商工委員会 第8号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1995/03/30
会議録
○白川委員長 これより会議を開きます。 参議院送付、内閣提出、化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。 なお、本法律案は参議院において修正されておりますので、その修正部分の趣旨についても、便宜、通商産業大臣より説明をお願いすることといたします。橋本通商産業大臣。 ————————————— 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する 法律案及び同案の参議院修正 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○橋本国務大臣 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 東西冷戦構造崩壊後の流動的な国際情勢のもと、大量破壊兵器の全面的禁止に関する国際的な認識の高まりにより、平成四年九月に化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約が採択されたところであります。我が国といたしましても、世界的な枠組みでの軍縮を推進していくことが国際的責務であることから、平成五年一月にこの条約への署名を済ませております。 この条約につきましては、承認をいただくために、今国会に提出されているところでありますが、我が国としては、この条約の適確な実施を確保するために、化学兵器の製造、所持、譲り渡し及び譲り受けを禁止するとともに、特定物質の製造、使用を規制する等の国内法整備を行うことが必要であります。 このような要請に対応するため、今般、本法律案を提出した次第であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、化学兵器及びその製造を目的とした毒性物質等の製造、所持、譲り渡し及び譲り受けを禁止することとしております。 第二に、化学兵器の製造の用に供されるおそれが高いものとして、条約の規定に即して政令で定める特定物質の製造、使用をしようとする者に、通商産業大臣の許可を受ける義務を課し、また、特定物質の所持、譲り渡し及び譲り受け等についての制限を設けることにより、我が国に存する特定物質の総量が条約で定める限度を超えることとならないこと等について担保することとしております。 第三に、化学兵器の製造の用に供されるおそれがあるものとして、条約の規定に即して政令で定める指定物質の製造をした者等に、国際機関に申告を行うために必要な事項について届け出をする義務を課すこととしております。 第四に、許可・届け出事業者等に、国際機関が行う検査の受け入れを義務づけることとしております。 第五に、報告徴収、立入検査、罰則等について所要の規定を設けることとしております。 続きまして、本法律案に対して参議院において加えられました修正の趣旨を御説明申し上げます。 過日、本法律案上の特定物質として指定されることとなるサリンまたはそれに類する物質が不正に使用され、多くの人命が奪われる事件が発生いたしました。 これら化学兵器に転用される危険性が極めて高い化学物質が、このように頻繁に不正に使用されることは、我が国としては極めて重大な問題であります。したがいまして、条約が発効する前であっても、条約違反が存在し得る状態を可及的速やかに、かつ確実に解消することが必要であります。 以上のような理由により、参議院において修正がなされたものであります。 次に、修正の内容について御説明申し上げます。 参議院における修正は、化学兵器の禁止、特定物質の製造等の規制、罰則等に関する規定の施行期日を、政府原案の「条約が日本国について効力を生ずる日」から「公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日」に改めるものであります。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○白川委員長 これにて趣旨の説明並びに参議院における修正部分の説明は終わりました。 —————————————
○白川委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。
○甘利委員 けさ、本法案の質問の準備をしておりましたら、ショッキングなニュースが入りました。本法案と密接な関係のある一連のサリン事件、この捜査の総指揮をとっておられました國松警察庁長官が自宅近くの路上で何者かに狙撃をされた、重傷だというニュースが入ってまいりました。大変に心配をしておりますが、わかっている範囲でけさの事件のことを教えていただければと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 本日の朝でございますけれども、現在の目撃者等による時間によりますれば八時二十分ごろ、警察庁長官の自宅マンション前、玄関を出たところで、一応現在のところでは犯人は若く見える男一名ということでありますけれども、一名から数発の、今のところけん銃様かと思われますけれども狙撃をされて、何発か命中をしておるということでございます。八時四十五分に日本医科大に収容されまして、現在手術中ということでございます。 現在、警視庁におきましては、緊急配備をしきまして懸命な捜査に当たっておるということでございます。 以上でございます。
○甘利委員 どうも一連の事件とかかわりがあるような気がしてならないのでありますが、こうした手段で対抗するというのはまさに社会に対する挑戦でありますから、ぜひ一刻も早い究明をしていただきたいと思います。 去る二十日に起きました地下鉄のサリン事件、多くの罪のない市民を巻き込んだ大変に重大な許されざる犯罪であります。抵抗のしようのない、何も知らない市民に対する大量殺傷事件でありますから、非常に悪質で卑劣であります。一刻も早い究明を期待をするものであります。 そこで、現在までのこの地下鉄サリン事件に関する捜査の状況、特に巷間報道されておりますオウム真理教と本事件との関係、あるいは松本サリン事件等々一連のサリン事件との関係について、現在までの捜査状況についてお教えいただきたい。
○篠原説明員 お答えいたします。 まず、地下鉄サリン事件についてでございますけれども、現在、警視庁築地署におきまして約三百名の特別捜査本部を設置して捜査を行っているところでございます。これまでの捜査におきましては、現場に遺留されておりました五件の物件の鑑定で、まだ詳細について続行中でございますけれども、有機燐系物質サリンが使用された疑いが強いということが判明をしております。 現在の捜査におきましては、被害者あるいはその他の目撃者から幅広く事情聴取を行っておりまして、不審者、あるいはいつごろの時点で地下鉄に犯行物件があったかなどの詰めを行っておるという状況でございます。また、関係駅での防犯ビデオ等からの分析というものを行っておる状況でございます。 また、三月二十二日に仮谷さんの拉致事件の関連でオウム真理教の関係箇所二十五カ所を一斉に捜索をいたしておりますけれども、既に新聞報道されておりますように、捜索現場におきましてサリンを製造するために必要とされます薬品類多数を発見、押収をしております。そのほかの証拠資料等々、総合的に判断をいたしまして殺人予備の疑いが強いということで、二十六日に山梨県上九一色村にありますオウム真理教の第六、七、十サティアンの捜索、検証を行いましたところ、化学プラントと思われます設備を発見をして、現在なお捜索を続行中の状況でございます。 委員御指摘の、松本あるいは地下鉄におきますサリン事件、あるいはオウム真理教との関係でございますけれども、日本国内におきましては極めてまれなサリンが使用された疑いが強いという点では共通の項目というものがございます。ただ、現時点におきましては、これをもちまして相互の関連性を直ちに結びつけて考えることについては今のところできないのではないかというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。
○甘利委員 二、三日前にオウム真理教のロシア支部長なる方がテレビのインタビューに答えて、あの運び出されたおびただしい数のドラム缶等について、あれは農薬である、これから食糧危機が来るからそれに備えて農業の準備をしているのだ。農地もなければ種もないところで農薬だけどうしてあんなにつくるんだというふうな質問が飛んでおりました。 オウム真理教に関する捜査で押収をされた化学薬品がたくさんあると思いますけれども、その化学物質と今御説明があった機材ですね、いろいろ合成をしたりする機材、それらを使ってサリン以外のもの、例えば肥料であるとか農薬であるとか、そういうものはできる可能性というのはあるのですか。
○篠原説明員 お答えいたします。 押収いたしました薬品の詳細な面につきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般的にサリンの原材料物質と言われるものにつきましては、その多くがその中にあるところでございます。これらの薬品類につきましては、それぞれ農薬あるいは殺菌などの化学工業製品の生産に用いられているものと承知をしているところでございます。
○甘利委員 そうすると、要するにまだこれから解明をしていかないと、一体あそこで何がつくれるのか、その特定はまだまだできないということですか。
○篠原説明員 お答えいたします。 それぞればらばらにいたしますとそれなりの用途がある薬品でございますけれども、それらを総合して何をつくっておったかということにつきましては、私ども、その内部におきます試料採取によりまして、それが何が合成された、何を生産された跡なのかということの確認作業を現在行っておるということでございます。その結果が出ますればおのずから内容が判明するのではないかというふうに考えております。 以上でございます。
○甘利委員 オウム真理教は建てられている建築物にいろいろな名前をつけているわけでありますけれども、科学技術庁と呼ばれている第七サティアンですか、科学技術庁とは迷惑な話なのですが、この一階の仏像の裏に秘密の実験室があって、そこがサリン製造所と捜査当局は断定をしたというふうに、昨日の夕刊、これは毎日に報道されておるのですが、科学技術庁と呼ばれているところはどんな様子で、どんなことをしていたというふうに思われますか。
○篠原説明員 お答えいたします。 オウム真理教内におきます科学技術庁と言われるものは、いわゆるその中の組織の問題でございまして、場所とはちょっと異なる概念でございます。 捜索を行っております第七サティアンにつきましては、その第七サティアンの施設の中の仏像をかたどった壁の裏に化学プラント様、実験室よりもむしろ大きな規模の化学プラントという言い方に近いような設備が発見をされております。ただ、これにつきましては、非常に大規模な状況でございますので、このプラント関係の専門的な知識を要するということで、現在、そういう専門的な知識を得ながら、中で何が合成されていたかについて捜索、検証を行っておるというような状況でございます。 以上でございます。
○甘利委員 化学物質一つ一つはある程度多方面の用途があるようでありますが、それを全部合わせて今の機器を使うとどうやらできるものは限定をされてくるというように思われますので、できるだけ早い解明をお願いをしたいと思います。 そこで、この種の一連の事件、社会不安を起こしていますけれども、こうした事件の再発防止について伺いたいと思います。現在審議中の法案は化学兵器の禁止条約を受けての国内法でありますけれども、この法の整備でこうした事件の再発防止に対応は十分なのでしょうか。
○橋本国務大臣 これは既に委員よく御承知のように、まさに条約に対応し、今後こうした事態が起こることを未然に防止することを前提として法律案を作成してきたわけでありますが、その国会の御審議のプロセスにおいて異常な事件が発生をし、犠牲者を出すに至りました。私は、本当に亡くなられた方々の御冥福を心から祈りますと同時に、なお治療に時間を要する被害者の方々の一日も早い回復を祈りたいと思います。 同時に、こうした事態を受けて参議院においてこの法律の早期の施行というものについての御修正を受けたわけでありますが、これだけで完全だとは私は考えておりません。そして現在、こうした異常な犯行、特定の化学物質を使用する犯罪について治安当局におかれて緊急立法の準備を進めていただいていると承知をいたしておりまして、これらをあわせて対策を万全にしていくことが必要であると考えております。 我々の立場としては、この法律案が成立をいたしまして以降、一日も早くその内容の周知徹底を図ると同時に、少なくともこの法律を一日でも早く施行し、厳正、徹底した運用を図ることによってこの法律案を国民のために役立つものにしてまいりたい、そのように今、心に誓っております。
