、第二次補正というものの規模は一体幾らになるのだろうか、あるいはいつ出すんでしょうかと。これはまあ二十四日に出すというところまではおっしゃったわけですね。それで、じゃ、その原資はどうすべきかということを、この本委員会でもいろんな方が取り上げられておみえになるわけですよ。 しかも、今この審議をしているいわゆる六年度の第一次補正、第一次とは言っておりませんけれどもこの補正、そして二十四日に予定される第二次補正、ここで初めて今度の阪神大震災の具体的なものが出てくるわけですね。そして本来の七年度の予算。本来この七年度の予算も、骨格をどうすべきか、いろんな議論が出ておるわけです。そして今国会中に七年度の補正も出さなければいけない。だから、中長期的な視野を持って予算を審議をしようじゃないかということがずうっと出てきておるわけです。 ところが、今のように官房長官の方から、まあ一兆円はいかないだろうというようなお話が出て、それがニュース記事になる。私は、実は過日の予算委員会の理事会でも注文をつけたことがあるのですよ。ぼろぼろぼろぼろ各閣僚がいろんなことをおっしゃっているけれども、一体我々はどういう議論をしたらいいんだ、一番聞きたいのがここの議会で答弁が出なくて、新聞記事によって我々が判断をするというのは、全く間違っているじゃないか。それは議会軽視も甚だしいじゃないか。その点については、どうお考えになられますか。
○武村国務大臣 昨日までもお答えをしてまいりましたように、まだ数字の集約ができておりません。そういう意味ではまだ第二次補正の規模を明確に申し上げる状況でないということを御理解いただきたい。 官房長官も、恐らくそれは官房長官なりの判断でおっしゃったことだと思いますが、それはいろんな会話が議員の皆さん方とも質問という形でされることがあります。まさか一千億、二千億ということはないだろうねと言うと、いや、それはもうちょっと大きいでしょうぐらいのことを僕も答える場合があるかもしれません。一兆円超えるかねと言うと、それはよくわかりませんと、そんな感じの会話は、それはないことはないわけでありますが、兵庫県が九兆数千億の被害総額を発表されております。これは一般の民間の工場とかビルも入っていますし、個々のおうちも全部入っていますから、あるシンクタンクの計算ですと、その何十%ぐらいが公共部分だろうという、そんな記事も出ておりまして、そういうさまざまな情報の中でそんな数字を、仮定の数字を前提にして、仮定の仮定になりますが、一定の見方をすることはあり得るかもしれませんが、申し上げたいのは、財政当局として、まだ数字がそろっておりませんし、全体を集約するところまでは至っていないという状況であります。
○草川委員 いや、だから今官房長官が少なくとも一兆円という数字を出されたわけですよ。官房長官というのは内閣の柱ですからね。これは大きなやっぱり影響力を持つと思うんです。だから新聞記事になると思うんですよ。ほかの大臣とはその点はいささか趣が違うと思うんです。 だったら、それは大蔵大臣としては、おいおい、いいのか、我が方の相談はまだ決まっていませんよ、数字が決まっていないのにこのようなことを言ってもらっては困りますよという、そういうアクションがあってしかるべきじゃないでしょうかね。その点、どうでしょう。
○武村国務大臣 私もちょうどその間カナダへ行っておりまして、官房長官のお話も耳にしていないわけでありますが、まあ毎日顔を合わしている仲でございますから、そう顔色を変えて抗議をするような間ではないと思うんですが、官房長官、そもそもこういうときはどういうニュアンスの表現をされたのか、それもまた確認できておりません。断定的に、少なくとも大蔵省からは数字は言っておりませんから、自信を持っておっしゃったのではないだろうと。しかし、数字に対する関心も強いものですから、まださっぱりわかりませんというのではいささか無責任ではないかという気持ちもあって、官房長官なりの御判断で一定の想定のお話をされたのではないかというふうに私は思っております。
○草川委員 くどいようですが、ここで長々と与党の方も野党の方も議論しているのは、まさしく今そこに絞られているわけですよ。 それで、先ほども答弁がありましたように、現地の方では、とりあえず十兆円だとかという数字はもう地方自治体の方は言っておみえになるわけですよ。で、直ちに対策を立てていかなきゃいけない。この第一次の補正は、もう言うまでもございませんけれども、阪神のことについては関係ないわけですから。だから、第二次がとりあえず年度内に幾ら出るだろうという関心を持つのは全員の話ですよ。 逆に言えば、官房長官は先取りをされて言われたかもわからない。だったら、顔を見てけんかをするとかって、そういうことを私は言っているんじゃないですよ、内閣は一体ですから。内閣は一体ですから、少なくとも官房長官が今おっしゃったことを大蔵当局が裏打ちをするなら裏打ちするで、それは結構だと思うんですよ。それはまだ決まっていません、私はカナダへ行っておみえになりましたというのは、いささか、今までのこの予算委員会の質疑を軽んじておみえになるんじゃないでしょうか。もう一回答弁してください。
○武村国務大臣 まあ政府の中でございますから、まさに一体でなければならないし、おっしゃるとおり、議会も含めて国民の皆さんも一番関心の深い災害、第一次の補正のスケールでありますから、今後この数字がそろうまでは慎重に対応をしてまいります。 ただ、別に官房長官をかばって申し上げるわけではありませんが、ある種の責任感からそれなりの感触を推定としておっしゃったのだろうということでひとつ御理解をいただきたいと思いますし、私ども財政当局としては、むしろ第二次補正のスケールというよりも、将来も含めて全体でどのくらいの規模になるかというところに一番関心がございます。 で、何も第一次、第二次の補正予算が大きいから非常に政府が意欲的であるとか、小さいから消極的である、こんなふうにとられては困るわけですけれども、それはやはり新年度早々に第一次の、新年度に対する補正予算も真剣に取り組むことによって、全体の規模として、私どもがいつも申し上げておりますように、意欲的に積極的な対応をしていくことが大事だし、そのためには一体スケールがどのくらいになって、財源がどのくらい要るだろうというところは一番関心を持っているところであります。どうぞそういう意味で御寛容に賜りたいと存じます。
○草川委員 誤解のないようにしていただきたいんですが、私は、たまたま官房長官が一兆円ということを言われたから、一兆円が小さいということを言っているつもりはないんです。それは、今大蔵大臣が言われたように、とりあえずは地方自治体でお仕事を願うわけですから、国の補助というのは後から行くわけですから、三月末までに執行できる、実行できる金額というのはおのずと小さくなりますよ。それは我々も十分承知の上、そして全体の動向の中から本予算、これは組み替えをするかどうか別ですよ、あるいは本予算の六月中における補正、当然そういうことを念頭に置きながらこの質問をしているわけですよ。 だから、多くの方々が今、原資をどうしたらいいのだろうか、いろんな話が出ておるわけですから、まさしく今の話は国民の一番知りたいところ、議会人の一番聞きたいところ、現場へ行ったいろんな声をつかんできた方々が一番聞きたいところなんです。 だから、第二次補正を二十四日に出しますが、それは一兆円規模だけれども心配しなさんな、これはとりあえず地方にお願いして、国が後から追認する金だから、額の問題ではないんだ、要は、七年度本予算とその七年度予算の補正に御関心を持っていただきたい、大きいものを提供しますよ、心配するなという答弁が今出なきゃおかしいでしょう、ここで今出なければ。その点、どうですか。
○武村国務大臣 先ほども申し上げたように、今回の補正とさらにその後続く補正と、それはもう一回になるか二回になるかわかりません。全体で復旧、復興に対する政府の姿勢が見えてくるというか、問われているというふうに思っておりますので、それについては、これは全体こそ一層わかりませんけれども、私どもは、こういう非常な事態でありますから、まさに非常な決意で取り組んでいきたいというふうに申し上げているところでございます。先にスケールがある、規模があるという、そういう考え方はとりませんが、ただ、今回の第二次補正のこの規模をめぐる官房長官の御発言も、決して断定的に具体的な数字をおっしゃったわけじゃないと。今も確認しますと、一兆円には至らない、数千億程度ではないかというふうな発言ですから、私ども、その官房長官の数字に合わして作業はいたしません。いたしませんが、大体官房長官なりの情報の中でそういう判断をされているわけでありますから、大変アバウトな数千億という表現で一定の形を国民の前に明らかにされたというふうにお受けとめいただきたい。 まあ何十何円までぴしっとそろわなきゃ一切言わないというのも一つの姿勢でありますが、やはり関心の深いテーマであるだけに、官房長官の政治責任でそういう発言をされたということで御理解をいただきたいと思います。
○草川委員 じゃあ、まあ大体今次の第二次補正、二十四日に出るであろうというのは数千億だということを大蔵大臣も追認をされた、こういうように理解をしておきたいと思うんです。 官房長官、結構ですから。 それで、私どもがこういうことを申し上げるのは、きのうもいろいろと各委員が言われておるのは、例えば今ここに提案をされておりますこの一次補正の中に例の農業対策大綱の六兆百億、これを今後どうされますかということをくどく議論をしておるのも、私は、先ほど大蔵大臣が答弁されたように、中長期のことを展望して、どう六兆百億というのは入っていくんだろうかということを聞いていると思うのです。 きのう越智先生、与党からの御質問も、専門家の立場から、なぜ補正まずありきなんですかと。それはおたくの方は、いや一年前倒しだからという、こういう答弁ですけれども、じゃあ八年度の場合、本予算に六兆百億はどう組み込まれるんですか、そのときにもまた補正で来るんじゃないですか。 ところが、本予算というのはもう御存じのとおり、シーリング、シーリングでもうずうっと小さくなってきているわけですよ、各省庁は。政策経費というのはなかなか入らぬわけです。六兆百億というのはまさしく政策経費なんです、これは。 その六兆百億の政策経費が本予算に入らなくて、補正、補正対応ということは一体いかなるものか。 これは逆に、きょうは大蔵委員会ではありませんけれども、じゃ、原資をどうするんだ。原資は、本予算よりも補正の方に公債費が多いんですよ、パーセントは。補正の方に公債費が膨らむということは、日本の将来の財政上からいって非常に問題が出てくるわけです。公債費というのは、きちっとした本予算で対応すべきもの、それを、補正の方に公債の依存度が多くなってくるというのは、明らかにゆがんでくるんですよ、財政というのは。これは私どものような素人が言うんだから、専門家からいえばもっと鋭い批判があると思うのですよ。そういうことについてはどうお考えですか、大蔵大臣。
○武村国務大臣 意図的に本予算で公債費を小さくして、意図的に補正予算でどんどん公債費を積んでいくということであれば、これはおっしゃるとおり余りいい財政運営とは言えませんね。それはおっしゃるとおりだと思います。 しかし、決して昨今の補正対応はそういうことではありませんで、御承知のように、バブル崩壊後は景気回復ということが大きな柱でございましたから、宮澤内閣以来たび重なるかなり大型の補正予算を編成してまいりました。そういう意味では、ここ三、四年の補正対応は、おっしゃるとおり公債費が大変大きな額であったし、本予算との対比におきましても、補正の公債対応が目立ったとおっしゃるなら、そのとおりでございました。 しかし、一般的に国債目当ての補正を意図的にこれからも続けていくという考えはありませんので、そこは御理解いただきたいし、やはり一年という期間は長いようでありますが、随分いろいろな変化が起こります。特に社会経済情勢、国際情勢を含めて本当にいろいろな変化が起こりますから、そういう意味では、補正予算が全然ない、本予算一本で通年で終わりということはもうでき得ない状況になっておりまして、適宜、社会経済情勢等をにらんで補正を組ましていただくということが避けられない状況だということでございます。
