災害対策特別委員会 第9号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1995/03/17
会議録
○日野委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 去る二月一日の本委員会におきまして、兵庫県南部地震の緊急災害対策に関する件について決議を行い、議長に報告するとともに、関係各大臣あてに参考送付いたしました。 本決議につきましては、政府等が講じた具体的な措置について報告を求めることにつき理事会の協議が調いましたので、この際、政府から説明を聴取いたします。村瀬防災局長。
○村瀬政府委員 お手元に「二月一日の災害対策特別委員会決議事項及び政府の講じた措置について」という五枚紙のペーパーをお配りしてござい ますので、それをごらんいただきながら御報告させていただきたいと思います。 まず、決議事項の一番目でございますが、 被災住民が一日も早く安心した生活を送れるよう、十分な食料等生活物資の確保に努め、適切な医療救護体制及び環境衛生対策の充実を図るとともに、生活資金の貸付制度の弾力的活用、所得税等の軽減措置の拡大、生命保険及び損害保険の保険金の支払いの迅速化を図ること。なお、障害者、高齢者、乳幼児、外国人等にもきめ細かな対策を講じること。でございます。 食糧等生活物資の確保につきましては、災害救助法に基づきまして、被災者に対して炊き出し等による食料品の給与や、被服、寝具等の生活必需品の給与及び貸与を実施したところでございます。 それから、医療救護体制につきましては、八十七カ所の救護センターを、これは医師や看護婦等が常駐しておりますが、設置したところでございます。それから、巡回診療、巡回健康相談等も実施しております。 環境衛生対策につきましては、避難場所のし尿や被災地域のごみ収集体制の整備に努め、ごみ処理施設につきましてはほぼ復旧しているところでございます。 それから、平成六年度所得税に対しまして、今回の震災による損害につきまして雑損控除等を適用することができる特例措置を実施したところでございます。 その他、避難所の巡回パトロールや、応急仮設住宅への高齢者・障害者世帯の優先入居等を実施しております。 それから、生保、損保各社におきましては、大蔵省の要請等を踏まえ、迅速な保険金の支払いを実施しておるところでございます。 二番目でございますが、 生鮮食料品、建設資材等の安定供給を図るため、流通機能の早期回復に努めるとともに、不当な価格上昇を抑制するため、物価監視等の対策を講ずること。 についてでございます。 建設業関係団体等に対し、応急復旧等のための協力、建設資材の買い占め等の防止を要請いたしました。 それから、国の補助率三分の二でございますが、中央卸売市場の災害復旧制度を創設するとともに、予算補助により地方卸売市場の災害復旧の補助制度を創設しております。 被災地等における物資の需給、価格動向につきまして、関係府県市との情報交換、生活必需物資の価格動向の調査・監視、物価モニターを対象に緊急調査等を実施しているところでございます。 三番目でございますが、 諸外国からの救援物資については、その通関手続等の簡素化を図ること。 外国から送付される救援物資につきましては、関税等を免除する特別措置があり、この措置及び手続について十分周知するとともに、提出書類を省略する等免税手続を含め簡易な通関を認めて最優先で処理し、円滑に実施しているところでございます。 一枚おめくりいただきまして、四番目でございますが、 倒壊した建築物等については早急な解体、撤去を実施し、建築物の安全度判定の実施の支援に全力を挙げるとともに、がけ崩れ、建物の崩落その他の二次災害の防止に万全を期することとし、それらの財政措置については適切に対処すること。 余震等による二次災害を防止するため、余震観測監視を強化するとともに、住民の安全を確保するため、被災建築物の応急危険度判定の実施を支援しております。建設省、住宅・都市整備公団、都道府県から建築技術者の派遣、建設省等から成る地すべり等緊急支援チーム二百五十九人を現地に派遣し、土砂災害の危険性のある約千二百カ所について調査を実施いたしました。継続的な監視が必要と判断されました七十一カ所等におきまして、巡視や計器による監視及び斜面にシートを覆う等の応急措置を実施しております。 雨等の気象による二次災害を防止するため、きめ細かい気象情報を発表しているところでございます。 五番目の、 避難住民の住宅対策については、特にこれを重視し、被災者の希望に配慮した応急仮設住宅等の速やかな建設を推進するとともに、既存の公営住宅等の活用を図ること。また、広く民間の協力を得、自治体間の共助をより一層活用して、遺漏なきよう対処すること。なお、被災住宅復旧については、低金利融資制度の弾力的活用など被災者の負担軽減に配慮し、円滑な実施に努めること。 でございます。 応急仮設住宅については、四万戸を建設するという目標のもとに、三月中に三万戸を完成させるべく作業中でございます。現在までに一万一千七百二十四戸が完成いたしておりまして、このうち五千八百七十八戸が入居をいたしております。 それから、既設公営住宅、公社・公団住宅等に被災者を暫定的に入居させる措置を実施しております。二万六千六百戸を確保しておりますが、そのうち一万四十二戸について入居をいたしております。 それから、住宅金融公庫の災害復興住宅融資の実施及び拡充でございますが、そこにございますように、貸付限度額の引き上げ等の措置を講じております。 それから、被災住宅再建対策事業の創設でございます。被害の著しい地域での公庫融資の据置期間中の金利三・○%を実質二・五%に引き下げるための利子補給について補助を実施しております。 それから、住宅金融公庫の既往債務者に対する救済措置の実施及び拡充でございますが、最長五年間の返済金の払い込みの据え置き、据置期間中の金利の引き下げ等の措置を講じております。 それから、六番目でございますが、道路、ライフライン等の早期復旧あるいは代替輸送等でございますけれども、高速自動車国道、阪神高速道路等で、当初二十七路線三十六区間の通行どめを行いましたが、現時点では二路線二区間を除きまして交通を確保いたしております。 それから、被災した鉄道につきましても、早期復旧に向けて鋭意作業中でございます。新幹線につきましては、当初五月の連休過ぎという見込みでございましたが、先ほどの運輸大臣のお話では、それが少し早まる見込みだということでございます。 それから、放送事業者につきましては、放送の継続に大きな支障はなかったものの、局舎の損壊により仮演奏所によって放送を実施しているというところでございます。 それから、電力、ガスについてでございますが、電気につきましては、一月二十三日に応急送電体制が整いまして、全域で電力供給を再開しております。現在、本格復旧につきまして作業中でございます。ガスにつきましては、当初八十五万戸の供給遮断措置を講じておりましたが、そのうち六十万三千戸につきまして供給を再開いたしております。 それから、加入電話、工業用水道、下水道等につきましては、そこに書いてあるとおりでございます。 それから、道路交通法及び災害対策基本法に基づく交通規制によりまして、緊急輸送ルート、復興輸送ルート等を設定いたしまして、物資等の輸送の円滑化を推進しているところでございます。 それから、発災直後から鉄道の不通区間での代替バスの運行を実施しております。現在、鉄道不通区間十区間で代替バスの運行を実施しているところでございます。 それ以外に、そこにございますような、トラック事業者等による緊急輸送、海上保安庁の巡視船艇、航空機あるいは民間ヘリコプター等によります緊急物資等の輸送体制を整備しているところでございます。 次に、七番目でございますが、神戸港の復旧の関係でございます。 神戸港の復興の考え方を、関係方面と協議の上、決定済みでございます。 それから、神戸港埠頭公社の港湾施設の災害復旧につきましては、先日御可決いただきました特別法によりまして支援措置を、そこにございますように、岸壁については国の補助率十分の八といったような措置を実施しているところでございます。 次に、八番目でございますが、警察等の施設、それから被災地の安全の確保ということでございますが、これにつきましても、警察施設、交通安全施設の災害復旧に必要な国の補助率の引き上げを行っております。 それから、兵庫県警察に対しまして、全国から機動隊員を派遣するとともに、パトカー、移動交番車等もあわせて派遣し、被災地、避難場所の警戒活動を実施しております。 それから、九番目でございますが、社会福祉施設の復旧の関係でございますが、そこにございますように、これも国の負担割合を三分の二に引き上げる等の措置を講じておるところでございます。 それから、十番目の文教施設等の関係でございますが、そこにございますように、文教施設の早期復旧のための必要な経費を補正予算に計上する、あるいは教科書の無償給与を実施する等の措置を講じておるところでございます。 それから、十一番目でございますが、被災者の就業対策の関係でございますが、これにつきましては、労働大臣から経営者団体のトップに対しまして、雇用調整助成金あるいは失業給付の特例措置の活用によります雇用の維持、安定、新卒者の採用内定の取り消し回避等について要請する等の措置を講じております。 それから、十二番目の被災中小企業者等に対する措置でございますが、被災中小企業者の当面の資金需要に応ずるとともに、事業者の立ち上がりを円滑化するため、低利融資の充実強化、無担保・無保証人貸付制度の充実等を実施しております。 それから、被災中小企業者に仮設工場、仮設店舗等の操業の場を速やかに提供することにより、事業の立ち上がりを支援しております。 それから、被災中小企業者の既往の借入債務の返済等による負担を軽減するため、公的融資について償還期間の延長等を弾力的に実施しております。 それから、十三番目の、被災農林漁家、食品流通加工業のための融資制度等の関係でございますが、農林漁業金融公庫資金につきましては、当初三年間の貸付利率を利子助成によって実質二・五%に引き下げる等の措置を講じております。 それから、十四番目でございますが、被災者に対し的確な災害関連情報を提供するといった問題でございますが、これにつきましては、日本放送協会等に対しまして、災害放送の引き続きの実施と視覚障害者への情報提供の配慮を要請しております。 それから、「今週の日本」等の政府広報誌による被災者への情報提供、神戸新聞への被災者向け広報の掲載等を実施しております。 それから、十五番目でございますが、これにつきましては、今まで申し上げましたようなことでございますけれども、第二次補正予算を提出いたしまして、二月二十八日に成立させていただいております。 それから、先ほど申し上げました阪神・淡路大震災特別財政援助法によります財政上の特例措置等を講じているところでございます。 以上でございます。
○日野委員長 これにて政府からの説明聴取は終わりました。 —————————————
○日野委員長 これより質疑に入ります。 本日は、特に阪神・淡路大震災について質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松下忠洋君。
○松下委員 鹿児島から出てまいっております松下忠洋と申します。 きょうは、阪神・淡路大震災の、特に降雨や波浪による二次災害、その対策についてお聞きしたいと思っております。治山治水、砂防、がけ崩れ対策についてでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず初めに、こういった地震そのものによる災害のほかに、その後の降雨等による二次災害、山崩れや地すべり、がけ崩れ、土石流といった、そういう災害についての対策、その緊急性というものについての御認識を小里大臣にお伺いしたいと思います。大臣には連日震災対策で大変御苦労をかけておりますけれども、これからもひとつよろしく頑張っていただきたいと思いますが、この認識についてお伺いしたいと思います。
○小里国務大臣 実は、昨日も現地座談会を開きました。その中におきまして、ただいま松下議員より御要請のお話も、重点項目の一つとして強く聞かされたところでございます。 お話しのように、降雨あるいは台風等によりまする二次災害を十分考慮しなければならない状況にございまして、実は率直に申し上げまして、けさ方も閣議の後、野坂建設大臣とその話を打ち合わせをいたしました。来週前半でぜひこれの抜本的対策をもう一回検証してみようじゃないか、そういう話をいたしたところでございまして、御要請の趣旨を踏まえて一段と努力をいたしたいと思っております。
○松下委員 大変心強く思っております。 実は私も、建設省で長い間防災に携わってまいりました。雲仙・普賢岳の対策も、建設省の責任者として陣頭指揮してまいった経験がございますけれども、災害の後の降雨時期におけるすさまじい土石流災害で、地域の人たちに大変大きな苦労をかけ、また悩みでもございました。 この六甲山系地帯にもそのような危険性がたくさんあるということを、今回地震直後に調査をいたしまして、みずから確認してまいってきたわけでございます。「二次災害を警告する」という提言を緊急にまとめて出しておきました。このことは、自由民主党の地震防災対策強化方策についての提言の中にも取り上げることになりまして、これから政府の方にも強力にその実行を迫ってまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 実は、六甲山系というのは、これまで集中豪雨によるこういった土砂災害あるいは洪水災害に非常に悩まされてきた地域でございまして、昭和十三年、それから昭和四十二年と大災害がございました。昭和十三年の災害は谷崎潤一郎の「細雪」にも記述があるほどでございますけれども、その後三十年たって、昭和四十二年に同じような大洪水がございました。そしてまた、ちょうどそれから三十年目ぐらいに当たるわけでございまして、今、山の中には、その三十年間に蓄積されたいろいろな崩壊物やら地すべりの危険性が潜在しているというふうに考えても、これはもう十分成り立つというふうに思っております。 地震後のいろいろな災害例を調べてみましても、えびの地震でありますとか、新潟地震でありますとか、福井地震でありますとか、地震が起こりました後の数年の間に、必ず降雨に伴ってすさまじい土砂災害や洪水災害が発生しております。政府において、こういった地震の後の現地調査、山地の状況をどのように調査をして現状を認識しておられるか、そのところの二次災害対策のための調査の状況をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○田畑説明員 お答えをいたします。 六甲山の地震直後の調査でございますが、まずヘリコプターで、空からの調査で崩壊等の状況を把握をいたしました。それから調査団の派遣をいたしまして、地すべり、がけ崩れの危険箇所千二百カ所、それから六甲山系の全域で土石流危険渓流の三百五十三渓流について点検をいたしました。 これらの点検の結果、継続的な監視が必要とされた箇所につきましては、自治体の災害対策本部にまず情報を提供いたしまして、シート張り等の応急処置をしていただきました。また、関係住民に対しましての避難勧告を実施していただいたわけでございます。 今後につきましては、二次災害防止のために、地元自治体と連絡を緊密にいたしまして、警戒避難体制の充実、それから砂防設備の整備等の恒久対策の実施を図っていく所存でございます。 以上でございます。
○松下委員 私も、兵庫県選出の谷洋一先生と現地をつぶさに歩いてまいりました。やはり土砂災害危険箇所が相当数に上っておりますので、その対策を緊急に実施してほしいということを提言しております。 それからもう一つは、監視点検システムを配置すべしということでございます。 現在、このような山地災害についての危険箇所が多数あるということでございますけれども、その危険な状況をどのように把握しておられるでしょうか。 例えば私は、岡本地区のあの道路沿いに起こっております大きながけ崩れ、それから斜面すべりも見てまいりましたし、それから仁川の崩れのその後の状況も見てまいりましたけれども、実際対策を進めているところはまあいいといたしまして、その後のいろいろな、二カ月たった後のクラックの拡大の状況、それから地表の移動の状況、そういった監視システム、点検等をしておられるのかどうか、それを地域の人たちにどのように伝えておられるのか、もう少し具体的にお話しいただきたいと思います。
○田畑説明員 お答えをいたします。 まず、昭和十三年あるいは四十二年の土砂災害以降に建設省で鋭意設置をしてきております砂防ダム等が倒壊に至らなかったかどいうような調査をやらせていただきました。大事に至ってはおりませんが、六甲地区を中心に三十五の砂防関係施設にクラックの被害が生じております。これらの施設の被害につきましては、現在鋭意復旧を行っているところでございます。 それから、今御指摘の、地震によりまして仁川地区等を初め三十一カ所でがけ崩れあるいは地すべりが発生して、三十七名が亡くなっておられるわけでございますが、現地踏査、それからヘリコプターによりましての空からの調査、そういうのをさらにやりまして、六甲山系では四百五十カ所の崩壊が認められておりますし、そのほかに地割れ、あるいは地盤の緩みが生じております。こういうところが、今後の梅雨期の降雨によりまして土砂災害の二次災害の発生が懸念されるところでございます。 その中でも緊急に土石流危険渓流等を点検いたしまして、上流域に崩壊等が発生している場所等を調査いたしまして、危険度の高い三十七渓流におきましては、まず既設の砂防ダムにたまっている土砂を除石をいたしまして、それから砂防ダムの設置、あるいは山腹工を行います。それから、二十四カ所では緊急の地すべり対策事業を実施中でございます。 それから、こういう箇所以外にも危険度が高いと予想される場所におきまして、現在のもう設置をしてございました雨量計等に加えまして、雨量計、あるいは地すべりに対する傾斜計、伸縮計等を今設置をしておりまして、具体的に警戒避難体制の強化を図っているところでございまして、今後とも万全を期したいと思っております。 それから、より詳細な崩壊の分布だとか崩壊の土量だとか、そういうものの把握と分析につきましては、今調査中でございます。降雨による崩壊の発生の推定、あるいは立木が流出してくる推定、そういうものにつきましては、その調査に基づきまして早期に、今申し上げましたような検討をするように準備中でございます。 それから、二次災害防止に向けましての砂防計画の検討につきましても、今までの、昭和十三年あるいは四十二年の、治水土砂防を目的とするような従来の対策だけではなくて、地震災害による土砂災害防止の砂防計画づくりというような調査方法も検討しているところでございます。 以上でございます。
○松下委員 林野庁の治山課長もお見えでございます、それからまた建設省の治水課長もお見えでございますので、治水の、護岸とか堤防の被害の状況、なかなか表にあらわれませんでしたけれども大きな被害を受けていると聞いておりますし、私も現実に見てまいりました。また、山の奥の方の山地の崩壊も厳しく広がっているところもございます。治山課長、治水課長に、その現況と対策、どう取り組んでおられるかをお聞きしたいと思います。
○土屋説明員 御説明をさせていただきます。 今回の地震によりまして、直轄河川の管理でありますと、淀川など四河川で堤防あるいは護岸等に被害を受けました。沈下であったり亀裂であったりするわけでありますが、その数が三十二カ所でございます。 このうち、淀川の被害が比較的大きかったわけでございますが、淀川の三川合流点、木津川、宇治川、桂川の合流点下流の堤防の全体延長が八十一キロございまして、被災を受けましたのがそのうちのおおむね八%に相当いたします六・六キロということで、淀川本川の被災箇所は十八カ所であります。淀川左岸の大阪市此花区の酉島地先というのがございまして、河口付近でございますが、そこでは堤防が大きく沈下はいたしましたが、被災後の満潮時にも市街地への浸水はなかった、こういうのが被害の状況でございます。 また、被災箇所のうち緊急復旧が必要な六カ所、これは淀川と猪名川でございますが、それにつきましては、被災前の高さまでの緊急盛り上あるいはシート張り、土のう積みというようなものを一月十九日に着手をいたしまして、一月三十日までにすべてこれを完了しております。六カ所はそういう緊急復旧を行いましたが、それ以外の被災箇所すべてにつきましても、亀裂している場所へ土砂をてん充したり、あるいはシート張りをするなど、応急の手当ては終わっている、こういう状況でございます。 なお、先ほど御説明いたしました淀川の酉島地区につきましては、ことしの出水期までに、被災を受けていない上流側の堤防と同じ強度を持つ鋼矢板二重方式によります頑丈な仮締め切り堤を現在施工中でございます。この仮締め切り堤が完成した後、引き続いて本復旧に着手する予定にしております。それ以外の被災箇所につきましては、現在既に本復旧工事に順次着手をしてきております。ことしの出水期までに工事を完了させる予定で最大限の努力をしている、こういう状況でございます。 また、補助河川につきましては、淀川水系の中島川とか神崎川あるいは武庫川等につきまして、堤防天端の沈下あるいは亀裂の被害が生じておりますが、これら被災河川につきましては、二次災害を防止するために出水期までに必要な応急工事を実施するとともに、災害査定を進めているところでございますが、一日も早い復旧に努力をしてまいりたい、かように考えているところでございます。 以上でございます。