○甘利委員 ただいま大臣から一刻も早い運用、適用というお話がありました。本法は参議院で修正をされております、施行日を前倒しをすると。原案でありますと六十五カ国が批准をした後より百八十日ということですから、起算いたしますと大体来年の夏近く、六月、七月になってしまうということで、法律が成立時より三カ月以内ということでありますから、大分、一年以上縮まったわけであります。 しかし、こうした事件が起きているということは、その原材料の管理がしっかりなされていないので、ダミーを使った会社を通じて流れてしまう。ですから、この法律が近々成立をしますけれども、直ちに、そういう特定物質を扱っている事業者とか事業者団体には、管理を厳重にせよという通達を出していただくことがいいと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○橋本国務大臣 私は、参議院における御審議の結果として修正をいただきましたその趣旨は、まさに今委員が御指摘になりましたような対応を我々に求めるものであると存じます。 こうした事件の再発防止の観点から、本法案の施行前といっても、実は特定物質などの厳重な管理を極力早く確保しておく必要性があることに変わりはありません。ですから、私どもといたしましては、本法律案の施行に先立ってでも、関係事業者に対しまして、特定物質及びその原料物質について厳格な管理を行うように指導してまいりたいと考えており、委員の御協力をも心からお願いを申し上げたいと存じております。
○甘利委員 この法律でカバーできないところは警察庁が今特別立法をお考えになっていらっしゃるということも漏れ伺っております。二度とこの種の犯罪が起きないようにぜひ万全を期していただきたいと思います。 ところで、この法律には条約上の義務を遂行するためのいろんな義務が付与されているわけでありますが、その中でこうした特定物質を取り扱う事業者が、国際機関への届け出とか、あるいは立入検査ですかこれを受けるということになっております。こうした義務を負う事業者は日本国内にどのくらいあって、そのうち中小企業というのはどのくらいありますでしょうか。
○中島(邦)政府委員 お答え申し上げます。 化学物質につきましては、民生用の、民間が使う、産業用に使う、こういった用途の度合いに分けまして、四段階に分かれております。 特定物質というのは、今話題になっておりますサリンとかマスタードガスなどのものでございますが、こういったものにつきましては日本の国内には事業所は現在ございません。 それから次に、第一種指定物質と申しまして、三塩化砒素とかチオジグリコールというのがございます。こういったものの届け出対象事業所数、これは約九十でございます。それに対しまして、国際機関等の検査の対象事業所数、これは約四十でございます。そのうち中小企業の割合は、届け出対象事業所数については約七〇%、それから検査対象事業所数につきましては四〇%でございます。 それから第二種指定物質、これは一般に使われているような農薬のクロロピクリンとか、そういったものでございますが、これにつきましては、届け出対象事業所数が約四十でございまして、それから検査対象が三十でございます。中小企業の割合は、それぞれ二〇%、一〇%でございます。 それから最後に、まだ定義がはっきりしておりませんが、有機化学物質というのがございますが、これは約一千ぐらいの事業所がございます。そのうちの六〇%が中小企業ではないか。 さらに精査を続けておりますが、現状で私どもが調査している段階では以上でございます。
○甘利委員 ただいまの報告にありますように、かなり中小企業がかかわっている比率が高いのですね。これは安全を考えると、それからこういうような事件が二度と起きないということを考えると相当厳重にやってもらうという一方で、中小企業には新たな負担がふえるわけであります。だからといって、安全をゆるがせにしていいということには断じてならないわけでありますから、その辺のところをフォローしてあげるようないろいろな配慮をしてもらいたいというふうに思います。 時間が来ましたので終わります。
○白川委員長 次に、大畠章宏君。
○大畠委員 日本社会党の大畠章宏でございます。化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案について御質問をさせていただきたいと思います。 質問に先立ちまして、さきの地下鉄のサリン事件等で亡くなられた皆さんに心からお悔やみを申 し上げますとともに、被害に遭われました皆さんが一日も早く回復されますよう心からお祈りを申し上げたいと思います。 平和で安全な国と信じていた日本でありますが、かつて日本海岸沿いにおきまして若い男女のカップルが拉致されたというふうな事件も起こりまして、新聞報道で私も知ったわけでありますが、そんなことあるのかなという感じも持っていました。最近ですと、白昼堂々と大人の男性が拉致をされて行方不明という事件も起こりました。さらにいろいろと、今捜査が進んでおりますが、自由を拘束されたり薬物等も投与されていた疑いがある、また関係する家族等にも危害が及んでいるという報道を耳にしているわけでありますが、一体この日本というのはどうなってしまったんだろうか、全く一連の報道に驚きを禁じ得ないところであります。 さらに、最近の社会現象、子供のいじめの問題、けん銃の蔓延、ペット販売が絡む殺人事件等、これまでの日本の社会通念上なかなか理解しがたい事件も、奇怪な事件が起こっております。これも今日の日本の社会のいろいろなひずみが一気に噴き出した感があるわけでありますが、特に今回の一連のサリン事件は無差別殺人を目的としたものでありまして、断じてこれを許すことはできないところであります。そして、けさの、警察庁長官が自宅前で狙撃をされるという事件が起こりました。犯人は逃走して現在不明であるということでありますけれども、これもまさに民主主義に対する挑戦であると言わなければならないと思います。 改めて政治の原点は国民の生命と財産を守ることであることを関係者一同再確認をして、政治家を先頭として、行政の全面的協力を得ながらこの目的を遂行しなければならないと思います。徹底した捜査を行い、事実解明を行って、その事実を国民に公開しながら、社会秩序を回復するために毅然とした態度で臨まなければと思います。 最初に、この一連の事件に対する基本的姿勢を、警察庁の方からお考えを伺いたいと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 先般の地下鉄のサリン事件につきましては、何の関係もない善良な市民を大量無差別に殺傷するという、前例のない、悪質きわまりない事件というふうに私ども認識しております。警察といたしましては、国民の不安を一刻も早く解消するために、全国警察挙げて、犯人の早期検挙、事件の全容解明と再発の防止に取り組んでいるところでございます。 以上でございます。
○大畠委員 警察庁長官が狙撃されたということももちろん警察庁の中では大変なショックであると思いますが、一日も早く警察庁長官がお元気になることをお祈りしていますが、さらに頑張って国民の期待にこたえていただきたいと思います。 次に、この事件そのものではございませんけれども、特定物質を製造するといいますか、特定物質を管轄する通産大臣としてこの事件に対する所感をお伺いしたいと思います。
○橋本国務大臣 ちょうど私が出勤の途中、ラジオで地下鉄の中に何か有害な物質がまかれたということを聞き、心配しながら登庁いたしました。その後、捜査の中でこれに使用された薬物がサリンであるということを聞きましたとき、一瞬正直、私は自分の耳を疑いました。なぜなら、まさに今回化学兵器禁止条約に関連する国内法を我々は立法し、国会に御審議を願っておったわけでありますから。 化学兵器にしか使えない物質が我が国の中でつくられているということ自体を私は想像いたしておりませんでした。そして、松本サリン事件というものが報ぜられておりましたが、何らかの形でむしろ私は持ち込まれたものと自分で思いたかったんです。通産省の職員の中からも六人療養を要する者を被害者として数えなければならず、まだその一名は自宅療養を続けております。それだけにこのような事件というものは本当に許しがたい。何としても捜査当局に、徹底した全容の解明とともに一日も早い犯人の検挙と、その直接の犯人ではなくてもその後ろにもしあるものがあるならばこの解明はお願いを申し上げたい、心から願っております。 同時に、通産省といたしまして、この法律案を国会に提出をいたしました時点では国内における製造といったことは全く想定しておりませんでしただけに、この点についても御捜査が早くその方向を示唆していただけることを願っております。 同時に、極力早期に御審議を願いました後、成立と同時に一日も早くこの施行に向けて全力を挙げてまいりたい。そしてこのような事件が、我が国だけではなく、化学兵器というものの消滅によって国際社会の中からも姿を消してくれる日が一日も早いことを願わずにはいられません。
○大畠委員 通産省関係でも六人の被害者の方が出たという大臣からのお話もありましたけれども、関係者の皆さんが一日も早く回復されますようお祈り申し上げたいと思います。 そこで、本法律案というものは、化学兵器の禁止というものを中心として、いわゆる条約を中心として制定されようとしている国内法案でありますが、このサリンというものを例として少し規制内容について質問させていただきたいと思います。 例えばサリンを製造した場合、それからサリンを所持した場合、また譲り渡しということがあると思いますが、サリンを運搬した場合、サリンを使用した場合、それから化学兵器の目的で製造、使用、所持した場合、それぞれどのような形でこの本法案を適用すると規制されるのか、通産省並びに警察庁の方からお答えをいただきたいと思います。
○清川政府委員 サリンを例とした規制、本法案の内容のお尋ねでございます。 この法律について御説明する前に一言申し上げる必要があるわけでございますが、我が国におきましてサリンあるいは特定物質という毒性の強い、化学兵器にしか使われていない、使われるはずのないという品物は民間企業としてつくっていなかったということを私どもこれまでの調査で調べております。そのような前提ではございますが、本法案は、条約の適確な施行をするための国内措置としてこの条約の実施のための手続を担保する法律となっているところでございます。 まず、全体としましては、サリンは本法における特定物質として政令で指定されまして、製造、所持、使用は原則禁止をされる。そしてまた、例外的に研究、医療、製薬、防護のいずれかの用に供する場合には特定物質の製造が許可されることになっているわけでございます。 具体的に法律に則して申し上げますと、製造に関しましては、法案の第四条におきまして、特定物質の製造をしようとする者は通商産業大臣の許可を受けなければならないということになっております。また、当該許可の基準につきましては、申請者の特定物質の製造能力が条約の規定に即して通産省令で定められた限度を超えないことなどでございます。また、製造の許可を受けた場合であっても、実際の製造は製造者または第三者が使用の許可を受けている場合に限られまして、かつ使用の許可数量の範囲内でのみ可能とされているということが法案第十四条に明記されているところでございます。 第二の所持につきましてでございますけれども、この法案の第十六条におきまして、サリンなどの特定物質の所持は、許可製造者が許可使用者に譲り渡すまでの間所持するといった場合などに限って可能とされているわけでございます。 第四の使用につきましては、特定物質の使用をしようとする者は通商産業大臣の許可を受けなければならないということが法案第十条によって規定されております。そしてまた第十一条におきまして、当該許可の基準は、その物質が条約で認められた目的、繰り返しになりますが、研究、医療、製薬、防護の目的に使用されることが確実であるという場合に許可されるということになっているわけでございます。
○瀬川説明員 運搬の場合につきましてお答えをさせていただきます。 サリン等の特定物質を運搬しようとする場合、これは法の十七条でございますが、その旨を都道府県の公安委員会に届け出て、運搬証明書の交付を受けなければならないということにされております。また、特定物質を実際に運搬する者は、その運搬証明書を携帯し、かつそれに記載された内容に従って運搬しなければならない。さらに、都道府県公安委員会は、その運搬において特定物質が盗取、盗まれるということでございますが、または所在不明となることを防ぐため必要があると認めるときは、運搬の日時、経路等について必要な指示をすることができるということにされております。また、二十三条でございますけれども、運搬中に特定物質が盗取されまたは所在不明となったときは、遅滞なくその旨を警察官等に届け出なければならないということにされております。 次に、これら運搬の規制に違反した場合でございますけれども、運搬の届け出をしない場合または虚偽の届け出をした場合には、法の四十五条第一号の規定により、さらに、運搬証明書を携帯しないで運搬した場合または運搬証明書に記載された内容に従わずに運搬した場合、こういった場合につきましては、法四十五条二号の規定により三十万円以下の罰金に処せられる、おおむねこのような規制内容となっております。
