商工委員会 第1号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1995/02/01
会議録
○白川委員長 これより会議を開きます。 議事に入るに先立ち、去る一月十七日、兵庫県南部地震における災害により亡くなられました多数の方々に哀悼の意を表し、心より御冥福を祈り、黙祷をささげたいと存じます。 全員御起立をお願いいたします。——黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○白川委員長 黙祷を終わります。御着席願います。 ————◇—————
○白川委員長 この際、お諮りいたします。 去る一月二十日の議院運営委員会における理事の各会派割当基準の変更等に伴い、理事の補欠選任を行います。 委員の異動により、現在理事が三谷欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。 それでは、委員長は、理事に 河合 正智君 増子 輝彦君 鳩山由紀夫君を指名いたします。 ————◇—————
○白川委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 通商産業の基本施策に関する事項 中小企業に関する事項 資源エネルギーに関する事項 特許及び工業技術に関する事項 経済の計画及び総合調整に関する事項 私的独占の禁止及び公正取引に関する事項 鉱業と一般公益との調整等に関する事項以上の各事項につきまして、議長に対し、国政調査の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○白川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。 ————◇—————
○白川委員長 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件、私的独占の禁止及び公正取引に関する件並びに鉱業と一般公益との調整等に関する件について調査を進めます。 この際、通商産業大臣及び経済企画庁長官から、所信並びに兵庫県南部地震に関する当面の緊急対策について報告を聴取いたします。橋本通商産業大臣。
○橋本国務大臣 第百三十二回国会における商工委員会の御審議に先立ち、まず、兵庫県南部地震により亡くなられた方々とその御遺族に対し、深く哀悼の意を表するとともに、負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に心からお見舞いを申し上げます。 今回の地震に対しましては、速やかに近畿通商産業局及び本省に災害対策本部を設置するとともに、担当職員を現地に派遣し実情を把握し、現地対策本部及び兵庫県庁等関係機関と連携しつつ、総力を挙げて救援・復旧活動を行ってまいりました。電気につきましては去る一月二十三日に応急送電の体制が整うとともに、ガスにつきましては、二次災害防止の観点から約八十五万戸の供給遮断措置を講じた上で、可能な限り早期の復旧を目指し最大限の努力を図っているところであります。生活関連物資の支援につきましても、関係団体・企業に協力要請を行い、円滑な供給ルートの確保を図ったところであります。 中小企業につきましては、去る一月二十日の閣議決定により、災害融資等について従来よりもさらに踏み込んだ特別措置を講じたところであります。さらに、同二十四日には、異例の早さで激甚災害の指定を行い、中小企業対策に万全を期することといたしました。 去る一月二十八日、私も現地を訪れ、今回の地震による被害が想像を絶するものであることを改めて認識するとともに、現地の声を踏まえ、生活安定・雇用確保、中小企業を初めとする産業の復興再建を早急に図ることが必要と痛感したところであります。 今後とも被災地域における復旧・復興のためのあらゆる方策を検討しつつ、行政の総力を挙げて万全の対応を行ってまいる所存であります。この点につきましては、後ほど改めて御報告申し上げたいと思います。 こうした災害による苦しみや不安感を乗り越えるとともに、我が国の明るい将来展望を確固たるものにするため、私は以下の諸点を中心に、通商産業政策の推進に向けて全力を尽くす所存であります。 第一の課題は、できるだけ早期に我が国経済の内需中心の安定成長を実現することです。