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132回国会衆議院1995/02/14

建設委員会 第3号

発言数
186
登壇者
25
会派数
6
開催日
1995/02/14

会議録

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案、都市再開発法等の一部を改正する法律案及び電線共同溝の整備等に関する特別措置法案の各案を議題といたします。  まず、電線共同溝の整備等に関する特別措置法案について趣旨の説明を聴取いたします。建設大臣野坂浩賢君。  電線共同溝の整備等に関する特別措置法案     〔本号末尾に掲載〕

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 ただいま議題となりました電線共同溝の整備等に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  電線による道路の占用につきましては、安全かつ円滑な道路交通の確保や道路景観の整備の観点から、従来より地中化を進めてきたところでありますが、今後は、都市防災対策の強化、高度情報化社会の実現のための電線の収容空間の確保等の必要性が高まっていることから、電線の地中化を一層推進していくことが必要となるものでございます。  この法律案は、以上のような事情にかんがみて、道路管理者が、特定の道路について、電線を共同して収容する電線共同溝の整備等を行うことにより、道路の構造の保全を図りつつ、安全かつ円滑な交通の確保と景観の整備を図ることとするものであります。  次に、その要旨を御説明申し上げます。  第一に、道路管理者が、道路の安全かつ円滑な交通の確保と景観の整備を図るため、電線をその地下に埋設し、その地上における電線及び電柱の撤去または設置の制限をすることが特に必要であると認められる道路について、電線共同溝整備道路として指定することができることとしております。  第二に、電線共同溝整備道路として指定された道路については、道路管理者が、電線共同溝整備計画に基づいて電線共同溝を建設するとともに、当該道路の路上において、一定のものを除き、電線及び電柱の設置が制限されることとしております。  第三に、電線共同溝の整備に要する費用の一部を負担した占用予定者等は、道路管理者の許可を受けて電線共同溝を占用することができることとしております。  第四に、電線共同溝の整備に要する費用に関しては、国庫による負担及び補助の道路法の特例を設けることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようにお願い申し上げます。  以上であります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 ただいま議題となっております各案について議事を進めます。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本有二君。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 まず、阪神高速が被災に遭いました件からお尋ねをいたします。  センセーショナルにテレビで阪神高速の倒壊が映されました。あれからほぼ一カ月たったわけでありますが、この倒壊の原因の究明状況、これに大変関心がございます。そのことにつきましてお尋ねをまず申し上げます。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 お答えいたします。  阪神高速につきましては、特に神戸線につきまして大変大規模な倒壊、落橋あるいは橋脚の損傷が起こったところでございます。  今回の地震につきましては、従来から御説明させていただいておりますように、我が国の道路橋の耐震設計では、関東大地震クラスの地震に対して落橋しないようにというようなことで整備を進めてきたところでございますけれども、そういう耐震設計で想定しておりました地震度を、大幅に上回るものであったのではないかというふうに思われるところでございますが、その被災原因につきましては徹底的に究明しようということで、耐震工学あるいは橋梁工学の専門家から成ります道路橋震災対策委員会というものを既に設置しておりまして、究明を進めているところでございます。  この委員会では、橋とか地盤にどのような地震力が働いたのか、また、その地震力によってどういうメカニズムで破壊あるいは損傷に至ったのか、その辺を明らかにしたい。そういうものを踏まえまして、これからの耐震設計のあり方はどうあるべきかというようなことにつきまして、詳細な検討を進めていただいているところでございます。  この委員会につきましては、第一回目を一月二十四日に実施したところでございますが、二月十日に第二回目の委員会をやったところでございまして、私どもといたしましては、何とか三月末までには中間的な取りまとめをお願いしたいというようなことで検討を進めていただいているところでございます。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 ぜひその究明を急いでいただきたいと思います。  私の地元は高知県なんですが、この高知県への影響というのは思いがけないところに思いがけないほどございました。まずホテルというものの宴会がだんだんなくなってまいりまして、それから宿泊客が半減した、観光地の入り込み人員も半減いたしております。そういう中で、この半減した原因は、四国の高知から見ますと、どうも高速道路がつぶれたおかげで大型バスが入ってこれなくなったことじゃないのかというようなことを我々は市井の中で、民間の中で言い合っておるわけでありますが、そんな時期、二月十日金曜日の高知新聞夕刊に、どかんと一面トップで「阪神大震災なぜ落ちた阪神高速」という大見出しで、「犠牲者遺族が連絡会準備」こういう大々的な報道がなされたわけであります。  この記事の中身というのは、単に遺族の方々の連絡協議会を結成するという中身だけでありましたけれども、しかし、私はこれを見て、建設省が、特に河川局が大変御苦労されたあの水害訴訟をふと思い出したわけでございます。つまり、土地の構造物、当然それをいじくるわけでありますから、建設省としましてはそういうリスキーな部分を負っております。不法行為上の、いわば国家賠償法上のリスキーな部分を負っているわけでありまして、その意味において、今度の阪神高速が、河川における水害訴訟と同じように、道路における、高速道路のいわば災害、倒壊というような訴訟の話まで発展しないように、ぜひこれを未然に、遺族の方々と融和を図りながらしっかりと国民の前に、いわば高速道路を建設することにおいて瑕疵はなかったのだということを堂々と披瀝を賜りたいと思う次第でございます。  特に、この湾岸線の橋げた落下で十六人死亡して八十人が負傷しているということでございまして、この御遺族の方々へどのような対応をされておられるのか、これをお伺いさせていただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今回の阪神高速の神戸線それから湾岸線の被災によりましてお亡くなりになられた方というのが十六名いらっしゃるわけでございますが、この十六名の方々に対しまして、心より御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。  公団では、この御遺体を御遺族にお引き取りいただく際などに弔意をお示ししたどころだというふうに聞いておるところでございますが、大変混乱していた中でございまして、必ずしも、すべての御遺族の方に十分な弔意をお伝えすることができなかったというような報告を受けているところでございます。このため、先週改めて、公団職員が、御遺族め方々に弔意を重ねてあらわすということで、訪問をしたというふうに聞いているところでございます。  先ほど御説明させていただきましたように、今回の被災がどういうメカニズムで発生したのかということにつきましては、徹底的に究明したいということで現在究明中でございます。  今お話がございました、御遺族の方が遺族会を結成しようというようなことがあるということについては、新聞報道、これ以上のことはまだ承知していないところでございますが、いずれにいたしましても、遺族の方から説明の御要請等があれば、やはり誠実に対応してまいるべきものだというふうに考えているところでございまして、公団に対しまして、誠実にまた適切に対応するように、指導してまいりたいというふうに考えております。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 ともかく、御遺族への弔意、そして誠実な対応、そして原因の究明というものに対して、全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。  次に、神戸と大阪を結ぶルートは四つございました。阪神高速、国道四十三号線、湾岸高速、国道二号線、この四つの幹線ルートそれぞれが大きな被害を負っておるわけでありまして、この復旧こそがまさに神戸の被災市民の復興につながるわけでございます。そういう意味で、この復興の状況いかんが大変関心事となっておると思います。その意味で、阪神高速を含めまして、神戸市周辺の道路網の被災状況並びにその復旧の状況をお知らせいただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 地震発生直後におきましては、落橋とか橋脚の損壊とか、大変大きな被災を道路関係へ受けているところでございまして、高速自動車国道それから阪神高速道路、直轄国道で二十その路線、三十六の区間につきまして交通どめというような状況でございました。私どもといたしましても、やはりこの交通を確保するということが、救援物資の円滑な輸送あるいは生活物資の円滑な輸送という上で絶対欠かせないことでございますので、こういう幹線道路網のできるだけ早い交通確保、復旧というようなことで、全力を挙げて努力してきたところでございます。  阪神間につきましては、国道の二号が最初にあいたわけでございますが、その後、国道四十三号につきましては一月の二十八日から二車線確保することができましたが、一月の三十日からは四車線の確保がなされまして、特に、バス路線の専用ルート、専用車線を設けることによりまして、バス輸送の円滑化が図られたというようなことがございました。  また、東西間の幹線ルートとして中国自動車道があるわけでございますが、この中国自動車道につきましても、一月の二十七日に片側一車線の二車線でございますが、確保することができまして、二月の十二日には四車線というようなところまで復旧したところでございます。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたような救援物資の輸送あるいは生活物資の輸送、またこれからは、いわゆる産業あるいは経済活動に伴って、やはり円滑な輸送というのが強く要請されるというふうに考えております。そういうことで、まだ復旧が残された区間もあるわけでございますが、一日も早い交通確保、そういうことに、私どもとしても全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 私は、災害をずっと見ておりますと、どうしても物流と人流というか、これをあけなければこの災害に対して対応はできない。特に、被災地の病院とか被災地の消防署とかいうところはもう倒壊しているわけでありますから、そういうものでは対応できないわけで、近隣の被災していないところから被災地へ幹線道路を使って入ってこなければ人命救助ができない、救援隊も送れないということであります。  物流も、水とか食料とか医薬品を送るにも、そういうものがなければ、被災していないところから送ってこなければだめだということになりますと、市町村道とか県道とかそういうところではもう瓦れきが重なって全然役に立たないし、国道でやると、これは信号があったり地べたがあったり建物が倒壊してきたりで、これも役に立たない。やはり高規格道路、幹線道路こそ被災に対して一番対応できる重要な道路だというように思います。  その意味で、阪神高速の復興こそがこの災害に対して一番資するところではないかというように私は思いますので、重ねてもう一回、聞いておりますけれども、もう一回、阪神高速神戸線、湾岸線の復興のめどというものをお知らせいただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今お話がございましたように、阪神高速道路の神戸線、湾岸線、阪神間の人なり物の移動の大変大きな分担といいますか担い手ということで働いていたわけでございますけれども、今完全に両線ともストップしている状況でございます。  そのうち、湾岸線につきましては、おおむね六カ月程度ということでございますが、十月ごろを目指しまして何とか、魚崎浜というところでございますけれども、四十三号と並行した区間でございますが、そこまでは復旧したいということで努力しているところでございます。  また、神戸線の方につきましては、大変大きな被災状況でございまして、被災状況の詳細な確認というのを従来からやっておりまして、ほぼ被災状況を把握できました。現在、本格的な復旧をどうやろうかというようなことで、具体的な復旧計画をまとめているところでございます。  阪神高速道路公団のお話ですと、本格的な復旧、もとの状態に戻すまでに、やはり三年程度かかるんじゃないかというようなことが言われているところでございますが、今もお話がございましたように、地域の中で大変重要な役割を果たしている道路でございますので、私どもとしては、三年といわずできるだけ短期間で本格的な復旧が図れるように、今後とも努力してまいりたいというふうに考えております。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 私は、建設省は道路をつくったり河川の改修をしたりするだけが仕事であろうと思っておりました。しかし、今回のこの地震をきっかけに、こういう場所があるというのを私初めて知りました。建設省建築研究所国際地震工学部、そしてそこに応用地震学という室がある、こういうことを初めて知りました。その地震学の室長さん、石橋克彦さんは「大地動乱の時代」、岩波新書の中で、いわば関東直下型地震が近々起こるんだということまで予想されておられます。この予想は、この阪神の直下型地震の予想にもつながると言われていまして、大変マスコミでも大きく取り上げられ、我々も関心を持ってこの本を読ませていただいておるわけであります。  地震災害の前にこれだけのものが書けて、これだけの研究をしている、しかも、それが建設省の中にある機関でやっておったということに対して、私は非常にうれしさを感じるわけでありますが、しかしうれしいばかりでなくて、これをしっかりと現実の地震災害の予知とか、あるいは地震災害に対する対応とかに生かしてもらわなければ、全然これは宝の持ちぐされになるわけであります。  そんな意味で、建設省では、こういう機関そして専門スタッフ、これらをどういう体制で活用をしておるのか、それをお伺いいたします。

尾田栄章建設省大臣官房技術審議官

○尾田政府委員 建設省におきましては、ただいま委員御指摘の建築研究所におきましては、国際地震工学部というものを設けまして、これは、主としていろいろな海外の方たち、特に発展途上国の皆さん方に地震のいろいろな問題、耐震設計等々について研修をする、そういうことが主たる任務でございますが、この、建築研究所を初め土木研究所あるいは国土地理院におきまして、地震に関します研究部門を設けまして研究に取り組んできているところでございます。  土木研究所及び建築研究所では、例えば構造物の耐震設計に関します研究というものを実施をいたしております。その研究成果は、道路橋の示方書あるいは建築基準法等の耐震設計基準に反映をさせてきているところでございます。  また、国土地理院におきましては、地震予知を目指しまして観測データを積み上げるべく、GPS測量、これは人工衛星を使いまして国土の地点の測量をするものでございます。こういうもの等によりまして、地殻変動観測を実施してきているところでございます。  そういうことで、従前から、地震に関します研究と申しますか、地震が起こったときにも耐え得るような構造物を目指して研究を進めてきたわけでございますが、今回このような地震が発生したわけでございます。  それで、この地震が発生後直ちに、これらの研究所等から成ります第一次調査団、これは道路、建築、ダム等、合計十四班現地に派遣をいたしまして、被災状況等の調査を行ったところでございます。また、二次災害、これは余震等によって引き起こされる可能性がある災害でございます。そういうものの防止を図るべく、地すべり地域の調査と被災建築物の危険度判定のための技術指導を行ったところでございます。  また、国土地理院におきましては、緊急の地震予知連絡会を開催をいたしまして、主として余震の発生の可能性等につきまして検討いただき、その結果を一月十八日、一月二十七日の二回公表しておるところでございます。  今回、このような多大の被害を受けました道路橋、建築物及び下水道施設につきましては、それぞれ外部の学識経験者等から成ります委員会を設置をして、被災原因の徹底的な解明及び対策の検討を進めているところでございます。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 ぜひこういう貴重な研究を活用していただきたいと思います。  次に、活断層についてお伺いいたします。  活断層という言葉は、初めて私もこの地震で知りました。日本の国土の繁栄というものは、建設省や国土庁が関与しております全総計画というもので出発をして、東京オリンピック以後、新幹線とか高速道路の整備とかいうことで、太平洋ベルト地帯を中心として日本経済は繁栄をしてきたわけでありますが、そういう根本的な日本の国土づくりをしてきた全総計画、それが、高速道路のルートを決めたりあるいは新幹線の範囲を決めたりする、その大きな理論的根拠になっているだろうというように思います。その中に活断層という話が入っておったのかというと、私はどうもそんな気がいたしません。いわば、国土を安全にとか災害のないようにとかいうようなものでなくて、どうも経済優先に来たように思います。  そこで、この地震を契機といたしまして、安全な国土づくりというものを図っていただきたいと思うわけでありますが、特に、活断層の地図を見ておりますと、有馬−高槻−六甲断層帯というのを見ると、本当にこれでは地震が起こっても仕方がないなというぐらい断層が集中しておるわけであります。  カリフォルニア州へ行きますと、活断層法という法律がありまして、その地域に指定されますと地質調査が強要される。そして、そこに何か物を建てようかというとそれは建てられなくて、活断層以外で建ててくれ、こういうような話の法律もある。また、日本でも活断層を避けなければならぬとされておるのが、原子力発電所であったりダムであったりするわけであります。  そんなことを考えますと、活断層というものも考慮に入れて今後考えていく時代が来たのではないかというように思いますけれども、今までの全総計画に活断層ということは考慮されておったかどうか、そしてまた今後考慮するつもりがあるかどうか、それをお伺いいたします。

糠谷真平国土庁計画・調整局長

○糠谷政府委員 全国総合開発計画におきましては、従来から、安全な国土が国民生活の基本である、こういう認識に立ちましてつくられてきております。現行の四全総におきましても、直下型の地震を含めました大規模地震への対応等、安全で質の高い国土の形成というのを施策の重要な柱として位置づけているところでございます。ただ、大規模地震ということにつきましては、どちらかといえば首都圏が念頭にあったということは否めないところではないかと思っております。  現在、国土審議会におきまして、平成八年度中を目途に、来るべき二十一世紀にふさわしい国土づくりの指針を示す、新しい全国総合開発計画の策定作業を開始したところでございますけれども、新しい全国総合開発計画におきましては、今回の阪神・淡路大震災についての調査分析、災害対策についての教訓等を踏まえまして、活断層による地震への対応、こういったことも含めまして、災害に強い安全な国土づくりという観点を一層重視してまいりたいと考えておるところでございます。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 ぜひそういうことを考慮しながらやっていただきたいと思います。  この高槻−六甲断層帯以外に、日本では、伊那谷断層帯、国府津−松田断層帯、富士川断層帯、糸魚川−静岡構造線断層帯、こういうところではもう神戸の直下型と同じぐらいのものがいつ起きても不思議でない、こういうわけでありますし、そういうことを考慮しながらやっていただきたいと思いますが、このことを、国土庁だけでなくて、実際に高速道路をつくったり直轄国道をどんどんつくったりする建設省にも同様の質問をしたいと思います。  例えば四国縦貫自動車道、これは、中央構造線に沿ってずっと二百キロ続いて断層帯の上を走っているのです。もう全く断層帯を、きれいに上を走るわけでありますから、もしこれの直下型というようなことが起こりますととんでもないことになることは間違いないわけでありまして、では断層帯を外して高速道路をつくれというと、日本国じゅうどこへも行けなくなる、そういうことも逆に言えるわけでありまして、ではどうやってやったらいいのかというところをまさに研究してやっていただきたいわけであります。  そのことが、断層帯を考えるということが一つと、もう一つ、私は、高規格幹線道路網の整備を見ておりまして、今回の地震がありました阪神高速、中国自動車道が使えないということになりますと、舞鶴自動車道へどんどん上っていって迂回をした。それからまた、ほかにルートはないかと国道九号線や国道二十七号線へどんどん車が入っていったということを考えますと、一本のルートだけに頼るということの危険性というものを物すごく感じるわけであります。  特に、高規格の幹線道路網を見ておりますと、半島と言われるところは全部行きどまり、行きどまりということはもう循環できない、循環できないということはそこが切れたら全部終わりということでありまして、この半島を、半島性を何とかしようというのが、議員立法で半島振興法なんというのができておりますけれども、それだけでは全然だめでありまして、半島を、半島性を解消するということはいわば循環道路をつくるということでありまして、この一万四千キロの高規格幹線道路網だけでは救われないところがたくさんある。九州、四国、北海道、東北、これらはほとんど、能登、山陰、あるいは和歌山、和歌山は計画はできておりますけれども、しかしこういうように全然救われない地点もあるということになりますと、これから考えなきゃならぬことは、活断層を配慮するということと、そして循環できる高規格幹線道路網を整備するということであろうと私は思いますが、この点において、建設省の御見解をお願いいたします。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 活断層のお話があったわけでございますが、この活断層につきましては、現在確認されているだけでも全国で約二千カ所活断層があるということでございまして、特に、道路のような広域的な幹線道路網のネットワークを計画する際には、やはりどうしても活断層を避けた計画というのは難しいのではないかということで考えております。  ただ、しかしできるだけ直接活断層を避けた計画としなきゃいけないというようなことで、道路の計画、設計に当たってはできるだけ事前に地質に関する十分な文献の調査あるいは現地調査、そういうのをやりまして、可能な限り断層を避けるようなルートとして計画をしているわけでございますが、先ほどお話があった四国の縦貫道でございますが、これにつきましては中央構造線に非常に近いところに計画されているということでございます。そういう場所につきましては、できるだけ土工構造を活用するというようなことで耐震性に配慮しているところでございます。  しかし、この耐震性の問題につきましては、今回の地震で、直下型というような形で私どもとしてもこの地震の力の恐ろしさというのでしょうか、それを経験したところでございますので、今回の地震に対していろいろ今原因等の究明をやっていますのでその結果が出てくると思いますが、そういうものを踏まえた必要な対策というのは講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。  また、後でお話がございましたが、確かに今回、特に東西の高速道路のネットワークが完全に遮断される、一本しかなかったものですから、それがシャットアウトされるというようなことで、広域的な物の流れ、物流に大変大きな影響を与えたところでございます。今もお話ございましたが、やはり代替ルートというのはきちっとこういう幹線のネットワークについては確保されなきゃいけない、そういうことがどうしても必要だと思います。そのために、やはり循環型の高速道路のネットワークの整備が必要である、まさに御指摘のとおりであるというふうに私ども考えているところでございまして、今一万四千キロの高規格幹線道路のネットワークを考えておりますが、私どもとしてはこれをできるだけ早く完成させたい。これはかなり循環型のネットワークになる計画でございます。  それから、後からお話がございましたが、新交通軸というのでしょうか、いわゆる海峡部で第二国土軸というふうに従来から言われているような構想でございますが、こういう構想につきましても、やはりいわゆる安全で災害に強い国土づくり、そういう中で、これから積極的に取り組んでいかなきゃいけない大変重要な課題であるというふうに私ども考えているわけでございまして、現在調査を進めているところでございますけれども、この調査の促進に今後とも積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから、先ほどちょっと私、阪神高速の湾岸線の供用時期につきまして、魚崎浜まで十月と申し上げたのですが、魚崎浜までは四月の中旬に供用する予定でございまして、六甲アイランドまでが十月ごろという目標で復旧しているところでございます。ちょっと修正をさせていただきたいと存じます。

