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132回国会衆議院1995/01/26

予算委員会 第2号

発言数
296
登壇者
35
会派数
6
開催日
1995/01/26

会議録

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  議事に入るに先立ち、申し上げます。  このたびの平成七年兵庫県南部地震により既に五千人を超える方々が亡くなられましたことは、まことに痛恨のきわみであります。  ここに、犠牲者の御遺族に対し衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。  この際、犠牲となられた方々の御冥福を祈り、黙祷をささげたいと存じます。  御起立をお願いいたします。——黙祷。     〔総員起立、黙祷〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 黙祷を終わります。御着席ください。      ————◇—————

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。  本日は、平成七年兵庫県南部地震災害対策について集中審議を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。深谷隆司君。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 地震が発生いたしました日、政府・与党首脳連絡会議が開かれまして、私もそのメンバーの一人として出席をいたしておりました。そして、地震発生した状況について担当官から御報告がありましたときに、最初、百九十名の方がお亡くなりになりましたという報告がありました。あのとき総理、あなたはえっと一言おっしゃって絶句されたのでございますが、あの姿は、今でも私の脳裏に焼きついて離れません。  あれからわずかの間に、お亡くなりになった方は五千人を超えるという大惨事になってしまいました。しかも、まだ行方不明の方がおられますし、三十万に近い人々が、この寒さの中を耐え忍んで頑張っておられるのであります。その光景を考えますと、私はお慰めする言葉も見当たりません。謹んでお亡くなりになった方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御苦労をなさっている方々に心からお見舞いを申し上げたいと思う次第でございます。  総理、それにいたしましても、自然の力の恐ろしさということをまざまざと見せつけられたような思いがします。逆に言えば、私たちは、自然の恵みに甘え過ぎて、自然を恐れるという昔からの心を失ってしまったのではないかと思うのです。これからは、それこそ科学のすべて総力を挙げて、地震や災害の予知能力を高めるために全力を尽くしていかなければならないと思うのです。  しかし、どんなに科学が進歩し、すべての研究を尽くしましても、地震の予知はできても、地震や災害をとめることは人間の力ではできません。ですから、それが起こったときに、一体どうやって最大限国民を守るのかということにすべてを政治はかけていかなければならないと思うのです。国民の皆様をいざというときにしっかりお守りするための、まさに防災国家日本をつくることが最も大事なことだと思いますが、総理のお考えを伺いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今深谷委員からお話もございましたように、五千名を超すとうとい生命が亡くなる、三十万近い自分の家庭に住めなくて避難生活を余儀なくされておる被災者の方がおられる、私はこういう事態を重く受けとめていかなければならぬと思います。  同時にまた、現状のいろんな状況が報道もされますし、私も現地に行って見てまいりましたけれども、お互いに乏しさを分かち合い、苦しみを励まし合って、力を合わせて頑張っておられる皆さんや、あるいはまた全国から救援物資が寄せられたり、あるいはまたボランティアの皆さんが献身的に活動されておる。同時にまた、市の職員や県の職員や現地の警察官や消防署の職員等は、みずから被災者でありながら、それも顧みられずに不眠不休で一生懸命救援の活動に携わっておる。そういう姿を目の当たりにしてまいりまして、ひとしお思いをいたしたところでございます。  私は、今回のこの経験にかんがみまして、これまでも、我が国というのは地震が多発する地帯ですから、防災対策にはいろんな意味で検討を加えてきておりまするけれども、しかし、今度のこの経験というものは、もう一遍これまでのいろんな対策を見直しをして、そして十分な、万全の対策を講ずる必要があるというふうに思います。同時に、単に国だけではなくて、市町村、関係者が十分連携をとり合って、そして万全の対策を講ずるようなことを真剣に考えていく必要があるのではないか、また、しなきゃならぬということを肝に銘じておる次第でございます。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 このたびの災害に当たって、その対策や対応のおくれというのが指摘されております。政府も行政も私たち政治家も、その一つ一つを謙虚に受けとめながら、きちっと答えを出していく必要があると思います。  そこで、以下、具体的な点について御質問をいたしてまいりたいと思います。  きのうも神戸、震度四という地震が起こりました。避難されている方々の避難地はまさに災害の現場にあるわけでございます。私は、余震のおそれもあるそういう中に、今なお避難されておられることに非常に多くの危惧を感じます。何とか近隣の場所に移っていただいたりして、その対策と安全性をきちっと守っていくということが非常に大事ではないか、こう思うのです。  きのう、野中自治大臣は、緊急知事市長会議に出席をされまして、その件について、関係の皆様に懇請をなさったと聞いておりますが、どういう会議であり、どういう内容でございましたか、伺いたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 このたびの地震災害は私どもの想像を絶する大きな被害を起こしたわけでございまして、午前八時四十五分現在、警察庁が掌握いたしました死者は五千七十四名、行方不明六十一名という、まことに痛ましいことでございました。被災された皆さん、お亡くなりになりました皆さんに心からお悔やみとお見舞いを申し上げる次第であります。  今深谷委員が御指摘になりました近隣府県の知事並びに市長さんにお集まりをいただきましたのは、一昨々日総理から、被災者の現状を見るにつけて、特に、三十万に近い皆さんが一千カ所の避難場所に、この寒い毎日を過ごしておられる、あるいは雨が降ってくる、そして風邪が、あるいは病気がはやってくる中で、劣悪な条件がこれ以上続くことを何とかできないのか、何とか近隣でこれを早く受け入れていただく体制を整えることができないのかという総理からの格段の特命をいただきまして、にわかに中国並びに四国、近畿の十六都道府県の知事さん、三の政令指定都市の市長さんにお集まりを昨日午後三時からお願いをいたしました。急な会合でございましたけれども、そのうち代理が四名だけでありました。あと十五のすべての知事さん、市長さんの御出席を賜ることができました。  私からは、一つには、今申し上げましたように、総理が、何とかして住民の住宅の確保、そして被災者が安心して、少しでも気持ちを安らげる環境の中で、都道府県に御協力をいただくということをお願いをいたしました。次には、職員の派遣の人的支援を改めて拡充をしていただくようにお願いをいたしました。また、緊急物資の応援、また、被災者の他団体へのいわゆる転入あるいは入学手続等の簡便化、効率化、こういう問題をお願いをしたところでございますけれども、出席されました知事、市長さん、非常に熱心に私どもの話を聞いていただき、快くこの取り組みに協力をしようという強い決意を示していただくことができました。  既にきょう、兵庫県知事公舎の中に、それぞれ近畿、中国そして四国の各ブロックごとの連絡事務所を開設をいたしました。電話の都合で明日になりますけれども、そこに職員を配置し、そして、私の町にはこういう住宅があります、こういう施設があります、ぜひここへ来てくださいということを、情報をここで集めまして、そして千の地域のところに、これを避難場所にそれぞれ連絡をして、掲示をいたします。そして、希望のある方は、一つには、そのまま決断をしていただいたら入居手続をして、そして県の、あるいは市の負担においてその住宅や収容施設のところへ行っていただく、そういう取り運びをいたす。次には、一度見てみたいとおっしゃる方には、またそれぞれ都道府県の、あるいは市の責任においてその人たちに見に行っていただいて、そして意思決定をしていただく。そういうところまで自分たちの負担でやっていこうということの御協力をいただきました。  また、人的支援においても、もう神戸市の部長さんからの報告では、それぞれ当初から来ていただいておる警察官、消防職員、その他関係府県市の派遣された職員の皆さん方の体力は限度に来ております、どうぞひとつ交代要員を含めて御配慮をいただきたいというお話がございました。それぞれ知事さんから、皆さん方の御要望を受けて、そして職員を交代して派遣をしようという強い決意を示していただいたわけでございます。  どのようにしても、被災の皆さん方に私どもが最善の努力をいたしましても、その心の傷をいやすことはできないと思いますけれども、関係近隣府県の知事さん、市長さん方も、何とかしてお互いに連携し助け合って、少しでも皆さん方のお助けになるように協力していこうという強い決意と協力体制を整えていただいたことを大変感謝をしておる次第であります。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 どうぞきめ細かい対応を、特に近隣の行政、さまざまな立場の方々の協力をいただいて進めていただきたいと思います。  次に、私は緊急医療体制について、厚生大臣お見えでございますが、むしろ私から提言だけ申し上げたいというふうに思います。  今度の災害に当たって、医療の対応について極めて不十分であるという声も多いようでございます。昨日は、医療に実際に携わっている方から直接私にも連絡がございました。特に、現地においては、病院そのものも相当破壊されているために、例えば人工透析などを受けている患者さんについての対応等々、かなり困難な問題が指摘されているようでございます。これらの指摘された問題について、どうぞ厚生大臣は早急な対応ができるようにしていただきたいというふうに思います。  国土庁の震災時応急医療等懇談会が九二年にまとめた報告書に、自治体に対して、救援班の派遣だとか、あるいはけがをなさったり病気をした方の受け入れについて相互協力体制をつくるべきと指摘しています。このシステムは十分ではありません。これを大至急整えていただきたいと思います。そして、公的病院やあるいは大学病院といったような近隣のあらゆる医療機関が即刻協力できるような体制を一日も早くつくっていただくように私から提案をし、お願いを申し上げたいと思います。  次に、現在の被災者の生活環境はどのような形になっているのでありましょうか。水や食糧などの生活に必要な物資の供給はどのような形になっているのか、小里担当大臣、簡略に、簡潔にお答えください。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 厳しい条件下におきまして、さらに厳しい避難生活をしておいでになる方々の生活の深刻な実態は、御承知いただいておるとおりでございますが、その現況、例えば電気、ガス、水、緊急食糧、あるいはおふろなど、生活周辺のそのような密接な重要なものはどうなっているか、こういう状況でございます。  まず、発生いたしまして、自来、地元の県市町などの積極的な努力、そしてまた、民間の方々の極めて善意によりまする積極的な御協力と相まちまして私どもはこれが対策を急いでまいっておるところでございますが、今日の状況は決して十分であるとは思っておりませんけれども、災害が発生をいたしました直後と比較をいたしますと、相当とは申し上げませんけれども、積極的な御努力によりまして、改善されてまいっておりますことは事実でございます。  なおまた、細目につきましては時間の関係もございますから省略をさせていただきますが、例えば医療、看護等の関係におきまして、避難所の救護センター、最初四十九カ所設置しておりましたけれども、さらに四十一カ所ふやした、そういうようなこと等によりまして、相当その対策だけは努力をいただいてまいっておるつもりでございます。  あるいは、最も身近なところで、おふろ等についてはどうかと申し上げますと、避難所にいる方々や、あるいは自宅でふろを利用していただいておりまする皆様方に対しましても、最小限一週間に一回は入っていただこう、そういうような目標のもとに努力をいたしておるところでございます。  住宅等におきましても、仮設住宅、きのうまでは私どもは一万五千戸という状況でございましたけれども、これを一万九千戸に増加することにいたしました。既に、発注も一万一千行いまして、現実に着手をいたしておるのが二千六百余りで、ここ一両日中にはお入りいただけるのではないか、そのような状況でございまして、そのほか、多彩にわたりまして最善の努力をいたしておりますけれども、一つ、二つの事例を申し上げた次第でございます。  一段と私どもは力を振り絞りまして、現地と提携してこれが対応を急いでまいりたい、かように考えております。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 現地では、倒壊寸前の建造物が多いと言われています。ロサンゼルスの地震のときには、民間の建築士がボランティアで大変な数の建築物の総点検を行って判定を下したというふうに言われております。今回の場合にはどのような対応になっているのか、建設大臣に伺います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  深谷議員の御指摘のとおりに、第二次、第三次の災害対策、これらについてアメリカの例を引いてお示しいただきました。  私どもは、十八日から危険度の高い建築物について、公共建物については二十二日までに危険箇所であるということの張り紙をいたしました。特に市の職員、県の職員、建設省の職員、公団職員、そのほか民間の建築十約百二、三十名を動員をいたしまして、三百名程度で張り紙を行っております。  ただ、危険度の高いのは黒い紙を初め張っておりましたので、わかりにくいということで、危険なのは赤、荷物の取り出し等について一時的に入れるのは黄、そして安全度の高いものは青、こういうふうに分けまして今作業中でございますが、全市で二月の三日、四日までかかるのではなかろうか、こういうことでございますので、もっと督励をして、全国から民間の設計士等を集めて、責任ある、判定度の高い方々によってその措置をしてもらいたいということを住宅局長に命じて急がせております。したがいまして、遅くともできるだけ今月いっぱいにすべての市町村で終わろう、こういうふうに思っております。  以上です。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 このたびの災害に当たって、全国の善意ある方々から救済の手が差し伸べられております。これは唯一の心の支えであるというふうに思います。同時に、世界の各国からも御支援の手が差し伸べられておりまして、大変うれしく思っています。  今まで日本は数々世界に貢献をしてまいりました。お金を使い過ぎるのではないかという御批判もございましたけれども、私は、今までの努力がこういう形で返ってきた、これからも一層世界に貢献すべきだという思いを新たにいたしております。  そこで、せっかく各国から寄せられたこの御支援を十分に受けとめて、存分に活動できるような、活用できるような対応というのは大事だと思います。この点を含めて外務大臣のお考えを伺いたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 地震発生の十七日のうちに、アメリカの大統領からは、大変温かいお見舞いと、希望があれば何でも承るという趣旨のお話がございました。十七日じゅうには、さらにスイス、フランス、ロシア、こういった国から迅速な。反応をいただいたところでございます。自来、きょうまで五十カ国を超える国々から非常に温かいお見舞いとお申し出をいただいていることを御報告申し上げたいと思いますが、そうしたお話を伺うにつけて、我々はやはり国際社会の中でともに生きている、共生じているという実感を感じているところでございます。  お話のように、こうした温かいお申し出をどうやって生かすかということについて、我々としても最大の努力をしなければならぬと思っております。現地が混乱をいたしております状況の中で、外国からの人の受け入れをどうするか、あるいは物の受け入れをどうするかということなどについて、研究をし、連絡を互いにとり合ってまいりました。  物資の供給につきましては、現地のニーズが時々刻々変わってまいりますので、その事態を踏まえて、こちらからお願いすべきものをきちんと先方にお願いをしたいと考えております。  救援においでをいただくという人につきましては、例えば関西空港までは飛行機で一飛びで来てくれる、しかし関西空港から現地までのアクセスをどうするかというような点を踏まえて、現場の方々と十分御相談の上、その見通しを立ててお願いをしてきたというところでございます。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 これから最大の課題は、阪神地域における経済再生への長い厳しい道のりだと思います。もう私から申し上げるまでもなく、企業はあらゆる状況で再開のめども立っていない、特に中小企業関係、商店街の再建も含めて、容易ならざる事態でございます。まだ具体的な計画を示すまでには至らないと思いますが、これらの経済活動を何とか活発に再建させていくための通産大臣の御決意をこの機会に伺いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 御承知のように、この地域には、中小企業として代表的なものを挙げますならば、履物関係を初めといたしまして、あるいは繊維等非常に多くの業種が集積をいたしております。そのそれぞれの業種が甚大な打撃を受けました。また、大手企業におきましても、鉄鋼等の基幹産業あるいはタイヤ工場の機能停止といった事態を含めまして非常に大きな被害が生じております。同時に、これらの被害はその地域だけではなく、他の地域に存在する産業にも非常に大きな影響を与えております。  そして、極めて残念でありますが、一部の中小企業の場合、今日ただいまになりましても、連絡を必死でとっておりますが、その所在に対しての応答も全くとれないといった企業も少なくありません。  私どもとしては、既に一月二十日の閣議、また二十四日の激甚災指定等によりまして、従来の支援措置より大きく踏み込んだ体制はとっておりますけれども、これで足れりと考えているわけではありません。全力を挙げまして、そのそれぞれの産業の被害実態、並びに他の地域、他産業への影響等、さらには輸出入への影響、こうしたものを把握をいたしました上で、全力を挙げて対応策を講じてまいります。どうぞよろしく御支援をお願いいたします。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 関東大震災のときに経済的な復興も含めまして復興院という組織をこしらえて対応したことは御存じのとおりです。私は、このたびの災害も、阪神地域の問題だけではなくて日本経済全体に大きな影響を与えるという観点から、何らかの行政組織をつくるべきだと申し上げたいと思うのですが、総理のお考えを伺います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 当面は、災害対策基本法に基づきましていち早く非常災害対策本部を設置をし、同時に、私が本部長になった、閣僚全体を一体とした緊急対策本部を設置をする。同時に、これは現地の要望もございましたが、現地に対策本部を設置をして、そして十分県や市と連携をとり合った中で、一体的に、機敏に行動できるような体制をとっておりますから、したがって、当面はそれで対応していきたいと考えております。  しかし、今御指摘もございましたように、今回のこの未曾有の大惨事、この地震災害に学んで、諸外国の制度等も研究しながら、これから日本の災害対策なり地震対策というものに万全の対応をしていくためにはどうすればいいかということについても、この経験に学んで、率直に見直すところは見直して立て直しをしていく必要があるというふうに私は考えているところでございます。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 完全に再建をするために相当時間を要すると思いますから、中長期的な計画という意味で、何らかの行政組織で対応することを今至急お考えいただくことを求めたいと思います。  そのことに関連いたしまして、当然でありますが、財政的な協力体制をいかにすべきかということが重要な課題でございます。  私は、速やかに被災者のさまざまな減税措置であるとか九四年度の第二次補正予算の用意を行って、一日も早く国会に提出すべきだと考えております。そのための被害実態の把握を急ぎ、さらに九五年度の補正予算も視野に置くべきではないかと考えます。しかも、単なる追加的な補正というのではなくて、ただいま申し上げたような中長期的な対策を含めた大きな規模の、そういう予算の立て方が必要ではないかと思うのであります。ほかの支出を抑えても復興や防災に回すぐらいの大胆な発想と英断が今必要なときではないでしょうか。  今回の被害総額は恐らく戦後最大なものになると思います。しかも、本格的復興には数年を要すると思います。財源となる国債発行なども含めて、武村大蔵大臣のお考えを求めたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 まず、税の関係でございますが、被災をされた方々の税の減免にかかわる問題がございます。  もう間もなく申告の時期が近づいてきておりまして、昨日、国税庁はこの関係の納税者に対しまして、申告納付の期限の延長の措置を決定をさせていただきました。  そして、問題は減免にかかわる措置でございますが、所得税法の雑損控除の道と災害減免法による減免措置の道があるわけでございますが、このことの周知徹底を図りますとともに、申告の時期が近づいておりますということは、昨年度の所得に係る確定申告を行うということでございまして、今年のいわば年頭、一月十七日に震災は起こっていることを考えますと、これから期待されることしの所得から控除をするということでは来年の申告にかかわってしまうわけでございますので、何とか昨年の所得からことしのこの年頭の災害の被害額を控除して、いわゆる減免還付が、昨年源泉徴収された税金が還付される道を具体的に進めることができないかどうか、今事務当局に指示をいたしまして真剣に検討をいたしております。  なるべく早く結論を出して、決まりますれば、国会に提出をし、御審議を仰ぎたいというふうに思っております。  補正予算に関しましては、まずは今年度の第二次補正予算ということで、この災害にかかわる各省庁に対して、一昨日、この仕事を並行して始めていただきたいということをお願いをいたしました。  何といっても現地でそれぞれ災害の状況をつかんでいただいて、復興のための経費の試算をしていただく必要があるわけでございますし、それに加えて査定ということも終えて初めて具体的な数字が積み上がってくることでございますが、通豊かなりの時間を要する作業でございますが、少しでもこれを短縮をして、年度内に平成六年度の第二次補正予算をお出しをする方向で全力を挙げてまいりたいと思います。  平成七年度のことにつきましては、今当初予算を御審議いただいているときに補正を云々ということは避けたいと思いますが、決意としては、この大きな災害でございますから、あらゆる努力をしなければならない、新年度においてもその覚悟でまいりたいというふうに思っております。  国債の発行についてもお尋ねをいただきましたが、いずれにしましても、災害のためには相当な財政上の措置が必要でございます。それを担保するためには相当な財源を確保しなければなりません。この点につきましても、ありとあらゆる財源の可能性を今真剣に整理をいたしておりまして、その中で考えさせていただきたいというふうに思っております。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 総理に伺いたいのですが、危機管理体制。  このような大きな災害が起こったときに敏速に対応するためには、危機をどう乗り越えるかという、日ごろから管理体制というのはきちんとつくっておかなければならぬと思うのです。今回も数々指摘されておりますように、その点にかなりの問題が残っているように思います。  例えば、このような災害の場合の本部というのは総理府に置かれますが、外局の国土庁が実際は担当するわけであります。ところが、ここには人とか機材を動員するといったような実動部隊がない、こういう問題があります。あるいは情報伝達システムも縦割りでございまして、なかなかきちっと伝わっていかないというような、そんな問題点が随分指摘されたと思うのでございます。  アメリカでは、国家レベルの大規模な災害に対応するために、連邦緊急事態管理庁というのがあります。この際、私は、常設の地震災害対策室を設置するなど、新しいシステムを構築する必要があるのではないかと思うのであります。  また、災害対策基本法の二十八条ですと、内閣総理大臣には指揮命令権がないのであります。私は、いざというときに総理を中心に強力な即応体制が整えられることが必要だと思うのでありますが、そういう意味での法律改正や制度の改正をどのようにお考えになっておられるのか伺います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今の御質問にお答えする前に、先ほどの深谷議員の質問の中で、これから復興に当たって、関東大震災の際の復興院のようなものを検討する必要があるのではないか、こういう御質問がございました。  私は、どういう機構をつくることが一番いいのかというのはこれから真剣に検討しなければならぬと思いますけれども、しかし、考えなければならぬことは、各省が縦割りで持ち分をそれぞれやり合うというのではなくて、やっぱり一体的に取り組めるような機構というものは考えていく必要があるのではないかというふうに考えておりますから、その御意見も踏まえながら、今後そごのないような形で、内閣が一体となって復興に取り細めるような、そういう体制というものを十分検討していく必要があるというふうに思っていることを申し添えておきたいと思うのです。  それから、管理体制についていろいろ問題点が指摘されていることは事実でありますけれども、先ほども申し上げましたように、災害対策基本法に基づきまして非常災害対策本部というのをつくってあります。この非常災害対策本部の本部長は国務大臣が当たることになっているわけでありますけれども、今回の場合は、こういう異常な事態ですから、したがって、小里国務大臣を、担当する専任の特命大臣としてそのポストについていただく。その小里大臣の対策本部長のもとに、関係各省からスタッフを出して、そして一定の事務局をこしらえて、そして全体として取り組めるような体制をつくった。その対策本部をバックアップする意味で、内閣が全体となって、総理大臣を本部長とする緊急対策本部を設置をして、そしてさらにそれに対して助言、協力していく。  同時に、先ほど申し上げましたように、現地には現地対策本部をこしらえて、そしてこの小里さんを本部長とする非常災害対策本部と連携をとり合いながら、全体として一体となった取り組みができるような、臨機応変にいつでも対応できるような、そういう仕組みというものを考えてつくっておりますから、したがって、当面はそれで十分やっていけるのではないかというふうに考えておりますけれども、今度の経験、この教訓に学んで、今後、対応につきましては、今お話もございましたような仕組みについて、各国の状況等も十分参考に勉強させていただきながら、何らかのやっぱり危機管理体制というものを考えていく必要があるのではないかというふうに意識をいたしておりますから、今後、十分ひとつこの結論を踏まえて検討させていただきたいというふうに思っておるところでございます。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 ぜひ総理、危機管理体制、重要でございますから、制度や法律も含めて早急に答えを出すように御努力をいただきたいと思います。  私は、このたびの災害を振り返ってみて、緊急に政治や行政が対応できることとどうしてもできないことというのがあると思うのですね。やはり物理的にできないということ等については、国が国民の皆様にはっきり申し上げるということも大事なことではないでしょうか。  ある専門家が、地震が起こった場合に生き延びる方策に万能薬はない、それから、せめて三日間だけでも何とか自力で頑張れるような、そういう努力を個々になすべきであるということを指摘されておりました。確かに、警察官や消防隊や自衛隊が出動する場合に、交通渋滞も含め、準備や輸送もそれぞれ考えますと、どうしても時間差というものは生まれてしまいます。ですから、国民の皆さんのお一人お一人が、せめて三日間耐え忍んでいかれるような食糧とか水とか薬を用意されていくような、そういう啓蒙活動というのも今後必要なことではないかと私は思うのです。  そして市区町村で、その中にある町会といったような単位を防災のために日ごろからお互いに訓練をし合うような、そういう状況をつくり上げていくということもとても大事なことではないかと思うのです。  私が住んでいる東京の下町というのは、町会組織がしっかりしていまして、現に防災訓練なんかも盛んにやっておられます。そのときに、非常に協力をする、しかも訓練をしているのが消防団でございます。あるいは防災団というのもございます。  現在消防団は、全国に三千六百団体あり、九十八万人の人々が参加しています。自治大臣、お答えは要りませんけれども、私は、こういうような組織をさらに充実強化して、ぜひすべての災害のときに万全な構えでこたえられるようにしていくことが大事だと思いますので、その点について、どうぞ今後一層頑張っていただくように要望いたしたいと思います。  それから、学説によりますと、再び関東大震災と同じような規模の地震が起こり得ると言われているのであります。もしこの東京に直下型の大地震が起こったら、こう考えますと、背筋が凍るような思いがいたすのでございます。総理、この際、大都市のあらゆる面での総点検をなすべきだと私は思います。いかがでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 大都市の震災対策につきましては、これまでの経験等にかんがみまして、大都市震災対策推進要綱、南関東地域においては、広域的かつ激甚な被害をもたらす地震に対処するために、南関東地域震災応急対策活動要領というようなものを既に策定しておるところでございますけれども、同時に、こうしたものに基づきまして全国的に今お話もございましたような防災訓練といったものも行っておるところでございます。  しかし、やはり備えあれば憂いなしという言葉がございますように、今回の兵庫県の南部の地震の経験にかんがみまして、これから、これまでの防災対策だけではなくて、この兵庫県の地震災害に学びながら、全体的に見直しをして、さらに内容を充実したものにしていきながら、実践的な新たなマニュアルを策定して備えておく必要があるのではないかということを痛感をいたしておりますから、ぜひそういう期待にこたえて取り組んでいきたいというふうに思います。