○前田説明員 今回の大震災によりまして、林地関係につきましても、山腹崩壊、林地荒廃等の被害が発生しているところでございまして、現在、山腹崩壊で四十五カ所、落石で十四カ所、渓流荒廃で二十一カ所、計八十カ所の被害地を確認しているところでございます。 今後、降雨等によりまして、先生御指摘のように二次災害が発生する可能性もございます。このため、私どもといたしましても、人家等に近接いたしております地域等を重点にしまして、山腹崩壊の状況ですとか亀裂の有無等、こういったところの点検調査を行いますとともに、二次災害の防止と復旧対策を検討するための専門家によります検討委員会を設けまして、検討を行ってきているところでございます。 これらの調査等を踏まえまして、伸縮計の設置等を行いますとともに、人家等への影響が懸念されるなどいわゆる緊急に措置する必要がある箇所につきましては、災害開運緊急治山事業によりまして、防護さくや谷とめ工、こういった復旧工事に着手しているところでございまして、現在五カ所で既にもう実施しているところでございますが、今後さらに、復旧治山あるいは予防治山、こういった事業の実施を図りまして、二次災害の防止に万全を期していきたいというふうに考えている次第でございます。
○松下委員 二次災害対策については、必ずやってくる梅雨がございますので、梅雨までの間に必ずやっておかなければいけない緊急な、超緊急な対策工事、ソフトも含めてですけれども、そういう大急ぎでやらなければいけないことと、それから、その後一年、二年以内に緊急にやっていくべきことと、きちっと仕分けをしていただいて、早くしなければならないものについてはしっかりと、遺漏のないようにしていただきたいということをここで強く御要望しておきます。 もう一つは、きのうも神戸市の人たちといろいろお話ししておりまして強い要望がございましたし、また現地でも確かに深刻な問題になっておりますけれども、これは本会議やら予算委員会等でも取り上げられてまいりましたが、既にでき上がっております民間の宅地の擁壁の崩れ、それから地割れ、そういった危険箇所が無数にあるのです。 これは個人でちょっと石積みを直すことでできるところもございますけれども、もう御承知のように大規模にそういうものが壊れている。しかも、あの地域は前面が斜面の町ですから、民間宅地造成といいましても、山そのものを削る、あるいはそこに少々の盛り土をしてつくっていくという、非常に自然斜面に近い形での擁壁なんですね。それが大規模にこうして破壊している。これを個人の力で何かしろといっても非常に限界がございます。 この辺のところを、どのように内容を把握しておられて、対策をどのように今検討して実行しようとしておられるのか、そこを具体的に教えていただきたい。
○竹村説明員 お答えいたします。 建設省におきましては、一月十七日の地震発生後、兵庫県、神戸市と連絡をとりながら被害状況の把握に努めてきたところでございますが、今御指摘の宅地の災害につきまして、現段階で兵庫県、神戸市等の地方公共団体が、一部住宅・都市整備公団の協力を得まして調査をし、確認した宅地被害の箇所数は、約四千カ所でございます。それで、被害の状況といたしましては先生今御指摘のとおりでございまして、六甲山ろく部の宅地造成地におきます字盤へのクラックですとか、石積み擁壁の破壊というようなものが多いという状況でございます。 私どもといたしましては、今回の震災についての被害の甚大さということにかんがみまして、つい先ごろ法律を通していただきましたが、擁壁の損壊等の宅地被害に係る復興費用について住宅金融公庫が低利の融資をする災害復興宅地融資制度を創設いたしまして、被災された方々を積極的に支援してまいる所存でございます。 また、今の御指摘のような点につきまして、被災宅地の復旧について、私どもはやはり、基本的には被災宅地は個人の財産でございまして、一般的に、今回新たに創設した制度を含めて、住宅金融公庫の融資制度等の積極的な活用により対処していくべきものだと考えております。しかしながらまた、災害関連の緊急事業等の採択要件を満たす場合ですとか、それから公共施設の復旧事業に関連すると認められるような場合などにあっては、その被災原因の対策について、公共土木施設災害復旧事業とか、地すべり対策の災害関連緊急事業等の関連公共事業制度の積極的な活用等を図っているという現状でございます。 今後ともこの宅地災害の復旧に向けて努力してまいりたい、かように考えております。
○松下委員 この既成宅地の危険箇所ですけれども、場所別に分類してみますと、公道に面する公共に関連する箇所、それから私道に面しているもの、それから民間と民間のそういった境界の本当に民地の中にあるもの、こういろいろ、それぞれなんですね。 ですから、それに応じて、例えば公共の要素が非常に強いところであれば、そういうところに面しているものであれば、それは公共のものを通してやることができると思いますけれども、私道に面したり、民民の境界の中にあったりするようなものについても、あらゆる手だてを考えて、そして拡大解釈する。あるいは、市からの要望にございますけれども、助成制度や現行融資制度の拡充、あるいは全額利子補給していくというようなこともぜひ考えていただきたいと思います。 これはもう一度、簡単にお願いしたいと思います。
○竹村説明員 繰り返しのお答えになって恐縮でありますけれども、先ほど申し上げましたように、宅地の復旧については個人の資産であって、融資等によって基本的には対応していただくということで考えておりますが、先ほど申し上げましたような現行の公共施設の復旧事業等の積極的な活用を図っているということで御理解をいただきたいと思います。
○松下委員 防災課長、何かありますか。
○肥田木説明員 被災いたしました宅地の復旧の問題につきましては、ただいまの答弁のとおりにできるだけ公共事業も活用して対応してまいりたいと考えておりますが、先生御承知のとおりに災害復旧制度は公共土木施設に関する制度でございます。したがいまして、その制度の仕組みの範囲内で積極的な活用を図ってまいる、こういう考え方でございます。
○松下委員 よろしく、積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。これは、後でまたフォローしていろいろお願いを申し上げたいと思っております。 もう一つは、震災復興町づくりについての治水あるいは砂防関係の考え方でございます。 森林や都市の中にある林が防火に非常に役立ったというような話も聞いておりますし、あるいは、ヘリコプターが緊急に着陸する場合の場所を確保しておくということも、河川敷なんかを利用してやってほしいというような話もございました。都市空間の中に幅広いそういった防災の空間をつくっていくということが非常に大事だと思いますけれども、この震災復興町づくりについて、防災の町づくり、あるいは緑の町づくり等についてどのように取り組んでおられるのか。具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○田畑説明員 お答えをいたします。 現在、被災地において復興に向けた計画策定が始まっておりますが、我々も、災害に強い町づくりを考えていく上では土砂災害等の対応が重要だと認識しております。 先生の先ほどのお話の中にございましたような緊急援言「二次災害を警告する」という文書の中にも記述、提言されているような内容も我々検討させていただいておりますが、六甲地区におきましての砂防ダム等の設置等の従来工事のほかに、例えば土砂災害防止に役に立つ都市の周りの監視・点検システムの整備、これが必要だろう。あるいは、避難路だとか緊急輸送路として利用できる維持管理用道路を備えたような流路工、あるいは延焼防止に資する幅の広い流路工の整備、あるいは燃えにくい樹種の砂防林等、それから避難地を兼ね備えるような防災空間を創出するような急傾斜地の崩壊防止施設の整備等を行うことが重要と認識しておりまして、それの実施に向けまして今検討をさせていただいているところでございます。 また、この六甲地区以外にも、全国的には活断層に関連するような流域を持つ荒廃した渓流もたくさんあるわけでございまして、そういう全国的に展開するような砂防施設を活断層に関連するような流域も整備していかなくてはいけないだろうと思っておりますし、また、専門家なんかで震後の斜面だとか渓流だとかの点検のための組織も確立していかなくちゃいけないだろうというふうに思っておりまして、今鋭意検討しているところでございます。 以上でございます。
○松下委員 現行制度を幅広く活用しながら、息長く、二次災害を防ぐ、あるいは再度災害を防ぐための防災町づくりに役立つような河川改修あるいは治山治水、砂防設備を整備していっていただきたいということをお願いしておきます。 活断層について最後にお聞きしたいと思います。 今回のことで、活断層ということがしばしば出てまいりました。一体、活断層とは何なのかということをお聞きいたしたい。それから、この活断層というものを、日本の国の機関の中でどこがきちっと研究し調査し、そして責任を持っていろいろなところに知らしめるようなことをやっているのかということも、あわせてお聞きしたいと思います。 そして最後に、活断層についてのいろいろな対策。特に今回は地震についてのいろいろなことが警告されました。地震が起こってから、阪神・淡路地域や四国地域、あるいは関東の箱根の地域なんかの断層は危ないんだ、前から警告しておったじゃないかということが言われましたけれども、後から言うんじゃなくて、今から、どの地域が、どういうふうな活断層が非常に危険であるし、地震の再現期間からいってもそういう活動する時期に入っているんだというようなこともあわせてきっちりと国民に知らせながら、その対応を実際にやっていくということがぜひ必要だと思いますけれども、そういう活断層対策についての考え方、方針を、これは国土庁にお聞きしたいと思います。 まず活断層、それからその調査の状況、これを通産省、文部省にお聞きしたいと思います。簡単にお願いします。
○吉田説明員 ただいまお尋ねのありました活断層の定義につきましては、いろいろな説があるわけでございますけれども、通常一般的には、第四紀、これは約八十万年以降の時代でございますけれども、この第四紀に活動した地層でございまして、将来も活動する可能性のある断層を活断層と申しております。 私ども工業技術院の地質調査所におきましては、従来から各種の地質の調査を実施いたしておりますけれども、その調査の結果判明をいたしました活断層が、五十万分の一の活構造図というふうな形で、全国を網羅する形で作成をされております。首都圏でありますとかいわゆる大都市圏の平野部におきましては、都市化でありますとか厚い堆積層の存在といったことで、なかなかその活断層の存在については未解明な部分が多いわけでございますけれども、それ以外の部分についてはおおむね把握をされているという状況でございます。ただ、場所はほぼ特定をされているわけでございますけれども、その各活断層ごとの活動履歴、こういった点についてはまだ十分な調査がされていないという現状でございます。
○崎谷説明員 お答え申し上げます。 我が国におきます地震予知研究につきましては、文部省にございます測地学審議会が各省庁・大臣に建議をいたします地震予知計画に基づきまして、大学、気象庁、国土地理院等関係の機関が協力して推進をしております。現在、平成六年度から十年度までの第七次地震予知計画が進行中でございますが、その中におきましても、重要な活断層地域においてトレンチ調査や地震考古学的な調査などを実施いたしまして、内陸地震が発生する可能性を評価する手法の開発を目指すこととしているところでございます。 先ほど通産省の方からもお答えございましたけれども、大学あるいは工業技術院地質調査所等の研究者が連携をしつつ調査をしておりまして、例えば東京大学出版会から「日本の活断層 分布図と資料」という刊行物がございまして、全国約二千の活断層の分布図が作成をされているところでございます。しかしながら、今回の兵庫県南部地震にもかんがみまして、特に活断層の調査研究をさらに進めていくことが重要でございます。大学、関係機関が連携協力をして、今後とも活断層に関する調査研究の推進を図る必要があると考えているところでございます。
○村瀬政府委員 今お話がありましたように、活断層そのものの調査がまだ十分進んでいない状況でございますけれども、その調査が進みまして、活断層の活動周期あるいはそれによって引き起こされます地震の規模等が明らかになった場合におきましては、活断層の付近における構造物の安全性の配慮のあり方、あるいは防災体制の整備、それから短期的な予知ができないかどうかというようなことについて検討した上で、もし仮にできそうだということであれば、集中的な観測体制をしくといったようなことについても検討していくべきものと考えておるところでございます。
○松下委員 終わります。ありがとうございました。
○日野委員長 次に、石橋大吉君。
○石橋(大)委員 きょうは時間が三十分しかないわけですが、そろそろ委員会の審議も、大震災後の対策から、今度の震災の経験を踏まえて今後どうすべきか、そういう意味では、今後の地震を中心にした震災対策全般のあり方について、かなり広範囲にわたって掘り下げた議論をしなければならぬ段階に来ていると思います。時間が三十分しかありませんので、余り大上段に振りかぶってそういう質問をするわけにはいきませんので、正直言って少し悩みましたが、決められた時間の範囲内で質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、小里大臣を初めとして、応急仮設住宅の建設など、本当に寝食を忘れるように頑張って努力をいただいていることに、この際改めて敬意を表しておきたいと思うのです。そういう意味で、大変努力をしていただいていることですが、被災地から要請のありましたことを最初に二、三質問したいと思うのです。 その中で、この仮設住宅の建設に関連をしまして、個人の所有する土地を自治体が借り上げて、そこに仮設住宅を建設して、土地提供者を入居させることを現行制度の中でぜひ認めていただきたい、こういう神戸の被災地からの強い陳情があっておるわけであります。 仮設住宅の建設地がかなり今まで住んでおられたところから遠い、こういうようなこともありまして、特にお年寄りの皆さんがなかなかその土地から離れたくないというか、いろいろな事情があることと思いますが、そういう非常に遠いところに行くことに対して逡巡をされるといいますか、余り歓迎をされない。それから何よりも、遠くに行けば、倒壊した自宅の片づけなどを含めて、その地域の、被災地の後片づけなどについてもどうしても疎遠になっていくというか、こういうようなことも考えられる。 いろいろなことを考えると、今申し上げましたように、個人の所有する土地を自治体が借り上げて、そこに仮設住宅を建設してもらう。恐らくいろいろ難しい問題が絡んでそう簡単ではないだろうなという感じもないことはないんですが、ある程度対象者を選ぶというようなことも事と次第によっては必要ではないかなというふうにも思います。かなり強い要請でもありますので、この際ぜひその点について、当局の考え方をまず最初にお伺いしたいと思います。
○松尾説明員 お答え申し上げます。 災害救助法の目的は、被災者の応急、一時的な保護にありまして、法による応急仮設住宅の供与も、災害のため住家をなくし自力では直ちに住宅を得ることが困難な方に対しまして、簡単な住宅を仮設し、一時的な居住の安定を図ることを目的としたものであります。なお、同法は建築用地について制限しておりませんで、私有地についても市町村等が借り上げる形での活用は可能でございます。 先生も御指摘になりましたように、ある意味ではいろいろな問題を抱えております。少し申し上げますと、早期、大量に建設するためには、利用関係の調整が容易な国公有地が望ましいこと。二番目に、特に被災した土地は境界の確定も困難な場合もあると思われますし、また、瓦れき等を撤去してから建築するとなると、建築完了は相当先になると推測されます。このような形の建築が出てくると、現に建築している仮設住宅への入居を控えることが予想されます。また逆に、地主だからという理由で優先に入居させると、こういう施設の利用について不公平という問題も生じる等の解決すべき種々の問題がたくさんございまして、御質問のような仮設住宅の建築はなかなか困難と考えております。 いずれにいたしましても、応急仮設住宅の建築につきましては、建築戸数及び建築場所等につきまして、兵庫県が行っているところでございますので、同県の意見もよく聞いてまいりたいと考えております。
○石橋(大)委員 今、いろいろと難しい問題があることについて説明はありました。しかし、基本的には兵庫県など自治体の判断で、その判断によっては今申し上げたようなところへ仮設住宅を建設することも絶対不可能ではない、こういうようなことのようですから、ぜひひとつ、非常に強い要望のようでありますから、自治体の判断を含めて御検討いただきまして、できるだけそういう要望にこたえるような方向で対処をしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。 二つ目に、あわせまして、その仮設住宅の中に、今言ったようなところに仮設住宅を建てて店舗の併設をできるようにしてほしい、こういう要望もあるわけですが、この点についてはどうですか。
○松尾説明員 先ほど御説明申し上げましたように、災害救助法での応急仮設住宅の供与でございますが、これは、災害のため住家をなくし自力では直ちに住宅を得ることが困難な方に対しまして、簡単な住宅を仮設し、一時的な居住の安定を図ることを目的としております。したがいまして、生計維持の手段の提供まで行うことは考えておりません。 したがいまして、災害救助法での対応は、今御質問の点につきましては非常に困難と考えております。
○石橋(大)委員 この点についてもさっきの答弁と同じで、非常に難しい、こういうお話ですが、収入なしには自活できないということは当然のことですから、ぜひひとつ、この点もお含めいただきまして検討していただきますようにお願いをしておきたいと思います。 それから三つ目に、建てかえで二重ローンを抱えてしまう被災者に対して住宅ローンの軽減のための抜本的な措置を講じてほしい、こういう要望があるわけです。 ちょっと私の個人的な話になりますが、めいが垂水区におりまして、幸いにも家屋の倒壊からは免れた地域ですが、めいの方は看護婦さんでずっと頑張っているし、そのめいのだんなの方は三菱重工か何かで働いておりまして、せっせと夫婦共稼ぎでまず小さい家を買って、地震のつい二、三カ月前に、子供も大きくなったことだし、もう少し大きいうちを買った。そういう意味ではローンをまた大きく背負っているわけですが、幸いにも垂水の方は倒壊しませんでしたのでよかったのですが、どっちにしても、そういう二重ローンを背負わなきゃならぬような年代というか階層の人は、三十代の、夫婦共稼ぎで頑張って家を買って子育てをしているというか、そういう意味では一番働き盛りで子供の教育や養育にも金がかかる、こういうところですから、せっかく頑張って家を建てて、それが倒壊をして、またさらに二重の住宅ローンを背負わなきゃいかぬというのは本当に過酷な話だと思うのですね。 そういう意味で、何とかそういう二重ローンを負担せざるを得ない階層に対してひとつ適切な処理をしていただきたい、こういう強い要望がありますが、この点について、建設省ですか、お答えいただきたいと思います。
○坂田説明員 今回の大震災で被災された方々の住宅ローン債務が残っておられるということは、非常に深刻な問題であるというふうに受けとめているわけでございます。そうした方々への、生活再建を円滑に進めていただくということで、まず持ち家の再建取得ということ、それから当面借家への入居に対して支援をしていくというようなこと、それぞれの個別の実情に応じまして適切な施策を講じていくということを今やっているところでございます。 このため、まず融資面でございますが、住宅金融公庫貸し付けで、既に借りておられる方々につきましては据置期間中の金利の引き下げでありますとかそういう措置を講じておりますし、それから、新たに住宅を再建取得される場合には、災害復興住宅貸付の貸付限度額の引き上げ、それから金利の引き下げ等の措置を講じているわけでございます、また、公庫融資に加えまして、さらに据置期間中、最大五年間でございますけれども、金利を、三%になっておりますが、これを二・五%まで引き下げるための助成措置を行うことといたしておるわけでございます。 それから、兵庫県の方でも非常に御努力いただきまして、現在、住宅復興計画を策定中でございます。その中で、被災地で面的整備事業に協力される方というような一定の限定点づきますが、当初五年間は無利子になるような利子補給が行われる。それとともに、二重ローン対策として、据置期間が終わりまして元金返済が始まって非常に返済額がふえるというような六年目以降五年間につきまして、平均二ないし三%の利子補給によって支援をしていくというような対策が講じられるというふうに承知しておるわけでございます。
