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132回国会衆議院1995/03/28

商工委員会 第7号

発言数
187
登壇者
27
会派数
5
開催日
1995/03/28

会議録

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案及び電気事業法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  本日は、参考人として電気事業連合会副会長近藤俊幸君、石油連盟専務理事能登勇君、全国石油商業組合連合会副会長関正夫君に出席をいただいております。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田英介君。

山田英介新進党

○山田(英)委員 おはようございます。参考人の三人の皆様には、早朝から御出席をいただきまして大変ありがとうございます。  順次質問をさせていただきますが、まず昨年のガス事業に続きまして、今時法改正では電気事業及び石油関連の制度改正を行うわけでございます。御案内のとおり、経済的規制というのは、ともすれば経済活動の活性化を阻害したり、また経済システムを硬直化させるということが強く指摘されているところでございますが、こういう指摘がある中で、特に電気事業法につきましては三十年ぶりの大改正、石油関連法案の改正につきましては、特石法廃止ということでありますから十年ぶりの、そういう意味ではかなり思い切った改正というふうに受けとめているところでございます。  そこで、こうした規制緩和の取り組みというのは極めて重要なわけであります。今後も、通産大臣としてはこの規制緩和ということについて積極的にお取り組みをいただけるものと思っておりますけれども、その御決意のほどをまずお尋ねしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 私は、一般論として申し上げる限りにおきまして、規制緩和というものが新たな市場を創出する効果を持つ、また消費者の選択の幅を拡大させることによって経済社会を活性化させていく、あるいは内外価格差の是正でありますとか国際社会との調和と透明性を確保する、こうした視点から極めて重要なことだ、そう思っております。同時に、現在の我が国の経済情勢の中で新たな産業構造の構築に向けて努めなければならない、こうした視点も今これに加わってきた、そのように考えております。  通産省といたしましても、昨年七月の閣議決定を初め累次の規制緩和の措置に対しては積極的に取り組んできたつもりでありますし、政府全体の規制緩和のいわば牽引車の役割を果たしてきたという自負心も持っております。昨年五月には前政権下におきまして大店法の大幅な規制緩和が行われました。そして今国会、電気事業あるいは石油製品供給の規制緩和に関する法律を御審議いただくことにいたしております。  また、本年七月のPL法の施行を踏まえまして、電気用品を初めとした製品安全規制の緩和を行う予定でありまして、JISにつきましても今後五年間で国際整合化の措置を講じていくつもりであります。約八千のJIS規格の中で国際的なルールが定められておりますものは約二千ございまして、そのうちの千は既に整合いたしておりますから、大体一千項目というものが今後の国際的な整合性を求めていく対象になるでありましょう。  今、政府全体として三月末を目途に規制緩和推進計画の策定作業を進めているさなかでありますが、私どもといたしましても、内外からいただきました御要望にできるだけ誠実におこたえを申し上げてまいりたい。そして、緩和の困難な項目につきましては、なぜそれができないかという理由を明らかにして世間に公表し、その上での御批判を待ちたい、そのような気持ちでおります。

山田英介新進党

○山田(英)委員 早速で恐縮ですが、具体的に規制緩和をぜひすべきではないかという点についてお尋ねをいたします。  今回特石法の廃止によりまして、一定の備蓄それから品質管理というものを行うことによりましてだれでも石油製品を海外から輸入することができる、こういうふうに措置をされるわけでございます。輸入は確かにそういう意味では自由化ということになりますが、今度は、では石油製品を輸出するというときにここに規制の網がかぶっているわけです。それは申すまでもありませんが、輸出貿易管理令、この管理令によりまして、世界全地域に対して我が国から石油製品を輸出しようとするときには、たしか通商産業大臣の許可が必要である、こういう仕組みになっているわけです。現実に許可が出れば輸出できるわけですから、私も一〇〇%完全に閉ざされているという理解はしておりませんが、しかし、この特石法を十年ぶりに廃止する、輸入を自由化するということとあわせてやはり輸出につきましても自由化する必要がある。特に石油製品の供給国に我が国がなる可能性も実はあるわけでございます。  御案内のとおりですが、中国とかNIES、ASEAN、アジア諸国の石油の需要というのは世界でも最も高い伸びを示しているわけでありますし、中国とかインドネシアも早晩石油製品の純輸入国に転じるであろう、こういう状況の中で、我が国の精製能力といいますか石油製品の生産能力というのはかなり力がある、余力がある、余裕がある、こういう現実も一方にあります。したがいまして、石油製品の供給国になる可能性も秘められているわけでありますし、これがもし自由化されていくということになれば、石油会社のいわゆる設備の稼働率の上昇にも当然つながるわけです。それは、回り回って平均的な精製コストの引き下げにも資するところになるわけでございます。  石油会社のいわば輸入の自由化ということで、特にガソリンを中心に相当価格の引き下げ圧力というのが強くなるわけですから、そういう中で極端にあるいはかなり石油会社の経営が悪化するということは決して好ましいことではないわけであります。したがいまして、輸出の自由化を図るということは石油会社の収益力向上につながる、それがまた言われております内外価格差というものを是正していく一つの大きなアプローチになるんではないか、このように思っておりますので、これはぜひ明快なひとつ今後の方針なりをお示しをいただきたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 お答え申し上げます。  まず、基本的な考えとして、今委員お触れになった我が国の石油製品市場の国際化をこれから進めていこうという基本的方向については御指摘のとおりだと思っております。  ただ、またお触れになりましたように、現在石油製品輸出につきましては、緊急時におきます石油製品の安定供給を確保するという観点から、外国為替管理法及び輸出貿易管理令による承認制をとっているところでございます。この承認制は、基本的には、今申しましたように、緊急時におきます石油製品供給の確保の観点から行っているものでございますので、私どもとしては、承認制自体は維持していくべきものという位置づけをいたしておるところでございますけれども、平時におきましては、輸出が弾力的に行われるという方向で今後制度のあり方について検討してまいりたいというふうに考えております。現在でも、この承認制のもとで輸出の実績はかなり増大をしてまいっておりますけれども、これを今後一層弾力的に行われる方向での検討ということを進めてまいりたいということでございます。  具体的な運用のあり方につきまして、先ほど申し述べました今後の我が国石油製品市場の国際化の進展などを踏まえながら、平成八年度内を目途に検討を行ってまいりたいというように考えております。

山田英介新進党

○山田(英)委員 平成八年度中に具体的な運用の方針を決定をする、措置をするという長官の御答弁でございますが、いま一つよくわからないんですけれども、平時それから有事、こういうふうに分けましたときに、今の御答弁だけでは、じゃ実際にどういうことになるのかということが透明性がないと思います。あるいは担保が必ずしもされてないというふうにも受け取れるわけでありまして、例えば、これは私の私見でありますが、平時におきましては承認というものは基本的に要りません、それで力なり半年なり年なりという単位でその事業者がどれだけ海外へ石油製品を輸出したかという量を届け出る、例えばそういう形にしておくんですね。それから有事というのはまた一定の基準、判断が必要になるわけですけれども、そのときには大枠は残すという御方針を長官、今明らかにされているわけですから、その枠の中でそれは承認を得てください、こういう例えば具体的にもう一歩踏み込んで御答弁をいただけないものでしょうか。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 先ほども申し上げましたように、現在輸出承認を維持しております必要性というのは、例えばオイルショック時などの国内需給逼迫時において国内需要を顧みずに輸出を行うようなことは国内における安定供給確保のために防止する必要があるということで承認制を維持するものでございますから、それを除く平常時におきましてはできるだけ自由に輸出が行われるように考えていくということが基本方向であることは申し述べたとおりでございますが、それはどういう制度、一つ一つの承認行為に係るわけでございますので、これから関係者の御意見もあるいは実情なども踏まえながら具体的に検討していくことが必要だろうということで先ほど申し上げたところでございます。考え方としては私も委員お触れの方向ということでは一致するところでございますが、ただ、具体的内容はそういうことで今後の検討にまちたいということでございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 次に、エネルギー政策全般につきまして大臣から御見解をお示しをいただきたいと思っております。  今次電気事業法、石油関連整備法案、これらが内容としております規制の見直しというのは、我が国のエネルギー政策全体の中でどういう位置づけがなされていらっしゃるのか。それから、特にエネルギー政策を立案するに当たりまして、その前提となっております需給の動向について、長期エネルギー需給見通し、もっともこの長期エネルギー需給見通しについては昨年策定をされたところではございますけれども、今次法改正を踏まえましてこれを見直しをするという御方針でいらっしゃるのかどうか。それから、エネルギーセキュリティー、エネルギーの安全保障というものを考えた場合に、あるいは地球環境、地球温暖化対策、こういう観点から今後一層省エネルギーあるいは環境負荷の小さい新しいエネルギーの開発、そしてそれを大量に投入していくということが大事だというふうに考えますけれども、どのように取り組んでいかれますのか。  基本的に三ポイントになりますか、御見解をお示しをいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今委員からお話がありましたように、昨年私どもはエネルギー需給見通しを策定をいたしました。そして、今回の御審議をいただいております。その法律案はその上にのっとって進行すべきものでありまして、この法律案の御審議を通じて昨年のエネルギー需給見通しを改正するといった対応のものではございません。そして私どもは、我が国のエネルギー政策というもの、これはまず第一に、やはり石油依存度の低減を図っていくことによってエネルギー源の、エネルギーの安定供給を確保していく、これが一つの柱であろうと思います。第二に、まさにCO2の排出抑制などによります地球環境問題への対応であり、第三には、一層効率的なエネルギー供給の実現を目指すものとなります。  今回の法改正、制度改正というものは、規制緩和を通じてエネルギー供給の参入の余地を拡大していくこと、またエネルギー需要家の選択の幅の拡大などを図ることによってより効率的なエネルギー供給を実現すること、その方向を目指しているものでありまして、今後ともに需要家の利益の増進を図ると同時に、これによって我が国の経済の活性化、国民の豊かさを拡大していきたい、そのような願いを込めたものでございます。  また、そのエネルギーセキュリティーという観点から御議論を一ついただきましたが、これは当然のことながら、国際社会の中でこれを確保していくことが重要であることは御指摘のとおりであります。特に、昨年のAPECの総会におきましても日本から報告をいたしまして、その後の分析を今後各国と共通して努力をしていくわけでありますけれども、アジアにおきましてはエネルギー需要が非常に増大している、そしてその観点からまいりますと、現在のエネルギー需給構造のままでありましたならば、中長期的には確実にアジアにおけるエネルギー需給は逼迫してまいります。  しかし、その点では、このアジア・太平洋地域というものの経済成長が世界経済の中におきましても非常に大きな役割を果たすわけでありますし、これは日本にとりましても非常に重要な要素であることを考えますと、アジア・太平洋地域における持続的な経済成長の前提として、エネルギーの需給の安定につきましては、これは我が国のセキュリティーの問題だけではなくて、地域全体のエネルギーセキュリティーに係る問題、そのように位置づけながら的確に対応し協力していくことが必要であると考えております。そうした視点から、昨年十一月、通産省は総合エネルギー調査会に国際エネルギー部会を設けておりまして、電力、石油、石炭、天然ガスといった分野別の課題に加えまして、エネルギー環境問題、さらに貿易、投資、経済協力といった横断的な課題としての検討を進めております。  今後、こうしたことを考えてまいりました場合、一つの問題点として、従来のIEAの枠組みでできることに限界を生ずるのではなかろうか、こうした観点をもう一つ私どもとしては持たざるを得ません。そうした場合に、先進国のみで構成されておりますIEAの中で、当面におきましては日本自身がアジア各国を代表する気分でこの議論には臨まなければなりませんが、APECにおいて我々は、スリーEという言い方、すなわち経済成長、エネルギーの需給安定、さらに環境保全という三つのポイントから成ります報告を提出いたしたわけでありまして、これを契機として域内の共通課題としての議論が生まれつつある状況であります。  私どもはAPECの場におきまして域内のエネルギー需給の見通しというものを今後各国との共同作業によって作成することを提案いたしておりまして、これについての各国の政府及び民間の関係者によります会合を来月開催する予定でございます。こうした場で私どもは、域内の経済成長の前提となりますエネルギーの需給安定、さらにエネルギー環境対策というものへの議論を深めることによりまして域内での共通認識が醸成されるように全力を尽くしてまいりたい、そのように考えておるところであります。

山田英介新進党

○山田(英)委員 日本の国だけの中長期エネルギーの需給の見通しだけではなくて、アジア・太平洋地域にまで拡大した需給見通しの策定、あるいは、おっしゃいますように共通の認識をつくっていく、そのために我が国がイニシアチブをとるという趣旨のお話です。これは後ほどまた大臣とはさせていただきたいと思っております。  先をちょっと急がせてもらいますが、この長期需給見通しの中で、これは昨年策定されたものでございますが、私は先ほど、新エネルギー、環境負荷の小さい、そういう石油代替エネルギーを開発をし大量に投入をしていくという努力が必要だということを申し上げましたけれども、九二年度実績では、エネルギー総供給に占める環境負荷の小さい新エネルギーなど、これは構成比一・二%、それが二〇一〇年度、九二年をスタートとすれば約二十年先ですね、これが構成比がほぼ二倍強の三・〇%。総エネルギー、第一次エネルギー総供給の中に占める新エネルギーの目標数値が三・〇と。  これは、言うはやすく、実際に新エネルギーをどのくらいの構成比率に持っていくのだということも算出するのはなかなか難しいということはわかる気がするわけでありますが、それにしても、地球温暖化対策とかあるいは地球環境を守ろうとか、そういうような大きな流れからいたしますと、あるいは国際的な世論あるいは国内の世論などの強さ等と比べますと、九二年が一・二%、二〇一〇年で三・〇という置き方も、これは数値のはじき方という意味ではありません、一つの政策として、一つの戦略として三・〇というのは余りにもちょっと小さ過ぎるのじゃないかなと率直に私は受けとめております。  実態はかなりいろいろな資源を投入して努力をされているということは私も承知をいたしておりますが、しかし、こういう需給の見通しの中で、二〇一〇年というかなり大きなスパンで目標設定するわけですから、もう少しここのところは決意を込めた、例えば二〇%とは言いませんが、一〇%に限りなく近づけるような、そういう数値が策定されていいのじゃないかと。長官いかがでしょうか。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 まず、お励ましをいただいたような感じがいたしておるところでございますが、石油依存度の低減及び地球温暖化問題への対応といったことを考えますと、新エネルギー導入に対する政策的意義というのは極めて高まっていると私どもも認識をいたしております。しかしながら、新エネルギーの導入につきましては、原油価格がこのところ比較的低位安定に続いておりますという状況の中ではどうしてもコスト高という問題がありまして、導入制約の主要因となっておるところでございます。私ども昭和四十九年からサンシャイン計画というものを持ってかなり国家資金も投入させていただいて進めてまいっておるところでございますが、一九九二年度現在、エネルギー総供給に占める割合は一・一%にとどまっていることは御指摘のとおりでございます。  そこで、私ども、目標ということになるわけでありますが、この新エネルギー導入目標につきましては、長期エネルギー需給見通しの改定を受けまして昨年九月に閣議決定されました石油代替エネルギーの供給目標の中で策定をいたしておるところでございます。  具体的には、新エネルギーなどのエネルギー総供給に占める割合を二〇一〇年度において三%にまで高めるということにいたしておるところでございますが、これは、現下の状況を踏まえますと現状における最大限の目標値という、ある意味では残念なことではありますけれども、ある意味では一生懸命頑張ってこの三%ということに相なっておるわけでございます。  もう少し踏み入って申しますと、太陽光発電、これは将来有望とされておる新エネルギーでございますけれども、現在四千キロワット程度でございます。これを二〇〇〇年度には百倍の四十万キロワット、二〇一〇年には四百六十万キロワットと大きな拡大をしていこうと思っておるところでございます。それから、ごみ焼却発電、廃棄物からの発電でございますが、これは現在五十万キロワット程度のものを、二〇〇〇年には二百万キロワット、二〇一〇年には四百万キロワットということを目指しておる、かなり画期的にふやす目標を立てておるところでございます。政府としては、これを達成すべく、昨年十二月に総合エネルギー対策推進閣僚会議をお開きいただきまして、新エネルギー導入大綱というものを御決定いただいております。先ほど申し述べました目標を達成していくためにこの大綱に沿ってこれから具体的な努力をしていきたいと思っております。  そこで、具体的な中身としては、低コスト化を中心とする技術開発、初期需要の創出などによる導入施策、規制緩和、こういうことを強力に推進していくことが必要だという認識を持っております。例えば太陽光発電について申しますと、コスト低減や用途を拡大し得る建材一体型太陽電池の開発、住宅や公共施設への導入を促進するための支援施策の実施、政府の関係施設への積極的導入、今回御議論をいただいております電気事業法の規制緩和による保安義務の大幅な簡素化などにより最大限の導入を図ることとしているところでございます。  これから、通産省だけではなくて関係各省庁を含め、政府を挙げて新エネルギーの導入促進を図ってまいる所存でございまして、二〇一〇年度における三%という目標をできれば上回るという導入を進めていきたいということを期待しながら努力を進めていきたいと思っておるところでございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 長官の御答弁の一番最後の部分は大変重要だと思いますので、ぜひひとつ一層の御努力をお願いをしたいと思っております。  エネルギー問題というのは幾つかの角度があるのですけれども、そのうちの一つは、やはり将来世代へ向けてこの問題というのは広がりを見せているわけでありまして今の世代だけの話ではない、それがまた環境負荷の小さい、そういう石油代替の新エネルギーを開発しなければならないという大きな一つの政策課題があるわけであります。ただコスト、コストということだけの視点では、言葉は悪いですけれども、余りにもそれはまさに当面の対応にすぎないということにもなりかねませんので、後ほどまた触れたいと思いますが、ぜひ御努力を重ねてお願いを申し上げておきたいと思います。  次に、具体的に石油関連の整備法についてお伺いをいたしますが、まずガソリンが高い。国際比較の中でアメリカの三倍から四倍とか、またこの円高の進行の中で、超円高が進行する中で一層その内外価格差というものが強く意識をされてきておるということは御案内のとおりでございます。いろいろ分析をしてみたのですけれども、石油諸税が一つ、やはり特にアメリカと比べて高いということ。ヨーロッパの場合は消費税が一五%とか高率のものが入っていますから一概には単純比較できないのですが、少なくとも日米のこの石油税の比較で見てみますと我が国が非常に高い。その高い税負担が結局、産業活動とか国民生活全体に重くのしかかってきている、こういうことでございます。  今回この石油関連諸法の整備、この規制緩和というのも、このままでいってしまうと、超円高それから内外価格差、経済活動、中間投入財が非常に高くなって、割高になってきているということを考えたときに、我が国の産業界全体が地盤沈下を起こしかねないというような背景も恐らくあり、今回のある意味では思い切った特石法の廃止などという措置をとられようとしているんだと私は理解しているわけであります。  いずれにしてもこの石油諸税の高さが内外価格差を発生させている、生んでいる一つの要因であることは間違いありません。それから、この内外価格差の相当部分はこのいわゆる石油諸税の税負担であることは間違いありません。内外から見直しを求める声も少なくありません。かなり強まってきているということもございまして、私はこの石油諸税だけいじればいいという話ではないと思います。これは石油政策全体にかかわる話だとは思いますが、今後の石油政策全体を見直していくという過程の中で高いと言われている石油諸税の是正もぜひひとつきちっと位置づけをして、見直していただくべきではないのかというふうに思いますが、大臣いかがでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今御質問を拝聴しながら、公害健康被害補償制度をどう形づくるかを議論しておったころの国会における議論を一瞬思い起こしておりました。当時一番問題の少ない方法として議論をされましたのは原燃料賦課という考え方でありました。しかし、まさに石油に関する諸税が非常に割高くなっている、そこに果たして原燃料賦課で組み立てが可能かといったこと。同時に、それは必ず転嫁ができるだろうかといったこと。そうしたことの議論を続けておりますうちに第一次の石油ショックが発生いたしまして、これ以上石油に関する賦課を議論するだけでもOPECからの供給に影響が出そうだ、そんなことから実は議論を中断したことがございます。  今石油関係諸税というものが受益者負担という観点から道路整備あるいはエネルギー対策等の財源として課せられているということでありまして、これはもう委員がよく御承知のとおり、これらの税体系が、またその税負担が使途との関係で定められておるという状況であります。  私どもは、石油関係諸税のあり方につきましては、税の負担水準だけではなく、財政需要の動向など総合的な視野で検討していくべき課題と認識をして今日までもまいりました。殊に環境との論議の中において炭素税といったものが各地で議論をされるような状態になってまいりますと、私どもは一層、中長期の検討課題として位置づけながらあるべき姿を模索していくことが大切ではなかろうか、私はそう考えております。

山田英介新進党

○山田(英)委員 石油審議会の答申にもあったかなと思いますけれども、特石法を廃止した後五年ぐらいの間に石油政策体系全体を一度見直すべきではないのかという御提言もあったやに私は記憶しております。それはいろいろな要素がありますが、その中の重要な一つの視点といいますか課題として、確かに法律で道路財源等きちっと目的を決められた石油諸税であるという意味においては非常にこれは相当困難を伴うものであるだろうと思います。  それから、道路財源に特定されてその石油諸税のほとんどが行ってしまっているわけですけれども、道路財源に例えば一般会計からその分をきちっと手だてをして、そして石油諸税を下げて内外価格差を少しでも是正をして、日本の産業界全体の競争力というところに結びつけていく、そういう考え方だってあるわけでありまして、それは、はしょって言いますけれども、やはり一つの政治の決断ということに最後はなるのだろうと私は思っております。  ですから、特にアメリカと比べて非常に高い。これは高いといっても半端な高さじゃないのですよね。例えばレギュラーガソリンで見ても、日本が約六十円ですね。アメリカが八円五十銭、八・五円。ガソリンについていえば日米の関係ではそれだけの大きな格差があるわけでありまして、決してこれを、いろいろ難しいからといって手をこまねいているということではないのだろうというふうに私は問題意識を強く持っておりますが、これは結構です、時間をかけてやらなければとても解決できる問題じゃないと思っておりますので。ただしかし、石油諸税を全部道路財源に、道路の需要がまだ強いということも知っていますけれども、だからといってそこを何ら手を加えられないかというと、そういうことじゃないのじゃないかということを私は申し上げたいわけでございます。  それから、きょうは参考人で全国石油商業組合連合会副会長の関正夫さんにもおいでをいただいておりますので、一つお聞かせをいただきたいと思っております。今私は石油諸税が高いと申しましたが、いわゆる諸税、税抜きの石油製品の、特にガソリンが中心になりますけれども、販売コストあるいは小売価格、税抜きの価格もコストもやはり欧米と比べてかなり高い、これは事実でございます。それで、今回特石法を廃止する、そして海外からの割安な石油製品を基本的に自由に輸入をして日本国内市場に流通をさせ販売することができる、これは一つの大きな競争が起こってくると思います。それは、ガソリン価格は引き下げという圧力が相当強く働くであろう、今回の措置によって。  それからもう一つは、例えば揮発油販売業法を改正いたしまして地区指定制度、四十四カ所残っているそうでございますが、地区指定制度を平成八年度でございますか、をもって完全に廃止をするというところから、新規参入といいますかそういう角度からの競争もまた激化してくるであろう。  それから、いろいろ言われておりますサービスステーションのセルフ化ということについても自治省消防庁の方では具体的に検討を始められるようでございますけれども、その設備等について。そういう意味ではSSを取り巻く環境というのはまさに時代を画する感があると言ってよいほど今非常に激変しようとしているのだろうと思っております。そういう中で、全国に約六万ございますSSのこういう局面をどう乗り越えて、そして国際的に通用する、国際的な競争力を持った、強い体質を持ったいわゆるSS業界の革新といいますか、躍進につなげていこうとされているのか、その辺お話をいただければありがたいと思っております。

関正夫全国石油商業組合連合会副会長

○関参考人 お答えをいたします。  先生のおっしゃる指定地区制度の廃止が決定したわけでございまして、これの存在理由は、一カ所に急激にガソリンスタンドが建設されることによっての過当競争による中小企業としての立場が困るということでお願いをしていたのでありますが、今申されたようなことで廃止になりますので、急激に加速的に競争が激化することと思います。しかし、これは時の流れでございますので、我々は業者といたしまして真剣な態度で受けとめて努力をしていきたい、かように考えております。  一面、弱小企業でございますので、中小企業近代化促進法に基づいての構造改善事業等においていろいろ経営者の研修事業等にも努力をいたしまして、何とかこれを乗り切っていきたいと考えているところでございますが、先ほど申し上げましたように、零細企業が大多数を占めている業界でございますので合理化努力の限界もございます。ぜひ中小企業近代化促進法に基づいての共同事業の拡充やら強化にも取り組んでいきたいと思いますし、国の御支援もいただければありがたいと考えております。  それに、先ほどのセルフでございますが、いろいろ消費者としての選択肢が拡大されてセルフも一つの方法でございます。しかし、これは商業者として考えてみますと、個人としましても企業といたしましても、私どもの今営業努力している根本は地域の大勢の消費者の皆さんの御信頼をいただく、そこに企業としてのやりがいも個人としてのやりがいも発生してくるのでありまして、私らがいたずらに手を黒くして油を売っているだけではなくて、地域を形成していく一員としてしっかりした態度で消費者の信頼をから得ていこう、それが我々に与えられた使命でもあるし企業の努力でもある。その中で利益が出れば我々としての税金を納入させていただく。あるいはその他の地域の、これは先生も地方の御出身であれば御理解できると思いますが、町の行事いろいろございます。  そういう中で、心豊かな地域をつくろうじゃないかと言っているやさきにスタンドがみんなセルフになってだれもいなくなってしまうようなことでは困るので、我々はそれを何とかもっと優しい環境の中でつくっていくようなこと、あるいはもちろん安全という面ではこれは関係官庁の御審議をちょうだいしながらやっていくわけでございますので、我々も大きく期待をいたしておるところでございますが、セルフとブルサービスの髪もひとつ先生方に御関心を持っていただきたいと思うのであります。  なぜかといいますと、今自動車を整備する軽整備はほとんどがガソリンスタンドで実行しているのであります。それから、高速化時代になりまして、例えばテールランプの点滅が確かであるか、あるいは自動車のタイヤのめりがどうなっているか、空気圧がどうだとか、あるいはウインカーの点滅が正常であるかないか、こういうもののサービスはほとんど今ガソリンスタンドでやっているのです。それで、修理工場というのは、修理工場の分野まで申し上げるのは失礼かと思いますが、ほとんど事故で衝突したか何かの大きな事故の修理が主なのであります。ですから、ほとんどの自動車にまつわるクリニック的なものはほとんどがガソリンスタンドの我々が担当している。  これを単に若干安くすればいいんだということで、高速道路で大災害を起こすような不完全な自動車を運行するようなことになっていいのかどうか。我々は我々としてのサービスステーションにおける本当の意味のサービスというものを十分に認識しながらやっておりますし、経営者としてもそうですし、従業員としてもそういう態度でやってもらっている現況なのであります。  ただ、いろいろな意味で、御質問にはなかったのでありますが、人が大勢ではないか、サービスが過剰ではないかということがあるのでありますが、これもひとつ大勢の皆さんで考えていただかなければならないことは、今の我々は消費者が待つということが無理になってきたのですね。昔の商売ですと少々お待ちくださいということで、お店の繁盛と一生懸命やることと、それから商品の回転がいいわけですからフレッシュないいものが提供できるのだという、そういう少々お待ちくださいという商売の仕方が全国民的になくなってしまったのですな。  ですから、この辺を私らは人を減らしてお客さんに、ちょっとお待ちくださいね、AさんBさんというようなことで、よりいい関係を持ちながら合理化をしていければなということで業界こぞって努力しているところでございますので、十分にひとつ御認識、御理解いただきたいと思います。よろしくどうぞお願いします。

