予算委員会 第8号
- 発言数
- 340 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1995/02/03
会議録
○佐藤委員長 これより会議を開きます。 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石田勝之君。
○石田(勝)委員 おはようございます。連日御苦労さまでございます。 質問に入ります前に、このたびの阪神大震災でお亡くなりになられた皆様方の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、被災生活をされていらっしゃる皆さん、そして負傷した皆様方に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。また、ボランティア活動を初め、復旧、復興に御尽力されている皆さん方に対して、心より敬意を表する次第でございます。 私は、先日、阪神大震災の現場を視察してまいりました。その際、大火災になった長田区を視察した折に、二十代のきょうだいと思われる男女に偶然出会ったわけでございます。瓦れきの中で盛んに何かを捜しているような様子でありました。そのとき、兄と思われる男の方が、お母ちゃんの骨はこんなに少なあらへん、もっと一生懸命捜そうという言葉に、私は思わず胸を詰まらせたのでございます。 悪夢のような地震から、きょうでちょうど十八日たったわけでありまして、当委員会でも、この地震の初動対応のおくれ、あるいは今後の復旧、復興の質疑がなされたところでございます。総理は、当委員会の答弁の中でも、当日、十七日早朝六時からNHKのテレビを見ていたと答弁されておりますし、この私も大体六時半ごろからNHKのニュースを見させていただいて、これは大変な地震に発展するだろう、そういう気持ちを強く持ったわけでございます。 きのう、質問するに当たって、私はそのNHKのニュース、朝の六時から八時までのビデオを拝見をしてまいりました。そのテレビニュースの報道では、既に六時九分、住之江区で火災発生、七時三分、東灘区でガス漏れ発生、それから七時十分には阪神高速道路の高架橋が落下と、夜明けとともに事態が明らかになってきておりまして、ただならぬ地震だなと直感したと、総理も率直に思っておられると私は思います。 その時々刻々伝わってくるテレビを総理が見ていて、そのときに何を考え、総理としてどうすればいいのか、いろいろ考えておられたと思いますけれども、そのときの率直な感想を総理並びに国土庁長官から承りたいと存じます。
○村山内閣総理大臣 たびたびこの席でも申し上げましたし、また今委員からもお話がございましたように、これまでの経過を振り返ってまいりますと、もう胸を締めつけられるようなそういう場面が多々あったことについて、本当に私もそういう思いでございます。 ただ、今御質問がございました点を、若干経過を振り返って申し上げますと、今回の地震災害を、その発生直後の午前六時過ぎ、私はテレビで知りました。たしかテレビでは、神戸が震度六、淡路島が震源でマグニチュード七・二というような放送があったというふうに記憶しておりますが、そういうテロップが流れておりました。 そのテレビを見て、直ちに秘書官の方に連絡をとって、警察、国土庁等からの情報をできるだけ正確に、的確につかんで知らせてほしい、こういうことを連絡を申し上げたわけであります。同時に、午前七時ごろからでしたか、地震発生のときの放送局内部のこう揺れている映像が出てまいりまして、これは大変な揺れだ、一刻も早く情報の収集に努めてほしい、こういうことをお願いをしておったわけであります。 御指摘の、火事の様子がテレビで放映されましたのが、たしか午前七時半少し前ごろからではなかったかというふうに私は思っておりますけれども、正確な報告を聞いた上で判断しなきゃならぬというふうに私は考えておりました。 そうしたところから、七時半ごろに秘書官から、相当広範囲に被害が甚大になりそうだ、こういう報告を受けました。これは非常災害対策本部の設置が必要だなということを申し上げて、そして国土庁にも連絡をしたところでありますが、たまたま私が八時過ぎに出邸をしたんですけれども、官房長官からも、非常災害対策本部の設置をするように指示をした、こういう連絡もいただきました。そして、午前十時に開きました閣議において、いち早くこの非常災害対策本部の設置を決定をいたしました。 現在、危機管理体制強化の一環として、これまでの経過を振り返ってみて、なるほど欠ける点もあったんではないかというので、その強化対策について今検討を早急にして、あすまた何か起こったらどうするんだということにも構え得るような危機管理体制というものを真剣に検討する必要があるというので今検討いたしておるところでございますが、できるだけ早期に結論を出して、対応できるようにしたいというふうに思っておるところでございます。
○小澤国務大臣 細かく申し上げますと、地震発生の十七日の朝六時十五分ごろと記憶しておりますが、秘書官から、五時四十六分に地震があったという電話連絡がございました。そこで私は、適時適切に被害状況を連絡するとともに、そして国土庁としての適切な対応を行うように指示いたしたところであります。 また、午前七時三十分ごろには秘書官を通じて、国土庁の防災局としては、甚大な被害が発生している可能性が非常に高いと考えられるので、非常災害対策本部を設置したい旨の連絡もございました。そこで私は、直ちにその設置手続を首相官邸等とも相談して対処するよう命じたところであります。 なお、先生御指摘の感想ということでございますが、秘書官からの連絡のほかに、テレビを通じまして被災地の状況を見ておったところであり、就任以来私は、北海道東方沖地震、そしてまた三陸はるか沖地震等の対応を担当してまいり、八戸へも事実飛びまして、この目で、この肌でしかと確かめてまいりましたので、私として、被害が少しでも小さいものであることを祈るとともに、これまでの経験を生かして全力を挙げて取り組みたい、かような決意を持ったところであります。
○石田(勝)委員 ただいま総理並びに国土庁長官からの答弁の中でも、このマグニチュード七・二、震度六等々の地震については当然御存じであった、そういうことでありまして、私は、これは国民がテレビの画面を見ていて、何で直ちに行動を起こさないんだろうということを疑問に思う人はかなりいたと思うのですね、テレビを見ていて。火災が発生する、水は出ない、いろんな状況を見ていて、そういう素朴な疑問を多くの国民は持たれたと思っております。 そういうことで、私は、総理及び国土庁長官、特に国土庁長官は地震関係の担当でもありますし、今の御答弁で、地震に対する基礎知識、基礎認識は十分されていた、こういうことでありました。でありますがゆえに、もっと何で早く対応ができなかったのかということを思いますし、総理に対して、そういう地震に対する基礎知識、そういったものを国土庁の方からきちっと常日ごろからレクチャーをしていたのかどうなのかということに疑問を持った一人でありますが、その点はきちっとされていたわけでありますね。
○村山内閣総理大臣 昨年から北海道東方沖地震やら三陸はるか沖地震等々の大規模な地震がございまして、私自身も震災対策については強い関心を持って、防災計画等についてもお話を承ってまいりました。 防災当局からは、東海地震の切迫性等についてこれまでも報告を受けておりますけれども、地震の被害というのは、単に震度の大きさとかあるいは発生する地域、例えば、都会で起こったとかあるいは農村部で起こったとか山村で起こったとかいうような、状況によってそれぞれ異なる問題もございますし、また、地震発生の時間帯等によってもこの被害の度合いというものは左右されるというふうに私は思うので、なかなか一律にはいかないと思います。 しかし、今回のこの未曾有の、もう想像を絶するような被害が起こった、こういう都市型の直下型地震というものがこういう甚大な被害を及ぼすものだということについては多くを学ぶ点もあると思いまするから、今までの防災計画だけではなくて、今度の経験に照らして学ぶべき点は学び、直す点は率直に直して、やっぱり見直しをしていく必要があるのではないかということを痛感をいたしております。
○石田(勝)委員 百聞は一見にしかずといいますけれども、私も先日、秘書と二人で現地を視察してまいりまして、テレビとかあるいは新聞でその状況、内容については自分なりに熟知をしていたわけでありますが、正直言って、現地へ行かないと実感がわかないという気を私は強く持ったわけでございます。 私は、三宮、兵庫区、長田区、灘区それから芦屋市を視察をしてまいりましたけれども、今回の地震は、総理も述べておられるように、内閣を挙げてこれは取り組むんだ。確かに、地震学者によると、五百年に一度とか千年に一度の地震だと言う方もいらっしゃいまして、内閣を挙げて取り組むんだ、そういうことを再三総理も述べておられます。 確かに、各閣僚の皆さん方は、代表質問とかあるいは予算委員会の総括でくぎづけになって、その質問のレクチャーだとかブリーフだとか、またそのほかの大臣としてやらなければいけない仕事、大変御多忙であろうと、それは私は承知をいたしております。ただ、既にもう十八日たっておりまして、もう委員会がない日あるいは国会のない日も四、五日あるわけでございます。 そういう中で、私は、もう各閣僚の皆さん方が、自分の担当であろうがなかろうが、現地を見られたんだろう、こういうふうに理解をしておりましたら、かなりの閣僚の皆さん方が、まだ現地を視察をされてないという方もいらっしゃるようでございまして、私は、それでは本当に実感として、内閣挙げて取り組む、実感としてその地震の状況を大臣そのものが理解をしない段階で本当に生の命令が出せるのだろうか、そういうことを甚だ疑問に思うわけでありますが、官房長官、視察をされてないというか現地に行ってない大臣かなりいらっしゃると思いますけれども、これ、どなたが行ってないのか、ちょっと述べていただきたいと思います。
○五十嵐国務大臣 地震発生直後の十七日には、先ほども報告ございましたように、国土庁長官が調査団の団長としてすぐ現地に入りました。また、建設大臣もその日のうちに現地に入りました。それから、翌十八日には運輸大臣、自治大臣、防衛庁長官、それから十九日には内閣総理大臣、二十一日には大蔵大臣、厚生大臣、郵政大臣、二十五日には自治大臣、二十八日には文部大臣、建設大臣、運輸大臣、通産大臣、二十九日には法務大臣、科学技術庁長官、経済企画庁長官が現地入りしたというふうに伺っております。また、小里兵庫県南部地震対策担当大臣が二十日、二十二、二十四及び本二月三日に現地入りをいたしております。 さらに、明二月四日には環境庁長官、厚生大臣、外務大臣、農林水産大臣、それから五日の日は労働大臣。こういうぐあいに、まあ多い人は三回ぐらい行かれておりますし、大体皆行っている。行ってないのはだれか。行ってないのは官房長官、私と、それから山口総務庁長官であります。 私の場合は、御承知のように、これは官邸を統括して指示をしておりますので、二十一、二十二、二十八、二十九、これは四日間土曜日曜があるんですが、いずれも官邸に出ております。それで指揮をとっている。それから、明四、五の土日も官邸に出るということで、現地に行かないからということではございませんから。 山口長官は、また御承知のように現在の特殊法人等の行政改革に専念しておられるということもあって、したがってそういう点を除けば、全閣僚がしっかり現地に入っている、こういうことであります。
○石田(勝)委員 今官房長官から御答弁をいただきましたけれども、農林大臣、外務大臣もまだこれからのようでございますね。 農林大臣、昨日、食料品の確保については十分努力した、そういう御答弁もされております。しかしながら、私は報道でしか知りませんけれども、たしか災害日の当日、翌日というのは食糧等々が、あるいは飲料水が十分に行き届いていなかった。お結び一つを二人で分けたとか、そういう報道で私は知っておるわけでありますが、食糧の担当の大臣である農林大臣はまだ現地へ赴いてない、こういう今官房長官の御説明でございました。 それで、青森に十九日、翌々日に行って、私は、選挙の応援をする時間があるんであれば、即刻現地に行って食糧供給の指揮をとるのが農林大臣の仕事じゃないですか。その点についてどう思っているんですか。
○大河原国務大臣 御指摘なり御質問でございますけれども、災害発生時の緊急食糧確保対策については最大限の体制を整え、また食糧の確保、供給も行われたことは昨日も当委員会で申し上げたところでございます。それに伴う現地の体制も確立したわけでございますけれども、率直に申し上げまして、直ちに現地へお見舞いを兼ねて行くべきだというようなこともございました。 現地と連絡いたしましたところ、今一番緊急を要する食糧について関係者が追われておる、したがって一定の状況を見た上で現地に参ってくれ、そういう話もございましたので、私としては、現地との連絡をとりながら、現地に参る時間、時期を判断してまいったところでございます。
○石田(勝)委員 関係者が対応に追われているといっても、大河原大臣が個人で行ったって行けるわけですよ。何も向こうの人の案内つけていろいろ回らなくたって、現地の実態を把握するというのは、私だって一人で行ったわけだから、まさか大臣は一人というわけにいかないだろうけれども、これは大河原大臣個人としては行くことはできると思いますよ。私はそれは言いわけでしかないと思います。 では、次に質問を続けます。 神戸市の菊水公園というところ、私は仮設住宅の建設現場に行ってまいりました。たしか、野坂建設大臣も現地を視察されたと私伺いました。仮設住宅を建てる現場を私拝見させていただいて、すぐ疑問に思ったのは、何でこれは二階建てにしないのだろうと思ったのですね。 きょうも報道されておりましたけれども、兵庫県内で四万軒の住宅を確保した。県外に三万軒だ。県外の三万軒は入居希望者が一〇%だ。神戸市内の仮設住宅は二千七百戸、今完成しつつあって、希望者が五万六千人だ。こういう報道がなされているわけでありますが、私も現地を見まして、六畳と四畳半の量と、あとは小さな、本当に小さなユニットバス、それからお勝手と、全部で八坪足らずの部屋ということであります。大変狭いわけでありますが、二Kづくりで仮設がつくられております。 現場の監督に私尋ねまして、二階建てというのは、これは法的にあるいは物理的に無理なのかと言ったら、いや、そんなことはない、ただ一階でつくれと言うからそういうことだ、そういうことであれしているんだ、こういう現場監督の話でありましたけれども、私はこれ、神戸を中心として今まで生活をしていた人はできれば神戸に近いところで住みたい、これはだれしも思われると思いますのでありますから、二千七百戸のところ五万六千人も希望者が出る、そういうことでありますけれども、そういう検討はされなかったのかどうなのか、厚生大臣ですか、ちょっと御答弁お聞きしたいと思います。
○井出国務大臣 委員御承知のことと思いますが、応急仮設住宅は、災害によって住家を滅失した被災者の皆さんに対して、簡単な住宅なんですが、それを仮設して一時的な居住の安定を図ることを目的としております。 したがいまして、用地の少ない都市部で御指摘のようなあれも理解はできますが、何といいましてもこれには工期が非常に長くかかっちゃうんです。平家建ての場合は一週間ぐらいでできるようでありますが、コンクリートのくい打ちをしなくちゃなりませんから、二階建ての場合、どうしても一カ月は最低必要だというようなこと。それからまた、二階利用者の生活音が一階に響いちゃうといったようなこともございまして、利便性と二階利用者の生活環境上の問題もこれあるものですから、どうも現実問題としては二階建てというのは考えられない。基本的には、工期の短い平家建てで対応するのが適当と考えております。 ただ、大変用地が不足しておることは事実でございます。したがいまして、公有地あるいは国有地等の利用を積極的に図っていきたい、こう考えておるところであります。
○石田(勝)委員 今厚生大臣の御答弁で、例えば遮音の問題とか振動の問題、それから二階建てにする場合はコンクリートのくいでやらなきゃいけない。私も向こうへ、現地へ行ってそれを疑問に思ったのですぐ聞きました。そうしたら、二階建てまでは松くいで可能なんだという話でありました。コンクリートじゃなくて松くいでも二階建てまでは可能だ、三階以上はコンクリートの基礎でしなければいけない、そういうことでありました。 それから、工期についても聞きました。確かに一階の場合は一週間から十日ぐらいでできる、二階建てにしても大体二週間程度でできるという話も聞いてまいりましたし、それから、問題の振動とか遮音の問題ですが、騒音防止というか振動防止で畳の下に何かマット、今あるようですが、マットを敷いたり、いろいろな技術的なことで、全くこれは防ぐということはできないけれども、かなりの部分の遮音効果は出せる技術は持っている、こう現地の現場監督等々が言っておったのです。 今の厚生大臣の答弁を聞いておりますと、そういう問題とか指摘をしておりますが、私は、これは全く振動とかそういうのを防ぐというのは無理だと思います。しかし、今の技術のできる範囲で可能だ。それから、基礎にしても、これはコンクリートじゃなくても松くいでも可能なんだ。そういうことであるし、神戸市内を見渡すと、用地がまずない。公園とかそういうところに建てているわけであります。当初は埋立地で建てようというふうな計画もあったようですが、埋立地は御案内のとおり液状化が発生しておりまして建てられない、こういうことで公園の敷地内に建てているようであります。 そうすると、当然おのずと限界が出るということでありまして、今厚生大臣の御答弁にありましたように、現場の専門家は、遮音問題はこれは大丈夫だ、それから、コンクリートのくいではなくて松くいでもできるんだ、こういうことでありますが、もう一度厚生大臣からちょっと答弁いただきたいと思います。
○梅野政府委員 御指摘の点は、用地の問題から、私どもとしてもできればなるべく密度の上がったやり方をしたい、その御指摘はもっともだと考えております。 今回の仮設の住宅につきましては、若干事情を御説明させていただきますが、通常の仮設住宅の供給体制というのは、全国ベースで見ますと大体五千戸ぐらいでございます。全国から集めて五千戸ぐらい、それぐらいの規模の災害に対しては緊急に対応できるようなシステムができ上がっているわけでございますが、今回は、最終的には三万戸という今数字が出ております、やっておるわけでございます。そういうものを追加してやっていくわけでございますけれども、少なくとも、先生がごらんになりましたような、ただいまやっておりますのは、従来あるシステムを動かしてなるべく早くということを一つはとったということがございます。それから、用地については、当然大変な問題でございますけれども、順次そういう手当てを進めてきているということでございます。 それからもう一点は、最近の応急仮設住宅というのは、先ほどもお話ございましたように、浴室でございますとかキッチンでありますとか、戦後のころにやっておりましたのとは大変内容が違っております。したがいまして、二階にユニットバスその他をきちんとセットするというような仕様が、緊急にはそういうシステムができ上がっていないというような点もございます。 それから、恐らく将来のことでございますが、場合によっては二年間フルにお住みになるということが予想されるわけでございます。恒久的な対策が完全にそれに追っかけていけるかどうかという見通しもございますが、そういうことで、多分今回応急仮設にお住まいの方のかなりの方が長期に生活をしていただくというような事情もございます。 そんなことをいろいろ勘案いたしまして、先生の御指摘のような用地の問題、なるべく早くということでございますが、住宅そのものの供給については、今三万戸に対して三月いっぱいに提供できるような体制を組んでいるところでございますけれども、用地との関係を詰めながら至急供給を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○石田(勝)委員 公営住宅を兵庫県外に約三万戸ほど確保したということを聞いております。その中には、和歌山とか岡山とかかなり遠いところも含まれているということを聞いておるわけでありますが、今局長の答弁にありましたように、二年ないし三年生活することを余儀なくされるであろう、そういう現況から考えますと、今まで神戸市内で生活あるいは通勤通学等々されていた方々からすれば、余り遠隔地に住居を手当てされても逆に困ってしまう部分も出てくる、私はかように思っております。そこで、遠隔地で、例えば神戸市内から仮に一時間と仮定した場合に、遠隔地でどのくらいの住宅確保を予定されておられるのか。 また、文部大臣、連日お疲れだと思いますけれども、学校区の問題が出てくると思うのですね。子供が今まで通っていた学校が遠隔地へ行くと通えないという問題があるし、その問題が非常に重要な問題であろうと思いますが、その点をどういうふうに考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○井出国務大臣 お答えします。 公営・公団住宅、確かに全国から大変な申し出をちょうだいしておるわけでございますが、なかなか遠いところへは、避難者の皆さん、行きたくないというお気持ちも十分わかります。したがいまして、二万六千とかあるいは三万に近づいているようでございますが、これに全部果たして入居していただけるかどうか、正直のところ私は危惧を抱いております。 その意味でも、実は関係十四省庁から提供できる用地を政府は集め、集計したのでございますが、兵庫県内に百七十九・四ヘクタール、うち神戸市には三十七・一ヘクタールという用地があります。これもしかし、同じ兵庫県でも少し遠いところもありますから、なかなかそこでもいいよと言ってはいただけない状況でもあるようでございますが、しかし、やはり今いらっしゃるところで、本当に至近距離の中でどうしてもと言われても、これは正直のところ難しい面もありますから、大変御不便ではありましょうが、やはりある程度はそういう御理解も被災者の皆さんにいただかなくてはならぬことも出てくるんじゃないかな、そういう今御相談を担当者が被災者の皆さんと直接お話ししている最中であります。
○与謝野国務大臣 文部省では、直接仮設住宅等を供給できる立場にはございませんが、文部省が管理をしております国有地等につきましては、九万平米以上の土地に仮設住宅が建てられるのではないかということで、その提供方を申し上げております。また、その他文部省関係の宿舎等で仮住まいということができる施設というものについても、幾つかそういうことについて提供方を申し上げております。 ただいまの学区の問題でございますが、私どもとしては、子供を学校に通わせる、あるいは子供が学校に行きたいという場合は、それぞれの現住所とはかかわりなく他の学校あるいは他県の学校に転入学、編入学できますように、その手続等については省略をしておりますし、あらゆる手続を弾力的に運用し、御両親、保護者、あるいは生徒が授業を受けられるように最大の便宜を図っているところでございます。
○石田(勝)委員 現地で聞いたところによりますと、井出厚生大臣、五十平米を超える公団では二世帯、パートナーを探して、二家族で、だれか見つけてきて入居を応募してほしい、こういう話が出ている。こういうことを現地へ行って私は聞いたわけであります。パートナーを探せといっても、これはなかなか、兄弟でもあれば別ですけれども、お他人様が一つの五十平米を超えるところに入るということはやはりかなりの抵抗もあるようであります。それについてひとつ御答弁いただきたい。 それから、文部大臣、厚生大臣も、これは両方関係するわけでありますが、特に子供の場合に、笑わない、食べない、眠れないというふうな恐震症を訴える子供がかなりふえている。恐震症というのは恐ろしい、震える、こう書くわけでありますが、自我が自立していない子供にあらわれる症状だそうでありますけれども、今後、まだ余震も続いておりますし、こういう不安に駆られる子供たちの対応をいかに図っていくのか、それから、子供たちの精神不安定状態をどうやって取り除いて救済していくのか等について、あわせて厚生大臣、文部大臣からお聞かせいただきたいと思います。
○井出国務大臣 最初の、五十平米のところは二世帯ぐらいパートナーを探してという御指摘でございましたが、確かに、これだけ今逼迫しておりますから、できるだけそういう、一緒にというか、まあ仕切りはある程度つけるにしましても、そうトラブルが起きないような方同士を何とかうまく話し合いのもとで入っていただくという努力は当然していかなくてはならぬと思いますし、それから、お年寄りとかあるいは身障者の皆さんを優先的に今仮設住宅の方へ入っていただくような手続をしておるところでございますが、そのほかに、仮設住宅とはちょっと関係ございませんけれども、仮設住宅扱いといたしまして民間のマンションなんかも借り上げて、そういう面へもそういう順序で入っていただくという努力をしておるところであります。 それから、私が聞いておる範囲では、一ヘクタールに今度の仮設住宅、平家建てでございますが、約二百戸ぐらい建設可能だというふうに事務当局から聞いております。としますと、先ほど申し上げました、兵庫県、神戸市だけでは無理でございますが、兵庫県内に百七十九・四ヘクタールございますから、まあ何とか三万戸はこれで、我慢さえしていただければ手当てできるのではないかな、こんなふうに思っております。 それから、被災地の子供さんたちが大変そういった症状を来しておるということは厚生省も承知しておりまして、このたび、そういった児童やその保護者に対して、専門家で構成するチームによる相談やあるいは集団遊びを通じて児童の精神的な安定を図ることを目的といたしまして、専門家チーム、児童精神科医を中心に、心理判定員とか児童指導員とかあるいは保健婦さんとかあるいはメンタルフレンドといった、一チーム三人ないし五人を構成いたしまして、とりあえずきょうは大阪市の児童相談所から四チーム、現地へ行っていただく。毎日最初は四チームぐらい派遣をいたしまして、被災地の利用可能な児童館あるいは保育所、避難所等を回りながら御相談に応じていく体制をとったところであります。
○与謝野国務大臣 この点は先生御指摘のとおりでございまして、日本医師会の学校保健委員会が出しております「兵庫県南部地震の被災児童に対する「心の健康」への対応についてのアドバイス」というのが、全文は読みませんが、これには「ストレスから身体的な異常を訴える子どもがいます。」「子どもの表情に注意しましょう。緊張状態が過ぎたあと、心が不安定になると笑顔がなくなっていきます。」「日常の生活リズムが不規則になります。」 その対応は「話を聞いてあげて下さい。」「症状の程度が強いときは早めに学校医や専門医に相談して下さい。」「子供の遊びを活発にしてあげましょう。」、こういうのが日本医師会が出しております文書にございます。 私どもとしては、学校においても心の問題を中心に、児童生徒の健康状態に十分配慮をしなければならないと考えておりまして、そのために、文部省としては、兵庫県及び大阪府の教育委員会等に対し、被災児童生徒に対する臨時の健康診断や心の健康相談活動を行うように求めたところでございます。また、被災児童生徒を受け入れる各都道府県教育委員会等に対しても、被災児童生徒に対し、心の健康相談活動の充実を図るよう指導したところでございます。 これらの実施に当たっては、学級担任や養護教諭を中心に、全教職員が児童生徒の状況をよく把握し、子供の不安や悩みをよく聞き取ってあげることが大切であると考えております。 また、学校医などの専門家の協力も得て、適切に対応する必要もあり、医師会などにも協力を求めているところでございます。
○石田(勝)委員 地震関連の質問は終わりまして、教育改革に移らせていただきたいと思います。 昨年の十一月、まだ記憶に新しいわけでありますが、愛知県の大河内君がみずから命を絶った大変痛ましい事件が起きたわけでございます。ここで、学校から教育委員会への報告は、当初事故死、後で遺書が見つかった段階で、最終的に自殺だった、こういうことで自殺と認めざるを得なかったということでありますが、遺書がなければただの事故としてカウントされてしまったわけであります。学校が世間体とか体面とか、それらを気にして真実の究明がされていない、私はかように思います。これはもう大変ゆゆしきことであろうと思っております。 そういう中で、ここに文部省の初中局が出された「生徒指導上の諸問題の現状と文部省の施策について」ということが昨年の十二月に出されまして、その中で自殺の原因別状況というのが把握されておりまして、その中で、学校問題の中でいじめによるの自殺については、自殺はこの統計によりますと全部で百三十一名ほどありますけれども、いじめについてはゼロということであります。この報告書の信憑性は、文部省が出されたわけでありますが、極めて疑わしいと私は思っております。 私は埼玉でありまして、埼玉県が先月、県教育委のいじめ問題の電話相談、三十一日に集計を出しまして、昨年末から三十六日間に百四十六件の相談があった、これは埼玉県のあれですが。うち、いじめに関するものは四十五件だった。その中には、転校してきたが体の欠陥やなまりからからかわれるとか、水をかけられたり、みんなのかばん持ちをさせられたりするとか、いろいろ例が書いてあるわけであります。そういうことから、この埼玉県の教育委員会の出された調査結果から考えても、この文部省の出された報告書の信憑性は私は疑わしく思うわけでありますけれども、この調査はどんな仕方でやったのか、それを文部大臣にお聞かせいただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 御指摘の資料は、平成五年度における問題行動等の状況について、都道府県教育委員会を通じて調査したものを取りまとめたものであり、それを公表したものでございます。 自殺の原因、背景は、一般にさまざまな要因が複雑に絡み合っており、特定が困難な場合が多いわけでございます。 いじめが原因ではないかと報道された児童生徒の自殺事件が平成五年度において数件発生しておりますが、自殺の動機、背景等を調査した結果は、自殺の動機、原因が不明またはいじめと断定できなかったものであり、そのため、この調査ではいじめを主な理由とする自殺にカウントしなかったものと承知をしております。
○石田(勝)委員 いじめ、登校拒否、校内暴力、これらが問題になってもう随分年月がたっておるわけであります。教育の荒廃が叫ばれて久しくなるわけでありますけれども、これらの根本的な処方せんとか治療方法とか、これらが見出せないまま今日を迎えておって、また、そういう校内暴力だ、いじめだということが、できるだけ少なくしなければいけないという努力にもかかわらず、逆にふえつつあるような現況であります。 総理大臣も本会議で、国は人によって栄え、人によって滅びる、そういうことを述べておられましたけれども、やはり教育というのは国づくりの基本であろうと思っております。教育の結果というのは、きょうやったからあした出るというものではないし、これは二十年、三十年、そういう長期的な考えでいかなければいけない。相当時間がかかるものであります。例えば、いじめ問題を解決するにはいろいろな方法が、今までいろいろな議論がされてきたと思います。 そういう中で、私はやはり、昭和二十二年に六・三・三制が日本の教育制度に導入されてもう既に四十五年経過しておりまして、その日本の教育制度そのものを変えなければいけない、それと、もちろん教育を教える先生の資質も当然変えていかなければいけない、私自身はかように思っておるわけでございます。特に、十五の春は泣かせないとかと言われて、中学校時代の、中学三年生の受験地獄というのが、特にその十五歳というのは人生の中でも最も微妙な人間形成の時期であろう、そういったときに高校入試という偏った学生生活しか経験できないということは好ましいことではないと私は思っております。 それとともに、昭和二十二年から数えて四十五年たつわけでありますが、当時生まれたのがもう既に高校生、中学生を持つ親になっております。そのころから比較をいたしますと、今の子供たちの体格が一年、一歳上回っている、そういうふうなこともありますし、高校進学率も大変高くなっているということで、当初、昭和二十二年当時、高校進学率の見込みは上限で約七〇%ぐらいであろう、そういうことを見込んでいた、しかし現実の問題として、今、現段階では九七%を超える生徒が高校へ進学している、そういう状況であります。これは西岡元文部大臣とか鳩山文部大臣もかねてから言っておりまして、私自身もこれは必要性を痛感する一人であります。 そういう中で、学制の改革について、まず文部大臣、そして総理大臣の御所見を承りたいと思います。
○与謝野国務大臣 中高一貫教育を含めまして現在の六・三・三・四の学制を見直すべきとの先生の御意見については、一つの御提案と私どもは考えます。しかしながら、現行の六・三・三制を基本とする学校体系は今日我が国社会に定着してきておりまして、その改革については国民や社会に大きな影響を及ぼすことから、社会の変化や児童生徒の実態等を十分に見きわめ、国民の合意を得つつ、中長期的な観点から慎重に検討すべき問題と考えております。 文部省においては、現在既に学習指導要領において、児童生徒の心身の発達段階及び特性等を十分考慮して適切な教育課程を編成し、きめ細かな指導を進めることを基本として、その充実を図っているほか、生徒指導の充実、高等学校入学者選抜制度の改善、高等学校教育の多様化、弾力化等を積極的に進めているところであり、都道府県教育委員会、学校現場においても積極的な取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。
○村山内閣総理大臣 教育の重要性については、委員と私と、理解と認識は違わないと思いますね。大事なことはもう申し上げるまでもないわけです。 いじめといったようなことによって幼い大事な子供の命が絶たれるといったような痛ましい事件が起こっておる、これはもうまことにゆるがせにできない問題で、これは私は指示をいたしまして、関係の閣僚会議を開いて、そして、おざなりなことではなくて、もっと本気になって、本音で勝負ができるような、そういう取り組みをしていかないと本質的な解決にならないのではないかというようなことも申し上げまして、いろいろあらゆる角度から検討してほしいということもお願いして、今鋭意そうしたことに対する対応について検討していただいておるものというふうに思っております。 そういうことがどうして起こってくるのかということを振り返っていろいろ考えてみますと、これは単に、生徒問だけの問題、あるいは学校だけの問題、あるいは家庭、社会といったいろいろな要因がやはり背景に私はあると思いますから、一つのことを解決すればそれで全部解決するというようなものでもないというふうに私は思うのですね。 今御指摘のございましたように、受験競争が思春期に激しく行われて、そして競争が激化する、その中から友情が阻害されていくとか、あるいは本当に友情に温められたような友達づき合いができないとか、いろいろな要因も生まれてきておりますから、そういう受験制度のあり方等についても、私はやはり検討してみる必要があるのではないかと思いますけれども、この問題は、そうしたあらゆる角度からやはり検討して、そしてどういうふうにすることが一番いいのかということについて結論を見出していく必要があるのではないかというふうに思いますから、単に六・三・三・四制を改めればそれで片がつくという問題でもないし、いろいろな角度から、今申し上げましたような検討が必要ではないかと思いますけれども、六・三・三・四制を見直すというのも、先ほど文部大臣からお話もございましたように、確かに一つの提言ではあるというふうに私どもも受けとめております。
○石田(勝)委員 文部大臣から御答弁、総理から御答弁いただきましたが、先ほどから私が申し上げているのは、教育の荒廃が叫ばれて久しくなる、そういう中で、当然教員の資質の向上、例えば教員の採用試験制度も見直していかなければいけない。例えば今、大学で教職課程をとって三十時間程度の実習を踏まえて、都道府県教育委員会の試験に受かれば学校の先生になれる、そういう採用制度そのものも私は問題であろう、そういうことを強く感じるわけであります。 例えば、アメリカとかほかの国は、もっと教職員の採用の試験は難しいわけであります。例えば、実習期間を一年間、日本は三十時間ですけれども、実習を一年置くとか、そういう適格者を判断するための期間が非常に長い。そういうことをやっている国も実際あるわけであります。また、アメリカあたりは、教師は雇用契約で、不適任となれば長くても五年ぐらいで首にしちゃう、そういうこともあります。ロシアあたりは、国家公務員契約ということでもありますし、ドイツあたりは、医師の国家試験ぐらい学校の教師の試験は難しい、そういう国々もあるわけであります。日本みたいに永久雇用制度をとっているような国はほとんど先進国では見受けられないというのが現況でありまして、その教員の資質の向上も考えて、やはり選び出す場合のハードルを私はもっと高くすべきだ、そういう考えを持っております。 そういう中で、同じシステムで同じやり方をしたのでは、文部大臣先ほど、いや今の教育制度、六・三・三・四制は定着している、確かに定着しているのですよ、もう四十五年もやっているから。しかし、同じシステムで同じやり方でやっていたのでは、同じ結果しか出ないのじゃないか。そのために、原因を突き詰めるためにいろいろなことをやってきたけれども、なかなかできなかった。いじめだってまだ解決しない、登校拒否も解決しない、校内暴力も解決しない、最近はその率はむしろ高くなってきている。そういう状況から考えると、同じ仕組み、同じシステムでやるやり方、それは定着しているということは、ある意味ではいいかもしれないけれども、私は、ある意味ではマイナス面につながってくるのじゃないか、そういうふうに強く感じるわけであります。 そういったことを文部大臣に申し上げて、再度六・三・三制の学制の見直しについて、定着はしているということはいいことでもあるし、あるいはマイナス面もあるわけでありまして、同じシステムでやった場合、同じ結果しか出ない。これはもう十数年こういうことをずっと議論してきたわけでありますから、これはいろいろな行政改革だとか政治改革だとかいろいろな改革の中で、そういうものの抜本的な教育改革の中で、この学制の改革というのは真剣に前向きに取り組むべき課題だろう、こういうように私は強く感じておる一人なのです。 総理大臣、その点について、再度御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 まず第一点、先生が御指摘になられました、やはり教育の基本は先生にあるだろう、こういう御指摘でございますが、私は全く同感であります。 よりよき先生をいかに確保するかということは日本の社会の重要な課題の一つでございます。また、よりよき先生を確保した上で、その先生に研修に励んでいただき、教師自身の資質をみずから向上するという努力をしていただくこともまた大事であろうと思っております。 そういう意味では、教師の資質を向上する。また教師というのは単に教える学科の専門家ではありませんで、全人格的に児童と接するわけでございますから、そういう意味では、教育における教師というのは、いかなる教育であるかということに関して決定的な要素であると私は思っております。それに関しては先生と全く意見は違わないと思っております。 さて、学制改革でございますけれども、確かに学制改革をするということは一つの御提案であると思いますけれども、学制改革を論ずる際には、やはりただ年限の切り方をどうするかということではなくて、社会的なこと、あるいはもろもろのその前提となる諸条件というものを十分論議してからでないと、この問題には進めないのだろう、そのように考えております。
○石田(勝)委員 総理大臣、教員の採用制度の見直しについて私先ほど意見を申し上げたのですが、それについて御見解を伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 教員の採用制度に問題があるのか、まあどこに問題があるのか、よく私は的確に申し上げるわけにはまいりませんけれども、しかし一応これまで教員の学校を卒業して、そしてそれぞれ採用試験を受けて、そしてその試験に合格をして教員の資格免許を取る、そして教職に携わるわけでありますけれども、それは単に教育に免許を取って携わるだけではなくて、初任者研修とかいろいろ過程があって、そしてそれなりの資質の向上に努められておるというように私は思うのです。 これはいろいろな見方や考え方があると思いますけれども、私はもうこれは何年か前に一遍、教研集会というのに地方議員をしているときに呼ばれて出たことがあるのです。そのときの雰囲気を見ていますと、やはり現場教師の悩みやらあるいは問題点やら、何が生徒に対して一番難しいのかとか、生徒に対して人間的に触れ合っていく、そういうところで一番大事な問題は何なのかとか、そういうことが真剣に議論されている場に接して、これはいろいろ見方や考え方があると思いますけれども、なるほどやはり難しい問題があるんだなということを感じたことがあるわけでありますけれども、いろいろな角度からやはり検討してみないと、先ほどのいじめの問題と同じで、何か一つ解決すれはすべてが解決するというだけのものではないと思います。 ただ、冒頭に申し上げましたように、教育というのはやはり日本の将来にとって大事な問題でありますから、そういう問題についてはやはり御意見も踏まえて真剣に検討し、あらゆる角度から検討されなければならない課題であるということについてはもう間違いのない問題であるという認識は持っております。