このため、引き続き内外の経済動向を注視しつつ、適切かつ機動的な経済運営に努めることが必要であり、私としても平成七年度予算の可能な限り早期の成立を図ってまいります。 我が国経済の将来を確固たるものにするためには、中長期的な視野に立った経済構造改革が必要不可欠であります。通商産業省におきましても産業構造転換対策本部を設置したところであり、私が本部長として陣頭に立ち、その推進を図ってまいります。 具体的には、まず第一に、内外価格差を是正し、新たな事業機会を創出するため、抜本的な規制緩和に取り組んでまいります。そのため、本年度中に政府が策定する五カ年の規制緩和推進計画をより充実したものとすべく努めてまいります。 第二に、産業構造転換の円滑化であります。我が国製造業の生産、調達等の海外展開が加速する中、国内においては、設備投資及び研究開発の低迷等が見られ、我が国産業の活力が低下しているおそれがあります。このため、研究開発等の積極的な推進や店頭市場を初めとした資本市場の具体的な改革を含めた総合的な新規事業支援策に取り組んでまいります。また同時に、経済環境の変化の影響を強く受けている既存産業が有する経営資源を有効活用して行う事業革新を支援し、新規分野の開拓、産業・雇用構造の円滑な転換を図っていく観点から、特定事業者の事業革新の円滑化に関する臨時措置法案を今国会に提出する予定であります。 第三には、適切な中長期マクロ経済運営であります。将来の発展基盤を確保するため、世界情報インフラの積極的な推進を含めた情報化や、研究開発のために必要な社会資本を計画的に整備することにより、内需主導型の経済構造を実現し、経常収支黒字の十分意味ある縮小を図ってまいります。 第二の課題は、新たな国際秩序形成への主体的な取り組みであります。 本年一月一日に、多角的貿易体制を維持・強化していくという各国の共通認識の結集である世界貿易機関が発足いたしました。我が国としても、このWTO体制のもとで、合意されたルールの着実な実施に努めるとともに、ウルグアイ・ラウンド後の貿易課題に取り組むことによって、開放的な多角的貿易体制の強化に積極的に取り組んでまいる所存であります。 日米包括協議につきましては、昨年九月末の政府調達分野等の決着、同年十二月の板ガラス分野の妥結後、中断していた自動車・同部品分野が一月末に再開されたところであります。日本政府としてできることとできないことを明確にしながら、日米双方の努力により着実な前進を図ってまいります。 なお、市場アクセス、競争性及び透明性を高めるため、極めて有益なものと考えられる規制緩和・競争政策、投資等の分野の協議にも鋭意取り組んでまいります。 また、本年十一月には、大阪でAPEC閣僚会議及び同非公式首脳会議が開催される予定となっております。我が国として、大阪会合を実りあるものとし、アジア・太平洋地域の持続的発展をより強固なものとすべく、議長国として積極的にリーダーシップをとっていきたいと考えております。アジア・太平洋地域の持続的発展を図るためには、この地域において、貿易・投資の自由化・円滑化と、成長と発展のための基盤整備を車の両輪としてともに推進することが特に重要であり、このような観点から、昨年のボゴール宣言を具体化するための行動指針の策定に全力で取り組む決意であります。 加えて、世界的な軍縮の潮流の中で、大量破壊兵器である化学兵器の全廃を目的とする化学兵器禁止条約を早期に批准し、その国内実施体制を整備する必要があります。このため、同条約の実施のための化学兵器の禁止及び特定物質の製造の規制等に関する法律案を今国会に提出することとしております、 第三の課題は、エネルギー環境問題の克服であります。国民の日常生活や事業活動一般に広く起因する地球温暖化、オゾン層保護問題、廃棄物問題等が深刻化してきており、社会構造そのものを環境に調和したものにつくり変えていくことが重要であります。中でも瓶、缶などの包装材のリサイクルについて、事業者に一層の責任分担を求めるべく積極的に取り組んでまいります。 エネルギー政策の推進に当たっても、昨年六月に改定した「長期エネルギー需給見通し」を踏まえ、省エネルギー対策を一層推進するとともに、安全に万全を期しつつ原子力開発利用を進めてまいります。また、環境負荷の低い新エネルギーの導入についても、昨年十二月に閣議決定した「新エネルギー導入大綱」に基づき積極的に取り組んでまいります。さらに、安定供給を確保しつつエネルギー供給構造の一層の柔軟化・効率化を図るため、石油につきましては、石油製品の安定的かつ効率的な供給の確保のための関係法律の整備等に関する法律案を、電力につきましては、電気事業法の一部を改正する法律案を、ともに今国会に提出する予定であります。 