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132回国会衆議院1995/02/27

外務委員会 第5号

発言数
152
登壇者
13
会派数
5
開催日
1995/02/27

会議録

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これより会議を開きます。  国際情勢に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中直紀君。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 自由民主党の田中直紀でございます。  三十分の時間をいただきましたので、外務大臣に御質問をいたしたいと思います。外交の基本方針につきましてお尋ねをしたいと思います。  昨年、国連総会で、国連の安保理常任理事国入りにつきましては、多くの国々の賛同を得て常任理事国として責任を果たす用意があるという強い意欲を政府として示されたわけでございます。その意欲については変わりはないと思いますが、外務大臣の決意のほどをまずお尋ねをいたしたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ことしがちょうど国連創設五十周年に当たるということもございまして、国連加盟の多くの国々が国連の改革の重要性について考え、ワーキンググループ等をつくって議論をしてくださっているところでもあり、こうした時期に、我が国としても、多くの国々の理解があれば責任を果たす用意があるということを昨年述べたわけで、この気持ちに変わりはございません。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 国連改革につきまして、大変我が国も精力的に取り組んでいただいておるというふうに思いますが、その成果につきまして簡単に御説明いただくとありがたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 国連改革、なかんずく安保理の改組についての議論がさまざまな提案を受けてなされておりますが、それらの提案について、それを収れんしていくべきではないかということもまたございます。  私としては、こうした考え方、つまり収れんをしていく状況の中で、我が国の主張をさらに理解を求める努力をしつつございます。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 一方、我が国は非常任理事国に立候補しておる、こういうことでございます。これは既定の方針だ、こういうことで臨んでおられるわけでありますが、我が国といたしましては、常任理事国入りというもので責任を果たしていくという将来の大変大きな柱があるわけでございますから、既定の方針という中にあって、最近、非常任理事国を拡大していけばいいんではなかろうか、こういう主張をされておる国々も多く出てきておるということであります。  ですから、そういう面では、来年非常任理事国入りに立候補ということが、大変、一歩後退しておるといいますか、矛盾をしておる、国連改革の中でも若干我が国の立場が不明確になっておるのではなかろうかというふうに思うわけでありますが、その辺はどういうお考えでございましょうか。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 まず、私の方から御答弁させていただきたいと存じます。  今田中先生御指摘のとおり、一方におきましては常任理事国入りという大きな柱があり、また一部諸国から、常任理事国の拡大ではなくて非常任理事国だけふやせばいいのではないかというような提案が出ているのも事実でございます。  ただ、この常任理事国入りを含みます安保理の改組につきましては、御承知のとおり、まだ実現までにかなり時間がかかるであろうというところが現実でございます。  過去の例を見ましても、国連憲章の改正が必要でございますけれども、過去の憲章改正を見ましても、改正の合意ができまして、総会で改正のための決議が通りました後も、各国、特に加盟国の三分の二の批准が要るわけでございますが、過去の例では、やはり二年程度は時間がかかっているということからいたしますと、仮にすべてが順調に進んだといたしましても、安保理改組のためにはあと一二年程度は時間がかかるであろうということで、その間におきましても、我が国としては、安保理において我が国の考え方を反映させていきたいという考え方から、現在の非常任理事国の制度のもとで、九六年、すなわち来年の選挙に立候補しようということを決めたわけでございます。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 安保理改組が確かに時間がかかる、こういうことは予測されるわけでありますけれども、しかし、我が国の立場というものは、常任理事国入りというものに対して大きな柱を持っておるわけでありますから、そういう意味で、今から非常任理事国に立候補して、来年我が国が非常任理事国になれるかどうかというものも若干あるわけですね。インド、フィリピンですか、立候補されておる、こういうことであります。  その時間的な問題だけでなくて、やはりこの際、政府の考え方でありますけれども、常任理事国入りを我が国は目指しているんだということで柱を立てておるわけでありますから、来年の立候補については確かに既定の方針のようでありますけれども、いま少し考えて、見合わせるようなことも検討するに値するのではなかろうか、こういうふうに思うわけでありますが、外務大臣どうですか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 議員お話しのように、常任理事国入りの用意がある、こう言いながら、一方で非常任理事国に立候補しますという話は、わかりにくい、あるいは誤解を招くということがあると思います。  例えば、イタリーとかその他の国は、安保理改組自身を、常任理事国はもういじらないで非常任理事国の数だけふやすことによって安保理の改組をしてはどうかという、安保理改組の提案にはそういう提案もあるわけで、そういう国から見れば、ああ、それじゃ日本は非常任理事国、イタリーを初めとする国は非常任理事国とも言わない、準常任理事国という言い方をたしかしているかと思いますが、新しいカテゴリーを日本はむしろ目指すのかというふうにとられるのではないかという、そういう御心配がきっとあるんだろうと思います。  しかし、今政府委員から御答弁申し上げましたように、私どもの考えていることは全くそういうこととは違いまして、今非常任理事国に立候補するというのは、現在のシステムであれば非常任理事国で立候補いたしますということを言い、一方で改革については、常任理事国の数をふやすなどなどの提案を行って、そういう中で、数多くの国々の賛同があれば我々も用意がありますよ、こう言うということで、これは明らかに違うものでございます。  しかし、何か、非常任理事国の方に手を挙げると意欲が疑われるのではないか、あるいは不動の方針が疑われるのではないかという今のお尋ねだろうと思いますが、私どもとしては、とにかく国際社会にどうやって貢献をするかということが重要なのであって、そのために、もし国連改組が具体的に決定をされるまでの間に時間がかかってしまうということであれば、その間に、国際社会へ貢献するための我が国の立場というものは、やはり安保理の中に身を置くということがよりよく効果的に国際社会に貢献できるものではないか、こう考えて、現在のシステムであれば非常任理事国として安保理に入るという以外に道はないわけでございますから、そうしたことを考えているわけでございまして、ここはぜひ誤解のないようにお願いをしたいと思っているところでございます。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 外務大臣からいろいろお話をいただきましたので、常任理事国入りについては強い意欲を持って臨んでおられる、こういうことはよくわかりましたので、誤解のなきように進めていただきたいと思いますし、これから常任理事国をふやしていくのか、あるいは非常任理事国をふやして済ませるか、こういう議論も相当出てくるのではなかろうか、そういう中で誤解のなきように判断をしていただきたいと要望する次第でございます。  次に、北朝鮮問題につきまして御質問をさせていただきたいと思います。  米朝合意に基づいて、北朝鮮の軽水炉転換に関する国際機関KEDOがいよいよ三月七日に、我が国も署名をしてKEDOの設立協定が成立をする、いよいよスタートをする、こういうことで伺っておるところでありますけれども、その辺の事実関係をまず御説明をいただきたいと思います。

川島裕外務省アジア局長

○川島政府委員 今どういう状況かを御説明いたします。  KEDOの設立の協定について、日米韓で作業の最終段階に入っているということでございます。このコンソーシアムKEDOについて、米朝合意を効果的かつ円滑に実施していくためにどんな機関にしていくのが適切かという観点と、それからこのコンソーシアムになるべく速やかにかつ幅広い参加を、国際社会各国の参加を求めていく上でどういう仕組みが適切か、こういうような観点から作業を進めている次第でございます。  それで、三月二日及び三日に日米韓三者協議をワシントンで予定しておりまして、恐らくそこで、このコンソーシアムの設立取り決めについて固まるのだろうというふうに期待しておるところでございます。  その後の段取りといたしましては、三月七日も一つの可能性でございますけれども、設立総会と申しますか、KEDOの立ち上がりをきちんとやった上で、一つはその上で北朝鮮との間で軽水炉の話等の供給取り決め、契約のごときものでございますけれども、それを至急詰めていかなければならないということでございます。これ自体、そう簡単なプロセスではないと思っておりますけれども、軽水炉の炉のタイプの話とか、それから実際にそういうプロジェクトを動かす際に相当、北朝鮮にどういう義務を持ってもらうかとか詰めなければならないものですから、そこはいろいろ交渉で詰めなければならないところがあると思います。  一方、KEDOが立ち上がりますと、もう一つ、実地調査と申しますか、フィージビリティースタディーみたいなものを至急動かすということになろうかと思います。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 準備が整った、こういう御説明であろうかと思いますし、日時は七日前後にはスタートする、こういうことの理解だと思うのですが、国会承認という問題につきまして、一部、今回は行政の範囲内でこのKEDOの設立協定、署名もやっていくんだ、こういうようなことが報道されておりますけれども、我が国は米国と韓国とともにKEDOの主要メンバーでありますし、今御説明がありましたように資金的にも、あるいは技術的にも、そしてまた権利なり義務なりといろいろ相互の問題が出てくるわけでありますから、今後の国会承認を含めた手続問題はどういうふうな対処をされるかお伺いいたします。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 KEDOの設立につきましては、今政府委員から御答弁を申し上げましたとおりでございますが、三月七日という日にちを目指して鋭意案文の詰めなどを今行っているところでございます。まだ若干の問題がございまして、案文を詰める作業に多少の時間が今かかっております。  さらに、KEDOに一体どのくらいの国が参加するかということもございまして、まだいつ幾日にきちっとというふうに申し上げる状況ではございませんが、案文の詰めの作業が終わりますれば、どういう形で国会に御説明をするかということを考えたいと思っております。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 四月の二十一日までに、これは米朝合意のタイムテーブルなのですが、ここで軽水炉の供給契約をきっちりまとめるんだ、こういう合意内容になっております。  そういう意味で、精力的に設立をし、そしてまた供給契約をするということになるわけでありますけれども、我が国は、米国そして韓国と主要な参加国の一員でありますから、今後、具体的には北朝鮮に対して財政支援をするという背景の中で一つの立場を持つわけでありますから、発言権といいますか、影響力というものをそこでしっかりと確立をしてこなければいかぬ。こういうことでありますから、内容を今詰めておるという段階でありますけれども、我が国の立場、財政支援をしていくというその立場というものは、どういうふうにそのスケジュールの中で確立をしていくのかということをちょっと伺いたいと思います。

川島裕外務省アジア局長

○川島政府委員 これはKEDOの、一つは意思決定のメカニズムにかかわることであろうと思いますけれども、なるべく多くの国に参加してもらいたいということで今やっておるわけですが、他方その中で、そのKEDO自体の意思決定は、まさに今先生の言われた日米韓三国が主導的な役割を果たすということでございます。  したがいまして、このKEDOが発足いたしまして米朝合意が完成するまで十年ぐらいの時間が必要とされているわけですけれども、その中でいろいろなことがあろうかと思いますけれども、まさに、日本としての発言権というのはもとより非常に重要でございますし、この核開発問題の解決及びその過程で進むことが期待される南北関係の緊張緩和とかそういう問題に当たって、日本の考え方を非常に積極的に反映させていきたいと思っておりますし、そういうメカニズムにつくるべく目下やっているというふうに御理解いただきたいと思います。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 米朝合意に基づいてのいわゆるKEDOの設立てあるわけですけれども、その延長線にあるわけでありますから、我が国にとっても、参加国の主要なメンバーであります。ですから、これから南北対話をいわゆる履行してもらうとか、あるいは特別査察についてはしっかりと今後のスケジュールの中で消化してもらうとか、こういう問題もありますし、日朝関係の糸口を探っていく。ひいては四十億ドルと言われております財政支援の中で、我が国も相当の数字の支援を、日米韓で支援をしていくんだ、こういう合意もあるわけでありますから、そういう意味で、四月の供給協定までにしっかりと国会で審議をしていただいて、ある面での国会承認といいますか、我々の、我が国の立場というものをしっかりと明確にしていかなければいけないわけでありますので、その辺をどういうふうに国会承認をしていくのか、お伺いをいたしたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 北朝鮮の問題は、我が国周辺、すなわち北東アジアの安全という意味でも極めて大きな問題であると思います。と同時に、国交が不正常な状況であるこの国とどういうかかわりを持つかということもございます。  考えてみますれば、こうした問題について、この米朝合意がこれから一つの糸口と申しますか、そういうことになって進んでいく。すなわち、米朝合意は、アメリカと北朝鮮との間に連絡事務所を設けることが決まり、これは既に実施に移りつつあるわけでございますが、このことが米朝間のさまざまな連絡、交流ということに進んでいくことになるでしょう。  さらに、米朝合意の中には南北の対話ということも明記されているということもございます。それは、今後の軽水炉への転換の作業が進むということを考えれば、南北の対話なくしてこれはなかなかできないことだというふうにも私は思うわけでございまして、そういう状況を考えれば、この問題、前進のためには、私どもとして、国会への御説明は必要なものだというふうに考えております。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 この問題につきましては、経過の中でいろいろとまた報告をしていただいて、審議をさしていただきたいと思います。  次に、PKOの自衛隊派遣の問題でございますが、ゴラン高原のPKO自衛隊派遣の検討は、ある面では、国内の大震災に関する緊急対策というような背景もございまして控えてきた経過もあろうか、こういうふうに理解をいたしておりますけれども、国内的には、御存じのとおり復興対策も軌道に乗ってきた。我が国の国際貢献も重要であるということには変わりはないわけでありますし、そろそろ、こういう時期でありますが、調査団の派遣というものも俎上にのせていくべきではなかろうか、こういうふうに思っておるわけでありますが、ゴラン高原につきましてはPKO五原則をクリアしているのかどうか、その辺をちょっとまず伺いたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 ゴラン高原につきましては、現在、与党におきまして、調査団の派遣問題について御審議をいただいているところでございますので、政府として、まだ何ら決定をしておらない状況でございます。現地調査を含めまして、ゴラン高原の状況につきましては、十分に調査検討する必要はあると思います。  ただ、これまでいろいろなPKOにつきましての論文、あるいは国連での審議あるいは報告というようなものがございますが、これまで見ておりますところでは、このゴラン高原のPKOと申すものは、我が国の五原則に合致したものであるという見方が大変多うございます。人によりましては非常に、何と申しますか、教科書的なPKOである、伝統的なPKOであるというふうに言っておられる方もございます。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 国連からの要請もあるということでありますし、その辺の認識のもとに、与党の方もそろそろ調査団派遣について意見をまとめたい、こういうふうに思っておりますが、政府におきましても、中東情勢を含めて真剣に御検討いただきたい、こういうふうに思います。  次でございますけれども、平成七年度の予算に関連して、一つお伺いいたします。  戦後五十周年をことしは迎えるわけでございますが、三十億円強の平和友好交流計画というものを予算に計上しておるわけでありますが、簡単にで結構でございますが、その内容について、ことしの計画について、具体的に御提示をお願いをいたしたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 ただいま御指摘のございました平和友好交流計画の実施でございますけれども、政府全体といたしましては、七年度予算で約八十二億円をお願いしているところでございます。これは政府全体ということでございます。  その内訳でございますけれども、一番大きい順に申し上げますと、文部省、文化庁関係が約五十億でございます。それから、外務省関係は、ただいま田中先生御指摘のとおりの三十億、約三十億でございます。その他、総務庁に一億一千万、内閣官房に一千百万ということでございます。  その中で、外務省分でございますが、外務省の約三十億のうち、歴史研究支援事業と交流事業に分かれるわけでございまして、歴史研究支援事業といたしましては、日韓平和友好交流計画でございますとか、日中友好会館拠出金、日台、台湾でございますが友好交流計画等が項目として挙がっております。  それから、交流事業の方でございますけれども、国際交流基金による交流事業の拡充、あるいは青年日本研修、長期青年招聘、日本留学者会議等の交流計画が挙がっております。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 ことしは戦後五十周年でありますし、今後の五十年をにらんで、我が国としても平和国家としての新たなスタート、こういうことでありますから、外務省のみならず、各省で計画をされておる行事につきましては、大いにこの有意義な節目というものを考えながら、国民にもわかるように大いにその御説明をいただきたい、こういうふうに思います。  今、国会の不戦決議につきましていろいろ議論がされております。河野外務大臣、自由民主党の総裁でございますので、あえて伺わせていただきますが、五十周年のこういう節目であるわけでありますし、与党として、過去の戦争の反省と未来の平和というものを国会で決議をしていこう、こういうことで与党・政権として考えておるわけでありますが、河野総裁として、外務大臣という立場もあろうかと思いますが、その辺の考え方、御所見を伺いたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 院の決議について、政府に身を置く者があれこれ言うということはできるだけ控えなければならないというふうに思いますが、全く個人的なことを申し上げれば、五十年という節目の年に当たって、過去を考え、未来に向かって我々の気持ちをあらわす、そういうものが院で合意のできるものができれば、ぜひ、決議をするというのも、この五十年という節目の年を考えて、いいのではないか、こんなふうに思っております。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 未来志向の平和への決意ということで、国会もこれからそういう意味でいろいろ議論を深めていくことになろうかと思いますが、外務省におきましても、戦後五十年ということの行事につきまして、全力を挙げて有意義なものにしていただきたいと思っております。  時間になりましたので、最後に、これは意見としてお聞きいただきたいと思います。  今、国内の大震災の緊急対策ということで、大変そういう意味では緊急性を持ってやっておられると思いますが、予算がきょう成立、参議院に送られるわけであります。よく聞いておりますと、こういう大変な時期なので、諸外国に理解を求めて、いわゆる政府開発援助、ODAからも何割かは震災対策の財源として使えないものか、こういう国民の皆さん方の話も耳にすることは事実であります。  一方、どのくらいになりますか、これは私見でございますけれども、一兆一千六十一億円を計上しておるODAでありますが、円高効果、一円で〇・一%ぐらいの財源が捻出される、こういうことで聞いておりますが、そういう我が国の今の円高効果というものが予算の中に反映されるとなれば、こういうもの、円高効果が出るようなものについては、補正予算なりなんなりの技術的な問題もあろうかと思いますが、災害の対策の方に回すようなことも外務省としても検討していただければいいのではなかろうか。これは私の私見でありますが、御意見を述べさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 田中議員の御意見は御意見として承りましたが、外務省も平成七年度予算編成に当たりましては、それぞれの分野に慎重に意見を聞き、こうした財政状況の中ででき得る限り詰めた予算の要求をした上で、政府案を決定をしていただいたものでございます。まして国会におきましても十分な御審議をいただいたところでございまして、私どもとしては、この平成七年度の予算については、ぜひこの政府開発援助を国会でお認めをいただいて実施をいたしたい、こう考えているところでございます。  今回の災害に当たりましても、世界各地から寄せられた温かいお見舞いの言葉あるいは支援の金品、そうしたものを考えますと、我々が開発援助で二国間関係というものを育ててきた、あるいは支援をしてきた国々からも大変心温まるそうしたお見舞いが届いているということを考えましても、私としては、この政府開発援助は日本の外交の大きな、大事な部分というふうに思っておりますので、ぜひ議員には御理解をいただきたいと思います。