○草川委員 今大蔵大臣は非常に重要な答弁をしておみえになるわけですよ。ここは本当に、日本の財政は将来どうあるべきだ、そして今度のように大きな災害を受けたわけでありますから、これは復興ということで相当な大規模な予算というのを投入して対処しなければいけない、そういう段階に日本の国の基本的な財政運営の問題が今問われているわけですよね。 私は私なりに、公債依存度というものがふえ、あるいは補正予算というものが安易に組まれていくということは、財政民主主義の建前からいってもいかがなものか、こういうことを申し上げておるわけでありますが、ひとつこれは、私は、この予算委員会が基本的に日本の財政はどうあるべきだという集中審議等を考えて、お互いにフリーの議論を展開すべき時期が来たのではないか、こう思います。これは私の意見でございますから、そういうことだけ申し上げて、次に移っていきたい、こういうように思います。 そこで、これも日銀の出資という問題がいろいろと議論になっております。私は過日の予算委員会でも、東京協和信用組合及び安全信用組合、これは東京都のいわゆる監督のもとにございます信用組合でありますが、これが行き詰まりました。行き詰まりまして、それの救済のために日本銀行なり、あるいはまた東京都なり、あるいは長期信用銀行だとか、あるいは全国信用協同組合連合会だとか、東京都の中の信用組合協会だとかいろいろな方々、あるいは預金保険機構、こういうところから資金贈与があり、あるいは低利融資があり、それで不良債権の回収をする、このことの問題を取り上げたわけでございます。 まず、過日皆様方の中で、特に本件について自治大臣と橋本通産大臣が異論を唱えたということがございましたが、これはたしか閣議ではなくて閣議終了後の閣僚懇談会の席上でそういう話があったと思うのですが、その際、村山総理は何か御発言をなすっておみえになりますか、お伺いをしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 閣議あるいは閣僚懇談会等で出された意見は、それが終わった後でまとめて官房長官が記者会見で発表しているわけですけれども、そしてまた、自分の所管する事項について各閣僚が記者会見をして申し上げることがございますけれども、それ以上のことを今私はこの席で申し上げることは適当ではないというふうに思いますので、御了承いただきたいと思います。
○草川委員 明確なお答えがないので、これは押し問答でございますから次に移りたいと思います。 日銀総裁がお見えになっておられますので、前三重野日銀の総裁は、平成六年の十月三十一日の金融研究会、ここで総裁は「金融システムの安定と日本銀行の役割」という有名な講演をなすっておみえになるわけであります。 いろいろと述べておられますけれども、その中に、金融危機のときの対応、こういうところがございまして、「すべての金融機関を破綻から救うのは中央銀行の仕事ではない。個々の金融機関が破綻すべくして破綻することは、競争メカニズムに支えられた健全な金融システムを育成していく観点からは、むしろ必要」ではないだろうかというようなことをいろいろと言っておみえになるわけでございます。また、その後段のところでは、「個々の金融機関の保護、救済が目的ではない。」こういうようなことも触れられておみえになります。 要するに、一貫して総裁の当時のお話は、金融機関の現状というのはかなり厳しいけれども、自己責任というのをしっかりしなさいよというような趣旨のことを述べておみえになりますが、私のような見解でいいのかどうか、まず現在の総裁にお伺いをしたいと思います。
○松下参考人 御指摘の前総裁の講演の中で今回の措置と関連があると思われる点は、私の見ましたところ二点あると存じます。 そのうちの第一点は、今お触れになった点でございまして、それは「個々の金融機関が破綻すべくして破綻することは、……健全な金融システムを育成していく観点からは、むしろ必要でさえある。」ということと、中央銀行として、個々の金融機関を個別に全部救済をするということがその任務ではないという点が一つだと思います。 それからもう一つ、講演の後段の方で触れておりますことの中で、どのような処理方式を経営破綻した金融機関について選択をしていくべきか、こういう点につきましては、「金融システムへの影響やコスト等を慎重に勘案して、ケース・バイ・ケースで決定すべきものである。」ということも述べておりまして、この二つをあわせ考えるべきものと私は思っております。
○草川委員 そこで、今度は大蔵省にお伺いをいたしますが、これは主計局で結構ですが、六年度の二次補正における日銀の納付金は幾らになっておりますか。あるいはまた、今回の補正でどのような対応をしているのか、お伺いをしたいと思います。
○篠沢政府委員 ただいま二次補正とおっしゃったように伺いましたが……(草川委員「一次」と呼ぶ)一次補正でよろしいかと思います。 日本銀行納付金は、今回の一次補正におきましては三千億円の納付をお願いをしております。
○草川委員 日銀からお金を国庫に入れていただいて、それは収入の大きな項目になっているわけです。だから、私が今から申し上げることは、まさしく予算委員会の大きな問題だ。この予算委員会と関係のない議論ではないということを、まず念を押しておきたいと思うのです。 それで今度は、これは日銀なり大蔵省銀行局にお伺いをしたいと思うのですが、東京協和信用組合及び安全信用組合というのが行き詰まった。こういう場合の救済方法というのは、過去にもいろいろな例がございます。五つほどございます。引き受け手がある銀行があるならば、それに合併をさせるという手があります。 つい最近、神奈川でも友愛信用組合でございますか、これが労働金庫に吸収というのですか、一体になり再建をする、それをまた近隣のいろいろな金融機関が支援する、こういう形もあると思うのでありますが、今回、東京協和信用組合と安全信用組合は引き受け手がなかった、こういうわけでありますが、その理由はどういうところにあるのか、銀行局と日銀、それぞれからお答え願いたいと思います。
○西村政府委員 御指摘のとおり、今までの同様のケースについては引き受けの相手方があったということでございましたが、今回につきましては、今回の二信用組合の破綻の程度が非常に著しかったこと、また従来の経緯からいたしまして、過去の例のように関係の深い金融機関を見出すことができなかったというようなことで引き受け手がなかったと理解をしております。
○松下参考人 ただいま銀行局長がお答えをしたとおりでございます。
○草川委員 従来は、東邦相互銀行を合併した伊予銀行、東洋信用金庫を合併した三和銀行、釜石信用金庫の事業を譲り受けた岩手銀行、大阪府民信用組合を合併した信用組合大阪弘容、それから最近では、信用組合岐阜商銀を合併した信用組合関西興銀、いろいろとあるわけですが、吸収をするためには当局が、それは管理監督をする都道府県の場合もありますし、間接的には大蔵省の銀行局の影響もあったと思うのですが、かなり積極的に引き受け手を探している、あるいは条件をつけている、こういう例があるのですが、今回は具体的にどのような行動を起こされたのでしょうか。これは大蔵省銀行局にお伺いをします。
○西村政府委員 御指摘のように、今まで既に実行された預金保険の発動例は五つございます。そのうち一つは相互銀行であり、二つは信用金庫でございまして、これらは大蔵省が直接監督をしておりますものですから、私どもその処理に当たっては初めからこの問題を考えてまいったところでございますが、二つの例、大阪府民信用組合と信用組合岐阜商銀については、これらは直接の監督責任者は大阪府及び岐阜県でございましたので、それらについては直接の監督を行っておられる方々から御相談を受ける形でその処理を進めてまいりました。 今回も同様でございまして、東京都において監督をしておられるということから、東京都と密接な連携を保ちつつ、その処理について相談をしてまいったところでございますが、そのプロセスにおいて受け皿がないか、従来のような方式でこれを処理できないかということも十分検討をいたしました。
○草川委員 いずれにしても、引き受け手がなかった。 それで、昭和初期の大恐慌の際に昭和銀行が設立をされたということが本件に関連をしてよく言われるわけでございますが、この昭和初期の昭和銀行の設立に当たっては、出資者は、今回のような日本銀行からお金が出資をされるということではなくて、民間銀行のみで行われまして、国の出資はなかったと思うんですが、その点はどうでしょうか。
○西村政府委員 御指摘のように、昭和銀行は、昭和金融恐慌の際に破綻した金融機関の処理のため、休業銀行の営業譲渡を受けるとともに、銀行の集約化を図る観点から昭和二年十月に設立されました。このときの出資金は資本金一千万円でございますが、有力民間銀行等によって賄われておりまして、国及び日本銀行からの出資はございません。
○草川委員 要するに、民間銀行が協力をした、こういうことだと思うんです。 それで、全国銀行協会連合会の森川敏雄会長、住友銀行の頭取ですが、先月の一月十日の定例記者会見で、経営が破綻した東京都内の二つの信用組合の救済方法について、あくまで臨時異例の措置と強調し、今後の金融機関救済の前例にはならない、こういうことを言っておみえになるようであります。 本件について各金融機関から、今最初に申し上げましたように、全信組連、これが百億でございますか、日本長期信用銀行が三十億、こういうのが低利融資あるいはいろんな融資を行いながら協力をするわけでありますが、本件について各金融機関の協力が得られるとお思いになりますか。 これは銀行局よりも日本銀行総裁にお伺いをした方が、全国の動向をつかんでおみえになりますからいいと思うんですが、どうでしょう。
○松下参考人 この各民間金融機関の御協力をいただくという点につきましては、大蔵省、日本銀行、また一部につきましては東京都が各機関とそれぞれにお話を進めてまいりましたが、私が今までお伺いしておるところによりますと、全体を通じまして所要の協力が得られるというふうに考えております。
○草川委員 もう一問、総裁、大変恐縮ですが、今回日銀の資金を投入してこのような破綻をした金融機関を処理するということは、今後制度化したということにならないのか、この点を念のためにお伺いしたいと思います。
○松下参考人 今回の両信組の処理につきましては、先ほどからもお答えございますように、本件の特別の事情につきましていろいろと検討をし、また別の方法も考えました上で総合的に判断をいたしまして、今回決定をしましたような措置を講じることはやむを得ない不可欠の措置だということでとったものでございまして、これを今後とも、一般的にこういう型のもので、何が出てまいりましてもこういうもので対応していくというふうなものに決めたわけではございません。
○草川委員 総裁は否定をされました。それで結構だと思うんです。 それで、今度は銀行局へお伺いをいたしますが、今回のような公の、公的資金の導入は金融機関の自己責任をあいまいにすることにならないのかどうか、これは銀行局長、どうでしょう。
○西村政府委員 私どもも、今回の処理に際しまして、御指摘のように、金融機関の自己責任をあいまいにするというようなことがあってはならないという意識は十分に持って対応したつもりでございます。 今回の両組合につきましては、まず第一に、新銀行に対する事業譲渡の後、組織は解散するということとなっております。第二に、両組合の理事長は既に辞任しておりますが、他の理事につきましても、事業譲渡後に全員辞任する予定でございます。さらに、経営者責任を一層明確にするため、東京都の指導のもと、新経営陣が前理事長に対して私財の提供を行わせることを検討しておると聞いております。 また、組合に対する出資金は両組合の損失の穴埋めの一部に充当され、一切払い戻しを行わない。これは今回初めてとられた方針でございますが、そのような方針であると聞いております。 したがって、今回の措置が両組合の自己責任をあいまいにするといったことはないと理解をしております。