第四の課題は、我が国経済社会の進歩と発展の基礎をなす中小企業の活性化であります。 我が国経済の活力の源泉たる中小企業が、現在の構造的変化の流れを積極的に乗り切り、創造性に富んだ活躍を続けていけるように、中小企業の創業や研究開発及びその成果の事業化を支援するための中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法案を今国会に提出することといたしております。 また、小規模企業対策を推進し、中でも小規模企業の経営を支える基盤的制度である小規模企業共済制度が、社会経済環境の変化に対応し、今後とも重要な役割を果たすことができるよう、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案を提出することといたしております。 以上、今後の通商産業政策の基本的方向について私の考えの一端を申し述べました。私は、国民各位の御理解のもと、通商産業行政の遂行に全力を挙げてまいる所存です。委員各位の一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。 次に、改めて今回の兵庫県南部地震について御報告申し上げます。 今回の地震に対しては、当省といたしましては、政府の中でも早く、災害当日の一月十七日午前八時に近畿通商産業局に災害対策本部を設置したのを初め、同日午後四時には本省にも災害対策本部を設置するとともに、速やかに担当職員を現地に派遣して実情を把握し、現地対策本部及び兵庫県庁等関係機関と連携しつつ、総力を挙げて救援・復旧活動を行ってまいりました。 ここで、現在行われている救援・復旧活動の状況について申し上げます。 第一に、電気については、地震発生直後には約百万戸が停電しておりましたが、去る二十三日に応急送電の体制が整い、倒壊家屋などを除いて電気の供給ができるようになっております。ガスについては、大阪ガスは、二次災害防止の観点から約八十五万戸の供給遮断措置を講じたところでありますが、その後、他の事業者からの資材・要員の支援のもと、約八千三百名を復旧作業に投入し、可能な限り早期の復旧を目指して最大限の努力を図っており、三十一日までに約六万五千戸の供給が再開されたところであります。また、これら電気・ガスについては、災害救助法の適用地域及びその周辺地域の被災需要家を対象に料金支払い期限延長等の特別措置を認可しております。 第二に、ガスコンロ、石油ストーブ等の生活関連物資の支援についても、緊急性の高い物資からリストアップし、関係団体・企業に協力要請を行い、対応可能なものから随時供給をするとともに、円滑な供給ルートの確保などの対策を講じているところであります。また、生活関連物資及び基礎資材の価格安定などのために、卸売業者、小売業者等の各段階における価格・需給動向などのモニタリングについて、品目及び頻度を拡充して実施いたしております。 第三に、中小企業につきましては、去る一月二十日の閣議決定により、従来の支援措置よりもさらに踏み込んだ災害融資等に関する特別措置を講じたところであります。具体的には、対象を従来の市町村単位の指定から大阪府及び兵庫県全域の被災中小企業者に拡大するとともに、被災地域内の事業者との取引があるために損失をこうむった全国の中小企業者も対象として財投金利を下回る四・四五%の金利、被害の著しい事業者に対しては三%という極めて低利の融資制度を創設いたしました。また、同二十四日には、異例の早さで激甚災害の指定を行ったところであります。今後とも被災状況の把握に努め、中小企業対策により万全を期してまいります。 去る一月二十八日には、私自身も現地を訪れ、国・県・市、電気・ガスの現地対策本部等との意見交換、中小企業を初めとする産業の被害状況の把握を行ってまいりました。私としても、今回の地震による被害は自分が想像していたものよりもはるかに大規模なものであることを改めて認識いたしました。この中で、現地からは、都市計画の見直しや産業復興などを含めた特別立法の制定、中小企業を初めとする被災企業等に対する強力な金融支援措置の早期実施、貸し工場等の早期設置等について、当省に係る要望を承りました。 今後、これらの対策の検討・実施に当たりましては、まず現行法のもとでもできる対策をピックアップし、早急に実施することが何よりも重要であります。