田中直紀自由民主党・自由連合

○田中(直)委員 どうもありがとうございました。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 上原康助君。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 今も田中先生から一言触れられておったんですが、戦後五十年問題というか、戦後五十年について少しだけ聞いておきたいと思います。  きょう、余りこのことに深く議論しようとは思いませんが、いうところの国会決議について、大変遺憾な展開になりつつあることを私たちは憂慮しております。政権パートナーの一角としてこういうお尋ねをするのは余り気乗りはしないんですが、だがこれは、事は今の自民、社会、新党さきがけ、三党の連立政権にとって大変重要な、重大な意味を持っておりますので、副総理であり、外務大臣であり、自民党の総裁である河野大臣に所見をぜひ聞いておきたいと思うのです。  そもそも、社会党が今国会中に国会決議をしようというのは、何も突然言い出したことではないんです、これは。公党の約束事なんですね。なぜ細川内閣あるいは続いた羽田連立政権下で、あの連立がうまくいかなかったかというと、やはり連立、連合の時代において一番大事なことは、公党間の信頼関係だと私は思うんですね。  これはもう申し上げるまでもなく、昨年六月二十九日の「新しい連立政権の樹立に関する合意事項」の中で一項あって、「新政権は、戦後五十年を契機に、過去の戦争を反省し、未来の平和への決意を表明する国会決議の採択などに積極的に取り組む。」これは河野総裁、そして自民党幹事長、恐らく政調会長もでしょう、社会党、さきがけ、それぞれ、最初は社会党の提起に対してさきがけさんが合意をし、自民党はそれを結構ですと、この約束事があるから今国会中に国会決議をしようというのが、我々が戦後プロジェクトチームの中で提起をしていることであって、極めて自然であり、公党間の約束をそろそろ守るように話し合いをしましょうというのが社会党の真摯な立場、誠意ある立場なんです。  これに対して、事もあろうに議員連盟をつくって大キャンペーンを張ろうとしている。このことについていかがお考えですか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 私は、三党合意を承知をもちろんいたしております。今上原議員がお話しのように、三党が謙虚な態度でテーブルに着いて、この五十年という節目の年にふさわしい文言の合意というものをつくり上げる、そういう努力をぜひしていただきたいと心から念願をいたしております。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 これは過去の国会決議の議論の場合でもそうですが、もちろん行政と国会は機関、機構が別々ですから、国会のことは国会で、できるだけ各党で意見を調整してやってもらいたいと、これは一つの常識論というより、ある面では形式論ですよね。だが、この三党合意というのは行政含めてのことなんだ、新政権のなんだ、新政権。ここはぜひお忘れないように。  私は、きょうは多くは申し上げませんけれども、ここでは大論議したらいいんです。外務委員会あるいは安全保障委員会、内閣委員会でもいいし予算委員会でもいいし、戦後の歴史認識に対して、戦争認識に対してどうするのか、日本は。これをきちっとし切らぬと、私は、やはりまた過ちを犯すかもしらないですよ。  事もあろうに、歴代の外務大臣全部入っているんですよ、自民党政権、単独政権下における。その歴代の外務大臣がアジアや中国に、韓国にどういう外交辞令で発言してきたのか。有言不実行なんだ、まさにこれまでのやり方が。ここに大きな問題があるから、この際、三党で常識的な線できちっと戦後五十年の節目に過去の戦争に対する深い反省をして、再びアジア近隣諸国に迷惑はかけないという日本の平和国家の顔を明らかにすることが何で悪いんだ。  これをあたかも、何か歴史認識が云々、戦争観云々と、我々は皇国史観とりませんよ、これは。皇国史観はとりませんよ。戦前型の皇国史観は嫌です、それは。なぜああいう戦争に駆り立てられていったのかを客観的、主体的、常識的に日本国民も、あるいはアジアの、特に中国、朝鮮の皆さんかどう判断するかが、この国会決議の動きにかかっていると私は思うんですよね。  そんな形式論を言わずに、私は、総裁として、外務大臣として、副総理としての、しかも与党の重要なポストにある河野大臣の決意をもう一遍聞いておきたい。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 形式諭とおっしゃいますけれども、やはり三権分立という形式は極めて重要で、この部分は崩してはならないものだと思います、  政府あるいは政権が、院の決議について指図がましいことを言うということは慎むべきだ、そういう意味で私は申し上げているわけでございまして、先ほど申し上げたように、三党合意というものは私は自民党の総裁として十分認識をいたしておりますということを申し上げて、同時に、三党はそれぞれが謙虚な態度でテーブルについて五十年にふさわしい文書を皆でつくり上げる、そして三党の合意によってそうしたものがなされるということが望ましいということを私は申し上げているのであって、このことは上原先生、社会党政権、村山政権の中にある重要な社会党の幹部でいらっしゃる先生も御異存のないところであろうというふうに思います。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 ですから、冒頭、余り深い議論はきょうのところはと思いましたが、大変申し上げにくいことですが、最近随所に自民党のかつての体質がどんどん露出してきている。これは間違いないですよ。もし自民党の政権復帰のために社会党を利用したということになると、これは大きな問題ですよ。それだけ申し上げておきたい。  我々も社会党の主張だけがこういう決議の中で通るとも思っていませんし、極めて、先ほども言いましたように、国際社会が見ても評価し得る、国際社会の批判に耐え得る、そういう重みのある決議というのは必要だと思うのです。今こそ、自民党総裁である河野外務大臣と総理である社会党委員長の村山さんのリーダーシップか問われている、このことも私は申し上げておきたいと思います。  次に、戦後問題、いろいろあるわけですが、きょうはいろいろお尋ねしたかったのですが、時間がわずかしかありませんから、せんだって私が予算の分科会で取り上げた人種差別撤廃条約というのは、これも本当に、外務省なりこれまでの政府のやり方というのが私は余りにもスローモーだと思うのですよね。これはどなたに聞いてみても、一体どうしてこんなに時間がかかっているんだと。戦後問題にしろ、アイヌ新法もある、部落解放基本法もある。こういうものをいろいろ議論しようとする大きな壁になっているんだ、この人種差別撤廃条約を批准していないということが。  これは、この間も、第四条はこの条約の骨幹をなすものであるので包括的な批准、承認をしたいという御発言がありましたが、改めて見解を聞いておきたいし、どのような作業を今進めているのか。主に法務省でしょう。法務省も来ておったら意見言ってください。来ていなければ外務省でいい。

高野幸二郎外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○高野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま議員御指摘ありましたように、最大の問題は第四条、つまり人種差別的言動を犯罪として処罰する、つまり刑事罰が要求されている、第四条において。他方、我が国憲法において、十九条及び二十一条において思想及び良心の自由あるいは集会・結社・表現の自由というものを保障されている。この両者の間にいかなる形で整合性を保つかということがかねてからの懸案でございまして、そこのところを政府部内においていかに調整するかについて協議を、今日まだ検討中であるというのが現状でございまして、何度も申し上げていますとおり、第四条を留保することなく早期批准ということを目指しまして、今鋭意検討中ということでございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 ですから、こんな押し問答的な中身のない議論はしたくないのです。鋭意検討中、鋭意検討中というのは、もうこの十四、五年、これは国連で批准、承認されて何年か。いつまでに、具体的にどういうことができるんですか。四条を包括した承認。  皆さんはやりたいことは幾らでもやってきているんじゃないですか。日米安保にかかわる地位協定だって、全部拡大解釈、援用解釈で、どんどん新しい協定なり法律をつくってきている。こういう基本的な人権問題とか人種問題になるとちっともやりやしない。これはかえてもらわなければいかぬのですよ。こんな与党ならよくないですよ。やらない与党なら要らない、はっきり言って。役人任せの、仕事しない、リーダーシップを発揮できないような与党ならこれは問題だよ、本当。大臣、これは何とか早目にやってもらいたい。改めて決意を伺っておきましょう。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 この問題、極めて重要だと私も認識をいたしておりますので、できる限りの努力をいたします。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 その熱意を一応、一応ですよ、またどこかでだれかが言わなければ、またそのままになってはいけないと思いますので。  これは国際的にも非常に重要視されているのですよね。ですから、こういうことをもっと、てきぱきとはいかないでしょうが、一つ一つ実績を上げればやはりこの連立政権としての、自民党と社会党が連立を組んだ重みもあるのであって、従来の自民党政権下でできなかったことは何でもできない、自民党の言うことについてきなさいというなら、これは考えざるを得ないよ、我々は。本当ですよ。それだけ申し上げておきますよ。  次に、基地問題、これもそうだ。沖縄の基地問題について、この間もちょっとだけお尋ねしたのですが、私は、社会党が基本政策を非常に苦渋な選択で転換をして、なかなかアジア近隣諸国の日米安保に対する評価とか、あるいはいろいろの日米関係、また安全保障、多角的なというか、そういう面で、よく考えた上で事は進めなければいけないという現実的な政策転換、政策遂行というものは一定の理解をしますし、また、政府が努力したこともそれなりに敬意を表します。  だが、戦後五十年たっても、小さい狭い沖縄に米軍専用基地の七五%も押しつけて、しかも日米間で協議をし、返還合意をする。それに条件がつけられたがために今日までできなかったんだ、那覇軍港とか読谷飛行場というのはね。だが、ようやく動き出そうとしている。  だから私は、政府に理解して、理解というか御認識の上でやっていただきたいことは、第一義的にはこの重要問題の解決のかぎは政府にあるんですよ。日米間で話し合う。何かこの間、玉沢防衛庁長官が沖縄に行って、那覇軍港はどこか中部の既存の基地に返還、統合したい。読谷はキャンプハンセン内に移したい。県道一〇四号の砲弾、実弾射撃については日本本土あるいはその他の施設を利用してやっていく。そのためにまた何かアメリカが兵舎とか倉庫とかなんとか要求したという報道もなされている。冗談じゃないですよ。  だから、話したから沖縄側が調整して返すというような努力をしてくれというのではなしに、これは責任逃れですよ、我々から見ると。私は、その点はそうあってはいかぬと思う、政府は。やはり政府が第一義的に、規模を縮小する、あるいはできるだけ沖縄の県なり関係市町村の意向を受けた形で、合理的かつその地域の振興開発や基地重圧、これ以上そういう重圧を与えないという基本姿勢を踏まえた上で、この三事案というものは解決を図るように努力をしていかなければいかぬと思うのです。  この間の分科会では、もし私が出る場面があれば協力というかいろいろやりたいという外務大臣の御答弁でしたが、今私が申し上げたことを含めてどういう御所見を持っておられるか、解決策について聞いておきたいのです。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 これは議員御承知のとおり、日米首脳会談でこの問題については改善といいますか、今議員お話しのように、合理的、機能的、さらには沖縄の地域のためになるそういう方法にしていかなければならないという認識を両国首脳が共有しているという前提がございます。  そこで我が国は、総理から私及び防衛庁長官が呼ばれて、具体化するために積極的に取り組め、こういう御指示をいただいたわけでございまして、それはまさに議員がお話しのように、外務大臣としてあるいは防衛庁長官として、この問題に取り組むべきものであるというふうに考えております。  と同時に、この問題を進めて解決していきますのには、地元の皆さんの御理解、御協力もまた不可欠でございます。これはもう先生よく御承知のとおりでございます。地元の理解と協力なくしてこの問題は進めないということはお認めいただけると思います。  私どもは私どもなりに全力を挙げてこの問題に取り組みたいと思っておりますので、地元の皆さんの御理解、お知恵、御提言、そういったものもぜひひとつちょうだいをしたい。その節には先生の御意見、御提言あるいは地元の方々との間の調整等についてもしかるべき知恵をおかしをいただきたい、こうお願いをしたい、そんな気持ちでもございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 それは内容いかんによりますよね、内容いかんによる。  私は、基本的姿勢、スタンスというのは、これ以上沖縄に新たな軍事基地はつくってもらっては困る。これは、野党であろうが与党であろうが私の信念だ。沖縄県民大多数の意見だ。だが、万やむを得ず既存の基地内で活用するということはあるかもしらない。それも内容いかん。ですから、那覇軍港の五十七ヘクタールを新たにどこかの基地に持っていこうとしても行き場がないですよ。それは相当政府とずれがあるかもしれません。内容いかんであるということ、今の御答弁については。  そこで問題は、では日米間の案というのかあるいは日本政府の案というのか、その案はいつまでに沖縄側に明示できるのですか、具体的に。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 お答えを申し上げます。  今御指摘の読谷補助飛行場の問題、それから那覇の港湾施設の問題につきましては、日米間で特別作業班というものを設置いたしまして技術的な検討を行っているということでございます。  私どもは、ことしが五十周年ということに当たるということもございまして、なるべく早く結論を得たいというふうに思っておりますけれども、ただいまのところ、いつというふうに申し上げられるだけの材料がない、こういう状況でございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 防衛施設庁、来ていますか。何か防衛庁長官が五月の連休か五月連休明けか訪米なさる。その訪米時点というか、訪米までに場所の特定あるいは日本側の案を持っていく、アメリカ側と決着を図るというような報道もあるのです。これはアメリカ側が提起するの、日本側が提起するの、どうなっているの。どこが主体ですか。