○草川委員 その刑事責任等々については、少し時間を置いてまた質問をいたします。 そこで、もう一回原点に戻りまして、この東京協和と安全信用組合というのはどういう性格の内容になっておるのかということを数字を挙げて説明をしますので、銀行局、そのとおりかどうか、事前に資料交換をしておりますけれども、改めて質問をいたします。 すなわち、この両信用組合というのは、金額別の内訳を言いますと、一千万円以下の預金者は二万三千四百三十六人、構成比八八・一、預金額が二百六十六億七千八百万円、これは全体の預金額の構成で見ると一〇・九%。それから一千万円を超えて一億以下の預金者というのが二千八百七十一人で、構成比が一〇・八%、預金額で七百二十九億七千七百万円、構成比が二九・九%。一億を超えて十億円以下、預金者数は二百五十九、構成比が一・〇、預金額が七百三十三億九千七百万、構成比三〇・一。預金額十億円を超える分、二十 四人。これは過日私が申し上げた内容であります。構成比が〇・一、預金額が七百十一億七千六百万、構成比が二九・一。 こういう内容でございますし、これらの預金合計額を預金種類別に見ますと、定期預金が二千二百三十億四千七百万で、九一・三%。通知預金が八十二億四千七百万円で、わずか三・四%。普通預金は九十二億七千万円で、三・八%。その他の当座預金が一・五%ということになっておりますが、この数字のとおりでよろしゅうございますか、お伺いをします。
○西村政府委員 私どもも今御指摘のとおりと東京都から聞いております。
○草川委員 さらに、先ほど答弁がありました既に預金保険機構により救済を受けました五つの金融機関、東邦相互、東洋信用金庫、大阪府民信組、釜石信用金庫、岐阜商銀、これと東京協和と安全を比較をいたしますと、私は、いろいろな問題が出てくるわけであります。 要するに、東邦相互銀行は全預金者の九八・六%が一千万円以下なんです。そのうち、全預金者に対し一千万円以下の預金者の数の割合を見ますと、今申し上げたように東邦相互が九八・六でございますが、東洋信用金庫が九八・四、大阪府民信用組合が九六・六、釜石信用金庫が九八・七、岐阜商銀が九三・三という数字になります。これに対して、協和、安全の二つの信用組合の割合は八八・一%です。 要するに、私が言いたいのは、一千万円以下の預金者の割合が、救済を受けた他の金融機関に比べて、最高で一〇%、最低でも五%低いのですね。この特徴というのは、一口で言えば、小口預金者のウエートが低いということを今数字で説明しているのです。小口預金者のウエートが非常に少ない、こういうことになると思うのですが、その点はどうでしょう。
○西村政府委員 御指摘のとおりでございます。東京協和、安全につきましても、八八・一%、九割近い小口預金者がいることは事実でございますが、他の破綻例に比べまして小口預金者の比率が若干低いことは御指摘のとおりでございます。
○草川委員 要するに、小口預金者の比率が少ない銀行を救済したということを私は言いたいわけであります。 じゃ、今度は金利を見てみます。 金利を見ますと、都内の信用組合の平均金利は二・一〇%です。これに対し、協和、安全の二つの信用組合の平均金利は三・〇七%。ただし、これは三カ月物の大口定期預金、一件当たり一千万円以上という条件をつけての比較であります。 要するに、一般は二・一だが、二つの信用組合は三・〇七、プラス一%高い、こういうことになりますね。これは平成五年の六月から平成六年の十一月までの平均金利でございますけれども、このことから、二つの信用組合は、平均で一%高い金利で預けていただいておるというのですが、この点も事実かどうか、お伺いしたいと思います。
○西村政府委員 東京都から、御指摘のとおりと伺っております。 なお、その後、両信用組合の金利は相当低下しておるということも御報告申し上げておきます。
○草川委員 問題は、昨年十一月から十二月の話を我々は今しているわけですから、ことしになってからの話は、要らぬ答弁はしていただかなくて結構であります。 その次に行きますと、預金残高を種類別に二つの信用組合と都内の信用組合とを比較すると、こういう特徴もあるんです。 まず、預金全体に対して定期預金が占める割合が、協和、安全の二つの信用組合は九一・三%なんです。これに対しまして、いろいろな比較があるのでございますけれども、都内の五十五の信用組合の平均は七九・九。約八割が定期だけれども、この二つの信用組合は九一、もうとにかく長期のお金を集めておるということがここで証明をされるわけであります。 ちなみに普通預金のウエートは、協和、安全の二つの信用組合が三・八%、都内五十五の信用組合の平均は八・八。だから、ほかの信用組合の方が高いわけですね。 それから、定期積金というのがあるんですけれども、定期積金というのはいわゆる信用組合の主力商品です。いわゆる職員の方が足で中小企業の方々を歩いたり、いろいろなところへ行って集めてくるわけでありますが、この協和、安全の二つの信用組合は一・〇です、定期積金。これが他の都内の信用組合は六・八です、これは主力商品ですから。こういう意味でも、この二つの信用組合は一般的な信用組合の対象とは違うわけです。 当座預金も同じであります。協和、安全の二つの信用組合はわずか〇・四、都内のほかの五十五の信用組合を平均すると二・一であります。 いわゆる定期預金の構成比率が非常に高い。普通預金、定期積金、当座預金が他の信用組合に比べて低いということは、地道に職員が足で預金を集める信用組合ではなくて、高金利を目的とした預金が多いという特徴になると思うのですが、その点はどうでしょう。もう一度お伺いします。
○西村政府委員 金融機関によってそれぞれ特色があることは、そのとおりでございまして、本金融機関に関して御指摘の点は、そのとおりでございます。
○草川委員 じゃ、次に行きます。 東京協和信用組合の高橋理事長は倫理観がないと言われておりますけれども、理事長の責任をどう考えているのか。あるいは、再建をされるわけでありますけれども、刑事責任を追及するお考えがあるのかないのか、お伺いをしたいと思います。
○西村政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、両信用組合の理事長は既に辞任をしておるところでございますし、またさらに、経営者責任を一層明確にするため、監督官庁である東京都の指導のもと、新経営陣により、前理事長に対して私財の提供を行わせることを検討していることも先ほど申し上げたとおりでございます。 さらに、両組合の前理事長の刑事責任といった問題につきましては、基本的には司法当局が判断すべき事柄であると存じますが、監督官庁である東京都からは、現在新経営陣が貸し出しの推移や担保のとり方等について調査しているところであり、その過程において、法令に違反するなどの事実関係が明らかになった場合にはしかるべき判断が必要になるものと考えているというふうに伺っております。
○草川委員 法務省刑事局長にお伺いをいたします。 東京共同銀行疑惑は、まじめな経済生活を営んでいる国民に対して不信感を募らせる重大な問題があると思います。この疑惑についてどのように承知をしておられるのか、あるいは今後の対応についてお伺いをしたいと思います。
○則定政府委員 お答えいたします。 御指摘の二つの信用組合に係りますもろもろの報道等につきましては、法務当局といたしましてその職掌柄関心を持ってフォローしておるわけでございまして、検察当局におきましても同様であろうと思います。 ただ、検察の対応ぶりということになりますと、何分具体的事案に係ります事柄でございますので、法務当局からこの席でお答えいたしかねるわけでございます。 ただ、一般論として申し上げますと、金融その他の経済取引に係ります不正事犯につきましては、経済秩序を混乱させ、あるいは国民の不信感やあるいは不公平感を醸成するおそれがあるわけでございますから、検察としましては、刑事事件として取り上げるべきものがあればきちっと厳正に対処するものと考えております。
○草川委員 ぜひ、かかるものについては厳正な対応を求めておきたいと思います。法務省はもうこれで結構でございます。 そこで総理、今いろいろと私が問題提起をしておるわけでありますが、総理としては今回のこの二つの信用組合の救済策についてどのようなお考えをお持ちですか、お答えを願いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これは、今質疑をずっと聞いておりまして、これまでもそういう議論は私も承知をいたしておりますし、そういう指摘されるような問題点が多々あったというようなことについてもいろいろ報告は承っております。 ただ、いろいろな角度から検討してみて、最終的にはやはり信用秩序を保持することが大事だという結論に達してそういう措置がとられたというふうに私は理解をいたしておりますが、今御指摘のございましたような問題点は確かにあるということも私は認識をいたしております。
○草川委員 今総理はいろいろなことを、情報を聞いておる、こういうような答弁がございますが、ハイリスクの危険を冒しながらもハイリターンを求めている大口預金者がいる、こういうわけですね。その大口預金者の中には、ハイリスク・ハイリターンを求めている人間がいるわけでありますが、本来、営利を求めるべきではない団体がこの大口預金者の中にいるんですが、総理は、今までつかんだ情報の中で、それを承知しておみえになりますか。
○村山内閣総理大臣 具体的に、その大口預金者の中にどういうものがあるかという、具体的な中身についてはつまびらかにはいたしておりません。
○草川委員 じゃ、今度は大蔵大臣に聞きましょう。 大蔵大臣にお聞きする前に、もう一度総理にお伺いをしますが、私どもの実は調査では、総理と深い関係のある団体が大口預金者の中にあるんですが、承知をしておみえになりませんか。
○村山内閣総理大臣 それは、承知をいたしておりません。
○草川委員 じゃ、武村大蔵大臣にお伺いをいたします。 武村さんは、当然、大蔵省を所管をされておみえになるわけでありますから、本件については何回か関係者の方々とも相談をされ、あるいはいろんな対応を御検討なされておると思うのです。大蔵大臣ですから、私はそれは当然だと思うのです。武村さんは、この大口預金者の中に総理と密接な関係がある団体があることを当然御承知のことだと思うのですが、その点どうですか。
○武村国務大臣 この問題につきましては、大蔵省の判断は、最終、私の責任で判断をいたしましたが、実質、私がこの問題で駆けずり回る余裕もありませんし、多方面の関係者と相談をしながら進めていくことをできたわけではありません。 ただ、銀行局長を中心に、監督官庁は東京都でございますから、まず東京都がどういう意思なのか、どういう判断をしてどういう処理の仕方をしようとしているのかが基本でございましたが、その辺から出発をしながら、日本銀行や関係金融機関の御意見を拝聴して、私が知っておりますのは、関係機関、大変多方面にわたっておりますが、最終的にはこの道しかないな、この方法が一番妥当だなという、この点についてはほとんど異を挟む人はいなかったということであります。 私自身も、最初は、これはもう預金保険でやるべきだ、直感的にはこんな、何といいますか、ずさんといいますか、問題の多い経営をしている信用組合を、いずれにしても救うなんてことはむしろ社会的には許されないという判断を、直感的にはしました。恐らく多くの皆さんもそういう判断をされるわけであります。 しかし、これを万一単純な形でつぶしたらどうなるかというところに真剣に目を向けていきますと、少なくとも今の日本の国民意識というか、預金者の、信用機関をいわば信用し切っておられる状況の中で、自分の預けた金が戻ってこないというふうなことが信用組合の一角で具体化しますとどうなるか、そのことはやはり真剣に心配をしながら、やはり臨時異例という、私もそういう記者発表をしましたが、措置として、今回はこういう形でこの問題を解決するのが一番ベターだ、決して、この不始末を犯した二つの組合を救うというよりは、日本の信用秩序全体を判断して考えた対応策であります。ですから、関係のない金融機関も金を出したり、いろいろ賛成をしてくれているのは、そこに理由があります。 労働組合の話は知っておりました。しかし、労働組合からも金が随分出ている、預金されていることは聞きましたが、どこの組合というところまで私は関心を持ちませんでした。