山本有二自由民主党・自由連合

○山本(有)委員 ひとつ循環道路をしっかりやっていただきたいと思います。特に、一万四千キロを全部消化してつくって、それでも循環できなければ、まだ足して、地域高規格もやって、第二国土軸もどんどんやってというようにぜひお願い申し上げまして、終了いたします。  どうもありがとうございました。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次に、塩谷立君。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 連日、建設大臣初め建設省の皆さんにおかれましては、この阪神大震災に対しまして、この対応に対して大変な御努力をいただいていることに、まずもって敬意を表するものでございます。予算委員会あるいは当委員会でも大分質問も出ていると思いますが、ある分重なる部分もあるかもしれませんが、その点、御容赦いただきたいと思います。  今回の大震災につきましては、だれもがまさかこんな大きな被害になろうとは思っていなかった。それぐらい、日本が経験した最大級の地震であったと思います。ビル、家屋の倒壊、阪神高速に代表される道路網、新幹線や鉄道の交通網の破壊、そしてライフラインの破壊等、それぞれ大変な衝撃を与えたわけでございますが、特に国民生活、経済活動に影響の大きい社会資本については、建設省がその多くの管理監督をする責任者として、この復旧に精いっぱい努力をしていただきたいと思うわけでございます。  現在、復興に対して法制化、特例措置、そして資金の問題等検討していただいていると思いますが、例えば阪神高速については、今まで例がなかったわけでありますが、やはり法律的に可能な国費補助を実施して、一日も早い復旧に向けて努力をしていただきたいと思います。やはり国民が見ておりまして、特に社会資本の部分の整備、復興というもの、これがまた大きな被害があったわけでありますが、いわゆる新しい都市づくり、そして日本の発展にとって非常に重要な激励となると思いますので、そんな点も含めて、我が国の新たな発展の原動力となるべくこの復興に心がけていただきたいと思いますが、まずもってその決意のほどをお伺いしたいと思います。

簗瀬進新党さきがけ建設政務次官

○簗瀬政府委員 塩谷委員の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。  今回の阪神大震災、我々に大変多くの貴重な教訓を残してくれたものと考えております。多くのとうとい人命と莫大な財産が失われたわけでありますが、このことを未来に向けて決してむだにしてはならない、そんなことを我々強く感じさせられました。そして特に、建設省にとっては、国土づくり、町づくり、その中核に我々の力というようなもの、基本的なインフラ整備、これに大変重大な使命を持っているのだなということを改めて痛感させられたわけであります。  被災地においては、地震発生後、応急復旧対策に万全を期してまいりました。今後は、被災地の住生活の安定に十分配慮しながら、地方公共団体の復興計画を踏まえて、自治体と協力をしながら、二度とこのような被害が生じないよう、安全で安心できる町づくりに全力を挙げて取り組んでいくことが必要だと考えております。  このため、今月七日に、建設大臣が本部長となりまして、地方公共団体の復興対策の支援及び復興対策関連施策や事業の総合調整を行う、建設省阪神・淡路大震災復興対策本部を設置させていただきました。建設省が先頭に立って、阪神高速道路の復旧等の重要な都市のインフラ整備、住宅・社会資本整備、これを行っていく決意でございます。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。  それで、けさの朝日新聞にも出ておりましたが、「太田外氣晴・足利工大教授に聞く」というので「関東大震災級の基準見直せ」という題で出ておりました。過去にいろいろな例があって、それに基づいて耐震基準というものがつくられてきていると思います。これは一般的な家屋やビルに対して、あるいは公共施設に対して、それぞれ違った角度、そのものの特性を重要視して基準が設けられていると思いますが、この新聞記事は、関東大震災については余り正確なデータがなくて、それに基づいた基準であるので、もう一度しっかりしたデータを今回とって基準を見直すという趣旨でありますが、いずれにしても、この基準の見直しというものが必要になってくると思います。  建築基準法において、一九八一年の改正では、震度五では全く大丈夫、震度六、七は生命には異状はないというようなことでの一般の基準が設けられているそうでございますが、そのいわゆる最低基準ですね、この基準を今後どういうふうに見直していくか、その対応についてお伺いしたい。  同時に、やはり公共施設ですね、これまたその重要性からかんがみて、それぞれの分野において上乗せの基準があると思います。例えば道路そして鉄道、学校その他あるわけですが、特にその道路、鉄道、学校等においてどうなっているか、これもあわせてお伺いをしたいと思います。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○小川(忠男)政府委員 お答えいたします。  今回の震災によりまして、住宅を含む建築物、多数の被害が生じております。ただ、現段階で正確なことを申し上げる状況にはございませんが、発生した被害状況を見ますと、建築物の位置でございますとか、あるいは建築の時期あるいは規模、構造等によって被害状況が極めて多様な現状にございます。したがいまして、私どもといたしましては、その原因を、被災した建物の属性、さらには、一見可じように見えながら被災していない建物の状況、これらを含めまして、専門的な立場から徹底的に原因とその結果、これを究明する必要があると思います。  ただいまおっしゃいましたように、現在の耐震基準といいますのは、何回かの改正を経て今日に至っております。昭和四十三年の十勝沖地震、これを契機にいたしまして古い耐震基準が設定されました。また、昭和五十三年に宮城沖地震、これが発生いたしまして、これを契機にいたしまして現在の新しい耐震基準が設けられている、こういうふうな経過がございます。  ただ、私ども、現在の耐震基準をどういうふうな形で見直すのかというふうなことにつきましては、先般、一月三十一日でございますが、調査委員会を発足させまして、専門的な観点から原因の究明をやっておりますので、その結果といいますか、提言を踏まえまして、現在の基準を見直す必要があるのか、あるいはないのか、あるいは補強するとすればどういうふうな形ですればいいのか、こういうふうなことを検討し対応してまいりたい、このように考えております。

小杉昭夫運輸省鉄道局技術企画課長

○小杉説明員 お答えいたします。  今回の地震によりまして、鉄道施設は大変大きな被害を受けたわけでございますが、その被災状況にかんがみまして、一月二十日、運輸省内に学識経験者等を委員とします鉄道施設耐震構造検討委員会を設置しまして、現地調査の実施、また被災施設の調査分析、また耐震構造の今後のあり方等についての検討を現在進めていただいているところでございまして、この結果を踏まえまして、耐震基準の改正等も含めまして、所要の対応をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。

原山明宗文部省大臣官房文教施設部指導課長

○原山説明員 お答えいたします。  学校施設につきましては、学校施設の設置者は、学校の建設に当たりまして、建築基準法及び同施行令の規定に従いまして、耐震構造設計等を実施しておるところでございます。文部省におきましても、学校施設を計画する際の基礎的な留意事項を示しております学校施設整備指針等におきまして、構造上十分な安全性能を確保するよう、学校の設置者に対しまして指導を行っているところでございます。  今後、このたびの地震におきましての学校施設の被災状況等を踏まえながら、学校施設の防災機能の一層の向上に向けまして、種々検討を行う必要があると考えているところでございます。その検討の過程におきまして、必要に応じまして、整備指針等への反映を含めまして、適切に対処してまいりたいと考えております。

尾田栄章建設省大臣官房技術審議官

○尾田政府委員 建設省関係の公共施設全般についてお話をさせていただきますと、道路橋につきましては、道路橋震災対策委員会というのを設けておりますし、同じく大変大きな被害を受けました下水道施設につきましては、下水道地震対策技術調査検討委員会というのを設けまして、現在、原因究明に向けて全力を挙げて取り組んでおるところでございます。  そのほか、河川関係につきましては、一部堤防の液状化等の現象が見られたわけでございます。河川、ダム、砂防等々、それぞれの施設ごとに検討委員会を設けて原因究明をするべく、その検討委員会の設置に向けて今努力をしておるところでございます。  以上、いずれの施設につきましても、今回大変大きな被害を受けたわけでございますので、重く受けとめまして、原因究明に徹底的に努力をしたいと思っておるところでございます。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 ぜひそれぞれの分野において徹底的な原因究明の上、新しい基準を設けていただきたい。  特に公共施設につきましては、その重要性によってかなり厳しい基準を上乗せしてやっていただくことがいいと思うのですが、現在どうなっているか。例えば、震度六とか七までは大丈夫だよとか、新幹線は大丈夫だ、関東大震災が来ても大丈夫だ、そのようなことが言われておりますが、今回かなりデータも出てくるでしょうし、それと同時に、それぞれの分野が独自にやっているということも必要だと思いますけれども、その調整も図って、やはり公共施設としての最低基準といいますか、そんなことがお互いの研究の中、データの中でプラスになる部分が多いと思いますので、そういったこともぜひ考えていただきたいと思うわけでございます。これは要望をしておきます。  そこで、建築基準が、あるいはそういった耐震基準がしっかり守られていればこれはまあ大丈夫だ。自然災害ですから全く同じような状況で起こるということは考えにくくて、全く予想もできないような状況でまた新たに起こることも考えられますから、必ず大丈夫、絶対ということはあり得ないわけですが、少なくともやはりその基準を満たすということが必要であります。  しかしながら、今回幾つか指摘をされております手抜き工事というものが大分新聞にも出ておるわけですが、民間の住宅等では、これは契約の中で裁判になって、賠償責任とかそういったものが出てきていると思います。新聞によりますと、たしか姫路あたりでも、今回の震災じゃないのですがそういう例が出ておるということで、いずれにしましても、その手抜き工事について、特にやはり公共施設については、これはしっかりと今後対応していかなければならぬ。  阪高の橋脚についての溶接部分の問題とか、これは今調査をしていると思いますが、いずれにしても、そんな中でぜひともこの対応を図っていただきたいと思いますけれども、その点について、現在の実態と今後の対応、今のところの状況を教えていただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 阪神高速道路の倒壊とか損壊等に関連いたしまして、手抜き工事があったのではないかというような、そういう報道がなされているというのは、私どもも承知しているところでございます。  この阪神高速道路公団では、工事の施工に当たっては施工管理あるいは品質管理というのをやはり十分やりながら対応していた。具体的に申し上げますと、コンクリートにつきましては事前にやはり試験等をやっておりますし、鉄筋なんかの強度につきましても抜き取り検査なんかやりましてチェックをしておりますし、また鉄筋を組み立てたときなんかには立会検査をするというような形で、施工等が的確に行われるようにということで努力しているというふうに聞いているところでございます。  しかし、いろいろな報道もなされていますし、今回ああいう形で大きな被災に至ったところでございますので、建設省といたしましても、先ほど申し上げましたが、専門家から成る検討委員会を設けまして、震災対策委員会を設けまして、現在その被災原因について徹底的な究明をしているところでございます。  その究明の際に、落橋した橋の構造などに関しますいろいろなデータ、それから現地の被災状況についても写真等も撮りまして把握するように努めておりますし、いろいろなデータにつきましても、できるだけ収集するようにというようなことで努めてまいったところでございまして、そういうデータにつきましても、この検討委員会にお示ししたいというふうに考えております。そういう中で原因等を究明をいたしまして、その検討結果を踏まえまして、私どもとしても必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 ぜひこの点につきまして、やはり基準はできたがそんな手抜き工事の状況があちこち出てきては困りますので、しっかりと原因究明と同時に検討、対応を図っていただきたいと思うわけでございます。  そこで、今回の被災の中で大変重要な被害を受けたのが、またいわゆるライフラインの部分だったと思います。今回電線共同溝についての法案が出ておりますが、いわゆる今回の被害状況からして共同溝の重要性とかそういうことも言われておりますし、地上との関係、そういうこと査言われております。  そういうものを含めて、まずは法案の趣旨について、そしてこの阪神の大震災の共同溝の被害の実態等も含めて、さらには今回C・Cボックスという形で新たに電線共同溝を整備するわけですが、その耐震性、この点についてお伺いしたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今回提案させていただいております電線共同溝法案につきましては、地上に電線を収容いたします共同溝の整備に関する特別の措置を定めるということでございますが、私どもとしては、安全かつ円滑な道路交通を確保したい。特に電柱等が歩道等で非常に邪魔になっているというようなところがございますので、そういう面でできるだけ地中化を促進したい。また道路の景観というような面でも、景観の整備という視点からもやはりこの地中化を一層推進したいということでございます。  この地中化を推進することによりまして、今これから情報化社会が大変な勢いで進展するというふうに言われておりますが、情報化の一層の推進あるいは都市の防災性の向上、そういうものに寄与するというふうに考えているところでございます。  また、今回の地震によりまして、いろいろなライフラインにつきましても大変大きな被害が生じたところでございますが、私ども、従来からこのライフラインを収容するということで共同溝あるいはキャブシステムというのをやってきたところでございますが、今回の地震によります被害状況というのをこの共同溝、キャブシステムについてチェックいたしてみますと、現在のところ、構造には特段の被害がなかったというふうに聞いているところでございまして、そういう意味では、この共同溝あるいはキャブシステム、これは一定の耐震性を有しているんじゃないかというふうに考えているところでございます。  また、今回というか、これから電線共同溝という形でコンパクトな、従来のキャブシステムと比べますと建設コストを安くしたC・Cボックスというのを整備していきたいというふうに考えているところでございますが、この電線共同溝につきましては、地中の浅いところに埋設する計画でございますし、また、今回の地震の被害等を踏まえまして、できるだけやはり耐震性というものに配慮した構造にしたいというふうに考えているところでございます。  そういう形で、この電線共同溝につきましても、それなりの耐震性を備えたような構造にしよう、また、仮に被災を受けたにしても、今申し上げましたように、大変浅いところに埋設するということ、それから二十メーター置きぐらいにハンドホールが設けられるというようなこともございますので、復旧という面でも非常に短時間で迅速にやれるのではないかというふうに考えているところでございます。  そういう視点で、やはり災害に強い、防災に強い町づくりという中で、私どもとしても、この電線共同溝については、今後積極的に整備を進めるよう努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 むしろ、この電線共同溝については遅かったのではないかなという、このパンフレットを見ても、ニューヨークの写真が出ておりますが、百年ぐらいおくれているということが言われておりますので、ぜひともこの推進には力を注いていただきたいと思うわけでございます。  やはり共同溝が耐震性があるという、ある程度の今回結果が出たと思うのですが、電線については割合早い復旧があって、もうほとんど復旧がなされたと思うのですが、その電線以外、水道、ガス等、これについてもやはり共同溝の重要性というのが今回認められたのではないかと思うのです。ただ、お伺いしたところ、ガスの面はどうも、その共同溝にした場合は敷設に大変なお金がかかるというようなこともあるらしくて、共同溝にはなじまないという、単独でやるというお話を伺っていますし、水道についてですが、これの共同溝、現在どのような敷設状況であるかわかりませんが、いずれにしても、今回の被害状況と今後の共同溝への対応、これをお伺いしたいと思います。

浜田康敬厚生省生活衛生局水道環境部水道整備課長

○浜田説明員 このたびの地震によりまして、水道施設も広範囲かつ甚大な損傷を受けたわけでございまして、被災した水道管のうちで先生お話しの共同溝内に敷設されていたものというのは、実はこの地域では大変限られた部分ではございました。ただ、限られた部分でありますけれども、そうしたところの損傷の状況は、現地の報告によりますと、共同構内部に配管された部分については若干漏水があったという程度でございまして、ほとんど損傷を受けていないということでございます。  ただ、共同溝への出入り部での管というのはかなり損傷を受けていたということで、そうした面に課題はありますものの、今回の報告によりますれば、水道管の共同構内への敷設というのは、水道施設の耐震性の向上を図る上で一定の効果があるというふうに考えられると思います。  ただ、水道管を敷設する際に共同溝を利用できるかどうかという点につきましては、各水道事業者の置かれているさまざまな状況によりまして、それぞれ判断していくということになるわけでございますが、厚生省といたしましては、今回の震災を契機といたしまして、全体的に水道システムの耐震性をさらに向上させるための施策というものを、専門家の方々の御意見も伺いながら検討してまいるということにしておりますが、そうした中で、水道管の共同溝への敷設の推進につきましても、検討すべき課題の一つであろうかというふうに考えております。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 このライフラインについても、ぜひ、共同溝に限らず、いろいろな意味で耐震性を重点に置いて検討していただきたいと思うわけであります。  時間もなくなりましたが、最後に、今回法案が提出されているいわゆる大都市法、都市再開発法の改正法案についてお伺いをしたいと思います。  特に、これは都心居住の推進ということで、私ども党においても、部会で新しい住宅ビジョンの中で検討された項目でありまして、そういう点においてはこれから推進していきたいと我々も思っているところでございますが、まず最初に、この都心居住の意義と今回の法改正の趣旨をお伺いしたいと思います。