小澤毅防衛施設庁施設部長

○小澤政府委員 ただいま先生御発言のように、防衛庁長官、五月の連休を利用しまして訪米したいという御意向を持っておりますけれども、これは国会のお許し等いろいろまた手続がございますので、その時点で確実に行けるというふうなことについては私どもはっきりはいたしておりませんが、それまでには我々としましても、先ほど外務省当局からもお話がございましたように、那覇港湾施設及び読谷の補助飛行場問題等につきましては特別作業班の作業を鋭意進めまして、さらに技術的また専門的な分野についての詰めをそれまでにいたしていきたいというふうに思っております。  ただ、どの時点で具体的な候補地ということを申し上げるという段階には、現在は至っておらないというところでございます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 なかなかこういう国会のやりとりのところで、もう既に案ができておるかもしらないけれども、言えない面もあるでしょう、それは。  だが、そうであれば、事務当局からお答えできなければ、これまた、私は外務大臣は信頼もしているし、好きでもあるのですよ。これはもう本当に政権みんなばらして、もう一遍つくりかえるのがいいかもしらない。大臣だから問わざるを得ませんが、こういうのは一応の、何といいますか、熱が入っている、あるいはみんながその気になっているところで交渉事とか難問題というものは、私は絶えず言うのですが、沖縄の戦後処理問題もそうですよ。さっき私がちょっときついことを言いましたけれども、被爆者援護法のときには本当にもう決裂寸前だった。あのくらいの情熱を両方が出せば、僕は戦後決議の問題も合意形成できないはずはないと思っている。それをどんどん弾を撃つからいかない。  だから、そういうことを考えますと、この問題は、沖縄の復帰が御承知のように五月十五日。六月二十三日は慰霊の日。全戦没者の追悼式が摩文仁の平和公園で毎年なされる。しかも今度は二十三万のいわゆる太平洋戦争、満州事変以降の戦争で犠牲になった米軍人を含むすべての名前が刻銘される「平和の礎」というものが除幕される。そういう大事な節目なんですね、この五十年というのは。  そうであるならば、私はこの三事案についてはここまで政府もようやくやろうという意思が出てきておる。これは村山総理の熱意も、外務大臣も防衛庁長官も、政府全体としてそういう御努力があるからでしょう。そうであるなら、この際、日本側としてこういう内容で米側と交渉して解決を図りたいので、ついては沖縄側も協力するような雰囲気なりいろいろ知恵をかしてもらいたいということを、政府が僕は率先して打ち出すべきだと思うのだよ。それを何か沖縄の反応を見ながら、やってあげますよというような恩着せがましいことでは、沖縄の基地問題は、逆効果ではあっても絶対前進しない。  そういう面で、もう時間が来ましたから、外務大臣の率直な、この件についても今私が言った日程等を御念頭に置いて、ぜひ解決を図っていただきたいと思うのですが、いかがですか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 基地問題は、議員のお考えは私も共有いたします。  この問題は、別に沖縄県民のためにという、何といいますか、議員の言葉をかりれば押しつけがましいというか恩着せがましい言い方でやるべき性質のものではない。これは日本国民がすべてこの問題について同じ考え、気持ちで臨まなければならないものだというふうに私は思っております。  同時に、議員がお話しのように、先ほど申し上げたように、これは日米両国首脳までああいう気持ちになっているわけですから、このチャンスは逃すべきではないというふうに思います。防衛庁長官もそういうお気持ちで、沖縄に早速参りまして、知事さん初め関係者とお会いになったと思います。ぜひひとつ、私も同じ気持ちでございますので、この問題に取り組みたいと思います。地域の皆様方のお知恵、お力、気持ちも率直にお聞かせをいただいて、この問題の処理ができますことを、ぜひやりたいと考えております。  また、議員より先ほど来から、与党の重要幹部の一員として叱咤激励をいただいておりますことを心からお礼を申し上げます。  議員が今もいみじくもお話しになりましたように、三党の合意の上に、被爆者援護法などという長年懸案となっていた問題も解決をするという状況でもございました。ルワンダの難民支援のためにザイールに自衛隊を派遣するというときにも、三党は大変厳しい議論をして最終結論を導き出したということがございます。私は、三党が英知を集めればできないことはないというふうに信じておりまして、村山首班を何としても支えていくというかたい決意の上に、三党が謙虚に話し合いに臨むということが重要だ。自由民主党も村山政権を支えるために全力を挙げるわけでございまして、ぜひ社会党も一致団結の上、村山政権を支えていただきたいということをお願い申し上げます。

上原康助日本社会党・護憲民主連合

○上原委員 頑張ってください。ありがとうございました。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 鹿野道彦君。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 最初に、ここ数年間、私ども与野党ともに、政治改革という問題に真剣に取り組んでまいりました。ここで改めて、外務大臣として政治改革の目的をどう考えておられるのか、お聞きしたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 政治改革は、国民の政治に対する信頼というものを得るために極めて重要なものであると思います。残念ながら、昨今、政治に対する信頼が極めて落ち込んできた。これはたび重なるスキャンダルもあったと思います。さらには、政治の仕組み自体が十分に機能しているかどうかということに対する不安というものもあったと思います。改めて、我々は、政治改革に取り組むことによって国民の政治に対する信頼を取り戻し、なおかつ、政治がいかなる場合にも対処できるような、そういう仕組みをつくり上げる、そのことのための議論を積み重ね、実行をしていくことが重要ではないかと考えております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 まさしく今外務大臣が答弁なされたとおりだと思います。一つは、不祥事件が続く中で、二度とこのようなことを起こしてはならない、そういう意味で国民の信頼にこたえていく。もう一つは、まさしくこの激変の国際情勢の中で、政治がきちっと機能する、そういう政治の仕組みをつくっていかなければならない。こういうふうなことで、政治改革に取り組んできたはずであります。  今大臣が、いかなるものに対しても対処できるようにしなければならない、こういうふうに申されました。その基本的な考え方というものは、政治がまさしく明確なる意思決定、速やかな意思決定をするというところにあるものと思っておりますが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 民意が反映されるということが一つ重要であろうと思います。民意の反映なくして政治がいたずらにリーダーシップだけを問われるということには、私は若干の問題があると思っております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 そこなんです。民意を反映するということは当然のことであります、大臣。ですからなおのこと、民意を反映するということを重視するならば、その民意を受けたところの国会議員たる政治家がまさしく意思決定、明確なる考え方を示していく、決断をしていく、そういうことが大事なことではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 鹿野議員が大変熱心に取り組まれました選挙の仕組みもまた、民意反映のために極めて重要なことだと思います。選挙の仕組みが民意を正しく反映する仕組みになっていなければ、まずその前提が崩れてしまうわけでございますから、新しい選挙の仕組みというものがより民意をはっきりと反映をする、私は、現在でも民意が反映していないとは思っておりませんが、よりはっきりと、民意が反映されるような仕組みに制度が変えられたというふうに思っておりまして、その上で、議員の判断というものがよりはっきりしてくるというふうに思っております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 実は、大臣が「外交フォーラム」に、戦後五十年における日本外交を考えるということで、「日本外交の進路」というのをお書きになっておられます。その中に、これからの日本外交というふうなものは西側の一員の概念で外交政策を判断していくということはございません、こう言われております。まさしくそうなんです、大臣。おっしゃるとおりだと思うのです。すなわち、冷戦終結後、日本として、独立国家としてどういう道を歩むべきか、もう我が国ひとりで判断していかなければならないわけです。下敷きがないのであります、大臣。  ですから、何事も初めてのことだということなんですね。ですから、どなたかが言われたとおりに、初めてのことだからいささか混乱してというようなことであっては、これはとてもとても日本の政治の責任を果たすわけにいかないのです。民意を受けたところの政治家がまさしくそこのところを決断をしていく、そのかわりに責任もとるということなんです。  私は、今日まで日本の政治がなぜ信頼されなかったかということは、その責任をとる姿勢というものに欠けておった、こういうふうなところもあるのではないかと思っているのです。ですから、政治家はまさしく決断、判断をし、責任もとるという、この仕組みをつくるための政治改革でもある、こういうふうな認識を私は持ちながら、大臣の先ほどの答弁を確認をさせていただいたわけであります。いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 政治家がみずからの決定についてみずからの見識と民意の所在というものをよく考え、さらに未来というものを深く考えた上で物事を決めていくということが極めて重要であって、そしてそのことに対する、その判断が正しかったか正しくなかったかというのは、直ちにその結果が出るものもありましょうし、後世の史家にその判断をゆだねなければならないものもございましょう。それは、まさにそのことがその政治家の見識というものではないかと思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 そこで、お聞きをしてまいりたいと思います。  昨年の十月、いわゆる北朝鮮問題につきまして米朝合意がなされました。ことしの一月、外務大臣もアメリカに行かれまして、いわゆる首脳会談が行われたわけであります。軽水炉転換支援等々について、意味ある財政的負担もやります、こういうふうな話し合いがなされておりました。この問題につきまして、過般の予算委員会で詳細にわたりまして私はお聞きいたしましたけれども、なかなか明快なお答えは返ってきませんでした。  そこで、一つお聞きいたしますが、いわゆる朝鮮エネルギー開発機構というふうなものを設立したい、そして今その準備が進んでおる。これはいつごろ設立されるのでしょうか。今日の状況についてお聞きをしたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 詳細が必要であれば政府委員から御答弁いたしますけれども、今の段階では三月初旬、七日という日を一つのめどにいたしておりますが、三月初旬をめどに、KEDOというものを設立したいというふうに考えて、三国は、日米韓でございますが、三カ国はそれぞれの考え方を持ち寄って、KEDOというものに対する案文づくりに今取り組んでいるところでございます。  一方、KEDOには一体何カ国が参加するかという問題もございます。三カ国は、それぞれ三カ国以外にこれに参加をする国がないかということについて打診をいたしております。  そうしたことも含めて、設立の日時を最終的にいつにするかということも含めて、案文づくり、それから設立の日時は、まだ若干、はっきり決めたと申し上げる段階ではないわけでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 過般、国会承認を求めるというふうなお考えですか、こういうふうなことをお聞きしました。まだその点については不明確であります、こういうお話でありました。今日の段階でいかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 先ほども、実はそういう御質問があってお答えをいたしましたが、案文が確定をいたしませんと、これはどういうふうに取り扱うかということも決まりません。しかし、いずれにしてもこの問題は、何らかの形で国会には当然御報告、御説明を申し上げるものであるというふうに私は認識をしております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 御説明、御報告、それは当然のことであります、これだけの重要な問題でありますから。しかし、国会承認を求めるべきものであるかどうかというふうなことについて、外務大臣としてどうお考えでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 今も申し上げましたように、案文が確定をいたしましてから判断をしたいというふうに考えております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 案文が確定してから判断をする、そういうふうなものではないと思うのです。私は、やはり国会承認を求めていくべきだと思うのです。  それは、昭和四十九年二月に衆議院の外務委員会におきまして、大平外務大臣が、憲法七十三条第三号、いわゆる条約の範囲について政府見解を発表したのです。その見解の中で、国会承認が必要な条約のカテゴリーを三つに規定しました。ちょっと時間がかかりますけれども、読ませていただきます。  「第一のカテゴリーとしては、いわゆる法律事項を含む国際約束」、「国会の立法権にかかわるような約束を内容として含む国際約束とは、具体的には、当該国際約束の締結によって、新たな立法措置の必要があるか、あるいは既存の国内法の維持の必要があるという意味において、国会の審議をお願いし承認を得ておく必要があるものをさすものであり、領土あるいは施政権の移転のごとく、立法権を含む国の主権全体に直接影響を及ぼすような国際約束もこのカテゴリーに入る」一つであります。  第二のカテゴリーとして、「いわゆる財政事項を含む国際約束も国会承認条約に該当」し、云々、「すでに予算または法律で認められている以上に財政支出義務を負う国際約束の締結には国会の承認が得られなくてはなりません。」と述べております。  第三のカテゴリーとして、法律事項、財政事項を含まなくとも、「わが国と相手国との間あるいは国家間一般の基本的な関係を法的に規定するという意味において政治的に重要な国際約束であって、それゆえに、発効のために批准が要件とされているものも国会承認条約として取り扱われるべき」だ。こういう三つの規定を大平外務大臣は申されているわけです。  このことを考えますと、北朝鮮の軽水炉転換のための財政支援というふうなものを日米韓で、今外務大臣からも言われましたけれども、その他いろいろな国に参加を求めながら協力して行う、こういうふうなことからいたしまして、当然これは第二のカテゴリーに入るものである。こういうことからしますと、まさしく国会承認を受けるべきものである。こういうふうに考えますが、どうでしょうか。

折田正樹外務省条約局長

○折田政府委員 今委員がお述べになられましたように、昭和四十九年二月二十日、当時の大平外務大臣がいわゆる大平三原則というのを述べておるわけでございます。まさしく御指摘のように、三つのカテゴリーに属する国際約束が、その締結につき国会の承認を求めるべき条約とされているわけでございます。  そして、第二の「財政事項を含む国際約束」に当たるのではないかという御指摘でございますが、まさしくこういうところを含めて、今文書の詰めを行っているわけでございます。その文書のできたそのものが、予算または法律で認められている以上に財政支出の義務を負うようなものであるとすれば、それは当然国会承認条約になるということでございます。  まさしくそういう点も含めまして、今関係国で鋭意協議を行っているところでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 大臣の方から説明、報告は当然やりますよ、しかし承認を受けるかどうか、求めるかどうかというふうなことは文書ができてからだ、こういうふうなことであります。今も局長からそういう答弁がございました。しかし、今申し上げましたように、財政支出が伴うというふうなものに関係してくる大変重要な問題でありますから、当然国会承認を求めていく、この姿勢があってしかるべきではないかと思うのであります。  もう一つは、北朝鮮というふうなものに対しては、我が国として国家承認しておらないのではないでしょうか。いかがでしょうか。

折田正樹外務省条約局長

○折田政府委員 我が国は、北朝鮮を国家承認いたしておりません。御指摘のとおりでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 国家承認をするかしないか、要件は何でしょうか。

折田正樹外務省条約局長

○折田政府委員 国家承認をする相手側の実態が、その場所で実効的支配を行っているかどうか、それから国際法を守る意思と能力を持っているか、そういうところがひとつの判断基準になろうかと思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 なぜ国家承認していないのでしょうか。