深谷隆司自由民主党・自由連合

○深谷委員 特に食糧の備蓄、水の確保などは最も大切なことでございますが、そのために、例えば都市公園とか公共施設あるいは学校などを積極的にお使いになることを考えるべきだと思います。現に、学校を備蓄の拠点として、例えばプールの水を浄化して飲料水に使えるような設備を用意している学校が東京にございます。そういうところを参考にされまして、早急な準備を進めていただくように心から要望をいたします。  最後に申し上げたいことがございます。  それは、このような国難ともいうべき大災害に当たって、国会は、与党、野党問わず一体となって協力し合い、国会が有効にその機能を果たしていくということが最も大事なことでございます。ところが、去る二十日、新進党は村山総理に対して、阪神大震災対策に専念するために国会を十日間休むことを申し入れたのであります。  私は、一瞬耳を疑ったのであります。今私たちがやるべきことは、国会を休むことではなくて、日曜日でも返上して国会を開いて敏速な対応を図ることだ、こう思うからでございます。国権の最高の機関である国会を政党みずからが否定するような言動は許されることではないと私は思います。国会を開き、災害対策に万全を尽くし、一方、景気回復を含むさまざまな問題を含んでいる予算の成立に尽くすのが今なすべき仕事だということを強く申し上げさせていただきたいと思います。  また、新進党の有志と称する人は、一昨日、村山総理の辞職を要求したと聞きまして、これも唖然といたしてしまったのであります。こんな災害発生の重大な時局に総理大臣を辞職させて一体何をしようとするのか、いたずらに混乱を惹起し、対策をおくらせるだけではないかと思うのであります。私は、強く反省をすることを野党の皆さんにも申し上げたいと存じます。  最後に、重ねてお亡くなりになりました方々の御冥福をお祈り申し上げ、御苦労なさっている方々のお見舞いを申し上げます。そして、警察官、消防官、自衛官の皆様、あるいは行政に携わっている人々、ボランティアで避難をされている方々をお守りするそういう方々、あるいは外国から協力を惜しまない人々、さらに、全国から温かい手を差し伸べてくださっている国民の皆様、世界の皆様に心からありがとうございましたと申し上げて、関連質問者に質問を譲りたいと思います。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、戸井田三郎君から関連質疑の申し出があります。深谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。戸井田三郎君。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 質問に先立ちまして、このたびの大災害によって多くの被災者が出ました。そして、たくさんの生命を失った方々がおられますが、謹んでお悔やみを申し上げ、またお見舞いを申し上げたいと思います。  そして発生以来、総理は陣頭指揮をされて、各閣僚とともに精力的な活動を続けておられることに対し、感謝を申し上げる次第であります。  人間は、一生懸命になり、また、そういう災害のようなときはみんな真剣になります。その真剣の眼で総理やまた閣僚の行動を見詰めております。そういったことに対しても、謙虚に構えていただきたいと思います。そしてまた、総理は自分の心を信じて自信を持って指揮をとっていただきたいと思います。  あなたは、大正十三年生まれですから、関東の大震災の翌年生まれたんです。ですから、まさに震災の後に生まれた、そして自分の総理大臣のときに、匹敵する同じような大災害に見舞われた。何かの運命であると思いますから、この仕事に精力的に取り組むことがあなたの生涯を全うするすばらしいものになるだろうというふうに、全うするというのは仕事の上での全うですから、そういう、完成をされるという意味にとってやっていただきたいと思います。  私は、関東大震災のときはちょうど五歳、六歳でありました。ですから、ある程度のことを今でも覚えております。非常に怖かった。そして、関東大震災の場合には、その当時、今の神戸のように高層建築なんか何にもほとんどなかったですね。もう千代田区のあたりにずっとあったぐらいのもので、私たちのような下町はほとんど木造だった。それが全部火の海になったのです。  そしてその火を逃れようと思って大きな荷物を抱えて走り回って、そうしてだんだんだんだんと東の方へ寄ってきたんですね。その間には川がある、あるいは避難できるような広いところがある、そういうようなところに避難をした人もたくさんいるんです。そして川の中でみんな焼け死んじゃったんです。水の中で、上から火の粉が飛んでくる、そして焼け死んだんですね。  私は、一昨日神戸へ行ってみました。それは、そのときのことを考えるというと全く違うんですね。非常に整然と町の中、瓦れきももうほとんど片づけられている、わずかの間に。非常によくやっております。  もちろん、そういったものの中に一番大きなものの違いは、テレビ、ラジオ、報道関係、これが非常に影響があったんではないかと私は思います。関東大震災のときには、何もそういう報道機関、全部焼けちゃった、新聞発行してないのです。出てくるものはみんな口から口へ伝えられることなんです。口から口へ伝えられることは、中には、誤ったことがあればうんと大変な情報になってくる、また、いい情報も悪い情報に変わってくる。そういうようなときのいろいろな指揮といいますか、人心を安定させるためのものがなかったんですね。  今度の場合にはこれが非常に役に立ったんじゃないかな、報道関係者の方々にも私は感謝をいたします。そして、被災者も冷静に対処されておられる。それからまた、何といいますか、活力を持ってあすに向かっていける。それは、全部テレビの画面を通じてそういった人に非常な勇気を与えていることを私は見ました。  それで、神戸、阪神間というところは、大阪を含めて、どういうところかと言えば、日本列島のちょうど真ん中になるんですね。真ん中になって、しかも経済的にも何でもみんなそこを通って北へも行くし南へも行く、そういうような拠点であります。そういう重要な立場にあるところが、あれだけの大災害に遭って麻痺状態に陥っている。まさにこの復旧というものは、これからの日本の経済の活力にいろいろな意味で影響をしてくる。ですから、ここを一日も早く復興させていくということが大事だと思います。特に総理大臣の御見解を伺いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、戸井田議員から関東大震災のときのことも想起をしながら、今回の神戸南部地震の現状を踏まえた建設的な貴重な御意見を拝聴させていただきました。  私も、何といっても五千人からのとうとい命をなくしたという今度の大惨事については重く受けとめながら、心を痛めておりまするけれども、しかし、それだけに今一生懸命頑張っておる避難生活者や、あるいはまたボランティアの皆さんや、全国から寄せられておるこうした善意というものに対してこたえる政府の責任というのは、何といっても今のお困りになっておる方々の救援と、それから復旧と、そして復興といったような仕事を抱えておりますから、この責任を果たすことが何よりも大事な政府の責任であるということをしっかり踏まえて、内閣一体となって取り組んでまいらなきゃならぬという決意を固めておるところでございます。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 よろしくお願いいたします。  昨日、神戸市長、兵庫県知事にお会いをいたしました。そのときそれぞれが、我々は復興計画を立てて、そしてこの被災を乗り切って立派な都市をつくっていきたいという決意を申されておりました。  この復興計画というのは、恐らく一年でできるものじゃありませんから、年次計画になるだろうと思います。この年次計画になるということは、一つはその継続性をどうやって維持し、守っていくかということになるわけであります。内閣は時にかわります。そういうようなときでも、ずっとこの復興計画を実行するということは継続されなければならないと思います。  もちろん、すぐにはできないと思うのですが、それはこの計画が提出された場合には、決定した場合には、何とか継続性をどうやって維持をしていくかということの対応をしていかなければいけないんじゃないかと思います。ことしはやったけれどもまた来年は来年度の予算でこうしよう、もちろんそういう作業の仕方にはいろいろあるだろうけれども、そのためには、先ほど深谷さんも求めておりましたけれども、私は、近畿復興本部というような、名称はどうでもいいですけれども、つくる必要があるんじゃないか。  今小里大臣が対策本部長になっておりますけれども、これは、恐らく当面の問題が終わったらそれは解かれるんだと思いますね。ですから、そうではなくして、これは独立したものとして、名前はどうあっても結構ですが、近畿復興建設本部というような、当面のものではない、ある新しい都市計画の夢を持った、理想的なものをつくり上げていくための政府の関与というものについて、御決意といいますか、どう考えておられるか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先生が御指摘のとおりでございまして、当面の緊急対策、そしてまたその次に、もう既に重なって始まっておると私どもは責任上考えておりますが、本格的な復興対策、これらの一連の、国のするべきこと、あるいは地元の県市に対しまして支援するべきこと、あるいは関係罹災者に対しまして行うべき諸施策につきまして、基本的に一貫性がなければならない、これはもうまさにおっしゃるとおりでございます。  もう一つ、この機会に申し上げたいのでございますが、先生のおっしゃるようなそういう心得におきまして、既に村山総理より指示もあり、助言もございました。私どもは、現在は、現段階におきましては、現行制度を最大限に活用し、ぎりぎりいっぱいの努力をいたしておりますが、それでかぶせられないもろもろの問題等が出てくることは必然でございまして、あわせまして、ただいま御指摘の一貫性も十分横にらみをいたしながら、基本に置きまして対応していかなければならない、さように心得ておるところでございます。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 特に、政府としての果たす役割というのは、この被災地区が兵庫県、大阪あるいは京都、他府県にも、各府県にまたがっております。そういう地区が、地区として日本の中心的な、ある意味での中心的な役割を演じている地域でありますから、当然それぞれの各県府間の調整というものもある意味では必要だと思います。そういう意味で、政府の果たす役割というものは非常に重要だと思います。しかも、それが協力的に作用していただいて、みんながいいような都市づくりをするように御指導をいただきたいと思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 ただいま再度また御指摘いただきましたように、先ほどお答え申し上げましたような基本姿勢におきまして、この機会に申し上げるのは適切かどうかおもんぱかっておるところでございますけれども、せっかくでございますから踏み込んでお答え申し上げますが、既に先生のおっしゃるような、そういう方向に私どもは、緊急ではございますが、備えなければならない。したがいまして、今日の緊急対策のいわゆる範疇でもございますけれども、あわせましてそれらの基礎的な研究をいたさなければならない、また、本格的検討に備えなければならない。  そのときに、今日の現実に発生をいたしておりまするもろもろの県市の要望もございますし、また要請も相当数出てくることが予想されますから、それらを総合的に今日の段階におきまして可能な限り把握をしなければならないという前提に立ちまして、もう既に県に対しましても、私どもはそれ相当の専門家を派遣いたしまして、そして今日の復旧対策、緊急対策をお手伝いすると同時に、その次の段階にも備えよう、そういう措置をいたしておるところでございます。  具体的に申し上げるのは差し控えますけれども、村山総理からも特に指示がありまして、貝原知事さんの周辺に、例えばあの県庁のやかたの中に緊急対策本部も置きますし、さらにまた、先生がただいま御指摘になりましたような目的、趣旨を、あるいは役割を担った建設省を初め専門家の皆さんの派遣も、協力をいただきまして、既に行っておるところでございます。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 同僚議員にちょっと御報告しておかなければならない問題がありますが、それは、実は今この席へ来ましたらば私の質問要旨というのが配付されておりました。実は、私ゆうべ遅く夜帰ってきて、それから質問要旨を書いたものですから、今配られている要旨とは違っておりますことを御了解いただきたいと思います。  それから、私は、昨日市内を一巡をしたわけであります。被災地である淡路の方も行こうと思ったわけでありますが、時間的に行けなくなりまして、私の別のグループの方々に行っていただいたわけであります。私が被災地を一巡して様子を刷ると、例えば神戸市内でありますと、中小企業の商店が軒並み店を閉じておるような状況のところが非常に多いですね。それはやはり何らかの被災者の業態になっているんだろうと思います。  そこで、この町が活発に、商店の町ですから、経済の町ですからすぐに動いてくると思います。そういうときに、そういう零細なお店の経営者が店を開くという上においていろいろな困難があると思いますが、その中の困難の一番の問題は金融だと思いますね。  その金融を受けるのにも、本人たちとしては、家はもう使えなくなっている、担保能力がなくなってくる、そういうようなものの中にまた、保証人もいないような状態になってくる。非常に不利な条件に陥ってくるわけでありますが、そういう場合の金融といいますか、対策というものは政府としてどのようにとっておられるのか、聞かせていただきたいと思います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 惨たんたる被害が本当に顕著でございます商店街、そしてまた生活再建のために、自分の体のみならず、あるいは生活のみならず、店舗を構え、あるいはそれを改修し、あるいは新築し、臨機緊急な作業を強いられる皆様方の、ただいま先生のお話の対応策は大変なものでございます。  実は、政府といたしましても、通産省を初め関係各省庁の協力をいただきまして、可能な限り、今の段階ではございますが、精いっぱい努力をいただいておる、かように考えております。  特に、先生御承知のとおり、去る二十日に政府は、異常かつ機敏と申し上げていいんじゃないかと思うのでございますが、早期の段階におきまして激甚災害法の指定も行いました。事実上は、手続といたしましては二十日に行った、そういう状況でございますが、激甚災害法十二項目、そしてその中におきまして、先生御指摘いただきましたそのような零細商工業対策といたしまして、実はもろもろの施策をその内容に盛り込んでおるところでございます。  詳細、必要がございますれば説明申し上げますが、そのような心構えで行っておりますので、御理解いただきたいと思います。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 先般現地の金融機関の責任者とお話をさせていただいたときにも、金融機関もさっと三分の一ぐらい現地の支店が被害を受けておりました。信用金庫などは、一部、二十数店、店舗が開けない状況であったようでございますが、積極的に立ち直りながら対応をいたしておりまして、個人融資も含めての話でございますが、預金通帳がなくても判こがなくても、顔を見れば、顔なじみのお客さんであればどんどん預金を出しているということであったり、生命保険会社も、死亡の正式の通知がなくても、新聞に死亡者一覧表に名前が載っていればそれだけでもう保険金を払っているというふうな話もございました。  精いっぱいそういう対応をいただいていることに感謝をいたしている次第でありますが、あわせて、今御指摘の企業、零細企業も含めた融資の対応でありますが、まずは、すべての金融機関が低利の融資制度を考えていただいておりますし、また既往の債務の返済の条件も緩和する方向でいろんな知恵を絞っていただいているようでございます。  無担保・無保証でも金が借りられるようなことにつきましても、信用保証協会にかかわります中小企業信用保険公庫の保険限度額の拡大等の措置も実施をいただいておりますし、そういう中から、担保も保証人もない方についての保険限度額も通常の五百万から一千万に引き上げている、こんな措置を講じております。  もちろん政府系金融機関は、国民公庫、中小企業金融公庫を初めとした中小企業あるいは個人向けの融資機関あるいは住宅公庫等、総動員で対応をいたしてまいりますし、日本開発銀行も、基幹的な事業に対する復興の融資については特段の対応をしてまいりたいというふうに考えております。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 ただいま御報告がありましたような臨機の対応等も私は新聞を通じて早期に知りました。非常に早い時期にそういう対応をされていることに対して感謝を申し上げますが、そういう対応は平常やっている業務の延長線上の問題としてできる範囲の問題だと思いますが、もう少し一歩進んで、現在ああいう災害が起こって相当苦しい状況の中で事業をやっているという人たちの心情を思うと、私は、例えば、困難な問題かもしれませんけれどもやればやれるんじゃないかと思うのは、利子補給とか、場合によってできないんだったらば特別立法をするとか、そういうような考え方というのは今おありでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 政府系金融機関につきましては、住宅でございますと三%の低利融資の道が既に開かれております。これを発動をしていくことが大事であります。  中小企業その他各金融機関につきましても、それぞれ少しでも低利の有利な条件で融資を、この事態に対して融資をさせていただく姿勢で対応をしていきたいと思っておりますが、さらにそれ以上の緊急措置を必要とする場合には、今御指摘のような対応もあるわけでございます。  そういったことにつきましては、まずは現在のルールを精いっぱい弾力的にあるいは拡大して運用をしながら対応をいたしておりますが、それでも対応し切れない問題が予想されますので、そういった点については御指摘の御意見も踏まえて政府としても努力をさせていただきたいと思っております。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 ぜひお願いいたします。  特に、今の段階はまだ、事業を正常にやっていた後に地震が起こってそう何日もたっていない状態ですから、いわゆる苦しい困難というのはこれからだと思うのです。これからの困難のときには、恐らく今言ったようなことを実行に移していただかなければいけないのじゃないかなというような心配もいたしておりますので、よろしくお願いいたします。  それから、先ほど小里本部長が激甚災の指定のことを言っていただきましたが、これはまさに私は適切な対応だったと思って感謝をしているわけでありますが、実際に、今一部お話がありましたけれども、どのようなことが実際に行われたのだろうか。  それから、その後私はこういうことを貝原知事から聞いたのですが、それはその激甚災というものと別に関係はないのですけれども、高齢者等の収容が非常に難しかった、そういったときに老人ホームは、どんどん施設が受け入れてくれた、相当の数を受け入れてくれたということで非常に感謝をしてくれたのです。これは厚生大臣にも関係あるわけですが、もう一つ、医療とかこういうようなものが非常にパニック状態に陥っている中ですから、いろいろな対応の問題があったんだろうと思います。このことについても、ついでと言っちゃあれですが、同じような問題でありますから、厚生大臣からもひとつよろしくお願いいたします。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先ほどは中身を一応省略させていただきますとお断り申し上げた次第でございますが、再度のお尋ねでございますから、主なるところを三、四、実例として申し上げたいと思います。  すなわち、激甚災害法を指定をしたが、その施策内容についての話でございますが、例えば、公共土木施設災害復旧等に対する国の負担率でございます。これは先生御承知のとおり、国庫負担率は従来六割から八割でございます。今次はこれを最低を七割に持っていきまして、上限を九割、そういうような仕組みに改定をいたした次第です。  あるいは教育関係で申し上げますと、私立学校、これは補助は出しておりません。しかしながら、今次は二分の一はひとつ補てんをさせていただきます、国が二分の一負担をいたします。  あるいはまた、先ほど大蔵大臣の方から答弁いただきましたが、事業協同組合等、そのときちょっと触れておられませんでしたが、この施設の災害復旧等に関しましても三分の二を国が補助をいたします。あるいは、そのほか資金貸し付けの問題、これは例えば償還期限を二年さらに延長を申し上げます。  そういうような措置等、あるいは利率におきまして、従来は四・四五でございましたか、今次は大蔵大臣答弁のとおり三%に改定をするとか、そういうようなもろもろの施策を十二項目にわたりまして整理をさせていただいた次第でございます。  なおまた、先生御指摘ございましたように、この激甚災害法のみの施策でもって十分とは決して考えておりませんでして、大蔵、通産、それぞれの関係におきまして鋭意御検討をいただいておるところでございまして、これがまたさらに追加の対策も、急ぐべきは当然機敏に、しかも適切に対応しなければならぬと心得ておるところでございます。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 お答えいたします。  先生既に御案内のように、医療機関は大変な被害を受けました。大病院ももちろんですが、特に診療所に至っては、罹災した四市の五〇%を超える診療所が壊滅状態になっておりまして、そんなこともこれあって、震災直後におきましては情報伝達が円滑になかなかいきませんでしたものですから、医療機関の被害状況についてすらなかなか行政が把握できなかったこと、そんなことから生ずる混乱もあったことは事実でございます。  しかし、そんな中でそれほどの被害を受けなかった、例えば神戸赤十字とかあるいは神戸大学附属病院とか等々の病院が患者の受け入れで大変頑張ってもくださいましたし、それから、後でわかったことでございますが、開業医の先生方でそういう被害を受けた方でも往診をしてくださった方もいらっしゃるようですし、そちらの方の大変な御活動もその後わかってまいりました。  今後は、厚生省も今現地へ出張所を出しまして、県や市の方と密接な連絡をとりまして、このたび設置されました避難所救護センターの継続的な運営が行われるよう、医師会と協力したりあるいは派遣要員の確保に努めること、さらにまた、大変疲れてもきておりますから、代替スタッフの派遣、あるいは転送を必要とする患者の転送手段の確保、さらにまた、日赤医療救護班等の御協力を得ながら巡回指導、健康相談の充実強化等に努めてまいるつもりでございます。  それから、高齢者で罹災された方が随分多かったわけでございますが、これは、あれは二十日だったと思いますが、近隣の府県を中心に兵庫県及び神戸市への協力支援を行うよう依頼をいたしまして、具体的には、近隣の府県を初め全国の都道府県において特養老人ホーム等の受け入れ可能な人数を常時把握の上、兵庫県、神戸市へ情報提供を行うこと、また、罹災者を極力受け入れることができるよう施設のオープンスペースの活用を積極的に図り、この場合は定員を超過しても差し支えないものとすること、さらに、施設への入所手続きは事後的に処理するなど弾力的に対応し、罹災者の迅速な保護を最優先することなどとしたものでございます。  また、施設の受け入れ可能人数につきましては、厚生省においても各県の状況を取りまとめた上で兵庫県、神戸市へ情報提供を行ってまいりました。これを受けて、全国社会福祉協議会などの関係団体の協力を得つつ、各種施設においてベッドの確保などの受け入れ態勢が整備された結果、兵庫県によれば、二十四日までに兵庫県内外の施設で合わせて五百六十九名の高齢者の皆さんを緊急に受け入れることができたとのことであります。  なおまた、申し上げておきますけれども、施設に受け入れた罹災者の皆さんにつきましては、利用料等は減免されること当然でございます。  以上でございます。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 これは御答弁は要りませんけれども、今医療に従事している人たちは、非常に困難な条件の中で、普通の勤務状態をはるかに超えた状態で勤務をされておりますのでありまするから、疲労というものも非常にたまっていると思います。こういった意味で、マンパワーの対策というものはこれから大変だと思います。また、医薬品、そういったものに対しても十分御配慮をしていただきたいと思います。  それから、知事のところではいろいろ話が出ましたが、やはり自衛隊が非常に、私が行ったときに、先ほど町の中が非常にきれいに整然としていたということを言いましたが、自衛隊の人たちが非常に活動をしていただいたことも本当に喜んでおられました。自衛隊の出動でいろいろな意見もありますけれども、私は、その自衛隊の活動というものはすばらしかったからそういったまた意見も出てくるのだと思いますので、今後とも一層の努力をしていただきたいと思います。これから被災地ではますますたくさんの仕事が待っているのじゃないかと思います。よろしく。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 今回の地震発生の直後から自衛隊は可能な限り迅速な行動をとりまして、人命救助、災害救援に全力を尽くしてきたところであります。また、その時々の状況に照らしてみましても、考えられ得る対応措置をとってまいったと考えております。  しかし、より最善の処置をとり得なかったかどうかという点に対しましては、地方自治体との連携、訓練、あるいは各省庁との連絡協力体制など、十分反省すべきところは反省をいたしまして、今後の改善に努力をしてまいりたい、このように考えております。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 これも簡単にお答えを願いたいと思いますが、例えば、災害に強い都市づくりをこれから目指さなきゃいけないと思うのですね。その場合に、今の都市計画とか建築基準法とか、こういったもので、この物差しが邪魔になって新しい都市づくりができなくなってはいけないと思います。そういうことについてどういうお考えを持っておられますか。都市計画法の改正とかやるようなことは今考えられておりますか。簡単で結構です。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  先生が指摘されておりますように、都市整備というのは一体どういうことかということですが、一つは安全性、利便性あるいは快適性ということであろうと思います。中でもやはり安全性というのが一番でありますから、私たちは幹線道路とかあるいは公園とか、そういう基盤整備をやっておりますが、特に土地区画整理事業、今お話しになったこと、市街地再開発事業、市街地整備事業等、面的な問題がございます。これらにつきましては、建物の不燃性の問題等、こういう問題をどう絡んで進めるかということが課題になってくると思います。  したがって、一般論で言えば、現在の法律で基盤整備なり都市整備事業はできると思いますが、今回の兵庫県の兵庫県南部地震におきましては、未曾有の大災害でございますので、十分検討しておりますが、現在の区画整理事業、市街地再開発事業法等では十分でないという点も散見されますので、今一生懸命勉強しておりますが、十分地方公共団体と連絡をとりまして、地方公共団体と密接な関係を持ちながら、不備の点は是正をし、総理の指示があれば直ちに対策が打てるように、建設省としては粛々と進めておるところでございます。  以上。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 よろしくお願いいたします。  それから、今度の災害で、公営住宅の入居者で被災者になっておられる方々がたくさんあるんじゃないか。それらの方々は、非常に不安に思っていることがあるんだろう。それは、被災者として、もうとにかく失うものはたくさん失っているわけですから、手元も大変不如意だろうと思います。そういうような中で、住宅ローンの返済なんかというものが重荷になってくる方々もおられるんだろうと思います。そういうような方々に対する返済の猶予とか、そういうようなものがどのように考えられているんだろうか。これは自治大o臣かな。だれだろう、これは建設大臣かしら。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えします。  先ほど小里本部長からもお話がありましたように、ローンを払っておるさなかにこの災害を受けた、これから新しくつくるに当たってローンを組みたい、しかし金はないというような事態がありますので、ローンを払いながら新築をされる場合については、そのローンは一時凍結をします。そして、五年間延長して、五年間は先延ばしをするという関係にいたしておりますし、新しい場合も三年間は、何といいますか、据え置きにして順次進めていく、利息は大蔵大臣が申し上げたとおりです。  なお、付随して申し上げておきますが、一時的に避難をする場合の際は、各県の御協力をいただきまして、二万六千戸以上出ております。それはすべてが無料でございますので、その点もお含みおぎをお願いします。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 それでは、厚生省では仮設住宅を一万五千戸の計画をしているという報道ですが、この計画は今順調に、順調ということじゃなく、この計画は大分進んでおりますか。これは簡単で結構です。長くなると、時間がもうあとありませんからね。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 一万五千戸であったのですが、昨日一万九千戸にふえました。またいわゆる母数というのでしょうか、それが動くものですから、これからまだあるいはふえるかもしれません。よろしいですか。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 それで結構です。ありがとう、大変いいお話を聞かせていただきました。  時間が参りましたので、これで終わりますけれども、このたびの災害で大変驚いたことが起こっております。それはどういうことかといえば、新幹線の橋梁の橋脚の中から木材が飛び出してきたというようなことだとか、それから、これはもう新聞で報道されていますね、高速道路の鉄筋が設計と違っているということが出てきたわけでありますが、こういうようなことは国民生活に大変不安を与えていると思いますね。  それで、実際には今それが崩れるとかなんとかということではないのだろうと思いますけれども、要するに手抜きなんじゃないかなと思うのですね。これはこれだけじゃないのです、実際は。僕が見てみたら、大きな高層建築やビルがたくさんあります。びゅうっと建っているのですよ。中には、横を見てみるとひびが入っているのですね。それで立入禁止になっているのです。そういうのがたくさんあるのです。そうかと思うと、今現実に住んでいる高層ビルもあるのです。  それはまさに手抜き工事という類でないのか、どこでそういうものが起こるのかね。たくさんあるんですよ、ビルの中で。それでびゅうっとして、みんな今仕事をしているところもあるのです。年数やなんかによるのか、あるいは設計の誤りなのか、昭和五十七年以後の建設ではそういうことはないんだという、ある専門家の人が言ったことがあるのですが、建設大臣、どうそれをごらんになっていますか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 第一番目には、阪神高速道路の崩壊の問題でございますが、これにつきましては、関東大震災あるいは新潟地震等の被害の調査の結果、順次是正をしてまいりました。この阪神高速道路は昭和四十一年から四十五年にかけてつくり上げたものでございますが、中について万全を期したつもりであったのですけれども、倒れたのは現実でございますので、これについては、その被害状況を十分に調査をしております。したがって、橋梁学界の皆さん、地震学会の皆さん、これで共同委員会を設置いたしましたので、大所高所から十分にその原因を究明して対応策をつくっていかなければならぬ、こういうふうに考えております。  高層建築問題につきましては、設計士等が十分やっておるだろうと思いますが、一般論といたしまして、建設省に集約をしておりますのは、お話しのように、五十七年度以降に設計基準をつくったところは比較的無事であるけれども、古い場合の家々は倒壊なり半壊をしておるというのが現状であるという御報告をちょうだいをしております。  以上です。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 災害の後は治安というものが非常に大事だと思いますね。やはり長くなってくるというと、住民の不安もあるし、いろんなところで問題が起こります。神戸なんかでも、ちょっと聞いた話なのですけれども、いわゆるこそ泥的な者が、商店街みんな避難して抜けてますから、そこへ入り込んでやっているというような者が捕まったりなんかしているのですね。こういうようなことがだんだん大きくなっていくというと大変な治安問題になっていくだろうと私は心配をいたしております。  また同時に、そういうようなことではないけれども、同じような問題が、例えば便乗値上げとか、それから買い占めとか、それから資材の売り惜しみとか、これから建築をしようとするところがどんどん出てくる、すると資材がどんどんどんどん高くなっていく、そういう計画が進まなくなる。こういうようなものに対して、現在事前に考えて対応されていることがあるだろうか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先生御指摘の保安、警備あるいは経済等々、そのような緊急な対応につきましても、実は対策本部におきましてあらかじめ対応することを基礎的なところを整理をいたしまして、既に現地の対策本部にもお願い申し上げておるところでございますが、ただいまの御指摘のとおり精いっぱい対応を急いでまいりたい、かように考えております。

戸井田三郎自由民主党・自由連合

○戸井田委員 これで深谷君の関連質問を終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、野呂田芳成君から関連質疑の申し出があります。深谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。野呂田芳成君。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 まず、このたびの震災で被災をされた方々に対し、心から御冥福とお見舞いを申し上げ、私どもも真剣な国会の論議を通じて、ひとつ一刻も早く震災復興事業あるいは民生や民心の安定のために頑張ってまいりたい、こう思う次第でございます。  さて、このたびの地震の特に特徴というものを見ますと、被災地の中で、都市計画、つまり土地区画整理事業とかあるいは市街地再開発事業とかそういう事業をきちっとやったところにつきましては、被害も大変少ない、火災も非常に少ないという顕著な現象を呈しております。  ところが、旧耕地整理法で都市計画をやっておった時代の市街地というものは、まことに道路も狭いし簡易な住宅が多いものですから、これがほとんど全壊して、そのために火災も起こる、こういうまことに顕著な特徴を持っております。  のみならず、火が拡大することを抑えるためには消防活動が大事でありますが、貯水槽もほとんど設置されてないし、あるいは水道も破損して全く消防用水が確保できない、みすみす火災が拡大いたしまして人命を失っていったという経過をたどりました。  そこで、私どもは、この体験からしてこれからなすべきことは何を考えなければいけないか、そのきょうは少し具体的な例で大臣にお話し申し上げ、また御見解を承っておきたいと思います。  私は、かつてサンフランシスコの防災の調査に行った経験があります。まだ役人時代でございました。しかし、このサンフランシスコで非常に感激したことは、サンフランシスコは過去何回かの大火災で大変な大惨事を招いた、そこで大変貯水槽というものに力を入れております。今サンフランシスコだけでざっと四万五千立米の貯水槽の水があると報ぜられております。日本の、東京なんかにおける平均的な貯水槽の貯水量というのはたった四十立米でありますから、四十立米ということになれば、サンフランシスコの貯水量というのは日本の平均的貯水量が千百二十五あるという意味でありまして、これはまことに日本にとってはうらやましい限りであります。まずこれで火災を防ぐ。  次に、どういう仕掛けになっているかというと、消防専用の高圧消火栓というのがありまして、これがサンフランシスコだけで千三百八十カ所あります。この消火栓を中心にして、碁盤の目のように太い管で配水管が結ばれております。ですから、どこか一カ所故障しても、その箇所のパイプをとめておけばあとは問題がない。ほかのパイプが網の目のように動いておりますから、そしてその配水管が実にサンフランシスコの主要市街地部分をほとんど覆っている、こういう格好であります。  なおまた、大変感心されるのは、耐震性というものを考えまして、これを地中に埋設することはやっておりません。ほとんど丈夫な支柱を立てまして、大規模な地震があっても崩れないような堅牢な足をつけまして、その上を巨大な消防管が通っている、こういうことでありますから、今回のような地震があっても恐らく崩壊しないだろう、こう言われております。  なおかつ、私どもにとってこれだけはまねしなきゃいかぬと思いますことは、その巨大な管を流れるのはほとんどが海水でありまして、サンフランシスコ湾から巨大な海水をくみ上げて、それが火災になれば、一朝有事の際はその管を流れるわけですから、消火水に困ることはほとんどない、これはもう大変なサンフランシスコの、私は英知であると思うわけであります。  考えてみますと、日本は東京も横浜も、あるいは川崎も名古屋も大阪も神戸も、すべて大都市というのは海を持っているわけですから、少ない上水道を使ってそれで火を消そうとしても、今度の経験から見ればこれは全く無理だということが明白になったわけであります。無尽蔵にあります海水を使えば、こういう有事の際には相当な効果を持っていると思うのでありますが、それに対して大臣はどういうお考え方か。今度の事業で、ひとつ復興事業でそういうものを考えていく必要があると思いますが、その点について大臣の所見をお伺いしておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、野呂田議員からもお話ございましたけれども、今度の兵庫県南部地震の状況を検討してまいりますと、やはり火災による被害というものがあれほどまでに大きかったのではないかというふうに思われるわけです。その実態を見ますと、今お話もございましたように、道路が狭くて交通渋滞で消防車が間に合わないとか、あるいは消火栓中心だったために水道管が破裂してほとんど水が使えないというようなことから、あれほどまでにやっぱり火災による被害というものが大きくなった、こういうことも言えると思いますね。  したがって、今サンフランシスコの実例を挙げられてお話がございましたけれども、海水とかため他とかあるいは河川とか、そういう自然水をどのように活用できるかとか、あるいはまた常時必要な箇所に防火のための水槽を確保しておくとか、そういう意味におけるやはり配慮というものは、今後十分この都市づくりをするという上で検討する必要があるのではないかというふうに考えておりますので、御指摘の点等も十分踏まえて、これからの復興については参考にさせていただきたいというふうに思っております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 同じころ、実は私はパリヘ行きまして、パリの下水道を一日歩いたことがあります。パリの下水道はまことにジャン・バルジャンが逃げて歩いたぐらい立派なものでありますけれども、その下水道の上層部分に実は水道、中水道、それから空気の送圧管、これは郵便物の郵送に使うものだそうでございますが、それから電気、電話、まことに整然と管理されておりまして、どんな地震や災害があってもびくともしない、こう言われております。  今度のこの地震でも明白な結果が出ましたことは、わずかの部分ですけれども、共同溝をやった部分についてはほとんど破損がなかったという事実であります。これが実は神戸市あたりの主要部分に網羅されておれば、ガスもとまらない、電気も切れない、水道も確保できた、こういうことになるはずでありますけれども、きょうここに主計局長もおりますけれども、なかなか予算が不如意で、共同溝に対する予算はそんなにふえておりません。そこでもう少し明白な法律をつくりまして、年々予算が大幅にふえていかなければ、この共同溝問題は進まないと思います。  そこで、もう一つだけ総理大臣にお考えいただきたいと思いますことは、パリはそうでありますけれども、パリで大変な特徴は、ガス管だけは下水道に入れさせていないという事実であります。ガス管はそれ自体が爆発すれば電話や水道に迷惑が及ぶ、こういうことで独立した管をつくって、ガスについては下水道から分離しているという事実であります。  ところが、日本は大変負担金の問題がありまして、共同溝をつくると一番中心になるのはガスと電気でありまして、その中に水道も電話もみんな入るわけですから、一朝ガスが爆発するとみんながだめになってしまうということになります。ですから、共同溝を急いでいただくということは大事でありますけれども、もし財政的な余力やその他があるならば、ひとつガス管だけは将来の都市計画として今後独立してやっていくような配慮が必要だと思いますけれども、その点に対する総理大臣の御所見を伺っておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今御指摘のございました共同溝は、下水道、電話線等を収容することで今計画を進めておりますし、現に大都市を中心に約三百三十キロメートル整備をされておるというふうに聞いております。それから兵庫県内でも尼崎を中心に約八キロメートル整備をされておりますが、今回の地震では、特にその共同溝については被害がなかったというふうに聞いております。  災害に強い町づくりをするという観点から、都市におけるライフラインを収容する共同溝の整備というのは今後一層必要になるというふうに思いますから、積極的に推進をしてまいらなければならぬというふうに思っておりますが、今御指摘のガス管と共同溝との関係というものは、もっと専門家からも意見も聞いて検討させていただきたいというふうに思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 議事の途中でございますが、ただいまドンワヒ・ボザ・シャルル象牙海岸共和国国民議会議長一行が本委員会の傍聴に見えておられます。御紹介を申し上げます。     〔拍手〕

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 野呂田芳成君。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 関東大震災のころ、その復興のために山本権兵衛内閣ができました。そのときの内務大臣が後藤新平であります。この後藤さんは帝都復興院の総裁もなさいましたが、彼が言ったことの大変大事なことは、今人民が困っておるからといって、国民の皆さんが困っておるからといって、今まであったようなものを復旧するのはだめだ、だから百年の大計、東京の百年先の都市計画を考えて復興事業をやらなきゃいかぬ、復旧事業じゃないんだということを強調されたのは、私どもは今大変な教訓として受け取るべきだと思いますから、総理以下関係大臣の皆さんには、この後藤新平さんの言葉をぜひひとつ胸に刻んで、大変御苦労さんでございますけれども、頑張っていただきたいな、こう思う次第でございます。  さて、ところで大変な大震災でありますから、家を失った人がたくさん出た。たくさん出まして、その中に借家権を失ったり借地権を失った人がたくさんおります。これは大変な数に実は上るわけであります。  ところが、法律でも判例でもそうでありますけれども、家が燃えると借家権がなくなってしまうのであります。全壊し、全焼してしまうと借家権を失ってしまう、地上権、借地権の方も対抗力を失ってしまうという大変困ったことになります。これを将来自立回復したりするような場合、あるいはだれかの力をかりて家を建てようとする場合に、権利を失うということになるとこれは家が建たないわけでありますから、そこで今、日本には罹災都市借地借家臨時処理法という法律がありまして、これによりますと、借家が滅失した場合でも借家人が自力で建物を復興させようとする場合には、申し出により他の者に優先して相当な借地条件でその土地を賃借できるという優先規定がございます。また、借家人の申し出により、地主または借地権者が、敷地に建てられた建物を他の者に優先してこの借家権者に適切な借家条件で貸すことができる、こういうふうに借家権を保護しております。また、借地権者については、この借地権の対抗力を五年間失わせないとか、あるいは借地権の残存期間を十年延長できるとか、手厚い保護がなされております。  そこで、これは建設大臣にお伺いでございますけれども、こういう法律があって、実は過去、酒田の大火を初めいろいろな大火の際にこれが活用されて民心の安定を図ってきたという経過があります。これについて論議は要りません。大臣としては、いつごろこれを発動していくかということだけをひとつお教えいただきたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 この法律の責任者は法務省なんでございますけれども、おいでになっておりませんので、私の方から簡単にお答えをしたいと思っております。  今先生がお話しになりましたように、罹災都市借地借家臨時処理法の要点、その中で、火事があれば、借地権はあるけれども火災で燃えてしまった借家権というものは消滅をする。しかし、この臨時処理法については、お話があったように五年間の延長とか十年間の延長とか、借地の場合はそれが延長されて自分が建てようと思うと建てられる、借家の場合もそのことを要求して、自力で建てることはできる、こういうような法律がございます。法律がございますので、その法律は、政令によって箇所箇所で決めるということになっております。どことどこをどうするかということは政令で決める、こういうことになっております。  したがって、本法の適用については、被災の実態、地元の地方公共団体の意向を踏まえて、また罹災者の皆さん方の意向も十分尊重して、関係省庁と緊密に連絡をとりながら早急に、先生がおっしゃっているように復旧から復興へ入るわけでありますから、それらの点についてはこれらの関係都市の自治体とも十分相談をしながら善処してまいりたい、このように考えております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 法律が法務大臣の所管であることはわかっておりますが、具体の適用については建設大臣の方が決めるわけですから、わざと建設大臣を指名したわけであります。  それから、借地権は残ると言いましたが、登記をしていない場合は対抗要件を欠くことになりますので、これは大変大事な問題でありますから、現実の問題になると大変紛争のもとになりますので、そのことは申し上げておきたいと思います。  それから、今度建設省が、大臣の大変な御熱意で、何回か調査団を現地に送っております。その報告を見ますと、大変はっきりしていることは、東灘区、灘区、中央区、兵庫区、長田区、須磨区を中心に建物の倒壊が非常に多かったということと、特に長田区とその周辺では、さっき申し上げたように、戦災復興によりましてやったものですから、旧耕地整理法を準用して復興事業をやったという経緯がありまして、路幅も非常に狭い。ですから被害が多かったわけでありますし、東灘区も灘区の一部も同様な現象であります。  私は、さっき申し上げましたように、したがって、これからの復興事業というのは土地区画整理事業とか市街地再開発事業とか、そういうものをひとつ強力にやっていかなければいけない。しかし、都市計画というのはあくまでもこれは地方が主体でつくるべきものでありますから、地方が頑張っていただいて、百年の大計の都市計画をつくっていただいて、国がそれを強力に支援していくということになろうかと思いますが、その点について建設大臣の御所見を伺っておきたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えをいたしますが、お話がありましたように、被災地の復興に当たりまして、都市基盤施設を整備をして防災性の高い町づくりを行うためには、土地区画整理事業や市街地再開発事業などの面的な市街地域の事業が有効な手法であるというふうにお話がありましたし、そのとおりだと考えております。  これまでの関東大震災や各地の大火においても、土地区画整理事業によって市街地の整備を行ってまいりました。そのことは建設省の御出身でありますからよく御存じのとおりだと思っておりますが、今回の被災の状況を見ましても、特に神戸市におきましては御承知のとおりの状況でございますので、都市基盤施設の整備や面的な整備がなされていない地区が被害が多かった、そのことは御指摘のとおりだと考えております。  このために、今後我々は、地元公共団体において取りまとめられる復興に当たっての基本方針、いわゆる先生が御指摘のように、市長なり県知事なりの方針を決めて、それぞれの地域の特性、被災地の実情に合わせて、都市基盤施設の整備を含めた土地区画整理事業等の面的な市街地整備事業を積極的に活用して、防災性の高い町づくりをしていかなければならぬ、こういうふうに基本的に考えております。  したがって、地方公共団体の基本方針を踏まえて積極的に支援し、指導助言をしてまいりたい、そして安全性の高い町づくりを確保したいと考えております。     —————————————

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 議事の途中でございますが、ドンワヒ・ボザ・シャルル象牙海岸共和国国民議会議長一行が御退席になります。拍手でお送りください。     〔拍手〕     —————————————

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 野呂田芳成君。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 今建設大臣は、いわゆる一括して都市計画事業と言いますが、都市計画事業をきちっとやっていかなければいけないという所信の表明がありました。私は、そのことについては大変感謝しております。しかしながら、そういうものをやろうとすればやるだけ時間がかかることもまた事実であります。  そこで、時間がかかりますけれども何とかやろうということで、それに着手するまでは、建築基準法の八十四条の一項によりまして、特定行政庁、つまり神戸市長は建築物の建築を一カ月間制限したり禁止をしたりすることができるということになっております。なおまた、必要があれば建設大臣の許可を得て、もう一カ月間延ばすことができるということになっております。  規模の小さいところの火災では、酒田なんかも全部この二カ月間の間に都市計画をつくって、建物がまたバラックが建つようなことがない前に、都市計画の事業決定をいたしました。ですから、そのことを考えれば、これはもう十日以上たったわけでありますから、この許可を得て二カ月以内にそういう動作ができるかというと、私はほぼこれは絶望的になってきたな、こういうような感じさえいたしております。  そうすると、先ほどから同僚議員の皆さんに対して、総理を初め小里本部長からも御答弁がありましたが、この二カ月の間にそういうことができないとすれば、何か特殊の立法をしなければこれは間に合わないじゃないか。だから、建築基準法八十四条の一項の例外規定として、二カ月以上建物の制限や建築を規制できるとか、あるいは財政が大変かかり過ぎますから、これは市町村としては歳入欠陥債ぐらい出さなければいけないような窮状になってきましょうから、こういう復興事業に対する国庫補助をもう少し上げてやるとか、あるいは税の軽減措置をもっとやるとか、さらに大事なことは、事業をやるにしても同意をとらなきゃいかぬわけでありまして、その同意が、平時の場合でもなかなか同意が得られないわけであります。  ですから、俗に私権制限、私権制限とおっしゃる方が多いのでありますけれども、現場に行きますと、罹災者は、そんなに自分の土地や何かが勝手に制限されることは非常に困るという意見も必ず出てくるわけでありまして、そうすると、事業をきちっとやりたいということと土地の権利者の同意というものをどういうふうに調整させるか。今の法律の合意数をもう少し率を下げるようなことで妥協するかどうか、そこらを微妙に考えた法律でなければ、言うことは簡単でありますけれども、なかなか被災者の同意を得られないということがありますので、その点について大臣、どうお思いになりますか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  全く野呂田委員がおっしゃるとおりでございまして、そのことが頭が痛い問題でございまして、長い間検討を、現在も続けておりますが、被災者の心境、おれの土地、こういう意味で、しかも安全な都市づくりという相矛盾したものが出てまいりますので、どうすべきかということであります。  ただ、二月の十七日までに地方公共団体の首長は宣言的に、いわゆる都市再開発、都市整備事業をやるということを明確にしていただかないと、私が私の権限で一カ月延ばすということもでき得ないわけでありますので、そのことを首長の皆さん方と連絡はとっておりますけれども、現在は、今議論がありましたように、食糧だ、水だ、こういうことが前面に立っておりますので、なかなか表には出にくいという問題がございます。  ただ、早急にそれをやらなきゃならぬ。しかし、現行の法律では御指摘のようなそういう問題点が出てまいりますので、関係省庁あるいは地方公共団体と話し合って新しい法体系というものも考えていかなければならぬというぎりぎりの段階にあろうというふうに考えておりますので、政府としてもそういう点について、被災者の立場、公共団体の立場、そして国の立場、防災体制、そういうものを十分に勘案して、揺るぎのない、方針に大きな誤りのないことを決めてまいりたい、こういうふうに考えております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 大臣の御苦労はよくよくわかりますが、そこで、もう一つぜひお考えいただきたいということは、実は、今度の震災で神戸市役所の古い方、あれは第二庁舎といいます、あっちが全部焼けてしまったんですね。大変なことに、そこにこの問題を所管する都市計画局や土木局が入っておりまして、設計図書もほとんど焼けて、ないわけですね。それで、職員は当然のことながら人命救助や緊急の救援活動に、もちろんこれは朝から晩までくたくたになって頑張っている。そうすると、二カ月間とおっしゃいますけれども、ほとんど専従の人がだれもいなくて、都市計画の方は全く進んでいない、関係の図書もほとんど失われている。  こういうことになりますと、一番保管されているのは、恐らく建設省に図面やいろいろなものがあると思うのですね。それで、大臣は手際よく建設省から何次かにわたって現地に調査団を派遣されております。そこでこれは、私も昔、都市局におりましたころ、酒田の大火のときは、火事が起こったその晩に区画整理課長以下専門家を派遣して、そこにそのままとどまって再建の都市計画をつくらせたという例があります。  そこで、これは都市計画は地方自治のものだと言うけれども、国が手伝うことにはいささかもはばかることはありませんから、ひとつ、神戸市の担当の人たちが人命救助その他に専任しているということであれば、組織的に建設省から派遣して、図面も持っていかせて、将来神戸市のたたき台になるようなものを今のうちにつくらせるとどうだろうか。このぐらいのことをやってもらうとこれは進むんじゃないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたしますが、野呂田委員のおっしゃるとおりに進めております。  一つは、小里本部長のもとに技術審議官の尾田氏を派遣をしてその対応策をとる。現地には、都市局の溜水審議官を派遣して常駐をさせております。常時連絡をとりながら、いわゆる命令があれば、地方公共団体が立ち上がる、やるということが決定されれば、直ちに原案は出そうという作業は進めておるということを申し上げておきます。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 もう一つ考えられますことは、国家財政も苦しいし、地方財政も苦しい、だからこれは、この土台になる都市計画はきちっと決めておいた上で、上に立つ者を、やっぱり官民の共同作業で立っていかないと、公の金で全部面倒見るということは私は不可能だと思うのですね。  そこで、そうなってくると、民間が入ってこれるのは、土地区画整理組合とか市街地再開発事業とか、先国会で成立した不動産共同事業法とか、こういうものが民間の力でできる事業ですから、そういうものについても大臣が部下を督励してひとつきちっと進める、こういうような決意をひとつお示しいただきたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 もちろん官民一体となってこの復興事業、復旧事業はやっていかなければ、被災者の皆さん方の期待に沿うことはできないし、地方公共団体の御希望に沿うこともできない、そういう基本的な考え方に立っております。  したがいまして、いわゆる、例えば私が不動産業であって私だけでやればとても信用がない、したがって共同事業でやっていくということになれば連帯責任ができますから、不動産の共同事業という、そういうことで作業を進めてまいればもっと進めるんじゃなかろうか。こういうことで、そういう申し越しもございますので、指導助言を受けて、官民一体となって早急に整理をし、整備をし、前進をさせたい、こういうふうに考えております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。  次に、厚生大臣にお伺いしますけれども、今一生懸命災害救助法に基づいて諸般の事業に献身的に御努力されていることに敬意を表しますが、私は、今の災害救助法がどうしてもちょっと実態に合わないところがあるな、そう思います。  かつて厚生省は、今度の火災の焼失戸数、全壊または全焼したもので二万五千戸ぐらいだという発表をしておりました。これは全く、余り大した根拠はありません。なぜそういうことを言わなくなったかというと、総理、災害救助法の二十三条の一項一号に、要するに全壊または全焼家屋の三割以内に仮設住宅をつくれとあるものだから、その数をある程度つかむために二万五千戸ぐらいと言ったと思うんですが、これはどんどん変わっております。考えてみれば、全焼、全壊といっても、半分傾いたところに入れるといって計算しないというのはこれはまことに問題なんであって、厚生大臣は半分傾いたようなところへ入っていろといってもこれは無理ですから、これは必ず避難するわけですね。  そうすると、どうも災害救助法の二十三条一項一号の全焼、全壊家屋の三割以内というのは、これはとても無理じゃないか。そんなものじゃ今度のような大地震の場合は、もう全くこれは実態に合わない、こういうことになるんですね。現にもう既にこの三割以内を超えて、もし厚生省が言った二万五千戸が正しいとすれば、一万九千戸もやるんですから三割どころの話じゃないんで、そのあたりはちょっとどういうふうにお考えですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 お答えいたします。  先生おっしゃるとおり、全壊あるいは全焼、全流失というんでしょうか、の三割というのがあるわけでございますが、ただし、これは昭和四十年の次官通達で、この基準によりがたい特別の事情があるときは、その都度県知事さんが厚生大臣に協議し、特別基準を設定することができることというのがございますから、これによって対応を今のところしておるわけであります。  ですから、今おっしゃいましたように、半壊のところに入っている数字がどんどん全壊の方、全焼の方にカウントされますものですから、いわゆる母数がその都度まだふえていくような今状況でございますから、それに応じて、この特別基準で対応をどんどんしていこうかというふうに考えております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 私は、応急の仮設住宅なんというのは総理とか対策本部長がきちっと采配して決める問題で、法律で定めているのを次官通達で勝手に何かやるというようなことは、これはいかぬのじゃないか、そういうことを含めて質問しているわけですから、ひとつそこは厚生大臣、よくお考えいただいて今後の方針を決めてもらいたいと思います。  同じように、災害救助法の同じ規定に、仮設住宅は建設した日から二年間だけ認めるとありますけれども、今度の大地震の際に、さっきから話が出ました、都市計画をきちっと百年の大計も考えてやらなければいかぬとすれば、建設の日から二年たったらあとおしまいだというような規定は、これはどういうものか。その点についてひとつ見解を聞かせていただきたいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 確かに、完成の日から二年以内ということになっております。これは、応急仮設住宅の耐用年数並びに建築基準法第八十五条の規定により、同法の適用を受けない仮設建築物として存続できる期間等を考慮の上定めたものでございます。  したがいまして、まず、短過ぎるという御指摘に対しましては、建設省等関係省庁とも十分連携を図りながら、この二年間の間にできるだけ公営住宅、あるいは御自分でつくっていただくような道もこれ対策を講じながら、仮設でない恒久的な住宅に移っていただけるよう、環境整備に努めてまいるつもりでございます。  そして、二年後の状況が果たしてどんな状況になっておるかということもまた考えなくちゃいけないと思いますが、今の時点ではちょっとそれをどうこう言えませんものですから、その時点でまた弾力的に対処してまいりたい、こう思っております。