○大畠委員 サリンというものを例とした本法案が通った場合の規制内容についてそれぞれ御答弁いただいたわけでありますが、先ほど通産大臣からもお話ありましたように、この日本でそういう、サリンが製造され、そしてそれが一般市民を対象として使用されるなんというのは全く想像もしていなかったわけであります。この化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案も、言ってみれば、化学兵器として国家が使うとかそういうことはもうやめようということで今二十その国でその条約を批准しているということでありますが、そういう観点から法律ができています。したがって、電車の車内でサリン等が不特定多数の人を殺傷するという目的で噴霧されるといいますかまき散らされるなんということは考えていなかったわけでありますが、そういうことから考えますと、本法律案の範囲外といいますか、本法律だけでも不十分ではないかという指摘もございます。 そういうことから、今後の公共の危険防止等の観点からサリン等の取り締まりの法整備をする必要があるのではないかと私は思うのですが、警察庁当局としては、こういうふうな観点からどういうふうに今後対応をされようとしておるのか、現在の状況についてお伺いしたいと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 現在審議中と承知しております化学兵器禁止法案につきまして、一般的な行政規制としての効果を私ども期待しておるところでございますけれども、今回のあの地下鉄サリン事件で起きましたような、社会一般に重大な不安を生じさせて公共の危険を生じせしめるような面につきまして、なお私どもなりの観点からやはり幾つかの点で補完をしていきたいというふうに考えておるところでございます。 委員御指摘のような、サリンを公共の場で発散させるような危険な犯罪に対します重罰化、あるいは、そういった不法な目的によります原料物質の所持等、そういった面につきましてやはり犯罪化という面が必要ではないかというふうに考えておるところでございます。 私どもといたしましては、こういった新たに制定されます法律の積極的な活用を図って社会一般の治安を守るために捜査を徹底いたしまして、この種事案の根絶を期していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○大畠委員 冒頭にも申し上げましたとおり政治の目的は国民の生命と財産を守ることである、その一番の根幹であります生命が今脅かされそうな事件が起こったわけでありますから、警察庁当局も関係部署と連携をしながら、ぜひ国民の期待にこたえた形での社会の秩序を保つための対策を十分に講じていただきたいと思います。 それから、サリン事件が起こりましたのでこの法律に対する期待というものは大変大きいわけでありますが、その一方で、化学兵器の本法案の内容にはサリンのみではなくいろいろな化学物質が規制の対象となっております。私は、今回の問題については徹底してやらなければいけませんが、こういう規制の民間企業あるいは産業界に対する影響も考えていかなければならないと思います。 そこで、通産大臣にお伺いしたいと思いますが、過度に民間の一般的な研究等々に対する影響があったのでは困ると思います。風評被害あるいは研究の企業秘密対策等々、さらには、大手の企業はこの法律に基づいた対策がとりやすいわけでありますが、中小企業等ではなかなか予算面等々で対応が難しいところも出てくるのではないかと思うのですね。通産省としてそういうことを十分配慮した形で法施行を行わないと、一方には非常に有効であるけれども一方では非常に困った現象も起こるということも十分想定されますので、そこら辺を含めて通産大臣として今通産省内でどういう対応をとろうとされておるのか、お伺いをしたいと思います。
○橋本国務大臣 多少専門性のある部分がありますので、もし私の説明で足りない部分は事務方から補足をさせていただきます。 まさに今委員が御指摘になりました、例えば風評被害でありますとか、あるいは検査に伴いまして企業秘密が漏えいする危険性、さらに産業活動に与える影響、こうしたものは当初からやはり非常に心配な問題点として、私どもばかりではなく皆がいろいろな工夫をしてまいりました。殊に風評被害の発生というものを未然に防止いたすためには、これはただ単に化学業界だけではなく国民各界各層にわたりまして、化学兵器禁止条約というものの持つ意義、趣旨、さらにはその検査の意味というものを十分に御理解をいただかなければなりません。そして、それが化学兵器でありますとかこれに用いられる化学物質の製造の懸念とは直接関係がないということを十分知っていただくことが大切だと思います。 そこで、私どもは従来から、関係企業を対象とする条約に関する説明会を昨年来全国で開催してまいりました。同時に、中小企業を対象として条約内容等に係るパンフレットの作成、配布等を地方通産局、さらに中小企業地域情報センター、業界団体経由でも行ってまいりました。そして、風評被害を防止いたすための中小企業向けのマニュアルを現在作成中であります。また、関係企業の周辺の住民の方々に条約内容についての普及啓蒙を図るために、地方公共団体にも御協力をいただきながら、一般住民向けのポスター、パンフレットの作成、配布をこれから行おうと考えております。 また、機密漏えいにつきましては、秘密情報の保護に関する附属書というものがございまして、秘密情報の取り扱いに関する規則、さらに検査官も含めました条約機関の職員の守秘義務、検査における秘密の保護、さらに守秘義務違反の場合の手続などが定められておりまして、こうした点での機密情報の保護を図ることにしております。 日本といたしましては、今後、国際会議において策定されます具体的な検査手続、また各施設ごとに条約機関と条約締結国の間で締結されます施設協定などによりまして秘密情報の保護が十分配慮されるよう努めていくつもりであります。また、検査が行われます場合、我が国の政府職員がこれに立ち会うことにしておりますけれども、その政府職員に対しましては、あらかじめマニュアルを配付し模擬訓練などを行う、そして、実際の検査の場におきまして秘密保護に十分の配慮がなされるよう適切に対応できるように、その上で機密の保護が十分行えるように考えていきたいと思います。 また、届け出、検査というものが民間企業に大きな負担がかからないように、しかも円滑に実施されることの必要性につきましては、これは国際的にも共通認識が既に生まれております。現在もそのための必要な方策につきまして、オランダのハーグに設置されている準備委員会、同時にその専門家会合で議論がなされております。そして、我が国といたしましても、産業界の実態などを踏まえながらこの議論に積極的に参加をしてまいりました。また、我が国自身の対策としては、今申し上げてまいりましたような届け出、検査を円滑に実施するための関係事業者が御利用いただけるようなマニュアルの作成、配布でありますとか、特に中小企業を対象とする情報提供、指導事業などの対策を産業界の御意見を伺いながら講じてまいっております。 今後も引き続いて国際的な検討と国内対策の両面において適切に対応しながら、これは中小企業だけではなく大企業にとっても大変な問題でありますから、中小企業を初め関係産業界が過重な負担を強いられることのないように努力をしてまいりたい、そのように今考えております。
○大畠委員 大臣の方から非常に細かな点まで配慮した対策等についての基本的な考えが示されました。そういうことで、民間企業等がこの法律の施行に伴って混乱しないようにぜひお願い申し上げたいと思います。 さて次に、この条約の批准というのは非常に重要な意味合いを持っているわけでありますが、国際的にこの条約の批准がなかなか進んでいない。特に先進国と言われている国々、アメリカもイギリスもまだ批准が済んでいないというような話を聞いているわけです。このような大変重大な事件が起こったわけでありますが、この日本としてこれからどのような働きかけをしていくのか、これは非常に重要だと私は思うのですね。さらには、これからの国際テロにこのような毒ガスが使用されるのではないかあるいは生物兵器的なものが使用されるのではないかということも言われているわけであります。 まず外務省の方から、今後どういう形で化学兵器の禁止に関する条約の批准を各国に働きかけようとしているのかということを伺いたいと思います。また、国際テロ対策等については、どういう連絡をとりながら国際的にこれを防止しようとするのか、外務省並びに警察庁の方からそれぞれお伺いしたいと思います
○高松説明員 お答え申し上げます。 御承知のとおり、化学兵器禁止条約の発効要件といたしましては、六十五カ国が批准いたしまして後百八十日と規定されているわけでございます。本年三月の時点で署各国は百五十九カ国、批准国は豪州、ドイツ、フランス等二十七カ国ということでございます。 我が国は、条約の合意時に既に多くの国が条約に署名することを強く望んでおりまして、各国に署名の働きかけを行っております。また私ども、現在国会の方の御承認を求めておりますこの条約が批准されました暁には、まだ批准していない他の諸国に対しまして、あらゆる機会を通じましてこの条約の早期批准を働きかけていきたい、こう考えております。
○小林説明員 国際テロ対策につきまして、外務省の考え方を申し上げさせていただきます。 我が国は、従来より、理由のいかんを問わずにいかなる形のテロにも断固反対するという立場に立ちまして、国連あるいは国際民間航空機関等の国際機関におきます国際テロ対策の強化に積極的に参加するとともに、サミット諸国等志を同じくする諸国とともに国際テロ防止に向けた国際協力を積極的に推進してまいったところでございます。今後とも国際テロ防止の分野での国際協力を積極的に推進していきたいという所存でございます。
○大畠委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○白川委員長 次に、斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 新進党の斉藤鉄夫でございます。きょうは一時間半という時間をいただきました。 私は、今回の条約で国内的にも義務づけられます遺棄された化学兵器、この問題を中心に議論をさせていただきたいと思います。議論が始まる前に、大前提として、化学兵器に対する認識といいましょうか共通の土俵に立った議論をしたいと思うのですけれども、その点についてまず大臣にお伺いしたいと思います。 兵器としては通常兵器、化学兵器、核兵器というものがございまして、ある意味では化学兵器に対する国際世論が最も進んでいるといいましょうか、厳しいという面があると思います。化学兵器につきましては、一九二五年のジュネーブ議定書におきましても使用が許されるものではないという国際認識、共通認識が生まれたと思います。核兵器につきましては、まだ国際法違反であるということが議論になっているわけでございますが、基本的には通常兵器と大きく異なるという認識はもう世界共通のものだと思います。 このように、核兵器、化学兵器が通常兵器とは異なるという認識が大前提になるわけでございますが、なぜ化学兵器が通常兵器と異なって使用が許されないものであるか、国際法的にも許されないものであるか、その根拠、根底となる考え方は何なのだろうかと私もじっくり考えたことがあるのですが、やはり一つは無差別大量虐殺、これは核兵器にも通ずるところがございます、無差別大量虐殺につながる兵器である。 それからもう一つは、やはり遺伝的な後遺症にもつながりかねない兵器である。広島大学の西本教授の研究によれば、イペリットが遺伝子に及ぼす影響というのは、広島型の原爆で被爆中心から一キロメートルのところで被爆した人の遺伝子影響と同じ効果があるというふうな研究報告もなされております。 この二点が通常兵器と大きく異なる。ゆえに国際世論として化学兵器の存在が許されない、私はこのように考えておりますが、大臣は化学兵器に対して基本的にどのような御認識をお持ちか、お聞かせ願えればと思います。