簗瀬進新党さきがけ建設政務次官

○簗瀬政府委員 ただいまの御質問にお答えをさせていただきたいと思います。  今や都市生活、大変な多様な魅力を持っておりまして、人口がそこにいやが応でも集中をしてくる、そういう趨勢にあるわけであります。しかし、そういう中で、大変便利な生活へのニーズの高まりがある反面、例えば、通勤時間の増大による住宅宅地への不満等の新たなストレスが非常に強くなってきております。そういうわけで、都心地域を中心とした良質な住宅に対する著しい需要というようなもの、これにどうこたえていくのかというようなものがこれからの大変大きな問題になってくるわけであります。  また、大都市地域を中心といたしまして、居住環境をいかに良好なものとして住宅宅地を整備していくのか、住宅市街地を整備していくのかというポイントもございますし、また、都市の健全な発展を図る必要性ということも大変高まってきております。さらに、今回地震という大変衝撃的な出来事があったわけでありますけれども、大都市地域における災害に強い町づくりというようなものをいかに積極的に推進をしていくのかという新たな大きな課題も生じてまいったわけであります。  これらの状況に対処するために、三大都市圏の都心地域を中心といたしまして、職と柱を近接する住宅の供給を促進をしていこう、また土地の合理的かつ健全な高度利用等を図るという、そんな目的から以下四つのポイントの法改正を提案をさせていただくわけであります。  まず第一点は、都心地域における良質な中高層の共同住宅の供給を促進するための都心共同住宅供給事業を創設をしていく。また第二番目は、特定土地区画整理事業及び住宅街区整備事業の要件を緩和していく。それから第三番目は、市街地再開発事業の施行区域要件を緩和していく。第四点は、地区計画制度の拡充、建築物の形態規制の合理化を図っていく。これらの所要の措置を総合的に講ずるべく、今回の法改正を提案させていただいている次第でございます。  以上です。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 その趣旨に従ってすばらしい町づくりができるよう期待したいと思いますが、今までのいわゆる法、大都市法あるいは都市再開発法等さまざま都市整備の法はあるわけですが、残念ながら、なかなかうまくいかなかったわけでありまして、やはり法改正だけをしてうまくいくかというと、なかなかこれも難しいと思っているところでありまして、例えば今回特に、住民の意思に基づいた総合設計とかあるいは地区計画とかそういう点がやりやすくなった、あるいは緩和された、いろいろな形態要件も緩和されたということで、できるだけ簡単にできるような格好になっていると思います。その点で、ぜひこの趣旨を踏まえて行政側も対応していただきたい。  同時に、やはり住民本位といえども、公的主体、自治体とかあるいは住都公団とか、こういった整備関係については、ぜひいわゆる先導的役割も果たしていただきたいと思うわけでございます。そしてさらに、都心住宅について、いわゆる価格、値段、ここら辺は今まだ算定がどの程度になるということは出ていないかもしれませんが、年収の五、六倍という目標に向かって期待しておるわけでございます。  最後に、時間がもうありませんので、今回の法改正が今回の地震復興についてどの程度有効性があるとお考えですか、その点をお伺いしたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 基本的に今回の法律改正は都心居住を推進するということでございますので、都心居住の推進というのは一般的には建物の中高層化、これを進めていくことが基本ということになるわけでございますので、そういった意味で、燃えない、壊れない町づくり、こういうことについては非常に大きな貢献があるものというふうに考えております。  それからまた具体的には、今回の改正で市街地再開発事業の施行要件の緩和を盛り込んでおりまして、これはいわゆる空地がある場合でも市街地再開発事業ができるようにということで、今までの市街地再開発事業の要件、基本的に木造が密集しているというのが要件だったわけでございますが、都心地区内においていわゆる地上げで空地が出ている、そういう中でも再開発事業を進めなければいけない。そういうことから、空地がある場合でも再開発事業が活用できるようにということで施行区域要件を緩和しているわけでございますが、この結果といたしまして、いわゆる今回の阪神地域において、建物が集中的に倒壊している、あるいは滅失している、そういった地域にも再開発事業が適用できるようになったということで、この改正は阪神地域の復興にも大きく役立つものというふうに考えております。

塩谷立自由民主党・自由連合

○塩谷委員 今回の大災害について、復興についてもさまざまな状況がありますので大変難しい点があると思いますが、今回の法改正、あるいは今準備されている被災市街地復興特別措置法というものもこれから法案がかかると思いますが、いずれにしましても、あらゆる手だてで復興に努力をしていただきたいと思っております。  質問を終わります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次に、高市早苗さん。

高市早苗新進党

○高市委員 まず冒頭に、内閣提出一五号の住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案についてお答え願います。  平成二年のことなんですけれども、特別損失に係る前回の法改正においての説明では、その後の補給金は平準化されるのでそれ以上の繰り延べ措置は必要ないとされていたと聞いておりますけれども、今回の法改正が必要になった理由を簡単に教えてください。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 現在の特別損失制度は、平成二年度から六年度までの間特別損失金を計上することによりまして、平成二年度以降分の間増嵩したものを、その後安定化すると見込まれた補給金必要額の平準化を図ることとされてきたものでございます。  しかしながら、その後経済対策等によりまして事業規模が急激に拡大したわけでございます。平成五年度には七十七万戸、平成六年度には九十九万戸というような大変急激な拡大が経済対策でとられたわけでございますし、また、金利の動きも上昇局面というようなこともございまして、平成七年度以降におきましては、補給金の必要額も大変大幅に増加が見込まれているところでございます。  仮に現在の制度のままで予算措置をしていくということになりますと、七年度の補給金額は一挙に一千億円程度増加するというような状況でございまして、以降しばらくの間は大変な高水準で推移することが予想されるわけでございます。こうなりますと、ほかの住宅対策費を、そういう規模でございますので大変圧迫するということになりまして、全体の住宅対策の実施に大きな支障を来すことになるという状況にあるわけでございます。  一方、近年の補給金の、今申し上げましたような増嵩は、今申し上げましたような特殊な事情によるものでございますし、補給金は将来的には段階金利制の効果等によりまして低下していくということが見込まれることから、今回、補給金必要額が増嵩している当面の五年間特別損失を計上し、これを平成十七年度までに補てんする措置をとることにいたしたいということでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 中古マンションについての優遇措置ですけれども、これは平成四年の景気対策の一環として措置されたもので、それゆえに二年間に限定されたのですけれども、今回適用期限を延長する必要性がどこにあるのか、お答え願います。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 お答えいたします。  ただいまの中古マンションの優遇措置については、ただいま御指摘のようにさらに二年間延長しようということになったわけでございます。これは平成四年の総合経済対策で盛り込まれたものでございまして、基準金利を適用しようという内容でございますが、現在におきましても、なお引き続き住宅投資を促進すべきであるという状況もございますし、また優良な中古住宅流通の促進を図るということも大変必要だ、そういう認識を持っているわけでございまして、そういう点から、維持管理のすぐれた良質な中古マンションについては、特例措置を延長させていただきたいということでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 中古マンションの維持管理状態が良好な状態に保たれているということが今回の優遇措置の条件に加えられたのですけれども、マンションの維持管理状態というのは実際にどのようにして確認するのでしょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 マンションの維持管理状態の確認の方法でございますが、例えば、適切な管理規約が締結されていること、あるいは長期修繕計画が立っていること、修繕積立金が一定額以上であることなど、そういうことが具体的要件になるわけでございます。  審査の方法といたしましては、建築の専門的な知識を持つ建築士事務所、いわゆる設計事務所でございますが、こういう設計事務所にこれらの事項を調査していただきまして、基準に適合するかどうかということを確認していただいて、それをベースにしようという仕組みでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 次に、今回の阪神・淡路大震災後の復興と公共事業の問題についてお伺いしたいのです。  建設省にお願いしたいのですが、先ほどからの御答弁を伺っていますと、阪神・淡路大震災を教訓として、従来の建築基準とか指標値、こういったものが見直される可能性が大きいように受け取らせていただきました。専門家による調査委員会のようなものも各省設置されたとお答えでしたけれども、いつを目標にこの基準についての結論を出されるのか、ある程度の目標時期をお知らせください。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 建築物につきましても大変な被害が出たわけでございます。発生しました被害の状況は、建物がどういう場所に建っているか、あるいはいつごろ建てられたのか、あるいは規模ないしは建物のいろいろな様式、そういうものによって大変多種多様な被害の状況が出ておるわけでございます。  今お話がございましたように、建築につきましては、建築震災調査委員会という専門家による委員会を設けまして、現在精力的に調査を進めていただいているわけでございますが、私どもとしては、できれば遅くとも三月いっぱいにはおよその調査から導き出される概略というようなものをお示しいただいて、具体的にさらに突っ込んだ議論を引き続きやっていただくというような二段階を考えていきたいということで、先生方にお願いしている状況でございます。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 道路橋につきましても、今震災対策委員会で原因究明等を進めていただいているところでございまして、阪神高速道路の本格的な復旧を急がなければいけないというような要請もございまして、私どもとしては、三月末までには中間的な取りまとめをお願いしたい。最終的な取りまとめがいつになるかというのはまだはっきりしないところがございますが、中間的な取りまとめは何とか三月末までにはお願いしたいということで、今検討を進めていただいているところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 最終的な取りまとめの時期が全く見えないことで、かなり地方の行政当局の間に不安の声が上がっているように思うのですが、今後の基準見直しの時期によっては、既に来年度の予算案に挙がっている工事実施計画そのものについても事業の積算見直しに当然つながりかねないですし、それによって発注がずれ込んできたり、計画そのものの改定、それから一部事業の圧縮、こういったものがあり得るのじゃないかという懸念の声が出ております。  また、特に近畿地建管内の各県、私の地元なんかそうですけれども、今回の地震の影響で、国庫補助事業の具体的な箇所づけの段階で、事業費の目減りがあったりするのではと心配しておられる声が多いですので、この点について建設省の御見解をお聞かせください。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今原因究明を進めているところでございますが、その検討の中で、耐震設計の考え方を見直さなければいけないというようなことになる可能性もあるわけでございます。そうなりますと、建設コストがこれまで考えていたよりもアップするということも考えられるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、三月末までに中間的な取りまとめをしたいというのは、そういう具体的なこれから事業をやろうということで計画しているものがございますので、できるだけ早く、そういうこれからやる事業に新しい耐震の考え方が反映できるように、できるだけ急ごうということで今努力しているところでございます。  そういうことで、建設コストのアップの可能性があるわけでございますが、その影響等については、できるだけ私どもとしてもいろいろな面で配慮して、そういう影響が起こらないように努力してまいりたいというように考えております。

高市早苗新進党

○高市委員 やはり来年度のものに影響が出そうな感触を今伺ったのですけれども、実際、日程的には、県議会なんかの日程を考えましても、今一番これは地方にとっては関心事だと思うのですね。  できるだけ影響が出ないようにするとおっしゃいましたけれども、どういった方策がおありでしょうか。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今申し上げましたように、新しい耐震設計の考え方、そういうものが必要になる可能性が非常に強いわけでございますが、そういうものについてそれぞれのこれから建設を進めようということで待っておられる方に、そういう考え方をできるだけ早くお示ししようということでございます。それがお示しできますと具体的な設計等が進められることになりますので、その辺をとにかく急ぎたい。  それから、今建設コストが若干高くなる可能性もあるわけでありますが、ただ、これにつきましては、予算的には平成七年度の予算というのがある程度今のところ決まっておりますので、その中でいろいろ実施計画の面で配慮していくことになろうかと思います。  それからまた、この阪神地域につきましては、具体的な復興あるいは復旧に向けて、平成六年度で第二次の補正があるというふうにお聞きしておりますが、平成七年度におきましてもそういう補正予算を組むというお話がございますので、そういう中で配慮できるものについてはできるだけ配慮するように、私どもとしても努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 ちょっとしつこくて悪いのですけれども、実施計画の面で配慮するということなのですが、実際には、コストが高くなってきますと、いろいろな事業完成時期がずれていくのじゃないかというような懸念があるかと思うのですが、その具体的な配慮というのは、例えばどういうことがあるのかお教え願います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 建設コストがどの程度高くなるかというのはまだちょっとはっきりしないわけでございますが、私どもの感覚的なものですが、それほど建設コストが割高にはならないのではないかなというふうには考えているところでございます。  今申し上げましたのは、新たな考え方に基づいて、どうしても全体の事業費というのが膨らんでくるということになりますと、限られた予算の中ですから、そのどれを優先するかという問題があるわけでございますけれども、やはり優先的にこれはやらなければいけないという事業であれば、そういうものにやはり予算を振り向けるという努力をしたいということ。それから、今申し上げましたように、平成七年度におきましても、この阪神の大震災の復興に関連して補正予算が組まれるのではないかというお話もございますので、そういう補正予算の中で、そういうコストが膨らんだものについてもできるだけ配慮できるように、私どもとしても最大限の努力を払ってまいりたいということでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 大震災の後の非常時ですから、今後ある程度予算の優先順位というものも配慮すべきであろうということは理解しておりますが、今回の被災地に限らず、全国の道路ネットワークというのを整備していくのは、今後の災害対策上もこれは遅滞なく進めるべきものだと私は考えております。  例えば私の地元でしたら、高規格道路の京奈和自動車道を初めとしまして南阪奈とか、それから地域高規格道路になりますと五條・新宮道路とか、こういったものの完成を近隣県の皆様とともに首を長くして待っているのですけれども、大臣は所信表明の中で、せんだっての委員会で行われました所信表明の文章からなのですが、高規格幹線道路網や地域高規格道路の整備推進というものを特に取り上げておいででしたので、予算上も推進の方針というのはもう変わりなきものと解釈してよろしいのでしょうか。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今お話がございました高規格幹線道路、それから地域高規格道路でございますが、高規格幹線道路につきましては、全体のネットワークの計画といたしまして一万四千キロの計画を持っているわけでございますが、それの整備率というのがまだ五〇%にも達していないというようなことでございます。  特に高規格道路あるいは地域高規格道路につきましては、地域間の交流の円滑化ということもございますが、それぞれの地域の生活あるいは地域の活性化、発展を支えるという意味で、大変整備の促進が要請されているところでございます。そういうことで、私どもといたしましても、この高規格道路、地域高規格道路というのは、道路予算の中でもやはり最重点で取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、平成七年度の予算の中でもこの高規格道路、地域高規格道路の整備につきましては、できるだけその地域の要請にこたえるように努力してまいりたいというふうに考えております。

高市早苗新進党

○高市委員 引き続き、建設省に建設資材の物価動向について伺いたいと思います。  私なりに、質問に先立ちまして、ゼネコンの機材部に問い合わせまして現状と見通しを教えていただきました。第一に、現在は、道路の補修や構造物の解体撤去、それからライフラインの復旧など、小規模な応急復旧工事が中心で、まだまとまった建築資材の需要が出ていない。第二点目には、建設資材全般にこれまで需要不振が続いていたものですから在庫率が高いということ。三点目には、粘土がわら工場とかそれから製鉄所、生のコンブラントに今回大きな被害がありましたけれども、周辺地区から供給されておりまして、全般的に価格は現状横ばいであるというようなことを教えていただきました。  しかし、あくまでも円滑な輸送の確保というのが前提であるということ、それから、応急の復旧工事が終わった後、住宅建設が本格的に始まる段階から品薄感、価格上昇が出てくるのではないかという懸念の声、これは現場のゼネコンの方たちの声でございます。それから、現在でも既に応急工事に必要なベニヤ板が不足している、地域によって特に不足しているなど感じるところがある。それから、H形の鋼材、これが四万円から四万五千円に五千円アップした。それから、交通渋滞で車の確保が困難なので、輸送コストが今大体トン当たり千五百円アップしている。人件費も確実に値上がりをしている。木材においては、在庫調整が割と進んでいたものですから、今後の不足は避けられないのではないか、こういったことを伺ってきました。  建設大臣の所信の中で、昨年十二月に策定された公共工事の建設費の縮減に関する行動計画に基づき、資材費の低減等による建設費の縮減に取り組むという一説があったのですけれども、建設費に占める資材費のシェアというのは四二・五%に上るということなのですが、今回の地震による復興需要がこれから始まってくる、その中にあっても、なお資材費を低減して建設費の縮減をするということが可能だとお考えなのかどうか。先ほど申し上げました品目についての価格見通しや、具体的な対策についてもお答え願いたいと思います。

小野邦久建設省建設経済局長

○小野政府委員 お答えいたします。  建設資材のお尋ねでございますけれども、現状は、先ほど先生おっしゃったとおりでございます。  私どもも、幾つかの物価調査機関に調査をいろいろ依頼いたしましたり、現状報告を求めておりますけれども、総じて需要につきましては、大変供給能力があるということでございます。一方まとまった需要というのは、まだ本格的な復旧が始まっておりませんので、需要が発生していないということもございまして、先生御指摘の一部、例えば砕石等でございますと港湾の応急復旧用の砕石とか、H形でございますと、四万五千円というお話がございましたけれども、橋梁の補強用のH形といったようなものが一部、若干出荷が旺盛だということもございますけれども、全体としてはやはりまだまとまった需要が発生していない。また、価格も顕著な変化が見られない、こういうことだと思います。  こういう現状の中で、やはり資材は公共工事を実施いたします場合に大変大きなウエートを占めております。特に、資材の中では非常に輸送費の占めるウエートが高いものがございますので、現在大変交通事情がふくそうしている、あるいは十分なアクセスができないというようなこともございまして、そういう点につきましては、やはり本格的な復旧が始まれば、今後建設資材の価格がどうなるかということは大変心配な点ではございます。  ただ、私どもといたしましては、あらゆる角度から動向を注視いたしまして、需要あるいは価格につきましても、上がらないようなあるいはマイルドな価格によって吸収されるような方向を考えたい、こう思っているところでございます。  先ほどの最後のお尋ねの、大変大きな震災でございまして、復興需要もかなりのものが見込まれるわけでございます。現状では、精査をいたしておりますので、どのくらいということは申し上げられないわけでございますけれども、ただ、これにつきましても、やはり全体の供給能力が大変多いということもございますので、そんなに心配はしないでいけるのではないか、こういうふうに考えておるところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 次に、罹災都市借地借家臨時処理法についてお伺いしたいと思うのですが、二月六日公布の指定がございましたけれども、借地上に建てられた建物が滅失した場合にも借地権の対抗力が五年間失われないというような効果というのは、地上げ防止とかそういったことにメリットがあると、私も大変評価できると思うのですが、この罹災都市借地借家臨時処理法による指定は個別建てかえを促すことになりますから、例えば秩序ある町づくりという点では問題が出てくるのではないかと思うのですが、こういった点について御見解はいかがでしょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 ただいまの御懸念でございますが、被災都市の借地借家臨時処理法というのは、今お話しのように、こういう災害の場合に、従前の借家人なり借地権者の権利を継続的に保護していこうということでございまして、既に今回の地域にも適用されたわけでございます。  そういうことに伴いまして、もとの状態に戻ってしまうということが新しい町づくりにかなり制約になるかということは、私どももその点は十分心配するといいましょうか、考えたわけでございますけれども、一方で建築基準法によります建築制限を、どうしても、これから区画整理でありますとか都市再開発をやりますというような、具体的な計画に基づきます町づくりを積極的にやるべきところについては、一方ではそういう制限をかけて、そういう心配との調整を図ってきたということでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 その場合、例えば自治体に先買権を与えるとか、そういった方法はお考えでしょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 今の臨時処理法をかけてというところだけに、ストレートにそういうことは考えているわけではございません。したがいまして、具体的な都市計画事業等を行う場合は当然令制限もかけるわけでございますし、その他のところにつきましては、できるだけ計画的な町づくりにつなげていくということが必要でございますので、いろいろなマンションの建てかえの場合にも、防災性や環境というものにつながるような融資制度を設けますとか、あるいは住都公団でございますとか公社というようなものが一緒になってやっていくというような道を、なるべく広く積極的に取り組むという形で、いい町づくりにつなげていきたいというふうに思っておるところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 もう一つ心配なのは、被災者の足元を見た時価を下回る土地売買、こういったものを防ぐための方策はどういったことをお考えでしょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 特にマンションの区分所有によりますものでございますとか、非常に零細な権利の場谷にただいまのような御心配もあろうかと思っております。  私どもは、被災された方々ができるだけ新しい取り組みをされる際に、まずは情報といいましょうか、いろいろな相談にしっかりこたえていくということが最初ではないかというふうに考えているところでございまして、そういう中で、被災をされたマンションなり土地なりというものを、いかに有効に生かしていくのかということを十分御相談に応じるべきだということで、例えばマンションにつきましては、マンションの建てかえに絡みます、それはもう法律家ももちろん必要でございますし建築の専門家も必要でございます。そういう専門家を網羅したような相談所を、かなり大がかりなものを、マンションの専門のものもつくりますし、それから、一般の住宅を含めてそういうものを対象とするものも、とりあえずは最小限度、区に一個ぐらいの割にはそういうかなり大がかりなものを設けようと、また、マンションについては少なくとも二カ所ということで、とりあえず取り組もうということで準備を進めておるところでございまして、既に開いているところにそういう意味での強化を図って、十分にこたえていけるような体制をとりたいというふうに思っておるところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 次に、国土庁に渇水対策について伺いたいと思います。  国土庁長官の所信表明の中で、一部地域において今もなお続いている渇水の現状を指摘されまして、「当面の対策に万全を期しつつ、これを教訓としてこ「渇水に強い社会の実現」を図るというようなことがあったのですけれども、前国会でも、所信表明を読み返しますと、渇水対策に全力で取り組む決意を表明されておるわけなんですが、もしもことしの夏も昨年同様に全国的渇水に見舞われました場合に、市民生活に多大な影響が出ないような緊急避難的方策としては、何を具体的に考えておられるか、お答え願います。