野呂田芳成自由民主党・自由連合

○野呂田委員 総理にもぜひ聞いておいていただきたいのですが、建設の日から二年内でこの応急住宅はやめにすると書いてありますから。  雲仙の場合はどうやっておるかというと、もう黙認で三年以上になってきたわけですね。これに対して厚生省の係官が言うには、雲仙は始終噴き出しておるから、まだ継続中だから、噴き出したときからまた再度起算なんだという珍妙な問答をしているのですけれども、これは別に非難しているわけではありません。雲仙の人にとっては大事な話ですからそういう配慮が大事ですけれども、しかし、災害の基本に触れるような問題で、全壊、全焼の三割以内というやたらに網をかけて、その基本的な問題を次官通達で勝手に変えてみたり、あるいは建設して二年で切れるというやつを黙認したり放置したりということじゃ、これはどうも締まらないな。そこで、今度本部長のもとで法制を体系整備するとすれば、こういうものもひとつ吟味していただきたいと思います。  ついでに申し上げますと、今の公営住宅法のたしか十七条で、公営住宅法にはきちっと入居条件というのがあるのですね。所得要件とか居住地要件とかあります。そんなことは言っていられないから、自治大臣が頑張っていただいたように、各県に被災者を公営住宅に収容してもらうという、これはもう緊急避難でぜひやっていただきたいと思うのですが、ただ、公営住宅法そのものから見れば、これはどうも法律要件に抵触していることになるので、これは別にそれを私は問題にする気はありません。小里本部長のもとで法体系を整備するとすれば、緊急の場合にはそういうことが必要になってくるのだから、そういう場合にはその公営住宅法の入居要件や所得要件は適用しないというようなことを一回吟味してもらいたいな、こういうふうに実は思います。  それから、これはまた建設大臣にお伺いしますけれども、実は昭和四十五年に、四十三年に起こりました十勝沖地震、このときもマグニチュード七・九でありました。それに基づいて鉄筋コンクリートの柱の増強等の建築基準法の改正をやったんです。それから、昭和五十五年にも、宮城沖地震で、これはマグニチュード七・四でしたが、そこで耐震基準を変えまして、新耐震基準に移行したのであります。  ところが、今回の建設省の調査団の報告によりますと、比較的高層の鉄筋コンクリートの中層階の部分の破壊が目立った、こういうことであれば、どうも地震のたびに改定してきた鉄筋コンクリートに対する基準がまだ少し生ぬるいんじゃないか。今度のような地震はめったに起こらないと言えばそれきりでありますけれども、起これば同じ被害が起こることは間違いないということも入れれば、これはやはり設計基準を見直すべきじゃないか。  同時に、今度の木造家屋は全滅に近い状態でありますが、これは日本に建築基準法ができた昭和二十五年の規定を今そのままやっておるわけですね。これについても、今度のような惨状を見た場合に、設計基準等を見直す必要がないか。  それから、この阪神高速道路の深江地区の高架橋の崩落も同じであります。これは担当の説明を聞くと、関東大震災の揺れの二、三〇%増まで耐えられるようにやったというのでありますけれども、今回の揺れは関東大震災の二倍から三倍の揺れであります。関東大震災は三百ないし四百ガルでありましたけれども、今度の大震災は六百ないし八百ガルと言われておりますから、こうなってくるとこれから同じような直下型の地震が起これは全部崩壊してしまうということになってくるわけですから、これももはや関東大震災を持ち出してこれを基準にするということに多少もう無理があるじゃないか。こういうことも含めて、大臣にそういった設計基準を見直していただきたいと思います。  同じことは運輸省にもありまして、私ども、地下鉄のトンネルは崩壊しないものだと思っておりましたけれども、運輸省の調査でわかったことは、神戸高速鉄道や神戸市営地下鉄等の地下トンネルの天井が崩落したり、壁に亀裂が入ったり、被害がかなり多発しております。こういうことは私どもは起こらないと思っていたわけですけれども、こういうことが現実に起きている以上、こういうものについてもやはり設計基準を見直す必要があるのじゃないか。  時間が来ましたから答弁は要りませんが、建設、運輸両大臣にこのことをお願いして、私の質問を終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて深谷君、戸井田君、野田田君の質疑は終了いたしました。  次に、上原康助君。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表いたしまして、去る十七日未明に不幸にして起きました阪神大地震の被害状況あるいはその後の救助、今後の対策等について、総理初め関係閣僚にお尋ねをいたしたいと存じます。  本論に入ります前に、本当に戦後最大と言われております未曾有の大地震、大震災によってお亡くなりになりました、きょう午前零時現在で五千七十四名、いまだに行方不明者が六十一名いらっしゃいます、お亡くなりになった皆様方の御冥福と、遺族の皆さんに心からお悔やみを申し上げ、また被災を余儀なくされ、いまだに御不自由、不便な日常生活を強いられておられる方々、負傷者の皆さんに対しても心からお見舞いを申し上げたいと存じます。  同時に、兵庫県を初め近隣の自治体、特に兵庫県下の自治体の皆さん、職員の方々、あるいは消防庁、警察庁、自衛隊、そしてNGO、ボランティアの皆さんを含む関係者が、みずからも御家族や肉親に犠牲を受けた方々もいらっしゃり、またいろいろ被災を受けながら、不眠不休で災害救助、復旧のために一生懸命頑張っておられる、その御努力に心からの敬意と感謝を申し上げたいと存じます。  同時に、政府としても、村山総理を先頭に、非常災害対策本部を直ちに設置をし、かつ全閣僚で緊急対策本部を総理を本部長として設置をして、今日まで可能な限りの御努力を続けて、担当大臣も任命をして一生懸命やっておられることにも、与党の一員として心から敬意を表したいと存じます。  そういう前提に立ってこれからお尋ねをさせていただくわけですが、大体問題点というのはもう出てきている感じがいたします。また、質問内容も、それぞれ多少のニュアンスの違いはあっても、お尋ねする点も大方、災害のことですから似ているような感じがします。  そこで、私はまず総理に端的にお尋ねしておきたいんですが、いろいろ初動対応がどうだったとか、あるいは官邸のこういう非常時の、非常時というか災害の場合の情報収集、いうところの危機管理体制がどうだったとか、各省庁の連携がどうだったとか、いろいろ指摘されております。これらのことを含め、かつ被災者の皆さんや関係者の皆さんから、地域からは、鋭い、厳しい御指摘や御批判があることも、これは私たちもよく承知をいたしております。  こういった今度の阪神のこの大震災に実際に政府が対応してきたことの、ある意味では反省というか、反省面も含めて、この大地震から何を教訓として、これから我が国の全国的な列島の震災対策とか復旧対策というものをやっていかねばならないと思うのか、まずその所信をお聞かせ願いたいと存じます。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員からお話がございましたように、それぞれの関係機関で、例えば自衛隊、警察、消防等々、あの事態の中で可能な限りのことはされてきたんではないかというふうに思いますけれども、しかし結果的に見てあれだけの災害が生じた、どこかにやっぱり欠陥があったんではないかといったようなこともいろいろ言われておるわけでありますから、そういう点はそういう点で、率直にこの経験を見直して、率直な視点から直すべき点は直すという心がけが大事ではないかというふうに私は思っております。  ただ、私がこの地震を知りましたのは、当日の朝六時過ぎのテレビで知ったわけでありますけれども、第一報、経過を聞いたのは七時半でした。それで、十時に閣議を開きまして、災害基本法に基づきました非常災害対策本部を設置をして、同時に専任の大臣を決めるとか、あるいはまた内閣一体となって、今御指摘もございましたように、縦割りでばらばらな情報でも困るわけでありますから、一体となって取り組めるように、総理が本部長になった緊急対策本部も設置をして、そしてこの非常災害対策本部をバックアップしていく。同時に、現地からの要望もございますから、その県や市と十分連携がとれるような現地における対策本部も設置をして、そして現地と関係各官庁が一体となって取り組んでいけるような体制もつくってきたわけでございます。  したがいまして、この機能というものを最大限に活用しながら、現状に対して救援活動をどうするとか、あるいは復旧問題をどうするとか、これから復興にかかわる問題点をどのようにしていくかとか、こういう点を万遺憾のないように、欠ける点があれば率直に、臨機応変に見直しをして対応できるようなことを考えていきたいというふうに思っておりますが、今お話もございましたように、学ぶべき点は率直に学び、見直すべき点は率直に見直していって、そして今後に備えなきゃならぬという気持ちで今取り組んでいるということを申し上げておきたいと思います。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 限られた時間ですので、せっかく大臣の皆さんおいでをいただいても、あとお尋ねする時間がないかもしれませんので、しかしこれは各省庁にまたがる重要な政治政策課題ですから、その点で御理解を賜りたいと存じます。  そこで、もう何回か今の総理の御答弁は聞かされたわけですが、テレビで六時にわかった、第一報第一報が入ったのは七時半なんですね。なぜそうなったかという、私が何を教訓となさるかということをまず冒頭に聞いたのはそこにあるんです、まさにね。  大災害、まあ災害はすべてそうですが、国家というか国の非常時の場合に、一番早くその被害状況を把握して情報を伝えることがまず第一に重要なんですね。これが大きな意味を持つ。危機管理の基本だと思う、私は。まさに時間の勝負なんです、災害というのはね。それがうまくいかなかった。これは、私は何も政府を責めようとは思っておらないし、いろいろ地方自治体を含めて反省点があるんです。要するに、日本の危機管理というか、大地震に対しての機動的対応をどうしていくかという基本、根幹がきちっとなされていないところに今回のこれだけの大災害を招いた、二次災害を含めての結果になっている。  背景は、災害に強いはずの防災行政無線が期待どおり作動しなかったわけでしょう。兵庫県は衛星通信ネットワークが機能しなかった。これがすべて後手後手に回ったんです。地震発生後、何と二時間五十一分も県庁、神戸市等から他の機関への連絡が途絶えている。なぜこうなったかという基本のことを、自治省も国土庁も官邸も、全体がこの欠陥というものがどこにあったか原因究明を徹底的に解明することが、私はまず内閣としてやるべきことだと思うんですが、その点いかがでしょう。どなたかお答え願いたい。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先ほども基本につきましては総理の方からお答え申し上げたところでございますが、御指摘のとおり、回顧、反省、分析を厳粛に私どもは率直にやるべきであると思っております。そして、これを重大な教訓にいたしまして、あすと言わずに、直ちにその対応策を作業に取りかかるべきである、また取りかかっておるつもりでございます。  なおまた、ただいま先生の方から具体的に、最初の地震の実況について、実態についての把握、その手続、手段、経過等について御指摘がございましたが、地元の県市におきましては一生懸命御対応いただいた、私はそういう判断をいたしておりますが、私どもの立場といたしましては、さらに責任あるこの情勢の分析、そして対応を考えていかなければならぬ、さように考えております。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 これは、できる限りと言うが、可能な御努力は私は兵庫県初め関係の皆さんやった、そういう前提でお話ししているということはもう断ってありますのでね。  ですから、国や地方公共団体の情報が遅くなりがちの理由には、なかなか官邸とか国土庁とか自治省とか上部まで上がってこないのは、私も少し経験があるんですが、役人というのは誤報を恐れるんですよね。テレビでテロップで流す、果たしてあれは本当にそれだけの災害になっているのかという、まずそれを確かめるのに手間取る。だから、どうしてもマスコミの方が情報は早いんですね。その上に、各省庁の役割分担とか縦割り行政、縄張りがあるんです、実際にね。だから皆さんは、教訓化する、反省化するという、まあこれは与党全体の問題だと私は思うんですが、本当に教訓化するというならば、この縦割り行政、縄張り、役人の、いやあれはあの分轄だ、これはこの分轄だという、そこを政治がどうしてリードしていくかということが問われているんですよ。このことはぜひやってもらわにゃいかぬですね。よろしいですね、総理。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今御指摘のございました、情報を正確につかむ、情報を正確につかまなければ対応はできないわけでありますから、何よりも大事なことだというふうに思いますので、今回の経験に学んで、そういう点は一元的に危機管理体制というものができるように十分検討をしていきたいというふうに思います。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 危機管理体制のあり方については、時間がありましたらもう少し、後で触れます。そのことをぜひ教訓化をして、やっぱり総理官邸、国土庁、自治省。まあ運輸省もそうですね、気象庁を持っていますからね。防衛庁。まず初動対応はこの四つか、外務待も入りますね、これだけの国際化時代ですからね。これ、外務省の今度の危機管理もなっていませんよ、外務大臣、本当に。いろいろ指摘されている。その点も注文をつけておきます。  そこで、何というか、その改善というか改革をぜひ早急に手を打っていただきたい。ですから、ここで先ほど来議論されていることは、単なる、阪神の大震災のことを私たちはもちろん当面最大の政治課題として、救助対策、復旧をやらにゃいかないことは当然ですが、同時並行的に、日本全国でいつまたあの規模の大地震が起きるかもしらないんですよね。向こうだけやっておってもいかないのです、国民の安心感というのは。同時並行的にやらにゃいかぬということは、これはもう直ちにそういった情報収集とかあるいは今度の初動対応ができなかったということの欠陥というもの、欠点というものを、政府も地方自治も各省庁がきちっとやらないと、これはまた同じ轍を踏まないとも限らない。このことを私は強く申し上げておきたいわけです。  そこで、先ほどからいろいろありましたが、私は、まず今度のことで私の方にも、神戸の皆さんとか、あるいは神戸だけでないわけですよね、西宮とか芦屋市とかその周辺の市町村も相当、相当というか同等に犠牲を受けていますからね、ここも含めて考えにゃいかないと思うのですね。地元の皆さんがこういうファクスを寄せているのです。これほどの大地震に遭遇しながら、人々は平穏、和、助け合いがあった、できるだけ明るい気持ちでこの事態に対応して、何とかみんなで共同してやっていこうというそういう雰囲気があった、略奪がなかった、これは非常によかった点だから、ぜひ、質問する機会があれば、国民の皆さんに言っておいてもらいたい、こういうことがありました。  ですから、いろいろ指摘されておりますが、やっぱり被災者の皆さんも、本当に、地獄を見る思いと言うと適当な言葉でないかもしれませんが、そういう心境の中でも、いろいろ平穏を保ち、和を重んじながら、助け合いながらやってきたということは、私は、政府としても評価をして、こういうことを進めながら、関係者の皆さんにそれなりの気配りもやっていただきたいということ。特に、本当に不眠不休で頑張ってこられた自治体の皆さんにも、我々はそういった気持ちを、国民全体として、政府として評価する必要があると思うのですね。その点つけ加えておきたいと思います。  そこで、私の質問要旨のとおりにはいかないかもしれませんが、まず第一段階は、何といっても緊急対策ですよね。これは国民の生存権、生命、人権の尊重という面で、いまだに避難所生活を余儀なくされている。  厚生省や建設省の言い分を聞くと、仮設住宅が、きょう、あすぐらい第一段階できる面もあるかもしれませんが、どこそこに、近県、都府県にいろいろ公営住宅とかあれを確保したという報道がなされるが、実際にまだ二十九万から三十万、神戸市内その周辺に避難民として生活を余儀なくされている、苦しい、不便な。だから、これをまず分散せにゃいかぬと思うのです、近隣に。そういう手はずはどうなっているのか、それはどのあれがやるのですか。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 ただいま委員から御指摘をいただきました問題は最重要課題でございますので、先ほど深谷委員にもお答えをいたしましたように、村山総理から一昨々日、緊急に、とにかく今あの避難場所におられる、劣悪な条件で辛抱しながら頑張っておられる皆さんが何とか近隣の府県、市町村に安住することができないのかというお話をいただきました。  昨日私は大阪で、近畿並びに中国及び四国のほとんどの知事さん、市長さんに集まっていただくことができまして、打ち合わせをさせていただきました。既に、お話しのように、四万四千の人たちを近隣府県、市町村でお迎えすることのできる状況が昨日にできております。本日午後一時から、それぞれ兵庫県の知事公邸の庭先にテントを張りまして、寝袋を持ってまいりまして、近畿、中国、四国のブロックごとに出先事務所を設けまして、この市町村にはこういう住宅があります、あるいは収容施設があります、こういうものを避難場所ごとに、一千カ所ありますけれども全部掲示をいたしまして、そしてそこに連絡があったら必ず行って説明を申し上げ、そのまま入居手続をやる、そしてそのまま家財ともども運んでいく、あるいは見に行きたいと言われる方はそのままお連れする、こういうことをして対応をいたしたい、このように考えて、近隣皆さん方の御協力をいただいておるところでございます。  先ほど来いろいろお話がございました。確かに、初動においていろいろな情報の連絡等について御意見のあるところでございますけれども、私は昨日、兵庫、神戸市の皆さんにお会いをいたしました。この幹部の皆さん方が、私どもは交代をお願いできる立場にはございません、ただ、もう疲れて一人亡くなっていきました、私ども、自分がいつ倒れるか、それだけが問題でございますけれども、今の続く限り頑張ってまいります、近隣府県の皆さんは、支援に来ていただいておりますけれども、もう限界に達しております、どうぞひとつぜひ交代要員をお願いをしたいという悲痛な叫びをしておられました。この人たちも既に手にけがをしておられました。  あの瓦れきの中から、被災の中から泣き叫ぶ家族を捨てて、そして県庁に、市役所にはせ参じて、そしてこの通信交通手段の途絶した中から災害の状況把握に当たってこられた県庁や市役所の関係の皆さん方の苦衷もまた、皆さん方の御理解をこの機会にいただきたいと思うのであります。  今後私どもは、そういう問題を一つずつ教訓といたしまして、これからの糧にして、なお情報体制の確立に励んでまいりたい決意でございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 自治大臣のお立場、人柄が出ていますが、余り長い答弁、ひとつ御遠慮いただきたいと思います。  そこで、住宅問題は徐々に改善されつつある。同時に、現在は生きるための水と飲料水だけなのですね。トイレもおふろなんかも、ボランティアあるいは自衛隊の協力で、いろいろまた周辺のおふろ屋さんとかの協力で徐々にできつつあるようですが、一番困っているのはやはり災害弱者と言われている皆さんですね。お体の不自由な皆さんあるいはお年寄り、そういう何か人手をかりなければ対応できないという方々。そこで、こういう方々への救済措置というか援助措置というものは、私はもっと親身にやっていかなければいかぬと思うのですね。今までは緊張状態から、何とか水と食が、あるいは寒くても辛抱できるという状態だったかもしれませんが、ノーマルな生活ということを考えると、私はもう極限状態にあると思いますよ。  そういう意味で、厚生大臣、医療問題を含めて、こういった災害の場合に特に弱い立場にある方々の対策というものは、もっと自治省を含め全体的に僕は対応しなければいかない課題だと思うのですが、どのようにお考えですか。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 先生の御指摘というか、おっしゃるとおりだと思いますが、高齢者、障害者の状況を簡単に申し上げますと、施設に入所されている高齢者や障害者に関しましては、兵庫県及び大阪府下におきまして、養護老人ホームが一施設半壊したほか、壁のひび割れ等の比較的軽微な損害を生じた施設があり、入所者数人が軽傷を負ったという程度で済みましたが、むしろ在宅の方々が随分いらっしゃるんじゃないかなということで、最初のうちはなかなかその把握ができなかったのでございますが、今、警察の御協力もいただいて、パトカー百台、県の職員二人、お巡りさん二人のチームを組みまして、巡回で各避難所あるいは在宅のお宅を、そういう方がいらっしゃるかどうかパトロールをしながら、そういう方が発見された場合は、それぞれの福祉事務所を通じて県内あるいは近隣府県の御施設へ入所していただくような措置をとっておるところでございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 これは実情を掌握の上、こういったたくさんの方々がお困りですから、なかなか災害弱者のお立場といっても、優先的にというのもいろいろ差し支えある面もあるかもしれませんが、しかし政治や行政の視点は、いつも弱い立場にある方々をどう優先して温かくするかということが私は要請だと思いますので、その点ぜひ特段の御配慮を強く要望しておきたいと思います。  それで、第二段階として、私は、鹿児島の豪雨災害あるいは北海道の奥尻の災害にも、当初、そういう立場にありましたので、出かけていって視察した経験がありますが、問題は、今の法律や制度で処理できないものをどうするかということなんですよ、これは。激甚災害指定といったって公共部門なんですよ、公共部門に対する補助率を上げるだけの話なんだ、簡単に言うとですよ。いろいろ例外もあるし弾力運用もありますが。  ですから、これは、これからの産業活動あるいは本当に兵庫県、神戸周辺を復興する場合の一番の基本になると思いますので、この残骸とか瓦れき、廃棄物の処理、あれだけの方々が、千四、五百名あるいは二千名近く一カ所に避難をしているわけですから、大変なごみやし尿処理槽、そういうものがある。ですから、これを通常の便法だけでやろうとしたって、私は難しいと思うのですね。自治体の職員だって大変だと思うのですよ、本当に。交代要員はいない、ぎりぎりの立場で各市町村やっているわけですからね。  そういうことに対しては、私は、やはり国の責任というか、地方自治体と連携をしながら後片づけというものをきちっとやることでないと、今度のあの災害というものは、再建とかいろいろなこれからの区画整理とか、さっきからいろいろ土地の問題もありますが、その以前の、後をどう片づけるかということについてはどうお考えですか、そのための財政措置を含めて。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 今具体的な問題で御提起がございますが、そのことについては所管大臣から後ほどお答えいただけるかと思いますが、とりあえず非常災害対策本部として考えておりますこと、また現在行っておることを即し上げます。  一つは、ただいま先生がお話しございました問題等も当然含められてくるのではないかと思っておりますが、実は一昨日の夜、現地で知事といろいろお話を申し上げました。そのときにも、ただいま先生がお話しのような問題等を含めまして、いろいろお話をお聞かせいただきました。ここ一両日中に、知事が関係の市町とよく連携をとって、とりあえず当面このようなことを相談いたしますよというお話がございました。  そのことは私どもは、総理を初め政府挙げましてお待ち申し上げておるところでございますが、その中におきまして、先ほど御説明申し上げました激甚災害法指定内容につきまして、さらに、当然これを追加の措置で措置しなければならない問題が入ってくる、こういうふうに考えております。  基本的にはそのような一つの措置を中心に、なおかつ、先ほどからそれぞれもろもろの緊急対策、現地の窮状などもお話がございましたが、それらの問題につきましては、先生御指摘のとおり、既存の制度あるいは既存の行政執行の姿勢、あるいは負担区分等のそれにこだわらず、言葉としては穏やかでないかもしれませんけれども、こういう緊急事態ですから、大胆に、そして節度正しく機敏に対応しなければならぬ、臨機応変に対応しなければならぬ、そういうような気持ちで対処いたしておりますので、御理解いただきたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 今御指摘ございましたごみ、災害廃棄物、瓦れき、こういう問題につきましては、おかげさまで各都道府県から物資輸送をしていただきます際に、帰りの荷物としてごみ等を持って帰っていただいておる、こんな御配慮もいただいております。  ただ、瓦れきにつきましては、これから、傾きかけたビル、あるいは既に道路に出ておるもの、こういうものをどうするかというのは非常に難しい問題でございますけれども、今その瓦れきの処理について国庫負担のあり方等御検討いただいておりますけれども、私ども自治省としては、当面、とにかく道路にはみ出しておるような瓦れきにつきましては、当該地方公共団体がこれを実施する場合は単独災害として適用をいたします。あと、元利補給をするようなことを考えております。  なお、各府県でそれぞれ公営住宅等受け入れました場合は、都道府県があるいは市町村がその家賃あるいは光熱水費、食料等をみずから負担した場合は、特別交付税で措置する考えをいたしております。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 お答えいたします。  生活の方から出てくるごみの処理に正直のところ追われておりまして、これから瓦れき等の処理をしなくてはならぬ状況が全体だと思います。  その際、災害により発生した個人の瓦れき等の廃棄物の収集、運搬、処分につきましては、廃棄物処理法に基づき市町村が行い、国はその費用の二分の一を補助する制度となっておりまして、この制度により災害廃棄物の処理が行われるものでございます。  また、現在運輸省、建設省と厚生省、三省で連携をとりながら、処理を要する廃棄物量、近隣の最終処分場の残余容量、最終処分場までの輸送手段等についての精力的な検討を行っておりまして、膨大な災害廃棄物の処理が円滑に進むよう三省共同して連絡会を設け、仮置き場の確保、搬送手段の確保、廃棄物発生場所ごとの最終処分場のあっせんなど、必要な措置を行うこととしております。  なお、現段階で瓦れき等の災害廃棄物を推計しますと、おおよそ八百万立米でございまして、これらの当面の処分は大阪湾広域臨海環境整備センターの海面埋立処分場や産業廃棄物処理業者の処分場などにより何とか確保できるのじゃないかなと見ておるところでございます。  なお、もう一つ、今自治大臣お答えになられましたが、まだ完全に倒壊はしておらぬがいずれ取り壊さなくてはならぬというようなことの費用なんかにつきましては、実は間接的に地元の市長さんなんかからも御要請はいただいておりますから、また関係省庁と協議していくつもりであります。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 被災地の皆さんが一番気になさるのは、この後片づけなんですよ。鹿児島の豪雨なんか大変でしたよ、本当に。それに対しては、実際に個人の力でできないのですよね。だからそれは、総理、そういうのがやはりこれまでの災害対策の中で我が国が欠けておった点だと私は思うのですよ。今度だって、私有財産とか、確かにそれは傾いた家でも所有者がいますから、その方の了解を得にゃいかぬ、そうでしょう。だけれども、取り壊さにゃいかないものはやはり公的部門でやってあげにゃいかぬ。これは建設省も関連しますよね、運輸省も。ぜひ御配慮を願いたいと思います。  そこで、時間が余りありませんので、大蔵大臣、先ほど来平成六年度の補正とかあるいは七年度、もちろんこれから予算審議をやるんですから、七年度補正というのは与党として大蔵大臣に質疑するのはどうかと思うのだが、ある意味ではこれは平成七年度予算を根本的に組み替えするに値する災害ですよね。そういう面で、財政的なことについては、私はこれは、大蔵省とかそういうことじゃなくして、まさにもう与党三党の党首がいらっしゃるわけだから、閣僚の皆さんが一体となって、まずはこの大災害に対して、国民を育め被災地の皆さんに安心感を与えるような手だてをやらにゃいかぬと思うのですが、その用意と御方針を持っていますね、大蔵大臣。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 熱心に御議論をいただいておりますように、今回の地震は、従来の知見とか政策常識をはるかに超える結果、事態でありました。当然そういう意味では、従来の知見を改める必要がありますし、災害に対する政策常識も変更して対応をしなければならない。非常という言葉がありますが、私も現地に行きまして、本当に非常としか言いようのない、そんな感を強くいたしたところでございます。  大蔵省としましても、各省のあるいは地方公共団体の真剣な救援や復旧、復興の御努力に対して、財政的な事情が障害になることのないよう、全力を尽くして対応してまいりたいと思っております。  税制、金融もございますが、補正予算、そして七年度の予算の執行やあるいはそれ以上の対応につきましても、文字どおり総理がおっしゃるように、万全を期してまいります。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 これは総理からも一言、その決意をお聞かせをいただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほど来それぞれ担当する大臣から答弁がございましたように、こういう緊急事態に対応して、これはもうこれからもさまざまな多様な要求が出てくると思いまするし、また、こたえていかなきゃならぬ部面もあると思うのです。そういう意味から申し上げますと、今の制度、仕組みにこだわらずに、やらなければならぬことはもうやり尽くすというぐらいの決意で取り組んでいくということが必要だというふうに思っています。  同時に、今大蔵大臣からもお話がございましたように、必要な財源措置についても十分対応できるような措置をとるために、現地に対策本部もつくって県や市と十分連携をとるような形でやっているわけでありますから、そうしたことを踏まえた上での意見というものも十分集約をしながら、私が本部長となった、閣僚全員を一体とした緊急対策本部もつくっているわけでありますから、そういう機能も十分活用しながら、対策を十分こたえていけるように対応していきたいというふうに考えています。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 これは今の件とも関連するんだが、通産大臣に一問、二問お尋ねしておきたいのですが、阪神地域、近畿というのは、我が国のある面では流通機構、製造部門ですよね。特に中小企業が非常に多いところで、ゴム産業あるいはケミカルシューズなど、そういった合成品。中小企業対策、既に中小企業金融公庫などの災害復旧貸付制度緊急融資がなされて、いろいろニュースを聞きますと、三千名、四千名の皆さんが融資を受けたい、あるいは、特に返済猶予の問い合わせというのが殺到していると聞いていますよね。  ですから、復旧すると同時に、町を活気づけるには、何としても企業活動というものを再生させにゃいかぬというのが大きな私は課題だと思うのですね。その意味で、通産大臣の、これからの金融措置を含めて中小企業対策、産業復興に対して、これは日本全体の流通機構、地方にも影響しますよ、物価問題、いろいろ物不足とか。そういう不安を与えないような手だてが私は緊急に打たれにゃならぬと思うのですが、御所見をお聞かせ願いたいと存じます。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今委員から例示として挙げられましたケミカルシューズあるいは革靴、ゴム底、履物用品、こうしたものが確かにこの地域に集中をいたしておりました。  現在の時点でわかっております状況、建物の全焼または全壊が約七〇%、復旧までに時間を要するが建物の損壊は免れたというものが約二〇%、設備の状況は不明でありますが、早期復旧が可能と思われるものは一〇%程度にしかすぎません。  また、これは被災地そのもののことでありますけれども、ここから供給を受けておりました、例えば東京の靴屋さん等にもこの影響は出てまいっております。また、これは自動車関係等にも全国的な影響が出ておりまして、これらの対策に対しては全力を挙げなければなりません。  殊に、今御指摘になりました、そのケミカルシューズのようなケースにつきまして、これは兵庫県と御相談をしなければならないことでありますけれども、どこか神戸市あるいは兵庫県のお持ちの生産団地等に、仮のいわば工場団地をつくるようなこともできないものだろうか、こうしたことも考えながら、今全力を挙げております。  今後ともに全力を尽くしますので、御支援をよろしくお願いいたします。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 ぜひそういった復興の中長期の、中長期というより速急にやらにゃいかない重要なまた課題であり、地域の皆さんの期待も大きいようですから、特段の御配慮をお願いしたいと思う。  あと時間がありませんから、運輸大臣にも来ていただいたし、建設大臣にもお聞きしたいのですが、橋とか道路とかというのは、公共部門というのは、大体議論をしなくてもしてもと言ったら変ですが、必ず復旧されるのですよ。しかし、ソフトの面が取り残されるので、ソフトの面に触れました。  そこで、運輸大臣には注文だけつけておきたいのですが、私はいつも羽田を行ったり来たり、モノレールに乗っている。危なくてしょうがないと思う、町のいろいろな面を見ていますとね。ですから、今回は我が国の耐震神話というものに対して、空港とか鉄道とか道路とか、高規格、そういうのを含めて、私は直ちに総点検すべきだと思う。  科学技術庁長官にも、きょう来ていただかなかったが、特に原子力発電所、ここに万一のことがあったら、本当にこれはもう手のつけようのない惨事になりますよ。その点だけ、ぜひ政府全体としてお取り組みをお願いをしたいと存じます。  最後に、特別立法あるいは新しい大災害時の危機管理ということが言われておりますが、総理、やはり何をするための特別立法をつくるかということですね。雲仙・普賢のときにも、ある総理大臣が育った、特別立法をやりますと。私、その二、三年後に出てうんとしかられてきた。だから、今度特別立法を私たちは必要だと思う。区画整理の問題とか、私権を最大限に尊重しなければいかないが、耐震構造の都市をつくるには、今までのような町づくりじゃいかぬです、あれは。そのためには若干の規制もやむを得ない、建設大臣おっしゃるように。そういったことを含めての特別立法というのが一つ必要でしょう。  もう一つは、やはり大惨事の場合の危機管理をどうするか、情報収集を含めて。私は二通りあると思う、課題は。ですから、これは与党としてもいろいろ検討をしなければいかない仲なんだが、アメリカのFEMA等、アメリカもばらばらの災害対策をまとめたわけです、あれは一九七九年に。  そういう面で、この特別立法の構想について総理はどういう立場でやられるのか。これは慎重を期さにゃいかない面もあるかもしらないが、ここまで必要と寄ってきた以上は、私はさっきの担当大臣のお話を聞いても、やらにゃいかないと思うんですがね。お二人からその点聞かせてください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 まず第一に、現行制度、現行法体系の中でやれることはやり尽くす。同時に、それで欠ける点があって、必要なものについては緊急に措置ができるような対応をしていく。同時に、危機の管理体制については今後、先ほど来お話がございましたような実態を踏まえて、改善すべき点は改善をする、そんな意味でこの立法措置も必要ではないかということが一つ。  もう一つは、先ほど野呂田委員からも御指摘がございましたように、単なる復旧ではなくて百年の大計に立った復興をすべきだという後藤新平さんの言葉も引用されてお話がございましたけれども、そのためには、やはり今の法体系の中では十分対応できないのではないか、そんな意味における立法というものも十分検討する必要があるというふうに考えているところでございます。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 基本につきましては、ただいま総理大臣からお答え申し上げたとおりでございますが、それによりまして、私どもの検討上の手続は、それこそ数時間のうちに総理大臣または閣議等におきまして御協議いただき、そして指示があるものと、さように判断をいたしております。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 時間ですから終わりますが、労働大臣、ほかの大臣の皆さん、御答弁の機会を与えなかった点をお許し願いたいと思います。  そこで、担当大臣、総理大臣、例えば沖縄振興特別措置法というものがありますよね。そういう概念とか理念を生かして、この復興府というか復興庁というか、そのための私はやはり法律は必要だと思いますよ。これは早急に検討してやらないと、さっき建設大臣がおっしゃるように、一カ月、二カ月の猶予期間があったからといって、区画整理とか土地利用の制限ができるとは思えませんよ。まさにそのことが政治のリーダーシップじゃないですか。  ぜひひとつその点は早急に検討していただきたいことを強く御要望申し上げて、終わりたいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時三分休憩      ————◇—————     午後一時一分開議

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、野坂建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。野坂建設大臣。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 戸井明二郎委員の質問中、私の答弁の中で、被災者の住宅ローンの返済猶予の期間について、五年と申し上げましたが、三年でございますので、謹んで訂正をさせていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 質疑を続行いたします。  この際、細川律夫君から関連質疑の申し出があります。上原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。細川律夫君。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 それでは、私の方から御質問をさせていただきます。  今回の阪神大震災では、五千人を超す方々が亡くなられ、いまだに三十万人の人たちが避難生活を余儀なくされているわけでございます。これらの人たちに対して心からお悔やみを申し上げ、そしてお見舞いも申し上げる次第でございます。  今回のこの大災害はまことに想像を絶するような大災害でございまして、一体どうしてこのような大災害になったのか、その原因を詳細に究明をすることが、今度のこの大災害の教訓をはっきりさせるということでも大変重要なことであろうというふうに思います。  そこで、総理大臣にお尋ねをいたしたいと思います。  今全国の人たちがこの災害について思っておられますのは、今被害に遭われた方々のまず救済をされる、そういうことと、もう一つは、自分たちのところでもしこういうような地震が起こったら、自分たちは一体どうなるだろうという御心配もまたあるんじゃないかというふうに思います。  そういうことで、私としては、まずこの原因を究明をする、そしてその究明した結果、それを今後の対策に役立ててもらう、こういうことから、政府の方で総合的なこの原因究明の特別のチームをおつくりになって、そしてこれを今後に生かしていただきたいというふうに思うわけでありますけれども、今、緊急対策本部が総理大臣のもとにつくられております。そういう中で、各省庁を統合するような形でのそういう特別なチームがつくれないものかどうか、そういうことをまずお尋ねをいたしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員から御指摘もございましたように、今回のこの地震は想像を絶する被害をもたらしました。何といっても五千人以上の方が亡くなられるし、同時に、今避難生活をされている方が三十万からおられるわけです。  ここまで被害が拡大された原因は一体どこにあったのかということを究明することは、今後の防災対策の上からも極めて大事なことだというふうに思っておりますが、これはもう今各省それぞれ専門家が一体となってこの対策に当たっておるわけです。  当面は、何といってもやはり救援対策に万全を期すとか、あるいは復旧に疎漏のないようにするとか、あるいはまたこれから復興についても、先ほど来お話がございますように、百年の大計に立って、そして防災、地震に強い都市をつくっていくとかいうようなことも極めて大事でありますけれども、そうした立案をするためにも、やはり今回どこに問題があったのかということの原因を究明することは、御指摘のとおり極めて大事なことだというふうに認識をいたしておりまするから、専門家や経験者等も入れて総合的に私どもはその原因究明に当たってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 ぜひ原因の究明を最大限していただくような一つのチームのようなものもつくっていただけたらと、心からお願いもしておきます。  次に、公共工事の関係での御質問をしたいと思いますけれども、日本は昔から地震の国だ、こう言われておりました。地震の国と言われながらも、地震が起きても、また一方では大丈夫だ、安全だという安全神話というようなものもございました。例えば高速道路であるとか、あるいは新幹線とか、あるいは超高層ビルなど、これらについてはどんな地震が起きても大丈夫なんだ、ロサンゼルスのあの地震なんかとは違うんだ、日本では大丈夫なんだ、技術も最高なんだ、こういうことで安全神話というものがありました。  しかし、この地震で安全神話というのはもろくも崩れ去ったというふうに言ってもいいんではなかろうかと思います。例えば関東の方でも、例えば今度のような地震が起きて首都高速、これは大丈夫だろうかとか、あるいは東海道新幹線は果たしてまた大丈夫だろうかとか、こういうまた御心配も不安も出てきていることも確かでございます。  そこで、今回のこの地震で、大丈夫と言われた高速道路とかあるいは新幹線が一体なぜこういうふうになったのか、壊れたのか。これが耐震基準を上回るようなそういう震度であったからだめだったのか。あるいは逆に、耐震基準には十分間に合っていたんだけれども、しかしコンクリートが悪かったとか、あるいは手抜きの工事があったからこういうことになったのかとか、こういうことについてきちんとした原因の究明もまた大変大事だろうというふうに思います。  そういうことで、安全神話があったこれらの公共工事で一体どうしてこういうふうになったのかを徹底的な究明をしていくためには、学者とかあるいは学識経験者、こういう方を集めた第三者的な機関をつくって、ここできちんとした原因究明をしなければならないんじゃないかというふうに私は思います。  そこで、安全だと言われておりました新幹線、これがもろくも壊れました。これらについて、今私が申し上げたようなことについて、運輸省の方では一体どういうようなお取り組みがされているのか、現状を御報告し、今後の対策についてお聞かせください。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 委員御指摘のように、私どもといたしましても大変深刻な事態として受けとめておるわけでございまして、新幹線につきましては、我が日本列島を過去襲った最大級の地震に耐え得るものとしての耐震設計をいたしておったわけでありますが、現実はこういうことになったわけでございますので、現在西日本JRだけじゃなくて、全国のJRの技術陣を総動員をいたしまして、現地での調査を行い、さらに、松本東京理科大学教授を長とする鉄道施設耐震構造検討委員会を二十日の日に発足させ、同日、第一回の会合を開き、この問題につきまして現在検討を進めておるところでございまして、今後の復旧、新線の建設のみならず、従来の新幹線全体について、あるいは地下鉄を含めまして他の交通機関全体につきましての大きな見直しをこれに基づいてやりたい、このように考えております。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 それでは、高速道路の関係などもありまして、建設大臣の方からひとつその点についてお答えください。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  我が国の道路橘につきましては、御指摘のありましたように、関東大震災や新潟地震等々の経験を踏まえて順次整備をしてまいって、堅牢なものだと考えておりました。  そういう中で、先生が御指摘いただきましたように想像に絶するような大地震であった、こういうお話もございましたが、震度七という未曾有の地震でございました。決して逃げるわけではありませんが、高架橘が落橋するというような事態が起こったことは、極めて遺憾に思っております。  また、この事態を我々は重く受けとめて、地震学者及び架橋学者、橋梁工学の先生方、こういう方々に十八日にお集まりいただきまして、徹底的に原因を究明してもらわなきゃならぬ、そして被害の状況というものは事細かく報告をちょうだいしたい。  そういう中で、それらを受けて作業は進んでおりますので、委員会を連日開催をいたしておりますが、もっともっと深く検討いたしまして対応策というものを考えていかなきゃならぬ、こういうふうに決意をいたしております。