折田正樹外務省条約局長

○折田政府委員 国家承認をするかどうかは、国家承認をする側が判断する事項でございます。そして、まさしくそういう点を含めまして、日朝の国交正常化交渉の中で議論をしていくということでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 まさしく今局長が言われた、実質的に国家として統治されているかどうか、もう一つは国際法が遵守されているかどうかというものを考慮する、こういうふうなものが要件になるわけであります。  そういう中で、国家承認されていない、また国交正常化もなされていない、いわゆる国家間のお互いの権利義務関係というふうなものが成り立たない相手に対して公的なお金を支出するというふうなことになるわけでありますから、これはやはりきちっと国会承認を求めるというのは当然の姿勢ではないでしょうか。重ねて申し上げたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 重ねてのお答えで申しわけありませんが、国際コンソーシアム、KEDOと呼ばれることになると思いますが、このKEDO設立についての案文が確定をいたしました暁に判断をしたいと思いますが、その判断に当たっては、今議員がお話しになりましたいわゆる大平三原則、なかんずく、議員は二番目のものとおっしゃいましたが、そうした点に十分留意をして判断をしたいと思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 私は、この北朝鮮問題に関しましては、もっと国民の皆様方に透明性を高めた説明なり政府の考え方を示していかなければならないと思うのです。これは、本会議におきましても、また予算委員会におきましても、私は強く指摘をさせていただいたわけです。  何のためにその意味ある財政的負担をしなければならないのか、これは、国民はよく理解していただくところまで至ってないのですよ。それは当然、いろいろな政府としての考え方もあります。私どもも財政的な負担は避けられないという認識なのです。重ねて申し上げます。しかし、何が何だかわからないような形で、我が国の明確なるところの意思、考え方というふうなものも説明されないまま、もう次から次へと事が進んでいくというふうなことであってはならない。  こういうふうな意味で、外務大臣、政治家の判断として、当然このような問題についてはきちっと国会承認を受けるのだ、求めていくのだというふうなことを、やはりこのような外務委員会の場におきましても表明をしていただきたい、私はこんな気持ちから申し上げているわけであります。  これはとにかく文書ができてから判断します、こういうふうなことですから、また文書ができてからいろいろと議論をしていく、こういうふうなことになると思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 この北朝鮮問題については、私どもでき得る限り国民に理解を求めていかなければならぬという議員の御指摘は、そのとおりだと思っております。  北朝鮮におきます核開発疑惑と申しますか、この問題をどうやって解明をし、解決をしていくかということについては、御承知のとおり、北朝鮮側はその交渉相手としてアメリカを指名して、米朝交渉が行われたわけでございます。この米朝交渉の話し合いの結果は、いわゆる米朝合意でございますけれども、これはもうだれの目にも明らかにされているわけでございます。国際的にだれの目にも明らかに、米朝合意はなっております。  この米朝交渉が合意に達するまでの間に、我が国はアメリカに対して、ぜひ話し合いによってこの問題は解決してほしいという気持ちから、村山総理はクリントン大統領に書簡を送って、一定の条件はございますけれども、こういう前提でこういう条件のもとに我が国は支援をいたしますよということをクリントン大統領に書簡で申し出た。この書簡についても、申し出た翌日には、官房長官が記者会見で公表をしておるわけでございます。  その結果、その結果というか、時系列的に言えばその後米朝交渉は合意に達したわけでございまして、その米朝合意に基づいて、今北朝鮮側は北朝鮮で炉の凍結、関連施設の凍結という作業に入り、アメリカはアメリカで重油の供給に入り、また、米朝合意の中に書き込んである国際コンソーシアムづくりに今取りかかっているわけでございます。  ここまではもうどなたも御承知のことであって、今はその国際コンソーシアムの、KEDOの設置についての案文について交渉中であるということも何回も申し上げているわけで、まだその案文については、交渉の途中であるのでもうしばらくお待ちをいただきたい、この案文が確定をすれば、私は国会にも適当な場で御報告は申し上げますということを言っているわけでして、今この問題について何か不透明だという御指摘がありましたけれども、私どもは、少なくとも確定をした部分についてはすべてわかっていていただいているわけで、交渉のプロセスをもうちょっと明らかにしろという御指摘については、米朝関係は北朝鮮という相手方のあることでもありますし、機微な部分についてはプロセス、途中経過を御説明できない状況であるということも申し上げているわけでございます。  私どもとしては、しかし議員の御指摘のとおり、できるだけこの問題は国民の皆様にきちんと御説明を申し上げつつ、新しい段階に入っていきたいというふうに思っております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 それは当然、外交案件ですから、それはもう公表できない、そういうふうないろいろな問題もあるということは十分承知をいたしております。  ただ、先ほど申し上げますとおり、北朝鮮は国家承認をしていない。それは、この要件というものは、先ほど申し上げましたように二つある。そういう中で、どちらかといえば国際法を本当に守っているのかどうかというところを考慮しなければならない、そういうふうなところに問題があるということから、国家承認をしてないというふうなことでしょう。約束を守るかどうかわからないような国を相手にこれから財政的な支援もしていこうという、それは矛盾しているわけですよ。そういうふうな問題を抱えて、本当に国民が、素朴な疑問としては、何で支援をしなければいかぬのかというふうなところの気持ちは少なからずあるのですよ。ましてや、敵国条項を外すべきではないなんていうふうな発言も相変わらずやっておる。そういうふうな国民の気持ち。  先ほど大臣、言われたでしょう、民意を受けて、民意を受けてと、民意がすべてだなんていうふうに極端にとられるくらいの言い方をなされて、そういう肝心なときには全然民意を抜きにして事を進めていくというふうなことであってはならないと思うのです。やはりそこはきちっと国民の人にも説明をし、そして、今申し上げた矛盾点なんかについても明確に、外交上のいろいろな交渉時においては政治家として発言もしていっていただくべきことではないか、こういうふうなことで私は申し上げているわけなんですよ。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 私は、この問題に二つの側面があると思います。一つは、国民の皆様が、北朝鮮が黒鉛炉を使ってプルトニウムがたくさんできてしまって、そのプルトニウムが核兵器に転用されるのではないかという不安を持っておられる。これは、もし米朝合意ができずにずっとあの黒鉛炉がそのまま稼働していれば、どこまでもプルトニウムの生産というものが進んでいってしまって、この不安、恐怖、脅威というものはどんどん広がっていってしまう。どこかでこれはきちっと断ち切らなければならないということは、国益であり国民の民意だろうと私は思っているわけでございます。  それからもう一点、何だ、相手が約束を履行するかどうかわからないのにどんどんやっていいのか、こういう御指摘がございました。私も、それはそう思います。したがって、この米朝合意というものは非常に注意深く、これはアメリカ当局がアメリカ議会でも報告をしておりますように、注意深く、上手にできておりまして、先方がここまで履行すればこっちもここまで履行するよ、さらに先方がここまで履行すれば我が方もここまでやるよという、少し乱暴な言い方ですけれども、そういう仕組みでこの米朝合意はできているわけで、お互いに相手の約束が実行されたかどうかを確認し合いながら進んでいくという仕組みになっている。  そして他方、事務所を相互に開き南北の対話を進めるという部分もあって、最終的には包括的にいろいろな問題を解決しよう、こういうものになって、これは議員もよく御承知のとおりでございますが、そういうことでございます。相手が約束を守るかどうかわからぬのに、やみくもにこっちが突っ込んでいくというものでもございませんし、もし、それではこれをやらずに、国連の安保理で制裁決議をして制裁に突っ込んでいって、何が起こるかやってみなきゃわからぬというような、これは少し極端な言い方でございますが、そういうことを多くの方が望んでいるとは私は思っておりませんので、民意に沿って注意深く進んでいる、こういうふうに御理解をいただきたいと思うのでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 ほかに方法があるのか。共和党の議員がいろいろ指摘をされる中で、そういうふうな考え方を示しておる国もございます。しかし、ほかに方法があるのかというふうな、そういうことではなしに、日本の国としてこうなんだと。この軽水炉転換支援の問題は、北東アジアの安全保障または我が国の安全保障にとって大変重要な問題なんだ、これは、私どもは大臣と全く共通の認識なんですよ。何にも違った認識を持っているわけじゃないのです。  ただ、大臣が言われる、民意を受けて民意を受けてというのは、国民は、なぜこういうことをやらなきゃならないか、今大臣から言われたような経緯、経過というのは、知っている人は少ないですよ、本当に。外務省の大臣室におられると、自民党総裁の河野総裁も、国民の意はどこにあるのかということがだんだんわからなくなってきているのじゃないでしょうか。私どもは、国民の人一人一人と語り合いながら申し上げているわけであります。  しかし、そういう中で、やはり判断しなきゃならない、決断しなきゃならないときは、決断しなきゃならぬのですよ。ただ、民意を受けて、民意のとおりにするんだ、これは政治じゃないのですよ、大臣。まさしく、きちっきちっとひとつ、どのような苦難があっても高いハードルを乗り越える、これが政治家の基本姿勢じゃないですか。そういう言葉を天下の大政党の自由民主党の総裁の口から私はお聞きしたい、こういうふうな気持ちで申し上げているのですよ。それが、これからの政治のあり方であり、政治改革はそのためにやってきたんじゃないですか。私は、このことを改めて指摘をしておきたいと思います。  そこで、次に、この「外交フォーラム」、外務大臣がお書きになりました。私もめったにこういうふうなものを読ませていただくというふうな機会はないのですけれども、勉強不足で、余り勉強は好きでないわけですから。しかし、なかなか、これを読ませていただきまして、本当に時代認識、きちっととらえておられるし、そして方向づけ、私どもも共通の認識であります。  そこで、お聞きしたいと思いますが、一つは、「日本外交の座標軸」というところで、常任理事国入りの問題に触れておられますね。「私はグローバルな協力という日本外交の大きな座標軸を確立するうえでも、日本は安保理常任理事国になるべきだと考えております。」こういうふうなことが述べられております。  そこで、昨年の国連総会におきまして、常任理事国入りについて用意がある、こういうふうな趣旨の演説を大臣がされておりますが、ここに明確に「常任理事国になるべきだと考えております。こういうふうに述べられておることは、一歩踏み込まれた、こういうふうにとらえてよろしいのでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 私の気持ちとしてはそういう気持ちでございますが、国際社会の中で一人でそう言ったってそれは始まらないわけで、私は、国連総会の演説では「多くの国々の賛同を得てこというふうに言ったわけでございます。これは、当然のことながら、賛同がなければ国連憲章の改正もできないわけでございますから、それは当たり前のことじゃないかと言われれば当たり前のことであるかもしれませんが、しかし、それは多くの国々のまさに賛同を得て、賛同が得られればということを申し上げているわけでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 大臣、私はここでこういうふうな問題になぜ触れるかと申しますと、村山内閣としてこの常任理事国入りをどうとらえているのかということが不明確なんですね。  昨年の六月二十九日、自・社・さきがけの共同の政権構想で、「わが国は背伸びをせずに「慎重に対処する。」というふうな、そういうふうなことになっているのですよ。その後、いろいろと発言を思い起こしてみますと、九月十六日には、総理大臣が、「いささかもちゅうちょしてはいかぬ」、こういう表現をしている。大臣が、「多くの国々の賛同を得てこ「責任を果たす用意がある」、こう言われている。  ところが、外務大臣のその演説を受けて五十嵐官房長官が、「用意がある」ということは決して立候補したということではない。もちろん立候補制でないことはわかっておりますけれども、何かまたトーンダウンして消極的な姿勢になっておる。あるいはマハティール首相に対して、あるいはチュアン首相からも、いろいろなお話についても総理から明確なその表示がなかったというふうなこともありまして、この考え方については、現政権はどうなのかというふうなことは国民もなかなか判断がつかないという点がある。  ですから、私は、用意があるというふうに言われたことについてはいささか消極的ではないでしょうか。私は本会議でも申し上げました。やはりこれからは、国としてもっと明確に意思表示をしていかなければならない。  そこは西洋思想、東洋思想、いろいろな考え方もありますよ。だけれども、これからは、いよいよ本当に冷戦終結後の新たな枠組み、新たな秩序がつくられようとする中で、先ほど申し上げましたとおりに、我が国の考え方は那辺にあるのかというふうなことはできるだけ明確にしていくべきだと思うのです。  そういう意味で、大臣が、この外交五十年を記念して、「日本外交の進路」で明確に、「なるべきだと考えております。」こういうふうに言われたわけですから、大分踏み込んでおられるなというふうに、踏み込まれたんだな、こういうふうにとらえるのは当然じゃないでしょうか。  だから、私は、そのことについて国民がどう考えておられるかどうかというふうなことも大事ですよ。しかし、私はきょうは、大臣として、政治家としてどう考えておられるのかというふうなことをお聞きしたいという意味なんです。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 官房長官も恐らく記者会見で、あれは立候補宣言かと聞かれて、今議員もお話しのように立候補制ではないのですから、立候補したということではありませんというふうにお答えになったのだろうと思うのです。  それはそれとして、私どもは、与党のお考えも踏まえて、この問題については慎重に対処する必要がある、こう思っているわけです。  その慎重にという意味は、ちゅうちょ逡巡するという意味ではなくて、慎重にというのは、与党の中のお考えには、ただ単に安保理改組、安保理改組というだけではなくて、経社理についても十分議論をするべきだよと、国連の中にはもっともっと、五十年前にはそう大きな問題ではなかった人口問題とか難民問題とか環境問題とか、そういう問題もあるじゃないか、そういうものは全部こっちに置いて、この問題だけ、とにかくこれだというので突っ込むということではなくて、そうしたことまで十分目配りをして慎重に考えてやるべきだよ、そういうことだと私は理解をしているわけです。  ですから、国連演説で日本の外務大臣がこれだけ明示的に言ったということはいまだかつてないわけです。細川総理のときでもこういうふうにはおっしゃいませんでした。私は、かなりそこは明示的にきちんと責任を果たす用意がありますということを申し上げたわけで、この私の国連演説については、その態度をその後、後退をさせたとか変えたとかということはございません。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 慎重に検討するというふうなことについて、なぜ、我々からすると非常に消極的なんだなというふうにとらえざるを得ないのは、例えば村山さんがガリ事務総長との会談で、九月十三日ですけれどもね、安保理に入って何ができるか、何をするのか、どういう義務が生じるのかという疑問がある、こういうふうに発言しているのですよ、大臣。義務が生ずるのですかというふうなことを。義務は生じないでしょう、何も。明確に大臣もこう申し述べられていますよ。「本来常任理事国としてどのような行動を行なうかは、その国の選択の問題であり、決して国際社会に押し付けられるといったところはあり得ず、日本は日本の理念に従った行動をとればよいというのが政府の考え方」だ、明確に言っておられるじゃないですか。  私は、国際貢献、それはいろいろ人間開発の分野もあります。経済の分野もあります。しかし、今申し上げたような、そういう安保理の理事国としてきちっとまた貢献をしていくというふうな、このことも何も義務が生ずるわけじゃないわけでありますから、このとおり大臣が言われているとおりに、よその国から押しつけられるものじゃないのだ、きちっとそれは我が国は我が国として判断していくべきだ、これでいいんだと言われているわけでありますから、もっと政治家河野洋平として、いわゆる常任理事国入りをする、むしろしたいというくらいの気持ちをやはりあらわしていくということなんじゃないでしょうか。大臣、どうでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 どうも私のつたない文章に御同意をいただいたこと、大変ありがたくお礼を申し上げ、御激励をいただきましたことに心から感謝をいたします。  私自身、率直な気持ちを書きました。しかし、外交を進める上には国際政治の実態というものもあって、その国際政治の実態の中にはさまざまな問題が含まれているわけで、そうしたものを、時に注意深く、時に果断に判断をして決定をしていかなければならぬというふうに私は思います。一国の外交を預かるという立場に立ちまして、それはもう本当に緊張をし、毎日毎日を送っているというのが正直なところでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 外務大臣、私は政治家というものの役割、政治家の姿勢というものでお聞きしているわけでありまして、それは当然大変な責任を負っているということも承知をしております。これだけの国になって、その一国の外務大臣、我が国の外務大臣ですから責任も重いですよ。注意深くもなる。これはよくわかります。  しかし、今大臣がおっしゃられました、あるときには果敢に、これはいい言葉ですね。大好きですよ。しかし、大臣の今日の政治姿勢には、果敢にというふうな、言葉では果敢に、しかし何か慎重に、慎重に。先ほど、最後に上原議員の質問に答えられたように、何か自社さきがけの枠組みをどうしても外さない。この政権、村山政権を守っていくために、そのことだけにとらわれてしまっている、これは政治家河野洋平はどこかに行ってしまっているのではないか、こんな気持ちすら持たざるを得ない。  私はそういう意味で、何も責めているとか何か批判するとかじゃないのです。これだけのきちっとしたものを書かれておられる。それならば、この書かれたことに沿って明確に国民に対して、政治家河野洋平としてやはりその意思を表示していくというふうなことが大事なんじゃないでしょうか、こういうふうな意味で、政治家として申し上げているのですよ、大臣。そこはぜひ御理解をいただきたいと思うのです。  そこで、例えばそういう意味からお聞きしますけれども、過般の外務委員会でも同僚議員の若松議員から、いわゆるゴラン高原へのPKO派遣の問題について、何が何だかわからない、どうするか、そういうような発言だったですね。いましばらく待ってください、いましばらく待ってください。ところが、ここにも大臣、明確にいいことを言っているのですよ、本当に。「私は派遣が効果的であると判断される場合には、平和協力法に従い、安全についての十分な配慮の下で日本の隊員の派遣を積極的に考えていきたいと考えています。」これは全くいいですね。やはり外務大臣というのはこうでなくてはならないですね、日本の外務大臣は。しかし、何か、ゴラン高原としてPKO派遣はどうなのかということになってくると、いましばらく待ってください。わからない、大臣がどういうことを考えておられるか。どうなんでしょうか、