山田英介新進党

○山田(英)委員 ありがとうございました。  先ほども申し上げましたように、我が国の石油製品が欧米に比べて割高であるという背景には、税も含めあるいはまたいわゆる販売コスト等の高さもあり、その背景というのはまたそれぞれあって、割高な物流コストとかあるいは石油会社の事業形態かもともと違いますね、国際石油資本とは。それから、今お話を賜りましたけれども、給油所のコスト高それから労働生産性の低さ、ガソリンの価格が独歩高で高く設定されていますから利幅は利幅として大きくあるのでしょうけれども、六万サービスステーションという、そういう大勢でもって利益の分配を受けるあるいは配分されるということで、全体的には非常に販売量等あるいは経営も必ずしも楽ではないという御事情もあるのでしょう。  石油政策は、石油問題、エネルギー問題を考えますときに、いろいろな要素が、要因がありますので、それらをトータルで政府としても、石油審議会の答申も踏まえてやはり全体的に意欲的に、どうすれば石油産業界もよくなり、そして需要家たるそういう他の産業もそれから国民生活も底上げをしていくことができるのかという、こういう角度から本当に真剣にお取り組みをぜひ重ねてお願いをしたいと思っております。  それから、同じく石油連盟から能登専務理事様にもおいでをいただいております。この際ちょっと御意見を伺わせていただきたいと思いますが、一つは、油種間の価格格差というものが指摘をされております。ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油その他油の種類によって価格が相当違ってきている、格差がある。特に一言で言えばガソリンが一番高く価格が設定される。  この点についてなんですが、私はちょっと心配しておりますのは、るる申し上げてまいりましたとおり特石法廃止によって割安な海外からの石油製品が日本に入ってきます。量と時期にもよるのですけれども、これはガソリン価格を引き下げるという形の圧力としてきいてくる。そうしますと、油種間価格の格差の是正に手をつけないで、それをそのままにしておいて、割安なガソリンを初め海外の石油製品が入ってきたときにガソリンの価格が下落します。それから生産のバランスが崩れる危険性があります。ということになりますと石油会社の経営がかなり厳しくなる、悪化をするおそれさえ私は思っているわけでございます。  ですから、ガソリンだけ高いんだ、そこで実はもっている、極言すればもっている石油業界がこの強いガソリン価格引き下げの圧力に遭って現実に価格が下落をするということになりますと、これはかなりシビアな話ではないのか。油種間価格というもの、これをある程度是正をしていくということと並行していきませんとちょっと厳しいんじゃないかというふうに心配をしております。  そこで、まず専務理事からお話しいただく前に、政府にちょっと確認なんですが、かつて石油価格については二度にわたって、七三年の第一次石油ショックのときに一度、七三年ショック以後一度、合わせて二回石油製品価格についての行政指導をやっているんですけれどもその確認と、それは今も生きているんですか。いわゆるガソリン高値誘導政策というものの行政指導というのはまだ生きているのかどうか。あるいは完全にマーケットにゆだねられたそういう競争的な価格として我が国の石油製品の価格は設定されているのか。この点についてちょっとお知らせをいただきたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  先生御指摘のとおり第一次石油ショックの際に非常に原油価格が上昇したわけでございますが、このコスト上昇分をどういうふうに転嫁するかということが当時非常に大きな問題になりました。そういうことで、昭和四十九年三月でございますが、閣議了解に基づきまして、当時の国民生活の生活必需品でありました灯油などの価格上昇を抑制して、そしてガソリンを中心に価格転嫁をするという行政指導を実施したわけでございます。また、標準額の設定といたしまして、その後も昭和五十年、特にガソリン、ナフサ、C重油につきまして標準額の設定を石油業法に基づいて行ったわけでございます。しかしながら、このような行政指導等に基づく個別油種に係ります価格の指導は昭和五十四年まででございまして、それ以来価格に対する行政介入は政府としては行っておりません。  以上でございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 そうしますと、石油連盟の専務理事にお伺いしたいのですが、今御答弁にありましたように、政府として価格調整とかそういう意味の介入は一切していない、五十三年をもって全部終わっています。ということは、裏返せば完全なマーケット原理に基づいて今の石油製品の価格というものが決まっているんだ、こう理解をいたします。それでよろしいんですね、そういう理解で。それに基づいて、申し上げましたとおり油種間価格差を是正するということについての石油連盟としての御認識。  それから、それはまたそういう政府の見解でもありますから、今回の大改正を機に、大改正というか特石法廃止という大きな機会をとらえて、どうなんでしょうか、割安なガソリンが入ってくる、これは価格が低下していくであろう。一方、不採算油種がその他大勢ある。灯油、軽油は幾らか採算ベースに乗っているわけですが、不採算油種もたくさんある。この辺をどういうふうに、石油業界としていわゆる調整といいますか、調整という言い方もおかしいのですけれども、どういう取り組みあるいは基本的なお考えでいらっしゃるのか、それが一つです。  それからもう一つお伺いしたいのは、やはり我が国の石油会社というのは、大変失礼な言い方になるかもしれませんが、我が国国内市場にだけ目を向けておられる。そこで事業を展開をしておる。それは、国際石油資本のように探鉱、開発、生産そして精製、流通、販売まで一貫して事業を展開している、こういう形ではないわけであります。国際石油資本というのはそういう形でいわゆるアップからダウンまでのインテグレーション、統合という形で事業を展開をしておる。  我が国の石油会社も同じようになれというのは、ちょっとなかなか言うべくして難しい話かもしれません。逆に言えば、また石油会社の皆さんがそういう一貫して、インテグレーションをして事業展開をすることができるということは一つの夢なのかもしれません。そういう意味では、いわゆる経済のボーダーレス化とかというように時代が進展をする中でやはり国内マーケットだけではなくてもっと世界のマーケットに目を向けた、我が国の石油会社なりのいわゆるグローバビリティーというのでしょうか、そういう事業活動というものをさらに一層真剣に推進していかれたらどうなのか。  メジャーの場合には、世界じゅうをまたにかけて事業展開をする、もう一つ、アップからダウンまでのインテグレーション、この二つの要件を満たすというのはなかなか難しいと思いますが、最初のグローバビリティーというかグローバルなマーケットを視野にしっかり置いたそういう我が国石油会社の事業展開というものを私どもも期待をしているわけでありますが、その辺の御決意もあわせてお聞かせをいただければありがたいと思っております。

能登勇石油連盟専務理事

○能登参考人 お答えいたします。  まず一番目の御質問でございますが、現在の我が国の価格体系、各国と比較いたしまして、先ほど先生御指摘ありましたようにガソリンが相対的に高い、こういう国際的に見て特異な状況にあることは事実でございます。今後、特石法を廃止いたしますと、それを契機といたしまして全体としてこの傾向は是正されて国際的な価格体系に近づく、こういう方向に行くであろうということについては大方の意見は一致していると思います。  ただし、ではそれぞれ具体的にどの油種の価格がどのくらいになって、どういう時間的経過を追って国際的な水準に近づいていくか、こういうことになりますと、石油連盟は事業者団体でございまして、独禁法との関係上、価格動向の予測の問題については取り扱えないという立場にございますので、個々の価格体系がどうなっていくであろうということについては意見は差し控えさせていただきたいと思います。  それから、二番目の御質問でございますけれども、国際化の必要性、グローバル化の必要性、これはもう石油業界としても重々その必要性を認識しているところでございます。こういった国際的な展開あるいはグローバル化、いろいろな形があると思います。製品輸出ですとかあるいは企業進出とかあるいは海外での石油の探鉱開発、いろいろ考えられますが、こういった形の国際展開の主体は個々の石油会社ということになります。現に、既に一部の石油会社におきましてはこういった形での国際的展開、グローバル化という課題に取り組んでおります。特石法廃止以後はこの傾向はさらに強まるもの、こういうふうに考えております。  これは個々の石油会社が主体になっての国際化でございますが、石油業界全体といたしましては、技術面、環境面での国際協力、こういうことに石油連盟として力を入れていきたいというふうに考えております。例えば、来月にも業界のトップレベルで訪中団を組織して、これを派遣いたしまして、今後日中間で技術面、環境面を中心といたしましてどういった形での協力が可能か、こういった問題を話し合おうということで現在検討を進めておるところであります。  以上でございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 ありがとうございました。  今回の特石法廃止に伴い一方において石油備蓄法の一部改正もあわせて措置されようとしているわけでございます。それで、すべての石油製品の輸入事業者に対して一定の日数の備蓄を義務づける、それからもう一つは揮発油販売法の関係で一定の品質の管理というものを義務づける、こういう二つの要件を満たせばどなたでも原則自由に石油製品を輸入できる、こういうことでございます。  この備蓄についてなんですけれども、時間の関係もありますので簡単に申しますが、七十日相当分になるのだろうというふうに聞いておりますが、そういうことなのか。そしてそのことは、結局年間の全輸入量の七十日分を備蓄しておきなさい、こういう義務づけがなされるわけですよね。せっかく規制緩和、石油製品輸入の自由化というふうな枠組みをこれでつくろうとされるわけですが、この七十日なら七十日の備蓄義務というものが参入障壁ということに、バリアにならないのかどうかちょっと心配をいたしております。  それから、実際問題として日本に石油製品を輸出ができる国は、このアジア・太平洋地域でいえばどこかと言えば、韓国かシンガポールかというふうにも言われております。百五十万キロリットルでしょうか、せいぜいそのくらいではないのか。我が国で消費される石油製品の全体の二、三%ぐらいではないのかというお話も実は伺っております。そうなりますと、いきなり最初から七十日なら七十日というふうに、ある意味では過大な備蓄義務を課す必要があったのかどうか。最初は四十日分とか次の年は六十日とかという一つの段階的な激変緩和の措置というものはとる必要がなかったのかどうかというのが一点。  それからもう一つは、国家備蓄と民間備蓄の話なんですけれども、石油について言えば、平成六年十二月現在で民間備蓄が八十四日分、四千七百十九万キロリットル、国家備蓄が七十四日分、四千百六十三万キロリットル、こういうことでございます。それで国家備蓄については、これも石油審議会が示されたことかと思いますが、九〇年代半ばまでに、九六年までに五千万キロリットルを達成すべきだ、こういう一つの当面の大目標が掲げられているわけでございます。それで、それでは来年なら来年に五千万キロリットルを達成した後は、国家備蓄の基本的な目標というのはどういうことになっているのか。  それからもう一つ、国家備蓄と民間備蓄の兼ね合いですけれども、アメリカなんかでは一〇〇%全部戦略的に国家備蓄になっている、ヨーロッパは日本と同じ、民間と国家のそれぞれ備蓄量が大体半分ずつくらい、こういうことになっているようでございます。基本的にはエネルギーセキュリティー、エネルギーの安全保障にかかわる問題、これが仮に一朝有事のときに需給が逼迫をすれば一国の安全保障にそのまま転化をするという極めて重要な話であります。  したがいまして、やはり基本的には国家備蓄が最優先といいますか、ウエートはそこに置かれるべきであろう。むしろ、そこを有事の場合の初期あるいは初動において国民が混乱に陥らないように、従来から供給されているルートに従って民間が初期の段階では石油を供給するというために、国家備蓄とは別にそういう役割を持って、意味合いを持って民間備蓄というものはあってしかるべきなんだろう。それが何も国家備蓄と民間備蓄が半々である必要はないのだろう。国家備蓄をしっかり積み増していく、民間備蓄は有事の初期、初動の混乱を避けるための一つの手段としてこれは相対的に一定のレベルまで下げていいのではないのか。しかも、この備蓄に係る石油会社の民間のコスト負担というのは決してばかになる金額ではない、ばかにならない金額であります。それらもやはり回り回って我が国の石油製品等の価格割高というところにはね返ってくるのではないのか。  ちょっと済みません、幾つか申し上げましたけれども、その二、三点。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  先生の方から、まず最初に、七十日備蓄の義務は参入障壁になるのではないかという点の御質問だと記憶しております。  今回の改正は、先生も申し上げておられますが、輸入主体が拡大することによって民間備蓄制度の緊急時の対応能力が損なわれないようにするということが必要最小限の備蓄法上の見直しかなというふうに考えております。通常、輸入業者は事業を行っていく上で輸入した製品の在庫を一定量保有しておるわけでございまして、今般備蓄法の改正に当たりましても、先ほど先生御指摘のとおり、備蓄の保有を以前の一年単位ではなく段階的に積み増しして持てるというふうなことで、フランスで採用されております前十二カ月方式ということで、事業実態に見合ったような備蓄の持ち方というものを導入したわけでございまして、この改正自体は従前の制度と比較しても新たな参入障壁になるものではない、こう理解しております。  それから、先生のもう一つの御質問は、激変緩和措置というふうなことは考えられなかったのかという御指摘でございます。  これは、実は石油審議会でもいろいろな議論が起こりまして、中小企業者にはそういうふうな免除ができないか、あるいは一万キロリットルのすそ切りというものをもうちょっと、五千キロリットルにしてそこで何か始められないか、あるいは輸入品については輸入業者だけ軽くするのか、それとも精製業者なりでいろいろ輸入している人についても輸入品については軽くするのかとか、いろいろな議論が出ました。しかし、最終的な皆さんの合意といたしましては、やはり石油の緊急時における安定供給義務というのはイコールフッティングで、それぞれの輸入形態、精製形態にかかわらず持っていただくというのが必要ではないかということになったわけでございます。  他方、ただ七十日の備蓄義務を輸入業者の方にも持っていただくということに際しましては、我々政府サイドもできるだけその義務が円滑に履行できるように最大限配慮していく必要があると考えております。具体的には、備蓄を持たれる場合に、タンクをつくる必要はなくタンクを借りる、そのためのあいているタンク情報を流すとか、あるいは、今まで割と限定的に運用しておりましたグループでの備蓄というものを、今度は資本関係とか取引関係に縛られなくとも共同で備蓄するという行為を認める。個々の備蓄義務者はグループでやればかなり負担軽減されるものですから、そういうふうに運用を弾力化するということ。さらに、低利融資制度というのを現在備蓄義務者にやっておりますが、当然のことながら、これを来年度予算でも新しい輸入業者の方に適用していくことを検討していくというふうな措置をいろいろ現在検討しておりまして、できるだけ大きな負担にならぬように考えていきたいと思っております。  それから二つ目の御質問は、現在国家備蓄の積み増しを考えておりますが、それの後、どういうふうに今後民間備蓄、国家備蓄のバランスを考えるのかという御質問だと思います。  確かに、平成五年度に民間備蓄を九十日から七十日に下げまして、それと並行して国家備蓄を、再来年度でございますが、平成八年度に五千万キロリットルに積み増しをするべく現在努力中でございます。まず我々の方といたしましては、この後、残る二年間に五千万キロリットル体制に到達するよう最善の努力をするのが一番大事だと思っております。  しかしその後、先生がおっしゃいますようにどうするのかという問題はいろいろあるかと思います。実際、国際石油情勢の変化、これもどういうふうに国際原油市場あるいはOPECの動き等々を見ていくのかというふうな問題、それと民間備蓄、国家備蓄とのバランスをどういうふうに考えていくんだというふうなことも含めまして、八年度五千万キロリットルが達成された後の備蓄制度のあり方についてはできるだけ早く検討に着手するのが適当である、こういうふうに考えている次第でございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 これは大臣にもぜひ重要な問題意識を持っていただいて、原油が今安定していますので、かつてのようなオイルショック、一次、二次というような、何といいますか危機感みたいなものがだんだん薄れてきているということも一方において事実だと思うのです。しかし、申し上げましたとおり、エネルギーセキュリティーというのは極めて重要な話でありまして、五千万キロリットルを達成した後の大原則がまだ決まってないということですからね。これは原油、石油だけではなくてLPGだってそうですよ。民間備蓄だけですから、今義務づけているのは。国家備蓄はないわけですよ。石油ガスの備蓄義務は三十日分ですよね。それから重油だってそうですよ。民間に備蓄を義務づけているけれども、国はどういうふうに対応するのかというのは明確じゃないわけですよ。  こういうことじゃ、やはりエネルギーというのはすべての経済活動、生活を支えているわけですから、ここのところを手を抜いちゃうと、失礼な言い方ですが、手を抜いちゃうというのはそういう意味じゃなくて、もうちょっと本気になった取り組みを、現在と将来にわたる取り組みを、またそういうしっかりした意識を持って取り組んでいただかないと大変なことになる話だろうと私は思いますので、大臣一言ありましたら。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 第一次オイルショックのときは、私はちょうど社会労働委員会の理事をいたしておりました。第二次オイルショックは、まともに大平内閣の閣僚としてこの対応に追われました。こうした自分の経験からいきましても、今委員が提起されている問題の重要性は理解をいたしておるつもりであります。八年度の目標をまず達成いだすことが何より私は急務だと思っておりまして、その上で十分検討してまいりたい、そのように思います。

山田英介新進党

○山田(英)委員 きょうは電気事業連合会近藤副会長にも御出席をちょうだいしております。それで御意見をぜひお聞かせいただきたいと思っておりますが、長々とした説明はちょっと省かせていただきます。  いずれにしても電力の安定供給、今日まで九電力会社体制で安定供給という面ではかなり有効に御努力がありまして確保されてきたと私も思っております。しかし、大きな時代の進展、変化という中で、安定供給は引き続き重要なテーマであるけれども、加えてやはり効率的な電気の供給という仕組み、枠組みというのも極めて重要だということで今回三十二年ぶりの電気事業法の私に言わせれば大改正であるというふうに思っております。  そこで、なぜ日本の電力料金が欧米等に比べて割高なのかというところで、これは石油の場合と同じで実はいろいろな要因というものは指摘され、またできるところでございます。その中で一つは火力燃料のコストが高いということがあります。海上輸送にしか頼れないという基本的な構造もあるし、天然ガスの液化費用というものもばかにならないしという、これは我が国が置かれたある意味では独特の与えられた条件というか、これを一朝一夕に是正もなかなか難しい。もう一つは設備関連コストが著しく高い。したがって、いろいろ言われますけれども、設備関連コストというものを抑制することができなければ電力料金の内外価格差あるいは割高さというものは是正できないのではないか、私は一つはこう思っております。  そこでお伺いするのですが、例えば平成五年における九電力合計の設備資金の実績を見てみますと四兆八千億円余り、五兆円に近づいてきている。平成二年以降の三年間の平均の伸び率を見ても、実にこの設備関連の伸びというのは九%に近い。これでずっと推移をしていくということになりますと、折からの電源立地難があるわけですし、したがってまた設備資金が膨大化するということもあって、このコストの上昇圧力というのが非常に心配されているわけでございます。  そこで電気事業法を改正して、発電部門におけるいわゆる自由化を行う、それから配電部門においては、これもまた特定の再開発地域とかそういう特定の地域には九電力会社以外の新規事業者も電力の直接供給ができる。卸託送、送電線の自由化といいますか、それを利用して、開放して卸供給というものもできるようにする。いわゆる電力分野で競争の原理を導入する。こういうことになっているわけです。  設備投資を抑制する、五年度で四兆八千億円余り、これを抑制するためには私は設備の調達方法というものも非常に大事だと思っているのです。ですからコスト意識を強く持った、従来は国内の重電メーカーからほとんど一〇〇%調達しているわけです、設備関連の資材調達は。ですからもうちょっとそこにも、調達にも競争の原理を働かせて海外からの調達というものもやはりふやしていくべきじゃないのか、あるいはそういう経験を積み重ねていくべきじゃないのか。  その海外との国際的な価格競争の中でより品質もすぐれ、と同時に価格も安いというのを、先ほどの話じゃありませんがグローバルに、年間四兆八千億ですからグローバルにもっと資材調達を検討するということがやはり設備投資の額を抑えていく、抑制していくことになるのじゃないのか、私はそう思えてならないのです。そうなると国内の重電メーカーは勘弁してくれという話に当然なるわけです、ゼロサムですから。しかし、それはやはり企業はそれぞれ競争して努力しなければいけないわけです。それは供給サイドに軸足を置いた今日までの電力政策というのを需要家サイドに、需要に軸足を置いた電力政策というものに大きくまた転換しようとされているわけですから、いわゆる設備関連資材の海外調達という点についての御方針を一つはお伺いしたい。  もう一つは、後でまた政府からも御答弁いただくのですけれども、卸託送の実効性、それから入札制度も今回新設されるわけです。細かいことは省かせていただきますが、送電線の利用について、卸託送の話、それから五年なり十年なりの期間を定めて一定の電力を新規事業者から入札をもって購入する、このために入札制度が設けられるわけですけれども、この実効性が担保されるために電事連としてはどういう対応をしていただけるのか。その二点につきまして、済みません、時間が迫ってまいりましたので、恐縮でございますが簡潔に御答弁いただけれはと存じます。

近藤俊幸電気事業連合会副会長

○近藤参考人 お答えいたします。  まず前段の海外資材調達の件でございますが、我が国の電力需要は今後も毎年、例えば北海道や四国電力の需要規模よりも大きい五百万から六百万キロワット、こういった需要の増加が見込まれております。この需要増加に対応するために電気事業としては今後も引き続き高水準の設備投資が必要な状況にございます。この設備投資水準は近年五兆円前後に達しておりますが、電力各社はコスト低減の観点からその内容を厳しく見直しているところでございます。こういう情勢の中で電力会社は、可能な限りのコストダウンを図るために、御指摘の資機材の調達におきましてもより一層経済的な調達の可能性を探っております。  具体的に申し上げますと、電力各社は調達に当たっては内外無差別な調達を基本としております。そして競争、発注の拡大に努めるとともに、例えば海外での外国政府主催の資材調達セミナーへの参加をしたり、それからまた海外製品の掘り起こしのために調達ミッションを派遣するというような努力を重ねて海外調達の拡大を図っております。今後も電力各社は、コストダウンを一層推進するために、品質的に問題がなく割安な海外製品につきましては積極的に購入していきたいと考えております。なお電力各社は、海外調達拡大のために社内に専門窓口も設けておるということを申し添えておきたいと思います。  それから二番目の質問でございますが、私ども電気事業者は、電気をお使いいただくお客様の利益が増大するよう、電力の安定供給やより効率的な電力供給システムの構築に取り組んできております。今回の電気事業法の改正に当たりまして、発電事業の分野に新規の事業者の参入を促進していく、電力供給システムのより効率的な推進を図る、そのために入札制度が導入されることになったわけでございますが、私ども電気事業者といたしましても、この入札制度は競争原理による供給コストの低減や設備投資の削減、これに資するものであると考えております。そのために私どもは、この導入効果をさらに高めていくよう公平性、透明性に十分配慮した取り組みを行っていき、その結果多くの応札者があらわれることを期待しております。  続きまして、卸供給事業者に対応する振りかえ供給の話が御質問ございましたが、今回の電気事業法の改正によりまして、先ほど申し上げましたように発電事業分野に競争原理を導入していく、その場合にこの新規事業者の参入を各電力会社の供給区域に限定せずに、より広く、広域的な卸発電市場の形成を図るために電力会社間の振りかえ供給、いわゆる卸託送の制度が制度化されます。具体的には、料金その他の供給条件につきましてあらかじめ電力会社間の振りかえ供給約款、これを定めて通商産業大臣に事前に届け出ておく、それでその約款を公表するということが定められることになりました。  私ども電気事業者としても、より広く経済的な電源の調達を行うために円滑な事業者間の振りかえ制度が重要と考えておりますので、今後この制度設定の趣旨に沿って具体的に振りかえ供給約款の内容について検討いたしまして、制度の適切な設定を図ってまいりたいと思っております。  以上でございます。

山田英介新進党

○山田(英)委員 副会長、どうもありがとうございました。  残り時間がもうあと四分ほどでございます。冒頭、橋本大臣からもお話がありましたが、一つはAPECの話もなさいました。日本の国だけのいわゆるエネルギーセキュリティーではこれはもうだめだろう、例えばアジア・太平洋地域、APECという枠組み、あるいはもっと広げてグローバルな形のエネルギー安全保障というものの中に我が国の安全保障もきちっと組み入れていく、こういう角度が一つ大事だと思います。  APECの枠組みを通して、来月はまた官民会合が開かれるというようなお話も伺いました。と同時に、国際的なエネルギーの枠組みの中でIEAの果たす役割というのは物すごく大きいと私は思います。ただ、大臣おっしゃるように一定の限界もあるでしょう。しかし、二十年培ってきたIEAのノウハウをどうやって生かしていくかというのは、これは世界にとっても大きな財産ですから、例えば今OECD二十四カ国に対して提供されているエネルギー政策の国別審査ですね、グローバルな広がりを持つ今後のエネルギー問題ということを考えた場合に、IEAの国別審査というものを加盟国以外の途上国等にも提供していくという方向が必要なんじゃないのか。その地域のエネルギー政策について勧告をしたり、いろいろ御意見があるわけですから、それに基づいて我が国が経済協力とかという枠組みの中でフォローアップすることも可能であります。  それから、今御案内のとおりエネルギー憲章条約というのが今鋭意各国で交渉されているわけです。これは基本的にEUとOECDの国の中でなされているのですけれども、これはやはり早く署名、批准、そして実施ということで我が国も力を入れなきゃいけないと思います。エネルギー憲章条約というのは、もともと東側諸国を西側のマーケットに迎え入れるための一つの準備として、エネルギー分野における貿易とか投資の枠組み、取り決めというものをきちっとこれでやるわけですけれども、それを早期に実現させるということは、アジア・太平洋、中南米も含めて、我が国が属するこの地域の一つのエネルギーセキュリティーにこれを拡大していく意味においては極めて重要なことではないのか。  APECではこのAPECの枠組みの長期エネルギー需給見通しというものを策定しようということで、今我が国通産省のイニシアチブで相当しっかり始まっているようでありますが、需給見通しだけではしょうがないので、それがやはりエネルギー分野の貿易、投資の一つの枠というかルールというものにまで高められなければならないはずだと思っております。そんなことも視野に置いていただいて、ぜひAPECの枠組みでの現在取り組まれております作業が前進をし、成功をいたしますように心からお願いを申し上げたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 次に、増子輝彦君。

増子輝彦新進党

○増子委員 新進党の増子輝彦でございます。  まず、先ほど山田委員の方からもいろいろと御質問をさせていただきましたが、きょう、大変お忙しいところ、せっかく早朝より三人の参考人の皆様方においでをいただいておりますので、私の方からもまず参考人の方に若干の質問をさせていただきたいと思っております。  最初に、電気事業連合会の副会長、近藤さんに御質問をさせていただきたいと思います。  先ほども山田委員の方からいろいろ御質問があった中で電気料金の内外格差という点が若干指摘をされました。今回の規制緩和関連につきましては、三十二年ぶりの法改正ということで、当然これらの中には料金制度の見直しというものも大変重要なポイントとして入っていること、さらに参入規制緩和や保安規制の合理化等々あります。円高、これは産業界にとって今大変厳しいと言われておりますが、反面、輸入関連にとってはこの円高差益というものは逆に恩恵があります。  以前から電気料金につきましても円高差益還元ということで実施をしていただいておることも踏まえてでございますが、やはり日本の電気料金は高いのではないだろうか、外国の料金に比べると非常に高いのではないかということが指摘もされているわけであります。例えば、家庭用電灯料金の関係で申し上げますと、日本を一〇〇とした場合に、アメリカでは六七、イギリスで五九、ドイツで七七、フランスで六九というようなものが出ておるわけでありまして、これは電事連の方で出している資料にももちろん示されておるわけであります。あるいは産業用電気料金につきましても、日本を一〇〇とすれば、アメリカ五九、イギリス六二、ドイツ七二、フランス五七というような形で実は内外格差というものが指摘されている部分もあるわけであります。  今回の法改正の中で料金制度を改善するということを踏まえながら、やはりこういった内外格差の問題について電事連としても何らかの措置を今後ともしていく努力も当然必要であろうというふうに思われるわけであります。しかし反面、実は円高差益、考え方によりましては多少、数%、場合によってはほんのわずかの、二百円、年間としても千円ちょっとぐらいの料金の引き下げということでいいのだろうかという部分ならば、むしろ十年ぐらい値上げをしないで、現料金制度を維持しながら、それぞれの家庭や産業用にその円高差益を何らかの形で、違った面で還元をすることも一つの方法ではないかというふうに私は今考えているわけであります。  しかし、今の経済状況を見ますと全体的な価格、欧米諸国と比較して日本の価格が余りにも高過ぎるというようなことを考えたときに、内外格差の是正という形の中から今後電気料金の問題についても十分検討しながら、あわせて今回の改正が料金制度の見直し、改善ということにもつながっていかなければならないというふうに考えております。そういう意味で電事連さんの方で、この点についてどのような考えで今後対処していくのかをお答えいただければありがたいと思います。

近藤俊幸電気事業連合会副会長

○近藤参考人 電気料金の内外格差についてどう考えているかという御質問でございますが、内外格差についての御指摘、かねて私ども承知しているところでございます。しかし、電気事業は典型的な設備産業でございますので、そのコストが土地を初めとする国内物価水準に大きく制約されることや、世界最高水準の公害防止対策のためのコスト負担があるということなどから、大幅に円高が進んだ現在の為替レート換算による料金の内外格差につきましては実はかなりつらい面がございます。  それから、さらにもう一つ基本的な問題といたしまして、欧米諸国とは異なりまして日本では堅調な電力需要の伸びに対応いたしまして設備投資が引き続き必要である。これがまたコストを押し上げる要因になっているということについても御理解をいただければと思います。  ただ、一方では、電気料金につきましては、単純な為替レートとの比較ではなくて、例えば購買力平価での比較とかあるいは一時間当たりの賃金でどれだけ電力を買えるのか、そういった比較でやりますと日本は諸外国に比べて高くないという見方もございます。  こういうこともございまして、電気料金を比較するというのはなかなか難しい面もございますが、御指摘の点を謙虚に受けとめまして、今後とも一層の経営の合理化、効率化を図っていきたいと考えております。  以上でございます。

増子輝彦新進党

○増子委員 一層の御努力をいただきたいと思います。  今回のこの法改正は、新たな市場の創造や産業の活性化、さらにただいまお答えをいただきました内外価格差の是正など、努力をしていくことによって消費者メリットをもたらすということが極めて大事なのだろうというふうに認識をいたしているところでございます。反面、この規制緩和が進むことによって一方では産業内の合理化やいろいろな経営改善、労働移転などが出てくることはやはり避けられないと私は実は考えておるわけでございます。そういう意味で、働く方々の立場からすれば、雇用という面から見れば、今申し上げたとおり今後この規制緩和に伴って場合によってはかなり深刻な問題がやはり出てくるのではないか、そういうふうに考えているわけでございます。  今それこそ新しい雇用の創出ということが我が国の産業経済の構造転換にとっても極めて重要な課題の一つになっているわけでございます。今日まで電力十社の皆さんが果たしてきたそれぞれの役割、責任というのは極めて大きかったし、また十分果たしていただいたと私は敬意を表しているわけでございます。時代の要請によってこの規制緩和をやらなければならないことは当然でございますが、反面、働く方々の労働条件が厳しくなる、あるいは場合によってはその場所が失われるというような深刻な問題につながってくるならば、むしろこの規制緩和に伴って新しい労働力の創出ということ、新しい労働市場をつくっていくこともまた大事な使命の一つなのかなというふうにも考えているわけでございます。  そういう意味で、今回のこの法改正によって、働く方々の立場に立ったときに電事連としてはどのような考えでこれを見られているのか。そして万が一、そういう厳しい労働条件や、改善によってもたらされる雇用の喪失というようなものが出てくるならば、これはどのように今後対策を考えていかれるのかということは、今後やはり保安の問題等も当然出てくるわけでありますから、そこがおろそかになっていかないのかというようなことも踏まえまして、電事連として雇用という面からどのように今度の法改正をお考えになっているのか、お答えをいただければありがたいと思います。