○石橋(大)委員 問題の深刻さについては十分御理解をいただいているようですから、ぜひひとつ今後ともよろしくお願いをしておきたいと思います。 時間がありませんから次に行きますが、雇用対策について一つ二つお伺いしたいのです。 まず、雇用保険の加入者であって、特に五人以下の零細企業などの場合に多いのですが、工場が倒壊をしてなかなか仕事が再開できない、しかし、失業保険その他の給付を受けながら仕事を探したりする。ある程度そういうものがあれば、生活の支えになるわけですから、余裕を持ってというかできるのですが、企業主の証明があればいいのですけれども、その証明がいろいろな事情でなかなかとれない。そういう場合に、五人か十人か集まって、仮設の工場というか、極端な話がテント張りでもいいから、その中に何人かで機械その他を持ち込んで、協業で仕事をしたい。 ケミカル関係の仕事というのは、結構仕事はあるようですが、できるだけ早くその仕事を再開しないと、最近のはやりではないのですが、どんどん海外の労働賃金の安いところへ出ていってしまう。こういうような事情も背景にありますから、できるだけ早く仕事を再開したい、しかしなかなか失業給付もない。ぜひひとつそういう意味で、企業主の証明が得られない人々に対する措置を何とかとってもらえないか、こういう強い要望があるわけであります。 この点について、まず雇用主の証明がとれない者の救済措置について何かいい方法やお考えはないか、承っておきます。
○吉免説明員 先生御指摘のように、雇用保険の失業給付を受ける場合に、御本人が離職したときに事業主から離職票を受け取って、公共職業安定所に書類を出して手続をしていただくということにいたしております。それで、通常ですと事業主が責任を持って対応していただくということにいたしておるわけでございますが、先生今御指摘のように、震災に伴ってその事業主がお亡くなりになったり、あるいは御指摘のようにいろいろな事情でなかなか証明事務が十分に進まないということは確かにあるかというふうに思います。 それで、こうしたケースについて現在、事業主にかわって私ども公共職業安定所の方で職権で離職票をおつくりをして、御本人に渡すという形で対応させていただこうというふうにやっております。したがいまして、そういう事情のある方につきまして御相談をいただきましたら、お一人お一人の事情を十分お聞きしながら弾力的に対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
○石橋(大)委員 もう既にそういう措置がとってあるわけですな。
○吉免説明員 はい。今申し上げた形で対応させていただいております。
○石橋(大)委員 よろしくお願いします。 次に、先ほど言った、仮設工場をつくって協業で仕事をする場合の支援措置というか、そういうことについてもひとつ配慮いただきたい、こういうことなんですが、この点については通産省の関係のようですが、いかがでしょう。
○玉木説明員 お答え申し上げます。 被災されました中小企業者の操業の再開というのは非常に重要でございますので、低利融資制度等とあわせまして、中小企業事業団の高度化融資事業、これは九〇%無利子で貸す、二十年でございますけれども、その制度の活用によりまして仮設工場などを設置いたしまして、これを賃貸する制度というのを既に創設いたしております。 現地におきましては、神戸市が既に三カ所五十二戸の仮設工場の建設に着手しておりまして、今月末にも入居ができる見込みでございます。共同入居等を含めますと、当座おおむね百社程度が入居できる予定でございます。また、来週でございますが、三月二十一日から第二期の入居募集を開始することとしておりまして、既に建設中のものと合わせまして全部で三百社程度が入居できるように配慮をしておるところでございます。 今後とも地元公共団体と十分連絡をとりまして鋭意進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○石橋(大)委員 零細な町工場などで頑張っておられた皆さん、大変だと思いますので、引き続いてひとつよろしくお願いをしたいと思います。 次に、これは若干今後のことに関係をする話ですが、この間、地震財特法の期限の延長をこの委員会で審議決定をしたばかりですが、そのことに関連をして、我が党内でも国対なんかで事前に、党としてどうするか、こういう議論をちょっとしたのです。 そのときに、地震財特法の対象地域をなぜ東海だけに限定するのか、もっと全国的に拡大すべきじゃないかと。これは御承知のように、最近の地震被害といえば、北海道南西沖の地震、三陸はるか沖の地震だとか、東海地域以外のところで大地震が起こって、被害が大きく出ているわけですね。そういう意味では、そろそろ全国的に観測網その他を広げるべきではないか、こういう議論がありまして、そういう議論は当然必要かもしれないけれども、そういう議論をするとかなり防災対策全般について掘り下げた議論をしないといけない、とても三月三十一日の日切れ法案処理までに間に合わないということでそういう問題は先送りするということでとりあえず期限延長だけは認めよう、こういうことにしたわけですね。 そのことに関連をしてちょっと伺いたいのですが、今、東海地震対策における観測網、整備状況、余り詳しい話はできないと思いますが簡単にひとつ、どういう状況なのかをお伺いしたいと思います。
○山下説明員 お答えいたします。 ただいま先生御指摘の点でございますが、我が国におきまして、各地域の地震観測研究を効率的に進めるという観点から、地震予知連絡会という会が、観測強化地域、これは二カ所ございます。それから特定観測地域というところを選んでおりまして、これが八カ所でございますが、このうち、東海につきましては観測強化地域ということで選定がされております。この地域におきましては、先生御高承のとおり、気象庁がいろいろ全国的に一律の観測をしているものに加えまして、各機関が協力をして観測しております。 例示的に申し上げますと、例えば、国立大学それから科学技術庁、私どもの防災科学技術研究所で、気象庁の地震網より、より小さな地震を把握するための観測施設が約六十二カ所。さらに、国土地理院が、これも全国的にやっているものの一環ではございますが、例えばGPSと申しまして、人工衛星を使ったような施設を配備しております。これが約五十七カ所。いずれも平成六年三月末の数字でございますが、そういったかなり多項目の観測施設がございます。 なお、これらの施設のうち、今先生御指摘の東海地震、いわゆるマグニチュード八クラスのものとして予知を前提に一定のスキームがつくられているものにつきましては、各機関の観測施設のうち必要なデータは気象庁にオンラインで送って、常時監視し、異常前兆の把握に努める、こういう体制がとられているところでございます。 以上でございます。
○石橋(大)委員 もう時間がわずかしかありませんのでまとめてちょっと言いますが、さっき申しましたように、東海地域重点対象ということからさらに全国的にある程度広げるとすれば、第二段階は、今の説明にもありましたように、特定観測地域の観測網をさらに充実強化をする、こういうことに次の段階ではなっていくのじゃないか、こういう気がするのですが、そういうことについてどういうふうに考えておられるかをもう一つお聞きをしたいということと、それから、これは質問の通告をしておりませんでしたが、大臣に特にこの機会にちょっとお願いをしておきたいのですね。 地震関係、きょうこういう質問をしようと思って改めていろいろ聞いてみたりすると、物すごく小さく縦割りになっているというか、これはもう大変だなと改めて痛切に思ったのです。例えばさっきから話がありますように、測地学審議会というのは地震予知計画をやることになっていまして、文部省。実際の観測は気象庁ですから、運輸省。それから、地震予知連絡会というのがありますが、これは国土地理院で建設省。それから、地震予知の推進本部というのは科学技術庁。それで、防災体制の総合調整は国土庁。それぞれに、いろいろなものが地震に関係しておるのですね。これではやはり、本当に適切な地震対策がとれるのかどうかということになると、非常に疑問なんですね。 それで、この間文芸春秋の三月号で、元地震予知連絡会の会員でありました東大の何とかという先生が言っているのですが、そういうことをいろいろ考えると、この際、防災局なんというのは防災省ぐらいにして、一元的にそういうことがやれるような体制でもつくらぬ限りはとても適切な地震対策はできないのじゃないか、こういう提起もしているわけですね。 これは、きょうは要望ですが、ぜひひとつ、内閣でそういう議論をされる場もあると思うので、やはりその点からまずきちっとするような議論をしていただきますように要望をしておきたいと思います。大臣、もし何かあればお答えいただきたい。
○小里国務大臣 今回のこの厳しい経験をいたしまして、先生、そのような御指摘に至るわけでありますが、私どももそのような感じを持たないわけでもございません。せっかくの御提案、十分留意いたしながら対応してまいりたいと思います。
○石橋(大)委員 時間が少し余っておるかもしれませんが、これで終わります。
○日野委員長 次に、高見裕一君。
○高見委員 ちょうどきょうで震災から二カ月になります。長かったのか短かったのか、実に不思議な時間の流れ方をしているなと思います。これは私だけじゃなく、もちろん被災地の皆さんも、また、必死でこの間取り組んでいただいた行政や小里大臣も同じ思いかと存じます。もちろん、多くの議員方も同じ思いかと思います。 そんなちょうど二カ月目の節目に質問させていただきますが、まず、小里大臣にお尋ねを申し上げたく存じます。ボランティアに対する対策に関してでございます。 現在、被災地も復興に向けた努力が急ピッチで進められておりますが、ボランティア活動についても、ある意味で節目に来ているのではないかと思われます。しかし、ボランティアの必要性がいまだ高く、その活動がなければ今後の復興もあり得ないということは、私、断言できると存じます。その意味で、少しでも早くボランティアの方々が安心して活動できる基盤を一層整えていかなければならないのではないかと考えます。 先日もこの委員会で小里大臣にもお答えいただいたと思うのですが、その際には、ボランティアに関する緊急対策を非常災害対策本部で進めているとのお答えをいただいているのですが、あれから一カ月以上経過しており、その間にどのような検討がなされ、どのような対策が具体的に講じられたのか、そして、これからどのようなものが準備されているのかというふうなことをお聞かせいただきたく存じます。
○小里国務大臣 御承知のとおり、ボランティアの方々が、みずからの意思によりまして、そしてみずから負担することが基本でこのような大変貴重な御貢献をいただいておるわけでございますが、ただいま先生の方からお話しのとおり、また先般もお聞かせいただきましたように、その活動の自主性を損なわない範囲におきまして私どもも各種の支援を行っているところであります。 例えば、先生も御承知かもしれませんが、全国社会福祉協議会等におきましても、今回のこの奉仕活動につきまして、救援物資の運搬あるいは炊き出し等を行ったボランティアの活動費の一部を助成するために、ボランティア支援募金を、既にその開始をしておられる。そして、当該募金への寄附は、個人ならば所得控除、あるいは法人なら損金扱いになる指定寄附金とする予定など組まれておるところでございます。 また、先生もうこれは御承知と思うのでございますが、神戸市、芦屋市あるいは西宮市等におきましても、自治体でボランティアの事故等に備えるためのボランティア保険等も措置をしていただきましたし、あるいはまたそのほか、市役所の一角を提供いただきまして御支援いただいておるという状況でございます。 なおまた、先般も申し上げましたように、このようなボランティア活動の公益性、あるいはまたそれを法的に担保するための措置等も、公的な支援とあわせまして、私ども政府におきましても、先ほどお話しのとおり、非常災害対策本部において経企庁を中心に御検討いただいておる、そういう状況でございます。
○高見委員 より一層幅広いケアができるように、御努力をお続けいただければありがたく存じます。 ボランティア活動は確かに重要な活動でございますが、一方で、経済活動が再開をされ、経済活動とボランティア活動の調整が必要になっているというふうな側面もございます。例えば、飲食物を無料配付すれば飲食店の経営が成り立たなくなりますし、かといって飲食物の配付がなければ経済的な弱者が本当に困ってしまうという事態が生じます。現地では、そのような飲食店の店主とボランティアとのいさかいも見聞きできるようなこともございます。 あるいは、多くの避難所で、例えば五百人もいるような大きな避難所に、学生ボランティアが十人から十五人程度、常時張りついておられる。物資の配給や炊き出しなど大活躍をしておられるわけですが、反面、ボランティアの皆さんの活動が非常に活発なゆえにと言うと語弊があるのですが、それも一つの原因になって自治が育ち切っていない。避難所の方々がどうもボランティアに任せ切りというか、甘えの構造というふうなものもあるということも現実でございます。 避難所の皆さんに自分たちで炊き出しをやってくださいということを呼びかけても、いつも十人未満程度の特定少数の人しか手を挙げない。その人たちばかりにしわ寄せが行く。しんどい思いをしなければいかぬということで、その人たちもやがて嫌になる。 四月危機というふうな言葉がよくメディアで言われ始めております。学生たちが四月になって学校が再開をされると帰ってしまう、いなくなってしまう、そのときにこの避難所の運営は一体どうしていくのだろうというふうなことが今非常に問題になっております。ボランティアの皆さんが一生懸命活動してくれた今までの二カ月間、これから避難所の被災者自身が自立をしていかなければいけない、自立に向けてより一層の努力をしていかなければいけない今後というもの、これをどうつないでいくのか。大変な試練でございますが、逆に言えば、これは大変なノウハウにもなることかと思います。 また反面、それではボランティアが要らないのかというと、決してそんなことではございませんで、まだまだボランティアの皆さんの力を必要としておられるお年寄りや障害者や外国人や小さな子供を抱えたお母さんやという弱者の方々は、当然たくさんいらっしゃる。そういう方々が避難所の方に多く残っておられるということもまた事実でございます。 また、ボランティアの人たち自身も、行政に頼らずというか、迷惑をかけずというべきなんでしょう、自立して何とか自分たちの活動を健全にかつ長期継続的にやっていけるように、そして本当に被災者の方々のお役に立てるように、一生懸命模索をしておられるというのが現実がと思います。 政府としても、ボランティア活動の重要性は十分に認識をされていらっしゃるでしょうし、ボランティア活動に対する支援も考えておられるということは今お聞きいたしましたが、このような見地からの調整も必要ではないかと思われます。 ボランティアが本当に必要な部分にボランティア活動できる、やっていただく、そのような方向性、具体的な段取り、手順というものも、ある程度、行政なり政府なりの方でも、我々からだけではいけませんけれども、こちらからも示さなければならない時期に来ていると思います。ボランティアの状況を把握し、どこにどのような人が足りないというような情報を積極的に集めて、またボランティアにお返しをしていく、そういうツーウエーの仕組みづくりをしなければ、要らぬトラブル、善意ゆえのトラブルが起こる可能性がますます大きくなってきております。 ボランティア活動をしている人たちにとっても、ここでは人が要らなくなったので引き払ってほしいというふうなことを行政側に言われても、まだまだボランティア自体はあそこでも必要だ、ここでも必要だというふうに考えている、しかしなかなか次の手がかり足がかりがつかめない、新たな活動場所を提供してもらいたいというふうに当然考えてもおられるはずでございます。 ぜひとも政府として、ボランティアの方々に対して、そのような情報や新たな活動場所、拠点、次のより深い、より継続的な活動へ向けての手がかり足がかりというふうなものを積極的に提示をしていただきたいと思いますが、この点に関してどのようにお考えになっておられるかをお聞かせいただきたく存じます。
○小里国務大臣 現地の事情を具体的に直視しながら、そして時宜を得たと申し上げていいのじゃないでしょうか、御提案いただいておると思います。 先ほどもお話し申し上げたところでございますが、今次の大震災、災害対策のその上におきまして、大変高度な、幅広い貴重な役割を演じていただいたボランティア活動、これはもう先生と御一緒に高く評価を申し上げるところでございます。 さて、ただいまお話しのように、私もきのうも現地で座談会を開いてみました。罹災者の皆さんを初めより直接罹災者の生活に近い位置においでになる方々、そのような具体的変化に比較的強い情報を得られる立場においでになる方々等からお話をお伺いいたしました。その中におきまして、避難所を初めその周辺におきまするボランティアの皆様方の今日の移り行く状況も、率直に申し上げますといろいろお聞かせをいただきました。 実はきのう、その座談会の前後に、地元の知事や副知事さん、あるいは神戸市役所の幹部の皆さんともお話をいたしました。御承知だろうと思うのでございますが、きょう恐らく今ごろでございましょうか、県知事も、被災後二カ月目というこの節目に当たりまして一定の所見をお述べになる、さように承りました。御承知のとおり、緊急災害対策からいよいよ本格復興へ移り行く一つの移行期として位置づける、そういう前提でお話をなさるのかなと私は推察をいたしております。そしてまた、その中におきまして、この一連の高度な役割を果たしてくれましたボランティア活動の皆さんに対しましてもごあいさつがあるかな、お礼の意味を含めてのメッセージも行われるかな、さように承っておるところでございます。 先生のお話のように、私どもといたしましても、先ほど申し上げましたように今次の経験から、高い役割を担っていただいたボランティア活動を今後継続して、いつどこでどのような災害が発生するかわからないわけでございますから、これをきちんと社会活動の上におきまして位置づける。そしてまた、政府を初め公共団体等が支援するそれらの一つの手だてもきちんといたさなければならないことと折り重ねて、新たな一つの対応を検討しなければいけないのかな、さように思っております。 私は実はけさほども、緊急対策会議が開かれました後、官房長官にもその趣旨を御報告申し上げたようなところでございますが、これからいよいよ、ただいま御指摘ございましたように、非常に対応というのは親切でなければいけない、同時にまた、具体的に再建に向かってたくましい息吹を吹き始めた今日の市民のあの心情というものも十分原則として大切にしていかなければなりません。それらのことも十分慎重にいろいろな角度から検討していかなければならぬと思っておりますので、特にこのことにつきましては、地元の先生方の御意見などもお聞きしながら対応してまいりたいと思っております。
○高見委員 私も、一生懸命現地で皆さんの話を聞いて、またこういう場でどんどんお伝えをしていきたいと思います。 日本は、残念ながら現実においてはボランティア後進国でありました。今回の阪神大震災を通して初めてボランティアというところに大きな光が当たっている、そう思います。このことをてこにして、逆に国というもの、行政というものがボランティアに対して何ができるのかということを模索することは、とりもなおさず被災者の皆さんに対する実は最大のケアの一つではないかと私は思います。より的確なニーズにしっかりとボランティアの皆さん方がこたえていけるような何らかの後ろ盾、手だてというものを精いっぱい立てていただきたい、そのように思う次第です。 市民の自立した社会参画とでも申しましょうか、単に無料奉仕というふうな浅いとらえ方ではなくて、民主主義の学校というような、一人一人の市民が一人一人主体的に社会をつくっていく、そのときのかけがえのないキーワード、それが今回のボランティア活動の中に見えてくるというふうに思います。間違ってもボランティアの皆さん方を、行政の手足というふうな見方をしたりすることなく、対等に、そしてボランティアとともに、ボランティアこそがある意味では新しい自治や民主主義の世界を開くんだという視点を持って対応をしていただければありがたいというふうに思う次第でございます。 さて、前回の質問でもとても前向きな御答弁をいただいておりまして一大変乱はうれしく思っておりましたが、住民と行政をつなぐ相談窓口の設置の件でございますが、まだまだ住民の側からすれば行政の対応が縦割りに見えてならないのが実情でございます。 確かに、神戸市の職員の方々や各地から応援に駆けつけておられる職員の方々は、一生懸命努力をしておられます。私はそのことを知っております。しかしそれでも、体育館でだれに何を相談すればよいかもわからずに悩んでおられる老人の方々は本当にたくさんおられますし、しかも、さまざまな情報が活字で来るようになってきてはおりますが、非常に気力を失いつつある老人の方々にとっては、なかなかそれを読む気がしない。あるいは、書いてあることが大変表現として難しい、お役所言葉であるというふうなこともまた事実でございます。 さらに、自宅に戻っている方々はもっと情報不足という意味では悲惨でございまして、定期的に来てくれるボランティアもいなければ巡回してくれる行政職員もいないというのが当たり前の世界でございますから、今行政あるいは政府がどのような手だてを用意をして自分たちに手を差し伸べてこようとしているのかということ、例えばどのような税の減免措置が受けられるのかなとなどがわかっていない方がたくさんいらっしゃいます。ですから、親身になって、あそこに行けば大丈夫というような、相談に乗ってくれる窓口あるいは相談員が多数必要であるという事態に全く変わりはないのでございます。 前回の質問から一カ月以上経過しておりますが、住民と行政との接点ほどのように改善をされたのか、また今後どのような予定が、あるならばその予定をお答えいただきたく存じます。
