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132回国会衆議院1995/01/31

予算委員会 第5号

発言数
320
登壇者
28
会派数
5
開催日
1995/01/31

会議録

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。坂口力君。

坂口力新進党

○坂口委員 阪神大震災が起こりましてから二週間が経過をいたしまして、お亡くなりになりました方も五千九十三名というふうに言われておりますが、まだそのほかにも数字に上がっていない方もおみえになるようでございます。お亡くなりになりました皆さん方の御冥福をお祈りし、災害をお受けになりました皆さん方に心からお見舞いを申し上げて、質問に入らせていただきたいと思います。  今回の災害に関連いたしまして、法律を見ますと、その中心になりますのは災害対策基本法、それからもう一つは災害救助法、こうした法律があるわけでございます。そのほか地震に関係したものもございますけれども、この二つが主なものになっておるわけでございますが、特にその中で災害対策基本法の方は、これは災害防止、災害予防、こちらの方にどちらかといいますと力点が置かれている。災害が起こりましたときにも、その災害をできるだけ少なくするためにどういう手だてをしたらいいかというところに力点が置かれておりますし、救助法の方は、もちろんのことながら、災害が起こりましたときに速やかにどう救助したらいいかというところに力点が置かれているわけでございます。  この災害対策基本法についてでございますが、先日総理もこの委員会におきまして、必要があれば見直したいという御趣旨の発言をされたというふうに承っております。災害対策基本法の見直しにつきまして現段階でどのようにお考えになっているのか、また見直すとすればどういった点を見直したいというふうにお考えになっているのか、まずその点からひとつお聞きをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今回のこの地震による大災害に対しまして、政府は一丸となって今取り組みをいたしておりまするし、災害対策基本法に基づいて、それぞれの対策本部を設置し、現地にも対策本部を設置をして、そして万遺憾のないような対策を十分講じてやろうというので取り組みをいたしておるところでございますけれども、しかし、こうした経過を踏まえてみて、現在の対策基本法で果たして十分充足し得ておるのかどうかというようなことについても、やはりあらゆる角度から見直しをする必要があると思うのです。  私は、皆さんにもお願いしておりますけれども、現行法と体系でやれることは全部やってみて、なおかつ足りない点がある、特別立法の必要があるというような点についても、この際十分ひとつ検討を加えて、早急に対応できるようにしてほしいということをお願いしてあるわけであります。今度は、今回の対策基本法の中でどこの点がどういうふうに欠けておるのか、見直しをする必要があるかというようなことについて、今具体的にここで提示できる段階にはございません。  しかし、情報を収集をして、その情報がどういう経路をたどって遺憾のないような伝達方式があるのかというようなことについても、もう少しやはり見直しをして検討する必要があるのではないかというような点もあるのではないかというふうに私は感じておるものですから、そうしたものについても、現状に照らして欠くる点はないのかというようなことを点検をして、見直しをする必要があるところは見直しをしてやる必要があるというふうに申し上げた次第であります。

坂口力新進党

○坂口委員 現行法でやれることはやりたい、やるべきだというお話がございましたが、この災害対策基本法を私も細かく拝見をいたしまして、非常に先人が苦労されてまとめ上げられた立派な法律だというふうに思っておるわけであります。ただし、時代の経過とともに改めなきゃならない点も出てきているのだろうというふうに思いますが、しかし、かなり精査された、多方面に配慮をした法律であることも事実でございます。  そこで、この災害対策基本法の中に、御承知のように、非常災害対策本部というものを設けるという項がございますし、それからもう一つ、緊急災害対策本部というのを設けるというものがございます。  この非常災害対策本部とそれから緊急災害対策本部、よく似た言葉でございますが、二つのことがこの法律の中に書かれておりますが、この二つの対策本部の違いというのはどこが、何が一番違うというふうに総理はお考えになっているのか、ちょっとお聞きをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 災害対策基本法では、非常災害が発生し、その対策を推進する特別の必要があると認めるときには、内閣総理大臣が閣議にかけて災害緊急事態の布告を行うことができることとされておりまして、その場合には、内閣総理大臣を本部長とする緊急対策本部を設置することになるわけです。  このような災害緊急事態の布告を発するかどうかを決めるに当たっての最大のポイントは、災害対策基本法の第百九条に基づく緊急措置が果たして必要かどうかということについて判断をするというところに私はあると思うのですね。この緊急措置は、災害緊急事態の布告があった場合には、国会の閉会中または衆議院が解散中であるなどの場合に、国会の議決を経ずして内閣の権限と判断において物資の統制、物価の統制、金銭債務の支払い等について、国民の私権の制限を含む非常立法を行うことを可能とするものである、こういうふうに規定されておりますね。しかも、この非常立法に当たっては、刑事罰の威嚇をもって国民の私権を制限することが認められておるわけです。  したがって、緊急措置をとるかどうかの判断に当たっては、これは、国会の尊重とか三権分立の観点からも極めて慎重な対処が必要であるというふうに私は思いますので、今回の地震発生に当たりましては、政府として私自身が本部長となって、全閣僚をメンバーとする緊急対策本部を設ける。で、災害対策基本法に基づき、国務大臣を本部長とする非常災害対策本部を置いておるわけですね。で、専任の大臣を設置をしてその衝に当たっていただいておるわけです。新たにまた、兵庫県南部地震対策担当大臣を今申し上げましたように設置をして、その設置のもとに現地にも対策本部を置いて、そして県や市等と十分連携をとって対応できるようにするような仕組みにいたしておるわけですね。  私はこうした、政府が一体となって被災者の救出、援護、道路、鉄道、ライフライン施設等、災害施設の早急復旧に万全を今は期しているところでありますけれども、現在のところ、こうした体制で十分に対応できておるのではないかというふうに考えておりますけれども、しかし、まだまだ欠ける点があれば、その欠ける点については充足をしていかなきゃならぬというふうに思って、全力を挙げて取り組んでおるところでございます。  今御質問のございました緊急災害対策本部と非常災害対策本部との組織、所掌事務等の比較を考えてみますと、本部長に総理大臣を充てるということが一つですね。非常災害対策本部の場合には担任の大臣を置けばいいということになっておるわけでありますが、緊急災害対策本部と同様に応急措置を円滑に進めることができるというふうに私は考えておりますから、したがって、本部長を総理大臣にするという意味と緊急措置の発動ができるというところに差異がある、それ以外には余り違いはないのではないか、私はそういうふうに理解をいたしております。

坂口力新進党

○坂口委員 私と意見の一致するところもございますし、多少違っているところもございます。  この二十四条を見ますと、これは非常災害対策本部の方でございますが、この場合には、この災害の状況を、「災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるとき」とこうある。「特別の必要があると認めるとき」、こう書いてある。緊急災害対策本部の方は、今おっしゃったように百八条、百九条に書かれておりまして、こちらの方は「異常かつ激甚」と書いてあります。異常かつ激甚と認めたとき、こう書いてあるわけです。それともう一つは、今お触れになりましたように、非常災害対策本部の方は国務大臣をもってその長に充てる、それから緊急災害対策本部の方は総理大臣をもってその長に充てる、こうなっておるわけです。  ですから、今回のこの五千人に及ぶ死者、初めはそんなに大きなものであったかどうかはわからなかったかもしれないけれども、多数の死亡者が出、そして行方不明者が出ているということは初期の段階からかなりわかっていた。その状況の中で、経済にもかなり混乱を与え、国民福祉にも大きな影響を与えるという観点から、異常かつ激甚という認識をお持ちになったかどうかということが私は分かれ目になるんではないか、こう思うわけです。  ですから、一方は国務大臣をもって充てる、一方は総理大臣をその長に充てる。小里国務大臣が当たっていただいているわけでありますから、私は万般誤りなきようにやっていただいているというふうに思うわけでございますが、しかし、ここは一つの政治姿勢もあると思うわけであります。総理大臣がこの状況をどう認識されたかということにかかわっている。だから我々は、緊急災害対策本部の方を選ぶべきではないかというふうに、私たちが申しましたのはそのためでございます。  そして、総理がよく言われます、例えば「政令を制定することができる。」というものの中に、一つは、その供給が特に不足している生活物資等の問題、その問題に対してどうするかとか、あるいは物価の問題をどうするかといったようなこと、あるいはまた金融債務の支払いの問題をどうするかといったような問題について政令を定めることができる。定めることができるということでありますから、これは必ずしもやらなきゃならない問題ではないわけですね。だから、このことが中心ではないわけであります。  一番中心になっておりますのは、総理が中心になって采配を振られるかどうか、そして異常かつ激甚という認識をお持ちになったかどうか、ここに私は問題があるのではないか。緊急対策本部というのを中におつくりになった。それは、おつくりになったということはわかりますけれども、それはこの法律にのっとったものではないわけであります。ですから、その認識がおありになったのかどうかということを私はお聞きをしているわけであります。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 異常かつ激甚な大災害であったという認識については、私は異なるものではない。それは全く、これほど大きな、それは五千人からのとうとい命をなくし、同時にまた三十万に近い避難生活を余儀なくされている方がありますし、あれだけの家屋の倒壊があり、これはもう本当に想像を絶する異常な、大きな大災害であるということについては、認識は私は異ならないと思うのです。  ただ、この非常災害対策本部と緊急対策本部との違いというのは、先ほど来申し上げておりますような違いが若干あります。しかし私は、今度の災害の現状を考えてみて、非常災害対策本部をいち早く設置をして、そして専任大臣を選任をして、そして専門的に、もうそれに専念して当たっていただく。同時に、現地に対策本部を置いて、何よりもやはり県や市と十分連携をとり合って、そしてそうした地元の要請に十分こたえ得るような体制もつくる必要があるというので、非常災害対策本部と地元につくられました対策本部と連携をとり合いながら万全の対策を講じていくということにいたしまして、それをさらにバックアップをして閣僚全体が責任を持ち合うという意味で、私が本部長になった緊急対策本部を設置をして全閣僚でもって措置をする。  こういう、何といいますか、柔軟に緊急措置にいつでも対応できるような、そういう仕組みというものを考えて運用することの方がむしろいいのではないか。例えば、緊急災害対策本部は私が本部長になりまするけれども、しかしその構成員というのは各省の事務局長とかそういう方々がなってくるわけでありまして、それぞれのやはり省の最高の閣僚が責任を持って判断をして、そして緊急に対応できるようなものにしていくということの方がむしろいいのではないか。  特に、緊急災害対策本部の場合には、先ほども申し上げましたように、まず総理大臣が布告をして、その布告に基づいて緊急災害対策本部の設置ができる、そしてそれと同時に、先ほど来お話がありますような物価の統制とかそういう借入金の支払い等の延期とか、そういう私権を制限するような措置が行われるということになっておるんだけれども、まあ現状から考えてその必要はないのではないかというようなこともございまして、むしろ内閣が責任を持って全体として取り組んでいく体制にするためには、今申し上げましたようなことの方がいいのではないか、こういうふうな判断に基づいて行ってきたわけでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 この問題にばかり時間をとっておるわけにはいきませんが、もう一言だけ申し上げておきたいと思います。  非常災害対策本部を最初につくられたということ、これは私はそれでよかったと思うわけであります。しかし、非常災害対策本部ではこれは処理し切れない。緊急災害対策本部にこれは切りかえなければならないという御認識が、ある時点であったかどうか。それは異常かつ激甚な状態だという認識を総理がお持ちになったかどうかということに私はかかっているのだろうと思うのです。これはみずからが中心になってこの問題は処理すべき問題だという御認識をお持ちになったかの私は問題だと思うわけです。  そこが、この異常かつ激甚な事態だという認識は持ったけれども、しかしする必要はないと思ったとおっしゃるのは、ちょっと私にはよくわからない。それは何かほかに、何かしてはならないような理由があったのか、それはわかりません。しかし、異常かつ激甚な状態だという認識をお持ちになったら、私はこの緊急災害対策本部に即刻切りかえて、みずからが中心になって処理をされるという姿勢をお示しになるのが当然ではなかったか、私はこう思うわけでございます。  それは後でひとつ御答弁をいただけたらいただきたいと思いますが、何度かそれで、先ほども物価の問題だとかそういうものをいつも挙げられますが、これはそういう政令を定めることができると書いてあるだけでありまして、これはしなければならない問題と違うのです。だから、これはしてもしなくてもいい問題でありますから、そんなことが中心ではないということであります。だから、中心でないことを総理はいつも中心におっしゃるというのは、そこは間違っていますよ。総理に対して別のことをだれか言った人がいるのかどうかわかりませんけれども、そこは「することができる。」と書いてあるだけであって、それは中心ではない。こういうことを申し上げているわけであります。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 今、坂口委員御指摘のように、まず法二十四条に基づく非常災害対策本部というのを設けるわけですね。そこのところは、いずれの場合でもそういうスタートになるわけです。それから、これも委員御指摘のように、状況を見て、必要があれば百七条による緊急災害対策本部に切りかえるというようなことになっていくわけでありますが、そこの認識がどうかというお尋ねであろう、こういうぐあいに思うのであります。  それで、この百七条のところの緊急災害対策本部というのは、やはり今もお話にございましたように、例えば、物価の統制あるいは物資の制限、あるいはまた金銭貸借等の一時的な返済の延長等についての取り決め、こういうようなものができるという内容の上での異なりがその場合はあるわけですね、もちろんそれは、その本部長が総理がという点もあると思いますが。今の場合、内容的に見て、今申し上げました三つほどの必要性という面から見ると、それが特に必要な状況とは思われない。  同時に、ここでやはり総理を先頭にして全閣僚による緊急対策本部というものを設けて、全力を挙げてあわせて取り組んでいく。これは、法百七条による緊急災害対策本部というのは構成メンバーは局長クラスでいくわけですね。そのことよりは、全閣僚で、もう本当にそこで重要な、縦割りなんという観念ではなくて、国務大臣が全部集まって、そして力を合わせて一丸になってやっていこうということでございますので、このことが実はより有効で強力なものである、こういう認識に立ってやった、こういうことでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 もうこの問題で時間をとってしまいましては、次がたくさん控えておりますからこれだけにいたしますが、今官房長官も御指摘になりましたが、政令で定められていることを中心に、やはりお話しになっている。これは、先ほども申しましたように、「することができる。」と書いてあるだけであって、これはしてもしなくてもいい話であります。だから、このことを中心に、これがあるから緊急災害対策本部をする、しないということの判定基準にするというのはおかしい。そうではなくて、総理が中心になっておやりになるか、国務大臣にそれを任せられるか、その一点が私はこの違いの最大の問題点だと思うわけであります。  だから、そこが私は、異常かつ激甚な状態という認識に乏しかったのではないかということを指摘をして、次の問題に移りたいと思うわけでございますが、この災害対策基本法の第三章第三十四条に中央防災会議の問題がございまして、「防災基本計画を作成する」と書いてあります。防災基本計画、国土庁からいただきまして拝見をいたしました。そういたしますと、これは昭和三十八年の六月十四日、中央防災会議というので、昭和三十八年の六月十四日にもとはできたものでございまして、その後四十六年の五月二十五日に修正と申しますか、一部追加をされたものと承っております。  ちょっと見ますと、昭和三十八年六月十四日のものが現在も生きているのかな、えらい古めかしいなという印象をまず私は持ったわけでありますが、国土庁長官にお聞きをしたいと思いますけれども、この防災基本計画が今日なお、そのときからずっと続いてきている経緯はどういうことなのかということをお聞きをしたい。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先生御指摘のように、防災基本計画は、我が国の災害対策の根幹となる計画として、災害対策基本法第三十四条に基づきまして、昭和三十八年に中央防災会議において決定されたものであります。その後、本計画は昭和四十六年に一部修正されたことは、先ほど先生御指摘のとおりであります。  その後は、大都市震災対策推進要綱、南関東地域直下の地震対策に関する大綱等を策定し、これらに基づき防災対策の充実を図ってまいったところであります。

坂口力新進党

○坂口委員 この防災基本計画も比較的簡単なものでございますが、国土庁長官の御説明もまた簡単でございます。  この内容を拝見をしまして、それで私も、なるほど、この三十八年六月十四日から今日まで余り内容が変えられずに来た理由というのがよくわかりました。それは、必要な事項がずっと羅列してあるわけですね、この中に。必要な事項がずっとたくさん羅列してある。なるほどその羅列してあることはごもっともなことがたくさん羅列してあるわけで、そのことは変わらないのですね。  だから、防災基本計画といえば基本計画でございますが、計画というよりも、必要な事項はこれこれでございます、これこれの事項について計画を立てなさいよということの項目がたくさん羅列されている。だから、それに新しいことが加われば別でございますけれども、加わらなければそのことがずっと継承されると申しますか、続いてくるということなのだろう。だから、昭和三十八年の六月にできましたものがほとんどそんなに変わらずに今日まで来ているのではないか。  だから、変わらなかったから悪いというわけではなくて、その内容にはやらなきゃならないことが列挙されている。これはそのとおりで、それはそうだろうというふうに私は思うのですが、ただしかし、これで防災基本計画と言えるのかなという疑問を私は持ったわけであります。  だから、この災害対策基本法の見直しの問題も起こっておりますが、災害対策基本法の問題もさることながら、この防災基本計画なるものをもう少し見直さなきゃならないのではないかな。この見直しも、現在のような書き方、現在のような構成でありましたならば、これはそんなに変える必要はない。このままでずっといけるのかもしれない。今度も見直したけれども、やっぱりこの構成でいけば直す必要はなかったということになる可能性だって私はあると思うのですね。  それで私は、その計画の作成方法の内容をひとつもう少し検討をして、基本計画らしきものにもう少し変える必要がある。そうしなければいけないのではないか。これは基本計画だから、この下はそれぞれの都道府県でつくり、また市町村でつくるのだから、これはあくまでも基本計画なのだ。だから、これこれの事項を挙げるべきだという項目を列挙するだけでいいのだと言ってしまえばそれまでだと思うのですが、それで果たして基本計画と言えるのかなという率直な疑問を私は持っておりますが、これに対する意見を総理または国土庁長官からお聞きをしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 防災基本計画につきましては、昭和四十六年の修正以降、今般の兵庫県南部地震を初めとする大規模な災害が発生し、また、都市化、高齢化、情報化、国際化の急速な進展等、防災を取り巻く環境が変化していることから、今後の防災対策のより一層の充実強化を図るため、防災基本計画を改定することといたしております。  先般、一月二十六日に中央防災会議を開きましてその旨も決まったところであり、その趣旨とか内容については、防災局長から説明をさせたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 まず中身についてでございますが、先ほど国土庁長官からお話し申し上げましたように、実質的な地震関係につきましては、例えば昭和四十六年の五月に策定いたしました大都市震災対策推進要綱、それから、これは関東大震災のような地震が起きた場合の対策でございますが、南関東地域震災応急対策活動要領、これは六十三年の十二月に策定いたしております。それからその後、南関東におきまして直下型の地震がある程度の切迫性を持っているということでございますので、南関東地域の地震対策に関する大綱も平成四年の八月に定めております。これは事前対策ということでございます。  ですから、先ほどちょっとあれでございますが、今申し上げました一連のものも、いずれも中央防災会議で決定しておりまして、実質的には基本計画と同じようなことで運用させていただいております。  それから、見直してございますが、先生おっしゃいましたように、今の事項の羅列というふうな体系ではなくて、今申し上げました一連の地震対策等を組み込みまして、これはかなり具体的なことが書いてございますが、それも組み込んで、今回の地震の教訓も組み込んだものを早急に策定したい、全体ができなければ、少なくとも地震関係について早急に策定をしたいというふうに考えておるところでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 ぜひこれは、具体的なものを組み込んだ内容のものをぜひひとつつくっていただきたいとお願いを申し上げたいと思います。  では、もうこれはこういう答弁をいただきましたので、もう総理からは、いただく予定をいたしておりましたが、こういう答弁をいただきましたから次に進ませていただきますが、よろしゅうございますか。何かございましたらあれでございますが、よろしゅうございますか。  この防災計画のことにつきましては、総務庁も平成四年の十月に勧告をお出しになっておりまして、都市化の現象等があるのでこれを見直すべきだという勧告をお出しになっている。そうしたことが現状までの間に改善されてきているのかどうかというようなことを含めて、簡単で結構でございますから、ちょっとお触れいただけますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  お尋ねのように、平成四年十月に「都市防災に関する調査」という形で、防災体制の整備、防災計画の充実等各般にわたる震災対策の充実強化について、国土庁を初め関係十三の省庁に対して勧告を行いました。特に、防災基本計画の内容につきましては、都市化の著しい進展等防災対策をめぐる環境の変化を踏まえまして、特にライフラインの施設の保全対策、液状化対策等について見直しを行うことを勧告をいたしました。  そして、この勧告の結果、平成六年八月二十三日付、国土庁から、防災基本計画の改定に向けて平成六年度から具体的な改定作業に着手をし、平成七年度を目途に取りまとめる予定である旨の回答が寄せられております。

坂口力新進党

○坂口委員 厚生大臣にちょっとお聞きをいたしますが、この防災基本計画なるものの中には、さまざまなことが書かれている、たくさんのやらなきゃならない項目が、先ほど申しましたように、ずらっとたくさん並んでいるのですが、この救急医療あるいは救護ということについての言葉は出てこないのですね、この中に。私もずっと読ませていただいたのですけれども、どこにも出てこないのです。ただ、やらなければならないことの中に、「水防活動、消防活動及び救助活動に関する事項」というのが一行あるわけです。それに、「水防活動、消防活動及び救助活動が迅速、かつ、適切に実施されるよう活動の組織、方法及び関係機関との協力体制の確立等に関する計画」、これだけ書いてあるわけです。  無味乾燥な文章ですからこれ以上のことはわかりませんが、この救助活動という言葉の中にすべて含まれているといえば含まれているのだろうというふうに思いますが、しかし、新しい防災計画の中には、救急医療のことも今回随分、大変大きな問題になりましたので、救急医療についてもう少しやはり私は触れておいてほしいというふうに思うわけでございますが、厚生大臣の御意見をひとつ聞いておきたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 先生御指摘のとおりでございます。  たまたま今回、これを契機といいましょうか、中央防災会議で改定の検討に入ろうとしておりますから、私どももその会議に、今先生おっしゃったような点につきまして、ぜひお取り上げいただいて、そこへきちっとした形で組み込んでいただくように努めたいと思っております。

坂口力新進党

○坂口委員 今回、救護班が大変活躍をしてくれております。既にしてくれたところもございますし、現在もしてくれているところもあるわけでございます。  この救護につきまして少しお聞きをしたいというふうに思いますが、これは国または地方公共団体あるいは日本赤十字社等から派遣をされた救護班もありますし、ボランティアの救護班もあったと思うわけでございます。今回、ボランティアの救護班が大変な活躍をしてくれておりますが、その皆さん方のお話をお聞きをしますと、どの方に聞きましても、電話をいたしましても、とにかくらちが明かなかった。現地が混乱をしていて、なかなかどうしていいかということの返事が返ってこなかった。中には、まあ現在のところまずよろしいというふうに言われたところもある。しかし、そうは言っているけれども、テレビで見ると大変な状態でないかというので、断られたけれども、もう自分たちですべてのものを積み込んで行ったという人もいるわけであります。行きましたら大変な状態で、二百人もの人を診察をしたというようなチームもございました。  そうした、緊急時におけるボランティア団体にどう対応するかという問題があろうかと思います。ボランティア団体の場合に、ふだんからきちっと登録をしたボランティア団体もあると思うのですね。きちっと登録をし、認知されたボランティア団体もあると思いますが、しかし、本当の、そのときになってこれは大変だというので、何とか手伝ってあげようというので急にできたボランティアと申しますか、よし行こうといって立ち上がった人たちもいる、そういう人たちもたくさんいるわけでございます。  それはそれで、行っていただければそれでいいというふうにするのか、最初の日あるいはその次、二、三日はそういう状態が続くといたしましても、数日して若干落ちついてくれば、もう少し計画的に避難場所に医療班を回さなきゃならないということも起こってくるのだろうというふうに思いますが、そのときに、どこがその中心になってこれを受け、どう配慮をするのかといったことも含めて、これはなかなか大変な問題だろうと思います。  これは、一言で言い切れない問題もあると思うのです。厚生大臣に、これを全部答弁をしてほしいというのも無理な面も私あるということを率直に思いながら、しかし現実に起こっている問題でありますから、こうした問題を今後より円滑に行うためにはどうしたらいいか、また、現在避難生活を続けておみえになる皆さん方に医療の面で不便をかけないためにどうしたらいいかというふうな意味からいきまして、現状でこういうふうに取り仕切っていきたい、今後起こったときにはこうしたいという御意見がございましたら、ひとつお聞きをしておきたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 今回のこの大震災におきまして、さまざまな分野でボランティアの皆さんが大変な御活動をしていただきましたこと、大変ありがたく、ある意味ではこんなに大勢の皆さんがそういう行動をしていただけるとは実は正直なところ私どもも想定していなかったくらいでございまして、改めて日本のそういう活動も、欧米に比べてどちらかというといまだしというような感じではおったのですが、そうでもないという意味では大変力強くも感じましたし、敬意を表するところでございます。しかし、正直なところ、大変な混乱の中で、せっかくのその御好意を十分生かせなかったことはまことに残念であり、また申しわけなく思っておりますのは確かであります。  そんなような中で、実は一月の二十三日に、社会福祉協議会の全国団体と相談しながら、兵庫県は大変な混乱でございますから近県の大阪府の社会福祉協議会の中に救援合同対策本部を設けて、西宮市立の福祉会館をベースキャンプとして組織的な救援活動を開始していただきました。この本部におきましては、ボランティア活動希望者と避難所等ボランティア活動を求めているところの調整等を行って、具体的な救援活動をなさったことも確かであります。  そして、神戸が特に全く麻痺状態だったものですから、西宮市とかあるいは加古川市の方から岡山県の社協の協力態勢をいただいて神戸の方へ進めていくとか、あるいは洲本を中心拠点として徳島県の方の皆さんのお力をいただいて神戸の方へ向かっていくというようなこともしたことは事実でありますが、至らなかったことも確かであります。  また、そんな中で、医療につきましては、避難所救護センター等におけるお医者さんや看護婦さん等のスタッフを確保するために、厚生省におきましても、現地と連絡や調整の上、他の都道府県からの派遣を行いながら、病院からのスタッフ要請のための相談窓口も設けております。現地のまた保健所にもボランティアの医師や看護婦さんたちの調整を行っていただくように体制は整えてあるのでございますが、なかなかその連絡がうまくいっていないことも先生御指摘のとおりでございます。  そこで、このような災害時における救援活動におきましては、ボランティアが組織的かつ効率的な活動を行っていただけるように、体制の整備というのが本当に大事だなということを改めて痛感いたしまして、厚生省といたしましても、地元の自治体あるいはこういう社会福祉関係の団体、そしてまた関係省庁と御相談しながら検討していかなくちゃならぬ、こう考えているところであります。

坂口力新進党

○坂口委員 ボランティアの皆さんをどのように認めていくかということは、いろいろ難しい問題もあるというふうに思いますが、しかし、少なくともそのボランティアの皆さん方の御好意を受け入れる窓口はきちっとひとつしていただきたいと思います。そして、できる限りそれが対応できるようなひとつマンパワーをそこに配していただきたい。お願いをしたいと思います。  それで、この救急医療と申しますか、救護班というのは、一応事故が起こりましてから二週間ということになっているのですね。二週間というと、きのうで一応二週間なんですね。これは一応きのうで切れたことになりますが、これは延期されたわけですね。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 いわゆる一般基準の考え方からいきますと先生おっしゃるとおりでございますが、これは知事さんからの御要請で、厚生大臣と協議いたしまして、そこは特別基準というような形で弾力的にまたやっていただくようお願いをしているところでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 厚生大臣と、お願いしてって、厚生大臣がお答えになっているのですから、厚生大臣がそれを延ばされたわけですね。二週間を、それをさらに延ばしてこれからもやっていくということに決められているわけですね。わかりました。  さて、これからの問題でございますが、これは長期化してまいります。救護班もそう長く続けられるかどうかという問題もございます。長くおっていただける救護班もありますし、長く続かないところもあるだろうというふうに思います。それから、避難生活を送っておみえになる皆さん方がいつまで現在の避難場所におみえになるかということもございますが、現在のところ、早急に避難しておみえになるところからほかへ移られるということも不可能なような状態が続いております。  そういたしますと、今後の医療をどうしていくかということが大変大事になってまいります。医師会の方からこの兵庫県の、とりわけ神戸を初めといたします今回大きな被害を受けられた四市、四つの市を中心といたしました状況等をお聞きをいたしましたが、そういたしますと、医療機関の休診状況というのを拝見いたしますと、全体で二千四百五十二の医療機関がありますが、その中で九百二十八の医療機関が休診をしている。これは一月二十七日現在でございます。こういう数字をちょうだいをいたしております。診療中が千五百十九と、こういうふうになっております。  かなり激甚地の中心のところは半壊、全壊のところが多いわけで、お休みになっているところが多いのだろうというふうに思います。一番必要なところが、今まで診療所をお持ちになったところが休んでおみえになる。その皆さん方のところをできるだけ早く回復をしてもらって、そして診療活動をしていただくということが今大事なのではないかなというふうに思うわけであります。  お亡くなりになった先生も何か九人ほどおみえになるということでございまして、今回やはり医療従事者もかなりな災害を受けておみえになるようでございますが、中には診療所がきちっとできればやれるという人は半数近くはいる、こういうお話でございます。ぜひ早くこういう診療所の先生方、医院の先生方に立ち上がっていただくための手だてをしなければならない。そうすることがこの避難生活をしておみえになります皆さん方に対してお報いをすることではないかというふうに思うわけでございますが、そのためには、いずれにいたしましても建物をどうするかということでございます。全く全壊をしてしまったところもあるし、半壊状態で危なくて中ではできないというところもあるというふうに思います。  そういたしますと、この避難所の近くにそれこそ仮住宅のような仮設の診療所でもつくって、そしてそこでおやりをいただくということにでもするのか、何か方法を考えていかなきゃならないのではないかというふうに思いますが、その辺の何か手をお打ちになっているのかどうか。そして、お打ちになってないとすれば、ぜひそれは手を打っていただいて早くそういうふうにしていただければ、遠くから来ていただいている救護班の方もその地元の先生方にバトンタッチをしていただくことができるのではないか、こう思うのですが、その辺のところをひとつお聞きをしたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 私ども、昨日現在で把握しております数値によりますと、先生四市をお挙げでしたが、私ども六市の数字なんですが、診療所、調査したところが二千六百四十七ございましたが、そのうち可能なところが千六百六十一カ所、六二・八%、残りの九百八十六カ所、三七・二%が診療不可能という回答をもらっております。  そこで、とりあえずは、既に何度か申し上げておりますように、避難所救護センター百五十五カ所、それからセンターの設置されていない避難所につきましては、百四十四班の巡回診療体制を設けて対処はしておるのでございますが、今先生御指摘のように、この医療の確保に著しい支障を生じている地域におきましては、中にはすぐ近くにテントを張って、あるいは別の建物の中でやっていてくださる先生方もいらっしゃいまして、そういうところで診療を行っている場合には、保険医療機関としての継続性があれば保険診療としての取り扱いができるということは今徹底させております。  しかし、とにかくつぶれちゃったり半壊状況のところが千件近くあるわけでございますから、この医療施設の復旧は早急に対処する必要がございます。県やあるいは地元の市、あるいは医師会の御意見を聞きながら、どのような対応策を講ずる。べきか、これは激甚災害法の対象にはちょっとなっておらぬわけなものですから、そういった場合、政府全体で今特別立法その他を検討しておりますから、そんな中で対策を講じてまいりたい、こう考えておるところでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 ぜひお願いをしたいと思いますが、個人の先生方にだけお任せをしておきましても、地理的な問題で偏りましたり、さまざまな問題も出てくるというふうに思いますので、国、県の方におきましても、その被災地の皆さん方が満遍なく医療が受けられるような体制を確立いたしますための手だてというものを考えていただかなきゃならないわけでございますから、その点も配慮をしてひとつお願いをしたいと思うわけです。  で、そのときに、現在半壊のところで直してやっていただくのか、あるいは新しいところでやっていただくのかということは、その状況によりけりだというふうに思いますが、医療金融公庫、今は医療金融公庫と言わないですね、何といいましたかね、同じになりまして、福祉何とか公庫というふうになりました。そういうところからの融資ということにつきましても、無利子なのか、あるいは低利なのか、そうした融資をこの際に行うということによって、そして早くその先生方に立ち上がっていただけるような手だてもひとつ考えていただきたいというふうに思いますが、いかがですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 おっしゃるような線で対策を講じていきたいと思っておりますが、まだ確かな数はわかりませんが、開業医の先生方の中にはかなり御高齢な先生で、後継者もいらっしゃらない、この際はもう診療活動をおやめになられちゃうような先生もかなりいらっしゃるのじゃないかというようなことも大変憂慮されておりますから、いずれにいたしましても、県市の皆さんと早急に協議をしながら対策を講じていきたい、こう考えております。