山田俊郎国土庁長官官房水資源部長

○山田(俊)政府委員 昨年の春先からの少雨傾向によりまして、西日本を中心に大変な規模での全国的な渇水が発生したところでございますが、現在でもなお福岡県、長崎県など九州地方の北部におきましては水道の時間給水が行われているなど、厳しい状況が続いております。  例えば上水では、現時点で九県五十九市町村、約三百五十万人の方が影響を受けておりますし、工水につきましても、二十四の工業用水道で取水制限が行われ、一部の企業においては減産や生産停止になっているところもある状況でございます。  こういう状況にかんがみまして、私ども国土庁を事務局とします関係省庁渇水連絡会議、これを昨年の七月十八日以降適時開催しまして、緊急的な水源や用水の確保、節水の促進、渇水の厳しい地域に対する支援等の施策を取りまとめまして、各省庁において実施してきているところでございます。これは現在も進めております。  そういうことで、今回の渇水を教訓としまして、渇水に強い社会をつくっていくため、水資源開発基本計画に基づく水資源開発の推進とか雑用水の利用促進を初めとする水利用の合理化、あるいは水危機時への対応の強化、水の大切さや節水に関する普及啓発活動等、総合的かつ計画的に水資源対策の推進に努めてまいる所存でございますが、ただいま先生がお話しになりましたような引き続き渇水が継続した場合ということでございますが、来年度から、新たにダム群を連結します水路をつくりまして、有効利用を図っていくべくダム群連携事業というものに取り組んでまいりたいということもございますし、あるいは、公共投資重点化枠によりまして水資源開発施設を前倒しで実施していく、工期を短縮していくというようなことも考えております。  さらに、水利用の合理化につきましては、雑用水利用のための設備の特別償却とか、あるいは融資の拡大を実施してまいるという予定でございますし、海水淡水化等につきましても、補助採択基準の緩和とか補助率引き上げを実施しようということにしております。  さらにはまた、水危機時への対応としては、水危機管理対策調査を実施しまして、こういったものを水資源の計画の中に織り込んでいこうということで、鋭意進めているところでございます。

高市早苗新進党

○高市委員 大臣以外の質問を余り用意していなかったのでネタが尽きるところでしたが、お疲れさまでございます、入ってきていただいてありがとうございます。  では、早速ですが国土庁長官にお願いしたいと思います。  行政改革についてなんですけれども、一月十四日に自民党の森幹事長が石川県で講演されまして、国土庁が地震対策をやっているが、予知の問題も含め運輸省、気象庁と縄張り争いがあると指摘されたそうなんですが、長官もそう感じておられますか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 私は、一月の十二日かと思いますが、三陸はるか沖地震の視察に、調査に行ってまいりました。八戸市に参りまして、つぶさに現場を視察をし、そして事の大きさに驚きを隠し得なかったわけでありますが、帰りまして、県知事並びに市長さんからいろいろと要望を承りました。そのときの要望の一つが、予知を設置をしていただきたい、管理体制をよろしくお願いをしたい、また激甚災の指定もお願いをしたい、こういった要望を承り、激甚災の金融面については既に閣議決定をしておるところであります。  そのときの、多分先生、予知ということのお話かと私は思いますが、実はそのときに、予知の問題は気象庁の所管であるが、なかなかこれは難しい、もう本当に現在の日本の状態では難しいということを聞きました。しかしながら、難しいではこれは済みません。とにかく、日本は多災列島と言っても過言ではないほどでありますから、私はデータを出させまして、まず、八戸の件でありましたから、八戸周辺の地震機の設置を海にした場合の管理体制はどうかということを聞きました。  予知についてはもうだめに等しいということも、非常に難しいということを聞きましたが、その地震計を北海道から八戸周辺までにつける場合には海底に敷くわけですね。その場合には約三百億ぐらいかかるであろう、それをさらに東京まで北海道から持ってきたときには、その倍程度はかかるというお話も承ったところであり、予知については非常に難しい。  しかし私は、この予知が大切ですから、これからは、費用がかかっても、いろいろ専門家の皆様も交え、気象庁、関係省庁相提携をしながらこの解明にひとつ全力を尽くすべきであろう、かように考えておるところであります。

高市早苗新進党

○高市委員 縄張り争いがあるのかないのか、よくわからなかったのですけれども、余りなさそうなんですが、森幹事長は、続きまして、縄張り意識を捨てることができないなら、国土庁、北海道開発庁、沖縄開発庁を一緒にし、建設省にまとめることを考えてもいいと思うとして、そういう行革の一案として検討する意向を示されたそうなんですが、この御意見について、長官も同じお考えでしょうか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先般の海部さんの所信表明にも、その四省庁を国土省とすべきであるというお話を承りました。しかし、現在の防災関係は我が国土庁であり、やはり即実行をしてまいるのが建設省であろうと思います。我々は調整機関でありますから、両方が相まって初めて事が進むわけでありますので、やはり建設省は建設省の本分を全うしてもらう、国土庁は国土庁の機能を全うする、両方相まってこそやはり行政改革の一端にも相なると信じておりますので、申し上げたところであります。

高市早苗新進党

○高市委員 つまり、行革について与党間でかなり大きな食い違いがあるということでございましょうか。(小澤国務大臣「失礼ですが、もう一度お願いします」と呼ぶ)行革につきまして、与党間でかなり大きな食い違いがあると解釈させていただいてよろしいでしょうか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 食い違いがあると解釈してもよろしいでしょうかということでありますが、それは、私としては、ただいま申し上げましたように、やはり建設省は建設省の本分があり、我が国土庁は国土庁としての調整機能官庁でありますから、やはり両方が相まって、お互いに協力し合って初めて立派な行革ができるものと思います。

高市早苗新進党

○高市委員 新進党の方もかなり明確な案を出したわけでございますから、一刻も早く、自民党の幹事長と国土庁長官でこんなに言うことが違うというんじゃ、村山内閣の目玉である行革もなかなか進まないんじゃないかと思いますので、しっかり話し合って、意見の一致をお願いしたいと思います。  行革についての話ですから、建設大臣にもお伺いしたいんですが、せんだっての大臣の所信表明の文章ですが、「社会経済情勢の変化に対応して、簡素にして効率的な行政の実現を図る上で、行政改革の推進は、極めて重要な課題であります。規制緩和、地方分権、特殊法人の改革等については、政府全体で検討が進められており、建設省としても、今、何が国民のために求められているのかといった観点から、実態も勘案しつつ、積極的に取り組んでまいります。」こういった一節がございました。  前国会の議事録を拝見しますと、この部分について、十月二十六日にされた所信表明と一字一句違わない文言なんですね。全く今申し上げたとおりのことを、前国会でも演説されております。道路や治水のような長期スパンの課題ならともかく、行政改革というのは一日一日進めていかなくてはならないテーマですし、大臣にやる気があれば、短期間である程度は進捗するものだと思うんです。行革は一応村山内閣の目玉だということだったのに、四カ月近くも前の所信と全く同じことを言われたので、私は非常にがっかりしたんですけれども、建設省での四カ月の進捗状況を簡単に教えてください。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えをいたします。  先生からお話がありましたように、四カ月前と今回とはほとんど変わっていないじゃないかと。それで、内容としてはいろいろと議論をしてまいりましたけれども、本格的に行革は二月の十日にそろえて出すようにということでございましたから、そのとおり、私の考え方としては、その考え方で四カ月前とも変わらない、こういう考え方で行政改革と取り組んでまいりました。  お話をいただきましたように、規制緩和や地方分権、特殊法人の改革等が非常に問題でありますし、特に村山内閣では、とりあえず、今各省庁の統合論が出ておりましたけれども、特殊法人を当面進めていくべきだということについて話し合いがございましたので、その辺を中心に進めてまいりました。  特に、国民の声を聞いて、いわゆる統合ということだけではなしに、その公団それ自体の合理化というものも必要であろう、こういうふうに考えて、例えば日本道路公団はそのまま残しますけれども、内容的には、新たな人たちが入って委員会を設置して、いわゆる効率的な運営、そしてサービスの向上、こういう点について一つ一つ検討してまいりたい、こういうふうに思っております。  本四架橋公団等につきましては、十一年の春に概成いたしますので、これについては三分の一の皆さんは処理をしていかざるを得まい、こういうふうに判断をし、その際に、きょうも予算委員会で出ましたが、それは民間移管するのかという話がございました。御案内のように、本四公団は現在二兆九千億円の赤字を持っております。これは、国といわゆる四国四県と二市、四府県の十府県市にわたりまして、国と地方が二対一で拠出をしておるわけです。もし地方がやめるということになれば、六兆円の赤字が出るということが目に見えますから、民間がこれに乗ってくるということはでき得ないだろうと。  しかし、日本の経済の発展、日本の繁栄と発展を考える場合は、我々としては、この高度な技術、そして技術の向上によって、世界に冠たる架橋公団というものをやはり温存しておく必要があろう、こういうふうに考えておりまして、十一年の春にはいわゆる思い切った措置は、公団は見直しをいたしますけれども、何とかしてこの問題については、その三年間の間に配慮をしてまいりたい、こういうふうに考えております。  整備公団その他についても一つ一つ検討して、貴意に沿うように、国民のニーズに合うように、そして民間との競合を避けて、民間のできるところは民間にやらせる、こういう方針を打ち出しました。したがって、四カ月間あるいは五カ月間、官僚の諸君たちと激しく論議をしながら一つの方向を打ち出した、こういうことでございましたので、四カ月前と今日とは、表現は同じでありますけれども、中の水面下の動きというものは、厳しく討論をしてまいりましたということを申し上げておきます。

高市早苗新進党

○高市委員 よくわかりました。次からは、水面下の動きも少しはわかるように、文章を工夫していただけたらと思います。  それで、今、私が前の質問で引用させていただいた部分に出てくる言葉で、ちょっとわからなかったところがあるのですが、「実態も勘案しつつ、積極的に取り組んでまいります。」この「実態も勘案しつつこというのが妙に不自然で、前回も今回もよくわからなかったのですが、ここで言う勘案すべき実態とは何のことなんでしょうか。大臣にお願いします。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 行政改革は、整理統合、廃止、こういうものが中心でありました。したがいまして、国民の声も十分考えていかなきゃならぬ。リストラが民間で行われておる、したがって我々も血を流さなければならぬだろう。しかし、現在あって現在仕事をしておる、この実態というものも否定できない。否定できないから、例えば日本道路公団は、御案内のように、昭和四十六年に皆さん方に協議をいただいて、一万一千五百キロはやりますよということは決まったんだ。決まったけれども現在は四九%、五千六百キロメートルしかできていない、こういう現状にありますから、そういう実態も勘案しながら、整理合理化、統合というものは考えていかなきゃならぬ、そういうふうに考えました。  言うなれば、例えば民間に移管をせよという声はないでもありません。しかし、民間に移管をした場合は、恐らく大都会だけにいわゆるこういう大きな道路はでき上がって、高速自動車道はでき上がって、過疎地域にはほとんど道路という影は見えないだろう。こういう意味で、国土の均衡ある発展をやるためには、実態というものをよく勘案し、国民の声を聞いて実施をするということが私に与えられた任務と責任であろう、こういうふうに考えて、そういうふうに申し上げたわけであります。

高市早苗新進党

○高市委員 震災に関して先ほど質問を随分させていただいたのですが、両大臣来られましたので、大臣にお伺いしたいと思います。  まず、国土庁長官にですけれども、前回のこの委員会で、長官の地震発生の日の御日程を御答弁されたわけなんですけれども、現時点で振り返ってみて、初動期において、あのときああすればよかった、こうすればよかったというような反省点があるかどうかをお伺いしたいと思います。  予算委員会で、村山総理は「反省すべき点は謙虚に反省をしてこと言われましたし、五十嵐官房長官も「今回の災害で反省すべき点は非常に多うございます」と言われていますが、国土庁長官として、反省点が何かございましたら、具体的にお答え願います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 今回の地震災害に対しましては、政府といたしましては非常災害対策本部や緊急対策本部を設置し、関係機関一丸となって、地元の自治体と連携を密にしながら、被災者の救出、援護、各施設の早期復旧などに最大限の努力をいたしておるところであります。  私も十七日、災害があった日に、調査団の団長として、各省庁二十名程度を引き連れて、その日は空から、明くる日は地上から、被災者の皆さんともお会いをし、生々しい現場にも行ってつぶさに調査をさせていただいたところであります。それを持ち帰って総理に報告をし、そして、よくその状況を報告いたしました。総理も、よし、おれもあすは行くということで、明くる日行きまして、帰りまして緊急対策本部の設置とも相なったところであります。  今になってみますと、非常に謙虚に見直すべき点もある、これは謙虚に見直す。反省すべき点もある、これも素直に反省をして、まず、いつ、こう今会議をしておっても、今度は関東南部地震、また東海直下型が来るかもわからない。あすに備えても危険管理、いわゆる危険管理体制も急務である。そして、現在はもう復興の段階である。これらを踏まえて、私は今回のこの震災、本当に大変な事態である、かように肝に銘じており、災害即応体制検討プロジェクトチームも設置しまして、情報収集、伝達体制の充実強化にも向けて改善をいたしてまいり、万全を期して、今回の復興に、被災者の身になりまして懸命な努力をしてまいる決意であります。

高市早苗新進党

○高市委員 随分十七、十八、視察に行かれたこともわかりましたし、これからの決意もわかったのですが、私の質問は、具体的に反省点があるとしたら何かということをお伺いしました。今のでは、反省点は全くないととっていいのか。まあ反省すべきは反省するという言葉も少し入っていたように思うのですけれども、具体的な反省点を教えてください。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 とにかく、視察に行ってまいりまして、もう大変である、これを報告をして、この大地震に対処しなければならない。もうどこがそうかと言われても、謙虚にこれを受けとめて、見直す点、そしてまた反省すべき点、これらをプロジェクトチーム、検討、改善をして備える決意でありますから、そう御理解をいただきたいと思います。

高市早苗新進党

○高市委員 いや、反省すべき点は反省するとおっしゃっても、反省すべき点が何かも御自分でわからないのに、反省しょうがないじゃないですか。  そうすると、村山総理がおっしゃったようなことも、五十嵐さんがおっしゃったようなことも、同じですか。皆さん、何を反省すべきかもわからずに反省するとおっしゃっているのですか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先ほど言いましたように、初期の情報収集とか伝達体制、こういったこともその一つであります。先ほども申し上げました。

高市早苗新進党

○高市委員 長官の所信表明の中の文章、また抜粋なんですが、「政府一丸となって、被災当初の人命救助、消火活動に始まりこさまざまな応急対策に万全を尽くしているということをおっしゃいましたけれども、ここで言う「被災当初」とは、いつのことでしょうか。「被災当初の人命救助、消火活動に始まりこと、長官の考える被災当初というのは、地震発生後いつの時点から政府一丸となっての人命救助と消火活動に取り組まれたのか、明確に、何月何日何時何分、お答えください。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 官房長から説明をいたさせます。

高市早苗新進党

○高市委員 長官にお答え願いたいと思います。御自分が所信表明で、被災当初から一丸となってということをおっしゃっているのですから。今も、初動態勢、初期対応のおくれということを少し認められたわけですから、お願いします。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 その件につきましては、現地から情報がなかなか入りませんでしたのでということにも相なりますが、とにかく情報を入れ、そして対処すべきである、かように考えます。

高市早苗新進党

○高市委員 いや、もう全然お答えになっていないですよね。御自分が所信表明で「被災当初の人命救助、消火活動に始まりこと、まるで本当に十分なことを被災当初からやったようなことをおっしゃっているのですから、その「被災当初」というのが、いつの時点から政府一丸で人命救助をやられたのか、それを明確にお答えください。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 小澤国土庁長官、明確に御答弁お願いします。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 地震が十七日に発生をいたしまして、直ちに閣議で非常災害対策本部を決めていただき、そして直ちに非常災害対策本部を緊急に開き、六項目を決めたところであり、その六項目に従って防災局は事を起こしております心我々は現地に飛びましたので、現地で知事さん、皆さんとお会いしたときには、とにかく人命救助が第一であり、その次に消火をお願いをしたい。そして現地では、消防官、ボランティアの皆さん、すべて、自衛隊の皆さん、警察官、相提携する中で消火活動、救命活動を行っておったところであります。

高市早苗新進党

○高市委員 つまり、長官が現地に着かれた時点から、政府一丸となっての消火活動、人命救助が始まった、それでよろしいのですか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 したがって、防災局と官邸そして現地等々の連絡を密にしながら、その目的に向けて行われたと思います。