○草川委員 今大蔵大臣の方から労働組合の金という話が出ましたんですが、私は実はまだ労働組合の話、してないんですよ。いいですか。 それから、今大蔵大臣の答弁は、異論がなかったとおっしゃいますけれども、閣内で事実二人の方が異論唱えたじゃないですか。閣議ではないけれども、閣僚懇で。明らかにこれは内閣不統一ですよ。意見が一本になっていないんだよ。大蔵大臣は、ほとんど反対する人はいませんでした、異論を申し上げた人はいない。異論出しているじゃないですか、堂々と予算委員会の答弁で。私は問題あると思うんです。 これはちょっとおいておいて、たまたま今武村さんが労働組合の話を持ち出されましたので、あえて私は労働組合の名前まできょう言うつもりはなかったんです。ないけれども、あなたが言うから言います。私どもが一月三十一日、予算委員会で質問をいたしました。その後いろいろ調査をしたことは事実です。預金をした人のところへ行って私は聞いてきましたよ、いろんな。預金をした人が一番よく知っているんだから。 そのときに聞いてきたら、安全信用組合の大口預金者名簿を調べてみると、総理の出身労働組合の自治労は、平成六年十一月末現在で二十四億円の預金残高があり、さらに東京協和には五億円の預金残高があります。前回この予算委員会で指摘をした両信用組合の二十四の大口預金者の中で、安全信用組合に預金をしている自治労は二十四億円、大口預金者名簿の上から八番目に多い金額で、協和分の五億円を加えますと二十九億円になります。これを救済するために、村山総理は、異例の措置だと全国の銀行協会の連合会長なんかが言っておるこの異例の措置を認めたのではないですか。 そして一番最初に、その閣僚懇であなたはどういうことを発言したかと言ったら、言ってない、こう言うんですから、私は、閣僚の中からも異論が出るまさしく異例の救済措置に対して、あなたの判断は、私は、自分の出身の労働組合のそういう預金の現状を知っておみえになって、このゴーというサインなりあなたの発言がなかったのかあったのかわかりませんが、そういう態度になったのではないでしょうか。
○武村国務大臣 先ほど、異論が出なかったと思うと申し上げたのは、この金融関係者、まあ東京都は入りますが、この問題の直接の関係者で申し上げたわけであります。 閣議にこれを諮ったことはありません。(草川委員「閣僚懇と言っていますよ」と呼ぶ)ええ。これは閣議で決定すべきことでありますが、大蔵大臣の権限です。権限といっても、この東京共同銀行を認める権限は大蔵大臣でございました。そこは誤解のないようお願いいたします。
○村山内閣総理大臣 何かじっと聞いていますと、私とその、今初めて私は中身を聞きましたけれども、関係があってこう何かされたんじゃないかというような疑念を持たれると困りますから明確に申し上げておきますけれども、全然関係もないし、私は承知いたしておりません。 今この委員会で議論されているように、いろんな金融機関のこの中身について、そんな問題があるんだなというようなことについては薄々聞いておりましたし、閣僚懇の中でも、ここで意見がありましたような意見があった。 それで、これはやはり問題があったんだなという程度のことは私も承知いたしておりますけれども、最終的には、やはり信用秩序を維持するためにこの措置をとらざるを得なかったんだな、こういうふうに了解をしておりますけれども、その中身について、どこがどれだけ預金しているとか、そんなことについては今初めて承知したので、一切関係はございませんから、そのことだけは明確に申し上げておきたいと思うんです。
○草川委員 いいですか。今のやりとり聞いていただいておわかりのとおり、私は、労働組合の名前は出してない。大蔵大臣の方から労働組合という名前が出てきた。それで、薄々いろんなお話は聞いていた。 当然のことながら、大蔵省は大蔵省なりに一生懸命調査していると思いますよ。大口預金者を救うことの是か非か、一般零細な大衆預金者を救うことが是か非か、いろんなスキームというのか、いろんな組み合わせがあったと思うんです。だから今回のように、昭和初期の大恐慌のときに一回問題提起をした受け皿銀行という話が出てきたと思うんです。 それで、村山政権は政権ぐるみで、現政権の最大基盤の一つである自治労という労働組合があるんですが、この大口預金を救うために今回の異例の救済を認めたと私は思わざるを得ません。今回の措置には日銀から二百億出るのですよ、二百億、日銀から。東京都から三百億円の公金がつぎ込まれるのですよ。そして国の予算に、本来ならば日銀からもっと多くの納付金があるべき金額が救済のために使われるのですからね。これは誤解のないようにしてくださいよ。 自治労の預金があるのかないのか。(発言する者あり)だれかどこかで、そこででたらめなこと言うなと言っているんだが、私はでたらめじゃないという資料を持ってやっているんだから、調べてください。その答弁が出るまで私は質問ができません。
○村山内閣総理大臣 いや、それはもう全然私には関係ないと。それは、それが済んだ後の話で、ああそんなことがあったのかと。あったのかというのは、そういう問題があって、何というか、日銀が金を出して、そして救済をした。その事実は、こういう経過があって、こういう中身で、おかしな点があるというようなことで聞いたのであって、それはどういう団体が、どういう企業がどういう預金をしておってどんな関係があったなんということは、それ以前については全然私は承知していないし関係ないわけですから、そのことだけは明確に申し上げておきます。
○草川委員 いずれにしても、この預金の大口預金者の中にこういう事実があるのかないのか。大蔵大臣の方から労働組合という名前が出たんだから、資料を出してくださいよ。それを出すまでは質問できません。
○西村政府委員 私どもといたしましては、個別の金融機関の、信用組合の経営状況につきましての資料は、東京都と相談をしてそのような請求にどう対応するかは決めるべきものでございますが、一般論として申し上げるならば、個別の預金者、個別の取引に関します情報につきましては、御報告をすることがなかなか難しい事情にあるということは御理解を願いたいと存じます。
○草川委員 何回か言いますけれども、労働組合の預金があるというのは大蔵大臣が言ったのですよ。私が言ったのじゃないですよ。責任があるんだ、あなたの方が。資料を出しなさい。出すまで私は質問できません。
○西村政府委員 ただいま申し上げましたのは、個別の固有名詞という意味での資料ということでございまして、大蔵大臣が御答弁申し上げましたのは、固有名詞ということでなくて、その預金者の性格の一端を申し上げたというふうに理解をしております。
○武村国務大臣 私は労働組合と申し上げましたが、今局長がお答えしたように固有名詞は挙げておりません。その前に委員が、総理と深い関係があるということを二回、三回おっしゃるから、そういう意味ではそのことだろうというので、あえて、むしろ労働組合も預金をしていたということを申し上げた方が理解がいただける。それをおっしゃらないで総理と深い関係、関係とおっしゃると、それこそもう要らぬ誤解を招くことになるのではないかというふうに思うわけであります。(草川委員「だめだ。質問できない」と呼び、その他発言する者あり)
○佐藤委員長 着席をしてください。——大蔵大臣、着席をしてください。 東京協和信用組合、安全信用組合に関係します資料につきましては、去る二月三日、桜井新議員の方からも要求がございました。この件につきましては、委員会終了後の理事会で話し合うことになっておりますので、その場においてさらにどう対応するかを決めさせていただきたいと存じます。 引き続きまして、草川委員の質問を続行をお願いをいたします。
○草川委員 それはだめです。桜井さんが要求した資料は、東京都に提出をした、いや、東京都の通常の検査報告あるいは特別検査の資料を出せと言っているんですよ。私の言っているのとは全然違うんですよ、質が。よく聞いて委員長は取りまとめてください。だめだ、それは。全然違う話をしているんだ。
○佐藤委員長 草川委員が要求される資料につきましても、理事会において協議すべき性格のものだと存じます。 質問を続行していただきたいと存じます。(草川委員「委員長、だめだ。納得できない。違うことを言っているんだもの」と呼び、その他発言する者あり) 繰り返し申し上げますけれども、二つの信用組合に関係いたします資料については、とりあえず桜井議員の方から去る二月三日に、東京都が行った決算及び監査の二年間の報告書が要求をされました。これはとりあえずの話でございまして、その後新たなものにするかどうかは、これはさらに理事会の中になるわけでございまして、今、草川委員が質問なさいます問題も、今後どう扱うか、これは理事会で決めるべき性格のものでございますから、きょう午後やることになっておるわけでございますから、その部分を除いてひとつ質問を続行していただきたい。極めて私は、従来の経過からいって筋が通ったことだと思っております。 暫時休憩をいたします。 午前十時二十五分休憩 ————◇————— 午前十一時十一分開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。草川昭三君。
○草川委員 草川であります。 午前中というよりも、まだ午前中でございますけれども、私の方からは、二つの信用組合には、他の信用組合よりもいわゆる有利な取り扱いでの預金者が非常に多い、他の信用組合に比べれば、他の信用組合の方が一般預金者の方が多い、しかも金利がプラス一%です、こういう大口預金者の中に労働組合というのがあるのではないでしょうか、そういうことを知っておみえになるのかならないのかということを午前中に聞きました。総理の方は、そういうことは一切承知していない、こういう答弁だったと思うのです。 たまたまその質疑の中で、私は労働組合ということを申し上げなかったのでありますけれども、大蔵大臣の方から労働組合という言葉が出てきてこの問題が始まった、私はそう思いますが、こういう労働組合というものが、他の信用組合とは違って、どこへ預金をされようとそれは組合の自由なんでございますけれども、改めて知った以上、総理は何らかのお考えがあるのか。だれが預金をしようとしまいと関係なく救済は行わなければならないとおっしゃるのか、念のためにそれを答弁をお願いをしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これは労働組合が自主的にそれぞれ運用の上で決められることでしょうから、合法的である限りにおいては、私がそんなことしちゃいかぬとかいいとかいう関係にはございませんので、コメントは申し上げるわけにはいかぬと思います。
○草川委員 いずれにいたしましても、私は、この委員会で各委員も触れておりますけれども、こういう二つの信用組合に対して公のお金というものを入れて救済をするということはおかしいという意見を持っておるわけであります。その点についても、総理は先ほど少し何らかの表現がございましたね。改めて、その点についての見解をもう一度念を押しておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 いろいろ指摘をされているような問題点があって、従来は、引き受ける金融機関があって、そしてみんなが協力して、吸収合併とかいろいろな手がとられた。今度の場合には、いまだかつて例がないようなことをされたということで、いろいろな問題点があったんだなと。 これは、断っておきますけれども、閣議で決めるとかなんとかいうような扱いをするものじゃありませんから、私は、閣僚懇談会で報告があったときに、ああ、こんなことがあったのかというようなことを聞いた程度であって、ですから、御指摘になったような問題点が数々あったんだなと。 したがって、しかし、そういう問題点はあったにしても、最終的に日銀その他の関係者の判断で、やっぱりこの信用の保持が、秩序を維持することが大事だということでこういう措置をとられたんだな、こういうように私は受けとめておりますけれども、問題点のあったことについては、十分やっぱりこれからについて認識を皆さんにしてもらう必要があるなということは感じております。