坂口力新進党

○坂口委員 時間がなくなってまいりましたから、このぐらいにしておきます。  今回の地震ではいろいろなことが起こっているようであります。例えば火事のときのスプリンクラーが地震で壊れまして、火事が起こらないのに全部水浸しになるというようなことが起こりまして、壊れてはいないんだけれども、薬から何から全部使えなくなったというところもたくさんあるようでございますし、また、国保ですとか、あるいは社会保険のそうしたところもスプリンクラーで全部やられてしまって、そしてカルテが全部だめになってしまったというようなところもあるようでございます。なかなかやっぱり文明の利器もすべてにはうまくいかないものだと私も思っているわけでございます。  さて、その問題は、厚生大臣、ひとつよろしくお願いをしたいと思いますが、時間がなくなってまいりましたので、もう一つ、国際的な問題がございまして、外務大臣にもひとつお聞きをしたいというふうに思いますが、今回、諸外国からも緊急援助隊と申しますか、多くの人たちがお越しをいただきました。外務省からいただきましたものを見ますと、六十四カ国お申し出をいただいたということでございまして、多くの国からの御援助に私も感謝を申し上げるわけでございます。  ただし、そのときに、やっぱり検疫の問題でございますとか、あるいは外国医師の資格の問題でございますとか、さまざまな問題もございました。しかし、これは一応緊急避難的な問題として取り上げていただいて、そしてスムーズにいけるようにしていただきました。これは結果的にはよかったというふうに思っております。ただ、それを法的にどうするかという問題につきましては、これからに問題も残っているというふうに思いますので、今後の問題としてはきちっと整理をしていただきたいというふうに思っております。  国際緊急援助隊の派遣に関する法律というのがございまして、これは日本から外国に、外国で何かが起こりましたときに外国に派遣するときにできた法律でございます。この法律は、外国から来ていただくことについては何ら触れていない。向こうへお邪魔するときにどうするかということを触れている法律でございます。この法律を見ますと、被災国から派遣の要請があった場合行くことになっている、こういうことでございます。  日本は今回たくさんの国から来ていただきましたが、これは、この六十四カ国、あるいはその中の全部でなくとも一部の国でもよろしいんですが、それぞれの国に対して要請をして来ていただいたのか、あるいは自主的に来ていただいたのか。自主的にさまざま来ていただいているということになれば、外国に今度は何かが起こりましたときに、日本の国は要請があったときにだけ行きますよというのでは、やっぱりぐあいが悪いだろう、やっぱり自主的に行かなきゃならないことも起こるんではないかというふうに思いますが、その辺のところを外務大臣にひとつお聞きをしたいというふうに思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 御指摘のように、きょう現在までに六十五になります国と国際機関から、お見舞いそれから援助の申し入れがございます。これは、今議員からお話がありましたように、全く先方の善意によるものでございまして、先方からお見舞いの言葉と同時に援助の申し入れ、援助ができるというお話をいただいております。  その援助の申し入れを受けますと、私どもは、災害本部の事務局を担当しておられます国土庁に連絡をいたしまして、こういうありがたいお申し入れがあるが現場はどうかと、現場のニーズとのかみ合わせはうまくいくかということを取り次ぎまして、ぜひこういうタイプの援助はお願いしたいという現場からのお話がありますと、それを改めて要請をするという形になっているわけでございます。  我が国の緊急援助隊もまた同様でございまして、災害の情報を受けますと、私どもとしても内々に、我が方で支援をする準備がありますよということをお伝えをして、先方から来てほしいという御要請があれば改めて出ていく、こういう仕組みになっているところでございます。

坂口力新進党

○坂口委員 きのうの某紙にも出ておりましたが、国際緊急援助隊の医療チームが日本の中ではうまく活動できなかったというようなケースもございます。海外に出る、支援をするということも大事、それから、海外からまた支援をしてもらう体制というのも大事でございます。先ほど触れましたように、海外から支援をしていただきますときに、一々資格がどうだとかいうようなことが問題になるというのもいかがなものかというふうに思いますし、これは法律事項なのか、あるいは法律まではいかなくて、それは何かマニュアルを決めておけば済むものなのか、その点は検討する必要があると思いますが、今後十分対応できるようにこれはしておくべきだというふうに思うわけでございます。  厚生省からいただきましたものを見ますと、今回の、外国から来ていただきました皆さん方に医療行為をしていただくということを緊急避難的に認めたという文書をいただきまして、結果的に私も賛成でございますし、それでよかったというふうに思っております。  ただ、それの法的な裏づけとして、「外国人医師の医療行為について」というのをいただいて、「今回の外国人医師の医療活動に関する解釈は、違法性がなく、犯罪行為が成立しないことを確認したものであり、」「医師法及び刑法の規定に基づいた措置である。」こう言われますと、ちょっと待ってくださいよとなる。  緊急避難的に認めたものであるというふうに言っていただければ、わかりました、確かに緊急避難的にそういうことでございましょう、私も賛成でございます、どうぞ今後しかるべきマニュアルをひとつよろしくお願いしますと、私もそれだけで済むのですけれども、もう一枚ございまして、刑法までここに持ち出されて、問題ございません、違法性がないからいい、侵害された利益と守られた利益を比較をして、守られた利益の方が大きいので違法性は阻却される、違法性はない、だからいいと。私は法律の専門家じゃございませんから、検討しなければわかりませんけれども、侵害された利益と守られた利益を比較して、守られた利益の方が大きいので違法性は阻却される。  それで、その違法性が少ないから、ないから犯罪行為が成立しないので医師法及び刑法の規定に基づいてこれは措置できるものである、こう言われると、ちょっと待ってくださいよ、こう言いたいわけでございます。この点、きちっとひとつ整理をしていただきたいと思うし、法律的にきちっとしなければならないものならば、やはりしていただきたいと思う。厚生大臣、ひとつ。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 実は、今度の件に関しまして、県の方へ「外国の医師資格を有する者の医療行為の取扱いについて」という点につきまして周知をしたのでございますが、ここでは「医師法上、外国の医師資格を有する者であっても、我が国内において医療行為を行うためには、我が国の医師国家試験を合格し、厚生大臣の免許を受けなければならないこととされている。」これは医師法にあります。「しかしながら、医師法は今回のような緊急事態を想定しているものではなく、こうした事態の下では被災者に対し必要最小限の医療行為を行うことは、緊急避難的行為として認め得るもの」である、こういう内容でございまして、このような緊急事態においては、外国人医師が被災者の生命、身体を守るために必要な医療行為を行うことは差し支えないものと判断したところであります。  その今の先生の御指摘の点、ちょっと私はどんな資料を先生のもとへ差し上げたのか承知しておりませんものですから、局長に答弁をさせていただきたいと思います。

坂口力新進党

○坂口委員 ひとつそこまでにしておいてください。結構でございます。あとはひとつよく御検討をいただきたい。ややこしくなってまいりますので、私もいろいろなことを申し上げなければならぬので、ひとつそこまでにしておいていただきたいと思います。  それで、先ほど一つだけ言い忘れましたのでつけ加えさせていただいて、私の質問を終わりたいというふうに思いますが、先ほどの医療問題のところで、激甚災害法の指定の中に医療機関は入っていない、その中に。それでひとつ、こういうことは想定されずにあったのだというふうに思うけれども、こういうことも起こるのでひとつ検討してほしいという要望が参っておりますので、ぜひお願いをしたい。御答弁いただいて終わりにしたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 御指摘のとおりなものですから、今度の復旧、復興対策に関係しまして、医療機関の一日も早い復興のために何らかの処置をとらなくちゃならぬということを政府の方で全体で御検討いただこうと思っております。

坂口力新進党

○坂口委員 ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、石田祝稔君から関連質疑の申し出があります。坂口君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石田祝稔君。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 まず最初に、総理に質問をさせていただきたいと思います。  けさの新聞を読んでおりますと、村山内閣の支持率、不支持を下回る、こういう記事がございました。この中で、なぜ下がったのかということで、不支持の理由、支持をしない理由の中に、実行力がない、調整力がない、そして実行力がないというところが前回より一六・六%ふえている、こういう記事でございました。これは、この新聞の書き方では、震災への対応を機に実行力や調整力に疑問を呈する声が出ている、こういう新聞の記事でございます。  この支持率、不支持率は新聞の調査の仕方によっていろいろあろうかと思いますけれども、同じ新聞の一連の調査の中で、前回よりある理由があって下がっている。一六・六%も下がるというのは、これは大変なことだろうと思います。そういう中で、これはやはり私は、今後の、特に阪神大震災に関して総理はこれからどういうことをされるのか、こういうことを国民はやはり注視をされていると思います。  ある意味では、時間をさかのぼることはできませんから、やはり過去のことをいろいろと御反省、また責任を感じていらっしゃると思いますけれども、それとともに、今後どうしていくのか、こういう観点でこの災害復興に対するお考え、御決意、これをまず最初にお伺いをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今世論調査の結果の支持率の問題についてもお話がございましたけれども、こういう緊急時に対して即時即応できるような危機管理の体制というものがやはり欠けておる、したがって直ちに即応できるような状況がなくて、振り返ってみますと、もう少しこういう点はこうするべきではなかったかといったような、指摘される反省点もたくさんあった。これはもう大変遺憾に思いますし、申しわけなく思っております。  それだけに、当面やらなきゃならぬことは何か、こう言えば、やはりこの三十万人近い方々がまだまだ家が崩壊したり半壊して住めないといったような状況の中で集団的な避難生活をいたしております。そういう方々の事情等を考えた場合にはもうぎりぎりまで来ているのではないかというようなこともございますので、そうした方々が、少なくともあすへの不安を解消して、そして何とか生活がそれなりに、不自由はあると思いますけれども、安定できるような条件をつくっていくということが大事だと思いまするし、同時にまた、あれだけ瓦れきが山積されておるという状況にもございますから、したがって一日も早くこの瓦れきを取り除いて、そしてきれいになった、片づいたところから新しい町づくりが始まるんだ、こういう気持ちになっていただけるような、そういうやはり措置をしっかりつくっていくことが大事ではないかというふうに当面は考えております。  そうした状況の中から、単なる復旧でなくて、これからやはり、今回のような大地震等々に備え得る新しい兵庫県、神戸市と各市といったようなものの町づくりをどう復興していくかというようなことについても、やはりあらゆる角度から専門家の意見も聞き、地方自治体の意見も踏まえて、そして国が地方と一体となって復興に取り組めるようなそういう体制というものをしっかりつくる必要があるのではないかというので、今専門家の意見なんかも聞きながら検討している段階ですけれども、これは早い時期に対応していく必要があると思いますから、毎日毎日そうしたことについての検討を加えながら、手おくれのないように措置ができるように今取り組みを強化しているという状況にあることだけは申し上げておきたいと思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 私も、二十六、二十七日と国会の災害視察団の一員として兵庫、それから淡路島に視察に行かせていただきまして、そのとき正直感じましたことは、まず第一に、この災害を復興することが大事だ、これがまず第一点ですね。  それから第二点目は、やはり去年の三陸沖また奥尻また北海道東方沖と災害が大変続いております。また、雲仙もまだまだ終息ということに至っておりません。ですから、日本は、とてもここは絶対安全だと、災害と無縁の地帯というところはない、こういうことを感じたのが二点目です。  そして三点目には、そういう状況の中で今後こういうことが起きたときに、また同じような、ある意味でいえば総理が批判されている、非難されている、責任をお感じでいらっしゃるそういう初動態勢のおくれとかいろいろそういう行政の側の問題点、至らないところで犠牲者をふやすようなことがあってはならぬ。  ですから、復興ということももちろん、総理の決意もお聞きをしましたけれども、それ以上に、それとともに、これから同じことがあったときにどれだけ犠牲者を減らしていけるのか、こういうことも大事だろう、私はそのように強く感じました。  ですから、ぜひその復興のことはもちろんですけれども、やはり今回私は政治の責任が大きい、このように言わざるを得ないと思います。ですから、総理もその責任については重々胸のうちに秘められていることと思いますから、それはそれといたしまして、とりあえず今は復興に全力を挙げていただきたい、このように思います。  それともう一つ、今危機管理ということもおっしゃいましたが、災害に対する、またいろいろな危機管理等あると思いますけれども、総理は危機管理をどういうふうに今後されようとお考えになっていらっしゃるのか、まずお聞きをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 危機管理の体制をつくるためには、情報の伝達のあり方とか、あるいは情報を一元的に集約をしてそこから機動的にそうした状況に対応できるような、そういう仕組みというものもしっかり考えていく必要があるのではないかというように思っています。  ですから今回の事態、実態に照らして私はこう申し上げているわけであります。今ある法律の体系でやれるだけのことは全部やり尽くしてみて、そして何が欠けるのか、特別立法が必要なのか、そういう点も十分ひとつ点検をし、検討してやってほしいということをお願いをして、そのチームもつくっていただいて今作業を進めているところであります。  とりわけ危機管理の問題で、これからさらに点検を加えて必要な措置を講ずる必要があるといったようなものもあれば、もうあす何が起こるかわからぬといったような事態に備えて緊急にやはりやらなければならぬ点も私はあると思いますから、そういうあす何が起こるかわからぬといったような状況に備えるような体制というものをどうつくることが必要かということにつきましては、例えば官邸に二十四時間体制をしくとか、同時に情報が直ちに伝達されて、そしてその伝達された情報が必要な箇所に伝わっていく、伝達される、こういう仕組みというものも早急に考える必要があるのではないかというので、今検討いたしておるところでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 そのお考えもよくわかりますけれども、私は一番最高の危機管理と申しますか、一番大事な危機管理、これはやはり最高責任者が危機意識を持つこと、これに尽きると私は思います。どんなシステムをつくっても、極端に言えば、機械をつくってみてもボタンを押す人、ボタンを押さなければだれも動かないわけですから、ですから私は、総理もいろいろお考えはあろうと思いますけれども、一番の最高の危機管理は、やはり総理自身の危機意識、最悪に備えるという意識が十二分にあったのかどうか、これが一番だと私は思いますよ。  ですから、いろいろな体制を今考えておりますと言いますけれども、結局画竜点睛を欠くように感じるのは、総理のそこの最後のところは自分が日本の全部に責任を持っているという、最悪を考えるという意識ですね、これは私は、今までの国会審議を聞いておっても、また本会議を聞いておっても、残念ながらそこのところが弱いのではないか。いろいろとお考えになっておると思いますけれども、体制を考える、体制を考えるということで、その最後のところがどうもいま一歩弱い。ですから、最高の危機管理はトップリーダー、総理の危機意識だ、私はこのように思いますけれども、これについていかがですか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 今回の災害で反省すべき点は非常に多うございますし、今委員、るるこれまでの御質問、御意見で、大変に我々としても傾聴すべき点がございまして、そういう点も今後の対応については最大限資してまいりたい、こういうぐあいに思う次第であります。  ただ、今、総理における危機意識についての御発言がございましたが、私、総理といつもいる立場の者として申し上げたいと思うのでありますが、この点についての総理の意識というものは、日常非常にきついものがあるというふうに思います。決して今委員御懸念のようなことは総理の危機意識という面ではないと、しっかり常にその点については留意を、緊張感を持って対応なされておる、こういうぐあいに思います。  今回の場合、問題は、今ボタンを押すというところのお話があったわけでありますが、これはやはり第一に、全体の被害の状況、規模等についての把握という面では、やはり御指摘のとおり問題があった。第一報がまず来るということは言うまでもないのでありますが、その第一報の震度六なら六による実際の被害の実情というものを一分も早くこれを掌握するということが大事なわけでありますが、その情報が今回の場合は必ずしも早い時期に全容が把握できなかった。  これは我々の反省としてあるのでありますが、従前、被害の程度をはかるのに、死者何十人という警察庁の発表を、我々はやっぱり、なるほどな、何人死者がいたのかというようなことで被害の程度をはかりがちなんでありますが、しかし、これは警察庁で死者を確認して発表するということになるわけでありますから、実際にはずっと後にそういうものが発表になるわけですね。だから最初に、これは一体どの程度のものなんだということを初期においてできるだけ早く把握するという体制をとらなくちゃいけない。  そのためには、今回のこの御審議の中でも御意見がありますように、やっぱり飛行機やヘリを早期に、これも瞬時にして一定程度以上のものは飛ばして掌握をさせて、それから映像が直ちに下の方に伝わる、同時に地上の調査とあわせてその情報というものが全体的に掌握されて直ちに官邸に伝わるというようなことをしっかりこの機会に見直す必要があるというふうに思って、今回プロジェクトチームをつくりまして、これについてだけ、初期の対応をどうするかということをまずきちんとなるべく早く結論を出すように、今審議をしているわけでございますので、その点の御了承をいただきたい、こういうように思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 済みません。総理にお聞きをしたかったのですが、官房長官がいろいろ説明をされましたけれども、総理のちょっと率直な御感想をお願いします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これまでもこの委員会で申し上げましたように、私は十七日の朝、六時過ぎのテレビのニュースで知ったわけですね。震度六と、同時に画面に揺れる姿が出ていましたけれども、これは相当な大きな問題になる可能性があるということを心配して、そして実情をすぐ報告してほしいと言ってお願いしたわけであります。  それはもう危機意識は、私自身は何といってもやっぱり最高の責任者ですから、もう五千人以上の方が亡くなられたということについても重く受けとめておりまするし、これまでやったことについていろいろ御指摘がございますような欠ける点もあった、大変申しわけないという気持ちで、その申しわけないという気持ちを、今の現状を一日も早く改善をしていくと同時に、復旧、復興に全力を挙げて取り組まなきゃならぬ責任があるということを痛感をしながら今、日々取り組ませていただいておるというところでございますから、御理解を賜りたいと思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 続きまして具体の問題をお聞きしたいのですが、損壊家屋の処理の問題についてお伺いをしたいと思います。現在一番新しい数字で、処理を必要とする家屋敷、処理と言うと語弊があるかもしれませんが、重量についてどのように把握をされておりますか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 お尋ねのことは、全壊、半壊世帯のことだろうと思うのでございますが、世帯数で申し上げまして六万三千戸でございます。それに対する仮設住宅を中心にいたしました対応策は、申し上げてもよろしゅうございますが、また後ほどよろしゅうございますか。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 家屋数は六万三千戸、これはわかりました。  それで、私も現地へ行かせていただきまして、やはり全壊、半壊の家屋をまず片づけなくちゃならぬ、ですから、財産を失って、なおかつ家屋の解体、こういうことも自分でやらなくちゃならない、非常に手がつけられないというお声も、二十六日の段階、二十七日の段階でお聞きをしました。  その後、損壊家屋の処理について、その方針をお決めになったというふうにお伺いをいたしましたけれども、簡単に概要を教えてください。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 細やかなことは担当大臣の方から必要があれば御説明いただけると思いますが、まず瓦れき対策、先生御案内のとおり、従来解体費用は私ども国といたしましては対象にいたしておりませんでした。今次は、県市がなさること、もちろんのこと対象にいたしますが、ただいま申し上げましたように解体作業の分まで政府で相当額、負担を申し上げます、これが原則でございます。  したがいまして、民間の分をこの際特に申し上げておきたいのでございますが、個人住宅あるいは商店等一切入りますが、その中で企業の場合、中小企業者、御承知のとおり資本金一億以下、従業員三百人以下、これを基準にして判断いたしますが、それらの対象者は一切公費でこれを撤去、解体、そして搬送をいたします、そのような原則でございます。  なおまた、これは余分なことでございますが、先生御承知のとおり大変な瓦れきの量に至っております。今、市あるいは県から推量で情報を得ておるところでございますが、少なくとも一千二百万トン前後、そういうことでございまして大変な量でございます。  これを解体と同時に搬送するとなりますと、いろいろな対応策を考えなければならない。十トントラックにいたしまして、少なくとも百三十万台分ぐらいの相当量じゃないか。一日トラックを五千台動員いたしましても少なくとも四カ月は要する、そういうような巨大な一つの船路を抱えておりますので、目下警察庁の協力をいただきまして、昨夜等もその具体的な協議策まで私ども検討いたしまして、そして事業主体者である市、県にも助言を申し上げたい、そのような考えでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 それで、具体的進め方はよくわかりましたが、この対象地域ですね。いろいろ壊れているところがたくさんあるわけなんです。そこのところを全部面倒見るのか。今回の震災で壊れた、こういうところは全部見るのか、それとも対象を区切って、いやおたくの市は、町はだめですよ、こういうことなのか。どういうふうな対象を絞っているのですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 今回災害救助法が指定されました市町を対象とすることにいたしております。二十二市町になると思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 そうしますと、これは私、兵庫の淡路島に行ったときにお聞きしたのですが、淡路も全島がやられているわけじゃないのです。ですけれども、いわゆる淡路は一島だというお考えで、ここが対象になってここは対象にならないというのは非常に困る、ですから淡路は一市十町全部指定してくれ、こういう御要望も実はございました。  ですから、今回、ある意味でいえば、行政区が違って、道を一つ隔てたら、もうあなた個人でやりなさい、全然さわりませんよ、こういうことでいくのか。そういう御答弁でしたけれども、これはもう全然考慮の余地がないのか。厳密に、災害救助法の適用されるところだけですよ、こういうことでずっといかれるのかどうか。厚生大臣、もう一回お願いします。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 今回の地震による被害が、大変に甚大であり、都市機能が麻痺し、社会的、経済的な影響が極めて大きなものとなっているという特別な事情にかんがみまして、特別に講ずることとした施策であります。  したがって、大規模な災害の発生した市町村を定め、応急救助を行うこととする仕組みでありますところの災害救助法の指定市町を対象にしておりまして、先生のおっしゃるような地区、大変心情的には忍びがたいわけでございますが、その対象をそこまで広げるのは困難だ、こうお答えせざるを得ないことを御了承いただきたいと思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 この問題は、そういうことでしょうけれども、これからやはり私は、現実に撤去が進んでいきますとそういう要望が必ず出てくると思うのです。  ですから、別に災害救助法の範囲しかこれは適用してはいけないというわけじゃないわけですね。今回の方針自体が命までなかったことを新たにやっているわけですから、別に災害救助法の範囲でしかやってはいけないということではありませんので、これは、これから要望は私は大きく出てくると思いますから、当面はひどいところを先にやっていただくのは結構だと思いますけれども、これは財源の問題もあろうかと思いますけれども、お隣に大蔵大臣座っておりますけれども、そこのところもぜひお願いをしたいと思います。  それから、この解体、運搬、処理についてお伺いしたいのですが、自衛隊の力を使っていわゆる民有地の家屋の撤去、解体をということが新聞にも出ておりますけれども、防衛庁長官、これは自衛隊が積極的に要請があれば出動をしてお手伝いをする。それで、ちょっと新聞記事によりますと、民需を圧迫しないようにというふうな書き方をされているところがありましたけれども、民需の圧迫を考えて動かれるのでしょうか。それとも、要請があれば直ちにお手伝いをする、こういう体制でよろしいんですか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 自衛隊は、派遣部隊が対応できる範囲で、倒壊した家屋等の瓦れき等の除去及びその輸送を災害派遣の一環として実施することといたしております。自衛隊の具体的な活動地域や活動内容につきましては、現地の状況を勘案し、兵庫県等と調整の上決定されることになります。  民需を圧迫するというのは、ふだん自衛隊がこういう活動をする場合、民需の仕事をやるという場合におきましては訓練の名目でやるわけでございますが、往々にして民間の業者のする仕事まで圧迫をするという意味でございまして、今回の場合は、このような大災害でございますので、やはりできるだけの支援活動を災害派遣の一環として行う、こういうことでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 これはぜひ積極的に御協力をお願いしたいと思います。  それから、この処理場の確保についてですが、私、当初この話を聞いたときに、いろいろ説明をいただきました。そのときは、処理場の心配はない、こういうことで説明をいただきましたが、きのうの新聞の夕刊を見ますと、大阪のいわゆるフェニックス計画で考えられている埋立地、ここにいわゆる木造の民家の解体したもの、これの搬入が拒否された、こういうふうなことが出ておりました。  そうすると、解体をして持っていき場、要するに、だから川上からいえば川下の部分からからっと固めていかないで、先にこう搬出すること、壊すことだけを考えて、最後にどこに持っていくのか、ここのところの詰めをしないでこういうことを発表されたのか。それとも、賛成してくれるだろう、こういうふうに勝手に判断をしてお決めになったのか。私が聞いたときには、処理場の心配はない、こうおっしゃっておりましたが、どうもそうではないんじゃないか。ですから、解体、撤去はいいんですが、それをどういうふうにしていくのか、その最後のところをどういうふうになっているのかお願いします。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 いわゆる処分場の確保、最終的にはほぼ大丈夫ですという御答弁は過日の予算委員会でも申し上げたところでございますが、今石田先生御指摘の大阪湾フェニックスセンターで木材等の可燃物は待っただという記事、私も拝見いたしました。  このセンターは兵庫県と協議の上、災害で発生した廃棄物のうち、可燃物は仮置き場で保管しつつ焼却を進め、不燃物はフェニックスセンターでの埋め立て処分を行うとの基本的な考えを取りまとめたということがこの記事だと思いますが、この取り扱いは、貴重な埋立処分地の延命化を図るために可燃物をできるだけ焼却し減量化を進めるもので、基本的には望ましいものと考えております。  しかしながら、今回のような未曾有の大災害におきましては、兵庫県及び関係市においてごみ処理施設の復旧を急ぎ、近隣市に焼却の応援を依頼するなど焼却に努めても、すべて焼却することは困難な事態でございますから、フェニックスセンターで倒壊家屋の木材などの可燃物も受け入れることが必要な状況になることも当然予想されるわけでございまして、今後の事態の推移に応じまして、フェニックスセンターで可燃物の受け入れが必要となった場合には適切に対応できるよう、今後とも兵庫県及び関係市と連携を密にして、フェニックスセンターを指導してまいりたい、こう考えております。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 ただいま厚生大臣御説明いただきました本旨にのっとりまして、実はもう、具体的に申し上げますが、昨日、御承知のとおり副知事あるいは神戸市の復旧総合対策本部長、おいでになりまして協議をいたしました事項の主なる一つとして、それを協議をいたしました。  率直に申し上げまして、何分にも、先ほど申し上げましたように一千二百万トン以上の巨大な瓦れきを中心にした廃棄物である、平常なれば、いろいろ我々は計画を既にきょうは持ってきたのだけれども、大変な量だから、今それを緊急、どこにどういうふうに持っていくか検討いたしておりますが、できるだけ早い時期に結論を出します、そしてまた、具体的その取り運びの段階等においては、今厚生大臣お話がございましたように、いろいろな既存の諸法規、規則等もあるだろうが、その辺もひとつ勘案してくれというお話でございましたから、私どもは、先ほど官房長官お話がございましたように、あのような姿勢におきまして緊急対応をいたしておるところでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 厚生大臣、これから指導するというお話でしたけれども、これは、発表する前にここのところに埋め立てをできる、持っていっても大丈夫だ、こういうことを事前にわかっておって、個人の家屋の、いわゆる木造が多いわけですから、解体、撤去までこういう処理方針ですよと、こう発表されたのじゃないのですか。  全然そこのところを何も決めずに、大阪湾のこの埋め立てというのはそれぞれの地方自治体が出資しているわけでしょう、ですから、一つのところだけ話をしてもだめなわけですよね。全部のところで御了解をいただいて、じゃ、受け入れますよ、こういうことでしょうけれども、廃棄物といっても結局瓦れきもあるし木材もある。ここのところの区分けをせずに発表されたのか、ちょっとそこのところ、今瓦れきの撤去、いわゆる家屋の解体、撤去というのが大きな問題になっていますから、そこのところをちゃんと立て分けて御計画をお立てになっているのかどうか。これはとんざしますよ、処分場がないんですから。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 もう先生御承知のとおり、この事業の執行者は市及び県でございます。それからもう一つは、このような公式の窓口でございますので、あえて固有名詞、固有事業を挙げて説明申し上げなかったわけでございますが、県市当局といたしましては、先生御指摘のとおり、そしてまた厚生大臣、確保する前提でお話をしておいででございますが、全くそのとおりでございます。  というのは、具体的協議の中におきましていろいろな、こういうところが考えられます、民間の土地もあるし、あるいは公有地もあるようだ、あるいは海もあるようだ、いろいろあるが、せっかくこれだけの経費をかけて運ぶわけであるから、その波及効果も公共性という観点から十分考えなければいかぬ。大蔵省におきましても大変な決断で、先ほど申し上げましたように、一千数百億に及ぶ国費も負担をいたすわけでございますから、そのような二次効果といいますか、波及効果も十分考慮に入れて、しかも公共事業にそのまま適用できるような場所を選択したい、こういうような気持ちをお持ちでございました。  例えて申し上げますと、このような席でございますからどうかと思いますが、ただいまも自治大臣には内諾を得たところでございますが、例えば飛行場の建設用材等にそれを使う、北九州方面も選考対象の一つだ、そういうお話も出ておりますが、そういう事情でございますので、御理解いただきたいと思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 どうも飛行場に使うなんて、それは瓦れきの話でしょう、コンクリートの。私が言っているのは、木材の話をしているんですよ。ですから、個人の住家まで解体を踏み込むと、これは木造が多いわけですから、当然木材が出てくるわけです。それをどうするかということを、最後の、最終の処理のことを考えないで発表されたんですかと。  要するに、私が聞いたときには、説明を受けたときには、処分には心配ない、こういうことだったんだけれども、きのうの夕刊を見たら、拒否された、こういうことですから。ですから、瓦れきといわゆるコンクリートは、これは使えます、埋め立てには。木材はどうするんですかということで聞いているわけです。ですから、全然違う答弁を長くされちゃっても困るわけですよ。  厚生大臣、もう一度そこのところを、木材の最終処理についてちゃんと結論を出してこういう発表をされているのかどうか、これをもう一度お願いします。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 石田先生御指摘のような、木材をこのフェニックスの埋め立てにあれしちゃいますと、一方では、非常に早くに満杯に近づいちゃうということと、あと、その場所が非常に脆弱なあれになっちゃうというようなことで、できるだけ避けたいということできのうあれをしたようでございますが、しかし、さはさりながら、今回のこの緊急事態で膨大な量でございますから、そうは言っちゃいられないということで、フェニックスセンターの方の、できるだけ仕分けのできるところはしていただきたいけれども、それのできない場合は受け入れるという体制を、布その他と協議をして取り決めた、こういうわけでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 そこのところをもう少し今後はっきりさせてやっていただきたいと思います。  費用負担についてお伺いしたいと思います。  時間がありませんので端的にお答えをいただきたいんですが、個人負担はあるのかないのか、そしてそれには所得制限があるのかないのか、これをお答えいただきます。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 所得制限はございません。それから個人負担も、いわゆる企業を個人と見ない限りはそれも、個人は負担はありません。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 それでは、所得制限がなくて個人負担もゼロ、こういうことでやっていただけるということですね。  それで、今回の措置の適用についてですけれども、これはいつから、この個人の家屋、中小業者の事業所等の解体についていつからこの方針を適用されようとしているのか、お答えいただきたいと思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先ほども申し上げましたように、県市当局とも打ち合わせをいたしましたが、そのときにはそのような具体的細則については協議をいたしませんでした。ただし、そのほかの、私の大臣特命室内におきまする各省庁の幹部諸君の協議の場では詰めております。  その方針を申し上げますと、もう既に撤去をなさっていらっしゃる方々、解体をなさっていらっしゃる方々の分までこの事業の範疇に入れるわけにはいかないのではなかろうか、こういう雰囲気といいますか、方針がおおむね確定的でございます。ただし、そのことにつきましては、まだ市及び県と打ち合わせをいたしておりませんが、即刻その点は詰めたいと思いますが、私どもの考え方はただいま申し上げたとおりでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 私が聞いたのとちょっと、考え方が大分違いますけれども、これは厚生大臣、それでよろしいんですか。要するに、十七日に地震が起きて、そのときからの適用にする、こういうふうに聞いているんですが、今の小里大臣の答弁は、そこは決まっていない、それに個人で先に既にやったものは対象にしない考えが強い、こういうことですけれども、それでよろしいんですか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先ほど申し上げたような現況でございますけれども、せっかく先生の強い御指摘と申し上げますか、参考にいたしながら、先ほど申し上げましたように、県市とまだ具体的にその段階は詰めておりませんから、これからひとつ参考にしながら対処させていただきたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 現実問題として、いわゆる市町村という、この場合は市町ですが、市町の事業としてやられる限りはその対象になるんじゃないか、ですから、地元の市町において適正に処理がされるもの、こう考えております。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 ちょっと違うようですが、統一してちょっと総理なりだれなり答弁いただく。官房長官、お願いします。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 何せ走りながら物を決めながらいっているものでありますから、若干の、経過の方で、時間差で判断があろうというふうに思いますので恐縮に存ずる次第でありますが、今厚生大臣が最終的に、最終的といいますか、一番終わりに発言をいたしましたように、市の方でこの問題についての対応を決めて、そして方針のもとに進めることについて国としては援助する、こういうことになるわけでありますので、今厚生大臣のお答えになったようなことで結構でないかと思います。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 そうすると、市町が特に必要と認めた、実施した災害廃棄物処理事業が一月十七日以降適用になる、こういう考え方でよろしいわけですね。はい、ありがとうございました。  それで、国庫負担のあり方ですが、これはこの事業の半分を国が負担する、そして残りの二分の一を地方債でやって、その五七%まで裏負担をする、こういうことでありますけれども、この国庫負担を二分の一から三分の二程度まで、もう少し手厚くできないだろうか。  といいますのは、国庫負担二分の一で、残りの二分の一の五七%裏負担としますと、やはり二割自治体の負担が残ります。ですから、激甚災で公の建物の復旧には九割まで出るわけですから、その線に近づけられるという意味でも国庫負担を三分の二程度までしたらどうか。これは私が、確かな資料はございませんけれども、聞いたところによると、伊勢湾台風のときにも個別法で三分の二というのがあったのではないか、こういうことも聞いておりますが、これは自治大臣、そこのところどうでしょうか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 お答えいたします。  今回の被災におきます、先生御指摘の瓦れきの処理はもちろんのこと、それぞれ地方公共団体におきましては、そのほか炊き出しあるいは応急仮設住宅等の設置等、多大の財政負担が生じておるわけでございます。今回のような多大の財政負担というのは類例のないものでございますだけに、村山総理からも、被災地方公共団体の活動が財政上から被災住民の救済その他復興、復旧等に影響を与えないようにということを厳に私どもも言われておるわけでございます。  先ほど先生御指摘の地方の負担につきましても、地方債で措置いたしました元利補給を特別交付税で行うわけでございますけれども、今回の場合は特別交付税の措置に当たりましても、宝塚あるいは西宮、芦屋等、不交付団体もあるわけでございますけれども、これも特別交付税の対象団体に入れて配慮してまいりたいと思うわけでございますし、国庫負担のあり方あるいは元利補給をする率のかさ上げの問題等は、今後十分関係省庁と協議をしながら、過去の伊勢湾台風等の経緯も考えながら措置をいたして、地方公共団体の財政運営、支援活動に遺憾なきを期してまいりたいと存じております。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。  それでは、労働大臣にお伺いをいたします。  今回の震災の影響で多くの企業が被災をされました。そして、時期が一月ということで、そういう企業にもう就職が内定しておる、そういう方々も今回の震災の被害によって、そのもとの企業がもう非常に屋台骨が揺らいでいる、こういう状況にもなっております。それで、内定の取り消しの問題があるのではないか。これは新聞にも一昨日来出ておりますけれども、この内定の取り消しの動きについてはどのように把握をされておりますか。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○浜本国務大臣 お答えいたします。  内定取り消し状況について、現在、被災府県の公共職業安定所を通じまして実情を把握しておりますが、一月三十日現在、十一社、九十一人の新卒業者にかかわる採用内定の取り扱いについて相談を受けておる、こういう状況でございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 私は、相談に来られるということは、これは相当程度やはり深刻にお考えになって、この時期に、ある意味で言えば一生の出発点ともいうべき就職の取り消しをするのはできない、だけれども相談に来ざるを得ないという状況で、これは一つそういう事例が出れば次々に内定を取り消されるのではないか、こういうことじゃないか、こういうことを心配しております。  ですから、この九十一人というのはほんの氷山の一角と申しましょうか、一部分ではないだろうか。ですから、これはぜひ踏ん張っていただいて、内定の取り消しをさせない、させないというのは、これは言葉は違っているかもしれませんけれども、ぜひその内定どおり四月一日で採用していただく。この四月一日付採用で、私は大変だと思いますけれども、四月一日付で採用していただいてすぐ、例えば研修なり自宅待機、ですから会社員としての身分を与えて、そしていろいろな雇用関係、そういうものもからっとした上で研修なり自宅待機なりをしていただくような方法はないか、これは考えていただいているんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。