高市早苗新進党

○高市委員 その現地についてですけれども、それは、長官の所信表明では「応急対策に万全を尽くしている」という言葉が入っていますけれども、可能な限りでの早さだったとお考えですか。  ちょっと質問の趣旨がよくおわかりじゃないようですけれども、「被災当初の人命救助」、「被災当初」という言葉を使っていらっしゃるわけですよね。地震発生後最初の人命救助、消火活動に政府一丸となって取り組んだ、全力を尽くした、万全を尽くしたということをおっしゃっているのに、随分遅いんじゃないかと私は思いますけれども、五千三百名以上の死者が出たのはやむを得ない、午後からの対応で仕方なかった、そういう御認識でしょうか。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先ほどの問題につきましては、先ほども申し上げましたが、とにかく非常災害対策本部をつくり、六項目を決め、そして現地に飛びました。したがって、国土庁防災局が官邸並びに現地と連絡をとりながら、所期の目的に向かって努力しておったことは当然であります。  多くの方々が亡くなられたことにつきましては、とにかく御冥福をお祈りを申し上げ、このようになった点を深く反省をし、そして直すべき点は見直し、反省すべき点を反省して、現在努力をいたしておるところであります。

高市早苗新進党

○高市委員 とにかく、長官がその程度の御認識でしたら、所信表明でこんな立派を言葉を使うのをやめていただきたいと思います。被災当初から本当に迅速に、相当万全を尽くしたかのような書き方でございますけれども、全然認識が違うし、実際の行動と内容が全然違うんじゃないですか。本当に、私はあれは人災だと思います。生き埋めになって救助を待つうちに力尽きた人、生きながら焼け死んでしまった人の存在があるわけです。長官は所信表明の中で、「今後とも、国の災害対策のかなめとしてこやっていきたいという表現を使っていらっしゃるのですね。もう少しこの災害対策のかなめの長としての政治的責任の認識もしていただきたいと私は思います。  それから、昨年のはるか沖地震以来ですけれども、長官の所信表明の中に、「三陸はるか沖地震など昨年来各地で災害が頻発しており、この責務の重大さを改めて痛感したところ」であるとおっしゃっていますけれども、昨年末のはるか沖地震を教訓として政府の緊急対策に生かしたとはとても考えられない。わずか起こった期間が二、三週間しか差がなかったといっても、こんなもの、危機管理を考えますと、はるか沖地震があったんだ、吹こういうことがあったら初動態勢どうするんだ、情報伝達どうするんだ、そういうことを考えるのが危機管理であり、政府にしかできないことじゃないですか。  はるか沖地震の教訓をどのように生かして調査研究を進めてこられたのか、お聞かせいただきたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 三陸はるか沖地震は、現地に行ってまいりまして、先ほども申し上げましたように、現地の調査、視察、そして視察の後に知事さん、市長さんの要望を承りました。もうとにかく連続で、北海道の東方沖地震、さらには釧路、さらには、一昨年になりますか奥尻島、そしてその前には雲仙・普賢岳等々ありますので、我が国は、日本列島は地震列島である、かように考え、八戸の実際に現場を見させていただいて、本当にこれは大変だということを実感しておったやさきに、また今度は大きな兵庫県南部地震が発生をしました。本当に瞬く間に参りましたので、本当に驚きは隠せません。  非常に、今回の八戸の教訓また神戸の周辺の教訓を肝に銘じまして、先ほど来何回も繰り返して恐縮でありますが、危機管理は大事である、その体制も早期にやるべきである、プロジェクトチームもただいま前向きの姿勢で検討もいたしておるところでありますので、これらを踏まえてひとつ今後に備えてまいりたい、かように考えます。

高市早苗新進党

○高市委員 今のお答えでしたら、大変だと実感しているうちに今度の神戸の大震災が来たというようなことで、これでは、来週また村山政権下で大震災が来たら国民の命はどうなるのか、そんな思いでございます。  最後に、建設大臣にも一言だけお願いしたいんですが、大臣の所信表明の中で、国民の生命、財産を守るため国土保全対策や災害に強い地域づくりは建設行政の基本であるとおっしゃっているんですけれども、今回の地震では、天災とはいえ、壊れないはずの道路が壊れ、二次災害の被害も非常に大きくて、多くの国民の命と財産が失われたんですが、建設行政の基本を守れなかった現職大臣としての政治責任をどうお考えでしょうか。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お話がありましたように、責任は逃れられないと思っております。  言うなれば、災害に強い都市づくりというものはどういうことなのか。私も六時にあのニュースを知りまして、六時半、六時四十分にはそれぞれ建設省から連絡がありました。直ちに八時に集結をして建設省の対策本部を設置をして、閣議終了後、私は直ちに現地に行きました。そして二日間おり、二十八、二十九日にも参りました。全部歩いてみました。  倒壊をしておる姿、道路の状況、こういうことを一つ一つ眺めてみて何を感じたかというと、強い町づくりではなかった。都市というのは一体どういうものだ。一つは利便性とそして安全性、快適性、これが都市の私は三つの条件だと思っておる。そのことが、過去から建てられた皆さん方、昭和五十七年以降に建てられたところは比較的倒壊が少なかった。そして道路が、三メーターや三メーター五十の道路のところは、こっちの道路からこっちの道路まで火がついておる、八メーター程度のところは全然こちらは無傷だ。区画整理事業をやったところはほとんど大丈夫であった。  こういうことを考えてみますと、まず、我々としては直ちに、現在は建築基準法八十四条に基づく網をかけたわけですから、建設大臣は一カ月延ばします。延ばした間に、区画整理事業あるいは都市再開発事業、都市整備事業、そういう法案を駆使して、いわゆる災害に強い町づくりを考えていかなければならぬ。そのためには、基本は道路だ、そして集結ができる公園である。そして一つには、電柱が倒れた、あの姿を見てどのようにしてC・Cボックスを投入するか、こういう全体のものを眺めながら、防災対策で堅牢な不燃性のある住宅というものをつくっていかなければいかぬ。  こういう意味で、区画整理事業をやりながら、工場は工場、商店街は商店街、そして住宅は住宅、こういうことを考えながら減歩にならないようにお互いに話し合って、力強い町づくりというものを、防災のできた町づくりというものを考えていかなければならぬし、それをモデルにして全国の皆さんにそのことについて啓発をし啓蒙し、そして、でき得るだけの、地震国家と言われる日本の都市づくりに対応していきたい、こういうふうに考えております。

高市早苗新進党

○高市委員 国際政治と同じく、天災もネバー・セイ・ネバーでございますから、教訓をむだにしないでしっかりやっていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後零時十四分休憩      ————◇—————     午後二時五十七分閣議

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。長内順一君。

長内順一新進党

○長内委員 新進党の長内順一でございます。  私は、出身が北海道でございまして、御存じのとおり大変地震の多いところでございまして、地震の問題に関しては大変強い関心を持っております。それと同時に、先日から、阪神大震災が起きまして、新進党といたしましても直ちに対応しておりますが、私も同僚各議員と一緒になりまして現地に赴き、しかも周りの諸官庁の皆さんに御迷惑をかけてはいけないということで、みずから寝袋と自転車を駆使しまして、さまざまなところで被災者の皆さん、それから今大変に復興のために御努力いただいております各ボランティアの皆さん、そして省庁の皆さんのお話をじかに伺ってまいりました。  きょうは、そんな意味から率直にそして真っすぐに、このいただいた意見をまずは法案審査の前に両大臣にお尋ねさせていただきたい、こんなふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  さまざまな声を聞いた中で、まず、今復旧作業が急ピッチで行われているわけでございますが、このような中でやはり何よりもライフラインの復旧ということが、私は非常に大事だということを痛感してまいりました。その中で、特に上下水道、なかんずく建設省に関係ございますのは下水道の問題が、私はこれからきっと大きな問題になってくるのではないだろうか、こんなふうに考えております。  それで、実際にお伺いしますと、何か被災を受けたのが六十五万戸、そのうちの十万戸は下水道がかなり打撃を受けておるというふうに伺っております。この復旧なんでありますが、聞くところによりますと、例えば神戸市の場合には指定業者というのが二百社いるそうでございまして、そのうちの五十社というのはみずから被災を受けておるそうでございます。したがいまして、実際に稼働できるのは百五十社、この体制の中でこれから復旧作業を行うわけでありますけれども、果たしてこの体制でいいのか、他自治体との協力体制はどのようになるのか。  それから、もう一つ大きな問題は、何か下水道の場合は、本管がこうありまして、公共ますというのを仲介して各家庭に、継ぎ手というんですか取りつけ管というんでしょうか、この公共ますから取りつけ管の部分は各個人持ちですよ、ここは自治体持ちですよ、こういう区分けになっているそうなんです。これがこれから実際に復旧に入った場合に、大変大きな問題になると思うんですが、この公の部分ばかりでなくて、本来は個人負担であるべきこの取りつぎ管、この復旧についてもぜひとも政府で何らかの御処置を考えるべきではないか、このように実は考えております。  上水道が通ります、そうしたら下水はどんどんどんどん使われていくわけなんですが、何せ土の中の問題ですから、余り関心を持たないまま、これが破れたまま汚水が流れ出してみたり何かということになりますと、後で大変な環境問題になって私どものところにはね返ってくる。こんな観点から、まず建設省に、この下水の復旧の見通しと、ただいま言った二点の対策についてお願いしたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 先生御指摘の排水設備の関係の点でございますが、確かに神戸市のいわゆる指定工事業者、これは二百店、そのうち五十社が被害を受けているということでございますが、実は、尼崎、明石、西宮、芦屋、伊丹、宝塚、川西、これ全体の近隣の都市をとりますと、指定工事店数約五百社あるわけでございますが、そのうち被災を受けているのは六十二社ということで、非常に、神戸市の場合には大分影響を受けているわけでございますが、トータル、全体ではその被害の数が少ないということで、当然ながら神戸市が中心になるわけでございますが、対応可能な業者を最大限活用するとともに、こういった近隣都市の施工業者、これも応援を得て、速やかな復旧を図っているという状況でございます。  特に、神戸市の場合ですと、市に二十四時間体制で排水設備、いわゆる工事の受付窓口を設けまして、関係業者団体が九つに分けた緊急修繕班を編成して対応しておりまして、現在までのところ、二月十一日現在で五千件を超える応急措置を講じているということで、できるだけ速やかに応急措置を講じているという状況でございます。  それから、もう一点の排水設備の問題でございますが、実は、阪神地域の場合、通常の場合ですと、その汚水ますというのは道路側にございます。そして、道路側まで各家庭から排水設備ということでつなげてもらう。その排水設備は個人負担という原則になっているわけでございますが、阪神地域の都市の場合には、道路ではなくて各家庭のところに汚水ますがある。そこまで公共下水道として迎えに行っている。排水設備の部分が他の都市に比べて少ないという状況で、したがって、道路のところで段差ができて壊れれば、これは公共工事側が負担する。そういう点では、他の都市より一般的には不幸中の幸いという状況にあるわけでございます。  それから、排水設備そのものに対する助成ということになるわけでございますが、これは通常の場合、排水設備が壊れる、それは住宅の方も被害を受けているという状況でございますので、いわゆる住宅金融公庫の融資制度、その中で排水設備についても対応されているのが実態でございます。

長内順一新進党

○長内委員 先ほど申し上げましたように、後になりましてからこの公衆衛生面で大変な問題にならないように、ひとつぜひとも御配慮をお願いしたいというふうに思います。  次に、国土庁長官にお伺いしたいと思います。  私は今回神戸に行きまして、さまざまなところを歩かせていただきました。その中で、これからばやはり公共の建物を非常に耐震性のあるもの、防災性のあるものにしなければならない、このように強く感じてきたものでございます。それはどういうことかといいますと、御案内のように、例えば庁舎ですとかそれから警察、消防、こういうところは特にそうなんですが、建物自体をやはり耐震性の高い、不燃性の高いものにすべきだというふうに感じてまいりました。  それと同時に、もう一つは学校ですね。今回学校の果たした役割というのは大きいと思うんですよ。私のところなんて北海道ですから、この時期にあのような事態があったときに、外のグラウンドでテントを張ってどうのこうのなんていうことできませんので、避難場所としての学校、これはまさしく、これから災害時における被災民のとりででありますし、要塞でなければならないというふうに私は思うんですね。そんな意味からいきまして、この国の防災のかなめでございます国土庁長官に、これからの学校については耐震性と不燃性、こういうことをハード面ではお考えいただきまして、それからソフト面では、よく議論されておりますように、例えば毛布だとかそれから非常食だとか、何かそういうことを備えたような、そんな規格にぜひこれからの学校についてはお考えいただきたい。  先日、何かヨーロッパの洪水のテレビを見ていましたら、避難所の中に二段ベッド、三段ベッドがずらっと並んでいまして、ああいう姿を見ますと、やはり私どもの災害に対する感覚というのはちょっと乏しかったかなというようなことは否めないと思うんですが、担当の国土庁長官の方から、ぜひともこの推進について御答弁をいただきたいと思います。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 最初の問題でありますが、私現地を視察をさせて、調査をさせていただきました。本当に壊滅的な打撃をこうむっておる、やはり震災に強い建物にすべきである、これは先生と同じでございます。  特に、淡路島へ行きましたら、北淡町、一宮の町長さんの案内でつぶさに調査をさせていただきましたが、どすんといって、もう何秒とかそんな問題でないというんですね。やはり木造であるがゆえに、しかしながら火災が起きなかったのがもう本当に何よりであった、こういったお話も承りました。そして、現在の震度に即応した、神戸市における大きな建物は現存しております。これを見て、建築基準法、やはり震災に耐えるこれからは建築基準法も適用すべきである、このこともつぶさに感じたところであります。  二つ目の学校の問題ですが、先生御指摘のとおりであります。私も、意を踏まえて先生御指摘のとおり、もちろん今、小里大臣が担当大亜としてやっておるところでありますので、これを支援をしながら、バックアップをしながら対処してまいりたい、既に対処しているところであります。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 建物の関係、特に公共的建物の関係でございますが、一般の建物を含めまして、今盛んに被災状況を学術的にも調査をしているところでございます。  御指摘のように、公共建物の重要性というのが大変ございますので、それぞれ各省庁でも御担当のところで今回の経験を生かしていかれるとは思いますが、静岡の場合などにおきましても、既存の建物につきましても、既にその学校というようなものは、大変な重要性にかんがみまして補修をしたりいたしまして、そういう工事もやっておるところでございます。  今回の経験を受けまして、私どもとしても、できるだけそういうことを広く推進できるようなことに取り組んでいきたいというふうに思っておるところでございます。

原山明宗文部省大臣官房文教施設部指導課長

○原山説明員 お答えいたします。  学校の耐震性につきましての御質問と思いますが、学校施設を建設する場合には建築基準法並びに施行令の規定に従いまして耐震構造設計等を実施しているわけでございますが、文部省におきましても、学校施設を計画する場合に、その留意事項を定めております学校施設整備指針というのがございますが、それによりまして構造上十分な安全性能を確保するよう、学校の設置者に対しまして指導を行っているところでございます。  今後、このたびの地震における学校施設の被災状況等を踏まえながら、学校施設の防災機能のより一層の向上に向けましてこれから種々検討を行う必要があると私どもといたしましても考えているところでございまして、その検討の過程で、必要に応じまして整備指針等への反映を含めまして、これから適切に対処してまいりたいと考えております。

長内順一新進党

○長内委員 ただいま大臣の方から、積極的に意を体して取り組んでいただけるというお話がございましたけれども、もう本当に切実な問題だと私は思います。そんな意味では、ぜひ腰を入れてひとつ推進をしていただきたいと思う次第でございます。  それから次に、建設大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。  実は、既に何か横浜かどこかで実施をされているということなんですが、今回、一九八一年の建築基準法の改正以前に建てられたビルだとか住宅、こういうところに入っている方が大変不安になっているのですね。何が不安かといいますと、これはちょっとしたある意識調査なんですが、これからまず地震が起きたらどうするかということで、これは非常に心配だということなんですが、「大地震が起きたら何が心配か」ということでは、やはり今回の地震の影響だと思いますが、「家屋の倒壊」というのが五〇・三%、もう圧倒的なわけです。私は、今まではどうかわかりませんけれども、今回の地震を契機といたしまして、この一九八一年の法改正以前に建物を建てられた全国の皆さんが、地震が来た場合は私のうちは果たして大丈夫なんだろうかという不安を非常にお持ちになっているのではないかと思います。  そんな意味では、私は建築指導の一環としまして、例えば住宅不安相談一一〇審とか住宅不安のアドバイザー制度、いわゆる相談制度を、今の受け身の形じゃなくてもっと間口を広げた形でこのアドバイザー制度を創設、そして拡充すべきと考えますけれども、大臣、お考えはいかがでございましょうか。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 先ほども若干触れたわけでございますが、私ども昭和六十年までの五年間に、建物の防災診断と改修についての技術開発というのを五年かけて相当大がかりにやった実績がございます。そのときの成果の一点は、防災診断ということでございます。今回の被災建物を、延べ六千人ほどの専門家を派遣いたしまして判定をしたわけでございますが、これをそのときの判定技術に応用させていただいたという点がございます。  それから、先ほど申し上げましたように、静岡とか神奈川では、今先生御指摘のようにそういう被災ではない一般の状態、普通の状態で御相談を受けたり、そういうことを一生懸命やっているところでございます。  先ほど申し上げましたように、私どもそれだけのノウハウをせっかく開発したものもございますので、この機会に、従来にも増していろいろなところに使えるような仕組みの方を積極的に考えていきたいと思っております。

長内順一新進党

○長内委員 私は、やはりこのようなことが起きまして、さまざまな方が不安を感じていらっしゃる。これを解消するということも、復旧の即効的な対策と同時に政府の大事な役割だというふうに考えておりますので、ぜひこのようなことはオールジャパンサイドでお願いをしたいというふうに思います。  きょうは法案が数点上がっておりまして、法案の審議ということでございます。若干触れてみたいと思うのですが、ただ、その前に、今回のさまざまな法改正、例えば大都市法の改正、その他都市計画法さまざまございます。このような法改正は、今回の阪神の大震災の復興に寄与することを想定しながら改正をされるのかどうか。  それから、けさの新聞を見ますと、復興のための被災市街地復興特別措置法というのをこれから上程されるやにも聞いておりますが、それとの御関係についてまずお伺いしたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 まず、御質問の第一点でございますが、今回の今ここで御審議いただいております法律改正、これは都心居住を推進するための政策に関係する法案ということでございまして、阪神・淡路大地震を想定していたわけではございませんが、ただ結果として都心居住の推進、それは一般論で言えば中高層住宅の建設につながる。したがって、燃えない、壊れない町づくり、そういう意味で防災性の向上に非常に貢献する、そういう意味合いになろうかと思います。  それからもう一点の、今新聞で出ております特別措置法の関係でございますが、これは、今回の阪神・淡路大地震の関係で、特に中心市街地、相当の戸数が倒壊したりあるいは焼失したということで、特に被害が多かった地域といいますのが区画整理事業、面的整備事業が行われていない地域だということもございまして、このまま放置された格好で経済活動が進みますとまたもとの不良な市街地が形成されてしまう。そういうことから、この際きちっとした町づくりをすべきじゃないかということで、基本的に大臣の指示のもとで、公共団体と相談しながら、現行制度でどんな町づくりができるのか、現行制度でどういう点が不十分なところがあるのか、こういったことを公共団体と相談しながら、今現行制度で対応できないという点について、区画整理事業を中心とする特別措置について検討、調整している段階ということでございます。