細川律夫日本社会党・護憲民主連合

○細川(律)委員 これらの点につきましては国民の皆さんも大変不安に思っており、これについては、今後の対策として大変重要なことであろうと思いますので、ひとつ積極的なお取り組みをよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。  最後になりますから、もう時間もありませんので申し上げますけれども、今避難をされておられる方々、大変難儀をされておられることだろうと思います。そしてこの後参りますのは、これからの、避難生活からもとの生活に戻るという、そのための自分の家を建てたり、あるいは町を復興していくとか、そういうことがこれからまた、被害を受けられた方、大変御苦労があろうかと思います。  そのときに、私の方からも申し上げておきたいのは、新しい町づくり、その町というのは災害に強い町をつくっていただかなければならないと思います。そのときに、私は、国の方からもいろいろな御援助が必要であろうと思いますし、これまでの法律ではなかなかそれができないような、例えば土地区画整理法あるいは都市再開発法、これらの条件ではなかなかやりにくいところもあろうかと思いますので、こういう法律も要件を緩和するような形で早急に検討され、改正もしながら、特別の立法をつくって、ぜひ災害に強い町を再建を、再興を、復興をしていただきたい。そしてそのときには、国の方からもぜひ財政的な援助を積極的にしていただけるような措置をお願いをしたいと心からお願いを申し上げまして、私からの質問を終わりにさせていただきます。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて上原君、細川君の質疑は終了いたしました。  次に、鳩山由紀夫君。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 まず、阪神大震災、大変な被害に遭われました、亡くなられたすべての方々、御遺族の方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者のすべての方々に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。  私どもは、この私と、それから後で関連で、まさにボランティアとして命がけで行動してくれております高見議員から意見を申し上げたく、御質問をさせていただきますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。  今回の震災に当たりまして、政治家としてと申し上げるよりも一個の人間として、果たしてそれに対する対応、震災以前の問題と震災以後の対応の問題、いずれにいたしましても、人間として何か大変な恥ずかしさというか、あるいは歯がゆさを覚えておるところでございます。ある専門家はこう即されました。地震というのはそれは自然災害である、まさに自然現象であるけれども、それから引き起こされる災害はすべて人災である、そのような言葉に私どもは謙虚に耳を傾けなければならないと思っております。  その思い、すなわち政治家として考えさせていただくならば、果たして日本の町づくり、経済優先でここまで大きく伸びてきた日本の状況ではありましたが、果たして町づくり、防災対策など万全であったか、そう考えますときに、まさに政治家として十分な思いを遂げていなかったのではないか、その思いの中で、政治家の一人として被災者のすべての方々に心からおわびを申し上げたいと思う次第であります。  そこで、総理に申し上げたいと思います。  私は、村山総理はまさにそのお人柄で、そのときそのときの行動を心から信頼を申し上げております。政府に対していろいろな批判というものがあり、それに対しては、やはり私どもは慎重に、真剣に耳を傾けなければならないと思っておりますが、今回の震災に当たって、村山総理を初め閣僚の皆さん、政府の皆さん、また自治体の皆さん、一生懸命、考えられる英知のすべてを結集して努力をしておられたということを私は信じております。ただ問題は、そのような英知を振り絞って行動しておられたにもかかわらず、五千名を超す亡くなられた方、導いてしまったような震災になってしまったということでございます。  この反省、私も一時期、官邸の中に身を置く者として、やはり情報というものが十分に例えば官邸の中に災害のときに集約されて棚いていたかどうかということになりますと、官邸の機能の強化というものがまさに今求められているのではないかと思います。いわゆる情報の一元化というものを急務としてぜひともお考えになっていただきたい。  あわせて申し上げさせていただくならば、しかし、例えば官邸がやられてしまうということもあるわけであります。今回は、まさに神戸がヘッドクオーターでありながら、その神戸自体がやられてしまった、それが初動の態勢におくれを導いてしまったということを考えたときに、市町村や省庁の壁というものを乗り越えて、災害対策というものは大きな情報のネットワークというものをつくっていかなければならないのではないか。まさに情報の一元化と同時に情報の分散化というものをあわせて行う必要があるのではないかと私は思っておりますが、村山総理の御見解をお聞きしたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、鳩山委員から切々と今回の災害に処する政治家としての見解が述べられました。私どもも、これまでの経過についてもいろいろな批判や意見があることも十分承知をいたしておりますし、そういう批判や意見は謙虚に受けとめながら、何よりも当面する救援対策やあるいはその復旧や、これから大きな課題になってまいります都市づくりや、そうした問題に真剣に取り組んでいかなければならぬという決意で今おるところでございます。  今、御指摘のございましたように、こういう大災害が起きたときに、何よりも正確な状況というものが伝達をされる、その正確な情報に基づいて適正な指示が出される、こういう仕組みというものをもっとしっかり考えていく必要がある。同時に、言われましたように、単なる一元化ではなくて、全国的に通信網がやはりきちっと整備をされて情報がそれぞれ集約されていく、こういう情報のネットワークといったようなものも今回の経験に照らして随分考え直さなければならぬ点が多いのではないかということも痛切に感じておるところでございます。  これは、今度の災害の現状に照らして、いろいろな専門家の意見等も聞きながら十分に分析も行った上で、今後の対応に備えて対策を十分に講じていく大事なことだというふうに受けとめております。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 今、情報のお話を申し上げたわけでありますが、その情報の迅速性の中で、先ほど上原議員の御質問がございましたが、兵庫県では特に、衛星通信系を使っておられる。その衛星通信が一時故障をしたがゆえに初動態勢がおくれたという御批判をいただきましたが、それに対して御答弁がなかったようでございますので、自治大臣の方から御答弁いただければと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 大変失礼をいたしました。  一部の報道にもございまして、県庁の停電によりまして、自動的に、自象発電装置が故障をいたしまして、午前十時二十三分から十二時二十五分までの間でございますけれども、衛星通信が途絶をしたことは事実でございます。しかし、その後回復をいたしまして、初動的な情報収集には、あるいは連絡には支障がございませんでしたし、なお、神戸市その他は機能をいたしておりましたし、NTTの有線回線を利用いたしまして、通信状況につきましては遺憾なく発揮されたと存じておる次第でございます。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 わかりました。  私は、復旧という言葉が嫌いでございます。復旧というのは、つまるところもとに戻すだけでございます。決してその言葉の中に未来を感じることができません。神戸を初め大変に魅力ある町が今回の震災に遭われたわけであります。その震災の復興という意味において、単なる復旧ではなく、新たな町をつくっていく、そんな気概でぜひとも財政支援などをしていただきたい、そのお願いを申し上げたいと思います。  そのためには、やはり都市計画をすぐれて行わなければなりませんから、私権の制限ということも当然出てまいると思います。私権の制限などを含んだ特別な立法というものをおつくりになる御意思がおありかどうか、総理にお尋ねを申し上げたい。  ただ、その場合に大事なことは、私権の制約を受けた方が、ただ一方的に制約を受けたということになれば、被災に遣われて、しかも制約を受けたということで、二重、三重の苦しみでありますから、その方々に対する十分な配慮も同時に行っていただきたいと思いますが、御答弁いただければと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 実際に実行する段階になりますと、今御指摘もございましたように、なかなか難しい問題ではないかと思うのです。  しかし、これだけの大きな災害を受けて、そして二度と災害は起こさない、地震にも耐え得るような、そういう防災の徹底した町づくりをしていくためには、ある程度のやはり私権を規制する、そうしたことも必要ではないかというように思われまするし、同時に、それがまた行き過ぎますと、地権者やあるいは借家・借地等々の関係者の権利まで侵してトラブルが起きるというようなこともあり得るのではないかというふうに思われます。  都市計画は、何といってもやはり主体になるのは市でありますから、市の方で十分計画をつくっていただく、それに対して国が協力、バックアップする、そして、必要な立法があればその立法も検討する必要がありまするし、同時に、財政的にも十分対応できるような、そういうバックアップというものを考えていく必要があるというように思いますから、御指摘のございましたような点も十分踏まえて、今後対応を真剣に検討していかなければならぬ課題であるというふうに思っていることを申し上げておきたいと思います。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 より緊急的なお話を少しさせていただきたいと思います。  御案内のとおり、三十万人を超す被災民の方が今でも避難生活をされておられる。これをこのままずっと続けて御生活をしていただくわけにはいきません。仮設住宅も急ピッチだというふうに承っておりますが、仮設住宅、伺いますと五千戸用意するのに一カ月かかるということでございまして、相当な時日がかかってしまう可能性があります。そんな中で、公営、公団住宅などを含めて四万四千戸というお話、供給をしていただくということは、これは大変にありがたいことでございますが、それにしてもまだ十分だとは言い切れません。  その思いの中で、一つ、これは提案をさせていただきたいわけでありますが、ホームステイに対してせひとも拡充、支援策をしていただきたいのでございます。全国の、特に周辺市町村の方々に、むしろ私はこの場をおかりしてお願いをしたい思いでございます。ホームステイを提供していただくことができれば、それは大いに、例えば交通渋滞の緩和という問題にも役に立ちますし、それぞれの御家庭で生活をしていただく、温かさも感じる生活もしていただくことができようかと思います。  ただ、それには当然、ホームステイを引き受けてくださる方々に大変な御負担もかかるわけでありますから、市町村の皆様方には、できれば光熱費とかあるいは食料費、食費というものの手当てをしていただきたい。そして、それに対して国の方から、何らかの形で財政支援というものをぜひともこれは考えていただきたいと思いますが、自治大臣、どのような御免解をお持ちでしょうか。お話しをいただければと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 先ほど各府県、市町村が手当てをしていただく住宅等については、特別交付税等で配慮をいたしたいと申し上げたわけでございますが、今先生御指摘のホームステイ等につきましても、それぞれ市町村がその食費、宿泊、光熱費等を負担されます場合は、私ども自治省といたしまして、特別交付税を通じて十分な財政措置をしてまいりたいと存じます。  なお、先ほど私、衛星通信の、兵庫県の県庁の、故障によります時間を十時二十三分から十二時三十分と申しましたが、十二時五分でございます。訂正をさせていただきます。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 今の御答弁、大変にありがたく思っております。ぜひ至急よろしくお願いを申したいと思います。  あわせて、このようなときに、しかし、どうしても自宅を離れがたい、ふるさとを離れがたいという思い、避難民の方々は当然思われるに違いありません。そこで、ぜひとも警備活動に関しても、特に壊れた家に住みたくなる気持ちを抑えて避難生活をされておられる方々に、十分な警備上の安全というものを図っていただきますようにお願いをしたいと思います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 御指摘の治安の確保あるいは警備についてでございますが、先生御指摘のとおりに、避難されておる約三十万の皆さん、やはり倒壊した中に家財等が残っておるという思いが熱うございまして、なかなか他府県に出かけていただく気持ちになっていただかないわけでございますので、現在五千五百名の機動隊等を投入をいたしております。交通規制等は、約三万名の警察官が対応をいたしておるわけでございます。  そういう中から、現地のパトカー百台、そして全国から、警視庁を初め、二百台のパトカーが入っておりまして、一つには、交番を中心にいたしまして、五名一組でずっと巡回をいたしております。さらに、パトカーには県の職員二名と警察官二名が同乗いたしまして、夜間を中心にパトロールをいたしております。  私は、兵庫県の、神戸市を初めとするそれぞれの市の皆さん方が非常に沈着冷静に対応していただいておりますことに深い敬意を表しておる次第でございますし、また、全国からのボランティアの皆さんあるいは消防団の皆さん、こういう皆さん方も大変積極的に治安の維持のために努力をしていただいて、窃盗とかは通常の事犯より少ないという状況でございまして、この点、大変感謝をしておる次第でございます。

鳩山由紀夫新党さきがけ

○鳩山(由)委員 今のお話で大変に安心をいたしました。  最後になりました。これは御答弁をいただかなくて結構でございますが、今一番日本において必要なことは、お互いにお互いを信じることではないかと思います。多くのボランティアの方々が今回被災地に入って、大変な救援活動をして手伝ってくださっております。  今はそのようなことはないかと思っておりますが、ややもすると政府の中に、あるいは市町村の中に、政府の人ではない、あるいは市役所の方でない方が、例えば物資の運搬などを手伝おうと申し上げても、なかなか、いや、これは自分たちの思いで判断するから結構ですというふうなお答えが、少なくとも最初はあったというふうに伺っております。心の中に、例えば非政府団体あるいは非営利団体あるいはボランティアのグループの活動というもの、政府でない組織を十分に認めがたいというような気持ちが心のどこかにあるとすれば、これは大変に間違ったことではないかと私は思います。  今回の震災に当たって、大変に多くのボランティアの皆様方がまさに不眠不休で努力をされているということに私どもは感謝を申し上げて、その感謝の思いを込めて、ぜひ今一番必要なことは、日本じゅうでお互いに日本人を信頼するということ、あるいは世界じゅうの人々の善意というものを信頼するということではないかということを申し添えさせていただいて、まさにボランティア活動、先頭を切って努力をしております高見議員に譲らせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、高見裕一君から関連質疑の申し出があります。鳩山君の持ち時間の範囲内でこれを許します。高見裕一君。

高見裕一新党さきがけ

○高見委員 つい先ほど、被災地の神戸からたどり着きました。申し上げたいこと、また御質問させていただきたいこと、あふれんばかりであります。しかし、限られた時間でございますので、簡潔にお話し申し上げたいと思います。  私には、肉親を失い、住む家を失い、そして笑顔を失った阪神大震災の被災者お一人お一人にかわって、この場で御報告をしなければならないことがたくさんあります。  私自身が十七日、その当日、東灘の自宅で休んでおりました。地震というものがあれほど恐ろしいものだとは夢にも想像をしておりませんでした。まるで何か怪物につかまれて振り回されているような。ベッドから突き落とされて、そのベッドが自分の上にかぶさってくる。ドアをあけようと思ってもドアがあかない。妻子が寝ている部屋にたどり着こうと思ってはっていっても、はうことさえもできない。本当に恐ろしいものでありました。まさしく死の恐怖というものを自分自身で実感をいたしました。  そして、近くに住む母親の家に駆けつける際に、まさしく都市の死というものを、都市が死ぬ瞬間というものを自分の目で見たような思いがいたします。家が跡形もなく瞬時にして崩れております、何十軒、何百軒と。そして、火の手があちこちで上がっております。そこに私の子供が埋まっているから助けてくれと言われて、必死で助けようとするのですが、力及びませず、やがてその家が火にのまれていくさまを直前で見るのは、地獄の苦しみでありました。  今被災者の方々は、本当に苦しみのどん底にございます。食糧が行き渡ってきたというふうな報道もございますが、実態は、五百数十カ所もある避難所に満遍なくなかなか行き渡るものではございません。時には、いまだに冷たくなった、かたくなったお握りを食べておられます。医者がたくさん来てくれています。日本じゅうから来てくれています。しかし、まだ足りません。  現地のコントロールを責めるのは酷だと思います。この場合は、質ではなく量でカバーするしかないのだと思います。市役所の、県庁の、あるいは消防の、警察の、その現地の人々の家族がイコール被災者であります。その方本人も、私と同じく被災者でございます。無理難題を押しつけて、今問題ばかりをあげつらうよりも、今はどうすれば前向きにそれらのことが解決するのか、それを本当に国を挙げて考え、行動する、それが肝要かと思います。  日本には医者はもうこれ以上いないのか。日本にはガスや水道の工事に携わってくださる技術者はもうこれ以上いないのか。日本には倒壊しそうなビルや家屋を検査してくださる、そういう技術を持った方はもうこれ以上いらっしゃらないのか。そんなことはない。この国が、本当に総力を挙げて被災地を救おうとしてくださっているのか。  それは、単に被災を受けた地域の者のエゴで申し上げるのではありません。この被災は、たまたま今回は神戸、芦屋、西宮、淡路、そのような地域の方々に降りかかったものでございますが、いつ何とき、日本じゅうのどの方の身に降りかかってもおかしくはない。  地震というもののエネルギーがこれほど人知を超えたものであるとは、正直想像だにいたしませんでした。その恐怖。しかし、人知が及ばないといってあきらめるのではなく、それでも努力をし、一歩でも万全に近い準備を重ねていくという努力、あきらめないという意思、これが今問われているのだと思います。  被災者の方々に、今何が一番必要ですか、一つ一つ回ってお尋ねをすると、希望だと、展望だと。家をなくして、もうこれ以上二重ローンの重荷に自分はとても耐えられぬ、土地を市に提供しでもいいから、自分に換地と住む家を、小さくなってもいいからくれ、そんな声はたくさんたくさんこの耳で聞いてまいりました。  そして、避難所の、収容されておられる被災者の方々の多くは、少ないところで三分の一、多いところで半分近くは御老人でございます。疎開先のある方々は表に出ておられます。なかなかない、あるいは障害を持たれた老人の方々、そういった方々を抱えて出るに出られない方々が本当に困窮しておられます。何とか国家としての総力を挙げてお助けいただきたい。  それは、単に今回被災に遭われた方を助けるということだけではなく、本当に日本人、国家というものが国民の生命財産を守ること、これがその存在理由の第一義かと思います。そのあかしを立てるときである、そう思います。総理におかれましては、日本国の責任者として、その指揮を果敢にとっていただきたい、ぞうお願いをしたいと思います。  今は、一人一人、だれが悪かったとか、どこに責任があるとか、そんなことをやっていると無用の混乱を増すばかりであります。そういう時期ではないと思うのです。住む家が欲しい、皆さんがそう言っておられます。子供たちが学校に行くための万全の支援をしていただきたい、そうお母さんたちが言っておられます。家を失うこと、地震に遭うこと、それがイコール人生を失うことであってはいかぬと思うのです。  まだまだ現場では、ちぐはぐなことが多うございます。ひとつ、総理がイニシアチブをおとりいただきまして、円卓会議とでも申しましょうか、被災を受けた住民の方々、ライフラインを預かる企業の方々、消防、警察、自衛隊、そして自治体、政府、そういった方々が一つのテーブルを囲み、今の困難な状況をどう乗り越えるか、そして、これからどう防災に強い町づくり、国づくり、本当の地域コミュニティーというものを育てていくか、そんなしっかりした情報公開に基づいた会議が必要かと思います。  一言御決意のほどをお答え賜れればと存じます。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今高見議員から、実際に被災地におられて地震の怖さを経験をされ、同時にあの倒壊したり、あるいはその倒壊された家屋の下敷きになって助けを求めておる状況やら、そうした現状の中に駆けずり回って救援活動をやられておる高見議員のお姿も私は現地で拝見をいたしましたけれども、今またそうした方々の立場に立った切々たる訴えがございました。  全く胸に迫る、気持ちも引き締められるような思いで今拝聴いたしましたけれども、今お話もございましたように、あの被災地の中では、そうした状況の中にもかかわらず、みんなでかばい合い、助け合い、知恵も出し合って、そして元気づけて頑張っておられる状況というものに対して何とかこたえていかなきゃいかぬ、こういう気持ちで私もいっぱいでありますから、したがって、やれる範囲のことはもう思い切ってやってほしい、こういうふうに私はお願いもしてあるところであります。  幸いに、現地には各省のメンバーを集めた現地本部もつくってありますし、そうした現地本部を活用する中で、ボランティアの方々やら関係者の意見も十分お聞きしながら、現状に対する対応に疎漏のないように万全を期していきたいと思いまするし、同時に、私自身もまた必要があれば現地に出向いていって、そしてそうした方々の意見もじかに聞きながら、何とか二度とこんなことの繰り返しのないようなそういう体制というものをしっかりつくっていくために全力を挙げて取り組んでいかなければならぬ、こういう決意でございます。

高見裕一新党さきがけ

○高見委員 ぜひそのようにお願いを申し上げます。  最後に、総理から、本当に粉骨砕身頑張っておられる現地の教員やボランティアの方々に感謝の言葉を述べていただければありがたい、そう思います。  ありがとうございました。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今申し上げましたように、被災された皆さん方がそういう気持ちでお互いにかばい合い、助け合い、力になり合って励まし合っておる、そういう状況の中に全国からボランティアの方々が結集をされて、そして身を挺して不眠不休で協力をされておる、そういう姿も私はよく承知をいたしておりますけれども、そういう方々に対して心からお礼を申し上げたいと思いまするし、同時に、全国から救援の手が差し伸べられている、そういう国民のお気持ちに対しても、この場をかりて心から感謝と敬意を表したいと思います。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて鳩山君、高見君の質疑は終了いたしました。  次に、二階俊博君。

二階俊博新進党

○二階委員 私は、新進党を代表し、明日の内閣の国土・交通政策を担当する立場から、総理初め関係の閣僚の皆様に質問をさせていただきます。  去る一月二十日、私は、衆議院本会議における緊急質問の際に、四千名を超える生命を失われた方々に対し、哀悼の言葉を申し上げました。今、あれからまだ一週間も経過しておりませんが、既に死者五千名を超える未曾有の大災害となってしまいました。まことに残念でなりません。  私は、午前中に当委員会を訪れたアフリカのコートジボワール共和国のドンワヒ国民議会議長に、昨日お目にかかる機会がございました。日本・コートジボアール友好議員連盟の奥田会長の懇談の席でありました。  まず、議長が、日本国民の皆様の深い悲しみに黙祷をささげたいと言われました。一同、黙祷をささげた後、ごあいさつの中で、今私たちは大災害の中の日本から多くのことを学ぼうとしております、それは廃墟の中から雄々しく立ち上がろうとされる日本人の努力の姿に心を打たれているからでありますと言われました。  私は、この際、総理の責任を追及するだけではなく、私もまた一人の国会議員として、あの燃え盛る惨状の、まるで地獄のような状況を前に何らなすすべがなかった、まことに残念であり、兵庫県の皆さんに対してはもちろんのこと、すべての国民の皆さんに、お互いに政治家として申しわけないと心からわびるべきであると考えております。この大災害に対し、あらかじめ国家の危機管理について、もっと強く、もっと力を尽くして努力をしておくべきであったという深い、反省の思いからであります。  したがって、もちろん村山さん一人の責任を申し上げているのではなく、国の最高責任者としての内閣総理大臣たる者の国家の危機管理及び災害発生時の果敢な指揮監督について反省するべき点はなかったのか。  死者五千名を超える大災害に対し、あらかじめ災害対策基本法百五条に明記されている総理の権限を強化し、法に基づいて指揮命令が可能な緊急災害対策本部の設置について、新進党から再三の提案にもかかわらず、現在政府がとっている措置が最善であると言い切る総理のお言葉は、いささか強弁に過ぎるのではないかという感を抱くのでありますが、これは恐らく私一人ではありますまい。もう少し謙虚に人の意見も聞く、外国からの数々の援助の申し入れもありがたく受け入れることは当然のことではありませんか。  去る二十日の本会議で、緊急災害対策本部の設置に関する私の緊急質問に対し、緊急に判断しながら措置を講じたいと、一応前向きとも受け取れる答弁をなさいました。しかし、参議院の本会議では、一転して、あえてこのような措置をとる必要はない、現在の体制で十分事態に対処できると答えたそうでありますが、本院での答弁と参議院における答弁と明らかに食い違っています。どちらが正しいのか、総理、お答えを願いたいのであります。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 これだけ大きな未曾有の惨事に発展をしたその経過を振り返ってみて、いろいろな批判や意見があることも十分承知をいたしておりまするし、そうした批判や意見は謙虚に聞かなければならぬという気持ちでございまするし、それだけにそうしたことも十分踏まえた上で今後の対策に万全を期さなければならぬ、こういう責任を痛感しておる次第でございます。  今お話がございました災害基本法に基づく緊急災害対策本部の設置につきましては、衆議院の本会議で、今後の推移を見て検討したいというふうに申し上げたわけですね。  で、今とっておりまするこの対策というのは、これまでも申し上げてまいりましたように、私が本部長をいたしておりまする緊急対策本部というものは、閣僚が全員がメンバーになって構成をして内閣一体となって取り組む、こういう体制をつくっておりまするし、また、災害基本法に基づく非常災害対策本部というものも設置をいたしまして、それには小里国務大臣をそれに専任できる担当大臣としてお願いもいたしましたし、同時に、その非常災害対策本部のもとに各省から必要なメンバーを結集をして事務局もつくって、そして一体となって取り組める体制もつくっております。  同時に、それだけでは不足でありますから、県庁の中に一室を借りまして、現地対策本部をこしらえまして、そこにもまた各省からのメンバーをすくって、そして十分県や市と連携をとり合いながら対応できる体制をつくって、そして、現地と同時に中央と一体となって臨機応変に措置ができるような、そういう体制をつくっておりますから、したがって、参議院における答弁の際には、そういう現状というものを踏まえた場合に、この現状の体制で当面は十分やっていけるのではないかというふうに考えておりますからそのような答弁をいたしたわけでございまして、私は、これは時間的な経過の食い違いは若干ありますけれども、考え方については別に変わった考え方を持っていたわけではないということを申し上げておきたいと思うのです。

二階俊博新進党

○二階委員 内閣一体でお取り組みいただいているということは結構なことでありますが、私が申し上げているのは、こういう大災害に対して緊急にあらゆる措置が内閣総理大臣の決断によってなされるような対策をとってもらいたいということを申し上げておるわけでありますが、これについては随分こだわっておるようであります。  総理自身が議長を務める中央防災会議の「南関東地域震災応急対策活動要領 中央防災会議」、この中にちゃんと、南関東地域地震が起こった場合に応急対策として、緊急の対策として「緊急災害対策本部の設置等」についてと、ちゃんとあらかじめこれは役人が準備しているわけです。そして、東海沖の地震については、国土庁が発行しております「わが国の震災対策」という、この立派なパンフレットの中にも緊急災害対策本部の設置を明記しておるではありませんか。  そして何よりも大事なことは、村山総理が先般、災害発生から三日後に兵庫県を訪れた際、兵庫県対策本部長の貝原知事から、貝原知事の悲痛な叫びとして緊急災害対策本部の設置を強く訴えた緊急要望書をみずからの手で受け取ってこられたではありませんか。まだ発生していない南関東地震や東海沖地震の際に設置することを既に想定している緊急災害対策本部を、五千名のとうとい命を犠牲にしたこの地震災害に際して、なぜ設置することができないのか。政府の心ある職員の中には、なぜ設置しないのか理解に苦しむという声が我々のもとに届いております。  総理の真意をいま一度、簡単で結構ですからお聞かせください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今申し上げましたように、災害基本法に基づいて非常災害対策本部というものをつくって、今取り組んでいるわけです。  緊急災害対策本部というものになぜしないのかという御質問でございますけれども、これはよく調べてみますと、これは正確に答えた方がいいと思いますから申し上げますけれども、災害対策基本法では、非常災害が発生し、対策を推進するため特別の必要があると認めるときに、内閣総理大臣が閣議にかけて災害緊急事態の布告を行うこととされております。その場合は、内閣総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部を設置することとなっておるわけでございます。  このような災害緊急事態の布告を発するかどうかを決めるに当たっての最大のポイントはどこにあるかと申し上げますと、災害対策基本法第百九条に基づく緊急措置が果たして必要かどうかということであります。この緊急措置と申し上げますのは、災害緊急事態の布告があった場合には、国会閉会中または衆議院が解散中であるなどの場合に、国会の議決を経ずして、内閣の権限と判断において、物資の統制、物価統制、金銭債務の支払い等について国民の私権の制限を含む非常時立法を行うことを可能とするものでございまして、しかもこの非常立法に当たっては、刑事罰の威嚇をもって国民の私権を制限することも認められておるのでございます。  こういう非常事態を想定して考えているわけでありますから、私はやはりそこまでするのは行き過ぎではないかというふうに思いますから、今申し上げましたような体制で当面は十分に対応できるのではないかというふうに考えておりますから、そこまで踏み込む必要はないのではないかというふうに思っているわけです。

二階俊博新進党

○二階委員 全くすれ違いでありますから、このことに対して多く時間をとるより……(小里国務大臣「必要があれば説明しますから、実態を」と呼ぶ)待ってください。私の質問に答えてください。この質問はまた別途、別の時間にゆっくりやらせていただきます。  去る二十二日、浦和市で開かれました自民党県連大会に御出席の小渕恵三自民党副総裁は、自衛隊の出動がおくれたとのことに触れて、「「自衛隊が外に出ていってはいけないという政党があって、そこの委員長が政府の最高責任者となった」と述べ、社会党委員長が首相を務めていることが、出動の遅れの遠因になっているとの見方を示した。」と新聞に報道されています。  また、けさの新聞に、自民党の渡辺美智雄前副総理の御発言として、「阪神大震災で自衛隊出動が遅れたとの指摘について「自衛隊に反対していたのは社会党と共産党。自衛隊の出動は、すぐ「治安出動だ」とへ理屈ばかり言っていた」と述べ、社会党の自衛隊に対する姿勢が一因との見方を示した。」と報道されております。  この席に小渕自民党副総裁も渡辺前副総理もおいでになりませんので、党の大幹部の御発言ですから、自民党総裁の河野副総理から、これについての御所見を伺っておきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 自由民主党内の多くの方々が、今回の震災について心から心配をして、さまざまな場所で活動をし、また議論をしております。  そうしたさまざまな議論の中に、いろいろな見方、考え方が一部出たとしても、それについて一々合議論をするよりも、何が今一番大事かということについて議論をすることが大事だというふうに私どもは考えているわけでございます。  いっどこでどういう発言があったかということを私、一々承知をいたしておりませんが、我が党の幹部の中に、今御指摘になりましたようなことを考えている幹部はおられないということを申し上げたいと思います。

二階俊博新進党

○二階委員 これも時間がございませんので、これ以上申し上げませんが、国民の中には、この発言に大いに注目している人が多いということを改めて河野副総理に申し上げておきます。  次に、防衛庁長官にお伺いします。  現場において一万六千人に及ぶ自衛隊の皆さんが今日懸命に復旧作業に従事しておられます。我々ももちろんこのことに感謝をしておりますが、地元の皆さんも全く同じ気持ちであろうと思います。しかし、新聞報道等で出動を云々されるたびに、隊員の皆さんはもとより、家族も含め、複雑な思いでおられるはずであります。  自衛隊法の改正については、私は今その必要を感じておりません。現行法においてもやればできるのであります。この際、どこに問題点があったのか、長官の御見解を明らかにしていただきたいと思います。

玉沢徳一郎自由民主党・自由連合防衛庁長官

○玉沢国務大臣 自衛隊は、地震発生後、可能な限り迅速な対応をとったところでございます。  陸上自衛隊を中心として申し上げますと、地震直後の午前六時三十分、伊丹の第三師団、名古屋の第一〇師団、広島の第二二師団、香川の第二混成団等の中部方面隊隷下の全部隊に非常呼集をかけました。同時に、七時十四分及び三十分、中部方面航空隊のヘリコプター二機によりまして、八尾から神戸及び淡路島方面に災害の状況に関しての偵察を行ったところであります。この偵察等の状況報告を聞き、直ちに、陸上自衛隊からは、兵庫県庁それから各市役所に連絡要員を派遣をいたしました。  例えば、七時三十分には姫路、県庁といつも連絡をとり合っておりますところの、姫路の第三特科連隊から連絡要員が派遣をされました。また、伊丹の第三師団からは、大阪市役所、神戸市役所、西宮市役所、芦屋市役所に計約三十名の連絡幹部を派遣をいたしたところでございます。  さらに、午前七時五十八分及び八時二十分に第三六普通科連隊、これは伊丹でございますが、それぞれ伊丹の阪急駅及び西宮市内におきまして、人命救助のための救援活動を実施をいたしました。さらにはまた、兵庫県から十時に派遣要請が参りまして、直ちに第三特科連隊が十時十五分、神戸に向けて出発をいたしまして、さらに第三偵察隊が淡路島にヘリコプターで地上偵察のために派遣をされたところであります。  そこで、問題点をどうだ、こういうことでございますが、私はまず第一に、地方自治体との連絡不十分があった、こういうふうに思います。まず第一に、七時半ないし八時半から各地方自治体に連絡要員を派遣したわけでありますが、道路が損壊をいたしておりますために、わずか三十分ないしは一時間以内で到達すべきところに、ほとんど到達をいたしておりません。そのために、八時十分に第三特科連隊から兵庫県に被害の状況を問い合わせを、ようやくこれは連絡がつきましたが、その場合におきまして、全くこの被害の状況についての情報が得られなかったという報告がございます。  したがいまして、派遣要請が十時になったということ、これは兵庫県側の方におきましても、早朝でございますから県庁に参るのが遅かったんじゃないかと思いますが、ただ同時に、道路の損壊と通信が不備だったために、連絡不十分のために、最初の立ち上がりにおきましてはなかなか時間を要したという点が一つあります。  それから同時に、兵庫県におかれましては、これは地方自治体がまず第一に防災基本計画を立てる、こういうことになっておるわけでございますけれども、震災計画、つまり、南関東あるいは東海地域のような地震防災応急計画というものはできておりません。  また同時に、防災基本計画ができておりましても、自衛隊との間に十分なる訓練というものが行われてなかった、そういう点におきまして、これは残念ながら十分な対応がお互いにできなかったと、そういう点を反省をいたしておるところであります。

二階俊博新進党

○二階委員 けさ実は、私は全く見知らぬ方でありますが、神戸の友人を見舞って帰ってきたという三橋さんという男性から電話をいただきました。この人の友人が四日目に自衛隊に助けていただいた。大変喜びの言葉でありますが、同時に、そのそばで、つまり、きのうまで私の周りの人は生きていた。なぜ早く来てくれなかったのか。助けてくれと叫び続けていた隣の人の悲鳴がまだ耳に残っています。私は助けてもらったが、思いは複雑です。自衛隊の若い隊員に、なぜ早く出動できなかったのかと現場で問いかけると、早く助けてあげたかったが、我々は命令が出ないと動けないと語ったと言われます。それはそのとおりだと思います。  長官の御答弁をいただきたいのでありますが、時間がございませんので、この民の声を直接お伝えを申し上げておきたいと思います。  初期の動作が敏捷にできなかったということについては、被害を大きくしたことは紛れもない事実であり、行政と政治の責任はやはり重大であります。米軍からの援助の申し出をいただいたわけでありますが、たとえ申し出がなくとも、日ごろの日米の関係からして、こちらから救援を申し出るくらいのことが当然のことではありませんか。  地球より重いと言われる人の命がかかっている場合、自衛隊がどうだとか法律がどうだとか言う前に、世界の国々に向かって支援を要請すべきであったと思いますが、総理のお考えを確かめておきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 まず、国内で政府が責任を持って、対応できるところはきちっと対応していくということが大前提だと思います。  アメリカの大統領からは、いち早く見舞いの電話がございました。そこで、その見舞いの電話に対するお礼と、同時に、あらゆる協力をしたいという申し出がございましたので、咲くお受けいたします、どうぞよろしくお願いしますということも申し上げましたけれども、しかし、具体的にどのようなことになるかということにつきましては、やはり当事者同士で連絡をとり合って、きちっと話をして受け入れ態勢もつくってから受け入れなければ、お互いに迷惑する面もあるかと思いますから、そういう段取りはやはりきちっとつけてやるべきことではないかというふうに考えています。

二階俊博新進党

○二階委員 この大災害に際し、世界各国から援助の手が差し伸べられたわけであります。私たちはこのことに深く感謝をすべきでありますが、外国からの善意の申し出に十分対処できたかどうか、外務大臣にお伺いしたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 先ほどもお答えを申し上げましたけれども、今総理からも述べられましたように、十七日の地震発生当日に、アメリカを初めスイス、フランス、ロシア、あるいは現地におきましてもカナダ、ドイツあるいは我々の近隣、韓国でございますとか、そういった国からいち早く温かい見舞いと、それから救援の申し出をいただきました。  その後、その申し出はずっと続いておりまして、昨日現在で五十カ国を超えております。それ以外にも若干の、いわゆる国連とかWHOとかそういう機関もございますが、そうしたところからのお申し出に対しましては、種類が三種類に分けられると思います。人的な支援をしようとおっしゃってくださるところ、あるいは物資の供与をしようとおっしゃってくださるところ、あるいは義援金を持っていくぞとおっしゃってくださっているところ、そういったものに分けられると思います。  それから、緊急の事態、つまり、今お話しのように、まだ生きておられる生存者を捜すための特別な部隊を送ろうとおっしゃってくださるところもあれば、復興の場面で資材を送ろうとおっしゃってくださるところもあるわけで、それらを仕分けをし、時系列的に今一番お願いできるものは何かということについては、できるだけ積極的にお願いをしたいと私は考えておりまして、これは、国際社会の中で助け合って生きる、共生ということを実感しながら生きなければならぬとも思いますし、それよりも何よりも、一人でも多くの人を助けたいという気持ちもございましたので、それぞれの部署にできるだけのニュースを流して、反応をしていただくようにお願いをしてきたところでございます。

二階俊博新進党

○二階委員 外国人の被災者に対する対応も極めて重要でありますが、同時に、各国総領事館の被害及び復旧についても、外務大臣の御見解をお聞かせ願いたいのであります。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 御案内のとおり、現地には、神戸は国際都市ということもございますし、歴史的に見て外国の関係の方が数多く住んでおられるということもございます。したがいまして、外国の方の被害も相当にあったということは想像にかたくないわけでございます。  そうした点も十分気をつけて、東京の大使館あるいは大阪、神戸にございます総領事館等にも、外務省から人も出し、それから電話連絡もいたしまして、何か我々にとってやるべきことがあればいつでもおっしゃっていただきたいということを申しております。  総領事館につきましては、神戸、大阪、外務省から人を出して、それぞれお見舞いをすると同時に、どういうサポートが必要かということについてもチェックをさせていただきました。電話一本残っただけで、あとはもう全く見る影がないというような総領事館もございまして、電話の架設についてお手伝いをするという状態もございましたし、もう神戸を引き揚げるとおっしゃったところも一、二ございます。そうしたところは、できるだけ連絡をとりつつございます。