○石田(勝)委員 教員の採用制度について、文部大臣と総理大臣の御見解が多少食い違っているようでありますが、確かに学制につきましては文部大臣、これが一番というものは私はないのだろうと思います。今の制度が一番ということもないし、これから仮に変えたにしても、これが一番ということはそれはないのだろうと思います。やはり教育は人なりでありますから、やはり教える先生の資質ということは、今総理から答弁いただきましたけれども、私は極めて大事なことなんだろうと思っているんです。 私は、文部大臣と総理大臣のちょっと御答弁が、若干意見が違うような感じがしたわけでありますが、それはそれとして、木を見て森を見ないというふうなことではなくて、やはり学制の改革については、これは確かに検討して、これは前向きにやはりやっていくべきだろう、こういうふうに私自身は思っています。 そのために、文部大臣として中央教育審議会に諮問をして、それでいろんな御意見を聞かせてもらう、そういうお考えがあるのかどうなのか、その点もちょっと大臣から答弁をいただきたい。
○与謝野国務大臣 例えば、中高一貫教育というようなことについては、既に全国的にそういうことを試みておられるところがございますので、そういうものについては検討の余地は実はございます。もちろん中高一貫でやる場合の問題点もあるわけでございます。 ただ、現段階において学制改革について中央教育審議会に諮問をするということについては、そのような考え方は現時点では全くないということでございます。
○石田(勝)委員 その問題については再度、今後文部大臣といろいろ意見交換もさせていただきたい、かように思っております。 次に、国旗・国歌の問題について御質問をさせていただきます。 これは、去る当委員会でも山田宏委員からも質疑がなされましたし、私も昨年の臨時国会で与謝野文部大臣と、並びに文部政務次官と大いに議論をしたところでございます。きょうは総理大臣もお見えでございますので、率直にお尋ねをしたいと思います。 これは、去る十月の十三日に、政府はこの予算委員会の質疑の中で、国旗・国歌について統一見解を出されたわけであります。その中で、私は、以前の考え方とかなり後退した、そういうふうに強く認識を持っておりますが、この第三項目、三項目だけ読みますと、「このことは、児童生徒の内心にまで立ち入って強制しようとする趣旨のものではなく、あくまでも教育指導上の課題として指導を進めていくことが必要である。」この三項目、三番目が入ったわけですね、政府統一見解で。それまでは「指導するものとする。」、そういうことであったわけでありますけれども、この三項目が統一見解として入った。 私はこの三項目がいまだに理解できない一人であります。これは率直に言わせていただいて、自民党と社会党の妥協の産物だろう、そういうふうに私は思っております。社会党を納得させるためにこの第三項目を入れた、そういうふうにしか私は思っておりませんが、その点について文部大臣、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 まず、現在の教育法の体系について先生に御理解をいただきたいわけでございますが、日本の教育につきましては、やはり憲法が最も私どもの教育行政を進めていく上でのいわば最高法規でございます。教育法だけの最高法規は教育基本法という法律がございます。教育基本法の下に学校教育法というのがございます。そういう中で、その下位の法規として学習指導要領というのがあるわけでございます。これは文部省の告示という形ででき上がっております。 学校においては学習指導要領に基づきまして教育がなされるわけでございますが、「指導するものとする。」と、こう書いてございます。これはやはり小学校の六年間、中学校の三年間、あるいは高校の場合は高校の三年間と、こういう教育の場において、国旗・国歌の意義、あるいは国際社会における国旗・国歌の意義、また他国の国旗や国歌を尊重する態度、こういうものは繰り返し教えます。教えますが、教えるということはあくまでも教育的な指導をすることでございまして、この九年間あるいは十二年間の教育的指導の結果、その教育的指導を最終的にどう受けとめるかということは、児童生徒一人一人の精神の領域、内面の問題でございまして、そういうものを強制的に押しつけるという態度で教育を行っているわけではありません。 これはやはりあくまでも教育的指導として、国旗・国歌の重要性、またその持つ意義をまさに教育をしてまいるということでございまして、その九年間あるいは十二年間の教育の結果がどうであるかということは、まさにそれこそ児童生徒の内面、精神の領域、内心の問題でございまして、その最終的な結果まで私どもは強制するということではない、こういうことでございます。
○石田(勝)委員 文部大臣も、与謝野大臣は以前から私もよく存じ上げておりますが、何か随分、以前の与謝野先生と変わってしまったのかなと今思ったわけであります。押しつけるものではない、そういう御答弁でありましたけれども、児童一人の内面の問題で、教育指導上の問題で、押しつけるものではないと。 この国旗・国歌の問題については、反対している一部の先生と管理職の問題なんですよ。押しつけるものではないとかといっても、子供自身は日の丸だ、君が代だ、国旗・国歌が嫌だなんということは言っていないのです、今の子供は。言っていないのですよ。それをその一部の先生と管理職との間でいつもトラブっている。子供自身は嫌だと言っていない。 正直なところ、この政府統一見解の三項目が出て、これ総理、現場はすごく困っているのですよ、今までの見解と違ってしまっているから。文部省は同じだ同じだと言っていますけれども、これを逆手にとって、やらないという人がもう出ているわけですよ、やらないという教師が。そこでまた、管理職と一部の教員との間でトラブルが出てしまっている。現場ではもう大変困り抜いていますよ、このことで。 それで、大臣、先ほどこれは社会党を納得させるためのあれじゃなかったのか、こういうふうに私御指摘いたしましたけれども、文部大臣も私的な席では、例えば教育委員会連合会との懇談会では、これは非常に反発している先生もいらっしゃいますので、大臣に恐らく尋ねたんでしょう。私はその先生から聞きましたけれども、これは率直に言って妥協の産物だ、こういうことを与謝野大臣もおっしゃっているという話を聞きました。それは別に答弁は結構です。与謝野大臣の本当の考えというのは私は私なりに理解をしているつもりですから、立場上の発言とあれば理解をしているつもりでありますが、問題は、これは大人の立場で論議ばかりされてしまっているのですよ。 実際に、国歌を歌えない子供を育てるとか、国旗に畏敬の念を持たない、尊敬しない子供を育てるということがいいのか悪いのかということでやはり議論していかなければいけないのです。これを大人の議論ですべてはめて、子供の内心に立ち入るものではないとか、ああでないこうでないという話で、一部の先生と学校の校長との間で年じゅうトラブっている問題なんですよ。だからこそ、文部省がきちっと指導していかなければいけない、私はこういうふうに強く感じておるわけであります。 そういうことから考えますと、総理大臣、国歌を知らないという子供、いっぱいいるのですよ。それは、文部省では八十何%斉唱しているとかという結果が出ていますよ。しかし、私なんか地元で、こちらに自民党の先生方も大勢いるけれども、例えば剣道大会だ柔道大会だ空手の大会だといって国旗を掲げて、国歌を流して、後ろを見て、歌える子供なんていないですよ。いないですよ。君が代を歌えない子、いっぱいですよ。だから、何で君ら歌えないんだって私が尋ねると、いやそんなもの教わってないからと言うんです。一人の子はもっとひどいことを言ったんです。だってこれはお相撲の歌だろう、こういうふうに言ったんですよ。お相撲の歌というのは、千秋楽で流れるから。そういうふうな子供もいるわけです。 だから、この問題については、国旗を知らない、国歌を知らない子供を育てるのがいいのかどうなのかということなんですよ、まず。
○与謝野国務大臣 国旗や国歌を知っていただくために、またそれに触れていただくために教育をしているわけでございまして、知らない子供を育てるというのは文部省の意図ではなく、知っていただくために九年も十二年も必死になって教育的指導をしている、こういうことでございます。
○石田(勝)委員 総理大臣。
○村山内閣総理大臣 私は、この委員会で国旗・国歌に対する五十年間の歴史的な経過を振り返ってみてお話も申し上げました。今日もう、例えば例を挙げて大変恐縮ですけれども、オリンピックで日本の選手が勝ては日の丸が上がる、そうするとみんなが感激して手をたたく。同時に、日本の船が外国に行けば、やはりひとつの標旗として日の丸の旗を掲げておる、あああれは日本の船だな、こういうふうに皆さんから認められておる。しかも国民のほとんどは、もう国旗・国歌というものは一応認めておる。こういう現状の中で、これはもう当然認めてもいいんではないかという見解を述べて、社会党の方針もそういうふうに変わってきたと言えるわけです。 これは連立政権だから妥協してそうなったというんではなくて、党の方針としてそういうふうに変えたんですよ、これは自主的に。だから、そのことは正しく御理解願いたいと思うのです。 そして、私はいろいろな場面に出てまいりますけれども、国歌斉唱と言って、ほとんどの子供が歌えない、知らないなんということは場面として出くわした経験は私はありませんね。国歌斉唱の中で、そういうような場面は私は出くわしたことはないと思うのです。それは先ほど文部大臣も答弁されましたように、相当もう徹底をされてきていると思いますね。 ただ、やはりこれは、教育の現場というのは教育指導するところですから、したがって、あくまでも徹底した教育指導というものが必要ではないかということを申し上げておるのであって、それは大事なことだというふうに私は理解いたしております。
○石田(勝)委員 そうすると、総理は日の丸・君が代をお認めになった、党でも決めた。じゃ、本心から認めていらっしゃるわけですか。
○村山内閣総理大臣 本心から認めているか認めないかと言われても、私はここでうそを言っているわけじゃありませんから、それはもう全く私は私の考えとして本心から認めております、こう申し上げているわけです。
○石田(勝)委員 これは報道ですから確かなところはあれですが、本心から認めているのであれば、昨年暮れに総理が大分県に帰られたときに発言されたような発言というのはまずないわけですよ。これは私はないと思いますよ。 それで、総理はせんだっての予算委員会の答弁でも、義務や強制があってはならない、こういうことをおっしゃっておりますけれども、私は小学校というのは、基本的な基礎的なものを教えるのが小学校だろうと思うのです。中学校は個性を探りながら自分の将来性を見きわめていく、そういうことが中心となっておる教育方針だろうと思うのですね。少なくとも、基礎的な基本的なものを学ぶということを考えると、やはり国歌というのは教わらなければわからないのですよ、子供は。だから、この第三項目は私は必要ないと思うのですよ、総理が本当に徹底してやらせるんだということであれば。この第三項目、統一見解の三項目、総理がこれは徹底してやるんだと言えば、この第三項目は私は要らないと思いますよ。 先ほどは、総理が知っている子供では君が代が歌えない子供なんか知らない、そんな子はいないと言っていましたけれども、それは地域によって違うかもしれない。例えば、私は埼玉の南部ですから、そういったところは歌ってないですよ。ただ、大分ではやっているのかもしれない。しかし、知らない子供がいるということは事実だし、学校で教わっていないということも事実だし、例えば日の丸を見たら、あれは国旗ではないと教える先生がいるのも事実なんですよ、これは。子供というのは真っ白ですから、特に小学校の低学年なんというのは。教えられたらそのとおりになっちゃうわけですよ。だから、大事だということを言っているわけです。 だから、総理大臣が徹底的に日の丸・君が代を指導するのだということであれば、この三項目要らないと思いますよ。——いや、総理大臣から答えてください。
○村山内閣総理大臣 いや、私は、子供の心の奥の、心の中にまで入り込んで強制すべきものではない。やはりこれは、学校の現場というのは教育指導する場ですから、したがって、それは教育指導を徹底して、そういうことのないようにすることが大事ではないかというふうに今申し上げているわけです。
○石田(勝)委員 それは子供にも知る権利があるんですよ、本当に。 それで、例えばこの三項目なんということが入っていると、先ほどから言っているように、総理の発言やこの統一見解のこういうことを言っていると、一部の教職員を元気にさせちゃうんですよ、これは本当に。元気にさせちゃう。だから、こんなものは取るべきだと言うんですよ、総理が本当に徹底的に指導するとおっしゃっているのであれば。何もこんな三項目めは要らないですよ。現場の教育委員会の連中だって言っているんですから。私はこれは取るべきだと思いますよ。総理大臣が本当に徹底的に教えるのであれば、それはやるべきなんですよ、これは。取るべきなんですよ。こんな統一見解出すべきじゃないんですよ。矛盾しているんですよ。 ちょっと総理から、もう一回答えてください。
○与謝野国務大臣 先生が徹底的にという意味はどういう意味で言われているのか、よく私はわかりませんが、少なくとも義務教育課程において九年間は国旗・国歌の持つ意義、またその国際的な重要性、あるいは他国の国旗・国歌を尊重する態度、そういうものを子供たちに教えるわけでございます。 また、高校でも三年間そういうものをお教えするわけでございますから、九年、十二年というのが、徹底的かどうかは別にいたしまして、九年間、十二年間教育的指導をするということは、私の考えでは、徹底的に教育的指導をしているということになるのではないかと思っております。
○石田(勝)委員 総理、例えばこれは子供の内心まで立ち入るものではない、そういうふうに答えておられますね、今までのこの問題についての、総理大臣。それで、政府統一見解もそういうふうにおっしゃっています。 例えば、これは本当の話ですけれども、ある商社マンがイギリスへ転勤になった。それで、自分の子供をこの際英語を学ばせるために現地の英国の学校へ入れようといって、そこの校長先生に面接を申し入れたら、その子供に対して、じゃ試験をする。その試験は簡単だ、簡単な試験だ。その簡単な試験は何か。あなたの国の歌をここで歌いなさいと言われたら、その子供は歌えなかった。それで、そのイギリスの校長が、もう一回、帰って一週間後に来なさい、それまでにちゃんと自分の国の歌を学んできなさい、こういうことで、一週間後に、親が一生懸命教えて、それで合格を許された。これはもう本当の話であるわけであります。 だから、子供は知らない人が多いんですよ。教育というのは義務だ、強制だというのはあってはならないというけれども、例えば、じゃ、はしは右で持ちなさいとか、茶わんは左で持ちなさいとか、人からお世話になったらお世話になりましたとか、ありがとうとか言いなさいとか、そうやって基礎的な、基本的なことを教えるのは、これは教育でしょう。それには義務があるじゃないですか。強制が伴うじゃないですか。教育というのは義務も、強制も伴うのですよ、これは。伴うんですよ。総理大臣、御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 教育というのは、そう義務だ、強制だという言葉に果たしてなじむのかなというふうに私は思っておりまして、やはり親は子供に優しく諭す、いろんなことを教える、また場合によっては厳しいしつけをする、いろんなことがありまして、一方的に義務だ、強制だという言葉ではなくて、教育という言葉はやはり優しさ、厳しさ、いろんなものを含んだ言葉であると私は思っております。
○石田(勝)委員 いや、総理大臣にお尋ねしているんです、その義務、強制のお考えについて。子供を育てるときに、こうしなさい、ああしなさいといろいろ指導しますよね。当然強制が伴うじゃないですか。それで間違ったとすれば怒るじゃないですか、親は。教育というのは当然義務と強制が伴うんですよ。それが教育なんですよ。
○村山内閣総理大臣 やはり、それは若干あなたと考え方が異なるかもしれませんけれども、私は、やはり教育というのは徹底して指導をすべきものだ。で、強制して、例えばこういう例がありますね。水を飲まない馬を何ぼ水辺に、川辺に連れていっても飲まないというような例がありますけれども、それならそのおしりをたたいて無理やりに飲ませるかといったら、そんなこともできないと思いますよ。 したがって、私はやはり、子供の心、心は今どこにあるのか、何を考えておるのか、何を求めておるのかというようなことも十分やはり踏まえた上で対応して、教育指導していくということがむしろ大事ではないかというふうに思いますから、子供は何を考えておるかわからぬけれども、一方的に強制的に押しつけていくといったような教育が必ずしも私はいいというふうには思いませんからね。したがって、あくまでもやはり教育指導を徹底して行うべきものであるということを申し上げておるわけです。(発言する者あり)
○石田(勝)委員 それは今後ろでも言っているように、内容なんですよ。子供は国旗・国歌が嫌だなんて言ってないんですよ、今の子供は。総理大臣、だからこそ教えてほしいんですよ、それを教えない人もいるんですから。だから当然、義務、強制というのを伴うんですよ、教育というのは。それを心の内心まで入ってはいけないという見解がおかしいんですよ。
○与謝野国務大臣 若干議論が、二つの議論が重なっております。一つは学校教育現場において校長先生がとるべき態度、また校長先生の管理下にある教師のとるべき態度、そして教育を受ける児童生徒の最終的な問題、この三つがあるわけでございます。 校長先生のとるべき立場というのは、やはり学習指導要領に基づきまして教育課程をつくりまして、学習指導要領というのはあくまでも大綱的基準でございますから、実際の教育課程をつくる場合には、そこには創意工夫が働く余地があるわけでございます。 で、校長先生のもとにおいてつくられましたそういう課程に基づきまして、教師の先生方は国旗・国歌について生徒に対して指導するということは当然のことでございまして、そういうものについては実は例外はないわけでございます。こういう国旗・国歌に対する指導というのは、小学校一年生から始まりまして高校三年卒業するまで続くわけでございまして、それぞれの教師は教師の職業上の責任として、子供たちに国旗・国歌の意義について教えていくわけでございます。 しかしながら、最終的に九年間たった後あるいは十二年間たった後、そういう九年間、十二年間にわたる教育指導の成果が児童生徒の内心においてどういう成果を発揮したかということと、その長い期間、国旗・国歌を指導するということとは実は別の問題でございまして、最終的にどういう教育的成果があったということは、一人一人の児童生徒の内心において別々の問題が生ずる可能性があるということを申し上げているわけでございます。
○石田(勝)委員 私の持ち時間が迫っておりますので、この問題はまた後の議論にさせていただきたいと思います。 最後に一つ、武村大蔵大臣、きょうの新聞報道によりますと、政府系金融機関、きのう与党で先送りを決定したと、これは特殊法人の見直しについてでありますが、大蔵大臣はことし初め、行政改革の対応いかんによっては政権離脱も踏み切らざるを得ない、そういう踏み込んだ発言をされておりますし、その前の税制改革の特別委員会においても、私に対しても、政権をかけてまで、そういうことで断言されております。 で、この大蔵省の、当然これは二月の十日まで検討されていると思います。これが何か先送りになるやに報道されておりますけれども、そこの確認をしたいわけでありますが、大蔵省が行革、規制緩和に率先して取り組む姿勢に変わりがないのか、二月十日までにこれは当然検討されて出されるだろうと思いますけれども、その点間違いないのか、それから、大蔵大臣がかなり今まで積極的に取り組んできたことに変わりがないのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
○武村国務大臣 与党の方でどういう御議論があるのか私はまだ知っておりません。少なくとも政府の姿勢としては。行革はこの内閣の最大の課題であると総理が何回も繰り返しおっしゃっているし、そのことに変わりはないと思っておりますし、これまで申し上げてまいりました私の行革に対する姿勢、考え方は変わっておりません。
○石田(勝)委員 大蔵省としても、二月の十日までにぴしっと特殊法人の見直しについては出されると、こういうことでよろしいですね。
○武村国務大臣 そのとおりでございます。
○石田(勝)委員 以上で終わります。
○佐藤委員長 この際、川島實君から関連質疑の申し出があります。石田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川島實君。
○川島委員 新進党の川島實です。 地震対策の質疑に入る前に、このたび兵庫県南部地震でとうとい命をなくされました多くの方々に対し、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、震災に遣われました方々に心からお見舞いを申し上げると同時に、連日復旧のために御努力をいただいております関係者各位に対しまして感謝をいたしております。 今回の阪神大震災は、明治以後四番目の大きな規模でございます。全国ぐるっと見ますと、関東大震災が一九二三年、濃尾地震が一八九一年、福井地震が一九四八年、今回が四番目。それまでは実は全国で十七位、兵庫県、四百六十八人の死者が一番多かったわけでございます。 このようにして我々人間が幾つかの経験をしてまいりまして、今回のこの未曾有の、身近なところで私たちの時代に起こった大震災をみずからこの目で見てきたわけでございます。そこで、活断層の関係の非常にひどいところは、はるかに我々の英知の及ばないところでございますが、しかし私たちが今までいろんな小さな地震が起こるたびに対策を考えてきたこと、そして先祖の皆さんが、先輩たちが多くの経験を積んで行われてきたことが、いつの間にか簡素化されたり、どこかで曲げられたりして、それがこの大きな震災になった可能性というのは非常に多いわけです。それが人的な被害と言われる一つの要因だろうと思います。 例えば、木造の住宅でいいますと、昔の人は非常に知恵がありまして、二階建てを建てる場合は通り柱を非常に強固なものでやって、日本人は巧みなわざだということで、はりだとかけたに対しての継ぎ合わせをきちっとやる。その掘った分だけが強度が減るわけですから、それで太い柱を使う。 ところが、いつの間にか通り柱が数が少なくなったり、継ぎ手の関係が、機械で掘りますから余分なところも余分に掘ったりして、たくみのわざがなくなっていく。そこへもってきて従来どおりの日本がわらでございますから、地震で一遍に二階のあの弱いところがぱっといく。これがアメリカ方式の形で通り柱に全然もう傷つけずに横のはりに対してもう一本補強するというような形であったならば、確実に地震は全部防げているわけですね、一階部分の。今も防げているわけです。 それからもう一つ、かわらで考えますと、昔はかわらをふくたびに、横の桟がありまして、そこに引っかけて、そしてなじますために土をやっている。そして銅線で一つずつ、一本ずつくぎで打って落ちないようにしたものなんです。それがいつの間にか簡素化されて、ただ土だけでふいてしまう。で、そういうものが全部落ち込んでバランスを崩すという大きな影響があるわけです。 それから、二階は、いろいろこう余り物を載せなかったわけですね、昔は。ところが、今はもう二階の世帯と一階の世帯が違うということで重い物を全部入れるという、いろんな重なり合う物事があるわけですね。 それで、ビルやなんかでも、例えば経済性を持つために、鋼筋コンクリート、鉄骨でやって、そしてそれにフープの鉄筋を巻いてコンクリを打って上がっていく。これはほとんどしっかりしているわけですね。大体ビルの半分ぐらいは、二十メーターのビルですと十メーターぐらいは地下へきちっと入っていますから、いろいろな形で。だからしっかりしている。ところが、だんだん簡素化されて、途中までは鉄骨入れて、途中から本当のコンクリートだけになってしまう。そうすると、そこで切断されているというビルがよくあるわけですね。 それから、鉄筋コンクリートのビルは各階で一遍ずつ打ってかわっていくわけですから、あとはもう鉄筋の圧接溶接、手抜きがあったというような話も出ていますけれども、そういうような圧接したところで一遍は亀裂が入っているんですね。結局、床から上へ行く、五階までなら五階まで一緒に打つわけじゃないですから、圧力があって仮枠が破裂しますから。だから、各階ごとに打つその亀裂のところで全部柱がやられている。それから、壁の余りないところの一階部分がやられる。 このようなことを考えますと、公共建物は少なくとも今後これらのことを踏まえて、建設大臣はいろいろ、四十二年、四十三年の非常に古い建物が壊れているんだ、こう今まで答弁で言われておりますけれども、私は、あの状況を見て、人間が行っている、弱い地盤のところに埋め立てをして建てて、それがすぐ崩壊をしているというようなところもたくさんございますし、帰ってまいりまして、じゃ我が町はどうか、名古屋市はどうかと考えますと、同じような状況。あの非常に活断層の弱いところは別にして、一般のちょっと周辺のところでやられた部分、芦屋等を見ますと、全部該当するわけですね、名古屋市も岡崎市も全部。 そのようなことを考えると、防災計画は、これからそれこそ全国の古い昭和四十二年以前に建てられたものを含めまして、専門家が非なり黄なりという形のレベルを張って、何年計画でそれらを全部是正するかという方策を今後復興計画の中に取り入れてもらわないと、同じような災害がまた起こる可能性があるわけでございます。 そこで、今回政府が、従来の国土庁が行っております災害対策基本法に基づいて組織があったわけですけれども、今度はこれじゃいけないということで恐らく緊急対策本部を設けて、村山総理が本部長、その下に非常災害対策本部を現地へ設けるということで小里地震対策担当大臣、その下に何か現地対策本部ということで、本部長久野国土庁政務次官がおる、こういうような形で理解をしていいのでしょうか。これはきょうは現地へ小里担当大臣が行っておりますので、その辺の理解が私ども非常にわかりにくくなっているわけですけれども、ちょっといいのかどうか、お教えをいただきたいと思います。
○五十嵐国務大臣 おおむねいいのではないかと思います。 お話しのように、閣議で決めた、全閣僚が構成メンバーである、そして総理が本部長である緊急対策本部があって、それから一方、災害対策基本法二十四条による非常災害対策本部、これは小里担当大臣を本部長にして、これが一つあって、そのもとに、現地では現地対策本部というのが久野国土庁政務次官を本部長としてある、こういうふうになっております。
○川島委員 今回のこの地震発生以後、企業の危機管理体制ということで、ダイエー社長の行動が非常に評価されているのですよ。それは、時間的にいきますと、五時三十分に自宅で起床して、五時四十九分にテレビニュースで知って、六時十五分に神戸の震度六を知って、六時二十分に店舗の被害の第一報が入る、そして七時には自宅を出て、自動車電話で地震対策本部を設けることを指示した。それから七時三十分に本社へ到着して被害状況を確かめまして、連休を返上して店舗を全部営業しなさい、そして専務を十時にはヘリで現地へ飛ばした、こういう報道がなされております。 それから、現地の被災者の中で、平成維新の会がインターネットでいろいろ三千五百人ぐらい全国会員と通信を常にやっているのですが、その通信の中で、ダイエー社長のその行動について、みんながつぶれて大変なときに、自分の店もつぶれている中で店をあけてくれた、この行為は一生忘れることができないということでずっと流れた。私も涙が出るくらい、この行為はやはり感謝の気持ちがあるわけですよ。 そしてまた、ダイエーの社長は、今回みずからの企業が被害に遭っているわけですから、経団連の副会長をやめたり、それから日本チェーンストア協会の副会長を辞退をして取り組む。そして、決算で二百六十億円の、復興のために赤字が初めて出る、これを何とか戻さなきゃいかぬということで、陣頭指揮に立っているわけですね。 このようにして、例えばせっかく小里担当大臣を総理が任命になられたわけですから、私は当然現地におって全部の指揮をされるものだと最初は理解しておった。ところが、ここで来ていろいろやりとりしております。現地の状況を聞きますと、先ほど私が指摘をしたように、政治家では久野国土庁政務次官が陣頭におるのですか、その下は全部十六省庁の幹部だ、こうおっしゃいますけれども、十六省庁の本庁の幹部がほとんどいない。出先のいろいろな幹部の皆さんがおって、なかなか調整が難しいような話が入ってきておるわけでございますけれども、この出先でない、本庁の、例えば事務次官なり審議官なりの、そういうクラスの人たちが現地へ行かれているのが大体何人ぐらいおるのか。防災局長ですか、担当大臣のかわりに答えられる人、ちょっと。
○五十嵐国務大臣 これは、当初のいろいろな議論の中では、現地対策本部の本部長というのは局長クラスがいいのではないかとか、いろいろあったのですけれども、この際はやはり明確に、本部長というのは政治家だ、それで政府として責任を持つという体制でしっかりいくべきだということで、これは政務次官を充てることにいたしたわけであります。これは久野政務次官もびっちり現地で大変な御苦労をいただいて陣頭指揮をとっていただいております。 それで、小里担当大臣も、もちろん現地は久野さんにしっかりやってもらいながら、本庁の、各省の調整であるとか、とにかくもう次から次に計画を立てて、それぞれの各省を叱咤激励しながら膨大な作業を進めていくわけでありますから、そうしながらも、しかし現地の方には半分ぐらいは飛んでいってやっておる。行ったり来たりで、きょうも向こうに行っているわけでありますが、私は、そういう意味では、今の体制というのは本当によく頑張っていただいている、こういうぐあいに思います。 それから、出先の方は、出先機関の役所の人たちだけでやっているのじゃないかというようなお話がございましたが、今こういうことになっているのですね。現地対策本部の総数三十一名のうち、出先機関に籍を置く対策本部員は十二名、それから本省庁に籍を置く対策本部員が十九名、こういうことです。それから、本省庁に籍を置く現地対策本部員以外の、係長・補佐クラスの者が四名ということになっているようですね。それから、これらのほかに、厚生省は医療体制支援チームとして三十一名、それから建設省も、技術審議官などを派遣して都市計画その他の指導、協力に全力を挙げてやっている。あるいは労働省は、雇用促進住宅あっせんで二名、あるいは広域職業紹介で二名ほどが別に行っている。 これはほんの一例でありますが、もうそれは各省で相当な数が現地に直接まだ入っている、こういうことで、決して、現地の出先機関だけに任せているなんということは全くございません。
○川島委員 ちなみに、東京都庁の建設をちょっと考えてみます。工期が約二年九カ月、総額一千五百六十九億かかりました。延べ作業員が百五十二万三千人、一日、忙しいときに三千六百人現場へ入るわけですよ。それで、現場主任はこれらを全部監督、建設業は二十九業種ありますので、これらの長を全部集めて常に、朝なり夜なり、そして問題が上がったらその都度問題解決に当たるわけです。それで、工期を短くしようと思うと、社長が出てきてきちっと座ってもらうことによって非常に工期が早くなる、みんなが一生懸命努力する、社長のメンツを立てようじゃないか、こういう形になるわけです。 だから、そういう意味合いからいって、ぜひひとつ総理にお願いをしておきたいのですけれども、担当大臣はできるだけ向こうにおっていただいて、こちらは総理が全部本部長としてやっていただく、こういうスタイルがやはり通常の、民間の人たちが頭で考えるスタイルだと思うわけですよ。だから私も、この先ほど言った組織のスタイルがなかなか理解ができなくて、きょうで七日間、だれ一人として地震に触れない人はおりませんので、一遍も、総理がトイレの時間午後一回だけ立ったぐらいの形でずっと聞いておりましたけれども、そういうような状況だと私は思われるわけでございますので、ひとつ、来週から復興本部が設置されていろいろな被害者の意見を聞きながら対策が考えられるという報道がなされておりますので、そのことを強く求めておきたいと思います。 それから次に、自治大臣にお伺いをいたしますけれども、愛知県や名古屋市やいろいろ、災害を受けたときに対しての防災計画の中で、いろいろな食料品だとか医薬品だとか持っているわけですよ。ところが、今回の神戸市と名古屋市とを比べると大変違いがございますし、それから消防問題でも、岡崎市と西尾布とを比べますとどうしてこんなに違うのかなというような気がするわけですよ。 ちょっとちなみに、岡崎市の場合は、人口が三十二万都市です。消防職員が二百四十名、消防団の団員が千七百七十七名、それから婦人自主防災クラブが六百五名、消防車が、消防署の方が五十八台で、それから消防団の方が百十五台、百七十三台あるわけです。ところが、西尾市の方が、人口約八万でございますけれども、消防職員が百一名おりまして、消防車が十一台、消防団員がいないんです。 こういうような、全国で百万近く消防団員がおって、なかなかふえない、減少中だというような声も消防白書の中に書かれているわけでございますけれども、どういう御指導をされているのか、ちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○野中国務大臣 お答えをいたします。 通常、被災自治体におきましては、常に非常物資を設置することといたします。二つの方法でそれぞれの地方公共団体が設置をいたしております。一つは、みずから倉庫を持ち、備蓄をするという実態、もう一つは、企業とリース契約をやって、そして災害時に企業から、それぞれ契約してあるところから持ち込ますという形態をとっております。神戸市の場合は、後者の方をとっておったわけでございます。 なお、消防職団員の問題でございますけれども、委員、どういう調査をされたんでございましょうか。おっしゃったのは西宮市のことでございましょうか。(川島委員「西尾市というのが実は愛知県にあるんです」と呼ぶ)それと神戸市とを……(川島委員「岡崎市と比べた」と呼ぶ)いやいや、消防団員がおらないとおっしゃったのはどこのことですか。(川島委員「西尾市です」と呼ぶ) それはそういう市もあるかもしれませんけれども、兵庫県では全部、消防職員及び消防団員がおりまして、そして連日、被災地の救援のために努力をしてくれておるわけでございます。中には、残念ながら殉職をした人もおるわけでございます。十七日以来、兵庫県下消防団員は実に四万八千人の団員が救助、消防活動、避難誘導等に活躍をしてくれておるわけでございます。 消防庁といたしましても、施設あるいは装備の充実、団員の処遇の改善、特に高齢化が進んでいきますので、青年層、女性層の加入の促進等を今日の重要な課題として、消防団そのものの活性化を進めておるところでございます。
○川島委員 私が指摘をしたのは、そういうアンバラなところもあるので、これを反省材料にしてこういう見直しが今後必要だということの指摘をしているわけです。 それから、食糧等の問題で、例えば、今自治大臣がおっしゃった幾つもの方法を名古屋市はとっています。依頼をしていますし、防災地域に持っていますし、区役所の避難所へ全部分けて措置されております。その数は、毛布が四万七千六百、上敷きが三万四千五百、ハイゼックス袋が百二十四万九千、これらは倉庫だとか防災センターだとか区役所、十何カ所に全部あれしてあります。それから、乾パンが二十一万六千食分、缶詰が五万四百、冷凍パンが四万三千七百五十、無糖練乳が三千缶、梅干しが三百四十八キログラム、それから、非常の場合に二十四時間以内に供給ができるパンが三十万食、きちっと業者と協定が結ばれております。 これを比べますと、今回の神戸市の避難場所その他にいろいろ貯蔵、備蓄が少なかったんじゃないかという非難が上がっているわけでございますけれども、これらはどう受けとめたらいいんでしょうかね。
○野中国務大臣 兵庫県あるいは神戸市、その他被災をいたしました市におきましても、今委員おっしゃったような乾パン、インスタントのめん類あるいは米、缶詰、水、ろうそく、懐中電灯、毛布、テント、担架、簡易トイレ等をそれぞれ公的備蓄をするところもありますし、流通業者と契約をしておるところもございます。 ただ、御承知のように、それぞれのところが中枢機能が震災でやられたところでございますので、これの運搬とか、そういう問題に十二分に、即応的な被災当日の適応が非常に困難であったということでありまして、常時備えつけるべき物資はきちっとしておったと私どもは承知をいたしております。
○川島委員 次に、現地対策本部が設置されましたけれども、我々国会議員に非常に情報が、本部として直接我々に示された情報というのは非常に少ないんですね。例えば愛知県なんかは、連日、各消防隊なり医療救護隊なり給水隊なり衛生防疫隊なり土木作業隊なり建築作業隊なりが、いつから行ってこういう作業をしていますとか、いろいろな義援金がこう集まってこうやっておりますとか、いろいろな情報が全部もらえるわけですね。本来ならそういう、本部から、どれだけ義援金が集まって、こういう作業がどうやって、いろいろなものがこうやって全国から集まっていますというのは、我々がやはり知りたいわけですよ、一日も早く。全部、新聞報道だとかテレビニュースで聞くというような状況でございます。 これまでの審議でございますと、兵庫県災害募金委員会ですか、義援金等の受け付けがそこで全部まとめて行われておる、こういうお話を聞いておりますので、近いところの日にち現在で結構でございますけれども、どういう状況か、お尋ねをいたします。
○井出国務大臣 お答えをいたします。 兵庫県、神戸市あるいは日赤、中央共同募金会など十五団体で構成する兵庫県南部地震災害義援金募集委員会というものがございますが、ここに寄せられた義援金は、二月一日現在で総額三百十六億円でございます。分配は既に先生御存じでございますから、省略してよろしいですか。はい。 構成団体の事務処理能力の問題もございまして、これまでは一月二十九日の第一次配分決定の際に、今申し上げた金額が発表されたわけでございましたが、集計作業も円滑に行われるようになってまいりましたことから、本日からは毎日発表されると報告を受けております。
○川島委員 国民が、どういう状況で復旧作業が進んでいるのか、そしてまた善意がどのような形で寄せられているかというのは注目の的なんですね。それがどういう形でまた処理されているのかということも非常に心配をしておりますので、ひとつぜひよろしく御配慮をいただきたいと思います。 次に、自治省ですか、外国人の被災者の、今回多くの人が、韓国の皆さんも含めて、永住権を持っておられる人、それから旅行者、それから領事館等のそういう被災に遭われた人たちに対しての救援対策はどのように行われているのか、お伺いをしておきたいと思います。