現行法の改正が必要となるものを含め、特別立法が必要となるものについては、去る二十七日に設置されたプロジェクトチームにおいて精力的な検討をいたしてまいります。また、産業復興関係で特に早急に実施すべきものとしては、低利融資、償還猶予等による中小企業を初めとする被災企業対策、貸し工場等の設置、産業関連基盤施設の復旧、雇用調整助成金制度の弾力的運用等が考えられます。これらにつきましては、各措置を機動的に講じ、補正予算を含め裏づけとなる財政上の措置に万全を期してまいります。 以上、兵庫南部地震の被害への対策につき、私の考え方を申し述べました。今後とも、さきに申し上げました救援・復旧活動の円滑な実施を図るとともに、現地の声を踏まえ、被災現地の生活安定、中小企業を初めとする産業・経済の復興再建などについて、早急に対策を講じてまいる所存であります。委員各位の一層の御理解と御協力を心からお願いを申し上げます。
○白川委員長 次に、高村経済企画庁長官。
○高村国務大臣 当委員会が開催されるに当たり、まず、兵庫県南部地震により亡くなられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表し、また、負傷された方々や避難生活を続けておられる方々に心からお見舞い申し上げます。 我が国経済の当面する課題と経済運営の基本的考え方につきましては、さきの経済演説で明らかにしたところでありますが、重ねて所信の一端を簡単に申し述べたいと存じます。 私は、今後の経済運営に当たりまして、特に次の諸点を基本としてまいりたいと思います。 第一は、回復局面にある我が国経済を内需を中心とした安定成長へと導くことであります。 今回の震災の日本経済に与える影響につきましては、被災地域の住民及び企業は、人的、物的、精神的に甚大な被害を受けたところであり、企業の生産、物流に当面マイナスの影響があることは必至であると考えております。しかしながら、生産活動に関しましては、個人・企業のレベルで生産設備の速やかな復興努力が行われつつあり、一部企業では既に生産を再開しているところであります。また、物流、インフラ等を見ましても、その被害の大きさにもかかわらず復旧に向けた努力が成果を生みつつあり、一部では暫定的な迂回路が設定されるなどの措置が講じられております。 今後につきましては、さらに本格的な復興への努力が期待されますが、我が国全体の生産能力を考慮すれば、十分、被災地域の復興のための需要にこたえていく余力があると考えております。今後とも、我が国経済の景気回復基調をより確実なものとするため、引き続き内外の経済動向を注視しつつ、適切な経済運営に努めてまいります。このことが地震被害の復興努力を支える結果にもつながると考えております。 第二は、創造的で活力ある経済社会を構築するため、規制緩和などの構造的な改革を着実に進めるなど我が国経済の将来の発展に向けてその環境を整備することであります。 このため、五年を期間とする規制緩和推進計画の着実な実施、競争政策の積極的展開、事業革新や新規事業の育成等への支援など各般の施策を講じてまいります。 第三は、生活者・消費者重視の経済運営により、豊かで安心できる国民生活を実現していくことであります。 このため、生活開運分野等への公共投資の重点的・効率的配分、消費者保護のための施策など各般の施策を講じてまいります。特に、皆様方の御尽力を得て成立した製造物責任法が本年七月から施行されることから、法の内容の周知徹底を図るとともに、関連する諸施策を含め、総合的な消費者被害防止・救済策の確立仁努めてまいります。 また、兵庫県南部地震災害においてボランティアの活動が注目される等、社会参加活動の重要性が高まっていることから、ボランティア問題に関する関係省庁連絡会議を設置し、その支援策を検討することとしております。 さらに、内外価格差の是正・縮小につきましては、円高の進展に伴う産業界のリストラの対応、消費者の価格志向の強まりなどを背景に、経済全体にわたる構造的変化とともに急速な価格体系の変化が生じている現状を踏まえ、消費者・生活者重視及び高コスト構造是正の観点から、内外価格差の実態調査を進めつつ、競争環境の整備や輸入拡大などの具体的対応を進めてまいります。 第四は、世界経済の持続的発展に積極的に貢献するとともに、調和ある対外経済関係の形成に努めることであります。 