二階俊博新進党

○二階委員 次に、災害復旧について、幾つかの問題点についてお尋ねいたしたいと思います。  まず、地元の関係の皆さんを初め、政府職員及びみずからの危険も顧みず民間の電気、ガス、水道、交通その他の復旧に御尽力を続けていただいているすべての皆さんに対し、その御労苦に心から感謝を申し上げながら、以下の点についてお尋ねをしたいと思います。  大蔵大臣は、先般の本会議において、財源対策について積極的な御答弁をされました。しかし、お互いに想像を絶するような被害に対し、速やかに補正予算の提出を重ねて要望するとともに、さらに、七年度の補正をも当然念頭にあるものと思われますが、早急に御検討をお願いいたしたいと思うのであります。  去る二十三日、本会議における新進党の米沢財政担当の御発言の中にも、平成七年度の予算の組み替えについても言及されておりますが、我が党はこのことに関し、政府に積極的に協力するにやぶさかでないということを再三申し上げているのであります。政府の財政措置について、いま二度大蔵大臣のお考えをお伺いします。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 まず、今年度の予算に対する対応でございますが、予備費の執行だけでは足りません。したがって、今年度の第二次補正予算の編成に向けて踏み出しております。一昨日、閣僚にもお願いをいたしました。  各省庁、しかし、当面の緊急対策に追われておる中でございますだけに、各担当者が現地に出向いて、個々の公共施設の被害状況を精査をし、復旧の経費をきちっと見積もっていただく、それをさらに査定を進めて初めて補正予算が仕上がってくるわけでございますから、各省庁、大変御苦労なさなかでありますが、復旧、復興のための大事な対応として、この補正に対する仕事もぜひ御苦労をあわせてお願いをいたしたい。そういう御苦労の成果として、年度内、三月いっぱいまでに、一日でも早く補正予算案をまとめて国会の御審議をいただくところまで運ばせていただきたいと思っております。  新年度の予算は、こうして予算委員会が始まったばかりでございますが、これを今組み替えという考え方は持ちません。むしろ補正対応、六年度の第二次補正対応をいたしながら、四月に入れば新年度になるわけでございますが、ぜひ今年度内の平成七年度予算の成立にまず御協力いただきたいし、そして成立した予算に対して、必要な復興のための補正措置等の対応を考えていきたい。  もちろん、七年度予算の中には三千五百億の予備費とか一定額の災害復旧予算が組まれておりますが、これも十分でないことは想定されますので、大蔵省としましては、新年度予算に対しても補正措置が避けられないという気持ちで、今から準備をしていきたいと思っております。

二階俊博新進党

○二階委員 次に、激甚災害の指定についてでありますが、二十日の私に対する総理の御答弁では、「激甚災害の指定につきましては、本日の閣議で決定を見たところであります。」と言われましたので、私は政府の対応はよくやってくれているなと思っておりましたところ、よくよく調べてみますと、中小企業者等に対する災害融資の特例に関するもののみでありました。本当は二十四日になって十二項目にわたっておやりになった、私はこのように理解しておりますが、総理、これでよろしいでしょうか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 私が一月二十日の衆議院本会議で言及しましたのは、同日の閣議決定は、激甚災害の指定を行うとの方針を決定するとともに、あわせていち早く、今お話のございましたように、被害を受けた中小企業者等に対する災害融資等について、激甚災害指定を行った場合と同等の特別措置を講じたものでございます。その後、この閣議決定を受けて、鋭意手続を進め、二十四日の閣議において激甚災害の指定に関する政令を決めたところでございます。  これは、災害発生から激甚災害指定の政令までに要した日数としては異例の早さでございまして、政府としては、この点については極めて迅速に対応したものであると考えています。  私が本会議で申し上げましたのは、閣議で相当日数がかかると言うものですから、こういう緊急の場合にそんな日数のことなんかはもう問題ではない、早くやるべきだ、こういう意気込みを申し上げたのでございまして、御理解を賜りたいと存じます。

二階俊博新進党

○二階委員 よくわかりました。  激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律は、昭和三十七年にできた法律であります。その当時はまだ予測できなかったようなことが、今回の災害において問題点として幾つか出てまいりました。その後の日本経済の成長、都市の発展途上において、つまり新たに必要に迫られ、自治体として整備してきた施設のことであります。したがって、現行法で予定していなかったような施設につきましても、激甚災害法を改正してその対象として加えるか、新たな立法措置を行う必要があります。  現行法上予定していない施設で大きな被害が出ておりますのは、御承知のとおりでありますが、港湾機能施設、公営地下鉄、上水道施設、公立病院、一般廃棄物処理施設、ごみ工場等、卸売市場、庁舎、ホール等の地方単独事業、さらに市が支援しながら公社及び第三セクターがやっている事業として、神戸港埠頭公社の港湾施設、新交通システム、神戸高速鉄道、神戸地下街株式会社の地下街及び自社ビル等であります。災害担当大臣から、これらについての対応についてお答えを願います。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 激甚災害法を適用いたしまして実施いたしましたことは、ただいま総理の方からお話があったとおりでございます。  なお、ただいまお話がございましたように、法律が制定されまして以来、相当年月が経過をいたしております。今日の社会条件あるいは特に人口の密集化等々、いろいろな条件変化がございますので、それらを十分勘案をいたしまして、新しい要請条件というものも私どもは的確に把握をいたしまして、ただいまお話がございましたように、既存の激甚災害法によって積極的に取り組めば救えるものもあり得ましょうから、それらのものも含めまして、迅速かつ的確なる、さらに前進した積極的な措置をとらなけりゃならない、そういう方針でございます。

二階俊博新進党

○二階委員 大変力強い御答弁をいただきましたが、なお一層御努力をお願いをいたします。  次に、国民生活への影響について経済企画庁長官にお尋ねをしたいと思います。  新幹線及び神戸港が国民生活や経済活動に果たしていた役割は極めて大きいわけでありますが、これは地域や国内にとどまらず、国際的な影響も大きくあるわけでございます。今回の災害により、伝えられるところでは、半年以上にわたってその機能が損なわれるということになっておりますが、国の経済への影響等についてどのように考えておられるか、経済企画庁長官の御見解をお伺いしたいと思います。

高村正彦自由民主党・自由連合経済企画庁長官

○高村国務大臣 これだけの大震災でありますから、生産だとかあるいは物流について当面大変なマイナスがある、これは明らかなことであります。  ただ、今もう既に一部復興努力が始まっておりまして、一部ではありますけれども、生産についても物流についても若干の回復が図られているところであります。さらに本格的な回復を図っていかなきゃいけないわけでありますが、その復興需要に対して、今の日本経済全体の大きさから見れば十分にこたえていくことは可能であると思いますし、こたえていかなければならない、こういうふうに考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 次に、運輸、交通関係についてお尋ねをいたします。  阪神大震災において何よりもの痛手は、先ほども申し上げましたが、新幹線をやられたことであります。さらに、JR在来線、私鉄及び神戸港湾の被害規模はどの程度と把握しておられるか、鉄道局長及び港湾局長から御説明をお願いします。

戸矢博道運輸省鉄道局長

○戸矢政府委員 鉄道の被害につきましてお答えを申し上げます。  現時点におきます鉄道事業者の推計によりますと、JR西日本の新幹線あるいは在来線、公営、私鉄等、十一社で四千百億円程度の被害額と見込まれております。

栢原英郎運輸省港湾局長

○栢原政府委員 神戸港で利用されております公共岸壁、コンテナターミナル、フェリー岸壁等の大型山序壁は約百五十ございます。  今回の地震によりまして、大規模地震に備えて特に強化をいたしました岸壁三バースを除きまして、ほとんどすべての施設が被害を受けまして、本格的な使用ができないという状態になっております。  このほか、神戸大橋等の臨港道路あるいは防波堤の沈下等の被害もございますけれども、その被害の総額については、この一週間、緊急物資の輸送の確保ということに努めてまいりまして、現在まだ調査中という状況にございます。

二階俊博新進党

○二階委員 なお、新幹線について申し上げたいのでありますが、設計や施工にも問題があったのではないかと新聞等でも論じられておりますが、原因究明には一層御努力をいただきたいと思うものであります。  鉄道にしろ港湾にしろ、被害はこれまでの地震、台風災害に比べようもないくらいの高額に達しておるはずであります。これらの復旧をそれぞれの事業者の負担だけで行わせようということはだれが考えても困難であります。  鉄道の場合は、従来は鉄道軌道整備法により行われておりますが、この法律を今回の大災害に適用することが果たしてできるのかどうか。補助率が二五%以内の低率であることと、同法施行規則に言う条件を考えれば現実的ではないのではないかと危惧するものでありますが、この点をいかに考えておられるのか、鉄道局長の御答弁をお願いします。

戸矢博道運輸省鉄道局長

○戸矢政府委員 今回の地震によります鉄道の被害、先生御指摘のとおり、大変大きいわけでございまして、早急に復旧を図る必要があると認識しております。  ただ、今のところ、先ほど申し上げましたような被害額についてのとりあえずの見積もりがございますが、これをさらに精査し、さらに経営に与えるどういう影響があるか、減収等もございます、そういったものを把握いたしました上で、災害復旧事業費の補助あるいは政策金融等必要な支援策について早急に検討していきたい、このように考えておるところでございます。

二階俊博新進党

○二階委員 運輸大臣にお尋ねをしますが、JR西日本の株式上場がこの災害によって赤信号がともっているという意味の報道が一部でなされております。  災害復旧と株式上場はおのずから別問題であって、運輸省が復旧事業への財政支援を検討しておる最中でもあり、災害復旧と同時に、JR西日本が上場に向けて今日なお懸命の努力をしているわけでありますから、上場問題を云々する時期ではないと私は考えております。むしろ復旧に手助けし、激励すべきときであると考えておりますが、運輸大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 今委員から御指摘のとおり、もちろんJR西日本の経営に大打撃が起きたことはもう当然のことでありますけれども、しかし、上場問題どこの災害復旧の問題は、やはり私は別だと、委員と同様な考え方を持っておりますので、現時点で上場問題についての結論は出しておりません。  当面、全力を挙げて復旧をやり、経常がきちっとした軌道に乗っていくことに全力を挙げる、その上で上場問題については判断をしたい、このように考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 神戸港の復旧について、総理の御決意のほどはさきの本会議で伺っておりますが、神戸港埠頭公社が保有、管理する十七バースの復旧についてであります。  公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法による災害復旧の対象にもなっておりません。神戸港の国際的な役割と総理の先般の御決意からいたしまして、当然特別立法による助成が必要と考えますが、港湾局長の御答弁をお願いします。

栢原英郎運輸省港湾局長

○栢原政府委員 先生御指摘のとおり、我が国の国際海上コンテナ貨物の約三割を神戸港で取り扱っております。しかも、その七割を埠頭公社のコンテナバースで取り扱っておりまして、したがって、神戸港の復旧の中でも、埠頭公社のコンテナバースを復旧することは何よりも重要なことと認識をしております。  できる限り早急に被害の状況の把握に努めまして、支援のための適切な措置を検討していきたいと考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 神戸港全体の被害は九千億とも一兆円とも伺っておるわけですが、今まだ詳細な調査ができていないようでありますが、港湾局長として専門的なお立場から、どの程度の被害であると概略考えておられるか、御答弁を願います。

栢原英郎運輸省港湾局長

○栢原政府委員 現在調査中でありますので、大まかな数字ということでお断りをさせていただきたいと思いますが、埠頭公社におきまして調査をした結果、約一千億近い被害というふうに聞いております。  埠頭公社が持っております埠頭の数とその他の公共岸壁の数の比率から全体を概算をいたしまして、その他の施設においてはこれを数倍上回るもの、四倍ないし五倍の被害が出ているというふうに推察をしております。

二階俊博新進党

○二階委員 新幹線の復旧がなされるまでの間、その代替交通手段として主として航空輸送に頼っている状況は御承知のとおりであります。関西空港、伊丹空港、岡山空港を中心とする輸送力の強化が必要であります。特に、大阪空港の夜間の運航時間の延長は、私はこの際、当然検討すべきものであると考えております。  実は、私も先般、去る一月十七日の災害発生の際、飛行機の時間の関係で、まず岡山空港に飛んで、ヘリで神戸へ向かいました。岡山空港はその後、この災害で重要な役割を果たしていただいておりますが、その岡山空港の管理能力に限界があります。これを強化する必要を痛感しておりますが、航空局長はどのようにお考えでございますか、お尋ねをいたします。

土坂泰敏運輸省航空局長

○土坂政府委員 岡山空港でございますが、ふだん一日当たり九便程度の定期便が就航いたしております。この災害が発生して以後、一日当たり七便程度の臨時便が追加となっております。これ、全部現在の体制で対応いたしておりますが、職員一同で力を合わせますと、現在の体制でふだんの三倍程度までは対応が可能であると言っておりますので、今後とも臨時便も含めまして対応に最善を尽くしていきたいというふうに思っております。

二階俊博新進党

○二階委員 夜間の延長は……。

土坂泰敏運輸省航空局長

○土坂政府委員 伊丹空港の運用時間の延長でございますが、伊丹空港、騒音対策上の理由がございまして、現在、夜の九時から翌朝の七時までダイヤを設定しないという地元とのお約束になっております。したがいまして、運用時間の延長は地元との調整が必要になりますが、大変な緊急事態でございます。先生の御指摘を受けまして、早速地元と調整をさせていただきたいと思います。

二階俊博新進党

○二階委員 伊丹空港の騒音問題については、もう極めて有名な話でありますが、やはり兵庫県でこのような大災害が発生しておるわけでありますから、私は、兵庫県知事や周辺の市町村長にもよく御理解をいただいて、今新幹線が不通区間が現に存在しておるわけですから、その間飛行機を利用することは当然でありますから、この点につきまして航空局長の一構の御努力をお願いするものであります。  この際、運輸大臣にもう一つお尋ねをしたいと思います。  神戸空港の建設について、神戸空港につきましては、平成六年度予算、平成七年度予算について、着工について運輸省の積極的な姿勢がうかがえるのでありますが、この際、国際都市神戸の復興に向けてのシンボルとしての神戸空港の建設に向けて取り組んでいただきたいと思いますが、地元の市議会等におきましても災害から立ち上がる大きな糧として、神戸空港に期待を寄せているのであります。  この際、大臣の御決意のほどをお伺いしたいと思います。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 神戸市並びに兵庫県がこの震災から立ち上がって防災都市を建設をしていかれる上におきましても、また、相当な人口、産業が集積をいたしております神戸、兵庫県の状況から見ましても、今後この地域が震災を乗り越えて力強く発展をしていくためには神戸沖空港は私どもは必要である、このように考えておりますので、全力を挙げて取り組んでまいる決意でございます。

二階俊博新進党

○二階委員 ただいま亀井運輸大臣の力強い御答弁をいただきましたが、災害に打ちひしがれておるあの神戸の皆さん、また、常に国際都市神戸ということでこのことを誇りに思っておられた神戸市民の皆さんに対して、今後とも一層の御努力をいただきまして、空港建設が実現できますように御努力をお願いを申し上げたいと思います。  さらに、運輸省の関係者にお尋ねをしておきたいと思いますが、このたびの地震にかんがみ、空港、鉄道、港湾の諸施設の安全性の総点検、午前中も大臣も御答弁をなさっておられたようでありますが、これを私は全国的に展開する必要があるのではないかと考えております。このことにつきまして御答弁をお願いしたいと思います。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 午前中の委員会でも申し上げましたけれども、過去の最大級の日本列島を襲った地震、これを頭に置いての耐震設計をやっておったわけでございますが、現実は御承知のように無残な状況でございます。あと十五分この地震発生がおくれておった場合はどんな事態になったかと考えた場合は、これは本当に身のものよだつ思いがいたすわけでございます。  そういう意味で、鉄道施設耐震構造検討委員会を発足をいたしまして、二十日の日に第一回の会合も行い、さらにJR関係の技術者を今総動員をいたしまして、現地での点検、検討をやっております。  また、新幹線のみならず在来線、私鉄あるいは地下鉄等万般について、この際徹底的な検討を加えて今後万全を期してまいりたい、このように考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 ただいま運輸大臣から、あと十五分おくれておればというお話がありましたが、まさに私もその感を深くいたしております。もうさらに一時間、二時間という時間の経過がありますれば、この被害は、今まだ私たちの想像をはるかに超えるようなことになったかもしれないということを思いますときに、我々はこうした諸施設の安全性の総点検を全国的に改めて展開をする必要があると考えておりますので、よろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、建設大臣にお尋ねをしたいと思います。  かねて建設省は、関東大震災クラスの地震でも道路橋は落橋することはないと言っておられましたが、今回の阪神大震災において多数の橋が落橋してしまいました。このような災害を二度と起こさせないためにも徹底的に原因の究明を行う必要があります。今後の検討をどのように進めていかれる御方針であるか、お伺いをしたいと思います。  私は、工事施工業者に落成式等でよく感謝状を差し出される場合を見受けるわけでありますが、これは大いに結構なことであります。しかしこの際、被害額調査や原因の究明に当たっても、施工業者が一番よく知っておるわけでありますから、積極的に協力を求めるべきであると考えておりますが、大臣はこの点はいかがでございますか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  委員御指摘のように、関東大震災、新潟地震、相次いで起こりました事仲を重く見まして、その都度整備充実をしてまいったところでございますが、今回震度七という大きな地震災害に見舞われまして、落橋いたしたということは事実でございます。  したがいまして、その被害状況をつぶさに調査をいたしておりますが、橋梁学界あるいは道路学界、地震学会、こういう皆さん方の委員会を設置をいたしました。私は、十七日に現地に閣議直後に参りまして、十七、十八日とおりましたが、十八日の二時半から業界の皆さん方に全員集まっていただきまして、これらに対する対応策もまとめたところでございます。したがいまして、今原因を徹底的に究明して、遺憾のないような対応策をつくってまいりたい、こういうふうに考えております。  二点目の、民間会社その他につきましては、コンサルタントの皆さん方には随分と御厄介になっております。今、民間と文字どおり官民一体となって、業者につきましても積極的な御支援方を御依頼を申し上げ、先生が御指摘ありましたように、我々黄綬褒章とか感謝状とかそういうものを出しておる経緯も踏まえて、今こそゼネコン立ち上がれ、こういう意味で、プレハブ住宅の皆さん方も含めて九業者を、日建連とか土工協とかを初め九団体の皆さん方の代表者が集まって、社長以下陣頭指揮で現地の阪神公団等のあの落橋の事態というものについて指揮をとっておるというような状態でございまして、我々としては総力を挙げて、官民一体となったその修復工事あるいは抜本的な対応策というものを講じてまいりたい、このように考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 道路は、もとより生活物資の輸送にとってかけがえのない公共施設であり、一日も早く道路交通の確保が望まれますが、道路の復旧事業と今後の復旧の見通しはどうなっているのか、お尋ねをしたいと思います。  ライフラインの中でも電気やガスの復旧の作業は、みずから危険を冒して電気、ガス関係の技術者の皆さんが、二万人近くの人を総動員して、彼らは勇敢にもこの災害復旧に見事にその役割を果たしているではありませんか。私は、道路におきましても、いつごろ復旧できるんだという見通しぐらい示せなくてはどうするかという思いであります。  今後、本格的に道路の復旧をする際には、町づくりの基本となる幹線道路を先行的に整備したり電線類の地中化を図るなど、防災上望ましい抜本的な道路整備を復興に先立って行う必要があると考えておりますが、これについて建設省の基本的なお考えをお伺いしたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 御指摘のとおりでございまして、電線を地中に、電柱は道路側に倒れて交通にも大きな影響がございますので、できるだけ速やかにC・Cボックス等を入れて、電線やあるいはガス管や、そういうものは被害が少なかったという現実もございますので、早急に対応してまいりたいと思っております。  なお、復旧の見通しについてでございますが、非常に事細かに御説明すると長くなりますので、大まかに、最大全力を挙げて二十四時間体制で、日本の産業にも影響のないように、あるいは阪神間にも具体的に一般道路が通行できるように措置してまいりたいと思いまして、昼夜兼行で行っております。したがいまして、その内容については事務当局がよく精査をいたしておりますので、この際御報告させていただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今御指摘がございましたように、道路をやはり早急に復旧するということは、大変私どもとしても緊急の重要な課題だというふうに考えておりまして、全力を挙げて応急復旧に現在取り組んでいるところでございます。  御承知のとおり、道路につきましても大変広範囲に大規模な被災をこうむっているわけでございまして、最初の地震発生直後では二十七路線、三十六区間が交通どめという状況であったわけでございますが、応急復旧に努めまして、現在では七路線、八区間がまだ車が走れないという状況になっております。  今お話がございましたように、特に東西間の物の流れというのが、今中国自動車道がシャットアウトされていますので、大変苦労しているというような状況にございます。私どもとしても、この中国縦貫自動車道の吹田インターと西宮北インターの間が一般車両が通れない状況になっておりますので、復旧に全力を尽くしておりまして、対面交通の二車線ということでございますけれども、二十七日からは通行ができるような措置をしたいというふうに考えております。  そういうことで、私ども復旧の見込みを具体的に明示して、いつまでに何とかしたいというようなことで、皆さん方に周知しながら努力しているところでございまして、残された区間がございますので、その残された区間の交通確保ということで、私どもも応急復旧にこれからも全力を尽くして対応したいというふうに考えております。

二階俊博新進党

○二階委員 大いに頑張って、国民の皆さんの期待にこたえていただきたいと思います。  災害発生から既に十日を経過いたしました。被災者の皆さんが今最も求めておられるのは住宅であります。直ちに応急住宅を建設する、あるいは近隣都市への移住や公的な賃貸住宅、また周辺の都道府県、市町村からの応援、これは野中自治大臣が随分御活躍をいただいておるようでありますが、今日現在何万戸程度準備することができるかということであります。政府も関係機関も業界も総力を挙げて取り組んでいただいていることに、私は率直に評価もし、感謝もいたしております。しかし、それでも現実はまだ足りないのであります。  昨日、神戸市議会の皆さんが上京されてお話をされるのに、住宅建設を考える際に、神戸には市街化調整区域がたくさんあります、これを解除することを検討していただきたい、土地がなければ住宅復興計画も計画倒れになり現実のものとなりません。この地元の要望に対し、建設大臣の御決断を求めるものであります。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  まず仮設住宅につきましては、現在一万一千が発注されております。一万九千がぜひ発注したいという意向がございますが、建設省といたしましては、自治体と十分相談をいたしまして、これらの対応策は直ちにできるという体制にしなければならぬと思っておりますが、最初発注されました三千戸は直ちにでき上がりましたら入居できるだろうと思います。  なお、野中自治大臣からお話があったように、周辺の県、市町村等の御協力をいただきまして、それは約六千八百程度だったと思いますが、詳しいことは住宅局長なり自治省の方から発表したいと思いますが、我々としても焦りを感じております、いら立ちもあります。二階先生がお話しのように、できるだけ多く速やかに建設をいたしまして、不安感を除去するということが一番大きな課題であろうと思っておりますので、地方自治体の意向については十分連絡をとり、積極的な発注方を要請をしておるというのが現況であります。  その内容、その他の細かい数字の点については、局長の方から答弁させます。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 先生御指摘の市街化調整区域に関する問題でございますが、現在、市街化調整区域の開発許可制度におきましても、非常災害のための応急復旧として行う建築行為、そのためのあるいは開発行為、これについては制度的に適用除外になっております。  それから、本格的な住宅建設をするということになりますと、これは当然市街化調整区域ではできませんので、市街化区域に編入するということが必要になるわけでございますが、本来これ知事の決定権限でございます。ただ、その基準について国がいろいろ定めておりますので、公共団体と十分な連携を持って、弾力的な運用ができるように対応してまいりたいと思っております。

二階俊博新進党

○二階委員 建設省から大変柔軟な御答弁をいただきまして、地元の関係者はこのことによって住宅建設について大きな弾みがつくものと存じます。  次に農林大臣に、災害復旧の際は今も昔も住宅用の木材の供給が必要でありますが、その供給体制の整備について、農林省としての御見解を御説明願いたいと思います。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○大河原国務大臣 災害復旧用の木材につきましては、大阪営林局その他営林局において一万五千立米の備蓄用の用意がしておりまして、いつでも供出できる用意がございますし、また、それだけでは当然足りませんので、近畿地方の木材関連業者と営林局等の国が一体になりまして、ただいま復興用の住宅の供給について万全を期するように措置をしているところでございます。

二階俊博新進党

○二階委員 厚生大臣に、この瓦れきの山、気の遠くなるようなあの大量の廃棄物の処分について、処置についてのお尋ねだとか、郵政大臣、自治大臣にも、また気象庁長官にもきょうは御出席を願っておりますが、時間が迫っておりますので、私は国土庁長官に、防災の日につきましてお尋ねをしておきたいと思います。  九月一日は既に防災の日と定められておるわけでありますが、国の大きな行事として防災訓練等が真剣になされるべきものだというふうに昨今考えるわけでございますが、防災の日に関する平成七年度の予算等につきましても、あるいは今後の防災の日についての運営等につきまして、どのような御方針であるかお尋ねをしたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先生からは、防災の日についてのお尋ねかと思います。  私は、防災の日についてはかねてから、関東大震災、小学校へ行っているときから、私の小学校においては井戸崩れがありまして、子供が何人かが亡くなりました。そういったことから、絶えず防災の点につきましては、おやじまたはおふくろさんからも話を、注意をして現在に来ておりますので、また特に消防団の活動もやってまいりましたので、この防災の日に対する認識は持っているつもりであります。  政府としては、昭和三十五年六月十七日に閣議でこれを了解したそうで、了解事項でありますが、地域防災、公共団体等の機関、また、広く国民の防災に対しましての意識を深めるために三十五年に閣議了解、続いて四十六年から総合防災訓練が始まり、東海地震及び南関東地震を想定した訓練が行われておるところであります。  本年は、今回の地震を教訓といたしまして、東海及び南関東以外の地域での都市型地震をも想定いたしまして、具体的、実践的な訓練をいたしてまいりたいと考えております。  なお、国土庁に計上しておる国における平成六年度の総合防災訓練の予算額は、総額二千二百四十六万四千円と相なっております。  以上です。

二階俊博新進党

○二階委員 先般本会議におきまして、私は総理に対しまして、去る昨年の十二月二十八日に起こりました三陸はるか沖の地震のことについてお尋ねしましたが、そのことについてはよく承知しておるという御答弁をいただいております。きょうは時間もございませんのでこれ以上求めませんが、阪神の大地震によってあの三陸の地震の方が何か忘れ去られているようではないかという地元の不安があるわけであります。どうぞその点、怠りないと思いますが、特によろしくお願いをいたしておきたいと思います。  今回の三陸はるか沖地震及び阪神大震災を私は反省してみますのに、やはり今重大な政治問題となっておる思い切った行政改革の断行が私は必要ではないか。犬が入ってくる、外国からボランティアのお医者さんが来てくれる、一々役所が受け入れに右往左往している姿は、国民から見ておるといかにも情けない気持ちであります。  さらに、規制緩和を思い切って推進する必要があります。知事や市町村長、県や市町村に対する権限の移譲を図る、地方分権を急がなければなりません。これすべて改革であります。  今回の地震は、私たちにはかり知れないほどの大きな教訓を残してくれました。このことを政治に生かすことが、復旧を推進すること、救援の手を大きく差し伸べることと同様に重要なことではありませんか。村山総理に、災害復旧に救済に、そして日本の改革に、この際、与党も野党もともに力を合わせて、今こそ国民のために前進しようではありませんか。  「涙とともにパンを食べた者でなければ人生の味はわからない」、ゲーテの有名な言葉でありますが、今、私たちは何を節約しても、何を後に回しても、何を譲っても、阪神の大震災を日本人の努力と協力の結晶によって克服したということを歴史に刻むことができるよう、政治が全力を尽くすことを誓い合って、私の質問を終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、前田武志君から関連質疑の申し出があります。二階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。前田武志君。

前田武志新進党

○前田委員 二階委員の質問に関連して、質疑をさせていただきます。  阪神大震災、この阪神地方、神戸、そしてまた芦屋、西宮、伊丹、尼崎、大阪に至るあの阪神地域というのは、我々関西に住む者にいたしますと、ある意味では非常に個性的な、いろいろな意味でそれぞれかかわり合いの深い、いわば最近の言葉で言うと、プラスイメージの好印象の地域なんですね。港横浜と関東では言いますが、関西においては港神戸でありまして、私なんかも子供のときは、神戸に行ってメリケン波止場で外国船を見る、これが大きな夢でございました。  また、日本の経済成長の中で、あの神戸が流通港湾として大きな役割を担って、そこを通じて関西の経済も大きく発展してきたという面もあるわけでございます。  関西は非常に個性の違った幾つかの大都市が寄っております。歴史も非常に古いところでありますが、ある意味では、あの阪神間というのは、非常に明るい、自由な気風のところでもあるわけでございます。非常にたくさんの大学とかそういったところも、文化施設も集中しております。  あれやこれや含めまして、我々には非常に関連の深いところであるだけに、あの明るく、そして非常に自由に、たくましくやっておられたあの阪神の方々が、兵庫県の南部の方々が、淡路島も含めまして、これだけの大きな被災を受けたということについて、我々の思いは本当にもう、同情を申し上げるというような言葉では表現できない、思いひとしおでございます。  私も十七日、災害と同時にすっ飛んでまいりました。十八日も海部党首とともに調査に参りました。そういう中で、ついに五千人以上の犠牲者を出したわけでございます。犠牲者の方々には、まことに沈痛の思い、哀悼の意をささげるわけでございます。また、被災した方々に対しても、ぜひこの困難を早く乗り越えて、早くもとの明るい、たくましい生活を取り戻していただきたいという思いでいっぱいであります。  また、関連の行政機関あるいは民間、そして政府、ボランティアの方々、近隣自治体、本当に我々の近くの町村でも、もう自然発生的にみんなすっ飛んで行っているわけですね。そういうところに私はこの日本の国のすばらしさというものも見る思いをしておるわけでございますが、ぜひこういった方々、この地震で大きな災害を受けて打ちのめされている方々に対して、さらに手を差し伸べていただきますようにお願いをするとともに、敬意と感謝を表する次第であります。  さて、関連の質問でございますので、もう既に、きのう、きょう御質疑を聞いておりまして、相当の問題点が出てきたように思います。そういう中で、さらに私、具体的な問題から御質疑を申し上げたいと思うわけでございますが、こうやって十日を過ぎ、緊急の事態に対する対応というものはある程度軌道に乗ってきたのかなという感じはいたします、応急復旧と申しますか。いよいよこれから復興に向けて立ち上がっていかなければならないわけでございます。そういった意味で、やはり何といっても、被災を受けられて、まだ三十万人近い人たちが、御不自由なああいう生活を送っておられるわけでございます。  まず住宅でございます。  住宅問題については、既に相当議論も深まってきたことと思いますが、まず、ああいう住宅をなくされた方々で自力で再度再建をしようという意欲に燃えている方々が多いわけでございますが、そういった方々にとりましても、もちろん災害時におけるいろいろの特別の手当て、法的にもございます。法体系もできておるわけでございますが、しかし、マンションなんかせっかく買って、いよいよローンを払い始めたところでああいう被災に遭った方々もおられましょうし、またローンを返す、まだ途中の方々もございましょう。  そういう方々も含めまして、みずから立ち上がって自分の家を再建したいという、そういう積極的な方々に対して、通常の対応を超えて、国の支援としてどういうふうな、融資であったりいろいろな対応があるわけでございますが、どういうことを具体的に今考えておられるか、建設大臣に概要をお聞きしたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答え申し上げます。  廃墟の中から立ち上がる、その気力と気迫、それをどう国が支え、どう支援していくかということが大きな課題だと思っております。  そういう意味で、住宅の再建者に対する支援策としては、住宅金融公庫があります。この利子については低利資金の融資を行う、こういうことにしております。  さらに、住宅金融公庫については、二十五日から金利は四・一五%ということにいたしておりました。開始をいたしておりましたが、先ほどの御質問にもありましたように、激甚地指定ということになりましたので、三%ということになろうかと思います。私も、よく期間その他を間違えてまいりましたので、間違いないように言わなきゃならぬと思っておりますが、三%に引き下げるということにいたしました。今後とも、住宅再建者に対するそういう支援措置というものは、ゆくりなく制限をかけないで三%で進めていかなきゃならぬ、こういうふうに考えておるところでございます。  人まかそういうことでございますが、公営住宅等につきましては、激甚地指定でありますから、四分の三の補助金を出すということになっておりますので、それらの措置もあわせて進めていかなければならぬ、このように考えております。  以上です。

前田武志新進党

○前田委員 神戸、大阪、あのあたりというのは非常に交通の便利なところでございます。ふだんであれば阪急、阪神それからJR西日本、いわゆる山陽線でございましょうか、そういった非常に電鉄等も発達しておりまして、神戸—大阪間がわずか三十分でございますから。したがって、随分早くからあの区間というのは京阪神間の住宅地、特に借家の多いところですね。サラリーマンであれ、それからその御家族であれ、若い人であれ、非常にそういう借家、賃貸マンションなんかも含めまして多いところで、便利にみんなが住まいをしているところでございます。  したがって、私詳しくは承知しておりませんが、多分あの倒壊した住宅、かなりの部分がそういう借家であり、また、御自分の住宅であっても借地という場合も随分多いだろう、こう思うんですね。こういう方々に対しては、当然地方自治体等公営住宅、先ほども大臣もちょっとお触れになりましたが、そういう公営住宅等で相当の対応もされるやに聞いております。  しかし、多分、その数からいうと、相当の数が足りないだろうと思うんですね、現状況においては。そういう借家等で住まわれていた方々をちゃんと今の状況からもどのような状況に移っていただく。そういった意味では、国の方も自治体に対しての応援と、そしてまた建設省、これは当然住都公団を持っておられるわけですから、住都公団等にも最大限の対応をしてもらう必要があると思います。  もちろんそういう手はずもしておられることとは思うんですが、特に住都公団のそういうニュータウンであるとかそういったことについては、この地域というのは多分住都公団全体でとっても非常に先進地域というか、非常に大きな団地を持っているところでございますから、こういう自治体の公営住宅、そして住都公団、これを合わせて対応していけば、独力な対応をしていけば、かなりのところ、そういった方々に対して将来に対する不安を解消することができるのではないか、このように私は思います。  そういった面で大臣のひとつ力強い御見解をお聞かせください。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  今先生からお話があったのは二点ございまして、一つは借地・借家は一体どうするんだ。これは先ほどもお答えいたしましたけれども、借地借家法の臨時措置法というのがございますが、常識的に見て、火事で焼けた場合は、借地の場合は権利がありますね。焼けたんだから、借家というのはないんじゃないか、これは権利がないじゃないかということが言えます。  それで、この法律はありますけれども、どこの地域をそれは適用するという場合は、政令で定めることになっております。政令で定めることになっておりますが、借家でも、この土地に私は住んでおったんだから大家さんに向かってこれは建てさせてもらいたいと言う場合は、大家さんもこれは了解しなければならぬ、こういう格好になっております。  したがって、借地の場合は自力で、自分の借地であるからこれは建てさせてもらうということになればそれでもう結構ということになっておりますが、御案内のように、大家さんが家を建てないと言うとかいろいろなトラブルも若干はあるだろうというふうに想定されるわけでありますので、これは地方公共団体それから被災者、借地・借家の住人の皆さん、そういう方々とよく話し合いをして円満に進めていきたい、こういうふうに考えております。  二番目の問題は、住都公団や公営住宅はどうするんだ。したがって、公営住宅の場合は、先ほども先生に申し上げましたように、三分の二を、四分の三補助にするわけでありますから、相当建つんではなかろうか。空き地もあるのだろうと。応急住宅は、例えば市町村の空き地とかあるいは運輸省の事業団の空き地とか、そういうもののとこるには建てるようにしております。住都公団の場合は、約二十三ヘクタール持っておりますので、そこはとりあえず応急住宅を建てますけれども、その他のところについては、御承知のように、いわゆる都市整備あるいは区画整理、そういう中で都心、都心といいますか市の中心部に近い、勤めに早く出られるようなところを考えながら建設を進めてまいって、住民の皆さんの安定した生活が一日も早くできるように最大の努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。

前田武志新進党

○前田委員 住宅の問題はこの程度にいたしますが、とにかく早くということと、それから、多分もう既に住都公団等相当の賃貸住宅を、あの地域、北摂ニュータウン等まで入れますと相当のものを持っているわけでございますから、優先的に早くとお願いをする次第です。  それから、貝原知事にお出会いしたときも、この災害で我々は決して打ちひしがれません、我々は必ずたくましく立ち上がってみせますということを言っておられました。そして、日本に冠たるすばらしい防災都市であり、そしてまた世界の大都市として世界に誇れるような町づくりをするんだ、そういう気持ちを表明されておりました。多分あの被害を受けられた方々も、これは既に投書だとかあるいはいろいろお話を聞くわけですが、そういう非常に前向きの雄々しい気持ちを持っていただいている方々が多いようでございまして、ぜひそういう気持ちに国が、国会がこたえていくということが必要じゃないかな、こう思うのです。  先ほど来、外国の支援の話がありましたが、港町というのは、これはおもしろいですね。世界に大体通じているんでしょうか、世界の三大美港だとかいって、どこへ行ってもうらが世界の三大美港と言われる港町が多いわけでございますが、しかし神戸は恐らくどこへ行ってもその三つのうちの一つに入っておりました。  その神戸ということで、世界の港町、ということは、どの国に行きましてもその国の経済の拠点になっているような大都市といわば姉妹関係にあるようなところでありますから、そういった意味でも世界の関心というものが一時にそこへ寄せられる。また、同情もある、何とかしてやらにゃいかぬ、そういう気持ちにもなるのでしょうね。ちょっと河野外務大臣おられませんが、そういう実は背景もあるということも御理解なさっておられると思います。  そういう港町であるだけに、この兵庫の南地域、大阪湾のあの沿岸地域、これの復興については、やはり二十一世紀の成長センターであるアジアの一つの大きな拠点であるというぐらいの意気込みで地元は燃えておるわけでございますから、また、我々関西全体としてもそれを期待しておるわけでございますから、そういった御理解の上に立って、単に災害復旧ではなしに、復興という観点から、建設大臣におかれましてもこの復興に大きく御支援をいただきたい、こう思うわけでございます。  そういった意味で、ひとつ大臣の御見解をお聞きします。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えいたします。  前田委員がおっしゃるとおりに、神戸も西常も尼崎も芦屋もみんな燃えておるというふうな前提に立っております、我々も。そして被災者が悲しみの中から、先ほども高見先生がお話しになりましたように、自分の土地を出してもいい、より堅牢な、より美しい、より快適な町をつくっていかなきゃならぬ、ああいう廃墟の中でこういう悲壮な叫びさえ聞こえるわけでありますから、その期待にこたえなければならぬというのは国としては当然だと考えております。  そういう意味で、今お話がありましたように、復旧から復興へと道をたどるわけでありますから、そのたどり方について、都市整備とかあるいは区画整理とかそういうふうな問題が、被災者にとっては減歩の問題等が出るかもしれませんが、我々できるだけその感情をいら立てないように、できるだけの配慮をして、積極的に国の施策なり、市、県の施策に協力していただけるような施策を具体的に示しながら、相一致して立派な兵庫県、神戸市、その他の市をつくり上げていきたい、こういうふうに念願しております。