○野中国務大臣 最近、我が国におきましては国際化が非常に進みまして、特に神戸市を中心にいたしまして、今度の被災地域は在日の外国人の方が多いわけでございます。外国人のための被災対策につきましては十分に配慮する必要があるわけでございます。 その中におきましても、災害時におきまして、外国語の話せる人の確保、あるいは報道機関への外国語放送の要請等が非常に大事であるということを私どもも認識をしておるわけでございまして、今回の地震におきましては、外国人用の相談窓口を設置をいたしましたこと、あるいは地方公共団体の要請を受けまして、兵庫県、神戸市等が出資をいたしましてつくっておりますKiss−FM神戸というのがございますけれども、ここが、生活情報はもちろんのこと、刻々の災害情報、避難場所等につきまして、きめ細かく、英語及び日本語の両方で二十四時間放送を続けてくれて、在日外国人の皆さんの情報提供に努めてくれたわけで、大変評価をされておるわけでございます。 被災地の状況を大まかに見てみますと、三つに分けられると思います。 一つは、外国人の方で日本語でコミュニケーションが可能な方、特に在日の韓国・朝鮮人の方を中心にいたしまして日本語でコミュニケーションの可能な方は、もう日本人と同じ指定の避難所に来ていただいて、そして同等の救援をさせていただいております。 日本語でのコミュニケーションが困難な方、この方々は、同国人同士でコミュニティーを組織をされておりまして、指定されました避難所と別の場所で独自に避難をしておられるわけでございます。こういう方に対しましては、当局から、その避難の状況を把握いたしまして、通常の避難所と同様の救援活動、物資の供給、避難所環境の整備を行って、主なコミュニティーの造成に努力をしておるところでございまして、主なところは、ヨーロッパ系外国人が二百人、神戸クラブというのをつくっていらっしゃいますし、カナダ人を中心に七百人、カナディアンクラブというのをつくっていらっしゃいます。 もう一つは、日本語でコミュニケーション及び生活になじめない人がいらっしゃいます。こういう方々、すなわち難民定住センターの出身者であるとか工場等に住み込んで働いていた外国人は、指定の避難場所に避難せずに児童公園等に避難をしておられる状況であり、あるいは華僑学校等へ避難を勧めましたが、日本人になじめないという理由で入所をしていらっしゃいません。このような外国人の方々は神戸市内に約七百五十名いらっしゃるわけでございまして、この救援には宗教団体がボランティアで当たっていただいておりまして、神戸市といたしましても、他の避難所と遜色のないように、物資の供給や避難環境の整備に努めていただいておるところでございます。
○川島委員 これは外務大臣にお伺いするのか、防災局長ですか、領事館の崩壊等の状況はどういうふうに把握しておりますか。非常に外国の施設が多いわけですけれども。
○河野国務大臣 関西は大阪、神戸に総領事館がございます。地震発生後、外務省から人を出しまして総領事館を訪ねさせました。かなり大きく壊れてしまっている総領事館もございますし、従来の総領事館で何とか仕事が続けられる総領事館もございます。中には、もう神戸を引き揚げて大阪に移るとおっしゃっておられる総領事館もございますし、あるいは全く別のところに場所を移して領事活動をしておられるというところもございました。いずれも電話が欲しいというようなお話もございまして、これらも対策本部にお願いをして手配をしたところでございます。 明日私も、総領事の方にお目にかかることで現地へ参ります。
○川島委員 ぜひひとつ、今後の日本外交にとって非常に大切なことでございますので、十分な救援体制を整えていただきたいと思います。 それから、外国からの救援申し込みが六十七カ国からぱっと来たわけですね。このことを考えて、じゃ日本が過去一体、一九八九年のサンフランシスコ地震ですか、ロサンゼルスで起こった、これの六十何名のときの救援がどうだっただろうか。それから、一九九一年にバングラデシュで、サイクロンで死者が二十万、亡くなっているわけですね。それから、フィリピンのルソン島でも同じくサイクロンで六千四百人。これらに日本から救援した部分というのはどのような形になっておるか、ちょっとお聞かせいただけませんか。
○河野国務大臣 幾つかの例を申し上げたいと思います。 今御指摘がございましたインド西部、マハラシュトラ州の地震についてまず一つ申し上げたいと思いますが、平成五年九月三十日未明、現地で大規模な地震が発生をいたしまして、大変大きな人的、物的被害が生じました。我が国は、インドとの二国間の友好関係にかんがみまして、人道上の観点から、九月三十日未明発生の地震に対しまして翌十月一日、直ちにお見舞いと見舞金を拠出をいたしまして、これはとりあえずのお見舞いをいたしまして、それが十月一日でございますが、さらに十月五日には、総額約二億円相当の毛布、浄水器、発電機など緊急援助物資の供与をいたしたところでございます。 ちなみに、この際、我が方より国際緊急援助隊の派遣をする用意がある旨通報いたしましたけれども、外国政府よりの人的支援は求めないという返事がインド政府からございまして、インド政府からの要請はございませんでした。 さらに、サンフランシスコのケースは、一九八九年十月十七日にサンフランシスコ地震が発生をいたしましたが、その発生と同じ十七日に、必要があれば我が国として医療協力などの面で緊急の援助を行う用意があるということを、我が国はワシントンの我が方大使館から米国政府に同日に伝達をしたところでございます。また、日本国政府の見舞金として、二十二日、サンフランシスコ総領事館よりサンフランシスコ市にお届けをしたということがございます。さらに、翌々日の十九日から二十三日までの間、外務省職員など四名を、邦人の安否の確認もございますので現地に派遣をいたしまして、現地の実情把握をした次第でございます。 ロサンゼルスも申し上げましょうか。
○川島委員 サイクロンの二十万の死者の場合。
○河野国務大臣 それはちょっと、今事務当局から申し上げます。
○平林政府委員 お答え申し上げます。 これは平成三年の五月でございますが、このサイクロンは大変な被害をもたらしましたので、日本政府は救助チーム五十名を派遣いたしております。外務省、消防庁、特に消防庁の方からは三十八名の多くの人を供与していただきまして、五月十五日から六月四日にかけまして救助活動に当たっていただきました。 当然のことながら、これ以外にも医療品とか浄水器とか浄水剤その他いろんな関係で救助活動のための予算支援もいたしまして、こういうものが六千八百万円、さらに現金で九百五十万ドルの義援金を供与している、こういうことになっております。
○川島委員 フィリピンのルソン島のサイクロンはどうですか。
○平林政府委員 フィリピンのルソン島の台風の方でございますか。これにつきましては、医療チーム、この場合は六人でございましたが、医療チームを十一月の十一日から二十三日まで、これは平成三年の十一月でございますが、六人派遣いたしまして、このほかに医薬品、浄水剤、テント等二千六百万円相当の物資、さらに八十万ドルの現金を、これも義援金として供与させていただいたということでございます。
○川島委員 今ちょっとお伺いしますと、やはり二十万の死者といいますと、私、最初二万と間違えたのですよ、記録を。ちょっと調べてみたらやはり二十万、大変なことですね。今の五千の数、それから今のフィリピンでも六千四百人でしょう。今後の国際救助といいますか、これの我が国の充実をぜひひとつ外務省を中心にしてお考えをいただきたいと要望しておきたいと思います。 それからこの対策で、総理は現地のいろいろなことについては命がけで対策をやる、こう言っているわけですね。神戸市長から国会の災害対策委員長へ要望書が来ていますね。それから、新規の部分が何点があるわけです。この新規の部分について全部充足できるのかどうか、対応が要望にこたえることができるのかどうか、お伺いをしておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 それはつぶさに検討して、今現地の対策本部の方に指示をいたしております。
○川島委員 ぜひお約束どおりきちっとこたえてあげていただきたいと思います。 それから次に、原子力発電所の安全性について、科技庁長官や防災局長等にお伺いをしておきたいと思いますが、一昨日も議論がございました。きのうもあったわけでございますが、今までにも議論がなされておりますけれども、建設省が言っております昭和四十二年から四十三年に建てられた建築物が今回の地震でほとんどやられている状況です。 原子力発電所はもっと強固にできている、こうおっしゃいますけれども、やはり耐用年数があります。三十年以上超えたものは既に幾つかあるわけですね。これらは安全性を確かめると同時に、きちっと建てかえる方式を、建設までに十年かかるわけですから、考えなければいかぬ。ところが、社会党は、今まで容認されているのは、新規で建てる部分については慎重論でまだはっきり決まっていない、建設中と既にあるものについては大会で容認をしている。だから、建てかえ部分についてはどうしても必要になるわけでございますので、これらの問題についてはひとつ総理にもお伺いをしておきたいと思います。
○田中国務大臣 基本的なことになりますけれども、地震との関連でもちろん川島先生お尋ねでいらっしゃいますけれども、地震に関係なく原子炉は高経化していくわけでございますから、一番古いものは、もう昭和四十一年ぐらいから、東海の一号機からございますし、敦賀、美浜、福島とだんだん古くなってきております。 ですから、基本は地震に関係なく、常に安全管理ということから考えまして、建設にも時間もかかりますし、費用も一基三千億円以上でございましょうか、かかりますものですから、常に事業者に対して気をつけていただきたい、単に部品の交換だけでいいものであるかどうか、基本的に見直しをしなければいけない面もあると思います。すから、今回の地震をきっかけに、先日来私は何度か申し上げておりますけれども、事業者に対しまして、原燃や動燃に対しましては、私が書面でもって注意喚起、安全確認、点検を申し入れましたし、また通産大臣とも御相談いたしまして、他の事業者に対しましては口頭でそのようなお願いをしてございます。
○村山内閣総理大臣 原子力発電所につきましては、これは何よりも優先をして徹底した安全の確認ということが大事であることはもう申し上げるまでもないと思うのです。 で、これまでもお話がございましたように、原子力発電所の耐震性につきましては、建設をする際に安全確保に万全を期すという視点から、地点選定に当たってできるだけ活動可能性のある活断層は避けるとか、そういう研究が徹底されて私はつくられているというふうに思います。 しかし、今回のこの地震の経験等に学んで、これで大丈夫なのかということについてはさらにまた専門家によって検討してもらう必要があるのではないかというふうに考えておりまするし、ましてもう耐久年度も来て建て直しをするというような場合には、この経験に学んで一層厳しい安全性の確認というものは徹底してやってもらう必要があるというふうに考えています。
○川島委員 建てかえについて安全性に触れられまして安心しましたけれども、一応、何回かの地震で、鉄筋コンクリートのつくりは、帯筋を補強したり地震に合うようにつくっておりますけれども、今回の地震で、もう鉄筋コンクリートではだめだ、鋼筋コンクリートの建物でがっちりつくらなきゃいかぬ。今六ケ所でつくっておるものはしっかりできていますので私は安心しておりますけれども、古いものの見直しのときにやはりきちっと対応をお願いをしておきたいと思います。 それから防災局長にお伺いしますけれども、北海道南西沖地震のときに津波がございましたですね。ある一部の学者は、何か山の上で最高四十メーターまで行ったなんて言っていて、私はびっくりしたのですけれども、この辺の事実関係と、この原子力発電所等の津波に対する防災といいますか、これらはどうお考えになっておるのか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○村瀬政府委員 一部の学者が、たしか三十メートルまで水が行った痕跡があるというようなことを言っておられた学者があったかと思います。 それから、津波との関係でございますが、津波につきましては、丈夫な建物でございますと津波による被害がないわけでございます。したがいまして、先ほど科学技術庁長官の御答弁にもございますように、非常に堅牢なものでございますと津波自体の心配というものはないんじゃないかと思います。
○川島委員 私が視察をして体験しているところでは、海抜が三十メーターよりもっと低いところがあると判断をしていますけれども、科技庁長官、それでいいんでしょうかね。
○笹谷政府委員 原子力発電所と原子力施設の立地に当たりましては、過去、その地点で起きました津波、もちろん地震等も当然でございますが、そういうものをすべて評価いたしまして、その津波による影響がない形での安全審査を行ってきております。
○川島委員 ぜひ津波の対策もひとつお考えをいただきたいと思います。 それから、今回の震災で、震災に遭われた方々は自衛隊に、アンケートによりますと非常に期待がかかっているんですね。今国民のあちこちからも、日本の自衛隊、本当の役割の中にこういう災害の対策隊といいますか災害救助隊というような、そういうものをつくるべしという声も上がっていますよ。私はこれはぜひつくらなきゃいかぬ、こう思っています。 なぜかといいますと、今の専守防衛だという形でやっていて、私も、千歳だとかあちこち、小牧もそうですし沖縄の嘉手納基地も全部、アメリカの方も施設を全部見せていただきましたけれども、我が国の自衛隊も、今回の災害に遭われたときのユンボだとかハサミですね、専門的な機械、それからクレーンだとか工作車、そういうものは非常に古くて、新しい機械は少ないのですよね。 そういうものから含めて、この際、自衛隊、まあ専守防衛するわけですから、もうきちっと、いつでもPKOなり医療救護なり災害救助なりそういう組織を、常にばちっと陸海空、即一時間以内にでも呼集がかかってでき上がるようなシステムをつくるべきだ、こう考えるわけでございますけれども、防衛庁長官、今の復官の数が、私どものデータですと七百九十一名、医者ですね。それから歯医者が百八十六名、こういう方もおみえになりますし、看護婦数は、ちょっと私の方は把握できていませんけれども、女性隊員等、それも含めてお答えをいただけませんか。
○玉沢国務大臣 自衛隊の施設関係の装備品につきましては、逐次更新を図ってきておるところでありますが、自衛隊は、これらの施設関係の装備品を含め、保有する装備品を有効に活用いたしまして災害派遣活動を実施してきたところであります。 また、国際平和協力業務におきましても、例えばカンボジア国際平和協力業務では、各種ドーザー、油圧ショベル、トラック、クレーン等を用いるなど、自衛隊が保有している施設関係の装備品を有効に活用いたしたところでございます。今後ともこれらの装備の充実については検討をしてやってまいりたい、こう考えておるところであります。 それから、今お話がありました医官や看護官がどのくらいやっているか、こういうことでございますが、現在五百名の衛生職種の隊員が災害現場で展開をして、最大限の努力を払っておるところでございます。
○川島委員 私がお尋ねしたのは現地におる数じゃないのですよ。全体の隊員の中に女性隊員が幾らおるかというようなことをお伺いしたのですけれども、結構です。
○熊谷政府委員 申し上げます。 平成六年十月の数字でございますが、自衛隊の医官の現員は千十五人となっておりまして、この中身は歯科医官が百八十九名、したがいまして、医師の方の医官が八百二十六、こう相なります。それから、看護婦の現員でございますが、これも平成六年十月の数字で、千百九十二名でございます。
○川島委員 総理、今お伺いをしてお答えいただいたように、お医者さんが千名おるわけですね。それから、看護婦さんがおる。全部が出れないと思いますけれども、組織がきちっとできておれば、いつでも運べる。それから大きいブルドーザーだとか、C130ですか、そういうものには全部載るわけですけれども、それらを常時訓練してどこでもおろせる場所をつくっておく、そして大型ヘリコプターでそういう重機でもつっておろせるような形でやれる、そういうものが今防衛庁にないのですよね。 また、すぐ災害のときには出れる、一時間以内にはもう現地におるというような形のものを考える必要があると思うのですよ。これは、こういうことをやれるという立場におるのは総理大臣でございますので、ひとつ御検討いただきたいし、その決意のほどをちょっとお伺いをしておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 今回のこの経験、教訓に学んで、どこに問題点があるのか、どういう点を直せばどういうふうになるのか、そういう点を率直にやはり見直しをして、そして点検すべき点は点検をして対応できるような体制をつくるということは極めて大事なことであるというふうに私は受けとめております。
○川島委員 時間が参りましたので、あと復興ですか、これについて一点お伺いをしておきたいと思います。 今度の運輸大臣の関係では、地下鉄、新幹線、高架、まあそういうものが全部壊れている箇所が多過ぎるわけですね。これが例えば、最初我々考えたときには、鉄骨造でがっちりしたものを、ところがだんだん小さなもので強度のあるものをということで柱一本になってしまった。最初二つ、最初はさいころみたいに大きなもので、上の大きさの幅だけ下までどすんとある、そういうものであったらひっくり返る可能性はまずない。そして、鋼筋コンクリートであれば亀裂が入っても倒れることはない、こういうようなことが考えられるわけですね。そういうような観点からいけば、応急復旧でも、例えば一年間だけなら大きな鉄骨で応急に道路でも何でもばっとやれるわけですよ、もう本当に。 これは建設省もそうなんですね。あそこのだだだあっと倒れております高速道路も、復旧までの話が三カ月だとか六カ月だとかいろいろ言っている前に、とりあえず一年間でやれるように、一カ月で全部きちっと車が通れるようにやる。その間に考えるとか、壊している間に次をもう製作にかかっておれば、その壊れた間、間に基礎はやれるし、現在壊れておるところの地盤が使えるかどうか、圧接、溶接、全部ききますから、鉄骨造で鋼筋コンクリートなりの形でやれば、音が今回はやかましいからということでああいうふうになったという答弁もありましたし、一本の柱になって一カ所が壊れれば全部連鎖的に応力がそちらへかかって、三倍も四倍もかかって破断を起こすというような形にもなっているわけでございますので、本当にやる気があるかどうかにかかっていると思いますが、御決意のほどを、これは建設省と運輸省、お伺いします。
○亀井国務大臣 現在、松本委員会を初め陸海空のそれぞれ検討委員会が現地で詳細な点検をやっておりますが、それに基づいて交通機関の復興をやってまいりたいと思いますけれども、それについては今委員御指摘のそういうこともやはり視野に置きながら、しかし耐震性については、震度幾らのが今後来るか、これは予想がつかぬわけでありますけれども、このたびの程度の震災以上のところに目線を置いての、現在検討委員会で耐震基準を検討してくれておりますので、それによって復興を実施をしたい。ただ、その中身については、今委員御指摘のようなことを視野に入れてやっております。 なお、大変な資金がかかるわけでありますが、現在の省令、法律ではカバーできない点がございますが、これは今それの改正を含めて検討しておりまして、資金面でそうした耐震性についての面がおろそかになることのないような万全の措置もとってまいりたいと思っております。 以上でございます。
○野坂国務大臣 お答えいたします。 阪神高速道路神戸線ですね、特におっしゃるように千百八十基ばかりございまして、そのうちに大きな損害を受けました橋は百五十基ございます。軽微なものは四百七十基で、あとは損傷はない、こういう結果が出ております。 先生が御指摘になりましたように、ダイエーの例を挙げられましたけれども、十八日には各社のトップが全部現場に参りまして、速やかに緊急物資の輸送等の道をあけなけりゃならぬということで、四十三号線はあけてまいりました。もうあと二路線、二区間でございますが、速やかに復旧しなけりゃならぬと思っております。 この復旧の仕方でございますが、先生が御指摘のように、とりあえずやらなけりゃならぬということもございますが、堅牢なものをつくっていかなけりゃなりませんので、地震学会あるいは橋梁学界、合同委員会を組織いたしまして、現場に行っていただきました。行っていただきまして、一月の二十四日に第一回委員会、そして、これから二月の十日に第二回委員会をやりまして、それで、それに基づいて我々は遺憾のないような対策を講じていかなきゃならぬ、そして当面の間は迂回道路その他を使って、皆さん方の交通に不便をかけないように最大努力してまいりたい、こういうふうに考えております。
○川島委員 同じ答弁を何十回も聞かせてもらって、私どもは専門家ですからよく知っているのですよ、やり方はすべて。壊している間に全部つくれるのですから、ちゃんと。もう復旧だから、そんな学会の話を聞かなくたってそれは後でしっかりやっていただけばいいわけですから、今我々の英知で、最高にやれるやつがやれるのですよ、ぴちっと壊れぬように、どんな形が来たって。お金かかりますよ。お金かかりますけれども、そこの復旧のことはしょうがないじゃないですか。頑丈につくるということ、後指さされないように。これはやれますよ、命令すればぱっと。お金だけの問題です。これは要望しておきます、時間がございませんので。 次に、お忙しいところを日本銀行の小島理事さんに来ていただいておりますので、お待たせをいたしました。 きょうお越しいただきましたのは、既に我が党の草川さんから総裁にお話をお聞きをしておりますけれども、まだ多くの点で問題点がございます。日本銀行から今回東京共同銀行に出資をする、このことに対して国民の中にも多くの批判もございますし、私もいろいろ疑問を持っておりますので、まず参考人にお伺いしますけれども、いつごろ、この東京協和信用組合と安全信用組合の救済の話がどのような形で日本銀行く来たのか、このことをまずお伺いしておきたいと思います。
○小島参考人 お答え申し上げます。 私どもがこの二つの信用組合に問題ありということを知りましたのは、平成五年の夏ごろでございます。そのころから、これはちょうど御承知のとおり、イ・アイ・イ・インターナショナルに対する長銀の支援が打ち切られるという時期でございまして、そのころそういうことを承知いたしました。 その点についてはかねて、そういうころから東京都等から連絡をいただいておりましたので、中央銀行としてどういうふうに対応すべきか検討を進めてきたということでございます。
○川島委員 その話を受けまして、政策委員会でどのような議論がなされましたか。
○小島参考人 これは、その時期直ちに政策委員会に御相談申し上げたということはございませんで、これは委員御承知のとおり、この両信用組合の監督当局は東京都でございますので、東京都から最終的にどういうふうな対応をとるかということを我々の方に御連絡いただくまでは、我々として動けないという立場にあるわけでございます。 今回こういう措置をとるに当たりましては、政策委員会に対して十二月九日にまず基本方針を付議いたしました。で、一月十二日の日に出資額についての付議を行って決定したわけでございます。
○川島委員 今回私どもは、大蔵省にも日本銀行に対しても監査報告書の提出を依頼をしたのですけれども、一切の書類がこちらへ入ってこないのですよね。これはどういうことでしょうかね、大蔵大臣。日銀も、両方聞きます。
○西村政府委員 監査報告書について、私ども事務当局への資料の御要求があったということでございましょうか。その点につきましては私ども承っておりませんが、あるいは私どもの手違いがございますかもしれませんけれども。
○川島委員 大蔵省の銀行局の中村さんという人、見えますかね。この人がちゃんとその話を聞いて、守秘義務だから難しいと。東京都も、私から話しまして、ここも同じように難しい。日銀へもということでお願いしてありますが。
○西村政府委員 失礼をいたしました。私の勘違いでございます。 日本銀行の監査の問題だと私が勘違いしたのですが、先生の御指摘が信用組合の検査の報告書だという意味でございましたら、それは、検査の当局は東京都でございまして、私ども、検査そのものを実施する立場にはございませんので、そういう意味で、私どもが御報告することはできませんという趣旨のことを申し上げたと承知しております。
○川島委員 時間もございませんので、日本銀行も出してくれないということですが、日本銀行は、今回の二百億の出資を行うに当たって——その前にちょっと、日本銀行の営業成績が戦後初の五期連続減益で、納税ゼロ、こういうようなことを承っておるわけですけれども、その状況をちょっとお伺いします。
○小島参考人 平成六年九月の決算でございますが、当期剰余金が四千五百八億六千二百八十七万一千五百二十円ということになっておりまして、それを法定積立金、別途積立金等に積み立てました上、配当金を二百五十万払いまして、さらに納付金として四千二百三十八億八百五十九万九千二百二十八円を納付しております。
○川島委員 それでは、二百億が日銀法の法律の第何条の適用で合法的だという形で決定をなされたのか。学者のある一部の人は、合法的じゃないんじゃないかという見解を発表しておられる人も数人おりますので、この辺のことをちょっとお伺いしておきたいと思います。
○小島参考人 今回の東京共同銀行くの出資は、日本銀行法第二十五条に基づき、信用制度保持育成のための必要な業務として、大蔵大臣の認可を受けて実施したものでございます。 すなわち、日本銀行は、通貨価値の安定と信用制度の保持育成という使命を達成するために、日本銀行法に基づいて各種の業務を行っておりますけれども、この同法第二十五条というのは、日本銀行がその使命のうち信用制度の保持育成ということを達成するために、日本銀行法のほかの規定で列挙された業務以外の何らかの措置をとることが必要になった場合を想定して、日本銀行が大蔵大臣の認可を受けてそうした措置を行い得る旨規定しているわけでございます。 今回の日本銀行出資は、金融システム全体の安定を維持するために行うものでありまして、まさにこの日本銀行法第二十五条の趣旨に沿うものだと考えております。
○川島委員 一般的な、私どもを含めてですけれど、日本銀行というのは国民の心臓部分ですか、お金を、札を印刷していつも夢を与えてくれる銀行だと思っているんですね。それが、放漫経営で、信用組合で自分たちでやっている人で、非常に金利が高く預金を受け入れて、そして不良なところへ貸し付けて不良債権になっちゃっておる、何千億と。それを、今までの例ですと、信用組合なりそういう銀行群が集まって救済機構というのがあって、そこからお金を出させて自分たちの自力でやっている。今回だけどうしてこんなことをやったのかなと。 日本銀行の定款といいますか法をずっと読みますと、いろいろ難しい、「勅令ノ定ムル所」とか、「勅令ヲ以テ之ヲ定ム」とか、内閣の役割で総裁や副総裁を任命するとか、いろいろいっぱいある。その中に大蔵大臣の専管事項として、いろいろ大蔵大臣が日本銀行の総裁にアドバイスしてやらすというような権限もあるわけですけれども、この部分を見る限り、内閣が全部責任を持つような、そしてまたこの勅令というのがちょっとわかりませんので、これちょっと法制局長官、勅令の意味を、第七条をとっていただいても結構でございますけれども。
○大出政府委員 勅令といいますのは、ごく簡単に申し上げますというと、明治憲法下で天皇によって制定された法形式の一つであるわけでございます。日本銀行法施行令、現在ございますけれども、これも勅令という形になっておるわけであります。ただ、こういうものの中に、現在でも勅令でありますが、政令としての効力を有する、そういう勅令という形になっております。 若干経過を申し上げさせていただきますというと、法令の制定の形式的な根拠から見ますというと、勅令の制定手続は、言うまでもなくこれは現在の憲法に基づくものではございませんから、現憲法のもとにおいては勅令はその効力を失うはずのものでありますけれども、日本銀行法施行令など、これは昭和十七年勅令第百七十五号というものでございますが、政令としての効力を有する勅令が現在もなおありますのは、これは昭和二十二年に制定された、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律、昭和二十二年法律第七十二号と言っておりますが、それと、これに基づく日本国憲法施行の際現に効力を有する勅令の規定の効力等に関する政令、こういうものによりまして、法律をもって規定すべき事項を規定するものでない勅令につきましては、その勅令という形式のままで、法形式のままで政令と同一の効力を有するものとされたわけであります。 このような措置がとられたのは、もちろん日本国憲法のもとにおいて、これは当然許される範囲内のものであるということからであります。 それから——よろしゅうございますか。
○川島委員 時間がございませんで、あともうすごくあるのですよね。しかしこれは、例えば今回の再建に当たって日本銀行が行うこと、その中で大口の預金の払い戻しがはや既に五百五十二億、日本銀行が出資をすると言ってから出ていってしまっている状況もございますし、日銀が今回これを経営するに当たって金利が一般のそういう金利よりも一%高目で経営するとか、それから日本銀行が新しく新銀行という形で何か許可をもらって小さな銀行を経営するとか、そういうような問題とか、二月の都議会で三百億の支援策が本当に都議会を通るのかどうかという東京都の問題だとか、それから、大蔵省はこれらのことについて内閣で本当に真剣に相談したんだろうかという疑問だとか、いろいろ数いっぱい疑問があるんですよ。 その中で、朝日新聞が社説の中で、私の気持ちと同じようなことをきちっと的確にとらえて、出されております。 一つは、驚かされるのは、信用組合という最も小規模な金融機関の事実上の倒産のしりぬぐいに、信用制度の保持を目的とする日銀法を発動し、しかも日銀出資という前例のない手法をとった物々しさ。二つ目は、みずからお金をつくり出せる中央銀行の出資は、民間会社や政府の出資とはわけが違う。三つ目は、問題の本質は、日銀と民間銀行が四百億円もの出資をして丸ごと金融機関を救うしか金融秩序維持が果たせないのかどうかである。だから、日銀が緊急融資をすればよい、こう三つ目の問題を言っているんですね。四つ目は、反発を買うおそれから、自由預金金利時代にそっくつ預金者を救済するのは疑問が残るとか、政府、日銀は不良資産処理に当たって、今回のようなその場しのぎの不透明な対応ではなく、もっと国民の目にわかりやすい形で取り組んでほしいとか、これいっぱい、社説ですからたくさんあります。これを項目だけちょっと読ませてもらった。 それで総理、今までのお話をはしょってちょこちょこっと言ったのですけど、おわかりいただけたと思いますので、総理ちょっと、どういうふうに大蔵大臣からお話が来て、どういう形でこれを決定したのか。では、まず大蔵大臣に聞きましょう。
○武村国務大臣 今御指摘のような、これは新聞の紹介でありますが、さまざまな疑問とが御指摘はそれなりに私どもも耳を傾けてまいりましたが、新年に入りまして、先ほど来日銀のお答えがありましたように、監督官庁である東京都の御方針、信用の中枢である日銀のお考え、さらには金融機関の数多くの方々にも御意見を伺いながら、最終的に大蔵省としては東京共同銀行の設立を認めるという方針を決定したところでございます。 この問題が浮上したときには、川島議員が今も疑問に思っていただいているような点については、所管大臣としても真っ先に銀行局長等に指摘をいたしたわけであります。なぜ、こういうときにもう少し自己責任といいますか、すっきりした措置がとれないのか、これはもう多くの庶民が感ずる点でありますし、恐らく経営の不始末というか、こういう問題を惹起したときに、当然惹起した関係者が全責任を負うべきであるという思い、そういう正義感は私も同じような思いで大分議論をさせていただきました。 問題は、じゃ、一般に金融機関が問題を抱えたときには、道はいろいろあります。一つは、一番健全な道は、自己努力で乗り越えていく、解決していくということでありますし、もう一つは、よくある例でございますが、金融機関の中で助け合うといいますか、合併というふうなケースも間々ございますように、関連の金融機関がその問題の金融機関を吸収合併するというふうな取り組みもあります。 もう一つは、預金保険制度がございますから、率直に言えば、つぶれることを覚悟して預金保険制度を発動する。御承知のように、この場合は、預金者は一千万まで、利子は入りませんが預金が返ってくる、それ以上はもう返らない、こういう道が開かれております。 今回の場合は、金融機関の中でこの二つの組合を救おうというものが全くありませんでした。そうすると、もう最後は今申し上げた預金保険による方法か、あるいは今言ったような日銀法二十五条も含めたこういう特殊異例な措置をとるかの選択でありました。 問題は、この選択に対していろいろ御批判はわかりますが、しかし、じゃ、いわゆる預金保険だけで、一千万以上はもう返ってきませんということにすれば、それはまあ、我が国はとった例はありませんが、そのことも真剣に見詰めたわけでありますが、もしそうした場合にどうなるか。そこに信用秩序の維持といいますか、単なるこの二つの機関を救うというよりは、日本の金融システム全体にどういう影響を与えるか。数多くの国民の信用、金融機関に対する信頼、銀行に預けておけば間違いない、その預けた金が返らなくなるなんということは全く想定もしていないというか、それほど信頼性は高いわけですが、この二つの組合がもしそういう事態になったときにどういうふうに波及するか。 全国にもバブルの時代の後遺症を抱えている機関も少なくない中で、そのことを一番真剣に見詰めたわけでありまして、文字どおり日本の資本主義の中枢にあるこの金融機関、信用システムにどう響くかというこの一点で、最終、私どもはこの道しかないな、この道の方がベターだなという総合判断をさせていただいたわけであります。 ちょっと長くなりまして恐縮です。
○村山内閣総理大臣 先般、草川議員からも御指摘がございましたし、今、川島委員からも御指摘がございました。また、日銀からも大蔵大臣からも、いろいろな角度から議論をした視点についてお話がございましたけれども、もう時間もございませんから結論だけ申し上げますけれども、これは個別信用組合を救済するということよりも、やはり金融、信用維持のための保全をするという全般的な結論に達したんだと、私はそのように理解をいたしております。 しかし、今指摘されたような問題点もたくさんあることはもう当然のことでありますから、これからまたそういう意見も十分踏まえた上で、判断の材料にさせていただきたいというように思います。
○川島委員 時間になりましたので終わりますけれども、過去に幾つかの救済事例があるんですね。だから、何も出資をしてまで救済しなくても救済の仕方がもっと、いい方法があるんじゃないか、知恵を絞れば。知恵を絞らずにこうずっと進んだものですから問題点がある。 金融自由化で、今度の住友銀行じゃないけれども、経常赤字二千八百億を出しているわけでしょう。こういうような状況の時代の変化、アメリカではいっぱいつぶれているんですね、悪いときには。それできちっと活性化ができて、新しい、いいものができ上がっていくわけですから。放漫経営して、いつでも救われて、そして金利だけ高くしてみんなのお金を集めていく。これが今度はほかの中小の銀行をしり目にして自分たちだけがよくなってくるような銀行に、下手したらなっちゃいますよ、日本銀行直轄でやると。こういうことはやはり避けなきゃいけないと思いますので、これはまた一般質問のときに継続でやらせていただきますので、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて石田君、川島君の質疑は終了いたしました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。松本善明君。
○松本(善)委員 まず総理に伺いますが、五千人を超す死者と三十万の避難民を出しました阪神大震災は、今の政治の中心問題になりました。 質問の前に、亡くなられた方に心からの弔意を表し、被災者の皆さんにお見舞いの気持ちを申し上げたいと思います。 今、救援の問題では、仮設住宅を被災者全員に行き渡るようにすることが何よりも重要だと思います。総理は、我が党の穀田委員の質問に、最大限の努力をすると答弁をされました。その後、政府と兵庫県は、四月までに希望者全員に住宅を確保する方針を決めたということでありますが、これを一日も早く実現をしなければならない。この寒い中でありますので、病気も出てきますし、長くなれば命を失うという方も出てくるのではないかと思います。 その中でも、やはり土地の取得が最大の問題ではないかと思いますが、その取得の見通しを初め、やはり神戸以外のところだとなかなか希望者がないので、希望者全員に渡るようにやらなければいけない、その全員に住宅が提供されるまでの問題点、見通しを伺いたい。 地震担当相がきょうは出張されておりますので、総理からお答えをいただきたいと思います。
○井出国務大臣 私からお答えをさせていただきます。 応急仮設住宅につきましては、兵庫県、各市町の要望を踏まえながら、二月二日現在、約三万戸の建設計画を立てておりまして、そのうち二万二千戸を発注済み、約八千五百戸につきましては工事に着手してきているところであります。最初の着工分はわずかでしたが、一月末に竣工し、二月二日から一部において入居も始まったところであります。未発注の約八千戸につきましても、公有地、公団所有地等の積極的提供も得て、速やかに市町村別の計画を立てて発注し、三月末までに完成させるべく最大限の努力を払っているところであります。 先生御指摘のように、実は公営・公団住宅の方は全国各地から御提供の申し入れをいただいておるのですが、できるだけ近くにいらっしゃりたいという御意向もあるものですから、そちらで決定を見たのは、二万六千戸から三万戸あるのですが、そのうちのまだ一割強ぐらいでございまして、それがうまくいかない場合は用地の確保がより緊急の課題になってくることと考えております。
○松本(善)委員 総理の言われたように、最大限の努力をしてもらいたいと思います。 既に九四年度予算の第二次補正予算、九五年度予算の組み替えもしくは補正が論議をされております。 大蔵大臣にお聞きしますので聞いていてください。 本予算を組んだ後地震が発生したのだから当然ではありますけれども、本予算が成立する前からその補正について大蔵大臣が言及せざるを得ない、この委員会でも言及されましたけれども、ということは異常なことであります。これは既にこの予算が今日の事態には全く合わなくなってきているということを証明しているのではないか。マスコミ各紙もほとんど、社説か記事で補正ではなく予算の組み替え、修正を主張をしております。昨日も改めてそのことを主張する社説が出たことは御存じと思います。与党の中でも予算の組み替え論が出てきております。 我が党は、被災地の復旧、復興のみならず、地震に強い国土づくりなどの震災対策、国民生活を最優先に予算をやはり組み替えなければならない、今の時点でやはりそういう判断をしなければならないのではないかと思っていますが、改めて大蔵大臣の御見解を伺いたいと思います。
○武村国務大臣 おっしゃるとおり、ああした大震災が突如出来をしたわけでございますから、ことしの予算も、新年度の予算もこの震災に対応できておりません。そういう意味で、当然手直しを必要といたします。 急いでしなければなりませんが、問題は、どちらがスムーズにいくか、早いかということで、組み替えというのは一見何か積極的な姿勢のように映りますが、今こうして提案をして御審議をいただいているものをかなり大幅に組み替えるといたしますと、これは相当な時間が必要であります、これは印刷等のし直しもございますから。 そうしますと予算が年度内に成立しないおそれもあるわけでございまして、そういう意味で、むしろこれはお認めいただいて、新年度についてもなるべく早くいわば組み替えに当たる補正予算を、補正ということは要するに組み替えでございますから、補正予算で第一次の平成七年度の対応をしていくべきである、その方がむしろこの緊急の事態にはうまく対応できるという判断であります。
○松本(善)委員 公共事業にしても、高速道路、新幹線については、従来の耐震設計で着手していいのかどうかという問題もあります。着手の順序はどうなのか、この震災を踏まえてどうするのかという問題もあります。今の予算が成立をいたしますと、一般的に言えば、国権の最高機関で決めた予算でありますから、政府に執行義務が生じて、不要不急の歳出が執行されて、削減できないということが起こるんではないかという心配があります。 そういうことのないように、多少予算の成立がおくれても予算全体の検討を行って組み替えるべきではないか、その方が大局的に見れば被災者のためにも国民のためにもなるんではないか、こう考えますが、大蔵大臣の御見解を承りたいと思います。
○武村国務大臣 今お答えをいたしたとおりでございますが、要するに、おっしゃるとおり道は二つあるわけですね。予算審議の段階に入っておりますが、成立前に予算を組み替えるか、成立後の補正で早い時期に実質組み替えに当たる修正を行うかという道があるわけで、どちらも実質的な目的を達成するためにはそれほど甲乙ないといたしますと、私どもは、総合判断で補正の道を選ばせていただきたい。決してそのことが対応をおくらせたり、あるいは消極的にさせるものではないというふうに御認識をいただきたいと思うのであります。
○松本(善)委員 今の時点で、削減すべき歳出は何か等々をやはり考えなければならない。今大蔵大臣は、組み替えに当たる補正ということを先ほど申されましたが、そうすると、七年度予算が通りましても執行しない、減額補正をするというものも起こる、そういうことをおっしゃったのでしょうか。そうでなければ、歳出はそのままやっていくということになります。いかがでしょう。