浜本万三日本社会党・護憲民主連合労働大臣

○浜本国務大臣 現在、労働省がとっております具体的な対策について御報告をいたしますと、こうした重大な時期にかんがみまして、昨日、新卒業支援についての通達を発したところでございます。  通達の内容は三つございまして、一つは内定取り消し等についてのまず実態をさらに精査すること、第二番目は、内定取り消しの回避等に向けた事業主指導をやっていただくということ。ぜひ内定取り消しをしないようにというお願いをすること。第三番目は、採用内定を取り消されざるを得ないようなケースが発生すると思います。そういう場合には新たな就職先を確保する必要がございますから、円滑な就職実現に向けて全力を尽くすように指示をしたところでございます。  それから、内定取り消しの対象になった学生に対する対策も講じる必要がございますので、まず二月三日に開催する予定にいたしております近畿ブロックの学生就職面接会というのを大阪府の体育館で計画をしておりますから、そこを皮切りに、京都では二月二十二日というふうに、就職面接会を活用いたしまして全面的に就職支援をしてまいりたいと思っております。  私といたしましては、すべての新規卒業者について職場の確保を図っていくことが重要であると思っておりますので、二月、来月早々には中央の事業主団体に対しまして内定取り消しの回避等についてお願いをすると同時に、まだ二割、大学卒業者も就職が決定しておりませんので、その就職確保についてもお願いをしてまいりたいと考えております。  それから、最後に御質問がございましたのですが、採用内定取り消しを回避するための対策でございますが、これは内定者の採用後、休業等により雇用維持を図っていただく事業主に対しましては、雇用調整助成金の適用を拡大する等の措置を行いまして、ぜひ救済をしていきたいということを検討しておるわけでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 これはぜひお願いをしたいと思います。  雇用調整助成金は、雇用保険六カ月掛けなきゃいけないとかありますけれども、総理大臣も社労で長くいらっしゃいましたから年金で御存じだと思いますけれども、厚生年金も当初六カ月要件というのがございまして、そのときに障害者になられた方は年金が全然出ませんでした。しかし今は改善をされて、一日でも掛けておる期間があれば不幸な目に遭われたときには障害年金が出る。ですから、六カ月要件をもう年金の方では外しておりますし、いろいろな意味で、これは今回の災害にかんがみて、ぜひ労働大臣、前向きにお願いをしたいと思います。  それから、ちょっと時間も迫ってまいりましたので、幾つか聞いてまいりたいのですが、総理にお聞きをするということでお願いをしてありましたので、ゴールドプランについてお伺いをしたいと思います。  今後の高齢者、障害者対策におけるニューゴールドプランの位置づけについて、総理はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 当初厚生省でゴールドプランをつくっておりましたけれども、それだけではやはり不十分ではないか。同時に、その事業を推進をしていくのは市町村ですから、市町村にそれぞれお願いをして、市町村ごとの老人保健福祉計画をつくっていただいて、それを厚生省に集約をして、そしてそれを基本にして新しい新ゴールドプランを作成した、こういう経緯もありますから、したがって、この新ゴールドプランというものは各地方自治体の実態に対応してつくられているものですから、これを基本にして、今後の老人対策、高齢化対策については特に介護等を中心にして推進、実行していく、こういう決意で取り組んでいるところであります。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 続きまして、昨年の十二月の大蔵、厚生、自治の三大臣の合意についてお伺いをしたいと思います。ここではいろいろと合意されている事項がありますが、端的に二点だけお聞きをします。  ここでは、満たすべき福祉水準と申しましょうか、ホームヘルパーの数とか特別養護老人ホームの数とかそういう数的なものが出ております。それとともにその財源についても合意をされております。大蔵、厚生、自治の三大臣にそれぞれお伺いをしたいのですが、この数量目標、財源確保、この両方ともに必ず担保をするのかどうか、この件をお伺いをしたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 今総理からも御答弁がございました自治体の老人保健福祉計画で明らかになってまいりました各地域地域の介護ニーズを厚生省がおまとめをいただいて、それを全体で調整をして、三大臣で合意を見たものであります。  基本的には、各年度の予算の中で必要な事業費を計上させていただくという姿勢でございますが、今次の、昨年の税制改革を踏まえた現行制度の中で財源は措置できるという考え方に立っております。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 昨年暮れの三大臣合意の内容は、整備目標につきましては、今次税制改革における財源措置を踏まえて、地方自治体が策定をしてくださいました老人保健福祉計画に示された地域の介護ニーズにこたえることができる水準を当面の目標としたところであります。  また一方、痴呆性老人対策の総合的実施とか、あるいは福祉用具の開発・普及等の推進などの新規施策を今後取り組むべき施策の基本的な枠組みとして位置づけ、財源の確保に配慮しつつ推進しようとしたわけでございまして、当面、地方の自治体から出てまいりました御要望には沿えると考えておりますが、決してこれで十分とは思っておりません。今後、検討期間もございますし、そのときにさらなる充実に努めてまいるつもりであります。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 今回の新しいゴールドプランに伴います平成七年から十一年までの事業費は、およそれ兆円を上回ると考えるわけでございます。自治省といたしましては、地方公共団体がこの新ゴールドプランにおける整備目標の引き上げに伴います事業の実施に積極的に取り組めますように、平成七年度におきましても、地方財政計画で所要の措置を地方負担として講じたところでございます。  なお、単独事業に係る部分もあるわけでございますので、社会福祉系統の経費につきまして、およそ約三兆三千億でございますけれども、これも財源を確保したところでございます。  今後、大蔵大臣のお話にございましたように、税制改革と合わせて所要の財源を確保して万全を期してまいりたいと存じております。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 大蔵大臣にお聞きをしたいのですが、いろいろな資料をもらいますと、新ゴールドプランということで、新たに新ゴールドプランによる増ということで一兆三千億円プラスアルファという書き方をされておりますね。これは総事業費の話ですよ。今のゴールドプランでも当然増がありますけれども、新ゴールドプランをやることによって七年から十一年で一兆三千億円プラスアルファが必要だ、これを確保したということですね。  ですから、私が聞きたいのは、特に大蔵大臣になんですが、ホームヘルパーとかショートステイとかデイケアセンターとかいろいろあります。この目標をやるためには、ある意味で言えば一兆三千億円プラスアルファ。ですから、そのプラスアルファは幾らになるかわかりませんけれども、お金がかかってもそちらの数量目標だけは実現をする、こういう考え方でいいのですか。それとも、お金がもうここで終わっちゃいましたから十七万のヘルパーが十五万で終わりました、こういう考え方なのか。両方やっていただければ一番いいのですけれども、数量目標の達成は責任を持つ、こういうことでよろしいのですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 この新ゴールドプランを十年間で政府は実施をしていくということであります。大蔵省としましては、そのうち五年間について精査をしておりまして、既に御答弁を申し上げてまいりましたように、一千億、二千億、新税制が、増税の部分がスタートします平成九年からは四千億というふうな財源の見方を持っているわけでありますが、そういった財源の展望を背景にしてこの政府目標を、新ゴールドプランで発表しました目標を実現をしていくという考えでございます。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 ぜひこのことをお願いをしたいと思います。  それで、厚生大臣、個々の問題もいろいろ聞きたかったんですが、一つだけ最後にお伺いをします、このゴールドプランの関係で。  今回のホームヘルパーの十七万人ですね、当初、税制改革の委員会のときには二十万人ということで議論がされておりました。それが十七万になった。なぜだ、こう聞きますと、要するに障害者の分を除いているわけですね。当初は障害者の分も含めて二十万人体制でやろう、こういうことでずっと進んでおったのが、障害者の分をカットしてしまっている。十七万人で財源も考えてやっている。  ですから、これはこのままいくと、来年の消費税の財源の見直し、このときに見直しがなくてそのままいくと、これは障害者の分がそのまま配慮されないままに進むことになりますね。これはそういうことでよろしいんですか。そういう、当初二十万人で進んでおって、障害者の分もちゃんと入っておったのが、それをカットして十七万ということで数字を合わせた、こういう姿勢でいかれるわけですか。最後にこれをお聞きします。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 確かに石田先生御指摘のように、今回のこれには障害者の関係の部分が入っておりません。  実は、今後の障害者対策につきましては、障害者の一層の自立と社会参加が図られるよう、ただいま厚生省内に設置されました障害者保健福祉施策推進本部で検討をしております。ここで具体的な整備目標の設定をしながら、こちらの方に必要なホームヘルパーの分も、次の予算編成のときに確保すべく努力してまいるつもりであります。

石田祝稔新進党

○石田(祝)委員 もうこれで終わりますけれども、今回の新ゴールドプラン、そういう非常に、財源の問題もあるかもしれませんけれども、障害者の部分がすっぽり抜け落ちている、このことだけ指摘して、終わりたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて坂口君、石田君の質疑は終了いたしました。  午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時三分休憩      ――――◇―――――     午後一時開議

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。草川昭三君。

草川昭三新進党

○草川委員 草川であります。  総括一巡が終わり、そしてまたきょうは二巡目の二日、こういう日程になってきたわけでありますが、いろいろと政府の答弁をお聞きをしておりますと、それなりにまた、我々としても再度お聞きをしなければならない問題がたくさん出ているのではないか、こう思います。  そんな立場から御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、このたびの阪神大震災でお亡くなりになられました皆様方の御冥福、そしてまた、被害を受けられた皆様に心からのお見舞いを申し上げながら、質問をしたいと思います。  きのう月原委員から詳しい日程あるいは経過の時間について質問がございましたが、その答弁をなぞりながら、再び総理に十七日の状況をお伺いしたいと思います。  総理は当初、十七日の七時半に秘書官から最初の地震の報告を受けたというようなことを記者団に語られた、こういうように私どもは承知をしておるわけでありますが、秘書官からどういう内容の報告を受けられたのかお伺いをしたい、こういうように思います。  衆議院の本会議で答弁をなされているのを引用いたしますと、これは六時過ぎに実はテレビで知ったんだ、そして七時半に秘書官から状況報告を受けたというように、少し総理の答弁というのは一貫していないんですが、改めて、どういう経過でお知りになったのか、お伺いをしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 一貫していないという意味が私にはちょっと理解できないんですけれども、私が終始申し上げておりますのは、朝六時過ぎにテレビのニュースで震度六といったような報道を知りましたし、同時に、そのテレビの画面に出てきて、その揺れておる状況を知りましたから、直ちに情報を知らせてほしいということをお願いをしたら、七時半に、七時半ごろ、その第一回の報告があったわけです。  その報告では、まだつまびらかな情報はわからないけれども、しかし、相当広範囲に、相当大きな地震があった模様ですと、こういう意味の報告を受けました。

草川昭三新進党

○草川委員 そのとき秘書官が総理に報告をした情報というものは、一体、秘書官はどこからどのようにキャッチをした情報を総理に伝えたのか、これも今までの中には明らかになっておりませんのでお答えを願いたい、こう思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 秘書官は国土庁等々から情報収集をして、そして私のところに報告があったというふうに私は承知をいたしております。  七時四十分ごろ、また官房長官から同じく、被害が広範囲にわたっている模様だと、それで非常災害対策本部を設置したいということを国土庁に指示をしたと、こういう旨の報告をいただきました。

草川昭三新進党

○草川委員 念を押しますけれども、秘書官が七時半、七時四十分に官房長官からも連絡があった、それで官房長官の方は国土庁にそれなりの指示をしたと、こういうお話でございますが、秘書官の得た情報というのは国土庁から得た情報ということでよろしいのですか。――じゃ、秘書官は国土庁から情報を得た、こういうことになります。  でございますから、ではここで国土庁長官にお伺いをいたしますが、国土庁長官は十七日、直接閣議に出席をされたのか、あるいはおうちから出られて直接国土庁に入庁というのですか、されたのか、どちらかお伺いをしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 当日は閣僚会議、閣僚懇談会と閣議がありましたので、直接閣僚会議に赴き、そして閣議に出ました。

草川昭三新進党

○草川委員 国土庁長官は、少なくとも国土庁には入らずに閣議に出られた。国土庁にはもうそのときに現地の災害の、被害の状況がキャッチをされておったということになるわけですが、それは兵庫県から上がったのか、警察庁から上がったのか、具体的にどういう経路で国土庁に情報が入ったのか、お伺いをしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 私も、当日はテレビで六時ごろニュースを聞いて、それで六時十五分ごろ秘書官から電話をいただきました。直ちに、情報を絶えず報告しろという旨のこともお願いをしたところであります。  そして、七時三十分ごろには秘書官から「国土庁の防災局としては、甚大な被害が発生している可能性が高いと考えられるので、非常災害対策本部を設置したい旨の連絡があったところであり、私は、その設置手続を首相官邸等とも相談して対処するよう指示をしたところであります。

草川昭三新進党

○草川委員 そうすると、国土庁に現地から多分第一報が入ったと私は思うのですけれども、国土庁に入れたのはどこでございますか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 地震が発生いたしますと、気象庁からファクスで私どもに情報が入ることになっております。それで、第一報は六時七分に受信をいたしております。その段階では、京都、彦根、豊岡が五という情報でございました。その後、六時十八分に、気象庁からの情報で神戸が震度六という情報が入ってきております。  最初の情報の段階で、震源地は淡路島、震源の深さは二十キロ、マグニチュード七・二ということはもう入っております。  そういうことを勘案いたしますと、先ほどの時間帯には警察庁あるいは消防庁から具体的な被害情報はまだ上がっておりませんが、震度それからマグニチュードの規模等を勘案いたしますと、非常な大きな災害になる可能性があるというふうに判断いたしまして、官邸あるいは私どもの大臣秘書官に私どもの方から連絡したところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 今、第一報が気象庁から入ったということでございますが、そのときには、局長なり国土庁の事務次官なり、役職を持つ責任の方はお見えになったわけですか。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 その時点では私どもは登庁はいたしておりません。  それで、気象庁から情報が入りますと、一斉呼集装置によりまして職員を非常呼集するということになっております。それで、早い者から出てきておりますが、一番早い職員は六時四十五分に登庁しているということでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 それで、職員の方が六時四十五分に登庁したというのはそれは結構ですが、気象庁からはファクスで来ておるわけですから、その時間帯には無人だったわけでしょう。それを確認します。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 先ほど申し上げました非常呼集装置によりまして非常参集するわけでございますが、その装置を作動させることにつきまして外部に委託をしております。したがいまして、職員はおりませんが、気象庁から情報が入りますと、直ちに装置をマニュアルどおり作動させまして、職員が参集するという仕掛けになっておるところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 その外部の委託というのは警備会社でしょう。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 さようでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 要するに、今次の大震災というのですか大災害の第一報が気象庁から入ったファクスを、その情報を受け取ったのは委託をした警備会社である、こういうことなのでございますが、その情報を官房長官に上げる。ガードマンが上げたのですか、官房長官に。具体的なことをお伺いいたします。  それからそのときに、いわゆる災害対策の国土庁長官は閣議に直行されておるわけですよ。どういう手続でこの重要な情報が総理の耳に入ったかという、そこを我々は聞きたいわけなので、これは国土庁長官にみずから思い出していただいて、当日どういう状況で秘書官から国土庁長官に、どのような内容で話が伝わったのか、そして国土庁長官みずからが内閣総理大臣に、しかじかかくかくで極めて重要である、だから閣議を早急に開いていただきたい、対策本部を開いていただきたいということを申し入れられたのかどうか、そこを詰めてお伺いしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、三十分ごろには秘書官から連絡がありましたので、非常対策本部を設置することについて、その手続等を首相官邸等とも相談して開始するよう指示をいたしました。  そして、閣議においては、非常災害対策本部を設置していただきたい、これもお願いしたところであり、そして本部長を命ぜられ、そして一刻も早く災害地に赴くように命ぜられましたので、その手段を講じて、約二十名の調査団の団長として現地に赴いたところであります。

草川昭三新進党

○草川委員 後半のところはそれで結構なのですが、先ほど局長は、第一報が入ったときには国土庁に役職、局長も幹部もいなかったですよということを今答弁されてみえるわけです。いない。いないにもかかわらず、秘書官は国土庁長官にかなり大変ですよということを伝えておるわけですよ。だから、そのもとはどういう経路なのですかということを詰めて聞いているのです。これは非常に後で重要だと思うのですよ。  私の想像では、多分あの日はテレビをみんなつけている、あるいはラジオをつけているから、そういうところの情報がインプットされていると思うのですよ。思うけれども、我々が今必要なのは、危機管理ということで議論をしておるわけですから、その正確なルートをこの際明らかにしていただきたい、こう言っているのです。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 気象庁から情報が入りました時点では、先生おっしゃいますように私どもおりませんけれども、非常参集によって逐次参集してまいりまして、気象庁からの情報を判断いたしまして、これは非常に重大な災害になる可能性があるということを判断いたしまして、私どもの長官の秘書官、あるいは総理大臣あるいは官房長官の秘書官に御連絡を申し上げまして、本日たまたま閣議があるものでございますから、その場で非常災害対策本部の設置をしたい、その準備に入りたいというようなことを申し上げているところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 今局長、たまたま本日は閣議があるから――閣議というのは十時でしょう。五時四十六分でしょう、災害は。その五時四十六分から、ファクスが何時に入ったかそれはわかりませんけれども、少なくとも入ったときには無人だった。しかも、それを見た人は、外部の委託をした警備会社だった。ここは我が国にとっても非常に重要な点ではないかと思うのですが、総理、どういう御見解ですか、この点について。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 それはやはり少なくとも責任ある者が二十四時間体制でどのようなことがあってもキャッチできる、こういう体制をとっておくことが必要であるというふうに私は認識いたします。

草川昭三新進党

○草川委員 今総理から、それはもう極めて、二十四時間体制で対応しなければだめだと、これはもうそのとおりだと思うのです。  ちなみに国土庁長官、国土庁の代表電話番号がございますけれども、私ども夜間あるいは土曜、日曜日に国土庁へ電話しますと、テープでしか答えがないですね。だから、一般の人が、どこどこでこういう話があるよ、大変だよといって国土庁に情報を入れようと思っても、本日はお休みですというテープしかないのですよ。  これは我が国の国土庁の設置法から申し上げても、災害のセンターでやるべき日常活動、ルーチンワークというのですか、この初歩がまずなっていない。これは私は厳重な反省をしていただいて、ここから問題をスタートしないと、防衛庁の写真がどこへ行ったとかという議論とはいささか、問題があると思うのです。その点について長官、どのような御見解ですか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 ただいまの先生の御指摘は非常にそのとおりであり、遺憾に思います。今後厳重に、ひとつ二十四時間体制をとるように指示をしたいと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 それで国土庁長官にもう一回、反省の上に立つという答弁がございましたが、本日は十時から閣議があるからそこで問題提起をすればよかったということを先ほど局長が答弁されましたね。  そこで、一番最初の質問では、国土庁から官房長官が受け、官房長官から総理にも、秘書官の後に情報を入れた、こういうことでございましたが、国土庁に正確にお伺いをいたしますが、国土庁が総理なり官房長官に第一報の情報を入れたのは何時ですか。もう一回念を押してお伺いをしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 総理の秘書官に電話で第一報を入れましたのは七時でございます。それから、官房長官秘書官と電話で連絡いたしましたのは七時十分でございます。

草川昭三新進党

○草川委員 だから、地震発生以来、五時四十六分からかなり時間帯がずれて総理の耳に国土庁から入った、こういうことになるわけでございまして、本日も、新聞を拝見をいたしますと、災害情報収集へ新しい組織をつくる、初動対応について改善をしたいという反省の態度の上に立っての新しいことが議論をされておるようでございますけれども、この一番最初のアクションというのですか、速やかに行わなければならないということについての認識の甘さが国土庁にまずあったかないか、今反省をしておみえになるのかどうか。先ほど来からいろいろと言ってはおみえになりますけれども、この情報収集ということについての反省はどうお考えになられておるか、お伺いしたいと思います。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 先ほど長官からも申し上げましたように、今後の体制につきまして、今先生の御指摘の点を踏まえて早急に対応したいと考えておるところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 今局長はそういう答弁ですが、長官は、非常災害対策本部を設置しようということを、その国土庁からの情報で腹を固められて、それで閣議に臨み、閣議で御発言をされたのですか。その点はどうですか、念を押します。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先生御指摘のとおりであります。

草川昭三新進党

○草川委員 それで、じゃ、たまたま閣議があるからということに私は大変こだわるわけでありますが、閣議がなかったとするならば、もっと早い時間に、緊急に総理なり官房長官に物を言わなければいかぬわけでしょう。たまたま閣議があったというところに油断というものがあったのじゃないかということを指摘したいのですが、その点はどうでしょう。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 先ほどの報告にもございましたように、総理への報告、また私への報告もございまして、総理からも私からも、この際、非常災害対策本部をつくるべきである、こういう指示をいたしました。  これは正式には閣議で決めるということになりますが、当然、緊急の場合でありますから、こういう指示を受けた場合には直ちにその体制をとるというのがこれは原則であろうというふうに思いますので、国土庁としてもそういうような御努力はなされ、その活動に入ったものと考えています。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、今官房長官が、国土庁としても対応をした、具体的な行動があったであろうということを言っておみえになりますが、国土庁長官にお伺いをしますが、閣議に行くまでの間、国土庁とどういうやりとりをし、あなたはどういう指示を国土庁にされましたか、お伺いしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、七時三十分ごろ秘書官から連絡が参りました。防災局としては非常に重く考えられるので非常災害対策本部を設置をしたい、こういった電話連絡が入ったところでありますので、非常災害対策本部の設置手続を官邸とも相談して開始するよう指示をいたしたところであり、閣議に入りましては、お願いを申し上げ、そして非常災害対策会議を開いて本部長となり、視察団を編成して参った、こういったことであります。

草川昭三新進党

○草川委員 今のお話を聞きますと、少なくとも総理は、当初テレビを見て大変だということがわかった、こう言ってみえるわけですよね。それから、後で秘書官も情報を持ってきましたよ、こういうことを言っているわけですよ、七時ですか。官房長官も、十分おくれで情報を入れましたよ、こう言っているわけです。そうすると、国土庁長官が七時半に、通勤途中と言うと言葉が悪いのですが、おうちから役所に見える場合、閣議に出る間に秘書官から電話があった、こういうことでしょう。そういうことを言ってみえるのでしょう。だったら一番遅いのじゃないですか。  だからその点は、じゃ国土庁にお伺いしますが、国土庁から官房長官に入れる、その後に大臣に連絡されたのですか。順番からいえばそういうことになるでしょう、だって長官は半だと言っているのだから。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 そこは、私どもの長官にも並行してやっております。  それから、今先生がおっしゃいました、閣議のあるまで何をしておったかということでございますが、それは今長官もお答えいたしましたように、まず情報収集でございます。消防なり警察と連絡をとりまして被害の状況の把握に努めておりますし、それから非常災害対策本部を設置いたしますと、当面の各省でどういうことをやるかということを申し合わせることにいたしておりますが、その申し合わせの内容等についての検討をいたしておったところでございます。それから、当然現地に、災害対策本部長になります国土庁長官が現地に入らなければいかぬものですから、その入るための諸準備等をやっておったところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 私が聞きたいのは、閣議が十時に始まって非常災害対策本部が設置をされた。その設置をされた最初の情報というのは、国土庁からきちっと上がってきた情報でこれは大変だということでされたのか、あるいはテレビを見ていて、民間放送もあるしNHKもありますが、これは大変だ大変だ、おいということでその災害対策本部ができたのか、どちらかということを、やはりこの際少し我々は明らかにする必要があると思うのです。そういう意味で、今、国土庁の第一報の入れ方を私は聞いておるわけですよ。  ところが、その第一報の入れ方については、国土庁長官にも並行して入れましたよ、そんなことは当たり前ですわな、並行して入れるのは。片一方差をつけて入れるわけないのだから。そのときの初動対応というのが、後々これは非常に大きな影響力を与えてくるわけですよ。  だから国土庁としては、これは大変だから、片一方はテレビで飛行機飛んでいるんだから、防衛庁にすぐ、おいちょっとヘリを飛ばしてくださいよ、警察庁にヘリを飛ばしてくださいよ、消防庁にヘリを飛ばしてくださいよ、近県の各県が持っておるヘリコプターを総動員して状況を把握してくださいよというような行動をとったんですかということを聞きたいわけですよ。そういう行動をとられたんですか、国土庁は。長官、答えてください。長官。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 私といたしましては、先ほども何回も申し上げておりますが、非常災害対策本部の設置手続を官邸等とも相談して開始するよう、七時三十分の連絡の時点で指示したところであります。

草川昭三新進党

○草川委員 もう何回かその話を聞いていますから。要するに、官邸で組織をつくるなんといったって、法律に書いてあるのですから、特別に何か条文をつくるわけじゃないわけですから、紙一枚でずっと決まるわけですよ、さあやりましょうと。テレビだけつけておけば、大変だということですから、別にそんなに時間がかかるわけはない。  ただ私の言いたいのは、第一の段階でその情報が来たときに、おい、これは大変だから防衛庁にお願いするとか、何回か言うけれども、ヘリコプターを飛ばして現状はどうかということをやることが第一義的なお仕事じゃないんですかということを言っているんですよ。その点について、あなたは何をやったか、何を指示したかを聞きたいわけですよ。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 こういう事態のときには当然警察でも、それから消防でも自衛隊でも当然そうでございますが、ヘリ等を現に飛ばしておられます。私どもの方から特に具体的にヘリをわざわざ飛ばしてほしいというようなことまでは申しておりませんけれども、先ほど申し上げました警察あるいは消防からの情報収集の中に、そういった情報を踏まえて情報をいただいているということでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 これは非常に重大な御発言ですよ、今局長は。要するに国土庁から、極めて緊迫をした情勢でありながら、あえてこちらから情報を求めるということはしなかった。それは警察は警察で独自にやっておみえになる、自衛隊は自衛隊で独自にやっておみえになるから、そちらから情報は来るであろうということを今言ってみえるのです。  ちょっと悪いですが、小里さんが何か三十五分にここを出られて災害対策の方へ行かれるというので、ちょっと途中ですけれども、ただいまのところ地震対策の大臣として掌握をしてみえる住宅問題、特にプレハブの緊急住宅の現状はどのように進んでいるか、現状の報告をしていただいて御退席をお願いしたい、こう思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 午前中も若干触れたところでございますが、まず、全壊、半壊いたしました戸数、六万三千戸でございます。これを基本に置きまして緊急対応をいたしておるところでございますが、その中で約七千戸前後は、職域あるいは親戚等などの援助等によりまして、大体手前で対応なさる世帯だろう、こういう概数をまず控除いたします。残りました五万六千戸対策を、私ども県市と協議をいたしまして、行政の対象責任分野と、かように考えております。  したがいまして、今申し上げました五万六千戸を、その中におきまして仮設住宅を本来一万九千戸と言ってきましたが、きのう地元の知事、市長さんたちと打ち合わせをいたしました結果、少なくとも三万戸欲しい、そういうお話でございますので、五万六千戸の中で三万戸を仮設住宅で対応をいたします、残りの二万六千戸はこの前から申し上げておりまするように公営、公団住宅等で緊急対応をいたします、こういうような考え方でございます。  しかも、その三万戸の中身におきまして申し上げますと、既に発注が一万一千戸ございます。そして、その中で着手をいたしましたのが六千戸ございます。しかも、その中におきまして、もう既に完成をいたしまして、どうぞ入居してくださいという手続もいたしておりますが、恐らくきょう、あすごろからその入居が始まってくる、そういうような状況でございます。  あわせまして、実は昨日、副知事さん等が見えまして御相談になりましたことが、ただいま申し上げました五万六千戸の対策のほかに、二次的な対策として、実はその仮設住宅等に入っていらっしゃる老人の方々、特に体力が弱った、しかも寒さが迫っできますよ、そういう悪条件下でございますので、そのような体力の弱い高齢者の皆様方を副次的に、この際、臨機応変で旅館、宿舎、マンション等にも入れることを考えてくれないかということでございましたので、官房長官ともよく相談いたしまして、その対応も検討をいたしました。  そして、その分も国費でもちまして当然負担を申し上げます、その管理については本来の仮設住宅の基準に従って県市で行ってください、そのような対応をいたしました分がその五万六千戸のほかに八千戸ある、こういうふうに状況を御認識いただきたいと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 では、小里さんの方は結構でございます。  もう一回話を国土庁に戻しますが、いずれにいたしましても、国土庁の方からの情報が官房長官に入ったということはわかりました。ところが、その情報については、少なくとも気象庁からの情報が中心であって、ヘリコプターによる上空からの被害状況の情報は国土庁から官房長官に入っていないということもわかったのですが、それは間違いないですか。もう一回念を押します。

村瀬興一国土庁防災局長

○村瀬政府委員 私どもは、先ほど申し上げましたように、消防あるいは警察から情報の収集をいたすわけでございますが、その際に、警察なり消防がヘリコプターを飛ばした情報なのかどうかというその具体的な手法までは確かめておりません。ただ、その総合的な活動の結果、逐次いろいろな情報をいただいておりまして、そういったことを含めまして、気象庁の情報等を含めまして総合的な判断をいたしまして、非常災害対策本部の早期設置という報告をいたしたわけでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 間違えぬといてくださいよ。国土庁が最初につかんだ情報というのは気象庁の情報なんでしょう。それをあなたは答弁しているのですよ。気象庁の情報なんですよ。それをもとに官房長官のところに行ったのですが、その間に、じゃ警察からどういう情報が入ったのか、防衛庁からどういう情報が入ったのか、消防庁からどういう情報が入ったのかと言ったら、具体的な答弁がないじゃないですか。ただ逐次入った、逐次入ったと言うだけなんです。  だから、私の言いたいのは、もし第一報が官房長官なり総理のところへ入ったときに、今日のような少なくとも上空から被災地というのがある程度把握されるような情報がインプットされるならば、私は、村山氏も一たん決意をされたようだけれども、緊急災害対策本部、災害対策基本法に基づくそういう対策本部をつくるということになったかもわからぬわけです。  なったら、新しい一つの権限を持つわけですから、自衛隊の出動についてもまたその他の行動についても早期に手が打てたのではないか。結果として、五千名を超す大変な犠牲者が出たわけでありますが、少なくともこれがアメリカなんかで行われた場合には、初動対応というのは向こうはすぐれているから、今次のような災害を置きかえてみるならば子とか二千というところで歯どめをかうことができたんではないか。三日目、四日目の方が被害が多いじゃないか、こういうことを言われておるわけでありますから、今の点はくどいようですが、非常に重要なんですよ、第一報というのは。  その第一報の情報ということが非常にあいまいだから私はこのような指摘をしておるわけでございまして、もう国土庁に聞いても問題がございますので、改めて官房長官にお伺いをいたしますが、官房長官は、きのうも月原委員の質問に対して、大変政府としては走りながらの対応をしたんだ、一生懸命やっているんだよ、こういう趣旨を言われておりまして、こういうことは初めてのことだ、初めてなんだ、こういうことを言っておみえになるわけですが、ちょっと例のない早い時期に対策本部を設けた、こういうことだと自信を持ってみえるわけです。  しかし、私は、例のない早い時期に対策本部を設けたというのは、これはもう今のお話であるとおり、時間的にそのままのことを言っておみえになるわけですよ。何か新しい建物をつくるわけじゃないのですから、閣議をやっておみえになるのですから、それはそのまま名前だけ変わる、こういうわけでありますから。だから、この答弁は、例のない早い時期にこういうことを設けられた、あるいは全閣僚による緊急対策本部というものを設けた例はないのです、私はこれは当たり前の話だと思うのですよ。だって、この法律ができたのは、災害対策基本法というのは伊勢湾台風の後でできた法律ですから、これは今回が初めてなんです。初めてなのは当たり前の話なんですよ。  だから、私が言いたいのは、これはもう初めてなんだ、よくやったんだよというのは、私は、いささか反省の色が今の政府にはないのではないか、こういうことが言いたいんですが、その点ほどのようにお考えになっておられますか、お伺いしたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 このような大変な重大な災害の場合、もう早過ぎるなんということはないわけでありますから、とにかく一分でも早く対応をとらなきゃいかぬということはもう言うまでもないことであります。そしてまた、そういうような観点から、反省してみていろいろ今後これはきちっと組み直さにゃいかぬというようなことは、本当に私は今回痛感をしている点がございますので、そういう点については、十分に御趣旨を体しながら改めていきたい、こういうぐあいに思います。  そこで、今御指摘になりました点につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、まず情報を我々も得て、総理からもあるいは私からも、この場合法二十四条に基づく非常災害対策本部を直ちに設けるべきだということの指示をいたしたわけであります。これは七時半ないし七時四十分のときであった、こういうぐあいに思います。  したがって、この時点のこの判断及び十時において閣議でその対策本部の設置につきまして正式に決めさせていただいた、このことのタイミングというのは、これはもっと早くやればなおよかったということはもう言うまでもないことでありますが、従前から見て遅いではないかという御指摘については、従前のさまざまな災害の例等から見ると、対策本部を設けるタイミングとしては、それは従前の例から見れば早かったということを申し上げたところであります。  それから、総理を本部長として、そうして全閣僚が参加して、その上での緊急対策本部を設けましたのは、これは法によるものではございませんで、閣議によってこれを決めて、そして全閣僚力を合わせてやっていくということで、これは従前実は政府としてはとったことのない体制でありましたものですからそのことを申し上げた、こういうことでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 だから、閣議がそのまま置きかわったわけでありますから、それはそれの一つのあり方だと思います。  ですが、きのうの答弁にもありますように、被害状況の的確な把握ということが非常に必要だということを言っておみえになるのですよ。被害状況の的確な把握、それから行方不明者の捜索、救出、被災者に対する適切な救済措置、それから火災に対する早期消火、道路、鉄道、ライフライン施設等の応急復旧を急げ、こういうことを言っておみえになるわけですから、そこから直ちに、私の意見としては、警察のヘリ、あるいはそれは兵庫県ではもう大変な被災を受けておるわけですから、近県に対して上空からの偵察、そういうものを求めるようなことをされたのですか、どうですかということを聞いているわけです。  それを国土庁長官にお伺いをしたら、まずその本部をつくることだ、対策本部をつくることを具申をした、それから後は調査に行きます、こういうお話だったのです。しかし、調査に行く前にそういうアクションは起こすことができなかったんですかという答弁を求めておるんです。この点について、もう一度国土庁長官の御答弁をお願いしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 私といたしましては、閣議で正式に決まりましたので、午前十一時三十分に私を本部長とする第一回非常災害対策本部会議を国土庁で開催をし、その席で正式に政府の調査団を派遣することを決めたところであります。そして、調査団は一刻も早く行こう、後はよく防災局に結論としては任せることに相なります。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、村山総理にお伺いをいたしますが、今何回か質問をいたしましても、今のような御答弁でございます。  そこで、総理に、この対策本部設置を決めた一番基本になるところの情報というのは国土庁からの情報ですかと聞いたら、国土庁の情報あるいは秘書官の情報ということになりましたが、今のお話だと、やはり国土庁から官房長官、官房長官から総理ということでこの設置が決まったと思うのです。それで、その情報がもとで決められたのか、あるいは秘書官はどこから情報を求めたのか、こう聞いたけれども、それは余り明らかじゃないですね。秘書官の情報というのは国土庁だけの情報なのか、マスコミからの情報なのかというのは明らかじゃないのですが、その一番の総理が決断をしたもとの情報はどちらなんですか。国土庁の情報なのか、マスコミの情報なのか、どちらか、お伺いしたいと思うのです。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 答弁いたしておりますように、私が最初に見たのは六時過ぎのテレビ、そして七時半ごろ秘書官から連絡がございました。その秘書官からの連絡は、国土庁、警察等々の情報、こういうお話でしたから、そういう言葉を使われて、これは相当広範囲に災害が大きくなりそうです、こういう意味の情報を聞きました。(発言する者あり)