○小里国務大臣 仮に、具体的にそしてまた行き届くような施策を決定いたしましても、その行政というものが関係罹災者あるいは市民に直通し、かつまた届かなければ本当に意味がないわけでございまして、私どもも二カ月間そのことを心得ながら対応してまいったつもりでございますが、なかなが御指摘のようにこれが十分に徹底していないことを本当に残念に思っておるところでございます。 しばしば振り返りながら、政府、関係省庁にも御相談をいたしますし、あるときにはまた総務庁などが、国の出先機関あるいは県、市町などの協力をいただきまして総合行政相談所を開設したり、あるいはまた、ただいまお話しのような被災者の方々が抱えておいでになるさまざまな御相談等に応ずるために、地元市町と共同で特別行政相談を実施しているところでもございます。さらにまた、現地対策本部におきましてもその窓口を置きまして、関係機関の職員を常駐させて、それらの相談が円滑に処理されるようにいろいろと努力いたしておるところでございますが、決して十分とは思っておりません。 あるいはまた、御承知いただいておるように、テレビあるいは新聞等もラジオも特別に契約をさせていただきまして、政府の窓口で日々これ啓発に、広報に努めておるところでございますが、さらに一段と、これから復興に向かいましてさまざまな要件が出てまいりますから、努力をしてまいりたいと思っております。
○高見委員 ぜひ行政の、アメリカなどではワンストップセンターと言うようですが、そこに行けばさまざまな行政が提供しているサービスが理解できるというふうな具体的な場所なりシステムなりを早急に、ある程度の数を御用意いただけるように、一層の大臣の指導力に期待をするところでございます。よろしくお願いいたします。 さらに被災地の状況を続けますと、場所によっては治安がかなり悪化しているところもございます。女性が夜歩くことが怖いというような地区も実は大変たくさんございます。治安が悪くなれば住民にも多くの不安を与えますし、復興にも影響が出ないわけがありません。速やかに実態を調査して、対策を講じていただきたいと思うのです。 さまざまな機会に警察の方などにも警備の方をふやしていただけないかということを言うのですが、ふやしているというお答えがあるのですが、実際に被災地、特に被害のひどい倒壊家屋の多いところなどを歩いておりますと、残念ながら、パトカーの赤いランプも移動交番の赤いランプも実際には視野に入ってこないというのが現実でございます。また、これはちょっと注意をして言わなければいけないことで、あくまでもまだ私自身何の確認もしたわけではございませんが、例えば女性に対する暴行等があるようなうわさが随分とひとり歩きもしております。具体的には、保母さんの集団下校などは実際に行われております。 そういった意味では、現場の警官に代議士だと言わないで一市民としていろいろ話を聞いておると、もうそろそろ落ちついてきたからいいんじゃないのというふうなことをお答えになった他の県から派遣されてきた警官の方もいらっしゃいましたが、これはとんでもない話で、もういいんじゃないのかなとということは全くもってあり得ない話であるというふうに思います。 また、避難所では老人の自殺がふえております。これは私も、間接的ではありますが自分の知人の方がもう二人ほど亡くなったというふうなこともございます。精神的にも肉体的にも極限状態でございまして、早急に対策を講じなければさらに老人のみならず自殺をなさってしまう方の数がふえることも予想されます。プライバシーもない、食事もなかなか大変だ、家も財産も失って具体的にあしたが見えてこない、そんな状態の方々がたくさんいらっしゃいます。そういうあたりも一歩踏み込んで実態を調査していただいて、対策を講ずるべきであります。 テレビや新聞報道では、復興の足音が聞こえてきた、だから明るいんだということばかりどうも見聞きもしたりするのですが、実態はまだまだそういう状況ではない。復興に取り組んでいる方とそうでない方の格差が、どんどん開いてきているというのが実態ではないかと思います。そのような実情をお酌み取りいただき、早急な対処を御検討いただきたいのですが、簡潔で結構でございます、お答えいただければと思います。
○小里国務大臣 時間の関係もございましょうから、実は、警察の方でも相当気配りをいただいて御対応をいただいておると承っております。先生お話しのような状況も細心の注意を払って対応いたさなければならぬと思います。ただ、凶悪犯罪等は、これは激減しておるという状況でございますけれども、ただいま先生お話しのように罹災者の生活の周辺には、言うなれば、家財道具の盗難、あるいは被災につけ込んだ悪質商法等の発生も一部ある、そういう状況でございますので、厳しく対応をいただいておる、取り締まりを行っておるということでございます。 なおまた、住民が安心して生活をしていただけるように、罹災発生当初から多数の警察官やパトロールカーの増援等を行っていただいておることも御承知いただいていると思いますが、さらに一段と、ただいま御提起のことなどにつきましても対応をしてまいりたい、さように考えております。
○高見委員 ちょっと話題を変えますが、今回の地震ではビルなどの建築物に数多くの被害を生じております。そのため、ビル内の冷凍空調機器などからフロンガスが漏れ出す、あるいはビルを取り壊す際に冷凍空調機器からフロンが漏れ出すというふうなおそれが指摘されております、というか、実際漏れております。 特定フロンは直接人体には影響を与えるものではありませんが、放出されれば、地球温暖化物質でもあり、オゾン層の破壊物質でもあるわけですから、将来的には紫外線の増加によって人体あるいは動植物に悪影響を与えることは、これはもう必至であります。しかも、今回の地震で漏れると予想されているフロンの量は百トンを超えるというふうな話もあり、放出するに任せるのは妥当とは言えないというふうに思います。 しかも、国連環境計画、UNEPの最新の報告書によれば、オゾン層の減少によって今世紀末ごろには世界の年間漁獲量が七%も減少するという報告や、皮膚がんの発生率が二〇五〇年、半世紀後には中緯度地域で二五%増加するというショッキングな報告がなされており、これ以上オゾン層の破壊を進行させないためにも、特定フロンを放出させないようにしなければならないというふうに考えます。 現地に立ってみますと、それどころじゃないんだという声もあり、私自身も現場に立つとそう感じることさえあるのは人間の感情として否定はしません。しかし、それどころじゃないんだの積み重ねこそが今回の災害の被害を拡大した張本人の意識ではないのかというふうにも思います。逆に言えば、この機会に、この大変な状況の中でもなおかつ環境に配慮した国であったということは、世界から尊敬される国への第一歩ではないかと思うのであります。 したがって、なるべく多くのフロンを被災地から回収しなければならないと痛切に感じるわけですが、この点については環境庁としても現地を視察されるなど積極的に取り組んでおられるようでございますが、今後の対応について、御意見あるいは方針をお伺いしたいと思います。簡潔にお願いいたします。
○大田説明員 お答え申し上げます。 フロン問題、フロンの回収等につきまして、地球環境保全上極めて重要であるという認識は、委員と全く認識を一にしております。 他方、我が方といたしまして、先般、当庁の職員を現地に派遣しております。その派遣の結果を一言で言いますと、現状はなかなか思うように回収といったことにはまだ踏み込めない状況にある、特に業務用冷凍庫あたりは倒壊中の、倒壊寸前の建物に多くあるといった実態もあるというふうに聞いております。同時に、現地におきましては、県、市、関係業界から成り立ちます兵庫県フロン回収・処理推進協議会が、できるところから回収等を始めているという実態もございます。 このような状況の中で、環境庁といたしましては、そういったことに対するどういう支援ができるかということを現在関係者と検討中でございます。
○高見委員 時間がないのでフロンの質問はこれで終わりますが、回収容器の問題であるとか、さまざまな回収の際のシステムづくりであるとか、通産省の方々もぜひ積極的にかかわっていただければありがたい、そのようにしていただきたいと強く希望を申し述べます。 最後に、復興への町づくりに関してでございます。 本日にも神戸市の都市計画の決定がなされるという話でございますが、都市計画決定に当たっては、住民への説明も残念ながら十分とは言えず、住民の皆さんからも反対の声が多数上がっております。確かに、住民の都市計画に対する誤解、すなわち、都市計画決定がなされれば建物や道路の位置がすべて確定してしまうという誤解があるということもありますが、それは、そもそも神戸市が復興の案として具体的に示したものが、余りに住民の描いていたあるいはイメージをしていた町づくりとは異なっていたからではないのか。具体的な道路の位置や建物については事業計画で行われるということをもっと周知徹底しなければ、住民と行政は反目し合うことになり、行政と住民が一体となった町づくりができなくなるおそれがあります。 神戸市は、時間がなかったこともあり、一つのサンプル、町づくりの案しか示せなかった。そのためにあのような住民の反発を招いたのではないかと思いますが、今後の事業計画の策定に当たっては、住民参加の町づくりの日本での模範となるようなシステムをぜひともつくってほしいし、国としてもそれを力いっぱい、精いっぱい応援してあげてほしいのです。今回の震災対策では、国としても住民参加の町づくりの支援のために随分と思い切った施策を打ち出していただいているところですが、例えば、複数の案を行政と住民が検討するとか、住民の対案づくりに何らかの支援措置を講ずるというふうなことが今後絶対に必要になってくると思われます。建設省としてはどのような支援措置を考えておられるのか、お聞かせをいただきたい。 決して行政が横暴なわけではないのですが、市民の目からは横暴というふうに映ってしまう。何か大きな誤解、ボタンのかけ違い、お互いの意思の疎通のまずさというものがそこにあるように思えてしょうがない。しかし、二度と災害に弱い町はつくってはいけない。そのあたりを踏まえて、お答えをいただければありがたいと思います。
○澤井説明員 これからの町づくりに向けての取り組みでございます。これまで、都市計画決定の段階におきましても、説明会の開催を初めさまざまな努力をしてまいりましたけれども、今度、特に住民の方々の生活に具体的に関連する事業計画の段階に移るということで、その中で、例えばこれからの生活や、生業の再建や安定についての相談体制を現地で整備する、あるいは区画整理事業の中でも特に身の回りの生活空間のあり方をどうするか、そういったことについては、例えば住民の方々で構成するまちづくり協議会というものをつくりまして、そこで大いに御検討をいただく、このようなことが現地でも考えられております。 私どもでは、今後の町づくり一般の中で、そうした方向が今回の復興に限らず極めて大事だというふうに思っておりまして、最近そういった取り組みをかなり強めてきております。そういった中で、特に神戸におきましてはそういった取り組みがかなり先進的にこれまでも行われてきておりましたので、そういった実績を大いに復興の中でも生かしていただくように、私どもも万全の支援をしてまいりたいと考えております。
○高見委員 法によってのみでなく、どうぞ心ある行政を、地元自治体と一緒になって国も頑張ってやっていただきたい。何とか住民の参加と共感のある町づくりをお願いしたいと心からお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○日野委員長 次に、二階俊博君。
○二階委員 あの悪夢のような日からちょうど二カ月が経過しました。戦後五十年のこの年に我が国を襲ったこの未曾有の大災害は、言葉に言い尽くせぬ衝撃を被災者の皆様のみならず多くの国民に与えました。今まさに廃墟の中から立ち上がろうとする兵庫県の被災者の皆さんの立場に立ち、さらに新進党現地対策本部をお預かりする立場から、災害発生時を振り返り、さらに、今後の復旧・復興対策について政府にお尋ねをいたします。 まず、非常災害対策本部は災害発生以来何時間後に設置されたのか、そして、それは今でも適切であったと思っておられるのか、お尋ねをいたします。
○小里国務大臣 非常災害対策本部を設置しようという手続を始めたのは一月十七日の午前七時三十分ごろ、さように承っております。手続を始めたのがですね。要するに、死者、行方不明者等がまだ正確に把握し切れない状況の中で、国土庁としては総合的な判断の上、今回の地震が被害甚大じゃなかろうか、そういう可能性が高いと判断をいたしまして、今申し上げたような時間帯に作業は開始した、かように承っております。 しかしながら、実際に設置をいたしましたのは、午前十時過ぎの閣議で非常災害対策本部を設置しようということを決定をいたしまして、そして全力を挙げて取り組んだ、そういう状況でございます。
○二階委員 次に、これを直ちに緊急災害対策本部に格上げをして、省庁の壁を乗り越え、国家の非常時とも言える緊急事態に対処すべきであるとの新進党の提案を一顧だにせず、かたくなにこれを拒み続け、権限の少ない、みずからが効力の限界を感じておられる非常災害対策本部を設置しただけで、総理はこれを万全の対策だと、緊急災害対策本部を設置しませんでした。今後も災害対策立法等を検討する上でこれは重要なポイントでもあり、今もこの判断は正しかったと認識されておられるのか、確認をしておきたいと思います。 その後政府は、総理が陣頭指揮をとっている姿を整えるために、法的に根拠のない緊急対策本部を設置いたしました。さらに、阪神・淡路復興対策本部をつくりました。現地対策本部もつくられました。合計四つの本部を、屋上屋を重ねた感もありますが、この四つの本部の活動分野の調整は当然のことでありますが、それが明確に行われるかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○小里国務大臣 先生のお話を具体的にお伺いいたしておりまして、部分的にはなるほど御発言の趣旨、理解できるところもございます。 ただ、政府がとってまいりました一連の経過を申し上げます七、御案内のとおり、その対策を推進するため特別の必要があると認めるときに、内閣総理大臣が閣議にかけまして災害緊急事態の布告を行うことができるとされておる。これは災害対策基本法百五条、御承知のとおりでございます。その場合には、災害緊急事態の布告を発するかどうかを決めるに当たっての最大のポイントは、今も申し上げましたように、災害対策基本法第百九条に基づく緊急措置を必要とする状況になっているかどうかということであろうかと思います。 この緊急措置は、先生も御承知のとおり、この事態の布告があった場合には、まず、国会が閉会中または衆議院が解散中であるなどの場合には、国会の議決を得ずに、内閣め権限と判断において、物資の統制、物価統制、金銭債務の支払い等について、国民の私権の制限を含む非常措置を政令で定めることを可能とするものである、さように明記されておるわけでございます。 今回の場合は、社会的、経済的にこのような緊急措置を必要とする状況には至っていないとの判断のもとに、緊急災害対策本部を設置しませんでした。そして、先ほどもお話がございますように、閣僚メンバーによる緊急対策本部を設置して、高度な緊急な判断を要する事項を取り扱った。そして、非常災害対策本部がこれを具体的に推進、調整することによって、効率的、効果的に災害対策を推進しようとした。その道を選んだ、そういういきさつでございます。 率直に申し上げまして、現在でも当時の判断は適切なものであった、さような一つのことを言わせていただく次第でございます。
○二階委員 これは長くなりますから端的に申し上げますが、私は、その判断は誤りであったということを今も考えております。災害をさらに大きくした、あるいは失われなくてもいいとうとい命を失ったのではないか、これを救援、救済する方法があったのではないか、こういう思いがあるからであります。これはまた改めて機会を見て、政府に対してしっかりとお尋ねをしていきたいと思っております。 次に、災害発生当日でありますが、二百名を超える人々が生き埋めになっていると、これは新進党の国会議員から通報がありました。西岡武夫代議士は、たしか十時ごろであったと思いますが、私も立ち会っておりましたが、防衛庁幹部にこのことを伝えました。西岡代議士の要請をどのように受けとめたのか。まさかそのまま放置しておいたとは思いたくありませんが、どのような対処がなされたのか、今日に至っても私の疑問は解けない。本会議における緊急質問でも申し上げておりますが、まさに馬耳東風であります。 一般国民の皆さんからのこのような通報等の処理についても憂慮するがゆえに、あえてお尋ねをしておきたいと思います。
○山崎説明員 お答え申し上げます。 今先生の御指摘ありましたように、西岡先生初め多くの方々から防衛庁の方に連絡あるいは御要請等を受けたところでございます。今たまたま先生十時ごろという話をされたわけでございますが、これも先生既に御承知のことと思いますが、またちょっと繰り返しになりまして恐縮でございますが御説明をさせていただきますと、まず、地震の発生直後に長官の方から、午前六時だったと思いますが、状況の把握に努めること、それから、対応については万全を期すようにという指示が出されたところでございます。 それに加えまして、長官が午前九時に登庁した後、関係部局より直ちに九時時点までの各駐屯地の……(二階委員「尋ねたポイントだけ答えてくださいよ」と呼ぶ)はい。被害状況等を御連絡をして、既にその時点で非常呼集をかけていること、それから陸上自衛隊のヘリコプターが偵察活動を行っていること等を御連絡をして、長官からその旨閣議において報告をしたとおりでございます。 したがいまして、防衛庁としては、いろいろ御連絡を受ける間、要するに部隊独自に直ちに非常呼集をとって、直ちに出動できる態勢を整えていて、それからまた偵察を行う等所要の準備をしていた。要請が十時にありました時点で直ちに部隊出動をいたしたというところでございます。
○二階委員 私は、今お尋ねしていることに対しての御答弁をお願いしたのですが、朝六時に大臣からそういう命令があった。大臣が登庁されたのは九時でしょう。大きな時間の差があるじゃないですか。どこにおられたのですか。 それと、これは重要なことだと思いますから、明日の内閣の総合調整を担当しております西岡さんに、あなたが電話してくださいと言って、私は電話をしてもらうように言ったのです。これは、これから羽田へ行って現地へ私は飛び立つ寸前なんですよ。そのときに、防衛庁の幹部は何のことだか知らなかったじゃないですか。今のような答弁はなってないよ。 六時からそういうことが大臣から言われておって、大臣が九時に来ておって、西岡代議士が十時過ぎに電話した。そのときのやりとりは、西岡さんもその幹部もここへ呼んでもいいですよ。それ以上の答弁は要りませんが、今のようなことでは私は納得しておりませんからね。そして、一般の国民からの通報なんかどう処理するのだというようなことも、今後これは資料ででも明らかにしてもらいたいと思います。 次にお尋ねいたします。 ちまたで今ささやかれていることは、確かに自衛隊と日ごろから仲よく防災訓練などを行っておかなければならない、自衛隊の式典にも積極的に参加して、日ごろから交流、接触をしておく必要がある。これは、このたびの災害の経験に基づいて、みずからが身を守るための生活の知恵として、ほとんどの国民の皆さんが実感として持っておられる。 もう一つは、外国の侵略または威嚇に突然遭遇した場合、果たして自衛隊がどのような対応ができるのか、内閣総理大臣への通報はどうなっているのか、国の守りは果たしてこれで大丈夫なのか、最近私はこれをよく耳にするのであります。米軍への出動要請はどのようなルートで行われるのか、世界、同盟各国への通報はどこからだれが行うのか。何も私自身も、国民の皆さんもこんなことまで知らなくてもいいことかもしれませんが、要請があったから出るとか、なかったから出られなかった、こんな調子で果たして国の存立、国家の名誉、民族の生存が確保できるのか。 この際、国を守るという重大な任務を担っている防衛庁幹部の危機意識等についての認識を改めて伺っておきたいと思います。