長内順一新進党

○長内委員 ちょっとこの辺も議論したいところなんですが、時間がどんどんたっていきますので、今回の法改正に若干触れさせていただきたいと思います。  まず、今回の大都市法の改正でございますが、私は、このポイントはやはり三大都市圏、この都心の空洞化といいますか、裏を返せば都心に住宅をどのように建設をしていくのかということがこの法案の一つの大事なポイントかな。そして、具体的に何をうたっているかといいますと、その目標量まで定められておりまして、それでこれは二十一世紀までに百六十万戸、年間十万戸の建設を目指していくんだというようなことが一つ法案の趣旨かなというふうに受けとめております。  そこでお伺いしたいのですが、大都市の都心地域における住宅の需要の対応というのは、今回ばかりじゃございませんで、これまでも何度がなされているわけでございます。例えば、平成二年に都市計画法、それから建築基準法の改正がございました。その中でさまざまな都市計画の手法がとられているわけであります。  まず、住宅地高度利用地区計画制度、これをつくりました。これは果たしてどんなぐあいになって推移をしているかというと、この実情でございますが、昨年末までに全国で四地区、三大都市圏では埼玉で二地区のみ実施をされているわけであります。それからまた、この平成二年には、用途別容積型地区計画制度、これもつくられておりますね。これも、どのぐらいこれを利用しているかといいますと、二地区、東京のみであります。それから遊休地の転換利用促進地区制度、これも創設されております。これにつきましても、やはり全国で四地区、東京で一地区、川崎で三地区、このようになっておりますけれども、何でこれが活用されないのかなと私は思うのです。これも今回の法改正に相通ずるところがあると思うのですが、この活用されていない原因、これについてお尋ねをしたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 先生御指摘のとおり、さまざまな地区計画制度、意図は、御指摘のとおり高度利用を促進しながら住宅を供給したいということで制度改正したわけでございますが、この平成二年の時期といいますのはちょうど地価高騰の真っ最中ということで、残念ながら、いろいろな制度を用意したわけでございますけれども、御案内のとおり基本的に商業業務用途に比して住宅の地価負担力が低いということ、そして当時の住宅供給の実態は、いわゆる大都市の周辺部一時間ないし一時間半、そういう状況のもとでこの制度改正がされたということで、そもそも都心地域において施策の対象となり得るような状況ではなかったということが基本的な原因だろうかと思います。  そういう意味で、地価高騰、バブルが崩壊し、現在非常に地価が安定、なお下落している状況のもとで初めて二十三区、いわゆる都心、広い意味の都心を対象とする住宅供給政策の対象として考えることができるようになった。この時期、今までの制度、さらに今回の改正制度を含めて住宅供給を推進していこう、そういう気持ちでございますので、御理解いただきたいと思います。

長内順一新進党

○長内委員 バックグラウンドの違いというのはよく理解できるわけでありますけれども、ただ、年間十万戸というふうになってきますと、今のような都市計画の手法だけではなかなか難しいのではないかな。本当は十万戸の根拠その他もお尋ねしたいところなのですが、ちょっと時間がなくなりましたので、非常に難しいということを私は申し上げておきたいと思います。  そこで、これは建設大臣にお伺いしたいと思います。ドーナツ現象でだんだん都心に人がいなくなって住宅が少なくなっていく、いわゆる空洞化の問題につきましては、今のような手法の問題、さまざまあると思いますが、根本要因としましては、住宅が業務用施設だとか商業施設と皮較いたしまして、地価負担力といいますか立地の競争力が、そこに建物を建てる地価の負担の度合いが違うことがやはり根本的な要因ではないかなと私は思うのですね。ですから、今回の法改正によって立地競争力、いわゆる地価負担力が本当に高まってくるのかどうなのか、この辺の御認識を大臣の方に伺いたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 委員御指摘のとおり、我々も心配はしておりますが、今度の法律を提出いたしまして十分御論議をいただきたいと思っておりますけれども、都心に居住する場合、安定した体制、そういうものを十分に考えていかなければならぬというふうに考えております。  この法案は、先ほども都市局長が申し上げましたように、いわゆる耐燃性といいますか、燃えないし壊れない、そういう居住地区をつくり上げて、そして皆さん方に不安というものを解消していただかなければならぬ。  地価の問題がございますが、地価の問題等については、バブルもはじけたわけですから、それらの点を十分勘案して、民間の業者を圧迫しない、そういうことを前提にしながらひとつの都市整備をやっていきたい、こういうふうに考えております。  以下、詳細な点については住宅局長から御報告を申し上げます。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 いわゆる業務系の建物に比べて、短期的な意味では当然住宅の方が地価負担力がないというのは御指摘のとおりだと思いますが、この数年間の業務系の床の供給過剰傾向などもございまして、いわゆるバブルもはじけたというようなこともありまして、地価もある程度低下をしてきているという実態が一つはございます。  それからもう一点は、定期借地権でございますとか特定優良賃貸住宅制度というような新しい枠組みが整備をされまして、地価というものが家賃その他に比較的顕在化しない具体的な手法というものも整備されてきたということでございます。こういうものを活用いたしまして、今回も法案その他でお願いをいたしていますさまざまな助成制度あるいは融資や税制の問題、それから都市計画の方もより現実的に運用できる仕組みにさらに一歩進めていこうというようなことが組み合わせるわけでございますので、相当の従来の状況とは違った可能性をもたらしてくれるものと考えているところでございます。

長内順一新進党

○長内委員 梅野局長のおっしゃることは、十分理解できるわけでございます、一つの法案ですべからく目的を達するというのは無理なことでございますから。ただ、今回の共同住宅の事業案だけでは大変難しいな、建てようという動機が非常に不十分になるのじゃないかなというように私は感じておるものですから、ぜひともそのほかの、例えば税制や何かも含めて幅広い形でこれが推進できるようにお願いしたいと思います。  もう時間になりましたので、飛ばし飛ばしやっておりますけれども、実は今回の都心共同住宅供給事業、大臣おっしゃったように、都心に高層の建物を建てていこう、特に住居を建てていこう、共同住宅を建てていこう、こういうことは大変結構なことだと思うのですが、大臣にお伺いしたいのは、今回の阪神の大震災がありまして、区分所有による共同住宅、いわゆるマンションの建てかえ、補修が、被害に遭ったときに現実として非常に難しいということが表ざたになっておりまして、今話題になっております。このような中で、こういうことが共同住宅のこれからの需要低下に結びついてしまうのではないかなということを私は懸念しておるのですが、大臣の御見解は、どのようにお考えでしょうか、お伺いしたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 確かにそういう不安の一面もあろうと思います。  例えば、神戸市の長田区においてもああいう悲惨な状況になりました。私も一つ一つを点検して歩いてみましたが、工場があり、商店街があり、あるいは民家が密集しておるという姿であります。例えば区画整理事業ということで網をかぶせてまいりますと、二十坪のところを一部減歩しなければならぬ、一割減歩しなければならぬ。三軒並んでおる、三軒だったら二十坪ずつだと六十坪になりますが、それを三軒を共同住宅にする。不燃焼のものを建てる。そして、住宅金融公庫等から支援をするということになってまいりますと、むしろ十八坪というのは三十六坪にも五十坪にも併用できるのではなかろうか、その方がむしろ快適性なり利便性というものはあるではなかろうか。こういうふうに現場の皆さん方と、自分の土地というものを出しますけれども、結果的にはむしろ分割所有にしても区分所有にしてもプラスの面が多いのではなかろうか、そういう点を通じて、神戸市等を通じて今話し合いをしております。  そして、例えば東京を考えてみますと、今我々はできるだけ労働時間を短縮して余暇というものをつくりたい。しかし、企業に行くまでに一時間も二時間も二時間半もかかって行くということになれば、行くだけで疲れてしまう。それをどうやって我々は、勤労者の皆さん方に安定した生活をしてもらうか。したがって、都市局長が言っておりますように、サンサン・グリーンブランというふうによく申し上げますけれども、例えば、二十三区には相当の面積がある。したがって、三十分間で企業に行くような措置をつくりたい。そして、共同住宅というかマンションというか、全体で、気の合った会社の連中やそういう方々と一緒になって建設をすることがいいだろう。しかしそれができない場合は、不動産業者なり、あるいはまた公団があるわけでありますから、公団住宅がそれをやる。  しかし、もし倒れた場合には、五分の四以上の賛意がなければそれはできないという場合については、普通のマンション、いわゆる億ションではなしに普通のマンションであれば、公団住宅等が積極的に介入して五分の四に持ち上げて、そして新たな住宅というものを建設できる、そういう仕組みをつくってまいりたい。そして、安定した生活を楽しんでもらう都心というものを考えていかなきゃならぬ、そういうふうに思っております。

長内順一新進党

○長内委員 これから、やはり利便性と、それからもう一つはその責任体制といいますか、こういう問題がこれからまた違う形で課題となって出てくるのかなと。今の大臣の話はよくわかりました。  私は、こういう大きな災害のもとにありまして、お互いにこういう立場にありましてできることというのは、やはり速やかな救済、そしてこれを速やかに実行するということが一つと、それからもう一つは、もう二度とこういうことが起きない、少なくとも五千三百名ものとうとい命が亡くなるような、そんな災害にしていかないというために、私たちは知恵を絞って予防対策をしていく、これが私たちに課せられた責務がなというふうに考えておりますので、どうぞひとつ、私が申し上げたことも含めてよろしくお願いしたいと思います。  終わります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次に、松本龍君。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 まず、大都市法の改正、また都市再開発法等の法案について触れていきたいと思います。  大まかに言って、大都市法関係で言えば、都心地域における良質な中高層の共同住宅の供給の促進、もう一点は、特定土地区画整理事業と住宅街区整備事業の要件緩和ということでありますけれども、ちょっとここで整理をしたいわけです。  大都市法では、いわゆる東京二十三区、大阪市、旧名古屋市街というふうな規定がありますけれども、この要件と、今度のこれらの大まかに言って二つの措置、それが阪神・淡路大震災の復興に当たって、どの部分が今回の措置でどの程度役に立つのかということを、まず質問をしたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 一般的に、今回の都心居住の関連立法が、先ほどもちょっと御説明させていただいたわけでございますが、都心居住ということになれば、一般論として見れば中高層の耐火建築物、そういう意味合いで、非常に耐火性、耐震性の強い建築物の促進につながる。ただ、阪神地域、淡路地域における大地震の復興に関して、具体的にどんな手法が役に立つかという点になってまいりますと、今回の再開発法等の一部改正で、市街地再開発事業、これは一種市街地再開発事業でございますけれども、その施行区域の要件を拡大いたしております。  今まで、建築物の建築面積の合計分の耐火建築物の建築面積の合計が三分の一以下である場合というのが要件だったものを、分母、分子を宅地の面積に切りかえまして、その区域内の宅地の面積の合計分の耐火建築物の宅地の面積が三分の一以下。そういう結果、そういう施行要件の改正によりまして、都心部で地上げの結果、空地がたくさんある、一部耐火建築物がぱらぱらしている、そういったところも全体を整序して区画整理ができるようにということで、今回の再開発法等の一部改正を提案させていただいたわけでございますが、そういった改正の結果が、全部消滅し、建物が倒壊した地域についても結果的に適用できるという点で、かなり阪神・淡路の、特に阪神地域における復興には具体的に役に立つのではないか、このように考えているところでございます。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 今お話をお伺いしましたけれども、兵庫でも、あるいは神戸、各市町あるいは各地区でも既に復興計画が始まっておりますし、都市計画が始まっているというふうに私は思っています。そういう意味では、この大都市法、都市再開発法がいわゆる一つのツールになるというふうに私は理解をしているわけですけれども、これはまさにこの委員会に付託をされているわけで、まさに与野党を問わず、建設委員会の機動的な対応が必要だろう。幸い、遠藤委員長初め、さまざまな皆さんの御熱心な御論議で委員会が開催をされているわけですけれども、こういうツールを、町づくりをするツールを少しでも早く指し示して、復興に向けたバックアップ体制をとっていきたいというふうに、私自身は思っております。  次に、町並み誘導型地区計画についてお伺いをしますけれども、そもそも地区計画、今長内委員からお話がありましたけれども、昭和五十五年、一九八〇年からこの制度が始まったというふうに理解をしております。そして、これが始まりまして十年間はなかなか使われていなくて、私、五年ほど前に、バブルの高騰のときのさまざまな議論の中で、全体の面積のまだ一%しか十年間で地区計画制度が取り入れられていないという話がありまして、これでは、十年で一%なら千年かかるじゃないかという議論が五年ほど前にあったのですけれども、それ以降の五年間の実績と、それ以前の十年間の実績等々、わかりましたらお話しを願いたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 先生御指摘のとおり、五十五年に地区計画が創設されたわけでございますが、十年後の平成元年ですか、五百六十三地区ということで、非常に少ない状況でございました。  その間に、それまでの地区計画というのは、どちらかというときめ細かい土地利用規制をするということで、規制強化だけであったという点もございまして、そして平成二年以降の制度の中には、規制も強化するけれども、容積の特例を設けるという、要するに、規制をある程度強化しながら、トータルとしては容積の割り増しを認めるという格好で、そういったプラスの面の地区計画制度もできたということで、現在では千四百五十七件ということで、この五年間に三倍の状況、件数がふえている。(松本(龍)委員「十年間」と呼ぶ)統計が、五十五年から十年間ということでございますと、平成元年までが五百六十三件、それから現在、平成五年までの累計が千四百五十七件ということで、この五年間で三倍。六年の実績はちょっとまだつかんでおりませんので、お許しをいただきたいと思います。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 もう一点、お尋ねをしたいのですけれども、この地区計画、私は、町づくりはまさに住民の合意のもとでやられるべきだという信念を持っておりますけれども、従来の都市計画ですと、いわゆる都市計画審議会あるいは中央審議会等々、縦覧の手続等々ありますけれども、この地区計画の手法によってどれだけ住民参加が近づいてくるのか、いわゆる計画と住民の近接感というのか、そういうのが醸成をされてくるのかという、従来の手法とこの地区計画の手法の違いを少しお話をいただきたいと思います。

近藤茂夫建設省都市局長

○近藤(茂)政府委員 住民参加に関する制度といたしましては、一般的には通常の都市計画の場合には、都市計画の案を公共団体、都市計画決定権者がつくりましてそれを縦覧に供する、これが基本的な手続でございます。  ただ、このほかに、例えば線引き制度みたいな非常に大きなものについては公聴会とか説明会がございます。しかし、基本的に都市計画決定権者が案をつくり上げてそれを示すという形になるわけでございますが、地区計画は基本的に地域の町づくりという考え方に立っておりますので、案の作成段階から住民の意見を聞く、これが法律上の要件になっておりまして、その運用につきましては、できるだけ住民からの発案を求めるという対応の仕方をいたしております。  実は制度論としても、その案の段階で意見を聞くという法律上の要綱から、公共団体での実績を踏まえまして、現在地区計画制度について、再開発地区計画制度、あるいは今回の新しい地区計画制度についても、むしろ住民側の方から都市計画決定権者に対して提案できるという提案権の制度も導入しているところでございます。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 このいわゆる地区計画というのは恐らくドイツあたりが、日本で言うマスタープランはFプラン、いわゆるその下の詳細な計画、Bプランがいわゆる地区計画になったというふうに承知をしておりますけれども、まさに、そういう住民参加型の町づくりというのがこれからも要請をされていると思いますし、地方分権にもこれは大いに資するものだというふうに考えております。  この中で少し懸念がありますのは、今言われました建築規制とともに、容積率のボーナスであるとか規制緩和も入っている。容積率というのは、いわゆるこれを使い切るためにあるのではなくて、これ以上使ってはだめですよというふうな仕組みだと私は思いますし、いわゆる乱開発のおそれが、また地価高騰のおそれがないわけでもありません。そういう意味では、良質な町づくりに地区計画並びにこの二法が資するように十分配慮をしていただいて、推進をしていただきたいというふうに思っております。次に、電線共同溝についてお尋ねをいたします。私も三、四年ほど前に、いわゆる旧国道を七キロほど友人といろいろな計画で歩いたことがあるのですけれども、そのときに、まさに電線、電柱というのが歩いているときにどれだけ障害になっているかということを思い知らされました。つまり、例えば電柱のそばに自転車が置いてあったりすると、歩道をおりて車道の方に出てまだ向こうに戻るというふうなことがあったわけで、そういう経験からも、やはり地中化は大いにすべきだということをずっとこの委員会でも申し上げてきたわけです。  ところが、ここ二月に入っての新聞を見ますと、二月五日の読売新聞では「電線、電話ケーブル、ガス、水道管などをまとめて地中に埋設する「共同溝」は地震に強いといわれ、神戸、西宮、尼崎市内の二路線、四か所に敷設されている。地震後、建設省兵庫国道工事事務所の職員が共同溝の内部に入り調べたところでは、四か所とも被害はなかった」、建設省にお尋ねをしましたら、特段の被害はないということがありました。また、同じ二月五日の朝日新聞でも「阪神大震災で被害を受けたNTTの電話回線のうち、地中に敷設されていた回線の被害は、電柱など地上に出ていた部分に比べ八十分の一程度にとどまっていたことが、郵政省の調査で明らかになった。」とあります。  ところが、二月十一日の朝日新聞によりますと、「阪神大震災で、地中に埋設された電線の被害が予想外に大きいことが分かった。関西電力のこれまでの調査で、被災地の地中電線の約五〇%に損壊や障害がみられた。」というふうに書いてあります。まさに情報が錯綜しているわけですけれども、建設省が調べられた状況が本当はどうなのかということをお聞かせください。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 今お話がございましたように、電力線の地中化施設についての被害、二月十一日の朝日新聞でございますけれども、大変出ているというようなことが報道されているわけでございますが、被害の詳細な状況については現在調査中でございます。  ただ、私ども道路管理者が整備しております共同溝、それから電線類を収容するキャブシステムというのがあるわけでございますが、これにつきましては、現在までの調査では、構造に特段の被害がなかったというふうに聞いているところでございます。報道にありました地中化施設につきましては、電力事業者がみずから地中化した単独管路方式、そういう方式の地中化ではないかというふうに考えているところでございますけれども、現在、その被災状況については、私どもとしてもいろいろ調査を進めているところでございます。  ただ、NTTの調査にもございましたように、電柱につきましては今回の地震でかなり倒れておりまして、その電柱が倒れたことが家屋への被害を大きくしておりますし、また、電柱が倒れることによって救急車とか救援の車両等が通行できないというような事態も生じている、そういう問題点もあったというふうに考えているところでございます。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 今お話をお伺いして、管路方式とか共同溝であるとかキャブシステム、今度のC・Cボックスといろいろありまして、どれがどのやり方なのかというのも、なかなか頭の中で普通の人が考えたら整理しにくいことがあろうかと思います。  したがって、やはり今度のC・Cボックスに関しては、地表から三、四十センチのところに埋設しますし、また各十メートル、二十メートル置きに引き取り口を、横出し口をとるというふうなことが言われておりますので、一つ懸念がありますのは、応急復旧に関してはこのC・Cボックス、どう対応されるのか、お話をお伺いしたい。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 C・Cボックスにつきましては、その構造そのものをより耐震性にすぐれたものにしていきたいというふうに考えておりまして、今回の被災状況等を今いろいろ検討しておりますし、それぞれの電力線あるいは通信線の事業者の御意見なんかも参考にして、より強い構造にしていきたいというところがございます。  できるだけ破損しないような構造にしたいということでございますが、仮に破損をしたとしても、今お話がございましたように、今これからやろうとしております電線共同溝というのは埋め込み深さが浅いわけでございますので、簡単に掘り返しが可能だということ。それから、今もお話がございましたが、二十メーターピッチぐらいにハンドホールがございまして、そこで点検が可能だということでございますので、復旧という面でも非常に簡単に、また迅速にやれるのではないかというふうに考えております。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 今のお話で、大いにやはり電線共同溝は進めるべきだというふうに思うわけですけれども、これはただ単にその効果だけではなくて、地上のいわゆる景観の問題、あるいは安全性の問題、さらには、例えば電柱があるところで火事がありまして邪魔になるとか、さまざまな経済効果等々もあろうかと思います。そういう意味では、推し進めていただくように再度お願いを申し上げておきたいと思います。  それでは、本法から離れますけれども、震災の問題で若干の質問をさせていただきたいと思います。  私も先日、神戸に行ってまいりました。まさに自然の大きな脅威の中で人間の、自分自身の小ささといいますか、そういうのを思い知らされた気がして、政治家としてはそうも言っておられませんから、何としても復興のために、これから自分自身も努力をしていきたいなという思いをいたしたところであります。  現場に行ってみないとなかなかわからないことがありまして、例えば、テレビ等で言われておりますケミカルシューズの協同組合の方にお尋ねをしていろいろお話を聞きたいのですけれども、そこで仮設工場の問題等々に触れられまして、一刻も急いでほしいということがあります。その中の理由に、例えば仮設工場の機械の中にイタリー製があって、これは発注から納品まで時間がかかる、ですから、そういう意味では一刻も早くやってほしいということで要請を受けて、それは通産省の方に申し入れをしたわけです。  それと、いろんな人たちのお話を聞きますと、今衣食住ということを言われておりますけれども、衣食住のショクが、まさに食べ物ともう一つは職業に大いに不安があるというふうなことを言われております。私は、この間ずっと考えておりますのは、復興といわゆる雇用というものを絶対ミスマッチをさせてはならない。つまり、震災の復興でさまざまな労働力が出てまいりますけれども、それをやはり地元の人たちの雇用に結びつけていく必要があるだろうというふうに考えております。復興といいますと、とりわけ解体とか撤去とか、さまざまな公共物の建築あるいは民間の建築物等々あると思います。そして、震災に遭われた方で手に職を持っておられる方も多いわけで、そういう人たちが一刻も早く職業と復興とがマッチングできるような施策が、私はこれから必要であるというふうに思います。  お話を聞きますと、他府県の人たちがもうかって我々には全然仕事がなくなるのではないかというふうな懸念も、いろいろお話もお伺いをしましたので、そのところの施策なり、いわゆる地場の産業の育成という形で、専門工事業者あるいは中小のサブコン等々あろうかと思いますけれども、その辺の復興事業と雇用をしっかりマッチングさせていくということについて、経済局のお答えを願いたいと思います。