近藤俊幸電気事業連合会副会長

○近藤参考人 お答えいたします。  まず、電気事業の実態をちょっと説明させていただきたいと思います。  我が国の電気事業は、この現行体制が発足しましたのが昭和二十六年でございます。それから現在までを見ますと、販売電力量で二十三倍、それから発電設備で十八倍という規模になっております。これに対しまして従業員の数は、その間合理化、効率化に努めてきました結果、ほぼ発足当初の水準で推移しております。その結果、労働生産性をあらわす指標でございます従業員一人当たりの販売電力量というのは、昭和二十六年から平成五年までに二十一倍に増加しているというふうな良好な成績をおさめております。欧米の幾つかの国では既に電気事業に競争原理が導入されまして、英国ではその際人員整理をしたということも聞いておりますが、労働生産性を示しますこの指標で比較してみますと、平成五年度では、日本が一人当たり四百八十万キロワットアワーであるのに対しまして、欧米では二百四十万から三百五十万キロワットアワー程度でございます。我が国の方が非常に高いというふうに認識しております。  今後、御指摘のとおりに規制緩和や競争原理の導入ということで新しい環境を迎えるわけでございます。私どもといたしましては、経営全般にわたる効率化をより一層推進していくということになりますが、日本の場合には欧米とは異なり今後とも電力需要が堅調に伸びていくということが予想されます。したがいまして、それに伴いまして設備や業務量も引き続き増大していくということでございます。このような状況の中で業務の合理化、設備の自動化、要員の再配置等をより一層進めるということによって何とか効率的に対応していきたいと考えているところでございます。  また、私ども電気事業の事業運営に協力していただく関連事業がございますが、これにつきましても、電力供給設備等の増加傾向を踏まえまして、総合的な観点から雇用面での急激な影響や混乱が生じないよう留意しながら対応してまいりたいと思っております。  以上でございます。

増子輝彦新進党

○増子委員 ありがとうございました。  やはり今度の法改正によりまして大事なことは、国家のエネルギーという観点から見れば産業政策、あるいは働く方々の立場から見れば雇用面や労働政策という面も十分考えながらこれをしっかりと運用していかなければならない、そういうふうに私は考えているわけでございますので、どうぞひとつ電事連としても一層の御努力をお願い申し上げておきたいと思います。ありがとうございました。  それでは、参考人の方、もうお一人にお伺いをいたしたいと思います。  これも先ほど実は山田委員の方から若干質問の中にあったかと思います。全石商の関正夫副会長さんの方にお伺いをいたしたいと思います。  今約六万軒弱と言われる給油所、大小いろいろ織りまぜてございます。お話を伺いますと、出入りはあってもこの六万軒弱のスタンドの数はここ数年ほとんど変わらない。もうちょっと深く見ますと、六十三年ぐらいから見ますと一千軒ぐらいですかふえていることは事実でございます。しかし、今度の法改正にのっとってまいりますと、指定区域も来年の十月から解除になるわけでありますから、ある意味ではいろいろなところに自由に給油所を開設することができる等々も含めて、規制緩和はまさしく法の趣旨に沿ってくるわけであります。  しかし、考えてみますと、セルフスタンドというものが欧米諸国ではかなり数が多く出ております。我が国で果たしてこれがそうあっていくのかどうかということの問題もありますが、ある意味では、火災事故の可能性の不安面の問題ややはり車の出入り等の交通安全対策上の問題という点も指摘されていくと思われます。  こういった安全性の問題と同時に、今度の法改正によってセルフスタンドがもし日本にどんどん出てくるということになるならば、全体的に見ればそれぞれの既存の経営者としてはやはりかなりの厳しい経営改善は当然でありましょうし、いろいろな面で改善をしていかなければなりません。しかし、それによって本当の意味で今度の法改正の趣旨が生かされるかどうかということは若干私自身は疑問の点もないわけではございません。規制緩和ということからすれば、一方ではそれによってよくなる部分もある反面、他方ではこれによってマイナスの部分も出てくる点もあるのではないのだろうかなと。  ただいま申し上げました安全性の問題やいろいろな点も踏まえながらセルフスタンドのあり方というものが今の日本の現状の中で適合していくのかどうか。またそれによって、いろいろな経営の圧迫という形の中で多くの倒産するところが出ることによって、これもまた雇用の問題になってくるわけですが、一説によりますと四十万から五十万人がこれによって失業するおそれもあるのではないかというようなことも実は指摘されている部分がございます。  この件について、セルフスタンドについての見解を、先ほど山田委員の方からも全体的な中からは御質問させていただきましたが、もう少し違った観点から、細かい点までもしお考えがあるならば、このセルフスタンドについてのお考えをお示しいただければありがたいと思います。

関正夫全国石油商業組合連合会副会長

○関参考人 ちょうど十年前にエネ庁のミッションでヨーロッパの流通業態を視察してまいりました。フランスのルクレールというスーパーマーケットが製品輸入をいたしました。その折にフランスでは輸入を許可しておりません。フランスの国内の裁判ではルクレールは負けたのでありますが、ヨーロッパ・ユニオンの中では勝ったのであります。ちょうどそのころは数%のシェアであった、そのルクレールというスーパーマーケットのセルフ安売り。  セルフだけであれば我々の業界も何とか経営をしていけるものがあると思いますが、セルフではなくて、安売りセルフになることが我々業界として今一番困っているところなのであります。なぜならば、スーパーマーケットの数千種類の中の一つとして数えられて、百円で仕入れしたものを九十五円で販売するようなことになりますと、先生おっしゃるように四十万人の現在いる従業員、就労者が路頭に迷うことに相なります。また、それだけで世の中がいいのかということもお考えいただかなければならないわけであります。  先ほども申し上げましたように自動車のメンテナンス的な問題でも相当に我々の石油業界が貢献をしていることは事実でございますし、その他の環境問題も、今の古タイヤの問題あるいは古くなったオイル、廃油の問題等につきましても現状では我々の方で金を出してそれを処理していただくようなことになっております。こういうものがセルフで無人化された場合にはどこにでも放置されてしまうようなことになって、近い将来に大きな環境問題を起こすであろうことも事実であります。  それに、先ほど安全性の問題が出ましたが、これも大きな問題でございます。今まではサービスステーション建設にかかわる規制が大変厳しかったのであります。私どもも何もこんなに厳しい必要はないのではないかと思うほど厳しいもので、今回の阪神大震災においてガソリンスタンドだけは燃えなかった。これは、ガソリンスタンドのあの二メートル以上の防火塀、我々のSSの中で発生した事故をよそに拡大しないための防火塀であったものが、今回は周りで火災が起きたものがあの防火塀によって全く類焼にならなかったということなのでございます。  私どもから考えますと、目先の問題としては緩和してもらって安くコストをあげたいという気持ちはございますが、百年に一遍、二百年に一遍の大災害で一生を棒に振るようなことになったのではこれは大変でございまして、そういう意味合いでは、一つの規制というものも、安全に対する規制というものに対しては十分にその御配慮をいただいて、我々が将来も安定した商売をやっていけるようにさせていただきたい。  そういうようなことで、いろいろ申し上げたいことはございます。先ほども申し上げたのですが、先生、地方の業者であればあるほど商売は信用なのです。信用を高めるための毎日の努力なのでございます。これは企業もしかり個人もしかりでございまして、そういう意味の、大都会地における石油製品の販売だけではなくて全国にわたっての零細の業者も十分に見ていただきました政策をとっていただきたい、かように感じますので、何とぞよろしく御指導いただくようにお願いする次第であります。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 ちょっと待ってください。  近藤参考人と能登参考人に、両委員から内外価格差の問題が出ております。ただ私たち、ほかのものならいざ知らず、電気とか石油というのは一体品質とかそういうのは何で見たらいいかわからないのです。ほかのものならわかるのですが、電気の品質、要するに何を比べて物がいいのか悪いのか、石油の場合はどういうところがいいとか悪いとか、両参考人にちょっと後で委員長からお尋ねしたいと思います。委員の質問が終わってからお答えしていただきたいと思いますので、お願いします。

増子輝彦新進党

○増子委員 今委員長からも追加のような形で出ましたので、よろしくお願いをいたします。とりあえずありがとうございました。  橋本大臣、御質問させていただきたいと思います。  実は、さきの阪神・淡路大震災におきましては、ライフラインが途絶えたということで大変な状況でございました。現在もまだ一部これが途絶えているということで、日常生活やいろいろな面で支障を来していることも事実でございます。しかし、私ども実はこの震災の後、新進党の有志で行ってまいりました。そのとき、これはぜひこの場で敬意を表しておきたいと思っているのですが、近畿通産局の方の対応が非常に早かったということで、私どももよかったなということで、これは敬意を表しておきたいと思っているわけでございます。  今度の阪神・淡路大震災によって幾つかの大事な教訓が残されたものと認識をいたしております。そういう意味では、やはりライフラインというものとあわせて、日本のエネルギー政策の点からいきましても、やはり安全性とか保安のいろいろな重要性を見ますと、どうしてもエネルギー全体を見たときに、それとあわせて大事なことは何といっても安全性の問題だろうというふうに考えているわけであります。  そうしますと、今度の大震災、予想もしなかったものであれだけのお亡くなりになった方や被災者の方が出て、いろいろな面で支障が出て被害が甚大になったわけでございますが、特にエネルギー政策という観点から申し上げますと、やはり原子力発電というもの、日本の国家エネルギー政策からこれはもうどうしても不可欠なものでございます。ただ御案内のとおり、最近原発を幾らやりたいといっても長期間にかかってなかなかこれらがすぐにできないという点もありますしからば、現時点でやはり既存の原発の安全性の問題とか十分な稼働ということが必要になってまいります。今度の阪神・淡路大震災によりまして、全国にありますそれぞれの原発の安全のチェックをなされたのかどうかということが第一点でございます。  加えて、その後、安全度のチェックがなされたとするならば、それを踏まえて今後やはり原発、何といっても一番大事なことは安全性の確保であり、あるいは地域住民の皆さんの合意形成というものが当然なければいけません。そういう意味で、今後予想もしないものが起きるということも今度の教訓の一つだと思います。そういう中で、現時点のいろいろな方式の中で安全性は確保されている、担保されているということがもしあるにしても、さらに今後それをいろいろな形で、耐震基準の見直しとかというものも含めまして今後やはりこれらについて十分な対策なり対応をしていかなければならないのではないのかということを私は強く感じております。  私どもの福島県は原発の県とも言われておりまして、今も一部新設の動きもございます。やはり何といっても安全性が大事でございますから、今度の教訓を踏まえてこの安全に対するチェックの問題とさらに今後の対策の問題について、ひとつ大臣から御答弁いただければありがたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 冒頭、御答弁を申し上げます前に、この国会の正式な委員会の席上、近畿通産局の努力をお認めいただきましたこと、心からお礼を申し上げます。そしてこの点は現地通産局にも伝え、彼らが一層全力を尽くして今後の業務に当たってくれるその一つの柱となることと信じておりまして、心からお礼を申し上げます。  今委員から御指摘がございましたけれども、私どもこの被害を調査をいたしながら何よりほっといたしましたのは、兵庫県南部地震と申しますか阪神・淡路大震災と申しますか、我々が想定しなかったこの大震災の中におきましても原子力発電所に何らの異常はなかったという点でありました。これは、原子力発電所の立地あるいは設計に当たりましては、従来からその地点の選定に当たりまして活動可能性のある活断層を避ける、そして過去を十分調べた上ですべての重要な建物あるいは構築物を岩盤に直接固定をする、そして加えて、敷地周辺の活断層あるいは過去の地震の詳細な調査などをいたしました上で、想定される最大の地震動にも耐えられるようにということで設計がされてまいりました。また建築基準法の三倍の地震力にも耐えられるようにする。その意味では十分な安全余裕度を持って耐震設計を行っておりまして、安全性に問題はないと考えております。  しかし、今回の地震というものは我々の想像をはるかに超えるものでありましたし、今まで安全であったからといってそれに慢心することはできません。それだけに、現在各方面で今回の地震に関する調査が進められております。また原子力安全委員会が今回の地震を踏まえた検討会を設置されまして、耐震設計に関する指針の妥当性についての確認をされると伺っております。  私ども、こうした調査検討を注視すると当時に、通産省自身といたしましても、設置をされております原子力発電技術顧問会の専門的な御意見を伺いながら、今回の地震によって得られます知見、これは既に得られたものもこれから得られるものもありますけれども、これから、得られました知見に基づきまして原子力発電所のより一層の安全性を確保するために参考とすべき視点が存在するかどうか確認を行うなど、引き続いて発電所の安全の確保により一層努力をし万全を期してまいりたいと考えております。  先ほどの御発言は本当にありがとうございました。

増子輝彦新進党

○増子委員 もうほとんど時間がございません。大臣、より一層の安全性の確保にひとつ御努力をいただき、日本のエネルギー政策の中でやはりしっかりとした対策を講じていただきたいと思います。  時間が参りましたので、一つ質問が残りましたけれども、きょうはこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。  参考人の皆さん、ありがとうございました。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 それでは、通商産業大臣は参議院の日程がありますので、御退席いただいて結構でございます。  それでは、近藤並びに能登参考人に。  内外価格差ということが両委員から出されました。ほかのものなら、しかし品質というものも一方ではあるぞということは、まあ我々素人でもわかるのですが、電気の品質とか石油の品質となりますと我々門外漢は全くわからないので、専門家としてはこういう点の品質というのはどういうふうに見ているのか、どんなふうになっているのか、せっかくの機会でございますので承りたいと思います。政府委員につきましては多分午後もまた同じような質問が出ると思いますので、政府委員はまた午後答弁してください。  では、近藤参考人から。

近藤俊幸電気事業連合会副会長

○近藤参考人 お答えいたします。  電気の品質といいますと、周波数、電圧、ちょっとこれがまたわかりにくいと思いますが、これが一定しているということでございます。大方のお客様にとって一番重要な、しかもわかりやすい品質は何といいましても停電時間の問題だと思います。この点につきまして各国を比較いたしますと、お客様一軒当たりの年間事故停電時間、これを分で表示しますと、アメリカは五十八分、イギリスは七十七分、フランスは九十四分、これに比しまして日本は九分というふうに、けたが違うような良質な電気をお客様にお送り申し上げているという状況でございます。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 ありがとうございました。  それでは、能登参考人、お願いいたします。

能登勇石油連盟専務理事

○能登参考人 お答えいたします。  石油製品の品質につきましては、大別して二つあるというふうに考えております。一つは性能面でございまして、例えばガソリンの場合のオクタン価、軽油の場合にはセタン価、これは同じようなものでございますが、こういう品質の基準がございます。そういった本来の自動車用燃料としてあるいは商品としての品質というものが一つございます。それから、もう一つは環境面の問題でございまして、典型的な例がガソリンの中の鉛、これは日本は全部無鉛化されておりますが、国際的にはまだ有鉛ガソリンというものが生産もされ販売もされております。あるいは硫黄、これにつきましても、日本は非常に低硫黄化がすべての製品について進んでおりますけれども、そういった面でまだ外国ではかなり高い硫黄が入っている製品もございます。  そういった環境面それから性能面、大別しまして二つの面で品質があるというふうに考えております。  以上でございます。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 どうもありがとうございました。  午後一時四十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午前十一時五十七分休憩      ————◇—————     午後一時四十四分開議

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。小野晋也君。

小野晋也自由民主党・自由連合

○小野委員 何年か前のことになりますけれども、京都・東山地域に霊山歴史記念館というのがございまして、そこに行ったことがございます。この記念館前には明治維新の志士たち五百四十九柱の霊が眠り、そしてその人たちの活躍が顕彰をされている場所でございます。坂本竜馬、桂小五郎そして無名の多くの志士たち、一つ一つの墓銘碑を追いかけていると、江戸末期、明治初期の激動のときを生きた青年たちの魂の叫びが耳の奥深いところで聞こえてくるような気持ちがいたしました。あの時代、かの人々は何を思い、何を信じ、そして目の前の見えない相手にがむしゃらに立ち向かい、戦い、そして命を散らしていったのか。彼らの身を捨て国を思う真情に触れたとき、私自身涙こぼれる思いがいたしました。  振り返って、現在世界一の経済大国と言われ、世界一の債権国と言われ、豊かで平和で安定した国と言われてきたこの日本の国でございます。しかし、江戸の太平の眠りがペリー総督の率いる黒船の来航によって打ち破られたごとく、この現在の日本の国も、国際社会のさまざまな圧力の中にあらしのときを迎えつつあるような認識を私は抱いております。加えまして、先日の地下鉄サリン事件によって表面化した国内治安問題や狂信的信仰者集団の問題等は、この日本の国の前途に大きな黒い影を投げかけているように思えてならないのであります。  この国は、もはや太平の夢の中に惰眠を続けることを許されないところに立ち至っているのではないだろうか。この国は、たとえ幾ばくかの犠牲と権利の制約を一部の国民に強いる場面があったとしても、国家の存続と国民生活の安全と安定を国家の責任において守るためには、大局に立った毅然とした対応を迫られてきているのではないか。漠然とではありますが、このしばらくの異常な事件や世相、経済情勢を見るにつけ、私はそんな強い危機感を持つに至ったのであります。  そこで、まずは、今委員会の本題とは若干かけ離れるのではございますけれども、今回多くの犠牲者を出した地下鉄サリン事件に対して大臣がどのような思いを抱かれたのか、そしてまた、現在この種の事件防止に関係する化学兵器法案の審議が参議院で行われているところでありますが、通産省としてはどんな姿勢でこの種の問題に取り組んでいかれようとしておられるのかについてお尋ねをさせていただきたいと思います。     〔委員長退席、甘利委員長代理着席〕

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 冒頭、今回の事件によって亡くなられました方々並びにその御遺族に対し心から哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々が一日も早く回復されることを心から祈っております。  通産省といたしましても今回の事件で六名の被害者を出しました。幸いに五名までは昨日までに出勤をするところまで回復をいたしましたが、なお一名自宅療養中でございます。今回私はちょうど出勤の途中でこの報道を聞き、瞬間、本当に職員の安否を気遣いましたが、やはり六名の被害者を出しておりました。  一般の市民を無差別に死傷する、私はこれほど凶悪な行為、許しがたい行為というものはないと思いますし、捜査当局による徹底した全容解明を心から願っており、犯人に対して適正な処罰が行われることを心の底から願います。  また、サリンのように民生用途が全くない、化学兵器に転用される危険性の極めて高い化学物質というものがつい先ごろまで我々はこの国に存在すると考えておりませんでした。ところがそれが現に存在し、このように頻繁に不法に使用されるということは平和国家として国際的にも認められてまいりました我が国にとりまして極めて重要な事態である、そのように思います。  ちょうど一時間半ほど前に参議院の商工委員会で、化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律案を修正議決していただきましたが、私どもは、こうした事件が起こることは全く想定いたさないままに、化学兵器禁止条約の批准に伴う国内法の整備としてこの法律案の御審議を今国会にお願い申し上げておりました。そして、この法律案によりまして化学兵器、また化学兵器として使用されるサリンのような物質に対しましては厳しい規制を設けようとしておりましたやさきの出来事であります。  施行日等について御修正をいただきましたものを私どもは厳粛に受けとめながら、この法律案がいずれ本院においても御論議をいただくわけでありますが、一日も早く議了し通過成立をさせていただきますとともに、その施行に向けて全力を挙げますとともに、一刻も早くこの事件が解明されますように捜査当局の御尽力を心から願っております。  同時に、我が国における化学兵器禁止法案の一日も早い成立だけではなく、世界の他の国々におきましても化学兵器というものが一日も早く禁止をされ、廃棄をされる、そして我が国の国民だけではなく、世界の武器の中から核兵器とともに化学兵器というものが消え去ることを、そして国民が安心して生活できる社会を回復できますように通産省としても全力を挙げたい、今そのような思いであります。

小野晋也自由民主党・自由連合

○小野委員 ぜひ橋本大臣のこの社会の安定を願う強いお気持ちとリーダーシップのもとに、通産省の皆さん方がこの化学兵器の問題に対して毅然と立ち向かっていただいて、解決の道を求めていただきますように私の方からもお願いを申し上げておきたいと存じます。  さて、本題に戻らせていただきたいと思うわけでございますけれども、それに先立ちまして、現代の時代ということを考えてみなくてはならないと私は思っているのでございます。  かの明治維新は、日本の国にとりましては厳しい自己改革への闘いの期間であったというふうに私は考えております。その自己改革の必然性を与えたものは、外部からの圧力のみならず、日本の国自身が内部的にさまざまな矛盾と問題を抱えていたということであろうかと思います。江戸幕藩体制の中における社会的な問題、身分制度等の矛盾の多い社会形態等もございましょうし、それに加えてやはり経済の問題というものを抜きにして考えることはできないというのが私の考え方でございます。  元来、江戸幕藩体制が組み上げられた当初は、藩単位の自給自足経済が主流になる日本の国の中の経済の流れでございました。しかしながら、江戸の数百年の年月の間に自由経済が発達し、貨幣経済が伸展してくるというような流れの中に、既に自給自足体制をもとにする経済体制が成り立ち得ない状況に置かれる中にあって、貧富の格差の拡大ですとか藩単位における、裕福な藩もあれば一方には貧乏な藩が生まれてくるというような課題も生じてきたわけでございまして、この社会における経済的な必然性というものによって突き動かされながら変革というものがあの時代に日本の国に起こらざるを得なかった、そしてその変革を引き起こす上にペリーの黒船というのがやってきたことが国民の危機意識に一気に火をつけてこの動きを進めていった、こういうふうに私は考えているのでございます。  それならば、今の時代を考えてまいりましたときに、国際経済の荒波の中に日本経済がさらされているわけでありますけれども、このさまざまな荒波を江戸時代末期に訪れた黒船と考え、自分の、この社会自身の内部改革を本気で進めていかなくては時代から取り残されてしまう、さまざまな社会の内部矛盾というものを解決する道が見つからなくなってしまう、こう考えるわけでございます。  今回、電気事業法改正案並びに石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案というのがこの委員会に付議されているわけでございますが、この趣旨に基づく規制緩和と自由競争を旨とする改革案であろうと私は評価をするものでございます。しかしながら、ここで私が気になっております点が数点ございます。  それは、第一には、また明治との比較になるわけでございますけれども、明治の初頭、先人たちがとったのは和魂洋才という政策でございました。決して外国のものをすべて無条件に受け入れるということではなくて、外国のいい点はいい点として評価しつつも、日本の国が伝来持っていたすぐれたものは決してそこから手放さないという決意のもとに、両者の融合に知恵、才覚を使って取り組んでまいったわけでございまして、今回の自由化問題、規制緩和問題につきましても、単に規制緩和という言葉や自由化という言葉がスローガンとして使われて、単細胞的な考え方で無批判にすべてを受け入れるようなことがあっては大変なことになってしまうという点でございます。  それから、第二点目といたしまして、いかなる政策を取り入れるにいたしましても、必ず政策というのは、日の当たる人を一方につくれば、もう一方には日陰に入ってしまう人をつくってしまうものでございます。そういう企業もあれば、そういう業界も生まれてくるわけでございまして、一律に理念で割り切ってしまうのではなく、その日陰に置かれる人たち、企業たち、業界を十分な配慮のもとでその影響を弱めていくという御尽力をいただきたいと思います。  そして、もう一点申し上げますならば、今回のこの議論の中で欠けておりますのは、日本自身がすぐれたものを海外に持ち込もう、持ち出そうという努力が余り感じられないという点でございます。  日本のこの経済的な成長の背景には、これは自慢ではございませんけれども、やはり日本のシステムのすぐれたものがあればこそこのような発展を遂げてきたというのは事実であろうと私は思います。ならば、外国と日本との間のいろいろなギャップを埋めるに際して、日本だけが外国にすり寄っていくのではなくて、外国にみずからの知恵を伝えながら、その両者が歩み寄りながら、この日本と外国の間の通商摩擦と言われるような課題について、また国際的なルールの整合性を求めるということについて、両面からの取り組みを進めていくという部分もこれから必要ではないかと私は考えております。  もとより、戦後のあの焼け跡の中からこの日本の国をここまで復興させてきた大いなる力となった通商産業省でございますから、その知恵を絞っていただいて、またその誇りに立っていただいて日本の国の今後の産業のあり方、経済のあり方ということを真摯に問うていただきたい、このような視点をぜひ大臣持っていただきたいと私は念願させていただきたいと思うわけでございます。  そこで、質問に移らせていただきたいと思うわけでございますが、今回の諸法案につきまして幾つか気になる点がございますので御指摘をさせていただいて、御見解をお尋ねさせていただきたいと思う次第でございます。  まずは、電力業法の問題でございますけれども、今回、即発電というものに入札制度を導入するという新しい施策が導入されてまいりました。しかしながら、これを子細に読ませていただきますと、電力の買い取り条件というところが必ずしも明確になっておりません。つまり、今この日本の国の中において電力が極端に不足するのは夏の電力消費ピーク時だけでございまして、これを緩和するためにこのような政策の導入を図られだということが述べられているわけでございますけれども、それがどういう条件で一般民間電力発電を行う企業から買い取る条件としてなってくるのか、これはかなり大きな幅を持っているように思うのでございます。  それから、電気託送の問題でございます。この電気託送に関しましても、電気事業者は不当にこれを拒むことはできないという条項が入っておりますけれども、ならばこれがどういう状況が不当な条件になるのかということがこの法案の中には書かれておりません。さらに、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電と言われるような、普通で考えますと営業ベースに乗らない、一般競争入札のもとでははじき飛ばされてしまうというような発電方式について、原価の積み上げによる、原価主義に基づく購入を原則とするというようなこともこの中に書かれているのでありますが、この部分が果たして一般電気事業者の受け入れるところとなるのかどうか。ある程度の指導のもとにおいて初めて実現できるような項目でございまして、このあたりに混乱する要素はないのかという危惧もございます。  そしてさらに、特定電気事業という一定地域への電力供給についてでございますけれども、バックアップを一般電気事業者にお願いを申し上げるときに、それがどういう条件になるかによって特定電気事業が成立するかしないか、非常に微妙な問題をこれもはらんでいるところがあるわけであります。  いろいろと問題を指摘させていただいたわけでございますけれども、このようなことをいろいろと考えてまいりますと、この法律を運用しようとした場合には恣意的な要素がかなり入ってくる部分があるなというのが率直な気持ちでございます。それならば、この法律におけるそのあいまいな部分というのを一体どの機関の責任において調整をされようとしておられるのか、そしてまた、その調整された結果というものが妥当な結果なのかどうかということを評価する機関は、一体どういう機関がそれを担うことになるのか、この点についてお伺いをさせていただきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答えを申し上げます。  まず、いろいろ御指摘いただきました個別の問題につきましては後ほど御説明させていただきますが、その前に全体的な考え方について一言申し上げたいと思います。  今回の制度改正は、全体としまして、一般電気事業者自身のやはり創意工夫をいかに引き出すか、自己責任のもとにその自律性を経営効率化に向けていかに最大限発揮させるかということが一つの大きな目的でございます。その意味合いにおきまして、具体的な制度運用に当たりましては、一般電気事業者が当然のことながらまず主体的な役割を担うということになるわけでございます。  ただ、先生累次御指摘いただきましたようにやはりいろいろな問題が具体的には発生するわけでございます。例えば新規参入事業者との間で利害が当然相反してくるという場合もございましょうし、それから、一般的に申し上げまして、一般電気事業者の持っている力というものは相対的に非常に強大でございます。したがいまして、個々の局面におきまして、また制度全体の適切な運用を図るという点におきまして、やはり必要に応じて国がしかるべく適時適切に関与するという仕組みをつくる必要があると考えております。そういうことによって初めて実効ある競争の確保ないしは本当の意味の経営の効率化というのが図られていくだろうというのが基本的な考え方でございます。  今度は個別に御指摘いただいた点に入らせていただきます。例えば入札制度でございますけれども、確かにおっしゃるような点が問題だと思っておりまして、そこをいかにぴしっとしたルールをつくるかということは私たちの最大の関心事でございます。例えば入札の規模につきましては、やはり一般電気事業者が買い取る電源を恣意的に選択するということではまずいわけでございまして、これは、例えば毎年度始まります前に向こう十年間の供給計画というものを私どもに出していただきますが、その供給計画の中で買い取る電源それから自分でつくる電源のバランスというものを私どもとしてチェックさせていただくということを考えておりますし、具体的なルールとしましては、開発期間が比較的短い火力電源、おおむねの目安といたしましては計画の掲上から運開まで、運転開始まで大体七年以内という火力電源につきましてはまず入札に付してもらう、こういうルールにいたしたいと思っております。  このようにいろいろな形で、卸託送につきましても、基本的にどういう電線があいているかということも事業者に公開してもらいまして、そういった中で社会的にどれが不当であるかというものが判断できるような外形標準をつくっていきたい、こういうように考えております。そういうことをもちまして私どもとしましては最大限の努力を行いますし、それからまた、それが社会に公表されることによりまして客観性、正当性というものは担保されていくだろうということを期待しておる次第でございます。