○草川委員 総理としても問題点があるということを承知をなすったということを私も十分受けとめておきたい、こういうように思います。 いずれにいたしましても、本件は、前回も申し上げましたように、日本の金融機関のシステムというのを守らなければいけないということからスタートしたということは、我々も十分承知をしておるわけでありますのでございますから、私は前回も触れ次のでありますけれども、この後にどういうものが出てくるか。 例えば、かねて来私が主張をいたしておりますように、住宅金融専門会社、いわゆる親銀行からいろいろな出資を受けて住宅金融専門会社というのが全国に、大変これは今不良債権を抱えて困っている問題があるわけであります。このことについても総理は承知をしておみえになると思うんですが、これは承知しておみえになりませんか、ちょっとお伺いしますが。
○村山内閣総理大臣 いや、具体的にどういうことなのか詳しくはまだ、私はここであなたの今言われた限りにおいては、具体的な話については承知いたしておりません。
○草川委員 総理、これは御認識が大変不足をしておりますが、これはもう三年ぐらい前から住宅金融専門会社——都市銀行がありますね、都市銀行が出資をして住宅を建てる場合に専門的にお金を貸すのを住専、住専と言っているんです。これが農協系を含めまして八つですか、農協系を外すと七個になるんですか、これが不良債権を大変抱え込んで大変苦悩をして行き詰まっているんですよ。それで母体銀行が、都市銀行がもう金利は棚上げしますよと言って、金利棚上げで今再建しているわけです。これがことしか来年ぐらいに行き詰まるであろうと言われているんです。これを総理が御存じないというのは大変私は予想外な話でありますけれども。 しかも問題は、私は前回も申し上げているんですよ、総理。総理、私の話を聞いていただいていないと思うんだけれども、要するに、全国の信用農業協同組合がこれに預金をしているんです。そのお金を、これは多分私は大蔵省銀行局がシンジケートを組めと、こう言ったと思うんですよ。だから農林省はだまされたと言っているんですよ、今本音では。(「泣かされておるんだ」と呼ぶ者あり)そのとおりなんですよ。泣かされているんですよ。それが約六兆から七兆なんです。これが後へ続きますよと。いいですか、全国の信連がどないするんだと言って怒っておるわけですよ。その都度問題提起をしているんですが、こういう後のことも同じようにやるんですかと言っているんです。
○武村国務大臣 住専の問題、御指摘ございましたが、基本的にこれはもう住専の関係者みずからが判断することが大事であります。経営問題を抱えるに至った住専においては、一昨年二月から六月にかけてそれぞれ再建計画、十カ年の再建計画を策定をいたしております。このプランに沿って、借入金の金利減免等を含め、関係金融機関の協力を得ながら経営の再建に向けて努力をいたしているところであります。
○草川委員 要するに、経営改善の努力をしているからそれを見守りたいというのが大蔵省の過去の国会における答弁なんですよ。だけれども、現実は非常に悪化していますよ。悪化していることは事実じゃないですか、その点どうですか。
○西村政府委員 不動産市況の状況や金利の低下等から、住専会社の経営環境が現在のところ再建計画に比べまして下ぶれているのは、先生御指摘のように事実でございます。しかし、再建計画は十年の期間を予定しておりまして、当局としては各社の再建努力の進捗状況を現在注意深く見守っているところでございます。
○草川委員 いや、注意深く見守っているけれども明らかに悪い方向に行っているんだから、悪い方に。好転していないんですよ、よくなっていないんですよ。それはどうですか、もう一回、念を押しますが。
○西村政府委員 現在の経済金融環境から見て大変難しい問題がたくさん含まれていることは、私どもも十分認識しております。
○草川委員 だから、その認識をしているという間につぶれていくんですよ。 農林大臣、人ごとのように見ていただかなくて、この前も質問通告してあるんですからね、この件について。私は、いつでもこの問題は、毎回この予算委員会で問題提起しているんですよ。住専に預金をしている全国の信用農業協同組合のトータルの金額は幾らですか、改めてお伺いします。
○大河原国務大臣 お答えを申し上げます。 預金ではなくて貸し付けでございますね。信連の預金総額は四十九兆円になりますか、その中の半分は農林中金に預けておる。そのさらに半分が有価証券、国債、地方債であります。約十億ぐらいの貸し付けたと思いますけれども、その相当部分が住宅金融機関に対する、いわゆる住専に対する貸し付けになっておる、そういうことでございます。
○草川委員 ちょっと今の答弁間違っているのじゃないですか。十億じゃなくて十兆でしょう。
○大河原国務大臣 失礼しました。単位を間違えまして、十兆でございます。
○草川委員 総理大臣、お聞きになったと思うのですが、事はこれは深刻なんですよ、後へ続いているのですから。どう思われますか。
○武村国務大臣 御承知のようにあのバブル経済の中で、主としては土地をめぐってさまざまな動きがありまして、バブルが終わった後、その後遺症を金融機関、これはもう都市銀行からノンバンクに至るまで大なり小なり抱えて、目下その不良債権の処理なり経営の再建にそれぞれ努力をしているという状況にございます。金融界全体がそういう今状況にあることは御指摘のとおりであります。 その中に住専の問題も立っているわけでありまして、私どもは、先ほど申し上げたように、一つ一つの住専がみずから問題の本質をしっかり見詰めながら経営再建に取り組んでいくように期待をいたしているところでありますし、事実、十カ年の再建計画をつくって努力をいたしているところでございますし、銀行局長も申し上げたように、その状況を注意深く見守っているというところであります。 今回の二つの信組に対する措置を、これは仮定の話でございますが、こうした住専なんかの問題にも広げていくのかという御質問もございましたが、今そういう考えは持っておりません。 それで、これまでもそうだし、今後もそうなんですけれども、やはり自主的に再建していく、自力で再建するのが基本です。それは、あえて言えば、二番目には関係の金融機関相互の間で助け合っていくというのがもう一つの方法です。それから、神奈川の例のように合併という、幸いそういう金融機関が存在して話がまとまって、合併、吸収という形で解決をしている例もあります。 その次に出てくるのが、いわゆる預金保険機構というシステムを適用するかどうかということになるわけでありまして、そういうさまざまな経営不振を来した場合の改善の取り組みのタイプがあるわけでございますが、今この東京共同銀行のようなケースを他にどんどん広げていくという考えは持っていないということを繰り返し申し上げます。まさに今回は異例、特殊なケースであったという認識でございます。
○草川委員 ですから、異例なるがゆえに私どもはこの問題を取り上げておるわけであります。 それで、もう時間もございませんので、この住専の問題は、注意深く見守る間に危機というのは深刻化を増すということを念のために申し上げておきたいと思うんです。 それで私は、これは言いっ放してはぐあいが悪いので、一つの提言を持っておるわけでありますが、アメリカでも一部採用しておるわけでありますが、いわゆる金融機関が抱え込んでいるところの不良債権、不良資産、こういうものを集めて証券化すべきだ。証券化をし、そしてその証券化をしたものを売買できるようにしよう。一体そんなものをだれが買うのか。これは、長期の機関投資家であり、あるいは年金基金があるかもわかりませんが、アメリカでは少なくとも消化されている。その引き受け手があるから、そのお金がアメリカの金融機関に戻ってくる。だからベンチャービジネスに対しても融資が活発に行われる。だからアメリカは日本に比べて生産性が高くなる。その生産性が高いというところを見ると、ほとんどがベンチャービジネスに対する育成ですよ。 今度の七年度の予算にも、ベンチャービジネスの育成というのが通産の予算にありますよ。あるけれども、既にアメリカあたりではそういう手が打たれておるわけです。ところが、今大蔵大臣の答弁ではありませんけれども、不良債権を抱え込んで、注意深く見守っておりますよ、注意深く見守っておりますよと言うけれども、何らの手が打たれてないから、事態は深刻になっておるんですよ。 私はそういう問題を提起をいたしまして、時間が来ましたので終わるんですが、先ほどの資料要求の点について、理事会でまた専門的ないろんな御提言がございまして、補正予算が本日終わるんだそうでございますので、私の質問も、本日じゅうにという意味ではございません。それがまた次に持ち越すことができるように、また事務局の方では専門的な採決というんですか、議決になると思いますので、そのことだけ触れて、私の質問を終わりたいと思います。 以上です。
○佐藤委員長 これにて草川君の質疑は終了いたしました。 次に、矢島恒夫君。
○矢島委員 提案されております第一次の補正予算は、そもそも異常に高い経済成長率を見込んで、税収見積もりの不正確さ、誤り、さらにはその補正の中身等々問題がありますけれども、このたびの災害対策の緊急性、こういうことと同時に、今年度いっぱいどうしてもやらなければならない緊急問題として、新卒者の就職問題があると思うんです。 そこで、総理にお聞きしたいんですけれども、この春、卒業を目前にいたしまして、高校生で約六万五千人、大学や短大生で十二万七千人、こういう未内定者が残っているわけであります。数万人から十数万人の青年が今仕事につけずにほうり出されるおそれがあるわけです。こういう状況の中で、こういう新卒者の雇用不安、あるいはまた青年が仕事につけない、こういう状況は、単に雇用問題だとか教育問題だとか、あるいは文部行政の問題だとか労働行政の問題だとか、そういうものにとどまらないわけであります。 やはり総理は、この委員会におきまして、日本社会はまだ青年期だ、午前十時半だ、こういうことをおっしゃられました。しかし、就職できない若者が二十万人近くいる。そしてしかも、もうじき春だというのに、寒い中を一生懸命駆け回りながら職探しをやっているわけであります。もし就職できなかったら、もちろん雇用保険も出ないわけですから、生きる権利すら奪われかねない。こういう事態にあるわけですが、この問題について、総理の大所高所からのお考えをお聞かせいただきたい。
○村山内閣総理大臣 今、委員の御質問にありましたように、新卒者の就職問題というのは、私は、自分の経験を通じてみてもやはり極めて深刻だと思います。バブル崩壊後、相当長期にわたって日本経済も不況が続いてきた。ようやく明るい兆しが見えつつあるとはいえ、民間投資あるいはまた就職問題というのは依然として厳しいものがあるというふうに、私は深刻に受けとめております。 そこで、昨年来、全国の主要都市において就職面接会といったようなものを開いて、そして何とか就職の道を開いていこうという努力を、後で報告があると思いますけれども、労働省を中心にやっておりまするし、同時に、企業に対しても、これはやっぱり企業的責任において、雇用問題というのはお互いに共通して責任を持ち合わなきゃならぬ問題ですから、できるだけ就職の枠を広げて採用してほしいというようなこともやっておりまするし、そうした全般的な取り組みをやることによって何とかこの新卒者の就職問題を少しでも打開できるように努力をしなきゃならぬということで、労働省を中心に精力的に取り組んでやっていただいておるというところでございます。