○山崎説明員 防衛庁といたしましては、先生御承知のように従来から、我が国の安全の確保という観点から種々の緊急事態に対する対策の充実を図ることは重要な課題であると考えておりまして、必要な情報収集を行い、適切かつ迅速に対応し得るよう、情報の収集、警戒監視機能、それから指揮・通信機能の充実に努めてきたところでございますが、今後ともこれらについて万全を期してまいりたいというふうに考えております。 先生御質問のありました日米安保関係に関します件でございますが、日米安保条約第五条におきまして、我が国に対する武力攻撃があった場合には日米両国が共同対処を行うということを定めておりまして、かかる場合には必要に応じ日米間で協議を行い、かかる武力攻撃が発生したとの共通の認識に立って対処をするということになっております。 いずれにしましても、先生御指摘のように、万一かかる事態が発生した際には有効にそのような事態に対処し得るよう、日米間で平時から緊密な協力関係の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○二階委員 このたびの災害で、自衛隊、警察、消防、医療関係、さらに全国から応援に駆けつけていただいた地方公共団体の皆さん、そして先ほどから御議論のありましたボランティアの皆さん、またライフライン復活のための民間企業の皆さん方の並々ならぬ献身的な行動、確かによくやっていただいた、私はそういう感じを持っておるものでありますが、現地の被災者の皆さんの思いもまた同じであろうと思います。しかし、再びこのような惨事を招かないようにするために、少しでも改めるべきところがあればこの際率直に反省し、新たな対応を図るべきだと私は考えております。 例えば、関係の警察及び消防活動、その他各省庁同じでありますが、災害発生時の初動活動及び今日までの活動を振り返って、判断に誤りはなかったのか、事前の準備はどうだったのか、能力はどうだったのか、他の省庁との連携はどう行われておったのか。日ごろからせめて警察庁、防衛庁、消防庁、厚生省等が災害について協議を行うなど、これは、国民の皆さんはそんなことは当然なされておると思っていると思うのです。我々もまた、それがなされておると思っておりました。しかし、これがなされていない。また、外国からの救援の申し出等についてもなかなかスムーズにいがなかった。 まさに、災害発生以来二カ月を経過した今日、静かに振り返ってみて、この大震災を教訓として改めるべきところがあ札ば、警察、消防、外務省、その他御所見を持っておられる省庁の代表は御答弁を願いたいと思います。
○近石説明員 今回の地震に対する災害警備活動におきましては、特に初期における情報の収集・伝達、緊急救助体制の整備、緊急交通路の確保等が課題として上げられるところであります。 まず、初期における情報の収集・伝達についてでありますが、警察情報通信網の複線化、通信設備の拡充により、情報収集・伝達体制の充実を図るとともに、警察庁では、災害が発生した都道府県警察の無線が他の警察本部、警察庁等に同時にモニターできるような措置をとったところであります。 次に、緊急救助体制についてでありますが、さらに部隊の迅速な広域的対応ができるよう体制づくりを目指しているところであります。 また、緊急交通路の確保でありますが、この問題につきましても、現在法制面を含め総合的に検討を進めているところであります。 さらに、今後こうした教訓を踏まえ、関係機関、ボランティアの方々等とさらなる連携をとりながら、このような災害に迅速に対応できるよう努力してまいりたいというふうに考えております。
○高田説明員 お答え申し上げます。 まず、消防に係る応援について申し上げますと、一月十七日午前十時に兵庫県から消防庁に行われました広域応援要請に基づきまして、全国の都道府県に応援出動を求め、県外消防本部から多数の応援部隊が駆けつけ、消火、救急、救助に精力的に当たっていただいたところであります。 こうした消防の広域応援につきましては、距離の近いところから出ていくのが原則でありますが、近隣も被災している場合にはどうしても遠くになり、時間がかかるといった問題もございます。ただ今回は、大阪、京都につきましては、被災に遭ったにもかかわらず積極的に応援に当たってくれた次第でございます。 これからの問題といたしましては、受け入れ側が広域応援に円滑に対応できるよう事前の措置を考えておく必要があると考えております。また、現地における応援部隊の指揮を適切にとるための体制強化を図る必要があるところでございます。さらに、消防活動のための資機材の輸送につきましても検討をしなければならないと思っております。国内に緊急の救助隊を設けることといたしましたのも、そうした視点によるものでございます。 さらに、ボランティアにつきましては、各分野から幅広く応援をいただいたところでございますが、今後その活用が十分図れるよう窓口の整備を進める必要があると考えております。 また、外国の救援に対しましても、どのように活用を図ったらいいか、いろいろ課題もあり、今後検討してまいりたいと思っております。
○薮中説明員 お答えいたします。 今般の震災に際しまして、大変多くの国々から温かい支援の申し出がございました。外務省は、各国からの支援の申し出がありました際、直ちに災害対策本部の事務局でございます国土庁に連絡いたしまして、国土庁を通じて現地のニーズの把握、受け入れ態勢の確保ということを確認いたしまして、可能な限り迅速に対応すべく努力はしてまいりました。 他方、こうした諸外国からの支援の申し出に対してもっと早い対応ができなかったのか、こういう御批判があることは十分承知してございます。当然、現場のニーズの把握、あるいは受け入れ態勢の確保ということで、当初なかなか容易に進まなかった点もございます。 今回、こうした経験を踏まえまして、今後とも政府全体としての危機管理体制の充実強化が検討されていく中で、外務省としましても、外国からの支援の受け入れについて、より一層迅速な対応ができないものか検討してまいりたいと思っております。
○二階委員 災害復旧の成果をあらわす、また災害復旧のために特に重要なこととして、電気、ガス、上下水道のライフラインの回復、新幹線の開通、高速道路及びJRの在来線の回復、私鉄等の復旧、さらに港湾機能の回復、瓦れきの処理、仮設住宅、仮設工場、仮設店舗等が言われております。 本会議の緊急質問、予算委員会の集中審議等でも御質問を申し上げ、政府にその時点における御答弁をいただいてまいりました。今二カ月のこの区切りとして、どこまで復旧し、いつごろまでにこれが回復できるとの見通しを持っておられるのか、お尋ねしたいと思います。ただし時間もありませんので、先ほど来、政府の講じた主な措置として国土庁の防災局から御説明を承ったようでありますから、重複の部分があったら御答弁をいただかなくても結構であります。
○浜谷説明員 お答えいたします。 電気につきましては、当初百万戸で停電いたしましたけれども、最大限の努力を行った結果、一月二十三日までに、倒壊家屋を除き、応急的に電力の供給が可能となっております。 ガスにつきましては、当初八十五万七千戸でガスが供給停止いたしましたけれども、他事業者からの応援等を含めまして九千七百名の人員を投入いたしまして、最大限努力いたしました結果、昨日現在で約六十万八千戸で復旧いたしております。倒壊家屋等を除きますと、復旧率約八八%となっております。 いずれにしましても、一日も早い復旧に向けて最大限の努力をいたす所存でございます。
○堂々説明員 下水道の被害状況、復旧状況について御説明いたします。 今回の地震によりまして、兵庫県下の八つの処理場におきまして処理能力の機能低下というような被害が生じておりますが、このうち、応急対応によりまして、既に七つの処理場につきましては高級処理が可能になっております。また、被害が非常に大きかった神戸市の東灘処理場につきましても、現在、簡易沈殿処理を行っているという状況になっております。 一方、管渠についてでございますが、緊急措置といたしまして、土砂の除去、あるいはバイパス管を設けるといったようなことを行い、引き続きテレビカメラを使いました詳細な調査を実施しながら、必要なところにおきましてはバイパス管を設けるなどいたしまして、現在の状況におきましては、下水道の施設は使えるというような状況になっております。 今後、こういった被害を教訓といたしまして、現在、下水道地震対策技術調査検討委員会というものを設けまして、原因なりあるいは対策等について調査を行っておりますが、こういったものを踏まえながら、今後の復旧に向けて対処してまいりたいというふうに考えております。
○浜田説明員 水道についてお答えいたします。 今回の震災によりまして、水道施設被害は、兵庫県、大阪府など九府県六十八市町村に及び、震災直後には約百二十万戸に断水被害が生ずるという事態でございましたが、全国の水道事業者等から多数の応援を得ながら全力を挙げて仮復旧が進められまして、最も被害が大きかった神戸市、西宮市、芦屋市が一番仮復旧が遅かったわけでございますが、そこにおきましても、二月末には、倒壊家屋などが多くて工事が困難なごく一部の地域を除きまして仮復旧が完了いたしまして、断水の事態は解消しているところでございます。 現在、各市町におきましては水道施設の本格的な復旧に向けまして鋭意努力がさらになされているところでございますが、厚生省といたしましては、先般制定されました特別の財政援助及び助成に関する法律に基づく財政支援を行っていきますとともに、耐震性に十分配慮した水道施設の本格復旧を行いますよう指導してまいる所存でございます。
○森説明員 御説明申し上げます。 鉄道の復旧状況と開通の見通してございますが、地震発生当日の一月十七日中に運転が再開できなかった区間は、合計で六百三十八・一キロございました。このうち、現在までに五百二・二キロが運行を再開しております。残る不通区間は、山陽新幹線の新大阪−姫路間の九十一・七キロ、JR東海道線の住吉−灘間四・五キロなど、百二十五・九キロでございます。 山陽新幹線の再開についてでございますが、今月末に耐震検討委員会の中間報告がございまして、その後で、JRが実車を走らせた検査を自主的に行います。そういうことでございますので、早ければ四月の初めにも運輸省の検査が受けられるのではないかということを期待しているところでございます。その後で、安全を十分に確認して再開をしたいというふうに思っております。それから、JR在来線につきましてもほぼ同様の手続でございます。 民鉄につきましては、神戸新交通のポートアイランド線の一部が再開の予定が未定でございますが、そのほかにつきましては、九月末までにはほぼ全線の運行が再開できるという見込みでございます。 続きまして、神戸港の復旧状況と復旧の見通してございますが、応急復旧工事の実施によりまして、公共岸壁百五十バース程度ございますが、このうち、現在九十三バースが着船可能になっております。これらにつきましては、おおむね二年を目途に港湾機能の回復を図ることになっております。 それから、特にそのうちのコンテナバースについてでございますが、二十一バースございますけれども、このうち、遅くても本年の六月末までに八バースを暫定供用する予定でございます。また、そのうちの一バースにつきましては、これは摩耶埠頭でございますが、この三月下旬の暫定供用開始を予定しております。これらコンテナバースの本格復旧につきましては、一年以内におおむね三分の一、残りにつきましても二年以内に実施をする予定でございます。 以上でございます。
○佐藤説明員 高速道路関係についてお答えいたします。 地震直後におきましては、高速道路関係は二十一路線二十一区間の通行どめがあったわけでございますが、現在復旧してきておりまして、二路線二区間が残っております。これは、阪神高速の湾岸線と神戸線の二路線が残っております。 これについて復旧に全力を注いでいるところでございますが、その見込みといたしましては、湾岸線につきましては、魚崎浜から六甲アイランドの区間を除きまして、四月の中旬に復旧になる見込みでございます。それで、残っできます魚崎浜から六甲アイランド、この区間につきましても十月ごろには復旧できる見込みでございます。 それから、もう一つの路線でございますが、三号の神戸線でございます。これにつきましても公団の方で現在検討しているところでございますが、平成八年度、来年の八年末でございますが、八年内には全線の復旧を図るべく計画を取りまとめたところでございます。近く本格的な復旧についての着手を行う予定でございます。これは相当大規模な工事になる見込みでございますので、地元の協力を得まして、来年中ということでございますが、できる限り早期に復旧できるよう努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○三本木説明員 損壊家屋等の瓦れきの処理の状況でございますが、まだ正確にすべて、どの程度の必要量があるかということは把握できておりませんけれども、二月二十八日の県の発表によりますと、約十四万棟が瓦れきの処理が必要になるだろうということでございます。 現在の状況でございます。現在は、自衛隊の協力も得ながら、また市町村の自主的な努力も相当やっておりまして、これまでに約一万二千棟の処理を終えておるというふうに聞いております。したがいまして、全体の約一割弱が既に瓦れきの処理が、撤去されているという状況でございます。 ただ、問題は今後の状況なんですが、所有者の中には、不在してどこにおられるかよくわからない、あるいは権利関係の調整がなかなかできなくて市町村に申し込みができないという方々が結構おられますので、まだまだこれから相当期間かかるだろうというふうに見ております。特に神戸市等におきましては、二年近く、あるいはそれを超える可能性も出てきているような状況でございます。そういうところを除きますと、おおむね年内、あるいは二年以内にはおさまるのではないだろうかというような見通してございます。
○中山(和)説明員 仮設住宅につきまして御説明申し上げます。 応急仮設住宅の建設につきましては、現在までに、四万戸の設置計画のもとに約三万七千戸を発注いたしまして、そのうちの三万戸につきましては三月末の完成を目指して全力を傾注しているところでございます。 それから、応急仮設店舗というようなお話がございましたけれども、それの前提といたしまして、まず、被災跡地の個人所有地を借り上げて応急仮設住宅を設置することにつきましては、災害救助法の目的が、被災者の応急、一時的な保護ということでございまして、応急仮設住宅の供与も、災害のため住家をなくして自力では直ちに住宅を得ることが困難な方々に対しまして、簡単な住宅を建設いたしまして一時的な居住の安定を図ることを目的としたものでございます。 この個人所有地を借り上げて応急仮設住宅を設置することにつきましては、早期、大量に建設するためには、利用関係の調整というようなことがございまして、そういうような観点からは国公有地が望ましいということとか、あるいは特に、被災した土地は境界の確定というような問題もある。また、瓦れき等を撤去してから建築するとなりますと非常に時間がかかるというようなこと。それから、このような形の建築が出てきますと、現に建築している仮設住宅への入居を控えることも予想されるんじゃないかというようなこと。あるいは、入居者選定を公平に行いますと地主が選に漏れる可能性がございまして、また逆に、地主だからという理由で優先入居させると、こういう施設の利用について不公平であるというような問題が生じる。 いろいろ問題がございまして、仮設住宅の個人の所有地に対する建設というのはなかなか困難と考えておるところでございますけれども、いずれにいたしましても、応急仮設住宅の建築戸数とか建築場所等につきましては兵庫県で行っておるところでございますので、兵庫県の意見もよく聞いて今後検討してまいりたいというふうに考えております。 それから、店舗つきの応急仮設住宅につきましては、これも同様な理由でございますけれども、災害のため住家をなくして自力で直ちに住宅を得ることが困難な方々に対して、先ほど申しましたように、簡単な住宅を仮設して一時的な居住の安定を図ることを目的としておりまして、生計維持の手段の提供まで行うものではないということでございまして、したがいまして、店舗つきの仮設住宅につきましては災害救助法での対応は困難であるというふうに考えております。
○蔵元説明員 先生御質問の仮設工場と仮設店舗につきまして、若干補足して御説明申し上げます。 御承知のとおり、今般の補正予算で、新しく中小企業事業団の高度化融資ということで、仮設の工場、仮設の店舗につきまして新しい支援策を盛り込みました。 おかげさまで、仮設工場につきましては、現在地元の神戸市の都市整備公社さんを中心としまして既に工場の建設に入っております。早いものにつきましてはもう今月中に完成をするやに承っております。 それからもう一点の仮設店舗につきましては、同じような制度を今つくっておりまして、現在兵庫県さん等とよく相談をしながら、具体的な案件の発掘を含めて段取りを進めておるところでございます。 以上でございます。
○二階委員 今日までの御努力を多とするものでありますが、なお一層の回復に向けての御奮闘をお願いをしておきたいと思います。 なお、瓦れきの処理でありますが、大企業は自分の力でやれ、こうなっておるようでございますが、これについては大臣にぜひ、今回の災害の大きさ等を考えますときに、大企業は他の部分でも大きな被害を受けているわけですから、大企業だ中小企業だというその範疇を越えてやはり配慮すべきであるというふうに思っておりますので、これは大臣に御配慮を要望しておきたいと思います。 新幹線についての復旧、開通の見通しについては、昨日JR西日本の井手社長が会見で明らかにされておりますが、先ほど答弁の中でいよいよ検査をするというわけでありますが、そうしたことに対してはもうできるだけ、JR西日本の対応に運輸省が出向いて協力するというような形で、要請があるから出ていくとか要請がないから出ないとかいう調子ではなくて、やはり、一日も早く新幹線を復旧させるということは、阪神大震災から立ち上がる関係者の皆さんに大きな勇気を与える。 例えば食事の問題、被災地の避難しておる人たちの食事の問題一つ考えても、新幹線さえ開通しておれば、大阪発、名古屋発のおむすびだって行けるわけですよ、広島発あるいは福岡発のおむすびだって行けるわけです。一食ふやせといったときに、やはりおむすびの数で三十万個とか四十万個とか百万個とかというわけですね。ああいうところに避難している人だけじゃなくて、避難している周辺にも食事がまだ十分調ってない人がおられたわけなんです。 そんなときに、私は、この新幹線がやられたということは大変なことだなと思ったと同時に、この新幹線をめぐって心理的な影響、あるいは産業界に与える経済波及効果等ははかり知れないものがあるわけでありますから、この復旧に対して運輸省は一層の努力をされるように特にお願いをしておきたいと思います。 次に、神戸港の復旧についてお尋ねしますが、この際は、民間所有の港湾施設等の被害の状況、復旧の見通し、あるいはまた取扱貨物量、貨物の内容及び海岸保全上の役割等についてお尋ねをしたいと思います。 神戸港というのは、ここに、委員長のお許しをいただいて、これは大臣に見ていただこうと思って地図を持ってきました。 これは神戸港でありますが、神戸の発展というのは、明治の時代に神戸港ができて、そのことによって今日の大きな繁栄をもたらしたわけですから、神戸港がやられるということは市民にとっては大変な大きなショックと落胆を与えておるわけであります。この肌色の部分が民間の施設であります。これだけやられておるわけです。 この状況の中において、今回の地震で新たに対応された復旧支援措置を含めて、運輸省当局の説明を最初に承りたいと思います。
○中山(靖)説明員 御説明申し上げます。 まず、民間所有の港湾施設の被害状況でございますが、今般の阪神・淡路大震災によります港湾関係の被害額が全体で約一兆四百億円と報告を受けておりますが、このうち民間所有の港湾施設の被害額が約二千四百億円、こういう状況になっております。その復旧の見通してございますけれども、現在、神戸市あるいは兵庫県を通じまして詳細にその調査を行っているところでございます。 取扱貨物量、その内訳についての御質問でございますけれども、神戸港の民間が所有いたしております専用岸壁などにおいて取り扱われている貨物量が約五千八百万トン、神戸港全体の取扱貨物量の四割弱を占めておりまして、内容では、外国貿易にかかわるものでは米とか雑穀、豆といったものが扱われておりますし、国内の輸送関係では輸送機械、鉄鉱石といったものが取り扱われているところでございます。 海岸保全上の役割について御質問がございましたが、海岸保全区域内の護岸、突堤といったものは、民間が所有いたしております施設につきましても、高潮、津波などから国土を保全するための機能を有しているというふうに考えてよろしいかと思います。 支援の対策についてのお話がございました。今回、平成六年度の第二次補正予算におきまして、新たに日本開発銀行からの低利融資制度がおかげさまで創設をされました。本制度は、日本開発銀行が資金を調達する際の金利そのままで融資するという低利のものでございます。また、償還期間につきましても非常に長期になっているなど、さまざまな優遇が図られている。そういう制度が今回創設されました。