小野晋也自由民主党・自由連合

○小野委員 これは新しいルールを入れるわけでございますから、恐らく初動期間においてはいろいろな問題が発生してくるだろうと思いますけれども、そのあたりは公平、公正、適切に通産省、特にエネルギー庁の御指導をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  引き続きまして、今度は特石法の関係になるわけでございますけれども、今回の法案の中に特石法が一定期間の後に廃止をされるということが述べられております。この中におきまして、備蓄義務と品質管理義務さえ果たすならば石油精製会社以外でもだれでも石油製品が輸入できるようになってくるというような改革がなされます。そのときに私どもが想像いたします殊に問題になりそうな点が幾つかございます。  一つは何かと申しますと、国内の油種間の価格差がどういう形になってくるかという点でございまして、他国と比較をいたしました場合に、日本の国内におけるガソリン価格が非常に高いという指摘が随分多くの識者からなされてきております。ところが、そういう油製品が自由に国内に持ち込み得るような状況になりました場合には、利益幅が多く取れそうなガソリンといった油種を中心に国内に輸入が図られるというようなことになってまいりますと、国内価格体系がかなり変化をするのではないか。  それからさらに、近隣諸国の精製会社との関係でございます。今のところは石油製品のだぶつきが比較的少ないということをお聞きしておりますけれども、韓国等でこの数年間精製工場の建設計画が進んでいるのを見ておりますと、何年か後には石油供給余力が近隣地域で生まれてくるのではないかということでございます。そうなりました場合に、日本国内の精製工場で精製をすると減価償却も高ければ人件費も高い、その製品が高い上に、タンカー料金か国内なら内航運航料金が適用されてくるということになってくると、これは外航運賃に比べても随分高い値段でございますから、既にもう韓国等の国で石油を精製した製品を外航タンカーをもって国内に、消費地に直接持ち込めばコストがかなり安い石油が供給されるのではないかというような危惧も出てきているわけであります。  これらの影響を考えましたときに今後の国内石油製品価格はどのように変わっていく見通しをお持ちになっておられるのでしょうか。そしてまた、国内の石油精製業が先ほど申しましたような理由によって不振に陥り縮小される事態を迎えるという危惧が生まれてくると思いますが、それは石油を中心にしたエネルギー安全保障面において国内に不安要素を持ち込むことにならないだろうか、この点についての御答弁をお願い申し上げたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 お答え申し上げます。  まず、価格面について申し上げます。我が国の石油製品の末端価格を欧米のそれと比較いたしますと、軽油などのガソリン以外の製品につきましてはさほどの価格差はございませんけれども、ガソリンにつきましては、現在、特に米国との比較においてかなりの価格差が存在をいたしております。こうした状況のもとで特石法、特定石油製品輸入暫定措置法が廃止されますということになりますと、国内市場における国産品と輸入品との競合によりまして、基本的方向といたしましてはガソリン価格は低下に向かう可能性があるのではないかというように思われるわけでございます。  しかしながら、具体的に幾らの、どれくらいの期間で変化していくかということになりますと、国内の市況、海外の動向や輸出余力、さらには新規輸入業者の経営戦略などによって左右されるものであり、とりわけ現状において国内のガソリン価格というのは原油の価格動向と比べますとかなり軟化をいたしておりますので、現状と比較して幾ら下がるかということを予測するというのは大変難しい状況がございます。ただ、製品価格体系としては、欧米の価格体系に近づいていくであろうということは一般論としては申し上げられようかと思います。  また、その輸入がふえる結果我が国精製業に対する影響の問題でございますが、まず一般的に申しまして、輸入品との競争を通じまして産業の効率性を一層高めていくということが全般の規制緩和についての目指す目標の一つでございます。今回の石油産業につきましても事情は同じでございます。輸入品との競争を通じて我が国石油産業の効率性を一層高めていくということを考えておるところでございます。  ただ短期的には今回の規制緩和によりまして精製業を含む石油産業を取り巻く競争環境が厳しくなりまして、それによってコスト削減のための一定の合理化努力を求められることに相なるということは御指摘あったとおりであります。しかしながら、我が国石油精製業の現状を見ますと、従来から合理化に相当取り組んでいただいております上に、二次設備の増強などによりまして付加価値の高い石油製品の生産増を目指して生産性の向上、コスト低減を図ってまいっておりますので、輸入品と対等に競争することは基本的に可能であるというふうに私ども位置づけております。  中長期的に見ましても、アジア地域ではこれから需要が大変ふえてまいりますので、石油製品をめぐるマーケットが大きくなっていくということがあろうかと思います。ただ、当面その需給はタイト感がございまして、輸出が混乱を生ずるほどに急増するとは考えにくい状況もございます。  こういうことから、今回の規制緩和によって直ちに我が国石油精製業が不振に陥り、我が国のエネルギー安全保障が脅かされることはない。むしろ、これから国際的な広がりを持つことによって我が国石油精製業が力強い産業として発展をしていくということを我々は期待をしておるところでございます。

小野晋也自由民主党・自由連合

○小野委員 では、時間が少しなくなりましたので、ガソリンスタンドの問題について御指摘だけさせていただきたいと思うのです。今回、元売の方か競争を激化していくというような状況になるわけでございますけれども、これは小売の段階における競争の激化にも拍車をかけるだろうというような気持ちがいたします。  また加えまして、今まで規制をしておりました地域の新増設も自由になってくるということでございますから、かなりガソリンスタンドにおきます競争が激化する中で、むしろヨーロッパ等の例を見ました場合にはガソリンスタンド数の減少を導き出すだろうというような私の予想を持っている次第でございます。その中において、ガソリンスタンドの経営悪化が起こってくる場合があろうと思いますが、その対策へのお願いを申し上げますと同時に、辺地におけるガソリンスタンドが失われるということは地域の皆さんの足に不利益をこうむらせるということですから、この点への御配慮もぜひこの法案に伴いましてお願いを申し上げたいと思います。  今まで一部の質問だけになってしまいましたけれども、電気分野それから石油製品分野における規制緩和ということで問題を取り上げてまいりました。このような規制緩和の波が今中小企業の方に大きく影響を与えております。加えまして、このしばらくの円高問題というのが、とてもじゃないけれどもこれまでじっと耐えてきた、頑張ってきた企業の体力をいよいよ喪失させてしまうというレベルに達しているように私どもには見えるのでございます。  そういう点を考えましたときに、先日阪神大震災に際して、橋本通産大臣はリュックサックを背負ってみずから歩いて、現地の皆さんの苦しみや悩みを一生懸命聞かれようという姿勢であの被災地を訪れになられました。そして、その皆さんのお声を生かしながら、どのようにその人たちを救済し、さらに復旧するかということについて模索をされた。その姿勢を私は大変高く評価を申し上げたいと思います。  そこで、最後の質問になるわけでございますけれども、今の通産省は、この日本国内の企業者の皆さん、そこに働く労働者の皆さんの声を真剣に受けとめようとするならば、まさに大臣が被災地を訪れたそれと同じ姿勢で各地域の企業を歩かねばならないときを迎えているのではなかろうかという気持ちがいたしております。先の政策がなかなか見えてこない。企業者は何をしたらいいかわからないという声がこの国の中に充満しているわけでございまして、こういうときこそ、苦しみ悩む企業の中に通産省の職員が裸になって飛び込んで、そこから解決の糸口を求めねばならないときなのではないかと私は思うのでございます。  先ほど申しました霊山歴史記念館でございますが、その入り口に立ってみますと、こんな言葉が書かれているのです。「危機は人を作る そして人は歴史を作る」、この精神で通産省は危機を認識する人たちになっていただいて、この日本の二十一世紀の歴史を開く仕事をぜひとも、戦後復興をなし遂げた皆さん方ですから、皆さんの総力を挙げればこの危機を乗り越えることはできると私は確信する次第でございまして、この気概で取り組んでいただきたいと思うのでございます。  大臣の所信をお伺いしたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今委員からお話をいただきましたような認識、私は、通産省の職員は今微動だにせず持ち続けてくれておると信じております。  そして、三月八日に急激に変動を始めました為替の状況に対しまして、各通産局から輸出型の産地すべてについて調査をさせていただきました。そして、その状況は非常に深刻なものでありますけれども、それを受けまして六項目から成る中小企業の緊急円高対策を取りまとめて、けさの閣議に報告をしたところであります。  大変恐縮ですが、多少の時間をいただいてそのポイントだけ申し上げたいと思いますけれども、各通産局を通じまして中小企業に対する円高の影響の実情把握は今後とも続けてまいりたいと思います。  そして、それを前提にしながら各通産局、中小企業関係団体などによります円高に関する中小企業向けの緊急相談を実施いたしたいと思います。  そして、中小企業に対する資金供給の円滑化の措置として、本年三月末に期限切れとなることになっておりました中小企業に対するつなぎ資金などの低利融資の措置を適用期間を延長することと同時に、円高等に係る貸し付け要件の緩和等に踏み切りたいと考えております。  また、下請取引あっせんの強化などを関係団体に要請することによって、下請企業対策を積極的に進めたいと考えております。  そして、本院においても御審議をいただいております中小企業創造活動促進法、これを創造的事業の活動のいわば足場といたしまして、早期の実施に踏み切りたい、今、四月中旬を目標に作業を急いでおるところであります。  さらに、共同輸入事業あるいは輸入品フェアの活用を通じまして中小企業者による円高メリットの活用の促進、この六本の柱を閣議に報告し、了承をいただきました。  これらの決定いたしました措置をフルに活用しながら全力を挙げて努力してまいりたいと存じます。  ただ、それではこれだけで足りるかといいますならば、この為替の状況を何としてもこれは変えてもらわなければなりません。この異常な状況に対しては通貨当局の努力を最大限期待をいたしますが、昨日大蔵大臣から、円高の影響も考慮した平成七年度補正予算を今国会に提出するという発表がございました。円高が中小企業に与える影響の実情把握に今後ともに努めながら全力を挙げて対応してまいりたい、そのように考えております。

小野晋也自由民主党・自由連合

○小野委員 以上で質問を終えます。

甘利明自由民主党・自由連合

○甘利委員長代理 続いて、大畠章宏君。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 私は、電気事業法改正法案に的を絞って質問をさせていただきたいと思います。石油製品の供給確保に関する法律案については、後ほど同僚議員である佐藤委員の方から質問をさせていただきたいと思います。  現在いろいろとエネルギー問題について論議がされておりますが、これからの地球規模での危機の因子というものの主なものを挙げますと、人口問題、環境問題、エネルギー問題、食糧問題だと思います。特に地球人口を八十五億人に抑えることができるかどうかというのがこれからの地球規模での大きなかぎと言われておりまして、この問題は世界各国が協力をしながら一生懸命努力をしなければならない重要なポイントだと考えております。  しかし、現在の見通しとしては、二〇二五年には約八十五億人というのを突破するのじゃないか。これはこれから三十年後の予測でありますが、大変な大きな課題でございます。人口が八十五億人程度になってしまいますと、環境問題とあわせてエネルギー問題と食糧危機が全世界でも大きな課題になるわけでありますが、特にこの日本は食糧というものを海外に強く依存する傾向が強まっている、あるいはエネルギーについてもほとんどを海外に依存しているわけでありますが、そのような国日本にとって大変大きな、重大な問題に近々直面することが予測されるわけであります。  そういう観点に立ってこの電気事業法改正に関して五、六点質問をさせていただきたいと思います。  第一点は、現在の電力需給の状況と今後の見通しについてまずお伺いをしたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 電力需給について御説明いたします。  まず、平成六年度、足元の状況でございますが、総需要電力量は、緩やかながら景気の回復がございまして、それと夏の記録的猛暑を背景といたしまして急増いたしておりまして、一部推定を含みますが、年度の見通しては八千五百五十四億キロワットアワー、対前年度比六・三%増と、近年にない高い伸びとなる見通してございます。火力発電所の運転計画の調整などによりまして厳しい需給状況となったものの安定供給は確保し得た、こういう状況にございます。  一方、中長期的な見通してございますが、昨年六月に取りまとめられました電気事業審議会需給部会の長期電力需給見通しによりますと、新たな需要対策を追加した場合の新規施策追加ケースにおきまして、総需要電力量が一九九二年度から二〇〇〇年度までの間は年平均二・一%、二〇〇〇年度から二〇一〇年度までの間は一・六%と、着実に増加するものと見込まれております。これに対応するための電源といたしまして、一九九二年度から二〇一〇年度まで五百六十万キロワット年々発電設備を増加していくことが必要である、こういう見通しに相なっておるところでございます。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 現状については何とか需要に見合う供給をすることができるというお話がございましたし、今後についてもそういう需要増加というものをにらみながら供給体制を整えていきたいという趣旨のお話、御報告がございました。  二〇〇〇年の電源施設の構成等々の見通しは何とか達成できるということを伺っているわけでありますが、ここでちょっとお伺いしたいのは、二〇一〇年、今から十五年後になりますが、十五年後の原子力、石炭、LNG、水力、石油等々の目標値が示されているわけであります。しかし、二〇〇〇年の全体の目標値というものを昨年一部下方修正されたことがありますが、二〇一〇年については全くいじってないわけですね。したがって、本当に二〇〇〇年から二〇一〇年の間にこの当初の目標値というものが、需要に見合うだけの供給体制というのが確保できるんだろうかという不安を私は持っているわけであります。  特に、電力需要の最近の傾向を見ますと、夏場のピーク時の電力需要というものが大変大きくなりまして、冬場と夏場との間が大変格差がある、さらには昼間と夜の格差、このピーク時の電力需要というものを考えて供給体制をつくらなければならないというのでこれが一番大変なわけであります。なるべく平準化、一年を通じてといいますか、昼夜を通じて平準化するようにこれから最大限努力していかないと日本国民が求める電力需要に応じた供給体制というものを整備することは大変難しいんじゃないかと私は思うのです。そこで、現状の二〇一〇年を目指した電力供給体制の整備というものを、本当に現実味を持ってこういう形の目標値をクリアできるという確認をしながら今進めようとしているのかということが一つ。  それからもう一つは、電気というエネルギーを使わなくても済むものはなるべくもう分散する。いわゆるエネルギー供給体制の分散化ということを真剣に考えていかなければならないと私は思います。今言いましたガスエネルギー、太陽光発電、先ほど山田委員からもお話がありましたけれどもごみ発電の問題。あるいはピーク時の需要というものを緩和するという意味では、夜間の電力を使って夜中に氷をつくっておいて、冷たい空気を昼間利用して冷房にする。そういうことを真剣に、これは政府当局だけじゃなくて、ユーザーの方でもそういう考えを持ってやらなければいかぬという感じはします。  したがって、私は、できるだけピークを緩和するというための施策をやってもらったビルとかそういうのには税制上の優遇措置とかなんかを加えて、一生懸命ピークを抑えるという努力をこれから本当に真剣にやっていかないと二〇一〇年の供給体制というのが不安ではないかな、こう思うのですが、そこら辺あわせて現在の状況についてお伺いしたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 まず、委員御指摘のとおりであろうという問題意識を我々も持っております。従来のように需要を所与のものとして、それに供給を合わせていくという考え方ではこれからなかなか困難になるのではないかと思っております。  需要についてできるだけ働きかけをして、電力でないエネルギーで使えるものはできるだけ電力でないエネルギーを使っていただく。転換をするエネルギーでございますだけにやはりそういう努力は必要でございますが、とりわけ負荷平準化、電気は生産と消費が瞬時に行われるという商品特性を持っておりますので、どうしてもピークのときに合わせた設備を用意しなければならないということがございます。したがって、それをできるだけ山を低くならしていくということになりますと設備をつくらなくて済むあるいは設備の効率がよくなる、こういう道理でございますので、御指摘のように負荷平準化というのはこれから大変大切な方向であろうというように思っております。  御指摘をいただきました数点につきましても私ども全く同様の方向で考えております。太陽光発電あるいは廃棄物発電につきましては午前中お答え申し上げたとおりでございまして、政府全体として取り組んでまいりたいと思っておりますし、ただいまお触れになりましたガス冷房、これは、冷暖房需要を電力以外のエネルギーと電力とで分担し合うというような関係をつくっていくということは大変大切だと思いますので、ガス冷房について技術開発、普及促進策を強めてまいりたいというように思います。  また、お触れになりました氷蓄熱槽につきましては、負荷平準化効果が大変高いものでございまして、中小ビル向けへの導入が期待をされておりますので、この普及促進に向けまして平成七年度から新たに国において利子補給制度を創設するとともに、電力会社でも奨励金の導入とか料金制度の充実などでこれを推進していくという予定にしているところでございます。  電力の長期需給見通しは我が国の電力政策の指針となるものでございますけれども、事業者に対する指導を行い、産業界そして広範な国民の方々の理解を得ながら政府としてもそういう方向での努力を強めてまいりたいと思います。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 次に、本法案が施行された場合の新しい体制の課題について何点か御質問させていただきますが、いずれにしても、日本にとっても初めての試みのものが随分あるように見受けられます。したがってこの制度は、中長期的な視点から、実施して問題点があればまた是正していく、そういう柔軟な姿勢で対応することが重要だと思います。  最初に、これは一般市民への影響というものを含めて御答弁いただきたいと思いますが、橋本大臣にお願いしたいと思います。発電市場の自由化に伴う一般市民への影響、特に電力料金というものも含めて、新しい法を施行した場合に一般市民には一体どういう影響が及ぶのかということについて御質問申し上げたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 確かに今委員から御指摘いただきましたようにこの効果というものは中長期的に考えなければならないものである、私もそう思います。  今回の電気事業法の改正というものによりまして、卸電気事業に係る事業許可というものが原則として撤廃されます。これに伴いまして多様な事業者が自由に即発電事業に参入することが可能になりますし、同時に一般事業者の電源調達に関しまして入札制度が導入される。これによりまして新規参入事業者の行う電源開発プロジェクトにつきまして効率性を中心として選択される、そのような仕組みが導入されることになります。  こうした見直しの効果というものは、具体的な事業者の参入による競争の現実化、同時にこれに対応しました既存の電気事業者の経営効率化へ向けた努力によって決まるものでありますし、また発電事業というものが長期にわたるプロジェクトでありますことを考え合わすと、一朝一夕に効果があらわれるものではありません。しかしこれは、実効のある競争が適切に行われるということになりますれば、中長期的にはコスト低減につながるということは十分期待ができると思っております。そして、そのコスト低減効果というものは、電気料金制度の適切な運用によります電気事業者の経営の効率化の促進と相まって、私は、最終的に需要家がお支払いになる、これは一般市民を含めてでありますけれども、料金の低廉化につながることが十分に期待される、そのように位置づけております。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 ありがとうございました。  二点目の課題について御質問させていただきます。今回の大きな法改正のポイントとして、特定電気事業者が今度発電業務に参入するわけでありますが、コジェネ発電あるいは即発電等々を実施する場合に、いわゆる一般電気事業者との関係、特に自己責任問題、いわゆる電力供給義務の問題について私は明確にしておかなければいろいろとトラブルが起こるんじゃないかなと思うのです。  コジェネ発電に的を絞って申し上げますと、コジェネ発電をした電力供給地域に対する一般電気事業者の電力供給義務との関係、いわゆるコジェネ発電をして供給をしているところについてはコジェネ発電をしているところが電力供給義務を負った形で責任を持って供給をしなければならないと思うのですが、そこと電気事業者との電力供給義務の関係はどういう関係と考えたらいいのか、ちょっと整理をして答弁をいただきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  まず、基本的な考え方といたしまして、御案内のように現在の日本の電力の安定供給というのは膨大な一般電気事業者のネットワークによって達成されているわけでございます。もちろんこれから将来に向けてもそこを基本としていくのでございますが、ただ、そういった一般電気事業者の膨大なネットワークによらずして、独立して効率的な供給を行い得る事業者というものが技術的にも社会的にも出現しつつあるわけでございます。そういった事業者につきましては、これは効率的な供給ということで特定電気事業者としての特別の地位を設けようというのが基本的な考え方でございます。  したがいまして、特定電気事業の事業許可をおろすに当たりましては、みずからの能力でその特定地点の需要に対応できるということを許可要件といたしたいと思っております。したがってまた、先生御指摘のように特定電気事業者としてはその対象区域について供給義務を持つ、こういうことになるわけでございます。したがいましてこれは別のシステム、サブシステムとしてワークするということを念頭に置いておりますから、基本的に一般電気事業者の供給責任、供給義務はこの特定電気事業者の地点にはかからない、こういうことになろうかと思います。  ただ、事故時あるいは定期点検時という不測の事態等々におきましては、やはり電気の使用者の利益ということも一番に考えなければいかぬという点もございます。それから電力供給システム全体の効率的な運用ということを考えますと、やはりそういった場合には一般電気事業者が適正な対価を徴収して補完供給を行うということも必要かと思って、これを制度化するというふうに考えております。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 基本的に今の御答弁の趣旨に従ってといいますか、筋を通した形がいいと思うのですが、月一その特定地域の方で停電をした、非常電話をその電源で供給しているんだけれども、もしも一般電気事業者の方で電力が余っていれば供給してくれというときには、今お話があったように余力があれば一定の電力料金をもらって供給する、こういう仕組みをきちっと説明してあげることによってトラブルはなくなると思いますので、そういう点もぜひ押さえた形で施行をお願いしたいと思います。  二点目は入札制度問題でございます。入札価格などの実施上、これも初めてのことですからいろいろ状況を見ながら検討していかなければならないと思いますが、回避可能原価とか一定規模以上という項目がございますが、これはどういうふうに考えておられるのか、一体どこがそういうものを決めることになるのか、入札価格の実施上の問題についてちょっとお伺いしたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  まず、入札の規模の考え方でございますが、先生も御案内のように毎年度始まる前に各電気事業者が供給計画、向こう十年間の供給計画というものを私どもに届け出てまいります。その供給計画上、具体的に電気事業者としてどういう電源を入札で購入するか、どの程度の量を購入するか、それからまたどの程度のどういう電源を自分で開発するかというふるい分け、位置づけをした上で出てくるわけでございます。それを私どもとしましては、全体的な広域運営、その他適正な電気事業全体の運営という観点から、やはり入札電源について不当なしわ寄せが来てないように、不当な扱いにならないようにチェックするつもりでございます。形式的な目安としましては、供給計画の掲上から運転開始まで大体七年以内の火力電源につきましては自社電源というより入札を優先してまずやってもらうという考え方で仕切っていきたい、かように考えております。  それから、回避可能原価でございますが、これは回避可能電源をどう考えるかということになるわけでございますけれども、購入サイドの電気事業者がみずからの開発電源を中長期的に調整いたしまして、その結果、火力電源の一部の開発を中長期的に見て取りやめていく、こういうものを回避可能電源として考える、想定するということがまず基本であろうと考えております。したがいまして、回避可能原価の算定に用いるデータといいますのは、特定の電源ということではなくて、入札電源と類似の時期に運転開始いたします予定の電気事業者の火力電源の平均的なデータ、こういうものを使ってはじいていただく、この算定方式については極力客観性を持たせるということを旨として私どもとして検討を進めているところでございます。  いずれにしましても、入札制度につきましては先生も御指摘のように我が国として初めて導入する制度でございます。それから、新規に参入する事業者も制度の定着とともにふえてまいりましょうし、それからまた市場も成熟していくだろうと思います。そういった状況を踏まえつつ、やはり制度の運用につきましては適時適切に、弾力的に、現実に即した運用をしていきたい、かように考えております。

大畠章宏日本社会党・護憲民主連合

○大畠委員 時間でございますので質疑を終わりますが、今のお話のとおり入札価格あるいは一定規模以上とかいろいろありますが、とにかく小さな電力もできるだけ集めて有効利用するという意味からも、ぜひ通産省の方としても、今御指摘の点を十分踏まえて物事が進むように御努力をお願いしたいと思います。  省エネルギー問題についても御質問しようと思いましたけれども、時間ですからまた別な機会に質問させていただきますが、エネルギーの消費について少しルーズになってきているところがあります。通産省としても、ぜひ省エネルギーをもっと進めるように、またサマータイム制についてもいろいろ関心が高まってきておりますので、いろいろと関係の方の御意見を賜りながら、日本として省エネルギーがさらに進むように御努力をお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

甘利明自由民主党・自由連合

○甘利委員長代理 続いて、佐藤泰介君。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 社会党の佐藤泰介です。  石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案に絞って質問をさせていただきたいと思います。  既に午前中でも指摘がありましたように、国内のガソリンの価格が国際価格と余りにもかけ離れていること、また地域間格差があることに対する消費者の不満には大きなものがあります。日本のガソリンの消費量は年間およそ五千万キロリットルほどであると聞いておりますが、リッター当たり十円下がれば五千億円の負担が軽減されることになります。これは、国民経済に与える影響は大変大きなものがあろうというふうに私は考えます。  そこでまず伺いますが、今回の揮販法の改正について、今回の改正で石油業法一本に吸収できなかったのか、なぜ揮発油販売のみ登録制を残したのか、規制緩和の流れからすれば他の石油製品と同様に届け出制でもよいのではないかとも考えますが、この点についていかがか、まずお伺いをしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  まず、冒頭の先生の御質問、石油業法に一本化できなかったのかという御質問でございますが、今般の特石法の廃止等につきましては、その主たるねらいが競争原理の導入ということでございまして、そのことによりまして従来維持されておりました石油製品の品質の確保というものが非常に重要な扱いになるわけでございまして、これにつきましては、石油業法の中で取り入れるというよりは、法律的にはむしろ揮発油販売業法を改正して、品質管理的な側面を加えてやった方がいいということであると理解しております。  また、登録制を届け出制にすべきではないかという御質問がございました。登録制につきまして少しお時間をいただいて御説明申し上げたいと思いますが、先生御指摘のとおり、ガソリンにつきましては、非常に高いガソリン税がかかっておりますし、国内の価格体系もガソリンの独歩高というふうな体系でございまして、このためにほかの製品に比較しまして混和のインセンティブ、あるものをまぜてガソリンにして売っていくという、そういう脱税目的のいわば粗悪ガソリンというものが出てくる傾向が非常にあります。過去にも流通した事例が繰り返されておるわけでございます。  それからもう一つは、ガソリンは外見ではなかなかその品質が識別できません。とりわけ流体物でございますので、一たん粗悪ガソリンが販売された場合にどこのガソリンスタンドかというのを特定して根本を絶つことが普通の製品と比べまして非常に困難であるという特徴もございます。一たん粗悪ガソリンが出回りますと、その後の対症療法では十分な消費者保護が期しがたいというふうに考えております。そして、このような粗悪ガソリンによって消費者利益が害されることを防ぐためにはガソリンスタンドにおいて粗悪ガソリンの販売を禁止するだけでは不十分だと思っております。  具体的には次の三つの措置が必要ではなかろうかと思っております。すなわち、一つ目は、適正な品質のガソリンを販売する、そういう品質管理能力のない者を予防的に排除すること。二つ目は、粗悪ガソリン販売の常習者をあらかじめ排除する必要がある。三つ目は、粗悪ガソリンを販売した者に対しましては営業停止などの強力な手段によって被害を最小限に食いとめるというような措置でございます。  以上の観点から現在、揮発油販売業法で、ガソリン販売を開始する場合及び新しくガソリンスタンドを建設する場合には登録を義務づけているところでございます。特石法を廃止しました後には国内に流通する石油製品の品質が多様化することが予想されております。そして混和による粗悪なガソリンの販売のインセンティブや蓋然性も強まることも予想されることから、このような品質管理の枠組みが必要であろうと考えておるわけでございます。  またこの登録制は、石油製品の販売拠点であるガソリンスタンドの実態を行政としてよく把握して、緊急時にも末端まで石油製品の供給を確保するために必要であると考えております。  とりわけ一月十七日に起こりました阪神大震災の際にも、地震当日からガソリン、灯油、軽油の供給確保のためにスタンドがどういう状況にあるかというのがすぐわかりまして、被災者あるいは緊急車両に対してどのスタンドがあいておるというふうなことを新聞等で公表したわけでございますが、こういうふうなところでも非常に活用されたわけでございます。  特石法の廃止によりまして石油製品の輸入主体が拡大しますと流通がさらに複雑になると思いますが、その中でやはり安定供給確保の面からも登録制の重要性も増大しているのではないかと考えております。また品質確保法案におきましても、品質の確保及び安定供給の観点からこの登録制を維持していく必要があるというふうに考えている次第でございます。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 今粗悪ガソリンの防止と安定供給という観点から登録制を残したという説明がございました。今回の改正案では、一方では無登録営業の重罰化が図られていると思いますが、その重罰化も今答弁されたようなことが根拠づけになっているのか、あるいはまた、過去、無登録営業の事例がこれまでにどの程度あったのか、そうした粗悪ガソリンなり安定供給を阻害するような無登録営業の実態があったのかどうか、どの程度あったのかということについてお伺いをしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  先生の方から二問質問があったと理解しております。まず無登録営業の罰則が強化された、これは一体どういう考えでそうされたのか。それからもう一つは、無登録営業をやった例はどういう例があるのかということでございます。  まず最初の点についてお答えしたいと思います。今御提案しております品質確保法案におきましては、従来の揮発油販売業法で規定されておりました揮発油の販売段階における品質管理、これに加えて、一つは、軽油、灯油の販売段階における品質管理、二つ目は、生産業者、輸入業者など第一次供給段階における品質管理に関する規定が追加された、三つ目は、品質の項目につきましても環境、安全、健康など幅広い観点から定められるようになったという三つの点が加わっております。  無登録営業に係る罰則を含めまして本法における罰則は、このような石油製品の品質確保の枠組みを通じて守ろうとする国民の環境、安全、健康などのいわば社会的法益の重要性、また、いわゆる粗悪ガソリンあるいは粗悪品を販売することによって業者が得るであろうその経済的な利益の大きさなどを勘案いたしまして、罰則を必要かつ適切な水準に定めたというふうなものでございます。  もちろん、この罰則を定めるに当たりましては、いろいろな他の類似法令、例えばばい煙の排出規制あるいは自動車の運行の安全確保あるいは生活環境保全のための浄化槽法というようなのがございますが、これも登録制でございます。こういうようないろいろな他の社会的法益を守るための法案等々のバランスを十分とるような観点で決められたものでございます。  さて、無登録営業をやった例はあるか、これは昨年の五月に愛知県の小牧市のガソリンスタンドで無登録営業をやられた例がございます。本件につきましては、去年の五月にこの申請者が揮発油販売業法に基づく登録要件に合致しないまま営業を強行されたものでございます。しかしながらその後、申請者は自発的に営業を停止され、登録要件に合致した申請に及ばれたために、昨年七月、中部通商産業局で登録を行ったところでございます。つまり、私どもとしましては、業者の方に罰則を与えるのが目的ではございませんで、むしろ揮発油販売業法をきちっと遵守してもらうということが大事なことであると考えておりまして、確かに時間的そごがありましたけれども、業者の自主的な努力で登録要件を備えることになったので登録を行うことになったということでございます。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 この点については法務省にもちょっとお伺いしたいと思っておりましたけれども、時間がかなりなくなってきましたので省略をさせていただきます。お許しをいただきたいと思います。  小牧市で無登録営業があった、しかしその法務省の処分が出る前に、今中部通産局としては業者の登録申請を受け付けたというふうに聞いております。当初は登録を受け付けず、一定期間後に登録を受け付けだというのが事実だろうというふうに思いますが、その時点では安定供給が明らかになったということだろうというふうに思うわけです。安定供給に当たって、現在給油所の新規登録に当たって提出を求めておる揮発油購入可能証明書によって判断されるんだろうというふうに思いますが、今回の法改正後もこの揮発油購入可能証明書の提出というものは継続されるのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  登録申請に際しましてガソリンを継続的に購入をする能力の証明を求めるいわゆる供給証明制度、これはガソリンの安定供給の確保と品質の確保の二つの面から実施しているものでございます。この供給証明制度は、それぞれのガソリンスタンドにおけるガソリンの供給の安定化の機能を有しておりまして、従来よりとりわけ緊急時においてその効力が発揮されたところでもございます。  先ほど御説明しましたように、阪神大震災の際にも、ガソリンスタンド及びそのガソリンの供給経路が非常に迅速に把握できた、個々のガソリンスタンドに対して石油供給がきちっとなされたというふうなことでございまして、震災直後から緊急車両への燃料供給あるいは夜の暖をとるため自動車で寝られるというふうな避難民の方の自動車への燃料供給というものがちゃんと図られたところでございます。  また、先ほども触れましたが、従来より粗悪なガソリン流通の事例が見られておりまして、この供給証明制度は、揮発油販売業者が揮発油の手当てができないために粗悪品を購入するようなことを防止する機能を有しておると考えております。これらの機能は特石法を廃止しました後も石油製品流通におきまして重要であると認識しておりまして、私どもとしてはこの供給証明制度は引き続き維持していきたいというふうに考えております。  ただし、特石法廃止後におきましては揮発油の輸入業者についても安定的な供給源として運用することによって、特石法廃止による流通効率化の効果が幅広く浸透するよう努力していく考えでございます。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 じゃ、この証明書にかかわって公取委にちょっとお伺いしますが、この証明書は、過去の個々の販売店から元売会社までさかのぼって流通が判明するよう押印を求めるものとなっております。実質として供給ルートの特定を求め、結果として私は販売店の系列化を促進するものだと考えます。揮発油販売に登録制を残し、販売店に供給ルートの特定を求めることに対して、独禁法との関係で公取委としてはどのような見解を持ってみえるのか。また、供給ルートの特定に問題があるとすれば今後どのような問題があるというふうに考えられるのか、お伺いしたいと思います。  時間がありませんので、続いて公取委にもう一点お伺いいたします。公取委に系列外販売についてお伺いしますが、平成五年七月八日の資源エネルギー庁の石油流通課長名の「公正な自由競争の推進について」という文章の最後に、「系列外廉価販売を自粛するように社内において周知徹底すること。」という項目があります。私はたとえ系列外に販売しても問題はないと考えますが、公取委としては、系列外への廉価販売に対する見解と、問題があるとするならばどのような場合に問題が生ずるのか、独禁法との関係で御説明を願いたいと思います。