草川昭三新進党

○草川委員 まあ総理が判断されたというこちらからのお話もありますが、私がくどく申し上げておりますのは、こういう危機管理のときの最初の情報というのは極めて重要なんですよ、これは。いいですか、組織として上がってきた情報なのか、あるいはマスコミという非常に現場からの報道を付加して判断をされたのか、ここの点を少しきちっとしておきませんと、将来の危機管理のもとというものはどうなのかということをくどく言っているわけですよ。ここは非常に重要ですよ、今後の問題について。  そこで、第一日目の市川委員の質問にちょっと戻るわけでございますが、一月の十七日の七時十四分には中部方面隊、これは防衛庁ですが、自衛隊のヘリが偵察をしておるわけです。その情報が総理あるいは官邸に入らないシステムになっているというのはここで何回か本人が発言しておみえになります。しかし、その問題をどうするかという議論はまだ入っていないんですよ。いいですか。  そこで、私どもも防衛庁の運用課の方にお伺いをしますと、このヘリコプターが偵察によって得た情報というものは、中部方面の総監にまで報告され、現地被災状況の分析とその後の部隊運用のために利用をしました、防衛庁長官、総理等へは報告をされていませんというのが正式な答えなんです。  このことがいいか悪いかは別の話であります。しかし、私にとって見れば、このせっかくの情報をなぜ官邸に入れるようなシステムにしないのか。総理はどうしてこの情報があったということを後に聞かれながら、なぜおれのところへこの情報を持ってこないのか、そのためにこうしたらいいじゃないかという的確な指導をどうして総理はなされなかったのか、お伺いしたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 まさにその点は反省すべき主要な点であろうというふうに思います。  このことだけでなくて、今草川委員御指摘のように、まず初動のときの対応が一番大事である。震度五なり震度六なりという情報がすぐ入るということは、これは入るわけでありますが、しかし、震度六であっても条件によって被害の程度は全く違うわけですね。  したがって、どの程度の実際被害になっているのかという状況を一刻も早く掌握をして、これがやはりきちっと官邸あるいはその他関係のところに行って適切な指示が行われる、そしてそれぞれ救援の発動がされるということが必要不可欠なことでありますから、そこのところの最初の状況のところが、従前のシステムでは今御指摘のような点を含めて幾つかシステム上問題があるというふうに思います。  しかも、今の災害対策のシステムの全体的な改革とあわせてやるということになりましても、ちょっとこれは時間がかかるものですから、したがって、初動のときの対応だけ切り離して、これをすぐ新たな改革をして体制をつくっちゃおうということで、実は一昨日そういう方針を決めて、昨日来それのプロジェクトチームを設けて検討に入ったということであります。  これは、なるべく短期間にきちんとする。今御指摘の自衛隊のヘリも飛ばす。あるいは警察だとか消防だとかその他のヘリも一定の状況以上の場合には一斉に飛び立つ。しかも、それは機上から地上に明確に映像が伝えられるような機材も装備するというようなことも含めて緊急に必要な対策を講じて、これは結論が出たら次の日からでもこれを実施に移すということでいかなければ、同じような災害を受けて今日のような状況が繰り返されるというようなことがあってはなりませんので、そういう体制を今とった、こういうことでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 それはけさの新聞の一面に、災害情報収集へ新しい組織をつくる、初動対応を改善するという今の官房長官の答弁が出ておりますから、一昨日来チームを組んで検討されている、それはそれで結構ですが、少なくとも災害が始まったのは十七日ですから、今のようなのは、私は少なくとも一週間前に出なきゃおかしいと思うのですよ。あるいは第一日目のときに、ヘリの情報というのが官邸に入らないシステムだということを市川氏が提言しているわけですから。だったら、こういうものはクイックアクションですから、その日の晩なりその翌日に体制をつくりましたよということをこの国会で政府側が答弁すべきですよ。村山さんどう思いますか。ゆっくりでいいんですか、こういう話は。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今官房長官からもお話がございましたように、そういう取り扱いをして、直ちに対応できるような取り組みの準備をいたしておるわけでありますけれども、それは次の日にと言われましても、少し事の経過と問題点は整理をして、ある段階でやはり決めなければ、また手落ちがあって、またこれは考え直すというようなこともいかぬと思いますから。  したがって、今御指摘がございましたような点も十分点検をした上で、これだけはもうあした何かあっても対応できるようにしようではないか、こういう取り組みを今いたしておるところでありますから、御理解をいただきたいというふうに思います。

草川昭三新進党

○草川委員 理解とか理解でないということよりも、我々は、やはりこういう最大の災害ですから、一日も早い対応というのは必要なんですよ。これは個別企業の話をしますが、個別企業で何らかの事故があったら直ちに対応ですよ。そして、二度と同じようなことを繰り返さないという最大限の努力というのが労働安全衛生についてもその他のことについてもやられるのですよ。役所だからこそこういうのんびりとした議論になっちゃうのですよ。私はもう少し考えてもらわなければ困ると思うのです。  例えばヘリから、今も官房長官が言われましたけれども、防衛庁だって同時中継ができる機材を持っていないんでしょう。あしたもしほかの地域で災害があっても、防衛庁のヘリの出動をお願いしたって同時中継ができないんだから。少なくとも同時中継をする機材は緊急に予備費を出して防衛庁は買いなさいというぐらいの指示は、きょうのこの新聞に出る前に具体的に明示しなければだめですよ、それは。そう思われませんか。(発言する者あり)いやいや、けちをつけるとかそういう話じゃないのですよ。お互いにここでまじめな議論をしているのですから。  じゃ、ちょっと総理、悪いですが、私の意見はけちをつけていると思いますか、ちょっと答弁してくださいよ。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 いや、決してそんなことは思いませんよ。それは、具体的な事実をはっきりさせて、その事実に照らして、必要なことはぴしっと措置すべきじゃないかと、こういうまじめな議論をしておるわけですから、私はそういうふうに受けとめてお答えをいたしております。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 ヘリコプターから映像を写しましたものをやるというのはないというふうに言いましたが、あります、これは。ただし、当日は東部方面隊の方でございますので、中部方面隊の方にその日のうちに移送した、こういうことです。

草川昭三新進党

○草川委員 だから、あれば使えばいいのですよ。簡単な話なんですよ。ないからこういう事態になったんだから、それは素直に反省してもらわなければだめですよ。もっとたくさん予算要求すればいいじゃないですか、各ヘリに。現実にはそれは出てないから我々が指摘しているんだから。  では、余りこの問題について長く時間をとっておりましても問題がございますので、視点を変えまして、兵庫県の防災計画では、自衛隊の災害派遣についてどのような記述がされているのか、明らかにされたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 お答えいたします。  兵庫県の地域防災計画に定められております自衛隊災害派遣計画では、「知事は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、自衛隊法第八十三条に基づき自衛隊に対し部隊等の派遣を要請するものとする」と記述されております。  そして、災害派遣要請の方法として、市町村長から上申を受けた場合、県下の状況を検討して知事が必要と認める場合、指定公共機関からの連絡を受けて行う場合の取り扱いや連絡先等が定められているほか、派遣活動の内容等についても定められておるところであります。

草川昭三新進党

○草川委員 今の答弁の割には、要するに呼吸が合っていなかったというのが既に報道等にも出ておるわけでございますが、きょうもどこかの新聞に、各都道府県のいわゆる防災計画等について自衛隊と共同訓練をする現状が出ておりましたが、あれも必ずしもすべてが非常にうまくいっているというわけではないと思うのです。そういう意味では、私は、今後一つの方向づけをされまして、今回の反省を含めた指導があってしかるべきではないかと思うのですが、その点ほどのようにお考えになられるのか、お伺いしたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 先ほど御報告申し上げましたように、知事が自衛隊に派遣を要請した場合には直ちに消防庁に連絡をするように定めておるところでございます。大規模な災害における人命救助等につきましては、自衛隊の協力が不可欠であります。今回の災害もまた、それを私どもによく教えてくれておるところでございます。  かねてより自衛隊と緊密な連絡が図れるように指導をしてきたところでありますけれども、今回、重大な神戸市を直撃した地震でありましただけに、通信、道路その他いろいろな障害のために、残念ながら初期の訓練のときの状況が生かせなかったというのはまことに残念であり、そのための被害について私どもも申しわけなく存じておるところでございます。  今後、地域防災計画のさらに具体的なあるいは実質的な見直しを図りまして、各自治体に対しまして自衛隊との連携を一層強化するように指導してまいりたいと考えております。

草川昭三新進党

○草川委員 これは自治省にお伺いをしたらいいのか、今後の対応です。  先ほど来からヘリの出動ということの重要性を私は申し上げたつもりでございますが、やはり被災県としては、これは大変な状況ですから、なかなか手が回らないという場合もあると思うのです。でございますから、それはやはり中央の本部で、災害対策の本部で、近県のヘリなんかを、まあブロックというのですか、近隣の県で共同運用する、あるいは共同運用する情報がまた国土庁に入る、あるいは官邸に置かれたその本部に入るというような有機的な対応も日ごろから立案をすることが必要ではないかと思うのですが、その点、これは自治大臣になるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 お説のとおりでありまして、消防庁といたしましては、午前八時過ぎに、政令指定都市が特にこのヘリを整備いたしておりますので、直ちに出動が可能なような準備をしてもらいたいということをお願いをいたしました。そうしまして、十時に兵庫県知事から出動要請を受けましたので、それぞれ関係政令指定都市に出動をお願いをいたしたところでございます。大阪府、大阪市、広島市、名古屋市、東京消防庁は直ちに、十時十五分から十時三十五分の間にヘリコプターが出動をしてくれ、かつ、和歌山、岡山県、近隣六県の消防本部も出動要請にこたえてくれたわけでございます。なお、一時半に残る十四県につきましてもヘリコプターが出動をしてくれたわけでございます。  また、警察庁といたしましても、警察用のヘリコプターが全国で六十四機あるわけでございまして、今日までこのヘリコプターは、ちょうど地震発生時から一月三十日までずっと、十二都道府県のヘリが延べ百四機を運用してやってまいったわけでございます。特に、政令指定都市は、政令指定都市間の救援について救援協定を結んでおりまして、私どもが消防庁から出動をお願いをしたときに、既に隊員を招集して、いつでも飛び立てるように用意をし、兵庫県知事の要請を待ってくれておって、直ちに対応をしてくれたわけでございます。  今後も、このような教訓を生かしながら、近隣府県との協力体制あるいはさらにヘリの増強整備についても一層の努力をしてまいりたいと考えております。

草川昭三新進党

○草川委員 消防活動でございますが、今回の場合大変御苦労を願っておるわけですし、自治大臣の指揮、大変立派だと思うから、近隣消防の応援体制もかなり活発だと聞いております。私どもの地元も大分参加をしておるわけでありますが、テレビで私は大変衝撃的な思いをしたのは、高所放水車が水が出ない、これは大変ショックだったわけですよ。それは当然のことながら、水道管が破裂をしていますから」供給されない。  ですから、どうしてもああいう場合には、いわゆる自走、自分で走る消防車に水槽つきの車が必要だということになるわけであります。あるいはまた、皆様方も御存じだと思いますけれども、消防車の後にいわゆる給水車というのをワンセットで消火活動をさせるということも非常に重要でございますが、実は、この消防車の価格というのは非常に高いんですよ、値段が。だから、地方自治体は非常に困っておるんです。  ちなみに、細かいことを言うと切りがございませんけれども、例えば、高所放水塔車なんというのは五千五百五十万しますね、一台について。それから後へ続く給水車等々を入れますと、ワンセットで億以上になります。それから、どこの市町村でもございますけれども、三十何メーターのはしご車がございますが、はしご車はほとんど一億以上であります。  これは、町村はもちろん自分のあれだけじゃあれでございますから、国の三分の一の補助をもらう、あるいは足りないところは県で補助しますけれども、消防自動車なり消防関係の機材が非常に高いということを念頭に置いて、これをもっと安くさせる指導を、私は消防庁はぜひやってもらいたいと思うのですよ。  それで、たまたま、例を申し上げますけれども、高所放水塔車五千五百万でありますけれども、私の地元で調べてきたら、国庫補助ゼロだというのですよ。そんなばかなことないだろうといって自治省に聞いたら、いや、国庫補助ついていますよ、こういう話なんです。じゃ、国庫補助は全国で何台ついているか。全国で二台しかついていないのです。全国で一年間二台だけの国庫補助で、これだけ広い市町村で防災を急げといっても、財政力が非常に弱いわけですから、これはぜひこの補正の中でも、災害対策で検討していただきたいことだと思います。  それからさらに、これは言わずもがなのことを申し上げて恐縮ですが、これは総理もよく聞いていただきたいのです。  今三十何メーターのはしご車というのがありますけれども、一億以上でしょう。ところが、はしごというのは上へ上がっていくものだと思いますけれども、下へ下がるようになっているのですよ。私はその下へ下がるはしごなんか要らないじゃないかと言うのですよ。はしごというのは上へだけだから、三十メーター高いところに上げればいいじゃないかと言ったら、いや、川の底へ救助するときにははしごは下へおりなきゃいかぬと言うのです。はしごを上げておろすという話はありますけれども、はしごを下げるというのはいささか私は聞いたことはない、こう言うのですが、要するに付加価値を高めるために、不必要とは言いませんけれども、いろいろな機材をつけるわけです。だから非常に値段が上がってくるわけです。  だから、私ども自動車産業の町でありますけれども、地元に幾らでも特装車、特別の加工をする工場がございますけれども、基準が厳しくて、それから非常に検査が難しいので、とても我々は参加できません、だから特定の消防メーカーに限られるのですよ、こういう話なんです。  だからここら辺も、私は大変細かいことを言って申しわけございませんけれども、防災という面から考えるならば、こういう現場の声も大切にしていただいて今後の対応をぜひしていただきたい。こういうことをひとつ申し上げておきたいと思うのですが、その点、どんなものでしょうか。お伺いしたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 消防器具並びに自動車等の整備につきましては、今草川委員御指摘のとおり、いろいろと問題を持っておるわけでございます。特にただいま御指摘をいただきましたこの大型高所放水車でございますけれども、これは、大型の石油コンビナートを持っておる、大型タンクの所在する市町村を主体にして配置をしておるわけでございまして、これはもう委員御承知のように、最初に泡状の液体を積んだ搬送車、それから真ん中に大型の化学ポンプ自動車、ここで薬と水とを調和をして、そして大型高所放水車でやる、三点セットになっておるわけでございます。  したがいまして、非常に価格が高くつくわけでございまして、実は、これは大体全国で八十八台保有をしておるわけでございます、昨年現在。そして、これは、昭和五十一年から二十台、五十二年で十五台、五十三年十五台、それからもう、先ほど申し上げましたように石油コンビナートの大型タンクの所在するところでございますので、平成二年、三年それぞれ一台、一台、平成四年で二台、御指摘ございました平成六年二台、そして本年、平成七年は三台をしておるわけでございます。  したがいまして、今後私どもも、これは重要な問題でございますので、ことし三台にふやしましたように、さらに整備を図っていきたいと考えておるわけでございます。  今回全国から消防の応援をいただいたわけで、大変な消防の活動をいただいたわけでございますけれども、特に消防水利の不足の中で、委員が御指摘のように、水槽車が確かに必要であったということを認識をしておるわけでございます。  けれども、委員も今御指摘ございましたように、水槽車とかはしご車というのは、年間の生産台数が非常に限られておるということ、地域の実情に応じた注文でございまして、見込み生産が困難であるということ、消火活動あるいは救助活動という厳しい活動環境のもとで用いるために耐久性、安全性等について相当な水準を確保する必要がある等の事情から、価格が一般車両に比べまして大変高いわけでございます。  私どもも、消防防災設備整備補助金を設けましてこの整備を支援しておるところでございまして、これから都市防災体制を充実をしていかなくてはならない、御指摘がございました車両を含めまして、消防機材の補助金の確保に努め、整備に努めてまいりたいと存じております。

草川昭三新進党

○草川委員 時間がどんどん過ぎますので、少し災害についてはしょって申し上げます。災害について最後の一問ですが、これは、予算の理事会の席上でも与党の理事の先生方からいろいろと、土曜、日曜現地へ我々は行ってきた、大変なことだったという非常に貴重な体験報告がございました。  そこで、私どももそれなりに現地の情報をつかんではおりますが、閣僚の中でもまだ現地へ行っておみえにならない方がかなりお見えになると聞いております。どうか、土曜、日曜とか現地に迷惑のかからない、そういう前提で、私は閣僚も現地へどんどん行っていただいて、中小企業の生の声とかいろいろな声を聞いていただいて、罹災者の方々の声が政治に反映するようにしていただきたい。特に要望しておきます。  なぜ私がこういうことを言うのかといいますと、これまた国土庁を非難して大変恐縮でありますが、一月の二十三日、私は、現地視察をされた全閣僚の日程を把握しているのかどうかお伺いをしたいということを政府委員を通じて申し上げました。そうしたら、一月二十三日現在国土庁は非常対策本部の、非常対策本部というのは閣僚という意味ですね、現地視察における全閣僚の日程については把握をしていない、こういう答弁が来ました。  それはまあ、閣僚が何をやろうと国土庁は知ったごとではない、こういうことだと思うんですけれども、私は、この一言でも慎重な配慮を欠いておると思うんです。だから、我々も熱心にそれなりの、具体的なことはどうなんだろうという問題提起をしようと思っておるのに、そういう態度ではいささか私は問題があるのではないか、こんな感じがしてなりませんので、念のためにこの問題に一言触れておきたいと思います。過日もこの予算委員会でも他の委員が言っておりましたが、何か官邸の方は、こういう重要な時期だから閣僚のパーティー出席は自粛をしろというような指示も出されたというふうにお伺いをしておりますが、どうかひとつ襟を正して災害対策に取り組んでいただきたい、こう思います。  この件について、総理の見解を一言求めておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 たびたび申し上げておりまするけれども、何といってもやはり五千人以上のとうとい命が亡くなられた、と同時に、いまだに三十万近い方がこの厳しい寒さの中で避難生活を余儀なくされておる、あれだけの家屋が破壊されておる、こういう実態というものを踏まえた場合に、やはりその厳しさというものをお互いに重く受けとめて、そして、緊張してこの厳しい状況に積極的に対応できるような姿勢と体制というものを内閣の責任においてしっかりつくっていこうではないですかということをお互いに確認し合って、そして今取り組みをいたしておるところでございます。  これはまあ何といっても、当面はこの今お困りになっておる現状に対して、少しでも不安を解消して、生活がそれなりに安定できるような方向を目指していく、と同時に、この復旧と復興というものに対していち早くやはり取り組んで、そして、あすへの希望と期待が持てるようなそういう状況というものをつくり出していくということが当面の我々のやはり最大の責任ではないか、こういうふうに受けとめておりますから、その決意で内閣一体となって取り組んでいきたいということだけは申し上げておきたいと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 私が大変、一時間十分にわたって問題提起をした基本的なことは、初動出動というものについての反省を求めたわけでありますが、この多くは、私は物質的なことではなくて、いわゆる政治家としての非常に判断が必要である、政治責任の強さを特に強調をしたかったわけであります。  こういう言い方をして悪いんですけれども、ある自民党の方は、我々自民党ならば危機管理のノウハウがある、村山内閣には失礼だけれども危機管理のノウハウがない、こう言う方もお見えになったわけであります。私は、それなりに三十八年間政権を握ってきた自民党の皆さんだから、それはノウハウがあって当たり前だと思うのですよ。ないというのはおかしいと思うのです。あってしかるべきなんです。  だけれども、残念ながら、今私が一時間十分にわたって問題提起をしたのは、基本的な、最初のスタートが立ちおくれがあるよという基本のことを言っておるわけです。それは村山総理も今、三十万の被災者の方々、そして五千人を超える死者の方々、重く受けとめておられるということを繰り返し我々にもおっしゃっておられます。私は、だからこれは総理、国の最高責任者として、もしああすればこういうことにならなかったのではないだろうかということは常にあると思うのです、政治家だったら。その重さは今後ともきちっと責任を持っていただいて、言うべき点は我々も言っていきますから、また、総理としても政治責任の重さということだけは十分自覚をしていただきたい、こう思います。  この点について以上で終わりまして、次は、予算なり補正の話に若干移っていきたいと思います。  そこで、きのうも大蔵大臣の答弁、あるいは海部さんの質問、その他中野寛成政審会長等への答弁をいろいろと我々も分析をしておるわけでございますが、議論は、いずれにしても打ち出の小づちがない、いわゆる原資がないということについて、それぞれ野党は野党の立場から、きのうは左藤先生なんというのはかなり突っ込んだ問題提起をされておみえになったようであります。また、大蔵大臣は大蔵大臣で、ありとあらゆるものに手をつけたいということを言っておみえになるわけです。  それから、最初の日に与党の深谷筆頭理事の御発言は、大変私はこれは貴重な意見だと思って、今でもここに議事録を持っていますけれども、とにかく中長期的な展望でとりあえずの補正を考えなさいよ、二次補正も考えなさいよ、そして七年度予算も考えなければいけませんし、七年度予算もその補正ということを視野に置いてロングで考えなさいよ、こういう援言をしてみえるわけですね。そして、削るべきものは削るとまで言ってみえるわけです。  これは非常に重要なことだと思うんですよ。国の予算に対して削るものは削る、出るものは、というので、今度は与党の中でも、例えばODA予算を一割カットしてもいいじゃないかというのが新聞に出ていますね。あるいは減税の繰り延べということもある程度あったっていいじゃないかということも新聞に一部出ていました。きのうは、我が方は我が方なりに、左藤先生は左藤先生なりの問題提起もありました。随分大胆な踏み込んだ議論だなとは思いながらも、ある程度のみんなの考え方というのは今非常に私は現実の議論になってきておると思うんです。  そういう意味で、この際大蔵大臣に、何回か各委員が言っていますが、とりあえず私が今申し上げたようなことを中心に、一体今度の補正予算というものが、私の言っているのは二次補正、いつ出るのか、それからボリュームは一体どんなものなのか、そしてその原資というものは何に依拠するのか。  例えば赤字国債なら赤字国債になるのか、建設国債で手当てをするのか、建設国債を発行しても引き受け手があるのかないのか、そういうことも当然念頭に置いておみえになるわけでありますから、まずこの際お聞きしたいのは、第二次補正というのは、例えばこの二月の二十日の週なら週に出るのか。余りぎりぎりの遅いところになったらもうこれは執行ができませんから、おのずと期限というのは決まると思うんですよ。二十日前後になるのか、二十日ちょっと先になるのか。もうわずかに一週間もないと思うんです、幅は。そういうことをある程度この委員会でぜひ私は踏み込んだ答弁をしていただきたい。  そして、我が方もわかったと、二次補正というのは少なくとも十兆円規模じゃないんだな、五兆円規模なのかな、五兆円よりもう少し小さいのかな、こういうことがだんだんわかってくるわけですよ。ならば、その原資はどうするんだろうかな。今いろいろとここの中でも出ておるように、復興債というものが本当にあるのかないのか、復興債というものはメリットのある金利なのか、減税債券なのか、あるいはそうではなくてボランティア債券で、こういうような大変な時代ならばボランティアとしてマイナスアルファの債券なのか、ある程度こういうところでお示しをしていただかないと私は問題があると思うんです。  我が新進党の場合も、昨日、幹事長が協力すべき点は協力しようじゃないか、政治責任は別として、こういう発言までしているわけですから、真摯な一度答弁をお願いをしたい、こう思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 大蔵省もこの問題に全力を挙げて取り組んでいるところでございますが、ぜひ野党の立場からも具体的なさまざまな御提案をいただければ大変ありがたく存じます。  それで、御質問の補正対応でございますが、六年度の第二次補正対応と、もう既に本来ならば新年度はこうして当初予算をお願いしている状況でございますから、その補正という言葉を私ども自身がこの場で使うこと自身が本当は不謹慎なんでありますが、あえて最近はそのことも踏み込んで申し上げているわけでございますが、当初予算の補正ということももう覚悟をいたしております。  今のお話もまず分けて考えますと、六年度の補正予算、まずいつごろ、どのくらいの規模になるのか、財源はどうするんだというお尋ねでございましたが、通常ペースであれば、補正もやはり災害査定を基本にいたしております関係で、二月ないし三月ぐらいかかるのが過去の例だそうであります。これをどこまで縮めることができるか。いやしくも公の国民の財政に関する数字でございますから、恣意的な数字を挙げて議会にお諮りすることは、これはできません。  そういう意味では、やはり現場の被害状況、それに対する復旧、復興のコストというか経費を積算をしながら数字を見詰めなければならないと思うのであります。その基本を崩すわけにいきませんが、ぜひ短縮をして、精いっぱい短縮をして、私自身は何とか二月中にならぬだろうかということを今主計局に要請をしているところでございますが、現実、各省挙げて今取り組んでいる作業の中で、事務当局は二月中に何とかしますという返事がまだ来ません。そのくらい、何といいますか、一生懸命やっているけれども、はっきりした、確たる日時までは申し上げにくいという状況なんだろうと思うのです。でも、一日でも半日でも縮めてくれということを強く事務当局には要請をしていきたいと思っております。  そして、金額はそういう意味でまだ全体像をつかむに至っておりません。確かに、午前中も瓦れきの対策について小里大臣から千五百という数字が出ましたが、私もこれはまだ承知いたしておりませんが、あるいは現場でそういう数字がもう積算されているのかなと思って聞いておりましたけれども、個々には見えてきている数字もあるんだろうと思うのです。しかし、六年度対応の補正の全体像としてまだ数字をつかむところまで来ておりません。これを一日も早く整理をいたしたいというふうに思っております。  そして、問題は財源をどうするかということでありますが、率直に申し上げて、既に平成六年度の予算全体を精査をして、削るもの、ふやすもの、そういう結果として第一次の補正を今提案をいたしているわけでございまして、そういう意味ではもうほとんどでこぼこがない状況で六年度予算は終わろうとしているわけでありますから、そこへ災害の出来と第二次補正ということでございますので、財源的に見詰めてまいりますと、まず余裕はない、税収はぎりぎりいっぱい見積もって五十一兆数千億の第一次補正を提案いたしておりますから。そうすると、あるいは執行で余るものがあるだろうか。これもほとんど個々に精査をして出しておりますから余りもほとんどない。  あとは、考えられますのは、建設国債充当可能な復旧事業については目をつむって建設国債でお願いをせざるを得ないだろう。しかし、瓦れきの処理とか仮設住宅なんかは、一見これは建設そのものでありますが、だけれども、これは財産をつくる仕事じゃありません。六十年償還で対応すべき建設国債の性格からいいますと、この国債を充当するわけにはいきません。そうなると、一般財源を工面しなきゃならない。その金額がどのくらいになるかという、いわば建設国債が充当できない第二次補正予算の規模がどのくらいになるのかということに一番の関心を持っております。  もう一点は、やはり税収への影響であります。  今、第一次補正で締めようといたしております今年度の税収見積もりから、これはもうダメージを受けるわけですから、当面やはり税収は減るということを覚悟しなければなりません。どの程度減るのか。経済のダメージでどう減るかということと、これから提案をいたします所得税を初めとしたこの災害に対する税制上の特例措置をとらせていただきますと、そのことによっても、納税の延期とか、あるいは先般来申し上げておりますような前年度の所得に対してこの災害の被害額を控除するというふうな方向をもし打ち出していくとしますと、税収は明らかに減るわけでございまして、これがどのくらいになるかということをきちっと見詰めなければなりません。  申し上げたいのは二点ありまして、当年度予算、六年度の第二次補正予算の財源論としては、建設国債はもう当然考えるわけでありますが、建設国債が充当できない必要な財源がどの程度になるのか、それから税収が一次補正をした後の数字からどの程度下がるのか、これを真剣に見詰めているところでございます。  それにしましても、一千億の予備費はまずございますから、目下本当の緊急対策各般については、この予算を優先的に充当しながら今当たっていただいているという状況であります。  とりあえず、今年度の第二次補正に関してだけ申し上げました。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ簡単に、時間がございませんので、今のお話の中では、被災者の方々には昨年納付の納税額の還付という、減税ということはある程度お考えかどうか。これはもう今も大分言っておみえになりますから、多分そうだと思いますが、まずそれだけ確認をしておきたいと思うのです。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 その問題は、その方向で今事務的な詰めをいたしております。

草川昭三新進党

○草川委員 あとは、言われましたように、どこからその打ち出の小づちを持ってくるか、こういう議論になると思うんです。出るものを繰り延べるのか、あるいは、きのうも出ましたけれども、公共投資の継続はこれはもう仕方がないけれども、新規は少しずらしてもらおうじゃないかという提言もございました。それから、そのほかもろもろの新しい債券を発行する、こういうような議論もございまして、今後これは大変なことになると思うので、私は、この七年度の予算も、本来ならば七十兆を超すこの予算でありますけれども、阪神大地震の、この大地震の大も入ってないんですよ、この七年度予算というのは。当たり前の話ですけれども。  だから、本来はそういうことをやらなければいけないこの予算委員会に、それが入ってないんだから、本来ならばこの議論の対象にならぬのですよ。しかし、そんなことを言っておっちゃだめだからというので、我々も議論をしながら、とりあえずこれを早く成立をさせ、あとは後で、こういう議論になっているわけですね。そういうことをせっかく新進党の方も今皆さんの方に提示しているわけですよ。  そういうことについて、一体総理として、あるいは日本社会党の総裁としてでも結構でございますが、どのようなお考えを持っておみえになりますか、我々のその提言について、予算を早期に上げようじゃないかということについて。それはまあ野党は勝手に言っておりなさい、こういう態度でございますか。どうですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 社会党は総裁でなくて委員長ですから、御訂正をお願いいたします。  ここで委員長という立場で答弁をすることが適当であるかどうかわかりませんけれども、野党の皆さんからも、そういう意味で、これはもう未曾有の大災害ですから、この際、与野党というんではなくて、一体となってその期待にこたえようではないかというような積極的なお気持ちに対しては、本当にありがたく思っております。  これは、政府もそうした国会の気持ちを十分体して、政府・与党、野党、一体となって国会と取り組んでやっていかなきゃならぬというふうに思っておりますけれども、しかし、党という立場からすれば、それはまた党同士でお話しもいただかなきゃならぬというふうに思いますけれども、政府の立場からすれば、そういう積極的な御協力の御意思を表明されたようなことにつきましては、大変ありがたくお受けとめしたいというふうに思っています。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、今のその総理の答弁を受けて大蔵大臣に、二次補正は一体いつなら我々に示すことができるか、大蔵大臣として、いつなら。今、二月いっぱいに出しなさいということを指示した、こうおっしゃっていますが、それはもうあくまでも二月の二十日の週のことをいうのか、ラストの週のことをいうのか、明示をされたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 先ほど申し上げたような状況でございまして、いつという日をきょう申し上げるのはお許しをいただきたいと存じます。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、次に移りまして、これはもうちょっと信じられないニュースなんでございますが、きのうの夕刊に、武村大蔵大臣は、今次の阪神大震災が日本経済に与える影響について、イギリスの貿易・産業相との話し合いの中で、震災復興は経済にプラスになるだろうというようなことを発言されたという報道がございます。復興景気を期待をするという発言は、私は、今なお避難所生活を余儀なくされておみえになります被災者の方々の心情を逆なでする発言だと思うのですが、事の真偽はどうなんですか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 新聞記事の御紹介、もう少し正確にしていただけたらと思うのでありますが、私がきのうへーゼルタイン・イギリス貿易相と国会前に二十分ほど会談をいたしまして、主には懸案のウイスキーとしょうちゅうの税をめぐる意見交換でありましたが、その冒頭に、地震が日本の経済にどういう影響を与えるとお考えですかという質問がございました。  私が答えたのは、当面は大きなマイナスです、しかし、神戸を中心としたあの地域を、地元も政府としてもぜひ、相当な資金がかかるにしても、より安全な魅力のある地域としてよみがえらせていきます、そのためには相当な努力を覚悟いたしております、ですから、復興の段階になってくればプラスの作用をするでしょうということを申し上げたわけであります。  その記事に、何か私はプラスの方が大きいとかいうふうなことを言ったかのごとき記事がございますが、これは間違いであります。

草川昭三新進党

○草川委員 要するに、被災者の方々がどのような感情でこのニュースを見るかという問題を配慮して発言をされたい、非常に強くそれは申し上げて、次に移りたいと思います。  これは法務省にちょっと被災者の方々の声を率直に申し上げますので、ちょっとゆっくりしゃべりますのでお答え願いたいと思うのですが、要するに、被災者の方々で土地を借りている人、地主から土地を借りて建物を建てたところ倒壊をした、火事で焼失をした。この場合、あくまでも目的が土地が欲しいわけですから、そこにつくりたいわけですから、借地権は消滅しないと言われておりますけれども、この場合は、従来の借地権が旧借地法施行時代に設定されたものであるときは、当然これから継続をする借地権は法律関係の安定という考え方から旧借地法が適用されることになると認識をしておりますが、その点どうですか。