○武村国務大臣 この時期でもございますから、そこまで私はコメントは避けさせていただきます。 なお、予算執行の段階で、防災対応についてはそれぞれ所管官庁が新たな知恵を出し、工夫をされるということも可能であります。予算修正を要しないで、執行のレベルで配慮することもかなりあるというふうに思っております。
○松本(善)委員 それはある程度限度がありますよね、執行の段階でやるということになりますと。 それで、例を挙げてお聞きいたしますが、さくら総合研究所の試算によりますと、入札制度を一般競争入札に切りかえるなど、入札改革をすると、三兆三千二百億円が浮くということであります。また、自民党の対外経済協力特別委員会は、九五年度予算案のODA総額一兆一千億円余りの一割を削減して復興対策に回すことを論議をしたということが一月二十六日の日本経済新聞に出ております。 そういうような歳出の削減策ということは一切考えないのでしょうか、伺いたいと思います。これは、大蔵大臣と総理に伺いたいと思います。
○武村国務大臣 たびたび申し上げておりますように、非常な事態でありますだけに、通常対応しないような措置についても、あらゆる手段、あらゆる可能性を真剣に検討をしなければならないと思っております。
○村山内閣総理大臣 予算編成に当たって、特に歳出につきましては、その必要性について根源にまでさかのぼって洗い直しをして、そして必要な経費は計上しているわけでありますから、ここで個別にどの予算をこの予算をというようなことには一言及はできないと思います。 私は、先ほど大蔵大臣が申し上げましたように、この予算は景気浮揚の問題とかあるいは国民の暮らしに関するいろいろな諸般の施策が盛り込まれているわけですから、一日も早く成立させていただいて、そして地震に対する必要な予算は早急に補正でも組んで対応していくということの方がより合理的ではないかというふうに考えております。
○松本(善)委員 今の大蔵大臣、総理大臣の答弁では、組み替えに当たる補正ということにはならないのではないかというふうに私は思います。 河野外務大臣、自民党の総裁でもありますが、自民党の対外経済協力特別委員会がODAの一割を削減するということを論議をしたということについてのてんまつと、それからそれについての御見解を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 自由民主党にはさまざまな委員会、部会がございまして、それぞれ懸命な努力をして、たゆまぬ努力をして、よりよい支出とは一体何かという研究をいたしております。恐らく経済協力についても、ずっと議論を続けている中で、そうした議論も一つの議論として出ているだろうと思いますが、それら、仏そのてんまつはまだ承知いたしておりません。 しかしながら、今回の地震の直後に世界各国から寄せられた温かい支援というものを考えれば、我が国もまた恵まれない国に対する支援というものは欠かすべきではないというふうにも思います。
○松本(善)委員 大蔵大臣にお聞きしますが、今の話の、例えばODAを一割削減するというようなことが仮に補正段階でやろうということになっても、できるのですか。できますか、結論的に伺いたいと思います。
○武村国務大臣 たとえ仮定の話であっても、具体的な予算項目、しかも今御審議をいただいている項目を修正することについては、言及は遠慮をさせていただきます。
○松本(善)委員 それでは、この問題をお聞きしましょう。 政党助成金三百九億円が本予算には入っております。この際、全部災害復旧に充てよという国民の声は極めて強いものがあります。災害復旧のために、まず政治家や政党がみずからの腹を痛めよということで、我が党は受け取りませんが、これを災害復旧に充てることをしないのか。被災者が今寒空の中でテント生活をしているわけです。その気持ちを考えて、どうなのか。これすらできなければ、被災者も国民も政治を信用しないということになるのではないかと思う。 閣僚の中には、本委員会で政党助成について、政治改革という美名に隠れてこれほど国民をばかにしたような恥ずかしい悪法はないと考えているという見解を表明して質問をされた方もあります。 私は、この点について、ちょうど連立の三党の党首がいらっしゃいます、村山総理大臣、河野外務大臣、武村大蔵大臣に、それぞれ党首として、この国民の声にどうこたえるかということをお答えをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 このたびの政治改革におきましては、個人中心の選挙から政策を中心とした政党中心の選挙に切りかえていこう、相当の時間をかけて政治改革について議論をされて、そして政党の財政基盤の確立強化が不可欠である、これは、民主主義を守る一つのコストとして国民全体から負担をしていただくということも大事なことではないか、こういう議論の経過を踏まえて出された結論でありますから、私はこれは民主主義の発展のために大いに意義のあるものにしていく必要があるというふうに考えておりますが、今委員からお話のございましたような扱い方については、これは各政党がそれぞれ御議論されてお決めになることだと思いますから、私がここでどうすればいい、こうすればいいなんということを言うべき立場にはないということは御理解をいただきたいと思います。
○河野国務大臣 政治改革の議論は、随分長い間大変な議論に議論を重ねて結論を導き出したものでございます。この政治改革は、日本の政治というものをどう改善していくかということについて、国民を巻き込んで、国民的な議論の中で最終的に導き出された、結論づけられたものでございます。 とりわけ政党助成金については、マスコミ界を初めとして多くの方々が、この方式がよろしいという議論というものがあったというふうに私は考えているわけでございまして、被災者のお気持ちというものはもう十分に承知をいたしておるつもりでございますが、この政治改革というものはきちんと進めていくということもまた必要であろう。そして、よりよい政治、よりよい政党の議論というものがよい政治を行っていくということによって国民に貢献していくことが重要だというふうに思います。
○武村国務大臣 お二人の党首と同じ意見でございますが、特に財政担当者としましては、提案を申し上げている予算項目を否定するようなことは考えません。
○松本(善)委員 そういうことでは国民の政治に対する信頼というのは出てこないだろうと私は思います。また、今までの議論を聞きますと、一切、歳出の削減をするということについては非常に消極的、削減をしないんじゃないかというふうに思います、組み替えに当たる補正と言われましても。それでは国民の理解は到底得られないのではないかと私は思います。 我が党は、財源問題について、衆参本会議、本委員会での議論で公共事業の割高問題、軍事費の削減、不公平税制の是正などを取り上げてまいりましたが、私は国債の低利切りかえもこういうときにこそ行うべきではないかと思います。財源を安易に国債の発行に依存して根本を誤るようなことをしてはならないと思います。国債はもう既に残高が二百十二兆円を超え、隠れ借金も四十一兆円と言われております。国債費は一般会計の一八・六%となり、国民の税金の約二割が国債の利子として支払われるということになっております。 大蔵省の「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」でも、建設公債の発行を可能な限り抑制した財政の姿に戻していくことの重要性を説いています。また、現在の公債依存度一七・七%を二〇〇〇年度に五%を下回る水準にすることを中期的なめどにしています。安易に国債を発行して解決をするというのは、大蔵省のこのような考え方とも矛盾をするのではないかと思いますが、武村大蔵大臣の見解を伺いたいと思います。
○武村国務大臣 安易な国債の発行は極力慎んでいかなければいけないと思っておりますし、ひときわ昨今の我が国の財政事情は、今御指摘もありましたように、国債残高にしましても、国債費率にしましても、あるいは過去の利払い費率にしましても、もう先進国の中でも一、二を争うような高いレベル、高いということは悪い状況に立ち至っておることを考えますと、一層健全な財政運営の気持ちを強くしなければいけないと思っているところでございます。 この委員会の当初お配りをいたしました中期的な見通しの資料にも示しておりますように、国債、建設国債といえども予算規模の五%が望ましいという前提で試算をいたしているところでございまして、赤字国債はもちろん、過度に国債に頼る財政運営は極力健全化の方向に向かって考え方を改めていかなければいけないというふうに考えております。
○松本(善)委員 この機会に赤字国債を大量に出して調整インフレにしようという議論も聞かれます。戦後、戦時国債が紙切れ同様になりましたが、貨幣価値を低下させることで国債問題を解決を図るなどというのはもってのほかだと思いますが、改めてこの問題について総理の見解を伺いましょうか。
○村山内閣総理大臣 もう一回、済みません。
○松本(善)委員 この機会に赤字国債を大量に出して調整インフレにしようという議論も聞かれるわけです。戦後、戦時国債が紙切れ同様になったことは御存じのとおりです。貨幣価値を低下をさせることで国債問題の解決を図るというようなことはもってのほかだと思いますが、改めて総理の見解を伺っておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 全く考えておりません。
○松本(善)委員 武村大蔵大臣、国債の発行でこの財源をやるということは全く考えないということはないでしょうね。全く考えませんか。事実上の組み替えに当たる補正をやる、それから今度、第二次補正もあります。その財源についてどう考えているのか、国債はどう考えているかということを聞きたいのです。
○武村国務大臣 今回の地震については、やはりこれは異常な事態でございますだけに、これはもう例外的に財源も対応せざるを得ない。どの財源によるかということについては、もう少し時間をおかしいただきたいと思います。 繰り返し申し上げておりますように、あらゆる可能性について真剣に検討をいたしているところでございます。
○松本(善)委員 消費税の増税でという意見もあります。消費税増税は、年寄りから子供、障害者から病人にまで税金を負担させるものであります。消費支出を抑え、景気にも悪影響があります。消費税増税で解決をしようということはとんでもないと思います。 総理大臣、消費税増税をこのことでしないということを約束できますか。特に、税率は来年見直しするということになっておりますので、はっきり伺っておきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 消費税の問題につきましては、先般の国会で議決もいただきましたように、平成九年四月から四%、それから地方消費税が一%入ることになっておりますね。見直し条項ももちろんあって、行革やら、不公平是正やら、あるいは高齢化の福祉やら、そうした問題について十分検討した上でさらに見直しをするという条項が入っております。したがって、そういう経過からして、今度の大地震に対する復興の金に消費税率を上げて充てるという考えはございません。
○松本(善)委員 また、来年度の減税をやめるという話もあって、河野外務大臣はそういうのは反対だということを言われたということが報道もされておりました。この問題であらゆる増税をしないということを約束できるでしょうか、総理大臣に伺いたいと思います。この問題で増税をするということはないかどうか。
○武村国務大臣 あらゆる可能性と申し上げておりますから、そこまで今の時期にお約束はできません。
○松本(善)委員 そうすると、増税もあり得るということにならざるを得ない、約束はできないということでありますから。 私どもは、予算を組み替える場合の重要な問題に軍事費があると思います。我が党は、軍事費を削ってこの組み替えをすべきだというふうに考えておりますが、先日の志位質問でこのことを取り上げました。このときに、社会新報の昨年の十一月二十九日付の問題を取り上げて、戦車の購入費の問題を質問いたしました。時間の関係もあり、総理大臣そのときにはお答えになりませんでしたので、この点のお答えをしていただきたいと思っております。 改めて申しますが、社会新報に掲載されました竹岡元防衛庁官房長が「戦車千二百両まず削る」と提言をして、「陸上自衛隊のシナリオは、上陸してきた敵戦車を戦車で迎え撃つというもの。しかしこ「敵が上陸してくる時は、制空権を握り、徹底的な爆撃の後だ。 工業化され、原発が四十八基もある日本で、そういう戦争はもうできない」と言っております。 総理は、社会党の委員長として、この社会新報の記事についてどう考えられますか。
○村山内閣総理大臣 この社会新報に元防衛庁の官房長のある方が論文を書かれた、それはその方の一つの意見だと、私はそう思っておりますから、それが全体の社会党の意見ではないと私は思いますね。 今日の世界において冷戦が終結をして、世界的な規模の戦争は私はもう恐らくないというふうにどなたもお考えになっていると思いますね。しかし、局地的な地域紛争というのはまだ絶えずあるわけですから、したがって、そうした全体の国際情勢あるいはまたこの北東アジアの情勢等々考えた場合に、我が国が独立国として最小限の基盤的防衛力を保有するという考え方に立って防衛力の整備を進めているところでありまして、この考え方に基づく防衛力は全体として均衡のとれたものであるというふうに私は考えておりますから、その元防衛庁官房長の書かれている記事については同意できないという立場であります。
○松本(善)委員 あのときにも、志位質問でも聞かれたんですが、この戦車はどういう具体的事態を想定して使い道を考えているのか。今地域紛争もあるということで、まさか海外で戦車を使うということを考えているわけではないだろうと思うのです。そうすると国内でこの戦車を使うのか。そうすると、竹岡さんが言っているように本当に戦車戦が国内でやられるということになりますと、これは、旧軍部だって本土決戦というのはやらなかった。それは、本当にあの竹岡さんの言うように、四十八基も原発がありまして、この本土で戦車戦がやられるというようなことになりましたら、チェルノブイリのようなことだとかスリーマイルのようなことはいっぱい起こります。それはもう本当にできないことです。まともにそういうことを考えているとしたらとんでもないことだろうと思います。 一体この戦車を日本の国内で使うということがあるというふうに総理はお考えでありますか。具体的にお聞きしたいと思います。
○玉沢国務大臣 具体的な防衛の問題でございますので、私の方から答えさせていただきます。戦車が我が国の防衛にとって必要であるかという御質問でございましたが、まず、一般論といたしまして、ある国が特定の国を攻撃しようとした場合におきましては、その国が防衛上の弱点としてどこがあるかということをあらかじめ調査をしまして、もしその弱点があった場合におきましてはそれを中心として攻撃してくる、そういう場合におきまして、もし我が国が戦車を保有していないという場合におきましては、当然戦車を中心として攻撃してくるであろうと、こう思います。 そして、先ほどの話でありますが、我が国の本土で決戦が行われなかったということでありますけれども、沖縄におきましては大変な航空爆撃が行われた後に、あの沖縄の南部でございますが、委員もちょっと見ればわかると思いますが、これは道北でございますが、沖縄が全部入るわけでございます。そこの本島の南の地点で戦闘が行われた場合におきましては、六百両のシャーマン戦車を投入して攻撃してきた。我が方は、爆撃をされたわけてありますが、三十三両の戦車でもってこれに対抗した。しかも、性能をよく言われるわけでございますけれども、シャーマン戦車におきましては口径が七十六ミリメーターでありますが、我が方の戦車は、八九式戦車でありましたが、砲の口径が五十七ミリである、そういうことで、大変な劣勢を強いられた。 こういうことを考え、なおかつまた、不透明な世界情勢、不安定な世界情勢というのは、なぜそういうことを言うかといいますと、今までは、核も弾道ミサイルも核大国という国だけが保有してきた。ところが現在は、東西冷戦後におきましては、中小国でも核開発を行うことができる、中小国でも弾道ミサイルを保有することができる。そういうような観点で、極めて大きな危険が世界じゅうに蔓延しているということを考えて、万が一のことがあった場合におきまして我が国の防衛に万全を期すということは当然のことであると思います。
○松本(善)委員 沖縄戦の話を今持ち出すというのは、これはもう全く時代錯誤でありまして、これは今原発が四十八基もある中でそんなことはできないじゃないかと、私はそうだと思いますよ、そんなことはできないです。 総理は、本当に日本の国内で戦車を使う場合があるとお思いですか、お聞きしたいと思います。
○村山内閣総理大臣 そういう事態がないことを私は期待いたします。もうそれはあってはならないことだと思います。しかし、これはもうどこの国でもそういう備えはしておるところでありますし、やはり戦車を含む陸上防衛力を海空防衛力とともにバランスのとれたものにしておく必要がある。これは、ある意味では国民的なコンセンサスも得て、私は理解をされているものだというふうに思っております。
○松本(善)委員 政府は、来年度最新鋭の九〇式戦車を二十両購入しようとしています。これはすべて頭金なし、ツケ払いではありますが、総額二百億円にもなります。二百億円といいますと、この二十二年間つくってきた耐震防火水槽の補助金分四千二百十二基以上になります。 この今の時点で、やはり先ほど来組み替えに当たる補正ということを大蔵大臣も言われましたが、やはり歳出の中で何が大事で何が不要不急かということを考えなければならぬときではないか。どうしても今の時点で戦車を購入しなければならぬという理由を総理はどのようにお考えでありますか、伺いたいと思います。(発言する者あり)
○玉沢国務大臣 我が国の自衛隊は、国民の生命財産、それから独立国家としての日本の平和と安全を確保するためにあるものでありまして、国民的な御理解をいただきながら、その目的を達成するために戦車も必要である、こういう考えに基づいてやっておるものであります。
○松本(善)委員 私は、これはもう到底国民の理解を得られないものだろうと考えます。 それで、米軍の駐留経費が総額約六千億円であります。その中で、政府が思いやり予算と呼んでいる、米軍地位協定上負担義務のないこの予算は、来年度は前年度比八・四%増の二千七百十四億円、中小企業対策費千八百五十七億を大きく上回っております。七八年に開始をして以来、実に四十三・八倍になっております。アメリカ兵の給与を除く全駐留経費の七割以上、十八年間の総計は二兆千二百五十億円であります。 今、国民の命を守るということが大事なんだということの不規則発言もありましたが、この地震の問題というのはまさにその問題なんです。まさに国民の命を守る、安全保障とは何なのかということを政治全体に提起をしたものであります。だからこそ私は、先ほど戦車の問題も申しましたが、この駐留経費、義務がないわけですから、これもやはり削減の対象にすべきである、こういうふうに思うわけであります。 その米軍が日本でやっていることで、日本の国民に耐えがたい苦痛を与えていることの一つが、超低空飛行訓練であります。この間、三沢の空軍基地のF16を初め、空母艦載機や海兵隊のさまざまなジェット機が全国的に超低空飛行を繰り返し、轟音による国民の生活破壊、家畜への被害を引き起こすばかりか、岩手県の墜落に続きまして、高知県でも川に衝突して、その危険性を一層浮き彫りにしました。 これは閣僚の中でも実際に体験をしている方もあるかもしれません。この委員の中にもあるかもしれませんが、大部分の委員は、これがどういうものかお知りにならないと思います。実際に調査に行きましても、何日か調査をしていませんと、それにぶつかりません。 それで、御紹介をいたしますが、低空飛行の轟音は、離着陸時の騒音や航行中の爆音とは全く違います。いきなり大音響が襲ってくる。体験した人によりますと、やみ夜を歩いているときに、いきなり後ろから大声でおどかされたときと同じようなすごい恐怖感を感じる。会議中ならば全員が机に伏せるというようなことだそうです。車で走行中に起こりますと、車の屋根に鉄材が落ちてきたんじゃないかと思うくらいだ。だから、ショックで牛の乳は出なくなる、鶏が卵を産まなくなる、窓ガラスは破損する、そういうさまざまな被害があります。 昨年十月には、高知県の早明浦ダムに墜落する事故がありました。地元の大川村の村長さんは、墜落地点から六百メートルのところに保育園、その近くに中学校、村役場もある、数十メートル高度が違っていたら保育園と住宅をなぎ倒す大惨事になっていた、一刻も早くこんな危険なことは中止してほしいと言っておりました。F16の事故は、アメリカ空軍の発行しております「フライイング・セーフティー」によりますと、九三米会計年度で十八機、これまでの総計で百八十機が墜落しているということであります。 こういう状況ですから、この中止というのは、被害地域の超党派的な要求になっております。 防衛施設庁の資料によりますと、地方自治法九十九条二項に基づいて超低空飛行訓練の中止を求める意見書を提出した地方議会は、七県八十二市町村。地方自治体の中止要求も、北海道、青森、岩手、山形、秋田、奈良、高知の七知事を初め、十一町村など、件数にして四十七件に上ります。 意見書の提出だけでこういうことでありますけれども、決議をしたり請願の採択をするなど、反対の意思表示をしている地方自治体ということになりますと、はるかに多いです。例えば秋田県などは、すべての自治体が反対の意思表示をしております。これは、被害を受けている地域の、まさに超党派の圧倒的な要望であります。 総理大臣、総理はこの切実な国民の中止要求をどのように受けとめておられますか。
○河野国務大臣 超低空飛行訓練による、今議員がお話しのような、何といいますか、経験、恐怖に近い経験というものをもとにして、いろいろな御要請が私のところにも来ております。まさに超党派でそういう御要請がございます。 私も現場に居合わせたことはございませんが、そうした方々のお話を伺ってみますと、大変なものだということは私なりに理解をしているところでございます。したがいまして、そうした点につきましては、外務省として、在日米軍にもその都度でき得る限り丁寧に伝えるということをいたしております。 ただ、議員ももう十分御承知の上での御質問だと思いますが、我が国の安全を維持するための日米安保条約というものの重要性については、どうも共産党の皆さんとは多少意見を異にするようでありますけれども、私どもとしては、これは我が国の安全にとって極めて重要なものだという認識でございます。 そして、在日米軍は、その日米安保条約の義務として、日本の国及びその周辺をいかに守るかという点において欠かさぬ技術の錬磨をいたしているわけでございます。我々としては、日本の安全を守るために在日米軍が最高の技術を維持しているということは重要なことでございますから、これはまた我々として、ぜひ訓練はやってほしいという気持ちはございます。ただし、住民にとってそのことが苦痛であるということであっては我々としては困るわけでございますから、そうした点については米軍に十分説明をいたしているところでございます。 それで、米軍が我が国において全く自由に飛行訓練を実施していいというわけではなくて、我が国の関係国内法令などにある安全基準を尊重して、また我が国の公共の安全に妥当な考慮を払うべきことは当然でございます。政府としても、安保条約の目的達成との調和を図りつつ、安全確保に万全を期し、また、地元への影響を最小化するために何ができるかを米側と話し合っているところでございます。
○松本(善)委員 外務大臣の見解をお聞きしましたが、アメリカの当局者はそんなお人よしなことは言っておりません。日本の安全のためというのではなくて、アメリカ太平洋軍司令官だったラーソン氏は、この米軍部隊、日本と南朝鮮のことを言っているのですけれども、米軍部隊は、まさに米国の利益を守るために前方展開しているのであって、米国の同盟国の利益を守るためにいるのではない。アメリカ国防長官だったチェイニー氏は、在日米軍は日本の防衛のために駐留しているという考え方は基本的に間違っており、実際は米国の利益のために駐留しているということを言っているのであります。 そこで、外務大臣は、勝手に動いているだけじゃなくてやはり安全基準を守ってやっているんだ、こういうふうにお答えになりましたが、政府は、ずっとこういう質問がされるたびにそういうふうに言ってきたのです。米軍が日本の航空法の最低安全高度を守って、人口密集地の上では三百メートル以上、そうでないところでは百五十メートル以上を飛行しているということを言い続けてきた。 ところが、それが全く偽りだったということが、昨年十月に空母インディペンデンスの艦載機A6Eが高知県早明浦ダム上流で水面に衝突をしてパイロット二名が死亡したということで明らかになりました。我が党が調査したところでありますが、事故のあった大川村の村長さんの話、それから、日常的にそういうことが行われているので低空飛行を監視をしておる本山町の詳細な記録、高度百メートルの飛行も日常茶飯事だという多くの証言でこの事実が裏づけられております。 私は、米軍機がなぜこんな超低空の飛行訓練をやっているのか、ここが大事な点であります。これがずっと、幾らアメリカ軍に言いましても、これは終わらないのです、とまらないのです。そして被害がいっぱい起こっているのです。それはもう体験した人、ここにも、閣僚にもおられますよ、そしてアメリカ大使館にも行かれている人はありますよ、それは体験している人はみんな知っています。 なぜ米軍機はこのような超低空の飛行訓練をやるとお考えですか、お聞きしたいと思います。
○河野国務大臣 議員のお尋ねでございますが、こうしたことが日常茶飯事だなどという言葉は、そう軽々しく使っていただきたくはございません。日常茶飯事などという言葉を、どういう数字を規定して言っておられるのかよくわかりませんけれども、そういうふうに私どもは思っていないわけでございまして、私も現地の村長さん初め自治体の方からもお話を伺っておりますけれども、十分、そうした方々がどれだけの、何といいますか、恐怖心を持ってその体験をされたかということもよく私なりに伺い、今議員もお話しになりましたが、私も外務大臣として米当局にその都度伝えているわけです。 それで、議員は元何々、元何々という方々の話を御披露になりましたけれども、私は現職の、現在責任を担う最高責任者の方とも話し合っているわけでありまして、そうした方々が日米安保条約の規定に従っていかに日本の安全のために、最高の技量を維持するために訓練をしておるかということもまた理解をするべきだと私は思います。 そして、この飛行機が事故のために落ちた、パイロットが二人亡くなられたということについても、それはもう我々からすれば、もしその飛行機が集落の中に落ちるというようなことがあればこれは大変なことだということも先方に十分伝えてあります。伝えてありますが、それと同時に、やはり技量訓練のために一生懸命やっておったパイロットを二人失ったということについても、これはまた我々は我々なりの思いを持たなければならぬのではないかというふうにも思うわけです。 我々はもっとこの問題についてフェアに考えなければならないというふうにも思っております。
○松本(善)委員 日常茶飯事というのは我々に証言をされた方の言葉であります。外務大臣、長くお答えになりましたが、私がお聞きいたしました米軍機はなぜこんな超低空飛行訓練をやっているのかということについてはお答えにならなかった。
○河野国務大臣 超低空飛行訓練は、今も申し上げましたように、日本の安全のために在日米軍としてその技量を維持するための訓練である、そういうことを申し上げました。
○松本(善)委員 それがそうではないんですね。アメリカ軍の空軍、海軍共用のマニュアル「飛行訓練航空航法」の第二十章「低空航法」には目的が次のように規定をされております。「低空作戦を実施する主要な理由は奇襲の諸要素を確保すること、敵からの探知と要撃をさけること、および敵の防衛効果を最小限にすること」ということであります。 これはどういうことかといいますと、レーダーなど対空システムが非常に発達した今日でありますので、レーダーの捕捉をされずに低空で接近をして、レーダー基地と対空システムを破壊し、攻撃部隊の本隊の安全な侵入を確保するという、そういう奇襲性、侵略性の強い任務を遂行するためのものであります。これは簡単にいえば、もう高空で行った場合には航空機は安全ではないんですよ。だから、レーダー基地を、対空システムをまず攻撃をして、そして本隊が安全に侵入できるようにということでこの訓練が日常非常に頻繁にやられている。これはそういう点では日本を守るというようなものではありません。こんな低空で日本で戦闘が行われることがあると思いますか。 私は総理に、社会党の大会の決定との関係で伺いたいと思います。よく聞いてください。 社会党は昨年九月の大会決定で、「「共通の敵」に対して防衛する」という安保条約の任務は「その役割を終えつつある」と述べ、安保の今日的核心が極東条項にあることを示しました。この超低空飛行訓練は日本の防衛のためではなく、先ほど紹介いたしました米軍当局者の言うように、アジア・太平洋での米軍戦略のためのものであります。国民を守るのではなく、国民に被害を与えているということは明らかであります。これは社会党の大会決定でもそうです。これは総理大臣としてやめさせるべきではありませんか。総理の見解を伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 それは社会党の運動方針で決められたことかどうか、私は今あなたから初めてそれは聞かされるんで、つまびらかにしておりませんけれども、社会党は社会党としてのもちろんそれは方針は方針としてあると思いますね。 しかし、これは連立政権ですから、連立政権の中で十分お互いに議論をし合って合意を求めて政策を遂行していく、こういう建前のものですから、社会党の言い分が一〇〇%全部完全に実現できるのならそれは連立政権の意味は私はないと思うんですね。しかし、まだそれほど社会党には力がありませんから、したがって、社会党の方針は方針で持っておきながら、できるだけ実現できるような努力をしていくということは当然のことだと思います。 ただ、私も地元の皆さんからそういう要望は聞きました。特に、高知県の方々からお聞きしたわけです。これは外務大臣も先ほど申し上げましたように、米空軍が我が国において全く自由に飛行訓練ができるわけではないんですよ。これは我が国の関係国内法令もありますし、その安全の基準というものもあるわけですから、したがって、そうしたものも十分踏まえた上で公共の安全に妥当な考慮を払うことは当然のことだと私は思うのですね。 したがって、そこに日米の話し合いもあるわけでありますから、そうした地元の皆さんの意見というものも十分踏まえた上で話し合いをしていかなければならぬと思っておりますが、これはやはり安保条約を円滑に運用するという意味も含めて、やはり国民の理解がなければなかなかできないことですから、その理解を求めながら努力していくというのが当然のことですから、私はやはりそんなことは十分踏まえた上で話し合いもしなければならぬものだというふうに思っています。
○松本(善)委員 米軍の飛行機が勝手にやれるんじゃないんだ、こういうふうにおっしゃいますが、日本の航空法の適用除外をした米軍地位協定に関する航空法の特例法というのがあるのです。御存じですか、総理は。 それは、一九五二年当時に、日本の空の主権が事実上完全に米軍に握られて、すべての航空交通管制組織も管制業務も米軍が行うことを容認している段階でこの特例法が制定されたのであります。この航空特例法は地位協定に根拠があるんだ、その議論はここでは詳論しませんけれども、そういう経過からして屈辱的な暴論であります。日本に主権があるというならば航空法の適用は当然であります。 先ほど示しました米軍のマニュアル第三章で、「米軍乗務員は飛行する外国の国内規則にしたがって行動しなければならない」と規定しています。つまり、アメリカは外国の航空法に従うことを建前としているのです。日本がそれを除外する、米軍に対してだけ除外をするということ、これが当然だというふうに考える方がよっぽどおかしいのです。この超低空飛行訓練をやめさせる、これは全国の自治体住民の願いだ。日本の主権の問題です。私は総理に、今おっしゃったことに関して申し上げたわけですけれども、その決意はありませんか。
○時野谷政府委員 ただいま航空法特例法について言及がございましたけれども、地位協定に基づきまして我が国に駐留します在日米軍の属性にかんがみまして、航空法特例法におきまして、航空機の運航に関連します諸規定を含む航空法の一部につきましては、施設、区域の内外の別を問わず適用しない、アメリカ軍の航空機については適用しないというふうにされている次第でございます。 しかしながら、先ほど来御答弁がございますように、米軍が我が国の公共の安全に妥当な考慮を払って活動すべきものである、こういうことは当然でございますし、そのことは地位協定十六条において、国内法の適用はございませんけれども、尊重すべきものだということは規定されている、こういうことでございます。
○松本(善)委員 やはり米軍は特例なんですよ。国民の立場に立つならば、中止を要求するという根拠は明白であります。 ドイツは、最近こうした低空飛行をやめさせたのです。総理、御存じかどうか知りませんが、ドイツでは、アメリカなどNATO軍の航空機の低空飛行に対する国民の中止要求を受けて、これまでは七つの区域を設定して低空飛行を認めていたのでありますが、九三年三月、ドイツ国内ではNATO軍の低空飛行を一切やめさせるということで合意をいたしました。こうした実例もあるわけでありますから、日本もやるべきです。今、こういう無法な飛行を無制限に認めている国は世界にも例がありません。 私は、総理がこのことを決断をして、そしてこの機会に改めて、今までこれでよかったのかどうか、今、国民の命を守る、安全保障というのは何かということがあの大地震で問われてきているわけです。全面的にやはり見直さなければならぬときではないかと思うのです。総理の見解を聞きたいと思います。
○時野谷政府委員 大臣がお答えになります前に、一言申し上げさせていただきたいと思いますが、ただいま先生より、ドイツにおきましていわゆる低空飛行というものが行われなくなっているというお話がございましたけれども、私どもの承知いたしますところによれば、ドイツあるいはNATO諸国、こういう国におきましても、いわゆる低空飛行というのは行われているというふうに私どもは承知をいたしております。
○河野国務大臣 公共の安全のために適切な措置をとるように私どもとしても繰り返しこれまでも申し入れをいたしてきておりますし、これからもさらに一層きちんと申し入れをいたしたいと思っております。
○松本(善)委員 総理に聞きたいと思いますが、やはり今の国民の要求、そして、ドイツでも今までどおりではありません。それをはっきりと受けとめて、やはり動くべきではないか。国民がこれだけ多く、何遍皆さん方がアメリカ軍に言ったって変わらないのですよ。だから、ちゃんとこれをやはりやるべきだ。高知で墜落してそういう問題が起こっているじゃないですか。これは総理の見解を伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 大げさに言われても困るので、無制限にやられているわけじゃありませんよ、こんなことは。これは、そういうこともありましたから、しかも地元からも強い要請がありましたから、これはやはり、先ほども申し上げましたように、安保条約を円滑に運用するという意味からすれば、これはお互いの話し合いもあろうし、それからまた、国民の理解も得なければこれはうまくいかないことなんですから、そういう国民の声について日本政府が代表していろいろお話し合いをしていくということは当然のことなのでありまして、そういう点はひとつ御理解をいただきたいと思うのです。
○松本(善)委員 特例法で米軍が特別の飛行をしていることは、これは間違いがありません。 アメリカ政府や軍の首脳は、日本に軍隊を置くことは米国に置くよりもはるかに安くつくことになるというふうに言っております。思いやり予算は、国民生活を圧迫するだけではなく、日本を世界一の基地天国にして、アメリカが居座る最大の理由になり、基地の被害で国民を苦しめるという悪循環をつくり出しております。この悪循環を断ち切って、米軍基地のない日本へと大きく足を踏み出して主権を回復することが求められているのではないかと思います。 私は、阪神大地震は、再々申しましたけれども、国民の命を大切にする政治、人間を尊重する政治に国民の目を向けることになったと思います。ここでもこのことが強く求められているのではないかということを指摘をして、次の問題に移りたいというふうに思います。 次の問題は、農業問題であります。 一月二十六日、一九九三年度の食糧自給率が発表をされましたが、カロリーベースで四六%から史上最低の三七%に急激に低下をしております。穀物自給率に至っては、二七%から二二%に低下をしている。何と八割を輸入に依存するという事態になっているのであります。まさに世界に例のない低水準です。 FAOの資料で一九八八年から九〇年の穀物自給率の平均値で見ますと、今のではちょっと資料がないのですが、当時の日本は自給率二九%の状況のときですけれども、日本より低いのは、干ばつに苦しむアフリカでも、アルジェリアが二〇%、リビアが一五%など限られております。今世紀最悪と言われる大干ばつに直面したボツワナが三〇%で日本よりも穀物自給率が高いのです。主要先進国がはるかに日本よりも上であることはもう言うまでもありません。 我が国の食糧自給率の大幅な低下は、まさに異常であります。総理は、この我が国の食糧自給率の低下はやむを得ないものと考えているのですか。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○大河原国務大臣 お答え申し上げますが、松本委員の平成五年の食糧自給率、御案内のとおり大凶作でございまして、米の作況指数が七四ということでございまして、まさに異常でございますが、平年的な傾向としてそれだけを取り上げていただくのはいかがかというふうに思います。 ただ、長期的には自給率が若干ずつ下がってまいっておることも確かでございます。これは委員御案内のとおりでございまして、我が国の食生活が大幅に変わりまして、畜産物あるいは油脂分等の大豆やトウモロコシ等、国内で自給が困難な輸入量の増加等々あるいは米の消費の減退というようなことが重なりまして低下をしてきたところでございます。 最近における低下のもう一つは、大豆なり麦あるいは水産物、これも重要な動物たんぱく資源でございますが、イワシ等の生産が大変落ちてきたというようなこと等重なって今日の数字になっておるわけでございます。
○松本(善)委員 米だけの問題ではないのですね。小麦が一二%から一〇%、豆類六%から四%、輸入自由化によって牛肉も四九%から四四%、全体に自給率が下がっております。 昨年八月の農政審議会の「新たな国際環境に対応した農政の展開方向」でも「我が国の自給率が先進国のうちでも異例に低い水準となっていることも踏まえ、引き続き自給率の低下傾向に歯止めをかけることを基本として政策展開に努め、国内生産の維持・拡大を図って行くべきである。」としております。新農政でも、食糧自給率が先進国で異例に低い水準で、低下傾向に歯どめをかけるとしておりますが、自給率の記録的な低下という現実は政府の考えにも逆行をしております。 総理に伺いたいのでありますが、食糧自給率の低下に歯どめをかけて、自給率を引き上げるというお考えが本当にあるのですか。伺いたいと思います。
○大河原国務大臣 お答え申し上げますが、松本委員が、ウルグアイ・ラウンド農業合意に伴う国内対策等を引用したり、あるいは農政審議会を引用されてのお言葉どおりでございまして、自給率の低下に歯どめをかけて、国内農業資源を最大限に活用して、農業生産の維持、増大、その点についての対策を講ずるわけでございまして、今回のウルグアイ・ラウンドの国内対策もそのような視点を重点的に取り入れました各施策の展開に努めているところでございます。
○松本(善)委員 今の答弁は、答えたようでいて答えていないのですよ。といいますのは、自給率の引き上げを本当にやる気があるのかということをお聞きしたわけです。総理、お答えをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 先ほど農林大臣からも答弁がございましたけれども、我が国の食糧自給率の現状を見ますと、食生活が大分変わってきておりますから、米の消費は下がっていますね。しかし、畜産物関係の消費量は上がってきているわけです。しかし、総体的に見れば自給率が下がってきておる、こういう現状にございますから、したがって、可能な限り食糧自給率の低下傾向に歯どめをかける。そして、そのためにはやっぱり可能な限り国内生産を維持、拡大するような農業構造政策というものを推し進めていく必要があるということで今精力的に取り組んでいるというのが現状でありますから、そのために全力を挙げて努力していきたいというふうに考えているわけです。