塩田薫範公正取引委員会経済部長

○塩田政府委員 二点御質問をいただきました。  最初の御質問でございますが、今回の改正におきまして給油所の登録制度自体は維持されまして、特に登録要件の一つとして継続的な供給ルートの特定を求めるということでありますが、給油所の新規参入を困難にするおそれがあり、また特石法廃止に伴う石油製品の輸入主体の拡大によりまして今後あらわれてくるであろう輸入製品を含む幅広い取引先選択の自由を制限するおそれがあるというふうに考えられます。また、現在政府の基本方針として位置づけられております規制緩和の推進の観点からも、この点につき今後さらに一層の緩和が図れることが望ましいというふうに考えております。  第二点の御質問でございますが、系列外の取引先に対して廉価販売といいますか、安値販売を行うことについてのお尋ねでございますが、元売企業が自己の系列外の給油所に対しまして系列の給油所向けの価格よりも安い価格で販売したとしても、それ自体は直ちに独占禁止法上問題となるものではないというふうに考えます。ただし、例えば有力な元売事業者が競争者を市場から排除するために当該競争者と競合する販売地域に限って廉売を行うような場合には不公正な取引方法に該当するおそれがあるというふうに考えております。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 今回の揮販法の改正で一定の規制緩和が実施されたことについては私も高く評価をしますが、今公取委からも話がありましたように、購入証明書によって新規参入が阻害されるのではないかというような公取委の見解があったと思うのです。したがいまして、これから揮発油販売の登録制についてはさらなる検討をお願いいたしたいというふうに思います。  もう時間が来てしまいました。今ガソリンの地域間格差が大変問題になっているというふうに私は思います。最高では百二十八円ぐらいのところもあれば、安いところでは百一円、私の名古屋でいいますとほとんど百円以下というところで、ガソリンの地域間格差が大変拡大をしているという問題についてどのように考えてみえるのかということと、それから、最後になりますけれども、安定供給と効率的な供給というのは、両立すれば大変いいのですが、ある部分両立しがたい部分があるのではないかというふうに私は思っております。今後、両者のバランスのとれた供給体制で内外価格差の是正が図られること、また余りにもアンバランスな地域間格差が縮小されることを私は大変望みたいというふうに思うわけです。  そのためには、今回の輸入自由化に伴う新規参入の促進とか、あるいはただいま公取委からの見解もありましたが、給油所の新規出店に当たっての過度の行政指導による新規参入の阻害といったもの、あるいは石油価格の透明性がなかなか確保されていないという消費者の不満もあるわけです。さらには仕切り価格の事後調整の廃止といった点についても消費者からの不満はあろうというふうに私は思っております。  したがいまして、今申し上げましたこうした新規参入の促進なりあるいは給油所の新規参入の阻害にかかわる部分、さらには石油価格の透明性の確保、仕切り価格の事後調整の廃止等々について、政令なり運用面での配慮を私はお願いをしておきたいというふうに思うと同時に、これらの点についての見解を求めながら、大臣に対して今後ともこうした規制緩和に対する一層の取り組みについてどのように考えてみえるか、こんな点をお伺いして私の質問とさせていただきたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 まず私からお答えをさせていただきたいと存じます。  まず、一般的に価格の決定というのは、市場におきます需給によって決定されるべきものでございますので、我々が不当な介入をするというようなことなく、公正な競争によってそれが実現されていくということが必要であろうと思っております。それで、それをゆがめる措置については公正取引委員会などから十分な御指導をいただくということも必要かと思います。  それで、私どもとしては、今回の法改正が流通段階まで含めまして十分浸透していくように、特石法廃止の趣旨あるいはそれに関連する指定地区制度の廃止、登録制の簡素化、そういった一連の制度改革が十分所期の目的を達成するようにその運用に努めてまいりたいというように思っております。  また、御指摘がございました石油流通における透明化ということは、消費者利便の増進、公正な取引の実現という点から極めて重要なことでございます。従来からも事後調整の問題など不透明な取引慣行の是正につきましては種々施策を講じてまいっておるところでございますけれども、今後、さきに申しました特石法の廃止などの規制緩和の推進に当たりますと一層取引透明化の必要性は増大をすると考えておりますので、そういう方向に向かって関係業界に対する注意喚起等に努めてまいりたいと存じております。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 ちょうど先月の半ばぐらいでありましたか、今回、三月三十一日までに取りまとめようとしております規制緩和基本計画の中の通産省の素案を世間に公表いたしました。そのときどういう反応が返ってくるか多少心配でありました。国内からもそれぞれ御関心の部分について御意見をいただいたわけでありますけれども、特にアメリカ、ヨーロッパから、内容についてはいろいろな注文がつきましたが、フェアであるという評価をいただきました。それは結局、実現困難であると判定した項目についてその理由を明らかにしたことであるとか、なおそれについての議論がある場合の窓口を明記して公表したことでありました。  私は、今回政府の一員として五カ年間の計画の取りまとめの最終段階を迎える中で、今後ともに通産省としてはこの規制緩和の問題に正面から取り組むとともに、それぞれの規制についてたとえ意見を異にいたしましても、フェアであるという評価を受け続けたい、そのように考えております。今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。

佐藤泰介日本社会党・護憲民主連合

○佐藤(泰)委員 どうもありがとうございました。

甘利明自由民主党・自由連合

○甘利委員長代理 続いて、吉田治君。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 まず最初は、電気事業法改正に伴う諸課題について御質問したいと思います。  事業法を改正することによりまして、事業規制が見直され、料金制度の改正、保安規制の合理化等によりまして、新制度というものが電気事業の効率化効果というふうなものに非常に影響を及ぼすと思うのです。先ほどの委員の方々の質問の中にも、大臣お答えなさったように、中長期的な結果だ、その結論は、実現する時期については中長期的だと言われておりましたけれども、具体的にいつからどれだけ安くなるのか。やはりこういう改正案が出てきて、消費者、一般国民はこれができれば電気料金が内外価格差の問題も含めて安くなるだろう、いつなのかなというふうなのを首を長くして待っていると思いますので、大臣、まず最初、その件についてお答えください。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今電気事業の現状というものを見ましたとき、毎年の需要の増大、また先ほど来も議論になっておりますように夏季のピーク需要の先鋭化によりまして設備投資が非常に大きく伸びております。平成五年度の数字を見ましても設備投資額は約五兆円に達しておりまして、こうした傾向は今後とも続くものと予想されますし、これはコストの上昇圧力として私どもの懸念の種であります。  今回の電気事業法の改正は、発電部門などへの新規参入を拡大すること、料金規制を改善すること、また保安規制の合理化を通じて電力供給システムの効率化を図るものでありまして、法改正と並んで電気料金制度におきましては、経営効率化を促す仕組みとしてヤードスティック方式による査定を導入することとしておるわけであります。  電気料金の低廉化というものは事業者みずからが経営の効率化また負荷の平準化に取り組むことによって実現されるものでありまして、今回の制度改正はいわばそのための環境を整備するものでございます。そして、先ほど来申し上げてまいりましたように発電に係る事業というものが長期にわたるものであることをお考えいただきますならば、それが一朝一夕の間に、何月何日を区切って料金が引き下げられるといった形で出るものでないことは委員もよく御理解のとおりであります。  私どもとしては、今回の制度改正が実効あるものになるように最大限努力する考えでありますし、事業者におかれても、経営の効率化、負荷平準化に向けて積極的に取り組むことを期待いたしておるところであります。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 今大臣の答弁の中でヤードスティック制導入というふうなことを言われましたけれども、議論の過程てたしかプライスキャップ制の導入等の議論もあったと思うのです。なぜプライスキャップからヤードスティックに変わったのかというのが一点。それから、現在、円高対応としまして九月まで暫定値下げという形になっておりますが、これは九月以降はどうなっていくのか。そして、燃料費調整制度という形で資金を留保されていると聞いておりますが、果たしてこの制度は、そういう経営効率化という中においてこのままにしておくのがいいのかどうか。その辺、三点お聞かせください。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 技術的な問題については専門家の方から御答弁を申し上げますが、現在、委員がおっしゃったとおり電気料金の暫定引き下げを実行中であります。それで、この案をまとめました時点と二点変化をいたしました。一点は、為替がより円高に動いているということでありますが、もう一点は、石油が国際商品であり、その価格がじりじりと上がり始めており、これをスタートさせましたときから見ると既に一ドル五十セントぐらい上がってきておると思います。  今、九月以降云々する状況ではありませんが、その時点における為替の水準、さらに石油の需給状況と同時に価格等を十分チェックをいたしました上で方針は決めたいと考えております。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  三点ほど御質問があったと思います。まず第一点のプライスキャップとの関係でございますが、私ども実は料金制度につきましては、電気事業審議会の料金制度部会におきまして昨年来いろいろな検討をお願いしてきたわけでございます。もちろんその中でプライスキャップ制につきましてもその利害得失、御審議願ったわけでございますけれども、簡単に申し上げまして、プライスキャップ制自体につきまして、例えば生産性向上率の導入によります経営効率化努力の促進ですとか、あるいは料金設定に関します自由度の増大ですとか、あるいはいろいろな規制手続の簡素化といったような点で、電気事業者の自主性を尊重した規制方式という意味では非常に学ぶところが多いのではないかという評価を片方でいただきつつ、しかし、現実の我が国の電気事業にこの制度を、システムを導入するということについては余りにも問題が多いというのが、消費者、産業界、学識経験者、いずれも共通した御意見であったわけでございます。  問題点といたしましては、幾つかございますが、例えば第一に、電気というのは御案内のように代替エネルギー、かわるべきエネルギーというのがほとんどないわけでございまして、地域独占下の電気事業者に料金の自由度を与えてみましても多分直接の価格競争というのは惹起されない、需要家に料金引き下げ競争のメリットが及ばないのではないかという点。  それからまた第二に、個々の料金に原価の裏づけを求めないのがプライスキャップ制の一つの特色でございますが、これによりまして需要家間の公平、公正が失われるという懸念がやはり非常に強うございました。特に消費者、中小企業の代表の方々に強うございました。  それからまた三点目としまして、生産性向上率につきましても、いろいろな諸学説ございますけれども、諸外国の運用例を見てみましても客観的な根拠が必ずしも明らかではない。だれかが決めるとして、その説得性においてやはり非常に問題があるのではないか。  それから第四点としまして、これから非常に長期的に膨大な設備投資をしていかなければならない、設備投資資金を確保していかなければならないという状況下におきましてその資金を適正に確保できるかどうか、こういう問題があったわけでございます。  これに対しまして、片や現行の総括原価方式につきましても、やはり電気事業者の自主的な経営効率化努力を促進するという意味合いにおいていささか、もう少し努力、改善の余地があるのではないかという議論がなされまして、結論といたしまして、やはり事業者間の自主的な競争あるいは経営効率化努力を促すという意味合いにおきましてのインセンティブ規制、特にヤードスティック方式を中心とする方式を勉強すべきであろうという結論に達したわけでございます。  それからまた二点目、燃料費調整条項の件でございますけれども、私ども、野方図に燃料価格の変動に応じまして料金を変動させるということがいいとは考えておりません。委員御指摘のようにやはりそこに何らかの経営努力というものが必要だと思っておりまして、ある一定の範囲内においてバンドを設けて運用する等々、いろいろな工夫をそこにはする必要があると考えております。  それから三点目でございます。御案内のように、現在講じております暫定引き下げ措置、九月末までで一応二回目の暫定引き下げ措置の期限が来るわけでございますが、その後どうするか。この点につきましては今御審議いただいております法律案との関係もこれあり、また料金制度につきましては法律外の事項としてもまだまだ詳細設計を、検討を進めなければいかぬ問題もこれあり、それからまた一般的な経済情勢等々もまた踏まえる必要もございまして今の段階では特に明確な方針を持っていない、状況を見ながら結論を出していきたい、決断してまいりたい、こういうふうに考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 先ほど大臣に、内外価格差の是正については競争原理導入に期待を申し上げたのですけれども、大臣も答弁で述べられておりましたように、電力というのは非常に長期的視点に立たなければならないと。  総合エネ調の中間報告にもありますように、原子力主体の長期的エネルギーセキュリティーの確保という言葉も出てきております。そのセキュリティーの中には、いろいろあると思うのですけれども、例えば現状のままでいきましたら中国はもう石油輸入国になってきている、じゃそれでセキュリティーが保たれるのかどうか。これはセキュリティーの話になるかどうかわかりませんけれども、外国企業がこの発電市場の自由化に伴って参入をしたい、参入してきた場合に、じゃ果たしてどこまでまず参入を許すのか、許した場合にどこまでその参入について認めていくのかということがあると同時に、石油代替エネルギー、午前の質問にもあったと思います、太陽エネルギーですとか風力発電、ごみ発電等々の開発、またその影響というふうなものについてどのようにお考えなのかということをお聞かせいただきたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 先ほども御答弁申し上げましたが、電力の需要というのは今後も着実な増大が見込まれるわけでございます。したがって、需要面への働きかけ、省電力とか、あるいは負荷平準化の努力をいたしましての適切な供給力確保ということが大切なポイントになってまいります。計画的な電源開発が必要でございます。我が国は国内資源に恵まれておりませんので、環境負荷などに配慮した電源構成のベストミックスを確保していく必要というものがあるわけでございます。そういう点から考えますと、今後とも原子力を初め開発期間が長期にわたる大規模電源などを計画的に開発をしていくということは不可欠でございます。  したがって、今回電力供給システムの見直しを行うわけでございますけれども、潜在的な新規参入者が存在する開発期間が短い中小規模の電源について競争原理を導入してまいるわけでございますが、開発期間の長い大規模電源開発につきましては引き続き一般電気事業者及び卸電気事業者による計画的かつ着実な開発を進めるということには何ら変わりがないわけでございます。その上で、先ほど来御説明申し上げております太陽光発電その他の将来に向けての、規模は小さいかもしれないけれども、環境問題その他を考えるとどうしても我が国として必要な新エネルギー開発などには一生懸命取り組んでいく、こういうことが総合的に考えていくべき課題であろうというふうに考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 外国企業の参入についての答えは。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  ただいま長官も御説明申し上げましたように、入札制度の導入自体、即発電部門への競争原理の導入を通じましてより効率的な電力の供給システムを実現する、こういうのが本旨でございます。実効のある競争が行われますためにはできる限り広い範囲の新規事業者に公平かつ透明性のある形で参入機会を与える必要があるというのが基本的な判断でございまして、したがって、今回の制度改正に当たりましては参入業者についての制限を設けておりません。具体的には外資系企業でも入札参加は可能でございます。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 外国企業の参入については、やはりエネルギーという面でも、日本は何でも輸入している国でして、石油業法の方も申し上げたいと思いますけれども、やはり外資系が多いという中で、小規模とはいいながらどこまで大きくなるかわからないものを野方図に、無制限的に外国企業の、外資の参入というものを認めるのはいかがかなというふうな気もいたしております。  また、今のお話の中で中小規模の発電市場という形を申されましたけれども、そうなってきますと、たしか環境アセスメントの規模が十五万キロワット以下は要らないというふうに聞いております。そうしますと、足らないからつくれよ、つくった場合に十五万キロワット以上は環境アセス要るから十四・五万キロワットのを三つくらい建てて、実質的には四十五万キロに近いのだけれども法律上は十五万キロワットにならない、それで環境問題を何とかクリアしていこうというふうな形で環境問題に非常に大きな影響を及ぼす可能性があるのではないかなということが危惧されているのですけれども、その辺についてはどういうふうにお考えになられているのでしょうか。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 先ほど電源のベストミックスを構成していくことが必要であると申しましたが、その際には、供給安定性、経済性に加えまして環境面への配慮ということも重要でございます。  特に今回の改正によりまして発電部門が自由化される中で、入札を通じた電源開発、卸電気事業者による供給などと、一般電気事業者がみずから行う電源開発、これを適切に組み合わせてまいりますことによって、全体として最適な電源構成とすることが必要でございまして、これにつきましては毎年度通産大臣に届け出られます供給計画の中でチェックをしていくということに相なるわけでございます。  また、電気事業法に基づく電気工作物の工事計画審査におきましては、発電設備の規模に関係なく大気汚染、振動といったようなものについての審査を行っておりまして、技術基準に示されている審査基準は大気汚染防止法などの環境関連法令との整合性を持っておりますので、一般の設備等に比較して環境規制が緩いということではございません。  これに加えまして、ただいまお触れになりました五十二年七月の省議決定に基づいて、一定の規模以上の火力発電所などを対象として環境アセスメントを実施しているところでございますけれども、今回の電気事業法の改正で新たに規定される特定電気事業者及び卸供給事業者に対しましても、一定規模の発電所を立地しようとする際には省議アセスを実施するよう指導することといたしておりまして、今回の発電部門の原則自由化によっても環境に対する悪影響はないというのが我々の認識でございます。     〔甘利委員長代理退席、委員長着席〕

吉田治新進党

○吉田(治)委員 発電市場の自由化に伴いまして、環境が非常に重要な問題だと同時に、午前の質問から出ておりますように質の問題、そして量が十分確保できるのか、価格の問題、そして環境の問題、この四つの問題は大きな課題として私、通産の皆様方に申し上げておきたいと思います。  続きまして、特定電気事業者の参入というのですか、こういうふうな新しいものの創設に伴いまして、電力会社との間で既存の需要家の取り合い競争と言ったらなんですけれども、そういうふうなものがもたらされる可能性もあるのではないかな。ひょっとしたらこれは無用の混乱になる可能性もあります。  まず最初に申し上げたいのは、電力会社、十電力あっても、それは経営基盤のしっかりしたところもあれば、離島をたくさん含んだところで弱くなっているところなんかがあると思うのです。そういうところは人口が固まって、こういう新しい特定電気事業者が参入して、そこだけごそっととってしまって、既存の電力会社は離島部ばかりをやらなければならない。それで電力料金はどう違うのかというと、やはり離島部はコストがかかるので高くなって、人口密集地の新規参入の業者だけは安くできる。この辺についての御認識とお考えをお答えいただきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  今御指摘の特定電気事業でございますが、やはり一番の基本は、一般電気事業者によります膨大な発送配電のシステム、これは膨大なネットワークでございますが、そういったネットワークのコストを一般の需要者がそれぞれ適切に負担することによって初めて日本の電気の安定供給というのは成り立っているわけでございます。  今回特定電気事業を認めますゆえんは、そういった本体のしっかりしたシステムのちょっと外にあって、自分たちのシステムでより効率の高い特定の需要に対する供給を行い得る、そういう事業者についての特別な措置として認めようということでございます。したがいまして、趣旨としましては、あくまでもこれはサブのシステム、例外的なシステムでございまして、このサブのシステムが本体の大多数の電気の消費者の利益を損なうような形で社会的にその存在を大きくしていくとすればそれはやはり問題であるというのが基本的な認識でございます。  具体的には、改正法案におきまして、やはり一般電気事業者の一般の需要家の利益を阻害するようなケース、その場合には特定電気事業者の許可をおろさないという許可基準も設けておりまして、実際の一般電気事業者の状況あるいは電気の消費者の状況を具体的に見ながらその運用を適切に図ってまいりたい、かように考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 その場合に、規制緩和という言葉の裏側に自己責任という言葉がよく使われておりますが、じゃ、そういうところと契約を結んだ需要家の自己責任というのですか、先ほどからの質問の中でもバックアップをどうするのか、もしもその会社がうまくいかなくなって、もう倒産というか整理をしてやめてしまうよといった場合のそういう事態というものをどういうふうに考えておられるのか、その辺をお答えいただきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  特定電気事業に関します自己責任のとらえ方というのは二つあろうかと思います。一つは特定電気事業者自身の事業としての自己責任の問題。それからもう一つは特定電気事業者の需要家の方のその特定電気事業者を選択した責任。この二点に分かれようかと思います。  それで、前者の方の事業者の方について申し上げますと、やはりこれは先ほど申し上げたような観点から、基本的に自分の設備を持ってぴしっと供給能力を持って需要に対応できるというのが最低限の要件になります。したがって逆に、常時一般電気事業者から電気の供給を部分的にしろバックアップを受けるということは認められないということになろうかと思います。それからまた、特定電気事業者の供給地点につきましては、したがって当然のことながら一般電気事業者の供給責任は免除されるという制度にしておるわけでございます。  それから、二点目の需要者の選択の問題でございますけれども、やはり少なくともある供給地点に需要者として入り込む場合、これはまずそこで一義的に選択の自由があるわけでございまして、ある程度選択したという責任がまたあるわけでございます。それからまた、仮に一度選択したけれどもやはり嫌になって一般電気事業者の電気の供給を受けたい、こういうような勝手な言い分を許しておきますとその分だけ一般電気事業者の方は供給予備力を持たなければいかぬ、こういうことになるわけでございます。そういった形での一般電気事業者の負担ないしは一般電気事業者の電気の消費者の負担というものを増大させることは決して望ましいことではありません。したがいまして、私どもとしましては、基本的に特定電気事業者を選択した需要者が勝手に一般電気事業者の方に振りかわるということは許されない、かように考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 発電市場の自由化にしましても、特定電気事業者の参入にいたしましても、本当に最終的な安定供給ですとか最終責任というのはどこが持つのかというふうな議論も出てくるでしょうし、そうなった場合にそこがどういうふうに対応するのかということも非常に重要なことだと思います。  あと、この運用面に関してですけれども、入札制度の導入というものは、電力会社への競争原理導入の初めての手段として画期的な試みと評価できるのでありますが、これはいろいろな資料を読んでおりますと、余りにも方向性だけを述べている法案だ、こういう方向になるんだよと。先ほどの質問にもありましたように運用面というのですか、政令、省令、通達、その他指導等で具体的な方向づけに対しての施策がなされていくと思うのですけれども、ぜひともこの運用面で、私は、ある意味で試行錯誤というのですか、それは三十二年ぶりに変わる法案として重要ではないかな、そういうふうに思うわけであります。柔軟な試行錯誤というのが可能な仕組みというふうなもの、それをどう考えておられるのかということがまず一点目。  二点目は、これは円滑な制度になるということになるのですけれども、これは法律的には規制緩和だけれども、通達、省令、政令等々で規制緩和の逆行になるようなもの、実態面にいったらもう手も足も出ませんよというふうなことにならないようにぜひともしていただきたい、そういうふうに思うのです。その辺についてどうお考えでしょうか。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  まず第一点でございますが、先生もまさしく御指摘のとおり入札制度その他我が国としまして初めて導入する制度であるわけでございます。したがいまして、今後この実際の運用に当たりまして、先ほど御質問ございましたが、新規参入者が徐々にふえてまいりましょうし、また市場も徐々に整備されてくると思いますが、そういった状況を十分見きわめつつ柔軟に対応していくことが肝要かと思っております。  それから二点目でございますが、政省令や運用を私ども御懸念のような方向で厳しくするつもりはございません。そもそもこういった制度改革を発想したゆえんというのは、いかに自己責任のもとで、自由な市場でしかし適正な競争、これをどうやって現実化していくかという発想があったわけでございます。  ただ、一般電気事業者自身が非常に強大な力を持っておりますし、それから主体的にまず行動するのは一般電気事業者であるということで、ややもすれば力の弱い新規参入者等々とのアンバランスというものはやはり出ようかと思います。そういった点につきましては、効率的な、実効的な競争秩序、これをつくっていくという観点から適時適切な国としての関与をしてまいりたい、このように思っております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 その場合にちょっと懸念するのは入札という言葉でございまして、よく入札といいますと表裏一体で談合という言葉が思い描かれるのですけれども、業者がそんなに雨後のタケノコのようにたくさんできるのかというと、余りそう何社も何十社も出てくるような、いろいろ業界団体等、いろいろ読んでおりますと、この業界が出したいだとか、先ほども外資のことも申し上げましたが、外資系も出したいであるとか商社系が出したいであるとか製造業?」ういうところが出したいであるとかいいますけれども、実際でき上がって運営するのは長期的先というふうになりますと、その中で今度は価格に対して合意形成というふうな形がとられはしないかなという懸念も私は非常に持っておるわけです。  一番最初に大臣に質問しましたようにいつからどれだけ安くなるのかという、その安くなる部分が、意外や意外ふたをあけてみましたら上つき価格というのですか、談合という言葉を使っていいのかどうかわかりませんが、それに近いものになって、せっかくこういう法案を国会で審議し結論として法案が通った場合に、実際運用面をやっていった場合に、五年十年たちますと、国会でやったようなそんなのがあったのかなということにもなるでしょう。そうなっていきますと結果として上つき価格で、安くという部分があれというふうなことになりはしないかな。また、もしも万が一談合というようなことがあった場合にどういうふうに対応されるのか、この二点お願い申し上げたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  まず第一点の入札価格に関します御指摘でございますけれども、まず私どもとしましては、電源を買いたいと思う一般電気事業者に回避可能原価というものを提示していただこうと思っております。この回避可能原価は、買おうとします電源について類似の期間に一般電気事業者のサイドでいろいろ予定しております電源の平均的なデータを使ってはじいてもらおう、こう思っておるわけですが、そういった回避可能原価というものを見ながらその価格を上限として入札してもらう、こういうことになるわけです。それで、その応札する方の価格につきましても、やはりしかるべくきちっとした要素、諸元につきましてのデータを整備いたしましてそれで計算してもらう、こういうことにいたしたいと思っております。  その結果、単に一発で幾ら幾らで、こういうふうな値決めのあるいはプロセスの方式ではなくて、個々の具体的なフィージビリティーまでおりての検討がなされるということになろうかと思いますので、こういった個々の応札者の間でそういった諸元についてまで談合を行うというのはほとんど不可能であろう、こういうふうに考えております。  二点目の点でございますが、私どもは今そういうふうな事態を想定しておりませんが、今申し上げましたようなプロセスを経て、談合が生じないように手当てしていくということを一般電気事業者の方も私どもも努力してまいりたい、こういうふうに考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 何度も申し上げますように、内外格差等々いろいろ理由は考えられるでしょうけれども、やはりできるだけ安いものをという、しかも品質のいいものをということが念頭にございますので、この辺はひとつよろしくお願いしたいと思います。  次に、自主保安責任を原則といたしました今度の保安規制の合理化でありますけれども、一般需要家の設備調査は引き続き電力会社が実施するということになっておりますけれども、この一般需要家の自主保安を今後どのように進めていくのか。先ほど言いましたように自己責任という言葉もよく使われておりますが、その辺をどういうふうにするのかお答えいただきたいと思います。

並木徹資源エネルギー庁長官官房審議官

○並木政府委員 お答え申し上げます。  現行の電気事業法におきましては、屋内配線などの一般需要家設備の保安責任は設備の設置者である一般需要家自身にあると規定されておるところでございますが、一方、一般需要家は通常電気的知識が十分でございませんことから、一般需要家設備の保安の確保を図るために、電気を供給する者、具体的には電気事業者あるいはその代行をする者でございますけれども、これに対しまして 一般需要家の屋内配線などの保安に係る調査の義務づけを行っておるところでございます。このような調査の結果異常があった場合には、一般需要家に対して通知が行われ、一般需要家の責任においてこの異常が是正されることになっておるわけでございます。  今般、この点に関しましては、学識経験者あるいは消費者あるいは関係産業界等の委員から成ります電気事業審議会保安問題小委員会におきましてさまざまな議論が行われたわけでございますけれども、結論といたしまして、一般需要家の保安につきましては、先ほど御説明申し上げましたように従来と同様の制度が適当との結論をいただきまして、これを踏まえまして新法におきましても、調査方法の技術的改善あるいは一般需要家の安全知識の向上など運用の改善を図りながら従来どおりの規制とすることとなっております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 よくわかりましたけれども、この保安の論議の中で一番最初のところで、エネルギーのセキュリティーの中で原子力のお話が出てきたのですけれども、原子力設備に関する保安基準というのですか、保安の見直しというふうなものは本法案に出てきていないのです。その辺は何か特に理由があったのかどうか、また、そういう見直しについての議論というのが法案改正に当たってあったのかどうか、その辺をお聞かせください。