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ゴラン高原のPKOは、私どもは、これは伝統的なPKOであって我が国の五条件は満たしておる、それから、我が国が中東和平プロセスというものを積極的に支援をしているということを考えますと、このUNDOFへの参加というものは中東和平プロセスを補完する、補充するものであるというふうにも思っているわけでございます。  御承知のとおり、ゴラン高原のPKOというものはイスラエル、シリア間の和平というものを達成するために重要な役割を果たしてきているわけでございまして、こうした観点を考えますと、ゴラン高原へのPKO派遣というものは、我が国にとって意味のあるものだという感じもいたします。  そうした気持ちを含めて、今与党三党の意見も聞こうということで、三党の意見を今伺っているわけでございまして、もうその与党三党の御判断は近々出るというふうに伺っておりますので、この意見を踏まえて政府は最終的な判断をいたしたい。すなわち、やろうという御判断であれば調査団派遣に向かって考えをまとめる、こういう状況に今なっております。  政府・与党一体でこの問題に取り組むのは当然のことだと思いますので、与党の判断、これは先ほど田中委員からも、与党の判断はもうすぐ出る、こういう意味の御発言がございまして、私もそういうふうに伺っておりますので、もう近々与党側の判断はなされるというふうに思っておりますので、それを踏まえて私ども政府も判断をするということになろうかと思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 その与党三党、それは当然政府・与党一体となってというのはよくわかります。しかし私は、やはり政治家としてこういうふうな問題に、明確に大臣もおっしゃっておられる、そういうものに一つ一つこたえていくということだと思うのです。もう大分この問題はなるのですよ。昨年の十二月の閣僚懇談会でいろいろあったというふうなことからでしょう、なかなか結論が出ないということは。  しかし、一方の側からしますと、野球でいいますならば、これだけいい球を投げているのに打たない手はないよなというふうなことなんですよね、大臣。もういらいらしているんじゃないでしょうか。そういうところは大臣がやはり政治家としてリーダーシップを発揮して、言っておられるとおりに積極的に、私らもいたずらに何でも派遣すればいいというわけじゃないんですよ。しかし、もう五原則もきちっと満たされて、カナダも一緒にやろうよというふうなことで待っておられるわけでありますから、それならばもっと大臣として、そういう政治家としてリーダーシップを、こういうところにわざわざ大臣の考え方をうたわれているのですから、私はそういうふうなことを重ねて指摘をしておきたいと思うのです。  それから、もう一つ大臣が言われていることでお聞きしますけれども、いわゆる「日本外交の座標軸」という中で、「アジア・太平洋地域の安定を図るためには、冷戦後も米国がこの地域におけるプレゼンス」を確保し、こういうふうなことを申されておりますけれども、これは具体的にはどういうふうなことでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ちょっと気になりますので前段について一言だけ申し上げたいと思いますが、いい球投げているのに、お前、何しているのだという御指摘でございましたが、できるだけ球は引きつけてから打つことがいい、これがやはりヒットを打つコツだというふうに教わったこともございまして、今できるだけ引きつけている最中だと、ぜひ御理解をいただきたいと思うわけでございます。  冷戦が終わったからといって、安保条約はもう要らないではないかという趣旨のことをおっしゃる方もございますが、冷戦は終わったとはいえ、我が国の近隣にはまだまだ別の問題も不安定な要素もございます。さらに、これからアジア・太平洋地域が経済的にも発展を見せているという状況は、これらの地域が安定しているということが一つの要素だということを考えますと、私どもは、日米安保条約というものは、それはそれなりに重要な役割を果たしているのではないかというふうにも思っているわけでございます。  日米安保条約に基づきまして米軍のプレゼンスがあるということは、それは、お前、どこまでがその地域だとかいろいろお話はありますけれども、私は、少なくとも日米安保体制によるこの周辺の安全あるいは安定といったものがやはり地域の発展には重要なものになっているというふうに考えておりまして、米軍のプレゼンスは引き続き必要なものというふうに考えているわけでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 大臣も、球はよく引きつけてから打つ、いい当たりをすればよろしいのですけれども、往々にして見送り三振というものが多いものですから、大臣、やはり目をつぶって、政治家ですから思い切って振るというくらいの気持ちも時には必要ではないでしょうかというふうなこともあるわけです。ですから、そういう意味で申し上げておるわけであります。  それから、今具体的に私お聞きしましたけれども、なかなかわからないのですけれども、米軍の現状規模での駐留というふうなものを原則として考えるということなのでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 そう考えております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 そうしますと、我が国におけるところの在日米軍もこれから同じような規模で非常に重要だ、こういうふうな認識であられるわけでございますね。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 先ほど大臣から申し上げましたように、アメリカの考え方というのも、将来にわたりましてこの地域において約十万の兵力を維持していきたい、こういう考え方でありまして、もちろん微調整といったようなものはございましょうが、在日米軍についてもそういうことであると思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 私が申し上げたいのは、やはりこれからの日米というものを考えた場合、当然のことながら、日米基軸というふうな外交政策は根幹であります。このことは、外務大臣もアメリカに行かれて、信頼を再構築していくのだ、こういうふうなこともきちっと明確に話し合われているわけですね。そうしますと、大臣の申されておられるアメリカのプレゼンスというものは維持しなければならないというふうな考え方、日米というふうなものの信頼をさらに高めていく、やはり日米安保条約というふうなものをきちっと、改めてその重要性というふうなものを認識をしながら進めていかなければならない。  そうしますと、今駐留のことにつきましても基本的な考え方が確認されたわけですが、在日米軍の駐留経費というふうなことについて、概算要求のときにいわゆる増額分二百四十三億なのに百十八億要求ということで、それに対してわざわざ防衛庁長官が、また外務大臣も、いろいろとアメリカ側に説明もしなければならない、最後はつじつま合わせますよ、こういうふうなことでありますけれども、そのつじつま合わせが自衛官の定年延長と為替差益を充てるというようなことなのですが、こういうふうな姿勢というものから、お互いの信頼関係というものを確認し合った中でそういうものが生まれできますでしょうか、私はこう思うのですが、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 最終的に、ホスト・ネーション・サポートについては防衛庁におかれてきちんと処理がなされたということになりました。その途中経過、今議員がお尋ねのように概算要求の時点でこの問題が見えなくなったということで、私どももこれでいいのかなと一瞬思ったこともございます。しかし、これはもう最終的にきちんといたしますという内々の話がございましたので、それならいいやと思ったわけでございます。  しかし、これは決していいやり方だと私は思いません。今議員が御指摘のように、こういうやり方がいいとは思っておりません。今回の場合にはいろいろな予算の組み立て方の問題があったり非常に厳しい防衛庁予算に対するさまざまな希望、要求その他があってこうしたプロセスを踏んだのだろうと思いますけれども、私は、できることならこの予算要求時点から、きちんとこれらがのっていくことがいいというふうに思います。そういうふうにしてもらいたいという希望を私は持っております。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 そこでもう一つお聞きしますけれども、昭和六十三年に第十八回の日米安保事務レベルの会議におきまして、いわゆる日米の物品役務融通協定、これが協議されました。これについて問題が提起されて以来、六十三年度ですからもう大分なるわけですね。これについてはその後どうなのでしょうか。どういう考えなのでしょうか、大臣。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 先生ただいま御指摘のとおりでございまして、アメリカ側からそういう示唆がございました。私どもは現在政府部内におきまして、防衛庁を含めてその導入にかかわる問題を種々の角度から検討中ということでございます。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 いつまでも検討中、検討中というふうなこと、これは油については事務次官通達でそういうふうなことをもうやっておられるわけですね。平時においてどうするかというふうな問題ですから、このACSA協定をまだ締結されていないというのは日本だけなのですね。  こういうふうなところも、やはり日米関係が新たな形で信頼を構築していく、そして日米安保条約というふうなものを再構築していくのだという姿勢ならば、一つ一つ、今申し上げた駐留経費の概算要求の問題等々あるいはACSAの問題等々きちっとやはり我が国として明確にその考え方を示していくときにもう米ているんじゃないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 これまで相当長い時間をかけて議論をしてこられたようでございます。長い時間がかかったのにはかかっただけの理由がある。それは、何もしないで時間がたってきたわけじゃなくて、我が国内部でもさまざまな側面でいろいろな問題を考えて、きょうまで時間がたってきてしまったということであろうと思います。  ぜひひとつ新進党にも、私ども真剣にこの問題を考えたいと思っておりますので、国会にお願いをするときには御支援をお願いをしたいと思います。

鹿野道彦新進党

○鹿野委員 冒頭に私は、政治改革は何のためにやるのか、こういうふうなことを大臣に御質問いたしました。何事も、何かわけのわからない形でずるずるというのは、これは一番まずいのですよ。米ソの対立の時代はそれでよかったわけです。  大臣、重ねて明確に申し上げますけれども、「西側の一員」としてという概念で判断する外交じゃないのだというふうに言われている。こういう問題はびしびしと一つ一つ決めていかなければなりませんよ。枠組みをいかにして崩さないか、政権をいかにして維持するかというふうなことだけにエネルギーを費やしているような政権から、いい政治は行われません。私はそういう意味できちっと、日本外交も何が大事かといえば信頼を得ることなんです。ただ単に信頼を得るというだけじゃだめなんです。もう信頼にこたえるという時代になったのですよ、大臣。  ですから、大臣の口から、政治家として自分自身の考え方があらゆるところで、おっ、にじみ出ているな、こういうふうな外交を展開していただくことを私は期待して、そのために我々もそういう面については協力をさせていただきますよ。筋の通ったことは協力します。筋の通らないことはだめですよ。そういう意味で、私は、大臣に激励の意味も申し上げて、外交のあり方ということについての私自身の所感も申し上げながら、大臣のこれからの行動というものをきちっと見守らせていただきたいということを申し上げて、終わります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 松沢成文君。

松沢成文新進党

○松沢委員 新進党の松沢成文でございます。  私は、外務委員を拝命をいたしましてきょう初めて一般質問をさせていただくわけですが、どういうテーマを取り上げようか、いろいろ悩みましたけれども、やはり今一番火急であって日本に重要な外交課題であると思われます国連改革、それに対する日本の役割、このテーマを中心に質問をさせていただきます。今まで、先輩委員の方が何度かこの質問にきょうも触れておりますので、多少重複がありますけれども、よろしくお願いいたします。  御承知のとおり、国連ができて五十年目を迎えたわけでありまして、その間に、当初五十一力国でスタートした国連が百八十四カ国ですか、大変に大きくなりました。同時に、国際政治も大きく変化をしまして、戦後の冷戦というものが終わって、まあ平和が来るのかなという期待もあったと思いますが、残念ながら地域、民族、そうした紛争の多発、また、それと同時に、国連創設当初は余り問題が顕著化していなかったいわゆる地球的規模の課題、環境問題、人口だとか貧困、人権問題あるいはエイズの問題等々、国際社会が今日的課題として直面している大変大きな課題が生まれてきた、こういう流れの中にあると思うのです。  そこで、国連も五十年を迎えて、新しい冷戦後の国際政治の枠組みあるいは地球的課題への取り組みという問題に直面して、大きな改革が迫られていると思うのですね。そこで、まず大臣に、国連改革の必要性について大臣としてどう認識をされているのか、また、具体的に国連の組織、機構のどの部分をどんなふうに改革していくべきだと思われているのか、最初に伺いたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 国連改革は、今議員が御指摘になりましたように、五十年という長い時間の経過とともに、五十数カ国であったものが百八十カ国を超えるという大変大きな世帯になった。にもかかわらず、例えば安保理は以前と全く同じP5が決定的な力を持つという状況が続いているというようなことがございまして、参加国の中からも国連改革の必要性を訴える声が大きいわけでございます。御指摘のように、新しい時代に適合した国連全体の機構改革、あるいは財政問題などについても、国連は極めて重大な局面に差しかかっているというふうにも言われております。  そこで、我が国といたしましては、こうした認識に基づきまして、幾つかの点について提案、指摘をいたしております。  まず第一は、安全保障理事会を、その機能の効率性を確保しつつ、世界の現状を反映した形で改革し、強化することが必要だ、これが第一点でございます。  二つ目は、総会を、他の国連機関との連携を深めつつ活性化すべきだ。百八十カ国を超える国々が参加をして、あの国連総会は、それぞれの国の代表が演説をするだけでも何週間もかかってしまうという状況、そしてそこは何か言いっ放しのような気がする。これはやはりほかに連携するものがあって、そこでの発言がどこかで生かされて、一つずつ動いていくということができないものか。  さらには三つ目は、環境、開発、人権などの経済社会分野の重要問題に取り組むために、経社理、経済社会理事会の機能と機構を強化する必要があるのではないか。  四つ目に、信託統治理事会はその歴史的使命を終えているので、廃止に向けて検討してはどうか。  五つ目は、PKO財政を含め、行財政改革を一層強力に推進すべきではないか。  六つ目が、国連憲章の旧敵国条項を削除するべきである。  こういったようなことを提案をしているところでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 今るる具体的に伺いましたけれども、国連の変化と同時に、我が日本の国も五十年の間に大変大きな変化を遂げました。高度経済成長期を経て、今では世界第二位の経済大国になった。GNPも十数%を占めていますね。と同時に、例えば多国間の援助の金額的なものでは、ODA、もう世界一、二を争っているという状況、これだけいわゆる大国化してきたわけですね。  そこで、当然、国際社会において大きな国としてふさわしい責任なり義務を果たさなければいけない、こういう要求の声も上がっているのは周知の事実であります。日本が国連の中で、国連改革に対してあるいは国連の中の活動に対してどのような役割を果たしていくべきか。今いろいろ論調がありまして、一つは、ほかの大国に倣って、ほかの大国がやっているようなことはやはりやっていくべきだ、こういう路線と、そういう大国主義というのでしょうか、それにはよらずに、新しい構想なり新しい政策を打ち出して、国際社会に対する期待にこたえていくべきだ、こういう大きな二つの論調があると思うのですが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ほかの国がやっていることは全部やれという言い方は少し乱暴な言い方で、ほかの国というときにどの国を指すのかということがあって、私はそういう言い方、考え方はとらないのでございます。  我が国には我が国の得手不得手がある。世界の国々には、それぞれその国その国の歴史とか文化とかを踏まえて、こういうことは非常に昔から熱心にやってきた、したがって非常に上手にやれる。この国はこういう問題ができる、あるいはこういう問題はできない、そういったことがそれぞれの国にあるのは当然であって、そうしたものをうまく組み合わせるということもまた、一つの方法なんですね。  私どもは、国連においては憲法の範囲内、憲法の許す範囲でということも申し上げましたし、我が国のできる、あるいは我が国の得手とすると言ってもいいかもしれませんが、国際貢献というものを考えるというのが、我々がとっていく道としてふさわしいのではないか、こんなふうに考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 次に、国連の安保理改組と常任理事国入りの問題です。  鹿野委員の方からもありましたけれども、ちょっと次の議論に進めるために確認の意味でお聞かせをいただきたいのですけれども、昨年の九月二十七日、国連総会の一般討論演説ですか、河野大臣が「多くの国々の賛同を得て、安保理常任理事国として責任を果たす用意」がありますと言明をされた。この前後にいろいろすったもんだがありました。  衆参の予算委員会の答弁の中で、あれは立候補宣言だったのかという問いに対して、あれは立候補ではないが、重要な第一歩をしるしたものというふうに大臣は答えていますね。その前には、五十嵐官房長官が、立候補はしていないというふうに言われた、そのバックグラウンドはわかりませんが、言葉としてですね。それに対して村山総理は、それはそうだ、用意があるだけだと言われたという、この一連の政府内での発言、非常にちぐはぐで、新聞を見ている範囲では国民の皆さんには大変わかりにくかった。政府としてどういう方向でいくのかわかりにくかった。朝日新聞はこの問題には結構慎重論を唱えていますけれども、その朝日でさえ、内閣の腰が定まっていない、最終決断を先延ばししたいという政府の本音がにじみ出ている、こういう論調をしているのですね。私はそのとおりだと思いました。  そこで、国際世論としては、日本は当然あの演説は、もうほかのブラジルやナイジェリアもやっていますけれども、立候補したのだというふうにとられていますし、すべてそういう論調になっています。  そして、また後で触れますけれども、外務省が現在展開している常任理事国入りへの外交戦術を見ても、もう当然立候補して、それに向けて、常任理事国になるための運動がスタートしているわけですね。ですから、あの常任理事国になるといった発言は、大臣、ここで確認したいのですが、大臣として常任理事国入りを目指す、そのために最大限の努力をするというふうにとらえていいですね。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 日本の外務大臣として、国連総会で演説をしたわけでございます。あの演説をそのまま受け取っていただければ、それで結構かと思います。