伴襄建設省大臣官房長

○伴政府委員 松本先生からの御質問、かなり幅広かったように思いますが、特に私どもとして心がけなければいかぬのは、中小企業一般という中で特に建設業、今専門工事業ともおっしゃいましたが、それへの対応だと思います。  従来から、公共工事の発注に当たっては、官公需は中小企業、目標を決めましてそれを達成するように努力しておりますし、毎年のように施行通達を出しまして、地元の建設業者等々、中小建設業者の受注機会の確保に努めてほしいということを毎回申し上げております。例えば、発注標準を遵守しろとか、あるいは極力分離分割発注するとか、あるいはジョイントベンチャーでも経常的な共同企業体を活用しろというようなことをお願いしておるわけでございます。  特に、今回のような災害工事につきましては、応急復旧ということで非常に時間も急ぎますし、それから何といっても施工地域の地質等に十分精通しているという必要があろうかと思いますので、そういう業者を選ぶということになると、どうしても地理的にも詳しいあるいは緊急に対応できるような、ふさわしい地元業者を活用する。ただ、災害等を受けてすぐには対応できないというケースもあるかもしれませんが、そうでない限りは積極的な活用をするのは当然のことだと思っておりますし、それに努めていると思っております。  例えば、私どもの直轄工事を例にとって見ましても、今回復興工事に伴って、例えば道路のクラックの補修というような工事だとか、あるいは破壊した橋梁を裁断するとか撤去するとか運搬するとか等々、中小建設業者に適した作業も多いわけでございまして、必ずしも大企業だけに発注しなくてできる仕事はたくさんあるわけでございますから、そういう面の配慮は十分していきたいというふうに思っております。  いずれにいたしましても、一方では、急ぐというのは能率を上げるということもございますので、若干難しい問題もありますが、地元の建設業者等中小建設業者の受注機会の確保に十分努めてまいりたいと思っております。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 大臣に今の点でお尋ねをしたいのと、もう一点、けさも私八時から民間のいろいろな人たちの意見を聞く勉強会をやってお話を聞いたのですけれども、その中で出てきましたのが、いわゆる復興に当たって、町づくりをそれぞれ県なり市なり可なり地区なりがやる、そういうことで、町づくりのプランナーなりコーディネーターといいますか、そういった人材が大幅に不足をしているということが言われております。その点、町の復興に当たって、そういう人材を確保することのバックアップ体制といいますか、そういうものが一点必要だろうというふうに思います。  今申し上げました復興と雇用の問題と、今のいわゆる人材のバックアップ体制について、大臣の決意のほどをお願いしたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 松本委員にお答えをいたします。  阪神・淡路の大地震に当たって、お話がありましたように、五千三百人にもわたる大災害を我々は起こした、したがって、救援をし、復旧をし、復興しなければならぬ、このことが我々に課せられた大きな使命であります。しかもそれは、走りながらやり、やりながら走っていくという、けじめのつかない方法というもので進めていかなければならぬと思っております。  例えば家で申し上げますと、仮設住宅はっくる、しかし一方ではもう恒久住宅をつくる、こういう姿で、仮設から本当の意味の建て売り住宅にでも入っていくというような、駆け足で今行っておるわけでありますが、今もお話しになりましたように、そういう専門家が不足しておるのではないかと、こう言われたが、だから、それについては市部あるいは県と十分運絡をとりまして、それに対応するような方策を考えていかなければならぬ。したがって、労働省とも、労働大臣とも話し合っておるのですけれども、簡単に中小零細企業の皆さんはよく知らない、したがって、首を切らなくても失業保険で当分はやっていく、また復旧をするということなら雇用をする。直ちに切ってしまうというようなことはやめて、できるだけ抱えていけという格好でしなければならないし、雇用調整助成金もありますから、それらあらゆる問題を駆使して多くの勤労者の皆さんの生活の安定のために進めていかなければならぬ、こういうふうに思っております。  今官房長も申し上げましたように、例えば私たちは、建設業の場合ですけれども、その場合は、今は被災地の皆さん方は大きな被災にお遭いになって仕事ところではないというようなこともありましょうから、一応の人心が安定した段階では雇用の面についてはできるだけ地元から、仕事がない方々には雇用を促進をして、その体制をつくっていかなければならぬ、こういうふうに思っております。  だから、例えば神戸市を例に挙げれば、神戸市の不燃性のある災害の防災対策ができた町をつくると同時に、活気をつくるということは、雇用の安定ということと事業の確保ということが両々相まって必要でありますから、それらについての積極的な指導なり協力なり、地方自治体と一体となって、あるいは中小企業、大企業ともに一体となって、それらに対する対応策を真剣に、本気で政府も考えていかなければならぬ、対応してまいりたいと思っております。

松本龍日本社会党・護憲民主連合

○松本(龍)委員 今の大臣の力強い決意を聞いてうれしく思うわけですけれども、五千三百人を超える大災害が発生をいたしました。英語で、ツームストーン・セーフティーという言葉がありまして、これはいわゆる墓石安全という言葉ですけれども、まさに亡くなられた多くの犠牲者に報いるためにも、少しでも私たちがこれからの安全というものをしっかり考えなければならないだろうという教訓だと思いますけれども、貴重なこの体験をしっかりこれからの町づくりに向けて、あるいは復興に向けて、政治家としてまた皆さんと一緒になって頑張っていきたいというふうに思います。  終わります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次に、中島武敏君。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 私は最初に、阪神大震災によって五千三百名を超えるとうとい命が失われたこと、またその御家族の皆さんに心からの哀悼の意を表するとともに、今なおたくさんの皆さんが避難所で大変窮屈な生活を送っておられることに、心からお見舞い申し上げる次第であります。  さて、本論に入りますけれども、今回の阪神大震災を契機にして、改めて災害に強い町づくりが国民的な関心事となっている。市街地における多くの電線と電柱は消防活動の著しい障害となっている、また地震などで住民が避難する際その障害となる、そういう点で、本法案は時宜にかなったものだと私は思っております。  その点で、電線地中化は、これまでも共同溝方式だとかあるいはキャブ方式等で行っておりますが、これまでの実績はどうなっているのか、また、日本の主要な都市別に、これまでの実績はどうなっているのかについてお答えいただきたいと思います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 これまでの実績ということでございますが、昭和六十一年から電線類の地中化につきましては五カ年計画をつくりましてその促進に努めてきておるところでございまして、現在までのところ、昭和六十一年からでございますが、約二千キロの地中化を進めてまいりました。今お話がございましたように、いわゆるキャブの方式であるとかあるいは単独地中化、合わせてでございますけれども、十年間で約二千キロの整備を進めてきたということでございます。  それからあと、主要な都市における電線の地中化の率でございますが、東京二十三区につきましては約一一%、それから名古屋市で約七%、大阪市で約五%、神戸市で約二%ということでございまして、地中化の率につきましては、今のところ我が国は欧米諸国と比べても大変おくれているというような状況でございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 今の答弁を踏まえてなんですけれども、阪神大震災では数千本の電柱が倒壊したということでありますから、本当にこの問題は、諸外国に比べてもおくれていると言われましたが、急がなきゃならない課題だと思うのですね。  それで、これをどういうところを優先して進めるのかということについてなんですけれども、どうも法案提出者の立場は、情報ハイウエーのために幹線道路優先で、そこに電線共同化を進めようとしているように見えるんですけれども、やはり阪神の経験というものを踏まえれば、防災の観点から必要なところを優先してやるというふうにしなければならないと思うのですけれども、どうでしょう。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 電線類の地中化につきましては、大変おくれているということでございますが、これから私どもとしてもできるだけその整備を促進したいというふうに考えているわけです。  具体的には、当分の間、優先的につくりたいというふうに考えておりますのは、いわゆる商業業務地区、人がたくさん集まるところ、それからあとは、学校とか図書館とか病院とか行政機関等に関係した、これはどちらかというと、情報ネットワークがこれから張りめぐらされますが、それに対応した私どもも整備というのをやっていかなきゃいかぬ。  それからあとは、伝統的な建造物の保存地区あるいは景観を保全しなければいけないような地域、それから今お話がございましたように、やはりこれから災害に強い都市づくり、防災都市づくりというのがなされるわけでございまして、そういう観点に立ちますと、御指摘のような避難の問題あるいは緊急車両の通行の確保の問題、そういうものにも配慮した整備というのを私どもとしてはこれから進めていかなきゃいけないというふうに考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 阪神、特に神戸の場合は二%ということでおくれているんですけれども、やはり皆さん本当に今度の体験を通じて感じているのは、防災に強い町づくりをやらなきゃいかぬということを感じておられると思うのですね。だから、今局長が言われたことに尽きるかと思うのですけれども、ぜひひとつそういうところを急いでいただきたい。  それから、東京の場合は、これは避難路が指定されたり避難地が指定されているんですね。だから、そういうところをひとつ優先して大いに進めるというふうにやっていただきたいと思うのですね。  それから、電線を地中化した場合、地震などで災害をこうむったという場合に、復旧するのに時間がかかるという指摘があるのですけれども、この点は大丈夫ですか。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 災害が起こった場合の復旧の問題でございますが、先ほどもちょっと答弁させていただいたのですけれども、一つはやはり電線共同溝の構造そのものを地震に対して壊れないような、そういうしっかりしたものとしてこれから整備をしていきたいというふうに考えているわけでございますが、万が一破損したような場合の復旧でございますが、埋め込みというのですか、深さが浅いということですから、簡単に掘り返せるということでございますし、それからあと、二十メーターピッチにハンドホールを設けることになっておりまして、当然どこで破損したかというのはこのハンドホールでチェックすることが可能ということでございます。そういう意味で、点検も簡単に短時間でできますし、それから復旧につきましても、今申し上げましたように簡単に掘り返せるということでございますから、相当迅速にやれるのではないかなというふうに考えているところでございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 最初に言った点は特に答弁を求めなかったのですけれども、局長、神戸を急ぐとか、それから東京の場合の避難地、そこにまた誘導する道路ですね、これはいいですね。そういうふうに皆さんの方でも指導してくださるのですね。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 電線共同溝、当面どういうところに重点を置いて整備するかにつきましては、先ほど四点申し上げましたが、その中にも、避難あるいは緊急車両の確保上どうしても地中化をした方が防災性にすぐれている、そういうところをやはり優先的にやるということで、これはそういう指導をやってまいりたいというふうに考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 財政負担の問題について伺いたいのですけれども、本法第二十二条に、指定区間の一般道路については、国及び都道府県がそれぞれ二分の一を負担する、こうあります。それからその一方で、それ以外の道路、これに対しては費用の二分の一以内を政令で定めるところにより予算の範囲内において補助する、こういうふうになっているのですね。表現が非常に違っているわけです。  それで、これは実際に両者とも二分の一補助を行うのか、どうなんだろうといって、地方自治体関係者なんかからは大変不安の声が上がっているのです。この点について伺います。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 補助率につきましては、平成七年度の予算の案で一応決められているわけでございますけれども、二分の一の補助をやりたいというふうに考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 今のことは、表現の違うところも確実に二分の一補助を行うということですか。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 最初、ちょっと質問の意味がよくわからなかったのですが。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 では、もう一回聞きます。  この法律案の中にあるのですけれども、二十二条で、指定区間の一般道路については国及び都道府県がそれぞれ二分の一の負担をする、こういうふうにはっきり書いてあるのです。ところが、それ以外の道路についてはどう書いてあるかというと、費用の二分の一以内を政令で定めるところにより予算の範囲内において補助する、こうなっているのですよ。それで、これはちょっと二分の一にいかないのではないかという心配を持っている方がいろいろいますので、両方とも二分の一ということなのかどうかということをお尋ねしたのです。

藤川寛之建設省道路局長

○藤川政府委員 補助するものについてはすべて二分の一でございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 それではぜひ、電線地中化というのは安全にとって非常に大事な欠かせない問題なので、計画的に大いに十分予算措置をとって早く進めていただきたいと思うのですね。  そのことを要請しておいて、今回の地震に関連しておる問題なのでちょっと大臣に緊急に、ちょっと問題がそれるのですけれども、ぜひひとつ御答弁いただきたい問題があるのです。  それは何かというと明石市なのです。明石市の大蔵谷、朝霧台地域の問題なのですけれども、ここは丘陵地なのですね。震源地の淡路島と明石海峡を挟んで真北にあるのです。丘陵地になっている。そのために、ここは擁壁や石垣があって、それでその擁壁や石垣が随所で崩れているのですよ。これに対して、二次災害がまた起きないかというのでぜひひとつ直してもらいたいという切実な声が上がっている。  ところが、これは個人財産なんだから個人で対処してほしい、こういうような一般論が繰り返されておって、住民の中からは、いや、明石なんというのはこれはもう余り大したことないとして見過ごされているのではないかという声もあり、しかしこれは非常に危険な問題ですから、やはり単なる一般論というだけではなくて、瓦れきを公費で処理をするということを決めたのと同じように、現地の実態を建設省としてもよく調査をしてもらって、そして国費や公費で崩壊防止対策をぜひ進めてもらいたいと思うのです。  この点ひとつ大臣に、ぜひいい御指示を伺いたいと思います。

野坂浩賢日本社会党・護憲民主連合建設大臣

○野坂国務大臣 お答えをいたします。  今お話しの災害地は丘陵地帯である。私もこの間、西岡本町に現場を見に行きましたけれども、活断層が通っておるところは家が倒壊しておる、その隣は何ともない、こういうふうに隣同士で非常に大きな違いが出ておる。こういうことを目の当たりに見て、これは砂防して何としても二次災害は防がなければならぬ、こういうふうに指示して帰りました。  先生が今お話しの場合は、そういう丘陵地帯にたくさんの宅地、土盛りかと思いますが、そういうものが崩れておるではないか、石垣も落ちておるではないか、それについては、個人の宅地については個人が直すというのが原則であります。ただ、今回の予期せぬ大災害でありますから、復旧事業、復興事業対策の一環として弾力的に運用したらどうかということを事務当局にも指示しておりますので、中島委員の指摘された点については十分受けとめて調査をし、前向きに検討してまいりたい、こういうふうに思っております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 実は私、順番も御配慮いただいているのですけれども、時間が重なるのです。それで、せっかくいただいている時間ではあり、また順番も考慮いただいているのですけれども、余りこれから以後長く質問できないということを、ひとつお許しいただきたい。  それで実は、次に住宅金融公庫問題で随分たくさん予定しているのですけれども、もうさわりのところだけに絞ってお伺いをいたしたいと思います。  今度の災害で、マンションなどを買っておりまして、ところがローンを随分残したもとで非常に苦しんでおられるという人たちが随分いるのです。それで、全壊したような家屋の所有者の要求というのは何かというと、もう端的に言います。残債の、残りのローンですね、これは支払いの能力がない、棒引きにしてほしい、こういう切なる気持ちなんです。大臣もこれはよくおわかりだと思うのです。  それで、激甚指定のところは三年据え置き、金利三%、承知いたしております。しかし、今までに借りているという場合には、利息の分は払っていかなければいかぬのです。それで、激甚災指定のその考え方だけでよいのかという点について、端的にお答えください。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 ただいま先生からお話ございましたように、残債についての対応につきましても、現在用意されている制度の中では最も最大のものを適用するということでやっておるわけでございます。それでもなお、このような状況の中ではなかなか大変ではないかということで、私どもそういう感じでおります。  しかし、財投資金という有償の資金の枠組みの中でやっておりますので、大変いろいろ困難な条件はございますけれども、前向きに何かもう一歩進んだ道はないかということを、鋭意検討している最中でございます。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 これが最後の質問になります、私自身の時間が窮屈なものですから。  現地からの情報によりますと、既に公庫の融資に関して問題が出ているのです。それは、家屋が全壊して新築しようとして公庫融資を申し込んだ方がいるのです。ところが、民間金融機関のローンの残りがまだ千八百万円ある。そこで、公庫は抵当権について第一順位にせよと要求する。ところが、民間金融機関の方は残債があるので抵当権の第一順位を譲ろうとしない。結局公庫融資をあきらめざるを得ないというところに追い込まれようとしている問題が起きているのです。  それで、こんな場合どうするのか。私は、これは単に個々の問題というだけではなくて、たくさんありますので、こういう点についての大臣の見解、それからまたどうしたらよいのか、やはり第二順位でもいいというようなふうに考慮するのか、そういうところを含めてお答えいただきたいと思うのです。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 ただいまの御質問の件については、そういう情報が先生のところに入っているのかもしれませんが、私どもの災害復興住宅の融資に当たりましては、敷地について既に民間金融機関等の抵当権があって公庫が第一順位とすることが困難な場合、こういうことでございますけれども、後順位の抵当権でも可能とするという運用を実施し、その対応を行っているところでございますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 それでは、具体的な問題を持っていったら御配慮いただけますね。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 今原則的なことを申し上げたわけでございますので、具体的な事例につきましてはなおいろいろな条件があるのかもしれませんので、具体的にお伺いした上で……。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 今のお話は、配慮してくれるというふうに聞いたのですけれども、やはりそのようにしてもらわないと、せっかく、たくさんの人たちがこういう問題で悩んでいますから、もう一回。