並木徹資源エネルギー庁長官官房審議官

○並木政府委員 原子力の推進に当たりましては何よりも安全の確保がその大前提ということでございます。この点につきましては長い期間をかけまして、原子力委員会の長期計画専門部会、あるいは総合エネルギー調査会の原子力部会におきましても昨年その方向性につきましての答申をいただいたわけでございますけれども、原子力につきましては、やはり地域の住民の方々あるいは国民が広く安心に至るまでの安全に対する念入りな担保が重要であろうということでございまして、特に今後、高経年化対策とかいうような方策も重要になる観点からやはり安全についてはなお一層、いわば国の規制等々については万々全を尽くしていく必要があるという結論が出ておるところでございます。  先ほど申し上げました電気事業審議会の保安の小委員会におきましては、このような原子力分野の各般の検討におきます御議論を踏まえまして、今回の電気事業法におきます国の規制の措置につきましては原子力については従前どおりということでございまして、なお一層この安全の確保に万全を尽くしていくということになっておるところでございます。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 原子力の方は非常に微妙な問題を含んでおりますので、あえてこれ以上は議論を差し控えたいと思いますけれども、やはりいろいろな状況の中で、コストの問題その他を含めて、安全はお金で買えないというのはよくわかりますが、もう一歩の議論というものをぜひともお願い申し上げたいと思います。  こういうふうな形で保安が変わっていきますと、企業側が先ほどからコストダウン、コストダウンという形で経営の効率化ということで言われておるのでありましたら、この保安に関しまして行政側の人員の方も何人削減というか、必要でなくなるのか。阪神大震災の例もありまして、一つのところにある人材がこういう形で規制緩和で要らなくなるのであれば、どんどんそういうほかの方向へかわっていただくとか異動していただくとかいう発想、もしくはもう部署がなくなるのであれば定年を待たれてどんどん人を減らしていくという方向も行政としては必要だと思うのですけれども、その辺の、行政における保安基準の見直しにおける人員の配置についての御意見をお聞かせください。

並木徹資源エネルギー庁長官官房審議官

○並木政府委員 お答えを申し上げます。  今回の電気保安規制の合理化におきましては、技術進歩、保安実績の向上などを勘案し、国による事前規制を大規模な発電・送電・変電設備などに重点化する一方、設置者の自主保安が適切に行われることを確認するため立入検査の弾力的かつ機動的運用を図ることとしております。また、卸供給事業者、特定電気事業者といった新規参入者に対する対応が必要になりますとともに、国際的対応として海外の技術基準との調整を図るなど従来以上に技術基準の適時適切な見直しを行っていくことなどが必要であると考えております。今回の規制合理化によります。務量減少分はこれらの新たな業務需要に充当されることになると考えておるところでございます。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 そういう中におきまして、規制緩和をされていきますと、先ほどの委員の御質問の中にもありましたようにやはり雇用というふうなもの、規制緩和をされるということは経営効率化を図るということ、経営効率化を図るというとやはり人という問題が出てくると思います。先ほどの電気事業連合会の副会長さんのたしかお答えの中には、人員は戦後から余り変わっていないんだというお話があったと思いますが、しかしながら、こういう規制緩和の波が出てくるということは雇用に大きな影響が出てくると思います。  まず労働省の方に、よく民間団体、民間のシンクタンクですとかいろいろなところで、規制緩和で二百五十万人の雇用が失われるが三百五十万人新規創造できるとか、いやいや、一千二百五十万人で一千三百五十万人の新規創造だとかいうふうな話が出ておりますが、労働省としては、この規制緩和全体において雇用がどういうふうになると見込んでおられるのでしょうか。

上村隆史労働省大臣官房政策調査部総合政策課長

○上村説明員 規制緩和と雇用についてでございますけれども、一般的に申し上げまして、規制緩和により新たなビジネスチャンスが拡大する、あるいは物価の低下によります実質所得の増大、そういったことを通じまして事業活動を活性化させ雇用、就業機会の拡大が期待されますけれども、一方におきまして、低生産性部門の生産性の向上や既存分野の効率化などを通じまして需要が減少するおそれもございまして、雇用面について言えばプラス・マイナス両面の効果があるというふうに考えております。  ただ、具体的に規制緩和の雇用に与える影響でございますが、規制緩和の程度あるいは進め方あるいは規制が緩和される業種の事業活動への影響、例えばその事業での新規参入などがどの程度進んでくるのか、そういったことが明らかではございませんので、その影響について定量的に申し上げることは困難ではないかというふうに考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 とにもかくにも雇用には影響があるよというお答えなんですけれども、実際この電気事業法の改正によって働いている皆さん方は、やはり雇用に大きな影響が及ぼされるのじゃないかなという非常な心配をされております。また、雇用に影響を及ぼすということは後々の人材育成というのですか、やはり先ほどから大臣以下述べられております長期的に電気の安定供給を図らなければならない、そうしますと長期的な人材育成をしていかなければならない、雇用に不安があって人材育成しづらいという部分も確実に出てくるのではないかなと思っております。また規制緩和になっていきまして自由競争になると、やはり働く人たちにしわ寄せというのですか、労働条件というものも非常に厳しく、悪く言えば悪化の方向になりはしないかという非常な心配も出てきておるのです。  この辺の二点について、こういうふうな方向づけをされた通産としてどういうふうにお考えなのでしょうか。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 まず仕事の量という点に関するものでございますが、我が国の電力需要というのは今後とも着実に増加することが見込まれておりまして、先ほど御説明いたしましたように、これから二〇一〇年まで年平均五百六十万キロワットの電源開発を必要としていくということで、電気事業者及び関連事業者の事業機会というのは基本的に拡大をしていく方向にあるわけでございます。  今回の制度改正は、このように電力需要の増加が見込まれる中で、即発電事業などにおいていわゆる分散型電源による供給を活用することによりまして今後の需要の増大に対応するとともに、電力需要増加により見込まれる資本費の増大などによるコスト上昇圧力に対して料金規制の改善による電気事業者の自主的な経営効率化の促進により対応しよう、こういうものでございます。このように電力需要の堅調な伸びが見込まれる中で制度改正が行われるわけでございまして、先ほど電力業界の代表の方も言われておりましたが、電力会社は雇用面に十分な配慮をしながら経営の一層の効率化に取り組んでいかれるというように私ども承知をいたしておるところでございます。  それから、規制緩和推進全般に当たりまして雇用に与える影響というのはこれはあるわけでございますが、一方で、生き生きとした電気事業ということのためには企業に求められている活動領域も拡大をするということも考えられますので、いずれにしても雇用に与える影響というものは考えながら適切な対応に努めていくということが必要ではないかと思っております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 もうそろそろこの電気に関しては最後の質問にさせていただきたいと思うのですけれども、大臣も答弁の中で、設備投資が五兆円ある、非常にコスト上昇を招いているというお話がございました。しかしながら景気対策になってきますと、電力各社の設備投資の前倒しというのが景気対策で必ず盛り込まれております。一方ではコストを安くしろ、海外調達も含めてしろというお話があると思います。  この法案によりますと、これからの設備投資、小さい部分、小規模分散型電源導入というような形で、大規模なものは控えておこうという形で、できるだけコストダウンということも述べられておるのですけれども、そうしますとやはり関連する企業への影響も大きいと思うのです。電力会社に納入しているのは何も大手ばかりではない、中小企業もたくさんあると思うのですけれども、その中小企業への影響というもの、それに対する対応というものをどうお考えなのか、中小企業庁の方にお答えいただきたい。  それと同時に私は、規制緩和ということでいいましたら、コストダウンではもう一歩含めていただきたいなと思う点があります。例えば、たしか電力会社は内外価格差三倍の石炭、つまり石炭は国内炭を利用する義務がまだあるかと聞いております。そういうような義務がありまして、一方では安くしろ安くしろと言いながら別の規制で高いものを買えと言うのでありましたら、コストダウンというものに対して先ほどの雇用ですとか労働条件、また関連企業というものにやはり大きなはね返りが出るのではないかと思っております。他の規制の緩和また許認可というものも含めて、より一層この業界における規制緩和とコストダウンを図っていただきたいと思いますが、この辺についての御意見を賜れればと思っております。

中田哲雄中小企業庁長官

○中田(哲)政府委員 規制緩和自体につきましては、先ほど来御議論ございますように、各種の制約要因を取り除くことによりまして、新たな事業機会の拡大あるいは事業活動のコストの低下、新規参入の活発化等の効果が期待されるところでございまして、基本的には中小企業を初めとする企業活動の活性化に寄与するものと考えております。  しかしながら、従来安定的に事業活動を行ってまいりました者が規制緩和による競争条件の激変によりまして事業活動を継続できなくなるといったような事態が生じます場合には、中小企業経営を初めといたしまして地域経済や雇用にも影響を及ぼすおそれなしとしないところでございます。このため、規制緩和の実施に当たりましては中小企業がこれに適切に適応していくために必要な配慮を加えながら着実に進めていくことが必要である、かように考えている次第でございます。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 電気事業におきますコスト削減の努力というのは、これは設備投資面でもあるいはいろいろなものの調達の面でも、お触れになりました燃料調達の面でも、これから電力会社に一生懸命努力をしていっていただく、かつ、それをできるような制度的環境を我々がつくっていくというのが今回の法改正の一つのねらいでもあるわけでございます。  委員が具体的にお触れになりました国内石炭鉱業との関係についてでございますけれども、国内石炭鉱業につきましては、もう長い間の合理化措置を続けてまいっておりまして、山がだんだん少なくなってきている状況については御承知のとおりでございます。そして、その石炭につきまして内外価格差というのはかなりあるわけでございますけれども、計画的に電力会社に引き取っていただいている、強制ではございませんけれども引き取っていただいているという形に相なっておるところでございます。  この十年間を最後の構造調整期間として今進めておりますのでこの量は今徐々に減りつつあるということでございますが、ここで余り極端な行動に走りますと今度は石炭の側におきます働く人たちの問題、地域社会の問題、いろいろ最近も具体的な事例があったわけでございますけれども、大変難しい問題があるわけでございます。そこのバランスを国民経済的によく考えながら電気事業にできるだけのコスト削減努力を大きな見地では実現していく、こういうことを考えていかなければならない。そういう点は幾らか残っていることは事実でございますが、全体としてはコストを下げていく努力を懸命になってやってまいりたいと思っております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 どうもありがとうございます。  今言われましたように何も国内炭を買うのがよくないとかいうことではなくて、それにそういうふうな規制がさまざまある。ですから、単に新規参入して競争すればいいという問題ではなくて、それ以外のさまざまな規制も許認可も減らすことが究極的にはコストダウン、今中小企業庁長官以下皆さんがお答えになられているように新しい産業の創造にもなるのではないかということであります。  次に、石油の方の質問に入らせていただきたいと思います。  まず、大臣、何度もお答えなさっていると思いますけれども、先ほどの電気の質問と同じでございます。これをすることによって具体的にいつからどれだけガソリン、石油の値段は安くなっていくのかということが一点。  そしてもう一点は、先ほどから数字的には輸入量は数%にしかならないよということがあると思いますが、私の聞いている範囲では、日本のこういう方向性を目指して韓国の方で大きな製油所がつくられている。どういう製油所が、何に使うのかと言うと、いや、日本の輸入が自由化されるからこれは日本に輸出を図るための製油所なのだよというふうな答えが返ってくる。日本のマーケットでは、反対に言いましたら、これはほかの商品の輸入と一緒で、初めは数%で済んだものがだんだん量がふえてくる、ふえていかざるを得ない。なぜ日本は石油製品を輸入しないのかというふうなことも起こり得るのではないか、そういう危惧を私は感じておるのですけれども、その辺、大臣、いかがお考えでしょうか。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 委員が御指摘になりましたように、我が国の石油製品というものを末端価格で欧米と比較いたしました場合、軽油などガソリン以外の製品につきましては確かにさほど価格差というものはございません。しかし、ガソリンにつきましては、特にアメリカとの比較をいたしますと現在かなりの価格差が存在しております。昨年の調査でありますけれども、日本のガソリン小売価格はリッター当たり百十七円十銭でありますところを、アメリカでは三十一円四十銭、税抜きで計算いたしました場合には、リッター当たり日本が五十七円五十銭でありますのに対して、アメリカは十八円十銭ということでありまして、相当な開きがございます。  税を抜いた価格でもこうした内外価格差が生じております原因というものの中には、軽油、灯油、重油など他の石油製品に比べてガソリンの価格が相対的に高いという我が国の石油製品価格体系の特色以外にも、土地代、人件費あるいは配送コスト、保安・環境対策コスト、販売業者の中小零細性といろいろな要因が考えられるわけであります。こうした状況の中で特石法を廃止いたしました場合、国内市場における国産品と輸入品との競争によりまして基本的方向としてガソリン価格は低下に向かう可能性が高いと我々は予測いたしております。  しかし具体的に、幾ら、どれくらいの期間で変化するか、これは国内の市況、海外の価格動向あるいは輸出余力、委員が今御指摘になりましたポイントでありますけれども、さらには新規輸入業者の経営戦略がいかなるものになるのか、同時に我が国石油産業の経営合理化努力といったようなものによって左右されるわけであります。とりわけ現状において国内の市況は原油の動向に比べてかなり軟化しておりますので、現状として幾ら下がるかというのを予測することは大変難しい問題点がございます。  いずれにいたしましても、通産省として、この法律案の御審議を終わっていただき、これが成立をいたしました中で規制緩和を積極的に進めていく中で、ガソリンを初めとする石油製品の価格が国際的な水準に近づいていくように努めてまいりたいと思っているところであります。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 値段の部分はそれでよくわかりましたけれども、今大臣の答弁の中でるる出てまいりました、中小零細企業が多いということ、また値段的には土地、税金、人件費その他のいろいろな問題が出てくると。一つ一つ細かく質問したいのですけれども、大きく数点質問させていただきたいと思います。  一点目は、人件費という部分で、ガソリンのセルフ化というのが先ほどからずっと質問されておるのですけれども、これは通産の立場ではなくて防災という立場、先ほど業界団体の方も話されておりましたように、二メーターに及ぶ壁によってガソリンスタンドはどこも被害を受けることがなかった。私どもも神戸の横の町に住んでおりまして、ああそういえばガソリンスタンドが爆発するシーンは一つもなかったなということを考えておるのですけれども、その辺と、セルフ化というふうなものが出てくると思うのです。その辺は防災を担当する立場からどうお考えなのかお答えいただければと思います。

桑原隆広消防庁危険物規制課長

○桑原説明員 ガソリンスタンドのセルフ化の問題につきましては一連の規制緩和の議論の中でさまざまな議論をお伺いしております。アメリカではかなり普及している制度であるから我が国でも直ちに実施したらどうかという御意見がございます一方、地域の住民は安全性の観点から非常に不安を持っているので慎重に検討してほしいといったような御議論、いろいろな御議論をお伺いしているところでございます。  私どもといたしましては、消防の責務というのは国民の生命、身体、財産を火災から守るということでございますので、そうした観点からこの問題につきまして十分検討をし結論を得ていきたいというふうに考えております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 なかなか道は長いということですね。  では税金、百十七円と三十一円の中のほぼ半分ぐらいは税金だと思うのですけれども、この税に関して、石油に関する税、税務当局としては今後何か、内外価格差だとかいろいろな波の中で変更するとか考慮していく予定があるのかどうかお聞かせください。

渡邊博史大蔵省主税局税制第二課長

○渡邊説明員 お答え申し上げます。  今御議論いただいております石油関係諸製品、特にガソリンでございますと、例えば揮発油税、地方道路税というのが課されておるわけでありますが、このような石油関係諸税の多くはもちろん間接税といたしまして転嫁を予定いたします。したがって、価格の中に織り込まれているわけでございますから、そういう意味で価格に対する影響というのはあるわけでございます。石油関係諸税を含めまして税制というのは、国などの財政と国民の負担とのあり方、その中でどういうふうに位置づけるか、あるいはそれぞれの各国の税制、所得税あるいは資産課税などなど組み合わせがいろいろあるわけでありますから、そういう中での国情、国民性の違いなども反映しているというのが現状であるわけでございます。  そういう中で日本においてガソリンあるいはその他の石油製品に対する税負担率をどう考えていくかということは、今申し上げましたような全体の中で議論をする必要があろうかというふうに思っておりますので、内外価格差是正のためということだけで議論をするということは今のところ考えていないわけであります。御承知のとおり石油関係諸税の多くは使途、使い道を特定しております関係から、そちらの方の財政需要がどうなっているかという点にも着目しなければいけませんし、それぞれ個別の単品ごとにどれだけの税負担になっているかということを全体として見る必要があろうかというふうに思っております。  今ガソリンにつきましては、アメリカとの比較が出ましたので非常に高いという御印象を与えたかとは思いますけれども、例えばOECD二十五カ国の中でどういう状況にあるかということからいいますと、税負担率、これは一般的な消費税と個別のガソリンなどに対する間接税を足し上げたものでございますが、低い方から二番目、つまりアメリカの上に日本がいる、それ以外のOECD二十五カ国はすべて税負担率としては高いという状況にあるわけでございますから、そういう状況も踏まえまして、全体として議論をしていくということが必要かというふうに思っております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 いろいろ教えていただきましてありがとうございます。この問題については、自由化といいながら備蓄をしろとか品質管理が云々ということでハードルの高さが非常によく言われているのですけれども、その中で品質管理ということになりましたら、PL法ができておりますのでそれとの兼ね合いで、PL法の対象にもなるでしょうし対応にもなると思いますが、その辺が一点。  それから指定地区解除という形になってきますと、先ほど六万店舗、ひょっとしたら四十万人の雇用というふうなものに影響が及ぼされると言われておりましたけれども、その辺の事業者の継続というのですか、対策というふうなものをどうお考えなのか、二点お願いいたします。  それから品質管理に関しましては、先ほどちょっと電気のところで質問できませんでしたけれども、電気の質という部分でこれはPL法の対象になるのかどうか、その辺もお聞かせいただければと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  まず、PL法でこの規制というのはできるのではないかという御質問でございます。  先生既に御案内のように、PL法は製品の安全上の欠陥によって人間の損害あるいは物的損害、それが生じた場合の賠償責任について定めているものでございます。したがいまして、損害を生じない単なる品質の欠陥というのはPL法の対象とはならないわけでございます。したがいまして、石油製品について粗悪品が仮に輸入なり製造されて、それによって消費者が被害を受けた場合にのみPL法が適用されることになるわけでございます。PL法が施行されますと輸入業者などにおきましてはより品質確保をきちんとやっていかなけれはならぬというインセンティブが強くなると思いますし、市場メカニズムを通じた品質確保にも資する面があると思います。  他方、今回御議論いただいております品質確保法は、例えば直接個々の消費者に被害が生じないけれども、環境を害する場合を含めて、市場メカニズムを通じではなかなか確保することが難しい環境などの社会的な法益を確保するということで、一定の品質項目について強制規格を定めて、行政措置、刑事罰を通じてその確保を図ろうとするものでございます。  つまり、PL法と品質確保法は目的、対象範囲をそれぞれ異にしております。すなわち、PL法につきましては、その目的は被害者を事後的に救済するという意味で被害者の保護、品質確保法につきましては環境という社会的法益を守る、これを別の面で見れば、予防的措置による消費者の保護ということになるわけでございます。また、範囲につきましても、PL法の場合には品質項目は問わないで被害が発生することが要件でございます。それに対しまして品質確保法は、強制規格のある品質項目に限定されておりまして、被害発生は要件ではございません。こういうふうに双方にそれぞれ違いはございますけれども、逆にこの双方の制度が相互に補完し合うことによって、石油製品の品質確保を通じた消費者の保護、社会的法益の保護というものが着実に図られていくというふうになるのではないかと思っております。  さて、次の御質問は、指定地区制度の廃止によって中小の販売業者にいろいろ影響が出てきて非常に中小企業が大変になるのではないか、それに対して通産省はどういう対応を考えておるのかという御質問だと思います。  そもそもこの指定地区制度は、揮発油販売業の健全な発展による石油製品の安定的な確保を目的として、特に過当競争がひどい地域におきまして揮発油販売業の競争の激化を一時的に抑制して、その間に構造改善を進め、販売数量の増大、経営の合理化を図るものということで設けられたものでございます。  他方、揮発油販売業の発展は本来健全な競争を通じて達成されるべきだと我々も考えておりまして、そのために通産省といたしましても、この指定地区の数については、昭和六十二年のときに四百二十九の地区を指定して、これがピークでございました。そしてそれを徐々に減少させておるところでございます。そういうことで、この指定地区制度の廃止も徐々に我々は準備を進めてきたわけで、今回いわば総仕上げというふうなことで、激変緩和には配慮してきたところでございます。  しかしながら、この特石法の廃止、指定地区の廃止等で中小企業の多い販売業界におきましても競争の激化が予想されます。ただ、この環境変化は販売業者にとっては、やはり供給ソースが輸入にもあるということで供給ソースが多様化する、そういう経営努力の幅を拡大するものでもございます。したがいまして、各販売業者がこの環境変化を前向きにとらえて、消費者ニーズを的確に把握して、いろいろ工夫と創意を凝らして経営努力を続けていただくことが重要かと思っております。  通産省といたしまして、従来より販売業者の近代化促進ということで設備近代化、事業多角化、共同事業の助成等々いろいろやってきておりますが、この七年度からは特にSS経営者の研修事業ということで、将来の経営のあり方というふうな研修事業も考えております。  さらに、同時に、この環境変化の中でこれからの販売業者がさらなる発展をどうやっていくか、どういうふうに効率化を図るかというふうなことのために、現在いろいろな有識者、中立委員、関係者から成ります石油流通効率化ビジョン研究会というものを開催しておりますが、その中で、スタンドが立地条件あるいは顧客の特性などを生かしてこの環境変化に柔軟に対応していくための方策、またそれを支援するための行政としての対応策を検討しているところでございます。この結果も踏まえまして、私どもも一生懸命、SSの事業多角化の努力、経営合理化の努力、これを今後とも強力に支援していきたいと思っております。

吉田治新進党

○吉田(治)委員 もう時間ですので終わらせていただきます。長い懇切丁寧な御説明、ありがとうございました。規制緩和、さまざまな施策、コストと値段とサービスと雇用というもののベストミックスを今後はお願い申し上げたいと思います。  以上で終了します。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 次に、上田勇君。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 本日議題となっております関係二法案につきまして御質問させていただきます。  この二法案、ともにこれまでいろいろなところで議論されてきました石油業また電力業に関する規制の緩和ということでございますし、今回の法案改正によりまして、かなりの規制が緩和され市場原理が導入されることによって、産業の効率化が進んで、一方で産業の競争力が強化され、またもう一方で石油製品あるいは電気料金の値下がりも期待できる、消費者への利益も期待できるということで、基本的にこの二法案についてはその内容を評価しているものでありますが、その上でこの二法案並びに関連で何点かにわたり質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、石油関係法律の整備等に関する法律案の方について何点か御質問をさせていただきたいと思います。  先ほどの答弁の中でも、我が国ではガソリンの価格が他の石油製品の価格に比べてかなり割高であるということがございました。資源エネルギー庁の資料によれば、国内のガソリンの価格と軽油価格とを比べると、税抜き価格でも二倍近い差がある。欧米諸国について同じような比較を行うと、アメリカでは一・二倍程度、ヨーロッパ諸国ではむしろ軽油よりもガソリンの方が安いという構造になっているようでございます。原油価格、精製方法等それほど国によって差がないとは思うのですが、そうするといわゆる揮発油とそれ以外の石油製品との価格構造というのはちょっと理解しにくい面があります。これについてはオイルショック以来のいろいろな経緯等にその原因を指摘することがあるのですけれども、我が国におきましてガソリンが他の石油製品、軽油や重油に比べて割高になっている、そういう価格構造になっている理由について通産省ではどういう原因と認識されているのか、まずお伺いしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  先生御指摘のように第一次石油ショックのときに原油価格が非常に上がり、そのコストをどうするかということで、閣議了解のもとで、ほとんどのコストをガソリンに転嫁して、生活必需品等である灯油等についてはほとんど上げなかったというふうなことでございます。そういうふうなことでガソリンだけが非常に高くなったということがございます。しかし、こういう個別油種の価格指導も昭和五十四年をもって政府はもう介入はしておりません。また他方、石油企業の販売戦略というものもございまして、そういう中でいろいろ、やはりガソリンがある程度もうかるということで第一に販売をしていったのではないかというのが一点。  さらに今度は、価格交渉をする際に相手のユーザーの交渉力というものもあるかと思います。軽油であればバス、トラック、灯油であれば生協とかそういうふうなところがある。ガソリンは一般のドライバーの方たちというふうなことで、その辺のいろいろな要因が絡み合ってまだそういうふうな状況になっておるのではないかと推察をしております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 今、政府としては価格の介入を取りやめたということでありますけれども、この価格構造というのはやはり欧米諸国、先進諸国に比べて若干いびつな感じというのは否めないことではないかというふうに思います。私は、この価格構造というのは、これまでの個別の政策は別にしましても、全体的な国内の産業政策というのでしょうか経済政策がやはり消費者よりも生産者や産業を優先させてきた、そういったところにも一因があるのではないかというふうにも感じるものであります。  政策の優先度がこれまでの生産者あるいは業界といったところから消費者、生活者へとシフトが求められているのが今日のことであると思いますけれども、今回この法案の改正というのは、ある意味でその線に沿って大多数の、非常に多くのドライバーが負担しているガソリンの価格についてより市場メカニズムに沿って値下げが期待できる方向を提起しているものだと思います。今後はやはりこうした視点において、もちろん個別具体的にいろいろな法律によって定められているものではないと思いますが、全体的にこれまでの生産者、産業優先に当てた政策から消費者に視点を移したような政策にシフトをさらに進めていく必要があるのではないかと考える次第です。  それで、今お話の中にもガソリンが他の製品に比べて割高。これを見てみますと、やはりガソリンが石油製品の中で最も収益率が高いというのでしょうか、聞くところによれば唯一採算がとれる石油製品であるというふうにも聞いております。このガソリンが競争の強化によって価格が下がるということはもちろんドライバー、消費者にとっては大変歓迎すべき点ではありますが、先ほども今回の改正によって石油製品全体の価格体系が変化するということも予想されるという御答弁もあったわけですけれども、これによって、ガソリンの競争の強化によって失われた収益を他の製品で確保、転嫁しようというようなことは起こらないのか、今回の改正がガソリン以外の石油製品の価格上昇を招くおそれはないのか、その辺についての考えをお伺いしたいと思います。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 先ほど来お述べになっております我が国の石油製品の価格体系の現状にかんがみますと、特石法の廃止によりまして石油製品の輸入主体が拡大されるということに相なりますと、一般的には我が国の石油製品価格体系が国際的な価格体系に近づいていくということに相なろうかと思います。しかしながら、個々の石油製品価格は、輸入製品価格の動向、国内需給の動向、そして企業の合理化努力などの市場メカニズムによって決定をされていくということでございまして、個々の石油製品の価格水準及び油種間の価格体系がどういうふうにこれから変化をしていくかあるいは絶対的になっていくかということを予測するということはなかなか困難でございます。  いずれにいたしましても、市場メカニズムによって、企業努力も踏まえたところでおのずと決定をされていく、こういう姿によりなっていくものという見方をいたしております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 もちろん自由経済でありますので、価格がどう変化していくかということは、これは国が規定するものではないのは当然のことであると思います。しかし、こうした価格体系がこれまでずっと、ほとんどそういう形で維持されてきた。これが、例えばガソリンは下がるけれども軽油が上がる、あるいは灯油、重油といったものの価格が上がるということになっていくと、当然これは、こうした油種を消費する業界、あるいは灯油であれば一般家庭の家計にも十分影響するものであって、これについてやはりある程度の通産省としての見通しといったものは持っているものと思うのですけれども、それは自由競争で決まるのだから全くそういった予想すらないということなんでしょうか、どうなんでしょうか。

川田洋輝資源エネルギー庁長官

○川田政府委員 あくまで絶対水準を予測するというのは難しいかと思いますけれども、先ほど国際的な価格体系に近づいていくということを申しましたが、やはりその中における水準、絶対的な水準ということもできるだけ低くなっていくことが望ましいことは言うまでもないところでございまして、輸入品と国産品が国内マーケットで競争をするという関係を持ってくるわけでございますので、絶対水準の面でも、私どもとしては石油製品を使用される方々の利益に沿う方向で価格が決定されていく方向になっていくであろう、それに対応できるような石油産業の体質、流通面まで含めました合理化、構造改善ということが片方で求められていく、事業者の方々にはそういう厳しい状況にもなるのではないか。そういう点も含めていけば、その価格水準という点でも国際的な水準により近づいていくということは言えるのではないかと思います。     〔委員長退席、甘利委員長代理着席〕