前田武志新進党

○前田委員 もう既に建築基準法あるいは土地区画整理法等の最大限の運用あるいは改正等も含めて検討されておるやに聞きます。また、さらには特別立法というお話もありました。復興院構想ということもお聞きいたしました。しかし、いずれにしろ、これは地元がこの悲しみを乗り越えて、たくましく、そして世界に、自分たちの新しい町づくりをするんだということでありますから、これこそ地元の主体性というものを最大限に尊重して、それをできるだけの支援をするということであろうと思います。  そういった意味では、まさしく地方自治に造詣の深い、経験の深い、そして地方分権の論者でもあられる野中自治大臣に、ひとつこの地域の、兵庫県南部の復興について最大限地方の主体性を尊重するという立場から、まさしく今地方分権を進めようとするその段階でありますから、そのモデルとしてこういう取り組みをしたらいかがかと、こう思うわけでございますが、大臣の御見解をお聞きします。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 今委員お話しのように、兵庫県、そして神戸市を初めとする兵庫県南部の各都市は、非常に国際的な豊かな個性あふれる町であります。それだけに、あれだけ甚大な被害を受けたことを、私どもも同じ関西の者として心痛む思いでございます。  そういう状況の中から、さらに二十一世紀を展望されて、それぞれの都市が都市としての防災機能を備え、そして近代的な都市として個性豊かな町づくりができますように、それぞれ私どもも財政的な支援をいたしてまいりたいと思うわけでございます。  特に、被災を受けられました関係の兵庫県及び神戸市その他市町村、そしてさらにそれの救援、救護に要した費用、災害復旧、復興、これらに対しまする財政措置につきましては、地方債の発行を含めまして、特別交付税等、万全の措置を図ってまいりたいと考えております。

前田武志新進党

○前田委員 先ほど来、この思いもかけぬ大災害に、公共構造物、鉄道であったり橋であったり道路であったり高架橋であったり、そういったところが見るも無残な破壊を起こした、そういったことについて抜本的な対策を講じる旨大臣からもお話がございました。  実は、しかし、そういう中で、こういうような震災があったときにこれに耐え得るようなというような、そういう考え方をするわけでございますが、果たして本当に、いかなる天変地異、そういった大地震に対してすべて対抗できる、そういうような技術体系というものを開発して、そしてそれが経済社会の中で本当に受け入れられるような、国民のコンセンサスも得でちゃんと負担し得るようなそういうものができ得るのかどうか、私は実はそこに疑問を持つわけです、正直に申し上げまして。  ある意味では、どんな事態でも大丈夫なものをつくるぞということは、これは国民に対して安心を与えるかもわかりません。しかし、結果、関東大震災級でも大丈夫だと育っていたのがこういうことなんです。私は、そこでちょっと、誤解をされたら困るわけなんですが、やはり自然に対して余り思い上がった考えで、こういった我々の経済社会のシステムをつくっていくぞという、そういう思想でやっていくのは危険だな、そういうことを実は私は思うのです。  実は、大阪の狭山市に狭山池というのがございます。この狭山池というのはたしか千三百年か千四百年前にできた他なんですね。日本最古のダムだと言われております。奈良にある蛙股池と一、二を争うと言われる大きなため池でございます。これが何度も事故に遭って今平成の大改修をやっております。そして、堤防を断ち割って今改修工事をやっていたら、過去の災害が全部、いわば一種の化石みたいなものですね、出てくるのですね。そして約四百年前、一五九六年ごろだったですが、野中大臣なんかよく御存じの伏見地震というのがありました。伏見城の天守閣がつぶれて何百人か死んだというそういう大地震があったのですが、そのときに液状化というのがちゃんと起こっているのですね、その池で、堤防がつぶれて。それが化石となって出ているのです。  これは、私は大阪府でいろいろ調べたのをお聞きして、そしていろいろお話を聞いていたら、やはり何百年に一度かあるのですね。四百年前のこの地震はマグニチュード七・〇だったといいますが、今回は七・二。大体、多分こういう今度の場合は千年に一度ぐらい、五百年から千年に二度ぐらいだろう、こう言われております。洪水と違って地震の場合にはそういったまったストレスが抜けるわけですから、これが一回あると多分何百年というのはこの地域では大丈夫だろうと言う人が多いわけなんですが、しかしいずれにしろ、こういったものは日本じゅうどこにおいてもあり得るわけで、そのときの撃力の様子というのは単純なものじゃございません。  物事を設計するときには大抵縦だ横だという単純化した力になってくるわけですが、こういうものの自然の方なんというものはこれは波動であり、波長も違えば、もう横から来たり縦から来たり、どうなるかわからぬ。そのくらいの自然というものとずっと折り合って我々はここまで来た。しかし、ここたかだか四、五十年の間に超近代的な大都市をこうやって日本人の努力でつくり上げて、いささか私は自然に対する畏敬の念というものがうせているのじゃないのかな、そういう感じがいたします。これは後ほど総理にもお聞きしたいわけですが、単に災害とかいうことではなしに、我々政治家自身が基本的にはそういうところにも思いをいたして国家の運営というのをやっていく必要があると思うのですね。  そういった意味で、これを機に、もちろん当面こういうことが二度と起こらぬような抜本的なそういう設計の基本方針というものも考えていただかにゃいかぬわけでございますが、しかし実際にはこういう公共施設、そういう液状化なんというものも何百年前にも同じことが起こっていて、神戸の埠頭も大阪湾の大概の埠頭も使えなくなるぐらいの液状化でございます。淀川の堤防も沈んでいるのをテレビで見ました。  そういったことを考えますと、やはり経済社会の基盤を支えている公共施設というものを全体のシステムとしてとらえて、そしてそれを計画段階から、そして設計、エンジニアリング、施工、維持管理、そういう一体のシステムとしてとらえて、どういう事態が来ても少なくとも人命の損害だけは最小限にするという、そういういわば総合的な技術体系、社会工学というのか、ここはもうソフトの法律もその運用もすべて含めて、そういったものでその時代時代の経済社会で安全な基盤を形成していくような、そういう総合的な技術といいますかそういうシステム、統合されたシステムというものを、大体そういうシステムというのは官庁がマネジメントしているところが多いわけでございましょうが、そういうところにさらに、学会も、そしてまたエンジニアリング部門も、民間の技術も、海外の技術も、そしてそういう法律体制的なことも全部含めて、そういったことを抜本的に考えていくべき時期ではないかなという感じがいたしております。  そういった意味で、そういう役所の一番の指揮者である野坂大臣の御見解を聞きたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 おっしゃるとおりに、我々は決して思い上がるようなことではなく、反省の念に駆られておるだけでございます。現在の心境はそのとおりでございます。  したがいまして、倒壊なり破壊の状況というものをつぶさに検討して、その上で、学者先生方から成る橋梁委員会、あるいは地震学の権威の皆さん方にお集まりいただいて、地震橋梁の特別委員会を十八日に設置をしておりますので、十分な上にも十分に検討していただいて、そして先生のお話によれば、絶対ということはない、思い上がっちゃいかぬよ、そういうことを踏まえながら対応策というものを検討して、後世に負担を残さないような方法というものを考えていかなければならぬだろう、こういうふうに考えております。  さらに、舌足らずではありましたが、それらのための町づくりについて、先生がおっしゃる都市の機能というのは、利便性なりあるいは安全性なり快適性というものがありますが、何よりも安全性だと先生も強調されました。したがいまして、この安全に向けて、現行法律でできるぎりぎりのところまでやりますけれども、それでできないところもあろうかと思います。そういう点については、政府で十分討議をいたしまして、誤りのない方法を考えて、地方自治体の要望を受けて、それを支え、支援し、指導助言をする。こういう姿で、国、地方自治体、そして被災民の皆さん、一体となった立派な都市づくりを全国ともに考えて進めてまいらなければならぬ、そういうふうに考えております。

前田武志新進党

○前田委員 先ほど来、クリアランスの問題も相当議論をされてきたように思います。重複しては申しませんが、あの瓦れきの跡、そしてまた住宅が密集した、そういうアパートとかマンションとかも含めまして、そういうものが倒壊した跡、これはたしか撤去するまでは個人の負担というのが原則だろうか、こう思うのですが、その後の除去、そういったものについては廃棄物法でたしか補助対象にもなっております。  そういったことを承知した上で、何とか、あれだけ一帯の広い、面積の中でお互いに重なり合って倒れている中で、それぞれ個人でやれといってもこれは無理でございます。当然自治体なんかがきっとそれぞれ支援の手を差し伸べて、相当の総合的な対応を図られることと思うのですが、しかし、それに対して建設省あるいはまた自治省の方からも、起債等を含めまして、交付税等も含めまして、相当の対応ができるんではないかと思います。  詳しくは結構でございますが、このクリアランスに対する基本的な支援の考え方、大臣、どなたでも結構ですが、ひとつお答え願います。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 災害におきまして、先生御指摘のような瓦れきは非常に深刻な影響を与えております。その危険さ、あるいは住民に与える影響等を考えますときに、早急な対応が必要でございます。  一部国庫補助等のあり方も今検討されておるようでございますが、当該市がこの事業を住民の危険負担を軽減するために行われる場合には、災害復旧事業の応急対策事業として地方債を発行し、その一部を元利償還することと既に通知をしたところでございます。

前田武志新進党

○前田委員 そのほか、ライフラインの一つとして、私鉄、阪神電車であったり阪急電車であったりJRもそうですが、そしてまた、ガスも今一生懸命復旧に向けて取り組んでいただいております。こういった公益的な私企業に対する支援のあり方として低利融資というようなことが考えられるわけでございますが、これはもう莫大な大損害であり、それを復旧するためには当然莫大な費用が要るわけでございます。その辺に対して、大蔵大臣としてどのような基本的な支援方針でおられるか、お答えいただきます。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 今回の震災で御指摘の電気、鉄道、ガス、通信等の社会インフラ、ライフラインという言葉が浮上しましたが、この分野も多大の被害を受けているわけであります。現時点で、これは私どもといっておりますのは開発銀行で受けとめておる被害の額は、JR西日本千六百三十億円、阪急電鉄八百六十億円、阪神電鉄七百億円、関西電力三百億円、大阪ガス百億円等であります。  こうした社会インフラは、ほとんどが開銀の融資対象であります。巨額のこの復旧投資は収益性が期待できません。長期で固定された低利の開銀融資を機動的に供給していくことが早期復旧には不可欠だというふうに認識をいたします。既に開銀に対してはユーザーからもいろいろな協力要請が出てきているところでございます。総裁直接指揮のもとに、開銀融資につきましては総力を挙げて取り組んでいるところであります。  ただ、こういう通常の融資の拡大、緊急措置だけで十分かどうかということも考えられるわけでございまして、今後被害の状況や各企業の経営の状況等もつぶさに伺いながら、これは担当省庁の御判断もありますが、全体の中で判断をしていかなければならないというふうに思っております。

前田武志新進党

○前田委員 とても通常の開銀融資等の対応ではこれはもう処置のできないことでございますので、ぜひ積極的な対応をお願いしておきます。  それから、時間がありませんので総括して総理にお伺いをしたいわけなんですが、結局はやはり最初の立ち上がりがおくれたという感は否めません。もう私自身も、あのぐらっときたときにテレビをつけました。そして、何か高速道路から車が落ちたという人の談話が入ってきた。そうこうしているうちに、あの阪神高速道路公団のあの橋の橋脚が全部横倒しになっている。これはもう尋常じゃない、関東大震災以上だ。だって、関東大震災にも耐え得る構造になっていたわけなんですから。それがひっくり返った。もうぴんときました。  そういう意味では、総理御自身が六時に起きてテレビを見てお気づきになった。やっぱりテレビを見られたと思います、あの場面。しかし、揺れたわけじゃないんでしょうから、そういう面ではぴんとこなかったかもわからぬ。しかし、五十嵐官房長官なんかは元の建設大臣でございますし、恐らくちょっと建設省のどなたかに聞けば、あれを見ればもう途端に、これは容易じゃないぞということもわかったと思うのですね。  当然、現地から消防であれ、警察であれ、情報はいろいろ、ここの議論を聞いておりましてもそれなりにちゃんと報告はされておるようでございます。中部方面総監においても、先ほどの御答弁を聞いていると、それなりに偵察行動も起こしておりますし、そしてヘリなんかも飛ばしております。専門家集団でございます。当然そういったものをもとに、多分あの一時間後ぐらいには、これはどの程度の規模の災害だというようなことはもう把握していたはずですね。それは多分入っておりますよ、どこかに。六本木であるのか、あるいは警察庁の本庁なのか、自治省の本省なのか。  結局最後は、これはやはり内閣として、総理として、なかなか上がってこないと思うのです、総理のところまでは。御自身が、やっぱり秘書官通じてなり、これはどうなっているんだということをちょっと調べていただくだけでそれは上がってきたのじゃないかな、私はこう思うのですね。これは過ぎてしまったことでございます。  ただ、そういうものがあれば、やっぱり初期の間に、警察官だって、地元の警察はもう現場で目いっぱいでございます。各府県の警察が応援に行った、それがなかなか到着しない、こういったことも、もしも自衛隊のヘリなんかで緊急に運べば行けたわけでございます。消防だって、各府県の近隣の自治体の消防がまず応援に行った。しかし、たどり着くのに物すごい時間がかかっているのですね。これだって、当初に、そういう一時間、二時間の間に、もしも立ち上げが可能なら、そういうものだけヘリか何かで、自衛隊のヘリか何かで運ぶとか、そしてまた、道路が逃れないところはそれを啓開していくというようなことができれば、大変な犠牲者を出さずに済んだのではないか、私はそれが残念でならないわけです。  私はやはり、どういうような情報が入ろうとも、上がってこようとも、どういうシステムを組もうとも、結局はこれを統括して指揮する、その中枢の責任の方がやっぱりみずから行動を起こし、指示をする、それがやはり危機管理の一番の基本であろうと思うだけに、この辺については総理に私は反省を求めると同時に、これを機に、今、あすにだってまた同じことが起こらぬとも限らぬわけですよ、どこかで。そのときには、すぐに立ち上がれるようにするのが総理の責任か、こういうふうに思うわけでございます。  ただ、私は実は、こういったことについて、何も総理だけの責任とは思いません。要するに、国家が、ああいうような国民が大変な災害に遭ったときに、すぐどういうふうに対応したらいいかという、そして自衛隊なりを、ああいう総合力を持った、機動力を持った、自己完結的なああいう組織を直ちに投入するという、そういうことができなかったということは、実は我々政治の場において、生命財産を守るという政治の一番基本的なところを、実は国会においてないがしろにしてきたんじゃないかという、私自身も深い反省があるんです。日本の政治そのものの、私はこれは大きく反省せにゃいかぬことだろうと思うのです。  例えば、海外におられる在留邦人の救出、やっと前国会で、これを自衛隊機で救出することができるという法案が通ったわけです。おととしの通常国会、今から二年前の通常国会で宮澤総理がこれを上程されるときの、私はあの趣旨説明を聞きながら、本当に感慨にふけったことを思い出すんですね。これはもう、一度申したことなんで余り繰り返したくないんですが、これは、当時、サイゴン陥落のときに宮澤総理が外務大臣として何にもできなかったという、そういう深い思いがあって上程をされたというふうにあのとき趣旨説明で言っておられました。それがまた何国会かかかって、やっと前国会で通ったわけでございます。問題意識を持ってから二十年近くかかっているわけですよ。  実は私、私ごとになるんですが、そのサイゴンに私は実は書記官としておったんです。日本人の二千人の救出というものが何ら手を打てなかった、非常に悔しい思いをした経験がございます。そして、今政治の場におりまして、やはり日本の、日本人の命を守る、みずからの安全はみずからで守るということについての議論をなおざりにしてきたこの政治の責任が、結局この無責任さというものがこの大きな災害のいろいろな断面に出ているのではないかということを私は深く思うわけでございます。  そういった意味で、総理の、最善を尽くしていると言っただけでは済まされない、国民のいろいろな方々から私も地元で、政治は何をしておるんだというお話を聞いております。どうか総理、誠実な御答弁をお願いします。御見解をお聞きして、私の質問を終わります。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 前田議員から御意見ございましたように、兵庫県の県下の市、とりわけ神戸市というのは日本の海陸の物流の拠点でもありますし、それが日本の経済に与える影響は大変大きい。同時に、十一月にはAPECも大阪でありますけれども、アジア・太平洋地域全体の中に占める日本の経済の役割というものは大変大きいものがあるわけでありますから、そういう視点に立っても、一日も早い立ち上がりと復興に全力を挙げなきゃならぬというのは、もう申し上げるまでもないと思うんです。  当日、私は、率直に申し上げますけれども、六時過ぎにテレビを入れましたら、NHKのニュースで初め見たわけですけれども、それからすぐ状況を知らせてくれと言って秘書官に指示をしまして、そして第一回の情報が入ってきたのが七時半なんです。そのときに、これはもう大変大きな事故になりそうだ、災害になりそうだというので、十時にいち早く非常災害対策本部を設置をして、そして国土庁長官に現地にすぐ行ってほしいと言って要請をして、そして手配をしたわけであります。しかし今から振り返ってみましても、御意見にいろいろありますように、それは反省する点はたくさんあろうかと思いますので、謙虚に私はやはり聞くべきことは聞かなきゃいかぬ、こういう気持ちでございます。  これは国の政治の基本として、特に我が国の場合には地震やら、あるいは台風やら、あるいは火山噴火やら、そういう自然災害の多い地帯になっておりますね。そういう災害から国民の財産、身体、生命を守るのは、ある意味では国のこれは基本的課題ですね。今度の地震のこれだけ大きな災害というものをやはり十分踏まえた上で、心に重く受けとめて、そして今後の対策には万全を期していかなきゃならぬと思いまするし、きょう午前中からの各先生方の御意見も十分踏まえた上で、私は、政府、議会一体となって、国民の要請にこたえ得るような取り組みを、私自身が先頭に立ってやらなきゃいかぬ、こういう決意も固めているところでございますので、皆さん方の一層の御理解と御協力と御指導を心からお願い申し上げたいと存じます。

前田武志新進党

○前田委員 終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、東順治君から関連質疑の申し出があります。二階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。東順治君。

東順治新進党

○東(順)委員 未曾有の大震災でございます。ただいまもお話がございましたけれども、今はともかく国家を挙げてこの復興に総力を尽くさなきゃいけない、そういうことは当然でございます。その上で、二度とこういう大災害を招いてはいけないという観点で、私、大変時間は限られておりますけれども、要点を絞り込んで質問をさせてもらいます。  けさ、宿舎から議員会館に向かうバスの中で、私は、衝撃的な、小さなコラムでしたけれども、新聞記事を読みました。それはドイツの新聞で、東京発の記事でございました。ここでこういうことが書かれておりました。「政治家と役人は国民を保護する義務の履行において、十七日の地震発生以来、連日無能ぶりを証明した」、こういう大変手厳しい記事でございました。そして、「生き埋めになった多くの人たちが息絶えるまで、政府は外国からの救援の申し出を長々と吟味していたが、その理由は単なる無能のためか、役所間の縄張り根性のせいか、恥の観念あるいは誇り高さのせいなのか、そのなぞは今後も長く議論されよう」と、実に皮肉いっぱいにこう指摘して、そして「地震発生直後にキンケル・ドイツ外相が電報を打って救援活動への協力を申し出たが、数日間にわたって何の回答もなく、その間、がれきの下で一時間刻みに死者の数が増えていったと結んでいる。」こういう記事でございました。  私はこれを読んで、本当に胸に突き刺さりました。残念至極というか、私もこの国の政治に携わる政治家の一人として、言いようのない思いに駆られました。そういうふうに東京の特派員がこういう形で記事を書く。政治の大変な責任を感じるとともに、大変深刻な問題意識を今私は持っております。  現在、復興庁といったような機関の設置というようなことも取りざたされておりますけれども、私はこの際、今後二度とこういう大惨事というものを引き起こさないために、危機管理のシステムというものを根本的に見直す、この緊急の必要性というものを私は痛感をしております。まずこの点について、総理、どういうふうに思われるか、お答え願います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 もうこれは繰り返しになりますから申し上げませんけれども、結果的に、結果から振り返ってみた場合に、いろいろやはり指摘される問題点はたくさんあるのではないかと思いますし、今までの議論の中でも出されておりまする御意見を私はやはり謙虚に受けとめて、そして今後の対策に万全を期さなきゃならぬ、こういうふうに思っておりますが、とりわけ情報の一元化やらあるいは危機管理の体制というものにやはり欠ける点があったのではないかということも率直にこの教訓に学んで、私は体制の立て直しを図っていく必要があるということを痛感をいたしております。

東順治新進党

○東(順)委員 最近よく報道され始めましたけれども、アメリカのFEMA、連邦緊急事態管理庁というのですか、この動きと比較して、日本のこの大震災に対する対策がよく論じられております。  私も昨年の四月に、ロサンゼルスのノースリッジのあの大地震、あの直後にアメリカに行ってきまして、そして、このFEMAとOESというカリフォルニア州の緊急対策局が合同の事務所をつくっておりますが、ここを訪問をしていろいろ聞いてきました。大変活発に、かつ鋭い動きで大災害、大事故等に対応しているということを肌身で実感をしてきたのですが、時間がございませんので、このFEMAの詳細、説明は省きますが、今回の阪神大震災とアメリカのノースリッジの昨年の大地震、私は時系列的にずっと追ってみて、その初動対応というものを比べてみました。  それによりますと、このロスの地震は午前四時三十一分に発生をして、日本は五時四十六分でございましたけれども、ほぼ同じような早朝でございます。そして、その七分後にこのFEMAが地元警察、消防署とともに救援活動をもう開始をしている。そして、FEMAの長官がクリントン大統領に直ちに電話を入れているのですね。そしてその一時間四分後、サンフランシスコのFEMA地域作戦本部が機材を持って被災地へ移動している。  そして、発生後一時間十五分後、つまり五時五十分、ロス市長が非常事態宣言をしている。そして、大統領とウィルソン州知事に支援要請をここで出している。一時間二十五分後、つまり午前六時、ワシントンのFEMA本部が支援体制をここでスタートした。そして四時間三十分後、つまり九時五分、ウィルソン州知事が非常事態宣言をして、そして震災発生後から九時間後に大統領宣言が出ている。  そして午後七時、つまり発生から十四時間半後にFEMA現地対策本部を設置している。そして、二十七官庁、軍隊、赤十字、あるいはボランティア、さまざまなそういう活動を直接指揮をして調整を始めている。こういう、発生をして十四時間後にはもう現地の対策本部が設置をされている、動きがもう完全に始まっているという状況でございます。  片やこの阪神大震災、初動のことを見ますと、五時四十六分に発生をして、ただいまも話がございましたけれども、総理は一時間四十五分後に、つまり七時半ですね、七時半に担当秘書官から第一報を受けた、被害が甚大であるようですよと。そしてこの地震発生から四時間十八分後、つまり午前十時、閣議を開始している。それで非常災害本部の設置を決定した。このときに本部長が国土庁長官ということになったのですが、なぜかその三日後の二十日の日に小里震災担当相に辞令が交付されて、事実上指揮者がここで交代している。そして現地対策本部が、驚くことに結局五日後、つまり二十二日に設置をされたということであるわけでございます。  結局、こういう大震災というものは初動がすべて勝負であろうし、最終的にはすべてを有効に生かすために現地の対策本部というものが、要するに本当の力を持った、すべてを生かす、そういう対策本部というものがいつの段階で設置されるかということが非常に大事であろうというふうに私は思うのです。それで、アメリカと日本を比べたときに、アメリカはその日の十四時間半後、日本は五日後という、私は、この対比はもう大変に深刻なことだろうというふうに思うわけでございます。  これについて、どのようにお思いになりますか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 大変貴重な御意見をお聞かせいただいております。  具体的にアメリカ連邦非常事態管理局の特性、そして機敏性、そして災害が発生いたしましたときの臨機応変な具体的な事例等を造詣深くお聞かせいただいておりますが、私どもも若干そのことについても研究させていただいておるつもりでございます。実はこの問題につきましても、先生ただいま言外に触れておいでのようでございましたが、近々この責任者も来日されます。ぜひ、私ども非常災害対策本部の要員も、いろいろな意味におきまして直接接触をいたしまして検討いたしたいということはいたしております。  さて、実は先ほど前段で先生がお触れいただきましたように、いわゆる現地におけるアメリカを初め諸外国の、先ほど外務大臣も説明申し上げましたが、協力いたしましょうということに対しまして、何かしらことごとく無原則にお断り申し上げたような一つの感じを与えるお話があるようでございますが、私は決してさようではなかったと思っております。  しかしながら、総括して十分でありましたとは決して思っていないのでございますが、その寄せられましたる数多くの好意の中に、現実に外地の日本の大使館等から外務省、そして私どもの本部の方に飛び込んでまいりまするいろいろなチャンネルを通じての協力要請、これは可能な限り機敏にそれを受けまして、さらに私どもはその具体的な一つ一つの協力行為に対しまして、現地において県市町などがそれを、ニーズがあるかどうか、あるいはまた適合性等も問い合わせる。  いかに必要でありましても問い合わせることは最も大事な要請でございますから問い合わせをいたしまして、そして、よろしい、その応援体制はたとえ外国のものでありましてもいただきましょう、こういうようなことに至れば、御案内のとおり、例えば二十二日から二十三日にやってまいりました降水対策等は、米軍に外務省と相談をいたしまして、テントを一千人分にも到達するような大きな規模で相談をいたしまして、横田基地から米軍にさらに相談して伊丹に運んでいただき、そして伊丹で日本の自衛隊がそれを受け取りまして、現地の県市町と御相談をいたしまして学校の校庭に運んで、そして、相当機能性の高い品物でありますから、アメリカの、いわゆる沖縄の嘉手納基地から海兵隊要員に来てもらいまして、そしてそれを供給し、かつまた立てたというようないきさつもございます。  一例として申し上げておりまするが、そのような外国の御好意による一つの協力体制を受け入れましたということも、ぜひこの際御理解をいただきたい次第でございます。  なおまた、危機管理体制につきましては、先ほどお答え申し上げましたようなことなども含めまして、この際可能な限り、今度の一つの反省、総括を厳粛にいたしまして、大きな教訓として早急に対応してまいらなければならない、こう思っております。

東順治新進党

○東(順)委員 時間が大変ございませんので、どうか簡潔に、要領よくお答えいただきたいと思います。  それと、私が今聞きましたのは、アメリカの初動の危機管理の時間と日本の初動の危機管理の時間、つまり現地で対策本部を置くまでに時間差があり過ぎている、それはどうなのかということなんです。いや、それはもう結構です。  そういう事実がございまして、私も十七日、発生したその日に神戸に行ってまいりました。そして、現実はもう交通が大混雑していますから、実際問題として車で動けずに、急遽自転車を購入して、自転車で神戸の中をずっと何時間も走り回りました。そのときに、市の職員の皆さんあるいはボランティアの皆さん、大変な状態の中を一生懸命に走り回っておられました。その市の職員の方もお一人、疲労でもう亡くなられた方がおられるというふうに伺いましたけれども。  私がここで申し上げたいのは、問題は、こういう緊急のときは、実権をしっかり持った、そういう実権と指揮権といろいろなものを持った対策本部というのがまず国の認可を受けて現場に出向いて、そしてその現場で、例えばボランティアなり市の職員の方たちなり、あるいは自衛隊なり消防なり警察なりをきちっと指揮をとって対応していくということが、私は極めて大事なことであろうというふうに思うわけでございます。  したがって、初動でどうしてもおくれをとってしまったということは、ここは総理おっしゃるように謙虚に反省をして、そういう体制をぜひとつていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。したがって、そういうリーダーシップというものをきちっと発揮できる危機管理のシステムというものを私はここで考えて、早急につくり上げて、早く国民の皆様にお示しすることだろうというふうに思います。それが今一番大事なことだろうと思います。  私たちが、例えば今回の災害に対して街頭で募金活動をやったりいろいろなことをします。もう皆さん、みんな心配して一生懸命に募金されるんです。全国民が大変な思いなんです。そして、私はボランティアの人たちからも随分いろいろな話を聞きました。もう皆さん怒っていますよ、本当に。  どういうことかといいますと、例えば自分が壁を支えて、そして我が身を犠牲にして家族三人を逃がして、そして自分は押しつぶされて死んじゃった人とか、あるいは、四歳になる赤ん坊が生き埋めになって、助け出したときにはもう既に死んでしまっていて、本当に悲しみの中で、もう涙が出ないぐらいの悲しみの中で、それでもなおかつほかの人を助けるためにボランティアで走り回っている青年だとか、あるいは、御夫婦で車いすでそのまま放置をされて、三日間ろうそくの中で食べるものも食べないでそのまま生活をしている。トイレに行く道と寝る場所だけ確保して、じっと待ったけれども、その間行政からはだれも来なかった。  本当に行けなかったんでしょう、いろんなことで大変だった。その御夫婦は、かゆいところまで手が届くのが福祉だという言葉があったけれどももう信用できなくなった、いろいろ言っていました。いずれにしても、だれかが何とかしなきゃいけない、もう一生懸命に走り回った。  問題は、そのさまざまなエネルギーというものを一つにぎゅっと統括して、効果的に、有機的に、そして初動のうちに全部勝負をかけて、きちっと最低限に被害を終わらせるということが非常に私は大事である。そのためには、そういう危機管理のシステムというのをぜひ考えなきゃいけない。それをぜひお示しいただきたいと思いますが、いかがですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 結果的には、五千人以上のとうとい命をなくしましたし、三十万人近い方々が今なお難儀の多い避難生活を送られておるわけでありますから、こういう現状も重く受けとめながら、これまでいろいろ御意見のありましたことやら、また御指摘のありました点等々も謙虚に受けとめながら、私は、アメリカの今お話のあった例やら諸外国の実態等も十分勉強させていただきまして、日本の危機管理の体制というものがどうあるべきかということについては早急に結論を出したいというふうに考えております。

東順治新進党

○東(順)委員 早急にということでございますけれども、例えば、もうこの半年間と期限を切って、半年後にはきちっとしたものを国民にきちっと示すということはいかがですか。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 やはり現状と実態というものをしっかり把握をして、そして、これまでの問題点等を十分分析し、解明して整理をする。同時に、今申しましたように、諸外国の例等も参考に研究する必要があるというふうに思いますから、今いつまでにということはなかなか回答できませんけれども、可能な限りやはり早急に取り組んで結論を出さなきゃならぬ問題だというふうに考えていることだけは申し上げておきたいと思います。

東順治新進党

○東(順)委員 早急に、可能な限りという非常にあいまいな言葉ではなくて、具体的にいつまでと言うぐらいの決意を今やはり国民の前で示せなきゃいけない、これが私は総理としてのリーダーシップだと思います。  ジェリー・D・ジェニングズさんという、先ほど紹介しましたFEMAの元の副長官、この方はアメリカの危機管理の専門家ということでございましたけれども、二十二日に大変重大な発言をしておるんですね。  これは、先進国日本で五千人もの人命が失われる、これはもはや人災であるというふうに言っていました。事前の対策とか救援体制、こういう整備がしっかりしていれば助かったかもしれない命がみすみす失われるとすれば、それは人災である。そしてまた、神戸市周辺は長い間地震の経験がなくて、食糧備蓄なども不十分だったというようなことがあるけれども、決して歴史のせいにしてはいけない。あらゆる可能性を考えて不断の準備をするのが政治であり行政の責任だ。  そしてまた、こうもおっしゃっていますよ。想像を上回る自然災害といっても、想像しなかったこと自体が政治と行政の過失である。私は、危機管理の専門家であるこの人の言葉であるだけに、大変重くこれは受けとめなきゃいけないと思います。  ところが総理は、さきの本会議で、この大災害に対して、初めての経験であって、早朝の出来事でもあったので多少の混乱もあったと思うというような、こんなことをおっしゃっている。ここにリーダーシップとして、どこにその責任があるのかと私は思いますよ。それからまた、政府がとった措置は最善の策だった。最善という言葉をあなたは使われましたよ、最善と。五千人もの方が亡くなっていて、最善なんていう言葉をどうして使えるのかと私は思いますよ。そう思いますよ。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 いい機会ですからお答えしておきたいと思うんですけれども、私が、まあ初めての経験だし、何分早朝のことですから混乱もあったと思いますということは、現場の情勢がつかみ得なかったことの現状というものを申し上げたわけです。  神戸市では、兵庫県等では、これはやっぱりふだんからの備えというものも余りなかったのではないかと思いまするし、突然あれだけのことが起こりましたら、それは通信網は断たれるし、道路は破壊されるし、市の職員だって、それはもうみずから被災者になって、市役所に出ていけない。こういう状況というものを考えた場合に、それは現地ではやっぱり若干の混乱があったのではないかということは想定できますから、そのことを私は申し上げたのでございまして、何もこちら側の、政府の中に混乱があったという意味で申し上げたわけではないので、その点はひとつ誤解のないように御理解を願いたいと思うのであります。  それから、最善と申し上げましたのは、いち早く非常対策本部を設置をして、そして専任の担当大臣も決めて、そして現地にも行っていただきますし、同時にスタッフも結集して、政府や内閣が一体となって取り組む体制をつくっておる。この現状の取り組みが、私は、今考えられる範囲では最善ではないかということで申し上げたのでありまして、やってきたことを最善と言ったわけではないので、私はその点も、正しく、誤解のないように御理解を願いたいというふうに思います。