松沢成文新進党

○松沢委員 そうしますと、先ほど鹿野委員も触れましたけれども、昨年六月の新しく連立与党ができた政権成立時に三党合意というのをやっております。そこで、「外交・安全保障・国連改革」の中に「常任理事国入りについては、わが国は背伸びをせず、国連改革の進展、アジア近隣諸国の推薦状況と国民的合意を踏まえて、慎重に対処する。」という文書になっておりますけれども、これを見ると、もう慎重に対処するという言葉、これがもう積極姿勢ではまずないわけですね。  それと、その解説は先ほど大臣からありましたけれども、また「国連改革の進展」ですとか「アジア近隣諸国の推薦状況と国民的合意」、じゃ、これが果たして条件になるのか、もう外務省も外務大臣もそれに向けて突っ走り始めているときに、この合意というのが果たして整合性がとれるかどうかなのです。  私は、聞きたいのは、外務大臣、この三党合意というのは、やはりあのときの状況であって、今の外務省、外務大臣としての方針は、もう慎重に対処するではなくて、積極的にやっていくのだ、この三党合意というのは間違いだったというか方針が変わったというふうに判断していいのでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 昨年の九月三十日に、村山総理が所信表明演説を行いまして、その所信表明演説の中で「多くの国々の賛同と国民の一層の理解を得てこ云々、こういうふうに述べておられます。これが村山政権の姿勢だというふうにお考えをいただいたらいいかと思います。

松沢成文新進党

○松沢委員 私、村山総理の演説の中ではなくて、三党合意の文言について、国民の理解、アジア諸国の推薦状況、それと国連改革の進展、これを踏まえて慎重に対処するということですから、これはあくまでもこの三つの条件を踏まえて慎重にやっていくというふうな表現ですね。  ところが、今外務省がやっていることというのは、もう積極的に突っ走っているわけなのです。ですから、この三党合意は方向が変わったのだ、積極的にやっていくのだ、こう理解していいのですか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ちょっと松沢議員が、外務省が突っ走っているとか積極的にやっておるとかいうことは、何を指しておっしゃるのか、私には理解できません。  外務省の努力が仮にあるとすれば、それは多くの国々の賛同を得るための説明を行うということであり、アジアの近隣諸国に対してはとりわけ丁寧な説明をするというのは、外務省の作業としては当然の作業で、これは突っ走っているわけでもなければ、このことを指して積極的とおっしゃるのは、少し私どもの感じと感じが違うのでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 私は、この件については積極的な賛成派でありますから、この突っ走っているというのは、私にとったはいい方向なのですね、外務省、それだけ積極的にやっていただきたいと思っている方ですから。  この問題はこれ以上詰めてもしょうがないので、それでは、具体的な安保理改組の問題について、具体的に少し質問させていただきたいのです。  安保理の理事国数の問題についてお聞きしたいのですけれども、今P5という常任が五カ国、そして非常任が十カ国ですね。この十五カ国は大国を中心とする一部のグループじゃないか。それで、国際社会全体を規制し得る安全保障の問題、平和維持の問題について、この一部分の人たちだけで決めていいのか。もっと間口を広げなさい。いわゆる民主化をしなさいという議論がありますね。  それと同時に、地域バランスを考えなさい。やはり今先進国が中心になっているP5中心の安保理からもう少し地域全体に構成メンバーになれるようにという声があると思うのですけれども、これは大臣というか外務省として、例えば、じゃ、日本がこれから国連改革を訴えていく中で、この安保理がどれくらいの規模で、今十五カ国ですが、どれくらいの規模が適正で効率的な理事会運営ができるのか、その辺についての目途というのは持っていますでしょうか。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 ただいま御指摘の安保理事会の大きさと申しますか規模でございますが、この点に関しましては、安保理改組に関する作業部会でさまざまな意見が出ているところでございます。  概していいますと、五大国はこの安保理の審議の効率性あるいは決定の迅速性というようなところに重点を置いておりまして、拡大するとしても、なるべくその規模は小さくしたいという意向のようでございます。  他方、いわゆる非同盟諸国等は、代表性というところにむしろ重点を置きまして、もう少し大きい方がいいというようなことを言っておるわけでございます。  今のところ、まだ規模についての合意はございませんけれども、昨年来の議論を見てみますと、現在十五の安保理を全体として二十ぐらいにすべしというようなところから、いわゆる非同盟の方はもう少し大きくてもいいのではないかというようなことを言っております。  我が国につきましては、これはたしか二月の八日でございましたか、小和田大使が安保理改組に関する作業部会で発言をいたしましたが、そのときは、二十台の小さい数が適当と考えているというような言い方をしております。その考え方の背景にございますのは、安保理の作業あるいは意思決定の効率性を維持するという観点から限定的なものとすべきであって、二十台の小さい数が適当と言っております。  他方、二十二日に非同盟諸国のペーパーというものが配付をされましたが、それによりますと、少なくとも二十六というようなことを言っております。したがいまして、そういうようないろいろな提案が出ているということでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 そこで、P5を中心とする先進国と非同盟グループを中心とする途上国の間に大分、今説明でもありましたけれども、思惑の違いが表面化してきたように思うのですね。  そこで、日本のほかにも、途上国の方からインド、ブラジル、ナイジェリア、エジプトが演説の中では立候補を表明している。先進国、アメリカを中心に、財政負担の問題もありますから、できれば日本とドイツには少なくとも入っていただきたいというのがアメリカを中心とした先進国の思惑だと思うのですね。  それに対して、日独だけの独走は許さないということで、P5を拡大していくのであれば途上国も入れろというような声が上がってきているように思います。途上国はいわゆる総会における数の力のバックがありますから、それなりに意見としては大きくなってくると思いますけれども、ただ、途上国の中も、例えば地域の代表というのはどの国にするんだというときに、インドが出過ぎればパキスタンは嫌な顔をするだろうし、あるいはブラジルとアルゼンチンというのも南アメリカの中では対立関係のある大国だと思います。  そうした中で、日本が常任理事国入りを目指すためには、途上国、例えばインドだとかブラジルの立候補した国もやはり巻き込んでやっていくという戦略が、この前新聞に載っておりました。それは確かに、非同盟の国の中では日独の独走を許さない、日独だけいくのであれば、もう今回は常任理事国の拡大はなしに非常任の方の拡大だけでもいいじゃないか、こういう極論もあるようで、そうなると、日本は常任理事国に入りたいという大きな目標を持っていますから、私たちの国の目標が遂げられなくなってくるわけですね。  そこで、先般の新聞に、外務省の国連政策課長の吉川さんをインドに送って、この問題、途上国と日本が共同歩調というか、共同で何か作戦をとれないかという相談をしたというふうに、派遣をしたと新聞に書かれておりましたけれども、そのことは事実かどうか、また、向こうでやってもう帰ってきておるのであれば、どのような話し合いをインドとやってきたのか、その辺について伺いたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 共同作戦というほどのものではございませんけれども、二十二日にニューデリーにおきまして、日印間で国連に関する諸問題についての協議を行いました。  御案内と思いますけれども、インドは国連におきまして非常に重きをなしている国でございます。そういうことから、従来からインドと我が国の間におきましては、国連の諸問題に関しましていろいろな機会に意見交換を行っておる次第でございます。今回の会合も、そのような協議の一環として開催されたものでございます。  そこで、この会談のレベルは、現地の山田大使とインド側のパルという国連局長でございますが、その山田大使を補佐するために、東京から吉川国連政策課長が出張したわけでございます。  今回の意見交換の主たる議題でございますけれども、当然安保理改革の問題も含まれております。それから、国連のPKOのあり方というのも入っております。さらには旧敵国条項の削除の問題、こういった諸問題、特に政治分野についての諸問題について意見交換を行ったわけでございます。  安保理改組の問題につきましては、国連における議論の現状をどう見るか、望ましい改革の姿はどういうものであろうかというようなことにつきまして、それぞれの意見を述べ合ったということでございます。  我が方からは、次のような基本的な立場を説明した次第でございます。  一つは、世界の平和と安定に対してグローバルな責任を担う意思と能力を有する限定された数の国を新たに常任理事国に加え、安保理の機能を強化すべきである。この関連で、先ほども先生お触れになりましたけれども、途上国も常任理事国に加えるべきであるという意見がございますが、このような意見にも配慮すべきだということも我が方から述べております。  それから第二番目に、国連加盟国が大変ふえましたので、これを踏まえまして、非常任理事国の議席数の適当な増加によって安保理の代表性を向上させるべきであるということも言っております。  それから第三点は、国連のいろいろな地域グループがございますが、その中でアジア、アフリカ、ラテンアメリカの代表性が低い、ほかの地域に比べまして十分代表されていないという現状がございますので、そういう点に配慮した形での議席の地理的配分をより平等にすべきだという点でございます。  そして最後に、第四点でございますが、これは安保理の拡大そのものではございませんで、もう一つの議論の柱でございますが、この安保理の審議が不透明であるというような批判がいろいろございますので、こういう点についてはより透明性を向上すべきだというようなことを含めまして、安保理の運営方法を改善すべきだという、以上四点を我が方の考え方として申し上げたところでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 詳しく御説明いただきましたけれども、私なりに解釈すると、安保理の民主化あるいは地域バランスの確保のために、日本は、日独だけの常任理事国入りだけではなくて、途上国とも話し合って、必要であれば途上国も数カ国、そんなに多くはできませんが、日本と一緒に安保理に入っていこうという方向性を持っているということでよろしいのか。  それともう一つは、インド以外にもこれからブラジルやナイジェリアやエジプト、いろいろ立候補が途上国の中でありますね、こういう国ともこうした意見交換を今後も進めていく方向があるのかについて。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 第一点は、ただいま先生がおっしゃいましたとおりでございまして、我が国といたしましては、グローバルな責任を負える国があれば、またそういう国を常任理事国として加えることに、全員の支持というのは無理かもしれませんが、相当広い支持があれば、そういう国を安保理常任理事国として追加いたしまして、それによって安保理、ひいては国連を強化しようという考え方でございます。その中には、いわゆる発展途上国からもそういう国があればそういうものも一緒に入れていくべきだという考え方でございます。  それから、第二点の、ほかの発展途上国との協議の点でございますが、随時いろいろな形で多くの発展途上国、あるいはいわゆる非同盟諸国とも協議をこれまでも行っておりますが、今後ともそういう協議は続けていきたいと思っております。  具体的には、昨年の九月に外務大臣がブラジル、アルゼンチンを御訪問になりましたが、そういうような機会に、大臣レベルであるいは事務レベルで意見交換を行っておりますし、その他の諸国ともさらにそういう意見交換をしていきたいというふうに考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 次に、この安保理の持っている最大の権限、拒否権という存在がありますが、確かに拒否権を持てるということは、今までの制度ですと、一国でも反対すればそれが絶対通らないという大きな政治力でありますから、安保理に入るのであればこの拒否権を当然求めていくという姿勢で私はあるべきだと思うのですけれども、逆に、今後安保理がどんどんP5がP7、P8と大きくなってくると、この拒否権の乱用によって安保理がなかなか議論が進まない。逆に言えば、決定ができないという事態にも陥ってしまう可能性もありますよね。  日本として今後安保理の常任理事国に入る、この目的を持った場合に、この拒否権については、当然今までのP5が持っていた拒否権と同じものをいただきたいという、これを条件にするのか、もしくは、その拒否権自体についても問題があるから見直そうじゃないかというのも意見だと思うのですね。あるいは、拒否権も一国だけの反対じゃなくて、例えば複数国の反対にするというシステム改善もあると思いますが、あるいは拒否権がない常任理事国、準常任理事国みたいな発想もあるかと思います。  この辺についてもう一度整理すると、第一は、拒否権を求めていくのか、第二点は、拒否権については、交渉事ですから改革の中でいろいろな提案をしてやっていくのか、この辺について伺いたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 国連の中でいろいろな議論、あるいは意見が出ておりますことにつきましては、ただいま先生がおっしゃいましたとおりでございます。  そのような背景におきまして、拒否権の問題について二点御提起がございましたわけですが、まず第一点の拒否権を求めるのかどうかという点につきましては、我が国といたしましては、同じ責任を負う常任理事国が機能の上で異なった取り扱いを受けるということは、原則論の立場から問題があるというふうに考えております。  そこで、お尋ねの第二点に関連してくるわけでございますが、確かに拒否権の問題にはいろいろな問題点が内在しているわけでございます。また、拒否権の必要性ということも言われておりますし、他方、拒否権の、特にその乱用に対する批判も強いということでございます。  そこで、この拒否権の問題というのは大変難しい問題でございますので、安保理改革の議論全体に深くかかわっているというふうに認識しておりまして、やはりこの問題は国連における議論の全体的な文脈の中で最終的な結論を出すべきものであろうというふうに考えております。  この安保理改組の議論の中で、当然ある時点でこの拒否権の問題を議論する必要が出てくると思いますが、今のところの全体的な雰囲気といたしましては、これを余り先に取り上げますと、そこで非常に議論が難しくなってしまってなかなか先に進めなくなるというようなことから、この問題はもう少し全体の姿を見ながら、いずれ議論しようというような雰囲気でございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 話を進めまして、日本が常任理事国になるには、当然安保理改組、国連憲章を改正しなければいけない、三分の二の賛成が必要ということですけれども、事務的ですが、現在国連の場で、あるいは二国間の話し合いの中で日本を支持している、日本の常任理事国入りに賛意を持っていただいている国がどれぐらいあるか、支持表明国というのですか、数だけでもいいです。きのう何かトルコの大統領も賛意を示したらしいですけれども、トルコも入っていたのでしょうか。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 日本を常任理事国に加えるべきだという意見の国は、相当な数に上っております。また、多くの場合は、日本とドイツというようなことで双子の国なんということも言われておりますが、いろいろな場で、日本の常任理事国入りを支持した発言が行われております。全体の数は、たしか六十三カ国ぐらいに上っていると思います。これには今般のトルコの支持も含まれております。  この六十三カ国の発言と申しますのは、すべて何らかの形で公表される発言、公表し得る発言ということでございまして、これ以外にも非公式に、非公表の形で支持を表明した国もございますが、あくまでも公表し得るものとしては六十三でございます。その約半数ぐらいが国連総会あるいは作業部会等の国連の場で行われた発言でございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 大分ふえてきているようですけれども、ただ、絶対的な条件は、これはやはりP5、現常任理事国五カ国、これに支持をもらえなければ、拒否権を使われたらもう永遠に日本は入れないわけですね。  そこで、このP5諸国の日本の常任理事国入りの支持について、新聞等では、アメリカ、イギリス、フランスは支持表明をしている。フランスあたりは、ちゃんとPKOも含めてしっかりやれるのであればという条件つきだとも言われておりますけれども、この三国には支持をいただいているというふうに聞いております。残るは中国とロシアであります。この両国は、日本のまさしく近隣諸国なのですね。それこそ、アジア近隣諸国の推薦状況も踏まえてというふうに大臣もおっしゃっていましたから、この両国から支持をいただくというのは大変重要であり、また、それに向けていろいろとこちらからも働きかけをしていかなければいけないと思うのです。  ところが、九月の総会の一般演説の中で、中国は、安保理拡大は代表性の地理的な公平原則に従うべきだというふうな文章が入っているわけですね。ロシアは、安保理はコンパクトで効率的な活動体であるべきだと。確かに、日本はだめだとは一言も言っていませんし、その全体論を言ったと思うのですけれども、ただ、その後の九月二十五日に中国人民日報では、台湾の徐立徳さんの広島アジア大会の入国を認めた、こういうことに対して人民日報では、日本が国際舞台で目指す大国の地位の方向とは逆の結果を生むことになる、暗に常任理事国入りに対して支持しませんよ、こういうことをやるようでは、というようなサインを送ったわけですね。また、ロシアとの間では、北方領土の問題を含めてさまざまな外交の懸案があります。  そこで、お尋ねしたいのは、この中国、ロシアの支持を求めてこれまで政府の公式な筋が、ぜひとも御支持をいただきたいというような話し合いを両国政府とした経緯があるかというのが第一点と、また今後、両国に対してどのような働きかけを外務省としてしていくおつもりなのか、この二点、お願いします。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 ただいま御指摘のとおり、我が国の常任理事国入りにつきましては、アメリカ、イギリス、フランスははっきり支持を表明しているところでございます。ロシア、中国につきましては、ただいま御紹介のあったような発言を含めまして、いろいろな発言が伝えられております。  これまで、中には、より理解がある、支持とまでは言わないまでも理解があるというような発言も来ておりますが、いずれにいたしましても、ロシアと中国から我が国の常任理事国入りに対する支持はまだはっきり表明されておりません。そこで、我が国といたしましては、両国の支持が得られるように引き続き努めていきたいと考えているところでございます。  ただいまお尋ねのございました、これまでそういうことを両国に言っているのかという点につきましては、いろいろな機会をとらえまして、いろいろなレベルで、ロシアと中国に対しましても、我が国の安保理改組に対する考え方、先ほどるる御説明申し上げましたが、そういうような考え方を伝えておりますし、また、当然でございますけれども、昨年の外務大臣の国連総会演説というものも、ロシア、中国は十分知っており、また、理解をしているところでございます。  今後とも、この両国とも国連の諸問題につきまして、あるいはより広く国際問題につきましてあらゆるレベルで協議を行う機会が多々ございますので、そういうような機会をとらえて、我が国の考え方を説明していきたいというふうに考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 この常任理事国入りのための、常任理事国になったらこういう義務があるではないかという議論も先ほどもありました。これは、でも、規定されたものというのは国連憲章の中にもないわけで、国連の加盟国であれば負う義務を、当然常任理事国も負うわけですね。ところが、規定された義務ではないけれども、常任理事国になる大国、その政策決定の中枢に加わるわけだから、そこだけ口を挟んでおいて、その行動に対しては、我が国はこれはできません、あれならできます、これはできませんというような勝手な行動は許されるのかという、そういう見方があるかと思うんですね。  外務大臣の演説の中に、例えば軍事貢献の問題について、憲法が禁ずる武力の行使はいたしませんとはっきり、日本はP5に入ってもですね、おっしゃられておりますが、これは国権の発動としての武力行使、憲法が禁じておるところですが、これはやりませんというふうには読めますけれども、それでは、果たして、国連活動としての武力行使については明確な意思表示はないように思うんですけれども、国連の指揮下で国連活動のためにやむを得ずPKO活動の中で武力行使を行うということについても、日本はやはり、PKO法五原則もありますけれども、これはできないというふうに外務大臣はお考えになられているのか、そこをお聞かせください。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 まず私の方から、このPKO活動に対する参加の問題について御説明させていただきたいと存じます。  PKOにどういう態様で参加し得るかということにつきましては、まさに国際平和協力法のもとでその諸条件が決められているわけでございます。御案内のことでございますから繰り返しませんけれども、いわゆる五原則のもとで、我が国としてはPKO活動に参加し得るということになっているわけでございます。  しばしば国内におきまして問題になりましたのは、しからばPKO活動の中で、例外的にせよ、武器を使用することがあるんではないか、それが憲法上許されるかという問題がございます。  この点に関しましては、まさに五原則の中に武器使用の原則というのが入っているわけでございまして、国際平和協力法では二十四条というところで、隊員の生命、身体を守るために、自衛上真にやむを得ざる場合には小型武器を使用し得る。さらにいろいろ限定がついておりますけれども、そういう非常に慎重な条件のもとで、やむを得ざる場合には武器使用ができるということになっているわけでございます。これはこの法案の審議のときに、いろいろ深く議論が国会でなされましたけれども、これは憲法の範囲内であるというふうに考えられておるわけでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 この問題は大変議論が長くなってしまいますので、別の機会にします。  先ほど田中委員の方からも指摘が出ましたけれども、非常任理事国に対して、安保理改組の問題がかなり、二、三年はかかるだろうから、安保理の中にやはり入っておくということは大変重要なんで、非常任理事国についても立候補をしたという新聞が近日載っておりましたけれども、また、この方針が細川政権のときにその方向が決まった、それで立候補を国連の中でしたのもたしか数カ月前でしたよね。それがつい先日、ああいう形で新聞で私たち国民に知らされたわけなんですが、まず、その方向性が決まって、あるいは国連で立候補をしたのを、隠していたわけじゃないと思いますが、この場に及んで外務省としては発表なさっておらなかった、先日まで。そこにはやはり難しい交渉過程もあると思うんですが、なぜそういう形をとったのか、お聞かせいただきたいと思います。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 御指摘のとおり、安保理改組にはまだ数年かかるという事情もございまして、この際、来年の選挙でございますからまだ先ではございますけれども、近く非常任理事国選挙に出ようという考えに立ったわけでございます。その前に、ことしも総会で選挙があるわけでございますが、ことしの選挙につきましては韓国が立候補するということで、これを支持するという形で我が方は出ないという決断をしたわけでございます。  この非常任理事国の選挙でございますが、御承知のとおり、各地域ごとに議席数が決まっておりまして、そこにどういう国が立候補するかという希望がまず地域グループに出されまして、我が国の場合は当然アジアグループでございます。アジアグループに来年割り当てられた議席というのは一議席しかございません。  そこで、昨年来、インドは早くから立候補の意向をほのめかしておりましたが、ある段階になりまして、余り情報はなかったんですが、と申しますか、全く情報はなかったんですが、突然フィリピンも立候補するという話がアジアグループの中で出てまいりました。通常の手続は、アジアグループならアジアグループという地域グループの中で調整をいたしまして、この場合には一議席に対して三カ国が立候補しているわけでございますので、この三カ国の候補国を一つに絞るという努力をするわけでございます。  これは大変難しい交渉でございまして、通常は、アジアグループの中でそういう立候補の意向が示されましても、その後関係国で非常に頻繁に協議をいたしまして、そこで調整を試みるということでございますが、これが早く公表されますと、非常に、俗に言えば大変おりにくくなるという事情がございます。そういう事情がございますので、通常は、こういう調整を行っている間は余り公表をしないというような慣例になっておりまして、今回の場合もそのような形でやってまいりましたけれども、何分多数の国を相手にしているものですから、徐々にそのことが知れてまいりましたので、最近こなってこれを明らかにしたということでございます。