○橋本国務大臣 私はこうした分野の専門家ではありませんので、あるいは知識に偏りがあるかもしれません。その点はどうぞお許しをいただきたいと存じます。 そして、いわゆる化学兵器と呼ばれるような、無差別、大量、非人道的という言葉を使わせていただきたいと思いますが、兵器が現実に使用されましたのは第一次世界大戦が最初であったのではなかろうか。それまでには、あるいは戦史を調べればそれに近いものがあったのかもしれません。しかし、社会常識として私が持っております範囲では第一次世界大戦が最初ではなかったろうか、そのように思います。そして、その反省の上に立って私はジュネーブ議定書がつくられたと思います。 しかし、今委員がイペリットを例にとられ、遺伝子への影響までをお触れになりましたけれども、私はジュネーブ議定書のっくられました当時、その遺伝子への影響までが考慮の対象にあったとは思いません。むしろその大量、無差別、非人道的な兵器という観点から論議をされ、そしてその使用が禁じられた、私はそう考えております。なぜなら、もし遺伝子への影響までが考慮されるほどの論議が当時なされておったとするならば、今日、今国会に批准をお願いし、また現に国内法の御論議を願っておりますような化学兵器禁止条約のような考え方というものがその当時にも出ていたと思います。しかし、ジュネーブ議定書においてはその使用を禁止した。そして必ずしも、その製造でありますとか研究を含めまして、これらについて規制が加えられたわけではありませんでした。 そして、遺憾ながら、その後の歴史を振り返ってみますとき、化学兵器というものは現実に戦場において使用されあるいは使用される公算を今日もなお残しておる兵器であります。そして、今日の科学水準の中からは、その知見上、遺伝子の変形といった影響までを含めて、ただ単に大量・無差別というだけではなく、将来の人類に禍根を残すおそれのある兵器としていかにこれを見るべきであるかという認識は、国際的にある程度合意が生まれつつあると考えております。 ただ、それではそれが完全に定着したのかというならば、条約の批准が現在なおその発効に至る相当手前の水準にとどまっているという状況を見ても、残念ながら一般化したとは申せません。むしろ我々は、日本がこれを批准し、国内法を整備し、それをもって他の国々にも、殊に今委員が触れられましたもう一つの大量破壊兵器である核兵器の廃絶というものとあわせて化学兵器の根絶に向けて努力をする、その足場がこの条約批准と法律の制定により整うもの、そのように理解をいたしております。
○斉藤(鉄)委員 大臣の御所見を伺わせていただきまして、基本的に無差別・大量殺りく兵器である、また将来の人類に大変な禍根を残す、そういう共通認識であるということを確認させていただきました。その認識の上で、共通の土俵の上でちょっとこれから議論を進めさせていただきたいと思います。 大臣は先ほど核兵器の廃絶の問題についても触れられましたけれども、基本的に化学兵器をこの地球上から根絶させるためには、私は核兵器の根絶とそれはセットになっているというふうな気がいたします。化学兵器は貧者の核兵器とも呼ばれておりまして、核兵器を開発する力のない国が低コストで核兵器と同じだけの脅威力を持つ兵器を開発する、それは容易に想像のつく動機でございまして、その意味でも核兵器廃絶について同時に努力をしていかなければいけないと思います。 通産大臣の所管ではないかもしれませんが、政治家としての大臣の核兵器廃絶についての御所見についてお伺いできればと思います。
○橋本国務大臣 あるいはこれは委員から多少おしかりを受ける意見かもしれませんが、私は従来から国連の安全保障常任理事国に日本は積極的に立候補すべきだ、そして安全保障理事会の常任理事国との立場をもって核兵器廃絶を世界じゅうに訴えたいということを申し続けてまいりました。個人として自分の見解を述べた書籍等にも同様の考え方を申し上げてきております。 私は、本当に核兵器というものの攻撃を受け、その被害を現に国内にとどめておる唯一の国としての日本は、積極的にその発言の場を求め、核兵器廃絶への訴えはこれからもいつまでも、これが残る限りにおいて続けていかなければならない我々の一つの責務であると思っております。それだけに、その発言に重みを持たせ、他国に対してその主張をし得る場所であればどこでも欲しい、私は積極的にそう考えてまいりました。そして今も同じような気持ちであります。
○斉藤(鉄)委員 大変力強い御決意を伺いました。化学兵器根絶のため、また核兵器根絶のために御努力をいただきたいと思います。 その化学兵器、核兵器と並び称される化学兵器が今回地下鉄サリン事件として我々一般市民の日常生活で使われたわけでございます。サリンが使われたのは人類史上今回が三度目だそうです。一回目がイラクによるクルド人難民の虐殺、それから二回目が松本事件、三回目が今回の地下鉄サリン事件でございます。先ほどの御質問にも答えられておりましたが、もう一度この地下鉄サリン事件に対して、そういう化学物質を所管される通産大臣としてどういう御所見をお持ちかお聞かせください。
○橋本国務大臣 先刻も申し上げましたように、私は、松本のサリン事件というものが起きましたとき、国内でまさかサリンを製造している人間があるとは全く想像をいたさないままに、どこから持ち込まれたんだろう、もし本当にサリンであったとするならばどこから持ち込まれたんだろう、実はそういう発想を持っておりました。 そして今回、通産大臣として法案御審議をいただきます前に事務方からいろいろ説明を受けましても、国内において化学兵器にしか使えないサリンを製造している者が存在するとは本当に思いませんでした。それだけに、化学兵器禁止条約を批准するために国内法を整備しておこう、率直に申し上げるならそのような思いでこの法律案の提案をしたのであります。 ところが、まさかと思うことが現実になり、地下鉄における多数の犠牲者を伴う事件に遭遇をいたしました。考え方が浅かったのかなとも思いつつ、なおかつ事件発生直後は信じられない思いでありました。 しかし、現実にサリンが使用され、その影響を受けた職員は通産省にもおります。そして、六名のうちでまだ一名は療養を続けておる状態であります。被害を受けられた多くの方々の回復が本当に一日も早く実現をしますように、亡くなられた方々に対する弔意とともに、私は、被害を受けた諸君が回復されることを心から願いますと同時に、参議院に行いてこの実施時期を繰り上げるという御修正をいただきましたことを非常に時宜に適した御修正と、そのように受けとめてまいりました。 ただ、この法律案だけで万全を期すというものではございません。まさにこれは化学兵器禁止条約に対して国内における法規を整備するということからスタートしたものでありますから、このような犯罪行為に対する立法としては、警察庁で今御検討いただいておると聞いております特別立法が一日も早く提出をされ、また一日も早く国会での御審議をいただけることを願いますと同時に、我々は通産省としての立場において、今回御審議をいただいております法律案が成立をいたしました段階で、これを一日も早く国民の安全を取り戻すために使わせていただき、万全を期していきたい、そのような思いでいっぱいであります。
○斉藤(鉄)委員 どうもありがとうございました。 今回の化学兵器禁止及び特定物質規制法案、これが施行されますと今回のような事件の再発防止にどれだけの効果があるのか。施行の前倒しということが参議院で修正議決されましたけれども、それも含めてどのようにお考えか。通産省のどなたかからお答えいただければと思います。
○清川政府委員 本法案におきまして、サリンなどの特定物質につきましては、製造、使用などが原則禁止されまして、無許可の製造、使用などにつきましても刑事罰が科せられることになるわけでございます。また、サリンなど特定物質の原料物質につきましても、一定の範囲内でその製造、使用は届け出の対象となるわけでございます。 この法案は、第一条の目的規定にも定めているわけでございますが、化学物質の化学兵器への転用防止という条約の適確な実施のための国内措置を講ずることを直接の目的としているものでございまして、今回のような人の生命を奪う大量殺りく、あるいはまた公共の安全にかかわる事件に直接対応することを目的としたものではないという点は、先ほど大臣から御説明があったとおりでございます。 しかしながら、この法案を一日も早く施行して厳正に運用を行うということによりまして、現在政府部内で検討中の特別立法あるいはまた刑法などの罰則規定と相まって、サリンなどの特定物質及びその原料物質の不法な製造、使用などを抑制する効果が期待できるものと考えているわけでございます。 特に、特定物質の製造等の規制、罰則等に関する規定の施行期日について、条約の発効を待たずに前倒しをする旨の国会での修正をいただいているところでございますので、本法案の成立によりまして、通産省といたしましては、一日も早く施行に努めまして、サリンなどの不正な製造あるいは使用などを防ぐように努力してまいりたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 今回の地下鉄サリン事件と直接関係があるのかどうかわかりませんが、オウム真理教の施設を調査をしたときに、今回のこの化学兵器禁止法案で規制の対象となっている物質、例えば三塩化燐とかそういうものが大量にその施設から見つかっておりますけれども、例えば今度のこの法案が通れば、そういうものが大量に保管されているということを国としてもしくは通産省としてきちんと管理する状態になるのかどうか、その点についてはいかがでございましょうか。
○清川政府委員 お答え申し上げます。 この条約を適確に遂行するための本法案につきましては、条約の規定にございますように、特定物質、これは専ら化学兵器にのみ使われるというような、サリンなどのようなものでございますが、これにつきましては製造などが原則的に禁止をされるわけでございます。 第二に、関係する物質がございますが、これらの物質につきましては、条約の規定に従いまして、一定の数量以上を製造する事業所については届け出をする、それから実績についても届け出をする、これは国際機関に対して届け出をする、このような形になってまいります。したがいまして、この届け出という法律上の規定に即しまして、どのような形で製造されているかというようなことは把握されることになるわけでございます。 なお、化学物質につきましては、保健衛生上の観点から、そのほかの法律、例えば毒物劇物取締法等の法律もございますので、それぞれの法律、そしてまたこの法律等々と相まって相当程度に事実としての確認が行われていくものと考えております。
○斉藤(鉄)委員 ちょっとよくわからなかったのですが、そうしますと、条約にございます表2剤、表3剤、そのものについては届け出だけですから、相手が届け出なかったらその把握はできない。表1剤については通産大臣の許可、認可が必要ということになっております。表2、表3剤については届け出だけに頼る、そういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
○清川政府委員 届け出につきましては、御指摘のとおり表2剤、3剤、すなわち条約で言う表2剤、3剤につきましては、これらは第一種指定物質、第二種指定物質ということで整理されるわけでございますが、これらについては届け出をしていただくという義務があります。そしてまた、この届け出の義務につきましては罰則をもって担保されるというような法制になっております。
○斉藤(鉄)委員 そうしますと、例えば今回のオウム真理教のような場合、届け出がなければ、化学兵器の原料になるそういうものが大量に保管されていてもそれを感知するすべはない、これではちょっと手薄かなというふうな気もするのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○清川政府委員 この条約の施行という意味でこれは届け出を求めているわけでございまして、その義務を担保するという意味でこの届け出義務についての罰則があるわけでございます。 なお、条約上の規制対象物質について不明確な貯蔵を行っている疑いを持った施設について、立入検査などの措置はどのようなことになるかということにもかかわってくるわけでございますけれども、条約上の表1剤につきましては、国内実施法上特定物質として厳格な管理を行うということとしておりまして、例えばサリンなどの特定物質の製造につきましては、当該物質の使用に際して許可される数量のみが許可されるということになっております。 あるいはまた、当該特定物質が無目的かつ大量に貯蔵されることのないように法の運用を行っていくことでございますが、このような運用を担保するために、許可製造業者に対しましては通商産業大臣が本法案の施行に必要な限度におきまして報告の徴収及び立入検査を行うこととしているわけでございます。 このような形で届け出、立入検査といったような規定がございますので、法的には相当程度に把握されることになっているわけでございますが、ただ、法を犯す目的で届け出をしないで保持しているという者につきましては、これはやはりその届け出の義務を完全に励行していただくということが本来的な必要な事項と考えるわけでございます。