○松本(善)委員 飢餓まで存在するという世界の食糧問題を考えた場合に、将来の食糧不足に備えて自給率を向上させるために、日本農業を国の基幹的生産部門に位置づけて食糧自給率を早急に六〇%台に回復させることが必要だと私ども考えております。我が国の食糧自給率は、一九六〇年に七九%、七〇年に六〇%、その後五〇%を割り、自給率はさらに低下をして、九三年度には三七%という事態になったわけです。まことに異常な事態であります。 イギリス、西ドイツが一九七〇年から八五年の間にそれぞれ自給率を、イギリスは四八%から七七%へ、西ドイツは六六%から九三%へと高めております。我が党は、自給率低下の流れを変えるために、当面六〇%台に回復をさせ、七〇%台を目指すべきであるということを提唱しております。 私は、総理に聞きたいのは、食糧自給率を引き上げるための目標を持つ必要はないのか。それとも何年までに何%という具体的な自給率の目標はないのか。計画的な自給率の向上の目標を持つ必要がある、こう考えているのかどうかということなのです。 といいますのは、これはなかなかはっき二言われないのですけれども、また先ほども他党の委員が問題にされたのですけれども、答えが余りはっきりしない。目標を持って計画的に食糧自給率を引き上げるということをやらない限りは、自給率は上がらないのです。だから、この自給率を引き上げるための目標を持っているのか、それを持つ考えがあるのかということをお聞きしているわけです。これは国の根本施策の問題なんです。総理からお答えをいただきたいと思います。
○大河原国務大臣 第一点の六〇%ということについては、いかなる内容なり、いかなる作物か、いかなる耕地面積を必要とするか等々につきましてまた御教示願わなければ相ならぬと思うわけでございます。 それから、御案内のとおり、自給率は、分母が国内の総需要でございまして、分子が国内総供給力でございます。国内の需要につきましては、これは計画経済と違いまして、それぞれの消費者、国民の食物の選択があるということが一つ大きな要素でございます。それから供給の方につきましても、個々の農家の作物選択、その他いろいろあるわけでございまして、誘導的な施策は可能でございますけれども、計画経済のようにはっきりこの作物を何ぼというようなことはなかなか難しいという前提で自給率を考えていかなければならないという点が第一点でございます。 したがって、我々としてはやはり、食糧の供給力、これを強化する、結果としての自給率を高める、そういう考え方で政府としては進んでおるところでございます。 供給力を高める、すなわち、優良な整備された耕地なりあるいは高い地方、さらには管理された水とかあるいは技術、一番肝心なのはその上に乗ります経営体、効率的、安定的な生産性の高いその経営、今度の国内対策の重点もそこにあるわけでございまして、そういう経営体によって生産の大宗が担われるような力強い農業構造、これが自給力を高めるゆえんであるということでございまして、直接的な自給率というような話よりも、まず自給力を強化することによって自給率を確保していく、あるいは維持、増大していくということでございます。
○松本(善)委員 自給率ということについてはどうしても言わない、そして自給力の強化ということを言うというのが今の政府の答弁の特徴なんですね。これでは私はだめだと。西ドイツにしてもイギリスにしても、何も統制経済でやったわけではないんです。 総理、社会党に関してお聞きしますので、よく聞いてください。 社会党の総選挙政策では、「食糧自給率の向上」ということがはっきり書かれております。九三年七月の「社会党第四十回衆議院総選挙政策エッセンス(2)」であります。一九九二年七月十九日、鹿児島で、当時の田邊誠委員長は農業再建に向けての四つの提言を発表しました。 その中で、いかなる不測の事態にも対処できるように一人当たり一日平均千八百キロカロリーを供給するために、当面、カロリー自給率で六五%から七五%、その当時は四七%でした、穀物自給率で五〇%、その当時は三〇%だった、水準を目標にして農業政策の確立を図ると明確に自給率の目標を掲げておりました。同時に、新農政に対して、農政の基本目標ともいうべき食糧自給率向上の目標が不明確であるということを指摘をしたのであります。 その社会党の村山委員長が総理である村山政権、食糧自給率の引き上げ、自給率の目標を明確にできないというのは、社会党の従来の主張に反し、国民に対する約束にも反するのではありませんか。社会党の委員長として、また総理大臣として、お答えをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これまでの経過の中で、社会党が、それぞれ歴代委員長が一つの方針を掲げてきておるという経過については、私は今御案内があったとおりではないかと思います。 最近の状況を見てみますと、先ほども申し上げましたように、国民の食生活のあり方が全体として変わってきておるということが一つと、それから、ウルグアイ・ラウンド合意後のこの状況に置かれておる日本の農業といったようなものを考えた場合に、これは私は、やはり大事なことは、どのような状況になろうとも、安全な食糧を安定的に供給できるような体制をつくっていくことが必要ではないか。 今許される環境の中で、だんだんだんだんこの自給率が低下する傾向にあるわけですから、今はこの低下する傾向に歯どめをかけて、どうして日本の生産性を高めながら自給率を高めていく方向に努力していくかということが大事ではないかということを前提にして、農業構造改善とかいろいろな農業政策の取り組みがつくられておる、それを推進していきたいというのが今の私の考えてあります。
○松本(善)委員 WTO協定批准に当たっての国会決議の趣旨説明でも「主要先進国が食糧自給率を向上させているのに対し、我が国の食糧自給率は低下しており、人口問題や地球環境問題を考慮した場合、このような事態はまさに憂慮すべきことであります」というふうに指摘をしております。我が国の食糧の海外依存はいつまでも許されるものではありません。 昨年末、中国は、国内の穀物、それから植物油価格安定化を図るために、米、トウモロコシの輸出を直ちに禁止をすると発表しました。トウモロコシは、日本向けに年間百八十万トン輸出をされております。米国に次ぐ第二位の輸入先であります。九月以降輸出がストップをしております。総理は、この事態をどういうふうに認識をしていますか。
○大河原国務大臣 お答え申し上げますが、それぞれの国がそれぞれの、中国においては急速な工業化、農業生産力の停滞等から相当厳しい食糧需給の関係にあるというふうな点について、各方面から承知しているところでございます。 したがって、繰り返して申し上げるようでございますが、自給力を強化して自給率を高める、そういうことが基本でございまして、付言させていただきますと、そのような、今WTOの法案の際の趣旨説明の言葉を引用なさいましたけれども、そのような点で、実は昨年の九月から、自給率の維持向上という視点を置きまして、農業基本法に基づく御案内の農産物の需要と供給の長期見通し、この作業を、平成十七年を目標とする作業を開始しておるところでございまして、そこで積み上げによってそれぞれの作物あるいは耕地面積等々を考慮したその自給率問題の対応にただいま精力的に努力をしているところでございます。
○松本(善)委員 総理は、どのように受けとめられましたか、中国の米、トウモロコシの輸出禁止。
○村山内閣総理大臣 それぞれの国にはそれぞれの国の事情があってされることだと思いますけれども、少なくともこの貿易の自由化という、ウルグアイ・ラウンド、あるいはまたWTOの国際的な環境というものはそういうふうに変わってきているわけですから、したがって、私は、そういうものを前提に踏まえた上でもこの食糧の自給度を高めていくということは、ある意味では大事なことではないかと思いますけれども、しかし、そうした全体の貿易自由化という観点というものも、これは無視できない。日本の国は、何といってもやはり貿易立国ですから。したがって、そういう全体的なものの判断の上に立って考えていかなきゃならぬ大事なことではないかというふうに私は思っています。
○松本(善)委員 総理も農水大臣も、非常に私は認識が甘いというふうに驚いたわけであります。 ワールド・ウォッチ研究所のレスター・ブラウン氏、これはたびたびこの委員会でも議論になりました。「だれが中国を養うのか」という論文を発表いたしました。中国では、人口増加、食生活の多様化による飼料用穀物消費の増大、開発による耕地の減少、中国農民の農業離れなどによって、中国は早ければ数年後に穀物輸入国に転落をして、二十一世紀に世界的な深刻な食糧不足が起きるということを警告をしております。 WTO協定批准をめぐる論議の中でも、私は二十一世紀は人口増加など世界的な食糧危機が大問題になるということを指摘をして質問いたしました。総理も総選挙の公報、選挙公報でこの問題に触れ、世界的に見れば食糧は決定的に不足をしていますということを書かれて、それについて質問して、総理もやはり世界的な食糧不足の状況について肯定的に答弁をされたことを覚えておられるでしょう。 岩手の自治労連の調査によりますと、米の輸入の自由化が行われたときに、稲作を続ける農家は五四・六%だというのですよ。その大部分は自家用米だけにするということなのです。食糧の問題は、まさにこういうことになってくると消費者にとっても大問題なのです。 国民に安全な食糧を安定的に供給することが政府の極めて重要な責任なのです。国民の食糧の問題はまさに国の安全保障の問題です。これは先国会の国会決議で引用いたしました第九十一国会決議でも、国民生活の安全保障体制として食糧自給力の強化を図るということが書かれております。 関西大地震は、安全保障とは何かということを国民の前に提起をいたしました。総理に聞きたいのは、食糧自給率の問題を国民の安全保障の問題としてどう考えているかということです。今貿易立国ということを言われましたけれども、国民が食べられなくなったら貿易立国も何もないですよ。食べられるということは、国民が食糧の不足を感じないようにするということは、政治の第一歩なのです。国民の命と生活を守るというこの安全保障の問題として、食糧の問題、総理どう考えているのか、伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 いやいや、ですから私も、国民に対して安全な食糧を安定的に供給できるような体制をつくっていくことは極めて大事なことです、こう申し上げているわけですね。 しかし、今このウルグアイ・ラウンドやらWTO等の関係もあって、それは貿易の自由化というものもこれは無視できない。とりわけ貿易立国である日本の国の場合には、そのことによって経済的に受けている恩典というのは大変大きいわけですから。したがって、そのWTO協定に基づいて、例えばある国と食糧の輸入の契約をしておる、ところが一方的に向こうの輸出をしている国が輸出ができなくなった、こういう場合には事前に通告をして、そして話をしなければならぬというようなルールももうこれはつくられてきているわけですから、そういう意味から申し上げますと、大分状況は変わってきていると私は思います。 しかし、それにしてもやはり先ほど来申し上げておりますように、いろいろな環境、条件を考えてみて、やはり日本のこの供給度を高めていくということは必要である。そのために農業構造を変えて、そうした生産力が高まっていくような方向で日本農業というものを考えていく必要があるということは先ほど来申し上げているとおりでありますから、そのように御理解を賜りたいと思うのです。
○松本(善)委員 農業構造改善でやっていこう、こういうお話であります。ウルグアイ・ラウンド農業合意関連大綱を決めて、六年間で六兆百億円の国内対策をすると言っておりますけれども、これで果たして日本農業が救われるかどうかということが大問題なわけであります。 六兆百億円といっても事業規模でありますから、政府の支出は三兆五千五百億円であります。そのうち九十五年度分は、補正予算に計上されている四千四百七十四億円と本予算に計上されたもの千七十一億円の合計五千五百四十五億円であります。対策の中心的な考え方は、自由化に耐えられる農家の大規模化、法人化をするというものであります。 実際に新農政に基づく大規模水田地域等の高生産性農業のために、公共事業の六割が振り向けられることになっております。これは稲作だけならば十ないし二十ヘクタールの大規模な農家の育成を目指すものであります。これは九割以上の中小零細農家を切り捨てて、日本の家族中心の農業経営を破壊し、農業を荒廃に導くことは明らかであります。大河原農水大臣が、私はもう忘れられないのですけれども、野党のときに、当時の畑農水大臣に対して、取り返しのつかないことと言われました。まさにそのとおりであります。 私は総理に伺いたいのでありますけれども、大体十ヘクタール以上の農家というのは全国でどのぐらいあるか知っておられますか。また、大分県ではどのぐらいあるか。まあ大分県ぐらいのことは知っているんじゃないかなと思いますけれども、お答えできませんか。
○大河原国務大臣 大分県の数字ですね、承知しておりません。(松本(善)委員「全国は」と呼ぶ)全国が、十ヘクタールになりますと三%程度だというふうに記憶しております。
○松本(善)委員 農水大臣でも間違うのですよ。二百五十七万戸のうち千四百九十戸、〇・〇五%です。大分県は三戸であります。これは一九九〇年の世界農林業センサスによるものであります。 日本では、平野部でも十ヘクタールはおろか五ヘクタールの農家さえごくわずかです。これはもう皆さん御存じのとおりです。九八%、二百五十二万戸が三ヘクタール以下であります。その五ヘクタール以下の農家が国内産のお米の九割をつくっています。これらの農家を切り捨てるものということになるわけです。育成農家の場合どうなのかということです。 政府の国内対策は、この公共事業、土地改良事業が中心になるだろうと思います。担い生育成整備事業とか、認定農業者が中心に支援を受けられるようになっております。 認定農業者の要件として、私はこれは農水大臣に伺おうと思います。秋田県の大雄村の認定制度の基準で見ますと、これは農水省からいただいた資料によるものですけれども、水稲で九・四ヘクタール、目標所得水準は、主たる従事者一人当たり七百六十万円程度ということになっております。水稲の場合の所得率が四〇%として売り上げが千八百万円は必要になります。 この計算はどうやってやったのかということを農水省に聞きましたら、現在の米価でやった。現在の米価というのは一万六千三百九十二円、これで推定してそういう認定制度の基準をつくっている。これは間違いありませんか。
○大河原国務大臣 お答え申し上げますが、認定農家制度は、議員も御案内のとおりでございますけれども、各県がその地域の育成すべき経営についての方針を示し、各町村におきまして、その地域条件その他を勘案いたしまして、独自につくったビジョンと申しますか構想、それによる数字でございまして、いかなる所得率を見るかとか、いかなる価格を見るかということは国が指示しているわけではございません。 それから今、事務方がどういう説明したか知りませんけれども、米価についても、あの地帯は良質米、自主流通米地帯でございまして、政府米地帯よりも、自主流通米地帯でございますから、想定している平均米価は二万円以上の米価を想定しているのではあるまいかというように思うわけでございまして、具体的なその町村の基本計画と申しますか、ビジョンは見ておりませんのでそれ以上のことはお答えいたしかねますけれども、でございます。 それからもう一つ申し上げますが、育成すべき経営という場合には、新農政の一つの類型でございまして、その中型機械化体系、それをフルに活用した場合のモデルタイプとしての十とか二十というヘクタールが出ておるわけでございまして、具体的な各地域の経営に落としますと、複合経営と申しますか、それぞれ水稲プラス野菜とか、水稲プラス畜産とかいろいろな形があるわけでございます。 それからもう一つ、零細経営切り捨て論をおっしゃいましたけれども、あの新農政におきましても、そういう兼業的な農家についても、それを組織化した組織経営体ということで、百五、六十万戸の農家がその組織経営体、集団的な営農組織に参加いたす、そういう個別経営だけではなくて、組織経営体の姿をお示しをしているわけでございまして、一握りの自立的な経営だけを目標としているのではないというふうに申し上げたいと思います。
○松本(善)委員 各県で方針を決め、それから市町村で方針を決め、それはそのとおりなんですよ。私は農水省の人に聞きまして、すべての計算がやはり米価は時価でやっています。いろんなケースを考えてやっていますけれども、そういうことです。 大体農水大臣、二万円で、一俵二万円を前提にしてそんなことはできますか。私は、あなたや農水省高橋官房長が去年答えられたことに基づいてちょっとお聞きしようと思いますけれども、あなたも、「二年前の新政策でも、それぞれの経営別、米あるいは酪農、肉用牛あるいは野菜、畑作、それぞれについてコストダウンをしようということで、三割、四割、それぞれの作物によって違いますけれども、それを目指しまして農業構造の改善をしよう」ということでございました。これは九四年の十一月二十一日、WTO委員会です。 高橋官房長は、新政策に基づいての主要経営部門の経営展望について、「稲作につきましてはコスト、労働時間、現行の水準に対しまして五割ないし六割ぐらいの水準ということを考えております。」これは九四年十一月二十一日のWTO委員会であります。 両方とも、農水大臣も官房長も、みんな、コストを下げると米価は下がる、だからそれに対してコストダウンして対応しようということを前提に答えているじゃありませんか。それは、米価が下がって、今農家の中では米価は一万円にもなるかもしれぬということを言われている。そんなに米価が下がれば、どんなに規模を拡大したって成り立ちませんよ。あなたは米価が下がっても成り立つと思いますか。
○大河原国務大臣 農産物価格政策の中心は米価でございますが、これについても、農政審議会の答申でも、生産性の向上と価格と、これについては十分総合性を保たなければならない、そうでなければ経営内の蓄積もできないというような点を指摘しておるわけでございまして、コストの削減が即価格政策にこれを反映するものではないということを申し上げたいと思います。
○松本(善)委員 今これからの米価が、下がることはあっても上がることは私はないと思います。それを下がるということを考えに入れないでこの農家経営はできないですよ。これは小さなところは自家用米だけで何とかやっていこうと。大きなところほど負担が大きいから心配なんですよ。米価の保証がなければ本当にできないと言っています。二十ヘクタールをやっている方と私、話をしまして、一万五千円以下だったらできないと言います。やっぱり価格の保証をしなければ認定農家も経営は成り立たないんですよ。私は、それができるように協定を変える以外にないと、こう——外務大臣、いなくなって、自分の方は関係ないと思っているんですかね。協定を変える以外にないんですよ。 そこで、総理にお聞きしたいんですが、米の生産農家の九割を切り捨てて、米価が下がれば、あなた方がやろうとしている規模拡大農家も経営困難になるということはもう目に見えているんです。みんなそれを心配しています。心配しない農家は一人もないといっていいです。そうでしょう。それをどうやってこういう状況で自給力を強化をするんですか。自給率を上げるんですか。どういうつもりで、どういうふうにやるんですか、話してください。
○大河原国務大臣 生産諸条件を整備してそのコストを下げるということが、即米価政策における米価を下げるということとは相通じないわけでございまして、やはりその今お示しの大規模経営ほどその米価水準についての配慮が必要でございまして、経営内部における蓄積その他を考えますと、そのような措置が必要でございます。従来と申しますか、今までの政府の価格政策においても、コストが下がった場合においても、そのままそれを引き下げるわけではなくて、生産性向上のメリットを経営に残す、そういう価格政策はとられてきたわけでございまして、その点については、機械的な、コスト低下即価格水準の低下という方式は今後もとれないように思われます。
○松本(善)委員 農水大臣、これを何も論理的につながっているなんということは言っていないんですよ。それは、価格が下がるということをみんな心配しているんだと。あなた方の言うように大きな農家にしたって、とても難しいと言う。このお聞きの他党の委員の皆さんだって、それはそのとおりだと思われる方はたくさんあると思いますよ。皆さん本当に農業について心配しているから、みんなそう思っている。ところが、価格の保証はできないでしょう。この協定で価格の保証はできないでしょう。できますか。
○大河原国務大臣 松本委員よく御案内のとおり、今度のウルグアイ・ラウンドの農業協定におきましては、国内支持水準の削減ということが出ておるわけでございますけれども、それは基準年次である八六年から八八年、これで一定率の切り下げということになっておりますが、基準年次からは、我が国の価格政策の実際の取り扱いの結果、ほぼその目標年次の切り下げももう既に達成をしておるというようなことでございますので、ウルグアイ・ラウンド農業協定の受け入れによってさらなるその支持水準の切り下げということは考えていないわけでございます。
○松本(善)委員 農民はとても納得しませんよ。 総理、聞きますが、昨年の十二月、WTO協定の批准が強行されましたが、我が党は、米の輸入の自由化を食いとめるための農業協定の改正を初め、WTO協定の不公正な内容の改正を政府が提起するよう要求する態度をそのときに表明をいたしました。これは質問でもやりましたから、閣僚の皆さん御存じと思います。 協定審議の公聴会では、全国農業中央会の豊田会長も協定の改正を要求いたしました。その後、協定の改正を求める声はますます広がりつつあります。山形県新庄の市議会、村山市議会では、WTO協定の改正を要求する意見書を全会一致で採択をいたしました。同県朝日村では、村長それから大半の村議、農業委員と農協の理事全員、生産組合長などが文字どおり村ぐるみで、ガット合意協定の再考を政府に求める署名運動に取り組んでおります。秋田県では、協定が成立した後も、再交渉と主要食糧法の撤回を求める請願が十四の地方議会で採択をされました。趣旨採択や一部採択を含めますと十七になります。 これ以上例を挙げませんけれども、こういう例は全国に枚挙にいとまがありません。 このように、批准後も協定の改正を求める意見が相次いでいるということは、農家については今もう死活問題なんです。政府の国内対策では救われない、こう思っているから協定を変えるという運動が起こっているんです。これを総理、どう受けとめますか、この運動を。
○河野国務大臣 WTO協定の審議の際にもさまざまな角度から御意見がございました。それに対しまして、私どもとしてもるる御説明を申し上げたところでございまして、WTO協定は、一部分の改定を求めるということのできるものでないということを申し上げたわけでございます。 全国農業従事者の中には、この点についていろいろ御意見のある方もあろうかと思いますけれども、WTO協定そのものは、全体を一括して受け入れるか受け入れないかというものでございまして、御意見を承ったことも何度がございますけれども、残念ながらそういう性質のものでないということを、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
○松本(善)委員 それは批准の段階の話なんですよ。これは協定の十条に、協定を前提にして話しているんですよ、私。もう過去のことを言っているんじゃないんですよ。今のことを言っているんですよ。協定の十条に、協定の改正の規定がちゃんとあるわけですよ。 あなた自身、九四年十一月十七日のWTO特別委員会で、「我が国の強い主張によって、ウルグアイ・ラウンド交渉の最終段階では環境保護あるいは食糧安保、こういった視点が文言としても取り入れられているというふうなことになっております。さらに我が国としては、今後ともWTOを初めとする国際機関において、この問題については主張を続けていかなければならないというふうに思います。」この協定にちゃんと明記をしてあるというのになぜ提起できませんか。農民も協定の変更を求めているのですよ。 それで、私もうちょっとお答えされる前に言いますが、協定を変更して価格保証できるようにして日本農業を守らなければ、世界的な食糧不足に対応できないですよ。安全な食糧を安定的に供給するということは総理も何遍も言いますよ。それができなければ、消費者も農業への支出に賛成できない。今消費者にとっても、食糧がいざという場合にはちゃんと保障されるんだ、そのための農業政策なんだということでなければ、消費者も納得しないですよ。 農民も協定の変更を求めてい多のですね。やはり協定を変更しなければ日本の農業の展望は開けないです。それはもう農業をやっている人が一番よく知っています。なぜ、協定にあるのに、協定の変更をやるような外交努力をしないのですか。
○河野国務大臣 議員お尋ねでございますが、ウルグアイ・ラウンド交渉というものは、七年余にわたって延々と交渉を続けた結果、合意に達したものでございます。議員も御承知のとおり、WTO協定というものは一月一日にスタートしたものでございまして、まだ始まって一カ月しかたっていない。この状況で、早くもこの協定の改定を求めるということで、各国から理解が得られるとお考えでございましょうか。私は、今仮にこうしたことを提案したとしても、各国の理解は得られないというふうに思うわけでございます。
○松本(善)委員 これは協定の審議の最中もそうでした。全世界的に反対が圧倒的です。韓国、インド、発展途上国はもちろんのこと、フランスの世論調査で五〇%が国民の利益にならないという世論調査、一月三十一日、この間ですよ、先日ですよ。このフランスの農業委員選挙がありました。ガット反対の団体が大躍進ですよ。アメリカの世論調査でもガット合意に反対は七〇%でした。 そして、これは九二年六月に百七カ国の首脳が参加をして確認をいたしました地球サミット、御存じと思います、国連環境開発会議、ここでは、持続可能な方法で農業生産を増加させ、食糧安保を強化をすることは各国の責務だ、これを合意しているのですよ。協定を変更して農業生産を世界的に増加をする、そして世界的な食糧危機に対応する。日本がそのときに食糧が足らないということで、金に飽かして食糧を買い集めてごらんなさい、これはもう日本は大変なことになりますよ。 私は、やはりそういう事態に備えなければならない、それはやはり食糧の自給体制を、日本の農業を守って、そして消費者に安心して、食糧の問題はこうやっているということにならなければだめだと思うのですよ。その展望を切り開くのは、これはWTO協定の改正であります。しかも、先ほど地球サミットの合意を御紹介をいたしましたけれども、まさに世界的な食糧危機に、不足に対応する国際的な大義であります。 私は、総理にはっきりとこの問題についての見解を伺いたいと思います。
○河野国務大臣 現在やるべきことは、WTO協定下で日本の農業の体力をつけるというために最大の努力をするということが何より重要ではないかというふうに思います。 WTO協定によって国際的な世界の貿易、自由貿易体制というものが強化をされる、そうした中で、我が国もまた多くの利益を享受するという実態がございます。そうしたことにも目を向けていかなければならないと思います。 もちろん日本の農業従事者の方々が大変な御苦労をするという状況も想定されるわけで、そのために政府としても、政府・与党一体となってその対策のために努力をしているところでございます。私は、この努力が着々と成果を上げるものと確信をいたしております。
○松本(善)委員 日本の国民が食べられなくなって何が貿易立国ですか。貿易を私は軽視をしようとは言いませんよ。そういう問題に直面をしているということなのですよ。総理、どう思いますか。
○村山内閣総理大臣 WTO協定によるこの農業協定が日本の農業にとって大変厳しいものだということについての認識というのは、共通して持たれておると思いますね。したがいまして、この六年間でいろいろな批判や意見はありましたよ。あったけれども、この状況の中で日本の食糧と農業と農村を守るためには何が必要なのかということをあらゆる角度から議論をし合って、そして六兆百億円という目標をつくって、そしてこれから日本の農業をそうした国際競争ルールの中でどう守っていこうかといって真剣な取り組みをしょうとしているときに、これじゃだめだ、これじゃだめだと言われたんじゃ、ますますこれはだめになりますよ。 私は、いろいろな問題点はあると思いますよ。問題点はあると思いますけれども、やはりそういう前提に立って、日本の農業をどう守っていくか、国際競争に勝ち得るような自立経営農家をどうつくっていくか、そのために生産基盤の拡大整備もやってできるだけコストも下げていこう、同時に、米だけではやはり成り立たなければ複合経営で果樹もやろう、野菜もやろう、畜産もやろうというようなことも考えながら、どうして日本の農業の再建を図っていくかということで真剣に取り組んでいく、それがまた日本の供給力を高めていくことにつながっていく、こういうふうに私は考えておりますから、そういう方向に向かって全力を挙げてこれからもやらなきゃいかぬという決意であります。
○松本(善)委員 農家の皆さんはやはりそれでは展望が開けない、そういう不安を持っているからここで議論をしているわけです。私は、総理のそのような、いや、だめだだめだと言わないで、そうしたらますますだめになる、そういう精神論では決して解決しません、そのことを申し上げて次の問題へ行こうと思います。 青森の核燃施設の安全性の問題について質問します。 総理は、昨年秋の百三十一国会の本委員会における高市議員の質問に答えて、原子力発電の大規模な増設を含む石油代替エネルギーの供給目標については閣議で決めたものであり、それは私は守っていかなきゃならぬという答弁をされました。 あなたが首班に指名される五日前に策定をされました原子力長期計画では、二〇一〇年までに原発の設備容量を七千五十万キロワットにおおむね倍加するということになっております。九月十三日に閣議決定をされました石油代替エネルギーの供給目標はこれを踏まえたものになっています。この長期計画に基づいて、原発の増設や六ケ所村の核燃施設、幌延の研究施設などが推進をされております。 ところが、総理、お聞きください。社会党の政策は正反対であります。一九八五年の社会党の中期社会経済政策では、現在計画中のものはすべて凍結する、原発のことです、建設中のものについては、今日のエネルギー需給の現状から見ても緊急性が少ないので中止をする、稼働中の原発については、安全性を追求し、これが確認できない以上、運転を中止をさせ、再審査、再点検を行うとあります。九一年の党改革のための基本方向では、新しい原発や放射性廃棄物の処理処分施設の建設を認めずとはっきりと言っております。 これが今度は、あなたが総理になると、全く逆に原発推進政策をとるということになる、これは国民に対する公約違反ではありませんか。
○村山内閣総理大臣 今読み上げられたのは、これは十年前の方針でありまして、これは一番新しい方針がここにある。今それを、これはそういうお話があれば事前に十分調べておくのでありますけれども、ちょっと待ってください——しかも、それは党の方針ですから、先ほども言いましたように、党の方針が一〇〇%実現できるのなら、これは社会党単独政権できちっとやれるのですよ。しかし、残念ながら社会党にはまだその力がありませんから、したがって連立政権を組まれておる。 その連立政権で決められている方針というものを、これはやはり私は連立政権の総理ですから、それを踏襲して実行していく以外にはないので、しかしその過程で、できるだけ私が所属する社会党の意見なり見解というものが生かされていくように努力することはもちろん当然でありますけれども、一〇〇%そのとおりになるということは、これはまあ当然あり得ないので、その点はひとつ御理解をいただきたいと思います。
○松本(善)委員 これは、安全か安全でないかという判断なんですよ。あなたが総理になったために原発だとか放射性廃棄物、核燃施設は安全になったんですか。そういうことはあり得ないでしょう。だから私はお聞きをしているわけであります。 今の問題でお聞きします。ちょっと総理、いいですか、よろしいですか。今青森で県知事選挙をやられているのですよ、御存じのように。反核燃施設、六ケ所村の施設、高レベル放射性廃棄物だとかそれから再処理工場だとか、そういうものに反対だと言っている知事候補が立候補しています。それを社会党が推薦をしております。あなたは社会党の委員長として、これ責任持てますか。
○村山内閣総理大臣 地域的に、今首長選挙ではいろいろな組み合わせがあって選挙されていますから、一概に私は言えないと思いますし、社会党委員長という立場と総理大臣という立場とは、先ほど来申し上げておりますように、これはやはり違うわけですからね。ですから、連立政権のもとにおける総理大臣のとるべき態度と、社会党委員長としての党の方針による見解というのは違うことはあり得ますよ、これは当然。その点については私は御理解いただきたいと思うのです。
○松本(善)委員 青森の社会党が反核燃施設、核燃施設反対の候補を推薦しておるのに責任を持てるかということをお聞きしているわけです。内閣総理大臣としては原発政策推進をする、社会党の委員長としては反対をする、これ、できますか。だから、そういう意味で責任が持てるかということをお聞きをしているわけであります。
○村山内閣総理大臣 いや、その原子力政策だけですべてが決められるというのならそれは別ですよ。しかし、各般の仕事をしているわけですから、その一部を取り上げて、そしてそれがどうだからこうだからといって、ということには私はならないと思いますからね。ですから、最近の首長選挙なんかの状況を見てまいりますと、いろいろな組み合わせがあって選挙をやっていますから、したがって、それは多様な意見があって多様なその地域に適応した情勢の中で判断をされた措置がとられることは当然あり得ることだし、やむを得ないことだというふうに、私はそう思っております。
○松本(善)委員 知事選挙がもちろん一つのことだけで戦われるわけではありません。しかしながら、この候補は反核燃をもう本当に一枚看板にしている。私、ここにこの候補の支持団体の法定ビラを持ってまいりました。これでは青森の社会党が推薦しているわけですが、この知事候補の法定ビラの、高レベル放射性廃棄物一時貯蔵所を含む核燃施設に反対する主張を掲げて、その同じページ、これはお見せをしてもいいです。このページは完全に反核燃のページなんです。その下に、何と同じページのその下に、私たちも全力投球しますという見出しのところに村山富市とありました。そして肩書は、社会党中央執行委員長、内閣総理大臣とあります。総理大臣、これ御存じですか。もし何だったら、これをどうぞ。それは御存じですか。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○村山内閣総理大臣 さっきから申し上げておりますように、最近のこの政局の展開の中で、ローカルの選挙にはいろんな組み合わせがありますよ、これ。それは今私は、これは確かかどうか確認せにゃなりませんけれども、ちょっと聞いた話では、自民党も社会党も共産党も一緒に推しているところもある、こういう話も聞いていますけれどもね。 ですから、首長選挙にはいろんなやっぱり組み合わせがあって、ローカルのいろんな状況を踏まえた立場でやられる状況の中で、一つ一つ指摘されて、この責任は持てるか、この責任は持てるかと言われてみても、それはその地方地方の独自の判断があってやられることですから。しかし、その点については、私は今の情勢からすれば、いろんな意味でやむを得ない点があるんではないかというふうに踏まえています。
○松本(善)委員 私がお聞きしておりますのは、それはいろいろ組み合わせがあります、実際の地方選挙は。だけれども、この法定ビラについてあなたは知っているのかどうか、この名前を使うことを了承したのかどうか、これをお聞きしたいと思います。それは知らなければ知らない、了承はしてなければしてない、はっきりとお答えをいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これは党の方で決めたことだと思います。
○松本(善)委員 それは私は大変無責任なことではないかというふうに思います。 高レベル放射性廃棄物の最終処分地にかかわる問題についてお聞きをしたいと思います。 青森県の北村知事は、県民の中に六ケ所村がなし崩し的に高レベル放射性廃棄物の最終処分地にされるんではないかという懸念があるので払拭してほしい旨の書簡を科学技術庁に出しました。科学技術庁は、将来にわたって六ケ所村を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないということを約束したのか。科学技術庁から担保をとったんだ、最終処分地にしないという担保をとったんだということを言っている人もありますので、これは本当に青森県は最終処分地にしないということを約束したのかどうか、科学技術庁長官に伺いたいと思います。
○田中国務大臣 二十数年前にうちの父がここで先生から大変鍛えていただいて大変だったのに、また御縁があって私も御指導いただけることを光栄に思っておりますが、今のことでございますけれども、再処理処分地の問題は、これは三十年から五十年、もう先生御存じでいらっしゃると思いますけれども、一時貯蔵をしていただく、そして最終処分地ではないということを申し上げてございます。
○松本(善)委員 具体的に確認したいと思うんです。これは今は一時貯蔵であります。科学技術庁の返事は、正確に言いますと、処分予定地は将来発足する処分事業の実施主体が選定をする、予定地の選定には地元の意見を尊重するということになっている、科学技術庁は地元の意向が踏まえられるよう努力するつもりなので、青森が処分地に選定されることはないという趣旨になっています。 結論として聞くのでありますが、この返事は政府の原子力政策として将来にわたって六ケ所村を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないということを言っているのかどうか。将来にわたってですよ。現在あるのが一時貯蔵であることは、これはもう明白であります。これはしかし、引き受け手がないんですよ、どこへ行っても。それはどこの県だって受けません。今そのまま青森県に一時貯蔵されますと、これは最終処分地にそのままなるんじゃないか、五十年たって受けるところがなければそうなるじゃないか、これが青森県民の心配になっているわけですね。ですから、これは将来にわたって青森は最終処分地にしないということを言っているのかどうかをはっきりしていただきたいのであります。
○岡崎(俊)政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘の青森県からの照会に対する科学技術庁長官の文書につきましては、今回高レベル廃棄物がフランスから返還される、先ほど大臣が御説明申し上げましたとおり、三十年から五十年間貯蔵するに当たって、青森県民の中に最終処分地になるんではないかという懸念が強いという、それに対する照会を受けて今回回答をいたしたものでございます。 その回答の中身は、先生もお触れになりましたとおり、今後この最終処分地は、実施主体が二〇〇〇年ごろに設立される、その実施主体が処分予定地を選定するに当たってはもちろん地元の十分な合意を得て行う、こういう手続になっておるわけでございまして、その間の事情を御説明し、青森県の知事さんがお持ちのそういった希望がこの施策において十分反映されるように科学技術庁としても努めてまいります、こういった科学技術庁の方針、姿勢を明らかにしたものでございます。
○松本(善)委員 その程度のものであるということです。 四月にこの高レベル放射性廃棄物が搬入をされるわけですが、青森県が最終処分場になることはもういかなる政治的立場の人も反対であります。にもかかわらず青森に搬入するということは、最終処分地にならざるを得ないんではないかという心配が非常に強いんです。第一号が二十八本です。今後十数年にわたって、年一、二回のペースで計三千数百本が英仏から戻ってまいります。海外返還分と国内処理分を合わせますと二〇四〇年代ごろまでに数万本になります。これは青森の人にとっての心配でもありますが、これは五十年先の日本にとっても非常に大事なんです。 総理は、北海道の幌延の研究施設について見直すということを明言をされました。官房長官もそう言われました。もっと危険なものです、これは、青森の核燃施設。これについて見直すということを考えませんか。