前田勲男自由民主党法務大臣

○前田国務大臣 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおりでございまして、借地権は土地の賃貸借を目的とするものでございますから、借地上の建物が地震によって滅失をいたしましても、借地権は消滅をいたしません。借地法の七条によりまして、借地権は建物滅失の日から、新築の建物は堅固なもので三十年、堅固でないものは二十年存続する、かようになっておるところでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 これは特に新法との関係でお伺いをいたしました。  二番目ですね。AがBから土地を借りて建物を建てたが、地震で倒壊し、焼け落ちた。この場合、現在の法制では、もし土地を第三者に地主が譲渡してしまった場合、Aは借地権を失うことになると聞いています。これにつき、罹災都市借地借家臨時処理法が適用されるならば、このAの不利益が回避できると思うのですが、その点ほどうか。

前田勲男自由民主党法務大臣

○前田国務大臣 お答え申し上げます。  ややこしゅうございますので、ゆっくり申し上げます。借地上の建物に登記がある場合でございます。借地人は借地権の土地を買い主等に対抗することができる制度になっておりますけれども、この場合、地震で建物が倒壊して滅失をしておりますと、通常でございますと対抗力が消滅をすることになります。しかし、罹災都市借地借家協時処理法が適用されますと、五年間は建物の登記がなくとも対抗力が認められることになりますので、御指摘のように借地人の不利益は回避できるということになります。  なお、借地権が登記をされておれば問題はもちろんないということでございます。

草川昭三新進党

○草川委員 じゃ、続いて三番目。現在の法律では、借家が倒壊した場合、借家権が消滅することになると思われますけれども、それでは借家人の保護に欠けることになります。これにつき、今触れました罹災都市借地借家臨時処理法が適用されれば借家人を保護できると認識をしていいのかどうか、これまたお伺いします。

前田勲男自由民主党法務大臣

○前田国務大臣 借家が倒壊した場合でございますが、罹災都市借地借家臨時処理法が適用されればどうなるか、こういうことでございますが、まず、この法律は借家人の権利の保全をいたしております。幾つか事例がございますので、少しお時間をいただいて御説明を申し上げますと、まず借家人が借りております土地、この借家の土地をだれが所有しているかによって若干変わってまいります。  そこで、まず最初に、その借家の土地の持ち主が地主である場合、この場合は、その土地の所有者に対しましては、他の者に優先して相当の借地の条件をもちましてその土地を賃借することができる、かようになって保護されております。  それから、他人の借りた土地、借地に借家を建てておる、そこに入っておる借家人でございますが、その借家人は借地権を持つ人に対しまして、これも相当の対価で払い、他の者に優先してその借地権の譲渡を受けることができる、これも権利の保全が図られるということでございます。  それからもう一つ、借家人は、その土地に新たな別の人が借家を建てた場合でございますが、その完成前に建てておる人に貸借の申し出をすることによりまして、他の人に優先して相当な条件でその建物を貸借することができる、かような借家人に対するいわば権利の保全の規定がございます。  また、借地の場合も、借地権者である者が登記を建物、土地をしていない場合、この場合も、この法の適用を受けますと、その土地が第三者に譲渡されておりましても五年間第三者に対して対抗することができる、かようなことになっております。

草川昭三新進党

○草川委員 では、もう一問お願いしたいのですが、今回の震災により借地人、借家人が建物の利用関係について大変不安を抱いておるわけですが、この人たちの不安を早期に解消することが大変大切だと思います。そのためにこの罹災都市借地借家臨時処理法があるわけですが、これは政令によって施行されることになっています。早期に政令を制定し、公布すべきであると考えますが、これに対する政府のお考えはどうか。  あるいはまた、この政令が適用になった場合、関係機関を通じて、土地を借リている人あるいは家を借りている人、今回被害に遭った方々に、パンフレットなりイラストつきのPR等々をぜひ積極的に行っていただきたいことを要望して、この質問を終わりたいと思います。

前田勲男自由民主党法務大臣

○前田国務大臣 御質問の罹災都市借地借家臨時処理法でございますが、現在復旧から復興へ取り組まれておる中でございまして、早期に土地家屋、借地・借家の権利の保全を図らなければなりませんし、また、特に借地・借家等にお住まいの住民の皆さんの不安を解消することが大事であろうと思いますし、権利関係を明確にすることによりまして早い復興に取り組んでいただける極めて大事な、かつまた緊急を要することだと理解をいたしております。  そこで、この法律は建設省との共管事項でもございますと同時に、いわば地域指定と申しますか区域指定がございまして、そんな関係から関係自治体の御意見を伺い、協議をいたしておるところでございますが、できる限り速やかに対応できるように進めておるところでございます。  なお、この法律の中身等については、特に周知徹底されますように、法務局あるいは日弁連、法律扶助協会それから司法書士、土地家屋調査士、こうした方々の全面的な御協力をいただき、かっ財政的にも支援を申し上げながら周知徹底を図ってまいりたいと思っております。  なお、もう一つ、住民の関係の不安感ということがございましたので、あえてちょっと蛇足をつけますと、法務局に置いております登記簿等は完全に保管されておるということも申し添えておきたいと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 時間がどんどん過ぎてまいりましたので、最後に、日銀総裁においで願っておりますので、日銀総裁に、これは初めての今度の国会でございますので、本来ならば抱負を述べていただきたいし、お伺いをしたいところでございますが、二十分しか時間がございませんので、その点を承知をしていただきまして、日銀として、今次災害の現状を踏まえ、今後の金融政策なりあるいは景気に対する展望等々をどのように御判断になっておみえになるのか、まずお伺いをしたい、こういうように思います。

松下康雄日本銀行総裁

○松下参考人 お答えをいたします。  景気の現状につきましては、目下緩やかな回復を続けているものと判断をいたしております。  経済活動の現状につきましてかいつまんで申し上げますれば、第一に、最終需要面でございますけれども、公共投資や住宅投資は引き続き景気を下支えをいたしております。また、輸出も世界景気の順調な拡大に引き出される形で増加をいたしております。個人消費も、昨年夏場に盛り上がりました反動が一部に出ましたけれども、全体としては緩やかな回復を続けております。また、設備投資にも全体として下げどまりの傾向がうかがわれるところでございます。  第二に、このように最終需要が全体として緩やかに回復しております中で、生産は昨年の初め以来、四半期連続で増加をいたしております。  こういう状態でございまして、日本経済はさまざまな問題を抱えておりますけれども、現状緩やかに改善しつつございますが、景気の先行きを展望いたします上では、御指摘のように今回の地震の影響も見きわめなければならないところでございます。  この点につきましては、現時点でまだ確たることを申し上げるのは難しゅうございますが、被災地におきます生産活動の停滞は避けられないところでございますし、また、道路、港湾等の罹災に伴いまして物流システム面でも障害が生じておりまして、これが阪神地区と関連の深い地域の経済活動にやはり何がしかの影響を及ぼすことは否定できないと考えております。  そういう状態でございますが、その一方で、日本経済は、現在、緩やかな景気回復によりまして、生産力あるいは供給力という面ではなお余力を十分に持っております。したがいまして、当面の被災地の復興のための需要には十分対応できると考えておりますし、また、全体としまして、この災害復興の努力は並大抵のものではないと思いますけれども、そのことによりまして、経済的に申しますと現在予想されていない総需要が将来経済に追加をされてまいります。また、これに対してそれを受けとめるだけの力を経済全体としては持っている、そのように判断をいたしているところでございます。  いずれにいたしましても、将来なお復興の状況等を見きわめなければなりませんけれども、当面の金融政策の運営に当たりましては、地震の影響の見きわめにつきまして、これを含めながら引き続き経済情勢、金融情勢の展開を注意深く見守ってまいりたい、そのように考えております。

草川昭三新進党

○草川委員 総裁にもう一問。  先ほども少しこの復興に当たって、今次大地震の復興に当たりまして必要となる資金について、国が税制面や金利面でひとつメリットのある債券を発行してその資金調達をしてはどうか、こういう意見が本委員会でも出ておるわけでありますが、新種の、新しい債券の発行の是非はさておいても、多額の復興資金の調達ということは、長期金利やこれを通じて景気にどういうような影響を与えるのか、一言お伺いをしたいと思います。

松下康雄日本銀行総裁

○松下参考人 今後の長期金利の動きでございますが、これは今後の復興需要とか、あるいは財政支出の規模がどのようなものになっていくか、また、全体として緩やかな回復を続けております日本経済の景気の現状がどう展開していきますかといったようなことで決まってまいるものと思われるのでありますけれども、今の時点で長期金利の動向を判断をしますのは、いささか時期尚早であるように思っております。  また、私の立場といたしまして、今後の市場金利の動向につきまして、いろいろ予想のようなことをあれこれと申し上げるのも適当でないと存じますけれども、いずれにいたしましても、日本銀行といたしましては、今後の長期金利あるいは景気の動向につきまして、予断を持つことなく、注意深くウォッチをしてまいりたいというふうに考えております。

草川昭三新進党

○草川委員 これから私の質問は、昨年の十二月に日銀が日銀法二十五条を発動しまして、東京都の東京協和信用組合と安全信用組合を救済するために、普通銀行を日銀と民間銀行が共同出資で行う、すなわち東京共同銀行ですか、この問題を取り上げてみたいと思うんですが、これは山一証券などに無担保融資をした日銀特融を実行した以来の異例な行為だと思われます。  昨年、三重野日銀総裁は破綻する金融機関があってもいいと言い切った経緯があるわけであります。この二つの信用組合の業務を受け継ぐ四百億の資本金、日銀は二分の一の二百億、残りの二百億は都銀十一行が七十八億、長銀、興銀、日債銀などの長期の銀行が三行ですが、十八億、信託銀行二十四億、日本じゅうの金融機関が応分の負担をするわけであります。一方、新しい銀行とは別に不良債権回収機関というのを設立をし、二つの信用組合の抱える不良債権を引き受ける、こういうことになったようであります。  で、これは東京都が監督をする信用金庫でございますから、これは銀行局を通じて資料を集めておりますし、きょうも大蔵大臣にかわって、これは責任のあることでございますから、お伺いをしたいわけでありますが、この東京協和信組というのは一般の預金者は非常に少ないんです。九〇%が大口の預金者です。まあもともと外国系の信用組合がスタートだと、こう言っておりますが、経営難から再建に乗り込みましたイ・アイ・イ・グループの高橋という方が理事長として再建をし、今日に至っておるわけでありますが、この高橋さんはゴルフ場の開発など、海外にも積極的に働きかけをしておりまして、リゾート開発では典型的な経営者であります。この信用組合に集めた預金を自分が率いるグループに貸すという方式をとり、バブルの破滅によって行き詰まったという経緯があります。  私は、数年前でありますけれども、オーストラリアのブリスベーンまで行きまして、このイ・アイ・イ・グループがやっておりますゴルフ場なりリゾートを見てまいりました。現地の方々からも日本の企業が進出をする、日本から政治家を初めとする多くの方々がJALを借り切ってこのブリスベーンのところへ行かれる、大変鳴り物入りで大きな開発が行われたわけですが、今日は大変寂れ、現地にも大変不信感を残しておるところを私は現実に見てきました。  ところが、そういう企業でありながら、九〇%が大口の出資者でありながら、行き詰まったからといって日銀が手助けをする、あるいは東京都も手助けをするということは、私はいささか腑に落ちぬわけであります。  ちなみに、私が今持っておりますところの資料によりますと、この東京協和信用組合あるいは安全信組、預金者の内訳を見てまいりますと、十億円を超えて五十億円以下の預金者というのが二十、三百五十九億、五十億を超えて百億以下の預金者が二人、百二十四億八千百万、百億円を超える預金者は二人、二百二十七億四千六百万、一人は個人、一人は会社、こういうことになるわけであります。合計二十四の預金者ということになるわけでありますけれども、七百十一億の預金であります。  本来ならば、御存じのとおり、倒産をする場合にはそれなりの、一千万円を限度とするところの救済があるわけでありますが、今回の場合は、私はどう考えても、この十億円以上の預金者、大口を救済するということになぜ公の費用を使わなければいけないのか。日銀としては信用秩序、金融システムを保護すると言うんですが、これが一つのモデルになるとするならば、全国で、特に今被害を受けておりますけれども、資産内容の悪い金融機関というのはごまんとあるわけですよ。全部同じような救済をするんですかという質問をしたいわけですよ。  あるいは、その後には、私はここ数年来問題提起をしておりますが、住宅金融専門会社の行き詰まり問題もすべて公の費用で対策を立ててくれるんですか、じゃ、その後に、出資をしている全国の信用農業協同組合の六兆円にわたるところのお金も全部公費が面倒見るんですか、こういう質問を次にせざるを得ないわけですよ。  そのあたりを踏まえて一言ずつ、もうあと時間がございませんので、日銀総裁と大蔵大臣から本件についての答弁を求めておきたい、こういうふうに思います。

松下康雄日本銀行総裁

○松下参考人 御指摘のございました二つの信用組合は、いずれも自力の再建が難しく、また、関係金融機関による合併等による対応も困難な状況でございました一方で、バブル崩壊の後遺症によります不良資産問題を抱えた我が国の金融システムが極めて困難な状態に直面しておる現状でございますために、信用組合とは申しましても、やはり多数の預金者を抱える金融機関につきまして、今前例のない預金保険の支払いに踏み切りますと、そのことによって金融システム全体の安定が揺らぐことが大変強く懸念された次第でございます。  この今回の処理案につきましては、このような事情を踏まえまして、金融システム全体の安定維持を図るという観点から、必要かつやむを得ない措置として東京都や関係金融機関等との間で合意をされたものでございます。  今回の措置によりまして、預金者は、大口預金者も含めましてすべて救済される結果となるということはそのとおりでございますけれども、これは、やはり現在の情勢のもとで金融システムの安定を確保するという観点からは必要かつやむを得ない措置をとりましたことの反射効果としてそういう事態になったものでございまして、大口預金者の保護自体を目的とするものではないということは御理解をいただきたいのでございます。  また、大口預金につきまして、千万円を超える預金額が全体の九割を超えている状態というのは御指摘のとおりでございますけれども、また、東京都に詳細伺ったところによりますと、その中には大変多数の個人及び中小企業者の方々で千万円を超える預金をお持ちの方がいらっしゃるということでもございますので、これらのいわゆる機関投資家の保護を眼目としたものでは全くございません。  そこで、今後につきましては、やはりこれは、この案件の特殊性を考慮いたしましてこういう措置をいたしておりますけれども、将来の方向としましては、大口預金者に対しましても自己責任を求めていくという方向は、これは必要なことだと考えております。  その場合に、例えばディスクロージャーをもっと改善するとか、いろいろの対応を考えながら、大口預金者になお自己責任、自己規律を求めるための方策をどうやって樹立すればよろしいかということにつきまして、今後とも検討してまいりたいと考えております。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 東京協和信用組合及び安全信用組合の経営問題の処理につきましては、監督官庁である東京都が当局とも緊密に連携をしながら検討を進めてまいりましたが、その結果、先般、新たに設立される銀行に対して、両信用組合の事業の全部譲渡を行うスキームが取りまとめられたところであります。  その後、関係者間で設立準備を急いでまいりましたが、去る一月十三日に株式会社東京共同銀行が設立をされ、一月十七日、当銀行に対し銀行業の免許を付与したところであります。  新銀行設立に当たりましては、各金融機関は、我が国の信用秩序の根幹的な役割を担っていることを踏まえて、両信用組合との関係の有無にかかわりなく、広く各行が、各銀行が負担することを決断したものと承知をしております。  また、日本銀行は、今もお話がございましたが、金融システムの安定性を維持する観点から、臨時異例の措置として新銀行に出資を行うこととしたものであり、個別信用組合の救済を目的としたものではないという考え方であります。  今回の措置は、バブル経済の崩壊により極度に経営が悪化した金融機関の処理を行いつつ、信用秩序の維持を図るための緊急避難的な措置であり、現時点ではやむを得ないものと考えます。  当局としましては、今後、金融システムの安定性を維持しながら、より自己責任原則を強化する観点から、できるだけ早期に適切な環境整備を行っていくよう努めてまいりたいと存じます。

草川昭三新進党

○草川委員 これは、総裁は特別の立場でございますが、大蔵大臣の答弁も含めてこれは納得できぬですよ、国民は。そんなことが通るなう、金融システムの安定のためだと言いながら、機関投資家でしょう、大口預金者でしょう、こういうところだけ公の費用で救済をして、何でもシステムの安定のためだということで通るなら、一般庶民が一番ばかを見ますよ、それは。それは通らぬ話をしていただいたってだめですよ。  これは最後になりますので、この件はまた別の機会にやりますけれども、ちょっと野中大臣、大変恐縮ですが、閣議でも異論を唱えられたと思うのですよ。僕は新聞でしか見ていないけれども、これは閣議でも異論が出るというのは当たり前だと思うのです。橋本通産大臣も経歴があるから、うなずいてみえますから、私は異論があると思うのですよ。賛成じゃないと思うのですよ。だから、これは我々もさらに問題提起をせざるを得ませんので、委員長、またしかるべき時期にさらに資料請求等々をしてやっていきたいと思います。  それで、時間がもう来ました。あと一分間だけ、一問だけ。  実は、昨日、当予算委員会において、総理大臣は月原議員の北朝鮮の核開発に関連する質問に対して、答弁で、朝鮮半島の南北分断について我が国にも責任があるととられる答弁をいたしました。日本として、我が国としては朝鮮半島の南北分断自体には責任はないことは言うまでもありません。総理の考え方を改めてこの際問うて、私の質問を終わりたい、こういうように思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 私がきのう答弁申し上げましたのは、核に対する日本国民の受けとめ方、これはやはり被爆国として違うものがありますということが一つですね。それからもう一つは、過去の植民地支配というものがやはり歴史的にもたらしておるこれまでの経緯における責任。  それで、分割されたということは、これは何も日本政府が分割したわけではございませんし、これは戦勝国との関係の中でつくられたことですから。しかし、まあ韓国とは国交は回復しておるけれども、五十年たったいまだに北朝鮮との国交の回復はないというようなこともやはり考えてまいりますと、何とか話し合いで、そして解決できることが南北朝鮮のためにも朝鮮半島全体を含む平和と安定のためにも大事なことではないか、こういう国民の気持ちです、こういう話を申し上げたのでありまして、今御指摘のございましたように、南北が分割されていることについての責任は日本国についてはないということは明確にしておきたいと思います。

草川昭三新進党

○草川委員 以上で終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて草川君の質疑は終了いたしました。  次に、山田宏君。     〔委員長退席、三野委員長代理着席〕

山田宏新進党

○山田(宏)委員 御苦労さまでございます。  震災対策についてまずお聞きをしておきたいのでありますけれども、その前に、昨年の臨時国会で、私がこの予算委員会で御質問いたしました国旗と国歌の学校での教育の問題について統一見解を出していただきましたので、改めてそのことについて御説明をいただきたいと存じます。  もうすぐ卒業式、また入学式の時期が始まります。この国旗・国歌を教育現場でどう指導していくかということについては、先日もお話し申し上げましたとおり、学習指導要領に基づいているわけでありますが、そのときの総理の答弁と文部大臣の答弁が学習指導要領の解釈で少し違っているのではないかということを申し上げました。  どこが違っているかといいますと、要するに簡単に言えば、学校で国旗を上げ、国歌を斉唱するということが、学習指導要領に定められた教師の指導義務を定めたものである、教師が国旗・国歌を掲揚し、斉唱することを指導する義務がある、こういうことを定めたものだというのが文部省の旧来からの考え方であった、こう思っておりましたけれども、総理は、義務にまでするのはおかしいんじゃないか、こういうような、国旗・国歌は強制するものじゃない。それは生徒に強制というか、生徒の心の中まで強制するようなものではないのです。そういうことを議論しているわけではございません。  要するに、学習指導要領は教員のガイドブックですから、どういう基準によって校長や教員がこの国旗・国歌の指導をするかということが書いてあるわけで、そのことについての統一見解が出たわけです。これはいただいております。  三項目にわたって書いてありますが、題は「学校における国旗・国歌の指導について」。第一、「学習指導要領は、学校教育法の規定に基づいて、各学校における教育課程の基準として文部省告示で定められたものであり、各学校においては、この基準に基づいて教育課程を編成しなければならないものである。」これは当たり前ですね。二、「学習指導要領においては、「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」とされており、したがって、校長教員は、これに基づいて児童生徒を指導するものである。」ちょっと意味がよくわかりませんが、このようにとっておきましょう。で、第三番目が、「このことは、児童生徒の内心にまで立ち入って強制しようとする趣旨のものではなく、あくまでも教育指導上の課題として指導を進めていくことが必要である。」  これはわかったようなわからないような統一見解なんですが、文部大臣、この統一見解は要するに旧来の文部省の考え方どおり、校長や教員が国旗の掲揚、国歌の斉唱を生徒に指導する義務がある、こう考えていいわけですね。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○与謝野国務大臣 学習指導要領に「するものとする。」ということは、先生は法律に大変お詳しいのでそのまま御解釈をいただければ、それは学校の管理の責任者たる校長の職員であるというふうにお考えいただきたいと思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 前回の速記録を読んでいただければわかりますが、明確に文部大臣は義務だ、こうおっしゃっておられますけれども、後退したのですか。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○与謝野国務大臣 職員というのは職業上の責任という意味でございまして、職業上の責任を負った以上、そういうことをしなければならないという意味でございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 そうするとわかりやすいのですよね。昨年、入学式における国旗・国歌の取り扱いで教員が処分されておりますけれども、全国で停職が二名、減給二名、戒告十一名、訓告三十名、こう出ていまして、どういうことをやったかというと、例えば卒業式において国歌斉唱のとき不起立、立たなかった、それで処分されておる。それから入学式当日の国旗掲揚妨害、入学式において国歌斉唱を実施しなかった学校の校長、これも処分。もちろん消灯したり式を進行妨害したり、抗議発言をしたりというのもありますけれども、こういったことが処分の前提になるのは、この学習指導要領に基づいてその職員を果たさなかったから処分されたのだ、こういうふうに理解していいわけですね。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○与謝野国務大臣 教員は、地方公務員の身分を持っているわけでございますから、地方公務員法に照らして、その職員を行うことについて相当でない行為をした場合は当然処分の対象になる、こういうことでございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 総理にお伺いしますけれども、これは新聞記事なのですけれども、昨年十二月三十日の新聞の朝刊に、総理がお国入りをしたとき、励ます会のあいさつの中の記事がございます。これ、新聞の記事ですから正確に後でお尋ねをいたしますが、この中の新聞の記事を見ると、総理は、日の丸について、五輪で日本が勝って日章旗が上がるとみんな手をたたく、外国に行く日本の船は識別のために日章旗を上げる、もう常識として国民が受け入れていると指摘。その上で、文部省が学校の現場で卒業式に日章旗を上げるのは義務だと言って強制している。日章旗が国旗であるとの法律はない。法律でもないものを義務だと言うのは何事か、文部省の行き過ぎだ、こう発言されたとしておりますけれども、これは事実でしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 記事そのものが、私が言った言葉をそのまま報道したものではないと思いますから、それは正確を欠くと思いますけれども、これは臨時国会であなたから御質問もありまして、そして政府としての統一見解を述べておるわけです。私は、その統一見解のとおりでいい、こういうふうに思っております。  これは歴史的に、やはり日本、戦争が終わってから、あれだけの侵略行為等々あるいはまた植民地支配等々に日の丸の旗が先頭に立っていっておる、こういう行為からすれば、まあアジアの国々の国民感情からしてもいろいろな問題があるでしょうし、日本国内にもそういう意味における日の丸に対する批判もあったわけです。  しかし、これまでの五十年の経過の中で、私は講演でも申し上げましたけれども、例えばオリンピックで日本の選手が勝ては日の丸が上がる、そうするとみんな感激して手をたたく、あるいは日本の船が外国に行く場合に、日本の国の船だということを示す意味で日の丸の旗が掲げられておるというようなことで、これはもう国内的にも国際的にも日の丸の旗というのは日本の国旗だというふうに印象づけられておる。この国民感情というものはやっぱり大事にする必要があるという意味で、もう日の丸はそんなことではなくて認めてもいいんではないか、こういう見解を私は申し述べておるわけですね。  しかし、それはそれとして、強制して権力で押しつけてやられるようなものではなくて、あくまでもやっぱり教育指導というものを前提にして、徹底した指導を行っていくべき性格のものではないかと思う、こういう意味のことを申し上げておるわけです。  これはまあ、その現場において指導というものがどの程度までが限界なのか、これ以上はもう指導を超しておるというふうに判断をされるのか、それはそれぞれの、やっぱり現実の事態に即応して判断せざるを得ないと思いますけれども、やっぱり教育する現場ですから、それは権力が先行する前に徹底した教育の指導をするということの方がむしろ大事ではないかという考えがありますから、そういう意味で申し上げたわけですね。私はそういうことも含めて、政府の統一見解というものはつくられておるというふうに理解をいたしております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 これは大事な問題なんで、もうちょっとお話をしたいんですが、そうすると、先ほど文部大臣がこれは職員を定めたものだと、だからこの間、国歌斉唱のときに起立しなかったというだけでこういう処分をされておるわけです、文部省の記録を見ると。  そうすると、総理のお考えだと、強制というのはだれの強制がはちょっと不明確だったんですが、要するに教師に強制しちゃいけないということですかね。それとも生徒に強制しちゃいけない。生徒に強制というのは、生徒の心の中まで何もやろうというんじゃないんです。教師がどういう行動をとるか、例えば卒業式のとき、国歌斉唱のとき、みんな起立してやっているのに起立をしなかったとか、そういうことで処分の対象になっているわけですから、これを見ると。だから、座っているやつもいいじゃないか、それをそこまでそんな強制することないと、こういうお考えなんですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 いろいろこの受けている処分が妥当かどうかということについては、これはまあ、また裁判をすれば裁判所で出される結論だと思いますね。しかし、これは教育指導要領で示されておるその指導要領に基づいて校長さんなりが指導していくという意味では、私はやっぱり教職員会議等で十分話し合いをして、そしてお互いに指導を徹底していくということが大事だと思いまずし、それはまた、それで決まって、その決まったことに対して阻止行動をやったとか、いろんな行為があれば、それはやっぱりそういう処分といったような事態が起こることもあるいはやむを得ないのではないかというふうに思いますけれども、しかし、やっぱり学校の現場というのは教育をする場ですから、できるだけそういう事態は避けられるような徹底した指導というものをやることが大前提ではないかというふうに、これは私は信念として一貫して持っているわけです。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 やっぱり文部省の指導と総理の考えと違ってくるんじゃないか。今のお話でも、結局いろいろ例を出されましたけれども、教育現場でいろいろみんなで職員会議などで話し合って決めていくということでもいいじゃないか、こういうようなお話ですが、そういうことも想定しているのですか、文部大臣。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○与謝野国務大臣 山田先生のお話は、ぎすぎすした教育現場を前提にして御質問されていると思うんですが、教育現場というのは万般穏やかに物事を進めていく場でございまして、校長先生も、また他の教師も一体となって児童生徒の教育に当たるということでございまして、穏やかな中で物事が進んでいくということが全体の姿でございますし、現実、ほとんどすべての学校で、そのような姿で学校教育、学校の運営がなされているわけでございます。  しかしながら、例外的にどうしても校長先生に従えないというような場合があって、なおかつ従えないということをただいまのような形であらわした場合には、やはり最終的には校長先生の職務命令というものがございますので、そういうものには従っていただかざるを得ないというのが組織としての一つの宿命でございますし、また、最終的にそういう職務命令によって担保をされていませんと学校の運営もできないということがございます。  しかしながら、実際は、やはり校長先生と教頭先生あるいは主任の先生あるいは現場の先生と穏やかに話し合いながら、児童生徒の将来を考えながら教育を行っているわけでございまして、何も指揮命令、服従というようなぎすぎすした関係の中で教育現場が成り立っているわけではないと私は考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 いや、何もそんなことを申し上げているわけじゃないのですよ。  最後の判断基準というのがやはりあると思うのです、これはガイドラインだから。だから、それがあいまいだとこれは大変問題じゃないか。どうやっていいのか、校長はどう指導していいのかわからない。教員同士も何をガイドラインにしてそれぞれの式典に臨んでいいのかわからない。だから、ここでは「指導するものとする。」と書いてあるから、それが職員だ。職員を果たさなければ、十分話し合っていただかなければいけないのだけれども、最終的には処分なんだ、こういうことですよね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 前段に私は、日の丸はもう認めていいんではないか、私は認めます、こういう意味のことを申し上げたわけですね。そういう意味において、学習指導要領というものが学校に持ち込まれて、そして校長先生なりなんなりが学習指導要領に基づいて教育をしていくし指導していく、こういう限りにおいては現場の雰囲気というものは随分変わってきておって、想定されるようなぎすぎすしたような状況はもうなくなってきておる、私はそう思うのです。  しかし、これまでにあった事実というものはこれは否定し得ない事実としてありましたけれども、もう随分変わってきていると思いますから、あくまでもやはり学校の現場というのは教育をし指導をするところですから、生徒に対して教育し指導するのに、教える先生方の職場の中でそんなことがあったのではそれは子供の教育のためにもならないわけですから、したがって私は、あくまでも話し合いできちっとやはりこの指導要領は決められて、そして実行されていく、こういう状況がつくられることを期待しますし、またそうなくちゃならぬというふうに思っておるわけです。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 社会党の去年の党大会で決められた基本姿勢の草案の中に、この問題が書いてあります。君が代は定着した、日の丸や君が代は定着した、こう書いてあるのです。しかし、教育現場での国旗掲揚などの強制は個人の内面に干渉することで強制すべきでないとの方針のもとで是正する必要がある、是正する必要がある、こう書いてあるのですよ。社会党の党大会のこの間の草案に。  これは是正というのだから、やはり今のは状況が誤っておる、こういう認識に立っているわけでしょう。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 その党の方針を審議する際に私はそこにいたわけじゃありませんからよくわかりませんけれどもね。わかりませんけれども、しかし是正というのは、私はやはり両方に言えると思います。公権力でもって強制するようなことはない方がいいし、またそれに対して抵抗して、そしてこの指導要領を無視してやるような行き過ぎた行為もやはりない方がいいという意味で、やはり是正を図って、そして徹底した指導と教育でもって実践できるようなことにする、こういう考え方ではないかというふうに私は理解いたします。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 このことばかりやっているとよくわからなくなってくるのですが、文部大臣、今の総理の答弁でいい、当然そういうことですね。