○斉藤(鉄)委員 警察庁の方で特別立法を用意されているというふうに聞いております。政府の方で用意されているというふうに聞いております。その特別立法の中身をお聞かせ願いたいのですが、その中に、法を犯す目的でそういう物質、表1、表2剤、表3剤というふうなものを蓄積している者に対してある特別の捜査をする権限が担保されているのかということも含めて、警察庁から特別立法の中身についてお伺いしたいと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 警察庁といたしましては、先般地下鉄のサリン事件に見られましたような公共の危険を防止する観点からでございますけれども、サリンの不法製造、所持の重罰化をいたしますとともに、サリンの不法製造等を目的といたしました原料物質の不法所持についても処罰をしていくということの方向で、それらを主な内容といたします特別立法を検討いたしておるというところでございます。 現在関係省庁とも協議を行って検討を進めているところでございまして、今回のような事件の再発防止という意味で私どもはその効果を期待しているところでございます。 以上でございます。
○斉藤(鉄)委員 この特別立法と化学兵器禁止法案、今我々が審議しているこの法案との整合性といいましょうか、また法定刑の均衡、バランスの問題、また毒物劇物取締法という法律もございますけれども、それとの整合性、関連性、また廃棄物処理法、廃掃法との整合性、それについてお聞かせ願えればと思います。
○篠原説明員 お答えいたします。 現在国会で御審議中の化学兵器禁止法案が成立、施行された場合、もちろんサリンの無許可製造等についても処罰されることとなるわけでございます。これと私どもの検討中の特別立法との観点の差異についてでございますけれども、これにつきましては、化学兵器禁止法案につきましては、あくまで化学兵器の禁止を担保するための行政刑罰、一般的規制というふうに理解をしているところでございます。私どもの方の検討中の特別立法につきましてはあくまでも公共の危険を防止する観点からの処罰ということで、その趣旨、目的を異にするものでございます。 例えばサリンの無許可製造、所持という点につきましても、無許可製造につきまして、研究者が例えば正当な研究業務のためにサリンを使用していくということにつきまして化学兵器禁止法上の使用許可をとり忘れていたというようなケースにつきましては、化学兵器禁止法上の無許可使用罪は成立すると思いますけれども、私どもの方では必ずしもそれについては成立をしない。もともと公共の危険という観点から厳しく重罰化を考えているという点で、処罰の範囲についても必ずしも同一ではないというところがございます。 なお、法定刑につきましては、私ども、化学兵器禁止法案におきます化学兵器の使用罪、現実の効果といたしましては化学兵器の使用と同じような効果を持つのではないかということで、それとの均衡を考慮しながら検討をしておるというところでございます。 また、私どもの方の観点では、あくまでも公共の危険防止という観点からの処罰という点を考えておりまして、一般の流通規制面での処罰とかそういったものについては考慮はしておりません。 以上でございます。
○斉藤(鉄)委員 よくわかりました。鋭意御検討をいただいて、再発防止に御努力をいただきたいと思います。 この地下鉄サリン事件について最後の質問ですが、自衛隊が今回は非常に早急な対応をしたというふうなことが新聞報道でも言われておりますけれども、今回のこの地下鉄サリン事件に対して自衛隊としてまた防衛庁としてどういう協力態勢をとられたのか、どういう技術をもってどういう協力態勢をとられたのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○山中説明員 三月二十日の地下鉄におきます毒性のガス事案に際しての自衛隊の活動等でございますが、警察庁からの要請に基づきまして、警察庁科学警察研究所に化学防護の専門職員四名を派遣いたしました。さらに警察病院等に医官等三十五名を派遣いたしております。また、東京都知事、千葉県知事からの災害派遣の要請に基づきまして、練馬にあります第一師団の化学防護小隊、市ケ谷の第一師団の第三二普通科連隊、さらに大宮の第一〇一化学防護隊、相馬原の第一二師団でございますが、そこにございます化学防護小隊、こういったところから隊員約二百名、除染車約十両を派遣いたしまして、霞ケ関、日比谷、築地、小伝馬町、後楽園及び松戸の各地におきまして検知あるいは除染の作業を行ったということでございます。
○斉藤(鉄)委員 もう一つだけお伺いさせていただきますが、防衛庁また自衛隊の中にサリンという特定物質に対してその無害化もしくは処理の技術をお持ちで、それを適用されたというふうに考えてよろしいのでしょうか。
○山中説明員 防衛庁におきましては、もとより化学兵器そのものの研究等は行っておりませんが、万が一化学兵器を使用された場合を考慮いたしまして、その防護のための研究あるいは教育訓練を行ってきております。具体的には、防護のための防護衣でありますとかガスマスクの改善、あるいは実際の除染の方法等についての訓練を実施してきておりまして、そういった訓練の成果が今回生かされているというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 それでは、サリンについて特に特殊な技術があるというわけではないという理解でよろしいでしょうか。
○山中説明員 化学兵器の防護という観点からいたしますと、もとよりサリン以外の物質が使用される可能性もあるわけでございまして、そういった化学兵器として使われるおそれのある毒物等についての研究全般を行ってきているということでございます。
○斉藤(鉄)委員 よくわかりました。 ここで、条約の状況につきまして外務省にお尋ねしたいと思いますが、先ほどの甘利委員の質問に、発効の見通し、また早期批准に向けて努力すべきではないかという質問がありました。私もまさにそのとおりだと思います。 私は、甘利委員の質問に私自身としてもう一つつけ加えたいのはやはり北朝鮮の問題ではないかと思います。北朝鮮の核兵器開発についてはかなり国際的な世論も注目をして、いろいろな国際的な努力がなされているわけでございますが、化学兵器につきましても、やはり日本の隣国にいる北朝鮮がこの条約に批准し、我々と同じ決意で化学兵器を根絶するということが日本の平和と安全にとっても非常に重要だと思います。この北朝鮮の批准に向けての日本政府としての努力、これはどのようになっておりますでしょうかお願いします。
○高松説明員 お答え申し上げます。 委員御指摘の北朝鮮の問題でございますが、外務省といたしましては、北朝鮮もさることながら、まだ本条約の署名をしていない国に対しましても、早急に署名をし、かつ批准の手続をしてもらうという方向であらゆる機会を通じまして働きかけを行っていきたいというふうに考えているわけでございます。 委員御指摘のとおり大量破壊兵器の不拡散という問題が現在の国際社会におきまして非常に大きな課題になっているところでございまして、そういった意味でも、私どもは化学兵器禁止条約の早期発効が今後の国際社会の平和と安全を支える大きな柱になるというふうに考えているわけでございます。そういった意味でも、北朝鮮をも含めましてできるだけ多くの国による早期の批准、そしてそれによります本条約の発効を目指して可能な限りの外交的努力をしていきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 よろしくお願いします。 私、先ほど甘利委員と言いましたが、大畠委員の質問でした。失礼しました。 それでは、ちょっと次の問題点に移りたいと思いますが、旧軍化学兵器の遺棄問題についていろいろ御質問させていただきたいと思います。 この条約の中にも、遺棄された化学兵器、国内に遺棄されたもの、また国外に遺棄されたもの、それに対してきちんとした処理処分、廃棄処分をする義務がうたわれております。そういう意味で重要な部分ではないかと思いますが、まず旧日本軍、日本陸軍がつくりました化学兵器について、これは防衛庁にお聞きすることになるんでしょうか、外務省にお聞きすることになるんでしょうか、どのように把握をされているか、どういう種類の化学兵器をどれだけつくったか、それについてお伺いをしたいと思います。
○山中説明員 防衛研究所に保管をされております戦史資料によりますと、旧軍が製造をしておりました化学剤としては、非致死性のものといたしまして、催涙剤、これは臭化ベンジル等でございますが、それからくしゃみ剤、発煙剤などでございます。また、致死性の化学剤といたしまして、窒息剤、びらん剤、血液剤といったようなものが記録として残っております。旧軍はこれらの化学剤を発煙筒や手りゅう弾あるいは迫撃砲弾、爆弾等に充てんをして、兵器として実用化をしていたものというふうに承知をいたしております。 その製造量についてでございますが、陸軍の造兵廠のもとで昭和七年から十六年までに製造されたものとして記録されておりますのは、砲弾で約百三十七万発、爆弾で約一万九千発、発煙筒で約二百三十五万個ということでございます。なお、昭和十七年以降の製造量につきましては、記録が断片的でございまして、旧軍が終戦までに総量としてどれだけの化学兵器を生産をしていたかということを把握することは実際上困難でございます。
○斉藤(鉄)委員 最近いろいろな学術研究が発表されております。この毒ガス生産についての学術研究が発表されておりまして、それによりますと、製造は大久野島、広島県の島でございますが、ここで生産され、砲弾化するのは、砲弾に詰める作業は北九州の曾根というところでされたということでございます。 それで、この大久野島忠海兵器製造所という、東京第二陸軍造兵廠忠海里造所というところだそうですが、ここで製造された毒ガスの総量は、いわゆる致死性のイペリットルイサイト、これが大体五千トン弱、四千九百九十二トン、それから青酸が二百五十五トン、それからくしゃみ剤、ジフェニールシアンアルシンが二千トン弱、千九百五十七トン、こういうものですから生産されたほとんどが、いわゆる致死性のイペリットルイサイト五千トン、それからくしゃみ剤のジフェニールシアンアルシン二千トンだったのではないかというふうなことがアメリカの公文書館に所蔵されている新資料等からわかってきたという学術研究がいろいろなところで発表されておりますが、これについて防衛庁はどういうふうにお考えでしょうか。
○山中説明員 米国からの関係については私ども正式に承知をしているわけではございませんが、ただ、委員御指摘のように広島県の大久野島が唯一の製造工場であったとは言えないかと思いますが、旧軍の化学兵器の製造場所といたしましては主として大久野島に建設された工場で行われていたと推定されると思います。
○斉藤(鉄)委員 先ほど申し上げました五千トン、二千トンという量につきましてはどういうふうにお考えでしょうか。
○山中説明員 先ほどのお答えの中で、昭和七年から十六年までの製造量については、具体的な充てんの兵器ごとに数量を申し上げたわけでございますが、全体量につきましては、私どもの防衛研究所において現在保管している資料から把握することは困難でございます。
○斉藤(鉄)委員 わかりました。 そこで、その製造された化学兵器、毒ガス、主にイペリットルイサイトとそれからジフェニールシアンアルシンですけれども、それが現在どのようになっているんでしょうか。これにつきましては佐藤内閣時代に環境庁が中心になって調査をしたというふうに聞き及んでおります。この生産された化学兵器がどこへどれだけ運ばれ、どう使われ、また日本にどれだけ残って今それがどこにあるのか、その調査結果についてちょっとお聞かせください。
○生田説明員 お答えを申し上げます。 先生御指摘のように、昭和四十七年に大久野島で毒ガス容器らしきものが発見されましたことを契機といたしまして、全国で旧軍の毒ガス弾の調査を行うことが決められておりまして、その報告が昭和四十八年の三月に出されておりますけれども、その報告によりますと、先生既に御承知かと思いますが、終戦時に毒ガス弾等が保有されていたとされる地点は全国で十八カ所とされておりまして、保有されていたものは焼却による破壊、あるいは八つの海域に海洋投棄されたと見られると報告されております。 海洋投棄されました八海域のうち三カ所につきましては、大変深度が深く安全であるという報告がなされておりまして、その余の五カ所につきましては、その後掃海あるいは実地探査が行われておりまして、既に何らかの安全措置が講じられているという報告になっております。
○斉藤(鉄)委員 生産されたもののうちどの程度の量が海外で使われ、どの程度のものが日本に残り、そして残ったもののうちどの程度が埋設、またどの程度のものが海に捨てられたか、そこら辺はわかりますでしょうか。
○生田説明員 この当時の調査結果を拝見いたしますと、当時この調査につきましては政府を挙げて取り組んだと聞いておりますが、当時として知り得る限りのことが調べられたというぐあいに理解しておりますが、残念ながら量につきましては把握はできておりません。
○斉藤(鉄)委員 この大久野島毒ガス問題関係省庁連絡会議で調査をされたということでございますが、この連絡会議に入られた省庁はどことどこかわかりますでしょうか。 ちょっとこれは質問通告してないので申しわけないのですが、通産省が入ってないというふうにお聞きしました。こういう化学品、化学製造品を所掌する通産省が入ってないのはちょっと片手落ちかなという気がしましたので、この質問をさせていただきましたけれども、いかがでしょうか。