このため、WTOを中心とする制度的枠組みの中で、多角的自由貿易体制の一層の強化に貢献するとともに、諸外国から我が国への市場アクセスの一層の改善を図り、輸入や対日直接投資の促進を図ってまいります。 政府開発援助につきましては、我が国の経済的地位にふさわしい国際貢献を進めてまいります。 また、世界経済の新たな展開、我が国の産業。雇用の空洞化の懸念などの構造的な課題、少子・高齢社会の現実化などに対応し、二十一世紀に向け新たな経済計画を策定してまいります。 私たちは、先人の努力により、これまで蓄積してきた資本力、高い教育水準、高度な技術基盤やそれを支える文化的基盤などを有しております。これらの財産を、今回の震災の教訓を生かしつつ、二十一世紀に向けた新たな経済社会の創造に活用していけるよう、精いっぱい努力してまいります。 以上、経済運営に関する所信の一端を申し述べましたが、ここで、今般の兵庫県南部地震につきまして、経済企画庁の対応について申し述べます。 先日、私も現地に赴き、大都市直下型の震災の脅威と被害の甚大さを目の当たりにし、被災者の方々の痛みを肌で感じ、改めて被災者の生活の安定と震災後の復興に政府を挙げて取り組まなければならないと痛感いたしました。 物価の安定を所掌する経済企画庁といたしましては、被災地域等において、生活必需物資、建設資材等の基礎的な財・サービスの供給の確保を図るとともに、物価の安定を確保していくことが肝要であると認識しております。 このため、物価担当官会議を開催するなど、関係省庁及び関係府県市との間で密接な連携を図りつつ、物価安定対策事業、物価モニター制度、物価ダイヤル等を活用して、これらの財・サービスの需給・価格動向について調査・監視を強化するとともに、消費者、事業者等に対し、積極的な情報提供に努め、事業者の協力を要請するなど、機動的かつ的確な対応を図ってまいります。 本委員会の皆様の御支援と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
○白川委員長 以上で両大臣の所信表明及び兵庫県南部地震に関する当面の緊急対策についての報告は終わりました。 なお、この際申し上げます。 平成七年度通商産業省関係予算及び平成七年度経済企画庁関係予算につきましては、お手元に配付してあります関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承を願います。 次に、平成六年における公正取引委員会の業務の概略について説明を聴取いたします。小粥公正取引委員会委員長。
○小粥政府委員 平成六年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。 独占禁止法違反行為については、我が国市場を国際的により開かれたものとし、消費者の利益を確保して豊かな国民生活を実現していくとの観点から厳正に対処し、価格カルテル、入札談合事件等三十件について審決により違反行為の排除を命じたほか、二十一件の警告を行いました。また、二十三件の価格カルテル、入札談合事件について、総額七十八億一千三百十九万円の課徴金の納付を命じました。 独占禁止法違反行為の未然防止については、入札談合行為の未然防止を図るため「公共的な入札に係る事業者及び事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針」を公表したほか、独占禁止法との関係において問題を生じさせるおそれがある行政指導の具体例等を示した「行政指導に関する独占禁止法上の考え方」を公表しました。 また、金融会社の株式保有の認可に当たっての考え方に関し明確化を図ることにより一層の運用の透明性の確保に資するため、「金融会社の株式保有の認可に関する事務処理基準」を作成するとともに、合併等・株式保有に関するこれまでの事務処理基準をより明確化することにより、透明性の一層の確保を図るため、「会社の合併等の審査に関する事務処理基準」及び「会社の株式所有の審査に関する事務処理基準」を改定、公表しました。さらに、ベンチャー・キャピタルの許容される活動範囲等について明確化するとの観点から、「ベンチャー・キャピタルに対する独占禁止法第九条の規定の運用についての考え方」を公表しました。 政府規制制度については、従来から競争政策の観点からの検討を進めてきているところですが、平成六年においては、研究会を開催し、物流分野における政府規制の現状及び問題点について検討を行い、その結果を公表しました。