○二階委員 ただいまの開銀融資について、運輸省当局の御努力は理解するところでありますが、民間企業のほとんどが工場の本体機能に大きな被害を受けておるわけで、再起が危ぶまれている工場もある。これは昨日神戸市議会の代表が出てまいりましてお話がありましたし、民間の港湾施設の復旧の成否が雇用の問題にも大きな影響を与えるとの労働団体からの強い要請もなされております。この声は村山総理のもとまで届いているはずであります。こんなことで、今の開銀の融資程度のことで、地元選出の国会議員の皆さん等は全然納得されていない。私もまた同じ思いであります。したがって、このままの状態では神戸港の機能の早期回復ということは望むべくもないと私は憂慮するものであります。 総理は、去る一月二十日の本会議における私の緊急質問に次のように答弁されました。「被災している施設は、公共埠頭、コンテナ埠頭、フェリー埠頭等、多岐にわたっております。これらの施設の重要性にかんがみまして、政府としても復旧のための抜本的な対策に全力を挙げて取り組んでいることを申し上げておきたい」。 去る二月七日、阪神・淡路大震災に関する国会決議において、「戦後最大規模の地震災害が国民生活に甚大な被害をもたらし、内外の経済に深刻な影響を与えていることを厳粛に受け止め、万全な救済と復旧を図っていくため、現行法制において最大限の措置を講じていくとともに、必要な場合には新たな立法を講ずるなど、国家を挙げて取り組んでいくことが重要である。」さらに、「国際港神戸港の機能回復をはじめ、道路、鉄道、港湾等交通、産業基盤等の速やかな復興を促進すること。」以上のような決議がなされておるのであります。 この総理答弁、国会決議が実行に移されておるのかどうか、私は先ほどの答弁を聞いておりまして甚だ疑問であります。言葉だけが先に走って動作がついていかない。政府はこの際、もっと真剣に港の回復について取り組んでいただきたい。総理が本会議や予算委員会で答弁し、国会決議までなされている問題を、役人が簡単に扱っているのではないか。今後の対策として、さらに積極的な支援措置として、民鉄になされているような国庫補助、または無利子貸付金等を考えられないのか。 私は、これ以上、きょうは大蔵省も呼んでおりませんが、聞いてみてもしょうがない。小里大臣の見解をここで聞いておきたいと思います。
○小里国務大臣 神戸地域におきます港湾の果たす役割は御指摘のとおりでございます。先ほども、その中におきます民間施設あるいは民間産業の役割というもの、お話しのとおりでございます。今次の災害におきましても実に顕著な被害があります。私も、昨日もその現場を若干踏査をしてまいったところでございますが、ただいまお話しの御要請のことにつきましては運輸省の担当筋に相当苦労もいただいておりますし、そしてまた、私どももその合い議をいただいてまいったいきさつもございます。先ほどの当局答弁のとおり、大変公私両面にわたる災害復旧に係る責任区分について苦渋をいたしていらっしゃる実情も御理解いただきたいと思います。 同時にまた、二階議員から今お話しいただきましたそのお気持ちも私は痛感いたします。後日また、運輸省当局、運輸大臣ともよくひとつ勉強をさせていただきたい、さように思っております。
○二階委員 私は、特に小里大臣ならおわかりだと思いますからお願いしておきたいと思うのですが、やはり国会決議というものはそう簡単なものじゃない。阪神復興対策本部も随分偉い人を集めて権威のある組織だそうでありますが、国会決議はそれよりもずっと上に位置されて当然でしょう。こんなものは一人や二人の者が言うのではなくて、全党一致で国会決議がなされておるわけですよ。そこで政府が出してくる予算でも補正予算でも何でも、あるいは名前を前の日に変えてくるような法律でも、我々は全部その日のうちに通しているじゃないですか。我々は協力しているのですよ。何でもかんでも賛成しているのだと思ったら大間違いで、我々はこの地震の重大性にかんがみて協力しているのですよ。それに対して、政府はもう少しこの野党の我々の意見も真剣に聞きとめてやっていかないと、私は、先でどうなるかわかりませんよ、今は協力していますが。それは特にお願いをしておきたい。 特に、大臣にひとつ知恵を絞ってもらいたいと思うのですが、これはやはり国土を守るのだという認識が必要じゃないか。これ、埋立地は主に工場ばかり並んでおるのですよ、だからあんな気楽なことを言っておられる。これが住宅だったらどうするのですか。その企業が再起不能のような状態に陥っておるわけですよ。これを、開銀の融資をしてやったからこれで大変な恩典だということを言っておる。それは、その交渉を大蔵省と折衝した人たちは一生懸命やったという気持ちがある。私は、それは多としたい。しかし、それでは今次災害は間に合わないんですよ。その認識がない。 それから、運輸省の幹部の中にでも、港湾を担当している人たちの中にも、まだ現地に行っていない人もいるでしょう、それではだめなんですよ。神戸市の要請を待ってなんて、神戸市にアンケート出しているんだけれどもどうだとか。一遍、一社一社集めて、あなたはこれで回復できるのかということをやはり聞いてあげなきゃだめなんですよね。現地対策本部なんというのはそのために置いているんでしょう。私は、ぜひそれを聞いて、やはり報告をしてもらいたい、このように思います。 次に、住宅対策についてお願いします。 やはり住宅対策は、ここらで知恵を出さなければならない。仮設住宅も先ほどお話がありましたが、個人の土地を自治体が借り上げ、仮設住宅を建設して、土地提供者をそこに入居させるなどということは、やはり地元がそういう要請をしておるわけです。店舗の併設についても同じだと思うのです。ですから、法律や慣行にばかりとらわれていないで、これは現実的に対処すべきだ。個人の住宅で二重のローンを抱えてしまって困っておる。先ほどのこの御説明にもあったようでありますが、住宅ローンの軽減の対策について何かやはり方法を考えていかなくてはならない。私は、先ほどの答弁だけでは、現地の被災者の皆さんは、マイホームをもう一度奮起してひとつ建てようという気力がわいてくるとは思えない。 ですから、そこらの点について、みずからがあの被災を受けたという立場に立って私は考えてもらいたいと思うのです。何か、兵庫県から要求があれば、神戸市がやってくればといって、よそ様のことのように思っておりますが、やはり建設省の幹部も各省庁の幹部も、みんなみずからが被災を受けたという気持ちになって、そこから、自分のうちを建てるためにはどうすればいいか、私はもうこれは一月二十日の本会議でも申し上げておるんですよ、ローンを抱えて自分のうちがぺちゃんこになってそこに立ち尽くしておる人の気持ち、これをやはり考えてあげていただきたい。 次に私はその住宅問題でぜひ指摘しておきたいのは、仮設住宅を一日も早く完成することを急がなくてはなりません。しかし、次に、この仮設住宅を一日も早くまた撤去して新たな住宅をつくらなくてはならないということが待っているわけであります。その恒久住宅を含む住宅対策について、私たちはともに積極的に努力をしていかなくてはならない。 この際、兵庫県知事の提案でありますが、民間が建てた住宅を県や市が買い上げたり、借り受けて安く提供する、いわゆる災害準公営住宅の建設。これは、民間のアパート経営者に建設費を補助したり、そのかわり家賃を安くしてもらう、入居者の家賃の一部を補助するといった制度は導入できないか、こういう兵庫県知事の提案でありますが、個人や民間の企業の皆さんが住宅建設に取り組む意欲が持てるような対策を立てることが重要であります。 税制の面、金融の面、さらには土地の流動化を図るなど、宅地供給を促進することに知恵を出して、個人はもとより民間宅地業者も積極的に兵庫県に進出してでも、この兵庫県における住宅対策にみんなが協力していただけるような方策を考える、これは建設省の見解を聞いておきたいと思います。
○坂田説明員 住宅の再建、これは非常に大事な問題であるというふうに受けとめております。 二重ローンにつきましては、先ほども御答弁申し上げたとおりでございますが、県の方の計画、それから金融公庫の貸し付け等々でこの計画が実施された場合には、五年間無利子で、一定の場合でございますけれども、行うことができるということでございます。それから六年目以降五年間につきましても、二、三%相当額の利子補給の支援措置が行われるということになります。現在、財政措置も含めて、計画の詰めが行われているというふうに存じております。 これらの施策は、合わせますと十年間につきましては被災者の方の負担を引き下げていくということができるのではないかというふうに思っておりまして、これらの施策をあわせて活用いたしまして、二重ローンも含めました被災者の方々の円滑な生活再建を図ってまいりたいと考えております。 それから、公的な賃貸住宅については当然大量な供給を図ってまいらなければならないということで、今御指摘の借り上げの住宅も含めまして、これは入っていただくための住宅を大量に今後とも努力をして供給してまいりたいと考えております。
○二階委員 時間ももうありませんので要望だけをしておきたいと思いますが、商店街、小売市場の建てかえに対する助成制度の創設ということが現地で強く望まれておるわけであります。先ほどの政府の講じた措置、あるいはまた御報告の中にある程度記されておりますが、私は、これでは地元の関係者との間にまだまだギャップが、認識に差があり過ぎる、こう思いますので、この点についてはぜひ改めて検討願いたいと思います。 次に、原子力の安全性についてお尋ねをします。 地震発生以来、いろいろのことが言われております。安全性の見直し、原発の強度は大丈夫か、地震による原子力災害に備えるべきだ、大震災を踏まえてさらに安全性のチェックが必要だ。一方、耐震安全性を主張する側は、原発は活断層を避けて立地しておる、最大の地震を既に想定しておる、原子炉の自動停止機能、地震感知器等を設置し、震度五程度の揺れを感知した場合に自動停止するようになっている、こう主張しております。 通産省でもいろいろ対策を練っておられるようでありますが、私はこの際、やはりこういう大震災があったわけでありますから、通産省としても安全確保にもっと慎重に、もっと謙虚に対処していただきたいと思うわけであります。御答弁をいただく時間がありませんので、お願いをしておきます。 小里大臣に最後にお願いをしておきたいと思うわけでありますが、復興対策、これは幾らがん首並べて立派を言葉を連ねてみましても、行き着くところは、結局は復興財源を何に求めるかということであります。二カ月を経過して、この財源について政府の基本的な方針や見解が定まらないところにこの問題点があるのであって、あちらに並んでおられる皆さんが、財源さえちゃんと与えてくれればそんなものぱっと解決するよ、心の中でつぶやいておるはずです。 私たちは野党としても積極的な協力を再三申し出てまいりましたが、政府は一方的に事を進めてまいりました。この先どうするんですか。復興への道筋を明らかにしていただきたい。そして、もっと民間の活力、民間の力もかりて、民間企業も国民も総参加できるような復興計画が重要であります。 仮設住宅の今行われていることを見ても、政府がやれることというのはもう限界があるじゃありませんか。これはやはりみんなが総参加して、土地を探してくる者は自分の土地をどんどん探してくる、自分の家のそばに余った土地があればそれを市に提供する、市がそれを借り上げてやる。こんなのは地元の皆さんの知恵なんですよ。私は、そんなことはやはり知恵として受けとめた方がいいと思う。そうしないと、恒久住宅を今後十万戸以上もつくっていかなくてはならない、私はこんなことが本当にできるのかということを危倶するものであります。 したがいまして、このごろリーダーシップの欠如が心配される政府にあって、この中でも奮闘されております小里地震対策大臣の見識と実行力に期待して、私の質問を終わりたいと思います。
○小里国務大臣 締めくくりのようでございますから一分間時間をいただきますが、一つは、先ほどの港湾の話ですね。これは先生の方から締めくくりとしてひとつ報告せよというお話でございますが、私はもっと強い意味で実は勉強をしてみたい、こう申し上げたのです、運輸大臣と相談してみたいと。というのは、本当にこの災害に対して大変な情熱を傾倒し、高い判断のできる二階先生のお話でございまして、前からこのことは私も注目をいたしておりました一つでございます。 したがいまして、私自身も、先ほど運輸省も苦労していらっしゃいますよと申し上げたものの、一定の私なりの、意思とは申し上げませんが、気持ちを持ちながら実はお答え申し上げたつもりでございまして、順次御相談も申し上げますから、よろしくひとつお願い申し上げます。 なおまた、後段の財源の話でございますが、まさにおっしゃるとおりでございまして、これこそ私ども対策本部といたしましてはきちんと、地元の罹災者を中心に県、市町のニーズを的確に、しかも旺盛な気持ちで把握をしながら、財政、財務、そして政府当局に、むしろ腹を決めて要求は要求とし、そしてまたきちんとした方向づけをしていかなければならぬと強い意思を固めておる次第でございまして、よろしく御支援をお願いいたします。
○日野委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十二分休憩 ————◇————— 午後一時四十三分開議
○日野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。山口那津男君。
○山口(那)委員 新進党の山口那津男でございます。 新進党は、今回の被災地であります阪神・淡路地域について現地をさまざま調査をしてまいりました。また、各種団体からもヒアリング等を行ってまいりました。そこであらわれてきたさまざまな意見、要望等について、きょうは災害対策基本法の法的な諸問題についてさまざまな角度から御質問をさせていただきたいと思います。 小里大臣にはいつも大変懇切で丁寧な御答弁をいただいておりまして、感銘を受けているところではございますが、何しろ私の質問時間が三十分しかございませんので、どうか聞かれたことだけで結構ですので、簡潔な御答弁を賜りたいと申し上げます。 さて、まず最初でありますが、今回、ボランティアの皆さんが大変な活躍をされました。この点についてはいろいろな質問がなされているわけでありますが、災害対策基本法にこのボランティアの位置づけが極めて限定的、あいまいであると私は思います。 例えば法律の七条一項、これは、法令で防災責務を負った者だけが自主的な防災組織をつくる、こういう規定になっております。七条の二項は、住民の一般的な寄与努力というものを責務として定めているにすぎません。さらにまた、法律の五条で、市町村長が主体となりまして、住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織を充実させよう、促進しよう、こういう規定でありますから、この五条の規定はいわば旧来からあります自治会、町内会、消防団等をオーソライズした、こういう規定にすぎないだろうと思うのですね。 そこで、今回のボランティア、極めて多種多様なものが活躍したわけであります。私は、この法的位置づけというものを基本法の中でもっと明確にうたうべきではないかと思うのですが、この点について大臣の御所見を賜りたいと思います。
○小里国務大臣 今回の経験からいたしまして、ただいま要約してお話しのとおりであると思っております。したがいまして、私ども政府といたしましても、今次の経験を生かしまして、公的担保性をどういうふうに法的に保つか、あるいはまた公的な立場から直接間接支援等、どういうふうに講ずるべきか、目下検討をいたしておるところでございます。
○山口(那)委員 その際、検討すべき項目は幾つか考えられると思うのですが、この基本法に定めのない事柄で大事なことは、一つは、当該地域以外の遠隔地からもさまざまなボランティア団体、ボランティアが参加したということです。ですから、全国あるいは国際的にまたがるボランティア組織というものをどう位置づけるかという問題が大事であろうと思いますね。 それから、この自発的防災組織を育成する主体が、五条で市町村長しか規定されておりません。これは、都道府県あるいは国、その他さまざまな主体がボランティア組織の育成、支援等をなし得なければいけないわけでありまして、これもあわせて検討していただきたいと思うのです。 さらにまた、組織化されない個人のボランティアというものも多数詰めかけてまいりました。現地のお話ですと、もうボランティアの立ち上がりはかなり早い時期からで、十七日当日の午前中からさまざまな申し出、問い合わせ等があった、こう聞いておりますので、こういうものをどう早く糾合して組織化するか、活用するか、この点についてもぜひ検討いただきたいと思います。 さらにまた、ボランティアは多種多様でありますから、防災に限らない、もっと一般的なボランティアの制度を制度化しよう、こういう試みもあるだろうと思います。それはそれとして、ここでは防災に関するボランティアの位置づけというものを私は明確にしていただきたいと思うのですね。 そこで、五条の規定は、防災目的につくる自発的な組織、こういうことになっていますが、必ずしも目的が防災に限らない、もっと一般的な目的、他の目的を掲げながら災害時にその組織の機能というものが生かせる、こういうボランティア組織も多々あるわけでありますから、この点の活用も含めて御検討いただきたいと思うのですね。 さらにまた、活動した場合、行政がこれを支援する、行政の活動と一体化して行動する場合に、これらの皆さんが被害に遭われるとか、あるいは他に被害を与えるとか、こういう場合がございます。これについての補償あるいは保険、そういう制度の整備も必要であろう、こう思うのです。ボランティアの一方的な自発的な負担、意思に頼っているだけではいかぬ、こう思っているわけであります。 るる指摘させていただきましたけれども、これについての現状での検討の模様、あるいは御感想なりをお伺いしたいと思います。
○村瀬政府委員 先生がおっしゃいますように、災害に関して申しますと、御承知のように災害というのはそうたびたびあるわけでもございませんので、あらかじめ訓練をするということはどうしてもある程度は必要だろうと思います。 その訓練の中心になり得る機関といたしましては、例えば日本赤十字でございますとか社会福祉協議会といったようなところ、日赤につきましては自分のところでもボランティア組織を組織して活動いたしておりますが、全体の取りまとめというようなところまではいっておりませんけれども、例えば日赤、社会福祉協議会といったようなところが組織あるいは事前の訓練といったようなものの中心になる必要があろうかと思います。 それから、出動時の事故の補償でございますけれども、今回の災害に即して言いますと、地元の地方公共団体がボランティア保険のようなものに加入しているというようなことがございます。それから、若干の支援措置も講じておるようでございます。何分、ボランティアの基本的な部分は自発的な活動ということではあろうかと思いますが、それをいろいろな意味で活動がしやすくするということは必要だろうと思いますので、私どもも、先ほど大臣も申し上げましたように、いろいろな面で今後検討を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○山口(那)委員 いずれにしても、支援措置をとる場合にも、自発性を生かしながら、かつ行政目的に沿ったようにこれが生かされるということを考えますと、やはり法的な位置づけというのはある程度明確にしないとこの支援措置も具体化されにくいという側面があるだろうと思いますので、まずは個々の官庁がやる基本として、この基本法への位置づけを明確にするということをぜひ実現していただきたいと思います。 さて、次に移りますが、現地の消防当局者あるいは警察当局者に伺った範囲で、自衛隊の偵察情報を利用したかった、こういう意見が出てまいりました。 例えば、神戸市の消防局はヘリを持っているわけですが、しかし、被災をしましてヘリポートにアクセスできない。ようやっとのことでヘリが運航し始めたのは、実に十七日の九時二十分にやっとフライトになります。九時四十分ごろになって、上空からの被災の模様というのを概括的にとらえることができた。これで初めて、広域的な応援が必要であるということで、消防官の応援、さらには自衛隊の要請へつながった、こういうわけであります。 しかし、自衛隊はこの日、七時台あるいは八時台に、陸上自衛隊、海上自衛隊等でヘリの情報というものをつかんでいるわけでありますから、相互にこの情報の提供がなされておれば、もう少し違った対応というのが出てきたかもしれません。それは消防当局者も、欲しかったとは言いつつも、自衛隊に、その情報ありますか、下さい、こういう問いかけはしておりません。また、自衛隊の側としても、これを自治体に提供するということもしておらないわけですね。 果たして、この情報の相互交換というものが現行法でできるようになっているのだろうかということですが、私の調べた限りでは、災害対策基本法の二十一条というのがあるのですが、これは発災前のことを規定しているように読めるわけであります。さらに五十一条というのがありますが、この方がむしろ一般的な情報の利用というものに結びつくのかな、こうも思うのですね。また念のため、自衛隊法の八十三条で、自衛隊のつかんだ偵察情報というものは、要請がないと、つまり災害派遣の形でないと提供できない、こういう解釈は恐らく成り立たないのだろうと思うのですが、この点について、まず基本法の解釈について伺い、そして自衛隊法については防衛庁に伺いたいと思います。
○村瀬政府委員 災害対策基本法では、現場レベルでの情報交換ということにつきましての明確な規定はないかと思いますけれども、それはやってはいかぬという趣旨ではなくて、当然やるべきものというふうに考えております。それから、中央レベルでは、災害対策本部等をつくりますとそこに情報が集約されるということになっておるところでございます。
○山崎説明員 お答えいたします。 災害対策基本法の趣旨につきましては、今答弁があったとおりでございます。防衛庁としましては、要請があるまで自治体に情報を流せないというふうには考えておりませんで、適宜お求めに応じて情報を流しております。それから、自発的にも、例えば発災日、これは海上自衛隊が徳島教育航空群からヘリコプター二機を飛ばして淡路島の被災状況の偵察をしたわけでございますが、この状況につきましては、直ちに、例えば淡路島の広域消防本部、それから小松島の海上保安部へ電話で通報をしております。 したがいまして、自衛隊としては、お求めによるということももちろんございますが、自発的にも情報を提供していたところでございますし、今後とも関係省庁と密接に協力しながら情報の交換を行っていきたいというふうに考えております。