○生田説明員 四十七年当時の関係省庁連絡会議というぐあいに理解してよろしゅうございますでしょうか。——内閣官房の内閣審議室、それから大蔵省、厚生省、水産庁、海上保安庁、建設省、防衛庁、警察庁、それに私ども環境庁でございます。
○斉藤(鉄)委員 なぜ通産省が入らなかったのでしょうか。
○清川政府委員 突然のお尋ねでございますが、私ども担当の室長などと過去のことも調べてみましたが、直接的にはわからないわけでございますが、ただ、今考えられますのは、化学兵器を通産省は所管していないということであろうかと思うわけでございます。つまり、私ども、化学物質につきまして、それは製造その他につきまして担当いたしておりますけれども、当時この大久野島で出てきました化学兵器という形のものを私ども担当していなかったということによるものと考えられます。
○斉藤(鉄)委員 ちょっと外務省にお聞きしたいのですけれども、大久野島で毒ガスが製造されたということはもうこれは紛れもない事実で、それが先ほど環境庁から御報告がありましたように国内十八カ所に埋められ、また八つの地域で海洋投棄されたということですが、今回の条約から生まれるこれらの遺棄された化学兵器に対する処置義務についてはどのように考えればよろしいでしょうか。
○高松説明員 お答え申し上げます。 条約上、老朽化した化学兵器がほとんどの場合遺棄された化学兵器に当たるわけでございますが、自国について条約が効力を生じた時点でその存在が既に判明しております場合には、締約国は、化学兵器の禁止のための機関に対しまして入手可能な情報を提供し、また廃棄を行う義務を負うと規定されております。老朽化した化学兵器の廃棄につきましては、化学兵器の廃棄と同様、原則として条約が我が国について効力を生じた後一年または二年以内に開始し、条約が効力を生じた後五年または十年以内に完了することと規定されております。 なお、条約におきましては、一九七七年の一月一日以前に地中に埋められかつ引き続き埋められたままである化学兵器及び一九八五年一月一日以前に海洋投棄された化学兵器につきましては、申告、廃棄を締約国の義務とはしておりません。これにつきましては、この化学兵器禁止条約が本来軍縮条約であるという性格上、軍隊が現実に保有する化学兵器を廃絶することをその第一義的な目的としているため、地中に埋設もしくは海洋に投棄されました化学兵器については、国際の平和と安全に対し脅威を与えるものではない、また、新たに引き揚げる等の対処を行うことがかえって危険な場合もあり得るという判断から、条約上の申告、廃棄の義務を課さないこととしたと私どもは理解しております。
○斉藤(鉄)委員 今御答弁あった部分が今回の法案審議の中でも一番大事な点ではないかと思います。 条約の第三条と第四条に、第三条が申告、第四条が化学兵器の廃棄ですけれども、その中の文章は確かに、「千九百七十七年一月一日前に締約国の領域内に埋められた化学兵器であって引き続き埋められたままであるもの又は千九百八十五年一月一日前に海洋に投棄された化学兵器については、当該締約国の裁量により適用しないことができる。」こういう文章になっておりまして、今話題にしております大久野島で生産された化学兵器が埋設された部分につきましては、それをどうするかは締約国の裁量によっている、こういうふうに読めるのではないかと思います。 「適用しないことができる。」ということでございまして、当然これは適用する方が前向きな対処だと思うわけです。これは後でまた議論の対象にしたいと思いますが、中国で遺棄された化学兵器についてはこの条約上の義務が生まれてくる。日本として何らかの廃棄処分をしなくてはいけないわけでございます、締約国の領域外ですから。中国ではきちんと中国の方の環境破壊や健康に配慮して処置をするけれども、日本国内に埋められた化学兵器についてはこの文章があるので逃げるというのは筋が通らない、このように思うわけでございます。 ちょっとこの点について議論したいと思うのですが、この「当該締約国の裁量により適用しないことができる。」これはもちろん政府が裁量するわけですが、省庁でいえばどこが担当になるのでしょうか。これは条約を担当される外務省のお答えになるのでしょうか。
○高松説明員 お答え申し上げます。 委員御質問の点についてでございますが、先ほどお答え申し上げましたとおり、一定の、旧軍の化学兵器の処理につきましては条約上の申告、廃棄の義務としては規定されておりません。これにつきましては具体的なケースが生じた場合には従来から関係省庁連絡会議のもとで対応が行われてきていると承知しておりまして、今後も問題が生じれば関係省庁間で連絡、協議をいたしまして適切な対応が行われるというふうに考えております。
○斉藤(鉄)委員 そうすると、先ほどの関係省庁連絡会議で対応していく、こういう理解で、この条文は「適用しないことができる。」という文章になっておりますので、適用するかしないかは環境庁が中心になって決めるべき問題だ、そういう理解でよろしいでしょうか。
○高松説明員 国内的にそういった老朽化した化学兵器が発見された場合にどのように対応するかといった点につきましては、現在との省庁が具体的にどういう対応をしていくか政府部内で協議中でございまして、関係省庁連絡会議での検討の可能性も含めまして現在私どもで鋭意検討中の状況でございます。
○斉藤(鉄)委員 それではちょっとはっきりしませんので、大臣に政治家としてお聞きすることになるかと思うのですけれども、旧日本軍がつくった化学兵器について、中国に遺棄されたものについては、これは後でまた議題にしたいと思いますけれども、日本が責任を持ってある程度の処分をしなければいけない、こういうことになっております。 日本に埋設処理されたところが十八カ所、その中でも例えば広島県、そのたくさんの部分が広島県に埋設されているわけでございますが、その中で問題になったところについては今のところ県がそれに対応しております。県がお金を払って無害化なりいろいろな処置をしております。そういう状況がございまして、私は、やはりこの条約が批准される、そして日本の国内法が制定される、そういう中で国が責任を持ってこの日本の中の十八カ所の埋設箇所につきましても何らかの最終処分、処理処分をしていかなくてはいけない、こういうふうに思うわけでございます。 現実に、今まで遺棄された化学兵器によって亡くなった方が、市民の死者が四人、また負傷した人もたくさんおります。そういう現実がある。その化学兵器はもともと国がつくったもの、旧軍とはいえ国がつくったもの。その処分について、いろいろな省庁でどこがやるのかということについては議論があるようですけれども、ある意味では化学品を所掌する通産省がイニシアチブをとってこの最終処分に向けて何らかの手を打つべきだ、このように思いますが、大臣、いかがでございましょうか。
○橋本国務大臣 かつて昭和四十年代の半ば、私が厚生省の政務次官をしておりましたころには、毒ガスではありませんで、爆発物、不発弾の処理とかあるいは浮遊機雷とかの問題がまだ残っておりました。今そうしたことを振り返りながら考えてみておりますが、今御指摘になりました旧軍の兵器、化学兵器の残存物に対する処理というのは、これは通産省と言われるのは私はちょっと違い過ぎるように思います。 なぜなら、化学物質というものを通産省は工業用原料として主管しておるわけですが、化学兵器の処理にノウハウを持っているわけではありません。これは果たして国内法の世界だけなのかあるいは条約の世界も絡むのかよくわかりませんけれども、やはりこうした問題が外務省を中心にした関係省庁において論議をされて方向は決めるべきものだと思います。少なくとも化学兵器というものに対するノウハウを持たない通産省がイニシアチブをと言われる御意見は、私はちょっと賛成をいたしかねます。
○斉藤(鉄)委員 その点については私も納得をいたします。 それでは、この文章にある「締約国の裁量により適用しないことができる。」そのまま放置することもできる。しかし、今私はそれは許されないと思います。そういう意味で、政治のイニシアチブでやはりこの国内に遺棄された十八カ所の埋設処分場については国民の健康を守るためにも何らかの処置をすべきではないかと思いますが、それに対しての、通産大臣としてではなく、政府の中心人物の政治家としてどのようにお考えでございましょうか。
○橋本国務大臣 私は中心人物ではありませんで、政府の端っこの方の人間でありますけれども、これは正直に申し上げまして、私は、一体埋蔵処理あるいはコンクリート等で遮へいをして処理をされた化学物質というものが経年的な変化を起こし得るものなのかどうなのか、あるいは当初の兵器としての能力を依然として完全に維持し続けているものなのか、その辺についての知識がありません。 それだけに、仮に現実に現時点において、かつて処理をしたという前提で埋蔵されたものがどんな状態にあるのか、これは判断する能力がありませんのでよくわかりませんけれども、それが国民の健康、生命に不安を与えるような状態が懸念されるとするなら、これは政府のどこがそれを考えるのがいいのかちょっと私もとっさに浮かびませんけれども、いずれにしても、やはりそうしたものに対する対応というものは考えなければならないと思います。
○斉藤(鉄)委員 よろしく御検討をお願いしたいと思います。 大久野島でつくられた化学兵器、一つはイペリットルイサイト、これは致死性のものです。もう一つがジフェニールシアンアルシン、くしゃみ剤でございます。中国で遺棄された化学兵器の大半、九割方はこのジフェニールシアンアルシンと言われております。残りの一割がイペリットルイサイトでございます。 ジフェニールシアンアルシンはくしゃみ性のガスでございます。イペリットルイサイトほど毒性はないと言われておりますが、なぜこのくしゃみ性のガスをこれだけたくさんつくったかといいますと、よく調べてみますと、これはくしゃみをさせて、くしゃみをしますと必ずその次に息を大きく吸い込みます。このジフェニールシアンアルシンとイペリットルイサイトを同時に使う。イペリットだけのときは、息をしないでもしくは防毒マスクだけで生き延びることができますし、息をしないで逃げれば何とか生き延びられるわけですけれども、このジフエニールシアンアルシンを一緒に使えばくしゃみをせざるを得ない、くしゃみをすれば必ず次に息を吸い込む、それで確実に殺すという非常に悪魔的なものでございます。つくっているときは、これは大して毒性がないからということで罪の意識を軽減させながら製造する人はつくったそうですが、現実にはもう一人も殺さないでおくものかという細かい悪魔的配慮に基づいてっくられたものでございます。 このジフェニールシアンアルシンが条約の対象物質になっておりません。これは、多分こういうものは日本しかつくっていなかったからだと思います。そういう意味では、日本の陸軍は本当に細かいことまで考えて、化学兵器の致死性を、有効性を高めようと悪魔的にも考えたのだなという気がするわけですけれども、私は、このジフェニールシアンアルシンが条約の対象になっていない、したがって、今回、今我々が審議しております国内法の中にも入っていない、これは非常に片手落ちのような気がいたします。 片手落ちと言うと言葉はおかしいのですが、国際条約としては、確かにほかにつくられていませんでしたから、入っていないにしても、日本では化学兵器の半分近くはこのジフェニールシアンアルシンだった。したがって、国内でこの化学兵器禁止条約を対象にするときには当然このジフェニールシアンアルシンも国内法の中には入れるべきだ、このように思うわけですけれども、国内法でなぜ入れなかったか。条約に入っていなかったからという答えだと思うのですが、私は入れるべきだ、こう思うわけですが、いかがでございましょうか。
○清川政府委員 御指摘のジフェニールシアンアルシンでございますけれども、化学兵器の分類の中で、人を数時間無力化する目的、くしゃみという点ではそういったような内容のものでございます。この条約の国際会議における審議におきましては、これは軍縮会議の一環でございますから、ありとあらゆることが審議された上で本件は条約に入っていない点は委員御指摘のとおりでございます。 本法案につきましてお尋ねでございますけれども、本法案は、第一条の目的で明快にうたっているわけでございますけれども、条約を適確に実施するということで、条約実施担保法という位置づけをこの中で得ているわけでございます。そのような意味で条約を担保するための物質に限定しているわけでございます。 これはなぜかという点でございますけれども、やはり一つには、法目的を明快にするというもう一つの考え方として、国民に権利義務を課すという場合にその根拠をどう考えるかという点に関係が及ぶわけでございますが、そのような観点から私どもは、国が、日本国が国際的に約束をするという条約の適確な実施としてこの国内法の原案でよろしいものと考えて法案を作成している次第でございます。