与謝野馨自由民主党・自由連合文部大臣

○与謝野国務大臣 山田先生におかれましては、さきの臨時国会で政府が出しました統一見解が政府の正式な見解であるということを前提に物をお考えをいただければと思っております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 その意味がわからないから聞いているので、統一見解の統一見解を出してほしいというのが私の考えなんです。よくわからないんだ、これ、全然。  まあしかし、このことは、そうしたらまた後日、もうほかの質問できなくなってしまいますので置いておきますが、しかし大変問題なのは、何も政府の姿勢がおかしいとかなんか言いたいがためにこれを言っているわけじゃないのですよ。教育現場でやはり最後は混乱してしまうのじゃないか、このおかげで。だから、今までどおりきちっとなってくればそれはまたよし、こういうふうに思っていますが、今後その推移を見たいと思っております。  次に、震災対策に移りたいと思いますが、当面の幾つかの具体的な課題についてまずお尋ねをしたいと思います。  まず被災地における物価について伺いたいと思いますが、マスコミ等の報道では、一部に便乗値上げがあるんじゃないか、こういうような報道がずっと相次いで岩りますけれども、現在の被災地の物価の状況というのをどう把握しているのか。また、便乗値上げというようなものに対して、もしあればどのような対策を考えておられるのか、まずお聞きをしておきたいと思います。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 神戸市が先週一週間実施した食料品、日用品の価格調査によりますと、総じて通常の価格の範囲内にあるということであります。  経済企画庁でも、先週、物価モニターを通じて調査をしたわけでありますが、被災地では、一部の商品で価格の上昇が見られるとの回答も見られたものの、物価は全般的に安定している、もしくは従来よりも安く販売しているものもあると回答した方が、合計で全体の約七割を占めたわけであります。しかし一方、防水シートだとかベニヤ板だとかあるいは家賃、そういったものが値上げの動きがあることも事実であります。これからさらに調査、監視を強化するとともに、積極的に情報提供を行っていきたい、こういうふうに思っております。  物価を上げない一番大切なことは、物を十分供給することでありますし、あるいは物があるにもかかわらずないかのごとく情報が流されると、それが便乗値上げということになってきますので、物があるということは、ある物については積極的に情報を提供していきたい。物を十分提供するということが第一、それにあわせて調査、監視を強化してまいりたい、こういうふうに考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 今、長官からもお話が出ましたが、今後特に注意しなきゃいけないのは、やはり土木とか建設関係とか、または今の住宅にかかわるものだと思うのですね。その復旧関連資材とか、我々には最終消費財ではないのでよく見えにくいと思うのですね。それから工事等のサービス、また、今お話ございました家賃などの便乗値上げというものについては、やはりよくよく注意をしておかないといけない。  で、これらの値上げは、決して許されていいわけじゃないのですが、政府としても、ただ規制をしたりするだけじゃなくて、やはり需給関係によるものもたくさんあるでしょうから、その需給関係をよく見て、需給関係に配慮した対策というものもやはり時に応じて考えていかなきゃいけないのですが、そういう用意はございますか。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 先生のおっしゃるとおりでありまして、関係省庁あるいは関係地方自治体と連絡をとりつつ、物をしっかり供給していくということを第一に、物価が上がらないように努めてまいりたい、こういうふうに考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 つまり、政府が何らかの形で後押しをして、住宅が足りないということであればそれに対しての対応をとる、または資材の問題についても対応をとる。普通は、余り公権力がそれをやってはならないわけですが、しかし異常事態ですから、ぜひそういうことを考えていただきたいと思います。  それから、昨日のニュースで家屋等の取り壊しの申請状況をいろいろ報道がございましたが、何か三千人以上の人たちが並んだ、三百人ぐらいしか申請が受け付けられなかった、こういうことですけれども、整理券を発行して徐々にやっていこう、こういうことになっているようですが、このままだと、きのう並んだ人たちが全部申請の問題ですべて終わるのは、大体二月九日までかかるというのが報道でした。きのうの段階ですらそれですから、これは大変だ、まだまだたくさんいらっしゃるでしょうけれども。  そこで、政府としてもこの取り壊しのための申請や相談に国として即座に対応できるように、また他の自治体等にも協力を要請するなど、何らかの至急援助といいますか助成というのですか、そういうものを考えるべきと思うのですけれども、ちょっとこれは質問項目に入っておりませんが、もしお答えがいただけるならばお答えいただきたいと思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 瓦れきのお話であろうと思いますが、さよう受け取ってよろしゅうございますか。  瓦れきの対策でございますが、県あるいは市、町がその事業主になりまして行いますこと、御承知のとおりでございます。従来、国といたしましては、これが搬送等に対しまして災害負担金をお出し申し上げておりました。言いかえますと、解体に要する経費は面倒見ていなかった。中でも個人住宅あるいは中小企業、御承知のとおり一億以下、従業員三百人以下でございますが、ここまで踏み込んで今回は解体費も見ます、面倒見ます、こういう形にいたしましたので、オール経費に対しまして公費で八十数%は面倒見てあげよう、国費で、そういう状況になろうかと思っております。  それから、これは大変量が巨大になるわけでございまして、これが解体及び搬送を具体的に想定いたしますときに、大変な隘路が出てまいります。例えば一千三百万トン、午前中は一千二百万トンから一千四百万トンと説明申し上げましたが、推量でございますが、これを十トントラックで運ぶといたしますと、少なくとも百二、三十万台、一日五千台延べ走らせたにいたしましても最低四カ月かかりますよ。そういうような大変な隆路を抱えました仕事でございますから、いろいろな面に総合的な戦略を具体的に掲げてやらなければいかぬ。私どももその点は十分検討いたしまして、県市を助言申し上げたい、さように考えております。  それから、先ほど先生お話しの、申し込みで列が並んでいたというお話でございますが、恐らくこれは仮設住宅の関係のお話じゃないかと思うのでございますが、実はきょう午前中、県知事から直接連絡がありまして、こういう状態はなかなか困るから、郵送等、すなわち簡易郵送等でこれを申し込みをするように手続をするからよろしいかという問い合わせがございましたから、官房長官とも相談いたしまして、即時によろしゅうございますという返事を申し上げたところでございます。  いろいろただいま御指摘の問題等、知事の方でも配慮いたしておられるようでございまして、ちなみに申し上げますと、仮設住宅等の申込者は全員用意をいたします、そういうような知事は宣言をするが、政府はこれに対して対応してくれるかというような問い合わせも、午前中、知事から参りましたから、実は官房長官とも連絡をとりまして、それはよろしゅうございます、そういうような御返事も申し上げたところでございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 適切な対策をその日、その日でとっていただきたいと思いますが、先ほども議論がありましたけれども、マンションなどの共同住宅の建てかえがこれから大変だろう。区分所有で五分の四の賛成が必要だというようなこともあって、ただでさえ建てかえがなかなか普通の場合でも大変なわけですが、今回のこういう緊急にいろんな住宅がまた必要だというときに、こういう問題をどう処理をしていくのか、この点についてのお考えをお聞かせください。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えをいたします。  先生がお話しになりましたのは、倒壊したマンションの建てかえについて、この問題については、我々といたしましても積極的に復興に全力を挙げたい、こういうふうに考えております。したがいまして、補助金は別段ございませんが、住宅金融公庫の災害復興の住宅融資、これを適用したい。分譲するマンションについては四・一五で三十五年、それから修理の場合は二十年ということで、それぞれ御用立てをするという体制に現在しております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 いや、財政的な面もそうなんですが、建てかえる際の法律的なやはり隘路があるわけですよね。区分所有者の同意という問題がありますね。この点についてはどうですか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 もろもろ、緊急対策及び復興対策に具体的に行政が取りかかってまいりますと、またまいらなければならぬわけでございますが、まいりつつあるわけでもございますが、ただいま先生御指摘のように、既存の法律、規則、体制で間に合うものとそれから間に合わざるもの、「あるいは補完して何とか可能ならしめるものもあろうかと思うのでございます。いろいろございますが、それらの中におきまして、特に建築、都市計画等々におきまして、土地区画整理を含めまして、先ほど建設大臣お話もございましたが、いわゆる法体系の抜本的整備をしなければならない必要性が相当出てまいっております。  実は、官邸に特別緊急立法プロジェクトチームを設置をいたしまして、そして目下、各省庁から官房長を構成メンバーといたしまして既に組織編成をして、それが検討を急いでおる真っ最中でございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 検討中ということですね。(小里国務大臣「そのとおりです」と呼ぶ)  それから、最後に一つの具体的な問題で、アメリカの震災などの経験は、被災者がいずれメンタルな部分で非常に問題を持ってくるといういろんな統計がございます。専門医によると、災害直後には非常に気を張り詰めていた人も、だんだん時がたつにつれて精神的なダメージが表面化してくるという、大変いろんなそういう調査がございます。ですから、アメリカの場合の震災対策の、国のやるべき、連邦政府のやるべき大きな項目の一つとして、特にこの精神的な打撃に対するメンタルカウンセリングサービスみたいなものを窓口を開くということを義務づけているわけですけれども、こういった点については、何か情報が入っておりますか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 お答えいたします。  これからメンタルヘルスケアというのでしょうか、これが長引けば長引くほど大変大事な問題になってくるということは承知をしております。そして、被災者の皆様方のいわゆる心の健康状態を取り戻すためには、基本的には一日も早く生活の安定を図ることが大事だと思いますが、残念ながらこれには時間がかかる。したがって、著しく心の健康を害した皆さん方には、専門的な医療や相談も必要となってくるわけであります。  このため、神戸市等では八つの保健所に精神科救護所を設置したり、あるいは尼崎市などは地元医師会の御協力もいただきまして、五つの地区において協力診療所を確保しておるところでございます。また、兵庫県の南部の保健所二十カ所を拠点といたしまして、保健婦の皆さんの巡回におきましても、健康相談、特にメンタルヘルスの面に留意して積極的に応じていただいておるところでございます。  また、県等と連携して、これらの活動の有機的なネットワークを強化し、被災者の皆さんが心身ともに健康で頑張れるよう最大限の支援をしてまいりたいと思いますが、今先生おっしゃったようなアメリカのあれに相当するようなあれは、まだ残念ながらきちっとした体制はできていないと言わざるを得ません。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 今後の課題として、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。  これまで、これからの対策についてお話を申し上げましたが、今日ほど、やはり政府への信頼感というものが大変必要だ、どうやって政府に対して信頼を確保するかという行動が、特に国会もそうですが、とりわけ閣僚の皆さん一人一人の行動、言動、こういったものが非常に大事だと思っております。その行動や言動が、とりたててこの震災対策にそのとき支障がなくても、その行動によって受ける政治に、または政府に対する信頼がもし低下するなら、これはやはりゆゆしきことだと私は言わざるを得ないことだと思っております。  これから私権の制限だとかいろいろと言ってきて、結局被災者の方々に汗と涙と苦労を政府がお願いをしていくわけですから、最もその中で苦労していかなければいけないのは政府、内閣そのものだと、こう思っておりますし、それは、たとえ通常であれば普通のような閣僚の仕事であっても、やはり国民の目にそれが、今こんなことをやっていていいのかという非難が寄せられるならば、やはりその行動は慎んでいかなければいけないことだというのは言をまたないところだと私は思います。  悲劇的なこの大震災が発生して十五日目になりました。しかし、内閣の一部の姿を国民の目から見ますと、総理が何度も何度もおっしゃっておられるように、内閣が打って一丸となって先頭に立って一生懸命仕事をしている、こういうふうに断言をされておられますけれども、そういうふうに見えないんじゃないかというところがやはり散見をされると、私個人は思っております。  新聞を見ますと、ある消防団員が、消防団員というのは自分のお仕事を持って、ボランティアで活動されておられますけれども、過労死で亡くなったという記事を見るにつけ、また市役所、県庁の職員が疲れで倒れた、または自殺をされた、こういう悲しい事件を見るにつけても、大変な御苦労をされている。その中で、何度もこの国会でも取り上げられてまいりましたけれども、村山内閣の一部の閣僚の方々が、現在行われております青森県知事選挙に応援に駆けつけたり新年会に出席するといった行動は、国民の目から見てどう見えることなのかということは、やはり十分肝に銘じていただかなければならないと思います。  我が党の赤羽議員がこの予算委員会で質問をしました。震災発生後三日目の十九日に青森県知事選挙の応援に行かれた亀井運輸大臣は、万全の救援活動の指示を残したから支障がない、携帯電話を青森でも持ち歩いているから支障がない、現地に十分しかいなかったんだから支障がない、このように強弁をされました。  十九日前後の、震災後のこれは自治省の消防庁から出ている記録ですが、これを見たって、もう刻々と死者、行方不明の数がふえている状況にあります。十八日、死者は千八百三名、行方不明者は九百六十六名、これが朝の状況ですけれども、十八日の十五時三十分には二千二十五名に死者は上り、行方不明者も千五十九名。さらに十八日の十九時三十分、七時半には死者は二千四百六十一名、行方不明者は千五名。そして、運輸大臣が立たれた朝、十九日八時三十分は死者は三千名に上りました。行方不明者は八百六十九名。  時々刻々と死者の数がふえ、行方不明の人たちもなかなか捜索がうまくいかない。こういうような状況で、瓦れきの中で助けを求めている人たちを横目に見ながらとは言わないけれども、一体どういう理由でその選挙の応援に行かなきゃいけないのか。亀井運輸大臣は、党人としての義務を果たした、こうおっしゃいましたけれども、この惨々たる状況の中で、この惨々たる状況の中で国家の緊急事態の中の中心的な閣僚である運輸大臣が、なぜこのときに党人としての義務を震災が起こって三日目に果たさなきゃいけないのか。国家の義務を果たし尽くしたのかと問われても仕方がないのではないかと思います。  また、青森から帰られた夜出席された新年会では、おめでとうとは言わなかった、トラックの協力のお礼をした、こう答弁されましたが、そんな問題ではないと私は思っております。こんなときに新年会に出席されるという、被災者を初め国民の心情を全く配慮しない、その行動そのもの、その感覚そのものがやはり問題にされなければなら。ないのではないかと思っております。(発言する者あり)閣僚の話をしております。事は……(発言する者あり)静かに聞きなさい。事は政府への国民からの信頼の問題であります。  亀井運輸大臣は、一月十八日のこの新聞によると、これは震災の次の日ですが、閣議が終わった直後、野坂建設大臣に、「「地震でも何でも、兵庫からだ。早く帰って復旧作業でもやれっていうんだ」と、山花氏らのグループ内で兵庫県選出議員が急進派になっていることを批判。」こう書いてありますが、事実かどうかわかりません、新聞記事ですから。しかしこれは、もしこういうことだったら、このとおりの発言かどうかわからないとこういう意味ですが、このとおりの発言かどうかわからないけれども、しかしこういうような認識でずっと物を進めてきたのか、こう思われても仕方がない。  先ほども申し上げましたとおり、国民に私権の制限やいろいろなことをこれから求めていく内閣ですから、やはり涙を流したり汗を流したり苦労をお願いしていくわけでしょう。最も汗、涙や苦労をしなければいけないのはやはり政府そのものだと私は思っておりますが、総理は一体こういった、今亀井運輸大臣の例を申し上げましたけれども、こういった閣僚の行動をどうお考えか、御答弁をいただきたいと思います。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 お答えをいたします。  青森の知事選に行った件、また物流関係者の新年互礼会に出席した件についてお聞きでございますが、私も警察庁時代、不幸なことではございましたけれども、幾多の修羅場の指揮等をとらせていただきました経験を持っております。指揮官が非常事態において状況を的確に把握をし指揮をする、これが最も求められるわけでございまして、常に最高指揮官が現場におらなければならないといったことでは、私は、私の経験から言っては、ない、このように思います。  運輸省におきましても、午前七時、第五管区の現地本部、大阪気象台の本部、さらには九時には運輸局の局長を長とする対策本部を実施をいたしまして、当初から救援活動に主体を置いた活動を展開をいたしてまいりました。  私自身、十八日の日に現地に入りまして被害状況を把握し、かつ救援活動の状況を点検をいたしまして、夕刻こちらに帰ってまいり、対策本部で総理等に御報告も申し上げ、さらに、非常な事態でございますから、運輸省としての陸海空にわたる救援対策についての万全の指示をいたしてまいりました。  そうした中で、翌朝七時五十五分の飛行機で青森に入りまして、現地でほぼ五、六分か十分ぐらい演説したと思いますけれども、また、青森の皆様方に、こういう事態が発生をしておるので、ぜひひとつ青森の皆さん方も全力を挙げて救援等について御協力を賜りたいということも申し上げまして、羽田空港に十二時五十五分に到着をいたした次第でございまして、その間、携帯電話を持ち、秘書官も帯同いたしておりまして、常時、状況を把握しながら、そのフォローアップをいたしておったわけでございますので、私のそうした党人としての義務を果たすことによって救援活動について支障があったということは、私はそのように思っておりません。  また、御指摘の物流関係者、これは陸海空でございますが、物流関係者が一堂に会しての会議が開かれるということでございましたので、御承知のように運輸省からの要請を受けまして、トラック業者も、千三百台ぐらいになると思いますけれども、全国からトラックを集めまして救援物資の搬送、また航空会社も、臨時便を大阪と東京の間とそれから岡山、広島空港と羽田の間、そういう形で、切断されました陸路のアクセスをカバーするためのそうした航空会社の協力もしていただき、また、御承知と思いますが、大阪からフェリー等を動員をしていただきまして海路での輸送体制、そういうことをして大変な御協力をいただいておる方々が集まっておられたわけでございます。  私はそこに参りまして、お調べをいただければわかりますが、私はきょうは明けましておめでとうございますとは申し上げません、私は皆様方の大変な御協力に対し心から感謝を申し上げ、現地は大変な状況なので今後ともひとつ損得抜きに、ぜひこの際は徹底的な御協力を賜りたいということを私はお願いをして帰ったわけでございまして、別に飲み食いに行ったわけではございません。  以上でございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 では、もう一遍亀井運輸大臣にお聞きをいたしますけれども。要するに今のお話をお聞きしておりますと、大臣としてのその当時の行動としては適切であり、反省すべき点は何もない、こういうことですか。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 私は、発生以後、村山総理からも強い御指示をいただいてまいりましたけれども、私のような至らぬ者でございますから、そうした御指示を具体的にこなしていく過程の中で、いろいろ遺漏の点もあったのではないかということを私は常に反省をしながら取り組ませていただいております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 要するに十九日の行動は、今のちょっと意味がよくわからなかったのですが、十九日の行動は、基本的には公人、大臣としてのその時点での行動としてはとりわけ問題はないし反省すべき点もない、こういうことで確認をさせていただきますが、うなずいておられるからそうなんでしょうね。そうですか。  総理、今の運輸大臣の発言はどうお考えですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 事件が、事件というか災害が起こりましてから、十八日には運輸大臣は現地に参りまして、そして港湾の関係あるいは船の関係、あるいはJRやら私鉄の関係、あるいはトラック業界に対する要請、それからヘリコプターに対する扱い等々諸般の準備を一日がかりでずっと詰めてやってまいりまして、そして手配をしてきた。そして十九日の日はまた、私は現地に参りましたけれども、八時から緊急対策会議をやりまして、それらに対する経過報告も十分聞いた上で、お互いに確認をし合った中で、閣僚全体として取り組める次の対策というものについて相談をした、この会議にももちろん出席をいたしております。  私は、それなりに十分手配もし連絡もし、何かあったときにはいつでも対応できるような状況の中でやられた行為ではなかったか、こういうふうに思っております。しかし、その後閣議の中で、関係のないパーティー等にはできるだけ出席は慎んでほしい、こういう要請を皆さんにもお願い申し上げてありまするけれども、今お話がございましたように、物流関係の業者の集まりで、しかも、この災害とはいろいろな意味で関係があるわけですから、今大臣が答弁になりましたような協力要請もしなければならぬし、またお社もせにゃならぬという役割があって行かれたものだ、私はそういうふうに理解いたしております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 亀井運輸大臣は、一月十九日、羽田を七時五十五分に立たれて青森に着きまして、九時四十五分、県庁前で応援演説を十分、その後青森市役所前で応援演説を十分。十分だけじゃないんですよ、十分を二回やっている。その後、青森空港を十一時四十分に立って、羽田に十二時五十五分に着いた。  こういう選挙に、この時期に応援に行く、閣僚がですよ、閣僚が応援に行くということは、内閣の中心の総理大臣として、注意も何もないんですか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 亀井大臣の青森行きについては、私は自由民主党の総裁として、私からも申し上げなければならぬと思っております。  今、御本人からも御答弁を申し上げました。また、総理からも御答弁があったところでございますが、私ども閣僚は、村山総理を中心にして、今次災害対策には全力を挙げて取り組んでおります。それは、どんなに取り組んだとしても十分ではないという多くの方のお話もあろうかと思いますけれども、私どもは、それぞれの持ち場持ち場でやり得ることはすべてやり尽くそうという決意で取り組んでおるということをまず最初に申し上げた上で、しかし、各閣僚はそれぞれ日常のルーチンワークというものも持っているわけでございます。それぞれは、それぞれの役所で日常の業務というものの監督もしなければなりません。これも全力を挙げてやっているところでございます。  と同時に、自由民主党は、日本全国各地におきますさまざまな問題についてこれまたかかわりを持っているわけでございまして、例えば選挙がどこにある、これは何も青森のことを具体的に指しているわけではございませんけれども、全国各地で何かあるということになれば、自由民主党という全国組織に乗っておる政党としては、すべての地域の問題について責任も負う、また関心も持つということは、これまた、あっていいことであろうと思います。  もちろん、繰り返して申し上げますが、災害対策に手抜きをしてそういうことをするということはもってのほかのことでございますけれども、それぞれ、みずからやるべき仕事をやった上で、こうした各地の問題について関心を持つ、あるいは日常の業務にこれまた全力を挙げるということは当然のことであって、閣僚はそうしたことについて、みずから自分のやり得る最大の努力をするという上で毎日毎日を送っているということはぜひ御理解をいただきたい。  山田議員にとっては、どうも閣僚が全力を挙げていないのではないかというふうに見えるということをさっきおっしゃいました。それは、それぞれの見方があろうかと思いますけれども、そんなことで閣僚が務まるはずはない。我々閣僚は、それぞれ、その力足らずと見られたとしても、全力を挙げてその仕事に取り組んでいるということだけはぜひ御理解をいただきたい。人間として、この問題を手を抜いて、この問題に取り組むなどということがあるはずがない、そのぐらいのことはぜひわかっていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 こうも河野外務大臣は、鼻血を流して大変御苦労されているというふうに、わかります。  ただ、私は、一〇〇%この力を出しているといっても、またさらに知恵はないか、さらに何かないか、時間を追って、一生懸命気にして、考えて、心配して、二十四時間それを使っていくというのがやっぱりリーダーの姿じゃないかと思うのですよね。もちろん、十分職員は果たした。しかし、それで免責されるようなものじゃない、これは、やっぱり。どうですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 この内閣が取り組んでおる姿勢、これは、私も議会で最善の措置だったという言葉を使って、そして大変誤解も受けたわけでありますけれども、これは、今の情勢に取り組む姿勢としてはこれが一番いいんではないかというので申し上げたので、大変誤解を受けて、私も困ったんですけれども。  私は、今河野外務大臣からもお話がございましたように、こういう事態に対して、もうやれることは何でもやり尽くす、仮に今の法体系でできないことがあっても、必要なことは臨機応変にやっても結構だから、責任持ってやってくれというぐらいの気持ちでこの問題に取り組んでいるんですよね。私は、そういう気持ちについては閣僚のどなたも差異はないと思いますよ。もうやらなきゃならぬことは自分の責任でやりますという気持ちで取り組んでいると思いますから、そういうその取り組んでいる気持ちと姿勢についてはお互いに御理解をいただきたい、こう思いますね。  そして、今は現に、これは役人ですから、法律に反してやるというのはなかなか難しいのですから、したがって、現在の法体系の中でこれはやっぱりやる必要があるけれども、現在の法体系ではできないというようなことがあるのなら相談をして、急遽特別立法でもつくって対応できるようにするから、そういうことも含めて、お互いに責任持ってやらなきゃならぬことはもうやり尽くしたというぐらいの決意でやってほしいということもお願いしているわけでありますから、その点については御理解を賜りたいというふうに思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 もう一回総理にお聞きしますけれども、注意すべきことはなかったと、要するに。注意をすべきことだと私は思っているのですが、総理として、選挙応援に行った閣僚に対して、今の時期はもう少し自粛をすべきじゃないか、こういうふうに注意をすべきことではない、こういうお考えですね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、私どもがそういう気持ちで全閣僚取り組んでやっていますけれども、しかしまだまだやり足らぬ点があるではないか、こういう指摘が具体的にあれば、それは私は謙虚に受けとめたいと思うのですよ。  しかし、そうでなくて、もうちゃんと手を尽くして、そしてその時間帯だけ行ったけれども、しかしその時間帯においても何かあるときにはすぐ連絡してくれと、いつでも対応できる準備をして行かれた。同時に、物流関係の業者ですかなんかについても、これは今度の災害と十分関連があって、そして御協力もいただいているわけですから、現状も話をして、そして協力を求めたという意味ですから、この災害とは全然関係のないことではなかったというふうに思っていますから、私は、今回の場合にはそういうことではなかったかというふうに思っています。(発言する者あり)

山田宏新進党

○山田(宏)委員 いや、悪くとっているわけではないんです。  これは、やはり政府がきちっとみんなから信頼をされて、国民の中で、それは国民に、先ほどもお話ししたとおり、涙と汗と血も流せ、時にはそういうことを政府は求めていくわけでしょう。納得いかない。  農林大臣、自治大臣、青森へ行かれたということですが、そのときの状況というか、いつどれだけの時間行かれたのか、お聞きしたい。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○大河原国務大臣 お答え申し上げます。  十七、十八日、災害突発に対する、私は食糧の責任を持っておりますので、その緊急炊き出し用の米の三千トンの手配とか、あるいは炊飯施設の整備とか、あるいは各方面の食料品のメーカーに対して被害地域に対する確保と供給と、それぞれの手配をいたしまして、さらに特に大事なのは、現地に食料供給対策本部をつくって、現地の要望にこたえながら応急場面をしのぐというような手配をいたしまして、十九日、約五時間です、東京を離れたというわけでございまして、まあ当然でございますけれども、現地におきましては東京と逐次連絡をとりながら、必要な指示を与えながら、帰京し、夕方の災害対策本部の会議に出席した。  以上でございます。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 私は、昨年の十二月の十日に、現在立候補しておられます北村知事と知事会でお会いをいたしました。前から、大体県会議員から副知事になったというのはあの人と私だけでございますから、非常にそういう意味で親しくおつき合いをしておりました。ぜひ始まったときに応援に来てくれという依頼を受けておりまして、あらかじめ一月の二十二日、日曜日ならお伺いをしようということをお約束をしておりました。地震が十七日に起きまして、十八日現地に入りまして諸般の体制を整えましたけれども、この機会に行くべきかどうかを迷いまして、二十一日現地に連絡をいたしまして、何とか現地に入ることを私はやめるべきだと思うということで了解を願いたいと申し上げましたけれども、現地の県連においては、弘前等において三会場を既に予定をしてしまっておる、どうしても来なかったということでは打撃が大きいので一会場でも来てもらえないかということでございましたので、私は一会場参りまして二十分間おりまして、そして二会場をキャンセルをいただいて、直ちに三沢へ飛びまして、そしてこちらに帰り、午後五時からの災害対策本部の閣僚の会議に出席をしたわけであります。その間、逐次携帯電話等で自治省と連絡をとりながらやってまいりました。  けれども、振り返って、この席で山田委員から、総理が心血を注いで災害対策に取り組んでおられるのに、こういうお話で、総理の心を傷つける、また私は信義にかかわってくるということを考えまして、なお私ども慎重を期すべきであったということを考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 野中自治大臣のお話、やめようかと思ったけれどもということで、率直なお話がございました。  私は、国民からどう見られているかということをぜひ、私もそんな立派な人間じゃないけれども、しかし、それぞれがやはり十分改善すべきところは改善してやらなきゃこれは無理だ、難局は乗り切れない。だから、やはりその点でも私は、選挙の応援とか新年会とか、こういうものは徹底的に自粛をして、もう必死でやっているという姿を、ぜひ姿勢を打ち出していただきたい。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 後で申し上げましたように、閣議において私の方から、災害に関係のないような集会、それらについてはできるだけ慎んで、閣内一体となって全力を挙げてこの災害対策に取り組んで、被災民の期待にこたえるべく努力をしてほしいということは強く要請をして、一体となって取り組んでおるということについては御理解をいただきたい。  なおまた、これは人間ですから、一生懸命取り組んでやってみても、振り返ってみると、やはりああいう点が足りなかった、こういう点が足りなかったというような点で指摘をされる面があるかと思うのです。お気づきの点は遠慮なくひとつ指摘をしていただいて、先ほど来もお話がございましたように、政府と国会とは一体となってこたえていけるような、そういう状況というものをぜひおつくりをいただいて、万全を期していただきたい。私どもも一生懸命やりますということを申し上げたいと思うのです。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ここに、昨年の平成六年九月一日の防災の日ですが、自衛隊の、毎年訓練をしております、その「訓練経過の概要」という文書がございます。これは指揮所演習の、演習というか、何時何分に何をして、何時何分に何をして、こういう自衛隊の記録なんです、記録というか予定表というのですかね。  この予定表を見ますと、昨年の九月一日ですが、南関東地震の発生を想定をしての概要であります。これは、十時に南関東地震が発生した、こういう想定のもとに、どのようにプロセスをたどって自衛隊が出動し、やっていくかという訓練のマニュアルですが、十時発生して、十時五分、陸上幕僚監部、第三種非常勤務態勢に移行、これが呼集というか、今回で言えば隊員みんなを集めるということに相当するそうですけれども、十時に発生して十時五分に呼集がかかる。十一時十五分、発生後一時間十五分後に神奈川県知事災害派遣要請、十一時十八分静岡県知事災害派遣要請、十一時二十一分東京都知事災害派遣要請、こうずっと千葉県、埼玉県、山梨県、茨城県と続いていきまして、茨城県が終わるのが十一時三十六分、発生後一時間三十六分。こういうふうにあらゆる県から、知事から派遣要請が来る。こういう想定になっております。さらに十二時二分、政府緊急災害対策本部の設置、十二時三十六分、陸海空の長官の出動の決裁がおりる、こういうことになって、ずっと十四時までの訓練のマニュアルなんですね。  これを見ていまして、南関東地震、東京直下型地震を想定しているわけですが、今回のと比べてみますと、まあ簡単に比べられないのですが、まず地震の発生が五時四十六分ですね。中部方面隊の部隊に呼集がかかったのが六時三十分だから、地震発生後四十四分経過をしております。この訓練は、五分ですね、発生の五分後に呼集がかかるわけです。  今度、今回の阪神大震災は、その呼集を受けた隊員が、大変だったと思いますけれども、もう必死になって集まった。そして偵察や近郊の、いろいろ近傍警備というのですか、偵察というのですか、に向かうということで、知事から要請が来たのは地震発生後、これは何度もここは出ていますが、四時間十四分たった十時であります。十時に兵庫県知事から出動の要請が出て、十時十五分に出動した、こういうことです。  この南関東地震、東京直下型地震では、発生の五分後にもう呼集がかかる、そして一時間十五分後に神奈川県の知事が災害派遣要請をする。しかし、この間の阪神大震災では四時間十四分かかっている。さらに、政府緊急災害対策本部というものが発生後二時間二分後に設置をされる経緯になっていますが、この阪神大震災では、緊急災害対策本部ではありませんけれども、四時間十四分後に十時の閣議で対策本部ができる、こういうことになっております。もちろん、これは一つの訓練ですから、ただ、やはり余りにもちょっと現実から離れているのではないかな、これは。五分後に招集がかかって一時間十五分後に県知事が要請。こっちはもう四時間十四分かかっている。  そういう点から考えますと、日本は長い間そういう大震災、今回は本当に突如の大変な震災に見舞われたわけですが、そういうことがなかったのでこういうふうになっているんだろう、こう思いますけれども、しかし、余りにもやはり見る感じは絵にかいたもちというか、きれいにかいてあるなという感じがしないでもありません。ですから、今回の震災、自衛隊は十分一生懸命やられた、こう認識をしておりますけれども、やはりこういうような経験を踏まえて、こういう訓練経過というものももう一度現実に即して見直すという必要がある、こう思っておりますけれども、どうでしょうか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 訓練計画、訓練の経過の概要と、それから今回の震災において中部方面隊がとった処置の時間の経過のお話がありました。それで、私の方からも正確な時間をもう一度申し上げたいと思います。  五時四十六分に災害が発生をいたしました。今委員は六時三十分にこの非常呼集をかけた、こういうふうに言われましたが、正確には六時に中部方面隊の総監部が非常呼集をかけておりまして、なお、一番近い第三師団、これは方面隊のすぐそばにありますが、これが六時に非常呼集をかけております。これはきのうの委員会でも訂正して申し上げておいたところでございます。そして、中部方面隊の全部隊に六時三十分に、つまりこれは、広島にいる第一三師団とか名古屋にいる第一〇師団とかそれから香川にいる混成団、これに非常呼集をかけたのが六時三十分、こういうことでございまして、この南関東の地震発生において五分後と、こう言ったわけでございますが、実際には十四分後に出動態勢というものをとったわけでございまして、そういう点では、六時半ではございませんので、これはよく御理解をいただきたいと思います。  なおかつ、神奈川県とか各県の都道府県知事が出動の態勢の派遣要請ということになっておりますけれども、これは一時間十五分後でございますが、これはもっと早くできるんじゃないかと私はそう思います、むしろですね。ですから、実際には訓練を何回もともにやっておれば、地震発生と同時に派遣要請をいただきまして、そして部隊もさらにもっと早く対応できる、こういうふうに考えておるところでございます。  以上。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 派遣要請をもっと一時間十五分より短くできるんじゃないか、こういう今お話でしたね。もっと早い時間にですね、その理由……。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 今までのケース、いろいろ調べてみましたところが、北海道の奥尻の地震の場合におきましてはわずか十数分後に要請がございました。したがいまして、地震をそこで感じて、これはもう大変だ、こう考えた場合におきましては直ちに派遣要請をしていただく、これは地方自治団体の府県知事さんの判断だと思いますし、これはやはり地方自治団体の危機管理体制の意識の問題だ、こう考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ただ、やはり今回のものもそうなんですけれども、被災者ですよね、知事も。やはり南関東地震の場合も東京直下型ですから、神奈川県であろうが静岡県であろうが東京都であろうが、やはりそう簡単に、行って災害派遣要請をできると考えにくいのですが、その点はどうですか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 これは、知事さんが要するに派遣要請することができるわけですから、しかも基地司令に対しましては、約二十二、訓令によっていろんな部隊に出せることになっております。したがいまして、私は、自動車電話であっても緊急電話であっても、必ずしも県庁にいなくても、つまり知事さんがそこで即断即決をいたしまして電話をすれば、その要請ということを受けることができるわけです。それをよく見ておいていただきたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 誤解のないように、もう少し私から申し上げておきたいと思います。  先ほど奥尻島の例を防衛庁長官、お引きになりましたけれども、これは札幌市が健全であって奥尻島に地震があった場合でございまして、今回は兵庫県の県庁、市役所のある中心地が壊滅的な被害を受けたわけでございまして、その被災者である知事、市長等が、県庁あるいは市役所の職員を含めて、瓦れきの中からあるいはみずからの家族にも犠牲者を出しながら、県庁にたどり着き市役所にたどり着いて、ようやくそういう中から出動要請をやったという経過をぜひ御理解をしてやっていただきたい。そうでないと、何か、先ほどのように、要請をするべき知事の危機管理に問題があったかのようなことになりますと、これは私は実情を理解することに非常に問題があると思いますので、ぜひその点は補足をして私から申し上げておきたいと存じます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 次に、危機管理について伺いたいと思います。  今回の災害は、想像を絶する最悪の事態に対していかに今日の国家の体制が不十分かということを私たちに知らせてくれました。それは、あらゆる危険やリスクをどうしたらできるだけ回避し、また現実にそれに直面しても、そのために受ける損害をできるだけ減らせるかという、いわば最悪に備えることの重要性であります。それが、今般、政府が災害に対する危機管理のあり方を検討するチームを与党・政府の中につくられたという行動にもその考え方があらわれていると思いますが、しかし、国家や国民に対する脅威や危険というのは何も大規模な災害のみではございません。貿易の途絶などの経済活動の重大な危険とか、または、さらには戦争などの軍事的な危険というものもやはり国家が直面する危険の一つだろう、こういうふうに見ていいだろう、こう思っております。  国家は、想定されるあらゆるそういった最悪の事態に備えておかなければならないし、もちろん最悪な事態をだれも欲してないわけですから、その最悪な事態は欲してないけれども備えておかなければならないということは、やはり国民に優しい、安心できる政府ということにつながるのではないか、こういうふうに思うわけです。  何か本で読んだことがありますけれども、あるアフリカの外交官というか日本の外交官がアフリカの大使館に勤めていたときに、日本人が不幸なことに亡くなった。それで、棺おけを探さなければいけない。しかし、棺おけが大使館にはなかった。アフリカのその政府に聞いても、ないということで、その他の欧米の国々に聞いたら棺おけを用意していた。だから、それを借りるということができた。だけれども、じゃ棺おけを用意したらどうか、こう言うと、人の死ぬことを想定しているのかということになってしまってなかなかやりにくいというようなお話がありましたけれども、やはりこういうところだと思うのですね。で、そういうところを今回は、こういった時期に最悪の事態はだれも欲していないけれども、しかし、それに備えなければいけないというようなことが一番重要だろう。  そこで、総理、国家の危機管理というものについての全般ですね、今申し上げたいろいろな危機について、まずどういう考えを持っているか、御所見を伺いたいと存じます。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 このたびの経験にかんがみて今の現状というものを考えた場合に、やはり正確な情報をいち早くつかむということに欠ける点があったのではないか。同時に、仮に情報をつかんだとしても、その情報を必要なところにどういうふうに伝達していくか、そして全体として行動ができるようなことになり得るかというようなことについては相当欠くる点があるということは、私は率直に認めざるを得ないと思うのです。  先ほど御答弁を申し上げましたように、今チームをこしらえて、そして、あす何かあった場合にどうするんだということを前提にして、もう決めなければならぬことは、また決める必要のあることは直ちにひとつ決めて実行しようじゃないかということで今取り組みをいたしておるところでありますから。これから、今お話があったような広範な、全体に対する危機管理体制をどうするかというのはもう少し時間をかけて検討する必要があると思いますけれども、しかし、今申し上げましたように、緊急にあす起こったらどうするかというようなことについて、充足する必要のある点は直ちにひとつ充足して備えていこうじゃないかという話で、今チームをつくって取り組みをいたしておるということだけを申し上げておきたいと思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 この危機管理のお話を進めていく前に、今回の大震災を通じて、危機管理という問題について、各大臣といっても全員にはお聞きできませんが、どんなことを感じ、また、今後国家の全般的な危機管理という面でどんな点を改善すべきかということを、それなりの方々の言葉でお聞きをしたいと思いますが、まず災害の最初の窓口、中心的な省庁であります国土庁長官。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 今回の大災害に対しましては、私も十七、十八日と、勃発と同時に調査団の団長として現地を空から、そして地上からつぶさに視察をし、事の大きさにその言葉も出ないほどの惨状を見て、これはなかなか大変だなという感を深め、先生御指摘のように、防災上の危機管理体制の一層の充実は極めて重要な課題であると再認識をしたところであります。  今回の地震により極めて甚大な被害が生じたことを厳しく受けとめ、政府及び関係機関が一体となりまして、災害に迅速かつ的確に対応できるよう、情報収集及び伝達体制のあり方など、今後の教訓として見直すべきであろうと思います。災害時の危機管理体制の充実強化を図ってまいる所存であります。その場合には、法制度や体制などの点も含め、十分検討してまいる所存であります。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 あと地震担当大臣、それから、防衛庁長官は先ほどお答えをいただいておりますが、自治大臣、よろしくお願いいたします。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 私は、現実に緊迫体制下にあるその担当大臣でございまして、余り浮いたことは申し上げられない立場でもございますが、今次の、少なくとも大都市直下におきまする地震対策、スケールにおきましても大変大きいし、内容におきましても深刻かつ広範にわたりまして、重大である。これに対処しておりまする短い経験から考えまして、実は先ほど国土庁長官もお触れになりましたように、現在の法制度あるいは体制等々をこの際振り返ってという非常に厳粛なお話でございますが、まさにそのようなことを十分考慮に入れながら、この際対処していくべきであると思います。  殊に感じておりますことは、今までの先輩や、あるいは組織、そして体制下にあって、いろいろ御努力をいただいてまいっておるわけでございますけれども、今次のこの厳しい大変な経験を厳粛に受けとめまして、そしてあらゆる角度から検討を根本的に加えるべきである、さように考えております。  先ほど総理大臣からお話がございましたその方針に基づいて、私どもは政府の総力を挙げまして、今のこの緊急対策がひとまず落ちつきましたなればと申し上げたいのでございますが、並行いたしまして、もう既に先ほど御説明申し上げましたように、その集中的な対策を検討する一つのチームも組まれまして、政党も、あるいはハウスも、あるいは行政も、あるいは民間も、殊に今次このような経験を痛々しくしていただきました関西方面の生々しい経験者の御意見なども十分拝聴しながら対処するべきである、さように考えております。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 担当いたしております消防庁といたしましては、十七日の六時五分に気象庁から地震の通報を受けまして、直ちに当直をいたしております者が震災対策の係長に連絡をいたしました。係長に連絡すれば、室長及び全職員に自動的に連絡が行くようになっておりまして、六時四十分から七時までに全職員が消防庁に登庁いたしまして地震対策に当たり、一方、六時五分に気象庁から情報を受けますなり、関係府県に対しまして、ファクスで状況の把握及び救援体制の準備等の指令を流したところでございます。その後の処理につきましては、御承知のとおりであります。  警察庁におきましては、六時に直ちに全国機動隊に出動待機命令を出しまして、六時三十分、全国の機動隊、レスキュー部隊等に出動の命令を出したわけでございます。  しかし、今回の災害を振り返ってみますと、第一に、現地の状況が把握しにくかったということが非常に反省させられることであります。先ほども申し上げましたように、その中心的機能が失われておったし、しかも、御承知のように震度七を想定した防災計画というものは確立されておらなかったということを考えて、想像を絶する地震であったことを思いまして、そういう点を、私ども今回の大きな教訓といたしております。  先ほど草川議員からも御指摘がありましたが、衛星等から映像等が映る、そういう装置をも含め、二重三重の通信網を張ることによりまして、今回警察電話だけが辛うじて通じておりまして、随分私ども情報把握に助かったわけでございますけれども、さらなる通信情報体制の確立と法体系を改め、さらに、率直に申し上げまして、いろいろ国土庁が言われますけれども、手足を持たない国土庁が防災対策のすべてを預からなければならなかったということに、この十数年間、いやもっと長い間、こういうところを全然点検をしないままに推移してきて、今回の実に想像を絶した災害になったことを思いまして、私どもは、より体制を整えることに今積極的に勉強を重ねておるところでございますので、諸般にわたりまして万全を期してまいりたいと存じております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ちょっと時間がなくなってきたので先を急ぎますが、この際、危機管理、先ほども大災害のことよりも、それもあるけれども、いろいろな危機があるというお話を申し上げて、その他の危機の問題についてはまだ今後の検討みたいな総理のお話でしたが、昨年の前半は北朝鮮の核疑惑の問題で、大変この危機管理の問題が声高に叫ばれた時期がございました。現在は米朝合意で落ちついたかに見えますが、私は、この米朝合意自体もどうかな、こう思っている一人なんです。最悪の事態に陥らないように祈るわけですが、しかし、最悪の事態に備えないというのもやはりおかしいのではないか、こういうふうに思っている一人なんです。  この北朝鮮の問題の去年の議論を振り返ってみますと、憲法の範囲内で何ができるか、何ができないかというような議論がありました。もちろん憲法の範囲内で何ができるかというのを考えなきゃいけませんが、憲法の範囲内で一体、朝鮮半島が一たん危機に、いろいろな危機があると思いますが、陥ったときのマニュアルはやはりつくっておく必要があるんじゃないか、こう思っておりますけれども、総理はいかがお考えですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 朝鮮半島の問題が、一時、米朝交渉が決裂するといったような事態が起こった場合にどうする、こういったことについて、それぞれ関係省庁でそれなりの検討をしておりました、こういう報告がございましたね。  私は、今、米朝交渉が合意をして、そして具体的に核査察の問題について今後どういうふうに進められていくか、そしてその疑惑が解消されていくか、これは、これまでのことも含めて、これから先についても、核の問題については徹底的に解消していくということが前提ですし、それに並行して、軽水炉の問題に対して世界的にKEDOというような組織をつくって、そして十分協力体制ができて、そして朝鮮半島から核がなくなるというところまで見きわめていこう、こういう進行にあって作業が進められているときに、もしそういう事態があった場合にどうするかというようなことについてここで議論することについては、今は適当ではないのではないか、こう私は思っておりまするけれども、しかし、これからの状況の中でどういう事態が起こるかわからないという一つの想定に立った一般論から申し上げますと、やはり今申しましたように、関係省庁でそうした問題については十分議論はしていく必要があるというふうには考えています。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 今の御答弁でいいと思うのですが、ここで議論をするということと政府が用意をしておくということは、これは違うことだと思いますが、用意は進めておく、いろいろなことを想定して。そういうお考えであるということでよろしいですね。  かつて、昭和五十三年、防衛庁が福田首相の了承のもとで、いわゆる有事法制の研究について、奇襲対処の問題についてという二つの方針を決定して、これらの問題に取り組んできました。昭和五十六年には有事法制の研究について第一回の中間報告がなされ、昭和五十九年には第二回目の中間報告がなされましたが、それはもう総理御承知のとおりだと思います。一体、その後この研究がどうなっているか、防衛庁長官、わかりますか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 種々検討いたしておるところでございます。  細かい点については事務局の方から答弁させます。