○山口(那)委員 今の答弁でわかりますように、情報提供を阻害する、してはならない、こういう規定はもちろんありません。しかし、積極的に提供しなさい、こういう規定もないわけですね。法的には障害がないというだけにとどまっております。ですから、今の御答弁のように部分的に提供なされたという事例が出てくるわけであって、本当にタイムリーに必要な情報が相互に流れているということにはなっていないわけですね。ですからこの点で、運用の改善、日ごろの連携とか訓練とかというのが大前提になりまして、こうしたことが即座に突発時に想起されて実際に行われるということになるのだろうと思うのですね。 そのほかにも、法的にやれることが現場で思い浮かばずやれなかったという事例は、もう多々あるわけですね。例えばこういう話もありました。 ヘリが上空を飛びます。そうすると、航空法で一般的に高度制限、最低安全高度という規定があるのですね。しかしながら、これの適用除外というものは限られておるものですから、これを誤解して、災害時の情報収集にこの安全高度以下におりることはできないのではないか、こういう意見を現場の方でおっしゃっている方がおりました。どこのだれとは言いません。しかしこれは、航空法の八十一条がこの安全高度の規定ですが、八十一条の二に適用除外がありまして、災害の関係で捜索、救助に当たる場合は例外。ですから、捜索の前提として情報収集も当然この規定でできる、こういうことになっているわけですね。それを現場が知らなかった場合に、適切に行われない、こういう事態があったわけですね。 ですからそういう意味で、災害時にどういう法令でどういうことができるかということが周知徹底されていなければ効果は発揮できない。肝心な行政の現場がそういう理解では話にならないと私は思うのですね。 そこで、自治体の真摯な意見として、自分たちが被災に遭えば、自分たちだけで情報が収集できるということには当然限界がある。ちなみに、十七日、発災当日の自治体の出勤率というのを教えていただきました。一般職員の場合ですと、兵庫県で二〇%弱、神戸市で三六・七%程度、芦屋市では三八・八%程度、いずれの自治体も五〇%を超えたところはない、こういうのが実態なんです。そうであれば、やはり自治体だけで情報収集せい、こう言ってもこれは限界があるわけですね。 自衛隊の派遣を求める場合は、要請主義でありますから、自衛隊が的確な情報を持っているということが前提になります。しかし、自治体の情報収集能力が限られているわけですね。ですからそういう意味で、情報のバックアップ体制といいますか、こういうものを現場は強く要望しているということであります。それを確立する意味で、自治体側からも国の機関その他にどんどん情報提供を求めることができるし、また、自分たちの情報を伝える。さらにまた国の機関も、海上保安庁、自衛隊等がリアルタイムで情報を伝えることができる。こういう相互融通的な運用なり制度なりを整えていかなければいかぬ、こう思うわけですね。 その意味で、私は、情報提供について明文化した方がやりやすくなるのではないかとも思うわけでありますが、この情報バックアップ体制、相互融通体制、これについての運用及び法制度についてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○村瀬政府委員 ただいま、法律改正の話はそれほどまだ具体的に検討しているわけではございませんけれども、防災基本計画につきましては、ことしの五月中には少なくとも震災関係につきましては整理をしたいというふうに考えておるところでございます。その中で、今先生がおっしゃいましたような情報の迅速な収集及び伝達体制等につきましても、重要な柱として検討したいというふうに考えておるところでございます。 その上で、その実質的な体制はそこで確立したいというふうに考えておるわけでございますが、先生がおっしゃいますように、法律にもそういった位置づけをきちっとした方がいいかどうかという点についても十分検討してまいりたい。いずれにしても、恐らく災害対策基本法の改正というのも検討課題になると思いますので、その際には、先生今おっしゃいましたような点も含めまして検討を進めてまいりたいというように考えておるところでございます。
○山口(那)委員 次に、現地で声の強かった点でこういうことがあります。 民間の倒壊家屋、これは全壊も半壊もいろいろあるでしょう。こういう破損した施設に対する対応で、所有権がいずれも民間にある場合に、二次災害のおそれが出てきている。こういう場合に、民間の所有者にこれを撤去しなさいとかいろいろな指示はできることになっているのですね、法律では。基本法の五十九条等であります。しかし、それ以上のことはできない。そうすると、所有者が不明である、例えばどこかに避難して連絡がつかない、あるいは死亡その他で所有者が定かでない、こういった場合に、これを放置しておけば二次災害のおそれが出てくる。しかし、行政が対応する制度、つまり強制力を発揮して対応する制度というのは現行法で整っていますか。この点どうでしょう。
○村瀬政府委員 先ほど先生がおっしゃいましたように、五十九条には指示の規定がございますけれども、それ以上、強行するという規定は残念ながら整っていないかと思います。
○山口(那)委員 しかしなおかつ、半壊だったものが全壊して近隣に被害を与える、こういう可能性は現実にあるわけですね。 それから、住宅に限りません。例えばこういう写真があるのですが、これは住宅そのものは壊れていない、ですから撤去の対象にはならない。しかし、基礎の擁壁が崩れておる。これがいずれも民間の所有である。こういう場合に、これが倒れてくれば近隣の住宅がさらに被害を受けるという可能性は十分にあるわけですね。これに制度がなくて対応できない。これでは困るわけですね。これをもし放置しておけば、いずれ国家賠償の訴訟というものも起こされてくるだろうと私は思いますよ。 この点について、法的な体制を整える必要性があるのではないですか、いかがですか。
○小里国務大臣 ただいま言外にお話があると思うのでございますが、私権制限に類似した行為もさればとてできない、しかしながらそのまま放置することはまだ近所隣に大変迷惑をかける、一体どうするかという話。しかもお話がございましたように、瓦れき処理の一貫作業として対象にすることもべからざることというような状況でありまして、大変困惑をいたしておりまする実態がございます。十分御指摘の点を踏まえながら緊急検討を要するな、さよう思っております。
○山口(那)委員 この点について、例えば、今は倒壊した家屋の瓦れき処理については公的な費用が出ることになっておりますけれども、土台の擁壁とかそういったものについても財政的な支援というものが今は不十分だろうと思うのですね。この点については、今回の震災の対策としてできる限りのことをしなければいけないと思うのです。 私がさっき申したのは今後の法改正の問題であります。そして今のこの財政的な支援は応急の対策の一つであります。この点について、もう一度御答弁いただきたいと思います。
○小里国務大臣 ただいま擁壁という言葉を使ってお話がございましたが、しばしば、そのような特定物件を瓦れき処理方針の中の客体物として含めるかどうか議論がございました。 私は、実はこう申し上げておるのです。こういう緊急事態下であります。その市町が廃棄物処理法に基づいて行う災害廃棄物処理の一貫作業として、その取り扱い実態の中で、ひとつ原則を大事にしながら運用なさったらいかがですか。しかしながら、余りにも特定物件が非常に過大なる場合に、なかなか、瓦れき処理方針を乱すようなことに至ってはいかがでしょうか。そういうような話を申し上げておるわけでございまして、実際の処理に当たる市町でひとつ適切な御裁量を、こういうふうに申し上げております。
○山口(那)委員 これは、特に民間の所有である場合には応急的な財政措置といっても限度があると思うのですね。やはりそのもとになる法制度というものが完備していなければできないことだろうと思います。早急に御検討いただきたいと思います。 次に、広域の防災組織が必要であるということも現地で叫ばれております。これは基本法にさまざまな規定があるのですが、例えば十六条二項、市町村の防災会議の共同設置などというのは事例がほとんどないようであります。さらには十七条一項、都道府県の防災会議の協議会、これは若干の事例がありまして、今回の場合も近畿圏ではそういう協議会があった、こういうふうにも伺っております。しかし、そうたくさんあるわけではないようであります。 そこで、十八条一項には、地域を指定してこの設置を指示する、こういう制度があるわけですね。南関東や東海地域ではこれが先進的に活用されていると思いますが、いろいろな災害に対して多種多様な広域の協議会、その他組織というものをつくる可能性はあるだろうと私は思うのですね。ですから、ここで総ざらいをして、その地域地域の災害に対応をした指定というものを積極的にやって、日ごろの共同訓練、そして相互の応援体制が円滑にできるように整えていったらいいのではないかと思うのですが、この点についての基本的なお考えを伺いたいと思います。
○高田説明員 お答えいたします。 大規模、広域的な災害に対しまして、地方公共団体の区域を越えて機動的、効果的に対処できるよう地方公共団体相互の連携を強化する必要があると考えております。そのため、災害対策基本法では、防災対策を広域で実施することが効果的な事項について協議会を設置し、一つの地方公共団体の区域を越えた防災計画を策定することができることとなっております。また、災害時に広域の防災応援が円滑かつ迅速に実施されるようあらかじめ防災協定を締結している例もございます。消防庁では、今回の災害の状況を踏まえまして、地域防災計画の中で広域的な応援体制について点検を実施し、見直しを推進するように指導をしたところでございます。 なお、こうした広域防災体制を実効性の高いものとするためには、平素から意思疎通を十分図っていくとともに共同で実践的な訓練を実施することが重要であると考えており、このような点についても推進してまいりたいと考えております。
○山口(那)委員 市町村の防災会議には自衛隊が現状ではほとんど参加をしていないだろうと思いますね。しかし、防災会議には、十六条五項で、十五条五項に準じて条例で組織を定めることができる、こうなっていますから、できないことはないわけですね。しかし現状では参加してない、これが実態であります。 ですから、自治体の側としても、私は市町村レベルでもこの計画策定にいろいろ情報提供や相互の連携を深めるということが必要でありましょうし、自衛隊の側としても市町村に分担を内部では決めているはずであります。しかし、その担当の人が現場の市町村に行くということは実際になされていないわけでありますから、この相互の連携というのをぜひとも確立していただきたい、こう思うのですね。この点について、いかがですか。
○高田説明員 お答えを申し上げます。 災害対策基本法第十五条では、都道府県防災会議の委員に「陸上自衛隊の方面総監又はその指名する部隊若しくは機関の長」を充てることと定めておりますが、市町村防災会議の委員については都道府県の組織の例に準じて当該市町村条例で定めることとされております。 実際、十二政令指定都市をとってみますと、そのうち九都市において既に防災会議委員として自衛隊を参画させているところでございまして、消防庁といたしましても、自衛隊との連携協力体制、これをさらに強化されるよう地方公共団体を指導してまいりたいと考えております。
○山口(那)委員 今回の場合、神戸市は全くそういう交流がないわけですよ。しかも、自衛隊で防災地誌というものを神戸市に提供しておりながら、それをいつ受け取ったかも認識していないというのが実態ですよ。政令市ですよ。ですから、これは消防庁においてあるいは自治省においてもっと積極的に指導して、義務づけるくらいの積極性を期待したい、こう思います。 次に、もう一点ですが、交通規制が不十分であったため渋滞を招いて物資の輸送あるいは人員の輸送が滞った、こういうのが今回の深刻な反省点でありました。しかし、七十六条の規定は、風水害をモデルにしましたので、かなりのんびりした規定になっているように見受けられるわけですね。この震災のような突発型の災害に対して、即時交通規制をしいて、その必要性がなくなれば速やかに解除をする、規制の比例原則は十分踏まえながら適正を期す、こういうことを日ごろから計画し、訓練していないと、これはできないことだろうと思うのですね。 この点についてどうお考えでしょうか。あわせて、もっと客観的な要件で規制が実現するようにした方がいいんじゃないかと私は考えます。御答弁ください。
○伊藤説明員 今般の震災に係ります交通対策につきましては、十七日の発生直後から、警察官によります道路交通の被害状況の把握に努めますとともに、道路交通法に基づきまして、通行が不可能な道路、危険な道路への通行制限などを行っております。また、隣接府県警察では、道路交通法に基づきまして被災地域への立ち入りを禁止し、被災地域への車両の乗り入れの抑制に努めたところであります。 緊急輸送路の確保につきましては、緊急輸送車両の通行可能路線が確認されました翌十八日の午前六時には、道路交通法に基づきまして緊急輸送車両以外の通行を禁止し、また、被災地の隣接府県警察の協力を得まして、緊急輸送ルートの入り口で緊急輸送車両の通行証を交付したところであります。また、翌十九日には、パトカー、白バイ約六十台を含む交通規制部隊約六百名を配置しまして、輸送ルートの確保に努めました。さらに、同じ十九日の午後八時には、全国から救援物資の輸送が行われるようになりましたため、全国への標章を交付したということであります。 災害対策基本法に基づく交通規制というものは、全国から緊急物資の輸送が行われるようになった中で標章の全国的な交付を円滑にするという意義があるところでありまして、一方、災害対策基本法の通行禁止規制自体の効力というものは、道路交通法による規制と同様であるということでございます。 今後の対策でございますけれども、今後は、可能な限り被害状況を早期に把握するためのヘリテレ、交通状況把握力メラの活用、整備を図るとともに、被災地等に速やかに投入できる災害警備部隊及び交通規制部隊の体制の整備、適切な広域交通規制の実施及び広域的な交通管理のためのシステムの整備について検討する必要があると考えております。 また、災害発生時において車両の運転者がとるべき措置、現場警察官の強制力を伴う交通規制権限の付与及びその実効性を担保するための法制上の問題についても、関係省庁とも連携をとりつつ検討してまいりたいと考えております。
○山口(那)委員 今の答弁を聞いていますと、基本法の七十六条は、緊急物資の輸送の必要性が確認されてからその必要に応じて規制措置を考えていくんだ、こういうような御答弁ですから、突発時に救護、救援のための交通規制をしくということに迅速に対応する規定にはなってないというようなお答えに聞こえました。 幹線道路というのはあらかじめわかっているわけですから、指定などというのは災害が起きてからやるのじゃなくて、どこを指定するかというのはあらかじめ決めておいて、突発型の場合、例えば震度六以上だったらもう直ちに、一時間以内にこれこれの人数を動員して規制に入る、救護は消防、自衛隊あるいはその他の組織に任せるとか、それぐらいのことを考えておかなければ対応できませんよ。私は、ぜひ積極的な検討をお願いしたいと思います。 次に、基本法はあくまで基本法でありまして、個別の災害対策は個別法によっているわけですね。これも一事例を挙げますが、例えば航空法は、今回の場合阪神地域は空港がありませんので、空港のない地域については航空管制というものが及びません。しかし、多数の航空機がヘリを中心に集中する、こういう事態がありました。これは、ノータムの提供等によって安全を確保するということは可能な限りやったわけでありますが、臨時的に航空管制をしく必要性があるということも生じ得るのではないかと私は思うのですね。しかし、現行ではこういう制度が全くないわけであります。 しかし、技術的には移動管制装置というようなものはつくれるはずでありまして、あらかじめ地域の地形、気象条件等もわかるはずでありますから、こういう有事に際して、臨時的な航空交通管制圏を設定して安全を期すということは可能だろうと思うのです。私は、この点についても、制度をぜひとも検討していただきたいと思うのです。 これは、今回自衛隊がヘリを飛ばしてその危険性を感じ、管制の必要性も認識したという部分があったわけですが、恐らく、航空法は運輸省の所管ですから、防衛庁が自分で改正するというわけにいかないわけですね。そうすると、災害の担当官庁が他省庁に対して改正を要望したい、こういう点も多々あるだろうと思うのです。ですからこの際、国の災害の体制全般を洗いざらいやるという意味で、各省庁に、自分の所管法、そして他省庁の所管法も含めて、改正点、要望点、見直し点というのを全部指摘してもらって、それを総合的にどう調整していくか、こういう作業をすることが必要だろうと私は思うのですね。これは、現行の国土庁の体制だけではかなり難しいものがあるのではないかと思います。 本来であれば各省大臣に来ていただいて、私、個別にどんどん質問したいところでありますが、この災害対策特別委員会、名前は立派ですけれども、ここでは十分な議論はできません。私はこの際、その検討について、閣僚の一人である小里大臣にぜひ期待をしたいと思うのですね。どうぞ御答弁をお願いします。
○小里国務大臣 もう御指摘のとおりでございまして、さような総体的な反省、回顧のもとに、この際根本的な検討をやらなければいかぬ、さように重大に受けとめております。
○山口(那)委員 時間ですから終わりますが、最後に委員長に一言。答弁は求めません。 この災害対策特別委員会で、国土庁あるいは地震担当大臣以外の大臣を呼んで本格的な議論をしたことがこれまで一回でもあったでしょうか。私は、委員長の強力なリーダーシップで、国会の対応としてもっと充実した議論の機会をぜひとも設けるべきであると要望いたしまして、質問を終わります。
○日野委員長 御意見として伺っておきます。
○山口(那)委員 ありがとうございました。
○日野委員長 次に、穀田恵二君。
○穀田委員 私も、同僚の委員からお話がありました六甲山ろくの被災地の大規模な水害を恐れる一人です。私は簡単に、ソフトの面を中心に若干だけ質問したいと思います。 研究者も六甲山の水害についての危険性を指摘しています。地形だとか土地利用の変遷を調査分析している立命館大学の高橋学氏は、六甲山はもろく弱いということで分析し、地震後極めて短期間に洪水が発生しやすいと警告を発しています。こういった点での、これらの土砂流出の危険性への認識と対策、あわせて地域住民への周知はどのように考えておられるか、このことについて私はまず質問したいと思います。
○田畑説明員 お答えをいたします。 六甲山系は、御承知のとおり地形が急峻で、地質がもろうございます。昭和十三年の阪神大水害、あるいは昭和四十二年のときの甚大な土砂災害等を引き合いに出さなくても、たびたび土砂災害を引き起こしているわけでございます。したがいまして、地震後直ちに現地踏査をいたしまして、あるいはヘリコプターで空からの調査もいたしました。 こういう箇所で、今把握しております範囲でございますが、四百五十カ所の崩壊地が認められております。また、少し植生等で見えないところもございますが、山体に地割れとか地盤の緩みが生じておるところが多数発生しておるわけでございます。これらが、梅雨時の降雨による土石流だとか地すべりだとか、がけ崩れの二次災害の発生が懸念される箇所でございます。
○穀田委員 地域住民への周知は。
○田畑説明員 失礼いたしました。 そういう箇所を、まず危険箇所ということで人家に近いところを特に選び出しまして、そこが緊急に必要だろう、土砂が出てきて被害を起こす可能性が多いところだろうというふうに解釈をいたしまして、自治体の方からこういう危険箇所について周知をしてもらっているところでございます。なお、周知をすることと同時に、雨量計あるいは伸縮計を設置いたしまして、警戒避難体制の強化を図っているところでございます。
○穀田委員 その対策や調査については先ほども詳しくお話がありましたから、それはそれでいいのです。 そこで、この地域は、先ほどの研究者のお話によりますと、過去少なくとも二回、震災直後に土砂崩れ並びに土石流が発生をして、川のそういう道沿いに、下流の、当時でいう市街地だと思うのですけれども、それが大きな被害に遭って、埋め尽くしているということが明らかにされています。 ですから、山地から土砂流出が生じた場合、今神戸市が避難道路に考えている三官駅から神戸市役所へ向かう例のフラワーロードは、生田川の旧流路となっており、危険性が高い。さらに、住吉川の付近だとか、建設されている公園の中にある仮設住宅だとか学校の校庭というのが、本当に、かつての川の跡であるだけに、洪水はここを襲う可能性が高いということまで実は指摘しているのですね。 ですから、まとまった降水が見込まれる場合の、緊急の避難場所なども含めて、今のそういう考えられる事態に対応して、いわゆる山もそうなんだけれども、流域の方についても、避難所などの場所についての対応を検討しておく必要があると思うのですが、その辺はいかがですか。