○矢島委員 昨年リクルートが行った学生の就職実態調査、これは就職ジャーナルの三月号に発表されております。労働省も大体同じような方向で発表されておりますけれども、男女とも大企業が激減しているわけですね。 四年制の理科系の男子生徒、調べてみましたら、九二年のとき、大体千人未満の企業で三二・四%就職している、千人以上の企業だと六七・六、つまり大企業の方が多くの卒業生が、大学生が就職しているのです。それが九二年ですが、ことしになったらどうか。そうしたら、千人未満が六四・三%、千人以上の企業に就職が内定したのが三五・七%、つまり逆転したわけですね。特に五千人以上の大企業を調べてみますと、九二年の三七・一%、これがことしになります一二・五%、つまり二五ポイントくらい下がっているわけですね。 こういう事態は、新卒の採用問題だけではなくて、例えば九三年の十月期から九四年三月期まで、この半年間の従業員が減った数、これを調べてみましたら、トップがNTTで一万四千三百十五人減っている。続いて二番目に多いのがトヨタで二千三百四十七名。三番目が日立製作所で二千二百六十三る。まさに有数の大企業ですね。こういうところが大幅な人減らしをしている。それで雇用不安を拡大している。しかもこういう企業は、リストラというのは、こういう人減らしは日本経済にとっていいことだと強弁しているわけですね。 総理は、施政方針演説の中で、この産業構造の問題について、「構造的な雇用問題に対応して、労働移動ができるだけ失業を伴うことなく行われるための施策を幅広く展開してまいります。」と、これは施政方針演説です。できるだけ失業を伴わない労働移動、こういう表現は、大企業の人減らしを容認して、しかも「できるだけ」という言葉が入っているのですね。裏を返せば、できるだけであって、まあ失業者が出るのも仕方がないととられても仕方がないような内容になっている。だからここで、私、抜本的にいろいろな面で大なたを振るっていく必要があるのではないか。 例えば一つの例を挙げますと、時短の問題ですね。ヨーロッパ並みの時短を行えば、相当雇用拡大ができるのではないか。例えば製造業だけ見ますと、今回の不況の中で残業時間の減少などが一定程度進んでいますのでも、ドイツに比べますと年間約四百四十七時間、長時間労働になっている。これを、例えばドイツ並みの時短を行えば、大体製造業だけで三百九十三万人の新たな雇用が拡大できる。 一つの例ですけれども、こうした雇用政策というものをとっていってこそ、やはり新卒者の問題も解決の方向へ向かうのじゃないか、こう思うのですが、いかがですか。
○村山内閣総理大臣 産業構造をどう変えていくか。やはり企業というのは国際的な競争場裏の中にあるわけですし、日本もまたこうした国際環境の中で、しかもWTO等を中心にして貿易の自由化が進んでいく。こういう状況の中で、いつまでも同じ体質でもって日本の経済が維持できるかといえば、それは国際的にもいろいろまた問題点が提起されるわけですから、したがって、そうした状況の変化に対応して日本経済を維持発展していくためには、やはり構造の改善もする必要がある。 同時に、雇用についても広域化してきておる、流動化してきておる、こういう状況も私は今までと違ってあると思いますね。ある意味では、終身雇用制というものがだんだん変わってきつつある、こういう労使関係の状況にもありますから、したがって、流動化することは客観的に見ればやむを得ない面があるのじゃないか。そういう場合に、可能な限り労働者が失業することのないような手だてを十分講じていく必要があるというふうに私は思っておるわけです。 今御指摘もありましたように、全般的に雇用を確保していくために、可能な限りお互いに分かち合うという意味からすれば、やはり時間短縮というものも、これは労働組合が要求する課題でもございますし、また労働省の指導の中にも、可能な限り時間短縮をして、そして少なくともヨーロッパ並みの時間短縮を達成した中で雇用が確保されるような条件というものも整備する必要があるということは、方針としてあるいは指導いたしておるところでございますから、御理解をいただきたいと思います。
○矢島委員 今の就職難の中で、生まれた年が悪かった、運が悪かった、こう考えている新卒者もいるわけですよ。しかし、そうさせては大変なのであって、やはり抜本的ないろいろな対策が必要だし、転換も必要であると私思うわけです。 そこで、労働大臣、男女機会均等法についてお聞きしたいのですが、昨年十月の労働省の調査ですけれども、募集では男女を問わないという形でいっていても、実際に採用される割合というのを調べてみますと、男子が大体七五・七%就職している。それに対して女子が三九・四%ですから、約半分なわけですね。内定数の総数でも、男子の方が、まあ前年度比減っておりますから、前年度比にして二〇・三%減になっています。四万五千五百四十五人です。これに対して女子は三一・一%も減っているわけですよ、前の年に比べて。二万五千二百九十三人。どちらも大幅なマイナスにはなっているけれども、特に女子の減少というのが大きいわけです。採用に当たって、いかに企業が女子を差別しているかということのあらわれではないだろうか。均等法に罰則をつける必要があるのじゃないかと私は思うわけなんです。 そのことについては、均等法の見直しということで、婦人少年問題審議会で、もう足かけ二年になりますか、審議をされておるようですが、結論は出ていない。そうした中で、我が社は均等法は採用していませんなどという不届きな発言を行う企業もあるわけなんです。このままでは、結局来年も同じ事態を繰り返すことになる。労働大臣、この問題についてはいかがですか。
○浜本国務大臣 お答えします。 先ほど委員から御指摘のように、新卒者の雇用状況、内定状況を見ますと、男子の割合に比べまして女子が大変低いということは御指摘のとおりだというふうに思います。したがいまして、私どもは女子の採用について非常に気を使いまして、御承知の均等法に基づく指針を改正いたしまして、企業の採用活動に先立ちまして、広告事業主とか学校の就職担当者を含めまして、その周知徹底に努めてきたところでございます。また、都道府県婦人少年室に女子新規卒業者のための就職問題に関する特別の相談窓口を設置いたしまして相談に応じてきたところでございます。 男女雇用機会均等法上問題となる事案につきましては、いろいろ労働省も調査をいたしまして、企業に指導を行いますとともに、中央におきましては、募集、採用において女子学生に不利の取り扱いをしないように事業主に強く要望をしておるところでございます。 特に、女子が採用数が少ないということについて、最近の状況を見ますと、大企業の事務職の女子の採用の数が従来に比較いたしまして非常に減少しておるというところが大きな原因になっておるのではないかというふうに思っております。
○矢島委員 指針そのほか見せていただきまして、それぞれ取り組んでおられることはわかるのです。 ただ、私申し上げましたように、この均等法に罰則規定をきちんと設けるという、審議はやっているんですが、結論が出ない、こういう事態を何としても早めて、結論を出して、きちんとそういう企業には罰則を加える。そうしないから、結局のところ、今盛んにいろいろな問題になっている面接時における人権侵害だとかセクハラの問題、こういう問題も全然なくならないのですよ。なくならないところか、私の聞いた範囲でも数多く出てきているのですね、ここで。 先ほど大臣が、労働省が行った女子学生のいわゆる特別相談窓口がありますけれども、この均等法にかかわる相談というのをお聞きしましたら、四千八百十二件あったと。そのうち何と三千百六十五件、といいますと大体相談のうちの三分の二ですけれども、それは企業名を聞くことができなかったというのですよ。企業名さえわかれば直接指導や何かもできるけれどもと、こういうお話なんですけれども、やはり匿名であっても、企業名を出すというのは自分に不利益が、あるいは自分の後輩に不利益が及ぶのではないか、こういう心配がありますから、なかなか企業名を言わないのですよ。そこで、罰則規定か何かがきちんとあれば、もっと厳格にそういうものを取り締まっていくことができるだろうと思うのです。 私が伺った、ある普通科の女子高校生ですけれども、有数の企業の系列会社の二次面接まで行ったのですよ。二次面接で、これで受かればというので本当に元気よくその面接に出かけていったのです。ところが、泣いて帰ってきたのですよ。なぜそうなったのかと言ったら、私はもう合格するはずがないよと言うのですよ。どうしてだと。まず面接の部屋へ入っていきますと、面接官が足をテーブルの上へ乗せて、そして踏ん反り返っている。そして、だれだれですと自分で名前を、ドアをあけて言ったと。そうしたら、いきなり座れとどなりつけたんです。それでなくても緊張しているわけですわ。そういう状況でいきなり言われたら、ますます緊張してしまう。緊張しているところにもってきて、一番最初どういうことを言ったかというと、あんた、ばかなんだろうと言ったのです。ばかなんだろうと。もう頭の中は真っ白になってしまったと。だけれども、何とかここで答えなければと思って、そんなに勉強は特別好きではないが、一生懸命やってきました、こう言ったのですよ。そうしたらその試験官が、何でこんな会社に来た、あんたの学校はみんな進学ではないか、こういうことを言ったというのですよ。 そのほかにずっと続くのですけれども、そのほかにもいろいろ例はありますけれども、まさに結果的にはこの子は不採用になってしまったのですが、こんなひどいことをされても、私、その学校で会社名はどこだと聞いたのですが、結局名前は言わないのです。アルファベット四文字の有名な会社です、そこまでは言いました。 実際、これ人権問題です。セクハラの質問も、例も挙げれば切りがありませんけれども、強い立場をかさに着て、セクハラだとかいじめだとか、大の大人がやるわけです。学生や生徒の心を傷つけては絶対ならないと私は思うのですよ。ですから、これは雇用以前の問題かもしれませんが、断固たる処置をとってもらいたい、このことをお願いしたい。
○浜本国務大臣 今回の新規採用に当たりまして、均等法に違反するような事項はないだろうか、指針に違反するような事項はないだろうかということで、今労働省は調査をいたしております。そして、その結果悪い点が見つかりました場合には、もう一回指針の改正をいたすことが必要ではないかと思います。そして、事業主を徹底的に啓蒙いたしまして、そのようなことが起こらないように努力をしていきたいと思っております。
○矢島委員 ぜひそういうものを根絶していただきたいと思います。 被災地では、内定取り消し問題など、いろいろとこれから取り組まなければならない問題がたくさん山積しておりますが、時間の関係がありますので、申しわけございませんが、そのことについて労働大臣にお聞きしようと思いましたけれども、教育問題ということで文部大臣初め総理にお聞きしたいのです。 教育問題について被災地で再開の方向への努力というものが大変なされておりますけれども、やはり再開されて子供が元気に学校へ登校するというような方向というのは、非常に復旧、復興へ向けての歩みとしては重要な問題だと私は思うのです。ところが、実際には、学校施設が相当の被害を受けております。倒壊してしまったのもありますし、それから立入禁止になってしまっているところもある。また、学校が避難場所となっているところもあります。そういう困難な面が多々あるわけであります。 こういう事態の中で、復興へ向けての努力はそれぞれ一生懸命やっているという事態は十分あるわけですけれども、何分にも学校現場というのはいろいろな面で難しさも実際にある。やはりこういう問題は、小学校、中学校、義務教育ということはもちろんですけれども、教育全体について国の果たす役割というのは決定的に重要だと思うのです。 そういう意味から、教育の復興へ向けての総理の決意をまずお聞きしたいのです。
○与謝野国務大臣 先生御指摘のように、被災地域の多くの学校が被害を受けておりまして、地震発生直後から休校措置がとられ、兵庫県内の小中高等学校の休校は、一月十八日現在六百校を超えておりましたけれども、既にかなりの学校で授業が再開されておりまして、二月六日現在では約百十校が休校となっております。 現在、被災地域の多くの学校は被災住民の避難所として提供されているところであり、住民生活の安定を基本に置きつつ、児童生徒の安全確保や学習場所の確保などを図り、自校だけでの再開が難しい場合には、他校、他施設の利用や二部授業等の工夫も行いながら授業再開が進められているところでございます。休校中の学校においても、例えば定期的に児童生徒を登校させ、いろいろな注意を与えたり学習活動をさせるなど、学校教育活動の再開に向けて取り組みが行われております。 文部省といたしましても、学校施設の安全点検や仮設校舎の建設、教科書や学用品の支給など、学校における教育活動が早期に再開できるよう万全の措置を講じてまいりたいと思っております。 現在、兵庫県教育委員会及び関係市教育委員会において、地域の実情に配慮しつつ、児童生徒の状況、施設の安全度、通学路の確保等諸般の事情を勘案しつつ、できるだけ早期に再開できるようその取り組みを行っているところでございます。具体的にいつまでとお示しできる段階には至っておりません。