上田勇新進党

○上田(勇)委員 もちろん絶対的な価格水準を推定することは、これはもう計画経済になってしまいますので大変難しいことであると思います。  今回の法改正によって当然のことながらガソリンの価格が低減されていく、このことは大変歓迎すべき点でありますけれども、同時にこれは、他の油種についてもできるだけ国際水準に近いような価格になるような方向がやはり望ましいというのはもう当然のことでありますし、この辺、もちろんこういう規制緩和の流れの中で指導というのはなかなか難しいかもしれませんが、そうしたこれまでの規制の中である意味でつくられてきた収益を他の分野に転嫁することによって不要な影響がないようにできる限りの努力を期待するものであります。  国内のガソリンが非常に高い、これはもう常識にもなっていることでありますし、また我が国の石油産業が高コスト、高マージンだということも言われております。しかし、これは非常に流通の問題もあるのだと思いますけれども、利益を非常に多くの企業で分け合うというような形になっているということで個々の業者、特にやはり小売のスタンドというのは、これは箇所数も非常に多くて、一カ所当たりの営業規模も小さい、利幅も少ないし利益率も低いというのが現状であります。  このような状況の中で価格競争が今回強化される。当然のことながら小規模なスタンドを中心といたしまして経営が著しく悪化するところも予想されるわけでありますし、当然のことながら雇用等への配慮が必要になってくるわけであります。今回の法改正の前提となっております石油審議会の基本問題小委員会の報告でもこの点については指摘されているとおりであると思います。もちろん、現状を維持して効率の悪いスタンドをすべて保護して残すというのは、もう既に地域によってかなり供給施設が過剰になっているという現状から見ればこれは適当ではないというふうには考えますが、やはりこの小規模のスタンドを中心として経営悪化あるいは転業といったことも考えるときに十分な対策をとっていくこともこれまた必要であるというふうに考えます。  先ほどもこの点の対策について御説明をいただいたのですが、やはり小規模スタンド等の経営の効率化、リストラについて、指定地域の廃止という具体的な規制緩和が出ている中でもう少し具体的な対策を考えていくべきじゃないかと思うのですが、その点についてはその検討状況、いかがでしょうか。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 お答えいたします。  六万軒のスタンドがございまして、そしてその販売業者の数は徐々に減ってはおりますけれども、まだ零細業者がたくさんいらっしゃる。そういう中でこの特石法の廃止、指定地区制度の廃止が行われるといろいろ中小企業のスタンドが大きな影響を受けるのではないか、そしてそれの対策はいかんということでございます。  先ほども説明をさせていただきましたが、やはり販売業者の方の直面する環境は厳しくなってこようと思います。ただ、この環境変化というのはやはり新たなビジネスチャンスを生むチャンスでもございまして、経営努力の幅を大きく拡大するものでもあろうかと思います。したがいまして、基本的には各販売業者の方においてこの変化を前向きにとらえていただいて、消費者ニーズに的確に対応していただく、そして創意と工夫を生かして新しい環境変化に対応して発展していただきたい、こう思っております。  しかし、厳しい環境の中でやはり販売業者だけの力では十分ではないというふうな面があるかと思います。通産省は従来から、販売業者の設備近代化や共同事業に対しましていろいろな支援を行ってきております。具体的に申し上げますと、サービスステーションにおきます情報化、メカトロ化、労働改善のための設備購入の支援、あるいはSSの敷地の立体利用による多角化事業に対する支援、あるいは石油組合が実施する共同事業の支援、あるいはスタンドの統合、販売業者の廃業など集約に対する金融的支援、あるいは新しい未来を開くクリーン自動車の充てん施設併設の支援等々、いろいろやってきておりますけれども、七年度からはこういう変化の中で経営者の方に対して将来の経営をどうするかというふうな意味での研修事業、こういう支援も予定をしているところでございます。  また同時に、いろいろな有識者、関係者、中立委員等に入っていただいた石油流通効率化ビジョン研究会というものを今開いておりまして、この中でこれからの販売業のあり方について今後どういう効率化なり経営の合理化を図っていけばという議論をしております。その中でまたそれに必要な政府の支援についてもいろいろ御議論をいただいておりまして、基本的に私ども、厳しい環境、変化する環境の中で販売業者の方々が頑張っていかれる、そういう努力に我々もできるだけの支援をしていきたいという気持ちで今後ともいろいろ必要な施策を拡充していきたい、こう考えております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 規制緩和というのが時代の要請でもありますし、今回の法案もその線に沿った内容であるわけでありますけれども、同時にやはり規制緩和には優勝劣敗、どうしてもそういう事態が伴わざるを得ない。特にこのようなガソリンについての小売の業界というのは、これまでいろいろな意味で指定区域ということで保護されてきた面もあるわけでありますので、それをいきなり競争社会の中でということになりますと当然のことながら大変な社会的な問題が生ずるわけであります。今いろいろ、既に講じられていること、また今後検討されることについての御発言があったわけですけれども、これについてやはりなるべくスムーズに規制緩和そして構造転換が進むような対策にぜひとも万全を期していただきたいというふうに考えるところでございます。  もう一つ、ガソリンの流通システムの特徴として他の業界には見られないものでありますけれども、元売会社と特約店、販売店といったところを結ぶやはり非常に強い系列化が行われている。末端のスタンドも元売会社の社名とかマークを掲げて営業しているのがほとんどであります。そうした理由としてよく言われるのが、石油製品というのはなかなか見た目で商品の品質等が識別できないがために、そういう商品として配送されることから、やはり品質を保証するということを目的としてこういうような措置がとられているということも言われるのですが、これは現実に業界の方々から伺うと、ある元売会社の名前を掲げていても実際に供給されているのは別の会社であるという事例もたくさんあるということであります。  これは、私も前にこういう話は伺ったことがあるのですが、ちょっと友人等に聞いたところ、実際には掲げている会社のガソリンが供給されているというふうに理解する消費者が多いというのも実態じゃないかというふうに思います。これはやはり、どうしてもこうした事態というのは消費者になかなかわかりにくいのじゃないか。特に今回ガソリンの輸入が行われるという、輸入が自由化されるわけでありますので、これまでの御説明の中で輸入ガソリンの品質確保には特段の注意を払っていくということでありますけれども、やはり品質のばらつきだとか、いろいろな製品が出回るというのもまた予想されるわけであります。  元売会社の看板を掲げていれば消費者はやはりその会社で精製されたものと受けとめても当然のことになりますが、消費者がどのような製品か、それは国内で精製されたものなのか輸入されたものなのか、あるいはどの元売会社の製品なのか、これをやはり正しく識別できるようにすべきではないかというふうに考えますけれども、その点について御所見をちょっとお伺いしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 先生の御指摘は元売のいわゆる系列化の問題に関係するものだと思っております。そして、ある元売のサインポールを掲げながらそこにまた別のガソリンなりが入って、混合されて売られておるとかいうふうなケースも確かになくはないというふうに私思っておりますが、私どもの基本的な考えは、その系列取引あるいは系列外取引、それぞれそのものを排除するつもりは、これはないのではないかと思っております。  ただ、よく問題が起こりますのは、系列外取引といいますか、そういうどこから来たかわからぬようなガソリンについては、一つは非常に粗悪品が混入される可能性があるということと、それから、場合によっては通常の取引よりも非常に低い、極端に低い値で売買されるというふうなことで通常の販売業者間の公正な競争をゆがめたりするおそれがあるというのが一点。  それから、サインポールを掲げる給油所に対しまして系列外のガソリンが売り込まれることになりますと、これは消費者との関係において、消費者はある元売の製品だと思って買っているのがそこはそうでないものが売られているという意味で誤解を与えたりすることになってしまうわけで、基本的にはできるだけそういう消費者保護なりという観点からもこの問題をとらえていかなければならないのではないか。そういう意味において、私ども関係業界にはそういう視点からの注意喚起を行っておるわけでございます。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 やはりこれは、規制が緩和されて自己責任で取引するということになれば消費者としてもどういう商品を買っているのか正しく認識できる、あるいは誤解が生じやすいところについては正しい認識ができるようにこれからそういう配慮というか対策が必要であるというふうに考えます。この今の流通形態については若干その点が消費者に十分に認識されてないといいますか、消費者に誤解を与えやすいような形態になっているのではないかということは、これは一つ指摘せざるを得ないのでありますけれども、その点について、価格もいろいろな価格が出てくるわけでありますので、やはり今後消費者が自分がどういう商品を幾らで買っているのかを正しく認識できるような体制をつくるように心がけていただきたいというふうに考えるものであります。  もう一つ、これとちょっと似た議論でありますが、今回品質維持制度の見直しも行われております。これもJIS規格などを利用したり、品質に適合したものについては品質に合格したとい、つマークを掲示するというような制度になっているわけでありますけれども、やはりガソリンというのは非常に多数の一般の消費者が購入される商品でありますので、こうした品質管理の制度について十分普及啓蒙する必要があるというふうに考えます。  この点、実に数多くの消費者に対してそれを普及していくというのは大変なことであると思いますが、こうしたマークは何を意味しているのか、あるいは品質管理の制度が変わったというようなことを認識、普及させていくということについてどのような方策をとられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。

一柳良雄資源エネルギー庁石油部長

○一柳政府委員 先生御指摘のように今度制度が変わりまして、そして一つは、環境、安全にかかわる強制規格できちっとこれは守ってもらわなきゃいかぬ、そういうもの、品質管理と、もう一つは、そもそも環境、安全とは関係ないけれども、車の走行性能等にかかわる、非常に利便性にかかわるところのものについて、本来はこれは消費者の選択の問題であるということで判断していたわけですが、ただ、石油についてはなかなか中身が見えないし、仮に酸化安定度とかいろいろ言われても消費者の方はわからないということで、一般的なJISの基準を満たしたものについては任意の表示制度を設けましょうということで変えたわけでございます。  したがいまして我々は、今先生御指摘のように消費者に対する広報というのは非常に大事だと思っております。これにつきましては、我々自身もそうですが、関係業界にも協力をお願いいたしまして、そして消費者団体とも連携いたしまして、制度が変わるまでにいろいろな形で理解を深めていただこうというふうに思っております。  そして、他方我々のサイドも、きちっとした品質のものが消費者にわかって買っていただけるというふうなことで、試買検査でその品質を常時チェックする、あるいは必要な場合には立入検査でちゃんと品質をチェックしていくというふうなことで、消費者の方に混乱をもたらさないように、そういう実績づくりに努めてまいりたい、こういうふうに思っております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 それでは、次に電気事業法の一部を改正する法律案の方について何点かにわたって質問をさせていただきたいと思います。  我が国の電気料金というのは諸外国に比べて、購買力平価では必ずしも割高ではないという御説明もあるわけでありますけれども、これはやはり為替レート換算で見ますと相当割高になっているのが現状であります。このことによってかつてはアルミ製錬業などが大変な打撃を受けたように、やはり製造業のコスト高の要因の一つにもなっているものであります。内外価格差の是正あるいは産業空洞化対策としても電力料金についての対策が急務であるということは当然のことでありまして、今回の改正法案によってこうした方向に進むことを期待するものでありますが、今回のこの法案並びにその関連で何点か質問をさせていただきたいと思います。  まず、今回の改正によりまして卸供給事業者、こういう新しい概念が導入されまして、発電事業部門への新規参入が拡大されたわけでありますけれども、先ほど供給計画、これは年次計画によってその量が決まるということであります。その場合、電源の調達先としては、電力会社、一般電気事業者みずからの自社開発ということがあるわけでありますけれども、それと同時に、今度新しく導入されたこの卸供給事業者そして特定電気事業者、この卸電気事業者というのは電源開発とかまた公営の水力発電などだと思うのですけれども、そうしたいろいろな調達先があるわけです。先ほどは自社開発よりはこの入札の方を優先するというような答弁であったと思うのですけれども、卸電気事業者、電源開発株式会社とかあるいは公営の電気事業者、こうした者との関係というのはどういうふうに位置づけられているのでしょうか。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  今先生御指摘の一般電気事業者が電気を調達する相手でございますが、一つは、引用されました入札によって電気を売る、いわゆる卸供給を行う事業者でございます。  それから、今回基本的に卸電気事業というものを原則として許可を撤廃いたしたわけでございますが、電源開発株式会社等、非常に大規模な電源を持っていて、やはり日本の全体の電力供給の中で供給義務をきちっと果たしてもらわなければいけないそういった電気事業者、これがいわば大規模な卸の電気事業者でございますがそういった供給者、それから細々としたといいますか、例えば太陽光発電ですとかあるいはごみ発ですとか、そういった発電形態によりまして、常時安定・長期的供給というわけにはいかないけれどもその余剰分を売る事業者というあたりが主な供給者になるわけでございます。  入札部分につきましては、もちろんこれは一般電気事業者が募集するという形で基本的に行われるわけでございますが、大規模な卸電気事業者、電発等々につきましては、これはやはり今までどおり一般電気事業者との間で具体的な契約を締結していく、そしてその料金等々につきましては政府として認可する、こういうシステムになろうと思います。  それから、三番目の細々としたものについては、余剰電力購入メニューというのを平成四年四月から電力会社が実施しておりますが、そういったフレームを通じまして電力会社が、一般電気事業者が買い取っていく、こういう関係になろうかと思います。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 先ほどの議論の中で入札制度の具体的な運用等はこれから政省令で定めていくというようなことであったと思いますけれども、やはりこういう入札制度の運用に当たってはできるだけ幅広い参入が可能となるような条件の設定が必要じゃないかというふうに考えているところであります。その中で入札による応札価格、これが電力会社の回避可能原価を下回る場合にはこれは当然落札というようなことだと思うのですけれども、先ほどこの回避可能原価が電力会社が自社で開発した場合のコストに基づいて算定されるということでありましたけれども、この回避可能原価の妥当性、これはどのように判定されるのか。あるいは、また同時に、この回避可能原価といったものは入札の段階において公開されるのかどうか、そうした点についてお伺いしたいと思うのです。  なぜこういう質問をさせていただくかといいますと、発電所が計画されて実際に完成するまでに、いろいろな事例を見てみますと当初計画に比べてかなり長期化するケースが見受けられます。そうするとどうしても事業費、金利の増嵩などもあって、事前にそれを予想したときのコストというものが本当に妥当なのかどうかといったことが疑問に思える点もありますので、その回避可能原価の妥当性、これは各電力会社のみの自主的な判断というようなことではなかなか難しい面もあると思うのですが、その妥当性あるいはその公開をするのかどうか、その点について御見解をお伺いしたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  回避可能原価につきましては、例えばある応札案件が予想される向こう六年目ぐらいに一般電気事業者として三十万キロワットくらいの電源を募集したい、こういう場合には向こう六年間くらいに実際にその一般電気事業者ないしは類似の電気事業者において入ってくる電源のこのコストというものを計算するわけでございます。具体的な計算方法としましては、割合と一般的に利用されております耐用年発電原価方式という算定方式がございますが、こういったある程度客観的なフォーミュラによって計算してもらう、こういうことになろうかと思います。  それから、これは、入札のときにやはりある程度コスト等々が予測可能な範囲で、しかも計画が確実な範囲でということで大体向こう七年間くらいの間で実用化する、そういった電源を念頭に置いているわけでございますが、そういった観点でいきますとやはりコスト計算上そう長期ではございませんので、応札電源の判断基準としてはそれほどのインフレ的なあるいはエスカレーションのぶれはないものというふうに考えております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 先ほども既に議論が行われたところでありますけれども、環境への影響について、この入札制度で、応札価格には環境への負荷などそういった外部経済効果、こういったものは適切に反映しにくいのではないかというふうに思われます。しかし、先ほどの答弁の中で、今回の入札制度の導入によって環境への影響あるいは負荷については悪影響はほとんど想定されないということでありましたが、全体観に立つときにとりわけやはり環境への配慮というのは重要でありますし、この入札制度の導入によりましてそういう環境にクリーンなエネルギーの開発、そういったものが阻害されることがないよう十分な配慮をひとつよろしくお願いしたいと思います。  次に、今回の見直しの中の大きな一つの柱であります料金決定方式の見直しについて若干御質問をしたいのです。  今回これまでの総括原価方式からヤードスティック方式の導入ということで、あるいはこれは、経営の効率化の内容を広く開示することによって世論のプレッシャーというのでしょうか、によってその効率化を促すというようなものでありますけれども、各電力会社の経営内容といったものを開示するといっても、本当にその方法を工夫しないとわかりやすく、なおかつ比較しやすいものにはならないんじゃないかというようなことが考えられますし、また各電力会社、これは十分な経営基盤を持っている大企業とはいえ、やはりその営業範囲とか規模を考慮していくと、なかなか一般国民がそうした指標等を比較した上で評価を下すというのは難しい面もあるんじゃないかというふうにも思われます。  こうした点を考慮すると果たしてこの新しいヤードスティック方式というのが適正な価格に誘導するに当たってどの程度有効なものなのか。その点についてちょっと御見解をお伺いしたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  もう先生御案内かと思いますが、ヤードスティック方式といいますのは、基本的に電気事業者の自主的な経営努力を促すというのを主眼とした方式でございます。具体的には、料金改定の際に各社の効率化度合いを比較しまして、その程度に応じて査定に格差を設けるということによりまして間接的な競争を促そう、こういう仕組みなわけでございますが、このように査定の格差を設けることによりまして、一つには効率化度合いの小さい企業に対してより一層の経営効率化を迫る、こういう効果があろうかと思っております。  それから二つ目は、こういったことを通じまして、次の料金改定時にやはり同じように厳しい査定が行われるということが事業者の念頭にちゃんとビルトインされるわけでございまして、そういたしますと各事業者に他の事業者以上の効率化をどう達成するかということでインセンティブを与えることになる。いわば事業者間の競争意識を引き出すことによりまして継続的かつ自律的な経営効率化が促される。こういう二つの効果をもってその有効性が出てくるのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。  ただ、先生がまさしく御指摘になりましたようにその有効性というのはなかなか難しいと思います。具体的には、御指摘になられたようにどういう指標を採用するか。経営効率化努力をそれなりに適切に評価し得るような指標というものにつきましてはいろいろな工夫を重ねる必要があると思っております。それからまた、経営判断のほかの要素、安定供給ですとか安全性の問題ですとかあるいは電源のベストミックス、そういったものについての経営判断にゆがみを与えるようなものであってはならないわけでございます。それからまた、これも御指摘になられましたけれども、いろいろ電力会社間の特に地域格差、地域特性の差というのがございます。こういった地域特性の差をどういうふうにうまく考慮するような仕組みにするかという点が大事かと思っておりまして、いわゆる一方に偏った、ただ厳しいだけの査定ルールということではなくて、各事業者にとって公正な査定ルールをどう確立するかというのが一番基本だと思っております。  いずれにしましても、現在、電気事業審議会の場におきましてさらなる詳細な設計について御検討をいただいておるところでございまして、なお今後一層私どもとしても検討を進めてまいりたい、かように存じております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 今回新しい方式で、今まではいわゆるコストを積み上げていくといった方式であったわけで、それに新しい経営効率化努力といったものを評価していく、それを促すというような制度であります。もちろん新しい制度でありますので、その有効性等についてはこれからいろいろな議論が、まあやってみなきゃわからないといった面もあるのかもしれませんけれども、いずれにしましてもこれまでのいわゆるコストの積み上げの方式から見れば非常に大きな前進じゃないかというふうにもとらえております。  とかく公共部門というのは今効率化やリストラ努力が不足しているというような批判が行われている中で、公共料金というのはそれをすぐ料金に転嫁してしまう、そういう批判が行われているわけでありますけれども、今後もこうしたいわゆる公共料金についてもこういう経営の効率化、リストラ等について努力が行われる、そういう方向を期待するところであります。  ところで、今回電気料金についてこういう方式がとられたわけでありますが、その他の公共料金というのも、おおむねやはりコストを積み上げて、その上に一定の利益を乗せるというようなシステムになっているものと思います。こうした公共料金全般についても今後こういう新しいヤードスティック方式、今回の方式がいいのかどうかは別といたしまして、そういうような料金決定システムに変更していくというようなお考えがあるのか。また、それを行うに当たって問題があるのかどうか。その辺のことについて御所見を伺いたいと思います。

井出亜夫経済企画庁物価局審議官

○井出政府委員 お答えを申し上げます。  昨年の十一月に公共料金につきまして閣議了解をされました。この際に、今後の公共料金の取り扱いに関する基本方針というものを閣議了解していただいたわけでございますけれども、ここにおきまして、公共料金につきまして「経費の削減等事業経営の徹底した合理化を図る。」ということで、「事業の内容・性格等を勘案しつつ、上限価格制の是非を含め、経営の効率化を促す方策について検討する。」というふうにされております。  私ども、電気料金につきまして経営の効率化を促す料金上の仕組みについての制度設計を進めているという今回の事例を聞いておりまして、本閣議了解の趣旨に沿った対応ということで評価をしておるところでございます。こうした経営の効率化を促す工夫につきましては、それぞれの公共料金の性格に応じましてさまざまな形で行われるべきものでございます。  現に初歩的なものではございますけれども工夫がなされているものもございますし、また、よりよい姿を描くべく個別の公共料金について各事業官庁におきまして価格設定のあり方等につきまして検討を現在進めておるというふうなことも伺っております。  経済企画庁といたしましては、今後とも各公共料金につきましてこの閣議了解の趣旨に沿った対応というものがなされるよう各省庁と協議をし、また努力をしてまいりたいというふうに考えております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 ぜひともこの公共料金については、とかくやはり公共部門がコスト意識がないというような批判も強い中でありますので、その経営の効率化、また料金の引き下げに続くようなそういう今後とも対策をお願いしたいというふうに思います。  それで次に、今回の改正法案の中で特定電気事業制度の、とりわけ法案の第十八条ですか、供給義務が定められているわけでありますが、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。  この特定電気事業者の供給義務というのは法律の中で明示されているわけでありますけれども、この義務の内容あるいはそのペナルティーというのでしょうか、そういったものについては現在一般電気事業者に課せられているものと同程度のものというふうに考えてよろしいのでしょうか。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 基本的には仰せのとおりでございます。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 ただ、この特定電気事業者の場合やはり供給地域が限定されている、そういうケースが多いと思うのです。その中には再開発地域のように一般家庭など一般の需要者が多数おる地域もあれば、また一方では専ら業務用というのでしょうか、それに提供されている地域もあると思うのです。もちろん一般家庭などの一般の需要者が多いところについては供給義務が厳しく定められる必要があると思うのですが、逆に専ら業務用であったりする場合に、これはそれぞれの企業あるいは企業群の自己責任ということも考えられるわけでありますので、どうなんでしょうかその辺、一般家庭を含むものと専ら業務用のものとは少し供給義務について弾力的に考えても差し支えないのではないかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 電気事業法上、一般電気事業者の供給責任、供給義務におきましても、相手が、供給先が一般家庭であろうとあるいは産業用であろうと業務用であろうと、基本的な供給義務、供給責任というのはそこの区別をしていない、一律にかぶっているわけでございます。  特定供給事業者の場合、これはおっしゃるようにいろいろな形態があるかと思いますが、いずれにしましても、あるまとまった需要に対しましてみずから保有する設備によって完全に供給義務を果たす、こういうふうな事業者として私ども位置づけているわけでございまして、供給の相手方によって差を設けるということは必ずしも適切ではないというふうに考えております。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 今なぜそういう御質問をさせていただいたかというと、これはいろいろ関係者のお話を伺うと、いろいろなケースでそういう事業に参画したいという場合もあるのですけれども、やはり供給義務について一般電気事業者、電力会社が厳しい供給義務が課されることは当然でありますが、そういう特定の地域、特定の例えは工場なり工場群なりに供給する場合にもその供給義務が余りにも厳しいのじゃないか、参入しにくくなっているというようないろいろな御意見もあったので、この点についてちょっとお伺いしたところ、現状においてはまだそういう意味ではそういう点の御検討がされていないということであります。  これはまた、ちょっと角度が変わりますが、例えば先般発生しました阪神大震災のような大災害で施設に多大な被害が及んだ、電気の供給が非常に広い範囲にわたってほぼ全面的にストップしたというような事態もありました。そのような事態に当然人員も資本力もある今の電力会社なら多少無理してでも応急的な対応は可能である、現実に関西電力においてはそういうような対応がなされたと思いますけれども、今度の特定電気事業者の場合、物によっては規模も小さく、その経営基盤も弱いといった場合にこうした事態に十分対応できるのかどうか。  また逆に、今回の震災のように施設が壊滅的な打撃を受けた場合にはその復興には多大な資金を要するわけであります。特定電気事業者の場合、復興する資力がなかったり、あるいはそういったものに対する支援があったとしてもそういう経済的なインセンティブが働かないような状況にまでなってしまうというようなこともあって、撤退してしまうのではないかというようなことも考えられると思うのです。  こうした懸念も踏まえまして、そういう大災害が発生したときなど、そういう不測の事態にはこういう特定電気事業者に対してどの程度の義務を課していくのか。また復旧、復興させるためには当然のことながらそれなりの支援策も必要というふうに思いますけれども、どのようなものを考えられるのか。その点についてちょっと御所見をお伺いしたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  地震等が発生しました場合におきましても、ある地点におきます、その特定電気事業者の供給地点におきます供給義務というのは、基本的、第一義的には特定電気事業者が持っているわけでございます。しかし、事故時、定期検査時という例外的な場合、ここに地震の発生した場合も含めてよろしいかと思いますが、そういった場合につきましては、やはり基本的に特定電気事業者の電気の使用者の利益を守るということが必要でございますので、一般電気事業者から特定電気事業者へ補完的な供給を行うということも必要かと思っております。そういった意味合いにおきまして、事故時、定期検査時と並んで地震が発生した場合につきましても、本改正案の中で一般電気事業者が特定電気事業者に対して補完的に供給を行うということを制度化しているつもりでございます。  ただ、仮に補完供給契約を結んでおります一般電気事業者につきましてこれまた壊滅的な打撃が及んだような地震が生じた、こういった場合には、ごく例外的な場合かと思いますけれども、改正法案の三十一条というのがございますけれども、災害その他非常の場合におきましては、公共の利益確保、かつ適切な場合には、他の電気事業者に対しまして通産大臣が供給命令を出すことができる、こういう担保をしております。  それから、特定電気事業者の施設自体が壊滅的になってしまったという場合は、これはやはり特定電気事業者自身の問題でございまして、事業継続ができなければそれをもって特定電気事業者という地位を失うということになるわけでございますし、特定電気事業者の電気を使っている消費者、電気の需要家というものは、当然一般電気事業者の供給区域内にこれはございますものですから、その一般電気事業者の供給を受ける形になるというふうに考えております。     〔甘利委員長代理退席、委員長着席〕

上田勇新進党

○上田(勇)委員 それでは、もう時間もないので最後に、ちょっと最初にも触れましたが電源開発株式会社、特殊法人でありますけれども、これについてお伺いしたいと思います。  行政改革の特殊法人の整理合理化の議論の中で同社については各方面から民営化すべきではないかという意見が多数あったと承知しております。中には、これは政党の案の中でも第一次民営化グループというのですか、即時民営化すべき法人の一つとして挙げられているものもありますが、実際には、政府が示しました特殊法人の整理合理化案の中ではこの問題については、電源開発株式会社については触れられておりません。もちろん私自身としては必ずしも民営化が困難な法人というふうにはちょっと見受けられないのですが、民営化が政府として適当でないというふうに考えられたその理由をちょっとお聞かせ願いたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 電源開発株式会社についての議論は、特に第二次臨時行政調査会におきましても非常に大きな議論がなされたところであります。そしてその議論の中で、民間独占事業である九電力会社に対して競争刺激及びその限界の補完という効用と同時に、広域運営のかなめとしての広域電源開発及び基幹送電線整備、さらに九電力でなかなか行いにくい先見的な新型発電所の先駆的な建設、さらに電源開発に係る海外技術協力の推進など、電源開発株式会社の機能を活性化することが必要だということで、そういう視点から持ち株比率などの検討を行うべきであるという結論が出されました。当時私は、自由民主党の行財政調査会長としていわば与党の中における土光臨調の受け血の役割を果たし、当時の御論議に参画してきた一人であります。  今回私どもは、まさに現在御審議をいただいております法律改正、制度改正の中におきまして効率的な電力供給システムの構築を目的として御審議を願っております。そして、競争的要素を導入し、電力会社の経営効率化をいかに制度的に促進していくかという視点を、大きな視点としてこれをとらえております。  これまで電源開発株式会社は、電力会社に伍して電源開発を行い得る唯一の競争主体という立場にございました。そして電力会社に対する競争刺激機能を発揮してきたわけであります。今般の制度改正というものが卸電気事業を自由化し、新規事業者の参入促進を図ることとしておりますけれども、これによって参入が期待されるのは中小規模の分散型の電源でありまして、今後とも電力需要の増大が見込まれる中におきまして、供給力確保対策の中核となる広域電源開発の分野では電源開発株式会社が今後とも九電力会社に対する唯一の競争相手という位置を持っております。  こうした考え方をとってまいりました中で、私どもは、今回の特殊法人の整理合理化の視点での見直しに際し当然のことながら電源開発株式会社も見直しの対象といたしました。しかし、土光臨調当時において出した結論を変更する必要はない、むしろ九電力の経営効率化に向けた努力を今後とも刺激し促進していくことが期待されており、電力会社に対する競争者の中での中心的な役割を今後とも担わせることが適当、そのような観点を持ったところであります。