○田畑説明員 御指摘のとおり、危険箇所、渓流、そういうところから土砂が出てまいりまして、市街地にあるいは住宅地に入ってくるというようなことがございます。そして、今なおそういう箇所に避難地があるわけでございますので、そういう箇所を、今一番危険度の高いところは災害関連緊急事業等で上流側にまず砂防ダム等を設置しているところでございます。そして、その避難地のところには、先ほど申し上げましたような、伸縮計等のデータ等がすぐにわかるように、今周知をする体制を整えているところでございます。 なお、そういう箇所が下流にあるところについて、その避難地がどういうところに、かなり下流なのか、横にあるのか、そういうことにつきまして今砂防計画の検討の中で詳細に検討させているところでございます。
○穀田委員 実は私がこれをなぜ言っているかというと、上の方は先ほどもう詳しくありました。私は下の方で、つまり川の道沿いに沿って流れてくる可能性があるということは何回も指摘されていて、しかもそれで埋まったということも過去の例であるわけですから、私は、そういう場合のことも想定をして避難場所などについて早く検討し、対策を打たないとだめだということを思うわけなんです。 そこで、あわせてあと二つだけこの問題について提案し、答弁を得たいのです。 どうもこの研究者の方の報告や建設省などの調査によりますと、建物の倒壊など大きな被害が出た場所は、昔の河川だとか潟だとか海など、つまり弱い地盤だったり、かたい地盤と弱い地盤の境目だったりするということが詳しく報告されています。そこに集中している。したがって、土地の形状に合わせて、今後の都市復旧に当たって、都市計画の策定についても反映させるべき積極的な手だてを打つべきではないだろうかということを私は思うわけなんです。それについてどうなのかということが一つ。 二つ目には、地震後の土砂災害だとか、今ありました山体の崩壊、さらには危険宅地、こういった危険などにつきまして、二次災害の防止対策のための点検や周知等について、本来地域防災計画にしっかり反映させる必要があるのじゃないだろうか。 その二つについて、お伺いしたいと思います。
○澤井説明員 ただいまその危険箇所と都市計画との関係の御指摘がございました。 都市計画では、線引きで市街化区域、調整区域に区分いたします。そういったところで、運用上そういう配慮を現在しておりますが、また、具体的に水害等々の危険がある場合に、建築基準法で災害危険区域というものを指定いたしまして、一定の規制をするという仕組みがございます。こういった制度の運用を通じまして、御指摘のような趣旨に沿ってまいりたいと考えております。
○穀田委員 二つ目の方はどうですか、地域防災計画に反映させるという件は。
○村瀬政府委員 地域防災計画の話は、本来自治省でございます。ただ、今いないようでございますので、かわりに答えさせていただきたいと思います。 先ほども申し上げましたが、私ども防災基本計画の検討をいたしておりますが、これも最終的な実効性という点では、地域防災計画に位置づけた上でそれを実施していただくということは当然必要になってくるわけでございますので、先生おっしゃいましたような二次災害の防止をどうしたらいいかというようなことにつきましても、その地域防災計画の中で位置づけて対処していただくということが当然必要であろうというふうに考えておるところでございます。
○穀田委員 今私が言ったのは、一つの立場としては二次災害を防止するということですね。そのことと関連して、先ほども皆さんからございましたが、神戸市の市会として新しく出されている要望書につきましては、例の危険宅地の問題、先ほどもう何度もありましたが、私はこの問題についても一言触れておきたいと思うのです。 問題は、先ほどありましたように、国が融資制度をつくって、それを活用しなさいというのはわかっているのです。しかし、県でさえ、その利子補給をしてでも何とかやろうじゃないかと言っておられる。だから、今の焦点は、あれやこれや言っていても個人任せにしておったならば、負担が大変だということで手がつけられないという、事態が推移してしまうわけですね。だから、ほっておいたら二次災害が起こりかねないということだから、今県もそんな形でいろいろなことを考えてやっている。 先ほどありましたように、自治体がそういうことを言うのであればという、判断に任せてあるというのであれば、そういう話でうまくいったというのですかね、うまくいったと言うと怒られますけれども。余り進行したためしがないのですね。つまりそれは勝手にやったらよろしいやないかというふうな話で、どうも国としては援助する立場にありませんよということが見え見えなものだから、ちゅうちょするわけなのですね。 そうじゃなくて、今大事なことは、ともかく梅雨までにやってしまわなくてはならないわけだから、どんな手を使ってでもやろうじゃないかということで、自治体の要望も含めて積極的にこたえていくという姿勢が私は今求められているのじゃないだろうかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。
○竹村説明員 お答えいたします。 きょう何回か御答弁しておりますが、六甲山ろくの宅地につきまして、現在まで約四千カ所の宅地被害があって、石積み擁壁ですとか字盤のクラックが多いということは申し上げたところでございます。それについては、個人の資産であるということを前提にしまして、融資を基本としまして、それからさらに災害関連緊急事業等の採択要件を満たす場合ですとか、公共施設の復旧事業に関連すると認められる場合などにあっては、被災原因の対策について、公共土木施設災害復旧事業や、地すべり対策の災害関連緊急事業などの、災害関連の公共事業制度の積極的な活用を図っているという現状でございます。 それから、先生今おっしゃられた、できるだけ皆様方に注意を喚起して早く直していただくということにつきましては、現在、宅地造成等規制法という法律がございますが、この法律に基づきまして、県、市から、特に第三者に対して危ないような擁壁の倒壊するおそれがあるものとか、そういうものについては補修していただくように勧告を順次やっているという現状で、私どもとしては、融資制度と相まって、そういうことでできるだけ早急な災害の復旧に今後とも努力してまいりたい、かように考えております。
○穀田委員 先ほどその点では大臣は、困惑しているということの趣旨を随分お述べになりました。つまり、瓦れきでいった場合はこれでいけるという可能性もあると。問題は、実際に被災地の方々は困っているわけですけれども、大臣は困惑されている、若干ギャップがあるわけです。私は、第二次災害を防ぐということでいうならば、この際その困惑を振り切っていただく必要があるのではないか。 先ほども同僚の議員にも、砂防だとか、今言った公共事業のいろいろな範囲を使ってとか、その仕組みの範囲でとかいろいろ言われております。問題は、要するに国の事業なり助成をもって防災対策をしたらどうかという肝心かなめの点については、もうひとつ定かでないわけですね。だけれども今私は、梅雨の時期を前にして、個人宅地はだめというけれども、個人という問題からすれば瓦れきのときでも個人の問題に手を打ったわけですから、そこは再度踏み込んでやったらいいじゃないかというのを率直に思うのですが。
○小里国務大臣 私が午前中困惑と申し上げたのは、実は多少意味があるんです。 というのは、その前後に申し上げたかと思うのでございますが、けさほど閣議を終わった後、建設大臣の方からも話がありまして、ひとつ来週前半でよく協議をしましょうと、言うなれば踏み込んだ方向を見詰めた一つの話し合いを申し上げたのです。 先ほどから話がありますように、現行体制でいけるもの、例えば地すべり防止とか急傾斜地の災害を防止する法などによって救済できるぎりぎりのことはもう今述べられたように対応いたしておりますが、それをもってしても、ぎりぎりいっぱい頑張ってもどうしてもカバーできない側面があるのじゃないかな。この際の特に被害甚大箇所、しかもそれが限りなく多い。そういうような現状認識から前段で申し上げたようなことに至っておるわけでございまして、そういう趣旨でお答え申し上げたわけでございます。 また逐次この委員会も開かれるでありましょうから、その間の進展した経緯を申し上げなければならぬな、さように思っております。
○穀田委員 ぜひ踏み込んで、解決のための手だてを大臣の手でとっていただきたいと思っています。 今度の震災では病院だとか警察だとか学校だとかに被害が多かった、だから、防災拠点になるべき建物については建築基準に重要度係数というのを盛り込んで、安全性を上乗せすべきだという意見があります。また復旧に当たっての基準にもすべきだと私は思うのですが、建設省、その辺はいかがでしょうか。
○平賀説明員 お答えいたします。 建設大臣の所掌いたします官庁施設の耐震設計につきましては、建築基準法の耐震規定を満たしますとともに、災害時の防災拠点として活動すべき施設等につきまして、官庁施設の総合耐震計画標準、こういったものを定めておりまして、構造体あるいは設備等の総合的な耐震性能の向上を図っております。特に構造体につきましては、重要度係数等による設計地震力の割り増しを行っておるところでございます。 以上でございます。
○穀田委員 それはそうなんですけれども、では、神戸でその基準に基づいて行われた官庁施設が周辺に十数施設あると思いますが、今お話しした官庁施設の総合耐震計画基準に基づいて行われた官庁施設については、被害はどうでしたか。
○平賀説明員 今御質問のありました建物につきましては、ほとんど被害はございませんでした。
○穀田委員 ですから、そういう基準に基づいてきちんとやれば、やはり有効だということがわかるのですね。 そこで、昭和五十六年の建築基準の見直しの際に、行政施設が民間より金がかかるのはおかしいなどとの議論があって、これを新しい基準にすることが実現できなかった経緯があると言われています。しかし、これほどばかなことはないわけで、今回の大震災を見れば、防災拠点を確保するということの重要性は明らかなわけです。今ありましたように、国の官庁の施設などでは一部実施されているけれども、自治体レベルでも行えるようにすべきだ。この点はどこに答えていただくのかわかりませんが、その辺はいかがでしょうか。
○村瀬政府委員 先生おっしゃいますように、建築基準法の建物の基準自体を今先生がおっしゃったようなことで変えるのか、あるいは基準法の規定は共通にしておいて、実際上公共的な建物についてはもっと厳しい基準で建てなきゃいかぬということにするのか、両方あり得ると思いますけれども、いずれにいたしましても、基準法の世界で仮にやるといたしますと、それぞれいろいろな、先生がおっしゃいますような御指摘のあった建物については、所管省庁はそれぞれ建設省以外、建築基準法を所管するところとは別の面がございますので、そこら辺は十分相談しながらということになると思います。 いずれにいたしましても、先生おっしゃいますように、市役所が倒れるとか、消防署や警察がいざというときに役に立たないということでは非常に問題だと思いますので、そういった施設が今回のような地震があっても機能し得るというふうにはしなきゃいかぬと考えております。
○穀田委員 問題にしましたのは、実は十五日の衆議院の建設委員会で参考人として意見を述べた東大の岡田教授が、これは法制化しなくても実現できますという話で、参考人としての意見を言っておられるのですね。調べてみると、自治体では静岡県で独自にそういう設定をしてやっておられるということも既にあるようです。ですからやはり、今度の経験を学んで、そういうことについてやっていくべきだと私は思っています。 そういうことを希望しておきまして、時間もありませんから、障害者対策についてだけちょっとお聞きしたいと思うのです。 今回の震災を受けた障害者というのは、行政の非常におくれたこともありまして、最後まで取り残されて大変な思いをしたという方が本当にたくさんおられます。それはこの委員会の中でも厚生省自身が、対策がおくれているという旨の発言も何度がございました。 そこで、実態がつかめないという話もございましたし、その後実態把握に努めるということになりましたが、避難所及び在宅の六十五歳以上の高齢者や障害者の状況をどのように把握しておられますか。
○冨岡説明員 御説明申し上げます。 私どもといたしましては、今回被災されまして大変御苦労されております高齢者、障害者といった方の福祉を確保することは大変重要な課題と思っておりまして、災害発生以来、施設への緊急入所といったさまざまな措置を講じてまいりましたが、御指摘のございました実態調査につきましては、兵庫県神戸市におきまして、ついせんだってまで調査を継続して現在取りまとめているところでございます。 それによりますと、と申しますよりも、現在とりあえず私どもが伺っている内容でございますが、神戸市におきまして、六十五歳以上で介助が必要と認められている高齢者の方は、避難所に四百九十八名おられる。そして、六十五歳以上で健康上要注意の方は八百七十一名。合計千三百六十九名の高齢者。そして、障害者につきましては四百二十六名。そして、保護が必要とされます児童につきましては百十九名いる。こういったことを現在報告を受けておりまして、この方々に対しまして必要な福祉を確保していくことが現在非常に重要な課題だと承知いたしております。
○穀田委員 では聞きますけれども、在宅の話が余り出ていないので、それはどうなっているかという問題があるのです。もう一つ、もう端的にお聞きしますけれども、その報告は三月十日に出ているわけなんですね。その後も神戸市はローラー作戦でずっと、今度は在宅調査をしていますわ。こういうふうにいつもおくれてしまうのですね、こういう震災の中で、もう二カ月もたっているというのにまだこれをやっているというふうなことでして。 あわせて、そういったことがいろいろなところに出ているので一つだけ具体的にきょうはお聞きしたいと思うのですが、無認可の共同作業所の問題につきまして、これも本当に大きな被害を受けているということが出されています。 共同作業所全国連絡会の調査では、小規模作業所九十三のうち、全壊が十、半壊が九、軽損が七十二などという報告もあって、零細な作業所ほど大きな被害を受けているわけです。私は、再建に当たって、やはりこういうものに対してこそ逆に援助をすべきじゃないだろうか。特に、作業所がつぶれたところも大変ですけれども、皆さんも御承知かと思うのですが、作業所なんかを運営しているのはほぼバザーをやったり物品を集めたりということをやっているわけですから、それもままならないということは本当に大変なわけですね。ですから、そういうものに対する積極的な補助というのを今考えるべきではないだろうかと思うのです。その点いかがですか。
○冨岡説明員 小規模作業所につきましては、実は地域におきまして自然発生的にさまざまな形で実施されている、そういう実態でございます。そういうことから、運営上必要な基準を満たしていないということから、国庫補助の対象とはなっていない。そういうことで、復旧につきましても、施設設備整備費の国庫補助は大変難しいといった問題がございます。 一方、運営費につきましては、私ども全国を通じます社会福祉法人等を通じまして、一カ所当たり百万円の助成金を確保しているところでございますが、今回被災されたところにつきましても、今後とも継続して運営されるということでございますれば、引き続きその補助の対象としてまいりたいと考えております。 なお、小規模作業所の再建に当たりましては、公的な助成が受けられます授産施設の分場、これは五人集まればそうなれるわけでございまして、また、デイサービス事業、これは小規模でございますと八人でなれるわけでございます。そういったことに何とか持っていけないかとか、また、それまでの臨時的な対応について何か具体的な方策がないかといったことにつきまして、地元で実情を把握して、また市の単独事業といったことで、助成をしておられる自治体ともよく相談しまして、具体的な実現可能な構想がまとまりますれば積極的に応援してまいりたい、かように考えているところでございます。
○穀田委員 前段の方の国庫補助の関係でいいますと、私は、もうそういう枠は今回取っ払ったというのが一つの経過だと思うのですね。例えば、民間医療機関だってもともとそういう補助対象じゃなかったわけですが、しかし、いろいろな制約は若干あろうとも補助をしてきたわけです。私は、そういう立場からしますと、やはり一番弱者のところで困難を抱えている問題については、光を当ててあげるという立場からやるのかどうかということが求められていると思うのです。 そこで、三十人規模の作業所というのは一つの基準なわけですが、普通三十人といいますと高校ぐらいの校区のところから集まってくるわけですね。ところが、そういうことでは広くて大変だということで小学校単位に、実際には地域のコミュニティーと交わるとか、そういう、いわば震災の教訓からも大事なことになっているわけですが、運営を地域に根差して行えるようにするためにもそういう再建を進め、認可基準自身ももっと私は引き下げるべきじゃないかと思うのです。それが一つ。 二つ目に、視覚障害者の方から私のところに要望がありました。この方々も大変でして、一面では住宅兼職場の倒壊が多いというようなこともあります。私、いつも何かというと仮設と言っているわけですけれども、こういう方々に、弱者を救う意味でも、仮設のあんま、マッサージだとか、はり、きゅうの施術所というのを提供する必要があるのじゃないだろうか。これは考え方としては、例えば仮設診療所みたいな扱いはどうかなということを思うわけです。 三つ目に、この問題については、やはり弱者に対する手だてがおくれるということの一連の経過がありましたから、これは防災局長並びに大臣でもお答えいただきたいわけですが、実は、そういうものについて防災計画に本当に生かしていくということが、今回の場合二カ月たってもこういうふうな事態で、例えばいまだに掌握できていないという実態もこれあり、やはり弱者対策というのは一つの柱に据えて、防災対策に生かしていく必要があるのじゃないだろうかということ。 この三つをお尋ねしたいと思います。
○冨岡説明員 ただいま先生御指摘のように、障害者の福祉のための授産施設といったものにつきましては、できるだけ地域で利用しやすいようにあまねく存在していることが大変大事なことと私ども思っております。そういうことから、従前は二十人以上という基準でございましたが、これを何とか法定化して公費の助成ができるようにしたいということから、基準を大幅に下げまして、実質的に、分場という形をとれば二十人から五人でいいというふうにいたしているわけでございます。 そういうことで、いろいろ事情はあると思いますが、地域の中で御相談なさってそういった安定した運営ができるように、そのように努力してまいりたいと思っております。 それから次に、視覚障害者のあんま、はり、きゅう業で被災された方でございますが、実は盲人ホームというものがございまして、これは視覚障害者であんま、はり、きゅうを営んでおられます方が一緒になりまして施術所で治療を行うといった福祉施設でございますが、この中で、西宮にございます関西盲人ホームというのが実は被災を受けております。これにつきましては、今回特別立法によりまして国庫補助率をかさ上げして復旧いたすこととしたい、そういう措置をとったところでございます。 なお、個々の人の仮設の施術所の建設につきましては、実は、個人の営業という点でございまして、その実現につきましてはなかなか難しい点があるという点について御理解賜りたいと思っております。 なお、あんま、はり、きゅう事業を営んでいて被災されました視覚障害者の方々につきましては、実はさまざまな貸付制度がございます。生活福祉資金貸付制度というのがございまして、ここでは身体障害者更生資金の貸し付けが受けられます。また、あんま、はり、きゅうを営んでおられるということで、社会福祉・医療事業団によります民間医療施設等への融資の特例措置、あるいは国民金融公庫による特別災害貸付制度といったものがございます。 こういったさまざまな制度がございますものですから、こういったものを活用されまして営業の再開を図っていただければありがたい、かように考えている次第でございます。 以上でございます。
○村瀬政府委員 災害弱者対策は非常に重要な問題でございまして、防災基本計画の中でも検討しているところでございます。ただ、非常に難しい問題だろうと思います。 まず、発災した場合にどうやって避難していただくかというところから始まりまして、避難した後の問題として先生おっしゃったような施設も非常に重要な位置づけになると思いますので、これらも含めて、先ほど申し上げましたように、地域防災計画の中にきちんと位置づけた運用というものが必要になってくるだろうというふうに考えておるところでございます。
○穀田委員 先ほど、つぶれた作業所に対する支援は自治体とも相談してとありましたけれども、その支援のスピードは本当に急がれているのですね。ですから、立場としては必ず、それがどうしたらいち早くできるかということでやっていただきたいのです。 その現状だけはぜひ見ていただきたいということを最後に申しまして、終わります。
○日野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時五十一分散会