松沢成文新進党

○松沢委員 確かに、そういう交渉の過程で、事前にそれが漏れると立場が難しくなってしまうというのはそれなりに理解はできるのですが、安保理改組あるいは日本の常任理事国入り問題について、慎重派の方は、国民的な議論がまだまだ盛り上がっていないというのを一つの大きな理由にされているのですね。こういう日本の国連改革に向けての戦略、行動というのが、やはり外務大臣なり外務省から国民によく迅速に知らされて説明がされないと、これは国民的な議論にも絶対なっていかないと思うのですね、先ほど鹿野議員の議論にもありましたけれども。ですから私は、こういう難しい安保理改組へ向けての日本の行動の中で、今回はこういう非常任理事国にも立候補すべきだと思ってやるんだということを、あえて外務省なり外務大臣から積極的に国民に訴えていくような努力をしていかないと、やはりこの常任理事国入り問題についてもなかなか議論が盛り上がってこないというか、国民の間で理解を得られないのではないかと思うのですね。ですから、今回の行動も少し、何か外から漏れ恐るようにしてはれてしまったというような感じを受けたので、その辺について逆に外務大臣、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 非常任理事国に入るために名乗りを上げるということは、日本はこれまでも何回か非常任理事国になっていたという実績といいますか、がございます。ということもございまして、つまり、これは全く初めてのことをやろうということとは少し違うということは御理解をいただきたいと思います。  さらに、非常任事国とはいえ、安保理のメンバーに入っていたときに我が国はそれなりの国際貢献が非常に意欲的にできたという実績を踏まえているものですから、これはぜひ非常任理事国に名乗りを上げようということになったわけで、繰り返しになりますが、初めてのことではなかったということが、少し国民に対する説明がないではないかというおしかりになってしまったかと思います。  ただ、今政府委員が御答弁申し上げましたように、国際的な交渉の中で、どうも国民的にわっと、そうだというのを全部背負って交渉に臨むということが非常にいい場合と、それはやっぱり交渉の中でなかなか、交渉が成功するあるいはうまくまとめるということが、そのための作業がうまくいくかどうかという問題もあって、そこら辺はよく考えてやらなければならないことだというふうに思います。  私ども、こうしたことが、ないしよでやるとか隠し事でやるとか、基本的にはそういうものではないというふうには考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 安保理改組の最後に、この安保理改組の問題が今後どういうスケジュールで展開されそうか、今外務省の把握している範囲で教えていただきたいことと、あと、それに対して日本の戦略、どういう方向でいきたいか、いま一度お聞かせください。

柳井俊二外務省総合外交政策局長

○柳井政府委員 御案内のとおり、この問題は、国連の作業部会におきまして議論が行われているところでございます。  この作業部会は、一昨年暮れの総会で設置が決まりまして、昨年も前半におきましていろいろ議論が行われまして、昨年後半の総会中は休んでおりましたが、ことしに入りましてまた実質的な審議を再開しております。  この作業部会におきましては、大きく分けますと、二つの側面に問題を分けております。  第一点は、安保理の拡大に伴う問題でございます。これが、いわゆる常任理事国をふやすかどうか、あるいは非常任理事国をふやすか、あるいはそのいずれかにするかというような拡大、改組の問題でございます。  第二点は、この拡大の問題とは別に、現在でもある問題でございますが、安保理の審議にどうも透明性がない、五大国だけで非公式に決めてしまうのではないかとか、あるいは非常任理事国も審議に加わるにしても、その他の大多数の国連加盟国には、一体どういう審議が行われているか、どういう意思決定過程であるのかよくわからないという不満が非常に多うございますので、この問題を審議しようということで、この二つの問題を数回すっ交互に取り上げていこうということでございまして、ことしに入ってから数回、四回ぐらいだったと思いますけれども、安保理の議席の拡大問題をまず一わたり議論いたしました。  これからはしばらくの間、安保理の運営の改善、これにはただいま申し上げたような透明性の向上ということが含まれるわけでございますが、この運営の問題を取り上げていこうということでございます。今後数カ月、夏ぐらいまでになると思いますが、この作業部会を中心に国連で議論を重ねまして、そして改革案の合意に向けて努力をするということでございます。  我が国といたしましては、このような議論が加速されまして、特にことしは国連創設五十周年でございますので、そういうことを契機といたしまして、できるだけ本年中に安保理改革の大枠について合意をすべきだということを主張しているところでございます。  そのような主張に賛同してくれる国もございますが、他方、御承知のとおり、いろいろ解決すべき問題もあるということでございまして、いずれにいたしましても、我が国といたしましては、先ほども触れましたけれども、五大国のみならず、いわゆる非同盟諸国の国々も含めまして、広く我が国の考え方を知らせ、また、彼らの考え方も聞いて、合意に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。

松沢成文新進党

○松沢委員 国連の問題で、最近のアメリカの対応が随分、俗に言う新孤立主義のような形になってきて、国連に対する不満がかなりアメリカの政界の中でもあるようで、共和党がこの前の中間選挙で勝利をして、議会、上下両院抑えました。また、下院のギングリッチ議長あるいは上院の外交委員長のジェシー・ヘルムズさんですか、かなり、昔で言うタカ派的な外交政策を持った政治家であって、国連が機能していない、ボスニアの政策なんかについても大変に厳しい批判を展開して、アメリカは国連に対してはもうそこまで協力をしないんだという方向の言葉を使っておりますね。  今回、議会の方に国家安全保障活性化法案ですか、というのが出て、下院の方を、いろいろ条件がつきましたけれども通過をして、上院の方ですか、この問題については、クリントン政権としては最後、初めての拒否権を使う可能性もあると言われていますけれども、これまでクリントン政権はどちらかというと、国連に対しては協力してやっていこうというスタンスをとってきました。  ところが、この共和党議会になってからかなりその見方が変わってきて、PKOへの支出も大幅に削減をしようとか、あるいは国連の指揮官のもとにはアメリカの軍隊を出さないとか、法案の中にこうした条項も盛り込まれていると思いますけれども、こうした問題について、日本は国連中心外交をやっていくんだ、国連の中で改革をして、より大きな役割を責任を持って果たしていくんだという立場をとっているのであれば、日本の国として、あるいは外務大臣として、アメリカに対してその方向はおかしいんじゃないかということを、イコールパートナーシップと言っているんですから、私はしっかり言うべきではないかなと思うのですね。確かに共和党側の考え方もあるでしょう、それは聞く耳を持ってもいいと思いますが、やはり日本としての方向を持っているのであれば、それぐらいのことはアメリカに進言をできる、そういう国でありたいと思うのです。その辺については、外務大臣、いかがでしょうか。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 アメリカの国内にはさまざまな議論がある、これは議員お一人お一人にはいろいろな主張があると思います。そして、それはアメリカ国内の財政問題を非常に重要視なさって発言をなさる方もあると思うのですね。その発言まで一々我々がとやかく言うことはもちろん論外でございますが、アメリカの政府は基本的に、今議員もお話しになりましたように、これまでの外交政策はそのままやっていくんだということを言っておられるわけです。  これは日米首脳会談でも、これはたしかジャカルタの日米首脳会談だったと思いますが、クリントン大統領は村山総理に対して、アメリカの外交政策は変わりません、これは中間選挙の直後でございましたが、ということをはっきり言っておられます。私は、クリストファー長官も今御指摘の問題については非常に慎重で、むしろはっきり否定的な見解を持っておられるというふうに思っております。  議会における議員の発言について、それは非常に多数党ではありますけれども、多数党の責任ある立場の方の御発言であったとしても、それは議会における発言でございますから、我々は、政府の立場は、ホワイトハウスに対して、あるいは国務省に対して、我々の考え方を述べることは、それは当然あると思いますし、また、今御指摘のように、それが日米関係という率直に物が言える関係として、私は言うべき必要があればきちっと申し上げたいと思います。