東順治新進党

○東(順)委員 時間が来ましたのでこれでやめますが、私は、今の発言は大変許せない、開き直りだと思いますよ、リーダーとして、リーダーシップとして。  それは、先ほどから危機管理体制のシステムをつくるべきだとかいろんな議論があります。いろんな体制やいろんなシステムができたとしても、私は、最後は、その国の政治の最高責任をとる総理の、その物の考え方、決断、その人というところに私はすべてがあるんだと思います。そのことから考えたら、そういう何か開き直ったような発言というのは、私は許せないと思いますよ。テレビで、きょうはみんな国民の方が見ているんですよ。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 お答えします。  いやいや、開き直ったというんでなくて、私の発言に誤解があるといけませんから、今、誤解をしないようにひとつ御理解願いたいということを申し上げたのでありまして、これまでの経過について結果的に、こういろいろ振り返ってみますと、御意見がございますような、あるいはまた御指摘のございますような、そういう点については、反省すべき点は謙虚に反省をして、直すべき点はもう率直に直していかなきゃならぬということは申し上げているわけですから、私は御理解願いたいと思うのです。  何よりも大事なことは、これからやっぱり復旧と復興に全力を挙げて取り組んでいって、そして一日も早く立ち直っていただくことが大事だというふうに考えておりますから、先頭に立って頑張りたいというように思いますので、皆さんの御理解と御協力をお願い申し上げたいとお願いしているわけです。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、冬柴鐵三君から関連質疑の申し出があります。二階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。冬柴鐵三君。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員 新進党の冬柴鐵三でございます。  私の選挙区は改正前のいわゆる兵庫第二区でございまして、阪神地域七市一町と淡路島全島が選挙区でございます。したがいまして、今回の大地震におきまして神戸市とともに大被害を受けた地域に住んでおります。  ここで、テレビも入っておりますので、この大震災に際しまして、全国各地、また外国からも大変心温まる御支援をいただきまして、心から御礼を申し上げますとともに、また、この災害によって私を支持してくださった方も亡くなったと思います。そのようなみたまに対して御冥福を祈るとともに、残された遺族に対してお悔やみを申し上げ、そしてまた、今なお、家を失い、傷つき、不便な生活を強いられていられる多くの方々に対してお見舞いを申し上げたいと思います。     〔委員長退席、三野委員長代理着席〕  私もあの地震を体験いたしました。もういまだかつてない経験でありました。家の中は、食器あるいは本、家具、もうテレビはもちろんですけれども、落ちたというんじゃなしに、飛んだ、そのような足の踏み場もない状況でございましたけれども、幸い私の家族は、けがを負うこともなく、そういうふうに助かりました。  しかし、私の家から約五百メートル離れた伊丹市との境にある新幹線は、もう想像を絶する形で落橋いたしております。二十数メートルの間、下の支えていた橋脚が、まるでちょうちんのようにむき出された鉄骨がありまして、上から押しつぶしておりました。上には線路、それに横にはまくら木がついて線路が宙に浮いて、下から認められます。今もその状態であります。これが三十分、一時間後であれば、ここは二百三十キロの高速で新幹線が走る場所であります。どういうことになったか、それを思いますと、私は、背筋が寒くなる思いをしました。  当日、私の選挙区でありますから、尼崎あるいは伊丹、回らせていただきました。私の選挙区の中にも、もう多くの家が倒壊をし、一つの町で軒並み三十軒、コンクリート製の電柱が根元からぼきっと折れている、そのような情景が諸所に見られました。また、一地域が液状化現象を起こしまして、新しい家も古い家も全く使い物にならないような状況になっております。火災も、伊丹でもまた尼崎でも七件、すぐに発生いたしました。しかし、私どもの五十万都市尼崎で最終的に確定した死者は二十六名でございます。お隣の伊丹市は十名でございます。どうしてか。  これは、伊丹市長は四十六分から五分後には市役所に登庁して、災害指令第一号を発しておりまして、災害救助法をすぐ適用しております。五時五十分と記録されております。また、六時十分には避難所を開所いたしておりました。  また、尼崎市でも六時に登庁しています。この市長は私の住んでいる家と近くでして、市役所までは相当距離もあるし、相当な激震を受けたところでありますけれども、六時には災害指令第一号、災害救助法適用をして、自来今日まで陣頭指揮をしていられます。  また、芦屋市長は、女性の方でございますけれども、家が全壊いたしました。家族で負傷された方もあるようでございますけれども、直ちに市役所へ出て、自来今日まで対策室の中で陣頭指揮をしていられます、多くの死者が出ましたけれども。  私、このような事例を見て、やはりこの尼崎、それから伊丹、まあ宝塚もそうでございますけれども、川西、大きな被害を受けたけれども、死者の数が、ほかに比べてでございますけれども少なかった。これはやはり、市長が陣頭指揮されたこととともに、県の一番東側に属するために、東側には、大渋滞はありましたけれども交通路が通じていたという、陸の孤島にならなかったという、その点であろうかと思います。     〔三野委員長代理退席、委員長着席〕  しかし、西豊から芦屋、そして神戸市につながるところは、阪神地帯は御存じのように、南側の前方は瀬戸内海に面しますし、その後背は六甲山系に挟まれた東西に帯状のところでございますから、そこは交通路も電車も大変発達をした地域ではありますけれども、今回の地震で壊滅的な打撃を受けてしまいました。生き残った道路は国道二号線ただ一本でございまして、これにも相当陥没箇所はできたわけでございますけれども、たった一カ所。四寸二号線も高速道路二本も百七十一号線も、全部電車とともに壊滅いたしました。したがいまして、ここへ、いろいろな目的で入る車が二号線に殺到したわけでございます。私は当日、本当はもうそこまで行きたいけれども、動かないのです。  こんな状況がありました。伊丹市から東京消防庁の方に水と乾パンを供給してほしい。東京からすぐ出てくれた。東京から吹田までは来られたけれども、吹田市から伊丹市までの十キロぐらいのところが大渋滞して十六時間かかったというわけです。それから、北の豊岡市、同じ県の中ですけれども、豊岡市からいろいろなものを伊丹市に送ってくれました。お握り、ラーメン、ちくわ、梅干し、そして多くの毛布を積んで陸送してきたわけでございますけれども、同じ県内です、宝塚から伊丹のわずか三キロが大渋滞で動かない。もう運転席でサイドブレーキを引いて寝込んでしまったという運転者がずっと連なったという状況で、このわずか三キロの渋滞のために六時間以上かかった、それが十八日の状況でございます。  まさに今、兵庫県民、救援がおくれたとか出おくれたとかいろいろ言っている最大の問題は、あの災害対策基本法七十六条による一般車両の禁止制限措置というものをなぜとらなかったのだろう。あれがとられなかったために、要するにこの豊かな日本の中で、まるで戦争直後のような状況が、陸の孤島になって、あの繁栄した神戸市とか、だれもが住んでみたいというような芦屋市、西宮市が一瞬にして地獄の様相を呈したのはまさにそこです。その間に消防車も入れない。もう火が燃えるに任せたわけでございます。  国家公安委員長でもあられる自治大臣にお尋ねしますけれども、この災害対策基本法七十六条による、正式に尼崎から姫路市までの区間を区切って一般車両の通行を禁止した、違反した人には三月以下の懲役ですか、そういうような罰則もついた、そういう措置を講じられたのは何日の何時からであったか、おわかりでしょうか。お尋ねをいたします。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 お答えいたします。  先生御指摘のように、あの地震災害は私どもの想像を絶するものでございましただけに、兵庫県警に勤務する警察官もまた、家族が被災を受けながら、瓦れきの中からその任務のために直ちに駆けつけまして、そして道路の被害あるいはその状況を把握することを第一といたしまして、特に、先生が今御指摘いただきましたように通行が不可能な道路、危険な道路の通行制限を行ったところでございます。また、隣接の府県警察では、被災地域への立ち入りの禁止を、交通情報提供板を通じて、被災地域への車両の乗り入れ抑制のための広報活動を実施したところでございます。  今御指摘の、緊急輸送車両の通行可能路線が確認されました十八日午前六時には、緊急輸送車両以外の通行を禁止して緊急輸送ルートを設定いたしまして、被災地の隣接府県警察にも協力をいただきまして、緊急輸送のルートの入り口で緊急輸送車両の通行証を交付するとともに、パトカーの先導で警察官が誘導を行ったところでございます。  さらに、全国警察にも通知をいたしまして、関係団体を通じてこの交通事情の通告を行ったところでございまして、十九日の午前八時までにパトカー、白バイ六十台をそれぞれ入れまして、六百名の交通規制部隊を配置をいたしまして緊急輸送ルートの確保に努めたところでございます。十九日の午後八時に、全国から救援物資の輸送が行われるようになったわけでございまして、全国の警察署等からの緊急輸送車両の標識を交付をした時間でございます。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員 今、十八日に交通規制をされた、このように言われましたけれども、これは災害対策基本法に基づくものではなかったと私は承知をいたしております。現実にとられたのは十九日の午後八時、二十時からでありまして、実に災害発生後六十二時間を経過した後であったというふうに私は承知をいたしております。もしそれが間違いであれば、私の時間内に正式に訂正していただいたら結構だと思います。  私が言いたいのは、伊丹市、あるいはこれは市というそのエリアで起こったことに専念をしている市長さんと、それから総理とを比べるというような非常識なことは私はいたしませんけれども、しかしこの事件発生後、余りにもゆっくりじゃないのか、これはもう兵庫県民の意識だと私は思います、間違いなく。  これは、十七日の三時五分にまず第一回の兵庫県南部地震の災害対策で緊急会合をお持ちになった、こういうふうに読売新聞の「村山首相の一日」では書かれております。これはたった四十分、三時五分から三時四十五分までの四十分間行われた。これは災害が起こってから九時間後です。それから、兵庫県南部地震対策関係閣僚会議が十八日の六時三十一分から七時三十二分までの約一時間持たれて、ここで各省庁から持ち寄った施策、こういうものをまとめられたというふうに報道をいたしております。  そして、首相が行かれたのは、もうこれは十九日になってからでございまして、神戸の王子競技場のヘリポートヘ行かれているわけでございますけれども、これは零時五十九分、十三時ということでございます。同じこの十九日の夕刊に、総理が現場を視察していただいたという記事とともに、スイスから総理が到着する三十分前に同じ王子動物園のヘリポートにいわゆる探索犬を連れた一行が到着しているという。スイスからの救援隊よりも総理が来られたのは遅かった。こういうことは象徴的に、いろいろな言葉を使われても、そういうことをみんな地元では感じているわけでございます。それについてどうぞお答えください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 どういう批判も甘んじて私は受けたいと思っておりますけれども、ただ、十七日、これはもう率直に申し上げまして、一番最初に私が知ったのは、朝六時過ぎのニュースで、テレビで知ったわけですね。これは大変なことになるのじゃないかという気がいたしましたから、すぐ秘書官の方に連絡をして、情勢を把握して報告してほしいと言って、第一報が参りましたのが七時半ごろですね。その七時半ごろの報告もそれほど中身のつまびらかな報告ではなくて、相当広範囲に大きな影響を与えそうな様相です、こういうお話をお聞きしました。  そこで、逐一情勢が把握できたら報告してほしいということをお願いして、そして私は八時過ぎに官邸に出たわけですけれども、その間も情報を聞きながら、十時に閣議がありましたから、その十時の閣議には非常災害対策本部を設問しようということをいち早く決めて、担当大臣に現地にすぐ飛んでほしいということも要請して、そして現地に派遣をした。  それで三時ごろ、これはもう大変なことになりそうですから、三党首が集まって、そして消防庁やら警察庁やら関係省庁の担当者を呼んで、つまびらかに事情も聞いて、経過も聞きながら対応策を相談をした、こういう経過でありまして、私は、こちらの方で日程を消化しなければならぬ課題もあったものですから、なかなかすぐ飛んでいくというわけにはいきませんので、状況を十分勘案をしながら十九日には現地に入れていただいた。  その間には、建設大臣、自治大臣、運輸大臣、それぞれ担当大臣が現地に行って、つまびらかに情勢も見、督励もして、全体として取り組む体制をしっかりつくったということであります。  私は、十九日に現地に参りまして、知事やら市長にもお会いしました。そして、現地の状況、要請も十分承った上で、帰ってその日にまた閣議を開きまして、緊急対策会議を設置しよう、そして、私が本部長になるから、閣僚全体としてこの問題に取り組んでいく体制をつくっていこうということもお願いをして、現地にも対策本部をつくって取り組むような体制にしたわけでございますから、可能な限りの努力をしたつもりであります。  しかし、いろいろまた御意見や御批判もあると思いますから、そういう御批判や御意見は謙虚に受けとめて、反省すべき点は反省をして、そして、これからも一層心して取り組まなければならぬというふうに思っていることだけは御理解を賜りたいと思います。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員 私は、生き埋めになった人の話も聞きました。五時四十六分に激震とともに、夫婦と子供が川の字に寝て、二階では老母が寝ておられた、この家が大音響とともに、もう何が何かわからないときに倒れてきて、そして、わずか三十センチの床と天井の間に挟まって親子三人が埋まった。隣に声をかけ合ったら、みんな子供も奥さんも声を出した。それで励ましながら待っていたら、一時間近く経過したときに外から奥さんの名前を呼んで確認してくださる方があった。それでこちらも力いっぱい答えた。  それからその人が多くの近所の人を呼び集めてきて、一時間半かけて、これは下手に動かすとがさがさっとこけたらみんな死んじゃうわけです、生きている人まで。それを、だれも来てくれない。消防も来てくれない。それはもうあちこちへ行っているからでしょう。しかし、そういう中から生還した四人の人は、本当にけがをしてもこの御主人は、自分の遭ったことと同じことを皆、今たくさんあるはずだということで、自来、本当に不眠不休でボランティアでやっておられるわけです。  先ほどもお話が出ましたけれども、このもう一人の方は、四歳のかわいい盛りの子供が、夫婦助けられて、そして、その子供が出てきたときには頭が割れて死んでいた。泣きながら、しかしこの供養をするためには同じような立場にある人一人でも助けようということで、いまだにボランティアで走っているわけです。  こういうことがこの十七、十八、十九日あたり、もう六十七時間、総理、ありますよ。交通渋滞がいっぱいあるじゃないですか。こんなの、だれも一人でのけられないじゃないですか。それをやれるのは行政じゃないですか。やらなかった。入れないのです。  ですから、そのうちに、総理、見られたでしょう。百ヘクタール、もう山林でも大変な面積ですけれども、それが市街地の中で灰じんに帰しているのですよ。その下には生き埋めになっている人が、まだ命があった人が焼け死んだ。兵庫県民として、総理が何ぼ言われても、あなたの、今回の措置は、現状の情勢に照らして最善の策であったという言葉は入れられません。最善の策だって、これは何ですか。私は、こういうことは訂正してください、本当に。お願いします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほども私はちょっと皆様方に御理解をいただくために弁明をさせていただきましたけれども、私が申し上げましたのは、先ほど来申し上げておりますように、今回つくってきた取り組みと体制は、現状で考えられる範囲では精いっぱいやらなきゃならぬことはやってきたつもりですけれども、しかし、結果的に見れば、いろいろ指摘される点もあると思います、そういう点は謙虚にやはり反省して、直す点は率直に直す必要があると思っていますということを申し上げたのであって、とってきた措置が最善だったということは絶対に申し上げておりませんから、その点はひとつ誤解のないように御理解を賜りたいと思うのです。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員 私は、その最善の策だったという言葉は撤回していただきたいと思いますよ、本当に。  それで、この瓦れきの下で埋まった体験をしている人、この人にとって、本当にこの真っ暗な中で、そして、もう三日間といったら、飢えとかつえと恐怖心と負傷したときの痛さと入り交じって、いつ死ぬのか、本当に助けてもらえるのだろうか、もう本当に、一日千秋という言葉がありますけれども、一刻が千秋の思いで待っていたはずですよ。  そのときに、この大きな自衛隊の組織がこの国にはあります。機動力もある、消防もある、警察もある。近くまで来ても入れないんですよ。そのためにそういうところで非業の死を遂げたその人たちに向かって、こういう最善の策をとった僕は、政治というのは結果責任だと思いますよ、結果責任。私は、行政の最高の責任者である総理、これはやはりその下部にピラミッドのように連なる、地方も含めてですよ、行政の一部として、その中でその国の機関あるいはその一部に反省すべき点があれば、こういう人たちにあるいはその遺族に率直に僕は一本会議でこういうふうに言われたのです。今回の措置は、現状の情勢に照らし最善の策だったと確信を持って言いたい、こうおっしゃった。ですから、私は、これは兵庫県民としてはどうしても入れるわけにいきません。やはり県民の意識としてです。どうぞ答えてください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 全体のこの流れからすれば私は御理解をいただけるかと思うのですけれども、しかし、それが大変な誤解を与えているとすれば、これは御迷惑をかけることになりますから、訂正することにはやぶさかではございません。

冬柴鐵三新進党

○冬柴委員 終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、小池百合子君から関連質疑の申し出があります。二階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小池百合子君。

小池百合子新進党

○小池委員 質疑に先立ちまして、今回の阪神大震災で亡くなられました五千七十九名の方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々に心からのお悔やみを申し上げたいと思います。  そして、今なお六十名の方が行方不明になっております。先ほどから既に過去完了形で語られがちでございますけれども、この問題、この災害というのはまさにアイ・エヌ・ジー、現在形であるということをぜひ御認識いただきたいと思います。  今回亡くなった方々の中には、私、兵庫県民といたしまして、級友の御家族や、そして子供のころから大変お世話になった方々、多数含まれております。そして、生まれ育った地域が今惨めな姿をさらし、さらには、きのうまで温かい生活があった人たちが今や何にもなし。何にもなしどころか、残っているのは住宅ローン、そして傷んだ家族の亡きがら、火葬場を待っているというような状況でございます。本当にこの状況を考えますと、これが一体先進国の姿なのか、また、一体これまで何をしてきたのだろうか、それを考えますと本当に悔しい思いがするわけでございます。  市民は冷静に対処したと、外国の報道機関は政府の混乱ぶりと比較するように大変称賛して書いております。しかし、私は現実は違うと思います。現在はただ荘然とし、当てにならない政府、そして当てにならない行政にあきれながらも、ここは自分たちで何とかしっかりやっていかなくちゃしょうがないじゃないか、そういう思いで、気丈さとたくましさで踏ん張っているだけだと思います。総理から、国民の皆さん頑張ってくださいと言われるまでもなく、既に頑張っているのです。  また、名誉のためにつけ加えさせていただきますと、行政で市町村の末端で働いておられる方々、市民の方々との間に立って、罵声を浴びせかけられ、不眠不休の状況でございます。大変な状況が今現場で繰り広げられている。  先ほどから総理の、また関係閣僚のお答えを聞いておりますと、既に過去完了であり、また、そういった本当に現場の方々の御苦労をねぎらう言葉もございますけれども、心の底からそのことを感じることができないというのが私の、また、現在このテレビを見ている被災地の方々ではなかろうかというふうに思うわけでございます。  私のところにもさまざまな要求と申しますか、お願いが届けられます。例えば女性の方々からいいますと、例えば生理用品が本当に足りないんだ、赤ちゃんのおむつが足りないんだ、お年寄りのおむつが足りないんだ、そういう悲痛な叫びが聞こえてくるわけでございます。マスコミが映す避難所は、比較的ボランティアが集まったり物が集まったりしますのでも、そういったところだけではございません。よく避難所に来る方々三十万人というような表現がございますけれども、あの地域一帯の方々が、むしろいつ壊れるかわからないお宅で踏ん張っていらっしゃる、そういった方々のところにはかえって食事が届かなかったりする。  そんなことも踏まえまして、もっともっと大きな、そして深い傷跡が今現在も進んでいるということ、それをもっと心から認識していただきたいというのが私の最初のお願いでございます。  住宅ローンはどうするんだ。住宅金融公庫の方からのいろいろな猶予の問題であるとか、それから民間金融機関についてはローンの金利の減免をしようとか、いろいろ出ておりますけれども、それをできるだけ早く彼らの本当のニーズに合った形で早急に答えを出して、そしてアピールしていただきたい、このように思うわけでございます。  現場の姿は、要求対応型、そして個別対応型に終始いたしております。つまり、緊急の際の共通のマニュアルであるとか、そういったシステムがないということをこれははっきりと示しているわけでございます。コンセンサス重視の日本型システムが緊急時には全く機能していないということをさらしていると言っても過言ではないと思います。  今回の震災で失ったのは、五千人を超える人のとうとい命、そして七万四千四百四十二棟を超える建物の被害、家屋の被害、そういったことだけでは私はないと思います。これは日本の国家としての国際的な信用、クレディビリティーに大きな問題を投げかけたということではないかというふうに思っております。国家に対する、日本という国に対する信頼です、尊厳です。こういったことが今回の阪神大震災で、世界にこの日本のもろさというものを露呈してしまった。これに対する損害というものははかり知れないものがあろうと思っております。  内外の事情で冷戦構造が終わったとはいいましても、今後の世界情勢、いかに、どのように展開してくるかわかりません。どこでも起こり得る危機に対する管理能力の欠如、これを露呈したことについての責任、そして、その認識について総理から伺いたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今、委員からお話もございました被災地の現状というものは、私も十九日に参りましてつぶさに拝見をさせていただきました。それはもう言葉では言えない悲惨な状況にございますし、同時に、これは日がたつに従って想像もできないようないろいろな問題も起こってくるのではないか。ましてこの寒さの厳しいときでありますから、健康やらいろいろな問題を考えますと、まだまだ手を尽くさなきゃならぬ点もたくさんある。  十分被災民の気持ちというものを酌んで、その立場に立って、それぞれの対策を立てながら取り組んでいただくことが大事ではないかというふうに考えておりますけれども、今お話もございましたような内閣としての危機管理の体制というものについて、これは先ほど来議論もありますけれども、今回の経験に十分学びながら、私は、やっぱり深刻に受けとめて考えていかなければならぬ問題だという認識を持っていることだけは申し上げておきたいと思います。

小池百合子新進党

○小池委員 その認識をできるだけ早く具体的にお示しいただいて、そしてまずは国民を安心させることではなかろうか、これが現在の最重要課題ではないかと思っております。  まず今回、先ほどからスイスの救助犬の話も出ております。また、けさほどからしばしば取り上げられておりますFEMA、アメリカの連邦緊急事態管理庁でございますけれども、ここのモットーは一分早ければ一人が助かるということでございます。それから計算いたしますと、また先ほどありましたジェニングズ元副長官、このFEMAの元の副長官でございますけれども、先進国で五千人を超える犠牲者が出ることはこれは人災だという指摘でございますけれども、これを考えますと、本当に今回の犠牲者の方々、多くの部分が人災ではなかったかと私は認識いたしております。  そこで、このスイスの、総理よりも早く神戸に着いてしまったというスイスの救助犬でございますけれども、こういった救助犬そして探索犬でございますが、日本が地震国であるということは小学生でも知っている、その日本においてこういった捜索犬がいないのかどうか、これについて伺わせていただきます。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○大河原国務大臣 災害救助犬につきましては、スイス、アメリカなりあるいはフランス、これからの十七頭程度の応援が来たことが報道されておりますが、国内の救助犬についても八頭合同出動いたしまして、それなりの成果を上げたわけでございます。

小池百合子新進党

○小池委員 私が調べさせていただいたところ、その八頭というのは実際には警察のものではなく、警察の嘱託犬であるというふうに聞いております。そしてまた、その嘱託犬というのはボランティアの方が提供したということだそうでございます。そして、そのボランティアの方がその犬を投入することを申し出たときには断られたというふうに伺っております。そして、結局その人が、坂井さんという富山の方でございますけれども、いても立ってもいられなくなって、そしてみずからの車にその犬を乗っけて、そして現地へと行ったというふうに伺っておりますが、いかがでしょうか。

滝実消防庁長官

○滝政府委員 救助犬についてのお尋ねでございますけれども、日本の場合にはヨーロッパと違いまして、救助犬を組織的に救助に使うというような技術が定着をいたしておりません。スイスから求めた捜索犬も、極めて山岳救助といういわば限定されたところでもって訓練された犬でございまして、しかもそれは全部いわばボランティア、個人が飼って、それを訓練してきた犬でございます。  したがって、日本の場合とそういう意味では風土が違うわけでございますけれども、そういう意味で日本の場合には、とにかくそういう救助犬を大災害に使うという、今までそういうような技術がないものですから、これを現地で生かすという方法が実際の現地の部隊ではマニュアルとしてないわけでございます。  しかも、今までそういうようなことが、日本の場合のみならず外国でもそんなに、私どもとしてもかって研究したことがあるんでございますけれども、それよりはやはり何といっても警察力とかあるいは自衛隊とか、そういう日本の場合にはどちらかというと人による人海戦術でもって、とにかくローラー作戦的に一挙にいかなければいけませんので、なかなかそういうところがきめ細かいところまでいけない、こういうような実情でございまして、そういうような限界があるということをひとつ御理解をいただきたいと思うのでございます。

小池百合子新進党

○小池委員 そういう想定をしていなかったということは、危機管理がそこまで行き届いていないということの証明だと思います。しかしながら、私は、消防庁の方に聞いたときには、いえ、犬はおりませんけれども、ファイバースコープならあります、これは海外にも出したときに大変喜ばれましたというふうに胸を張っておっしゃいました。しかし、日本のハイテク技術を生かしたこのファイバースコープでございますが、最初に犬を使って、そして人がいるかいないか、それを確かめた上でミクロの調査をするものでございます。  ですから、大規模な人海作戦、これも一つです。そして、犬も、何かのときに、ボランティアでも、とにかくネットワーク化しておくということ、そして、ボランティアとしてせっかく名乗り出てくださる方々、その方々をしっかりと把握し、そして指揮する、そういうふうなことを考えておくのが私は危機管理ではなかろうかというふうに思います。  また、このスイスの救助犬についてさまざまな報道、つまり検疫が邪魔をして、そしてなかなか犬を入れることができなかったということでございますけれども、動物の入国については、狂犬病の証明書、その国発行の健康証明書、獣医ではなくて国が発行した証明書が要るというふうに聞いております。それらがない場合には、四十五日から六十日間置かれるというような状況でございます。四十五日から六十日置いていたら一体どうなったのか。今回はいろいろ御苦労なさって、そしてスイスの救助犬、何とか早目に到着したわけでございますし、また、その活躍ぶりも報道されているとおりでございます。  これはまさにしゃくし定規、平時の場合の物差してしか当てなかったという一番わかりやすい例ではなかろうかと思っておりますけれども、農水省としてはこれに対してどういう対応をなさったんでしょうか。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○大河原国務大臣 お答え申し上げます。  事実を申し上げますと、十八日の十四時三十分に、国土庁を通じましてスイス側からの救助犬の提供の意向があるということが伝えられたわけでございます。これについては、やや技術的なことを申し上げますと、動物検疫におきましては二週間の係留ということになっております。しかし、このような緊急事態でございますから、夕刻、省としての判断をいたしまして、そして特例措置を講ずるということにいたしまして、外務省その他、それぞれのところへ通告したというのが事実でございます。

小池百合子新進党

○小池委員 規制の問題でございますけれども、今、特例措置ということでございました。非常の事態であるがための特例措置ということでございます。しかし、これからの方向として、例えば建築基準など規制の強化ということ、また見直しということが流れとなってくるわけでございまして、今までの、これまで重ねてきた規制の緩和という方向、流れが逆行していくような、そういうところも見られるわけでございます。  この規制につきましては、こういった非常時の特例措置、この特例措置というのは、私は官僚の方は決められたルールを、それをちゃんと実行するのがお役目であり、それを守られるというのは、これは役割をきっちりと果たしておられるからだと思いますが、そういった特例措置を政治の決断でもってやるべきではなかったか。例えば総理大臣が犬が何匹いるか知らなくても、その状況を知った上で、ここはとにかく投入しようという決断をすれば、このスイスの犬だってもっと早く、総理よりも早く神戸に着くことができたんじゃないでしょうか。

大河原太一郎自由民主党農林水産大臣

○大河原国務大臣 お答え申し上げますが、私が明確に申し上げなかったせいもあって委員が聞き取られなかったと思うわけでございますが、十八日の午後二時半に初めてスイス側から救助犬の派遣の用意があるということを、農林省に対しては国土庁を通じてあったわけでございます。  それで、それに対して、狂犬病予防その他の動物検疫の必要性から二週間係留するという措置が通常ではとられたわけでございますが、かつて盲導犬等についても特例措置をやりましたので、それでいこうということで、夕刻、正確に申し上げますと五時半には関係省庁に対して、十八日でございましたが、受け入れの返事を申し上げたというのが間違いない事実でございます。

小池百合子新進党

○小池委員 この特例措置ということでございますが、その状況判断、最高指揮官である総理大臣がぜひとも御自分できっちりと判断をしていただいて、そしてやっていただきたいと思っております。そして、今回の、けさから聞いておりますと、内閣が一体となってこの災害の対策に取り組むという言葉、総理の口、そしてまた関係閣僚のお口から伺っているわけでございますが、少々古い話をさせていただきます。  昭和三十八年に、私はまだ小学生でよく覚えておりませんが、中にはよく御記憶の方もおられると思いますけれども、新潟、富山、北陸で大変な豪雪という災害が起こったわけでございます。そのときの状況でございますけれども、一月の二十日に雪が降り始めまして、そして間もなく、これは災害基本法に基づいて非常災害対策本部が設置されております。池田勇人内閣のころでございます。そして、中央防災会議の招集も即座に決定をしているわけでございます。雪は本格的に二十六日から降り始めて、汽車があちこちで立ちどまる、つまりこの地域は孤立してしまうという状況になったとそのときの新聞報道で伝えているわけでございます。  そして、一月三十一日からは全く孤立した状況にあって、そしてそこで、災害対策特別委員長、当時は稲葉衆議院議員だったわけでございますけれども、そして本部長を決めて、この本部長が、とにかくこれは現地に行ってやらなければいけない、指揮に当たらなければならない、そして、各省庁の連絡がなかなかとりにくいからということで、全閣僚の一任をとって、全権委任でもって現地の方に、貨車に乗ってでもいいから、はってでも行くんだという、そういう気概でもって駆けつけられました。  そしてそのときには、延べにして自衛隊三十二万人の除雪要員を派遣したということでございまして、またこの本部長、実はこの本部長というのが当時の建設大臣でありました河野一郎建設大臣でございます。そして、なかなか現地にたどり着かない。そのたびに、政府はあなた方を見捨てないというような演説をして、国民を安心させつつ行ったということでございます。大変その当時の自民党の指導者の方々、本当に腹の据わった方がいらっしゃったなというふうに思うわけでございますが、河野総裁、この件について、まだ大変お若いころだったと思いますが、何かお聞きでありましたでしょうか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 先ほどから具体的にいろいろお聞かせいただいておりますが、率直に申し上げまして、決して言い逃れを申し上げる気持ちも全くございません。むしろ、先ほどから申し上げておりまするように、厳しく反省、総括をしながら、これを教訓にして次の対応を考えなけりゃならぬ、こういう気持ちを持っております。  それでもなおかつ、先ほどから先生のお話をお伺いいたしておりますと、例えば、端的に申し上げまして、現実にあるすべての法ですね、関連法、この関連法と、今度地震が発生をいたしました、この緊急対策、あるいは緊急出動におきまする国の対応措置等についてのお話でございますが、現実には、今先生が御指摘になりましたように、それぞれ現場に参りました皆さんはあらん限りの知恵を絞りまして、そして対応をしていただいた。例えば、そこでいわゆる決断、いろいろ関連法規において慎重に普通なれば手続がある、あるいは秩序があるけれども、大胆にそして機敏に節度正しく処理をしていただいた事例は、私はもう数多くあると思っているんです。  ただいまの農林大臣の説明にいたしましても、これは御説明のとおり機敏に、こういう手続はあるけれども、この際、緊急事態だ、さあ決断、さあ行けと、こういう処理をとっていただいておるわけでございますから、決して、今申し上げておるように、このような事例ばかりでもございませんけれども、厳しく反省をしなければならぬ事例もありますから、これは前段で申し上げたとおりでございまして、ぜひその辺の実態は一応は御理解をいただきたいと思います。

小池百合子新進党

○小池委員 質問と答えがかみ合ってないように思います。今は河野総裁にお尋ねした質問でございます。お答えください。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 古い新潟の事例でございますが、三八豪雪は、私どもも忘れることのできない事例でございます。政治が主導をするということは、こうした場合当然のことであろうと思いますから、今回も村山総理を中心に私どもは政治的判断で次々に指示を出しているということをぜひ御理解をいただきたいと思います。  連日のごとく、村山総理、武村大蔵大臣と私は、三党首が集まって問題の処理について話し合っておりますし、また、関係閣僚は連日集まって一つ一つ事例についての報告もし、判断もしているわけでございまして、こうした判断がなければ物事は進んでいかないのでございますから、ぜひそうした政治が判断をして進めているということについても御理解をいただきたいと思います。

小池百合子新進党

○小池委員 まず、今回の最大の問題は、最初の対応がおくれたのではないかということでございます。今私があえて出させていただいたそういう古い話、これは自民党が蓄積している大変なノウハウだと思うわけでございますが、今の社会党委員長であります村山総理を抱かれた連立政権として、そのノウハウをどうしてもっと早く提供できなかったのか、私はその辺のところに大変不信感をこの政権に抱くわけでございます。  足して二で割るというような形が行われがちでございますけれども、これではマイナスにマイナスを重ねてしまう。その初動対策のおくれが今回の大きな混乱につながっているのではないかと多くの方々が、また私の兵庫における被災民の方々はそのようなことを口々に言っておられるわけでございます。  先ほど、午前中の御質問、午後でしたか、二階議員の質問に対しましてのお答えで、自民党の小渕副総裁の発言について、幹部の一人一人の発言まで知らないというような意味のことをおっしゃった、緊急のことで大変忙しいという旨のことをおっしゃったと私は受け取ったわけでございますけれども、その後で、自衛隊を認めないと言ってきたところの最高責任者だから、急にさっさとやれと言われても、遅かったかなと言われればそうかなと思うが、我々にも責任があるというふうに、これは幹部といっても副総裁の発言でございます。これに対して我々にも責任があると自民党の副総裁がおっしゃっておられる。総裁としてはいかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 事実関係が正確に小池議員のお手元に行っているかどうか、私は大変心配をしております。私も正確にその場にいて聞いたわけではございませんが、関係者に聞いてみましたが、党内の会合において、幹部の一人として、今回の震災の初期動作においていろいろな意見がある、いろいろな見方がある、しかしそうしたさまざまな見方を集めて、反省すべきところは反省していくということが大事だということを言われたのであって、別に連立のパートナーとして我々が支えている総理大臣について非難がましいことを言われたというふうには全く聞いていないのでございますので、その点はぜひ誤解のないようにお願いをしたいと思います。

小池百合子新進党

○小池委員 現時点を考えますと、先ほどから申し上げておりますように、被災民の方たちは冷静だというふうに申し上げました。しかし一方で、そういった政府に対する怒りも今どんどんとたまっているということも御承知おきいただきたいと思います。  そして一方で、これからの問題となりますと、最大の問題は希望がないということなんです。いろいろと先ほどから申し上げておりますように、住宅ローンをどうしようか、これから会社が倒産してしまうんじゃないか、そんな思いを抱いている方がほとんどでございます。これからの日本の経済というものは、今や一国のみならず、世界経済に与える影響は大変大きい。そして、最近の日本の株式市場を見ましても、非常に懸念される材料と申しますか、状態にあると私は認識をいたしております。  ここで必要なのは、まだ被害の全体像がわからないから、つかめないからということでございましょうけれども、いち早く復興のためのマスタープランを出すことではないかというふうに思います。また、被害の状況が多ければ、第一次、第二次といったような形のマスタープランにどんどんと切りかえていく。さもなければ、現在メキシコのペソの暴落であったり、また世界に不安定な要因を抱えている国がたくさんございます。そして、日本の政府がこれに対して適切な、的確な対応をきっちりととらなければ、人々の希望もなければ、国際金融に与える影響も非常に大きいものがあろうかと私は思っております。  そこで、多々伺いたいことはございましたけれども、時間も迫っておりますので一点だけ聞かせていただきたいと思います。  今回の災害は、初めての都市災害ということで注目すべきだと思います。つまり、これまではどちらかといいますと第一次産業が被害を受けがちであった。ところが、今回は第二次そして第三次産業の被害というのが莫大なものになっているわけでございます。よく三兆円から八兆円の被害であると言いますけれども、これはストックの被害でございます。フローの被害ということを考えますと、日商の稲葉会頭がおっしゃっておられますように四十兆円ではないかというような見方もあるわけでございまして、私も、実際の企業活動、それからほとんど使えないビルが林立している、かしいで立っているという現実を考えると、その数字に近い形でマスタープランをつくっていくべきだというふうに思っております。  そこで、これからの対応策として、これは市場金利への影響なども考えなければなりませんけれども、復興債の発行ということについてどういうお考えを、またどういう御計画をお持ちなのか、大蔵大臣お答えください。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 巷間、今回の震災の被害額についてさまざまな数字が表に出始めておりますが、これは一般的には民間企業、工場も民間のビルもあるいは民間の個人の住宅も含めて推計をしようとされているものだと思っております。  政府としましては、いずれにしましても、御指摘のとおりようやく回復軌道に乗ろうとしている日本経済に今回の震災がマイナスの影響を与えることがあってはなりませんし、また大蔵省としては、ひときわ金融等の問題につきましても、このことが金融不安につながるような事態を起こしては絶対ならないという思いであります。  あわせて、午前中から再三お答えをいたしておりますように、政府としましては、既存の予算の執行も、そして補正の対応も含めて、ありとあらゆる努力をしてまいります。そのためには、あらゆる財源の可能性についても、こういう非常の事態だということを認識しながら真剣に検討をさせていただきたいというふうに思っております。

小池百合子新進党

○小池委員 そうしますと、復興債の発行についても十分考えておられるということで認識してよろしゅうございますでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 小池議員さん、復興債というのをどういうふうにとらえるかですね。きのうも大蔵委員会でございましたが、免税債というふうなとらえ方もされている議員もございましたし、さまざまでございます。今ここではっきり固有名詞を挙げては申し上げませんが、もっと、そういう債券の発行以外のさまざまな知恵もないのかどうか、その点も大蔵省を中心に今真剣に検討をさせていただいております。  いずれにいたしましても、被害額が精査されて補正の金額が見えてくるまでにきちっとした結論を出していきたいというふうに思っております。

小池百合子新進党

○小池委員 関東大震災と質の面でもかなり違いますけれども、大変な経済に対する被害でもございます。ただ、関東大震災の研究も一方でしつつ、しかし、あの時代と現在、リアルタイムで国際金融が動く時代と変わってきているという、そういう、危機管理にしても何にしても時間との闘いであるということ。それから、すべて日本という国がこれだけ大きくなったことに対しての、そしてその国を動かすという、さらには国家というものは、また政治というものは国民の生命を預かっている大変重い仕事であるということを、先輩の皆様方に私は偉そうに申し上げるわけではございませんが、被災民の一人として切にお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 この際、赤羽一嘉君から関連質疑の申し出があります。二階君の持ち時間の範囲内でこれを許します。赤羽一嘉君。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 神戸市選出の新進党赤羽一嘉でございます。  質問に先立ちまして、このたびの阪神大震災におかれまして、たつとき命をなくされた五千有余名の遺族の方々に心からお悔やみ申し上げるものでございます。また、現在も不自由な生活を余儀なくされている、三十万とも言われるし、それ以上とも言われている被災者の方々に心からお見舞いを申し上げるものでございます。  また、実は私自身も当日、神戸市東灘区の住宅で家族四人ともども被災に遭いました。被災者の代表ということよりも被災者の一員として、今回の震災におかれまして国内各地の皆様、そして海外の皆様から送っていただきました本当に真心からの御支援に対して、この場をおかりいたしまして心から御礼を申し上げるものでございます。本当にありがとうございました。  それでは、限られた時間でございますので、質問をさせていただきます。  まず、私、今言いましたように、今回最も被害が大きかった地域の一つの東灘区の浜辺の方に件んでおる関係で、そこで被災を受けたわけでございます。その中で一週間、一回も着がえもせずに、ボランティアの皆様と一生懸命救済に働かせていただきました。  その中で、正直言って、本会議の結果も聞いておりますし、きょうの一日の予算の質疑も聞いておりますが、何となく現場の声とここでの話がかみ合ってないなと思わざるを得ないのでございます。何か総理を責めるとか責任問題を問うというようなことは非常に心苦しいことであります。ただし、現場を回っていると、本当に被災された方、家族を亡くされた方、家を壊された方、この方たちの声というのはもっと厳しいのです。政府は何もやってくれなかったじゃないか、おまえ何やったんだと。私は地元でもありますから顔もわかっております。一生懸命やらせていただきますと言いますけれども、本当に厳しいのです。  その厳しさに対して、政府は精いっぱいやられている、最善を尽くされていると言われましたけれども、朝七時半に知って十時に第一初動した、この二時間半、地震のときの最初の二時間半、ここに決定的な、天災で終わらせるのか人災につなげるのか、決定的なこの二時間半に対して何の反省もない限り、これから総理、そして閣僚の皆さんがいかに一生懸命復興します、全力で尽くしますなんて言っても通りません。被災民の人たちには通らないのですよ。  そういう意味で、今回の教訓を生かして今後の対策という話、これは最も重要なことだと思いますが、被災者の方たちの現場では、十日もたってまだこんな生活させているのか、家もつぶれた、職もない、どうしたらいいんだ、もっと早く手を打ってくれ、こういった生の声を今回、総理初め閣僚の皆様方に伝えさせていただくのが私の使命だと思って、限られた時間でありますけれども、伝えさせていただきます。  また、地震状況ですけれども、簡単に言いますけれども、私が経験したことを言います。  五時四十五分、ドーンとトラックか何かに家がぶつかったのかなと思うぐらいはね上げて、それで目を覚ましました。それから、いきなりジェットコースターの一番厳しいところにほうり出されたような感じで、ガッガッガッガッガッと物すごい、ただし十五秒か二十秒ぐらいだったと思います。私は、三歳の娘を抑さえて布団にかじりついて、それだけが精いっぱいでした。もう本当に、ぐらっときたら火の元をなんというあの標語がいかに役立たないことかを実感しました。  余震が来る前に何とかドアをあけなければいけないということで、もう真っ暗な中だったんですけれども、精いっぱい玄関に行きました。もう何かいろいろなものが散在していて足が血だらけになりましたけれども、ドアをあけて懐中電灯を照らしてみると、部屋の家財道具が全部倒れたんじゃなくて飛んでいるのです。倒れたんじゃなくて、あの大きなテレビが考えられないところにある。マンションの重いふすまが部屋じゅう、四つあるんですけれども全部ほうり出されている。たんすの中身が全部出ている。たった十五秒、二十秒の間に、こんなに大きな地震だったのか。慌てて家族の靴を持って、靴を履かせ、玄関で毛布にくるませて、ドアをあけて、寒かったのですけれども、外が明るくなるのを待ちました。  約一時間、七時過ぎに明るくなりました。外を見ると、木造の二階建てがもうことごとくぺしゃんこにつぶれているのです。これはまずいと、家族は置いておいて、もう外へ出て着のみ着のままで走り回りました。  私の知っている一人住まいの御婦人がいて、あそこは文化住宅というんですけれども、二階建てのアパート、これは絶対厳しい。行ってみると二階がべちゃっとつぶれて、こういう感じでかしいでいました。そこに二人の若夫婦が立っていました。一番奥の部屋にうちの母親が住んでいるのです、ただ玄関が全部つぶれていますのでとても行けない。私の知っている人は一番手前の部屋でした。幸いガラス窓が割れていましたので、自分でぶち割ってその中へ入って、たんすの下で挟まれていましたのでたんすを持ち上げました。力には自信があったのですけれども、屋根が落ちてきているので屋根ごと持ち上げなければいけないので、本当になかなか上がらない。そんな中で、しかし、その人は助け出せました。  そのあたりぐるぐるぐるぐる回ったのです。今挟まれているのです、主人が挟まれているのです、一一〇番してください、一一九番してくださいと狂ったように言われる人もいました。行ってみる、足が出ている、だけれども家が上がらないのです。人手がない。で、こう上げて、出し切れなくてガチャンといったときに助かる可能性を全く失わせてしまうということに、これはもうとてもできない。もっと人手があれば、もっと機材があれば、ジャッキがあれば、もっと大がかりなあれがあれば助けることもできただろうが、残念ながら、そうやって人の足の色がだんだん白くなり、声も聞こえなくなる、そういった状況を何人も見ました。  本当に朝七時過ぎから夕方三時ぐらいまで外を駆けずり回りました。電話もかからない。サイレンの音だけ鳴っているけれども人も全然来ない。自衛隊の姿なんか、想像もしてませんでしたけれども、あらわれない。ああ、もっと自分に力があったら、もっと本当に人手があったら、本当に情けない思いをいたしたのです。  先ほどお話を聞いておりました。朝一報を聞いてニュースを見ている、相当甚大な被害だなと言われておりましたけれども、総理、一体どのくらい被害規模を想定していたのでしょうか。ニュースによりますと、お昼、二百名程度の死亡が出たということで、えっと驚かれたという記事も読みましたが、一体どのように初動動作の段階で認識されていたのか、お聞かせいただきたいと思います。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員から、現場で経験をされた生々しい実情の御報告がありましたけれども、そういうお気持ちに、遭遇された皆さんのお気持ちに、本当にもう言葉では言い尽くせない気持ちでいっぱいでありますけれども、率直に申し上げまして、私は六時過ぎのニュースをテレビで見たんです。そのときに、これほど大きくなるとは、その瞬間は率直に申し上げまして想像できませんでした。七時半に秘書官から連絡があったときに、かなり広い範囲に相当の被害が出る可能性があります、こういうことはそのときに聞きました。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 どういう報道がされていたか、現場にいたわけですから逆にわからなかったわけですが、あの四十三号線の高速の橋げたが倒れている状況を見れば、大変な被害があったものだというふうな御認識をいただけたらなと本当につくづく思います。  またちょっと先を急ぎます。  そして日暮れ前に自転車に乗りながら家族三人、五歳と三歳の子供を避難所に連れていきまして、その足で三宮の市役所、そして県本部に向かいました。  そんな中で、交通渋滞がすごい。さっき冬柴議員からもお話がありました。自転車で一時間半かかってようやくたどり着きました。その中で、本当に交通渋滞だから、大阪や北兵庫からバイク隊で救援物資を持ってきて、五十人、百人と来てくれたボランティアの方たちもいたんです。また、大阪からいわゆる砂利船に救援物資を満載して、荷おろし用に三十人、青年が乗ってきました。神戸の第三突堤、夜中の二時ぐらい、私も一緒に立ち会って荷物をおろしました。  そんな中でも、私の知り合いの中には、被災者で、お父さんがつぶされて生き埋めになっているんだけれども出せない、お姉さんとお母さんだけ助かったからまず姫路に連れていって、その人はトラックの運転ができる、トラックを運転して救援物資を野宿している人に配ってやる。それで、結局お父さんは亡くなられ、昨日だびに付して姫路に帰ったそうです。  そういった、はっきり言って政府が手をこまねいて、ああだこうだ言っている。わかりませんけれども、現場にいた中で、民間ボランティアの方、本当に精いっぱい努力されていたということをまず認識してほしいのです。  一方、行政がされたこと、圧倒的に人手不足だったと思いますから、一月十七日、その家族が避難したところでは食料配付はございませんでした。十八日、食料、お握り一個です。十八日、魚崎浜町のLPGの、液化ガスが漏れた、国道二号線以南は全員退去しろということで出ていったわけですよ。しょうがない、朝、もう本当、せつなかったと言っておりました。私もそれで連絡がとれなくなりました。転々としました。ほとんどが野宿を強いられたそうです。やむを得なかったと片づけていいことなのかどうか。  そして現在、十日たった今、殺到するのが、家が傾いています、隣の家に寄っかかって余震があったら第二次災害が起こります、何とかしてください、問い合わせます。市、県、職員、もう手いっぱいで何ともできません。自衛隊が入ってくれたら動かせるんですけれども、何ともできません。自衛隊も入っていると思いますが、圧倒的に数が少ない。職員も、もう本当に不眠不休で手いっぱいになっている。その辺を、本当は自治大臣に早急な応援体制に対しての御質問もしたかったのですが、ちょっとまた災害特等々の委員会でさせていただきます。  それで、一つ言いたかったのは火災についてなんですね。どんな大火災でも最初は小さな火災だったと思うのです。  ここにグラビアがございます。たまたまこれ、私の家のすぐそばなんです。この甲南本通商店街という大きな、燃えていますけれども、これは実は当日の午後、一軒の小さな靴屋さんが火事になったんです。地震直後じゃございません。ただ、ゴム関係がありますから、ぼんぼん爆発をしている。十二間道路の道を挟んでガソリンスタンドがあるものですから、私は二回一一九番かけました、早く来てくれと。最初に言われたのは、救急車、手いっぱいで来られません、何とか早く回します。なかなか来ない。もう一回かける。交通渋滞でなかなか、到着が遅くなったんです。そして、だんだん、炎々と燃えて、私もその日家を出ましたので、こういった形の大火災になったということはわからなかったわけです。  また同日、十七日、兵庫区の会下山地区と長田区のほぼ全域、JRの北側ですね、大火災があったと思います。十七日の夜、NHKで、たしかヘリコプターで撮影をされていた。私は市の対策本部で見させていただきました。炎々と燃え盛る、もうどうしようもない火災が続いておりました。  私もあの日は眠れませんでしたし、市の対策本部も全く眠れずにその消火活動を見守っていたと思います。なかなかはかどらない、水もない。そんな中で、果たして総理、十八日の、その一夜明けた、お休みになられたかどうかわかりませんけれども、十八日の朝はどういったお気持ちで、どこで何をされていたんでしょうか。(発言する者あり)建設的な話をします。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 十七日の日だったと思いますが、消防庁長官が現地に行っておられまして、電話で報告を受けました。そのときに私は、もう何よりもかによりも人命救助が大事だ、同時に、消火に全力を挙げてほしい、そのために責任は持つからやれることはもうすべてやり尽くしてほしい、こういうお願いも申し上げたのです。  それは、そうは言ったけれども、これは、体制として十分にはおこたえできるだけのものがなかったということについては極めて残念でなりませんけれども、私は、翌朝八時に財界の代表者とお会いをする機会がございまして、お会いをいたしました。そのときには、やはり兵庫県のこの地震の状況についても報告し合って、そして御協力もお願いしたい、こういう気持ちで行きましたので、全然関連のない会合に出たわけではないのです。これは、九時からまた閣議がありましたから、すぐ帰って閣議に出る、こういう日程でございました。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 今、席の方から、個人のことを聞いてどうするんだということがありましたけれども、最高責任者として、民間の連中がそういう中でどういうことをやられていたのか確認したいと思いまして、ニュースでは、おっしゃっていただいたような、財界の方と朝食会をされていた。それで、腑に落ちなかったものですから、なぜそのとき現地に飛んできていただけなかったのか、十九日になったのかということをお聞きしたいと思いまして、とりあえず聞かせていただきました。それは結構です。(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。  また、一月十九日、亀井運輸大臣、亀井運輸大臣は空海陸の輸送体制の最高責任者でもありますし、気象庁の監督大臣でもあると了解しておりますが、私が聞いている範囲で、国会の本会議でも出ましたが、一月十九日、青森県の知事選の応援に行かれ、帰ってきてその日の夜、ある団体の新年会のパーティーに出られたと聞いておりますが、この事実関係だけ御答弁を願います。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 十八日の日に、総理の命を受けまして現地に入りまして、現地の被災状況の把握と救援体制等の把握をやって帰ってまいりましたが、翌日十九日、運輸省としての万全の、私が指示いたしましたのは、まず救援活動、これにとにかく全力を挙げるという形での指示をいたしまして、御承知のように今は携帯電話も何もございますから、それで、午前七時五十五分の飛行機で青森に参りまして、現地には十分間おりました。十分間でトンボ返りをいたしまして、こちらに午後一時に到着いたしましたが、その間も携帯電話等で常時連絡体制をとっておりましたので、運輸省の体制として、私は現地に、党人としての義務を果たすために行ったことが支障を来したというようには考えておりません。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 夜はどうですか。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 夜は、これは物流関係の新年の賀詞交歓会がございまして、お聞きいただければおわかりになります。私はおめでとうございますとは申し上げられませんと申し上げました。そうして…