また、独占禁止法適用除外制度の見直しについては、独占禁止法適用除外制度見直しに係る関係省庁等連絡会議の場などを通じて、関係各省に対し積極的に見直しの働きかけを行いました。 価格の同調的引き上げに関する報告徴収については、乾電池、一般日刊全国新聞紙及びビールの三品目について価格引き上げ理由の報告を求め、その概要を年次報告において国会に報告申し上げました。 事業活動及び経済実態の調査については、競争政策の観点から、農薬及び合成ゴムについての企業間取引の実態調査や六大企業集団に関する実態調査を行い、その結果を公表しました。さらに、円高の影響が大きいと考えられる鋼材及び石油化学工業の市場構造、価格動向、取引慣行等の実態調査を行い、また、食料品、化粧品及びスポーツ用品といった消費財についても同様の調査を行い、それぞれの結果を公表しました。 下請法に関する業務については、下請取引の公正化及び下請事業者の利益確保を図るため、下請代金の支払い遅延等の違反行為を行っていた親事業者一千九百四十二社に対して、違反行為の是正等を指導しました。 景品表示法に関する業務については、消費者の適正な商品選択が妨げられることのないよう、過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努め、平成六年中に十三件の排除命令を行ったほか、八百二十一件の是正指導を行いました。 以上、簡単ではございますが、業務の概略について御説明申し上げました。 今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。
○白川委員長 次に、平成六年における鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について説明を聴取いたします。西山公害等調整委員会委員長。
○西山政府委員 公害等調整委員会が平成六年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要について御説明申し上げます。 まず、鉱区禁止地域の指定に関する事務について御説明申し上げます。 鉱業と一般公益または他産業との調整が必要な場合に、当委員会は、主務大臣または都道府県知事の請求に基づき、鉱物を掘採することが一般公益または農業、林業その他の産業と対比して適当でないと認める地域を鉱区禁止地域として指定することとなっております。 平成六年中に当委員会に係属した事件は、埼玉県浦山ダム関係地域等合計七件であります。これらのうち、平成六年中に終結した事件は二件であります。 現在係属中の事件につきましては、補償交渉の進捗状況等を考慮して審理手続を進めることといたしております。 次に、鉱業等に係る土地利用の調整に関する行政処分に対する不服の裁定に関する事務について御説明申し上げます。 鉱物の掘採、岩石、砂利の採取の許認可処分についての不服、または森林法、都市計画法等の規定に基づく特定の処分についての不服でその理由が鉱業、採石業または砂利採取業との調整に関するものについては、当委員会に対して裁定の申請をすることができることとなっております。 平成六年中に当委員会に係属した事件は、栃木県知事がした栃木県岩石採取計画不認可処分取り消し裁定事件の一件であります。 現在係属中の事件につきましては、鋭意手続を進めているところであります。 続きまして、土地収用法に基づく意見の申し出等に関する事務について御説明申し上げます。 当委員会は、土地収用法、森林法、鉱業法等に基づき主務大臣が裁決等を行う場合には、意見の申し出、承認等を行うこととなっております。 平成六年中に当委員会に係属した事案は、合計三十四件であり、いずれも土地収用法に基づく意見の申し出であります。これらのうち、平成六年中に処理した事案は十四件であります。 現在係属中の事案につきましては鋭意審査を進めているところであります。 以上が平成六年中に公害等調整委員会が行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する事務の概要であります。 今後ともこれら公害等調整委員会の所管に属する土地利用の調整に関する事務の処理に当たっては、適正に審理を進めてまいる所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。
○白川委員長 以上で両委員長の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十三分散会