村田直昭防衛庁防衛局長

○村田(直)政府委員 防衛庁における有事法制の研究でございますけれども、先生も御指摘のとおり、五十三年の九月二十一日から始めまして、その結果、五十六年の四月二十二日に第一回の発表をし、これは主として防衛庁の所掌する法制についての研究ということでございます。  それからさらに、五十九年の十月十六日に第二分類の検討ということにつきまして発表をしてございまして、これにつきましては、各省庁が所管する法令等について、それがどのように自衛隊の行動に影響を与えるかというような部分についての研究について発表を行ったところでございます。  そして、さらにその場合に、第三分類というのがございまして、これは各省庁にまたがる事項あるいは所管省庁が明らかでないといいますか、あるいはジュネーブ条約の実施にかかわる問題とかいうようなことについては、これは現在防衛庁としては一応検討をし、内閣安全保障室の方に提出をしておりますが、安全保障室の方で担当省庁を含めて現在調整中という状況にございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 社会党は、自衛隊を憲法の範囲内である、合憲だと認め、また日米安保条約の堅持もうたうに至っております。しかし、当時はこの両者を、両者というのは、自衛隊も認めない、日米安保も反対、こういう立場を社会党は持っておられましたから、有事法制研究の中間報告の撤回を要求されてきましたが、そのときの環境からは大きく現在は変わってきております。  総理、今御答弁いろいろございましたけれども、この有事法制の研究は、今後とも政府の中で進められていくということをお認めになりますか。それとも何らかの、やはりもう一度見直すべきだ、こういうお考えなのでしょうか。また、これまでの報告書の扱いについてはどう考えておられるのか。中間報告が二度出ておりますけれども、それらについての総理の今後の方針についてお伺いをしておきたいと思います。

村田直昭防衛庁防衛局長

○村田(直)政府委員 有事法制の研究は、先ほど来申し上げておりますように、自衛隊法の七十六条に基づきまして自衛隊が防衛出動等、行動する場合の規定でございますから、当然のことながらそれを整備しておかないと、いざというときに自衛隊の行動に支障が出るというような面もあるわけでございます。したがいまして、これは引き続き検討を続けてまいる必要があるということは当然だと思います。  追加して申し上げますと、今申し上げましたように、自衛隊が行動するに必要なものでございますから、当然憲法の範囲内の事項でございまして、引き続き検討をしていく必要があるというふうに承知しています。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、説明がございましたように、自衛隊自体がどういう行動をとり得るか、とるべきか、こういうことについてそれぞれの部署で検討されておる、検討された結果の報告をされておる、こういうことだと私は思うのですね。  これは、日本の国は、御存じのように平和憲法を持っておりますし、自衛隊の海外派兵というのはできないわけですから、したがって、国内で自衛隊が、仮に何か攻撃を受けたとかいうようなことがあった場合に、どのような配置をして、どのように対応していくかということについては、当然それは自衛隊としての本来の任務として、私は、検討をされてしかるべきものである、こういうふうに思いますけれども、国全体が有事に備えてというようなことについてのあれはまだいたしていないと私は認識をいたしております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 防衛庁長官、それでよろしいですか。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 専守防衛という方向におきまして、今後とも検討してまいりたいと思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 要するに、この国が攻められたときにということを想定したり、また大きな災害や騒擾があったときに、自衛隊が有事に備えて、防衛出動だとか治安出動だとか災害出動だとかいろんな項目ありますけれども、出ていくわけですが、そのときに一体、防衛庁の中でどういう自衛隊の法的存在をきちっと確保していくのかというのが第一番目の報告。第二番目は、道交法とかいろいろかかわっできますから、そういうものと、現行の通常の法律と自衛隊の有事の際の行動の整合性をどうつけていくかという研究が第二番目の中間報告と私は認識しております。  要するに、国全体がというか、有事の際にどういうように自衛隊の行動と、または国の体制を整えていくかということがこの有事法制の研究で、有事法制の研究だけじゃなかったわけです。福田内閣のときに決まったのは、奇襲攻撃を受けたときどうするかというようなことも研究対象のもう一つだったんですが、これはどうなっているのかさっぱりよくわかりません。  そういうことも想定して、総理の考えとしては、今、防衛庁長官や政府委員の方が御答弁されたとおり、今までのこの方針にのっとって進めていくというお考えでよろしいんですね。昔は社会党はその中間報告に反対をしていたわけですから。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これは、今、防衛庁長官もお話がありましたように、平和憲法という日本の憲法の枠内で自衛隊の任務というのはあるわけですから、したがって、その枠内における自衛隊の任務というものはどうあるべきかというようなことについて研究するのは、私は当然だと思うのですね。  ただ、災害の場合と今お話があったようなものと混同して解釈しますと、またいろいろ混乱があると思いますからね。私は、災害の場合については、これは防災計画をつくる段階から警察も消防も自衛隊も参加をして、そして一緒につくる必要があると思いますし、それから九月一日には毎年防災訓練というのをやっているわけですね。各都市でやっているわけですよ。そういう都市がやる防災訓練に自衛隊も参加していただいて、常時、何かあったときに自衛隊も一緒になって国民の生命と身体と財産が守れるような役割を果たしていただくということは極めて大事なことじゃないかというふうに思いますから、それはやっぱり日常からそういう連携をとって、何かあったときにすぐ間に合うことが可能になるような、そういう関係というものはつくっていく必要があるのではないか。  同時に、そういう場合における危機管理というものはやっぱり今欠ける点がたくさんあるということが指摘されておりまするけれども、今度の経験に立って、反省も含めて、危機管理体制というものはしっかりつくる必要があるというふうに申し上げておるのでございまして、あなたが今枠を広げておっしゃっている問題とはおのずから違うということをしっかり御理解をしておいていただきたいと思うんですよ。  私はむしろ、平和憲法を持っている日本の国であるだけに、そんなことを議論する以前に、やっぱり未然にそんなことがないようなものをつくっていく、できればやっぱり非武装の国をつくっていくというぐらいの理想に燃えて、そしてこの平和憲法の精神を世界に敷衍していく、そういう役割を果たしていくことが、今やっぱり日本に課せられた一番大事なことではないかというふうに思っています。  幸いに米ソの対立という冷戦構造も崩壊して、今や軍縮と協調の時代になりつつあるというときですから、そういう役割を率先して果たすことが大事ではないかというふうに私は考えています。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ちょっと混乱されていると思うんですけれども、憲法の範囲内ですべて物を考えているわけです。で、この研究は災害出動のことに限定をしたものではない。災害出動のことだけではない。この有事法制の研究と奇襲対処の問題についてという二つの研究は、有事法制の研究が二つの報告書出ていますけれども、これは災害出動のことだけを言っているわけじゃないわけです。あらゆる、治安、また防衛、こういったことも含めて有事法制の研究を総合的にしているものだ、こういうことなんですね。  ですから何も、私も戦争のない世界が一番理想と思っていますよ。だけれども、何が起きるかわからない、最悪の事態をいろいろ考えながら研究はしていかなきゃいけない、こういうことがやっぱり一番大事なわけですから、その点を政府は、先ほども同じように、議論するとかいうんじゃなくて、政府の中で、十分柔軟な姿勢で、憲法の枠内で検討をしておくということがやっぱり大事だろう、こういうことなわけです。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 まあそれはあなたの意見として承っておきますけれども、自衛隊は、憲法の枠内で決められた自衛隊の任務というものがあるわけです。その任務に基づいて、いかなる場合にも対応できるように、自衛隊の任務として研究をしている、こういうことは私は当然のことだと思いますよ。そういう意味で申し上げたんです。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ですから、憲法の枠内で、この研究も、今まで進めてきた研究も引き続き研究をしていく、こういうふうに理解してよろしいですね。  今、これは北朝鮮の問題にかかわっている話では全くありません。昭和五十三年に福田内閣のときに、いざという場合のいろんな法整備を研究をしておこうじゃないかということで始まった研究ですから、先ほども御答弁のとおり、政府の中でもいまだに研究をしているということですから、それはそれで総理としてはお認めになっていくということですね。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 まあその当時とは情勢も大分違っていますから一概には論じられませんけれども、私が今申し上げておりますのは、平和憲法のもとでつくられておる自衛隊には自衛隊の任務がある、その任務を遂行するために何をすべきか、どうすべきかということを自衛隊の内部として検討している、こういうふうに申し上げているわけですよ。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 よくわかりました。  それでは次の、あと十分ちょっとですけれども、戦後五十周年の問題についてお聞きをしておきたいと思います。  まあいろいろとあるのですが、もうこれは飛ばして、不戦の決議という話が出ております。私は、五十周年を機に一つの大きなけじめをつけるということは大変重要なことだと思っておりますし、そういうことをやらなければならない、こう思います。  その決議、内容はまあこれから国会の中で議論されていくので、議論をすることは控えますけれども、ことし日本がぜひやっていかなきゃいけないことは、やっぱり外交情報の公開だと思うのです。もちろん、今外務省ではやっておられます。外務省では、アメリカとか欧米の例に倣って、三十年を経過した外交記録については公表することを外務省内の基本方針として決めておられて、外務省内で委員会をつくって、どの記録を公開するかを決めて、適時発表されてきているところであります。  ただ、この問題は、よく聞いておりますと、どういう記録を公開案件にするかというと、三十年たったことと、それからもう一つは、メディアとか研究者がどういうものに今関心を持っているかということを省内で勘案をして、そしてそれを省内の委員会にかけて決めるというのがこの手続だろうと思うのです。  しかし私は、この際、日本の戦前戦後というものを広くいろんな人たちに研究の対象にしてもらうということをやはり国が決意をするために、省内でいろいろとえりすぐってやるのではなくて、一応原則公開にはなっていますが、事実上はいろんな評価が入ります。ですから、やはり基本的に法令をきちっと定めて、アメリカのように法令を定めて、基本的には三十年経過をした外交記録は個人の請求も含めて公開をする。しかし、国家に根本的に損害を与える情報だとか、または個人のプライバシーにかかわる話とか、当然例外はあるでしょうけれども、基本的には法律でそういう情報の公開を義務づけていくということをやっていくことが、この国が開かれた社会にこれからなっていきますよというその決意の一つのあらわし方としてはいいのではないか、こう思っております。  総理は旧来から、細川内閣のときもそうですけれども、情報公開ということを中心的な課題としておっしゃっておられました。情報公開の中で取り上げるべき課題かもしれませんが、ぜひ外交記録については、この戦後五十周年を機に、そういう法令の整備をいち早くして、そして内外の、国内だけじゃなくて国外の人からも日本の外交情報、外交記録についてアクセスできるように法令を整えてもらいたい、こういうふうに考えているのですが、いかがでございますか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 委員お尋ねのように、外交記録の公開ということは現在も既になされているわけでございます。外務省は、三十年を経過した戦後の外交記録については、その公開によって、今議員がまさにおっしゃったように、国に重大な不利益がかかってくるとか、あるいは個人の利益が害される、こういった場合を除いて、原則として公開するということにいたしておりまして、昭和五十一年以来、十二回にわたって外交記録公開を行っております。  この公開は、今申し上げたような趣旨にのっとって今後続けていくということにいたしておりますが、今議員がお尋ねになりましたように、法律をもって定めてはどうか、こういう御援言でございます。外交記録を含めまして、行政情報公開の法制化という問題でございますが、現在、行政改革委員会におきましてその検討が行われているわけでございます。外務省としては、この討議の結果を待って検討いたしたい、こう考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 もう一点、具体的な戦後五十年のことなのですが、沖縄の米軍基地の縮小合理化の問題であります。これも先日の日米首脳会談で取り上げられた旨、新聞報道がございました。  新聞によれば、沖縄にある読谷基地を返還する。それから那覇港を返還する、これは交換になるのかわかりませんが、返還をする。それから三番目は、県道百四号線を越えて射撃訓練が行われておりますが、これは旧来から沖縄県からの要望でありますけれども、この問題について進展があったように報じられております。この点についてはどういうお話だったのでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 過般行われました日米首脳会談の席上におきまして、日米双方首脳の間でこの問題についてお話がございました。五十年という節目ということも考えて、ひとつ沖縄の基地問題についてお互い努力をしよう、こういうお話でございました。今御指摘になりましたような三つの案件については、首脳会談から帰国後、総理から防衛庁長官と私がお呼び出しをいただいて御指示がございまして、この三つの案件について具体的に手順を踏んで進めるように、こういう御指示でございました。  具体的には、読谷補助飛行場につきましては、既に昨年六月に日米合同委員会におきまして施設分科委員会の下部機関として特別作業班を設置することが認められておりまして、同飛行場に関する諸問題についての技術的検討が行われているところでございます。また、那覇港湾施設につきましても、作業班を設置して技術的検討を加える、こういう状況に現在なっております。  両国首脳の話を受けまして、私どもとして努力をいたしたいと考えております。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 特にこの読谷基地なのですが、現在どのような状況にあるのか、また、返還後のことについて沖縄県や市がどのような利用計画を持っているのか持っていないのか、返還においては非常に大事な話だと思いますので、お聞きをしておきたいと思います。

宝珠山昇防衛施設庁長官

○宝珠山政府委員 読谷補助飛行場といいますのは、兵員のパラシュート降下訓練に使用されているほか、隣接して存在いたします楚辺通信所の電磁波緩衝地帯としても機能している施設であります。  御指摘のように、昭和五十四年から移設といいますか撤去の要請などございまして、防衛施設庁で、五十五年からいろいろの検討を進めてきているところでございます。今、外務大臣から答弁ございましたように、特別作業班のもとで、どこに持っていけるか、どういう地形のところが許されるかといったところを検討するとともに、楚辺通信所の電磁波緩衝問題をどう分離できるかといったことを技術的に検討しているところでございます。  この問題をどう見通しているかということについては、現在のところ、まだ申し上げる段階にございません。しかしながら、先般の日米首脳会談を踏まえまして総理から御指示がございましたし、私どもも整理統合等推進本部というのを設けまして、この問題などにシフトして作業を進めているところでございまして、戦後五十年の節目にふさわしい成果を得られるように、なるべく早く、一つでも多く得られるように努力をしているところでございます。  地元におきます利用計画等については、これらの私どもの検討結果を経ながら逐次策定されていくものと理解しております。一部につきましては庁舎等の公共施設の建設が予定されており、それらについては既に手続が進んでいるところであります。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 ぜひことしじゅうに返還の実が上げられるように期待を申し上げております。  その利用なんですけれども、もちろんこれは沖縄県が第一義的には決めていくことでしょうけれども、日本のこれからの一番大事な課題の一つであるPKOにかかわって、国連平和維持活動の訓練とか発進などの準備センターというのですか、そういうものをやはり整備をしていく必要があるのではないか。もちろんこれは自衛隊だけではなくて、民間のボランティアグループなども含めた一つのセンターみたいなものをつくっていく必要があると思うのですが、そういった意味でも、できれば、沖縄県の皆さんの理解を得られるならば、そういった利用方法もあるのではないか、こう思っておりまして、その点についてはどうですか、一つの提案ですが、外務大臣。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 PKOの訓練センターと申しますか、そういったことの必要性については、一部その必要性を主張なさる方もございます。また、日本国内、何カ所からでしたか、我が方にというお話も既にないわけではございません。  しかしながら、PKOの訓練センターというものをもし考えるとするならば、それは国内に考えることがいいのか、あるいはむしろもっと外国にそうしたものを考えるべきではないか、こういった議論もございまして、PKO訓練センターの必要性の有無を含め、また最も効果的に、もしつくるとすればその場所はどこがいいかということなどは、まだまだ議論の必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 最後に、外交政策について一問質問をさせていただきたいと思います。  今PKOのお話がございましたけれども、このPKOなんですが、今新聞報道でもありますとおり、アメリカでは――アメリカが最もPKOの国連の分担の予算が大きいわけです。計算してみますと、PKOにかかわる国連の費用というのは二十六億一千七百三十八万ドルでありますが、アメリカが八億三千四百二十九万ドルで三一・九%、約三二%を占めております、出資額がですね。二番目が日本で二一・五%、三番目がドイツ、ロシア、そしてフランス、この五カ国で約七〇%のPKOの分担金を払っているわけですが、アメリカでは最近、共和党を中心として、このPKOのアメリカの分担額を少し削減しよう、こういう法案が出ているように報道されておりますし、向こうの速記録の要約を見てみても、与党というか政府であります民主党のクリストファー国務長官も、これは少しアンフェアな分担額だ、ぜひ削減をしたい、こういう発言をされております。  しかし、もしアメリカの法案が通っていくと、PKO自体の活動がかなり制約をされてくる、かなりPKO自体の危機になってくるのじゃないか、こう思いますけれども、日本としてこれからPKOを中心としていろいろやっていこう、外交の基本的な柱にしていこう、自衛隊もPKOが大事な任務の一つとなってくる、こういう時代を迎えようとしているやさき、アメリカではPKOから何かこう消極的な姿があらわれつつある。こういう中で日本としてはどういう外交努力をされていくのか、最後にこの点だけ御質問をさせていただいて、質問を終わりたいと思います。     〔三野委員長代理退席、委員長着席〕

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 先進国の中では、例えば援助離れといいますか援助疲れといいますか、開発途上国に対する援助も徐々に額が小さくなってきているという傾向もございます。あるいはまた、国連の諸活動に対しましても、負担が重過ぎるという意見が国内的にあるということを私どもも承知をいたしております。  しかしながら、国連の分担率というものは、一国の国内の議論でそれが引き下げられるとか決められるとかという筋のものではないと思っております。他方、国連の財政問題についてはもう一度見直さなければならない、つまり、むだを省く必要もあるし、また必要なところにはどのぐらい必要かということも考え直さなければならぬという議論、つまり、これは国連改革の一環として、国連の財政についての改革論というものもございます。  こうしたものをひっくるめた議論として私どもは考えなければならないのであって、アメリカにはアメリカ国内の議論があることは承知をいたしておりますが、そのことで我が国の外交政策が変わるということにすぐにつながるというふうには私どもは思っておりません。  ただ、今議員からもお話しのように、我が国の外交政策につきましては、やはり国際の平和と安定というものを大事にするということは当然のことであろうと思いますし、こうした点に最も効果的に、我が国の、繰り返しになりますが、憲法の許す範囲内で最も効果的な活動をするのはどうすることが一番ふさわしいかということを真剣に考えてまいりたいと思います。

山田宏新進党

○山田(宏)委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて山田君の質疑は終了いたしました。  次に、伊藤達也君。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 伊藤達也でございます。本日は、本当に長時間にわたって御苦労さまでございます。最後の質問者でありますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。  私からも、今回の阪神大震災の対応についてまず初めにお伺いをさせていただきたいと思います。  その中でも危機管理の問題、この点について総理に直接お伺いをさせていただきたいわけでありますが、きょうのある新聞の世論調査を見ても、日本の今の危機管理、この体制について早急に強化をしてもらいたい、そういうふうに思う国民の方々が九割もおられる、こういう結果が出ておりました。  今多くの国民の方々が、早く危機管理の体制というものを充実をして、そして総理官邸の中の機能というものもしっかりしたものにして、司令塔をしっかりつくって、情報の一元化を図って適切な対応をしてもらいたい、そういう声がやはり強くにじみ出ているのではないかというふうに思います。  そこで、きょうもこの質問については、総理に対して何回か質問があったとは思うのですが、総理に、いつ、どういった形での情報が伝達をしていったのか。きょうの答弁の中では、早朝については総理から御答弁がございました。私から見てみますと、やはり二日間にわたって情報がすごく混乱をしていたのではないかなというふうに思います。  そういう意味で、これはもう大ざっぱで構いません、今までの経過というものを振り返ってみて、どういう形で総理に対して情報が伝わってきたのか。その情報の伝わり方について、総理がいろいろな判断をされてきたと思いますが、その判断をするに当たってやはり的確な判断ができなかったのではないか、あるいは判断したことがきちっと伝わっていかなかったのではないか、そういういら立ちというものもあるのではないかなというふうに思うのですが、その点について総理からお話をいただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 十七日の五時四十六分にこの地震が起きた。私は、申し上げましたように、六時過ぎのニュースで、テレビでそれを見て知ったわけですね。それから直ちに、早く正確に情報をつかんで報告してくれと言って秘書官に指示をして、そして七時半ごろ第一回の報告があった。それ以後はずっと時間を置いて、状況については細かく報告がずっと来ているわけですよ。  そういう報告を踏まえて、私は、八時四十五分ごろ、その情報をつかんだ立場で総理としてのコメントを発表して、そして十時には閣議がございましたから、その閣議でまたこもごもそれぞれ報告をいただき、非常災害対策本部を設置をして、そして国土庁長官に、現地に直ちに行って、正確に情報をつかんで、何が問題なのかということを調査して帰ってほしい、こういう段取りでもって進めていったので、それ以後はもうずっと時間を置いて、確実にいろいろな状況について情報の提供がなされておるということについては申し上げておきたいと思うのです。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今総理から御答弁があったわけでありますが、今の制度の中でどれだけ必要な情報が的確に伝わっていくか、また御指示がしっかり現場に伝わっていくか、この今の制度の中での対応がどこまでできるのか、その限界性はどこにあるのか、これをやはり明確にしていくことが今後の危機管理体制を充実させていくには大きなキーを握っていくことになろうかというふうに思います。  その点についてはいろいろ御討議されていることだと思いますが、先ほどの御答弁の中でも、あす何かが起きたらこれは大変なことになるんだ、そういう意味では一日も早くその対策をまとめなければいけない、こういうお話がございました。しかし、国民の立場からすれば、いつその対策が出てくるのか、一日も早く出してほしい、そういう気持ちではないかというふうに思います。そういう意味では、期日というものをやはり明確に出すべきではないかというふうに思いますが、この点はいかがでございましょうか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 ただいまお話がございましたように、非常に御指摘の点は重要な問題であるというふうに認識しております。全体的な検討はやや時間がかかるだろう。ちょうどFEMAの長官も、きょう夕方ですか来日することになりますが、できればFEMAあたりにも出かけていってよく調査をさせたいというふうに思いますし、全体的にしっかりした体制をこの機会に全面的に見直してつくるべきだろうと思います。  ただ、今申しましたように、そういう作業は、本格的にやっていくわけでありますから一定の時間がかかる。しかし、御指摘の点に関して、いわゆる初動期の情報の把握あるいは指示の仕方、そういうような点はやはり急ぐわけでありますから、したがって、ここの部分だけ切り離して実はプロジェクトチームをつくって、きょう午後三時から第一回目の会合をいたしまして、鋭意取り急いでその作業を進めて、なるべく早く結論を出して、結論が出たらもう即日実施をするというぐらいな気持ちで対応してまいりたい、こういうぐあいに思っています。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今御答弁がございましたように、本当に初期の問題については重要なことでありますから、一日も早くその対策を明らかにしていただきたいというふうに思います。  それと、今の御答弁の中でFEMAの問題が出てまいりました。本委員会でもこのFEMAのことについていろいろ指摘があって、政府の方からも、これに学びながら危機管理の体制について対策を講じていきたい、こういうお話があったわけであります。  危機管理の体制を考えていく場合に、私もFEMAの問題を調べてみたのですが、情報の一元化をしっかりやっていく、そして司令塔を中央でつくっていく、そのことと同時に、地方自治体においても、例えば知事の下にアメリカの場合にはOES、このFEMAの地域版というものをつくって、そして地方でもきっちり受け皿をつくっていく。  私も視察にお伺いをしたんですが、やはり現場の中で、これもマンパワーの問題もあっていたし方ないことだと思うのですが、かなり混乱している場面があると思うのです。いろいろな問題について主体がだれなのか、これがやはり明確になっていない。それが混乱を生じている大きな原因になろうかというふうに思います。  そういう意味では、中央の方でひとつきちっとした司令塔をつくっていくということと同時に、地方においてもその受け皿となる部分についてしっかりしたものを整備をしていく、FEMAと同じようなものを地域の中できっちりつくっていく、そういう視点も非常に重要ではないかなというふうに思いますが、この点についてはいかがでございましょうか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 御指摘のとおりであろうというふうに思いますので、本格的な体制の検討に当たりましては、もちろんそういう点も含めて十分に検討したいと思います。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 次に、被災者の援助、そしてい生活の再建の支援という問題が今非常に重要な問題だというふうに思います。  これは、現地の方々のいろいろな声を聞いても、いろいろ支援を受けたい、いろいろな相談事があるんだ、しかし、今の行政の縦割りがあって、いろいろな相談をするに当たっていろいろな窓口に行かなければいけない、やっぱりその辺を何とかしてくれないかな、そういう声があります。  それで、FEMAの事例を見ていても、今までの経験の中で、そういったよろずな相談を一つの箇所で受けられるようなそういう対策を講じている、ここが一つの大きな特徴だということでございます。災害受付センターというものを設けて、通称これはDACと言うそうでありますが、そこに行けば政府のいろいろな出先機関もある、赤十字の機関もある、あるいはボランティアに本当に細かいいろいろなお手伝いをしてもらいたいということについても相談を受けられる、そういう窓口というものをしっかり整備をしている。それを災害が起きたらもう三日後、そして最大二十一カ所、場合によっては移動でもそういう相談が受けられるように、そういう工夫をされているということであります。  この窓口の一元化というのも、被災者の方々にとっては、やはり非常にそういうことをしてほしいという要求が強くあるというふうに思うのですが、この点についてはいかがでございましょうか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 御指摘の点なんかも大変参考になることであろうと思います。ただ、規模によりまして、なかなか今回のような大規模の場合には、ちょっと簡単な相談窓口ということにはならないというふうに思いますし、あるいは、やや専門的な相談もあるわけでありますから、それは状況に応じて、しかし利用しやすいシステムを考えていくべきだろうと思いますので、御意見を承りましたので、よくその点考えてまいりたいと思います。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 次に、ボランティアの問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  このボランティアの活躍については、当委員会でも、現在一万五千人近いボランティアの人たちが本当に懸命にその活動をされている、そういうことについて報告がされたわけであります。これは先進国のいろいろな事例を見ても、ボランティアのそういう貴重な活動を被災された方々の支援に、何といいますか、組織的に有効に活用できるようないろいろな工夫がされているというふうに聞いておるところであります。  その中で、例えばある部分の仕事について、例えば全国からいろいろな救援物資が来る。しかし、現地ではそれを仕分けをして、それを被災者に届けるということがなかなかできない。あるいは給食サービスについても人手が足りないんだ、こういうお話がございました。  そういうある限定された部分について、これはボランティア団体についても、経験の浅いボランティアの方々もおられると思いますが、一方で非常に経験のあるボランティア団体もあります。そういうところに思い切ってある部分の仕事について任せていくということも、やはりこれからすべきではないかなというふうに思いますし、もし、現にそういう事例があるのであれば教えていただきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 伝えられておりますように、今回の災害ではボランティアの活動が大変立派であった。我が国もボランティアのそういう非常に活発な成熟の時代に入ったというふうに思うわけでありますが、どんな例があったかというお話で、それはもう本当にいろいろな多様なものがあったというふうに思いますね。  医療なんかのボランティアにいたしましても、避難所で二十四時間体制で診療所を自発的に開いていただいたというようなこともございますし、それはもうさまざまなことがございます。ぜひそういうボランティアの皆さんの意見もよく聞きながら、先日来申し上げておりますように、ボランティアに対する法的なあるいは制度的な体制も行政側でしっかりつくらなくちゃいかぬ、こういうぐあいに思います。  これもお話しいたしましたように、ボランティア問題の各省庁連絡会議を、その第一回を二月三日の日に開催する予定でございまして、これも鋭意早く方針を決めでそのような体制を整えたい、こういうぐあいに思っております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今、ボランティアの連絡会議も設けるんだ、ボランティアの活動について積極的に支援をしていくんだ、こういうお話がございました。  私もボランティアの方々にお話を聞いてみまして、特にコーディネーターをやられている方、このコーディネーターをやられている方は、被災をされた方々が今の時点でこういうことをしてほしいんだ、そういう一つ一つの細かいニーズというものを把握をする、それを把握をした上で、ボランティアに登録をされている方々の中で一番適切な人をそのところに向かってもらう、こういうことをやっておられるわけでありますね。  ですから、私は、そういうボランティアのコーディネーターの方々、あるいはボランティア団体、幾つかございます、その代表者の方々、そういう方々の生の声を、できましたら、総理大臣はなかなか難しいかもしれませんが、小里大臣あるいは官房長官、どなたでもいいと思うのですが、そういう方が聞いていただく。あるいは、できたら与野党の災害対策の責任者の方々でそういう方々を囲んで、一応連絡会、懇親会みたいなことをぜひやっていただくべきじゃないか。そういうことをすることによって、より細かな本当に被災地の生の声、そういうものが私たちにも伝わっていくことになるんではないかというふうに思いますが、この点についてはいかがでございましょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 被災地におけるボランティアの皆さんの活動を見ておりますと、今お話がございましたように、全国的に何か組織をされた形で、そして、組織として現地に行かれて組織的に活躍されている、こういうものもありますし、何人かでグループで、組織化されてないけれども行ってやっているものもありますし、また、個人的に行って一生懸命やっておる方もおられる、こういうさまざまな形態が私はあると思います。  そういう形態がありますけれども、今お話もありましたように、そうした方々の意向がこれからのボランティア活動にとって社会的にどういう役割を果たしてもらえるのか、また、貴重な今度の経験というものが生かされていくためにも、今お話があったような意見を十分お聞きをして、そして、もっと活躍しやすいようなそういう環境をつくっていくということは極めて大事なことだというように思いますから、そういうことはぜひやっていきたいというふうに思っております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 ぜひ実現をしていただきたいと思います。  次に、瓦れきと、それから倒壊した建物の撤去の費用の問題について、本委員会でもきょうこの問題について質疑があったわけでありますが、もう一度これは私確認をさせていただきたいんですけれども、この費用については、政府の方が決定をして、政府と自治体でその撤去あるいは除去にかかわる費用を持つんだ、こういうお話であります。  そこで一つ問題なのは、政府が決定をする前にもうみずからのお金でそういうことをやった人たち、そういう人たちも対象になるのかどうか、この点についてもう一度明確にしていただきたいんですが、いかがでございますか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 午前中も実はその御質問をいただいたわけでございますが、今回の被害の大きさ、被災地の復旧、復興の緊急性にかんがみまして、一月十七日の地震発生後に市や町が特に必要になった廃棄物の処理として実施した災害廃棄物処理事業を適用対象とすることとしておりますから、御指摘のようなケースにつきまして、当該事業を実施する市あるいは町において適正に処理されるものと考えておりますから、さかのぼって恐らく含まれるような形を布ないしは町はとられるんじゃないかな、こう判断しております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 これはぜひさかのぼって、被災者に対する支援の公正という問題もありますから、やはりさかのぼって適用を受けられるようにぜひお願いを申し上げたいと思います。  それから、この問題については、中小企業の事業者についても適用が受けられるということでございました。大企業の問題について、これはたしか官房長官からの御答弁の中で、融資をしていくんだ、こういう御答弁があったように記憶をしておるんですが、具体的に中身としてはどのようなことをお考えになられているのか、大企業もこれは相当な被害を受けているところがありますから、この点についてお伺いしたいと思います。