○五十嵐国務大臣 北海道幌延のいわゆる貯蔵工学センター計画というのは、計画ができましてからもはや十年ぐらいたっているわけであります。 この計画に関しましては、実は当該の幌延町は大変熱心に推進をしているわけでありますが、周辺の六つばかりの町村はいずれも慎重もしくは反対ということになっており、あるいは道知事は反対、道議会も反対決議、こういう状況になっておりまして、大変科学技術庁としても苦慮していることであろうと思うのでありますが、もう長い間そういう状況で来ているものですから、やはりこの辺でよく地元と科学技術庁等が話し合って、どうするかということをしっかりしていった方がいいんではないか、こういうようなことを申し上げたところでございます。 総理も同様の趣旨でございます。
○松本(善)委員 時間がなくなってきまして、この青森の核燃施設の問題について突っ込んだ議論はちょっとできなくなりましたが、この原発の耐震設計審査指針については吉井委員が質問いたしました。六ケ所村の核燃施設は最も重要な施設で三百ないし四百ガルの地震に備えての設計ということが科学技術庁の説明でありました。今回の地震の加速度は八百ガルを超えております。鉛直地震力で見ましても設計基準が甘くないかという疑問が生まれてまいります。 もともと再処理技術そのものがまだ未確立て、ロシアのトムスクフの事故もありました。三沢の基地も近くにありまして、航空機の事故も頻発をしております。これらに十分備えたものかどうかということは、事故が起こった場合にはもう極めて重大なことになる。この高レベル放射性廃棄物だけでも一万年は人間から隔離をしなけりゃならぬ、そういうものでしょう。だから、慎重の上にも慎重にしなければならぬ。 総理は、原発についてもその安全性を見直すということを先日答弁をされました。幌延の施設についても見直しを明言をされました。この青森の核燃施設についても安全性についてこの機会に見直しをするかどうか、総理に最後に伺いたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これはもう言うまでもなく、核燃料の問題やら原子力発電の問題というのは、何よりもやっぱり安全性というものが一番大事ですから、したがって、今後ともその安全性の確認のためには、念には念を入れて、どこまでもこの安全性は追求されるべきものだというふうに思いまするし、とりわけ、そうしたものについては地元の皆さん方の不安も多いわけですから、やっぱり地元の理解と了解を取りつけながら、その安全性については万全を期していくということが何よりも大事なことであるということだけは申し上げておきたいと思います。
○松本(善)委員 総理や関係閣僚の答弁をきょう聞いておりますと、やはり私から見ますと、今回の震災の教訓を十分酌み取っているとは思えないのです。被災地の復旧、復興のみならず、震災、災害に強い国土づくりなど、震災対策、国民生活を最優先に、予算を組み替えることを強く要求をいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○佐藤委員長 これにて松本君の質疑は終了いたしました。 次に、海江田万里君。
○海江田委員 阪神大震災の問題でまず質問を始めたいと思います。 私も先日、現地を視察してまいりましたけれども、率直な印象は、見ると見るとでは大違いということで、まあ日本語の使い方としては、見ると聞くとでは大違いということだろうと思いますが、私もテレビの画面を通して被災の状況を見ておったわけでございますが、ところが、そのテレビの画面を通じて見た被災の状況と、それから現場に行きまして、そして歩いて見たのとは全く違うということでございますね。 総理は、この第一報を知ったのは、まず六時ごろ起きまして、そしてテレビの画面を見てこの震災が起きたということを知っだということです。私は、七時ごろでございますが、やはりテレビの画面を見まして、そしてそこで震災を知ったわけでございます。正直申し上げまして、テレビの画面からはやはり緊迫感が伝わってこない。あたかも湾岸戦争のときの、テレビゲームの、戦争ゲームのようなものを見ておるというような印象があったわけでございますが、総理、まず、テレビをごらんになった、テレビの画面をごらんになって受けた第一印象というもの、これが一体どういうものであったのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○村山内閣総理大臣 これはたびたび申し上げましたけれども、六時過ぎにテレビのスイッチを入れたら、震度六という地震のニュースを見たわけです。それから、だんだんだんだん見るに従って、たしか七時過ぎごろでしたか、放送局の事務所の場面が大揺れに揺れるという状況を見て、これは大変だなというふうに思いましたので、すぐ正確な情報を報告してほしいということを秘書官に命じて、そして情報の収集に当たったというのが第一の印象でした。
○海江田委員 やはり私は、そういう意味では、第一次情報といいますか、直接見聞きをした人からの情報が真っ先に入るべきだと思っておりますので、恐らくそういう意味では、このテレビの画面から見ておった印象というものが、私は、初動において若干のおくれがあったとすれば、そういう印象もぬぐうことができないのではないだろうか、そういう印象を私自身も持っております。 そこで、以下具体的な議論に入ろうと思います。 まず、死者が、きょうの午前零時四十五分の警察庁の調べで、五千百四人ということでございますから、まあ今はもっとふえているかもしれませんけれども、この方々には心からのお悔やみを申し述べたいと思います。 死者が五千人から出ますと、当然これは相続の問題も発生をしてくると思います。大蔵大臣、この相続税の減免の措置、どんな措置をとっておられるか、教えてください。
○武村国務大臣 御承知のように、相続税は財産に対して課税されるものでございます。災害減免法によりまして、災害により相続財産に被害があった場合には、これから納める相続税について、被害を受けた相続財産に対応する税額が免除される、被害を受けた相続財産に対応する税額は丸々免除される、こういう仕組みになっております。
○海江田委員 それから、納税の猶予も、申告の時期が、これは相続が発生をしましてから六カ月でやらなければいけないという決まりがあるわけでございますが、この点ほどうなっていますか。
○小川(是)政府委員 相続税につきましても、せんだっての一月二十五日の国税庁長官通達によりまして、申告及び納付につきまして期限延長の措置がとられているわけでございます。この期限延長が切れまして期限が定められましたときには、そのときの状況に応じまして、財産の被害の状況によっては徴収の猶予という制度もあるわけでございます。これは法律の規定に基づいて、個々具体的な問題に移っていくわけでございます。
○海江田委員 納税の延長ということもしていただけるということでございますが、先ほどの大臣のお話の中で、相続財産から被害に遭った分を差っ引くよということ、これは当たり前だろうと思うのです。家屋の場合は当然のことながらそれができるわけでございますね。 しかし、土地の場合は被害を受けたというのをどういう形で計算をするのか。これは基本的には路線価で計算をするわけでございますが、その路線価を例えば減免をするとか、そういう措置をとられるのか。あるいは、これは本来でしたら、路線価になる前というのは本来は時価なわけですね。ただ、その時価を計算するためには、鑑定士さんにお願いをするとか費用も大変かかるわけでございますから、土地の評価というものはどういうふうにすればいいのかということをお教えいただきたいと思います。
○小川(是)政府委員 災害前に相続があり、災害があった日において既に相続税の申告を終えているという場合には、災害の日以後納付しなければならない相続税のうち、被害を受けた部分に対応する税額を控除するわけでございますが、この場合のその被害といいますのは、御指摘のとおり家屋とかあるいはその他の物的財産、動産の場合にはこれが被害の程度がわかるわけでございます。土地につきましては、基本的には、それが崩れてあるいは流失をしてなくなるというようなことでありません場合には、ここで申し上げますような物的な被害というものには相当しない。過去におけるその土地の評価に応じて相続財産の評価が終わっているわけでございますから、そのような扱いになろうかと存じます。
○海江田委員 私がお尋ねをしておりますのは、今、過去の例はそれでわかりましたけれども、つまり五千人からの方が亡くなったわけですから、しかもこれは一月十七日という日付でありますね。亡くなった方から、その亡くなったことにおいてその財産の相続を受ける人の相続税の問題が発生してくるわけですから、そうすると、一月十七日に亡くなりましたけれども、本来でしたら一月一日が基準日で、一月一日の時点の路線価になるわけですね。 ところが、この路線価というのは、御案内のように、土地の時価といろいろな関係があるわけでございます。公示価格なんかと関係があるわけでございますが、一月一日時点の路線価と、それから当然のことながら、大震災でございますから、土地は流れませんけれども、そこにあってもその土地の値段というものは大幅に下落をするわけですね。そうしましたら、当然のことながら路線価も何らかの形で低くなって当たり前ではないだろうか、きれいに住宅街が建ち上がっておったときの路線価をそのまま適用するのでは、これは余りにも気の毒ではないだろうか、こういう趣旨でございます。
○小川(是)政府委員 ただいまの評価関係は、実はこれは国税庁で扱っている問題でございますが、おっしゃっておられる問題というのは、本年中の土地の評価額は一月一日現在で全国的につくる、それは当然被害が生ずる前で評価が行われるはずである、しかし一月十七日以降は実質的には時価が下がるのではないか、それを一月十七日以降お亡くなりになった方の相続財産の土地の評価に何らかの形で反映ができないか、こういう御指摘だと存じます。 そこのところは、国税庁において、例えば土地が、路線価が非常に大きく年中に下がったときに個別に対応しているように、土地の評価額が下がるのかどうか、その実態を見きわめて、恐らく適切に対応をしていくことになろうかと存じます。
○海江田委員 少し生ぬるいといいますか、やはり実際に亡くなった方がおられるわけで、そういう方々の心痛というものをおもんばかったときは、もちろん、国税庁関係あるいは大蔵省関係その他各省庁、今一斉になって、あらゆる事態を想定をして、そして対処に努めておる最中でありますから、これから個別に考えるとかいう話ではありませんで、やはり何らかの形で減免をするんだ、そういう方針があるんだということを、これは大臣、どうですか、おっしゃっていただけませんか。
○武村国務大臣 確かに大規模な災害でございますし、大きな地域全体としてもその議論があるかもしれません。そういう意味では、税執行に当たっております国税庁が、この問題に対しては、今回の災害の実態というものを十分認識をしながら適切な対応をするよう努めさせていただきたいと思います。
○海江田委員 減免をいただける方向で努力をしていただけるという理解をしましたが、あと実は、路線価になりますともう一つ、地価税の問題も出てまいります、地価税の課税標準になっておりますので。私は、路線価を下げることによって地価税も、これはやはりそこに事業所を置いていた、あるいは本社を置いていた企業というのは大変損害をこうむっておるわけですから、地価税についても当然そういう措置をすべきではないだろうか、こういう考え方を持っておりますので、その点ひとつ確認をしたいと思います。
○小川(是)政府委員 ただいまの相続税の問題は、一月十七日以降お亡くなりになった方の土地が、そのお亡くなりになった時点で幾らと評価をするかという問題でございます。したがいまして、これからの相続関係についてもどういう評価にするかという問題でございます。 一方、地価税の問題というのは、土地を保有している方に、時価に応じて一年に一回負担をしていただくという性格のものでございます。それを一月の一日という時点に固定をしてずっと課税をいたしております。したがいまして、この評価を左右するという問題では、地価税の問題はちょっと変わってくるわけでございます。むしろ、昨日大臣からも御答弁申し上げましたとおり、それぞれの方の負担に応じて、そのままでいいのかどうかといったような、被害の状況等を十分把握した上で適切に対応してまいりたいということでございまして、相続税のように評価の時点を動かすという問題とは問題が違うというところだけは御理解をいただきたいと存じます。
○海江田委員 これは意見の分かれるところでありますが、私は基本的な考え方としまして、路線価を一月一日の時点と震災が発生をしてからで変えるべきだという考え方を持っておりますので、その新しい路線価を決めればそれで地価税の課税標準にすべきではないだろうか、そういう考え方を持っているということを申し述べさせていただきます。 それから、やはり今、現地の問題は住宅問題でございますね、はっきり申し上げまして。この住宅問題におきましては、今仮設住宅を鋭意建設中だということでございますけれども、問題はやはり、住宅ローンを抱えておりまして、そしてせっかく手に入れたマイホームでありながらそこに住むことができなくなっている人たちが、住宅ローンは毎月きちっと払わなければいけないという状況にあるということで、この住宅ローンを抱えた人たちに対する対策というもの、これはどういうふうにお考えになっておられるか。
○武村国務大臣 住宅ローンと申し上げますと、民間の金融機関によるローンと、政府系金融機関、特に住宅金融公庫のローンと二つに分かれるわけであります。 民間の金融機関ももう被災直後からかなり迅速な対応をしていただいておりまして、それぞれ会社によって対応の仕方には多少違いはあるかと思いますが、個々の被災者に対応しながら、いわゆる返済条件の緩和について努めていただいているところでございます。 政府系金融機関の、特に住宅金融公庫におきましては、全体の方針としましてもそうでございますが、既往の貸し付けにつきましては、災害発生後大幅な収入減になった方について、罹災状況に応じた返済条件の緩和に努めさせていただきます。また、延滞があった場合の延滞損害金の免除についても配慮をさせていただく、通常と違って弾力的な返済猶予措置を講じているところでございます。 さらに、昨日もございましたが、モラトリアムとも言っておりますが、最長三年間、元利双方の支払い猶予を認める措置も講じていきたいという考えてあります。
○海江田委員 今借りておる分、既借入分についてはそういう対応をしておるということでわかるのですけれども、当面仮設住宅に住んでも、あるいは当面どこかの賃貸のマンションや家に住んでおりましても、その後やはりマイホームの取得というものも当然考えなければいけないわけでございます。そのときに、新規の借り入れと、それからこれまでに、崩壊してしまった、倒壊してしまった家屋の借入分と二重になるわけでございますね。その二重になったときの措置も何らかの形で講じるべきではないだろうかという考え方もあるわけですね。既借入分については今のお話でわかりましたけれども。 きめの細かな施策ということでいうと、例えば住宅金融公庫から既借入分とそれから新規に借り入れた分と、最終的に返済期間が、最後が、完済の時期が一緒になるような、そういうようなやり方をしますと、返済期間が長く延びますと、三年間の猶予ということだけじゃありませんで、三年間の猶予というのは三年間払わないで済むよと、その場合、後ろは三年間繰り延べになるわけですけれども、もう少しやはりそれを、例えば新規に借り入れた分と両方が最後に一緒になるという形で期間を長くしますと、毎月の返済額がぐっと軽くなるわけですね。その点をひとつ御考慮いただけないものでしょうか。
○西村政府委員 住宅金融公庫につきましては、今ちょっと御指摘がございましたが、据置期間最長三年、通常はないような制度を設けるとか、あるいは収入の条件につきまして、返済月額は収入月額のおおむね四分の一以下とする、通常は五分の一以下でございますが、そういうような措置も講じておるところでございます。 民間の金融機関につきましては、むしろ画一的にその条件を定めるというようなことではなく、実際の債務を負われる方々の個々の状況を、それぞれの需要に応じながら、窓口で、お借りになる方のお立場になって御相談に応ずる、そういうことが最も適切な対応策ではないかと考えておるところでございます。
○海江田委員 今の局長のお話では答えになっていないわけでございます。全然お答えになっていないわけです。どうして私がそういうことを言うかというと、これはたしかきのうも本委員会で出ましたけれども、自己破産のケースですね、恐らくこれが大量に出てくると思うのですね。そうなったときに果たして、制度として自己破産があるわけでございますからこれを拒絶をするわけにはいかないわけでありますが、それじゃ、その場合の貸し倒れがどういう影響を与えるのかとか、そういう問題が実は出てくるからでありますね。この自己破産の問題も念頭に置きながら、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
○西村政府委員 御指摘の問題は、借り手である方の問題、それから貸し手である銀行の問題、双方を含んでおることかと存じます。かっこれは、地震が起こりました、今直ちにということだけではなくて、もっと中長期的に、こういう支払い能力だとか、あるいはそれがうまくいかなかった場合に銀行の資産管理の問題としてどのように対応するかというのは、これは非常に難しい問題を含んでおることは私どもも重々承知はしておりますけれども、なかなか一律の答えを見出せない。一つ一つ具体的に対応していくということ以外にないのではないか、また、それが最もいい答えを見出し得る方策ではないかと考えております。
○海江田委員 今のも非常にわかりにくい答弁ですけれども、自己破産が起きても、例えば免責になりますとその後、これは理屈から言えば新しいローンを借りることができるわけですね。その点はどうですか。例えば住宅金融公庫なんかは免責を受けた人に対しては新規の申し出があればそれで貸し出しをするということになるのですか。
○西村政府委員 一般論として申し上げれば、債務の返済について自己破産を含めまして支障が生じたようなケースというのは、新たにお金を借りるということについては大変に難しい重大な条件が加わった、お金を借りる上では非常に難しい条件が生じたと考えるのが自然だと存じます。 しかしながら、地震という予想しないような事情が生じたような場合に、またその債務を負われる方々のいろいろな今までの条件、それから今後の経済的な環境、それはさまざまでございましょうし、また大変にお気の毒な事情もあるわけでございますから、そういうことはまさに総合的に個別の方々の事情に応じて最もいい答えを見出していく、そういうこと以外はなかなか一律には申し上げにくい問題と考えております。
○海江田委員 法務大臣にお尋ねをしますが、今自己破産という話が出ました、昨日も出たわけでございますが。この自己破産について、特に今回のような大震災が起きて自己破産が出るのもやむを得ないというようなお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○濱崎政府委員 私ども破産法という法律を所管しているわけでございますが、これは、いわゆる破産状態が生じた場合の、その破産による債務の整理の手続を定めておるわけでございます。したがって、一般論で申し上げますと、これは破産といった事態が生ずるということはまことに好ましくないことでございますけれども、私どもも、法務省の立場として、破産という事態が、今回の震災を契機といたしまして、自己破産といった状態ができるだけ少なくて済むようにという希望は持っておりますけれども、私どもとして、それについて、それでも構わないかということをなかなかお答えしにくい立場にございます。
○海江田委員 確かに、お立場からお話ししにくいことだろうと思います。私も、そういう自己破産という制度はございますが、やはり本人の、なるべく立ち上がる自分自身の努力をみんなで後押しをしようじゃないだろうか、制度で後押しをしようじゃないだろうかというのがやはり基本だろうと思います。そういう点からいきますと、先ほどの住宅金融公庫の例でありますとか、あるいは民間の銀行ローンの例でありますとか、やはりこれはかなり、そういうその自己破産のケースも含めて、私は前向きに取り組まなければいけないんではないだろうか、そういう考え方を持っております。 それから、今までの話は被害を受けた方たちの話でございますが、今回のこの阪神大震災の被害、被災者の方々に対して、日本全国の多くの方から善意の義援金が寄せられておるということでございます。閣僚の皆さん方はお一人百万円ずつですか、お出しになったということでございますが、村山総理、この百万円の拠出の税務上の処理はどういうふうにするおつもりでございますか。わかっておらないならわかっておらないでも結構ですが。——いや、これは局長が答えるんじゃなくて政治家の方が……。
○小川(是)政府委員 個人の寄附金の所得税の課税上の扱いといたしましては、国あるいは地方公共団体に対する寄附金につきましては、これの当然領収書があるわけでございますから、所得税の確定申告にこれを付しますと寄附金控除というものが受けられるわけでございます。兵庫県だけではなくて、各種の慈善団体が一定の手続を経て集めておられ、兵庫県に届けられる寄附金についても同様の措置がとられるわけでございます。
○海江田委員 閣僚の皆さん方の扱いはどうなるんですか。今おっしゃった寄附金控除の対象になるということですか。
○小川(是)政府委員 兵庫県が受け入れているということが領収書で明らかであれば、来年の所得税の確定申告の際に寄附金控除の対象となるわけでございます。
○海江田委員 閣僚の皆さん方、今の説明でおわかりになったと思いますが、兵庫県が受け入れておるという領収書があれば、これは寄附金の控除に当たるということでございます。うなずいておられて、安堵しておられる方もいるかと思いますが、私がここで申し上げたいのは、まだその寄附金の控除の制度というものが実はよくわかっておらないんですね、政治献金の寄附金のことはよくわかっておる方もいるようでございますが。 本来でしたら、こういうときこそやはりこの寄附金の控除の制度を多くの方が利用して、そして余裕のある方はなるべくたくさん寄附をしていただくというのが筋だろうと思います。それが、百万円もの大金を、まあ大金がどうかはこれはいろいろ意見のあるところではございますが、百万円のお金を払った方が、実はその寄附金の制度を知らなかった、寄附金の制度があるのなら、控除の制度があるのならもっと寄附をしてもいいぞ、こういう方も当然いらっしゃると思うわけですね。ですから、この寄附金の控除の制度をやはりもっと知らしめていただく。 それから、知らしめていただくだけじゃなくて、実は今局長からお話がございましたけれども、ついせんだって寄附をした、そうしますと、もう二月から確定申告が始まるわけでございますから、本当だったら、この二月の確定申告に間に合えば、それこそ、そこでまた少し税金が還付になります、あるいは税金が安くなりますから、その分をまた追加でやろうじゃないだろうか、こういうことになるわけでございますが、どうですか、これ。確定申告の末が一応三月十五日と区切られておりますので、三月の十五日までに寄附をした人たちは、平成六年度の所得税の申告でもって、つまり二月から始まります確定申告で申告をしていただければ、それは寄附金控除を認めますよというわけにはいかないものでしょうか。
○小川(是)政府委員 まさに今回のこうした災害のときに寄附金制度を御理解いただくために、主税局と国税庁では現行制度につきまして広報関係者にPRをいたしております。 御理解をいただきたいのは、一つは、寄附金控除制度は一人当たり年間一万円を超える部分につきまして控除の対象になるというのが一つでございます。もう一つは、所得の二五%という限度がございます。 それから、寄附金をこの期間中、確定申告までの期間中のものを前年分の対象にしてはどうかという御提案でございますが、やはり所得税というのは一定の、一年間の収入と経費なりあるいは諸控除というものをぶつけ合って所得を計算しているわけでございます。したがいまして、各種の支出で税法上引かれるものは、やはりその年の所得と対応させて引くというのが本来の姿でございます。 今回、実は雑損控除につきまして平成七年分からではなくて六年分というのを検討いたしておりますのは、やはり不可抗力といいますか、だれも想像もつかなかった大きな損失というものについて、皆さんの御意見も伺いながら特例として、所得税の考え方の特例として検討してはどうかというところでございますから、やはり寄附金のようなものは、本来的なもので控除の対象にしていくべきものである、このように考えております。 ちなみに、この寄附金控除の適用申請は、毎年納税者が確定申告、八百四、五十万いただきますが、約十万人程度の方が寄附金控除をしておられるところでございます。
○海江田委員 ですから、今回は、そういう意味ではやはり日本の国民がこぞって何とかしなきゃいけないという気持ちを持っているのです。援助などもやはり初動が大切なんですね。この時期が大切なんですね、正直言いまして。だから、そのために何とか知恵を出し合って工夫ができないものなんだろうかということをやはりこの予算委員会でも当然議論をして、そして、それにやはり前向きの答えをいただけるこの委員会にしなくてはいけないと私は思っているわけですね。 特に、今回のこの阪神大震災、私が言うまでもありませんけれども、雲仙・普賢岳ですとか奥尻島の被災者に比べまして数が多いわけですから、それはやはりかなりの義援金が集まらないとお一人お一人あるいは一世帯一世帯に行き渡らないのですね。そういう意味では、これ、何も法律を曲げろということじゃありませんから、そういう形で改正をすればこれはすぐできることでありますから、今ならまだ確定申告が始まっておりませんので、何とかなりませんか、大蔵大臣。 それから、できたら私は、そのいわゆる所得制限の二五%という、四分の一を上限にするというのも、これは外したっていいのですよ。従来でしたら、これはやはり大蔵省だけの考え方でしたら、大蔵省はとにかく寄附金をやられちゃったら税金が集まりませんから、先ほどの話からわかりますように、それだけ税額が減るわけでございますから。税金をなるべく集めて、そして自分たちの思うように配りたい、こういうのが大蔵省でございますから、そうじゃありませんで、これだけ苦労している人たちがいるのだから、自分のお金が役立つのならばこの時期に、確定申告の時期でもあるし、それが三月十五日に間に合わなければ更正の申告ということでもいいわけでありますから、技術的には問題の解決のつくことでありますから、何とかこの問題、前向きにお願いできないものでしょうか。
○小川(是)政府委員 先に限度額の方から申し上げますと、これは長年にわたって寄附金控除の限度額についてはいろいろの御議論がございます。 税の考え方といたしましては、これが控除されるということは、本来なら歳入に入って歳出予算の形で審議を受ける、その手前のところで控除をされるという性格のものでございますから、所得があって皆さん方納税義務を負っておられる以上、こういった奨励的といいますか、社会に共助、お互いに助け合うために任意に出すものについては、やはりおのずから限度があってしかるべきではないか。大体こういう寄附金控除の制度を持っているところは当然そうした考え方を各国ともとっているわけでございます。 それからもう一点につきましては、先ほど申し上げたとおりでございまして、やはり支出されたお金、たとえそのことが、寄附金というのが大変とうといものであって今望まれているにいたしましても、基本的にその所得を稼得する年の所得計算からこれを引くというのが基本的な姿でございまして、来年の確定申告でぜひともその控除を受けていただきたいと思うわけでございます。 もう一点、最後につけ加えさせていただきますと、県に対する寄附金につきましては、直接県だけではなくて各種の募金団体を通じた寄附金の集め方がございます。報道機関が行っておられるものその他ございます。こうした寄附金を集めておられる団体が、確かに兵庫県に届けるものだということを明らかにして届けられ、かつ領収書を発行しておられますと、そういったものにつきましても寄附金控除の対象とするように簡便な方法をとっているところでございますから、そうした幅広く御利用を賜りたいと思うわけでございます。
○海江田委員 私は、大蔵省が全くこの寄附金控除について何もやっていないということではないと思うので、そういうことを言っているんじゃないわけですね。 確かに、今まででしたら非常に手間暇がかかるのをかなり簡素化をして、なるべくこういう制度も利用してもらおう、そういう意思がある、そういうお考えがあるということはよくわかるわけでありますが、ちょうどこれから確定申告の時期にもなりますし、そのときに大変なお金を使ってそれの宣伝もやるわけですよ。そういうときに、この寄附金控除の制度があって、しかも今回に限ってはそういう形で三月までにやればこれはすぐに還付につながってくるよ、こういうことをやれば、これはもうかなりの金額が集まるんではないだろうかということで私は言っておるので、どうですか、武村大臣。
○武村国務大臣 局長のお答えしたとおりなんですが、大変この災害に対する国民のお気持ちに合った、大変具体的な提案をいただいていると思って拝聴をいたしておりました。 ただ、個人の所得に対する寄附は四分の一、一万円控除しますけれども、かなりのレベルです、法人に比べても、ということですし、外国と比べてもそれほど遜色はないという報告を聞いております。 問題はことし控除か来年かという選択ですが、ここは、海江田議員さんどうですか、来年まで残しておいて来年戻ってきても、ああ、あれで戻ったということですから、これは寄附する側は被災者じゃないですから、善意ですから、そういう意味では、それほどことしになったからわあっと寄附が集まって、来年だからなかなか集まらないということではないんじゃないかという感じもするんですが、いかがでしょうか。
○海江田委員 そういう考え方もありますが、爆発的にといいますか、今この時期に集めようと思えば、それはやはりおのずからいろんな工夫が出てくるのではないだろうかということを申し上げておるわけでございます。 村山総理だって、戻ってくると思えば、そのお金をまた私しようなんて思わずに、これは当然出そうと思うわけでしょう。どうですか、そのあたりは。
○村山内閣総理大臣 被害を受けた方々に対する先ほど来のお話というのは、もうそれは当然のことだと思いますよ。それから、国民がこれだけ理解をして協力しようといって義援金が集まる。その義援金を集める際に、仮にこれだけの金を払えば税金だって返ってくる、じゃまたしようか、こういう気持ちにもなる、そういうお気持ちはよく理解できますね。 しかし、これは考え方によっては、ことし返ってくるか来年返ってくるかだけの違いであって、人によってはまた来年返るからいいわというふうに思っておる方もあるかもしれませんし、何よりもこれはやはり寄附行為が減税の対象になるんだということを徹底するということが大事だと思いますし、それからまた、どの程度の額になるかは知りませんけれども、それだけ寄附行為で、例えば一月、二月にした寄附がことしの申告で減免される、こうなってまいりますと、それだけまた税収の方に響いてくるわけですから、これはまた補正にいろいろな関係も出てくるというようなことも考えてまいりますと、プラス・マイナス両面あると思いますから。 私は、気持ちはわかりますよ、気持ちは本当によくわかります。そして、今の時点の方が、そういう気持ちになった場合の方が寄附がしやすいだろうし義援金も出しやすいだろうということは、本当によく理解できます。しかし、そういうこともございますので、何よりも大事なことは、義援金、寄附を出せば、こういう手続で出せば税の対象になりますよということを徹底することがまず大事ではないかというふうに思います。
○海江田委員 それでしたら、村山総理も来年の確定申告でその分若干戻ってくると思いますから、これはやはり息の長い救援をしなければいけないわけですから、ぜひまた寄附をしていただくということをお願いをしまして、それとあと、せっかく確定申告が始まるわけですから、そういう制度があるということを大いにPRをしていただきたいということ、これは国税庁の方にもお願いをしておきます。 それから、今の話を聞いておって思ったのですが、先ほど松本委員からお話のありました、例の政党助成金の話ですね。自分のところは受け取らないから返せというのじゃ、これはなかなかとげがある話かもしれませんが、これはきのうの参議院の方でも話が出ましたし、それからテレビなどを見ますと、やはりそういうところでも随分そういう声が出ておる。あるいは新聞の投書にも実は出ておりまして、政党は独自に恐らく寄附をやると思うのですね、自由な意思で。これはもうやっておるところもあるように私は承知をしておりますが、やはり全部と言わずに一部でも、本当はできたら半分ぐらいが一番いいのですが、それが無理でも、やはりこの問題についても丸々、特に去年は随分、本当のことを言うとパーティーなんかやりましてね、これは。それから去年の場合は、法人からの収入というのも、政治献金というのも随分まだ緩かったわけですよ。随分お金が集まったわけですね、それぞれの三党は。 ですから、そういう事情もありますので、やはりことしのこの政党助成については、未来永劫政党助成はもうもらっちゃいけないとか、そんなことではさらさらありませんけれども、ことしの政党助成についてはよく考えるよと。全く木で鼻をくくったようなお返事でなくて、少し、ではみんなで、これは与党の皆さん方がイニシアチブをとっていただいて、そしてこうやるんだということをよくひとつ御議論いただけないでしょうか、村山総理。
○村山内閣総理大臣 これは法律に基づいて交付されるものですから、私がここで見解を述べることがいいかどうかというのはわかりませんけれども、それぞれの党でやはり検討していただく問題ではないか、私はそう思います。
○海江田委員 大いに検討していただきたいと思います。 それから、地震保険のことでございます。 地震保険につきまして、現在建物一千万円、それから家財五百万円、合計で一千五百万円ですね。被災に遭った方からいろいろなお話を聞いてみますと、やはりこの金額では少ないと。それから、これから入ろうとする人も、やはりこの金額ではちょっと少ないのじゃないだろうか、やはり家も立派になりましたし、家財もなかなか豪華なものになりましたので、もう少しこの限度額を上げていただけないだろうかというような声も出ているのですね。こういう声に対してどういうふうなお考えか、お聞かせください。
○武村国務大臣 政府委員から補足をいたしますが、私の方から早速震災直後に、保険全体のまた会計の問題がございますから、しかし地震保険に対する新しい商品の設計を検討してもらうことを指示をいたしました。少し時間をいただきながら検討をさせていただきたいと思っております。
○山口(公)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、建物につき一千万円、家具につきましては五百万円という限度になっておりますが、これは民間の損保会社の担保力とか国の財政力の限界、かつ極めて高額な個人資産についてまで国の関与する保険について救済することはいかがかというような趣旨がございまして、限度が決められておるわけでございます。 ただ、今大臣から御答弁申し上げましたように、この大震災を機にいろいろ一層の改善に努力すべきであるという御指摘を賜っております。その改善策につき検討を行ってまいりたいと思っております。
○海江田委員 この支払い限度額を引き上げるということになりますと、国の方の地震再保険特別会計のところもやはり膨らまさなければいけないということで、なかなか難しい問題がある。 それからあと、保険を掛けます立場の人から考えましても、正直申し上げまして今この地震保険の加入率が非常に低いわけでございますけれども、それはやはり保険料がかなり高いのだということもあるわけですね。今の一千万円ぐらいの話でも、やはり年間に四万から五万とか、それくらいの保険料を払わなきゃいけない。しかも、これは地震がなければ掛け捨てということですから、この金額を引き上げるということになると当然保険料の負担が随分高くなるということでありますが、一つ私はどうしても腑に落ちない問題がありまして、それはどういうことかといいますと、保険会社は、保険金の支払いをします準備としまして責任準備金制度、正確には地震危険準備金という積み立てをやるわけでございますね。 この積み立てをやりますと、これが各保険会社、例えば十億でありますとか二十億でありますとか規模によってそれぞれ違うわけですけれども、この積み立てたお金というのはただ遊ばせておくわけじゃありませんで、これを運用するわけですね。運用しましたその運用益というのは全額この積立金に、地震危険準備金に積み立てなきゃいけないよという縛りがあるわけですね。ところが、運用しましたときに出た利益というもの、これは運用するからには何がしかの利益が出るわけですけれども、この利益に対してこれは課税の対象になるのですね、法人税の。 ということは、つまり仮に百億を運用して十億利益ができた、そうしたら、本来でしたらそこで課税が発生してこなければその十億もそっくりそのまま積み立てをして百十億の準備金ができましたよ、こういう話になるわけですけれども、そこから法人税の分を差っ引かなきゃいけませんから、百十億できるところを結果的に百五億になるとか百六億になるとか、そういう話になるのですね。 私は、先ほどもお話をしましたように、やはり地震の国でありますから、一人でも多くの方に地震保険に入っていただきたい。一人でも多くの方が地震保険に入るためには、やはりコストを下げなきゃいけない、なるべく安い掛金で入れるようにしなきゃいけないというときに、そういうわけのわからない税金があって、そして結果的に積立金ができないということはいかがなものだろうか。どうしてここで課税をするのか。あるいはそこを、もう積み立てに回すんだということで、一〇〇%積み立てに回すんだということがわかっておればこれを非課税扱いにできないものなんだろうか、お尋ねをしたいと思います。 〔委員長退席、三野委員長代理着席〕
○小川(是)政府委員 地震保険制度が完全な国営制度で運営されている場合には、当然のことながら積み立てられました準備金の運用益に対する課税ということはないわけでございます。 しかしながら、現在の地震保険制度につきましては、運用益を含むこの準備金相当額が日本地震再保険株式会社という民間会社で一括して管理運用しているわけでございます。したがいまして、やはりこうした商法上の株式会社でやっております以上、そこで受け入れた保険料ではなくて、これを市場で運用して得た運用益につきましては、やはりその税負担を求めていくというのが法人に対する課税のあり方であると考えております。 ただし、この地震保険制度が最終的に国の地震再保険特別会計につながっているという、そういう性格に配慮をいたしまして、この運用益の割合、程度に応じて税負担を求めているというのが現行制度でございまして、株式会社で運営している以上、やはりある程度の御負担は避けられないというふうに思うわけでございます。
○海江田委員 これは、株式会社が運用しているから、そこで利益が出ればそこから課税するのが当然だという考え方に立つのか、それとも、こういう時期で、先ほどもお話をしましたけれども、まだ地震保険の加入率というものが大変低い、どうやってやはり多くの方に地震保険に加入をしていただくかというような観点に立つのかという、やはりそこの違いだろうと思います。 私は、それが本当に株式会社が運用して、それが株式会社の収益だとかでカウントをされるということであればそういう議論も成り立つかと思いますけれども、先ほど局長からもお話がありましたように、地震再保険の会計の方とつながっておるというところ、それから今お話をしました大きな考え方というところから立って、これは非課税にしてもそれほど大きな減収にもなりませんし、それからそういう地震保険をなるべく多くの方に加入をしていただくという政策目的に合うのではないだろうかという考え方を持っておるということをお話をしておきたいと思います。 それから、今かなり個別のお話になりましたけれども、少し話を大きな、大きなというか、全体のお話にさせていただきたいと思います。どうでしょうか、震災が起きましてもう半月になりましたけれども、現在まだ、一体被害総額がどのくらいなのかという、ここはまだ出ないのですか。いつごろになったら出るのですか。