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 パーティーには出ていたのですね。

亀井静香自由民主党・自由連合運輸大臣

○亀井国務大臣 いや、ちょっと待ってください。そこで私は十分間程度おりましたが、まず、物流関係の皆さん方が、御承知のように、トラックは千二百六十台、これが現地運輸局からの要請で救援物資等の輸送に当たっていただいておりますし、大変な御協力をいただいておりましたので、私は物流関係者の皆さん方に心からお礼を申し上げまして、さらに今後の協力につきましてお願いを申し上げまして、会場を去りました。  以上です。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 大臣、当時は、この日は気象庁がマグニチュード六程度の余震が、危険性があるという警告を毎日発していたのですよ。そして、実際起こった土砂崩れ、第二次災害上して土砂崩れ、私も走りましたよ。刻々と変化するのですよ。現地に、大阪にでも構えて大臣が陣頭指揮をとるということを私は本当に望みたかった。だから、何か現地にいないで、携帯電話持っているから……(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。言いたいことは言いたい。本腰を入れずに片手間で、言わせてもらえば片手間で、いいこと言う政治家の言葉なんてもう聞き飽きたということなんですよ。(発言する者あり)だから、現地で頑張っただろう。五千人もの被害を出したんだよ。内閣総辞職にだって値するだろう。一時間おくれたらこれは五万、五十万の被害にも通じた大惨事だったのですよ。その認識がなくて、復興計画がああだこうだ言ったって、地元の現地民はどうやって納得するのですか。天災じゃない、人災だ。間違いなく人災だ。災害が起きてから最善の手を打つ、三時間以内に打つ、これが一番大事だったのですよ。  時間もないので続けますけれども、総理は災害発生後三日後、現地に来られ、たしか被災民の不安を取り除くよう全力を尽くすとのコメントをいただきましたけれども、今最高責任者である総理が認識されている現地被災民の、被災者の不安というのは何か、端的にお答えしてください。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 きのう、私は、夜、国会が終わりましてから関係省庁をちょっと激励に回りました。その際に申し上げたのですけれども、やっぱり三十万からの避難をして生活をしておる皆さんがおられる。これは千カ所以上避難場所があるわけです。ですから、物資が行き届くところもあるだろうし、また物資の行き届かないところもあるかもしれない。だから、もう生活に必要なすべてのものについては満遍なく行き渡るような配慮もしてほしいし、同時に、これから想定できないようなことが起こるかもしれない、先手先手で対策を講じて、もう何よりもやっぱり不安を解消して、あすはこうなる、あさってはこうなるというような暮らしができるような手だてというものをしっかりしてほしいということをお願いしたところでございます。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 具体的には、いろんな困っている問題があるのですが、住宅、十分な住宅を早急に入れていただきたいというのが今一番強い声だと思います。  小里大臣に聞きますけれども、今、あるところでは校庭にブルーシートのテントを張って生活しておる。また、あるところでは学校の庭に穴を掘ってトイレをつくっているのですよ。男女関係なくやっているのですよ。着がえもできない体育館でもう十日ですよ。一週間、十日ふろに入らないということは大変なハードシップですよ。ただし、今身寄りのある方はどんどん出してほしい、言ってください、そう言っていますけれども、身寄りがあっても、仮設住宅に申し込む資格をなくしてしまうから意地でも頑張るのだということがあるわけです。だから、今具体的に、本当に一言でお願いしますが、最善、何月何日までに何万戸用意できるのか、お答えください。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 一言でとおっしゃいますけれども、時間の関係もございましょうが、極めて重要な、先生の限りなく大きな深刻な経験から御提言をいただいております。真剣に受けとめさせていただいておるところでございます。  どうかひとつ先生、今の先生のそのようなお話をぜひ具体的に、現地に、御承知のとおり、総理大臣の指示に基づきまして、あの非常対策本部も異常なまでに、異常と申し上げるのはどうかと思いますが、とにかく相当な各大臣、各省庁の応援をいただきまして、その筋のそれぞれのベテランも派遣をいたしました。しかも、貝原知事のおいでになるあの県庁のやかたの知事室の周辺に、密接な連携のもとに待機をいたしまして、対応をいたしております。  どうかひとつ、先生のそのような貴重な経験に基づきまして、いろいろ今総理大臣が指示しなければならぬことを、あるいは私が対策本部長として知恵を絞らなければならぬことをぜひお聞かせをいただきたいと思う次第です。当然私どもは、私どもといたしましてもう可能な限り精いっぱいの対策を講じておりますから、どうかひとつよろしくお願い申し上げます。  なおまた、住宅の問題についてお話してございますが、先ほどからお話し申し上げておりまするように、それぞれ対策も可能な限り進めております。しかしながら、これは決して言いわけではございませんけれども、その建設計画を立てましても、建築資材等を運び込むことが大変だ、この事情もまた先生御承知でございますから、そのような困難を乗り越えましてやりますから、よろしくひとつお願い申し上げます。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 住宅は恐らく推定七万世帯分ぐらいを早急に用意しなければいけないというふうに現地からの報告では上がってきています。七万戸。今つくっているのはせいぜい一万とか二万とか、そういう仮設住宅。それも入るのが二月中旬だと、ガスは三月になると、それまでふろにも入れないのかと、そういう話になるわけです。  ですから、緊急の提案として、近隣諸県の公営住宅、それと企業の社宅、それとホテル、旅館、すべてを即刻借り上げて、そしてその移動費用もすべてこちらが持つ、国が持つ。そして、移動したとしても、その公設仮設住宅の申し込みの権利は喪失しないということを担保してあげて、きょうにでも手を打ってください。  また同時に、ふろの話が出ました。現在、北区でゴルフ場を開放しているところがあって非常にありがたがられているのですが、なかなか遠くて行けないのです。さっき灘区とか市内にも幾つか銭湯があいていると言いましたが、皆さん知っていますか、一人十五分で、六時間待つのですよ。そんなところに、当てもないところに行けるわけないじゃないですか、神戸といったって全く陸の孤島になっているんだから。ですから、県内に百三十五のゴルフ場、市内北区、西区に恐らく十個のゴルフ場、これもすぐできるはずです。足を確保してふろに入れてあげる。女性は全く着がえられない。もう本当にこれは限界に来ていると思います。そこについて、答弁はもういいです。(発言する者あり)じゃ……。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 野中自治大臣。簡単にお願いをいたします。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 今お説のとおり、昨日午後三時に近畿の知事、政令指定都市、中国並びに四国の知事さん十六名、指定都市の市長さん三名、合わせて十九名にお集まりを賜りまして、そして近隣府県で受け入れていただくということをお願いをいたしました。  本日午後二時に電話も十台、知事公舎の庭にテント張りで、近畿ブロック、中国ブロック、四国ブロックの連絡事務所を設けまして、神戸市内には五つの連絡事務所を設けまして、その収容できる住宅あるいは施設を全部避難地に掲示しまして、そしてそこへ電話をかけていただきます。そして、その費用は全部各都道府県や市町村で負担をしていただき、自治省はそれを特別交付税で見るということをお約束をして、既に活動に入っております。  どうぞ先生も、あるいはこのテレビを通じてお聞きの背さん方も、何なら私、電話番号、十本ありますから、お許しをいただいて言いたいのですが、そこへ連絡をいただきたいと思っております。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 ですから、もう一度確認します。ゴルフ場のふろの話はだれもしないと思います。現地でしか声が上がらない。とにかく足を確保して、今晩からもう至急してください。  あと、ちょっと箇条書きにだけ言わせてください。  当面の生活資金の手当てを拡充すること。そして解体作業。これはもう話が出ています。費用はこれは国が持つこと。ローンをつくってマンションを買った、家はなくなったけれどもローンだけ残っている、これも深刻な問題です。あと、地場産業が崩壊しているわけです。神戸港の港湾、ケミカルシューズ、この地場産業の崩壊による職場喪失に対して雇用を確保していただきたい。また、被災者復興の特別融資、低利などと言わずに無利子でお願いします。その中で、神戸というのは国際都市です。在日韓国、朝鮮、華僑の方も多くて……

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 赤羽君、申しわけございませんが、時間が迫っておりますのでそこでやめてください、あとの方の質問の時間もございますので。(赤羽委員「一言だけお願いします」と呼ぶ)もう一言が大分過ぎましたので、まことに恐縮ですが、大変重要なことだと思いますが、委員会の運営がございますので、ひとつよろしくお願いいたします。

赤羽一嘉新進党

○赤羽委員 はい、わかりました。私も神戸選出衆議院議員として、これから兵庫県の復興が本当に自分に与えていただいた最大の使命だと思って頑張るということを決意表明しまして、三十分の質問時間、終了させていただきます。ありがとうございました。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて二階君、前田君、東君、冬柴君、小池君、赤羽君の質疑は終了いたしました。  次に、穀田恵二君。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 日本共産党の穀田恵二です。  私は、今回の地震災害で犠牲となられた方々に深い哀悼の意を表するとともに、被災の中で必死に頑張っておられる皆さんに心からお見舞い申し上げたいと思います。  私は、地震当日も含めて三日間現地に入りまして、今度の震災を目の当たりにして、国民にとって政治とは一体何かということが鋭く問われているということを実感しました。自然現象である地震は、確かに避けられません。しかし、それを今回のような未曾有の災害とするかどうかは、まさに政治の責任だと私は考えています。政府は事あるごとに予想を超えるものなどと発言していますが、私は絶対に許されないと思っています。  一昨日、我が党の不破委員長が指摘したように、一九七〇年に地震予知連絡会が神戸、大阪の一帯を地震の危険の多い地域として特定観測地域に指定していたにもかかわらず、地震に対する備えは極めて不十分でした。そのことは予算面でも明らかでして、例えば消防予算をとってみますと、八一年度の二百五億円から来年度予算でも百七十五億円に減らされている。また、地震予知予算は、来年度予算でも百六億円にすぎないのです。その結果、災害復旧予算を含めた防災関係予算の政府予算に占める割合も、七〇年代の八%からここ数年は五%台に落ち込んでいます。これで万全とか最善とか言えるのだろうか。  私は、国がもっと積極的に責任を持って地震対策をやっておれば、これほどの大きな、甚大な被害はなかったと思います。だから、天災としては絶対に片づけられない、このことを主張したいのです。ですから、このことは、救援や救済に取り組むに当たっての前提であろう、実際の被害の規模に見合った対策に全力を尽くす、そういう点での前提であると思います。したがって、その点での総理の見解をお聞きしたい。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 五千人を超すとうとい人を亡くしましたし、同時に、三十万からの避難生活を余儀なくされておる方々がおられる今度の甚大な災害というものは、これはもう筆舌に尽くしがたいものがございますし、これまでも日本の政府としては、何といってもやはり日本のこの列島というのは地震多発地帯でもありますから、それなりにその対策も講じてきておったと思うのですよ。  しかし、橋脚が倒れておる、折れておる、ああいう事態を見ますと、まだまだこれはやはり欠けている点がたくさんあったということも反省しなきゃならぬと思いますし、この災害の教訓というものにしっかり学んで、今後の防災対策というものは、十分見直す点は見直して策定する必要があるというふうに考えておりますが、この経験というものをしっかりやはり学ばなきゃならぬという気持ちで今はいっぱいでございます。  同時に、まだまだお困りになっている方が、先ほど来意見がありますようにたくさんあるわけですから、当面しなきゃならぬことに全力を挙げて取り組んで皆さん方の期待にこたえなきゃいかぬ、そして一日も早く立ち上がって、復興に取りかかっていただける体制をつくることが当面の最大の責任だというふうに考えておるところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 先ほども総理、お話がありましたけれども、全力を復旧に尽くす、これは当たり前のことです。問題は、今度の震災が本来地震対策に全力を尽くした結果であったのだろうか、こういうふうに思うわけなのですね。そういう点での責任はどうかということを免れないと思うのですね。そこを明確にしていただかないと、私は、今後の復旧に全力を尽くすと言った場合の、本当にそうだろうかということについての疑問を抱くわけです。  しかも、それなりにと総理おっしゃいましたね。しかし、一九七〇年に地震予知連が地域指定する際に、地域選定の方針ということで、対象とする地震としては、マグニチュード七級で、二十年ないし三十年以内に発生する可能性があるように思われる地域について選定した、こう言っています。このことは、単にその時点で、七〇年に言っただけじゃなくて、九二年の総務庁の行政監察結果の報告書にも明記されているわけです。ことしは、ちょうど一九七〇年から二十五年目、まさにこの危惧が的中したわけであります。  では一体、この地域に勧告に沿ってどういう体制、特別の体制をとってきたのかということについて伺いたい。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 先ほど来申し上げておりますように、これは、地震の予知学会あるいはまた防災対策委員会、いろいろな機関がありますね、そういう機関でこれまでの経験に学びながら、防災対策、地震対策というものについてはそれなりの計画も立ててやってきたと思いますけれども、それを上回る今回のやはり災害ではなかったかというふうに思いますので、私は、この経験というものにやはり学んで、もう一遍すべてを洗い直すという気持ちで、専門家やらあるいは経験者やらいろいろな方々のやはり意見もお聞かせをいただいて、そして全体として今後の対策を講じていく必要があるというふうに今考えているところであります。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私はそれではだめだと思うのですね。  つまり、何が不十分であったかということについての、本来そういう危惧が指摘されていて、特定の、特別の手だてを打たなければならない地域と指定されていながら、そういうことについてどういう手を打ったのかということなんですね。そういう点をやっていますと長くなりますから、私は特別な手だてが打たれなかったところに問題があると思うのです。  具体的に復旧の問題に移りたいと思うのです。  先ほどもございましたように、一番肝心な問題は何といっても住宅問題です。これは、避難している方は三十万人おられて、昨日も神戸市議会の方々の要請では七万戸が要るだろうというふうに言われています。そして、先ほど野中自治大臣は、四万四千戸の中間的なものを確保したという話がございましたけれども、きょうの東京新聞に、鐘ケ江前島原市長がこういう話を載せています。  「仮設住宅は、何が何でも希望者の数だけそろえるべきだ。弱者優先で全員収容を目標にしなければ。仮設住宅の良さは、元の住居からそれほど離れないで済むことにある。」そして、同じ九州からの提供があったけれども、それはいなかったというようなことまで言っているわけなんですね。つまり、まず仮設住宅を要望の分だけ建てるということに主眼があると思いますが、その点とうお答えになりますか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 まず土地の関係でございますが、土地の関係におきましても、今緊急にその用地の確保もいたしつつございますが、さらに一段と先生のただいまの要請の趣旨も酌みながら努力を続けております。  同時にまた住宅の問題、ただいま一段と大変強い御要請もあるようでございますが、即座に、本日の委員会終了後、緊急対策の会議等も開きまして、さらにその辺の再点検を行って御期待に沿いたいと思います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 その期待に沿うという言葉は、やはり地元の方に言っていただきたいのです。今三十万人の方が避難されている、そして神戸でいえば七万の戸数を欲しいと言っている。そして、私もお話を伺ってみますと、西宮では一千戸の仮設住宅の計画に対して昨日現在で七千十二人のお申し込みがある。また、二十八日の締め切りの時点で一万を超すだろう。同じように芦屋でも一万は要るんじゃないか、こう言っている。そうしますと、この三つの都市を足しただけでもおよそ十万人あるわけですね。十万戸が要るんだと。  問題は、先ほどのお話ですと一万九千八百戸でしたね。それでは足りないんだ、十万戸そろえるんだ、そのことをどうしても総理に言っていただきたいのです。総理、いかがですか。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 最善の努力を尽くします。  先ほどまた私は御期待に沿いますと申し上げましたが、先生の御指摘に沿います、こういう意味で申し上げましたので、御了承願います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 現実はどうか。今お話ししたように抽せんをしなくちゃならない、それから当たるかどうかわからぬよという話がある。そういう中で路頭に迷わせるのかということだと思うのです。どうして十万戸近い、少なくとも安心していられるだけの数を確保するから任せておいてくれと、こう言えないのですか。  私は先ほど述べたように、四万戸の数は確かに中間的な数字として要るでしょう。しかし、問題は、その四万の人たちがなぜ入らないか。それはやはり仮設住宅も含めて、自分のうちへ帰ってきて、近くに帰ってきて住みたい、そういう保証があるんだったら入るでしょう。だから問題は、今入りたい人に対しては政治の責任として確保しますから安心してくれ、こう言ってほしいのです。

小里貞利自由民主党・自由連合国務大臣

○小里国務大臣 地元の県市の皆様方ともよく連携、協議をしながら、しかも、ただいま議員御指摘の目標に向かって最善の努力をいたします。  しかしながら、先生御承知のとおり、例えば二日前です、現地の方から、その私どもが先ほど説明を申し上げました契約をした、その住宅の資材を運ぶのに大変時間がかかっておる、道路を整理してくれ、海上を整理してくれ、そしてそれを円滑に機敏に運ぶための手だてをしてくれぬかと、こういう相談が来ます。さあやりましょうということで取りかかってみますが、一体どれぐらいお運びですかと聞いてみますと、トラックで三千台運ぶのだ、私の契約口はと。そういうような相談でございまして、もう本当に大量緊急物資を困難なる道路の諸条件のもとで運んでおりますから、その辺の窮状も一応は御理解いただきながら、最善の努力を尽くしますので御理解をいただきたいと思います。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私はそういう事情の問題について言っているのではなく、今一番肝心なのは、多くの方々言っておられました、つまり被災者に対して希望を与える、希望とは何か、やはり明確な展望を示す、約束をする、このことです。それは道路が詰まっている事情はみんな知っている、それはおくれるだろう、しかしやるんだということを確固として言うことが首相の責任だと私は思います。そして、人手がないのだったら、やはりそれは全国に呼びかけて集める、土地がないのだったら、公有地だけでなくて民間の土地も借りる、これは当たり前のことです。  そういうことを含めて必ずやっていただいて、私は、最善の努力でやはり希望者の要求にふさわしく件数を確保するということについて、どうしても総理に一言お願いしたい。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今小里大臣からも答弁がございましたけれども、あの地域にある、例えば大蔵省所管の土地とか郵政省が持っている土地とか、そういう国有地をできるだけ活用して、そこに仮設住宅を建てるということも検討してほしいし、同時に、その周辺地域にある、例えば共済年金会館とかいろいろあるかもしれませんから、そういうところにもできればやはり収容して、何とか過ごせるような状況もつくってほしいと思うし、同時にまた、先ほど自治大臣からもお話がございましたけれども、その周辺の知事さん方に集まっていただいて、そして各県が持っている公営住宅なり公団住宅なり、あいているところがあればぜひひとつ収容してほしいというようなこともお願いして、あらゆる手を打って皆さん方の期待にはこたえなければいかぬというので、全力を尽くして取り組んでいるところですから、そういう意味では、もうしばらく我慢をして、御辛抱いただきたい。  もう可能な限り皆さん方の御期待におこたえできるように、最大限の努力をして何とか果たしていきたいというふうに思っていることだけは申し上げておきたいと思うのです。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 最大限そういう被災住民の要求にこたえるということで頑張っていただきたいと思います。  問題は、次は住宅に関連して、先ほども出ましたけれども、瓦れきの除去についてお聞きしたいと思います。  これはもう大変でして、先ほども自治大臣からお話がありましたけれども、やはり個人のところも含めた被災者に対して、その瓦れきの処理も責任を食えというのかということが今問われていると思うのですね。ですから、ひどいところでいいますと、マンションなどの場合は、倒壊しているものの解体費まで責任負わなくちゃならないというようなことでいったのではもう再建の見通しもない、どうしていけるだろうかという、もう途方に暮れているという実態があるのです。  したがって、いろいろ御検討なすっていると思いますが、私は、神戸市はもちろん、西宮、芦屋、それから淡路島の各町のお話も聞いてまいりました。やはりそれは道路に出ているという分だけじゃなくて、半壊のものについてはもう本当に撤去していただく。それはやはり二次災害の防止という意味からいっても、極めて公共の利益からいっても大事じゃないかと思うのです。その点での御援助の趣旨をぜひお聞かせ願いたい。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 その前に、先ほど住宅についてお話ございましたけれども、ぜひ私、御理解いただきたいと思いますのは、既に応急住宅、発注しております、一万一千戸。さらに一万九千戸を追加しております。けれども、残念ながら、日本の中で今この応急住宅を生産できるのは月産一万戸なんです。  したがいまして、私どもが総理の命を受けて、そしてきのう行きまして、それぞれ国会の御理解をいただきながら、近隣府県の市長さんなりあるいは知事さんにお願いいたしましたのは、そういう状況の中からはどうしても、被災者の皆さんを今の現状ではもうこれ以上捨ておくことができませんので、私どものやることは、その心を和らげて御満足いただけることはできませんけれども、しかし、ぜひ周辺の市町村にとりあえず行っていただきたい、そして、それには家賃も食料費も、そして光熱費も皆さんに負担をかけないようにやります、こう申し上げておりますので、ぜひこれは御理解をいただきたいと思うわけでございます。  なお、瓦れきの問題につきましては、私ども地方公共団体を預かる自治省といたしまして、やはり地方公共団体の判断において、住民に危険を及ぼすとか、それをそのまま放置することがいけないということで、地方公共団体が除去をすることに対しては財政的措置を講じますと、これ以上の答弁を私どもはできませんので、地方公共団体の判断に基づいてやっていただきたいと思うわけでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 もう一度最初の問題についてこだわるわけじゃないんですけれども、そういう方々が行っていただくためにも、十万、全部の人たちが入れるやつをつくるさかいに、それで行ってくれというんだったら入ると私、言っているんですよ。そのことを言っているんですよ。その後は、必ず、仮設住宅は一月かかろうが二月かかろうがつくります、絶対に、要望だけ、そのことを私、主張しているんですよ。  で、今やはり除去の問題については、最善、万全というふうに総理、何度も言いますよね、いろんな施策、今後の要望について、できる限り被災者の声にこたえたいと、これは何度もおっしゃっています。そうすると、そういう方々が自分の力で除去するということができないのは明らかだと。そういうときに地方自治体がやる、それに対して国が補助すると言うが、地方自治体任せでなくて、それは国も督促をしてやっていただきたいということをしっかり言うべきだと私は思うんですよね。それは面倒見るからやってくれというふうに積極的にこたえていただくためにも、そういう必要があるんだということを私、言っているんですよ、いかがです。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 先ほど答弁申し上げましたことは、既に三日前に地方公共団体に連絡をしてあります。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は、その現実を見ていただくと、あの瓦れきをどうして、地方自治体が、それじゃ、例えば激甚災の問題になって、本来実態がわからなければその適用がという話で普通来ますわね。しかし、それだとしたって、そうじゃなくて実態調査が全部済まなくたってそういう指定をするわけだから、今回の場合みたいに。今回みたいな特定の場合、それは先頭に立ってやってくれと督促して、私の方が責任持つから頑張ってくれというのが筋だと言っているんですよ、私は。  それで、三つ目の大きな問題は、やはり個人の生活をどう再建するか、それに対して政治が何ができるかという問題だと思うのです。  私は、家も失う、資産も失う、家財道具も全部失う、そういう自力で生活を再建する場合、その基礎が失われているわけですから、少なくともその基礎は政府の責任でつくってあげる、これこそ政治の責任ではないかと思うのです。そういう意味で個人補償をやるべきだと改めて私は思うのですが、その点は総理、いかがでしょうか。

武村正義新党さきがけ大蔵大臣

○武村国務大臣 大変大きなこの災害から、個人におきましても、あるいは企業におきましても、あるいは町全体、地域全体としても立ち上がっていくためにはさまざまな努力が早急に打ち立てられることが大事でございます。しかし、この国のやはり基本というものを踏まえなければなりません。私有財産制をとっておりますし、いわゆる個人の財産を日ごろから自由にあるいは排他的にだれしも処分することができるかわりに、個人の財産は個人の責任のもとに維持するというのが建前であります。私有財産制なり市場原理の経済メカニズムもそうであります。  そういう基本に立って、今日までのこういう事態に対する対応の考え方としましては、プライベートな住宅とか企業とかあるいはビルとかいう個人の分野については、政府は精いっぱいの融資の面での努力をさせていただくということであります。災害でありますだけに、ふだんよりは一層有利な融資条件の努力をしなければいけない。そして、学校や保育所や老人ホームや道路や橋等の公共の分野については、国民の皆さんの貴重な税金を優先的に使わせていただいて災害復旧に充てていく、大きくはこれが原則であります。  しかし、弔慰金とかさまざまな福祉の制度もございまして、特に気の毒な人に対してはそれなりのまた対応をさせていただいている、このことを踏まえながら、今回の災害についても私たちも最善を尽くしたいという思いであります。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 私は非常に新しい問題だと思います、この問題は。  きのう大蔵委員会で、武村蔵相は、非常の事態であり、非常の決意でとおっしゃっていました。私はそれを聞いておりました。今こういう時期だなと思うんです。というのは、災害対策基本法の第三条にこう書いています。政府の責任として、「国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を有することにかんがみ、組織及び機能のすべてをあげて防災に関し万全の措置を講ずる責務を有する。」と書いています。これは、今本当に国民の安全を守る上での基軸になる政治のあり方の根本を指し示していると思うのです。  そうしますと、今度の大震災で、政府はこの責任を果たし切ってきたのだろうかと思うわけです。だから、耐震の貯水槽の整備が不十分なために、消防の懸命な働きにもかかわらず大きな被害がもたらされた。そして、耐震貯水槽の整備なんかで見ますと、実は国の基準にもなっていないんですね。ですから、そういう、国がみずからの責任を果たしてこなかった、そういう自責の立場で改めて個人補償をやるべきじゃないだろうかと思うのが第一なんです。  もう一つは、じゃ、そういう例がないんだろうか、今まで。そうすると、調べてみると、やはりお互いに確認しなくちゃならないのは、雲仙・普賢岳の場合に、県があの災害で三百万円、市が二百五十万円という形で、合計五百五十万円、数は少ないですけれども、住宅を再建する資金が助成されています、基金から。間接的ではあれ、名目はどうあれ、国が出資している内容でこれはつくられているわけですから、どうして県にできて、市にできて、国がこういう大災害のときにできないんだろうかと思うのは、普通の人が考える内容じゃないでしょうか。  そして三つ目に、関東大震災の場合だっていろんな問題について、手形は日銀が引き受けて、そして事実上国が補償するということをやってきたわけです。ですから、過去の例も実際にある。そして、そういう自責の念に駆られた内容からしても、やっていただきたい。この要望を真摯に受けとめてやるのが、今求められている個人補償の内容だと私は思うわけです。そういう点での答弁を再度大蔵大臣に求めたいと思うのです。大蔵大臣にお願いします。

野中広務自由民主党・自由連合自治大臣・国家公安委員長

○野中国務大臣 穀田委員に御理解いただきたいんですが、やっぱり今地方分権というのは入り口にかかったところなんでございます。それだけに、住民に一番身近なところで住民に身近な自治体が仕事をするということを私ども基本としまして、それをやった場合は、国が交付税等を措置いたしまして面倒を見るということを申し上げておるわけでございますので、それぞれ地方公共団体において真摯に今努力をしてくれておりますので、ぜひ私どもはそれをバックアップしていきたい。せっかく芽が吹いてきました地方分権に、これによってまた国が権力を集中することのないようにひとつお願いいたします。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 全然私は違うと思うのですね。個人補償の問題について、それは国であれ、県であれ、市であれ、そういう行政がいわば本来の果たすべき防災の責任、震災対策のおくれ、こういった自責の念からきちんとやるべきじゃないだろうか。それは国であれ、市であれ、県であれいいです。全体が集まってやるべきだということを私は言っているんです。  そういうことからしますと、私は本当に不十分だと思います。これはまた、引き続き議論がありますし、やっていきたいと思っています。  具体的な問題について、あと二つばかり言っておきたいと思うのです。  特に今、地震地上げというような言葉まではやっているのですね。そういうことまで起きていまして、例えば、こんな文書が出ているのです。「急な事ですがこの度の兵庫県南部地震の影響に」よって、倒壊のおそれがある。したがって、「生命にかかわる事態にもなりかねますので退去のお願いを致す次第です」、したがって、何分急な用件でありますが、返事は十日以内にしてくれということで、つまり、家主さんから借地・借家人が追い出されるという事態が今起きているわけです。  午前中の議論でもありましたように、罹災都市借地借家臨時処理法についていえば、今が必要なのですね。つまり、事態はそういう家主だけじゃなくて、例えば今まで立ち退けとか立ち退かぬでもめていた、そういう土地や家屋をめぐって地上げ屋が押しかけてきて、家も焼けてしまったんだから、この際出てくれというような話も出ているわけなんです。だから、何の補償もなしに借地人や借家人が追い出されるという事態まで出てきている、この現実に対して、今手を打つべきだ。確かに今までの例でいいますと、この適用は一カ月かかった例もありますが、私は今、こんな事態が起きている今だからこそ直ちにそういう適用をすべきではないかということを思っているのです。法務大臣、よろしく。

前田勲男自由民主党法務大臣

○前田国務大臣 今回の地震で未曾有の、極めて多くの家屋また建物が倒壊、焼失をいたしておりまして、早期復興に当たるためにも、また、今お話ございましたように、地震売買というような、かって関東大震災のような経過もございまして、借地・借家人が不安を持たれないようにするというのが極めて大事であろう、そのような観点から、まさに借地・借家の権利の保全を図る、そのために、今先生申された罹災都市借地借家臨時処理法があるわけでございます。  そこで、本法の適用についてでございますが、まず、これは御承知のとおり地区指定でございます。ということでございますから、地元それぞれの自治体のまず御意向を伺わなければならないという点、また、被災の実態を踏まえながら、おっしゃるとおり速やかに対応すべく関係省庁と緊密に現在協議、検討いたしておるところでございます。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 これは、お話がありましたように速やかにやっていただきたいと思います。  先ほども私、途中でお話ししましたけれども、激甚災の指定だっていち早くやるわけですから、そういう実態が起きている、先ほどもお話があったように、神戸では借地・借家人がたくさん多いという話が出ているわけですから、直ちにやっていただきたいと思います。  あと、最後に二つだけ言いたいと思うのです。  一つは、精神障害者は、厚生大臣にお聞きしたいのですが、今回の被害の中で一一九番しますと、救急車の対象外になっているわけですね。そこで、被災者の中には症状が悪くなり、現場ではトラブルも起きている。こういった問題に対してほっておくのか、だれが措置するのかということについて改善を図っていただきたい、この点についてお聞きしたいというのが一つです。  それから最後に、先ほどもお話がありましたように、今度の震災の中では、ボランティアの方々がたくさん頑張っておられます。本当に心から私は敬意を表したいと思うのです。  同時に、この人たちにせめてやはり食事代と交通費の実費を支払う、そして、もしかの場合については事故の補償については責任をとる、こういうことが必要ではないかと思うのですね。そのことを確認していただいて、やはりどれだけ救援活動を勇気づける、そのことが、やはり政府がこのことについて責任を持ってくれるんだということが一層理解されると思うのですね。したがって、そのことについて具体的な措置をとっていただきたい、この二つを最後に質問したいと思います。

井出正一新党さきがけ厚生大臣

○井出国務大臣 今回のこの大変な被害によって、一方では大変心の病といいましょうか、そういう人たちがこれから出てくるだろうという対策も講じなくてはなりませんし、同時に、精神に御不自由な皆さんの投与投薬とかいろいろな体制はこれまた必要でございます。  したがいまして、そのあれは保健所を中心に、あるいは在宅の皆さんの状況がなかなかつかめないものですから、パトロールでお巡りさんと県の職員の皆さん、今度はそれに専門家の皆さんも入っていただこうかと思っていますが、そういう体制でそういう皆さんを把握して、きちっとした処置をとりたいと思っておりますが、今先生の御指摘、ちょっと私初めてお聞きしたものですから、早速担当に調べさせまして、必ずきちっとやりたいと思っております。

村山富市日本社会党・護憲民主連合内閣総理大臣

○村山内閣総理大臣 今委員からお話がございましたように、現地で活躍されておるボランティアの皆さん方には本当に頭の下がる思いで、もう感謝の気持ちでいっぱいです。こうしたボランティアの活動に対して、これは自主的な活動ですから余りなにしてもいけませんけれども、しかし、やはり助成もする必要があると思いますし、それから、できるだけ活躍しやすいような条件整備をする必要があると思いますし、それからまた、今お話がありましたように、例えばけがをされた場合の補償といったようなものも検討する必要があるというように思いますから、今日の現状にかんがみてそういういろいろな点から、これからボランティア活動というものをもう少しやはり日本の社会の中で活躍の場を広げていく必要があるというふうにも思いますから、そういう視点から十分検討させていただきたいというふうに思っております。

穀田恵二日本共産党

○穀田委員 終わります。

佐藤観樹日本社会党・護憲民主連合

○佐藤委員長 これにて穀田君の質疑は終了いたしました。  次回は、明二十七日午前九時より委員会を開会し、総括質疑に入ります。  本日は、これにて散会いたします。     午後六時七分散会

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