○矢島委員 私も、現地の学校、あるいは先生方にも会いましたし、校長先生にも会いましたし、教育委員会にもお伺いしたりして、いろいろと要望を伺ってまいりました。その要望については、大臣の方に項目で既に提出してあるとおりであります。 現地では、いろいろな問題の中でも、共通してこの問題をひとつきちんと解決してもらえないかというのが、まあ全部そうですけれども、一つ挙げてみますと、教員定数の問題なんです。教員定数、新学期からの。これは一月三十日の本委員会でも取り上げられました。被災地では一時的な避難そのほかで相当子供の数が減っております。報道では、既に二万人の児童生徒が転出したと言われておりますし、再開された学校におきましても、登校数が約二割ぐらい通常よりも減っている、こういうことも聞いてまいりました。 そこで、こうした中で、通常のように新学期の児童数で教員定数を割り振ると先生の数が激減する、このことを非常に心配していらっしゃるんですね、現地の方々は。大臣は、同僚委員の質問に対して、しゃくし定規にはせず適切かつ妥当な配置をする、こういう答弁をこの委員会でやっていらっしゃいます。あれから一週間たちました。何としても、現地では一日一日が非常に大切なので、具体的な方向がこの教員の定数問題でどの程度まで煮詰まっているか、ひとつ現地の人たちが安心できるような御答弁をいただきたいと思うのですが。
○与謝野国務大臣 教員の定数をどう配置するかという問題、これは、新学期が始まりますときの生徒数でぴしゃっと決めるということではなくて、先生御指摘のように、相当多数の方が県外に出ておられる、あるいは通学区域外に出ておられる、そういうことも十分考慮し、なおかつ、被災地の子供たちに非常に精神的ないろいろな負担がかかっているということもあるでしょうから、そういうことを万般考慮しながら、文字どおり、先日御答弁申し上げましたように、しゃくし定規ということではなくて、やはり具体的な状況を見ながら、なおかつ中長期的に見て妥当性のある定数配置ということを行うべきであると考えておりますし、その点については、兵庫県、神戸市等の御要望をしっかりお伺いしながら、財政当局とも相談をさせていただく、こういうことであろうと思います。
○矢島委員 ぜひ、外へ出ていったり、またあるいは帰ってきたり、いろいろ流動的な部分がありますから、しゃくし定規じゃなく、例えば現地が安定した状況になった時点でやったってこれは別に差し支えないことですから、そういう方向で……。 それで、財政当局との相談というのですが、大蔵大臣、財政当局もこの面でも大いに協力してやるということで御答弁いただきたいのですが。
○武村国務大臣 文部省の御判断を待って対応させていただきます。
○矢島委員 もう一つの問題として、現地の先生方、避難所に充てられた方は、もちろん避難してきた方々へのいろいろな世話をしなきゃならないという新たな仕事と、それから学校再開へ向けての仕事、それから自分の子供の家庭訪問から安否を気遣って一軒一軒行かなきゃならないということ、それから転出する生徒に対する書類書き、本当に疲労こんぱいという言葉はこういうことのためにあるのかなと、これくらい現地の先生方は大変な事態にあるのです。 そういう中で、ほかの業種は、例えば警察にしても、消防にしても、あるいは水道、下水道、それから電話、ガス、さらには医療、応援がずっと行っているんですよ。それで十分だと私は思いませんけれども、少なくともほかから行くのです。ところが、学校の先生というのは、ほかの先生がこちらへ行けというふうに簡単にいかないわけですよ。自分で教えていかなきゃいかぬ。ですから、それをほうり出して現地へ飛ぶというわけにいかない。そういう面で、私は加配が必要だと思うのですよ、教員の加配が。名前は被災加配というか何というかは別としてですよ。ぜひ、学級編制及び教職員定数の標準を定めた法律の十五条、大臣御存じのように、「当該学校の存する地域の社会的条件が教育上特別の配慮を必要とすることその他の政令で定める特別の事情がある場合」には政令で教職員を、いわゆる定数を追加できるわけですね。 ですから、現に産炭地域だとか地域改善対策だとかあるいは日本国籍を有しない児童が多いところではこの加配ということが行われているわけです。ぜひこの時点で災害地に対する加配、これを進めてもらいたいと思うのですが、ぜひひとつ。
○与謝野国務大臣 この大震災というのは通常でない大変異常な状況でございます。学校の先生方は学校に避難されている住民の方のお世話を本当に一生懸命やっておられます。もろもろの長い時間にわたる負担がかかっているということは、先生の御指摘のとおりでございますし、また授業再開に向けてどのようなことを考慮していかなければならないかということも大事なことでございまして、私どもとしては、兵庫県並びに神戸市とよく相談をいたしまして、先生の御指摘のあったような点もカバーできるような、そういう配慮をしていく必要があると思っております。
○矢島委員 事は急を要するわけです。やはり大臣、のんびり構えているわけじゃないと思いますけれども、本当に一日でも早く現地が安心して教育に携わることができるような方向をつくり上げていただきたい、このことを申し上げたいと思います。 次に、高校入試の問題で、これまた現地の方々が、特に中学三年生の問題ということで校長先生から訴えられた問題、それから教育委員会の方も、この問題については、何とかならないかということで、今いろいろと他県と折衝しているところですというお話もありましたけれども、中学三年生の進路の問題、つまり高校入試の問題であります。 この問題ではいろいろと、例えば出願期間を延長するとか、いろいろな手だてはとられておりますけれども、しかし、今現地からお願いされたことというのは、他府県に余儀なく避難している生徒がその他府県で高校を受験するという状態のときに、県によってもちろん入試の方法なんというのは違いますから、それも考慮をしながら、この被災受験生には別枠の確保をするというような柔軟な対応はできないだろうか。もちろん、兵庫県内でも同じことなんですけれども、県内の受験生で一番今悩んでいる、精神的に参っているのは、授業が行われていないから、この一番大切なところで受験に出題される範囲というものが勉強できないでいるわけです。 同時に、自分で勉強しようとしても、避難所で勉強をするということは非常に困難です。ひとりで少し傾きかけたうちで勉強しようと思っても、これも危険なことだというので、精神的に非常に不安になっていますね。それから、それは受験生だけじゃなくて、受験生の父母の皆さん方も、これもまた心配していらっしゃるのです。ですから、兵庫県内においても、ぜひ別枠ということで受験生の進学に対する不安を取り除くことはできないだろうか、ぜひ大臣の御決断をお願いしたいと思います。
○与謝野国務大臣 先生の御質問は、被災した生徒に係る高校入試、これに対して配慮すべきだ、その状況はどうか、こういうことですが、二月六日現在、被災した生徒に係る高校入試について、すべての都道府県教育委員会において、弾力的に対応する、こういうことになっております。 どういうことをやるかと申しますと、一つは、特別に定員枠を設定する等収容定員を超えた受け入れなどについての配慮、これは三十一県でございます。それから、出願期間の延長などについての弾力的対応は三十五県、提出書類等の簡素化等手続についての弾力的な対応三十七県、特別の受験機会を設けるなどの弾力的対応十五県、その他入学希望者がある場合には弾力的に対応七県、こういうことが公立学校で決まっております。 それから、私立高校については、二月六日現在で二十七都道府県の私立高等学校において、出願期間の延長、調査書等出願書類の弾力的な取り扱い、二次募集等の実施、特別枠の設定など配慮を行った、もしくは行うこととしているという旨の報告が来ております。
○矢島委員 ぜひ受験生の精神的な今の不安定さを取り除くという意味からも、積極的にその部分を進めていただきたいということをお願いしておきます。 時間がなくなりますので、大蔵大臣にお伺いしたいと思います。 今被災者の方々は、営業や生活というものを立て直そうと努力されています。特にその中で、融資の問題なんですけれども、早く融資してほしいという要求は切実であります。この融資の手続のためには納税証明やあるいは所得証明、こういうものが必要な場合が多々あるわけであります。 たしか、例えば中小企業金融公庫などの場合などは大体証明書が必要、こういうことになっております。被災者のこの要求は切実なものがありますから、私はこういう証明はなくてもよい処置をとるべきだと思いますが、しかし、それがどうしても無理なら、早く交付するということを全力を挙げていただきたいわけです。 ところが、これは、大阪国税局が一月二十四日付で指示を出したんです、対応について。問答形式になっているのです。 その中にこういう問答があるのですよ。「納税者から融資を受けるために納税証明(所得証明)を出して欲しいとの申立てがあったが、庁舎の損壊によりすぐには証明」できない、こういう状況にあるときにはどのように対応すればよいですかと、こういう設問があるわけですね。 委員長、この文書をちょっと大蔵大臣にひとつ……。
○佐藤委員長 どうぞ。
○矢島委員 委員長、こういうものです。
○佐藤委員長 ありがとうございます。
○矢島委員 総理にもよろしいですか。——そして、その三枚目です。三枚つづりですが、三枚目のものを見ていていただきますと、今私が言いましたものが一番上の四角の中に出ている設問であります。 これに対して、下の方が大体回答例、こういうことなんですね。庁舎の損壊によりすぐに証明が出せない状況にあるということで、納税者に対しては、その状況を十分に説明した上で、証明は市民税の納付証明でもできるんだから、市民税の所得証明でやったらいかがですかというような文章がずっと続くわけです。ということは、市役所へ行きなさいということなんですよ。 私、税務署がどれだけ崩壊してしまって、どうなって、どういう状況かというのもお聞きしました。もちろん書庫が倒れてしまって大変な事態になっているような事態もあるし、あるいは税務署員がなかなか中へ入れないという状況もある。しかしほとんどのところは、これは署員の努力によって回復して何とかできるようになっている、こうお聞きしましたけれども、この二十四日に出された文書では、うちでは出せないから市役所へ行ったらどうですかと、たらい回しのような表現になっているのですよ。もう少し親切にできないのだろうかなと思うんですわ、これは。 それで、さらに下へ行きますと、こういう文章もあるのですよ。「再度来署した場合には直ちに証明書の交付ができるように」というのですよ。一度目じゃだめだけれども、二度目来たら出しなさい、こういうのですよ。 こういう不親切さというのは、今のあの状況の中で被災者に対する態度なのかと、こういうことを私は疑うわけですけれども、親切に迅速に対応をすべきじゃないか。こういう文書は直ちに撤回してもらいたいのですわ。 それで、税務署によりますと、看板を立てたところがあります、こういう証明書は出せませんからと。それで、それを見た被災者は、その後すぐまた来るわけじゃありませんから、ずっと出せないんだなと思っているんです、今も。ですから、直ちに看板立てかえて、撤去して、そして証明書を出せるようになりましたと、ぜひ看板とかその他の文書でのPRをやっていただきたいと思うのですが。
○松川政府委員 お答えいたします。 被災地の税務署につきましては、今御指摘のように耐火書庫に税務書類が保存されているわけでございますが、これは火はかぶりませんでしたけれども、書棚が倒壊しまして大変危険な状態にあるということで、その整理に御指摘のとおり被災直後から時間がかかったということでございますが、現状においては直ちに、書類も全部出しまして、所得証明、納税証明を出せる状況になっておりますので、基本的には即日に、しかも通常のペースで発行できるような体制にあります。 それで、今御指摘のような、看板が出ていたという御指摘でございますけれども、その点につきましてもちょっと確認の上対処したいと思っております。