○村瀬政府委員 現在のところ、まだ積み上げておりません。早急に各省とも御連絡いたしましてつかみたいと思いますが、今までやっておりますような積み上げ方式でやりますと非常に時間がかかりますので、かなり粗っぽい推計というような格好にならざるを得ないかもしれませんが、早急に検討したいと思っております。
○海江田委員 早急にというのはいつごろですか。兵庫県はもう一月三十一日に、被害復旧に八兆五千五百十八億円という数字を出しておりますし、それから運輸省も、被災地域の鉄道十二社の復旧費用をまとめて三千五百億円と、もう出しているわけですから、もう数日ですか、二、三日中にということですか。
○村瀬政府委員 来週早々にはやってみたいと思っております。
○海江田委員 一日も早く、来週早々ということでございますから、それをもうおくれないようにやはり出していただかなければいけない。やはりそれが出てきませんと、本当のことを申し上げまして、二次補正にしろ、それから本予算あるいは平成七年度予算の補正にしろ、話が煮詰まっていかないわけでございますね。ですから、これはやはり一刻も早くということを切にお願いをする次第でございます。 それから、やはりこの大震災の経験というものを私たちは学ばなければいけないわけですけれども、特に関東大震災の経験、ここからやはり私たちは大いに学ぶべき点があるんじゃないだろうかということで、この今回の阪神大震災と、それから一九二三年九月一日の関東大震災との類似点を気にする人たちが随分おりますね。 私も実はその一人なんですけれども、関東大震災のときは、ちょうど加藤友三郎総理が八月の二十四日にお亡くなりになって、そしてこの震災の翌日に第二次山本権兵衛内閣が組閣をした。ところが、この山本権兵衛内閣はたったの四カ月で倒れて、次の清浦奎吾内閣も五カ月、そしてその後の加藤高明内閣も、これは若干長く続きましたけれども、一年の間に三人の総理が次々と生まれておるということで、これは現在の政治の状況と似通っておるんじゃないだろうかという気が私はするわけでございます。 あと、経済の面から考えますと、関東大震災のときは第一次世界大戦の戦争景気から戦後景気に続きましたものの、一九二〇年の株価の大暴落で、いわゆる現在でいうところのバブルがはじけた。そのバブルの後遺症の調整過程で関東大震災が起きた。これも今回の阪神大震災の背景と似通ったところがあるんじゃないだろうかという気がいたしますが、この阪神大震災が与えます現在の景気に対する影響、それから、この現在の景気に対する影響というのは短期的な物の見方でありますけれども、もう少し中長期的な見方でございますね、これは経済企画庁長官からお話しいただきたいと思います。
○高村国務大臣 これだけの大震災でありますから、生産、物流、当面においてはマイナスであることは必至である、こういうふうに思います。 ただ、速やかな復興努力が既に始まっております。もう一部では生産、物流とも復旧したところがある。これから本格的復興努力が始まるわけでありますが、その中で日本経済全体は、この復興にこたえていくだけの力は日本経済全体の大きさを考えれば十二分にある、こういうふうに考えているわけであります。 でありますから、中期的には当面のマイナスを取り戻していく、マクロ経済的に見れば。そして、長期的に見れば、その復興努力をすることが結果的には景気についてもいい影響を与える面がある、こういうふうに考えております。
○海江田委員 経済企画庁長官のお答えというのは常識的な線ではないだろうか。ごく短期的に見ますと、やはり生産にブレーキがかかるということで、若干の物価の上昇もあるだろうし、経済的にマイナスになる。ところが、それを中期的に見ますと、機械などの設備能力もまだ余裕がありますから、かなり大きな需要が出てきて、それに供給が追いついていってバランスがとれて、そして景気回復に役立つだろう、これは常識的な線だと思うのです。 私が先ほど関東大震災の類似点ということで言いましたのは、そこからもう一つ先の問題でございますね。言うまでもありませんが、関東大震災も、先ほどお話をしましたように復興景気というものが起きたわけでございますが、この復興景気というものが極めて短期間に終わってしまったということ。そして、その復興景気の後出てきたのは大変なインフレで、そしていわゆる一九二七年の金融恐慌へまっしぐらに走っていったということ。まあこのあたりは、もちろん単純なアナロジー、単純な比較というのはできないわけでありますけれども、やはりこれはこの今回の復興の資金の手当て、財源の問題をまかり間違うと、私はやはりその戦前の歴史というものに舞い戻ってしまうおそれがないだろうかということを実は危惧をしておるわけでございますね。 そこで、少し整理をして考えますけれども、いろいろな新聞報道なんかも出ておりますが、正確なものは余り伝わってきておりません。まずきょうの新聞で、九四年度、平成六年度の二次補正で、大体赤字国債が四千億から五千億ぐらい出るんじゃないだろうかという報道がございますけれども、まずこの第二次補正の財源として赤字国債をお考えになっておるかどうか。それからその場合は、なっておるということであれば、規模は大体どのくらいかということをお答えください。
○武村国務大臣 この第二次補正予算にかかわりましては、お答えをしてまいりましたように、一つは財政需要にどうこたえていくか、そのための財源は何なのかというテーマがありますし、今年度もう集約する時期が近づいてくるわけでございますが、この第一次補正で締めております税収に対してどういう影響を与えるか。 御指摘のように、この災害がマイナスに働くことは、これはもう避けられない。また、今検討しております所得税の対応等も加わってまいりますと、これも税収の減に響いてまいります。災害の経済的なダメージをどう見るか、そして、そのことが個々の税目にどういう影響を与えるか、まだ集約ができておりません。一定のマイナスになることは避けられないという認識でございます。 極力、月内に補正予算を対応していきたい、精いっぱい大蔵省も努力をしておりますが、もうしばらく、その需要の面も入りの面も含めて時間をおかしいただきたいというふうに思っております。
○海江田委員 要するに、もう少し時間をくださいということで、今お話しすることができないということでございますね。ただ、赤字国債については、これはもう本委員会でも何度か答弁がございましたけれども、第二次補正にということではありませんけれども、赤字国債もこれは発行についてやぶさかでないよ、そういうふうに理解をしてよろしゅうございますね。
○武村国務大臣 まだそういうお答えはしたことがございません。赤字国債はむしろ、たびたび申し上げてまいりましたように、避けていきたい、もう精いっぱい、極力赤字国債は避けていくというのがこれまでの私どもの方針でございます。 ただ、もう予算がぎりぎりの年度末になって予定しております税収が減ったときにどういう措置があるのか、選択の余地はそう幅がないわけでありますから、そういう意味で呻吟をいたしているところでございます。
○海江田委員 これはこの九四年度の二次補正では私は赤字国債、避けられないと思いますから、なるべく早い機会に正直におっしゃった方がいいと、私はそういうふうに思っております。 あと、よく聞く言葉で復興債ということ、これもいろいろ、総理も発言をしたようなしないようなことで、いろんな御迷惑もあったようでございますけれども、要するに復興債というのは、これまでの通常の公債と違う公債だよ。どこが違うのかといえば、利子を優遇をするのか、税制を優遇をするのか、あるいはその逆でありまして、むしろこの時期はボランティアでもって皆さんからの拠出をお願いをしたいから、むしろ利子はつかないよとか、あるいは一般の公債よりも利子が低いよ、それで我慢をしてくれ。優遇をするか、あるいは少し我慢をしてくれという、このどちらかだろうと思うんですけれども、そういうような復興債というものをお出しになる、まあ名前は何でもいいんですけれども、そういうお考えというのはあるんですか、どうですか。
○武村国務大臣 こうした問題は、新年度の対応の財源論になってこようかと思いますが、いずれにしましても、国民の皆様にお支えをいただいてこそ災害対策はできるわけでございます。玉手箱とか打ち出の小づちがあるわけではありません。建設国債なら当座はしのげるということになりますし、当面の一般財源を見つけようとすれば大変厳しい状況にあるということは御承知のとおりでありますが、そういう中にこの国債の議論も立っております。 ぜひ、海江田議員がどういうお考えがいいのかお教えいただきたいと思うのでありますが、私どもは目下、今は御意見を拝聴する立場におりまして、言えることは、有利な金利条件を出しますと、確かにその国債は関心を持っていただいて売れることになるかもしれません。しかし、一般のつなぎ国債、建設国債、大量に抱えておりますから、市場でこういうものがうまく消化できるかどうかという、そういう心配をせざるを得ませんし、今度は不利な、低利の、あるいは無利子なんという御提案もございましたが、そういう国債を発行した場合も今度はその利回りが一般の市場に影響を与える可能性がある。 御承知のように、関東大震災のときは、当時は無利子の債券が通常の姿であったようでございますから、それにさらに震災のための復興債を加えたということでありましたが、政府の出す債券が全部無利子のときにこそこれはまかり通ったわけであります。今は経済も大きゅうございますし、政府のまた通常の債券発行額も大変大きくなってきている中で、市場に対しては大変微妙な影響を与える状況を真剣に見詰めながら、最終の判断をしなければいけないというふうに思っております。
○海江田委員 私の考え方を述べてくださいということでございますのでお話をさせていただきますが、私は、やはり税負担の問題も避けて通るわけにはいかないんじゃないだろうか、こういう考え方を実は持っておりますね。税負担というとまだ聞こえがいいわけでございますが、もう少し端的に言うと、やはり増税の問題も避けて通ることができないんではないだろうか、こういう考え方を持っております。 実はこの考え方、最近新聞の紙上でも税負担を求めるべきだという考え方と、それからきょうの朝日新聞なんかは、税負担を求めるべきでないという社説が出ておりました。きのう、おとといの産経新聞は、税負担の覚悟をしなければいけないということをやはり社説の中で書いておりましたね。 この税負担の問題について、私は、そういう税負担を国民に求めるべきだ、ただ、税負担を国民に求める以上、やはり政治家もきちっとした対応をしなければいけない。先ほどお話をしました政党助成の問題なんかも実はその一環で、一部分であるだろうと思います。ただ、やはりここのところは、国民全体でこの復興の財源を何とかしてつくっていかなきゃいけないというときに、この税負担の問題は避けて通れないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○武村国務大臣 このことにつきましても、私としましては、目下はコメントを控えてきているところでございます。 ただ、申し上げておりますのは、先ほども国民の皆様に支えていただく以外に道はないと申し上げましたように、結局、基本的には税負担しかない。債券というのは、その場は債券で対応しますが、利子が加わって、長期の税負担で償還をしていくということであります。この災害に対する国民の皆様の幅広い共感といいますか、連帯感を背景にしながら、国民世論に耳を傾け、国会の皆様方の御意見に耳を傾けさせていただきながら、間違いのない判断をしなければいけないというふうに思っております。
○海江田委員 税負担ということでいいますと、小さなところではそれこそ酒税ですとか、たばこの税金とかこういう話があるわけですけれども、正直に申し上げまして、これは非常に瑣末な議論なんですね。本筋のところはやはり所得税の減税をどうするのかという話と、それから消費税の増税をどうするのかという、ここの問題だと私は思うんですね。そこのところはいかがでしょうか。
○武村国務大臣 まあ、経済に大変詳しい海江田議員さんと、余り議論は深入りを避けたいと思っております。ぼろが出るから避けるという意味もございますが、やはり時期が、先ほど申し上げたようにこういう時期でございますから、もう少し時間をおかしいただきたいという意味でお願いをいたします。
○海江田委員 予算委員会で議論を深めなきゃどこで深めるのかという気もしますが、まあ、ここのところは、それでは私の考え方を述べますので、それに対するコメントでよろしゅうございますので。 私は、所得税の減税を取りやめるべきではなくて、非常に言いにくいことではありますけれども、消費税の税率五%を一年前倒しにすべきだという考え方なんですね。そのかわり、そのかわりですよ、まず物価を、とりわけ食料品などの物価を徹底的に下げていただくということ、それからもう一つは、五%という税率をやはり九七年以降も守っていただくということなんですね。 先ほど共産党の委員からの質問で、あの去年の秋の税制改正の中で見直し条項があって、そしてその見直し条項では五%を上げるかもしれない、もちろん下げる可能性もあるわけでございますが、実際にはその下げる可能性というのはほとんど低い、非常に低いパーセンテージ。むしろあの見直し条項というのは、私は、それはやはり消費税の税率を五%でなくて六%、七%に上げる仕掛けだろうと思うのですね。ですから、私はそれを九七年になって六%、七%に上げるということではなしに、一年前倒しをして、そのかわり五%でいくということをやはりお考えになってはいかがだろうかということでございますが、いかがでしょうか。
○武村国務大臣 貴重な御意見、拝聴いたしました。ありがとうございました。
○海江田委員 私は、以前は大蔵委員会に籍を置いておりましたが、大きな会派に加わらないというときからそこからはじき出されまして、今ここでしか言う機会がございませんので少し議論をさせていただきますが、実は去年のあの税制改正、とりわけやはり消費税の税率の決め方というのは、大変これは総理の本意に反するところかもしれませんけれども、私は非常に欺瞞的だと思うのですね。五%なら五%とはっきりおっしゃれば、これは国民もある程度の人たちは納得してくれたと思うのですね。 ところが五%という数字は、残念ながらあの法律では仮置きの数字になって、そして半年前の見直し条項が入っておるということですから、そうすると普通の国民は五%だと思っているわけですよ、これは。それでも嫌だという人もいるし、それから、ただ私がいろいろ聞いてみますと、まあ五%ならやむを得ないかなという人たちも実はいるわけですね。 そういう人たちに向かって、はっきりとこれは五%なら五%だよということを言えばいいのですけれども、それを言わずに見直し条項を設けておって、しかも私はびっくりしたのですけれども、あの所得税と消費税の税法が国会を通過する前に、実は十月の七日ですか、公共投資基本計画というのを閣議決定をしましたね、皆さん方の名において。あれが出てきたのは十月のたしか六日でございますが、一年前にこれは経企庁から出てきたわけでございますが、その経企庁の中で社会資本整備基本研究会というところが十月の六日にまとめた。 ところがこの社会資本整備基本研究会の座長というのは、これはもう言うまでもありませんけれども、大蔵省のOBであって、そこが話をまとめて、しかもここで出てきたのが六百二十兆という話ですよ。私らの理解としては四百三十兆という、あの十年間、日米構造協議で出てきた話があって、あれで毎年毎年四百三十兆やっていくんだなと思っていた。途中から日米の貿易のインバランスがあって、もう少し上積みができないか、まあ百兆ぐらいの上積みかなと考えておったわけですね。そこへ突然、やはりこの公共投資基本計画、まあ新公共投資基本計画ということでしょうけれども、これが突然出てきて、そして六百三十兆ですよという話ですね。 しかも、この中を読んでみますと、その財源というのはどこに求めるか。この公共投資基本計画の中身自体はだれも反対できないようなことが書いてある。その財源をどこに求めるのかといったら、「租税、公債、財政投融資資金、民間資金等を適切に組み合わせる。」ちゃんと租税という言葉が入っているわけですよね。この場合、租税というのは、やはりこれはどう考えたって消費税しか考えられないんじゃないですか。これを十月の七日に認めたということは、実はもう消費税は九七年になったら五%ではなくて六%、七%にするというような理解しかできないんじゃないですかね。どうですか、そこのところは。
○武村国務大臣 公共投資基本計画の議論では事業別のシェアも明らかにしておりませんし、また財源論も、そういう表現は確かにございますが、明確に数字で裏打ちをする、そういう整理の仕方をいたしておりません。 先ほどの消費税に対する海江田議員のお話にも関連しますが、昨年の秋、ああいう経緯で、大変苦しい選択でありましたが消費税アップを含めた税制改革法案をこの国会で通していただきました。その直後にこうして災害が起こったわけであります。 あの法律は、今御批判いただきましたが、予断を持って云々ではないと総理もおっしゃっていただいていますが、いずれにしても、将来を考えますと、さらにほっておけば税収をふやさなければならない、税収のアップにつながりかねない要素と、それから努力によっては税収を下げたりあるいはとどめたりできる、期待の持てる要素と両面あるじゃないか。 今、公共投資のプランをそういうふうに御理解いただきますと、これはふやす要素というとらえ方ができるわけでありますが、基本的なそういうテーマがたくさんあって、それが行財政改革であったりあるいは福祉のビジョンであったりするわけですが、ここをきちっと議論をして詰めないと、詰めるというよりも政府の本当の方針を決めないと、消費税の本当のあるべき税率というものは見えてこない。まじめな意味でそういう判断をしてあの見直し条項が置かれたというふうに私は思っておりまして、そのために二年間猶予期間をみずから国会としては置いていただいたわけであります。 そのいわば二年間の過程であり、しかも税制改革が通った直後にこの災害が起こっておりますから、そういう意味では、午前中総理も消費税のアップはこの災害対策としては考えておりませんと明確にお答えをいただいたし、これは私も政治的な判断としては、理論的にはそういう御提案はあると思いますけれども、消費税のアップをこの震災対策で取り組むことは大変難しいという総理と同じ気持ちを持っているわけであります。
○海江田委員 消費税のアップがそういう意味ではこの震災対策で、つまり震災の財源としてないということは、これはもう確認としてそれでよろしいわけですね、村山総理。
○村山内閣総理大臣 今大蔵大臣からも答弁がありましたけれども、復興財源に充てるために消費税を前倒しをして引き上げるとかいうことば考えていません。
○海江田委員 それはわかりました。 ただ、そうすると、九七年からの消費税の税率を半年前に決めるという、その九六年の九月三十日で決めるというところでは、これはまだ五%という数字は約束できないわけですね、これは当然のことながら。これはこの間の、去年の秋の税法の改正の決まりどおりだということですね。そういうふうに理解していいわけですね。先ほどの武村大臣の答弁では、そのときは五%とは限らないよ、六%になる可能性もあるよというふうに発言があったと思いますけれども。
○武村国務大臣 これはあのときの議論もございましたし、総理からもたびたびお答えいただきました。全く消費税アップの動きに対しては中立といいますか、上がることも下がることも予断を持たないということです。 ただし、我々が真剣に努力をしなきゃいけませんのは、消費税の率にかかわってまいりますさまざまな国の政策をきちっと詰めていくことだという認識でございます。その結果としてあの見直し条項がどう動くか決まってくるんだと。先に上を向くとか向かないとかいうことを決めてかかることはやめておこうという姿勢でございます。
○海江田委員 私の理解では、実は見直し条項というのが非常に重要なんですよね、これは単なる附則とかなんとかいう話ではなしに。そういう意味では、まさに見直し条項があったからあの法律ができたということを言っても過言ではないのではないだろうかという考え方を持っておるのですね。 それはやはり九七年までの間にいろいろな状況を勘案をしながらと。もちろん税率が下がる可能性としては行政改革を徹底してやっていきますよ、むだなお金を徹底して切り詰めをしていきますよ、これは税率を下げる方へ働く要素でしょう。 しかし、もう片一方でやはり税率を上げていくような要素もあるわけでありまして、それがさっき私がお話をしました去年の秋から冬の段階ではこれは公共投資基本計画がなと思っておったわけですけれども、それに今度、年が改まってからこの阪神大震災ということが新たに要素として加わってきたということ。 そういうことを全般的に考えると、やはり九七年からの消費税の税率というのは、必ずしも五%という可能性よりも、むしろ五%より上がるというふうに考えておいた方がいいのではないだろうかというのが私の理解ですが、これはいかがですか。村山総理でいいですよ、簡単な話ですから、わかりやすい話ですから。
○村山内閣総理大臣 これはもう臨時国会で税制改革について御審議をいただきましたけれども、その御審議の際に議論がございましたように、半年前までに行政改革なり、あるいは不公平是正なり、あるいはまた、これは福祉にどの程度の金が要るのかとか、そういう総体的なものの検討の上に見直しをするということになっておるわけでありますから、これは、行政改革というのはこの内閣に課せられた最大の課題だと言って内閣一体となって今取り組んでおるところでありますから、そういう点も含めて結論づけなければならぬ問題だというふうに思っておりますから、今ここで予断を持ってどうこうするという考え方は持っておりません。
○武村国務大臣 先ほどの答弁で、関東大震災の債券ですが、免税債を無利子と言ったようです。これは改めさせていただきます。 今のお話でございますが、行財政改革を単にむだの節約という次元でとらえるか、これはもう最優先というか当然の話でありますが、必要なことだ、国民の期待もあるけれども、しかし優先順位からいって、あるいは財源がこういうふうに制約されてくる、あるいは消費税を上げなければならない、それを上げないためにあえてこういうサービスはもうやめていくとか、あるいは半分に減らすとか、そういう厳しい選択の議論も行財政改革の中には当然出てくるというふうに思っています。
○海江田委員 その行財政改革の問題は後でやろうと思ったのですが、時間が余りありませんので今やらせていただきますけれども、特殊法人の改革案づくり、政府としては十日にまとめるという話でございましたけれども、実は今度の大震災というようなこともありまして、十日の案は最終報告ではなくて中間報告になりそうだというような、これも新聞記事でございますけれども情報がございますが、そのとおり中間報告というふうに今度十日に出てくるのは理解すればいいわけですか。
○山口国務大臣 お答えいたします。 今、閣僚が各省庁においてリーダーシップを発揮して全力を挙げて詰めの作業をいただいております。中間報告というようなことは考えておりません。 二月十日に各省庁における最終的な考え方を総務庁に報告をいただく、もちろん、災害がございまして、その仕事に随分手がとられている省庁もございますし、特殊法人もあることは承知をいたしておりますが、しかし、それとは別個に、特殊法人の見直しについては既定方針どおりお願いを申し上げているという状況でございます。
○海江田委員 では最終報告ということで見せていただいてよろしいわけですね。 その中で特に気になりますのは、日本開発銀行や中小企業金融公庫といった政府系の金融機関の民営化でありますとか統廃合、これはさきがけからいろいろなアイデアも出ておりますけれども、そういうところが今回の阪神大震災の関係でやはりそれなりの働きをしなければいけないということで、今度のこの最終報告なら最終報告ということでの十日の中に盛り込まれない、そういうことですか。
○村山内閣総理大臣 御質問のように、今回の地震災害によって大きな被害を受けた特殊法人もありますし、現に復興に当たっていろいろ関係する特殊法人もあるわけでございます。したがって、この点は、整理合理化の作業に関連して無視できないものが出てくるのではないかということは苦慮いたしておりまするけれども、私としてはなお最大限の努力をして、予定どおり二月十日に各省庁の具体的な方針が提示できるように今督励をしておるという段階であります。
○海江田委員 では、それは本当に本腰を入れてやっていただきたいと思います。 それから、環境庁長官にお尋ねをしますけれども、今度の震災で、たしかきょうの昼のニュースだと思いますが、大阪の堺の泉北コンビナートで十六基のタンクが傾いておるというような情報もありまして、震災の二次災害というんですか、この二次災害で環境破壊のような問題というのは出てこないものなんだろうかどうなんだろうかということをお答え願いたいと思います。
○宮下国務大臣 今回の大災害に当たりまして、私ども一番環境庁として苦慮いたして配慮しておりましたのは、二次災害による化学的な有害物質の流出等があってはならないということでウォッチしてまいりましたが、ただいまのところは神戸市内におきましてもあるいは神戸市外におきましても、主要企業におきまして有害物質の排出ということ、あるいは漏えい等の被害は生じていないというように報告を受けております。 なお、局部的にはアンモニアの漏出等軽微な事故がございました。また、硫酸が一部流出する等ございましたが、それらはいずれも処置済みでございまして、拡大することはなかったわけであります。 ただ、今委員の御指摘のように、神戸港から、きょうの新聞でございますか、合成樹脂の原料等の入ったドラム缶が、百六十四本でございますが海中に落下いたしまして、なお五十四本が未回収ということで、今海上保安庁で捜査、回収中でございますが、この物質は必ずしも有毒ということではございませんけれども、しかし非常に引火性が高くて、毒性は低いのでありますけれども、船舶によって輸送された場合、漏出しますと低温度で今言ったように引火する可能性もございますから、なお海上保安庁の動向を注視しながらまた情報収集に当たってまいりたいと思っています。 なお、環境庁としては、これから問題がまた起こるだろうという可能性も否定できませんから、来週からモニタリング調査その他のために調査団を派遣をして、モニタリング調査をやっていきたい。そしてまた、先週は応急的に二十数名を出しまして、そういった点を県、神戸市と連絡をとって対応しておるところでございます。
○海江田委員 やはりこれだけの大きな大震災でございますので、当然やはり二次災害ということをよく注意をして、そしてまさに二次災害の問題というのはこれからの話でございますから、怠りのありませんようにお願いをしておきたいと思います。 震災関係はここまでにしまして、きょうの昼間も議論になりましたけれども、東京共同銀行の問題について質問をさせていただきたいと思います。 この東京共同銀行、東京協和信用組合と安全信用組合の二つの信用組合、こういう形で整理をしたということでございます。昼間の議論でも武村大蔵大臣は、こういう形での整理がやはり信用制度の保持育成に必要だったというお話をされておるわけでございますが、果たして本当に必要だったのかどうなんだろうか。 預金保険機構というのがありまして、この保険金の支払い、ペイオフといいますけれども、この預金保険機構からの保険金の支払いで済ませることができたんではないだろうかという疑問があるわけですね。どうしてそのペイオフをとらずに、まさに信用制度の保持育成、保持の危機があったんだという、そこのところをやはり、ただ信用機構の保持育成のためにこういう措置が必要だったんだという、その結論と理由だけではおりませんで、どういう理由で、もう少しやはり詳しくお話しいただかないと納得できないと思いますが。
○武村国務大臣 まず、この二つの組合の預金でありますが、金額的には高利で受け入れられた大口預金が多いことは事実と思われますが、金融機関等いわゆる機関投資家の預金のウエートが特に高かったということではありません。むしろ中小企業及び個人の預金額が大半を占めておりました。 仮に倒産をして、御指摘のように、預金保険金の支払いという事態になればどうなるかということに思いをいたしたわけでございますが、特に、申し上げたような、大半を占めている中小企業の預金あるいは個人の預金については、支払い限度額は一人当たり一千万まで、元金だけ、こういうシステムでございます。このことが他の金融機関、あるいは他の金融機関に対する預金者に信用不安が広がることはないだろうか、この一点を真剣に見詰めるわけであります。 これも実際にそうなってみないとこれは断定的には言えないわけでありますが、その判断から、特に東京都を含めた関係者が、この預金者保護あるいは信用不安回避、このことを優先すべしというお考えに立たれて、そういう御意見も私どもとしましても尊重させていただきながら今回のような処理のスキームを取りまとめたという次第であります。
○海江田委員 今の大臣のお話というのは、前半は納得できるといいますか、つまり一千万円の保険金の支払いの準備がある、その一千万円の保険金の支払いでフォローといいますかケアされる人たちが多くですよという話ですね、この人数からいえば。もう九割、八八%、一千万円以下の預金者は八八%、預金額では全体の一〇%ではありますけれども、約九割の人たちがそういう人たちで、これは恐らく延べだろうと思いますが、一人で場合によっちゃ二口、三口やっている人はいるかもしれませんね。だけど、まあ八割から九割近くがそういう一千万円以下であると。 だから、ここのところをこの預金保険機構で、つまりペイオフでもってフォローをすれば、そうすれば、信用の崩壊というのは、とにかくみんなが慌てて、あそこの銀行が倒産をした、私の預金が戻ってこなくなっちゃうからとんでもないことだ、大変だといって、銀行だとか信用組合だとかそういうところにずらっと並べば、これはまさに信用の崩壊ですね、非常に目に見える形でね。そういうような事態というものは想像できない、そういうことはあり得ないだろうという判断をされたということですか、さっきの話は。私はそういうふうに受け取ったんですよ。
○武村国務大臣 まあ絵のように申し上げることではありませんが、率直に言って、今おっしゃったような事態が起こる可能性があると。それは何もこの二つの信用組合の本店や支店だけでなしに、およそ日本の国民といいますか、多くの預金者というのは、銀行であれ、あるいは金庫であれ信用組合であれ、あるいは郵便局であれ、金融機関に金を預けるということに対しては、もう信じ切っているというか、この預けた金が戻らなくなるなんということを、戦後五十年の国民の意識では、まず持っている方は少ない。しっかり金融機関を信頼していただいている。 そういう預金者の心理というが世論が存在することを前提に考えますと、問題は、この二つの組合だけでなしに、そういうことがあるのかということがどういう影響を与えるか。日本の信用システム全体に与える影響を、これは単なる相愛に終わればいいのでありますが、御承知のような不良債権をまだたくさん抱えている状況の中で、一たんそういうことが起これはどうなるか、それに対する責任をきちっと全うすることができるだろうか。 恐らく関係者も私どもも、そのことを真剣に考えながら議論をいたしました。直接の監督官庁である東京都も議論をされて、これはこの道を選びたいということをおっしゃる。日本銀行もそういう判断をされる。多くの都市銀行、地銀の関係者もそういう判断をされる中で、大蔵省も、やっぱりどっちかといえばこの判断の方が正しいなということでこの道を選ばせていただいたということであります。議論としては、両方、二つの道があったということは率直に認めさせていただきます。
○海江田委員 ですから、預金保険機構で一千万円までは担保されておるわけですから。その一千万円までの預け入れの人たちが九割近くであった。 一千万円を超える金額というのは、正直言うと、本当は一千万円だって一般の預金者からすれば、これはもう大口なんですよ。今、平均貯蓄額というのは一千万円を超えていますけれども、それは保険の積み立てとかいろんなのが入っていて、実際にはそんな、一般の大衆が一千万円なんというお金はないのですよ、本当のこと言って。せいぜい五百万か六百万円なんですよ。 それで、たまたまこういう高金利のところへそういう人も集まっているけれども、その中でとったところで一千万円までの人が八割です、九割ですよ、はっきり言って。だから、ペイオフにすれば、九割の人が救われて、残りの人たちは救われないのですよ、これは。 その人たちの数はごく少数で、その人たちが、じゃ、そんな銀行の店頭に並びますか。十億もあるような人たちが、あるいは百億なんていう人もいるわけでしょう、これは、細かいのを見ますと。百億円超えるのが、預金者数で二つです。これは機関投資家だろうと思いますけれども。機関投資家が店頭に並びますか。並びやしないんですよ。それから、十億を超えたって、預金者数はたったの二十ですよ。十億を超えて五十億以下が二十、五十億を超えて百億以下が二、百億円を超えて二、こんなものなんです。全部で、合計をして二十四ですよ。仮に、万々が一、二十四人が並んだって、どうってことないですよ、これは。 それから、ほかの銀行だって、ほかの信用組合だって同じような状況なんですよ。あるいはこれよりはもっと、一千万円くらいのところでやっておる人たちの方が圧倒的であって、これはやはりどう考えたって、信用が崩壊するということを取りつけ騒ぎが起きるとかいうことで理解をする、それ以外の考え方はもちろんありますけれども、それがずらっと並んで信用の制度に、信用システムに危機的な状況が起きるということではないんですよ、常識的に考えて。いかがですか。
○西村政府委員 先ほど大臣からお答えを申し上げたとおりでございますが、今先生御指摘のように、ただ並ぶということだけが不安ということではございませんで、一千万円を超える預金をしておるという人は、この信用組合に関しましても三千人以上の方がおられますし、それはごく普通の預金者、個人、中小企業の方、そういう方もたくさんおられると思います。決して機関投資家ということではございません。私どもの得ている資料では、いわゆる機関投資家の預金額は、この信用組合に関しましても五%足らずの預金額にしかなりません。そのほかの九五%の預金は、普通の、中小企業、個人の方々の預金でございます。 ところで、そういう一千万円を超える預金も含めまして、我が国では、先ほど大臣も申し上げましたように、金融機関とか預金というものに対する利用者の信頼が極めて厚い。戦後五十年の歴史もございますし、極めて厚い。したがって、今の段階で、将来、非常に先の話ということは別にいたしまして、今の段階で直ちに預金の払い戻しが行われないということが、たとえ東京の片隅で、知らない名前の信用組合で起こったということが新聞に報道されるということが日本の預金者全体にどういう心理的影響を及ぼすか。 預金保険一千万円以上支払われないだけでなくて、一千万円以下の分についても利子については支払われません。元本だけが保険金として支払われるということになりますが、そういうことが現在の国民の意識からしてまだまだ納得を得られるという状況には少し距離があるんではないか、そういうことを私どもは心配した、そういうことでございます。
○海江田委員 銀行局長、普通の預金者とか、それから、何ですか普通の一般預金者とか、そういう言葉はこの際使ってほしくないですね。普通の預金者というのはやはり一千万以下の人ですよ。これが普通の預金者であって、そうじゃないですか、一千万から上の人が普通ですか。じゃ、一千万以下の人たちは普通じゃないんですか。ちょっとそれだけお答えください。
○西村政府委員 もちろん普通の方々は一千万円というような預金はお持ちになっていないと思いますが、しかし、一千万円以上の人たちが普通の人を含んでいないということもまた言えないと思います。一千万円以上の方々も普通の人々を含んでいると私どもは思っております。
○海江田委員 全部預金をここへ集中するわけじゃないわけですよ。預金の預け入れというのは幾つもあるし、それから、何といいますか、いろんな運用の仕方があるわけですよ。だから、本当はやはりこれは大口の預金者なんですよ。だから一千万円に預金保険機構の払い戻しの限度額をしておるわけでしょう。もし、おっしゃるように、今みんな一千万以上は当たり前だよということだったら、二千万にすればいいじゃないですか。何でしないんですか。だから、それは申しわけないけれども、そういう庶民の感覚から離れた感覚でもって銀行行政をやっているとこれは大きな間違いになりますよ。 それから、この共同銀行の問題が何で問題かというと、これは理事長が集めたお金を自分の関連企業に融資をしておるわけですよ。もう最初からこれは回収の見込みがない融資をしているんですよ。幾ら焦げつきがあるんですか、教えてください。
○西村政府委員 私たちが監督官庁たる東京都を通じて承知しておりますところでは、両信用組合を合わせまして約二千億の預金がございますが、千百億程度のロスが生じているというような、非常に経営状況としては常識を外れたようなものだと承知をしております。 ただ、私たちもこの信用組合の経営は極めて問題であると思いますし、東京都に対してもそのように指摘をし、指導をしていただくようにかねてからお願いをしておったところでございますが、そのことはそのことで大変問題でございますが
○海江田委員 その高橋さんの関連企業への融資は幾らですか、焦げついているのは。それを教えてくださいよ。
○西村政府委員 焦げついているという分は私ども承知をしておりませんが、イ・アイ・イ関連の融資というものはおおむね六百五十億ぐらいあるというようなことを東京都から伺っております。
○海江田委員 これは信用組合ですから、中小企業等協同組合法の問題。それから、一企業に対して八億円が限度の大口融資の規制の違反じゃないですか。どうですか。
○西村政府委員 私ども非常に詳細まで存じているわけではありませんが、大口融資という点につきましてこの二つの信用組合の経営上大きな問題があるということは、私どもも聞いておりましたし、その点について監督官庁に対してぜひ是正策を講じていただくように、かねてからお願いも申し上げていたところでございます。
○海江田委員 人ごとなんですね、はっきり言って、東京都がおやりになることだからという話で。そうじゃないですか。これは実は、市中銀行が大変な運用をするわけですね。これは支援をするわけです、収益支援というのをね。これは出資だけじゃないのですよ。出資はこれまでも何度がやっているのですね。ただ、収益支援というのは今回初めてでしょう。幾らやるんですか、これ。 それから、恐らくきょうが払い込みの期限になっているんですね、これは。そこのところはどうなりました。これは日銀の方見えていますので、日銀の方から。
○小島参考人 出資につきましては本日払い込みということで失礼いたしました、増資分について本日払い込みを受けるということになっていると聞いております。 それから収益支援につきましては、まだ正確な、最終的な金額を私も承知をしておりませんので……。
○海江田委員 増資が四百億円、それから収益支援も四百億円じゃないですか、これは。つまり、すぐにというわけじゃなくて十五年という期間がありますけれども、これは収益支援ということですから、金融機関が一般の預金者から預かったお金でそれなりの利ざやを稼いで、そしてそのお金で支援をするわけですから、これは銀行局長、東京都の問題だけじゃなくて、大いに関係あるんですよ、銀行行政に。そのあたりどうですか。
○西村政府委員 まず、収益支援という手法でございますが、これは今までも何回も他の例でとられてきたことでございまして、今回が初めての例ではございません。 次に、信用組合の経営に関する私どもの立場でございますが、私どもといたしましては、信用組合は都道府県知事の監督を受けて、免許をもらい、営業しておるところでございますので、通常の場合には直接には関与することなく、独立にその監督下にあるというふうなことで考えております。 ただ、都道府県知事から要請がありました場合に、一緒に検査をするというような道もございまして、今回も、昨年にこのような危機が非常に深刻になりまして、財務局の検査官と協力をして検査をしたというようなこともございますが、通常の状態では私どもと独立に仕事をしている、こういうことでございます。
○海江田委員 総理の感想はさっきお尋ねをしましたけれども、十二月十三日の閣僚懇談会でいろいろな意見が出たやに聞いておりますが、橋本通産大臣、いかがですか、今のやりとりを聞いておりまして。
○橋本国務大臣 十二月十三日の閣僚懇談会及び月例経済報告などに関する関係閣僚会議、一月十七日でありますが、私から大蔵大臣、また日銀総裁に疑問を呈したことは事実でございます。 一つの問題点として、私は、東京都が監督官庁として責任を問われるのかどうか、そして三百億円を低利融資をするということでありますけれども、この金額は東京都であればできるかもしれません。しかし、他の道府県で一体どうなのか、そういった疑問も呈しておりました。
○海江田委員 野中自治大臣、いかがですか。