○斉藤(鉄)委員 それでは、このジフェニールシアンアルシンは化学兵器と考えていいという理解でいいでしょうか。これは外務省にお聞きした方がいいかと思いますが。
○高松説明員 ジフェニールシアンアルシン、いわゆるくしゃみ剤でございますが、これにつきましては御指摘のとおり化学物質に関する附属書の表には掲げられておりません。他方、これらの表は検証措置を実施するために化学物質を特定するものでございまして、条約上の化学物質とは、これらの表に掲げられていない物質であっても、条約上の毒性化学物質またはその前駆物質に該当し、条約上の化学物質として扱うべき物質が存在する可能性は排除されていないと理解しております。ただし、この条約によりまして禁止されていない目的のためのものであり、かつ種類及び量が当該目的に適合する場合は除かれるという条約の規定ぶりになっているわけでございます。 したがいまして、ジフェニールシアンアルシンが条約上の化学兵器に該当するか否かを判断するためには、本条約上の毒性化学物質またはその前駆物質の定義に該当するか否か、またその保有の目的、量等につきまして判断することが必要となってまいります。これにつきまして私どもといたしましては、有識者の意見や各国の考え方等も参考にいたしまして今後鋭意検討したいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 大久野島周辺、また日本全国に、ジフェニールシアンアルシンといいますか、これはくしゃみ剤ですけれども、その前物質であるジフユニールアルシン酸が大量に埋設処分をされております。これは当然大久野島で毒ガスをつくる原料として生産されたものでございます。そういうものが日本の国内に埋設されている。その取り扱いは条約上どうなりますでしょうか。
○高松説明員 お答えを申し上げます。 ただいま申し上げましたとおり、ジフェニールシアンアルシンが条約上の化学兵器に該当するか否かは、現在の時点ではまだ判断できかねる状況にございます。仮に化学兵器に相当するということになりましても、先ほど申し上げましたとおり、一九七七年以前に既に埋設された化学兵器でございましたら、これにつきましては、条約上の義務としてはこれの廃棄等の義務はないというふうに規定されているところでございます。
○斉藤(鉄)委員 現実に広島県では、これも広島市の公園ですけれども、最終処分されたとされるこのジフェニールアルシン酸が漏出をしておりまして、土壌汚染を引き起こしております。これについて広島県では三十億円の費用を用意し、そのジフェニールアルシン酸、これは有機砒素化合物でございますので、これを無機化して、無機化すると不溶性硫化砒素になりますので、不溶性として処分すればそれはかなり安全性が高いということで、その処分を百二十トンのアルシン酸についてやることになっております。 こういう問題が現実に起こっている。国がつくった化学兵器の原材料で現実にそういう土壌汚染、環境汚染が引き起こされている、こういうことでございまして、私はこれは先日の環境委員会でも訴えさせていただきましたけれども、今回こういう化学兵器禁止条約ができた、またその国内法が整備される、そういう環境下において国が責任を持ってやるべきことなんじゃないか、このように私は思うわけです。その点につきまして環境庁から、環境庁がイニシアチブをとってやるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○生田説明員 先生の御指摘の出島東公園のケースにつきましては、昭和二十六年に広島県から一度民間事業者に払い下げられておりまして、しかしながら、当時当該民間事業者にその処理能力がありませんで、大変長期にわたり放置されていたという事実がございます。したがいまして、昭和四十八年に広島県がこの事業者に所有権を放棄させまして、かわって広島県が埋設をした、そういった特別の経緯がございます。 したがいまして、本件の対象物によります土壌汚染につきましては、埋設処理をした広島県の事業に起因しているものでございますから、今回のケースにおきましては広島県がみずからその経費を負担するといったことになったわけでございます。 その他のものにつきましては、先ほどお答えを申し上げたと思いますが、当時の、昭和四十七年の調査の結果を見た限りにおきましては、既に何らかの安全措置が講じられているということになっておりますので、私どもとしては、現段階におきましては、既に処理が行われたものというぐあいに考えているわけでございます。 なお、先ほど全国十八カ所で埋設処理が行われたというお話でございますけれども、私の答弁を正確に申し上げますと、終戦時に毒ガス弾等が保有されていたとされる地点は全国で十八カ所というぐあいになっている、ただし、その十八カ所につきましても、保有されていたものにつきましては焼却による破壊が一たんなされている、あるいは、先ほど申し上げましたように八つの海域に海洋投棄がされた、そういった処理がなされているというふうに聞いているところでございます。
○斉藤(鉄)委員 焼却による廃棄というのは酸化させるだけですから、有機砒素の化学形態はそのまま残ります。ある意味で無機化しないと毒性はなくならないわけですから、それでもってすべて処理が済んだというのは間違いだということを私はちょっと指摘しておきたいと思います。 この問題は終わりますけれども、広島では、先ほどの土壌汚染事故にしましても、もう既に最終処分されて、コンクリートできちんと固められて全然問題ないんだと言われたものがこうなったわけでございます。大久野島に行きますと、そういうコンクリートによる最終処分ところではない、土に埋められただけというものがたくさん残っております。そういう現実があるわけでございまして、この広島におきましては、核兵器とともに、この埋設処分された毒ガスの問題が解決しなければ戦後は終わらないぐらいのつもりでおります。 今度この国際条約そしてこの国内法が整備されるわけでございますので、その点については、条文に「適用しないことができる。」という文章があるからといってそれで逃げるということではなくて、前向きに対処をしていっていただきたい。それが国民の平和と健康を守る、安全と健康を守る政府の役目であろう、私はこのように思う次第でございます。 中国に残された遺棄化学兵器の問題についてちょっと御質問をさせていただきたいと思います。大久野島でつくられたイペリットルイサイトまたはジフェニールシアンアルシンが大量に中国に運ばれて、実際の戦役で使われたという学術研究も報告されておりますが、これは防衛庁の方にお聞きするのがいいかと思いますけれども、どの程度が中国に運ばれ、そのうちどの程度が実際の戦役に使われ、どの程度が遺棄されたか把握されておりますでしょうか。
○山中説明員 防衛研究所に保管をされております戦史資料からの判断でございますが、旧軍が中国で最も多用をした化学剤は、御指摘がございましたように、いわゆるくしゃみ剤であります。その効果から判断いたしますと、いわゆる交戦部隊の行動を一時的に阻害をするという目的で使用を したものと考えられます。ただ、最も多用したと申し上げましたが、具体的な阻害等については把握をいたしておりません。
○斉藤(鉄)委員 それでは、政府としては、実際の戦役には化学兵器は使われなかった、そういうふうに認識されているというふうに考えてよろしいのでしょうか。
○山中説明員 いわゆるくしゃみ剤を旧軍が多用したということは今お答えをしたとおりでございますが、これは非致死性の化学剤ということであります。先ほど来お話にございますイペリットなどの致死性の化学剤を充てんした兵器を実際に使用したかどうかということにつきましては、資料が断片的で確認することはできません。 なお、今お尋ねの化学兵器を使用したかという点につきましては、先ほどの御議論にございましたように化学兵器そのものの定義をどうとらえるか。非致死性の毒物を使用したものも広い意味での化学兵器の概念に含めるということになりますと、くしゃみ剤等も当然それに入るわけでございますから、化学兵器を使用したということでございます。ただ、致死性の化学兵器という狭義の概念からいたしますと、ただいま申し上げましたように確認することができないということでございます。
○斉藤(鉄)委員 もう十年前になりますが、一九八四年六月二十日の外務委員会で、当時の安倍晋太郎外務大臣が、毒ガスを中国で使ったかという質問に対して、「こういう問題に対しては、日本もかつてそうした一つ過ちを犯しておるだけにこれに対して積極的に取り組んでいかなければならないこういう答弁をされておりまして、私は、いろいろな学術的な研究の結果から、致死性のものにつきましても中国で使われだというのが大勢になりつつあるというふうに聞いております。この致死性の毒ガスを吸わせるためにジフェニールシアンアルシン、くしゃみ剤を一緒に使った、そういう理解をしておりますので、私はそういう認識の上に立って中国に遺棄された化学兵器の問題についても対処していかなくてはいけないのではないかと思います。 外務省にお聞きしますが、この中国で遺棄された致死性のイペリットそれからジフェニールシアンアルシン、大体一対十の量だそうでございますが、これについて条約上どういう義務が日本にあるのかお聞かせください。
○高松説明員 お答え申し上げます。 化学兵器禁止条約を批准いたしました場合、我が国が中国の遺棄化学兵器問題についていかなる義務を負うかという御質問でございますが、これにつきましては、日中双方が条約の締約国となりまして、かつ同条約の規定に基づきます化学兵器の禁止のための機関による査察等を通じまして、我が国が他の締約国、具体的にはこの場合中国でございますが、その領域内に化学兵器を遺棄した締約国として特定されました場合には、我が国は遺棄化学兵器の廃棄につきまして本条約上の遺棄締約国としての義務を負うこととなります。 具体的には、条約は遺棄締約国が遺棄化学兵器に関しまして申告、廃棄等の義務を負うこと等について規定しております。
○斉藤(鉄)委員 その遺棄された化学兵器、一説には、ちょっと今数字がずっと出てきませんけれども、数百トン単位のイペリットルイサイトとジフェニールシアンアルシンが遺棄されているということでございますので、それに対して当然日本がしかるべき措置をとらなくてはいけない、こういうふうに私は思います。 それで、先ごろこの遺棄された化学兵器について調査団を派遣して現状を調査されたということでございますが、時間がありませんので、簡潔にその結果につきましてお聞きしたいと思います。
○野本説明員 お答え申し上げます。 この中国の遺棄化学兵器の問題につきまして、一九九〇年に中国側から処理の要請があって以降、日中間で協議及び視察、調査が行われてきております。最近も、現状を把握すべく、二月下旬から三月初めにかけまして調査団を派遣したところでございます。 その調査においては、中国側にて既に一時保管されていた遺棄化学兵器の化学剤の種類が特定され、それらは旧日本軍のものである可能性が極めて高いということが明らかになるとともに、これら遺棄化学兵器を密封容器に収納いたしまして、改めて別の保管倉庫への保管を行い、さらに化学兵器の埋設場所の現状を視察、それから地中探査を行いまして、将来の発掘調査のための情報収集を行ったところでございます。
○斉藤(鉄)委員 今後どういう方向で、また方針でこの遺棄化学兵器について処理処分をされていくおつもりか、その点お伺いします。
○野本説明員 本件につきましては、ただいま申し上げましたように、既に中国側と協議も行い、視察、調査も行っているところでございますが、まずその実態把握のために、今後一層調査等によって事実関係の把握に努めるということでございます。我が方としましては、日中共同声明、日中平和友好条約、また化学兵器禁止条約の精神を踏まえまして、具体的な処理のあり方につきまして今後中国側と鋭意協議を行っていきたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 時間がなくなってまいりました。最後に、大臣にお伺いして質問を終わりたいと思います。 通産大臣としてはお答えにくい部分があるかと思いますが、この中国に遺棄された化学兵器の処理問題、これは密封すればいいという話ではなくて、ある程度化学的な処置を施して無害化をさせる必要がある、そうすると日本の化学工業の力が必要になってくると私は思います。そういう意味でこの中国に遺棄された化学兵器の問題についてどういうふうにお考えになるか、それが第一点でございます。 それから、今回この化学兵器禁止法案が国内法として成立するわけでございますが、この一日も早い日本の中における実施体制の確立、また一日も早い成立に向けての通産大臣としての御決意、この二点をお伺いしたいと思います。