○矢島委員 現状はそういうことだということで承知しましたけれども、こういう税務資料というのはコンピューターに入力されているわけですね。コンピューターでアウトプットすれば納税者の所得だとか納税額はすぐわかるわけだと思うのですよ。コンピューターセンター、大阪の場合には商税務署ですか、あるわけですから、そんな書庫が倒れちゃってできませんというより、早急にそういうのでも対応をこういう緊急事態にはすべきだということを私は意見として申し上げて、もう一つあるのですが、最後です。 その文書、今お配りした文書の表書きは「取扱注意」という文書で、武村大臣以下ずっと書いてあって、その二枚目です。二枚目の内容というのは、そこにもありますとおり、武村大蔵大臣の記者会見での発言を踏まえての文章になっています。一月二十四日、閣議後記者会見をして、当日のNHKでも報道されて、被害者にとっては非常に朗報だということで大いに歓迎された、九四年度分についての所得からも損害控除をするというあの問題です。 ところが、それを見ますと、いわゆる対応しているんだ、今検討中だ、つまり、現在検討中である旨の回答にとどめておく、これがその文章なんですね。それ以上のことは言うな、税務署に。まことに官僚的、冷たい文章だなと。別にその文章がどこが誤りかどうかじゃないのですが、被災者にとってこういう心に光をともすような大臣の発言があったというのに、水をぶっかけるような、もうそれ以上言っちゃいけないよ、まだ検討中なんだから、そんなことははっきりしてないよという回答にとどめておきなさいというのですよ。 ですから、こういう問題からしても、現地ではあの大臣の発言が希望になったわけですから、ひとつここではっきりと、九四年の所得からも損害控除をすると言明していただきたい。
○武村国務大臣 御指摘の点は、私はあの当時、直後でございましたが、事務当局に検討を指示しましたと申し上げたわけで、その指示を受けて主税局を中心に早速検討に入っておりまして、まださまざまな検討事項があるものですから、すぐにこれでもう決まったわけじゃないですよということを恐らく伝えたんだろうと思うのですよ。そんなに他意はない話だと思うのです。 今かなり検討を煮詰めておりますが、もうしばらくお待ちいただきたい。もうその方向で一生懸命大蔵省取り組んでおります。
○矢島委員 大体そういう方向だろうということを確認いたしまして、質問を終わります。
○佐藤委員長 これにて矢島君の質疑は終了いたしました。 次に、海江田万里君。
○海江田委員 時間も短い、限られておりますので、お尋ねをしますが、農水省の補助事業としてリフレッシュ・ヴィレッジというのがあるということを聞いておるのですが、一体どんな事業内容かということをお教えいただきたいと思います。
○大河原国務大臣 お答えいたします。 先生の御質問がございましたので、私も急速調べてみたわけでございますが、事業としてのリフレッシュ・ヴィレッジというような事業はございません。さらに調べましたところ、農業構造改善事業で、農村空間型という事業で地方のある市で事業が行われたという点は承知いたしました。
○海江田委員 その農業構造改善事業ということで非常に大きなくくりでございますけれども、その中に、既に九四年度から全国十カ所、例えば釧路市ですとか宇都宮市、上越市などでモデル事業で行われているわけです。 要するに、一応表向きは中山間地ということになっておるわけですけれども、ここに建物をつくって、温泉を引いて、そしてそこで気功ですとかなんですとかをやって、いわゆる農家の方々が、それから農家の方々だけでなくて、都市の住民でもいいわけですけれども、そこで温泉に入ってリフレッシュをしようじゃないか、こういう計画があるように私は承っておるんですが、それで間違いございませんか。
○大河原国務大臣 お答えいたしますが、これは農村というよりも都市の住民の健康志向、これを受けて農村資源、例えば薬草だとか薬膳を出すとか、それから気功その他太極拳というような心身のリフレッシュ、そういう場所を農村地域につくることによって農村を活性化しようということで、類型としては農村空間型という事業類型に入っておるというふうに承知しております。
○海江田委員 その空間型というのがよくわからないんですね。これは恐らくお聞きになっている皆さんもおわかりにならないと思いますが、事業内容というのは私が言ったような中身だろうと思うのです。 温泉ということでいいますと、今阪神の被災地の方々は週一回ふろに入れるかどうか、しかもそのふろも自衛隊の方が用意してくれたおふろであるとか、大変これは厳しい思いをしておるわけですね。そういうときに、やはりこれからまさに、補正でも農業対策の事業費が七千五百億、それから九五年度の当初予算でも三千九百億円、事業費ベースで一兆一千四百億円、これから出ていくわけですね。そういうときに、やはりむだはないだろうかという、点検というのですか、そういうことをおやりになってもいいんじゃないだろうかという気がするんですが、大蔵大臣、いかがですか。
○武村国務大臣 この問題については余り勉強はできておりません。御意見として承らせていただきます。
○海江田委員 今もお話をしましたけれども、一兆一千四百億円からのお金がこのごく短い期間に出ていくということでありまして、トータルとしましては農業構造改善事業ということなんでしょうけれども、これは当然のことながら土木事業がかなりの部分を占めるわけですね。そうしますと、その土木の工事に当たる方々というのは、それこそ本当に、阪神の被災地ではこれは本当に猫の手もかりたいほどで、大変なやはり需要があるということで、そういうときに果たしてのんびりと農業構造改善事業というものをやっておっていいんだろうかという素朴な感情があるわけでございますね。(発言する者あり)いや、やはりその辺の問題はあると思います。 それから、実はこの農業の補助金の問題はこれまでも、例えば会計検査院が行っております不当事項の指摘なんかでは非常に件数が多いわけですよ。六十年代に入りまして若干よくなりましたけれどもね。六十年代に入りまして若干よくなりましたけれども、最近の一番新しい平成五年の会計検査院の指摘でも十一件指摘を受けておりまして、うち不当事項八件ということで、これまで、昭和六十年代に至るまでは、これは農業の補助金の不当事項の指摘というのは、それこそ横綱格だ、もうたくさん出ておるわけですね。それが一たんよくなったものの、そのよくなった背景というのは、例えばこれは会計検査院の検査方式が変わったとか、そういう事情もあったわけです。 ところが今回また、この平成五年度あたりからこういう不当事項の指摘が非常にふえておるということで、これはトータルで六兆百億円という非常に大きな規模の公共事業が出てくるわけですから、こごのところでやっぱりむだ遣いがあるということがあっては、これはとんでもない問題だ、そういうような認識を持っておりますので、まず私は、できたらこれは本当は予算の組み替えでもやるべきだと思います。 ただ、これは時間的な制約もありましてなかなかできないということであれば、やはりここで使われます、とりわけ事業費ベースで一兆一千四百億円というものにむだがあるようなことがあってはいけない、こういうことを考えておるわけですね。その点についていかがですか。
○大河原国務大臣 お答えいたします。 国内対策事業はそれなりの緊急性を持っておりまして、予算措置をちょうだいいたしましたので、その早急な実施をいたしたいと思います。 それから、予算の執行についての御指摘でございますが、確かに、ある時代には相当な件数がございました。幸い、平成四年度ではゼロになったのですけれども、また平成五年度、七、八件の件数があったというふうに報告を受けておりますが、いずれにしても、予算の適正な執行については、我々は、この六兆百億の事業費をこなす事業についても襟を正して厳正な執行をしなければ相ならぬ、さように思っております。
○海江田委員 時間ですので最後になりますけれども、とりわけこの農業構造改善事業という非常に大きな名前です。その中で、例えばふれあい林道とか、一体何なのかと、わけのわからないのがたくさんあるわけですね。だから、そういう意味においては、やはりここのところの予算の執行を厳正にやっていただくということは、切にお願いをしておきます。 以上でございます。
○佐藤委員長 これにて海江田君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして平成六年度補正予算三案に対する質疑は終局いたしました。
○佐藤委員長 これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、これを許します。松本善明君。
○松本(善)委員 私は、日本共産党を代表して、平成六年度一般会計補正予算(第1号)外二件に反対の討論を行います。 まず冒頭、今度の大震災の教訓から、地震や災害に強い国土づくり、消防消火、観測予知の体制づくりを強化すること、不要不急の経費や浪費を省いて防災に必要な予算配分を計画的に行うこと、そして、これからの復興に当たってもこうした基本点を予算編成の全体に貫くべきであることを強調しておきたいと思います。 本論でありますが、反対理由を三点にわたって述べます。 第一は、本補正予算が、我が党が反対した当初予算の骨格を変えるものとなっていないからであります。 補正を組まざるを得なくなった最大の原因は大幅な税収の不足でありますが、これは、旧連立政権が、当時の民間調査機関が経済成長率を一%前後と予想していたときに、二・四%と異常に高い成長率を見込んで税収を見積もり、これを前提に、軍拡と対米追随、大企業中心の予算を組んだためであります。 さらに、その後の政権が、医療・年金改悪や消費税増税など、国民の生活を圧迫する政治を続けてきた結果、不況がさらに長期化し、租税収入が大幅に減少したためであります。 この予算の骨格を根本的に改めることが必要であるのに、これに何ら手を触れることなく、国債の追加発行で財源を賄おうとするのは責任の先送りであります。この結果、補正後の公債依存度は二〇・六%にも達するとされており、財政状況をさらに深刻化するものとなっています。これが反対理由の第一であります。 第二は、補正予算の追加財政需要額の四七・一%はウルグアイ・ラウンド農業合意関連対策に充てられていますが、これは日本農業と国民の食糧を守ることになりません。その中心は、ゼネコンを潤すことにもなる公共事業、土地改良事業です。しかも、WTO協定の改定なしに自由化に耐えられる農家の大規模化、法人化を促進することは、九割以上の中小零細農家を切り捨て、日本の農業を荒廃に導くことになります。日本農業を守るためには、WTO協定の改定以外にありません。 第三は、国民の暮らしや福祉を低下させることになるという問題です。 中小企業対策の削減を初め、学生や研究者から強い要求が出ている国立学校運営費の三百二十一億円、私学助成費の三十二億円などが削られているからであります。 以上、反対の理由を明らかにし、討論を終わります。
○佐藤委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○佐藤委員長 これより採決に入ります。 平成六年度一般会計補正予算(第1号)、平成六年度特別会計補正予算(特第1号)、平成六年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○佐藤委員長 起立多数。よって、平成六年度補正予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手) お諮りいたします。 ただいま議決いたしました平成六年度補正予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○佐藤委員長 この際、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○佐藤委員長 この際、国会法第百四条による記録提出要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の実施状況に関する件の調査に関し、東京共同銀行問題について、東京協和信用組合及び安全信用組合の預金者リスト、預金額及び二回分の決算並びに東京都が行った監査の直近の二回分の報告書を大蔵大臣並びに東京都知事に対し求めることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 衆議院規則第五十六条の規定により、その手続をとることといたします。 次回は、明八日午前十時より公聴会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十三分散会