松沢成文新進党

○松沢委員 以上で質問を終わりますが、また国連改革に向けて、ぜひとも外務省の積極的な姿勢を望んでおきます。  以上です。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 続いて、古堅実吉君。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 去る七日にこの外務委員会で、在日米軍経費の対象拡大に関連する質問を行いました。重要な問題でありますので、再度ただしておきたいと思います。  米軍地位協定第二十四条の二項は、「すべての施設及び区域」を「この協定の存続期間中台衆国に負担をかけないで提供しこと規定しています。この「施設及び区域」という表現は、一九八八年二月四日の予算委員会における斉藤条約局長の答弁によりますと、「土地だけではなくて、土地、公有水面、それから建物、それに附属いたします各種施設というものを意味する」となっています。訓練、演習は、この規定には含まれていませんということが明確だと思いますが、いかがですか。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 ただいま先生が引用になりました施設、区域というのは何かということであれば、今御引用になりました答弁のとおりだと思いますが、地位協定上の経費負担云々ということでありますならば、その経費の実態に即して判断する必要があろうというふうに思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 質問に答えてください、そこは重要な問題だからということで質問をしているわけですから。  訓練、演習は、このすべての施設、区域という概念には入らぬ、このようにはっきり思いますけれども、いかがですか。

折田正樹外務省条約局長

○折田政府委員 今委員御指摘のように、施設、区域の意味でございますけれども、地位協定、施設、区域におきまして、施設、区域そのものに関する定義は存在しませんが、その内容は、建物、工作物等の構築物及び土地、公有水面をいうものというふうに解されております。そして、訓練そのものは施設、区域には該当しないと思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 なれば、日本政府は、第二十四条二項によって米軍の訓練、演習に要する費用を負担することができないというふうになるべきなのが解釈上当然だと思うのですが、いかがですか。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 地位協定二十四条二項に言っております言葉は、すべての施設、区域をこの協定の存続期間中台衆国に負担をかけないで提供する、まさにそのことを言っているわけでございまして、日本側がアメリカ側に対して負っている施設、区域の提供にかかわるところの一般的な義務を言っているということでございます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 地位協定第二十四条で、もう一つ確認を求めておきたいと思います。  二十四条一項は、米国が負担する経費について定めています。一九九一年四月二日の参院外務委員会で、松浦北米局長が、「二十四条で定めております経費は、日本におきます米軍がその任務を遂行していく上で必然的に発生する経費ということでございまして、米軍に関連する経費であっても任務を遂行していく上で必然的に発生するものでない経費は日米いずれが負担してもよいという解釈でこ思いやり予算を始めたというふうに説明しています。  米軍の訓練、演習は、米軍が任務を遂行する上で必然的に発生する顕著なものだというふうに思いますが、いかがですか。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 厳密に申し上げれば、先ほども申し上げましたように、個々の経費の実態に即して判断すべきものだと思いますが、今先生おっしゃいますように、訓練そのものの経費ということでありますならば、一般論を申し上げれば、二十四条一項に言いますところの合衆国軍隊を維持することに伴う経費というふうに観念すべきものと思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 先ほどは二十四条第二項について聞いたのです。今回、今質問いたしましたのは、二十四条一項です。  繰り返しますけれども、二十四条一項は、御存じのとおり、米国が負担する経費について定めています。その経費、これは任務を遂行する上で必然的に発生する経費ということであって、任務を遂行していく上で必然的に発生するものではない経費はそれには当たらぬ、日米いずれが負担してもいいのではないかという解釈にまで広げた、そのことによって思いやり予算があのような形になっていったというふうな説明をしているわけです。  先ほどの二十四条二項で言うところの施設、区域、それについての解釈、一方では二十四条一項で言うところの必然的に発生する経費、その両面から見ているわけですから、演習、訓練などというものは単なる施設、区域などというものには入らぬということは明確になった。一項で言うところの、解釈上言われている必然的に発生するその経費、それとのかかわりで、訓練、演習、それに伴う経費というものは顕著なものではないかという質問をしておるのです。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 おっしゃっておりますことを私正確に理解したかどうかちょっと自信がないのでございますが、引用になりました過去の答弁は二十四条一項についての考え方を申しているのだと思いますし、それはそのとおりだと思いますが、したがいまして、私どもがかねてから申し上げておりますことは、合衆国軍隊を維持することに伴う経費、これは何かということは、具体的に個別の経費を吟味しませんと、なかなか一般論としまして、何がそれに該当するのか、何が該当しないのかということは申し上げにくい、そういうことをかねてより申し上げてきているわけでございまして、ただ、そういう前提で、今先生が議論されております訓練そのものの経費、これは何だということになりますれば、それは一般論を申し上げれば、合衆国軍隊を維持することに伴って生ずる経費なのではないかというふうに思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 訓練、演習によっては、日本が負担できるものがあるというふうにでも解釈しておるのですか。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 まさに先ほどから申し上げておりますことの繰り返しになるので恐縮なのですが、訓練、演習に伴う経費とおっしゃいますときに、その経費が何なのだろうかということなんじゃないかと思います。  したがいまして、そういうもの、具体的にこういう経費だということについて判断しなければならないということになれば、ただいま、かねてよりこの国会でも申し上げてきておりますところの二十四条についての解釈に基づいて判断すべきものなのではないかというふうに思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 二十四条二項に基づく日本の費用負担の中に訓練、演習費用は除外されている、含まれない、個別具体的に検討していけばそういうこともあり得る、そういう解釈ですか。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 施設、区域の定義の中に訓練、演習ということはないと思いますので、二十四条の二項の方から日本側が負担すべき義務的な経費として訓練、演習の経費か出てくるということにはならないと思います。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 念を押してもう一度お尋ねしますけれども、二十四条二項、施設、区域には訓練、演習は含まれない、先ほどの答弁で明確になった。  これまでの条約局長の、先ほど引用しました説明によれば、二十四条一項、これは任務遂行に伴う必然的な経費、そのことを言っておるのだ、必然的でないものはそこで言っているものではないというふうな解釈だというのです。必然的に伴うというのは、米軍が任務を遂行しようと思えば訓練、演習は避けられないわけですから、まさにその典型的なものが演習、訓練であろうと思いますよ。  この演習、訓練に伴う経費は、そういう意味で、日本が負担すべきものではなしに、二十四条一項に伴いアメリカ自身が負担すべきものだ、二十四条の解釈上は明確ではないかということなんです。念を押してもう一度。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 仰せのとおり、訓練、演習そのものの経費、これは米軍が負担すべき経費だというふうに考えます。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 いろいろ言っておりましたが、今明確なそういう答弁が出てまいりました。米軍の演習費用を日本が負担するということは、現行地位協定で定められている範囲で、これはもうできないことは明確です。明々白々です。硫黄島でNLPを実施する米軍機の燃料費や、あるいは砲弾演習を実施するために沖縄米軍が本土に移動するための費用の負担問題は、そういう意味からも検討の余地がないというふうに申さねばなりません。地位協定ができないということは、その協定を改正しない限り、現協定下ではアメリカ側から要請してもできないということにしかならぬ、拒否するしかない。そのようなことは明確だと思うんですけれども、局長と、その点については大臣からも御所見を伺いたいと思います。

時野谷敦外務省北米局長

○時野谷政府委員 地位協定の意味するところは何かという点についてはもう既に申し上げたと思いますので、あえて繰り返して申し上げません。  ただ、ただいま先生が言及になりましたこととの関連で申し上げますならば、沖縄の県道一〇四号線越えの問題、これをどういうふうに処理していくかということについてはアメリカ側とまだ話をしている段階でございまして、ここでその内容を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。  それとは別に、そういう、地位協定を離れまして特別協定というものを私ども持っておりますけれども、これが将来の特別協定のあり方いかんということとの関連でのお尋ねでございますれば、この点についてはまだアメリカ側と少しずつ話をしているという段階でございまして、その話し合いに基づいて、その内容については判断をしたいというふうに思っておりますので、きょうのところはその内容について立ち入ることは避けさせていただきたいというふうに思います。

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ただいま北米局長、条約局長がそれぞれお答えをしたことに尽きていると思いますが、具体的な問題になりますと、これはどういうケースになるかということをも踏まえて考えなければ、考えるべき余地があるのかもしれないと思っております。  いずれにしても、この問題、具体的な問題がもしあるとすれば、それはただいま北米局長申し上げましたように、十分私どもとして慎重に考えなければならないと思います。  いずれにしても、沖縄の問題が先生の頭にあってのお尋ねとすれば、先ほど上原委員からもお尋ねがございましたときに申し上げましたように、我が国の立場、そして沖縄県民の皆様のお気持ちというものも十分大切にしながら、しかし、一方でこの問題を少しでもよりよく解決をするために適切な措置をとりたいというふうに思っております。

古堅実吉日本共産党

○古堅委員 時間がなくなりましたが、最後に一言申し上げます。  先ほど、現行の地位協定で訓練、演習の費用を負担できないということは明確になりました。しかし、これからの検討課題としてであればということで、含みを持たした言い分をしております。  これは極めて重大な問題です。現行の地位協定でできないということとあわせてこれを改定して、あるいはそれができるような道を探ろうなどという考えがあるというのであれば、それこそ断じて許してはならぬ、そういうことだと考えます。そういう交渉というものは一切やめるべきであるということを明確に申し上げて、終わらせていただきます。      ————◇—————

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 次に、中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国政府とポーランド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、千九百九十四年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件及び千九百八十八年五月三十一日に総会において採択された千九百二十八年十一月二十二日の国際博覧会に関する条約一千九百四十八年五月十日、千九百六十六年十一月十六日及び千九百七十二年十一月三十日の議定書並びに千九百八十二年六月二十四日の改正によって改正され及び補足されたもの)の改正の受諾について承認を求めるの件の各件を議題といたします。  これより政府から順次提案理由の説明を聴取いたします。外務大臣河野洋平君。  中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件  航空業務に関する日本国政府とポーランド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件  千九百九十四年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件  千九百八十八年五月三十一日に総会において採択された千九百二十八年十一月二十二日の国際博覧会に関する条約(千九百四十八年五月十日、千九百六十六年十一月十六日及び千九百七十二年十一月三十日の議定書並びに千九百八十二年六月二十四日の改正によって改正され及び補足されたもの)の改正の受諾について承認を求めるの件     〔本号末尾に掲載〕

河野洋平自由民主党・自由連合外務大臣

○河野国務大臣 ただいま議題となりました中央ベーリング海におけるすけとうだら資源の保存及び管理に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  ベーリング海においては、沿岸国であるアメリカ及びロシアの距岸二百海里水域並びにその外側の公海水城にまたがってスケトウダラ資源が分布しておりますが、近年同資源の状況は急速に悪化し、現在関係国による協議に基づき中央ベーリング海でのスケトウダラ漁業は自主的に停止されています。  このような状況のもと、アメリカ合衆国及びロシア連邦並びに関係漁業国である我が国、中華人民共和国、大韓民国及びポーランド共和国の六カ国は、平成三年以降協議を重ねてきました結果、同資源の保存及び管理に係る国際的な法的枠組みを設定することで意見が一致し、条約案文についても最終的合意を見るに至りましたので、平成六年八月四日にワシントンにおいて、我が方栗山駐アメリカ合衆国大使がこの条約に署名を行った次第であります。  この条約は、中央べーリング海におけるスケトウダラ資源の保存、管理及び最適利用のための国際的制度の設立などを目的としており、そのため、締約国の年次会議において、スケトウダラの漁獲可能水準、国別割り当て量などのスケトウダラ資源の保存管理措置を決定すること及び所要の取り締まり措置などを定めております。  この条約の締結によりまして、中央ベーリング海におけるスケトウダラ資源の保存、管理及び最適利用が関係国による国際的な管理体制のもとで効果的に確保されることが期待されます。  よって、ここに、この条約の締結につき御承認を求める次第であります。  次に、航空業務に関する日本国政府とポーランド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、ポーランドとの間で航空協定を締結するため、ポーランド政府と交渉を行いました結果、平成六年十二月七日に東京において、先方オレホフスキ外務大臣と私との間で、この協定に署名を行った次第であります。  この協定は、我が国とポーランドとの間の定期航空業務を開設することを目的としており、そのための権利を相互に許与すること、業務の開始及び運営についての手続及び条件などを取り決めるとともに、両国の指定航空企業がそれぞれの業務を行うことができる路線を定めるものであります。また、この協定は、我が国が従来締結した多くの航空協定と形式、内容においてほぼぼ同様のものであります。  この協定の締結によって、我が国とポーランドとの間の人的交流及び経済的交流が増進され、両国間の友好関係の一層の強化に資することとなることが期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、千九百九十四年の国際コーヒー協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この協定は、千九百八十三年の国際コーヒー協定にかわるものとして、平成六年三月三十日にロンドンで開催された国際コーヒー理事会において採択されたものであります。  この協定は、コーヒーに関する問題について国際協力を強めることを確保すること、コーヒーに関する問題について及びコーヒーの供給と需要との間の妥当な均衡を達成する方法について政府間で協議する場を提供すること、コーヒーの国際貿易の拡大を促進することなどを目的とするものであります。  我が国は、千九百六十二年の国際コーヒー協定を締結して以来、継続して国際コーヒー協定に参加してきており、我が国がこの協定を締結することは、コーヒーの安定的な輸入の確保に資するとともに、開発途上にあるコーヒー生産国の経済発展に引き続き協力するなどの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、千九百八十八年五月三十一日に総会において採択された千九百二十八年十一月二十二日の国際博覧会に関する条約(千九百四十八年五月十日、千九百六十六年十一月十六日及び千九百七十二年十一月三十日の議定書並びに千九百八十二年六月二十四日の改正によって改正され及び補足されたもの)の改正の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この改正は、昭和六十三年五月三十一日にパリで開催された国際博覧会事務局の総会において採択されたものであります。  この改正は、国際博覧会の区分及び開催の条件を改めることを目的とするものであります。  我が国がこの改正を受諾してその早期発効に寄与することは、国際博覧会を通ずる国際協力の推進に資するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この改正の受諾について御承認を求める次第であります。  以上四件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。  以上であります。

三原朝彦新党さきがけ

○三原委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。  各件に対する質疑は後日に譲ることといたします。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時十六分散会      ————◇—————

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