○橋本国務大臣 中国における遺棄された化学兵器につきましては、先刻来御答弁がなされておりますけれども、通産省といたしましても、外務省を中心としたこの問題の解決に向けた対応を注意深く見守っていきたい。その中で果たすべき役割があるなら、当然のことながら果たしていくということでありましょう。いずれにしてもこの解決に向けた対応を注意深く見守ってまいりたいと思います。 同時に、本法律案の通過、成立後における対応につきましては全力を挙げて努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○斉藤(鉄)委員 どうもありがとうございました。 厚生省の方にも来ていただいたのですけれども、時間がなくなりまして質問できませんでした。申しわけございませんでした。 今後とも、国内におけるこの化学兵器禁止法案の有効な発効、また地下鉄サリン事件のような事件が二度と起こらないための施策、御努力をお願いしたいと思います。 質問を終わります。
○白川委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 私は、まず初めに、地下鉄サリン事件それから松本サリン事件で犠牲となった方に対しまして御冥福をお祈りいたしますとともに、今も入院されている方など被害者の方に対して心よりお見舞いを申し上げたいと思います。 そこで、最初に警察庁に伺いたいのですが、三点伺います。一つは、地下鉄サリン事件は、首都中枢機能が集中する霞が関へ三つの路線、五本の電車が大体ほぼ同じ時刻に集中するときに発生した同時多発の事件でしたが、当然組織的犯行というふうに推察されます。仮谷さん拉致事件で強制捜査が行われておりますが、捜査が続けられているオウム真理教に対する強制捜査というのは、地下鉄サリン事件も視野に入れた捜査であるのかどうか、これを一点目に伺います。 二つ目に、松本サリン事件を現地調査したアメリカのシンクタンク、化学生物兵器軍縮研究所がことし一月に、松本事件は、「小人数のグループが本格使用を前に、不慣れな製法、運搬技術をテストした可能性が高く、日本の当局やメディアが語る「事故」はあてはまらない」ということ。二つ目に、「グループは銀座のデパートとか地下鉄主要駅での散布がいかに破滅的効果をもたらすか知ったはずだ」ということ。そして三つ目に、「テロリストがたくらむ次の局面への深刻な予告と受け取るべきだ」というふうに結んでおります。また、最近、研究所のオルソン副所長が来日された後、タブンの製造も可能な設備と原材料物質を持っていて一層危険であるということも指摘しているわけです。 私はこういう点で、この報告書は被害者や警察、病院関係者からの聞き取り調査や現地調査を踏まえて出されたと言われておりますが、この報告書を警察が入手していらっしゃるかどうか、またそれを手に入れて捜査の参考ともし、また今後の大量使用等を未然に防止する上で十分生かしていくということが必要だと思うのですが、この点についてどのようにしていらっしゃるか、これを二つ目に伺います。 三つ目に、松本サリン事件のときに、私は少しこの初動にやはり問題があったのじゃないかというふうに思うのです。私は化学の専門家じゃありませんが、例えば電気工学の分野でアモルファス太陽電池の実験などにしても、致死性の気体を使うのは、それは当然ドラフト等のある実験設備を使うわけですね。松本のとき、何か特定の個人がかかわっているような印象で、そこへずっと行っていたように見えるのですが、素人的に見ても、原材料物質とともにもう一つは装置が必要なんですね。その装置というのは、グローブボックスなりあるいはちゃんとしたドラフトのついたそういうものがないと実験者自身が死に至るわけですから、そういう点で、やはり思い込みというものが、その後の情報提供の協力が十分得られなかったりあるいは今回のようなことにつながるような、事件の解明をおくらせることになったのではないか、その点を懸念しているものであります。 以上三点について簡潔にお願いしたいと思います。
○篠原説明員 三点についてお答えいたします。 三月二十二日に警視庁が行いましたオウム真理教関連の施設の二十五カ所に対します捜索は、仮谷さん被害の逮捕・監禁事件につきましての被害者の無事救出、犯人の早期検挙を目的といたしまして行ったものでございます。ただ、捜索に当たりまして、大量の警察官を動員して、防毒マスク、防護服を準備、着用しておったわけでございますけれども、これは昨年、山梨のオウム真理教の施設の直近におきまして、異臭のした付近の土砂を分析しましたところサリンの残渣物が発見されておったということから、不測の事態を予測しての捜索という点でかような装備をいたしたものでございます。 次に、第二点の、そのシンクタンクの報告書の関係でございますけれども、新聞報道等では警察とも面接をして云々というふうに書いてございますけれども、長野県警におきます報告では、何の前ぶれもなくマスコミの方と一般的にふらっと訪れたということで、あくまでも一般の方として応接をしたのみでございまして、その後の連絡等を受けておりません。したがいまして、新聞報道等で承知したのみでございます。 次に、第三点でございますけれども、当時の事件発生の状況におきまして、現場付近においての迅速な資料収集という観点におきまして、当時の迅速な捜索等についてはやむを得なかったのではないかなというふうに考えております。 なお、長野県警といたしましては、幅広く証拠収集なり情報の提供を求めて引き続き捜査をやっているところでございます。 以上でございます。
○吉井委員 今の二点目の報告書についてはホワイトハウス直属の国家安全保障会議などに伝えられているとされておりますが、この報告書を入手していらっしゃるか、また今後に生かしていかれるのかということも次の質問のときにあわせてお答えいただいておきたいと思います。 報道によりますと、オウム真理教に対する強制捜査でサリンの製造が可能な化学物質はすべて押収されたとされております。法律で第一種指定物質とされるメチルホスホン酸や第二種指定物質とされる三塩化燐も押収され、とりわけ三塩化燐は百トン購入していたと伝えられておりますが、これらは大量にサリン、タブンの製造が可能ということで大変懸念されるものです。 ところが、メチルホスホン酸等の第一種指定物質は一トン以上製造、使用する者、三塩化燐等の第二種指定物質は三十トン以上製造する者に届け出を義務づけているだけということになりますし、罰則は三十万円以下ということでありますから、届け出数量以下に分散して製造、使用するということも考えられるわけです。購入の規制はないということになりますし、これではせっかく法案が成立しても今回のような事件の再発を未然に防止することができるのだろうかということが懸念されるところです。 そこで、大規模な化学兵器の生産とか、それは当然チェックできるわけなんですが、生産量と販売量とそれから購入者の使用量、それを計算して差をとれば、小規模使用がトータルとして幾らであったかということもわかるわけです。結構な量になる場合もあるわけですね。そのとき小規模使用の量と目的、実際に何に使われたかということをどうしてチェックしていくかということの検討がやはり今後必要なのじゃないかなと思うわけでありますが、この点について御見解を伺っておきたいと思います。
○篠原説明員 先ほどもお答えいたしましたけれども、当時何の前ぶれもなしにマスコミと一緒に訪れたのみということで、一般的な応接をいたした程度の話でございます。したがって、その後何の連絡もなくということで、私どもの方は、この資料については新聞報道等で、あることをわかったのみでございます。したがいまして、どの程度実際の事件の詳しい内容を踏まえた上での報告かということについては私どもわからない状況でございまして、今後入手が必要だという場合につきましてまた検討して考えたいというふうに思っております。
○清川政府委員 本法案におきましては、第一条の「目的」がございますけれども、この「目的」におきまして、「条約の適確な実施を確保するためこという目的を明快にいたしておりまして、この法律は条約を実施するための国内措置を定める法律、こういう性格を持っているわけでございます。 指定物質につきましては、同条約の表2割あるいは表3剤について定められた条約上の義務を担保するという観点から、条約の規定に従いまして製造、使用等につきまして届け出の対象とする、そしてまた条約機関による検査などの受け入れを義務づけている、こういう構成になっております。 また指定物質につきまして、指定物質を用いてサリンなどの特定物質を製造するということは、当然ながら特定物質の製造に当たるわけでございますから、この法律に従いまして原則禁止ということになっているわけでございます。 そしてまた、指定物質のうち一部のものにつきましては、この法案とは別に、毒物及び劇物取締法の規制対象というようなことになっておりまして、既に製造、流通等についても規制が設けられているわけでございます。 このように、この法案上の指定物質に関する規制につきましては、特定物質に関する非常に厳しい規制、それから他の関係法令の適正な運用などと相まって、今回の事件の再発防止にも役立つものと考えているわけでございます。
○吉井委員 もう時間が参りましたので終わりたいと思いますが、確かにこの条約とそして本法案 で抑止効果はあると思いますし、抜け道もないわけではありませんが、ぜひ厳正な運用というものをやっていただきたいと思うのです。 ただ、その上で最後に一点だけ大臣にお伺いしておきたいのです。 現在、批准を終了した国が二十七カ国ですね。六十五カ国に早くふやしていくという点で、国際世論を結集してといいますか動員してといいますか、そこへ早く持っていくことと、もう一つは、調印していない国がある中で、とりわけ、ディフェンス・リサーチ・センターの「化学兵器の全面禁止の法制と技術」とかいろいろなものによりましても、七カ国などは地域的不安定要因等を理由に調印もしていない。そういったところについて、既に通産省の方で化学兵器用物質、資材について輸出規制を実施されているということでありますが、やはりこれまでの法律とともに、化学物質も化学プラントもそれから科学技術情報も含めて、第三国経由も含めて徹底した規制でそういうものはできないということとともに、世論でもって調印へ追い込んでいくこととか、やはりそういう努力が必要だと思うのです。 最後に、大臣のその取り組みについての決意を伺って質問を終わりたいと思います。
○橋本国務大臣 先日の衆議院の外務委員会におきまして外務大臣から、各国に条約批准を積極的に働きかけるという表明をされたと私も聞いております。日本政府として条約の早期発効を目指した努力をこれからも続けてまいります。
○吉井委員 終わります。
○白川委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○白川委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 参議院送付、内閣提出、化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○白川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○白川委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、甘利明君外四名より、自由民主党・自由連合、新進党、日本社会党・護憲民主連合、日本共産党、民主新党クラブの五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。河合正智君。
○河合委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、サリン又はそれに類する物質が不正に使用され、多数の人命が奪われる事件が発生したことにかんがみ、本法がかかる事件の再発防止に実効をあげ、特定物質の製造、使用、所持、譲渡し、譲受け及び運搬に関して厳格な管理がなされるよう、本法を厳正に運用するとともに、施行前においても、原料物質を含む特定物質等の管理が適切に行われるよう関係者に対し指導を行うこと。 以上であります。 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○白川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○白川委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決まりました。 この際、橋本通商産業大臣より発言を求められておりますので、これを許します。橋本通商産業大臣。
○橋本国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法案の適切な実施に努めてまいる所存であります。ありがとうございました。 —————————————
○白川委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○白川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十五分散会 ————◇—————