○野中国務大臣 私もかつて地方公共団体に勤務をいたしまして、経営破綻いたしました信用組合の処理に当たった経験を持っております。その経験に照らしまして、今度の処理は異常であったと考えておるわけでございます。 一つには、一般論といたしまして、地域の中小企業の組合員を組織としておるこの信用組合の経営破綻がどのような原因で今日の状態になったか、あるいはそれが地域経済にどのような影響を与えるのか、あるいは国の指導のもとで行われる金融行政の中での問題であることを踏まえますと、国としてどのような対応をするのか、今後経営破綻を起こしたところにどのようにして対応していくのかという諸点がどのように点検をされ、そして関係機関において公益上こういう支援が必要であるという、そういう判断がされたかということについて非常に私は疑問に思うものでございます。 また、委員が御指摘になりましたように、私も一昨年の予算委員会のその席から、このイ・アイ・イの高橋さんの持っておられるマンションに、当時細川内閣の閣僚が入っておられることを確認して指摘したことがございます。 したがいまして、そういう点から考えますときに、信用組合の理事長が、また大手のリゾート会社の経営者である、そこに融資がされて、限度額を超えた大幅な融資がされておるという実情を背景として持っておること、これは異常なことではないのか、そういう気持ちを持っておりましたし、時には特利と言われる非常に高い利息で預金者から預けられたというお話も聞いております。そういうものがどうして預金者保護とつながっていくのか。 私は、預金者の救済ということと、背景となる幾つかの委員も御指摘になった問題とは別の問題であるということを考えますときに、東京都は国の委任事務として信用組合の監督指導をやっておるのでございまして、地方公共団体にはおのずからその限度がございます。 したがいまして、そのことを考えますと、今支援策として東京都が三百億ですか、出すと聞いておるわけでございますが、都道府県のそれぞれ自治省は予算について説明を受けるわけでございますけれども、現在のところ、平成六年度の東京都の最終の補正について、その内容については報告を受けておりません。したがいまして、東京都がどのようにされるかわかりませんけれども、三百億として十五年、一%で仮に支援いたしましたとしても百八十億、都民の税金がこの支援に回るわけでございます。そういうことを考えますと、預金者救済ということと背景となるべきこととの問題というのは、非常に今回の問題を私ははらんでおるのではないか。 あるいは、だれが、子供がどこに勤務しましょうと、あるいは兄弟や親戚がどこに勤務しましょうと全く関係のないことでございますけれども、三重野前日銀総裁は、不良債務を抱えた金融機関が倒産したって仕方がないという発言をされた方でございます。その方が、私は関係はないと思いますけれども、異常な融資をこのイ・アイ・イに行ったと言われる日本長期信用銀行の、そこの銀行に息子さんが勤務されておるというのは、私は一人の国民として非常に不審に考える次第でございます。
○海江田委員 随分時間もかけてたっぷりとお話をいただきましたが、私が言いたいのは、これは不透明な部分が多過ぎるのですね、はっきり申し上げましてもう少しやはり透明にしなきゃいけないのじゃないだろうかという話。 それから、先ほど収益支援の問題が出ましたけれども、実はこれは当然のことながら各金融機関は取締役会で決めなきゃいけませんね。一行でも欠けたら、これは株主代表訴訟なんかの心配もあるのじゃないですか。これは日銀、いかがですか。あるいは大蔵省の方がいいのか。
○小島参考人 今回の措置に関しまして、各金融機関に出資を我々お願いしたわけでございますけれども、これはやはりこういう措置をとることが我が国の金融システムを守るという立場上、我々は必要だと思いましたし、そういう判断について共感をいただくという、それが前提にあるわけでございまして、当然そういうことを前提にして各金融機関は判断をしたんだというふうに私どもは思っております。
○海江田委員 実はこれは、各取締役会はうまくいくようになっているんですね。それはどうしてかというと、日銀法の二十八条、大蔵大臣の市中銀行に対する協力命令権という非常に強い権限があるわけですね。この協力命令権に従わなければこれはやっていけなくなっちゃうわけですから。だからそういうような非常に、まさにこれは、日銀法は昭和十七年ですか、戦争を準備するためにつくられた法律で、まさに先ほど出ました勅令ですとか、そういう問題もあって出てきた、まさに古い時代の強制的な力、まさに大蔵大臣に与えられておる力を背景にして成り立っておる構造なんですね。その問題をやはりよく考えないと私はいけないということを指摘しておきます。 それからもう一つ、現実的な問題としまして、今は、大体これは本当は、金利の自由化の時代ですから、ハイリターンにはハイリスクがあるというのが本来の姿なんですけれども、それがなかなかまだわかっておらない。 一つの提案ですけれども、預金保険機構の保険料というのは今一律なわけですよ。そういうリスクを抱えたところも、あるいはリスクがないところも全く一律だ。これは少しおかしいんじゃないだろうかということで、リスクを抱えたところは、これはアメリカなんかがそういうふうにやっておるわけでございますけれども、可変料率方式といいまして保険料の料率を変えておるわけですね。そうすると、ここの銀行は保険料率が若干高いから、ああそれだけリスクがあるんだなということでわかって、預金をする側もそれなりの覚悟が持てるわけですよ。 そういう預金保険機構の料率、一律に全部してしまうのではなくて、リスクにおいて保険料に差をつけるべきではないだろうかという可変料率方式の提案でございますけれども、これはいかがでしょうか。
○西村政府委員 御指摘のように、アメリカにおいては保険料率が金融機関によって違っております。わかりやすく言えば、弱い金融機関は高い保険料を払う、強い金融機関は低い保険料で構わないという応能負担というような考え方かもしれません。そういう考え方をとるのが預金保険の本来の考え方であるのか、それともまた別の原理があるのか、そこについてはいろいろな考え方があると思います。また、実際に差をつける場合に、あなたの信用力は弱いから高い保険料を払いなさいという差を、何を指標に、だれの判断でつけるのかというのも、これもなかなか現実には難しい問題だと思います。 今御指摘の問題点がある、そういう例もあるということは私どもよく承知をしておりますが、なお今後の検討課題だと考えております。
○海江田委員 考えてみますということを一言言えば済む話を、ああでもない、こうでもないと言って、結局何を言ったのだかわけがわからなくなってしまうということですから、これはやはり大いに考えていただかなければいけない。 それからもう一つは、ディスクロージャーの問題ですね、金融機関の。それは東京都がやる問題だとかいう話じゃなくて、もう今度は東京共同銀行という形で大蔵省銀行局の傘下に入るわけでございますから、一体どういうところに融資をしておったのか、もっとつまびらかに、今は資料を要求したって出てこないわけですよ、これは。一体どういうところに融資をしておったのか、そこに法律違反はないのかということをやはりはっきりさせなければいけないと思います。 大蔵大臣、ひとつこれは、金利の自由化の時代ですから、ハイリターンにはハイリスクが伴うということ、当たり前のことを大蔵大臣の口からおっしゃってください。
○武村国務大臣 そのことは、ハイリスク・ハイリターンというお考えはそのとおりだと思います。今回の東京共同銀行の設立によるこの特殊異例の措置は、今後まさに東京共同銀行がどういうふうに二つの信用組合の債権債務を全部引き取って解決をしていくか、そこを大きい目を開いてじっと監視をいただきたい、この道がそういう意味で総合判断として正しかったかどうかは、その辺にもよると私は思っております。 この二つの信用組合が経営の実態としてはいろいろ問題があったということは、私ども認識をしておりました。それを言うならばいろいろな批判が浴びせられる状況であったと思いますが、問題は、この二つの信用組合、ましてや経営者を救おうとか、そんな意図でこの特異な、異例の措置をとらせていただいたわけではありません。 繰り返しになりますけれども、日本の信用秩序にどういう影響を与えるか、そのことを心配しながらこういう特殊な手段を発動して対応をしている。これは東京都知事もそういう意味では、機関委任事務でありながら、わざわざ三百億の公金を用意しながらその責任を全うしようとされているのも、そこでございます。
○海江田委員 まだ質問したいことはたくさんございますが、これで私の質問を終わらせていただきます。
○三野委員長代理 これにて海江田君の質疑は終了いたしました。 次に、桜井新君。
○桜井委員 それでは、私から質問をさせていただきます。 最初に、去る一月十七日の予期もせぬ神戸の大震災によってお亡くなりになられた方々に、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、大変な被災をされた方々にも心からお見舞いを申し上げ、一日も早い生活の回復を心からお祈りをしたいと思うわけであります。 さて、私、与党自由民主党の代表として質問をさせていただくわけでありますが、一部マスコミには、まさに異例のことだという報道もあるようでありますが、野党の理事の皆さんのお取り持ちでこういう機会を得て、大変ありがとうございます。しかし、私、通告をいたしました質問の中身は、ほとんどが二番せんじ、三番せんじになりまして、大体もう中には聞かなくても済むような話もあります。したがって、ちょっと角度を変えてお聞きをしたいと思っています。 総理、大変申しわけないのですが、武村大蔵大臣と、それから日銀の総裁をお呼びしておりますが、お二人とも金融サミットで五時半にはここを出なければならぬ、こういうことだそうですので、先にお二人のことを聞かせていただきます。 今ほど海江田さんの方からいろいろ追及があったわけでありますが、私も、今最後に聞かれておりました東京共同銀行、このことについて、ちょっと大蔵大臣にお伺いをしたいと思うわけであります。 大蔵大臣、二つの信用組合が、大変な不正融資をやったりいいかげんな経営をやったために事実上倒産状態になった、これを救うために東京共同銀行というのをつくることになったわけでありますが、あなたのきのう、きょうの説明を聞いておりますと、預金者の信用や金融秩序を守るためだ、こういうお話でございました。そういう視点から、果たしてこれで解決できるんだろうかということを私も実は感じておるんですよ。 ようやく景気にも明るい光が見え始めた、こう言っておりますし、この三党連立の村山内閣も、景気回復元年としよう、そんな思いで今度の予算も組んだと思います。たまたまここにこんな大震災が起きたので、このことがある意味で多少の足を引っ張るようになったことは今経企庁長官からお話もあったところでありますが、しかし私たちは、これを進めていくことによって、そうなると思っております。 その中で、景気の回復の中で一番大きな重荷になっておるのは、あのバブル経済がはじけた当時からの不良債権をどうするかということが経済界では一番大きな重荷になっておる、こういうことでございます。 私、実はなぜあんなことが起きたのかということを思ったときに、通称ノンバンクなんかと言われているようなところに一流の銀行が支援をしながら、本来、銀行法でやっちゃいかぬことをどんどんやった。そのことが土地の高騰も兜町市場の混乱も招いて、とうとう、一時はバブル経済ということで浮かれたようになったけれども、結果としては、はじけてしまってこんなことになってしまったわけであります。 それから、一番私が今、私も多少の経済界の経験もございますから、そのことから考えて心配をしておるのは、銀行行為でも証券行為でも、兜町でもそうでありますが、企業診断能力、プロジェクトの診断能力というのはほとんどなくなってしまった。要するに、不動産担保さえあればどんどん金を貸す、仕手相場さえわかればどんどん投資をするというようなことが相当の期間続いてしまった。そのために、本来の金融行為をやるべきプロの皆さんでさえ読めなくなってしまった。こういうことがあって、今も続いているのですよ、そういう状況が。 そのことが、逆にある程度不景気になって、需要回復が大変だ、エンドユーザーがなかなか財布のひもを緩めない、こういうことであったのですが、ようやく緩め出して少しは購買が始まった。スーパーでもデパートでも少しずつは、というのにもかかわらず、はっきりした景気回復ができないのは、金融に対するそういう面からの不信感が、預金をする方の、あるいは投資をする方の側でも貸し付けをする側でも、このことが依然として残っておる。こういうことでありますから、私は何としてもそこのところを大蔵省は解明をしていただくことが、金融行政もそれから景気対策にもしっかりとした足取りを回復することができるんじゃないか、こう思っております。 そういう中で、今のこの二つの銀行の不良債権をこういう形で救うことが、今ほど海江田さんが説明しましたが、預金者の立場に立てば、私は海江田さんの理屈は通ると思いますよ。そうすると、果たしてこういう形で救うことが本当に間違いのないことなんだろうかどうか。今自治大臣からもいろいろな関連のことを、二つの信用組合の中身について説明いただきましたが、私はやはりそのことが本当なのかな、こうも思ってみたくなるわけでありますが、きょうはあなたはこれから直ちに飛行場に向かわなければならぬそうですから、ここで突っ込んだ話をやってもそう簡単に決断できる中身のことじゃない。私も正直言ってまだ資料要求もしなければならぬこともあります。 そういうことでありますので、何人かの方からこのことについて突っ込んだ質問がありましたが、それが決め手にはなりませんね。決め手にはなりません。そして、極めてこれは深刻で大きな問題です。日本の金融機関が、盛んに今産業の空洞化が言われている中で、金融機関も空洞化が進んでいる、こういう話もされておりますが、大きな原点はそこのところだと思うのです。金融政策の中で、通貨政策の中でまやかしがある、この疑問が残っておる限りは本当の経済回復にはならぬ、私はそう思っておるので、このことをそういう視点から大蔵大臣の御意見を承りたい、こう思っております。
○武村国務大臣 おっしゃるとおり、何といっても、資本主義経済の中で、金融機関、信用機関の役割は経済の中枢に立っているというふうにも言えるわけでありますし、金がどう動くかというのが経済システムの基本でございますだけに大変大事なことでありますし、同時に、そこがどこまで健全に働いているのかということを、過去のバブル経済も含めて厳しく反省をしなければならないと思います。 現実に、バブル経済の後遺症として不良債権問題という問題が今もなお尾を引いておりまして、このための共同買い取り機構とか、さまざまな議論もあり、またそういう仕組みもつくられているわけでありますが、そういう金融秩序に動揺を与えるような問題の一つが、この二つの信用組合のケースだ。確かに巨大な日本の金融資本全体の中からすれば一部にしかすぎませんけれども、しかし、いやしくも信用機構の中に存在をすることを考えますと、先ほど来申し上げておりますように、信じて、自分の貴重な預金を預けていただいている、その金融機関の経営が破綻をしている。また、いろいろ御指摘がありますように、過去の運営を言うならば、さまざまな矛盾がこの二つの組合にはたくさん存在するということを振り返りますと、改めて金融機関とは何なのか、信用を預かっている金融機関のありようが厳しく問われているというふうに思わざるを得ません。 そういう状況の中にあるだけに、私どもは、繰り返しはもう申し上げませんが、この二つの組合の経営体質を問う、さまざまな貸し付けや預金の仕組みを問う、これは大いに問うべきだと思います。恐らく、東京共同銀行、この新しい銀行の経営者が、全部これはもう全く新しい第三者によって構成されておりますから、厳しく問うことにこれからなっていくと思いますね、やめた経営者といえども。 それはそれで大いに厳しく追及をしていただきたいと思っていますが、ただ、この二つが破綻寸前になってきた状況の中でどうしたらいいのか。監督官庁の東京都はどうしたらいいのか、信用秩序の中心に立っている日銀はどうしたらいいのか、そして銀行法等の責任を預かっている大蔵省はどうしたらいいのか、民間の金融界も含めていろいろな形で相談をいただいて、余りこれは賛否ありませんでした。それぞれの判断でこの道しかないなと。道は実は二つあったんだけれども、預金保険でもうつぶしてしまうという道が確かにあったんです。そのどっちかという判断をしたときに、こっちの方がやはりまだ、銀行を信用し切っていただいている日本の預金者の多くの気持ちや、そういうお気持ちにどういう動揺を与えるかということを考えますと、この道を選ばせてい ただいたということであります。 そのことを繰り返し申し上げながら、失礼をさせていただきます。 〔三野委員長代理退席、委員長着席〕
○桜井委員 信用しておる武村大蔵大臣のことですから、万般いろいろなところから判断をされたのだ、こう思っておりますが、私は、正直まだ割り切れないのですよ。割り切れないのは、最初は、信用組合やノンバンクなんかのうちは、私は大したことないと思っておった。しかし、超一流の銀行が実は裏からこれを支えていて、法律を潜ってやるようなことをやっておったということがだんだん明るみに出てから、これは大変だと思った。そして今は、とうとう日銀まで来てしまったのか、こんな思いですよ。 そして、この信用というのはなかなかそう簡単には私は回復をしないと思っておりますので、どういうふうにこれからこの信用の回復をするかということを、まだこれ全部金融界に残っています。外国の金融業者だって同じだと思いますよ。投資家も、貸し付けを受けた側も、何が起きるかわからぬという気持ちがありますから、そういう意味でひとつお帰りになってから十分検討をしていただきたい。私は、また別の機会にこのことをただしたい、こう思っております。 それから、委員長、お願いですが、問題の両信用組合の東京都の行った決算及び監査の二年間分の報告書を本委員会に資料として提出していただくよう要求いたします。委員長としてお取り計らいをお願いいたします。
○佐藤委員長 後ほど理事会で語らせていただきます。
○桜井委員 そこで、大蔵大臣、まだもうちょっと聞かせていただきたいのですが、景気の話をしたついでに、ちょっと日銀の総裁の方にお話を移らせていただきたいと思うのです。 それで、ようやく景気も回復の方向に向かってき、そして貿易の黒字はなかなかこれは歯どめがかかりそうもありませんし、そこへ大震災が起きたわけです。そして、経済企画庁長官が言われるように、初期には必ず足を引っ張られるようになるだろう。しかし、ここで思い切って積極的な復興政策をとることによって、周辺もいろいろな配慮をしながら手当てをすることによって、ある程度景気を支えていくことはできるのだろうと思うし、また、そういう状況にないと、この復興も成功しないと思うのですよね。 そんなときに、今も申し上げましたように、不良債権というのが経済界あるいは景気対策の非常に大きな重荷になっておる。銀行行政を預かる日銀さんもそうですね。だから、いろいろなところで機会あれば金融操作をしたいという思いもあるかもしらぬ、日銀にしょっちゅう会議して集まれば、そういうこともあるかもしらぬ。しかし、そのことを、また一方中小零細業者というのは非常に心配をしておるのですよ。日銀が、そういう中で短期貸し付けの金融政策で上げはしないだろうかというようなことを非常に心配をしておる。 こういうことでありますので、私は、そういう中で日銀として景気の見通しや今後の対応についてどんなことを考えておるのか、国民が見聞きしていらっしゃるわけでありますから、ひとつ安堵の気持ちを持てるように、しっかりと説明をしていただきたい、こう思うのです。
○松下参考人 お答えをいたします。 まず、景気の現状についてでございますけれども、現状、公共投資あるいは住宅投資といったものが景気の下支えをいたしておりますほかに、個人消費の方も全体として回復基調になっておりますなど、最終需要は引き続きまして緩やかに増加をいたしておりますし、また、そういった需要動向を背景にいたしまして、生産の方も、昨年の初め以来、四・四半期連続して増加をするというような状態でございます。これを見まして、私どもも景気自体は緩やかな回復を現在続けているというふうに判断をしているところでございます。 ただ、今後の動向につきましては、先生も御指摘のように、今回の地震の影響等もよく見定めなければなりませんけれども、差し当たりのところは、被災地におかれて生産のある程度の停滞はやむを得ませんし、また、神戸は日本の中央部で、道路、鉄道、港湾等の交通施設が集中をしているところでございますから、ここの被害は、恐らくそういう運輸、流通の問題を通じまして、ほかの地域にもマイナスの影響を与えるということは、当面は避けられないところであろうと思っております。 ただ、何と申しましても、これだけの大きな被害につきまして、これを抜本的に、長期的な観点から立派な復興事業を進めていくということがまた大変大きな課題でございますので、そのためにやはり相当の需要の追加が経済に生じると思います。ただ、現在、日本経済は、申しましたような緩やかな上昇過程にございますので、供給の面ではまだまだ余力もございます。私は、今、全体として見まして、こういった追加のいろいろの復興のための需要というものを、日本経済としてはこれを受けとめていけるだけの力は持っているものだ、そう考えております。 そこで、その際に、それを金融面からどう見るかということでございますけれども、現在、長期金利の動向は比較的安定をした動きを続けております。これは、地震の後もなお安定をした状態でございますけれども、これから、今後非常に需要がふえてまいりました場合にそれがどうなっていくのか、その判断につきましては、やはり今後の復興に必要ないろいろの財源でございますとか、また、その事業の規模でございますとか、そういったものを見きわめまして、その上で判断をしなければならないと思っております。そういう将来の需要の変化に応じまして、市場で長期金利が決まっていくということでございます。 ただ、その基本におきまして、私どもは、金融政策を行ってまいります場合に、現在の景気回復の力が今回の地震によって途切れるようなことはないというふうに感じておりますが、また一方、今後の運営に当たりましては、現在の緩和基調を維持しながら、地震の影響の見きわめも含めまして、引き続き経済金融情勢の展開を注意深く見守りながら対応してまいりたい、そういうふうに考えております。
○桜井委員 慎重に推移を見守りながらやるというお話ですから、ぜひそうお願いしたいところでありますが、復興債を大量に発行、復興債という名称がいいかどうかは別として、国債を大量に発行するようなことになるだろうと思いますから、これが金融に影響すること。それから、あの復興を本格的にやるようになれば、相当資材の投入をするわけでありますから、これも影響してくるだろうと思います。 そんな中で、今ほどの東京共同銀行のようなことをやったことに、国民は、今何人かの方々から発言があったような目で見ているわけですよ。そして、日本の銀行の大宗が、大蔵省からやめた人が、まあ天下りと言っていいかどうか知らぬが、事実上天下りで行っているわけですね。あなたもその一人だ、日銀の総裁もね。これは歴代交代してやっているんだからそうですが、そういうことで、実際の経済を支えておる大変大量な中小企業、零細業者という皆さんが、そういうことで不信感を持つようになったり危惧を持つようになると、せっかくの景気もまた足を引っ張ることにもなりかわない、こう思っておりますから、くれぐれもそのことに、ひとつ推移を十分見守った上で対処をしていただきたいことを強く要望しておきます。 総裁、あなたは結構です。 それから、武村大蔵大臣にお聞きをしたいと思うんでありますが、震災復興は、総理が、すべてのことは私が責任を負うから全力を挙げて内閣として取り組んでくれと、こういう話をされたというので非常に頼もしく思っているんですが、そうすると、これがいよいよ動き出しますと財源問題に入ってくる。そのときに、復興債という形の国債がいいのかどうかという、いわゆる建設国債、赤字国債の議論が出てくると思うんです。 これは当面それで間に合うとしても、じゃ、これだけ、先ほど海江田さんも言われたと思いましたが、今でも二百十二兆円の国債残高を持っておるわけでありますが、だんだんこの高齢化社会が続いて労働人口の構成も変わってきて、私らより後代の人たちの勤労者の負担がだんだん重くなっていくところに、私ども今の時代にこういう生活をした負担を、社会資本と言われるようなものを残すことはこれはお互いが利用することですから結構ですけれども、全くの浪費、浪費じゃないけれども、今度の場合は全くの一時的な消費ですね、非常にたくさんのお金が要ることだろうと思っております。 私もちなみにいろいろと調べさせたのでありますが、今、被災者でまだ二十数万の方が家に入れないで苦労されていらっしゃるわけであります。この人たちの食べること、それから、神戸は何か大変下水道整備が進んでおりまして、変な話ですけれども、し尿の処理に非常に困ったんだそうで、近隣から応援を頼まぬとその処理もできないというようなことで大変のようでありますが、こういう皆さんの生活。それからあの残滓をどう片づけるか。それから仮住まいですね、この仮住まい。それから、いよいよ新築をして本物に取りかかる、そういった被災者の生活を守ること。それから、ライフラインの復興という中でも、例えば鉄道関係なんかは、本当にこの大震災の荷をそっくり会社に持たせてできるのかどうか、こういった問題がある。利子補給ぐらいやらなきゃならぬかもしらぬ。公団のいわゆる高速道路の復興なんかの負担も、一時的な余計な負担をさせなきゃならぬ。 こういったことを将来的に、本当に完全な社会資本として建設国債に頼ることができるものなら結構でありますけれども、そうでない部分の返済財源を一体どうするのか。このことは、やはり私どもは大人として、今若い高校生ですら何かをしなきゃならぬ、こう言って被災地にボランティアで飛んでいくというのですから、国民の大多数の人が、みんな何とかしてお手伝いしたい、こういう思いでいらっしゃるそうですので、どうかひとつ、そういうことを考えたときに、海江田さんがおっしゃった税ということを真剣に考えていただきたい。 しかし、あの被災地の人にその負担を要求するようなことはあってはいかぬ、こう思いますから、私は健全で働いておる人たち、生活力のある、所得力のある皆さんが何がしかの負担をすべきだ、そういうことで、何兆円の負担をしたらいいのか知らぬが、あの湾岸戦争のときでさえ国民に負担を求めて税を求めたわけでありますから、いわんや国内の、お互いの仲間ですから、これはぜひひとつ検討をしていただきたい。このことについてのお考えをひとつ。 それからもう一つは、時間がなくなったので急いで申し上げますが、これも先ほど、家を焼かれた人たちが復興する場合に、ローンもさることながら、保険、火災保険に入っております。ほとんどの方が地震保険に入っていない。新しくつくる場合にまた入らなきゃならぬ、こういうことですね。保険屋の立場からすれば丸もうけみたいな話でしょう、これは。二千万の保険に入っている人でも、地震保険に入っていなくても百万だけは、五%だけは払うことになっているそうですが、こんなの物の数じゃありませんから、丸もうけみたいなことになっちゃうわけですが、これは行政として、行政指導で、もう一度ローンを組んで家をつくろうという人には何らかの対応をしてやることが、私は行政のこの際のとるべき道だと思っておりますが、この二点についてお願いします。
○武村国務大臣 前段の財源については、御意見ありがたくお伺いいたしました。 まず、こういう事態でございますから、財政的な歳出の面の対応については、総理もたびたびお答えいただいておりますし、私もお答えいたしておりますように、これはもう財源を理由にして災害対策を渋るようなことはしてはいけない、やるべきことは財政的にも全力を尽くして、この異常な緊急事態に対応をしなければいけないという思いでございます。したがって、補正予算においても、予算の必要な金を査定でどんどん削る、小さくするということは一切してはいけない。 むしろ問題は、それを裏打ちする財源をどう考えるか。ここはひとつ本当に政治家なり国会全体が問われるところだと思いますし、桜井議員が御指摘いただきましたように、建設国債でやればいいと、これは建設国債は六十年償還でどんどん利子がかさんでまいりますが、そういう形がいいのか。ましてや、二百十二兆円というもう世界でも一番大きな国債を抱えてしまった日本財政の中で、さらに建設国債、赤字国債の道を安易に歩むことは、これはよほど慎重であるべきだと思います。 中期計画では、予算規模の五%というのが財政審からいただいている答申でございます。そういいますと、ことしは約七十一兆円でございますから、五%といえば三兆数千億ぐらいの建設国債にとどめなさい、そうでないと大変ですよ。それがもう当初予算は十兆円近い建設国債を当て込んでおりまして、なお足りないからあれこれやりくり算段をしている。こういう脆弱な財政体質の中でこの震災の財源をどう見つけていくのか、それこそ真剣に検討をさせていただきます。 地震対策、地震の保険につきましては、これは今回の震災を振り返りながら地震保険のあり方について、加入者の問題もありますし、もちろん保険料の問題もあります、それから支払い金額の問題もありますが、新しい設計ができないだろうか、新しい商品が考えられないだろうかということを今指示をいたしておりまして、保険業界ともども、ここは真剣にこの震災から学びたいという思いでございます。
○桜井委員 どうぞ大蔵大臣、ありがとうございました。気をつけて行ってきてください。 総理、大変遅くなって恐縮でありました。連日、野党の皆さんから大変攻勢を受けて御苦労をされておる姿、そしてまた誠実に、真摯にこれに対応しておる姿を見て、心から敬服を申し上げたい、労をねぎらいたいと思うわけであります。 それにしても、さっき、きょうの午前中の質問で、同じ答え十回も聞かなくてもいいなんという話もありましたけれども、聞く方が聞くから答えるわけですから、明けても暮れても同じ質問をすることには本当に辟易でありまして、何か犯人捜しでもしているのかな、こう思いたくなるような質問の仕方です。しかし、真実は一つなんですから、一度総理が答えればもうそれで終わりなはずだけれども、何かうそでも言ってまだ隠しているのかと言わんばかりにしつこくやられている姿は、本当に国会として残念です。 したがって、最初のころはよかったのですよ、最初のころはよかったけれども、最近のマスコミのあれで、投書欄を見てください。だんだんあきれ返るような状態になってきておる。国民だってあきれ返りますよ、これじゃ。もっとこれだけの大災害を、私どもも本気になって取り組まなきゃならぬ大事なときですから、与党も野党もない、ともに本気になって協力して取り組んでいかなければならない大事なときだ、私は、そういう思いで野党の皆さんに強く要請をしたいと思っております。 ただ、私は今予算委員会の理事をやらせていただいて、今回、質問はともかくとしても、野党の皆さんも非常に、この予算委員会の運営に当たっては良心的に、協力的に、大変積極的にやっていただいて、この点は感謝をしたい、こう思っております。 いっときも早くこの予算を上げて、そしてこれから、今一生懸命自治体と一緒になって、これから一体どれぐらいかかるのか、第二次補正に向けてやっておりますが、これは年度内に手をつけなきゃならぬ話ですから、いっときも早く、日をあけて政府が組んで出してくる予算を待って、これも直ちに上げていく。そして本格的なことは、今いなくなりましたけれども、武村大蔵大臣がおっしゃるように、本格的な、恒久的な、しかもこの体験から二度と再びこんなことのない、安心できる復興を目指して予算を組んでいただく。私どももそれを積極的に上げていく。こういうことで、国会の存在を国民の皆さんから評価をしていただけるようにやらなければならぬ、こう思っております。 そこで、時間もないので、まとめて二つだけ総理に申し上げたいと思うわけでありますが、一つは危機管理のことです。 もうさんざん、毎日のようにあなたは責められたから、私は責めるることはいたしませんが、しかし、いつ何ときこれを受けるかもわからぬ。私の地元では今、北陸、東北、北海道は十数年ぶりの豪雪にやられております。これも一歩間違うと大変な、人命を失うような事故が起き得る。そういうことでありますが、いつ何とき、この日本列島は何が起こるかわかりません。そのときに直ちにその対応ができるように、きのう、防衛庁長官、玉沢さんが、北海道の南西沖地震のときは十八分で出動した、こういう話です。今の制度の中でもやればやれるわけですね。 だから、どこに欠陥があって、それが人的な欠陥だったのか、機械の故障だったのか、そういったことをきちっと調べて、どこをどうすれば対処ができるのか、そういったことをきちっとやって、亀井運輸大臣がおとといだか答弁をされた中で、JRはもし官邸がだめなら朝霞にする、朝霞もだめなら高崎だ、こういうことが直ちに、即時に転換できて対策本部になれるんだという話をしておりましたが、やはり防災局というのはそういう緊急時に備えられる、常に三点セットすべき、そして、これもうちの先輩たちが言いましたけれども、中央と少なくとも都道府県単位、そこぐらいには全部、三点の、三段階の危機管理体制というものは常時設置をすべきなので、この費用もこれから本格的に国の予算編成では見るべきだと思いますが、私は、そのときにあなたにお願いしたいのは、危機管理体制も、関東大震災のときと違って、行政も組織も能力も格段の差があるんですよ。資金力も大変です。 ですから、あのときと同じようなことのやり方が果たしていいのかどうかわからぬけれども、結局は、何をつくっても警察庁や防衛庁を抜きにしてはできません。ですから、そういうことを十分頭に置きながら、そこからエキスパートを集めて、どこに何を設置をするにしてもそれぞれの組織の中からエキスパートを集めてやるしかない、こういうことでありますので、ややもすると新しいのをつくってはやりたがるけれども、新しいのをつくるときには、ほかとの整合性で、経験がないから見落としというのが必ずあるんですよ。そして、一回経験すると、また、ああこうすればよかったという議論を繰り返すことになる。 ですから、今ある組織をどこをどうしたらいいかという点検の仕方でひとつ一回やってみていただいて、そしていろいろな意見があることも頭に置きながら、その緊急体制については、いわゆる防災体制についてはどうするかという発想を持っていただきたいことが一つ。 それから、これから復興院という話を先輩しましたね。これも、当時のことをひもといてみて、そういう気持ち、またそれぐらいの心意気でなければこれはなかなかできないと思います。建設大臣も必死になって取り組んでいるようですし、きょうは本部長の小里さんは現地に朝から行って苦労されているようでありますが、これから専門的な角度から、あの橋のピアがぐざぐざになって沈下と倒れと一緒になってあったわけであります。連鎖反応なんというものじゃない、瞬時にあれが起きたんですから、私も技術屋の一人としてこれは大変なことだと思う。しかしこれを、この震災対策係数を変えれば、日本じゅうの橋を全部見直さなければいけないんですよ。大変な費用です。期間もかかる。 そういうこともありますが、しからばそれを変えて一〇〇%大丈夫のことができるかというと、事地震に関しては、そんな自信は持てないんですよ、だめなんですよ。これは日本列島が沈下するかもわからぬし、日本海が浮上して陸続きになるかもわからぬ。それほどの地球はエネルギーを持っているわけですから、これはあくまでも一定の限度でやるしかないんですが、これはあくまでも慎重にしていただいて、まず皆さんから安心していただけるように、人身事故につながらない努力をすることが第一だ。 それからもう一点は、これも建設大臣に言ってありますが、水の利用は、ロサンゼルスの例もありましたけれども、その地形、自然を利用する気持ちでなかったら、飲み水も消火用水もあるいは下水道の水も、絶対に危機に当たってはやられるということを、淀川から神戸まで持っていってあれだけの人口を支えるなんという発想が間違いなんですから、これもこの際改めなければならぬ。 それから、私権制限をして道路の幅を広げながらやる。大変な努力をしなければなりませんので、この復興計画についてもぜひ対策本部というようなものを設けるか、それが復興院になるのかわからぬが、さっき危機体制のときに申し上げたと同じような手法で、ひとつどこをどうすればいいかという吟味を一回やった上でやるということを、この二点をお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
○村山内閣総理大臣 第一点の危機管理につきましては、これはこの委員会でも答弁してまいりましたけれども、あした起こるかもしれないということを前提にして、やっぱり官邸には二十四時間体制をとる、同時に、正確な情報が的確に入ってくる情報網、それから、伝達できる伝達方式等々も十分考えて、そしてその危機管理がきちっと行き届くようなことも考える必要があると思うんです。 同時に、今度の場合の例を見ますと、例えば兵庫県庁がやられた、あるいは神戸市役所がやられた、こうなってまいりますと、もう司令塔が混乱するわけですから、したがって、そういう意味から申し上げますと、第二の司令塔、第三の司令塔といったようなものも、十分御意見のように想定してやはり考えておく必要があるのではないかというようなことについても、早急に危機管理体制を確立する必要があるということは全く御意見のとおりだと思います。 それから、これからいよいよ復旧から復興に入っていくわけです。その復興につきましては、国がしなければならない分野というのも大変大きなものがございますし、同時に、現行法だけの体制で十分やれるのかといえばそうでない面もあると思いますから、今プロジェクトをこしらえてそういう点の点検もしてもらっておりますが、いずれにいたしましても、防災、地震に強い、そういう都市をつくっていくために、国もやらなければならぬことがあるし、同時に県やら市やら、そういう地方自治体も取り組んでいかなければならぬ点があると思います。 したがって、どういう仕組みにして一体となってやれるような仕組みにすることが一番いいのか。ただ、考えなければならぬことは、縦割りにそれぞればらばらでするというのではなくて、やはり一元的に、総括的に取り組んでいけるような体制というものを考えていく必要があるのではないか。同時にそれは、今申し上げましたように自治体と一体となって取り組んでいける、こういう体系をつくっていくことが大事ではないかというふうに思いますから、復興については今いろんな意見が出ておりますから、そういう意見を総合して早急に方針を出すという方向で段取りをつけておりますから、よろしく御理解と御協力をお願い申し上げたいと思います。
○桜井委員 ありがとうございました。時間だからやめろ、こういうことでありますので、最後に、総理にお願いなんですが、総理は就任以来、やれることからやっていこうということで、それこそ自民党時代からの懸案あるいは細川内閣のときの懸案、一つ一つ着実に解決をしてきました。そして、この大震災に急遽遭われた。そして、初めての経験で総理という要職を今お務めなわけですが、いろいろな意見が出ておりますけれども、私はよく耐えてやっていると思っておるわけです。 今一番大事なことは、今何をすべきか、こういうことでありますから、とにかくさっき、くどいようですが、私の言ったことを、今何をすべきかということをそれぞれの組織の中で十分検討していただいて、着実に、目標を掲げてこなしていっていただきたい、こう思います。 質問通告をした農水大臣及び食糧庁長官については、先ほどの松本さんの質問にも、本来なら、大臣がそっち向いているぐらいなんだから、本当は向かなくたって飛んでこなければならない、これ。そういうおたおたしている程度の中身なんですよ。この外国にまで迷惑をかけた輸入米の件につきましては、全くなってない対応なんです。だから、あのとき入れる必要がないと言ったのを入れて、百二、三十万トンの米を今余らせておる。絶対に農家にも流通にも影響させないと言いながら、現実に、どうして影響しないんです、影響しているんですよ。なってない。わかってないんですよ。私は、大蔵省も農林省も、そういう点でもうちょっとしゃきっとしてもらわぬと困る、こういうことがあるんですが、時間がないのでこれで終わります。 どうもありがとうございました。
○佐藤委員長 これにて桜井君の質疑は終了いたしました。 以上をもちまして総括質疑は終了いたしました。 まだ大事なことがありますから、座っていてください。 次回は、来る六日午前九時より委員会を開会し、平成六年度補正予算の審査を行います。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十四分散会