梅野捷一郎建設省住宅局長

○梅野政府委員 先ほど、原則申し上げましたとおりでございますので、皆様方が現実的にお困りであるという状況を、できるだけそれに沿った形で処理をしていくというのが公庫の運用であろうというふうに考えておりますので、そのように考えております。

中島武敏日本共産党

○中島(武)委員 それでは、これで終わります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次に、玄葉光一郎君。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 さきがけの玄葉光一郎です。  大分順番が入れかわることになりますが、お許しをいただきたいと思います。  それでは、都心居住関係の二法案について、まずお尋ねをいたしたいと思います。  まず、この都心居住政策の推進によって、住宅価格や地価に対しての影響をどう予測をされておられるか、お伺いをしたいと思います。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○小川(忠男)政府委員 お答えいたします。  私ども、都心居住政策を考える場合に二つのポイントがございます。一つは、都心部において賃貸住宅を中心にいたしまして、中高層での住宅を大量かつ計画的に供給する、こういうふうな側面が一つございます。それからもう一つは、これは時間がかかりますが、土地利用を計画的に高度化していく。したがって、それを通じまして都市構造を高度化していく、こういうふうな側面がございます。  今御指摘の地価との絡みでございますが、定量的にかくかくしかじかというのはなかなか申し上げにくいという面がございます。ただ、今申し上げました住宅を大量に供給するという側面、それから土地利用の高度化するという側面、いずれの面をとりましても、やや時間はかかるとは思いますが、やはり基本的には住宅価格あるいは地価を下げる方向に有効に機能するものと、こういうふうに考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 私も、うまくいけば住宅価格や地価は下がるのではないかというふうに思っております。  適正な価格とか家賃で住宅を供給をするために、最近盛んに活用されておりますけれども定期借地権、これを今回新しく創設をする都心共同住宅供給事業において有効に活用できないものかというふうに思いますけれども、その点についてお伺いをいたします。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○小川(忠男)政府委員 ただいま御指摘いただきました定期借地権の問題でございますが、全く同感でございます。都心地域、これは当然のことでございますが、地価が相対的に高いわけでございまして、したがいまして、定期借地権、いろんな側面がございますが、私どもは都心居住政策との絡みで定期借地権を見た場合には、やはり基本的には地価をストレートな形で事業価格に反映させないで済むというふうな面がございます。したがいまして、こういうふうな観点からは、定期借地権を積極的に活用すべきものというふうに思います。  参考まででございますが、私どもいろんなケースで、例えば容積率を何割か増した場合にどのくらい家賃にはね返ってくるかとか、あるいは補助金を入れた場合にはどの程度の効果があるかとか、さらには定期借地権を使った場合にはどうであろうか、あるいはそれを組み合わせた場合にはどうかと、いろんなシミュレーションをやっております。あくまでシミュレーションでございますから断定的なことは申し上げられませんが、その場合に一番有効にきいてくるのは、やはり定期借地権が一番引き下げ効果が多いというふうなシミュレーション結果も持っております。そういうふうなことも含めまして、積極的に活用したい、このように考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 念のため、今回地震もございましたし、大切な問題でもあるのですけれども、この大都市法の改正による都心共同住宅供給事業の創設、さらには再開発法の改正による容積率や高さ制限の緩和、この問題と防災性との関係について一言お願いをしたいと思います。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○小川(忠男)政府委員 お答えいたします。  まず、防災との絡みにおいて、第一点は都心共同住宅供給事業との関係でございますが、この事業につきましては、基本的には耐火構造である、あるいは三階建て以上とか、あるいは一定以上の敷地規模がある、こういうふうなことを要件にいたします。したがいまして、この事業によって生み出される住宅あるいは市街地といいますのは、当然でございますが、老朽木造住宅が耐火構造に建てかわるとか、あるいは零細な土地利用が共同化される、あるいはオープンスペースが確保される、こういうふうな面がございますので、当然のことながら防災性の向上というふうな観点からも非常に有意義であろうというふうに思います。  それから、基準法の改正によりまして何点かてこ入れをさせていただきたいと思いますが、若干くどいようでございますが、災害に強い町をつくるというふうな場合には、基本的にはやはり既成市街地の建てかえを活性化するというふうなことを通じまして、一つには建物自体を不燃化する、これがまず第一に肝要であろうと思います。二番目には、十分なオーブンスペースを確保する、これが二番目に重要だろうと思います。  こういうふうな観点から、今回御審議をお願いしております前面道路幅員によります容積率制限あるいは道路斜線制限に関する改正、これはいずれも壁面線の指定でございますとか、あるいは空間として開放性が高い広幅員、十二メートル以上の道路の場合に限定するとかというふうなことを前提条件としておりますので、防災性の観点からは、支障がないというよりはむしろ防災上も有効な措置であるだろうというふうに思います。  また、地区計画に関しましては、これは当然その地域に密着した形での計画を、高さでございますとか壁面の位置について決めるわけでございますので、防災性の向上そのものの計画というふうな側面もあろうかと思います。  いずれにいたしましても、都心居住政策を通じまして、防災性というふうなことについても最大限の努力をいたしたい、このように考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 実は都心居住のこの二法案について質問に入る前に、政務次官いらっしゃっておられれば最初に御質問を申し上げたかったわけでございますけれども、そもそも論の一つでありますが、私は、今回の震災というのは、まさに今私自身も議論を提起申し上げたように、都市行政のあり方についてさまざまな提起をされたと思います。きょうも盛んに議論がなされました。建物の耐震性の問題、あるいは道幅の問題、そういった問題でさまざまな問題点が浮き彫りにされたと思います。  しかし、掘り下げてみると、実際には人口がこれだけ過度の地域に地震があったということが被害を莫大なものにしたということを考えますと、改めて分散政策の必要性というのを強調をせざるを得ないわけでございます。これまで我が国は、国土政策として多極分散政策ということをうたって推進をしてきたわけでございますけれども、その分散政策とこの都心居住との関係についてお伺いをさせていただきたいと思います。

簗瀬進新党さきがけ建設政務次官

○簗瀬政府委員 玄葉委員の御質問にお答えをさせていただきたいと思います。  まさに今回の阪神大震災は、人口の密集地域に直下型地震が襲いかかった、その結果、大変甚大な生命財産の被害をもたらした、まさに委員御指摘のとおりだと思います。そういう中で、建設省が今、都心居住を推進しようというわけでございますが、まず冒頭にお答えをさせていただきたいのは、この都心居住の推進施策と従来からとっておりました多極分散政策というものは、決して二律背反あるいは相矛盾するものではないということでございます。  多極分散型国土形成のためには、地方の振興開発のための施策が一方であり、またもう一方で、大都市地域の秩序ある整備のための施策、この双方がバランスをとれて展開をされていくことが大変重要である、このように考えておりまして、建設省の方としては、従来から地方拠点都市地域の振興等にも大変力を注いできたのは、委員御案内のとおりだと思います。  いわゆる都心居住の推進ということで我々が予定をしておりますものは、都心地域における職と住の近接ということを実現をしていこう、あるいは職と住のバランスのとれた都市構造を形成していく、こういうことによりまして、大都市地域内の居住機能の再配置等、居住環境の改善を図るための施策であります。この施策は、大都市圏への業務機能の集中あるいは地方圏からの人口集中をねらったものではなくて、現に大都市地域に居住する人々の住生活の改善を図ったものである、このように我々は理解をさせていただいております。  今後とも、地方の振興開発と大都市の整備のための施策、これをバランスよくとっていくということが、最終的には災害に強い国土づくりに資することになるのではないかなと考えておる次第でございます。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 今、次官からお話ございました。まさに都心居住政策というのは、大都市圏外から、いわゆる地方から都心に居住者を集めるのではなくて、ある意味では大都市圏内の話なんだということなんだろうというふうに思います。  それはそれで理解をさせていただきたいというふうに思いますが、ただ実際、都心居住の推進によって、おっしゃったように、通勤時間も減って、また家族の団らんもふえる、それはそれはもう結構なことだというふうに思っておりますけれども、まあ変な話でありますが、大都市圏が住みにくいから地方に住むんだという決意をされておられる方もたくさんいらっしゃることも事実というか、現実でありまして、そういう意味では、地域振興にも大胆な展開を図るべく、建設省、国土庁、ぜひお願いをしたいなと。各方面からの声によれば、どうも建設省、国土庁は、地域振興よりも都心居住に重点をかなり置いているんだというような声も実際に私のところに入ってくるのも事実でありますから、その点を一言申し上げておきたいなというふうに思います。  次に、電線共同溝の特別措置法についてでございます。  私、県会議員をさせていただいていたのですが、二つの思い出がございます。一つは、視察で関西学研に行ったときに、あの先端的な、最先端のプロジェクトである関西学研にもかかわらず、電線が地上にあって、ぶらりと垂れ下がっていたということであります。ある方が、日本人は技術は進歩するけれども、感性は進歩しないんだなということをおっしゃっていましたけれども、なるほど身にしみた思い出であります。さらにもう一つは、あるニュータウンをつくろうということで、ある町の町長さんと頑張ってやっていたときに、新しい町だから何とか電線は地中化しようと思って推進をしたところ、特にこれは電力側でありますけれども、その抵抗というか、全く相手にされなかった、そういう思い出であります。そういう意味では、今回の措置で事業者の負担が減って電線の地中化が推進をされるということは、まことに望ましいことだというふうに考えております。  この整備の仕方でありますけれども、どのような地域を対象にどのような措置を講じようとされておられるか、まずその点についてお伺いをいたします。

木下博夫建設省道路局次長

○木下政府委員 お答えいたしたいと思います。  先生の御経験も聞かせていただいたわけでございますが、現在私どもがお願いしております七年度予算では、平成七年度約四百キロ、この電線地中化でやってまいりたいと思っておりますので、当然、全国的にはいろいろ地域を限定させていただかなければいけないと思っております。法の第三条にもございますように、道路の構造あるいは交通状況、さらには周辺の土地利用、こういうものを勘案して決めていくということになりますが、先ほど来の議論の中でも御答弁させていただいていますけれども、まずはやはり商業業務地区とか、あるいは公共施設が大変立地しているとか、あるいは良好な景観を保全すべきところ、こういうところが我々の念頭にあることは、先ほどお答えしたとおりでございます。  今後、各地域で地中化のいわば協議会というのがございまして、関係者のそれぞれの相談の上でその地域、路線を決めてまいりたいと思っていますが、御示唆いただいたようなところも十分念頭に置いて進めてまいりたいと思っております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 そうすると、平成七年度の四百キロの整備方針というのは、具体的にはどのようになっておられるのですか。

木下博夫建設省道路局次長

○木下政府委員 お答え、繰り返しになるかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、全国的には各県から既に要望が多数出てまいっておりますので、各地域ごとに選ばせていただきたいと思いますが、先生おっしゃったように、かなり新しい住宅が立地するところも当然念頭にあるわけでございますが、まずはやはり密度が比較的高いところからの地域が選ばれるのじゃなかろうかと思っておりますけれども、これは今後の、いろいろ地元との御相談事ではなかろうかと思います。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 この電線共同溝は、高度情報化社会にはどのように役立ち得るとお考えになられるか、そのこともお伺いをしたいと思います。

木下博夫建設省道路局次長

○木下政府委員 法の目的にもございますように、まずは安全かつ円滑な交通の確保ということと景観を念頭に置いておりますが、必然的には道路のいわば附属物といたしましてつくらせていただきますけれども、いわばその器をつくらせていただいた中に、光ファイバーを初めとして、新たなそうした各種の電気通信関係が入っていくわけでございますので、我々としては、ぜひこれから日本の進むべき大変大きな課題でございます。そうした高度情報化に向けて、何とぞこの施設が十分貢献できるように考えてまいりたいと思いますので、その関係は大変深いと私ども思っております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 私は、このような整備が、どうしてもこれまで大都市中心に図られてきたということは事実なんじゃないかなというふうに思います。今答弁にございましたように、光ファイバーの受け皿たらんとするのであれば、まさに地方に、並行してというか、場合によっては戦略的に先行して整備するぐらいの気概を持つべきなんだろうなというふうに思いますけれども、もう一回その点どうでしょう。

木下博夫建設省道路局次長

○木下政府委員 重ねてのお答えになると思いますが、公共投資につきましては、大変口幅ったい言い方でございますが、これから限られた期間で、限られた財源の中で実行することは言うまでもないことでございますから、おっしゃったように、豊かな国土づくりの一環といたしまして、先生お話のあったような地域も念頭に置きながら推進してまいりたいと思っております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 それでは、そのようによろしくお願いをいたします。  住宅金融公庫法関係で、一点だけお聞かせをいただきたいと思います。  公庫の業務を、行革の観点もこれありで、民業圧迫の観点から見直すべきではないかというような指摘もあるわけでありますけれども、この特別損失制度の延長というのは、いわば今後の公庫の業務拡大につながるということを念頭に置いておられるのかどうか、その点お伺いをいたします。

小川忠男建設省大臣官房審議官

○小川(忠男)政府委員 お答えいたします。  金融公庫の業務とまず民業との関係でございますが、基本的には金融公庫というのは政策金融でございますので、政策的にめり張りのついた融資というふうなものを心がけていきたい、このように考えております。  それから、今回お願いしております特撮制度の延長との関係でございますが、これは御案内のように、単年度ではなかなか補給金総額を計上するわけにはいかないというふうなことから、補給金を後年度に繰り延べて措置するというふうなことでございますので、口幅ったい言い方でございますが、予算計上上の、会計上の措置というふうな側面でございますので、必ずしも業務内容がどうあるというふうなこととは直接的な関係はないだろう、このように考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 お忙しいところ国土庁長官も来ていただきましたから、一点お伺いをいたします。  先週も実はお聞かせをいただいたわけでありますけれども、今回の震災というのは、過密都市における地震の恐ろしさというのを改めて見せつけたと同時に、首都機能が一カ所に集中していることの危険性というのも強く意識させることになったと思います。  この災害を機に、首都機能移転の問題に関心が集まってきております。大きく分けて、私は、この首都機能移転の問題の考え方には二つ今あると思います。一つは、これだけ国民の前にその危険性がさらされたので、一日も早く建設を促進をすべきだ、一日も早く移転先を決めて建設に取りかかるべきだという意見と、もう一方で、そういった本格的な遷都というのは時間がかかるので、情報のバックアップ機能なんかも含めた、あるいは住都なんかも含めたそういったことをまず検討していくべきだ、そういう意見と二つあるように思います。私は、先般申し上げたように前者で、一日も早く議論を急ぐべきだという意見でございますけれども、長官はどちらの意見に近いか、お伺いをいたします。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 先生御指摘のとおり、国会等の移転につきましては、現在国会等移転調査会において、その具体化に向けまして調査審議が行われておることは、御承知のとおりであります。国土庁といたしましては、調査審議が円滑に進むように協力してまいりたいと考えております。これは前段でございます。  後段は、他方、今回の阪神・淡路大震災の教訓にかんがみ、首都機能のバックアップ機能を整備することも重要な課題であり、今後これまた検討をしてまいる考えでございます。これは後段ですが、どちらも大事であることは、もう先生御指摘のとおりであります。  いずれにいたしましても、国会等の移転は、災害への対応力の強化並びに国政全般の改革等二十一世紀の我が国の政治経済そして文化のあり方に大きな影響を及ぼす重要課題でありますから、国土庁といたしましても、今後とも先生の御趣旨を体して前向きの姿勢で検討してまいる考えであります。

荒田建国土庁大都市圏整備局長

○荒田政府委員 調査会の実務がございますので、今先生の質問に関連し大臣の答弁、事務的に現在、調査会で移転の意義と効果とがビジョンの作成作業をやっております。  ことしから新都市の具体的な選定基準ですとか、あるいは具体の移転先を決める前に土地対策とか、いろいろな対策を考えた上で選定先を選ぶという手続になるのだろうと思っていまして、その作業を調査会でお願いしていまして、大体来年の春ぐらいにはおおむねの結論を出していただきたいというふうに考えています。移転先の決定が急がれるのは、もう先生おっしゃるとおりでございます。私どもとしても、そういう方向で調査会の審議にできるだけ精力的に進むように御協力する。  今、先生おっしゃったバックアップの関係でございますが、これはこれで大変重要な問題でございます。今回の阪神・淡路大震災を契機に、また、一日も国政の停滞、一朝有事のときは許されないわけですから、それはそれできっちりとその充実に向けて、教訓を生かして検討していくというのがスタンスだと思うのです。いずれにしましても、そういうバックアップの首都機能を、現在緊急に急がれるということでこれから検討していかなきゃいけませんが、それをするからといって、国会の移転がゆっくりやってもいいとかおくれてもいいとかいうようなことは毛頭考えておりません。両方とも大事なことですから、両方とも私ども一生懸命やりたいということで考えております。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 今新しい全総計画、計画部会が作業に入ったということでありますけれども、ここでも、どうでしょうか、この首都機能移転の問題を本格的に検討課題にしていったらどうかというふうに思いますけれども、この点についてお伺いをいたします。

小澤潔自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官

○小澤国務大臣 首都機能の移転につきましては、今後の国土構造をデザインする上でも重要な検討事項であろうと思います。現在、国会等移転調査会において、その具体化に向けて調査審議が鋭意進められておるところであり、その調査審議の状況や今回の阪神・淡路大地震の教訓等を踏まえながら、検討してまいる考えであります。

玄葉光一郎新党さきがけ

○玄葉委員 もうぜひ、この問題は極めて政治的な問題でありますので、長官にリーダーシップを発揮をしていただいて、一日も早い首都機能移転が実現できるように、よろしくお願いをしたいというふうに思います。  質問を終わります。

遠藤利明自由民主党・自由連合

○遠藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時四十八分散会      ————◇—————

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