五十嵐広三日本社会党・護憲民主連合内閣官房長官

○五十嵐国務大臣 やはり現地の経済界の受ける打撃というのは大変大きいものがございまして、特に中小企業の皆さんにはこれについて既に説明しているような対応をしっかりとろうということで、相談業務等も積極的に今進めているわけであります。ただ、問題は、大企業に関しましてですが、大企業につきましても、実は先日現地入りいたしました橋本通商産業大臣からも、特に大企業対策についても工夫が要ると思う、こういうようなお話もございまして、いろいろ検討をしているわけでありますが、なかなか中小企業並みということにはもちろんいかないわけでございます。しかし、融資制度等に関して一定の工夫をするということ等については検討を要することであろう、こういうぐあいに思います。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 引き続いて、今度は中小企業の災害対策のことについて通産大臣にお伺いをしたいと思います。  この問題についてはもう既に質疑がされているわけであります。その中でいろいろな対策についてお話がございました。中でも、融資の問題については早急に融資制度を実行していくんだというお話がございました。四・四五%あるいは三%の低利の融資をしていくんだというお話があったわけでありますが、やはり今の被災地の現状というものを見ていくと、さらにもっと突っ込んだ対策というものが必要ではないかなという感じもいたします。  たしか昨日の夕刊の一部の報道の中に、その突っ込んだ対策について触れられたものがあったように思います。その中で、無利子の融資制度を新設をしていく、あるいは民間から資金を借りる場合に無担保・無保証の場合の限度枠、これを引き上げていく、つまり制度の拡充をしていく、そういうこともぜひこれは検討していただきたい、あるいはこれは具体的に実行していただきたいというふうに思いますが、いかがでございますか。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今官房長官からも一部お触れがありましたが、今私自身が考えあぐねているポイントが幾つかございます。  一つは、まさに官房長官のお触れになりましたように、通常でありますならば手をかす対象とは思えない大企業でありながら、この地域に集積しておりましたために致命的な被害を受けておるものがございます。そうしますと、この関連企業はその地域に集中しておりますから、中小零細の業者がその親企業の再建にどうその運命がかかわってくるかには非常な不安を持っております。けさ、閣僚懇談会の席におきましてこうしたことについても検討をお許しいただきたいということを申し上げ、総理のお許しをいただき、こうした分野からも一つの切り口をつけてまいりたいと思います。  もう一つは、これから復旧、復興という段階になりますと、一言で中小企業対策と申しますが、商業の場合と工業の場合に違いが出てまいります。先般、本委員会におきまして、私は、例えば工場団地に仮の工場等を設立し、そこにお入りをいただく、そうしたことを考えたいということを申し上げました。しかし、これは工業の場合はできることでありますが、商業の場合にはどうしてもそれぞれのお店の商圏というものは限定されております。  そうなりますと、他の場所に店舗を用意したからそこで営業をとお願いを申し上げるわけにもいかない場合が多々あります。また、住民に非常に密着した、例えば床屋さんでありますとか洗濯屋さんでありますとかパーマ屋さんでありますとか、それはやはり住民の中に身近に存在することによって生きるわけでありますから、国が、あるいは県市が地域を指定してそこにというようなことはできません。そうなりますと、中小企業対策そのものがおのずから分かれてまいります。その商と工のばらつきをどう調整していけばよいのか、これが一つのこれからの私どもの非常に大きな、しかも近々結論を出さなければならない課題であります。  また、緊急の対応をとりましたことは御承知のとおりでありますが、より低利の貸し付けを御希望になる御要請もありますし、一方ではむしろ無利子貸し付けをという声もあります。また、余り大きく現在出てはおりませんけれども、信用保証について、先般触れました、そして今委員から御指摘をいただきましたような補完措置をどう新たに組み立てていくかの問題がございます。  そして、今まで本院において私が申し上げる機会を失しておりましたもう一つの大きな悩み、それは、特に中小の、恐らく小から零細の方々でありましょう、再建の余地のない、すべて資産を失ってしまわれて廃業をせざるを得なくなっている方々、そしてほかにかわりたいと思われる方々、この転廃業についてどのような対応策を用意すればいいのか。残念ながら、私は今こういうふうにすれば答えが出せるというところまで自分の考えを整理し切れておりません。  こうした点につきましても、私ども、できるだけ早く政府としての考え方をとりまとめ、院にも御説明を申し上げたいと存じておりますが、そうしたときにはどうぞ御協力を賜りますように、この場をかりてお願いを申し上げます。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今通産大臣から御答弁がございました。確かに工業の問題、これも、工業団地が二つほどもう壊滅的になっている、したがって代替の工業団地をつくっていかなきゃいけない。商業の問題はその対策が全く違うんだ、これも今やはりきめ細かな対策を速急に出してほしいというのが現場の声であろうというふうに思います。  それから、本当にこれは廃業を余儀なくされている、こういう今悲惨な状況にある方々もたくさんおられるということでありますから、これはもう本当にみんなで知恵を出してどうしていくのかということをやはり早急に検討していかなければいけない。そこに当たって通産大臣の役割も非常に大きいと思いますので、ぜひ鋭意努力のほどお願いを申し上げます。  続きまして、次の大きな課題であります行政改革と、そして経済構造の改革のことについて、時間もあと三十分でありますので、お伺いをさせていただきたいと思います。  総理の今国会の施政方針演説の中で、その改革の方向性について、これを一言で言えば官から民へ、そして国から地方へということである、こういうお話がございました。そこで、地方分権の問題について、特に総理の方にお伺いをさせていただきたいと思います。  政府は、昨年の十二月末、地方分権大綱というものを出されたわけであります。この地方分権の問題については、今まで本当にいろんな議論がなされてまいりました。総理のもとにもいろんな意見書あるいは答申というものが出されておると思います。  これは幾つか論点があるわけでありますが、その論点の中で、本当にこの地方分権というものが実現ができるのか、実現をしていくための具体的なレールというものがきっちり敷かれたのか、この点については、この大綱を見ていると、やはりちょっと不安になる点が幾つかあるわけであります。  例えば、地方分権を進めていくこの推進委員会の性格の問題であります。これは、組織体制についても、いろいろな提言の中で、ぜひ十分な人員とそして予算を持つ独立の委員会をつくるべきではないか。あるいは機能についても、地方分権を進めていく、その進めていくに当たって、やはり勧告やあるいは監視、そういった機能というものも持たせていくべきではないか。この大綱を見ていると、何か政府に対して単に意見を具申をします、その程度にしかやはり受け取れないような面があるのですが、この点についてはいかがでございますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えします。  この地方分権大綱を決めました際の地方分権部会の会議の中でも、例えば武村大蔵大臣から、意見だけでは不十分ではないのかというような御意見もございました。「意見等」となっているわけでございまして、そのとき私がお答えいたしましたのは、これは具体的に地方分権推進に関する法律を決定します際に明確に決める問題ではありますけれども、私どもとしては、「意見等」という中には、単に意見ばかりではなく勧告等の問題も含まれているという趣旨に解しております、具体的には法制化の過程でこの問題については詰めることになっております、かようにお答えをいたしました。  そういう趣旨で、十二月二十五日地方分権大綱を決定いたしましたので、私どもといたしましては、今通常会にその法律案をできるだけ速やかに御提案申し上げて皆さん方の御意見をいただきたいと思っているわけでございますので、ぜひ、今申し上げた点でございますので、御理解を賜りたいと存じます。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 この地方分権の問題については、やはり総論賛成、それで各論に入ってくるといろいろな意見がやはり出てきて、なかなかしっかりとした具体的な案をまとめることができないということがあると思います。そういう意味では、この問題についても、やはり初動のところ、一番最初の入り口のところできちっとした方向をきちっと打ち出していくということが重要ではないかなというふうに思います。  私、ちょっと次の論点でも、例えば機関委任事務の問題について、これも地方からはこれを廃止をしてほしい、しかし大綱はやはり「検討する。」そういう意味では大きく後退をしたんだ、こういう声をよく聞くわけでありますが、この点についてはいかがでございますか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えいたします。  地方自治法を見ますと、地方自治の任務を書いております条項は極めて短く、これに対して、別表第一から別表第四までございますいわば都道府県知事あるいは市町村長、都道府県そして市町村に対する機関委任事務、団体委任事務というものの方がずっとたくさん書いてあるというのは、確かに私は前々から、本来のあるべき姿とは違うのではないか、国と地方の役割を明確にすることが必要ではないかというふうに国会の中でも議論をいたしてまいりました。そういう趣旨で、過般、地方分権推進に関する国会決議も衆参両院において推進をいたしまして、決議もいただいたという経過がございます。  したがいまして、この機関委任事務につきましても、「検討」ということは存廃も含めて検討という考えを我々持っているわけでございまして、決して機関委任事務の存在を前提にして我々考えているわけではございません。もちろん、例えば選挙事務等を考えましても、機関委任事務として残さなければならない事務も当然私はあり得ると思います。したがいまして、機関委任事務については、存続しなければならぬものもあるでしょうし、また廃止すべきものもある。そういう意味では、存廃について検討して、そうして今国会に対して地方分権推進に関する法律を提案をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今長官から御答弁をいただいたわけでありますが、やはりこの問題は難しいだけに、それだけ大綱の中でも、総理もこの内閣の中でこれはもう重要な課題なんだということをおっしゃられているわけでありますから、やはり極めて踏み込んだ言葉を明確に使っていただくということが必要ではないかなというふうに思います。  やはり大きな枠をしっかり固めて、そして逆戻りがないようにきちっとレールを敷いていく、そういう意味での総理のリーダーシップが強く求められているのではないかというふうに思いますが、総理、この点はいかがでございますか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今総務庁長官から答弁したことに尽きると思いますけれども、やはり国の果たすべき役割と地方自治体が受け持つべき分野と、そういう役割分担というものがあると思いますから、だから、そこらは明確にしながら区分けをしていくということも大事なことだと思いますし、できるだけ地方自治体が、その地方自治体特有の持っておる個性を十分発揮をして、その個性に合ったような絵がかけるし行政もできる、こういうことが私は大事だと思いますから、そういう基本的な線を踏まえて、今総務庁長官から答弁があったような方向について十分見定めていきたいというふうに思っています。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 これはもう、今お話がありましたように、近いうちにその法律案がかかるわけであります。国会でもこれは十分に議論をしていくことになろうかと思います。恐らく関係の法規だけでも相当にあるわけであります。  先ほどの地方分権の推進委員会、この機能の中に、やはり国会にもいろいろな報告をしていく、そういう機能も持たせていくべきではないかというふうに思いますが、この点についてはいかがですか。

山口鶴男日本社会党・護憲民主連合総務庁長官

○山口国務大臣 お答えします。  先ほど総理のリーダーシップというお話がありましたが、実は、この地方分権推進委員会を設けるということは、まさにこの村山総理のリーダーシップのもとで我々は確認をいたしたものであります。閣議後の懇談におきましてこの点が議論になりました。その議論を踏まえまして、最終的に村山総理が、地方分権推進委員会を設置する、これを明確にしようという総理のリーダーシップで、この問題については決まったということをよく御理解をいただきたいと思う次第であります。  そうして、今お話しの点でございますが、これはまだ法案作成の過程でありますので、法案作成の過程でどうするか、この点はひとつ検討させていただきたい、かように御理解をいただきたいと思います。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 まだその過程であるからこそやはり強い意思を明確にしていくことが本当に大切ではないか、それだけ難しい問題であろうというふうに私は思いますので、その点、ぜひ総理、よろしくお願いを申し上げます。  続きまして、経済構造の改革の問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  この経済構造の改革をなぜ進めていかなければいけないかということについては、幾つかの目標があろうかというふうに思います。そのうちの一つが、やはりこれだけ産業が急速に空洞化をしていく、日本の雇用の問題についても非常に不安が出てきた、これからの日本の活力を支えていく新しい産業、新しい雇用というものもつくっていかなければいけない、そういうものをつくり出せるような構造に転換をしていく必要があるだろう、これは大きな課題ではないかなというふうに思います。  そこで、まず初めに通産大臣の方にお伺いをさせていただきたいのですが、アメリカの場合には、もうカーター政権のときから、新しい産業を育成をしていくんだ、そういう総合的な施策というものを打って、金融やあるいは税制面から、新しい産業、ニュービジネスあるいはベンチャービジネスというものを育成をしていく、その具体的な施策というものを次々打っていったわけであります。今回、通産省の方からも今国会においてそういう趣旨に近い法案が出るわけでありますが、私は、もっと踏み込んで、もっとしっかり体系化した施策というものを取りまとめてやっていくべきではないかというふうに思いますが、通産大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今まで委員が御指摘になりましたような角度を踏まえて政府が実行してきた施策を、ここで長々申し上げようとは思いません。そして、私は、そのプロセスの中で一番大きな問題は二つあったと思います。  一つは、委員が御指摘になりましたように、新しい事業の育成というものに着目した、体系づけられた法律、制度がなかったこと。これにつきましては、例えば中小企業開運施策と連携をとりながら、業の立ち上がりの段階から店頭公開までの各段階に対応した法的措置を含め、総合的な新規事業支援策の強化拡充というものを行おうといたしております。また、これら施策の有機的な連携を図るということで一層新規事業の支援体制を進めていきたい、これはもう既に御承知のとおりであります。  そして、もう一つ大事なこと、それは、その新規事業の特に立ち上がりの時期におきまして、これが円滑かつ継続的な発展を遂げてまいりますためには、その資金の創出というものを考えなければなりません。今日まで政府系金融機関、それぞれの役割に応じまして、その立ち上がり時における資金供給という、その役割を演じてまいりました。  しかし、やはりこれから先、本当にベンチャービジネスというものが育ってまいりますためには、何といいましても民間資金の円滑な供給というものが不可欠であろう、そうした思いから、就任以来、大蔵省当局にもお願いをしてまいりましたが、店頭市場の活性化に対する対策を打ち出していただいておりますこと、こうした一環として私どもとしては評価し、一層こうした分野での立ち上がり時における、多少リスキーかもしれません、こうした資金調達が可能になる度合いが広まることを今願っております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今、大臣の方から御答弁がございましたように、新しい産業を育成をしていく場合に、日本の中で特に議論を詰めていかなければいけないのは、その資金調達をどうしていくか。  アメリカの景気の回復を見てみても、中小企業がやはりアメリカの景気の回復に大きな原動力としての役割を果たしたということが挙げられると思います。なぜ中小企業がそれだけの原動力を果たし得たのか。それは、アメリカでは自由に民間の資金を調達する仕組みを持っている、この点が非常に大きいのではないか。つまり、アメリカの場合には、店頭市場、NASDAQというものがあって、昨年一年間を見ても、三兆円近い資金が調達できる。しかし、日本の場合にはなかなかそういう資金を調達できる場がないということであります。  大臣とは臨時国会の商工委員会の中で、この問題については非常に充実した議論をさせていただいたと思います。その中で、今の御答弁の中にも、大蔵省にいろいろお願いをして、そして前向きな施策というものを打ち出しつつあるんだという御答弁でございましたが、これは具体的にどういうことが出てきておるのか、それをどう評価をされているのか、御答弁をいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 これは今も申し上げましたように、店頭公開市場の改善ということについて関係当局に働きかけをしてまいりました。その結果、昨年末に大蔵省の方などから、従来週当たり公開企業の数の制限をしておりました、これは本年の四月から撤廃する、同時に、店頭登録制度の見直しに向けた検討を開始して、本年六月を目途に改善策を取りまとめるという意思を発表していただきました。  そして、本日報告を受けたばかりでありますが、日本証券業協会の中に正式に検討の場が設置されたようであります。たまたま通産省といたしましても、本日、店頭登録制度改革ワーキンググループというものを設置をいたしまして、店頭市場の改善策についての検討を開始したところであります。  一応今、本年六月を目途にということでありますけれども、できるだけ早くその結論を得ながら、積極的に店頭市場の改善に向けての努力をしてまいりたい、今そのように考えております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 そこで、大蔵大臣にお尋ねを申し上げたいというふうに思います。  これは私の記憶ですと、昨年の臨時国会の代表質問の中で、現在の店頭市場、これは十分にベンチャー企業の資金調達、ベンチャー企業の育成の役割を日本の場合も果たしているんだ、こういうちょっと御答弁があったように記憶をしているわけでありますが、現在の認識をぜひお話しをいただきたいというふうに思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 それはたしか逆の答弁を申し上げたはずだと思うのです。要するに、当時から大蔵省内部でもあるいは大蔵省にかかわるいろいろな関係者の方からも、今の通産大臣と同じように、日本の店頭登録市場を思い切って規制緩和をしながら、資金が集まりやすいような改革をしなきゃいけないという声が出ておりまして、私もそういう考え方を持っていましたから、証券局長にもそのことを要請をいたしていたところであります。  それで、NASDAQとの比較が当然ありましたし、ただ、当時から心配いたしますのは、ベンチャーという言葉がありますように、やはり冒険的な要素がありますから、失敗することがあるんですね。資本投資がゼロになるということも間々起こりがちなんですが、そのことに対する投資家の覚悟、一般的な意識がどうなのかというのがやはり心配です。  やはりアメリカの方がそういう点では長い歴史もあって、割合割り切りやすい、国民性もあるんでしょうか。もし、日本の場合は、そこで結局また行政の責任ということになってくると、余り登録要件を緩和できないな、そういう戸惑いにもなるわけで、そんな議論から出発をしたわけですが、今通産大臣からもお話がありましたように、既にもう一定の方針を固めて取り組んでいただいているし、今後も、状況を見ながら、むしろ緩和の方向でさらに努力をしていかなければいけないというふうに思っております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今大蔵大臣からの御答弁をいただいて大変安心をしたわけでありますが、ただ、やはり一つの認識として、今の店頭市場のあり方について考えておかなきゃいけない点が私はあろうかというふうに思います。  さきの国会の商工委員会の中でも、大蔵省の政府委員の方々と少し質疑をさせていただいたわけでありますが、今、アメリカのNASDAQとそして日本の店頭市場、具体的な規制について、あるいは公開をしていく基準については、これはもうほとんどイコールなんだ、こういう認識が示されたわけであります。しかし、実際にこれは現場で話を聞いてみると、そうではない、形式的な基準と実際の実質的な基準があって、これには余りの落差があるんだということであります。  それで、今回についても改革案というものが出て、私もそれを承知をいたしておりますけれども、そこについて本当にどうなのかということについて、やはり明確に大蔵省としての考え方が私はどうも出ていないような気がいたすのですね。先ほどの答弁の後半の中で、確かに投資者に対する保護をしていかなければいけない、それは当然であると思います。しかし、アメリカ並みに日本の場合には店頭市場、これは株式市場もそうだと思うのですが、十分なるディスクロージャー、情報公開ができているかというと、やはりこの点についても工夫をしていく点は多々あろうかというふうに思うわけであります。  それで、なぜ形式的な基準と実質的な基準と、そういう二つのダブルスタンダードになっているかといえば、やはり心理的な中に投資者保護をしていかなければいけないんだ、いけないんだという気持ちがあって、本当は非常に基準が低いのだけれども、実際には大企業と同じような規模でないと日本の場合には店頭市場に公開ができない、本当にベンチャー企業が、あるいはニュービジネスの方々が店頭市場から適切に資金を調達ができないという現状がありますので、その点についてもう一度大臣から御答弁をいただきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 大変大事な点に鋭く目を向けていただいていると思います。そういう意味で私も、今後もさらに努力が必要だということを先ほど申し上げたわけであります。  確かに、かなりアメリカのNASDAQの条件に近づいているというか、そう大きな違いがなくなってきておりますが、問題はやはり、それで新しい事業をどんどん起こそうという方々のところに本当に資金が集まるかどうか、これが一番問題の本質だと思いますね。それで集まるならそれでよし、集まらなければどこに問題があるのかということも見詰めながら、まさにベンチャーとかニュービジネスと言われる、そういう日本の構造改革をみずから担って立ち上がる意欲的な事業経営に国民の関心が向き、投資家の目が向き、資金が集まるような方向を、これが目標であるということをしっかり目指していかなければいけないと思っております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今御答弁がありましたように、そのベンチャー企業の方々に資金が集まるかどうか、これがやはり一つの課題であるというふうに私自身も思います。  ただ、ぜひ大臣、こういう認識を持っていただきたいのですが、この店頭市場の問題が、何か日本の株式市場の一部上場、二部上場の予備軍ということではなくて、アメリカの場合にはもうNASDAQがニューヨークの証券取引所と全く同じ規模の市場に成長しているんだ、日本の店頭市場の取引高に比べて百倍の規模があるんだ、そういうような市場になっているんだということをぜひ踏まえていただいて、そういう規模に育てていく、そのためにはどうしたらいいのか、そういう視点からぜひ議論を深めていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。  時間がありませんので、次の点に移らさせていただきたいと思います。  これは経済構造の改革の二番目の大きな目標だと思うんですが、日本の場合、成長の成果が個人の生活の向上に必ずしも結びついていっていない、それが結びつくような構造に変えていかなければいけないということであろうというふうに思います。そういう意味では、やはり内外価格差の問題、大体四割ぐらい高いと言われておりますが、この内外価格差の問題をできるだけ是正をしていくということが非常に重要な問題であります。  経済企画庁長官にぜひお尋ねをしたいんですが、今回の予算の中にも、この内外価格差の是正をしていくためにいろいろな調査をしていくんだ、こういう予算がついているというふうに思うわけでありますが、それは単に調査をするんではなくて、やはり規制緩和についてはアクションプログラムをつくる、それを今年度中にまとめるんだということでありますから、同じようにやっぱり内外価格差を是正をしていくアクションプログラムをつくる、それを経企庁長官が指示をすべきではないかというふうに思いますが、この点はいかがでございますか。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 内外価格差を是正、縮小しなければならないというのは先生おっしゃるとおりだろう、こういうふうに考えております。  昨年の十一月から、各省庁で大がかりな内外価格差についての調査を行っているところであります。春には全部出そろう、こういうことであります。単に消費財だけでなくて、中間財、サービスについても行う、それから、単に価格差だけでなくて、その要因、よって来るものも調べる、こういうことであります。  そして、その要因がはっきりしたならば、その要因の中にも、これは日本特有の事情で仕方がないというものもあるかもしれません。例えば、日本は地震国であって、それに対してきっちりと備えなければいけないということもあるかもしれませんが、たくさんの不合理な要因もあるはずでありますから、この不合理な要因は断固取り除いていくということが必要だろう、こういうふうに考えております。  その不合理な要因の中には、類型的に言えば、例えば規制があるかもしれないし、あるいは独禁法違反行為のようなことがあるかもしれないし、あるいは競争制限的な取引慣行みたいなものがあるかもしれない。そういったものが具体的に浮かび上がってくるわけでありますから、そういったものを断固取り除いていきたい、こういうふうに考えております。  ただ、何年内に幾ら価格差を縮めるんだということは、これまたいろいろ自由経済の中で問題点もありますが、ともかく先生と内外価格差を是正、縮小しなければいけないという意識においては同じでありますので、一生懸命やっていきたい、こういうふうに考えております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今長官から御指摘があったように、なぜこれだけの価格差が生じているのか、そこには不合理な要因がある、それを明らかにしながら、国民の議論の中で本当にそういう不合理なものを取り除く必要があるのかどうかということを詰めていく必要があろうかというふうに思います。  そういう意味では、これも国民が今の政治に大きく期待している点でありますから、私は、できるだけアクションプログラムみたいなものをぜひ策定をして、その策定をする作業の中で国民の中のいろいろな意見を吸収をして政治が一つの決断をしていく、そういうことがぜひ必要ではないかというふうに思いますので、ぜひ前向きに御検討をいただきたいというふうに思います。  次に、公共投資基本計画のことについてお伺いをさせていただきたいわけであります。  これも経済企画庁長官にお伺いをしたいわけでありますが、やはり今回の震災ということを踏まえて、この計画、できたばかりでありますから、多少見直しをしていくということも必要ではないかというふうに思いますが、この点はいかがでございますか。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 震災を踏まえて見直せということでございますが、この基本計画の中に、自然災害を未然に防止する云々ということが明記されているわけであります。そういう趣旨を忠実に生かしながら、地震に強い国土をつくっていくということは十分に可能なことではないか、こういうふうに考えております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 本委員会の中で、たしかさきがけの前原委員から建設大臣に、談合はあるのかという質問がありまして、それに対する答弁として談合はあるんだ、こういうお話がございました。さらに、やはり今の公共事業の執行について、この効率性を高めていくためには幾つかの解決をしていく切り口があるんだと、その具体的な解決の切り口についても大臣の所見が述べられたわけであります。  そういう観点からすれば、今回の公共事業、いわゆる六百三十兆円という非常に膨大な金額の計画であります。その積算根拠も、もし大臣が言われるように今の公共事業の執行についてその効率性を追求していくにはいろいろな工夫ができるんだということであれば、その積算のあり方も大きく変わっていくんではないかというふうに思うのですが、大臣いかがお感じでございますか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたしますが、今、経済企画庁長官からお述べになりましたように、いわゆる平成七年度から始まる十カ年計画、六百三十兆円の公共投資をどういうふうに進めていくか、先生が御指摘のように内外価格差はどういうふうに縮めていくかという点が視点であります。特に、前原委員の御質問で、談合を認識しておるということを確かに言いました。それは、公正取引委員会でも調査をされ、具体的に問題が起きて、それが逮捕されるというような格好になっておりますから認識せざるを得ない、こういうふうに思っております。  そこで、我々としては、そういう認識の上に立ってどうやって価格を引き下げていくかということが一つであります。その一つは、一般競争入札あるいは透明性の高い指名競争入札、こういうことを徹底してやって、その中で激烈な競争をしてもらおう、こういうことが一点であります。  二番目は、委員が指摘されたように、外国との価格差が相当あるんじゃないか、こういうことが指摘されておりますので、我々としても、専門家の皆さん方をアメリカやカナダやあるいは欧州に派遣をして、なぜ内外価格差があるのか、その原因は何か、こういうことを究明をして、例えば資材の購入、その他技術の向上、こういうものを一つ一つやって、これは官だけでやっても意味がありませんので、民の方にも協力願わなければならぬ。したがって、ことしの三月には神戸で、予定は神戸でありましたけれども、そういう技術の問題とか博覧会等を、外材のショー等をやりまして、こうやれば技術の向上によってこれだけ落ちてくるというようなことで、二十一世紀までに標準家屋は三分の一価格を下げていこう、二年間でこの公共事業の建設費の縮減を図っていこう、こういうことで既に発足をして行動を起こしておるところでございます。  そういう実績を一つ一つ重ねて、公明正大、公正な建設業界をつくり、そして技術の革新、技術の向上によって我々の建設費の縮減というものを具体的に図っていって、公正な世の中に貢献をしたい、こういうふうに考えております。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 今の建設大臣の答弁はやはり画期的な答弁であろうかというふうに思います。そういう意味では、やはり公共事業の効率性というものを追求していける可能性というのは十分あるわけでありますから、先ほどの公共事業の六百三十兆円の積算というものももう一度やはり見直してみる必要が私はあるんではないかというふうに思います。  それで、本委員会でも、大蔵大臣の方からも本当に今の財政状況というのは厳しいんだ、こういうお話がございました。今回のこの公共投資十カ年計画でも、一体財源というものはどうやって捻出をしていくのか、この点について、後世には絶対ツケを残さないでこの計画を実行していくんだということでありますから、私は本当にどうやってやっていくのかなというやはり疑問があるわけであります。その点について、経済企画庁長官から御答弁をいただきたいなというふうに思います。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 確かに後世に負担を残さないという文言はありますけれども、一切公債に頼ってはいけないということではこれは全くできませんので、公債にも頼るわけでありますけれども、説あるいは公債その他それぞれの状況に応じて組み合わせてやるわけであります。  今具体的に申せませんのは、これは十年間という非常に長い計画でありますし、それから事業主体も、国だったり地方自治体だったり、あるいは公の企業体であったり、いろいろあるわけで、それを現時点で具体的に財源を示すことはできませんけれども、まあ世代が若い今のうちにおおよその必要な社会資本整備をやっていこうという思想に基づくものでありますから、後世に何でもツケ回しだなんということが許されるはずもない、そういうことを心構えとしてきっちり持ってやっていきたい。  経済全体の大きさの中から、十年間で六百兆、弾力枠加えて六百三十兆、このくらいは可能であろうというマクロ的なチェックはしておりますが、具体的な財源を今示すことができないことは御理解をいただきたい、こういうふうに思うわけであります。

伊藤達也新進党

○伊藤(達)委員 これは一般的に財源の問題を考えてみても、四分の一は建設国債、二分の一は地方にお願いをする、そして残りの四分の一は財投をやはり活用しないとこの財源は捻出はできない。それだけ財源の問題については厳しい問題があろうかというふうに思います。この点については、本当に多くの知恵を出さなければいけないわけでありますから、ぜひ経済企画庁長官におかれましても、その点について十分なる議論をしていただきたいと思います。  最後になりますが、総理の方から、こういう改革、行政改革、構造改革を進めていくにもやはり政治の大きなリーダーシップ、とりわけ総理のリーダーシップというものは非常に重要だと思います。最後に御決意のほどをお伺いさせていただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員から地方分権の問題やらあるいは規制緩和、内外価格差の是正、まあバブル経済が崩壊した後、長期の不況の中からようやく明るさを取り戻そう、こういう状況の中で未曾有の大震災が起こった、こういう状況もありますけれども、それだけに、それだけに心を引き締めて、そして行政のあるべき姿、可能な限り、何といいますか、行政改革もやって、そして効率的にできるような行政、同時に、財政は支出の見直しをやって、できるだけ効果の上がる形でもって有効に金が使われるということはもう極めて大事なことでありますから、言われているような原則をしっかり踏まえて、内閣一体となって取り組んでいきたいという決意だけは申し上げておきたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、公聴会の件についてお諮りいたします。  平成七年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、公聴会は来る二月八日、九日の両日開会することとし、公述人の選定等諸般の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、明二月一日午前九時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時四分散会

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