上田勇新進党

○上田(勇)委員 もちろん地域独占企業であります九電力会社に対する唯一の競争条件を付しているという意味での存在意義については十分理解できるのですが、実際にほとんどのいわゆる発電、電源の開発といったものは九電力会社が行っている、それに対する競争は特殊法人でなければできないといったその辺のことについてはもうひとつ納得のいかない面もあるのですけれども、それの議論になりますと時間を要すと思いますので、本日は、今質疑時間が終了したという札もいただきましたので、これで終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 次に、吉井英勝君。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 私はまず電力料金の問題から伺っていきたいと思います。  今回の法律案の提出に伴いまして、電気事業審議会料金制度部会中間取りまとめを資料として出していただいておりますが、その中で電気料金の国際比較ということについての資料を見せていただきました。この比較の産業用電力料金というところについて伺いたいと思うのです。  日本の場合についてこれを一〇〇とすると、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスについてそれぞれの値というのが示されておりますが、この場合、とりわけ産業用の中の大口の三割を占めている需給調整契約の加入者については、ここに三〇%から四〇%安いという、その注意書きも載っております。ですからその分でいくと、仮に四〇%安いとすると、大口の三割を占める需給調整契約については一〇〇じゃなくて六〇、三〇%安いと見れば七〇ということになります。そうすると、アメリカの五九、イギリスの六二、ドイツの七二、フランスの五七などと比べてみたときに、大体ほぼ同じぐらいと見ていいのかなというふうに思います。  さらに、購買力平価での換算というのもありますが、これも、この場合三〇%から四〇%安いという計算でいきますと六〇あるいは七〇という数字ですから、逆に購買力平価で見れば半分近く安いということにもなります。  ただ、どういうふうに補正をしていくかとか厳密な議論をすれば、それぞれの国のシステムがありますから、ただアバウトなところで見れば大体こういうふうに理解をしていいのかなというふうに思うわけですが、この点をまず第一に聞きたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  負荷調整等々を目的としました需給調整契約的な料全体系というのは欧米でもございます。ちょっと私ども、申しわけございません、正確な比較ができておりませんけれども、したがいまして、注釈に書いてあるところは欧米でも同じような制度がございますので、比較する場合には同じような比較をしないといかぬと思っております。したがいまして、特に大口についてカウントした場合には、先生のおっしゃられるように日本は割安ではないか、購買力平価でいったら相当割安になるのじゃないかということはございません。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 特に大幅に割安になるということは、そこまで言えるかどうかは、厳密な議論の場合には少し調整等しなければいけませんから、私もだから二倍になるとかそういうふうに言うわけじゃありません。しかし、欧米諸国に比べてみて、この三割の大口分、ここの需給調整をやっている分についてはほぼ電力料金は同じぐらいと見て差し支えないのじゃないかというふうに、このいただいたデータから見ると読み取れるのですが、この点はどうでしょうか。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  まことに申しわけございませんが、私ども正確な比較の数字をその需給調整部分について持っておりませんものですから、大ざっぱにもほぼ同様ということは申しかねる次第でございまして、お許しいただきたいと思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 せっかくデータをいただいているわけですから、やはりそのデータについては私たちが比較して読み取れるようなもので出していただきたいと思うわけです。ただ、いただきました資料に基づいて、ごく素直にこれを読み取って理解するとすれば、産業用の電力料金、この中で三割を占めると言われる需給調整契約部分については大体欧米並みの料金、こういうふうに読み取れるということをまず指摘しておきたいと思います。  次に、通産省の電気事業便覧というのがありますが、これから単純計算をこれまた少しいたしますと、家庭用の電灯料金の総額、これを家庭の電力量で割れば、単純平均すれば、平均単価でキロワットアワー当たり二十四円九十銭、それから大口電力料金の平均単価は十三円四十銭、この大口の中の三割と言われる需給調整契約加入者単価で見れば九円三十銭、単純計算でいけばこういうふうな料金になるかなというふうに思われるのですが、この点は間違いないですね。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 私どもと若干の数字の違いがあるようでございますが、おおむね先生が今おっしゃいましたように、家庭用は二十四円九十銭ぐらい、それから大口電力、これはとり方によると思いますが十五円弱、それから需給調整契約、特に年間の計画調整でございますが、これについては九円ちょっとというのは事実でございます。ただ、これは後ほどまた御指摘があろうかと思いますけれども、私どもとしましてはしかるべき供給コストをちゃんと計算した上で、原価の裏づけのある違いであるというふうに認識いたしております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 この電気事業便覧などの数字に基づいて単純計算ではじき出しますと、平均単価というのは大体だれが計算しても変わるものじゃありませんから、お認めになったとおりなんです。海外の資料が不足しているということでありますが、大口の産業用について余り内外の価格差がなくて、そして家庭用と産業用で見れば、これはいわば、言ってみれば内々価格差とでもいうべきものが生まれているというふうに読み取れると思うわけです。  そこで、大体産業用の電力料金を割安にしてきたというこの政策的な進め方というのは、昭和三十年代以降の高度成長期の優遇策、その一環として進められてきたわけです。しかし同時に、その後逓増制の料全体系の導入、これは電気でもそうですし、水道にしても逓増制料金を導入することによって省資源・省エネの効果を生み出そう、これはいただいた資料の中にもそういう趣旨のことが触れられております。  私は、一九六〇年代前後から今日のこの変化が生まれている中でやはりこの省エネ・省資源の促進という効果が今求められる時代になっているわけですから、この産業用、とりわけ大口の電力料金を割安にするというこのあり方については是正を図るように検討するべきところへ来ているのではないかというふうに思うわけでありますが、この点については大臣のお考えを伺っておきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 私の舌足らずでちょっと誤解を招く点があったとすればお許しいただきたいのですが、私どもが数字を持っていないのは諸外国の需給調整契約的な部分でございます。したがいまして、一般的な大口産業用の普通の料金それから家庭用の電灯料金というものは比較する数字を持っているわけでございますが、今委員御指摘の格差があり過ぎるというお話でございますけれども、ちなみに日本の場合は約一・七倍の差があるわけでございます。これを諸外国で見てみますと、例えばアメリカの場合一・九倍、ドイツの場合一・八倍、フランス二・一倍ということでございまして、必ずしも日本だけが特殊な料全体系をとっているわけではないと私どもは考えております。  それから、省エネ等々の御議論でございますが、私どもとしましては、まず第一に、一番大事なことは原価の裏打ち、やはりコスト計算に基づいて料金というのは公平な負担が初めて可能になるだろうというふうに考えているわけでございまして、例えば産業用大口電力と家庭用の電灯需要を比較いたしますと、これはもちろん電圧が全然違うわけでございます。  釈迦に説法で申しわけございませんが、供給電圧が高い産業用大口電力の場合には途中の流通経路が非常に短うございます。ところが、電灯需要の場合には、御案内のように、柱上のトランス、その前の変電所それから配電設備というふうに非常に流通設備が商うなるわけでございます。それからまた、その分送電ロスも大きくなるという問題があるわけでございます。それから、負荷率の問題も電灯の場合には非常に低いということでございますし、等々考え合わせますとやはり供給コストの違いを反映した適切な料全体系というふうに私どもとしては考えております。  それからまた、先ほど来御議論いただいておりますけれども、やはり需要サイドのピーク、これをどうやってカットしていくか、平準化していくかというのが大きな政策課題であろうというふうに考えております。これを意図的に誘導するということは必ずしも適切ではないと思いますが、ただ、それによって、需要が移動することによって浮く部分のコストを適切に反映した料全体系にしていくということも、これもまたこういった政策観点から必要かと思っておりまして、そういった意味合いにおいても適切な体系であるというふうに私どもとしては認識いたしております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 送電コストにつきましては、大都市部への巨大ビルの集中等大都市部における電力需要がふえて、だんだん遠隔地からの送電ということになってきて送電コストが当然上がってきているわけで、それを高圧送電をして、そして都市部においては家庭用に変圧器等で落としていくわけです。だから、その送電コストの今の理由づけでもって何かそれですっぱりと割り切れるようなお話というのは、これは当てはまらないということを指摘しておきたいと思うのです。  それで、内外で見ても、いわば内々価格差というのが諸外国より日本の方がまだ少ないというふうなお話でしたが、私はそうではなくて、六〇年代前後の政策的な配慮の時代からやはり今省資源・省エネルギーへ向かうべきところへ来ているわけですから、これは逓増制料金と全く逆な料全体系になっているわけですから、これは適正料金に是正するよう検討するべきであるということを重ねて申し上げておきます。  次に、今日の異常円高、そこにおける価格の問題に移っていきたいと思うのです。  政府の暫定引き下げ措置のもとでも電気料金に約九百億円の差益が発生するということですが、原油価格の動向が不透明ということで、それは大体マイナス七百八十億円という見積もり等もいただいた数字の中にはありますが、それでいって差し引き百二十億円しか差益が生まれてこない、こういうふうなようであります。  実は、これは昨年の六月の商工委員会でも私は質問して指摘いたしましたが、もともと一九八九年の料金改定時の料金の算定基準自体が現実とは合っていないのですね。つまり政府の方の当時のコスト算定、これが甘過ぎる、そういうところがあります。一九八九年に一ドル百二十五円、一バレル十六・五ドルでレートを置いておったわけですが、さらに円高が進展しているわけでありますし、原油価格は一時期下がった後また上昇の局面もあり、大体当時の一バレル十六・五ドルよりもやや下回っているというところでありますから、その後二回の暫定引き下げの措置を世論もあっておとりになったわけですが、それからいってもこれは十分な差益還元というものをもっと考えなきゃいけないというふうに思うわけです。  いただいた資料などを見ておりましても、この暫定値下げをやっている間にも電力十社の内部留保はどんどん膨らんでいっているのですね。九三年度の決算では、十社で五兆七千八億円。ですから、この不況の中でも経常利益は立派にきちっとありますし、内部留保も積み増しをしていっているわけです。  庶民の方は今消費購買力の冷え込みとか中小企業はなかなか大変な事態に置かれているときですが、この電力会社はどんどんこういう時期に円高差益もあって内部留保を積み増ししていくという、そうではなくて、やはり国民と中小企業に思い切った差益還元をするように、そういう強力な指導というものを求めていきたいと思うのですが、この点は大臣の考えを伺っておきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 今委員の御見解はちょうだいをいたしました。そして、現に暫定引き下げを実施中でありまして、九月までこれが続いてまいるわけであります。そして、この暫定引き下げを決定いたしました段階に比べて確かにその後円高に振れておることは御指摘のとおりでありますし、委員もお認めになりましたように原油価格も上昇をいたしております。九月の時点においてどういう数字が出てまいるか、これをもとにその時点で十分検討はいたしたいと思います。  ただ同時に、私は国民に対する還元の手法は料金引き下げのみではないと思います。むしろ今後の原油価格等を見通しながら、将来より原油価格が高騰する可能性があるならば、その内部留保を持つことにより、値上げをしなければならない状態が来てもそれをできるだけ先送りするという方法もあるでありましょう。あるいはピーク時における電力不足というものが今懸念をされている状況の中でそうした事態に備える設備投資を行う手法もあろうかと思います。  いずれにいたしましても、今九月までの暫定引き下げを続けております状況でありますので、その時点において十分判断をいたしたいと思います。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 これは昨年の六月にも議論しておりますから、数字を挙げてのさらに重ねての議論は少しきょうは置いておきたいと思うんですが、ただ、いずれにしても、昨年の議論をしておったころと比べましてもさらに大きく円高が進んでいるわけですね。そして、政府の方で査定された時期に比べると本当にもう極端に円高が進んでいるということであって、これは十分差益還元の余力はあるということを重ねて申し上げておきたいというふうに思うわけです。  また、この今回の法案の料金制度の改定の中では供給約款と選択約款の二本立てをとるということになっておりますが、法律上は直接の規定は置かれておりませんが、中間取りまとめの方を読ませていただきますと、上限価格方式ですね、これと現行の総括原価方式を組み合わせた方式を取り入れる。すなわち原価的裏づけに基づき料金設定を行う総括原価方式の基本的枠組みは維持しつつ、電気事業者の自主的効率化努力を促すような料金制度上の仕組み、これを導入するんだということで、インセンティブ規制方式ということを言っているわけですが、この法律のさまざまな仕組み全体とともに、今回このインセンティブ規制方式で国民の電力料金の引き下げを進めていくという、こういう立場を明確にされるのか。  同時に、この料金制度や総括原価方式の見直しをするとすれば、今指摘しました内部留保をどんどん積み増しして膨らませていくこういうふうな各種の積立金、準備金制度についても根本的にやはり見直しを図っていくということが私は必要だと思うんですが、この点についても見解を伺っておきたいと思います。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 お答え申し上げます。  インセンティブ規制の導入といいますか、原価主義、総括原価主義の枠組みをベースに維持しながら、ヤードスティック方式を査定の重要部分に導入していく。これは全体としてやはり経営効率化を促進して、その結果がこれから増嵩するであろう設備費ですとかいろいろな諸費用の抑制、ひいてはそれが料金面に反映されていく、こういう大きなステージで効果を期待しておるわけでございます。  ただ、その中で委員御指摘の各種の準備金、内部留保についてきちんと見直すべきではないかということでございますけれども、例えば原価変動調整積立金というのがございます。これはもう委員御案内のように、五十八年以降の原油価格の大幅な低下を契機に余剰利益を明確な形で積み立てて料金の長期安定に活用するという目的で積み立てることとなったものでございますけれども、これは制度的には商法上の任意準備金でございます。したがいまして、その取り崩し及び使途は積立時の趣旨にのっとり株主総会で決められる、こういうことになっておりまして、私どもとして具体的に政府の権限でこれを左右することはできないわけでございます。  それからまた、それ以外の準備金で幾つか三十六条に基づきます準備金がございます。使用済み核燃料の関係ですとか原子力施設の解体の関係ですとか、準備金、引当金がございますけれども、これらはそれなりに原子力発電の進展に伴いまして将来発生することが見込まれる費用を発電時に費用として計上する、それをもって電気料金の世代間の公平を図る、こういう趣旨でございますので、これを取り崩すことも適切ではないというふうに考えております。  いずれにしましても、経営全般にわたりましていろいろな努力をしていくということは私どもとして今後とも継続的に努力していきたいし、電気事業者にも努力をさせていきたい。それをもって料金の安定ないしはコストの吸収というものを図っていきたい、こういうふうに思っております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 次の見直しのときにというお話は一応ありましたけれども、しかし、物すごい差益が生まれていて、そこへメスを入れて円高差益の還元というこの点は余りどうも進みそうな感じがいたしませんし、一方、内部留保その他については、積立金については次なる投資のためにというお話ではありますが、通産省や経企庁のいただいた資料によりましても、我が国の電力料金が割高なのはなぜかということで、資本費が膨大なためだという趣旨のことが指摘されております。  そこで、総括原価の構成の推移と、そして電力九社の決算ベースでの費用構成の変化というものを少し見ておきたいと思うのですが、そうすると、特徴的なのは、オイルショックの直後の一九七五年の燃料費三六・九%が一昨年、九三年で一二・二%へとうんと低下しているわけですね。一方、減価償却費が逆に八・一%から一七・三%へ増大していますが、その設備資金の中心的なのは火力であるとか原発であるとか、そういう新設、増設があるわけです。それから、その他経費が最大の構成比を占める項目になってきておりますが、九・八%から二二・二%へと大幅な増加を示しております。このその他経費の中に使用済み核燃料再処理費とか廃棄物処分費などのバックエンド費用があって、これが大きくふえてきているということも明らかです。  日本原産会議の実態調査報告書によりますと、原子力関係支出高の中で運転維持費というのがあって、そこに今挙げた項目などが載せられておりますし、さらに原子力発電所解体準備金とか将来に備えてのお金をどんどん積み立てられて、商法上の任意積立金として電力会社は、第二次石油危機の後、原価変動調整積立金というのも積み立てているし、税法上の優遇もあるし、こういうことでどんどん投資をしやすくしている仕組みがある。一方では電力料金が割高なのはそこなんだと指摘しながら、一方では投資をどんどん進めるという仕組みを制度的に進めてきているというふうにうかがわれるんですが、この点は大体こういうふうなことでいいですね。

村田成二資源エネルギー庁公益事業部長

○村田(成)政府委員 資本費、その他経費の推移でございますけれども、先生これはシェアでおはかりいただいていると思うのでございますけれども、こういうふうに減価償却費あるいはその他費用が増大してきて、シェアが増大してきておりますのは、基本的にはまず第一点、燃料費のシェアが大幅におっこちております。したがいまして、その他の部分におけるウエートというのは当然高まってこざるを得ない、こういう事情がまず一つあろうかと思います。  二つ目には、御案内のように、夏場のピーク需要を初めとしまして最大電力が非常に急速に伸びてきている、それに伴って負荷率、いわゆる設備稼働率が悪くなる、またピークに合わせて設備をつくらなければならない、電力需要全体のパイもどんどん大きくなっていく、したがって設備投資もふえてくる、こういうのがやはり実質的には一番大きいわけでございます。  それからまた、その他経費でございますけれども、原子力関係費用の御指摘がございましたけれども、燃料費を除いた費目のシェアで見てみた場合に、減価償却費につきましては、八〇年、一八・四に対しまして、九三年、一九・七、その消費用は二二・〇から二五・四、これは少しふえております。ただ、主たるこの中の内訳は委託費とかそういうものでございまして、原子力関係の再処理・解体費というのは私どもの計算によりますと、九三年、一・五、六%、こういうウエートでございます。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 それで、電力料金が割高なのは資本費が膨大なためだ、そこに一つ問題ありということを指摘をしてきていらっしゃるわけですが、総括原価方式のもとで、我が国の場合は地域独占という条件に置かれていますがその電力供給の中身を見てみますと、これは、四割と比重を増してきたのが原発の建設ですね。それについては、設備の過剰投資からそれが総括コストの増加にはね返り、料金が膨らみ、しかしそれは収入アップとなって電力会社には入ってくる、それがまた原発の増設、設備投資の急増という循環を繰り返してきたという姿を読み取ることもまたできるわけです。  大都市部などのビルなど大企業の集中で過剰な需要にこたえるために、発電・送電・変電・配電設備なども膨大な設備投資が必要となってきたというのももちろんあるわけですが、私ここでちょっと見ておきたいのは、電力会社と原発メーカーの一部の独占的な体系の問題ですね。ここにも価格の問題でやはり今メスを入れなければいけないと思うのです。  大ざっぱな言い方をしますと、大体東日本がBWRで、西日本がPWR、もちろん違うところがありますが、それでBWRの方は、これは大体日立、東芝、PWRの方が三菱重工ということになります。九一年の十二月末で、三菱重工の原子炉の国内受注の実績をシェアで見ますと三一・五%、東芝が三二・四、日立が一五・七というふうになっておりますが、まず電力は地域独占であり、そこの原子炉メーカーが独占的に、ここの部分はうちだ、ここはあっちだ、こういう形が今とられているのですね。  そうすると、私はここで公取の方に来ていただいているので伺っておきたいのですが、三月八日の読売新聞に出ておりますが、公取の調査の過程で、重電メーカーによる談合は下水道関係だけでなくて上水道施設や原発施設にも及んでいる、こういう指摘がありました。こうなると、電力会社はその地域全部独占して、そこの納入はメーカーはここだと決まっているというふうになりますと、これは本当に一体果たして、原発一基二千億から五千億と言われますが、それは適正価格であるかどうかということは競争がないからわからないわけですね。しかしそれは全部電力料金ではね返ってくる、こういう仕掛けになるわけです。  そこで、こうしたマスコミ等で指摘されている事実があったのかどうか、今後独禁法に触れる嫌疑ありとされた場合には告発されるおつもりなのかどうか、あるいはそこまでわからないとしても行政処分を検討するとか、どういう処置をとっていこうとしておられるか、この点を公取の方に伺っておきたいと思うのです。  なお、時間が来たようですから最後に私は大臣にあわせて伺っておきたいのですが、電気事業については独禁法二十一条で、固有の自然独占という理由で、その事業に固有のものについては独占禁止法の適用除外ということになっているわけですね。ですから、地域独占が認められているわけですが、一方で、私が言いましたように、この地域はこの電力会社、ここはこの電力会社というふうに決まっていて、しかもそこの原発を受けるメーカーは三社寡占体制ですね。そういう中でいわばスーパー談合とでも言うべきことにもなりかねないわけでありますが、総括原価主義をとる以上それは全部料金にオンされて国民にはね返ってくるわけです。  ですから、それだけに原発の建設コストを含めて電力会社の設備資金の最終負担者である国民に、この原価の仕組み、価格の構成、そして原発が本当に適正価格かどうか、そこなんかが全部わかるようにやはりこの機会に徹底した情報の公開というものを進めていかなければこれはうまくないのではないかと思うわけであります。  以上、公取と大臣に伺って、私の質問を終わりたいというふうに思うのです。

矢部丈太郎公正取引委員会審査部長

○矢部政府委員 御指摘のような報道がありましたことは承知しておりますけれども、御質問の点につきましては、公正取引委員会が三月六日に行いました告発にかかわる重電機器メーカーに関することでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。  一般論として申し上げれば、公正取引委員会といたしましては、民間企業による調達に関連する事業活動におきまして、独占禁止法に違反する事実があるという具体的な端緒となるような情報に接した場合には、所要な調査を行いまして、違反事実が認められれば厳正に対処することとしております。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 原子力発電所の建設というものが極めて専門性の高い、専門的な技術の必要な分野でありますだけにそれに対して対応できる、製造できる能力を持つメーカーが事実上限定されておることは事実であります。しかし、発注者たる電気事業者は過去の実績データその他の資料に基づいて価格交渉を行った上でメーカーと契約を結んでいると私は聞いております。

吉井英勝日本共産党

○吉井委員 もう時間が参りましたので終わりたいと思いますが、ただ、三十年間寡占体制が続いておるのです。そしてその中身が全くわからないわけです。これはやはり適正な形で情報の公開へ進んでいかないことには国民として納得のいく電力料金ということにはならないというふうに思うわけです。この点では、大臣の答弁は答弁として、やはり今後それを本当に進めるように取り組んでいただきたい、このことを申し上げて、時間が参りましたので質問を終わります。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 次に、牧野聖修君。

牧野聖修民主新党クラブ

○牧野委員 民主新党クラブの牧野聖修です。  本来ですと上程されております二法案について質問をすべきではないかと思いますけれども、既に大勢の委員の皆さんが的確、適切な質問をされましてその本質が大変明らかにされたわけでございますので、私はこの二法案につきましては賛成の意を表明させていただきまして、質問は、大変恐縮でございますが今回割愛させていただきます。  先ほど通告をさせていただきましたが、三月三十一日に閣議決定を待っております規制緩和推進五カ年計画の中に通産省からは大店法が盛り込まれるわけでございまして、この点につきまして残りの数分間、まことに恐縮でございますが、お許しをいただきまして質問をさせていただきたいと思います。  去る三月十日に中間報告が発表され、そしてその後二十四日にまた記者発表等がされまして、この大店法に関するトーンが若干変わっておりますけれども、そこには通産当局の大変御苦労されている姿を感じるわけでございます。  私は、約二十五年にわたりまして、商店街活動を通じましてこの問題に関係してきたわけでございますが、何といいましても、大型店には大型店のよさがあり、機能があり、役目がある、あるいは地域の小売店や商店街にはそれなりのよさと役目と機能がある、そういうことも十分わかっておりますので、通産当局が長い間進めてまいりましたこの問題につきましては共存共栄政策、このことが今一番いいのではないか、そういうふうに感じているところであります。しかしこの問題が原則自由で例外規制、こういうことになりますると、文字どおり、資本の論理の前に弱肉強食の状況になりまして大変なことにまた舞い戻るのではないかな、そういう危惧を感じております。  したがいまして、長い間通産当局も進めてまいりましてやっとここまでこぎつけた問題でございますので、地域にはそれなりの秩序とルール等をやはり尊重していただきまして、手続等もちゃんと行っていただく、そういう観点でこの大型店問題、大店法の問題につきましては共存共栄政策を進めるという観点で引き続き通産当局には御努力をいただきたい、こういうふうに思うわけでございますが、基本的な姿勢、取り組みについて御答弁をいただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 大店法につきましては、御承知のとおりさまざまな考え方が存在をしております。昨年一月、ちょうど私どもが野党でありました時期に行われました産構審あるいは中政審の合同会議の審議を見ましても、廃止から維持強化まで大変幅の広い御意見が出ておりました。そしてその検討結果を受けて、大幅な規制緩和を前提に法の枠組みは維持するという結論を得られたと聞いております。そしてそれを受けて、昨年の五月に規制緩和措置を実施されました。私は、大店法の取り扱いにつきましては、当面は昨年五月の規制緩和措置の円滑な実施を確保すると同時に、流通を取り巻く環境の変化あるいは大店法の運用状況なども踏まえながら、十分関係者の御意見を聞いて制度の見直しをしていきたいという気持ちに全く変わりがありません。  今回、見直しの時期につきまして、三月三十一日までに取りまとめます規制緩和推進五カ年計画の中で、時期を明示しない項目をつくらない、すべての項目について例外なくその時期を明示するという方針が定められましたので、この方針を受け、具体的な時期については現在最終的な検討を行っております。しかしいずれにいたしましても、これから先見直しをするにしても、中小小売商業者あるいは商店街関係者の御意見を十分踏まえて議論をしていかなければならないもの、私はそう心得ております。

牧野聖修民主新党クラブ

○牧野委員 私は、この問題につきましては、経済性だとか効率性だとかあるいは利便性で論ずる時代はもはや終わりつつあるのではないかなという感じを持っているわけです。地域のコミュニティー対策あるいは防災対策等を含めまして、地域づくり、町づくり、そういう観点の中でこの問題を見詰めていかなければいけない、そういうときになっているというふうに感じているわけですが、特に阪神大震災等が起こりましてからはその意を強くしているわけです。と申しますのは、復興に当たりまして、私も何人かの方から伺ったわけでございますが、地域住民にとって商店街というのは、電気やガスや水道、それに準ずるライフラインの一つだ、大変重要なことだ、そういう御意見をあちらこちらで伺ってまいりました。  そんなことを考えますと、ただ単に利便性と経済性だけでこの問題を考えていたのではいけない。今言いましたように地域づくりあるいは町づくりの中で大型店の問題や商店街の問題を位置づけて考えていかなければいけないだろう、こういうふうに感じているわけでございます。商店街には生きた情報、血の通った人間関係というものが培われておりまして、それが防災対策あるいは復興には大変重要な問題でありますし、また商店街や町筋あるいはかいわいという言葉の中に日本人の特有な庶民の文化が秘められている、こういうふうに考えておりますので、それらを大切にする意味から、ぜひともそういう観点からこの問題を考えていただきたい、こういうふうに考えておりますが、この点についてはどんな御見解がお伺いをさせていただきたいと思います。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 私は、従来その地域のお客様だけを相手にしておられた商店街の中に大型店が開店し、それが十分な駐車スペースを持っているがために非常に遠距離からのお客さんを引きつけるといったケースがあることも委員は御承知のとおりだと思います。同時に、先日たまたま私はある地方に参りましたときに、従来は大変秩序のとれたそれなりにまとまった商店街でありましたところに、しばらく前に大型店が進出をし、当然ながら相当ごたごたしたでありましょうが、それが認められ営業を開始し、それを中心に町が変質してきた、ところがその大型店が突如撤退を決め完全に商店街の中に空洞を生じた、その影響を埋め切れないという悲鳴を上げておられる現場にぶつかりました。  また、今回の阪神・淡路大震災の後、仮設工場はどうやら軌道に乗りましたが、仮設商店がなかなか軌道に乗りません。それだけ実は商店と地域住民の間というもの、商店街と地域住民の間は微妙なものがありまして、工場とは違い、仮設店舗はまさに住民の集団の中につくらなければその機能が果たせない、瓦れきの中にそれだけの場所を得られないという実態で今苦しんでおります。ようやく北淡町に適地が見つかりつつあるといった状況でありまして、こうした点を見ましても、大型店は大型店なりの役割、中小あるいは零細な商店の皆さんにはまたそれなりの地域の中におけるよさというものを持ち、共存できる町をつくっていけることを私は一番望ましいものとして描いております。

牧野聖修民主新党クラブ

○牧野委員 大臣から大変理解をされました御答弁をいただいて意を強くしているところでありますが、いずれにいたしましても、地域の商店街とか小売商人は最終的には通産省や中小企業庁に助けを求めなければならない、そういう立場だと思います。EUやあるいはアメリカ、そういったところからいろいろな考えもあろうかと思いますけれども、どうぞ地域の商店街の振興のためにさらに御尽力くださいまするようお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 これより両案に対し討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  まず、石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、電気事業法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 ただいま議決いたしました両法律案に対し、それぞれ甘利明君外三名より、自由民主党・自由連合、新進党、日本社会党・護憲民主連合、民主新党クラブの四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。河合正智君。

河合正智新進党

○河合委員 ただいま議題となりました両法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議案について案文を朗読いたします。     石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 我が国石油産業の体質強化等に積極的に取り組むとともに、本案施行後の推移も勘案して、石油政策全般にわたる見直しを図ること。また、石油産業に係る物流、保安等の一層の規制緩和についても幅広く検討すること。  二 我が国石油製品市場の国際化に伴う緊急時の対応力を確保するため、アジア地域全体の石油セキュリティーを考慮した国際的な石油製品需給の連携体制の構築を推進するとともに、国家石油備蓄目標の達成を図る等石油備蓄の一層の充実に努めること。  三 小規模給油所の経営効率化・体質強化を図るための構造改善事業等を強力に推進するとともに、転廃業に伴う相談事業等の対策の充実強化を図ること。   また、石油産業における規制緩和に伴う企業再編や合理化等の実施が、石油産業労働者の雇用及び労働条件の悪化を招くことのないよう十分配慮すること。  四 流通業における競争の激化が不良揮発油の流通等不公正な行為を誘発することのないよう、過剰な規制は避けつつ、品質の管理制度の実効性を高めるよう努めること。  五 揮発油給油所の経営の効率化については、消費者の選択肢の拡大等幅広い観点から取り組むとともに、保安面についても十分検討を行うこと。  次に、電気事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案について案文を朗読いたします。     電気事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、引き続き電力の安定供給の確保を図るとともに、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 本案成立後における関係省令等の策定及び電気事業をめぐる諸制度の運用に当たっては、制度改革が真に実効性のあるものとなるよう積極的に取り組むこと。  二 新電気料金制度の策定に当たっては、効率向上の目標となる指標の設定等において電気事業者の生産性向上意欲を極力引き出すものとしつつ、規制緩和等の成果が十分反映されるものとなるよう努めること。また、料金改定申請・査定の透明性の向上ととともに、需要家に対し料金改定の理由、根拠等の情報公開を行うこと。  三 電力の卸供給に対する広範囲な事業参入機会を確保するため、入札制度の対象、条件等に配慮するとともに、入札制度が各電気事業者の業務の効率化に活用されるよう制度導入を進めること。なお、分散型電源の導入が都市環境への負荷を高めることとならないよう配慮するとともに、廃棄物発電等価格競争力の低い電源についても環境特性等を考慮した評価がなされるよう検討すること。  四 年間負荷率の平準化を図るため、需要対策面からの負荷管理を促進し、需給調整契約等料金面からのピーク需要移行対策を有効に活用しつつ、負荷移行機器のさらなる開発・導入に積極的に取り組むこと。  五 保安実績を踏まえつつ今後とも保安規制の機動的な見直しを図るとともに、保安規制における許認可の削減等行政改革の実効が十分確保されるよう新制度の運用に取り組むこと。    なお、今回の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、ライフラインである電力供給の確保を図るための耐震対策のあり方について検討を進めること。  六 島嶼部を主たる供給区域とする電力会社に対しては、その特殊性を配慮しつつ、新制度を適切に運用すること。 以上であります。  それぞれの附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  まず、石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決まりました。  次に、電気事業法の一部を改正する法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決まりました。  この際、両附帯決議について、政府から発言を求められておりますので、これを許します。橋本通商産業大臣。

橋本龍太郎自由民主党・自由連合通商産業大臣

○橋本国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、両法案の適切な実施に努めてまいる所存であります。  どうもありがとうございました。     —————————————

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

白川勝彦自由民主党・自由連合

○白川委員長 次回は、来る三十日木曜日午前九時四十分理事会、午前九時五十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時七分散会

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